JP2021119107A - 金属酸化物ナノ材料の製造方法および黒色金属酸化物ナノ材料の製造方法および黒色酸化チタンナノワイヤー - Google Patents

金属酸化物ナノ材料の製造方法および黒色金属酸化物ナノ材料の製造方法および黒色酸化チタンナノワイヤー Download PDF

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Abstract

【課題】低コストのプロセスで、しかも比較的穏和な反応条件で金属酸化物ナノ材料および黒色金属酸化物ナノ材料を製造する方法の提供。【解決手段】少なくとも1種の金属元素と少なくとも1種の無機物もしくは有機物を混合し、複合粉末材料を作製するプロセスと、前記複合粉末をアルカリ処理または水処理するプロセスとを含む。前記粉末化はボールミルを用いて行われる。さらに黒色化は、前記金属酸化物ナノ材料を酸処理するプロセスと、前記金属酸化物ナノ材料を不活性ガス雰囲気下200°C〜800°Cで加熱するプロセスと、を含む。【選択図】図7

Description

本開示は、ナノワイヤーやナノロッド等のナノ構造を有する金属酸化物ナノ材料の製造方法および黒色金属酸化物ナノ材料の製造方法および黒色酸化チタンナノワイヤー等の黒色金属酸化物ナノ材料に関する。
酸化チタン、酸化セリウム、セリアジルコニア、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化バナジウム、酸化タングステン等、一般に金属酸化物と称される化合物は、色素増感太陽光電池、光触媒、触媒担体、蛍光体、除湿剤、吸着剤、顔料等に広く用いられている。さらに、これらの金属酸化物をナノワイヤーやナノロッドといったナノ材料化すると、比表面積が増え、触媒活性等の活性を高めることができることが知られている。
一般的な金属酸化物ナノ材料の製造方法としては、ゾルゲル法、水熱法、等、種々の手法が既に開発されているが、近年、金属元素(例えばチタン)と両性元素(例えばアルミニウム)をアルカリ処理することにより、高い比表面積を有ししかも耐熱性に優れた金属酸化物ナノワイヤーが得られる製造方法(特許文献1)が注目されている。
金属酸化物の中でも、特に酸化チタンは優れた光触媒として期待されている。しかし、酸化チタンはその価電子帯と伝導帯間のバンドギャップが大きいため、そのままでは紫外光付近の光しか吸収することができず、太陽光を有効に活用することができない。
そこで、酸化チタンの光触媒効果を可視光まで拡げるための研究がこれまでなされてきた。例えば、酸化チタンを水素雰囲気下で焼成することで、バンドギャップを3.3eVから1.5eVまで低減することができ、その結果ほぼ可視光全域において機能する、いわゆる黒色酸化チタンを作製することに成功したとの報告がある(非特許文献1)。さらに、黒色酸化チタン結晶の欠陥の種類およびこれらが光触媒反応に及ぼす影響に関する研究報告がある(非特許文献2)。
特許第6515419号
X. Chen, L. Liu, P. Y. Yu, S. S. Mao, Science 2011, 331, 746. A. Naldoni, M. Altomare, G. Zoppellaro, N. Liu, S. Kment, R. Zboril, and P. Schmuki, ACS Catal, 2019, 9, 345-364
しかし、特許文献1に記載の技術は、直径が2〜4nmでしかもBET比表面積が600〜670m/gという高い比表面積の酸化チタンナノワイヤーが得られる一方で、予めチタンアルミニウム合金リボンを作製し、これを水酸化ナトリウムに浸漬させてアルミニウムを溶出させるといったプロセスが必要であり、低コストでナノ材料を製造することが困難であった。またアルミニウムなどの両性元素は製造プロセスだけのために必要であり、最終的には廃棄されるため、資源の有効利用の観点から問題があった。
また、非特許文献1に記載の技術は、可視光域で触媒機能を有する材料を得ることができるものの、酸化チタンを水素雰囲気下で焼成するプロセスにおいて、高圧(20bar)および高温(200°C)の環境が必要であり、しかもプロセスが完了するのに5日間程度要し、低コストで実現するのが困難である、といった課題があった。
本開示の一態様に係る金属酸化物ナノ材料の製造方法は、少なくとも金属元素および無機物もしくは有機物を混合し、複合粉末材料を作製するプロセスと、前記複合粉末材料をアルカリ処理または水処理するプロセスと、を含む。
前記金属元素はT i 、C e 、Z r 、P d 、L a 、F e 、C o 、V 、M n 、A g、P t 、Y 、M o 、C r 、C u 、N i 、N b 、R u 、R h 、T a 、I n 、A u 、H f 、Ir 、G e 、B i 、およびW からなる群から選択される少なくとも1種であってもよい。
前記無機物は、アルカリ処理や水処理で溶解する無機塩(例えば、NaCl、NaBr)または固体無機化合物(例えば、SiO)であり、これらの無機塩または固体無機化合物から選択される少なくとも1種であってもよい。
前記有機物は、アルカリ処理や水処理で溶解する固体有機化合物(例えばカルボン酸、スルホン酸、またはそれらの塩)であり、これらの固体有機化合物から選択される少なくとも1種であってもよい。
前記金属元素と前記無機物もしくは有機物との物質量比は20:1〜1:20であってもよい。
前記複合粉末材料はボールミルを用いて生成されてもよい。
前記ボールミルは遊星型ボールミルであってもよい。
前記アルカリ処理は、NaOH、KOH、LiOH、Ba(OH)、NaCO、NaOCl、RbOH、CsOH、Ca(OH)、Sr(OH)、NaHCO、KCO、KHCO、NaSiOおよびNHOHから選択される少なくとも1種のアルカリ性水溶液またはアルカリ性アルコール溶液を用いて行われてもよい。
本開示の一態様に係る黒色金属酸化物ナノ材料の製造方法は、前記金属酸化物ナノ材料の製造方法を含む製造方法であって、前記金属酸化物ナノ材料を酸処理するプロセスと、酸処理された前記金属酸化物ナノ材料を不活性ガス雰囲気下200°C〜800°Cで加熱するプロセスと、を含む。
前記金属元素はTi、Nb、Taであってもよい。
本開示の一態様に係る黒色酸化チタンナノワイヤーは、酸素欠陥に電子がトラップされたF−centerの構造を有し、直径が10nm〜30nmでBET比表面積が70〜100m/gであることを特徴とする。
本開示の一態様によれば、低コストのプロセスで、しかも穏和な反応条件で金属酸化物ナノ材料を製造することができる。このようにして製造されたチタン酸化物ナノワイヤーは、特許文献1に記載のチタン酸化物ナノワイヤーと同様な結晶構造を有しており、これより生成された黒色チタン酸化物ナノワイヤーは、例えば可視光領域においても高い触媒活性を有する。同様にニオブ酸化物ナノワイヤーとタンタル酸化物ナノロッドについても製造することができ、これらより生成された黒色金属酸化物ナノ材料は、例えば可視光領域においても高い触媒活性を有する。
本開示の第1の実施の形態のプロセスチャートである。 本開示の第1の実施の形態のTEM像および構造図である。 本開示の第2の実施の形態のプロセスチャートである。 本開示の実施例1における複合材料の粒径分布測定結果のグラフである。 本開示の実施例1におけるNaCl添加の場合のXRD測定による回折チャートである。 本開示の実施例1におけるNaCl無添加の場合のXRD測定による回折チャートである。 本開示の実施例1におけるTEM像である。 本開示の実施例1における酸処理前後のEDS測定によるスペクトルである。 本開示の実施例1における焼成前後のFE−SEM像である。 本開示の実施例1における焼成後のTEM像である。 本開示の実施例1における焼成温度による構造変化を示すXRD解析のグラフである。 本開示の実施例1におけるUV−visスペクトルのグラフである。 本開示の実施例1における酸処理の効果を示すXRD解析のグラフである。 本開示の実施例1における酸処理の効果を示すUV−visスペクトルのグラフである。 本開示の実施例1におけるラマン分光測定結果のグラフと焼成前後のサンプルの写真である。 本開示の実施例1におけるESR測定結果のグラフである。 本開示の実施例1におけるPL測定の結果を示すグラフである。 本開示の実施例2における複合材料粉末の写真とXRD解析のグラフである。 本開示の実施例2におけるニオブ化合物の写真である。 本開示の実施例2におけるXRD解析のグラフである。 本開示の実施例2におけるTEM像である。 本開示の実施例2におけるUV−visスペクトルのグラフである。 本開示の実施例3におけるXRD測定による回折チャートである。 本開示の実施例3におけるXRD測定による回折チャートである。 本開示の実施例3におけるTEM像である。 本開示の実施例3におけるイオン交換処理前後のEDSスペクトルである。 本開示の実施例3におけるタンタル化合物の写真とXRDチャートである。 本開示の実施例3におけるUV−visスペクトルのグラフである。 本開示の実施例4におけるXRD測定による回折チャートである。 本開示の実施例4におけるXRD解析のグラフである。 本開示の実施例4における酸化セリウムのTEM像である。 本開示の実施例4における酸素吸蔵放出能力を測定したグラフである。
以下、本開示の一態様に係る実施の形態(第1の実施の形態)について図面を参照しながら詳細に説明する。図1に本実施の形態のプロセスチャートを示す。図1において、最初のプロセスとして、少なくとも金属元素および無機物もしくは有機物を混合し、複合粉末材料を作製する(P1)。前記複合材料のうち金属元素は、T i 、C e 、Z r 、P d 、L a 、F e 、C o 、V 、M n 、A g、P t 、Y 、M o 、C r 、C u 、N i 、N b 、R u 、R h 、T a 、I n 、A u 、H f 、Ir 、G e 、B i 、およびW からなる群から選択される少なくとも1種であればよい。複数種の組み合わせでもよい。金属元素のサイズは、後のプロセスで粉末化することを考慮すれば、200μm以下が好ましい。特にTiの場合は100μm以下、さらに好ましくは50μm以下、Nbの場合は200μm以下、さらに好ましくは100μm以下であってもよい。
また、前記複合粉末材料のうち無機物を用いる場合は、アルカリ処理や水処理で溶解する無機塩やSiO等の固体無機化合物が適しており、特に無機塩であるNaClやNaBrが望ましく、これら無機物から選択される少なくとも1種であればよい。有機物を用いる場合は、アルカリ処理や水処理で溶解する固体有機化合物が適しており、特にカルボン酸やスルホン酸などの有機酸の塩が望ましく、これら有機物から選択される少なくとも1種であればよい。
前記金属元素と前記無機物もしくは有機物との物質量比は20:1〜1:20が適当である。さらに好ましくは1:2〜1:10であってもよい。無機物または有機物の量は粉末の粒径や酸化抑制効果を関連する。
本実施の形態において、粉末化はアルゴン雰囲気下でボールミルを用いて行われる。特に遊星型ボールミルの利用が望ましく、回転速度と動作時間は、初期の複合材料の材質(硬度等)や形状、さらには目的物(粉末)のサイズによって異なるが、回転速度で200〜400rpm、動作時間で冷却時間を含め計20〜50時間が適当である。
次に、前記複合粉末材料をアルカリ処理または水処理する(図1におけるP2)。当プロセスは常圧下で0°C〜70°Cで行ってもよい。アルカリ処理の場合、NaOH、KOH、LiOH、Ba(OH)、NaCO、NaOCl、RbOH、CsOH、Ca(OH)、Sr(OH)、NaHCO、KCO、KHCO、NaSiOおよびNHOHから選択される少なくとも1種のアルカリ性水溶液またはアルカリ性アルコール溶液を用いてもよい。水処理の場合は蒸留水を用いてもよい。なお、前記アルカリ処理または水処理(P3)の後、遠心分離した粉末をNaOHおよびアセトン等で洗浄した後、減圧下で乾燥してもよい。以上のプロセスにより、前記複合粉末材料から金属酸化物ナノ材料(例えば、チタン酸ナトリウム、ニオブ酸ナトリウム)を生成することができる。
以上のように生成された金属酸化物ナノ材料はナノ構造(ナノワイヤー、ナノロッド等の形状)を有する。特に金属がチタンの場合は、微細構造として、図2に示すように、酸化金属(例えば酸化チタン)層の間に金属イオン(例えばナトリウムイオン)が取り込まれた構造を有していると考えられる。
以下、本開示の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、金属酸化物層間にナトリウム等のイオンを含む金属酸化物塩ナノ材料から黒色金属酸化物ナノ材料を作製するプロセス(図3)に関する。なお、本実施の形態において「黒色」というのは、色彩的に黒い場合以外に、触媒活性領域を可視光域にまで拡大した状態も含むとする。例えば、紫外光と可視光域の一部に触媒活性がある場合、視覚的には灰色に近くても、本実施の形態および以下の実施例では便宜上「黒色」と呼ぶ場合がある。
図3において、まず、金属酸化物塩ナノ材料を酸処理する(図3におけるP3)。例えば金属酸化物ナノ材料を0.1M程度の塩酸に加え、1時間程度攪拌する。ここで、金属酸化物ナノ材料は金属酸化物層間にナトリウム等のイオンを含むものであれば、図1の製造方法で得られたものでもよく、特許文献1の方法で得られたものでもよい。このような酸処理により、酸化金属層間に存在していたナトリウムイオン等がプロトン(H)とイオン交換される。その後、粉末成分を遠心分離により分離し、洗浄し、乾燥させる。
最後に、前記粉末を不活性ガス(例えばAr)雰囲気下200°C〜800°Cで加熱焼成する(図3におけるP4)。以上のプロセスにより可視光吸収を示す黒色金属酸化物ナノ材料を得ることができる。実際に、Ti、Nb、Taを用いて黒色金属酸化物ナノ材料を作製した具体的な実験方法と評価結果を以下の実施例で詳しく説明する。
以上の実施の形態によれば、シンプルでしかも低コストのプロセスで、金属酸化物ナノ材料および黒色金属酸化物ナノ材料を製造することができる。
以下、本開示における実施例1(Tiを金属元素とした金属酸化物ナノ材料および黒色金属酸化物ナノワイヤーの作製)、実施例2(Nbを金属元素とした金属酸化物ナノ材料および黒色金属酸化物ナノワイヤーの作製)、実施例3(Taを金属元素とした金属酸化物ナノ材料および黒色金属酸化物ナノワイヤーの作製)、実施例4(Ceを金属元素とした金属酸化物ナノ材料の作製)について順次説明する。
(実施例1)
本実施例では、金属元素としてTiを、無機物としてNaClをそれぞれ用い、まず図1(第1の実施の形態)のプロセスを用いてTi酸化物層間にNaイオンを含む金属酸化物塩ナノ材料(チタン酸ナトリウムナノワイヤー:TiNWs(Na))を作製し、次にその金属酸化物ナノ材料を原料に図3(第2の実施の形態)のプロセスを用いて黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)を作製した。併せて評価・解析を行った。
アルゴン雰囲気下で、チタン金属粉体(高純度化学、38μm以下)と食塩(NaCl、和光純薬)の混合物10gをボールミル粉砕容器(FRITSCH、45cc、高硬度ステンレス製)に入れ、粉砕用ボール(FRITSCH、Φ10mm、高硬度ステンレス製)を加え、容器をテープで密閉した。複合材料はTi:NaClの物質量比(モル比)が1:1(以降、T−N1)、1:3(以降、T−N3)、1:10(以降、T−N10)で混ぜた3種類を用いた(T−N1:4.5g:5.5g、 T−N3:2.1g:7.9g、T−N10:0.8g:9.2g)。ボールミル粉砕容器を遊星型ボールミル(FRITSCH、P−7 Classic Line)に装着し、回転速度350rpmで合計30時間かけて粉砕し、Ti−NaCl複合材料を得た。なお、粉砕による熱を冷却するため、1時間の粉砕処理に対して約30分の冷却時間を設けた。また、比較例としてNaClを加えないチタン金属粉体のみでも粉砕を行った。
次に、前記3種類のTi−NaCl複合材料から、それぞれ1gを5MのNaOH水溶液900mLに室温下で2日間浸漬させた。得られた白色沈殿物を遠心分離(10,000rpm×1min)によって分離した後、50mMのNaOHで3回、アセトンで2回洗浄した。最後に、減圧下で乾燥して、チタン酸ナトリウムナノワイヤー(TiNWs(Na))の白色粉末を得た(T−N1:1.2005g、T−N3:0.5334g、T−N10:0.1993g)。
さらに、このチタン酸ナトリウムナノワイヤー(TiNWs(Na))から黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)を作製した。上記白色粉末(100〜200mg)を0.1Mの塩酸(100mL)に加え、1時間攪拌した。その後、サンプルを遠心分離(10,000rpm×1min)によって分離した後、0.1Mの塩酸で3回、アセトンで2回洗浄し、減圧下で乾燥した。得られた粉末を管状炉に入れアルゴンガス気流下3°C/minで昇温し、600°Cで2時間焼成したところ、黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)の粉末が得られた。
以上のように作製された黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)の光触媒反応の測定を行った。まず、5mLのバイアル内で前記黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)の粉末(10mg)を溶媒(4mL)に分散させ、ベンジルアルコール(20μmol)を加えた。反応溶液を暗室で15分間攪拌した後、青色LEDランプ(ピーク発光波長λ=465nm、2.7W×2個)を照射した。反応終了後に触媒をろ過して溶液から分離し、生成物をガスクロマトグラフィーで分析した。
ボールミル後の粒径のサイズ分布について動的光散乱法を用いて測定した。結果を図4に示す。Ti−NaCl複合材料を蒸留水で処理し完全にNaClを除去した後のTi微粒子を蒸留水に加え、超音波処理を行い分散させた。分散液をキャピラリーセルに移し、Zetasizer Nanoを用いて粒径分布を測定した。図4(a)は横軸サイズに対する個数を基準とした頻度を、(b)は横軸サイズに対する強度基準とする頻度を、それぞれプロットしたものである。いずれにおいても、NaClを添加することにより、添加しない場合と比べて粒径が小さくなることが確認された。特に塩の添加量の増加に伴いチタン金属の粒径が細かくなる傾向にあることが示唆された。
図5はT−N10を30時間ボールミルして得られた複合材料のXRDであり、TiとNaCl由来のピークが確認できる。一方比較として、食塩を加えないでTi粉末のみをボールミルした場合のXRD解析結果を図6に示すが、この場合ボールミル後にTiO由来のピークが確認された。以上の結果は、NaClを添加しない場合、Tiの表面がこの段階で酸化されてしまい、続くナノ材料化を効率的に行うことができなくなることを意味している。すなわち、食塩は粉砕の研磨材としてだけではなく、金属チタンの保護材としても働いているのである。
一例として、T−N10から作製したナノ材料のTEM像を図7に示す。ナノワイヤー構造が形成されていることが確認された。ナノワイヤーの太さは概ね直径10nm〜30nmの範囲にあることが示された。
T−N10から作製したチタン酸ナトリウムナノワイヤー(TiNWs(Na))を0.1Mの塩酸で処理を行った材料(TiNWs(H))のEDSスペクトルを図8に示す。酸処理後(同図(a)→(b))ナトリウムイオンピークが消失し、層間に存在していたナトリウムイオンがプロトンとイオン交換したことが示された。続いて、得られた材料を不活性ガス下で焼成して黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)を作製した。図9に焼成前((a)、(b))および焼成後((c)、(d))のFE−SEM像を示す。焼成後においてもワイヤー構造が維持されていることが確認された。
前述の黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)のTEM像を図10に示す。ワイヤー径に関しては、概ね10nm〜30nmの範囲にあり、焼成前後で大きな変化は見られなかった。また、BET比表面積測定の結果を表1に示す。TiとNaClの比を変化させた試料において、比表面積は70〜90m/gの範囲に収まっており、特に大きな違いは確認されなかった。

Figure 2021119107
T−N10から作製した材料を用いて焼成温度による構造の変化をXRDで解析した結果を図11に示す。焼成により、レピドクロサイト型由来のピークが消失し、アナターゼ型由来のピークが確認された。また、600℃以上の焼成温度においてルチル型由来のピークが出現した。アナターゼ相とルチル相の比をRIR(参照強度比)法を用いて求めたところ、表2に示す結果となり、温度が上がるに従いルチル相の比率が増加することがわかった。

Figure 2021119107
図12にUV−visスペクトルの結果を示す。T−N10から作製したチタン酸ナトリウム(TiNWs(Na))や酸処理後の試料(TiNWs(H))では可視光吸収を示さないが、酸処理体を不活性ガス下で600℃焼成した材料(BTiNWs)は可視光吸収を示すことが確認された。また、酸処理をせずに焼成した試料(BTiNWs(Na))および酸処理後に空気下で焼成した試料(BTiNWs(air))を作製し、XRD(図13)とUV−visスペクトル(図14)の比較を行った。
図13のXRDからは、焼成雰囲気(ArとAir)の違いによる構造の変化は見られなかった。一方、酸処理せずに不活性ガス下で焼成した試料(BTiNWs(Na))ではレピドクロサイト型の層状構造が維持されていることが確認された。図14のUV−visスペクトルからは、BTiNWs(Na)とBTiNWs(air)では可視光吸収が発現していないことが確認でき、酸処理と不活性ガス下での焼成という2つの要因が可視光吸収の発現に寄与していることが示唆される。図8のEDSスペクトルで示したように、TiNWs(Na)のナトリウムイオン層がプロトン層にイオン交換され、不活性ガス下での焼成時に内部のプロトンによって酸素欠陥が形成されたことにより可視光吸収が発現したと考えられる。
酸素欠陥の生成を調べるため、ラマン分光測定を行った(図15)。まず既知の方法で酸化チタン(P25)を水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)で処理して黒色酸化チタンを作製し、そのラマンスペクトルの変化を調べたところ、145.2cm−1から151.1cm−1と高波数側にシフトした。次に本実施例におけるT−N10から作製したBTiNWsとBTiNWs(air)を比較すると、同様にピークが高波数側にシフトしていることが確認された。文献からこのシフトは、黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)において酸素欠陥が形成されたためだと考えられる。
更に酸素欠陥の生成を調べるため、ESR測定を行った。T−N10から作製した黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)の結果を図16(a)、既知の方法で酸化チタン(P25)を水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)で処理して作製した黒色酸化チタンの結果を図16(b)にそれぞれ示す。それぞれの方法で作製した黒色酸化チタンにおいて考えられる欠陥のモデル(非特許文献2)をそれぞれの図の右側に示す。まず、図16(a)で酸処理したチタン酸塩ナノワイヤーを空気下で焼成した試料と不活性ガス下で焼成した試料のESRスペクトルを比較すると、不活性ガス下で焼成した試料が非常に強く鋭いシグナルを示していることが確認できる。この結果より、不活性ガス下で焼成した試料は空気下で焼成した試料と比べて不対電子を多く持つことが示され、欠陥部位(酸素欠陥)の多い材料となっていることが示唆される。
次に、既知の方法で作製した黒色酸化チタンと本材料を比較した(図16(b))。まず既知の方法で作製した黒色酸化チタンでは、ESRスペクトルはブロードしたシグナルを示し、g値はg=1.957であった。この結果は、表面領域にTi3+サイトが存在していることを示唆している。一方、黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)のESRスペクトルは鋭いシグナルを示し、g値はg=2.002であった。この鋭いシグナル及びg値は、酸素欠陥にトラップされた電子に由来するものであり、F−centerと呼ばれる。可視光吸収が発現したのは、このF−centerに由来すると考えられる。
PL(フォトルミネッセンス)測定の結果を図17に示す。T−N10由来の不活性ガス下で焼成した試料(BTiNWs)と空気下で焼成した試料(BTiNWs(air))を比較すると、BTiNWsの発光強度がBTiNWs(air)よりも弱いことが確認できる。フォトルミネッセンスは、物質に光を照射し、励起された電子が基底状態に戻る際に発光する光のことであり、物質に不純物や欠陥があると再結合が起こりやすくなり強度が低下する。すなわち、黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)の強度が低いのは酸素欠陥が多いためと解釈することができる。
以下T−N10から作製した黒色酸化チタンナノワイヤー(BTiNWs)を用いた光触媒反応実験とその結果について説明する。一例として、BTiNWsを光触媒として用いてベンジルアルコールやその誘導体の空気酸化反応(化1)を行った。青色LED(2.7W×2個)を3時間照射し、生成物の収率をGCMSで調べた。電子求引性置換基であるトリフルオロメチル基が置換した基質では収率が66%とやや低かったが、それ以外の基質では対応するアルデヒド体が高い収率で得られた。

Figure 2021119107
(実施例2)
本実施例では金属としてNbを用いた。実施例1と同様、まず図1のプロセス(第1の実施形態)を用いて金属酸化物ナノ材料(ニオブ酸ナトリウムナノワイヤー)を作製し、さらに図2のプロセス(第2の実施形態)を用いて黒色金属酸化物ナノワイヤー(黒色酸化ニオブナノワイヤー)を作製した。
グローブボックス内でボールミル容器(45mL)にNb粉末(75〜150μm)とNaClをモル比で1:2となるように入れ(10g)、5mmボール(90g)を入れた後密封してボールミルで30時間粉砕した。なお、粉砕による熱を冷却するため、1時間の粉砕処理に対して約30分の冷却時間を設けた。得られた粉末をふるい分けして、粒径25〜45μmのNb―NaCl複合材料粉末を得た。図18に複合材料粉末の写真とXRDパターンを示す。
上記Nb―NaCl複合材料粉末(500mg)を1MのNaOH水溶液(500mL)に浸漬し、室温で3日間反応させた。デカンテーションを行った後に遠心分離を用いて、5mMのNaOH水溶液で5回、アセトンで3回洗浄し、減圧下で乾燥させてニオブ酸ナトリウムナノワイヤー(NbNWs(Na))を作製した。図19にその写真、図20にXRDパターンを示す。また、TEM像を図21に示す。ワイヤー径は概ね直径10nm〜30nmの範囲にあることがわかる。
上記ニオブ酸ナトリウムナノワイヤー(NbNWs(Na))(100mg)を0.1MのHCl水溶液(100mL)に浸漬し、15分間撹拌した。その後、遠心分離を用いて蒸留水で2回、アセトンで2回洗浄し、減圧下で乾燥させることでプロトン交換体であるニオブ酸ナノワイヤー(NbNWs(H))を作製した。図19と図20にそれぞれ本材料の写真とXRDパターンを示す。また、図21のTEM像から、ワイヤー径はおおむね10nm〜30nmの範囲にあることがわかり、イオン交換による大きな変化は見られなかった。
上記ニオブ酸ナノワイヤー(NbNWs(H))をAr雰囲気下、300℃、2時間管状炉で焼成すると灰色の酸化ニオブナノワイヤー(BNbNWs)が得られた。図19と図20にそれぞれ本材料の写真とXRDパターンを示す。また、図21のTEM像から、ワイヤー径はおおむね10nm〜30nmの範囲にあることがわかり、焼成による大きな変化は見られなかった。図22に、UV−visスペクトルを示す。焼成により可視光領域に吸収が見られた。
黒色酸化ニオブナノワイヤーの可視光域、特に青色付近での触媒効果を調べるため、ベンジルアミンとその誘導体の酸化反応を行った。Blue LED(ピーク発光波長465nm、2.7W×2個)を用いてガラスバイアルに触媒10mg、1,4−ジオキサン2mL、アミン0.5mmolを加え、酸素雰囲気下撹拌しながら12時間照射した。反応後、遠心分離を用いて触媒を取り除き、減圧下で溶媒を溜去した後にNMRで収率を求めたところ、いずれの基質でも目的物であるイミン体が収率よく得られた(化2)。

Figure 2021119107
(実施例3)
本実施例では金属としてTaを用いた。実施例1と同様、まず図1のプロセス(第1の実施形態)を用いて金属酸化物ナノ材料(タンタル酸ナトリウムナノ材料)を作製し、さらに図2のプロセス(第2の実施形態)を用いて黒色金属酸化物ナノ材料(黒色酸化タンタルナノロッド)を作製した。
アルゴン雰囲気下で、ボールミル容器(45mL)にTa金属粉体(45μm以下)とNaClをモル比1:3で混合し(10g)、粉砕用5mmボール(90g)を入れた後密封した。回転速度350rpmで合計30時間かけて粉砕し、Ta―NaCl複合材料粉末を得た。なお、粉砕による熱を冷却するため、1時間の粉砕処理に対して約30分の冷却時間を設けた。図23に複合材料粉末のXRDパターンを示す。
上記Ta―NaCl複合材料粉末(100mg)を10MのNaOH水溶液(100mL)に浸漬し、室温で2日間反応させた。デカンテーションを行った後に遠心分離を用いて、メタノールで3回、アセトンで2回洗浄し、減圧下で乾燥させてタンタル酸ナトリウムナノロッド(TaNRs(Na))を作製した。図24にXRDパターンを示す。また、TEM像を図25に示す。
次に、得られたタンタル酸ナトリウムナノロッド(100mg)を0.05Mのエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液(100mL)に浸漬し、1時間撹拌したところナトリウムイオンがプロトンに置換されたタンタル酸材料(TaNRs(H))が得られた。その後、遠心分離を用いて蒸留水で3回、アセトンで2回洗浄し、減圧下で乾燥させた。イオン交換前後のEDS測定の結果を図26に示す。処理前に見られたナトリウムイオンピークが処理後に消失していることがわかる。
タンタル酸材料(TaNRs(H))をAr雰囲気下、400℃、2時間管状炉で焼成すると茶色の粉末が得られた(BTaNRs)。図27に本実施例の黒色酸化タンタルナノ材料の写真とXRDパターンを示す。さらに、UV−visスペクトルを図28に示す。大幅に可視光吸収が増加したことが示唆される。
黒色タンタル酸化物ナノロッドの可視光域、特に青色付近での触媒効果を調べるため、Blue LED(ピーク発光波長465nm、2.7W)を2つ用いてガラスバイアルに触媒5mg、1,4−ジオキサン2mL、アミン0.25mmolを加え、酸素雰囲気下撹拌しながら光照射した(化3)。反応後、遠心分離を用いて触媒を取り除き、減圧下で溶媒を除去した後にNMRで収率を出した。

Figure 2021119107
(実施例4)
本実施例では、Ce金属とNaClから図1のプロセス(第1の実施の形態)のプロセスを用いてセリウム酸化物ナノ材料を作製した。併せて低温下での酸素吸蔵活性の検証実験を行った。当実験とその結果について説明する。以下、セリウム酸化物ナノ材料の作製プロセスの詳細を示す。
グローブボックス内でボールミル容器(45mL)にボール(5mm、180個)を入れた後に、Ce粉末とNaClを1:5の比率で入れた。ボールミル装置にセットし、ミリングを行った。2〜5時間おきにミリングを停止し、グローブボックス内でボールミル容器内の試料をスパチュラでかき混ぜ、固化を防ぎ20時間ミリングを行った。得られた材料のXRDを図29に、EDS測定の結果を表3に示す。

Figure 2021119107
上記で得られた複合粉末材料を5MのNaOH水溶液200mLに加え、70℃で5時間処理した。遠心分離機を用いて粉末を分離し、蒸留水で5回洗浄したのちにアセトンで3回洗浄を行い、減圧下でアセトンを溜去した後に真空ポンプを用いて乾燥し、酸化セリウムを作製した。得られた材料のXRDを参照触媒JRC−CEO3と共に図30に示した。また、本実施例における酸化セリウムのEDS測定結果を表4に示す。

Figure 2021119107
本実施例における酸化セリウムのTEM像を図31に示す。ナノロッド状の形状が確認できる。またBET比表面積を参照触媒JRC−CEO3の測定結果と共に表5に示す。

Figure 2021119107
以上のプロセスで得られたセリウム酸化物ナノ材料(以下、酸化セリウム)の酸素吸蔵能(OSC)測定を行った。測定には Thermo plus EVO2 TG−DTA(株式会社リガク)を用いた。まず、参照触媒(比較例)としてAlを約4.5mg取りAlパンに入れ、左側の天秤にセットした。空のAlパンを右側の天秤にセットし、重量が安定するのを待った。安定後、測定試料を5mgほどAlパンに乗せた。加熱炉を閉じ、安定化のため30分間待ってから測定を開始した。窒素フロー下、10℃/minで前処理温度まで昇温し、2時間前処理をした。前処理後、測定温度を200℃にし、2%−O/Nガスと2%−H/Nガスを1時間ずつ交互に流し、重量変化を記録した。酸素吸蔵放出能(OSC)の値は、以下の式を用いて計算した。

Figure 2021119107

ここでWoは試料の重量を、Wは酸化状態の重量を、Wは還元状態の重量を、それぞれ表す。
前処理温度200度で2時間処理した後OSCを測定した結果を図32に示す。比較例として参照触媒JRC−CEO3と、Ce粉末をボールミルせずに塩基に浸漬して作製したCeO(NaClなしCeO)を載せた。比較例と比べ、顕著な酸素吸蔵放出能力が得られたことが判る。
本発明は、光触媒、自動車排ガスの浄化助触媒、イオン吸着材料、に利用することができ、太陽光電池、汚染水の浄化、酸素の貯蔵、等に応用することができる。

Claims (11)

  1. 少なくとも1種の金属元素と少なくとも1種の無機物もしくは有機物を混合し、複合粉末材料を作製するプロセスと、
    前記複合粉末材料をアルカリ処理または水処理するプロセスと、
    を含む金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  2. 前記金属元素はT i 、C e 、Z r 、P d 、L a 、F e 、C o 、V 、M n 、A g、P t 、Y 、M o 、C r 、C u 、N i 、N b 、R u 、R h 、T a 、I n 、A u 、H f 、Ir 、G e 、B i 、およびW からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  3. 前記無機物は、アルカリ処理や水処理で溶解する無機塩(例えば、NaCl、NaBr)または固体無機化合物(例えば、SiO)であり、これらの無機塩または固体無機化合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  4. 前記有機物は、アルカリ処理や水処理で溶解する固体有機化合物(例えばカルボン酸、スルホン酸、またはそれらの塩)であり、これらの固体有機化合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  5. 前記金属元素と前記無機物もしくは有機物との物質量比は20:1〜1:20であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  6. 前記複合粉末材料はボールミルを用いて生成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  7. 前記ボールミルは遊星型ボールミルであることを特徴とする請求項6に記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  8. 前記アルカリ処理は、NaOH、KOH、LiOH、Ba(OH)、NaCO、NaOCl、RbOH、CsOH、Ca(OH)、Sr(OH)、NaHCO、KCO、KHCO、NaSiOおよびNHOHから選択される少なくとも1種のアルカリ性水溶液またはアルカリ性アルコール溶液を用いて行われることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の金属酸化物ナノ材料の製造方法を含む黒色金属酸化物ナノ材料の製造方法であって、
    前記金属酸化物ナノ材料を酸処理するプロセスと、
    酸処理された前記金属酸化物ナノ材料を不活性ガス雰囲気下200°C〜800°Cで加熱するプロセスと、
    を含む黒色金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  10. 前記金属元素はTi、Nb、Taから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載の黒色金属酸化物ナノ材料の製造方法。
  11. 酸素欠陥に電子がトラップされたF−centerの構造を有し、直径が10nm〜30nmでBET比表面積が70〜100m/gであることを特徴とする黒色酸化チタンナノワイヤー。

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