JP2021123106A - 絵本製作方法および絵本製作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絵本が対象とする幼児各々が興味を示す内容と当該幼児各々の語彙獲得状況に応じて、幼児各々に特化した絵本を提供する。【解決手段】絵本製造方法は、個人素材選択部が、あるカテゴリについて、素材記憶部に予め記憶された複数個の興味対象候補の各々を表す絵に対応する語を選択する個人特化素材選択ステップと、ページ画像作成部が、前記個人特化素材取得ステップで取得された前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を含む見開きページの画像を作成するページ画像作成ステップと、絵本製作部が、前記ページ画像作成ステップで作成した前記見開きページの画像を視認可能とした見開きページを含む絵本を製作する絵本製作ステップと、を含み、前記複数個の興味対象候補は、前記あるカテゴリについて、幼児が興味を有する対象の候補である。【選択図】図1

Description

本発明は、絵本製作方法および絵本製作装置に関する。
幼児各々に内容を特化した絵本の例として、非特許文献1および非特許文献2に掲載された絵本がある。非特許文献1に掲載された絵本においては、絵本の主人公の名前を好きな名前にカスタマイズすることができる。この場合、例えば対象とする幼児の名前を主人公の名前とすることができる。非特許文献2に掲載された絵本において、対象とする幼児の名前および当該幼児の生年月日等を表紙に含めることができる。
「オリジナルブックのページへようこそ」、[online]、遊絲社、[令和1年7月18日検索]、インターネット<URL:https://www.yuubook.com/oribook.html> 「出産祝いプレゼント名入れ絵本[お名前・出産日など入れて完了♪]」、[online]、あなたの絵本ドットコム(株式会社クレソン・ブレス)、[令和1年7月18日検索]、インターネット<URL:https://www.anatano-ehon.com/SHOP/130.html>
非特許文献1および非特許文献2に掲載された絵本においては、当該絵本が対象とする幼児の名前および生年月日等がカスタマイズされる。しかしながら、非特許文献1および非特許文献2に掲載された絵本においては、当該幼児の名前等以外の内容は幼児によらずカスタマイズされるものではなく、絵本を読む幼児毎に、絵本の内容の面白さ、易しさ、難しさ等が異なる可能性がある。したがって、非特許文献1および2に掲載された絵本は、対象となる幼児が語彙を獲得する等の知育的な観点において、寄与が限られるという課題がある。
本発明は、絵本が対象とする幼児各々が興味を示す内容と当該幼児各々の語彙獲得状況に応じて、幼児各々に特化した絵本を提供することができる絵本製作方法および絵本製作装置を提供することを目的としている。
(1)上記問題を解決するために、本発明の一態様は、個人素材選択部が、あるカテゴリについて、素材記憶部に予め記憶された複数個の興味対象候補の各々を表す絵に対応する語を選択する個人特化素材選択ステップと、ページ画像作成部が、前記個人特化素材選択ステップで取得された前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を含む見開きページの画像を作成するページ画像作成ステップと、絵本製作部が、前記ページ画像作成ステップで作成した前記見開きページの画像を視認可能とした見開きページを含む絵本を製作する絵本製作ステップと、を含む。前記複数個の興味対象候補は、前記あるカテゴリについて、幼児が興味を有する対象の候補であり、前記個人特化素材選択ステップにおいて、前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語のうち、絵本が対象とする幼児が最初に発話した語又は誤って発話した語を取得し、前記ページ画像作成ステップにおいて、前記幼児が最初に発話した語又は前記幼児が誤って発話した語を含む見開きページの画像を作成する素材記憶部絵本製作方法である。
(2)上記(1)の態様において、未修得語取得部が、前記あるカテゴリについて、前記記憶された複数個の興味対象候補それぞれを表す絵のうちの、対象者が興味を有する対象である1個の興味対象を表す絵を取得し、前記あるカテゴリについて、素材記憶部に記憶された複数個の未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない複数の語それぞれに対応する対象を表す絵である未修得語絵を取得する未修得語絵取得ステップと、ページ画像作成部が、前記興味対象を表す絵と複数個の前記未修得語絵と、をさらに含む前記見開きページの画像を作成するステップと、を含み、前記複数の未修得語対象候補は、幼児が発話できない語に対応する対象の候補である。
(3)上記(2)の態様において、前記未修得語絵は、前記対象者が発話できない語の中から選択された3個の語α、語β、語γそれぞれに対応する対象を表す絵αp、絵βp、絵γpであり、語αは、複数の語を含む第1のグループに属し、語βは、複数の語を含む第2のグループに属し、語γは、複数の語を含む第3のグループに属し、前記第1のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より小さく、前記第3のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より大きい。
(4)上記(3)の態様において、前記記憶された未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵の数が4以上の場合、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第1のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語αに対応する対象を表す絵αpとして選択し、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第2のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語βに対応する対象を表す絵βpとして選択し、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第3のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語γに対応する対象を表す絵γpとして選択する。
(5)また、本発明の一態様は、あるカテゴリについての、複数個の興味対象候補それぞれを表す絵を記憶する素材記憶部と、前記あるカテゴリについて、前記素材記憶部が記憶した複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を選択する個人素材選択部と、前記個人素材選択部が選択した前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を含む見開きページの画像を作成するページ画像作成部と、前記ページ画像作成部が作成した前記見開きページの画像を視認可能とした見開きページを含む絵本を製作する絵本製作部と、を備え、前記複数個の興味対象候補は、前記あるカテゴリについて、幼児が興味を有する対象の候補であり、前記個人素材選択部は、前記素材記憶部に記憶された複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語のうち、絵本が対象とする幼児が最初に発話した語又は前記幼児が誤って発話した語を取得し、前記ページ画像作成部は、前記個人素材選択部が選択した、前記幼児が最初に発話した語又は前記幼児が誤って発話した語を含む見開きページの画像を作成する絵本製作装置である。
(6)上記(5)の態様において、前記素材記憶部は、未修得語対象候補それぞれを表す絵を記憶し、前記個人素材選択部は、前記あるカテゴリについて、前記素材記憶部が記憶した複数個の興味対象候補それぞれを表す絵のうちの、対象者が興味を有する1個の対象である興味対象を表す絵を選択し、前記あるカテゴリについて、前記素材記憶部が記憶した複数個の未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない複数の語それぞれに対応する対象を表す絵である未修得語絵を選択し、前記ページ画像作成部は、前記個人素材選択部が選択した前記興味対象を表す絵と複数個の前記未修得語絵と、をさらに含む前記見開きページの画像を作成し、前記未修得語対象候補は、複数個の、絵本が対象とする幼児が発話できない語に対応する対象の候補である。
(7)上記(6)の態様において、前記個人素材選択部が選択する未修得語絵は、前記対象者が発話できない語の中からの選択された3個の語α、語β、語γそれぞれに対応する対象を表す絵αp、絵βp、絵γpであり、語αは、複数の語を含む第1のグループに属し、語βは、複数の語を含む第2のグループに属し、語γは、複数の語を含む第3のグループに属し、前記第1のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より小さく、前記第3のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より大きい。
(8)上記(7)の態様において、前記素材記憶部が記憶した未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵の数が4以上の場合、前記個人素材選択部は、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第1のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語αに対応する対象を表す絵αpとして選択し、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第2のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語βに対応する対象を表す絵βpとして選択し、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第3のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語γに対応する対象を表す絵γpとして選択する。
本発明の絵本製作方法によれば、絵本が対象とする幼児各々が興味を示す内容と当該幼児各々の語彙獲得状況に応じて、幼児各々に特化した絵本を提供することによって高い語彙獲得効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る絵本製作装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る絵本製作方法に係るシーケンス図を示す概略ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る絵本の表紙の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る絵本の導入部の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る絵本の第1の見開きページの一例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る絵本の第2の見開きページの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る絵本の第3の見開きページの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る絵本の第4の見開きページの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る絵本の第5の見開きページの一例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る絵本の製作方法の処理手順例を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る絵本の第6の見開きページの一例を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る絵本の第7の見開きページの一例を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る絵本製作情報取得装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第6実施形態に係る絵本製作装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第7実施形態に係る絵本製作装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。
以下、図面を参照し、本発明の絵本製作装置10の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る絵本製作装置10の機能構成例を示す概略ブロック図である。絵本製作装置10は、興味語取得部111、未修得語取得部112、幼児情報取得部113、表示部120、個人素材選択部130、ページ画像作成部140、絵本製作部150、入力部160、幼児情報取得部113、および素材記憶部170を備える。絵本製作装置10の動作の詳細については後述する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る絵本製作方法に係るシーケンス図を示す概略ブロック図である。第1実施形態において、事業者Bと、自治体による行政サービスが提供される施設Mと、前記自治体の住民Cとの間で様々な情報の送受を経て、絵本の製作は行われる。事業者Bは、例えば絵本の製作会社であり、絵本製作装置10を保有している。施設Mは、例えば幼児に対する健康診断サービスを行う医療施設であるが、図書館といった公共施設でもよい。
施設Mには、端末装置Tが設置されている。また、施設Mとして、医療施設および図書館が併設されていてもよい。住民Cは、絵本の対象である幼児の親もしくは養育者である。住民Cは、第1実施形態において絵本の購入者である。住民Cは同様に端末装置T’を施設M同様に所持している。絵本製作装置10、端末装置Tおよび端末装置T’は、通信ネットワークNWを介して互いに接続されている。
ステップS102において、事業者Bは、絵本に関するチラシを作成し、絵本に関する注文書とともに当該チラシを施設Mに送付する。チラシに記載される情報は、事業者Bが取り扱っている絵本の種類とその内容に関する情報を含む。注文書は、住民Cが自治体において絵本を購入する権利を与えるものである。注文書に記載される情報は、注文書の識別情報、チラシに記載された絵本に対応する識別情報、および自治体を示す識別情報の少なくともいずれかを含む。絵本が複数種類存在する場合は、当該複数種類の絵本各々に対応する識別情報は、注文書に複数存在記載されていてもよい。
ステップS104において、施設Mは事業者Bから送付されたチラシおよび注文書を受領するとともに、健康診断に関する受診票を住民Cに送付する。当該受診票は、住民Cが養育する幼児を対象とする健康診断についてのものである。ステップS106において、住民Cはチラシおよび受診票を受領する。ステップS108において、住民Cは施設M、例えば医療施設を、幼児の健康診断のために訪問する。ステップS110において、住民Cの幼児は受診票に基づいて健康診断を受信し、医療施設は住民Cに対して絵本の注文書を提供する。
ステップS112において、住民Cは幼児のために購入する絵本を選択し、当該絵本に対応する識別情報と、住民Cおよび/または住民Cが養育する幼児の情報とに基づいて。絵本を発注する。この場合、住民Cは、施設Mに設置されたパーソナルコンピュータまたはタブレット端末等の端末装置Tに対して、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報を入力することによって絵本の発注を行ってもよい。この場合、当該端末装置Tは、取得した注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報を絵本製作装置10に対して送信する。また、住民Cは、事業者Bによって用意された紙の発注書フォームに、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報を記入し、当該発注書を事業者Bまたは施設Mに対して送付することによって絵本の発注を行ってもよい。
当該住民Cおよび/または住民Cが養育する幼児の情報は、住民C等の名前、幼児の名前、性別、および住所のいずれかを少なくとも含む。また、当該幼児の情報は、絵本を発注する段階で当該幼児が好きなもの、覚えた語を含んでいてもよい。幼児が好きなものは、例えば「バナナ」「パン」といった食べ物を表す語でもよいし、「ライオン」「ねこ」「いぬ」といった動物を表す語でもよい。
ステップS114において、絵本製作装置10は、施設Mに設置された端末装置Tから、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報を受信することにより、絵本製作装置10を用いて絵本を製作する。あるいは、事業者Bは住民Cが発注した絵本に関する情報を絵本製作装置10に入力することによって、絵本製作装置10を用いて絵本を製作してもよい。事業者Bは、当該発注した絵本に関する情報を、住民Cが施設Mにおいて端末装置Tに対して入力した注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報から取得する。
あるいは、事業者Bは、当該発注した絵本に関する情報を、住民Cが送付した紙の発注書に記載された注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報から取得してもよい。絵本製作装置10は、製作した絵本を施設Mに対して送付することを示す情報を生成及び出力してもよい。製作した絵本を施設Mに対して送付することを示す情報を、第1の情報と称する。当該第1の情報は、施設Mの住所、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報の少なくともいずれかを含む。
ステップS116において、事業者Bは、当該第1の情報に基づいて、製作した絵本を施設Mに対して送付することによって納品する。ステップS118において、施設Mは絵本を受領し、絵本の納品があったことを住民Cに通知する。施設Mは、住民Cが施設Mを訪問した際に、当該絵本を住民Cに引き渡す。これにより、絵本の引き渡しが、住民Cによる施設Mの訪問を促すという効果が期待される。
また、施設Mとして、医療施設および図書館が併設されている場合、絵本の引き渡しを通じて図書館の利用をも促進することができる。これにより、図書館に蔵書されている絵本の利用を幼児に対して促進し、絵本の対象である幼児の知育レベルの向上を促進することが可能となる。
なお、ステップS102において、事業者Bはチラシおよび注文書を住民Cに対して直接送付してもよい。また、事業者Bは、絵本についての紙の発注書フォームを併せて住民Cに対して送付してもよい。住民Cは、絵本の発注にあたり、事業者Bのウェブサイトに、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報等を入力してもよい。この場合、住民Cは、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、またはスマートフォン等の端末装置T’を用いて注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報等を入力してもよい。
絵本製作装置10は、当該端末装置T’に入力された注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報等を、通信ネットワークNW経由で受信する。当該通信ネットワークNWは、有線による電気通信ネットワークであってもよいし、光通信ネットワークでもよいし、無線通信ネットワークであってもよい。住民Cは、事業者Bから受領した紙の発注書フォームに、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報等を入力してもよい。
図3は、本発明の第1実施形態に係る絵本の表紙の一例を示す図である。絵本は、表紙310を備える。表紙310は、タイトル320および絵330を備える。絵本は、さらに作者名340を備えていてもよい。タイトル320は、「ひろくんのすきなもの」のように、絵本が対象とする幼児の名または愛称と、対象者が興味を有する対象とを含む。
図4は、絵本の導入部の一例を示す図である。絵本は、導入部410を備える。導入部410は、見開きページとなっている。導入部410の左側に、幼児「ひろくん」を想起させる男児の絵が描かれている。導入部410は、その右側の頁に導入記載420を備える。導入記載420は、「ひろくんのすきなものをさがしにいこう」との文字列を含む。導入記載420は、幼児の名または愛称を含み、幼児の興味を引く対象を探す話であることを示唆する記載である。
図5は、本発明の第1実施形態に係る絵本の第1の見開きページの一例を示す図である。第1の見開きページ510は、第1の見開きページ510の特徴を表す文520および興味対象に関する絵530を備える。興味対象とは、絵本の対象者である幼児が興味を示す対象のことを指す。文520において、「ひろくんはおきなわけんにすんでいます」と記載されている。文520は、絵本の対象である幼児の愛称が「ひろくん」であり、当該幼児が沖縄県に住んでいることを示す。興味対象に関する絵530は、沖縄県によく見られる住居の絵である。沖縄県には、興味対象に関する絵530のような赤ないし朱色の瓦を備える屋根の住居が多く存在する。
図6は、本発明の第1実施形態に係る絵本の第2の見開きページの一例を示す図である。絵本は、第2の見開きページ610、質問620、第1の絵631、第2の絵632、第3の絵633、第4の絵634、第1の絵に対応する語641、第2の絵に対応する語642、第3の絵に対応する語643、および第4の絵に対応する語644を備える。第1の絵631〜第4の絵634は、いずれも沖縄県に独特の食品ないし飲料である。
第2の見開きページ610において、第1の絵631に対応する語である「さんぴんちゃ」が第1の絵に対応する語641として記載され、第2の絵632に対応する語である「パイナップル」が第2の絵に対応する語642として記載されている。第3の絵633に対応する語である「ソーキそば」が第3の絵に対応する語643として記載され、第4の絵634に対応する語である「ちんすこう」が第4の絵に対応する語644として記載されている。これにより、絵本に地域の特色を含め、幼児が生まれた土地のことを知るきっかけを与え、郷土愛を育むことに寄与することができる。
以上説明した第1実施形態の絵本製作装置10による絵本の製作にあたり、事業者Bは、自治体における住民Cに対して、絵本の注文書を送付する。当該注文書は、注文書の識別情報、発注する絵本の種類を示す絵本の識別情報、および住民Cおよび/または幼児を識別する情報を含む。当該注文書に記載された情報に基づいて、事業者Bは絵本製作装置10を用いて絵本を製作する。
この場合、事業者Bは、製作した絵本を直接住民Cに対して納品してもよい。これにより、幼児に特化した絵本を直接かつ迅速に発注および納品することができる。また、事業者Bは、前述の第1の情報に基づいて、施設Mに対して当該絵本を送付し、住民Cは施設Mを訪問する際に絵本を受け取ってもよい。また、絵本を施設Mにおいて住民Cに対して引き渡すことにより、異なる住民間および/または異なる幼児間の交流を促すことが可能となる。これにより、例えば配偶者が存在しなかったり、配偶者が育児に参加しない等の理由によって、幼児の養育者が育児に心身の疲労を来したり、孤独を感じていた場合に当該疲労および/または孤独感を和らげ、育児環境を改善することができる。また、幼児間の交流を促すことによって、幼児のコミュニケーション能力、および/または言語獲得能力もしくは発話能力の促進を図ることができる。
絵本は、施設Mが存在し、および住民Cが居住する自治体に特化した絵または語を含んでいてもよい。これにより、住民Cによる施設Mの利用を促進し、自治体による行政サービスに対する住民Cの満足度を高めることに寄与することができる。また、絵本が対象とする幼児の、自治体に対する郷土愛ないし郷土に対する親しみを醸成することが可能となる。
また、施設Mとして、医療施設および図書館が併設されている場合、絵本の引き渡しを通じて図書館の利用をも促進することができる。これにより、図書館に蔵書されている絵本の利用を幼児に対して促進し、絵本の対象である幼児の知育レベル、言語獲得能力、発話能力、およびコミュニケーション能力の少なくともいずれかの向上を促進することが可能となる。
また、絵本を施設Mにおいて住民Cに対して引き渡す場合、施設Mへの来訪者数が増えることによって、絵本の内容に対する住民Cからの感想や意見を直接採り入れる機会を得ることができる。これにより、絵本の内容についてバリエーションを増大させ、内容を改善することができる。なお、当該来訪者とは、例えば自治体に居住し幼児を有する親または養育者等であって施設Mを訪問する人々である。
この場合、特定の住民Cについて、施設Mへの来訪回数に基づいて絵本の内容をカスタマイズするようにしてもよい。例えば、特定の住民Cが、施設MをX回以上訪問し、またはY種類以上の絵本をZ回以上にわたって施設Mにおいて受け取った場合に、絵本の内容をカスタマイズしてもよいし、絵本の値段を割り引いてもよい。ここで、X、Y、およびZはいずれも自然数である。これにより、絵本の購入および施設Mにおける絵本の受け取りを促すことが可能になる。
また、絵本を住民Cに対して引き渡す施設Mは、幼児等に対して健康診断等のサービスを提供する医療施設であってもよい。これにより、幼児の定期健康診断のタイミングで当該幼児の発育状態に合わせた絵本を提供することができる。
また、事業者Bは、施設Mが存する自治体と異なる自治体に居住する住民Dに対して絵本を販売してもよい。この場合、住民Dは、自ら施設Mを訪れることにより、または事業者Bに直接請求することにより、絵本に関するチラシおよび注文書を入手してもよい。絵本の発注にあたっての他の動作は、住民Cと住民Dとで差異はない。
これにより、住民Dおよび住民Dが養育する幼児についても施設Mを利用する機会を増大させることにより、自治体の枠を超えて、住民および幼児間のコミュニケーション、語の獲得および発話を促すことが可能となる。また、当該自治体の関心を高め、住民Dが当該自治体に対する移住する確率を上げることが期待できる。これにより、当該自治体の人口増加および将来の税収増が期待できる。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る絵本の第3の見開きページの一例を示す図である。絵本は、カテゴリの異なる複数の本編を含んでもよい。例えば、当該複数の本編は、「動物」、「飲食物」、「その他」等のいずれかでもよい。当該「その他」は、動物でも飲食物でもないカテゴリである。絵本は、第3の見開きページ710を備える。第3の見開きページ710は、「動物」というカテゴリに属する。第3の見開きページ710は、質問記載720および興味対象の絵730を備える。
質問記載720は、「ふりふりしっぽのきみだあれ?」である。興味対象の絵730が示す「犬」は、絵本の対象者である「ひろくん」が好きな動物である。質問記載720は、犬の視覚的な特徴であるしっぽについての質問である。第3の見開きページ710は、幼児が興味を有する対象(興味対象)に関する質問をする者である。したがって、興味対象の絵730以外に意味を有する絵を含まなくてもよい。
図8は、本発明の第2実施形態に係る絵本の第4の見開きページの一例を示す図である。第4の見開きページ810は、絵本において、第3の見開きページ710の後に含まれることが好ましい。第4の見開きページ810は、「動物」というカテゴリに属する。第4の見開きページ810は、興味対象についての文820および興味対象の絵830を含む。興味対象の絵830は「いぬ」の絵であり、「いぬ」は、絵本の対象者である「ひろくん」が好きな動物である。第4の見開きページ810は、「いぬ」以外の動物を含まなくてもよい。
興味対象についての文820は、「いぬさんわんわんわん」であり、興味対象の絵830である「いぬ」に関する。なお、第4の見開きページ810は、対象としているカテゴリ以外の絵や記載を含んでもよいが、装飾的な絵を含む程度に留めることが好ましい。これは、対象者の注意が興味対象の絵830から逸れないようにするためである。
図9は、本発明の第2実施形態に係る絵本の第5の見開きページの一例を示す図である。第5の見開きページ910は、第4の見開きページ810の後に絵本に含まれてもよい。第5の見開きページ910は、質問記載920、興味対象の絵930、興味対象の語940を含む。また、第5の見開きページ910は、未修得語絵930−1、未修得語絵930−2、未修得語絵930−3、未修得語940−1、未修得語940−2、および未修得語940−3を含む。未修得語とは、絵本の対象者である幼児が発話できない語を指す。未修得語絵とは、当該未修得語に対応する絵を指す。
第5の見開きページ910の構成は、興味対象の絵と未修得語絵とを同程度の位置づけをもって含むことにより、幼児に対して、興味対象の絵だけではなく未修得語絵についても興味を持たせることが想定されている。これにより、対象者が未修得語を覚えて発話できるようになる効果が期待できる。ここで、未修得語絵は、940−nと表すことができる。nは、1以上N以下の整数であり、Nは2以上の整数である。Nは、3程度であってもよい。
第5の見開きページ910は、1個の興味対象の絵930と、3個の未修得語絵930−1、未修得語絵930−2、および未修得語絵930−3を含んでもよい。この場合、未修得語絵930−1、未修得語絵930−2、および未修得語絵930−3は、平均獲得齢が互いに異なっていることが好ましい。平均獲得齢とは、語を平均的な人が獲得または修得する齢のことである。齢として、月齢を用いてもよいし、年齢を用いてもよいし、日齢を用いてもよい。平均獲得齢の例は、Aを0≦A≦100の所定の数として、平均的な人のA%がその単語を獲得するA%獲得月齢である。Aは、例えば50であってもよい。
3個の未修得語絵930−1〜930−3が、幼児が発話できない3個の語である語α、語β、語γそれぞれに対応する対象を表す絵αp、絵βp、絵γpであるとすると、語αの平均獲得齢<語βの平均獲得齢<語γの平均獲得齢であってもよい。つまり、語αの平均獲得齢は語βの平均獲得齢より小さく、語γの平均獲得齢は語βの平均獲得齢より大きい。これは、幼児がまだ覚えていない語のうち、幼児がすぐに覚えることが予想される語αに対応する絵αp、幼児がもう少し先に覚えることが予想される語βに対応する絵βp、対象者が更にもう少し先に覚えることが予想される語γに対応する絵γp、について幼児に同時に興味を持たせることを目的としている。
これにより、難易度が最も低い語αについては幼児が最低でも覚えて発話できるようになる効果を狙い、さらには、語αより難易度が高い語βや語γについても幼児が覚えて発話できるようになることが期待できる。
図9の興味対象の絵930は、幼児「ひろ」が好きな動物である「いぬ」の絵である。図9の3個の未修得語絵930−1〜930−3は、幼児「ひろ」が発話できない語に対応する動物である「さかな」「ちょうちょ」「くま」の絵である。語「さかな」の平均獲得月齢は、例えば24.05である。語「ちょうちょ」の平均獲得月齢は、例えば26.15である。語「くま」の平均獲得月齢は、たとえば28.36である。図9の第5の見開きページ910は、幼児「ひろ」が、難易度が最も低い語「さかな」については最低でも覚えて発話できるようにする効果を狙う。第5の見開きページ910は、さらには、語「さかな」より難易度が高い語「ちょうちょ」や語「くま」についても覚えて発話できるようになる効果も狙ったものである。
なお、第5の見開きページ910には対象を表す絵として興味対象の絵930と複数個の未修得語絵930−nの最低3個の絵とが含まれることになる。したがって、興味対象の絵と複数の未修得語絵とのうちの少なくとも1個は、基調色が異なるようにするとよい。基調色自体は、語を獲得に直接的に影響するものではないが、興味を引く絵の絵本であれば、対象者である幼児の絵本への興味は強まることが想定される。そこで、第5の見開きページ910に含まれる絵に基調色のバリエーションを持たせておくことにより、幼児の絵本への興味を強めて、幼児が語を獲得する効果を間接的に高めることを狙っている。
質問記載920は、幼児が興味を示す対象がいずれの絵であるかを質問する記載である。質問記載920「いぬさん どこどこ」は、幼児「ひろ」が好きな動物である「いぬ」が未修得語絵930−1〜930−3のいずれの絵であるかを質問する記載である。質問記載920によって、幼児は、幼児の興味対象がどれであるかを確認する。質問記載920によって、興味対象の絵だけでなく、未修得語絵についても、幼児が目視する必要性を生じさせることとなる。これにより、未修得語対象にも幼児に興味を持たせて、対象者である幼児による未修得語の獲得を促す。
なお、質問記載には、例えば図9の「どうぶついっぱい」との文を含んでもよい。当該「どうぶついっぱい」は、本編が対応するカテゴリに含まれる対象の絵が第5の見開きページ910に複数含まれていることを表す。この文によって、第5の見開きページ910に含まれている未修得語絵930−nによって表される未修得語対象が、興味対象の絵930によって表される興味対象と同じカテゴリに含まれることを、幼児対象者に覚えさせることを促すことが期待される。
第5の見開きページ910において、興味対象の絵930の近傍に、興味対象の語940を含んでもよい。また、第5の見開きページ910は、未修得語絵930−nの近傍に、未修得語の文字表記940−nを含んでもよい。第5の見開きページ910は、幼児「ひろ」が好きな動物である「いぬ」の絵930のすぐ下に「いぬ」との、興味対象の語940を含んでもよい。また、第5の見開きページ910は、対象者「ひろ」が発話できない語に対応する動物である「さかな」「ちょうちょ」「くま」の未修得語絵930−1〜930−3それぞれのすぐ下に、「さかな」「ちょうちょ」および「くま」との未修得語940−1〜940−3を含んでもよい。なお、第5の見開きページ910は、上述した以外の絵や記載は含まなくても良く、含むとしても対象の絵ではなく装飾的な絵を含む程度とすることが好ましい。
第4の見開きページ810は、絵本において本編の第5の見開きページ910の前に含むページである。第4の見開きページ810は、図8に例示するように、本編が対応するカテゴリについては興味対象の絵830のみを含み、興味対象についての文820を含む。絵本の対象者が幼児であることを考慮すると、1個の本編があまりに多くの見開き頁を含むのは好ましくない。したがって、本編において、第4の見開きページ810は、第5の見開きページ910の直前に含むようにすることが好ましい。
第5の見開きページ910は、第4の見開きページ810の後に絵本に含まれる。第5の見開きページ910は、本編が対象としているカテゴリについて、対象者が興味を有する対象の絵だけではなく、対象者が発話できない語に対応する対象の絵を複数個含む。したがって、第5の見開きページ910が示す内容は、対象者である幼児にとっては難易度が高いものである。
そして、第5の見開きページ910が、質問記載920を含んでいたり、養育者から質問記載920と同様の質問をされた場合、幼児は、複数個存在している絵の中から興味を有する対象の絵を探し出す必要があり、これも幼児にとっては難易度が高い。そこで、絵本において、第4の見開きページ810を第5の見開きページ910の前に含むことにより、第5の見開きページ910の幼児にとっての難易度を実質的に下げることができる。
第3の見開きページ710は、絵本において本編の第4の見開きページ810の前に含まれる頁である。また、第3の見開きページ710は、図7に例示されるように、本編が対応するカテゴリ(すなわち、第4の見開きページ810および第5の見開きページ910と同じカテゴリ)について、興味対象の絵830と、興味対象についての文820とを含む。興味対象についての文820は、興味対象に関する質問をする記載である。
絵本の対象者が幼児であることを考慮すると、1個の本編があまりに多くの見開き頁を含むのは好ましくない。したがって本編において、第3の見開きページ710は、第4の見開きページ810の直前に含むようにすることが好ましい。また、第3の見開きページ710における興味対象の絵730は、第5の見開きページ910の興味対象の絵930と、第4の見開きページ810の興味対象の絵830と、のいずれとも異なるものとすることが好ましい。
質問記載720は、興味対象の特徴を含んだ質問をする記載である。質問記載720は、興味対象の特徴を含み、かつ、興味対象が何であるかの質問をする記載である。興味対象の特徴とは、興味対象の存在に起因して知覚される特徴である。興味対象の特徴とは、例えば、興味対象そのものの視覚的な特徴、興味対象の動きによって知覚される視覚的な特徴や聴覚的な特徴のいずれかであってもよい。また、興味対象の特徴とは、興味対象に触れた際に知覚される触覚的な特徴、興味対象を飲食した際に知覚される味覚的な特徴、興味対象が匂いを発したときに知覚される嗅覚的な特徴、のいずれかであってもよい。また、質問記載720は、興味対象の特徴を複数個含んでも良いし、興味対象の複数種類の特徴を含んでもよい。
本編の第4の見開きページ810および第5の見開きページ910は、当該本編が対象としているカテゴリについて、対象者が興味を有する対象として1個の特定の対象を対象にしている。本編が対象にしている興味対象は対象者が興味を有する対象ではあるものの、本編が対象としているカテゴリについて対象者が興味を有する対象が1個とは限らない。例えば、対象者である幼児「ひろ」は「いぬ」だけでなく「ねこ」も好きかもしれない。
そこで、第4の見開きページ810の前に第3の見開きページ710を含めることにより、本編が対象にしている興味対象を幼児自身に特定させ、本編が対象としている興味対象に幼児を引き込むことができる。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態に係る絵本の製作方法の処理手順例を示すフローチャートである。図1に示す絵本製作装置10の機能構成例を示す概略ブロック図および図10に示すフローチャートを用いて、絵本製作装置10とその動作について説明する。第1実施形態、第2実施形態、第4実施形態、および第5実施形態に係る絵本を、第3実施形態の記載に基づいて製作してもよい。
素材記憶部170において、絵本に含める各カテゴリについての複数の興味対象を表す語の候補および複数個の未修得語の候補が予め記憶されている。例えば、素材記憶部170に、「動物」「飲食物」「その他」の3種類のカテゴリ各々について、興味対象に対応する語の候補が15個記憶されているものとする。
興味対象に対応する語の候補は、各カテゴリに含まれる名詞である。興味対象に対応する語の候補は、養育者に対する事前のアンケート調査等によって、幼児が興味を示す対象としてランキングの上位に含まれたものである。また、興味対象に対応する語の候補は、幼児が絵を見て何であるかを容易に理解することができる語であることを条件として、人の手によって事前に選択されたものであってもよい。
素材記憶部170には、「動物」「飲食物」「その他」の3種類のカテゴリ各々について、未修得語の候補が例えば20個記憶されている。未修得語の候補は、各カテゴリに含まれる名詞である。未修得語の候補は、平均獲得齢が、絵本が対象とする幼児の齢に基づく所定の齢の範囲内(例えば、月齢18〜32ヶ月)にある語である。また、未修得語の候補は、幼児が絵を見て、何であるかを容易に理解可能であることを条件として、人の手によって事前に選択されたものであってもよい。素材記憶部170に事前に記憶しておく興味対象を表す語の候補数および未修得語の候補の数は、カテゴリごとに任意に値を設定してもよい。
素材記憶部170には、絵本の表紙310の元画像が事前に記憶されている。素材記憶部170には、導入部410の元画像、第1の見開きページ510の元画像、第2の見開きページ610の元画像、第3の見開きページ710の元画像、第4の見開きページ810の元画像、第5の見開きページ910の元画像、および絵本の裏表紙の元画像の少なくともいずれかが記憶されている。各元画像は、絵本の対象者である幼児に特化した部分を含まない画像である。
対象者に特化した部分とは、例えば表紙310のタイトル320、導入部410の導入記載420、第1の見開きページ510の特徴を表す文520、質問620、第6の見開きページ1110の特徴を表す文1120、および第7の見開きページ1210の特徴を表す文1220等における対象者の名または愛称である。また、対象者に特化した部分とは、第5の見開きページ910における質問記載920、興味対象の絵930、未修得語絵930−n、および未修得語の文字表記である940−nである。
素材記憶部170において、絵本に含める各カテゴリについての、複数組の興味対象を表す語の候補のテキストと、各候補に対応する興味対象を表す絵と、興味対象に関する文のテキストと、の組が事前に記憶されている。また、素材記憶部170において、複数組の未修得語の候補のテキストと、各候補が対応する未修得語の対象を表す絵との組が事前に記憶されている。当該複数組の興味対象について、当該複数組はM組であっても良く、Mは2以上の整数である。また、複数組の未修得語の候補のテキストについて、当該複数組はL組であっても良く、LはNより大きい整数である。
興味対象に関する文のテキストは、各組について複数個であってもよい。素材記憶部170に、興味対象に関する文のテキストは、絵本に含める複数パターンについて事前に記憶されている。また、未修得語の候補のテキストと各候補が対応する未修得語対象を表す絵との組は、平均獲得齢の順序が分かるように、素材記憶部170に記憶されているのが好ましい。例えば、平均獲得齢順に記憶されていてもよいし、平均獲得齢も組に含めて記憶されていてもよい。なお、素材記憶部170に記憶される組の個数は、カテゴリごとに異なっていてもよい。すなわち、前述のMおよびLの値は、カテゴリごとに異なっていてもよい。
素材記憶部170には、「動物」「飲食物」「その他」の3個のカテゴリそれぞれについて、興味対象を表す語の候補のテキストと、各候補が対応する興味対象を表す絵と、興味対象に関する文のテキストとの組が、15組記憶されていてもよい。また、素材記憶部170に、「動物」「飲食物」「その他」の3個のカテゴリそれぞれについて、未修得語の候補のテキストと、各候補が対応する未修得語対象を表す絵との組が、20組記憶されていてもよい。素材記憶部170には、幼児を表す絵の画像が性別ごとに記憶されている。素材記憶部170には、例えば、男児の顔または姿を模した絵の画像、および女児の顔または姿を模した絵の画像が記憶されていてもよい。
素材記憶部170には、絵本の製作に用いる対象者である幼児ごとの情報が記憶される。素材記憶部170には、幼児ごとの、興味対象を表す語、未修得語、名や愛称、性別、が記憶される。
次に、図1に示す絵本製作装置10の機能構成例を示す概略ブロック図および図10に示すフローチャートを用いて、絵本製作装置10とその動作について説明する。ステップS2102において、興味語取得部111は、事前に記憶された複数個の興味対象を表す語の候補を、素材記憶部170から読み出して、表示部120に表示させる。これにより、当該表示された複数個の興味対象を表す語の候補のうちのいずれか1個が、入力部160を介して絵本製作装置10の利用者によって選択可能になる。ステップS2102において、興味語取得部111は、利用者によって選択された候補を、興味対象を表す語として個人素材選択部130に出力する。
次に、未修得語絵取得ステップについて説明する。未修得語絵取得ステップにおいて、未修得語取得部112は、あるカテゴリについて、素材記憶部170に記憶された複数個の興味対象候補それぞれを表す絵のうちの、対象者が興味を有する対象である1個の興味対象を表す絵を取得する。また未修得語絵取得ステップにおいて、未修得語取得部112は、当該あるカテゴリについて、素材記憶部170に記憶された複数個の未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない複数の語それぞれに対応する対象を表す絵である未修得語絵を取得する。
ステップS2104において、未修得語取得部112は、対象とするカテゴリについて、事前に記憶された複数個の未修得語の候補を素材記憶部170から読み出す。未修得語取得部112は、当該読み出した複数個の未修得語の候補を表示部120に表示させる。これにより、表示部120に表示された各々の候補について、利用者による選択操作が可能となる。ここで、表示部120に表示された各々の候補のうち、絵本の対象とする幼児が発話できない語を利用者は選択する。未修得語取得部112は、利用者が選択した語を未修得語として個人素材選択部130に出力する。
ステップS2106において、幼児情報取得部113は、幼児情報が入力可能な画面を表示部120に表示させる。幼児情報は、幼児の名、愛称、および性別の少なくともいずれかを含む。これにより、当該表示された画面に対して、幼児情報を利用者が入力することができる。幼児情報取得部113は、入力された幼児情報を個人素材選択部130に出力する。ここで、幼児情報取得部113は、施設Mの住所、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報の少なくともいずれかを含む第1の情報を入力部160から取得し、個人素材選択部130に出力する。
ステップS2108において、個人素材選択部130は、利用者によって選択された興味対象を表す語の候補および未修得語と、利用者によって入力された幼児情報と、に基づいて、絵本の各部に用いる対象者ごとの画像およびテキストを選択し、ページ画像作成部140に出力する。個人素材選択部130は、前述の第1の情報を絵本製作部150に出力してもよい。
個人素材選択部130は、幼児情報取得部113が出力した幼児情報に基づいて、幼児の名または愛称をページ画像作成部140に対して出力する。例えば、対象者「ひろ」向けの絵本を製作する場合であれば、「ひろ」というテキストをページ画像作成部140に対して出力する。
個人素材選択部130は、幼児情報取得部113が出力した幼児情報に基づいて、素材記憶部170に記憶された幼児を表す絵の画像のうち、幼児の性別に対応する画像を選択して出力する。例えば、対象者「ひろ」向けの絵本を製作する場合であれば、素材記憶部170に記憶された女児の顔を模した絵の画像と男児の顔を模した絵の画像のうちの、対象者「えれん」の性別である「男」に対応する画像である女児の顔を模した絵の画像を取得して、ページ画像作成部140に出力する。
次に、個人特化素材選択ステップについて説明する。個人特化素材選択ステップは、素材記憶部170に予め記憶された複数個の興味対象候補の各々を表す絵に対応する語を選択するステップである。個人素材選択部130は、絵本に含める各カテゴリについて、素材記憶部170に記憶されたM組の興味対象を表す語の候補のテキストと、各候補が対応する興味対象を表す絵の画像と、興味対象に関する文のテキストと、の組のうちの、対象者の興味対象を表す語のテキストを含む組(1組)に含まれる興味対象を表す語のテキストと、興味対象を表す絵の画像と、興味対象に関する文のテキストと、を選択して出力する。ここで、当該対象者の興味対象を表す語は、興味語取得部111によって出力されたものである。
例えば、対象者「ひろ」向けの絵本を製作する場合であれば、絵本に含める「動物」カテゴリについては、素材記憶部170に記憶された15組の興味対象を表す語の候補のテキストと各候補が対応する興味対象表す絵と興味対象に関する文のテキストとの組のうちの、対象者「ひろ」の興味対象を表す語「いぬ」のテキストを含む組に含まれる、「いぬ」とのテキストと、「いぬ」を表す絵の画像と、「いぬさん!わんわんわん!」というテキストと、「ふりふりしっぽのきみだあれ?」というテキストとを個人素材選択部130は取得して出力する。
個人素材選択部130は、絵本に含める各カテゴリについて、素材記憶部170に記憶されたL組の未修得語の候補のテキストと、各候補に対応する未修得語対象を表す絵の画像との組の中から、対象者の未修得語のうちのN個それぞれを含む組(すなわちN組)を選択する。個人素材選択部130は、選択した各組に含まれる未修得語対象を表す語のテキストと未修得語対象を表す絵の画像を取得し、ページ画像作成部140に出力する。なお、当該対象者の未修得語は、未修得語取得部112によって出力されたものである。
例えば、「動物」カテゴリについて、対象者「ひろ」の未修得語が12語であり、L=20でありN=3である場合であれば、素材記憶部170に記憶された20組の未修得語の候補のテキストと、各候補に対応する未修得語対象を表す絵の画像との組の中から、個人素材選択部130は、対象者「ひろ」の未修得語12語のうちの3個それぞれを含む組(すなわち3組)を選択する。個人素材選択部130は、選択した各組に含まれる未修得語対象を表す語のテキストと、未修得語対象を表す絵の画像とを取得し、ページ画像作成部140に出力する。
なお、個人素材選択部130は、絵本に含める各カテゴリについて、対象者の未修得語の個数(K個とする。Kは正の整数)が、選択する個数(N個)より多い場合、平均獲得齢が偏らないように未修得語を選択してもよい。例えば、対象者の未修得語K個のうち、平均獲得齢が最も小さいものからK/N番目のものまでの範囲に含まれる未修得語と、平均獲得齢がK/N+1番目から2K/N番目のものまでの範囲に含まれる未修得語と、平均獲得齢が(N−1)K/N+1番目からK番目のものまでの範囲に含まれる未修得語と、の各範囲から1語ずつ選択するようにしてもよい。
各範囲内に複数語がある場合には、個人素材選択部130は、複数語からランダムに1語を選択してもよい。また、KがNで割り切れない場合、個人素材選択部130は、上述した各分数により計算された値に代えて、各分数により計算された値の小数第一位を切り捨てたり切り上げたり四捨五入したりすることにより得た整数値を用いてもよい。個人素材選択部130をこのように動作させる場合、素材記憶部170には、L組の未修得語の候補のテキストと、各候補に対応する未修得語対象を表す絵の画像との組が、平均獲得齢順が分かるように記憶されていてもよいし、平均獲得齢順に記憶されていてもよいし、平均獲得齢も組に含めて記憶されていてもよい。
Kが12、Nが3の場合を説明する。個人素材選択部130は、素材記憶部170に記憶された20組の未修得語の候補のテキストと、各候補に対応する未修得語対象を表す絵の画像との組のうち、未修得語取得部112によって取得された「動物」カテゴリの未修得語12語の中から、平均獲得齢が最も小さいものから4番目のものまでの4語、平均獲得齢が5番目のものから8番目のものまでの4語、平均獲得齢が9番目のものから12番目のものまでの4語、の各範囲からランダムに1語ずつ選択してもよい。
ここで、個人素材選択部130は、未修得語取得部112によって取得された当該「動物」カテゴリの未修得語12語の中から、平均獲得齢が最も小さいものから4番目のものまでの4語を第1のグループとしてグルーピングしてもよい。個人素材選択部130は、平均獲得齢が5番目のものから8番目のものまでの4語を第2のグループとしてグルーピングし、平均獲得齢が9番目のものから12番目のものまでの4語を第3のグループとしてグルーピングしてもよい。
対象者「ひろ」の「動物」カテゴリについて、個人素材選択部130は、未修得語12語のうちの3個それぞれを含む組(すなわち3組)を選択し、選択した各組に含まれる未修得語対象を表す語のテキストと未修得語対象を表す絵の画像を取得して出力する。
これにより、個人素材選択部130は、対象者の未修得語K個のうちの、対象者がすぐに覚えそうな未修得語αとこの未修得語対象に対応する絵αp、対象者が少し先に覚えそうな未修得語βとこの未修得語対象に対応する絵βp、対象者が更に先に覚えそうな未修得語γとこの未修得語対象に対応する絵γp、を偏りなく選択することができる。
また、関数INT()が、括弧内の数が整数値である場合には当該整数値を表し、括弧内の数が小数値である場合に当該小数値を整数化した値を表す場合における個人素材選択部130の動作を説明する。個人素材選択部130は、対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうち、平均獲得齢が最も小さいものからINT(K/3)番目のものまでの範囲のうちの1個を未修得語αに対応する対象の絵αpとして選択する。個人素材選択部130は、平均獲得齢がINT(K/3)+1からINT(2K/3)番目のものまでの範囲のうちの1個を未修得語βに対応する対象の絵βpとして選択してもよい。個人素材選択部130は、平均獲得齢がINT(2K/3)+1からK番目のものまでの範囲のうちの1個を未修得語γに対応する対象の絵γpとして選択してもよい。
なお、絵本に含める各カテゴリについて、対象者の未修得語の個数(K個)が選択する個数(N個)より少ない場合における個人素材選択部130の動作を説明する。個人素材選択部130は、N−K個については、素材記憶部170に記憶されたL組の未修得語の候補のテキストと、各候補が対応する未修得語対象を表す絵の画像との組のうちの、対象者の未修得語ではないもの語のうち、平均獲得齢が大きいものからN−K個それぞれを含む組も選択してもよい。
個人素材選択部130は、選択した各組に含まれる未修得語対象を表す語のテキストと未修得語対象を表す絵の画像とを取得して出力してもよい。これにより、これらのN−K個は実際には対象者の未修得語ではないものの、対象者が最近発話できるようになった可能性が高い語の定着を促すことができる。
次に、ページ画像作成ステップについて説明する。ページ画像作成ステップは、個人特化素材取得ステップにおいて取得された前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を含む見開きページの画像を作成するステップである。
ステップS2110において、ページ画像作成部140は、素材記憶部170から入力された絵本の各部の元画像に、個人素材選択部130から入力された対象者ごとの画像およびテキストを挿入する。これにより、ページ画像作成部140は、絵本の各部のページ画像を作成して絵本製作部150に出力する。例えば、第5の見開きページ910を作成する場合、個人素材選択部130で選択された興味対象を表す絵の画像および複数個の未修得語対象を表す絵の画像と、を含む第5の見開きページ910の画像を作成する。
次に、絵本製作ステップについて説明する。絵本製作ステップは、絵本製作部150が、ページ画像作成ステップにおいて作成した前記見開きページの画像を視認可能とした見開きページを含む絵本を製作するステップである。
ステップS2112において、絵本製作部150は、ページ画像作成部140から入力された絵本の各部の画像を、視認可能とした絵本を製作して出力する。絵本製作部150は、入力された絵本の各部の画像を紙に印刷する。絵本製作部150は、印刷により得た紙を、表紙310、導入部410、第1の見開きページ510、第2の見開きページ610、第3の見開きページ710、第4の見開きページ810、第5の見開きページ910、終結部、および裏表紙の順に含むように製本することで、絵本を得て出力する。
なお、絵本製作部150が絵本を製本する際、第1の見開きページ510、第2の見開きページ610、第3の見開きページ710、第4の見開きページ810、および第5の見開きページ910の少なくともいずれかを含むように製本してもよい。絵本製作部150は、前述の第1の情報に基づいて、製作した絵本を施設Mに対して送付することを指示する第2の情報を生成および出力してもよい。当該第2の情報に基づいて、事業者Bは、製作した絵本を施設Mに送付してもよい。
(第4実施形態)
図11は、本発明の第4実施形態に係る絵本の第6の見開きページの一例を示す図である。第4実施形態において、絵本製作装置10の表示部220が表示させ、入力部240が取得する幼児情報は、幼児の名、愛称、および性別の少なくともいずれかに加えて、幼児が最初に覚えた言葉を含んでもよい。第4実施形態において、絵本製作装置10が製作する絵本は、幼児に特化した内容を備える第6の見開きページ1110を含んでいてもよい。
第6の見開きページ1110は、第6の見開きページ1110の特徴を表す文1120、興味対象に関する語1130、および興味対象の絵1140を含む。第6の見開きページ1110の左側のページにおいて、第6の見開きページ1110の特徴を表す文1120として「ひろくんがはじめておぼえたことば」と記載されている。第6の見開きページ1110の特徴を表す文1120は、幼児「ひろ」が、最初に覚えた言葉が右側のページに記載されることを示唆している。第6の見開きページ1110の右側のページにおいて、興味対象の絵1140「いぬ」の特徴が、興味対象に関する語1130「わんわん」として記載されている。
これにより、幼児が言葉を覚えたことを印象的に表現することができるため、言葉を覚えることの楽しさおよび喜びを幼児に感じさせ、言葉を覚えることを動機づけることが期待できる。また、当該幼児が成長していった様子を、絵本に大切に保存することができる。
(第5実施形態)
図12は、本発明の第5実施形態に係る絵本の第6の見開きページの一例を示す図である。第5実施形態において、絵本製作装置10の表示部220が表示させ、入力部240が取得する幼児情報は、幼児の名、愛称、性別、および幼児が最初に覚えた言葉の少なくともいずれかに加えて、幼児が面白く発話した言葉を含んでもよい。第5実施形態において、絵本製作装置10が製作する絵本は、幼児に特化した内容を備える第7の見開きページ1210を含む。
第7の見開きページ1210は、第7の見開きページ1210の特徴を表す文1220、興味対象に関する語1230、および興味対象の絵1240を含む。第7の見開きページ1210の左側のページにおいて、第7の見開きページ1210の特徴を表す文1220として「ひろくんのおもしろことば」と記載されている。第7の見開きページ1210の特徴を表す文1220は、幼児「ひろ」が、面白く発話した言葉が右側のページに記載されることを示唆している。
興味対象の絵1240は、テレビに対応する絵である。興味対象に関する語1230は「テベリ」(テレビ)と記載されている。幼児「ひろ」が、正しくは「テレビ」と発話すべきところ、幼児「ひろ」が誤って「テベリ」と発話したことを、興味対象の絵1240および興味対象に関する語1230は表している。
このように、幼児は、特定の言葉を正しく発話できない場合がある。例えば、幼児は「テレビ」を「テベリ」と、「かみのけ」を「かのみけ」と、「エレベータ」を「エベレータ」とそれぞれ誤って発話することがある。成長の過程において、幼児が言葉を誤って発話することはしばしば起こる。このような場合、幼児は発話を誤ったことをむしろ面白がって、新たな言葉をさらに覚えようとすることがある。これにより、幼児が新たに言葉を覚えることを、主体的かつ積極的に促すことが可能となる。
(第6実施形態)
図13は、本発明の第6実施形態に係る絵本製作装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。第1実施形態および第3実施形態に係る絵本製作装置10に加えて、絵本製作装置10bは送信部181および受信部182を備える。すでに述べた実施形態との差異を中心に、絵本製作装置10aの動作を説明する。絵本製作装置10aは通信ネットワークNWに接続されている。絵本製作装置10aは、送信部181および受信部182を用いて通信ネットワークNW経由で施設Mに設置された端末装置Tと接続されている。
送信部181は、表示部120aおよび入力部160aに表示された画面または画面に表示される情報を、通信ネットワークNW経由で施設Mの端末装置Tに送信する。施設Mの端末装置Tは、当該端末装置Tが接続された表示装置に、表示部120aおよび入力部160aの画面を表示する。表示装置とは、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置であってもよい。
施設Mにおいて、利用者は、表示装置に表示された表示部120aおよび入力部160aの画面に基づいて、端末装置Tを介して興味語、未修得語、幼児情報、施設Mの住所、注文書の識別情報、絵本に対応する識別情報、および幼児の情報の少なくともいずれかを含む第1の情報を入力してもよい。端末装置Tは、施設Mの端末装置Tに利用者が入力した情報を、通信ネットワークNW経由で絵本製作装置10aに対して送信する。受信部182は、施設Mの端末装置Tに利用者が入力する情報を、通信ネットワークNW経由で施設Mの端末装置Tから受信する。
興味語取得部111は、当該利用者によって入力された興味語、未修得語、および第1の情報を個人素材選択部130に出力する。個人素材選択部130は、前述の第1の情報を絵本製作部150に出力してもよい。絵本製作部150は、前述の第1の情報に基づいて、製作した絵本を施設Mに対して送付することを指示する第2の情報を生成および出力してもよい。当該第2の情報に基づいて、事業者Bは、製作した絵本を施設Mに送付してもよい。
(第7実施形態)
図14は、本発明の第7実施形態に係る絵本製作情報取得装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。また、図15は、本発明の第7実施形態に係る絵本製作装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。第7実施形態においては、第1実施形態、第3実施形態、および第6実施形態と異なり、絵本製作装置10の機能が絵本製作装置10bおよび絵本製作情報取得装置20に分離されている。第7実施形態において、絵本製作情報取得装置20に記憶された対象者の情報に基づいて、絵本製作装置10bは素材を選択し、絵本を製作する。
図14に示すように、絵本製作情報取得装置20は、第3実施形態に係る絵本製作装置10から、個人素材選択部130、ページ画像作成部140、および絵本製作部150が取り除かれるとともに、幼児情報記憶部270を備えている。
図15に示すように、絵本製作装置10bは、第1実施形態および第3実施形態に係る絵本製作装置10から興味語取得部111、表示部120、未修得語取得部112、および入力部160が取り除かれるとともに、素材記憶部260および幼児情報記憶部270を備えている。以下、第7実施形態に係る絵本の製作について、第3実施形態の記載との差異を中心に説明する。
表示部220の動作は、表示部120の動作と同様である。入力部240の動作は、入力部160の動作と同様である。ページ画像作成部140および絵本製作部150の動作は、第3実施形態および第7実施形態において同様である。
第3実施形態において、絵本製作装置10の興味語取得部111は、取得した興味語の候補を個人素材選択部130に出力していた。第7実施形態において、絵本製作情報取得装置20の興味語取得部210は、取得した興味語を幼児情報記憶部270に保存する。第3実施形態において、絵本製作装置10の未修得語取得部112は、取得した未修得語を個人素材選択部130に出力していた。第7実施形態において、絵本製作情報取得装置20の未修得語取得部230は、取得した未修得語を幼児情報記憶部270に保存する。第3実施形態において、幼児情報取得部113は、取得した幼児情報を個人素材選択部130に出力していた。第7実施形態において、幼児情報取得部113は、取得した幼児情報を幼児情報記憶部270に保存する。
個人素材選択部130bは、幼児情報記憶部270に記憶された興味語、未修得語、および幼児情報等を読み出す。個人素材選択部130bは、当該読み出した興味語、未修得語、および幼児情報等に基づいて、素材記憶部260から素材を選択する。個人素材選択部130bは、当該選択した素材を用いて絵本のページ画像を作成する。なお、第1実施形態のステップS114において絵本を製作する際、絵本製作装置10bおよび絵本製作情報取得装置20を用いてもよい。
上述の第1実施形態、第3実施形態に係る絵本製作装置10、第6実施形態に係る絵本製作装置10a、第7実施形態に係る絵本製作装置10b、および絵本製作情報取得装置20をコンピュータによって実現する場合、装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。これらのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。これらの処理内容を記述したプログラムや絵本の電子ファイルは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non−transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
これらのプログラムや絵本の電子ファイルの流通は、例えば、これらのプログラムや絵本の電子ファイルを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、これらのプログラムや絵本の電子ファイルをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにこれらのプログラムや絵本の電子ファイルを転送することにより、これらのプログラムや絵本の電子ファイルを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
コンピュータ上で所定のプログラムを実行させて本装置の処理機能が実現されるのではなく、これらの処理機能の少なくとも一部がハードウェアで実現されてもよい。以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
10、10a、10b…絵本製作装置
20…絵本製作情報取得装置
111、210…興味語取得部
120、220…表示部
112、230…未修得語取得部
113…幼児情報取得部
140…ページ画像作成部
150…絵本製作部
160、240…入力部
130…個人素材選択部
170、260…素材記憶部
270…幼児情報記憶部

Claims (8)

  1. 個人素材選択部が、あるカテゴリについて、素材記憶部に予め記憶された複数個の興味対象候補の各々を表す絵に対応する語を選択する個人特化素材選択ステップと、
    ページ画像作成部が、前記個人特化素材選択ステップで取得された前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を含む見開きページの画像を作成するページ画像作成ステップと、
    絵本製作部が、前記ページ画像作成ステップで作成した前記見開きページの画像を視認可能とした見開きページを含む絵本を製作する絵本製作ステップと、を含み、
    前記複数個の興味対象候補は、前記あるカテゴリについて、幼児が興味を有する対象の候補であり、
    前記個人特化素材選択ステップにおいて、前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語のうち、絵本が対象とする幼児が最初に発話した語又は誤って発話した語を取得し、
    前記ページ画像作成ステップにおいて、前記幼児が最初に発話した語又は前記幼児が誤って発話した語を含む見開きページの画像を作成する、
    絵本製作方法。
  2. 未修得語取得部が、前記あるカテゴリについて、前記記憶された複数個の興味対象候補それぞれを表す絵のうちの、対象者が興味を有する対象である1個の興味対象を表す絵を取得し、前記あるカテゴリについて、素材記憶部に記憶された複数個の未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない複数の語それぞれに対応する対象を表す絵である未修得語絵を取得する未修得語絵取得ステップと、
    ページ画像作成部が、前記興味対象を表す絵と複数個の前記未修得語絵と、をさらに含む前記見開きページの画像を作成するステップと、を含み、
    前記複数の未修得語対象候補は、幼児が発話できない語に対応する対象の候補である
    請求項1に記載の絵本製作方法。
  3. 前記未修得語絵は、前記対象者が発話できない語の中から選択された3個の語α、語β、語γそれぞれに対応する対象を表す絵αp、絵βp、絵γpであり、
    語αは、複数の語を含む第1のグループに属し、語βは、複数の語を含む第2のグループに属し、語γは、複数の語を含む第3のグループに属し、
    前記第1のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より小さく、
    前記第3のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より大きい、
    請求項2に記載の絵本製作方法。
  4. 前記記憶された未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵の数が4以上の場合、
    前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第1のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語αに対応する対象を表す絵αpとして選択し、
    前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第2のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語βに対応する対象を表す絵βpとして選択し、
    前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第3のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語γに対応する対象を表す絵γpとして選択する
    請求項3に記載の絵本製作方法。
  5. あるカテゴリについての、複数個の興味対象候補それぞれを表す絵を記憶する素材記憶部と、
    前記あるカテゴリについて、前記素材記憶部が記憶した複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を選択する個人素材選択部と、
    前記個人素材選択部が選択した前記複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語を含む見開きページの画像を作成するページ画像作成部と、
    前記ページ画像作成部が作成した前記見開きページの画像を視認可能とした見開きページを含む絵本を製作する絵本製作部と、を備え、
    前記複数個の興味対象候補は、前記あるカテゴリについて、幼児が興味を有する対象の候補であり、
    前記個人素材選択部は、前記素材記憶部に記憶された複数個の興味対象候補それぞれを表す絵に対応する語のうち、絵本が対象とする幼児が最初に発話した語又は前記幼児が誤って発話した語を取得し、
    前記ページ画像作成部は、前記個人素材選択部が選択した、前記幼児が最初に発話した語又は前記幼児が誤って発話した語を含む見開きページの画像を作成する
    絵本製作装置。
  6. 前記素材記憶部は、未修得語対象候補それぞれを表す絵を記憶し、
    前記個人素材選択部は、前記あるカテゴリについて、前記素材記憶部が記憶した複数個の興味対象候補それぞれを表す絵のうちの、対象者が興味を有する1個の対象である興味対象を表す絵を選択し、前記あるカテゴリについて、前記素材記憶部が記憶した複数個の未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない複数の語それぞれに対応する対象を表す絵である未修得語絵を選択し、
    前記ページ画像作成部は、前記個人素材選択部が選択した前記興味対象を表す絵と複数個の前記未修得語絵と、をさらに含む前記見開きページの画像を作成し、
    前記未修得語対象候補は、複数個の、絵本が対象とする幼児が発話できない語に対応する対象の候補である
    請求項5に記載の絵本製作装置。
  7. 前記個人素材選択部が選択する未修得語絵は、前記対象者が発話できない語の中からの選択された3個の語α、語β、語γそれぞれに対応する対象を表す絵αp、絵βp、絵γpであり、
    語αは、複数の語を含む第1のグループに属し、語βは、複数の語を含む第2のグループに属し、語γは、複数の語を含む第3のグループに属し、
    前記第1のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より小さく、
    前記第3のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢は、前記第2のグループに含まれる複数の語のいずれを修得する平均的な齢より大きい
    請求項6に記載の絵本製作装置。
  8. 前記素材記憶部が記憶した未修得語対象候補それぞれを表す絵のうちの、前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵の数が4以上の場合、前記個人素材選択部は、
    前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第1のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語αに対応する対象を表す絵αpとして選択し、
    前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第2のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語βに対応する対象を表す絵βpとして選択し、
    前記対象者が発話できない語に対応する対象を表す絵のうちの、前記第3のグループに含まれる複数の語のうちの1個を、前記語γに対応する対象を表す絵γpとして選択する
    請求項7に記載の絵本製作装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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