JP2021128287A - 光コネクタ用清掃具 - Google Patents

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誠 後藤
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【課題】帯電を生じさせ難く被清掃端面に位置する塵埃を的確に除去できる光コネクタ用清掃具を提供する。【解決手段】第1部材111と第2部材211とから構成され、第1部材には清掃体160が設けられ、第1部材と第2部材は、第1取付部において第1の方向又は第2の方向のいずれの方向へも相対的に移動可能な状態にて係止し、第2部材は、光コネクタ側13と係止しており、第1部材が第1の方向へ所定距離の移動をすることにより、第2取付部において、第2部材が第1部材に保持される。【選択図】図3

Description

光コネクタの端面を清掃するための光コネクタ用清掃具に関する。
光コネクタを清掃するための光コネクタ用清掃具として、不織布を光コネクタのフェルールの端面に当接させた状態にして不織布を移動させるものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、光コネクタのフェルールの端面を清掃するための粘着部を備えた保護キャップが知られている(例えば、特許文献3)。
特開2014−35489号公報 特許第5955453号 国際公開第2018/199331号
光ファイバを光コネクタに接続するときには、光ファイバの端面を光コネクタのフェルールの端面と向かい合わせにする。このため、光コネクタのフェルールの端面や光ファイバの端面に塵埃が付着していたときには、伝送損失が増大することになる。このようなことから、光コネクタ用清掃具を用いて光コネクタのフェルールの端面を清掃する必要がある。
前述した光コネクタ用清掃具は、光コネクタのフェルールの端面に位置する塵埃を布によって除去するものである。この光コネクタ用清掃具では、フェルールの端面を布で掃拭するため、光コネクタのフェルールなどの部材が帯電する場合がある。このため、帯電により、光コネクタのフェルールの端面に塵埃が引き寄せられたり、電気的な不具合を生じさせたりする場合があった。さらに、布でフェルール端面を掃拭した際に塵埃が光コネクタのフェルールの端面に擦られて、フェルール端面が傷つけられる場合もあった。
また、光コネクタの端面に清掃機能を有する保護キャップを配した製品は、製造販売されてから使用されるまでに長期間、厳しい環境で放置される場合もあった。このような場合、光コネクタ端面と保護キャップ内部に配置された清掃体が当接した状態であると、清掃体の一部が光コネクタ端面に転写する等の現象が発生する場合があった。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光コネクタ端面を塵埃等による汚染から保護し、光コネクタを機器に接続する際に、清掃のし忘れを防止する光コネクタ用清掃具を提供することにある。
本発明による光コネクタ用清掃具の特徴は、
第1部材と第2部材とから構成され、
前記第1部材には清掃体が設けられ、
前記第1部材と前記第2部材は、第1取付部において第1の方向又は第2の方向のいずれの方向へも相対的に移動可能な状態にて係止し、
前記第2部材は、光コネクタ側と係止しており、
前記第1部材が第1の方向へ所定距離の移動をすることにより、第2取付部において、前記第2部材が前記第1部材に保持されることである。
光コネクタ端面を塵埃等による汚染から保護することができる。また、清掃体の一部が光コネクタ端面に転写する等の現象が発生し難い。
本明細書における光コネクタ10の全体の概略を示す斜視図である。 本明細書における光コネクタ20の全体の概略を示す斜視図である。 (A)は第1実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す斜視図であり、(B)は第1実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す断面図である。 第1実施の形態による係止する部分の断面の拡大図である。 (A)は第2実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す斜視図であり、(B)は第2実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す断面図である。 第2実施の形態による係止する部分の断面の拡大図である。 (A)は第3実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す斜視図であり、(B)は第3実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す断面図である。 (A)は第4実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す斜視図であり、(B)は第4実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す断面図である。 第4実施の形態による係止する部分の断面の拡大図である。 (A)は第5実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す斜視図であり(B)は第5実施の形態による清掃キャップを装着したときの概略を示す断面図である。 第5実施の形態による係止する部分の断面の拡大図である。
<<<<本明細書における実施の形態の概要>>>>
<<第1の実施の態様>>
第1の実施の態様の光コネクタ用清掃具は、
第1部材(例えば、清掃キャップ111等)と第2部材(例えば、清掃キャップ係止部材211等)とから構成され、
前記第1部材には清掃体(例えば、清掃体160)が設けられ、
前記第1部材と前記第2部材は、第1取付部(例えば、第1実施の形態における、第2係止凹部131と第1係止凸部221及び第2係止凸部231が係止する位置)において第1の方向又は第2の方向のいずれの方向へも相対的に移動可能な状態にて係止し、
前記第2部材は、光コネクタ側(例えば、フェルール13)と係止しており、
前記第1部材が第1の方向(例えば、奥行方向)へ所定距離の移動をすることにより、第2取付部(例えば、第1実施の形態における、第1係止凹部121と第1係止凸部221及び第2係止凸部231が係止する位置)において、前記第2部材が前記第1部材に保持される光コネクタ用清掃具である。
光コネクタ清掃具として、清掃キャップ(111、112、113、114、115)と清掃キャップ係止部材(211、212、213、214、215)とを備える。
清掃キャップは、清掃体160を備える。
清掃体160は、光ファイバ(例えば、光ファイバ15、光ファイバ25)が設けられた光コネクタ(10、20)の端面(例えば、被清掃端面14、被清掃端面24)を清掃するための部材である。被清掃端面(14、24)に清掃体160が押圧されることで、被清掃端面に存在する汚染体(塵埃など)を清掃体160に転着させて、被清掃端面から汚染体を除去することができる。
清掃体160の形状は特に限定されるものではないが、光ファイバが設けられた被清掃端面と確実に当接し得る形状を有するものが好ましい。また、清掃体160は、弾性変形が可能な柔軟性を有するものが好ましい。
清掃キャップと清掃キャップ係止部材は、清掃キャップが第1の方向へ所定距離の移動をする前、つまり、清掃前は、第1取付部において第1の方向又は第2の方向のいずれの方向へも相対的に移動可能な状態にて係止する。例えば、第1実施の形態においては、第2係止凹部131と第1係止凸部221及び第2係止凸部231が第1取付部で係止する。
清掃キャップと清掃キャップ係止部材は、清掃キャップを奥行方向へ所定距離の移動をした後、つまり、清掃時及び清掃後は、第2取付部において、清掃キャップ係止部材は清掃キャップに保持される。例えば、第1実施形態においては、清掃キャップ111が図3等の奥行方向へ所定距離の移動をすると、第2取付部において、清掃キャップ係止部材の第1係止凸部221及び第2係止凸部231は清掃キャップの第1係止凹部121に把持される。
このように構成することにより、清掃キャップが第1の方向へ所定距離の移動をしていない場合には、第2取付部で清掃キャップ係止部材が清掃キャップに把持されていないため、清掃キャップが適切な方向である奥行方向へ適切な距離である所定距離の移動をしたか否かを容易に把握できる。
また、光コネクタが使用されずに長期間放置されていたとしても、清掃キャップと清掃キャップ係止部材が第1取付部で係止しているため、清掃キャップが自然と外れることを防止することができる。また、被清掃端面と清掃体とが当接した状態で長期間放置されることがないため、清掃体の一部が光コネクタ端面に転写する等の現象が発生し難い。
<<第2の実施の態様>>
第2の実施の態様は、第1の実施の態様において、
前記第2取付部において、前記第2部材が前記第1部材に把持されている際に、前記第1部材が前記第1の方向とは逆方向の第2の方向へ移動すると、前記第2部材は、前記光コネクタ側との係止が解除され、前記第1部材及び前記第2部材が前記光コネクタから分離される光コネクタ用清掃具である。
例えば、第2取付部において、清掃キャップ係止部材211が清掃キャップ111に把持されている際、つまり、清掃時及び清掃後に、清掃キャップを図3等の手前方向(第2の方向)に移動させると、清掃キャップ111が清掃キャップ係止部材211を把持したまま光コネクタ側から取り外される。
このように構成することにより、清掃キャップが適切な方向である第1の方向(例えば、奥行方向)へ適切な距離である所定距離の移動をした場合には、清掃キャップと清掃キャップ係止部材が第2取付部で係止され、清掃キャップと清掃キャップ係止部材とを一緒に取り外すことができる。すなわち、被清掃端面を清掃したのちに、速やかに光コネクタ等を機器等に接続することができる。
<<第3の実施の態様>>
第3の実施の態様は、第1の実施の態様又は第2の実施の態様において、
前記第1取付部における前記第1部材と前記第2部材との係止が解除されて、前記第1部材が前記第2の方向へ移動すると、前記第1部材と前記第2部材とが第3取付部で係止する光コネクタ用清掃具である。
例えば、第1取付部における清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211との係止が解除されて、清掃キャップ111を図3等の手前方向(第2の方向)に移動させると、つまり、清掃前に、清掃キャップ111を手前方向に移動させると、清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211が第3取付部で係止される。
このように構成することにより、清掃キャップが適切な方向である第1の方向(例えば、奥行方向)へ移動をしていない場合には、清掃キャップと清掃キャップ係止部材が第3取付部で係止されるため、清掃キャップのみが取り外されることを防止することができる。
<<第4の実施の態様>>
第4の実施の態様は、第1の実施の態様乃至第3の実施の態様において、
前記第1部材が前記第1の方向へ前記所定距離を移動すると、
前記清掃体と光コネクタの被清掃端面が接触する光コネクタ用清掃具である。
例えば、清掃キャップ111が図3等の奥行方向(第1の方向)へ所定距離の移動をすると、清掃体160と光コネクタの光ファイバが設けられた被清掃端面14が接触する。つまり、被清掃端面14が清掃されたことになる。このとき、清掃キャップ111は清掃キャップ係止部材211を第2取付部で把持する。
したがって、清掃キャップ111が清掃キャップ係止部材211を第2取付部で把持すると、清掃体160が被清掃端面14に接触したことを認識することができる。
<<第5の実施の態様>>
第5の実施の態様は、第1の実施の態様乃至第4の実施の態様において、
前記第1部材は、透明部材である光コネクタ用清掃具である。
例えば、清掃キャップ111を透明部材とすることで、清掃キャップが図3等の奥行方向へ所定距離の移動をし、清掃体160と光コネクタの光ファイバが設けられた被清掃端面14とが接触するのを視認可能とすることができる。
<<第6の実施の態様>>
第6の実施の態様は、第1の実施の態様乃至第5の実施の態様において、
前記第2部材は、有色部材である光コネクタ用清掃具である。
例えば、清掃キャップ係止部材211を透明部材とすることで、清掃キャップと清掃キャップ係止部材がいずれの取付部で係止しているのかを視認し易くすることができる。
<<第7の実施の態様>>
第7の実施の態様は、第1の実施の態様乃至第6の実施の態様において、
前記第1部材は、前記第2部材の外側に取り付けられる光コネクタ用清掃具である。
このように構成すると、例えば、清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211とにより、被清掃端面14に塵埃等が付着することを事前に防止できる。さらに、清掃キャップ自体により、清掃体160に塵埃等が付着することも事前に防止できるため、清掃体160の清掃性能を清掃が行われるまで維持することができる。
<<第8の実施の態様>>
第8の実施の態様は、第1の実施の態様乃至第4の実施の態様において、
前記第1部材は、前記第2部材の内側に取り付けられる光コネクタ用清掃具である。
このように構成すると、例えば、清掃キャップ112と清掃キャップ係止部材212とにより、被清掃端面14に塵埃等が付着することを事前に防止できる。さらに、清掃キャップ自体により、清掃体160に塵埃等が付着することも事前に防止できるため、清掃体160の清掃性能を清掃が行われるまで維持することができる。
<<<本明細書における光コネクタの概要>>>
以下に、本明細書における光コネクタの概要について説明する。
<<<光コネクタ10の構成>>>
図1は、光ファイバが設けられたフェルールが突出している光コネクタ10の全体の概略を示す斜視図である。なお、光コネクタ10は、光コネクタ10の奥行方向にある各種の通信装置(図示せず)に取り付けられている。
光コネクタ10は、ベース11、保持部12、フェルール13、光ファイバ15とを備える。
ベース11の手前側の面の略中央には、手前側に突出する保持部12が設けられる。保持部12の手前側の面の略中央には、手前側に突出するフェルール13が設けられる。
フェルール13は、円柱状に形成されている。フェルール13の手前側の端面が、清掃する対象である被清掃端面14である。
光ファイバ15は、ベース11、保持部12及びフェルール13の内部を通過して設けられる。つまり、ベース11、保持部12及びフェルール13は、光ファイバ15を覆っている。複数の光ファイバ15の先端は、被清掃端面14に並んで設けられる。
後述する清掃キャップ(111、112、113、114)は、フェルール13を覆うように取り付けられる。後述する清掃キャップ係止部材(211、212、213、214)も、フェルール13を覆うように取り付けられる。例えば、各種の通信装置が出荷されるときには、清掃キャップ(111、112、113、114)は、通信装置の光コネクタ10に取り付けられた状態となっている。
光コネクタ10に設けられた複数の光ファイバ15は、光コネクタ10とは別の装置に設けられた光ファイバとの光通信によりデータ通信を行う。
<<<光コネクタ20の構成>>>
図2は、光ファイバの先端の周囲がカバーで覆われている光コネクタ20の全体の概略を示す斜視図である。なお、光コネクタ20は、光コネクタ20の奥行方向にある各種の通信装置(図示せず)に取り付けられている。
光コネクタ20は、ベース21、保持部22、カバー23、光ファイバ25とを備える。
ベース21の手前側の面の略中央には、手前側に突出する保持部22が設けられる。保持部22の手前側の面の略中央には、手前側に突出するカバー23が設けられる。保持部22の手前側の端面が、清掃する対象である被清掃端面24である。
光ファイバ25は、ベース21及び保持部22の内部を通過して設けられる。つまり、ベース21及び保持部22は、光ファイバ25を覆っている。複数の光ファイバ25の先端は、被清掃端面24に並んで設けられる。
後述する清掃キャップ115は、カバー23の内部に取り付けられる。後述する清掃キャップ係止部材215も、カバー23の内部に取り付けられる。例えば、各種の通信装置が出荷されるときには、清掃キャップ115及び清掃キャップ係止部材215は、通信装置の光コネクタ20に取り付けられた状態となっている。
光コネクタ20に設けられた複数の光ファイバ25は、光コネクタ20とは別の装置に設けられた光ファイバとの光通信によりデータ通信を行う。
<<本明細書における光コネクタ清掃具>>
光コネクタ清掃具として、清掃キャップ(111、112、113、114、115)と清掃キャップ係止部材(211、212、213、214、215)とを主に備える。清掃キャップは、清掃体160を有する。清掃キャップと清掃キャップ係止部材は互いに係止し、光コネクタ側に取り付けられる。
清掃キャップは、人が操作する部材である。清掃キャップの手前側の端面から奥行方向へ力を加えることで、清掃キャップを手前側から奥行側に移動させたり、清掃キャップを摘まみ、清掃キャップを手前側から奥行側、又は、奥行側から手前側に移動させたりする。
<<<用語の説明>>>
次に、本明細書における用語について説明する。
<<方向>>
本明細書で用いる方向について説明する。
<手前・奥行>
清掃キャップが位置する側や方向を手前、手前側、手前方向等と称する(図3等を参照)。光コネクタが位置する側や方向を奥行、奥行側、奥行方向等と称する(図3等を参照)。
<<第1取付部>>
清掃キャップと清掃キャップ係止部材が後述する第2の強度よりも弱い第1の強度で係止する位置である。つまり、清掃キャップと清掃キャップ係止部材とが、被清掃端面(14、24)の清掃前に係止している位置である。なお、このときの係止状態を第1係止状態と称する。
<<第2取付部>>
清掃キャップと清掃キャップ係止部材が第1の強度よりも強い第2の強度で係止する位置である。つまり、清掃キャップと清掃キャップ係止部材とが、被清掃端面の清掃後に係止する位置である。なお、このときの係止状態を第2係止状態と称する。
<<清掃体160>>
清掃体160は、粘着剤層であり、光コネクタの被清掃端面を清掃するための光コネクタ用の清掃部材である。清掃体160が被清掃端面に接触することで、被清掃端面に付着した塵埃などの汚れを除去することができる。
清掃体160は、被清掃端面と同様の形状を有するものが好ましい。例えば、被清掃端面の形状が円形であれば、清掃体160の形状も円形とし、被清掃端面の形状が四角形であれば、清掃体160の形状も四角形とする。
また、清掃体160は、弾性変形が可能な可撓性を有するものが好ましい。例えば、樹脂、樹脂フォーム(発泡体)とすることができる。清掃体160の大きさ及び形状は、被清掃端面を清掃できるものであれば、適宜に選択することができる。
清掃体160の大きさ及び形状は、被清掃端面を清掃できるものであれば、適宜に選択することができる。
清掃体160の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.02mm〜2mmとすることができる。
清掃体160は、粘着剤層単独であってもよく、粘着剤層とは異なる材料による層とにより積層されていてもよい。
粘着剤層は、被清掃端面との接触により、汚れが除去できる限りにおいて、特に限定されない。例えば、樹脂、樹脂フォーム(発泡体)であってもよい。
粘着剤の材質としては、公知のものを用いることができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。これら粘着剤には、粘着付与剤、充填剤等の添加剤が配合されていてもよい。公知の粘着剤は、容易に入手が可能であり、粘着力や糊残り防止効果を容易に改変することができるという利点を有する。
粘着剤は、接触により汚れを清掃体160に付着させる機能があれば接着剤でもよく、例えば、弱い粘着性を有するオレフィン系接着剤等を用いることが可能である。接着剤は、コネクタ端面に接触したときに、糊残り等コネクタ端面への汚染を抑制又は防止対策を施したものが好ましい。
樹脂フォーム(発泡体)は、公知のものを使用することができる。樹脂フォーム(発泡体)が形成する清掃面に汚れを捕捉できるメカニズムは解明のための検証が必要ではあるが、例えば、柔軟な清掃面に押し付けられた汚れが樹脂フォーム(発泡体)に埋没(あるいは半埋没)して清掃面から離脱しにくくなり、樹脂フォーム(発泡体)に捕捉されることが、一例として考えられる。
別の考察例としては、被清掃端面を樹脂フォーム(発泡体)に押し付けた際、樹脂フォーム(発泡体)中の気泡が圧し潰されて、内部の大気が外部に押し出される。さらに、連続気泡の一部が圧し潰されて、遮断される。この際、樹脂フォーム(発泡体)表面と、被清掃端面の表面は、減圧されて吸着される。さらに、小さなゴミは気泡内に吸い込まれ、気泡よりも大きなゴミは、気泡内が減圧することにより吸着されることも一例として考えられる。
樹脂フォーム(発泡体)の材質は、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹、エポキシ系樹脂、オレフィン樹脂、スチレン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂フェノール樹脂、シリコーン樹脂等を含む樹脂フォーム(発泡体)を挙げることができる。これらの材質は、少なくとも1つ又は複数組み合わせて用いることができる。これらのうち、柔軟性が優れ、圧縮残留歪みが低くなることからウレタンフォームが好適である。また、強度に優れるとともに軽量性、断熱性に優れていることから、(メタ)アクリルフォームを用いることも好適である。また樹脂フォーム(発泡体)は、ウレタンフォームと、(メタ)アクリルフォームとを混合して用いる場合には、その混合比により、ウレタンフォームの特性と、アクリルフォームの特性を、用途などに合わせて調整することが可能であることから好適である。
樹脂フォーム(発泡体)に含まれる気泡の構造は、特に限定されず、公知のものを用いることができる。気泡の構造としては、各気泡が樹脂フォーム(発泡体)中で、独立して存在する独立気泡構造、又は、各気泡が樹脂フォーム(発泡体)中で連続的に繋がっている連続気泡構造を有することができる。連続気泡構造は、各気泡が、連通貫通孔によって接続されている場合や、独立気泡の壁部を破壊して接続されている場合を含む。
樹脂フォーム(発泡体)の製造方法は特に限定されず、公知の方法により、発泡体を製造することができる。例えば、樹脂フォーム(発泡体)は、化学発泡、物理発泡のいずれの製法のものでもよく、独立気泡を形成後、物理的に気泡を粉砕して連通した連続気泡発泡体でもよい。例えば、特開2012−56985号公報に開示されている発泡体の製造方法などが好適である。
樹脂としては、柔軟性(弾性)を有するものが好適であり、公知のものを用いることができる。例えば、ポリウレタン樹脂やポリアクリル樹脂を挙げることができる。またそれらをゲル化したゲル材を含むことができる。ゲル材としては、一般にポリウレタンゲルと呼ばれる、軟質ポリウレタン樹脂などを用いることができる。この場合にゲル材の粘着力が弱い場合でも、軟質ポリウレタンのもつ柔らかさにより、被清掃端面から、汚れを除去することができる。
また、ゲル材は微粘着であるため、光コネクタの脱着が容易であり、糊残り等を生じず、さらに汚れが付着した軟質ポリウレタンの表面を水で濡らした無塵布で清掃することで、再利用が可能である。軟質ポリウレタンとしては、例えば、特開2001−316448号公報に開示されている軟質組成物などを好適に用いることができる。
<<<<第1実施の形態の詳細>>>>
以下に、第1実施の形態について図面に基づいて説明する。
図3(A)は、第1実施の形態による清掃キャップ111及び清掃キャップ係止部材211をフェルール13に装着したときの全体を示す斜視図である。
清掃キャップ係止部材211は、光コネクタ10のフェルール13を覆う。清掃キャップ111は、清掃キャップ係止部材211を覆う。
図3(B)は、第1実施の形態による清掃キャップ111及び清掃キャップ係止部材211をフェルール13に装着したときの断面図である。
<<第1実施の形態の概要>>
初めに、清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211は、事前に第1取付部で互いに係止し(第1係止状態)、光コネクタ10のフェルール13に取り付けられている。通信装置の出荷時には、この状態となっている。
清掃キャップ111は、清掃体接合部150を有する。清掃体接合部150は、清掃体160と接合している。
清掃キャップ111は、清掃キャップ係止部材211と第1取付部で係止している。このとき、適度に係止が解除されないように構成されている。
清掃キャップ111を奥行側へ移動させると、清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211とが別の係止部(第2取付部)で係止する(第2係止状態)。この第2係止状態で、清掃キャップ111を手前側へ引き抜くと、清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211が係止したまま引き抜かれる。
清掃キャップ111を奥行側へ移動させ、清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211とが別の係止部(第2取付部)で係止するときは、清掃体160と被清掃端面14が接触するときである。
他方、清掃キャップ111を奥行側へ移動させずに清掃キャップ111を手前側へ引くと、第1取付部、第2取付部とは異なる第3取付部にて係止される。
<<清掃キャップ111>>
第1実施の形態での光コネクタ10のフェルール13の端面の形状は、円形である。なお、フェルール13の端面の形状が四角形の場合には、清掃キャップ111の外形等は、フェルール13の端面の形状に応じて定めればよい。
清掃キャップ111は、円筒状であり、円筒側面と板状の円形の天面(円筒の一方の底面)とからなる。天面により、円筒の一方の底面が封止される。円筒の他方の底面は、開放されている。清掃キャップ111は、手前奥行方向に長尺である。清掃キャップ111の天面の奥行側の面から奥行側へ延びるように、清掃体接合部150が備えられる。清掃キャップ111は、弾性変形可能な弾性体で形成される。清掃キャップ111は、直径方向に沿って伸縮するように変形できる。なお、清掃キャップ111は、透明部材であるのが好ましい。
清掃キャップ111は、内周面に第1係止凹部121と、第2係止凹部131と、第3係止凹部141とを有する。手前側から第1係止凹部121、第2係止凹部131、第3係止凹部141の順に形成されている。
<第1係止凹部121>
第1係止凹部121は、清掃キャップ111の内周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第1係止凹部121は、急傾斜面121aと平行面121bとに挟まれて形成される溝である。
急傾斜面121aは、清掃キャップ111の内周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
平行面121bは、清掃キャップ111の内周面の法線αに対して平行である。急傾斜面121aと平行面121bとが交差する部分が、第1係止凹部121の溝底を構成する。
<第2係止凹部131>
第2係止凹部131は、清掃キャップ111の内周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第2係止凹部131は、第1緩傾斜面131aと第2緩傾斜面131bとに挟まれて形成される溝である。
第1緩傾斜面131aは、手前側から奥行側へ向かうに従って内周から外周に向って形成されている。第1緩傾斜面131aは、清掃キャップ111の内周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
第2緩傾斜面131bは、奥行側から手前側へ向かうに従って内周から外周に向って形成されている。第2緩傾斜面131bは、清掃キャップ111の内周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
第1緩傾斜面131aと第2緩傾斜面131bは、法線αに対して同一の角度で傾斜している。なお、第1緩傾斜面131aと第2緩傾斜面131bが異なる角度で傾斜するようにしてもよい。第1緩傾斜面131aと第2緩傾斜面131bとが交差する部分が、第2係止凹部131の溝底を構成する。
第1係止凹部121と第2係止凹部131の凹部の角度は異なる。第1係止凹部121の角度は、第2係止凹部131の角度よりも小さい。つまり、急傾斜面121aと平行面121bのなす角の角度は、第1緩傾斜面131aと第2緩傾斜面131bのなす角の角度よりも小さい。
<第3係止凹部141>
第3係止凹部141は、清掃キャップ111の内周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第3係止凹部141は、急傾斜面141aと平行面141bとに挟まれて形成される溝である。
急傾斜面141aは、清掃キャップ111の内周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
平行面141bは、清掃キャップ111の内周面の法線αに対して平行である。急傾斜面141aと平行面141bとが交差する部分が、第3係止凹部141の溝底を構成する。
<第1係止凹部121、第2係止凹部131、第3係止凹部141の位置関係>
図3に示すように、清掃キャップ111の手前側から順に、第1係止凹部121、第2係止凹部131、第3係止凹部141が設けられている。
<清掃体接合部150>
清掃体接合部150は、清掃キャップ111の天面の奥行側の面に設けられる。清掃体接合部150は、円柱状である。清掃体接合部150の奥行側の面に、清掃体160が接合する。
<清掃体160>
清掃体160は、清掃体接合部150の奥行側の面と接合する。清掃体160は、円柱状である。清掃体160は、被清掃端面14と向かい合って配置される。
<<清掃キャップ係止部材211>>
清掃キャップ係止部材211は、円筒状であり、円筒側面を有する。清掃キャップ係止部材211の側面の外周面には、清掃キャップ111の第1係止凹部121又は第2係止凹部131と係止する2つの係止凸部が備えられている。一方の係止凸部が第1係止凸部221、他方の係止凸部が第2係止凸部231である。第1係止凸部221と第2係止凸部231は、周方向に180°の間隔で配置されている。さらに、清掃キャップ係止部材211の内周面には、フェルール13(光コネクタ側)と係止するための第1凸部241と、第2凸部251とが互いに向かい合って配置されている。清掃キャップ係止部材211は、弾性変形可能な弾性体で形成される。清掃キャップ係止部材211は、直径方向に沿って伸縮するように変形できる。なお、清掃キャップ係止部材211は、有色部材であるのが好ましい。
<第1係止凸部221>
第1係止凸部221は、清掃キャップ係止部材211の外周面から外側へ突出するように設けられている。
第1係止凸部221は、傾斜面221aと平行面221bとで構成される。
傾斜面221aは、清掃キャップ係止部材211の外周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。
平行面221bは、清掃キャップ係止部材211の外周面の法線βに対して平行である。傾斜面221aと平行面221bとが交差する部分が、第1係止凸部221の頂部となり、急傾斜面121a若しくは第1緩傾斜面131a又は/及び第2緩傾斜面131bと接触する。
<第2係止凸部231>
第2係止凸部231は、清掃キャップ係止部材211の外周面から外側へ突出するように設けられている。
第2係止凸部231は、傾斜面231aと平行面231bとで構成される。
傾斜面231aは、清掃キャップ係止部材211の外周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。
平行面231bは、清掃キャップ係止部材211の外周面の法線βに対して平行である。傾斜面231aと平行面231bとが交差する部分が、第2係止凸部231の頂部となり、急傾斜面121a若しくは第1緩傾斜面131a又は/及び第2緩傾斜面131bと接触する。
<第1取付部、第2取付部、第3取付部の位置関係>
図3を用いて説明すると、手前側から順に、第1係止凹部121が第1係止凸部221及び第2係止凸部231を把持する位置である第2取付部、第2係止凹部131が第1係止凸部221及び第2係止凸部231を把持する位置である第1取付部、第3係止凹部141が第1係止凸部221及び第2係止凸部231を把持する位置である第3取付部が設けられている。なお、第1係止凸部221及び第2係止凸部231を把持する位置を取付部として説明しており、第1係止凹部121を第2取付部、第2係止凹部131を第1取付部、第3係止凹部141を第3取付部としても齟齬はない。
位置関係を言い換えて説明すると、第1取付部は、第2取付部から離隔しており、第2取付部とによって第1取付部を挟む第3取付部が設けられているといえる。
<第1凸部241、第2凸部251>
第1凸部241及び第2凸部251は、清掃キャップ係止部材211の内周面から内側へ突出するように設けられている。第1凸部241及び第2凸部251は、曲面でフェルール13の側面を押圧するように構成されている。例えば、半楕円体に構成されている。第1凸部241と第2凸部251は、向かい合って配置されている。
清掃キャップ係止部材211は、弾性変形可能に形成されており、第1凸部241及び第2凸部251がフェルール13の側面に押圧されることで、取り付けられる。つまり、第1凸部241の先端と第2凸部251の先端との直線距離(間隔)が、フェルール13の直径よりも短くなっていれば、清掃キャップ係止部材211の弾性変形により、第1凸部241及び第2凸部251は、フェルール13の側面を押圧するため、清掃キャップ係止部材211はフェルール13に取り付けられる。
第1凸部241及び第2凸部251は、自然に外れることがない程度にフェルール13を押圧して取り付けられる。清掃キャップ111の第1係止凹部121と清掃キャップ係止部材211の第1係止凸部221及び第2係止凸部231が係止しているときに手前側へ引き抜くと、清掃キャップ係止部材211は、フェルール13から取り外される。
なお、第1凸部241及び第2凸部251の2点で取り付ける構成を例示したが、これに限定されない。例えば、4点の凸部を設け、周方向に90°間隔で配置してもよい。また、内周面の周方向に沿って1周にわたり凸部を構成してもよい。
<清掃キャップ111の移動距離>
被清掃端面14を清掃する際、清掃キャップ111は、清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211とが清掃キャップ111の第2係止凹部131で係止している状態(第1係止状態)から奥行側へ摺動しつつ移動される。このとき、清掃キャップ111の第2係止凹部131と、清掃キャップ係止部材211の第1係止凸部221及び第2係止凸部231は、弾性変形する。
清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211とが清掃キャップ111の第1係止凹部121で係止している状態(第2係止状態)となると、清掃キャップ111は、図3のL1分の距離を移動したこととなる。
L1分の移動が行われると、清掃体160と被清掃端面14が接触する。つまり、第1係止凹部121から第2係止凹部131の距離(L1)と、清掃体160から被清掃端面14の距離(L2)は、略同一の距離である。
<<角度>>
次に、図4を参照して、第1係止凹部121、第2係止凹部131、第3係止凹部141、第1係止凸部221及び第2係止凸部231の角度について説明する。
第1係止凹部121の角度である、急傾斜面121aと平行面121bのなす角の角度θ1は、鋭角である。
第2係止凹部131の角度である、第1緩傾斜面131aと第2緩傾斜面131bのなす角の角度θ2は、鈍角である。
第3係止凹部141の角度である、急傾斜面141aと平行面141bのなす角の角度θ5は、鋭角である。
第1係止凸部221の角度である、傾斜面221aと平行面221bのなす角の角度θ3は、鋭角である。
第2係止凸部231の角度である、傾斜面231aと平行面231bのなす角の角度θ4は、鋭角である。
<角度の比較>
角度θ1は、角度θ2よりも小さい(角度θ1<角度θ2)。したがって、第1係止凸部221及び第2係止凸部231が第1係止凹部121で係止したとき(第2係止状態のとき)は、第1係止凸部221及び第2係止凸部231が第2係止凹部131で係止したとき(第1係止状態のとき)よりも移動しにくくなり、係止が解除されづらい。言い換えると、第1係止凸部221及び第2係止凸部231が第2係止凹部131で係止したとき(第1係止状態のとき)は、第1係止凸部221及び第2係止凸部231が第1係止凹部121で係止したとき(第2係止状態のとき)よりも移動し易く、係止が解除され易い。
角度θ1は、角度θ3及び角度θ4よりも大きい(角度θ1>角度θ3、角度θ1>角度θ4)。つまり、第1係止凹部121の内側に第1係止凸部221及び第2係止凸部231が嵌まるように構成されている。
角度θ2も角度θ3及び角度θ4よりも大きく(角度θ2>角度θ3、角度θ2>角度θ4)、第2係止凹部131の内側に第1係止凸部221及び第2係止凸部231が嵌まるように構成されている。
角度θ5も角度θ3及び角度θ4よりも大きく(角度θ5>角度θ3、角度θ5>角度θ4)、第3係止凹部141の内側に第1係止凸部221及び第2係止凸部231が嵌まるように構成されている。角度θ5は、角度θ1と同じであっても異なっていてもよい。例えば、角度θ5は角度θ1よりも小さくても良いし、大きくても良い。
角度θ3及び角度θ4は、同一の角度である(角度θ3=角度θ4)。
つまり、
角度θ2>角度θ1=角度θ5>角度θ3=角度θ4であっても良いし、
角度θ2>角度θ1>角度θ5>角度θ3=角度θ4であっても良いし、
角度θ2>角度θ5>角度θ1>角度θ3=角度θ4であっても良い。
<清掃キャップ111の移動方向及び移動し易さ>
上述した通り、角度θ1と角度θ2の違いにより、第1係止状態から清掃キャップ111を奥行側へは摺動して移動させ易く、第2係止状態から清掃キャップ111を奥行側へは摺動して移動させ難くなっている。
さらに、第1係止状態から清掃キャップ111を奥行側へ摺動して移動させ易くするため、清掃キャップ111の第2係止凹部131の第1緩傾斜面131a及び清掃キャップ係止部材211の第1係止凸部221の傾斜面221a及び清掃キャップ係止部材211の第2係止凸部231の傾斜面231aは、傾斜面となっている。
反対に、第1係止状態から清掃キャップ111を手前側へ摺動して移動させ難くするため、清掃キャップ111の第2係止凹部131の第2緩傾斜面131bは傾斜面であるが、清掃キャップ係止部材211の第1係止凸部221の平行面221b及び清掃キャップ係止部材211の第2係止凸部231の平行面231bは平行面となっている。
このように、第1係止状態において、清掃キャップ111は奥行側へは摺動して移動し易いが、手前側へは摺動して移動し難くなっているため、清掃キャップ111が自然と外れてしまうことを防止することができる。
<<第1実施の形態のまとめ>>
このように、清掃キャップ111を奥行側へ移動させることで、清掃体160が被清掃端面14と接触して、被清掃端面14に位置する塵埃などの汚れを除去することができる。清掃体160が被清掃端面14と接触すると、清掃キャップ111の第1係止凹部121と清掃キャップ係止部材211の第1係止凸部221及び第2係止凸部231が係止するため、清掃キャップ111を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材211も併せて引き抜かれる。これにより、被清掃端面14が清掃されたことを一目で視認することができる。さらに、清掃体160が被清掃端面14と接触していない場合や誤って清掃することなく清掃キャップ111を手前側へ引いた際には、清掃キャップ111の第3係止凹部141と清掃キャップ係止部材211が係止することで、被清掃端面14が清掃されることなく清掃キャップ111が取り外されることを防止することができる。
<<<<第2実施の形態の詳細>>>>
以下に、第2実施の形態について図面に基づいて説明する。
図5(A)は、第2実施の形態による清掃キャップ112及び清掃キャップ係止部材212をフェルール13に装着したときの全体を示す斜視図である。
清掃キャップ係止部材212は、光コネクタ10のフェルール13と、清掃キャップ112とを覆う。
図5(B)は、第2実施の形態による清掃キャップ112及び清掃キャップ係止部材212をフェルール13に装着したときの断面図である。
<<第2実施の形態の概要>>
初めに、清掃キャップ112と清掃キャップ係止部材212は、事前に第1取付部で互いに係止し(第1係止状態)、光コネクタ10のフェルール13に取り付けられている。通信装置の出荷時には、この状態となっている。
清掃キャップ112は、清掃体接合部150を有する。清掃体接合部150は、清掃体160と接合している。
清掃キャップ112は、清掃キャップ係止部材212と第1取付部で係止している。このとき、適度に係止が解除されないように構成されている。
清掃キャップ112を奥行側へ移動させると、清掃キャップ112と清掃キャップ係止部材212とが別の係止部(第2取付部)で係止する(第2係止状態)。このとき、清掃キャップ112を手前側へ引き抜くと、清掃キャップ112と清掃キャップ係止部材212が係止したまま引き抜かれる。
清掃キャップ112を奥行側へ移動させ、清掃キャップ112と清掃キャップ係止部材212とが別の係止部(第2取付部)で係止するときは、清掃体160と被清掃端面14が接触するときである。
他方、清掃キャップ112を奥行側へ移動させずに清掃キャップ112を手前側へ引き抜くと、第1取付部における係止が解除され、清掃キャップ112のみが取り外される。したがって、清掃キャップ112を奥行側へ移動させていないことを容易に認識することができる。
<<清掃キャップ112>>
第2実施の形態での光コネクタ10のフェルール13の端面の形状は、円形である。なお、フェルール13の端面の形状が四角形の場合には、清掃キャップ112の形状は、フェルール13の端面の形状に応じて定めればよい。
清掃キャップ112は、円筒状であり、円筒側面と板状の円形の天面(円筒の一方の底面)とからなる。天面により、円筒の一方の底面が封止される。円筒の他方の底面は、開放されている。清掃キャップ112は、手前奥行方向に長尺である。清掃キャップ112の天面の奥行側の面から奥行側へ延びるように、清掃体接合部150が備えられる。清掃キャップ112は、弾性変形可能な弾性体で形成される。清掃キャップ112は、直径方向に沿って伸縮するように変形できる。
清掃キャップ112は、外周面に第1係止凹部122、第2係止凹部132を有する。手前側が第1係止凹部122、奥行側が第2係止凹部132である。
<第1係止凹部122>
第1係止凹部122は、清掃キャップ112の外周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第1係止凹部122は、急傾斜面122aと平行面122bとに挟まれて形成される溝である。
急傾斜面122aは、清掃キャップ112の外周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
平行面122bは、清掃キャップ112の外周面の法線αに対して平行である。急傾斜面122aと平行面122bとが交差する部分が、第1係止凹部122の溝底を構成する。
<第2係止凹部132>
第2係止凹部132は、清掃キャップ112の外周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第2係止凹部132は、第1緩傾斜面132aと第2緩傾斜面132bとに挟まれて形成される溝である。
第1緩傾斜面132aは、手前側から奥行側へ向かうに従って外周から内周に向って形成されている。第1緩傾斜面132aは、清掃キャップ112の外周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
第2緩傾斜面132bは、奥行側から手前側へ向かうに従って外周から内周に向って形成されている。第2緩傾斜面132bは、清掃キャップ112の外周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
第1緩傾斜面132aと第2緩傾斜面132bは、法線αに対して同一の角度で傾斜している。なお、第1緩傾斜面132aと第2緩傾斜面132bが異なる角度で傾斜するようにしてもよい。第1緩傾斜面132aと第2緩傾斜面132bとが交差する部分が、第2係止凹部132の溝底を構成する。
第1係止凹部122と第2係止凹部132の凹部の角度は異なる。第1係止凹部122の角度は、第2係止凹部132の角度よりも小さい。つまり、急傾斜面122aと平行面122bのなす角の角度は、第1緩傾斜面132aと第2緩傾斜面132bのなす角の角度よりも小さい。
<清掃体接合部150>
清掃体接合部150は、清掃キャップ112の天面の奥行側の面に設けられる。清掃体接合部150は、円柱状である。清掃体接合部150の奥行側の面に、清掃体160が接合する。
<清掃体160>
清掃体160は、清掃体接合部150の奥行側の面と接合する。清掃体160は、円柱状である。清掃体160は、被清掃端面14と向かい合って配置される。
<<清掃キャップ係止部材212>>
清掃キャップ係止部材212は、円筒状であり、円筒側面を有する。清掃キャップ係止部材212の内周面には、清掃キャップ112の第1係止凹部122又は第2係止凹部132と係止する2つの係止凸部が備えられている。一方の係止凸部が第1係止凸部222、他方の係止凸部が第2係止凸部232である。第1係止凸部222と第2係止凸部232は、周方向に180°の間隔で配置されている。清掃キャップ係止部材212の内周面にはさらに、フェルール13(光コネクタ側)と係止するための第1凸部242と、第2凸部252とが互い向かい合って配置されている。清掃キャップ係止部材212は、弾性変形可能な弾性体で形成される。清掃キャップ係止部材212は、直径方向に沿って伸縮するように変形できる。
<第1係止凸部222>
第1係止凸部222は、清掃キャップ係止部材212の内周面から内側へ突出するように設けられている。
第1係止凸部222は、傾斜面222aと平行面222bとで構成される。
傾斜面222aは、清掃キャップ係止部材212の内周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。
平行面222bは、清掃キャップ係止部材212の内周面の法線βに対して平行である。
<第2係止凸部232>
第2係止凸部232は、清掃キャップ係止部材212の内周面から内側へ突出するように設けられている。
第2係止凸部232は、傾斜面232aと平行面232bとで構成される。
傾斜面232aは、清掃キャップ係止部材212の内周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。
平行面232bは、清掃キャップ係止部材212の内周面の法線βに対して平行である。
<第1凸部242、第2凸部252>
第1凸部242及び第2凸部252は、清掃キャップ係止部材212の内周面から内側へ突出するように設けられている。第1凸部242及び第2凸部252は、曲面でフェルール13の側面を押圧するように構成されている。例えば、半楕円体に構成されている。第1凸部242と第2凸部252は、向かい合って配置されている。
清掃キャップ係止部材212は、弾性変形可能に形成されており、第1凸部242及び第2凸部252がフェルール13の側面に押圧されることで、取り付けられる。つまり、第1凸部242の先端と第2凸部252の先端との直線距離が、フェルール13の直径よりも短くなっていれば、清掃キャップ係止部材212の弾性変形により、第1凸部242及び第2凸部252は、フェルール13の側面を押圧するため、清掃キャップ係止部材212はフェルール13に取り付けられる。
第1凸部242及び第2凸部252は、自然に取り外れることがない程度にフェルール13を押圧して取り付けられる。清掃キャップ112の第1係止凹部122と清掃キャップ係止部材212の第1係止凸部222及び第2係止凸部232が係止しているときに手前側へ引き抜くと、清掃キャップ係止部材212は、フェルール13から取り外される。
なお、第1凸部242及び第2凸部252の2点で取り付ける構成を例示したが、これに限定されない。例えば、4点の凸部を設け、周方向に90°間隔で配置してもよい。また、内周面の周方向に沿って1周にわたり凸部を構成してもよい。
<清掃キャップ112の移動距離>
被清掃端面14を清掃する際、清掃キャップ112は、清掃キャップ112と清掃キャップ係止部材212とが清掃キャップ112の第2係止凹部132で係止している状態(第1係止状態)から奥行側へ摺動しつつ移動される。このとき、清掃キャップ112の第2係止凹部132と、清掃キャップ係止部材212の第1係止凸部222及び第2係止凸部232は、弾性変形する。
清掃キャップ112と清掃キャップ係止部材212とが清掃キャップ112の第1係止凹部122で係止している状態(第2係止状態)となると、清掃キャップ112は、図5のL1分の距離を移動したこととなる。
L1分の移動が行われると、清掃体160と被清掃端面14が接触する。つまり、第1係止凹部122から第2係止凹部132の距離(L1)と、清掃体160から被清掃端面14の距離(L2)は、略同一の距離である。
<<角度>>
次に、図6を参照して、第1係止凹部122、第2係止凹部132、第1係止凸部222及び第2係止凸部232の角度について説明する。
第1係止凹部122の角度である、急傾斜面122aと平行面122bのなす角の角度θ1は、鋭角である。
第2係止凹部132の角度である、第1緩傾斜面132aと第2緩傾斜面132bのなす角の角度θ2は、鈍角である。
第1係止凸部222の角度である、傾斜面222aと平行面222bのなす角の角度θ3は、鋭角である。
第2係止凸部232の角度である、傾斜面232aと平行面232bのなす角の角度θ4は、鋭角である。
<角度の比較>
角度θ1は、角度θ2よりも小さい(角度θ1<角度θ2)。したがって、第1係止凸部222及び第2係止凸部232が第1係止凹部122で係止したとき(第2係止状態のとき)は、第1係止凸部222及び第2係止凸部232が第2係止凹部132で係止したとき(第1係止状態のとき)よりも移動しにくくなり、係止が解除されづらい。言い換えると、第1係止凸部222及び第2係止凸部232が第2係止凹部132で係止したとき(第1係止状態のとき)は、第1係止凸部222及び第2係止凸部232が第1係止凹部122で係止したとき(第2係止状態のとき)よりも移動し易く、係止が解除され易い。
角度θ1は、角度θ3及び角度θ4よりも大きい(角度θ1>角度θ3、角度θ1>角度θ4)。つまり、第1係止凹部122の内側に第1係止凸部222及び第2係止凸部232が嵌まるように構成されている。
角度θ2も角度θ3及び角度θ4よりも大きく(角度θ2>角度θ3、角度θ2>角度θ4)、第2係止凹部132の内側に第1係止凸部222及び第2係止凸部232が嵌まるように構成されている。
角度θ3及び角度θ4は、同一の角度である(角度θ3=角度θ4)。
つまり、角度θ2>角度θ1>角度θ3=角度θ4となるように構成されている。
<清掃キャップ112の移動方向及び移動し易さ>
上述した通り、角度θ1と角度θ2の違いにより、第1係止状態から清掃キャップ112を奥行側へは摺動して移動させ易く、第2係止状態から清掃キャップ112を奥行側へは摺動して移動させ難くなっている。
さらに、第1係止状態から清掃キャップ112を奥行側へ摺動して移動させ易くするため、清掃キャップ112の第2係止凹部132の第1緩傾斜面132a及び清掃キャップ係止部材212の第1係止凸部222の傾斜面222a及び清掃キャップ係止部材212の第2係止凸部232の傾斜面232aは、傾斜面となっている。
反対に、第1係止状態から清掃キャップ112を手前側へ摺動して移動させ難くするため、清掃キャップ112の第2係止凹部132の第2緩傾斜面132bは傾斜面であるが、清掃キャップ係止部材212の第1係止凸部222の平行面222b及び清掃キャップ係止部材212の第2係止凸部232の平行面232bは平行面となっている。
このように、第1係止状態において、清掃キャップ112は奥行側へは摺動して移動し易いが、手前側へは摺動して移動し難くなっているため、清掃キャップ112が自然と外れてしまうことを防止することができる。
<<第2実施の形態のまとめ>>
このように、清掃キャップ112を奥行側へ移動させることで、清掃体160が被清掃端面14と接触して、被清掃端面14に位置する塵埃などの汚れを除去することができる。清掃体160が被清掃端面14と接触すると、清掃キャップ112の第1係止凹部122と清掃キャップ係止部材212の第1係止凸部222及び第2係止凸部232が係止するため、清掃キャップ112を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材212も併せて引き抜かれる。これにより、被清掃端面14が清掃されたことを一目で視認することができる。さらに、清掃体160が被清掃端面14と接触しない場合には、清掃キャップ112を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材212がフェルール13に取り付けられたままになり、被清掃端面14が清掃されていないことを一目で視認することができる。また、その状態では、光コネクタ10を直ちに使用することができないため、必ず清掃してから使用するように認識させることができる。
<<<<第3実施の形態の詳細>>>>
以下に、第3実施の形態について図面に基づいて説明する。
図7(A)は、第3実施の形態による清掃キャップ113及び清掃キャップ係止部材213をフェルール13に装着したときの全体を示す斜視図である。
清掃キャップ113は、光コネクタ10のフェルール13と、清掃キャップ係止部材213とを覆う。
図7(B)は、第3実施の形態による清掃キャップ113及び清掃キャップ係止部材213をフェルール13に装着したときの断面図である。
<<第3実施の形態の概要>>
初めに、清掃キャップ113と清掃キャップ係止部材213は、事前に第1取付部で互いに係止し(第1係止状態)、光コネクタ10のフェルール13に取り付けられている。通信装置の出荷時には、この状態となっている。
清掃キャップ113は、清掃体接合部150を有する。清掃体接合部150は、清掃体160と接合している。
清掃キャップ113は、清掃キャップ係止部材212と第1取付部で係止している。このとき、適度に係止が解除されないように構成されている。
清掃キャップ113を奥行側へ移動させると、清掃キャップ113と清掃キャップ係止部材213とが、双方の弾性力により強く係止される(第2係止状態)。このとき、清掃キャップ113を手前側へ引き抜くと、清掃キャップ113と清掃キャップ係止部材213が係止したまま引き抜かれる。
清掃キャップ113を奥行側へ移動させ、清掃キャップ113と清掃キャップ係止部材213とが弾性力で強く係止した状態(第2係止状態)となるのは、清掃体160と被清掃端面14が接触するときである。
他方、清掃キャップ113を奥行側へ移動させずに清掃キャップ113を手前側へ引き抜くと、第1取付部における係止が解除され、清掃キャップ113のみが取り外される。したがって、清掃キャップ113を奥行側へ移動させていないことを容易に認識することができる。
<<清掃キャップ113>>
第3実施の形態での光コネクタ10のフェルール13の端面の形状は、円形である。なお、フェルール13の端面の形状が四角形の場合には、清掃キャップ113の形状は、フェルール13の端面の形状に応じて定めればよい。
清掃キャップ113は、円筒状であり、円筒側面と板状の円形の天面(円筒の一方の底面)とからなる。天面により、円筒の一方の底面が封止される。円筒の他方の底面は、開放されている。清掃キャップ113は手前奥行方向に長尺である。清掃キャップ113の内周面の直径は、図7のP1の位置ではφ1、P2及びP3の位置では、φ2となっている。つまり、P1からP2は、奥行側に進むにつれ外側に傾斜している。P2からP3は、略同一となっている。清掃キャップ113の天面の奥行側の面から奥行側へ延びるように、清掃体接合部150は備えられる。清掃キャップ113は、弾性変形可能な弾性体で形成される。清掃キャップ113は、直径方向に沿って伸縮するように変形できる。
<清掃体接合部150>
清掃体接合部150は、清掃キャップ113の天面の奥行側の面に設けられる。清掃体接合部150は、円柱状である。清掃体接合部150の奥行側の面に、清掃体160が接合する。
<清掃体160>
清掃体160は、清掃体接合部150の奥行側の面と接合する。清掃体160は、円柱状である。清掃体160は、被清掃端面14と向かい合って配置される。
<<清掃キャップ係止部材213>>
清掃キャップ係止部材213は、円筒状であり、円筒側面を有する。清掃キャップ係止部材213の内周面には、フェルール13(光コネクタ側)と係止するための第1凸部223と、第2凸部233とが互い向かい合って配置されている。清掃キャップ係止部材213は、弾性変形可能な弾性体で形成される。清掃キャップ係止部材213は、直径方向に沿って伸縮するように変形できる。
清掃キャップ係止部材213の第1凸部223及び第2凸部233は、フェルール13の側面に押圧されて取り付けられる。これにより、清掃キャップ係止部材213は、フェルール13を覆うように取り付けられる。
第1凸部223及び第2凸部233は、自然と取り外れることがない程度にフェルール13を押圧して取り付けられる。清掃キャップ113を奥行側へ移動させて清掃キャップ係止部材213と強く係止している状態のときに手前側へ引き抜くと、清掃キャップ係止部材213は、フェルール13から取り外される。
<<第3実施の形態のまとめ>>
このように、清掃キャップ113を奥行側へ移動させることで、清掃体160が被清掃端面14と接触して、被清掃端面14に位置する塵埃などの汚れを除去することができる。清掃体160が被清掃端面14と接触すると、清掃キャップ113と清掃キャップ係止部材213が双方の弾性力により強く係止するため、清掃キャップ113を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材213も併せて引き抜かれる。これにより、被清掃端面14が清掃されたことを一目で視認することができる。さらに、清掃体160が被清掃端面14と接触しない場合には、清掃キャップ113を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材213がフェルール13に取り付けられたままになり、被清掃端面14が清掃されていないことを一目で視認することができる。また、その状態では、光コネクタ10を直ちに使用することができないため、必ず清掃してから使用するように認識させることができる。
<<<<第4実施の形態の詳細>>>>
以下に、第4実施の形態について図面に基づいて説明する。
図8(A)は、第4実施の形態による清掃キャップ114及び清掃キャップ係止部材214をフェルール13に装着したときの全体を示す斜視図である。
清掃キャップ係止部材214は、光コネクタ10のフェルール13を覆う。清掃キャップ114は、清掃キャップ係止部材214を覆う。
図8(B)は、第4実施の形態による清掃キャップ114及び清掃キャップ係止部材214をフェルール13に装着したときの断面図である。
<<第4実施の形態の概要>>
初めに、清掃キャップ114と清掃キャップ係止部材214は、事前に第1取付部で互いに係止し(第1係止状態)、光コネクタ10のフェルール13に取り付けられている。通信装置の出荷時には、この状態となっている。
清掃キャップ114は、清掃体接合部150を有する。清掃体接合部150は、清掃体160と接合している。
清掃キャップ114は、清掃キャップ係止部材214と第1取付部で係止している。このとき、適度に係止が解除されないように構成されている。
清掃キャップ114を奥行側へ移動させると、清掃キャップ114と清掃キャップ係止部材214とが別の係止部(第2取付部)で係止する(第2係止状態)。このとき、清掃キャップ114を手前側へ引き抜くと、清掃キャップ114と清掃キャップ係止部材214が係止したまま引き抜かれる。
清掃キャップ114を奥行側へ移動させ、清掃キャップ114と清掃キャップ係止部材214とが別の係止部で係止するときは、清掃体160とフェルール13の端面が接触するときである。
他方、清掃キャップ114を奥行側へ移動させずに清掃キャップ114を手前側へ引き抜くと、第1取付部における係止が解除され、清掃キャップ114のみが取り外される。したがって、清掃キャップ114を奥行側へ移動させていないことを容易に認識することができる。
<<清掃キャップ114>>
第4実施の形態での光コネクタ10のフェルール13の端面の形状は、円形である。なお、フェルール13の端面の形状が四角形の場合には、清掃キャップ114の形状は、フェルール13の端面の形状に応じて定めればよい。
清掃キャップ114は、天面部124と、第1支持部134と、第2支持部144と、筒部174と、清掃体接合部150と、清掃体160とを有する。
天面部124は、板状の円形である。天面部124は、奥行側へ延びる第1支持部134と第2支持部144とを有する。
第1支持部134には、奥行側に、後述する清掃キャップ係止部材214の第1係止凹部224又は第2係止凹部234と係止するための第1係止凸部154が設けられている。第1係止凸部154は、清掃キャップ114の第1支持部134の内側の面から内側へ突出するように設けられている。
第2支持部144には、奥行側に、後述する清掃キャップ係止部材214の第1係止凹部224又は第2係止凹部234と係止するための第2係止凸部164が設けられている。第2係止凸部164は、清掃キャップ114の第2支持部144の内側の面から内側へ突出するように設けられている。
第1係止凸部154と第2係止凸部164は向かい合って設けられている。
<第1係止凸部154>
第1係止凸部154は、平行面154aと傾斜面154bとで構成される。
平行面154aは、清掃キャップ114の第1支持部134の内側の面の法線α1に対して平行である。
傾斜面154bは、清掃キャップ114の第1支持部134の内側の面の法線α1に対して鋭角に傾斜している。
<第2係止凸部164>
第2係止凸部164は、平行面164aと傾斜面164bとで構成される。
平行面164aは、清掃キャップ114の第2支持部144の内側の面の法線α2に対して平行である。
傾斜面164bは、清掃キャップ114の第2支持部144の内側の面の法線α2に対して鋭角に傾斜している。
筒部174は、清掃体接合部150の側面の一部を覆うように設けられている。清掃体接合部150の全部を覆うように設けても良い。さらに、清掃体160の側面の一部又は全部を覆うように設けてもよい。
<清掃体接合部150>
清掃体接合部150は、清掃キャップ114の天面部124の奥行側の面に備えられる。清掃体接合部150は、円柱状である。清掃体接合部150の奥行側の面に、清掃体160が接合する。
<清掃体160>
清掃体160は、清掃体接合部150の奥行側の面と接合する。清掃体160は、円柱状である。清掃体160は、被清掃端面14と向かい合って配置される。
<<清掃キャップ係止部材214>>
清掃キャップ係止部材214は、円筒状であり、円筒側面を有する。清掃キャップ係止部材214の外周面には、清掃キャップ114の第1係止凸部154及び第2係止凸部164と係止可能な2列の係止凹部が周方向に沿って1周にわたって形成されている。手前側の係止凹部が第1係止凹部224、奥行側の係止凹部が第2係止凹部234である。清掃キャップ係止部材214の内周面には、フェルール13(光コネクタ側)と係止するための第1凸部244と、第2凸部254とが互い向かい合って配置されている。清掃キャップ係止部材214は、弾性変形可能な弾性体で形成される。清掃キャップ係止部材214は、直径方向に沿って伸縮するように変形できる。
<第1係止凹部224>
第1係止凹部224は、清掃キャップ係止部材214の外周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第1係止凹部224は、第1緩傾斜面224aと第2緩傾斜面224bとに挟まれて形成される溝である。
第1緩傾斜面224aは、手前側から奥行側へ向かうに従って外周から内周に向って形成されている。第1緩傾斜面224aは、清掃キャップ係止部材214の外周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。
第2緩傾斜面224bは、奥行側から手前側へ向かうに従って外周から内周に向って形成されている。第2緩傾斜面224bは、清掃キャップ係止部材214の外周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。
第1緩傾斜面224aと第2緩傾斜面224bは、法線βに対して同一の角度で傾斜している。なお、第1緩傾斜面224aと第2緩傾斜面224bが異なる角度で傾斜するようにしてもよい。第1緩傾斜面224aと第2緩傾斜面224bとが交差する部分が、第1係止凹部224の溝底を構成する。
<第2係止凹部234>
第2係止凹部234は、清掃キャップ係止部材214の外周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第2係止凹部234は、平行面234aと急傾斜面234bとに挟まれて形成される溝である。
平行面234aは、清掃キャップ係止部材214の外周面の法線βに対して平行である。
急傾斜面234bは、清掃キャップ係止部材214の外周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。平行面234aと急傾斜面234bとが交差する部分が、第2係止凹部234の溝底を構成する。
第1係止凹部224と第2係止凹部234の凹部の角度は異なる。第1係止凹部224の角度は、第2係止凹部234の角度よりも大きい。つまり、第1緩傾斜面224aと第2緩傾斜面224bのなす角の角度は、平行面234aと急傾斜面234bのなす角の角度よりも大きい。
<第1凸部244、第2凸部254>
第1凸部244及び第2凸部254は、清掃キャップ係止部材214の内周面から内側へ突出するように設けられている。第1凸部244及び第2凸部254は、曲面でフェルール13の側面を押圧するように構成されている。例えば、半楕円体に構成されている。第1凸部244と第2凸部254は、向かい合って配置されている。
清掃キャップ係止部材214は、弾性変形可能に形成されており、第1凸部244及び第2凸部254がフェルール13の側面に押圧されることで、取り付けられる。つまり、第1凸部244の先端と第2凸部254の先端との直線距離が、フェルール13の直径よりも短くなっていれば、清掃キャップ係止部材214の弾性変形により、第1凸部244及び第2凸部254は、フェルール13の側面を押圧するため、清掃キャップ係止部材214はフェルール13に取り付けられる。
第1凸部244及び第2凸部254は、自然に取り外れることがない程度にフェルール13を押圧して取り付けられる。清掃キャップ114を奥行側へ移動させ、清掃キャップ114の第1係止凸部154及び第2係止凸部164が、清掃キャップ係止部材214の第2係止凹部234と係止しているときに手前側へ引き抜くと、清掃キャップ係止部材214は、フェルール13から取り外される。
なお、第1凸部244及び第2凸部254の2点で取り付ける構成を例示したが、これに限定されない。例えば、4点の凸部を設け、周方向に90°間隔で配置してもよい。また、内周面の周方向に沿って1周にわたり凸部を構成してもよい。
<清掃キャップ114の移動距離>
被清掃端面14を清掃する際、清掃キャップ114は、清掃キャップ114と清掃キャップ係止部材214とが清掃キャップ係止部材214の第1係止凹部224で係止している状態(第1係止状態)から奥行側へ摺動しつつ移動される。このとき、清掃キャップ114の第1係止凸部154及び第2係止凸部164と、清掃キャップ係止部材214の第1係止凹部224は、弾性変形する。
清掃キャップ114と清掃キャップ係止部材214とが清掃キャップ係止部材214の第2係止凹部234で係止している状態(第2係止状態)となると、清掃キャップ114は、図8のL1分の距離を移動したこととなる。
L1分の移動が行われると、清掃体160と被清掃端面14が接触する。つまり、第1係止凹部224から第2係止凹部234の距離(L1)と、清掃体160から被清掃端面14の距離(L2)は、略同一の距離である。
<<角度>>
次に、図9を参照して、第1係止凸部154、第2係止凸部164、第1係止凹部224及び第2係止凹部234の角度について説明する。
第1係止凸部154の角度である、平行面154aと傾斜面154bのなす角の角度θ3は、鋭角である。
第2係止凸部164の角度である、平行面164aと傾斜面164bのなす角の角度θ4は、鋭角である。
第1係止凹部224の角度である、第1緩傾斜面224aと第2緩傾斜面224bのなす角の角度θ1は、鈍角である。
第2係止凹部234の角度である、平行面234aと急傾斜面234bのなす角の角度θ2は、鋭角である。
<角度の比較>
角度θ2は、角度θ1よりも小さい(角度θ2<角度θ1)。したがって、第1係止凸部154及び第2係止凸部164が第2係止凹部234で係止したとき(第2係止状態のとき)は、第1係止凸部154及び第2係止凸部164が第1係止凹部224で係止したとき(第1係止状態のとき)よりも移動しにくくなり、係止が解除されづらい。言い換えると、第1係止凸部154及び第2係止凸部164が第1係止凹部224で係止したとき(第1係止状態のとき)は、第1係止凸部154及び第2係止凸部164が第2係止凹部234で係止したとき(第2係止状態のとき)よりも移動し易く、係止が解除され易い。
角度θ1は、角度θ3及び角度θ4よりも大きい(角度θ1>角度θ3、角度θ1>角度θ4)。つまり、第1係止凹部224の内側に第1係止凸部154及び第2係止凸部164が嵌まるように構成されている。
角度θ2も角度θ3及び角度θ4よりも大きく(角度θ2>角度θ3、角度θ2>角度θ4)、第2係止凹部234の内側に第1係止凸部154及び第2係止凸部164が嵌まるように構成されている。
角度θ3及び角度θ4は、同一の角度である(角度θ3=角度θ4)。
つまり、角度θ1>角度θ2>角度θ3=角度θ4となるように構成されている。
<清掃キャップ114の移動方向及び移動し易さ>
上述した通り、角度θ1と角度θ2の違いにより、第1係止状態から清掃キャップ114を奥行側へは摺動して移動させ易く、第2係止状態から清掃キャップ114を奥行側へは摺動して移動させ難くなっている。
さらに、第1係止状態から清掃キャップ114を奥行側へ摺動して移動させ易くするため、清掃キャップ114の第1係止凸部154の傾斜面154b及び第2係止凸部164の傾斜面164bと、清掃キャップ係止部材214の第1係止凹部224の第1緩傾斜面224bは、傾斜面となっている。
反対に、第1係止状態から清掃キャップ114を手前側へ摺動して移動させ難くするため、第1係止凹部224の第1緩傾斜面224aは傾斜面であるが、清掃キャップ114の第1係止凸部154の平行面154a及び第2係止凸部164の平行面164aは平行面となっている。
このように、第1係止状態において、清掃キャップ114は奥行側へは摺動して移動し易いが、手前側へは摺動して移動し難くなっているため、清掃キャップ114が自然と外れてしまうことを防止することができる。
<<第4実施の形態のまとめ>>
このように、清掃キャップ114を奥行側へ移動させることで、清掃体160が被清掃端面14と接触して、被清掃端面14に位置する塵埃などの汚れを除去することができる。清掃体160が被清掃端面14と接触すると、清掃キャップ114の第1係止凸部154及び第2係止凸部164と清掃キャップ係止部材214の第2係止凹部234が係止するため、清掃キャップ114を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材214も併せて引き抜かれる。これにより、被清掃端面14が清掃されたことを一目で視認することができる。さらに、清掃体160が被清掃端面14と接触しない場合には、清掃キャップ114を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材214がフェルール13に取り付けられたままになり、被清掃端面14が清掃されていないことを一目で視認することができる。また、その状態では、光コネクタ10を直ちに使用することができないため、必ず清掃してから使用するように認識させることができる。
<<<<第5実施の形態の詳細>>>>
以下に、第5実施の形態について図面に基づいて説明する。
図10(A)は、第5実施の形態による清掃キャップ115及び清掃キャップ係止部材215を光コネクタ20のカバー23に装着したときの全体を示す斜視図である。
清掃キャップ係止部材215は、光コネクタ20のカバー23の内部に装着され、カバー23により少なくとも一部が覆われる。清掃キャップ115は、清掃キャップ係止部材215の内部に装着され、清掃キャップ係止部材215により少なくとも一部が覆われる。
図10(B)は、第5実施の形態による清掃キャップ115及び清掃キャップ係止部材215を光コネクタ20のカバー23に装着したときの断面図である。
<<第5実施の形態の概要>>
初めに、清掃キャップ115と清掃キャップ係止部材215は、事前に第1取付部で互いに係止し(第1係止状態)、光コネクタ20のカバー23に取り付けられている。通信装置の出荷時には、この状態となっている。
清掃キャップ115は、清掃体160と接合している。
清掃キャップ115は、清掃キャップ係止部材215と第1取付部で係止している。このとき、適度に係止が解除されないように構成されている。
清掃キャップ115を奥行側へ移動させると、清掃キャップ115と清掃キャップ係止部材215とが別の係止部(第2取付部)で係止する(第2係止状態)。このとき、清掃キャップ115を手前側へ引き抜くと、清掃キャップ115と清掃キャップ係止部材215が係止したまま引き抜かれる。
清掃キャップ115を奥行側へ移動させ、清掃キャップ115と清掃キャップ係止部材215とが別の係止部(第2取付部)で係止するときは、清掃体160と光コネクタ20の端面が接触するときである。
他方、清掃キャップ115を奥行側へ移動させずに清掃キャップ115を手前側へ引き抜くと、第1取付部における係止が解除され、清掃キャップ115のみが取り外される。したがって、清掃キャップ115を奥行側へ移動させていないことを容易に視認することができる。
<<清掃キャップ115>>
第5実施の形態での光コネクタ20の被清掃端面24の形状は、円形である。なお、被清掃端面24の形状が四角形の場合には、清掃キャップ115、清掃キャップ係止部材215、カバー23等の形状は被清掃端面24の形状に応じて定めればよい。
清掃キャップ115は、天面部125と、本体部135と、第1係止凸部145と、第2係止凸部155と、清掃体160とを有する。
天面部125は、板状の円形である。天面部125の奥行側の面から奥行側に延びるように、本体部135が設けられている。
本体部135は、手前奥行方向に長尺の円柱状である。本体部135の奥行側の面には、清掃体160が接合されている。
本体部135の側面の外周面には、外側へ突出するように2つの係止凸部が備えられており、一方の係止凸部が第1係止凸部145、他方の係止凸部が第2係止凸部155である。第1係止凸部145と第2係止凸部155は、清掃キャップ115の本体部135の外周面の周方向に沿って180°の間隔で配置されている。
<第1係止凸部145>
第1係止凸部145は、平行面145aと傾斜面145bとで構成される。
平行面145aは、清掃キャップ115の本体部135の外周面の法線αに対して平行である。
傾斜面145bは、清掃キャップ115の本体部135の外周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
<第2係止凸部155>
第2係止凸部155は、平行面155aと傾斜面155bとで構成される。
平行面155aは、清掃キャップ115の本体部135の外周面の法線αに対して平行である。
傾斜面155bは、清掃キャップ115の本体部135の外周面の法線αに対して鋭角に傾斜している。
<清掃体160>
清掃体160は、本体部135の奥行側の面と接合する。清掃体160は、円柱状である。清掃体160は、被清掃端面24と向かい合って配置される。
<<清掃キャップ係止部材215>>
清掃キャップ係止部材215は、円筒状であり、円筒側面を有する。清掃キャップ係止部材215の側面の内周面には、清掃キャップ115の第1係止凸部145及び第2係止凸部155と係止する2列の係止凹部が備えられている。手前側の係止凹部が第1係止凹部225、奥行側の係止凹部が第2係止凹部235である。清掃キャップ係止部材215の側面の外周面には、カバー23(光コネクタ20側)と係止するための第1凸部245と、第2凸部255とを有する。
<第1係止凹部225>
第1係止凹部225は、清掃キャップ係止部材215の内周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第1係止凹部225は、第1緩傾斜面225aと第2緩傾斜面224bとに挟まれて形成される溝である。
第1緩傾斜面225aは、手前側から奥行側へ向かうに従って内周から外周に向って形成されている。第1緩傾斜面225aは、清掃キャップ係止部材215の内周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。
第1緩傾斜面225aと第2緩傾斜面225bは、法線βに対して同一の角度で傾斜している。なお、第1緩傾斜面225aと第2緩傾斜面225bが異なる角度で傾斜するようにしてもよい。第1緩傾斜面225aと第2緩傾斜面225bとが交差する部分が、第1係止凹部225の溝底を構成する。
<第2係止凹部235>
第2係止凹部235は、清掃キャップ係止部材215の内周面の周方向に沿って1周にわたって形成されている。第2係止凹部235は、平行面235aと急傾斜面235bとに挟まれて形成される溝である。
平行面235aは、清掃キャップ係止部材215の内周面の法線βに対して平行である。
急傾斜面235bは、清掃キャップ係止部材215の内周面の法線βに対して鋭角に傾斜している。平行面235aと急傾斜面235bとが交差する部分が、第2係止凹部235の溝底を構成する。
第1係止凹部225と第2係止凹部235の凹部の角度は異なる。第1係止凹部225の角度は、第2係止凹部235の角度よりも大きい。つまり、第1緩傾斜面225aと第2緩傾斜面225bのなす角の角度は、平行面235aと急傾斜面235bのなす角の角度よりも大きい。
<第1凸部245、第2凸部255>
第1凸部245及び第2凸部255は、清掃キャップ係止部材215の外周面から外側へ突出するように設けられている。第1凸部245及び第2凸部255は、曲面でカバー23の内周面を押圧するように構成されている。例えば、半楕円体に構成されている。第1凸部245と第2凸部255は、外周面に沿って周方向に180°の間隔で配置されている。
清掃キャップ係止部材215は、弾性変形可能に形成されており、第1凸部245及び第2凸部255がカバー23の側面に押圧されることで、取り付けられる。
第1凸部245及び第2凸部255は、自然に取り外れることがない程度にカバー23の側面の内側を押圧して取り付けられる。清掃キャップ115が奥行側へ移動し、清掃キャップ115の第1係止凸部145及び第2係止凸部155が、清掃キャップ係止部材215の第2係止凹部235と係止しているときに手前側へ引き抜くと、清掃キャップ係止部材215は、光コネクタ20から取り外される。
なお、第1凸部245及び第2凸部255の2点で取り付ける構成を例示したが、これに限定されない。例えば、4点の凸部を設け、周方向に90°間隔で配置してもよい。また、外周面の周方向に沿って1周にわたり凸部を構成してもよい。
<清掃キャップ115の移動距離>
被清掃端面24を清掃する際、清掃キャップ115は、清掃キャップ115と清掃キャップ係止部材215とが清掃キャップ係止部材215の第1係止凹部225で係止している状態(第1係止状態)から奥行側へ摺動しつつ移動される。このとき、清掃キャップ115の第1係止凸部145及び第2係止凸部155と、清掃キャップ係止部材215の第1係止凹部225は、弾性変形する。
清掃キャップ115と清掃キャップ係止部材215とが清掃キャップ係止部材215の第2係止凹部235で係止している状態(第2係止状態)となると、清掃キャップ115は、図10のL1分の距離を移動したこととなる。
L1分の移動が行われると、清掃体160と被清掃端面24が接触する。つまり、第1係止凹部225から第2係止凹部235の距離(L1)と、清掃体160から被清掃端面24の距離(L2)は、略同一の距離である。
<<角度>>
次に、図11を参照して、第1係止凸部145、第2係止凸部155、第1係止凹部225及び第2係止凹部235の角度について説明する。
第1係止凸部145の角度である、平行面145aと傾斜面145bのなす角の角度θ3は、鋭角である。
第2係止凸部155の角度である、平行面155aと傾斜面155bのなす角の角度θ4は、鋭角である。
第1係止凹部225の角度である、第1緩傾斜面225aと第2緩傾斜面225bのなす角の角度θ1は、鈍角である。
第2係止凹部235の角度である、平行面235aと急傾斜面235bのなす角の角度θ2は、鋭角である。
<角度の比較>
角度θ2は、角度θ1よりも小さい(角度θ2<角度θ1)。したがって、第1係止凸部145及び第2係止凸部155が第2係止凹部235で係止したとき(第2係止状態のとき)は、第1係止凸部145及び第2係止凸部155が第1係止凹部225で係止したとき(第1係止状態のとき)よりも移動しにくくなり、係止が解除されづらい。言い換えると、第1係止凸部145及び第2係止凸部155が第1係止凹部225で係止したとき(第1係止状態のとき)は、第1係止凸部145及び第2係止凸部155が第2係止凹部235で係止したとき(第2係止状態のとき)よりも移動し易く、係止が解除され易い。
角度θ1は、角度θ3及び角度θ4よりも大きい(角度θ1>角度θ3、角度θ1>角度θ4)。つまり、第1係止凹部225の内側に第1係止凸部145及び第2係止凸部155が嵌まるように構成されている。
角度θ2も角度θ3及び角度θ4よりも大きく(角度θ2>角度θ3、角度θ2>角度θ4)、第2係止凹部235の内側に第1係止凸部145及び第2係止凸部155が嵌まるように構成されている。
角度θ3及び角度θ4は、同一の角度である(角度θ3=角度θ4)。
つまり、角度θ1>角度θ2>角度θ3=角度θ4となるように構成されている。
<清掃キャップ115の移動方向及び移動し易さ>
上述した通り、角度θ1と角度θ2の違いにより、第1係止状態から清掃キャップ115を奥行側へは摺動して移動させ易く、第2係止状態から清掃キャップ115を奥行側へは摺動して移動させ難くなっている。
さらに、第1係止状態から清掃キャップ115を奥行側へ摺動して移動させ易くするため、清掃キャップ115の第1係止凸部145の傾斜面145b及び第2係止凸部155の傾斜面155bと、清掃キャップ係止部材215の第1係止凹部225の第2緩傾斜面225bは、傾斜面となっている。
反対に、第1係止状態から清掃キャップ115を手前側へ摺動して移動させ難くするため、第1係止凹部225の第1緩傾斜面225aは傾斜面であるが、清掃キャップ115の第1係止凸部145の平行面145a及び第2係止凸部155の平行面155aは平行面となっている。
このように、第1係止状態において、清掃キャップ115は奥行側へは摺動して移動し易いが、手前側へは摺動して移動し難くなっているため、清掃キャップ115が自然と外れてしまうことを防止することができる。
<<第5実施の形態のまとめ>>
このように、清掃キャップ115を奥行側へ移動させることで、清掃体160が被清掃端面24と接触して、被清掃端面24に位置する塵埃などの汚れを除去することができる。清掃体160が被清掃端面24と接触すると、清掃キャップ115の第1係止凸部145及び第2係止凸部155と清掃キャップ係止部材215の第2係止凹部235が係止するため、清掃キャップ115を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材215も併せて引き抜かれる。これにより、被清掃端面24が清掃されたことを一目で認識することができる。さらに、清掃体160が被清掃端面24と接触しない場合には、清掃キャップ115を手前側へ引き抜いた際に、清掃キャップ係止部材215が光コネクタ20(カバー23)に取り付けられたままになり、被清掃端面24が清掃されていないことを一目で視認することができる。また、その状態では、光コネクタ20を直ちに使用することができないため、必ず清掃してから使用するように認識させることができる。
<<<<変形例>>>>
前述した実施の形態の清掃キャップ(111、112、113、114、115)、清掃キャップ係止部材(211、212、213、214、215)、清掃体接合部150及び清掃体160では円筒状や円柱状の例を示した。しかし、形状は、光コネクタの光ファイバが設けられた端面の形状にあわせて適宜変更可能である。例えば、奥行側の底面が三角形、四角形(正方形、長方形)等である柱状等でもよい。
本発明は、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきでない。本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことはもちろんである。
第1実施の形態において、清掃キャップ111に第3係止凹部141を備え、第3取付部で清掃キャップ111と清掃キャップ係止部材211が係止するよう構成したように、第2実施の形態では清掃キャップ112に第3係止凹部を備える(手前側から順に第1係止凹部122、第2係止凹部132、第3係止凹部が設けられる)構成、第4実施の形態では清掃キャップ係止部材214に第3係止凹部を備える(手前側から順に第3係止凹部、第1係止凹部224、第2係止凹部234が設けられる)構成、第5実施の形態では清掃キャップ係止部材215に第3係止凹部を備える(手前側から順に第3係止凹部、第1係止凹部225、第2係止凹部235が設けられる)構成とし、被清掃端面(14、25)が清掃される前に清掃キャップが手前側に引かれた場合には、清掃キャップと清掃キャップ係止部材が第3取付部で係止するようにしてもよい。
10 光コネクタ
13 フェルール
111 清掃キャップ
211 清掃キャップ係止部材

Claims (8)

  1. 第1部材と第2部材とから構成され、
    前記第1部材には清掃体が設けられ、
    前記第1部材と前記第2部材は、第1取付部において第1の方向又は第2の方向のいずれの方向へも相対的に移動な状態にて係止し、
    前記第2部材は、光コネクタ側と係止しており、
    前記第1部材が第1の方向へ所定距離の移動をすることにより、第2取付部において、前記第2部材が前記第1部材に保持される光コネクタ用清掃具。
  2. 前記第2取付部において、前記第2部材が前記第1部材に把持されている際に、前記第1部材が前記第1の方向とは逆方向の第2の方向へ移動すると、前記第2部材は、前記光コネクタ側との係止が解除され、前記第1部材及び前記第2部材が前記光コネクタから分離される請求項1に記載の光コネクタ用清掃具。
  3. 前記第1取付部における前記第1部材と前記第2部材との係止が解除されて、前記第1部材が前記第2の方向へ移動すると、前記第1部材と前記第2部材とが第3取付部で係止する請求項1又は2に記載の光コネクタ用清掃具。
  4. 前記第1部材が前記第1の方向へ前記所定距離を移動すると、
    前記清掃体と光コネクタの被清掃端面が接触する請求項1乃至3に記載の光コネクタ用清掃具。
  5. 前記第1部材は、透明部材である請求項1乃至4に記載の光コネクタ用清掃具。
  6. 前記第2部材は、有色部材である請求項1乃至5に記載の光コネクタ用清掃具。
  7. 前記第1部材は、前記第2部材の外側に取り付けられる請求項1乃至6に記載の光コネクタ用清掃具。
  8. 前記第1部材は、前記第2部材の内側に取り付けられる請求項1乃至4に記載の光コネクタ用清掃具。
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