JP2021088974A - 風車後流演算装置、及び風車後流演算方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】風車における後流の状態をより少ない演算回数でより高精度に演算可能な風車後流演算装置、及び風車後流演算方法を提供する。【解決手段】本実施形態に係る風車後流演算装置は、複数の計算格子で構成されるメッシュモデルを生成する計算格子生成部と、ブレードの回転中心から第1径までの範囲の少なくとも一部に対応する計算格子の範囲に、風車ロータの受風面を固定された抵抗体としてモデル化したアクチュエータディスク部を生成する第1モデル生成部と、第1径からロータ径までの範囲の少なくとも一部に対応する計算格子の範囲に、風車ロータの受風面を遮蔽部としてモデル化したアクチュエータライン部を生成する第2モデル生成部と、支配方程式に基づき、アクチュエータディスク部及びアクチュエータライン部を用いて計算格子毎の風速及び風向を演算する演算制御部と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、風車後流演算装置、及び風車後流演算方法に関する。
風車を用いた風力発電機(WTG:Wind Turbine Generator)は、脱化石燃料、CO2削減に対してコストパフォーマンスが高いことが一般に知られている。このため、数基の風力発電機から数十基以上の風力発電機から構成される大型のウィンドファーム(WF:Wind Farm)に至るまで、風力発電施設は急速に増加している。
日本の陸上風力発電では、山岳地域に大型の風車を複数基集中的に建設せざるを得ない状況になりつつある。このため、風車相互の干渉により全体の発電電力量が低下しないように、その離隔距離を決める後流の状態を評価する後流解析モデル(ウエイクモデル)の開発が重要視されている。さらに、風車の大型化などにともない、風車における後流の状態を現実的な演算回数で演算可能な後流解析モデルの開発が望まれている。また、洋上風力発電においても、後流の状態評価の重要性は同等である。
このような後流解析モデルとして、固体円板やアクチュエータディスクを用いたモデルなどが知られている。ところが、固体円板モデルでは風車後流の速度欠損の状態、及びアクチュエータディスクモデルでは風車後流と外部流の運動量の交換の状態それぞれ再現性が低くなる傾向が一般的に知られている。
本発明が解決しようとする課題は、風車における後流の状態をより少ない演算回数で演算可能な風車後流演算装置、及び風車後流演算方法を提供することである。
本実施形態に係る風車後流演算装置は、複数の計算格子で構成される計算格子を生成する計算格子生成部と、ブレードの回転中心から第1径までの範囲の少なくとも一部に対応する計算格子の範囲に、風車ロータの受風面を固定された抵抗体としてモデル化したアクチュエータディスク部を生成する第1モデル生成部と、第1径からロータ径までの範囲の少なくとも一部に対応する計算格子の範囲に、前記風車ロータの受風面を回転体としてモデル化したアクチュエータライン部を生成する第2モデル生成部と、支配方程式に基づき、アクチュエータディスク部及びアクチュエータライン部を用いて計算格子における計算格子毎の風速および風向を演算する演算制御部と、を備える。
本実施形態によれば、風車における後流の状態をより少ない演算回数でより高精度に再現することができる。
以下、本発明の実施形態に係る風車後流演算装置、及び風車後流演算方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る風車後流演算装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る風車後流演算装置1は、風車における後流の状態を演算し、解析する装置であり、風車後流演算部10と、入力部20と、表示部30とを備えて構成されている。
風車後流演算部10は、風車における後流の状態を演算する。風車後流演算部10の詳細な構成は、後述する。
入力部20は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力情報を風車後流演算部10に出力する。例えば、入力部20は、地形データや複数の風車の配置位置の情報を含む配置条件と、風向、風速、および乱流強度などの風の流入条件と、風車形状などの風車に関する情報等を操作者から受け付ける。例えば、入力部20は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック等により実現される。
表示部30は、各種の情報を表示する。例えば、表示部30は、風車後流演算部10によって解析された風車後流の状態を示す画像を表示する。例えば、表示部30は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等によって構成される。
ここで、風車後流演算部10の詳細な構成を説明する。風車後流演算部10は、入力部20から入力される入力情報から風車後流の状態を演算する。本実施形態においては、風車後流演算部10は、演算部102と、記憶部104とを有する。この演算部102は、モデル生成部106と、表示制御部108と、演算制御部110と、を有する。演算部102の詳細は後述する。
記憶部104は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。記憶部104は、例えば、風速データ、地形データ、及び風車形状に関するデータ、演算結果などを格納する。また、記憶部104は、各種のプログラムを格納する。
ここで、演算部102の詳細な構成を説明する。図1における実施形態では、モデル生成部106、表示制御部108、演算制御部110にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶部104に格納されている。演算部102はプログラムを記憶部104から読み出し、実行することで、各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路は、図1の演算部102内に示された各機能を有することとなる。ここで、プロセッサという文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit: ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device: SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device: CPLD)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array: FPGA)等の回路を意味する。
モデル生成部106は、風車の後流解析モデルを生成する。このモデル生成部106は、計算格子生成部106aと、第1モデル生成部106bと、第2モデル生成部106cとを有する。
図2は、複数の計算格子40aで構成されるメッシュモデル40を示す図である。主流方向をxで示し、水平方向をyで示し、鉛直方向をzで示している。図2中には、風車に対応する領域42が示されている。図2に示すように、計算格子生成部106aは、複数の計算格子40aで構成されるメッシュモデル40を生成する。より詳細には、計算格子生成部106aは、本実施形態に係る支配方程式であるナビエ・ストークス(Navier−Stokes)方程式に基づき物理量を算出するためのメッシュモデル40を生成する。また、ここで、支配方程式とは、メッシュモデル内の物理法則を数学的な方程式で表したものである。
図3は、支配方程式の例を示す図である。図3に示すように、支配方程式は、ナビエ・ストークス方程式であり、ρは流体の密度、νは流体の動粘性係数を示す。また、ナビエ・ストークス方程式には、後述する風車ロータから受ける力の外力項Fが加えられている。(Fx、Fy、Fz)は外力項Fのx、y、z方向の外力を示す。このように、本実施形態に係る演算では計算格子40a毎にナビエ・ストークス方程式が演算される。より詳細には計算格子40aの座標中心40b毎にナビエ・ストークス方程式が演算される。
図4乃至図7に基づき、風車2のモデルについて説明する。
図4は、風車2の後流解析モデル50におけるアクチュエータディスク部52とアクチュエータライン部54の設定範囲を模式的に示す図である。図4では流入風4と、風車後流と外部流の境界8を更に示している。
図4は、風車2の後流解析モデル50におけるアクチュエータディスク部52とアクチュエータライン部54の設定範囲を模式的に示す図である。図4では流入風4と、風車後流と外部流の境界8を更に示している。
図5は、風車2のブレード2aを示す図である。図5に示すように、第1径46は、ブレードの翼弦長が最大となる位置からロータ径までの間の任意の径とする。
図6は、風車2のモデルにおけるロータ部を正面から見た図であり、後流解析モデル50におけるアクチュエータディスク部52とアクチュエータライン部54の範囲を模式的に示す図である。後流解析モデル50は、風車2の受風面をモデル化する。すなわち、後流解析モデル50の外側の円内の領域が受風面を示している。図7は、風車2のモデルを側面から見た図であり、風車2のナセル2bと、タワー2cと、アクチュエータディスク部52と、アクチュエータライン部54とを模式的に示す図である。
図4乃至図7に示すように、ブレードの回転中心から第1径46(図5)までの範囲に対応するメッシュモデル40(図2)の範囲にアクチュエータディスク部52が配置される。また、第1径46からロータ径までの範囲に対応するメッシュモデル40(図2)の範囲に、アクチュエータライン部54が配置される。
このように、本実施形態に係る第1モデル生成部106b(図1)は、例えばブレードの回転中心から第1径46までの範囲の少なくとも一部に対応するメッシュモデル40(図2)の範囲に、アクチュエータディスク部52を生成する。
本実施形態に係る第2モデル生成部106cは、例えば第1径46からロータ径までの範囲に対応するメッシュモデル40(図2)の範囲を固体の同心円板としてアクチュエータライン部54を生成する。そして、アクチュエータライン部54に含まれる計算格子40a(図2)には流速ゼロの条件を与える。第1モデル生成部106b及び第2モデル生成部106cの詳細は後述する。なお、本実施形態に係る第2モデル生成部106cは、固体の同心円板としてアクチュエータライン部54を生成するが、この形状に限定されない。
なお、本実施形態では、ブレードの回転中心から第1径46までの範囲にアクチュエータディスク部52を生成するが、これに限定されない。例えば、ナセル前方のハブに対応する領域を固体にするなど、ブレードの回転中心から第1径46までの範囲の一部の範囲に他のモデルを配置してもよい。このように、ブレードの揚力係数CLが比較的低い範囲にアクチュエータディスク部52を配置することで、風車後流の速度欠損をより正確に再現できる。
一方で、ブレードの揚力係数CLが比較的高い範囲にアクチュエータライン部54を配置することで、風車背後の後流と外部流の運動量の交換をより高精度にモデル化できる。これにより、風車背後の後流と外部流の境界の広がり(図4)を高精度に再現できる。
ここで、第1モデル生成部106bの詳細な構成例を説明する。図8は、外力項(Fx、Fy、Fz)を計算するための各変数の関係を示す図である。図8に示すように、第1モデル生成部106bは、アクチュエータディスク近似を用いてアクチュエータディスク部52を生成する。より具体的には、第1モデル生成部106bは、ブレードの回転中心から第1径46(図5)までの範囲に対応する計算格子40a(図2)毎の外力項(Fx、Fy、Fz)(図3)を任意の半径位置r、すなわち回転中心から距離rにおける翼弦長c、抗力係数CD、揚力係数CL、ブレードへの流入迎角α、ピッチ角γの関数として生成する。これらの第1径46、距離rにおける翼弦長c、抗力係数CD、揚力係数CL、ブレードへの流入迎角α、ピッチ角γは、予め風車のタイプ別に記憶部104に格納されている。これにより、第1モデル生成部106bは、アクチュエータディスク部52内の計算格子40a毎に、ブレードが回転することで発生する接線力とスラスト力を、流体が受ける主流方向および回転方向の反力として、ナビエ・ストークス方程式の外力項(Fx、Fy、Fz)(図3)に付加する。抗力係数CD、揚力係数CLは、風車の設計データを用いて演算してもよい。なお、本実施形態に係る外力項(Fx、Fy、Fz)(図3)が、受風面における流体抵抗に対応する。
より詳細には、第1モデル生成部106bは、まず、数式1、及び数式2に示すように、ロータ平面が主流方向Xと正対する風車(図2)における、回転中心からブレードの半径方向に距離rの位置の翼素drに作用する揚力dFLおよび抗力dFDと相対風速Vとの関係を演算する。
ここで、cは翼弦長、Vは相対風速である。
次に、第1モデル生成部106bは、数式5、及び数式6に示すように、原点に位置する回転中心から半径方向にrのポイントにおける流体がロータから受ける体積力のX方向成分fxおよびθ方向成分fθを演算する。ここで、ブレード枚数はBであり、Rは第1径46に対応する。そして、第1モデル生成部106bは、fxを外力項F(図3)のFx成分として出力し、fθをそれぞれの方向に分解して、Fy、Fz成分として出力する。Δxはアクチュエータディスク部52の厚みを示している。
図9は、風車2の正、側面図である。図9に示すように、風車2の後流解析モデル50の範囲は、上述のように正面から見ると円2dの範囲内であり、側面から見ると例えばブレードを囲む2dの範囲である。すなわち、アクチュエータディスク部52の厚みΔxを2dの範囲に設定する。ブレードを囲む2dの範囲は、例えばブレードに外接する円柱体である。
図10は、風車2の側面図である。図10に示すように、風車2の受風面が地表面に対して任意のチルト角度を持って傾くと、アクチュエータディスク部52の厚みΔxの範囲もチルト角度の傾きに応じて変更される。これにより、風車2の受風面の傾きに応じた風車2の後流の状態を演算可能となる。
また、第1モデル生成部106bは、アクチュエータディスク部52の計算格子40aの流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子における水平方向流速ベクトル、すなわち2次元の流速ベクトル(図2のx、y)に基づき、アクチュエータディスク部52の外力項を与える。これにより、流入風4(図4)の後流をより効率的に演算可能である。
また、本実施形態に係る第1モデル生成部106bは、アクチュエータディスク部52の計算格子40aの流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子における流速ベクトル、すなわち3次元の流速ベクトルに基づき、アクチュエータディスク部52の外力項を与えてもよい。これにより、全方向の流入風4(図4)に対する風車2の後流をより高精度に演算可能となる。このように、アクチュエータディスク部52の外力項の計算はアクチュエータディスク部52の計算格子40aの流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子情報に基づき計算可能である。
さらにまた、第1モデル生成部106bは、アクチュエータディスク部52の計算格子40aの流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子におけるにおける水平方向(図2のx、y方向)絶対流速と鉛直方向絶対流速(図2のz方向)との比に基づき、ディスク部の外力項を与えてもよい。これにより、流入風4(図4)の向きが鉛直方向の流速成分を有する場合の風車における後流の状態をより高精度に演算可能となる。
また、第1モデル生成部106bは、アクチュエータディスク部52の計算格子40aの流れ方向一つ上流側の格子における鉛直方向絶対流速(図2のz方向)と、さらに一つ上流側の格子における鉛直方向絶対流速(図2のz方向)との比に基づき、ディスク部の外力項を与えてもよい。これにより、流入風4(図4)の向きが鉛直方向の流速成分を有する場合の、風速の変化の程度を反映可能となり、風車における後流の状態をさらに高精度に演算可能となる。
このように、アクチュエータディスク近似を用いたアクチュエータディスク部52では、ブレード2aが回転することで発生する接線力とスラスト力を、流体が受ける主流方向および回転方向の反力として、ナビエ・ストークス方程式に外力項として付加することが可能となる。これにより、物体としての壁面境界条件を無くすことができ、抵抗体としての減速効果を考慮できる。
ここで、第2生成モデル部106cの詳細な構成を説明する。上述のように、第2生成モデル部106cは、第1径46からロータ径までの範囲に対応するメッシュモデル40(図2)の範囲に風車ロータにより生じる後流の速度欠損および翼端渦の生成をモデル化したアクチュエータライン部を生成する。より詳細には、第2生成モデル部106cは、第1径46からロータ径に対応するメッシュモデル40の範囲内の各計算格子40aに圧力項、粘性項、外力項の値(図3)を設定し、アクチュエータライン部54を生成する。
すなわち、この第2生成モデル部106cが生成するアクチュエータライン部54では、ブレードが回転することで発生する接線力とスラスト力を、流体が受ける主流方向および回転方向の反力として、ナビエ・ストークス方程式に外力項(図3)を付加する。つまり、物体としての壁面境界条件は無くなる。このアクチュエータライン部54では、風車2が存在することによる単なる抵抗体としての減速効果だけではなく、ブレードの回転に起因した旋回効果を考慮することも可能となる。これにより、風車2の速度欠損の再現性を維持しつつ、乱流を含む風に対してもより高精度に翼端渦6(図4)の再現が可能となる。また、ブレードの回転中心から距離r、すなわちブレードの半径位置rでの翼弦長c、揚力係数CD、抗力係数CL、迎角αのデータさえ入力すれば、任意の風車2の第1径46からロータ径までの範囲に対応する形状に対応するアクチュエータライン部54を生成できる。
また、本実施形態に係る第2生成モデル部106cは、アクチュエータライン部54の計算格子40aの流れ方向の一つ上流側のメッシュにおけるにおける流速ベクトル、すなわち3次元の流速ベクトルに基づき、アクチュエータライン部54の生成に用いるポーラス係数を与えてもよい。これにより、全方向の風4(図4)に対する風車2の後流をより高精度に演算可能となる。このように、アクチュエータライン部54の生成に用いるポーラス係数の計算はアクチュエータライン部54の計算格子40aの流れ方向の一つ上流側のメッシュ情報に基づき計算可能である。これにより、全メッシュを計算する場合と比較して演算回数を大幅に減少可能となる。
さらにまた、第2生成モデル部106cは、アクチュエータライン部54の計算格子40aの流れ方向の一つ上流側のメッシュにおけるにおける水平方向(図2のX、Y方向)絶対流速と鉛直方向絶対流速(図2のZ方向)との比に基づき、アクチュエータライン部54の生成に用いるポーラス係数の値を与えてもよい。これにより、風4(図4)の向きが鉛直方向の流速成分を有する場合の風車における後流の気流性状をより高精度に演算可能となる。
また、第2生成モデル部106cは、アクチュエータライン部54の計算格子40aの流れ方向一つ上流側のメッシュにおける鉛直方向絶対流速(図2のZ方向)と、さらに一つ上流側のメッシュにおける鉛直方向絶対流速(図2のZ方向)との比に基づき、アクチュエータライン部54の生成に用いるポーラス係数の値を与えてもよい。これにより、風4(図4)の向きが鉛直方向の流速成分を有する場合の、風速の変化の程度を反映可能となり、風車における後流の気流性状をさらに高精度に演算可能となる。
また、第2モデル生成部106cは、ナセル2b、タワー2c(図7)の形状をモデル化し、ナセル2b、タワー2cに含まれる計算格子40a(図2)には流速ゼロの条件を与える。なお、ナセル2b、タワー2cに関してはモデル化してもよいし、或いは、モデル化しなくてもよい。
表示制御部108は、演算部での演算結果を図示して表示部30に表示させる。例えば、風速に応じた濃淡処理、色処理などを行うことにより、風車後流状態の視認性をより向上させる処理を行う。
演算制御部110は、入力部20から指示された演算条件にしたがい、モデル生成部106でのモデル生成を含め演算部102全体の制御を行う。より具体的には、計算格子生成部106aに対して計算格子40aの数、大きさ、形状などを指示して計算格子を生成させる。第1モデル生成部106bに対しては演算毎に外力項の値を生成させる。そして、支配方程式に従い、計算格子生成部106aが生成したメッシュモデル40の計算格子40a毎の風向ベクトル、すなわち風速及び風向の演算を演算毎に実施する。
図11は、演算制御部110の制御により演算された風車後流の演算結果例を示す水平断面図である。主流方向をxで示し、水平方向をyで示している。
上側の図は、ブレードの回転中心からロータ径までの全範囲をアクチュエータディスク部52とした例である。上側の図は、所謂アクチュエータディスクモデルによる風車後流の演算結果に相当する。
風車2の後流解析モデル50におけるアクチュエータディスク部52だけで後流の状態を生成すると、風車背後の後流と外部流の運動量の交換(図4)が再現されないことがわかる。
下側の図は、ブレードの回転中心から第1径46(図5)までの範囲をアクチュエータディスク部52とし、第1径46からロータ径までの範囲をアクチュエータライン部54とした例である。計算格子40a毎の速度を濃淡で示している。
これらから分かるように、下側の図ではアクチュエータライン部54により図4で示した風車背後の後流と外部流の運動量の交換の再現性が向上している。一方で、ブレードの回転中心から第1径46(図5)までの範囲では、風車の速度欠損を再現する必要がある。下側の図ではアクチュエータディスク部52を配置することで風車の速度欠損の再現性が維持されている。また、アクチュエータライン部54内では格子内の計算が不要であるので、上側の図よりも演算回数を低減できる。
このように、ブレードの回転中心から第1径46(図5)までの範囲をアクチュエータディスク部52とし、第1径46からロータ径までの範囲をアクチュエータライン部54とすることで、風車2の速度欠損の再現性を維持しつつ、風車背後の後流と外部流の境界の広がり(図4の線8)の再現性を向上させることができる。さらに、モデル全体をアクチュエータディスク部52とする場合よりも演算回数の低減が計れ、大規模な演算にもより適している。
図12は、風車後流演算装置1における演算処理の流れを示すフローチャートの一例である。
図12に示すように、操作者は、入力部20により演算に用いる風車2の受風面の情報を入力する(ステップS100)。操作者は、例えば表示部30に表示される風車形式の一覧の中から風車形式を選択する。続けて、演算制御部110は、選択された風車形式の受風面の情報を記憶部104から読み込み、第1モデル生成部106b及ぶ第2モデル生成部106cに供給する。また、演算制御部110は、選択された風車形式に従い、回転中心から距離rにおける翼弦長c、抗力係数CD、揚力係数CL、ブレードへの流入迎角αの情報を記憶部104から読み込み、第1モデル生成部106b及ぶ第2モデル生成部106cに供給する。
図12に示すように、操作者は、入力部20により演算に用いる風車2の受風面の情報を入力する(ステップS100)。操作者は、例えば表示部30に表示される風車形式の一覧の中から風車形式を選択する。続けて、演算制御部110は、選択された風車形式の受風面の情報を記憶部104から読み込み、第1モデル生成部106b及ぶ第2モデル生成部106cに供給する。また、演算制御部110は、選択された風車形式に従い、回転中心から距離rにおける翼弦長c、抗力係数CD、揚力係数CL、ブレードへの流入迎角αの情報を記憶部104から読み込み、第1モデル生成部106b及ぶ第2モデル生成部106cに供給する。
次に、操作者は、入力部20により計算格子の生成条件、例えば風速、風向、乱流強度を含む流入風条件を計算条件として入力する(ステップS102)。演算制御部110は、入力された計算条件に従い、計算格子生成部106aに対して計算格子の数、大きさ、形状などを指示して計算格子を生成させる。
次に、演算制御部110は、計算格子生成部106aが生成した各計算格子40aに初期値を設定する(ステップS104)。
次に、演算制御部110は、時間t=0として、演算を開始する。
次に、第1モデル生成部106bは、各計算格子40aに設定された設定値(t=0の時は初期値)に基づきブレードの回転中心から第1径46に対応するメッシュモデル40の範囲内の各計算格子40aに外力項の値(図3)を設定し、アクチュエータディスク部52を生成する(ステップS108)。
次に、第1モデル生成部106bは、各計算格子40aに設定された設定値(t=0の時は初期値)に基づきブレードの回転中心から第1径46に対応するメッシュモデル40の範囲内の各計算格子40aに外力項の値(図3)を設定し、アクチュエータディスク部52を生成する(ステップS108)。
次に、第2生成モデル部106cは、初期値に基づきブレードの第1径46からロータ径に対応するメッシュモデル40の範囲内の各計算格子40aに圧力項、粘性項、外力項の値(図3)を設定し、アクチュエータライン部54を生成する(ステップS110)。
次に、演算制御部110は、各計算格子40aに設定された設定値(t=0の時は初期値)およびポーラス係数に基づき、アクチュエータディスク部52内の各計算格子40aに対応する外力項の値(図3)と、アクチュエータライン部54内の各計算格子40aに対応する外力項の値(図3)とを演算する(ステップS112)。続けて、演算制御部110は、各計算格子40aに対応するナビエ・ストークス方程式を演算し(ステップS114)、各物理量を演算する(ステップS116)。演算制御部110は、各物理量を記憶部104に格納すると共に、表示制御部108に各物理量の情報を含む信号を出力する。表示制御部108は、表示部30に風車2の後流の情報を示す画像を表示する。
次に、演算制御部110は、演算時間tがtmax未満か否かを判定し(ステップS116)、tがtmax未満であれば(ステップS118のNO)、各計算格子40aに新たな設定値を設定し、ステップS108からの演算を繰り返す。一方で、tがtmax以上であれば(ステップS118のYES)、全体の処理を終了する。
図13は、ブレードの回転軸に対してブレードのピッチ角を変更する場合の演算処理の流れを示すフローチャートの一例である。図12と同等の処理には同一の番号を付して説明を省略する。
図13に示すように、演算制御部110は、ピッチ角を変更する際に抗力係数CD、及び揚力係数CLを変更する(ステップS120)。このように、抗力係数CD、及び揚力係数CLを変更することによりピッチ角の変更による風車2の後流の状態も演算可能である。
以上のように、本実施形態によれば、第1モデル生成部106bがブレードの回転中心から第1径46に対応するメッシュモデル40の範囲に、アクチュエータディスク部52を生成し、第2モデル生成部106cがブレードの第1径46からロータ径に対応するメッシュモデル40の範囲に、アクチュエータライン部54を生成することとした。これにより、風車2の速度欠損の再現性を維持しつつ、風車2の後流と外部流の境界の広がり8(図4)の再現性を向上させることができる。さらに、モデル全体をアクチュエータライン部54とする場合よりも演算回数の低減を計ることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る風車後流演算装置1は、気象データや土地の形状データを反映した風車2の後流の状態を演算できる点で第1実施形態に係る風車後流演算装置1と相違する。以下では、第1実施形態と相違する点に関して説明する。
第2実施形態に係る風車後流演算装置1は、気象データや土地の形状データを反映した風車2の後流の状態を演算できる点で第1実施形態に係る風車後流演算装置1と相違する。以下では、第1実施形態と相違する点に関して説明する。
図14は、第2実施形態に係る風車後流演算装置1の構成を示すブロック図である。図14に示すように、本実施形態に係る風車後流演算装置1は、風速データ生成部112と、土地データ生成部114と、評価部116とを更に備え点で第1実施形態に係る風車後流演算装置1と相違する。
風速データ生成部112は、流入風4の値を生成する。その値は、評価対象の土地における実際の気象データに基づき生成しても良い。より具体的には、気象庁などのデータベースに記録される評価対象の土地における風速及び風向などのデータを反映した風速データを生成する。例えば、1年分の各日ごとの平均風速及び平均風向から風速データを生成する。
演算制御部110は、風速データ生成部112が生成した風速データに基づき、メッシュモデル40(図2)の計算格子40に流入風4の値を設定する。これにより、評価対象の土地における実際の気象データを反映した風車2の後流が演算可能となる。
土地データ生成部114は、評価対象の土地における3次元の地形データを生成する。これにより、計算格子生成部106aは、メッシュモデル40を生成する場合に底面部の形状を土地データ生成部114が生成した3次元の地形データの情報に基づき設定する。これにより、評価対象の土地の地形を反映した風車2の後流を演算可能となる。
また、演算制御部110は、地形データに基づいて、第1モデル生成部106b及び第2モデル生成部106cにおける第1径46の長さを変更してもよい。これにより、地形により変わる風車の後流の特性を風車の後流解析モデル50に反映することが可能となる。
評価部116は、複数の風車2の配置位置の少なくとも一つに配置される風車2に対して、複数の風車2の中の他の風車2の影響を評価する。例えば、評価部116は、他の風車がない場合の発電出力と、他の風車がある場合の発電出力との比率を評価値とする。
本実施形態に係る第1モデル生成部106bは、複数の風車2の配置位置に基づき、計算格子内40の複数の位置に対応させて複数のアクチュエータディスク部52を生成する。同様に、本実施形態に係る第2モデル生成部106cは、複数の風車2の配置位置に基づき、計算格子内40の複数の位置に対応させて複数のアクチュエータライン部54を生成する。演算制御部110は、複数のアクチュエータディスク部52及び複数のアクチュエータライン部54を用いてメッシュモデル40の計算格子毎の風速の時間変化を演算する。
図15は、複数の風車2の後流の演算を例えば実際のウインドファームにおける風車配置を用いて行った例を模式的に示す図である。
図15に示すように、点線は風車2の後流の範囲を模式的に示している。このように、実際に吹いた風向及び風速の風では、点線で示す風車2の後流の範囲に後流側の風車2が入っており、前方の風車2の後流の影響を受けている様子を容易に確認することが可能である。また、評価部116が生成する評価値により、風車2の配置による発電効率への影響を評価可能である。このように、実際の風車配置を反映した演算が可能である。
以上のように、本実施形態によれば、メッシュモデル40を生成する場合に底面部の形状を土地データ生成部が生成した3次元の地形データの情報に基づき設定するので、評価対象の土地の地形を反映した風車2の後流を演算可能となる。また、風速データ生成部112は、評価対象の土地における実際の気象データに基づく風速データを生成するので、評価対象の土地の実施の気象データを反映した風車2の後流を演算可能となる。
本実施形態による風車後流演算装置1におけるデータ処理方法の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、データ処理方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。また、データ処理方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規な装置、方法及びプログラムは、その他の様々な形態で実施することができる。また、本明細書で説明した装置、方法及びプログラムの形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。
1:風車後流演算装置、2:風車、2a:ブレード、40:メッシュモデル、40a:計算格子、46:第1径、52:アクチュエータディスク部、54:アクチュエータライン部、106a:計算格子生成部、106b:第1モデル生成部、106c:第2モデル生成部、110:演算制御部、112:風速データ生成部、114:土地データ生成部、116:評価部
Claims (15)
- 複数の計算格子で構成されるメッシュモデルを生成する計算格子生成部と、
ブレードの回転中心から第1径までの範囲の少なくとも一部に対応する前記計算格子の範囲に、風車ロータの受風面を固定された抵抗体としてモデル化したアクチュエータディスク部を生成する第1モデル生成部と、
前記第1径からロータ径までの範囲の少なくとも一部に対応する前記計算格子の範囲に、前記風車ロータの受風面を回転体としてモデル化したアクチュエータライン部を生成する第2モデル生成部と、
支配方程式に基づき、前記アクチュエータディスク部及び前記アクチュエータライン部を用いて前記計算格子毎の風速及び風向を演算する演算制御部と、
を備える、風車後流演算装置。 - 前記第1径は、前記ブレードの翼弦長が最大となる半径位置からロータ径までの間の任意の径に対応する、請求項1に記載の風車後流演算装置。
- 前記第1モデル生成部は、前記アクチュエータディスク部の計算格子の流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子における水平方向流速ベクトルに基づき、前記アクチュエータディスク部の外力項を与える、請求項1又は2に記載の風車後流演算装置。
- 前記第1モデル生成部は、アクチュエータディスク部の計算格子の流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子における流速ベクトルに基づき、前記アクチュエータディスク部の外力項を与える、請求項1又は2に記載の風車後流演算装置。
- 前記第1モデル生成部は、前記アクチュエータディスク部の計算格子の流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子における水平方向絶対流速と鉛直方向絶対流速との比に基づき、ディスク部の外力項を与える、請求項1又は2に記載の風車後流演算装置。
- 前記第1モデル生成部は、アクチュエータディスク部の計算格子の流れ方向の少なくとも一つ上流側の格子における鉛直方向絶対流速と、さらに少なくとも一つ上流側の格子における鉛直方向絶対流速の比に基づき、ディスク部の外力項を与える、請求項1又は2に記載の風車後流演算装置。
- 前記第2モデル生成部は、前記アクチュエータライン部の計算格子の流れ方向の一つ上流側のメッシュにおける水平方向流速ベクトルに基づき、前記アクチュエータライン部の生成に用いるポーラス係数を変更する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。
- 前記第2モデル生成部は、前記アクチュエータライン部の計算格子の流れ方向一つ上流側のメッシュにおける流速ベクトルに基づき、前記アクチュエータライン部の生成に用いるポーラス係数を変更する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。
- 前記第2モデル生成部は、前記アクチュエータライン部の計算格子の流れ方向一つ上流側のメッシュにおける水平方向絶対流速と鉛直方向絶対流速との比に基づき、前記アクチュエータライン部の生成に用いるポーラス係数を変更する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。
- 前記第2モデル生成部は、アクチュエータディスク部の計算格子の流れ方向一つ上流側のメッシュにおける鉛直方向絶対流速と、さらに一つ上流側のメッシュにおける鉛直方向絶対流速の比に基づき、前記アクチュエータライン部の生成に用いるポーラス係数を変更する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。
- 前記第1モデル生成部は、複数の風車の配置位置に基づき、前記計算格子内の複数の位置に対応させて複数の前記アクチュエータディスク部を生成し、
前記第2モデル生成部は、前記複数の風車の配置位置に基づき、前記計算格子内の複数の位置に対応させて複数の前記アクチュエータライン部を生成し、
前記演算制御部は、前記複数のアクチュエータディスク部及び前記複数のアクチュエータライン部を用いて前記計算格子の計算格子毎の風速の時間変化を演算し、
前記複数の風車の配置位置の少なくとも一つに配置される風車に対して、前記複数の風車の中の他の風車の影響を評価する評価部を更に備える、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。 - 地図情報から評価対象の土地における3次元の地形データを生成する土地データ生成部と、を更に備え、
前記計算格子生成部は、前記計算格子を生成する場合に底面部の形状を前記土地データ生成部が生成した3次元の地形データの情報に基づき設定する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。 - 地図情報から評価対象の土地における3次元の地形データを生成する土地データ生成部と、を更に備え、
前記第1モデル生成部及び前記第2モデル生成部は、地形データに基づいて、第1径の長さを変更する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。 - 評価対象の土地における気象データに基づく風速データを生成する風速データ生成部を更に備え、
前記演算制御部は、前記風速データ生成部が生成した風速データに基づき、前記計算格子に風速データを設定する、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の風車後流演算装置。 - 複数の計算格子で構成されるメッシュモデルを生成する計算格子生成工程と、
ブレードの回転中心から第1径までの範囲の少なくとも一部に対応する前記計算格子の範囲に、風車ロータの受風面を固定された抵抗体としてモデル化したアクチュエータディスク部を生成する第1モデル生成工程と、
前記第1径からロータ径までの範囲の少なくとも一部に対応する前記計算格子の範囲に、前記風車ロータの受風面を回転体としてモデル化したアクチュエータライン部を生成する第2モデル生成工程と、
支配方程式に基づき、前記アクチュエータディスク部及び前記アクチュエータライン部を用いて前記計算格子毎の風速及び風向を演算する風速演算工程と、
を備える、風車後流演算方法。
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JP2019220551A JP2021088974A (ja) | 2019-12-05 | 2019-12-05 | 風車後流演算装置、及び風車後流演算方法 |
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CN115081360A (zh) * | 2022-08-23 | 2022-09-20 | 华北电力大学 | 基于简易致动盘模型的风电场尾流评估方法及装置 |
JP7390616B2 (ja) | 2020-01-08 | 2023-12-04 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | 風車後流演算装置、及び風車後流演算方法 |
-
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