JP2021126107A - 膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカー、及びそれに対応する奏効性予測キット - Google Patents

膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカー、及びそれに対応する奏効性予測キット Download PDF

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佳夫 酒井
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佳夫 酒井
周一 金子
Shuichi Kaneko
周一 金子
正樹 宮澤
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正樹 宮澤
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Nasti Alessandro
アレッサンドロ ナスティ
晃裕 関
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晃裕 関
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Abstract

【課題】ゲムシタビンなどの代謝拮抗薬のような抗癌剤である化学療法剤が膵臓癌とりわけ膵管腺癌のような悪性の膵癌・胆道系癌に対して患者毎に高い奏効性を示すか否か,又は療法を施した後に奏効性の発現を向上させることができるか否かを,抗癌剤投与前の検査によって,低侵襲性であって正確かつ簡便に予測判断できる膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを提供すること,またその奏効性予測マーカーを検出できる奏効性予測キットを提供する。【解決手段】膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは,膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を示す免疫応答遺伝子からなる。膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットは,奏効性予測マーカーの少なくとも一部に対する,その遺伝子又は転写産物である塩基,若しくはその遺伝子の翻訳産物であるペプチド又はタンパク質を有している。【選択図】なし

Description

本発明は、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を血液遺伝子発現によって予測する奏効性予測マーカー、及びそれに対応する転写産物又は翻訳産物を有する奏効性予測キットに関するものである。
膵臓は、食物の消化を助ける膵液の産生、及び血糖値の調節などをするインスリンのようなホルモンの産生という二つの大きな役割を担っている。
膵癌・胆道系癌、例えば膵臓癌は、我が国における主要な癌の一つであり、早期発見が困難で、予後が悪いことが、知られている。
膵癌・胆道系癌のうち、90%以上は、膵液を十二指腸まで運ぶ膵管の細胞に発生する。しかし、膵癌・胆道系癌、例えば膵臓癌は、初期段階で症状が発現し難く、進行すると腹痛、食欲不振、腹部 膨満感、黄疸、腰や背中の痛みなどの症状が現れるようになり、発見に至ることがあるものの、膵臓癌であっても症状が発現せず発見が遅れることも多い。
新たに膵臓癌であると診断される人数は年間に、男性で10万人あたり約29.1人、女性で10万人あたり約25.5人である。
中でも膵管腺癌(PDAC)は、それ自身の所為で又はそれに続発する肝転移(LM)の所為で、5年生存率が5%未満、生存期間の中央値が4〜6ヶ月であり、最も致命的な悪性腫瘍の一つである。
膵管腺癌のような膵臓癌に対して、外科的切除手術が唯一の根本的な治療方法ではあるが、手術可能な初期段階でしか施術できず、せいぜい15〜20%の膵臓癌患者に限られてしまう。一方、もはや切除不能な膵臓癌患者には、ゲムシタビンを基本とした化学療法が生存期間改善に比較的有効である。例えばゲムシタビン療法やゲムシタビン・ナブパクリタキセル(Gem/nab−PTX)療法やフォルフィリノックス(FOLFIRINOX)療法が行われている。
ゲムシタビン療法は、長年にわたって進行性膵臓癌の標準療法として処置されていた治療法であり、1回当たり30〜60分間のゲムシタビン点滴を週一回で3週連続して行い、1週間空けるという4週間の治療スケジュールを繰り返すというものである。このゲムシタビン療法は、副作用が少ないため、高齢者や比較的体力が低下した膵臓癌患者に安全に施すことができるというものである。しかし、生存期間は1年弱しかない。
ゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法は、1回当たり60〜90分間のゲムシタビン・ナブパクリタキセル混合点滴を週一回で3週連続して行い、1週間空けるという4週間の治療スケジュールを繰り返すというものである。ゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法は、従来のゲムシタビン療法よりも高い効果が示されており14.1ヶ月と約1.4倍の生存期間の延長が認められる。但し、感染症・しびれ・脱毛などの副作用を生じ、比較的体力がある膵臓癌患者が対象となっている。
フォルフィリノックス療法は、5-フルオロウラシル(5-FU)・イリノテカン・オキサリプラチンの三種の抗癌剤に、さらに5-FUの増強剤であるレボホリナートを添加した多剤併用薬剤療法である。フォルフィリノックス療法は、1日目にオキサリプラチンを2時間かけて静脈内注射した後、レボホリナートを2時間かけて静脈内注射しその注射開始から0.5時間後にイリノテカンを1.5時間かけて静脈注射した後、3日目まで46時間かけて5−フルオロウラシルを持続的に静脈注射するという治療スケジュールを、2週間毎に繰り返す治療法である。外来、在宅で治療を行うために、皮下に埋め込み型のポートが造設される。このフォルフィリノックス療法は、ゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法よりも高い効果が示されており17.1ヶ月の生存期間の延長が認められる。しかし、同じく副作用を生じるばかりか、比較的体力がある膵臓癌患者を適用対象とし、1回当たり2日間で2週間毎に多剤併用薬剤を皮下埋め込みポートにより徐々に皮下に投与するという煩雑なものである。
ゲムシタビン療法やゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法やフォルフィリノックス療法が適するか否かは、患者の状態・進行程度・体力などを勘案し、患者の意向を受け、担当医が判断してきていたが、患者によってはゲムシタビンなどの抗癌剤のような化学療法剤の奏効性が低く、折角の治療によっても結果的にさほど延命できない症例が散見されるという問題があった。
ゲムシタビンは膵臓癌以外の癌患者にも用いられる。特許文献1には、ゲムシタビンなどの抗がん剤を投与されていない骨肉腫患者から採取された骨肉腫細胞を含む生体試料からRNAを抽出する工程と、抽出されたRNA中のmiRNA−100及びmiRNA−125bから選択される少なくとも1つの発現量を示す値を取得する工程と、取得した発現量を示す値に基づいて、前記骨肉腫患者における抗がん剤の奏効性を予測する工程とを含む、骨肉腫患者における抗がん剤の奏効性の予測方法が、開示されている。
しかし、膵癌・胆道系癌、中でも悪性であって、抗癌剤特にゲムシタビンなどの代謝拮抗薬のような化学療法剤で治療しても生存率が然程高くなく患者によって奏効性に大きく差異がある膵臓癌のような悪性腫瘍に対して、奏効性の予測手段は、今までのところ皆無である。
そこで、悪性の膵癌・胆道系癌に対して、ゲムシタビン療法やゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法やフォルフィリノックス療法のような癌治療の薬効を確実に発現させるために、化学療法剤の奏効性が高い癌患者にだけにその化学療法剤を投与できるように、それらの療法を施す前に検査によって奏効性を示すのか奏効性を示さないのかを判断して最適の治療を行ったり、又はこれらの療法の前後の検査によってこれらの療法を施した後に奏効性の発現を向上させることができるかを判断したり奏効性を向上させたりするための指標となる奏効性予測マーカー、及びそれに対応する奏効性予測キットが求められていた。
特開2015−198643号公報
本発明者らは、末梢血液を用いた遺伝子発現解析により、悪性の膵癌・胆道系癌の患者への化学療法剤の奏効性を予測できるマーカーを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、ゲムシタビンなどの代謝拮抗薬のような抗癌剤である化学療法剤が膵臓癌とりわけ膵管腺癌のような悪性の膵癌・胆道系癌に対して患者毎に高い奏効性を示すか否か、又は療法を施した後に奏効性の発現を向上させることができるか否かを、抗癌剤投与前の検査によって、低侵襲性であって正確かつ簡便に予測判断できる膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを提供すること、またその奏効性予測マーカーを検出できる奏効性予測キットを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を示すもので、免疫に関連する遺伝子であって免疫応答遺伝子からなることを特徴とする。
この奏効性予測マーカーは、前記化学療法剤が代謝拮抗薬を含むものであると好ましい。
この奏効性予測マーカーは、例えば、前記代謝拮抗薬がゲムシタビン、5−フルオロウラシル、テガフール、テガフールとギメラシルとオテラシルカリウムとの併合剤、イリノテカン、及びオキサリプラチンから選ばれる少なくとも何れかであると一層好ましい。
この奏効性予測マーカーは、具体的には、前記免疫応答遺伝子が、AASDHPPT、ABCA11P、ABCA17P、ABCA3、ABCA5、ABCB7、ABCD2、ABCD3、ABCD4、ABHD13、ABHD17A、ABHD17B、ABHD6、ABT1、ACACB、ACADM、ACBD3、ACCS、ACOT1、ACOT4、ACP6、ACTL6A、ACTR6、ACYP1、ADAT2、ADCK5、ADD3、ADIRF、ADRB2、ADSS、AEBP2、AES、AGBL2、AGGF1、AGL、AHSA2、AIP、AK9、AKAP11、ALG10、ALG10B、ALG11、AMOT、ANAPC4、ANGEL2、ANKAR、ANKMY2、ANKRA2、ANKRD10、ANKRD13C、ANKRD23、ANKRD49、ANO5、ANP32E、ANXA2R、AP1AR、AP1S2、ARAP2、ARFGEF1、ARGLU1、ARHGAP12、ARHGEF19、ARHGEF3、ARIH2OS、ARL13B、ARL16、ARL17B、ARL2BP、ARL3、ARL5A、ARMCX5、ARPC5L、ARRDC1-AS1、ARSK、ASB3、ASF1A、ASUN、ATAD1、ATAD2、ATAD2B、ATAD5、ATG12、ATG4C、ATG5、ATP11C、ATP2C1、ATR、ATRN、ATRX、AZI2、B3GAT1、BBS2、BCAS2、BCDIN3D、BCKDHB、BCL11B、BCL2L15、BCLAF1、BDP1、BEX4、BEX5、BFSP1、BIRC3、BLOC1S4、BMI1、BMPR1A、BMS1、BNIP1、BNIP3、BOD1、BPHL、BRD1、BRD7、BRIX1、BRMS1L、BTAF1、BTBD1、BTBD6、BTG3、BTN3A2、BZRAP1、C10orf32、C10orf35、C10orf88、C12orf42、C12orf73、C14orf142、C14orf166、C14orf169、C15orf41、C16orf52、C16orf58、C16orf87、C1orf174、C1orf21、C1orf56、C2CD5、C2orf47、C2orf74、C3orf17、C3orf18、C4orf29、C5orf28、C5orf45、C6orf203、C7orf49、C8G、C8orf44、C9orf41、C9orf91、CAAP1、CACNA2D2、CACYBP、CANX、CAPN10、CAPS2、CASK、CASP7、CASP8AP2、CATSPER2、CBLL1、CBWD5、CCAR1、CCBL2、CCDC102A、CCDC107、CCDC109B、CCDC112、CCDC136、CCDC14、CCDC180、CCDC22、CCDC28B、CCDC53、CCDC77、CCDC82、CCDC85C、CCNC、CCNJ、CCSER2、CCT4、CCT6A、CCT6P1、CD160、CD2、CD28、CD3G、CD69、CD70、CD81、CD8A、CD8B、CD96、CDADC1、CDC37L1、CDC7、CDC73、CDHR3、CDK20、CDKN2AIP、CDKN2AIPNL、CDPF1、CEBPZ、CECR5-AS1、CELF2、CENPC、CENPH、CENPJ、CENPK、CEP104、CEP135、CEP70、CEP72、CEP76、CEP78、CEP83、CEP85L、CFL2、CHCHD4、CHCHD6、CHD1L、CHIC1、CHML、CHN1、CHORDC1、CHST12、CHTF18、CIB1、CILP、CLCN2、CLCN6、CLDND1、CLEC4F、CLHC1、CLIP4、CLK1、CLK4、CLNS1A、CLUAP1、CLUHP3、CLYBL、CMTR2、CNOT7、CNPY2、CNPY4、COA5、COG3、COL11A2、COMMD10、COPS8、COX18、COX19、CPED1、CPLX3、CPSF6、CREBZF、CROT、CRTAM、CRY1、CRYGS、CRYZ、CSNK1G3、CTC-338M12.4、CTDSPL2、CTPS1、CUL5、CUZD1、CWC27、CWF19L2、CX3CR1、CXCL10、CXCL9、CXorf57、CXorf65、CYB561、CYFIP2、CYP2R1、CYP51A1、CYTH1、DAZAP1、DCAF17、DCLRE1A、DCLRE1C、DCUN1D4、DDB2、DDHD2、DDIT4、DDX1、DDX18、DDX20、DDX21、DDX26B、DDX27、DDX28、DDX39A、DDX46、DDX47、DDX5、DEGS2、DENND1B、DENND6A、DFNB59、DGCR6、DGCR6L、DIMT1、DIS3L、DKFZP586I1420、DLAT、DLG1、DNA2、DNAAF2、DNAH10、DNAJC10、DNAJC2、DNAJC24、DNAJC30、DNAJC3-AS1、DNAJC9、DNAL1、DNASE1L2、DND1、DNLZ、DNMT3A、DNTTIP2、DOCK10、DOCK9-AS2、DONSON、DPH5、DPY19L4、DROSHA、DTD2、DTHD1、DTWD1、DTYMK、DUS4L、DUSP12、DUSP14、DUSP19、DYNC2H1、DYNC2LI1、DYNLT3、E4F1、EBAG9、EBLN3、ECI2、ECT2、EDEM3、EEA1、EED、EFCAB7、EID2、EID2B、EID3、EIF2B3、EIF3J-AS1、EIF4A2、ELAC1、ELAVL1、EMC1、ENGASE、ENOPH1、ENPP4、ENPP5、EPB41L4A-AS1、ERCC4、ERCC8、ERI2、ERICH6-AS1、ERLIN2、ERMARD、ERMP1、ERRFI1、ESCO1、ESYT2、ETAA1、ETS1、ETV3、EXO5、EXOC1、EXOC5、EXOSC2、EXOSC5、EXOSC7、EXOSC8、FAIM、FAM111A、FAM114A2、FAM134B、FAM135A、FAM136A、FAM13B、FAM160B2、FAM161A、FAM162A、FAM169A、FAM173B、FAM185A、FAM214A、FAM220A、FAM221A、FAM24B、FAM3C、FAM72D、FAM76B、FAM78A、FANCA、FANCC、FANCE、FANCF、FANCM、FASLG、FASTKD2、FASTKD3、FBLN5、FBXO21、FBXO25、FBXO28、FBXO3、FBXO44、FBXO5、FBXW5、FCGBP、FER、FGD6、FGF14-AS2、FGFBP2、FIGNL1、FLJ10038、FLVCR1、FNBP4、FNIP2、FPGT、FRY、FUBP1、FUT8、FXR1、FYTTD1、G2E3、GABPB2、GALE、GALK2、GAN、GAR1、GATAD1、GATB、GATM、GBAS、GCSAM、GCSH、GDF11、GEMIN2、GGA2、GGCT、GIMAP4、GIMAP5、GIMAP7、GIN1、GLCCI1、GLMN、GLO1、GLOD4、GLS、GLUD1、GNL1、GNL3、GNPDA2、GNPNAT1、GNRH1、GOLGA4、GOLGA8A、GOLGA8R、GOPC、GORAB、GPAM、GPATCH11、GPR133、GPR174、GPR18、GPR183、GPR56、GPR68、GRPEL2、GRSF1、GSAP、GSDMB、GSPT2、GSTA4、GTF2A1、GTF2E1、GTF2H3、GTF3C3、GUSBP4、GVINP1、GZMK、GZMM、HACE1、HADH、HAUS3、HAUS6、HAUS8、HBS1L、HCFC2、HCN3、HDGFRP3、HEATR9、HELQ、HENMT1、HIATL1、HIBCH、HLCS、HLTF、HMGCS1、HMGN1、HMGN4、HMGXB4、HN1L、HNRNPD、HNRNPDL、HNRNPH1、HNRNPH3、HNRNPR、HOXB2、HOXB3、HOXB4、HPS4、HRAS、HSD11B1L、HSD17B7、HSF2、HSP90AA1、HSPA13、HSPA9、HSPH1、HTATSF1、IBTK、ICE1、ICOS、IFFO2、IFNG、IFT43、IFT80、IGIP、IKZF5、IL11RA、IL20RB、IL21R、IL23A、IMMP2L、IMPA1、INPP5E、INPP5F、INTS6、IPO4、IPPK、IQCB1、ISM1、ISOC1、ITGA4、ITGA6、ITGAV、ITGB1BP1、ITGB7、ITK、ITM2A、ITPR3、JAKMIP1、JRKL、KANSL1、KATNAL1、KBTBD3、KCNMB1、KDM6A、KDSR、KIAA0020、KIAA1377、KIAA1468、KIAA1671、KIF21A、KIF3A、KLF12、KLHDC1、KLHDC9、KLHL28、KLHL7、KLRD1、KLRF1、KNOP1、KNSTRN、KNTC1、KRBOX4、KRCC1、KRR1、KRT10、KRT86、KRTCAP3、KTN1、LARS2、LAT、LCK、LCMT2、LCORL、LDLRAD4、LEAP2、LEO1、LEPROTL1、LETMD1、LIM2、LIMA1、LIMCH1、LIN7B、LINC00339、LINC00342、LINC00526、LINC00869、LINC00894、LINC00938、LINC00944、LINC01137、LINC01215、LINC01410、LINC01420、LINC01481、LINC01560、LIPA、LIPT1、LIPT2、LMOD3、lnc-ARL17B-1、lnc-ATP2B3-1、lnc-C1orf86-1、lnc-CERK-1、lnc-COL9A2-1、lnc-GBP5-2、lnc-HMGB2-3、lnc-IDH2-1、lnc-ITGAL-2、lnc-LRIG2-4、lnc-MTERFD3-1、lnc-N4BP2-1、lnc-NDFIP1-1、lnc-NUB1-1、lnc-PAFAH1B1-2、lnc-POLR1E-1、lnc-SERF1B-1、lnc-SERPINC1-1、lnc-SGCG-6、lnc-SNAPC5-1、lnc-SPRYD7-1、lnc-SRGAP3-1、lnc-STX6-2、lnc-STYX-1、lnc-TAF9-2、lnc-TET1-1、lnc-TMEM18-12、lnc-TRIM56-1、lnc-WDFY2-1、lnc-WDR1-1、LOC100049716、LOC100128108、LOC100130476、LOC100133091、LOC100240735、LOC100289230、LOC100506031、LOC100507053、LOC100507654、LOC101060179、LOC101927027、LOC101927060、LOC101927598、LOC101927765、LOC101928111、LOC101928152、LOC101928588、LOC101928806、LOC101928954、LOC101929687、LOC101929774、LOC101929787、LOC101930085、LOC102606465、LOC102723428、LOC102724356、LOC102724689、LOC102725134、LOC102725300、LOC102725377、LOC103344931、LOC642236、LOC643733、LOC644189、LOC644656、LOC653160、LPAR6、LRRC1、LRRC39、LRRC40、LRRC58、LSM8、LTN1、LTV1、LUC7L2、LUC7L3、MADD、MAGEH1、MAK16、MANEA、MAPK8、MAPKAPK5-AS1、MATN1-AS1、MATR3、MB21D2、MBIP、MCCC1、MCF2、MCM3、MCM3AP、MCM5、MCM9、MDC1、MDFIC、MEAF6、MED10、MED11、MED23、MEMO1、MESDC1、MESDC2、METTL10、METTL12、METTL14、METTL15、METTL18、METTL23、METTL3、METTL4、MFI2-AS1、MFSD8、MGAT2、MGAT4A、MIB2、MICU2、MIS12、MIS18A、MIS18BP1、MITD1、MLC1、MLLT3、MLLT6、MMAA、MMP23B、MNAT1、MPC1、MREG、MRFAP1L1、MRI1、MRPL18、MRPL3、MRPL34、MRPL35、MRPL4、MRPL46、MRPS18B、MRPS23、MRPS26、MRPS30、MRPS31、MRPS35、MRPS6、MRPS9、MRS2、MS4A14、MSANTD2、MSANTD4、MSH2、MSX2P1、MTDH、MTERF1、MTERF2、MTERF3、MTERF4、MTFP1、MTHFSD、MTO1、MTX2、MYBL1、MYH3、MYO19、MYO9A、MYSM1、MZT1、N4BP2L1、N4BP2L2、NAA15、NAA20、NAE1、NAP1L1、NAP1L2、NAP1L3、NARS2、NCAPG2、NCBP1、NCBP2、NCBP2-AS2、NCK1、NCR3、NDFIP2、NDUFAF4、NEB、NEDD1、NEK4、NEK7、NEMF、NFYA、NGDN、NHLRC3、NIF3L1、NIFK、NINL、NIPAL3、NIPBL-AS1、NKIRAS1、NKRF、NLN、NME7、NMRK1、NMT2、NMUR1、NOC3L、NOL9、NPM1、NR2C1、NR2C2AP、NR3C1、NRIP1、NSA2、NSMCE4A、NSRP1、NSUN2、NSUN5P1、NTHL1、NUCKS1、NUDCD1、NUDCD2、NUDT21、NUDT7、NUP107、NUP160、NUP205、NUP35、NUP54、NUS1、NVL、NXT1、OARD1、OCIAD1、OGT、OLA1、OLFM1、OMA1、ORAOV1、ORC6、ORMDL1、OSBPL5、OTUD6B-AS1、OXCT1、OXSM、P4HTM、PAIP1、PAPD7、PARD6B、PARP11、PARP2、PAXBP1、PCBD2、PCBP4、PCED1B-AS1、PCGF6、PCM1、PCNA、PCYOX1L、PDCD1、PDCD2L、PDCD4、PDCL、PDE4DIP、PDGFD、PDGFRB、PDHA1、PDHX、PDIK1L、PEX1、PEX12、PEX13、PEX19、PEX3、PFKP、PGAP1、PGBD2、PGRMC2、PHAX、PHB、PHF10、PHF6、PHLDB2、PHOSPHO2、PHTF2、PI4K2B、PIBF1、PIDD1、PIGO、PIGP、PIGY、PKD2、PKIA、PLAG1、PLCL1、PLEKHF1、PLEKHG4、PLG、PLRG1、PMPCB、PMS2P3、PNISR、PNMA3、PNMT、PNN、PNRC2、POLG2、POLR1B、POLR1C、POLR2H、POLR3D、POLR3F、POLR3K、POMT2、POP5、POT1、PPAP2A、PPAPDC2、PPIG、PPIL1、PPIL3、PPIP5K2、PPP1R35、PPP1R8、PPP2CA、PPP2CB、PPP2R2A、PPP2R3B、PPP3CC、PPWD1、PRDM10、PRDM2、PREPL、PRIMPOL、PRKCQ-AS1、PRKRA、PRKRIR、PRMT6、PRMT9、PROCR、PROSER1、PRPF38B、PRPF39、PRSS23、PSAT1、PSMD10、PSMD12、PSMG1、PTAR1、PTBP2、PTCD3、PTER、PTGDR、PTPLB、PTPN4、PUS7L、PWP1、PYHIN1、R3HCC1L、RAB11FIP5、RABGGTB、RAD1、RALA、RALGAPB、RAN、RANBP6、RANGRF、RAP1GAP2、RAP1GDS1、RAPGEF6、RASA2、RASGEF1A、RBBP7、RBM12、RBM17、RBM28、RBM34、RBM41、RBMX2、RCAN1、RCN2、RDH14、RDM1、RDX、RECK、REEP3、REEP5、RELL2、REV3L、RFC4、RFC5、RFK、RFX2、RFX3、RFXAP、RGPD1、RGS9、RHOH、RLN2、RMDN2、RMND1、RNF138、RNF19A、RNF219、RNFT1、RNLS、ROCK1P1、RORA、RPA2、RPL15、RPL39L、RPSAP52、RRAS2、RRM1、RRP15、RRP7A、RTKN2、RTN4R、RUNX3、RWDD2A、RWDD4、S100B、S1PR1、SAAL1、SACM1L、SACS、SAMD3、SARS、SBDS、SCOC、SCX、SDAD1、SDCCAG3、SDHAF1、SDR39U1、SEC23A、SEC31B、SEH1L、SEMA4C、SEPHS1、SEPT7P2、SERBP1、SERF1B、SESN1、SETBP1、SETDB2、SF3A3、SFR1、SGCB、SGMS1、SGOL2、SGPP1、SH3YL1、SHPRH、SHQ1、SIGIRR、SIGLEC17P、SIKE1、SIRT1、SIRT5、SKAP1、SKIV2L2、SLAIN2、SLC16A7、SLC17A3、SLC19A2、SLC1A7、SLC25A14、SLC25A16、SLC25A17、SLC25A22、SLC25A24、SLC25A32、SLC25A41、SLC30A5、SLC30A9、SLC33A1、SLC35A1、SLC38A1、SLC38A9、SLC39A10、SLC39A13、SLC41A3、SLC4A4、SLC4A7、SLITRK4、SLTM、SMA4、SMAP1、SMARCA5、SMARCAD1、SMC3、SMC6、SMIM11、SMIM15、SMIM7、SMIM8、SMKR1、SMN1、SMS、SMURF2、SMYD2、SNAPC1、SNAPC5、SNHG1、SNHG12、SNHG15、SNHG21、SNORA70、SNORD22、SNRPA1、SNRPB2、SNUPN、SNW1、SNX14、SORCS3、SPAG16、SPAG8、SPDL1、SPIN2B、SPIN4、SPON2、SPPL2A、SPRY2、SPRYD4、SQLE、SRBD1、SREK1IP1、SRP9、SRSF1、SRSF11、SRSF2、SRSF3、SRSF7、SS18L1、SSB、ST8SIA1、STAMBPL1、STARD3NL、STARD4、STARD9、STAT4、STK17A、STK39、STUB1、STX16、STYX、SUCLA2、SUCO、SUPT3H、SUV39H2、SYNGR1、SYNJ2BP、SYTL1、TADA1、TAF1D、TAF2、TAMM41、TARDBP、TASP1、TBC1D12、TBC1D31、TBC1D4、TBC1D9、TBCD、TBCE、TBK1、TBRG1、TBX21、TC2N、TCAIM、TCEA3、TCTEX1D2、TDG、TELO2、TFAM、TFB1M、TFB2M、TFCP2、TGDS、THBS2、THSD1、THUMPD1、THUMPD2、TIA1、TIGIT、TIMM10B、TIMM23B、TLE2、TLR3、TM2D1、TM2D3、TM4SF19、TM7SF3、TM9SF3、TM9SF4、TMA16、TMC8、TMCO4、TMED2、TMED3、TMEM106B、TMEM107、TMEM109、TMEM116、TMEM117、TMEM120B、TMEM128、TMEM134、TMEM135、TMEM138、TMEM139、TMEM147-AS1、TMEM161B、TMEM168、TMEM170A、TMEM187、TMEM191A、TMEM191B、TMEM218、TMEM237、TMEM243、TMEM249、TMEM251、TMEM261、TMEM263、TMEM38B、TMEM39A、TMEM41B、TMEM42、TMEM44、TMEM5、TMEM50B、TMEM99、TMOD4、TMTC3、TMTC4、TMX3、TNFRSF18、TNFRSF25、TNIK、TNIP3、TOB1-AS1、TOMM70A、TOP2B、TOX、TP53INP1、TPM2、TPTE2P5、TRA2B、TRAF1、TRAF2、TRAF3IP3、TRAPPC10、TRAPPC13、TRAPPC6A、TRAT1、TRDMT1、TRIAP1、TRIM13、TRIM2、TRIM59、TRMT10A、TRMT10C、TRMT11、TRMT13、TRMT6、TRPM7、TRUB1、TSC22D2、
TSEN15、TSEN2、TSFM、TSN、TSNAX、TSPYL4、TTC12、TTC16、TTC27、TTC39B、TTC39C、TTC8、TTC9C、TTLL12、TUBGCP6、TULP4、TVP23B、TWISTNB、TXN2、TYW5、U2SURP、UBE2N、UBE2Q2、UBE3D、UBL3、UBP1、UBR1、UBXN8、UFL1、UFM1、UFSP2、UHRF2、UMAD1、UNC45B、UPF3B、USE1、USP1、USP14、USP16、UST、UTP14C、UTP3、UTP6、UTRN、VDAC2、VEZT、VIT、VMA21、VPS13C、VPS16、VPS37A、VRK2、VWDE、WBP4、WDFY1、WDHD1、WDR11、WDR12、WDR18、WDR20、WDR3、WDR36、WDR37、WDR44、WDR45B、WDR53、WDR54、WDR5B、WDR60、WDR75、WDR89、WHSC1、WNT1、WNT10B、WRB、WWP1、XCL1、XLOC_l2_015585、XLOC_l2_015762、XLOC_l2_015786、XLOC_l2_015849、XPA、XPOT、YEATS4、YES1、YIPF5、YPEL1、YRDC、YTHDC1、YWHAQ、ZAP70、ZBTB1、ZBTB11、ZBTB14、ZBTB20-AS1、ZBTB21、ZBTB4、ZBTB41、ZBTB5、ZC3H6、ZC3HC1、ZCCHC14、ZCCHC8、ZCCHC9、ZDHHC11、ZDHHC21、ZFAND1、ZFP62、ZFP64、ZFP82、ZFYVE28、ZGRF1、ZHX1、ZIK1、ZKSCAN3、ZMYM1、ZMYND10、ZNF10、ZNF133、ZNF142、ZNF154、ZNF180、ZNF184、ZNF195、ZNF207、ZNF217、ZNF232、ZNF239、ZNF25、ZNF251、ZNF256、ZNF26、ZNF266、ZNF268、ZNF273、ZNF280C、ZNF280D、ZNF30、ZNF302、ZNF304、ZNF382、ZNF398、ZNF416、ZNF436、ZNF451、ZNF461、ZNF485、ZNF492、ZNF500、ZNF501、ZNF527、ZNF529、ZNF550、ZNF554、ZNF555、ZNF557、ZNF558、ZNF561、ZNF567、ZNF585A、ZNF586、ZNF606、ZNF607、ZNF624、ZNF627、ZNF639、ZNF644、ZNF655、ZNF658、ZNF678、ZNF682、ZNF684、ZNF7、ZNF709、ZNF717、ZNF736、ZNF74、ZNF761、ZNF765、ZNF786、ZNF789、ZNF79、ZNF829、ZNF83、ZNF830、ZNF831、ZNF879、ZNF92、ZRANB2、ZSCAN16、ZSCAN21、ZSCAN26、ZSWIM5、ZSWIM7、ZUFSP、ZW10、及びZZZ3から選ばれる少なくとも何れか、
及び/又は
ITPR1、CD247、CD3D、BCL10、CARD11、CXCR3、IL11、CCR4、CXCL11、IL13、CXCL6、IL24、CCR6、CXCL5、CXCL2、CCL2、CXCR6、及びXCL2から選ばれる少なくとも何れか
及び/又は
ADAM8、ADORA2B、AFF3、AIRE、AKAP2、ANXA1、ANXA11、AP3B1、AP3D1、TP1B1、BANK1、BATF、BCL11A、BCL3、BCL6、BLK、BLNK、BMX、BTK、CARD9、CBL、CD19、CD200、CD22、CD226、CD300A、CD300LF、CD3E、CD4、CD40、CD72、CD74、CD79A、CD79B、CD84、CD86、CDCA7L、CEACAM1、CEBPB、CHGA、CLC、COBLL1、COL2A1、CPLX2、CR2、CXCR5、EBF1、EREG、FAM129C、FAM49B、FCER1A、FCER1G、FCER2、FCGR2B、FCRL1、FCRL2、FCRLA、FES、FGR、FOXF1、FOXJ1、FOXP3、GAB2、GATA2、GATA3、GHRL、GHSR、GNG7、HAVCR2、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DOB、HLA-DRA、HLA-G、HLX、HMGB1、HMGB11、HMOX1、HRG、HSP90AB1、HSPA8、HSPD1、IDO1、IFNAR1、IL10、IL12A、IL12B、IL12RB1、IL13、IL13RA2、IL17F、IL18、IL19、IL1A、IL1B、IL1R1、IL2、IL23R、IL27RA、IL2RA、IL2RG、IL4、IL4R、IL6、INPP5D、IRAK3、IRF3、IRF4、IRF7、ITCH、JAK3、KIAA0125、KIT、KLRC1、KLRD2、KRT17、LAG3、LAT2、LGALS9、LILRB2、LOXL3、LY9、LYN、MILR1、MLH1、MRGPRX2、MS4A1、MYC、NDFIP1、NLRP10、NLRP12、NLRP3、NMI、NR4A3、OSBPL10、P2RX5、PAXIP1、PDPK1、PHLPP1、PIK3CD、PIK3CG、PKIG、PKM、PLA2G3、PLEKHG1、POU2AF1、PPAPDC1B、PRKCQ、PRKCZ、PTAFR、PTPN2、PVR、PVRL2、RABGEF1、RAC2、RALGPS2、RARA、RASGRP1、RNGTT、RORC、S100A13、SERPINB9、SLAMF6、SMAD7、SNAP23、SNX22、SNX4、SOCS5、SP140、SPIB、STAP1、STAT3、STAT6、STRBP、STXBP2、STYK1、SYK、TCF4、TCL1A、TGFBR2、TICAM1、TIRAP、TLE1、TLR1、TLR4、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TNFSF18、TNFSF4、TPD52、TRAF6、TREM1、TSPAN13、UNC13D、VAMP7、VAMP8、VPREB3、YWHAE、ZBTB16、ZDHHC23、ZNF683から選ばれる少なくとも何れか、
であると、なお一層好ましい。
この奏効性予測マーカーは、前記免疫応答遺伝子が、
免疫応答:T細胞受容体α/βシグナル伝達経路に関連する遺伝子、
SLE遺伝子マーカー:T細胞における特異的経路に関連する遺伝子、
I型糖尿病におけるCD4+T細胞の末梢性寛容の破綻に関連する遺伝子、
アレルギー性接触性皮膚炎における樹状細胞とCD8+T細胞間の免疫シナプスに関連する遺伝子、
免疫応答:T細胞共役シグナル受容体に関連する遺伝子、
免疫応答:NK細胞におけるCD16シグナル伝達に関連する遺伝子、
ケモタキシス:CXCR3−Aシグナリングに関連する遺伝子、
慢性閉塞性肺疾患におけるCD8+Tc1細胞に関連する遺伝子、
ATP/ITP代謝に関連する遺伝子、
免疫応答:NF−AT免疫応答に関連する遺伝子、
免疫応答:CD8+T細胞の分化とクローン増殖に関連する遺伝子、
アポトーシスと生存:ストレス誘導アポトーシスにおけるPKRの役割に関連する遺伝子、
DNA損傷:DNA修復におけるBrca1およびBrca2の役割に関連する遺伝子、
免疫応答:CD28シグナリングに関連する遺伝子、
細胞周期:S期初期のDNA複製の開始に関連する遺伝子
から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
ナチュラルキラーT細胞分化に関連する遺伝子、
ナチュラルキラーT細胞分化の調節に関連する遺伝子、
Tヘルパー17型免疫反応の調節に関連する遺伝子、
Tヘルパー17細胞分化の調節に関連する遺伝子、
Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子、
MHCクラスIIタンパク質結合に関連する遺伝子
から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子、
B細胞ノード1500に関連する遺伝子
から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
好中球溢出に関連する遺伝子、
Tヘルパー2細胞分化に関連する遺伝子、
I型インターフェロン生合成過程に関連する遺伝子、
インターロイキン−4介在シグナルパスウェイに関連する遺伝子、
インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子、
マストセル介在免疫に関連する遺伝子、
マストセル脱顆粒に関連する遺伝子
から選ばれる少なくとも何れかであって非奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
IgGアイソタイプへのアイソタイプスイッチングに関連する遺伝子、
MHCクラスIIタンパク質複合体結合に関連する遺伝子、
Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子、
MHCタンパク質複合体結合に関連する遺伝子、
Tヘルパー17細胞分化に関連する遺伝子、
腫瘍細胞への応答の調節に関連する遺伝子、
腫瘍細胞への免疫応答の調節に関連する遺伝子、
腫瘍細胞への免疫応答介在のナチュラルキラー細胞の正の調節に関連する遺伝子
から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
リンパ球アネルギーに関連する遺伝子、
T細胞アネルギーに関連する遺伝子、
T細胞耐性誘導の調節に関連する遺伝子、
T細胞耐性誘導に関連する遺伝子、
耐性誘導の調節に関連する遺伝子、
インターフェロン−α生合成過程に関連する遺伝子
から選ばれる少なくとも何れかであって非奏効を示す遺伝子
であるとなお一層好ましい。
この奏効性予測マーカーは、前記免疫応答:T細胞受容体α/βシグナル伝達経路に関連する遺伝子が、CD8A,CD28,TRAT1,UBE2N,PPP3CC,Lck,ZAP70,LAT,ITK,HRAS,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
前記SLE遺伝子マーカー:T細胞における特異的経路に関連する遺伝子が、PDCD1,PPP3CC,Lck,TMEM39A,RUNX3,STAT4,ZAP70,LAT,TRAF2,ETS1,TBX21,HRAS,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
前記I型糖尿病におけるCD4+T細胞の末梢性寛容の破綻に関連する遺伝子が、CD28,PDCD1,Lck,STAT4,ICOS,ZAP70,LAT,TBX21,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
前記アレルギー性接触性皮膚炎における樹状細胞とCD8+T細胞間の免疫シナプスに関連する遺伝子が、CD28,PDCD1,Lck,CD8A及び/又はCD8B,ICOS,CD2,CD70から選ばれる少なくとも何れか;
前記免疫応答:T細胞共役シグナル受容体に関連する遺伝子が、CD28,TNFRSF25,PDCD1,TIGIT,TNFRSF18,CD160,ICOS,CD2,CD70から選ばれる少なくとも何れか;
前記免疫応答:NK細胞におけるCD16シグナル伝達に関連する遺伝子が、KLRD1,PPP3CC,Lck,FASLG,ZAP70,LAT,CYTH1,HRAS,IFNG,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
前記ケモタキシス:CXCR3−Aシグナリングに関連する遺伝子が、CXCL9,Lck,CXCL10,STAT4,ZAP70,LAT,TBX21,HRAS,IFNG,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
前記慢性閉塞性肺疾患におけるCD8+Tc1細胞に関連する遺伝子が、CD69,CXCL9,CXCL10,CD8A及び/又はCD8B,STAT4,TBX21,CX3CR1,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
前記ATP/ITP代謝に関連する遺伝子が、POLR1B,POLR3F,NME7,POLR1C,EXOSC2,EXOSC7,ACYP1,EXOSC8,EXOSC5,ADSS,POLR3K,RRM1,POLR2Hから選ばれる少なくとも何れか;
前記免疫応答:NF−AT免疫応答に関連する遺伝子が、CD28,TRAT1,PPP3CC,Lck,ZAP70,LAT,ITK,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
前記免疫応答:CD8+T細胞の分化とクローン増殖に関連する遺伝子が、CD28,FASLG,CD8A及び/又はCD8B,STAT4,TBX21,CD70,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
前記アポトーシスと生存:ストレス誘導アポトーシスにおけるPKRの役割に関連する遺伝子が、PRKRA,PPP2R3B,CASP7,FASLG,PPP2CA及び/又はPPP2CB,TLR3,TRAF2,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
前記DNA損傷:DNA修復におけるBrca1およびBrca2の役割に関連する遺伝子が、NTHL1,PCNA,DDB2,MDC1,MSH2,ATRから選ばれる少なくとも何れか;
前記免疫応答:CD28シグナリングに関連する遺伝子が、CD28,MAPK8-10,PPP3CC,Lck,ZAP70,LAT,ITK,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
前記細胞周期:S期初期のDNA複製の開始に関連する遺伝子が、MCM3,ORC6,PPP2CA及び/又はPP2CB,CDC7,MCM5,RPA2から選ばれる少なくとも何れか;
前記ナチュラルキラーT細胞分化に関連する遺伝子が、BMX,TGFBR2,ZBTB16,AP3B1,AP3D1,ZNF683,ITKから選ばれる少なくとも何れか;
前記ナチュラルキラーT細胞分化の調節に関連する遺伝子が、TGFBR2,ZBTB16,AP3B1,AP3D1,ZNF683から選ばれる少なくとも何れか;
前記Tヘルパー17型免疫反応の調節に関連する遺伝子が、NLRP10,PRKCQ,IL12RB1,LOXL3,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,NLRP3,IL4,FOXP3,IL2,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
前記Tヘルパー17細胞分化の調節に関連する遺伝子が、IL12RB1,LOXL3,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,NLRP3,IL4,FOXP3,IL2,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
前記Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子が、NLRP10,SLAMF6,PRKCQ,IL12RB1,LOXL3,BATF,RORA,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,IL6,LY9,NLRP3,IL4,IRF4,FOXP3,IL2,STAT3,RORC,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
前記MHCクラスIIタンパク質結合に関連する遺伝子が、CD74,LAG3,COL2A1,CD4,KRT17から選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
前記血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子が、PKIG,FCGR2B,ZDHHC23,FCRLA,CD200,AKAP2,FCER2,OSBPL10,COBLL1,CDCA7L,TPD52,FCRL2,AFF3,RNGTT,TSPAN13,CXCR5,STAP1,SP140,BANK1,FCRL1,CD72,EBF1,FAM129C,CD19,HLA-DOB,SNX22,MS4A1,GGA2,MYC,TCF4,SPIB,HLA-DOA,PLEKHG1,BLNK,VPREB3,BCL11A,KIAA0125,STRBP,CD79A,PPAPDC1B,CD22,CD79B,SMC6,GNG7,TLE1,TCL1A,P2RX5,RALGPS2,BLKから選ばれる少なくとも何れか;
前記B細胞ノード1500に関連する遺伝子が、CR2,MS4A1,POU2AF1,SPIB,CD79A,TCL1A,BLKから選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
前記好中球溢出に関連する遺伝子が、IL1R1,ADAM8,TREM1,IL1A,PIK3CG,PIK3CDから選ばれる少なくとも何れか;
前記Tヘルパー2細胞分化に関連する遺伝子が、PRKCZ,GATA3,IL4R,BATF,BCL6,TNFSF4,SOCS5,HLX,RARA,BCL3,CD86,IL6,NLRP3,IL4,ANXA1,IL18から選ばれる少なくとも何れか;
前記I型インターフェロン生合成過程に関連する遺伝子が、IRF7,TLR8,TICAM1,IFNAR1,TBK1,TLR7,TLR4,NMI,TLR3,IRF3,IL10,TLR9から選ばれる少なくとも何れか;
前記インターロイキン−4介在シグナルパスウェイに関連する遺伝子が、JAK3,IL4R,PTPN2,STAT6,IL2RG,CD300LFから選ばれる少なくとも何れか;
前記インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子が、PTAFR,FOXJ1,BCL10,IL17F,NLRP12,TIRAP,TRAF6,TLR6,IL19,INPP5D,EREG,CEBPB,GHSR,CARD9,GHRL,IL1B,TLR1,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
前記マストセル介在免疫に関連する遺伝子が、LGALS9,CBL,CD84,RAC2,SNAP23,MRGPRX2,VAMP8,FOXF1,IL4R,IL13,FCER1G,CHGA,STYK1,UNC13D,SPON2,RABGEF1,FGR,RASGRP1,FCER1A,FES,BTK,GAB2,PDPK1,STXBP2,PLA2G3,SNX4,IL13RA2,CD300A,SERPINB9,MILR1,ADORA2B,S100A13,IL4,LAT,GATA2,CPLX2,HMOX1,PIK3CG,NR4A3,LAT2,PIK3CD,VAMP7,FER,LYN,SYK,KITから選ばれる少なくとも何れか;
前記マストセル脱顆粒に関連する遺伝子が、LGALS9,CBL,CD84,RAC2,SNAP23,MRGPRX2,VAMP8,FOXF1,IL4R,IL13,FCER1G,CHGA,STYK1,UNC13D,RABGEF1,FGR,RASGRP1,FCER1A,FES,BTK,GAB2,PDPK1,STXBP2,PLA2G3,SNX4,IL13RA2,CD300A,MILR1,ADORA2B,S100A13,IL4,LAT,GATA2,CPLX2,HMOX1,PIK3CG,NR4A3,LAT2,PIK3CD,VAMP7,FER,LYN,SYK,KITから選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
前記IgGアイソタイプへのアイソタイプスイッチングに関連する遺伝子が、TBX21,IL27RA,MLH1,CD28,NDFIP1,IL4,MSH2,FOXP3,IL2,PAXIP1,ATAD5,CD40,HSPD1,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
前記MHCクラスIIタンパク質複合体結合に関連する遺伝子が、HSPA8,YWHAE,ATP1B1,HLA-DMB,CD74,HLA-DRA,CD81,HLA-DOB,MS4A1,HSP90AA1,HLA-DOA,HLA-DMA,PKM,ANXA11,HSP90AB1から選ばれる少なくとも何れか;
前記Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子が、NLRP10,SLAMF6,PRKCQ,IL12RB1,LOXL3,BATF,RORA,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,IL6,LY9,NLRP3,IL4,IRF4,FOXP3,IL2,STAT3,RORC,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
前記MHCタンパク質複合体結合に関連する遺伝子が、HSPA8,YWHAE,ATP1B1,HLA-DMB,FAM49B,CD74,HLA-DRA,KLRD1,CD81,HLA-DOB,MS4A1,HSP90AA1,HLA-DOA,HLA-DMA,KLRC1,PKM,ANXA11,KLRC2,HSP90AB1から選ばれる少なくとも何れか;
前記Tヘルパー17細胞分化に関連する遺伝子が、SLAMF6,IL12RB1,LOXL3,BATF,RORA,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,IL6,LY9,NLRP3,IL4,IRF4,FOXP3,IL2,STAT3,RORC,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
前記腫瘍細胞への応答の調節に関連する遺伝子が、NCR3,HMGB1,PVRL2,CD226,CEACAM1,HRG,HAVCR2,CRTAM,PVR,IL12A,IL12B,HSPD1から選ばれる少なくとも何れか;
前記腫瘍細胞への免疫応答の調節に関連する遺伝子が、NCR3,HMGB1,PVRL2,CD226,CEACAM1,HRG,HAVCR2,CRTAM,PVR,IL12A,IL12B,HSPD1から選ばれる少なくとも何れか;
前記腫瘍細胞への免疫応答介在のナチュラルキラー細胞の正の調節に関連する遺伝子が、NCR3,PVRL2,CD226,CRTAM,PVR,IL12A,IL12Bから選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
前記リンパ球アネルギーに関連する遺伝子が、PHLPP1,CD3E,CD86,CLC,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
前記T細胞アネルギーに関連する遺伝子が、PHLPP1,CD3E,CD86,CLC,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
前記T細胞耐性誘導の調節に関連する遺伝子が、HLA-G,PHLPP1,CD3E,TGFBR2,IL2RA,CD86,LILRB2,CLC,IDO1,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
前記T細胞耐性誘導に関連する遺伝子が、HLA-G,PHLPP1,CD3E,TGFBR2,IL2RA,ICOS,CD86,AIRE,LILRB2,CLC,IDO1,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
前記耐性誘導の調節に関連する遺伝子が、HLA-G,HMGB1,PHLPP1,CD3E,TGFBR2,FOXJ1,PDCD1,IL2RA,IRAK3,HAVCR2,CD86,LILRB2,CLC,IDO1,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
前記インターフェロン−α生合成過程に関連する遺伝子が、TLR8,TLR7,NMI,TLR3,IL10,TLR9から選ばれる少なくとも何れか;
であるというものである。
この奏効性予測マーカーは、より具体的には、前記免疫応答遺伝子が、
T細胞関連遺伝子として、PDCD1、CD28、ETS1、ICOS、ITPR1、KLRD1、CD70、TRAF2、TIGIT、HRAS、TMEM39A、CD160、STAT4、IFNG、LAT、CYTH1、CD2、LCK、ZAP70、RUNX3から選ばれる少なくとも何れか;
T細胞受容体α/βシグナル伝達経路関連遺伝子として、LAT、CD8B、CD8A、LCK、SKAP1、CD247、ZAP70、CD3G、CD3D、BCL10、CARD11、CD28、UBE2N、HRAS、ITK、及び/又はTRAT1から選ばれる少なくとも何れか;
CXCR3−Aシグナリングのケモタキシス関連遺伝子として、IFNG、CXCL9、STAT4、HRAS、ITPR3、LAT、LCK、TBX21、ZAP70、及び/又はCXCR3から選ばれる少なくとも何れか;
及び/又は
サイトカイン、ケモカイン又はケモカイン受容体関連遺伝子として、IL11、CCR4、CXCL11、IL13、CXCL6、IL24、IFNG、CCR6、CXCL5、CXCL2、CCL2、CXCR6、CXCL10、CXCL9、CX3CR1、XCL1、及び/又はXCL2から選ばれる少なくとも何れか
であってもよいというものである。
この奏効性予測マーカーは、前記免疫応答遺伝子が、T細胞関連遺伝子、及び/又はB細胞関連遺伝子であることが、好ましい。
前記の目的を達成するためになされた膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットは、前記の遺伝子の転写産物である塩基、若しくはその遺伝子の翻訳産物であるペプチド又はタンパク質を有するというものである。
この奏効性予測キットは、例えば前記転写産物が、前記奏効性予測マーカーの少なくとも一部に対する、前記遺伝子に対応するmRNA、又は前記mRNAに対応する逆転写cRNAであり、又は前記翻訳産物が、前記遺伝子に対応する翻訳タンパク質であるというものである。
この奏効性予測キットは、複数の前記奏効性予測マーカーの少なくとも一部に対する、その遺伝子又は転写産物である塩基、若しくはその遺伝子の翻訳産物であるペプチド又はタンパク質を、キット基板上のウェル毎に、有していることが、好ましい。
前記の目的を達成するためになされた膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを検出するための検査方法は、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットに、被験体の末梢血液を導入し、前記遺伝子若しくは転写産物又は前記翻訳産物を有するマイクロアレイと反応させ、ハイブリダイズしたことによって、前記膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを検出するための検査方法である。
前記の目的を達成するためになされた膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの峻別方法は、膵癌・胆道系癌の化学療法剤未投与の奏効性患者と非奏効性患者との末梢血液から、前記奏効性患者の前記末梢血液に含有され前記非奏効性患者の前記末梢血液に含有されていない遺伝子を、マイクロアレイチップにより、検出して、選択し、及び/又は
前記膵癌・胆道系癌の化学療法剤投与前と投与後の奏効性患者と非奏効性患者との末梢血液から、前記化学療法剤投与前と投与後において前記奏効性患者の前記末梢血液中と前記非奏効性患者の前記末梢血液中とで含有量が、増減した遺伝子を、マイクロアレイチップにより、検出して、選択する
というものである。
本発明の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは、膵臓癌とりわけ膵管腺癌のような悪性の膵癌・胆道系癌に対して患者毎に高い奏効性を示すか否かを、抗癌剤投与前の検査によって、低侵襲性であって正確かつ簡便に予測判断するための特定の配列を有する遺伝子である。
とりわけ、この膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは、抗癌剤投与前に採血によって、奏効性を示す患者に在って非奏効性を示す患者に無い遺伝子を検出する指標となるもので、奏効性を示すことを、事前に予測するために利用することができる。又は、この膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは、抗癌剤投与前と抗癌剤投与後との採血によって、奏効性を示す患者において、非奏効性を示す患者よりも含量が増加又は減少した遺伝子を検出する指標となるもので、事後的に奏効性又は非奏功性を予測したり確認したりするために利用したり、その遺伝子を増加又は減少させる治療を行うことにより奏効性を向上させるために利用したりすることができる。
本発明の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットは、その奏効性予測マーカーである遺伝子又は転写産物である塩基、若しくはその遺伝子の翻訳産物であるペプチド又はタンパク質を有することにより、患者の血液からその遺伝子を患者が有するか否かを判別して、化学療法剤の奏効性の予測のために使用するものである。
この膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットによれば、ゲムシタビン療法やゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法やフォルフィリノックス療法のような癌治療の薬効を確実に発現させるために、抗癌剤投与前に採血した血液例えば末梢血の遺伝子検査によって、これら薬物療法が効き易くて効果が発現し易い奏効性の患者であるか、これら薬物治療が効き難くて効果が発現し難い患者であるかを、事前に判断するのに、有効である。また、この膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットによれば、抗癌剤投与後に採血した血液例えば末梢血の遺伝子検査によって得られた結果に応じ、奏効性が高いか否かを確認したり、特定の遺伝子を増強したり低減したりする治療を行うことにより、薬物治療が効き難くて効果が発現し難い患者であっても、薬物療法が効き易くて効果が発現し易い奏効性を示すように、治療効果を向上させるのに資することができる。
本発明の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを検出するための検査方法は、化学療法剤の奏効性の予測のために行うもので、その検査結果から、医師が化学療法剤の奏効性の可能性を判断して、当該化学療法剤の投与を行うべきか別な療法を検討すべきか診断するのに、有用なデータを提供するためのものである。
本発明の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの峻別方法は、正確かつ簡便に、化学療法剤の治療後に奏効性であったことが分かった患者と非奏効性であったことが分かった患者のそれぞれの治療前に採血した末梢血液から奏効性予測マーカーを峻別しておくことにより、別な患者で奏効性予測ができるようになるというものである。また、この膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの峻別方法は、化学療法剤の治療後に奏効性であったことが分かった患者と非奏効性であったことが分かった患者のそれぞれの治療前と治療後とで増加又は低減する遺伝子を峻別しておくことにより、その患者又は別な患者で事後的な奏効性又は非奏功性を予測したり確認したりするために用いたり、その遺伝子を増加又は減少させる治療を行うことにより奏効性を向上させるために用いたりすることができる。
本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを峻別する方法の概要を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、それら遺伝子に共通するメカニズム乃至作用経路又はパスウェイを示す一覧である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、T細胞関連遺伝子でのSD群とPD群との差を示す図表である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、T細胞受容体α/βシグナル伝達経路関連遺伝子でのSD群とPD群との差を示す図表である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、CXCR3−Aシグナリングのケモタキシス関連遺伝子でのSD群とPD群との差を示す図表である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、サイトカイン、ケモカイン又はケモカイン受容体関連遺伝子でのSD群とPD群との差を示す図表である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与前(PRE)において、全生存の奏効性患者(HIGH OS)群で増加した遺伝子と、全生存の非奏効性患者(LOW OS)群で増加した遺伝子について、共通するメカニズム乃至作用経路又はパスウェイを示す一覧である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与前(PRE)において、ナチュラルキラーT細胞分化に関連する遺伝子、及びナチュラルキラーT細胞分化の調節に関連する遺伝子でのPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与前(PRE)において、Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子、Tヘルパー17細胞分化に関連する遺伝子、Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子でのPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与前(PRE)において、血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子、B細胞ノード1500に関連する遺伝子、MHCクラスIIタンパク質結合に関連する遺伝子でのPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与前(PRE)において、好中球溢出に関連する遺伝子、Tヘルパー2細胞分化に関連する遺伝子、I型インターフェロン生合成過程に関連する遺伝子でのPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与前(PRE)において、インターロイキン−4介在シグナルパスウェイに関連する遺伝子、インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子、マストセル介在免疫に関連する遺伝子、マストセル脱顆粒に関連する遺伝子でのPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与後(POST)において、全生存の奏効性患者(HIGH OS)群で増加した遺伝子と、全生存の非奏効性患者(LOW OS)群で増加した遺伝子について、共通するメカニズム乃至作用経路又はパスウェイを示す一覧である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与後(POST)において、腫瘍細胞への応答の調節に関連する遺伝子、腫瘍細胞への免疫応答の調節に関連する遺伝子、腫瘍細胞への免疫応答介在のナチュラルキラー細胞の正の調節に関連する遺伝子でのPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与後(POST)において、Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子、Tヘルパー17細胞分化に関連する遺伝子でのHIGH OS群とLOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与後(POST)において、MHCクラスIIタンパク質複合体結合に関連する遺伝子、MHCタンパク質複合体結合に関連する遺伝子、血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子、IgGアイソタイプへのアイソタイプスイッチングに関連する遺伝子でのPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与後(POST)において、リンパ球アネルギーに関連する遺伝子、T細胞アネルギーに関連する遺伝子でのPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与後(POST)において、T細胞耐性誘導の調節に関連する遺伝子、T細胞耐性誘導に関連する遺伝子、耐性誘導の調節に関連する遺伝子でのPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群との差を示す図である。 本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの例について、フォルフィリノックス療法による抗癌剤投与後(POST)において、インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子、インターフェロン−α生合成過程に関連する遺伝子でのPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群との差を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは、以下のようにして見出された。
膵癌・胆道系癌患者に対し、癌治療前の末梢血液を採取し、これら全患者にゲムシタビン単独療法、ゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法、フォルフィリノックス療法の何れかの癌治療を行った。治療前後で、核磁気共鳴画像法(MRI)やX線などのコンピュータ断層撮影法(CTスキャン)などによる画像診断解析において、膵癌・胆道系癌の癌原発巣体積が微増乃至減少となり安定性の成績結果と判断されたSD群と、癌原発巣体積がそれよりも増加して進行性の成績結果と判断されたPD群とに、分類した。
例えば、癌治療前の末梢血液を、RNA単離用採血管で採血し、細胞内RNAの安定化、保存を行った。SD群とPD群との患者数が拮抗していたゲムシタビン単独療法での両群患者の癌治療前の末梢血液について、図1の概要図に示すように、市販のDNAマイクロアレイで検出可能な数万種例えば約2万〜約4.4万種類の遺伝子又はそれらに対応するプローブが担持されたDNAマイクロアレイを用いて、DNA増殖、ラベル化、cRNAのハイブリダイズ、プローブにハイブリダイズしたmRNAを発色により読み取りを行って、遺伝子発現解析した。遺伝子発現解析には、遺伝子発現解析ソフトウェア例えばBRB-ArrayTool(National Cancer Institute製のプログラム名)を用いて行い、一次選別及び規格化を行って、癌治療前の末梢血液の遺伝子発現の結果から、約2万種類(20356遺伝子)に絞り込んだ。
さらに同図中で、方法1に示すように、遺伝子の発現レベル、例えば、遺伝子の発現量、発現強度又は発現頻度、通常、遺伝子に対応する転写産物の産生量、又はその翻訳産物の産生量、活性等を測定し、結果により解析し、SD群とPD群とで比較した各遺伝子の発現レベルに関する発現プロファイル又は発現パターンを絶対値又は相対値、例えば所定のp値(例えばp<0.05)をクライテリアとして、両群での発現が相違する遺伝子発現量を有する遺伝子をピックアップしたところ、表1〜5に示す1489種類の遺伝子が膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を示す免疫応答遺伝子として、見出された。
Figure 2021126107
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これら1489種類の遺伝子は、多少の強弱はあるにしても、膵癌・胆道系癌に対する化学療法剤の奏効性のマーカーとなり得るものである。これらピックアップされた遺伝子について、SD群とPD群とで夫々規格化してその強度に応じて色分け又は数値化し、SD群とPD群と有意に識別できる遺伝子及び/又はそれら遺伝子に共通するメカニズム乃至作用経路又はパスウェイを選び出すソフトウェア例えばMetaCore(Gene GO Corp.社製の商品名)を用いて解析し、ピックアップされた遺伝子の中から更に顕著な有意性を示す遺伝子群のマップをまとめた。このような遺伝子群は、例えば所定のp値(例えばp<0.00054)をクライテリアとしてメカニズム乃至作用経路又はパスウェイのマップとしたものである。
このような化学療法剤に対する奏効性を予測するマーカーとして有用なこれら1489種類の免疫応答遺伝子から、SD群とPD群と非常に明確に有意に識別できメカニズム乃至作用経路又はパスウェイが推定されるものとして、図2に示す通り、トップ15群、例えば以下の(1)〜(15)の遺伝子群、より具体的には、
(1)免疫応答:T細胞受容体α/βシグナル伝達経路に関連する遺伝子(Immune response_TCR alpha/beta signaling pathway);
(2)SLE遺伝子マーカー(即ち全身性エリテマトーデス遺伝子マーカー):T細胞における特異的経路に関連する遺伝子(SEL genetid marker-specific pathway in T cells);
(3)I型糖尿病におけるCD4+T細胞の末梢性寛容の破綻に関連する遺伝子(Breadown of CD4+T cell peripheral tolerande in type 1 diabetes mellitus);
(4)アレルギー性接触性皮膚炎における樹状細胞とCD8+T細胞間の免疫シナプスに関連する遺伝子(Immunological synapse between dendritic and CD8+T cells in allergic contact dermatitis);
(5)免疫応答:T細胞共役シグナル受容体に関連する遺伝子(Immune response_T cell co-singaling receptors,schema);
(6)免疫応答:NK細胞におけるCD16シグナル伝達に関連する遺伝子(Immune response CD16 signaling in NK cells);
(7)ケモタキシス:CXCR3−Aシグナリングに関連する遺伝子(Chemotaxis CXCR3-A singaling);
(8)慢性閉塞性肺疾患におけるCD8+Tc1細胞に関連する遺伝子(Role of CD8+Tc1 cells in COPD);
(9)ATP/ITP代謝に関連する遺伝子(ATP/ITP metacolism);
(10)免疫応答:NF−AT免疫応答に関連する遺伝子(Immune response_NF-AT in immune response);
(11)免疫応答:CD8+T細胞の分化とクローン増殖に関連する遺伝子(Immune response_ Differentiation and clonal expansion of CD8+T cells);
(12)アポトーシスと生存:ストレス誘導アポトーシスにおけるPKRの役割に関連する遺伝子(Apotosis and survival_Role of PKR in stress-induced appotosis);
(13)DNA損傷:DNA修復におけるBrca1およびBrca2の役割に関連する遺伝子(DNA damage_Role of Brca1 and Brca2 in DNA repair);
(14)免疫応答:CD28シグナリングに関連する遺伝子(Immune response_DC28 signaling);及び/又は
(15)細胞周期:S期初期のDNA複製の開始に関連する遺伝子(Cell cycle_Start of DNA replication in early S phase)
が挙げられる。
SD群とPD群と非常に明確に有意に識別できるこれらの15群について、メカニズム乃至作用経路又はパスウェイが推定されるヒートマップを作成することができる。
図1中、方法1で所定のp値(例えばp<0.05)をクライテリアとして、1489種類の免疫応答遺伝子をピックアップしたが、一方、それとは異なる方法として、さらに図1中、方法2に示すように、同図(x)の通り、ピックアップされた20356遺伝子のうち、遺伝子オントロジー(GO)による遺伝子群比較解析を行ってもよい。遺伝子オントロジーとは、生物学的概念を記述する生物学的プロセスと細胞の構成要素と分子機能との情報を用いて、20356遺伝子のデータを比較して横断解析するものである。遺伝子オントロジーデータベースは公開されている。公開された全ての遺伝子に関し、SD群とPD群とで有意に相違して発現している遺伝子群を、LS/KS配列検定又はエフロン-チブシラニ(Efron-Tibshirani)検定により、所定のp値(例えば<0.005)のクライテリアとして、ピックアップし、有意に相違する遺伝子群を選択し、SD群とPD群と非常に明確に有意に識別できるこれらの群について、同図(xi)及び(xii)の通り、メカニズム乃至作用経路又はパスウェイが推定されるヒートマップを作成することができる。
方法1及び方法2により、これら20356種類の遺伝子から、SD群とPD群と非常に明確に有意に識別できメカニズム乃至作用経路又はパスウェイが推定されるものとして、T細胞関連遺伝子(図3参照)、T細胞受容体α/βシグナル伝達経路関連遺伝子(図4参照)、CXCR3−Aシグナリングのケモタキシス関連遺伝子(図5参照)、サイトカイン、ケモカイン又はケモカイン受容体関連遺伝子(図6参照)も挙げられる。これらの遺伝子は、方法1でピックアップされた1489種類の遺伝子(表1〜5参照)のうちの幾つかが重複しているが、それらに含まれていないITPR1、CD247、CD3D、BCL10、CARD11、CCR4、CXCL11、IL13、CXCL6、IL24、CCR6、CXCL5、CXCL2、CCL2、CXCR6、CXCL10、XCL2の17種類の遺伝子であってもよい。
図2〜図6に示すような、SD群とPD群と非常に明確に有意に識別できメカニズム乃至作用経路又はパスウェイが推定される遺伝子について、表6〜8に、シンボル、遺伝子の詳細と共に纏めて示す。
Figure 2021126107
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本発明を適用する別な態様の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは、以下のようにして見出された。
膵癌・胆道系癌患者に対し、癌治療前の末梢血を採血し、これら全患者にフォルフィリノックス療法の癌治療を行った。癌治療後にも末梢血を採血した。前記のようにSD群とPD群とに分類したのと同様に、画像診断解析を行い、膵癌・胆道系癌の癌原発巣体積が微増乃至減少となり安定性の成績結果と判断された全生存の奏効性患者(HIGH OS)群と、癌原発巣体積がそれよりも増加して進行性の成績結果と判断された全生存の非奏効性患者(LOW OS)群に、分類した。
前記のようなSD群とPD群とについて図1の概要図に示したのと同様に、全生存の奏効性患者群での癌治療前にて採血した末梢血である検体(PRE HIGH OS)と全生存の非奏効性患者群での癌治療前にて採血した末梢血である検体(PRE LOW OS)、及び奏効性患者群での癌治療後にて採血した末梢血である検体(POST HIGH OS)と全生存の非奏効性患者群での癌治療後にて採血した末梢血である検体(POST LOW OS)について、遺伝子検査を行い、BRB-ArrayToolを用いて遺伝子発現解析を行い、一次選別及び規格化を行って、癌治療前後の末梢血液の遺伝子発現の結果から、約2万種類(20356遺伝子)に絞り込んだ。さらに同図中で、方法1に示すように、遺伝子の発現レベルを測定し、結果により解析し、PRE HIGH OS群とPRE LOW OS群とで比較、及びPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群とで比較した各遺伝子の発現レベルに関する発現プロファイル又は発現パターンを絶対値又は相対値、例えば所定のp値(例えばp<0.01)をクライテリアとして、両群での発現が相違する遺伝子発現量を有する遺伝子をピックアップしたところ、表1〜5に示す1489種類と一部重複する数百の遺伝子が下記表9〜14に示すように、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を示す免疫応答遺伝子として、見出された。なお、表9〜14には、表6〜8と重複するものも記載してある。
Figure 2021126107
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これらピックアップされた遺伝子について、抗癌剤治療前でのPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群とで夫々規格化しまた抗癌剤治療後でのPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群とで夫々規格化してその強度に応じて色分け又は数値化し、抗癌剤治療前及び後でのそれぞれのHIGH OS群とLOW OS群と有意に識別できる遺伝子及び/又はそれら遺伝子に共通するメカニズム乃至作用経路又はパスウェイを選び出すソフトウェア例えばMetaCore(Gene GO Corp.社製の商品名)を用いて解析し、ピックアップされた遺伝子の中から更に顕著な有意性を示す遺伝子群のマップをまとめた。このような遺伝子群は、例えば所定の数値をクライテリアとしてメカニズム乃至作用経路又はパスウェイのマップとしたものである。
このような化学療法剤に対する奏効性を予測するマーカーとして有用なこれら免疫応答遺伝子から、PRE HIGH OS群とPRE LOW OS群とで非常に明確に有意に識別でき、メカニズム乃至作用経路又はパスウェイが推定されるものとして、図7に示す通り、各種遺伝子が見出された。
より具体的には、PRE HIGH OS群で増加した遺伝子群として、
(a)GOオントロジーがBP(生物学的なプロセス)でありGOタームが以下のような
(a-1)ナチュラルキラーT細胞分化に関連する遺伝子(NK T cell differentiation)、
(a-2)ナチュラルキラーT細胞分化の調節に関連する遺伝子(regulation of NK T cell differentiation)、
(a-3)Tヘルパー17型免疫反応の調節に関連する遺伝子(regulation of T-hepler 17 type immune response)、
(a-4)Tヘルパー17細胞分化の調節に関連する遺伝子(regulation of T-helper 17 cell differentiation)、
(a-5)Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子(T-helper 17 type immune response)であるものや、GOオントロジーがMF(分子としての機能)でありGOタームが以下のような、
(a-6)MHCクラスIIタンパク質結合に関連する遺伝子(MHC class II protein binding)が挙げられ、
(a’)また、リンパ球に関するもので、
(a’-7)血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子(Blood Module 1.3 B cells)、
(a’-8)B細胞ノード1500に関連する遺伝子(B cell Node1500)
が挙げられる。
このような(a-1)〜(a’-8)の遺伝子は、PRE HIGH OS群では、PRE LOW OS群よりも、増加しているものであるから、これらを有する患者は、抗癌剤治療前の採血検査で、奏効性を示すと予測できるものである。
また、図7に示す通り、PRE LOW OS群で増加した以下の遺伝子群として、
(b)GOオントロジーがBP(生物学的なプロセス)でありGOタームが以下のような
(b-1)好中球溢出に関連する遺伝子(neutrophil extravasation)、
(b-2)Tヘルパー2細胞分化に関連する遺伝子(T-helper 2 celldifferentation)、
(b-3)I型インターフェロン生合成過程に関連する遺伝子(type I interferon biosynthetic process)、
(b-4)インターロイキン−4介在シグナルパスウェイに関連する遺伝子(interleukin-4-mediated signaling pathway)、
(b-5)インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子(interleukin-6 biosynthetic process)、
(b-6)マストセル介在免疫に関連する遺伝子(mast cell mediated immunity)、
(b-7)マストセル脱顆粒に関連する遺伝子(mast cell degranulation)
が挙げられる。
このような(b-1)〜(b-7)の遺伝子は、PRE LOW OS群では、PRE HIGH OS群よりも、増加しているものであるから、これらを有する患者は、抗癌剤治療前の採血検査で見い出されたら、この患者に対し非奏効性を示すと予測できるものである。また、このような(b-1)〜(b-7)の遺伝子の発現を抑制すれば、非奏効性を示すと予測された患者に対しても、奏効性を示すように改善できる可能性がある。
また、このような化学療法剤に対する奏効性を予測するマーカーとして有用なこれら免疫応答遺伝子から、POST HIGH OS群とPOST LOW OS群とで非常に明確に有意に識別でき、メカニズム乃至作用経路又はパスウェイが推定されるものとして、図13に示す通り、各種遺伝子が見出された。
より具体的には、POST HIGH OS群で増加した遺伝子群として、
(c)GOオントロジーがBPでありGOタームが以下のような
(c-1)IgGアイソタイプへのアイソタイプスイッチングに関連する遺伝子(isotype switching、
(c-2)Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子(T-helper 17 type immune response)、
(c-3)Tヘルパー17細胞分化に関連する遺伝子(T-helper 17 cell differentiation)、
(c-4)腫瘍細胞への応答の調節に関連する遺伝子(regulation of response of tumor cell)、
(c-5)腫瘍細胞への免疫応答の調節に関連する遺伝子(regulation of immune response to tumor cell)、
(c-6)腫瘍細胞への免疫応答介在のナチュラルキラー細胞の正の調節に関連する遺伝子(positive regulation of natural killer cell mediated immune response to tumor cell)
であるものや、GOオントロジーがMF(分子としての機能)でありGOタームが以下のような、
(c-7)MHCクラスIIタンパク質複合体結合に関連する遺伝子(MHC class II protein complex binding)、
(c-8)MHCタンパク質複合体結合に関連する遺伝子(MHC protein complex binding)、
が挙げられ、
(c’)また、リンパ球に関するもので、
(c’-9)血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子(Blood Module 1.3 B cells)
が挙げられる。
このような(c-1)〜(c’-9)の遺伝子は、POST HIGH OS群では、POST LOW OS群よりも、増加しているものであるから、これらを有し又は発現する患者は、抗癌剤治療後の採血検査で、奏効性を示す又は示している若しくは奏効性を示すようになると予測できるものである。また、このような(c-1)〜(c’-9)の遺伝子の発現を増強できれば、奏効性を一層有意に示すように改善できる可能性がある。
また、図13に示す通り、POST LOW OS群で増加した以下の遺伝子群として、
(d)GOオントロジーがBP(生物学的なプロセス)でありGOタームが以下のような
(d-1)インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子(interleukin-6 biosynthetic process)、
(d-2)リンパ球アネルギーに関連する遺伝子(lymphocyte anergy)、
(d-3)T細胞アネルギーに関連する遺伝子(T cell anergy)、
(d-4)T細胞耐性誘導の調節に関連する遺伝子(regulation of T cell tolerance induction)、
(d-5)T細胞耐性誘導に関連する遺伝子(T cell tolerance induction)、
(d-6)耐性誘導の調節に関連する遺伝子(regulateion of tolerance induction)、
(d-7)インターフェロン−α生合成過程に関連する遺伝子(interferon-alpha biosynthetic process)
が挙げられる。
このような(d-1)〜(d-7)の遺伝子は、POST LOW OS群では、POST HIGH OS群よりも、増加しているものであるから、これらを有し又は発現した患者は、抗癌剤治療後の採血検査で、非奏効性を示す又は示している若しくは非奏効性を示すようになると予測できるものである。また、このような(d-1)〜(d-7)の遺伝子の発現を抑制すれば、非奏効性を示すと予測された患者に対しても、奏効性を示すように改善できる可能性がある。
化学療法剤は、膵癌・胆道系癌に有効な薬物であって、例えばゲムシタビン、5−フルオロウラシル、テガフール、テガフールとギメラシルとオテラシルカリウムとの併合剤、イリノテカン、及びオキサリプラチンから選ばれる少なくとも何れかの代謝拮抗薬が挙げられる。好ましくは、ゲムシタビン療法やゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法やフォルフィリノックス療法で用いられる抗癌剤が挙げられる。
なお、用いられるDNAマイクロアレイ(マイクロチップ)は、例えば遺伝子の転写産物の測定を行うもので、検出される遺伝子の塩基配列の全部又は一部若しくはそれらに相補的な配列を含むヌクレオチド、すなわち遺伝子の塩基配列からなるヌクレオチド配列又はその一部配列若しくはそれらに相補的な配列からなるヌクレオチドをプローブ又はプライマーとして用いて遺伝子発現の程度を測定するというものである。
これらのヌクレオチドは、検出される遺伝子にハイブリダイズ、又は結合し得るものであり、所定の遺伝子の検出のために用いられるものである。例えば、二重螺旋DNAの解離一本鎖DNAの遺伝子、若しくはその一部又は全部に結合し得るmRNA(メッセンジャーRNA)、そのmRNAに結合し得るcRNA(相補RNA)であるアンチコドンのようなヌクレオチドを、プローブ及び/又はプライマーとするものである。そのプローブやプライマーの塩基長は、10〜100塩基長、好ましくは20〜80塩基長、さらに好ましくは50〜70塩基長である。このようなヌクレオチドは、例えば、対応する塩基配列との相同性の程度が全体の平均で約80%以上、好ましくは約90%以上、より好ましくは約95%以上である塩基配列を含有するヌクレオチドのような転写産物、又は翻訳産物である。
なお、発現レベルの測定は、遺伝子の測定により行ってもよく、その転写産物すなわちmRNA又はmRNAから逆転写されて得られたcDNAを包含する遺伝子の転写産物の測定により行ってもよく、遺伝子の翻訳産物、すなわちタンパク質の測定により行ってもよいが好ましくは、遺伝子又はその転写産物の測定により行なう。
このようなマイクロアレイは、数個から数万個のプローブが担持されたものが、市販されており、例えばWhole Mouse Genome 4×44K Micro-array、SurePrint G3 Mouse GE Micro-array 8×60K、SurePrint G3 Human Gene Expression 8x60K v3、SurePrint G3 Mouse Gene Expression 8x60K v2、SurePrint G3 Mouse Gene Expression 8x60K、SurePrint G3 Rat Gene Expression 8x60K v2、SurePrint G3 Rat Gene Expression 8x60K(何れも、アジレント・テクノロジー社製の商品名)が挙げられる。
ピックアップされた1489種類及びそれ以外の17種類の遺伝子、好ましくは図2に記載の遺伝子は、SD群とPD群とに対して遺伝子発現に有意な差を生じているものであるから、PD患者ではSD患者よりも有意に発現抑制されているものである。従って、この結果は、SD患者で化学療法剤に対して奏効性を示すが、PD患者で化学療法剤に対して奏効性を示さないという奏効性予測マーカーとして実証されたものである。
このような奏効性予測マーカーを被験者の末梢血液から検出する奏効性予測キット、又は奏効性予測マーカーを特定するために用いられるマイクロアレイは、ピックアップされた1489種類の遺伝子を検出できるマイクロアレイ、例えば前記のような市販のものであってもよく、これらピックアップされた1489種類の遺伝子及びそれ以外の17種類を検出できるようにそれらの遺伝子若しくは転写産物又は翻訳産物がマイクロアレイのキット基板上のウェル毎に担持されたものであってもよく、とりわけ図2〜図6に記載の少なくとも何れか又は全ての遺伝子を検出できるようにそれらの転写産物又は翻訳産物が担持されたものであってもよい。
キット基板としては、ガラス板、石英板、シリコンウェハーなどが、用いられ、プローブの種類数やプローブスポット径に応じ、横幅・縦幅の大きさを3.5〜75mmの矩形とするものが挙げられる。奏効性予測キットは、プローブである遺伝子又はそれに対応するポリヌクレオチドやそれらの断片を担持するために固定化する方法としては、ポリリジン、ポリエチレンイミン、ポリアルキルアミンなどのポリ陽イオンで表面処理しヌクレオチドの荷電を利用してキット基板表面に静電結合させたり、アミノ基、アルデヒド基、エポキシ基などの官能基を導入した基板表面に、アミノ基、アルデヒド基、メルカプト基、ビオチン基などの官能基を導入したヌクレオチドを共有結合により結合させたりすることもできる。
例えば、前記プローブをキット基板に固相化して奏効性予測キット又はマイクロアレイを作製し、被験者末梢血液由来のmRNA又はそれに相補的なcDNAを必要に応じて増幅してから、蛍光物質例えば市販又は公知の蛍光物質具体的にはCy3やCy5等で標識し、奏効性予測キット又はマイクロアレイと接触させてから、ハイブリダイズさせ、奏効性予測キット又はマイクロアレイ上の蛍光強度を測定することにより、被験者末梢血液中のmRNAの種類と量を決定する。
奏効性予測キット又はマイクロアレイ中、複数のプローブはキット基板に固相化されており、プローブ毎にID番号が付されていることによって、ヌクレオチド配列が特定できるようになっている。
膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測方法は、前記の奏効性予測キットを用いて、奏効性予測マーカーを検出するための検査方法を行ってから行う、診療である。
そのような診断をするために行う、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを検出するための検査方法は、前記の奏効性予測マーカーの峻別と同様に操作することにより、化学療法剤を投与したら奏効性があるのか否かを予測しようとする対象の癌患者の末梢血液から、奏効性予測マーカーを検出できるか否かを測定するというものである。この検査方法は、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットに、被験者の末梢血液を被験体として導入し、必要に応じて増幅、例えば末梢血液中のmRNAを増幅し、発色させた転写産物又は翻訳産物を有するマイクロアレイと反応させ、ハイブリダイズしたことによって、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーが末梢血液中に発現しているか否かを検出するという検査方法であり、その結果を医師が判断して、奏効性があるか否か、又は別な治療を行うか否かを判断するのに、有用な情報となる。
以下、本発明を適用する膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの峻別と、その奏効性予測マーカーを用いた膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットの使用とについて、具体例を挙げながら、詳細に説明する。
(実施例1)
先ず、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを、以下のようにして峻別した。
書面同意を得た膵癌・胆道系癌患者19名に対し、癌治療前の末梢血液全血を、RNA安定化剤添加RNA単離用採血管であるPAXgene RNA採血管(日本ベネトン・ディッキンソン(株)製の商品名)で採血した後、これら全患者に癌治療を行った。ゲムシタビン単独療法7症例、ゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法5症例、フォルフィリノックス療法7症例について、治療前後で、MRIやCTスキャンなどによる画像診断解析において、癌原発巣体積を測定したときに奏効したもの(例えば膵癌・胆道系癌のがん患者集団のうち完全奏功または部分奏功に達した患者の割合即ち奏効率としてカウントできるもの、より具体的には、画像診断でがん組織がすべて消失し、新たな病変がない状態が4週間以上続いた状態(完全奏功)と、病変の縮小が認められ、新たな病変がない状態が4週間以上持続した状態(部分奏功)とのように、現状維持若しくは減少)となり安定性という成績結果と判断されたSD群と、癌原発巣体積がそれよりも増加して進行性という成績結果と判断されたPD群とに、分類した。
膵癌・胆道系癌患者19名の状況、血液検査データをまとめて下記表15に示す。さらに、ゲムシタビン単独療法(GEM)症例グループと、ゲムシタビン・ナブパクリタキセル療法症例(GEM+nabPTX)グループと、フォルフィリノックス療法症例(FOLFIRINOX)グループとの化学療法(Chemo regimen)で、症状、血液検査データと統計学的処理データと、各グループ毎でのSD群及びPD群の比とを、まとめて下記表16に示す。
患者の状況は、年齢(Age)、性別(Sex)、糖尿病(DM)有無、腫瘍位置:膵頭部/膵体部-膵尾部(Tumor location: head/body-tail)、直径(Diameter)、リンパ節転移有無(LN meta:yes/no)、肝転移有無(Liver meta:yes/no)、肺転移有無(Lung meta: yes/no)、ステージ:IV期/その他(Stage: IV/other)、閉塞性黄疸有無(Obstructive jaundice: yes/no)、白血球(WBC)、好中球(Neu)%、リンパ球(Lymph)%、単球(Mono)%、ヘモグロビン(Hb)、血小板数(Plts×104)、好中球/リンパ球比(NLR)、リンパ球/単球比(LMR)、血小板/リンパ球比(PLR)、C反応性蛋白(CRP)、乳酸脱水素酵素(LDH)、アルカリホスファターゼ(ALP)、ビリルビン(Bil)、クレアチニン(Cr)、総蛋白(TP)、アルブミン(Alb)、がん胎児性抗原(CEA)、CA19-9腫瘍マーカー(CA19-9)、DUPAN2腫瘍マーカー(DUPAN2)である。
Figure 2021126107
Figure 2021126107
3グループの内、ゲムシタビン単独療法症例グループは、SD群とPD群とのバランスが取れており、総件数が多かった。そのため、SD群とPD群との対比データの信頼性が高いこと、及びSD群に発現しPD群で発現しない遺伝子の有無を対比し易いことから、ゲムシタビン単独療法症例グループについて、詳細に検討した。なおSD群とPD群とは、症例数を合せるために、3例ずつとした。
膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの峻別について、図1を参照して具体的に説明する。同図(i)のようにPAXgene RNA採血管で採血し、同図(ii)のように、PAXgene Blood RNA Kit(QIAGEN GmbH社製の商品名)を用いて、プロトコールに従い、PAXgene RNA採血管の採血検体からRNAを抽出した。抽出したRNAを元にしてQuickAmp Labeling Kit,1color(Agilent Technologies社製の商品名)を用いてRNAを増幅し、同時にCy3色素にてラベル化を行った。ラベル化RNAをGene Expression Hybridization Kit(Agilent Technologies社製の商品名)を使用して混合した後、Whole Mouse Genome DNAマイクロアレイ4×44K(Agilent Technologies社製の商品名)に、それの取扱説明書のプロトコールに従ってハイブリダイゼーションを行った。そのマイクロアレイ上の各スポットの蛍光強度はDNAマイクロアレイスキャナ(Agilent Technologies社製の製品名)にて測定し、何れのスポットのヌクレオチドに対応するmRNAであるかを読み取って、特定した。
同図(iii)のように、得られた結果に対して、BRB-ArrayTool(National Cancer Institute製のプログラム名)を用いて、遺伝子発現解析を行った。一次選別及び規格化し、20356種類の遺伝子に絞り込んだ。
同図(iv)のように、得られた20356種類の遺伝子について、SD群とPD群での発現がp<0.05をクライテリアとして相違する遺伝子発現量を有する遺伝子をピックアップしたところ、同図(v)のように、表1〜5に示す1489種類の遺伝子が膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を示す免疫応答遺伝子として、見出された。採血は癌治療の前に行ったものであるが癌治療後にSD群とPD群とにクラス分けできるので、SD群とPD群とを比較して、同図(vi)のように、遺伝子発現の強度に応じて色分け又は数値化し、SD群とPD群との間でp値の閾値を0.00054としてそれ以上に有意差を認めた遺伝子をピックアップした。同図(vii)のように、ピックアップした遺伝子について、MetaCore(Gene GO Corp.社製の商品名)のソフトウェアを用いることにより、それら遺伝子に共通するメカニズム乃至作用経路又はパスウェイを選び出す解析を行った。その結果、MetaCoreにより図2に示す上位15系統のメカニズム乃至作用経路又はパスウェイが見出された。図2には、メカニズム乃至作用経路又はパスウェイのマップ名と、遺伝子総数と、SD群・PD群でのゲムシタビン(GEM)の奏効性の差に関しP値とFDR値と、奏効性を示す遺伝子数とを併記してある。
図2に示す通り、例えば、
(1)免疫応答:T細胞受容体α/βシグナル伝達経路に関連する遺伝子として、総数58遺伝子のうちSD群とPD群の有意差が大きな有効な候補数11遺伝子、具体的にはCD8 alpha(別名CD8A),CD28,TRIM(別名TRAT1),E2N(別名UBC13)(別名UBE2N),Calcineurin A(catalytic)(別名PPP3CC),Lck,ZAP70,LAT,ITK,H-Ras(別名HRAS),IP3 receptor(別名ITPR3);
(2)SLE遺伝子マーカー:T細胞における特異的経路に関連する遺伝子として、同総数101のうち同候補数13遺伝子、具体的にはPD-1(別名PDCD1),CalcineurinA(catalytic)(別名PPP3CC),Lck,TMEM39A,RUNX3,STAT4,ZAP70,LAT,TRAF2,ETS1,T-bet(別名TBX21),H-Ras(別名HRAS),IFN-gamma(別名IFNG);
(3)I型糖尿病におけるCD4+T細胞の末梢性寛容の破綻に関連する遺伝子として、同総数49のうち同候補数9遺伝子、具体的にはCD28,PD-1(別名PDCD1),Lck,STAT4,ICOS,ZAP70,LAT,T-bet(別名TBX21),IFN-gamma(別名IFNG);
(4)アレルギー性接触性皮膚炎における樹状細胞とCD8+T細胞間の免疫シナプスに関連する遺伝子として、同総数32のうち同候補数7遺伝子、具体的にはCD28,PD-1(別名PDCD1),Lck,CD8(別名CD8A,CD8B),ICOS,CD2,CD70(別名TNFSF7);
(5)免疫応答:T細胞共役シグナル受容体に関連する遺伝子として、同総数55のうち同候補数9遺伝子、具体的にはCD28,DR3(別名TNFRSF12)(別名TNFRSF25),PD-1(別名PDCD1),TIGIT(別名VSIG9),GITR(別名TNFRSF18),BY55(別名CD160),ICOS,CD2,CD70(別名TNFSF7);
(6)免疫応答:NK細胞におけるCD16シグナル伝達に関連する遺伝子として、同総数69のうち同候補数10遺伝子、具体的にはCD94(別名KLRD1),CalcineurinA(catalytic)(別名PPP3CC),Lck,FasL(別名TNFSF6)(別名FASLG),ZAP70,LAT,Cytohesin1(別名CYTH1),H-Ras(別名HRAS),IFN-gamma(別名IFNG),IP3 receptor(別名ITPR3);
(7)ケモタキシス:CXCR3−Aシグナリングに関連する遺伝子として、同総数69のうち同候補数10遺伝子、具体的にはMIG(別名CXCL9),Lck,IP10(別名CXCL10),STAT4,ZAP70,LAT,T-bet(別名TBX21),H-Ras(別名HRAS),IFN-gamma(別名IFNG),IP3 receptor(別名ITPR3);
(8)慢性閉塞性肺疾患におけるCD8+Tc1細胞に関連する遺伝子として、同総数44のうち同候補数8遺伝子、具体的にはCD69,MIG(別名CXCL9),IP10(別名CXCL10),CD8(別名CD8A,CD8B),STAT4,T-bet(別名TBX21),CX3CR1,IFN-gamma(別名IFNG);
(9)ATP/ITP代謝に関連する遺伝子として、同総数123のうち同候補数13遺伝子、具体的にはPOLR1B,POLR3F,NDPK7(別名NME7),RPA39(別名POLR1C),RRP4(別名EXOSC2),RRP42(別名EXOSC7),ACYP1,RRP43(別名EXOSC8),RRP46(別名EXOSC5),ADSS,POLR3K,RRM1,RPB8(別名POLR2H);
(10)免疫応答:NF−AT免疫応答に関連する遺伝子として、同総数51のうち同候補数8遺伝子、具体的にはCD28,TRIM(別名TRAT1),CalcineurinA(catalytic)(別名PPP3CC),Lck,ZAP70,LAT,ITK,IP3 receptor(別名ITPR3);
(11)免疫応答:CD8+T細胞の分化とクローン増殖に関連する遺伝子として、同総数39のうち同候補数7遺伝子、具体的にはCD28,FasL(別名TNFSF6)(別名FASLG),CD8(別名CD8A,CD8B),STAT4,T-bet(別名TBX21),CD70(別名TNFSF7),IFN-gamma(別名IFNG);
(12)アポトーシスと生存:ストレス誘導アポトーシスにおけるPKRの役割に関連する遺伝子として、同総数53のうち同候補数8遺伝子、具体的にはPACT(別名PRKRA),PP2A regulatory(別名PPP2R3B),Caspase-7(別名CASP7),FasL(別名TNFSF6)(別名FASLG),PP2A catalytic(別名PPP2CA,PPP2CB),TLR3,TRAF2,IFN-gamma(別名IFNG);
(13)DNA損傷:DNA修復におけるBrca1およびBrca2の役割に関連する遺伝子として、同総数30のうち同候補数6遺伝子、具体的にはNTH1(別名NTHL1),PCNA,DDB2,NFBD1(別名MDC1),MSH2,ATR;
(14)免疫応答:CD28シグナリングに関連する遺伝子として、同総数55のうち同候補数8遺伝子、具体的にはCD28,JNK(別名MAPK8-10),CalcineurinA(catalytic)(別名PPP3CC),Lck,ZAP70,LAT,ITK,IP3 receptor(別名ITPR3);
(15)細胞周期:S期初期のDNA複製の開始に関連する遺伝子として、同総数32のうち同候補数6遺伝子、具体的にはMCM3,ORC6L(別名ORC6),PP2A catalytic(別名PPP2CA,PPP2CB),CDC7,MCM5,RPA2;
が挙げられる。
SD群とPD群との間で有意差を認めたものであって、図1中の方法1によりピックアップされた1489遺伝子のうち図2で示した15系統のメカニズム乃至作用経路又はパスウェイが見出された遺伝子と、図1中の方法2によりピックアップされた遺伝子との中で、T細胞関連遺伝子として選択された奏効性予測マーカーを、図3に示す。この奏効性予測マーカーは、図3に示すように、前記免疫応答遺伝子として、(a)PDCD1、CD28、ETS1、ICOS、ITPR1、KLRD1、CD70、TRAF2、TIGIT、HRAS、TMEM39A、CD160、STAT4、IFNG、LAT、CYTH1、CD2、LCK、ZAP70、RUNX3が認められた。
またSD群とPD群との間で有意差を認めた遺伝子発現の中で、T細胞受容体α/βシグナル伝達経路関連遺伝子として選択された奏効性予測マーカーを、図4に示す。この奏効性予測マーカーは、図4に示すように、前記免疫応答遺伝子として、(b)LAT、CD8B、CD8A、LCK、SKAP1、CD247、ZAP70、CD3G、CD3D、BCL10、CARD11、CD28、UBE2N、HRAS、ITK、TRAT1が認められた。
またSD群とPD群との間で有意差を認めた遺伝子発現の中で、CXCR3−Aシグナリングのケモタキシス関連遺伝子として選択された奏効性予測マーカーを、図5に示す。この奏効性予測マーカーは、図5に示すように、(c)IFNG、CXCL9、STAT4、HRAS、ITPR3、LAT、LCK、TBX21、ZAP70、CXCR3が認められた。
またSD群とPD群との間で有意差を認めた遺伝子発現の中で、サイトカイン、ケモカイン又はケモカイン受容体関連遺伝子として選択された奏効性予測マーカーを、図6に示す。この奏効性予測マーカーは、図6に示すように、(d)IL11、CCR4、CXCL11、IL13、CXCL6、IL24、IFNG、CCR6、CXCL5、CXCL2、CCL2、CXCR6、CXCL10、CXCL9、CX3CR1、XCL1、XCL2が認められた。
なお、図3〜図6中、遺伝子のシンボルの表記、マイクロアレイについてのAgilent Technologies社による各プローブのID番号、ゲムシタビン単独療法前のPD群及びSD群の患者各3名(各患者を患者IDで表示)について有意差のある遺伝子のp値、PD_pre_GEMグループの強度平均、SD_pre_GEMグループの強度平均、それらの比を表記してある。
(実施例2)
次に、別な実施例により、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを、以下のようにして峻別した。
前記のように書面同意を得た膵癌・胆道系癌患者6名(性別、年齢、症状、血液検査データについては、表15、16と略同じ)に対し、フォルフィリノックス療法による癌治療前の末梢血液全血と、フォルフィリノックス療法による癌治療後の末梢血液全血とを、PAXgene RNA採血管(日本ベネトン・ディッキンソン(株)製の商品名)で採血した。実施例1でのSD群とPD群とに分類したのと同様なクライテリアで、全生存の奏効性患者(HIGH OS)群と、全生存の非奏効性患者(LOW OS)群とに分類したところ、3名ずつであった。
膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの峻別について、図1を参照して具体的に説明する。抗癌剤治療前のPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群について、及び抗癌剤治療後のPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群について、実施例1と同様にして、同図(i)〜(iii)のように、20356種類の遺伝子に絞り込んだ。
同図(iv)のように、得られた20356種類の遺伝子について、HIGH OS群とLOW OS群での発現がp<0.01をクライテリアとして、抗癌剤治療前のPRE HIGH OS群とPRE LOW OS群で比較したときに、PRE HIGH OS群で増加している遺伝子と、PRE LOW OS群で増加している遺伝子とを、ピックアップした。また、抗癌剤治療後のPOST HIGH OS群とPOST LOW OS群で比較したときに、POST HIGH OS群で増加している遺伝子と、POST LOW OS群で増加している遺伝子とを、ピックアップした。抗癌剤治療前、又は治療後において、奏効したHIGH OS群と奏効しなかったLOW OS群との間で、有意に相違する遺伝子が見出された。同図(v)参照のように、1489種類の遺伝子に代えて、表9〜14に示す227種類の遺伝子が膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を示す免疫応答遺伝子として、見出されたものである。採血は癌治療の前と後とに行ったものであるが癌治療後にHIGH OS群とLOW OS群とにクラス分けできるので、HIGH OS群とLOW OS群とを比較して、同図(vi)のように、遺伝子発現の強度に応じて色分け又は数値化し、HIGH OS群とLOW OS群との間でそれ以上に有意差を認めた遺伝子をピックアップした。同図(vii)のように、ピックアップした遺伝子について、MetaCore(Gene GO Corp.社製の商品名)のソフトウェアを用いることにより、それら遺伝子に共通するメカニズム乃至作用経路又はパスウェイを選び出す解析を行った。その結果、MetaCoreにより、図7に示すようにPRE HIGH OS群で増加している遺伝子として8系統、PRE LOW OS群で増加している遺伝子として7系統のメカニズム乃至作用経路又はパスウェイが見出され、また図13に示すように、POST HIGH OS群で増加している遺伝子として9系統、POST LOW OS群で増加している遺伝子として7系統のメカニズム乃至作用経路又はパスウェイが見出された。
図8〜10に示す通り、例えばPRE HIGH OS群で増加している遺伝子は、
(1)ナチュラルキラーT細胞(NK T細胞)分化関連として図8のように、
(1-1)ナチュラルキラーT細胞分化に関連する7遺伝子、具体的には、BMX、TGFBR2、ZBTB16、AP3B1、AP3D1、ZNF683、ITK;
(1-2)ナチュラルキラーT細胞分化の調節に関連する5遺伝子、具体的には、TGFBR2、ZBTB16、AP3B1、AP3D1、ZNF683;
中でも重要な遺伝子として、AP3B1、AP3D1が挙げられ、
(2)Tヘルパー17分化関連として図9のように、
(2-1)Tヘルパー17型免疫反応の調節に関連する13遺伝子、具体的にはNLRP10、PRKCQ、IL12RB1、LOXL3、IL23R、TNFSF18、IL12B、IL23A、NLRP3、IL4、FOXP3、IL2、SMAD7;
(2-2)Tヘルパー17細胞分化の調節に関連する11遺伝子、具体的にはIL12RB1、LOXL3、IL23R、TNFSF18、IL12B、IL23A、NLRP3、IL4、FOXP3、IL2、SMAD7;
(2-3)Tヘルパー17型免疫反応に関連する21遺伝子、具体的にはNLRP10、SLAMF6、PRKCQ、IL12RB1、LOXL3、BATF、RORA、IL23R、TNFSF18、IL12B、IL23A、IL6、LY9、NLRP3、IL4、IRF4、FOXP3、IL2、STAT3、RORC、SMAD7;
中でも重要な遺伝子として、SMAD7、IL2、IL12B、PRKCQ(T細胞活性化)、NLRP10、LY9(別名CD229)、STAT3、IRF4が挙げられ、
(3)B細胞関連として図10のように
(3-1)血液モジュール1.3のB細胞に関連する49遺伝子、具体的にはPKIG、FCGR2B、ZDHHC23、FCRLA、CD200、AKAP2、FCER2、OSBPL10、COBLL1、CDCA7L、TPD52、FCRL2、AFF3、RNGTT、TSPAN13、CXCR5、STAP1、SP140、BANK1、FCRL1、CD72、EBF1、FAM129C、CD19、HLA-DOB、SNX22、MS4A1、GGA2、MYC、TCF4、SPIB、HLA-DOA、PLEKHG1、BLNK、VPREB3、BCL11A、KIAA0125、STRBP、CD79A、PPAPDC1B、CD22、CD79B、SMC6、GNG7、TLE1、TCL1A、P2RX5、RALGPS2、BLK;
(3-2)B細胞ノード1500に関連する7遺伝子、具体的にはCR2、MS4A1、POU2AF1、SPIB、CD79A、TCL1A、BLK;
中でも重要な遺伝子として、BLK、CD19、CD22、TCL1Aが挙げられ、
(4)MHCクラスIIタンパク質結合関連として図10に示すように
(4-1)MHCクラスIIタンパク質結合に関連する5遺伝子、具体的にはCD74、LAG3、COL2A1、CD4、KRT17(なお、この生物学的プロセスはB細胞に関連するというよりむしろT細胞に関連しているかもしれず、これら遺伝子の多くはB細胞関連遺伝子と共通する);
が挙げられる。
図14〜16に示す通り、例えばPOST HIGH OS群で増加している遺伝子は、
(5)ナチュラルキラー細胞が介在する抗腫瘍免疫関連として図14のように、
(5-1)腫瘍細胞への応答の調節に関連する12遺伝子、具体的にはNCR3、HMGB1、PVRL2、CD226、CEACAM1、HRG、HAVCR2、CRTAM、PVR、IL12A、IL12B、HSPD1;
(5-2)腫瘍細胞への免疫応答の調節に関連する12遺伝子、具体的にはNCR3、HMGB1、PVRL2、CD226、CEACAM1、HRG、HAVCR2、CRTAM、PVR、IL12A、IL12B、HSPD1;
(5-3)腫瘍細胞への免疫応答介在のナチュラルキラー細胞の正の調節に関連する7遺伝子、具体的にはNCR3、PVRL2、CD226、CRTAM、PVR、IL12A、IL12B;
中でも重要な遺伝子としてCD226(標的細胞への細胞障害性T細胞、NKT細胞及びNK細胞の熟成及び接着に関与。腫瘍の免疫監視に重要)、HMGB1(炎症誘発性)
が挙げられ、
(6)Th17細胞分化関連として図15のように、
(6-1)Tヘルパー17型免疫反応に関連する21遺伝子、例えばNLRP10、SLAMF6、PRKCQ、IL12RB1、LOXL3、BATF、RORA、IL23R、TNFSF18、IL12B、IL23A、IL6、LY9、NLRP3、IL4、IRF4、FOXP3、IL2、STAT3、RORC、SMAD7;
(6-2)Tヘルパー17細胞分化に関連する19遺伝子、例えばSLAMF6、IL12RB1、LOXL3、BATF、RORA、IL23R、TNFSF18、IL12B、IL23A、IL6、LY9、NLRP3、IL4、IRF4、FOXP3、IL2、STAT3、RORC、SMAD7;
中でも重要な遺伝子としてSMAD7、RORC、RORA、IL12B、IL23A(IL23AとIL12BとでIL23)、LY9(別名CD229)、STAT3、IRF4が挙げられ、
(7)MHCクラスII結合関連として図16に示すように、
(7-1)MHCクラスIIタンパク質複合体結合に関連する15遺伝子、具体的にはHSPA8、YWHAE、ATP1B1、HLA-DMB、CD74、HLA-DRA、CD81、HLA-DOB、MS4A1、HSP90AA1、HLA-DOA、HLA-DMA、PKM、ANXA11、HSP90AB1;
(7-2)MHCタンパク質複合体結合に関連する19遺伝子、具体的にはHSPA8、YWHAE、ATP1B1、HLA-DMB、FAM49B、CD74、HLA-DRA、KLRD1、CD81、HLA-DOB、MS4A1、HSP90AA1、HLA-DOA、HLA-DMA、KLRC1、PKM、ANXA11、KLRC2、HSP90AB1(なお、この生物学的プロセスはB細胞に関連するというよりむしろT細胞に関連しているかもしれず、これら遺伝子の多くはB細胞関連遺伝子と共通する);
が挙げられ、
(8)IgGクラススイッチ及びB細胞関連として図16に示すように、
(8-1)IgGアイソタイプへのアイソタイプスイッチングに関連する14遺伝子、具体的にはTBX21、IL27RA、MLH1、CD28、NDFIP1、IL4、MSH2、FOXP3、IL2、PAXIP1、ATAD5、CD40、HSPD1、IFNG;
(8-2)血液モジュール1.3のB細胞に関連する49遺伝子、具体的にはPKIG、FCGR2B、ZDHHC23、FCRLA、CD200、AKAP2、FCER2、OSBPL10、COBLL1、CDCA7L、TPD52、FCRL2、AFF3、RNGTT、TSPAN13、CXCR5、STAP1、SP140、BANK1、FCRL1、CD72、EBF1、FAM129C、CD19、HLA-DOB、SNX22、MS4A1、GGA2、MYC、TCF4、SPIB、HLA-DOA、PLEKHG1、BLNK、VPREB3、BCL11A、KIAA0125、STRBP、CD79A、PPAPDC1B、CD22、CD79B、SMC6、GNG7、TLE1、TCL1A、P2RX5、RALGPS2、BLK;
が挙げられる。
図11〜12に示す通り、例えばPRE LOW OS群で増加している遺伝子は、
(9)好中球溢出関連として図11に示すように、
(9-1)好中球溢出に関連する6遺伝子、具体的にはIL1R1、ADAM8、TREM1、IL1A、PIK3CG、PIK3CD;
中でも重要な遺伝子としてADAM8、PIK3CGが挙げられ、
(10)Tヘルパー2(Th2)細胞分化関連として図11に示すように、
(10-1)Tヘルパー2細胞分化に関連する16遺伝子、具体的にはPRKCZ、GATA3、IL4R、BATF、
BCL6、TNFSF4、SOCS5、HLX、RARA、BCL3、CD86、IL6、NLRP3、IL4、ANXA1、IL18;
中でも重要な遺伝子としてANXA1(別名Annexin A1。ホスホリパーゼA2抑制、エイコサノイド生成阻害、各種の白血球炎症事象の阻害)、BCL3、BCL6;
が挙げられ、
(11)I型インターフェロン過程関連として図11に示すように、
(11-1)I型インターフェロン生合成過程に関連する12遺伝子、具体的にはIRF7、TLR8、TICAM1、IFNAR1、TBK1、TLR7、TLR4、NMI、TLR3、IRF3、IL10、TLR9;
中でも重要な遺伝子としてTLR3、TLR4、TLR7、TLR8、TICAM1が挙げられ、
(12)インターロイキン−6合成過程関連として図12に示すように、
(12-1)インターロイキン−6生合成過程に関連する18遺伝子、具体的にはPTAFR、FOXJ1、BCL10、IL17F、NLRP12、TIRAP、TRAF6、TLR6、IL19、INPP5D、EREG、CEBPB、GHSR、CARD9、GHRL、IL1B、TLR1、IFNG;
中でも重要な遺伝子としてIL1B、TLR1、CEBPBが挙げられ、
(13)インターロイキン−4介在シグナルパスウェイ関連として図12に示すように、
(13-1)インターロイキン−4介在シグナルパスウェイに関連する6遺伝子、具体的にはJAK3、IL4R、PTPN2、STAT6、IL2RG、CD300LF;
中でも重要な遺伝子としてIL4R、PTPN2、CD300LFが挙げられ、
(14)マストセル免疫/脱顆粒関連として図12に示すように、
(14-1)マストセル介在免疫に関連する46遺伝子、具体的にはLGALS9、CBL、CD84、RAC2、SNAP23、MRGPRX2、VAMP8、FOXF1、IL4R、IL13、FCER1G、CHGA、STYK1、UNC13D、SPON2、RABGEF1、FGR、RASGRP1、FCER1A、FES、BTK、GAB2、PDPK1、STXBP2、PLA2G3、SNX4、IL13RA2、CD300A、SERPINB9、MILR1、ADORA2B、S100A13、IL4、LAT、GATA2、CPLX2、HMOX1、PIK3CG、NR4A3、LAT2、PIK3CD、VAMP7、FER、LYN、SYK、KIT;
(14-2)マストセル脱顆粒に関連する44遺伝子、具体的にはLGALS9、CBL、CD84、RAC2、SNAP23、MRGPRX2、VAMP8、FOXF1、IL4R、IL13、FCER1G、CHGA、STYK1、UNC13D、RABGEF1、FGR、RASGRP1、FCER1A、FES、BTK、GAB2、PDPK1、STXBP2、PLA2G3、SNX4、IL13RA2、CD300A、MILR1、ADORA2B、S100A13、IL4、LAT、GATA2、CPLX2、HMOX1、PIK3CG、NR4A3、LAT2、PIK3CD、VAMP7、FER、LYN、SYK、KIT;
が挙げられる。
図17〜19に示す通り、例えばPOST LOW OS群で増加している遺伝子は、
(15)リンパ球アネルギー/T細胞アネルギー関連として図17に示すように、
(15-1)リンパ球アネルギーに関連する6遺伝子、具体的にはPHLPP1、CD3E、CD86、CLC、ITCH、FOXP3;
(15-2)T細胞アネルギーに関連する6遺伝子、具体的にはPHLPP1、CD3E、CD86、CLC、ITCH、FOXP3;
中でも重要な遺伝子として、CLC、CD86、PHLPP1が挙げられ、
(16)免疫耐性関連として図18に示すように、
(16-1)T細胞耐性誘導の調節に関連する11遺伝子、具体的にはHLA-G、PHLPP1、CD3E、TGFBR2、IL2RA、CD86、LILRB2、CLC、IDO1、ITCH、FOXP3;
(16-2)T細胞耐性誘導に関連する13遺伝子、具体的にはHLA-G、PHLPP1、CD3E、TGFBR2、IL2RA、ICOS、CD86、AIRE、LILRB2、CLC、IDO1、ITCH、FOXP3;
(16-3)耐性誘導の調節に関連する16遺伝子、具体的にはHLA-G、HMGB1、PHLPP1、CD3E、TGFBR2、FOXJ1、PDCD1、IL2RA、IRAK3、HAVCR2、CD86、LILRB2、CLC、IDO1、ITCH、FOXP3;
中でも重要な遺伝子としてIDO1、ITCH、CLC、LILRB2、CD86、PHLPP1が挙げられ、
(17)インターロイキン−6合成過程関連として図19に示すように、
(17-1)インターロイキン−6生合成過程に関連する18遺伝子、具体的にはPTAFR、FOXJ1、BCL10、IL17F、NLRP12、TIRAP、TRAF6、TLR6、IL19、INPP5D、EREG、CEBPB、GHSR、CARD9、GHRL、IL1B、TLR1、IFNG;
中でも重要な遺伝子としてIL1B、TLR1、CEBPB、GHRL、IFNG、IL19が挙げられ、
(18)インターロイキンα合成過程関連として図19に示すように
(18-1)インターフェロン−α生合成過程に関連する6遺伝子、具体的にはTLR8、TLR7、NMI、TLR3、IL10、TLR9;
中でも重要な遺伝子としてTLR3、NMIが挙げられる。
なお、これらの遺伝子の単数、又は複数の何れか、若しくは全てを検出するように、それらの遺伝子を検出可能なプローブを担持した、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットを作製した。市販のマイクロアレイ例えばWhole Mouse Genome 4×44K Micro-array、SurePrint G3 Mouse GE Micro-array 8×60K、SurePrint G3 Human Gene Expression 8x60K v3、SurePrint G3 Mouse Gene Expression 8x60K v2、SurePrint G3 Mouse Gene Expression 8x60K、SurePrint G3 Rat Gene Expression 8x60K v2、SurePrint G3 Rat Gene Expression 8x60K(何れも、アジレント・テクノロジー社製の商品名)で代用することができる。
膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを峻別する方法で、奏効性を示す癌患者が見出されたことに他ならず、複数被験者のデータにより、実証されているから、この奏効性予測キットに、被験者の末梢血液全血を導入し、奏効性予測マーカーである遺伝子又はその転写産物若しくはその翻訳産物を有するマイクロアレイと反応させ、ハイブリダイズしたことによって、膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを検出するための検査方法を行い、奏効性予測マーカーが検出されたらその化学療法剤が癌病巣又は転移先に効果を発現することを意味している。
本発明の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーは、膵臓癌とりわけ膵管腺癌のような悪性の膵癌・胆道系癌に対して奏効性を示すか否かを、治療前に判断するために有用な遺伝子である。この奏効性予測マーカー遺伝子又は転写産物である塩基、若しくはその遺伝子の翻訳産物であるペプチド又はタンパク質を有する本発明の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットは、化学療法剤の奏効性の予測のために使用することができる。奏効性予測マーカーを検出するための検査方法は、化学療法剤の奏効性を予測して、化学療法剤の奏効性の可能性を判断するのに用いられる。また、奏効性予測マーカーの峻別方法は、峻別のために用いた被験者とは別な患者で遍く奏効性予測ができるよう、奏効性予測マーカーを適切に峻別することにより、化学療法剤の奏効性の予測が正確にできるようになる。

Claims (13)

  1. 膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性を示す免疫応答遺伝子からなることを特徴とする膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカー。
  2. 前記化学療法剤が代謝拮抗薬を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の奏効性予測マーカー。
  3. 前記代謝拮抗薬が、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル、テガフール、テガフールとギメラシルとオテラシルカリウムとの併合剤、イリノテカン、及びオキサリプラチンから選ばれる少なくとも何れかであることを特徴とする請求項2に記載の奏効性予測マーカー。
  4. 前記免疫応答遺伝子が、
    AASDHPPT、ABCA11P、ABCA17P、ABCA3、ABCA5、ABCB7、ABCD2、ABCD3、ABCD4、ABHD13、ABHD17A、ABHD17B、ABHD6、ABT1、ACACB、ACADM、ACBD3、ACCS、ACOT1、ACOT4、ACP6、ACTL6A、ACTR6、ACYP1、ADAT2、ADCK5、ADD3、ADIRF、ADRB2、ADSS、AEBP2、AES、AGBL2、AGGF1、AGL、AHSA2、AIP、AK9、AKAP11、ALG10、ALG10B、ALG11、AMOT、ANAPC4、ANGEL2、ANKAR、ANKMY2、ANKRA2、ANKRD10、ANKRD13C、ANKRD23、ANKRD49、ANO5、ANP32E、ANXA2R、AP1AR、AP1S2、ARAP2、ARFGEF1、ARGLU1、ARHGAP12、ARHGEF19、ARHGEF3、ARIH2OS、ARL13B、ARL16、ARL17B、ARL2BP、ARL3、ARL5A、ARMCX5、ARPC5L、ARRDC1-AS1、ARSK、ASB3、ASF1A、ASUN、ATAD1、ATAD2、ATAD2B、ATAD5、ATG12、ATG4C、ATG5、ATP11C、ATP2C1、ATR、ATRN、ATRX、AZI2、B3GAT1、BBS2、BCAS2、BCDIN3D、BCKDHB、BCL11B、BCL2L15、BCLAF1、BDP1、BEX4、BEX5、BFSP1、BIRC3、BLOC1S4、BMI1、BMPR1A、BMS1、BNIP1、BNIP3、BOD1、BPHL、BRD1、BRD7、BRIX1、BRMS1L、BTAF1、BTBD1、BTBD6、BTG3、BTN3A2、BZRAP1、C10orf32、C10orf35、C10orf88、C12orf42、C12orf73、C14orf142、C14orf166、C14orf169、C15orf41、C16orf52、C16orf58、C16orf87、C1orf174、C1orf21、C1orf56、C2CD5、C2orf47、C2orf74、C3orf17、C3orf18、C4orf29、C5orf28、C5orf45、C6orf203、C7orf49、C8G、C8orf44、C9orf41、C9orf91、CAAP1、CACNA2D2、CACYBP、CANX、CAPN10、CAPS2、CASK、CASP7、CASP8AP2、CATSPER2、CBLL1、CBWD5、CCAR1、CCBL2、CCDC102A、CCDC107、CCDC109B、CCDC112、CCDC136、CCDC14、CCDC180、CCDC22、CCDC28B、CCDC53、CCDC77、CCDC82、CCDC85C、CCNC、CCNJ、CCSER2、CCT4、CCT6A、CCT6P1、CD160、CD2、CD28、CD3G、CD69、CD70、CD81、CD8A、CD8B、CD96、CDADC1、CDC37L1、CDC7、CDC73、CDHR3、CDK20、CDKN2AIP、CDKN2AIPNL、CDPF1、CEBPZ、CECR5-AS1、CELF2、CENPC、CENPH、CENPJ、CENPK、CEP104、CEP135、CEP70、CEP72、CEP76、CEP78、CEP83、CEP85L、CFL2、CHCHD4、CHCHD6、CHD1L、CHIC1、CHML、CHN1、CHORDC1、CHST12、CHTF18、CIB1、CILP、CLCN2、CLCN6、CLDND1、CLEC4F、CLHC1、CLIP4、CLK1、CLK4、CLNS1A、CLUAP1、CLUHP3、CLYBL、CMTR2、CNOT7、CNPY2、CNPY4、COA5、COG3、COL11A2、COMMD10、COPS8、COX18、COX19、CPED1、CPLX3、CPSF6、CREBZF、CROT、CRTAM、CRY1、CRYGS、CRYZ、CSNK1G3、CTC-338M12.4、CTDSPL2、CTPS1、CUL5、CUZD1、CWC27、CWF19L2、CX3CR1、CXCL10、CXCL9、CXorf57、CXorf65、CYB561、CYFIP2、CYP2R1、CYP51A1、CYTH1、DAZAP1、DCAF17、DCLRE1A、DCLRE1C、DCUN1D4、DDB2、DDHD2、DDIT4、DDX1、DDX18、DDX20、DDX21、DDX26B、DDX27、DDX28、DDX39A、DDX46、DDX47、DDX5、DEGS2、DENND1B、DENND6A、DFNB59、DGCR6、DGCR6L、DIMT1、DIS3L、DKFZP586I1420、DLAT、DLG1、DNA2、DNAAF2、DNAH10、DNAJC10、DNAJC2、DNAJC24、DNAJC30、DNAJC3-AS1、DNAJC9、DNAL1、DNASE1L2、DND1、DNLZ、DNMT3A、DNTTIP2、DOCK10、DOCK9-AS2、DONSON、DPH5、DPY19L4、DROSHA、DTD2、DTHD1、DTWD1、DTYMK、DUS4L、DUSP12、DUSP14、DUSP19、DYNC2H1、DYNC2LI1、DYNLT3、E4F1、EBAG9、EBLN3、ECI2、ECT2、EDEM3、EEA1、EED、EFCAB7、EID2、EID2B、EID3、EIF2B3、EIF3J-AS1、EIF4A2、ELAC1、ELAVL1、EMC1、ENGASE、ENOPH1、ENPP4、ENPP5、EPB41L4A-AS1、ERCC4、ERCC8、ERI2、ERICH6-AS1、ERLIN2、ERMARD、ERMP1、ERRFI1、ESCO1、ESYT2、ETAA1、ETS1、ETV3、EXO5、EXOC1、EXOC5、EXOSC2、EXOSC5、EXOSC7、EXOSC8、FAIM、FAM111A、FAM114A2、FAM134B、FAM135A、FAM136A、FAM13B、FAM160B2、FAM161A、FAM162A、FAM169A、FAM173B、FAM185A、FAM214A、FAM220A、FAM221A、FAM24B、FAM3C、FAM72D、FAM76B、FAM78A、FANCA、FANCC、FANCE、FANCF、FANCM、FASLG、FASTKD2、FASTKD3、FBLN5、FBXO21、FBXO25、FBXO28、FBXO3、FBXO44、FBXO5、FBXW5、FCGBP、FER、FGD6、FGF14-AS2、FGFBP2、FIGNL1、FLJ10038、FLVCR1、FNBP4、FNIP2、FPGT、FRY、FUBP1、FUT8、FXR1、FYTTD1、G2E3、GABPB2、GALE、GALK2、GAN、GAR1、GATAD1、GATB、GATM、GBAS、GCSAM、GCSH、GDF11、GEMIN2、GGA2、GGCT、GIMAP4、GIMAP5、GIMAP7、GIN1、GLCCI1、GLMN、GLO1、GLOD4、GLS、GLUD1、GNL1、GNL3、GNPDA2、GNPNAT1、GNRH1、GOLGA4、GOLGA8A、GOLGA8R、GOPC、GORAB、GPAM、GPATCH11、GPR133、GPR174、GPR18、GPR183、GPR56、GPR68、GRPEL2、GRSF1、GSAP、GSDMB、GSPT2、GSTA4、GTF2A1、GTF2E1、GTF2H3、GTF3C3、GUSBP4、GVINP1、GZMK、GZMM、HACE1、HADH、HAUS3、HAUS6、HAUS8、HBS1L、HCFC2、HCN3、HDGFRP3、HEATR9、HELQ、HENMT1、HIATL1、HIBCH、HLCS、HLTF、HMGCS1、HMGN1、HMGN4、HMGXB4、HN1L、HNRNPD、HNRNPDL、HNRNPH1、HNRNPH3、HNRNPR、HOXB2、HOXB3、HOXB4、HPS4、HRAS、HSD11B1L、HSD17B7、HSF2、HSP90AA1、HSPA13、HSPA9、HSPH1、HTATSF1、IBTK、ICE1、ICOS、IFFO2、IFNG、IFT43、IFT80、IGIP、IKZF5、IL11RA、IL20RB、IL21R、IL23A、IMMP2L、IMPA1、INPP5E、INPP5F、INTS6、IPO4、IPPK、IQCB1、ISM1、ISOC1、ITGA4、ITGA6、ITGAV、ITGB1BP1、ITGB7、ITK、ITM2A、ITPR3、JAKMIP1、JRKL、KANSL1、KATNAL1、KBTBD3、KCNMB1、KDM6A、KDSR、KIAA0020、KIAA1377、KIAA1468、KIAA1671、KIF21A、KIF3A、KLF12、KLHDC1、KLHDC9、KLHL28、KLHL7、KLRD1、KLRF1、KNOP1、KNSTRN、KNTC1、KRBOX4、KRCC1、KRR1、KRT10、KRT86、KRTCAP3、KTN1、LARS2、LAT、LCK、LCMT2、LCORL、LDLRAD4、LEAP2、LEO1、LEPROTL1、LETMD1、LIM2、LIMA1、LIMCH1、LIN7B、LINC00339、LINC00342、LINC00526、LINC00869、LINC00894、LINC00938、LINC00944、LINC01137、LINC01215、LINC01410、LINC01420、LINC01481、LINC01560、LIPA、LIPT1、LIPT2、LMOD3、lnc-ARL17B-1、lnc-ATP2B3-1、lnc-C1orf86-1、lnc-CERK-1、lnc-COL9A2-1、lnc-GBP5-2、lnc-HMGB2-3、lnc-IDH2-1、lnc-ITGAL-2、lnc-LRIG2-4、lnc-MTERFD3-1、lnc-N4BP2-1、lnc-NDFIP1-1、lnc-NUB1-1、lnc-PAFAH1B1-2、lnc-POLR1E-1、lnc-SERF1B-1、lnc-SERPINC1-1、lnc-SGCG-6、lnc-SNAPC5-1、lnc-SPRYD7-1、lnc-SRGAP3-1、lnc-STX6-2、lnc-STYX-1、lnc-TAF9-2、lnc-TET1-1、lnc-TMEM18-12、lnc-TRIM56-1、lnc-WDFY2-1、lnc-WDR1-1、LOC100049716、LOC100128108、LOC100130476、LOC100133091、LOC100240735、LOC100289230、LOC100506031、LOC100507053、LOC100507654、LOC101060179、LOC101927027、LOC101927060、LOC101927598、LOC101927765、LOC101928111、LOC101928152、LOC101928588、LOC101928806、LOC101928954、LOC101929687、LOC101929774、LOC101929787、LOC101930085、LOC102606465、LOC102723428、LOC102724356、LOC102724689、LOC102725134、LOC102725300、LOC102725377、LOC103344931、LOC642236、LOC643733、LOC644189、LOC644656、LOC653160、LPAR6、LRRC1、LRRC39、LRRC40、LRRC58、LSM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    TSEN15、TSEN2、TSFM、TSN、TSNAX、TSPYL4、TTC12、TTC16、TTC27、TTC39B、TTC39C、TTC8、TTC9C、TTLL12、TUBGCP6、TULP4、TVP23B、TWISTNB、TXN2、TYW5、U2SURP、UBE2N、UBE2Q2、UBE3D、UBL3、UBP1、UBR1、UBXN8、UFL1、UFM1、UFSP2、UHRF2、UMAD1、UNC45B、UPF3B、USE1、USP1、USP14、USP16、UST、UTP14C、UTP3、UTP6、UTRN、VDAC2、VEZT、VIT、VMA21、VPS13C、VPS16、VPS37A、VRK2、VWDE、WBP4、WDFY1、WDHD1、WDR11、WDR12、WDR18、WDR20、WDR3、WDR36、WDR37、WDR44、WDR45B、WDR53、WDR54、WDR5B、WDR60、WDR75、WDR89、WHSC1、WNT1、WNT10B、WRB、WWP1、XCL1、XLOC_l2_015585、XLOC_l2_015762、XLOC_l2_015786、XLOC_l2_015849、XPA、XPOT、YEATS4、YES1、YIPF5、YPEL1、YRDC、YTHDC1、YWHAQ、ZAP70、ZBTB1、ZBTB11、ZBTB14、ZBTB20-AS1、ZBTB21、ZBTB4、ZBTB41、ZBTB5、ZC3H6、ZC3HC1、ZCCHC14、ZCCHC8、ZCCHC9、ZDHHC11、ZDHHC21、ZFAND1、ZFP62、ZFP64、ZFP82、ZFYVE28、ZGRF1、ZHX1、ZIK1、ZKSCAN3、ZMYM1、ZMYND10、ZNF10、ZNF133、ZNF142、ZNF154、ZNF180、ZNF184、ZNF195、ZNF207、ZNF217、ZNF232、ZNF239、ZNF25、ZNF251、ZNF256、ZNF26、ZNF266、ZNF268、ZNF273、ZNF280C、ZNF280D、ZNF30、ZNF302、ZNF304、ZNF382、ZNF398、ZNF416、ZNF436、ZNF451、ZNF461、ZNF485、ZNF492、ZNF500、ZNF501、ZNF527、ZNF529、ZNF550、ZNF554、ZNF555、ZNF557、ZNF558、ZNF561、ZNF567、ZNF585A、ZNF586、ZNF606、ZNF607、ZNF624、ZNF627、ZNF639、ZNF644、ZNF655、ZNF658、ZNF678、ZNF682、ZNF684、ZNF7、ZNF709、ZNF717、ZNF736、ZNF74、ZNF761、ZNF765、ZNF786、ZNF789、ZNF79、ZNF829、ZNF83、ZNF830、ZNF831、ZNF879、ZNF92、ZRANB2、ZSCAN16、ZSCAN21、ZSCAN26、ZSWIM5、ZSWIM7、ZUFSP、ZW10、及びZZZ3から選ばれる少なくとも何れか、
    及び/又は
    ITPR1、CD247、CD3D、BCL10、CARD11、CXCR3、IL11、CCR4、CXCL11、IL13、CXCL6、IL24、CCR6、CXCL5、CXCL2、CCL2、CXCR6、及びXCL2から選ばれる少なくとも何れか
    及び/又は
    ADAM8、ADORA2B、AFF3、AIRE、AKAP2、ANXA1、ANXA11、AP3B1、AP3D1、TP1B1、BANK1、BATF、BCL11A、BCL3、BCL6、BLK、BLNK、BMX、BTK、CARD9、CBL、CD19、CD200、CD22、CD226、CD300A、CD300LF、CD3E、CD4、CD40、CD72、CD74、CD79A、CD79B、CD84、CD86、CDCA7L、CEACAM1、CEBPB、CHGA、CLC、COBLL1、COL2A1、CPLX2、CR2、CXCR5、EBF1、EREG、FAM129C、FAM49B、FCER1A、FCER1G、FCER2、FCGR2B、FCRL1、FCRL2、FCRLA、FES、FGR、FOXF1、FOXJ1、FOXP3、GAB2、GATA2、GATA3、GHRL、GHSR、GNG7、HAVCR2、HLA-DMA、HLA-DMB、HLA-DOA、HLA-DOB、HLA-DRA、HLA-G、HLX、HMGB1、HMGB11、HMOX1、HRG、HSP90AB1、HSPA8、HSPD1、IDO1、IFNAR1、IL10、IL12A、IL12B、IL12RB1、IL13、IL13RA2、IL17F、IL18、IL19、IL1A、IL1B、IL1R1、IL2、IL23R、IL27RA、IL2RA、IL2RG、IL4、IL4R、IL6、INPP5D、IRAK3、IRF3、IRF4、IRF7、ITCH、JAK3、KIAA0125、KIT、KLRC1、KLRD2、KRT17、LAG3、LAT2、LGALS9、LILRB2、LOXL3、LY9、LYN、MILR1、MLH1、MRGPRX2、MS4A1、MYC、NDFIP1、NLRP10、NLRP12、NLRP3、NMI、NR4A3、OSBPL10、P2RX5、PAXIP1、PDPK1、PHLPP1、PIK3CD、PIK3CG、PKIG、PKM、PLA2G3、PLEKHG1、POU2AF1、PPAPDC1B、PRKCQ、PRKCZ、PTAFR、PTPN2、PVR、PVRL2、RABGEF1、RAC2、RALGPS2、RARA、RASGRP1、RNGTT、RORC、S100A13、SERPINB9、SLAMF6、SMAD7、SNAP23、SNX22、SNX4、SOCS5、SP140、SPIB、STAP1、STAT3、STAT6、STRBP、STXBP2、STYK1、SYK、TCF4、TCL1A、TGFBR2、TICAM1、TIRAP、TLE1、TLR1、TLR4、TLR6、TLR7、TLR8、TLR9、TNFSF18、TNFSF4、TPD52、TRAF6、TREM1、TSPAN13、UNC13D、VAMP7、VAMP8、VPREB3、YWHAE、ZBTB16、ZDHHC23、ZNF683から選ばれる少なくとも何れか、
    であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の奏効性予測マーカー。
  5. 前記免疫応答遺伝子が、
    免疫応答:T細胞受容体α/βシグナル伝達経路に関連する遺伝子、
    SLE遺伝子マーカー:T細胞における特異的経路に関連する遺伝子、
    I型糖尿病におけるCD4+T細胞の末梢性寛容の破綻に関連する遺伝子、
    アレルギー性接触性皮膚炎における樹状細胞とCD8+T細胞間の免疫シナプスに関連する遺伝子、
    免疫応答:T細胞共役シグナル受容体に関連する遺伝子、
    免疫応答:NK細胞におけるCD16シグナル伝達に関連する遺伝子、
    ケモタキシス:CXCR3−Aシグナリングに関連する遺伝子、
    慢性閉塞性肺疾患におけるCD8+Tc1細胞に関連する遺伝子、
    ATP/ITP代謝に関連する遺伝子、
    免疫応答:NF−AT免疫応答に関連する遺伝子、
    免疫応答:CD8+T細胞の分化とクローン増殖に関連する遺伝子、
    アポトーシスと生存:ストレス誘導アポトーシスにおけるPKRの役割に関連する遺伝子、
    DNA損傷:DNA修復におけるBrca1およびBrca2の役割に関連する遺伝子、
    免疫応答:CD28シグナリングに関連する遺伝子、
    細胞周期:S期初期のDNA複製の開始に関連する遺伝子
    から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
    ナチュラルキラーT細胞分化に関連する遺伝子、
    ナチュラルキラーT細胞分化の調節に関連する遺伝子、
    Tヘルパー17型免疫反応の調節に関連する遺伝子、
    Tヘルパー17細胞分化の調節に関連する遺伝子、
    Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子、
    MHCクラスIIタンパク質結合に関連する遺伝子
    から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
    血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子、
    B細胞ノード1500に関連する遺伝子
    から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
    好中球溢出に関連する遺伝子、
    Tヘルパー2細胞分化に関連する遺伝子、
    I型インターフェロン生合成過程に関連する遺伝子、
    インターロイキン−4介在シグナルパスウェイに関連する遺伝子、
    インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子、
    マストセル介在免疫に関連する遺伝子、
    マストセル脱顆粒に関連する遺伝子
    から選ばれる少なくとも何れかであって非奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
    IgGアイソタイプへのアイソタイプスイッチングに関連する遺伝子、
    MHCクラスIIタンパク質複合体結合に関連する遺伝子、
    Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子、
    MHCタンパク質複合体結合に関連する遺伝子、
    Tヘルパー17細胞分化に関連する遺伝子、
    腫瘍細胞への応答の調節に関連する遺伝子、
    腫瘍細胞への免疫応答の調節に関連する遺伝子、
    腫瘍細胞への免疫応答介在のナチュラルキラー細胞の正の調節に関連する遺伝子
    から選ばれる少なくとも何れかであって奏効を示す遺伝子であり、及び/又は
    リンパ球アネルギーに関連する遺伝子、
    T細胞アネルギーに関連する遺伝子、
    T細胞耐性誘導の調節に関連する遺伝子、
    T細胞耐性誘導に関連する遺伝子、
    耐性誘導の調節に関連する遺伝子、
    インターフェロン−α生合成過程に関連する遺伝子
    から選ばれる少なくとも何れかであって非奏効を示す遺伝子である
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の奏効性予測マーカー。
  6. 前記免疫応答:T細胞受容体α/βシグナル伝達経路に関連する遺伝子が、CD8A,CD28,TRAT1,UBE2N,PPP3CC,Lck,ZAP70,LAT,ITK,HRAS,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記SLE遺伝子マーカー:T細胞における特異的経路に関連する遺伝子が、PDCD1,PPP3CC,Lck,TMEM39A,RUNX3,STAT4,ZAP70,LAT,TRAF2,ETS1,TBX21,HRAS,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
    前記I型糖尿病におけるCD4+T細胞の末梢性寛容の破綻に関連する遺伝子が、CD28,PDCD1,Lck,STAT4,ICOS,ZAP70,LAT,TBX21,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
    前記アレルギー性接触性皮膚炎における樹状細胞とCD8+T細胞間の免疫シナプスに関連する遺伝子が、CD28,PDCD1,Lck,CD8A及び/又はCD8B,ICOS,CD2,CD70から選ばれる少なくとも何れか;
    前記免疫応答:T細胞共役シグナル受容体に関連する遺伝子が、CD28,TNFRSF25,PDCD1,TIGIT,TNFRSF18,CD160,ICOS,CD2,CD70から選ばれる少なくとも何れか;
    前記免疫応答:NK細胞におけるCD16シグナル伝達に関連する遺伝子が、KLRD1,PPP3CC,Lck,FASLG,ZAP70,LAT,CYTH1,HRAS,IFNG,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記ケモタキシス:CXCR3−Aシグナリングに関連する遺伝子が、CXCL9,Lck,CXCL10,STAT4,ZAP70,LAT,TBX21,HRAS,IFNG,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記慢性閉塞性肺疾患におけるCD8+Tc1細胞に関連する遺伝子が、CD69,CXCL9,CXCL10,CD8A及び/又はCD8B,STAT4,TBX21,CX3CR1,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
    前記ATP/ITP代謝に関連する遺伝子が、POLR1B,POLR3F,NME7,POLR1C,EXOSC2,EXOSC7,ACYP1,EXOSC8,EXOSC5,ADSS,POLR3K,RRM1,POLR2Hから選ばれる少なくとも何れか;
    前記免疫応答:NF−AT免疫応答に関連する遺伝子が、CD28,TRAT1,PPP3CC,Lck,ZAP70,LAT,ITK,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記免疫応答:CD8+T細胞の分化とクローン増殖に関連する遺伝子が、CD28,FASLG,CD8A及び/又はCD8B,STAT4,TBX21,CD70,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
    前記アポトーシスと生存:ストレス誘導アポトーシスにおけるPKRの役割に関連する遺伝子が、PRKRA,PPP2R3B,CASP7,FASLG,PPP2CA及び/又はPPP2CB,TLR3,TRAF2,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
    前記DNA損傷:DNA修復におけるBrca1およびBrca2の役割に関連する遺伝子が、NTHL1,PCNA,DDB2,MDC1,MSH2,ATRから選ばれる少なくとも何れか;
    前記免疫応答:CD28シグナリングに関連する遺伝子が、CD28,MAPK8-10,PPP3CC,Lck,ZAP70,LAT,ITK,ITPR3から選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
    前記細胞周期:S期初期のDNA複製の開始に関連する遺伝子が、MCM3,ORC6,PPP2CA及び/又はPP2CB,CDC7,MCM5,RPA2から選ばれる少なくとも何れか;
    前記ナチュラルキラーT細胞分化に関連する遺伝子が、BMX,TGFBR2,ZBTB16,AP3B1,AP3D1,ZNF683,ITKから選ばれる少なくとも何れか;
    前記ナチュラルキラーT細胞分化の調節に関連する遺伝子が、TGFBR2,ZBTB16,AP3B1,AP3D1,ZNF683から選ばれる少なくとも何れか;
    前記Tヘルパー17型免疫反応の調節に関連する遺伝子が、NLRP10,PRKCQ,IL12RB1,LOXL3,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,NLRP3,IL4,FOXP3,IL2,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
    前記Tヘルパー17細胞分化の調節に関連する遺伝子が、IL12RB1,LOXL3,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,NLRP3,IL4,FOXP3,IL2,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
    前記Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子が、NLRP10,SLAMF6,PRKCQ,IL12RB1,LOXL3,BATF,RORA,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,IL6,LY9,NLRP3,IL4,IRF4,FOXP3,IL2,STAT3,RORC,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
    前記MHCクラスIIタンパク質結合に関連する遺伝子が、CD74,LAG3,COL2A1,CD4,KRT17から選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
    前記血液モジュール1.3のB細胞に関連する遺伝子が、PKIG,FCGR2B,ZDHHC23,FCRLA,CD200,AKAP2,FCER2,OSBPL10,COBLL1,CDCA7L,TPD52,FCRL2,AFF3,RNGTT,TSPAN13,CXCR5,STAP1,SP140,BANK1,FCRL1,CD72,EBF1,FAM129C,CD19,HLA-DOB,SNX22,MS4A1,GGA2,MYC,TCF4,SPIB,HLA-DOA,PLEKHG1,BLNK,VPREB3,BCL11A,KIAA0125,STRBP,CD79A,PPAPDC1B,CD22,CD79B,SMC6,GNG7,TLE1,TCL1A,P2RX5,RALGPS2,BLKから選ばれる少なくとも何れか;
    前記B細胞ノード1500に関連する遺伝子が、CR2,MS4A1,POU2AF1,SPIB,CD79A,TCL1A,BLKから選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
    前記好中球溢出に関連する遺伝子が、IL1R1,ADAM8,TREM1,IL1A,PIK3CG,PIK3CDから選ばれる少なくとも何れか;
    前記Tヘルパー2細胞分化に関連する遺伝子が、PRKCZ,GATA3,IL4R,BATF,BCL6,TNFSF4,SOCS5,HLX,RARA,BCL3,CD86,IL6,NLRP3,IL4,ANXA1,IL18から選ばれる少なくとも何れか;
    前記I型インターフェロン生合成過程に関連する遺伝子が、IRF7,TLR8,TICAM1,IFNAR1,TBK1,TLR7,TLR4,NMI,TLR3,IRF3,IL10,TLR9から選ばれる少なくとも何れか;
    前記インターロイキン−4介在シグナルパスウェイに関連する遺伝子が、JAK3,IL4R,PTPN2,STAT6,IL2RG,CD300LFから選ばれる少なくとも何れか;
    前記インターロイキン−6生合成過程に関連する遺伝子が、PTAFR,FOXJ1,BCL10,IL17F,NLRP12,TIRAP,TRAF6,TLR6,IL19,INPP5D,EREG,CEBPB,GHSR,CARD9,GHRL,IL1B,TLR1,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
    前記マストセル介在免疫に関連する遺伝子が、LGALS9,CBL,CD84,RAC2,SNAP23,MRGPRX2,VAMP8,FOXF1,IL4R,IL13,FCER1G,CHGA,STYK1,UNC13D,SPON2,RABGEF1,FGR,RASGRP1,FCER1A,FES,BTK,GAB2,PDPK1,STXBP2,PLA2G3,SNX4,IL13RA2,CD300A,SERPINB9,MILR1,ADORA2B,S100A13,IL4,LAT,GATA2,CPLX2,HMOX1,PIK3CG,NR4A3,LAT2,PIK3CD,VAMP7,FER,LYN,SYK,KITから選ばれる少なくとも何れか;
    前記マストセル脱顆粒に関連する遺伝子が、LGALS9,CBL,CD84,RAC2,SNAP23,MRGPRX2,VAMP8,FOXF1,IL4R,IL13,FCER1G,CHGA,STYK1,UNC13D,RABGEF1,FGR,RASGRP1,FCER1A,FES,BTK,GAB2,PDPK1,STXBP2,PLA2G3,SNX4,IL13RA2,CD300A,MILR1,ADORA2B,S100A13,IL4,LAT,GATA2,CPLX2,HMOX1,PIK3CG,NR4A3,LAT2,PIK3CD,VAMP7,FER,LYN,SYK,KITから選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
    前記IgGアイソタイプへのアイソタイプスイッチングに関連する遺伝子が、TBX21,IL27RA,MLH1,CD28,NDFIP1,IL4,MSH2,FOXP3,IL2,PAXIP1,ATAD5,CD40,HSPD1,IFNGから選ばれる少なくとも何れか;
    前記MHCクラスIIタンパク質複合体結合に関連する遺伝子が、HSPA8,YWHAE,ATP1B1,HLA-DMB,CD74,HLA-DRA,CD81,HLA-DOB,MS4A1,HSP90AA1,HLA-DOA,HLA-DMA,PKM,ANXA11,HSP90AB1から選ばれる少なくとも何れか;
    前記Tヘルパー17型免疫反応に関連する遺伝子が、NLRP10,SLAMF6,PRKCQ,IL12RB1,LOXL3,BATF,RORA,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,IL6,LY9,NLRP3,IL4,IRF4,FOXP3,IL2,STAT3,RORC,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
    前記MHCタンパク質複合体結合に関連する遺伝子が、HSPA8,YWHAE,ATP1B1,HLA-DMB,FAM49B,CD74,HLA-DRA,KLRD1,CD81,HLA-DOB,MS4A1,HSP90AA1,HLA-DOA,HLA-DMA,KLRC1,PKM,ANXA11,KLRC2,HSP90AB1から選ばれる少なくとも何れか;
    前記Tヘルパー17細胞分化に関連する遺伝子が、SLAMF6,IL12RB1,LOXL3,BATF,RORA,IL23R,TNFSF18,IL12B,IL23A,IL6,LY9,NLRP3,IL4,IRF4,FOXP3,IL2,STAT3,RORC,SMAD7から選ばれる少なくとも何れか;
    前記腫瘍細胞への応答の調節に関連する遺伝子が、NCR3,HMGB1,PVRL2,CD226,CEACAM1,HRG,HAVCR2,CRTAM,PVR,IL12A,IL12B,HSPD1から選ばれる少なくとも何れか;
    前記腫瘍細胞への免疫応答の調節に関連する遺伝子が、NCR3,HMGB1,PVRL2,CD226,CEACAM1,HRG,HAVCR2,CRTAM,PVR,IL12A,IL12B,HSPD1から選ばれる少なくとも何れか;
    前記腫瘍細胞への免疫応答介在のナチュラルキラー細胞の正の調節に関連する遺伝子が、NCR3,PVRL2,CD226,CRTAM,PVR,IL12A,IL12Bから選ばれる少なくとも何れか;及び/又は
    前記リンパ球アネルギーに関連する遺伝子が、PHLPP1,CD3E,CD86,CLC,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記T細胞アネルギーに関連する遺伝子が、PHLPP1,CD3E,CD86,CLC,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記T細胞耐性誘導の調節に関連する遺伝子が、HLA-G,PHLPP1,CD3E,TGFBR2,IL2RA,CD86,LILRB2,CLC,IDO1,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記T細胞耐性誘導に関連する遺伝子が、HLA-G,PHLPP1,CD3E,TGFBR2,IL2RA,ICOS,CD86,AIRE,LILRB2,CLC,IDO1,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記耐性誘導の調節に関連する遺伝子が、HLA-G,HMGB1,PHLPP1,CD3E,TGFBR2,FOXJ1,PDCD1,IL2RA,IRAK3,HAVCR2,CD86,LILRB2,CLC,IDO1,ITCH,FOXP3から選ばれる少なくとも何れか;
    前記インターフェロン−α生合成過程に関連する遺伝子が、TLR8,TLR7,NMI,TLR3,IL10,TLR9から選ばれる少なくとも何れか;
    であることを特徴とする請求項5に記載の奏効性予測マーカー。
  7. 前記免疫応答遺伝子が、
    PDCD1,CD28,ETS1,ICOS,ITPR1,KLRD1,CD70,TRAF2,TIGIT,HRAS,TMEM39A,CD160,STAT4,IFNG,LAT,CYTH1,CD2,LCK,ZAP70,及び/又はRUNX3であるT細胞関連遺伝子,
    LAT,CD8B,CD8A,LCK,SKAP1,CD247,ZAP70,CD3G,CD3D,BCL10,CARD11,CD28,UBE2N,HRAS,ITK,及び/又はTRAT1であるT細胞受容体α/βシグナル伝達経路関連遺伝子,
    IFNG,CXCL9,STAT4,HRAS,ITPR3,LAT,LCK,TBX21,ZAP70,及び/又はCXCR3であるCXCR3−Aシグナリングのケモタキシス関連遺伝子,及び/又は
    IL11,CCR4,CXCL11,IL13,CXCL6,IL24,IFNG,CCR6,CXCL5,CXCL2,CCL2,CXCR6,CXCL10,CXCL9,CX3CR1,XCL1,及び/又はXCL2であるサイトカイン,ケモカイン又はケモカイン受容体関連遺伝子
    であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の奏効性予測マーカー。
  8. 前記免疫応答遺伝子が、T細胞関連遺伝子,及び/又はB細胞関連遺伝子であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の奏効性予測マーカー。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの少なくとも一部に対する,その遺伝子又は転写産物である塩基,若しくはその遺伝子の翻訳産物であるペプチド又はタンパク質を有することを特徴とする膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キット。
  10. 前記転写産物が、前記奏効性予測マーカーの少なくとも一部に対する,前記遺伝子に対応するmRNA,又は前記mRNAに対応する逆転写cRNAであり,又は前記翻訳産物が、前記遺伝子に対応する翻訳タンパク質であることを特徴とする請求項9に記載の奏効性予測キット。
  11. 複数の前記奏効性予測マーカーの少なくとも一部に対する,その遺伝子又は転写産物である塩基,若しくはその遺伝子の翻訳産物であるペプチド又はタンパク質を,キット基板上のウェル毎に,有することを特徴とする請求項9〜10の何れかに記載の奏効性予測キット。
  12. 請求項9〜11の何れかに記載の膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測キットに,被験体の末梢血液を導入し,前記遺伝子若しくは転写産物又は前記翻訳産物を有するマイクロアレイと反応させ,ハイブリダイズしたことによって,前記膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーを検出するための検査方法。
  13. 膵癌・胆道系癌の化学療法剤未投与の奏効性患者と非奏効性患者との末梢血液から,前記奏効性患者の前記末梢血液に含有され前記非奏効性患者の前記末梢血液に含有されていない遺伝子を,マイクロアレイチップにより,検出して,選択し,及び/又は
    前記膵癌・胆道系癌の化学療法剤投与前と投与後の奏効性患者と非奏効性患者との末梢血液から,前記化学療法剤投与前と投与後において前記奏効性患者の前記末梢血液中と前記非奏効性患者の前記末梢血液中とで含有量が増減した遺伝子を,マイクロアレイチップにより,検出して,選択する
    ことを特徴とする膵癌・胆道系癌の化学療法剤の奏効性予測マーカーの峻別方法。
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