JP2021125779A - 通信システムおよび制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直接波の影響が支配的になる状況下において通信容量を増加する通信システム及び制御装置を提供する。【解決手段】通信システム1000において、第1中継装置200aから第9中継装置200iは、基地局装置100と通信可能である。端末装置400は、第1中継装置200aから第9中継装置200iのうちの少なくとも2つによる中継によって、基地局装置100と通信する。制御装置600は、端末装置400の位置に応じて、第1中継装置200aから第9中継装置200iのうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置を選択する。基地局装置100は、選択された2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、選択された2つ以上の中継装置は、端末装置400に向かうように指向性を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、通信技術に関し、特にアンテナの指向性を制御する通信システムおよび制御装置に関する。
高品質の無線通信を提供するために、送信装置は、ケーブルにより接続した複数のアレイアンテナから少なくとも1つのアレイアンテナを選択し、選択した少なくとも1つのアレイアンテナからビームフォーミングを実行しながら信号を送信する(例えば、特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2016/0191124号明細書
無線通信の通信容量を増加させるために、MIMO(Multi−Input Multi−Output)伝送が実行される。しかしながら、無線通信に使用されるキャリア周波数が高くなるほど直接波の影響が支配的になるので、空間相関が高くなり、MIMO伝送によっても通信容量が増加しにくくなる。
本開示はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、直接波の影響が支配的になる状況下において通信容量を増加する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の通信システムは、基地局装置と、基地局装置と通信可能な複数の中継装置と、複数の中継装置のうちの少なくとも2つによる中継によって、基地局装置と通信する端末装置と、端末装置の位置に応じて、複数の中継装置のうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置を選択する制御装置とを備える。基地局装置は、制御装置において選択された2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、複数の中継装置のうち、選択された2つ以上の中継装置は、基地局装置に向かうように指向性を制御するとともに、端末装置に向かうように指向性を制御する。
本発明の別の態様は、制御装置である。この装置は、基地局装置と、基地局装置と通信可能な複数の中継装置と、複数の中継装置のうちの少なくとも2つによる中継によって、基地局装置と通信する端末装置とを含む通信システムにおける制御装置であって、制御装置は、端末装置の位置に応じて、複数の中継装置のうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置を選択する選択部と、選択した2つ以上の中継装置に向かうように基地局装置の指向性を制御するとともに、選択した2つ以上の中継装置に対して、端末装置に向かうように指向性を制御する出力部とを備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、またはコンピュータプログラムを記録した記録媒体などの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、直接波の影響が支配的になる状況下において通信容量を増加できる。
本実施例に係る通信システムの構成を示す図である。 図1の通信システムの詳細な構成を示す図である。 図2の記憶部に記憶されるテーブルのデータ構造を示す図である。 図1の通信システムにおいて規定される領域を示す図である。 図2の制御装置による処理手順を示すフローチャートである。 変形例1に係る通信システムの構成を示す図である。 変形例2に係る通信システムの構成を示す図である。 変形例3に係る通信システムの構成を示す図である。
本発明の実施例を具体的に説明する前に、本実施例の概要を説明する。近年モバイルトラヒックの急増により、さらなる通信容量の増加が要求される。4K、8KあるいはAR/VRなどの超高精細な画像コンテンツ配信や移動中の車両上で実現できるサテライトオフィスなどがある。そこで5Gでは高速・大容量通信の実現のために、広域な周波数帯を確保可能なミリ波帯(例えば28GHz帯)が導入される。しかしながら、ミリ波帯の特徴として、距離減衰が大きいのでカバレッジが確保できないこと、回折損失が大きいので直接波の影響が支配的となり空間相関が高くなることといったデメリットがある。
ミリ波帯を使用する第五世代移動体通信システム(5G)では、数十、数百以上の多数素子の大規模アレイアンテナを用いるマッシブMIMO伝送技術により超多素子アンテナの位相制御するビームフォーミング(Beam forming)が実現される。これにより、高利得なビームが形成される、ミリ波の損失が大きいという課題が解決される。また、複数のビームが形成されるので、多数のユーザに対して空間多重伝送が可能になる。マルチユーザマッシブMIMOでは、空間上で十分に離れた複数の端末装置と基地局装置との間でMIMO伝送を行うことによって、アンテナ数に比例してシステム全体の通信容量が増加される。一方、シングルユーザマッシブMIMOでは、複数のビームを1つの端末装置へ向けるので伝搬路相関が高くなり、MIMO伝送を有効活用することができにくくなる。
ミリ波帯の利用によりアンテナの小型化が可能になるので、端末装置にも多素子アンテナを備えつけることが可能になる。そのため、端末装置を搭載する自動車・バス等の移動体にも多素子アンテナを備えつけることが可能になる。今後これらの多素子アンテナを備えた移動体に向けた大容量通信への需要が高まることが見込まれる。そこでミリ波帯を用いたシングルユーザ マッシブMIMOにおける大容量・高速通信実現への需要もある。しかしながら、28GHz帯を適用したシングルユーザマッシブMIMOでは、さらに回折損失、距離損失が大きくなるため有効な複数の伝搬経路を得ることができない。実環境での28GHzで建物の貫通損失は40dB以上であると報告されている。現状ではミリ波利用とシングルユーザマッシブMIMOを併用し、さらなる通信容量の増加は見込められない。
先行研究としてミリ波帯の遮蔽によるカバレッジ縮小に対して、無線アクセス・バックホール統合伝送(IAB :Integrated Access and Backhaul)あるいはパッシブリフレクタがある。これらの技術により、カバレッジを拡大、空間相関を低減することが報告されている。IABを適用することにより本来遮蔽でカバレッジ外になる範囲でも収容でき、カバレッジを拡張できる。パッシブリフレクタにおいては、特にメタマテリアル反射板は任意に伝搬方向およびビーム幅を設計することが可能である。カバレッジ拡大が可能になる。しかしながら、これらの技術では、中継ノードのコストが高くなる。また、これらの技術では、遮蔽の対策に過ぎず大容量化は見込められない。
これに対応するために、本実施例は、ミリ波マッシブMIMO伝送において、多数のアナログ中継局を用いて、伝搬経路を意図的に生成する「ミリ波マッシブ中継 MIMOシステム」に関する。一般にマルチホップ通信における中継方法には、AF(Amplfy−and Forward)型システムとDF(Decode−and−Forward)型が含まれる。AF型システムは始点ノードから受信した信号を復調・復号することなくそのまま増幅して終点ノードへ転送する。DF型システムは始点ノードからの信号を復号し、再符号化して終点ノードへ転送する。そのため、AF型では中継ノードにて雑音を増幅し再送してしまうデメリットがあるが、復調・復号しないためDF型と比較して遅延が小さいメリットがある。5Gの主な目的の1つには、現在の無線ネットワークに存在するデータ伝送遅延を削減することが挙げられるので、本実施例ではAF型を採用する。
以下、本発明を好適な実施例をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施例は、発明を限定するものではなく例示であって、実施例に記述されるすべての特徴やその組合せは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、通信システム1000の構成を示す。通信システム1000は、基地局装置100、中継装置200と総称される第1中継装置200a、・・・、第9中継装置200i、端末装置400、取得装置500、制御装置600を含む。通信システム1000に含まれる中継装置200の数は「9」に限定されない。
前提として、通信システム1000において、基地局装置100と端末装置400との間ではミリ波による直接通信がなされる。例えば、基地局装置100と端末装置400との間が見通しである場合に直接通信がなされる。このような状況下において、通信システム1000における伝送特性を改善するために、図1のごとく中継装置200が加えられる。また、本実施例では、基地局装置100から中継装置200を経由して端末装置400に信号を送信する下り回線での伝送を中心に説明する。基地局装置100は、ミリ波により信号を送信する送信装置である。基地局装置100のアンテナ指向性は制御可能である。
複数の中継装置200は、基地局装置100からの信号を受信し、受信した信号を増幅してから端末装置400に送信する。そのため、中継装置200は、基地局装置100から端末装置400への通信を中継するといえる。さらに、詳細に説明すると、2つの以上の中継装置200は1つのグループ300としてまとめられる。例えば、第1中継装置200aから第3中継装置200cが第1グループ300aに含まれ、第4中継装置200dから第6中継装置200fが第2グループ300bに含まれ、第7中継装置200gから第9中継装置200iが第3グループ300cに含まれる。通信システム1000に含まれるグループ300の数は「3」に限定されず、1つのグループ300に含まれる中継装置200の数は「3」に限定されない。このように複数のグループ300が形成されている状況下において、複数のグループ300のうちの1つのグループ300に含まれる3つの中継装置200が中継を実行する。中継を実行すべきグループ300の選択は後述の制御装置600においてなされる。
以下では、中継装置200において基地局装置100からの信号を受信する側を「基地局側」と呼ぶ場合、中継装置200において端末装置400に信号を送信する側は「端末側」と呼ばれる。中継装置200では、基地局側のアンテナ指向性が固定されてもよく、制御可能であってもよい。また、中継装置200では、端末側のアンテナ指向性が制御可能である。
端末装置400は、例えば、自動車、バス等の移動体に搭載されて移動可能ある。端末装置400は、3つの中継装置200からの信号を受信する。つまり、端末装置400は、複数の中継装置200のうちの少なくとも2つの中継装置200による中継によって、基地局装置100と通信する。端末装置400は、GNSS(Global Navigation Satellite System)による測位機能を備え、端末装置400の現在位置を測位する。測位は基地局装置100においてなされてもよい。端末装置400は、基地局装置100から端末装置400への無線通信システムとは異なった無線通信システム、例えば、4G等の通信機能を備え、測位した現在位置の情報(以下、「位置情報」という)を4G等の通信機能により送信する。このような現在位置の測位および位置情報の送信は定期的になされる。
取得装置500は、端末装置400からの位置情報を取得する。取得装置500は、位置情報を制御装置600に送信する。位置情報には、端末装置400を識別するための識別情報も付加される。
制御装置600は、取得装置500から端末装置400の位置情報を受信する。制御装置600は、端末装置400の位置情報に応じて、複数のグループ300のうち、基地局装置100と端末装置400との間の中継に使用すべき1つのグループ300を選択する。これは、複数の中継装置200のうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置200を選択することに相当する。この処理の詳細は後述するが、制御装置600は、端末装置400が位置P3に存在する場合、第2グループ300bを選択する。その結果、第4中継装置200dから第6中継装置200fが中継を実行する。
制御装置600は、基地局装置100におけるアンテナ指向性が、選択した第2グループ300bの第4中継装置200dから第6中継装置200fに向かうように制御させる。基地局装置100は、制御装置600の指示に応じてアンテナ指向性を制御する。
また、制御装置600は、選択した第2グループ300bの第4中継装置200dから第6中継装置200fの端末側のアンテナ指向性が端末装置400に向かうように制御する。一方、選択した第2グループ300bの第4中継装置200dから第6中継装置200fにおける基地局側のアンテナ指向性は基地局装置100に向かうように固定されていてもよい。これらと基地局装置100との相対的な位置関係は固定であるからである。複数の中継装置200のうち、選択された第4中継装置200dから第6中継装置200fは、制御装置600の指示に応じてアンテナ指向性を制御する。
基地局装置100のアンテナ指向性、第2グループ300bの第4中継装置200dから第6中継装置200fの端末側のアンテナ指向性が制御されるので、高利得なビームによりミリ波の損失が抑制される。また、基地局装置100から第4中継装置200dを介して端末装置400に至る伝搬経路、基地局装置100から第5中継装置200eを介して端末装置400に至る伝搬経路、基地局装置100から第6中継装置200fを介して端末装置400に至る伝搬経路が形成される。このように複数の伝搬経路が形成されるので、空間相関が低くなってMIMO伝送が可能になる。
ここでは、端末装置400が矢印に沿って、位置P1、P2、・・・、P6の順に移動する場合を想定する。端末装置400は、位置P1に存在する場合に、位置P1を示す位置情報を送信する。制御装置600が位置P1から、位置P2、・・・、P6に移動する場合、端末装置400から送信される位置情報は、位置P2、・・・、P6の順に変わる。制御装置600は、位置情報が位置P1あるいはP2を示す場合に第1グループ300aを選択し、位置情報が位置P3あるいはP4を示す場合に第2グループ300bを選択し、位置情報が位置P5あるいはP6を示す場合に第3グループ300cを選択する。つまり、制御装置600は、端末装置400の移動に応じて、複数の中継装置200のうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置200を変更する。
制御装置600は、第1グループ300aを選択する場合に、基地局装置100におけるアンテナ指向性が、選択した第1グループ300aの第1中継装置200aから第3中継装置200cに向かうように制御させる。制御装置600は、前述のごとく、第2グループ300bを選択する場合に、基地局装置100におけるアンテナ指向性が、選択した第2グループ300bの第4中継装置200dから第6中継装置200fに向かうように制御させる。制御装置600は、第3グループ300cを選択する場合に、基地局装置100におけるアンテナ指向性が、選択した第3グループ300cの第7中継装置200gから第9中継装置200iに向かうように制御させる。基地局装置100は、制御装置600の指示に応じてアンテナ指向性を制御する。このように基地局装置100は、制御装置600において選択される2つ以上の中継装置200が変更されると、変更された2つ以上の中継装置200に向かうようにアンテナ指向性を変更する。
一方、制御装置600が例えば第1グループ300aを選択している場合であっても、端末装置400が位置P1に存在する場合と、端末装置400が位置P2に存在する場合とでは、第1中継装置200aから第3中継装置200cに対する端末装置400の相対的な位置が異なる。そのため、制御装置600は、位置情報が位置P1あるいはP2を示す場合において、第1中継装置200aから第3中継装置200cにおける端末側のアンテナ指向を変える。具体的には、制御装置600は、位置情報が位置P1を示す場合において、位置P1に向かうように第1中継装置200aから第3中継装置200cにおける端末側のアンテナ指向を制御する。また、制御装置600は、位置情報が位置P2を示す場合において、位置P2に向かうように第1中継装置200aから第3中継装置200cにおける端末側のアンテナ指向を制御する。第1中継装置200aから第3中継装置200cは、制御装置600からの指示に応じて端末側のアンテナ指向を変更する。他のグループが選択されている場合も同様である。
図2は、通信システム1000の詳細な構成を示す。通信システム1000は、基地局装置100、中継装置200、端末装置400、取得装置500、制御装置600を含む。中継装置200は、図1に示される複数の中継装置200のうちのいずれか1つである。基地局装置100は、制御部110、処理部112、通信部114、アンテナ116と総称される第1アンテナ116a、・・・、第Kアンテナ116kを含む。中継装置200は、制御部210、基地局側アンテナ212と総称される第1基地局側アンテナ212a、・・・、第L基地局側アンテナ212l、基地局側移相器214と総称される第1基地局側移相器214a、・・・、第L基地局側移相器214l、基地局側処理部216、増幅器218、端末側処理部220、端末側移相器222と総称される第1端末側移相器222a、・・・、第M端末側移相器222m、端末側アンテナ224と総称される第1端末側アンテナ224a、・・・、第M端末側アンテナ224mを含む。端末装置400は、測位部410、第2通信部412、アンテナ414と総称される第1アンテナ414a、・・・、第Nアンテナ414n、第1通信部416、処理部418、制御部420を含む。制御装置600は、入力部610、記憶部612、処理部614、出力部616を含む。
端末装置400の測位部410は、GNSSによる測位機能を含み、端末装置400の現在位置を測位する。GNSSによる測位機能には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。測位部410は、位置情報を第2通信部412に出力する。第2通信部412は、例えば、4G等の通信機能を含み、位置情報を送信する。
制御装置600の入力部610は、端末装置400の位置情報を取得装置500経由で受けつける。入力部610は、位置情報を処理部614に出力する。記憶部612は、中継に使用すべきグループ300を選択するためのテーブルを記憶する。図3は、記憶部612に記憶されるテーブルのデータ構造を示す。テーブルでは、各領域に対して、選択すべきグループ300、中継移相値、基地局移相値の組合せが示される。ここで、グループ300は、選択すべき2つ以上の中継装置200の情報に相当し、中継移相値は、当該2つ以上の中継装置200での指向性の情報に相当し、基地局移相値は、当該2つ以上の中継装置200への基地局装置100の指向性の情報に相当する。
また、領域は位置情報に対して規定されており、図4のように示される。図4は、通信システム1000において規定される領域を示す。一例として、中継装置200から見た角度範囲がアンテナ指向性の半値幅より小さくなる領域が連続して配置される。これらの領域は、「第11領域」のように示される。領域のサイズは、前述のサイズに限定されず、異なったサイズの領域が混在してもよい。各領域には位置情報が含まれる。図2に戻る。
処理部614は、記憶部612に記憶したテーブルを参照することによって、受けつけた位置情報が含まれる領域に対応したグループ300、中継移相値、基地局移相値の組合せを選択する。処理部614は、グループ300、中継移相値、基地局移相値の組合せを出力部616に出力する。出力部616は、基地局移相値を基地局装置100に送信し、選択したグループ300の中継装置200に中継移相値を送信する。
基地局装置100の制御部110は、制御装置600から基地局移相値を受信する。処理部112は、送信すべき信号を外部から受けつけ、情報に対して変調と誤り訂正等の信号処理を実行する。処理部112は、処理を実行した信号(以下、これもまた「信号」という)を通信部114に出力する。
通信部114には、第1アンテナ116aから第Kアンテナ116kが接続される。第1アンテナ116aから第Kアンテナ116kは、例えば、二次元的に配置された平面パッチアンテナ素子である。通信部114は、第1アンテナ116aから第Kアンテナ116kを使用して、ハイブリッドビームフォーミングを実行する。ハイブリッドビームフォーミングには、すべてのアンテナ116を用いるフルアレイ型と、一部のアンテナ116を用いるサブアレイ型の構成がある。フルアレイ型のハイブリッドビームフォーミングは、サブアレイ型のハイブリッドビームフォーミングと比較して、加算器と多くの可変位相器が必要となるが、性能が高いので、一例として、フルアレイ型のハイブリッドビームフォーミングが使用される。
通信部114は、基地局移相値を制御部110から受けつけるとともに、信号を処理部112から受けつける。通信部114は、信号に対してMIMOのためのプリコーディングを実行するとともに、各アンテナ116に接続された移相器により位相を変化させることによって、ハイブリッドビームフォーミングを実行しながら信号を送信する。制御部110から受けつけた基地局移相値には、各アンテナ116に対する移相値が含まれており、通信部114は、各移相器に移相値を設定する。このような移相値の設定により、通信部114は、例えば図1の第1グループ300aが選択されている場合に、第1中継装置200aから第3中継装置200cの方を向くようなビームを形成する。
中継装置200の制御部210は、中継移相値を制御装置600から受信した場合に、中継処理を実行する。一方、制御部210は、中継移相値を制御装置600から受信しなかった場合に、中継処理を実行しない。以下では、グループ300の情報、中継移相値を制御装置600から受信した場合を説明する。
第1基地局側アンテナ212aから第L基地局側アンテナ212lは、基地局装置100からの信号を受信する。ここで、第1基地局側アンテナ212aには第1基地局側移相器214aが接続されるように、基地局側アンテナ212と基地局側移相器214とが1対1で接続され、各基地局側移相器214は基地局側処理部216に接続される。第1基地局側移相器214aから第L基地局側移相器214lには、基地局装置100の方を向くようなビームを形成するための移相値が予め設定される。基地局側処理部216は、各基地局側アンテナ212で受信され、かつ各基地局側移相器214で位相を変化させた信号を合成する。
増幅器218は、基地局側処理部216と端末側処理部220との間に配置され、基地局側処理部216において合成した信号(以下、これもまた「信号」という)を増幅する。増幅器218は、増幅した信号(以下、これもまた「信号」という)を端末側処理部220に出力する。端末側処理部220には、第1端末側移相器222aから第M端末側移相器222mが接続されており、端末側処理部220は、第1端末側移相器222aから第M端末側移相器222mに、増幅器218からの信号を分配する。
第1端末側移相器222aには第1端末側アンテナ224aが接続されるように、端末側移相器222と端末側アンテナ224とは1対1で接続される。制御部210において受けつけた中継移相値には、各端末側移相器222に対する移相値が含まれており、各端末側移相器222に移相値が設定される。このような移相値の設定により、端末装置400の方を向くようなビームが形成される。このような状態において、第1端末側アンテナ224aから第M端末側アンテナ224mは、信号を送信する。ここで、複数の基地局側アンテナ212、複数の基地局側移相器214、基地局側処理部216、複数の端末側アンテナ224、複数の端末側移相器222、端末側処理部220、増幅器218は、アナログ信号を処理する。
端末装置400の第1アンテナ414aから第Nアンテナ414nは、基地局装置100からの信号を受信する。アンテナ414は、例えば、セクタアンテナである。第1通信部416は、例えば図1の第1グループ300aが選択されている場合に、第1中継装置200aから第3中継装置200cの方を向くように、第1アンテナ414aから第Nアンテナ414nの指向性を制御する。また、第1通信部416は、各アンテナ414において受信した信号に対してポストコーディングを実行する。第1通信部416は、ポストコーディングを実行した信号(以下、これもまた「信号」という)を処理部418に出力する。処理部418は、復調と誤り訂正の復号等の信号処理を実行して、その結果を出力する。このような端末装置400における処理は、中継装置200が存在せずに、基地局装置100と直接通信する場合の処理と同一である。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、その他のLSI(Large Scale Integration)で実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以下では、このような通信システム1000における処理を、(1)アナログ中継ノード、(2)受信信号モデル、(3)人工的なMIMO伝搬路応答、(4)伝搬路行列、(5)通信容量と指向性選択行列の決定、(6)基地局装置100の指向性パターン候補、(7)選択行列αの決定の順に理論的に説明する。
(1)アナログ中継ノード
各アナログ中継ノード、つまり中継装置200には、アクセス側(端末側)とバックホール側(基地局側)が含まれる。各中継装置200は基地局装置100の位置を把握しているので、指向性は予め固定とする。一方で、端末側は端末装置400の位置に応じて、能動的に指向性制御する必要があり、例えば、理想的に端末装置400へ指向性制御できるものとする。
(2)受信信号モデル
前述のごとく、マッシブMIMO伝送の効率的な実現手段としてアナログのビームフォーミングとディジタルのプリコーディング/ポストコーディングを組み合わせたハイブリッドビームフォーミングが使用される。シングルユーザマッシブMIMOシステムにおける時刻tにおける受信信号モデルは次のように示される。
Figure 2021125779
ここで、H(t)は伝搬路行列であり、Wはアナログビームフォーミングウェイト行列であり、Wはディジタルプリ/ポストコーディングウェイト行列である。sBS(t)は基地局装置100の送信信号ベクトルであり、nUEは端末装置400での雑音信号ベクトルであり、nRS,eff(t)はすべての中継装置200から伝送される雑音の総和である。
(3)人工的なMIMO伝搬路応答
ミリ波マッシブアナログ中継MIMOによる人工的に生成した伝搬路応答は、次のように示される。
Figure 2021125779
RB(ψBS,t)は基地局装置100から第i中継装置200iのチャネル応答であり、h UR(ψUE,t)は第i中継装置200iから端末装置400までのチャネル応答である。また、iは、図1における第9中継装置200iとは異なり、中継装置200のインデックスを表し、1≦i≦NRSであり、NRSは中継装置200のノード数である。ψBS=(θBS,φBS)、ψUE=(θUE,φUE)、ψRB=(θRB,φRB)、ψUR=(θUR,φUR)はそれぞれ基地局装置100、端末装置400、中継装置200(基地局側)、中継装置200(端末側)の球座標系における発射角・到来角である。また、g RS,r(ψRB)、g RS,t(ψUR)はそれぞれ中継装置200(基地局側)、中継装置200(端末側)の指向性パターンベクトルである。
RB(ψRB,ψBS,t)、h UR(ψUE,ψUR,t)はそれぞれ基地局装置100−第i中継装置200i、第i中継装置200i−端末装置400の伝搬路応答である。h URB(ψUE,ψBS,t)、hUB(ψUE,ψBS,t)は、それぞれ基地局装置100−第i中継装置200i−端末装置400、基地局装置100−端末装置400の中継装置200を経由しない伝搬路応答である。βは第i中継装置200iの振幅増幅の係数である。hURB(ψUE,ψBS,t)はすべての中継装置200を考慮した伝搬路応答である。
(4)伝搬路行列
基地局装置100のアンテナ116の指向性と端末装置400のアンテナ414の指向性を含めた伝搬路行列H(t)は次のように示される。
Figure 2021125779
ここで、αは各ビーム候補の選択行列であり、次のように示される。
Figure 2021125779
は選択した基地局装置100のビーム数、αは各ビームを選択するか否かを表す。
(5)通信容量と指向性選択行列の決定
伝搬路行列を用いてシャノン容量の式による通信容量の上限は下式のように表すことができる。
Figure 2021125779
は帯域幅、Pは送信電力、Pn,UEは端末装置400の雑音電力、Pn,RSは端末装置400で受信されるすべての中継装置200から伝送される雑音電力である。g BS,gUEはそれぞれ基地局装置100、端末装置400の指向性パターンベクトルである。NBS、NUEはそれぞれ基地局装置100、端末装置400のアンテナ素子数である。
ビーム選択行列αは以下のように決定する。決定した基地局装置100の指向性は次のように示される。通信容量の最も大きくなるαを決定し、g BS(ψBS)が最終的に決定する基地局装置100の指向性パターンベクトルである。
Figure 2021125779
(6)基地局装置100の指向性パターン候補
基地局装置100の指向性パターンベクトルgBS、およびアナログビームフォーミングウェイト行列Wについて述べる。基地局装置100では予め用意した離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform:DFT)行列Dを用意して、それからビームを選択する。ここでaはビーム同士の間隔を決める係数である。このDFTによるウェイトベクトルと各アンテナ素子の指向性を掛け合わせたものがそれぞれのビームパターンである。
(7)選択行列αの決定
基地局装置100によるビーム選択に関して述べる。予めアナログビームフォーミング行列gBSを生成しておき、通信容量が大きくなるようにその中から選択するビームを逐次的に選択する。各ビーム選択数において通信容量を最大化するように逐次的に基地局装置100の指向性を選択する。ストリーム数を増やしながら順に求めることで最適なストリーム数(ビーム数)を決定する。
以上の構成による通信システム1000の動作を説明する。図5は、制御装置600による処理手順を示すフローチャートである。入力部610は、端末装置400の位置情報を取得する(S10)。処理部614は、記憶部612に記憶したテーブルをもとに、位置情報からグループ300を選択する(S12)。出力部616は、グループ300に含まれた中継装置200に中継移相値を出力し(S14)、グループ300に対応した基地局移相値を基地局装置100に出力する(S16)。
(変形例1)
図6は、通信システム1000の構成を示す。通信システム1000は、第1中継装置200a、第2中継装置200b、第3中継装置200c、端末装置400、取得装置500、制御装置600を含む。
図6では、制御装置600によって1つのグループに含まれる第1中継装置200aから第3中継装置200cが選択されている。ここでは、基地局装置100から第1中継装置200a、第2中継装置200bを介して端末装置400に至る伝搬経路(以下、「第1伝搬経路」という)と、基地局装置100から第3中継装置200cを介して端末装置400に至る伝搬経路(以下、「第2伝搬経路」という)とが形成される。第2伝搬経路における第3中継装置200cの処理は図1の場合と同様である。一方、第1伝搬経路において第1中継装置200aは、基地局装置100と第2中継装置200bとの間を中継し、第2中継装置200bは、第1中継装置200aと端末装置400との間を中継する。つまり、第1中継装置200aと第2中継装置200bは、基地局装置100と端末装置400との間においてマルチホップを実行する。マルチホップを実行する中継装置200の数は「2」に限定されない。
この場合、第1中継装置200aにおける第2中継装置200b側のアンテナ指向性は、第2中継装置200bの方を向くように制御される。また、第2中継装置200bにおける第1中継装置200a側のアンテナ指向性は、第1中継装置200aの方を向くように制御される。このような制御は、図2と同様に、制御装置600の記憶部612(図示せず)に記憶されたテーブルに含まれた移相値をもとになされればよい。また、第1中継装置200aにおける第2中継装置200b側のアンテナ指向性と、第2中継装置200bにおける第1中継装置200a側のアンテナ指向性は、固定されていてもよい。
(変形例2)
図7は、通信システム1000の構成を示す。通信システム1000は、基地局装置100、中継装置200と総称される第1中継装置200aから第4中継装置200d、端末装置400と総称される第1端末装置400a、第2端末装置400b、取得装置500、制御装置600を含む。
制御装置600の入力部610(図示せず)は、第1端末装置400aの位置情報と第2端末装置400bの位置情報とを取得装置500から受けつける。記憶部612(図示せず)のテーブルには、第1端末装置400aの位置情報と第2端末装置400bの位置情報との組合せに対応するように、第1端末装置400aの中継に使用すべきグループ300と、当該グループ300における中継移相値と基地局移相値と、第2端末装置400bの中継に使用すべきグループ300と、当該グループ300における中継移相値と基地局移相値との組合せが示される。第1端末装置400aの位置情報と第2端末装置400bの位置情報のそれぞれは、これまでのように領域として示されてもよい。これらのテーブルは、第1端末装置400aと第2端末装置400bとに対する中継が、同一の周波数キャリアで同一のタイミングで発生しても干渉が低減されるように作成されている。テーブルの作成には、例えばシミュレーション計算が使用される。
処理部614(図示せず)は、第1端末装置400aの位置と第2端末装置400bの位置との組合せをもとにテーブルから、第1端末装置400aの中継に使用すべきグループ300と、当該グループ300における中継移相値と基地局移相値と、第2端末装置400bの中継に使用すべきグループ300と、当該グループ300における中継移相値と基地局移相値を選択する。これは、第1端末装置400aの位置に応じて、第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bを選択し、第2端末装置400bの位置に応じて、第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dを選択することに相当する。
出力部616(図示せず)は、第1グループ300aに対する基地局移相値を基地局装置100に送信し、第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bに中継移相値を送信する。また、出力部616は、第2グループ300bに対する基地局移相値を基地局装置100に送信し、第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dに中継移相値を送信する。
基地局装置100は、第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bに向かうように指向性を制御するとともに、第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dに向かうように指向性を制御する。第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bは、第1端末装置400aに向かうように指向性を制御する。また、第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dは、第2端末装置400bに向かうように指向性を制御する。
(変形例3)
図8は、通信システム1000の構成を示す。通信システム1000は、基地局装置100と総称される第1基地局装置100a、第2基地局装置100b、中継装置200と総称される第1中継装置200aから第4中継装置200d、端末装置400と総称される第1端末装置400a、第2端末装置400b、取得装置500、制御装置600を含む。
制御装置600の入力部610(図示せず)は、第1端末装置400aの位置情報と第2端末装置400bの位置情報とを取得装置500から受けつける。記憶部612(図示せず)のテーブルには、第1端末装置400aの位置情報と第2端末装置400bの位置情報との組合せに対応するように、第1端末装置400aとの通信(中継)に使用すべき基地局装置100とグループ300と、これらにおける中継移相値と基地局移相値と、第2端末装置400bとの通信(中継)に使用すべき基地局装置100とグループ300と、これらにおける中継移相値と基地局移相値との組合せが示される。中継移相値には、中継装置200における基地局側移相器214に対する移相値も含まれる。第1端末装置400aの位置情報と第2端末装置400bの位置情報のそれぞれは、これまでのように領域として示されてもよい。これらのテーブルは、第1端末装置400aと第2端末装置400bとに対する中継が、同一の周波数キャリアで同一のタイミングで発生しても干渉が低減されるように作成されている。テーブルの作成には、例えばシミュレーション計算が使用される。
処理部614(図示せず)は、第1端末装置400aの位置と第2端末装置400bの位置との組合せをもとにテーブルから、第1端末装置400aとの通信(中継)に使用すべき基地局装置100とグループ300と、これらにおける中継移相値と基地局移相値と、第2端末装置400bとの通信(中継)に使用すべき基地局装置100とグループ300と、これらにおける中継移相値と基地局移相値を選択する。これは、第1端末装置400aの位置に応じて、第1基地局装置100aと第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bを選択し、第2端末装置400bの位置に応じて、第2基地局装置100bと第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dを選択することに相当する。
出力部616(図示せず)は、第1基地局装置100aに対する基地局移相値を第1基地局装置100aに送信し、第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bに中継移相値を送信する。また、出力部616は、第2基地局装置100bに対する基地局移相値を第2基地局装置100bに送信し、第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dに中継移相値を送信する。
第1基地局装置100aは、第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bに向かうように指向性を制御する。第1グループ300aの第1中継装置200aと第2中継装置200bは、第1基地局装置100aに向かうように指向性を制御するとともに、第1端末装置400aに向かうように指向性を制御する。また、第2基地局装置100bは、第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dに向かうように指向性を制御する。第2グループ300bの第3中継装置200cと第4中継装置200dは、第2基地局装置100bに向かうように指向性を制御するとともに、第2端末装置400bに向かうように指向性を制御する。その結果、第1基地局装置100aから第1端末装置400aへの伝搬経路が含まれる第1通信エリア700aと、第2基地局装置100bから第2端末装置400bへの伝搬経路が含まれる第2通信エリア700bとの間の干渉が低減される。
本実施例によれば、端末装置の位置に応じて中継に使用すべき2つ以上の中継装置を選択し、基地局装置から2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、2つ以上の中継装置から端末装置に向かうように指向性を制御するので、高利得なビームを形成できる。また、高利得なビームが形成されるので、ミリ波の損失を低減できる。また、端末装置の位置に応じて中継に使用すべき2つ以上の中継装置を選択し、基地局装置から2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、2つ以上の中継装置から端末装置に向かうように指向性を制御するので、空間相関を小さくできる。また、空間相関が小さくなるので、MIMO伝送によって通信容量を増加できる。また、ミリ波の損失が低減され、通信容量が増加するので、直接波の影響が支配的になる状況下において通信容量を増加できる。
また、複数の基地局側アンテナ、複数の基地局側移相器、基地局側処理部、複数の端末側アンテナ、複数の端末側移相器、端末側処理部、増幅器は、アナログ信号を処理するので、中継装置での処理遅延を小さくできる。また、端末装置が移動すると、2つ以上の中継装置を変え、基地局装置から2つ以上の中継装置に向かう指向性を変更し、2つ以上の中継装置から端末装置に向かう指向性を変更するので、端末装置の移動にビームの方向を追従できる。また、選択すべき2つ以上の中継装置の情報、当該2つ以上の中継装置での指向性の情報、当該2つ以上の中継装置への前記基地局装置の指向性の情報をテーブルから選択するので、処理を簡易にできる。
また、2つ以上の中継装置は、基地局装置と端末装置との間においてマルチホップを実行するので、基地局装置と端末装置との距離を長くできる。また、2つの端末装置のそれぞれに対して中継装置と指向性を選択するので、2つの端末装置間の干渉を低減しながら、2つの端末装置への中継を実行できる。また、第1グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第1グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第1グループの2つ以上の中継装置への基地局装置の指向性の情報、第2グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第2グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第2グループの2つ以上の中継装置への基地局装置の指向性の情報をテーブルから選択するので、処理を簡易にできる。
また、2つの端末装置のそれぞれに対して基地局装置と中継装置と指向性を選択するので、2つの端末装置間の干渉を低減しながら、2つの端末装置への中継を実行できる。また、第1グループとして選択すべき基地局装置と2つ以上の中継装置の情報、第1グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第1グループの2つ以上の中継装置への基地局装置の指向性の情報、第2グループとして選択すべき基地局装置と2つ以上の中継装置の情報、第2グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第2グループの2つ以上の中継装置への基地局装置の指向性の情報をテーブルから選択するので、処理を簡易にできる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
100 基地局装置、 110 制御部、 112 処理部、 114 通信部、 116 アンテナ、 200 中継装置、 210 制御部、 212 基地局側アンテナ、 214 基地局側移相器、 216 基地局側処理部、 218 増幅器、 220 端末側処理部、 222 端末側移相器、 224 端末側アンテナ、 300 グループ、 400 端末装置、 410 測位部、 412 第2通信部、 414 アンテナ、 416 第1通信部、 418 処理部、 420 制御部、 500 取得装置、 600 制御装置、 610 入力部、 612 記憶部、 614 処理部、 616 出力部、 700 通信エリア、 1000 通信システム。

Claims (10)

  1. 基地局装置と、
    前記基地局装置と通信可能な複数の中継装置と、
    前記複数の中継装置のうちの少なくとも2つによる中継によって、前記基地局装置と通信する端末装置と、
    前記端末装置の位置に応じて、前記複数の中継装置のうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置を選択する制御装置とを備え、
    前記基地局装置は、前記制御装置において選択された2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、
    前記複数の中継装置のうち、選択された2つ以上の中継装置は、前記端末装置に向かうように指向性を制御することを特徴とする通信システム。
  2. 前記複数の中継装置のそれぞれは、
    複数の基地局側アンテナと、
    前記複数の基地局側アンテナのそれぞれに接続される複数の基地局側移相器と、
    前記複数の基地局側移相器からの信号を合成する基地局側処理部と、
    複数の端末側アンテナと、
    前記複数の端末側アンテナのそれぞれに接続される複数の端末側移相器と、
    前記複数の端末側移相器のそれぞれに信号を分配する端末側処理部と、
    前記基地局側処理部と前記端末側処理部との間に配置される増幅器とを備え、
    前記複数の基地局側アンテナ、前記複数の基地局側移相器、前記基地局側処理部、前記複数の端末側アンテナ、前記複数の端末側移相器、前記端末側処理部、前記増幅器は、アナログ信号を処理することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記端末装置は移動可能であり、
    前記制御装置は、前記端末装置の位置が変わると、前記複数の中継装置のうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置を変更し、
    前記基地局装置は、前記制御装置において、2つ以上の中継装置が変更されると、変更された2つ以上の中継装置に向かうように指向性を変更し、
    前記複数の中継装置のうち、変更された2つ以上の中継装置は、前記端末装置に向かうように指向性を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の通信システム。
  4. 前記複数の中継装置のうち、2つ以上の中継装置は、前記基地局装置と前記端末装置との間においてマルチホップを実行することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の通信システム。
  5. 前記制御装置は、前記端末装置の位置に対応するように、選択すべき2つ以上の中継装置の情報、当該2つ以上の中継装置での指向性の情報、当該2つ以上の中継装置への前記基地局装置の指向性の情報が示されたテーブルを記憶しており、
    前記制御装置は、前記端末装置の位置をもとに前記テーブルから、選択すべき2つ以上の中継装置の情報、当該2つ以上の中継装置での指向性の情報、当該2つ以上の中継装置への前記基地局装置の指向性の情報を選択し、
    前記制御装置は、選択した2つ以上の中継装置のそれぞれに指向性の情報を出力するとともに、前記基地局装置に指向性の情報を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の通信システム。
  6. 前記端末装置は、第1端末装置と第2端末装置とを含み、
    前記制御装置は、前記第1端末装置の位置に応じて、前記複数の中継装置のうち、前記第1端末装置の中継に使用すべき2つ以上の中継装置を第1グループの中継装置として選択し、前記第2端末装置の位置に応じて、前記複数の中継装置のうち、前記第2端末装置の中継に使用すべき2つ以上の中継装置を第2グループの中継装置として選択し、
    前記基地局装置は、前記第1グループの2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御するとともに、前記第2グループの2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、
    前記複数の中継装置のうち、第1グループの2つ以上の中継装置は、前記第1端末装置に向かうように指向性を制御し、
    前記複数の中継装置のうち、第2グループの2つ以上の中継装置は、前記第2端末装置に向かうように指向性を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信システム。
  7. 前記制御装置は、前記第1端末装置の位置と前記第2端末装置の位置との組合せに対応するように、第1グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第1グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第1グループの2つ以上の中継装置への前記基地局装置の指向性の情報、第2グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第2グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第2グループの2つ以上の中継装置への前記基地局装置の指向性の情報が示されたテーブルを記憶しており、
    前記制御装置は、前記第1端末装置の位置と前記第2端末装置の位置との組合せをもとに前記テーブルから、第1グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第1グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第1グループの2つ以上の中継装置への前記基地局装置の指向性の情報、第2グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第2グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第2グループの2つ以上の中継装置への前記基地局装置の指向性の情報を選択し、
    前記制御装置は、選択した第1グループの2つ以上の中継装置のそれぞれに指向性の情報を出力するとともに、第1グループの2つ以上の中継装置への指向性の情報を前記基地局装置に出力し、
    前記制御装置は、選択した第2グループの2つ以上の中継装置のそれぞれに指向性の情報を出力するとともに、第2グループの2つ以上の中継装置への指向性の情報を前記基地局装置に出力することを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
  8. 前記基地局装置は、第1基地局装置と第2基地局装置とを含み、
    前記端末装置は、前記第1基地局装置と通信する第1端末装置と、前記第2基地局装置と通信する第2端末装置とを含み、
    前記制御装置は、前記第1端末装置の位置に応じて、前記複数の中継装置のうち、前記第1端末装置の中継に使用すべき2つ以上の中継装置を第1グループの中継装置として選択し、前記第2端末装置の位置に応じて、前記複数の中継装置のうち、前記第2端末装置の中継に使用すべき2つ以上の中継装置を第2グループの中継装置として選択し、
    前記第1基地局装置は、前記第1グループの2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、
    前記第2基地局装置は、前記第2グループの2つ以上の中継装置に向かうように指向性を制御し、
    前記複数の中継装置のうち、第1グループの2つ以上の中継装置は、前記第1基地局装置に向かうように指向性を制御するとともに、前記第1端末装置に向かうように指向性を制御し、
    前記複数の中継装置のうち、第2グループの2つ以上の中継装置は、前記第2基地局装置に向かうように指向性を制御するとともに、前記第2端末装置に向かうように指向性を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信システム。
  9. 前記制御装置は、前記第1端末装置の位置と前記第2端末装置の位置との組合せに対応するように、前記第1基地局装置の情報、第1グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第1グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第1グループの2つ以上の中継装置への前記第1基地局装置の指向性の情報、前記第2基地局装置の情報、第2グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第2グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第2グループの2つ以上の中継装置への前記第2基地局装置の指向性の情報が示されたテーブルを記憶しており、
    前記制御装置は、前記第1端末装置の位置と前記第2端末装置の位置との組合せをもとに前記テーブルから、前記第1基地局装置の情報、第1グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第1グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第1グループの2つ以上の中継装置への前記第1基地局装置の指向性の情報、前記第2基地局装置の情報、第2グループとして選択すべき2つ以上の中継装置の情報、第2グループの2つ以上の中継装置での指向性の情報、第2グループの2つ以上の中継装置への前記第2基地局装置の指向性の情報を選択し、
    前記制御装置は、選択した第1グループの2つ以上の中継装置のそれぞれに指向性の情報を出力するとともに、第1グループの2つ以上の中継装置への指向性の情報を前記第1基地局装置に出力し、
    前記制御装置は、選択した第2グループの2つ以上の中継装置のそれぞれに指向性の情報を出力するとともに、第2グループの2つ以上の中継装置への指向性の情報を前記第2基地局装置に出力することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  10. 基地局装置と、
    前記基地局装置と通信可能な複数の中継装置と、
    前記複数の中継装置のうちの少なくとも2つによる中継によって、前記基地局装置と通信する端末装置とを含む通信システムにおける制御装置であって、
    前記制御装置は、
    前記端末装置の位置に応じて、前記複数の中継装置のうち、中継に使用すべき2つ以上の中継装置を選択する選択部と、
    選択した2つ以上の中継装置に対して、前記端末装置に向かうように指向性を制御する出力部とを備えることを特徴とする制御装置。
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