JP2021109485A - 降車支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 降車支援制御の対象となり得る移動物の軌跡を当該制御の実行前から適切に記憶する。【解決手段】 降車支援装置は、自車両の周囲に存在する移動物に関する情報を物標情報として取得する物標情報取得装置11と、物標情報に基づいて停車中に自車両に接近している移動物が検出された場合において乗員の降車意図を検出したときに降車支援制御を実行する制御装置10を備える。制御装置10は、物標情報に基づいて自車両と移動物との車幅方向における距離、及び、自車両の進行方向と移動物の進行方向とがなす角度を算出し、当該距離及び角度に基づいて、当該移動物が降車支援制御の対象となる可能性の高い順に移動物に優先順位を付し、優先順位の高い順に選択された所定の個数の移動物の自車両からの距離及び自車両に対する方位を記憶する。【選択図】 図2

Description

本発明は、降車支援装置に関する。
従来から、停車中に車両に接近している移動物が検出された場合において車両の乗員の降車意図を検出したときに、乗員に警報したりドアの開放の度合いを制限したりする制御である降車支援制御を実行する降車支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。降車支援制御が実行されることにより、ドア又は乗員が移動物と接触してしまう可能性を低減でき、乗員が安全に降車することができる。
特開2018−8576号公報
降車支援制御が実行されると、乗員は車両の周囲を見回して当該制御がどの移動物に対して行われているのか確認しようとする。しかしながら、例えば、移動物が途中で進路を変更して降車支援制御の対象から外れる場合がある。このため、乗員が車両の周囲を見回すタイミングによっては、既に移動物が降車支援制御の対象から外れており、どの移動物に対して降車支援制御が行われていたのかを乗員が適切に把握できない場合がある。
従って、係る降車支援装置は、降車支援制御が行われた移動物の軌跡(例えば、車両から移動物までの距離及び車両に対する移動物の方位)を降車支援装置に記憶しておき、必要に応じて当該移動物の軌跡を確認できるように構成され得る。この場合、降車支援装置は、降車支援制御を実行する前からこの軌跡を記憶しておく必要がある。しかしながら、降車支援装置は、降車支援制御を開始するまではどの移動物が当該制御の対象となるか特定できない。従って、降車支援制御が実行されることになる移動物の軌跡を当該制御が実行される前から記憶しておくためには、車両の周囲に存在する全ての移動物の軌跡を記憶しておくことが考えられる。しかしながら、降車支援装置が備える記憶装置の容量には上限があるため、全ての移動物の軌跡を記憶しておくことは現実的には難しく、結果として、降車支援制御の対象となる移動物の軌跡を適切に記憶することができない。
本発明は、上述した問題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の一つは、降車支援制御の対象となり得る移動物の軌跡を当該制御の実行前から適切に記憶することが可能な降車支援装置を提供することにある。
本発明による降車支援装置(以下、「本発明装置」と称する。)は、
自車両の周囲に存在する移動物を検出し、当該検出された移動物に関する情報を物標情報として取得する物標情報取得装置(11)と、
前記物標情報に基づいて前記自車両の停車中に当該自車両に接近している移動物が検出された場合において当該自車両の乗員の降車意図を検出したときに、当該乗員に警報したり当該乗員が開放しようとしているドアの開放の度合いを制限したりする制御である降車支援制御を実行する制御装置(10)と、
を備える。
前記制御装置(10)は、
前記物標情報に基づいて前記自車両と前記検出された移動物との前記自車両の車幅方向における距離、及び、前記自車両の進行方向と前記検出された移動物の進行方向とがなす角度を算出し、
少なくとも当該算出された距離及び角度に基づいて(ステップ215、220及び235)、当該検出された移動物が前記降車支援制御の対象となる可能性の高い順に当該検出された移動物に優先順位を付し(ステップ225、230、240及び245)、
当該優先順位の高い順に選択された所定の個数の移動物の前記自車両からの距離及び前記自車両に対する方位を記憶する(ステップ260)、
ように構成されている。
本発明装置によれば、制御装置は、物標情報取得装置によって検出された全ての移動物について、自車両と移動物との車幅方向における距離、及び、自車両の進行方向と移動物の進行方向とがなす角度を算出する。そして、少なくともこれらの距離及び角度に基づいて、移動物が降車支援制御の対象となる可能性の高い順に当該移動物に優先順位を付し、優先順位の高い順に所定の個数の移動物を選択し、選択した移動物の自車両からの距離及び自車両に対する方位(即ち、移動物の軌跡)を記憶する。自車両と移動物との車幅方向における距離、及び、自車両の進行方向と移動物の進行方向とがなす角度は、移動物が降車支援制御の対象となる可能性の高低を判定するための主要な物理量である。このため、移動物に正確な優先順位を付すことが可能となる。従って、物標情報取得装置によって検出された全ての移動物ではなく、所定の個数の移動物の軌跡しか記憶されなくても、所定の個数の移動物の中に降車支援制御の対象となり得る移動物が含まれる可能性は極めて高い。このため、本発明装置は、降車支援制御の対象となり得る移動物の軌跡を当該制御の実行前から適切に記憶することができる。
上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成要件に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は、前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る降車支援装置の概略構成図である。 降車支援装置の降車支援ECUのCPUが実行するルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る降車支援装置(以下、「本実施装置」とも称する。)について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施装置は、降車支援ECU10を備えている。降車支援ECU10は、マイクロコンピュータを主要部として備える。なお、ECUは、Electronic Control Unitの略である。マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、読み書き可能な不揮発性メモリ及びインターフェース等を含み、CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することにより各種機能を実現するようになっている。以下では、本実施装置が搭載された車両を「自車両」と称する。
降車支援ECU10は、周囲センサ11、車速センサ12、及び、ドア開閉センサ13に接続されており、これらのセンサからの出力信号及び検出信号を所定の時間が経過する毎に受信するように構成されている。以下では、降車支援ECU10を、単に「ECU10」とも称する。
周囲センサ11は、自車両の周囲に存在する立体物に関する情報を取得する機能を有している。立体物は、移動物(車両、歩行者、自転車等)及び固定物(ガードレール、側壁、中央分離帯、街路樹等)を含む。
周囲センサ11は、レーダセンサ及びカメラセンサを備えている。レーダセンサは、ミリ波帯の電波を自車両の周囲(少なくとも後方を含む)に照射し、立体物が存在する場合、その立体物からの反射波を受信し、その電波の照射タイミングと受信タイミングと等に基づいて、立体物の有無、及び、自車両と立体物との相対関係(自車両から立体物までの距離、自車両に対する立体物の方位、及び、自車両に対する立体物の相対速度等)を演算する。カメラセンサは、ステレオカメラを備えている。カメラセンサは、自車両後方の左側領域及び右側領域の風景を撮影し、撮影した左右の画像データに基づいて、立体物の有無、及び、自車両と立体物との相対関係を演算する。即ち、周囲センサ11は、自車両の周囲に存在する立体物を検出する。周囲センサ11は「物標情報取得装置」の一例に相当する。
周囲センサ11によって取得された情報を物標情報と称する。周囲センサ11は、物標情報をECU10に送信する。なお、周囲センサ11は、必ずしもレーダセンサ及びカメラセンサを備える必要はなく、例えば、カメラセンサだけであってもよい。カメラセンサは、単眼カメラであってもよい。加えて、周囲センサ11として、ブラインドスポットモニタ(BSM: Blind Spot Monitor)制御に使用されるセンサが使用されてもよい。なお、ブラインドスポットモニタ制御は、後方から自車両に接近する車両(特に、サイドミラーでは確認し難い領域に存在する車両)を検出した場合に車両の運転者に注意喚起する制御である。
車速センサ12は、自車両の走行速度(以下、「車速」と称する。)を検出し、その検出信号をECU10に送信する。ECU10は、車速センサ12から車速ゼロを表す検出信号を受信した場合、自車両が停止状態にある(以下、「停車中にある」とも称する。)と判定する。なお、車速センサ12は、自車両の各車輪に設けられた車輪速センサのパルス信号をカウントしたカウント値に基づいて車速を演算するため、車速センサ12に代えて、車輪速センサの信号をECU10に送信する構成であってもよい。
ドア開閉センサ13は、自車両が有する複数のドア(より詳細には、サイドドア)32のそれぞれに設けられている。ドア開閉センサ13は、ドア26の開閉状態を検出する。ドア開閉センサ13は、ドア26が開状態にあることを検出した場合、開状態が検出されている期間中、当該ドア26が開状態にあることを示す開信号を発生する。ドア開閉センサ13は、ドア26が閉状態にあることを検出した場合、閉状態が検出されている期間中、当該ドア26が閉状態にあることを示す閉信号を発生する。ドア開閉センサ13は、発生した信号をECU10に送信する。ECU10は、何れのドア開閉センサから開信号又は閉信号を受信したかに基づいて、各ドア26の開閉状態を特定することができる。ECU10は、ドア開閉センサ13から受信する信号が閉信号から開信号に変化した場合、当該変化した時点で自車両の乗員がドア26を開けて降車しようとしている(即ち、乗員に降車意図がある)と判定する。
ECU10は、サイドミラーインジケータ21、ブザー22、マルチインフォメーションディスプレイ23、スピーカ24、ドア用アクチュエータ25に接続されている。
サイドミラーインジケータ21は、自車両の左右のサイドミラーのそれぞれの所定の位置に設けられており、互いに独立して作動する。ブザー22は、車内の所定の位置に設けられている。例えば、ブザー22は、マルチインフォメーションディスプレイ23に内蔵され得る。マルチインフォメーションディスプレイ23は、自車両の運転席の正面(運転者が視認可能な位置)に設けられている。スピーカ24は運転席の近傍に設けられている。ドア用アクチュエータ25は、ドア26のそれぞれのヒンジ機構に設けられており、互いに独立して作動する。ドア用アクチュエータ25は、ヒンジ機構の回転軸にブレーキをかけることによりドア26の開放の度合いを制限可能に構成されている。
本実施装置は、自車両の停車中に乗員が安全に降車することを支援する降車支援制御を実行可能に構成されている。ECU10は、降車支援制御を実行するか否かを判定する主要部として機能する。
具体的には、ECU10は、車速センサ12から送信される信号に基づいて自車両が停止状態にあると判定した場合、周囲センサ11から取得される物標情報に基づいて後方から自車両に接近している移動物(より詳細には、自車両の側方の所定の範囲内において後方から自車両に接近している移動物)が存在するか否かを判定する。ECU10は、自車両に接近している移動物が存在すると判定した場合、ドア開閉センサ13から送信される信号に基づいて乗員に降車意図があるか否かを判定する。ECU10は、乗員に降車意図があると判定した場合、上述した装置21乃至25を作動させる。
具体的には、ECU10は、降車意図があると判定された側(即ち、左側及び右側の何れか)に対応する側のサイドミラーインジケータ21を点滅させるとともに、降車意図があると判定されたドア26に設けられたブザー22を鳴動させる。加えて、ECU10は、マルチインフォメーションディスプレイ23に所定のマーク(例えば、移動物が左後方又は右後方の何れの方向から接近しているのかを明示するマーク)を表示させるとともに、スピーカ24に所定のメッセージ(例えば、「接近車両にご注意下さい」とのメッセージ)を発話させる。更に、ECU10は、降車意図があると判定されたドア26に設けられたドア用アクチュエータ25を駆動してヒンジ機構の回転軸にブレーキをかけ、これによりドア26の開放の度合いを制限する。なお、ブザー22は、ドア26のそれぞれに設けられ、互いに独立して作動するように構成されてもよい。
ECU10が上述したようにして装置21乃至25を作動させることにより、乗員への警報が行われるとともにドア26の開放の度合いが制限される。即ち、降車支援制御が実行される。
降車支援制御が実行されると、乗員は自車両の周囲を見回して当該制御がどの移動物に対して行われているのか確認しようとする。しかしながら、例えば、移動物が途中で進路を変更して降車支援制御の対象から外れる場合がある。このため、乗員が自車両の周囲を見回すタイミングによっては、既に移動物が降車支援制御の対象から外れており、どの移動物に対して降車支援制御が行われていたのかを乗員が適切に把握できない場合がある。このため、降車支援制御が行われた移動物の軌跡を当該制御が実行される前から記憶しておき、必要に応じて当該移動物の軌跡を確認できるようにすることが考えられる。しかしながら、降車支援制御が開始されるまではどの移動物が制御対象となるか特定できない。このため、当該制御が実行されることになる移動物の軌跡を当該制御の実行前から記憶しておくためには物標情報に含まれる全ての移動物の軌跡を記憶しておくことが考えられるが、記憶装置の容量には上限があるため実現することが難しい。
そこで、本実施装置は、物標情報に含まれる全ての移動物に、降車支援制御の対象となる可能性の高い順に優先順位を付し、優先順位の高い順に所定の個数の移動物を選択し、選択した移動物の軌跡及び相対速度を記憶するように構成されている。以下、この処理を「軌跡・相対速度記憶処理」と称する。加えて、本実施装置は、必要に応じてディスプレイ31(後述)に移動物の軌跡及び相対速度を表示可能に構成されている。以下、この処理を「軌跡・相対速度表示処理」と称する。ECU10は、これらの処理を実行する主要部として機能する。
まず、軌跡・相対速度記憶処理について説明する。ECU10は、周囲センサ11から取得される物標情報に基づいて移動物が存在するか否かを判定する。移動物が存在すると判定した場合、ECU10は、物標情報に基づいて、自車両と移動物との自車両の車幅方向における距離(以下、「横距離」と称する。)、及び、自車両の進行方向と移動物の進行方向とがなす角度(以下、「ずれ角」と称する。)を算出する。例えば、横距離は、自車両の車幅方向における中心と移動物の自車両側の端部との車幅方向における距離として算出され得る。横距離は、移動物が自車両に対して左右のどちら側に位置しているかに関わらず、正の値として算出される。ずれ角は、自車両の進行方向と移動物の進行方向とがなす角度のうちの小さい方の角度であり(但し、両者の進行方向が反対である場合、何れの角度(即ち、180度)であってもよい。)、正の値として算出される。
ECU10は、移動物の横距離とずれ角とに基づいて、移動物の優先順位を4段階に分類する。具体的には、ECU10は、横距離が所定の横距離閾値以下であるか否か、及び、ずれ角が所定のずれ角閾値以下であるか否かを判定する。ここで横距離閾値は、移動物が横距離閾値に等しい横距離を維持しながら自車両に接近した場合においてドア26が開放されたときにドア26又はドア26から降車する乗員に接触する可能性がある横距離である。ずれ角閾値は、移動物が自車両と同じ進行方向に移動していると見なせる最大のずれ角である。横距離閾値及びずれ角は何れもシミュレーション又は実験により決定され得る。
ECU10は、横距離が横距離閾値以下であり、且つ、ずれ角がずれ角閾値以下であると判定した場合、移動物は自車両から車幅方向において比較的に近い位置を自車両と同じ進行方向に移動しているため降車支援制御の対象となる可能性が最も高いと判定し、優先順位1に分類する。ECU10は、横距離が横距離閾値以下であるがずれ角がずれ角閾値より大きいと判定した場合、移動物は自車両から車幅方向において比較的に近い位置を自車両と異なる進行方向に移動しているため降車支援制御の対象となる可能性が比較的に高いと判定し、優先順位2に分類する。ECU10は、横距離が横距離閾値より大きいがずれ角がずれ角閾値以下であると判定した場合、移動物は自車両から車幅方向において比較的に離れた位置を自車両と同じ進行方向に移動しているため降車支援制御の対象となる可能性が比較的に低いと判定し、優先順位3に分類する。ECU10は、横距離が横距離閾値より大きく、且つ、ずれ角がずれ角閾値より大きいと判定した場合、移動物は自車両から車幅方向において比較的に離れた位置を自車両と異なる進行方向に移動しているため降車支援制御の対象となる可能性が最も低いと判定し、優先順位4に分類する。
ECU10は、物標情報に含まれる全ての移動物について上記処理を行う。優先順位が同一の移動物が存在する場合、ECU10は、これらの移動物に更に優先順位を付す。具体的には、優先順位1の移動物が複数存在する場合、又は、優先順位3の移動物が複数存在する場合、ECU10は、移動物が自車両に衝突するまでに要すると予測される時間である衝突予測時間(TTC: Time To Collision)を移動物毎に算出する。なお、優先順位3の移動物のTTCは、自車両の後方端部を通り車幅方向に延びる仮想線に移動物が交差するまでの時間として算出され得る。ECU10は、比較的に小さいTTCを有する移動物のほうが降車支援制御対象となる可能性が高くなると判定し、より小さいTTCを有する移動物により高い優先順位を付す。例えば、移動物Aと移動物Bの優先順位が何れも1であり、移動物AのTTCaが移動物BのTTCbより小さい場合、ECU10は、移動物Aに優先順位1−1を付し、移動物Bに優先順位1−2を付す。優先順位1−1のほうが優先順位1−2よりも順位が高い。
一方、優先順位2の移動物が複数存在する場合、又は、優先順位4の移動物が複数存在する場合、ECU10は、物標情報に基づいて自車両に対する移動物の相対速度を移動物毎に取得する。ECU10は、比較的に大きい相対速度を有する移動物のほうが降車支援制御対象となる可能性が高くなると判定し、より大きい相対速度を有する移動物により高い優先順位を付す。
ECU10は、優先順位の高い順に所定の個数の移動物を選択し、選択した移動物の自車両からの距離及び自車両に対する方位(即ち、当該移動物の軌跡)、並びに、移動物の相対速度をECU10のRAMに格納する。なお、ECU10は、移動物の軌跡のみをRAMに格納してもよい。
ECU10は、軌跡・相対速度記憶処理を、ECU10に電源が供給されている期間中実行する。ECU10への電源供給は、イグニッションスイッチがオフされた後も所定の条件が成立するまで継続される。この条件は、全乗員が自車両から降車したと推測され得る時点で成立することが望ましい。軌跡・相対速度記憶処理の実行中に降車支援制御が実行された場合、ECU10は、RAMに格納していた移動物の軌跡及び相対速度を読み書き可能な不揮発性メモリに移動する。これにより、ECU10への電源供給が停止された後も移動物の軌跡及び相対速度が保存される。このとき、移動物の軌跡及び相対速度を、降車支援制御が開始された時刻とともに保存してもよい。一方、軌跡・相対速度記憶処理の実行中に降車支援制御が実行されなかった場合、ECU10への電源供給が停止されることにより、RAMに格納されていた移動物の軌跡及び相対速度は消去される。
ECU10は、1つの移動物につき、所定の時間分(例えば、9秒)の軌跡及び相対速度を記憶し、所定の時間を超えた場合、最も古い軌跡及び相対速度から消去していく(即ち、最新の軌跡及び相対速度に更新していく)ように構成されている。これにより、同一の移動物が比較的長期に亘って高い優先順位を維持する場合であっても、当該移動物の軌跡及び相対速度のデータ量が過大になることを防止しながら、最新の軌跡及び相対速度を記憶することができる。
加えて、ECU10は、降車支援制御が開始された後も所定の時間(例えば、4秒)だけ軌跡・相対速度記憶処理を実行するように構成されている。別言すれば、ECU10は、降車支援制御が開始されてから当該所定の時間の経過後に、当該制御に関連付けられた軌跡・相対速度記憶処理を終了する。これにより、降車支援制御開始前の所定の時間(例えば、5秒)分の移動物の軌跡及び相対速度と、降車支援制御開始後の所定の時間(例えば、4秒)分の移動物の軌跡及び相対速度と、が読み書き可能な不揮発性メモリに格納される。その後、ECU10は、軌跡・相対速度記憶処理を再開する。なお、この場合、移動物の軌跡及び相対速度はそのRAMに格納されるため、軌跡・相対速度記憶処理を再開することにより降車支援制御の開始前後の移動物の軌跡及び相対速度が消去されることはない。以上が軌跡・相対速度記憶処理の詳細である。
次に、軌跡・相対速度表示処理について説明する。図1に示すように、ECU10は、ディスプレイ31に接続されている。ディスプレイ31は、ナビゲーションシステムで使用されるタッチパネルであり、運転席の近傍に設けられている。ディスプレイ31には、降車支援制御の対象となった移動物の軌跡及び相対速度を表示させるための表示ボタン(図示省略)が表示されている。なお、表示ボタンは、乗員によるディスプレイ31のタッチ操作により表示されてもよい。乗員が表示ボタンをタッチすると、表示要求信号がECU10に送信される。
ECU10は、イグニッションスイッチがオンされている期間中、表示要求信号を受信したか否かを判定する。表示要求信号を受信していない場合、ECU10は、表示要求信号を受信したか否かの判定処理を繰り返す。一方、表示要求信号を受信した場合、ECU10は、読み書き可能な不揮発性メモリに移動物の軌跡及び相対速度が格納されているか否かを判定する。格納されている場合、ECU10は、ディスプレイ31に所定の個数の移動物のそれぞれの軌跡及び相対速度を表示させる。例えば、ECU10は、ディスプレイ31に、自車両の軌跡と所定の個数の移動物のそれぞれの軌跡と表示させるとともに移動物の軌跡付近に相対速度を数字で表示させてもよい。これに対し、読み書き可能な不揮発性メモリに移動物の軌跡及び相対速度が格納されていない場合、ECU10は、ディスプレイ31にその旨(例えば、「データが記録されておりません」とのメッセージ)を表示させる。以上が軌跡・相対速度表示処理の詳細である。
(実際の作動)
ECU10のCPUは、所定時間が経過する毎に図2にフローチャートにより示したルーチンを実行することにより軌跡・相対速度記憶処理を実行するように構成されている。以下、具体的に説明する。
所定のタイミングになると、CPUは、図2のステップ200から処理を開始してステップ205に進んで物標情報を取得する。その後、CPUは、ステップ210に進み、物標情報に基づいて移動物が存在するか否かを判定する。移動物が存在しない場合、CPUは、ステップ210にて「No」と判定し、ステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、移動物が存在する場合、CPUは、ステップ210にて「Yes」と判定し、ステップ215に進む。CPUは、ステップ215にて移動物の横距離が横距離閾値以下であるか否かを判定する。横距離が横距離閾値以下である場合、CPUは、ステップ215にて「Yes」と判定し、ステップ220に進む。
CPUは、ステップ220にて、移動物のずれ角がずれ角閾値以下であるか否かを判定する。ずれ角がずれ角閾値以下である場合、CPUは、ステップ220にて「Yes」と判定し(即ち、移動物が自車両と同じ進行方向であると判定し)、ステップ225に進んで当該移動物を優先順位1に分類する(即ち、当該移動物に優先順位1を付す。)。一方、ずれ角がずれ角閾値より大きい場合、CPUは、ステップ220にて「No」と判定し(即ち、移動物が自車両と異なる進行方向であると判定し)、ステップ230に進んで当該移動物を優先順位2に分類する。
これに対し、移動物の横距離が横距離閾値より大きい場合、CPUは、ステップ215にて「No」と判定し、ステップ235に進む。CPUは、ステップ235にて、移動物のずれ角がずれ角閾値以下であるか否かを判定する。ずれ角がずれ角閾値以下である場合、CPUは、ステップ235にて「Yes」と判定し(即ち、移動物が自車両と同じ進行方向であると判定し)、ステップ240に進んで当該移動物を優先順位3に分類する。一方、ずれ角がずれ角閾値より大きい場合、CPUは、ステップ235にて「No」と判定し(即ち、移動物が自車両と異なる進行方向であると判定し)、ステップ245に進んで当該移動物を優先順位4に分類する。
CPUは、ステップ215乃至ステップ245の処理を物標情報に含まれる全ての移動物について実行する。その後、CPUは、ステップ250に進み、優先順位が同一の移動物が存在するか否かを判定する。優先順位が同一の移動物が存在する場合、CPUは、ステップ250にて「Yes」と判定し、ステップ255に進む。CPUは、優先順位1又は優先順位3の移動物がそれぞれ複数存在する場合、ステップ255にて、より小さいTTCを有する移動物により高い優先順位を付す。加えて、CPUは、優先順位2又は優先順位4の移動物がそれぞれ複数存在する場合、ステップ255にて、より大きい相対速度を有する移動物により高い優先順位を付す。その後、CPUは、後述するステップ260に進む。
一方、優先順位が同一の移動物が存在しない場合、CPUは、ステップ250にて「No」と判定し、ステップ260に進む。CPUは、ステップ260にて、優先順位の高い順に所定の個数の移動物を選択し、選択した移動物の軌跡(自車両から移動物までの距離及び自車両に対する立体物の方位)及び相対速度をECU10のRAMに格納する。その後、CPUはステップ295に進んで本ルーチンを一旦終了する。
本実施装置の作用効果について説明する。本実施装置は、物標情報に含まれる全ての移動物について、横距離及びずれ角を算出する。そして、これら横距離及びずれ角に基づいて、移動物が降車支援制御の対象となる可能性の高い順に当該移動物に優先順位を付し、優先順位の高い順に所定の個数の移動物を選択し、選択した移動物の自車両からの距離及び自車両に対する方位(即ち、移動物の軌跡)を記憶する。移動物の横距離及びずれ角は、移動物が降車支援制御の対象となる可能性の高低を判定するための主要な物理量である。このため、移動物に正確な優先順位を付すことが可能となる。従って、物標情報に含まれる全ての移動物ではなく、所定の個数の移動物の軌跡しか記憶されなくても、所定の個数の移動物の中に降車支援制御の対象となり得る移動物が含まれる可能性は極めて高い。このため、本実施装置は、降車支援制御の対象となり得る移動物の軌跡を当該制御の実行前から適切に記憶することができる。
特に、本実施装置は、所定の個数の移動物の軌跡を表示可能なディスプレイ31を更に備える。このため、降車支援制御が実行された場合、自車両の乗員はディスプレイ31を介して移動物の軌跡を確認することができるため、どの移動物に対して降車支援制御が実行されたのかを適切に把握することができる。
以上、本実施形態に係る降車支援装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
例えば、優先順位が同一の移動物が存在する場合、TTC又は相対速度以外のパラメータに基づいてこれらの移動物に更に優先順位を付してもよい。パラメータの例としては、加速度を考慮したTTC、移動物の進行方向に延びる延長線が自車両の進行方向に延びる延長線と交差する位置、移動物の加速度、移動物の電波反射強度、又は、移動物の自車両からの距離が挙げられる。なお、電波反射強度は、周囲センサ11が備えるレーダセンサによって検出され得る。
加えて、軌跡・相対速度記憶処理は、ECU10への電源供給が行われている期間中実行される代わりに、自車両が減速し始めてから実行されてもよい。
更に、本実施装置は、ディスプレイ31を備えていなくてもよい。本実施装置は、移動物の軌跡及び相対速度をディスプレイ31に表示させる代わりに、外部の表示装置(例えば、ディーラーに設置された専用の表示装置)に表示可能に構成されてもよい。この場合、乗員の問い合わせに応じて外部の表示装置を介して移動物の軌跡及び相対速度を確認できるように構成されてもよい。
更に、自車両の前方から接近している移動物に対しても降車支援制御が実行される場合、当該移動物の軌跡及び相対速度を記憶してもよい。前方から接近している移動物については、ずれ角が「180度から本実施形態におけるずれ角閾値を減算した値」以上の場合に移動物が自車両と同じ進行方向であると判定してもよい。
更に、移動物の軌跡及び相対速度は、所定の距離毎に記憶されてもよい。
10:降車支援ECU、11:周囲センサ、12:車速センサ、13:ドア開閉センサ、21:サイドミラーインジケータ、22:ブザー、23:マルチインフォメーションディスプレイ、24:スピーカ、25:ドア用アクチュエータ、26:ドア(サイドドア)、31:ディスプレイ

Claims (1)

  1. 自車両の周囲に存在する移動物を検出し、当該検出された移動物に関する情報を物標情報として取得する物標情報取得装置と、
    前記物標情報に基づいて前記自車両の停車中に当該自車両に接近している移動物が検出された場合において当該自車両の乗員の降車意図を検出したときに、当該乗員に警報したり当該乗員が開放しようとしているドアの開放の度合いを制限したりする制御である降車支援制御を実行する制御装置と、
    を備える降車支援装置において、
    前記制御装置は、
    前記物標情報に基づいて前記自車両と前記検出された移動物との前記自車両の車幅方向における距離、及び、前記自車両の進行方向と前記検出された移動物の進行方向とがなす角度を算出し、
    少なくとも当該算出された距離及び角度に基づいて、当該検出された移動物が前記降車支援制御の対象となる可能性の高い順に当該検出された移動物に優先順位を付し、
    当該優先順位の高い順に選択された所定の個数の移動物の前記自車両からの距離及び前記自車両に対する方位を記憶する、
    ように構成されている、
    降車支援装置。

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