JP2021119830A - 遊技機 - Google Patents

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Teppei Kato
哲平 加藤
勇輝 平
Yuki Taira
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Abstract

【課題】いわゆる同時変動機能を有する遊技機において遊技興趣を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】本発明の遊技機は、第2変動で特定図柄が停止表示される場合であっても、所定の表示領域においては、当該第2変動に対応する第2演出が行われないことがある。そして、上記第2演出が行われなかった場合は、第1検知手段および第2検知手段の何れに遊技球が検知されたかによって、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを遊技者が認識できているか否かを判断し、認識できている場合と認識できていない場合とで互いに異なる演出(第1特殊演出、第2特殊演出)を行うこととしている。すなわち、第1検知手段によって遊技球が検知された場合は第1特殊演出を実行し、第2検知手段によって遊技球が検知された場合は第2特殊演出を実行することとしている。【選択図】図27

Description

本発明は、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
遊技盤面上(遊技領域)を流下する遊技球が入球可能な第1始動口および第2始動口が設けられた遊技機が知られている。このような遊技機では、第1始動口へ遊技球が入球する第1特別図柄の変動表示を行い、第2始動口へ遊技球が入球すると第2特別図柄の変動表示を行う。そして、何れかの特別図柄が大当り図柄で停止表示されると、大入賞口等の可変入球口が入球可能状態となる大当り遊技を実行可能となる。
近年では、このような遊技機として、上述した第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行する機能(いわゆる同時変動機能)を有する遊技機が提案されている(特許文献1)。
特開2007−175083号公報
しかしながら、上述した同時変動機能は遊技者にとって周知の技術であり、遊技興趣を十分に高めているとは言えないという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、いわゆる同時変動機能を有する遊技機において遊技興趣を高めることを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
前記第1変動と前記第2変動とが並行して実行されている場合であっても、所定の表示領域においては、前記第1演出および前記第2演出のうち何れか一方を選択して実行可能である遊技機において、
前記第2変動で特定図柄が停止表示されたことに基づいて、可変入球口が開放状態となる特定遊技を実行可能であり、
前記第2変動で特定図柄が停止表示された場合であって当該第2変動に対応する前記第2演出が前記所定の表示領域で行われなかった場合は、遊技球が第1検知手段に検知されることに基づいて第1特殊演出を実行可能であり、遊技球が第2検知手段に検知されることに基づいて第2特殊演出を実行可能である
ことを特徴とする。
また、本発明の遊技機は、
前記特定遊技は、前記第2変動で特定図柄が停止表示された後に遊技球が開始領域を通過することに基づいて実行されるものであり、
前記第2変動で特定図柄が停止表示されてから前記特定遊技が開始されるまでの期間中に遊技球が前記第1検知手段に検知されることに基づいて、前記第1特殊演出を実行可能であり、
前記第2変動で特定図柄が停止表示されてから前記特定遊技が開始されるまでの期間中に遊技球が前記第2検知手段に検知されることに基づいて、前記第2特殊演出を実行可能である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記開始領域は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が通過可能な位置に設けられており、
前記第1特殊演出としては、遊技球が前記第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出を実行可能である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記可変入球口は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が入球可能な位置に設けられており、
前記第1特殊演出としては、遊技球が前記第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出を実行可能である
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記可変入球口は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が通過可能な位置に設けられており、
前記第2特殊演出としては、前記特定遊技が行われることを示唆する演出を実行可能である
こととしてもよい。
本発明によれば、いわゆる同時変動機能を有する遊技機において、遊技興趣を高めることができる。
本実施例のパチンコ機1の正面図である。 本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。 本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。 本実施例のセグメント表示部50の構成を示す説明図である。 本実施例の大当り遊技の種類を示す説明図である。 本実施例の演出表示装置41の表示内容を例示する説明図である。 本実施例の遊技状態毎の「メイン演出」、「非メイン演出」を示す説明図である。 本実施例の「通常状態」における遊技の進行態様を示す説明図である。 本実施例の「確変状態」、「ラッシュ状態」における遊技の進行態様(右第1始動口25入球時)を示す説明図である。 本実施例の「確変状態」、「ラッシュ状態」における遊技の進行態様(第2始動口30入球時)を示す説明図である。 本実施例の大当り遊技終了後の遊技状態の遷移を示す説明図である。 本実施例の「確変状態」における遊技性を示す説明図である。 本実施例の「ラッシュ状態」における遊技性を示す説明図である。 本実施例の主制御基板200のCPU201によって実行される遊技制御処理を示すフローチャートである。 本実施例の変動パターン選択テーブルを概念的に示す説明図である。 本実施例の変動パターン選択テーブルの種類を示す説明図である。 本実施例のサブ制御基板220のCPU221によって実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 本実施例のサブ制御基板220のCPU221の受信コマンド等に対応する処理を示す説明図である。 本実施例の「非メイン演出」が実行される様子を示す説明図である。 本実施例の「通常状態」で「非メイン演出」が実行される条件を示す説明図である。 本実施例の「変化用処理」が行われる様子を示す説明図である。 本実施例のサブ制御基板220のCPU221によって実行される第2演出実行処理を示すフローチャートである。 その他の実施態様1の「禁止期間」を示す説明図である。 その他の実施態様3の「メイン演出」、「非メイン演出」が行われる様子を示す説明図である。 本実施例の「無効期間」、「有効期間」を示す説明図である。 本実施例の「無効期間」において演出が行われる様子を示す説明図である。 本実施例の「有効期間」において演出が行われる様子を示す説明図である。 変形例1の「無効期間」の長さおよび演出を示す説明図である。 変形例2の「大当り第1変動」が途中で終了される様子を示す説明図である。 変形例3のサブ制御基板220のCPU221によって実行される先読み演出実行処理を示すフローチャートである。 変形例3の先読み演出で示唆する内容を「メイン演出」の種類毎に示す説明図である。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明の実施例について説明する。尚、実施例において、特に断りがない限りは、パチンコ機(遊技機)正面に向かって右側を「右」と表現し、左側を「左」と表現する。
また、以下の実施例は次のような順序に従って説明する。
A.パチンコ機の装置構成:
A−1.装置前面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.制御回路の構成:
B.遊技の内容:
C.本実施例のパチンコ機1における遊技の進行態様:
C−1.通常状態における遊技の進行態様:
C−2.確変状態、ラッシュ状態における遊技の進行態様:
C−3.確変状態、ラッシュ状態の有利度合:
D.遊技制御処理:
E.演出制御処理:
F.第1演出と第2演出との関係:
F−1.メイン演出、非メイン演出:
F−2.非メイン演出の実行:
F−3.「大当り第2変動」に対応する第2演出:
F−4.その他の実施態様:
F−4−1.その他の実施態様1:
F−4−2.その他の実施態様2:
G.「ラッシュ状態」における第1演出(非メイン演出):
H.無効期間、有効期間:
I.変形例:
I−1.変形例1(無効期間における演出):
I−2.変形例2(第1大当り変動の外れ停止):
I−3.変形例3(先読み演出):
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aには合成樹脂製の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20(図2参照)の遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20のセグメント表示部を視認可能である。詳しくは後述するが、セグメント表示部とは、複数のLEDの組合せによって遊技に係る情報を表示する表示部である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの周縁部における右部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの周縁部における左部には左サイドランプ5cが設けられている。また、窓部4aの左右上方には上部スピーカー6aが設けられており、前面枠4の下方(後述する本体枠の下部前面)には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、パチンコ機1に対応して設けられたカードユニット60を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の奥側には発射装置ユニットが搭載されており、この発射装置ユニットには、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転角度が発射装置ユニットに伝達され、発射装置ユニットに内蔵された発射モーターが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
また、上皿部7の縁部には遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には遊技者による押込操作や回転操作が可能なジョグシャトル10bが設けられている。また、図示は省略するが、上皿部7の縁部であって演出ボタン10aの左側には方向ボタン10cが設けられている。方向ボタン10cは上下左右方向のそれぞれに対応する4個のボタン(上ボタン、下ボタン、左ボタン、右ボタン)から構成されている。これらの演出ボタン10aや、ジョグシャトル10b、方向ボタン10cは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
前面枠4の背面側には中枠および本体枠が設けられ、前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠に対して回動可能に軸支されており、中枠は、一端(図1における左側)が本体枠に対して回動可能に軸支されている。本体枠は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1はこの本体枠が島設備に取り付けられることで遊技ホールに設置される。中枠の前面側には遊技盤20が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠に対してパチンコ機1前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出された状態となる。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤20は中枠の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4aを通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者に視認されることとなる。
遊技領域21の略中央には周縁部に装飾が施された開口部である演出用開口部40が設けられており、この演出用開口部40の後方には液晶表示器によって構成された演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能であり、遊技者は、演出用開口部40を通して演出表示装置41の表示画面を視認することができる。
遊技領域21における演出用開口部40(演出表示装置41)の下方には、遊技球が入球可能な開口部の大きさが不変(一定)であり遊技球が常時入球可能な始動口である左第1始動口24が設けられている。左第1始動口24に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。左第1始動口24の内部の通路には左第1始動口センサー24s(図3参照)が設けられており、左第1始動口24に入球した遊技球を検知可能である。
また、遊技領域21における演出用開口部40(演出表示装置41)の右方には、遊技球が通過可能な普通図柄作動ゲート27が設けられており、普通図柄作動ゲート27の内部には、遊技球の通過を検知するゲートセンサー27s(図3参照)が設けられている。
また、普通図柄作動ゲート27の下方には、遊技球が入球可能な開口部(入球口)の大きさが不変(一定)であり遊技球が常時入球可能な始動口である第2始動口30が設けられている。第2始動口30に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第2始動口30の内部の通路には第2始動口センサー30s(図3参照)が設けられており、第2始動口30に入球した遊技球を検知可能である。
また、第2始動口30の下方には、略長方形状に開口された大入賞口28(いわゆる大当りアタッカー)が設けられている。大入賞口28は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉29(図中のハッチング部分)を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態(入球不能状態)と、開閉扉29がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。大入賞口28の内部の通路には大入賞口センサー28s(図3参照)が設けられており、大入賞口28に入球した遊技球を検知可能である。
大入賞口28の下方には、遊技盤20の前面から前方(遊技者側)に突出した入球口ユニット33が設けられている。入球口ユニット33の上面は、右側から左側にかけて下方へ傾斜しており、遊技球が右側から左側(パチンコ機1中央側)に転動可能な転動面34となっている。そして、この転動面34には、右第1始動口25が設けられている。この右第1始動口25は、パチンコ機1の前後方向に摺動可能(移動可能)な開閉扉26(図中のハッチング部分)を備えており、開閉扉26が前方側に摺動(移動)して遊技球が入球不能な閉鎖状態(入球不能状態)と、開閉扉26が後方側に摺動(移動)して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。右第1始動口25の内部には右第1始動口センサー25s(図3参照)が設けられており、右第1始動口25に入球した遊技球を検知可能である。尚、右第1始動口25は、左第1始動口24に対して、演出用開口部40の右方に設けられている点、閉鎖状態と開放状態とに変化可能である点が異なっているが、後述する第1特別図柄を変動表示させる点は同じである。
入球口ユニット33の転動面34には、右第1始動口25の他に、小入賞口35(いわゆる小当りアタッカー)が設けられている。この小入賞口35は、パチンコ機1の前後方向に摺動可能(移動可能)な開閉扉36(図中のハッチング部分)を備えており、開閉扉36が前方側に摺動(移動)して遊技球が入球不能な閉鎖状態(入球不能状態)と、開閉扉36が後方側に摺動(移動)して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。小入賞口35の内部には小入賞口センサー35s(図3参照)が設けられており、小入賞口35に入球した遊技球を検知可能である。小入賞口35は、右第1始動口25より下流側(左側、遊技球の流下方向の下流側)に設けられており、右第1始動口25に入球した遊技球は、小入賞口35に入球することはない。すなわち、右第1始動口25が開放状態であれば、転動面34に到達した遊技球は右第1始動口25に入球し、その後に遊技盤20の裏面側に導かれるので、小入賞口35に入球することはない。
右第1始動口25や小入賞口35に入球した遊技球は、入球口ユニット33の内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。入球口ユニット33の前壁は少なくとも一部が透明板によって形成されているので(光透過性を有しているので)、遊技者は入球口ユニット33の前壁を通して、右第1始動口25や小入賞口35に入球した遊技球が遊技盤20の裏面側に導かれる様子を視認可能である。
上述した各遊技装置の周辺には、一般入球口(図示省略)や、遊技球の流下経路に影響を与える風車型ホイール31、多数の障害釘(図示省略)が設けられている。また、遊技領域21の最下部にはアウト口32が設けられており、上述した左第1始動口24、第2始動口30、大入賞口28、右第1始動口25、小入賞口35、一般入球口の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口32から遊技盤20の裏側に排出される。
上述した左第1始動口24には、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域(第1領域)を流下する遊技球のみが入球可能である。これに対して、普通図柄作動ゲート27、第2始動口30、大入賞口28、右第1始動口25、小入賞口35には、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域(第2領域)を流下する遊技球のみが入球可能(または通過可能)である。
以下では、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「左打ち」とも表現し、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機1では、左第1始動口24、右第1始動口25に遊技球が入球した場合は3個の遊技球が遊技者に払い出される。また、第2始動口30に遊技球が入球した場合は1個の遊技球が遊技者に払い出される。また、大入賞口28、小入賞口35に遊技球が入球した場合は10個の遊技球が遊技者に払い出される。また、一般入球口に遊技球が入球した場合は5個の遊技球が遊技者に払い出される。
遊技盤20における遊技領域21の右下方には、LEDの組合せによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者に視認される。尚、セグメント表示部50の詳しい表示内容については、後述する「B.遊技の内容」欄において説明する。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されている。詳しくは、遊技の進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3における203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、左第1始動口24へ入球した遊技球を検知する左第1始動口センサー24sや、右第1始動口25へ入球した遊技球を検知する右第1始動口センサー25s、普通図柄作動ゲート27を通過した遊技球を検知するゲートセンサー27s、第2始動口30へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー30s、大入賞口28に入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、小入賞口35に入球した遊技球を検知する小入賞口センサー35sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、これらのセンサーなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応するコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、右第1始動口25に設けられた開閉扉26に開閉動作を行わせるための(右第1始動口25を開放状態、閉鎖状態にするための)右第1始動口ソレノイド25mや、大入賞口28に設けられた開閉扉29に開閉動作を行わせるための(大入賞口28を開放状態と閉鎖状態とにするための)大入賞口ソレノイド28m、小入賞口35に設けられた開閉扉36に開閉動作を行わせるための(小入賞口35を開放状態と閉鎖状態とにするための)小入賞口ソレノイド35m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、右第1始動口ソレノイド25m、大入賞口ソレノイド28m、小入賞口ソレノイド35m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228が接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対しては、出力画像や出力音声を指定するコマンドを送信し、ランプ制御基板226に対しては、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「ランプ5a〜5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信することによって、これらのランプを駆動する演出を行う。また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aや、ジョグシャトル10b、方向ボタン10c(以下「演出操作部10a,10b,10c」ともいう)に対する遊技者の操作を検知すると、該操作に対応する演出を行う。
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM235、音声ROM236を備えている。画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM235から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する音声データを音声ROM236から読み出す。そして、該音声データに基づく音声を、アンプ基板224を介して、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「スピーカー6a,6b」ともいう)から出力する。
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、この信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信した場合も、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には、遊技球を発射させるための発射モーター262や遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263等を有する発射装置ユニット261が接続されている。発射制御基板260は、タッチスイッチ263を介して遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知すると、発射モーター262を駆動することによって、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
B.遊技の内容 :
本実施例のパチンコ機1では次のように遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル9が回転されると、貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(左打ちを行ったり)、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(右打ちを行ったり)することができる。
<特別図柄の変動表示>
図2を用いて前述したように、左第1始動口24には左打ちされた遊技球が入球可能である。左打ちされた遊技球が左第1始動口24に入球し、その入球した遊技球が左第1始動口センサー24sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて「大当り」、「外れ」の何れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第1特別図柄(本明細書では「第1特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。
また、図2を用いて前述したように、右第1始動口25には右打ちされた遊技球が入球可能である。右打ちされた遊技球が右第1始動口25に入球し、その入球した遊技球が右第1始動口センサー25sにより検知された場合も、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて「大当り」、「外れ」の何れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第1特別図柄(第1特図)を変動表示させた後に停止表示させる。すなわち、本実施例のパチンコ機1では、遊技球が左第1始動口24および右第1始動口25(これらの始動口を特に区別しない場合は本明細書ではこれらをまとめて「第1始動口24,25」とも表現する)の何れに入球した場合であっても、第1特図を変動表示させる。尚、本明細書では、第1始動口24,25に遊技球が入球したことに基づく大当り判定を「第1特図についての大当り判定」ともいう。
一方、図2を用いて前述したように、第2始動口30には右打ちされた遊技球が入球可能である。右打ちされた遊技球が第2始動口30に入球し、その入球した遊技球が第2始動口センサー30sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて「大当り」、「小当り」、「外れ」の何れであるかを判定する大当り判定(本明細書では「第2特図についての大当り判定」ともいう)を行う。すなわち、上述した第1特図についての大当り判定では、「大当り」、「外れ」の何れであるかを判定するのに対して、第2特図についての大当り判定では、「大当り」、「小当り」、「外れ」の何れであるかを判定する。そして、第2特図についての大当り判定の結果に基づいて、第2特別図柄(本明細書では「第2特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。ここで、第1特図、第2特図について説明する。
図4は、セグメント表示部50を拡大して示す説明図である。前述したように、セグメント表示部50は遊技盤20における遊技領域21の右下方に設けられており(図2参照)、遊技者は前面枠4の小窓部4c(図1参照)を通してセグメント表示部50を視認可能である。図4に示すように、セグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52が設けられており、これらの表示部にはそれぞれ9個のLEDが配置されている。第1特図および第2特図(本明細書では、これらを特に区別をしない場合は、まとめて「特別図柄」という)は、それぞれの表示部において、9個のLEDのうち点灯するLEDを切り換えることによって変動表示され、9個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、第1特図として、200種類の大当り図柄(大当り図柄101〜300)と、1種類の外れ図柄(外れ図柄302)を停止表示可能であり、第2特図として、200種類の大当り図柄(大当り図柄401〜600)と、1種類の小当り図柄601と、1種類の外れ図柄(外れ図柄602)を停止表示可能である。これらの図柄の種類は、点灯するLEDの組合せの相違によって識別可能である。
第1特図についての大当り判定の結果が「大当り」である場合は、第1特図が大当り図柄101〜300の何れかで停止表示され、第1特図についての大当り判定の結果が「外れ」である場合は、第1特図が外れ図柄302で停止表示される。
また、第2特図についての大当り判定の結果が「大当り」である場合は、第2特図が大当り図柄401〜600の何れかで停止表示され、第2特図についての大当り判定の結果が「小当り」である場合は、第2特図が小当り図柄601で停止表示され、第2特図についての大当り判定の結果が「外れ」である場合は、第2特図が外れ図柄602で停止表示される。
特別図柄(第1特図または第2特図)を大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れかで停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の「確定表示時間」が経過するまで維持する表示(本明細書では「確定表示」ともいう)を行う。
<特別図柄の保留>
遊技球が第1始動口24,25に入球すると、上述したように第1特図についての大当り判定や変動表示が行われる。もっとも、これらの大当り判定や変動表示は、遊技球が第1始動口24,25に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第1特図保留として一旦記憶する(第1特図についての大当り判定や変動表示の開始が保留される)。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第1特図保留に基づいて大当り判定や第1特図の変動表示を行う。
このような第1特図保留は4個を上限として記憶される。第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)は、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53に表示される。すなわち、図4に示すように、第1特図保留表示部53には2個のLEDが配置されており、この第1特図保留表示部53では、2個のLEDのうち両方を消灯することで第1特図保留数が0個であることを示し、1個のLEDを点灯することで第1特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第1特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第1特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第1特図保留数が4個であることを示す。
また、遊技球が第2始動口30に入球すると、上述したように第2特図についての大当り判定や変動表示が行われる。もっとも、これらの大当り判定や変動表示も、遊技球が第2始動口30に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第2特図保留として一旦記憶する(第2特図についての大当り判定や変動表示の開始が保留される)。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第2特図保留に基づいて大当り判定や第2特図の変動表示を行う。
このような第2特図保留も4個を上限として記憶される。第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)は、セグメント表示部50の第2特図保留表示部54に表示される。すなわち、図4に示すように、第2特図保留表示部54にも2個のLEDが配置されており、この第2特図保留表示部54では、2個のLEDのうち両方を消灯することで第2特図保留数が0個であることを示し、1個のLEDを点灯することで第2特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第2特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第2特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第2特図保留数が4個であることを示す。
尚、本実施例のパチンコ機1では、第1特図の変動表示と、第2特図の変動表示とを並行して実行可能である(いわゆる「同時変動機能」を備えている)。例えば、第1特図の変動表示中であっても第2特図の変動表示を開始することが可能であり、第2特図の変動表示中であっても第1特図の変動表示を開始することが可能である。
<遊技状態>
本実施例のパチンコ機1では、遊技状態として、「大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態」と「右第1始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態」とが適宜設定される。これらのうち「大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態」は「低確率状態」または「高確率状態」に設定される。「低確率状態」は、大当り判定において大当りと判定される確率(本明細書では「大当り確率」ともいう)が低い(約300分の1の確率である)状態であり、「高確率状態」は、大当り判定において大当りと判定される確率(大当り確率)が高い(約120分の1の確率である)状態である。この大当り確率は、第1特図と第2特図とで同じである。また、第2特図についての大当り判定で「小当り」と判定される確率(本明細書では「小当り確率」ともいう)は、遊技状態に拘わらず、約6分の1である。
また、「右第1始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態」は「非電サポ状態」または「電サポ状態」に設定される。「非電サポ状態」は、右第1始動口25への遊技球の入球頻度が低い状態であり、「電サポ状態」は、右第1始動口25への遊技球の入球頻度が「非電サポ状態」よりも高い状態である。
セグメント表示部50には、上述した電サポ状態中であることを示す電サポ表示部58が設けられている。すなわち、図4に示すように、電サポ表示部58には、3個のLEDが配置されており、電サポ状態中は、この3個のLEDを点灯することによって電サポ状態中であることを遊技者に示す。また、図4に示すように、セグメント表示部50には、右打ちを行うことを示す右打ち表示部59が設けられている。詳しくは後述するが、本実施例のパチンコ機1では、電サポ状態中は右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。そこで、電サポ状態中は、右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって右打ちを行うことを遊技者に促す。
尚、「大当り判定において大当りと判定される確率に係る遊技状態(低確率状態、高確率状態)」と「第2始動口30への遊技球の入球頻度に係る遊技状態(非電サポ状態、電サポ状態)」は、併せて設定される。詳しくは、本実施例のパチンコ機1の遊技状態は、「低確率状態且つ非電サポ状態」、「高確率状態且つ電サポ状態」、「高確率状態且つ非電サポ状態」の何れかに設定される。本明細書では、「低確率状態且つ非電サポ状態」を「通常状態」とも表現し、「高確率状態且つ電サポ状態」を「確変状態」とも表現し、「高確率状態且つ非電サポ状態」を「ラッシュ状態」とも表現する。
<大当り遊技>
第1特図または第2特図が何れかの大当り図柄で停止表示(確定表示)された場合は、「無効期間(例えば5秒間の期間)」を介して「有効期間(例えば無制限の期間)」が開始される。そして、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球すると、大当り遊技が開始される。この大当り遊技では、大入賞口28(いわゆる大当りアタッカー)が開放状態となるラウンド遊技が複数回行われる。このように本実施例のパチンコ機1では、大当り図柄が停止表示されても、直ぐには大当り遊技は開始されずに、その後に開始される「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球すると、大当り遊技が開始される。尚、「無効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球しても、大当り遊技は開始されない。
図2を用いて前述したように、大入賞口28には右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中は右打ちが行われることとなる。そこで、大当り遊技中も、電サポ状態中と同様に、セグメント表示部50の右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって右打ちを行うことを遊技者に促す。
本実施例のパチンコ機1では、上述した大当り遊技として、「確変当り」と「ラッシュ当り」との2種類の大当り遊技を実行可能である。これらの大当り遊技は何れも、7回のラウンド遊技が行われる点では共通するが、終了後に設定される遊技状態の種類が互いに異なっている。すなわち、「確変当り」は、終了後に「確変状態(高確率状態且つ電サポ状態)」が設定される大当り遊技であり、「ラッシュ当り」は、終了後に「ラッシュ状態(高確率状態且つ非電サポ状態)」が設定される大当り遊技である。尚、1回のラウンド遊技では、遊技球が10個入球するまで、あるいは、30秒が経過するまで、大入賞口28が開放状態となる。
「確変当り」、「ラッシュ当り」のうち何れの大当り遊技が行われるかは、大当り図柄が停止表示された際の遊技状態や、停止表示された大当り図柄の種類によって決定される。詳しくは、図5(a)に示すように、「通常状態(低確率状態且つ非電サポ状態)」においては、第1特図が大当り図柄101〜180の何れかで停止表示された場合は「確変当り」が行われ、第1特図が大当り図柄181〜300で停止表示された場合は「ラッシュ当り」が行われる。また、第2特図が大当り図柄401〜480の何れかで停止表示された場合は「確変当り」が行われ、第2特図が大当り図柄481〜600で停止表示された場合は「ラッシュ当り」が行われる。つまり、「通常状態」において第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示された場合は、40%の確率で「確変当り」が行われ、60%の確率で「ラッシュ当り」が行われることとなる。
一方、図5(b)に示すように、「確変状態」および「ラッシュ状態」においては、第1特図が大当り図柄101〜200の何れかで停止表示された場合は「確変当り」が行われ、第1特図が大当り図柄201〜300で停止表示された場合は「ラッシュ当り」が行われる。つまり、「確変状態」および「ラッシュ状態」において第1特図が大当り図柄で停止表示された場合は、50%の確率で「確変当り」が行われ、50%の確率で「ラッシュ当り」が行われることとなる。また、第2特図が大当り図柄で停止表示された場合は、その大当り図柄が何れの種類であっても「ラッシュ当り」が行われる。つまり、「確変状態」および「ラッシュ状態」において第2特図が大当り図柄で停止表示された場合は、100%の確率で「ラッシュ当り」が行われることとなる。
上述した大当り遊技の実行中は、右打ちを行う必要があるので(大入賞口28に遊技球を入球させることが遊技者にとって有益であるので)、セグメント表示部50(図4参照)の右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって、右打ちを行うことを遊技者に促す。
<小当り遊技>
第2特図は、上述した大当り図柄の他にも小当り図柄(小当り図柄601)で停止表示されることがある。第2特図が小当り図柄(小当り図柄601)で停止表示された場合は、小入賞口35(小当りアタッカー)が1600m秒だけ開放状態となる小当り遊技が行われる。
<普通図柄の変動表示、普図当り遊技、普通図柄の保留>
図2を用いて前述したように、普通図柄作動ゲート27は右打ちされた遊技球が通過可能である。右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過し、その遊技球がゲートセンサー27sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する普図当り判定乱数)を取得し、該判定乱数に基づいて普図当りであるか外れであるかを判定する普図当り判定を行う。そして、この普図当り判定の結果に基づいて、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる。
図4に示すように、セグメント表示部50には、普通図柄を表示する普図表示部56が設けられており、普図表示部56には2個のLEDが配置されている。普通図柄は、普図表示部56において、2個のLEDのうち点灯するLEDを切り換えることによって変動表示され、2個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、普通図柄として、2個のLEDのうち左のLEDを点灯させた普図当り図柄と、右のLEDを点灯させた普図外れ図柄の2種類の図柄を停止表示可能である。普図当り判定の結果が普図当りである場合は普通図柄が普図当り図柄で停止表示され、普図当り判定の結果が普図外れである場合は普通図柄が普図外れ図柄で停止表示される。
こうして普通図柄を当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(確定表示)を行う。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、右第1始動口25が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われる。
上述した非電サポ状態(通常状態、ラッシュ状態)や電サポ状態(確変状態)は、普図当り判定で普図当りとされる確率(本明細書では「普図当り確率」ともいう)、普通図柄の変動時間、1回の普図当り遊技における右第1始動口25の開放時間を、互いに異ならせることによって設定される。
詳しくは、普図当り確率は、非電サポ状態(通常状態、ラッシュ状態)においては約100分の1であり、電サポ状態(確変状態)においては約100分の99である。また、普通図柄の変動時間は、非電サポ状態(通常状態、ラッシュ状態)においては約5秒であり、電サポ状態(確変状態)においては約1秒である。また、1回の普図当り遊技における右第1始動口25の開放時間は、非電サポ状態(通常状態、ラッシュ状態)においては約0.2秒であり、電サポ状態(確変状態)においては約4.5秒である。
従って、非電サポ状態(通常状態、ラッシュ状態)は、右第1始動口25が開放状態となる頻度が低くなり、右第1始動口25への遊技球の入球頻度も低くなる。これに対して、電サポ状態(確変状態)は、右第1始動口25が開放状態となる頻度が高くなり、右第1始動口25への遊技球の入球頻度も高くなる。
遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、普図当り判定や普通図柄の変動表示が行われるものの、これらの普図当り判定や変動表示は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を普図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した普図保留に基づいて普図当り判定や普通図柄の変動表示を行う。このような普図保留も4個を上限として記憶される。普図保留の記憶数(普図保留数)は、セグメント表示部50の普図保留表示部57に表示される。すなわち、図4に示すように、普図保留表示部57には2個のLEDが配置されており、この普図保留表示部57では、2個のLEDのうち両方を消灯することで普図保留数が0個であることを示し、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで普図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで普図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで普図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで普図保留数が4個であることを示す。
<各種演出>
上述したような遊技を行うための処理は、主に主制御基板200のCPU201によって行われる。本実施例のパチンコ機1では、上述したような遊技に合わせて種々の演出を実行可能である。このような演出を行うための処理は、主にサブ制御基板220のCPU221によって行われる。
本実施例のパチンコ機1では、このような演出として、第1特図の変動表示(本明細書では「第1変動」ともいう)に対応する演出や、第2特図の変動表示(本明細書では「第2変動」ともいう)に対応する演出を実行可能である。
第1変動に対応する演出(本明細書では「第1演出」ともいう)としては、例えば、第1変動の開始タイミングと同期して3つの装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を開始させ、第1変動の終了タイミング(第1特図の停止表示タイミング)と同期して装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を終了する演出を実行する。本実施例のパチンコ機1では、装飾図柄41a,41b,41cとして「1」〜「9」までの9つの数字を示す「赤色」の図柄を表示可能である。
尚、「第1演出(第1変動に対応する演出)」としては、上述した装飾図柄41a,41b,41cを変動表示させる演出以外にも、種々のキャラクター画像を表示する演出や、種々の動画を再生する演出なども実行可能である。
一方、第2変動に対応する演出(本明細書では「第2演出」ともいう)としては、例えば、第2変動の開始タイミングと同期して3つの装飾図柄42a,42b,42cの変動表示を開始させ、第2変動の終了タイミング(第2特図の停止表示タイミング)と同期して装飾図柄42a,42b,42cの変動表示を終了する演出を実行する。本実施例のパチンコ機1では、装飾図柄42a,42b,42cとして「1」〜「9」までの9つの数字を示す「青色」の図柄を表示可能である。
尚、「第2演出(第2変動に対応する演出)」としても、装飾図柄42a,42b,42cを変動表示させる演出以外に、種々のキャラクター画像を表示する演出や、種々の動画を再生する演出なども実行可能である。
図6(a)には、3つの装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)が一斉に変動表示している様子が示されている。つまり、第1演出(第2演出)が実行されている様子が示されている。変動表示(第1演出または第2演出)が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、初めに左装飾図柄41a(42a)が停止表示され、次に右装飾図柄41c(42c)が停止表示され、最後に中装飾図柄41b(42b)が停止表示される。これら演出表示装置41で停止表示される3つの装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)の組合せは、前述した第1特図表示部51(第2特図表示部52)にて停止表示される第1特図(第2特図)と対応するように構成されている。例えば、第1特図(第2特図)が大当り図柄で停止表示される場合は、演出表示装置41の3つの装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)が同じ図柄となる図柄組合せ(以下「ゾロ目」ともいう)で停止表示される。また、第1特図が外れ図柄で停止表示される場合(第2特図が外れ図柄または小当り図柄で停止表示される場合)は、3つの装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)は同じ図柄で揃わない図柄組合せ(以下「バラケ目」ともいう)で停止表示される。尚、停止表示された装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)は、第1特図(第2特図)の確定表示時間が経過するまで停止表示された状態となる(確定表示される)。
このように、第1特図表示部51に表示される第1特図(第2特図表示部52に表示される第2特図)と、演出表示装置41に表示される3つの装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)とは、表示内容が互いに対応しており、変動表示中の第1特図(第2特図)が停止表示する際には、3つの装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)も停止表示するようになっている。しかも、図2に示すように、演出表示装置41は、セグメント表示部50の第1特図表示部51(第2特図表示部52)よりも目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置41の画面を視認しながら遊技を行うことが通常である。従って、図6(b)に示すように、例えば、演出表示装置41の表示画面上で初めに停止表示される左装飾図柄41a(42a)と、続いて停止表示される右装飾図柄41c(42c)とが同じ図柄であった場合には、「最後に停止表示される中装飾図柄41b(42b)も同じ図柄で停止するのではないか(大当り図柄が停止表示されるのではないか)」と、遊技者は装飾図柄41a,41b,41cの変動表示(装飾図柄42a,42b,42c)を注視することになる。このように、複数の装飾図柄のうち一の装飾図柄を除いた装飾図柄を同じ図柄(ゾロ目となり得る態様)で停止させて該一の装飾図柄を変動表示させた状態で行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。
ここで、本実施例のパチンコ機1では、第1変動(第1特図の変動表示)と、第2変動(第2特図の変動表示)とを並行して実行可能である(いわゆる「同時変動機能」を備えている)。例えば、第1変動の実行中であっても第2変動を開始可能であり、第2変動の実行中であっても第1変動を開始可能である。
もっとも、このような同時変動機能に合わせて第1演出と第2演出とを同時に実行することとすると、演出が煩雑になってしまい、遊技者にとって演出の内容が認識し難いものとなってしまう虞がある。そこで、本実施例のパチンコ機1では、第1演出および第2演出のうち主に実行する演出(本明細書では「メイン演出」ともいう)を予め設定している。そして、少なくとも「特定表示領域(例えば、演出表示装置41の表示画面の中央領域、目立つ領域)」においては、第1変動と第2変動とが並行して実行されている場合であっても、第1演出および第2演出のうち「メイン演出」のみを実行することとしている。
例えば、第1演出が「メイン演出」であれば、少なくとも「特定表示領域」においては、第1変動と第2変動とが並行して実行されている場合であっても、第1演出のみを実行することとしている。これに対して、第2演出が「メイン演出」であれば、少なくとも「特定表示領域」においては、第1変動と第2変動とが並行して実行されている場合であっても、第2演出のみを実行することとしている。
尚、このような場合においては、第1演出および第2演出のうち「メイン演出」ではない演出(本明細書では「非メイン演出」ともいう)は全く行わないこととしてもよいが、これに限らず、「特定表示領域」と異なる領域(本明細書では「非特定表示領域」ともいう)において「非メイン演出」を実行することとしてもよい。
例えば、第1演出が「メイン演出」であり第2演出が「非メイン演出」である場合は、第1演出については「特定表示領域」で実行し、第2演出については、全く行わないこととしてもよいし、「非特定表示領域」で実行することとしてもよい。
また、第2演出が「メイン演出」であり第1演出が「非メイン演出」である場合は、第2演出については「特定表示領域」で実行し、第1演出については、全く行わないこととしてもよいし、「非特定表示領域」で実行することとしてもよい。
尚、「非特定表示領域」としては、「特定表示領域」よりも目立たない領域であればよく、演出表示装置41の表示画面の右上隅領域や、「特定表示領域」よりも小さな表示領域などを採用することができる。
第1演出および第2演出のうち何れを「メイン演出」とするかは、遊技状態に応じて設定されている。詳しくは、図7に示すように、「通常状態」あるいは「確変状態」が設定されている場合は第1演出が「メイン演出」であり、「ラッシュ状態」が設定されている場合は第2演出が「メイン演出」である。この理由については後に詳しく説明する。
また、「特定表示領域」であっても「非メイン演出」が実行されることがある。詳しくは、第1演出が「メイン演出」であり第2演出が「非メイン演出」であっても、所定の条件が成立すると「特定表示領域」で第2演出(非メイン演出)が実行される。また、第2演出が「メイン演出」であり第1演出が「非メイン演出」であっても、所定の条件が成立すると「特定表示領域」で第1演出(非メイン演出)が実行される。これらのことについても後に詳しく説明する。
尚、演出表示装置41の表示画面上の下部には、第1特図保留数を示すための第1保留表示領域41dと、第2特図保留数を示すための第2保留表示領域41eとが設定されている。本実施例のパチンコ機1では、第1保留表示領域41dに第1特図保留数と同数の「保留図柄(図中、小さい円形の図柄)」を表示することで第1特図保留数(上限数は4個)を示し、第2保留表示領域41eに第2特図保留数(上限数は4個)と同数の「保留図柄」を表示することで第2特図保留数を示す。従って、図6に示す例では、第1特図保留数が4個であり、第2特図保留数が4個であることが示されている。尚、当然ながら、演出表示装置41の表示画面上に表示された保留図柄によって示される保留数と、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53および第2特図保留表示部54にて示される保留数とは一致する。
C.本実施例のパチンコ機1における遊技の進行態様 :
本実施例のパチンコ機1では主に次のような態様で遊技が進行される。
C−1.通常状態における遊技の進行態様 :
「通常状態」では、「左打ち」を行うことによって、左第1始動口24への入球を狙う遊技が主に行われる。図8に示すように、「左打ち」を行うことによって左第1始動口24に遊技球が入球すると(ev.1)、第1変動(第1特図の変動表示)が行われる(ev.2)。「通常状態」は低確率状態であるので、第1特図についての大当り判定では約300分の1の確率で「大当り」と判定される。従って、ほとんどの場合は、第1特図は外れ図柄で停止表示される(ev.3)。このような第1変動を繰り返しているうちに、第1特図についての大当り判定で「大当り」と判定されると、第1特図が大当り図柄で停止表示される(ev.4)。大当り図柄が停止表示(確定表示)された場合は、「無効期間(例えば5秒間の期間)」を介して「有効期間(例えば無制限の期間)」が開始される。そして、有効期間中に遊技球が第2始動口30に入球すると(ev.5)、大当り遊技が開始される(ev.6)。ここで、第2始動口30は、右打ちされた遊技球が入球可能な領域に設けられているので、有効期間中は右打ちが行われることとなる。また、大入賞口28(いわゆる大当りアタッカー)も、右打ちされた遊技球が入球可能な領域に設けられているので、大当り遊技中は右打ちが行われることとなる。
大当り遊技が終了すると、停止表示された大当り図柄の種類(実行された大当り遊技の種類)に応じて、40%の確率で「確変状態(ev.7)」が設定され、60%の確率で「ラッシュ状態(ev.8)」が設定される(図5(a)参照)。こうして「確変状態(ev.7)」、「ラッシュ状態(ev.8)」の何れかが設定された場合は、次のような態様で遊技が進行される。
C−2.確変状態、ラッシュ状態における遊技の進行態様 :
「確変状態」、「ラッシュ状態」では、「右打ち」を行うことによって右第1始動口25、第2始動口30への入球を狙う遊技が主に行われる。
図9に示すように、「右打ち」を行うことによって右第1始動口25に遊技球が入球すると(ev.11)、第1変動(第1特図の変動表示)が行われる(ev.12)。「確変状態」および「ラッシュ状態」は何れも高確率状態であるので、第1特図についての大当り判定では約120分の1の確率で「大当り」と判定される。従って、低確率状態である「通常状態」よりも高い確率で「大当り」と判定されることとなる。
第1特図についての大当り判定で「大当り」と判定されると、大当り図柄が停止表示される(ev.14)。大当り図柄が停止表示(確定表示)された場合は、「無効期間(例えば5秒間の期間)」を介して「有効期間(例えば無制限の期間)」が開始される。そして、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球すると(ev.15)、大当り遊技が開始される(ev.16)。ここで、第2始動口30は、右打ちされた遊技球が入球可能な領域に設けられているので、有効期間中も右打ちが行われることとなる。また、大入賞口28(いわゆる大当りアタッカー)も、右打ちされた遊技球が入球可能な領域に設けられているので、大当り遊技中も右打ちが行われることとなる。
大当り遊技が終了すると、停止表示された大当り図柄の種類(実行された大当り遊技の種類)に応じて、50%の確率で「確変状態(ev.17)」が設定され、50%の確率で「ラッシュ状態(ev.18)」が設定される(図5(b)参照)。
一方、図10に示すように、「右打ち」を行うことによって第2始動口30に遊技球が入球すると(ev.21)、第2変動(第2特図の変動表示)が行われる(ev.22)。「確変状態」および「ラッシュ状態」は何れも高確率状態であるので、第2特図についての大当り判定でも約120分の1の確率で「大当り」と判定される。従って、低確率状態である「通常状態」よりも高い確率で「大当り」と判定されることとなる。
第2特図についての大当り判定で「大当り」と判定されると、第2特図が大当り図柄で停止表示される(ev.24)。大当り図柄が停止表示(確定表示)された場合は、「無効期間(例えば5秒間の期間)」を介して「有効期間(例えば無制限の期間)」が開始される。そして、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球すると(ev.25)、大当り遊技が開始される(ev.26)。ここで、第2始動口30は、右打ちされた遊技球が入球可能な領域に設けられているので、有効期間中も右打ちが行われることとなる。また、大入賞口28(いわゆる大当りアタッカー)も、右打ちされた遊技球が入球可能な領域に設けられているので、大当り遊技中も右打ちが行われることとなる。
大当り遊技が終了すると、100%の確率で「ラッシュ状態(ev.28)」が設定される。すなわち、第2特図が大当り図柄で停止表示された場合(第2変動が行われる場合)は、第1特図が大当り図柄で停止表示された場合(第1変動が行われる場合)よりも高い確率で「ラッシュ状態」が設定される。
また、第2特図についての大当り判定では約6分の1の確率で「小当り」と判定される。第2特図についての大当り判定で「小当り」と判定された場合は、第2特図が小当り図柄で停止表示され(ev28)、小入賞口35(いわゆる小当りアタッカー)が開放状態となる小当り遊技が行われる(ev29)。尚、小当り遊技が行われた場合は遊技状態が移行することはない。すなわち、「確変状態」で小当り遊技が開始された場合は、当該小当り遊技終了後も「確変状態」が設定されたままとなり、「ラッシュ状態」で小当り遊技が開始された場合は、当該小当り遊技終了後も「ラッシュ状態」が設定されたままとなる。
以上のように、本実施例のパチンコ機1では、大当り遊技が終了した際に遊技状態(確変状態、ラッシュ状態)が設定される。本実施例のパチンコ機1では、これ以外にも、直前の大当り遊技が終了してからの第1変動と第2変動との合計回数(本明細書では「大当り後変動回数」ともいう)が所定の回数に達すると、新たな遊技状態が設定されることが(遊技状態が移行することがある)。
詳しくは、図11(a)に示すように、「確変当り」が終了することで「確変状態」が設定された場合は、「大当り後変動回数」が100回に達すると「確変状態」に代えて「ラッシュ状態」が設定され(確変状態からラッシュ状態に移行し)、「大当り後変動回数」が150回に達すると「ラッシュ状態」に代えて「通常状態」が設定される(ラッシュ状態から通常状態に移行する)。
また、図12(a)に示すように、「ラッシュ当り」が終了することで「ラッシュ状態」が設定された場合は、「大当り後変動回数」が150回に達すると「ラッシュ状態」に代えて「通常状態」が設定される(ラッシュ状態から通常状態に移行する)。
尚、「確変状態(高確率状態且つ電サポ状態)」から「ラッシュ状態(高確率状態且つ非電サポ状態)」への移行は、電サポ状態に代えて非電サポ状態を設定することで実現され、「ラッシュ状態(高確率状態且つ非電サポ状態)」から「通常状態(低確率状態且つ非電サポ状態)」への移行は、高確率状態に代えて低確率状態を設定することで実現される。
C−3.確変状態、ラッシュ状態の有利度合 :
ここで、上述したように「確変状態」および「ラッシュ状態」では、右打ちが行われることから、第2始動口30にも遊技球が入球することがあり、この場合は第2特図についての大当り判定が行われる。そして、この第2特図についての大当り判定が行われる場合は、約6分の1の確率で「小当り」と判定されて小当り遊技が行われる。
従って、「確変状態」および「ラッシュ状態」では、図12および図13の上段に示すように小当り遊技が頻繁に行われる(頻繁に小入賞口35に遊技球が入球する)こととなる。そして、小当り遊技が頻繁に行われるのであるから、「確変状態」および「ラッシュ状態」では、遊技者に多くの遊技球が払い出されるように感じられる。
もっとも、小入賞口35は、右第1始動口25よりも下流側(左側、遊技球の流下方向の下流側)に設けられており(図2参照)、右第1始動口25に入球した遊技球は小入賞口35に到達(入球)することはない。このため、図12の中段に示すように、電サポ状態である「確変状態」では、右第1始動口25が頻繁に開放状態になり(遊技球は右第1始動口25に頻繁に入球することとなり)、遊技球が小入賞口35に到達し難くなる。このため、図12の下段に示すように、「確変状態」では、小当り遊技が行われても、遊技球が小入賞口35に入球する頻度は低く(入球し難く)、遊技者が打ち出した(発射された)遊技球よりも多くの遊技球が払い出されることはない(持ち球は増加しない)。
これに対して、図13の中段に示すように、非電サポ状態である「ラッシュ状態」では、右第1始動口25は頻繁には開放状態にはならないので、(少なくとも確変状態よりは)遊技球が小入賞口35に到達し易くなる。このため、図13の下段に示すように、「ラッシュ状態」では、小当り遊技中に遊技球が小入賞口35に入球する頻度が(少なくとも確変状態よりは)高く(入球し易く)、遊技者が打ち出した(発射された)遊技球よりも多くの遊技球が払い出されることとなる(持ち球が増加する)。すなわち、「ラッシュ状態」は、「確変状態」よりも小当り遊技の恩恵(遊技球の払い出し)を受け易い遊技者にとって有利な状態である。ひいては、「ラッシュ状態」が設定される「ラッシュ当り」は、「確変状態」が設定される「確変当り」よりも遊技者にとって有利な大当り遊技である。
従って、右打ちが行われる「確変状態」および「ラッシュ状態」では、次のような遊技性が実現されることとなる。すなわち、「確変状態」および「ラッシュ状態」においては、第2変動が行われる場合は第1変動が行われる場合よりも高い確率で「ラッシュ状態」が設定される(ラッシュ当りが行われる)。このため、「確変状態」および「ラッシュ状態」においては、遊技者に対して、第1変動よりも第2変動が行われることを期待させるという遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、図11(a)(b)を用いて前述したように、「確変当り」が行われて「確変状態」が設定された場合であっても、「ラッシュ当り」が行われて「ラッシュ状態」が設定された場合であっても、「大当り後変動回数」が150回に達すると、低確率状態である(確変状態やラッシュ状態よりも遊技者にとって不利な)「通常状態」が設定されてしまう。このため、遊技者に対して、「大当り後変動回数」が150回に達する前に大当り遊技が行われること(特別図柄が大当り図柄で停止表示されること)を期待させるという遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、図11(a)を用いて前述したように、「確変当り」が行われて「確変状態」が設定された場合は、「大当り後変動回数」が100回に達すると、「確変状態」よりも遊技者にとって有利な「ラッシュ状態」が設定される。このため、遊技者に対して、上述のように「大当り後変動回数」が150回に達する前に大当り遊技が行われることを期待させつつも、「大当り後変動回数」が100回に達することで「確変状態」が設定されること(大当り後変動回数が100回に達するまでは大当り遊技が行われないこと)を期待させるという遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、上述した実施例では、「確変当り」が行われて「確変状態」が設定された場合は、「大当り後変動回数」が100回に達すると「ラッシュ状態」が設定されることとした。この「ラッシュ状態」が設定される「大当り後変動回数」は100回に限らず、複数種類の中から選択されることとしてもよい。例えば、「確変当り」の開始契機となった大当り図柄が第1図柄であった場合は、「大当り後変動回数」が「50回(第1回数)」となったら「ラッシュ状態」を設定することとし、「確変当り」の開始契機となった大当り図柄が第2図柄であった場合は、「大当り後変動回数」が「70回(第2回数)」となったら「ラッシュ状態」を設定することとしてもよい。このような構成とした場合は、「ラッシュ状態」が設定される「大当り後変動回数」がより少ない方が「ラッシュ状態」がより長い期間設定される(より早い時期から開始される)こととなる。このため、遊技者に対して、「ラッシュ状態」が設定される「大当り後変動回数」がより少ないことを期待させるという遊技性を実現することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
ここで、本実施例のパチンコ機1では、「通常状態」においては左打ちを行わせることを目的としている。もっとも、「通常状態」であっても右打ちを行えば第2始動口30に入球させることが可能であり、第2始動口30に入球した場合は高い確率(約6分の1の確率)で小当り遊技が行われる。このため、「通常状態」においても右打ちが行われる虞がある。そこで、本実施例のパチンコ機1では、「通常状態」においては第2特図の変動時間(第2変動の実行時間)を極めて長くしている(例えば10分としている)。こうすると、第2始動口30に入球しても小当り遊技がなかなか行われないので(第2特図がなかなか停止表示されないので)、「通常状態」において右打ちが行われることを抑制することができる。また、「通常状態」において右打ちが行われると、左打ちを行うことを遊技者に促す警報音(アラーム音)の出力や警告の表示を行うこととしている。このことによっても、「通常状態」において右打ちが行われることを抑制することができる。
D.遊技制御処理 :
上述したような遊技の進行は、主制御基板200のCPU201が遊技制御処理を実行することによって実現される。以下では、この遊技制御処理について、図14に示すフローチャートを用いて説明する。遊技制御処理は、主制御基板200のCPU201によって、所定周期毎に(例えば4msec毎に発生するタイマ割り込みに基づいて)行われる。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
<出力処理>
図14に示すように、主制御基板200のCPU201は遊技制御処理を開始すると先ず、出力処理(S100)を行う。本実施例のパチンコ機1では、後述する各種処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドをRAM203に確保された出力バッファに記憶する。出力処理(S100)では、このように出力バッファに記憶された各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する処理が行われる。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に対応する演出の制御が行われることになり、払出制御基板240では、払出モーター243の駆動制御(遊技球の払い出し)が行われることとなる。
<入力処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、入力処理(S200)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、左第1始動口24、右第1始動口25、第2始動口30、小入賞口35、大入賞口28、一般入球口の何れかに遊技球が入球した場合は遊技球が払い出される。そこで、入力処理(S200)では、これらの入球を検知するセンサー類(左第1始動口センサー24sや、右第1始動口センサー25s、第2始動口センサー30s、小入賞口センサー35s、大入賞口センサー28s等)について、遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球を検知している場合は、払い出す遊技球の数を示す払出コマンドを上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは次回の出力処理(S100)で払出制御基板240に向けて送信される。
<乱数更新処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、乱数更新処理(S300)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、所定の判定乱数に基づいて大当り判定や普図当り判定が行われる。詳しくは、大当り判定は「大当り判定乱数」に基づいて行われ、普図当り判定は「普図当り判定乱数」に基づいて行われる。また、本実施例のパチンコ機1における特別図柄の変動表示は後述する変動パターンに基づいて行われるが、この変動パターンは「変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。また、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定結果が「大当り」である場合は200種類(第1特図、第2特図それぞれ200種類)の大当り図柄のうち何れかの大当り図柄が停止表示されるが、これらの図柄の種類は「図柄選択乱数」に基づいて選択される。乱数更新処理(S300)では、これらの乱数を更新する。尚、これらの乱数の更新は、乱数更新処理(S300)においてだけでなく、遊技制御処理を終了してから次の遊技制御処理を開始するまでの期間(次のタイマ割り込みまでの期間)にも行うこととしてもよい。また、乱数更新の専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新することとしてもよい。
<始動口等センサー検出処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、始動口等センサー検出処理(S400)を行う。この始動口等センサー検出処理(S400)では、普図保留、第1特図保留、第2特図保留を記憶する処理が行われる。
すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、ゲートセンサー27sの検知結果に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したか否かを判断する。その結果、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した場合は、普図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、普図保留数が4個に達していなければ、普図当り判定乱数を取得すると共に当該普図当り判定乱数を普図保留として記憶する。普図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された普図保留記憶領域に記憶される。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過していなかった場合や、普図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな普図保留は記憶しない。
こうして普図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、左第1始動口センサー24sや、右第1始動口センサー25sの検知結果に基づいて、遊技球が第1始動口24,25(左第1始動口24あるいは右第1始動口25)に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第1始動口24,25に入球した場合は、第1特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第1特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第1特図保留として記憶する。第1特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第1特図保留記憶領域に記憶される。
ここで、第1変動(第1特図の変動表示)は、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。また、第1変動に合わせて行われる演出(第1演出)も、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。従って、第1特図保留を記憶した場合は、当該第1特図保留に基づく第1変動が未だ開始されていなくても(変動開始条件が成立していなくても)、当該第1特図保留に基づく第1変動や第1演出の態様を判定することが可能である。例えば、当該第1特図保留に基づく第1変動が行われる前であっても、当該第1特図保留に基づく第1変動が行われた場合に大当り図柄が停止表示されるか否かや、第1演出としてリーチ演出が行われるか否か等を判定することが可能である。このような判定は事前判定と称されるものであって、本実施例のパチンコ機1では、第1特図保留を記憶すると、当該第1特図保留について事前判定を行い、当該事前判定結果を当該第1特図保留と対応付けて記憶する。
こうして、第1特図保留を記憶すると共に当該第1特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第1始動口24,25に入球していなかった場合や、第1特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第1特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
こうして左第1始動口センサー24sや右第1始動口センサー25sに係る処理を行ったら、続いて、第2始動口センサー30sの検知結果に基づいて、遊技球が第2始動口30に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第2始動口30に入球した場合は、第2特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第2特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第2特図保留として記憶する。第2特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第2特図保留記憶領域に記憶される。第2特図保留を記憶したら、当該第2特図保留についても上述と同様の事前判定を行い、当該事前判定結果を当該第2特図保留と対応付けて記憶する。こうして、第2特図保留を記憶すると共に当該第2特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドも、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第2特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第2始動口30に入球していなかった場合や、第2特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第2特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
<普通動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、普通動作処理(S500)を行う。この普通動作処理(S500)では、普通図柄を変動表示させたり、普図当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合は、上述の普図保留記憶領域に普図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、普図保留記憶領域に普図保留が記憶されている場合は、記憶されている普図保留のうち最先に記憶された普図保留を読み出す。そして、読み出した普図保留、すなわち、普図当り判定乱数に基づいて普図当り判定を行う。詳しくは、非電サポ状態である「通常状態」や「ラッシュ状態」であれば、「普図当り」となる確率は約100分の1である(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち約100分の1の乱数を普図当りとする)普図当り判定を行う。これに対して、電サポ状態である「確変状態」であれば、「普図当り」となる確率が約100分の99である(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち約100分の99の乱数を普図当りとする)普図当り判定を行う。
普図当り判定を行ったら、当該普図当り判定の結果が普図当りであるか否かを判断する。その結果、普図当り判定の結果が普図当りである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図当り図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLED(図4参照)を点灯することを記憶する。これに対して、普図当り判定の結果が普図外れである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図外れ図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の右のLED(図4参照)を点灯することを記憶する。
こうして、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLEDを点灯すること、あるいは、普図表示部56の右のLEDを点灯することを記憶したら、普通図柄の変動時間を設定する。詳しくは、非電サポ状態である「通常状態」や「ラッシュ状態」であれば、普通図柄の変動時間として約5秒を設定する。これに対して、電サポ状態である「確変状態」であれば、普通図柄の変動時間として約1秒を設定する。普通図柄の変動時間を設定したら、普通図柄の変動表示を開始する。そして、今回の普図当り判定の対象となった普図当り判定乱数(普図保留)を記憶領域から消去する。
以上は、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の普通図柄を予め記憶しておいた態様で停止表示する。すなわち、普図当り判定の結果が普図当りであった場合は普図表示部56の左のLEDを点灯した状態とし(普図当り図柄を停止表示し)、普図当り判定の結果が外れであった場合は普図表示部56の右のLEDを点灯した状態とする(外れ図柄を停止表示する)。このように普通図柄を停止表示したら、普通図柄の確定表示が開始されるので、普通図柄の確定表示時間を設定する。
これに対して、普通図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された普通図柄が普図当り図柄(普図表示部56の左のLEDの点灯)であるか否かを判断する。その結果、停止表示された普通図柄が普図当り図柄であった場合は、普図当り遊技における右第1始動口25の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定する。詳しくは、非電サポ状態である「通常状態」や「ラッシュ状態」であれば、約0.2秒だけ開放状態となる開放パターンを設定する。これに対して、電サポ状態である「確変状態」であれば、約4.5秒だけ開放状態となる開放パターンを設定する。こうして開放パターンを設定したら、普図当り遊技を開始する。
普図当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで右第1始動口25が開放状態・閉鎖状態となるように、右第1始動口ソレノイド25mを制御して開閉扉26を動作させる。そして、この開放パターンに従う制御が終了したら普図当り遊技を終了する。
<特別動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、特別動作処理(S600)を行う。尚、本明細書では、第1特図についての大当り判定で「外れ」と判定された際に開始される第1変動を「外れ第1変動」とも表現し、第1特図についての大当り判定で「大当り」と判定された際に開始される第1変動を「大当り第1変動」とも表現する。また、第2特図についての大当り判定で「外れ」と判定された際に開始される第2変動を「外れ第2変動」とも表現し、第2特図についての大当り判定で「小当り」と判定された際に開始される第2変動を「小当り第2変動」とも表現し、第2特図についての大当り判定で「外れ」と判定された際に開始される第2変動を「外れ第2変動」とも表現する。また、「外れ第1変動」と「外れ第2変動」とを特に区別しない場合はこれらをまとめて単に「外れ変動」とも表現する。また、「大当り第1変動」と「大当り第2変動」とを特に区別しない場合はこれらをまとめて単に「大当り変動」とも表現する。
特別動作処理(S600)では、先ず、第1変動(第1特図の変動表示)を開始すべく、第1変動の開始条件が成立したか否かを判断する。詳しくは、本実施例のパチンコ機1では、少なくとも次の何れかの期間中は、第1変動(第1特図の変動表示)を開始させないこととしている。すなわち、第1変動(第1特図の変動表示)の実行中、第1特図の確定表示中、第1特図が大当り図柄で停止表示されてから当該停止表示を契機とする大当り遊技が終了するまでの期間中、第2特図が大当り図柄で停止表示されてから当該停止表示を契機とする大当り遊技が終了するまでの期間中、第2特図が小当り図柄で停止表示されてから当該停止表示を契機とする小当り遊技が終了するまでの期間中の何れかである場合は、第1変動(第1特図の変動表示)を開始させない。
これらの何れの期間中でもない場合は、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第1特図保留のうち最先に記憶された第1特図保留(大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第1特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
詳しくは、低確率状態である「通常状態」であれば、「大当り」となる確率が約300分の1である(第1特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち約300分の1の乱数を大当りとする)大当り判定を行い、高確率状態である「確変状態」や「ラッシュ状態」であれば、「大当り」となる確率が約120分の1である(第1特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち約120分の1の乱数を大当りとする)大当り判定を行う。
ここで、本実施例のパチンコ機1は、いわゆる同時変動機能を備えているので、第2変動(第2特図の変動表示)の実行中であるか否かに拘わらず、第1特図についての大当り判定を行う(第1変動を開始する)。但し、第2変動の実行中であり、且つ、当該第2変動が「大当り第2変動」である場合は、第1特図についての大当り判定では、大当りと判定することはない。すなわち、本来であれば(大当り第2変動の実行中でなければ)、大当りと判定される場合(大当りと判定される大当り判定乱数について大当り判定を行う場合)であっても、外れと判定する(外れ第1変動を開始する)。このため、「大当り第2変動」の実行中に第1変動が開始される場合は、当該第1変動は「大当り第1変動」となることはなく、必ず「外れ第1変動」となる(必ず「外れ第1変動」が開始される)。
続いて、主制御基板200のCPU201は、第2変動(第2特図の変動表示)を開始すべく、第2変動の開始条件が成立したか否かを判断する。詳しくは、本実施例のパチンコ機1では、少なくとも次の何れかの期間中は、第2変動(第2特図の変動表示)を開始させないこととしている。すなわち、第2変動(第2特図の変動表示)の実行中、第2特図の確定表示中、第2特図が大当り図柄で停止表示されてから当該停止表示を契機とする大当り遊技が終了するまでの期間中、第2特図が小当り図柄で停止表示されてから当該停止表示を契機とする小当り遊技が終了するまでの期間中、第1特図が大当り図柄で停止表示されてから当該停止表示を契機とする大当り遊技が終了するまでの期間中の何れかである場合は、第2変動(第2特図の変動表示)を開始させない。
これらの何れの期間中でもない場合は、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第2特図保留のうち最先に記憶された第2特図保留(大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第2特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて、上述した第1特図保留と同様の確率で「大当り」となる大当り判定を行う。
また、第2特図についての大当り判定では、何れの遊技状態であるかに拘らず、約6分の1の確率で「小当り」と判定される(第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち約6分の1の乱数を小当りとする)。
ここで、本実施例のパチンコ機1は、いわゆる同時変動機能を備えているので、第1変動(第1特図の変動表示)の実行中であるか否かに拘わらず、第2特図についての大当り判定を行う(第2変動を開始する)。但し、第1変動の実行中であり、且つ、当該第1変動が「大当り第1変動」である場合は、第2特図についての大当り判定では、大当りと判定することはない。すなわち、本来であれば(大当り第1変動の実行中でなければ)、大当りと判定される場合(大当りと判定される大当り判定乱数について大当り判定を行う場合)であっても、外れと判定する(外れ第2変動を開始する)。これに対して、本来であれば(大当り第1変動の実行中でなければ)、小当りと判定される場合(小当りと判定される大当り判定乱数について大当り判定を行う場合)は、「大当り第1変動」の実行中であっても、そのまま小当りと判定する(小当り第2変動を開始する)。このため、「大当り第1変動」の実行中に第2変動が開始される場合は、当該第2変動は「大当り第2変動」となることはなく、必ず「外れ第2変動」または「小当り第2変動」の何れかとなる(必ず「外れ第2変動」または「小当り第2変動」の何れかが開始される)。
上述したような大当り判定を行った結果、その結果が「大当り」である場合は、今回読み出した第1特図保留または第2特図保留に含まれる図柄選択乱数に基づいて、今回の第1変動または第2変動(第1特図または第2特図の変動表示)にて停止表示する大当り図柄の種類を選択する。すなわち、図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第1特図としては大当り図柄101〜300を停止表示可能であり、第2特図としては大当り図柄401〜600を停止表示可能である。そこで、第1特図保留を読み出した場合は、大当り図柄101〜300に図柄選択乱数が割り振られた大当り図柄選択テーブル(図示省略)を参照して、第1特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。また、第2特図保留を読み出した場合は、大当り図柄401〜600に図柄選択乱数が割り振られた大当り図柄選択テーブル(図示省略)を参照して、第2特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。尚、大当り図柄選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
これに対して、第2特図についての大当り判定の結果が「小当り」である場合は、小当り図柄601を停止表示する図柄として選択する。また、大当り判定の結果が「外れ」である場合(大当りでも小当りでもない場合)においては、第1特図保留を読み出した場合は外れ図柄302を停止表示する図柄として選択し、第2特図保留を読み出した場合は外れ図柄602を停止表示する図柄として選択する。尚、停止表示する図柄として選択された大当り図柄または外れ図柄は、RAM203に確保された停止図柄記憶領域に記憶される。
こうして停止表示する図柄を選択したら、今回の第1変動または第2変動(第1特図または第2特図の変動表示)の変動パターンを選択する。変動パターンとは、第1変動または第2変動(第1特図または第2特図の変動表示)が開始されてから終了(第1特図または第2特図が停止表示)するまでの時間(第1変動または第2変動の実行時間、第1特図または第2特図の変動時間)であり、各変動パターンには他の変動パターンと識別するための情報(変動パターンID)が付されている。変動パターンを選択する処理では変動パターン選択テーブルを参照する。変動パターン選択テーブルとは、図15に示すように、複数の変動パターン(変動パターンID、変動時間)に変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。変動パターンを選択する処理では、このような変動パターン選択テーブルを参照して、第1特図保留または第2特図保留として今回読み出した変動パターン選択乱数に対応する変動パターンを、今回の変動パターンとして選択する。従って、各変動パターンが選択される確率は、取得可能な変動パターン選択乱数のうち、各変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。
このように選択された変動パターンは、後述の変動パターン指定コマンドを送信することによって、サブ制御基板220に伝達される。サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、該変動パターン指定コマンドに基づいて今回の第1変動また第2変動の変動パターンを認識し、認識した変動パターンに基づく(対応する)演出パターンで、第1変動また第2変動に対応する演出(第1演出または第2演出)を実行する。
上述した変動パターンを選択する処理では、常時同じ変動パターン選択テーブルを参照するのではなく、種々の遊技進行状況に対応する変動パターン選択テーブルを参照する。詳しくは、図16に示すように、特別図柄の種類(第1特図または第2特図)や、現在設定されている遊技状態(通常状態、確変状態、ラッシュ状態)、大当り判定の結果、記憶されている第1特図保留および第2特図保留の数などに対応する変動パターン選択テーブルを参照する。こうすることで、種々の遊技進行状況に対応する変動パターンを選択可能となり、ひいては、サブ制御基板220のCPU221は種々の遊技進行状況に対応する演出パターンで第1演出や第2演出を実行可能となる。例えば、サブ制御基板220のCPU221は、大当り判定の結果が「大当り」である場合は、リーチ演出の後に装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)をゾロ目で停止表示する第1演出(第2演出)を実行する。また、大当り判定の結果が外れである場合において所定の変動パターン(リーチ演出に対応する変動パターン)が選択された場合は、リーチ演出の後に装飾図柄41a,41b,41c(42a,42b,42c)をバラケ目で停止表示させる第1演出(第2演出)を実行する。各変動パターン選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
尚、第1変動および第2変動の変動パターン(変動時間)は5秒〜120秒に設定されるが、例外的に「通常状態」における「外れ第2変動」および「小当り第2変動」の変動パターン(変動時間)についてだけは、600秒(その他の第1変動や第2変動よりも極めて長時間)に設定される。これは、「通常状態」において右打ちが行われることを抑制するためである。
こうして、今回の第1変動または第2変動(第1特図または第2特図の変動表示)にて停止表示させる図柄を選択すると共に、今回の第1変動または第2変動の変動パターンを選択したら、第1変動または第2変動(第1特図または第2特図の変動表示)を開始する。そして、今回選択された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動パターン指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。また、今回の大当り判定の対象となった第1特図保留または第2特図保留を、第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域から消去する。
そして、第1変動または第2変動(特別図柄の変動表示)の実行中は、実行中の第1変動または第2変動の実行時間(変動表示中の特別図柄の変動時間)が経過したか否かを判断する。その結果、実行時間(変動時間)が経過したと判断された場合は、変動表示中の特別図柄を予め停止図柄記憶領域に記憶しておいた図柄で停止表示することで第1変動または第2変動を終了する。このように第1変動または第2変動が終了したら(特別図柄が停止表示されたら)、特別図柄の確定表示が開始されるので、特別図柄の確定表示時間を設定する。そして、特別図柄を停止表示したことを示す変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動停止コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
ここで、第1変動(第1特図の変動表示)の実行中に第2特図が大当り図柄で停止表示されるに際しては、当該第1変動(第1特図の変動表示)を継続したまま、当該第1変動(第1特図の変動表示)の実行時間(変動時間)の計測を中断する。そして、当該大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が終了したら、当該第1変動(第1特図の変動表示)の実行時間(変動時間)の計測を再開する。すなわち、第1変動(第1特図の変動表示)の実行中に第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は、当該大当り図柄が停止表示されてから大当り遊技が終了するまでの期間は、当該第1変動(第1特図の変動表示)は継続されたまま、当該第1変動の実行時間(変動時間)の計測が中断されることとなる。
同様に、第1変動(第1特図の変動表示)の実行中に第2特図が小当り図柄で停止表示されるに際しても、当該第1変動(第1特図の変動表示)を継続したまま、当該第1変動(第1特図の変動表示)の実行時間(変動時間)の計測を中断する。そして、当該小当り図柄の停止表示を契機とする小当り遊技が終了したら、当該第1変動(第1特図の変動表示)の実行時間(変動時間)の計測を再開する。すなわち、第1変動(第1特図の変動表示)の実行中に第2特図が小当り図柄で停止表示される場合は、当該小当り図柄が停止表示されてから小当り遊技が終了するまでの期間は、当該第1変動(第1特図の変動表示)は継続されたまま、当該第1変動の実行時間(変動時間)の計測が中断されることとなる。
一方、第2変動(第2特図の変動表示)の実行中に第1特図が大当り図柄で停止表示されるに際しては、当該第2変動(第2特図の変動表示)を継続したまま、当該第2変動(第2特図の変動表示)の実行時間(変動時間)の計測を中断する。そして、当該大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が終了したら、当該第2変動(第2特図の変動表示)の実行時間(変動時間)の計測を再開する。すなわち、第2変動(第2特図の変動表示)の実行中に第1特図が大当り図柄で停止表示される場合は、当該大当り図柄が停止表示されてから大当り遊技が終了するまでの期間は、当該第2変動(第2特図の変動表示)は継続されたまま、当該第2変動の実行時間(変動時間)の計測が中断されることとなる。
以上は、第1変動または第2変動(第1特図または第2特図の変動表示)の実行中である場合の処理について説明した。これに対して、特別図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。そして、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された特別図柄が大当り図柄、小当り図柄、外れ図柄の何れであるかを判断する。
その結果、停止表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、先ず、「無効期間」を開始する。そして、所定の時間(例えば5秒)が経過したら、「無効期間」を終了して「有効期間」を開始する。そして、遊技球が「有効期間」中に第2始動口30に入球したか否かを判断する。この判断では、「有効期間」中に第2始動口センサー30sが遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球が「有効期間」中に第2始動口30に入球したと判断された場合は、大当り遊技を開始すべく、大入賞口28の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定する。図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、7回のラウンド遊技が行われるので、大入賞口28が7回(例えば、1回のラウンド遊技あたり遊技球が10個入球するまで、あるいは、30秒が経過するまで)開放状態となる開放パターンを設定する。
こうして、大入賞口28の開放パターンを設定したら、大当り遊技を開始する。そして、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。この大当り遊技開始コマンドには、今回開始する大当り遊技の種類(図5参照)を示す情報も含まれている。出力バッファに記憶された大当り遊技開始コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。そして、大当り遊技中は、上述の開放パターンで(図5参照)が開放状態・閉鎖状態となるように、大入賞口ソレノイド28mを制御して開閉扉29を動作させる。
また、ラウンド遊技の開始時には、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶し、ラウンド遊技の終了時には、ラウンド遊技の終了を示すラウンド遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶されたラウンド遊技開始コマンド、ラウンド遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
上述の開放パターンに従って大入賞口ソレノイド28mの制御(開閉扉29の動作)が終了したら大当り遊技を終了する。そして、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された大当り遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。大当り遊技を終了したら、当該大当り遊技の種類(確変当り、ラッシュ当り)に応じて、遊技状態(確変状態、ラッシュ状態)を設定する。そして、今回設定した遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
以上は、今回停止表示(確定表示)された特別図柄が大当り図柄であった場合の処理について説明した。これに対して、今回停止表示(確定表示)された特別図柄(ここでは第2特図)が小当り図柄であった場合は、小当り遊技における小入賞口35の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定する。本実施例のパチンコ機1では、小入賞口35が1600m秒だけ開放状態となる小当り遊技を実行する。そこで、特別図柄(ここでは第2特図)が小当り図柄で停止表示された場合は、この小当り遊技を開始すべく、小入賞口35が1600m秒だけ開放状態となる開放パターンを設定する。
こうして、小入賞口35(小当り遊技)の開放パターンを設定したら、小当り遊技を開始する。そして、小当り遊技の開始を示す小当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。出力バッファに記憶された小当り遊技開始コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
そして、小当り遊技中は、上述の開放パターンで開放状態・閉鎖状態となるように、小入賞口ソレノイド35mを制御して開閉扉36を動作させる。このような開放パターンに従う小入賞口ソレノイド35mの制御(開閉扉36の動作)が終了したら小当り遊技を終了する。そして、小当り遊技の終了を示す小当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された小当り遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。尚、小当り遊技を契機として遊技状態が変更されることはない。
また、今回停止表示(確定表示)された特別図柄が大当り図柄以外の図柄(小当り図柄あるいは外れ図柄)であった場合は、先ず、現在の遊技状態が「確変状態」であるか否かを判断する。そして、「確変状態」である場合は、「大当り後変動回数」が100回に達したか否かを判断する。その結果、「大当り後変動回数」が100回に達した場合は、電サポ状態に代えて非電サポ状態を設定することによって「確変状態」に代えて「ラッシュ状態」を設定する(図11(a)参照)。
また、現在の遊技状態が「確変状態」でない場合は、現在の遊技状態が「ラッシュ状態」であるか否かを判断する。そして、「ラッシュ状態」である場合は、「大当り後変動回数」が150回に達したか否かを判断する。その結果、「大当り後変動回数」が150回に達した場合は、高確率状態に代えて低確率状態を設定することによって「ラッシュ状態」に代えて「通常状態」を設定する(図11(a)(b)参照)。
<保留数処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、保留数処理(S700)を行う。この保留数処理(S700)では、第1特図保留記憶領域に記憶されている第1特図保留の数、および、第2特図保留記憶領域に記憶されている第2特図保留の数を読み出して、これらの数を示す保留数伝達コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された保留数伝達コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の数や第2特図保留の数に対応する保留図柄を演出表示装置41に表示する等、これらの数に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。
E.演出制御処理 :
上述したように、遊技の進行は、主制御基板200のCPU201によって遊技制御処理が行われることによって実現されるが、遊技の進行に対応する演出は、サブ制御基板220のCPU221が演出制御処理を実行することによって実現される。以下では、この演出制御処理について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。演出制御処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、所定周期毎に(例えば10msec毎に発生するタイマ割り込みに基づいて)行われる。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
演出制御処理を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、コマンド解析処理を行う(S800)。ここで、サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からコマンドを受信するたびに、あるいは、各種基板から検知信号を受信するたびに、外部割り込み処理として、受信したコマンドや検知信号をRAM223の受信コマンド記憶領域に記憶している。コマンド解析処理(S800)では、この受信コマンド記憶領域に記憶されたコマンドや検知信号、すなわち、受信したコマンドや検知信号に対応する演出を決定し、この演出を行うべく、画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信するコマンドをRAM223に確保された出力バッファに記憶する。
サブ制御基板220のCPU221は、続いて、出力処理を行う(S900)。この処理では、RAM223の出力バッファに記憶されたコマンドを、画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信する。サブ制御基板220からコマンドを受信すると、画像音声制御基板230は、受信したコマンドに対応する画像を演出表示装置41に表示すると共に、受信したコマンドに対応する音声をスピーカー6a,6b等から出力する。また、ランプ制御基板226は、受信したコマンドに対応する発光パターンでランプ5a〜5c等を発光させる。
以上のように、サブ制御基板220は、画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行するが、本明細書では説明の便宜上、このような各種演出を実行することを単に「サブ制御基板220のCPU221が各種演出を実行する」とも表現する。
図18には、各種コマンドに対応してサブ制御基板220のCPU221が行う処理が示されている。図18に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果コマンドを受信した場合は、事前判定結果に基づく演出である「先読み演出」を行う。例えば、事前判定結果に対応するキャラクター等の画像を演出表示装置41に表示させたり、演出表示装置41の第1保留表示領域41dや第2保留表示領域41eに表示する保留図柄の態様を事前判定結果に対応する態様としたりする。尚、「先読み演出」は、事前判定結果コマンドを受信した場合において、常時行う必要はなく、所定の条件が成立したら(例えば所定の実行抽選に当選したら)行うこととしてもよい。
また、保留数伝達コマンドを受信すると、このコマンドによって示される第1特図保留数および第2特図保留数と同数の保留図柄を、演出表示装置41の第1保留表示領域41dや第2保留表示領域41eに表示する。尚、第1特図保留数および第2特図保留数の両方を常時表示する必要はなく、例えば、「メイン演出」が第1演出である「通常状態」および「確変状態」においては第1特図保留数を表示し、「メイン演出」が第2演出である「ラッシュ状態」においては第2特図保留数を表示することとしてもよい。
また、変動パターン指定コマンドを受信すると、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに対応する第1演出または第2演出(装飾図柄41a,41b,41cまたは装飾図柄42a,42b,42cの変動表示を含む)を開始する。
ここで、本実施例のパチンコ機1では、図6(b)を用いて前述したリーチ演出として複数種類のリーチ演出を実行可能である。第1演出および第2演出は、変動パターンに対応して行われるので、第1演出および第2演出の一環であるリーチ演出もそれぞれに対応する変動パターンが選択された場合に行われる。詳しくは、大当り判定の結果が「大当り」である場合に各リーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、この変動パターンに対応するリーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cまたは装飾図柄42a,42b,42cがゾロ目で停止表示する第1演出および第2演出が行われる。また、大当り判定の結果が「外れ」である場合に各リーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、この変動パターンに対応するリーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cまたは装飾図柄42a,42b,42cがバラケ目で停止表示する第1演出および第2演出が行われる。
各リーチ演出の実行確率、すなわち、各リーチ演出に対応する変動パターンが選択される確率は、図15を用いて前述した変動パターン選択テーブルにおいて、各変動パターンに割り振られる変動パターン選択乱数の割合によって設定されている。これによって、大当り判定結果が「大当り」である確率(以下「大当り期待度」ともいう)を、複数種類のリーチ演出間で異ならせている。この結果、大当り期待度のより高いリーチ演出が行われることを遊技者に期待させることができる。
リーチ演出の態様としては、これらの相違を遊技者が識別可能な態様であればよく、例えば、リーチ演出間で、表示されるキャラクター画像が互いに異なる態様や、表示される背景画像が互いに異なる態様、表示される色彩が互いに異なる態様、リーチ演出の開始時に停止表示されるゾロ目となり得る装飾図柄の種類(例えば、装飾図柄が示す数字)が互いに異なる態様などが採用される。
上述したような第1演出および第2演出の実行中に変動停止コマンドを受信すると、サブ制御基板220のCPU221は、装飾図柄41a,41b,41cまたは装飾図柄42a,42b,42cを、ゾロ目、バラケ目の何れかで停止表示する。
また、遊技状態指定コマンドを受信すると、設定された遊技状態(通常状態、確変状態)に対応する演出を開始する。例えば、装飾図柄41a,41b,41cや装飾図柄42a,42b,42cの背景画像を遊技状態に対応する態様(色彩など)とする演出を実行する。また、演出操作基板228を介して操作信号を検知すると、すなわち、演出操作部10a,10b,10cが操作されると、該操作に対応する演出を開始する。
F.第1演出と第2演出との関係 :
ここでは、「第1変動に対応する第1演出」と「第2変動に対応する第2演出」との関係について説明する。
F−1.メイン演出、非メイン演出 :
前述したように本実施例のパチンコ機1では、第1演出として、装飾図柄41a,41b,41cを変動表示させる演出を実行可能であり、第2演出として、装飾図柄42a,42b,42cを変動表示させる演出を実行可能である。
もっとも、同時変動機能に合わせて第1演出と第2演出とを同時に実行することとすると、演出が煩雑になってしまい、遊技者にとって演出の内容が認識し難いものとなってしまう虞がある。そこで、図7を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第1演出および第2演出のうち、一方を「メイン演出」として設定し、他方を「非メイン演出」として設定する。そして、少なくとも「特定表示領域(例えば、演出表示装置41の表示画面の中央領域、目立つ領域)」においては、第1変動と第2変動とが並行して実行されている場合であっても、第1演出および第2演出のうち「メイン演出」のみを実行することとしている。
本実施例のパチンコ機1では、「通常状態」および「確変状態」においては、第1演出を「メイン演出」としている。これは、「通常状態」および「確変状態」においては、第1変動の方が第2変動よりも実行頻度が高いためである。すなわち、「通常状態」であれば、第2特図の変動時間(第2変動の実行時間)が長時間であるため左打ち(左第1始動口24を狙う遊技)が行われる。また、「確変状態」においては、右打ちが行われるが、電サポ状態である(右第1始動口25の開放頻度が高い)ことから遊技球が右第1始動口25に入球する頻度が高くなる。これらのことから、「通常状態」および「確変状態」においては、第1変動の実行頻度が高くなるので、第1演出を「メイン演出」としている。
このため、「通常状態」および「確変状態」においては、第1変動と第2変動とが並行して実行されている場合であっても、「特定表示領域」では第1演出のみを実行することとなる。尚、第1変動が実行されていない場合は、第2変動が実行されているか否かに拘らず、「特定表示領域」には、第1演出(メイン演出)に利用される装飾図柄41a,41b,41cを(停止表示された状態で)表示して、第2演出(非メイン演出)に利用される装飾図柄42a,42b,42cは表示しない(当然ながら、第2演出も実行しない)こととしている。
これに対して、「ラッシュ状態」においては、第2演出を「メイン演出」としている。これは、「ラッシュ状態」においては、第2変動の方が第1変動よりも実行頻度が高いためである。すなわち、「ラッシュ状態」においては、「確変状態」と同様に右打ちが行われるが、非電サポ状態である(右第1始動口25の開放頻度が低い)ことから遊技球が右第1始動口25に入球する頻度も低くなる。このことから、「ラッシュ状態」においては、第2変動の実行頻度が高くなるので、第2演出を「メイン演出」としている。
このため、「ラッシュ状態」においては、第1変動と第2変動とが並行して実行されている場合であっても、「特定表示領域」では第2演出のみを実行することとなる。尚、第2変動が実行されていない場合は、第1変動が実行されているか否かに拘らず、「特定表示領域」には、第2演出(メイン演出)に利用される装飾図柄42a,42b,42cを(停止表示された状態で)表示して、第1演出(非メイン演出)に利用される装飾図柄41a,41b,41cは表示しない(当然ながら、第1演出も実行しない)こととしている。
F−2.非メイン演出の実行 :
以上のように、本実施例のパチンコ機1では、「特定表示領域」においては、第1演出および第2演出のうち「メイン演出」のみを実行することとしているが、所定の条件が成立した場合は「非メイン演出」を実行する。この場合、「メイン演出(あるいはメイン演出に利用される画像の表示)」の実行中であれば、当該「メイン演出(あるいはメイン演出に利用される画像の表示)」に代えて「非メイン演出」を実行する(特定表示領域で実行する演出をメイン演出から非メイン演出に切り換える)。
詳しくは、「通常状態」および「確変状態」においては、「大当り第2変動」が開始されると、当該「大当り第2変動」に対応する第2演出(非メイン演出)を「特定表示領域」で実行する。この際、「メイン演出」である第1演出が実行中であれば(あるいは装飾図柄41a,41b,41cの表示中であれば)、図19(a)に示すように、当該第1演出(あるいは装飾図柄41a,41b,41cの表示)に代えて、「大当り第2変動」に対応する第2演出(非メイン演出)を実行する。
これは次の理由による。すなわち、「通常状態」あるいは「確変状態」において「大当り第2変動」が行われる場合は、当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を行うこととしないと、遊技者に対して、当該「大当り第2変動」を契機とする大当り遊技が第2変動を介さずに開始されたように感じさせることとなり、不信感を抱かせてしまう虞があるためである。
また、「ラッシュ状態」においては、「大当り第1変動」が開始されると、当該「大当り第1変動」に対応する第1演出(非メイン演出)を「特定表示領域」で実行する。この際、「メイン演出」である第2演出が実行中であれば(あるいは装飾図柄42a,42b,42cの表示中であれば)、図19(b)に示すように、当該第2演出(あるいは装飾図柄42a,42b,42cの表示)に代えて、「大当り第1変動」に対応する第1演出(非メイン演出)を実行する。
これは次の理由による。すなわち、「ラッシュ状態」において「大当り第1変動」が行われる場合は、当該「大当り第1変動」に対応する第1演出を行うこととしないと、遊技者に対して、当該「大当り第1変動」を契機とする大当り遊技が第1変動を介さずに開始されたように感じさせることとなり、不信感を抱かせてしまう虞があるためである。
F−3.「大当り第2変動」に対応する第2演出 :
上述したように本実施例のパチンコ機1では、「非メイン演出」であっても、「特定表示領域」で実行されることがある。もっとも、「通常状態」において、「大当り第2変動」に対応する第2演出(非メイン演出)を実行する場合(図19(a)参照)は、次のような問題が生じる。
例えば、第2特図保留が複数(2〜4)個ある状態で、「ラッシュ状態」から「通常状態」に移行すると(通常状態が設定されると)、当該「通常状態」においては、「外れ第2変動」または「小当り第2変動」が行われた後に「大当り第2変動」が行われることがある。「通常状態」では、「外れ第2変動」および「小当り第2変動」の実行時間は極めて長時間(例えば600秒)であるので、この場合は、「通常状態」に移行してから長時間が経過した後に「大当り第2変動」が行われることとなる。しかも、「通常状態」では、第2演出は「非メイン演出」であることから、「外れ第2変動」および「小当り第2変動」に対応する第2演出は行われないまま長時間が経過した後に、「大当り第2変動」に対応する第2演出が行われることとなる。
従って、「ラッシュ状態」から「通常状態」に移行した(通常状態が設定された)ことで遊技者が遊技を終了してパチンコ機1から離れた場合は、「大当り第2変動」に対応する第2演出が無人のパチンコ機1で突然開始されてしまうことがある。そして、このような場合は、複数の遊技者間で当該パチンコ機1の取り合いが生じる虞がある。
そこで、本実施例のパチンコ機1では、「通常状態」において「大当り第2変動」が行われる場合は、当該パチンコ機1において遊技者が遊技を行っている場合(当該パチンコ機1が無人でない場合)にのみ、当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始することとしている。
詳しくは、第1変動(ここでは外れ第1変動)の実行中であれば(あるいは第1特図保留が記憶されていれば)、当該パチンコ機1において遊技者が遊技を行っている最中(本明細書では「遊技中」ともいう)であると判断できる。従って、図20(a)に示すように、第1変動(ここでは外れ第1変動)の実行中に(あるいは第1特図保留が記憶されている場合に)「大当り第2変動」が開始された場合は、当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始する(第1演出に代えて当該第2演出を実行する)。
これに対して、第1変動(ここでは外れ第1変動)の実行中でなく、且つ、第1特図保留も記憶されていなければ、遊技中でないと判断できる。そして、このような場合は、「大当り第2変動」が開始されても第2演出は開始しないこととしている。すなわち、図20(b)に示すように、第1変動(ここでは外れ第1変動)の実行中でなく、且つ、第1特図保留も記憶されていない場合は、例えば、遊技が行われていないことを示唆するデモ演出や、装飾図柄41a,41b,41cが静止した状態での表示等が「特定表示領域」で行われているが、「大当り第2変動」が開始されても、デモ演出や装飾図柄41a,41b,41cが静止した状態での表示を継続する。そして、当該「大当り第2変動」が終了する前に、第1変動(ここでは外れ第1変動)が開始されたら(あるいは第1特図保留が記憶されたら(左第1始動口センサー24sによって遊技球が検知されたら))、当該「大当り第2変動」の途中から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始する(デモ演出や装飾図柄41a,41b,41cが静止した状態での表示に代えて当該第2演出を実行する)。
こうすると、「大当り第2変動」に対応する第2演出が無人のパチンコ機1で突然開始されてしまうことを防止することができ、ひいては、複数の遊技者間で当該パチンコ機1の取り合いが生じることを防止することができる。
ここで、「大当り第2変動」に対応する第2演出としては、当該「大当り第2変動」の実行時間(第2特図の変動時間)に対応させて予め実行時間の定められた演出が実行される(予め記憶されている)。例えば、第2演出としては、装飾図柄42a,42b,42cを変動表示させるだけでなく、所定の動画を再生したり、所定の画像(スプライト画像)の表示サイズや表示位置を変化させながら表示したりするところ、これらの演出時間は、「大当り第2変動」の実行時間に対応させて予め定められている。このため、図20(b)を用いて上述したように、「大当り第2変動」の途中から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始することとすると(当該大当り第2変動に対応する第2演出が無秩序なタイミングで開始されることとなるので)、当該第2演出の実行時間が不足してしまい、当該第2演出が不自然な態様で終了してしまう。このため、遊技者に違和感を抱かせてしまうという問題が生じる。
そこで、本実施例のパチンコ機1では、「通常状態」において、第1変動(ここでは外れ第1変動)の実行中でなく、且つ、第1特図保留も記憶されていない状態で(遊技中でない場合に)、「大当り第2変動」が開始された場合は、当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を、表(特定表示領域)では実行しないものの、裏で実行することとしている。そして、当該「大当り第2変動」が終了する前に、第1変動(ここでは外れ第1変動)が開始されたら、あるいは、第1特図保留が記憶されたら(遊技が開始されたら)、それまで裏で実行していた第2演出を途中から表(特定表示領域)で実行することとしている。
詳しくは、「通常状態」において、第1変動(ここでは外れ第1変動)の実行中でなく、且つ、第1特図保留も記憶されていない状態で(遊技中でない場合に)、「大当り第2変動」が開始された場合は、図21に示すように「変化用処理」を実行する。「変化用処理」とは、時間(大当り第2変動の実行時間)の経過に伴う『第2演出(当該大当り第2変動に対応する第2演出)の態様の変化』に係る処理である。換言すると、「変化用処理」とは、大当り第2変動の経過時間に対応する第2演出の態様に係る情報を演算する処理である。
このような「変化用処理」としては、例えば、第2演出が動画を再生する演出である場合は、時間(大当り第2変動の実行時間)の経過に伴って、当該動画の再生位置を示す情報(フレーム番号)を更新する処理が行われる。または、第2演出が所定の画像(スプライト画像)の表示サイズや表示位置を変化させながら表示する演出である場合は、時間(大当り第2変動の実行時間)の経過に伴って、所定の画像(スプライト画像)の表示サイズや表示位置を示す情報を更新する処理が行われる。
そして、当該「大当り第2変動」が終了する前に、第1変動(ここでは外れ第1変動)が開始されたら、あるいは、第1特図保留が記憶されたら(遊技が開始されたら)、当該遊技が開始されたタイミングに対応する第2演出(当該大当り第2変動に対応する第2演出)の表示態様を「変化用処理」の結果に基づいて導出する。そして、当該導出した態様から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始する(第2演出を最初からではなく途中から開始する)。
例えば、第2演出が動画を再生する演出である場合は、「変化用処理」の結果に基づいて、遊技が開始されたタイミングに対応する動画の再生位置(フレーム番号)を導出し、この再生位置から動画を再生する演出(第2演出)を開始する。または、第2演出が所定の画像(スプライト画像)の表示サイズや表示位置を変化させながら表示する演出である場合は、「変化用処理」の結果に基づいて、遊技が開始されたタイミングに対応する画像の表示サイズや表示位置を導出し、この表示サイズや表示位置から画像を表示する演出(第2演出)を開始する。
このような構成とすると、図21に示すように「大当り第2変動」の途中から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始する場合であっても、当該開始のタイミングに対応する態様から当該第2演出を開始することができ、ひいては、当該第2演出を最後まで実行することができるので、遊技者に違和感を抱かせてしまうことを防止することが可能となる。
尚、上述した「変化用処理」では、そのまま「特定表示領域」に表示可能な画像自体を逐次生成することしても良い(例えば、1フレーム毎にRAM233に展開してもよい)。もっとも、このような構成とすると処理負担が大きくなることから、「変化用処理」では、そのまま「特定表示領域」に表示可能な画像自体は生成せずに、「大当り第2変動」の経過時間に対応する第2演出の態様に係る情報(所定の動画のフレーム番号や、所定の画像の表示サイズや表示位置など)を更新することが好ましい。
図22には、「通常状態」において第2演出を実行するための「第2演出実行処理」のフローチャートが示されている。この処理は、「通常状態」においてタイマ割り込みとして(例えば、10m秒毎に)、サブ制御基板220のCPU221によって実行される。
「第2演出実行処理」を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、第2演出(ここでは大当り第2演出)の実行中であるか否かを判断する(S1000)。既に第2演出の実行中である場合は(S1000:yes)、新たに第2演出を開始する必要はないのでそのまま「第2演出実行処理」を終了する。
これに対して、第2演出の実行中でない場合は(S1000:no)、「大当り第2変動」の開始タイミングであるか否かを判断する(S1002)。その結果、「大当り第2変動」の開始タイミングである場合は(S1002:yes)、遊技中であるか否かを判断する(S1004)。そして、遊技中である場合は(S1004:yes)、当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始する(S1006)。これに対して、遊技中でない場合は(S1006:yes)、「変化用処理」を開始する(S1008)。
一方、S1002の判断処理で、「大当り第2変動」の開始タイミングでないと判断された場合は(S1002:no)、「大当り第2変動」の実行中であるか否かを判断する(S1010)。その結果、「大当り第2変動」の実行中である場合は(S1010:yes)、遊技が開始されたか否かを判断する(S1012)。そして、遊技が開始された場合は(S1012:yes)、当該遊技が開始されたタイミングに対応する第2演出(当該大当り第2変動に対応する第2演出)の表示態様を「変化用処理」の結果に基づいて導出する(S1014)。そして、当該導出した態様から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始する(S1016)。
尚、上述した実施例では、「通常状態」においては、第1変動が開始された場合、あるいは、第1特図保留が記憶された場合(右第1始動口センサー25sあるいは左第1始動口センサー24sに遊技球が検知された場合)に遊技が開始されたと判断したが、これに限らない。すなわち、発射された遊技球を検知可能なセンサーを設けておき(例えば、発射された遊技球が遊技領域21に進入する箇所に、遊技球を検知可能なセンサーを設けておき)、当該センサーが遊技球を検知したら遊技が開始された(遊技中である)と判断することとしてもよい。
また、上述した実施例では、「大当り第2変動」の途中から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始するに際しては、「変化用処理」の結果に基づく態様から第2演出を開始することとしたが、これに限らない。詳しくは、「大当り第2変動」の途中から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始するに際しては、当該「大当り第2変動」の残り時間(大当り図柄が停止表示されるまでの時間)を検出して、この残り時間に対応する第2演出を実行することとしてもよい。例えば、この残り時間(大当り図柄が停止表示されるまでの時間)を示唆する第2演出を実行することとしてもよい。また、この残り時間が所定の時間以下である場合は、大当り図柄が停止表示されることを示唆する画像を表示する第2演出を実行することとしてもよい。
また、第1変動、第2変動を実行する「主制御基板200のCPU201」は「第1変動実行手段」、「第2変動実行手段」として捉えることもできる。また、第1演出、第2演出を実行する「サブ制御基板220のCPU221」は「第1演出実行手段」、「第2演出実行手段」として捉えることもできる。また、「大当り第2変動」は「特定変動」として捉えることもでき、大当り図柄は「特定図柄」として捉えることもでき、大当り遊技は「特定遊技」として捉えることもできる。また、大当り遊技を実行する「主制御基板200のCPU201」は「特定遊技実行手段」として捉えることもできる。また、左第1始動口センサー24sは「検知手段」として捉えることもできる。また、「通常状態」において遊技中でない期間は「非実行期間」として捉えることもできる。
F−4.その他の実施態様 :
F−4−1.その他の実施態様1 :
上述した実施例では、「通常状態」においては、第1変動の実行中でなく、且つ、第1特図保留が記憶されていなければ、「大当り第2変動」が開始されても、当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を「特定表示領域」では実行しないこととしたが、次のような構成としてもよい。
すなわち、図23に示すように、「通常状態」においては、第1変動(第1特図の変動表示)が開始されてから2秒が経過するまでの期間(図中t1の期間)と、第1変動が終了する(第1特図が停止表示する)2秒前から第1特図の確定表示が終了するまでの期間(図中t2の期間)は「禁止期間」とする。そして、「禁止期間(例えば、図中t1の期間)」は、「大当り第2変動」が開始されても(所定の入替条件が成立しても)、「特定表示領域」では当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始せずに(第1変動に対応する第1演出および第1特図の確定表示を実行し)、「禁止期間」が終了すると(第1演出に代えて)当該第2演出を開始することとしてもよい。
また、「大当り第2変動」に対応する第2演出の実行中に「禁止期間(例えば、図中t2の期間)」が開始された場合は、「禁止期間」が終了するまでは(禁止期間中は)、「特定表示領域」では当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を実行せずに(第1変動に対応する第1演出および第1特図の確定表示を実行し)、「禁止期間」が終了すると(当該大当り第2変動が未だ実行中であれば第1演出に代えて)当該第2演出を再開することとしてもよい。
尚、第1変動が開始されてから2秒が経過するまでの期間(図中t1の期間)は、「開始直後期間」として捉えることもでき、第1変動が終了する2秒前から第1変動が終了する(第1特図が停止表示する)までの期間は、「停止直前期間」として捉えることもできる。
ここで、「通常状態」において装飾図柄41a,41b,41cの変動表示開始や変動表示終了を「特定表示領域」で示さない(第1演出を実行しない)こととすると、「通常状態」では第1変動の実行頻度が高いにも拘わらず、第1変動(第1特図の変動)が開始されたことや第1変動が終了した(第1特図が停止表示した)ことを遊技者に認識させることができず、遊技者が不信感を抱いてしまう可能性がある。この点、本実施例のパチンコ機1では上述したように、「禁止期間」においては「大当り第2変動」が実行されたとしても「特定表示領域」では当該「大当り第2変動」に対応する第2演出は実行しない(第1演出を実行する)こととしている。こうすると、遊技者に対して、第1変動(第1特図の変動)が開始されたことや第1変動が終了した(第1特図が停止表示した)ことを認識させることができ、上述した不信感を遊技者が抱くことを防止することが可能となる。
また、装飾図柄41a,41b,41cが停止表示された場合は、第1変動の結果を遊技者に認識させるべく、当該停止表示された装飾図柄41a,41b,41cの種類を遊技者に認識させる必要がある。そして、当該停止表示された装飾図柄41a,41b,41cの種類を遊技者に認識させるためには、所定の時間に亘って停止表示された装飾図柄41a,41b,41cを停止したままとする必要がある。この点、上述した構成では、第1特図が確定表示されている期間も「禁止期間」としている(特定表示領域では第2演出が実行されず装飾図柄41a,41b,41cが表示されたままとなる)。このため、「大当り第2変動」の実行中であっても、当該装飾図柄41a,41b,41cを所定の時間(確定表示時間)に亘って遊技者に認識させることができ、ひいては、第1変動の結果を遊技者に認識させることが可能となる。
また、上述した「禁止期間」中も「変化用処理」を行うこととして、「禁止期間」が終了した場合は、「禁止期間」が終了したタイミングに対応する第2演出の表示態様を「変化用処理」の結果に基づいて導出することとしてもよい。そして、当該導出した態様から当該第2演出を開始することとしてもよい。
こうすると、「禁止期間」に起因して、「大当り第2変動」の途中から当該「大当り第2変動」に対応する第2演出を開始する場合であっても、当該開始のタイミングに対応する態様から当該第2演出を開始することができ、ひいては、当該第2演出を最後まで実行することができるので、遊技者に違和感を抱かせてしまうことを防止することが可能となる。
尚、第1演出は、装飾図柄41a,41b,41cを、第2速度(例えば、装飾図柄41a,41b,41cとして停止表示可能な図柄を0.5秒かけて表示画面の上から下まで移動させる速度、低速)で変動表示させて、その後に第2速度よりも速い第1速度(例えば、装飾図柄41a,41b,41cとして停止表示可能な図柄を0.1秒かけて表示画面の上から下まで移動させる速度、高速)で変動表示させて、その後に再び第2速度で変動表示させた後に停止表示させる演出であることとしてもよい。そして、このような第1演出を行う場合は、装飾図柄41a,41b,41cを第2速度(低速)で変動表示させる期間を「禁止期間」としてもよい。詳しくは、『装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が開始されてから装飾図柄41a,41b,41cの変動速度が第2速度から第1速度に切り換わるまでの期間』と、『装飾図柄41a,41b,41cの変動速度が第1速度から第2速度に切り換わってから装飾図柄41a,41b,41cが停止表示するまでの期間』とを「禁止期間」としてもよい。
このような構成とすると、装飾図柄41a,41b,41cが低速で変動表示されている期間、すなわち、遊技者が装飾図柄41a,41b,41cを認識し易い期間は、「大当り第2変動」が実行されても、装飾図柄41a,41b,41cが「特定表示領域」に表示されることとなる。このため、遊技者に対して、第1変動(第1特図の変動)が開始されたことや、第1変動が終了した(第1特図が停止表示した)ことを更に認識させ易くすることができる。
また、装飾図柄41a,41b,41cは「第1演出図柄」として捉えることもでき、装飾図柄42a,42b,42cは「第2演出図柄」として捉えることもできる。また、「禁止期間」は「非実行期間」として捉えることもできる。また、第1変動が開始された直後の「禁止期間」は「開始直後期間」として捉えることもでき、第1変動が終了される直前の「禁止期間」は「停止直前期間」として捉えることもできる。また、装飾図柄41a,41b,41cに代えて装飾図柄42a,42b,42cを「特定表示領域」に表示することは「入替表示」として捉えることもできる。
F−4−2.その他の実施態様2 :
ここで、一般的なパチンコ機においては、表示器(演出表示装置41)の不具合等によって、「特定表示領域」で第1演出や第2演出を実行できない場合がある。そこで、本実施例のパチンコ機1では、このような第1演出や第2演出が実行できない期間(本明細書では「イレギュラー期間」ともいう)に「変化用処理」を実行することとしてもよい。すなわち、「イレギュラー期間」中に、時間(第1変動の実行時間)の経過に伴う『第1演出の態様の変化』に係る処理や、時間(第2変動の実行時間)の経過に伴う『第2演出の態様の変化』に係る処理を実行することとしてもよい。
そして、「イレギュラー期間」が終了したら、イレギュラー期間が終了したタイミングに対応する演出(第1演出または第2演出)の態様を「変化用処理」の結果に基づいて導出し、当該導出した態様から当該演出(第1演出または第2演出)を開始することとしてもよい。
こうすると、不具合等に起因して(イレギュラー期間が開始されることによって)「特定表示領域」では演出(第1演出または第2演出)を実行できなかった場合であっても、不具合等が解消すれば(イレギュラー期間が終了したら)、当該解消(当該亜終了)のタイミングに対応する態様から当該演出(第1演出または第2演出)を開始することができ、ひいては、当該演出(第1演出または第2演出)を最後まで実行することができるので、遊技者に違和感を抱かせてしまうことを防止することが可能となる。
尚、「イレギュラー期間」は「非実行期間」として捉えることもできる。
G.「ラッシュ状態」における第1演出(非メイン演出) :
次に、「ラッシュ状態」における第1演出について説明する。図7を用いて前述したように、「ラッシュ状態」においては、第2演出が「メイン演出」であり、第1演出が「非メイン演出」である。そして、「大当り第1変動」が行われた場合にのみ、「特定表示領域」では、第2演出あるいは装飾図柄42a,42b,42cの表示に代えて、当該「大当り第1変動」に対応する第1演出が実行される。
ここで、図5を用いて前述したように、「ラッシュ状態」では、「大当り第2変動」に基づく大当り遊技が行われる場合は、「確変状態」が設定されることはなく遊技者にとって「確変状態」よりも有利な「ラッシュ状態」が必ず設定されるものの、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技が行われる場合は「確変状態」が設定されてしまうことがある。従って、遊技者は「大当り第1変動」よりも「大当り第2変動」が行われることを期待している。
この点、「ラッシュ状態」において、「特定表示領域」で第1演出が(第2演出あるいは装飾図柄42a,42b,42cの表示に代えて)実行されると、遊技者に対して、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技が行われることを認識させてしまい、ひいては、「確変状態」が設定される可能性があることを認識させてしまい、遊技興趣が低下してしまうという問題がある。
そこで、本実施例のパチンコ機1では、「大当り第1変動」が開始されていない場合であっても、「大当り第1変動」が開始された場合と同様の演出(大当り第1変動が開始されたことを示唆する開始示唆演出)を実行することとしている。
例えば、変動が停止された装飾図柄42a,42b,42cが表示された状態(第2変動が実行中でない状態)で「大当り第1変動」が開始された場合には、当該装飾図柄42a,42b,42cに代えて、当該「大当り第1変動」に対応する第1演出が「特定表示領域」で行われるので(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示が開始されるので)、このことに対応して、次のような構成としてもよい。すなわち、変動が停止された装飾図柄42a,42b,42cが「特定表示領域」に表示された状態(第2変動が実行中でない状態)においては、「大当り第1変動」が開始されなくても、装飾図柄41a,41b,41cを変動表示させる演出を「特定表示領域」で実行する。こうすると、遊技者に対して、「大当り第1変動」が開始されていなくても、「大当り第1変動」が開始されたように感じさせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。尚、このような構成とした場合において、変動が停止された状態で表示された装飾図柄42a,42b,42cに代えて装飾図柄41a,41b,41cを変動表示させる演出は「開始示唆演出」として捉えることもできる。
また、図24(a)に示すように、装飾図柄42a,42b,42cを変動表示させる第2演出(第2変動)の実行中に「大当り第1変動」が開始された場合には、当該第2演出(装飾図柄42a,42b,42cの変動表示)に代えて、当該「大当り第1変動」に対応する第1演出(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示)が「特定表示領域」で行われるので、このことに対応して、次のような構成としてもよい。すなわち、図24(b)に示すように、第1変動(大当り第1変動)が開始されたか否かに拘わらず、第2変動に対応する第2演出の一部として(あるいは第2演出の実行中に)、装飾図柄42a,42b,42cの変動表示に代えて装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を「特定表示領域」で実行する演出を実行する。換言すると、第2演出から第1演出に切り換わったことを示唆する演出を、第2演出として行う。こうすると、第1演出は「大当り第1変動」に対応する演出であると認識している遊技者に対して、「大当り第1変動」が開始されていなくても、より自然に「大当り第1変動」が開始されたように感じさせることができる。また、遊技者が第2演出に注目している状態で第1演出が行われることとなるので、遊技者に対して、意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、このような演出は、特定の第2変動の変動パターンが選択された場合に実行することとしてもよい。また、このような構成とした場合において、装飾図柄42a,42b,42cの変動表示に代えて装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を実行する演出は「開始示唆演出」として捉えることもできる。
また、「大当り第1変動」が開始された場合に当該「大当り第1変動」が開始されたことを示唆する画像(例えば、「第1変動開始」の文字が付された画像など)を表示する演出を「特定表示領域」で実行する構成とした場合は、この構成に対応して、次のような構成としてもよい。すなわち、第1変動(大当り第1変動)が開始されたか否かに拘わらず、「大当り第1変動」が開始されたことを示唆する画像(例えば、「第1変動開始」の文字が付された画像など)を表示する演出を「特定表示領域」で実行することとしてもよい。尚、このような画像の表示は、第2演出の一部として実行してもよいし、第2演出とは関係なく(独立して)実行してもよい。また、このような画像を表示する演出は「開始示唆演出」として捉えることもできる。
上述のような「開始示唆演出」を実行することとすると、「大当り第1変動」が開始されない場合にも「開始示唆演出」が行われることがある。換言すると、「開始示唆演出」が行われたとしても、「大当り第1変動」が行われない場合がある。このため、遊技者に対して、「開始示唆演出」が行われても「大当り第1変動(遊技者にとって不利な大当り第1変動)」は開始されていないかもしれないという期待を抱かせることができるので、遊技興趣を高めることが可能となる(遊技興趣の低下を防止することが可能となる)。
また、「小当り第2変動」に対応する第2演出の一部として(第2演出の実行中に)上述した「開始示唆演出」を実行することとしてもよい。こうすると、「大当り第1変動」が開始されたことが示唆されたにも拘わらず小当り遊技が行われることとなるので、遊技者に意外性を感じさせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、「大当り第2変動」に対応する第2演出の一部として(第2演出の実行中に)上述した「開始示唆演出」を実行することとしてもよい。こうすると、「大当り第1変動」が開始されたことが示唆されたにも拘わらず、「大当り第2変動」に基づく大当り遊技が行われることとなる。ひいては、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技(遊技者にとって不利な大当り遊技)が行われることが示唆されたにも拘わらず、「大当り第2変動」に基づく大当り遊技(遊技者にとって有利な大当り遊技)が行われることとなる。このため、遊技者に意外性を感じさせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、「ラッシュ状態」においては、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技が開始された場合は「通常状態」が設定されることがあり、「大当り第2変動」に基づく大当り遊技が開始された場合は「通常状態」が設定されることがない構成としてもよい。このような構成とすると、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技と「大当り第2変動」に基づく大当り遊技とで、遊技者にとっての有利度合の差を大きくすることができるので、上述した「開始示唆演出」を行うことによる効果を更に高めることができる。
また、「ラッシュ状態」は「有利状態」として捉えることもでき、「確変状態」、「通常状態」は「不利状態」として捉えることもでき、これらの遊技状態を設定する「主制御基板200のCPU201」は「遊技状態設定手段」として捉えることもできる。
H.無効期間、有効期間 :
ここで、本実施例のパチンコ機1では前述したように、無人のパチンコ機1で「第2大当り変動」に対応する第2演出が行われることを防止すべく(ひいては、複数の遊技者間でパチンコ機1の取り合いが生じるのを防止すべく)、「通常状態」においては、遊技中でなければ当該第2演出を実行しないこととしている。
もっとも、仮に「第2大当り変動」が終了するタイミングで大当り遊技が開始される構成とすると、無人のパチンコ機1では、当該「第2大当り変動」に対応する第2演出こそ行われないものの当該「第2大当り変動」に基づく大当り遊技は行われてしまうこととなる。そして、このような場合も、複数の遊技者間でパチンコ機1の取り合いが生じることがあるという問題がある。
そこで、本実施例のパチンコ機1では、図25に示すように、大当り図柄が停止表示された場合(例えば、大当り第2変動が終了した場合)は、「無効期間(例えば5秒間の期間)」を介して「有効期間(例えば無制限の期間)」を開始する。そして、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球すると、大当り遊技を開始することとしている。
こうすると、大当り図柄が停止表示されても(例えば、大当り第2変動が終了しても)、その後の「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球するまでは大当り遊技が開始されないので(少なくとも遊技が開始されるまでは)、無人のパチンコ機1で大当り遊技が行われることを防止することができ、ひいては、上述した問題が生じることを防止することができる。
もっとも、このような構成とした場合であっても、未だに次のような問題が残る。すなわち、無人のパチンコ機1で「有効期間」が開始されたとしても、新たに当該パチンコ機1で遊技を開始した遊技者は、「有効期間」が開始されていることを認識できない可能性がある。この場合、大抵の遊技者は左打ちを行うこととなるので、第2始動口30には遊技球が入球せず、大当り遊技が行われないまま無駄に時間が消費されてしまうという問題がある。
そこで、本実施例のパチンコ機1では、「通常状態」において「第2大当り変動」に対応する第2演出が行われなかった場合、換言すると、遊技中でない状態(無人のパチンコ機1)で第2特図が大当り図柄で停止表示された場合は、次のような処理が行われる。
先ず、図26(a)に示すように、「第2大当り変動」で大当り図柄が停止表示してから「無効期間」が開始するまでの期間(第2特図として大当り図柄が確定表示中)に、左第1始動口24、第2始動口30の何れかに遊技球が入球した場合(左第1始動口センサー24s、第2始動口センサー30sの何れかが遊技球を検知した場合)は、「無効期間」の開始タイミングで(無効期間が開始するに際して)、遊技者に右打ちを促す「右打ち演出」を実行する。「右打ち演出」としては、例えば、演出表示装置41の表示画面に「右打ち」の文字が付された画像を表示する。すなわち、この場合は、無人のパチンコ機1で大当り図柄(第2特図)が確定表示されている最中に新たに遊技が開始されたと判断できるので、大当り遊技開始の契機となる第2始動口30を狙わせるべく、「右打ち演出」を実行する。また、「無効期間」が終了したら直ぐに「有効期間」が開始されるので、「無効期間」が開始するタイミングで「右打ち演出」を実行する。
また、図26(b)に示すように、「無効期間」中に左第1始動口24、第2始動口30の何れかに遊技球が入球した場合(左第1始動口センサー24s、第2始動口センサー30sの何れかが遊技球を検知した場合)は、当該入球(検知)したタイミングで(際に)「右打ち演出」を実行する。すなわち、この場合は、無人のパチンコ機1が「無効期間」中である場合に遊技が開始されたと判断できるので、「右打ち演出」を実行する。また、「無効期間」が終了したら直ぐに「有効期間」が開始されるので、「無効期間」中に上述した入球(検知)が発生したタイミングで「右打ち演出」を実行する。
一方、「有効期間」中は、遊技球が入球した始動口(遊技球を検知したセンサー)によって異なる演出を実行する。詳しくは、図27(a)に示すように、「有効期間」中に左第1始動口24に遊技球が入球した場合(左第1始動口センサー24sが遊技球を検知した場合)は、当該入球(検知)したタイミングで(際に)「右打ち演出」を実行する。すなわち、この場合は、無人のパチンコ機1が「有効期間」中である場合に左打ちが開始されたと判断できるので(有効期間中であることを遊技者は認識できていないと判断できるので)、「右打ち演出」を実行する。また、既に「有効期間」中であるので(無効期間中ではないので)、上述した入球(検知)が発生したタイミングで「右打ち演出」を実行する。
これに対して、図27(b)に示すように、「有効期間」中に第2始動口30に遊技球が入球した場合(第2始動口センサー30sが遊技球を検知した場合)は、当該入球(検知)したタイミングで(際に)、大当り遊技が開始されることを示唆する「大当り演出」を実行する。「大当り演出」としては、例えば、演出表示装置41の表示画面に「大当り」の文字が付された画像を表示する。すなわち、この場合は、無人のパチンコ機1が「有効期間」中である場合に右打ちが開始されて、且つ、第2始動口30に遊技球が入球した(大当り遊技が開始される)と判断できるので(有効期間中であることを遊技者は認識できていると判断できるので)、上述した入球(検知)が発生したタイミングで「大当り演出」を実行する。
以上のように、本実施例のパチンコ機1では、「無効期間」中または「有効期間」中に遊技が開始された場合は「右打ち演出」を実行する。このため、「有効期間」が開始されても右打ちが行われず(大当り遊技が開始されず)、無駄に時間が消費されるという問題を解消することができる。尚、このような効果を実現する他の構成としては、発射された遊技球を検知可能なセンサーを設けておき(例えば、発射された遊技球が遊技領域21に進入する箇所に、遊技球を検知可能なセンサーを設けておき)、当該センサーが遊技球を検知したら遊技が開始された(遊技中である)と判断することとしてもよい。
また、「有効期間」中に限っては、遊技球が入球した始動口(遊技球を検知したセンサー)によって異なる演出を実行することとした。詳しくは、左第1始動口24に遊技球が入球した場合(左第1始動口センサー24sが遊技球を検知した場合)は「右打ち演出」を実行し、第2始動口30に遊技球が入球した場合(第2始動口センサー30sが遊技球を検知した場合)は「大当り演出」を実行することとした。こうすると、無人のパチンコ機1が「有効期間」中である場合に遊技を開始した遊技者に対して、遊技を開始した際の発射強度(右打ちまたは左打ち)に応じた適切な態様で演出を実行することができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、上述した実施例では、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球すると(第2始動口センサー30sが遊技球を検知すると)、大当り遊技を開始することとしたが、これに限らない。例えば、右打ちした遊技球が流下する領域に大当り開始ゲートを設けておき、「有効期間」中に遊技球が大当り開始ゲートを通過すると(所定のセンサーが大当り開始ゲートを通過した遊技球を検知すると)、大当り遊技を開始することとしてもよい。このような構成とした場合は、「有効期間」中に遊技球が大当り開始ゲートを通過すると(開始ゲートセンサーが大当り開始ゲートを通過した遊技球を検知すると)「大当り演出」を開始する構成としてもよい。このような構成とした場合であっても、上述した場合と同様の効果を奏することができる。
また、第2始動口30に入球(あるいは大当り開始ゲートを通過)する遊技球が必ず通過する所定の領域に、遊技球を検知するセンサーを設けておき、当該所定の領域を通過する遊技球を当該センサーが検知した場合に、「大当り演出」を実行する構成としてもよい。このような構成とした場合であっても、上述した場合と同様の効果を奏することができる。
また、左第1始動口センサー24sは「第1検知手段」として捉えることもでき、第2始動口センサー30s、開始ゲートセンサーは「第2検知手段」として捉えることもできる。また、「右打ち演出」は「第1特殊演出」として捉えることもでき、「大当り演出」は「第2特殊演出」として捉えることもできる。また、第2始動口30、大当り開始ゲートは「開始領域」として捉えることもできる。また、左打ちをした遊技球が流下する領域は「第1領域」として捉えることもでき、右打ちをした遊技球が流下する領域は「第2領域」として捉えることもできる。
I.変形例 :
次に変形例について説明する。
I−1.変形例1(無効期間における演出) :
上述した実施例では、大当り図柄が停止表示された場合(例えば、大当り第2変動が終了した場合)は、「無効期間」を介して「有効期間」を開始することとした。
変形例1では、「通常状態」において大当り図柄が停止表示された場合と、「確変状態」または「ラッシュ状態」において大当り図柄が停止表示された場合とで、「無効期間」の長さを異ならせることとする。そして、この「無効期間」において種々の演出を実行することとする。
詳しくは、図28(a)に示すように、「通常状態」において大当り図柄が停止表示された場合は「無効期間」の長さを10秒間とし、「確変状態」または「ラッシュ状態」において大当り図柄が停止表示された場合は「無効期間」の長さを5秒間とする。そして、「通常状態」において大当り図柄が停止表示された場合は、左打ちから右打ちに切り換えさせる必要があるので、この場合は、10秒間(長時間)の「無効期間」中に、『左打ちから右打ちに切り換えることを遊技者に促す(説明する)演出』を実行する。例えば、「左打ち→右打ち」という文字が付された画像を演出表示装置41の表示画面に表示する。
これに対して、「確変状態」または「ラッシュ状態」において大当り図柄が停止表示された場合は、右打ちを継続させる必要があるので、この場合は、5秒間(短時間)の「無効期間」中に、『右打ちを継続することを遊技者に促す(説明する)演出』を実行する。例えば、「右打ちを継続」という文字が付された画像を演出表示装置41の表示画面に表示する。
ここで、一般的な遊技者であれば、現在の行動を継続する必要がある場合は、そのこと(行動を継続すること)を直ぐに理解できるが、現在の行動を変更する必要がある場合は、そのこと(行動を変更すること)を理解するのにある程度の時間を要する。この点、本実施例のパチンコ機1では、左打ちから右打ちに切り換える(行動を変更する)必要がある場合は、10秒間(長時間)の「無効期間」を利用して『左打ちから右打ちに切り換えることを遊技者に促す(説明する)演出』を行うこととし、右打ちを継続する(行動を継続する)必要がある場合は、5秒間(短時間)の「無効期間」を利用して『右打ちを継続することを遊技者に促す(説明する)演出』を行うこととしている。このため、遊技の内容を遊技者に認識させ易くすることができ、ひいては、遊技者が焦ってしまうことを防止でき、遊技興趣を高めることが可能となる。
その他の構成として、確変状態が設定される場合(確変当りが行われる場合)と、「ラッシュ状態」が設定される場合(ラッシュ当りが行われる場合)とで、「無効期間」の長さを異ならせることとしてもよい。
詳しくは、図28(b)に示すように、確変状態が設定される場合(確変当りが行われる場合)は「無効期間」の長さを10秒間とし、「ラッシュ状態」が設定される場合(ラッシュ当りが行われる場合)は「無効期間」の長さを5秒間とする。そして、確変状態が設定される場合(確変当りが行われる場合)は、10秒間(長時間)の「無効期間」中に、『大当り後変動回数が100回に達するとラッシュ状態に移行し、150回に達すると通常状態に移行することを示唆(説明)する演出』を実行する。
これに対して、「ラッシュ状態」が設定される場合(ラッシュ当りが行われる場合)は、5秒間(短時間)の「無効期間」中に、『大当り後変動回数が150回に達すると通常状態に移行することを示唆(説明)する演出』を実行する。
ここで、一般的な遊技者であれば、今後の遊技状態の遷移が単純である場合は、そのこと(今後の遊技状態の遷移)を直ぐに理解できるが、今後の遊技状態の遷移が複雑である場合は、そのこと(今後の遊技状態の遷移)を理解するのにある程度の時間を要する。この点、本実施例のパチンコ機1では、大当り後変動回数が100回に達するとラッシュ状態に移行し、150回に達すると通常状態に移行する場合(今後の遊技状態の遷移が複雑である場合)は、10秒間(長時間)の「無効期間」を利用して、その旨を示唆する(説明する)演出を行うこととし、大当り後変動回数が150回に達すると通常状態に移行する場合(今後の遊技状態の遷移が単純である場合)は、5秒間(短時間)の「無効期間」を利用して、その旨を示唆する(説明する)演出を行うこととしている。このため、遊技の内容を遊技者に認識させ易くすることができ、ひいては、遊技者が焦ってしまうことを防止でき、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、上述した実施例では、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球すると(第2始動口センサー30sによって遊技球が検知されると)、大当り遊技が開始されることとした。変形例1では、この際に、『遊技球が第2始動口30に入球した(第2始動口センサー30sによって遊技球が検知された)ことを示唆する演出(あるいは大当り遊技が開始されることを示唆する演出)』を実行することとしてもよい。ここで、大当り図柄が停止表示された場合は、「無効期間」を介さずに「有効期間」を開始する構成とすることも可能であるが、このような構成とすると、次のような問題が生じる。すなわち、この場合は、大当り図柄が停止表示されると直ぐに「有効期間」が開始されるため、遊技球が第2始動口30に入球するタイミングによっては、大当り図柄が停止表示されてから直ぐに大当り遊技が開始されてしまう。この場合、図28を用いて上述した演出(遊技の内容を説明する演出)を行うことができなくてなってしまう。
この点、大当り図柄が停止表示された後に先ず「無効期間」が開始されることとすると、「無効期間」中は遊技球が第2始動口30に入球しても大当り遊技が開始されないため、この「無効期間」を利用して、図28を用いて上述した演出(遊技の内容を説明する演出)を行うことができ、ひいては、この演出の内容を遊技者に認識させ易くすることができる。
そして、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球した際に(第2始動口センサー30sによって遊技球が検知された際に)、『遊技球が第2始動口30に入球した(第2始動口センサー30sによって遊技球が検知された)ことを示唆する演出(あるいは大当り遊技が開始されることを示唆する演出)』を行う場合であっても、図28を用いて上述した演出(遊技の内容を説明する演出)と、『遊技球が第2始動口30に入球した(第2始動口センサー30sによって遊技球が検知された)ことを示唆する演出』とが干渉することがない。すなわち、図28を用いて上述した演出(遊技の内容を説明する演出)は「無効期間」を利用して実行され、『遊技球が第2始動口30に入球した(第2始動口センサー30sによって遊技球が検知された)ことを示唆する演出』は「有効期間」が開始された後に実行されるので、これらの演出は別々のタイミングで行われることとなる。このため、これらの演出のそれぞれを遊技者に認識させ易くすることができる。
尚、通常状態、確変状態、ラッシュ状態は「第1状態」、「第2状態」として捉えることもでき、これらの遊技状態を設定する「主制御基板200のCPU201」は「遊技状態設定手段」として捉えることもできる。また、「確変当り」、「ラッシュ当り」は「第1特定遊技」、「第2特定遊技」として捉えることもできる。また、第2始動口センサー30sは「検知手段」として捉えることもできる。また、第1変動および第2変動を実行する「主制御基板200のCPU201」は「変動実行手段」として捉えることもできる。「通常状態」、「確変状態」、「ラッシュ状態」は、「第1状態」、「第2状態」として捉えることもできる。また、「確変当り」、「ラッシュ当り」は、「第1特定遊技」、「第2特定遊技」として捉えることもできる。また、図28を用いて上述した演出(遊技の内容を説明する演出)は、「無効期間用演出」として捉えることもできる。
I−2.変形例2(第1大当り変動の外れ停止) :
上述した実施例では、「ラッシュ状態」においては、「第1大当り変動」に基づく大当り遊技よりも「第2大当り変動」に基づく大当り遊技の方が遊技者にとって有利な大当り遊技であることとした。詳しくは、「ラッシュ状態」においては、「第2大当り変動」に基づく大当り遊技が行われた場合は必ず「ラッシュ状態」が設定されるものの、「第1大当り変動」に基づく大当り遊技が行われた場合は「確変状態(あるいは通常状態)」が設定されることがある構成とした。そして、このような構成とした場合は、遊技者に対して、「ラッシュ状態」では「第1大当り変動」に基づく大当り遊技が行われないことを期待させることとなる。
そこで、変形例2では、図29に示すように、「大当り第1変動」の実行中に第2特図が小当り図柄で停止表示された場合(小当り第2変動が終了した場合)は、当該「大当り第1変動」の途中であっても、第1特図を外れ図柄で停止表示させて当該「大当り第1変動」を終了させることとしている。
こうすると、「ラッシュ状態」においては、高い頻度で「小当り第2変動」が実行される(第2特図が小当り図柄で停止表示される)ので、「大当り第1変動」が行われても高い頻度で外れ図柄が停止表示されることとなる。このため、「ラッシュ状態」においては、遊技者にとって不利な大当り遊技(第1大当り変動に基づく大当り遊技)が行われ難くなるので、遊技興趣を高めることが可能となる。
尚、「ラッシュ状態」においては、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技が開始された場合は「通常状態」が設定されることがあり、「大当り第2変動」に基づく大当り遊技が開始された場合は「通常状態」が設定されることがない構成としてもよい。このような構成とすると、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技と「大当り第2変動」に基づく大当り遊技とで、遊技者にとっての有利度合の差を大きくすることができるので、図29を用いて上述した処理を行うことによる効果を更に高めることができる。
ここで、主制御基板200のCPU201は、第1変動や第2変動を終了するに際しては(第1特図や第2特図を停止表示するに際しては)、変動停止コマンドをサブ制御基板220に向けて送信しており、サブ制御基板220のCPU221は、この変動停止コマンドに基づいて第1演出や第2演出を終了する(装飾図柄41a,41b,41cや装飾図柄42a,42b,42cを停止表示させる)。
この点、変形例2のような構成とした場合は、「大当り第1変動」の変動停止コマンド(本明細書では「第1停止信号」ともいう)と「小当り第2変動」の変動停止コマンド(本明細書では「第2停止信号」ともいう)がほぼ同時に出力されることとなる。このため、サブ制御基板220のCPU221は、「大当り第1変動」および「小当り第2変動」のうち何れが先に終了したのかを誤検出してしまう可能性があり、この場合は、不適切な演出を行ってしまう可能性がある。
詳しくは、実際には「小当り第2変動」が先に終了したにも拘わらず(大当り第1変動では外れ図柄が停止表示されたにも拘らず)、「大当り第1変動」が先に終了した(大当り第1変動では大当り図柄が停止表示された)と誤検出してしまう。そして、この場合は、「大当り第1変動」では外れ図柄が停止表示されたにも拘わらず、装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目で停止表示させる第1演出を行ってしまったり、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技が開始されることを示唆する演出を行ってしまったりする可能性がある。
あるいは、上述した実施例のように、『「ラッシュ状態」においては「大当り第1変動」が開始される場合にのみ第1演出を「特定表示領域」で開始する構成』である場合は、「大当り第1変動」が行われるものの(大当り第1変動中に小当り第2変動が終了することから)大当り図柄が停止表示されない場合にも、当該「大当り第1変動」に対応する第1演出を開始してしまう可能性がある。
そこで、変形例2においては、「小当り第2変動」が開始された場合は、当該「小当り第2変動」が「大当り第1変動」の実行中に終了するか否かの判断を、当該「小当り第2変動」の終了に先立って行うこととしている。
詳しくは、主制御基板200のCPU201は、「大当り第1変動」を開始するに際しては、当該「大当り第1変動」の変動時間(本明細書では「大当り変動時間」ともいう)をサブ制御基板220に向けて送信し、「小当り第2変動」を開始するに際しては、当該「小当り第2変動」の変動時間(本明細書では「小当り変動時間」ともいう)をサブ制御基板220に向けて送信することとしている。
そして、サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200から受信した「大当り変動時間」および「小当り変動時間」に基づいて、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了するか否かを判断する。そして、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了する場合は、「大当り第1変動」の結果として外れ図柄が停止表示されることから、「第1停止信号」を受信すると装飾図柄41a,41b,41cをバラケ目で停止表示させて第1演出を終了する。当然ながら、この場合は、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技が開始されることを示唆する演出は実行しない。
あるいは、『「ラッシュ状態」においては「大当り第1変動」が開始される場合にのみ第1演出を「特定表示領域」で開始する構成』である場合は、次のような処理を行う。すなわち、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了する場合は(大当り第1変動が外れ図柄で停止表示される場合は)、「特定表示領域」では、「小当り第2変動」に対応する第2演出(判断手段による判断に基づく関連演出)を継続して、「第2停止信号」を受信したら、装飾図柄42a,42b,42cを停止表示させることで第2演出を終了する。また、この場合は、当該「大当り第1変動」に対応する第1演出は開始せず、当然ながら、「大当り第1変動」が終了する際に「第1停止信号」を受信しても、それまでに第1演出は開始されていないので、装飾図柄41a,41b,41cを停止表示させる処理は行わない。
これに対して、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了しない場合は、「大当り第1変動」の結果として大当り図柄が停止表示されるので、「第1停止信号」を受信すると装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目で停止表示させて第1演出を終了する。そして、この場合は、「大当り第1変動」に基づく大当り遊技が開始されることを示唆する演出を実行する。
あるいは、『「ラッシュ状態」においては「大当り第1変動」が開始される場合にのみ第1演出を「特定表示領域」で開始する構成』である場合は、次のような処理を行う。すなわち、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了しない場合は(大当り第1変動で大当り図柄が停止表示される場合は)、「特定表示領域」では、当該「小当り第2変動」に対応する第2演出に代えて当該「大当り第1変動」に対応する第1演出を開始する。そして、「第1停止信号」を受信すると装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目で停止表示させて第1演出を終了する。この場合は、当然ながら、「小当り第2変動」が終了する際に「第2停止信号」を受信しても、それまでに「特定表示領域」での第2演出は終了されているので(第1演出に切り換えられているので)、装飾図柄41a,41b,41cを停止表示させる処理は行わない。
または、次のような構成としてもよい。すなわち、主制御基板200側で(主制御基板200のCPU201が)、「大当り変動時間」および「小当り変動時間」に基づいて「小当り第2変動」中に「大当り第1変動」が終了するか否かを判断することとしてもよい。そして、この判断結果をサブ制御基板220に向けて送信することとしてもよい。この場合、サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200から受信した上述の判断結果に基づいて、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了するか否かを検出する。そして、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了する場合と、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了する場合とのそれぞれに対応する上述と同様の演出(処理)を実行する。
変形例2のような構成とすると、『「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了すると、第1特図を外れ図柄で停止表示させて当該「大当り第1変動」を終了させる構成』とした場合であっても、「大当り第1変動」や「小当り第2変動」に関連する演出を上述したような適切な態様で実行することが可能となる。
尚、「大当り第1変動」は「大当り変動」として捉えることもでき、「小当り第2変動」は「小当り変動」として捉えることもできる。また、「大当り第1変動」中に「小当り第2変動」が終了するか否かを判断する「サブ制御基板220のCPU221」、「主制御基板200のCPU201」は、「判断手段」として捉えることもできる。また、「大当り第1変動」の終了タイミングや「小当り第2変動」の終了タイミングを検出可能な「サブ制御基板220のCPU221」、「主制御基板200のCPU201」は、「終了タイミング検出手段」として捉えることもできる。また、上述した「大当り第1変動」や「小当り第2変動」に関連する演出(第1演出、第2演出、大当り遊技が開始されることを示唆する演出)は、「関連演出」として捉えることもでき、上述した「大当り第1変動」や「小当り第2変動」に関連する演出を実行する「サブ制御基板220のCPU221」は、「関連演出実行手段」として捉えることもできる。
I−3.変形例3(先読み演出) :
前述したように、主制御基板200のCPU201は、特図保留を記憶する都度、当該特図保留についての事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをサブ制御基板220に向けて送信する。
そして、サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果に基づいて、記憶されている第1特図保留や第2特図保留の内容を検出(把握)することが可能である。換言すると、第1変動および第1演出は、第1特図保留に基づいて行われるので、サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果コマンドに基づいて、開始が保留されている第1変動および第1演出の内容を検出(把握)することが可能である。また、第2変動および第2演出は、第2特図保留に基づいて行われるので、サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果コマンドに基づいて、開始が保留されている第2変動および第2演出の内容を検出(把握)することが可能である。
例えば、「大当り変動(大当り第1変動または大当り第2変動)」の開始契機となる特図保留(第1特図保留または第2特図保留)が記憶されているか否か、換言すると、「大当り変動(大当り第1変動または大当り第2変動)」の開始が保留されているか否かを検出(把握)することが可能である。
このようにサブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果に基づいて、第1特図保留や第2特図保留の内容、換言すると、開始が保留されている変動(第1変動または第2変動)や演出(第1演出または第2演出)の内容を検出(把握)することが可能である。そして、この検出した内容を遊技者に示唆する「先読み演出」を実行可能である。
変形例3では、このような「先読み演出」として、「大当り変動(大当り第1変動または大当り第2変動)」の開始契機となる特図保留(第1特図保留または第2特図保留)が記憶されているか否かを示唆する演出、換言すると、「大当り変動(大当り第1変動または大当り第2変動)」の開始が保留されているか否かを示唆する演出を実行可能である。例えば、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されている場合は、「赤色の球体を示す画像」を演出表示装置41の表示画面に表示し、「大当り変動」の開始契機となる特図保留が記憶されていない場合は、「黒色の球体を示す画像」を演出表示装置41の表示画面に表示する「先読み演出」を実行可能である。
尚、以下では、「大当り変動」の開始契機となる特図保留を「大当り保留」とも表現し、「大当り保留」のうち「第1大当り変動」の開始契機となる第1特図保留を「第1大当り保留」とも表現し、「大当り保留」のうち「第2大当り変動」の開始契機となる第2特図保留を「第2大当り保留」とも表現する。
図30には、変形例3の「先読み演出」を実行するための「先読み演出実行処理」を示すフローチャートが示されている。この処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、タイマ割り込みとして(例えば、10m秒毎に)実行される。
「先読み演出実行処理」を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、大当り遊技の開始タイミングであるか否か、換言すると、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球したタイミング(第2始動口センサー30sが遊技球を検知したタイミング)であるか否かを判断する(S1100)。その結果、大当り遊技の開始タイミングである場合は(S1100:yes)、「操作催促演出」を実行するか否か決定する「操作催促演出実行抽選」を行う(S1102)。
「操作催促演出」とは、遊技者に対して遊技者操作(例えば、演出ボタン10aの操作等)を促す演出であり、例えば、演出ボタン10aを示す画像に「押せ!」という文字が付された画像を演出表示装置41の表示画面に表示する演出である。「操作催促演出実行抽選」では、約20%の確率で「操作催促演出」を実行することが決定される(当選する)。そして、「操作催促演出実行抽選」に当選した場合は(S1104:yes)、「操作催促演出」を実行する(S1106)。このような「操作催促演出」は約3秒間に亘って実行される。
一方、S1100の判断処理で、大当り遊技の開始タイミングでないと判断された場合は(S1100:no)、「操作催促演出」の実行中であるか否かを判断する(S1108)。その結果、「操作催促演出」の実行中であると判断された場合は(S1108:yes)、遊技者操作(例えば、演出ボタン10aの操作等)が行われたか否かを判断する(S1110)。そして、遊技者操作が行われたと判断された場合は(S1110:yes)、「先読み演出」を実行する(S1112)。このような「先読み演出」としては、上述したように「大当り保留(第1大当り保留や第2大当り保留)」が記憶されているか否かを示唆する演出が実行される。
以上のように変形例3では、大当り遊技の開始タイミング、換言すると、「有効期間」中に遊技球が第2始動口30に入球したタイミングで「操作催促演出」を実行し、「操作催促演出」の実行中に遊技者操作が行われると、「大当り保留(第1大当り保留や第2大当り保留)」が記憶されているか否かを示唆する「先読み演出」を実行する。こうすると、大当り遊技が開始されるに際して(大当り遊技が開始されるタイミングで)、当該大当り遊技とは別の大当り遊技が追加して行われることを遊技者に示唆することができるので、遊技興趣を高めることが可能となる。
ここで、上述した実施例では、大当り遊技のうち「確変当り」の終了後は「確変状態」が設定される。そして、「確変状態」では、第1演出を「メイン演出(特定表示領域で主に実行される演出)」としている。このため、上述した「先読み演出」を行うこととすると、次のような問題が生じる可能性がある。
すなわち、「確変当り」が開始されるに際して、「第2大当り保留」が記憶されていることから「第2大当り保留」が記憶されていることを示唆する「先読み演出」を行ったとしても、当該「第2大当り保留」に基づく第2変動(第2大当り変動)は、第2演出が「非メイン演出」である状態で行われるため、遊技者に違和感を抱かせてしまう。特に、『「確変状態」においては、たとえ「第2大当り変動」に対応する第2演出であっても「特定表示領域」では実行しない構成』とした場合は、「第2大当り保留」が記憶されていることを示唆する「先読み演出」が行われたにも拘わらず、「第2大当り変動」に対応する第2演出が行われないので、遊技者に違和感を抱かせてしまう。
一方、大当り遊技のうち「ラッシュ当り」の終了後は「確変状態」が設定される。そして、「ラッシュ状態」では、第2演出を「メイン演出(特定表示領域で主に実行される演出)」としている。このため、上述した「先読み演出」を行うこととすると、次のような問題が生じる可能性がある。
すなわち、「ラッシュ当り」が開始されるに際して、「第1大当り保留」が記憶されていることから「第1大当り保留」が記憶されていることを示唆する「先読み演出」を行ったとしても、当該「第1大当り保留」に基づく第1変動(第1大当り変動)は、第1演出が「非メイン演出」である状態で行われるため、遊技者に違和感を抱かせてしまう。特に、『「ラッシュ状態」においては、たとえ「第1大当り変動」に対応する第1演出であっても「特定表示領域」では実行しない構成』とした場合は、「第1大当り保留」が記憶されていることを示唆する「先読み演出」が行われたにも拘わらず、「第1大当り変動」に対応する第1演出が行われないので、遊技者に違和感を抱かせてしまう。
更に、図29を用いて前述した変形例2のように、『「大当り第1変動」の実行中に第2特図が小当り図柄で停止表示された場合(小当り第2変動が終了した場合)は、当該「大当り第1変動」の途中であっても、第1特図を外れ図柄で停止表示させて当該「大当り第1変動」を終了させる構成』とした場合は、次のような問題が生じる。すなわち、「第1大当り保留」が記憶されていることを示唆する「先読み演出」が行われたにも拘わらず、当該「第1大当り保留」に基づく第1変動(第1大当り変動)では外れ図柄が停止表示されてしまう(大当り遊技が行われない)ことがあり、この場合は、遊技者に不信感を抱かせてしまう。
そこで、変形例3では、大当り遊技が開始されるに際して「先読み演出」を行う場合は、先ず、当該大当り遊技終了後の遊技状態(メイン演出、非メイン演出)を検出することとしている。そして、図31に示すように、当該大当り遊技終了後の遊技状態における「メイン演出」が第1演出である場合は(すなわち、確変状態が設定される場合は)、「先読み演出」では、第1特図保留の内容(メイン演出に関連する内容)を示唆する演出を実行し、第2特図保留の内容(非メイン演出に関連する内容)を示唆する演出は実行しないこととしている。詳しくは、「第1大当り保留」が記憶されているか否か(メイン演出に関連する内容)を示唆する演出を実行し、「第2大当り保留」が記憶されているか否か(非メイン演出に関連する内容)を示唆する演出は実行しないこととしている。こうすると、上述した違和感や不信感を遊技者に抱かせることを防止することが可能となる。
また、当該大当り遊技終了後の遊技状態における「メイン演出」が第2演出である場合は(すなわち、ラッシュ状態が設定される場合は)、「先読み演出」では、第2特図保留の内容(メイン演出に関連する内容)を示唆する演出を実行し、第1特図保留の内容(非メイン演出に関連する内容)を示唆する演出は実行しないこととしている。詳しくは、「第2大当り保留」が記憶されているか否か(メイン演出に関連する内容)を示唆する演出を実行し、「第1大当り保留」が記憶されているか否かを示唆する演出(非メイン演出に関連する内容)は実行しないこととしている。こうした場合も、上述した違和感や不信感を遊技者に抱かせることを防止することが可能となる。
また、大当り遊技終了後の遊技状態が「通常状態」に設定される構成としてもよいが、この様な構成とした場合は、次のような問題が生じる。すなわち、このような構成においては、「第2大当り保留」を含む複数の第2特図保留が記憶された状態で大当り遊技が終了して、「通常状態」が設定されることがある。そして、この場合、「通常状態」においては、「外れ第2変動」または「小当り第2変動」が行われた後に「大当り第2変動」が行われることがある。
そして、「通常状態」では、「外れ第2変動」および「小当り第2変動」の実行時間は極めて長時間(例えば600秒)であるので、この場合は、「通常状態」が設定されてから(大当り遊技が終了してから)長時間が経過した後に「大当り第2変動」が行われることとなる。
従って、このような構成において、「第2大当り保留」が記憶されていることから、「第2大当り保留」が記憶されていることを示唆する「先読み演出」を行ったとしても、当該「第2大当り保留」に基づく第2変動(第2大当り変動)は、「通常状態」が設定されてから長時間が経過した後に行われることとなる。すなわち、「第2大当り保留」が記憶されていることを示唆する「先読み演出」が行われたにも拘わらず、当該「第2大当り保留」に基づく第2変動(第2大当り変動)が長時間に亘って開始されない状態となってしまう。そして、このような場合も、遊技者に不信感を抱かせてしまう。
そこで、大当り遊技終了後の遊技状態が「通常状態」に設定される場合も(メイン演出が第1演出となる場合も)、「先読み演出」では、第1特図保留の内容(メイン演出に関連する内容)を示唆する演出を実行し、第2特図保留の内容(非メイン演出に関連する内容)を示唆する演出は実行しないこととする。詳しくは、「第1大当り保留」が記憶されているか否か(メイン演出に関連する内容)を示唆する演出を実行し、「第2大当り保留」が記憶されているか否か(非メイン演出に関連する内容)を示唆する演出は実行しないこととする。こうすると、上述した不信感を遊技者に抱かせることを防止することが可能となる。
尚、上述した変形例3では、大当り遊技が開始されるタイミングで「先読み演出」を行うこととしたが、将来的に設定される遊技状態が確定している状況であれば「先読み演出」を実行可能である構成としてもよい。例えば、大当り図柄が停止表示されてから当該停止表示に基づく大当り遊技が終了するまでの期間、詳しくは、大当り図柄の確定表示中、「無効期間」中、「有効期間」中、大当り遊技中に「先読み演出」を行うこととしてもよい。こうした場合も、当該大当り遊技とは別の大当り遊技が追加して行われることを遊技者に示唆することができるので、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、第1変動の開始を保留することが可能であり、第2変動の開始を保留することが可能である「主制御基板200のCPU201」は、「保留手段」として捉えることもできる。また、「第1大当り保留」が記憶されているか否かを示唆する「先読み演出」、「第2大当り保留」が記憶されているか否かを示唆する「先読み演出」は、「第1先読み演出」、「第2先読み演出」として捉えることもでき、これらの「先読み演出」を実行する「サブ制御基板220のCPU221」は、「先読み演出実行手段」として捉えることもできる。また、「通常状態」、「確変状態」、「ラッシュ状態」は、「第1状態」、「第2状態」として捉えることもできる。
以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した実施例においては、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。尚、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1〜A6>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機A1〜A6として捉えることもできる。
<遊技機A1>
<概要>
非実行期間は、第2変動が行われても第2演出は実行せずに裏で進行させる。非実行期間が終了すれば裏で進行させていた第2演出を表で実行する。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
前記第1変動と前記第2変動とが並行して実行されている場合であっても、所定の表示領域においては、前記第1演出および前記第2演出のうち何れか一方を選択して実行可能である遊技機において、
前記第2変動の実行中であっても、非実行期間中であれば、前記所定の表示領域においては前記第2演出を実行せずに、時間の経過に伴う前記第2演出の態様の変化に係る変化用処理を実行可能であり、
前記第2変動の実行中に前記非実行期間が終了すると、前記非実行期間が終了したタイミングに対応する前記第2演出の態様を前記変化用処理の結果に基づいて導出し、前記所定の表示領域においては、当該導出した態様から前記第2演出を開始可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第2変動の実行中に非実行期間が終了した場合は、非実行期間が終了したタイミングで(第2変動の途中から)当該第2変動に対応する第2演出を実行する。ここで、一般的に第2演出としては、第2変動の実行時間に対応させて予め実行時間の定められた演出が実行される。このため、第2変動の途中から当該第2変動に対応する第2演出を開始することとすると(当該第2変動に対応する第2演出が無秩序なタイミングで開始されることとなるので)、当該第2演出の実行時間が不足してしまい、当該第2演出が不自然な態様で終了してしまう。このため、遊技者に違和感を抱かせてしまうという問題が生じる。
そこで、本遊技機では、非実行期間に第2変動が開始された場合は、当該第2変動に対応する第2演出を、表(所定の表示領域)では実行しないものの、裏で実行することとしている。詳しくは、「第2変動の実行時間の経過に伴う第2演出の態様の変化」に係る変化用処理を行う(裏で実行する)こととしている。そして、当該第2変動が終了する前に非実行期間が終了したら、それまで裏で実行していた第2演出を途中から表(所定の表示領域)で実行することとしている。詳しくは、非実行期間が終了したタイミングに対応する第2演出の態様を変化用処理の結果に基づいて導出し、当該導出した態様から第2演出を所定の表示領域で実行する(表で実行する)こととしている。
こうすると、第2変動の途中から(非実行期間が終了したタイミングで)当該第2変動に対応する第2演出を開始する場合であっても、当該開始のタイミングに対応する態様から当該第2演出を開始することができ、ひいては、当該第2演出を最後まで実行することができるので、遊技者に違和感を抱かせてしまうことを防止することが可能となる。
<遊技機A2>
<概要>
遊技球が検知されると非実行期間を終了(第2演出を表で実行)する。
<請求項形式>
遊技機A1において、
遊技球を検知可能な検知手段を備え、
前記検知手段によって遊技球が検知されることに基づいて前記非実行期間は終了する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技球が検知されると(すなわち、遊技が開始されると)、非実行期間が終了する。従って、遊技が開始された場合に、非実行期間が終了されて第2演出が開始されることとなる。このため、遊技が行われていない遊技機(無人の遊技機)で第2演出を行わないようにすることができ、且つ、第2変動の途中で遊技が開始された場合は、当該第2変動の途中から第2演出を開始することができる。
<遊技機A3>
<概要>
第1変動が開始されると非実行期間を終了(第2演出を表で実行)する。
<請求項形式>
遊技機A1において、
前記第1変動が開始されることに基づいて前記非実行期間は終了する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1変動が開始されると(すなわち、遊技が開始されると)、非実行期間が終了する。従って、遊技が開始された場合に、非実行期間が終了されて第2演出が開始されることとなる。このため、遊技が行われていない遊技機(無人の遊技機)で第2演出を行わないようにすることができ、且つ、第2変動の途中で遊技が開始された場合は、当該第2変動の途中から第2演出を開始することができる。
<遊技機A4>
<概要>
特定変動(大当り変動)の実行中に非実行期間が終了すると、当該特定変動に対応する第2演出を表で実行する。
<請求項形式>
遊技機A1乃至遊技機A3の何れか1つの遊技機において、
可変入球口が開放状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段を備え、
前記第2変動実行手段は、前記第2変動として、前記第2特別図柄が特定図柄で停止表示される特定変動を実行可能であり、
前記特定遊技実行手段は、前記特定変動が実行されることに基づいて前記特定遊技を実行可能であり、
前記第2変動の実行中に前記非実行期間が終了した場合において、当該第2変動が前記特定変動であれば、前記変化用処理の結果に基づいて導出した態様から前記第2演出を開始する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、特定変動(第2変動の一種)が行われると特定遊技が行われる。もっとも、特定変動に対応する第2演出が行われなければ、特定変動が行われたか否かを遊技者が認識できないまま、特定遊技が行われる可能性がある。そして、この場合は、遊技者に違和感を抱かせてしまう。この点、本遊技機では、特定変動の途中からでも、非実行期間が終了すれば、当該特定変動に対応する第2演出を行うこととしている。このため、遊技者に特定変動が行われたことを認識させることができ、ひいては、遊技者に違和感を抱かせてしまうことを防止することが可能となる。
<遊技機A5>
<概要>
非実行期間は、第1変動の開始タイミング付近の期間。
<請求項形式>
遊技機A1において、
前記非実行期間は、前記所定の表示領域で前記第1演出が開始されるタイミングを含む所定の長さの期間である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1演出の開始タイミング付近の期間は、非実行期間としている。すなわち、第1演出の開始タイミング付近の期間は、たとえ、第2変動が実行されたとしても第2演出を実行しないこととしている。
ここで、第1演出の開始部分を遊技者に視認させないと、第1変動が開始されたことを遊技者に認識させることができず、遊技者に不信感を抱かせてしまう可能性がある。この点、本遊技機では、第1演出の開始タイミング付近においては、第2変動が実行されたとしても第2演出を実行せずに、第1演出を実行することとしている。こうすると、遊技者に対して、第1変動が開始されたことを認識させることができ、上述した不信感を遊技者が抱くことを防止することが可能となる。
<遊技機A6>
<概要>
非実行期間は、第1変動の終了タイミング付近の期間。
<請求項形式>
遊技機A1において、
前記非実行期間は、前記所定の表示領域で実行中の前記第1演出が終了されるタイミングを含む所定の長さの期間である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1演出の終了タイミング付近の期間は、非実行期間としている。すなわち、第1演出の終了タイミング付近の期間は、たとえ、第2変動が実行されたとしても第2演出を実行しないこととしている。
ここで、第1演出の終了部分を遊技者に視認させないと、第1変動が終了されたことを遊技者に認識させることができず、遊技者に不信感を抱かせてしまう可能性がある。この点、本遊技機では、第1演出の終了タイミング付近においては、第2変動が実行されたとしても第2演出を実行せずに、第1演出を実行することとしている。こうすると、遊技者に対して、第1変動が終了されたことを認識させることができ、上述した不信感を遊技者が抱くことを防止することが可能となる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機B1〜B5>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機B1〜B5として捉えることもできる。
<遊技機B1>
<概要>
第2変動で特定図柄が停止表示された場合であって当該第2変動に対応する第2演出が行われなかった場合は、遊技球が第1検知手段に検知された場合と第2検知手段に検知された場合とで互いに異なる演出を実行する。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
前記第1変動と前記第2変動とが並行して実行されている場合であっても、所定の表示領域においては、前記第1演出および前記第2演出のうち何れか一方を選択して実行可能である遊技機において、
前記第2変動で特定図柄が停止表示されたことに基づいて、可変入球口が開放状態となる特定遊技を実行可能であり、
前記第2変動で特定図柄が停止表示された場合であって当該第2変動に対応する前記第2演出が前記所定の表示領域で行われなかった場合は、遊技球が第1検知手段に検知されることに基づいて第1特殊演出を実行可能であり、遊技球が第2検知手段に検知されることに基づいて第2特殊演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第2変動で特定図柄が停止表示される場合であっても、所定の表示領域においては、当該第2変動に対応する第2演出が行われないことがある。そして、上記第2演出が行われなかった場合は、第2変動で特定図柄が停止表示されたこと(ひいては特定遊技が行われること)を遊技者が認識できていないことがある。
そして、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを遊技者が認識できている場合と認識できていない場合とでは、遊技球の発射強度(遊技球が流下する領域)が互いに異なることがある。例えば、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを遊技者が認識できている場合は、特定遊技に関連する領域を流下するように遊技球が発射され(例えば、右打ちが行われ)、認識できていない場合は、第1変動または第2変動に関連する領域を流下するように遊技球が発射される(例えば、左打ちが行われる)ことがある。
そこで、本遊技機では、上記第2演出が行われなかった場合は、第1検知手段および第2検知手段の何れに遊技球が検知されたかによって、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを遊技者が認識できているか否かを判断し、認識できている場合と認識できていない場合とで互いに異なる演出(第1特殊演出、第2特殊演出)を行うこととしている。すなわち、第1検知手段によって遊技球が検知された場合は第1特殊演出を実行し、第2検知手段によって遊技球が検知された場合は第2特殊演出を実行することとしている。こうすると、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを遊技者が認識できているか否かに応じて適切な演出を行うことができる。
<遊技機B2>
<概要>
特定遊技は、特定図柄が停止表示された後に遊技球が開始領域を通過すると実行される。
<請求項形式>
遊技機B1において、
前記特定遊技は、前記第2変動で特定図柄が停止表示された後に遊技球が開始領域を通過することに基づいて実行されるものであり、
前記第2変動で特定図柄が停止表示されてから前記特定遊技が開始されるまでの期間中に遊技球が前記第1検知手段に検知されることに基づいて、前記第1特殊演出を実行可能であり、
前記第2変動で特定図柄が停止表示されてから前記特定遊技が開始されるまでの期間中に遊技球が前記第2検知手段に検知されることに基づいて、前記第2特殊演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第2変動で特定図柄が停止表示された後に遊技球が開始領域を通過すると、特定遊技が開始される。このような構成とした場合、『第2変動で特定図柄が停止表示されてから特定遊技が開始されるまでの期間』中は、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを遊技者が認識できていれば、開始領域に向けて遊技球が発射され、認識できていなければ、開始領域とは異なる領域に向けて遊技球が発射される可能性が高い。
そこで、本遊技機では、『第2変動で特定図柄が停止表示されてから特定遊技が開始されるまでの期間』中に遊技球を検知(第1検知手段または第2検知手段で検知)することによって(遊技球が当該期間中に通過する領域を特定することによって)、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを遊技者が認識できているか否かを判断することとしている。こうすると、この判断の精度を高めることができるので、更に適切な演出を行うことが可能となる。
<遊技機B3>
<概要>
第1検知手段は第1領域にあり、第2検知手段と開始領域は第2領域にある。第1特殊演出としては「第2領域を流下させることを促す演出」を実行する。
<請求項形式>
遊技機B2において、
前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記開始領域は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が通過可能な位置に設けられており、
前記第1特殊演出としては、遊技球が前記第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、開始領域は第2領域に設けられているため、特定遊技を開始させるためには、遊技球が第2領域を流下するように遊技球を発射する必要がある。この点、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを認識できていない遊技者は、第1領域を流下するように遊技球を発射してしまっている可能性が高い。そこで、本遊技機では、第1領域を流下する遊技球を検知した場合は(第1検知手段によって遊技球が検知された場合は)、『遊技球が第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出(第1特殊演出)』を行うこととしている。こうすると、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを認識できていない遊技者(第1領域を流下するように遊技球を発射してしまっている遊技者)に対して、第2領域を流下するように遊技球を発射することを促すことができる。
<遊技機B4>
<概要>
第1検知手段は第1領域にあり、第2検知手段と可変入球口(大入賞口)は第2領域にある。第1特殊演出としては「第2領域を流下させることを促す演出」を実行する。
<請求項形式>
遊技機B1または遊技機B2において、
前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記可変入球口は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が入球可能な位置に設けられており、
前記第1特殊演出としては、遊技球が前記第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、可変入球口は第2領域に設けられているため、特定遊技中は、遊技球が第2領域を流下するように遊技球を発射する必要がある。この点、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを認識できていない遊技者は、第1領域を流下するように遊技球を発射してしまっている可能性が高い。そこで、本遊技機では、第1領域を流下する遊技球を検知した場合は(第1検知手段によって遊技球が検知された場合は)、『遊技球が第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出(第1特殊演出)』を行うこととしている。こうすると、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを認識できていない遊技者(第1領域を流下するように遊技球を発射してしまっている遊技者)に対して、第2領域を流下するように遊技球を発射することを促すことができる。
<遊技機B5>
<概要>
第1検知手段は第1領域にあり、第2検知手段と可変入球口(大入賞口)は第2領域にある。第2特殊演出としては「特定遊技が行われることを示唆する演出」を実行する。
<請求項形式>
遊技機B1乃至遊技機B4の何れか1つの遊技機において、
前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
前記可変入球口は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が通過可能な位置に設けられており、
前記第2特殊演出としては、前記特定遊技が行われることを示唆する演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、可変入球口は第2領域に設けられているため、特定遊技中は、遊技球が第2領域を流下するように遊技球を発射する必要がある。この点、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを認識できている遊技者は、第2領域を流下するように遊技球を発射している可能性が高い。そこで、本遊技機では、第2領域を流下する遊技球を検知した場合は(第2検知手段によって遊技球が検知された場合は)、『特定遊技が行われることを示唆する演出(第2特殊演出)』を行うこととしている。こうすると、第2変動で特定図柄が停止表示されたことを認識できている遊技者(第2領域を流下するように遊技球を発射している遊技者)に対して、特定遊技が行われることを示唆することができる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機C1〜C5>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機C1〜C5として捉えることもできる。
<遊技機C1>
<概要>
第2変動の実行中に第1変動が実行されることに基づいて、第1変動が開始されたことを示唆する開始示唆演出を実行する。この開始示唆演出は、第1変動が開始されない場合であっても実行可能である。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
前記第1変動と前記第2変動とが並行して実行されている場合であっても、所定の表示領域においては、前記第1演出および前記第2演出のうち何れか一方を選択して実行可能である遊技機において、
前記第1演出および前記第2演出のうち前記第2演出のみが前記所定の表示領域で行われている場合は、前記第1変動が開始されることに基づいて、前記第1変動が開始されたことを示唆する開始示唆演出を実行可能であり、
前記開始示唆演出は、前記第1変動が開始されていない場合であっても実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1変動が開始される場合だけでなく、第1変動が開始されていない場合にも、開始示唆演出が行われることがある。このため、遊技者に対して、第1変動が開始されていなくても、第1変動が開始されたように感じさせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機C2>
<概要>
開始示唆演出は、第2演出の一部として実行可能である。
<請求項形式>
遊技機C1において、
前記開始示唆演出は、前記第2演出の一部として実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第2演出の実行中に開始示唆演出が行われる。こうすると、遊技者が第2演出に注目している状態で開始示唆演出が行われることとなるので、遊技者に対して意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機C3>
<概要>
開始示唆演出は、第2演出から第1演出に切り換わったことを示唆する演出である。
<請求項形式>
遊技機C1または遊技機C2において、
前記開始示唆演出は、前記所定の表示領域で行われている演出が前記第2演出から前記第1演出に切り換わったことを示唆する演出である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、開始示唆演出として、第2演出から第1演出に切り換わったことを示唆する演出を実行する。このような開始示唆演出を実行することとすると、第1演出は第1変動に対応する演出であると認識している遊技者に対して、第1変動が開始されていなくても、より自然に第1変動が開始されたように感じさせることができる。
<遊技機C4>
<概要>
第1変動が実行されていることに基づいて開始示唆演出を行う処理は、当該第1変動で特定図柄が停止表示される場合に実行される。
<請求項形式>
遊技機C1乃至遊技機C3の何れか1つの遊技機において、
前記第1変動で前記第1特別図柄が特定図柄で停止表示されることに基づいて、可変入球口が開放状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段を備え、
前記第1変動が実行されることに基づいて前記開始示唆演出を行う処理は、当該第1変動で前記第1特別図柄が特定図柄で停止表示される場合に実行される
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1変動が実行されることに基づいて開始示唆演出が行われる場合は、当該第1変動で特定図柄が停止表示される場合である。このため、第1変動が行われない場合に開始示唆演出が行われた場合も、特定図柄が停止表示されて特定遊技が行われるのではないかと遊技者に感じさせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機C5>
<概要>
第2変動が行われる場合よりも第1変動が行われる場合の方が、不利状態が設定され易い。
<請求項形式>
遊技機C1乃至遊技機C4の何れか1つの遊技機において、
遊技状態として、不利状態と、前記不利状態よりも遊技者に有利な有利状態とを設定可能な遊技状態設定手段を備え、
前記遊技状態設定手段は、前記第1変動が行われる場合は前記第2変動が行われる場合よりも高い確率で前記不利状態を設定する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第2変動が行われる場合よりも第1変動が行われる場合の方が、不利状態が設定され易い。このため、第1変動が行われないこと、ひいては、開始示唆演出が行われないことを遊技者に期待させることができる。もっとも、本遊技機では、第1変動が開始されていない場合であっても、開始示唆演出が行うことがある。このため、開始示唆演出が行われても、遊技者に対して、第1変動は開始されていないかもしれないという期待を抱かせることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機D1〜D5>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機D1〜D5として捉えることもできる。
<遊技機D1>
<概要>
特定図柄が停止表示されると無効期間を介して有効期間が開始される。有効期間中に遊技球が開始領域を通過すると特定遊技が行われる。無効期間中に無効期間用演出を実行可能である。
<請求項形式>
特別図柄の変動表示である図柄変動を実行可能な変動実行手段と、
可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段と、
を備え、
前記図柄変動で前記特別図柄が特定図柄で停止表示された後に無効期間を介して有効期間を開始するものであり、
前記特定遊技実行手段は、前記有効期間中に遊技球が開始領域を通過すると前記特定遊技を実行するものであり、
前記無効期間中に無効期間用演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、特定図柄が停止表示されると無効期間を介して有効期間が開始される。ここで、特定図柄が停止表示された場合は、無効期間を介さずに有効期間を開始する構成とすることも可能であるが、このような構成とすると、次のような問題が生じる。すなわち、この場合は、特定図柄が停止表示されると直ぐに有効期間が開始されるため、遊技球が開始領域を通過するタイミングによっては、特定図柄が停止表示されてから直ぐに特定遊技が開始されてしまう。この場合、特定図柄が停止表示されてから無効期間が開始されるまでの間に、所定の演出(例えば、遊技の内容を説明する演出など)を行うことができなくてなってしまう。
そこで、本遊技機では、特定図柄が停止表示されると先ず無効期間を開始することとし、この無効期間を利用して無効期間用演出を行うこととしている。こうすると、無効期間中は遊技球が開始領域を通過しても特定遊技が開始されないため、無効期間用演出の実行時間を確保することができ、ひいては、この演出の内容を遊技者に認識させ易くすることができる。
<遊技機D2>
<概要>
有効期間中に開始領域を通過する遊技球を検知可能であり、この検知に基づいて特定遊技の開始を示唆する演出を実行可能である。
<請求項形式>
遊技機D1において、
前記開始領域を前記有効期間中に通過する遊技球を検知可能な検知手段を備え、
前記検知手段によって前記遊技球が検知されることに基づいて、前記特定遊技の開始を示唆する演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技球が開始領域を通過した際に(検知手段によって検知された際に)、「特定遊技の開始を示唆する演出」を実行する。この点、本遊技機では、上述した無効期間用演出も実行するところ、この無効期間用演出と「特定遊技の開始を示唆する演出」が干渉することがない。すなわち、無効期間用演出は無効期間を利用して実行され、「特定遊技の開始を示唆する演出」は有効期間が開始された後に実行されるので、これらの演出は別々のタイミングで行われることとなる。このため、これらの演出のそれぞれを遊技者に認識させ易くすることができる。
<遊技機D3>
<概要>
遊技状態として、第1状態(例えば、通常状態)と第2状態(例えば、確変状態またはラッシュ状態)とを設定可能である。第1状態と第2状態とでは、特定図柄が停止表示された場合の無効期間の長さが異なる。
<請求項形式>
遊技機D1または遊技機D2において、
遊技状態として、第1状態と第2状態とを設定可能な遊技状態設定手段を備え、
前記第1状態において特定図柄が停止表示された場合と、前記第2状態において特定図柄が停止表示された場合とで、前記無効期間の長さが異なる
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1状態において特定図柄が停止表示された場合と、第2状態において特定図柄が停止表示された場合とでは、互いに異なる長さの無効期間を利用して無効期間用演出が実行される。ここで、第1状態において特定図柄が停止表示された場合と、第2状態において特定図柄が停止表示された場合とでは、その後の遊技の内容が異なることがある。この点、本遊技機では、第1状態において特定図柄が停止表示された場合と、第2状態において特定図柄が停止表示された場合とで、互いに異なる長さの無効期間を利用して無効期間用演出を実行するので、それぞれのその後の遊技の内容に合わせた演出を実行することができる。このため、その後の遊技の内容を遊技者に認識させ易くすることができる。
<遊技機D4>
<概要>
遊技状態として、第1状態(例えば、確変状態)と第2状態(例えば、ラッシュ状態)とを設定可能である。特定遊技終了後の遊技状態が第1状態となる場合と第2状態となる場合とでは、当該特定遊技開始前の無効期間の長さが異なる。
<請求項形式>
遊技機D1または遊技機D2において、
遊技状態として、第1状態と第2状態とを設定可能な遊技状態設定手段を備え、
特定図柄が停止表示された後に前記無効期間を介して開始された前記有効期間中に遊技球が前記開始領域を通過することで前記特定遊技が開始される場合においては、当該特定遊技終了後の遊技状態が前記第1状態である場合と前記第2状態である場合とで当該無効期間の長さが異なる
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1状態が設定される場合と、第2状態が設定される場合とでは、互いに異なる長さの無効期間を利用して無効期間用演出が実行される。ここで、第1状態が設定される場合と、第2状態が設定される場合とでは、その後の遊技の内容が異なることがある。この点、本遊技機では、第1状態が設定される場合と、第2状態が設定される場合とで、互いに異なる長さの無効期間を利用して無効期間用演出を実行するので、それぞれのその後の遊技の内容に合わせた演出を実行することができる。このため、その後の遊技の内容を遊技者に認識させ易くすることができる。
<遊技機D5>
<概要>
特定遊技として、第1特定遊技(例えば、確変当り)と第2特定遊技(例えば、ラッシュ当り)とを実行可能である。特定遊技の種類が第1特定遊技である場合と第2特定遊技である場合とでは、当該特定遊技開始前の無効期間の長さが異なる。
<請求項形式>
遊技機D1または遊技機D2において、
前記特定遊技実行手段は、第1特定遊技と第2特定遊技とを実行可能であり、
特定図柄が停止表示された後に前記無効期間を介して開始された前記有効期間中に遊技球が前記開始領域を通過することで前記特定遊技が開始される場合においては、当該特定遊技が前記第1特定遊技である場合と前記第2特定遊技である場合とで当該無効期間の長さが異なる
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1特定遊技が行われる場合と、第2特定遊技が行われる場合とでは、互いに異なる長さの無効期間を利用して無効期間用演出が実行される。ここで、第1特定遊技が行われる場合と、第2特定遊技が行われる場合とでは、その後の遊技の内容が異なることがある。この点、本遊技機では、第1特定遊技が行われる場合と、第2特定遊技が行われる場合とで、互いに異なる長さの無効期間を利用して無効期間用演出を実行するので、それぞれのその後の遊技の内容に合わせた演出を実行することができる。このため、その後の遊技の内容を遊技者に認識させ易くすることができる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機E1〜E5>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機E1〜E5として捉えることもできる。
<遊技機E1>
<概要>
小当り変動が開始された場合は、当該小当り変動が大当り変動の実行中に終了するか否かの判断を、当該小当り変動の終了に先立って行う。この判断結果に基づいて関連演出(例えば、小当り変動に対応する演出、小当り遊技が開始されたことを示唆する演出、大当り変動に対応する演出、大当り遊技が開始されたことを示唆する演出など)を実行する。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第1変動および前記第2変動のうち少なくとも一方に関連する関連演出を実行可能な関連演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
前記第1変動実行手段は、前記第1変動として、前記第1特別図柄を大当り図柄で停止表示させる大当り変動を実行可能であり、
前記第2変動実行手段は、前記第2変動として、前記第2特別図柄を小当り図柄で停止表示させる小当り変動を実行可能であり、
前記小当り変動が前記大当り変動の実行中に終了する場合は、当該大当り変動で外れ図柄を停止表示させることが可能である遊技機において、
前記小当り変動が開始される場合は、当該小当り変動が前記大当り変動の実行中に終了するか否かの判断を、当該小当り変動の終了に先立って実行可能である判断手段を備え、
前記関連演出実行手段は、前記判断手段による前記判断の結果に基づいて前記関連演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、小当り変動が大当り変動の実行中に終了する場合は、当該大当り変動では外れ図柄を停止表示させるところ、このような場合は、小当り変動と大当り変動とがほぼ同時に終了することとなる。このため、小当り変動と大当り変動の何れが先に終了したかの判断を小当り変動や大当り変動が終了する際に行うこととすると、この判断を誤ってしまう虞がある。そして、このような場合は、例えば、実際には小当り変動が先に終了する(大当り変動の実行中に終了する)ことから大当り変動では外れ図柄が停止表示されるにも拘わらず、誤って大当り図柄が停止表示されることに対応する関連演出を行ってしまったり、実際には小当り変動が後に終了する(大当り変動の実行中には終了しない)ことから大当り変動では大当り図柄が停止表示されるにも拘わらず、誤って外れ図柄が停止表示されることに対応する関連演出を行ってしまったりする虞がある。
この点、本遊技機では、小当り変動が開始される場合は、当該小当り変動が大当り変動の実行中に終了するか否かの判断を、当該小当り変動の終了に先立って行うので、大当り変動で停止表示される図柄(大当り図柄または外れ図柄)を正確に判断することができ、ひいては、適切な内容の関連演出を行うことが可能となる。
<遊技機E2>
<概要>
小当り変動の終了タイミングと大当り変動の終了タイミングを検出して、これらのタイミングに基づいて、当該小当り変動が大当り変動の実行中に終了するか否かの判断を行う。
<請求項形式>
遊技機E1において、
前記大当り変動が開始されるに際しては、当該大当り変動の終了タイミングを検出可能であり、前記小当り変動が開始されるに際しては、当該小当り変動の終了タイミングを検出可能である終了タイミング検出手段を備え、
前記判断手段は、前記終了タイミング検出手段によって検出された前記大当り変動の終了タイミングと前記小当り変動の終了タイミングとに基づいて前記判断を行う
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、小当り変動の終了タイミングと大当り変動の終了タイミングをそれぞれが開始される際に検出して、これらのタイミングに基づいて、当該小当り変動が大当り変動の実行中に終了するか否かの判断を行う。このため、小当り変動が大当り変動の実行中に終了するか否かの判断をより正確に行うことができる。
<遊技機E3>
<概要>
主制御部からサブ制御部に向けて大当り変動時間と小当り変動時間とを送信する。サブ制御部は、これらの時間に基づいて、大当り変動の実行中に小当り変動が終了するか否かの判断を行う。
<請求項形式>
遊技機E1において、
前記第1変動実行手段と前記第2変動実行手段とを有する主制御部と、
前記関連演出実行手段と前記判断手段とを有するサブ制御部と、
を備え、
前記主制御部は、前記大当り変動が開始されるに際しては当該大当り変動の変動時間である大当り変動時間を前記サブ制御部に向けて送信し、前記小当り変動が開始されるに際しては当該小当り変動の変動時間である小当り変動時間を前記サブ制御部に向けて送信するものであり、
前記サブ制御部の前記判断手段は、前記主制御部から受信した前記大当り変動時間と前記小当り変動時間とに基づいて前記判断を行う
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、主制御部からサブ制御部に向けて大当り変動時間と小当り変動時間とを送信する。サブ制御部は、これらの時間に基づいて、大当り変動の実行中に小当り変動が終了するか否かの判断を行う。こうすると、大当り変動の実行中に小当り変動が終了するか否かの判断をより正確に行うことが可能となる。
<遊技機E4>
<概要>
主制御部は、大当り変動時間と小当り変動時間に基づいて、大当り変動の実行中に当該小当り変動が終了するか否かの判断を行って、この判断の結果をサブ制御部に向けて送信する。
<請求項形式>
遊技機E1において、
前記第1変動実行手段と前記第2変動実行手段と前記判断手段とを有する主制御部と、
前記関連演出実行手段を有するサブ制御部と、
を備え、
前記主制御部の前記判断手段は、前記大当り変動の変動時間である大当り変動時間と前記小当り変動の変動時間である小当り変動時間とに基づいて前記判断を行うと共に、当該判断の結果を前記サブ制御部に向けて送信する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、主制御部は、大当り変動時間と小当り変動時間に基づいて、大当り変動の実行中に当該小当り変動が終了するか否かの判断を行って、この判断の結果をサブ制御部に向けて送信する。こうした場合も、大当り変動の実行中に小当り変動が終了するか否かの判断をより正確に行うことが可能となる。
<遊技機E5>
<概要>
小当り変動が大当り変動の実行中に終了する場合は、第2停止信号に基づいて関連演出を実行し、小当り変動が大当り変動の実行中に終了しない場合は、第1停止信号に基づいて関連演出を実行する。
<請求項形式>
遊技機E3または遊技機E4において、
前記主制御部は、前記第1変動が終了するに際しては第1停止信号を前記サブ制御部に向けて送信し、前記第2変動が終了するに際しては第2停止信号を前記サブ制御部に向けて送信し、
前記サブ制御部の前記関連演出実行手段は、前記小当り変動が前記大当り変動の実行中に終了する場合は、前記第2停止信号に基づいて前記関連演出を実行し、前記小当り変動が前記大当り変動の実行中に終了しない場合は、前記第1停止信号に基づいて前記関連演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、主制御部からサブ制御部に向けて、第1変動が終了する際は第1停止信号を送信し、第2変動が終了する際は第2停止信号を送信する。そして、小当り変動が大当り変動の実行中に終了する場合は(大当り変動で外れ図柄が停止表示される場合は)、第2停止信号に基づいて関連演出を実行し、小当り変動が大当り変動の実行中に終了しない場合は(大当り変動で大当り図柄が停止表示される場合は)、第1停止信号に基づいて関連演出を実行する。
こうすると、大当り図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、小当り変動に対応する第2停止信号に基づいて関連演出が行われ、大当り図柄が大当り図柄で停止表示される場合は、大当り変動に対応する第1停止信号に基づいて関連演出が行われることとなる。換言すると、大当り図柄が大当り図柄で停止表示される場合にのみ、大当り変動に対応する第1停止信号に基づいて関連演出が行われることとなる。このため、より適切な内容の関連演出を行うことが可能となる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機F1〜F5>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機F1〜F5として捉えることもできる。
<遊技機F1>
<概要>
入替条件が成立すると、第1演出図柄に代えて第2演出図柄を表示する入替表示を実行可能。第1演出図柄が停止表示する直前(停止直前期間)は入替表示を行わない。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
を備え、
前記第1変動に対応させて第1演出図柄を変動表示可能であり、前記第2変動に対応させて第2演出図柄を変動表示可能であり、
所定の表示領域に前記第2演出図柄を表示せずに前記第1演出図柄を表示している状態で所定の入替条件が成立すると、前記第1演出図柄に代えて前記第2演出図柄を前記所定の表示領域に表示する入替表示を行うことがある遊技機において、
少なくとも前記第1演出図柄が停止表示されるまでの時間が所定の時間となってから当該第1演出図柄が停止表示されるまでの停止直前期間は、前記入替条件が成立しても前記入替表示は行わない
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、入替条件が成立すると、第1演出図柄に代えて第2演出図柄を表示する入替表示を実行可能である。ここで、第1演出図柄が停止表示する様子を遊技者に視認させないと、第1変動が終了されたことを遊技者に認識させることができず、遊技者に不信感を抱かせてしまう可能性がある。この点、本遊技機では、第1演出図柄が停止表示する直前(停止直前期間)においては、入替条件が成立しても、入替表示を行わずに、第1演出図柄を継続して表示することとしている。こうすると、入替条件が成立した場合であっても、遊技者に対して、第1変動が終了されたことを認識させることができ、上述した不信感を遊技者が抱くことを防止することが可能となる。
<遊技機F2>
<概要>
第1演出図柄は、第1速度(高速)で変動表示された後に第2速度(低速)で変動表示されてから停止表示される。停止直前期間は、第1演出図柄が第2速度で変動表示されてから停止表示されるまでの期間である。
遊技機F1において、
前記第1演出図柄は、第1速度で変動表示された後に前記第1速度よりも遅い第2速度で変動表示されてから停止表示されることがあり、
前記停止直前期間は、前記第1演出図柄が前記第2速度で変動表示される期間である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1演出図柄は、第1速度(高速)で変動表示された後に第2速度(低速)で変動表示されてから停止表示される。そして、本遊技機では、第1演出図柄が第2速度で変動表示されてから停止表示されるまでの期間を停止直前期間としており、この期間は、入替条件が成立しても、入替表示を行わずに、第1演出図柄を継続して表示することとしている。
ここで、一般的な遊技者は、第1演出図柄の変動速度が第1速度(高速)から第2速度(低速)に切り換わった際に、もうすぐ第1演出図柄が停止表示されること(もうすぐ第1変動が終了すること)を認識する。それにも拘わらず、第1演出図柄の変動速度が第2速度(低速)に切り換わった後に、第1演出図柄が表示されなくなってしまうと、遊技者に対して、実際に第1変動が終了したか否かを認識させることができず、不信感を抱かせてしまう可能性がある。この点、本遊技機では、第1演出図柄の変動速度が第2速度(低速)に切り換わった後は、入替条件が成立しても、入替表示を行わずに、第1演出図柄を継続して表示することとしている。こうすると、遊技者に対して、第1変動が終了されたことを認識させることができ、上述した不信感を遊技者が抱くことを防止することが可能となる。
<遊技機F3>
<概要>
第1演出図柄の確定表示中(確定表示期間)も入替表示は行わない。
<請求項形式>
遊技機F1または遊技機F2において、
前記第1演出図柄が停止表示してから所定の時間が経過するまでの確定表示期間も、前記入替条件が成立しても前記入替表示は行わない
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、停止直前期間だけでなく、第1演出図柄が停止表示してから所定の時間が経過するまでの確定表示期間も、入替表示は行わないこととしている。こうすると、停止表示した第1演出図柄の態様をより確実に遊技者に確認させることができる。
<遊技機F4>
<概要>
入替条件が成立すると、第1演出図柄に代えて第2演出図柄を表示する入替表示を実行可能。第1演出図柄が変動開始した直後(開始直後期間)は入替表示を行わない。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
を備え、
前記第1変動に対応させて第1演出図柄を変動表示可能であり、前記第2変動に対応させて第2演出図柄を変動表示可能であり、
所定の表示領域に前記第2演出図柄を表示せずに前記第1演出図柄を表示している状態で所定の入替条件が成立すると、前記第1演出図柄に代えて前記第2演出図柄を前記所定の表示領域に表示する入替表示を行うことがある遊技機において、
少なくとも前記第1演出図柄の変動表示が開始されてから所定の時間が経過するまでの開始直後期間は、前記入替条件が成立しても前記入替表示は行わない
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、入替条件が成立すると、第1演出図柄に代えて第2演出図柄を表示する入替表示を実行可能である。ここで、第1演出図柄が変動開始する様子を遊技者に視認させないと、第1変動が開始されたことを遊技者に認識させることができず、遊技者に不信感を抱かせてしまう可能性がある。この点、本遊技機では、第1演出図柄が変動開始した直後(開始直後期間)においては、入替条件が成立しても、入替表示を行わずに、第1演出図柄を継続して表示することとしている。こうすると、入替条件が成立した場合であっても、遊技者に対して、第1変動が開始されたことを認識させることができ、上述した不信感を遊技者が抱くことを防止することが可能となる。
<遊技機F5>
<概要>
第1演出図柄は、変動開始されると第2速度(低速)で変動表示されて、その後に第1速度(高速)で変動表示される。開始直後期間は、第1演出図柄が第2速度で変動表示されている期間である。
遊技機F4において、
前記第1演出図柄は、変動表示が開始されると第2速度で変動表示されて、その後に前記第2速度よりも速い第1速度で変動表示されることがあり、
前記開始直後期間は、前記第1演出図柄が前記第2速度で変動表示されている期間である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1演出図柄は、変動開始すると第2速度(低速)で変動表示されて、その後に第2速度(低速)で変動表示され。そして、本遊技機では、第1演出図柄が変動開始後の第2速度(低速)で変動表示されている期間を停止直前期間としており、この期間は、入替条件が成立しても、入替表示を行わずに、第1演出図柄を継続して表示することとしている。
ここで、一般的な遊技者は、第1演出図柄の変動開始後の第2速度(低速)で変動表示されている期間は、第1変動が開始して間もない期間であると認識する。それにも拘わらず、第1演出図柄の変動速度が第2速度(低速)であるうちに、第1演出図柄が表示されなくなってしまうと、遊技者に対して、実際に第1変動が開始されたか否かを認識させることができず、不信感を抱かせてしまう可能性がある。この点、本遊技機では、第1演出図柄の変動速度が第2速度(低速)であるうちは、入替条件が成立しても、入替表示を行わずに、第1演出図柄を継続して表示することとしている。こうすると、遊技者に対して、第1変動が開始されたことを認識させることができ、上述した不信感を遊技者が抱くことを防止することが可能となる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機G1〜G6>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機G1〜G6として捉えることもできる。
<遊技機G1>
<概要>
第1状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第1先読み演出のみを行う処理を実行可能である。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
前記第1変動の開始を保留することが可能であり、前記第2変動の開始を保留することが可能である保留手段と、
開始が保留されている前記第1変動の結果を示唆する第1先読み演出と、開始が保留されている前記第2変動の結果を示唆する第2先読み演出とを実行可能な先読み演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
前記第1変動と前記第2変動とが並行して実行されている場合であっても、所定の表示領域においては、前記第1演出および前記第2演出のうち何れか一方を選択して実行可能である遊技機において、
遊技状態として、前記所定の表示領域において前記第2演出よりも前記第1演出が実行され易い第1状態を設定可能であり、
前記第1状態が設定されることが確定している状況では、前記第1先読み演出および前記第2先読み演出のうち前記第1先読み演出のみを行う処理を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第1先読み演出のみを行う。ここで、第1状態では、第1演出が実行され易いため、第2先読み演出を行うこととすると、次のような問題が生じる可能性がある。すなわち、第1状態が設定されることが確定している状況で第2先読み演出(第2変動の結果を示唆する第2先読み演出)を行ったとしても、その後に設定される第1状態では第1演出が実行され易いため(第2演出は実行され難いため)、遊技者に違和感を抱かせてしまう。特に、第2状態では、所定の条件が成立しない限りは第2演出を実行しない構成とした場合は、第2先読み演出(第2変動の結果を示唆する第2先読み演出)が行われたにも拘わらず第2演出が行われないので、遊技者に違和感を抱かせてしまう。
この点、本遊技機では、第1状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第1先読み演出のみを行うこととしている。こうすると、上述した違和感を遊技者に抱かせることを防止することが可能となる。
<遊技機G2>
<概要>
「特定図柄が停止表示されてから特定遊技が終了するまでの期間」中に先読み演出を実行可能である。特定遊技終了後に第1状態が設定される場合は、「特定図柄が停止表示されてから特定遊技が終了するまでの期間」中に、第1先読み演出のみを行う処理を実行可能である。
<請求項形式>
遊技機G1において、
前記第1変動または前記第2変動の結果として特定図柄が停止表示されることに基づいて、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段を備え、
前記特定遊技の終了後の遊技状態が前記第1状態に設定される場合があり、
前記特定遊技の終了後の遊技状態が前記第1状態に設定される場合は、前記特定図柄が停止表示されてから当該特定遊技が終了するまでの期間中に、前記第1先読み演出および前記第2先読み演出のうち前記第1先読み演出のみを行う処理を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、特定遊技終了後に第1状態が設定される場合は、「特定図柄が停止表示されてから特定遊技が終了するまでの期間」中に、第1先読み演出を実行する。このため、この期間中は、遊技者に対して、特定遊技および第1先読み演出の双方に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機G3>
<概要>
第2状態が設定されることが確定している状況では第2先読み演出のみを行う処理を実行可能である。
<請求項形式>
遊技機G1または遊技機G2において、
遊技状態として、前記所定の表示領域において前記第1演出よりも前記第2演出が実行され易い第2状態を設定可能であり、
前記第2状態が設定されることが確定している状況では、前記第1先読み演出および前記第2先読み演出のうち前記第2先読み演出のみを行う処理を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第2状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第2先読み演出のみを行う。ここで、第2状態では、第2演出が実行され易いため、第1先読み演出を行うこととすると、次のような問題が生じる可能性がある。すなわち、第2状態が設定されることが確定している状況で第1先読み演出(第1変動の結果を示唆する第1先読み演出)を行ったとしても、その後に設定される第2状態では第2演出が実行され易いため(第1演出は実行され難いため)、遊技者に違和感を抱かせてしまう。特に、第1状態では、所定の条件が成立しない限りは第1演出を実行しない構成とした場合は、第1先読み演出(第1変動の結果を示唆する第1先読み演出)が行われたにも拘わらず第1演出が行われないので、遊技者に違和感を抱かせてしまう。
この点、本遊技機では、第2状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第2先読み演出のみを行うこととしている。こうすると、上述した違和感を遊技者に抱かせることを防止することが可能となる。
<遊技機G4>
<概要>
「特定図柄が停止表示されてから特定遊技が終了するまでの期間」中に先読み演出を実行可能である。特定遊技終了後に第2状態が設定される場合は、「特定図柄が停止表示されてから特定遊技が終了するまでの期間」中に、第2先読み演出のみを行う処理を実行可能である。
<請求項形式>
遊技機G3において、
前記第1変動または前記第2変動の結果として特定図柄が停止表示されることに基づいて、可変入球口が入球可能状態となる特定遊技を実行可能な特定遊技実行手段を備え、
前記特定遊技の終了後の遊技状態が前記第2状態に設定される場合があり、
前記特定遊技の終了後の遊技状態が前記第2状態に設定される場合は、前記特定図柄が停止表示されてから当該特定遊技が終了するまでの期間中に、前記第1先読み演出および前記第2先読み演出のうち前記第2先読み演出のみを行う処理を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、特定遊技終了後に第2状態が設定される場合は、「特定図柄が停止表示されてから特定遊技が終了するまでの期間」中に、第2先読み演出を実行する。このため、この期間中は、遊技者に対して、特定遊技および第2先読み演出の双方に注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機G5>
<概要>
第1状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第1先読み演出のみを行う処理を実行可能である。第1状態は、第2変動の実行時間が第1変動の実行時間よりも長くなり易い状態である。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
前記第1変動の開始を保留することが可能であり、前記第2変動の開始を保留することが可能である保留手段と、
開始が保留されている前記第1変動の結果を示唆する第1先読み演出と、開始が保留されている前記第2変動の結果を示唆する第2先読み演出とを実行可能な先読み演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
遊技状態として、前記第2変動の実行時間の方が前記第1変動の実行時間よりも長くなり易い第1状態を設定可能である遊技機において、
前記第1状態が設定されることが確定している状況では、前記第1先読み演出および前記第2先読み演出のうち前記第1先読み演出のみを行う処理を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第1状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第1先読み演出のみを行う。ここで、本遊技機の第1状態では、第2変動の実行時間が長くなり易い。このため、第2変動の開始が保留されている場合であっても、その後に第1状態が設定されて、第2変動が長時間に亘って継続する(あるいは第2変動が長時間に亘って開始されない)ことがある。
従って、第1状態が設定されることが確定している状況で、第2先読み演出を行うこととすると、長時間に亘って継続する第2変動(あるいは長時間に亘って開始されない第2変動)の結果が示唆されてしまう可能性がある。換言すると、第2変動の結果を示唆する第2先読み演出が行われたにも拘わらず、結果を示唆された第2変動が長時間に亘って継続する(あるいは、結果を示唆された第2変動が長時間に亘って開始されない)ことがある。そして、この場合は、遊技者に不信感を抱かせてしまう。
この点、本遊技機では、第1状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第1先読み演出のみを行うこととしている。こうすると、長時間に亘って継続する第2変動(あるいは長時間に亘って開始されない第2変動)の結果が示唆されることを防止でき、ひいては、上述した不信感を遊技者に抱かせることを防止することが可能となる。
<遊技機G6>
<概要>
第2状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第2先読み演出のみを行う処理を実行可能である。第2状態では、小当り変動(第2変動)が大当り変動(第1変動)の実行中に終了する場合は、大当り変動(第1変動)を外れ図柄で停止表示させる。
<請求項形式>
第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
前記第1変動の開始を保留することが可能であり、前記第2変動の開始を保留することが可能である保留手段と、
開始が保留されている前記第1変動の結果を示唆する第1先読み演出と、開始が保留されている前記第2変動の結果を示唆する第2先読み演出とを実行可能な先読み演出実行手段と、
を備え、
前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
前記第1変動実行手段は、前記第1変動として、前記第1特別図柄を大当り図柄で停止表示させる大当り変動を実行可能であり、
前記第2変動実行手段は、前記第2変動として、前記第2特別図柄を小当り図柄で停止表示させる小当り変動を実行可能であり、
前記大当り変動で大当り図柄が停止表示されることに基づいて大当り遊技を実行可能である遊技機において、
前記小当り変動が前記大当り変動の実行中に終了する場合は、当該大当り変動で外れ図柄を停止表示させる第2状態を設定可能であり、
前記第2状態が設定されることが確定している状況では、前記第1先読み演出および前記第2先読み演出のうち前記第2先読み演出のみを行う処理を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、第2状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第2先読み演出のみを行う。ここで、本遊技機の第2状態では、小当り変動(第2変動)が大当り変動(第1変動)の実行中に終了する場合は、当該大当り変動(第1変動)で外れ図柄を停止表示させる。このため、大当り変動(第1変動)の開始が保留されている場合であっても、その後に第2状態が設定されて、当該大当り変動(第1変動)では大当り図柄が停止表示されない(大当り遊技が行われない)ことがある。
従って、第2状態が設定されることが確定している状況で、第1先読み演出を行うこととすると、実際には大当り遊技は行われないにも拘わらず、大当り変動(第1変動)が行われることが示唆されてしまう可能性がある。換言すると、大当り変動(第1変動)が行われることを示唆する第1先読み演出が行われたにも拘わらず、当該大当り変動(第1変動)では大当り図柄が停止表示されず大当り遊技が行われない可能性がある。そして、この場合は、遊技者に不信感を抱かせてしまう。
この点、本遊技機では、第2状態が設定されることが確定している状況では、第1先読み演出および第2先読み演出のうち第2先読み演出のみを行うこととしている。こうすると、実際には大当り遊技は行われないにも拘わらず、大当り変動(第1変動)が行われることが示唆されてしまうことを防止することができるので、ひいては、上述した不信感を遊技者に抱かせることを防止することが可能となる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、24…左第1始動口、24s…左第1始動口センサー(検知手段、第1検知手段)、25…右第1始動口、30…第2始動口(開始領域)、30s…第2始動口センサー(検知手段、第2検知手段)、28…大入賞口(可変入球口)、35…小入賞口、200…主制御基板、201…CPU(第1変動実行手段、第2変動実行手段、特定遊技実行手段、遊技状態設定手段、変動実行手段、判断手段、終了タイミング検出手段)、220…サブ制御基板、221…CPU(第1演出実行手段、第2演出実行手段、判断手段、関連演出実行手段、終了タイミング検出手段)。

Claims (5)

  1. 第1特別図柄の変動表示である第1変動を実行可能な第1変動実行手段と、
    前記第1変動に対応する演出として第1演出を実行可能な第1演出実行手段と、
    第2特別図柄の変動表示である第2変動を実行可能な第2変動実行手段と、
    前記第2変動に対応する演出として第2演出を実行可能な第2演出実行手段と、
    を備え、
    前記第1変動と前記第2変動とを並行して実行可能であり、
    前記第1変動と前記第2変動とが並行して実行されている場合であっても、所定の表示領域においては、前記第1演出および前記第2演出のうち何れか一方を選択して実行可能である遊技機において、
    前記第2変動で特定図柄が停止表示されたことに基づいて、可変入球口が開放状態となる特定遊技を実行可能であり、
    前記第2変動で特定図柄が停止表示された場合であって当該第2変動に対応する前記第2演出が前記所定の表示領域で行われなかった場合は、遊技球が第1検知手段に検知されることに基づいて第1特殊演出を実行可能であり、遊技球が第2検知手段に検知されることに基づいて第2特殊演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記特定遊技は、前記第2変動で特定図柄が停止表示された後に遊技球が開始領域を通過することに基づいて実行されるものであり、
    前記第2変動で特定図柄が停止表示されてから前記特定遊技が開始されるまでの期間中に遊技球が前記第1検知手段に検知されることに基づいて、前記第1特殊演出を実行可能であり、
    前記第2変動で特定図柄が停止表示されてから前記特定遊技が開始されるまでの期間中に遊技球が前記第2検知手段に検知されることに基づいて、前記第2特殊演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機において、
    前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
    前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
    前記開始領域は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が通過可能な位置に設けられており、
    前記第1特殊演出としては、遊技球が前記第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
    前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
    前記可変入球口は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が入球可能な位置に設けられており、
    前記第1特殊演出としては、遊技球が前記第2領域を流下するように遊技球を発射することを促す演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の遊技機において、
    前記第1検知手段は、第1領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
    前記第2検知手段は、前記第1領域とは異なる第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部を検知可能であり、
    前記可変入球口は、前記第2領域を流下する遊技球の少なくとも一部が通過可能な位置に設けられており、
    前記第2特殊演出としては、前記特定遊技が行われることを示唆する演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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