JP2021110962A - 捜索支援システムにおける探索方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前記分析手段は、前記所定カラー空間において前記目標カラー情報と同じ色とみなす所定の数値範囲を前記数値化された目標カラー情報として設定することができる。これにより、目標カラー情報をある程度の範囲広げることができ、自然条件を考慮した色彩判定を行うことができる。
前記判定手段は、前記カラー領域の面積あるいは面積の割合と前記所定しきい値とを比較し、前記カラー領域の面積あるいは面積の割合が前記所定しきい値以上である場合に前記カラー領域を適合と判定することができ、更に、前記適合と判定されたカラー領域が前記捜索対象者又は捜索対象物を示していない場合、前記所定しきい値を大きく調整することができる。これにより、捜査対象以外の検知を抑制でき、色彩判定の精度を向上させることができる。
本発明の第2態様による探索装置は、画像を用いて捜索対象者又は捜索対象物の捜索を支援するシステムにおける探索装置であって、予め撮影された捜索地域の特徴的画像を機械学習させることで、前記捜索地域の特徴的画像とは異なる人工物を識別するように構築された機械学習モデルと、捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記人工物を識別し、前記人工物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する処理手段と、を有する。
また、画像を用いて捜索対象者又は捜索対象動物の捜索を支援するシステムにおける探索装置であって、予め撮影された人あるいは大型動物の身体的特徴を示す特徴的画像を機械学習させることで捜索対象者又は捜索対象動物を識別するように構築された機械学習モデルと、捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記捜索対象者又は捜索対象動物を識別し、前記捜索対象者又は捜索対象動物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する処理手段と、を有することを特徴とする。
機械学習モデルを利用することで、より簡単な構成で、より高精度の探索が可能となる。
1.1)概要
本発明の第1実施形態によれば、捜索対象者発見の手がかりとして色彩に着目し、遭難したと思われる地域の空撮画像から目標とする色彩を検索する。これにより、検索を実行するコンピュータの負荷が大幅に軽減し、高速サーチにより捜索対象者の早期発見が可能となる。
図2に例示するように、探索装置10は汎用サーバあるいはパーソナルコンピュータに構築可能である。探索装置10は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)等のプロセッサ11、画像表示可能な表示部12、キーボードやポインティングデバイス等の入力部13、ネットワークNWを通して飛行体40からデータを受信するための通信部14、探索プログラムを保持する記憶部15、プロセッサ11が使用する記憶装置その他(図示せず)を有する。
図3に例示するように、HSV分析部101は、捜索対象者の写真等の照合用データ20から目標カラーを抽出し、色相(H値)0°〜365°、彩度(S値)0〜255、明度(V値)0〜255の範囲の数値で特定する(動作201)。すなわち、分析可能な全ての色はこれらの範囲内のHSV値として数値化できる。続いて、HSV設定部102は、このHSVの各値の範囲を自然条件を考慮して設定する(動作202)。たとえば、写真の目標カラーがHSV=(322,158,208)であれば、H値を318〜327;S値を130〜255;V値を190〜255というように範囲を決定する。このようなHSV値の範囲はHSV色編集アプリケーションにより容易に設定可能である。HSV値の範囲は、目標HSV範囲としてカラー照合部104へ出力される。
図4に例示するように、まず、論理区域分割部103は、飛行体40から受信した撮像データ30の画像を所定サイズの区域画像に分割し、画像データを区域毎に順次カラー照合部104へ出力する(動作301)。論理区域分割の一例を図5に示す。撮像データ30の1フレーム相当する画像Iiは、区域画像S(1,1)、S(1,2)・・・S(1,m)、S(2,1)、S(2,2)・・・というように論理的に分割され、それらが順に読み出されカラー照合部104へ出力される。
図6に示すように、カラー照合部104は、まず論理区域分割部103から論理区域を一つずつ入力し(動作401)、その論理区域内のカラー情報とHSV設定部102から入力した目標HSV範囲とをHSV空間で比較する(動作402)。目標HSV範囲内のカラー情報がなければ(動作403のNO)、動作401へ戻り、次の論理区域を選択して同様の比較を行う。その論理区域内に目標HSV範囲のカラー情報があれば(動作403のYES)、その識別されたカラー領域(一定区角)の位置を記録し(動作404)、全論理区域の照合が終了するまで動作401〜404を繰り返す(動作405のNO)。
カラー照合によりリストアップされた一画像における識別カラー領域は、捜索対象者の手がかりとなる目標カラーを示しているが、空撮された山岳写真には山の草木や山肌などがほとんどであり、その中に目標カラーに近い色彩の自然物(草木、花など)が含まれる可能性が高い。そこで、リストアップされた識別カラー領域から自然物の領域を除外するために、適否判定を行うことが望ましい。
上述したように、本実施形態によれば、目標カラー情報は、照合用データ20に含まれる捜索対象者自身又は捜索対象者が身に着けている所持品、あるいは捜索対象物が有する色彩を数値化したデータである。したがって、自然条件等を考慮して、目標カラー情報からカラー空間の値(ここではHSV値)の範囲を適切に設定することで、撮像データ30である空撮写真に当該目標カラー情報が含まれているか否かを迅速にかつ高い精度で判定することができる。撮像データ30には画像データと撮像した時点の位置データとが保存されているので、捜索対象者の手がかりが存在する可能性の高い検知領域をモニタ上に表示でき、捜索すべき場所を特定できる。
2.1)概要
山岳地帯等の自然環境の中で遭難した人を画像を用いて探索する上で最も困難なことは、山や登山道等の自然環境の画像から遭難者を高い確率でかつ高速で識別することである。そこで、本発明の第2実施形態では、ディープラーニングにより構築された学習モデルの画像認識能力に着目した。
図9に例示するように、AI探索装置60は汎用サーバあるいはパーソナルコンピュータに構築可能であるが、ディープラーニングの演算を行うにはGPU(Graphics Processing Unit)を搭載したものが望ましい。ただし、CPUだけのコンピュータであっても、クラウドコンピューティング環境を利用してディープラーニングの演算を行うこともできる。
図10に例示するように、まず、プロセッサ61は、草木、沢、野花、人工の階段や登山道など山岳地帯に特徴的な画像データ21を入力する(動作701)。それを教師データとしてディープラーニングを実行し、山岳地域の特徴的画像を学習した人工物探知モデルを構築し、記憶部62に格納する(動作702)。この人工物探知モデルは、学習した特徴的な画像とは異なるもの、たとえば直線や直角など自然界では極めて希な辺を有する人工物などを識別することができる。
図11に例示するように、撮像データ30を入力すると、プロセッサ61は、フレーム毎の画像データを順次読み出し(動作801)、人工物探知モデル601を用いて当該画像内に人工物があるかどうか探索する(動作802)。人工物がなければ(動作803のNO)、次の画像を読み出し、人工物があれば(動作803のYES)、当該人工物を含む箇所を検知領域として検知領域記録部602に保持する(動作804)。以下、動作801〜805を全画像について完了するまで繰り返し(動作805のNO)、全画像の処理が終了すると(動作805のYES)、検知領域を含む画像を表示部12に表示する(動作806)。
3.1)概要
津波による広範囲の被害現場や海難事故での遭難者の捜索では、瓦礫や海上の大量の流出物などで、遭難者を発見することが極めて困難である。そこで、本発明の第3実施形態によれば、ディープラーニングにより構築された学習モデルの画像認識能力に着目し、人の身体的な特徴を学習することで瓦礫の中の人を高い確率で識別することが可能になる。
図14に例示するように、AI探索装置90は汎用サーバあるいはパーソナルコンピュータに構築可能であるが、既に述べたように、ディープラーニングの演算にはGPU(Graphics Processing Unit)あるいはクラウドコンピューティング環境を利用することができる。
図15に例示するように、まず、プロセッサ91は、人あるいは大型動物の頭、手/腕や脚/足の様々な形状、全身の形状、色彩等のサンプル画像データ22を入力する(動作1001)。それを教師データとしてディープラーニングを実行し、人あるいは大型動物の身体的特徴を学習した人/大型動物探知モデル901を構築し、記録部92に格納する(動作1002)。この人/大型動物探知モデル901は、学習した特徴的な画像と同じもの、すなわち人あるいは大型動物の頭、手/腕や脚/足、全身の形状などを(必要ならば色彩も含めて)識別することができ、それによって人/大型動物の存在を知ることができる。
図16に例示するように、撮像データ30を入力すると、プロセッサ91は、フレーム毎の画像データを順次読み出し(動作1101)、人/大型動物探知モデル901を用いて当該画像内に人/大型動物が存在するかどうか探索する(動作1102)。人/大型動物がいなければ(動作1103のNO)、次の画像を読み出し、人/大型動物がいれば(動作1103のYES)、当該人/大型動物の画像箇所を検知領域として検知領域記録部902に保持する(動作1104)。以下、動作1101〜1105を全画像について完了するまで繰り返し(動作1105のNO)、全画像の処理が終了すると(動作1105のYES)、検知領域を含む画像を表示部12に表示する(動作1106)。
11 プロセッサ
12 表示部
13 入力部
14 通信部
15 記憶部
101 HSV分析部
102 HSV設定部
103 論理区域分割部
104 カラー照合部
105、602、902 検知領域記録部
20 照合用データ
21 捜索地域の特徴的画像データ
22 身体的な特徴を示すサンプルデータ
30 撮像データ
40 飛行体
41 カメラ
42 位置検出器
60 AI探索装置
61 プロセッサ
62 記憶部
601 人工物探知モデル
90 AI探索装置
901 人/大型動物探知モデル
Claims (13)
- 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象物の捜索を支援するシステムにおける探索装置であって、
予め撮影された捜索対象者又は捜索対象物の画像から、捜索対象となる目標カラー情報を所定カラー空間の数値として抽出する分析手段と、
捜索場所を空撮により撮影した撮像画像と数値化された目標カラー情報とを照合し、前記撮像画像から前記目標カラー情報を示すカラー領域を識別する照合手段と、
前記カラー領域と所定しきい値とを比較することで前記カラー領域の適否を判定する判定手段と、
前記判定手段により適合と判定されたカラー領域を検知領域として記録する記録手段と、
を有することを特徴とする探索装置。 - 前記分析手段は、前記所定カラー空間において前記目標カラー情報と同じ色とみなす所定の数値範囲を前記数値化された目標カラー情報として設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の探索装置。
- 前記判定手段は、前記カラー領域の面積あるいは面積の割合と前記所定しきい値とを比較し、前記カラー領域の面積あるいは面積の割合が前記所定しきい値以上である場合に前記カラー領域を適合と判定する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の探索装置。
- 前記判定手段は、前記適合と判定されたカラー領域が前記捜索対象者又は捜索対象物を示していない場合、前記所定しきい値を大きくする、ことを特徴とする請求項1−3のいずれか1項に記載の探索装置。
- 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象物の捜索を支援するシステムにおける探索装置であって、
予め撮影された捜索地域の特徴的画像を機械学習させることで、前記捜索地域の特徴的画像とは異なる人工物を識別するように構築された機械学習モデルと、
捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記人工物を識別し、前記人工物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する処理手段と、
を有することを特徴とする探索装置。 - 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象動物の捜索を支援するシステムにおける探索装置であって、
予め撮影された人あるいは大型動物の身体的特徴を示す特徴的画像を機械学習させることで捜索対象者又は捜索対象動物を識別するように構築された機械学習モデルと、
捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記捜索対象者又は捜索対象動物を識別し、前記捜索対象者又は捜索対象動物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する処理手段と、
を有することを特徴とする探索装置。 - 前記撮像画像は無人飛行体から撮影した撮像データおよびその撮像位置データを含むことを特徴とする請求項1−6のいずれか1項に記載の探索装置。
- 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象物の捜索を支援するシステムにおける探索方法であって、
分析手段が、予め撮影された捜索対象者又は捜索対象物の画像から、捜索対象となる目標カラー情報を所定カラー空間の数値として抽出し、
照合手段が、捜索場所を空撮により撮影した撮像画像と数値化された目標カラー情報とを照合し、前記撮像画像から前記目標カラー情報を示すカラー領域を識別し、
判定手段が、前記カラー領域と所定しきい値とを比較することで前記カラー領域の適否を判定し、
記録手段が、前記判定手段により適合と判定されたカラー領域を検知領域として記録する、
ことを特徴とする探索方法。 - 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象物の捜索を支援するシステムにおける探索方法であって、
予め撮影された捜索地域の特徴的画像の機械学習により前記捜索地域の特徴的画像とは異なる人工物を識別するように構築された機械学習モデルを記憶手段に格納し、
処理手段が、捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記人工物を識別し、前記人工物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する、
ことを特徴とする探索方法。 - 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象動物の捜索を支援するシステムにおける探索方法であって、
予め撮影された人あるいは大型動物の身体的特徴を示す特徴的画像の機械学習により、捜索対象者又は捜索対象動物を識別するように構築された機械学習モデルを記憶手段に格納し、
処理手段が、捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記捜索対象者又は捜索対象動物を識別し、前記捜索対象者又は捜索対象動物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する、
ことを特徴とする探索方法。 - 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象物の捜索を支援するシステムにおける探索装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
予め撮影された捜索対象者又は捜索対象物の画像から、捜索対象となる目標カラー情報を所定カラー空間の数値として抽出する分析手段と、
捜索場所を空撮により撮影した撮像画像と数値化された目標カラー情報とを照合し、前記撮像画像から前記目標カラー情報を示すカラー領域を識別する照合手段と、
前記カラー領域と所定しきい値とを比較することで前記カラー領域の適否を判定する判定手段と、
前記判定手段により適合と判定されたカラー領域を検知領域として記録する記録手段と、
を前記コンピュータに実現することを特徴とするプログラム。 - 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象物の捜索を支援するシステムにおける探索装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
予め撮影された捜索地域の特徴的画像を機械学習させることで、前記捜索地域の特徴的画像とは異なる人工物を識別するように構築された機械学習モデルと、
捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記人工物を識別し、前記人工物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する処理手段と、
を前記コンピュータに実現することを特徴とするプログラム。 - 画像を用いて捜索対象者又は捜索対象動物の捜索を支援するシステムにおける探索装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
予め撮影された人あるいは大型動物の身体的特徴を示す特徴的画像を機械学習させることで捜索対象者又は捜索対象動物を識別するように構築された機械学習モデルと、
捜索場所を空撮により撮影した撮像画像を入力し、前記機械学習モデルを用いて前記撮像画像から前記捜索対象者又は捜索対象動物を識別し、前記捜索対象者又は捜索対象動物を含む画像領域を検知領域として記録手段に記録する処理手段と、
を前記コンピュータに実現することを特徴とするプログラム。
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