JP2021129497A - ウェアラブルデバイス - Google Patents

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圭博 川原
Yoshihiro Kawahara
圭博 川原
健 高木
Takeshi Takagi
健 高木
拓也 笹谷
Takuya Sasaya
拓也 笹谷
博信 笠島
Hironobu Kasashima
博信 笠島
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Abstract

【課題】テンプルとフロントフレームの間で電力や情報を送受信できるウェアラブルデバイスを提供する。【解決手段】ウェアラブルデバイスは、テンプルに実装された第1コイルと、テンプルに蝶番によって可動可能に接続されるフレームに実装される第2コイルとを備え、フレームに対してテンプルが開いた状態である場合に、第1コイルと第2コイルとが対向し、第1コイルと、第2コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。【選択図】図1B

Description

本発明は、ウェアラブルデバイスに関する。
AR(Augmented Reality)デバイスや医療機器としての眼鏡型デバイスはさらに普及し、カメラやマイクを複数用いて正確に周囲をセンシングした上で、映像や音として左右の目や耳に情報を提示するデバイスの増加が見込まれる。
眼鏡型デバイスで、電力や信号を片側のテンプルからもう片方のテンプルに伝送したい場合と、フロントフレームに対して給電や通信を行いたい場合とがある。従来、眼鏡型デバイスは左右のテンプル間で電力と情報とを送受信するためにフレキシブル基板やケーブルや導線を、蝶番と干渉しないように配線する必要があった(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−232550号公報
眼鏡型デバイスで、電力や信号を片側のテンプルからもう片方のテンプルに伝送することと、フロントフレームに対して給電や通信を行うこととを実現するためには、テンプルとフロントフレームとの間で配線を通すことが必要であった。このため、蝶番の設計が複雑化し防水性能が落ちることや、構造が大きくなることがあった。
また、電力や信号を片側のテンプルからもう片方のテンプルに伝送することを実現するためにフロントフレームに配線を格納する必要があった。このため、筐体が太くなる場合があった。
本発明の目的は、テンプルとフロントフレームの間で電力や情報を送受信できるウェアラブルデバイスを提供することを目的とする。
(1)本発明の一態様は、ウェアラブルデバイスであって、テンプルに実装された第1コイルと、前記テンプルに蝶番によって可動可能に接続されるフレームに実装される第2コイルとを備え、前記フレームに対して前記テンプルが開いた状態である場合に、前記第1コイルと前記第2コイルとが対向し、前記第1コイルと、前記第2コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、ウェアラブルデバイスである。
(2)本発明の一態様は、上記(1)に記載のウェアラブルデバイスにおいて、前記フレームに実装される他の第1コイルと、他のテンプルに実装された他の第2コイルとを備え、前記フレームは、他の前記テンプルに他の蝶番によって可動可能に接続され、前記フレームに対して他の前記テンプルが開いた場合に、他の前記第1コイルと他の前記第2コイルとが対向し、他の前記第1コイルと、他の前記第2コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
(3)本発明の一態様は、上記(2)に記載のウェアラブルデバイスにおいて、リムに沿って、前記第2コイルと、他の前記第1コイルとを接続する伝送路を備える。
(4)本発明の一態様は、上記(3)に記載のウェアラブルデバイスにおいて、前記リムは、フルリム又はハーフリムである。
(5)本発明の一態様は、上記(1)から上記(4)のいずれか一項に記載のウェアラブルデバイスにおいて、前記テンプルには、二次電池が実装され、前記ウェアラブルデバイスを格納するケースは充電装置を備え、前記充電装置は第3コイルを備え、前記ウェアラブルデバイスが前記ケースに格納された場合に、前記充電装置が備える前記第3コイルと、前記第1コイルとが対向し、前記第3コイルと、前記第1コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
(6)本発明の一態様は、ウェアラブルデバイスであって、テンプルに実装された第1電極と、前記テンプルに蝶番によって可動可能に接続されるフレームに実装される第2電極とを備え前記フレームに対して前記テンプルが開いた状態である場合に、前記第1電極と前記第2電極とが対向し、対向した前記第1電極と前記第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、ウェアラブルデバイスである。
(7)本発明の一態様は、上記(6)に記載のウェアラブルデバイスにおいて、前記フレームに実装される他の第1電極と、他のテンプルに実装された他の第2電極とを備え、前記フレームは、他の前記テンプルに他の蝶番によって可動可能に接続され、前記フレームに対して他の前記テンプルが開いた場合に、他の前記第1電極と他の前記第2電極とが対向し、他の前記第1電極と他の前記第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
(8)本発明の一態様は、上記(7)に記載のウェアラブルデバイスにおいて、リムに沿って、前記第2電極と、他の前記第1電極とを接続する伝送路を備える。
(9)本発明の一態様は、上記(8)に記載のウェアラブルデバイスにおいて、前記リムは、フルリム又はハーフリムである。
(10)本発明の一態様は、上記(6)から上記(9)のいずれか一項に記載のウェアラブルデバイスにおいて、前記テンプルには、二次電池が実装され、前記ウェアラブルデバイスを格納するケースは充電装置を備え、前記充電装置は第3電極を備え、前記ウェアラブルデバイスが前記ケースに格納された場合に、前記充電装置が備える前記第3電極と、前記第1電極とが対向し、前記第3電極と、前記第1電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
本発明の実施形態によれば、テンプルとフロントフレームの間で電力や情報を送受信できるウェアラブルデバイスを提供できる。
実施形態のウェアラブルデバイスの一例を示す模式図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの例1を示す部分図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの例2を示す部分図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの回路の一例を示す図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの特性の評価結果の一例を示す。 実施形態のウェアラブルデバイスの特性の評価結果の一例を示す。 実施形態のウェアラブルデバイスの特性の評価結果の一例を示す。 実施形態のウェアラブルデバイスの特性の評価結果の一例を示す。 実施形態のウェアラブルデバイスの無線給電ヒンジ部分の電力効率の評価結果の一例を示す。 実施形態のウェアラブルデバイスの特性の一例を示す図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの充電方法の一例を示す図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの充電方法の一例を示す図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの部品の例1を示す。 実施形態のウェアラブルデバイスの部品の例2を示す。 実施形態のウェアラブルデバイスの例3を示す部分図である。 実施形態のウェアラブルデバイスの他の例を示す模式図である。 Double-sided LCLC-compensation回路の一例を示す図である。 電界結合器の電極間の距離と給電効率の関係の一例を示す図である。 Double-sided LCLC-compensation回路を付加した電界結合の等価回路の一例を示す図である。
次に、本実施形態に係るウェアラブルデバイスを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づいて」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づいて」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
(実施形態)
(ウェアラブルデバイス)
図1Aは、実施形態のウェアラブルデバイスの一例を示す模式図である。本実施形態のウェアラブルデバイスは、頭部に装着可能であるウェアラブルデバイスである。頭部に装着可能であるウェアラブルデバイスには、眼鏡型デバイスが含まれる。本実施形態では、ウェアラブルデバイスの一例として、眼鏡型デバイス100について説明する。
眼鏡型デバイス100は、右テンプル(つる)2−1と、左テンプル2−2と、金属フレーム7と、金属フレーム8と、右レンズ9−1と、左レンズ9−2とを備える。
右テンプル2−1は、眼鏡型デバイス100を右耳の耳介で支える棒状の部品である。左テンプル2−2は、眼鏡型デバイス100を左耳の耳介で支える棒状の部品である。金属フレーム7と金属フレーム8とは、右レンズ9−1と左レンズ9−2とを眼前に固定するための構造である。
眼鏡型デバイス100には、複数のモジュールが組み込まれている。点在するモジュール(図示なし)同士の間では高速な通信が実現される。眼鏡型デバイス100では、モジュールを駆動するための電源供給が行われる。電源供給については、後述する。
以下、右テンプル2−1と、左テンプル2−2とのうち、任意のテンプルをテンプル2と記載する。右レンズ9−1と、左レンズ9−2とのうち、任意のレンズをレンズ9と記載する。
図1Bは、実施形態のウェアラブルデバイスの例1を示す模式図である。図1Bには、テンプル2と、金属フレーム7と、金属フレーム8と、レンズ9とに加え、コイル1と、ヒンジ3と、ヒンジ4と、コイル5と、コイルを固定する樹脂部品6と、鼻あて10と、樹脂でできた部品11とが示されている。ヒンジ3とヒンジ4とは、智とテンプル2とを繋ぐ部分である。智は、レンズ9の周りを囲う縁であるリムからヒンジ3とヒンジ4とに繋がる部分をいう。
樹脂でできた部品11は、金属フレーム7と、金属フレーム8と、レンズ9と、鼻あて10とを接続する。図1Bに示される例では、眼鏡型デバイス100はハーフリムを備え、金属フレーム7と金属フレーム8とは互いに平行で、かつ近接している。図1Bに示す眼鏡型デバイス100は、携帯するために折り畳むことが可能である。
図1Cは、実施形態のウェアラブルデバイスの例2を示す模式図である。図1Cには、テンプル2と、金属フレーム7と、金属フレーム8と、レンズ9とに加え、コイル1と、ヒンジ3と、ヒンジ4と、コイル5と、コイルを固定する樹脂部品6と、鼻あて10と、樹脂でできた部品11とが示されている。
樹脂でできた部品11は、金属フレーム7と、金属フレーム8と、レンズ9と、鼻あて10とを接続する。図1Cに示される例では、眼鏡型デバイス100はフルリムを備え、金属フレーム7と金属フレーム8とはフルフレームに沿って形成されている。具体的には、金属フレーム7はレンズ9の上に形成され、金属フレーム8はレンズ9の下に形成されている。図1Cに示す眼鏡型デバイス100は、携帯するために折り畳むことが可能である。
眼鏡型デバイス100において、テンプル2の一方の端部にはコイル1が設置され(組み込まれ)、フロントフレーム(金属フレーム7、金属フレーム8)の両側の端部にはコイル5が設置され(組み込まれ)ている。そして、眼鏡型デバイス100を使用する際にコイルの組(コイル1とコイル5)が接近することによって、ヒンジ(ヒンジ3、ヒンジ4)を乗り越えて無線通信や無線給電を行う。このように構成することによって、ヒンジ(ヒンジ3、ヒンジ4)の構造の中に配線を通す必要がなくなるため、入り組んだ複雑な構造にすることなく、機械的強度の向上や製造のしやすさを実現できる。
眼鏡型デバイス100では、ユーザーが、金属フレーム7と金属フレーム8とに対してテンプル2を開いた状態(眼鏡型デバイス100を使用する状態)にした場合に、コイル1とコイル5とが対向する。コイル1とコイル5とが対向することによって、右テンプル2−1の一方の端部に組み込まれたコイル1とフロントフレームの一方の端部に組み込まれたコイル5との間、左テンプル2−2の一方の端部に組み込まれたコイル1とフロントフレームの他方の端部に組み込まれたコイル5との間で無線通信や無線給電を行うことが可能になる。
このように構成することによって、右テンプル2−1に組み込まれた処理回路(図示なし)から右テンプル2−1の一方の端部に組み込まれたコイル1とフロントフレームの一方の端部に組み込まれたコイル5とを経由して、フロントフレームの金属部品を含むリムに沿って、情報を送信することによって通信や、電力を供給することによって給電を行うことが可能になる。
さらに、左テンプル2−2に組み込まれた処理回路(図示なし)から左テンプル2−2の一方の端部に組み込まれたコイル1とフロントフレームの他方の端部に組み込まれたコイル5とを経由して、フロントフレームの金属部品を含むリムに沿って、情報を送信することによって通信や、電力を供給することによって給電を行うことが可能になる。
つまり、右テンプル2−1に組み込まれた処理回路と、左テンプル2−2に組み込まれた処理回路との間で、右テンプル2−1の一方の端部に組み込まれたコイル1、フロントフレームの一方の端部に組み込まれたコイル5、フロントフレームの金属部品を含むリム、フロントフレームの他方の端部に組み込まれたコイル5、左テンプル2−2の一方の端部に組み込まれたコイル1を経由して、通信や給電を行うことが可能になる。処理回路の一例は、送信回路、受信回路である。
眼鏡型デバイス100において、コイル1と、コイル5とを介して、交流信号が送受信される。コイル1と、コイル5とを介して、交流信号が送受信されることによって、電力が送受信される。コイル1と、コイル5とが対向した場合に、その間隔は2mm以下であるのが好ましい。コイル1と、コイル5とが対向した場合に、その間隔を2mm以下とすることによって給電効率を高くできる。
また、眼鏡型デバイス100において、コイル1と、コイル5とを介して、通信を行うことも可能である。コイル1と、コイル5とが対向した場合に、その間隔は2mm以下であるのが好ましい。コイル1と、コイル5とが対向した場合に、その間隔を2mm以下とすることによって、コイル1と、コイル5との間の距離を短くできるため、周囲に対する漏洩電磁界を抑えることができる。漏洩電磁界は、対向したコイル1と、コイル5との間隔が短いほど抑えることが可能である。周囲に対する漏洩電磁界を抑えることができるため、通信に必要な電力を抑える(低減する)ことができる。
一方、眼鏡型デバイス100では、ユーザーが、金属フレーム7と金属フレーム8とに対して、テンプル2を閉じた状態(折りたたんだ状態)にすることによって、コイル1と、コイル5との間の間隔が閾値以上となった場合に、電源が切れるように構成される。
図1Bと図1Cとでは、一例として、眼鏡型デバイスの右側を示しているが、眼鏡型デバイスの左側も同様の構成であってもよい。このように構成することによって、ヒンジ(蝶番)部分の構造を簡素化できる。また、このように構成することによって、筐体内部の防水性能が落ちることがない。また、筐体本体の金属フレームを伝送路として使用することによって、配線を格納する場所を不要にできる。
表1は、眼鏡型デバイスの設計方式の比較を示す。
Figure 2021129497
表1に示すように、ヒンジ部配線ありと、左右独立デバイスと、提案方式(本実施形態の眼鏡型デバイス)との各々について、防水性と、ヒンジ耐久性と、電磁雑音耐性と、最大通信速度と、省スペース性とが示される。
ここで、ヒンジ部配線ありとは、ヒンジ部分に配線を組み込むことによって、右テンプル2−1の一方の端部とフロントフレームの一方の端部との間、左テンプル2−2の一方の端部とフロントフレームの他方の端部との間で無線通信や無線給電を行うことを可能としたものである。
左右独立デバイスとは、右テンプル2−1と左テンプル2−2とを独立した機器として作り、左右の機器間でBluetooth(登録商標)等を用いて無線通信を行うようにしたものである。
ここでは、無線給電・通信に使用するコイルは、眼鏡型デバイス100のフレームに組み込むことを想定して、縦6mm、横9mm、高さ1mm、導線外径0.22mmの10巻のコイルを用いた。
また、眼鏡の強度を保つために必要なプラスチックの厚さや部品間の隙間(に基づいて)を考慮して、コイル間の距離を2mmとした。
無線給電・通信に使用する周波数帯域は、ISM(Industrial, Scientific and Medical)バンドとし、既存のNFC(Near Field Communication)送受信用チップにおいて採用されている13.56MHzとした。100kHz帯を無線給電に使用し、13.56MHzを無線通信に使用することも考えられるが、給電効率を高めるためにフェライトコアが必要となり、重量が重く、サイズが大きくなるために採用しなかった。100kHz帯を無線給電に使用し、13.56MHzを無線通信に使用してもよい。
表2は、使用したコイルのパラメータを示す。
Figure 2021129497
表2によれば、単体のコイルのパラメータの一例は、巻き数が10であり、自己インダクタンスLは1.5μHであり、電気容量Cは88pFであり、抵抗Rは3.4Ωであり、Q値は38である。13.56MHzにおいて直列LC共振するようなキャパシタを選択した。
図2は、実施形態のウェアラブルデバイスの回路の一例を示す図である。図2に示すように、各フレーム(左フレーム、右フレーム、フロントフレーム)には、回路が組み込まれている。図2の破線部分について、共振周波数における無線給電の効率を検証した。入力がコイル1で、出力がコイル5の四端子網で、コイル間の距離が2mmのときのSパラメータを測定した結果、最大効率は87%であった。
フロントフレームの金属部品を含むリムに沿って、情報を送信することによって通信や、電力を供給することによって給電を行うにあたり、人体に対する影響がないかを調べるために、図1Bと図1Cとの各々について、漏洩電磁界の評価を行った。
図3Aと図3Bと図3Cと図3Dとは、実施形態のウェアラブルデバイスの特性の評価結果の一例を示す。図3Aと図3Cとは、それぞれ、図1Bに示されるハーフリムを備えるウェアラブルデバイスの電場と磁場との評価結果の一例を示す。図3Bと図3Dとは、それぞれ、図1Cに示されるフルリムを備えるウェアラブルデバイスの電場と磁場との評価結果の一例を示す。
図3Aから図3Dにおいて、負荷に1W送電することによって、漏洩電磁界の評価を行った。図3Aと図3Bとに、非電離放射線防護に関する国際委員会(International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection: ICNIRP)で決定された公衆暴露基準値、つまり漏洩電界のガイドラインにおける基準値が示される。図3Bによれば、図3Aと比較して鼻の下の部分の電場が弱くなっていることが分かる。これにより、眼鏡型デバイス100をフルリム形状にすることにより、ハーフリム形状にする場合と比較して、鼻の下の漏洩電磁界を減らしつつ、給電効率が下がらないようにできることが分かる。
図4は、実施形態のウェアラブルデバイスの無線給電ヒンジ部分の電力効率の評価結果の一例を示す。図4には、図1Bに示したように金属フレーム7と金属フレーム8とが互いに平行でかつ近接している場合(「平行」と記載)と、図1Cに示したように金属フレーム7と金属フレーム8とがフルフレームに沿って形成されている場合(「上下分離」と記載)との各々について、フレームの材質を、銅、βチタン、洋白、モネルにした場合の無線給電効率を示す。
図4によれば、図1B(平行)と比較して、図1C(上下分離)は、無線給電効率が、0.2%ほど低下していることが分かる。図1Bと図1Cとの間で、給電効率に顕著な差は見られなかった。
次に眼鏡型デバイス100における無線通信の誤り率を検証するために、コイルの組について測定したSパラメータを用いて、MATLAB(登録商標)で無線通信の数値シミュレーションを行った。シンボルレートを500kシンボル/秒と5Mシンボル/秒としたときの、BPSK(binary phase-shift keying)におけるBER(ビット誤り率)特性を調べた。
図5は、実施形態の眼鏡型デバイスの特性の一例を示す図である。図5において、横軸はEb/N0(dB)であり、縦軸はBERである。図5には、加算性白色ガウス雑音(Additive white Gaussian noise: AWGN)と、無損失伝送路(500kbps)と、無損失伝送路(5Mbps)と、コイル組の伝送路(500kbps)と、コイル組の伝送路(5Mbps)との各々について示す。
図5によれば、コイルの組を通じた通信において、シンボルレートが高いときの方が、ビット誤り率が高いことが分かる。これはLC直列共振回路がバンドパスフィルタのような特性を持ち、帯域幅が広いときは、振幅・位相特性が一定とみなせなくなったことが原因であると考えられる。信号の振幅・位相特性をデジタル信号処理で補正することによって、この問題を解決することが可能である。
図6Aと図6Bとは、実施形態のウェアラブルデバイスの充電方法の一例を示す図である。図6Aは、ウェアラブルデバイスにおいて、右テンプル2−1を金属フレーム7と金属フレーム8とに対して折りたたんだ状態の部分図である。図6Bは、眼鏡ケースCAの一例を示す図である。眼鏡ケースCAは、充電装置(図示なし)を備える。図6Bに示すように、眼鏡ケースCAには、コイル13が搭載されている。充電装置とコイル13とは配線され、コイル13によって、給電可能に構成されている。
折りたたまれた眼鏡型デバイス100は、眼鏡ケースCAに収納される。眼鏡ケースCAに搭載された充電装置は、コイル13を介して、眼鏡型デバイス100に、コイル1から電力を供給する。眼鏡型デバイス100は、供給された電力を、眼鏡型デバイス100に搭載された二次電池などのバッテリー(図示なし)に充電する。
テンプル2の一方の端部に組み込まれたコイル1と、眼鏡ケースCAに搭載されたコイル13との間で無線給電が行われる。テンプル2の一方の端部に組み込まれたコイル1と、眼鏡ケースCAに搭載されたコイル13との間で無線通信が行われてもよい。テンプル2の一方の端部に組み込まれたコイル1と、眼鏡ケースCAに搭載されたコイル13との間で無線給電と無線通信とが行われてもよい。
ここでは、眼鏡型デバイス100の右テンプル2−1の一方の端部に組み込まれたコイル1と、眼鏡ケースCAに搭載されたコイル13との間で無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる場合について説明したが、この例に限られない。
例えば、眼鏡型デバイス100の左テンプル2−2の一方の端部に組み込まれたコイルと、眼鏡ケースCAに搭載されたコイルとの間で無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われてもよい。
また、例えば、眼鏡型デバイス100の右テンプル2−1の一方の端部に組み込まれたコイル1と左テンプル2−2の一方の端部に組み込まれたコイルとの両方と、眼鏡ケースCAに眼鏡型デバイス100を収納した場合に、眼鏡型デバイス100の両方のコイルの各々に該当する部分に搭載されたコイルとの間で無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われてもよい。
また、テンプル2に組み込まれたコイルに限らず、樹脂部品6に組み込まれたコイルと、眼鏡ケースCAに搭載されたコイルとの間で無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われてもよい。
また、前フレーム(金属フレーム7、金属フレーム8)にカメラなどの機器を実装してもよい。この場合、前フレームの両端のうち一方の端部に、コイルの組を組み込み、組み込んだコイルの組を介して機器への給電や通信を行うようにしてもよい。テンプル2に受信回路や送信回路を実装して、前フレームに組み込まれた機器とテンプル2に実装された受信回路や送信回路との電力・情報の送受信を行うようにしてもよい。
また、コイルの組を、左右のヒンジに設置し、前フレーム(金属フレーム7、金属フレーム8)上に組み込まれた機器との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われてもよい。
図7は、実施形態のウェアラブルデバイスの部品の例1を示す。図7は、図1Bに示したウェアラブルデバイスの部分外観図である。図7には、右テンプル2−1と、金属フレーム7と、金属フレーム8と、右レンズ9−1と、ヒンジ3と、ヒンジ4と、コイルを固定する樹脂部品6とが示されている。
図8は、実施形態のウェアラブルデバイスの部品の例2を示す。図8は、図1Bに示したウェアラブルデバイスの部分外観図である。図8には、金属フレーム7と、金属フレーム8と、右レンズ9−1と、コイル5と、コイルを固定する樹脂部品6とが示されている。
図9は、実施形態のウェアラブルデバイスの例3を示す部分図である。図9に示される例では、眼鏡型デバイス100の右テンプル2−1を示す。眼鏡型デバイス100の例3は、骨伝導によって、生体内部を伝播する音を聞くことができるようにしたものである。
右テンプル2−1には、コイル1と、振動部20と、処理部25とが示されている。コイル1と、振動部20と、処理部25とは、配線されている。処理部25は、振動部20へユーザーに伝播する音情報を振動部20に出力する。振動部20は、眼鏡型デバイス100を装着したユーザーの耳介の上部や、乳様突起付近となる位置に組み込まれる。乳様突起は、側頭骨の後下方部、骨性外耳道の後ろ内側、茎状突起の外側にある円錐状の突起のことをいう。振動部20は、処理部25が出力した音情報を取得し、取得した音情報に基づいてユーザーの頭蓋骨を振動させ、頭蓋骨の振動を通して内耳を直接震わせ、脳へ音を伝播する。
前述した実施形態では、コイル1とコイル5とが磁界結合する場合について説明したがこの例に限らない。例えば、コイル1とコイル5とがの代わりに、電極を使用して、電界結合するように構成してもよい。
図10は、実施形態のウェアラブルデバイスの他の例を示す模式図である。
電界結合によって電力を送るためには二対の電極が必要である。また、電界結合方式は距離に対する給電効率は磁界結合方式に比べて低いため、磁界結合方式の巻線コイルと同様に、結合器をメガネ型デバイスの本体に埋め込むことは難しい。そこで、図10(a)に示すように、電極(電極EL01、電極EL02、電極EL03、電極EL04)は眼鏡型デバイス100の右テンプル2−1、樹脂部品6に埋め込まず、眼鏡型デバイス100のヒンジ部(ヒンジ3、ヒンジ4)において露出させた状態で対向させてキャパシタを形成する。コイル1の代わりに電極EL01及び電極EL02を使用し、コイル5の代わりに電極EL03及び電極EL04を使用する。つまり、コイル1を電極EL01及び電極EL02で置き換え、コイル5を電極EL03及び電極EL04で置き換える。
ただし、電極の表面は絶縁する。このように構成することによって、電極表面が汗や皮脂によって導通の信頼性が落ちることを防止できる。電極のサイズの一例は、電極1つあたり縦4.0mm、横8.0mmとし、対とならない電極間の距離は1mmである。
電極部分だけを試作した一例を、図10(b)に示す。図10(b)によれば、コネクタCONと電極EL3とが電線W01によって接続され、コネクタCONと電極EL4とが電線W02によって接続される。2つの電極が配置された1つの基板あたりの重量は、0.26gであった。対となる電極間の距離は20μmとなり、π形等価回路を仮定したときの回路パラメータは、相互キャパシタンスCM=9.2pF、自己キャパシタンスC1=C2=10.7pFであった。
ここでは、ウェアラブルデバイスが二対の電極を備える場合について説明したが、この例に限られない。例えば、ウェアラブルデバイスが一対の電極を備えるようにしてもよい。この場合、コイル1の代わりに電極EL01を使用し、コイル5の代わりに電極EL03を使用する。又はコイル1の代わりに電極EL02を使用し、コイル5の代わりに電極EL04を使用してもよい。つまり、コイル1を電極EL01で置き換え、コイル5を電極EL03で置き換える。又は、コイル1を電極EL02で置き換え、コイル5を電極EL04で置き換えてもよい。具体的には、図10において、ウェアラブルデバイスが一対の電極を備える場合には、電極EL01と電極EL03との一対の電極又は、電極EL02と電極EL04との一対の電極を備える。また、例えば、ウェアラブルデバイスが三対以上の電極を備えるようにしてもよい。つまり、ウェアラブルデバイスは、少なくとも一対の電極を備える。
次に、電界結合器の回路パラメータをもとに、仮に電界結合器に回路を追加する場合に追加することが可能な回路の一例として、Double-sided LCLC-compensation回路の設計を行った。ただし、共振周波数は、巻線コイルと同様に13.56MHzとした。
まず、結合係数kcと共振回路のQ値の積kcQが高いほど最大効率が高くなることが知られている。一方で、結合係数が高いと、大きな電力を送るためには高い電圧に昇圧する必要がある。
図11は、Double-sided LCLC-compensation回路の一例を示す図である。
結合係数kc=0.3となるように設計した結果、図11における外付けキャパシタCex1=Cex2=20pFとなる。次に適当なインダクタLf1=Lf2を選び、ここでは2.2μHとし、それと共振するキャパシタCf1=Cf2を62pFとした。そして、Cf1、C1、L1とCf2、C2、L2の中で共振するようなL1、L2を選び、6.6μHとした。
ここでは、一例として、計測のための電極はリジッド基板上に形成したが、この例に限られない。例えば、Molded Interconnect Devices (MID)という技術を用いて、プラスチックフレーム上に電極を形成するようにしてもよい。このように構成することによって、容易に電界結合器を搭載した眼鏡型デバイスを量産することができる。
コイル1とコイル5とが、電界結合するように構成した電界結合方式において、電極の間の距離と給電効率の変化の関係について測定を行った。Double-sided LCLC-compensationを行った電界結合器をVNAによってSパラメータを測定した。
なお、VNA内部ではグラウンドが繋がっており、そのまま電界結合器をVNAに繋ぐと、電界結合のグラウンド用の結合器が意味をなさなくなるため、1:1のトランスを介して接続することで絶縁をした。距離条件については、ソルダーレジストが塗布された電極同士をくっつけた(接触させた)場合の距離を0μmとして、0μm、25μm、50μm、75μm、100μmと変化させた。距離は、間に挟む厚み25μmのポリイミドフィルムの枚数によって変化させた。
図12は、電界結合器の電極間の距離と給電効率の関係の一例を示す図である。
図13は、Double-sided LCLC-compensation回路を付加した電界結合の等価回路の一例を示す図である。
図12によれば、電極間距離が0μmのときは給電効率が約85%であり、電極間距離が大きくなるほど給電効率が下がる傾向がある。これは電極間距離が大きくなることで、電界結合器の相互キャパシタンス、自己キャパシタンスが変化し、図13に示すDouble-sided LCLC-compensation回路を付加した電界結合の等価回路において、Cf1、L1、C1の直列共振回路の共振が取れなくなっているためであると考えられる。
このように、わずかな距離変化に対しても敏感に給電効率が変化する。このため、電界結合器を眼鏡型デバイスに組み込むためには、眼鏡を開いた際の電極間距離が固定されるように、眼鏡を小さめに設計しておき、物理的に電極同士がぶつかるまで眼鏡を開く設計にする必要がある。または、距離が変化した状況においても、共振が取れるように外付けキャパシタCex1、Cex2の静電容量をバリアブルキャパシタなどによって可変にすることが考えられる。
ウェアラブルデバイスの構成例について説明する。
本実施形態の眼鏡型デバイス100によれば、テンプル(実施形態では、右テンプル2−1又は左テンプル2−2)に実装された第1コイル(実施形態では、コイル1)と、テンプルに蝶番(実施形態では、ヒンジ3とヒンジ4)によって可動可能に接続されるフレーム(実施形態では、金属フレーム7、金属フレーム8)に実装される第2コイル(実施形態では、コイル5)とを備える。フレームに対してテンプルが開いた状態である場合に、第1コイルと第2コイルとが対向し、第1コイルと、第2コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
眼鏡型デバイス100において、フレームに実装される他の第1コイルと、他のテンプルに実装された他の第2コイルとを備える。フレームは、他のテンプルに他の蝶番によって可動可能に接続され、フレームに対して他のテンプルが開いた場合に、他の第1コイルと他の第2コイルとが対向し、他の第1コイルと、他の第2コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
眼鏡型デバイス100において、リムに沿って、第2コイルと、他の第1コイルとを接続する伝送路を備える。
眼鏡型デバイス100において、リムは、フルリム又はハーフリムである。
眼鏡型デバイス100において、テンプルには、二次電池が実装され、眼鏡型デバイス100を格納するケースは充電装置を備える。充電装置は第3コイル(実施形態では、コイル13)を備える。眼鏡型デバイス100がケースに格納された場合に、充電装置が備える第3コイルと、第1コイルとが対向し、第3コイルと、第1コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
本実施形態の眼鏡型デバイス100によれば、眼鏡型デバイスであって、テンプルに実装された第1電極と、テンプルに蝶番によって可動可能に接続されるフレームに実装される第2電極とを備える。フレームに対してテンプルが開いた状態である場合に、第1電極と第2電極とが対向し、対向した第1電極と第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
眼鏡型デバイス100において、フレームに実装される他の第1電極と、他のテンプルに実装された他の第2電極とを備え、フレームは、他のテンプルに他の蝶番によって可動可能に接続され、フレームに対して他のテンプルが開いた場合に、他の第1電極と他の第2電極とが対向し、他の第1電極と他の第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる。
眼鏡型デバイス100において、リムに沿って、第2電極と、他の第1電極とを接続する伝送路を備える。
眼鏡型デバイス100において、リムは、フルリム又はハーフリムである。
眼鏡型デバイス100において、テンプルには、二次電池が実装され、眼鏡型デバイスを格納するケースは充電装置を備え、充電装置は第3電極を備える。眼鏡型デバイスがケースに格納された場合に、充電装置が備える第3電極と、第1電極とが対向し、第3電極と、第1電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われるようにしてもよい。眼鏡型デバイスがケースに格納された場合に、充電装置が備える第3電極と、第2電極とが対向し、第3電極と、第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われるようにしてもよい。眼鏡型デバイスがケースに格納された場合に、充電装置が備える第3電極と、他の第1とが対向し、第3電極と、他の第1電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われるようにしてもよい。眼鏡型デバイスがケースに格納された場合に、充電装置が備える第3電極と、他の第2とが対向し、第3電極と、他の第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われるようにしてもよい。
(実施形態の効果)
ヒンジ(蝶番)部分(ヒンジ3、ヒンジ4)で、近距離の無線給電・通信を行う。これにより、ヒンジに配線を通す構造を不要にできる。また、眼鏡型デバイス100の構造を簡素化できる。眼鏡型デバイス100の構造を簡素化できることにより、設計コストや製造コストを下げることができる。また、眼鏡型デバイス100の構造を簡素化できることにより、眼鏡のデザイン性を上げることができる。
仮に、テンプルとフロントフレームとの間で配線を通す場合には、入り組んだ複雑な形状のヒンジに電気的配線を通す必要がある。ヒンジに電気的配線を通した眼鏡型デバイスは壊れやすい、製造が難しいなどの問題があり、製品化に至らないことも少なくなかった。眼鏡型デバイスに組み込まれたモジュールへの給電はヒンジに配線を組み込む方法があるが、通信に関しては、左右のフレームを独立した機器として作り、左右の機器間でBluetooth(登録商標)等を用いて無線通信を行うことも考えられる。
しかし、通信速度は1.4Mbpsに留まり、音や映像の呈示やセンシングを低遅延で同時に行うことはできない。さらに、外部の電磁ノイズの影響を受けやすく、通信が途切れるといった問題があった。
フロントフレームを二本の金属から構成してもよい。これによって、フロントフレームに配線を内蔵することを不要にできる。フロントフレームに配線を内蔵することを不要にできるため、一般的に配線を内蔵するためにフロントフレームはプラスチックに限定されていたが、そのような制約をなくすことができる。
テンプル2に形成されたコイル1と、金属フレーム7に形成されたコイル5とを介して、電力と情報とを送受信できる。金属フレームを電力と情報との伝送路として利用できる。
図1Bに示されるように、眼鏡型デバイス100をハーフリム形状にすることにより、鼻の下の漏洩電磁界を減らしつつ、給電効率が下がらないようにできる。
部品11を樹脂で形成することにより、金属フレーム7と金属フレーム8とが短絡しないようにできる。
図6Aと図6Bに示されるように、眼鏡型デバイスのテンプル2を折りたたんだ状態で、送電機能を備えた眼鏡ケースに収納することによって、充電を行うことができる。
眼鏡型デバイス100において、眼鏡のつるの端部とフロントフレームの端部に小型のコイルの組を設置することにより、近距離の無線通信や無線給電を行うことが可能になる。このときの給電効率が87%であること、通信速度が5Mbpsと500kbpsであるときの誤り率について説明した。
今後、さらにデータレートを上げるためには、搬送周波数を高くし、帯域幅を広げることや、スペクトル効率の高い変調方式使うことも考えられる。しかし、これは給電効率とのトレードオフとなり、どれほどの給電効率とデータレートを同時に実現できるかを調べる必要がある。
また、提案システムを用いた眼鏡型デバイスを製品として実現するためには、このシステムのコイルから発生する電磁界が、人体や周囲の機器に及ぼす影響や、既存のチップを用いて作成したときの提案システムの回路規模を調べる必要がある。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合わせを行うことができる。これら実施形態及びその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
なお、前述した実施形態における眼鏡型デバイス100に含まれる各装置の一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
ここでいう「コンピュータシステム」とは、眼鏡型デバイスに含まれる各装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ、不揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。
また前述したプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、前述した実施形態における眼鏡型デバイスに含まれる各装置の各機能ブロックの一部、または全部を、LSIなどの集積回路として実現してもよい。眼鏡型デバイス100に含まれる各装置の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。
また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
100…眼鏡型デバイス、1…コイル、2−1…右テンプル、2−2…左テンプル、2…テンプル、3…ヒンジ、4…ヒンジ、5…コイル、6…樹脂部品、7…金属フレーム、8…金属フレーム、9−1…右レンズ、9−2…左レンズ、9…レンズ、10…鼻あて、11…部品、13…コイル、25…処理部、20…振動部

Claims (10)

  1. ウェアラブルデバイスであって、
    テンプルに実装された第1コイルと、
    前記テンプルに蝶番によって可動可能に接続されるフレームに実装される第2コイルと
    を備え、
    前記フレームに対して前記テンプルが開いた状態である場合に、前記第1コイルと前記第2コイルとが対向し、前記第1コイルと、前記第2コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、ウェアラブルデバイス。
  2. 前記フレームに実装される他の第1コイルと、
    他のテンプルに実装された他の第2コイルと
    を備え、
    前記フレームは、他の前記テンプルに他の蝶番によって可動可能に接続され、
    前記フレームに対して他の前記テンプルが開いた場合に、他の前記第1コイルと他の前記第2コイルとが対向し、他の前記第1コイルと、他の前記第2コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
  3. リムに沿って、前記第2コイルと、他の前記第1コイルとを接続する伝送路
    を備える、請求項2に記載のウェアラブルデバイス。
  4. 前記リムは、フルリム又はハーフリムである、請求項3に記載のウェアラブルデバイス。
  5. 前記テンプルには、二次電池が実装され、
    前記ウェアラブルデバイスを格納するケースは充電装置を備え、前記充電装置は第3コイルを備え、前記ウェアラブルデバイスが前記ケースに格納された場合に、前記充電装置が備える前記第3コイルと、前記第1コイルとが対向し、前記第3コイルと、前記第1コイルとの間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のウェアラブルデバイス。
  6. ウェアラブルデバイスであって、
    テンプルに実装された第1電極と、
    前記テンプルに蝶番によって可動可能に接続されるフレームに実装される第2電極と
    を備え、
    前記フレームに対して前記テンプルが開いた状態である場合に、前記第1電極と前記第2電極とが対向し、対向した前記第1電極と前記第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、ウェアラブルデバイス。
  7. 前記フレームに実装される他の第1電極と、
    他のテンプルに実装された他の第2電極と
    を備え、
    前記フレームは、他の前記テンプルに他の蝶番によって可動可能に接続され、
    前記フレームに対して他の前記テンプルが開いた場合に、他の前記第1電極と他の前記第2電極とが対向し、他の前記第1電極と他の前記第2電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、請求項6に記載のウェアラブルデバイス。
  8. リムに沿って、前記第2電極と、他の前記第1電極とを接続する伝送路
    を備える、請求項7に記載のウェアラブルデバイス。
  9. 前記リムは、フルリム又はハーフリムである、請求項8に記載のウェアラブルデバイス。
  10. 前記テンプルには、二次電池が実装され、
    前記ウェアラブルデバイスを格納するケースは充電装置を備え、前記充電装置は第3電極を備え、前記ウェアラブルデバイスが前記ケースに格納された場合に、前記充電装置が備える前記第3電極と、前記第1電極とが対向し、前記第3電極と、前記第1電極との間で、無線通信と無線給電とのいずれか一方又は両方が行われる、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載のウェアラブルデバイス。
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