JP2021118748A - ポリメラーゼ酵素 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリメラーゼ酵素の提供。【解決手段】本発明は、ファミリーBポリメラーゼ酵素であって、以下の変異:2番目のアミノ酸がトレオニンであり、9°N内のアミノ酸408〜410と相同であるモチーフA領域における変異と、前記ファミリーBポリメラーゼに存在する場合に3’−5’エキソヌクレアーゼ活性の低下または排除をもたらす変異とを含み、以下のモチーフA領域における変異:L408YもしくはL408Fおよび/またはP410SもしくはP410Gの一方または両方をさらに含む、ファミリーBポリメラーゼ酵素に関する。ファミリーBポリメラーゼ酵素は、DNAシークエンシングにおいて使用することができ、キット中に存在してもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、分子生物学の分野、具体的には酵素の分野、より具体的にはポリメラーゼの分野に属する。本発明はまた、核酸シークエンシングの分野に属する。
本発明は、ポリメラーゼ酵素、具体的には、対照ポリメラーゼと比較して改変ヌクレオチドの取り込みの改善を示す改変DNAポリメラーゼに関する。DNAシークエンシング、具体的には次世代シークエンシングのための、改変ポリメラーゼの使用方法も本発明に含まれる。
DNAポリメラーゼには、E.coli DNAポリメラーゼI、IIおよびIIIとのアミノ酸の類似性に基づいて、3つの主要なスーパーファミリーが存在する。これらは、それぞれファミリーAポリメラーゼ、ファミリーBポリメラーゼおよびファミリーCポリメラーゼと称される。ファミリーAポリメラーゼおよびファミリーBポリメラーゼの結晶解析により、ヌクレオチド結合部位についての共通な構造コアが明らかになるが、ファミリー内でよく保存されている配列モチーフは、ファミリー間では弱くしか保存されておらず、これらのポリメラーゼのヌクレオチド類似体間の識別の仕方には有意差がある。DNAポリメラーゼを用いた初期の実験により、ジデオキシヌクレオチド(ddNTP)などの改変ヌクレオチドを取り込むことの難しさが明らかになった。したがって、ヌクレオチド類似体の取り込み率が上昇するようにDNAポリメラーゼを改変したいくつかの例が存在する。これらの大多数は、ジデオキシヌクレオチド鎖ターミネーターの取り込みを増大させることを目的として、ファミリーAポリメラーゼのバリアントに焦点を当てたものであった。例えば、TaborおよびRichardson(Proc. Natl. Acad. Sci.(USA)1995年;92巻:6339頁)には、T.aquaticusのDNAポリメラーゼにおけるフェニルアラニン667のチロシンでの置換、およびDNAポリメラーゼによるジデオキシヌクレオチドの識別に対するその効果が記載されている。
改変ヌクレオチドの取り込みの効率を増大させるために、DNAポリメラーゼが、3’−5’エキソヌクレアーゼ活性(exoと称される)を欠くように利用または操作されてきた。9°Nポリメラーゼのexoバリアントは、Perlerら、1998年によるUS5756334において、およびSouthworthら、Proc. Natl. Acad. Sci.(USA)1996年;93巻:5281頁において記載されている。
GardnerおよびJack(Nucl. Acis Res.、1999年;27巻:2545頁)には、リボヌクレオチド、2’デオキシリボヌクレオチドおよび3’デオキシリボヌクレオチドならびに2’3’−ジデオキシリボヌクレオチドの取り込みを増強するVent DNAポリメラーゼの変異が記載されている。Ventポリメラーゼの2つの個々の変異、Y412VおよびA488Lにより、ヌクレオチドATPによる酵素の相対的な活性が増強された。さらに、Y412およびA488における他の置換によっても、リボヌクレオチドの取り込みが、程度は劣るが増大する。残基412のアミノ酸の側鎖の大部分が、リボヌクレオチドの糖の2’−ヒドロキシルの結合部位への接近を遮断する「立体的ゲーティング」として作用することが結論づけられた。しかし、コルジセピン(3’−デオキシアデノシン三リン酸)についての率の増強はわずか2倍であり、これにより、Y412Vポリメラーゼバリアントが3’糖ヒドロキシルの喪失に対しても感受性であることが示された。残基A488については、活性の変化を合理的に説明するのはより難しい。A488は、ヌクレオチド結合部位から離れて向いていることが予測され、本明細書では、活性の増強は、酵素反応に必要な活性化エネルギーに対する変化によって説明された。Ventにおけるこれらの変異は9°NポリメラーゼにおけるY409およびA485に対応する。
A488L変異の普遍性は、以下の超好熱性のポリメラーゼにおける相同変異によって確認されている。
Pfu DNAポリメラーゼのA486Yバリアント(Evansら、Nucl. Acids Res.、2000年;28巻:1059頁)。一連のランダムな変異をポリメラーゼ遺伝子に導入し、ddNTPの取り込みが改善されたバリアントを同定した。A486Y変異により、シークエンシングラダーにおけるddNTP/dNTPの比が野生型と比較して150倍改善された。しかし、Y410のAまたはFへの変異では、野生型酵素と比較して劣ったシークエンシングラダーがもたらされるバリアントが生じた。さらなる情報に関しては、国際公開第WO01/38546号を参照されたい。
9°N DNAポリメラーゼのA485Lバリアント(GardnerおよびJack、Nucl. Acids Res.、2002年;30巻:605頁)。この研究では、アミノ酸485におけるアラニンのロイシンへの変異により、3’糖ヒドロキシ部位を欠くヌクレオチド類似体(acyNTPおよびジデオキシNTP)の取り込みが増強されることが実証された。
Tsp JDF−3 DNAポリメラーゼのA485Tバリアント(Areziら、J. Mol. Biol.、2002年;322巻:719頁)。この論文では、ddNTPの取り込みが増強されるバリアントが同定されたJDF−3ポリメラーゼに、ランダムな変異が導入された。個別に、2種の変異、A485TおよびP410Lにより、ddNTP取り込みが野生型酵素と比較して改善された。組み合わせると、これらの変異には相加効果があり、ddNTP取り込みが250倍改善された。この論文では、DNAポリメラーゼの2つの領域の同時変異にはヌクレオチド類似体の取り込みに対する相加効果があり得ることが実証されている。さらに、この報告では、上記のY409に隣接するP410もまた、ヌクレオチド糖類似体の識別において役割を果たすことが実証されている。
WO01/23411には、ジデオキシヌクレオチドおよびアシクロヌクレオチド(acyclonucleotide)のDNAへの取り込みにおけるVentのA488Lバリアントの使用が記載されている。当該出願は、これらのヌクレオチド類似体および残基485において変異させた9°N DNAポリメラーゼのバリアントを用いるシークエンシングの方法も網羅する。
WO2005/024010A1は、モチーフA領域の改変、および9°N DNAポリメラーゼにも関する。しかし今のところ、改変によって改変ヌクレオチドの十分に高い取り込み率はまだ示されていない。したがって、そのような高い改変ヌクレオチドの取り込み率を有する酵素を有することが有益であると思われる。
米国特許第5756334号明細書 国際公開第2001/038546号 国際公開第2001/023411号 国際公開第2005/024010号
TaborおよびRichardson(Proc. Natl. Acad. Sci.(USA)1995年;92巻:6339頁) Southworthら、Proc. Natl. Acad. Sci.(USA)1996年;93巻:5281頁 GardnerおよびJack(Nucl. Acis Res.、1999年;27巻:2545頁) Evansら、Nucl. Acids Res.、2000年;28巻:1059頁 GardnerおよびJack、Nucl. Acids Res.、2002年;30巻:605頁 Areziら、J. Mol. Biol.、2002年;322巻:719頁
ある特定のDNAシークエンシング方法の効率を改善するために、本発明者らは、DNAポリメラーゼを、そのような3’置換ヌクレオチド類似体の取り込み率が改善されるように改変することができるかどうかを分析した。
本発明は、ファミリーBポリメラーゼ酵素であって、以下の変異:2番目のアミノ酸がトレオニンであり、9°N内のアミノ酸408〜410と相同であるモチーフA領域における変異と、前記ファミリーBポリメラーゼに存在する場合に3’−5’エキソヌクレアーゼ活性の低下または排除をもたらす変異とを含み、以下のモチーフA領域における変異:L408YもしくはL408Fおよび/またはP410SもしくはP410Gの一方または両方をさらに含む、ファミリーBポリメラーゼ酵素に関する。
本発明は、改変ポリメラーゼのDNAシークエンシングにおける使用およびそのような酵素を含むキットにも関する。
本明細書では、「取り込み」とは、改変ヌクレオチドを2番目のヌクレオチドの遊離の3’ヒドロキシル基に、改変ヌクレオチドの5’リン酸基とホスホジエステル結合を形成することによって接合することを意味する。改変ヌクレオチドを接合する2番目のヌクレオチドは、一般には、ポリヌクレオチド鎖の3’末端に存在する。
本明細書では、「改変ヌクレオチド」および「ヌクレオチド類似体」とは、本発明に関して使用される場合、置換基が天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、3’糖ヒドロキシルにおいて改変されたヌクレオチドを指す。これらの用語は、互換的に使用することができる。
本明細書では、「大きな3’置換基」という用語は、天然に存在する3’ヒドロキシル基よりもサイズが大きな、3’糖ヒドロキシルにおける置換基を指す。
本明細書では、取り込みの「改善」とは、少なくとも1つの改変ヌクレオチドの取り込みの効率および/または観察される率が対照ポリメラーゼ酵素と比較して上昇することを含むものと定義される。しかし、本発明は、改変ヌクレオチドの取り込みの絶対的な率の改善だけに限定されない。以下に示される通り、ポリメラーゼは、他の改変およびいわゆるダークヌクレオチド(dark nucleotide)も取り込み、したがって、「取り込みの改善」は、取り込み率の上昇を伴うまたは伴わない、これらの他の性質のいずれかの改善も包含するものと解釈されるべきである。「改善」は、全サイクルにわたって一定である必要はない。本明細書では、「改善」は、改変ヌクレオチドを対照酵素よりも低温でかつ/またはより広い温度範囲にわたって取り込むことができることであり得る。本明細書では、「改善」は、より低い濃度の改変ヌクレオチドを基質として使用して改変ヌクレオチドを取り込むことができることであり得る。好ましくは、変化したポリメラーゼは、ナノモル範囲の基質濃度で作用させた場合に検出可能な改変ヌクレオチドの取り込みを示すべきである。
本明細書では、「変化したポリメラーゼ酵素」とは、ポリメラーゼが対照ポリメラーゼ酵素と比較して少なくとも1つのアミノ酸の変化を有することを意味する。一般に、この変化は、少なくとも1つのアミノ酸での別のアミノ酸の置換を含む。特定の例では、これらの変化は、タンパク質の全体的な電荷分布を維持するための保存的変化である。しかし、本発明は、保存的置換だけに限定されない。本発明では非保存的置換も想定されている。さらに、置換基が天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、3’糖ヒドロキシルにおいて改変されたヌクレオチドの取り込みに関してポリメラーゼの活性が対照ポリメラーゼ酵素と比較して改善されるのであれば、ポリメラーゼ配列の改変はタンパク質からの1つもしくは複数のアミノ酸の欠失またはタンパク質への1つもしくは複数のアミノ酸の付加であってよいことは本発明の意図の範囲内にある。
本明細書では、「ヌクレオチド」とは、ヌクレオチドおよびヌクレオシドのどちらも含むものと定義される。ヌクレオシドは、ヌクレオチドと同様にリボースまたはデオキシリボースとグリコシドにより連結したプリンまたはピリミジン塩基を含むが、リン酸残基を欠き、リン酸残基によりヌクレオシドがヌクレオチドになる。この定義の範囲には、3’糖ヒドロキシルにおける改変前の合成ヌクレオチドおよび天然に存在するヌクレオチドが含まれる。
ここで、および本明細書全体を通して、ポリメラーゼのアミノ酸配列内の変異は、以下の形式で書かれている(i)野生型ポリメラーゼにおいて見出される1文字アミノ酸、(ii)ポリメラーゼのアミノ酸配列における変化の位置および(iii)変化したポリメラーゼにおいて見出される1文字アミノ酸。したがって、アミノ酸配列の409位における、野生型ポリメラーゼのチロシン残基から変化したポリメラーゼのバリン残基への変異は、Y409Vと書かれる。これは分子生物学における標準手順である。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ファミリーBポリメラーゼ酵素であって、以下の変異:2番目のアミノ酸がトレオニンであり、9°N内のアミノ酸408〜410と相同であるモチーフA領域における変異と、前記ファミリーBポリメラーゼに存在する場合に3’−5’エキソヌクレアーゼ活性の低下または排除をもたらす変異とを含み、以下の前記モチーフA領域における変異:L408YもしくはL408Fおよび/またはP410SもしくはP410Gの一方または両方をさらに含む、ファミリーBポリメラーゼ酵素。
(項目2)
変異Y409Tを有する9°Nポリメラーゼ、変異Y412Tを有するVentポリメラーゼ、変異Y410Tを有するPfuポリメラーゼ、変異Y409Tを有するJDF−3ポリメラーゼおよび変異E615Tを有するTaqポリメラーゼからなる群から選択される、項目1に記載のポリメラーゼ。
(項目3)
以下の変異:D215Aおよび/またはD315Aのうちの1つまたは複数を含む、項目1または2に記載のポリメラーゼ。
(項目4)
変異A485Lをさらに含む、項目1から3のいずれか一項に記載のポリメラーゼ。
(項目5)
以下の変異のセット:(i)D215A、D315A、L408Y、Y409T、P410SおよびA485L、または(ii)D215A、D315A、L408F、Y409T、P410GおよびA485Lを有する、項目1から4のいずれか一項に記載のポリメラーゼ。
(項目6)
対照ポリメラーゼと比較して、置換基が天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、3’糖ヒドロキシルにおいて改変されたヌクレオチドの取り込み率の増大を示す、項目1から5のいずれか一項に記載のポリメラーゼ。
(項目7)
項目1から6のいずれか一項に記載のポリメラーゼをコードする核酸分子。
(項目8)
項目7に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
(項目9)
置換基が天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、3’糖ヒドロキシルにおいて改変されたヌクレオチドをDNAに取り込むための方法であって、以下の物質:(i)項目1から6のいずれか一項に記載のポリメラーゼ、(ii)鋳型DNA、(iii)置換基が前記天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、前記3’糖ヒドロキシルにおいて改変された1つまたは複数のヌクレオチドを含む方法。
(項目10)
DNAシークエンシング、DNA標識化、プライマー伸長、増幅などのための、項目1から6のいずれか一項に記載のポリメラーゼの使用。
(項目11)
項目1から6のいずれか一項に記載のポリメラーゼを含むキット。
PLA159およびPLA163変異体の、PLA91、PLA97およびTherminator IIIポリメラーゼと比較したGel分析。PLA159がレーン4に示されており、PLA163がレーン8に示されている。 CE−活性データ(標識化ヌクレオチド): T3および改変NEB 9°Nポリメラーゼ(本明細書ではT9と称される)と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのR6G−N3−dUTPを使用した。PLA159およびPLA163は、標識化ヌクレオチドR6G−N3−dUTPについてT9およびT3よりも高い取り込み率を示した。 T3およびT9と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのAlexa−N3−dCTPを使用した。PLA159は、標識化ヌクレオチドAlexa−N3−dCTPについてT9およびT3よりも高い取り込み率を示した。PLA163はT9よりも高い取り込み率を示し、T3とは同様の取り込み率を示した。 T3およびT9と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのROX−N3−dATPを使用した。PLA159およびPLA163は、標識化ヌクレオチドRox−N3−dATPについてT9およびT3よりも高い取り込み率を示した。 T3およびT9と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのCy5−N3−dGTPを使用した。PLA159およびPLA163は、標識化ヌクレオチドCy5−N3−dGTPについてT9およびT3よりも高い取り込み率を示した。 T3およびT9と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのN3−dTTPを使用した。PLA159は、ダークヌクレオチドN3−dTTPについてT3よりも高い取り込み率を示した。 T3およびT9と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのN3−dATPを使用した。PLA159は、ダークヌクレオチドN3−dATPについてT9よりも高い取り込み率を示し、T3と比較して同様の取り込み率を示した。 T3およびT9と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのN3−dCTPを使用した。PLA159は、ダークヌクレオチドN3−dCTPについてT3よりも高い取り込み率を示した。PLA163の取り込み率はT9よりも高く、T3とは同様であった。 T3およびT9と比較した、CE−アッセイにおけるPLA159およびPLA163の性能。本実験では、1μg/mlの酵素および125nMのN3−dGTPを使用した。PLA159は、ダークヌクレオチドN3−dGTPについてT3よりも同様の取り込み率を示した。PLA163の取り込み率はT9と同等であった。全てのポリメラーゼがN3−dGTPについて高い取り込み率を示した。 T3、T9、PLA159およびPLA163のヌクレオチドの誤った取り込みの測定。各鋳型についてCEアッセイを用いて取り込みを決定した。 T3、T9、PLA159およびPLA163のヌクレオチドの誤った取り込みの測定。各鋳型についてCEアッセイを用いて取り込みを決定した。 T3、T9、PLA159およびPLA163のヌクレオチドの誤った取り込みの測定。各鋳型についてCEアッセイを用いて取り込みを決定した。 T3、T9、PLA159およびPLA163のヌクレオチドの誤った取り込みの測定。各鋳型についてCEアッセイを用いて取り込みを決定した。 種々のポリメラーゼおよび逆転写酵素と比較したT3活性。
本発明のポリメラーゼで実現された改変類似体の取り込み率の絶対的な上昇は予想外のものである。実施例から、既存の変異を有するポリメラーゼでもこれらの高い取り込み率は示されないことが示される。
本発明は、ファミリーBポリメラーゼ酵素であって、以下の変異:ネイティブな形態では2番目のアミノ酸がチロシンであり、9°N内のアミノ酸408〜410と相同であるモチーフA領域における変異と、前記ファミリーBポリメラーゼに存在する場合に3’−5’エキソヌクレアーゼ活性の低下または排除をもたらす変異とを含み、以下のモチーフA領域における変異:L408YもしくはL408Fおよび/またはP410SもしくはP410Gの一方または両方をさらに含む、ファミリーBポリメラーゼ酵素に関する。これらの追加的な改変に関して、これらは交換することができ、したがって、酵素は、例えば、L408YおよびP410S、L408YおよびP410G、L408FおよびP410SまたはL408FおよびP410Gを有し得る。これらは、トレオニンがモチーフA領域の2番目のアミノ酸であり、モチーフA領域が9°N内のアミノ酸408〜410と相同である変異に加えたものであることが好ましい。
変化したポリメラーゼは、一般におよび好ましくは、「単離された」または「精製された」ポリペプチドである。「単離されたポリペプチド」とは、天然ではポリペプチドに付随し得る炭水化物、脂質、核酸または他のタンパク質性不純物などの混入細胞成分を実質的に含まないポリペプチドを意味する。本発明者らは精製のためにHisタグを使用したが、他の手段を使用することもできる。好ましくは、少なくとも変化したポリメラーゼは「組換え」ポリペプチドであり得る。
本発明による変化したポリメラーゼは、ファミリーB型DNAポリメラーゼ、またはその変異体もしくはバリアントであり得る。ファミリーB DNAポリメラーゼとしては、多数の古細菌DNAポリメラーゼ、ヒトDNAポリメラーゼαおよびT4、RB69およびφ29ファージDNAポリメラーゼが挙げられる。ファミリーAポリメラーゼとしては、TaqおよびT7 DNAポリメラーゼなどのポリメラーゼが挙げられる。一実施形態では、ポリメラーゼは、任意のファミリーB古細菌DNAポリメラーゼ、ヒトDNAポリメラーゼαまたはT4、RB69およびφ29ファージDNAポリメラーゼから選択される。
好ましくは、ポリメラーゼは、変異Y409Tを有する9°Nポリメラーゼ、変異Y412Tを有するVentポリメラーゼ、変異Y410Tを有するPfuポリメラーゼ、変異Y409Tを有するJDF−3ポリメラーゼおよび変異E615Tを有するTaqポリメラーゼからなる群から選択される。
理想的には、ポリメラーゼは、9°Nポリメラーゼの以下の変異:D215A、D315A、D141Aおよび/またはE143Aまたはこれらの組合せに対応する1つまたは複数の変異を含む。好ましい実施形態では、ポリメラーゼは、9°N D141AおよびE143AまたはD215AおよびD315Aに対応する変異を含む。
好ましくは、改変ポリメラーゼは、9°NポリメラーゼにおけるA485Lに対応する変異さらに含む。この変異は、VentにおけるA488Lに対応する。
いくつかの他のグループがこの変異に関して発表している。
Pfu DNAポリメラーゼのA486Yバリアント(Evansら、Nucl. Acids Res.、2000年;28巻:1059頁)。一連のランダムな変異をポリメラーゼ遺伝子に導入し、ddNTPの取り込みが改善されたバリアントを同定した。A486Y変異により、シークエンシングラダーにおけるddNTP/dNTPの比が野生型と比較して150倍改善された。しかし、Y410のAまたはFへの変異では、野生型酵素と比較して劣ったシークエンシングラダーがもたらされるバリアントが生じた;WO01/38546も参照されたい。
9°N DNAポリメラーゼのA485Lバリアント(GardnerおよびJack、Nucl. Acids Res.、2002年;30巻:605頁)。この研究では、アミノ酸485におけるアラニンのロイシンへの変異により、3’糖ヒドロキシ部位を欠くヌクレオチド類似体(acyNTPおよびジデオキシNTP)の取り込みが増強されることが実証された。
Tsp JDF−3 DNAポリメラーゼのA485Tバリアント(Areziら、J. Mol. Biol.、2002年;322巻:719頁)。この論文では、JDF−3ポリメラーゼにランダムな変異を導入し、これにより、ddNTPの取り込みが増強されるバリアントが同定された。
WO01/23411には、ジデオキシヌクレオチドおよびアシクロヌクレオチドのDNAへの取り込みにおけるVentのA488Lバリアントの使用が記載されている。この出願は、これらのヌクレオチド類似体および残基485において変異させた9°N DNAポリメラーゼのバリアントを用いるシークエンシングの方法も網羅する。
理想的かつ好ましくは、酵素は、以下の変異のセット、(i)D215A、D315A、L408Y、Y409T、P410SおよびA485L、または(ii)D215A、D315A、L408F、Y409T、P410GおよびA485Lを有する。
好ましくは、ポリメラーゼは、3’−5’エキソヌクレアーゼマイナスであり、以下の変異:L408Y、Y409T、P410SおよびA485L、またはL408F、Y409T、P410GおよびA485Lを有する。
本発明は、対照ポリメラーゼと比較して、置換基が天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、3’糖ヒドロキシルにおいて改変されたヌクレオチドの取り込み率の増大を示す、本明細書に示されている変異を有するポリメラーゼに関する。
そのようなヌクレオチドは、WO2004018497A2に開示されている。ここでは、プリンまたはピリミジン塩基、および除去可能な3’−OHブロッキング基が共有結合により付着し、したがって、3’炭素原子に構造:−O−Z(式中、Zは−C(R’)−N(R’’)’C(R’)−N(H)R’’および−C(R’)−Nのいずれかであり、各R’’は、除去可能な保護基またはその一部であり、各R’は、独立に、水素原子、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式、アシル、シアノ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシもしくはアミド基、もしくは連結基を通じて付着した検出可能な標識である、または(R’)は式=C(R’’’)のアルキリデン基であり、各R’’’は同じであっても異なってもよく、水素原子およびハロゲン原子ならびにアルキル基を含む群から選択され、前記分子は、各R’’がHに交換された中間体が生じるように反応し得、その中間体が水性条件下で解離して、遊離の3’−OHを有する分子がもたらされる)の基が付着したリボースまたはデオキシリボース糖部分を含む改変ヌクレオチド分子が開示されている。
本発明は、本発明によるポリメラーゼをコードする核酸分子、および前記核酸分子を含む発現ベクターにも関する。
本発明は、置換基が天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、3’糖ヒドロキシルにおいて改変されたヌクレオチドをDNAに取り込むための方法であって、以下の物質(i)請求項1から7のいずれか一項に記載のポリメラーゼ、(ii)鋳型DNA、(iii)置換基が天然に存在する3’ヒドロキシル基よりも大きなサイズになるように、3’糖ヒドロキシルにおいて改変された1つまたは複数のヌクレオチドを含む方法にも関する。
本発明は、核酸標識化またはシークエンシングなどの方法における本発明によるポリメラーゼの使用にも関する。本発明のポリメラーゼは、シークエンシング反応、ポリヌクレオチド合成、核酸増幅、核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、一塩基多型研究、および他のそのような技法を含めた、ヌクレオチドのポリヌクレオチドへの取り込みが必要とされる様々な技法において有用である。本発明の改変ポリメラーゼを利用するすべてのそのような使用および方法は本発明の範囲内に含まれる。
シークエンシングでは、3’ブロックを有するヌクレオチドの使用により、連続的なヌクレオチドをポリヌクレオチド鎖に制御された様式で取り込むことが可能になる。各ヌクレオチド付加後、3’ブロックが存在することにより、さらなるヌクレオチドの鎖への取り込みが妨げられる。取り込まれたヌクレオチドの性質が決定されたら、保護を除去し、次のヌクレオチドの付加のために遊離の3’ヒドロキシル基を残すことができる。DNAの合成によるシークエンシングには、理想的には、シークエンシングされるオリゴヌクレオチドに対して正しい相補的ヌクレオチドの制御された(すなわち1回に1つの)取り込みが必要である。これにより、各ヌクレオチド残基が1回に1つずつシークエンシングされ、したがって、制御されていない一連の取り込みが起こるのが妨げられるので、ヌクレオチドを多数のサイクルで付加することによる正確なシークエンシングが可能になる。取り込まれたヌクレオチドを、標識部分の除去およびその後のシークエンシングの次のラウンドの前に、それに付着させた適切な標識を使用して読み取る。単一の取り込みのみが起こるのを確実にするために、一塩基取り込みを確実にするためにシークエンシングヌクレオチドの構造的修飾(「ブロッキング基」)が必要であるが、それによりその後あらゆるさらなるヌクレオチドのポリヌクレオチド鎖への取り込みが妨げられる。ブロッキング基はその後に、シークエンシングされるDNAの完全性に干渉しない反応条件下で除去可能でなければならない。その後、次の保護された標識化ヌクレオチドの取り込みでシークエンシングサイクルを継続することができる。実用的使用のためには、多数のシークエンシングのサイクルを容易にするためにプロセス全体が高収率の高度に特異的な化学的および酵素的ステップからなるべきである。DNAシークエンシングにおいて有用であるためには、ヌクレオチド、より通常には、ヌクレオチド三リン酸は、一般に、ポリヌクレオチド鎖への取り込みのために使用されるポリメラーゼがヌクレオチド上の塩基が付加されたら複製し続けることを妨げるために、3’−OHブロッキング基を必要とする。シークエンシング反応のためのDNA鋳型は、一般には、シークエンシング反応においてさらなるヌクレオチドを付加するためのプライマーまたは開始点としての機能を果たす遊離の3’ヒドロキシル基を有する二本鎖領域を含む。シークエンシングされるDNA鋳型の領域は、相補鎖のこの遊離の3’ヒドロキシル基にオーバーハングする。シークエンシングされる鋳型の領域とハイブリダイズする遊離の3’ヒドロキシル基を有するプライマーを別の成分(例えば、短いオリゴヌクレオチド)として付加することができる。あるいは、シークエンシングされるプライマーおよび鋳型鎖は、それぞれ、例えばヘアピンループ構造などの分子内二重鎖を形成することができる部分的に自己相補的な核酸鎖の部分に由来するものであってよい。ヌクレオチドが連続的に遊離の3’ヒドロキシル基に付加され、その結果、ポリヌクレオチド鎖が5’から3’の方向に合成される。各ヌクレオチド付加後、付加された塩基の性質を決定し、したがって、DNA鋳型に関する配列情報をもたらす。
そのようなDNAシークエンシングは、改変ヌクレオチドが鎖ターミネーターとしての機能を果たし得る場合に可能であり得る。改変ヌクレオチドが、シークエンシングされる鋳型の領域と相補的な、伸長中のポリヌクレオチド鎖(growing polynucleotide chain)に取り込まれたら、さらなる配列伸長を導くために遊離の3’−OH基を利用することはできなくなり、したがって、ポリメラーゼはさらなるヌクレオチドを付加することができない。伸長中の鎖に取り込まれた塩基の性質が決定されたら、3’ブロックを除去して次の連続的なヌクレオチドの付加を可能にすることができる。これらの改変ヌクレオチドを使用して導出された産物を順序付けることにより、DNA鋳型のDNA配列を推定することが可能である。そのような反応は、改変ヌクレオチドのそれぞれに、各取り込みステップで付加される塩基間の識別を容易にするために、特定の塩基に対応することが公知の異なる標識を付着させれば、単一の実験において行うことができる。あるいは、改変ヌクレオチドのそれぞれを別々に含有する別々の反応を行うことができる。
好ましい実施形態では、改変ヌクレオチドは、それらの検出を容易にするための標識を有する。好ましくは、これは蛍光標識である。各ヌクレオチド型は、異なる蛍光標識を有してよい。しかし、検出可能な標識は蛍光標識である必要はない。ヌクレオチドのDNA配列への取り込みの検出を可能にする任意の標識を使用することができる。
本発明の第2の態様および第3の態様における使用に適した、蛍光標識されたヌクレオチドを検出するための1つの方法は、標識化ヌクレオチドに特異的な波長のレーザー光の使用または他の適切な照明の供給源の使用を含む。
一実施形態では、ヌクレオチド上の標識からの蛍光は、CCDカメラによって検出することができる。
好ましくは、DNA鋳型を表面上に固定化する場合、高密度アレイが形成されるように表面上に固定化する。最も好ましくは、本発明の出願人らによって開発された技術によると、高密度アレイは、アレイ上の検出可能な別個の部位のそれぞれに単一のDNA分子が存在する単一分子アレイを含む。光学的手段によって個別に分解可能な核酸分子で構成される単一分子アレイ、およびシークエンシングにおけるそのようなアレイの使用は、例えば、その内容が参照により本明細書に組み込まれるWO00/06770に記載されている。ヘアピンループ構造を含めた個別に分解可能な核酸分子で構成される単一分子アレイは、同じくその内容が参照により本明細書に組み込まれるWO01/57248に記載されている。本発明のポリメラーゼは、WO00/06770またはWO01/57248の開示に従って調製された単一分子アレイと併せて使用するのに適している。しかし、本発明の範囲は、ポリメラーゼと単一分子アレイを併せて使用することに限定されるものではないことが理解されるべきである。単一分子アレイに基づくシークエンシング方法は、蛍光標識された改変ヌクレオチドおよび変化したポリメラーゼを単一分子アレイに付加することによって機能させることができる。相補的ヌクレオチドは、各ヌクレオチド断片の第1の塩基と対合する塩基であり、改善されたポリメラーゼ酵素によって触媒される反応においてプライマーに付加される。残った遊離のヌクレオチドを除去する。次いで、各改変ヌクレオチドに対して特異的な波長のレーザー光により、取り込まれた改変ヌクレオチド上の適切な標識を励起させ、それにより標識の蛍光を導く。この蛍光を、アレイ全体をスキャンすることが可能な適切なCCDカメラによって検出して、各断片に取り込まれた改変ヌクレオチドを同定することができる。したがって、数百万の部位を並行して潜在的に検出することができる。次いで、蛍光を除去することができる。取り込まれた改変ヌクレオチドの同一性により、対合する試料配列内の塩基の同一性が明らかになる。次いで、取り込み、検出および同定のサイクルをおよそ25回繰り返して、検出可能である、アレイに付着した各オリゴヌクレオチド断片の最初の25塩基を決定する。したがって、検出可能であるアレイ上の全ての分子を同時にシークエンシングすることにより、アレイに単一コピーで付着した数億のオリゴヌクレオチド断片について最初の25塩基を決定することができる。明らかに、本発明は、25塩基のシークエンシングに限定されない。必要な配列情報の詳細さのレベルおよびアレイの複雑さに応じて、さらに多くのまたは少ない塩基をシークエンシングすることができる。適切なバイオインフォマティクスプログラムを使用して、生成した配列をアラインメントし、特定の参照配列と比較することができる。これにより、例えば一塩基多型(SNP)などの、任意の数の公知のおよび未知の遺伝的変異の決定が可能になる。本発明の変化したポリメラーゼの有用性は、単一分子アレイを使用したシークエンシング適用に限定されない。ポリメラーゼは、ヌクレオチドをポリヌクレオチド鎖に取り込むためにポリメラーゼの使用を必要とする任意の型のアレイに基づく(特に、任意の高密度アレイに基づく)シークエンシング技術、特に、3’ブロッキング基などの大きな3’置換基(天然のヒドロキシル基よりも大きい)を有する改変ヌクレオチドの取り込みに依拠する任意のアレイに基づくシークエンシング技術と併せて使用することができる。本発明のポリメラーゼは、固体支持体上への核酸分子の固定化によって形成される実質的に任意の型のアレイでの核酸シークエンシングのために使用することができる。単一分子アレイに加えて、適切なアレイとして、例えば、アレイ上の別個の領域が1つの個別のポリヌクレオチド分子の多数のコピー、またはさらには少数の異なるポリヌクレオチド分子の多数のコピー(例えば、2つの相補的な核酸鎖の多数のコピー)を含む、複数のポリヌクレオチドアレイまたはクラスター化アレイを挙げることができる。具体的には、その内容が参照により本明細書に組み込まれるWO98/44152に記載されている核酸シークエンシング方法において、本発明のポリメラーゼを利用することができる。この国際出願には、固体支持体上の別個の位置にある多数の鋳型の並行シークエンシングの方法が記載されている。この方法は、標識化ヌクレオチドのポリヌクレオチド鎖への取り込みに依拠する。その内容が参照により本明細書に組み込まれる国際出願WO00/18957に記載されている方法において、本発明のポリメラーゼを使用することができる。この出願には、核酸コロニーの形成によって多数の別個の核酸分子を同時に高密度でアレイおよび増幅し、その後、核酸コロニーをシークエンシングする、固相核酸増幅およびシークエンシングの方法が記載されている。この方法のシークエンシングステップにおいて、本発明の変化したポリメラーゼを利用することができる。核酸分子の複数のポリヌクレオチドアレイまたはクラスター化アレイは、当技術分野で公知の技法を使用して生成することができる。例として、WO98/44151およびWO00/18957のどちらにも、固定化された核酸分子のクラスターまたは「コロニー」で構成されるアレイを形成するために増幅産物を固体支持体上に固定化することが可能になる核酸増幅の方法が記載されている。クラスター化アレイの調製、およびそのようなアレイの核酸シークエンシング用の鋳型としての使用に関するWO98/44151およびWO00/18957の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。これらの方法に従って調製したクラスター化アレイ上に存在する核酸分子は、本発明のポリメラーゼを使用してシークエンシングするための適切な鋳型である。しかし、本発明は、これらの特定の方法に従って調製したクラスター化アレイ上で行われるシークエンシング反応におけるポリメラーゼの使用を意図するものではない。本発明のポリメラーゼは、さらに、Mitraら(Analytical Biochemistry、2003年;320巻:55頁)に記載されているものなどの蛍光in situシークエンシングの方法においても使用することができる。
さらに、別の態様では、本発明は、(a)本発明によるポリメラーゼ、ならびに任意選択で、本発明の複数の異なる個々のヌクレオチドおよび/またはその包装材料を含むキットを提供する。
種々の9°N変異体を生成した。驚くべきことに、この手法では、改変ヌクレオチドについて例外的に良好な取り込み率を示す2種の変異体が見出された。ポリメラーゼのアミノ酸配列は、以下の置換変異を含む:
PLA159[配列番号2]:
D215A/D315A/L408Y/Y409T/P410S/A485L/C末端Hisタグ
PLA163[配列番号4]:
D215A/D315A/L408F/Y409T/P410G/A485L/C末端Hisタグ
以下の表1は、本研究において開発された合成ポリメラーゼによる新しいシークエンシングを示す。2列目〜5列目には、以前から市販されている9°NポリメラーゼバリアントTherminator IIIポリメラーゼ(本明細書ではT3とも称される)と比較したそれらのアミノ酸配列内の変化が記載されている:
Figure 2021118748
変異体の精製
Hisタグを付けた変異体ポリメラーゼをNi−NTA−スーパーフローカラムによって分取スケールで精製した。変異体は、SDS−Gel分析によると、99%純粋であった(図1)。
一塩基取り込みアッセイ(CE−アッセイ)
異なるポリメラーゼ変異体の、標識化ヌクレオチド(=ヌクレオチド+ブロッキング基+リンカー−フルオロフォア基)を取り込む能力を測定するために、一塩基取り込みアッセイを実施した。
標識化ユニバーサルプライマーおよび4種の標識されていない鋳型(それぞれが4種の標識化ヌクレオチドのうちの1つまたは4種のダークヌクレオチド(=ヌクレオチド+ブロッキング基)のうちの1つを試験するためのものである)を伸長反応に使用した。それぞれ24塩基対および18塩基対のハイブリダイズした鋳型プライマー対を2:1の比で使用した。酵素またはヌクレオチドのいずれかを反応に添加することによって反応を開始した。標識化プライマーの3’末端における一塩基伸長を120秒の時間枠にわたって既定の間隔で測定し、キャピラリー電気泳動アナライザーを用いて分析した。伸長したプライマーおよび伸長しなかったプライマーの量を電気泳動図の蛍光ピーク面積によって算出し、比を時間に対してプロットした。
T3およびT9と比較した、PLA159およびPLA163の標識化ヌクレオチドおよびダークヌクレオチドの取り込みに関する詳細なデータが図2〜9に示されている。
全てのポリメラーゼが、標識化ヌクレオチドで良好な取り込み性能を示した。全てのヌクレオチドでPLA159の取り込み率が最も高かった。T3参照よりもはるかに高かった。概して、CE−アッセイにおける新しいポリメラーゼ変異体の性能ははるかに良好であった。
マッチするヌクレオチドの添加を伴わないエキソヌクレアーゼ活性
エキソヌクレアーゼ活性を測定するために、12.5nMのFAM標識化プライマーを25nMの鋳型DNAとアニーリングさせた。アニーリングステップ後にポリメラーゼを鋳型/プライマー混合物に添加した。反応混合物を、ヌクレオチドの添加を伴わずに65℃で60分間インキュベートした。インキュベーション期間後、反応産物をキャピラリー電気泳動によって分析した。分解されたオリゴヌクレオチドと分解されなかったオリゴヌクレオチドはサイズが異なる(分解されなかったオリゴヌクレオチドのピークサイズ:7〜7.2;分解されたオリゴヌクレオチドのピークサイズ:<7)。サイズの異なるピークの蛍光ピーク面積を利用して、分解されたプライマーの量を算出した。
T3およびT9と同様に、変異体ポリメラーゼであるPLA159およびPLA163はどちらも、FAMプライマーピークよりも小さなピークを検出することができなかった通り、検出可能なエキソヌクレアーゼ活性を示さなかった。
Figure 2021118748
マッチするヌクレオチドを用いた誤った取り込み
実験的セットアップにおいて、酵素を鋳型−プライマー混合物および4種のヌクレオチド(マッチしないヌクレオチド3種およびマッチするヌクレオチド1種)と一緒にインキュベートした。GeneReader実行の伸長期の間のヌクレオチドの取り込みのために与えられた時間枠である2分後、および30分後に取り込みを測定した(図10)。PLA159およびPLA163をT3およびT9と比較した。ミスマッチ取り込みにより、シークエンシング性能が妨害される可能性があるので、ミスマッチ取り込みがほとんどないか全くないポリメラーゼをシークエンシングのために選択するべきである。
PLA159およびPLA163では、30分後にミスマッチ取り込みが示されるのみであり、誤った取り込み率は、T3およびT9参照とほぼ同等であった。
PLA159では、30分後に鋳型Aおよび鋳型Cに関して些細なミスマッチ取り込みが示された(それぞれ0,027および0,013)。PLA163についてのミスマッチ取り込みは鋳型Tに関してのみ測定された(0,043)。
陽性対照T3およびT9でも低レベルのミスマッチ取り込みが示された。T3については、2分のインキュベーション後にすでにミスマッチ取り込みが鋳型Tおよび鋳型Cについて検出された(0,007および0,009)。率は30分後にわずかに上昇した(0,012および0,023)。T9についてのミスマッチ取り込みは30分のインキュベーション後にのみ鋳型Cについて検出された(0,034)。どちらのポリメラーゼもシークエンシングポリメラーゼとして使用されるので、これらの低レベルの誤った取り込みは、シークエンシング反応には影響を及ぼさないと思われる。したがって、PLA159およびPLA163に関して測定された低レベルの誤った取り込みは、いかなるシークエンシング反応も妨害するではないことが想定される。PLA159およびPLA163の潜在的なミスマッチ取り込みは些細なものであり、シークエンシング反応に対して負の影響を及ぼす可能性は低い。
どちらの変異体も、標識化ヌクレオチドおよびダークヌクレオチドについて優れた取り込み率を示し、次世代シークエンシングのような、改変ヌクレオチドが使用される適用に使用することができる。エキソヌクレアーゼ活性ならびにミスマッチ取り込みはどちらもシークエンシング反応についての酵素の適用性に影響を及ぼす可能性があるので、どちらもT3およびT9と比較して評価した。本発明者らのデータから、PLA159およびPLA163はミスマッチ取り込みの増大もエキソヌクレアーゼ活性の増大も示さないことが示される。
合成ポリメラーゼによる新しいシークエンシングについて、性能データを鑑み、全ての要求を考慮して(活性、ミスマッチ取り込み、エキソヌクレアーゼ活性)、ポリメラーゼ、PLA159およびPLA163はどちらも、当技術分野で公知のポリメラーゼよりも優れている。
いくつかの野生型ポリメラーゼおよび逆転写酵素とT3の比較
標識化ヌクレオチドについてのT3の取り込み活性を異なるポリメラーゼおよび逆転写酵素と比較した。T3(9°N exo/L408S/Y409A/P410V)と9°N野生型ポリメラーゼRox−N3−dATPのexoバリアントの比較を使用した(図11、黒棒)。T3ポリメラーゼを、他の、単一の変異を有する9°N exo変異体(Therminatorポリメラーゼ;変異A485L)または2つの変異を有する9°N exo変異体(TherminatorポリメラーゼL408Q)、ならびに単一の変異を有するKOD exo変異体(L408Q)、野生型Taq−ポリメラーゼ、QiagenからのOmniscript、およびEnzymaticsにより販売されているexo−Klenowポリメラーゼとも比較した。これらの酵素とT3ポリメラーゼの比較のために、R6G−N3−dUTPを使用した(黒色/白棒)。さらに、種々の市販のRT酵素を、Cy5−N3−dGTPを使用してT3と比較した(白棒)。
試験した酵素の全てが、それぞれの実験において使用した改変ヌクレオチドで取り込み活性を示さなかった。したがって、これらの変異単独では試験した改変ヌクレオチドの取り込みはブーストされない。
結論:Taq−ポリメラーゼのような野生型酵素、Omniscript、他の逆転写酵素、単一の変異L408Qを有する9°NまたはKODポリメラーゼのexoバリアントは、試験した標識化ヌクレオチドに対して検出可能な取り込み活性を示さない。
アッセイ条件:
ポリメラーゼ:1μg/ml
ヌクレオチド濃度:125nM
鋳型:25nM
プライマー:12,5nM
インキュベート時間:2分
温度:65℃
分析したポリメラーゼ:
Figure 2021118748
酵素配列
Figure 2021118748
Figure 2021118748
Figure 2021118748

Claims (1)

  1. 本明細書に記載の発明。
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