JP2021115884A - Four-wheel drive vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、前輪及び後輪への駆動力配分割合が制御装置によって制御される四輪駆動車に関する。 The present invention relates to a four-wheel drive vehicle in which the driving force distribution ratio to the front wheels and the rear wheels is controlled by a control device.
従来、エンジン等の駆動源の駆動力を複数の車輪に配分する車両には、クラッチの締結力を調節することによって複数の車輪への駆動力配分割合を可変としたものがある(例えば、特許文献1参照)。 Conventionally, some vehicles that distribute the driving force of a driving source such as an engine to a plurality of wheels have a variable driving force distribution ratio to a plurality of wheels by adjusting the clutch engagement force (for example, a patent). Reference 1).
特許文献1に記載の車両用駆動力配分装置は、駆動力配分割合を変化させる際の応答性を向上させるため、ドライバの操作の情報、車両の挙動動作の情報、又はカーナビゲーション装置からの情報に基づいて駆動力の配分制御を予知する配分制御予知手段と、この配分制御予知手段による予知を受けたときに駆動力の配分制御の準備をする配分制御準備手段とを備えている。配分制御予知手段は、例えばカーナビゲーション装置からの情報でカーブを検出したとき、ステアリングが切られたとき、操舵トルクが大きくなったとき、ウインカーがONされたとき、又はヨーレートが増大したときに、駆動力の配分制御を予知する。配分制御準備手段は、配分制御予知手段による予知を受けたとき、クラッチを押圧する油圧ピストンに、当該油圧ピストンを戻し方向に付勢するリターンスプリングのプリロード圧に近い圧を加える。
The vehicle driving force distribution device described in
ところで、駆動源の駆動力を前輪及び後輪に配分する四輪駆動状態と、駆動源の駆動力を前輪及び後輪の何れか一方のみに配分する二輪駆動状態とを切り替え可能な四輪駆動車では、定常走行時には駆動状態を二輪駆動状態として燃費の悪化を抑制し、例えば低μ路走行時には駆動状態を四輪駆動状態に切り替えることで走行安定性を高めることが可能となる。しかし、不意に道路状況が変化するような場面では、二輪駆動状態から四輪駆動状態への切り替えが間に合わず、一時的に走行安定性が低下してしまうおそれがある。 By the way, a four-wheel drive state in which the driving force of the driving source is distributed to the front wheels and the rear wheels and a two-wheel driving state in which the driving force of the driving source is distributed to only one of the front wheels and the rear wheels can be switched. In a vehicle, the driving state is set to a two-wheel drive state during steady driving to suppress deterioration of fuel efficiency, and for example, when driving on a low μ road, the driving state can be switched to a four-wheel drive state to improve driving stability. However, in a situation where the road condition suddenly changes, the switching from the two-wheel drive state to the four-wheel drive state may not be in time, and the running stability may be temporarily deteriorated.
例えば道路上での事故発生時には、エンジンオイルやトランスミッションオイル等の液体や、破損した窓ガラスやバンパー等の各種の破片が路面に散乱し、事故発生地点の路面が滑りやすい状態となることがある。そして、このような事故発生地点に二輪駆動状態のままで進入すると、四輪駆動状態である場合に比較して走行安定性が低下しやすくなってしまう。 For example, when an accident occurs on the road, liquids such as engine oil and transmission oil and various debris such as damaged window glass and bumpers may be scattered on the road surface, making the road surface at the accident occurrence point slippery. .. Then, if the vehicle enters such an accident occurrence point in the two-wheel drive state, the running stability tends to decrease as compared with the case in the four-wheel drive state.
そこで、本発明は、事故発生地点での走行安定性を高めることが可能な四輪駆動車を提供することを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to provide a four-wheel drive vehicle capable of improving running stability at an accident occurrence point.
本発明は、上記の目的を達成するため、駆動源の駆動力を前輪及び後輪に配分可能な駆動力伝達系を備え、前記駆動力伝達系が制御装置によって制御される四輪駆動車であって、前記制御装置は、進行方向前方の道路状況に関する情報を取得可能であり、取得した前記情報が事故の発生を示すとき、当該事故の発生地点への到達前に前記前輪及び前記後輪への駆動力配分割合を均等化する動作もしくはその準備動作を前記駆動力伝達系に行わせる、四輪駆動車を提供する。 The present invention is a four-wheel drive vehicle including a driving force transmission system capable of distributing the driving force of a driving source to front wheels and rear wheels in order to achieve the above object, and the driving force transmission system is controlled by a control device. Therefore, the control device can acquire information on the road condition ahead in the traveling direction, and when the acquired information indicates the occurrence of an accident, the front wheels and the rear wheels are before reaching the point where the accident occurs. Provided is a four-wheel drive vehicle capable of causing the driving force transmission system to perform an operation of equalizing the driving force distribution ratio to the vehicle or a preparatory operation thereof.
本発明に係る四輪駆動車によれば、事故発生地点での走行安定性を高めることが可能となる。 According to the four-wheel drive vehicle according to the present invention, it is possible to improve the running stability at the accident occurrence point.
[第1実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
[First Embodiment]
The first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 5. It should be noted that the embodiments described below are shown as suitable specific examples for carrying out the present invention, and there are some parts that specifically exemplify various technically preferable technical matters. , The technical scope of the present invention is not limited to this specific aspect.
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る四輪駆動車の概略の構成例を示す概略構成図である。 FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing a schematic configuration example of a four-wheel drive vehicle according to the first embodiment of the present invention.
図1に示すように、四輪駆動車1は、駆動源としてのエンジン11の駆動力を左右前輪191,192及び左右後輪193,194に配分可能な駆動力伝達系10を備え、この駆動力伝達系10が制御装置3によって制御される。エンジン11の出力軸であるクランクシャフトの回転は、トランスミッション12によって変速される。なお、以下、四輪駆動車1を自車両1ということがある。
As shown in FIG. 1, the four-
駆動力伝達系10は、エンジン11の駆動力が左右前輪191,192及び左右後輪193,194に配分される四輪駆動状態と、エンジン11の駆動力が左右前輪191,192のみに配分される二輪駆動状態とを切り替え可能である。左右前輪191,192及び左右後輪193,194には、車輪速センサ101〜104がそれぞれ対応して配置されている。なお、駆動源として電動モータを用いてもよく、エンジンと電動モータとを組み合わせて駆動源としてもよい。
The driving
駆動力伝達系10は、前輪側に配置されたフロントディファレンシャル13及びトランスファ14と、車両前後方向に駆動力を伝達するプロペラシャフト15と、後輪側に配置されたリヤディファレンシャル16と、リヤディファレンシャル16に駆動力を伝達するピニオンギヤシャフト160と、左右の前輪側のドライブシャフト171,172と、左右の後輪側のドライブシャフト181,182と、プロペラシャフト15とピニオンギヤシャフト160との間に配置された駆動力伝達装置2とを有している。
The driving
駆動力伝達装置2は、制御装置3によって制御され、制御装置3から供給される電流に応じた駆動力をプロペラシャフト15からピニオンギヤシャフト160に伝達する。制御装置3は、車輪速センサ101〜104によって検出される左右前輪191,192及び左右後輪193,194の回転速度を示す車輪速の情報や、アクセルペダルセンサ105によって検出されるアクセルペダル111の操作量を示すアクセル開度の情報、及び操舵角センサ106によって検出されるステアリングホイール112の回転角を示す操舵角の情報を取得可能である。車輪速、アクセル開度、及び操舵角の情報は、四輪駆動車1の車両状態を示す状態量の一例であり、制御装置3は、これらの状態量に基づいて駆動力伝達系10を制御し、左右前輪191,192及び左右後輪193,194への駆動力配分割合を調節する。
The driving
左右前輪191,192には、エンジン11の駆動力が、トランスミッション12、フロントディファレンシャル13、及び左右の前輪側のドライブシャフト171,172を介して伝達される。フロントディファレンシャル13は、左右の前輪側のドライブシャフト171,172にそれぞれ相対回転不能に連結された一対のサイドギヤ131,131と、一対のサイドギヤ131,131にギヤ軸を直交させて噛合する一対のピニオンギヤ132,132と、一対のピニオンギヤ132,132を支持するピニオンギヤシャフト133と、これらを収容するフロントデフケース134とを有している。
The driving force of the
トランスファ14は、フロントデフケース134に固定されたリングギヤ141と、プロペラシャフト15の車両前方側の端部に連結されてリングギヤ141に噛み合うピニオンギヤ142とを有し、プロペラシャフト15に駆動力を伝達する。プロペラシャフト15の車両後方側の端部は、駆動力伝達装置2の入力回転部材であるハウジング20に連結されている。駆動力伝達装置2は、ハウジング20と相対回転可能に配置された出力回転部材としてのインナシャフト23を有しており、インナシャフト23にピニオンギヤシャフト160が相対回転不能に連結されている。駆動力伝達装置2の詳細については後述する。
The
リヤディファレンシャル16は、左右の後輪側のドライブシャフト181,182にそれぞれ相対回転不能に連結された一対のサイドギヤ161,161と、一対のサイドギヤ161,161にギヤ軸を直交させて噛合する一対のピニオンギヤ162,162と、一対のピニオンギヤ162,162を支持するピニオンギヤシャフト163と、これらを収容するリヤデフケース164と、リヤデフケース164に固定されてピニオンギヤシャフト160と噛み合うハイポイドギヤからなるリングギヤ165とを有している。
The
(駆動力伝達装置の構成)
図2は、駆動力伝達装置2の構成例を示す断面図である。図2において、回転軸線Oよりも上側は駆動力伝達装置2の作動状態(トルク伝達状態)を、下側は駆動力伝達装置2の非作動状態(トルク非伝達状態)を、それぞれ示す。以下、回転軸線Oに平行な方向を軸方向という。
(Structure of driving force transmission device)
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a configuration example of the driving
駆動力伝達装置2は、フロントハウジング21及びリヤハウジング22からなるハウジング20と、ハウジング20と同軸上で相対回転可能に支持された筒状のインナシャフト23と、ハウジング20とインナシャフト23との間に配置されたメインクラッチ24と、メインクラッチ24を押圧するスラスト力を発生させるカム機構25と、制御装置3から電流の供給を受けてカム機構25を作動させる電磁クラッチ機構26とを有して構成されている。ハウジング20の内部には、図略の潤滑油が封入されている。
The driving
フロントハウジング21は、円筒状の筒部21aと底部21bとを一体に有する有底円筒状であり、底部21bにプロペラシャフト15(図1参照)が例えば十字継手を介して連結される。筒部21aの内面には、軸方向に延びる複数の外側スプライン突起211が形成されている。リヤハウジング22は、径方向の一部がリング状の非磁性体221によって形成されており、フロントハウジング21と一体に回転する。
The
インナシャフト23は、軸受271,272によってハウジング20の内周に支持されており、軸方向に延びる複数の内側スプライン突起231を外周面に有している。また、インナシャフト23の一端部における内面には、ピニオンギヤシャフト160(図1参照)の一端部が相対回転不能に嵌合されるスプライン嵌合部232が形成されている。
The
メインクラッチ24は、軸方向に沿って交互に配置された複数のメインアウタクラッチプレート241及び複数のメインインナクラッチプレート242からなる。メインアウタクラッチプレート241は、外周側の端部がフロントハウジング21の外側スプライン突起211に係合している。メインインナクラッチプレート242は、内周側の端部がインナシャフト23の内側スプライン突起231に係合している。
The main clutch 24 includes a plurality of main outer
カム機構25は、電磁クラッチ機構26を介してハウジング20の回転力を受けるパイロットカム251と、メインクラッチ24を軸方向に押圧するメインカム252と、パイロットカム251とメインカム252との間に配置された複数の球状のカムボール253とを有して構成されている。パイロットカム251とメインカム252との対向面には、周方向に沿って軸方向の深さが変化する複数のカム溝251a,252aがそれぞれ形成されており、これらのカム溝251a,252aの間にカムボール253が配置されている。パイロットカム251とリヤハウジング22との間には、スラスト軸受254が配置されている。メインカム252は、インナシャフト23の内側スプライン突起231に相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合しており、リターンスプリングとしての皿ばね255によってパイロットカム251側に付勢されている。
The
電磁クラッチ機構26は、アーマチャ260と、複数のパイロットアウタクラッチプレート261と、複数のパイロットインナクラッチプレート262と、電磁コイル263とを有して構成されている。電磁コイル263は、軸受273によってリヤハウジング22に支持されたヨーク264に保持されている。電磁コイル263には、電線265を介して制御装置3からの電流が供給される。
The electromagnetic
複数のパイロットアウタクラッチプレート261及びパイロットインナクラッチプレート262は、アーマチャ260とリヤハウジング22との間に、軸方向に沿って交互に配置されている。パイロットアウタクラッチプレート261及びアーマチャ260は、外周側の端部がフロントハウジング21の外側スプライン突起211に係合している。パイロットインナクラッチプレート262は、内周側の端部がパイロットカム251に係合している。
The plurality of pilot outer
制御装置3は、電磁コイル263に供給する電流を増減させることにより、駆動力伝達装置2から左右後輪193,194側に伝達される駆動力を調節可能である。駆動力伝達装置2は、電磁コイル263に供給される電流によって磁路Gに磁束が発生し、アーマチャ260がリヤハウジング22側に引き寄せられてパイロットアウタクラッチプレート261とパイロットインナクラッチプレート262とが摩擦接触し、パイロットカム251がメインカム252に対して相対回転し、カムボール253がカム溝251a,252aを転動してメインカム252にメインクラッチ24を押圧するスラスト力が発生する。そして、複数のメインアウタクラッチプレート241と複数のメインインナクラッチプレート242との間に摩擦力が発生してハウジング20からインナシャフト23に駆動力が伝達される。
The
駆動力伝達装置2では、上記のように電磁クラッチ機構26及びカム機構25が順次作動してメインクラッチ24の複数のメインアウタクラッチプレート241と複数のメインインナクラッチプレート242との間に摩擦力が発生するので、電磁コイル263に電流が供給されてから左右後輪193,194に駆動力が伝達されるまでに時間的な遅れが発生する。このため、二輪駆動状態での走行時に急な道路状況の変化によって左右前輪191,192の何れかがスリップしてから電磁コイル263に電流を供給しても、左右後輪193,194への駆動力配分割合が高くなってスリップが収束するまでに例えば数秒間の時間を要してしまう場合があり、この間は車両挙動が不安定になってしまうおそれがある。
In the driving
また、道路上での事故発生時には、エンジンオイルやトランスミッションオイル等の液体や、破損した窓ガラスやバンパー等の各種の破片が路面に散乱し、事故発生地点の路面が滑りやすい状態となることがある。そこで、本実施の形態では、制御装置3が進行方向前方に事故が発生していることを検知したとき、事故の発生地点への到達前に左右前輪191,192及び左右後輪193,194への駆動力配分割合を均等化する動作を駆動力伝達系10に行わせる。具体的には、電磁コイル263に供給する電流を大きくし、左右後輪193,194への駆動力配分割合を増大させる。以下、このための制御装置3の構成ならびに処理内容の具体例について詳細に説明する。
In addition, when an accident occurs on the road, liquids such as engine oil and transmission oil and various debris such as damaged window glass and bumpers may be scattered on the road surface, making the road surface at the accident occurrence point slippery. be. Therefore, in the present embodiment, when the
(制御装置の構成)
図3は、制御装置3及びその周辺の概略の構成例を示す概略構成図である。四輪駆動車1には、道路交通に関する総合的な情報通信システムである高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)の情報提供サーバ50との通信が可能な通信装置4が搭載されており、制御装置3は、通信装置4が情報提供サーバ50から得た情報を車載ネットワークを介して取得することが可能である。
(Control device configuration)
FIG. 3 is a schematic configuration diagram showing a schematic configuration example of the
情報提供サーバ50は、例えば警察庁や道路交通情報センター等から提供された高速道路や一部の一般道路の道路状況に関する道路情報を記憶している。通信装置4は、高度道路交通システムのコアネットワーク51ならびに無線アクセスネットワーク52を介して情報提供サーバ50から道路情報を取得可能である。無線アクセスネットワーク52は、無線通信を行う基地局521によって構築されている。
The
この無線通信の規格として、具体的には、移動通信等のネットワークの仕様の検討や作成を行う標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)の無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)を用いたV2X(Vehicle-to-Everything)が挙げられる。また、無線アクセスネットワーク52の通信規格が第4世代移動通信システム(4G)あるいは第5世代移動通信システム(5G)であってもよい。
Specifically, as this wireless communication standard, the wireless access technology (RAT: Radio Access Technology) of 3GPP (Third Generation Partnership Project), which is a standardization project for examining and creating network specifications such as mobile communication, was used. V2X (Vehicle-to-Everything) can be mentioned. Further, the communication standard of the
制御装置3は、CPU(演算処理装置)がプログラムを実行することにより実現される制御部30と、PWM制御されるスイッチング素子301と、フライホイールダイオード302と、スイッチング素子301を介して電磁コイル263に供給される電流を検出する電流検出回路303とを有している。スイッチング素子301は、例えばMOSFETであり、エンジン11を起動するイグニッションスイッチがオン状態であるときに電源電圧が出力されるIG電源110がドレインに接続され、ソースが電磁コイル263の一端に接続されている。
The
制御部30は、車輪速、アクセル開度、及び操舵角の情報に基づいて左右後輪193,194側に伝達すべき駆動力を示すトルク指令値を演算する第1のトルク指令値演算部31、通信装置4を介して得られる道路情報に基づいて左右後輪193,194側に伝達すべき駆動力を示すトルク指令値を演算する第2のトルク指令値演算部32、第1のトルク指令値演算部31によって演算されたトルク指令値ならびに第2のトルク指令値演算部32によって演算されたトルク指令値のうち大きい方のトルク指令値に応じて駆動力伝達装置2の電磁コイル263に供給すべき電流の値を示す電流指令値を演算する電流指令値演算部33、及び電流指令値に応じた電流が電磁コイル263に供給されるようにスイッチング素子301をPWM制御する電流制御部34として機能する。以下、第1のトルク指令値演算部31によって演算されるトルク指令値を第1のトルク指令値といい、第2のトルク指令値演算部32によって演算されるトルク指令値を第2のトルク指令値という。
The
制御部30は、二輪駆動状態での走行時もしくは左右後輪193,194側への駆動力配分割合が小さい状態での走行時に通信装置4から取得した情報が進行方向前方における事故の発生を示すとき、当該事故の発生地点への到達前に電磁コイル263に供給する電流を大きくし、左右後輪193,194への駆動力配分割合を増大させる。すなわち、左右前輪191,192及び左右後輪193,194への駆動力配分割合を均等化する。
The
図4(a)は、高度道路交通システムの無線アクセスネットワーク52の構成例を示す模式図である。図4(a)では、無線アクセスネットワーク52の構成する三つの基地局521と、道路を走行中の複数の車両6とを示している。基地局521は、それぞれの通信エリア内の車両6との無線通信を行う。
FIG. 4A is a schematic diagram showing a configuration example of a
図4(b)は、図4(a)に示すA地点で車両6同士の衝突事故が発生し、オイル61及び複数の破片62が路面に散乱した状態を示している。この事故の発生地点では、緊急車両である救急車7が停車して救護活動を行っている。また、図4(b)では、四輪駆動車1を自車両1として示している。
FIG. 4B shows a state in which a collision accident between
事故の発生地点であるA地点は、自車両1の進行方向前方にあたる。自車両1が二輪駆動状態のままA地点を通過すると、オイル61や破片62によって特に左右前輪191,192の何れかでスリップが発生し、走行安定性が低下しやすいので、A地点を通過する際には、駆動状態を四輪駆動状態にすることが望ましい。
Point A, which is the point where the accident occurred, corresponds to the front of the
図5は、制御部30が所定の制御周期ごとに実行する処理の具体例を示すフローチャートである。フローチャートに示す処理において、制御部30はまず、車載ネットワークを介して車輪速の情報、アクセル開度の情報、及び操舵角の情報を取得し(ステップS1)、予め記憶された制御マップに車輪速、アクセル開度、及び操舵角を適用して第1の指令トルクを演算する(ステップS2)。
FIG. 5 is a flowchart showing a specific example of processing executed by the
次に、制御部30は、通信装置4を介して進行方向前方の道路状況に関する道路情報を情報提供サーバ50から取得する(ステップS3)。そして、取得した道路情報に事故の発生を示す情報が含まれるかを判定する(ステップS4)。このステップS4では、事故の発生を直接的に示す情報の他、緊急自動車が停車していることを示す情報が道路情報に含まれる場合にも、当該緊急自動車の停車位置で事故が発生しているとみなして判定を行う。すなわち、制御部30は、ステップS3で取得した情報に緊急自動車の停車位置の情報が含まれるとき、その停車位置で事故が発生したと認識する。なお、情報提供サーバ50から取得する道路情報に緊急自動車の状態(移動中、救護中、待機中など)を示す情報が含まれる場合、当該情報を加味してステップS4の判定を行ってもよい。
Next, the
制御部30は、ステップS3で取得した情報に事故の発生を示す情報が含まれる場合(S4:Yes)、事故の発生地点までの距離を演算する(ステップS5)。また、制御部30は、自車両1の現在位置から事故の発生地点までの距離が所定値未満であるか否かを判定し(ステップS6)、この距離が所定値未満である場合(S6:Yes)、第2の指令トルクを、自車両1が四輪駆動状態となる所定値に設定する(ステップS7)。一方、ステップS4又はS6の判定の結果が否(No)の場合、制御部30は、第2の指令トルクを0(ゼロ)に設定する(ステップS8)。
When the information acquired in step S3 includes information indicating the occurrence of an accident (S4: Yes), the
ステップS7の所定値は、例えば左右後輪193,194側に伝達することが可能な駆動力の最大値の三分の一から二分の一程度の値(固定値)であるが、プロペラシャフト15から駆動力伝達装置2のハウジング22に入力される入力トルクの大きさに応じて変化する変数値に第2の指令トルクを設定してもよい。また、ステップS6の所定値は、事故の発生地点に到達するまでに二輪駆動状態から四輪駆動状態への切り替えを完了させることができる距離であり、例えば数十メートルである。なお、車速に応じてステップS6の所定値を変えてもよい。
The predetermined value in step S7 is, for example, a value (fixed value) of about one-third to one-half of the maximum value of the driving force that can be transmitted to the left and right
次に制御部30は、第1の指令トルク及び第2の指令トルクのうち、大きい方の指令トルクに応じて電流指令値を演算し(ステップS9)、この電流指令値の電流が電磁コイル263に供給されるようにスイッチング素子301をPWM制御する(ステップS10)。具体的には、電流検出回路303によって検出される電流値が電流指令値に一致するようにPWM制御のデューティ比を調整し、フィードバック制御を行う。
Next, the
以上の一連の処理により、進行方向前方で事故が発生している場合、少なくとも自車両1が事故の発生地点に到達する時点では、駆動状態が四輪駆動状態となる。
When an accident occurs in front of the traveling direction by the above series of processes, the driving state becomes a four-wheel drive state at least when the
(第1の実施の形態の効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、二輪駆動状態での走行中に事故の発生地点に差し掛かった場合にも、事故の発生地点に到達する前に駆動状態が四輪駆動状態となるので、事故発生地点での走行安定性を高めることが可能となる。
(Effect of the first embodiment)
According to the first embodiment described above, even when the accident occurrence point is approached while traveling in the two-wheel drive state, the drive state becomes the four-wheel drive state before reaching the accident occurrence point. Therefore, it is possible to improve the running stability at the accident occurrence point.
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態に係る四輪駆動車1Aの概略の構成例を示す概略構成図である。この四輪駆動車1Aは、第1の実施の形態と同様に、駆動源としてのエンジン11の駆動力を左右前輪191,192及び左右後輪193,194に配分可能な駆動力伝達系10を備え、この駆動力伝達系10が制御装置3によって制御されるが、駆動力伝達系10の構成ならびに制御装置3の制御内容が第1の実施の形態とは異なる。
[Second Embodiment]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 6 is a schematic configuration diagram showing a schematic configuration example of the four-
第1の実施の形態では、駆動力伝達装置2がプロペラシャフト15とリヤディファレンシャル16との間に配置された場合について説明したが、本実施の形態では、駆動力伝達装置2がリヤディファレンシャル16の一方のサイドギヤ161と左後輪側のドライブシャフト181との間に配置され、プロペラシャフト15の車両後方側の端部には、リヤディファレンシャル16のリングギヤ165に噛み合うピニオンギヤ151が取り付けられている。また、第1の実施の形態では、トランスファ14のリングギヤ141がフロントデフケース134に固定されて一体に回転する場合について説明したが、本実施の形態では、トランスファ14にフロントデフケース134とリングギヤ141との連結を断続する噛み合いクラッチ8が配置されている。
In the first embodiment, the case where the driving
この他の四輪駆動車1Aの構成は、第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態において説明したものと共通する部材等については、図1に付したものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
Since the configuration of the other four-
噛み合いクラッチ8は、フロントデフケース134と一体に回転する第1噛み合い部材81と、リングギヤ141と一体に回転する第2噛み合い部材82と、第1噛み合い部材81及び第2噛み合い部材82の外周に配置された円筒状の連結部材であるスリーブ83と、スリーブ83を移動させるアクチュエータ84とを備えている。
The meshing
アクチュエータ84は、制御装置3によって制御され、スリーブ83を第1噛み合い部材81及び第2噛み合い部材82の軸方向に移動させる。スリーブ83が軸方向の一側に移動したとき、スリーブ83が第1噛み合い部材81及び第2噛み合い部材82に噛み合い、スリーブ83が軸方向の他側に移動したときには、スリーブ83が第2噛み合い部材82のみに噛み合う。スリーブ83が第1噛み合い部材81及び第2噛み合い部材82に噛み合うと、エンジン11の駆動力がプロペラシャフト15を介してリヤディファレンシャル16に伝達される。なお、第1噛み合い部材81及び第2噛み合い部材82のうち、一方の噛み合い部材を他方の噛み合い部材に対して軸方向移動可能としてもよい。この場合、一方の噛み合い部材が他方の噛み合い部材に噛み合うことによりエンジン11の駆動力がプロペラシャフト15を介してリヤディファレンシャル16に伝達される。
The
リヤディファレンシャル16の一方のサイドギヤ161は、中間シャフト166を介して駆動力伝達装置2のハウジング20に連結されており、ハウジング20と一体に回転する。駆動力伝達装置2のインナシャフト23には、左後輪側のドライブシャフト181が相対回転不能に連結されている。
One
四輪駆動状態での走行時には、噛み合いクラッチ8のスリーブ83によって第1噛み合い部材81と第2噛み合い部材82とが相対回転不能に連結され、駆動力伝達装置2の電磁コイル263に供給される電流に応じた駆動力が左後輪側のドライブシャフト181を介して左後輪193に伝達される。また、リヤディファレンシャル16の差動歯車機構により、右後輪194にも、左後輪193に伝達される駆動力に対応する駆動力が伝達される。
When traveling in a four-wheel drive state, the
一方、二輪駆動状態での走行時には、噛み合いクラッチ8における第1噛み合い部材81と第2噛み合い部材82との連結が解除されると共に、駆動力伝達装置2の電磁コイル263に供給される電流がゼロとなる。これにより、プロペラシャフト15の回転が停止し、プロペラシャフト15の回転や、トランスファ14のリングギヤ141とピニオンギヤ142との噛み合い、ならびにリヤディファレンシャル16のリングギヤ165とピニオンギヤ151との噛み合いによる動力損失が抑えられ、燃費性能が向上する。
On the other hand, when traveling in the two-wheel drive state, the connection between the first meshing
二輪駆動状態での走行時に駆動状態を四輪駆動状態に切り替える際には、駆動力伝達装置2の電磁コイル263に供給する電流を徐々に大きくして左後輪193の回転力を駆動力伝達装置2及びリヤディファレンシャル16を介してプロペラシャフト15に伝達し、プロペラシャフト15を回転させて噛み合いクラッチの第1噛み合い部材81と第2噛み合い部材82とを回転同期させる。その後、アクチュエータ84を制御し、スリーブ83によって第1噛み合い部材81と第2噛み合い部材82とを相対回転不能に連結させる。
When switching the drive state to the four-wheel drive state when traveling in the two-wheel drive state, the current supplied to the
制御装置3は、第1の実施の形態と同様に、通信装置4から進行方向前方の道路状況に関する情報を取得可能である。また、制御装置3は、取得した情報が事故の発生を示すとき、当該事故の発生地点への到達前に、左右前輪191,192及び左右後輪193,194への駆動力配分割合を均等化するための準備動作を駆動力伝達系10に行わせる。この準備動作は、具体的には駆動力伝達装置2の電磁コイル263に供給する電流を大きくしてプロペラシャフト15を回転させる動作である。
Similar to the first embodiment, the
このような準備動作を事故の発生地点への到達前に行っておくことにより、事故の発生地点において左右前輪191,192の何れかでスリップが発生した場合には、準備動作を行っていない場合に比較して、速やかに四輪駆動状態に移行することができる。これにより、事故発生地点での走行安定性を高めることが可能となる。
By performing such a preparatory operation before reaching the accident occurrence point, if slip occurs on either the left or right
(付記)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、この実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
(Additional note)
Although the present invention has been described above based on the embodiment, the embodiment does not limit the invention according to the claims. It should also be noted that not all combinations of features described in the embodiments are essential to the means for solving the problems of the invention.
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、一部の構成を省略し、あるいは構成を追加もしくは置換して、適宜変形して実施することが可能である。 Further, the present invention can be carried out by appropriately modifying it by omitting a part of the configurations or adding or replacing the configurations without departing from the spirit of the present invention.
1,1A…四輪駆動車 10…駆動力伝達系
191,192…左右前輪 193,194…左右後輪
3…制御装置 7…救急車(緊急自動車)
1,1A ... Four-
Claims (2)
前記制御装置は、進行方向前方の道路状況に関する情報を取得可能であり、取得した前記情報が事故の発生を示すとき、当該事故の発生地点への到達前に前記前輪及び前記後輪への駆動力配分割合を均等化する動作もしくはその準備動作を前記駆動力伝達系に行わせる、
四輪駆動車。 A four-wheel drive vehicle having a driving force transmission system capable of distributing the driving force of a driving source to front wheels and rear wheels, and the driving force transmission system is controlled by a control device.
The control device can acquire information on the road condition ahead in the traveling direction, and when the acquired information indicates the occurrence of an accident, the control device drives the front wheels and the rear wheels before reaching the point where the accident occurs. Let the driving force transmission system perform an operation of equalizing the force distribution ratio or a preparatory operation thereof.
Four-wheel drive vehicle.
請求項1に記載の四輪駆動車。 When the acquired information includes information on the stop position of the emergency vehicle, the control device recognizes that an accident has occurred at the stop position.
The four-wheel drive vehicle according to claim 1.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020008435A JP2021115884A (en) | 2020-01-22 | 2020-01-22 | Four-wheel drive vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020008435A JP2021115884A (en) | 2020-01-22 | 2020-01-22 | Four-wheel drive vehicle |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021115884A true JP2021115884A (en) | 2021-08-10 |
Family
ID=77173784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2020008435A Pending JP2021115884A (en) | 2020-01-22 | 2020-01-22 | Four-wheel drive vehicle |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021115884A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023286719A1 (en) | 2021-07-13 | 2023-01-19 | 日本曹達株式会社 | Method for producing uracil compound |
-
2020
- 2020-01-22 JP JP2020008435A patent/JP2021115884A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023286719A1 (en) | 2021-07-13 | 2023-01-19 | 日本曹達株式会社 | Method for producing uracil compound |
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