JP2021105196A - 表面処理剤、表面処理方法及び基板表面の領域選択的製膜方法 - Google Patents

表面処理剤、表面処理方法及び基板表面の領域選択的製膜方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、耐熱性、化学薬品耐性、撥水性、金属腐食性等の特性が良好な表面処理剤、該表面処理剤を用いた表面処理方法、及び該表面処理方法を適用した基板表面の領域選択的製膜方法の提供。【解決手段】少なくとも1つの領域は金属表面を含有する2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理するために用いられ、下記一般式(P−1)で表される化合物(P)を含有する表面処理剤(式中、R1は直鎖状又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に水素原子、直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖若しくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基、又は芳香族炭化水素基である)。[化1]【選択図】なし

Description

本発明は、表面処理剤、表面処理方法、及び基板表面の領域選択的製膜方法に関する。
近年、半導体デバイスの高集積化、微小化の傾向が高まり、マスクとなる有機パターンやエッチング処理により作製された無機パターンの微細化が進んでおり、原子層レベルの膜厚制御が求められている。
基板上に原子層レベルで薄膜を形成する方法として原子層成長法(ALD (Atomic Layer Deposition)法;以下、単に「ALD法」ともいう。)が知られている。ALD法は、一般的なCVD(Chemical Vapor Deposition)法と比較して高い段差被覆性(ステップカバレッジ)と膜厚制御性を併せ持つことが知られている。
ALD法は、形成しようとする膜を構成する元素を主成分とする2種類のガスを基板上に交互に供給し、基板上に原子層単位で薄膜を形成することを複数回繰り返して所望の厚さの膜を形成する薄膜形成技術である。
ALD法では、原料ガスを供給している間に1層あるいは数層の原料ガスの成分だけが基板表面に吸着され、余分な原料ガスは成長に寄与しない、成長の自己制御機能(セルフリミット機能)を利用する。
例えば、基板上にA1膜を形成する場合、TMA(TriMethy1 A1uminum)からなる原料ガスとOを含む酸化ガスが用いられる。また、基板上に窒化膜を形成する場合、酸化ガスの代わりに窒化ガスが用いられる。
近年、ALD法を利用して基板表面に領域選択的に製膜する方法が試みられてきている(非特許文献1及び2参照)。
これに伴い、ALD法による基板上の領域選択的な製膜方法に好適に適用し得るように基板表面が領域選択的に改質された基板が求められてきている。
製膜方法において、ALD法を利用することにより、パターニングの原子層レベルの膜厚制御、ステップカバレッジ及び微細化が期待される。
J.Phys.Chem. C 2014,118,10957−10962 ACS NANO Vol.9,No.9,8710−8717(2015)
ALD法では、高温条件での処理工程や化学薬液処理工程が含まれる場合が多く、用いる材料には耐熱性や化学薬品耐性が求められる。また、製膜材料が親水性の場合、用いる材料には撥水性が求められる。
また、非特許文献1及び2に記載されているようにALD法を利用して基板表面に領域選択的に製膜する方法において、少なくとも1つの領域が金属を含む場合、用いる材料は金属腐食性が低いことが望ましい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、耐熱性、化学薬品耐性、撥水性、金属腐食性等の特性が良好な表面処理剤、該表面処理剤を用いた表面処理方法、及び該表面処理方法を適用した基板表面の領域選択的製膜方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の第1の態様は、少なくとも1つの領域は金属表面を含有する2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理するために用いられる表面処理剤であって、下記一般式(P−1)で表される化合物(P)を含有する表面処理剤である。
Figure 2021105196
[式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基である。R及びRはそれぞれ独立に水素原子、直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖若しくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基、又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基である。]
本発明の第2の態様は、基板の表面に対する表面処理方法であって、前記表面を、前記第1の態様に係る表面処理剤に曝露することを含み、前記表面が、2以上の領域を含み、2以上の前記領域のうち少なくとも1つの領域は金属表面を含有し、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なり、前記化合物(P)と2以上の前記領域との反応によって、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、接触角を互いに異ならせる、表面処理方法である。
本発明の第3の態様は、前記第2の態様に係る表面処理方法により前記基板の前記表面を処理することと、表面処理された前記基板の表面に、原子層成長法により膜を形成することとを含み、前記膜の材料の堆積量を領域選択的に異ならせる、前記基板表面の領域選択的製膜方法である。
本発明によれば、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、耐熱性、化学薬品耐性、撥水性、金属腐食性等の特性が良好な表面処理剤、該表面処理剤を用いた表面処理方法、及び該表面処理方法を適用した基板表面の領域選択的製膜方法を提供することができる。
<第1の態様:表面処理剤>
本発明の第1の態様に係る表面処理剤は、少なくとも1つの領域は金属表面を含有する2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なる表面(以下、単に「被処理表面」という場合がある)を処理するために用いられる表面処理剤である。
本実施形態の表面処理剤を適用する被処理表面は、少なくとも1つの領域は金属表面を含有する2以上の領域を含み、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なる。
本実施形態において、被処理表面が2つの領域を含む場合、該被処理表面は、金属表面を含有する第1の領域と、第1の領域とは材質が異なり、第1の領域に隣接する第2の領域とを含む。かかる場合、「近接する領域」とは、第1の領域及び第2の領域となる。
ここで、第1の領域及び第2の領域は、それぞれ複数の領域に分割されていてもされていなくてもよい。
本実施形態において、被処理表面が3つ以上の領域を含む場合、該被処理表面は、金属表面を含有する第1の領域と、第1の領域とは材質が異なり、第1の領域に隣接する第2の領域と、第2の領域とは材質が異なり、第2の領域に隣接する第3の領域とを含む。かかる場合、「近接する領域」とは、第1の領域及び第2の領域(すなわち隣接する領域)であってもよいし、第1の領域及び第3の領域(すなわち先隣の領域)であってもよい。
なお、第1の領域と第3の領域とで材質が相違しない場合(すなわち、第1の領域及び第3の領域がいずれも金属表面を含有する場合)、「近接する領域」は、第1の領域及び第2の領域、又は第2の領域及び第3の領域(すなわち隣接する領域)となる。
ここで、第1の領域、第2の領域及び第3の領域は、それぞれ複数の領域に分割されていてもされていなくてもよい。
本実施形態において、被処理表面が第4以上の領域を含む場合についても同様の考え方が適用し得る。
材質が相違する領域数の上限値としては本発明の効果が損なわれない限り特に制限はないが、例えば、7以下又は6以下であり、典型的には5以下である。
本実施形態において、被処理表面に含まれる金属表面は特に限定されないが、銅及び/又はコバルトを含有する金属表面であることが好ましい。
本実施形態の表面処理剤は、下記一般式(P−1)で表される化合物(P)を含有する。
Figure 2021105196
[式中、Rは直鎖状又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基である。R及びRはそれぞれ独立に水素原子、直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖若しくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基、又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基である。]
・化合物(P)
化合物(P)は、前記一般式(P−1)で表されるホスホン酸又はその誘導体である。
前記一般式(P−1)において、Rにおける直鎖又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基は、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換された基である。
前記直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基の炭素数は、5〜45であることが好ましく、6〜40がより好ましく、7〜35が更に好ましく、8〜30が特に好ましい。
直鎖状のアルキル基としては、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、上記アルキル基の各異性体等が挙げられる。
なかでも、Rとしては、一般式:R11−R12(式中、R11はフッ素化アルキル基であり、R12はアルキレン基であり、*はリン原子(P)との結合手を示す。)で表される基が好ましい。
11としては、前記Rにおける直鎖又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基と同様のものが挙げられる。なかでも、R11としては、炭素数1〜40の直鎖または分岐鎖状のフッ素化アルキル基が好ましく、炭素数3〜20の直鎖または分岐鎖状のフッ素化アルキル基がより好ましく、炭素数6〜20の直鎖または分岐鎖状のパーフルオロアルキル基が更にに好ましい。
12におけるアルキレン基の炭素数は、1〜15が好ましく、1〜10がより好ましく、1〜5が更に好ましい。
前記一般式(P−1)中、R及びRにおける直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基は、前記Rにおける直鎖又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基を構成する直鎖又は分岐鎖状のアルキル基と同様のものが挙げられる。
及びRにおける直鎖若しくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基は、前記Rにおける直鎖又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基と同様である。
及びRにおける置換基を有してもよい芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等が挙げられる。
なかでも、R及びRとしては、水素原子が好ましい。
本実施形態において、化合物(P)は1種単独で用いてもよく、2種以上のを用いてもよい。
本実施形態に係る表面処理剤において、化合物(P)の含有量は、表面処理剤の全質量に対し、0.0001〜5質量%が好ましく、0.001〜4質量%がより好ましく、0.005〜3質量%が更に好ましく、0.008〜3質量%が更に好ましい。
化合物(P)の含有量が上記の好ましい範囲内であることにより、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、少なくとも1つの領域が金属表面を含有する場合に、化合物(P)が金属表面を含有する領域に吸着しやすくなり、金属表面を含有する領域に対する表面処理剤の選択性を向上しやすい。また、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において要求される種々の特性(耐熱性、化学薬品耐性、撥水性、金属腐食性、表面自由エネルギー等)が良好になりやすい。
・水
本実施形態にかかる表面処理剤は、撥水性をより向上させるために、水を含んでもよい。水は、不可避的に混入する微量成分を含んでいてもよい。本実施形態の表面処理剤に用いられる水は、蒸留水、イオン交換水、及び超純水などの浄化処理を施された水が好ましく、半導体製造に一般的に使用される超純水を用いることがより好ましい。
本実施形態に係る表面処理剤において、水の含有量は、1〜25質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%が更に好ましい。
水の含有量が上記の好ましい範囲内であることにより、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、少なくとも1つの領域が金属表面を含有する場合に、化合物(P)が金属表面を含有する領域に吸着しやすくなり、金属表面を含有する領域に対する表面処理剤の選択性を向上しやすい。また、表面処理剤の撥水性がより向上しやすい。
・溶剤
本実施形態に表面処理剤は、各成分を溶剤に溶解することが好ましい。表面処理剤が溶剤を含有することにより、浸漬法、スピンコート法等による基板の表面処理が容易になりやすい。
溶剤の具体例としては、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン、テトラメチレンスルホン等のスルホン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアミド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のラクタム類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2−イミダゾリジノン等のイミダゾリジノン類;ジメチルグリコール、ジメチルジグリコール、ジメチルトリグリコール、メチルエチルジグリコール、ジエチルグリコール、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル等のジアルキルグリコールエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ぺンタノール、イソペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ぺンタノール、tert−ぺンタノール、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−へプタノール、3−へプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−へプタノール、n−デカノールsec−ヴンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−へプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール等のモノアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−へプタノン、3−へプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸n−ヘキシル、酢酸n−へプチル、酢酸n−オクチル、ギ酸n−ぺンチル、酢酸i−ペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、n−オクタン酸メチル、デカン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル、アジピン酸ジメチル、プロピレングリコールジアセテート等の他のエステル類;プロピロラクトン、γ−ブチロラクトン、6−ペンチロラクトン等のラクトン類;n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、メチルオクタン、n−デカン、n−ヴンデカン、n−ドデカン、2,2,4,6,6−ぺンタメチルヘプタン、2,2,4,4,6,8,8−ヘプタメチルノナン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の直鎖状、分岐鎖状、又は環状の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、1,3,5−トリメチルベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素類;p−メンタン、ジフェニルメンタン、リモネン、テルピネン、ボルナン、ノルボルナン、ピナン等のテルペン類;等が挙げられる。
なかでも、溶剤としては、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、イソプロパノール又はメチルエチルケトンが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましい。
本実施形態にかかる表面処理剤は、銅基板を、25℃、1分間浸漬した後の前記銅基板の表面の表面自由エネルギー(以下、単に「SFE」という場合がある。)が40mJ/m以下となることが好ましく、30mJ/m以下となることがより好ましく、20mJ/m以下となることが更に好ましい。
前記SFEが上記の好ましい範囲内であることにより、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、少なくとも1つの領域が金属表面を含有する場合に、化合物(P)が金属表面を含有する領域に吸着しやすくなり、金属表面を含有する領域に対する表面処理剤の選択性を向上しやすい。
なお、基板表面の表面自由エネルギー(SFE)は、実施例項に記載されている手順に従い、Owens−Wendt法にて測定することができる。
本実施形態にかかる表面処理剤は、コバルト基板を、25℃、1分間浸漬し、次いで窒素雰囲気下300℃でベークした後の前記コバルト基板の表面の接触角(以下、「CAbake」という場合がある。)が75°以上となることが好ましく、80°以上となることがより好ましく、85°以上となることが更に好ましい。
前記CAbakeが上記の好ましい範囲内であることにより、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、高温条件下でも安定的に製膜しやすくなる。
本実施形態にかかる表面処理剤は、銅基板を、60°、18時間浸漬した後の前記銅基板の接触角(CAw/o)と、銅基板を、60°、18時間浸漬し、次いで1.0%塩酸に25℃、1分浸漬した後の前記銅基板の接触角(CA)との差(以下、「CAchem」という場合がある。)が、±40°以内であることが好ましく、±35°以内であることがより好ましく、±30°以内であることが更に好ましい。
前記CAchemが上記の好ましい範囲内であることにより、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、化学薬品耐性が良好となりやすく、安定的に製膜しやすくなる。
本実施形態の表面処理剤は、一般式(P−1)で表される化合物(P)を含有する。化合物(P)は、ホスホン酸又はその誘導体であり、かつ、少なくともRとして直鎖状又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基を有する。直鎖状又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基は、アルキル鎖(C−H結合)よりも結合エネルギーの高いC−F結合を有する。また、直鎖状又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基が複数のフッ素原子を含む場合、フッ素間の反発によりアルキル鎖よりも剛直な骨格となる。上記の構成が相まって、本実施形態の表面処理剤は、2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの隣接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理する方法において、耐熱性、化学薬品耐性、撥水性、金属腐食性等の特性が良好となると推測される。
また、本実施形態にかかる表面処理剤は、特に金属表面を含む領域に対する選択性が高いので、特に、ALD法を用いた基板表面の領域選択的な製膜に好適に適用できる。
本発明の第2の態様にかかる表面処理方法は、基板の表面に対する表面処理方法であって、前記表面を、第1の態様にかかる表面処理剤に曝露することを含む。
本実施形態にかかる表面処理方法において、前記表面は、2以上の領域を含み、2以上の前記領域のうち少なくとも1つの領域は金属表面を含有し、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なり、前記化合物(P)と2以上の前記領域との反応によって、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、接触角を互いに異ならせる。
本実施形態において、表面処理の対象となる「基板」としては、半導体デバイス作製のために使用される基板が例示され、例えば、ケイ素(Si)基板、窒化ケイ素(SiN)基板、シリコン酸化膜(Ox)基板、タングステン(W)基板、コバルト(Co)基板、窒化チタン(TiN)基板、窒化タンタル(TaN)基板、ゲルマニウム(Ge)基板、シリコンゲルマニウム(SiGe)基板、アルミニウム(Al)基板、ニッケル(Ni)基板、ルテニウム(Ru)基板、銅(Cu)基板等が挙げられる。
「基板の表面」とは、基板自体の表面のほか、基板上に設けられた無機パターン及び有機パターンの表面、並びにパターン化されていない無機層又は有機層の表面が挙げられる。
基板上に設けられた無機パターンとしては、フォトレジスト法により基板に存在する無機層の表面にエッチング、マスクを作製し、その後、エッチング処理することにより形成されたパターンが例示される。無機層としては、基板自体の他、基板を構成する元素の酸化膜、基板の表面に形成したSiN、Ox、W、Co、TiN、TaN、Ge、SiGe、Al、Al、Ni、Ru、Cu等の無機物の膜ないし層等が例示される。
このような膜や層としては、特に限定されないが、半導体デバイスの作製過程において形成される無機物の膜や層等が例示される。
基板上に設けられた有機パターンとしては、フォトレジスト等を用いてフォトリソグラフィ一法により基板上に形成された樹脂パターン等が例示される。このような有機パターンは、例えば、基板上にフォトレジストの膜である有機層を形成し、この有機層に対してフォトマスクを通して露光し、現像することによって形成することができる。有機層としては、基板自体の表面の他、基板の表面に設けられた積層膜の表面等に設けられた有機層であってもよい。このような有機層としては、特に限定されないが、半導体デバイスの作成過程において、エッチング、マスクを形成するために設けられた有機物の膜を例示することができる。
(基板表面が2つの領域を含む態様)
第2の態様に係る表面処理方法は、基板表面が2以上の領域を含み、2以上の前記領域のうち少なくとも1つの領域は金属表面を含有し、上記2以上の領域のうちの近接する領域が、互いに材質が相違する。
上記2以上の領域間において、他方の領域よりも水の接触角が高くなる(好ましくは、表面自由エネルギーが小さくなる)傾向にある領域としては、W、Co、Al、Al、Ni、Ru、Cu、TiN及びTaNよりなる群から選択される少なくとも1種を含む領域が挙げられる。
上記2以上の領域間において、他方の領域よりも水の接触角が小さくなる(好ましくは、表面自由エネルギーが高くなる)傾向にある領域としては、Si、Al、SiN、Ox、TiN、TaN、Ge及びSiGeよりなる群から選択される少なくとも1種を含む領域が挙げられる。
本実施形態において、基板表面が2つの領域を含む場合、該基板表面は、金属表面を含有する第1の領域と、第1の領域とは材質が異なり、第1の領域に隣接する第2の領域とを含む。かかる場合、「近接する領域」とは、第1の領域及び第2の領域となる。
ここで、第1の領域及び第2の領域は、それぞれ複数の領域に分割されていてもされていなくてもよい。
第1の領域及び第2の領域の例としては、例えば、基板自体の表面を第1の領域とし、基板の表面に形成した無機層の表面を第2の領域とする態様、基板の表面に形成した第1の無機層の表面を第1の領域とし、基板の表面に形成した第2の無機層の表面を第2の領域する態様等が挙げられる。なお、これらの無機層の形成に代えて有機層を形成した態様等も同様に挙げられ得る。
基板自体の表面を第1の領域とし、基板の表面に形成した無機層の表面を第2の領域とする態様としては、基板表面における材質が異なる2以上の隣接する領域間において選択的に疎水性向上して水の接触角の差を向上する観点から、Si基板、SiN基板、Ox基板、TiN基板、TaN基板、Ge基板及びSiGe基板よりなる群から選択される少なくとも1種の基板の表面を第1の領域とし、上記基板の表面に形成した、W、Co、A1、Ni、Ru、Cu、TiN及びTaNよりなる群から選択される少なくとも1種を含む無機層の表面を第2の領域とする態様が好ましい。
また、基板の表面に形成した第1の無機層の表面を第1の領域とし、基板の表面に形成した第2の無機層の表面を第2の領域する態様としては、基板表面における材質が異なる2以上の隣接する領域間において選択的に疎水性向上して水の接触角の差を向上する観点から、任意の基板(例えば、Si基板)の表面に形成した、SiN、Ox、TiN、TaN、Ge及びSiGeよりなる群から選択される少なくとも1種を含む第1の無機層の表面を第1の領域とし、上記基板の表面に形成した、W、Co、Al、Ni、Ru、Cu、TiN及びTaNよりなる群から選択される少なくとも1種を含む第2の無機層の表面を第2の領域とする態様が好ましい。
(基板表面が3以上の領域を含む態様)
本実施形態において、基板表面が3つ以上の領域を含む場合、該基板表面は、金属表面を含有する第1の領域と、第1の領域とは材質が異なり、第1の領域に隣接する第2の領域と、第2の領域とは材質が異なり、第2の領域に隣接する第3の領域とを含む。かかる場合、「近接する領域」とは、第1の領域及び第2の領域(すなわち隣接する領域)であってもよいし、第1の領域及び第3の領域(すなわち先隣の領域)であってもよい。
なお、第1の領域と第3の領域とで材質が相違しない場合(すなわち、第1の領域及び第3の領域がいずれも金属表面を含有する場合)、「近接する領域」は、第1の領域及び第2の領域、又は第2の領域及び第3の領域(すなわち隣接する領域)となる。
ここで、第1の領域、第2の領域及び第3の領域は、それぞれ複数の領域に分割されていてもされていなくてもよい。
第1の領域、第2の領域及び第3の領域の例としては、例えば、基板自体の表面を第1の領域とし、基板の表面に形成した第1の無機層の表面を第2の領域とし、基板の表面に形成した第2の無機層の表面を第3の領域とする態様等が挙げられる。なお、これらの無機層の形成に代えて有機層を形成した態様等も同様に挙げられ得る。また第2の無機層と第3の無機層のいずれか一方のみを有機層に変えて形成したような無機層及び有機層の双方を含むような態様等も同様に挙げられ得る。
基板表面における材質が異なる2以上の隣接する領域間において選択的に疎水性向上して水の接触角の差を向上する観点から、任意の基板(例えば、Si基板)自体の表面を第1の領域とし、上記基板の表面に形成した、SiN、Ox、TiN、TaN、Ge及びSiGeよりなる群から選択される少なくとも1種を含む第1の無機層の表面を第2の領域とし、上記基板の表面に形成した、W、Co、Al、Ni、Ru、Cu、TiN及びTaNよりなる群から選択される少なくとも1種を含む第2の無機層の表面を第3の領域とする態様が好ましい。
本実施形態において、基板表面が第4以上の領域を含む場合についても同様の考え方が適用し得る。
材質が相違する領域数の上限値としては本発明の効果が損なわれない限り特に制限はないが、例えば、7以下又は6以下であり、典型的には5以下である。
(曝露)
基板の表面を表面処理剤に曝露させる方法としては、溶剤を含んでいてもよい表面処理剤(典型的には液状の表面処理剤)を、例えば浸漬法、又はスピンコート法、ロールコート法及びドクターブレード法などの塗布法等の手段によって基板の表面に適用(例えば、塗布)して曝露する方法が挙げられる。
曝露温度としては、例えば、10℃以上90℃以下、好ましくは20℃以上80℃以下、より好ましくは20℃以上70℃以下、更に好ましくは20℃以上30℃以下である。
上記曝露時間としては、基板表面における材質が異なる2以上の隣接する領域間における選択的な疎水性向上の観点から、20秒以上が好ましく、30秒以上がより好ましく、45秒以上が更に好ましい。
上記曝露時間の上限値としては特に制限はないが、例えば、2時間以下等であり、典型的には1時間以下であり、15分以下が好ましく、5分以下が更に好ましく、2分以下が特に好ましい。
上記曝露後に必要に応じ洗浄(例えば、水、活性剤リンス等による洗浄)及び/又は乾燥(窒素ブロ一等による洗浄)を行ってもよい。
例えば、無機パターン又は有機パターンを備える基板表面の洗浄液による洗浄処理としては、従来、無機パターン又は有機パターンの洗浄処理に使用されてきた洗浄液をそのまま採用することができ、無機パターンについてはSPM(硫酸・過酸化水素水)、APM(アンモニア・過酸化水素水)等が挙げられ、有機パターンについては水、活性剤リンス等が挙げられる。
また、乾燥後の処理基板に対して、必要に応じて、100℃以上300℃以下の加熱処理を追加で行ってもよい。
上記曝露により基板表面の各領域の材質に応じて領域選択的に化合物(P)を吸着させることができる。
表面処理剤に曝露した後の基板表面の水に対する接触角は、例えば、50°以上140°以下とすることができる。
基板表面の材質、化合物(P)及び酸の種類及び使用量、並びに曝露条件等を制御することにより、水に対する接触角は50°以上とすることができ、55°以上が好ましく、65°以上がより好ましい。
上記接触角の上限値としては特に制限はないが、例えば、140°以下、典型的には130°以下である。
本実施形態に係る表面処理方法は、基板表面における2以上の近接する領域間において材質が異なることにより、上記曝露により、上記2以上の近接する領域間において選択的な疎水性向上が可能であり、水の接触角を互いに異ならせることができる。
上記2以上の近接する領域間における水の接触角の差としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、例えば、10°以上が挙げられ、上記2以上の近接する領域間における選択的な疎水性向上の観点から、上記水の接触角差は20°以上が好ましく、30°以上がより好ましく、40°以上が更に好ましい。
上記接触角差の上限値としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、例えば、80°以下又は70°以下であり、典型的には60°以下である。
<第3の態様:基板上への領域選択的製膜方法>
次に、第2の態様に係る表面処理方法を用いた基板上への領域選択的製膜方法について説明する。
本態様において、基板上への領域選択的製膜方法は、上記第2の態様に係る表面処理方法により上記基板の上記表面を処理することと、表面処理された上記基板の表面に、原子層成長法(ALD法)により膜を形成することとを含み、上記膜の材料の堆積量を領域選択的に異ならせる。
上記第2の態様に係る方法による表面処理の結果、上記2以上の領域間における水の接触角(好ましくは、表面自由エネルギー)が相違することになり、本態様においては、上記2以上の領域間において上記膜を形成する材料の堆積量を基板表面の領域選択的に相違させることができる。
具体的には、上記2以上の領域間における水の接触角が、他方の領域よりも大きくなった(好ましくは、表面自由エネルギーが小さくなった)領域には、ALD法による膜形成材料が、基板表面上の上記領域に吸着(好ましくは化学吸着)し難くなり、上記2以上の領域間において膜形成材料の堆積量に差異が生じる結果、基板上の領域選択的に膜形成材料の堆積量が相違することが好ましい。
上記化学吸着としては、水酸基との化学吸着等が挙げられる。
上記2以上の領域間において、他方の領域よりも水の接触角が大きくなる(好ましくは、表面自由エネルギーが小さくなる)傾向にある領域としては、W、Co、Al、Al、Ni、Ru、Cu、TiN及びTaNよりなる群から選択される少なくとも1種を含む領域が挙げられる。
上記2以上の領域間において、他方の領域よりも水の接触角が小さくなる(好ましくは、表面自由エネルギーが高くなる)傾向にある領域としては、Si、Al、SiN、Ox、TiN、TaN、Ge及びSiGeよりなる群から選択される少なくとも1種を含む領域が挙げられる。
(ALD法による膜形成)
ALD法による膜形成方法としては特に制限はないが、少なくとも2つの気相反応物質(以下単に「前駆体ガス」という。)を用いた吸着(好ましくは化学吸着)による薄膜形成方法であることが好ましい。
具体的には、下記工程(a)及び(b)を含み、所望の膜厚が得られるまで下記工程(a)及び(b)を少なくとも1回(1サイクル)繰り返す方法等が挙げられる。
(a)上記第1の態様に係る方法による表面処理された基板を、第1前駆体ガスのパルスに曝露する工程、及び
(b)上記工程(a)に次いで、基板を第2前駆体ガスのパルスに曝露する工程。
上記工程(a)の後上記工程(b)の前に、プラズマ処理工程、第1前駆体ガス及びその反応物をキャリアガス、第2前駆体ガス等により除去ないし排気(パージ)する工程等を含んでいてもいなくてもよい。
上記工程(b)の後、プラズマ処理工程、第2前駆体ガス及びその反応物をキャリアガス等により除去ないしパージする工程等を含んでいてもいなくてもよい。
キャリアガスとしては、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスが挙げられる。
各サイクル毎の各パルス及び形成される各層は自己制御的であることが好ましく、形成される各層が単原子層であることがより好ましい。
上記単原子層の膜厚としては、例えば、5nm以下とすることができ、好ましくは3nm以下とすることができ、より好ましくは1nm以下とすることができ、更に好ましくは0.5nm以下とすることができる。
第1前駆体ガスとしては、有機金属、金属ハロゲン化物、金属酸化ハロゲン化物等が挙げられ、具体的には、タンタルペンタエトキシド、テトラキス(ジメチルアミノ)チタン、ぺンタキス(ジメチルアミノ)タンタル、テトラキス(ジメチルアミノ)ジルコニウム、テトラキス(ジメチルアミノ)ハフニウム、テトラキス(ジメチルアミノ)シラン、コッパーヘキサフルオロアセチルアセトネートビニルトリメチルシラン、Zn(C、Zn(CH、TMA(トリメチルアルミニウム)、TaCl、WF、WOCl、CuCl、ZrCl、AlCl、TiCl、SiCl、HfCl等が挙げられる。
第2前駆体ガスとしては、第1前駆体を分解させることができる前駆体ガス又は第1前駆体の配位子を除去できる前駆体ガスが挙げられ、具体的には、HO、H、O、NH、HS、HSe、PH、AsH、C、又はSi等が挙げられる。
工程(a)における曝露温度としては特に制限はないが、例えば、100℃以上800℃以下であり、好ましくは150℃以上650℃以下であり、より好ましくは200℃以上500℃以下であり、更に好ましくは225℃以上375℃以下である。
工程(b)における曝露温度としては特に制限はないが、工程(a)における曝露温度と実質的に等しいか又はそれ以上の温度が挙げられる。
ALD法により形成される膜としては特に制限はないが、純元素を含む膜(例えば、Si、Cu、Ta、W)、酸化物を含む膜(例えば、SiO、GeO、HfO、ZrO、Ta、TiO、Al、ZnO、SnO、Sb、B、In、WO)、窒化物を含む膜(例えば、Si、TiN、AlN、BN、GaN、NbN)、炭化物を含む膜(例えば、SiC)、硫化物を含む膜(例えば、CdS、ZnS、MnS、WS、PbS)、セレン化物を含む膜(例えば、CdSe、ZnSe)、リン化物を含む膜(GaP、InP)、砒化物を含む膜(例えば、GaAs、InAs)、又はそれらの混合物等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1〜2、比較例1、参考例1]
表1に示す各成分を混合し、各例の表面処理剤を調製した。
(表面処理)
得られた実施例1〜2及び比較例1の表面処理剤を用いて、以下の方法にしたがって、Cu基板の表面処理を行った。
・前処理
各基板を濃度0.5質量%のHF水溶液に25℃で1分間浸演させて前処理を行った。上記前処理後、基板をイオン交換蒸留水で1分間洗浄した。水洗後の基板を窒素気流により乾燥させた。
・表面処理
乾燥後の各基板を表1に示す表面処理条件にて各例の表面処理剤に浸漬させて、基板の表面処理を行った。表面処理後の基板を、イソプロパノールで1分間洗浄した後、イオン交換蒸留水による洗浄を1分間行った。洗浄された基板を、窒素気流により乾燥させて、表面処理された基板を得た。
(水の接触角の測定)
上記前処理のみを行ったCu基板(参考例1)及び上記表面処理後の各基板(実施例1〜2、比較例1)について水の接触角を測定した。
水の接触角の測定は、Dropmaster700(協和界面科学株式会社製)を用い、表面処理された基板の表面に純水液滴(2.0μL)を滴下して、滴下2秒後における接触角として測定した。結果を下記表1に示す。
(表面自由エネルギーの測定)
上記前処理のみを行ったCu基板(参考例1)及び上記表面処理後の各基板(実施例1〜2、比較例1)について、表面自由エネルギー(mJ/m)装置名:Dropmaster700(協和界面科学株式会社製)を用いて以下の手順(1)〜(3)にて測定した。
(1)表面処理された基板の表面に純水液滴(2.0μL)を滴下して、滴下2秒後における接触角Cwとして測定する。
(2)表面処理された基板の表面にジヨードメタン液滴(1.2μL)を滴下して、滴下2秒後における接触角Ciとして測定する。
(3)前記接触角Cwと前記接触角Ciとから、Owens−Wendt法を用いて表面自由エネルギー(mJ/m)を算出する。
結果を下記表1に示す。
Figure 2021105196
表1中、各略号はそれぞれ以下の意味を有する。[ ]内の数値は配合量(質量%)である。
(P)−1:(ヘプタデカフルオロデシル)ホスホン酸
(P)−2:オクタデシルホスホン酸
DIW:脱イオン水
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
IBA:イソブチルアルコール
表1に示す結果から、実施例1〜2の表面処理剤は、比較例1の表面処理剤に比べて、Cu基板の接触角が向上し、かつ、Cu基板の表面自由エネルギーが低下していることが分かる。したがって、実施例1〜2の表面処理剤を用いた方が、ALD法を用いた基板表面の領域選択的な製膜に好適に適用し得るといえる。
[実施例3、比較例2、参考例2]
表2に示す各成分を混合し、各例の表面処理剤を調製した。
(表面処理)
得られた実施例3及び比較例2の表面処理剤を用いて、実施例1〜2、比較例1と同様にして、Cu基板及びCo基板の表面処理を行った。表面処理剤による表面処理条件は、25℃、1分間とした。
(水の接触角の測定)
上記前処理のみを行った各基板(参考例2)及び上記表面処理後の各基板(実施例3、比較例2)について、水の接触角を前記と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
(耐熱性の評価)
上記前処理のみを行ったCu基板(参考例2)及び上記表面処理後の各基板(実施例3、比較例2)を300℃でベーク処理した。ベーク処理後の各基板について水の接触角を前記と同様の方法で測定した。結果を表2に示す。
Figure 2021105196
表2中、各略号はそれぞれ前記と同様である。[ ]内の数値は配合量(質量%)である。
表2に示す結果から、実施例3の表面処理剤は、比較例2の表面処理剤に比べて、ベーク処理前後の基板の接触角の変化が小さいことが分かる。したがって、実施例3の表面処理剤を用いた方が、耐熱性が向上するので、ALD法を用いた基板表面の領域選択的な製膜に好適に適用し得るといえる。
[実施例4、比較例3]
表3に示す各成分を混合し、各例の表面処理剤を調製した。
(表面処理)
得られた実施例4及び比較例3の表面処理剤を用いて、実施例1〜2、比較例1と同様にして、Cu基板の表面処理を行った。表面処理剤による表面処理条件は、60℃、18時間とした。
(水の接触角の測定)
上記表面処理後の各基板(実施例4、比較例3)について、水の接触角を前記と同様の方法で測定した。結果を表3に示す。
(化学薬液耐性の評価)
上記表面処理後の各基板(実施例4、比較例3)を、1.0%塩酸に25℃で1分間浸漬した。塩酸浸漬処理後の各基板について水の接触角を前記と同様の方法で測定した。結果を表3に示す。
Figure 2021105196
表3中、各略号はそれぞれ前記と同様である。[ ]内の数値は配合量(質量%)である。
表3に示す結果から、実施例4の表面処理剤は、比較例3の表面処理剤に比べて、塩酸浸漬処理前後の基板の接触角の変化が小さいことが分かる。したがって、実施例4の表面処理剤を用いた方が、化学薬液耐性が向上するので、ALD法を用いた基板表面の領域選択的な製膜に好適に適用し得るといえる。
[実施例5、比較例4]
表4に示す各成分を混合し、各例の表面処理剤を調製した。
(表面処理)
得られた実施例5及び比較例4の表面処理剤を用いて、実施例1〜2、比較例1と同様にして、Cu基板及びCo基板の表面処理を行った。表面処理剤による表面処理条件は、25℃、1分間とした。
(水の接触角の測定)
上記表面処理後の各基板(実施例5、比較例4)について、水の接触角を前記と同様の方法で測定した。結果を表4に示す。
(金属腐食性の評価)
上記表面処理後の各基板(実施例5、比較例4)を25℃、15分間浸漬後の膜減り量(エッチング量)をシート抵抗により測定した。シート抵抗は、抵抗率測定器VR−250(株式会社国際電気セミコンダクターサービス製)を用いて測定した。結果を表4に示す。
Figure 2021105196
表4中、各略号はそれぞれ前記と同様である。[ ]内の数値は配合量(質量%)である。
表4に示す結果から、実施例5の表面処理剤は、比較例4の表面処理剤に比べて、Cu基板及びCo基板の接触角が向上し、かつ、エッチングロスが抑制されているのが分かる。したがって、実施例5の表面処理剤を用いた方が、ALD法を用いた基板表面の領域選択的な製膜に好適に適用し得るといえる。
[実施例6〜7、比較例5〜6、参考例3]
表5に示す各成分を混合し、各例の表面処理剤を調製した。
(表面処理)
得られた実施例6〜7及び比較例5〜6の表面処理剤を用いて、実施例1〜2、比較例1と同様にして、Cu基板、Co基板及びAl膜基板の表面処理を行った。表面処理剤による表面処理条件は、25℃、1分間とした。
(水の接触角の測定)
上記前処理のみを行った各基板(参考例3)及び上記表面処理後の各基板(実施例6〜7、比較例5〜6)について、水の接触角を前記と同様の方法で測定した。結果を表5に示す。
Figure 2021105196
表5中、各略号はそれぞれ前記と同様である。[ ]内の数値は配合量(質量%)である。
表5に示す結果から、実施例6〜7の表面処理剤は、比較例5〜6の表面処理剤に比べて、各基板の接触角が向上していることが分かる。したがって、実施例6〜7の表面処理剤を用いた方が、ALD法を用いた基板表面の領域選択的な製膜に好適に適用し得るといえる。
[実施例8〜10、比較例7、参考例4]
表6に示す各成分を混合し、各例の表面処理剤を調製した。
(表面処理)
得られた実施例8〜10及び比較例7の表面処理剤を用いて、実施例1〜2、比較例1と同様にして、Cu基板及びCo基板の表面処理を行った。表面処理剤による表面処理条件は、25℃、1分間とした。
(水の接触角の測定)
上記前処理のみを行った各基板(参考例4)及び上記表面処理後の各基板(実施例8〜10、比較例7)について、水の接触角を前記と同様の方法で測定した。結果を表6に示す。
Figure 2021105196
表6中、各略号はそれぞれ前記と同様である。[ ]内の数値は配合量(質量%)である。
表6に示す結果から、実施例8〜10の表面処理剤は、比較例7の表面処理剤に比べて、各基板の接触角が向上していることが分かる。したがって、実施例8〜10の表面処理剤を用いた方が、ALD法を用いた基板表面の領域選択的な製膜に好適に適用し得るといえる。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの領域は金属表面を含有する2以上の領域を含む表面であって、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なる表面を処理するために用いられる表面処理剤であって、
    下記一般式(P−1)で表される化合物(P)を含有する表面処理剤。
    Figure 2021105196
    [式中、Rは直鎖又は分岐鎖状のフッ素化アルキル基である。R及びRはそれぞれ独立に水素原子、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、直鎖若しくは分岐鎖状のフッ素化アルキル基、又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基である。]
  2. 前記化合物(P)の含有量が、表面処理剤の全質量に対し、0.0001〜5質量%である、請求項1に記載の表面処理剤。
  3. 基板の表面に対する表面処理方法であって、
    前記表面を、請求項1又は2のいずれか一項に記載の表面処理剤に曝露することを含み、
    前記表面が、2以上の領域を含み、
    2以上の前記領域のうち少なくとも1つの領域は金属表面を含有し、
    2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、互いに材質が異なり、
    前記化合物(P)と2以上の前記領域との反応によって、2以上の前記領域のうちの近接する領域に関して、接触角を互いに異ならせる、表面処理方法。
  4. 請求項3記載の表面処理方法により前記基板の前記表面を処理することと、
    表面処理された前記基板の表面に、原子層成長法により膜を形成することとを含み、
    前記膜の材料の堆積量を領域選択的に異ならせる、前記基板表面の領域選択的製膜方法。
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