JP2021086269A - 画像処理装置、その制御方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、その制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像から検出した顔を補正する場合に、違和感のない画像をユーザに提供できるようにする。【解決手段】システム制御部5は、画像処理回路4を用いて、撮影画像から顔領域を検出する顔検出処理と、顔領域に含まれる目、鼻、口等の器官を検出する器官検出処理とを実行し、検出した顔領域のテカり補正量を算出する。システム制御部5は、撮影画像内に複数の顔が存在する場合、顔の優先度及び顔に関する情報の相対的な差に基づいて、各顔領域のテカり補正量を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、その制御方法及びプログラムに関する。
従来、撮影画像中に含まれる被写体、特に人物の顔領域に対して明るさを適切に調整する機能を有する撮像装置が提案されている。例えば画像から顔領域を検出する画像処理によって、顔領域の平均的な明るさを求め、その明るさに基づいて絞りやシャッタースピード、感度等を調整する露出制御機能が存在する。一方で、露出制御機能においては、顔領域内に明暗差が存在する場合に顔領域全体の明るさを適切に維持することが困難である。特に顔に強い光が照射されている場合等は、光の反射によって顔の一部が高輝度になってしまう、テカりが発生し、画像の品位を損なう要因となっている。
このような課題を解決する技術として、画像から検出した顔領域内の高輝度領域を補正するテカり補正機能を有する画像処理装置が存在する。例えば特許文献1には、テカリを除去若しくは軽減するために、被写体の所定部位(例えば、顔や目や口など)を検出し、その検出結果(所定部位の位置や色など)に基づいて各画素の補正の程度が決定されることが開示されている。
特開2005−327009号公報
しかしながら、画像から検出した顔領域内の高輝度領域を補正するテカり補正では、顔領域を検出する処理や、目、鼻、口等の器官を検出する処理の精度に補正性能が依存する傾向にある。そして、画像内に複数の顔が存在する場合、顔毎に補正を行うと、顔間で補正段差が発生し、不自然な画像となってしまうおそれがある。
この課題に対して、各顔の補正量の最小値を求めて全顔に適用したり、顔毎の補正量を平均化して全顔に適用したりすること等が考えられる。しかしながら、前者では例えば画像内にユーザの撮影したい顔とは無関係の顔が存在するだけで、ユーザが撮影したい顔のテカり補正が抑えられて劣化してしまう懸念がある。また、後者では十分な精度で顔や器官の位置がわからない顔に対して補正を実施することで、過補正や誤補正のリスクが高まる懸念がある。
本発明は上記の様な課題を鑑みてなされたものであり、画像から検出した顔を補正する場合に、違和感のない画像をユーザに提供できるようにすることを目的とする。
本発明の画像処理装置は、画像から顔を検出する顔検出手段と、前記顔検出手段で検出した顔の補正領域に対する補正量を決定する決定手段とを備え、前記決定手段は、前記画像内で複数の顔が検出されたとき、顔の優先度及び顔に関する情報の相対的な差に基づいて、前記補正量を決定することを特徴とする。
本発明によれば、画像から検出した顔を補正する場合に、違和感のない画像をユーザに提供することができる。
実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。 実施形態に係る撮像装置が実行するテカり補正処理を示すフローチャートである。 テカり補正量の算出処理の詳細を示すフローチャートである。 高輝度領域、肌色領域、及び器官領域を説明するための図である。 補正ゲインの特性例を示す図である。 顔検出処理及び器官検出処理の信頼度に応じたゲインの特性例を示す図である。 顔サイズに応じてテカり補正量を調整する必要性を説明するための図である。 顔サイズに応じたゲインの特性例を示す図である。 顔領域内で位置によって肌の色味が異なる状態を説明するための図である。 顔領域内の色分布に応じたゲインの特性例を示す図である。 撮影画像内に複数の顔が存在する例を説明するための図である。 テカり補正量の調整処理の詳細を示すフローチャートである。 被写体間調整ゲインの特性例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る撮像装置の構成例を示すブロック図である。本実施形態では、撮像装置が、本発明を適用した画像処理装置として機能する。
光学系1は、フォーカスレンズ(Focus Lens)及びズームレンズ(Zoom Lens)を含むレンズ群と、絞り機構とを備える。
撮像素子2は、CCDやCMOS等のセンサにより構成され、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器を含む。センサ表面は例えばベイヤー配列のようなRGBカラーフィルタにより覆われ、カラー撮影が可能である。光学系1を通過した被写体像が撮像素子2上で結像されると、画像データが生成されて、メモリ3に記憶される。
メモリ3は、撮像素子2によって変換された画像データや画像処理装置全般の処理に必要なデータを保持する。
画像処理回路4は、メモリ3に保持された画像データに対して所定の画素補間処理や色変換処理、ノイズリダクション処理等の処理を行う。画像処理回路4は、画像から顔領域や、顔領域に含まれる目、鼻、口等の器官を検出し、その検出結果に基づいて顔領域の部分的な画素値や平均的な画素値、顔領域の代表色等を求めることができる。本実施形態において、後述するテカり補正機能も画像処理回路4で実施することが可能である。また、画像処理回路4は、撮影待機中に撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、システム制御部5が撮影条件を決定するために必要な評価値の生成を行う。例えば近年では撮像素子2によって変換された画像データの位相差情報から被写体のデフォーカス量を求め、そのデフォーカス量からフォーカスレンズの移動量を決定する撮像面AFの機能が実現されている。この撮像面AFにおけるデフォーカス量の演算アルゴリズム等も画像処理回路4を用いて高速に処理することにより、システム制御部5はリアルタイムにフォーカスレンズの移動量を後述のフォーカスレンズ制御部7に指示することが可能である。
システム制御部5は、撮像装置全体を制御する。システム制御部5は、画像処理回路4で生成した評価値に基づいて撮影条件を決定するとともに、シャッター速度、絞り値、感度、フォーカスレンズ及びズームレンズの制御値等を、それぞれ露光量制御部6、フォーカスレンズ制御部7、焦点距離制御部8に出力する。また、システム制御部5は、記録媒体10への画像記録、削除に関する制御も行う。
露光量制御部6は、光学系1の絞り機構、撮像素子2の露光時間、及び撮影感度を調整し、適切な露光量制御を行う。
フォーカスレンズ制御部7は、光学系1のフォーカスレンズを制御する。フォーカスレンズ制御部7は、システム制御部5の指示に従ってフォーカスレンズを駆動することにより、被写体への正確なピント合わせを実現する。
焦点距離制御部8は、光学系1のズームレンズを制御する。焦点距離制御部8は、システム制御部5の指示に従ってズームレンズを駆動することにより、焦点距離を変更する。
圧縮・伸長回路9は、静止画データをJPEGフォーマットに従って圧縮する機能、及び動画像データをH.264/AVCに代表される圧縮アルゴリズムに従って圧縮し、MPEGやMOVファイル等に変換する機能を有する。圧縮・伸長回路9で圧縮した静止画データや動画像データは記録媒体10に記録される。また、圧縮・伸長回路9は、撮影された静止画や動画像を再生する場合、逆に記録媒体10に記録された圧縮後の動画像データを伸長し、メモリ3に保持するとともに、表示部11を介してユーザに画像を表示する。
記録媒体10は、圧縮・伸長回路9で圧縮された静止画データや動画像データを記録することができる。
表示部11は、撮像装置上のLCDや外部モニタ等により構成される。
操作部材12は、ユーザの入力を受け付ける操作部材であり、撮像装置が具備する各種ボタンからのキー入力や表示部11に設けられたタッチパネル等からのユーザ操作を受け付ける。操作部材12によって受け付けたユーザの入力に従って、システム制御部5は撮像装置の動作の決定や変更を行う。
通信部13は、外部記録装置とのデータの送受信を行う。通信部13は、画像データを記録媒体10から読み出して外部記録装置に送信する機能を有する。
次に、図2を参照して、実施形態に係る撮像装置が実行するテカり補正処理について説明する。
図2は、実施形態に係る撮像装置が実行するテカり補正処理を示すフローチャートである。図2のフローチャートは、例えばシステム制御部5が所定のプログラムを実行することにより実現され、システム制御部5の制御下で画像処理回路4及びメモリ3を用いて各処理が実施される。
ステップS101で、システム制御部5は、画像処理回路4を用いて、撮影画像から顔領域を検出する顔検出処理を実行する。顔検出処理としては、画像のパターンマッチングやニューラルネットワーク等の学習アルゴリズムを使った手法が提案されており、その詳細については本発明の主旨とは異なるためここでは省略する。顔検出処理により、一般的に顔領域の中心座標、サイズ、顔の向き(上下左右)等を知ることが可能である。なお、撮影画像から顔領域が検出されない場合、以降の処理を実行する必要はなく、本処理を抜ける。
ステップS102で、システム制御部5は、画像処理回路4を用いて、ステップS101において検出した顔領域に対して、目、鼻、口等の器官を検出する器官検出処理を実行する。顔検出処理及び器官検出処理は共に、一般的に顔の明るさや顔の状態に精度が依存し、例えば顔の一部が装飾物や影等によって隠れていた場合は得られる情報の精度が劣化する。
ステップS103で、システム制御部5は、ステップS101において検出した顔領域のテカり補正量(以下、補正量と称する)を算出する。ステップS103の処理が、本発明でいう算出手段による処理の例である。
ここで、図3〜図5を参照して、補正量の求め方について説明する。
図3は、ステップS103の補正量の算出処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS201で、システム制御部5は、ステップS101の顔検出処理及びステップS102の器官検出処理の結果に基づいて、顔領域内の高輝度領域(テカり領域)の画素値と、高輝度領域を除いた肌色領域の画素値と、肌色領域のRGB比とを算出する。図4に示すように、高輝度領域及び肌色領域は、顔領域をn×mのブロックに分割し、ブロック積分を行うことにより算出される各ブロックの平均画素値を用いて判別する。ブロックの平均画素値が閾値TH1以上であるブロックを高輝度領域100と判定する。また、ブロックの平均画素値が閾値TH1未満であるブロックを肌色領域102する。この場合に、正確な高輝度領域100及び肌色領域102を求めるには、肌領域とは異なる目や口等の器官を除外する必要がある。そこで、高輝度領域100及び肌色領域102は、図4に示すように、器官検出処理の結果に基づいて目や口等の器官を含む器官領域101を除外した領域から算出するものとする。以上の処理により、高輝度領域100の平均画素値Yhと、肌色領域102の平均画素値Ylと、肌色領域102のRGB毎の平均画素値(Rl,Gl,Bl)とを得ることができる。
ステップS202で、システム制御部5は、顔領域で補正領域とする高輝度領域100に対する補正量を決定する補正ゲインαを求める。高輝度領域100の画素値をRh、Gh、Bhとしたとき、テカり補正後の画素値R'、G'、B'は、補正ゲインαを用いて、式(1)で示すことができる。補正ゲインαが1のとき、テカり補正後の画素値R',G',B'は肌色領域102の画素値と完全に一致し(補正量が大きい)、補正ゲインαが小さいほど補正量が小さくなる。
R'=Rh−(Rh−Rl)×α
G'=Gh−(Gh−Gl)×α
B'=Bh−(Bh−Bl)×α (0≦α≦l) ・・・式(1)
補正ゲインαは、例えば図5に示すような特性を有する。図5は、補正ゲインαが高輝度領域100の平均画素値Yhと肌色領域102の平均画素値Ylとの差(Yh−Yl)から決定されることを示す。図5の例では、Yh−Ylが閾値D1未満では補正ゲインαが0であり、Yh−Ylが閾値D1以上になると補正ゲインαが大きくなってテカり補正が実施され、Yh−Ylが閾値D2以上になると補正ゲインαがLimにクリップされる。補正ゲインαを1にすると高輝度領域100の明るさが肌色領域102の明るさに完全に一致してしまうため、顔領域内の明暗差が消失してしまい、かえって不自然な画像になる可能性が高くなる。そこで、Lim<1に設定して、補正限界を設定する。
以上のように補正量を算出することにより、テカり領域の明るさを補正して、テカりを低減することが可能であるが、補正性能は顔検出処理及び器官検出処理の検出精度に依存するところが大きい。そのため、顔検出処理及び器官検出処理の結果が正しくないと、背景や、目や口等の肌色領域以外の画素値を用いて補正量を算出することになり、誤補正の可能性が高くなる。
そこで、このような誤補正対策のために、ステップS203で、システム制御部5は、補正量を調整する調整ゲインβを求める。調整ゲインβは、顔検出処理及び器官検出処理の信頼度に応じたゲインg1と、顔サイズ(顔領域のサイズ)に応じたゲインg2と、顔領域内の色分布に応じたゲインg3とにより、式(2)のように算出される。
β=g1×g2×g3 (0≦g1、g2、g3≦l) ・・・式(2)
式(2)を用いて調整ゲインβを算出し、テカり補正後の画素値R'、G'、B'は、補正ゲインαと合わせて、式(3)のように表すことができる。
R'=Rh−(Rh−Rl)×α×β
G'=Gh−(Gh−Gl)×α×β
B'=Bh−(Bh−Bl)×α×β (0≦α≦l)(0≦β≦l)・・・式(3)
ゲインg1は、顔検出処理及び器官検出処理の信頼度に応じたゲインである。テカり補正の補正性能は顔検出処理及び器官検出処理の検出精度に依存するため、顔領域の位置や各器官の位置が正確に求められる場合であれば補正性能が高いといえる。よって、顔領域及び器官(右目、左目、口等)の検出時の信頼度をそれぞれ(t1,t2,・・・,tn)としたときに、その最小値min{t1,t2,・・・,tn}に基づいて、例えば図6に示すような特性に従ってゲインg1を求める。信頼度が閾値Th1未満ではゲインg1が0であり、信頼度が閾値Th1以上になるとゲインg1が大きくなり、信頼度が閾値Th2以上になるとゲインg1が1にクリップされる。なお、最小値min{t1,t2,・・・,tn}でなく、(t1,t2,・・・,tn)の平均値等に基づいてゲインg1を求めるようにしてもよい。
このような顔検出処理及び器官検出処理の信頼度に応じたゲインg1により、顔領域や器官の検出信頼度が低い場合はテカり補正の強度を低くして、誤補正を抑えることが可能である。
ゲインg2は、顔サイズに応じたゲインである。図7(a)に示すように顔領域が小さい場合、顔領域に相当するブロック分割の精度が粗くなるため、評価値Yh,Yl,Rh,Gh,Bh,Rl,Gl,Blの精度が劣化するおそれがある。これに対して、顔サイズに合わせてブロックサイズを小さくする等の方法も考えられるが、ブロックサイズを小さくすると1ブロックあたりに含まれる画素数が少なくなり、ノイズの影響を受けやすくなる等の問題がある。よって、顔サイズが小さい場合、補正量を抑える方が望ましい。一方で、図7(b)に示すように画角に対して顔領域の占める割合が極端に大きい場合、ブロック積分の精度は十分である。しかしながら、撮像装置や被写体が動くと、図7(c)に示すように顔領域の一部が画角外に外れてしまうため、テカり補正を正しく行うことができなくなる。この場合に、図7(b)、(c)それぞれのシーンの補正結果だけを見れば問題ないが、図7(b)、(c)を連続して撮影した場合、補正量に大きな差が生じるため、フレーム間の補正ムラとなってユーザに違和感を与える可能性が高い。よって、顔サイズに応じて、例えば図8に示すような特性に従ってゲインg2を求める。顔サイズが閾値Th3未満ではゲインg2が0であり、顔サイズが閾値Th3以上になるとゲインg2が大きくなり、顔サイズが閾値Th4以上になるとゲインg2が1にクリップされる。そして、顔サイズが閾値Th5以上になるとゲインg2が小さくなり、顔サイズが閾値Th6以上になるとゲインg2が0になる。
このような顔サイズに応じたゲインg2により、誤補正やフレーム間の補正ムラを抑えることが可能である。
ゲインg3は、顔領域内の色分布に応じたゲインである。図9に示すように、顔領域内で位置によって肌の色味が異なる場合、高輝度領域100を補正するときに、肌色領域102のうち領域201から算出した平均画素値(Rl,Gl,Bl)を使用すると、補正対象である高輝度領域100と領域201との色比が異なり、補正後の肌色が周囲の領域202と合わなくなるおそれがある。よって、顔領域内の肌色領域102に含まれる各ブロックの色相のバラつきを表す分散を求め、例えば図10に示すような特性に従ってゲインg3を求める。肌色領域の色相の分散σが閾値Th7未満ではゲインg3が1にクリップされる。そして、分散σが閾値Th7以上になるとゲインg3が小さくなり、分散σが閾値Th8以上になるとゲインg3が0になる。
このような顔領域内の色分布に応じたゲインg3により、肌の色味が異なる誤補正を抑えることが可能である。
以上述べたように、図2のステップS103では、顔領域の補正量を算出することが可能である。ステップS103では、撮影画像内に複数の顔が存在する場合、顔領域毎に補正量が算出されることになる。
図2に説明を戻して、ステップS104で、システム制御部5は、撮影画像内に複数の顔領域が存在するか否かを判定する。システム制御部5が複数の顔領域が存在すると判定した場合、処理をステップS105に進め、システム制御部5が一つの顔領域だけが存在すると判定した場合、処理をステップS106に進める。
ステップS105で、システム制御部5は、ステップS103において算出した各顔領域の補正量を調整する。補正量は、顔領域毎に算出されるため、複数の顔領域が存在する場合、各顔領域の補正量にバラツキが発生し、ユーザに違和感を与えてしまうことが懸念される。そこで、複数の顔領域が存在する場合、顔の優先度及び顔に関する情報の相対的な差に基づいて、ステップS103において算出した各顔領域の補正量を調整する。ステップS105の処理が、本発明でいう調整手段による処理の例である。
ここで、撮影画像内に複数の顔が存在する場合に各顔領域の補正量を調整する処理について詳細に説明する。
図11を参照して、撮影画像内に複数の顔が存在する場合に各顔領域の補正量を調整する目的について説明する。
iを顔のインデックスとして、各顔領域の補正量P(i)を、ステップS103で示した式(3)における補正ゲインα及び調整ゲインβを用いて、式(4)のように定義する。図11の例では、撮影画像に顔A、B、Cが存在しており、それぞれの補正量をP1、P2、P3とする。
P(i)=α(i)×β(i) ・・・式(4)
図11(a)は、撮影画像内において顔A、B、Cが略同じサイズ(40pixel)である例を示す。図11(a)の例では、顔A、BのP1、P2に対して、顔CのP3が小さく、顔Cでテカり補正が抑えられるため、画像内の補正段差が目立ってしまう。これに対して、P1〜P3の最小値min{P1,P2,P3}を求めて、P1〜P3を最小値で揃えるようにすれば、画像内の補正段差を抑えることが可能である。
一方、図11(b)は、撮影画像内において顔A、Bが略同じサイズ(40pixel)であるが、顔Cが小さい(10pixel)例を示す。この場合、ユーザが撮影したいのは顔A、Bであり、顔Cはユーザの意図しないところで写り込んだものであると想定される。そのため、図11(a)と同様の最小値選択を採ると、ユーザの意図しない顔Cが写り込んだだけで、ユーザが撮影したい顔A、Bのテカり補正が抑えられて劣化してしまう懸念がある。
このように画像内で補正段差が発生する場合において、各顔領域の補正量を適切に調整することが目的であり、以下、その具体的な手法について説明する。
図12は、ステップS105の補正量の調整処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップS301で、システム制御部5は、撮影画像内の顔の優先度(優先順位)を決定する。顔の優先度の決定の仕方には様々な方法があるが、ここでは顔サイズ、顔領域の位置(中心座標)、顔検出処理の信頼度のうち少なくとも一つ以上の指標の加重加算で求めるものとする。また、優先度を求めるに際して、他にも、顔の向き、ユーザ選択の有無、過去の撮影結果といった特徴量を利用してもよい。例えば電子ビューファインダーを使って被写体を追いながら撮影するような場合においては、過去に撮影画像内に写っている被写体の優先度を高くしたり、ユーザがタッチ操作によって選択した顔の優先度を高くしたりする等の方法も可能である。図11の例では、顔Aの優先度が最も高く、顔Cの優先度が最も低い。
ステップS302で、システム制御部5は、優先度の最も高い顔と、それ以外の顔の中で、優先度の最も高い顔の補正量Pとの差が最も大きい顔との顔サイズ比Sを算出する。例えば図11(a)の例では、優先度の最も高い顔Aと、顔Aの補正量Pとの差が最も大きい顔Cとの顔サイズ比SはS=40/40=1.0となる。また、図11(b)の例では、優先度の最も高い顔Aと、顔Aの補正量Pとの差が最も大きい顔Cとの顔サイズ比SはS=40/10=4.0となる。
ステップS303で、システム制御部5は、式(5)を用いて、複数の顔の補正量Pの最大値と最小値との差分Diffを算出する。図11(a)、(b)の例では、共にDiff=1.0−0.2=0.8となる。
Diff=max{P1,P2,P3}−min{P1,P2,P3} ・・・式(5)
ステップS304で、システム制御部5は、ステップS302において算出した顔サイズ比Sを入力として、例えば図13に示すような特性に従って被写体間調整ゲインγを求める。顔サイズ比Sが第1の閾値(図示例では1.0)未満では被写体間調整ゲインγが1にクリップされる。そして、顔サイズ比Sが第1の閾値以上になると被写体間調整ゲインγが小さくなり、顔サイズ比Sが第2の閾値(図示例では5.0)以上になると被写体間調整ゲインγが0になる。
図11(a)の例では、顔サイズ比S=1.0であり、被写体間調整ゲインγ=1.0となる。また、図11(b)の例では、顔サイズ比S=4.0であり、被写体間調整ゲインγ=0.25となる。
ステップS305で、システム制御部5は、ステップS303において算出した差分Diffに、ステップS304において求めた被写体間調整ゲインγを乗算し、その結果を、ステップS103において算出した各顔領域の補正量Pから減算する。
図11(a)の例では、各顔領域の補正量P1〜P3が次のようになる。
P1=1.0−γ×Diff=1.0−1.0×0.8=0.2
P2=1.0−γ×Diff=1.0−1.0×0.8=0.2
P3=1.0−γ×Diff=0.2−1.0×0.8=−0.6
このとき、それぞれ計算結果がステップS303において求めた最小値min{P1,P2,P3}を下回る場合、最小値でクリップする。
以上の調整の結果、P1=0.2、P2=0.2、P3=0.2となり、被写体間の補正段差は解消される。
また、図11(b)の例では、各顔領域の補正量P1〜P3が次のようになる。
P1=1.0−γ×Diff=1.0−0.25×0.8=0.8
P2=1.0−γ×Diff=1.0−0.25×0.8=0.8
P3=1.0−γ×Diff=0.2−0.25×0.8=0
最小値min{P1,P2,P3}を下回る場合は最小値でクリップすると、P1=0.8、P2=0.8、P3=0.2となり、顔Cの影響で必要以上に顔A、Bの補正量が失われることがない。
また、他の例として、図11(c)は、撮影画像内において優先度の最も高い顔Aのサイズが小さく、優先度の最も低い顔Cのサイズが大きい例を述べる。図11(c)の例では、ステップS302において算出する顔サイズ比Sは、顔Aと顔Bとのサイズ比S=20/30=0.667となる。そして、ステップS303において算出する差分Diff=1.0−0.2=0.8、ステップS304において求める被写体間調整ゲインはγ=1.0となる。したがって、各顔領域の補正量P1〜P3が次のようになる。
P1=1.0−γ×Diff=1.0−1.0×0.8=0.2
P2=1.0−γ×Diff=0.2−1.0×0.8=−0.6
P3=1.0−γ×Diff=1.0−1.0×0.8=0.2
最小値min{P1,P2,P3}を下回る場合は最小値でクリップすると、P1=0.2、P2=0.2、P3=0.2となり、優先度の高い顔の補正量を優先度の低い顔の補正量が上回ることなく、補正段差を解消することができる。
ステップS106で、システム制御部5は、テカり補正を実行する。すなわち、ステップS104において一つの顔領域だけが存在する場合、ステップS103において算出した補正量を用いて高輝度領域の画素値補正を実行する。一方、ステップS104において複数の顔が存在する場合、ステップS105において調整した補正量を用いて高輝度領域の画素値補正を実行する。
以上のように、撮影画像内に複数の顔が存在する場合に、優先度、顔サイズ比、補正量Pの最大値と最小値との差分とを用いて、各顔領域の補正量を調整することにより、補正段差をなくすことができる。これにより、違和感なく各顔のテカりを補正することが可能であり、撮影画像の品位を向上させ、違和感のない画像をユーザに提供することができる。
なお、本実施形態においては、図12のステップS302〜S304において、顔のサイズ比を用いて被写体間調整ゲインγを求めたが、これに限られるものではない。例えば被写体の優先度の相対的な差や、顔検出処理及び器官検出処理の信頼度の差等を用いて同様のゲイン調整を行うことも可能である。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
2:撮像素子、3:メモリ、4:画像処理回路、5:システム制御部

Claims (10)

  1. 画像から顔を検出する顔検出手段と、
    前記顔検出手段で検出した顔の補正領域に対する補正量を決定する決定手段とを備え、
    前記決定手段は、前記画像内で複数の顔が検出されたとき、顔の優先度及び顔に関する情報の相対的な差に基づいて、前記補正量を決定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記顔検出手段で検出した顔に含まれる器官を検出する器官検出手段を備え、
    前記決定手段は、前記顔検出手段で検出した顔及び前記器官検出手段で検出した器官に基づいて、前記補正領域及び前記補正量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記補正領域は、テカり領域となる高輝度領域であり、
    前記補正量は、テカりを低減する補正量であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記優先度は、前記顔検出手段で検出した顔のサイズ、位置、及び向き、前記顔検出手段による顔検出処理の信頼度、ユーザ選択の有無、並びに過去の撮影結果のうちの少なくともいずれか一つ以上の特徴量に基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記顔に関する情報の相対的な差として、顔サイズ比、前記優先度の差、及び前記顔検出手段による顔検出処理の信頼度の差のうちの少なくともいずれか一つを用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記顔に関する情報の相対的な差は、前記優先度の最も高い顔に対する差として決定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記決定手段は、
    前記顔検出手段で検出した顔の前記補正量を算出する算出手段と、
    前記画像内で複数の顔が検出されたとき、前記優先度及び前記顔に関する情報の相対的な差に基づいて、前記算出手段で算出した前記補正量を調整する調整手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記調整手段は、前記算出手段で算出した複数の顔の前記補正量の最大値と最小値との差分を用いて、前記算出手段で算出した前記補正量を調整することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 画像から顔を検出する顔検出ステップと、
    前記顔検出ステップで検出した顔の補正領域に対する補正量を決定する決定ステップとを有し、
    前記決定ステップでは、前記画像内で複数の顔が検出されたとき、顔の優先度及び顔に関する情報の相対的な差に基づいて、前記補正量を決定することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  10. 画像から顔を検出する顔検出手段と、
    前記顔検出手段で検出した顔の補正領域に対する補正量を決定する決定手段としてコンピュータを機能させ、
    前記決定手段は、前記画像内で複数の顔が検出されたとき、顔の優先度及び顔に関する情報の相対的な差に基づいて、前記補正量を決定することを特徴とするプログラム。
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