JP2021096354A - 推定システム、及び、推定方法 - Google Patents

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正也 花園
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Abstract

【課題】ユーザに声を出すことを要求することなくユーザが誰であるかを推定することができる推定システムを提供する。【解決手段】推定システム10は、建物80の居住者に関する情報の登録を受け付ける受付部21と、建物80の内部におけるユーザの歩行音を取得する歩行音取得部23と、歩行音取得部23によって取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて、ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する推定部24aとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、推定システム、及び、推定方法に関する。
音声認識に関する様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、話者の音声から、音声の内容と話者とを正確に認識した後、話者を追加で認証することができる方法が開示されている。
特開2019−028464号公報
特許文献1に記載の方法では、ユーザは認証を受けるために声を出す必要がある。つまり、音声認識装置は、ユーザが誰であるかを推定するために、ユーザに声を出すことを求めることが必要である。
本発明は、ユーザに声を出すことを要求することなくユーザが誰であるかを推定することができる推定システム、及び、推定方法を提供する。
本発明の一態様に係る推定システムは、建物の居住者に関する情報の登録を受け付ける登録受付部と、前記建物の内部におけるユーザの歩行音を取得する歩行音取得部と、前記歩行音取得部によって取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて、前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する推定部とを備える。
本発明の一態様に係る推定方法は、建物の居住者に関する情報の登録を受け付け、前記建物の内部におけるユーザの歩行音を取得し、取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する。
本発明の推定システム、及び、推定方法は、ユーザに声を出すことを要求することなくユーザが誰であるかを推定することができる。
図1は、実施の形態に係る推定システムの機能構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態に係る配線器具の外観斜視図である。 図3は、実施の形態に係る推定システムの動作例1のフローチャートである。 図4は、登録情報の一例を示す図である。 図5は、歩行音の信号波形を示す図である。 図6は、表示部に表示される画像の一例を示す図である。 図7は、実施の形態に係る推定システムの動作例2のフローチャートである。 図8は、学習モードの初期画面の一例を示す図である。 図9は、実施の形態に係る推定システムの動作例3のフローチャートである。 図10は、実施の形態に係る推定システムの動作例4のフローチャートである。 図11は、複数のユーザがいるか否かを判断する方法を説明するための図である。 図12は、複数の配線器具の配置の一例を示す図である。 図13は、実施の形態に係る推定システムの動作例5のフローチャートである。 図14は、実施の形態に係る推定システムの動作例6のフローチャートである。 図15は、実施の形態に係る推定システムの動作例7のフローチャートである。 図16は、時間窓の長さの推定精度への影響を説明するための図である。 図17は、実施の形態に係る推定システムの動作例8のフローチャートである。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る推定システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る推定システムの機能構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、推定システム10は、複数の配線器具20と、制御装置30と、照明機器40と、空調機器50と、サーバ装置60とを備える。また、図1では、携帯端末70も図示されている。推定システム10は、少なくとも1つの配線器具20を備えればよい。また、推定システム10が複数の配線器具20を備える場合、複数の配線器具20の数は特に限定されない。
図1に示される建物80は、例えば、集合住宅または戸建住宅などの住宅であるが、介護施設またはオフィスなどであってもよい。建物80内には、居住者が位置する。居住者は、推定システム10における識別対象者の一例である。本明細書において、「居住」及び「居住者」とは広義の意味である。また、建物80内には、配線器具20、制御装置30、照明機器40、及び、空調機器50が設置されている。サーバ装置60は、クラウド(言い換えれば、クラウドサーバ)として実現される。
まず、配線器具20について説明する。図2は、配線器具20の外観斜視図である。配線器具20は、照明機器40への電力供給をオン及びオフするための壁スイッチ、または、コンセントなどの配線器具であり、壁スイッチ及びコンセントの少なくとも一方が設けられた前面パネル27(図2に図示。図2の例ではコンセント付き)を備える。配線器具20は、建物80内の壁または天井などの構造物に取り付けられる。複数の配線器具20は、建物80内の互いに異なる場所に設置される。また、配線器具20は、建物80内のユーザの歩行音(言い換えれは、足音)を検知して情報提示を行うこともできる。
配線器具20は、具体的には、受付部21と、表示部22と、歩行音取得部23と、情報処理部24と、記憶部25と、通信部26とを備える。これらの構成要素は、配線器具20が備える筐体28(図2に図示)に収容される。筐体28を含む、前面パネル27以外の部分は、壁または天井などの構造物に埋め込まれる。
受付部21は、登録受付部、及び、入力受付部の一例であり、建物80の居住者の操作を居住者から受け付ける。受付部21は、例えば、表示部22に重ね合わされるタッチパネルであるが、前面パネル27に設けられたハードウェアボタンであってもよい。
表示部22は、情報処理部24の制御に基づいて、画像を表示する。表示部22は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示パネルである。なお、配線器具20が壁スイッチとして機能する場合、スイッチは、ハードウェアスイッチではなく、表示部22を用いたGUI(Graphical User Interface)であってもよい。
歩行音取得部23は、居住者の歩行音を取得し、取得した歩行音を示す信号を出力する。歩行音取得部23は、例えば、マイクロフォンによって実現されるが、振動センサなどによって実現されてもよい。
情報処理部24は、表示部22への画像の表示制御、及び、歩行音取得部23から出力される信号の信号処理などを行う。情報処理部24は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部24は、推定部24a、学習部24b、及び、再学習部24cを含む。
記憶部25は、情報処理部24が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部25は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
通信部26は、配線器具20が制御装置30及び携帯端末70と局所通信ネットワークを介して通信を行うための通信回路(通信モジュール)である。通信部26によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。また、配線器具20と制御装置30との間で行われる通信の通信規格、及び、配線器具20と携帯端末70との間で行われる通信の通信規格が異なるような場合、通信部26は、2種類以上の通信回路によって実現されてもよい。
次に、制御装置30について説明する。制御装置30は、例えば、エネルギーマネジメント機能を有するHEMS(Home Energy Management System)コントローラであり、建物80内に設置され、建物80内(あるいは、建物80の敷地内)に設置された機器(具体的には、照明機器40及び空調機器50など)の消費電力を管理する。また、制御装置30は、建物80内に設置された機器の状態の取得及び表示、並びに、建物80内に設置された機器の制御などを行う。制御装置30は、HEMSコントローラに限定されず、エネルギーマネジメント機能を有しない他のホームコントローラであってもよい。制御装置30は、通信部31と、情報受付部32と、制御部33と、記憶部34とを備える。
通信部31は、制御装置30が複数の配線器具20、照明機器40、及び、空調機器50と通信を行うための通信回路(通信モジュール)である。通信部31によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。また、制御装置30と配線器具20との間で行われる通信の通信規格、及び、制御装置30と照明機器40または空調機器50との間で行われる通信の通信規格が異なるような場合、通信部31は、2種類以上の通信回路によって実現されてもよい。
また、通信部31は、インターネットなどの広域通信ネットワーク90を介してサーバ装置60と通信を行うこともできる。この場合、制御装置30は、ゲートウェイとして機能し、配線器具20は、制御装置30を介してサーバ装置60と通信を行うことができる。
情報受付部32は、情報の入力操作を建物80の居住者から受け付ける。受付部21は、例えば、タッチパネルであるが、ハードウェアボタンであってもよい。
制御部33は、後述のユーザの位置推定に関する情報処理を行う。制御部33は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部33は、信号取得部33a、及び、位置推定部33bを含む。
記憶部34は、制御部33が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部34は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
[動作例1]
推定システム10は、ユーザの歩行音に基づいて、ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する(以下、単に「ユーザを推定する」などとも記載される)ことができる。以下、このような推定システム10の動作例1について説明する。図3は、推定システム10の動作例1のフローチャートである。
まず、受付部21は、建物80の居住者に関する情報の登録を受け付ける(S11)。建物80の居住者に関する情報は、例えば、居住者の名称、居住者の属性情報、居住者のスケジュール情報、及び、居住者が所有する携帯端末70のID(端末ID)などである。居住者の属性情報には、性別、年齢、身長などが含まれる。これらの情報は、情報処理部24によって居住者IDが付与された上で登録情報として記憶部25に記憶される(S12)。図4は、登録情報の一例を示す図である。
次に、歩行音取得部23は、建物80の内部におけるユーザの歩行音を取得する(S13)。推定部24aは、歩行音取得部23によって取得された歩行音から特徴量を抽出する(S14)。推定部24aは、具体的には、歩行音取得部23が出力する歩行音を示す信号(以下、歩行音信号とも記載される)から特徴量を抽出する。特徴量は、より詳細には、音声特徴量である。特徴量は、例えば、歩行音に基づいて定まる歩行周期に関する情報、歩行音の強度に関する情報、及び、歩行音の周波数特性に関する情報などの少なくとも1つである。図5は、歩行音の信号波形を示す図である。
図5において、1つの波形のかたまりは、ユーザが足を着地させたことによる歩行音(1歩分の歩行音)に相当する。歩行周期に関する情報は、具体的には、歩行音の信号波形のうち正のピークから次の正のピークまでの時間間隔T(例えば、右足を着地してから左足を着地するまでの時間間隔)であるが、正のピークから次の次の正のピークまでの時間間隔(右足を着地してから次に右足を着地するまでの時間)であってもよい。また、時間間隔は、負のピークを基準に特定されてもよいし、平均化などの統計処理が行われてもよい。
歩行音の強度に関する情報は、具体的には、1歩分の歩行音の波形における最大振幅V、または、1歩分の歩行音の振幅の二乗の時間平均値などである。
歩行音の周波数特性に関する情報は、具体的には、MFCC(Mel−Frequency Cepstral Coefficients)、または、メルスペクトラム(Log−mel Spectrum)などである。歩行音の周波数特性に関する情報は、共振周波数などであってもよい。
なお、これらの特徴量は一例であり、推定部24aは、これらの特徴量以外の特徴量を抽出してもよい。
次に、推定部24aは、抽出した特徴量を機械学習モデルに入力することにより、ステップS13において歩行音を発したユーザが、ステップS11において登録された居住者のいずれであるかを推定する(S15)。機械学習モデルは、居住者以外の不特定多数の人の歩行音(より具体的には、歩行音から抽出される特徴量)を学習している。機械学習モデルは、具体的には、属性情報によってラベル付けされた歩行音の特徴量を教師データとして学習しており、特徴量を入力することにより属性情報を出力する。
推定部24aは、機械学習モデルから出力される属性情報と、記憶部25に記憶された登録情報に含まれる居住者の属性情報とを比較し、機械学習モデルから出力される属性情報に最も近い属性情報を有する居住者を特定する。そして、推定部24aは、特定した居住者をステップS13において歩行音を発したユーザであると推定する。
次に、推定部24aは、推定した居住者に応じた画像を表示部22に表示させる(S16)。推定部24aは、具体的には、記憶部25に記憶された登録情報を参照することにより、ステップS15で特定した居住者の居住者IDに紐づけられたスケジュール情報を示す画像を表示部22に表示させる。図6は、表示部22に表示される画像の一例を示す図である。
以上説明したように、推定システム10は、ユーザの歩行音に基づいてユーザが誰であるか(どの居住者であるか)を推定することができる。推定システム10は、ユーザが配線器具20の周辺を歩くだけで、そのユーザに応じたスケジュール情報を表示する、といった制御が可能である。
ところで、推定部24aの推定結果に誤りがある場合が考えられる。このような場合、再学習部24cは、学習をやり直す(再学習する)。再学習部24cは、まず、推定結果が正しいか否かを判定する(S17)。再学習部24cは、例えば、図6の画像が表示されているときに正しい居住者の入力が受け付けられたか否かを判定する。このとき入力される情報は、推定結果の正否に関する正否情報の一例である。
再学習部24cは、受付部21によって正しい居住者の入力が受け付けられなかった場合には推定結果が正しかったと判定し(S17でYes)、再学習を行わない。
一方、再学習部24cは、受付部21によって正しい居住者の入力が受け付けられた場合には推定結果が誤っていたと判定し(S17でNo)、再学習を行う(S18)。再学習部24cは、具体的には、登録情報を参照することにより正しい居住者の属性情報を特定し、ステップS14で抽出された特徴量を、特定した属性情報によってラベル付けする。再学習部24cは、このようにラベル付けされた特徴量を教師データとして機械学習モデルに学習させる。この結果、機械学習モデルが更新される。また、推定部24aは、正しい居住者に応じた画像(正しい居住者のスケジュール情報を示す画像)を表示部22に表示させる(S19)。
このように、推定システム10は、推定結果が誤りである場合には、再学習により推定精度の向上を図ることができる。
なお、動作例1では、ユーザの推定結果に応じて情報を提示(表示)する例について説明されたが、推定結果はどのように用いられてもよい。例えば、登録情報において居住者ごとに照明機器40の明るさ、及び、空調機器50の設定温度などの機器の制御内容が記憶されている場合、推定結果に応じて機器の制御が行われてもよい。機器の制御は、例えば、配線器具20が制御装置30に機器の制御を依頼することにより実現されるが、配線器具20によって直接機器が制御されてもよい。
[動作例2]
動作例1では、機械学習モデルはあらかじめ居住者以外の不特定多数の人の歩行音を学習していた。しかしながら、機外学習モデルは、推定システム10の初期設定時などに、居住者の歩行音を学習することによって構築されてもよい。図7は、このような推定システム10の動作例2のフローチャートである。
まず、受付部21は、歩行音の学習を行うための学習モードへ遷移するための入力をユーザから受け付け(S21)、表示部22は、このような入力が受け付けられたことを契機に学習モードの初期画面を表示する(S22)。図8は、学習モードの初期画面の一例を示す図である。
図8に示される初期画面では、居住者名の入力と、歩行音の集音の開始を指示する入力(集音開始のトリガとなる入力)とが要求される。図8のような初期画面が表示されているときに、受付部21によって居住者名の入力、及び、集音の開始を指示する入力が受け付けられると(S23)、居住者は歩行し、歩行音取得部23は、居住者の歩行音を取得する(S24)。
学習部24bは、歩行音取得部23によって取得される居住者の歩行音を機械学習モデルに学習させる(S25)。学習部24bは、具体的には、歩行音取得部23が出力する歩行音を示す信号から特徴量を抽出し、抽出された特徴量を、ステップS23において入力された居住者名によってラベル付けする。学習部24bは、このようにラベル付けされた特徴量を教師データとして、機械学習モデルに居住者の歩行音を学習させる。このような学習が繰り返されることにより、特徴量を入力として居住者名を出力することができる機械学習モデルが構築される。
動作例2によって構築された機械学習モデルを用いたユーザの推定方法は、動作例1と同様である。ただし、機械学習モデルが属性情報ではなく居住者名を出力する点については異なる。また、動作例1と同様に、動作例2によって構築された機械学習モデルに再学習を行わせることも可能である。
このように、推定システム10は、居住者の識別に最適化された機械学習モデルを用いることで、ユーザがいずれの居住者であるかを高い精度で推定することができる。
なお、発明者らの知見によれば、人の歩き始めから2歩目まで歩行音と、3歩目以降の歩行音とは、特徴量に有意な差がある。そうすると、学習部24bは、2歩目までの歩行音と3歩目以降の歩行音とを区別せずに機械学習モデルに学習させると、学習の効率が悪くなる可能性がある。また、ユーザの推定精度が低下する可能性もある。
そこで、学習部24bは、居住者の歩き始めから2歩目までの歩行音と3歩目以降の歩行音とを区別して、歩行音を機械学習モデルに学習させてもよい。学習部24bは、例えば、2歩目までの歩行音から抽出される特徴量、及び、3歩目以降の歩行音から抽出される特徴量の一方を教師データとして使用し、他方は使用しない、といったルールに基づいて歩行音を機械学習モデルに学習させる。あるいは、学習部24bは、特徴量が、2歩目までの歩行音から抽出された特徴量なのか3歩目以降の歩行音から抽出された特徴量なのかをラベル付けした教師データによって学習させる。これにより、学習の効率の悪化、及び、ユーザの推定精度の低下などの発生を抑制することができる。
[動作例3]
動作例2では、特徴量は手動入力される居住者名によってラベル付けされたが、手動入力以外の方法でラベル付けされてもよい。図9は、このような推定システム10の動作例3のフローチャートである。なお、以下の動作例3の説明では、動作例2との相違点を中心に説明が行われ、既出事項についての説明は適宜省略される。
まず、受付部21は、配線器具20が歩行音の学習を行うための学習モードへ遷移するための入力をユーザから受け付け(S31)、表示部22は、このような入力が受け付けられたことを契機に学習モードの初期画面を表示する(S32)。動作例3では、初期画面において、居住者名の入力は要求されない。初期画面が表示されているときに、受付部21によって集音の開始を指示する入力が受け付けられると(S33)、居住者は歩行し、歩行音取得部23は、居住者の歩行音を取得する(S34)。
一方、学習モードの動作中に、通信部26は、居住者が所有する携帯端末70からビーコン信号を取得している(S35)。学習部24bは、通信部26によって取得されるビーコン信号に含まれる携帯端末70のIDに基づいて、歩行音取得部23によって取得される居住者の歩行音をラベル付けする(S36)。学習部24bは、具体的には、歩行音取得部23が出力する歩行音を示す信号から特徴量を抽出し、抽出した特徴量をビーコン信号に含まれる携帯端末70のID(以下、端末IDとも記載される)でラベル付けする。なお、端末IDは、記憶部25に記憶された登録情報を用いて居住者ID等に変換され、特徴量は居住者ID等によってラベル付けされてもよい。
学習部24bは、このようにラベル付けされた特徴量を教師データとして、機械学習モデルに歩行音を学習させる(S37)。このような学習が繰り返されることにより、特徴量を入力として端末IDを出力することができる機械学習モデルが構築される。端末IDは、記憶部25に記憶された登録情報を用いて居住者ID等に変換することができる。つまり、端末IDは、居住者IDと同様に取り扱うことができる。
このように、推定システム10は、ビーコン信号に含まれる端末IDを用いて生成される教師データに基づいて、機械学習モデルを構築することができる。ユーザは、居住者ID等を手動入力する必要が無いため、機械学習モデルの構築する際の利便性が向上される。なお、手動入力、及び、ビーコン信号の取得以外のラベル付けの方法として、話者認識(音声認識)による方法が考えられる。配線器具20が話者認識に対応しており、かつ、ユーザの歩行時にユーザの声を取得できる場合には、話者認識によりラベル付けが行われてもよい。
動作例3によって構築された機械学習モデルを用いたユーザの推定方法は、動作例1と同様である。ただし、機械学習モデルが属性情報ではなく端末IDを出力する点については異なる。また、動作例1と同様に、動作例3によって構築された機械学習モデルに再学習を行わせることも可能である。動作例3においても、学習部24bは、居住者の歩き始めから2歩目までの歩行音と3歩目以降の歩行音とを区別して、歩行音を機械学習モデルに学習させてもよい。
なお、機械学習モデルの構築には、K−means、K−Shape、K−Nearest Neighborなどのクラスタリング方式が用いられてもよい。このような場合、ラベル付けは不要となる。つまり、機械学習モデルの構築に際してラベル付けが行われることは必須ではない。
[動作例4]
ところで、建物80の内部(具体的には、配線器具20の周囲)で複数人のユーザが歩行している場合、歩行音取得部23が取得する歩行音には、複数人分の歩行音が含まれる場合がある。以下、このような場合の推定システム10のユーザの推定動作(動作例4)について説明する。図10は、推定システム10の動作例4のフローチャートである。
まず、歩行音取得部23は、建物80の内部におけるユーザの歩行音を取得する(S41)。推定部24aは、歩行音取得部23によって取得された歩行音に基づいて、建物80の内部に複数のユーザがいるか否かを判断する(S42)。推定部24aは、具体的には、歩行音取得部23によって取得された歩行音のピークが現われる時間間隔に基づいて建物80の内部に複数のユーザがいるか否かを判断する。図11は、複数のユーザがいるか否かを判断する方法を説明するための図である。
図11の(a)は、第一ユーザの歩行音の波形を示す図であり、図11の(b)は、第二ユーザの歩行音の波形を示す図であり、図11の(c)は、第一ユーザ及び第二ユーザの歩行音が合成された波形を示す図である。
歩行音取得部23によって取得された歩行音の波形が図11の(c)のように複数人(具体的には、2人分)の歩行音の波形が合成された波形である場合、図11の(c)の(c1)のように、歩行音のピークが現われる時間間隔が極端に短い部分が生じる。推定部24aは、時間間隔が極端に短い部分を、時間間隔と閾値との比較により検出することで、複数のユーザがいるか否かを判断することができる。
推定部24aは、建物80の内部に1人しかユーザがいないと判断した場合には(S42でNo)、歩行音取得部23によって取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて、ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する(S43)。具体的な推定方法は、動作例1〜3で説明した通りである。
一方、推定部24aは、建物80の内部に複数のユーザがいると判断した場合には(S42でYes)、歩行音取得部23によって取得された歩行音から1人分の歩行音を分離する(S44)。推定部24aは、例えば、図11の(c)の(c2)のように、波形のピークレベルが所定値よりも低い部分をマスク(無効化)することにより、歩行音取得部23によって取得された歩行音から1人分の歩行音を分離することができる。推定部24aは、波形のピークレベルが所定値よりも高い部分をマスクしてもよい。
そして、推定部24aは、分離した歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いてユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する(S45)。具体的な推定方法は、動作例1〜3で説明した通りである。
このように、推定システム10は、建物80の内部に複数のユーザがいる場合も、そのうちの1人のユーザがいずれの居住者であるかを高い精度で推定することができる。
[動作例5]
建物80の内部に複数の配線器具20が配置されている場合、複数の配線器具20が通信部26を用いて互いに通信することにより、一の配線器具20は、他の配線器具20の推定結果を取得することができる。図12は、複数の配線器具20の配置の一例を示す図である。図12に示されるように、ユーザが左から右に歩行する場合、一番右に位置する配線器具20は、事前に他の配線器具20a及び配線器具20bの推定結果を取得することができる。このような場合、一番右に位置する配線器具20は、他の配線器具20a及び配線器具20bの推定結果を考慮して、ユーザがいずれの居住者であるかを推定してもよい。図13は、このような推定システム10の動作例5のフローチャートである。
まず、配線器具20の推定部24aは、通信部26を介して、配線器具20a及び配線器具20bから、ユーザの推定結果を取得する(S51)。配線器具20a及び配線器具20bのそれぞれは、配線器具20と同様にユーザの推定を行い、推定が完了するたびに推定結果を送信することで、推定結果が複数の配線器具20の間で共有される。
次に、配線器具20の歩行音取得部23は、ユーザの歩行音を取得する(S52)。配線器具20の推定部24aは、歩行音(機械学習モデル)に加えて、取得した他の配線器具の推定結果を用いて、ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する(S53)。
例えば、推定部24aは、配線器具20a、及び、配線器具20bの推定結果が下記の2つの要件を満たすか否かを判定する。
第一の要件は、配線器具20aの推定結果が示す居住者、及び、配線器具20bの推定結果が示す居住者が同一(例えば、ユーザAとする)であるという要件である。第二の要件は、このユーザAが配線器具20に向かって歩行しているこという要件である。配線器具20の記憶部25に、配線器具20a、及び、配線器具20bの位置情報が記憶されていれば、配線器具20の推定部24aは、推定結果が取得された順番と、上記位置情報に基づいて、第二の要件が満たされるか(ユーザAが配線器具20に向かって歩行しているか否か)を判定することができる。
推定部24aは、上記2つの要件が満たされる場合に、機械学習モデルから出力される推定結果を補正する。例えば、機械学習モデルから、ユーザA○○%、ユーザB××%・・のように居住者ごとの確率が出力される場合、推定部24aは、上記2つの要件が満たされるときに限ってユーザAの確率を所定のパーセンテージだけ上乗せする。その後、推定部24aは、最も確率の高い居住者が、歩行音を発したユーザであると推定する。
このように、配線器具20は、他の配線器具20a及び他の配線器具20b(言い換えれば、他の歩行音取得部23、及び、他の推定部24a)の推定の結果を用いて、ユーザの推定精度を高めることができる。
[動作例6]
制御装置30は、複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)のそれぞれから歩行音信号を取得することにより、ユーザの位置を推定することもできる。以下、このような推定システム10の動作例6について説明する。図14は、推定システム10の動作例6のフローチャートである。
信号取得部33aは、通信部31を介して、複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)のそれぞれから、ユーザの歩行音を示す歩行音信号を取得する(S61)。上述のように複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)は、建物80の内部の異なる場所に設置されている。つまり、複数の信号取得部33aは、各々が、建物80の内部の異なる場所で得られたユーザの歩行音を示す複数の歩行音信号を取得する。
次に、位置推定部33bは、ステップS61において取得された複数の歩行音信号のそれぞれを、時間窓単位で周波数領域の信号に変換し(S62)、変換によって得られる周波数領域の信号を積分することにより、パワー値を算出する(S63)。つまり、複数の歩行音信号それぞれのパワー値が算出される。
次に、位置推定部33bは、複数の歩行音信号のパワー値を比較することにより、最もパワー値が大きい歩行音信号を出力した配線器具20を特定する(S64)。そして、位置推定部33bは、特定した配線器具20の周辺をユーザの現在位置として推定する(S65)。なお、ステップS63では、複数の歩行音信号のそれぞれについて所定期間における複数のパワー値が算出され、ステップS64では複数のパワー値の平均同士が比較されてもよい。また、ステップS63では、パワー値に代えて、MFCC、または、メルケプストラムなどのパワー値以外のパラメータが算出され、ステップS64では、算出されたパラメータに基づいて配線器具20が特定されてもよい。
次に、位置推定部33bは、ユーザの位置の推定結果に基づく提示を行う(S66)。例えば、位置推定部33bは、通信部31に、ステップS64において特定した配線器具20へ制御信号を送信させることにより、当該配線器具20に情報提示を指示することができる。つまり、位置推定部33bは、複数の配線器具20のうちユーザが周囲に滞在していると考えられる配線器具20にのみ情報の提示を行わせることができる。また、推定システム10は、動作例6のようなユーザの位置推定と、動作例1〜5のユーザ推定とを組み合わせることで、ユーザに応じた情報提示を行うこともできる。
このように、推定システム10は、複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)から得られる歩行音信号に基づいて、ユーザの位置を推定することができる。
なお、動作例6では、ユーザの位置の推定結果に応じて情報を提示(表示)する例について説明されたが、ユーザの位置の推定結果はどのように用いられてもよい。例えば、配線器具20が建物80内の部屋に1つずつ設置されているような場合、ユーザの位置の推定結果に応じて機器の制御が行われてもよい。この場合の機器の制御は、例えば、ユーザが存在すると推定される部屋の照明機器40及び空調機器50をオンし、ユーザが存在しないと推定される部屋の照明機器40及び空調機器50をオフする制御である。
[動作例7]
動作例6のユーザの位置推定においては、複数の歩行音取得部23の個体差が推定精度の低下の原因となりうる。そこで、位置推定部33bは、個体差を低減するための信号処理を行ってもよい。図15は、このような推定システム10の動作例7のフローチャートである。
信号取得部33aは、通信部31を介して、複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)のそれぞれから、ユーザの歩行音を示す歩行音信号を取得する(S71)。
次に、位置推定部33bは、ユーザが歩行していない期間(つまり、無音期間)に得られる歩行音信号の時間平均値を算出し、算出した時間平均値を記憶部34に記憶しておく(S72)。位置推定部33bは、複数の歩行音信号のそれぞれについてこの処理を行う。この時間平均値は、言い換えれば、歩行音信号のオフセットである。なお、ここでの無音期間とは、歩行音信号のうち実質的に歩行音に応じた信号の変化が現われていない期間という広義の意味であり、厳密な意味ではない。無音期間とは、例えば、歩行音信号のうち振幅が所定値よりも小さい期間(歩行音信号のうち振幅が極めて小さいと判定される期間)である。
次に、位置推定部33bは、ユーザが歩行しているときに得られた複数の歩行音信号それぞれを、当該歩行音信号の無音期間における信号レベル(具体的には、歩行音信号の無音期間における時間平均値など)に基づいて補正する(S73)。位置推定部33bは、具体的には、ユーザが歩行しているときに得られる複数の歩行音信号のそれぞれから、当該歩行音信号に対応する時間平均値を減算する。これにより、複数の歩行音信号のレベル差(複数の歩行音取得部23の個体差)が調整される。
次に、位置推定部33bは、ステップS73において補正された複数の歩行音信号のそれぞれを、時間窓単位で周波数領域の信号に変換し(S74)、変換によって得られる周波数領域の信号を積分することにより、パワー値を算出する(S75)。ステップS76以降の処理は、ステップS64以降の処理と同様である。
このように、推定システム10は、歩行音信号を、当該歩行音信号の無音期間における信号レベルに基づいて補正することで、ユーザの位置の推定精度の向上を図ることができる。
[動作例8]
動作例6のユーザの位置推定においては、ステップS62で使用される時間窓の長さが推定精度の低下の原因となりうる。図16は、時間窓の長さの推定精度への影響を説明するための図である。図16の(a)はある配線器具20が取得したユーザの歩行音の波形を示し、図16の(b)は、他の配線器具20が取得した同じユーザの歩行音の波形を示す。
上述のように複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)は、建物80の内部の異なる場所に設置されている。このため、複数の配線器具20は、同じユーザの歩行音を異なるタイミングで取得する。例えば、2つの配線器具20が距離Lだけ離れて設置されている場合、音速をvとすると、図16に示されるように、L/vだけタイミングがずれる。ここで、歩行音の1歩分の長さ(標準的な長さ)を有する時間窓W1が採用されると、図16の(a)の波形の全体が時間窓W1に含まれるときに図16の(b)の波形の全体が時間窓W1に含まれないため、推定精度が低下する懸念がある。このような場合、歩行音の1歩分の長さをL/vだけ(あるいは、L/v以上)延長した時間窓W2が採用されれば、図16の(a)の波形の全体が時間窓W2に含まれるときに図16の(b)の波形の全体が時間窓W2に含まれるため、推定精度の向上が見込まれる。
以下、このように時間窓の長さを決定する動作(動作例8)について説明する。図17は、推定システム10の動作例8のフローチャートである。
まず、制御装置30の情報受付部32は、複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)の間の距離を直接または間接に示す距離情報をユーザから受け付ける(S81)。情報受付部32は、例えば、複数の配線器具20間の距離を数値等で直接的に示す距離情報を受け付ける。建物80の3次元CADデータ(言い換えれば、BIMデータ)が記憶部34に記憶されているような場合には、情報受付部32は、複数の配線器具20が設置された部屋を示す情報を、複数の配線器具20間の距離を間接的に示す距離情報として受け付ける。
次に、位置推定部33bは、受け付けられた距離情報に基づいて時間窓の長さを決定する(S82)。位置推定部33bは、例えば、距離情報が示す距離Lと音速vとを用いて、時間窓W2の長さ=時間窓W1の長さ+L/vの計算式に基づいて時間窓の長さを決定する。なお、距離情報が距離を間接的に示す情報である場合、ステップS82において、位置推定部33bは、距離情報から距離Lを算出する処理を行う。距離情報が距離を間接的に示す情報である場合、距離Lは概算であってもよい。また、複数の配線器具20の数が3つ以上である場合には、距離Lは、最も離れて位置する2つの配線器具20間の距離となる。
このように、推定システム10は、歩行音信号を周波数領域の信号に変換する際の時間窓の長さを、複数の配線器具20(複数の歩行音取得部23)の間の距離に基づいて決定することで、ユーザの位置の推定精度の向上を図ることができる。
[効果等]
以上説明したように、推定システム10は、建物80の居住者に関する情報の登録を受け付ける受付部21と、建物80の内部におけるユーザの歩行音を取得する歩行音取得部23と、歩行音取得部23によって取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて、ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する推定部24aとを備える。受付部21は、登録受付部の一例である。
このような推定システム10は、ユーザに声を出すことを要求することなくユーザがいずれの居住者であるか推定することができる。
また、例えば、機械学習モデルは、居住者以外の人の歩行音を学習することによってあらかじめ構築され、受付部21は、居住者に関する情報として、居住者の属性情報の登録を受け付ける。推定部24aは、機械学習モデルを用いてユーザの属性情報を推定し、推定した属性情報に基づいてユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する。
このような推定システム10は、機械学習モデルが居住者の歩行音を学習していなくても、ユーザがいずれの居住者であるかを推定することができる。
また、例えば、推定システム10は、さらに、歩行音取得部23によって取得される居住者の歩行音を機械学習モデルに学習させることによって機械学習モデルを構築する学習部24bと、居住者が所有する携帯端末70からビーコン信号を取得する通信部26とを備える。学習部24bは、通信部26によって取得されるビーコン信号に含まれるIDに基づいて、歩行音取得部23によって取得される居住者の歩行音をラベル付けし、ラベル付けされた当該歩行音を機械学習モデルに学習させる。
このような推定システム10は、居住者の歩行音を学習した機械学習モデルを用いて、ユーザがいずれの居住者であるかを推定することができる。また、機械学習モデルが居住者の歩行音を学習する際に手動入力によるラベル付けが不要であるため、機械学習モデルを構築する際の居住者の利便性が向上される。
また、例えば、学習部24bは、居住者の2歩目まで歩行音と居住者の3歩目以降の歩行音とを区別して、歩行音取得部23によって取得される居住者の歩行音を機械学習モデルに学習させる。
このような推定システム10は、学習の効率の悪化、及び、ユーザの推定精度の低下などの発生を抑制することができる。
また、例えば、推定システム10は、さらに、ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかの推定結果を表示する表示部22と、推定結果が表示されているときに、ユーザから推定結果の正否に関する正否情報の入力を受け付ける受付部21と、受け付けられた正否情報に基づいて、機械学習モデルに歩行音を再学習させる再学習部24cとを備える。受付部21は、入力受付部の一例である。
このような推定システム10は、推定結果が誤りである場合に、再学習により推定精度の向上を図ることができる。
また、例えば、特徴量には、歩行音に基づいて定まる歩行周期に関する情報、歩行音の強度に関する情報、及び、歩行音の周波数特性の少なくとも1つが含まれる。
このような推定システム10は、歩行音に基づいて定まる歩行周期に関する情報、歩行音の強度に関する情報、及び、歩行音の周波数特性の少なくとも1つを機械学習モデルに入力することにより、ユーザがいずれの居住者であるかを推定することができる。
また、例えば、推定部24aは、他の歩行音取得部23によって取得された歩行音を用いて他の推定部24aが行った推定の結果を取得し、機械学習モデルに加えて、取得した他の推定部24aの推定の結果を用いて、ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する。
このような推定システム10は、他の推定部24aの推定の結果をさらに用いることで、推定精度の向上を図ることができる。
また、例えば、推定部24aは、歩行音取得部によって取得された歩行音のピークが現われる時間間隔に基づいて、建物80の内部に複数のユーザがいるか否かを判断し、複数のユーザがいると判断した場合に、歩行音取得部23によって取得された歩行音から1人分の歩行音を分離し、分離した歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いてユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する。
このような推定システム10は、建物80の内部に複数のユーザがいる場合も、そのうちの1人のユーザがいずれの居住者であるかを高い精度で推定することができる。
また、例えば、推定システム10は、配線器具20として実現される。
このような配線器具20は、ユーザに声を出すことを要求することなくユーザがいずれの居住者であるか推定することができる。
また、推定システム10などのコンピュータが実行する推定方法は、建物80の居住者に関する情報の登録を受け付け、建物80の内部におけるユーザの歩行音を取得し、取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いてユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する。
このような推定方法は、ユーザに声を出すことを要求することなくユーザがいずれの居住者であるか推定することができる。
また、推定システム10は、各々が、建物80の内部の異なる場所で得られたユーザの歩行音を示す複数の歩行音信号を取得する信号取得部33aと、取得された複数の歩行音信号に基づいて、建物80の内部におけるユーザの位置を推定する位置推定部33bとを備える。
このような推定システム10は、歩行音信号に基づいて、電波の送信機を携帯していないユーザの位置を推定することができる。
また、例えば、複数の歩行音信号のそれぞれには、無音期間が含まれ、位置推定部33bは、取得された複数の歩行音信号それぞれを、当該歩行音信号の無音期間における信号レベルに基づいて補正し、補正後の複数の歩行音信号に基づいて、建物80の内部におけるユーザの位置を推定する。
このような推定システム10は、歩行音信号を、当該歩行音信号の無音期間における信号レベルに基づいて補正することで、ユーザの位置の推定精度の向上を図ることができる。
また、例えば、複数の歩行音信号は、建物80の内部の異なる場所に設置された複数の歩行音取得部23によって取得され、推定システム10は、さらに、複数の歩行音取得部23の間の距離を直接または間接に示す距離情報を受け付ける情報受付部32を備える。
このような推定システム10は、歩行音取得部23によって取得される歩行音信号に基づいて、ユーザの位置を推定することができる。
また、例えば、位置推定部33bは、取得された複数の歩行音信号のそれぞれを、時間窓単位で周波数領域の信号に変換し、複数の周波数領域の信号に基づいて、建物80の内部におけるユーザの位置を推定し、時間窓の長さを、受け付けられた距離情報に基づいて決定する。
このような推定システム10は、歩行音信号を周波数領域の信号に変換する際の時間窓の長さを、複数の歩行音取得部23の間の距離に基づいて決定することで、ユーザの位置の推定精度の向上を図ることができる。
また、例えば、複数の歩行音取得部23のそれぞれは、互いに異なる配線器具20に備えられる。
このような推定システム10は、配線器具20から得られる歩行音信号に基づいて、ユーザの位置を推定することができる。
また、推定システム10などのコンピュータによって実行される推定方法は、各々が、建物80の内部の異なる場所で得られたユーザの歩行音を示す複数の歩行音信号を取得し、取得された複数の歩行音信号に基づいて、建物80の内部におけるユーザの位置を推定する。
このような推定方法は、歩行音信号に基づいて、ユーザの位置を推定することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態に係る推定システムが備える各構成要素は、複数の装置(例えば、配線器具、制御装置、及び、サーバ装置)にどのように振り分けられてもよい。
例えば、配線器具が備えると説明された全ての構成要素は、制御装置によって備えられてもよい。つまり、配線器具によって実行される処理(ユーザの推定処理)は、制御装置によって実行されてもよい。また、配線器具が備えると説明された構成要素のうち、情報処理量が多いと考えられる、推定部、学習部、及び、再学習部の少なくとも1つの構成要素が制御装置によって備えられてもよい。つまり、配線器具によって実行される処理の一部は、制御装置によって実行されてもよい。また、配線器具が備えると説明された構成要素のうち、情報処理量が多いと考えられる、推定部、学習部、及び、再学習部の少なくとも1つの構成要素がサーバ装置によって備えられることにより、推定システムは、クライアントサーバシステムとして実現されてもよい。つまり、配線器具によって実行される処理の一部は、サーバ装置によって実行されてもよい。
同様に、上記実施の形態において、制御装置が備えると説明された全ての構成要素は、配線器具によって備えられてもよい。つまり、制御装置によって実行される処理(ユーザの位置推定処理)は、配線器具によって実行されてもよい。また、制御装置が備えると説明された構成要素のうち、情報処理量が多いと考えられる位置推定部がサーバ装置によって備えられることにより、推定システムは、クライアントサーバシステムとして実現されてもよい。つまり、制御装置によって実行される処理の一部は、サーバ装置によって実行されてもよい。
また、上記実施の形態では、推定システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、推定システムは、配線器具に相当する単一の装置として実現されてもよいし、制御装置に相当する第一の装置として実現されてもよいし、サーバ装置に相当する単一の装置として実現されてもよい。
例えば、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置が介在してもよい。
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。また、上記実施の形態の動作例1〜8は任意に組み合わされてよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
例えば、本発明は、推定システムなどのコンピュータが実行する推定方法として実現されてもよいし、このような推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
10 推定システム
20、20a、20b 配線器具
21 受付部(登録受付部、入力受付部)
22 表示部
23 歩行音取得部
24a 推定部
24b 学習部
24c 再学習部
32 情報受付部
33a 信号取得部
33b 位置推定部
70 携帯端末
80 建物

Claims (10)

  1. 建物の居住者に関する情報の登録を受け付ける登録受付部と、
    前記建物の内部におけるユーザの歩行音を取得する歩行音取得部と、
    前記歩行音取得部によって取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて、前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する推定部とを備える
    推定システム。
  2. 前記機械学習モデルは、前記居住者以外の人の歩行音を学習することによってあらかじめ構築され、
    前記登録受付部は、前記居住者に関する情報として、前記居住者の属性情報の登録を受け付け、
    前記推定部は、前記機械学習モデルを用いて前記ユーザの属性情報を推定し、推定した前記属性情報に基づいて前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する
    請求項1に記載の推定システム。
  3. さらに、
    前記歩行音取得部によって取得される前記居住者の歩行音を前記機械学習モデルに学習させることによって前記機械学習モデルを構築する学習部と、
    前記居住者が所有する携帯端末からビーコン信号を取得する通信部とを備え、
    前記学習部は、前記通信部によって取得される前記ビーコン信号に含まれるIDに基づいて、前記歩行音取得部によって取得される前記居住者の歩行音をラベル付けし、ラベル付けされた当該歩行音を前記機械学習モデルに学習させる
    請求項1に記載の推定システム。
  4. 前記学習部は、前記居住者の2歩目まで歩行音と前記居住者の3歩目以降の歩行音とを区別して、前記歩行音取得部によって取得される前記居住者の歩行音を前記機械学習モデルに学習させる
    請求項3に記載の推定システム。
  5. 前記推定システムは、さらに、
    前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかの推定結果を表示する表示部と、
    前記推定結果が表示されているときに、前記ユーザから推定結果の正否に関する正否情報の入力を受け付ける入力受付部と、
    受け付けられた前記正否情報に基づいて、前記機械学習モデルに歩行音を再学習させる再学習部とを備える
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の推定システム。
  6. 前記特徴量には、歩行音に基づいて定まる歩行周期に関する情報、歩行音の強度に関する情報、及び、歩行音の周波数特性の少なくとも1つが含まれる
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の推定システム。
  7. 前記推定部は、
    他の前記歩行音取得部によって取得された歩行音を用いて他の前記推定部が行った推定の結果を取得し、
    前記機械学習モデルに加えて、取得した他の前記推定部の推定の結果を用いて、前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の推定システム。
  8. 前記推定部は、
    前記歩行音取得部によって取得された歩行音のピークが現われる時間間隔に基づいて、前記建物の内部に複数の前記ユーザがいるか否かを判断し、
    複数の前記ユーザがいると判断した場合に、前記歩行音取得部によって取得された歩行音から1人分の歩行音を分離し、
    分離した歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の推定システム。
  9. 前記推定システムは、配線器具として実現される
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の推定システム。
  10. 建物の居住者に関する情報の登録を受け付け、
    前記建物の内部におけるユーザの歩行音を取得し、
    取得された歩行音から抽出される特徴量を入力とする機械学習モデルを用いて前記ユーザが登録済みの居住者のいずれであるかを推定する
    推定方法。
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