JP2021128226A - 波長変換基板、ディスプレイ、および波長変換基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長変換層を容易に形成でき、波長変換材料の使用量を低減でき、さらに隣接サブピクセルへの光拡散を抑制できる波長変換基板およびそれを用いたディスプレイならびに波長変換基板の製造方法を提供する。【解決手段】基板と隔壁を有する隔壁付き基板の開口部に波長変換層を有する波長変換基板であって、該隔壁で区画された開口部がストライプ形状であり、該開口部の開口率が60%以下であり、該開口部は、開口部幅が大きい箇所と小さい箇所が、ストライプに平行な方向に繰り返す構造を有し、該繰り返し構造の繰り返し単位における該開口部幅の最大値Wmaxと最小値Wminが以下関係式(1)を満たす波長変換基板。Wmax/Wmin≧2 (1)【選択図】図1

Description

本発明は、波長変換基板、ディスプレイ、および波長変換基板の製造方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレットなどの情報端末機器の発展や、テレビをはじめとするフラットパネルディスプレイの高精細化に伴い、ディスプレイの高性能化の要求は更に高まっている。中でも、高性能のディスプレイとして、波長変換型のOLEDディスプレイ、およびLEDディスプレイが注目されている。これらのディスプレイは、光源としてアクティブマトリクス駆動されるOLEDやLEDを用い、その光の少なくとも一部を波長変換材料により変化させることでフルカラー表示させる方式のディスプレイであり、コントラストや色再現性に優れる。
光源にOLEDを用いる方法としては、青色発光のOLEDを用いる方法が知られている(特許文献1)。この場合、青色のサブピクセルではOLEDからの光を波長変換することなく透過・散乱させ、緑色、赤色のサブピクセルでは、波長変換材料によりOLEDからの青色光をそれぞれ緑、赤に変化させる。
光源にLEDを用いる方法としては、OLEDと同様に青色発光のLEDを用い、一部の光を波長変換材料で赤、緑に変色させる方式に加え、紫外線発光のLEDを用い、波長変換材料で青、緑、赤に変色させる方式が知られている(特許文献2)。
これらの波長変換型のディスプレイには、光源であるOLEDやLEDのサブピクセルと対応するサイズで、波長変換材料をパターン化して配置する必要がある。波長変換材料のパターン化方法としては、フォトリソグラフィ法、およびインクジェット法(特許文献3)が知られている。
特表2006−501617号 特表2016−523450号 国際公開第2018/123103号
しかしながら、フォトリソグラフィ法では、波長変換材料を全面に塗布し、所定位置を露光した後、大半を現像により除去することから、波長変換材料のロスが大きく、また工程も露光・現像を複数回繰り返す必要があり複雑である課題があった。また、インクジェット法は、所望の位置のみに波長変換層を形成できることから材料効率に優れるが、インクジェットで波長変換材料を含むインクを塗布するには、インクの粘度を低く設計する必要があるため、インク中で波長変換材料などの粒子成分が沈降し、インクジェットノズルが詰まりやすくなる課題があった。
一方、ペーストの塗布方法としてノズル塗布法が知られている。ノズル塗布法による波長変換ペースト塗布方法を示した模式図を図12に示す。ノズル塗布法とは、塗布ヘッド4の内部にペースト5を貯留する空間(マニホールド)を持ち、基板3に対向し相対的に移動しながら、その空間に接続された加圧配管6を通して圧力を制御された圧縮空気を導入することで吐出口7からペースト5を吐出することで塗布する塗布方法である。ノズル塗布法では、ペーストの粘度はインクジェット法に比べて高粘度まで対応できることから、粘度を高く設計することにより粒子成分の沈降によるノズルの詰まりを抑制できる。
しかしながら、ノズル塗布法ではペーストを連続的に吐出しながら塗布するためストライプ状に塗布することになり、所望の位置だけに所定量を塗布できるインクジェット法に比べ高価な波長変換材料を含む波長変換ペーストの使用量が多くなる課題があった。また、ノズル塗布法に適した隔壁形状として、ストライプに平行な方向に均一な開口幅の直線形状とした場合には、ストライプに平行な方向に隣接するサブピクセルへの光漏れが顕著に発生する課題があった。また、格子形状とした場合にも、ストライプに直交する方向の隔壁(以後、横隔壁という)の隔壁幅が細い場合にはストライプ形状と同様にストライプに平行な方向に隣接するサブピクセルへの光漏れが発生し、太い場合には該隔壁上にペーストが乗り上げる課題があった。また、上記のいずれも、ストライプに平行な方向の隔壁の隔壁幅が細い場合は、ストライプに直交する方向に隣接する開口のサブピクセルに光が漏れて混色する課題があった。
なお、特殊な隔壁形状として、波長変換ディスプレイ向けではないが、格子形状の隔壁においてストライプに直交する方向の隔壁に流路を有する構造(特開2009−86155号公報)が提案されているが、該形状では通常の格子形状に比べ流路部を透過してストライプに平行な方向の光漏れが発生しやすくなる課題があった。
そこで、本発明は、波長変換層を容易に形成でき、波長変換材料の使用量を低減でき、さらに隣接サブピクセルへの光拡散を抑制できる波長変換基板を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の波長変換基板は次の構成を有する。すなわち、
基板と隔壁を有する隔壁付き基板の開口部に波長変換層を有する波長変換基板であって、該隔壁で区画された開口部がストライプ形状であり、該開口部の開口率が60%以下であり、該開口部は、開口部幅が大きい箇所と小さい箇所が、ストライプに平行な方向に繰り返す構造を有し、該繰り返し構造の繰り返し単位における該開口部幅の最大値Wmaxと最小値Wminが以下関係式(1)を満たす波長変換基板、である。
max/Wmin≧2 (1)
本発明のディスプレイは次の構成を有する。すなわち、
上記波長変換基板と、OLEDまたはLEDを光源として有するディスプレイ、である。
本発明の波長変換基板の製造方法は次の構成を有する。すなわち、
基板と隔壁を有する隔壁付き基板の開口部に波長変換層を有する波長変換基板の製造方法であって、該隔壁で区画された開口部がストライプ形状となり、該開口部の開口率が60%以下となり、該開口部は、開口部幅が大きい箇所と小さい箇所が、ストライプに平行な方向に繰り返す構造を有し、該繰り返し構造の繰り返し単位における該開口部幅の最大値Wmaxと最小値Wminが以下関係式を満たすように波長変換基板の該開口部に波長変換ペーストをノズル塗布する工程を有する波長変換基板の製造方法、である。
max/Wmin≧2 (1)
本発明の波長変換基板は、前記繰り返し単位における前記開口部について、任意の1箇所における開口部幅をWとした際、少なくとも1か所以上で以下関係式を満たすことが好ましい。
max>W>Wmin (2)
また、本発明の波長変換基板は、前記開口部について、前記開口部幅が最大値Wmaxの箇所と、前記開口部幅が最小値Wminの箇所の間の箇所における任意の2箇所の開口部幅について、Wmaxに近い側の開口部幅をW、Wminに近い側をWとした際、全ての箇所で以下関係式を満たすことが好ましい。
max>W>W>Wmin (3)
本発明の波長変換基板は、波長変換層を容易に形成でき、波長変換材料の使用量を低減でき、さらに隣接サブピクセルへの光拡散を抑制できる。
本発明の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 本発明の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 本発明の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 本発明の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 本発明の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 本発明の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 本発明の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 従来の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 従来の隔壁付き基板の一態様を示す上面図である。 ノズル塗布法によるペースト塗布方法を示した模式図である。 基板と隔壁を有する隔壁付き基板の開口部に波長変換層を有する波長変換基板の一態様を示す上面図である。 図13に示した波長変換基板のA−A´における断面図である。
本発明の波長変換基板は、基板と隔壁を有する隔壁付き基板の開口部に波長変換層を有する。
本発明において、基板は、隔壁付き基板における支持体としての機能を有する。基板としては、例えば、ガラス板、樹脂板、樹脂フイルムなどが挙げられる。ガラス板の材質としては、無アルカリガラスが好ましい。樹脂板および樹脂フイルムの材質としては、ポリエステル、(メタ)アクリルポリマ、透明ポリイミド、ポリエーテルスルフォン等が好ましい。ガラス板および樹脂板の厚みは、1mm以下が好ましく、0.8mm以下が好ましい。樹脂フイルムの厚みは、100μm以下が好ましい。
本発明において、隔壁付き基板は基板上に隔壁を有する。また、本発明では、基板の隔壁を有する側の面において、該隔壁で区画された隔壁未形成の箇所を開口部という。
本発明において、隔壁で区画された開口部はストライプ形状を有する。ストライプ形状とは、略直線状の開口が、該直線方向に平行な方向に繰り返す形状をいう。開口部がストライプ形状であることにより、ノズル塗布法により容易に波長変換層を形成できる。略直線状は、完全な直線形状には限られず、隣接する開口の中心線と交差しない範囲で蛇行や直線方向に直交する方向へのズレがあってもよい。また、略直線状の開口とは、開口が連続していてもよく、横隔壁を有して不連続であってもよい。
本発明において、開口部の開口率は60%以下である。開口部の開口率が60%を超える場合には、波長変換材料の使用量を低減できない。また、隔壁を太幅に形成することにならず、ストライプに平行な方向、およびストライプに直交する方向に隣接するサブピクセルへの光の透過や拡散を抑制できない。開口率は50%以下であることがより好ましく、40%以下であることがさらに好ましい。
本発明において、ストライプに直交する方向の開口部の幅を開口部幅という。本発明において、開口部は、開口部幅が大きい箇所と小さい箇所が、ストライプに平行な方向に繰り返す構造を有する。繰り返し回数は、ストライプに平行な方向のディスプレイの画素数と同数以上であることが好ましい。
本発明において、繰り返し構造の1つの繰り返し単位内における該開口部幅の最大値Wmaxと最小値Wminは以下関係式を満たす。
max/Wmin≧2 (1)
上記関係式(1)を満たさない場合、ストライプに平行な方向に隣接するサブピクセルへの光漏れを抑制できない。なお、本発明においては、開口部に横隔壁が存在し開口が不連続な箇所は、開口が存在しないものとみなし、このような箇所をWmin=0とはしない。
さらに、繰り返し単位における開口部について、任意の1箇所における開口部幅をWとした際、少なくとも1か所以上で以下関係式(2)を満たすことが好ましい。
max>W>Wmin (2)
上記関係式(2)を満たすことにより、開口部の急激な幅変化を抑制できることから、ノズル塗布法で波長変換層を形成した際に、特に隔壁幅が変化する箇所での波長変換層の流動不良による膜厚ムラが発生しにくくなる。上記関係式(2)を満たす隔壁形状の例としては、例えば図2〜4、および6に示す隔壁形状が挙げられる。例えば、図2においては、Wの箇所をWとした場合、上記関係式(2)を満たす。開口部幅が最大値Wmaxの箇所と、開口部幅が最小値Wminの箇所の間の範囲における任意の2箇所の開口部幅について、Wmaxに近い側の開口部幅をW、Wminに近い側をWとした際、全ての箇所で以下関係式(3)を満たすことにより、さらに膜厚ムラが発生しにくくなることからより好ましい。
max>W>W>Wmin (3)
上記関係式(3)を満たす隔壁形状の例としては、例えば図3、4、6に示す隔壁形状が挙げられる。例えば、図3においては、WとWの間のテーパー部における任意の2箇所のうち、Wに近い箇所の隔壁開口部幅をW、Wに近い箇所の隔壁開口部幅をWとした場合、上記関係式(3)を満たす。
本発明における隔壁は、ディスプレイの画素中のサブピクセルに応じたパターンを有することが好ましい。ディスプレイの画素数としては、例えば、縦に2,000個、横に4,000個が挙げられる。画素数は、表示される画像の解像度(きめ細かさ)に影響する。そのため、要求される画像の解像度とディスプレイの画面サイズに応じた数の画素を形成する必要があり、それに併せて、隔壁のパターン形成寸法を決定することが好ましい。
隔壁は、あるサブピクセルから隣接するサブピクセルに光が透過・散乱するのを防止する機能を有することが好ましい。
本発明において、開口部はストライプに平行な方向に連続していてもよく、横隔壁を有して不連続であってもよい。隔壁が光の透過・散乱防止機能を有する場合、横隔壁によってストライプに平行な方向への光の散乱が抑制されることがある。ただし、横隔壁の隔壁幅が太い場合、横隔壁上にもノズル塗布法で形成した波長変換層の一部が存在することがあることから、繰り返し単位のストライプに平行な方向の長さに対する開口部のストライプに平行な方向長さの割合(以後、開口長さ分率という)が、80%以上であることが好ましい。より好ましくは90%以上である。
図13に、本発明の波長変換基板の一態様の上面図を示す。また、図14に、図13の波長変換基板における、ストライプ方向に直行直交する方向の断面図の一例として、A−A´における断面図を示す。基板3上に、パターン形成された隔壁1を有し、隔壁で区画された開口部内に波長変換層8を有する。
隔壁は、波長550nmにおける厚み10μmあたりの反射率が20〜90%であることが好ましい。反射率を20%以上とすることにより、隔壁側面における反射を利用してディスプレイの輝度を向上させることができる。一方で、隔壁パターン形成精度を向上させる観点から、反射率は、90%以下が好ましい。ここで、隔壁の厚みとは、基板に対して垂直方向(高さ方向)の隔壁の長さを指す。図1に示す隔壁付き基板の場合、隔壁31の厚みは符号Hで表される。なお、隔壁の基板に水平方向の長さは、隔壁の幅とする。図13に示す隔壁付き基板の場合、隔壁1の幅は符号Lで表される。図1において、ストライプに平行な方向を上向きの矢印で示す(図2〜11、13においても同様)。
隔壁の厚みは、隔壁付き基板のセル内に波長変換ペーストの硬化物を有する場合、波長変換ペーストの硬化物の厚みよりも大きいことが好ましい。具体的には、隔壁1の厚みは、0.5μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。一方、色変換発光材料を含有する層の底部における発光をより効率良く取り出す観点から、隔壁の厚みは、100μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましく、50μm以下がさらに好ましい。また、隔壁の幅は、隔壁側面における光反射を利用し輝度を向上させ、光漏れによる隣接する波長変換ペーストの硬化物からの発光の混色を抑制するために十分なものであればよい。具体的には、隔壁の幅は、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。
本発明において、隣接するストライプ間において、開口幅がWmaxの箇所が千鳥状に配置されていることが好ましい。このような構成では、ストライプに直交する方向の隔壁幅が大きくなることから、混色を効果的に抑制できる。
本発明において、波長変換層は、波長変換材料を含有する。本発明において、波長変換材料とは、電磁波を吸収し、吸収した電磁波の波長と異なる波長の電磁波を放射する、波長変換性を有する材料をいう。波長変換材料を有する波長変換ペーストをパターン化して塗布して波長変換基板を作製し、OLED光源やLED光源と組み合わせることによりフルカラーのディスプレイとすることができる。
波長変換材料としては、無機蛍光体および/または有機蛍光体を用いることが好ましい。例えば、青色光を発光するOLEDと、波長変換基板とを組み合わせたディスプレイの場合、赤色のサブピクセルに対応する領域には、青色の励起光により励起されて赤色の蛍光を発する赤色用蛍光体を波長変換材料として用いることが好ましく、緑色のサブピクセルに対応する領域には、青色の励起光により励起されて緑色の蛍光を発する緑色用蛍光体を波長変換材料として用いることが好ましく、青色サブピクセルに対応する領域には、波長変換材料を用いないことが好ましい。同様に、各サブピクセルに対応した青色LEDや紫外線発光LEDをバックライトとして用いる方式のディスプレイにも、本発明の波長変換基板を用いることができる。各サブピクセルの発光のON/OFFは、OLEDやLEDのアクティブマトリクス駆動によって可能となる。
無機蛍光体は、緑色や赤色などの各色を発光する。無機蛍光体としては、波長400〜500nmの励起光により励起され、発光スペクトルが500〜700nmの領域にピークを有するものや、量子ドットと称される無機半導体微粒子などが挙げられる。前者の無機蛍光体の形状としては、例えば、球状、柱状などが挙げられる。かかる無機蛍光体としては、例えば、YAG系蛍光体、TAG系蛍光体、サイアロン系蛍光体、Mn4+付活フッ化物錯体蛍光体等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
これらの中でも、量子ドットが好ましい。量子ドットは他の蛍光体に比較して発光スペクトルにおけるピークがシャープであることから、ディスプレイの色再現性を高めることができる。
量子ドットの材料としては、例えば、II−IV族、III−V族、IV−VI族、IV族の半導体などが挙げられる。これらの無機半導体としては、例えば、Si、Ge、Sn、Se、Te、B、C(ダイアモンドを含む)、P、BN、BP、BAs、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdSeZn、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、BeS、BeSe、BeTe、MgS、MgSe、GeS、GeSe、GeTe、SnS、SnSe、SnTe、PbO、PbS、PbSe、PbTe、CuF、CuCl、CuBr、CuI、Si、Ge、Alなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
量子ドットは、p型ドーパントまたはn型ドーパントを含有してもよい。また、量子ドットは、コアシェル構造を有してもよい。コアシェル構造においては、シェルの周囲に目的に応じて任意の適切な機能層(単一層または複数層)が形成されていてもよく、シェル表面に表面処理および/または化学修飾がなされていてもよい。
量子ドットの形状としては、例えば、球状、柱状、燐片状、板状、不定形等が挙げられる。量子ドットの平均粒子径は、所望の発光波長に応じて選択することができ、1〜30nmが好ましい。量子ドットの平均粒子径が1〜10nmであれば、青色、緑色および赤色のそれぞれにおいて、発光スペクトルにおけるピークをよりシャープにすることができる。例えば、量子ドットの平均粒子径が約2nmの場合には青色光を、約3nmの場合には緑色光を、約6nmの場合には赤色光を発光する。量子ドットの平均粒子径は2nm以上が好ましく、8nm以下が好ましい。量子ドットの平均粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。平均粒子径の測定装置としては、ダイナミック光散乱光度計DLS−8000(大塚電子(株)製)などが挙げられる。
有機蛍光体としては、例えば、青色の励起光により励起され赤色の蛍光を発する蛍光体として、下記構造式(A)で表される基本骨格を有するピロメテン誘導体、青色の励起光により励起され緑色の蛍光を発する蛍光体として、下記構造式(B)で表される基本骨格を有するピロメテン誘導体などが挙げられる。その他には、置換基の選択により赤色または緑色の蛍光を発するペリレン系誘導体、ポルフィリン系誘導体、オキサジン系誘導体、ピラジン系誘導体などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、量子収率が高いことから、ピロメテン誘導体が好ましい。ピロメテン誘導体は、例えば、特開2011−241160号公報に記載の方法により得ることができる。
Figure 2021128226
有機蛍光体は溶媒に可溶なため、所望の厚みの波長変換材料を含有する層を容易に形成することができる。
本発明の波長変換層は、光散乱性粒子を含有してもよい。光散乱性粒子を含有することにより、波長変換層内で青色光や紫外光が散乱されることにより光路長が長くなり、波長変換材料による光変換効率を向上させることができる。
光散乱性粒子としては、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタンのいずれかであるのが好ましい。これらを2種以上含有してもよい。
光散乱性粒子の波長587.5nmにおける屈折率は、1.60〜2.70が好ましい。光散乱性粒子の屈折率を1.60以上とすることにより、光散乱性粒子による波長変換層内における青色光の散乱性が向上し、波長変換材料による光変換効率が向上しやすい。一方、光散乱性粒子の屈折率を2.70以下とすることにより、光散乱性粒子による過剰な散乱を抑制し、波長変換後の発光光がセル外に取り出し易くなる。光散乱性粒子を2種以上含有する場合は、少なくとも1種の屈折率が上記範囲にあることが好ましい。
光散乱性粒子の含有量は、光変換効率をより向上させる観点から、固形分中、1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上がさらに好ましい。一方、光散乱性粒子の含有量は、波長変換材料の濃度消光による発光効率低下を抑制する観点から、固形分中、70重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましく、50重量%以下がさらに好ましい。ここでいう固形分とは、波長変換ペーストに含まれる成分のうち、溶媒等の揮発性の成分を除いた全成分のことを意味する。固形分の量は、波長変換ペーストを、150℃で1時間加熱して揮発性の成分を蒸発させた残分を量ることにより求めることができる。
本発明において、波長変換層は、波長変換ペーストを硬化させて形成することが好ましい。波長変換ペーストは、波長変換材料を含有するペースト材料であり、適切に組成設計することによりノズル塗布法で隔壁付き基板に容易に塗布できる。波長変換ペーストを硬化させる方法は特に限定されないが、重合性化合物を含有する波長変換ペーストを熱や光で硬化させる方法や、溶媒を含有する波長変換ペーストから加熱により溶媒を揮発させて硬化させる方法などが挙げられる。
本発明において、波長変換ペーストは、重合性化合物として、モノマーを含有してもよい。本発明におけるモノマーとは、後述する重合開始剤の反応により発生した活性種により重合する化合物をいう。
本発明におけるモノマーは、分子中にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物であることが好ましい。モノマーは、分子中に2つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有することが好ましい。ラジカル重合性のしやすさを考えると、モノマーは、(メタ)アクリル基を有することが好ましい。また、モノマーの二重結合当量は、パターン加工における感度をより向上させる観点から、400g/mol以下が好ましい。
モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレート、トリペンタエリスリトールオクタアクリレート、テトラペンタエリスリトールノナアクリレート、テトラペンタエリスリトールデカアクリレート、ペンタペンタエリスリトールウンデカアクリレート、ペンタペンタエリスリトールドデカアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタメタクリレート、トリペンタエリスリトールオクタメタクリレート、テトラペンタエリスリトールノナメタクリレート、テトラペンタエリスリトールデカメタクリレート、ペンタペンタエリスリトールウンデカメタクリレート、ペンタペンタエリスリトールドデカメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
本発明において、波長変換ペースト中におけるモノマーの含有量は、波長変換ペーストの固形分率を高める観点から、固形分中、1重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、30重量%以上がさらに好ましい。一方、ノズルからの吐出を安定化させる観点から、モノマーの含有量は、固形分中、80重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。
本発明において、波長変換ペーストは、重合開始剤を含有してもよい。重合開始剤およびモノマーを含有することにより、光照射、あるいは加熱などで重合開始剤を反応させることにより、重合開始剤から発生した活性種によってモノマーの重合が進行し、波長変換ペーストの露光部を硬化することができる。
重合開始剤は、ラジカル開始剤やカチオン開始剤、すなわち、光(紫外線、電子線を含む)、または熱により反応し、ラジカルやカチオンなどの活性種を発生させるものであればどのようなものでもよい。これらの中でも、ラジカル開始剤であることが好ましい。重合開始剤としては、例えば、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1などのα−アミノアルキルフェノン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリメチルペンチル)−ホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド化合物;1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−[4−(フェニルチオ)フェニル]オクタン−1,2−ジオン=2−(O−ベンゾイルオキシム)]、1−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)などのオキシムエステル化合物;ベンジルジメチルケタールなどのベンジルケタール化合物;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンなどのα−ヒドロキシケトン化合物;ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、O−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アルキル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン化合物;2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンザルアセトフェノン、4−アジドベンザルアセトフェノンなどのアセトフェノン化合物;2−フェニル−2−オキシ酢酸メチルなどの芳香族ケトエステル化合物;4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(2−エチル)ヘキシル、4−ジエチルアミノ安息香酸エチル、2−ベンゾイル安息香酸メチルなどの安息香酸エステル化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
本発明において、波長変換ペーストは、重合開始剤による着色を抑制するため、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリメチルペンチル)−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明において、波長変換ペースト中における重合開始剤の含有量は、ラジカル硬化を効率的に進める観点から、固形分中、0.01重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましい。一方、残留した重合開始剤の溶出等を抑制し、黄変をより向上させる観点から、重合開始剤の含有量は、固形分中、20重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましい。
本発明において、波長変換ペーストは、ポリマー、溶媒、分散剤などを適宜含んでいても良い。
本発明において、波長変換ペーストにポリマーを含む場合には、ポリマーとして、例えば、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレン、ポリメチルシロキサン若しくはポリメチルフェニルシロキサン等のシリコン樹脂、ポリスチレン、ブタジエン/スチレンコポリマー、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、高分子量ポリエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体、ポリアクリルアミド又はアクリル樹脂などが好ましく挙げられる。
本発明において、波長変換ペーストに溶媒を含む場合には、溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、2−ヘプタノンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;エチルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの芳香族または脂肪族炭化水素;γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが好ましく挙げられる。
本発明において、波長変換ペーストの粘度は、レオメータ(HAAKE MARS;サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製)に、同社製のPlate P35 Ti Lを装着し、ギャップを200μmに設定して測定した際に、1sec−1のせん断速度における粘度が1,000〜500,000mPa・sであることが好ましい。粘度を1000mPa・s以上とすることにより、ペーストを作製後に長期保存した場合でも光散乱性粒子などの粒子成分が沈降し生じにくくなる。粘度は3,000mPa・s以上であることがより好ましく、5,000mPa・s以上であることがさらに好ましい。また、粘度を500,000mPa・s以下とすることにより、低圧の圧縮空気での加圧でも安定的に吐出されやすくなる。粘度は400,000mPa・s以下であることがより好ましく、300,000mPa・s以下であることがさらに好ましい。
本発明において、波長変換ペーストに分散剤を含む場合には、分散剤として、例えば、“Disperbyk”(登録商標)106、108、110、180、190、2001、2155、140、145(以上、商品名、ビックケミー(株)製)などが好ましく挙げられる。
本発明の波長変換基板は、本発明の隔壁付き基板に、波長変換ペーストを、ノズル塗布法で塗布し、硬化することで作製することが好ましい。
次に、本発明のディスプレイについて説明する。本発明のディスプレイは、前記波長変換基板と、光源とを有する。光源としては、アクティブマトリックス駆動が可能な青色OLED、青色LED、紫外発光LEDから選ばれた光源が好ましい。
本発明のディスプレイの製造方法について、本発明の波長変換基板と青色OLEDを有するディスプレイの一例を挙げて説明する。アクティブマトリックス駆動が可能なTFTパターンを有するガラス基板上に、感光性ポリイミド樹脂を塗布し、フォトリソグラフィ法により絶縁膜を形成する。背面電極層としてアルミニウムをスパッタした後、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行い、絶縁膜の無い開口部に背面電極層を形成する。続いて、電子輸送層としてトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3と略す)を真空蒸着法により成膜した後、発光層としてAlq3にジシアノメチレンピラン、キナクリドン、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニルをドーピングした白色発光層を形成する。次に、正孔輸送層としてN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(α−ナフチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンを真空蒸着法にて成膜する。最後に、透明電極としてITOをスパッタリングにて成膜し、青色発光層を有するOLEDを作製する。このようにして得られたOLEDを前述の波長変換基板と対向させて封止剤により貼り合せることにより、ディスプレイを作製できる。
なお、本発明の波長変換基板自体がOLEDやLEDを有していてもよい。この場合、OLEDやLEDを有する基板上に隔壁と波長変換層を順次形成することでディスプレイを作製できる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの範囲に限定されない。
(光散乱性粒子の平均粒子径の測定方法)
粒度分布測定装置(MT3300;日機装(株)製)の水を満たした試料室に光散乱性粒子を投入し、300秒間超音波処理を行った後に粒度分布を測定し、累積分布に対して50%となる粒子径を平均粒子径とした。
(波長変換ペーストの原料)
波長変換ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
光散乱性粒子:AA−1.5(アルミナ、平均粒子径1.6μm、アルミナ、住友化学(株)製)
波長変換材料1:Lumidot 640 CdSe(赤色量子ドット材料、シグマアルドリッチ社製)
波長変換材料2:Lumidot 530 CdSe(緑色量子ドット材料、シグマアルドリッチ社製)
光重合開始剤:“Irgacure”(登録商標) OXE01(BASFジャパン(株)製)
モノマー:NK−9PG(2官能メタクリレートであるポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート)(新中村化学工業(株)製)
ポリマー:“エトセル”(登録商標)STD7(I)(セルロースエチルエーテル)(DDPスペシャルティ・プロダクツ・ジャパン(株)製)
溶媒:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(富士フイルム和光純薬(株)製)
(波長変換ペーストの調製)
光散乱性粒子を25重量部、波長変換材料1を5重量部、光重合開始剤を0.1重量部、モノマーを34.9重量部、ポリマーを15重量部、溶媒を20重量部秤量した後、3本ローラー混練機にて混練した後、空気によって100〜400kPaの圧力をかけながらSHP−400フィルター((株)ロキテクノ製)でろ過し、赤色サブピクセル用波長変換ペーストを得た。また、波長変換材料1を波長変換材料2に置き換えた以外は同様にして、緑色サブピクセル用波長変換ペーストを得た。また、波長変換材料1を加えないこと以外は同様にして、青色サブピクセル用光散乱ペーストを得た。
(ポリシロキサン溶液の分析方法)
ポリシロキサン溶液の固形分濃度は、以下の方法により求めた。アルミカップにポリシロキサン溶液を1.5g秤取し、ホットプレートを用いて250℃で30分間加熱して液分を蒸発させた。加熱後のアルミカップに残った固形分の重量を秤量して、加熱前の重量に対する割合からポリシロキサン溶液の固形分濃度を求めた。
ポリシロキサンの重量平均分子量は、以下の方法により求めた。GPC分析装置(HLC−8220;東ソー(株)製)を用い、流動層としてテトラヒドロフランを用いて、「JIS K 7252−3(制定年月日=2008/03/20)」に基づきGPC分析を行い、ポリスチレン換算の重量平均分子量を測定した。
ポリシロキサン中の各繰り返し単位の含有比率は、以下の方法により求めた。ポリシロキサン溶液を直径10mmの“テフロン”(登録商標)製NMRサンプル管に注入して29Si−NMR測定を行い、オルガノシランに由来するSi全体の積分値に対する、特定のオルガノシランに由来するSiの積分値の割合から各繰り返し単位の含有比率を算出した。29Si−NMR測定条件を以下に示す。
装置:核磁気共鳴装置(JNM−GX270、日本電子(株)製)
測定法:ゲーテッドデカップリング法
測定核周波数:53.6693MHz(29Si核)
スペクトル幅:20,000Hz
パルス幅:12μs(45°パルス)
パルス繰り返し時間:30.0秒
溶媒:アセトン−d6
基準物質:テトラメチルシラン
測定温度:23℃
試料回転数:0.0Hz。
(ポリシロキサン溶液の合成)
1,000mLの三口フラスコに、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを147.32g(0.675mol)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを40.66g(0.175mol)、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物を26.23g(0.10mol)、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシランを12.32g(0.05mol)、ジブチルヒドロキシトルエンを0.808g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEA)を171.62g仕込み、室温で撹拌しながら水52.65gにリン酸2.265g(仕込みモノマーに対して1.0重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分間かけて添加した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて90分間撹拌した後、オイルバスを30分間かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液温度(内温)が100℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌し(内温は100〜110℃)、ポリシロキサン溶液を得た。なお、昇温および加熱撹拌中、窒素95体積%、酸素5体積%の混合気体を0.05L/分流した。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計131.35g留出した。得られたポリシロキサン溶液に、固形分濃度が40重量%となるようにPGMEAを追加し、ポリシロキサン溶液を得た。なお、得られたポリシロキサンの重量平均分子量は4,000であった。また、ポリシロキサンにおける、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシランに由来する繰り返し単位のモル比は、それぞれ67.5mol%、17.5mol%、10mol%、5mol%であった。
(隔壁用樹脂組成物の調整)
白色顔料として、二酸化チタン顔料(R−960、BASFジャパン(株)製)5.00g、および黒色顔料として、窒化チタン顔料(日清エンジニアリング(株)製)0.02gに、樹脂としてポリシロキサン溶液5.00gを混合し、ジルコニアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散し、顔料分散液を得た。次に、顔料分散液9.98g、DAA0.71g、ポリシロキサン溶液1.57g、光重合開始剤として、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(О−アセチルオキシム)(BASFジャパン(株)製)0.050g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製)0.400g、光塩基発生剤として、2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸1,2−ジイソプロピル−3−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジニウム(富士フイルム和光純薬(株)製)0.100g、光重合性化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新日本薬業(株)製)1.20g、撥液化合物として、光重合性フッ素含有化合物(“メガファック”(登録商標)RS−76−E、DIC(株)製)の40重量%PGMEA希釈溶液1.00g、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート((株)ダイセル製)0.100g、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](BASFジャパン(株)製)0.030g、アクリル系界面活性剤(“BYK”(登録商標)352、ビックケミージャパン(株)製)のPGMEA10重量%希釈溶液0.100g(濃度500ppmに相当)を、溶媒PGMEA4.76gに溶解させ、撹拌した。次いで、5.0μmのフィルターでろ過を行い、隔壁用樹脂組成物を得た。
(隔壁付き基板の作製)
10cm角の無アルカリガラス基板(AGCテクノグラス(株)製、厚み0.7mm)上に隔壁用樹脂組成物をスピンコートし、ホットプレート(SCW−636、(株)SCREENセミコンダクータソリュージョンズ製)を用いて、温度90℃で2分間乾燥し乾燥膜を作製した。作製した乾燥膜を、パラレルライトマスクアライナー(PLA−501F、キヤノン(株)製)を用いて、超高圧水銀灯を光源とし、後述する実施例1〜18、および比較例1〜5の隔壁形状に対応するフォトマスクを介して、露光量200mJ/cm(i線)で露光した。その後、自動現像装置(AD−2000、滝沢産業(株)製)を用いて、0.045重量%水酸化カリウム水溶液を用いて100秒間シャワー現像し、次いで水を用いて30秒間リンスした。さらに、オーブン(IHPS−222、エスペック(株)製)を用いて、空気中、温度230℃で30分間加熱し、ガラス基板上に、高さ22μmであり、図1〜11の形状で、繰り返し構造の単位格子(図中に四角点線で記載)のストライプに平行な方向の長さLunitが300μm、ストライプに直交する方向の長さWunitが100μmの隔壁が、7cm角の範囲にパターン形成された隔壁付き基板を作製した。
(隔壁形状、開口形状の評価方法)
作製した隔壁基板を、レーザー顕微鏡(カラー3Dレーザ顕微鏡 VK−9710、(株)キーエンス製)で上面方向からカメラモードで光学顕微鏡像を撮影し、図1〜11におけるL〜L、L、W〜W、Wを、付属のソフトウェアで測定した。また、WmaxはW〜Wの最大値、WminはW〜Wの最小値とし、Wmax/Wminを算出した。開口率は、マイクロスコープ画像について画像処理で隔壁部と開口部を分離して、単位格子中の開口部の面積分率を算出した。また、開口長さ分率は、(Lunit−L)/Lunit×100で算出した。Wmax/4以下の開口幅箇所の長さ分率は、W〜WのいずれかがWmax/4の場合、(その箇所に対応するL〜Lの合計長さ)/Lunit×100で算出した。
(波長変換材料使用率の評価方法)
実施例1〜18、および比較例1〜5の各隔壁付き基板に、以下手法で波長変換ペーストを塗布・硬化し、その前後の基板重量差を精密天秤で測定し、差分から波長変換層の重量を算出した。塗布ヘッドとして、吐出口直径50μm、吐出口長130μmの吐出口を塗布ヘッドの長手方向に300μmピッチで51個配列して有するものを用いた。塗布装置としては、マルチラボコータ(東レエンジニアリング(株)製)を用いて、ノズルの左端の吐出口が、隔壁パターンの左端から0.5cmのストライプ部にくるように位置をアライメントし、さらにストライプに平行な方向とノズルの進行方向をアライメントした後、前記塗布ヘッドに空気によって500〜1,500kPaの圧力をかけ、基板に対する進行速度を20〜200mm/sの範囲内で変化させて緑色サブピクセル用波長変換ペーストを吐出させながら、前記隔壁付き基板に、隔壁の長辺方向と平行方向にノズル塗布することにより、緑色サブピクセル用波長変換ペーストを充填した。次に、隔壁のストライプに平行な方向に垂直な方向に100μm口金位置をずらし、同様に塗布し、さらに100μmずらして再度同様に塗布することで、長さ7cm、幅1.5cmの範囲の全開口部に緑色サブピクセル用波長変換ペーストを塗布した。次に、口金位置を隔壁のストライプに平行な方向に垂直な方向に1.5cm右に動かして同様の作業を行うことを3回繰り返し、緑色サブピクセル用波長変換ペーストを7cm×6cmの範囲の前開口に塗布した。その後、ホットプレート上で100℃10分乾燥し、さらに窒素雰囲気下で超高圧水銀灯により露光量200mJ/cm(i線)で露光して硬化させ、波長変換層を形成した。このとき波長変換層の厚みが、単位格子の中央部において20μmとなるように塗布時の圧力、進行速度を調整した。
別途、10cm角の無アルカリガラス基板にスピンコート法で緑色サブピクセル用波長変換ペーストを塗布した後、同様に乾燥・硬化させ、波長変換層のベタ膜を形成した。このとき波長変換層の厚みが20μmとなるようにスピン速度を調整した。その後、基板サイズが7cm×6cmとなるようにカットして重量測定し、別途測定した7cm×6cmの基板の重量を減算して、ベタ膜の波長変換層の重量を算出した。
これらの測定結果から、(隔壁付き基板における波長変換層の重量/波長変換層ベタ膜の重量)×100、で波長変換材料使用率を算出した。波長変換材料使用率が60%を超える場合は使用量が多く不適である。また、波長変換材料使用率は50%以下であることが好ましく、40%以下であることがさらに好ましい。
(横隔壁頂部乗りの評価方法)
上記手法で作製した波長変換基板のうち、横隔壁を有する実施例10〜12、および比較例1、2の基板について、横隔壁上に波長変換層が存在するかどうか、および存在する場合はその厚みをレーザー顕微鏡で観察した。横隔壁上に波長変換層が見られない場合をA、横隔壁上に波長変換層が見られるが、その厚みが1μm未満の場合をB、厚みが1μm以上3μm未満の場合をC、厚みが3μm以上10μm未満の場合をD、10μm以上の場合をEとした。Eの場合、波長変換基板とOLED基板やLED基板を貼り合わせた際に広い隙間ができるために不適である。
(開口部横方向溢れの評価方法)
上記手法で作製した波長変換基板について、レーザー顕微鏡で観察し、開口幅がWminの箇所について、開口部外に波長変換層が存在するかどうか、および存在する場合はその厚みをレーザー顕微鏡で観察した。開口部外に波長変換層が存在しない場合をA、隔壁上に波長変換層が見られるが、その厚みが1μm未満の場合をB、隔壁上の波長変換層の厚みが1μm以上3μm未満の場合をCとした。
(波長変換材料膜厚ムラの評価方法)
上記手法で作製した波長変換基板について、レーザー顕微鏡で観察し、単位格子内の波長変換層の厚みムラを評価した。特に開口部幅変化箇所の隔壁付近でムラが見られやすいことから、単位格子中央部における波長変換層の厚みと、開口幅がWmaxから変化し始める箇所の左側隔壁近傍の開口部の波長変換層厚みをそれぞれ9個の単位格子について測定して平均値を算出し、評価基準は、それらの厚みの平均値の差が1μm未満の場合をA、1μm以上3μm未満の場合をB、3μm以上の場合をCとした。厚みが不均一な場合、波長変換効率が設計通りとならないことがあるため、厚み差は小さいほど好ましい。
(縦方向光拡散の評価方法)
実施例1〜18、および比較例1〜5の各隔壁付き基板に、以下手法で波長変換ペースト、および光散乱ペーストを塗布・硬化し、波長変換基板を作製した。
塗布ヘッドとして、吐出口直径50μm、吐出口長130μmの吐出口を塗布ヘッドの長手方向に300μmピッチで51個配列して有するものを用いた。塗布装置としては、マルチラボコータ(東レエンジニアリング(株)製)を用いて、ノズルの左端の吐出口が、隔壁パターンの左端から約2.75cmのストライプ部にくるように位置をアライメントし、さらにストライプに平行な方向とノズルの進行方向をアライメントした後、前記塗布ヘッドに空気によって500〜1,500kPaの圧力をかけ、基板に対する進行速度を20〜200mm/sの範囲内で変化させて青色サブピクセル用光散乱ペーストを吐出させながら、前記隔壁付き基板に、隔壁の長辺方向と平行方向にノズル塗布することにより、青色サブピクセル用光散乱ペーストを充填した。その後、ホットプレート上で100℃10分乾燥し、さらに窒素雰囲気下で超高圧水銀灯により露光量200mJ/cm(i線)で露光して硬化させた。次に、口金内のペーストを緑色サブピクセル用波長変換ペーストに入れ替え、上記と同様に隔壁基板とアライメントした後、隔壁のストライプに直交する方向に100μm口金位置をずらして同様に塗布し、乾燥、露光して硬化させた。さらに口金内のペーストを赤色サブピクセル用波長変換ペーストに入れ替え、上記と同様に隔壁基板とアライメントした後、隔壁のストライプに直交する方向に200μm口金位置をずらして同様に塗布し、乾燥、露光して硬化させることにより、青、緑、赤の3色のサブピクセルを塗り分けた波長変換基板を作製した。このとき各波長変換層の厚みが、単位格子の中央部において20μmとなるように塗布時の圧力、進行速度を調整した。
上記手法で作製した波長変換基板の、青色サブピクセル用光散乱層が形成された1つの単位格子の中央に青色光を照射して、縦方向、すなわち、ストライプに平行な方向の光拡散を評価した。青色光源としては、市販の液晶モニター(SW2700PT、BenQ社製)を分解して取り出したLCD用青色バックライトを用いた。また、単位格子中央のみに光を照射するため、青色光源上に、直径30μmの円形の開口が1つ形成されたフォトマスクを配置し、その上に、隔壁基板の中央付近の単位格子の中心が、フォトマスクの穴の中央と重なるように、波長変換基板を、隔壁の形成された面がフォトマスク側になるように配置した。青色光を照射しながら、2次元分光放射輝度計(SR−5000M、(株)トプコンテクノハウス製)を用いて隔壁の形成されていない基板面側から2次元分光放射輝度を測定した。このとき、フォトマスクの穴上の単位格子中央の青色光輝度を100とした際に、輝度が1以下となるストライプに平行な方向下側の位置までの距離を測定し、縦方向光拡散評価基準は、距離が150μm未満の場合(すなわち、単位格子内に収まっている場合)をA、150μm以上200μm未満の場合をB、200μm以上250μm未満の場合をC、250μm以上300μm未満の場合をD、300μm以上の場合をEとした。Eの場合、ストライプに平行な方向に隣接するサブピクセルの中央が一定以上の輝度で発光していることになるため、光拡散が大きく不適である。
(混色の評価方法)
縦方向光拡散の評価用に作製した波長変換基板について、縦方向光拡散の評価時と同様に、青色光源からの光を、フォトマスクを介して、緑色サブピクセル用波長変換層が形成された単位格子の中央に照射し、SR−5000Mを用いて2次元分光放射輝度を測定した。このとき、フォトマスクの穴上の単位格子中央の緑色光輝度を100とした際の、隣接する赤色サブピクセル用波長変換層における赤色光輝度の相対値を測定した。混色の評価基準は、赤色光輝度が検出限界以下で観測されなかった場合をA、赤色光輝度が1未満の場合をC、1以上の場合をEとした。Eの場合、本来の発光色以外の色の光が一定以上の輝度で発光していることになるため不適である。
(評価結果)
評価結果を表1および表2に示す。実施例1〜18はいずれも良好であった。開口率が大きい比較例1は、波長変換材料使用率が大きく、さらに隔壁幅が細いために縦方向光拡散、混色のいずれも顕著であり不適であった。横隔壁の幅が大きな比較例2は、横隔壁頂部乗りが顕著であり、またその流動方向や流動度合いもランダムだったため単位格子中央の膜厚ムラも極めて大きく、他の評価は実施できなかった。開口率の大きな比較例3、4は、波長変換材料使用率が大きく、さらに縦方向光拡散、または混色が顕著であり不適であった。Wmax/Wminが2未満である比較例5は、縦方向光拡散が顕著であり不適であった。
Figure 2021128226
Figure 2021128226
1 隔壁
2 開口部
3 基板
4 塗布ヘッド
5 ペースト
6 加圧配管
7 吐出口
8 波長変換層

Claims (5)

  1. 基板と隔壁を有する隔壁付き基板の開口部に波長変換層を有する波長変換基板であって、該隔壁で区画された開口部がストライプ形状であり、該開口部の開口率が60%以下であり、該開口部は、開口部幅が大きい箇所と小さい箇所が、ストライプに平行な方向に繰り返す構造を有し、該繰り返し構造の繰り返し単位における該開口部幅の最大値Wmaxと最小値Wminが以下関係式(1)を満たす波長変換基板。
    max/Wmin≧2 (1)
  2. 前記繰り返し単位における前記開口部について、任意の1箇所における開口部幅をWとした際、少なくとも1か所以上で以下関係式を満たす請求項1記載の波長変換基板。
    max>W>Wmin (2)
  3. 前記開口部について、前記開口部幅が最大値Wmaxの箇所と、前記開口部幅が最小値Wminの箇所の間の箇所における任意の2箇所の開口部幅について、Wmaxに近い側の開口部幅をW、Wminに近い側をWとした際、全ての箇所で以下関係式を満たす請求項2記載の波長変換基板。
    max>W>W>Wmin (3)
  4. 請求項1〜3に記載の波長変換基板と、OLEDまたはLEDを光源として有するディスプレイ。
  5. 基板と隔壁を有する隔壁付き基板の開口部に波長変換層を有する波長変換基板の製造方法であって、該隔壁で区画された開口部がストライプ形状となり、該開口部の開口率が60%以下となり、該開口部は、開口部幅が大きい箇所と小さい箇所が、ストライプに平行な方向に繰り返す構造を有し、該繰り返し構造の繰り返し単位における該開口部幅の最大値Wmaxと最小値Wminが以下関係式を満たすように波長変換基板の該開口部に波長変換ペーストをノズル塗布する工程を有する波長変換基板の製造方法。
    max/Wmin≧2 (1)
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