JP2021083753A - 超音波プローブ用ハイドロゲルシート、超音波プローブ用アタッチメントセット、アタッチメント付超音波プローブ及び超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、上記文献1記載の固定方法では、参照変形体は周縁全体の孔によって超音波プローブに係合されているため、参照変形体は着脱性に劣る。
また、本発明は、上記優れた特性を有する超音波プローブ用ハイドロゲルシートを有する超音波プローブ用アタッチメントセット、アタッチメント付超音波プローブ、及び超音波診断装置を提供することを課題とする。
<1>
超音波プローブと被検体との間に介在させて使用する超音波プローブ用ハイドロゲルシートであって、
上記ハイドロゲルシートは、超音波プローブの超音波送受信面に配されアタッチメントケースにより固定されるものであり、このアタッチメントケースが有するピンが挿嵌される孔を有し、
上記ハイドロゲルシートは、第1網目構造と第2網目構造とが存在するダブルネットワークゲルからなり、上記第1網目構造は、エチレン性不飽和結合を有しかつ電荷を有するモノマー由来の構成成分Aを含み、上記第2網目構造は、下記式(1)で表される電気的に中性のモノマー由来の構成成分Bを含む、超音波プローブ用ハイドロゲルシート。
<2>
上記ダブルネットワークゲル中の上記構成成分Aの70モル%以上が2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸であって、上記ダブルネットワークゲル中の上記構成成分Bの70モル%以上がN,N−ジメチルアクリルアミドであり、
上記ダブルネットワークゲル中、上記構成成分Aの含有量に対する上記構成成分Bの含有量の比が、モル基準で、構成成分A:構成成分B=1:2〜1:100である、<1>に記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシート。
<3>
上記超音波プローブ用ハイドロゲルシートが厚み0.5〜30mmの平板状であって、上記の超音波プローブの超音波送受信面を覆う測定部と、上記測定部の両側に位置する固定部とを有し、この固定部がそれぞれ上記孔を2孔以上有する、<1>又は<2>に記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシート。
<4>
上記ダブルネットワークゲルが、ひずみ範囲0〜10%におけるヤング率が250〜1000kPaであり、かつ、含水率が70〜95%である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシート。
<5>
<1>〜<4>のいずれか1つに記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシートと、このハイドロゲルシートを超音波プローブの超音波送受信面に配して固定するアタッチメントケースとからなり、
このアタッチメントケースが、上記ハイドロゲルシートが有する孔に挿嵌して上記ハイドロゲルシートを超音波プローブの超音波送受信面に固定するためのピンを有する、超音波プローブ用アタッチメントセット。
<6>
<5>に記載の超音波プローブ用アタッチメントセットを装着してなる、アタッチメント付超音波プローブ。
<7>
<6>に記載のアタッチメント付超音波プローブを備える、超音波診断装置。
本発明において、各置換基の例として説明される各基の「基」は無置換の形態及び置換基を有する形態のいずれも包含する意味に用いる。例えば、「アルキル基」は置換基を有してもよいアルキル基を意味する。また、基の炭素数が限定されている場合、この基の炭素数は、特段の断りがない限り、置換基を含めた全炭素数を意味する。
本発明において、化合物の表示については、化合物そのもののほか、その塩、そのイオンを含む意味に用いる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、構造の一部を変化させたものを含む意味である。更に、置換又は無置換を明記していない化合物については、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の置換基を有していてもよい意味である。このことは、置換基及び連結基についても同様である。
本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートとメタクリレートの一方又は両方の意味で用いられる。また、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基とメタクリロイル基の一方又は両方の意味で用いられる。「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルの一方又は両方の意味で用いられる。
本発明に記載の各成分は、この成分を、一種のみ用いてもよく、構造の異なる二種以上を併用してもよい。また、各成分の含有量は、構造の異なる二種以上を併用する場合には、それらの合計含有量を意味する。
本発明の説明において「〜」とは、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
また、本発明のアタッチメント付超音波プローブ及び超音波診断装置は、ハイドロゲルシートの超音波プローブへの固定化状態を安定に維持でき、目的の高精度エコー画像を安定に得ることができる。
本発明の超音波プローブ用ハイドロゲルシート(以下、単に「本発明のゲルシート」とも称す。)は、超音波プローブの超音波送受信面に配され、その状態でアタッチメントケースを用いて固定され、超音波プローブと被検体との間に介在するようにして使用する。
本発明のゲルシートは孔を有し、各孔には、上記アタッチメントケースが有するピンが挿嵌されて、超音波プローブに固定される。ゲルシートが有する孔の位置、形状、大きさ及び数等は、アタッチメントケースにより超音波プローブに安定に固定する観点で適宜に調整される。
また、本発明のゲルシートは、後述するように、第1網目構造と第2網目構造とが存在するダブルネットワークゲル(DNゲル)からなるシートである。
しかも、超音波プローブへの本発明のゲルシートの固定は、アタッチメントの有するピンを本発明のゲルシートが有する孔に挿嵌した状態でアタッチメントケースを超音波プローブに固定することにより行われる。そのため、本発明のゲルシートは、孔を有する固定部の数ないし孔それ自体の数を少なくすることができる。すなわち、ゲルシートの着脱の煩わしさを大きく低減できる。
さらに、上記の固定方法によれば、本発明のゲルシートは、押圧されることなく超音波プローブに装着することができるため、本発明のゲルシートを超音波プローブに装着(固定)したまま保存、保管した場合でも、本発明のゲルシートの固定部には、押し込み力などに起因した劣化が生じない。そのため、上記のように本発明のゲルシートを装着したまま保存、保管した超音波プローブを超音波診断に用いた場合でも、超音波ゼリーを用いた場合と同様の良好なエコー画像を得ることが可能である。例えば、上記特許文献1に記載の固定具を用いた固定方法では、参照変形体の鍔部材が固定具の挟持面によって挟まれ押圧されているため、参照変形体を超音波プローブに固定したまま保管した場合には、参照変形体の鍔部材は押し込み力に起因した劣化が生じてしまい、高精度のエコー画像を安定的に得ることが難しい。
平板状とは、平らな平面及び均一な厚みを有する板状の形状を意味する。典型的には、図1及び2に示すような、平面視で矩形のシートが挙げられる。矩形とは、完全な長方形の他、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、角が丸みを帯びていたり、取扱性を考慮した凹部及び凸部等を有したりしてもよい意味である。また、例えば図5に示すように、超音波プローブの超音波送受信面の形状に沿って、シートの一部又は全体が湾曲していてもよい。
本発明において、上記ゲルシートの厚みは、実施例記載の方法により測定される。
また、本発明のゲルシートの大きさは、適用する超音波プローブの大きさにあわせて、適宜設定される。
上記ゲルシートの測定部は、超音波プローブの超音波送受信面を覆う限り、その大きさは特に制限されない。例えば、超音波送受信面よりも広い面積を有することも好ましい。
図1及び2に示すゲルシート1A及び1Bは、超音波診断時における本発明のゲルシートの超音波送受信面からのずれをより確実に抑制する観点から、上記の超音波プローブの超音波送受信面を覆う測定部2の長軸方向に沿って測定部2の両側に、アタッチメントケースのピンを挿嵌する孔を有する固定部4A、4Bを有する形態となっている。上記のように、本発明のゲルシート1A、1Bが平面視矩形の長軸方向の両端側に2つの固定部4A、4Bを有し、固定部4A、4Bの間に測定部2を有する形態とすることにより、本発明のゲルシートを超音波プローブに装着することにより、2つの固定部4(具体的には固定部4が有する孔6)を結ぶ軸方向に沿って測定部2を固定することができ、エコー測定の際には、本発明のゲルシートのずれをより効果的に抑えることができる。
図1及び2に示すように、本発明のゲルシート1が平面視矩形で、長軸方向の両端側に2つの固定部4A、4Bを有する形態である場合、各固定部4が有する孔6の孔数(固定部1つ当たりの孔6の数)は、同じであっても異なってもよいが、同じであることが好ましい。
上記孔6の大きさも、アタッチメントケースの有するピンを挿嵌して超音波プローブに固定してエコー測定を行うことができる限り特に制限されず、固定部4に設ける孔6の数等に応じて適宜設定することができる。
上記の他、本発明のゲルシート1の端から孔6の周囲までの距離、1つの固定部4が2以上の孔6を有する場合の各孔6の周囲間の距離、測定部2の端部から固定部4の孔6の周囲までの距離は、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜設定することができる。
図2に示される本発明のゲルシート1Bは、ゲルシート1Bを平面視した際の短辺側から距離hs、長辺側から距離hlに、孔6を1つ有する固定部2を有すること以外は、図1に示される本発明のゲルシート1Aと同様である。
本発明のゲルシートは、第1網目構造と第2網目構造とが存在するダブルネットワークゲル(DNゲル)からなるシートである。
DNゲルとは、相互侵入網目構造ゲル(IPNゲルとも称す。)の一種であり、ゲルとしての柔軟性を備えつつも、圧縮応力及び引張破断応力が高く、低摩擦係数を示すことが知られている。DNゲルは、通常、第1網目構造に係る第1ゲル(シングルゲル)を構築した後、第2網目構造に係る構成成分を第1網目構造の間隙内に浸透させて重合及び架橋することで得られる。DNゲルについては、例えば、特許第4915867号公報におけるIPNゲルの記載、特開2016−124955号公報における相互侵入型の三次元網目構造を有するハイドロゲルの記載を、本発明の効果を損なわない範囲において、特に制限されることなく、適宜採用することができる。
なお、本発明のゲルシートを構成するDNゲルは、ハイドロゲルである。
本発明において、「電荷を有するモノマー」とは、水中において、解離して負電荷を持つモノマー又は水素イオンが付加して正電荷を持つモノマーを意味する。逆に、「電気的に中性のモノマー」とは、水中において正電荷及び負電荷を持ち得ないモノマーを意味する。
本発明のゲルシートを上記DNゲルからなるシートとすることにより、本発明のゲルシートを、アタッチメントケースが有するピンを本発明のゲルシートが有する孔に挿嵌して超音波プローブに固定し、エコー測定を行った場合にも、ゲルシートのずれを効果的に抑制でき、良好なエコー画像を得ることができる。
R3は水素原子が好ましい。
上記第2網目構造の架橋剤と開始剤を除く全構成成分に占める構成成分Bの割合は、10モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらに好ましく、80モル%以上が特に好ましく、100モル%であることも好ましい。
この場合、上記DNゲル中、上記構成成分Aの含有量に対する上記構成成分Bの含有量の比は、モル基準で、構成成分A:構成成分B=1:2〜1:100が好ましく、1:2〜1:50がより好ましく、1:2〜1:30がさらに好ましい。
上記のようなDNゲルを用いることにより、ひずみ範囲0〜10%におけるヤング率をより向上させることができ、超音波診断時に孔に付与される力に対する耐性をより向上させることができる。
上記第2網目構造の形成に用いられるモノマー及び重合開始剤について、モノマーに対する重合開始剤の割合は、0.05〜5モル%が好ましく、0.07〜1モル%がより好ましく、0.1〜0.5モル%がさらに好ましい。
本発明において、上記のモノマーに対する重合開始剤の割合(配合比とも称す。)は、下記式より算出される。
モノマーに対する重合開始剤の割合=重合開始剤のモル量/モノマーのモル量×100%
上記第2網目構造の形成に用いられるモノマー及び架橋剤について、モノマーに対する架橋剤の割合は、0.001〜1モル%が好ましく、0.005〜0.5モル%がより好ましく、0.02〜0.1モル%がさらに好ましい。
本発明において、上記のモノマーに対する架橋剤の割合(配合比とも称す。)は、下記式より算出される。
モノマーに対する架橋剤の割合=架橋剤のモル量/モノマーのモル量×100%
上記DNゲルのひずみ範囲0〜10%におけるヤング率は、本発明のゲルシートを固定した超音波プローブをエコー測定に用いた際に、ゲルシートの孔部分における劣化を抑制する観点から、250〜1000kPaが好ましく、300〜750kPaがより好ましい。
本発明において、上記ヤング率は、実施例記載の方法により測定、算出される。
また、上記DNゲルの含水率は、被検体であるヒトの音響インピーダンスと近い値とし、より良好なエコー画像を得る観点から、70〜95%が好ましく、75〜92%がより好ましい。
本発明において、上記DNゲルの含水率「%」は質量基準であり、実施例記載の方法により測定される
上記DNゲルは、通常用いられるDNゲルの製造方法及びIPNゲルの製造方法を特に制限なく用いて製造することができる。以下に、本発明のゲルシートに用いられるDNゲルの製造方法の一例を記載するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。
初めに、第1網目構造の形成に当たり、モノマー、架橋剤、開始剤及び精製水を混合して撹拌した後、溶液中の酸素を除去するため、窒素置換(バブリング)を行い、1stモノマー溶液を調製する。調製した1stモノマー溶液の重合反応(ゲル化)を開始させ、このゲル化を開始させた溶液を所望の形状の鋳型に流し込み、重合反応をさらに進めることで、1stゲル(第1網目構造)を作製する。
別途、第2網目構造の形成に当たり、モノマー、架橋剤、開始剤及び精製水を混合して撹拌し、窒素置換を行い、2ndモノマー溶液を調製する。
調製した2ndモノマー溶液中に1stゲルを浸漬し、1stゲル内に2ndモノマー溶液を充分に拡散(膨潤)させる。2nd溶液を用いて膨潤させた1stゲルを取り出し、所望の形状(シート状)に切り出し、2ndモノマーの重合反応を行うことで2ndゲル(第2網目構造)を形成し、DNゲルシートを作製する。
本発明においては、シート状のDNゲルを形成する点から、UV照射により重合(架橋)反応を行うことが好ましい。
上記のようにして作製したDNゲルシートを、アタッチメントケースが有するピンを挿嵌する孔を有し、所望の形状を有するシートへと成形することで、本発明のゲルシートを得ることができる。
なお、孔を形成する工程と、所望の形状を有するシートへと成形する工程とは、いずれを先に行ってもよく、また、同時に行ってもよい。また、所望の形状への成形及び孔の形成は、DNゲルシートの製造と同時に行ってもよい。
また、所望の孔を形成する方法も、通常用いられる方法を特に制限なく適用することができる。例えば、作製したDNゲルシートないし所望の形状へ成型したDNゲルシートに対して、打ち抜き機(例えば、仲精機社製、商品名:ハンドプレス ラックピニオン式)等を用いて、孔を形成する方法が挙げられる。
本発明の超音波プローブ用アタッチメントセット(以下、単に「本発明のアタッチメントセット」とも称す。)は、本発明のゲルシートと、このゲルシートを超音波プローブに固定するためのアタッチメントケースとから構成される。
本発明のアタッチメントセットは、本発明のゲルシートと上記アタッチメントケース(アタッチメントケース部材)とが別々により分けられた状態でもよい。本発明のアタッチメントセットにおいて、少なくとも本発明のゲルシートは、上述の通り密封条件下で保存された状態にあることが好ましい。
本発明のアタッチメントセットを構成する上記アタッチメントケースは、ケースの内側部分(超音波プローブに装着した際における超音波プローブ側)に、本発明のゲルシートの孔に対応して形成されたピンを有する。
すなわち、超音波プローブにおける超音波送受信面以外の面に対して、本発明のゲルシートの固定部が配置され、固定部が有する孔にアタッチメントケースのピンを挿嵌しながらアタッチメントケースを超音波プローブに装着し、本発明のゲルシートが超音波プローブに固定される。本発明のゲルシートは、超音波プローブとアタッチメントケースで挟まれているが、ゲルシートにかかる圧力は小さい。すなわち、ゲルシートの固定にはアタッチメントケースのピンの挿嵌が支配的に働く。
例えば、下記超音波プローブの側面26にあたる位置に設けることが好ましい。
本発明のゲルシートが図1及び2に示すように、平面視矩形のシート状で両端側に位置する2つの固定部の間に、超音波送受信部に配する測定部を有する形態の場合、本発明のゲルシートを超音波プローブに装着した際に、長軸方向に沿って、2分割されてなるアタッチメントケースとすることが好ましい。このような構成のアタッチメントケースとしては、例えば、図5に示すような、上部アタッチメントケース12Aと下部アタッチメントケース12Bの2部材からなる構成が挙げられる。
なお、アタッチメントケースの超音波プローブへの固定方法は、上記係合部に限定されず、通常の固定方法を制限なく用いることができる。
例えば、2部材からなるアタッチメントケースである場合、2つの部材の隣接面のうち超音波プローブの側面にあたる位置に、側面毎に係合部を少なくとも1箇所ずつ(2つの側面の合計で、係合部を2箇所以上)設けることにより固定することができる。なかでも、図3に示すように、上記の側面における2箇所の係合部に加え、2つの部材の隣接面のうち超音波プローブの背面にあたる位置に、グリップに対する開口部を挟んで左右に少なくとも1箇所ずつ、合計4箇所以上の係合部により固定することが好ましい。
着脱性の観点から、係合部の数は6箇所以下とすることが好ましい。
アタッチメントを装着した超音波プローブ(アタッチメント付超音波プローブ)は、図6に示すように、被検体に押し付けた状態で、両矢印Rで示す方向に動かされる。この動きにより、本発明のゲルシート1が超音波送受面22からずれる可能性がある。このようなずれを抑制する観点から、例えば、本発明のゲルシート1の測定部2を図7で示すような構成とすることも好ましい。
図7は、図6に示すアタッチメント付超音波プローブ40におけるゲルシート1の測定部2の長軸方向に垂直な断面図である。図7において、アタッチメントケース10は超音波プローブ20の先端部(超音波送受信面22)よりも先端側(超音波送受信面22の前方)に距離Xだけせり出した形態であるため、本発明のゲルシート1はアタッチメントケース10と、本発明のゲルシート1の厚み方向に距離Xだけ重なっている。図7に示すような厚み方向における距離Xの重なりは、本発明のゲルシート1の測定部2の全体に渡っていることが好ましい。
距離Xは特に限定されないが、例えば、0.3〜20mmとすることができる。
上記アタッチメントケースの厚みは、アタッチメントケースとしての機能を備える限り特に制限されず、作製方法、材料及び形状等に応じて、適宜設定することができる。
図3(a)に示されるアタッチメントケース部材12は、2つのピン14を備える。このピン14は、それぞれ、ケース部材の内側であって、超音波プローブの外周面のうち側面26を覆う箇所に位置する。また、アタッチメントケース部材12は、2つの係合爪16A及び2つの係合孔16Bを備える。これらの係合爪16A及び係合孔16Bは、紙面上右側から順に、超音波プローブの外周面のうち、側面26を覆う部分に係合爪16A、背面28を覆う部分に係合孔16B、背面28を覆う部分に係合爪16A、及び、側面26を覆う部分に係合孔16Bを有する。
図3(a)に示されるアタッチメントケース部材12を2つ用意し、超音波プローブを覆うように、係合爪16A及び係合孔16Bを嵌合することにより、図3(b)に示される本発明のアタッチメントケース10となる。
図4において、アタッチメントケース部材12が有するピン14に対して、本発明のゲルシート1の固定部4が有する2つの孔6のうち、紙面において下側に位置する孔6を挿嵌した状態を示している。
ただし、本発明のアタッチメントケースは上記アタッチメントケース部材12からなるアタッチメントケース10に限定されない。例えば、アタッチメントケース10のピン14の数及び位置を、図2に示すゲルシート1Bの固定に対応するように変更したアタッチメントケースも、本発明に用いるアタッチメントケースとして好ましい。
また、上記アタッチメントケース10において、ピン14の形状、位置、大きさ及び間隔等は、本発明のゲルシート1が有する孔6の形態に合わせて、適宜に調整することができる。係合爪16A、係合孔16Bの大きさ、数及び位置等も、目的に応じて適宜に調整することができる。
上記形状を有するアタッチメントケースの作製方法は、特に制限されず、例えば、鋳型を用いる方法、切削による方法、及び、3Dプリンターを用いた方法を挙げることができる。複雑な形状を容易に作製することができるため、3Dプリンターによる作製が好ましい。
3Dプリンターを用いる場合、例えば、以下の方法により作製することができる。3D CAD(例えば、ダッソー・システムズ社製、商品名:SOLIDWORKS 3D CAD)を用いてアタッチメントケースを設計し、3Dプリンター(武藤工業社製、商品名:Value3D MagiX MF−2200D)を用いて、少なくとも2部材からなる構成のアタッチメントケースを作製する。なお、アタッチメントケースの設計の際には、本発明のゲルシートの厚みを考慮して設計することが好ましい。
上記アタッチメントケースの作製とは別に、ピン及び必要に応じて爪を作製し、3Dプリンターで作製したアタッチメントケースに接着固定することで、作製することができる。
ピン及び爪は、上記3Dプリンターで同時に作製してもよい。
本発明のアタッチメント付超音波プローブは、本発明のアタッチメントセットを装着してなる。すなわち、本発明のアタッチメント付超音波プローブ40とは、本発明のゲルシート1が、上記アタッチメントケース10によって超音波プローブ20の超音波送受信面22に固定されてなる。具体的には、図5に示すように、上記アタッチメントケース10の内側に位置する本発明のゲルシート固定用のピン14が、本発明のゲルシート1中の孔6に嵌合した状態で、アタッチメントケース10を超音波プローブ20に被せて、対応する係合爪16Aと係合孔16Bとをそれぞれ嵌合することにより、超音波送受信面22にゲルシート1が固定される。
以下、本発明のゲルシートを装着する超音波プローブについて説明する。
超音波プローブは、超音波診断装置の主要構成部品であって、超音波を発生するとともに、超音波ビームを送受信する機能を有するものである。
超音波プローブは、通常用いられる超音波プローブを特に制限することなく使用することができる。
上記超音波プローブの構成は、図示しないが、先端(被検対象である生体に接する面、超音波送受信面とも称す。)部分から音響レンズ、音響整合層、圧電素子層及びバッキング材の順に設けられている。
圧電素子層は、超音波を発生する部分であって、圧電素子の両側に電極が貼り付けられており、電圧を加えると圧電素子が伸縮と膨張を繰り返し振動することにより、超音波が発生する。
バッキング材は、余分な振動を抑制することにより超音波のパルス幅を短くし、超音波診断画像における距離分解能の向上に寄与する。
音響整合層は、圧電素子層と被検対象間での音響インピーダンスの差を小さくし、超音波を効率よく送受信するために設けられる。
音響レンズは、屈折を利用して超音波をスライス方向に集束し、分解能を向上させるために設けられる。また、音速が人体の音速よりも十分小さく、超音波の減衰が少なく、また、音響インピーダンスが生体の値(人体では、1.4〜1.7×106kg/m2/sec)に近い材料を使用することで、超音波の送受信感度が高められる。
超音波プローブは、コンベックス型、セクタ型及びリニア型のいずれでもよい。なかでも、コンベックス型の超音波プロー部が、本発明のゲルシートを超音波送受信面に密着させて装着しやすい観点から好ましい。
本発明の超音波測定装置は、本発明のアタッチメント付超音波プローブを有する。超音波測定装置は、超音波プローブで受信した信号の信号強度を表示したり、この信号を画像化したりする機能を備える。
本発明の超音波測定装置は、本発明のゲルシートと上記アタッチメントケースとを超音波プローブに装着(固定)した状態で保管した超音波プローブを超音波診断に用いた場合でも、前述の通り、良好なエコー画像を得ることが可能である。
本発明のアタッチメント付超音波プローブの保管については、前述の通りである。
なお、以下の実施例において組成を表す「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、室温とは25℃を意味する。
<1>ハイドロゲルシートの作製
(1)DN(ダブルネットワーク)ゲルシートの作製
DNゲルシートを、以下の通り作製した。
なお、1stゲル形成用溶液及び2ndゲル形成用溶液中における、各成分の分子量及び密度、並びに、モノマーに対する架橋剤及び開始剤の配合比は、下記表1に示す通りである。
下記表中において、AMPSは2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を、MBAAはN,N’−メチレンビスアクリルアミドを、α−KGはα−ケトグルタル酸を、DMAAmはN,N−ジメチルアクリルアミドを、それぞれ表す。
2ndゲル形成用溶液は、モノマーとして中性のN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAm)、架橋剤としてN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBAA)、UV重合開始剤としてα−ケトグルタル酸(α−KG)をそれぞれ用い、精製水により、モノマー濃度が1M(mol/L)となるように調製した。
上記UV照射中に、別途、1stゲル形成用溶液の調製と同様にして、2ndゲル形成用溶液を調製した。
1stゲル形成用溶液と同様にして調製した2ndゲル形成用溶液中に、UV照射後の1stゲルを浸し、2日間膨潤させた。2ndゲル形成用溶液を用いて膨潤させた1stゲルを、カッターを用いて180mm×180mm程度の大きさに切り、硝子板に挟んだ後、UVランプ(アズワン社製、商品名:ハンディーUVランプ(長波長365nmタイプ、16W))を用いて、照射強度1820μW/cm2の条件で約8時間UV照射を行い、2ndゲル(第2網目構造)を作製し、厚み5mmのDNゲルシートを作製した。
得られたDNゲルの含水率は90%であり、音響インピーダンスは水と同等である。
また、得られたDNゲルのひずみ範囲0〜10%におけるヤング率は、340kPaであった。
また、得られたDNゲル中、AMPSの含有量に対するDMAAmの含有量の比は、モル基準で、AMPS:DMAAm=1:2であった。
また、上記ひずみ範囲0〜10%におけるヤング率は、以下の引張試験を行い、得られた応力−ひずみ曲線から算出した値である。
試験片:上記で得られなDNゲルシートを、JIS 6251におけるダンベル状7号形の形状に切り出したものを用いた。
測定装置として、引張・圧縮試験機(エー・アンド・デイ社製、商品名:STA−1150)を用い、ひずみ速度100mm/分で、JIS 6251に従い、引張試験を行い、応力−ひずみ曲線を得た。
上記1stゲル形成用の溶液を用い、使用する鋳型の厚さ(高さ)を5mmに変更した以外は、上記(1)の1stゲル(第1網目構造)の作製と同様にして、AMPSハイドロゲルシートを作製した。
上記2ndゲル形成用の溶液において、モノマーに対する架橋剤の配合比を3mol%に、モノマー濃度を2M(mol/L)に変更した溶液を用い、使用する鋳型の厚さ(高さ)を5mmに変更した以外は上記(1)の2ndゲル(第2網目構造)の作製と同様にして、DMAAmハイドロゲルシートを作製した。
ポリビニルアルコール(PVA)粉末(重合度1700、鹸化度99.5%)をイオン交換水に溶解させることで、PVA濃度10質量%の水溶液を調製した。この水溶液をシート厚みが5mmとなるように型に注入し、−20℃で凍結した後に室温で解凍することにより、含水率90%の柔軟性を有するハイドロゲルシートを得た。
なお、上記ハイドロゲルシートの厚みは、デジタル測厚機(東洋精機社製、商品名:デジタル測厚機)を用い、目視で測定した。
上記で作製した各ゲルシートを、レーザー加工機(Oh−Laser社製、商品名:HAJIME CL1 PLUS)を用いて、縦20mm、横135mmの平面視で長方形のシート状(以下、短冊状と称す。)に切り出した。
ピン固定に用いる短冊状ゲルシートについては、さらにレーザー加工機(Oh−Laser社製、商品名:HAJIME CL1 PLUS)で短冊の短辺に沿って4mm四方の略正方形の孔をあけ、孔を有するハイドロゲルシートを作製した。短辺に沿って2個の孔をあける場合には、孔の周囲と短辺との最短距離、孔の周囲と長辺との最短距離、及び各孔の周囲間の最短距離をいずれも4mmとし、図1に示す計4個の孔6を有するハイドロゲルシート1Aを作製した。各辺に1個の孔をあける場合には、孔の周囲と短辺との最短距離を4mm、孔の周囲と長辺との最短距離を8mm間隔とし、図2に示す計2個の孔6を有するハイドロゲルシート1Bを作製した。
上記の様にして、下記表2に記載する各ハイドロゲルシートを作製した。
(1)ピン固定による装着
(i)アタッチメントケース部材の作製
図3に示すアタッチメントケース部材12を、以下の方法により作製した。
まず、超音波プローブ(東芝メディカルシステムズ社製、商品名:PVT−375BT)の3Dデータを基に3D−CAD(3次元コンピュータ支援設計、ダッソー・システムズ社製、商品名:SOLIDWORKS 3D CAD)を用いてアタッチメントケースを設計し、3Dプリンター(武藤工業社製、商品名:Value3D MagiX MF−2200D)を用いて上下同一形状となるように、2つのアタッチメントケース部材を作製した。
上記アタッチメントケース部材とは別に、爪4箇所で固定できるよう、爪(係合爪16A及び係合孔16B)を作製し、3Dプリンターで作製したアタッチメントケース部材に接着固定した。
さらに、ゲルシート固定用のピン14を、ゲルシートの孔に嵌め合わせた時に同一形状となるよう別途作製し、アタッチメントケース部材の内部に接着固定した。
なお、アタッチメントケースを構成する材料は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)である。
図2に示すハイドロゲルシート1Bの固定に用いるアタッチメントケース部材についても、ハイドロゲルシート1Bの孔6の位置に対応するようにゲルシート固定用ピン14を接着固定した以外は、上記と同様にして作製した。
図5に示す、ハイドロゲルシートをアタッチメントケース10により装着したアタッチメント付超音波プローブ40を、以下の方法により作製した。
上記で作製したアタッチメントケース部材12の内部のピン14(直方体の凸部)とハイドロゲルシートの孔6を係合するようにして、アタッチメントケース部材12にハイドロゲルシートを固定しながら、このアタッチメントケース部材12を超音波プローブ20(東芝メディカルシステムズ社製、商品名:PVT-375BT)に装着し、アタッチメントケース部材12の爪(係合爪16Aと係合孔16B)を勘合することで、アタッチメントケース10を超音波プローブ20に固定した。
図8及び図9に示すように、ハイドロゲルシートの固定部の両側各々をダブルクリップで挟み、各ダブルクリップについて、2つの摘み手の一方を外した。この状態で、摘み手を外した側のクリップ本体を、超音波プローブ20に装着したハイドロゲルシートを取り付けていないアタッチメントケース10の側面に接着剤で張り付けた。こうして、ハイドロゲルシートをクリップで装着した超音波プローブを作製した。なお、接着剤で張り付ける際には、クリップ本体がアタッチメントケースに沿うように、摘み手を外した側の摘み手の挿入部分等の出っ張りをペンチで切り取った後、張り付けた。
上記のようにしてハイドロゲルシートを固定した超音波プローブ(以下、単にアタッチメント付プローブとも称す。)について、以下の試験を行った。
なお、いずれの試験においても、アタッチメント付超音波プローブを用いる場合には、通常使用するゼリーを用いずに、蒸留水でゲルシート表面を少し湿らして乾燥を防ぎながら、エコー測定を行った。また、試験例1においては、参照例として、ゼリー(ジェクス社製、商品名:プロゼリー(ハード密着タイプ))を被検体に塗布し、ハイドロゲルシートを固定していない超音波プローブ(東芝メディカルシステムズ社製、商品名:PVT−375BT)を用いて、エコー測定を行った。
なお、超音波診断装置(東芝メディカルシステムズ社製、商品名:Aplio300)における超音波プローブに代えて、上記アタッチメント付超音波プローブを接続して、測定を行った。
ヒトの腹部のエコー測定を実施した。アタッチメント付超音波プローブを軽く皮膚に押し当てて、皮膚面の上で移動させずにエコーを測定した。実施例及び比較例のいずれのアタッチメント付超音波プローブを用いた場合でも、ゼリー(ジェクス社製、商品名:プロゼリー(ハード密着タイプ))を塗布し、通常の超音波プローブ(東芝メディカルシステムズ社製、商品名:PVT−375BT)を用いて測定した場合と同様に、良好な超音波画像が得られた。
腹部に超音波プローブを押し当てて画像を得ながら、皮膚面の上をゲルシートの長方形の短軸方向へ(図6のRの方向)、10cm/秒のスピードで10cmのストロークを2往復行い、ヒトの腹部のエコー測定を行った。
ハイドロゲルシートを、アタッチメントケースを用いて超音波プローブに固定した後、そのまますぐに上記の通りエコー測定(固定直後)を行った。
ハイドロゲルシートを、アタッチメントケースを用いて超音波プローブに固定した後、ゲルシートを装着したまま1日保管した。保管は、ゲルシートが乾燥しないように、ラップ(クレハ社製、商品名:NEWクレラップ)をアタッチメントケース及びゲルシート全体を覆うように被せ、アタッチメントケースのコード側で輪ゴムを用いてラップを縛ることで密閉し、室温23℃、湿度50%の条件下で保管した。
保管後のアタッチメント付超音波プローブからラップを外した後、上記の通りエコー測定(1日後)を行った。
エコー測定中におけるエコー画像、及び、使用後のゲルシートのアタッチメントケースの開口部からのずれに基づき、下記基準により使用感を評価した。
なお、下記基準において、アタッチメントケースの開口部(図3(b)における開口部18)の長軸の枠からはみ出していたゲルシートの長さとは、図7の断面図において、アタッチメントケース10の内側の面、すなわち、ゲルシート1及び超音波プローブ20と接する側の面を起点(0mm)とした短軸方向への最大はみ出し長さを意味する。
− 評価基準 −
A:測定中は良好な画像が得られ、かつ、使用後のゲルシートはアタッチメントケースの開口部から全くずれていなかった。
B:測定中は良好な画像が得られ、かつ、使用後のゲルシートはアタッチメントケースの開口部からほとんどずれておらず、開口部の長軸の枠からはみ出していたゲルシートの長さは0mm越え2mm未満であった。
C:測定中に画像が得られなくなり、かつ、使用後のゲルシートはアタッチメントケースの開口部の長軸の枠から2mm以上はみ出していた。
対して、比較例1〜3のハイドロゲルシートは、DNゲルとは異なるハイドロゲルからなるシートである。これらの比較例1〜3のハイドロゲルシートは素材の強度が不足しているため、超音波プローブにハイドロゲルシートが有する孔により固定する方法では、エコー測定中に大きなずれが生じ、エコー画像が得られなかった。また比較例4のハイドロゲルシートは、DNゲルからなるシートであるものの、超音波プローブに対してクリップにより固定される。この比較例4の固定方法では、超音波プローブにハイドロゲルシートをクリップで固定した直後はエコー測定中にずれが全くなかったものの、固定から1日経過後では、使用中に大きなずれが生じ、エコー画像が得られなかった。この比較例4の固定方法では、クリップ部分におけるハイドロゲルシートは、保管中に圧力がかかり続けた結果薄くなり、使用中に大きなずれが生じ、エコー画像が得られなかった。
2 測定部
4(4A、4B) 固定部
6 孔(ピン固定用の孔)
10 アタッチメントケース
12 アタッチメントケース部材
12A 上部アタッチメントケース
12B 下部アタッチメントケース
14 ピン
16A 係合爪
16B 係合孔
18 開口部
20 超音波プローブ(超音波探触子)
22 超音波送受信面
24 底面
26 側面
28 背面
30 グリップ(握り)
32 コード
40 超音波プローブ用ハイドロゲルシートを固定した超音波プローブ
41 クリップの摘み手
42 クリップ本体
(アタッチメント付超音波プローブ)
hs 短辺側から孔の周囲までの最短距離
hl 長辺側から孔の周囲までの最短距離
R 超音波プローブを動かす方向
X アタッチメントケースの超音波送受信面からのせり出し
Claims (7)
- 超音波プローブと被検体との間に介在させて使用する超音波プローブ用ハイドロゲルシートであって、
前記ハイドロゲルシートは、超音波プローブの超音波送受信面に配されアタッチメントケースにより固定されるものであり、該アタッチメントケースが有するピンが挿嵌される孔を有し、
前記ハイドロゲルシートは、第1網目構造と第2網目構造とが存在するダブルネットワークゲルからなり、前記第1網目構造は、エチレン性不飽和結合を有しかつ電荷を有するモノマー由来の構成成分Aを含み、前記第2網目構造は、下記式(1)で表される電気的に中性のモノマー由来の構成成分Bを含む、超音波プローブ用ハイドロゲルシート。
- 前記ダブルネットワークゲル中の前記構成成分Aの70モル%以上が2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸であって、前記ダブルネットワークゲル中の前記構成成分Bの70モル%以上がN,N−ジメチルアクリルアミドであり、
前記ダブルネットワークゲル中、前記構成成分Aの含有量に対する前記構成成分Bの含有量の比が、モル基準で、構成成分A:構成成分B=1:2〜1:100である、請求項1に記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシート。 - 前記超音波プローブ用ハイドロゲルシートが厚み0.5〜30mmの平板状であって、前記の超音波プローブの超音波送受信面を覆う測定部と、前記測定部の両側に位置する固定部とを有し、該固定部がそれぞれ前記孔を2孔以上有する、請求項1又は2に記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシート。
- 前記ダブルネットワークゲルが、ひずみ範囲0〜10%におけるヤング率が250〜1000kPaであり、かつ、含水率が70〜95%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシート。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波プローブ用ハイドロゲルシートと、該ハイドロゲルシートを超音波プローブの超音波送受信面に配して固定するアタッチメントケースとからなり、
該アタッチメントケースが、前記ハイドロゲルシートが有する孔に挿嵌して前記ハイドロゲルシートを超音波プローブの超音波送受信面に固定するためのピンを有する、超音波プローブ用アタッチメントセット。 - 請求項5に記載の超音波プローブ用アタッチメントセットを装着してなる、アタッチメント付超音波プローブ。
- 請求項6に記載のアタッチメント付超音波プローブを備える、超音波診断装置。
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