JP2021092364A - 調理器用トッププレート - Google Patents

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Yusuke Yamazaki
雄亮 山崎
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    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24CDOMESTIC STOVES OR RANGES ; DETAILS OF DOMESTIC STOVES OR RANGES, OF GENERAL APPLICATION
    • F24C15/00Details
    • F24C15/10Tops, e.g. hot plates; Rings

Abstract

【課題】耐擦傷性及び防汚性を高いレベルで両立することができる、調理器用トッププレートを提供する。【解決手段】調理器具が載せられる調理面2a及び調理面2aとは反対側の裏面2bを有する、ガラス基板2と、ガラス基板2の調理面2a上に設けられており、Si及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物を含む、第1の層3と、第1の層3上に設けられており、酸化ジルコニウムを含む、第2の層4と、を備え、第2の層4の厚みが、1nm以上、100nm以下である、調理器用トッププレート1。【選択図】図1

Description

本発明は、調理器用トッププレートに関する。
電磁調理器、ラジアントヒーター調理器、ガス調理器などの調理器用のトッププレートにおける調理面には、一般に、装飾膜や反射膜、あるいは反射防止膜などの膜が設けられることがある。もっとも、トッププレートの調理面に設けられた膜と鍋等の調理器具が擦れ、これらの膜が剥がれることがある。そのため、トッププレートの調理面には、耐擦傷性に優れる保護膜が設けられることもある。例えば、下記の特許文献1には、調理面に単斜晶系酸化ジルコニウム結晶を含む保護膜が設けられたトッププレートが開示されている。上記保護膜は、X線回折測定において、単斜晶系酸化ジルコニウム結晶の(1 1 −1)結晶面による回折ピークが主ピークとして観察されることが記載されている。
特開2016−145677号公報
しかしながら、特許文献1のトッププレートにおいても、耐擦傷性がなお十分ではないという問題がある。特に、トッププレートの調理面には汚れ等がつくので、汚れの拭き取り性(防汚性)を向上させることも求められているが、耐擦傷性と防汚性とを高いレベルで両立することが難しいという問題がある。
本発明の目的は、耐擦傷性及び防汚性を高いレベルで両立することができる、調理器用トッププレートを提供することにある。
本発明に係る調理器用トッププレートは、調理器具が載せられる調理面及び該調理面とは反対側の裏面を有する、ガラス基板と、前記ガラス基板の調理面上に設けられており、Si及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物を含む、第1の層と、前記第1の層上に設けられており、酸化ジルコニウムを含む、第2の層と、を備え、前記第2の層の厚みが、1nm以上、100nm以下であることを特徴としている。
本発明においては、前記第1の層が、窒化ケイ素及び窒化アルミニウムのうち少なくとも一方を含むことが好ましい。
本発明においては、前記第1の層が、窒化ケイ素を含むことが好ましい。
本発明においては、前記第1の層の厚みが、800nm以上であることが好ましい。
本発明においては、前記調理面側のインデンテーション硬さが、18GPa以上であることが好ましい。
本発明によれば、耐擦傷性及び防汚性を高いレベルで両立することができる、調理器用トッププレートを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る調理器用トッププレートを示す模式的断面図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る調理器用トッププレートを示す模式的断面図である。図1に示すように、調理器用トッププレート1(以下、「調理器用トッププレート1」を、単に「トッププレート1」とする)は、ガラス基板2を備える。ガラス基板2は、対向している調理面2a及び裏面2bを有する。調理面2aは、鍋やフライパンなどの調理器具が載せられる側の面である。裏面2bは、調理器の内部側において光源や加熱装置と対向する面である。従って、調理面2a及び裏面2bは、表裏の関係にある。
ガラス基板2は、波長400nm〜700nmにおける少なくとも一部の光を透過する。ガラス基板2は、有色透明であってもよいが、トッププレート1の美観性をより一層向上させる観点から、無色透明であることが好ましい。なお、本明細書において、「透明」であるとは、波長400nm〜700nmにおける可視波長域の平均光透過率が70%以上であることをいう。
トッププレート1では、加熱及び冷却が繰り返しなされる。そのため、ガラス基板2は、高い耐熱性及び低い熱膨張係数を有するものであることが好ましい。具体的には、ガラス基板2の軟化温度は、700℃以上であることが好ましく、750℃以上であることがより好ましい。また、ガラス基板2の30℃〜750℃における平均線熱膨張係数は、−10×10−7/℃〜+60×10−7/℃の範囲内であることが好ましく、−10×10−7/℃〜+50×10−7/℃の範囲内であることがより好ましく、−10×10−7/℃〜+40×10−7/℃の範囲内であることがさらに好ましい。従って、ガラス基板2は、ガラス転移温度が高く、低膨張なガラスや、低膨張の結晶化ガラスからなるものであることが好ましい。低膨張の結晶化ガラスの具体例としては、例えば、日本電気硝子社製の「N−0」が挙げられる。なお、ガラス基板2としては、ホウケイ酸ガラスなどを用いてもよい。
ガラス基板2の厚みは、特に限定されない。ガラス基板2の厚みは、光透過率などに応じて適宜設定することができる。ガラス基板2の厚みは、例えば、2mm〜8mm程度とすることができる。
ガラス基板2の調理面2a上には、第1の層3が設けられている。第1の層3上には、第2の層4が設けられている。
第1の層3は、Si及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物を含む硬質層である。そのため、第1の層3を設けることにより、トッププレート1の耐擦傷性を向上させることができる。本実施形態では、第1の層3がガラス基板2における調理面2aの全面上に設けられている。なお、本実施形態のように、第1の層3は、ガラス基板2における調理面2aの全面上に設けられていることが好ましいが、ガラス基板2における調理面2aの一部の上に設けられていてもよい。この場合、第1の層3は、調理面2a全体の面積に対し、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上の面積で設けられていることが望ましい。
第1の層3の波長400nm〜700nmにおける平均光透過率は、例えば、70%以上、95%以下とすることができる。
第1の層3は、Si及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物を含む限り特に限定されない。もっとも、トッププレート1の耐擦傷性をより一層向上させる観点から、第1の層3は、窒化ケイ素及び窒化アルミニウムのうち少なくとも一方を含むことが好ましい。また、トッププレート1の生産性をより一層向上させる観点からは、第1の層3が、窒化ケイ素を含むことが好ましい。
第1の層3には、それぞれ、金属などの他の成分が含まれていてもよい。もっとも、第1の層3中におけるSi及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物の含有量は、好ましくは90重量%以上、より好ましくは98重量%以上である。この場合、トッププレート1の耐擦傷性をより一層向上させることができる。なお、第1の層3中におけるSi及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物の含有量は多ければ多いほど好ましく、第1の層3中におけるSi及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物の含有量は、例えば、100重量%であってもよい。
第1の層3の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、スパッタリング法により形成することができる。
第1の層3の厚みは、特に限定されず、好ましくは800nm以上、より好ましくは1000nm以上である。この場合、トッププレート1の耐擦傷性をより一層向上させることができる。第1の層3の厚みの上限値は、特に限定されないが、トッププレート1の生産性をより一層向上させる観点からは、第1の層3の厚みが2000nm以下であることが好ましい。
第2の層4は、酸化ジルコニウムを含む防汚層である。そのため、第2の層4を設けることにより、トッププレート1の表面1aにおける汚れの拭き取り性を向上させることができる。また、外光の映り込み等を抑制する、いわゆる防眩効果を付与することもできる。また、防汚層を有機物により形成する場合と比較して、トッププレート1の耐熱性を向上させることができる。
本実施形態では、第2の層4が、第1の層3における主面3aの全面上に設けられている。なお、第1の層3の主面3aは、第1の層3におけるガラス基板2とは反対側の面である。また、本実施形態のように、第2の層4は、第1の層3における主面3aの全面上に設けられていることが好ましいが、第1の層3における主面3aの一部の上に設けられていてもよい。この場合、第2の層4は、第1の層3における主面3a全体の面積に対し、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上の面積で設けられていることが望ましい。
また、第2の層4には、それぞれ、金属などの他の成分が含まれていてもよい。もっとも、第2の層4中における酸化ジルコニウムの含有量は、好ましくは90重量%以上、より好ましくは98重量%以上である。この場合、トッププレート1の表面1aにおける汚れの拭き取り性をより一層向上させることができる。もっとも、第2の層4中における酸化ジルコニウムの含有量は多ければ多いほど好ましく、第2の層4中における酸化ジルコニウムの含有量は、例えば、100重量%であってもよい。
なお、第2の層4の波長400nm〜700nmにおける平均光透過率は、例えば、70%以上、90%以下とすることができる。
第2の層4は、単斜晶系酸化ジルコニウム結晶を含んでいることが好ましい。この場合、トッププレート1の耐擦傷性をより一層向上させることができる。なお、この場合、第2の層4では、X線回折測定において、単斜晶系酸化ジルコニウム結晶の(1 1 −1)結晶面による回折ピークが、主ピークとして観察される。主ピークとは、最も強度の高い回折ピークのことである。
第2の層4の膜密度は、好ましくは5.96g/cm以上であり、より好ましくは6g/cm以上である。この場合、トッププレート1の耐擦傷性をより一層向上させることができる。
第2の層4の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、スパッタリング法により形成することができる。具体的には、第2の層4は、圧力が0.2Pa以下であるチャンバ内においてスパッタリング法によりジルコニウム膜を形成した後に、そのジルコニウム膜を酸化させることにより形成することができる。また、第2の層4は、例えば、圧力が0.2Pa以下であるチャンバ内において反応性スパッタリング法により成膜することによっても形成することができる。また、第2の層4は、高周波電源などを用いて酸化ジルコニウムを直接スパッタリングして形成することもできる。
一般に、スパッタリング法により成膜する場合において、成膜チャンバの圧力が低すぎると、安定して成膜することが困難となる。このため、通常は、成膜チャンバの圧力が0.3Pa以上とされている。しかしながら、成膜チャンバの圧力を通常よりもあえて低くすることにより、単斜晶系の酸化ジルコニウム結晶の(1 1 −1)結晶面による回折ピークが、主ピークとして観察される第2の層4を形成することができる。
スパッタリング法による成膜を行うチャンバ内の圧力は、0.15Pa以下であることが好ましく、0.1Pa以下であることがより好ましい。もっとも、スパッタリング法による成膜を行うチャンバ内の圧力が低すぎると、第2の層4を安定して形成することが困難となる。従って、スパッタリング法による成膜を行うチャンバ内の圧力は、0.01Pa以上であることが好ましく、0.05Pa以上であることがより好ましい。
第2の層4の厚みは、1nm以上、100nm以下である。第2の層4の厚みを上記下限値以上とすることにより、第2の層4を均質に成膜することができる。そのため、トッププレート1の表面1aにおける汚れの拭き取り性を向上させることができる。また、第2の層4の厚みを上記上限値以下とすることにより、トッププレート1の耐擦傷性を高い状態で維持することができる。第2の層4の厚みは、特に限定されないが、好ましくは50nm以下、より好ましくは15nm以下である。
このように、本実施形態のトッププレート1では、ガラス基板2の調理面2aの上に、Si及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物を含む第1の層3が設けられており、その上に酸化ジルコニウムを含む、第2の層4が設けられている。特に、本実施形態では、硬質層としての第1の層3上に設けられている、防汚層としての第2の層4の厚みが、1nm以上、100nm以下の範囲にある。そのため、本実施形態のトッププレート1では、耐擦傷性及び防汚性を高いレベルで両立することができる。よって、本実施形態のトッププレート1によれば、調理面2a上に設けられた膜と鍋等の調理器具が擦れたときに生じる膜の剥がれが生じ難く、表面1aに付着した汚れをきれいに拭き取ることもできる。
また、トッププレート1では、調理面2a側(表面1a)のインデンテーション硬さが、好ましくは18GPa以上、より好ましくは20GPa以上、さらに好ましくは22GPa以上である。この場合、トッププレート1の調理面2a側(表面1a)の耐擦傷性をより一層向上させることができる。また、トッププレート1の調理面2a側におけるインデンテーション硬さの上限値は、特に限定されないが、例えば、30GPaとすることができる。なお、インデンテーション硬さは、ISO14577−1「計装化押し込み硬さおよび材料パラメータ 第一部:試験方法」に基づいて測定することができる。例えば、Berkovich型ダイヤモンド圧子を用いて、温度25℃の条件にて測定することができる。
また、トッププレート1には、さらに他の膜が設けられていてもよい。例えば、ガラス基板2の裏面2b上に遮光層や耐熱樹脂層などが設けられていてもよい。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(実施例1)
ガラス基板2として、透明結晶化ガラス板(日本電気硝子社製、商品名「N−0」、30℃〜750℃における平均線熱膨張係数:0.5×10−7/℃、厚み:4mm)を用いた。このガラス基板2の調理面2a上に、スパッタリング法により第1の層3(硬質層)としての窒化ケイ素膜(SiN膜)を形成した。Si膜の成膜条件として、成膜圧力:0.07Pa、キャリアガスとしてのアルゴンガスの流量:200sccm、Siターゲット印加電力:6.5kWとした。Si膜の窒化条件として、キャリアガスとしての窒素ガス流量:60sccm、RFプラズマ印加電力:4.5kWとして、SiN膜を膜厚1000nmとなるように成膜した。
次に、SiN膜の上に、第2の層4(防汚層)としての酸化ジルコニウム膜(ZrO膜)を形成した。具体的には、カルーセル型のスパッタリング装置により、ガラス基板2のSiN膜の上に、ジルコニウムの金属ターゲットを用いて、ジルコニウム膜を形成し、そのジルコニウム膜を酸素ラジカルにより酸化することにより、膜厚が10nmである酸化ジルコニウム膜(ZrO膜)を下記の成膜条件で形成した。それによって、トッププレート1を作製した。
ジルコニウム膜の形成条件;
チャンバ内の圧力:0.07Pa
供給ガス:アルゴンガス(流量:200cc/分)
成膜時の電力:5.5kW
ジルコニウム膜の酸化条件;
供給ガス:酸素ガス(流量:40cc/分)
RFプラズマ印加電力:4.5kW
X線回折チャートから、実施例1において形成した第2の層4は、単斜晶系酸化ジルコニウム結晶を主として含有していることが確認された。
(実施例2)
第1の層3としてSiN膜ではなく窒化アルミニウム膜(AlN膜)を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてトッププレート1を作製した。Al膜の成膜条件として、成膜圧力:0.1Pa、キャリアガスとしてのアルゴンガスの流量:200sccm、Alターゲット印加電力:5.5kWとした。Al膜の窒化条件として、キャリアガスとしての窒素ガス流量:60sccm、RFプラズマ印加電力:4.5kWとして、AlN膜を膜厚1000nmとなるように成膜した。
(実施例3,4)
ZrO膜の膜厚が下記の表1のようになるように変更したこと以外は、実施例1同様にしてトッププレート1を得た。
(比較例1)
ガラス基板として、透明結晶化ガラス板(日本電気硝子社製、商品名「N−0」、30℃〜750℃における平均線熱膨張係数:0.5×10−7/℃、厚み:4mm)を用いた。このガラス基板の調理面上に、酸化ジルコニウム膜(ZrO膜)を形成した。具体的には、カルーセル型のスパッタリング装置により、ガラス基板の調理面の上に、ジルコニウムの金属ターゲットを用いて、ジルコニウム膜を形成し、そのジルコニウム膜を酸素ラジカルにより酸化することにより、膜厚が1000nmであるZrO膜を下記の成膜条件で形成した。それによって、トッププレートを作製した。
ジルコニウム膜の形成条件;
チャンバ内の圧力:0.07Pa
供給ガス:アルゴンガス(流量:200cc/分)
成膜時の電力:5.5kW
ジルコニウム膜の酸化条件;
供給ガス:酸素ガス(流量:40cc/分)
RFプラズマ電力:4.5kW
(比較例2)
ZrO膜の膜厚が下記の表1のようになるように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてトッププレートを得た。
<評価方法>
(インデンテーション硬さ)
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られたトッププレートにおける調理面側のインデンテーション硬さを、株式会社エリオニクス製、超微小押し込み硬さ試験機ENT−2100を用いて測定した。圧子は、Berkovich型ダイヤモンド圧子を用いた。押し込みサイクルは一定負荷で最大試験荷重を2mNまで押し込んだのち、保持時間なしで、一定除荷した。得られた荷重変位曲線から、インデンテーション硬さを算出した。算出における圧子先端補正は田中式を用い、除荷フィッティングは最大試験荷重70−95%を用いた。
(耐擦傷性評価)
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られたトッププレートについて、以下の試験条件で耐摩耗性試験(スポンジ擦り試験)を行い、以下の評価条件で耐擦傷性を評価した。
試験条件;
荷重:1600g
回数:2500往復
接触面積:4cm×4cm
スポンジ:スリーエムジャパン製、スコッチブライトA−11S
観察方法:目視で外観観察
[評価基準]
◎…傷が確認されなかった
〇…わずかに傷が確認された
×…傷が確認された
(防汚性評価)
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られたトッププレートについて、以下のようにして防汚性試験を行い、以下の評価基準で評価した。
トマトケチャップ10gをトッププレート上に塗った。得られた汚れ材料の上に鉄板を置き、電気炉で450℃にて焼成した。冷却後、2分間メラミンスポンジで湿らせ、1分間擦り汚れ除去を行った。その後、目視でトッププレートを観察し、以下の評価基準で評価した。
[評価基準]
○…焦げ付きが確認されなかった
×…焦げ付きが残存していた
結果を下記の表1に示す。
Figure 2021092364
表1から明らかなように実施例1〜4のトップレート1では、インデンテーション硬さが20.6GPa〜26.9GPaであり、耐擦傷性及び防汚性を高いレベルで両立できることを確認できた。一方、比較例1,2のトッププレートでは、インデンテーション硬さが14.1GPa〜16.8GPaであり、耐擦傷性が十分でなかった。
1…調理器用トッププレート
1a…表面
2…ガラス基板
2a…調理面
2b…裏面
3…第1の層
3a…主面
4…第2の層

Claims (5)

  1. 調理器具が載せられる調理面及び該調理面とは反対側の裏面を有する、ガラス基板と、
    前記ガラス基板の調理面上に設けられており、Si及びAlのうち少なくとも一方を含有する窒化物又は酸窒化物を含む、第1の層と、
    前記第1の層上に設けられており、酸化ジルコニウムを含む、第2の層と、
    を備え、
    前記第2の層の厚みが、1nm以上、100nm以下である、調理器用トッププレート。
  2. 前記第1の層が、窒化ケイ素及び窒化アルミニウムのうち少なくとも一方を含む、請求項1に記載の調理器用トッププレート。
  3. 前記第1の層が、窒化ケイ素を含む、請求項1又は2に記載の調理器用トッププレート。
  4. 前記第1の層の厚みが、800nm以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の調理器用トッププレート。
  5. 前記調理面側のインデンテーション硬さが、18GPa以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の調理器用トッププレート。
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