以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図55を参照し、第1実施形態として、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤A13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
なお、以下の説明では、図1に示す状態のパチンコ機10に対して、紙面手前側を前方(正面)側として、紙面奥側を後方(背面)側として説明する。また、図1に示す状態のパチンコ機10に対して、上側を上方(上)側として、下側を下方(下)側として、右側を右方(右)側として、左側を左方(左)側としてそれぞれ説明する。さらに、図中(例えば、図2参照)の矢印U−D,L−R,F−Bは、パチンコ機10の上下方向,左右方向,前後方向をそれぞれ示している。
図1に示すように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤A13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤A13の正面を球(遊技球)が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤A13の正面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤A13の正面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の正面側には、その正面上側を覆う正面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。正面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として正面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と正面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
正面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。正面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤A13の正面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
正面枠14には、球を貯留する上皿17が正面側へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図4参照)へと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
正面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、正面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、正面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤A13正面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の正面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その左側部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤A13の正面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設される。
操作ハンドル51の内部には、球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する発射停止スイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)などが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回動操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が回動操作量に対応して変化し、その可変抵抗器の抵抗値に対応した強さ(発射強度)で球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤A13の正面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび発射停止スイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤A13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板A60に、球案内用の多数の釘(図示せず)や風車(図示せず)の他、レール61,62、一般入賞口63、第1入賞口64、第2入賞口640、可変入賞装置65、スルーゲート67、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図1参照)の裏面側(又は表面側)に取り付けられる。
ベース板A60は、木製の板部材から形成される。一般入賞口63、第1入賞口64、第2入賞口640、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板A60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤A13の正面側からタッピングネジ等により固定されている。なお、ベース板A60を光透過性の樹脂材料から構成しても良い。この場合、その正面側からベース板A60の背面側に配設された各種構造体を遊技者に視認させることが可能となる。
遊技盤A13の正面中央部分は、正面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の正面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤A13の構成について説明する。
遊技盤A13の正面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤A13の正面外周が囲まれ、遊技盤A13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤A13の正面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤A13の正面であって2本のレール61,62とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材73とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図4参照)から発射された球を遊技盤A13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤A13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。
遊技領域の正面視左側下部(図2の左側下部)には、発光手段である複数のLED及び7セグメント表示器を備える第1図柄表示装置37A,37Bが配設されている。第1図柄表示装置37A,37Bは、主制御装置110(図4参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。本実施形態では、第1図柄表示装置37A,37Bは、球が、第1入賞口64へ入賞したか、第2入賞口640へ入賞したかに応じて使い分けられるように構成されている。具体的には、球が、第1入賞口64へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Aが作動し、一方で、球が、第2入賞口640へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Bが作動するように構成されている。
また、第1図柄表示装置37A,37Bは、LEDにより、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か普通大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すと共に、7セグメント表示装置により、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行う。なお、複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
尚、本パチンコ機10では、第1入賞口64及び第2入賞口640へ入賞があったことを契機として抽選が行われる。パチンコ機10は、その抽選において、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、4R確変大当たり、15R通常大当たりが用意されている。第1図柄表示装置37A,37Bには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「4R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「15R通常大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に、所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
また、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第2入賞口640へ球が入賞し易い遊技の状態を含む。「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第2入賞口640へ球が入賞し易い遊技の状態のことをいう。一方、パチンコ機10が通常中とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。
確変中や時短中は、第2図柄の当たり確率がアップするだけではなく、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間も変更され、通常中と比して長い時間が設定される。電動役物640aが開放された状態(開放状態)にある場合は、その電動役物640aが閉鎖された状態(閉鎖状態)にある場合と比して、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態となる。よって、確変中や時短中は、第2入賞口640へ球が入賞し易い状態となり、大当たり抽選が行われる回数を増やすことができる。
電動役物640aの開放状態と閉鎖状態との状態変化は、前後にスライド変位可能な開閉板の開閉動作により生じる。電動役物640aが開放状態の時は、開閉板がベース板A60の前面よりも後方に退避され、遊技球が第2入賞口640側へ入球可能となり、電動役物640aが閉鎖状態の時は、開閉板が遊技領域と第2入賞口640との間を塞ぐことで球が第2入賞口640に入球し難くなる(左方へ流される)ように構成される。
なお、電動役物640aの開放状態と閉鎖状態との状態変化は、下端部に回転軸を備え、遊技領域側へ傾倒または起立する態様で回転変位する開閉板の開閉動作により生じるようにしても良い。この場合、電動役物640aが開放状態の時は、開閉板の上面を伝って球が第2入賞口640に案内され易く構成され、電動役物640aが閉鎖状態の時は、開閉板が遊技領域と第2入賞口640との間を塞ぐことで球が第2入賞口640に入球し難くなるように構成することができる。
なお、確変中や時短中において、第2入賞口640に付随する電動役物640aの開放時間を変更するのではなく、または、その開放時間を変更することに加えて、1回の当たりで電動役物640aが開放する回数を通常中よりも増やす変更を行うものとしてもよい。また、確変中や時短中において、第2図柄の当たり確率は変更せず、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間および1回の当たりで電動役物640aが開放する回数の少なくとも一方を変更するものとしてもよい。また、確変中や時短中において、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放される時間や、1回の当たりで電動役物640aを開放する回数は変更せず、第2図柄の当たり確率だけを、通常中と比してアップするよう変更するものであってもよい。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分を通して視認可能な位置(ベース板A60の窓部の後方)に、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入賞口64及び第2入賞口640への入賞(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37A,37Bにおける変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、スルーゲート67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置(図示せず)とが設けられている。また、ベース板60には、第3図柄表示装置81を正面視で囲むようにして、センターフレームA86が配設されている。
第3図柄表示装置81は9インチサイズから19インチサイズ程度の大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図4参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図4参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37A,37Bで行われるのに対して、その第1図柄表示装置37A,37Bの表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第2図柄表示装置は、球がスルーゲート67を通過する毎に表示図柄(第2図柄(図示せず))としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球がスルーゲート67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置において、第3図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。
パチンコ機10は、第2図柄表示装置における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、第2入賞口640に付随された電動役物640aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
第2図柄の変動表示にかかる時間は、遊技状態が通常中の場合よりも、確変中または時短中の方が短くなるように設定される。これにより、確変中および時短中は、第2図柄の変動表示が短い時間で行われるので、当たり抽選を通常中よりも多く行うことができる。よって、当たり抽選において当たりとなる機会が増えるので、第2入賞口640の電動役物640aが開放状態となる機会を遊技者に多く与えることができる。よって、確変中および時短中は、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態とすることができる。
なお、確変中または時短中において、当たり確率を高める、1回の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を増やすなど、その他の方法によっても、確変中または時短中に第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態としている場合は、第2図柄の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄の変動表示にかかる時間を、確変中または時短中において通常中よりも短く設定する場合は、当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、また、1回の当たりに対する電動役物640aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。
スルーゲート67は、可変表示装置ユニット80の右側の領域において遊技盤A13に組み付けられ、遊技盤A13に発射された球の一部が通過可能に構成されている。スルーゲート67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。
球のスルーゲート67の通過回数は、合計で最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37A,37Bにより表示されると共に第2図柄保留ランプ(図示せず)においても点灯表示される。第2図柄保留ランプは、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37A,37B及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプの点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。
また、スルーゲート67の球の通過に対する最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、スルーゲート67の組み付け数は1つに限定されるものではなく、例えば2つであっても良い。
また、スルーゲート67の組み付け位置は可変表示装置ユニット80の右側に限定されるものではなく、例えば、可変表示装置ユニット80の左右や、下方でも良い。また、第1図柄表示装置37A,37Bにより保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプにより点灯表示を行わないものとしてもよい。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入賞し得る第1入賞口64が配設されている。この第1入賞口64へ球が入賞すると遊技盤A13の裏面側に設けられる第1入賞口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入賞口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Aで示される。
一方、スルーゲート67の正面視右下側には、球が入賞し得る第2入賞口640が配設されている。この第2入賞口640へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2入賞口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2入賞口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Bで示される。なお、第2入賞口640の配置は、これに限られるものではない。例えば、第1入賞口64の正面視下方でも良いし、遊技領域の左右中央よりも左側でも良い。
また、第1入賞口64および第2入賞口640は、それぞれ、球が入賞すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。なお、本実施形態においては、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを同じに構成したが、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを異なる数、例えば、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を3個とし、第2入賞口640へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を5個として構成してもよい。
第2入賞口640には電動役物640aが付随されている。この電動役物640aは開閉可能に構成されており、通常は電動役物640aが閉鎖状態(縮小状態)となって、球が第2入賞口640へ入賞しにくい状態となっている。一方、スルーゲート67への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置に表示された場合、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となり、球が第2入賞口640へ入賞しやすい状態となる。
上述した通り、確変中および時短中は、通常中と比して第2図柄の当たり確率が高く、また、第2図柄の変動表示にかかる時間も短いので、第2図柄の変動表示において「○」の図柄が表示され易くなって、電動役物640aが開放状態(拡大状態)となる回数が増える。更に、確変中および時短中は、電動役物640aが開放される時間も、通常中より長くなる。よって、確変中および時短中は、通常時と比して、第2入賞口640へ球が入賞しやすい状態を作ることができる。
ここで、第1入賞口64に球が入賞した場合と第2入賞口640へ球が入賞した場合とで、大当たりとなる確率は、低確率状態であっても高確率状態でも同一である。しかしながら、大当たりとなった場合に選定される大当たりの種別として15R確変大当たりとなる確率は、第2入賞口640へ球が入賞した場合のほうが第1入賞口64へ球が入賞した場合よりも高く設定されている。一方、第1入賞口64は、第2入賞口640にあるような電動役物640aは有しておらず、球が常時入賞可能な状態となっている。
よって、通常中においては、第2入賞口640に付随する電動役物640aが閉鎖状態にある場合が多く、第2入賞口640に入賞しづらいので、電動役物640aのない第1入賞口64へ向けて、可変表示装置ユニット80の左方を球が通過するように球を発射し(所謂「左打ち」)、第1入賞口64への入賞によって大当たり抽選の機会を多く得て、大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
一方、確変中や時短中は、スルーゲート67に球を通過させることで、第2入賞口640に付随する電動役物640aが開放状態となりやすく、第2入賞口640に入賞しやすい状態であるので、第2入賞口640へ向けて、可変表示装置80の右方を球が通過するように球を発射し(所謂「右打ち」)、スルーゲート67を通過させて電動役物640aを開放状態にすると共に、第2入賞口640への入賞によって15R確変大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
なお、本実施形態におけるパチンコ機10とは異なり、遊技盤13の構成が左右対称とされる場合には、「右打ち」で第1入賞口64を狙うことも、「左打ち」で第2入賞口640を狙うこともできる。そのため、本実施形態のパチンコ機10は、パチンコ機10の遊技状態(確変中であるか、時短中であるか、通常中であるか)に応じて、遊技者に対し、球の発射の仕方を「左打ち」と「右打ち」とに変えさせることを不要にできる。よって、球の打ち方を変化させる煩わしさを解消することができる。
一方で、本実施形態におけるパチンコ機10では、「右打ち」では第1入賞口64を狙うことはできないように構成され、「左打ち」で発射された球はスルーゲート67を通過しないように構成されている。そのため、本実施形態のパチンコ機10は、パチンコ機10の遊技状態(確変中であるか、時短中であるか、通常中であるか)に応じて、遊技者に対し、球の発射の仕方を「左打ち」と「右打ち」とに変えることを要求することができる。よって、球の打ち方を変化させる遊技性を付加することで遊技が緩慢となることを防止することができる。
第1入賞口64の右方には可変入賞装置65(図2参照)が配設されており、その略中央部分に特定入賞口65aが設けられている。パチンコ機10においては、第1入賞口64又は第2入賞口640への入賞に起因して行われた大当たり抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37A又は第1図柄表示装置37Bを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて大当たりに対応したLEDが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。また、特定入賞口65aは1つに限るものではなく、1つ若しくは2以上の複数(例えば3つ)を配置しても良く、また配置位置も第1入賞口64の右方に限らず、例えば、第1入賞口64の下方右側や、第1入賞口64の下方左側や、可変表示装置ユニット80の左方または右方や、上方でも良い。
遊技盤A13の下側における右隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、正面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
遊技盤A13には、アウト口71が設けられている。遊技領域を流下する球であって、いずれの入賞口63,64,65a,640にも入賞しなかった球は、アウト口71を通って図示しない球排出路へと案内される。
遊技盤A13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)とが配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図4参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。主制御装置110では、MPU201によって、大当たり抽選や第1図柄表示装置37A,37B及び第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、各種エリア、カウンタ、フラグのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図示せず)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図示せず)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37A,37B、第2図柄表示装置、第2図柄保留ランプ、特定入賞口65aの開閉板を前後方向に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物640aを駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群およびスライド位置検出センサSや回転位置検出センサRを含むセンサ群などからなる各種スイッチ208、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回動操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための発射停止スイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、その他装置228、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。その他装置228には駆動モータAMT1,AMT2,AMT3,AMT4等が含まれる。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド、停止種別コマンド等)に基づいて、第3図柄表示装置81の表示態様を決定し、決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は、この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って、第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。
また、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では、表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて、その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し、また、その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出などの表示を制御するものである。また、表示制御装置114は、第3図柄表示装置81の表示内容を通知する表示コマンドを適宜音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この表示コマンドによって示される表示内容にあわせて音声出力装置226から音声を出力することで、第3図柄表示装置81の表示と音声出力装置226からの音声出力とをあわせることができる。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次いで、遊技盤A13及び動作ユニットA200の構造について説明する。図5は、遊技盤A13及び動作ユニットA200の分解正面斜視図であり、図6は、遊技盤A13及び動作ユニットA200の分解背面斜視図である。なお、図5及び図6では、背面ケースA210の開口A211aに配設される液晶表示装置(可変表示装置ユニット80)の図示が省略され、開口A211aを通して奥側を視認可能に図示される。また、図5及び図6の説明においては、図2を適宜参照する。
動作ユニットA200は、底壁部A211と、その底壁部A211の外縁から立設される外壁部A212とから正面側が開放された箱状に形成される背面ケースA210を備える。背面ケースA210は、底壁部A211の中央に矩形状の開口A211aが開口形成されることで、正面視矩形の枠状に形成される。開口A211aは、第3図柄表示装置81の表示領域の外形(外縁)に対応した(即ち、第3図柄表示装置81の表示領域を正面視で区切ることが可能な)大きさに形成される。
背面ケースA210は、外壁部A212の正面側端部に遊技盤A13の背面に沿う(例えば、平行に配置される)平面板として延設され、組立状態(図2参照)において遊技盤A13に面で支持される支持板部A213を備える。
その支持板部A213が遊技盤A13に面で支持された状態で、遊技盤A13のベース板A60に締結ネジを螺入することにより、遊技盤A13と動作ユニットA200とを一体的に固定することができるので、遊技盤A13及び動作ユニットA200の全体としての剛性の向上を図ることができる。
背面ケースA210の背面側には、一対の変位規制装置A214が配設される。変位規制装置A214は、背面ケースA210の背面からの手動操作により、突出状態と没入状態とで状態変化可能に構成されており、突出状態において、後述する可動役物(第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500)が演出待機状態から移動開始することを規制する。
変位規制装置A214を採用することにより、本実施形態のように、ベース板A60の中央の開口が導光板ユニットA700で閉塞される場合であっても、パチンコ機10の出荷や搬送を容易とすることができる。
詳述すると、従来、可動役物が変位する範囲に緩衝材(わた等のクッション部材)を詰めるなどして可動役物の変位を抑制し、遊技ホールに到着した後で緩衝材を抜き取るという手段により、出荷時や搬送時に可動役物が変位することを防止する場合があった。しかし、ベース板A60の中央の開口部が本実施形態のように閉塞されていると緩衝材を抜き取るための貫通箇所が無いため、遊技盤A13と背面ケースA210とを分解しないと緩衝材を抜き取ることができず、遊技ホールの負担が多大となる可能性がある。
この対策として、本実施形態では変位規制装置A214を採用している。これにより、遊技盤A13及び背面ケースA210の固定を解除することなく、可動役物の移動を規制する突出状態と、その規制が解除される没入状態とで変位規制装置A214の状態を切り替えることができる。
なお、一対の変位規制装置A214は、それぞれ異なる可動役物の移動を規制する部材として配設されている。即ち、可動役物の個数が増減すれば、変位規制装置A214の個数を増減させることで対応することができる。
ベース板A60は、光透過性の樹脂材料から板状に形成されており、正面側からベース板A60の背面側に配設された各種構造体を遊技者に視認させ易いように構成される。これにより、ベース板A60の形状や配置に関わらず、その背面側に配設される構造体を視認させ、各種演出に利用することができる。なお、遊技者に対して見せたくない箇所がある場合には、光透過性の低い(又は光不透過の)シール部材を貼り付ける等して対処すれば良い。
動作ユニットA200は、遊技盤A13の背面側に配置され、各種発光手段や、各種動作ユニットが内部に配設されている。即ち、動作ユニットA200は、背面ケースA210と、その背面ケースA210の正面視内側右部および正面視内側上部に配設されると共に背面ケースA210の手前側寄りに配設される第1動作ユニットA400と、背面ケースA210の正面視内側左部および正面視内側上部に配設されると共に第1動作ユニットA400と背面ケースA210の底壁部A211との間に配設される第2動作ユニットA500と、背面ケースA210の正面視内側下部に配設される第3動作ユニットA600と、第1動作ユニットA400の前側において背面ケースA210の外壁部A212の前端面に締結固定される導光板ユニットA700と、を備える。
具体的には、第3動作ユニットA600は、開口A211aの下方位置において、第2動作ユニットA500は、開口A211aの左方位置および上方位置において、それぞれ背面ケースA210の底壁部A211に締結固定される。また、第1動作ユニットA400は、開口A211aの右方位置において背面ケースA210の底壁部A211に締結固定され、開口A211aの上方位置において第2動作ユニットA500の前側面に締結固定される。まず、この動作ユニットA200の動作制御の概要について説明する。
図7から図12は、動作ユニットA200の動作制御の一例を示す動作ユニットA200の正面図である。図7では、演出待機状態の第1動作ユニットA400、第2動作ユニットA500及び第3動作ユニットA600が図示され、図8では、張出状態の第1動作ユニットA400と、演出待機状態の第2動作ユニットA500及び第3動作ユニットA600とが図示される。
また、図9では、張出状態の第2動作ユニットA500と、演出待機状態の第1動作ユニットA400及び第3動作ユニットA600とが図示され、図10では、張出状態の第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500と、演出待機状態の第3動作ユニットA600とが図示され、図11では、張出状態の第3動作ユニットA600と、演出待機状態の第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500とが図示される。
また、図12では、演出待機状態から外形の変化を生じずに回転動作した後の第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500と、演出待機状態における外形を維持したまま上昇した後における第3動作ユニットA600とが図示される。
また、図7から図12において、導光板ユニットA700の補助導光板ユニットA700bの縁部と、装飾部材A808の縁部と、センターフレームA86の縁部とで囲む形状が想像線で図示される。この想像線で囲まれる形状が、正面視で第3図柄表示装置81を視認可能な実際の大きさであり、この想像線で囲まれる形状よりも外側においては(特に左右側においては)、導光板ユニットA700の補助導光板ユニットA700bや装飾部材A808に目隠しされるので、退避状態における第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500の視認性を低下させることができる。
図8から図10に図示されるように、第1動作ユニットA400の変位軌跡と第2動作ユニットA500の変位形跡とが、正面視で部分的に重なるが、第1動作ユニットA400の変位軌跡と第2動作ユニットA500の変位軌跡とが前後でずれている(上面視で重ならない)ので、第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500は、動作中に互いに衝突しない。そのため、図10に図示されるように、第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500の双方を張出状態とすることができる。
図8から図11に図示されるように、第1動作ユニットA400又は第2動作ユニットA500の変位軌跡と、第3動作ユニットA600の変位軌跡とは、正面視で部分的に重なる。そのため、例えば、第1動作ユニットA400又は第2動作ユニットA500が張出状態の時に、第3動作ユニットA600が演出待機状態から状態変化すると、衝突する可能性がある。
これに対して、本実施形態では、第1動作ユニットA400や第2動作ユニットA500の演出待機状態からの状態変化を、第3動作ユニットA600が演出待機状態であることを条件として実行可能に制御したり、第3動作ユニットA600の演出待機状態からの状態変化を、第1動作ユニットA400が演出待機状態であり且つ第2動作ユニットA500が演出待機状態であることを条件として実行可能に制御したりすることで、第1動作ユニットA400又は第2動作ユニットA500と、第3動作ユニットA600とが衝突することを避けることができる。これにより、第1動作ユニットA400、第2動作ユニットA500及び第3動作ユニットA600の配置自由度を向上することができる(変位軌跡が正面視で重なることを許容できる)。
第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500の動作態様は、回転動作中に、回転される回転動作ユニットA400b,A500bの縦横の長さが変化する態様で実行されるよう構成されるが、詳細は後述する。
第3動作ユニットA600の動作態様は、開閉動作ユニットA600bの昇降動作と、移動部材A650の開閉動作とが、異なるタイミングで実行可能となるように構成される。即ち、開閉動作ユニットA600bが上側終端位置に配置された状態で、移動部材A650の開閉動作が実行されるように制御される。
上述したように、本実施形態では、衝突の可能性がある場合を見越して各動作ユニットA400,A500,A600の動作タイミングをずらすように制御する場合があるが、衝突の可能性をはじめから排除できていれば同時に駆動させることは当然可能であり、図12に示すのは、各動作ユニットA400,A500,A600が演出待機状態から同時に駆動され、互いに衝突しない位置まで移動した場合に相当する。
即ち、各動作ユニットA400,A500,A600の演出待機状態から図12に示す状態まで移動させる状態変化を、各動作ユニットA400,A500,A600がそれぞれ演出待機状態であることを条件として、各動作ユニットA400,A500,A600をそれぞれ駆動させる駆動装置を駆動させることで実現可能に構成されているので、複数の動作ユニットA400,A500,A600による一体感のある動作演出を実現可能となる。
図12に示す状態では、第1動作ユニットA400及び第2動作ユニットA500は、回転動作中に回転動作ユニットA400b,A500bの縦横の長さが変化し始める直前の姿勢となっている。即ち、これ以上の傾倒動作が生じた場合には回転動作ユニットA400b,A500bの縦横の長さを変化させることに駆動力が消化されることになるので、回転動作ユニットA400b,A500bの動作抵抗が上昇することになる。そのため、その動作抵抗が変化し始める姿勢となる図12の姿勢において動作ユニットA400,A500を停止させることを容易とすることができる。
更に傾倒動作が進めば、回転動作ユニットA400b,A500bの縦横の長さの変化量は益々大きくなることから、動作抵抗は益々大きくなる。この抵抗により、バネ弾性による弾性力に似た動作抵抗の変化を生じさせることができるので、図12の姿勢に動作ユニットA400,A500を維持したり、傾倒し過ぎた場合であっても戻したりしやすくすることができる。
第3動作ユニットA600については、後述するように、昇降動作に利用される駆動装置と、移動部材A650を開閉させる駆動装置とは別であるので、昇降動作に利用される駆動装置の駆動のみ実行し、移動部材A650の駆動を実行しないことにより、第3動作ユニットA600を図12の状態で停止させる制御を容易に行うことができる。
このようにして、第1動作ユニットA400、第2動作ユニットA500及び第3動作ユニットA600を同時に駆動させる制御を実行可能とし、一体感のある動作を実現しながら、各動作ユニットA400,A500,A600が衝突することを避けることができる。
各動作ユニットA400,A500,A600の配置に対応して、その後方に配置されている第3図柄表示装置81の表示が見える範囲が変わる。即ち、各動作ユニットA400,A500,A600の全てが演出待機状態にある場合が第3図柄表示装置81の表示が見える範囲(面積)が最大の状態(図7参照)であり、張出状態となる動作ユニットA400,A500,A600に対応して、第3図柄表示装置81の表示領域の隠される範囲(面積や位置)が異なるように構成される。
演出待機状態からの各動作ユニットA400,A500,A600の張出程度によっても、第3図柄表示装置81の表示領域の隠される範囲(面積や位置)が異なる。また、例えば、同じ動作ユニット(例えば、第1動作ユニットA400)が動作する場合であっても、図8に示す状態と、図12に示す状態とでは、動作量も、回転動作ユニットA400bの外形も異なる(張出位置側の方が大きい)ことから、第3図柄表示装置81の表示領域の隠される範囲(面積や位置)が異なっている。
また、例えば、同じ動作ユニット(例えば、第3動作ユニットA600)が動作する場合であっても、図11に示す状態と、図12に示す状態とでは、上下位置は同じであるが、移動部材A650の左右配置が異なることで第3図柄表示装置81の表示領域の隠される範囲(面積や位置)が異なっている。
また、例えば、複数の同じ動作ユニット(例えば、第1動作ユニットA400と第2動作ユニットA500)が動作する場合であっても、図10に示す状態と、図12に示す状態とでは、複数の動作ユニットA400,A500が交差しているか否かが異なることで、第3図柄表示装置81の表示領域のうち複数の動作ユニットA400,A500に隠されない範囲として連続的に視認される範囲の個数(図10では上下左右の4個、図12では1個)が異なっている。
このように、各動作ユニットA400,A500,A600により第3図柄表示装置81の表示領域を隠す範囲を複数種類設けることにより、第3図柄表示装置81の表示と各動作ユニットA400,A500,A600とを合わせて視認させる演出のバリエーションを多くすることができる。
即ち、第3図柄表示装置81では、各動作ユニットA400,A500,A600により隠されていない範囲において表示演出を展開するように制御されているところ、各動作ユニットA400,A500,A600により隠される範囲が複数種類で変化することから、各動作ユニットA400,A500,A600により隠されていない範囲における表示演出のバリエーションを多くすることができ、表示演出の演出効果を向上させることができる。
例えば、図12のように、大きな範囲に広がる連続的に視認可能な表示領域が保持される場合には、全画面でアニメーションを流して遊技者に視認させることで遊技者をリラックスさせることができる一方、図8、図9又は図10等のように表示領域が分割されているように視認される場合には、各分割された範囲における表示を区別させて(例えば、有利展開と不利展開とで区別された表示として)、それらの表示のうちいずれかが選択されて以後の演出展開が決まるように演出すれば、各分割された範囲における表示への注目力を向上させることができる。
次いで、図13から図26を参照して、第1動作ユニットA400について説明する。図13は、第1動作ユニットA400の正面斜視図であり、図14は、第1動作ユニットA400の背面斜視図である。
第1動作ユニットA400は、背面ケースA210(図5参照)に保持される支持ユニットA400aと、その支持ユニットA400aに正面視右側下部に配置される回転軸棒AJ1を中心に回転動作可能に支持される回転動作ユニットA400bと、を備える。
第1動作ユニットA400では、駆動モータAMT1が左上側に配設されており、回転軸棒AJ1が右下側に配設されている。これにより、回転軸棒AJ1の付近に駆動モータAMT1を配設する場合に比較して、回転軸棒AJ1周辺の構造を簡素化でき、回転軸棒AJ1の配置を右隅に寄せることができる。
更に、回転軸棒AJ1の付近に駆動モータAMT1を配設する場合に見られるような、回転動作ユニットA400bの前側または後側に駆動モータAMT1を配設する場合に比較して、第1動作ユニットA400の前後幅を短くすることができる。従って、背面ケースA210(図5参照)の前後方向に複数の可動役物を積層配置する場合のスペースを十分に確保することができる。
図15は、第1動作ユニットA400の分解正面斜視図であり、図16は、第1動作ユニットA400の分解背面斜視図である。図15及び図16では、支持ユニットA400aが分解されており、回転動作ユニットA400bは非分解の状態で図示される。
支持ユニットA400aは、背面ケースA210(図5参照)に締結固定される固定支持ユニットA410と、その固定支持ユニットA410に配置が固定される駆動モータAMT1を有し、その駆動モータAMT1の駆動力を回転動作ユニットA400bに伝達可能に構成される駆動伝達ユニットA420と、を備える。
固定支持ユニットA410は、背面ケースA210(図5参照)の底壁部A211の正面視右部に締結固定される縦長部材A411と、その縦長部材A411の上端側部と前後方向で対向配置される横長部材A413と、その横長部材A413と縦長部材A411の間に配設される板金部材が前方に折曲形成される補強部材A415と、その補強部材A415の折曲形成された部分を横長部材A413との間に挟み込む配置で横長部材A413に締結固定される上カバー部材A417と、を備える。
縦長部材A411は、回転動作ユニットA400bの回転軸棒AJ1が挿通される筒状支持部A411aと、右下側に配設される変位規制装置A214(図6参照)の突出先端が挿入される非演出用孔A411bと、メンテナンス用に締結ネジを付け外しできる大きさに貫通形成される補修用孔A411cと、回転動作ユニットA400bの配置を検出することで第1動作ユニットA400が演出待機状態または張出状態であることを検出するための検出センサA411dと、を備える。
非演出用孔A411bは、正面視において右側の装飾部材A808に目隠しされる箇所に形成される(図8参照)。そのため、回転動作ユニットA400bの配置に関わらず、非演出用孔A411bを通して変位規制装置A214(図6参照)が遊技者に視認されることを避け易くすることができる。
なお、このような目隠しの効果は、上側の変位規制装置A214についても同様に生じる。即ち、上側の変位規制装置A214は第2動作ユニットA500の変位を規制するためのものであるが、これについても上側の装飾部材A808に目隠しされることで、変位規制装置A214が遊技者に視認されることを避け易くすることができる。
検出センサA411dとしては、通常、フォトカプラ形式のセンサが利用されるが、これに限られるものではない。例えば、磁気センサでも良いし、接触式のセンサでも良い。
横長部材A413は、樹脂材料から横長板状に形成される板状本体A413aと、その板状本体A413aに貫通形成される案内長孔A414と、板状本体A413aの左端側において前方側に膨出された膨出部に駆動モータMT1を支持可能に貫通形成されるモータ支持孔A413bと、板状本体A413aの上端部から前方に板状に延設され、その延設先端側に雌ネジが形成された複数の突設部A413cが形成される板状延設部A413dと、を備える。
補強部材A415は、金属板から折曲形成される部材であって、板状本体A413aの背面側に張り合わせるように配置され組立状態(図13参照)において縦長部材A411と横長部材A413との間に挟まれる板状本体A415aと、その板状本体A415aの上端から正面側へ折曲形成され複数の突設部A413cを挿通可能な複数の貫通孔A415bが穿設される折曲板A415cと、その折曲板A415cから折曲形成され金属棒AMB1が挿通される貫通孔が形成される一対の保持用折曲部A415dと、案内長孔A414を外側から囲む形状で穿設される長孔A415eと、を備える。
上カバー部材A417は、樹脂材料から形成される部材であって、横長部材A413との間に補強部材A415を挟む位置関係で貫通孔A415bに挿通される突設部A413cの雌ネジに螺入される締結ネジにより横長部材A413に締結固定される板状本体A417aと、その板状本体A417aに一端が支持される付勢バネA417bと、その付勢バネA417bの他端が支持され、付勢バネA417bの付勢力で左右方向に延びる可動域の右端に付勢されるダンパ部材A417cと、を備える。
駆動伝達ユニットA420は、駆動モータAMT1が左端側に支持される板金部材であって左右両端部において横長部材A413に締結固定される支持部材A421と、その支持部材A421の正面側に回転可能に支持される複数の回転部材から構成される伝達機構A423と、その伝達機構A423の回転部材を正面側から覆うように支持部材A421に締結固定される被覆カバーA425と、伝達機構A423と回転動作ユニットA400bとを連結する連結機構A427と、を備える。
伝達機構A423は、内周側に歯が形成される環状のベルトA423aと、そのベルトA423aの歯と噛み合う形状の歯が外周側に形成され、ベルトA423aを緩み無く支持可能となるように支持部材A421の柱状部A421aに回転可能に支持される左右一対のプーリーA423b,A423cと、駆動モータAMT1の駆動軸に相対動作不能に固定される駆動ギアA423dと、左プーリーA423cの背面側に形成されるギア部A423eおよび駆動ギアA423dに歯合されるように支持部材A421の柱状部A421aに回転可能に支持される伝達ギアA423fと、を備える。
被覆カバーA425は、支持部材A421の本体板部に形成される雌ネジと締結固定されるだけでなく、プーリーA423b,A423cや伝達ギアA423fを支持する柱状部A421aの先端に形成される雌ネジにも締結固定される。これにより、柱状部A421aの剛性を向上させることができ、プーリーA423b,A423cや伝達ギアA423fの回転を安定させることができる。
連結機構A427は、回転動作ユニットA400bの上端側部が連結されると共に正面側の凹部A427bで金属棒AMB1を受け入れることで動作方向が左右方向とされる連結部材A427aと、その連結部材A427aの凹部A427bを正面側から塞ぐように連結部材A427aに締結固定されることで連結部材A427aとの間からの金属棒AMB1の脱落を防止する防止部材A427cと、その防止部材A427cとの間にベルトA423aを挟む配置で防止部材A427cに締結固定されるベルト固定部材A427dと、を備える。
一対の凹部A427bには、金属棒AMB1が挿通される円筒状のカラーA427fが配設され、そのカラーに挿通された状態の金属棒AMB1を外周の溝部で支持する滑車A427gが回転可能に連結部材A427aに支持されている。これにより、金属棒AMB1に対する連結部材A427aの姿勢がずれることを防止し易くできると共に、動作抵抗を低減させることができる。
ベルト固定部材A427dのベルトA423aと対向配置される上面部には、ベルトA23aの内周側に形成される歯形状に対応する係合突部A427hが形成される。この係合突部A427hとベルトA423aの歯とが噛み合うようにベルトA423aを配置させ、ベルトA423aの外周側(上のベルトA423aの上側)に防止部材A427cを対向配置させるようにしてベルト固定部材A427dと防止部材A427cとを締結固定させる。
これにより、ベルトA423aが係合突部A427hから脱落することを避けることができる。また、ベルトA423aを押圧するようにして固定する場合と異なり、ベルトA423aの耐久性を向上させながら、ベルトA423aが連結機構A427に対して滑ることを防止することができる。
このような構造により、連結機構A427は、駆動モータAMT1が駆動回転され、歯合伝達により左プーリーA423cが回転されることでベルトA423aの左右に延びている箇所が左右方向に移動されることに伴って、金属棒AMB1に案内されて左右方向に移動される。
連結部材A427aは、回転動作ユニットA400bの柱状突設部A448が挿通される上下方向に延びる案内長孔A427eを備える。回転動作ユニットA400bの柱状突設部A448は、案内長孔A427e及び固定支持ユニットA410の案内長孔A414に挿通されることで、連結機構A427が左右方向に移動されることに伴って、回転動作ユニットA400bの柱状突設部A448が上下方向かつ左右方向に移動される。
このように左右方向に移動する連結機構A427を介して、回転動作ユニットA400bに駆動力が伝達され、回転動作ユニットA400bが変位される。以下、回転動作ユニットA400bの詳細について説明する。
図17は、回転動作ユニットA400bの分解正面斜視図であり、図18は、回転動作ユニットA400bの分解背面斜視図である。図17及び図18に図示されるように、回転動作ユニットA400bは、下端側に回転軸棒AJ1が嵌合される基礎板部材A430と、回転軸棒AJ1と直交する平面上において回転軸棒AJ1を通る直線方向にスライド移動可能となるように基礎板部材A430に連結される移動部材A440と、基礎板部材A430及び移動部材A440に挿通され移動部材A440のスライド移動時に、そのスライド移動と直交する方向に移動可能とされる方向切替部材A450と、その方向切替部材A450の移動により配置または姿勢が変化されることで回転動作ユニット400bの短手方向の長さが変化するように遊技者に見せるための装飾部材A460と、基礎板部材A430との間に形成される空間に方向切替部材A450を配置するようにして基礎板部材A430に嵌合または締結固定され方向切替部材A450を正面側から覆う形状で形成される覆設部材A470と、を備える。
基礎板部材A430は、回転軸棒AJ1が嵌合される長尺板状の板状本体A431と、その板状本体A431に回転軸棒AJ1を通る同一直線上に穿設される上下一対の案内長孔A432と、その一対の案内長孔A432の間の位置において案内長孔A432の延びる方向と直交する方向に延びるように穿設される複数の補助長孔A433と、上側の案内長孔A432の下端付近における板状本体A431の短手方向端部に案内長孔A432と平行な長孔として形成される一対の支持長孔A434と、板状本体A431から背面側に筒状に突設される誤動作防止筒部A435と、案内長孔A432が配置される直線と平行に延びる形状で板状本体A431の下端部正面から突設される一対の案内延設部A436と、板状本体A431の下端部から下方へ板状に張り出す板状検出片A437と、を備える。
誤動作防止筒部A435は、右側の変位規制装置A214(図6参照)の突出先端が挿通可能な大きさで形成される貫通孔である。この誤動作防止筒部A435は、第1動作ユニットA400の演出待機状態において非演出用孔A411b(図8参照)の前方に配置されている。
変位規制装置A214の突出先端が前方に突出する突出状態にされると、その突出先端は非演出用孔A411bを通り誤動作防止筒部A435に挿通されることで、回転動作ユニットA400bの回転動作が規制される。
板状検出片A437は、検出センサA411d(図15参照)の検出溝に配置可能となる前後位置に形成されている。板状検出片A437は、回転軸棒AJ1が支持される側(背面側)において形成されている。これにより、回転軸棒AJ1の変形等により回転軸棒AJ1が曲がる(傾斜する)事態が生じた場合であっても、板状検出片A437の位置ずれを最小限にとどめることができるので、板状検出片A437が検出センサA411dの検出溝に収まる前後位置から外れる位置に配置されることを回避し易くすることができる。
検出センサA411d(図15参照)により板状検出片A437の配置が検出されることで、回転動作ユニットA400bの姿勢を把握することができるので、複数の動作ユニットA400〜A600が個別の駆動源で駆動される場合であっても、互いに衝突する事態が生じることを回避できる。
移動部材A440は、内部に配設される発光基板の発光手段から照射される光によって正面側の装飾板A441を明るく照らす演出を実行可能に構成され、その装飾板A441との間で発光基板を挟むように配設される板状本体A442と、その板状本体A442の背面に突設される一対の挿通突部A443と、基礎板部材A430の補助長孔A433に対応する位置において上下方向と左右傾斜する方向とを組合せた形状で穿設される複数の機能長孔A444と、一対の挿通突部A443が配置される直線と平行に延設される延設部A445と、板状本体A422の右上隅部から背面側に突設され駆動伝達ユニットA420の案内長孔A427e(図15参照)に挿通される柱状突設部A448と、を備える。
装飾板A441は、短手方向中央部において長手方向に延びる透光性領域A441aと、その透光性領域A441aの短手方向両側において鍍金が塗布されている鍍金領域A441bと、を備える。
これにより、機能長孔A444を形成する関係上、基板の配置が短手方向中央部寄りに制限される場合であっても、発光演出については短手方向中央部寄りの透光性領域A441aで行い、その他の鍍金領域A441bでは鍍金からの反射で演出を行うことで、演出効果の低下を避けることができる。
挿通突部A443は、基礎板部材A430の案内長孔A432に挿通されると共に先端に螺入されるネジ及びカラー部材AC1により案内長孔A432からの脱落が防止されるよう構成される。
機能長孔A444は、上下一対の長孔と、一対の挿通突部A443を結ぶ直線で反転した形状となるもう一組の上下一対の長孔との、4つの長孔から構成されており、各長孔の形状は、反転の関係を除き共通とされている。
複数の機能長孔A444のうち、上下一対の長孔は、一方の長孔を、一対の挿通突部A443を結ぶ直線に沿って平行移動させた位置に形成されている。即ち、上下一対の長孔の対応する箇所は、同一直線上に延びるか、平行配置される関係が維持される。
延設部A445は、基礎板部材A430の一対の案内延設部A436の間隔よりも若干短い幅長さで形成され、移動部材A440の移動時のガイドとして機能している。また、延設部A445は、延設方向断面が正面側を開放したコの字状に形成されているが、この形状により、剛性の向上だけでなく、基板に接続される配線A449の断線防止にも機能している。即ち、コの字の開放された側から延設部A445に配線A449を保持させることにより、他の動作部材と配線A449との接触を避けることができる。
配線A449は、フラットケーブルで構成されており、回転軸棒AJ1周りの回転に対応する方向に撓み可能な配線と、延設部A445の延びる方向に撓み可能な配線とで構成される。
本実施形態では、駆動モータAMT1を回転軸棒AJ1から離れた位置に配設していることから(図14参照)、回転軸棒AJ1周りにスペースを確保し易くでき、このスペースを配線A449が撓むためのスペースとして利用できる。これにより、配線A449に無理な負荷が加えられることを避けることができ、配線A449の耐久性を向上させることができる。
方向切替部材A450及び装飾部材A460についてまとめて説明する。方向切替部材A450は、左右一対の部材から構成されており、板状本体A451と、その板状本体A451の左右内側部において背面から上下一対で突設される柱状部A452と、板状本体A451の左右外側部において穿設される上下一対の貫通孔A453と、を備える。
柱状部A452は、移動部材A440の機能長孔A444と、基礎板部材A430の補助長孔A433とに順に挿通されており、移動部材A440の配置に応じて、一対の挿通突部A443を結ぶ直線と直交する方向に変位可能となっている。即ち、移動部材A440の配置に応じて、方向切替部材A450は、一対の挿通突部A443を結ぶ直線と直交する方向に変位され得る(移動部材A440の移動方向に対して直交する方向に変位され得る)。
装飾部材A460は、左右一対の平行移動部材A461と、左右一対の回転移動部材A465と、を備える。平行移動部材A461は、板状本体A462と、その板状本体A462の左右外側における下方隅部から背面側へ突設される柱状部A463と、板状本体A462の左右外側における中央側部から背面側へ突設される長尺柱状部A464と、を備える。
回転移動部材A465は、板状本体A466と、その板状本体A466の上端部において背面から突設される柱状部A467と、その柱状部A467よりも下側において穿設される貫通孔A468と、を備える。
柱状部A463は、先端に雌ネジが形成されている。その雌ネジに方向切替部材A450の下側の貫通孔A453に挿通される締結ネジが螺入されることで、装飾部材A460と方向切替部材A450とが締結固定される。
長尺柱状部A464は、先端に雌ネジが形成されているが、締結固定に利用されるものではなく、部材の脱落を防ぐ目的で利用される。即ち、長尺柱状部A464が挿通される回転移動部材A465は、平行移動部材A461に対して回転動作可能に構成される。
長尺柱状部A464は、先に方向切替部材A450の上側の貫通孔A453に挿通され、その後から回転移動部材A465の貫通孔A468に挿通される。長尺柱状部A464の先端にネジ頭の大きなネジが固定されることにより、回転移動部材A465が長尺柱状部A464から脱落することを防止することができる。
回転移動部材A465の柱状部A467は、基礎板部材A430の支持長孔A434に支持されることで、変位は小さくされる。このように構成することで、貫通孔A468を変位させる方向切替部材A450の変位よりも、回転移動部材A465の柱状部A467の反対側の端部(下端部)の変位を大きくすることができる。
覆設部材A470は、短手方向中央部において長手方向に延びる透光性領域A471と、その透光性領域A471の短手方向両側において鍍金が塗布されている鍍金領域A472と、を備える。
これにより、方向切替部材A450や装飾部材A460が配設されることで移動部材A440側から照射される光が遮られ易い短手方向両側位置においても演出効果を高く維持することができる。即ち、発光演出については短手方向中央部寄りの透光性領域A471で行い、その他の鍍金領域A472では鍍金からの反射で演出を行うことで、演出効果の低下を避けることができる。
覆設部材A470は、下端部において背面側に突設される一対の突設部A473を備える。突設部A473は、基礎板部材A430の案内延設部A436の正面側端部と対応する位置に配置される。
このように配置することにより、組立状態において、覆設部材A470と基礎板部材A430とで移動部材A440の延設部A445が挿通される開口部を形成することができる。これにより、移動部材A440の移動方向を延設部A445の延設方向に安定させることができる。
図19(a)、図19(b)、図20(a)及び図20(b)は、回転動作ユニットA400bの背面図である。図19(a)、図19(b)、図20(a)及び図20(b)では、回転動作ユニットA400bの移動部材A440が基礎板部材A430に対して相対移動する様子が時系列で図示される。
即ち、第1動作ユニットA400の演出待機状態(図7参照)における回転動作ユニットA400b(図19(a)参照)から、張出状態(図8参照)における回転動作ユニットA400b(図20(b)参照)までの、相対移動の様子が図示される。なお、図19及び図19の紙面における上下は、実際の上下方向とは異なっており、移動部材A440のスライド移動の方向が紙面の上下と合致する姿勢で図示されている。
機能長孔A444は、一対の挿通突部A443を通る直線に対して平行に延びる第1平行部A444aと、その第1平行部A444aに一端が連なるように形成され第1平行部A444aに対して傾斜する方向に直線状に延びる傾斜部A444bと、その傾斜部A444bの他端に連なるように形成され第1平行部A444aの延びる方向に対して平行に延びる第2平行部A444cと、を備える。
ここで、図19(a)では、方向切替部材A450の柱状部A452が第1平行部A444aの端部側に配置された状態が図示され、図19(b)では、方向切替部材A450の柱状部A452が第1平行部A444aと傾斜部A444bとの交差位置に配置された状態が図示され、図20(a)では、方向切替部材A450の柱状部A452が傾斜部A444bと第2平行部A444cとの交差位置に配置された状態が図示され、図20(b)では、方向切替部材A450の柱状部A452が第2平行部A444cの端部側に配置された状態が図示される。
第1平行部A444aの長さは十分に長く形成されている。これにより、移動部材A440が、図19(a)に示す状態から、基礎板部材A430に対して相対移動を開始しても、暫くは(図19(b)に示す状態までは)、方向切替部材A450が移動部材A440の短手方向に移動されることが無く、短手方向幅の短い外観を維持した状態で回転動作ユニットA400bを回転動作させることができる。
傾斜部A444bは、第1平行部A444aが形成される位置から移動部材A440の短手方向外側へ向けて延びる。そのため、第1平行部A444aに方向切替部材A450の柱状部A452が配置されている状態から移動部材A440が基礎板部材A430に対して相対移動し、柱状部A452が傾斜部A444bに入ると、方向切替部材A450が移動部材A440の短手方向外側へ向けて移動する。
方向切替部材A450の一対の柱状部A452は、一対の補助長孔A433に挿通されており、一対が平行に案内される。そのため、方向切替部材A450の基礎板部材A430に対する相対移動は、基礎板部材A430の短手方向への平行移動となる。
その移動の速度は、傾斜部A444bが直線状に形成されていることにより、移動部材A440が基礎板部材A430に対して相対移動する速度に対して比例する。そのため、移動部材A440と、方向切替部材A450及び装飾部材A460とが、連動する動作演出を実行させ易くすることができる。
第2平行部A444cは、第1平行部A444a程の長さは無く、必要最小限の長さで形成される。第2平行部A444cを形成する目的は、回転動作ユニットA400bの演出効果の向上のためである。
即ち、第1動作ユニットA400が張出状態まで駆動され駆動モータAMT1(図15参照)が停止された場合に、ダンパ部材A417cに付勢バネA417bから与えられる付勢力で連結機構A427が若干押し戻され、移動部材A440が基礎板部材A430に対して逆方向(戻る方向)に相対移動した場合であっても、第2平行部A444cがあることで、移動部材A440の短手方向における方向切替部材A450の位置を変化させないようにすることができる。
これにより、第1動作ユニットA400の張出状態において駆動モータAMT1の駆動を停止させるという制御を採用する場合に生じ得る付勢バネA417bの付勢力による押し戻し動作が、生じた場合であっても、張出状態における第1動作ユニットA400の外観(回転動作ユニットA400bの短手方向の長さ)を維持し易くすることができる。
図19(a)に示す状態では、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が第1長さAD1とされ、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448を通る直線と、一対の挿通突部A443を通る直線との間の角度は第1角度Aθ1とされる。
図19(b)に示す状態では、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が第2長さAD2とされ、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448を通る直線と、一対の挿通突部A443を通る直線との間の角度は第2角度Aθ2とされる。
第2長さAD2は第1長さAD1よりも長くなるよう構成される(第1長さAD1<第2長さAD2)。第2角度Aθ2は第1角度Aθ1よりも小さくなるよう構成される(第1角度Aθ1>第2角度Aθ2)。
図20(a)に示す状態では、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が第3長さAD3とされ、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448を通る直線と、一対の挿通突部A443を通る直線との間の角度は第3角度Aθ3とされる。
第3長さAD3は第2長さAD2よりも長くなるよう構成される(第1長さAD1<第2長さAD2<第3長さAD3)。第3角度Aθ3は第2角度Aθ2よりも小さくなるよう構成される(第1角度Aθ1>第2角度Aθ2>第3角度Aθ3)。
図20(b)に示す状態では、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が第4長さAD4とされ、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448を通る直線と、一対の挿通突部A443を通る直線との間の角度は第4角度Aθ4とされる。
第4長さAD4は第3長さAD3よりも長くなるよう構成される(第1長さAD1<第2長さAD2<第3長さAD3<第4長さAD4)。第4角度Aθ4は第3角度Aθ3よりも小さくなるよう構成される(第1角度Aθ1>第2角度Aθ2>第3角度Aθ3>第4角度Aθ4)。
従って、第1動作ユニットA400が演出待機状態から張出状態となるまでにおいて、回転動作ユニットA400bは、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が徐々に長くなるように変化され、それに伴い、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448を通る直線と、一対の挿通突部A443を通る直線との間の角度が徐々に小さくなるように変化される。
図21、図22及び図23は、第1動作ユニットA400の正面図である。図21、図22及び図23では、第1動作ユニットA400が演出待機状態から張出状態へ向けて駆動される様子が時系列で図示される。
図21では、第1動作ユニットA400の演出待機状態が図示され、図22では、第1動作ユニットA400の演出待機状態と張出状態との間の状態であって、回転動作ユニットA400bの外観が姿勢変化を除いて演出待機状態と同じとなる状態が図示され、図23では、第1動作ユニットA400の張出状態が図示される。
図21に示す状態では、板状検出片A437が検出センサA411dの検出溝に配置される。これにより、第1動作ユニットA400が演出待機状態にあることを、対応する制御装置に把握させることができる。
案内長孔A414は、図22に示す柱状突設部A448よりも右側に形成される回転軸棒AJ1を中心とする円弧形状に沿う円弧部A414aと、図22に示す柱状突設部A448よりも左側において直線状に形成され円弧部A414aと滑らかに連なる(連なる部分における円弧部A414aの接線方向に延びる)直線部A414bと、を備える。
即ち、柱状突設部A448が円弧部A414aに配置されている状態では(図21及び図22参照)、回転動作ユニットA400bの回転動作が生じても、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離は第1長さAD1(図19(a)参照)に維持され、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動は生じないので、回転動作ユニットA400bの外観は維持される。
図22に示す状態から、図23に示す状態への回転動作の過程において、回転動作ユニットA400bの短手方向に回転移動部材A465が張り出すように、回転動作ユニットA400bの外観が変化される。
図22に示す状態から図23に示す状態までの間において、柱状突設部A448が案内される直線部A414bは、回転軸棒AJ1を中心とする円と1点で交差する配置とされているので、柱状突設部A448の配置と、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448の間の距離とが、一対一で対応する。
回転移動部材A465の張出量は、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448の間の距離に対応するよう構成されているので(図19及び図20参照)、回転移動部材A465が張出始める柱状突設部A448の位置や、柱状突設部A448の位置に対応した回転移動部材A465の張出量を、構造面から特定できる。
そのため、回転動作ユニットA400bの姿勢変化と回転移動部材A465の張出とを個別の駆動源で実行する場合に問題となり得る、回転動作ユニットA400bの姿勢の変化量(角度)が不十分な状態で回転移動部材A465が張り出して背面ケースA210(図5参照)と衝突するという事態を回避することができる。
駆動モータAMT1(図15参照)の駆動力が伝達されベルトA423aが動作されると、連結機構A427が金属棒AMB1に案内されて左右方向にスライド変位される。本実施形態では、駆動モータAMT1の駆動量の制御によって、回転動作ユニットA400bが図21に示す状態と図22に示す状態とを往復するように動作させたり、回転動作ユニットA400bが図22に示す状態と図23に示す状態とを往復するように動作させたり、回転動作ユニットA400bが図21に示す状態と図23に示す状態とを往復するように動作させたりすることができる。
張出状態の側(左側)において、連結機構A427はダンパ部材A417cと当接し付勢バネA417bからの弾性力で減速される。これにより、第1動作ユニットA400を張出状態とする向きでベルトA423aを高速で動作させた場合であっても、連結機構A427が張出状態の側(左側)で跳ね返る等して、ベルトA423aに過大な負荷が加えられることを回避し易くすることができ、ベルトA423a及び連結機構A427の耐久性を向上させることができる。
図21に示す第1動作ユニットA400の演出待機状態から回転動作ユニットA400bが始動する場合、柱状突設部A448の始動方向は回転軸棒AJ1を中心とし柱状突設部A448を通る円の接線方向AT1へ向くことになる。
本実施形態では、図21に示す状態において、接線方向AT1と金属棒AMB1が延びる方向(左右方向)との成す角度が小さくなるように構成されているので、駆動モータAMT1の駆動力を効率的に伝達して回転動作ユニットA400bの回転動作を実行させることができる。
図22に示す状態において、接線方向AT1の向きが直線部A414bと平行となる。そのため、図22に示す状態から回転動作ユニットA400bを正面視反時計回りに回転動作させる場合の回転方向の抵抗を小さくすることができる。
図22に示す状態から図23に示す状態までの間に、接線方向AT1の向きと、金属棒AMB1が延びる方向(左右方向)との成す角度が漸増し、接線方向AT1の下方向の成分が大きくなる。そのため、回転動作ユニットA400bを回転動作させる力は自重の割合が増え、駆動モータAMT1の駆動力に余剰が生まれる。この余剰分の駆動力を、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動に利用することができる。
このように、駆動モータAMT1の駆動力を、回転動作ユニットA400bの回転動作にも、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動にも、利用するという構成を採用しながら、それら複数の動作に駆動力が必要となるタイミングをずらすように構成することで、一時点で必要とされる駆動力の最大値を下げることができ、駆動モータAMT1の小形化を図ることができる。
図23に示すように、回転軸棒AJ1と、駆動力の伝達箇所としての柱状突設部A448とを結ぶ直線と金属棒AMB1の延びる方向とが成す角度よりも、移動部材A440が基礎板部材A430に対して相対移動する方向としての移動方向AM1と金属棒AMB1の延びる方向とが成す角度の方が小さくなるように構成される。
本実施形態では、移動方向AM1と金属棒AMB1の延びる方向とが成す角度が鋭角とされており、金属棒AMB1の延びる方向で伝達される駆動モータAMT1の駆動力の移動方向AM1へ向く成分を確保し易くすることができるので、移動部材A440の基礎板部材A430に対する相対移動よりも先に、回転動作ユニットA400bを回転動作させる方向で駆動力が伝達されてしまい、回転動作ユニットA400bの動作抵抗が大きくなる事態が発生することを避けることができる。なお、本実施形態では、移動方向AM1が、回転動作ユニットA400bの長手方向と一致する。
柱状突設部A448に駆動モータAMT1からの負荷が左右方向で伝達されると、その負荷は移動方向AM1で移動部材A440を相対移動させる下向きの負荷と、回転動作ユニットA400bを回転軸棒AJ1中心に回転させる(起こす)方向の上向きの負荷とに分解される。駆動モータAMT1からの負荷が左右方向(真横方向)であるからこそ、このように、上下方向への負荷の分解をスムーズに生じさせることができる。
この時、移動方向AM1に分解される負荷の方向には、回転軸棒AJ1は配置されていないので、その負荷も、回転軸棒AJ1を中心として回転動作ユニットA400bを回転させるように作用する。
即ち、本実施形態では、柱状突設部A448が、回転軸棒AJ1を通り移動方向AM1と平行な直線からずれた位置に配置されているので、移動部材A440を移動方向AM1で相対移動させる成分の負荷が、回転動作ユニットA400bの回転方向にも生じるので、柱状突設部A448から回転軸棒AJ1に向かう負荷が過大になる場合のように、回転動作不良が生じることを回避し易くすることができる。
図24、図25及び図26は、第1動作ユニットA400の背面図である。図24、図25及び図26では、第1動作ユニットA400が演出待機状態から張出状態へ向けて駆動される様子が時系列で図示され、縦長部材A411の図示が省略される。
図24では、第1動作ユニットA400の演出待機状態が図示され、図25では、第1動作ユニットA400の演出待機状態と張出状態との間の状態であって、回転動作ユニットA400bの外観が姿勢変化を除いて演出待機状態と同じとなる状態が図示され、図26では、第1動作ユニットA400の張出状態が図示される。
即ち、図24が、図21に示す状態の回転動作ユニットA400bの背面図に相当し、図25が、図22に示す状態の回転動作ユニットA400bの背面図に相当し、図26が、図23に示す状態の回転動作ユニットA400bの背面図に相当する。
主に図25を参照して、第1動作ユニットA400の演出待機状態を起点とした回転動作ユニットA400bの動作について説明する。なお、図19及び図20を適宜参照する。
図25に示す状態から、回転動作ユニットA400bが背面視時計回りに回転され、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が第2長さAD2(図19(b)参照)になるまでにおいては、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動は生じるが、移動部材A440の短手方向への方向切替部材A450の移動は生じない。そのため、回転動作ユニットA400bの外観は、長手方向に延びるように変化し、短手方向の変化は生じない。
回転動作ユニットA400bが背面視時計回りに更に回転され、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が第2長さAD2の状態から第3長さAD3(図20(a)参照)になるまでにおいては、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動は生じ、更に移動部材A440の短手方向への方向切替部材A450の移動が生じる。
そのため、回転動作ユニットA400bの外観は、長手方向に延びるように変化し、且つ、短手方向の幅が広くなるように変化する。このように、回転動作ユニットA400bの外観の変化は、回転動作ユニットA400bの回転動作中において、長手方向のみが変化する状態と、長手方向が変化すると共に短手方向が変化する状態とで、2段階で生じるように構成される。
回転動作ユニットA400bが背面視時計回りに更に回転され、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448との間の距離が第3長さAD3の状態から第4長さAD4(図20(b)参照)になるまでにおいては、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動は生じるが、移動部材A440の短手方向への方向切替部材A450の移動は生じない。そのため、回転動作ユニットA400bの外観は、長手方向に延びるように変化し、短手方向の変化は生じない。
これにより、第1動作ユニットA400の張出状態(図26参照)において駆動モータAMT1の駆動を停止させるという制御を採用する場合に生じ得る、付勢バネA417b(図21参照)の付勢力による押し戻し動作が生じた場合であっても、張出状態における第1動作ユニットA400の外観(回転動作ユニットA400bの短手方向の長さ)を維持し易くすることができる。
このように、回転動作ユニットA400bの傾倒動作においては、各区間で基礎板部材A430に対して相対動作する部材の個数が異なる。この相対動作する部材の個数に対応させて駆動モータAMT1の制御負荷を切り替えるよう制御することで(例えば、部材の個数が多くなる範囲で制御負荷を増加させ、部材の個数が少なくなる範囲で制御負荷を減少させることで)、動作抵抗の変化の影響を抑えることができ、回転動作ユニットA400bの動作速度が局所的に変化することを防止し易くすることができる。
図25に示す状態から、柱状突設部A448が左方の速度成分が一定で移動する場合における、回転動作ユニットA400bの回転角度の変化について説明する。まず、図25に示す状態において、回転軸棒AJ1及び柱状突設部A448を結ぶ直線と、案内長孔A414の直線部A414bとは、直交する。
図25に示す状態から、柱状突設部A448が左方の速度成分が一定で移動する場合、柱状突設部A448が案内長孔A414の直線部A414bに案内されることから、回転動作ユニットA400bの回転角度Aφ1は、図26に示すように、回転軸棒AJ1と柱状突設部A448とを結ぶ直線を斜辺とし、図25に示す回転軸棒AJ1と柱状突設部A448とを結ぶ直線を底辺とし、直線部A414bに沿う直線を高さAX1とする直角三角形の鋭角の角度として特定される。
ここで、第1長さAD1を単位長さと仮定した場合、直角三角形の関係式として三角関数から式1[tanAφ1=AX1]が成立するので、その逆関数として式2[Aφ1=arctanAX1]が成立する。
式2から、柱状突設部A448が左方の速度成分一定で移動することに伴い高さAX1が一定速度で増加する場合、回転角度Aφ1の変化量は漸減することになる。従って、本実施形態において、駆動モータAMT1を一定速度で駆動させ、連結機構A427の連結部材A427a(図21参照)を一定速度で左右方向に移動させる場合に、図25に示す状態から図26に示す状態へ向けての始動時における回転角度Aφ1の変化量を最大として、徐々に回転角度Aφ1の変化量が減少するという動作態様で回転動作ユニットA400bを回転動作させることができる。
即ち、駆動モータAMT1を一定速度で駆動させるという単純な制御を採用しながら、回転動作ユニットA400bについては、回転速度を徐々に減少させるという動作態様を実現することができる。
これにより、第1動作ユニットA400が演出待機状態から張出状態へ向けて動作する場合には、始動時は高速で回転させつつも、張出状態に近づく程、回転動作ユニットA400bの回転速度を減少させる。そのため、回転動作ユニットA400bの登場時の驚きを遊技者に与えつつ、張出状態においては回転動作ユニットA400bの配置や姿勢を維持することで遊技者の視界に残し易くすることを、駆動モータAMT1を一定速度で駆動させる制御で実現することができる。
一方、第1動作ユニットA400が張出状態から演出待機状態へ向けて動作する場合には、始動時は遅速で回転させつつも、演出待機状態へ近づく程、回転動作ユニットA400bの回転速度を増加させる。そのため、回転動作ユニットA400bの退避側への始動時の余韻を残しつつ、演出待機状態付近においては回転動作ユニットA400bの回転速度を高速とすることで、回転動作ユニットA400bを速やかに退避させることを、駆動モータAMT1を一定速度で駆動させる制御で実現することができる。
これにより、回転動作ユニットA400bの動作として、回転方向の変位と直動方向の変位とを同時に生じさせながら、回転方向の変位が目立つ(回転速度が大きい)動作状態と、回転方向の変位が目立たない(回転速度が小さい)状態であって直動方向の変位が目立つ動作状態とを、構成することができる。
即ち、第1動作ユニットA400の演出待機状態(図24参照)から背面視時計回りの回転動作を実行させる場合に、図25に示す状態までは、移動部材A440の基礎板部材A430に対する相対移動をほとんど生じさせないようにされ、更に、図25に示す状態からの回転動作において、駆動モータAMT1を一定速度で駆動させる場合における第1動作ユニットA400の回転速度が漸減するようにされている。
これにより、第2長さAD2の直線の先端が案内長孔A414の中心線と一致する位置に柱状突設部A448が配置される状態を境とする、回転方向の変位が目立つ動作状態と、回転方向の変位が目立たずに直動方向の変位が目立つ動作状態との、動作状態の移行を違和感なく且つスムーズに生じさせることができる。
図24から図26に示すように、演出待機状態からの回転動作ユニットA400bの回転動作にあたっては、図24からの回転開始時から図25に示す状態までは、柱状突設部A448が円弧部A414aに案内されることから、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動は生じず、回転動作のみが生じる。
図25に示す状態から図26に示す状態までは、回転動作ユニットA400bの回転動作に伴い、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動が生じる。相対移動の態様は、図19及び図20に示す順序で生じる。
図25では、図19及び図20に図示される第1長さAD1、第2長さAD2、第3長さAD3、第4長さAD4が、対応して図示される。図25に図示される第1長さAD1、第2長さAD2、第3長さAD3、第4長さAD4の姿勢が、図19及び図20に図示される第1長さAD1、第2長さAD2、第3長さAD3、第4長さAD4の各状態における回転動作ユニットA400bの姿勢に対応する。
即ち、図25に示す状態から、第2長さAD2の姿勢まで回転動作ユニットA400bが回転する際には、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動のみが生じる(図19(a)及び図19(b)参照)。
更に、第2長さAD2の姿勢から第3長さAD3の姿勢まで回転動作ユニットA400bが回転する際には、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動に加え、方向切替部材A450の相対移動も生じる(図19(b)及び図20(a)参照)。
更に、第3長さAD3の姿勢から第4長さAD4の姿勢まで回転動作ユニットA400bが回転する際には、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動のみが生じる(図20(a)及び図20(b)参照)。
このように、本実施形態では、回転動作ユニットA400bの回転動作に伴い、他の複数の部材の相対動作も生じるように構成されているが、各部材の相対動作の開始タイミングが同じではなく、互いにずれるように構成されている。これにより、回転動作ユニットA400bの動作に必要な駆動力が急激に増大することを避けることができる。
図25に図示される第1長さAD1、第2長さAD2、第3長さAD3、第4長さAD4の長さの変化と、姿勢の変化との対応関係について説明する。右側に図示される第1長さAD1と第2長さAD2との間の角度と、第2長さAD2と第3長さとの間の角度とは、ほとんど変わらないが(約18度)、第1長さAD1と第2長さAD2との差と、第2長さAD2と第3長さAD3との差は、後者の方が前者よりも3倍以上ある。
そのため、回転動作ユニットA400bが右側に図示される第1長さAD1の姿勢から第2長さAD2の姿勢まで回転する場合の、単位角度あたりの基礎板部材A430に対する移動部材A440の移動長さよりも、回転動作ユニットA400bが第2長さAD2の姿勢から第3長さAD3の姿勢まで回転する場合の、単位角度あたりの基礎板部材A430に対する移動部材A440の移動長さの方が3倍以上長くなる。
更に、回転動作ユニットA400bが第2長さAD2の姿勢から第3長さAD3の姿勢まで回転する場合の、単位角度あたりの基礎板部材A430に対する移動部材A440の移動長さよりも、回転動作ユニットA400bが第3長さAD3の姿勢から第4長さAD4の姿勢まで回転する場合の、単位角度あたりの基礎板部材A430に対する移動部材A440の移動長さの方が長くなる。
これにより、回転動作ユニットA400bの動作態様を、回転動作が主の状態から、基礎板部材A430に対する移動部材A440の相対移動(直線的な動作)が主の状態へ、段階的に移行させることができる。
ここで、第1動作ユニットA400の張出状態へ向けた回転動作の終盤(例えば、図25の第3長さAD3の姿勢から第4長さAD4の姿勢までの状態)において、回転軸棒AJ1を中心として背面視時計回り方向に移動する柱状突設部A448に対して、移動方向AM1を背面視反時計回り方向に戻すように構成される(図19及び図20参照)。
即ち、回転動作ユニットA400bの回転角度を部分的に相殺するように、柱状突設部A448と移動方向AM1との間の角度が小さくされるので、図26に示される状態における移動方向AM1(図23参照)の角度変化をおさえることができる。これにより、例えば、ダンパ部材A417cを介して付勢バネA417bの付勢力で回転動作ユニットA400bが若干押し戻されたとしても(図23参照)、それによる移動方向AM1の角度変化を抑えることができる。
これにより、第1動作ユニットA400の張出状態において、回転動作ユニットA400bの短手方向幅が変化し難いように構成される(図20参照)だけでなく、移動方向AM1の角度変化も抑えることができるので、第1動作ユニットA400を張出状態で安定させ易くすることができる。
また、回転動作ユニットA400bによれば、張出状態へ向かうほど長手方向に長くなるように構成されているので、回転動作ユニットA400bに回転方向からかけられる空気抵抗は傾倒終端側ほど大きくなる。そのため、空気抵抗による制動作用を効果的に生じさせることができる。
更に、回転動作ユニットA400bによれば、張出状態へ向かうほど方向切替部材A450や装飾部材A460が短手方向に張り出すことで、前後方向視の面積が大きくなる。そのため、前後方向への倒れに対する空気抵抗を大きくすることができるので、回転動作ユニットA400bの前後方向への倒れを防止し易くすることができる。
次いで、図27から図34を参照して、第2動作ユニットA500について説明する。図27は、第2動作ユニットA500の正面斜視図であり、図28は、第2動作ユニットA500の背面斜視図である。
第2動作ユニットA500は、背面ケースA210(図5参照)に保持される支持ユニットA500aと、その支持ユニットA500aに正面視左側下部に配置される回転軸棒AJ2を中心に回転動作可能に支持される回転動作ユニットA500bと、を備える。
第2動作ユニットA500では、駆動モータAMT2が右上側に配設されており、回転軸棒AJ2が左下側に配設されている。これにより、回転軸棒AJ2の付近に駆動モータAMT2を配設する場合に比較して、回転軸棒AJ2周辺の構造を簡素化でき、回転軸棒AJ2の配置を左隅に寄せることができる。
更に、回転軸棒AJ2の付近に駆動モータAMT2を配設する場合に見られるような、回転動作ユニットA500bの前側または後側に駆動モータAMT2を配設する場合に比較して、第2動作ユニットA500の前後幅を短くすることができる。従って、背面ケースA210(図5参照)の前後方向に複数の可動役物を積層配置する場合のスペースを十分に確保することができる。
更に、駆動モータAMT2の軸線の方向を上下方向とすることで、前後幅を駆動モータAMT2の本体部の直径程度の前後幅に抑えている。これにより、第2動作ユニットA500の前後幅を短くすることができる。
また、駆動モータAMT1(図14参照)の軸線の方向と駆動モータAMT2の軸線の方向とを直交させていることにより、片方の駆動モータAMT1の駆動時に生じる振動(軸線と直交する平面上の振動)により、もう片方の駆動モータAMT2が動かされる(誤動作される)ことを回避し易くすることができる。
図29は、第2動作ユニットA500の分解正面斜視図であり、図30は、第2動作ユニットA500の分解背面斜視図である。図29及び図30では、支持ユニットA500aが分解されており、回転動作ユニットA500bは非分解の状態で図示される。
支持ユニットA500aは、背面ケースA210(図5参照)に締結固定される固定支持ユニットA510と、その固定支持ユニットA510に配置が固定される駆動モータAMT2を有し、その駆動モータAMT2の駆動力を回転動作ユニットA500bに伝達可能に構成される駆動伝達ユニットA520と、を備える。
固定支持ユニットA510は、背面ケースA210(図5参照)の底壁部A211の正面視右部に締結固定される縦長部材A511と、その縦長部材A511の上端側部に締結固定される横長部材A513と、その横長部材A513の背面側に配設される板金部材から折曲形成される補強部材A515と、縦長部材A511の下側部に配設され回転動作ユニットA500bの下端部を前側から覆うように構成される覆設部材A517と、を備える。
横長部材A513は、樹脂材料から横長板状に形成される板状本体A513aと、その板状本体A513aに貫通形成される案内長孔A514と、板状本体A513aの右端側において前方側に二股状に突出された突出部で駆動伝達ユニットA520の駆動ギアA523dを支持可能に形成される支持部A513bと、その板状本体A513aに一端が支持される付勢バネA513cと、その付勢バネA513cの他端が支持され、付勢バネA513cの付勢力で左右方向に延びる可動域の左端に付勢されるダンパ部材A513dと、を備える。
なお、案内長孔A514の形状は、第1動作ユニットA400で上述した案内長孔A414(図24参照)の形状と左右対称とされる。これにより、回転動作ユニットA500bの回転動作の関係(回転角度と長手方向の移動幅との関係)は、左右対称であることを除き、回転動作ユニットA400bで説明した回転動作(図21から図26参照)と同じなので、第2動作ユニットA500についての回転動作の説明は省略する。
なお、案内長孔A514は、上側の変位規制装置A214(図6参照)の突設先端が挿通される箇所に相当する。上側の変位規制装置A214が突出状態とされると、その突設先端が柱状突設部A546(図28参照)と干渉し、柱状突設部A546の移動を制限するように構成される。
補強部材A515は、金属板から折曲形成される部材であって、板状本体A513aの背面側に張り合わせるように配置される板状本体A515aと、その板状本体A515aから折曲形成され金属棒AMB2が挿通される貫通孔が形成される一対の保持用折曲部A515bと、案内長孔A514を外側から囲む形状で穿設される長孔A515cと、を備える。
覆設部材A517は、樹脂材料から形成される部材であって、板状部の左右側端部および下側端部が背面側に延設される形状から形成される本体部A517aと、その本体部A517aに形成され回転動作ユニットA500bの回転軸棒AJ2が挿通される筒状支持部A517bと、回転動作ユニットA500bの配置を検出することで第2動作ユニットA500が演出待機状態または張出状態であることを検出するための検出センサA517cと、を備える。
検出センサA517dとしては、通常、フォトカプラ形式のセンサが利用されるが、これに限られるものではない。例えば、磁気センサでも良いし、接触式のセンサでも良い。
駆動伝達ユニットA520は、横長部材A513の右端部に締結固定され駆動モータAMT2が支持される支持部材A521と、その支持部材A521の上面側において回転可能に支持される複数の回転部材から構成される伝達機構A523と、その伝達機構A523の左端の回転部材を保持し横長部材A513に締結固定される左端保持部材A525と、伝達機構A523と回転動作ユニットA500bとを連結する連結機構A527と、を備える。
伝達機構A523は、内周側に歯が形成される環状のベルトA523aと、そのベルトA523aの歯と噛み合う形状の歯が外周側に形成され、ベルトA523aを緩み無く支持可能となるように支持部材A521及び左端保持部材A525を介して横長部材A513に回転可能に支持される左右一対のプーリーA523b,A523cと、駆動モータAMT2の駆動軸に相対動作不能に固定される駆動ギアA523dと、右プーリーA523bの下面から回転軸線を中心とする筒状に延設される筒状部の下端部に形成されるギア状部であって駆動ギアA523dと噛み合う伝達ギア部A523eと、を備える。
プーリー523b,523c及び駆動ギアA523dの回転軸線は、互いに平行に構成される。これにより、駆動モータAMT2が駆動され、駆動ギアA523dが回転されると、その回転が伝達ギア部A523eに伝達されることで右プーリーA523bが回転されることで、ベルトA523aの左右方向に延びている箇所が左右方向に移動される態様でベルトA523aが駆動される。
左端保持部材A525は、樹脂材料から形成され板状本体A513aに締結固定され左プーリーA523cを回転可能に支持する上側部材A525aと、金属材料から形成され上側部材A525aとの間で左プーリーA523cを挟み込む配置で上側部材A525aに締結固定される下側部材A525bと、を備える。
連結機構A527は、回転動作ユニットA500bの上端側部が連結されると共に正面側の凹部A527bで金属棒AMB2を受け入れることで動作方向が左右方向とされる連結部材A527aと、その連結部材A527aの凹部A527bを正面側から塞ぐように連結部材A527aに締結固定されることで連結部材A527aとの間からの金属棒AMB2の脱落を防止する防止部材A527cと、を備える。
連結部材A527aは、上端部にベルト523aの後面と当接される平面板状の当接部A527dを備え、防止部材A527cは、当接部A527dと対応する位置に鋸歯状の鋸状当接部A527eを備える。
当接部A527dがベルトA523aの平面状部(外周側部)と対向配置され、鋸状当接部A527eがベルトA523aの鋸歯状部(内周側部)と対向配置される状態で、当接部A527d及び鋸状当接部A527eでベルトA523aを挟み込むようにすることで、ベルトA523aに対する平面当接部A527d及び鋸状当接部A527eの滑りによる位置ずれを防止することができる。
防止部材A527cとの締結固定のために連結部材A527aには柱状の締結部が形成されるが、その内の一つに滑車A527gが回転可能に支持され、滑車A527gの外周の溝に金属棒AMB2が配置されるよう連結機構A527が設計される。これにより、連結機構A527と金属棒AMB2との間で生じる動作抵抗を低減することができるので、第2動作ユニットA500を動作させるために駆動モータAMT2に要求される駆動力を低減することができ、駆動モータAMT2の小形化を図ることができる。
このような構造により、連結機構A527は、駆動モータAMT2が駆動回転され、歯合伝達により右プーリーA523bが回転されることでベルトA523aの左右に延びている箇所が左右方向に移動することに伴って、金属棒AMB2に案内されて左右方向に移動される。
連結部材A527aは、回転動作ユニットA500bの柱状突設部A546が挿通される上下方向に延びる案内長孔A527fを備える。回転動作ユニットA500bの柱状突設部A546は、案内長孔A527f及び固定支持ユニットA510の案内長孔A514に挿通されることで、連結機構A527が左右方向に移動されることに伴って、回転動作ユニットA500bの柱状突設部A546が上下方向かつ左右方向に移動される。
このように左右方向に移動する連結機構A527を介して、回転動作ユニットA500bに駆動力が伝達され、回転動作ユニットA500bが変位される。以下、回転動作ユニットA500bの詳細について説明する。
図31は、回転動作ユニットA500bの分解正面斜視図であり、図32は、回転動作ユニットA500bの分解背面斜視図である。図31及び図32に図示されるように、回転動作ユニットA500bは、下端側において回転軸棒AJ2に回転可能に支持される基礎部材A530と、回転軸棒AJ2と直交する平面上において回転軸棒AJ2を通る直線方向にスライド移動可能となるように基礎部材A530に連結される移動部材A540と、基礎部材A530及び移動部材A540に挿通され移動部材A540のスライド移動時に、そのスライド移動と直交する方向に移動可能とされる方向切替部材A550と、その方向切替部材A550の移動により配置または姿勢が変化されることで回転動作ユニット500bの短手方向の長さが変化するように遊技者に見せるための変化部材A560と、その変化部材A560よりも前側に配設固定され基礎部材A530との間に形成される空間に移動部材A540及び方向切替部材A550を配置するようにして固定支持部材A565を介して基礎部材A530に固定される覆設部材A570と、を備える。
基礎部材A530は、長尺板状の板状本体A531と、その板状本体A531の長尺方向と平行な長孔として穿設される上下一対の案内長孔A532と、その一対の案内長孔A532の間の位置において上下方向と左右傾斜する方向とを組合せた形状で穿設される複数の機能長孔A533と、板状本体A531との間に空間を形成するようにして板状本体A531の下端部の短手方向両端に締結固定される空間構成部材A534と、その空間構成部材A534に前後方向で穿設され回転軸棒AJ2に支持される支持孔A535と、空間構成部材A534が締結固定される位置よりも上側において板状本体A531の短手方向に張り出すように形成され締結ネジの挿通部として機能する一対の張出挿通部A536と、を備える。
機能長孔A533は、上下一対の長孔と、その一対の長孔に対して反転した形状となるもう一組の上下一対の長孔との、4つの長孔から構成されており、各長孔の形状は、反転の関係を除き共通とされている。
複数の機能長孔A533のうち、上下一対の長孔は、一方の長孔を、案内長孔A532の長手方向に沿って平行移動させた位置に形成されている。即ち、上下一対の長孔の対応する箇所は、同一直線上にあるか、平行配置される関係が維持される。
機能長孔A533のうち、上下一対の長孔と、もう一組の上下一対の長孔とは、案内長孔A532の延びる方向に沿って、配置がずらされている。このように構成することで、配置がずらされていない場合に比較して空きスペースを利用し易くなり、板状本体A531の短手方向の長さを抑えながら板状本体A531の短手方向の機能長孔A533の長さを確保し易くすることができる。
空間構成部材A534は、正面側下端部を起点として支持孔A535から離れる方向に板状に張り出す板状検出片A534aを備える。板状検出片A534aは、検出センサA517c(図30参照)の検出溝に配置可能となる前後位置に形成されている。
板状検出片A534aは、回転軸棒AJ2が支持される側(正面側)において形成されている。これにより、回転軸棒AJ2の変形等により回転軸棒AJ2が曲がる(傾斜する)事態が生じた場合であっても、板状検出片A534aの位置ずれを最小限にとどめることができるので、板状検出片A534aが検出センサA517cの検出溝に収まる前後位置から外れる位置に配置されることを回避し易くすることができる。
検出センサA517cにより板状検出片A534aの配置が検出されることで、回転動作ユニットA500bの姿勢を把握することができるので、複数の動作ユニットA400〜A600が個別の駆動源で駆動される場合であっても、互いに衝突する事態が生じることを回避できる。
移動部材A540は、樹脂材料から形成される板状本体A541と、その板状本体A541の正面側に締結固定され正面側に複数のLED等の発光手段が配設される発光基板A542と、発光基板A542の上側部を覆う形状とされ発光基板A542の発光手段からの光を透過可能な部分を有するように構成され板状本体A541に締結固定される装飾部材A543と、基礎部材A530の案内長孔A532に挿通される程度に突設される一対の挿通突部A544と、基礎部材A530の機能長孔A533に対応する位置において案内長孔A532の延びる方向と直交する方向に延びるように穿設される複数の補助長孔A545と、板状本体A541の左上隅部から背面側に突設され駆動伝達ユニットA520の案内長孔A527f(図30参照)に挿通される柱状突設部A546と、を備える。
移動部材A540をこのように構成することで、発光基板A542に配設される発光手段から照射される光によって装飾部材A543を明るく照らす演出が実行可能となる。加えて、発光基板A542に配設されるLED等の発光手段は、光軸が前向き(基板前面と直交する方向)に配置されるLEDだけでなく、特に短手方向端部において、光軸が横向き(基板前面と平行な方向)に配置されるLEDを備える。これにより、光を利用した演出効果を向上させることができるが、詳細は後述する。
移動部材A540の下端部は、第2動作ユニットA500の演出待機状態(図27参照)において、基礎部材A530の板状本体A531と空間構成部材A534との間に形成される空間に配置される。即ち、正面視で、移動部材A540が支持孔A535に挿通される回転軸棒AJ2と重なり得るよう構成されており、移動部材A540の配置自由度を向上させることができる。
装飾部材A543は、短手方向中央部において長手方向に延びる透光性領域A543aと、その透光性領域A543aの短手方向両側において鍍金が塗布されている鍍金領域A543bと、を備える。
これにより、機能長孔A533や補助長孔A545を形成する関係上、基板の配置が短手方向中央部寄りに制限される場合であっても、正面向きの発光演出については短手方向中央部寄りの透光性領域A543aで行い、その他の鍍金領域A543bでは鍍金からの反射で演出を行うことで、演出効果の低下を避けることができる。
また、装飾部材A543の短手方向端部は背面側へは延びておらず、発光基板A542の側面を覆っていない。これにより、発光基板A542の横方向に照射される光が装飾部材A543で減衰されることなく、発光演出において、対象物を十分に照らすことができる。
挿通突部A544は、基礎部材A530の案内長孔A532に挿通されると共に先端に螺入されるネジ及びカラー部材AC1により案内長孔A532からの脱落が防止されるよう構成される。このように構成することで、移動部材A540が、案内長孔A532に沿って基礎部材A530に対して相対移動可能に構成される。
方向切替部材A550は、左右対応する部材の組から構成されており、対応する板状本体A551と、その板状本体A551の左右内側部において正面側へ突設される長手方向に一対で配置される正面柱状部A552と、その正面柱状部A552の突設方向と同一直線上で背面側へ突設される長手方向に一対で配置される背面柱状部A553と、板状本体A551の左右外側部において長手方向に穿設される貫通孔A554と、板状本体A551との間に移動部材A540を配置可能な空間を保つようにして板状本体A551の左右外側および上側の外周端部において板状本体A551に締結固定される移動装飾部材A555と、その移動装飾部材A555の下端部から長手方向(貫通孔A554と平行な方向)に穿設される貫通孔A556と、を備える。
本実施形態では、板状本体A551及び移動装飾部材A555は、演出を考慮して有色透明の光透過性の樹脂材料から形成される。特に、樹脂の色を黄色で構成していることから、移動部材A540の鍍金領域A543b(金色の鍍金)との色の連続性を良くすることができ、動作時の発光演出効果を向上することができる。
板状本体A551及び移動装飾部材A555は、全く違わない同形状の部材で構成することができれば、部材を共通化できる可能性があり好ましい場合がある。これに対し、本実施形態では、板状本体A551及び移動装飾部材A555は対応する2部材で構成されており、全く同じ形状で構成されているものではないが、この形状の違いは機能的な要求から設計されたものである。
例えば、上端部における形状の違いは、移動部材A540の柱状突設部A546がある側において、柱状突設部A546との干渉を避けるための切欠きが形成されていることで、異なる形状となっている。
また、例えば、正面柱状部A552や背面柱状部A553の配置の違いは、機能長孔A533や補助長孔A545が左右非対称な位置に配設されていることで、異なる形状となっている。
このような機能的な要求を背面側の構成に受け持たせることにより、遊技者に視認される移動装飾部材A555の正面側の形状の設計自由度を向上させることができ、本実施形態では左右対称形状とすることで、回転動作ユニットA500bの演出効果を向上させることができる。
正面柱状部A552は、移動部材A540の補助長孔A545に挿通され、背面柱状部A553は、基礎部材A530の機能長孔A533に挿通されている。これにより、方向切替部材A550は、基礎部材A530に対する移動部材A540の配置に応じて、補助長孔A545の延びる方向に変位可能となっている。
背面柱状部A553は、基礎部材A530の機能長孔A533に挿通されると共に先端に螺入されるネジ及びカラー部材AC1により機能長孔A533からの脱落が防止されるよう構成される。
一方で、基礎部材A530に対して、移動部材A540は挿通突部A544により連結され、方向切替部材A550は背面柱状部A553により連結されることで脱落の防止としては十分なので、正面柱状部A552においては、移動部材A540との間にカラー部材AC1が配設され、ネジの螺入による脱落の防止は行われていない。
これにより、発光基板A542を補助長孔A545のすぐ近くまで形成させても、カラー部材AC1と発光基板A542との擦れが生じることが無いので、発光基板A542の耐久性が落ちることは無く、発光基板A542の形状の設計自由度を向上させることができる。
また、ネジ頭が移動装飾部材A555と干渉することを避けることができ、移動装飾部材A555と移動部材A540との前後間隔を短くすることができる。これにより、方向切替部材A550の前後厚さを短くすることができる。
変化部材A560は、左右一対の部材から構成されており、方向切替部材A550の貫通孔A554に変位可能(回転変位および貫通孔A554の延びる方向の変位が可能)に支持される案内支持部材A561と、その案内支持部材A561が背面側に締結固定される翼状部材A562と、その翼状部材A562に回転可能に支持される中間変位部材A563と、その中間変位部材A563を翼状部材A562との間に挟む配置で翼状部材A562に締結固定される固定部材A564と、基礎部材A530の張出挿通部A536に締結固定され中間変位部材A563を回転可能に支持する固定支持部材A565と、その固定支持部材A565との間に中間変位部材A563を挟む配置で固定支持部材A565に締結固定される固定部材A566と、を備える。
翼状部材A562は、中間変位部材A563を回転可能に支持する柱状部であって、先端部に形成される雌ネジに締結ネジが螺入されることで固定部材A564が締結固定される支持締結部A562aと、案内支持部材A561が締結固定される被締結部A562bと、を備える。
中間変位部材A563は、板状に形成される部材であって、支持締結部A562aが挿通される第1貫通孔A563aと、固定支持部材A565が挿通され固定支持部材A565に回転可能に支持される第2貫通孔A563bと、方向切替部材A550の貫通孔A556に挿通され変位可能(回転変位および貫通孔A556の延びる方向の変位が可能)に支持される挿通突部A563cと、を備える。
固定支持部材A565は、円弧状部の外周部から直線上の一対の脚部が形成される左右対称形状とされ、脚部の下端から背面側へ柱状に突設され基礎部材A530の張出挿通部A536に締結固定される柱状固定部A565aと、円弧状部の左右上端部において背面側に突設される柱状部であって中間変位部材A563の第2貫通孔A563bを回転可能に支持する柱状支持部A565bと、を備える。
柱状支持部A565bは、先端に雌ネジが形成されており、その雌ネジに固定部材A566の挿通孔A566aに挿通された締結ネジが螺入されることで、中間変位部材A563の固定支持部材A565からの脱落を防止する態様で固定支持部材A565に固定部材A566を締結固定することができる。
なお、本実施形態では、固定部材A566の締結ネジの挿通部として、挿通孔A566aのみではなく、間に他の部材を挟むことなく固定支持部材A565と締結固定するための締結ネジを挿通する挿通孔A566bも用意されている。
そのため、締結ネジの螺入位置は、臨機応変に変更することができる。例えば、挿通孔A566a,A566bの全てに締結ネジを挿通し螺入しても良い。この場合、柱状支持部A565bの強度を締結ネジの強度により向上することができるので、柱状支持部A565bが破損して中間変位部材A563が抜け落ちることを回避し易くすることができる。
また、例えば、挿通孔A566a又は挿通孔A566bのいずれか一方に締結ネジを挿通し螺入しても良い。この場合、締結ネジの必要個数を削減することができるので、製品の製造コストを低減することができる。
覆設部材A570は、短手方向中央部において長手方向に延びる透光性領域A571と、その透光性領域A571の短手方向両側において鍍金が塗布されている鍍金領域A572と、その鍍金領域A572の背面側において短手方向外側端部から背面側へ延設され、その延設端部から折曲形成される一対の爪状部A573と、固定支持部材A565に締結固定される複数の被締結柱状部A574と、を備える。
透光性領域A571及び鍍金領域A572により、発光基板A542の形状が補助長孔A545と干渉しない形状に制限される場合においても、発光演出の演出効果を高く維持することができる。即ち、発光演出については短手方向中央部寄りの透光性領域A571で行い、その他の鍍金領域A572では鍍金からの反射で演出を行うことで、演出効果の低下を避けることができる。
爪状部A573は、移動部材A540の装飾部材A543の短手方向両側を案内可能に支持するよう構成される。これにより、移動部材A540の前後方向の位置ずれを抑制することができるので、特に、張出状態(図9参照)において移動部材A540が基礎部材A530に対して前倒れしたり後倒れしたりすることを防止し易くすることができる。
被締結柱状部A574は、固定支持部材A565の一対の脚部の中央側部および円弧状部の中央部に対応する位置に配置され、各位置において固定支持部材A565に挿通される締結ネジが螺入されることで、固定支持部材A565に締結固定される。
図33(a)、図33(b)、図34(a)及び図34(b)は、回転動作ユニットA500bの背面図である。図33(a)、図33(b)、図34(a)及び図34(b)では、回転動作ユニットA500bの移動部材A540が基礎部材A530に対して相対移動する様子が時系列で図示される。なお、図33(a)、図33(b)、図34(a)及び図34(b)では、カラー部材AC1の図示が省略される。
図33(a)、図33(b)、図34(a)及び図34(b)では、第2動作ユニットA500の演出待機状態(図7参照)における回転動作ユニットA500b(図33(a)参照)から、張出状態(図9参照)における回転動作ユニットA500b(図34(b)参照)までの、相対移動の様子が図示される。
案内長孔A532は、平行に延びる一対の長孔であるが、一直線上に形成されているものではない。上側の案内長孔A532は基礎部材A530の短手方向中央部に形成される一方、下側の案内長孔A532は回転軸棒AJ2を避けるように短手方向中央部から少しずれた位置に配設される。
このように、案内長孔A532を若干ずらした場合であっても、移動部材A540を一対の案内長孔A532で支持しているので、移動部材A540を案内長孔A532の延びる方向にスムーズに移動させることができる。また、このように案内長孔A532の配置をずらすことで、回転軸棒AJ2を基礎部材A530の短手方向中央位置に配設することができる。
機能長孔A533は、案内長孔A532が延びる方向に対して平行に延びる第1平行部A533aと、その第1平行部A533aに一端が連なるように形成され第1平行部A533aに対して傾斜する方向に直線状に延びる傾斜部A533bと、その傾斜部A533bの他端に連なるように形成され第1平行部A533aの延びる方向に対して平行に延びる第2平行部A533cと、を備える。
ここで、図33(a)では、方向切替部材A550の背面柱状部A553が第1平行部A533aの端部側に配置された状態が図示され、図33(b)では、方向切替部材A550の背面柱状部A553が第1平行部A533aと傾斜部A533bとの交差位置に配置された状態が図示され、図34(a)では、方向切替部材A550の背面柱状部A553が傾斜部A533bと第2平行部A533cとの交差位置に配置された状態が図示され、図34(b)では、方向切替部材A550の背面柱状部A553が第2平行部A533cの端部側に配置された状態が図示される。
第1平行部A533aの長さは十分に長く形成されている。これにより、移動部材A540が、図33(a)に示す状態から、基礎部材A530に対して相対移動を開始しても、暫くは(図33(b)に示す状態までは)、方向切替部材A550が移動部材A540の短手方向に移動し難いように構成される。
第2動作ユニットA500の動作において、移動部材A540の基礎部材A530に対する相対移動は、回転軸棒AJ2を中心とする回転動作ユニットA500bの回転動作と同時に行われることになるが、図33(a)に示す状態から図33(b)に示す状態までは、短手方向幅の短い外観を維持した状態で回転動作ユニットA500bを回転動作させることができる。
傾斜部A533bは、第1平行部A533aが形成される位置から基礎部材A530の短手方向外側へ向けて延びる。そのため、第1平行部A533aに方向切替部材A550の背面柱状部A553が配置されている状態から移動部材A540が基礎部材A530に対して相対移動し、背面柱状部A553が傾斜部A533bに入ると、方向切替部材A550が移動部材A540の短手方向外側へ向けて移動する。
方向切替部材A550の一対の背面柱状部A553は、一対の補助長孔A545(図32参照)に挿通されており、一対が平行に案内される。そのため、方向切替部材A550の移動部材A540に対する相対移動は、移動部材A540の短手方向への平行移動となる。
その移動の速度は、傾斜部A533bが直線状に形成されていることにより、移動部材A540が基礎部材A530に対して相対移動する速度に対して比例する。そのため、移動部材A540及び方向切替部材A550が連動する動作演出を実行させ易くすることができる。
第2平行部A533cは、第1平行部A533a程の長さは無く、必要最小限の長さで形成される。第2平行部A533cを形成する目的は、回転動作ユニットA500bの演出効果の向上のためである。
即ち、第2動作ユニットA500が張出状態まで駆動され駆動モータAMT2(図29参照)が停止された場合に、ダンパ部材A513dに付勢バネA513cから与えられる付勢力で連結機構A527が若干押し戻され、移動部材A540が基礎部材A530に対して逆方向(戻る方向)に相対移動した場合であっても、第2平行部A533cがあることで、移動部材A540の短手方向における方向切替部材A550の位置を変化させないようにすることができる。
これにより、第2動作ユニットA500の張出状態において駆動モータAMT2の駆動を停止させるという制御を採用する場合に生じ得る、付勢バネA513c(図29参照)の付勢力による押し戻し動作が生じた場合であっても、張出状態における第2動作ユニットA500の外観(回転動作ユニットA500bの短手方向の長さ)を維持し易くすることができる。
ここで、第2動作ユニットA500の回転動作ユニットA500bと、第1動作ユニットA400の回転動作ユニットA400bとの違いについて説明する。まず、回転動作ユニットA500bでは、案内長孔A532が一直線上に配置されていないことは上述した通りである。
第2動作ユニットA500の回転動作ユニットA500bでは、機能長孔A533が基礎部材A530の短手方向に並べられるのではなく、長手方向に配置がずらされている。これにより、基礎部材A530の長手方向に並設される機能長孔A533間の隙間に短手方向反対側に形成される機能長孔A533の一部を入り込ませることができるので、基礎部材A530の短手方向の長さを短くすることができる。
方向切替部材A550の背面柱状部A553の配置は、機能長孔A533の配置の上下ずれの寸法に合わせて、上下にずれるように構成している。これにより、左右の方向切替部材A550の相反する方向(移動部材A540の短手方向)への動作タイミングを合致させることができる。
回転動作ユニットA400bでは、移動部材A440に機能長孔A444が形成されていたが、回転動作ユニットA500bでは、機能長孔A533が基礎部材A530に形成されている。
このことから、第1動作ユニットA400では、回転動作ユニットA400bが回転動作し移動部材A440が基礎板部材A430に対して相対移動することに伴い機能長孔A444も基礎板部材A430に対して相対移動したが(図19及び図20参照)、第2動作ユニットA500では、回転動作ユニットA500bが回転動作し移動部材A540が基礎部材A530に対して相対移動しても、機能長孔A533の配置は基礎部材A530に対して相対移動することは無い。
逆に、第1動作ユニットA400では基礎板部材A430に補助長孔A433(図17参照)が形成されていたのが、第2動作ユニットA500では移動部材A540に補助長孔A545が形成されおり(図32参照)、対応関係が逆となっている。
この関係から、第2動作ユニットA500の回転動作ユニットA500bに形成される機能長孔A533は、第1動作ユニットA400の回転動作ユニットA400bに形成される機能長孔A444と上下の関係が逆になっている。
このように、機能長孔A444,A533と補助長孔A433,A545の配置の対応関係が逆とされていることに、機能長孔A444,A533の上下の関係を逆にして対応することで、回転動作ユニットA500bにおいても、長手方向に延びる過程で回転動作ユニットA500bの短手方向の長さが増大するという、回転動作ユニットA400bと同様の動作態様を実現させることができる。
第2動作ユニットA500では、回転動作ユニットA500bの長手方向における方向切替部材A550の配置は、移動部材A540の補助長孔A545の配置に対応することになる。そのため、移動部材A540が基礎部材A530に対して回転動作ユニットA500bの長手方向に相対移動することに伴い、方向切替部材A550は、移動部材A540の移動量と同様の移動量で回転動作ユニットA500bの長手方向に移動し、それと同時に、移動部材A540の短手方向に移動する。
即ち、方向切替部材A550の移動は、移動部材A540に対しては移動部材A540の短手方向(案内長孔A532の延びる方向と直交する方向)への相対移動となり、基礎部材A530に対しては機能長孔A533の形成方向に沿う相対移動となる。
変化部材A560は、第2貫通孔A563bが基礎部材A530に固定される固定支持部材A565の柱状支持部A565bに支持される一方、挿通突部A563cは変位可能な方向切替部材A550の貫通孔A556に支持され、案内支持部材A561は変位可能な貫通孔A554に支持される。これにより、変化部材A560に対して、基礎部材A530を支点とする移動部材A540の短手方向への変位量に対応して回転するという、移動部材A540の変位とも方向切替部材A550の変位とも異なる変位を生じさせることができる。
なお、第2動作ユニットA500が演出待機状態から張出状態となるまでにおいて、回転動作ユニットA500bは、回転軸棒AJ2と柱状突設部A546との間の距離が徐々に長くなるように変化され、それに伴い、回転軸棒AJ2及び柱状突設部A546を通る直線と、回転動作ユニットA500bの長手方向(移動部材A540の移動方向)に延びる直線との間の角度が徐々に小さくなるように変化されることは、図19及び図20を参照して第1動作ユニットA400の説明で上述したのと同じであるので、ここでは説明を省略する。
次いで、図35から図42を参照して、第3動作ユニットA600について説明する。図35は、第3動作ユニットA600の正面斜視図であり、図36は、第3動作ユニットA600の背面斜視図である。
第3動作ユニットA600は、背面ケースA210(図5参照)に保持される支持ユニットA600aと、その支持ユニットA600aに昇降動作可能に支持される開閉動作ユニットA600bと、を備える。
図37は、第3動作ユニットA600の分解正面斜視図であり、図38は、第3動作ユニットA600の分解背面斜視図である。図37及び図38では、支持ユニットA600aが分解されており、開閉動作ユニットA600bは非分解の状態で図示される。
支持ユニットA600aは、背面ケースA210(図5参照)に締結固定される固定支持ユニットA610と、その固定支持ユニットA610に配置が固定される駆動モータAMT3を有し、その駆動モータAMT3の駆動力を開閉動作ユニットA600bに伝達可能に構成される駆動伝達ユニットA620と、を備える。
固定支持ユニットA610は、背面ケースA210(図5参照)の底壁部A211の正面視下部に締結固定される横長部材A611と、その横長部材A611の右上側部に締結固定される装飾部材A613と、その装飾部材A613の下側において横長部材A611に締結固定される右側部材A615と、横長部材A611の左側部との間に駆動伝達ユニットA620が移動可能な空間を空けて締結固定される左側部材A617と、を備える。
横長部材A611は、板状本体A611aと、その板状本体A611aの上下端部から正面側に折曲形成される一組の支持形成部A611bと、その支持形成部A611bに上下方向で挿通され固定される金属製の円柱状部材から形成される昇降支持棒A611cと、を備える。
昇降支持棒A611cは、開閉動作ユニットA600bの背面側部に挿通された状態で支持形成部A611bに支持されることで、開閉動作ユニットA600bの昇降の方向を案内し、板状本体A611aに対する開閉動作ユニットA600bの前後方向の配置を維持するように機能する。
装飾部材A613は、背面側が開放された箱状に形成される本体部A613aと、その本体部A613aの正面側側面の左側端部から左方へ張り出し形成される張出部A613bを備える。張出部A613bは、第3動作ユニットA600の演出待機状態における開閉動作ユニットA600bの前倒れを抑制するよう機能するが、詳細は後述する。
右側部材A615は、左側部材A617と共同で、導光板ユニットA700(図5参照)を支持し、導光板ユニットA700が締結固定される部材である。即ち、開閉動作ユニットA600bは、第3動作ユニットA600の演出待機状態において導光板ユニットA700の後方に配置され、張出状態へ状態変化されることで導光板ユニットA700の中央側へ向けて上昇変位されるよう構成される。
左側部材A617は、板状本体A617aと、その板状本体A617aの背面側から円柱状に突設形成される支持部A617bと、その支持部A617bを中心とする円弧に沿って穿設される扇状貫通孔A617cと、支持部A617bと同軸となる配置で板状本体A617aに配設される金属棒に巻かれ、一端が固定され他端が扇状貫通孔A617cを臨む位置に配設される上昇方向付勢の捩りバネA617dと、板状本体A617aの下側において背面側が開放された箱状に形成される箱状部A617eと、その箱状部A617eの背面側から円柱状に突設形成される支持部A617fと、駆動モータAMT3の駆動ギアAMG3を挿通可能な大きさで箱状部A617eに穿設される挿通孔A617gと、その挿通孔A617gの下側縁部から背面側へ断面円弧状で延設され延設端部において挿通孔A617gを部分的に覆う覆設部A617hと、支持部A617f側に検出隙間を向ける姿勢で箱状部A617eの背面側に締結固定される検出センサA617iと、を備える。
覆設部A617hは、駆動ギアAMG3が駆動モータAMT3の駆動軸から抜けて、駆動ギアAMG3が背面側へ脱落することを防止するストッパとして機能する。これにより、駆動ギアAMG3が駆動モータAMT3から脱落する事態を回避することができる。
検出センサA617iは、駆動伝達ユニットA620の配置を検出することで、第3動作ユニットA600が演出待機状態なのか、張出状態なのかを、把握可能とするための装置である。
駆動伝達ユニットA620は、横長部材A611と左側部材A617との間において回転動作可能となるように支持部A617bに支持され開閉動作ユニットA600bに連結される回転動作部材A621と、その回転動作部材A621に駆動モータAMT3の駆動力を伝達可能となるように支持部A617fに回転可能に支持される伝達部材A625と、を備える。
回転動作部材A621は、板状本体A621aと、その板状本体A621aの端部において左側部材A617の支持部A617bを挿通可能に穿設される挿通孔A621bと、長手方向の直線が挿通孔A621bを通る長孔として穿設される伝達長孔A621cと、挿通孔A621bに近い上端部から正面側に突設され捩りバネA617dの他端を受けるバネ受突部A621dと、板状本体A621aの挿通孔A621bが配設される端部と反対側の端部において正面側に円柱状に突設され開閉動作ユニットA600bに挿通される挿通突部A621eと、を備える。
回転動作部材A621は、支持部A617bが挿通孔A621bに挿通されることで、左側部材A617に回転可能に支持される。支持部A617bの先端に螺入される抜け止め用のネジは、横長部材A611の貫通孔A611dを通して付け外し可能な構成となっている。即ち、本実施形態では、左側部材A617を横長部材A611に締結固定した後で、支持部A617bの先端にネジを螺入させるという組立手順を採用することができる。
伝達部材A625は、駆動ギアAMG3と歯合される本体ギア部A625aと、その本体ギア部A625aの背面側において全周からフランジ状に張り出す張出部A625bと、その張出部A625bの外周側端部から背面側に円柱状に突設される挿通突部A625cと、張出部A625bの外周側端部から折曲形成され回転軸から離れる方向に延設される延設部A625dと、を備える。
挿通突部A625cは、カラー部材AC1を介して回転動作部材A621の伝達長孔A621cに挿通される。これにより、伝達部材A625の回転と回転動作部材A621の回転とを連動させることができる。
延設部A625dは、検出センサA617iの検出隙間を横切ることが可能な位置に配設される。即ち、延設部A625dが検出センサA617iの検出隙間に配置されているか否かにより、伝達部材A625の姿勢を対応する制御装置に把握させることができる。
図39は、開閉動作ユニットA600bの分解正面斜視図であり、図40は、開閉動作ユニットA600bの分解背面斜視図である。開閉動作ユニットA600bは、樹脂材料から形成される板状部材A630と、その板状部材A630との間に空間を形成するように板状部材A630の正面側に締結固定される空間形成部材A640と、板状部材A630と空間形成部材A640との間の空間に移動可能に支持される一対の移動部材A650と、板状部材A630に締結固定される駆動モータAMT4と、その駆動モータAMT4の駆動力を移動部材A650に伝達可能に構成される駆動伝達ユニットA660と、その駆動伝達ユニットA660を板状部材A630との間に挟むように板状部材A630に締結固定される背面カバー部材A670と、その背面カバー部材A670との間で昇降支持棒A611cを挟むように背面カバー部材A670に締結固定される案内ユニットA680と、を備える。
板状部材A630は、板状本体A631と、その板状本体A631の背面側に円柱状に突設される突設支持部A632と、その突設支持部A632を中心とする円弧状に穿設される一対の円弧状孔A633と、突設支持部A632と平行に突設される突設支持部A634と、背面カバ―部材A670との間の空間を形成するために板状本体A631の外縁部に沿う枠状で背面側へ突設される枠状部A635と、を備える。
空間形成部材A640は、骨組みを形成する本体部材A641と、その本体部材A641の正面側に締結固定される透光性の透光部材A642と、その透光部材A642を囲むように内部がくり抜かれ正面側に鍍金が塗布された状態で本体部材A641に締結固定される非透過性の鍍金部材A643と、透光部材A642の全域に光を照射可能に形成され本体部材A641に締結固定される発光基板A644と、移動部材A650の配置を検出するために本体部材A641の背面側に配設される検出センサA645と、を備える。
本体部材A641は、背面側に左右方向に長い一対の案内溝部A641aと、その案内溝部A641aの端部付近に突設形成されるストッパ部A641bと、を備える。案内溝部A641aは、上下に平行に並べられる一対の溝であり、左上から右下へ向かう直線状の長尺溝であって、移動部材A650の移動を案内可能に構成される。ストッパ部A641bは、移動部材A650が空間形成部材A640から脱落することを防止するための突部であり、移動範囲の終端位置に配置された移動部材A650と係合可能に構成される。
発光基板A644から延びるフラットケーブルA644aにより、移動部材A650への電力供給が可能となっている。本実施形態では、フラットケーブルA644aが案内溝部A641aの長尺方向に沿って延びるように配設されている。これにより、移動部材A650の移動時にフラットケーブルA644aに過大な負荷が与えられることを回避し易くすることができ、フラットケーブルA644aの耐久性を向上させることができる。
移動部材A650は、回転対称に配置される同一形状の一対の部材から構成され骨組みを形成する本体部材A651と、異なる形状で形成され対応する本体部材A651に締結固定される装飾部材A655と、を備える。
このように構成することで、駆動力が伝達される箇所については形状を共通化することで、伝達機構の簡素化および樹脂型の兼用を図ることができる一方で、遊技者に視認される側には装飾部材A655を配設することで、簡素化された形状が演出面にまで影響を与えることを避けることができる。
本体部材A651は、長尺方向を案内溝部A641aの長尺方向に沿わせる姿勢で配設され左右方向外側への移動時に先頭になる側から正面側へ延設されることで上面視L字状に形成される長尺本体部A652と、回転可能に構成され案内溝部A641aの内側に配置可能な大きさで形成される一対のローラー部材A653と、を備える。
長尺本体部A652は、左右方向外側への移動時にストッパ部A641bと対向配置され当接し得る被ストッパ部A652aと、長手方向略中央部から短手方向に板状に張り出す被検出部A652bと、短手方向に延びる矩形状で背面側から凹設される凹設部A652cと、を備える。
被検出部A652bは、検出センサA645の検出溝を横切ることができる形状で配設される。被検出部A652bが検出センサA645の検出溝に配置されることで、移動部材A650が移動終端に配置されたことを対応する制御装置に把握させることができる。
本実施形態では、検出センサA645は下側の本体部材A651の下側にのみ配置されているので、被検出部A652bは下側の本体部材A651に配設されていれば十分であり、上側の本体部材A651には被検出部A652bは不要であるが、樹脂型を共通化する関係上、上側の本体部材A651にも被検出部A652bが形成されている。
ローラー部材A653は、移動部材A650の案内溝部A641aに対する動作抵抗を低下させるように機能する。即ち、移動部材A650が案内溝部A641aに対して摺動する場合に比較して、ローラー部材A653が転がることで摩擦力を低減することができるので、移動部材A650の移動をスムーズに行わせることができる。
装飾部材A655は、本体部材A651の被ストッパ部A652aが配設される側の端部とは反対側の端部の前側部に締結固定される部材であって、光透過性の樹脂材料から形成される透光部材A656と、その透光部材を囲む枠状に形成される枠状部材A657と、透光部材A656及び枠状部材A657側に光を照射するLED等の発光手段を備える発光基板A658と、を備える。
装飾部材A655と本体部材A651との締結により、上面視で左右方向の一方が開放されたコの字を形成することができる。このコの字の内側にフラットケーブルA644aが配設され、フラットケーブルA644aの一端が発光基板A658に接続される。このように構成することで、フラットケーブルA644aが本体部材A651や装飾部材A655の外方にはみ出し、遊技者から視認されることを回避することができる。
装飾部材A655は、互いに近接配置される移動部材A650の閉状態(図7参照)では、透光部材A642の前側を覆うように配設され、互いに離れる移動部材A650の開状態(B5参照)では、透光部材A642の前側から退き透光部材A642及び装飾部材A655を同時に視認させるように配設される。
即ち、装飾部材A655のみを視認させて発光演出を行う状態と、装飾部材A655の間に透光部材A642を配置させ、これらを同時に視認させて発光演出を行う状態と、を移動部材A650の配置に応じて切り替えることができる。
駆動伝達ユニットA660は、駆動モータAMT4の駆動軸に相対回転不能に固定される駆動ギアA661と、板状部材A630の突設支持部A632に回転可能に支持される回転板部材A662と、板状部材A630の突設支持部A634に回転可能に支持され駆動ギアA661と回転板部材A662とを連動させる伝達ギアA663と、を備える。
回転板部材A662は、突設支持部A632を挿通可能に穿設される貫通孔A662aと、その貫通孔A662aを中心とする扇状に形成される一対の扇状板部A662bと、一方の扇状板部A662bの円弧状部に伝達ギアA663と歯合されるギア歯が形成される円弧状ギア部A662cと、貫通孔A662aを中心とする回転対称となる位置(本実施形態では、180度ずれた位置)において扇状板部A662bの正面側に円柱状に突設される一対の突設部A662dと、を備える。
回転板部材A662が、円形の円板状部材では無く、円の一部をくり抜いたような形状から形成されていることにより、回転板部材A662と板状本体A631との間で擦れが生じる面積を低減することができる。これにより、回転板部材A662の回転時に生じる抵抗を低減することができるので、駆動モータAMT4に要求される駆動力を低減させることができる。
突設部A662dは、板状部材A630の円弧状孔A633を通り、移動部材A650の凹設部A652cに挿通される。即ち、突設部A662dの配置が変化されることで、凹設部A652cの配置が連動して変化されることに伴い移動部材A650の移動が生じる。
背面カバー部材A670は、板状部材A630の枠状部A635と同一形状の外形を有し板状部材A630に締結固定される板状本体A671と、その板状本体A671の右端から板状に張り出す張出部A672と、板状本体A671の背面側に突設され案内ユニットA680の回転部材の回転軸を支持する上下一対の突設支持部A673と、回転板部材A662の回転軌跡と関連して板状本体A671に穿設される複数の円弧状貫通孔A674と、を備える。
張出部A672は、演出待機状態において張出部A613b(図37参照)の後方に配置される部分であって、仮に開閉動作ユニットA600bが前倒れした状態で張出状態から演出待機状態に戻る場合等において、張出部A613bから後ろ向きの負荷を受けることで、開閉動作ユニットA600bの姿勢を元に戻す(後倒れさせる)部分として機能する。
案内ユニットA680は、正面側が開放された箱状に形成される箱状本体A681と、その箱状本体A681の内部に配置される左右方向に延びる回転軸で回転可能に構成される上下一対のローラー部材A682と、箱状本体A681の内部に配置され前後方向に延びる回転軸で回転可能に構成される左右一組が上下一対で配設される滑車状部材A683と、左右に長い形状で穿設される長尺貫通孔A684と、を備える。
ローラー部材A682が箱状本体A681の貫通孔A681aから背面側にはみ出すよう構成されているので、箱状本体A681の背面が固定支持ユニットA610(図37参照)の板状本体A611aと対向配置された場合に、板状本体A611aとの接触の関係を、箱状本体A681の擦れではなく、ローラー部材A682の転がりとすることができる。これにより、開閉動作ユニットA600bの昇降動作時に固定支持ユニットA610から受ける抵抗を低減し易くすることができる。
滑車状部材A683の間には、箱状本体A681の凹設部A681bを通された昇降支持棒A611c(図37参照)が配設される。これにより、案内ユニットA680は昇降支持棒A611cに案内されて上下方向に昇降動作されることから、開閉動作ユニットA600bの動作方向を安定させることができる。
長尺貫通孔A684は、回転動作部材A621の挿通突部A621e(図37参照)が挿通される長孔である。即ち、長尺貫通孔A684を介して、駆動モータAMT3(図37参照)の駆動力が開閉動作ユニットA600bに伝達される。
図41及び図42は、第3動作ユニットA600の開閉動作ユニットA600bの背面図である。図41では、第3動作ユニットA600の演出待機状態における開閉動作ユニットA600bが図示され、図42では、第3動作ユニットA600の張出状態における開閉動作ユニットA600bが図示される。
なお、図41及び図42では、理解を容易とするために、背面カバー部材A670及び案内ユニットA680の図示が省略され、背面カバー部材A670の円弧状貫通孔A674の配置が想像線で図示され、回転板部材A662の突設部A662dの配置が想像線で図示される。
図41及び図42に示すように、開閉動作ユニットA600bの動作態様は、回転板部材A662の回転に伴い突設部A662dの配置が突設支持部A632を中心とする円弧に沿って変化することに伴い、一対の移動部材A650が突設支持部A632の上側および下側で、対応する案内溝部A641a(図40参照)の形成方向(互いに平行な方向)に沿って、逆方向に平行移動するというものである。
ここで、上述のように、移動部材A650の本体部材A651は、回転対称に配置される同一形状の一対の部材から構成されており、且つ、突設部A662dの配置も、本体部材A651の回転対称の回転軸となる突設支持部A632を中心に対称な位置とされているので、突設部A662dから移動部材A650に与えられる影響は、一対の部材で共通に与えられる。
即ち、例えば、回転板部材A662が高速で回転すれば、一対の移動部材A650が共通の速度で高速で平行移動するし、回転板部材A662が突然反転動作(回転方向を変える動作)する場合でも、一対の移動部材A650を同時に反転動作させることができる。
回転板部材A662の扇状板部A662bと、背面カバー部材A670の円弧状貫通孔A674との配置関係について説明する。扇状板部A662bと円弧状貫通孔A674とが前後方向で重なる面積は回転板部材A662の回転の過程で変化する。扇状板部A662bと背面カバー部材A670との間には挟まれる空気による空気抵抗が生じるが、背面カバー部材A670に円弧状貫通孔A674が形成されている箇所においては、その空気抵抗が低減されることになる。
図42に、第3動作ユニットA600の演出待機状態における回転板部材A662の扇状板部A662bの配置範囲(図41参照)の角度幅が第1領域AE21で図示され、図41に示す状態から回転板部材A662が背面視時計回りに回転された後の扇状板部A662bの配置範囲の角度幅が第2領域AE22で図示され、その第2領域AE22に扇状板部A662bに配置された状態から回転板部材A662が背面視時計回りに回転された後の扇状板部A662bの配置範囲の角度幅が第3領域AE23で図示され、第3動作ユニットA600の張出状態における回転板部材A662の扇状板部A662bの配置範囲の角度幅が第4領域AE24で図示される。
図41に示すように、本実施形態では、回転板部材A662の姿勢に関わらず、一方の扇状板部A662bは少なくとも1つの円弧状貫通孔A674と対向配置される。そのため、図41に示す状態(扇状板部A662bが第1領域AE21に配置される状態)は、扇状板部A662bと円弧状貫通孔A674との重なる面積が最も小さい状態、即ち、扇状板部A662bにかけられる空気抵抗が最大となる状態として図示される。
第1領域AE21に配置される状態において、扇状板部A662bの背面視時計回り側の縁部は、円弧状貫通孔A674と調度重ならない位置に配置される。そのため、回転板部材A662が背面視時計回りに回転を開始すると、扇状板部A662bと元々重なっていた円弧状貫通孔A674(左右に配置される円弧状貫通孔A674)に加えて、他の円弧状貫通孔A674(上下に配置される円弧状貫通孔A674)とも重なり始め、その状態は扇状板部A662bが第2領域AE22に配置される状態まで継続される。
他の円弧状貫通孔A674と扇状板部A662bとの重なる面積は、回転板部材A662の回転角度が大きくなるにつれて大きくなるので、回転板部材A662の回転開始から空気抵抗を徐々に小さくでき、更に回転が進むにつれて回転板部材A662にかけられる空気抵抗が更に小さくなるようにすることができる。これにより、回転板部材A662の回転および移動部材A650の移動をスムーズに実行することができる。
扇状板部A662bが第2領域AE22に配置される状態では、扇状板部A662bの背面視反時計回り側の縁部は、調度、左右に配置される円弧状貫通孔A674の背面視反時計回り側の縁部に重なる位置に配置される。即ち、回転板部材A662が背面視時計回りに回転すると、扇状板部A662bの背面視反時計回り側の縁部が背面視で円弧状貫通孔A674の内部に入り込むことになる。
そのため、回転板部材A662が背面視時計回りに回転を継続すると、左右に配置される円弧状貫通孔A674と扇状板部A662bとの重なる面積が徐々に小さくなるが、一方で、他の円弧状貫通孔A674(上下に配置される円弧状貫通孔A674)と扇状板部A662bとの重なる面積は徐々に大きくなる。これらは、同じ角度ずつの変化となるので、結局のところ、円弧状貫通孔A674と扇状板部A662bとの重なる面積は一定に維持される。
この状態は、扇状板部A662bが第3領域AE23に配置される状態まで継続される。即ち、扇状板部A662bが第2領域AE22に配置される状態から、第3領域AE23に配置される状態までは、回転板部材A662にかかる空気抵抗を一定に維持することができる。
扇状板部A662bが第3領域AE23に配置される状態から、扇状板部A662bが第4領域AE24に配置される状態までは、扇状板部A662bが左右に配置される円弧状貫通孔A674と重なる面積が徐々に小さくなることから、回転板部材A662の回転が進むにつれて回転板部材A662にかけられる空気抵抗が大きくなるようにすることができるので、回転板部材A662及び移動部材A650の減速をスムーズに行うことができる。
扇状板部A662bが第4領域AE24に配置される状態は、扇状板部A662bの背面視反時計回り側の縁部が左右に配置される円弧状貫通孔A674の背面視時計回り側の縁部に調度重なる位置とされる。
そのため、図42に示す状態から背面視反時計回り方向に回転板部材A662を回転させる場合(第3動作ユニットA600の張出状態における配置から演出待機状態における配置に動作させる場合)においても、上述と同様の空気抵抗の変化を生じさせることができる。
従って、図41に示す状態から回転板部材A662が背面視時計回りに回転動作する場合か、図42に示す状態から回転板部材A662が背面視反時計回りに回転動作する場合かに関わらず、双方向で、上述のような空気抵抗の変化を生じさせることができる。
また、回転板部材A662を介する駆動力伝達により動作される移動部材A650は上下に一対で構成されており、移動部材A650から回転板部材A662に与えられる荷重の向きは、回転板部材A662の動作方向に関わらず同じである。
即ち、図41に示す状態から回転板部材A662が背面視時計回りに回転動作する場合には、上側の移動部材A650からの負荷が左向きに生じ、下側の移動部材A650からの負荷が右向きに生じる一方で、図42に示す状態から回転板部材A662が背面視反時計回りに回転動作する場合には、上側の移動部材A650からの負荷が右向きに生じ、下側の移動部材A650からの負荷が左向きに生じる。
即ち、回転板部材A662に与えられる負荷は、方向が逆転しているだけで、回転方向の違いによる変化はない。従って、図41に示す状態から回転板部材A662が背面視時計回りに回転動作する場合か、図42に示す状態から回転板部材A662が背面視反時計回りに回転動作する場合かに関わらず、双方向で、生じる動作抵抗を同じとすることができ、動作速度を共通化とすることができる。
次いで、図43から図48を参照して、導光板ユニットA700について説明する。図43は、導光板ユニットA700の分解正面斜視図であり、図44は、導光板ユニットA700の分解背面斜視図である。
図43及び図44に示すように、導光板ユニットA700は、背面ケースA210(図5参照)に保持され背面ケースA210の正面側開口の大部分を覆う大きさで形成される覆設導光板ユニットA700aと、その覆設導光板ユニットA700aの左側部に締結固定される補助導光板ユニットA700bと、を備える。
覆設導光板ユニットA700aは、板状の導光板A701と、その導光板A701に向けて光を照射するLED等の複数の発光手段を有し導光板A701の左側に配設される左発光基板A702と、導光板A701に向けて光を照射するLED等の複数の発光手段を有し導光板A701の上側に配設される上発光基板A703と、それら導光板A701、左発光基板A702及び上発光基板A703の位置ずれを防止するように固定する前後一組の枠状部材A710と、を備える。
導光板A701は、光透過性の樹脂材料から矩形の平板状に形成され、右下部に切り欠きA701aを備える。導光板A701の裏面には、特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状の輪郭に沿って溝部が形成されており、左発光基板A702や上発光基板A703から導光板A701へ光が入射されると、その溝部で光が屈折され、遊技者に対して特定のキャラクター等の輪郭に沿うライン状の光を視認させることができる。
左発光基板A702及び上発光基板A703は、複数のLEDの光軸が、導光板A701の端面に直角に入射するように配設される。導光板A701に入射する方向を2方向で構成していることで、上述のライン状の光は、少なくとも、左発光基板A702からの光のみを入射する場合と、上発光基板A703からの光のみを入射する場合との2種類を生じさせることができる。
枠状部材A710は、矩形の枠状から導光板A701の切り欠きA701aが分断された形状から形成され、背面ケースA210(図5参照)の外壁部A212の前端部に締結固定される一組の左右固定部A711と、第3動作ユニットA600(図5参照)の右側部材A615や左側部材A617に締結固定される一対の下固定部A712と、第1動作ユニットA400の支持部材A421(図13参照)に前後方向で当接する当接支持部A713と、を備える。
当接支持部A713は、上下に並ぶベルトA423a(図15参照)の間に配置される。上側のベルトA423aに連結機構A427が配設されることから、当接支持部A713を下側のベルトA423a寄りの位置に配設させることで、連結機構A427の移動を阻害することなく、枠状部材A710の当接支持部A713の支持に支持部材A421の剛性を利用することができる。
図45は、補助導光板ユニットA700bの分解正面斜視図であり、図46は、補助導光板ユニットA700bの分解背面斜視図である。補助導光板ユニットA700bは、表裏面にLEDが配設される板状の発光基板A720と、光透過性の樹脂材料から板状に形成され発光基板A720のLEDから照射される光を受光可能となるように発光基板A720の正面側に配設される前側板部材A730と、光透過性の樹脂材料から板状に形成され発光基板A720のLEDから照射される光を受光可能となるように発光基板A720の背面側に配設される後側板部材A740と、光透過性の樹脂材料から形成され発光基板A720との間に前側板部材A730を挟むように配設される前カバー部材A750と、を備える。
発光基板A720は、上下に長尺の板状本体A721と、その板状本体A721から右方に先端円弧状に膨らむように形成される複数の膨出板部A722と、その膨出板部A722と対応する位置で板状本体A721の左側部において凹設される複数の凹設部A723と、板状本体A721の正面側において上下に並べられる複数の指向性の高いLED等の発光手段であって光軸が左方へ向けられる複数の正面発光部A724と、その正面発光部A724に対応する板状本体A721の背面側の位置(矢印F―B上で平行移動させた位置)において上下に並べられる指向性の低いLED等の発光手段であって光軸が左方へ向けられる複数の背面発光部A725と、を備える。
膨出板部A722が上下方向の複数位置に形成されていることで、前側板部材A730や後側板部材A740と発光基板A720との支持面積(互いに面接触する面積)を大きく確保することができる。これにより、組立状態における発光基板A720の姿勢の安定を図ることができる。
正面発光部A724からの光は、前側板部材A730に受光される。複数の正面発光部A724の光の光軸は、それぞれ左方を向き互いに平行とされるので、前側板部材A730を広い範囲で均一に光らせることができる。
背面発光部A725からの光は、後側板部材A740に受光される。複数の背面発光部A725の光の光軸は、それぞれ左方を向き互いに平行とされるので、後側板部材A740を広い範囲で均一に光らせることができる。
上述のように、正面発光部A724と背面発光部A725とが、前後方向で対応する位置に配置されているので、正面発光部A724により照らされる前側板部材A730の範囲と、背面発光部A725により照らされる後側板部材A740の範囲とを対応させることができる。
これにより、正面発光部A724及び背面発光部A725の両方を発光させた場合には、それらの光が合わさることで、前側板部材A730及び後側板部材A740における正面発光部A724又は背面発光部A725に照らされる範囲を、より明るく視認させることができる。
一方で、正面発光部A724又は背面発光部A725の片側を発光させる場合においても、前側板部材A730又は後側板部材A740の明るくなる箇所は、位置ずれすることが無いので、演出の違和感を生じさせにくくすることができる。
正面発光部A724又は背面発光部A725により明るく照らされる範囲が同じにされるので、例えば、正面発光部A724のみを発光させた状態から、背面発光部A725のみを発光させる状態へ移行させたとしても、遊技者が受ける平面的な光の明暗のパターン(正面視でどの位置が明るく、どの位置が暗くなるかというパターン)が変化することを避けることができる。これにより、遊技者の疲労間を低減させることができる。
前側板部材A730は、正面側側面が平滑面として形成される板状本体A731と、その板状本体A731の背面側側面において、特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状の輪郭に沿って形成されるライン状溝部A732と、板状本体A731の背面側に円柱状に突設され先端に形成される雌ネジにネジが螺入されることで枠状部材A710(図43参照)に締結固定される複数の締結部A733と、前カバー部材A750との締結固定のために円形に穿設される挿通貫通孔A734と、前カバー部材A750との位置合わせのために上下方向に長い長孔上に穿設される位置合わせ長孔A735と、を備える。
正面発光部A724からの光が前側板部材A730に受光された場合、ライン状溝部A732で光が屈折されることにより、上記イラストの形状の輪郭がライン状に明るく視認される。
後側板部材A740は、前側板部材A730の正面視外形と同一形状で光透過性の樹脂材料から形成される板状本体A741と、その板状本体A741の正面視外形と同一形状から形成され板状本体A741の背面側に配設される光不透過(又は透過性の低い)白色のシートA742と、板状本体A741の正面視外形と同一形状から形成され板状本体A741の正面側に配設される光透過性の薄肉樹脂板A743と、左上隅部において板状本体A741、シートA742及び薄肉樹脂板A743を前後方向に貫くように同位置に形成される第1貫通孔A741a,A742a,A743aと、下側部において板状本体A741、シートA742及び薄肉樹脂板A743を前後方向に貫くように同位置に形成される第2貫通孔A741b,A742b,A743bと、を備える。
板状本体A741は、正面側側面が平滑面で形成され、背面側側面に無数のシボが形成される。これにより、板状本体A741に受光された光のうち、背面側へ抜けた光がシートA742に反射されると、その光は無数のシボで拡散され、面発光される。これにより、板状本体A741の背面側部を効率的に明るくすることができる。
薄肉樹脂板A743には、ライン状溝部A732の輪郭の元となるイラストが描かれており、本実施形態では、イラストに対応する色が塗られている。そのため、背面発光部A725からの光が後側板部材A740に受光された場合、薄肉樹脂板A743に描かれたイラストが、板状本体A741の背面側のシボにより面発光で明るく視認される。
前カバー部材A750は、背面側に無数の半球状の突設部が形成される板状本体A751と、その板状本体A751の上縁部および右縁部から背面側に板状に延設される延設縁部A752と、板状本体A751の左端部において発光基板A720の位置合わせに利用される突設部および締結に利用される雌ネジ部から構成される締結部A753と、板状本体A751の右端部から背面側に円柱状に突設される複数の円柱状締結部A754と、その円柱状締結部A754よりも細径で突設長さが短い突設部A755と、正面側に装飾が施され板状本体A751の正面側に貼り付けられる光透過性の装飾シールA756と、を備える。
組立において、突設部A755が前側板部材A730の位置合わせ長孔A735に挿通され、円柱状締結部A754が前側板部材A730の挿通貫通孔に挿通されることで、前側板部材A730を前カバー部材A750に対して位置合わせすることができる。
更に続けて、前側板部材A730に重ねるようにして発光基板A720を締結部A753で位置合わせし、その発光基板A720に重ねるようにして後側板部材A740を配置する。この時、円柱状締結部A754が後側板部材A740の第1貫通孔A741a,A742a,A743aに挿通され、前側板部材A730の右下の締結部A733が後側板部材A740の第2貫通孔A741b,A742b,A743bに挿通されることで、後側板部材A740を前側板部材A730に対して位置合わせすることができる。
前カバー部材A750に前側板部材A730、発光基板A720及び後側板部材A740を位置合わせした状態で、補助導光板ユニットA700bを覆設導光板ユニットA700a(図43参照)に締結固定する場合、前側板部材A730の締結部A733及び前カバー部材A750の円柱状締結部A754に押圧力(締結力)がかけられる。
本実施形態では、締結部A733及び円柱状締結部A754が、発光基板A720の外方に配設されているので、組立において押圧力(締結力)が意図せず過大になった場合であっても、発光基板A720が割れたり破損したりする事態を回避し易くすることができる。
前カバー部材A750の右上に配置される円柱状締結部A754により、前側板部材A730、後側板部材A740及び前カバー部材A750の位置合わせと、発光基板A720に対する前側板部材A730及び後側板部材A740の押し付け(押圧)とを、一箇所で行うことができる。これにより、組立の工数を削減することができる。
図47は、補助導光板ユニットA700bの背面図であり、図48(a)は、図47のXLVIIIa−XLVIIIa線における補助導光板ユニットA700bの断面図であり、図48(b)は、図47のXLVIIIb−XLVIIIb線における補助導光板ユニットA700bの断面図である。図48(a)では、円柱状締結部A754の中心を通る断面が図示される。
補助導光板ユニットA700bの組立時には、前カバー部材A750に前側板部材A730を位置合わせして組み付けた後で、発光基板A720を前カバー部材A750に組み付ける際に、締結部A753の雌ネジが形成される締結部の端面と、膨出板部A722が面で当接する前側板部材A730の背面側側面との高さ(前後方向位置)が合うようになっており、発光基板A720の姿勢が安定するようになっている。
更に、発光基板A720の後ろから後側板部材A740を組み付けると、後側板部材A740の前側側面が膨出板部A722と広範囲で面で当接することで、後側板部材A740の姿勢の安定と、局所的な負荷の低減とを図っている。
図47及び図48(a)に示すように、前側板部材A730と後側板部材A740とが発光基板A720と重なる形状が同じとなるように形成されているので、円柱状締結部A754に螺入される締結ネジによる押圧力が、前側板部材A730及び後側板部材A740を介して発光基板A720にバランスよく伝えられる。押圧力が、発光基板A720をせん断する力として機能することを避けることができるので、発光基板A720の割れや欠けを避けることができる。
発光基板A720の縁部に前側板部材A730及び後側板部材A740から押圧力をかけられることで、前側板部材A730と後側板部材A740とが、発光基板A720の表裏面に押し付けられる。
これにより、発光基板A720の板状本体A721に対する前側板部材A730及び後側板部材A740の前後位置を正確に合わせることで、正面発光部A724に対する前側板部材A730の前後位置および背面発光部A725に対する後側板部材A740の前後位置を容易に合わせることができるので、前側板部材A730及び後側板部材A740への受光位置を合わせ易くすることができる。
円柱状締結部A754は、正面発光部A724及び背面発光部A725の光軸と重ならない位置(間の位置)に配設される。これにより、前側板部材A730に受光される正面発光部A724からの光の光軸を円柱状締結部A754が遮ることが無いので、前側板部材A730を利用した発光演出の演出効果を向上させることができる。
図48(b)は、下から3個目の背面発光部A725の中心を通る断面として図示される。図47及び図48(b)に示すように、締結部A733は、背面発光部A725の光軸と重なる位置に配設されている。
このように締結部A733を配設する場合であっても、締結部A733は前側板部材A730を貫通するような部分では無く、正面発光部A724の光を遮ることはない。また、後側板部材A740で受光される光は、後側板部材A740を面発光させるために指向性を若干低くされることから(指向性の低いLEDが選定され易いので)、光軸上に締結部A733が配置されていたとしても光が完全に遮られるものではないので、発光演出への影響を少なくすることができる。即ち、後側板部材A740を利用した発光演出の演出効果を下げることなく、前側板部材A730の締結部A733の配設自由度を向上させることができる。
前カバー部材A750に対する後側板部材A740の締結固定においては、板状本体A741の正面側面が薄肉樹脂板A743の左側縁部を板状本体A721の背面側面との間で挟むように締結固定されることで、薄肉樹脂板A743が板状本体A741から浮き上がることが防止される。
この場合、薄肉樹脂板A743に与えられる負荷が、締結ネジのように点で生じる負荷ではなく、発光基板A720の板状本体A721との間で薄肉樹脂板A743の左側縁部に沿って線(面)で生じる負荷となるので、薄肉樹脂板A743にかけられる単位面積当たりの押圧力を低減させることができる。これにより、薄肉樹脂板A743の割れや欠けを回避し易くすることができる。
図48(a)及び図48(b)で示すように、指向性の高いLEDから選定される正面発光部A724からの照射光の進行経路AL1は、前側板部材A730に受光された後、前側板部材A730の前後面で全反射する態様でライン状溝部A732に到達するまでは左右方向に延び、ライン状溝部A732に到達すると屈折され、正面側へ向きが変えられる。
そのため、正面側から前側板部材A730を視認する際に正面発光部A724から光が照射されている場合には、ライン状溝部A732から正面側に向かう光が遊技者の目に届くので、ライン状溝部A732の元となる形状としての、特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状の輪郭が光っているように視認させることができる。
背面発光部A725からの光は、正面発光部A724からの光よりも指向性が低いものとされているので、背面発光部A725からの光は後側板部材A740内を全反射する態様にはなく、後側板部材A740を均一に照らすように機能する。
図48に示すように、前側板部材A730の正面発光部A724側の端部および後側板部材A740の背面発光部A725側の端部は、発光基板A720の正面発光部A724及び背面発光部A725の照射方向側(右側)の端部よりも、正面発光部A724及び背面発光部A725側に配置される。
これにより、発光基板A720の板状本体A721を遮蔽板として利用することができるので、正面発光部A724(背面発光部A725)から照射された光が前側板部材A730(後側板部材A740)に受光される前に漏れることを避けることができる。これにより、例えば、正面発光部A724から照射される光が後側板部材A740に受光される事態や、背面発光部A725から照射される光が前側板部材A730に受光される事態を回避し易くすることができ、発光演出が不良となることを避け易くすることができる。
板状本体A751は、背面側に形成される無数の半球状の突設部A751aにより、正面側からの光を受光した場合に、その光を拡散させて面発光させる。これにより、光演出の効果を向上させることができると共に、前カバー部材A750の背面側の視認性を低くできるので、発光基板A720の目隠しとして利用することができる。
板状本体A751の背面側には発光基板A720の正面発光部A724が配設されるが、正面発光部A724から照射される光は板状本体A751側へ向く方向と直交する方向で前側板部材A730に入射され、前側板部材A730内で全反射されることから、板状本体A751は正面発光部A724から照射される光で照らされにくい構成となっており、暗く視認され、演出領域として使いにくいという事情がある。
これに対し、本実施形態では、板状本体A751の背面側に形成される無数の半球状の突設部A751aにより、受光した光を拡散させることができるので、遊技者に板状本体A751を明るい状態で視認させることができる。
更に、板状本体A751の正面側面全域を覆う形状の装飾シールA756が板状本体A751の正面側に貼り付けられることで、光により板状本体A751の背面側に形成される無数の突設部A751aの形状が目立つ効果を低減し、明るく照らされた装飾シールA756の正面側の装飾の視認性を良くすることができる。
図49(a)から図49(f)は、補助導光板ユニットA700bの視認態様を模式的に示す補助導光板ユニットA700bの模式正面図である。説明の便宜上、補助導光板ユニットA700bを矩形状の外形で図示し、その内側に三角形のイラストAIL1,AIL2が図示される場合として模式的に図示する。この三角形のイラストAIL1,AIL2が、薄肉樹脂板A743やライン状溝部A732(図46参照)により形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状の輪郭の一例に該当する。
図49(a)から図49(f)では、正面発光部A724(図45参照)の点灯または消灯の違いや、背面発光部A725(図46参照)の点灯または消灯の違いによる、補助導光板ユニットA700bの見映えの違いの一例が図示される。
図49(a)では、正面発光部A724(図45参照)が消灯され、背面発光部A725(図46参照)が消灯される場合が図示される。この場合には、薄肉樹脂板A743に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL1,AIL2が視認可能とされる。
図49(b)では、正面発光部A724(図45参照)が消灯され、背面発光部A725(図46参照)が点灯される場合が図示される。この場合には、薄肉樹脂板A743に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL1,AIL2が照らされた状態で視認可能とされる。
図49(c)では、正面発光部A724(図45参照)が点灯され、背面発光部A725(図46参照)が消灯される場合が図示される。この場合には、ライン状溝部A732(図46参照)に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL1,AIL2の形状の輪郭が照らされ、ライン状の光として視認されることになる。この場合、薄肉樹脂板A743に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL1,AIL2の形状はライン状の光により遮られ、視認性が低下される。
図49(d)では、正面発光部A724(図45参照)が点灯され、背面発光部A725(図46参照)が点灯される場合が図示される。この場合には、図49(c)に図示される状態よりも、補助導光板ユニットA700bの正面側部の明るさを向上させることができる。
図49(e)では、板状本体A721の上下半分位置よりも上側の正面発光部A724(図45参照)が消灯され、板状本体A721の上下半分位置よりも下側の正面発光部A724が点灯され、板状本体A721の上下半部位置よりも上側の背面発光部A725(図46参照)が点灯され、板状本体A721の上下半部位置よりも下側の背面発光部A725(図46参照)が消灯される場合が図示される。
この場合には、補助導光板ユニットA700bの上側半分では、薄肉樹脂板A743に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL1が照らされた状態で視認可能とされ、補助導光板ユニットA700bの下側半分では、ライン状溝部A732(図46参照)に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL2の形状の輪郭が照らされ、ライン状の光として視認される。
図49(f)では、板状本体A721の上下半分位置よりも上側の正面発光部A724(図45参照)が点灯され、板状本体A721の上下半分位置よりも下側の正面発光部A724が消灯され、背面発光部A725(図46参照)が消灯される場合が図示される。
この場合には、補助導光板ユニットA700bの上側半分では、ライン状溝部A732(図46参照)に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL1の形状の輪郭が照らされ、ライン状の光として視認され、補助導光板ユニットA700bの下側半分では、薄肉樹脂板A743に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストAIL2が視認可能とされる。
図49(a)から図49(f)に示すように、本実施形態では、補助導光板ユニットA700bの正面側の視認態様を、正面発光部A724(図45参照)の点灯、消灯、及び背面発光部A725(図46参照)の点灯、消灯の組合せのバリエーションに対応して変化させることができる。
図50は、遊技盤A13の分解正面斜視図であり、図51は、遊技盤A13の分解背面斜視図である。図50及び図51に示すように、遊技盤A13は、ベース板A60の窓部A60aにセンターフレームA86が正面側から締結固定され、そのセンターフレームA86の左右を遊技球が流下可能となるように構成されている。
遊技盤A13は、光透過性の樹脂材料から遊技球の流下を分岐させる突設部を有する形状で形成されセンターフレームA86の左上側に配設される流下分岐部材A801と、光透過性の樹脂材料から遊技球の流下を案内する流路として左右に並んで設けられる2本の案内流路を構成する形状で形成されセンターフレームA86の右方前側に配設される案内部材A802と、その案内部材A802の下方においてベース板A60に固定され光透過性の樹脂材料から遊技球の流下を案内する流路として左右に並んで設けられる2本の案内流路を構成する形状で形成される下流側案内部材A803と、センターフレームA86の内側に配設される光透過性の装飾部材A808の背面側に配設され装飾部材A808に光を照射可能に構成される補助導光板ユニットA810と、を備える。
流下分岐部材A801は、センターフレームA86がベース板A60に配設された場合において窓部A60aの内側の領域の前方に配置される。この場合、補助導光板ユニットA810から流下分岐部材A801へ向かう光は、ベース板A60を通らず、ベース板A60の板厚よりも薄いセンターフレームA86を通り流下分岐部材A801に到達することになるので、流下分岐部材A801に到達する光の減衰を抑えることができる。
案内部材A802は、ベース板A60の窓部A60aの右上領域A60bを正面側から覆う形状から形成される板状本体A802aと、その板状本体A802aから正面側に板状に延設される一対の延設板A802bと、遊技球を減速させるために板状本体A802a又は延設板A802bから突設される複数の減速突部A802cと、を備え、右上領域A60bの上下位置においてベース板A60に締結固定される。
案内部材A802の背面側には、右上領域A60bに収められベース板A60の板厚よりも板厚の薄いセンターフレームA86の張出板部A86aを挟んで、補助導光板ユニットA810が配設される。この場合、補助導光板ユニットA810から案内部材A802へ向かう光は、ベース板A60を通らず、ベース板A60の板厚よりも薄いセンターフレームA86の張出板部A86aを通り案内部材A802に到達することになるので、案内部材A802に到達する光の減衰を抑えることができる。
減速突部A802cは、左側の流路については、向かい合う一対の延設板A802bの両方から突設されており、これにより流下する遊技球を左右に揺らすことができる。右側の流路については、右側の延設板A802bから突設されると共に、板状本体A802aから前方に突設されており、これにより流下する遊技球を左右および前後方向に揺らすことができる。
このように、案内部材A802により形成される2本の流路を流下する遊技球は、どちらも減速突部A802cからの減速を受けるが、その流下態様は、どちらの流路を流下するかによって異なる。これにより、遊技者は、遊技球の流下態様を見ることで、遊技球がどちらの流路を流下しているかを即座に把握することができる。
また、このように構成することで、外縁部材73(図2参照)に減速突部を形成する必要が無いので、外縁部材73を共通部品として構成することができる。これにより、製品のコスト削減を図ることができる。
本実施形態では、案内部材A802により、一本の流路よりも左右幅の広い二本の流路を構成することになるので、強度面での問題が生じやすい。これに対し、本実施形態では、流路を形成する延設板A802bが板状本体A802aの中央に配置されており、案内部材A802の補強材としての役割も担っている。これにより、案内部材A802を厚みの薄い部材として構成しても、強度不足となることを避け易くすることができる。
下流側案内部材A803は、板状本体A803aと、その板状本体A803aの背面から延設される延設板A803bと、を備え、それらの前後関係が案内部材A802と逆とされる。
案内部材A802により形成される2本の流路と異なり、下流側案内部材A803により形成される2本の案内流路は、その流路形状自体が、左右で異なる。即ち、左側の流路は、左下方に傾斜する流路であるが、右側の流路は、左右に蛇行する経路として形成される。これにより、いずれの流路を流下するかにより、遊技球の流下態様を大きく変化させることができる。
図52は、補助導光板ユニットA810の分解正面斜視図であり、図53は、補助導光板ユニットA810の分解背面斜視図である。補助導光板ユニットA810は、表面にLEDが配設される一組の板状の正面発光基板A820と、裏面にLEDが配設される一組の板状の背面発光基板A830と、光透過性の樹脂材料から板状に形成され正面発光基板A820のLEDから照射される光を受光可能となるように正面発光基板A820の正面側に配設される前側板部材A840と、光透過性の樹脂材料から板状に形成され背面発光基板A830のLEDから照射される光を受光可能となるように背面発光基板A830の背面側に配設される後側板部材A850と、光透過性の低い白色の樹脂材料から形成され背面発光基板A830との間に後側板部材A850を挟むように配設されるベース部材A860と、を備える。
正面発光基板A820は、上側に配設される上側基板A821と、右側に配設される右側基板A825と、を備える。上側基板A821は、板状本体A822と、板状本体A822の正面側において右下隅部に並べられる複数のLED等の発光手段であって光軸が右側へ向けられる複数のエッジ発光部A823と、そのエッジ発光部A823よりも左側に配設される複数のLED等の発光手段であって光軸が正面側へ向けられる複数の面発光部A824と、を備える。
エッジ発光部A823からの光は、前側板部材A840に受光される。複数のエッジ発光部A823の光の光軸は、それぞれ右側を向き、前側板部材A840の前平面に対して平行とされるので、前側板部材A840を広い範囲で光らせることができる。
更に、エッジ発光部A823は複数のLEDから構成されており、各LEDの光軸は真右を向くのではなく、光軸の間隔が右側ほど広がるような放射状方向に向くように構成されている。これにより、エッジ発光部A823からの光を前側板部材A840の広範囲に導光させることができる。
面発光部A824からの光は、正面側に配設される装飾部材A808(図50参照)に受光される。複数の面発光部A824の光の光軸は、それぞれ正面側を向き互いに平行とされるので、装飾部材A808を広い範囲で均一に光らせることができる。
右側基板A825は、板状本体A826と、板状本体A826の正面側において左上隅部に並べられる複数のLED等の発光手段であって光軸が上側へ向けられる複数のエッジ発光部A827と、そのエッジ発光部A827よりも下側に配設される複数のLED等の発光手段であって光軸が正面側へ向けられる複数の面発光部A828と、を備える。
エッジ発光部A827からの光は、前側板部材A840に受光される。複数のエッジ発光部A827の光の光軸は、それぞれ上側を向き、前側板部材A840の前平面に対して平行とされるので、前側板部材A840を広い範囲で光らせることができる。
更に、エッジ発光部A827は複数のLEDから構成されており、各LEDの光軸は真上を向くのではなく、光軸の間隔が上側ほど広がるような放射状方向に向くように構成されている。これにより、エッジ発光部A827からの光を前側板部材A840の広範囲に導光させることができる。
上側基板A821のエッジ発光部A823からの光が前側板部材A840の左端から受光されるのに対し、エッジ発光部A827からの光は前側板部材A840の下端から受光されるようになっているので、前側板部材A840が正面視で中央側において括れ部A844を有するように括れた形状となっている場合であっても、前側板部材A840の全域に光が届き易くすることができる。
面発光部A828からの光は、正面側に配設される装飾部材A808(図50参照)に受光される。複数の面発光部A828の光の光軸は、それぞれ正面側を向き互いに平行とされるので、装飾部材A808を広い範囲で均一に光らせることができる。
背面発光基板A830は、上側に配設される上側基板A831と、右側に配設される右側基板A835と、を備える。上側基板A831は、板状本体A832と、板状本体A832の背面側において右下隅部に並べられる複数のLED等の発光手段であって光軸が右側へ向けられる複数のエッジ発光部A833と、を備える。
エッジ発光部A833からの光は、後側板部材A850に受光される。複数のエッジ発光部A833の光の光軸は、それぞれ右側を向き、後側板部材A850の前平面に対して平行とされるので、後側板部材A850を広い範囲で均一に光らせることができる。
更に、エッジ発光部A833は複数のLEDから構成されており、各LEDの光軸は真右を向くのではなく、光軸の間隔が右側ほど広がるような放射状方向に向くように構成されている。これにより、エッジ発光部A833からの光を後側板部材A850の広範囲に導光させることができる。
右側基板A835は、板状本体A836と、板状本体A836の正面側において左上隅部に並べられる複数のLED等の発光手段であって光軸が上側へ向けられる複数のエッジ発光部A837と、を備える。
エッジ発光部A837からの光は、後側板部材A850に受光される。複数のエッジ発光部A837の光の光軸は、それぞれ上側を向き、後側板部材A850の前平面に対して平行とされるので、後側板部材A850を広い範囲で均一に光らせることができる。
更に、エッジ発光部A837は複数のLEDから構成されており、各LEDの光軸は真上を向くのではなく、光軸の間隔が上側ほど広がるような放射状方向に向くように構成されている。これにより、エッジ発光部A837からの光を後側板部材A850の広範囲に導光させることができる。
上側基板A831のエッジ発光部A833からの光が後側板部材A850の左端から受光されるのに対し、エッジ発光部A837からの光は後側板部材A850の下端から受光されるようになっているので、後側板部材A850が正面視で中央側において括れた形状となっている場合であっても、後側板部材A850の全域に光が届き易くすることができる。
正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827と、背面発光基板A830のエッジ発光部A833,A837とが、前後方向で対応する位置(矢印F―B上で平行移動させた位置)に配置されているので、エッジ発光部A823,A827により照らされる前側板部材A840の範囲と、エッジ発光部A833,A837により照らされる後側板部材A850の範囲とを対応させることができる。
これにより、正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827と、背面発光基板A830のエッジ発光部A833,A837との両方を発光させた場合には、それらの光が合わさることで、前側板部材A840及び後側板部材A850におけるエッジ発光部A823,A827又はエッジ発光部A833,A837に照らされる範囲を、より明るく視認させることができる。
一方で、正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827又は背面発光基板A830のエッジ発光部A833,A837の片側を発光させる場合においても、前側板部材A840又は後側板部材A850の明るくなる箇所は、位置ずれすることが無いので、演出の違和感を生じさせにくくすることができる。
正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827又は背面発光基板A830のエッジ発光部A833,A837により明るく照らされる範囲が同じにされるので、例えば、正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827のみを発光させた状態から、背面発光基板A830のエッジ発光部A833,A837のみを発光させる状態へ移行させたとしても、遊技者が受ける平面的な光の明暗のパターン(正面視でどの位置が明るく、どの位置が暗くなるかというパターン)が変化することを避けることができる。これにより、遊技者の疲労間を低減させることができる。
前側板部材A840は、正面側側面が平滑面として形成される板状本体A841と、その板状本体A841の背面側側面において、特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状の輪郭に沿って形成されるライン状溝部A842と、ベース部材A860との締結固定のために円形に穿設される挿通貫通孔A843と、板状本体A841の中腹部が括れるように形成される括れ部A844と、を備える。
正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827からの光が前側板部材A840に受光された場合、ライン状溝部A842で光が屈折されることにより、上記イラストの形状の輪郭がライン状に明るく視認される。
括れ部A844を有する板状本体A841の形状は、ライン状溝部A842の元となるイラストの形状の外形に合わせた結果の形状である。即ち、ライン状に光る形状は、板状本体A841の全域で視認されることになるので、板状本体A841に演出上無駄な箇所を生じさせないようにすることができる。
後側板部材A850は、前側板部材A840の正面視外形と同一形状で光透過性の樹脂材料から形成される板状本体A851と、その板状本体A851の正面視外形と同一形状から形成され板状本体A851の正面側に配設される光透過性の薄肉樹脂板A855と、左上隅部において板状本体A851及び薄肉樹脂板A855を前後方向に貫くように同位置に形成される第1貫通孔A851a,A855aと、下側部において板状本体A851及び薄肉樹脂板A855を前後方向に貫くように同位置に形成される第2貫通孔A851b,A855bと、を備える。
板状本体A851は、前側板部材A840の括れ部A844と対応する位置において括れ部A844と同様の形状から形成される括れ部A852を備え、正面側側面が平滑面で形成され、背面側側面に無数のシボが形成される。これにより、板状本体A851に受光された光のうち、背面側へ抜けた光が白色のベース部材A860に反射されると、その光は無数のシボで拡散され、面発光される。これにより、板状本体A851の背面側部を効率的に明るくすることができる。
板状本体A851は、括れ部A852を備えており、括れ部A852の片側から受光された光が括れ部A852を通過した後においては括れ部A852の幅に制限された範囲で進行し易いため、本実施形態の板状本体A851のように、括れ部A852の両側において括れ部A852の幅よりも幅広に形成される場合には、括れ部A852の片側から受光された光を板状本体A851の全域に広げることは難しい。
そこで、本実施形態では、括れ部A852の上側においてはエッジ発光部A833からの光が板状本体A851に受光され、括れ部A852の下側においてはエッジ発光部A837からの光が板状本体A851に受光されるように構成することで、括れ部A852を採用しながらも、括れ部A852の上側または下側のみから光を受光する場合に比較して、板状本体A851の全域に光を受光させることを可能にしている。これにより、板状本体A851の全域を効率的に明るくすることができる。
薄肉樹脂板A855には、ライン状溝部A842の輪郭の元となるイラストが描かれており、本実施形態では、イラストに対応する色が塗られている。そのため、背面発光基板A830のエッジ発光部A833,A837からの光が後側板部材A850に受光された場合、薄肉樹脂板A855に描かれたイラストが、板状本体A851の背面側のシボにより面発光で明るく視認される。
ベース部材A860は、白色の樹脂材料から形成される部材であって、正面視略L字状に形成される板状本体A861と、その板状本体A861に支持される後側板部材A850の位置合わせを行う位置合わせ突部A862と、後側板部材A850が締結固定される締結部A863と、背面発光基板A830が位置合わせ及び締結固定される基板締結部A864と、板状本体A861から正面側に台状に形成される台部A865と、板状本体A861の正面から台部A865の正面側側面に合う高さで円柱状に突設され先端に雌ネジが形成される円柱状締結部A866と、板状本体A861の正面から円柱状に突設され先端に雌ネジが形成され、円柱状締結部A866の突設長さよりも正面発光基板A820の厚さ分突設方向に長くされる板挟み締結部A867と、を備える。
補助導光板ユニットA810の組立は、ベース部材A860に対して、後側板部材A850、背面発光基板A830、正面発光基板A820、前側板部材A840の順で締結固定されることで行われる。
まず、ベース部材A860に対する後側板部材A850の締結固定について説明する。ベース部材A860に対する後側板部材A850の締結固定は、対応する位置合わせ突部A862に第1貫通孔A851a及び第2貫通孔A851bを挿通させた状態で板状本体A851に挿通される締結ネジが締結部A863に螺入されることで、行われる。
この時、締結ネジは板状本体A851には挿通されるが、薄肉樹脂板A855には挿通されない。そのため、板状本体A851をベース部材A860に締結固定した状態で、対応する位置合わせ突部A862に第1貫通孔A855a及び第2貫通孔A855bを挿通させることで、ベース部材A860及び板状本体A851に対する薄肉樹脂板A855の位置合わせを容易に行うことができる。
更に、締結時の押圧力により薄肉樹脂板A855が割れる事態を避けることができる。また、板状本体A851の締結は維持したままで、薄肉樹脂板A855の交換を行うことも可能となる。
次に、ベース部材A860に対する背面発光基板A830の締結固定について説明する。ベース部材A860に対する背面発光基板A830の締結固定は、背面発光基板A830が基板締結部A864に締結固定されることで行われる。
基板締結部A864は、それぞれ後側板部材A850の貫通孔A853に挿通されていることで、後側板部材A850のベース部材A860に対する位置合わせとしても機能する。
ベース部材A860に対する背面発光基板A830の締結固定においては、上側基板A831の板状本体A832の背面側面が薄肉樹脂板A855の左側縁部を板状本体A851の正面側面との間で挟むように締結固定され、右側基板A835の板状本体A836の背面側面側が薄肉樹脂板A855の右下側縁部を板状本体A851の正面側面との間で挟むように締結固定されることで、薄肉樹脂板A855が板状本体A851から浮き上がることが防止される。
この場合、薄肉樹脂板A855に与えられる負荷が、締結ネジのように点で生じる負荷ではなく、左側縁部に沿って線(面)で生じる負荷となるので、薄肉樹脂板A855にかけられる単位面積当たりの押圧力を低減させることができる。これにより、薄肉樹脂板A855の割れや欠けを回避し易くすることができる。
上述のように、背面発光基板A830の締結固定においては、板状本体A832の背面側面が後側板部材A850の正面側面と面で当接するように構成しているので、背面発光基板A830のエッジ発光部A833,A837の光軸と、後側板部材A850との、前後方向(後側板部材A850の正面側面が向く方向)における位置合わせを容易に行うことができる。これにより、後側板部材A850への受光を良好とすることができる。
次に、ベース部材A860に対する正面発光基板A820の締結固定について説明する。ベース部材A860に対する正面発光基板A820の締結固定は、正面発光基板A820の背面側面の左下側部が台部A865に面で当接された状態で、正面発光基板A820が円柱状締結部A866に締結固定されることで行われる。
正面発光基板A820と背面発光基板A830とは平行となるように配設されており、それらの間には間隔が開けられているので、正面発光基板A820と、背面発光基板A830及び後側板部材A850との間では、押圧力が生じないように構成される。
次に、ベース部材A860に対する前側板部材A840の締結固定について説明する。ベース部材A860に対する前側板部材A840の締結固定は、前側板部材A840が板挟み締結部A867に締結固定されることで行われる。
板挟み締結部A867の配置は、正面発光基板A820の外方かつ近傍とされているので、板挟み締結部A867への締結固定時に生じる押圧力が、点での荷重として正面発光基板A820に与えられることを避けることができる。これにより、正面発光基板A820の割れや欠けを防止することができる。
前側板部材A840には、正面発光基板A820に配設されるエッジ発光部A823等のLEDの配置位置を確保するための貫通孔A845が形成されており、この貫通孔A845を除く板状本体A841の背面側面が、正面発光基板A820の板状本体A822,A826に対して面で押圧力をかけるようにして、ベース部材A860に締結固定される。これにより、正面発光基板A820の板状本体A822,A826を利用して、前側板部材A840の支持面積を増大させることができる。
ベース部材A860に対する前側板部材A840の締結固定においては、前側板部材A840の板状本体A841の背面側面が正面発光基板A820の正面側面と面で当接するように構成しているので、正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827の光軸と、前側板部材A840との、前後方向(前側板部材A840の正面側面が向く方向)における位置合わせを容易に行うことができる。これにより、後側板部材A850への受光を良好とすることができる。
上述のように、正面発光基板A820、背面発光基板A830、前側板部材A840及び後側板部材A850は、それぞれ、ベース部材A860に形成される各構成部分に位置合わせされ、締結固定される。これにより、ベース部材A860の正面側面と平行な方向における正面発光基板A820、背面発光基板A830、前側板部材A840及び後側板部材A850の位置合わせを容易に行うことができる。
また、基板が前後に並ぶ一組ずつの正面発光基板A820及び背面発光基板A830で構成される場合であっても、光が受光される部材として対応する前側板部材A840又は後側板部材A850と、前後方向で当接するように締結固定させることで、ベース部材A860の正面側面と交差する方向における正面発光基板A820、背面発光基板A830、前側板部材A840及び後側板部材A850の位置合わせを容易に行うことができる。
図54は、補助導光板ユニットA810の正面図であり、図55は、図54のLV−LV線における補助導光板ユニットA810の断面図である。図54では、装飾部材A808の外形および右上領域A60b(図50参照)の外形が想像線で図示され、正面発光基板A820の外形の内で前側板部材A840と重なる箇所が隠れ線で図示され、図55では、ベース部材A860の中央側に配置される円柱状締結部A866(図52参照)の中心を通る断面が図示される。
図54に示すように、正面発光基板A820は、正面視で装飾部材A808の外形内に収まるよう配設されており、正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827からの光を受光する前側板部材A840は、正面視で装飾部材A808からはみ出して配設されている。
これにより、正面発光基板A820を装飾部材A808で目隠ししながら、補助導光板ユニットA810全体の前後厚さを抑えることができる。即ち、補助導光板ユニットA810の前側板部材A840の背面側に発光基板を配置して前側板部材A840の発光演出を行う場合、前側板部材A840を発光させるのに適切な距離だけ離して発光基板を配置する必要があるので、ユニットの前後幅が嵩むことになり、その後方に動作役物を配置するスペースが削られることになる。
これに対し、本実施形態では、正面発光基板A820の配置を前側板部材A840の後方ではなく、前側板部材A840に対して左右または前後方向にずらした位置とすることで、補助導光板ユニットA810の前後幅を短くすることができるので、補助導光板ユニットA810の後方に動作役物を配置するスペースを十分に確保することができる。
本実施形態では、案内部材A802(図50参照)を採用することで、窓部A60aの右上領域A60bの前方にも遊技領域が形成される。補助導光板ユニットA810の右端部は、右上領域A60bに入り込んでいる。即ち、前後方向でベース板A60の板厚よりも内側に配置されている。
これにより、ベース板A60の後方に補助導光板ユニットA810が配置される場合に比較して、遊技盤A13(図50参照)の前後厚さを低減させることができる。更に、ベース板A60の後方に補助導光板ユニットA810が配置されベース板A60の板厚分を透過して遊技領域に到達する光に比較して、遊技領域に進入する光の減衰が生じ難くなるようにすることができるので、右上領域A60bの前方の遊技領域を明るく照らすことができる。
前側板部材A840は、正面発光基板A820の縁部と重なる形状から形成される。即ち、前側板部材A840が正面発光基板A820の正面側からベース部材A860に締結固定される際に前側板部材A840から正面発光基板A820に与えられる押圧力は、正面発光基板A820の縁部に沿って分けられることになるので、単位面積あたりの荷重を低減させることができる。
これにより、正面発光基板A820と前側板部材A840との間にかけられる負荷が過剰となることを避けながら、正面発光基板A820と前側板部材A840とを面接触させることができるので、正面発光基板A820のエッジ発光部A823,A827の光軸と、前側板部材A840との位置合わせを容易に行うことができる。
図55で示すように、指向性の高いLEDから選定されるエッジ発光部A823,A827からの照射光の進行経路AL2は、前側板部材A840に受光された後、前側板部材A840の前後面で全反射する態様でライン状溝部A842に到達するまでは左右方向に延び、ライン状溝部A842に到達すると屈折され、正面側へ向きが変えられる。
そのため、正面側から前側板部材A840を視認する際にエッジ発光部A823,A827から光が照射されている場合には、ライン状溝部A842から正面側に向かう光が遊技者の目に届くので、ライン状溝部A842の元となる形状としての、特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状の輪郭が光っているように視認させることができる。
なお、エッジ発光部A833,A837(図53参照)を構成するLEDは、エッジ発光部A823,A827を構成するLEDよりも指向性の低いLEDが採用される。これにより、後側板部材A850の全域を均一に発光させることができる。
即ち、エッジ発光部A833,A837(図53参照)からの光は、後側板部材A850からの光は後側板部材A850内を全反射する態様にはなく、後側板部材A850を均一に照らすように機能する。
図2に戻って説明する。図2に示すように、正面視におけるセンターフレームA86の右下側に、下流側案内部材A803が配設される。下流側案内部材A803は、案内部材A802に案内された遊技球が、スルーゲート67を通過するか否かに関わらず案内される流路を構成する。
図56は、下流側案内部材A803の分解正面斜視図であり、図57は、下流側案内部材A803の分解背面斜視図である。なお、図56及び図57では、下流側案内部材A803が固定されるベース板A60の一部のみが図示され、ベース板A60のその他の部分についての図示が省略される。
下流側案内部材A803は、板状本体A803aと、その板状本体A803aの背面から延設される延設板A803bと、を有する前側部材A803zと、その前側部材A803zの背面側に配置され前側部材A803zとの間に遊技球が流下可能な経路を形成するように前側部材A803zに締結固定された状態でベース板A60に締結固定される光透過性の樹脂材料から形成される後側部材A804と、前側部材A803zの板状本体A803aの前面に貼り付けられる装飾板部材A805と、を備え、組立状態(図2参照)において、案内部材A802に案内された遊技球が、板状本体A803aと後側部材A804との間の領域を流下可能に構成される。
延設板A803bは、板状本体A803aの左縁部から延設され上下方向に延びる板部と左下方向に延びる傾斜板部から形成される左延設板A803cと、その左延設板A803cと対応する形状から形成されると共に対向配置され左延設板A803cとの間の領域に左側流路ATL1を形成する中側左延設板A803dと、その中側左延設板A803dの途中位置から枝分かれして右方に延設される部分を有し左右に屈曲しながら下方へ延びるように形成される中側右延設板A803eと、その中側右延設板A803eと対向配置され中側右延設板A803eとの間の領域に右側流路ATL2を形成する右延設板A803fと、を備える。
左側流路ATL1を流下する遊技球は、左延設板A803c及び中側左延設板A803dの延びる方向である左下方向へ流下する途中で、左延設板A803cと中側左延設板A803dとの間に配設され組立状態において後側部材A804のセンサ支持部A804aに保持される球検出用の検出センサASE1を通過して、後側部材A804の開口部A804bを通りベース板A60の後方へ向けて排出される。そのため、左側流路ATL1に流入した遊技球は、第2入賞口640や特定入賞口65a(図2参照)に案内されることはない。
左側流路ATL1の延びる方向(左下方向)は、右側流路ATL2から離れる方向なので、左側流路ATL1及び右側流路ATL2の双方が視認可能な場合に左側流路ATL1を流れる遊技球と、右側流路ATL2を流れる遊技球とを見間違えることを回避し易くすることができる。
検出センサASE1で遊技球が検出された場合の制御としては、種々の態様が考えられるが、本実施形態では、検出センサASE1で遊技球の通過が検出された場合、1個の賞球が払い出されるように制御される。
なお、賞球の個数は一例であり、1個に限られることはなく、2個でも、それ以上の個数でも良い。一方で、本実施形態のように賞球個数を1個とすることで、右打ちされた遊技球が左側流路ATL1を流れた場合の球減りを抑えることができる。
また、賞球の個数が2個またはそれ以上の個数の場合には、発射球を差し引いても、遊技者に払い出される賞球により遊技者の持ち球が増加する。これにより、左側流路ATL1に球が流入した場合の残念感を低減することができる。
右側流路ATL2に流入した遊技球は、中側右延設板A803eの上流側において右下方向へ延びる傾斜面A803e1に沿って流下する。この場合、球の流下する向きは右側流路ATL2と隣り合って設けられる左側流路ATL1から離れる向きとなるので、左側流路ATL1及び右側流路ATL2の双方が視認可能な場合に、左側流路ATL1を流れる遊技球と、右側流路ATL2を流れる遊技球とを見間違えることを回避し易くすることができる。
傾斜面A803e1を転動する球は板状本体A803aの上縁付近を右方に流れるので、自由落下と類似の態様で球を流下させる左側流路ATL1を流下する球に比較して、下流側案内部材A803を上から覗き込むような方向視で見る場合の球の視認性を高くすることができる。換言すれば、下流側案内部材A803を上から覗き込むような方向視で球が視認される期間を引き延ばすことができる。
右側流路ATL2を流下する遊技球は、右延設板A803fの内側から左方へ延設される延設板A803f1を転動し、その転動球を受け入れるように円弧状に湾曲形成される中側右延設板A803eの湾曲面A803e2に沿って流下する。
延設板A803f1を転動する球は左側流路ATL1に近づく向きで流下することになるが、湾曲面A803e2が左側流路ATL1との間に隙間を空けて配置されており、湾曲面A803e2に沿って流下する球は左側流路ATL1から離れる向きで流下するように構成されることから、左側流路ATL1を流れる遊技球と、右側流路ATL2を流れる遊技球とを見間違えることを回避し易くすることができる。
また、左側流路ATL1を流下する球の流下態様が重力方向に沿って左に傾斜しながら流下する態様であるのに対して、右側流路ATL2を流下する球の流下態様が左右に蛇行しながら流下する態様であることからも、左側流路ATL1及び右側流路ATL2の双方が視認可能な場合に、左側流路ATL1を流れる遊技球と、右側流路ATL2を流れる遊技球とを見間違えることを回避し易くすることができる。
また、左側流路ATL1を流れる遊技球と、右側流路ATL2を流れる遊技球とで、下流側案内部材A803の内部流路に滞在する期間を異ならせることができる。例えば、左側流路ATL1と右側流路ATL2とに同時に球が流入した場合に、左側流路ATL1を流下する球は素早く下方へ流され、右側流路ATL2を流下する球は左右方向に蛇行することから、左側流路ATL1と右側流路ATL2とを流下する球が同じ高さに位置する期間を短くすることができる(球の高さ位置を異ならせることができる)。これにより、左側流路ATL1を流れる遊技球と、右側流路ATL2を流れる遊技球とを見間違えることを回避し易くすることができる。
右側流路ATL2を通過した遊技球は、ベース板A60の正面側を下方へ流下し、第2入賞口640や特定入賞口65a(図2参照)側へ向けて案内される。そのため、下流側案内部材A803を流下する球の内、右側流路ATL2を流下した球に限って、第2入賞口640又は特定入賞口65aに入球し得るように構成される。
上述したように、右側流路ATL2は左右に蛇行する流路として形成されているので、球が自由落下する場合に比較して、球の上下方向の速度を低減させることができる。これにより、第2入賞口640又は特定入賞口65aに到達した時における球の上下方向の速度を低減させることができるので、球との衝突で電動役物640aの開閉板や可変入賞装置65の開閉板が破損する事態の発生を防止し易くすることができる。
装飾板部材A805は、樹脂材料から形成され、視認させる方向に関わらず同程度に光を透過させる透明シートA805aと、視認させる方向により光の透過性が変化するように構成される視認態様変化シートA806と、を備える。
視認態様変化シートA806は、正面視で左側流路ATL1を含む大きさで形成され、透明シートA805aは、正面視で右側流路ATL2を含む大きさで形成されており、視認態様変化シートA806及び透明シートA805aから構成される装飾板部材A805が板状本体A803aの外縁部よりも若干小さな領域を占めるような形状から形成される。
図58は、視認態様変化シートA806の構成を模式的に示す模式図である。視認態様変化シートA806は、視野角制御シートとも言い換えることができるものであり、透明シリコーンゴムA806aと黒色シリコーンゴムA806bとを交互に配置したルーバーフィルムの表裏に透明樹脂フィルムA806cを張り合わせた構造とされており、製造時に黒色シリコーンゴムA806bの配置間隔や姿勢を異ならせることにより透過する光の角度範囲(視野角)を設計することが可能となっている。
視認態様変化シートA806は、図56に示すように板状本体A803aの正面側に貼り付けられるシートであり、ガラスユニット16との間の隙間という限られた範囲に配置されるものであるため、その肉厚は非常に薄いことが求められる。本実施形態においても、透明樹脂フィルムA806cはポリカーボネートを材料とする厚さ約0.2mmのフィルムで、黒色シリコーンゴムA806bの配置間隔(ピッチ)は約0.1mmという、微細に設計されたシートが利用される。
図59(a)及び図59(b)は、方向視の違いによる下流側案内部材A803の見え方の変化を示す模式図である。図59(a)では、図58の矢印AEL1方向視における見え方が図示され、図59(b)では、図58の矢印AEL2方向視における見え方が図示される。なお、図59では、方向視の違いによる外形の変化が生じ得るが、便宜上外形の変化を無視し同形状で図示される。また、図59では、視認態様変化シートA806を透過して視認される左側流路ATL1及び右側流路ATL2の内側面が実線で図示される。
本実施形態では、視認態様変化シートA806を透過させて視認態様変化シートA806の奥側を視認可能な視野角が約30度になるように黒色シリコーンゴムA806b(図58参照)の配置間隔や姿勢を設計している。
即ち、図59(a)に示すように、矢印AEL1(図58参照)の方向視で視認態様変化シートA806を視認させた場合(下流側案内部材A803の真正面から視認させた場合)には、視認態様変化シートA806を透過させて奥側に配置されている左側流路ATL1を視認させることができる。
一方で、図59(b)に示すように、視野角よりも大きな角度の矢印AEL2(図58参照)の方向視で視認態様変化シートA806を視認させた場合(下流側案内部材A803の真正面から横にずれた位置、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)の真正面から斜めに視認させた場合)には、視認態様変化シートA806を透過させることができず視認態様変化シートA806の正面側を視認させることになるので(表面に図形やイラスト等の装飾が施されている場合にはその装飾を視認させることになるので)、左側流路ATL1を流下する球を視認させ難くすることができる。
このように、本実施形態では、矢印AEL2の方向視で下流側案内部材A803を視認させる場合よりも、矢印AEL1の方向視で下流側案内部材A803を視認させる場合の方が、遊技者は左側流路ATL1を流下する遊技球を視認し易い。
上述したような視認態様変化シートA806の機能を利用して、下流側案内部材A803を通る球の内、遊技者にとって利益の大きな側の球のみを遊技者に視認させるように演出することができる。このことについて詳述する。
パチンコ機10で遊技を行う遊技者は、基本的には、第3図柄表示装置81(図2参照)の表示領域や、その手前側を動作する可動役物(例えば、動作ユニットA400〜A600)により展開される演出を視認しながら遊技を行うため、遊技領域の特定の範囲を凝視することは稀となることが多く、下流側案内部材A803についても、第3図柄表示装置81を正面から視認するそのままの姿勢で横目に見る(例えば、図58の矢印AEL2の方向視で見る)ということが多くなる。
例えば、第2入賞口640や特定入賞口65a(図2参照)へ向けて球を発射するために右打ち遊技を行う時短中や確変中においても、遊技者は第3図柄表示装置81(図2参照)の表示領域における演出に注目したいため、下流側案内部材A803を横目に見て遊技球が確かに流下していることを確認したら、下流側案内部材A803から視線を外して、第3図柄表示装置81の表示領域に注目することが通常である。
そのような短い時間でしか視認されない下流側案内部材A803において、本実施形態では、左側流路ATL1に流入した遊技球は第2入賞口640や特定入賞口65a(図2参照)側へは流れず遊技領域から排出されてしまう。このような構成は、パチンコ機10の単位時間当たりの賞球性能を規格内に収めるために(遊技の時間調整や賞球調整のために)採用されるものであるが、遊技者にとっては、左側流路ATL1に流れる球は余り好ましい球では無い。
そのような好ましくない球の流下を見せられることにより、遊技者の興趣は下げられてしまい、再びパチンコ機10を遊技しようという意欲を削ぐ結果を招き易く、好ましくない場合がある。
これに対し、本実施形態では、視認態様変化シートA806により、遊技者が下流側案内部材A803を横目に見るような方向視(例えば、矢印AEL2の方向視)では、左側流路ATL1を流れる遊技球については視認させず、右側流路ATL2を流れる遊技球のみを視認させるようにしている。
即ち、下流側案内部材A803を横目に見る場合には右側流路ATL2を流下する球しか見せないようにすることで、下流側案内部材A803を遊技球が流下する流路を左側流路ATL1と右側流路ATL2との複数で用意しながら、遊技者に右側流路ATL2を流下する遊技球のみを視認させることができるので、遊技者に対して、発射した球の全てが第2入賞口640や特定入賞口65a側へ案内されている(無駄なく案内されている)ように思わせることができ、遊技者の興趣を向上させることができるので、遊技者の再遊技の意欲を向上させることができる。
このように、本実施形態では、視認態様変化シートA806の利用により、第3図柄表示装置81の表示領域で展開される表示演出を視認しながら遊技をしている遊技者が、左側流路ATL1を流下する不利益な球(第2入賞口640や特定入賞口65a側へ案内されない球)を見ないで済むように構成でき、右側流路ATL2を流下する都合の良い球(第2入賞口640や特定入賞口65a側へ案内される球)のみを見られるようにすることができる。
一方、遊技者によっては、左側流路ATL1を流下するような不利益な球についても、視認したいと要望する。この場合には、第3図柄表示装置81の前方から頭を動かして、下流側案内部材A803の正面からの方向視(図58の矢印AEL1の方向視)で見ることで左側流路ATL1を流れる球を視認することができるので、左側流路ATL1を流下するような不利益な球についても視認したいと要望する遊技者の不満が蓄積することを回避することができ、このような遊技者の再遊技の意欲が低減されることを防止することができる。
図60を参照して、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、第1動作ユニットA400の回転動作ユニット400bが、傾倒動作に伴い長手方向(回転軸棒AJ1と回転先端とを結ぶ方向)に延びるように構成される場合を説明したが、第2実施形態の第1動作ユニットA2400では、回転動作ユニット400bの傾倒動作に伴い長手方向に延びたり縮んだりするように構成される。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図60は、第2実施形態における第1動作ユニットA2400の背面図である。図60では、演出待機状態における第1動作ユニットA2400が図示される。なお、第2実施形態における第1動作ユニットA2400では、回転動作ユニット400bは第1実施形態と同一である一方で、支持ユニットA2400aは第1実施形態の支持ユニットA400aに対して、特に案内長孔A2414が異なる。なお、図60の説明では、図19及び図20を適宜参照する。
支持ユニットA2400aは、第1実施形態で上述した案内長孔A414の代わりに、回転動作ユニットA400bの柱状突設部A448が案内される案内長孔A2414を備える。
案内長孔A2414は、右端部から左方へ円弧状に延びる第1円弧部A2414aと、その第1円弧部A2414aよりも左側において第1円弧部A2414aよりも半径の短い円弧状に形成される第2円弧部A2414bと、その第2円弧部A2414bよりも左側において第1円弧部A2414aよりも半径の長い円弧状に形成される第3円弧部A2414cと、第1円弧部A2414aの左端部と第2円弧部A2414bの右端部とを繋ぐ直線孔状に形成される第1直線部A2414dと、第2円弧部A2414bの左端部と第3円弧部A2414cの右端部とを繋ぐ直線孔状に形成される第2直線部A2414eと、を備える。
第1円弧部A2414aは、半径が第2長さAD2(図19(b)参照)とされる第2半径AR2の回転軸棒AJ1を中心とする円弧状に形成され、第2円弧部A2414bは、半径が第1長さAD1(図19(a)参照)とされる第1半径AR1の回転軸棒AJ1を中心とする円弧状に形成され、第1直線部A2414dは、傾斜した直線状に形成される。
そのため、第1動作ユニットA2400の演出待機状態から駆動モータAMT1が駆動され、回転動作ユニットA400bが傾倒動作を開始すると、柱状突設部A448が第1円弧部A2414aを移動する間は回転動作ユニットA400bの長手方向の長さは変化せず回転動作のみが継続される。
更に、柱状突設部A448が第1直線部A2414dを移動する間は回転動作ユニットA400bの長手方向の長さが縮む方向に変化しながら回転動作が継続されるので、駆動抵抗が増加する。
更に、柱状突設部A448が第2円弧部A2414bを移動する間は回転動作ユニットA400bの長手方向の長さは変化せず回転動作が継続されるので、その分、駆動抵抗が減少する。
このように、案内長孔A2414によれば、柱状突設部A448が第1直線部A2414dに進入する際に駆動抵抗を増加させるように構成されていることから、柱状突設部A448が第1直線部A2414dに進入する際の姿勢で回転動作ユニットA400bを急停止させるような動作制御を容易に行うことができる。
柱状突設部A448が、第1円弧部A2414a、第1直線部A2414d、第2円弧部A2414bの順で移動する際には、回転動作ユニットA400bの長手方向の長さが変化するだけであり(図19(a)及び図19(b)参照)、回転動作ユニットA400bの幅方向の長さの変化は生じない。
第2直線部A2414eは、回転軸棒AJ1の中心を通る直線AVL2上を延びる傾斜した直線状に形成される。そのため、第2直線部A2414eを柱状突設部A448が移動する際には、回転動作ユニットA400bの回転動作は停止され、長手方向に延びる変位のみが生じる。
第2直線部A2414eを柱状突設部A448が左側へ向けて移動する間に、柱状突設部A448と回転軸棒AJ1との間の長さが第2長さAD2よりも長くなると、回転動作ユニットA400bの長手方向に延びる変位に加えて、回転動作ユニットA400bの短手方向に広がる変位が生じる(方向切替部材A450及び装飾部材A460の左右外側への変位、図20参照)。
そのため、柱状突設部A448が第2直線部A2414eを移動する間において、駆動モータAMT1にかけられる抵抗として、回転動作ユニットA400bの長手方向に延びる変位に伴う抵抗がかけられる状態から、その抵抗に加えて回転動作ユニットA400bの短手方向に広がる変位に伴う抵抗がかけられる状態へ移行される。
これにより、回転動作ユニットA400bの変位の抵抗を増加させることができるので、駆動モータAMT1からの駆動力が一定とされる場合において、回転動作ユニットA400bに生じる変位の速度を変化させることができる。即ち、柱状突設部A448と回転軸棒AJ1との間の長さが第2長さAD2よりも短い状態に比較して、柱状突設部A448と回転軸棒AJ1との間の長さが第2長さAD2よりも長い状態における変位の速度を遅くさせることができるので、回転動作ユニットA400bの短手方向の変位を遊技者に印象付けることができる。
第3円弧部A2414cは、半径が第4長さAD4(図20(b)参照)とされる第4半径AR4の回転軸棒AJ1を中心とする円弧状に形成され、回転動作ユニットA400bの傾倒先端側ほど下側に配置される。
これにより、柱状突設部A448が第2直線部A2414eから第3円弧部A2414cに進入した後は、回転動作ユニットA400bが長手方向にも短手方向にも最大まで変位した状態(図20(b)参照)における、回転動作(傾倒動作)を生じさせることができるので、回転動作ユニットA400bの回転動作の迫力を大きくすることができる。
なお、第3円弧部A2414cの左端部の位置は、第1実施形態における案内長孔A414の左端部と同じ位置とされる。第3円弧部A2414cの左端部に柱状突設部A448が配置される状態から、回転動作ユニットA400bを傾倒動作させる方向とは逆方向に駆動モータAMT1を駆動させた場合に、柱状突設部A448が案内長孔A2414を右側へ案内されることで回転動作ユニットA400bが起き上がる方向に回転動作されることは、第1実施形態における第1動作ユニットA400と同様である。
図61から図63を参照して、第3実施形態について説明する。第1実施形態では、第1動作ユニットA400の回転動作ユニット400bが、起立した状態から傾倒動作に伴い倒れていくように動作する場合を説明したが、第3実施形態の第1動作ユニットA3400では、水平方向に延びる状態から傾倒動作に伴い倒れていくように動作するように構成される。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図61から図63は、第3実施形態における第1動作ユニットA3400の模式背面図である。図61では、第1動作ユニットA3400の第1の演出待機状態が模式的に図示され、図62では、第1動作ユニットA3400の張出状態が模式的に図示され、図63では、第1動作ユニットA3400の第2の演出待機状態が模式的に図示される。また、図61から図63では、配置関係の把握を容易とするために、背面ケースA210(図7参照)の外形位置(下側部において図示が一部省略されている)と、第3図柄表示装置81(図2参照)の外形位置とが想像線で図示される。
第1動作ユニットA3400は、背面ケースA210の内側において背面ケースA210に締結固定される支持部材A3400aと、その支持部材A3400aに固定配置される回転軸棒AJ3を中心として回転動作可能に支持される回転動作ユニットA3400bと、を備える。
支持部材A3400aは、回転動作ユニットA3400bの変位を案内するための案内長孔A3414を備えている。案内長孔A3414は、回転軸棒AJ3を中心とする円弧状に形成される円弧部A3414aと、その円弧部A3414aの下端部から直線状に延設され延設先端側の方が回転軸棒AJ3に近い直線部A3414bと、その直線部A3414bの下側端部から下方に凹設される凹設部A3414cと、を備える。
なお、支持部材A3400aと回転動作ユニットA3400bとが重なって図が見難くなることを避ける目的で、支持部材A3400aは、外形が想像線で図示され、その外形の内側においては案内長孔A3414を除き図示が省略される。
回転動作ユニットA3400bは、回転軸棒AJ3に回転可能に支持される基端側部材A3430と、その基端側部材A3430の回転先端側に配設され基端側部材A3430に対して回転軸棒AJ1を中心とする円の径方向に変位可能に構成される先端側部材A3440と、を備える。
先端側部材A3440は、移動本体A3441と、その移動本体A3441の回転軸棒AJ3に近い側から前後方向に突設され、案内長孔A3414に挿通される被案内突部A3442と、を備える。
第3実施形態における駆動力の伝達は、第1実施形態においてベルトA423aに案内される連結部材A427aの案内長孔A427eが左右方向に移動することに伴い、柱状突設部A448(図15及び図16参照)に駆動力が左右方向にかけられることで回転動作ユニットA400bが変位されるのと同様に構成される。
即ち、第3実施形態における第1動作ユニットA3400では、ベルトA423a、連結部材A427a及び案内長孔A427e(図示せず)の姿勢を90度変化させて上下方向に移動させるように構成しており、これらが上下方向に移動することに伴い、案内長孔A427eに挿通されている被案内突部A3442に駆動力が上下方向にかけられることで回転動作ユニットA3400bが変位される。
第1動作ユニットA3400の、第1の演出待機状態からの回転動作について説明する。第1の演出待機状態(図61参照)から被案内突部A3442を下方へ移動させるように駆動力が生じると、回転動作ユニットA3400bは回転軸棒AJ3を中心とする回転動作を開始する。
ここで、被案内突部A3442が案内長孔A3414の円弧部A3414aに案内されている間は、基端側部材A3430に対する先端側部材A3440の相対移動(回転動作ユニットA3400bの長手方向の変位)は生じない(図62参照)。
図62に図示される状態から更に、被案内突部A3442を下方へ移動させるように駆動力が生じると、被案内突部A3442が案内長孔A3414の直線部A3414bに入ることになるので、回転が進むほど被案内突部A3442が回転軸棒AJ3に近づくことになる。
そのため、回転動作ユニットA3400bは回転軸棒AJ3を中心とする回転動作に加えて、先端側部材A3440が基端側部材A3430に近づく方向への相対移動が開始されるので、駆動抵抗が増加する。
回転動作ユニットA3400bの傾倒が終端まで進むと、図63に図示されるように、被案内突部A3442が案内長孔A3414の凹設部A3414cに入り込む分、直線部A3414bの下端側に配置されている場合に比較して、被案内突部A3442と回転軸棒AJ3との間の距離が長くなる方向に先端側部材A3440が基端側部材A3430に対して相対移動する。
即ち、第1の演出待機状態から回転動作ユニットA3400bが傾倒動作する場合、回転動作ユニットA3400bの先端側部材A3440は、基端側部材A3430に対して相対移動しない状態から基端側部材A3430に対して近づく方向に相対移動する状態へ移行し、その後、基端側部材A3430に対して近づく方向に相対移動する状態から基端側部材A3430に対して離れる方向に相対移動する状態へ移行する。このように、回転動作ユニットA3400bが傾倒動作する場合における先端側部材A3440の基端側部材A3430に対する相対移動のバリエーションを増加させることができる。
図63に図示される状態において、被案内突部A3442の回転軸棒AJ3を中心とする回転方向への移動は凹設部A3414cにより防止される。そのため、回転動作ユニットA3400bの傾倒動作を高速で実行させた場合であっても、回転方向の戻り動作(反動による逆方向の回転動作)が生じることを、被案内突部A3442が凹設部A3414cに食い止められることにより防止することができる。
なお、図63に図示される状態から上方向の駆動力を生じさせることにより、被案内突部A3442が逆方向に案内される態様で回転動作ユニットA3400bを回転動作(起き上がり動作)させることができる。
上述のように、第3実施形態では、回転動作ユニットA3400bの傾倒動作の方向が自重で回転動作するような方向に設定されるので、傾倒動作開始時に要求される駆動力を低減することができる。
また、傾倒動作中に回転動作ユニットA3400bが長手方向に縮むという外観の変化を生じさせることができる。これにより、傾倒動作中に回転動作ユニットA3400bをコンパクトにする側に変形させる演出を実行することができ、その演出の際に生じる遠心力を低減させることで、途中で停止させる位置や、終端における停止を安定させることができる。
また、先端側部材A3440の変位を規定するための案内長孔A3414が回転軸棒AJ3の近傍に配置されるので、案内長孔A3414を形成するための支持部材A3400aを小形化することができる。加えて、背面ケースA210における回転動作ユニットA3400bの回転先端側の領域(図61において第3図柄表示装置81よりも右側の領域)にまで第1動作ユニットA3400の構成を配設することを不要とすることができるので、背面ケースA210における動作ユニットの配置の自由度を向上させることができる。
図64を参照して、第4実施形態について説明する。第1実施形態では、固定された下流側案内部材A803により遊技領域を流下する球の視認性が変化する場合を説明したが、第4実施形態の球案内ユニットA4900では、球の視認性を変化させる部分が変位可能に構成される。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図64(a)及び図64(b)は、第4実施形態における球案内ユニットA4900の断面図である。図64(a)では、電動役物640aが閉鎖された状態が図示され、図64(b)では、電動役物640aが開放された状態が図示される。
図64では、電動役物640aの中間部を通り左右方向と直交する平面における断面図が図示され、理解を容易とするために、ベース板A60及びガラスユニット16が想像線で図示され、電動役物640aについては開閉板のみが図示されその他の駆動機構についての図示が省略される。
図64に示すように、球案内ユニットA4900は、ガラスユニット16とベース板A60との間において球の流下経路を形成するユニットであって、光透過性の樹脂材料から形成されベース板A60に締結固定される流路形成部材A4910と、その流路形成部材の前面に沿って昇降動作可能に構成され光透過性の樹脂材料から形成される導光変位部材A4920と、その導光変位部材A4920を流路形成部材A4910とは反対側から挟むように配設され光透過性の樹脂材料から形成されベース板A60に締結固定される覆設部材A4930と、導光変位部材A4920を駆動させるためのソレノイドA4940と、を備える。
流路形成部材A4910は、ベース板A60の表面に沿って形成される背面側板部A4911と、その背面側板部A4911の正面側に球の直径よりも若干長い間隔を空けて平行配置される正面側板部A4912と、背面側板部A4911及び正面側板部A4912の下端部を繋ぐ肉厚本体部A4913と、を備える。
背面側板部A4911には、電動役物640aを貫通させる貫通孔A4911aが形成されており、その貫通孔A4911aにより電動役物640aが正面側板部A4912に近接配置される閉鎖状態(図64(a)参照)と、後方に退避される開放状態(図64(b)参照)とで、前後に平行移動可能に構成される。
導光変位部材A4920は、流路形成部材A4910の正面側板部A4912の前側面に対向配置され前側面に変位を案内される被案内板部A4921と、その被案内板部A4921の下端部から後方へ延設される延設部A4922と、を備える。
被案内板部A4921は、上側部の背面側から溝状に切りかかれる複数のライン状溝部A4921aを備える。ライン状溝部A4921aは、被案内板部A4921の端部から入射した光を屈折させ正面側へ向けて出射させるように機能する(第1実施形態で上述したライン状溝部A732(図48参照)と同様の機能を有する)。
覆設部材A4930は、被案内板部A4921の前側面に対向配置され、流路形成部材A4910の正面側板部A4912と共に被案内板部A4921の変位を案内するように構成される前側案内板部A4931と、その前側案内板部A4931の下端部から後方へ延設され後端部がベース板A60に締結固定される延設部A4932と、その延設部A4932の前側端部の上面側に固定配置され上方へ向けて光を照射するLED等の発光手段A4933aを有する発光基板A4933と、を備える。
発光手段A4933aは、光軸が導光変位部材A4920の被案内板部A4921の延設方向(上下方向)に沿うように配置および設計され、光が被案内板部A4921の下端部から被案内板部A4921の内側を上方向に導光されるように構成される。即ち、発光手段A4933aから照射された光は、ライン状溝部A4921aまで到達するように構成される。
本実施形態では、発光手段A4933aから光が照射されると、ライン状溝部A4921aで屈折された光が正面側へ進行することになるので、ライン状溝部A4921aが明るく発光し、ライン状溝部A4921aを通した視認性が低下する。
そのため、ライン状溝部A4921aと重なる方向視で視認する場合には、その後方を流下する球の視認性が低下する。ライン状溝部A4921aを前後方向の方向視で視認するよりも、ライン状溝部A4921aを斜め下方に見下ろすような方向ADL1の方向視で視認する方が、電動役物640a上を転動する球を視認し易くなる。
一方、図64(a)において電動役物640aの上面を転動する球を斜め上方から視認する方向ADL1の方向視における位置から目の位置を変えずに、電動役物640aよりも下側を転動する球(図64(b)で図示される位置の球に相当)を斜め上方から視認するために方向ADL2の方向視で視認しようとする場合には、目線上にライン状溝部A4921aが入り込むことになり、球の視認性が悪くなる。
そのため、球を視認性良く見たい遊技者は、電動役物640aの開閉の度に目の位置を変える必要が生じることになるので、球の発射は右打ち遊技を行えばよいので遊技者の遊技負担を減らせているが、目の位置を頻繁に変えることによる遊技負担が増大することになる。
これに対し、本実施形態では、電動役物640aの動作タイミングとソレノイドA4940の駆動タイミングとが同期するように制御される。即ち、電動役物640aが開放状態となるのに合わせて、ソレノイドA4940が駆動され、導光変位部材A4920が下方へ変位することで、電動役物640aよりも下側を転動する球への視線をライン状溝部A4921aが遮る状態を解消するようにしている。
これにより、遊技者は、目の位置を変えずに視線の方向を方向ADL1と方向ADL2とで変えるだけでも、電動役物640aの開閉に応じて球の転動位置が変わっても球の視認性が損なわれることは無いので、遊技者の遊技負担を低減することができる。
なお、図64(a)に示す状態において球案内ユニットA4900を前後方向視で見る場合、電動役物640aよりも下側を転動する球がある場合には、その球への視線はライン状溝部A4921aに遮られることはない。そのため、電動役物640aが開放状態から閉鎖状態に切り替えられた直後に電動役物640aの真下を流下する球が存在する場合(例えば、オーバー入賞球が存在する場合)、その球については、前後方向視で遊技者に視認させることで、球を問題なく視認させることができる。
図64(a)に示す状態に比較し、図64(b)に示す状態の方が、発光手段A4933aと被案内板部A4921との間の距離が短い。そのため、発光手段A4933aからの光が被案内板部A4921へ向けて照射される場合に、図64(a)に示す状態に比較して図64(b)に示す状態の方が光の漏れが少ないことから、発光手段A4933aから照射される光量が同じでも図64(a)に示す状態に比較して図64(b)に示す状態の方がライン状溝部A4921aを明るく照らすことができる。
一方、図64(b)に示す状態に比較して、図64(a)に示す状態の方が、ライン状溝部A4921aの位置を遊技者側(上側)に寄せることができるので、ライン状溝部A4921aにより屈折される光により照らされる覆設部材A4930の範囲をより遊技者側(上側)に寄せることができる。
覆設部材A4930の前側案内板部A4931の前側面には図形やイラスト等の装飾が施されており、この装飾の照らされる範囲をより遊技者側(上側)に寄せるようにすることができるので、前側案内板部A4931による演出効果を向上させることができる。
図65を参照して、第5実施形態について説明する。第1実施形態では、第1動作ユニットA400の柱状突設部A448が移動部材A440の背面側から突設形成されており、板状本体A442に対して相対移動し得ない場合を説明したが、第5実施形態の第1動作ユニットA5400では、移動部材A5440に対して相対移動可能に配設される柱状突設部材A5448が構成される。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図65(a)及び図65(b)は、第5実施形態における回転動作ユニットA5400bの背面図である。図65(a)では、演出待機状態(図7参照)に対応する状態における回転動作ユニットA5400bの様子が図示され、図65(b)では、張出状態(図7参照)に対応する状態における回転動作ユニットA5400bの様子が図示される。
以下では、第1実施形態で説明した回転動作ユニットA400bとの違いに焦点を当てて、回転動作ユニットA5400bの構成について説明する。本実施形態における回転動作ユニットA5400bでは、第1実施形態における柱状突設部A448と対応する部材として、柱状突設部材A5448が移動部材A5440に対して相対移動可能に配設されている。
即ち、柱状突設部材A5448は、移動部材A5440の板状本体A5442に穿設される案内長孔A5442aに突設先端部分(背面側端部)が後方へ向けて挿通されて張り出す一方で、突設基端部(正面側部)が案内長孔A5442aよりも大きな形状から形成されることで抜け止めとして機能する結果、柱状突設部材A5448が板状本体A5442に対して案内長孔A5442aに沿って相対移動可能に構成される。
柱状突設部材A5448は、一方向の付勢力を生じるバネなどの付勢部材(図示せず)により案内長孔A5442aの右側端部(図65(b)において柱状突設部材A5448が配置される端部)へ向けて付勢される。
案内長孔A5442aは、演出待機状態において回転軸棒AJ1を中心とする円弧に沿って延びる湾曲した長孔として形成される。これにより、柱状突設部材A5448の配置が案内長孔A5442aの内部で変化した場合であっても、その変化によって柱状突設部材A5448が案内長孔A414の円弧部A414a(図24参照)から外れることを回避することができる。
これにより、演出待機状態から回転動作ユニットA5400bが傾倒動作する場合に、柱状突設部材A5448と円弧部A414aとの間で生じる動作抵抗が増加することを回避し易くすることができる。
回転動作ユニットA5400bでは、基礎板部材A5430が、長手方向先端部(図65(a)上側端部)の短手方向片側(図65(a)左側)から延設される延設案内部A5438を備える。
延設案内部A5438は、案内長孔A5442aのどこに柱状突設部材A5448が配置されている場合であっても、柱状突設部材A5448と当接し得る位置まで延設されており、当接時に生じる荷重により柱状突設部材A5448を案内長孔A5442aに沿って移動させることができるようになっている。
即ち、図65(b)に図示されるように柱状突設部材A5448が案内長孔A5442aの一端(図65(b)紙面左側端部)に配置されている状態から、移動部材A5440が基礎板部材A5430に対して回転軸棒AJ1側へ移動する場合に、その移動途中で柱状突設部材A5448が延設案内部A5438の上側面に当接することで荷重を受けて案内長孔A5442aの他端(図65(a)紙面右側端部)へ向けて移動される。そして、最終的には、移動部材A5440の移動方向としての回転軸棒AJ1を通る直線上に柱状突設部材A5448が配置される。
上述のような構成により、第1動作ユニットA5400の演出待機状態からの傾倒動作時における、回転動作ユニットA5400bへの駆動力伝達を良好とすることができることについて説明する。
ここで、張出状態からの駆動力伝達においては、第1実施形態で上述した通り、柱状突設部A448に与えられる荷重のうちの、移動部材A440の基礎板部材A430に対する相対移動方向(回転軸棒AJ1を通る直線方向)に平行な成分は、回転軸棒AJ1を通らず、回転軸棒AJ1を中心とする回転方向の力を生じさせるので、回転動作ユニットA400bの張出状態からの移動を良好とすることができる。
第1実施形態では、この効果を生じさせるために、敢えて柱状突設部A448の配置を移動部材A440の短手方向の中心からずらしている。一方で、柱状突設部A448の配置がずれた状態のまま回転動作ユニットA400bを起立させ、その起立状態を柱状突設部A448で支えて維持する場合、回転動作ユニットA400bの長手方向が鉛直方向に向く姿勢ではバランスが取りにくく、若干傾斜した姿勢にしがちである(図24参照)という難点があった。
これに対し、本実施形態によれば、柱状突設部材A5448を移動部材A5440に対して相対移動可能に構成しているので、回転動作ユニットA5400bを起立させる際に(図65(a)参照)、回転動作ユニットA400bの長手方向が鉛直方向に向く姿勢でバランスを取り易くすることができる。
本実施形態では、案内長孔A5442aの長さの設計次第で、回転動作ユニットA5400bを起立させる状態における回転動作ユニットA5400bの姿勢を任意に設計することができる。このように、本実施形態では、張出状態からの駆動力伝達を良好とする効果を維持しながら、演出待機状態における姿勢の設計自由度を向上させることができる。
図66を参照して、第6実施形態について説明する。第1実施形態では、視認態様変化シートA806により、方向視が左右方向に角度変化した場合における球流下経路(遊技領域)の見え方が変化する場合を説明したが、第6実施形態の流路前側構成部材A6900では、方向視が上下方向に角度変化した場合における球流下経路(遊技領域)の見え方が変化するように構成される。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図66は、第6実施形態における流路前側構成部材A6900の断面図である。図66では、球が通過可能な箇所において、上下方向の辺と前後方向の辺とにより構成される平面で流路前側構成部材A6900が断面視される。なお、流路前側構成部材A6900と対向配置されるベース板A60の前後側面が想像線で図示される。
流路前側構成部材A6900は、ベース板A60の前側に対向配置され非透過性の樹脂材料から形成される目隠し部材A6910と、その目隠し部材A6910の正面側に貼り付けられる(又は締結固定される)光透過性の樹脂材料から形成される板状部材であって、正面側に装飾が施される化粧板A6920と、目隠し部材A6910をベース板A60に締結固定する締結固定用部A6930と、を備える。
目隠し部材A6910は、上下方向に板状に延びる一対の板状本体A6911(図66にはその片側が図示されている)と、その一対の板状本体A6911の間を左右方向に延び、一対の板状本体A6911とで左右方向に延びる矩形長孔A6912を構成する複数のルーバー部A6913と、を備える。
矩形長孔A6912及びルーバー部A6913の左右方向長さは、球の直径よりは長くされており、配置箇所における遊技領域の左右幅に対応させた長さで形成される。また、ルーバー部A6913の上下間隔は、球の直径よりも小さくなるように設計されている。
目隠し部材A6910の製造方法としては、種々の態様が例示される。例えば、板状本体A6911に複数のルーバー部A6913が固定されるような態様でも良いし、板状本体A6911の前後長さに対応する厚みの板にドリル加工等で孔を空けて矩形長孔A6912を形成した残りの部分として複数のルーバー部A6913が形成されるような態様でも良い。
ルーバー部A6913は、前後方向に若干幅広に形成されており、その上下側面に装飾用のイラストが施されている。矢印AEL61の方向視で流路前側構成部材A6900を視認した場合、ルーバー部A6913に視線が遮られることとなるので、その背面側を流下する球AB61を視認し難い状況が生まれる。この場合、遊技者にはルーバー部A6913の上側面に施されるイラストを視認させることにより演出効果の低下を避けている。
一方、矢印AEL62の方向視(前後方向に沿う方向視)で流路前側構成部材A6900を視認した場合、ルーバー部A6913の上下側面と視線とが重なることは無く、ルーバー部A6913の上下厚みで隠される以外の部分、即ち、矩形長孔A6912を通して球AB61を視認させることができる。
本実施形態では、図66に示すように、ルーバー部A6913が前後幅よりも上下厚みが短い形状とされているので、矢印AEL62の方向視で流路前側構成部材A6900を視認させる場合の方が、矢印AEL61の方向視で流路前側構成部材A6900を視認させる場合に比較して、流路前側構成部材A6900の後方を流下する球AB61の視認性を向上させることができる。
次いで、図67から図77を参照して、本発明の第7実施形態における基板ボックスW100について説明する。まず、図67から図71を参照して、基板ボックスW100の概略構成について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図67は、第7実施形態におけるパチンコ機W10の背面図であり、図68は、基板ボックスW100の正面斜視図であり、図69は、基板ボックスW100の背面斜視図であり、図70は、基板ボックスW100の正面図であり、図71(a)は、基板ボックスW100の背面図であり、図71(b)は、図71(a)の矢印LXXIb方向視における基板ボックスW100の側面図であり、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500が取り外された状態が図示される。図72(a)は、基板ボックスW100の部分正面斜視図であり、図72(b)は、基板ボックスW100の部分背面斜視図であり、図72(a)及び図72(b)は、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500及び封印シールWSLが取り外された状態が図示される。
なお、図67から図71における矢印F−B、矢印L−R及び矢印U−Dは、基板ボックスB100の前後方向、左右方向および上下方向をそれぞれ示している。なお、以下の各図においても同様であるので、その説明は省略する。
また、第7実施形態におけるパチンコ機W10は、第1実施形態におけるパチンコ機10に対し、基板ボックスW100を除き、その他の構成は同一とされる。よって、その他の説明は省略する。
図67から図71に示すように、基板ボックスW100は、ボックスカバーW200と、そのボックスカバーW200により開口が覆われるボックスベースW300と、それらボックスカバーW200及びボックスベースW300を開封不能に連結(かしめ構造による連結)する封印ユニットW400と、その封印ユニットW400により連結されたボックスカバーW200及びボックスベースW300の封印ユニットW400とは反対側の端部に配設される保護カバーW500及び封印シールWSLとを備え、主制御基板(図示せず)が収納される。なお、基板ボックスW100はに、サブ制御基板、発光演出または放音演出に伴う基板、各種スイッチ、コネクタ、遊技盤、役物または役物を駆動させるための駆動モータが収納されても良い。
封印ユニットW400には、回転軸W410が形成される。回転軸W410は、基板ボックスW100を内枠12(図1参照)の背面側に回転可能に軸支するための軸であり、基板ボックスW100(ボックスカバーW200)の上下方向(矢印U−D方向)に平行、且つ、基板ボックスW100(ボックスカバーW200)の左右方向(矢印L−R方向)に直交する軸として形成される。
また、回転軸W410は、背面視(矢印F方向視)において、基板ボックスW100(ボックスカバーW200)の右方側(矢印R方向側)に配設される。なお、回転軸W410を基板ボックスW100(ボックスカバーW200)の左方側(矢印L方向側)に配設しても良く、回転軸W410を基板ボックスW100(ボックスカバーW200)の上方側(矢印U方向側)、下方側(矢印D方向側)、正面側(矢印F方向側)、或いは、背面側(矢印B方向側)に配設しても良い。
ボックスカバーW200は、正面視略横長矩形の板状に形成される背面壁部W201と、その背面壁部W201の4辺からボックスベースW300側(矢印F方向側)へ向けて立設され板状に形成される壁部(上壁部、下壁部、それら上壁部および下壁部を連結する左壁部W202及び右壁部)と、左壁部W202から左方側へ突出されるカバー側被係合部W210とを主に備える。ボックスカバーW200は、各壁部によりボックスベースW300側が開放された箱状に形成される。なお、ボックスカバーW200は、光透過性の樹脂材料を素材とし、樹脂成形型を用いて成形される。
カバー側被係合部W210には、後述するベース側被係合部W310と共に、保護カバーW500が取り付けられる。カバー側被係合部W210は、左壁部W202から封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)へ向けて突出されるベース部W211と、ベース部W211の突出先端部に形成される側壁部W212と、側壁部W212から封印ユニットW400とは反対側へ突出される平面部W220、上側張出部W213a及び下側張出部W213bと、ベース部W211及び平面部W220の背面からボックスベースW300とは反対側(矢印B方向側)へ向けて突出されるカバー部W214とを主に備える。
ベース部W211は、左壁部W202と側壁部W212とを連結するための部位であり、板状に形成される。側壁部W212は、保護カバーW500の封印ユニットW400側(矢印R方向側)への変位を規制するための部位であり、板状に形成される。
側壁部W212には、上側張出部W213a、下側張出部W213b及び平面部W220が配設される。上側張出部W213aは、平面部W220よりも上方側(矢印U方向側)となる位置に配設され、下側張出部W213bは、平面部W220よりも上側張出部W213aとは反対側(矢印D方向側)となる位置に配設される。
下側張出部W213bの背面は、側壁部W212の背面および後述する保護カバーW500の立設部W540よりもボックスベースW300側(矢印F方向側)に配設される。
平面部W220は、封印シールWSLが貼着される部位であり、板状に形成される。平面部W220は、ボックスベースW300とは反対側(矢印B方向側)へ向けて突出される突起W221及び一対の立設部W222と、平面部W220の上下方向(矢印U−D方向)の両端に配設される一対の両端壁部W223と、平面部W220の背面に凹設される凹部W224a,W224bと、平面部W220の板厚方向(矢印F−B方向)に貫通して穿設される一対の締結孔W225と、平面部W220の封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)における端部に切り欠かれる切欠き部W226(図76参照)とを主に備える。
突起W221は、保護カバーW500の封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)への変位を規制するための突起である。突起W221には、封印ユニットW400とは反対側から封印ユニットW400側(矢印R方向側)へ向かうにつれてボックスベースW300とは反対側(矢印B方向側)へ傾斜する傾斜部W221aが形成される。
立設部W222及び両端壁部W223は、側壁部W212と保護カバーW500との間に形成される隙間から不正に挿入された針金が平面部W220と封印シールWSLとの貼着を解除することを抑制するための部位である。
一対の立設部W222は、側壁部W212から所定の距離を隔てて上下方向(矢印U−D方向)に延びて形成される。上下方向における一対の立設部W222の両端部は、一対の両端壁部W223に接合され、一対の立設部W222と一対の両端壁部W223との間には隙間が非形成とされる。
一対の両端壁部W223は、板状に形成され、一対の両端壁部W223の板厚方向が対向された姿勢で上下方向(矢印U−D方向)における平面部W220の両端部に配設される。一対の両端壁部W223のボックスベースW300側(矢印F方向側)の端部およびボックスベースW300とは反対側(矢印B方向側)の端部は、平面部W220の正面および背面よりもボックスベースW300側およびボックスベースW300とは反対側へそれぞれ突出して形成される。また、一対の両端壁部W223の封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)の端部は、平面部W220の封印ユニットW400とは反対側の端部よりも封印ユニットW400とは反対側へ突出して形成される。なお、一対の両端壁部W223の正面は、立設部W222の突出面と略同一面上に配設される。
凹部W224a,W224bは、封印シールWSLの貼着面と平面部W220との間に空間を形成させるための部位である。凹部W224a,W224bがそれぞれ分離して形成されることにより、平面部W220と封印シールWSLとが貼着される面積を大きくできる。
なお、凹部W224a,W224bは、それぞれ連結して形成されても良い。これにより、ボックスカバーW200の成形性を確保し易くできると共に、製造コストを低減できる。また、凹部W224a,W224bは、平面部W220の板厚方向(矢印F−B方向)に貫通して形成されても良い。これにより、ボックスカバーW200の成形性を確保し易くできる。
左右方向(矢印L−R方向)における凹部W224aの寸法は、後述する保護カバーW500の連結片W531aの左右方向における寸法と略同一またはやや大きく形成され、上下方向(矢印U−D方向)における凹部W224aの寸法は、連結片W531aの上下方向における寸法の略3倍の大きさに形成される。上下方向における凹部W224bの寸法は、保護カバーW500の連結片W531bの上下方向における寸法と略同一またはやや大きく形成され、左右方向における凹部W224bの寸法は、連結片W531bの左右方向における寸法の略3倍の大きさに形成される。
一対の締結孔W225は、ボックスカバーW200及びボックスベースW300を締結するねじ(図示せず)が挿入される孔である。一対の締結孔W225を挿通したねじがボックスベースW300に締結されることにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300が締結される。
切欠き部W226は、後述するボックスベースW300の切欠き部W325と共に、封印シールWSLの貼着面側(矢印R方向側)に空間を形成させるための部位である。切欠き部W226は、平面部W220の上端から下端にかけて連続して形成される。また、切欠き部W226は、側壁部W212側(矢印R方向側)から封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)へ向かうにつれて切欠き部W325とは反対側(矢印B方向側)へ傾斜して形成される。
カバー部W214は、ベース部W211及び平面部W220からボックスベースW300とは反対側(矢印B方向側)へ向けて立設され板状に形成される壁部(上壁部、下壁部、それら上壁部および下壁部の右方側の端部を連結する右壁部)と、上壁部、下壁部および右壁部の立設先端部を連結する背面壁部W214aとを主に備える。カバー部W214及び平面部W220により封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)が開放された箱状に形成される。
上壁部および下壁部は、左右方向(矢印L−R方向)に延びて形成され、上下方向(矢印U−D方向)において、突起W221及び一対の立設部W222の間にそれぞれ配設される。背面壁部W214aは、板状に形成される。背面壁部W214aの封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)の端部は、突起W221よりも封印ユニットW400側(矢印R方向側)に配設され、背面視(矢印F方向視)において、突起W221は、視認可能とされる。これにより、突起W221と後述する保護カバーW500の係合孔W533との係合を視認可能とでき、ボックスカバーW200と保護カバーW500との係合状態を確認できる。
なお、背面視において、背面壁部W214aの封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)の端部が突起W221に重なる位置まで背面壁部W214aが突出して形成されても良い。これにより、突起W221と係合孔W533との係合を解除させ難くできる。
ボックスベースW300は、正面視略横長矩形の板状に形成される正面壁部W301と、その正面壁部W301の4辺からボックスカバーW200側(矢印B方向側)へ向けて立設され板状に形成される壁部(上壁部、下壁部、それら上壁部および下壁部を連結する左壁部W302及び右壁部)と、左壁部W302から封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)へ突出されるベース側被係合部W310とを主に備える。ボックスベースW300は、各壁部により背面側が開放された箱状に形成される。なお、ボックスベースW300は、光透過性の樹脂材料を素材とし、樹脂成形型を用いて成形される。
ベース側被係合部W310には、カバー側被係合部W210と共に、保護カバーW500が取り付けられる。ベース側被係合部W310は、左壁部W302から封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)へ突出される上側張出部W311、カバー部W312及び平面部W320を主に備える。
上側張出部W311は、正面視(矢印B方向視)において、カバー側被係合部W210の上側張出部W213aに対応する位置に配設される。また、上側張出部W311の正面は、正面壁部W301の正面と略同一面上に配設される。
カバー部W312は、板状に形成される正面壁部W312aと、封印ユニットW400側(矢印R方向側)の辺を除く正面壁部W312aの3辺からボックスカバーW200側(矢印B方向側)へ向けて立設され板状に形成される壁部(上壁部、下壁部、それら上壁部および下壁部の封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)の端部を連結する左壁部W312b)とを主に備える。上壁部、下壁部および左壁部W312bは、板状に形成され、それら上壁部、下壁部および左壁部W312bの立設先端部は平面部W320に接合される。
正面壁部W312aの背面には、上下方向(矢印U−D方向)に所定の間隔を隔てて一対の突起W312cがボックスカバーW200側(矢印B方向側)へ向けて突出される。一対の突起W312cは、保護カバーW500の封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)への変位を規制するための突起である。一対の突起W312cには、封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)から封印ユニットW400側(矢印R方向側)へ向かうにつれてボックスカバーW200側(矢印B方向側)へ傾斜する傾斜部W312dが形成される。
左壁部W312bには、側面視(矢印R方向視)において、一対の突起W312cに対応する位置に一対の挿通孔W312eが板厚方向(矢印L−R方向)に貫通して穿設される。一対の挿通孔W312eの内形は、一対の突起W312cの外形よりも大きく形成され、側面視において、一対の突起W312cが視認可能とされる。
平面部W320は、封印シールWSLが貼着される部位であり、板状に形成される。平面部W320は、上下方向(矢印U−D方向)における平面部W320の両端部に配設される一対の両端壁部W321と、平面部W320の板厚方向に(矢印F−B方向)にに貫通して穿設される一対の締結孔W322と、平面部W320からボックスカバーW200とは反対側(矢印F方向側)へ向けて突出される一対の抑制部W323と、平面部W320からボックスカバーW200側(矢印B方向側)へ向けて突出される突出部W324とを主に備える。
一対の両端壁部W321は、板状に形成され、一対の両端壁部W321の板厚方向を上下方向(矢印U−D方向)に沿わせた姿勢で平面部W320に配設される。一対の両端壁部W321のボックスカバーW200とは反対側(矢印F方向側)の端部は、平面部W320の正面よりも突出して形成される。また、一対の両端壁部W321の封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)の端部は、平面部W320の封印ユニットW400とは反対側の端部よりも突出して形成される。
一対の締結孔W322は、ボックスカバーW200に穿設される一対の締結孔W225を挿通したねじ(図示せず)が締結される孔であり、一対の締結孔W322の内周にはめねじが設けられる。これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300が締結される。
一対の抑制部W323は、保護カバーW500と封印シールWSLとが当接することを抑制するための部位である。一対の抑制部W323の突出長さは、封印シールWSL厚さ寸法よりも長く形成される。上下方向(矢印U−D方向)において、一対の抑制部W323は、一対の挿通孔W312eに対応する位置に配設される。
突出部W324は、封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)における平面部W320の端部に配設され、突出部W324の突出先端部には、切欠き部W325が切欠き形成される(図76参照)。突出部W324のボックスカバーW200側(矢印B方向側)へ向けての突出長さは、平面部W220の正面に対する一対の両端壁部W223の突出長さと同一に形成される。これにより、突出部W324及び平面部W220が当接した状態において、一対の両端壁部W321と一対の両端壁部W223との間に隙間が形成されることを抑制できる。これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の内側に針金が不正に挿入されることを抑制できる。
切欠き部W325は、ボックスカバーW200の切欠き部W226と共に、封印シールWSLの貼着面側(矢印R方向側)に空間を形成させるための部位である。切欠き部W325は、平面部W320(突出部W324)の上端から下端にかけて連続して形成され、前後方向(矢印F−B方向)において切欠き部W226に対向して配設される。また、切欠き部W325は、左壁部W302側(矢印R方向側)から封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)へ向かうにつれて切欠き部W226とは反対側(矢印F方向側)へ傾斜して形成される。
保護カバーW500は、ボックスカバーW200及びボックスベースW300に貼着された封印シールWSLを遮蔽するためのものであり、正面視略縦長矩形の板状に形成される背面壁部W510と、その背面壁部W510から正面側(矢印F方向側)へ所定の間隔を隔てて対向され正面視略縦長矩形の板状に形成される正面壁部W520と、右方側(矢印R方向側)を除く背面壁部W510及び正面壁部W520の3辺を連結する壁部(上壁部、下壁部W501および左壁部W502)と、背面壁部W510及び正面壁部W520に連結され板状に形成される係合部W530a,W530bと、下壁部W501から下方側(矢印D方向側)へ向けて立設され板状に形成される立設部W540とを主に備える。
保護カバーW500は、各壁部により右方側(矢印R方向側)が開放された箱状に形成される。なお、保護カバーW500は、光透過性の樹脂材料を素材とし、樹脂成形型を用いて成形される。
左右方向(矢印L−R方向)における背面壁部W510及び正面壁部W520の長さは、平面部W220及び平面部W320の長さよりも長く形成される。また、背面壁部W510及び正面壁部W520の対向間の距離は、ボックスカバーW200の両端壁部W223の背面からボックスベースW300の両端壁部W321の正面までの距離と略同一またはやや大きく形成される。また、保護カバーW500の上壁部および下壁部W501の対向間の距離は、一対の両端壁部W223(両端壁部W321)の対向面とは反対側の面どうしの距離よりも大きく形成される。
これらにより、保護カバーW500の内側にカバー側被係合部W210及びベース側被係合部W310が配設可能とされると共に、ボックスカバーW200及びボックスベースW300に保護カバーW500が取り付けられた状態において前後方向(矢印F−B方向)における保護カバーW500の変位が規制される。
背面壁部W510は、上下方向(矢印U−D方向)に沿って断続して形成され、本実施形態では、1箇所において非形成とされる。背面壁部W510は、上下方向において非形成とされる側であり、左右方向(矢印L−R方向)に延びる端縁部から正面壁部W520側(矢印F方向側)へ向けて立設されるリブ部W511と、そのリブ部W511の先端どうしを連結する連結部W512とを主に備える。
背面壁部W510の背面は、ボックスカバーW200の側壁部W212の背面よりもやや正面側(矢印F方向側)に配設される。これにより、背面壁部W510の背面が側壁部W212の背面よりも背面側(矢印B方向側)に配設され、背面壁部W510が側壁部W212よりも背面側へ突出した態様で背面壁部W510及び側壁部W212の間に段差が形成されることを抑制できる。その結果、かかる段差を利用してボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500を不正に取り外すことを抑制できる。
リブ部W511及び連結部W512は、係合部W530aを支持するための部位である。リブ部W511が背面壁部W510の左右方向(矢印L−R方向)に延びる端縁部から立設されることにより、背面壁部W510及び係合部W530bの隙間から不正に挿入された針金が平面部W220と封印シールWSLとの貼着を解除することを抑制できる。
リブ部W511の立設長さは、ボックスカバーW200の平面部W220に対する両端壁部W223の背面側(矢印B方向側)へ向けての突出長さよりも短く形成される。これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300に保護カバーW500が取り付けられた状態において、リブ部W511が封印シールWSLに当接し、封印シールWSLが破損することを抑制できる。
連結部W512は、左方側(矢印L方向側)におけるリブ部W511どうしを連結して配設され、左右方向(矢印L−R方向)における連結部W512の長さは、背面壁部W510の長さよりも短く形成される。
正面壁部W520は、上下方向(矢印U−D方向)に沿って断続的に形成され、本実施形態では、2箇所において非形成とされる。なお、上下方向において背面壁部W510に非形成部が形成される位置は、正面壁部W520に非形成部が形成される位置とは異なる位置とされる。正面壁部W520は、上下方向において非形成とされる側であり、左右方向(矢印L−R方向)に延びる端縁部から背面壁部W510側(矢印B方向側)へ向けて立設されるリブ部W521と、そのリブ部W521の先端どうしを連結する連結部W522とを主に備える。
正面壁部W520の正面は、ボックスベースW300の上側張出部W311の正面と略同一面上またはやや背面側(矢印B方向側)に配設される。これにより、正面壁部W520の正面が上側張出部W311の正面よりも正面側(矢印F方向側)に配設され、正面壁部W520が上側張出部W311よりも正面側へ突出した態様で正面壁部W520及び上側張出部W311の間に段差が形成されることを抑制できる。その結果、かかる段差を利用してボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500を不正に取り外すことを抑制できる。
リブ部W521及び連結部W522は、係合部W530bを支持するための部位である。リブ部W521が正面壁部W520の左右方向(矢印L−R方向)に延びる端縁部から立設されることにより、正面壁部W520及び係合部W530aの隙間から不正に挿入された針金が平面部W320と封印シールWSLとの貼着を解除することを抑制できる。
リブ部W521の立設長さは、ボックスベースW300の平面部W320に対する両端壁部W321の正面側(矢印F方向側)へ向けての突出長さよりも短く形成される。これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300に保護カバーW500が取り付けられた状態において、リブ部W521が封印シールWSLに当接し、封印シールWSLが破損することを抑制できる。
連結部W522は、左方側(矢印L方向側)におけるリブ部W521どうしを連結して配設され、左右方向(矢印L−R方向)における連結部W522の長さは、正面壁部W520の長さよりも短く形成される。
係合部W530a,W530bは、保護カバーW500をボックスカバーW200及びボックスベースW300に係合させるための部位である。本実施形態では、保護カバーW500における背面壁部W510側には一つの係合部W530aが配設され、正面壁部W520側には上下方向(矢印U−D方向)に所定の間隔を隔てて一対(二つ)の係合部W530bが配設される。
係合部W530aは、上下方向(矢印U−D方向)において一対の係合部W530bの間に配設される。これにより、上下方向において、ボックスカバーW200及びボックスベースW300と保護カバーW500との係合位置を分散させることができ、不正にボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500を取り外しにくくできる。
係合部W530a,W530bの左方側(矢印L方向側)の端部に形成される複数(本実施形態では、3個)の連結片W531と、係合部W530a,W530bにおける連結片W531とは反対側(矢印R方向側)の端部に形成される傾斜部W532と、その傾斜部W532と連結片W531との間に穿設される係合孔W533とを主に備える。
係合部W530a,W530bは、連結片W531を介して背面壁部W510(リブ部W511)又は正面壁部W520(リブ部W521)に連結される。これにより、係合部W530a,W530bは、背面壁部W510又は正面壁部W520よりも背面壁部W510及び正面壁部W520の対向間側に配設される。その結果、係合部W530a(係合部W530b)が背面壁部W510(正面壁部W520)と略同一面上に配設される場合と比較して、保護カバーW500がボックスカバーW200及びボックスベースW300に取り付けられた(係合された)状態では、係合部W530a(係合部W530b)及び封印シールWSLの対向間の距離を小さくできる。
係合部W530a,W530bの右方側(矢印R方向側)の端部は、正面壁部W520及び背面壁部W510の右方側の端部よりも右方側へ突出して形成される。係合部W530aに形成される傾斜部W532及び係合孔W533は、係合部W530bに形成される傾斜部W532及び係合孔W533と形状が異なるものの、本実施形態では、同一の符号を付して説明する。
連結片W531のうち、係合部W530a,W530bの左方側(矢印L方向側)の端部から左方側へ向けて突出される連結片W531を連結片W531a、係合部W530a,W530bの左方側における上下方向(矢印U−D方向)の両端部から上下方向へ向けて突出される一対の連結片W531を連結片W531bとそれぞれ定義する。連結片W531aは、背面壁部W510又は正面壁部W520の連結部W512,W522に支持され、一対の連結片W531bは、背面壁部W510又は正面壁部W520のリブ部W511,W521に接合される。
連結片W531a,W531bは、背面視において略矩形の板状に形成される。板厚方向(矢印F−B方向)における連結片W531a,W531bの厚さ寸法は、係合部W530a,W530bと略同一に形成され、連結片W531a,W531bの正面および背面は、係合部W530a,W530bの正面および背面と略同一面上にそれぞれ配設される。即ち、連結片W531a,W531bと係合部W530a,W530bとの間には、段差が非形成とされる。これにより、連結片W531a,W531bと係合部W530a,W530bとの間に段差が形成される場合と比較して、連結片W531a,W531bと係合部W530a,W530bとの間に応力集中が生じることを抑制でき、連結片W531a,W531bの強度を確保できる。
連結片W531a,W531bにおいて封印シールWSLに対向する面および封印シールWSLに対向する面とは反対側の面を連結する一対の面(以下「連結片W531a,W531bの側面」と定義する)は、連結片W531a,W531bの封印シールWSLに対向する面および封印シールWSLに対向する面とは反対側の面に直交して形成される。なお、連結片W531a,W531bの正面および背面とは、保護カバーW500がボックスカバーW200及びボックスベースW300に取り付けられた(係合された)状態において、封印シールWSLに対し平行に形成される面であり、連結片W531a,W531bの一対の側面は、封印シールWSLに対し直交して形成される面である。
ここで、連結片W531bと係合部W530bの先端部との間の距離は、連結片W531bと係合部W530aの先端部との間の距離よりも大きく形成される。また、上述したように、板厚方向(矢印F−B方向)における係合部W530bの厚さ寸法は、係合部W530aの厚さ寸法よりも小さく形成される。これらにより、係合部W530bは、係合部W530aよりも弾性変形し易く形成される。
傾斜部W532は、係合部W530a,W530bを弾性変形させ易くするための部位であり、右方側(矢印R方向側)から左方側(矢印L方向側)へ向かうにつれて正面側(矢印F方向側)に傾斜して形成される。
係合孔W533は、ボックスカバーW200の突起W221又はボックスベースW300の突起W312cを取り囲むための部位である。係合孔W533の内周面と突起W221,W312cの右方側(矢印R方向側)の面とが当接することにより、保護カバーW500の左方側(矢印L方向側)への変位が規制される。
立設部W540は、正面壁部W520と背面壁部W510とが反対の姿勢(正面壁部W520の正面側に背面壁部W510が対向される姿勢)で保護カバーW500がボックスカバーW200及びボックスベースW300に取り付けられることを抑制するための部位である。
立設部W540は、下壁部W501から上壁部とは反対側(矢印D方向側)へ向けて突出され、立設部W540の突出長さは、上方側(矢印U方向側)に配設される両端壁部W223,W321と上側張出部W213aとの間の距離よりも大きく形成される。
また、立設部W540は、下側張出部W213bよりも背面側(矢印B方向側)に配設される。これにより、保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させた場合において、立設部W540と下側張出部W213bとが当接することを抑制でき、保護カバーW500がボックスカバーW200及びボックスベースW300に取り付けられる。
一方で、正面壁部W520と背面壁部W510とが反対の姿勢(正面壁部W520の正面側に背面壁部W510が対向される姿勢)で保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させた場合、立設部W540と上側張出部W311とが当接され、保護カバーW500の右方側への変位が規制される。これにより、保護カバーW500が右方側へ向けて変位され、係合部W530aとボックスベースW300の左壁部W312bとが当接する、又は、係合部W530bとボックスカバーW200の側壁部W212とが当接することを抑制できる。その結果、係合部W530a,W530bが破損することを抑制できる。なお、立設部W540は、非形成とされても良い。
封印シールWSLは、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の開封を抑制するためのものであり、シート状に形成される。封印シールWSLは、上面視において略コ字状に折り曲げられ、平面部W220、平面部W320及び突出部W324にかけて貼着される。封印シールWSLは、裏面側に接着剤が塗布される接着シートと、表面側に識別情報がプリントされる表示シートとを主に備え、接着シートの表面と表示シートの裏面とが貼着されて形成される。
上下方向(矢印U−D方向)における封印シールWSLの寸法は、一対の両端壁部W223,W321の対向間の距離よりもやや小さく形成される。封印シールWSLが平面部W220、平面部W320及び突出部W324にかけて貼着されることにより、一対の両端壁部W223,W321側を除いて、切欠き部W226,W325が封印シールWSLにより遮蔽される。従って、切欠き部W226,W325を視認させ難くでき、不正を行う者が切欠き部W226,W325を利用して封印シールWSLを容易に切断させ難くできる。
接着シートの裏面は、ボックスカバーW200の平面部W220及びボックスベースW300の平面部W320に貼着される部位であり、接着シートと表示シートとの接着力よりも接着シートと平面部W220及び平面部W320との接着力が強く形成される。これにより、平面部W220及び平面部W320から封印シールWSLを剥がそうとする場合、接着シートと表示シートとの接着が解除され、接着シートから表示シートが分離され、接着シートと平面部W220及び平面部W320との接着が維持される。その結果、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の開封を抑制し易くできる。
表示シートの表面には、識別情報として、複数の数字、パチンコ機W10の名称(機種名)、メーカー名、又は、基板情報等が記載される(図示せず)。識別情報は、平面部W220に貼着される位置に記載される。これにより、内枠12(図1参照)が開放されることにより識別情報が視認可能とされる。その結果、識別情報が平面部W320に貼着される位置に記載される場合と比較して、識別情報を視認するために内枠12に対し基板ボックスW100を回転させる操作を不要とできる。
また、表示シートの表面には、紫外線などといった特定の波長の光が照射されることにより視認可能となる特殊インキが模様を成して塗布される。
封印シールWSLの外周縁は、鋸刃状に形成される。これにより、平面部W220及び平面部W320から封印シールWSLを剥がす場合、鋸刃状の凹部に応力集中を生じさせ易くでき、封印シールWSLを分断させ易くできる。その結果、封印シールWSLの少なくとも一部を平面部W220及び平面部W320に貼着させた状態に維持させ易くでき、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の開封を抑制し易くできる。
なお、封印シールWSLは、ICチップを備えても良い。ICチップに格納されるID情報をスキャナーで受信することにより、基板ボックスW100が不正に取り換えられていないかを確認できる。また、不正を試みる者が封印シールWSLを不正に入手することや、封印シールWSLを偽造することを一層困難とできる。
次いで、図73及び図74を参照して、ボックスカバーW200及びボックスベースW300への保護カバーW500の取り付けについて説明する。図73(a)及び図73(b)は、基板ボックスW100の部分正面図であり、図73(c)及び図73(d)は、基板ボックスW100の部分背面図である。図74(a)は、図73(b)のLXXIVa−LXXIVa線における基板ボックスW100の部分断面図であり、図74(b)は、図73(b)のLXXIVb−LXXIVb線における基板ボックスW100の部分断面図である。
なお、図73(a)及び図73(c)は、ボックスカバーW200及びボックスベースW300に保護カバーW500が取り付けられる前の状態が図示され、図73(b)及び図73(d)は、ボックスカバーW200及びボックスベースW300に保護カバーW500が取り付けられた後の状態が図示される。また、図73(a)及び図73(b)では、突起W312cが破線により図示され、図73(c)及び図73(d)では、凹部W224a,W224bが破線により図示される。また、一対の係合部W530bと一対の突起Ws328との係合の態様については、一方(上方)及び他方(下方)において同一であるため、一方における断面図を図示して説明し、他方における説明は省略する。
図73(a)及び図73(c)に示すように、上下方向(矢印U−D方向)において、係合部W530a,W530bの係合孔W533の位置をボックスカバーW200の突起W221及びボックスベースW300の突起W312cの位置に合わせた状態から(図72参照)、保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させる。
保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、係合部W530aの傾斜部W532と突起W221の傾斜部W221aとが当接し、係合部W530bの傾斜部W532と突起W312cの傾斜部W312dとが当接する(図72参照)。係合部W530a,W530bの傾斜部W532と突起W221の傾斜部W221a及び突起W312cの傾斜部W312dとが当接された状態から保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、係合部W530a,W530bが背面側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形される。
係合部W530a,W530bが背面側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形されることにより、保護カバーW500を背面側へ向けて回転させ易くできる。これにより、係合部W530aが背面側(正面側)へ向けて弾性変形され、係合部W530bが正面側(背面側)へ向けて弾性変形される場合と比較して、係合部W530a,W530bの弾性変形量を小さくできる。その結果、係合部W530a,W530bの破損を抑制し易くできる。
係合部W530a,W530bが背面側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形される状態から続けて保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、図73(b)、図73(d)及び図74に示すように、係合部W530aの係合孔W533の内側に突起W221が配設され(係合部W530aと突起W221とが係合され)、一対の係合部W530bの係合孔W533の内側に一対の突起W312cが配設される(一対の係合部W530bと一対の突起W312cとが係合される)。これにより、係合部W530a,W530bの弾性変形が解除される。
以下、係合部W530aの係合孔W533の内側に突起W312cが配設され、係合部W530bの係合孔W533の内側に突起W221が配設された状態を規制状態と定義する。なお、一対の係合部W530bと一対の突起W312cとの係合の態様については、一方側(上方側)及び他方側(下方側)において同一であるため、一方側における断面のみを図示し、他方側における断面図は省略して説明する。
背面壁部W510及び正面壁部W520の対向間の距離は、ボックスカバーW200の両端壁部W223の背面からボックスベースW300の両端壁部W321の正面までの距離と略同一またはやや大きく形成されるため、規制状態では、前後方向(矢印F−B方向)における保護カバーW500の変位が規制される。これにより、係合部W530a(係合部W530b)と突起W221(突起W312c)との係合が解除されることが抑制される。
また、規制状態では、突起W221の傾斜部W221aとは反対側(矢印R方向側)の面と係合部W530aの係合孔W533の内側面とが当接し、突起W312cの傾斜部W312dとは反対側(矢印R方向側)の面と係合部W530bの係合孔W533の内周面とが当接することにより、保護カバーW500の左方側(矢印L方向側)への変位が規制される。これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300に貼着された封印シールWSLが露出されることを抑制できる。
また、規制状態では、背面視において、連結片W531a,W531bが凹部W224a,W224bに重なる位置に配設される。詳細には、連結片W531aは、上下方向(矢印U−D方向)において、凹部W224aの略中央となる位置に配設され、連結片W531bは、左右方向(矢印L−R方向)において、凹部W224bの略中央となる位置に配設される。
また、規制状態では、背面壁部W510の右方側(矢印R方向側)の端部および正面壁部W520の右方側の端部がボックスカバーW200の側壁部W212及びボックスベースW300の左壁部W302に当接される。また、係合部W530aの右方側の端部が側壁部W212に当接される。これらにより、保護カバーW500の右方側への変位が規制される。なお、背面壁部W510の右方側の端部、係合部W530aの右方側の端部あるいは正面壁部W520の右方側の端部の少なくともいずれか一つがボックスカバーW200の側壁部W212或いはボックスベースW300の左壁部W302に当接されても良い。
ここで、保護カバーW500の加工精度(寸法公差)等の要因に起因して、背面壁部W510の右方側の端部とボックスカバーW200の側壁部W212との間に隙間が形成され、かかる隙間を利用して保護カバーW500の内側へ針金が不正に挿入される虞がある。これにより、平面部W220と封印シールWSLとの貼着が不正に解除される虞がある。
これに対し、平面部W220に一対の立設部W222が配設されることにより、保護カバーW500の内側へ針金が不正に挿入された場合であっても、その不正に挿入された針金を一対の立設部W222に当接させることができる。これにより、平面部W220と封印シールWSLとの貼着が不正に解除されることを抑制できる。
また、一対の両端壁部W223の正面は、立設部W222の突出面と略同一面上に配設されるため、一対の両端壁部W223の正面(立設部W222の突出面)と背面壁部W510の内面とが当接した状態において、立設部W222の突出面(一対の両端壁部W223の正面)と背面壁部W510の内面との間に隙間が形成されることを抑制できる。これにより、かかる隙間を利用して針金が不正に挿入され、平面部W220と封印シールWSLとの貼着が解除されることを抑制できる。
次いで図75から図77を参照して、ボックスカバーW200及びボックスベースW300からの保護カバーW500の取り外しについて説明する。図75(a)は、基板ボックスW100の部分正面図であり、図75(b)は、基板ボックスW100の部分背面図である。図76は、図75(b)のLXXVI−LXXVI線における基板ボックスW100の部分断面図である。図77(a)は、基板ボックスW100の部分正面図であり、図77(b)は、基板ボックスW100の部分背面図である。
なお、図75(a)及び図75(b)では、保護カバーW500から係合部W530a,W530bが切断された状態が図示される。また、図77(a)及び図77(b)では、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500が取り外された状態が図示され、保護カバーW500から切断された係合部W530a,W530bが二点鎖線により図示される。
また、図76では、係合部W530aの一対の連結片W531bの一方が図示され、一対の連結片W531bの一方における切断について説明するが、一対の連結片W531bの他方および連結片W531aの切断の態様については、一対の連結片W531bの一方と同一であるため、一対の連結片W531bの他方および連結片W531aの切断の説明は省略する。また、係合部W530bの連結片W531a,W531bの切断については、係合部W530aの態様と同一であるため、係合部W530bの連結片W531a,W531bの切断の説明は省略する。
図75に示すように、係合部W530a,W530bの連結片W531a,W531bが切断工具(図示せず)により切断されることで、保護カバーW500(背面壁部W510及び正面壁部W520)から係合部W530a,W530bが分離される。なお、切断工具としては、ニッパ―、ハサミ、カッターナイフ又はナイフ等が例示される。
例えば、切断工具がニッパ―やハサミから構成され、一対の刃の間に連結片W531a,W531bを挟み込んで連結片W531a,W531bを切断する場合は、連結片W531a,W531bの一対の側面に一対の刃がそれぞれ当接され、一対の側面の対向側へ向けて一対の刃が変位することで連結片W531a,W531bが切断される。
また、例えば、切断工具がカッターナイフやナイフから構成され、単一の刃を用いて連結片W531a,W531bを切断する場合は、連結片W531a,W531bの一対の側面の一方に刃を当接させ、一対の側面の他方へ向けて刃が変位することで連結片W531a,W531bが切断される。
上述したように、背面視において、保護カバーW500の連結片W531bは、凹部W224bに重なる位置に配設される(図73参照)。即ち、図76に示すように、凹部W224bは、封印シールWSLを介して係合部W530bの連結片W531bと対向して封印シールWSLとは反対側(矢印F方向側)へ向けて凹設される。これにより、封印シールWSLと凹部W224bとの間に空間を形成でき、連結片W531bを切断するために背面壁部W510及び係合部W530aの間に切断工具の先端(図示せず)が挿入された場合、切断工具の先端を凹部W224bに受け入れ可能とできる。その結果、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。
即ち、連結片W531bが切断された場合に、封印シールWSLに痕跡(破損)を形成できる。これにより、封印シールWSLの痕跡の有無に基づいて、封印シールWSLの状態(封印シールWSLが新品であるか再利用したものであるか)を確認可能とできる。また、封印シールWSLに痕跡が形成されることで、封印シールWSLが再利用されることを抑制できる。
また、連結片W531bは、左右方向(矢印L−R方向)における凹部W224bの略中央となる位置に配設される。また、連結片W531bは、背面視において、凹部W224bに重なる位置に配設される(図73参照)。従って、連結片W531bを切断するために切断工具(図示せず)の先端が連結片W531bの側面側に配設された状態において、切断工具の先端を凹部W224bに受け入れ易くできる。その結果、連結片W531bの切断動作により封印シールWSLが破損させ易くでき、封印シールWSLの痕跡(破損)を作業者(店員)に認識させ易くできる。
また、係合部W530a(連結片W531b)は、リブ部W511に連結されるため、背面壁部W510と封印シールWSL(平面部W220)との対向間隔よりも、連結片W531bと封印シールWSL(平面部W220)との対向間隔が小さく形成される。これにより、切断工具の先端を封印シールWSLに近づけることができ、凹部W224bに受け入れ易くできる。その結果、封印シールWSLを破損させ易くできる。
なお、上述したように、背面視において、保護カバーW500の連結片W531aは、凹部W224aに重なる位置に配設される(図73参照)。これにより、連結片W531bを切断するのと同様、連結片W531aを切断するために、背面壁部W510及び係合部W530aの間に切断工具の先端(図示せず)が挿入された場合、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。
連結片W531aは、係合部W530a,W530bから左方側(矢印L方向側)へ向けて突出され、連結片W531bは、係合部W530a,W530bから上下方向へ向けて突出される。これにより、連結片W531aを切断する場合と連結片W531bを切断する場合とで切断工具(図示せず)の向きを変更させる必要が生じる。その結果、不正を行う者が連結片W531a,W531bを切断するために要する時間を引き延ばすことができ、不正行為の抑制を図ることができる。
図77に示すように、保護カバーW500から係合部W530a,W530bが切断されることにより、規制状態が解除され、保護カバーW500が左方側(矢印L方向側)へ向けて変位可能とされる。
このように、連結片W531a,W531bを切断する際に切断工具の先端(図示せず)で封印シールWSLが破損され易くすることで、例えば、不正に連結片W531a,W531bが切断され(係合部W530a,W530bが分離され)保護カバーW500が取り外された後、係合部W530a,W530bが接着剤により接合された保護カバーW500が取り付けられた状態であっても、封印シールWSLの痕跡(破損)により連結片W531bが切断されたこと、即ち、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
なお、不正を行う者が連結片W531a,W531bが切断されていない状態の保護カバーW500を所持し、連結片W531a,W531bが切断された保護カバーW500に代えて、連結片W531a,W531bが切断されていない状態の保護カバーW500を取り付けた状態であっても、封印シールWSLの痕跡(破損)により不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
また、不正を行う者が平面部W220(平面部W320)から封印シールWSLを不正に剥がし主制御基板(図示せず)に不正操作を行った後、その剥がした封印シールWSLを平面部W220(平面部W320)に再び貼着することにより封印シールWSLの貼着の解除を作業者(店員)に認識させ難くする場合であっても、不正を行う者による主制御基板への不正操作の虞を封印シールWSLの痕跡(破損)により作業者(店員)に認識させ易くできる。
ここで、保護カバーW500と比較して、不正を試みる者が封印シールWSLを不正に入手することや、封印シールWSLを偽造することは困難である。従って、本実施形態のように、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500を不正に取り外す際、封印シールWSLを破損させ易く(痕跡を付与し易く)することで主制御基板(図示せず)への不正操作の虞を作業者(店員)に認識させ易くすることが特に有効となる。
また、基板ボックスW100が内枠12(図1参照)の背面側(矢印B方向側)に配設(軸支)され、凹部W224a,W224bが基板ボックスW100の背面側を構成するボックスカバーW200に形成されるため、内枠12が開放され内枠12の背面側が視認可能とされた状態では、封印シールWSLの痕跡(破損)が視認可能とされる。これにより、例えば、凹部W224a,W224bが基板ボックスW100の正面側(矢印F方向側)を構成するボックスベースW300(平面部W320)に凹設され、内枠12に対し基板ボックスW100を回転させることにより封印シールWSLの破損が視認可能とされる場合と比較して、作業者(店員)に封印シールWSLの痕跡(破損)を容易に認識させ易くできる。
封印シールWSLに痕跡(破損)が無い場合は、封印シールWSLに不正操作が施されていない可能性が高いと判断できる。一方で、封印シールWSLに痕跡(破損)が有る場合には、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500が取り外され、封印シールWSLが剥がされた後に封印シールWSLが再度、貼着された可能性が高いと判断できる。又は、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500が取り外され、その際に封印シールWSLに痕跡(破損)が形成されたことにより、不正を試みた可能性が高いと判断できる。
次いで、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の開封について説明する。ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500が取り外された状態において、ボックスカバーW200及びボックスベースW300と封印シールWSLとの貼着を解除する、又は、ボックスカバーW200(平面部W220)及びボックスベースW300(突出部W324)の境界において、封印シールWSLを切断する。これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300が開封される。
ここで、平面部W220及び平面部W320に切欠き部W226,W325が形成され、前後方向(矢印F−B方向)において切欠き部W226,W325が対向して配設されることにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300が組み合わされた状態では、断面視において、略V字状の空間が封印シールWSLの貼着面側(矢印R方向側)に形成される。これにより、切断工具の先端を切欠き部W226,W325により形成される空間に配設させ易くでき、封印シールWSLを切断させ易くできる(図76参照)。また、ボックスカバーW200及びボックスベースW300を組み合わせることにより、封印シールWSLの貼着面側に空間を容易に形成でき、突出部W324に凹部を形成する場合と比較して、ボックスベースW300の製造コストを低減できる。
また、切欠き部W226が側壁部W212側(矢印R方向側)から平面部W220の先端側(矢印L方向側)へ向かうにつれて切欠き部W325とは反対側(矢印B方向側)へ傾斜して形成され、切欠き部W325が左壁部W302側(矢印R方向側)から平面部W320の先端側(矢印L方向側)へ向かうにつれて切欠き部W226とは反対側(矢印F方向側)へ傾斜して形成されることにより、平面部W220及び突出部W324の境界において、平面部W220及び突出部W324と封印シールWSLとの間に非貼着とされる領域が形成される(図76参照)。その結果、封印シールWSLを切断することにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の係合を解除させ易くできる。
次いで、図78(a)及び図78(b)を参照して、本発明の第8実施形態における基板ボックスW2100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図78(a)は、第8実施形態における基板ボックスW2100の部分背面図であり、図78(b)は、図78(a)のLXXVIIIb−LXXVIIIb線における基板ボックスW2100の部分断面図である。なお、図78(a)では、ボックスカバーW2200の両端壁部W223及び両端突出部W2223aが破線により図示され、図78(b)では、保護カバーW2500から係合部W2530a,W2530bが切断された状態が図示される。
図78(a)及び図78(b)に示すように、第8実施形態における基板ボックスW2100の保護カバーW2500では、連結片W2531bが背面壁部W2510及び正面壁部W2520に接続される。
連結片W2531bは、上下方向(矢印U−D方向)における背面壁部W2510及び正面壁部W2520の端縁部から前後方向(矢印F−B方向)に延びる垂下部W2531cと、その垂下部W2531cの先端から上下方向に延びる平行部W2531dとを備え、断面視において略L字状に形成される。また、第7実施形態における背面壁部W510及び正面壁部W520と比較して、背面壁部W2510及び正面壁部W2520の対向間の距離が大きく形成される。
ボックスカバーW2200の一対の両端壁部W223は、両端壁部W223から背面壁部W510側(矢印B方向側)へ向けて突出される両端突出部W2223aを備え、ボックスベースW2300の一対の両端壁部W321は、両端壁部W321から正面壁部W520側(矢印F方向側)へ向けて突出される両端突出部W2321aを備える。
両端突出部W2223aの突出長さは、両端壁部W223及び背面壁部W510の対向間の距離と略同等またはやや小さく形成される。また、左右方向(矢印L−R方向)における両端突出部W2223aの長さは、両端壁部W223の略1/3に形成され、側壁部W212側(矢印R方向側)における両端突出部W2223aの一端は、側壁部W212に当接して配設される。
両端突出部W2321aの突出長さは、両端壁部W321及び正面壁部W520の対向間の距離と略同等またはやや小さく形成される。また、左右方向(矢印L−R方向)における両端突出部W2321aの長さは、両端壁部W321の略1/3に形成され、カバー部W312側(矢印R方向側)における両端突出部W2321aの一端は、左壁部W312bに当接して配設される(図72参照)。
これらにより、規制状態においては、両端突出部W2223a(両端突出部W2321a)及び背面壁部W510(正面壁部W520)が当接することにより、前後方向(矢印F−B方向)における保護カバーW2500の変位が規制される。その結果、係合部W530a(係合部W530b)と突起W221(突起W312c)との係合が解除されることが抑制される(図74参照)。
ボックスカバーW2200及びボックスベースW2300からの保護カバーW2500の取り外しは、連結片W531a及び連結片W2531bの垂下部W2531cが切断工具(図示せず)により切断され、保護カバーW2500から係合部W2530a,W2530bが分離されることにより行われる。
左右方向(矢印L−R方向)において、保護カバーW2500が両端突出部W2223a(両端突出部W2321a)よりも側壁部W212(左壁部W312b)とは反対側(矢印L方向側)へ変位された状態では、両端突出部W2223a(両端突出部W2321a)及び背面壁部W510(正面壁部W520)が非当接とされ、前後方向(矢印F−B方向)における保護カバーW2500の変位の規制が解除される。
ここで、連結片W2531bに垂下部W2531cが形成されることにより、連結片W2531bに垂下部W2531cが非形成の場合と比較して、前後方向(矢印F−B方向)において垂下部W2531cに形成される切断部と封印シールWSLとの対向間の距離を小さくできる。これにより、切断工具の先端や(図示せず)、連結片W2531bの切断部を封印シールWSLに当接させ易くでき、封印シールWSLを破損させ易くできる。
また、垂下部W2531cに形成される切断部を封印シールWSLに対向させることができ、ボックスカバーW2200及びボックスベースW2300から保護カバーW2500を取り外す際、垂下部W2531cに形成される切断部により封印シールWSLを破損させ易くできる。これらにより、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図78(c)を参照して、本発明の第9実施形態における保護カバーW3500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図78(c)は、第9実施形態における保護カバーW3500の部分断面図であり、図78(a)のLXXVIIIb−LXXVIIIb線における断面図に対応する。
図78(c)に示すように、第9実施形態における保護カバーW3500では、背面壁部W3510(正面壁部W3520)と係合部W3530a(係合部W3530b)とが略同一面上に形成され、連結片W3531bを介して背面壁部W3510(正面壁部W3520)と係合部W3530a(係合部W3530b)とが連結される。
連結片W3531bは、上下方向(矢印U−D方向)における係合部W3530a,W3530b、背面壁部W3510及び正面壁部W3520の端縁部から背面壁部W3510及び正面壁部W3520の対向側へ向けて延びる一対の垂下部W3531cと、一対の垂下部W3531cの先端どうしを連結する平行部W3531dとを備え、断面視において略コ字状に形成される。
ボックスカバーW200及びボックスベースW300からの保護カバーW3500の取り外しは(図78(b)参照)、連結片W3531bの平行部W3531dが切断工具(図示せず)により切断され、保護カバーW3500から係合部W3530a,W3530bが分離されることにより行われる。
背面壁部W3510(正面壁部W3520)と係合部W3530a(係合部W3530b)とが略同一面上に形成されることにより、背面壁部W3510(正面壁部W3520)と係合部W3530a(係合部W3530b)との間に段差が形成されることを抑制できる。これにより、保護カバーW3500に指を引っ掛け難くでき、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーW500を不正に取り外すことを抑制し易くできる。
一対の垂下部W3531cが形成されることにより、背面壁部W3510(正面壁部W3520)と封印シールWSLとの対向間隔よりも、連結片W3531bと封印シールWSLとの対向間隔が小さく形成される(図78(b)参照)。これにより、切断工具の先端を封印シールWSLに近づけることができ、封印シールWSLを破損させ易くできる。その結果、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図79を参照して、本発明の第10実施形態における基板ボックスW4100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図79(a)は、第10実施形態における基板ボックスW4100の部分背面図であり、図79(b)は、図79(a)のLXXIXb−LXXIXb線における基板ボックスW4100の部分断面図であり、図79(c)は、図79(a)のLXXIXc−LXXIXc線における基板ボックスW4100の部分断面図であり、図79(d)は、図79(a)のLXXIXd−LXXIXd線における基板ボックスW4100の部分断面図である。
図79に示すように、第10実施形態における基板ボックスW4100の保護カバーW4500は、突起W4534を備える。突起W4534は、係合部W4530a,W4530bの突出先端において、係合部W4530a,W4530bから背面壁部W510及び正面壁部W520の対向側へ向けて四角錐状に突出して形成される。
なお、係合部W4530a,W4530bに突起W4534が形成されることにより、平面部W4220(平面部W4320)が突起W4534の突出量だけ正面側(背面側)に形成される。これにより、ボックスカバーW4200及びボックスベースW4300に保護カバーW4500を取り付ける際、突起W4534と封印シールWSLとの当接を抑制でき、封印シールWSLの破損を抑制できる。
また、突起W4534が係合部W4530a,W4530bの突出先端に配設されるため、規制状態において、突起W4534は、封印シールWSLよりも側壁部W212側(カバー部W312側)に配設される。
ボックスカバーW4200及びボックスベースW4300から保護カバーW4500を不正に取り外すために、係合部W4530a,W4530bを切断せず、係合部W4530a,W4530bを弾性変形させることにより係合部W4530a(係合部W4530b)と平面部W4220の突起W221(平面部W4320の突起W312c)との係合を解除することが考えられる。
本実施形態では、突起W4534が係合部W4530a,W4530bから背面壁部W510及び正面壁部W520の対向側へ向けて突出して形成されるため、ボックスカバーW4200及びボックスベースW4300からの保護カバーW4500の取り外しの際、突起W4534及び封印シールWSLを当接させ易くできる。また、突起W4534が四角錐状に形成されるため、突起W4534及び封印シールWSLが当接することにより、封印シールWSLを破損させ易くできる。
また、突起W4534が封印シールWSLよりも側壁部W212側(カバー部W312側)に配設されるため、ボックスカバーW4200及びボックスベースW4300からの保護カバーW4500の取り外しの際、封印シールWSLの貼着面および貼着面に対向する表面を連結する側面に突起W4534を当接させることができる。
これにより、封印シールWSLの表面に突起W4534が当接され、突起W4534が封印シールWSLの表面を滑りながら(突起W4534が封印シールWSLを破損させないまま)ボックスカバーW4200及びボックスベースW4300からの保護カバーW4500が取り外される場合と比較して、封印シールWSLを破損させ易くできる。
また、突起W4534は、上下方向(矢印U−D方向)における係合部W4530a,W4530bの両端部に一対が形成される。一対の突起W4534により封印シールWSLが破損された場合、係合部W4530a(係合部W4530b)と背面壁部W510(正面壁部W520)との隙間から封印シールWSLの破損を視認させ易くできる。
これらにより、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
また、突起W4534を利用することにより、ボックスカバーW4200及びボックスベースW4300の開封(封印シールWSLの切断)を容易に行うことができる。詳細に説明すると、保護カバーW4500から係合部W4530a(係合部W4530b)を分離させ、突起W4534を切欠き部W226,W325により形成される空間に配設させることにより、封印シールWSLを切断し易くできる。
これにより、切断工具(図示せず)の携行を不要とできる。また、係合部W4530a(係合部W4530b)は、保護カバーW4500に対し小さく形成されるため、一対の両端壁部W223や一対の両端壁部W321との干渉を抑制できるので、封印シールWSLの切断作業を容易に行うことができる。その結果、封印シールWSLの切断を好適に行うことができる。
次いで、図80(a)から図80(c)を参照して、本発明の第11実施形態における基板ボックスW5100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、図80(a)から図80(c)では、係合孔W533が破線により図示される。また、図80(a)から図80(c)の説明においては、図73(c)を適宜参照する。
図80(a)から図80(c)は、第11実施形態における基板ボックスW5100の部分断面図であり、図73(b)のLXXXa−LXXXa線における断面図に対応する。なお、図80(a)は、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300に保護カバーW5500を取り付けるために係合部W5530bが弾性変形された状態が図示され、図80(b)は、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300から保護カバーW5500を不正に取り外すために係合部W5530bが弾性変形され、突起W312cと係合孔W533との係合が解除された状態が図示され、図80(c)は、図80(b)における状態から保護カバーW5500が左方側(矢印L方向側)へ向けて変位された状態が図示される。
図80(a)から図80(c)に示すように、第11実施形態における基板ボックスW5100のボックスベースW5300は、凹部W5326を備え、保護カバーW5500は、突起W5534を備える。
なお、係合部W5530bに突起W5534が形成されることにより、平面部W5320が突起W5534の突出量だけ背面側に形成される。これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300に保護カバーW5500を取り付ける際、突起W5534と封印シールWSLとの当接を抑制でき、封印シールWSLの破損を抑制できる。
凹部W5326は、封印シールWSLの貼着面と平面部W5220との間に空間を形成させるための部位であり、平面部W5320の正面に凹設される。凹部W5326は、規制状態において、突起W5534と上下方向(矢印U−D方向)に重なる位置に形成され、右方側(矢印R方向側)における凹部W5326の内側面は、突起W5534よりも右方側に配設される。
左右方向(矢印L−R方向)における凹部W5326の長さは、ボックスベースW5300の突起W312cの左右方向における寸法よりも大きく形成され、係合孔W533が突起W312cよりも左方側(矢印L方向側)となる位置まで保護カバーW5500が左方側へ向けて変位された状態においても、左方側における凹部W5326の内側面は、突起W5534よりも左方側に配設される。
突起W5534は、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300から保護カバーW5500を不正に取り外すために係合部W5530bを弾性変形させた際、封印シールWSLを破損させるための突起であり、封印シールWSL側(矢印B方向側)へ向けて突出して形成される。
即ち、突起W5534が箱状に形成される保護カバーW5500の内側へ向けて突出されるため、基板ボックスW5100や保護カバーW5500の製造作業や運搬作業等において、作業者(店員)が突起W5534に接触し、負傷することを抑制できる。
突起W5534は、上下方向(矢印U−D方向)における係合部W5530bの両端側に一対が形成される。これにより、係合部W5530bと正面壁部W520との隙間から封印シールWSLの破損を視認させ易くできる(図73(c)参照)。
次いで、図80(b)を参照して、係合部W5530bが封印シールWSL側(矢印B方向側)へ向けて不正に弾性変形された状態について説明する。図80(b)に示すように、突起W312cと係合孔W533との係合を解除させるため、係合部W5530bが不正に突起W312cの突出寸法よりも大きく封印シールWSL側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形された状態では、一対の突起W5534の先端が凹部W5326により形成される空間に配設され、一対の突起W5534により封印シールWSLが破損される。その結果、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
図80(c)は、図80(b)における状態から係合部W5530bが封印シールWSL側(矢印B方向側)へ向けて不正に弾性変形された状態を維持しつつ保護カバーW5500を左方側(矢印L方向側)へ向けて変位させ、係合孔W533が突起W312cよりも左方側に位置した状態(係合孔W533と突起W312cとの係合が解除された状態)が図示される。
上述したように、左右方向(矢印L−R方向)における凹部W5326の長さは、突起W312cの寸法よりも大きく形成されるため、係合孔W533が突起W312cよりも左方側(矢印L方向側)となる位置まで保護カバーW5500が左方側へ向けて変位された状態においても、凹部W5326により形成される空間に一対の突起W5534の先端を配設させることができる。これにより、封印シールWSLが破損される領域を大きくでき、封印シールWSLの破損を作業者(店員)に認識させ易くできる。
このように、係合部W5530bの連結片W531a,W531bを切断することなく、係合部W5530bを弾性変形させて係合孔W533と突起W312cとの係合を解除させる場合には、封印シールWSLに痕跡(破損)が付与され易くできる。
次いで、図80(d)を参照して、本発明の第12実施形態における基板ボックスW6100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、図80(d)では、係合孔W533が破線により図示される。
図80(d)は、第12実施形態における基板ボックスW6100の部分断面図であり、図73(b)のLXXXa−LXXXa線における断面図に対応する。なお、図80(d)は、ボックスカバーW200及びボックスベースW6300から保護カバーW5500を不正に取り外すために係合部W5530bが弾性変形され、突起W312cと係合孔W533との係合が解除された状態が図示される。
図80(d)に示すように、第12実施形態における基板ボックスW6100のボックスベースW6300は、凹部W6326を備える。凹部W6326は、第11実施形態における凹部W5326と比較して、左右方向(矢印L−R方向)における凹設寸法が短く形成される。なお、本実施形態では、凹部W6326の凹設形状は、保護カバーW5500の突起W5534の外形と略同一に形成される。また、凹部W6326は、規制状態において、突起W5534と上下方向(矢印U−D方向)に重なる位置に形成される。
これらにより、係合部W5530bが封印シールWSL側(矢印B方向側)へ向けて不正に弾性変形された状態では、突起W5534の先端が凹部W6326により形成される空間に配設され、突起W5534が凹部W6326の内側に当接することにより、保護カバーW5500の左方側(矢印L方向側)へ向けての変位が規制される。その結果、ボックスカバーW200及びボックスベースW6300から保護カバーW5500が不正に取り外されることを抑制できる。
また、係合部W5530bが封印シールWSL側(矢印B方向側)へ向けて不正に弾性変形された状態では、一対の突起W5534の先端が凹部W6326により形成される空間に配設され、一対の突起W5534により封印シールWSLが破損される。その結果、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図81を参照して、本発明の第13実施形態における基板ボックスW7100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図81(a)は、第13実施形態における基板ボックスW7100の部分背面図であり、図81(b)は、図81(a)のLXXXIb−LXXXLb線における基板ボックスW7100の部分断面図である。なお、図81(a)では、一対の締結孔W7225が破線により図示される。
図81に示すように、第13実施形態における基板ボックスW7100の平面部W7220及び平面部W7320には、一対の締結孔W7225及び一対の締結孔W7322が保護カバーW500の連結片W531bと上下方向(矢印U−D方向)に重なる位置に形成される。即ち、一対の締結孔W7322は、封印シールWSLを介して係合部W530bの連結片W531bと対向して封印シールWSLとは反対側(矢印F方向側)へ向けて穿設される。
締結孔W7322は、背面視において、円状に形成され、締結孔W7322の直径は、左右方向(矢印L−R方向)における連結片W531bの寸法よりも大きく形成される。
これらにより、ボックスカバーW7200及びボックスベースW7300を締結させるねじと封印シールWSLとの間に空間を形成でき、連結片W531bを切断するために背面壁部W510及び係合部W530aの間に切断工具の先端(図示せず)が挿入された場合、切断工具の先端を締結孔W7322に受け入れ可能とできる。その結果、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くでき、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
締結孔W7322を利用して(切断工具の先端を締結孔W7322に受け入れ可能として)ボックスカバーW7200及びボックスベースW7300を締結するためのねじに対応する位置に封印シールWSLの痕跡(破損)が形成されるため、封印シールWSLによりボックスカバーW7200及びボックスベースW7300を締結するためのねじが遮蔽される場合であっても、封印シールWSLの痕跡(破損)に基づいてかかるねじの位置を把握できる。これにより、ねじの締結を解除する作業の作業性を向上できる。
また、ボックスカバーW7200及びボックスベースW7300を締結するためのねじを挿通させるための機能と、切断工具の先端(図示せず)を配設させるための空間を形成するための機能とを一対の締結孔W7225に兼用させることができる。これにより、平面部W7220に凹部W224b(図72参照)を形成することを抑制でき、製造コストを低減できる。
次いで、図82(a)を参照して、本発明の第14実施形態における保護カバーW8500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図82(a)は、第14実施形態における基板ボックスW8100の部分断面図であり、図76(a)のLXXXIIa部における断面に対応する。
図82(a)に示すように、第14実施形態における保護カバーW8500の連結片W8531bは、断面視において平行四辺形に形成される。本実施形態では、連結片W8531bの一対の側面が封印シールWSL(平面部W220)に対し傾斜して形成される。
詳細には、封印シールWSLとは反対側(矢印B方向側)から封印シールWSL側(矢印F方向側)へ向かうにつれて右方側(矢印R方向側)に傾斜して形成される。なお、封印シールWSLとは反対側から封印シールWSL側へ向かうにつれて左方側(矢印L方向側)に傾斜して形成されても良い。
これにより、切断工具(図示せず)を用いて連結片W8531bを切断する際、封印シールWSLとは反対側(矢印B方向側)から封印シールWSL側(矢印F方向側)へ向かう方向に対し右方側(矢印R方向側)へ向けて切断工具の先端を回転させ易くできる。その結果、切断工具の先端を凹部W224bに受け入れ可能とでき、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。従って、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図82(b)及び図82(c)を参照して、本発明の第15実施形態における保護カバーW9500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図82(b)は、第15実施形態における基板ボックスW9100の部分背面図であり、図82(c)は、図82(b)のLXXXIIc−LXXXIIc線における基板ボックスW9100の部分断面図である。
図82(b)及び図82(c)に示すように、第15実施形態における保護カバーW9500の連結片W9531bは、断面視において前後方向(矢印F−B方向)に延び縦長略矩形に形成される第1部W9531b1と、その第1部W9531b1の係合部W530a及びリブ部W511(連結部W512)側の端部に配設され、リブ部W511(連結部W512)の延びる方向に沿って延び、断面視において、横長略矩形に形成される第2部W9531b2とを備える。
第1部W9531b1は、第2部W9531b2の延びる方向における略中央に配設される。第1部W9531b1及び第2部W9531b2の封印シールWSLとは反対側に形成される面は、略同一面上に配設され、第1部W9531b1と封印シールWSLとの間の対向間隔よりも第2部W9531b2と封印シールWSLとの間の対向間隔が小さくされる。
これにより、切断工具(図示せず)により第1部W9531b1を切断する際、切断工具の先端を凹部W224bにより形成される空間に受け入れさせ易くでき、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。従って、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
また、左右方向(矢印L−R方向)において、第1部W9531b1は、第2部W9531b2よりも小さく形成される。これにより、第2部W9531b2よりも第1部W9531b1を切断し易くできる。
なお、断面視において、第1部W9531b1及び第2部W9531b2の断面積は、略同一に形成される。これにより、保護カバーW9500を樹脂金型により成形する際には、第1部W9531b1及び第2部W9531b2の断面積の相違を抑制でき、保護カバーW9500(連結片W9531b)の成形性を確保できる。
次いで、図83を参照して、本発明の第16実施形態における基板ボックスWa100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図83(a)及び図83(c)は、第16実施形態における基板ボックスWa100の部分断面図であり、図73(b)のLXXIVb−LXXIVb線における断面に対応する。図83(b)は、図83(a)のLXXXIIIc−LXXXIIIc線における基板ボックスWa100の部分断面図である。なお、図83(c)は、図83(a)における状態から保護カバーWa500が左方側(矢印L方向側)へ向けて変位された状態が図示される。また、図83の説明においては、図73を適宜参照する。
図83(a)及び図83(b)に示すように、第16実施形態における基板ボックスWa100の保護カバーWa500は、その保護カバーWa500の左壁部W502の内側面から突出される切断部Wa550を備える。切断部Wa550は、封印シールWSLを切断するための部位である。
切断部Wa550が左壁部W502の内側面から突出されることにより、保護カバーWa500(の左壁部W502)の強度を向上できる。これにより、保護カバーWa500を破損させ難くできる。
切断部Wa550の突出量は、規制状態における左壁部W502と封印シールWSLとの対向間の距離よりも小さく形成される。これにより、規制状態において、切断部Wa550が封印シールWSLを切断することを抑制できる。
切断部Wa550は、左右方向(矢印L−R方向)において、平面部W220及び平面部W320に形成される切欠き部W226,W325に対向して配設される。上下方向(矢印U−D方向)における切断部Wa550の寸法は、一対の両端壁部W223,W321の対向間の距離よりもやや小さく形成され、上下方向における封印シールWSLの両端の間の距離よりも大きく形成される。
また、切断部Wa550は、前後方向(矢印F−B方向)における左壁部W502の略中央から背面壁部W510側(矢印B方向側)へ偏った位置に配設される。これにより、例えば、正面壁部W520と背面壁部W510とが反対の姿勢(正面壁部W520の正面側に背面壁部W510が対向される姿勢)で保護カバーWa500がボックスカバーW200及びボックスベースW300に取り付けられた場合、切断部Wa550が切欠き部W226,W325に対向して配設されることを抑制できる。従って、切断部Wa550の機能を奏することを抑制できる。
切断部Wa550は、保護カバーWa500の内側面から切断部Wa550の突出先端側(矢印R方向側)へ向かうにつれて前後方向(矢印F−B方向)における寸法が小さく形成される。また、切断部Wa550の突出先端側(矢印R方向側)は、図83(b)に示す断面視において、鋸刃状に形成され、左右方向(矢印L−R方向)に屈曲を繰り返して形成される。これらにより、切欠き部W226,W325に形成される空間へ向けて切断部Wa550が変位されることで、封印シールWSLを切断させ易くできる。
図83(a)に示すように、保護カバーWa500の背面壁部Wa510及び正面壁部Wa520は、第7実施形態における保護カバーW500の背面壁部W510及び正面壁部W520と比較して、左右方向(矢印L−R方向)における寸法が小さく形成される。これにより、規制状態において、背面壁部Wa510の右方側(矢印R方向側)の端部および正面壁部Wa520の右方側の端部とボックスカバーW200の側壁部W212及びボックスベースW300の左壁部W302との間には隙間が形成される(図73(b)及び図73(d)参照)。かかる隙間は、切断部Wa550に形成される鋸刃状において、封印シールWSLとは反対側に形成される凹部と封印シールWSLとの間の距離よりも大きく形成される。
一方で、係合部W530aの右方側(矢印R方向側)の端部がボックスカバーW200の側壁部W212に当接される。これにより、保護カバーWa500の右方側への変位が規制され、規制状態が維持される。なお、係合部W530bの右方側(矢印R方向側)の端部がボックスベースW300の左壁部W302に当接されることにより(図74参照)、保護カバーWa500の右方側への変位が規制されても良い。
次いで、図83(c)を参照して、切断部Wa550による封印シールWSLの切断について説明する。図83(c)に示すように、係合部W530a,W530bが切断されることにより(図75参照)、保護カバーWa500は、封印ユニットW400側(矢印R方向側、図68参照)へ向けて変位可能とされる。保護カバーWa500を封印ユニットW400側へ向けて変位させることにより、切断部Wa550は、切欠き部W226,W325により形成される空間に受け入れ可能とされ、切断部Wa550により封印シールWSLが切断される。
ここで、一対の両端壁部W223,W321と背面壁部W510及び正面壁部W520とが当接されることにより、保護カバーWa500が前後方向(矢印F−B方向)に変位されることを抑制できる。従って、切断部Wa550が切欠き部W226,W325に対向された状態を維持でき、切断部Wa550による封印シールWSLの切断が容易とされる。
本実施形態では、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーWa500を取り外すために係合部W530a,W530bを切断する作業と保護カバーWa500を封印ユニットW400側(矢印R方向側、図68参照)へ向けて変位可能とさせる作業とを別々に行う必要がなく、一連の作業として効率的に行うことができる。
上述したように、規制状態において、背面壁部Wa510の右方側(矢印R方向側)の端部および正面壁部Wa520の右方側の端部とボックスカバーW200の側壁部W212及びボックスベースW300の左壁部W302との間に形成される隙間は、切断部Wa550に形成される鋸刃状において、封印シールWSLとは反対側に形成される凹部と封印シールWSLとの間の距離よりも大きく形成されるため、切断部Wa550に形成される鋸刃状の全体を切欠き部W226,W325により形成される空間に受け入れ可能とできる。これにより、上下方向(矢印U−D方向)における封印シールWSLの両端の間において封印シールWSLが切断され、封印シールWSLが平面部W220側と平面部W320側とに分離される。
また、保護カバーWa500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、背面壁部Wa510の右方側(矢印R方向側)の端部および正面壁部Wa520の右方側の端部とボックスカバーW200の側壁部W212及びボックスベースW300の左壁部W302とが当接される(図74参照)。これにより、保護カバーWa500の右方側へ向けての変位が規制される。
なお、切断部Wa550が切欠き部W226,W325に当接されることにより、保護カバーWa500の右方側へ向けての変位が規制されても良い。この場合、切断部Wa550により切欠き部W226,W325に封印シールWSLを貼着させることができる。言い換えると、切欠き部W226,W325から封印シールWSLを剥がしにくくできる。これにより、切欠き部W226,W325から封印シールWSLを剥がす際、封印シールWSLを破損させ易くでき、封印シールWSLの痕跡(破損)を作業者(店員)に認識させ易くできる。
本実施形態では、保護カバーWa500を側壁部W212側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより封印シールWSLを容易に切断できる。これにより、例えば、作業者(店員)が切断工具を所持していない場合であっても、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の開封作業を容易に行うことができる。
切断部Wa550は、左右方向(矢印L−R方向)において、平面部W220及び平面部W320に形成される切欠き部W226,W325に対向して配設されるため、封印シールWSLにより切欠き部W226,W325が遮蔽された状態であっても、切断部Wa550を切欠き部W226,W325により形成される空間に配設させ易くできる。
切断部Wa550は、左壁部W502の内側面から突出されるため、箱状に形成される保護カバーWa500から露出されることを抑制できる。これにより、封印シールWSLの切断作業、基板ボックスWa100や保護カバーWa500の製造作業や運搬作業等において、作業者(店員)が切断部Wa550に接触し、負傷することを抑制できる。
また、切断部Wa550は、左壁部W502の内側面から突出されるため、切断部Wa550は、保護カバーWa500と比較して小さく形成される。言い換えると、保護カバーWa500は、切断部Wa550と比較して大きく形成される。従って、作業者(店員)は、保護カバーWa500を把持することにより切断部Wa550を用いて封印シールWSLを切断でき、切断作業を容易に行える。
保護カバーWa500(切断部Wa550)は、樹脂材料を素材とし、樹脂成形型を用いて成形されるため、例えば、金属材料を用いて鋭利に形成される切断工具と比較して封印シールWSLの切断性が低い。これに対し、封印シールWSLの貼着面側に切欠き部W226,W325による空間が形成されるため、切断部Wa550の切断性が低い場合であっても、封印シールWSLを切断させ易くできる。
次いで、図84及び図85を参照して、本発明の第17実施形態における基板ボックスWb100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図84(a)は、第17実施形態における基板ボックスWb100の保護カバーWb500の正面図であり、図84(b)は、図84(a)の矢印LXXXIVb方向視における保護カバーWb500の側面図であり、図84(c)は、図84(b)の矢印LXXXIVc方向視における保護カバーWb500の背面図である。図85(a)は、基板ボックスWb100の背面図であり、図85(b)は、図85(a)の矢印LXXXVb方向視における基板ボックスWb100の側面図であり、図85(c)は、図85(b)のLXXXVc−LXXXVc線における基板ボックスWb100の部分断面図である。
なお、図84及び図85では、係合部Wb530a,Wb530bが保護カバーWb500から切断された状態が図示される。また、図84では、係合部Wb530a,Wb530bが二点鎖線により図示され、図85(b)では、切断部Wb550及びガイド部Wb560が破線により図示される。また、保護カバーWb500から係合部Wb530a,Wb530bが切断されることにより、保護カバーWb500に形成される空間をそれぞれ空間WS1,WS2と定義する。
図84に示すように、第17実施形態における基板ボックスWb100の保護カバーWb500は、背面壁部W510に連結される係合部Wb530a及び切断部Wb550と、正面壁部W520に連結される係合部Wb530b及びガイド部Wb560とをを備える。
係合部Wb530aは、逃がし部Wb534aを備える。逃がし部Wb534aは、係合部Wb530aと切断部Wb550との当接を抑制するための部位であり、背面視において、切断部Wb550に重なる位置において係合部Wb530aの上面から下方側(矢印D方向側)へ向けて凹設される。
逃がし部Wb534aの底面(下方側に形成される面)は、後述する切断部Wb550の刃部Wb552よりも下方側(矢印D方向側)に形成され、左右方向(矢印L−R方向)における逃がし部Wb534aの側面は、後述する切断部Wb550の支持部Wb551及び刃部Wb552よりも左右方向両端側に形成される。これにより、係合部Wb530aと切断部Wb550との当接が抑制される。
係合部Wb530aが切断される前の状態において、逃がし部Wb534aは、切断部Wb550を取り囲んで形成される。これにより、作業者(店員)が切断部Wa550に接触し、負傷することを抑制できる。
切断部Wb550は、封印シールWSLを切断するための部位であり、上方側(矢印U方向側)に配設されるリブ部W511から係合部Wb530a側(矢印D方向側)へ向けて突出される支持部Wb551と、その支持部Wb551の突出先端部から係合部Wb530aの先端側(矢印R方向側)へ向けて突出される刃部Wb552とを備える。
支持部Wb551は、リブ部W511と刃部Wb552との間に所定の間隔を設けて刃部Wb552を支持するための部位である。刃部Wb552は、支持部Wb551に支持され円柱状に形成される基部とその基部の突出先端部において、円錐状に形成される先端部とを備える。先端部が円錐状に形成されることにより、封印シールWSLを切断させ易くできる。
なお、切断部Wb550は、下方側(矢印D方向側)に配設されるリブ部W511から係合部Wb530a側(矢印U方向側)へ向けて突出され、逃がし部Wb534aは、係合部Wb530aの下面から上方側(矢印U方向側)へ向けて凹設されても良い。
係合部Wb530bは、上方側(矢印U方向側)に配設される一対のリブ部W521及び連結部W522に連結され、逃がし部Wb534bを備える。逃がし部Wb534bは、係合部Wb530bとガイド部Wb560との当接を抑制するための部位であり、正面視において、ガイド部Wb560に重なる位置において係合部Wb530bの下面から上方側(矢印U方向側)へ向けて凹設される。
逃がし部Wb534bの底面(上方側に形成される面)は、ガイド部Wb560の突出先端部よりも上方側(矢印U方向側)に形成され、左右方向(矢印L−R方向)における逃がし部Wb534bの側面は、ガイド部Wb560の左右方向における側面よりも左右方向両端側に形成される。これにより、係合部Wb530bとガイド部Wb560との当接が抑制される。
また、逃がし部Wb534bが形成されることにより、係合部Wb530bが保護カバーWb500から分離された状態では、係合孔W533と突起W312cとの係合を解除させるため(図73参照)、係合部Wb530bを変位させる際の係合部Wb530bとガイド部Wb560との当接を抑制させ易くでき、ボックスベースWb300からの係合部Wb530bの取り外しを容易とできる。
ガイド部Wb560は、切断部Wb550により封印シールWSLを切断する際、保護カバーWb500の姿勢を維持させるための部位であり、上方側(矢印U方向側)に配設される一対のリブ部W521のうちの下方側(矢印D方向側)に配設されるリブ部W521から上方側へ向けて突出される。ガイド部Wb560は、左右方向(矢印L−R方向)において、切断部Wb550の刃部Wb552先端部よりも左方側(矢印L方向側)に配設される。
なお、ガイド部Wb560は、下方側(矢印D方向側)に配設される一対のリブ部W521のうちの上方側(矢印U方向側)に配設されるリブ部W521から下方側へ向けて突出され、係合部Wb530bは、逃がし部Wb534bは、下方側に配設される一対のリブ部W521及び連結部W522に連結される係合部Wb530bの上面から下方側へ向けて凹設されても良い。
次いで、図85を参照して、保護カバーWb500(切断部Wb550)による封印シールWSLの切断について説明する。なお、本実施形態では、ボックスベースWb300の突出部Wb324の突出長さが第7実施形態における突出部W324の突出長さよりも小さく形成され、平面部W220及び平面部W320の対向する側の面とは反対側の面どうしの間隔が小さく形成される。また、平面部W220及び平面部W320には、一対の両端壁部W223,W321(図72参照)が非形成とされる。
図85は、係合部Wb530a,Wb530bが切断されて空間WS1,WS2が形成された保護カバーWb500を矢印LXXXVb方向視において、反時計回りに回転させ、空間WS1,WS2に平面部W220及び平面部W320が配設され、切欠き部W226,W325により形成される空間に刃部Wb552が配設された状態が図示される。
このように、本実施形態では、保護カバーWb500は、切断部Wb550を備えるため、作業者(店員)が切断工具を所持していない場合であっても、ボックスカバーWb200及びボックスベースWb300の開封作業を容易に行うことができる。
切断部Wb550は、空間WS1に配設されることにより、視認可能とされる。これにより、切断部Wb550を切欠き部W226,W325により形成される空間に配設し易くでき、封印シールWSLを切断させ易くできる。
また、空間WS2に平面部W220及び平面部W320が配設されることにより、ガイド部Wb560と突出部W324とを当接させることができる。これにより、上下方向(矢印U−D方向)を回転軸として保護カバーWb500が回転されることを抑制でき、切断部Wb550を切欠き部W226,W325により形成される空間に配設し易くできる。
切断部Wb550は、保護カバーWb500のリブ部W511から突出されるため、切断部Wb550は、保護カバーWb500と比較して小さく形成される。言い換えると、保護カバーWb500は、切断部Wb550と比較して大きく形成される。従って、作業者(店員)は、保護カバーWb500を把持することにより切断部Wb550を用いて封印シールWSLを切断でき、切断作業を容易に行える。
次いで、図86を参照して、本発明の第18実施形態における基板ボックスWc100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図86(a)は、第18実施形態における基板ボックスWc100の保護カバーWc500の側面図であり、図86(b)は、図73(b)のLXXIVb−LXXIVb線における基板ボックスWc100の部分断面図である。なお、図86(b)は、ボックスカバーW200及びボックスベースWb300から取り外された保護カバーWc500を用いて封印シールWSLを切断する状態が図示される。
図86(a)に示すように、第18実施形態における基板ボックスWc100の保護カバーWc500は、切断部Wc550を備える。切断部Wc550は、封印シールWSLを切断するための部位であり、立設部Wc540の下方側(矢印D方向側)の端部において背面壁部W510側(矢印B方向側)から正面壁部W520側(矢印F方向側)へ向けて突出して形成される。
保護カバーWc500の下壁部W501に対する立設部Wc540の下壁部W501とは反対側(矢印D方向側)への立設長さは、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスカバーW200の平面部W220の背面と切欠き部W226,W325により形成される空間との間の距離と略同一に形成される。
次いで、図86(b)を参照して、保護カバーWc500(切断部Wc550)による封印シールWSLの切断について説明する。なお、図86(b)では、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から取り外された保護カバーWc500の姿勢が変更された状態とされる。詳細には、切断部Wc550(立設部Wc540)が左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印R方向側)へ向かう姿勢とされる。
保護カバーWc500は、切断部Wc550を備えるため、作業者(店員)が切断工具を所持していない場合であっても、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の開封作業を容易に行うことができる。
上述したように、下壁部W501に対する立設部Wc540の下壁部W501とは反対側(矢印D方向側)への立設長さは、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスカバーW200の平面部W220の背面と切欠き部W226,W325により形成される空間との間の距離と略同一に形成されるため、封印シールWSLを介して下壁部W501を平面部W220に当接させることにより、切断部Wc550を切欠き部W226,W325により形成される空間に対向させることができる。言い換えると、切断部Wc550の位置と切欠き部W226,W325により形成される空間の位置とが前後方向において略同一となる。
これにより、封印シールWSLにより切欠き部W226,W325が遮蔽された状態であっても、切断部Wc550を切欠き部W226,W325により形成される空間に配設させ易くできる。下壁部W501と平面部W220との当接を維持しつつ、保護カバーWc500を上下方向(矢印U−D方向)へスライド変位させることにより、封印シールWSLを切断させ易くできる。
切断部Wc550は、保護カバーWc500の立設部Wc540から突出されるため、切断部Wc550は、保護カバーWc500と比較して小さく形成される。言い換えると、保護カバーWc500は、切断部Wc550と比較して大きく形成される。従って、作業者(店員)は、保護カバーWc500を把持することにより切断部Wc550を用いて封印シールWSLを切断でき、切断作業を容易に行える。
次いで、図87を参照して、本発明の第19実施形態における基板ボックスWd100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図87(a)は、第19実施形態における基板ボックスWd100の保護カバーWd500の正面図であり、図87(b)は、図87(a)の矢印LXXXVIIb方向視における保護カバーWd500の側面図であり、図87(c)は、図73(b)のLXXIVb−LXXIVb線における基板ボックスWd100の部分断面図である。なお、図87(b)は、切断された係合部Wd530aが立設部Wd540に取り付けられた状態が図示され、図87(c)は、ボックスカバーW200及びボックスベースWb300から取り外された保護カバーWd500を用いて封印シールWSLを切断する状態が図示される。
図87(a)及び図87(b)に示すように、第19実施形態における基板ボックスWd100の保護カバーWd500は、ガイド部Wd560を備える。立設部Wd540は、左壁部W502の板厚方向(矢印L−R方向)において、下壁部W501の略中央となる位置に配設される。
左壁部W502の板厚方向(矢印L−R方向)における立設部Wd540の寸法は、下壁部W501の板厚方向(矢印U−D方向)における係合部Wd530aの係合孔W533の寸法と略同一またはやや小さく形成される。また、背面壁部W510と正面壁部W520との対向方向(矢印F−B方向)における立設部Wd540の寸法は、左壁部W502の板厚方向における係合孔W533の内側面どうしの寸法と略同一またはやや小さく形成される。これらにより、図87(b)に示すように、立設部Wd540を係合孔W533に嵌合(係合)でき、保護カバーWd500から切断された係合部Wd530aを保護カバーWd500に取り付ける(保持する)ことができる。
なお、左壁部W502の板厚方向(矢印L−R方向)における立設部Wd540の寸法が下壁部W501の板厚方向(矢印U−D方向)における係合部Wd530aの係合孔W533の寸法よりもやや大きく形成され、背面壁部W510と正面壁部W520との対向方向(矢印F−B方向)における立設部Wd540の寸法が左壁部W502の板厚方向における係合孔W533の内側面どうしの寸法よりもやや大きく形成されても良い。立設部Wd540を弾性変形させつつ立設部Wd540と係合孔W533とが係合されることにより、保護カバーWd500から係合部Wd530aが外れることを抑制できる。また、保護カバーWd500に係合部Wd530aが取り付けられた状態において、保護カバーWd500に対する係合部Wd530aの姿勢が変化させることを抑制できる。その結果、係合部Wd530aを用いて封印シールWSLを切断することを容易に行える。
立設部Wd540に正面壁部W520と背面壁部W510とが反対の姿勢(正面壁部W520の正面側に背面壁部W510が対向される姿勢)で保護カバーW500がボックスカバーWb200及びボックスベースWb300に取り付けられることを抑制する機能と係合部Wd530aを取り付ける(保持する)機能とを兼用させることができ、これらの機能を備えた部位がそれぞれ保護カバーWd500に配設される場合と比較して保護カバーWd500の製造コストを低減できる。また、係合部Wd530aの取り付け部(保持部)を簡素化できる。また、保護カバーWd500の外面に配設される部位を低減させることができ、保護カバーWd500の配設の自由度を向上させることができる。
背面壁部W510には連結部W512が非形成とされ(図72参照)、係合部Wd530aの連結片W531aが左壁部W502に連結される。また、連結部W512が非形成とされることにより、第7実施形態における係合部W530aと比較して(図73参照)、左壁部W502の板厚方向における係合部Wd530aの寸法が大きく形成される。本実施形態では、連結片W531a側(矢印L方向側)における係合孔W533の内側面と連結片W531aと間の距離が、正面壁部W520側(矢印F方向側)における立設部Wd540の正面と背面壁部W510とは反対側に形成される正面壁部W520の正面との間の距離よりも大きく形成される。
これにより、係合部Wd530aを保護カバーWd500に取り付けた状態において、連結片W531aの切断面を正面壁部W520よりも背面壁部W510とは反対側へ配設できる。
ガイド部Wd560は、保護カバーWd500(係合部Wd530a)を用いて封印シールWSLを切断する際、平面部W220の切欠き部W226及び平面部W320の切欠き部W325により形成される空間に係合部Wd530aの連結片W531aを配設させ易くするための部位である。ガイド部Wd560は、板状に形成され、そのガイド部Wd560の板厚方向を左壁部W502の板厚方向(矢印L−R方向)に沿わせた姿勢で配設される。
ガイド部Wd560における下壁部W501側(矢印D方向側)に形成されるガイド面Wd561と下壁部W501の外側面との間の距離は、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスカバーW200の平面部W220の背面と切欠き部W226,W325により形成される空間との間の距離と略同一に形成される(図87(c)参照)。
次いで、図87(c)を参照して、保護カバーWd500(係合部Wd530a)による封印シールWSLの切断について説明する。なお、図87(c)では、ボックスカバーW200及びボックスベースWb300から取り外された保護カバーWd500の姿勢が変更された状態とされる。詳細には、左右方向(矢印L−R方向)において正面壁部W520がボックスベースW300の突出部W324に対向した姿勢とされる。
上述したように、ガイド部Wd560における下壁部W501側(矢印D方向側)に形成されるガイド面Wd561と下壁部W501の外側面との間の距離は、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスカバーW200の平面部W220の背面と切欠き部W226,W325により形成される空間との間の距離と略同一に形成されるため、封印シールWSLを介してガイド部Wd560のガイド面Wd561を平面部W320の正面に当接させることにより、切断された係合部Wd530aの連結片W531aを切欠き部W226,W325により形成される空間に対向させることができる。言い換えると、連結片W531aの位置と切欠き部W226,W325により形成される空間の位置とが前後方向において略同一となる。
これにより、封印シールWSLにより切欠き部W226,W325が遮蔽された状態であっても、連結片W531aを切欠き部W226,W325により形成される空間に配設させ易くできる。ガイド面Wd561と平面部W320の正面との当接を維持しつつ、保護カバーWd500を上下方向(矢印U−D方向)へスライド変位させることにより、封印シールWSLを切断させ易くできる。
保護カバーWd500は、係合部Wd530aよりも大きく形成されるため、作業者(店員)は、保護カバーWd500を把持することにより係合部Wd530a(連結片W531a)を用いて封印シールWSLを切断でき、切断作業を容易に行える。
次いで、図88(a)及び図88(b)を参照して、本発明の第20実施形態における基板ボックスWe100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図88(a)は、第20実施形態における基板ボックスWe100の保護カバーWe500の部分背面図であり、図88(b)は、図73(b)のLXXIVb−LXXIVb線における基板ボックスWe100の部分断面図である。なお、図88(b)は、切断された係合部Wd530aを用いて封印シールWSLを切断する状態が図示される。
図88(a)に示すように、第20実施形態における基板ボックスWe100の保護カバーWe500は、連結片W531bが非形成とされ(図72参照)、係合部We530aと連結部W512と連結する一対の連結片We531aを備える。
係合部We530aと連結部W512との間の距離、即ち、一対の連結片We531aの延設長さは、切欠き部We226,We325により形成される空間の凹設深さよりも短く形成される。
切欠き部We226,We325は、平面部e220及び突出部We324の対向面とは反対側へ向けてそれぞれ凹設して形成され、切欠き部We226,We325により形成される空間は、断面視において、略コ字状に形成される。切欠き部We226,We325の対向間の距離は、上下方向(矢印U−D方向)における一対の連結片We531aの幅寸法と略同等またはやや大きく形成される。これにより、切欠き部We226,We325により形成される空間に切断された一対の連結片We531aを受け入れ可能とできる。
また、側壁部W212側(矢印R方向側)へ向けての切欠き部We226,We325の切欠き寸法は、左右方向(矢印L−R方向)における一対の連結片We531aの延設寸法よりもやや大きく形成される。
一対の連結片We531aの対向間の距離は、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスベースWe300の平面部We320の正面と切欠き部We226,We325により形成される空間との間の距離と略同一に形成される(図88(b)参照)。
次いで、図88(b)を参照して、係合部We530aによる封印シールWSLの切断について説明する。なお、図88(b)では、保護カバーWe500から分離された係合部We530aの姿勢が変更された状態とされる。詳細には、左右方向(矢印L−R方向)において係合部We530aの一対の連結片We531aがボックスベースWe300の突出部We324に対向した姿勢とされる。
上述したように、一対の連結片We531aの対向間の距離は、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスベースWe300の平面部We320の正面と切欠き部We226,We325により形成される空間との間の距離と略同一に形成されるため、封印シールWSLを介して一対の連結片We531aの一方の対向面を平面部We320の正面に当接させることにより、一対の連結片We531aの他方を切欠き部We226,We325により形成される空間に対向させることができる。言い換えると、一対の連結片We531aの他方の位置と切欠き部We226,We325により形成される空間の位置とが前後方向において略同一となる。
これにより、封印シールWSLにより切欠き部We226,We325が遮蔽された状態であっても、一対の連結片We531aの一方における一対の連結片We531aの対向面を平面部We320の正面に当接させることにより、一対の連結片We531aの他方を切欠き部We226,We325により形成される空間に受け入れ可能とできる(配設できる)。一対の連結片We531aの一方の対向面と平面部We320の正面との当接を維持しつつ、係合部We530aを上下方向(矢印U−D方向)へスライド変位させることにより、封印シールWSLを切断させ易くできる。
また、側壁部W212側(矢印R方向側)へ向けての切欠き部We226,We325の切欠き寸法は、左右方向(矢印L−R方向)における一対の連結片We531aの延設寸法よりもやや大きく形成されることにより、切断された一対の連結片We531aの切断側の端部が側壁部W212側における切欠き部We226,We325の底面と当接することを抑制でき、切欠き部We226,We325の破損を抑制できる。
このように、本実施形態では、保護カバーWe500に対し小さく形成される係合部We530aを用いて封印シールWSLを切断できるので、係合部We530aと平面部W220及び平面部W320の一対の両端壁部W223,W321(図72参照)との干渉を抑制して、封印シールWSLの切断を容易に行うことができる。
また、一対の連結片We531aが保護カバーWe500に連結される状態(一対の連結片We531aが切断される前の状態)では、一対の連結片We531aには切断部が非形成とされるため、作業者(店員)が一対の連結片We531aの切断部に接触し、負傷することを抑制できる。
次いで、図88(c)及び図88(d)を参照して、本発明の第21実施形態における保護カバーWf500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図88(c)は、第21実施形態における保護カバーWf500の部分背面図であり、図88(d)は、図88(c)のLXXXViiid−LXXXVIIId線における保護カバーWf500の部分断面図である。
図88(c)及び図88(d)に示すように、第21実施形態における保護カバーWf500の係合部Wf530aは、切断部Wf550を備える。
係合部Wf530aは、第7実施形態における係合部W530aと比較して(図73参照)、連結片W531bが連結部W512と反対側(矢印R方向側)へ向けて所定の距離だけ変位されて配設され、連結部W512側(矢印L方向側)における係合部Wf530aの端部に切断部Wf550が形成される。なお、切断部Wf550は、一対のリブ部W511に対向して一対形成される。
切断部Wf550は、上下方向(矢印U−D方向)において、係合部Wf530aの中央側から両端側へ向かうにつれて板厚方向における寸法が小さく形成される。即ち、切断部Wf550の先端部は、鋭利に形成される。これにより、封印シールWSLを切断させ易くできる。
一方で、切断部Wf550は、一対の連結片W531bよりも連結部W512側(矢印L方向側、係合孔W533とは反対側)に配設されるため、係合孔W533とボックスカバーW200の突起W221との係合に影響を与えない(図74参照)。言い換えると、切断部Wf550が形成されることにより、係合部Wf530aの弾性が小さくされることを抑制できる。
従って、ボックスカバーW200及びボックスベースW300(図73参照)に保護カバーWf500を取り付けるための係合力が、切断部Wf550の形成により低下されることを抑制できる。
また、切断部Wf550は、リブ部W511及び連結部W512に対向して配設される。これにより、保護カバーWf500から係合部Wf530aが分離される前の状態において、作業者(店員)が切断部Wf550に接触し、負傷することを抑制できる。
次いで、図89(a)及び図89(b)を参照して、本発明の第22実施形態における保護カバーWg500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図89(a)は、第22実施形態における保護カバーWg500の部分背面図であり、図89(b)は、図89(a)のLXXXIXb−LXXXIXb線における保護カバーWg500の部分断面図である。
図89(a)及び図89(b)に示すように、第22実施形態における保護カバーWg500は、連結片W531bが非形成とされ(図72参照)、係合部Wg530aと連結部W512と連結する一対の連結片Wg531aを備える。
一対の連結片Wg531aは、連結部W512側および係合部Wg530a側からその連結部W512および係合部Wg530aの対向間へ向かうにつれて図89(b)に示す断面視において断面積が小さく形成される。言い換えると、一対の連結片Wg531aは、連結部W512側および係合部Wg530a側からその連結部W512および係合部Wg530aの対向間へ向けて一対の四角錐台が連結された形状に形成される。
これにより、保護カバーWg500から係合部Wg530aを分離させる際、一対の連結片Wg531aを切断し易くできる。また、一対の連結片Wg531aの切断面は、連結部W512および係合部Wg530aの対向間において図89(b)に示す断面積が一定に形成される場合と比較して小さく形成されるので、一対の連結片Wg531aの切断部が鋭利に形成される。その結果、封印シールWSLを切断させ易くできる。
次いで、図89(c)を参照して、本発明の第23実施形態における基板ボックスWh100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図89(c)は、第23実施形態における基板ボックスWh100の部分背面図である。
図89(c)に示すように、第23実施形態における基板ボックスWh100の保護カバーWh500は、規制部Wh570を備える。
規制部Wh570は、係合部W530aが不正に弾性変形されることを規制するための部位である。規制部Wh570は、一対の連結片W531bよりも係合部W530aの先端側(矢印R方向側)に配設され、係合部W530aよりも正面壁部W520(図72参照)とは反対側(矢印B方向側)に配設される。
これにより、平面部W220の突起W221と係合部W530aの係合孔W533との係合解除するために係合部W530aが不正に弾性変形された場合であっても、係合部W530aと規制部Wh570とが当接することで係合部W530aの弾性変形を規制できる。その結果、ボックスカバーW200及びボックスベースW300(図72参照)から保護カバーWh500が不正に取り外されることを抑制し易くできる。
次いで、図90を参照して、本発明の第24実施形態における基板ボックスWi100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図90(a)は、第24実施形態における基板ボックスWi100の保護カバーWi500の側面図であり、図90(b)は、基板ボックスWi100の側面図であり、図90(c)は、図90(b)のXCc−XCc線における基板ボックスWi100の断面図である。なお、図90では、保護カバーWi500から係合部W530aが分離された状態が図示される。
図90(a)に示すように、第24実施形態における基板ボックスWi100の保護カバーWi500は、第7実施形態における保護カバーW500の正面壁部W520に代えて、背面壁部W510が配設される。詳細に説明すると、前後方向(矢印F−B方向)における左壁部W502の両端部に一対の背面壁部W510が配設される。なお、一対の背面壁部W510は、図90(a)に示す側面視において対称となる姿勢で配設される。また、一対の背面壁部W510は,第20実施形態における係合部We530及び一対の連結片We531aを備える(図88(c)及び図88(d)参照)。
次いで、図90(b)及び図90(c)を参照して、保護カバーWi500による封印シールWSLの切断について説明する。なお、図90(b)及び図90(c)では、保護カバーWi500の姿勢が変更された状態とされる。詳細には、左右方向(矢印L−R方向)において保護カバーWi500の一対の連結片We531aがボックスベースWe300の突出部We324に対向した姿勢とされる。なお、本実施形態では、連結部W512側よりも係合部We530a側において一対の連結片We531aが切断された状態が図示される。
一対の連結片We531aの対向間の距離は、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスベースWe300の平面部We320の正面と切欠き部We226,We325により形成される空間との間の距離と略同一に形成されるため、封印シールWSLを介して一対の連結片We531aの一方の対向面を平面部We320の正面に当接させることにより、一対の連結片We531aの他方を切欠き部We226,We325により形成される空間に対向させることができる。言い換えると、一対の連結片We531aの他方の位置と切欠き部We226,We325により形成される空間の位置とが前後方向において略同一となる。
これにより、封印シールWSLにより切欠き部We226,We325が遮蔽された状態であっても、一対の連結片We531aの他方を切欠き部We226,We325により形成される空間に配設させ易くできる。一対の連結片We531aの一方の対向面と平面部We320の正面との当接を維持しつつ、係合部We530aを上下方向(矢印U−D方向)へスライド変位させることにより、封印シールWSLを切断させ易くできる。
本実施形態では、保護カバーWi500に形成される一対の連結片We531aを用いて封印シールWSLを切断させることにより、第20実施形態における係合部We530aに形成される一対の連結片We531aを用いて封印シールWSLを切断させる場合と比較して作業者(店員)は、保護カバーWi500を把持し易く、切断作業を容易に行える。
次いで、図91から図93を参照して、本発明の第25実施形態における基板ボックスWj100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図91(a)は、第25実施形態における基板ボックスWj100の部分背面図であり、図91(b)は、図91(a)の矢印XCIb方向視における基板ボックスWj100の部分側面図であり、図91(c)は、保護カバーWj500の背面図である。図92(a)及び図92(c)は、図91(a)のXCIIa部における基板ボックスWj100の背面図であり、図92(b)は、図92(a)のXCIIb−XCIIb線における基板ボックスWj100の部分断面図であり、図92(d)は、図92(c)のXCIId−XCIId線における基板ボックスWj100の部分断面図である。図93(a)は、図91(a)のXCIIa部における基板ボックスWj100の背面図であり、図93(b)は、図93(a)のXCIIIb−XCIIIb線における基板ボックスWj100の部分断面図である。
なお、図91(a)及び図91(b)では、ボックスカバーWj200及びボックスベースW300から保護カバーWj500が取り外された状態が図示される。また、図92(a)、図92(c)及び図93(a)では、背面壁部Wj214aの図示が一部省略される。
図91(a)及び図91(b)に示すように、第25実施形態における基板ボックスWj100のボックスカバーWj200は、第7実施形態における突起W221に代えて(図72参照)、弾性変形規制手段Wj230を備える。
カバー部Wj214の背面壁部Wj214aは、第7実施形態における背面壁部W214aよりも突出先端側(矢印L方向側)へ向けて突出して形成され、背面視において、弾性変形規制手段Wj230に重なる位置に配設される。背面壁部Wj214aの正面には、後述する第2規制状態において、第2規制部Wj250に対向する位置に第2規制部Wj250側(矢印F方向側)へ向けて突出される規制壁部Wj214bが形成される。規制壁部Wj214bは、保護カバーWj500の係合部Wj530aの弾性変形を規制するための部位である。
平面部Wj220には、弾性変形規制手段Wj230に対応する位置に切欠きWj227が形成され、その切欠きWj227により形成される空間に後述する弾性変形規制手段Wj230の第2規制部Wj250が配設される。
上下方向(矢印U−D方向)における平面部Wj220及び平面部Wj320の寸法は、第7実施形態における平面部W220及び平面部W320の寸法(図72参照)よりも小さく形成され、保護カバーWj500の内側に平面部Wj220及び平面部Wj320が配設された状態において、保護カバーWj500は、ボックスカバーWj200及びボックスベースWj300に対し上下方向に変位可能とされる。
弾性変形規制手段Wj230は、規制状態において保護カバーWj500の係合部Wj530aが不正に弾性変形されることを抑制するためのものであり、第1規制部Wj240及び第2規制部Wj250とを備える。なお、弾性変形規制手段Wj230の説明においては、図92及び図93を適宜参照する。
第1規制部Wj240は、規制状態において、左方側(矢印L方向側)へ向けての保護カバーWj500の変位を規制するための部位であり、平面部Wj220の背面から背面壁部Wj214a側(矢印B方向側)へ向けて突出される。第1規制部Wj240には、左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印R方向側)へ向かうにつれて背面壁部Wj214a側へ傾斜する傾斜部Wj241が形成される。
第2規制部Wj250は、規制状態において、下方側(矢印D方向側)へ向けての保護カバーWj500の変位を規制するための部位であり、上下方向(矢印U−D方向)において第1規制部Wj240に対向して配設される。第2規制部Wj250は、切欠きWj227により形成される平面部Wj220の側壁から第1規制部Wj240側(矢印D方向側)へ向けて突出される板状の支持部Wj251と、その支持部Wj251の突出先端部から規制壁部Wj214b側(矢印B方向側)へ向けて突出される係合部Wj252とを備える。
支持部Wj251は、その支持部Wj251の板厚方向を前後方向(矢印F−B方向)に沿わせた姿勢で配設され、支持部Wj251の板厚は、平面部Wj220の板厚よりも小さく形成される。これにより、前後方向における外力が第2規制部Wj250に作用された場合、平面部Wj220に対して支持部Wj251を弾性変形させることができる。
係合部Wj252は、第1規制部Wj240側(矢印D方向側)から第1規制部Wj240とは反対側(矢印U方向側)へ向かうにつれて規制壁部Wj214b側(矢印B方向側)へ向けて傾斜して形成される。第1規制部Wj240とは反対側(矢印U方向側)に形成される係合部Wj252の上面は、上下方向(矢印U−D方向)に直交して形成される。
図91(c)に示すように、保護カバーWj500の係合部Wj530aは、第7実施形態における係合部W530aと比較して上下方向(矢印U−D方向)における寸法が小さく形成される。これにより、保護カバーWj500の内側に平面部Wj220及び平面部Wj320が配設された状態から、保護カバーWj500を上下方向に変位させた場合であっても係合部Wj530aとカバー部Wj214との当接を抑制できる。
次いで、図92及び図93を参照して、ボックスカバーWj200及びボックスベースWj300への保護カバーWj500の取り付けについて説明する。まず、上下方向(矢印U−D方向)において、カバー部Wj214の規制壁部Wj214bが形成されていない位置に保護カバーWj500の係合部Wj530aを対向させ、保護カバーWj500をボックスカバーWj200及びボックスベースWj300側(矢印R方向側)へ向けて変位させる。
係合部Wj530aの先端部と第1規制部Wj240の傾斜部Wj241とが当接することにより、係合部Wj530aは、第1規制部Wj240の突出先端側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形される。
図92(a)及び図92(b)に示すように、背面壁部Wj510と側壁部W212とが当接することにより、ボックスカバーWj200及びボックスベースWj300に対する右方側(矢印R方向側)へ向けての保護カバーWj500の変位が規制される(以下「第1規制状態」と称す)。
第1規制状態においては、保護カバーWj500の係合孔W533の内側に第1規制部Wj240が配設され、係合部Wj530aの弾性変形が解除される。また、第1規制状態においては、係合孔W533の内壁と第1規制部Wj240の右方側(矢印R方向側)に形成される面とが当接することにより、保護カバーWj500の左方側(矢印L方向側)へ向けての変位が規制される。
次いで、図92(c)及び図92(d)に示すように、第1規制状態から保護カバーWj500を上方側(矢印U方向側)へ向けて変位させることにより、係合部Wj530aの上端部と第2規制部Wj250の係合部Wj252とが当接し、第2規制部Wj250がカバー部Wj214の背面壁部Wj214aとは反対側(矢印F方向側)へ向けて弾性変形される。
ここで、支持部Wj251の板厚が平面部Wj220の板厚よりも小さく形成されるため、係合部Wj530aの上端部により支持部Wj251が弾性変形され、保護カバーWj500の上方側(矢印U方向側)へ向けての変位が許容される。
次いで、図93(a)及び図93(b)に示すように、係合孔W533の内壁と第1規制部Wj240の下方側(矢印D方向側)に形成される面とが当接することにより、保護カバーWj500の上方側(矢印U方向側)へ向けての変位が規制される(以下「第2規制状態」と称す)。
第2規制状態においては、係合孔W533の内壁と係合部Wj252の上方側(矢印U方向側)に形成される面とが当接することにより、保護カバーWj500の下方側(矢印D方向側)へ向けての変位が規制される。その結果、第2規制状態から第1規制状態へ向けての保護カバーWj500の変位が規制される。
また、第2規制状態においては、前後方向(矢印F−B方向)において係合部Wj530aの少なくとも一部が規制壁部Wj214bに重なる位置に配設される。従って、係合部Wj530aの背面側(矢印B方向側)へ向けての弾性変形が規制壁部Wj214bに当接することにより規制される。言い換えると、ボックスカバーWj200及びボックスベースWj300から保護カバーWj500を不正に取り外すために、第1規制部Wj240及び第2規制部Wj250と係合部Wj530a(係合孔W533)と係合が解除されることが規制壁部Wj214bにより規制される。
上述したように、背面視において、背面壁部Wj214aが弾性変形規制手段Wj230に重なる位置に配設されるため、第2規制部Wj250を遮蔽できる。これにより、第2規制部Wj250を不正に弾性変形させ、第1規制部Wj240及び第2規制部Wj250と係合部Wj530a(係合孔W533)との係合を解除させ難くできる。
これらにより、ボックスカバーWj200及びボックスベースWj300から保護カバーWj500が不正に取り外されることを抑制できる。
次いで、図94及び図95を参照して、本発明の第26実施形態における基板ボックスWk100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図94(a)は、第26実施形態における基板ボックスWk100の部分正面図であり、図94(b)は、図94(a)のXCIVb−XCIVb線における基板ボックスWk100の部分断面図であり、図94(c)は、図94(a)のXCIVc−XCIVc線における基板ボックスWk100の部分断面図である。図95(a)及び図95(c)は、図94(a)のXCIVb−XCIVb線における基板ボックスWk100の部分断面図であり、図95(b)及び図95(d)は、図94(a)のXCIVc−XCIVc線における基板ボックスWk100の部分断面図である。
なお、図94では、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300から保護カバーW500が取り外された状態が図示される。また、本実施形態では、保護カバーW500において、上方側(矢印U方向側)に配設される係合部W530bを係合部W530b1、下方側(矢印D方向側)に配設される係合部W530bを係合部W530b2とそれぞれ異なる符号を付して説明する(図72参照)。
図94に示すように、第26実施形態における基板ボックスWk100のボックスベースWk300は、第7実施形態における一対の突起W312cのうちの下方側(矢印D方向側)に配設される突起W312cに代えて(図73参照)、突起Wk312cを備える。また、ボックスベースWk300のカバー部Wk312は、係止部Wk312fを備える。
突起Wk312cは、左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印L方向側)へ向かうにつれて背面側(矢印B方向側)へ傾斜する傾斜部Wk312dを備える。突起Wk312cは、左右方向(矢印L−R方向)において突起W312cよりも左方側(矢印L方向側)に配設される。詳細には、傾斜部Wk312dと正面壁部W312aとの境界は、突起W312cの傾斜部W312dと正面壁部W312aとの境界よりも左方側に形成され、右方側に形成される突起Wk312cの側面は、右方側に形成される突起W312cの側面よりも左方側に形成される。また、左右方向における突起Wk312の寸法は、左右方向における突起W312の寸法の略1/2に形成される。
これらにより、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300に保護カバーW500を取り付ける際、係合部W530b1と突起W312cとの当接よりも係合部W530b2と突起Wk312cとの当接を早く行える(図95参照)。また、係合部W530b1と突起W312cとの係合(係合部W530b1の係合孔W533の内側に突起W312cが配設されること)よりも係合部W530b2と突起Wk312cとの係合を早く行える。また、係合部W530b2と突起Wk312cとが係合された状態において、保護カバーW500を左右方向(矢印L−R方向)に変位させることができる。
係止部Wk312fは、背面側(矢印B方向側)への係合部W530bの変位を規制するための部位であり、左壁部W302から左方側(矢印L方向側)へ向けて突出される。係止部Wk312fは、左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印L方向側)へ向かうにつれて背面側(矢印B方向側)へ傾斜する傾斜部Wk312gを備える。
左右方向における係止部Wk312fと突起Wk312cとの間の距離は、係合部W530bと係合孔W533の内側面との間の距離よりも大きく設定される。また、傾斜部Wk312gは、左右方向(矢印L−R方向)において突起Wk312に重なる位置に形成される。これらにより、係合部W530bが突起Wk312cに係合された状態から右方側(矢印R方向側)へ向けて保護カバーW500を変位させることにより、係合部W530bの先端部を傾斜部Wk312gに当接させることができる。
次いで、図95を参照して、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300への保護カバーW500の取り付けについて説明する。なお、図95(a)及び図95(b)は、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300へ保護カバーW500が取り付けられる途中であり、係合部W530b1が弾性変形された状態が図示され、図95(c)及び図95(d)は、規制状態における基板ボックスWk100が図示される。
上下方向(矢印U−D方向)において、係合部W530a,W530b1,W530b2の係合孔W533の位置をボックスカバーW200の突起W221及びボックスベースWk300の突起W312c,Wk312cの位置に合わせた状態から(図72及び図73参照)、保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、係合部W530b2の先端部が突起Wk312cの傾斜部Wk312dに当接する。係合部W530b2が背面側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形されることにより、保護カバーW500の右方側へ向けての変位が許容される。
次いで、係合部W530b2の係合孔W533の内側に突起Wk312cが配設されることにより、係合部W530b2の背面側(矢印B方向側)へ向けての弾性変形が解除され、図95(b)に示すように、係合部W530b2と突起Wk312cとが係合される。
上述したように、突起Wk312cは、左右方向(矢印L−R方向)において突起W312cよりも左方側(矢印L方向側)に配設されるため、係合部W530b2と突起Wk312cとが係合された状態では、図95(a)に示すように、係合部W530b1の先端部が突起W312cの傾斜部W312dに当接し、係合部W530b1は、背面側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形された状態とされる。
また、左右方向(矢印L−R方向)における突起Wk312の寸法は、左右方向における突起W312の寸法の略1/2に形成されるため、係合部W530b2と突起Wk312cとが係合された状態において、保護カバーW500の右方側(矢印R方向側)へ向けての変位が許容される。
次いで、係合部W530b2と突起Wk312cとが係合された状態から保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、図95(c)に示すように、係合部W530b1と突起W312cとが係合され、係合部W530b1の背面側(矢印B方向側)へ向けての弾性変形が解除され、基板ボックスWk100が規制状態となる。
上述したように、傾斜部Wk312gは、左右方向(矢印L−R方向)において突起Wk312に重なる位置に形成されるため、保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、図95(d)に示すように、係合部W530b2の先端部が係止部Wk312fの傾斜部Wk312gに当接し、係合部W530b2が正面側(矢印F方向側)へ向けて弾性変形される。その結果、係合部W530b2の背面側(矢印B方向側)へ向けての弾性変形が規制される。
このように、本実施形態では、係合部W530b2の背面側(矢印B方向側)へ向けての弾性変形が規制されることにより、係合部W530b2が背面側へ向けて不正に弾性変形され、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300から保護カバーW500が不正に取り外されることを抑制できる。
また、保護カバーW500を右方側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより、係合部W530b2の背面側(矢印B方向側)へ向けての弾性変形が規制されるため、保護カバーW500をボックスカバーW200及びボックスベースWk300に取り付ける動作(保護カバーW500の右方側へ向けての変位)と係合部W530b2の背面側へ向けての弾性変形を規制させる動作とを同一とでき、基板ボックスWk100の規制状態への動作を容易とできる。
なお、係合部W530b1と突起W312cとが係合とが係合されることにより、保護カバーW500の左方側(矢印L方向側)へ向けての変位が規制され、係合部W530b2の正面側(矢印F方向側)へ向けての弾性変形が解除されることを抑制できる。
また、係合部W530b2の先端部が係止部Wk312fの傾斜部Wk312gに当接されることにより、保護カバーW500を正面側(矢印F方向側)へ向けて変位させることができ、背面壁部W510と立設部W222との間に隙間が形成されることを抑制できる。これにより、背面壁部W510と立設部W222との間に形成される隙間から不正に挿入された針金が平面部W220と封印シールWSLとの貼着を解除することを抑制し易くできる。
次いで、図96及び図97を参照して、本発明の第27実施形態における基板ボックスWl100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図96(a)は、第27実施形態における基板ボックスWl100の部分背面図であり、図96(b)は、図96(a)のXCVIb−XCVIb線における基板ボックスWl100の部分断面図であり、図96(c)は、図96(a)のXCVIc−XCVIc線における基板ボックスWl100の部分断面図であり、図96(d)は、保護カバーWl500の背面図であり、図96(e)は、図96(d)のXCVIe−XCVIe線における保護カバーWl500の断面図である。図97(a)は、図96(a)のXCVIIa部における基板ボックスWl100の背面図であり、図97(b)は、図96(a)のXCVIb−XCVIb線における基板ボックスWl100の部分断面図であり、図97(c)は、図96(a)のXCVIc−XCVIc線における基板ボックスWl100の部分断面図である。
なお、図96(a)から図96(c)では、ボックスカバーWl200及びボックスベースW300から保護カバーWl500が取り外された状態が図示される。また、図97(a)では、先端部Wl436が破線により図示される。
図96(a)から図96(c)に示すように、第27実施形態における基板ボックスWl100のボックスカバーWl200は、第7実施形態における突起W221に代えて(図72参照)、弾性変形規制手段Wl230を備える。
弾性変形規制手段Wl230は、ボックスカバーWl200及びボックスベースW300から保護カバーWl500が不正に取り外されることを抑制するためのものであり、平面部W220から背面側(矢印B方向側)へ向けて突出される第1規制部Wl240と、第2規制部Wl250とを備える。
第1規制部Wl240及び第2規制部Wl250は、上下方向(矢印U−D方向)において、後述する保護カバーWl500の連結部Wl535の上下方向における寸法だけ隔てて配設される。これにより、第1規制部Wl240及び第2規制部Wl250の対向間に連結部Wl535が配設可能とされる。
第1規制部Wl240には、左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印R方向側)へ向かうにつれて背面側(矢印B方向側)へ傾斜する傾斜部Wl241が形成される。左右方向(矢印L−R方向)において傾斜部Wl241とは反対側に形成される面である係止面Wl242は、前後方向(矢印F−B方向)に沿って形成される。
第2規制部Wl250には、左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印R方向側)へ向かうにつれて背面側(矢印B方向側)へ傾斜する第1傾斜部Wl251及び第1傾斜部Wl251における右方側の端部から右方側へ向かうにつれて正面側(矢印F方向側)へ傾斜する第2傾斜部Wl252が形成される。上下方向(矢印U−D方向)において、第1規制部Wl240の係止面Wl242に重なる位置に第2傾斜部Wl252が配設される。
図96(d)及び図96(e)に示すように、保護カバーWl500の係合部Wl530aは、連結部Wl535と、その連結部Wl535の先端に配設される先端部Wl536とを備える。
連結部Wl535は、左右方向(矢印L−R方向)における係合部Wl530aの略中央から右方側(矢印R方向側)へ向けて突出される。連結部Wl535の突出寸法は、左右方向における第1規制部Wl240の寸法よりも大きく形成され、左右方向における第2規制部Wl250の寸法よりも小さく形成される。
連結部Wl535の下面に形成される傾斜部Wl535aは、左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印R方向側)へ向かうにつれて背面側(矢印B方向側)へ傾斜して形成される。即ち、連結部Wl535は、先端部Wl536との連結部よりも係合部Wl530aとの連結部が小さく形成される。これにより、係合部Wl530aに対し連結部Wl535(先端部Wl536)を変形させ易くできる。
先端部Wl536は、上下方向(矢印U−D方向)に延びて形成される。本実施形態では、連結部Wl535よりも上方側(矢印U方向側)における先端部Wl536を上側先端部Wl536a、連結部Wl535よりも下方側(矢印D方向側)における先端部Wl536を下側先端部Wl536bとそれぞれ符号を付して説明する。
次いで、図97を参照して、規制状態における基板ボックスWl100について説明する。上述したように、連結部Wl535の突出寸法は、左右方向における第1規制部Wl240の寸法よりも大きく形成されるため、第1規制部Wl240は、係合部Wl530aと上側先端部Wl536aとの間に形成される空間に配設される。
一方で、連結部Wl535の突出寸法は、左右方向における第2規制部Wl250の寸法よりも小さく形成されるため、第2規制部Wl250の第2傾斜部Wl252と下側先端部Wl536bとが当接する。これにより、連結部Wl535(先端部Wl536)は、左右方向(矢印L−R方向)を回転軸として回転され(捩じられ)、下側先端部Wl536bが背面側(矢印B方向側)へ向けて変位され、上側先端部Wl536aが正面側(矢印F方向側)へ向けて変位される。
上述したように、傾斜部Wl535aは、左方側(矢印L方向側)から右方側(矢印R方向側)へ向かうにつれて背面側(矢印B方向側)へ傾斜して形成されるため、係合部Wl530aに対し連結部Wl535(先端部Wl536)を回転させ易くできる。
上側先端部Wl536aが正面側(矢印F方向側)へ向けて変位されることにより、上側先端部Wl536aと第1規制部Wl240との係合量を大きくできる(左右方向における上側先端部Wl536aと第1規制部Wl240との重なりを大きくできる)。これにより、ボックスカバーWl200及びボックスベースW300から保護カバーWl500を不正に取り外し難くできる。
また、下側先端部Wl536bと第2規制部Wl250と係合を不正に解除するために、下側先端部Wl536bを背面側(矢印B方向側)へ向けて変位させる場合、左右方向(矢印L−R方向)を回転軸として回転され(捩じられ)上側先端部Wl536aが正面側(矢印F方向側)へ向けて変位されるため、上側先端部Wl536aと第1規制部Wl240との係合量を大きくできる。これにより、ボックスカバーWl200及びボックスベースW300から保護カバーWl500を不正に取り外し難くできる。
次いで、図98を参照して、本発明の第28実施形態における基板ボックスWm100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図98(a)は、第28実施形態における基板ボックスWm100の部分正面図であり、図98(b)は、図98(a)のXCVIIIb−XCVIIIb線における基板ボックスWm100の部分断面図である。なお、本実施形態における封印シールWSLは、第7実施形態における封印シールWSLに対し上下方向(矢印U−D方向)における寸法が小さい以外は同一に形成されるため、同一の符号を付して説明する。また、図98(a)では、ボックスカバーWm200及びボックスベースWm300から保護カバーWm500が取り外された状態が図示される。
図98に示すように、第28実施形態における基板ボックスWl100のボックスベースWm300は、一対の弾性変形規制手段Wm330を備える。なお、平面部Wm320には、弾性変形規制手段Wm330に対応する位置に切欠きWm327が形成され、その切欠きWm327により形成される空間に弾性変形規制手段Wm330が配設される。また、ボックスカバーWm200の平面部Wm220は、規制突起Wm228を備え、保護カバーWm500の係合部Wm530bは、突起Wm534を備える。
弾性変形規制手段Wm330は、規制状態において保護カバーWm500の係合部Wm530bが不正に弾性変形されることを抑制するためのものであり、切欠きWm327から突出される連結部Wm331と、その連結部Wm331の突出先端部から左右方向(矢印L−R方向)に延設される延設部Wm332と、その延設部Wm332の両端部から正面側(矢印F方向側)へ向けて突出される当接部Wm333及び規制部Wm334とを備える。
連結部Wm331は、板状であり、切欠きWm327により形成される平面部Wm320の側壁から封印シールWSL側へ向けて突出される。連結部Wm331の正面に形成される傾斜部Wm331aは、上方側(矢印U方向側)から下方側(矢印D方向側)へ向かうにつれて正面側(矢印F方向側)へ傾斜して形成される。即ち、連結部Wm331は、延設部Wm332との連結部よりも平面部Wj220の側壁との連結部が小さく形成される。これにより、平面部Wj220の側壁に対し延設部Wm332(当接部Wm333及び規制部Wm334)を変形させ易くできる。
当接部Wm333は、後述する保護カバーWm500の突起Wm534が当接される部位であり、延設部Wm332の延設方向(矢印L−R方向)における延設部Wm332の一方側(矢印L方向側)の端部から正面側(矢印F方向側)へ向けて突出される。
規制部Wm334は、延設部Wm332の延設方向(矢印L−R方向)における当接部Wm333とは反対側(矢印R方向側)の端部から正面側(矢印F方向側)へ向けて突出され、規制状態において、保護カバーWm500の係合部Wm530bの背面側(矢印B方向側)となる位置に形成される。
平面部Wm220の規制突起Wm228は、背面側(矢印B方向側)へ向向けての弾性変形規制手段Wm330の変位を規制するための突起であり、平面部Wm220からボックスベースWm300の平面部Wm320側(矢印F方向側)へ向けて突出される。前後方向(矢印F−B方向)において、規制突起Wm228は、左右方向(矢印L−R方向)におい延設部Wm332の略中央に重なる位置に配設される。なお、規制突起Wm228は、前後方向において、連結部Wm331又は規制部Wm334に重なる位置に配設されても良い。
保護カバーWm500の突起Wm534は、弾性変形規制手段Wm330を変形(回転)させるための突起であり、係合部Wm530bの背面から背面側(矢印B方向側)へ向けて突出される。突起Wm534は、係合部Wm530bの先端部から弾性変形規制手段Wm330の延設部Wm332の延設寸法と略同等の距離を隔てて配設される。これにより、規制状態において、当接部Wm333及び規制部Wm334の正面側(矢印F方向側)に係合部Wm530bの先端部および突起Wm534を配設できる。
図98(b)に示すように、規制状態において、係合部Wm530bの突起Wm534と弾性変形規制手段Wm330の当接部Wm333とが当接当接する。これにより、連結部Wm331(延設部Wm332)は、上下方向(矢印U−D方向)を回転軸として回転され(捩じられ)、当接部Wm333が背面側(矢印B方向側)へ向けて変位され、規制部Wm334が正面側(矢印F方向側)へ向けて変位される。
上述したように、傾斜部Wm331aは、上方側(矢印U方向側)から下方側(矢印D方向側)へ向かうにつれて正面側(矢印F方向側)へ傾斜して形成されるため、平面部Wj220の側壁に対し連結部Wm331(延設部Wm332)を回転させ易くできる。
規制部Wm334が正面側(矢印F方向側)へ向けて変位されることにより、規制部Wm334と係合部Wm530bの先端部との間の距離を小さくできる。これにより、係合部Wm530bを不正に弾性変形させ難くできる。なお、規制状態において、規制部Wm334は、係合部Wm530bの背面に当接されても良い。
上述したように、前後方向(矢印F−B方向)において、規制突起Wm228が左右方向(矢印L−R方向)におい延設部Wm332の略中央に重なる位置に配設されるため、規制突起Wm228と延設部Wm332とが当接することにより延設部Wm332(当接部Wm333及び規制部Wm334)が背面側(矢印B方向側)へ向けて変位されることを規制できる。これにより、係合部Wm530bを不正に弾性変形させ難くできる。
次いで、図99を参照して、本発明の第29実施形態における基板ボックスWn100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図99(a)は、第29実施形態における基板ボックスWn100の部分正面図であり、図99(b)は、図99(a)の矢印XCIXb方向視における保護カバーWn500の側面図であり、図99(c)は、図99(a)のXCIXc−XCIXc線における基板ボックスWn100の部分断面図である。なお、図99(a)では、ボックスカバーW200及びボックスベースWn300から保護カバーWn500が取り外された状態が図示され、保護カバーWn500の突起Wn534及び一対の壁部Wn538が破線により図示される。
図99に示すように、第29実施形態における基板ボックスWn100のボックスベースWm300は、一対の爪部Wm340を備え、保護カバーWn500の係合部Wn530bは、突起Wn534及び一対の壁部Wn538を備える。
ボックスベースWm300の正面壁部Wn312aには、一対の爪部Wm340に対応する位置に切欠きが形成され、その切欠きにより形成される空間に一対の爪部Wm340が配設される。一対の爪部Wm340は、正面壁部Wn312aの背面から左方側(矢印L方向側)へ向けて突出して形成され、正面壁部Wn312aよりも背面側(矢印B方向側)に配設される。
一対の爪部Wm340は、ボックスカバーW200及びボックスベースWn300に保護カバーWn500を係合させるための部位であり、規制状態では、前後方向(矢印F−B方向)において、保護カバーWn500の係合部Wn530bに重なる位置に配設される。一対の爪部Wm340には、その爪部Wm340の突出先端側(矢印L方向側)となる位置に係合孔Wm341が穿設される。
係合孔Wm341は、後述する保護カバーWn500の突起Wn534の外形よりもやや大きく形成され、係合孔Wm341の内側に突起Wn534が配設(係合孔Wm341に突起Wn534が係合)されることにより、保護カバーWn500がボックスカバーW200及びボックスベースWn300に係合される。
係合部Wn530bは、その係合部Wn530bの上下方向(矢印U−D方向)における両端部において、左右方向(矢印L−R方向)に所定の距離を隔てて一対の連結片W531bをそれぞれ備える。これにより、係合部Wn530bの弾性変形が抑制される。
また、係合部Wn530bは、第7実施形態における係合部W530bと比較して正面側(矢印F方向側)に形成され、本実施形態では、正面壁部W520と略同一面上に配設される。
突起Wn534は、係合部Wn530bから背面壁部W510側(矢印B方向側)へ向けて突出される。突起Wn534は、規制状態では、前後方向(矢印F−B方向)において、係合孔Wm341に重なる位置に配設される。これにより、保護カバーWn500をボックスカバーW200及びボックスベースWn300に係合できる。
一対の壁部Wn538は、正面壁部W520と係合部Wn530bとの間に形成される隙間から不正に挿入された針金が係合孔Wm341と突起Wn534との係合を解除することを抑制するための部位である。一対の壁部Wn538は、係合部Wn530bにおいて、正面壁部W520に対向する側の端部に形成される。これにより、一対の壁部Wn538の対向間に突起Wn534が配設される。また、一対の壁部Wn538は、係合部Wn530bから背面壁部W510側(矢印B方向側)へ向けて突出される。
図99(c)に示すように、規制状態において、係合孔Wm341の内側に突起Wn534が配設され、係合孔Wm341の内側壁と突起Wn534とが当接することにより、保護カバーWn500の左方側(矢印L方向側)への変位が規制される。
また、係合部Wn530bは、正面壁部W520と略同一面上に配設され、一対の爪部Wm340は、正面壁部Wn312aよりも背面側(矢印B方向側)に配設されるため、規制状態において、係合部Wn530bよりも背面壁部W510側(矢印B方向側)に一対の爪部Wm340が配設される。従って、保護カバーWn500により一対の爪部Wm340が遮蔽される。これにより、一対の爪部Wm340が不正に弾性変形されることを抑制でき、ボックスカバーW200及びボックスベースWn300から保護カバーWn500が不正に取り外されることを抑制できる。
次いで、図100を参照して、本発明の第30実施形態における基板ボックスWo100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図100(a)は、第30実施形態における基板ボックスWo100の部分背面図であり、図100(b)は、図100(a)のCb−Cb線における基板ボックスWo100の部分断面図である。なお、図100(a)では、抜け止めピンWo580の図示が省略される。
図100に示すように、第30実施形態における基板ボックスWo100の保護カバーWo500は、抜け止めピンWo580を備え、平面部Wq220は、凹部Wo229を備える。
なお、保護カバーWo500が抜け止めピンWo580を備えることにより、平面部Wo220は、係合部Wo530aに対する正面側(矢印F方向側)へ向けての抜け止めピンWo580の突出量だけ正面側に形成される。これにより、抜け止めピンWo580と封印シールWSLとの当接を抑制でき、封印シールWSLの破損を抑制できる。
カバー部Wo214の背面壁部Wo214aは、第7実施形態における背面壁部W214aよりも突出先端側(矢印L方向側)へ向けて突出して形成される(図73参照)。背面壁部Wo214aには、規制状態における背面視において、係合部Wo530aの係合孔W533に重なる位置に突起Wo214bが平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて突出される。突起Wo214bは、ボックスカバーWo200と保護カバーWo500(係合部Wo530a)とを係合させるため(保護カバーWo500の側壁部W212とは反対側への変位を規制するため)の部位である。
平面部Wo220には、前後方向(矢印F−B方向)において、抜け止めピンWo580に重なる位置に凹部Wo229が凹設される。凹部Wo229は、平面部Wo220の背面からボックスベースW300の平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて凹設される。これにより、凹部Wo229と封印シールWSLとの間に空間が形成される。
凹部Wo229は、背面視において、円状に形成され、凹部Wo229の内径は、後述する頭部Wo581の外径と略同一またはやや大きく形成される。これにより、係合部Wo530aが変位(弾性変形)されると、凹部Wo229の内側へ抜け止めピンWo580の一部を受け入れ可能とできる。
保護カバーWo500の係合部Wo530aは、連結片W531aと係合孔W533との対向間に挿通孔Wo538を備える。挿通孔Wo538は、後述する抜け止めピンWo580のピン部Wo582を挿通させるための孔であり、背面視において、円状に形成される。
抜け止めピンWo580は、樹脂材料を素材とし、板状に形成される頭部Wo581と、その頭部Wo581から板厚方向に立設され板状に形成される一対のピン部Wo582と備える。
頭部Wo581は、背面視において、円状に形成され、頭部Wo581の外径は、挿通孔Wo538の内径よりも大きく形成される。
一対のピン部Wo582の立設長さは、封印シールWSLとは反対側における係合部Wo530aの背面と封印シールWSLとの間の寸法よりも小さく形成される。一対のピン部Wo582は、板厚方向に所定の間隔を隔てて配設される。また、一対のピン部Wo582はたわみ変形可能な板厚に形成され、一対のピン部Wo582は、互いに近接する方向に変形可能とされる。
ピン部Wo582の立設先端部には、対向面側とは反対側へ向けて突出される係止部Wo583が形成される。係止部Wo583の対向面側とは反対側の部位には、立設先端側へ向かうにつれて係止部Wo583の対向面側へ傾斜して形成される傾斜部o584が形成され、立設先端側における係止部Wo583の外形は、挿通孔Wo538を挿通可能な大きさに形成される。
頭部Wo581側(立設先端側とは反対側)における係止部Wo583の外形は、挿通孔Wo538を挿通不能な大きさに形成される。また、頭部Wo581側における係止部Wo583の外形は、一対のピン部Wo582が互いに近接する方向へ向けてたわみ変形された場合には、挿通孔Wo538を挿通可能な大きさに形成される。また、立設先端側における係止部Wo583の外形は、挿通孔Wo538を挿通可能な大きさに形成される。
これらにより、抜け止めピンWo580は、一対のピン部Wo582が互いに近接する方向へ向けてたわみ変形されることにより、係止部Wo583が挿通孔Wo538を挿通される。一方で、一対のピン部Wo582のたわみ変形が解除されることにより、係止部Wo583は、係合部Wo530aに当接され、挿通方向(矢印F方向)とは反対方向(矢印B方向)への変位が規制される。
傾斜部o584が立設先端側へ向かうにつれて係止部Wo583の対向面側へ傾斜して形成されるため、傾斜部o584と挿通孔Wo538の内周とが当接することにより、一対のピン部Wo582が互いに近接する方向へ向けてたわみ変形される。
頭部Wo581の外径は、挿通孔Wo538の内径よりも大きく形成されることにより、頭部Wo581が係合部Wo530aに当接し、抜け止めピンWo580の挿通方向(矢印F方向)への変位が規制される。これにより、一対のピン部Wo582の立設先端部と封印シールWSLとが当接し、封印シールWSLが破損することを抑制できる。
一方で、ボックスカバーWo200及びボックスベースW300から不正に保護カバーWo500を取り外すために、係合部Wo530aが正面側(矢印F方向側)へ向けて不正に弾性変形された場合では、一対のピン部Wo582の立設先端部と封印シールWSLとが当接する。これにより、正面側(矢印F方向側)へ向けての係合部Wo530aの弾性変形が規制され、ボックスカバーWo200及びボックスベースW300からの保護カバーWo500の取り外しが抑制される。
また、一対のピン部Wo582の立設先端部と封印シールWSLとが当接することにより、封印シールWSLが破損される。これにより、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
なお、前後方向(矢印F−B方向)において、抜け止めピンWo580(一対のピン部Wo582)に重なる位置における平面部Wo220には、封印シールWSLとは反対側(矢印F方向側)へ向けて凹部が凹設されても良い。これにより、一対のピン部Wo582の立設先端部と封印シールWSLとが当接することにより、封印シールWSLを破損させ易くできる。
次いで、ボックスカバーWo200及びボックスベースW300への保護カバーWo500の取り付けについて説明する。ボックスカバーWo200及びボックスベースW300へ保護カバーWo500を取り付ける際は、保護カバーWo500に抜け止めピンWo580が非係合とされ、ボックスカバーWo200及びボックスベースW300に保護カバーWo500が取り付けられた状態において、保護カバーWo500に抜け止めピンWo580を係合させる。
これにより、抜け止めピンWo580が係合された保護カバーWo500がボックスカバーWo200及びボックスベースW300に取り付けられる場合と比較して、抜け止めピンWo580(係止部Wo583)による封印シールWSLの破損を抑制できる。
次いで、図101を参照して、本発明の第31実施形態における保護カバーWp500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図101は、第31実施形態における保護カバーWp500の背面図である。なお、本実施形態では、保護カバーWp500が取り付けられるボックスカバー及びボックスベースの図示は省略し、ボックスカバー及びボックスベースからの保護カバーWp500の取り外しの概念について説明する。また、図101の説明においては、図100を適宜参照する。
図101に示すように、第33実施形態における保護カバーWp500は、第2係合部Wp590を備える。保護カバーWp500は、保護カバーWp500の上壁部および下壁部W501の略中央において上壁部(下壁部W501)と平行な面に対し対称(図101上下対称)に一対が形成される。また、保護カバーWp500の正面壁部Wp520には係合部W530bが非形成とされる(図72参照)。
係合部Wp530aは、その係合部Wp530aの上下方向(矢印U−D方向)における両端部において、左右方向(矢印L−R方向)に所定の距離を隔てて一対の連結片W531bをそれぞれ備える。一対の連結片W531bのうちの左方側(矢印L方向側)に配設される連結片W531bは、背面壁部Wp510に連結され、一対の連結片W531bのうちの右方側(矢印R方向側)に配設される連結片W531bは、第2係合部Wp590に連結される。
第2係合部Wp590は、抜け止めピンWo580が係合される部位である。第2係合部Wp590は、挿通孔Wo538、連結片W531a及び一対の連結片W531bを備える。連結片W531aは、第2係合部Wp590の左方側(矢印L方向側)の端部と背面壁部Wp510とに連結され、連結片W531bは、第2係合部Wp590の上下方向(矢印U−D方向)の両端部と係合部Wp530aの上端部(下端部)及び上壁部(下壁部W501)とに連結される。
ボックスカバー及びボックスベースには、上下方向(矢印U−D方向)において、一対の係合部Wp530a一方の係合孔W533に対応する位置に、その係合孔W533に係合される突起をそれぞれ備える。それら突起は、背面壁部Wp510及び正面壁部Wp520の略中央において背面壁部Wp510(正面壁部Wp520)と平行な面に対し対称に配設される。
これにより、ボックスカバーに形成される突起と一対の係合部Wp530aの一方(他方)の係合孔W533とが係合可能された状態では、ボックスベースに形成される突起および一対の係合部Wp530aの他方(一方)の係合孔W533は非係合とされる。
ボックスカバーに形成される突起と一対の係合部Wp530aの一方(他方)の係合孔W533とが係合可能された状態では、一方(他方)の係合部Wp530aに連結される第2係合部Wp590の挿通孔Wo538に抜け止めピンWo580が挿通され、第2係合部Wp590と抜け止めピンWo580とが係合される。
ボックスカバー及びボックスベースから不正に保護カバーWp500を取り外すために、一方(他方)の係合部Wp530aが正面側(矢印F方向側)へ向けて不正に弾性変形された場合では、一対のピン部Wo582の立設先端部と封印シールWSLとが当接する。これにより、正面側(矢印F方向側)へ向けての一方(他方)の係合部Wp530aの弾性変形が規制され、ボックスカバー及びボックスベースからの保護カバーWp500の取り外しが抑制される。
また、一対のピン部Wo582の立設先端部と封印シールWSLとが当接することにより、封印シールWSLが破損される。これにより、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
ボックスカバー及びボックスベースからの保護カバーWp500の取り外しは、一方(他方)の係合部Wp530a及び第2係合部Wp590に連結される連結片W531a,W531bが切断工具(図示せず)により切断され、保護カバーWp500から一方(他方)の係合部Wp530a及び第2係合部Wp590が分離されることにより行われる。
ここで、一方(他方)の係合部Wp530a及び第2係合部Wp590が分離された保護カバーWp500は、左右方向(矢印L−R方向)を回転軸として180度回転(反転)させることにより、ボックスベースに形成される突起および一対の係合部Wp530aの他方(一方)の係合孔W533とが係合可能とされる。
これにより、ボックスカバー及びボックスベースの開封を抑制するために、保護カバーWp500を2回用いることが(再利用)できる。その結果、ボックスカバー及びボックスベースの開封する毎に保護カバーWp500が廃棄される場合と比較して、パチンコ機W10のメンテナンスコストを低減できる。
また、保護カバーWp500から一方(他方)の係合部Wp530a及び第2係合部Wp590が分離されているか否かにより、保護カバーWp500が再利用されてボックスカバー及びボックスベースに取り付けられる状態か、新しい保護カバーWp500がボックスカバー及びボックスベースに取り付けられる状態かを区別できる。従って、パチンコ機W10のメンテナンス記録と照合することにより、例えば、メンテナンス記録では、保護カバーWp500が再利用される状態が記載されているのに対し、新しい保護カバーWp500をボックスカバー及びボックスベースに取り付けられている場合、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図102を参照して、本発明の第32実施形態における基板ボックスWq100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図102(a)は、第32実施形態における基板ボックスWq100の部分背面図であり、図102(b)は、図102(a)のCIIb−CIIb線における基板ボックスWq100の部分断面図である。
図102に示すように、第32実施形態における基板ボックスWq100の保護カバーWq500は、第2係合部Wq590及び一対の突起Wq534を備える。なお、保護カバーWq500が第2係合部Wq590を備えることにより、上下方向(矢印U−D方向)における背面壁部Wq510の寸法が第7実施形態における背面壁部W510の寸法よりも短く形成される。
また、係合部Wq530aに一対の突起Wq534が形成されることにより、平面部Wq220が一対の突起Wq534の突出量だけ正面側(矢印F方向側)に形成される。これにより、ボックスカバーWq200及びボックスベースW300に保護カバーWq500を取り付ける際、一対の突起Wq534と封印シールWSLとの当接を抑制でき、封印シールWSLの破損を抑制できる。
平面部Wq220には、前後方向(矢印F−B方向)において、一対の突起Wq534に重なる位置に凹部Wq229が凹設される。凹部Wq229は、平面部Wq220の背面からボックスベースW300の平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて凹設される。これにより、凹部Wq229と封印シールWSLとの間に空間が形成される。
カバー部Wq214の背面壁部Wq214aは、第7実施形態における背面壁部W214aよりも突出先端側(矢印L方向側)へ向けて突出して形成される(図73参照)。背面壁部Wq214aには、規制状態における背面視において、係合部Wq530aの係合孔W533(図73参照)に重なる位置に突起Wq214bが平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて突出される。突起Wq214bは、ボックスカバーWq200と保護カバーWq500(係合部Wq530a)とを係合させるため(保護カバーWq500の側壁部W212とは反対側への変位を規制するため)の部位である。また、カバー部Wq214には、下方側(矢印D方向側)における側壁が非形成とされる。
第2係合部Wq590は、係合部Wq530aの下方側(矢印D方向側)における端部に配設され、一対の突起Wq534は、係合部Wq530aにおける第2係合部Wq590とは反対側(矢印U方向側)の端部に配設される。また、一対の突起Wq534は、左右方向(矢印L−R方向)に所定の距離を隔てて配設される。
第2係合部Wq590には、挿通孔Wo538が穿設される(図100参照)。その挿通孔Wo538を挿通して抜け止めピンWo580のピン部Wo582が挿通された状態で、抜け止めピンWo580が第2係合部Wq590に係合される。
次いで、ボックスカバーWq200及びボックスベースW300からの保護カバーWq500の取り外しについて説明する。保護カバーWq500から係合部Wq530aが分離された状態において、ボックスカバーWq200から係合部Wq530aを取り外す場合、カバー部Wq214には下方側(矢印D方向側)における側壁が非形成とされるため、係合部Wq530aを下方側へ向けて変位させることでボックスカバーWq200からの係合部Wq530aの取り外しが容易とされる。
ここで、係合部Wq530aの係合孔W533と背面壁部Wq214aの突起Wq214bとの係合を解除するために、係合部Wq530aを平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて変位させる必要がある。
一方で、第2係合部Wq590に抜け止めピンWo580が係合され、ピン部Wo582の突出先端部が第2係合部Wq590よりも平面部W320側(矢印F方向側)に配設されるため、ピン部Wo582の突出先端部が背面壁部Wq510に当接され易い。
従って、ピン部Wo582の突出先端部と背面壁部Wq510との当接を抑制するために、左右方向(矢印L−R方向)を回転軸として抜け止めピンWo580が平面部W320とは反対側(矢印B方向側)へ向けて回転される。これにより、一対の突起Wq534が平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて回転され、一対の突起Wq534により封印シールWSLが破損される。
また、一対の突起Wq534が封印シールWSLと凹部Wq229との間に形成される空間に受け入れられ易く、一対の突起Wq534により封印シールWSLを破損させ易くできる。また、封印シールWSLにおいて、一対の突起Wq534により破損された領域を大きくできる。
このように、本実施形態では、ボックスカバーWq200からの係合部Wq530aの取り外しにおいて、封印シールWSLを破損させ易くすることで主制御基板(図示せず)への不正操作の虞を作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図103(a)を参照して、本発明の第33実施形態における基板ボックスWr100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図103(a)は、第33実施形態における基板ボックスWr100の部分断面図であり、図73(b)のLXXIVb−LXXIVb線に対応する。なお、図103(a)の説明においては、図74(a)を適宜参照する。
図103(a)に示すように、第33実施形態における基板ボックスWr100のボックスカバーWr200は、第7実施形態における突起W221に代えて(図72参照)、突起Wr214bを備える。
なお、平面部Wr220には突起W221が非形成とされ、背面視において、係合部W530aに重なる位置には係合孔W533よりも側壁部W212とは反対側(矢印L方向側)となる位置まで切欠きが形成される。これにより、係合部W530aが平面部Wr220側(矢印F方向側)へ向けて弾性変形された場合においても、係合部W530aが平面部Wr220に当接し、係合部W530aの弾性変形が規制されることを抑制できる。
カバー部Wr214の背面壁部Wr214aは、第7実施形態における背面壁部W214aよりも突出先端側(矢印L方向側)へ向けて突出して形成される(図73参照)。背面壁部Wr214aには、背面視において、係合部W530aの係合孔W533に重なる位置に突起Wr214bが平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて突出される。突起Wr214bは、ボックスカバーWr200と保護カバーWr500(係合部W530a)とを係合させるため(保護カバーWr500の側壁部W212とは反対側への変位を規制するため)の部位である。
突起Wr214bが背面壁部Wr214aから平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて突出されることにより、ボックスカバーWr200と保護カバーWr500とを係合させるために係合部W530aを正面壁部W520側(平面部Wr220側)へ向けて弾性変形させることができる。
一方で、一対の係合部W530bは、ボックスベースW300と保護カバーWr500とを係合させるために背面壁部W510側(平面部W320側、矢印B方向側)へ向けて弾性変形される(図74(a)参照)。従って、ボックスカバーWr200及びボックスベースW300と保護カバーW500との係合を不正に解除させるために係合部W530aを弾性変形(変位)させる方向(矢印F方向)と一対の係合部W530bを弾性変形(変位)させる方向(矢印B方向)とを反対方向とすることができる。
これにより、係合部W530a(一対の係合部W530b)と突起Wr214b(一対の突起W312c)との係合を解除させるために係合部W530a(一対の係合部W530b)を弾性変形(変位)させると、その係合部W530a(一対の係合部W530b)の弾性変形(変位)に伴い一対の係合部W530b(係合部W530a)を一対の突起W312c(突起Wr214b)との係合を維持させる方向へ向けて変位させることができる。その結果、ボックスカバーWr200及びボックスベースW300から保護カバーWr500が不正に取り外されることを抑制できる。
また、突起Wr214bが背面壁部Wr214aから平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて突出されることにより、突起Wr214bと係合孔W533との係合が背面壁部Wr214aにより遮蔽される。これにより、突起Wr214bと係合孔W533との係合が不正に解除され難くできる。
次いで、図103(b)を参照して、本発明の第34実施形態における基板ボックスWs100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図103(b)は、第34実施形態における基板ボックスWs100の部分断面図であり、図73(b)のLXXIVa−LXXIVa線に対応する。なお、図103(b)の説明においては、図74(b)を適宜参照する。
図103(b)に示すように、第34実施形態における基板ボックスWs100のボックスベースWs300は、第7実施形態における一対の突起W312cに代えて(図73参照)、一対の突起Ws328を備える。なお、一対の係合部W530bと一対の突起Ws328との係合の態様については、一方(上方)及び他方(下方)において同一であるため(図73参照)、一方における断面図を図示して説明し、他方における説明は省略する。
ボックスベースWs300の正面壁部W312aには、突起W312cが非形成とされ、正面視において、一対の係合部W530bの係合孔W533に重なる位置まで平面部Ws320が伸びて形成される。その平面部Ws320の延出先端部には、正面視において、一対の係合部W530bの係合孔W533に重なる位置に一対の突起Ws328が平面部W220側(矢印B方向側)へ向けて突出される。一対の突起Ws328は、ボックスベースWs300と保護カバーW500(一対の係合部W530b)とを係合させるため(保護カバーW500の左壁部W302とは反対側への変位を規制するため)の部位である。
一対の突起Ws328が平面部Ws320から正面壁部W312aとは反対側(矢印F方向側)へ向けて突出されることにより、ボックスベースWs300と保護カバーW500とを係合させるために一対の係合部W530bを正面壁部W312a側(平面部W220とは反対側)へ向けて弾性変形させることができる。
一方で、係合部W530aは、ボックスカバーW200と保護カバーW500とを係合させるために正面壁部W520とは反対側(平面部W220とは反対側、矢印B方向側)へ向けて弾性変形される(図74(b)参照)。従って、ボックスカバーW200及びボックスベースWs300と保護カバーW500との係合を不正に解除させるために係合部W530aを弾性変形(変位)させる方向(矢印B方向)と一対の係合部W530bを弾性変形(変位)させる方向(矢印F方向)とを反対方向とすることができる。
これにより、係合部W530a(一対の係合部W530b)と突起W221(一対の突起Ws328)との係合を解除させるために係合部W530a(一対の係合部W530b)を弾性変形(変位)させると、その係合部W530a(一対の係合部W530b)の弾性変形(変位)に伴い一対の係合部W530b(係合部W530a)を一対の突起Ws328(突起W221)との係合を維持させる方向へ向けて変位させることができる。その結果、ボックスカバーW200及びボックスベースWs300から保護カバーW500が不正に取り外されることを抑制できる。
次いで、図104を参照して、本発明の第35実施形態における基板ボックスWt100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図104(a)は、第35実施形態における基板ボックスWt100の部分背面図であり、図104(b)は、図104(a)のCIVb−CIVb線における基板ボックスWt100の部分断面図である。なお、図104では、基板ボックスWt100から保護カバーW500が取り外された状態が図示される。
図104に示すように、第35実施形態における基板ボックスWt100のボックスカバーWt200(平面部Wt220)は、第7実施形態における凹部W224bに代えて、(図73参照)、突部Wt224bを備える。
突部Wt224bは、平面部Wt220の背面から平面部W320とは反対側(矢印B方向側)へ向けて突出し、断面視において、略矩形状に形成される。突部Wt224bにより、平面部Wt220の強度を確保できる。
突部Wt224bには、一対の切欠きWt224b1が形成される。切欠きWt224b1により形成される突部Wt224bの対向面どうしの間に形成される空間を切断空間WS3と定義する。切断空間WS3は、規制状態では、背面視において、係合部W530aの連結片W531bに重なる位置に配設される。
切欠きWt224b1により形成される突部Wt224bの対向面どうしの間の距離は、上下方向(矢印U−D方向)における連結片W531b(図73参照)の延設寸法と略同等またはやや大きく形成される。これにより、連結片W531bを切断する際、切断工具(図示せず)の先端を切断空間WS3に受け入れ可能とできる。
突部Wt224bは、上下方向(矢印U−D方向)に延び一対の両端壁部W223を連結して形成される。これにより、切断空間WS3を除き、上下方向(矢印U−D方向)における封印シールWSLの両端の間において封印シールWSLを突部Wt224bに貼着できる。従って、上下方向における封印シールWSLの両端側が突部Wt224bに貼着されない場合と比較して、封印シールWSLにしわが生じることを抑制でき、平面部Wt220の背面と封印シールWSLとの間に空間が生じることを抑制できる。その結果、平面部Wt220の背面から封印シールWSLが剥がされ易くなることを抑制できる。
また、突部Wt224bと一対の両端壁部W223とが連結されることにより、一対の両端壁部W223の強度を確保できる。
なお、突部Wt224bは、上下方向(矢印U−D方向)において、封印シールWSLの両端よりも一対の両端壁部W223側に延びて形成されていれば、一対の両端壁部W223に非連結とされても良い。
上下方向(矢印U−D方向)において、突部Wt224bの突設先端部と一対の両端壁部W223の突出先端部との間の距離は、係合部W530aの正面(正面壁部W520に対向する面)と背面壁部W510の正面(正面壁部W520に対向する面)との間の距離よりも大きく形成される(図72参照)。これにより、ボックスカバーWt200及びボックスベースW300に保護カバーW500を取り付ける際、突部Wt224bに貼着された封印シールWSLと係合部W530aとが当接し、封印シールWSLが破損することを抑制できる。
なお、上下方向(矢印U−D方向)において、突部Wt224bの突設先端部と一対の両端壁部W223の突出先端部との間の距離は、係合部W530aの正面(正面壁部W520に対向する面)と背面壁部W510の正面(正面壁部W520に対向する面)との間の距離が略同一に形成されても良い。
左右方向(矢印L−R方向)において、突部Wt224bの寸法は、係合部W530aの連結片W531bの寸法と略同一に形成される。
次いで、突部Wt224bへの封印シールWSLの貼着について説明する。封印シールWSLは、突部Wt224bの突出形状に沿って貼着され、突部Wt224bの突出先端面と平面部Wt220とを連結する一対の側面および突出先端面に貼着される。
一方で、封印シールWSLは、切欠きWt224b1により形成される突部Wt224bの対向面や切断空間WS3における平面部Wt220には貼着されない。従って、封印シールWSLは、切断空間WS3を取り囲んだ態様で突部Wt224bに貼着される。
これにより、連結片W531bを切断する際(図73参照)、切断工具(図示せず)の先端を切断空間WS3に配設させ易くできる。その結果、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。
また、左右方向(矢印L−R方向)において、突部Wt224bの寸法は、係合部W530aの連結片W531bの寸法と略同一に形成されるため、封印シールWSLに対向する態様で切断工具(図示せず)の先端を配設させることができる。これにより、封印シールWSLに形成される痕跡(破損)を大きくできる。
次いで、図105を参照して、本発明の第36実施形態における基板ボックスWu100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図105は、第36実施形態における基板ボックスWu100の部分背面図であり、図73(b)のLXXXa−LXXXa線における断面図に対応する。
図105に示すように、第36実施形態における基板ボックスWu100の保護カバーWu500は、突起Wu534を備える。突起Wu534は、第11実施形態における突起W5534に対し、係合部Wu530bの突出先端側(矢印R方向側)に形成される突起Wu534の側面Wu534cが突出先端側へ向けて凸となる円弧上に湾曲して形成される。係合部Wu530bの突出先端とは反対側(矢印L方向側)に形成される突起Wu534の側面Wu534dは、係合部Wu530b及び突起Wu534の突出先端を直線状に連結して形成される。
これにより、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300に保護カバーWu500を取り付けるために係合部Wu530bが封印シールWSL側(矢印B方向側)へ向けて弾性変形されると、突起Wu534の側面Wu534cが封印シールWSLに対向される。従って、ボックスベースW5300や保護カバーWu500の加工精度(寸法公差)等の要因に起因して、突起Wu534の側面Wu534cと封印シールWSLとが当接される場合においても、保護カバーWu500をカバー部W312側(矢印R方向側)へ向けて変位させる際、封印シールWSLが破損されることを抑制し易くできる。
言い換えると、保護カバーWu500が突起Wu534を備える場合であっても、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300への保護カバーWu500の取り付け時においては、封印シールWSLの破損が抑制され易い。
一方で、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300から保護カバーWu500を不正に取り外すために、係合部Wu530bを弾性変形させつつ保護カバーWu500をカバー部W312とは反対側(矢印L方向側)へ向けて変位させる場合、側面Wu534c,Wu534dの連結部(突起Wu534の突出先端部)により封印シールWSLを破損させ易くできる。
このように、本実施形態では、保護カバーWu500が突起Wu534を備え、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300から保護カバーWu500を不正に取り外す場合、封印シールWSLが破損され易い構成であっても、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300に保護カバーWu500を取り付ける際、封印シールWSLが破損されることを抑制し易くできる。
なお、側面Wu534dは、側面Wu534c側(矢印R方向側)へ向けて凹状に湾曲して形成されても良い。これにより、側面Wu534c及び側面Wu534dの連結部を鋭利に形成でき、封印シールWSLを破損させ易くできる。
次いで、図106を参照して、本発明の第37実施形態における基板ボックスWv100について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図106(a)は、第37実施形態における基板ボックスWv100の部分背面図であり、図106(b)は、図106(a)のCVIb−CVIb線における基板ボックスWv100の部分断面図である。なお、図106(a)では、凹部Wv229及び封印シールWSLの外形が破線により図示される。また、図106の説明においては、図102を適宜参照する。
図106に示すように、第37実施形態における基板ボックスWv100のボックスカバーWv200は、第32実施形態におけるボックスカバーWq200に加え、凹部Wv229を備える。
凹部Wv229は、規制状態における背面視において、抜け止めピンWo580に重なる位置に凹設される。凹部Wv229は、背面視において、円状に形成され、凹部Wv229の内径は、頭部Wo581の外径よりもやや大きく形成される。封印シールWSLは、凹部Wv229よりも側壁部W212とは反対側(矢印L方向側)において平面部Wv220に貼着される。言い換えると、封印シールWSLは、凹部Wv229には非貼着とされる。
また、保護カバーWv500(係合部Wv530a)に形成される一対の突起Wv534の突出量は、第32実施形態における一対の突起Wq534よりも短く形成される。詳細には、保護カバーWv500に抜け止めピンWo580が配設(係合)された状態において、一対の突起Wv534の突出先端部は、抜け止めピンWo580の係止部Wo583の突出先端部よりもボックスベースW300とは反対側(矢印B方向側)に形成される。
また、一対の突起Wv534のうち、左壁部W502側(矢印L方向側)に配設される突起Wv534は、背面視において、封印シールWSLに重なる位置に配設される。これにより、一対の突起Wv534がボックスベースW300側(矢印F方向側)向けて変位(回転)された場合、左壁部W502側に配設される突起Wv534と封印シールWSLとの当接させることができる。
なお、係合部Wv530aに一対の突起Wv534が形成されることにより、平面部Wv220が一対の突起Wv534の突出量だけボックスベースW300側(矢印F方向側)に形成される。これにより、ボックスカバーWv200及びボックスベースW300に保護カバーWv500を取り付ける際、一対の突起Wv534と封印シールWSLとの当接を抑制でき、封印シールWSLの破損を抑制できる。
一方で、規制状態において、保護カバーWv500に抜け止めピンWo580が配設(係合)されることにより、抜け止めピンWo580の係止部Wo583の突出先端部は、一対の突起Wv534の突出先端部よりもボックスベースW300側(矢印F方向側)に配設される。これにより、係止部Wo583の突出先端部は、凹部Wv229により形成される空間に受け入れられる。
これらにより、ボックスカバーWv200及びボックスベースW300に保護カバーWv500を取り付ける際は、抜け止めピンWo580が非配設(非係合)とされた状態の係合部Wv530aを弾性変形させ、係合部Wv530aの係合孔W533(図103(a)参照)とボックスカバーWv200の突起Wq214bとが係合できる。
規制状態において、保護カバーWv500に抜け止めピンWo580が配設(係合)された状態では、係止部Wo583が凹部Wv229の底面に当接することにより係合部Wv530aの弾性変形が規制される。これにより、係合部Wv530aとボックスカバーWv200との係合の解除が抑制される。
また、係合部Wv530aの係合孔W533(図73参照)と背面壁部Wq214aの突起Wq214bとの係合を解除するために、係合部Wv530aを不正に弾性変形させた状態で保護カバーWv500を側壁部W212とは反対側(矢印L方向側)へ向けて変位させた場合、係止部Wo583が凹部Wv229の内周面に当接されることにより保護カバーWv500の側壁部W212とは反対側へ向けての変位が規制される。これにより、ボックスカバーWv200及びボックスベースW300からの保護カバーWv500の取り外しを抑制できる。
次いで、ボックスカバーWv200及びボックスベースW300からの保護カバーWv500の取り外しについて説明する。保護カバーWv500から係合部Wv530aが分離された状態において、ボックスカバーWv200から係合部Wv530aを取り外す場合、係合部Wv530aの係合孔W533と背面壁部Wq214aの突起Wq214bとの係合を解除すると共に、ピン部Wo582の突出先端部と凹部Wv229の内周面との当接を抑制するために、左右方向(矢印L−R方向)を回転軸として抜け止めピンWo580が平面部W320とは反対側(矢印B方向側)へ向けて回転される。これにより、一対の突起Wv534が平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて回転される。この状態から係合部Wv530aを側壁部W212とは反対側(矢印L方向側)へ向けて変位させることにより、一対の突起Wv534と封印シールWSLとが当接され、封印シールWSLが破損される。
このように、本実施形態では、ボックスカバーWv200からの係合部Wv530aの取り外しにおいて、封印シールWSLを破損させ易くすることで主制御基板(図示せず)への不正操作の虞を作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図107(a)を参照して、本発明の第38実施形態における保護カバーWw500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図107(a)は、第38実施形態における基板ボックスWw100の部分断面図であり、図76(a)のLXXXIIa部における断面に対応する。
図107(a)に示すように、第38実施形態における保護カバーWw500の連結片Ww531bは、異なる樹脂材料を用いて二色成形により成形される。言い換えると、連結片Ww531bが剛性の異なる複数(本実施形態では、2種類)の部位から形成される。
連結片Ww531bは、第1連結片Ww531b1及び第1連結片Ww531b1とは異なる剛性を有する樹脂材料から形成される第2連結片Ww531b2から構成され、第1連結片Ww531b1及び第2連結片Ww531b2は、係合部W530a(図76参照)の突出方向(矢印L−R方向)に並んで配設される。
これにより、切断工具(図示せず)を用いて連結片Ww531bを切断する際、切断工具の先端を回転させ易くできる。詳細には、例えば、第1連結片Ww531b1が第2連結片Ww531b2よりも硬度が高い樹脂材料を用いて成形され、切断工具がニッパ―やハサミから構成され、一対の刃の間に連結片Ww531bを挟み込んで連結片Ww531bを切断する場合、第1連結片Ww531b1に対し第2連結片Ww531b2が切断され易い。
従って、第1連結片Ww531b1に対し第2連結片Ww531b2を切断させ易くでき、切断工具の刃を回転させ易くできる。これにより、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。その結果、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図107(b)を参照して、本発明の第39実施形態における保護カバーWx500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図107(b)は、第39実施形態における基板ボックスWx100の部分断面図であり、図76(a)のLXXXIIa部における断面に対応する。
図107(b)に示すように、第39実施形態における保護カバーWx500の連結片Wx531bは、第1連結片Wx531b1及び正面壁部W520から背面壁部W510へ向かう方向(矢印F−B方向、図76参照)における寸法が第1連結片Wx531b1よりも小さく形成される第2連結片Wx531b2から構成される。
第1連結片Wx531b1及び第2連結片Wx531b2は、係合部W530a(図76参照)の突出方向(矢印L−R方向)に並んで配設され、断面視において、連結片Wx531bは略L字状に形成される。
これにより、切断工具がニッパ―やハサミから構成され、一対の刃の間に連結片Wx531bを挟み込んで連結片Wx531bを切断する場合、第1連結片Wx531b1に対し第2連結片Wx531b2を切断させ易くでき、切断工具の刃を回転させ易くできる。これにより、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。その結果、不正を行う者により主制御基板(図示せず)に不正操作が行われた虞があることを作業者(店員)に認識させ易くできる。
次いで、図107(c)を参照して、本発明の第40実施形態における保護カバーWy500について説明する。なお、上述した各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図107(c)は、第40実施形態における基板ボックスWy100の保護カバーWy500の部分背面図である。なお、図107(c)の説明においては、図88(b)を適宜参照する。
図107(c)に示すように、第40実施形態における基板ボックスWy100の保護カバーWy500は、切断部Wy550を備える。また、連結片We531aが切断部Wy550と所定の距離を隔てて配設される。
切断部Wy550は、係合部Wy530aから連結部W512側(矢印L方向側)へ向かうにつれて一対の連結片W531bを連結する方向(矢印U−D方向)における幅寸法が小さく形成される。言い換えると、切断部Wy550は、背面視において、鋭角状に形成される。これにより、封印シールWSLを切断させ易くできる。
なお、保護カバーWy500に係合部Wy530aが連結された状態では、切断部Wy550が背面壁部W510及び連結部W512に取り囲まれて配設される。これにより、作業者(店員)が切断部Wy550に接触し、負傷することを抑制できる。
連結片W531a及び切断部Wy550の対向間の距離は、前後方向(矢印F−B方向)におけるボックスベースWe300の平面部We320の正面と切欠き部We226,We325により形成される空間との間の距離と略同一に形成される(図88(b)参照)。
これにより、保護カバーWy500から係合部Wy530aを分離させ、切断部Wy550側(矢印D方向側)における連結片We531aの側面を平面部We320の正面に当接させることにより、切断部Wy550を切欠き部We226,We325により形成される空間に受け入れ可能とできる(配設できる)。その結果、切欠き部We226,We325を探す手間を抑制でき、封印シールWSLの切断作業を容易に行うことができる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施形態において、一の実施形態における構成の一部または全部を、他の実施形態における構成の一部または全部の構成と組み合わせて或いは置き換えて、別の実施形態としても良い。以下に示す変形例(別実施形態)においても同様であり、一の変形例における構成の一部または全部を、他の変形例における構成の一部または全部の構成と組み合わせて或いは置き換えて、別の変形例としても良い。以下に示す変形例の適用対象となる実施形態は任意であり、いずれの変形例(変形例の組み合わせ又は置き換え)をいずれの実施形態に適用しても良い。
上記各実施形態において、一の実施形態における構成の一部または全部を、他の実施形態における構成の一部または全部の構成と組み合わせて或いは置き換えて、別の実施形態としても良い。
上記第1実施形態では、回転動作ユニットA400bが傾倒と拡大とを合わせたような動作態様で構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、基礎板部材A430の移動と移動部材A440の移動とを利用して、左右方向にスライド移動する扉状の扉部材を移動させるようにしても良い。
この場合、基礎板部材A430の回転先端部から前方へ向けて突設される円柱状部を基礎板部材A430の正面側に配置される第1扉部材に形成される上下方向に延びる長孔形状の第1支持部に支持させ、移動部材A440の回転先端部から前方へ向けて突設される円柱状部を移動部材A440の正面側に配置される第2扉部材に形成される上下方向に延びる長孔形状の第2支持部に支持させることで、回転動作ユニットA400bの傾倒動作と連動させる形で第1扉部材および第2扉部材を左右方向にスライド移動させることができる。
第1扉部材は第2扉部材よりも第3図柄表示装置81の表示領域の外方側に配置され、第1扉部材および第2扉部材のスライド移動中において、基礎板部材A430の回転先端部は第1支持部を上下方向に案内され、移動部材A440の回転先端部は第2支持部を上下方向に案内される。
この場合における第1扉部材および第2扉部材の左右位置および移動速度は、基礎板部材A430及び移動部材A440の回転先端部の左右位置および移動速度に対応する。そのため、回転軸棒AJ1を中心とする回転変位の左右方向成分に基づいて移動する第1扉部材に対して、回転軸棒AJ1を中心とする回転変位の左右方向成分に加えて移動部材A440の長手方向の延びの分だけ移動量が大きくなることから、第1扉部材の移動速度よりも第2扉部材の移動速度を大きく構成することができる。
基礎板部材A430が演出待機状態から張出状態へ向かうにつれて回転軸棒AJ1を中心とする回転変位の左右方向成分が徐々に小さくなることから、第1扉部材が左右外側に退避する位置からの第1扉部材の左右方向の移動速度も徐々に小さくなるように構成される(駆動モータMT1の駆動速度が一定の場合に第1扉部材の左右方向の移動速度が徐々に小さくなる)。
一方、移動部材A440の回転軸棒AJ1を中心とする回転変位の左右方向成分も、基本的には張出状態へ向かうにつれて徐々に小さくなるが、移動部材A440は傾倒終端側に近づくほど長手方向に延びる量が大きくなる。そのため、第2扉部材が左右外側に退避する位置からの第2扉部材の左右方向の移動速度は、移動部材A440の延びが生じる傾倒終端側で大きくなる(駆動モータMT1の駆動速度が一定の場合に第2扉部材の左右方向の移動速度が駆動モータMT1寄りに大きくなる)。
そのため、特に回転動作ユニットA400bの傾倒終端側において、同時点における第1扉部材の移動速度と第2扉部材の移動速度とを大きく異ならせることができ、扉部材を利用した演出の演出効果を向上させることができる。
なお、本実施形態では、第1動作ユニットA400と第2動作ユニットA500とが左右一対で構成されているので、各動作ユニットA400,A500でそれぞれ扉部材を動かすように構成し、第3図柄表示装置81の正面側で扉を閉める(左右の扉部材の移動方向先端側の縁部の間に正面視で隙間が無い状態とする)演出を実行可能な演出装置を構成しても良い。
また、第1動作ユニットA400で左右方向に移動させる扉部材により第3図柄表示装置81の表示領域の大部分(又は全体)を隠すことができるように構成しても良い。この場合において、第2動作ユニットA500で左右方向に移動させる扉部材によっても第3図柄表示装置81の表示領域の大部分(又は全体)を隠すことができるように構成しても良い。
本実施形態では、第1動作ユニットA400の方が第2動作ユニットA500の手前側に配置されるので、例えば、第1動作ユニットA400により移動される扉部材により第3図柄表示装置81の表示領域の全体が隠されている状態で、第2動作ユニットA500の配置を遊技者に分からせない(隠す)ように構成することもできる。これにより、第1動作ユニットA400により移動される扉部材が第3図柄表示装置81の手前側から退避するように動いたとしても、第2動作ユニットA500により移動される扉部材によって第3図柄表示装置81が隠されていたことで、第3図柄表示装置81の表示を依然として見せない状態を構成することができる。これにより、遊技者の扉部材に対する注目力を向上させることができる。
上記第1実施形態では、演出待機状態からの回転動作ユニットA400bの外形の変化が、機能長孔A444の形状により、移動部材A440の長手方向への変位が先に生じ、その後で、移動部材A440の長手方向と交差する方向への方向切替部材A450の変位が生じたが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、機能長孔A444の形状を、第1平行部A444aを省略して、第1平行部A444aの長さ分だけ傾斜部A444bの形成位置を移動部材A440の回転先端側へ平行移動させ、同様に第2平行部A444cも傾斜部A444bの端部と連結されるように延ばすようにしても良い。このような形状によれば、演出待機状態からの回転動作ユニットA400bの外形の変化が、移動部材A440の変位と方向切替部材A450の変位とが同時に生じる状態から開始され、その後で、移動部材A440の変位のみ生じる状態へ移行するような変位を生じさせることができる。
また、傾斜部A444bの回転軸棒AJ1側端部から、回転軸棒AJ1に近づくほど移動部材A440の短手方向中心側へ向けて傾斜する長孔により形成される逆傾斜部が形成されるようにしても良い。このような形状によれば、演出待機状態からの回転動作ユニットA400bの外形の変化が、移動部材A440が長手方向に延びる方向の変位と方向切替部材A450が短手方向に広がる方向の変位とが同時に生じる状態から開始され、その後で、移動部材A440が長手方向に延びる方向の変位と方向切替部材A450が短手方向に近づく(中心側に寄る)方向の変位とが同時に生じる状態へ移行するような変位を生じさせることができる。
上記第1実施形態では、機能長孔A444の形状が、一対が対称形状で構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、一対を非対称で構成しても良い。この場合、左側の方向切替部材A450が変位開始するタイミングや変位量と、右側の方向切替部材A450が変位開始するタイミングや変位量とが異なる演出役物を構成することができるので、周囲の状況に合った変位態様を構成することができる(障害物に当たらないような変位量や変位タイミングを考慮して、左右で異なる変位を生じさせることができる)。
上記第1実施形態では、回転動作ユニットA400bが回転動作する際に、移動部材A440が基礎板部材A430に対する直線方向に移動する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、回転動作ユニットA400bが回転動作する際に、回転動作ユニットA400bに配設される別の回転部材が回転動作するように構成しても良い。この場合、回転動作ユニットA400bの外形の変化とは異なる視認態様の変化を生じさせることができる。
上記第1実施形態では、傾倒開始時において回転動作ユニットA400bの外形が変化しない場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、傾倒開始時から回転動作ユニットA400bの外形が変化されるように案内長孔A414の形状を設計することで、傾倒開始時における回転動作ユニットA400bの動作抵抗を増加させることができるので、傾倒開始時の姿勢での回転動作ユニットA400bの姿勢維持を容易とすることができる。
上記第1実施形態では、回転動作ユニットA400bの傾倒方向動作および起き上がり方向動作の双方を駆動力により動作させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、途中位置からは駆動力の発生を解除して自重で傾倒を実行させるなど、駆動力によらない移動態様を実行可能としても良い。この場合、駆動力で動作させる場合と駆動力に因らずに動作させる場合とで、回転動作ユニットA400bの動作態様を異ならせ、動作のバリエーションを増やすことができる。更に、駆動の継続時間を短くすることができことから、駆動モータAMT1の耐用年数を延ばすことができる。
上記第1実施形態では、基礎板部材A430の正面側に移動部材A440が部分的に重なるように配置される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、基礎板部材A430に回転先端方向へ延びる金属棒が配設されており、その金属棒の回転先端側に、金属棒の延びる方向にスライド変位可能に案内されるように移動部材A440が配設されるようにすることで、基礎板部材A430と移動部材A440とが正面視で重ならないようにしても良い。この場合、基礎板部材A430の正面側が移動部材A440に隠されないので、基礎板部材A430の正面側部分を演出に利用することができる。
上記第1実施形態では、回転動作ユニットA400bの外形の変化が回転動作ユニットA400bの姿勢に対応して生じる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、外形の変化の有無を切り替えるための別の駆動装置を用意しても良い。この駆動装置により、案内長孔A414の形状を切り替えたり、機能長孔A444の形状を切り替えたりすることにより、回転動作ユニットA400bの姿勢に対応した回転動作ユニットA400bの外形の態様を複数種類用意することができる。
また別の駆動装置により、移動部材A440と方向切替部材A450とを駆動変位させるように構成することで、回転動作ユニットA400bの姿勢の変化が生じていない時に移動部材A440及び方向切替部材A450を同時に変位可能に構成しても良い。例えば、回転動作ユニットA400bが外形の変化を伴わずに傾倒終端に到達し、傾倒終端において別の駆動装置で移動部材A440と方向切替部材A450とを同時に駆動変位させることもできるように構成することで、回転動作ユニットA400bの演出効果の向上を図ることができる。
上記第1実施形態では、駆動モータAMT1の動作速度を一定とし、回転動作ユニットA400bの回転動作の角速度が漸減する態様で動作する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、角速度の減少量を考慮して、駆動モータAMT1の駆動速度を漸増させることで、回転動作ユニットA400bの回転動作の角速度が一定となる制御態様でも、回転動作ユニットA400bの回転動作を実行可能にしても良い。
上記第1実施形態では、回転板部材A662にかかる空気抵抗の変化により、回転板部材A662の動作抵抗が変化する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、回転板部材A662にかけられる摩擦抵抗(例えば、移動方向と直交する方向から当接する板部材による接触抵抗)が変化するようにしても良いし、回転板部材A662にかけられる粘性抵抗(例えば、ダンパ部材等による抵抗)が変化するようにしても良い。
上記第1実施形態では、前側板部材A730と後側板部材A740に挟まれる発光基板A720からの光照射について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、発光基板の照射面側が前側板部材A730及び後側板部材A740の端面と対向配置されるように配置されても良い。
この場合において、前側板部材A730(又は後側板部材A740)には、発光基板A720からの光照射(板の延びる方向に沿う方向への照射)が行われる一方、後側板部材A740(又は前側板部材A730)へは、その後側板部材A740(又は前側板部材A730)の光入射端面に光照射部の配置面が対向配置される別の発光基板(発光基板A720に対して姿勢が90度異なる発光基板)からの光照射が行われるように構成しても良い。これにより、発光基板A720によっては対応が難しいと考えられる、前側板部材A730又は後側板部材A740の厚みが大きい場合にでも、適切な位置に光を入射させ易くすることができる。
上記第1実施形態では、前カバー部材A750の突設部A751aと発光基板A720とは間隔を空けて配置される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、突設部A751aが発光基板A720に押圧力を付与し得る寸法関係で設計しても良い。この場合、発光基板A720にかけられる押圧力を突設部A751aの数だけ分割させることができるので、発光基板A720の配置を安定させることができる。
前カバー部材A750の突設部A751aは、光を拡散させることを一つの目的とし、それぞれ同形状で形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、正面発光部A724よりも左側位置(照射方向の逆側位置、前側板部材A730の外方側)における突設部A751aの曲率よりも、正面発光部A724よりも右側位置(照射方向側の位置、前側板部材A730の内方側)における突設部A751aの曲率を大きくするように構成しても良い。この場合、前側板部材A730に近い側における突設部A751aの拡散角を小さくできるので、拡散した光が前側板部材A730を広く照らしてしまい、ライン状溝部A732によるライン状の光の視認性を低下させることを避けることができる。
上記第1実施形態では、発光基板A720には前側板部材A730及び後側板部材A740に光を照射する発光部A724,A725が配設されることについて説明したが、必ずしもこれに限られるものでない。例えば、発光基板A720から前カバー部材A750に光を照射する発光部が配設されても良い。この場合、発光部A724,A725が発光基板A720の端部付近に配設されていることから、発光部A724,A725から照射される光と干渉しない位置に前カバー部材A750に光を照射する発光部を設けることを容易とすることができ、光の干渉を避けることができる。
上記第1実施形態では、薄肉樹脂板A743に形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状に合わせて前側板部材A730のライン状溝部A732が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、ライン状溝部A732を、薄肉樹脂板A743に形成されるイラストとは別の図形やイラストの形状で形成しても良い。この場合、ライン状溝部A732が発光される場合(ライン状溝部A732の形状が発光される場合)と、ライン状溝部A732が発光されない場合(薄肉樹脂板A743に形成されるイラストが見える場合)との見映えの違いを大きくすることができる。
なお、前側板部材A730のみではなく薄肉樹脂板A743にもライン状溝部A732を形成するようにしても良い(又は、発光基板A720の前後に前側板部材A730を配置しても良い)。この場合に、背面発光部A725にも指向性の高いLEDを採用すれば、薄肉樹脂板A743においてもライン状の光を視認させる光演出を実現することができる。
また、薄肉樹脂板A743のみではなく前側板部材A730にも特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストが形成されるようにしても良い(又は、発光基板A720の前後に後側板部材A740を配置しても良い)し、前側板部材A730と後側板部材A740の前後配置を逆にしても良い。
これらの各場合において、正面発光部A724や背面発光部A725の指向性は目的に合わせて選択すれば良い(指向性を高くすれば全反射をさせ易く、指向性を低くすればば全反射が生じにくいので板部材の側面の広い範囲を光らせやすい)。また、発光基板A720の前側に配置される部材と後側に配置される部材とで、形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状を同じにしても良いし、異ならせても良い。
上記第1実施形態では、前カバー部材A750から突設される部分により、前側板部材A730、発光基板A720及び後側板部材A740が位置決めされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、前側板部材A730から前後に突設される部分により、前カバー部材A750、発光基板A720及び後側板部材A740が位置決めされても良い。この場合、前側板部材A730から突設される部分の突設長さを短くすることができるので、組立中に前側板部材A730を落とす等して誤って突設部分を破損する可能性を低めることができる。
また、後側板部材A740から突設される部分により前側板部材A730、発光基板A720及び前カバー部材A750が位置決めされるようにしても良い。後側板部材A740はライン状溝部が形成される部材とは異なるので、突設される部分の位置がライン状溝部により制限されることが無い。そのため、突設される部分の配置自由度を向上させることができる。
また、発光基板A720、前側板部材A730及び後側板部材A740の位置決めのみを行い、前カバー部材A750との間では位置決めを行わないようにしても良い。この場合、発光基板A720、前側板部材A730及び後側板部材A740の位置は合わせたままで前カバー部材A750を取り外すことができる。これにより、装飾部分としての前カバー部材A750の取り替え(汚れた場合の取り替え、スペック変更に伴う取り替え等)を容易に行うことができる。
位置決めのために突設される部分の形成位置は、種々の態様が例示される。例えば、前カバー部材A750との位置決めを想定するのであれば前カバー部材A750の後方位置に形成される方が良い。一方で、前カバー部材A750との位置決めを想定しないのであれば、締結部A733がそうであるように、前カバー部材A750の後方位置とは異なる位置に形成しても良い。
上記第1実施形態では、視認態様変化シートA806により左右方向での視線の方向の傾斜角度の違いにより、下流側案内部材A803の後方流路を流下する球の視認性が変化する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。左右方向での視線の方向の傾斜角度の違いで視認性を変化させる場合には、隣で遊技している遊技者に球の流下をのぞき見される可能性を低くできるという効果があるが、例えば、視認態様変化シートA806を、上下方向での視線の方向の傾斜角度の違いにより下流側案内部材A803の後方流路を流下する球の視認性が変化するように構成する場合には、遊技者の後ろ側で立っている他者にのぞき見される可能性を低くできるという効果がある。
上記第1実施形態では、前側部材A803zの板状本体A803aの正面側に視認態様変化シートA806が貼り付けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、延設板A803bの左右外側面に視認態様変化シートA806を貼り付けるようにしても良い。この場合、左側流路ATL1や右側流路ATL2に対して左右方向側からの方向視で視認する場合に、左側流路ATL1や右側流路ATL2を視認し易い方向視と、左側流路ATL1や右側流路ATL2を視認し難い方向視とをつくることができる。
上記第1実施形態では、視認態様変化シートA806により、第3図柄表示装置81の正面側に頭を配置した遊技者が横目で下流側案内部材A803側を見る場合における球の視認性の低下について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、第3図柄表示装置81の表示面全体に視認態様変化シートA806と同様の機能を生じるシートを貼り付け、下流側案内部材A803の正面側に頭を配置した遊技者が横目で第3図柄表示装置81の表示を見難い(視認態様変化シートA806に遮光される)ように構成しても良い。この場合、下流側案内部材A803の後方を流下する球に注目している状況において第3図柄表示装置81の表示を視認させないことで遊技者の気を散らさないようにすることができ、更に、第3図柄表示装置81から照射される光が遊技者に到達しないような構成とすることができるので、遊技者は、眩しい光を目に受ける状況を回避することができ、目を休めることができる。
上記第1実施形態では、視認態様変化シートA806により、左側流路ATL1を視認し難い場合を構成するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、視認し難い場合を構成するのは右側流路ATL2としても良いし、左側流路ATL1及び右側流路ATL2としても良く、その選択は任意である。右側流路ATL2は第2入賞口640へ球を案内する流路であるところ、左側流路ATL1の形状を変形して左側流路ATL1を流下した球が特定入賞口65aへ案内されるように構成することで、視認態様変化シートA806の設計次第で、第2入賞口640へ案内される球のみを視認し易くしたり、特定入賞口65aへ案内される球のみを視認し易くしたりするといった演出が可能となる。
例えば、視認態様変化シートA806を左側流路ATL1及び右側流路ATL2の正面側を覆うように配置する前提において、左側流路ATL1の正面側を覆う視認態様変化シートA806は正面視と左斜め方向からの方向視とでは透過性が高い一方で右斜め方向からの方向視では透過性が低くなるように設計され、右側流路ATL2の正面側を覆う視認態様変化シートA806は正面視と右斜め方向からの方向視とでは透過性が高い一方で左斜め方向からの方向視では透過性が低くなるように設計される場合、正面視では左側流路ATL1及び右側流路ATL2の透過性を高くし、左斜め方向からの方向視では左側流路ATL1の透過性は高くする一方で右側流路ATL2の透過性を低くし、右斜め方向からの方向視では左側流路ATL1の透過性は低くする一方で右側流路ATL2の透過性を高くすることができる。
また、この場合において、正面視では左側流路ATL1及び右側流路ATL2の透過性を低くするように構成しても良い。この場合、左側流路ATL1及び右側流路ATL2の両方共を同時に視認可能な状況を排除することができるので、左側流路ATL1及び右側流路ATL2の双方を同時に見たい遊技者に対して下流側案内部材A803を上側から覗き込ませるという遊技をさせるように仕向けることができる。
視認態様変化シートA806の表面には、特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状等の装飾を付すようにしても良い。
上記第1実施形態では、流下する球の視認性を視認態様変化シートA806により変化させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、前後一対の光透過性板の間に光を非透過のルーバー板部が配置され、そのルーバーが首振り動作したり、撓んだりすることで、遊技者の視線を遮る場合と、透過させる場合とを切り替えられるようにしても良い。
また、前後一対の非透過の板部材に開口が形成されており、例えば前側の板部材が後側の板部材に対して平行移動できるよう構成される場合に、各板部材に形成される開口の位置の正面視でのずれにより、前後の開口の内部を通る方向視については奥側を視認することができる一方で、前後いずれかの開口から外れる方向視については板部材に視線が遮られることで奥側を視認することができないように構成しても良い。
上記第1実施形態では、検出センサSE1に球が検出されることで賞球が払い出される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、賞球の払い出しは無くても良い。賞球の払い出しが無い場合の用途として、例えば、検出センサSE1での球の検出に基づいて大当たり遊技の種類(ラウンド数等)を選択させるような遊技機への利用が想定される。このような遊技機では、大当たり遊技の種類を選択させるタイミング以外では検出センサSE1に対する注目力は極端に下がることが考えられるため、その前側に視認態様変化シートA806を配置して検出センサSE1を隠すことに意味がある。
また、賞球の払い出しが無い場合の別の用途として、例えば、検出センサSE1が特定入賞口65aの下流側に配置され、大当たり遊技中に特定入賞口65aに入球した球の通過が検出された場合に大当たり終了後の遊技状態が所定の有利状態に移行するように制御される「V入賞口(特定領域)」として利用される遊技機への利用が想定される。このような遊技機では、大当たり遊技中以外では検出センサSE1に球が案内されることは無いので、大当たり遊技中以外では検出センサSE1に対する注目力は極端に下がることが考えられるため、その前側に視認態様変化シートA806を配置して検出センサSE1を隠すことに意味がある。
なお、大当たり中において、視認態様変化シートA806の正面位置に遊技者が頭を移動させれば、視認態様変化シートA806を透視して、その背面側の検出センサSE1を視認することが可能となるので、大当たり遊技中において検出センサSE1が見難いという不満を解消することができる。
また、例えば、賞球の払い出しがある場合に、球の検出に対応して第3図柄表示装置81において払い出し個数に対応した数字(「+1」や「+3」等)を表示するようにしても良い。この場合、遊技者は、下流側案内部材A803の後方を流下する球を視認できない場合であっても、第3図柄表示装置81の表示から賞球の払い出しが生じたことを理解することができ、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
上記第1実施形態では、補助導光板ユニットA810において、前側板部材A840がライン状溝部A842を備えることで光の輪郭を視認させるような光演出を可能とする一方で、後側板部材A850にはライン状溝部A842は形成されず、均一な面発光での光演出を行う場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。
例えば、前側板部材A840のみではなく後側板部材A850にもライン状溝部A842を形成するようにしても良い。この場合に、エッジ発光部A833,A837にも指向性の高いLEDを採用すれば、後側板部材A850においてもライン状の光を視認させる光演出を実現することができる。
また、後側板部材A850のみではなく前側板部材A840にも特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストが形成されるようにしても良いし、前側板部材A840と後側板部材A850の前後配置を逆にしても良い。
これらの各場合において、エッジ発光部A823,A827,A833,A837の指向性は目的に合わせて選択すれば良い(指向性を高くすれば全反射をさせ易く、指向性を低くすればば全反射が生じにくいので板部材の側面の広い範囲を光らせやすい)。また、前側板部材A840と後側板部材A850とで、形成される特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストの形状を同じにしても良いし、異ならせても良い。
上記第1実施形態では、正面発光部A724及び背面発光部A725は、複数のLEDの光軸がそれぞれ互いに平行とされるよう構成され、エッジ発光部A823,A827及びエッジ発光部A833,A837は、複数のLEDの光軸がそれぞれ互いに放射状となる関係で構成される(進行方向先端側ほど隣の光軸との間隔が広がる態様で設定される)場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、これらの光軸の関係を、逆にしても良い。
上記第2実施形態では、案内長孔A2414の直線状部が傾斜する方向に延びる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、直線状部の延びる方向が水平方向に延びるよう構成しても良い。この場合、往路と復路とでの動作抵抗の違いを小さくすることができる。
上記第4実施形態では、導光変位部材A4920を駆動させるソレノイドA4940を個別に用意する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、電動役物640aの駆動装置を兼用しても良い。この場合、電動役物640aの動作タイミングと導光変位部材A4920の動作タイミングとを合わせ易くすることができる。
また、導光変位部材A4920の代わりに、主には第3図柄表示装置81の正面側に張り出す動作を行う可動役物(例えば、第1動作ユニットA400)をセンターフレームA86の内部領域を通してベース板A60の前側に張り出し可能に構成し、球の流路への視線を遮る位置まで移動可能に構成することで、可動役物を球の流路への視線を遮るために利用しても良い。この場合、可動役物に個別の駆動装置を、球の流路への視線を遮るための駆動装置に兼用すれば良いので、ソレノイドA4940を不要とすることができる。
上記第4実施形態において、覆設部材A4930の前側案内板部A4931に特定のキャラクターやロゴ等を含むイラストを形成するようにすれば、そのイラストによりライン状溝部A4921aを見え難くすることができる。これにより、発光手段A4933aを点灯させていない場合における球案内ユニットA4900の見映えを良くすることができる。また、前側案内板部A4931に形成されるイラストに対応した形状でライン状溝部A4921aを形成することで、演出効果を向上させることができる。
上記第4実施形態において、導光変位部材A4920の被案内板部A4921に視認態様変化シートA806を貼り付けるようにしても良い。この場合、遊技者の視線が変化しなくても、導光変位部材A4920が変位することで遊技者の視線と視認態様変化シートA806との相対的な位置関係が変化するので、遊技者が視線を変化させていないにも関わらず、導光変位部材A4920の後方を流下する球の視認性を変化させる場合を生じさせることができる。
上記第4実施形態において、導光変位部材A4920の被案内板部A4921への光の入射、発光手段の個数や配置、点灯させる発光手段の選択、及び構造の設計に、第1実施形態で説明した補助導光板ユニットA700bや補助導光板ユニットA810の構造の全て又は全部を流用するようにしても良い。
上記第5実施形態では、延設案内部A5438に柱状突設部材A5448が押進されることで移動部材A5440に対して相対変位する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、回転動作ユニットA5400bの傾倒角度に基づいて歯合回転するギア及びラックと柱状突設部材A5448とが連動するように構成することで、回転動作ユニットA5400bの傾倒角度に対応して柱状突設部材A5448を変位させても良いし、柱状突設部材A5448を駆動させるための駆動装置を回転動作ユニットA5400bに配設させて駆動装置の駆動制御により柱状突設部材A5448を駆動変位させても良い。
上記第7実施形態から第40実施形態では、背面壁部W510,W2510,W3510,Wp510,Wq510に一つの係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが連結(配設)され、正面壁部W520,W2520,W3520,Wp520,Wq520に一対の(二つの)係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bが連結(配設)される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530a或いは係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bが省略されても良い。
上記第7実施形態から第40実施形態において、凹部W224a,W224bが平面部W320,W4320,We320,Wj320,Wm320,Ws320の係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530b側における正面に凹設され、正面視おいて、係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bの連結片W531a,W531bが凹部W224a,W224bに重なる位置に配設されても良い。
上記第7実施形態から第40実施形態において、保護カバーW500,W2500,W3500,W4500,W5500,W8500,W9500,Wa500,Wb500,Wc500,Wd500,We500,Wf500,Wg500,Wh500,Wi500,Wj500,Wk500,Wl500,Wm500,Wn500,Wo500,Wp500,Wq500,Wu500,Wv500,Ww500,Wx500,Wy500の背面壁部W510,W2510,W3510,Wp510,Wq510において正面壁部W520,W2520,W3520,Wp520,Wq520と対向する側の面に立設部W222が立設されても良い。立設部W222が背面壁部W510,W2510,W3510,Wp510,Wq510における先端側(左壁部W502とは反対側)に配設されることにより、保護カバーW500,W2500,W3500,W4500,W5500,W8500,W9500,Wa500,Wb500,Wc500,Wd500,We500,Wf500,Wg500,Wh500,Wi500,Wj500,Wk500,Wl500,Wm500,Wn500,Wo500,Wp500,Wq500,Wu500,Wv500,Ww500,Wx500,Wy500を取り外す際、立設部W222により封印シールWSLを破損させ易くできる。
上記第7実施形態から第40実施形態において、立設部W540,Wc540,Wd540を用いて封印シールWSLを切断しても良く、係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530a,W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bの傾斜部W532(突出先端部)を用いて封印シールWSLを切断しても良い。これにより、傾斜部W532に係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530a,W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bを弾性変形させ易くさせる機能と封印シールWSLを切断する機能とを兼用させることができ、製造コストを低減できる。
上記第7実施形態から第40実施形態において、立設部W540,Wc540,Wd540が非成形とされ、保護カバーW500,W2500,W3500,W4500,W5500,W8500,W9500,Wa500,Wb500,Wc500,Wd500,We500,Wf500,Wg500,Wh500,Wi500,Wj500,Wk500,Wl500,Wm500,Wn500,Wo500,Wp500,Wq500,Wu500,Wv500,Ww500,Wx500,Wy500が前後反対とされた状態でボックスカバーW200,W2200,W4200,W7200,Wb200,We200,Wj200,Wl200,Wm200,Wo200,Wq200,Wr200,Wt200,Wv200のカバー側被係合部W210及びボックスベースW300,W2300,W4300,W5300,W6300,Wb300,We300,Wj300,Wk300,Wm300,Wn300,Ws300,Wu300のベース側被係合部W310に受け入れ可能とされても良い。これにより、不正を行う者が誤って保護カバーW500,W2500,W3500,W4500,W5500,W8500,W9500,Wa500,Wb500,Wc500,Wd500,We500,Wf500,Wg500,Wh500,Wi500,Wj500,Wk500,Wl500,Wm500,Wn500,Wo500,Wp500,Wq500,Wu500,Wv500,Ww500,Wx500,Wy500が前後反対とされた状態でボックスカバーW200,W2200,W4200,W7200,Wb200,We200,Wj200,Wl200,Wm200,Wo200,Wq200,Wr200,Wt200,Wv200のカバー側被係合部W210及びボックスベースW300,W2300,W4300,W5300,W6300,Wb300,We300,Wj300,Wk300,Wm300,Wn300,Ws300,Wu300のベース側被係合部W310に係合させようと試み、係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530a,W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bと封印シールWSLとを当接させ、封印シールWSLを破損させる機会を付与できる。
上記第7実施形態から第40実施形態では、一つの係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、二つ以上(複数)の係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが配設されても良い。係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが複数配設される場合、係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aの少なくとも一つが第33実施形態おけるカバー部Wr214の突起Wr214bにより係合される構成としても良い。即ち、複数の係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aにおいて、弾性変形させる方向を反対方向とできる。従って、例えば、第7実施形態おける突起W221との係合を解除させるために突起W221に係合される係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aを弾性変形(変位)させることにより、第33実施形態おける突起Wr214bに係合される係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aを突起Wr214bとの係合が維持させる方向へ向けて変位させることができる。その結果、ボックスカバーW200,W2200,W4200,W7200,Wb200,We200,Wj200,Wl200,Wm200,Wo200,Wq200,Wr200,Wt200,Wv200及びボックスベースW300,W2300,W4300,W5300,W6300,Wb300,We300,Wj300,Wk300,Wm300,Wn300,Ws300,Wu300から保護カバーW500,W2500,W3500,W4500,W5500,W8500,W9500,Wa500,Wb500,Wc500,Wd500,We500,Wf500,Wg500,Wh500,Wi500,Wj500,Wk500,Wl500,Wm500,Wn500,Wo500,Wp500,Wq500,Wu500,Wv500,Ww500,Wx500,Wy500が不正に取り外されることを抑制できる。
上記第7実施形態から第40実施形態では、一対(二つ)の係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bが配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bが一つ配設されても良く、三つ以上配設されても良い。係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bが三つ以上配設される場合、係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bの少なくとも一つが第34実施形態おける平面部Ws320の突起Ws328により係合される構成としても良い。即ち、複数の係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bにおいて、弾性変形させる方向を反対方向とできる。従って、例えば、第7実施形態おける突起W312cとの係合を解除させるために突起W312cに係合される係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bを弾性変形(変位)させることにより、第34実施形態おける突起Ws328に係合される係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bを突起Ws328との係合が維持させる方向へ向けて変位させることができる。その結果、ボックスカバーW200,W2200,W4200,W7200,Wb200,We200,Wj200,Wl200,Wm200,Wo200,Wq200,Wr200,Wt200,Wv200及びボックスベースW300,W2300,W4300,W5300,W6300,Wb300,We300,Wj300,Wk300,Wm300,Wn300,Ws300,Wu300から保護カバーW500,W2500,W3500,W4500,W5500,W8500,W9500,Wa500,Wb500,Wc500,Wd500,We500,Wf500,Wg500,Wh500,Wi500,Wj500,Wk500,Wl500,Wm500,Wn500,Wo500,Wp500,Wq500,Wu500,Wv500,Ww500,Wx500,Wy500が不正に取り外されることを抑制できる。
上記第7実施形態から第40実施形態では、保護カバーW500,W2500,W3500,W4500,W5500,W8500,W9500,Wa500,Wb500,Wc500,Wd500,We500,Wf500,Wg500,Wh500,Wi500,Wj500,Wk500,Wl500,Wm500,Wn500,Wo500,Wp500,Wq500,Wu500,Wv500,Ww500,Wx500,Wy500における背面壁部W510,W2510,W3510,Wp510,Wq510側には一つの係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが配設され、正面壁部W520,W2520,W3520,Wp520,Wq520側には一対(二つ)の係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bが配設され、背面壁部W510,W2510,W3510,Wp510,Wq510側と正面壁部W520,W2520,W3520,Wp520,Wq520側とで異なる数の係合部が配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、背面壁部W510,W2510,W3510,Wp510,Wq510側と正面壁部W520,W2520,W3520,Wp520,Wq520側とで係合部が同数だけ配設されても良い。例えば、背面壁部W510,W2510,W3510,Wp510,Wq510側に係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが二つ配設され、正面壁部W520,W2520,W3520,Wp520,Wq520側に係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bが二つ配設されても良い。
上記第7実施形態から第40実施形態では、上下方向(矢印U−D方向)において一対の係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bの間に係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、背面視において、一対の係合部W530b,W2530b,W3530b,Wb530b,Wm530b,Wn530b,Wu530bの一方に重なる位置に係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが配設されても良い。即ち、係合部W530a,W2530a,W3530a,Wb530a,We530a,Wf530a,Wg530a,Wj530a,Wl530a,Wo530a,Wp530a,Wq530a,Wv530a,Wy530aが上下方向において、一方に偏って配設されても良い。
上記第7実施形態から第40実施形態において、切欠き部W226,We226,W325,We325により形成される傾斜面が直線状に形成されても良く、封印シールWSLの貼着面とは反対側へ向けて凹となる湾曲状に形成されても良い。
上記第10実施形態では、突起W4534が係合部W4530a,W4530bから背面壁部W510及び正面壁部W520の対向側へ向けて四角錐状に突出して形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、三角錐状等の多角錐状、円錐状、四角柱や三角柱状等の多角柱状、円柱状に形成されても良い。多角柱状や円柱状に形成される場合、封印シールWSLの破断面を引きちぎった形状とでき、破断(破損)された封印シールWSLが再利用された場合、破断(破損)の痕跡を作業者に認識させ易くできる。
上記第10実施形態から第12実施形態、第32実施形態および第37実施形態において、ボックスカバーW200,W4200,Wq200,Wv200及びボックスベースW300,W5300,W6300に保護カバーW4500,W5500,Wq500,Wv500を取り付ける際、突起W4534,W5534,Wq534,Wv534により、封印シールWSLが破損されても良い。
上記第11実施形態および第12実施形態において、一対の両端壁部W223,W321の一部が非形成とされても良い。例えば、一対の両端壁部W223,W321において、封印ユニットW400とは反対側(矢印L方向側)における一部が非形成とされる場合、ボックスカバーW200及びボックスベースW5300,W6300への保護カバーW5500の取り付けにおいて係合部W5530bの係合孔W533と突起W312cとが係合される前の状態、又は、またはボックスカバーW200及びボックスベースW5300,W6300からの保護カバーW5500の取り外しにおいて係合孔W533と突起W312cとの係合が解除された後の状態では、保護カバーW5500を前後方向(矢印F−B方向)へ変位可能とされる。これにより、突起W5534を封印シールWSLに当接させることができ、封印シールWSLを破損させることができる。
上記第11実施形態および第12実施形態において、保護カバーW5500から切断された係合部W5530bの突起W5534を利用して封印シールWSLを切断しても良い。これにより、切断工具(図示せず)の携行を不要とでき、ボックスカバーW200及びボックスベースW300の開封作業を容易とできる。
上記第12実施形態では、凹部W6326が規制状態において、突起W5534と上下方向(矢印U−D方向)に重なる位置に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、突起W5534よりも突起W312cとは反対側(矢印L方向側)に延びて形成されても良い。例えば、凹部W6326が突起W312cと係合孔W533との係合を解除させるために保護カバーW5500が変位される範囲のうちの突起W312c側(矢印R方向側)の半分(不正に取り外すために変位させる範囲のうちの前半部分)まで伸びて形成されることで、封印シールWSLに痕跡(破損)を形成することと、ボックスカバーW200及びボックスベースW6300から保護カバーW5500が取り外されることを抑制することを両立させることができる。
即ち、連結片W531a,W531bを切断せずに係合部5530bを弾性変形させて突起W312cと係合孔W533との係合が解除された際には、突起W5534が凹部W6326に受け入れられるので、係合部5530bを突起W312cとは反対側(矢印L方向側)へ向けて変位させることで、封印シールWSLに痕跡(破損)を形成できる。一方で、突起W5534が凹部W6326の突起W312cとは反対側の内壁に当接されることで、係合部5530bの突起W312cとは反対側(矢印L方向側)へ向けての変位が規制され、ボックスカバーW200及びボックスベースW6300から保護カバーW5500が取り外されることを抑制できる。
上記第12実施形態では、凹部W6326が規制状態において、突起W5534と上下方向(矢印U−D方向)に重なる位置に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、突起W5534よりも突起W312cとは反対側(矢印L方向側)において突起W312c側(矢印R方向側)へ延びて形成されても良い。例えば、凹部W6326が突起W312cと係合孔W533との係合を解除させるために保護カバーW5500が変位される範囲のうちの突起W312cとは反対側(矢印L方向側)の半分(不正に取り外すために変位させる範囲のうちの後半部分)まで伸びて形成されても良い。
上記第12実施形態では、凹部W6326が規制状態において、突起W5534と上下方向(矢印U−D方向)に重なる位置に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、突起W5534よりも突起W312cとは反対側(矢印L方向側)となる位置に形成されても良い。突起W312cと係合孔W533との係合を解除させるために保護カバーW5500が変位される範囲のうちの途中に形成されても良い。
上記第14実施形態において、連結片W8531bの封印シールWSLに対向する面または封印シールWSLに対向する側とは反対側の面が封印シールWSLに対し非平行に形成されても良い。
上記第14実施形態において、連結片W8531bにおける一対の側面の少なくとも一方が対向する側とは反対側へ向けて凸となる曲面に形成されても良い。これにより、連結片W8531bの一対の側面の少なくとも一方に形成される曲面に沿って切断工具を回転させ易くでき、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。
上記第14実施形態において、連結片W8531bにおける一対の側面の少なくとも一方が対向する側へ向けて凹となる曲面に形成されても良い。
上記第14実施形態では、連結片W8531bの一対の側面が封印シールWSL(平面部W220)に対し傾斜して形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、連結片W8531bの一対の側面の一方が封印シールWSL(平面部W220)に対し傾斜して形成され、一対の側面の他方が封印シールWSL(平面部W220)に対し直交して形成されても良い。
上記第15実施形態において、断面視では、連結片W9531bの第1部W9531b1及び第2部W9531b2が略楕円形に形成されても良い。これにより、曲面に沿って切断工具を回転させ易くでき、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。
上記第15実施形態において、連結片W9531bの第1部W9531b1及び第2部W9531b2の境界に段部が形成される(第1部W9531b1と第2部W9531b2とが直接連結される)場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、第1部W9531b1と第2部W9531b2との間に、滑らかに連結する連結部が介設されても良い。即ち、介設部は、第1部W9531b1から第2部W9531b2へ向かうに従い、その介設部の断面形状が第1部W9531b1の断面形状から第2部W9531b2の断面形状に徐々に変化する形状の部位として形成される。これにより、第1部W9531b1及び第2部W9531b2の連結部に応力集中が生じることを抑制でき、連結片WV9531bの強度を確保できる。また、介設部により切断工具を第2部W9531b2から第1部W9531b1へ向けて変位させ易くできる。
上記第15実施形態において、係合部W530aが不正に弾性変形された場合、第1部W9531b1により封印シールWSLを破損させても良い。
上記第16実施形態において、切断部Wa550が前後方向(矢印F−B方向)における左壁部W502の略中央から正面壁部W520側(矢印F方向側)へ偏った位置に配設され、正面壁部W520と背面壁部W510とが反対の姿勢(正面壁部W520の正面側に背面壁部W510が対向される姿勢)保護カバーWa500がボックスカバーW200及びボックスベースW300に取り付けられた場合、切断部Wa550が切欠き部W226,W325に対向される位置に配設されても良い。これにより、係合部W530a,W530bが切断され、保護カバーWa500が封印ユニットW400側(矢印R方向側)へ向けて変位させた状態においても、封印シールWSLが切断させることを抑制できる。一方で、ボックスカバーW200及びボックスベースW300から保護カバーWa500を取り外し、正面壁部W520と背面壁部W510とが反対の姿勢で保護カバーWa500がボックスカバーW200及びボックスベースW300に取り付けられることにより切断部Wa550を切欠き部W226,W325に対向される位置に配設でき、切断部Wa550を用いて封印シールWSLを切断できる。その結果、不正を行う者に切断部Wa550を利用させ難くできる。
上記第16実施形態では、切断部Wa550が鋸刃状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、直線状に形成されても良く、切断部Wa550の突出先端部が、0度から180度までのsin波を連結した形状から形成されても良い。なお、切断部Wa550が直線状に形成される場合、封印シールWSLに対し平行に形成されても良く、少なくとも一部が傾斜して形成されても良い。切断部Wa550が封印シールWSLに対し平行に形成されることにより、封印シールWSLを切断する際、封印シールWSLの破断面が引きちぎられた態様に形成できる。これにより、不正を行う者が封印シールWSLの破断面どうしを隙間なく接合し、封印シールWSLを再利用することを行い難くできる。
上記第16実施形態では、切断部Wa550に形成される鋸刃状の全体が切欠き部W226,W325により形成される空間に受け入れられ、封印シールWSLが平面部W220側と平面部W320側とに分離される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、平面部W220側および平面部W320側における封印シールWSLが一部において連結されても良い(少なくとも一部が切断されれば良い)。言い換えると、切断部Wa550により封印シールWSLにミシン目(上下方向において、所定の間隔を隔てて切断部と連結部とが形成される形状)が形成されても良い。これにより、封印シールWSLを切断(平面部W220側と平面部W320側とに分離)させ易くできる。一方で、封印シールWSLに形成される連結部を切断(破断)させる際、その破断面を引きちぎった形状とでき、切断(破断)された封印シールWSLが再利用された場合、切断の痕跡を作業者に認識させ易くできる。また、保護カバーWa500を側壁部W212側(矢印R方向側)へ向けて変位させることにより封印シールWSLにミシン目を形成することを容易に行うことができる。
上記第17実施形態では、刃部Wb552が円錐状に形成される先端部を備える場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではい。例えば、刃部Wb552の先端部が円柱状に形成され、刃部Wb552の先端部における断面形状が突出方向(矢印L−R方向)において一定とされても良い。言い換えると、刃部Wb552の先端部が鋭利に形成されなくても良い。これにより、刃部Wb552を用いて封印シールWSLを切断する際、封印シールWSLの破断面が引きちぎられた態様に形成できる。これにより、不正を行う者が封印シールWSLの破断面どうしを隙間なく接合し、封印シールWSLを再利用することを行い難くできる。また、刃部Wb552の先端部が三角錐や四角錐等の多角錐状に形成されても良く、刃部Wb552の先端部が三角柱や四角柱等の多角柱状に形成されても良い。
上記第17実施形態から第20実施形態、第24実施形態および第40実施形態において、ボックスカバーW200,Wb200,We200の平面部W220,We220又はボックスベースW300,We300の平面部W320,We320における封印シールWSLが貼着される面(ガイド部Wb560,Wd560、下壁部W501又は連結片We531aを沿わせる面)に凹凸が形成されても良い。これにより、ボックスカバーW200,Wb200,We200の平面部W220,We220又はボックスベースW300,We300の平面部W320,We320に沿ってガイド部Wb560,Wd560、下壁部W501又は連結片We531aを一対の両端壁部W223の一方から他方へ向けて変位させた場合、上下方向(矢印U−D方向)における封印シールWSLの一端と他端との間において封印シールWSLに形成される破断面の位置を前後方向(矢印F−B方向)に変化させることができる。その結果、不正を行う者が封印シールWSLの破断面どうしを隙間なく接合し、封印シールWSLを再利用することを行い難くできる。
上記第19実施形態において、立設部Wd540と係合孔W533との嵌合(係合)に加え、保護カバーWd500が係合部Wd530aを係合するための係合部を備えても良い。例えば、保護カバーWd500の背面壁部W510に係合部が形成され、係合部Wd530aの連結片W531aとは反対側(傾斜部W532側)の端部が背面壁部W510に形成される係合部に係合されても良い。これにより、保護カバーWd500の異なる2箇所において係合部Wd530aを係合でき、保護カバーWd500に対する係合部Wd530aの取り付けを強固にできる。また、係合部Wd530aの姿勢を維持し易くできる。その結果、係合部Wd530aを用いることによる封印シールWSLの切断作業を容易に行うことができる。
上記第25実施形態では、弾性変形規制手段Wj230(第1規制部Wj240及び第2規制部Wj250)が平面部Wj220に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、弾性変形規制手段Wj230が平面部Wj320の背面側(矢印B方向側)の面に形成され、ボックスカバーWj200及びボックスベースWj300が組み合わされることにより、規制状態において、弾性変形規制手段Wj230が係合部Wj530aの係合孔W533の内側となる位置に配設されても良い。ボックスカバーWj200及びボックスベースWj300が組み合わされることにより、弾性変形規制手段Wj230と係合部Wj530aとが係合される。ボックスカバーWj200は、カバー部Wj214及び弾性変形規制手段Wj230を備えるため、ボックスカバーWj200の樹脂成形型が複雑化するのに対し、弾性変形規制手段Wj230がボックスベースWj300に形成されることにより、ボックスカバーWj200の樹脂成形型を簡略化できる。その結果、製造コストを低減できる。
上記第26実施形態において、係合部W530b2の先端部が係止部Wk312fの傾斜部Wk312gに非当接とされても良い(係合部W530b2が弾性変形されなくても良い)。これにより、一対の係合部W530bの一方と他方とが異なる方向にそれぞれ弾性変形されることを抑制できる。その結果、一対の係合部W530bの一方(他方)の弾性変形量を小さくでき、一対の係合部W530bの一方(他方)破損させ難くできる。
上記第26実施形態では、カバー部Wk312の係止部Wk312fがボックスベースWk300に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、係止部Wk312fが側壁部W212の正面側(矢印F方向側)の面に形成され、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300が組み合わされることにより、規制状態において、係止部Wk312fが係合部W530b2の先端部に当接される位置に配設されても良い。ボックスカバーW200及びボックスベースWk300が組み合わされることにより、係合部W530b2の先端部が係止部Wk312fの傾斜部Wk312gに当接される。ボックスベースWk300は、カバー部Wk312を備えるため、ボックスベースWk300の樹脂成形型が複雑化するのに対し、係止部Wk312fがボックスカバーW200に形成されることにより、ボックスベースWk300の樹脂成形型を簡略化できる。その結果、製造コストを低減できる。
上記第26実施形態において、保護カバーW500に係合部W530b1又は係合部W530b2が2箇所以上に形成され、ボックスベースWk300に突起W312c又は突起Wk312cが2箇所以上に形成されても良い。例えば、上下方向(矢印U−D方向)における保護カバーW500の両端側に係合部W530b2が一対形成され、それら一対の係合部W530b2の間に係合部W530b1が形成される場合、係合部W530b1のボックスカバーW200側(矢印B方向側)への弾性変形が係合部W530b1の両端において抑制され易くでき、係合部W530b1が不正に弾性変形され、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300から保護カバーW500を不正に取り外し難くできる。また、例えば、上下方向(矢印U−D方向)における保護カバーW500の両端側に係合部W530b1が一対形成され、それら一対の係合部W530b1の間に係合部W530b2が形成される場合、背面視において、係合部W530b2を係合部W530aに重なる位置に配設できる。これにより、係合部W530aを不正に弾性変形され、ボックスカバーW200及びボックスベースWk300から保護カバーW500を不正に取り外し難くできる。
上記第27実施形態において、連結部Wl535に切欠きが形成されても良い。これにより、連結部Wl535を回転させ(捩じられ)易くできる。
上記第28実施形態では、規制突起Wm228が左右方向(矢印L−R方向)において延設部Wm332の略中央に重なる位置に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、規制部Wm334の下方に配設されても良い。これにより、係合部Wm530bを不正に弾性変形させ難くできる。
上記第34実施形態では、一対の突起Ws328を備える場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、一対の突起Ws328の一方(他方)のみが形成され、一対の突起Ws328の他方(一方)に対応する位置には、第7実施形態における突起W312cが形成されても良い。言い換えると、上下方向(矢印U−D方向)における一方(他方)には突起Ws328が形成され、他方(一方)には突起W312cが形成されても良い。これにより、保護カバーW500の一対の係合部W530bの一方と他方とで弾性変形させる方向を反対方向とできる。従って、一方(他方)の係合部W530bと突起Ws328(突起W312c)との係合を解除させるために一方(他方)の係合部W530bを弾性変形(変位)させることにより、他方(一方)の係合部W530bと突起W312c(突起Ws328)との係合を維持させる方向へ向けて変位させることができる。その結果、ボックスカバーW200及びボックスベースWs300から保護カバーW500が不正に取り外されることを抑制できる。
上記第35実施形態において、突部Wt224bに形成される一対の切欠きWt224b1に突部Wt224bどうしを連結する連結部が形成されても良い。これにより、突部Wt224bの強度を確保できる。
上記第35実施形態では、突部Wt224bが断面視において、略矩形状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、断面視において、平面部Wt220とは反対側へ向けて凸となる湾曲状に形成されても良い。これにより、突部Wt224bに封印シールWSLを貼着させ易くできる(突部Wt224bから封印シールWSLが剥がれ難くできる)。
上記第35実施形態では、左右方向(矢印L−R方向)において、突部Wt224bの寸法が係合部W530aの連結片W531bの寸法と略同一に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、突部Wt224bの寸法が連結片W531bの寸法よりも小さく形成されても良く、大きく形成されても良い。
左右方向(矢印L−R方向)における突部Wt224bの寸法が連結片W531bの寸法よりも小さく形成される場合、突部Wt224bに貼着された封印シールWSLが連結片W531bにより遮蔽され、不正を行う者から視認不能とできる。これにより、不正を行う者が切断工具により封印シールWSLを破損させ易くできる。
左右方向(矢印L−R方向)における突部Wt224bの寸法が連結片W531bの寸法よりも大きく形成される場合、切断工具の先端を連結片W531bの一対の側面に対向させることにより、連結片W531bを切断する操作を行うことなく切断工具を封印シールWSLに当接させることができ、封印シールWSLを破損させることができる。
上記第37実施形態において、凹部Wv229が一対の突起Wv534とは反対側(矢印D方向側)へ向けて延びて形成されても良い。これにより、保護カバーWv500から分離された係合部Wv530aをボックスカバーWv200から取り外す際、左右方向(矢印L−R方向)を回転軸として突起Wv534が平面部W320側(矢印F方向側)へ向けて回転され、突起Wv534が封印シールWSLに当接した状態を維持しつつ係合部Wv530aを凹部Wv229の延びる方向(矢印D方向)へ向けて変位させることができる。その結果、封印シールWSLに形成される痕跡(破損)を大きくできる。
上記第39実施形態において、第1連結片Wx531b1及び第2連結片Wx531b2が異なる樹脂材料を用いて二色成形により成形されても良い。例えば、第1連結片Wx531b1が第2連結片Wx531b2よりも高い剛性を有する樹脂材料を用いて成形される場合、第1連結片Wx531b1の形状(第2連結片Wx531b2よりも正面壁部W520から背面壁部W510へ向かう方向における寸法が大きく形成される形状)に加え、剛性の高い樹脂材料を用いて成形されるため、第1連結片Wx531b1に対し第2連結片Wx531b2を切断させ易くでき、切断工具の刃を一層回転させ易くできる。これにより、切断工具の先端で封印シールWSLを破損させ易くできる。
上記第39実施形態では、連結片Wx531bが断面視において、略L字状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限るものではく、断面視において、略コ字状に形成され、開放される側が封印シールWSLに対向する姿勢で配設されても良い。これにより、切断中において、前後方向(矢印F−B方向)における連結片Wx531bの切断抵抗を変化させることができ、切断工具(図示せず)を回転させ易くできる。
本発明を上記各実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
<回転中に外形が変化する変位手段>
所定の回転軸を中心に傾倒可能に構成される変位手段を有する演出手段を備え、前記演出手段は、前記変位手段の傾倒中に、少なくとも前記回転軸から離れる方向に延びるような外形の変化を視認させることが可能に構成されることを特徴とする遊技機A1。
パチンコ機等の遊技機において、第1軸線を中心として回転動作可能に構成される変位手段と、その変位手段を動作させる駆動手段と、を備え、変位手段が終端位置において付勢力を受けて制動されるよう構成される遊技機がある(例えば、特開2014−144283号公報を参照)。
しかし、上述した従来の遊技機では、変位手段が勢いよく傾倒するように演出したとしても、傾倒時に変位手段の外形が変化することはないので、迫力に欠け、演出効果の面で改善の余地があるという問題点があった。
これに対し、遊技機A1によれば、演出手段が、変位手段の傾倒中に外形を変化可能に構成されることから、変位手段が勢いよく傾倒している最中に外形を変化させるという迫力ある演出を実行することができ、演出効果を高めることができる。
遊技機A1において、前記変位手段の傾倒中に、傾倒中の前記変位手段の前記外形を維持させる第1状態から傾倒中の前記変位手段の前記外形を変化させる第2状態へ移行可能に構成されることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、変位手段の傾倒動作が進むほど、外形が維持される第1状態から外形が変化する第2状態へ移行されるので、傾倒し始めにおいて必要となる力を抑えることができ、傾倒動作をスムーズに開始し易くすることができる。
遊技機A2において、前記変位手段は、傾倒を開始する側の変位終端位置において前記第1状態となるように構成されることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A2の奏する効果に加え、傾倒開始時に外形を変化させるための力を不要とできるので、傾倒開始時に必要となる力を傾倒に必要な力のみにできることから、必要とされる力を低減することができる。
遊技機A2又はA3おいて、前記第1状態から前記第2状態へ移行する方向で前記変位手段が傾倒する過程で、前記変位手段の傾倒角度に対する前記外形の変化の度合いが増大する区間を備えることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A2又はA3の奏する効果に加え、第2状態における変位手段の傾倒中における外形の変化が、第1状態で配置されていた側から離れる程に(傾倒する程に)大きくなるので、変位手段の傾倒の度合いと、変位手段の外形の変化の度合いとを対応付けることができる。
遊技機A1からA4のいずれかにおいて、前記変位手段は、前記所定の回転軸を中心に傾倒可能に支持される軸側手段と、その軸側手段に対して相対変位可能に構成される構成手段と、を備え、第1姿勢から傾倒することで第2姿勢となるよう構成され、前記第1姿勢よりも前記第2姿勢の方が、前記構成手段と前記所定の回転軸との距離が長くなるよう構成されることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A1からA4のいずれかの奏する効果に加え、傾倒の方向に対応して、構成手段と所定の回転軸との距離の変化の方向が一方向に定められることで、傾倒の角度が大きくなるほど効果の度合いを大きくさせることができる。
即ち、変位手段が傾倒するほど、構成手段が所定の回転軸から離れていくことになるので、変位手段の重心位置を傾倒先端側に移動させることができ、傾倒の勢いを変位手段の自重により補助することができるので、勢いよい傾倒動作を実現できることから、演出効果を高めることができる。
更に、変位手段が傾倒の逆方向(起き上がり方向)に変位するほど、構成手段が所定の回転軸に近づいていくことになるので、変位手段の重心位置を回転軸側に移動させることができ、起き上がり動作に必要となる力を減少させることができる。
遊技機A5において、前記第1姿勢を終端姿勢とする所定角度の傾倒に対する前記構成手段と前記所定の回転軸との距離の変化の度合いよりも、前記第2姿勢を終端姿勢とする前記所定角度の傾倒に対する前記構成手段と前記所定の回転軸との距離の変化の度合いを大きくさせる度合い変化手段を備えることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A5の奏する効果に加え、第2姿勢付近において、小さな傾倒角度であっても構成手段の所定の回転軸との距離を大きく変化させることができることから、所定の回転軸に対する変位手段の配置を大きくは変えずに、変位手段の外形を大きく変化させるという演出を行うことができる。
更に、第2姿勢から第1姿勢へ起き上がる変位(傾倒とは逆方向の変位)を変位手段に生じさせる場合に、変位の開始後において構成手段と所定の回転軸との距離を大きく変化させる(短くする)ことができるので、変位手段の重心を早期に所定の回転軸側に寄せることができ、起き上がる変位に必要となる力を低減することができる。
遊技機A5又はA6において、前記構成手段は、前記所定の回動軸を中心とする円の径方向に変位可能な第1構成手段と、前記径方向と直交する方向に変位可能な第2構成手段と、を備えることを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A5又はA6の奏する効果に加え、第1姿勢と第2姿勢とで、変位手段の外形を更に異ならせることができる。
遊技機A7において、前記変位手段の傾倒中において、前記第1構成手段の変位開始から遅れて、前記第2構成手段の変位が開始されることを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A7の奏する効果に加え、第1構成手段の変位と第2構成手段の変位とが同時に開始される場合に比較して、必要とされる力を低減させることができる。
遊技機A7又はA8において、前記第2構成手段は、前記軸側手段に配設されることを特徴とする遊技機A9。
遊技機A9によれば、遊技機A7又はA8の奏する効果に加え、所定の回転軸側が膨らんだ外観形状で、変位手段を視認させることができる。
遊技機A7又はA8において、前記第2構成手段は、前記構成手段に配設されることを特徴とする遊技機A10。
遊技機A10によれば、遊技機A7又はA8の奏する効果に加え、構成手段側の広い外観形状で、変位手段を視認させることができる。
<回転軸から離れた位置で駆動力伝達>
所定の回転軸を中心に傾倒可能に構成される変位手段と、その変位手段を変位させる駆動手段と、を備え、前記所定の回転軸よりも前記変位手段の傾倒先端側に配置される配置部を介して前記駆動手段の駆動力が前記変位手段に伝達されるよう構成されることを特徴とする遊技機B1。
パチンコ機等の遊技機において、第1軸線を中心として回転動作可能に構成される変位手段と、その変位手段を動作させる駆動手段と、を備え、変位手段が終端位置において付勢力を受けて制動されるよう構成される遊技機がある(例えば、特開2014−144283号公報を参照)。
しかし、上述した従来の遊技機では、第1軸線の側における変位手段の構造が大型化し易く、第1軸線を配置空間の隅に寄せて変位手段を配置することが困難となるという問題点があった。即ち、変位手段の配置に改善の余地があるという問題点があった。
これに対し、遊技機B1によれば、駆動手段の駆動力が、変位手段の傾倒先端側に配置される配置部を介して伝達されることから、第1軸線の側における変位手段の構造を簡素化することができ、第1軸線を配置空間の隅に寄せて変位手段を配置することが容易となる。これにより、変位手段の配置を改善することができる。
遊技機B1において、前記変位手段の傾倒中において、前記駆動手段による駆動力の方向を所定方向に維持しながら、前記配置部の変位方向を変化可能に構成されることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、駆動手段の駆動力の方向を維持している状態で、配置部の変位方向を変化可能に構成されるので、駆動手段の動作が単調であっても、配置部の変位を複雑にすることができる。
遊技機B1又はB2において、前記変位手段が傾倒側の変位終端位置に近づくほど、前記配置部に与えられる駆動力の方向が、前記所定の回転軸と前記配置部とを通る直線方向に近づくことを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B1又はB2の奏する効果に加え、傾倒中に配置部に与えられる駆動力の方向を変化させることにより、変位手段が傾倒側の変位終端位置に近づく場合に、傾倒方向に生じる荷重が過大となることを避けることができる。
これにより、変位手段の傾倒が高速で生じる場合であっても、変位手段が傾倒側の変位終端位置に到達する際の衝撃を和らげ易くすることができるので、変位手段の耐久性を向上することができる。また、衝撃吸収用の緩衝材を不要とできる。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、前記駆動手段の駆動力の方向は、前記変位手段に対して所定の直線方向の負荷を生じるよう構成されることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3のいずれかの奏する効果に加え、駆動力を安定させ易くすることができる。また、駆動力のうち、変位手段の傾倒方向へ向く成分と変位手段の傾倒方向に対して直交する方向へ向く成分との比は、変位手段の位置(姿勢)に対応して定まるので、変位手段の傾倒方向への負荷の大小を、変位手段の位置(姿勢)に対応させることができる。
遊技機B4において、前記所定の直線方向と、前記配置部に当接される前記変位手段の当接部の移動方向のうちの前記所定の回転軸を中心とする回転方向成分との間の角度が大きくなるほど、前記配置部と、前記所定の回転軸との間の距離が長くなるよう構成されることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B4の奏する効果に加え、駆動力の方向と傾倒する変位手段の変位方向との間の角度が大きいという、傾倒方向の負荷を伝達し難い状況であっても、駆動力が伝達される配置部と所定の回転軸との間の距離を長くすることにより、変位手段の傾倒のための駆動力が不足することを回避し易くすることができる。
即ち、変位手段の傾倒範囲において、傾倒に必要となる駆動力が局所的に増減することを抑制することにより、必要となる駆動力の変化幅を小さく抑え、駆動手段の選定を容易とすることができる。
遊技機B4又はB5において、前記変位手段は、表示装置の前方位置と、表示装置の外方位置とで変位可能とされ、前記前方位置における前記所定の回転軸を中心とする前記配置部の移動方向と前記所定の直線方向との間の角度は、前記外方位置における前記所定の回転軸を中心とする前記配置部の移動方向と前記所定の直線方向との間の角度よりも大きいことを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B4又はB5の奏する効果に加え、前方位置における回転方向の勢いを低減させることができるので、回転動作の停止を狙いの位置でさせ易い。そのため、回転途中では高速で回転動作させる一方、前方位置では回転をスムーズに止めるという動作を、容易に行うことができる。
遊技機B6において、前記外方位置から前記前方位置へ向かう程、前記所定の回転軸を中心とする前記配置部の移動方向と前記所定の直線方向との間の角度が大きくなることを特徴とする遊技機B7。
遊技機B7によれば、遊技機B6の奏する効果に加え、回転動作を段階的に減速させることができる。
遊技機B1からB7のいずれかにおいて、前記変位手段に接続させる電気配線は、前記所定の回転軸側から接続されることを特徴とする遊技機B8。
遊技機B8によれば、遊技機B1からB7のいずれかの奏する効果に加え、駆動手段の配置を傾倒先端側にずらしたことにより空いたスペースを、電気配線の配置スペースとして有効利用することができる。
遊技機B1からB8のいずれかにおいて、前記配置部は、第2の所定の直線方向で移動されることで前記所定の回転軸との距離が変化可能に構成され、前記配置部を通る前記第2の所定の直線方向は、前記所定の回転軸を通らないように構成されることを特徴とする遊技機B9。
遊技機B9によれば、遊技機B1からB8のいずれかの奏する効果に加え、配置部を第2の所定の直線方向で移動させるための力を、変位手段を所定の回転軸を中心に回転動作させるためにも利用することができる。
遊技機B1からB9のいずれかにおいて、前記駆動手段の駆動力を伝達可能な無端ベルトを備えることを特徴とする遊技機B10。
遊技機B10によれば、遊技機B1からB9のいずれかの奏する効果に加え、変位手段の変位幅を大きく確保し易くすることができる。
<抵抗感を範囲ごとに変化させる>
変位可能な変位手段と、その変位手段を変位させる駆動手段と、を備える遊技機において、変位中の前記変位手段が受ける力の態様を、前記変位手段の位置に対応して変化させる態様変化手段を備えることを特徴とする遊技機C1。
パチンコ機等の遊技機において、第1軸線を中心として回転動作可能に構成される変位手段と、その変位手段を動作させる駆動手段と、を備え、変位手段が終端位置において付勢力を受けて制動されるよう構成される遊技機がある(例えば、特開2014−144283号公報を参照)。
しかし、上述した従来の遊技機では、変位中の変位手段が受ける力について何ら考慮されておらず、変位途中において駆動手段に与えられる負荷が急激に変化する等する可能性があり、改良の余地があるという問題点があった。即ち、変位手段の変位について改良の余地があるという問題点があった。
これに対し、遊技機C1によれば、態様変化手段により、変位中の変位手段が受ける力の態様を、変位手段の位置に対応して変化させることができることから、変位途中において変位手段に与えられる力を適切に調整することができ、駆動手段に与えられる負荷が急激に変化することを防止できる。これにより、変位手段の変位を改良することができる。
遊技機C1において、前記変位手段は、第1範囲と、その第1範囲と異なる第2範囲とを変位可能であって、前記態様変化手段により前記変位手段が受ける力は、前記第1範囲に配置される場合よりも、前記変位手段が前記第2範囲に配置される場合の方が大きくなることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、変位手段が受ける力の態様を範囲ごとに変化させることができる。
遊技機C2において、前記第1範囲または前記第2範囲は、前記変位手段の少なくとも一方の変位終端を含む範囲とされることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、変位終端において変位手段が受ける力が変化することを防止することができる。
遊技機C3において、前記第1範囲は、前記変位手段の前記変位終端を含むことを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C3の奏する効果に加え、変位手段の変位終端からの変位に要する駆動力を低減させることができる。
遊技機C4において、前記態様変化手段は、前記変位手段に対して相対変位可能な相対変位手段を備え、前記第2範囲において相対変位する前記相対変位手段の個数が、前記第1範囲において相対変位する前記相対変位手段の個数よりも多くされることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C4の奏する効果に加え、相対変位する相対変位手段の個数を変化させることで演出効果を高めながら、態様変化手段から生じる力の増減を生じさせることができる。
遊技機C5において、前記相対変位手段は、第1の態様で相対変位する第1相対変位手段と、第2の態様で相対変位する第2相対変位手段と、を備え、前記変位手段が一方の変位終端から変位開始する場合に、前記第1相対変位手段の相対変位から生じることを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C5の奏する効果に加え、複数態様で相対変位する相対変位手段が同時に相対変位を開始するのではなく、相対変位のタイミングがずらされることにより、変位手段の変位を安定させることができる。
遊技機C6において、前記変位手段が他方の変位終端から変位開始する場合に、前記第2相対変位手段の相対変位から生じることを特徴とする遊技機C7。
遊技機C7によれば、遊技機C6の奏する効果に加え、変位手段が変位を開始する終端ごとに、先に相対変位する相対変位手段を異ならせることで、演出効果の向上を図ることができる。
遊技機C3において、前記第1範囲は、前記変位手段の少なくとも一方の変位終端を含むことを特徴とする遊技機C8。
遊技機C8によれば、遊技機C3の奏する効果に加え、少なくとも一方の変位終端において、変位手段を減速させ易くすることができる。
遊技機C8において、前記変位手段が受ける前記力は、所定の抵抗力であることを特徴とする遊技機C9。
遊技機C9によれば、遊技機C8の奏する効果に加え、変位手段が受ける所定の抵抗力を変位終端で大きくし、変位途中で小さくするように構成することで、変位手段の変位の迅速化を図ることができる。
遊技機C8又はC9において、前記第1範囲は、前記変位手段の両方の変位終端を含むことを特徴とする遊技機C10。
遊技機C10によれば、遊技機C8又はC9の奏する効果に加え、両変位終端において変位手段を減速させ易くすることができるので、両変位方向において変位手段の変位の迅速化を図ることができる。
遊技機C10において、前記変位手段は一対で構成され、その一対の前記変位手段から前記駆動手段側に伝達される荷重は、前記両方の変位終端において同じとされることを特徴とする遊技機C11。
遊技機C11によれば、遊技機C10の奏する効果に加え、両方の変位終端からの変位開始に要する駆動力を同じにすることができる。
<基板に位置合わせされる導光板に平行に光を照射>
板状部材から構成される第1手段と、その第1手段の所定面側に配設される第1発光手段と、その第1発光手段の光を受光可能な板状の第1受光手段と、を備え、前記第1受光手段は、前記所定面と対向配置される側面が前記第1手段の前記所定面と当接されることを特徴とする遊技機D1。
パチンコ機等の遊技機において、発光手段が配設される板状部材と、その板状部材の発光手段に対向配置され、発光手段の光が入射されるよう構成される板状部を有する受光手段と、を備える遊技機がある(例えば、特開2015−198675号公報を参照)。
しかし、上述した従来の遊技機では、受光手段を位置合わせするための他の部材が必要であり、構造が複雑化するという問題点があった。即ち、受光手段の配置に関して改善の余地があるという問題点があった。
これに対し、遊技機D1によれば、第1手段と第1受光手段との当接により第1受光手段の第1手段に対する位置合わせを行うことができるので、第1受光手段を位置合わせするための構造を簡素化することができる。即ち、受光手段の配置に関して改善することができる。
遊技機D1において、前記第1手段の前記所定面側とは反対側の反対面側に配設される第2発光手段と、前記第2発光手段の光を受光可能な板状の第2受光手段と、を備え、前記第2受光手段は、前記反対面と対向配置される側面が前記反対面と当接されることを特徴とする遊技機D2。
遊技機D2によれば、遊技機D1の奏する効果に加え、第2受光手段についても第1手段との当接により第1手段に対する位置合わせを行うことができるので、第1受光手段および第2受光手段を位置合わせするための構造を簡素化することができる。即ち、受光手段の配置に関して更に改善することができる。
遊技機D2において、前記第1受光手段および前記第2受光手段は、前記第1手段に、所定の押圧手段からの押圧により固定可能とされることを特徴とする遊技機D3。
遊技機D3によれば、遊技機D2の奏する効果に加え、押圧手段からの押圧により3部材を固定可能とされるので、複数部材を固定するための固定箇所を減らすことができ、製造工数を削減できる。
遊技機D1からD3のいずれかにおいて、前記第1手段および前記第1受光手段を支持可能に構成される支持手段を備え、その支持手段は、前記第1手段に嵌合可能な第1突設部と、前記第1受光手段に嵌合可能な第2突設部と、を備えることを特徴とする遊技機D4。
遊技機D4によれば、遊技機D1からD3のいずれかの奏する効果に加え、支持手段によって第1手段および第1受光手段を支持することで、第1手段の板面と平行な方向における第1手段と第1受光手段との位置ずれを防ぐことができる。
なお、第2受光手段が配設される場合において、第2突設部が第2受光手段にも嵌合可能に構成するようにしても良い。この場合、第1手段の板面と平行な方向における第1受光手段と第2受光手段との位置ずれを防ぐことができる。
遊技機D3又はD4において、前記第1手段の前記所定面側とは反対側の反対面側に配設される第2発光手段と、前記第2発光手段の光を受光可能な板状の第2受光手段と、を備え、前記第2受光手段は、前記反対面と対向配置される側面が前記反対面と当接され、前記第1手段は、前記第2突設部の外方に配置され、前記第1受光手段および前記第2受光手段は、前記第2突設部において所定の押圧手段により押圧され固定可能とされることを特徴とする遊技機D5。
遊技機D5によれば、遊技機D3又はD4の奏する効果に加え、手段からの押圧力が第1手段の端部にかけられるようにすることができる。これにより、押圧力が過大になった場合でも、第1手段の端部が破損することで留めることができ、発光手段が配設される中央部側が破損することを避け易くすることができる。
遊技機D5において、前記第1受光手段または前記第2受光手段は、第1手段と当接する当接部の形状が対応するように構成されることを特徴とする遊技機D6。
遊技機D6によれば、遊技機D5の奏する効果に加え、所定の押圧手段からの押圧により第1受光手段を介して第1手段に力がかけられる部分と、第2受光手段を介して第1手段に力がかけられる部分とを対応させることができるので、第1手段にかけられる力の方向を面直方向にしやすく、表裏にかけられる力のバランスを良くすることができる。これにより、第1手段の面と傾斜する方向に力がかけられることによる第1手段の割れを防止することができる。
遊技機D3からD6のいずれかにおいて、前記第1手段の前記所定面側とは反対側の反対面側に配設される第2発光手段と、前記第2発光手段の光を受光可能な板状の第2受光手段と、を備え、前記第2受光手段は、前記反対面と対向配置される側面が、前記反対面と当接され、前記第1発光手段は、前記第2発光手段に対応する位置に配置され、前記第2発光手段の照射方向に対して平行な方向に光を照射するよう構成されることを特徴とする遊技機D7。
遊技機D7によれば、遊技機D3からD6のいずれかの奏する効果に加え、第1発光手段から第1受光手段に光が照射される位置と、第2発光手段から第2受光手段に光が照射される位置とを、対応させることができる。これにより、異なる発光部により照らされる位置を合わせることができるので、第1受光手段および第2受光手段の平面と直交する方向視における発光演出を良好とすることができる。
遊技機D7において、前記第1発光手段は、複数の発光部を備え、それら複数の発光部からの光の光軸方向が互いに平行とされることを特徴とする遊技機D8。
遊技機D8によれば、遊技機D7の奏する効果に加え、第1発光手段の光により第1手段を広範囲で均一に光らせることができる。
遊技機D1からD8のいずれかにおいて、前記第1手段および前記第1発光手段を支持可能に構成される支持手段、を備え、前記第1受光手段は、前記第1手段が配設される側の反対側の被支持面が前記支持手段の支持面に支持されるよう構成され、前記被支持面または前記支持面は、複数の突起部を備え、その複数の突起部は、所定の発光手段からの光を受けて演出可能に構成されることを特徴とする遊技機D9。
遊技機D9によれば、遊技機D1からD8のいずれかの奏する効果に加え、複数の突起部を、光を受けて演出する演出面と、押圧力を分割可能な構造面とで利用することができる。
遊技機D9において、前記所定の発光手段は、前記第1発光手段に対する前記第1受光手段の反対側に配置されることを特徴とする遊技機D10。
遊技機D10によれば、遊技機D9の奏する効果に加え、所定の発光手段からの光と第1発光手段からの光とが干渉することを避けることができる。
遊技機D1からD10のいずれかにおいて、前記第1手段は、複数枚の板状部材を備えることを特徴とする遊技機D11。
遊技機D11によれば、遊技機D1からD10のいずれかの奏する効果に加え、第1受光手段へ光を照射する第1発光手段の配設箇所を増やすことができるので、第1受光手段の大きさの設計自由度を向上させることができる。
遊技機D1からD11のいずれかにおいて、前記第1受光手段の受光側端部は、前記第1発光手段の照射方向側の前記第1手段の端部よりも前記発光手段側に配置されることを特徴とする遊技機D12。
遊技機D12によれば、遊技機D1からD11のいずれかの奏する効果に加え、第1手段を遮蔽部材として利用することで、第1受光手段に受光される前の光が漏れることを防止することができる。
<光を通す方向を制限する制限手段>
前面側に遊技球が流下可能な領域を構成する流下手段と、その流下手段よりも正面側に設けられ、背面側に位置する前記領域を遊技球が流下する場合がある正面側手段と、を備え、前記正面側手段は、第1方向の方向視と、その第1方向の方向視よりも前記領域を流下する遊技球を視認し易い第2方向の方向視とで視認可能に構成されることを特徴とする遊技機E1。
パチンコ機等の遊技機において、遊技球の流下経路の正面側に装飾用の文字や図形等が描かれた透明板が配設される遊技機がある(例えば、特開2017−23543号公報を参照)。しかし、上述した従来の遊技機では、装飾用の文字や図形越しに流下経路を流れる遊技球を視認することになるが、どちらか一方を見易くすると(例えば、装飾用の文字や図形を濃くすると)、他方の視認性が悪くなる(例えば、遊技球が見え難くなる)といった事態が生じ得ることになり、遊技中における遊技球の視認性について改善の余地があるという問題点があった。
これに対し、遊技機E1によれば、正面側手段は、見る方向によって、流下手段を流下する遊技球を視認し易い状態と、視認し難い状態とを構成できる。即ち、第1方向視においては正面側手段の正面側を視認させる一方で、第2方向視において正面側手段越しに遊技球を視認させるようにすることで、正面側手段を採用したまま、遊技中における遊技球の視認性を改善することができる。
遊技機E1において、前記正面側手段は、光透過性の樹脂材料から形成され、前記領域へ向かう前記第1方向の光を遮り、前記第2方向の光が前記領域へ向かうことを許容する方向選択手段を備えることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、方向選択手段により、光が透過可能な方向を制限することにより、方向の違いによる視認性の程度の違いをより明確にすることができる。
遊技機E2において、前記流下手段よりも正面側に配置され、遊技球が流下する領域の前側面を構成する前側面構成手段を備え、前記方向選択手段は、前記正面側手段と前記前側面構成手段との間の領域に配置され所定の厚みを有するよう構成されることを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E2の奏する効果に加え、方向視の違いによる視認性の変化を、正面側手段と前側面構成手段との間という厚みの薄い領域に配置される方向選択手段により実現できるので、方向選択手段自体による光の減衰の影響を受け難くすることができ、第1方向の方向視と、第2方向の方向視との見え方の違いを顕著にすることができる。
遊技機E1からE3のいずれかにおいて、前記方向選択手段により視認される方向で遊技球の視認性が変化する第1の流路と、視認される方向で遊技球の視認性が変化しない第2の流路とが隣り合って設けられることを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E1からE3のいずれかの奏する効果に加え、所定範囲を視認する遊技者の視線の方向の違いにより、第2の流路に注目させ易い状態と、第1の流路および第2の流路の両方に同程度に注目させ易い状態とを生じさせることができる。
遊技機E4において、前記第1の流路を流下する遊技球を検出可能な検出手段を備えることを特徴とする遊技機E5。
遊技機E5によれば、遊技機E4の奏する効果に加え、方向選択手段により遊技球が第1の流路を流下したことを視認できない事態が生じても、検出手段により遊技球の流下が検出された場合に遊技者側に報知を行うように制御することが可能となるので、第1の流路を遊技球が流下したか否かを遊技者に把握させ易くすることができる。
遊技機E4又はE5において、前記第1の流路に流入した遊技球は、前記第1の流路を介して遊技領域から排出されることを特徴とする遊技機E6。
遊技機E6によれば、遊技機E4又はE5の奏する効果に加え、遊技領域から排出される予定の第1の流路を流下する遊技球に比較して、流下した後も遊技領域を流下し得る第2の流路を流下する遊技球に対して、より注目させることができる。
遊技機E1からE6のいずれかにおいて、前記正面側手段は、前記領域へ向かう前記第1方向の光を遮り、前記第2方向の光が前記領域へ向かうことを許容する方向選択手段を備え、その方向選択手段は、その表面側を覆うように光透過性の樹脂部材が配置され、その樹脂部材の表面に装飾図形が形成されることを特徴とする遊技機E7。
遊技機E7によれば、遊技機E1からE6のいずれかの奏する効果に加え、第1方向から領域側へ視線を送る遊技者に対して、樹脂部材の表面の装飾図形を視認させることができるので、正面側手段の演出効果を向上させることができる。
遊技機E7において、前記方向選択手段は、積層配置される複数の板状部を有する板状手段から形成されることを特徴とする遊技機E8。
遊技機E8によれば、遊技機E7の奏する効果に加え、前後方向の隙間寸法が大きい場合に、その隙間を方向選択手段により埋め易くすることができる。
遊技機E1からE8のいずれかにおいて、光照射手段を備え、その光照射手段の光により前記正面側手段の視認性が変化されることを特徴とする遊技機E9。
遊技機E9によれば、遊技機E1からE8のいずれかの奏する効果に加え、光照射手段の光を点灯させる場合と、消灯させる場合とで、正面側手段の視認性に変化を生じさせることができるので、領域を流下する遊技球の視認性の切り替えを、演出に対応させて実行させることができる。
遊技機E9において、前記光照射手段の光により前記正面側手段の視認性が変化される範囲を切り替え可能に構成されることを特徴とする遊技機E10。
遊技機E10によれば、遊技機E9の奏する効果に加え、光照射手段の照射態様を切り替えることにより、正面側手段の範囲ごとの視認性を変化させることができる。これにより、遊技球が流下する領域を視認性良く視認できる方向を、光照射手段により切り替えることができる。
遊技機E1からE10のいずれかにおいて、前記正面側手段は、変位可能に構成されることを特徴とする遊技機E11。
遊技機E11によれば、遊技機E1からE10のいずれかの奏する効果に加え、遊技者が目線を動かさなくても、正面側手段が変位することにより遊技者の目線と正面側手段との間の角度が変化する場合を生じさせることができ、領域の視認性を変化させることができる。
<基板ボックスW100〜W3100,W700〜W9100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、少なくとも前記第1部材に係合可能に形成される係合部材と、前記第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備え、前記係合部材が取り外されて、前記配設部材が取り外される遊技機において、前記係合部材が取り外されると、前記配設部材が取り外されたのと同等の状況が形成可能とされることを特徴とする遊技機WA1−0。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
ここで、取り外した配設部材が再び配設される場合がある。この場合には、配設部材の状態を確認できることが好ましいが、上述した遊技機では、配設部材の状態を確認可能とする上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、配設部材の状態を確認可能とすることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WA1−0によれば、本体部および係合部が連結部により連結されるので、連結部を切断することにより、係合部を係合部材(本体部)から分離できる。これにより、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
この場合、係合部材が取り外されると、前記配設部材が取り外されたのと同等の状況が形成可能とされる。これにより、その状況に基づいて、配設部材の状態(配設部材が新品であるか再利用したものであるか、或いは、不正な操作の対象となったものか)を確認可能とできる。
遊技機WA1−0において、前記係合部材は、本体部と、前記第1部材に係合される係合部と、前記本体部および前記係合部を連結する連結部と、を備え、前記第1部材の前記配設部材が配設される部位には、前記連結部に対応する位置に凹部が形成されることを特徴とする遊技機WA1−1。
遊技機WA1−1によれば、第1部材の配設部材が配設される部位には、凹部が形成されるので、配設部材と第1部材との間に空間を形成でき、また、凹部は、連結部に対応する位置に形成されるので、連結部が切断される際に、凹部(空間)を利用して(連結部を切断するための工具の先端を凹部に受け入れ可能として)、配設部材を破損させやすくできる。即ち、切断部が切断された場合に、配設部材に痕跡を形成できる。これにより、配設部材の痕跡の有無に基づいて、配設部材の状態(配設部材が新品であるか再利用したものであるか、或いは、不正な操作の対象となったものか)を確認可能とできる。
また、配設部材に痕跡が形成されることで、係る配設部材が再利用されることを抑制できる。
なお、配設部材に痕跡が無い場合には、その配設部材が新品である可能性が高いと判断できる。配設部材に痕跡が有る場合には、第1部材および第2部材から係合部材が取り外される際に配設部材に痕跡が形成され、第1部材および第2部材から取り外されて、同一または別の第1部材および第2部材に再度配設(再利用)された配設部材である、又は、第1部材および第2部材または収納物に対して不正な操作を行うために、第1部材および第2部材から係合部材のみが取り外され、その係合部材の取り外しの際に痕跡が形成された配設部座合である可能性が高いと判断できる。
遊技機WA1−1において、前記第1部材と前記第2部材とは、ねじの締結により連結され、前記ねじの頭部は、前記凹部に位置することを特徴とする遊技機WA1−2。
遊技機WA1−2によれば、遊技機WA1−1の奏する効果に加え、第1部材と前記第2部材とは、ねじの締結により連結され、ねじの頭部は、凹部に位置するので、連結部が切断される際に形成される配設部材の痕跡を、ねじの頭部に対応する位置に形成することができる。よって、配設部材によりねじの頭部が隠れている場合でも、配設部材の痕跡に基づいて、ねじの位置を把握できる。その結果、ねじの締結を解除する作業の作業性を向上できる。
遊技機WA1−1又はWA1−2において、前記係合部材は、前記本体部と前記配設部材との間の対向間隔よりも前記連結部と前記配設部材との間の対向間隔が小さくされることを特徴とする遊技機WA1−3。
遊技機WA1−3によれば、遊技機WA1−1又はWA1−2の奏する効果に加え、係合部材は、本体部と配設部材との間の対向間隔よりも連結部と配設部材との間の対向間隔が小さくされるので、連結部を切断するための工具の先端を配設部材に近づけることができ、連結部が切断される際に、配設部材を破損させやすくできる。
遊技機WA1−1からWA1−3のいずれかにおいて、前記連結部は、少なくとも一方の側面が傾斜して形成されることを特徴とする遊技機WA1−4。
遊技機WA1−4によれば、遊技機WA1−1からWA1−3のいずれかの奏する効果に加え、連結片は、少なくとも一方の側面が傾斜して形成されるので、連結片が切断される際に、側面の傾斜に沿って工具を移動させることができる。よって、工具の先端を配設部材に当接させ、配設部材を破損させやすくできる。
例えば、一対の刃の間に連結片を挟み込んで(一対の刃を両側面に当接させて)、連結片を切断する工具を使用する場合には、連結片が切断される際に、側面の傾斜に沿って工具を回転させ、その回転に伴って、工具の先端を配設部材に当接させやすくできる。
遊技機WA1−1からWA1−4のいずれかにおいて、前記連結部は、第1部分と、その第1部分よりも両側面の間の距離が小さくされる第2部分とを備え、前記第1部分と前記配設部材との間の対向間隔よりも前記第2部分と前記配設部材との間の対向間隔が小さくされることを特徴とする遊技機WA1−5。
遊技機WA1−5によれば、遊技機WA1−1からWA1−4のいずれかの奏する効果に加え、第2部分は、第1の部分よりも両側面間の距離が小さくされるので、第2部分の切断により、連結部の切断を容易とできる。
この場合、第1部分と配設部材との間の対向間隔よりも第2部分と配設部材との間の対向間隔が小さくされるので、第2部分を切断するための工具の先端を配設部材に近づけることができ、第2部分が切断される際に、配設部材を破損させやすくできる。
また、このように、第1部分と配設部材との間の対向間隔よりも第2部分と配設部材との間の対向間隔が小さくされる(即ち、第2部分を配設部材側へ延長できる)ことで、その分、第1部分と第2部分との横断面の面積の差を抑制できる。よって、係合部材を樹脂材料から形成する場合には、その成形性を確保できる。
<基板ボックスW4100〜W6100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、少なくとも前記第1部材に係合可能に形成される係合部材と、前記第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機において、前記係合部材は、本体部と、前記第1部材に係合される係合部と、前記本体部および前記係合部を連結する連結部と、を備え、前記係合部材の係合部は、前記配設部材へ向けて突設される突部を備えることを特徴とする遊技機WA2−1。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
ここで、取り外した配設部材が再び配設される場合がある。この場合には、配設部材の状態を確認できることが好ましいが、上述した遊技機では、配設部材の状態を確認可能とする上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、配設部材の状態を確認可能とすることができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WA2−1によれば、本体部および係合部が連結部により連結されるので、連結部を切断することにより、係合部を係合部材(本体部)から分離できる。これにより、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
この場合、係合部材は、配設部材へ向けて突設される突部を備えるので、連結部を切断せずに、係合部の操作により第1部材との係合を解除しようとすると、突部により配設部材を破損させることができる。即ち、係合が解除されたか否かに関わらず、係合部が不正に操作された場合に、配設部材に痕跡を形成できる。これにより、配設部材の痕跡の有無に基づいて、配設部材の状態(配設部材が新品であるか再利用したものであるか、或いは、不正な操作の対象となったものか)を確認可能とできる。
また、配設部材に痕跡が形成されることで、係る配設部材が再利用されることを抑制できる。
なお、配設部材に痕跡が無い場合には、その配設部材が新品である可能性が高いと判断できる。配設部材に痕跡が有る場合には、第1部材および第2部材から係合部材が取り外される際に配設部材に痕跡が形成され、第1部材および第2部材から取り外されて、同一または別の第1部材および第2部材に再度配設(再利用)された配設部材である、又は、第1部材および第2部材または収納物に対して不正な操作を行うために、第1部材および第2部材から係合部材のみが取り外され、その係合部材の取り外しの際に痕跡が形成された配設部座合である可能性が高いと判断できる。
遊技機WA2−1において、前記突部は、前記係合部の外縁側に位置されることを特徴とする遊技機WA2−2。
遊技機WA2−2によれば、遊技機WA2−1の奏する効果に加え、突部は、係合部の外縁側に位置されるので、第1部材に係合部材が係合された状態であっても、配設部材の痕跡を視認しやすくできる。即ち、配設部材の状態(配設部材が新品であるか再利用したものであるか、或いは、不正な操作の対象となったものか)の確認を行いやすくできる。
遊技機WA2−1又はWA2−2において、前記第1部材の前記配設部材が配設される部位には、前記突部に対応する位置に凹部が形成されることを特徴とする遊技機WA2−3。
遊技機WA2−3によれば、遊技機WA2−1又はWA2−2の奏する効果に加え、第1部材の配設部材が配設される部位には、凹部が形成されるので、配設部材と第1部材との間に空間を形成でき、また、凹部は、突部に対応する位置に形成されるので、連結部を切断せずに、係合部の操作(弾性変形)により第1部材との係合が解除される際には、凹部(空間)を利用して(突部の先端を凹部に受け入れ可能として)、配設部材を突部により破損させやすくできる。即ち、係合部が不正に操作された場合に、配設部材に痕跡を形成しやすくできる。
遊技機WA2−3において、前記係合部材は、前記配設部材に近づく方向へ前記係合部が操作された状態で、所定方向へ所定距離を変位されることで、前記第1部材から取り外し可能とされ、前記凹部は、前記配設部材に近づく方向へ前記係合部が操作された状態で、前記係合部材が前記所定方向へ前記所定距離を変位される際の前記突部に対応する範囲に少なくとも形成されていることを特徴とする遊技機WA2−4。
遊技機WA2−4によれば、遊技機WA2−3の奏する効果に加え、係合部材は、配設部材に近づく方向へ係合部が操作された状態で、所定方向へ所定距離を変位されることで、第1部材から取り外し可能とされ、凹部は、配設部材に近づく方向へ係合部が操作された状態で、係合部材が所定方向へ所定距離を変位される際の前記突部に対応する範囲に少なくとも形成されているので、配設部材の破損範囲を確保できる。
即ち、連結部を切断せずに、係合部の操作により第1部材と係合部材との係合が解除される際には、突部の先端が凹部に受け入れられた状態で、係合部材が所定方向へ変位されるので、その係合部材が所定方向へ所定距離を変位される間、凹部に受け入れられた突部の先端により配設部材を破損し続けることができる。よって、配設部材の破損範囲を確保できる。
遊技機WA2−3において、前記係合部材は、前記配設部材に近づく方向へ前記係合部が操作された状態で、所定方向へ所定距離を変位されることで、前記第1部材から取り外し可能とされ、前記凹部は、前記配設部材に近づく方向へ前記係合部が操作された状態で、前記係合部材が前記所定方向へ前記所定距離を変位される際の前記突部に対応する範囲のうちの前半部分のみに形成されていることを特徴とする遊技機WA2−5。
遊技機WA2−5によれば、遊技機WA2−3の奏する効果に加え、係合部材は、配設部材に近づく方向へ係合部が操作された状態で、所定方向へ所定距離を変位されることで、第1部材から取り外し可能とされ、凹部は、配設部材に近づく方向へ係合部が操作された状態で、係合部材が所定方向へ所定距離を変位される際の突部に対応する範囲のうちの前半部分のみに形成されているので、配設部材の破損範囲の確保と、係合部材が第1部材から不正に取り外されることの抑制とを図ることができる。
即ち、連結部を切断せずに、係合部の操作により第1部材と係合部材との係合が解除される際には、突部の先端が凹部に受け入れられた状態で、係合部材が所定方向へ変位されるので、その係合部材が所定方向へ所定距離の前半部分を変位される間、凹部に受け入れられた突部の先端により配設部材を破損し続けることができる。よって、配設部材の破損範囲を確保できる。
一方で、係合部材が所定方向へ所定距離の前半部分を変位された後は、凹部に受け入れられた突部の先端を凹部の終端に係合させることができる。これにより、係合部材の所定方向への変位を規制することができるので、係合部材が第1部材から不正に取り外されることを抑制できる。
<基板ボックスWa100〜Wc100,Wi100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、少なくとも前記第1部材に係合可能に形成される係合部材と、前記第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機において、前記係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される係合部と、を備え、前記係合部が分離された前記本体部を使用して、前記配設部材の配設状態を変更可能に形成されることを特徴とする遊技機WB1−1。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
上述した遊技機では、配設部材の配設状態を変更する上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、配設部材の配設状態の変更を好適に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WB1−1によれば、係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され第1部材に係合される係合部と、を備え、係合部が分離された本体部を使用して、配設部の配設状態を変更可能に形成されるので、配設部材の配設状態を変更するための工具(例えば、カッターナイフ)の携行を不要とできる。また、係合部材の本体部は、比較的大きく、把持がしやすいので、配設部材の配設状態を変更する作業を行いやすい。よって、配設部材の配設状態の変更を好適に行うことができる。
遊技機WB1−1において、前記係合部材は、前記本体部および前記係合部を連結する連結部を備え、前記本体部は、前記配設部材の所定領域に対応する位置に配設される変更手段を備え、前記連結部が切断された状態では、前記配設部材の所定領域に前記変更手段が少なくとも当接する位置まで前記本体部が前記第1部材および前記第2部材に対して変位可能とされることを特徴とする遊技機WB1−2。
遊技機WB1−2によれば、遊技機WB1−1の奏する効果に加え、本体部および係合部が連結部により連結されるので、連結部を切断することにより、係合部を係合部材(本体部)から分離できる。これにより、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
この場合、本体部は、配設部材の所定領域に対応する位置に配設される変更手段を備え、連結部が切断された状態では、配設部材の所定領域に変更手段が少なくとも当接する位置まで本体部が第1部材および第2部材に対して変位可能とされるので、連結部を切断した後であって、第1部材および第2部材から本体部を取り外す前に、本体部を変位させて、配設部材の所定領域に変更手段を少なくとも当接させる(配設部材の配設状態を変更する)ことができる。即ち、連結部を切断し、本体部を第1部材および第2部材から取り外す作業と、取り外した本体部(変更手段)を使用して配設部材の配設状態を変更する作業とを別々に行う必要がなく、これらの作業を一連の作業として効率的に行うことができるので、配設部材の配設状態の変更を容易に行うことができる。
また、変更手段が配設部材の所定領域に対応する位置に配設されるので、作業者の手が変更手段に触れることを抑制できる。よって、係合部材の製造時やその運搬時、第1部材および第2部材への係合部材の取り付け(取り外し)作業時、或いは、連結部材の切断により係合部が分離された本体部の廃棄処理時に、作業者が変更手段で負傷することを抑制できる。
また、変更手段が本体部に形成される分、本体部の剛性を高めることができる。
遊技機WB1−2において、前記本体部の前記変更手段は、前記配設部材の前記所定領域に対して少なくとも一部が傾斜して形成されていることを特徴とする遊技機WB1−3。
遊技機WB1−3によれば、遊技機WB1−2の奏する効果に加え、本体部の変更手段は、配設部材の所定領域に対して少なくとも一部が傾斜して形成されているので、本体部を変位させて、配設部材の所定領域に変更手段を少なくとも当接させた際に、配設部材の配設状態を変更しやすくできる。
遊技機WB1−1において、前記係合部材は、前記本体部および前記係合部を連結する連結部を備え、前記本体部は、前記配設部材の配設状態を変更可能に形成され前記係合部に対向する位置に配設される変更手段を備えることを特徴とする遊技機WB1−4。
遊技機WB1−4によれば、遊技機WB1−1の奏する効果に加え、本体部および係合部が連結部により連結されるので、連結部を切断することにより、係合部を係合部材(本体部)から分離できる。これにより、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
本体部は、配設部材の配設状態を変更可能に形成され係合部に対向する位置に配設される変更手段を備えるので、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで、変更手段を使用して配設部材の配設状態を変更することが可能となる。
この場合、変更手段は、係合部に対向する位置に配設され、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで変更手段が使用可能とされるので、係合部が係合部材(本体部)から分離される前の状態では、作業者の手が変更手段に触れることを抑制できる。よって、係合部材の製造時やその運搬時、第1部材および第2部材への係合部材の取り付け作業時に、作業者が変更手段で負傷することを抑制できる。
また、変更手段が本体部に形成される分、本体部の剛性を高めることができる。
遊技機WB1−4において、前記第1部材または前記第2部材の少なくとも一方は、被当接部を備え、前記本体部は、前記被当接部に当接可能に形成される当接部を備え、前記被当接部に前記当接部が当接されると、前記配設部材の所定領域に前記変更手段が少なくとも当接されることを特徴とする遊技機WB1−5。
遊技機WB1−5によれば、遊技機WB1−4の奏する効果に加え、被当接部に当接部が当接されると、配設部材の所定領域に変更手段が少なくとも当接されるので、変更手段を使用して配設部材の配設状態を変更する(配設部材の所定領域に変更手段を少なくとも当接させる)際に、配設部材の所定領域の位置を探す手間を抑制できる。
遊技機WB1−5において、前記被当接部は、その被当接部に当接された前記当接部が前記被当接部に沿って変位可能に形成され、前記被当接部に沿って前記当接部が変位されると、前記配設部材の所定領域に沿って前記変更手段が変位されることを特徴とする遊技機WB1−6。
遊技機WB1−6によれば、遊技機WB1−5の奏する効果に加え、被当接部に沿って当接部が変位されると、配設部材の所定領域に沿って変更手段が変位されるので、被当接部をガイドとして利用して、配設部材の配設状態を変更する(配設部材の所定領域を変更手段で切断する)作業を容易とできる。
<基板ボックスWe100〜Wg100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、少なくとも前記第1部材に係合可能に形成される係合部材と、前記第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機において、前記係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される係合部と、を備え、前記本体部から分離された前記係合部を使用して、前記配設部材の配設状態を変更可能に形成されることを特徴とする遊技機WB2−1。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
上述した遊技機では、配設部材の配設状態を変更する上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、配設部材の配設状態の変更を好適に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WB2−1によれば、係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され第1部材に係合される係合部と、を備え、本体部から分離された係合部を使用して、配設部の配設状態を変更可能に形成されるので、配設部材の配設状態を変更するための工具(例えば、カッターナイフ)の携行を不要とできる。また、係合部材の係合部は、比較的小さく、配設部材の周辺(第1部材または第2部材)との干渉を抑制できるので、配設部材の配設状態を変更する作業を行いやすい。よって、配設部材の配設状態の変更を好適に行うことができる。
遊技機WB2−1において、前記係合部材は、前記本体部および前記係合部を連結する連結部を備え、前記係合部は、前記配設部材の配設状態を変更可能に形成され前記本体部に対向する位置に配設される変更手段を備えることを特徴とする遊技機WB2−2。
遊技機WB2−2によれば、遊技機WB2−1の奏する効果に加え、本体部および係合部が連結部により連結されるので、連結部を切断することにより、係合部を係合部材(本体部)から分離できる。これにより、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
係合部は、配設部材の配設状態を変更可能に形成され本体部に対向する位置に配設される変更手段を備えるので、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで、変更手段を使用して配設部材の配設状態を変更することが可能となる。
この場合、変更手段は、本体部に対向する位置に配設され、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで変更手段が使用可能とされるので、係合部が係合部材(本体部)から分離される前の状態では、作業者の手が変更手段に触れることを抑制できる。よって、係合部材の製造時やその運搬時、第1部材および第2部材への係合部材の取り付け作業時に、作業者が変更手段で負傷することを抑制できる。
遊技機WB2−1において、前記係合部材は、前記本体部および前記係合部を連結する連結部を備え、前記係合部は、前記配設部材の配設状態を変更可能に形成され前記配設部材へ向けて突設される変更手段を備えることを特徴とする遊技機WB2−3。
遊技機WB2−3によれば、遊技機WB2−1の奏する効果に加え、本体部および係合部が連結部により連結されるので、連結部を切断することにより、係合部を係合部材(本体部)から分離できる。これにより、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
係合部は、配設部材の配設状態を変更可能に形成され配設部材へ向けて突設される変更手段を備えるので、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで、変更手段を使用して配設部材の配設状態を変更することが可能となる。
この場合、変更手段は、配設部材へ向けて突設され(即ち、配設部材に対向する位置に配設され)、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで変更手段が使用可能とされるので、係合部が係合部材(本体部)から分離される前の状態では、作業者の手が変更手段に触れることを抑制できる。よって、係合部材の製造時やその運搬時、第1部材および第2部材への係合部材の取り付け作業時に、作業者が変更手段で負傷することを抑制できる。
また、係合手段は、係合部から配設部材へ向けて突設されるので、連結部を切断せずに、係合部の操作により第1部材との係合を解除しようとすると、係合手段により配設部材を破損させることができる。即ち、係合が解除されたか否かに関わらず、係合部が不正に操作された場合に、配設部材に痕跡を形成できる。これにより、配設部材の痕跡の有無に基づいて、配設部材の状態(配設部材が新品であるか再利用したものであるか、或いは、不正な操作の対象となったものか)を確認可能とできる。
また、配設部材に痕跡が形成されることで、係る配設部材が再利用されることを抑制できる。
遊技機WB2−2又はWB2−3において、前記第1部材または前記第2部材の少なくとも一方は、被当接部を備え、前記係合部は、前記被当接部に当接可能に形成される当接部を備え、前記被当接部に前記当接部が当接されると、前記配設部材の所定領域に前記変更手段が少なくとも当接されることを特徴とする遊技機WB2−4。
遊技機WB2−4によれば、遊技機WB2−2又はWB2−3の奏する効果に加え、被当接部に当接部が当接されると、配設部材の所定領域に変更手段が少なくとも当接されるので、変更手段を使用して配設部材の配設状態を変更する(配設部材の所定領域に変更手段を少なくとも当接させる)際に、配設部材の所定領域の位置を探す手間を抑制できる。
遊技機WB2−4において、前記被当接部は、その被当接部に当接された前記当接部が前記被当接部に沿って変位可能に形成され、前記被当接部に沿って前記当接部が変位されると、前記配設部材の所定領域に沿って前記変更手段が変位されることを特徴とする遊技機WB2−5。
遊技機WB2−5によれば、遊技機WB2−4の奏する効果に加え、被当接部に沿って当接部が変位されると、配設部材の所定領域に沿って変更手段が変位されるので、被当接部をガイドとして利用して、配設部材の配設状態を変更する(配設部材の所定領域を変更手段で切断する)作業を容易とできる。
遊技機WB2−1において、前記係合部材は、前記本体部および前記係合部を連結する連結部を備え、前記係合部は、前記配設部材の配設状態を変更可能に形成される変更手段を備え、前記変更手段は、切断された前記連結部により形成されることを特徴とする遊技機WB2−6。
遊技機WB2−6によれば、遊技機WB2−1の奏する効果に加え、本体部および係合部が連結部により連結されるので、連結部を切断することにより、係合部を係合部材(本体部)から分離できる。これにより、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
係合部は、配設部材の配設状態を変更可能に形成される変更手段を備え、変更手段は、切断された連結部により形成されるので、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで、変更手段を使用して配設部材の配設状態を変更することが可能となる。
この場合、係合部材の係合部は、比較的小さく、連結部は係合部よりも更に小さいので、配設部材の周辺(第1部材または第2部材)との干渉を抑制できると共に、配設部材の配設状態を変更することに適した形状(例えば、鋭利な形状)を形成しやすい。よって、配設部材の配設状態を変更する作業を行いやすくできる。
また、係合部が係合部材(本体部)から分離されることで変更手段が使用可能とされる(即ち、切断された連結部が変更手段となる)ので、係合部が係合部材(本体部)から分離される前の状態では、作業者の手が変更手段に触れることを抑制できる。よって、係合部材の製造時やその運搬時、第1部材および第2部材への係合部材の取り付け作業時に、作業者が変更手段で負傷することを抑制できる。
遊技機WB2−6において、前記連結部は、前記係合部の一辺の一側の端部を前記本体部に連結する一側連結部と、前記係合部の前記一辺の前記一側と反対側の他側の端部を前記本体部に連結する他側連結部とを備えることを特徴とする遊技機WB2−7。
遊技機WB2−7によれば、連結部は、係合部の一辺の一側の端部を本体部に連結する一側連結部と、係合部の一辺の一側と反対側の他側の端部を本体部に連結する他側連結部とを備えるので、配設部材の所定領域における一側には一側連結部を使用して係合部を一側へ変位させると共に、配設部材の所定領域における他側には他側連結部を使用して係合部を他側へ変位させることで、所定領域の配設状態を変更できる。即ち、係合部を持ち替えて係合部の向きを反転させなくても、周囲の部材(第1部材または第2部材)との干渉を抑制しつつ、所定領域の一側の端部および他側の端部まで、その配設状態を変更(切断)できる。よって、配設部材の所定領域における配設状態を効率的に変更できる。
遊技機WB2−6又はWB2−7において、前記連結部は、前記本体部に連結される側と前記係合部に連結される側との間に断面積が小さくされる部位を備えることを特徴とする遊技機WB2−8。
遊技機WB2−8によれば、遊技機WB2−6又はWB2−7の奏する効果に加え、連結部は、本体部に連結される側と係合部に連結される側との間に断面積が小さくされる所定部位を備えるので、所定部位の切断により、連結部の切断を容易とできる。また、配設部材の配設状態を変更することに適した形状(例えば、鋭利な形状)を、切断された連結部(所定部位)に形成しやすくできる。
<基板ボックスWd100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、少なくとも前記第1部材に係合可能に形成される係合部材と、前記第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機において、前記係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される係合部と、を備え、前記本体部とその本体部から分離された前記係合部とが連結可能に形成され、前記本体部に連結された前記係合部を使用して、前記配設部材の配設状態を変更可能に形成されることを特徴とする遊技機WB3−1。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
上述した遊技機では、配設部材の配設状態を変更する上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、配設部材の配設状態の変更を好適に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WB3−1によれば、係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され第1部材に係合される係合部と、を備え、本体部とその本体部から分離された係合部とが連結可能に形成され、本体部に連結された係合部を使用して、配設部の配設状態を変更可能に形成されるので、配設部材の配設状態を変更するための工具(例えば、カッターナイフ)の携行を不要とできる。また、係合部材の本体部は、比較的大きく、把持がしやすい一方、係合部材の係合部は、比較的小さく、配設部材の周辺(第1部材または第2部材)との干渉を抑制できるので、配設部材の配設状態を変更する作業を行いやすい。よって、配設部材の配設状態の変更を好適に行うことができる。
遊技機WB3−1において、前記係合部は、前記第1部材に係合される部位が前記本体部に連結されることを特徴とする遊技機WB3−2。
遊技機WB3−2によれば、遊技機WB3−1の奏する効果に加え、係合部は、第1部材に係合される部位が本体部に連結されるので、本体部と連結するための部位を係合部に別途設ける必要がない。即ち、第1部材に係合される部位を、本体部に連結される部位としても兼用できる。よって、係合部の形状を簡素化できる。
遊技機WB3−1又はWB3−2において、前記係合部材は、前記第1部材と係合する姿勢を規定可能に前記本体部に形成される規定部を備え、前記本体部は、前記規定部が前記係合部に連結されることを特徴とする遊技機WB3−2。
遊技機WB3−3によれば、遊技機WB3−1又はWB3−2の奏する効果に加え、係合部材は、第1部材と係合する姿勢を規定可能に本体部に形成される規定部を備え、本体部は、規定部が係合部に連結されるので、係合部と連結するための部位を本体部に別途設ける必要がない。即ち、係合部材の姿勢を規定する部位(規定部)を、係合部に連結される部位としても兼用できる。よって、係合部の形状を簡素化できる。
<基板ボックスWj100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、少なくとも前記第1部材に係合可能に形成される係合部材と、前記第1部材および前記第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機において、前記係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される係合部と、を備え、前記係合部が前記第1部材に係合された状態で、所定方向へ変位可能に形成され、前記第1部材または前記第2部材は、前記所定方向へ変位された前記係合部材に対し、前記第1部材との係合が解除される方向への前記係合部の変位を抑制可能に形成される抑制手段を備えることを特徴とする遊技機WC1−1。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
上述した遊技機では、係合部材が不正に取り外されることを抑制する上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、係合部材が不正に取り外されることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WC1−1によれば、本体部から係合部を分離(切断)することで、係合部が第1部材に係合された状態であっても、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
ここで、第1部材との係合が解除される方向へ係合部を変位(弾性変形)させることで、第1部材と係合部との係合を解除して、第1部材および第2部材から係合部材を取り外す不正が行われる虞があるところ、係合部材は、係合部が第1部材に係合された状態で、所定方向へ変位可能に形成され、第1部材または第2部材は、所定方向へ変位された係合部材に対し、第1部材との係合が解除される方向への係合部の変位を抑制可能に形成される抑制手段を備えるので、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
遊技機WC1−1において、前記第1部材または前記第2部材は、前記抑制手段による前記係合部の変位の抑制が可能な位置から前記係合部材が前記所定方向と反対方向へ変位することを規制する規制手段を備えることを特徴とする遊技機WC1−2。
遊技機WC1−2によれば、遊技機WC1−1の奏する効果に加え、第1部材または第2部材は、抑制手段による係合部の変位の抑制が可能な位置から係合部材が所定方向と反対方向へ変位することを規制する規制手段を備えるので、係合部と第1部材との係合が不正に解除されることを抑制できる。その結果、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
遊技機WC1−2において、前記規制手段は、前記所定方向へ変位された前記係合部材の前記係合部と係合可能に形成され、前記係合部と係合することで、前記係合部材が前記所定方向と反対方向へ変位することを規制可能とされることを特徴とする遊技機WC1−3。
遊技機WC1−3によれば、遊技機WC1−2の奏する効果に加え、規制手段は、所定方向へ変位された係合部材の係合部と係合可能に形成され、係合部と係合することで、係合部材が所定方向と反対方向へ変位することを規制可能とされるので、係合部材を所定方向へ変位させるだけで、係合部材の変位が規制手段により規制された状態を形成でき、係合部材の組み付け作業の作業性を向上できる。
遊技機WC1−3において、前記第1部材または前記第2部材は、前記規制手段を遮蔽する遮蔽手段を備えることを特徴とする遊技機WC1−4。
遊技機WC1−4によれば、遊技機WC1−3の奏する効果に加え、1部材または第2部材は、規制手段を遮蔽する遮蔽手段を備えるので、係合部と規制手段との係合が不正に解除されることを抑制できる。その結果、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
<基板ボックスWk100,Wl100,Wr100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、前記第1部材または前記第2部材の少なくとも一方に係合可能に形成される係合部材と、前記第1部材および前記第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機において、前記第1部材または前記第2部材の少なくとも一方と前記係合部材とは、複数箇所で係合され、それら複数箇所の係合の相互作用により係合が解除され難く形成されることを特徴とする遊技機WC2−1。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、第1部材および第2部材に配設される配設部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
上述した遊技機では、係合部材が不正に取り外されることを抑制する上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、係合部材が不正に取り外されることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WC2−1によれば、第1部材または第2部材の少なくとも一方と係合部材とは、複数箇所で係合され、それら複数箇所の係合の相互作用により係合が解除され難く形成されるので、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
遊技機WC2−1において、前記係合部材は、本体部と、前記本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される第1係合部および第2係合部と、を備え、前記第1係合部および前記第2係合部は、前記係合部材の変位に伴って、前記第1係合部材が前記第1部材に係合された後に、前記第2係合部が前記第1部材に係合可能に形成され、前記第1部材は、前記第1部材との係合が解除される方向への前記第1係合部の変位を規制する規制手段を備えることを特徴とする遊技機WC2−2。
遊技機WC2−2によれば、本体部から第1係合部および第2係合部を分離(切断)することで、第1係合部および第2係合部が第1部材に係合された状態であっても、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
ここで、第1部材との係合が解除される方向へ第1係合部および第2係合部を変位(弾性変形)させることで、第1部材と第1係合部および第2係合部との係合を解除して、第1部材および第2部材から係合部材を取り外す不正が行われる虞があるところ、遊技機WC2−2によれば、遊技機WC2−1の奏する効果に加え、第1係合部および第2係合部は、係合部材の変位に伴って、第1係合部材が第1部材に係合された後に、第2係合部が前記第1部材に係合可能に形成され、第1部材は、前記第1部材との係合が解除される方向への前記第1係合部の変位を規制する規制手段を備えるので、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
即ち、第1部材との係合が解除される方向への第1係合部の変位は、規制手段により規制でき、規制手段による第1係合部の変位の規制を解除する方向への係合部材の変位は、第1部材と第2係合部との係合により規制できる。その結果、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
遊技機WC2−2において、前記第1係合部が前記第1部材に係合される際の前記係合部材の変位の方向と、前記第2係合部が前記第1部材に係合される際の前記係合部材の変位の方向とは、略同一の方向であることを特徴とする遊技機WC2−3。
遊技機WC2−3によれば、遊技機WC2−2の奏する効果に加え、第1係合部が第1部材に係合される際の係合部材の変位の方向と、第2係合部が第1部材に係合される際の係合部材の変位の方向とは、略同一の方向であるので、例えば、第1の方向へ係合部材を変位させて、第1係合部を係合させた後、第2の方向へ係合部材を変位させて、第2係合部を係合させる2段階の操作を行う必要がなく、第1部材および第2部材へ係合部材を取り付ける際の一方向への操作のみで第1係合部と第2係合部との係合を行うことができる。よって、係合部材の取り付け操作を簡素化して、作業効率を高めることができる。
また、2段階の操作が必要となる構成では、第2の方向への操作を作業者が失念すると、第2係合部が係合されず、第1部材および第2位部材から係合部材が不正に取り外される虞があるところ、第1部材および第2部材へ係合部材を取り付ける際の一方向への操作のみで第1係合部と第2係合部との係合を行うことができることで、必要な操作を作業者が失念することを抑制でき、第2係合部を確実に係合させることができる。
遊技機WC2−1において、前記係合部材は、本体部と、前記本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される第1係合部と、前記本体部から分離可能に形成され前記第2部材に係合される第2係合部と、を備え、前記第1係合部と前記第1部材との係合が解除される前記第1係合部の変位の方向と、前記第2係合部と前記第2部材との係合が解除される前記第2係合部の変位の方向とが反対の方向とされることを特徴とする遊技機WC2−4。
遊技機WC2−4によれば、本体部から第1係合部および第2係合部を分離(切断)することで、第1係合部および第2係合部が第1部材に係合された状態であっても、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
ここで、第1部材および第2部材との係合が解除される方向へ第1係合部および第2係合部を変位(弾性変形)させることで、第1部材および第2部材と第1係合部および第2係合部との係合を解除して、第1部材および第2部材から係合部材を取り外す不正が行われる虞があるところ、遊技機WC2−4によれば、遊技機WC2−1の奏する効果に加え、第1係合部と第1部材との係合が解除される第1係合部の変位の方向と、第2係合部と第2部材との係合が解除される第2係合部の変位の方向とが反対の方向とされるので、第1係合部または第2係合部の一方を係合が解除される方向へ変位させると、その一方の変位に伴う係合部材の変位によって、第1係合部または第2係合部の他方を係合が維持される方へ変位させることができる。その結果、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
遊技機WC2−1において、前記係合部材は、本体部と、前記本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される係合部と、を備え、前記係合部は、前記係合部の第1部分および第2部分の2箇所が前記第1部材に係合され、前記第1部分または前記第2部分の一方と前記第1部材との係合が解除される方向へ前記係合部が変位されると、前記第1部分または前記第2部分の他方と前記第1部材との係合が維持される方向へ前記係合部が変位されることを特徴とする遊技機WC2−5。
遊技機WC2−5によれば、本体部から係合部を分離(切断)することで、係合部が第1部材に係合された状態であっても、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
ここで、第1部分および第2部分と第1部材との係合が解除される方向へ係合部を変位(弾性変形)させることで、第1部材と係合部(第1部分および第2部分)との係合を解除して、第1部材および第2部材から係合部材を取り外す不正が行われる虞があるところ、遊技機WC2−5によれば、遊技機WC2−1の奏する効果に加え、第1部分または第2部分の一方と第1部材との係合が解除される方向へ係合部が変位されると、第1部分または第2部分の他方と第1部材との係合が維持される方向へ係合部が変位されるので、第1部材と係合部との係合を解除し難くできる。その結果、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
<基板ボックスWo100〜Wq100を一例とする発明の概念について>
第1部材および第2部材と、少なくとも前記第1部材に係合可能に形成される係合部材と、を備えた遊技機において、取付部材を備え、前記係合部材は、本体部と、その本体部から分離可能に形成され前記第1部材に係合される係合部と、を備え、前記取付部材は、前記係合部に取り付け可能に形成され、前記第1部材と前記係合部との係合が解除される方向への前記係合部の変位が前記取付部材により抑制可能に形成されることを特徴とする遊技機WD1−1。
第1部材および第2部材と、少なくとも第1部材に係合可能に形成される係合部材と、を備えた遊技機が知られている(特開2011−244900号公報)。
上述した遊技機では、係合部材が不正に取り外されることを抑制する上で未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、係合部材が不正に取り外されることを抑制できる遊技機を提供することを目的とする。
遊技機WD1−1によれば、本体部から係合部を分離(切断)することで、係合部が第1部材に係合された状態であっても、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を取り外すことができる。
ここで、第1部材との係合が解除される方向へ係合部を変位(弾性変形)させることで、第1部材と係合部との係合を解除して、第1部材および第2部材から係合部材を取り外す不正が行われる虞があるところ、取付部材は、係合部に取り付け可能に形成され、第1部材と係合部との係合が解除される方向への係合部の変位が取付部材により抑制可能に形成されるので、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
一方で、係合部に取付部材が取り付けられていても、本体部から係合部を分離(切断)することは可能であるので、正規の作業においては、係合部の分離(切断)により、第1部材および第2部材から係合部材(本体部)を容易に取り外すことができる。
遊技機WD1−1において、前記係合部は、前記第1部材との係合が解除される方向へ変位されると、前記係合部の第1面側が前記第1部材へ近接され、前記取付部材は、前記係合部に取り付けられると、前記取付部材の一部が前記係合部の前記第1面と前記第1部材との間に配置されることを特徴とする遊技機WD1−2。
遊技機WD1−2によれば、遊技機WD1−1の奏する効果に加え、係合部は、第1部材との係合が解除される方向へ変位されると、係合部の第1面側が第1部材へ近接され、取付部材は、係合部に取り付けられると、取付部材の一部が係合部の第1面と第1部材との間に配置されるので、第1部材との係合が解除される方向へ係合部が変位可能な距離を、取付部材の一部が配置される分、短くすることができる。その結果、第1部材と係合部との係合を解除され難くできるので、第1部材および第2部材から係合部材が不正に取り外されることを抑制できる。
遊技機WD1−2において、前記取付部材は、第1部材に係合された前記係合部に取り付け可能に形成されることを特徴とする遊技機WD1−3。
遊技機WD1−3によれば、遊技機WD1−2の奏する効果に加え、取付部材は、第1部材に係合された係合部に取り付け可能に形成されるので、第1部材に係合部を係合させる際に、係合部の変位が取付部材の一部によって阻害されない。よって、第1部材への係合部の係合(即ち、第1部材および第2部材への係合部材の装着)をスムーズに行うことができる。また、第1部材と係合部との係合代を大きくできるので、第1部材と係合部との係合が解除されることを抑制しやすくできる。
遊技機WD1−2又はWD1−3において、前記第1部材および前記第2部材に配設される配設部材を備え、前記係合部の取り付けられた前記取付部材の一部は、前記第1面から突設される突部として形成され、前記突部は、前記第1部材に配設される前記配設部材に向けて突設されることを特徴とする遊技機WD1−4。
遊技機WD1−4によれば、遊技機WD1−2又はWD1−3の奏する効果に加え、第1部材および第2部材に配設される配設部材を備え、係合部の取り付けられた取付部材の一部は、第1面から突設される突部として形成され、突部は、第1部材に配設される配設部材に向けて突設されるので、本体部から係合部を分離(切断)せずに、第1部材と係合部との係合を解除しようとすると(即ち、第1部材との係合が解除される方向へ係合部を変位させようとすると)、突部により配設部材を破損させることができる。即ち、配設部材に痕跡を形成できる。これにより、配設部材の痕跡の有無に基づいて、配設部材の状態(配設部材が新品であるか再利用したものであるか、或いは、不正な操作の対象となったものか)を確認可能とできる。
また、配設部材に痕跡が形成されることで、係る配設部材が再利用されることを抑制できる。
遊技機WD1−4において、前記第1部材の前記配設部材が配設される部位には、前記突部に対応する位置に凹部が形成されることを特徴とする遊技機WD1−5。
遊技機WD1−5によれば、遊技機WD1−4の奏する効果に加え、第1部材の配設部材が配設される部位には、凹部が形成されるので、配設部材と第1部材との間に空間を形成でき、また、凹部は、突部に対応する位置に形成されるので、本体部から係合部を分離(切断)せずに、第1部材と係合部との係合を解除しようとすると(即ち、第1部材との係合が解除される方向へ係合部を変位させようとすると)、凹部(空間)を利用して(突部の先端を凹部に受け入れ可能として)、配設部材を突部により破損させやすくできる。即ち、係合部が不正に操作された場合に、配設部材に痕跡を形成しやすくできる。
遊技機A1からA10、B1からB10、C1からC11、D1からD12、E1からE11、WA1−0からWA1−5、WA2−1からWA2−5、WB1−1からWB1−6、WB2−1からWB2−8、WB3−1からWB3−3、WC1−1からWC1−4、WC2−1からWC2−5及びWD1−1からWD1−5のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機Z1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A1からA10、B1からB10、C1からC11、D1からD12、E1からE11、WA1−0からWA1−5、WA2−1からWA2−5、WB1−1からWB1−6、WB2−1からWB2−8、WB3−1からWB3−3、WC1−1からWC1−4、WC2−1からWC2−5及びWD1−1からWD1−5のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機Z2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A1からA10、B1からB10、C1からC11、D1からD12、E1からE11、WA1−0からWA1−5、WA2−1からWA2−5、WB1−1からWB1−6、WB2−1からWB2−8、WB3−1からWB3−3、WC1−1からWC1−4、WC2−1からWC2−5及びWD1−1からWD1−5のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機Z3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。