JP2021090237A - 振動発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】制振対象の振動を利用して発電する。【解決手段】振動発電システム1は、制振対象である主構造10と、主構造10に連結される動吸振器12と、動吸振器12に連結される振動子18と、振動子18の振動に連動して発電する発電機26と、を備え、振動子18の固有振動数が動吸振器12の固有振動数と異なる。【選択図】図1

Description

本開示は、制振対象の振動を利用して発電する振動発電システムに関する。
例えば、ビルなどの建物に風が当たると、その建物自体が振動する。このような振動する建物に動吸振器を連結して、建物の振動を抑制(制振)する技術がある(例えば、特許文献1)。
特開2005−337470号公報
動吸振器は、制振対象である建物等の振動に応じて振動する。そこで、動吸振器の振動エネルギーを電気エネルギーに変換することが考えられる。
本開示は、制振対象の振動を利用して発電することが可能な振動発電システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る振動発電システムは、制振対象である主構造と、主構造に連結される動吸振器と、動吸振器に連結される振動子と、振動子の振動に連動して発電する発電機と、を備え、振動子の固有振動数が動吸振器の固有振動数と異なる。
また、振動発電システムは、振動子の固有振動数が動吸振器の固有振動数に一致せずに近似していてもよい。
また、振動発電システムは、振動子を振動可能に支持する車輪を備え、発電機は、車輪の回転に連動して回転する回転子を有してもよい。
また、回転子の回転数は、車輪の回転数より高くてもよい。
また、振動子は、タンクと、タンクに収容される液体と、を有してもよい。
本開示によれば、制振対象の振動を利用して発電することが可能となる。
本実施形態による振動発電システムの概略模式図である。 比較例における主構造の制振の一例を示す図である。 比較例における動吸振器の振動の一例を示す図である。 本実施形態の振動発電システムにおける主構造の制振の一例を示す図である。 本実施形態の振動発電システムにおける動吸振器の振動および振動子の振動の一例を示す図である。 車輪および発電機付近を拡大して示す部分側面図である。 車輪および発電機付近を拡大して示す部分上面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態による振動発電システム1の概略模式図である。以下では、本実施形態に関係する構成や処理について詳細に説明し、本実施形態と無関係の構成や処理については説明を省略する。振動発電システム1は、主構造10、動吸振器12、第1バネ14、第1ダンパ16、振動子18、第2バネ20、第2ダンパ22、車輪24および発電機26を含む。
主構造10は、例えば、地上に建設されたビルなどの建物である。主構造10は、非常に大きな質量(マス)を有する。主構造10の質量は、例えば、1万トンであるとするが、この例に限らない。ビルなどに風が当たると、その風によるカルマン渦が生じる。ビルは、そのカルマン渦に起因して、地面を支点として振動する。
図1では、ビルなどの主構造10が地面30に対して振動することを、バネ32、ダンパ34および車輪36を用いて概念的に示している。バネ32は、所定のバネ定数を有する。バネ32は、主構造10に当たる風のエネルギーに従って主構造10を水平方向(図1の左右方向(X方向))に振動させる。ダンパ34は、所定の減衰定数を有する。ダンパ34は、主構造10の振動を減衰させる。車輪36は、主構造10が地面30に対して水平方向に滑らかに振動することを表現するために示されている。
主構造10は、バネ32のバネ定数および主構造10の質量に従った所定の固有振動数で振動する。なお、主構造10が地面30に対して所定の固有振動数で振動すればよく、バネ32、ダンパ34および車輪36は、具体的な物として設けられていなくてもよい。
振動発電システム1では、このような主構造10の振動を動吸振器12によって抑制(制振)する。つまり、主構造10は、制振の対象となる制振対象である。
動吸振器12は、例えば、ブロック状に形成され、主構造10内(ビル内)に設けられる。動吸振器12は、例えば、主構造10の鉛直方向の中央階付近に配置される。また、動吸振器12は、例えば、主構造10の床上に配置される。動吸振器12の底面には、動吸振器12を振動可能に支持する車輪40が設けられる。動吸振器12は、車輪40が回転することで主構造10の床上において水平方向に滑らかに移動可能である。動吸振器12は、主構造10よりも小さな質量を有する。動吸振器12の質量は、例えば、100トンであるとするが、この例に限らない。
第1バネ14は、例えば、コイルバネなどである。なお、第1バネ14は、フックの法則に従う弾性の性質を有する部材(弾性部材)であればよく、この例に限らない。第1バネ14の一端は、主構造10の柱などに接続される。第1バネ14の他端は、動吸振器12の側面に接続される。つまり、動吸振器12は、第1バネ14を通じて主構造10に連結される。第1バネ14は、所定の第1バネ定数を有する。第1バネ14は、主構造10の振動に従って動吸振器12を主構造10に対して水平方向(図1の左右方向(X方向))に振動させる。
第1ダンパ16は、例えば、オイルダンパなどであるとするが、この例に限らない。第1ダンパ16の一端は、主構造10の柱などに接続される。第1ダンパ16の他端は、動吸振器12の側面に接続される。第1ダンパ16は、所定の第1減衰定数を有する。第1ダンパ16は、主構造10に対して相対的な振動を減衰させる。
動吸振器12は、第1バネ14の第1バネ定数および動吸振器12の質量に従った所定の固有振動数で振動する。
振動発電システム1では、動吸振器12の固有振動数が主構造10の固有振動数に一致している。つまり、振動発電システム1では、動吸振器12の固有振動数が主構造10の固有振動数に一致するような質量の動吸振器12および第1バネ定数の第1バネ14が選定される。
これにより、動吸振器12は、主構造10(制振対象)の振動を肩代わりして振動し、主構造10の振動を効率よく抑制することができる。
振動子18は、中空の容器であるタンク42と、タンク42に収容される液体44とを有する。タンク42は、例えば、円筒状に形成され、中心軸が鉛直に延びる姿勢で主構造10内(ビル内)に設けられる。タンク42は、動吸振器12と大凡同じ高さにおいて主構造10の床上に配置される。
タンク42に収容される液体44は、例えば、水とするが、この例に限らない。液体44は、例えば、タンク42の容積の8割以上収容される。タンク42は、内部の液体44が流出しない程度に密封される。なお、図1では、タンク42内の液体44をクロスハッチングで示している。
車輪24は、振動子18(タンク42)の底面に設けられる。車輪24は、振動子18を振動可能に支持する。また、主構造10の床上には、水平方向に延在するレール46が設けられる。車輪24は、レール46上に位置する。振動子18は、車輪24がレール46上で回転することで水平方向に振動可能である。車輪24の半径は、例えば、約5cmであるとするが、この例に限らない。
振動子18は、タンク42の質量と液体44の質量とを合計した合計質量を有する。タンク42および液体44は、それらの合計質量を有する振動子18として一体的に機能する。振動子18の質量(合計質量)は、動吸振器12よりも小さい。振動子18の質量は、例えば、数トンであるとするが、この例に限らない。
第2バネ20は、例えば、コイルバネなどである。なお、第2バネ20は、フックの法則に従う弾性の性質を有する部材(弾性部材)であればよく、この例に限らない。第2バネ20の一端は、動吸振器12の側面に接続される。第2バネ20の他端は、振動子18(タンク42)の側面に接続される。つまり、振動子18は、第2バネ20を通じて動吸振器12に連結される。第2バネ20は、所定の第2バネ定数を有する。第2バネ20は、動吸振器12を介して伝達される主構造10の振動に従って、振動子18を主構造10に対して水平方向(図1の左右方向(X方向))に振動させる。
第2ダンパ22は、例えば、オイルダンパなどであるとするが、この例に限らない。第2ダンパ22の一端は、動吸振器12の側面に接続される。第2ダンパ22の他端は、振動子18(タンク42)の側面に接続される。第2ダンパ22は、所定の第2減衰定数を有する。第2ダンパ22は、動吸振器12に対して相対的な振動を減衰させる。
振動子18は、第2バネ20の第2バネ定数および振動子18の質量に従った所定の固有振動数で振動する。
ここで、振動子18の固有振動数を動吸振器12の固有振動数に一致させると、振動子18は、あたかも、動吸振器12を制振対象とした動吸振器のように機能してしまうおそれがある。つまり、動吸振器12は、振動子18によって振動が抑制され、主構造10の振動を肩代わりすることを振動子18によって妨げられるおそれがある。そうすると、動吸振器12は、主構造10に対する本来の制振性能を発揮できず、主構造10の振動を十分に抑制することができなくなってしまう。
そこで、振動発電システム1では、振動子18の固有振動数が動吸振器12の固有振動数と異なっている。つまり、振動発電システム1では、振動子18の固有振動数が動吸振器12の固有振動数と異なるような質量の振動子18および第2バネ定数の第2バネ20が選定される。
これにより、振動発電システム1では、振動子18が動吸振器12を制振してしまうことを抑制することができる。その結果、振動発電システム1では、振動子18を動吸振器12に連結しても、主構造10に対する動吸振器12の制振性能の低下を抑制することができる。
発電機26は、振動子18の底面に設けられる。発電機26は、車輪24の近傍に位置する。発電機26は、例えば、直流発電機とするが、同期発電機などであってもよい。発電機26は、後に詳述するが、振動子18の振動に連動して発電する。換言すると、発電機26は、振動子18の振動に応じた車輪24の回転に従って発電する。このため、振動発電システム1では、振動子18の振動の振幅を極力大きくしたい。
上述のように、振動子18の固有振動数が動吸振器12の固有振動数に一致すると、振動子18が動吸振器12の振動を肩代わりして振動する。つまり、振動子18の固有振動数が動吸振器12の固有振動数に近づくほど、振動子18の振動の振幅が大きくなる。
そこで、振動発電システム1では、振動子18の固有振動数を動吸振器12の固有振動数に一致せずに近似させるようにする。つまり、振動発電システム1では、振動子18の固有振動数が動吸振器12の固有振動数に一致せずに近似するような質量の振動子18および第2バネ定数の第2バネ20が選定される。具体的には、振動子18の固有振動数は、動吸振器12の固有振動数より大きく、動吸振器12の固有振動数の1.5倍以下の範囲に設定される。つまり、振動発電システム1では、振動子18の固有振動数がこのような範囲となるような質量の振動子18および第2バネ定数の第2バネ20が選定される。
これにより、振動発電システム1では、振動子18の振動の振幅を極力大きくすることができる。例えば、振動発電システム1では、振動子18の質量および第2バネ20の第2バネ定数の選定によっては、振動子18の振動の振幅を、動吸振器12の振動の振幅より大きくすることができる。
ここで、動吸振器12に振動子18を設けない構成を比較例とする。まず、このような比較例において、主構造10および動吸振器12の振動の様子をシミュレーションした。以後、主構造10を振動させる力(加振力)(例えば、風力)の周波数を、加振周波数と呼ぶ場合がある。
図2は、比較例における主構造10の制振の一例を示す図である。図2において、破線A10は、動吸振器12が主構造10に固定されて主構造10と一体となっている場合における加振周波数に対する主構造10の加速度を示す。つまり、破線A10は、主構造10が制振されない場合に相当する。また、実線A12は、主構造10に動吸振器12が第1バネ14を通じて連結される場合における加振周波数に対する主構造10の加速度を示す。つまり、実線A12は、主構造10が制振される場合に相当する。なお、主構造10および動吸振器12の固有振動数は、0.20Hzであるとする。
破線A10に示すように、動吸振器12が主構造10に固定される場合、主構造10の固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、主構造10の加速度が、急激に増加して約0.45m/sとなっている。つまり、主構造10は、固有振動数に一致する加振周波数の加振力が与えられると、振動し易くなる。
動吸振器12を主構造10に第1バネ14を通じて連結すると、実線A12で示すように、主構造10の固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、主構造10の加速度が約0.15m/sに低減されている。つまり、主構造10は、固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、動吸振器12によって制振される。
図3は、比較例における動吸振器12の振動の一例を示す図である。図3において、一点鎖線A14は、主構造10に動吸振器12が第1バネ14を通じて連結された場合における加振周波数に対する動吸振器12の振幅を示す。
一点鎖線A14で示すように、動吸振器12は、固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、振動の振幅が大きくなっている。つまり、主構造10の固有振動数に一致する加振周波数の加振力が主構造10に与えられると、動吸振器12の振動の振幅が大きくなることで、主構造10の振動が抑制される。
次に、本実施形態の振動発電システム1について、主構造10、動吸振器12および振動子18の振動の様子をシミュレーションした。なお、シミュレーションでは、以下のような値を用いた。主構造10の質量は1万トン、動吸振器12の質量は100トン、タンク42の質量は約0.5トン、液体44の質量は約2.3トンとする。また、主構造10の固有振動数は0.20Hz、動吸振器12の固有振動数は0.20Hz、振動子18(タンク42に液体44が収容された状態)の固有振動数は約0.30Hzとする。主構造10に与えられる加振力(主構造10を押す風力など)の振幅は100kNとする。
図4は、本実施形態の振動発電システム1における主構造10の制振の一例を示す図である。図4において、破線A20は、動吸振器12が主構造10に固定される場合における加振周波数に対する主構造10の加速度を示す。また、実線A22は、主構造10に動吸振器12が第1バネ14を通じて連結され、動吸振器12に振動子18が第2バネ20を通じて連結される場合において、加振周波数に対する主構造10の加速度を示す。
破線A20で示すように、動吸振器12が主構造10に固定される場合、主構造10の固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、主構造10の加速度が、急激に増加して約0.45m/sとなっている。
実線A22で示すように、動吸振器12が第1バネ14を通じて主構造10に連結される場合、主構造10の加速度は、比較例と同様に、固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において約0.15m/sに低減されている。つまり、本実施形態の振動発電システム1では、振動子18が動吸振器12に第2バネ20を通じて連結されていても、振動子18が設けられない態様と同様に、主構造10を動吸振器12によって制振することができる。
図5は、本実施形態の振動発電システム1における動吸振器12の振動および振動子18の振動の一例を示す図である。図5において、一点鎖線A24は、主構造10に動吸振器12が第1バネ14を通じて連結され、動吸振器12に振動子18が第2バネ20を通じて連結された場合において、加振周波数に対する動吸振器12の振幅を示す。また、二点鎖線A26は、主構造10に動吸振器12が第1バネ14を通じて連結され、動吸振器12に振動子18が第2バネ20を通じて連結された場合において、加振周波数に対する振動子18の振幅を示す。
一点鎖線A24で示すように、本実施形態の動吸振器12は、固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、振幅が約0.45mとなっており、図3の比較例と大凡一致している。この点からも、本実施形態の振動発電システム1では、主構造10を動吸振器12によって制振できる。
また、二点鎖線A26で示すように、本実施形態の振動子18は、主構造10の固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、振幅が約1.0mとなっている。このように、本実施形態の振動子18は、主構造10の固有振動数に一致する加振周波数(0.20Hz)において、振幅が動吸振器12の振幅より大きくなっている。
つまり、主構造10の固有振動数に一致する加振周波数の加振力が主構造10に与えられると、主構造10は、動吸振器12によって制振され、振動子18は、振動が増幅される。そして、発電機26は、振動子18の振動に従って発電する。
図6は、車輪24および発電機26付近を拡大して示す部分側面図である。図6では、発電機26については内部を透視して示している。図7は、車輪24および発電機26付近を拡大して示す部分上面図である。図7では、発電機26については断面を示している。
振動子18(タンク42)の底面には、鉛直下方に延びる車軸支持部50が設けられる。車軸支持部50の先端付近には、車軸52が設けられる。車輪24は、車軸52を回転中心として車軸支持部50によって回転可能に支持される。
また、振動子18(タンク42)の底面には、鉛直下方に延びる発電機支持部54が設けられる。発電機支持部54の先端には、発電機26が接続される。発電機26は、対向する車輪24の間に位置する。また、発電機26は、車軸52に対して車輪24の径方向にずれて位置する。
発電機26は、筐体60、固定子62および回転子64を有する。筐体60は、円筒状に形成され、発電機支持部54によって支持される。固定子62は、筐体60の内面に設けられる。固定子62は、具体的には、界磁を形成する磁石である。
回転子64は、電機子鉄心66、電機子コイル68、回転軸70および整流子72を有する。電機子鉄心66は、筐体60内に収容され、固定子62に対向するように配置される。電機子鉄心66には、複数(図6では3個)のスロットが形成される。電機子コイル68は、電機子鉄心66のスロット間に巻回される。
回転軸70は、電機子鉄心66に連結される。回転軸70は、電機子鉄心66の回転中心に沿って延在する。回転軸70は、車軸52に平行に配置される。回転軸70は、軸受によって筐体60に回転可能に支持される。回転軸70の円周面は、車輪24の円周面に所定以上の摩擦力で接触している。車輪24と回転軸70との摩擦力を高くするために、例えば、車輪24をゴムタイヤなどで構成してもよい。
整流子72は、回転軸70の円周面に設けられる。整流子72は、円筒を円周方向に分割した複数の整流子片で構成される。電機子コイル68の端子は、整流子72における隣り合う整流子片にそれぞれ接続される。整流子72の外周面には、発電機26の出力端子に接続されるブラシ74が接触している。
振動子18が振動すると、車輪24が回転する。車輪24が回転すると、車輪24に接触している回転軸70が回転する。つまり、発電機26は、振動子18を支持する車輪24の回転に連動して回転する回転子64を有する。
また、回転軸70の円周(または半径)は、車輪24の円周(または半径)より小さくなっている。このため、回転子64(発電機26)の回転数は、車輪24の回転数より高くなっている。振動発電システム1では、例えば、車輪24の円周を回転軸70の円周の5倍以上とすることで、回転軸70の回転数を車輪24の回転数の5倍以上とするが、この例に限らない。
回転軸70が回転すると、電機子鉄心66とともに電機子コイル68が界磁内で回転する。そうすると、電機子コイル68の鎖交磁束が時間変化するため、電機子コイル68に起電力が発生し、電機子コイル68に電流が流れる。電機子コイル68に流れる電流は、整流子72およびブラシ74を通じて発電機26の出力端子から出力される。このように、発電機26は、回転子64の回転に従って電力を発生(発電)する。
発電機26で発生された電力は、不図示の電力変換装置によって商用周波数の交流電力に変換される。電力変換された電力は、例えば、主構造10に設けられる各種の電気機器(例えば、主構造10の照明設備や空調設備など)に供給される。
ビルなどの建物には、比較的に継続して風が当たると言われている。このため、制振対象の主構造10には継続的に加振力が与えられると仮定する。そうすると、発電機26は、例えば、約10世帯分の電力量を発生することが可能である、と試算される。
なお、発電機26は、回転子64に電機子コイル68が設けられ、固定子62に磁石が設けられる回転電機子型としていた。しかし、発電機26は、回転子64に磁石が設けられ、固定子62に電機子コイル68が設けられる回転界磁型であってもよい。また、発電機26は、2極3スロットの構成に限らず、磁極およびスロット(電機子コイル68)の数をさらに増加してもよい。
以上のように、本実施形態の振動発電システム1は、制振対象の主構造10に動吸振器12が連結され、動吸振器12に振動子18が連結されている。発電機26は、振動子18の振動に連動して発電する。そして、振動子18の固有振動数は、動吸振器12の固有振動数とは異なっている。
したがって、本実施形態の振動発電システム1によれば、制振対象の振動を利用して発電することが可能となる。また、本実施形態の振動発電システム1によれば、制振対象に対する制振性能の低下を抑制することができる。
また、本実施形態の振動発電システム1において、振動子18の固有振動数は、具体的には、動吸振器12の固有振動数に一致せずに近似している。このため、本実施形態の振動発電システム1では、制振対象に対する制振性能の低下を抑制しつつ、振動子18の振動の振幅を大きくすることができる。これにより、本実施形態の振動発電システム1では、発電機26に効率よく発電させることが可能となる。
また、本実施形態の振動発電システム1は、振動子18を振動可能に支持する車輪24を備えている。また、発電機26は、車輪24の回転に連動して回転する回転子64を有する。このため、本実施形態の振動発電システム1は、振動子18の振動エネルギーを発電機26による電気エネルギーに効率よく変換することができる。
また、本実施形態の振動発電システム1において、発電機26の回転子64の回転数は、振動子18を支持する車輪24の回転数より高くなっている。このため、本実施形態の振動発電システム1では、回転子64の回転数が車輪24の回転数以下の態様に比べ、発電機26の起電力、すなわち、発電電力を高くすることができる。
また、本実施形態の振動発電システム1の振動子18は、タンク42と、タンクに収容される液体44とを有する。これにより、本実施形態の振動発電システム1では、振動子18をコンパクトに構成することができる。また、本実施形態の振動発電システム1では、タンク42を設置した後にタンク42に水などの液体44を入れるように施工することができる。このため、本実施形態の振動発電システム1では、振動子18全体が鉄製のブロックなどで構成される態様に比べ、振動子18の施工を容易にすることができる。また、本実施形態の振動発電システム1では、振動子18のコストを抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、動吸振器12は、第1バネ14を通じて主構造10に連結される態様に限らない。動吸振器12は、主構造10に適切に連結されて適切な固有振動数を有し、主構造10を適切に制振可能であればよい。また、振動子18は、第2バネ20を通じて動吸振器12に連結される態様に限らない。振動子18は、動吸振器12に適切に連結されて適切な固有振動数を有し、動吸振器12を介して主構造10の振動が適切に伝達可能であればよい。
また、上記実施形態における第1ダンパ16および第2ダンパ22については、実際の物としては省略されてもよい。
また、上記実施形態における振動子18は、タンク42および液体44を有する構成に限らず、鉄製のブロックなどで構成されてもよい。
また、上記実施形態において、回転軸70と車輪24とは、互いに噛み合うギアを介して連動してもよい。
本開示は、制振対象の振動を利用して発電する振動発電システムに利用することができる。
1 振動発電システム
10 主構造
12 動吸振器
18 振動子
24 車輪
26 発電機
42 タンク
44 液体
64 回転子

Claims (5)

  1. 制振対象である主構造と、
    前記主構造に連結される動吸振器と、
    前記動吸振器に連結される振動子と、
    前記振動子の振動に連動して発電する発電機と、
    を備え、
    前記振動子の固有振動数が前記動吸振器の固有振動数と異なる振動発電システム。
  2. 前記振動子の固有振動数が前記動吸振器の固有振動数に一致せずに近似している請求項1に記載の振動発電システム。
  3. 前記振動子を振動可能に支持する車輪を備え、
    前記発電機は、前記車輪の回転に連動して回転する回転子を有する請求項1または2に記載の振動発電システム。
  4. 前記回転子の回転数は、前記車輪の回転数より高い請求項3に記載の振動発電システム。
  5. 前記振動子は、タンクと、タンクに収容される液体と、を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の振動発電システム。
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