JP2021083618A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機において、より充実した遊技制御情報を提供できる。【解決手段】遊技機は、外部情報編集処理において大当り中に出力される出力信号である特賞1と、大当り中(大当り動作中)に加え、大当りを伴う(大当りを契機とする)普電サポート中に出力される出力信号である特賞2と、大当りを伴わない(大当りを契機としない)普電サポート中に出力される出力信号である特賞3と、大当り中(大当り動作中)に加え、すべての普電サポート中に出力される出力信号である特賞4とを外部情報端子板に供給(セット)し、外部情報端子板を介して外部装置に出力する。【選択図】図147

Description

本発明は、遊技機に関する。
遊技制御情報を外部装置に出力可能な遊技機がある。
特開2018−199059号公報
提案された遊技機が出力している遊技制御情報では、十分ではない場合がある。
1つの側面では、本発明は、より充実した遊技制御情報を提供可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下に示すような、遊技機が提供される。遊技機は、変動表示ゲームの結果として当りを導出可能な当り制御手段と、当りに続けて遊技者に有利な第1遊技状態を設定可能な第1遊技状態設定手段と、当りから独立して遊技者に有利な第2遊技状態を設定可能な第2遊技状態設定手段と、遊技制御情報を外部情報として外部機器に出力可能な外部情報出力手段と、を備え、外部情報出力手段は、第1遊技状態を特定可能にする第1外部情報出力手段と、第2遊技状態を特定可能にする第2外部情報出力手段と、を含む。
1態様によれば、遊技機において、より充実した遊技制御情報を提供できる。
第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その4)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その5)である。 第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第1の実施形態の装飾図柄の一例を示す図である。 第1の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第1の実施形態の装飾図柄を用いた仮停止表示の一例を示す図である。 第1の実施形態の仮停止表示中の装飾図柄Aの背景部の揺動の一例を示す図である。 第1の実施形態の装飾図柄Aの仮停止態様の一例を示す図である。 第1の実施形態の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示を示す図である。 第1の実施形態の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示のタイミングの一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示のタイミングの一例を示す図である。 第1の実施形態の変形例の装飾図柄を用いた仮停止表示の一例を示す図である。 第1の実施形態のメッセージ表示演出の一例を示す図である。 第1の実施形態の小図柄群の輪郭表示の一例を示す図である。 第2の実施形態の装飾図柄の仮停止態様の一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例の装飾図柄の仮停止態様の一例を示す図である。 第2の実施形態の装飾図柄の仮停止表示中の輪郭表示切替対象部分の一例を示す図である。 第3の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第3の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第3の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。 第3の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。 第3の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の特図2ゲームの変動表示パターン選択テーブルの一例を示す図である。 第3の実施形態の表示装置の概観の一例を示す図である。 第3の実施形態の図柄表示領域の概観の一例を示す図である。 第3の実施形態の特図ゲームにおいて図柄表示領域に表示する図柄の一例を示す図である。 第3の実施形態の保留表示領域の概観の一例を示す図である。 第3の実施形態の保留表示の発生アニメーションの一例を示す図である。 第3の実施形態の図柄欠損演出の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の図柄欠損演出の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の図柄欠損演出の一例を示す図(その3)である。 第3の実施形態の変形例の図柄欠損演出の一例を示す図である。 第3の実施形態の保留表示発生時の欠損演出の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の保留表示発生時の欠損演出の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態の保留表示部の表示態様の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例の欠損演出中の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示を示す図である。 第3の実施形態の変形例の欠損演出中の装飾図柄を用いた仮停止表示の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例の欠損演出中の装飾図柄の仮停止態様の一例を示す図である。 第4の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第4の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第4の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。 第4の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。 第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その1)である。 第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その2)である。 第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その3)である。 第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その4)である。 第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その5)である。 第4の実施形態の遊技状態ごとの変動表示時間(期待値)の一例を示す図である。 第4の実施形態の遊技状態ごとの大当り振分制御の一例を示す図である。 第5の実施形態の示唆演出の一例を示す図である。 第5の実施形態の各示唆内容の導出割合を説明するための図である。 第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その3)である。 第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その4)である。 第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その5)である。 第5の実施形態の予告演出の実行割合の一例を示した図である。 第5の実施形態の遊技機における一変動内において複数回の示唆演出をおこなう場合の演出構成例を示す図である。 第5の実施形態の変形例1の示唆演出の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例2の示唆演出の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例2の予告演出の実行割合の一例を示した図である。 第5の実施形態の変形例3の示唆演出の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例3の予告演出の実行割合の一例を示した図である。 第5の実施形態の変形例4の示唆演出の一例を示す図である。 第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その1)。 第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その2)。 第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その3)。 第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その4)。 第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の一例を示す図である。 第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その1)を示す図である。 第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その2)を示す図である。 第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その3)を示す図である。 第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その4)を示す図である。 第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その5)を示す図である。 第6の実施形態の疑似連演出の表示例を示す図である。 第6の実施形態のタイマ演出の表示例(その1)を示す図である。 第6の実施形態のタイマ演出の表示例(その2)を示す図である。 第6の実施形態のリーチ時仮停止の表示例を示す図である。 第6の実施形態のSPリーチ演出の表示例を示す図である。 第6の実施形態の演出ストックの表示例を示す図(その1)である。 第6の実施形態の演出ストックの表示例を示す図(その2)である。 第6の実施形態の演出ストックの表示例を示す図(その3)である。 第7の実施形態の各表示装置の配置を示す遊技盤正面図である。 第7の実施形態のLED表示装置(第2の表示手段)の一例を示す図である。 第7の実施形態の特図1変動表示部と特図2変動表示部(第2変動表示部)の動作態様と報知情報の一例を示す図である。 第7の実施形態の特図1保留表示部と特図2保留表示部(第2始動記憶表示部)の動作態様と報知情報の一例を示す図である。 第7の実施形態の第1の表示手段における遊技中の表示画面の例を示す図である。 第7の実施形態の第2の表示手段における遊技中の表示例を示す図である。 第7の実施形態の演出制御装置が停電復旧時に実行する表示の一例を示す図である。 第7の実施形態の第1の表示手段における表示レイヤの構成の一例を示す図である。 第7の実施形態における電源投入時の各装置の起動順の一例を示すタイミングチャートである。 第7の実施形態における停電復旧時の表示画面の他の例を示す図である。 第7の実施形態の変形例1におけるRAM初期化時コマンドと停電復旧時コマンドの一例を示す図である。 第7の実施形態の変形例1における停電復旧時の表示画面の例を示す図である。 第7の実施形態の変形例2における停電復旧時コマンドの一例を示す図である。 第7の実施形態の変形例2における停電復旧時の表示画面の一例を示す図である。 第7の実施形態の変形例3における停電復旧設定処理のフローチャートを示す図である。 第7の実施形態の変形例4における第2の表示手段の表示例を示す図である。 第7の実施形態の変形例5におけるLED表示装置(第2の表示手段)およびLED表示装置の打ち方表示部の動作態様と報知情報の一例を示す図である。 第8の実施形態の一括表示装置の点灯態様の一例を示す図である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その1)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その2)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その1)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その3)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その4)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その2)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その5)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その6)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その3)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その7)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その8)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その4)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その9)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その10)である。 第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その5)である。 第9の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。 第9の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。 第9の実施形態の遷移条件Gの一例を示す図である。 第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その3)である。 第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その4)である。 第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その5)である。 第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その6)である。 第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その7)である。 第9の実施形態の遷移条件Gの変形例を示す図である。 第10の実施形態の天井遷移制御処理のフローチャートを示す図である。 第10の実施形態の天井カウンタ初期値設定処理のフローチャートを示す図である。 第10の実施形態の天井遷移制御処理の変形例のフローチャートを示す図である。 第10の実施形態の変形例1の遊技盤の一例を示す正面図である。 第10の実施形態の変形例1の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。 第10の実施形態の変形例1の特図1ゲームと特図2ゲームを同時に変動表示する場合の演出の流れを説明するための図である。 第10の実施形態の変形例1の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。 第10の実施形態の変形例2の遊技盤の一例を示す正面図である。 第11の実施形態の遊技機の外部情報信号の一例を示す図である。 第11の実施形態の外部情報信号を説明するためのタイミングチャート(その1)である。 第11の実施形態の外部情報信号を説明するためのタイミングチャート(その2)である。 第11の実施形態の外部情報信号を説明するためのタイミングチャート(その3)である。 第12の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図(その1)である。 第12の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図(その2)である。 第12の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図(その3)である。 第12の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。 第12の実施形態の遊技機の普電サポート性能の一例を示す図である。 第12の実施形態の遊技機の特図ゲームにおける停止図柄の一例を示す図である。 第12の実施形態の遊技機の特図ゲームにおける時短図柄の一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例の遊技機の特図ゲームにおける時短図柄の一例を示す図である。 第12の実施形態の変形例の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明部材保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED(Light Emitting Diode)等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。
さらに、上皿21の上縁部には、遊技演出への介入操作等に用いられる演出ボタン25が設けられている。なお、演出ボタン25は、遊技演出への介入操作を受け付ける演出操作受付部として機能するとともに、所要の態様(たとえば、発光態様や振動や突出等の動作態様等)で演出可能な演出部としても機能する。また、上皿21の左縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部29が設けられている。オプション設定部29は、4方向の入力操作を受け付け可能な十字カーソルスイッチと、十字カーソルスイッチの中央部に決定操作等を受け付け可能な中央スイッチと、十字カーソルスイッチの周縁部にあって音量操作等に用いられる2つの付属スイッチとが設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、遊技機10は、演出ボタン25(プッシュボタン)の操作(たとえば押下操作)を検出する演出ボタンスイッチ25a(図4参照)から受け付けた遊技者の操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。なお、このような遊技者の操作介入には、演出ボタン25のみならずオプション設定部29のスイッチ(十字カーソルスイッチ、中央スイッチ、付属スイッチ)のうちのいずれか一つまたは複数が使用される構成でもよい。後述する図4では、オプション設定部29の各スイッチをまとめて設定スイッチ29aと表している。
また、演出ボタン25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者がオプション設定部29の前述した設定スイッチ29a(十字カーソルスイッチ、中央スイッチ、付属スイッチ)のうちのいずれか一つまたは複数を操作することによって、たとえば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の側方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、二つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって後述する特別変動入賞装置38の右部には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース40の右部には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動口2)は、上端側が右方に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時はほぼ鉛直となって遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって上端側が右方に倒れるように回動して普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしてもよい。普通変動入賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
普通変動入賞装置37の右方には、遊技球が流下可能な流下路91が形成され、普通変動入賞装置37に入賞しなかった遊技球は流下路91を通って下方へ流下する。この流下路91の下方には誘導部91aが設けられている。誘導部91aは上面91bが左方へ下る傾斜面とされており、下方へ流下する遊技球を上面91bで受け止め、後述する特別変動入賞装置38が存在する左方へ誘導するようになっている。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右下には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(開閉扉)38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材38cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(大入賞口)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態(第1特別遊技状態)中や、特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態(第2特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照)が配設されている。
また、特別変動入賞装置38は、入賞口内に入賞した遊技球を誘導する誘導流路と、誘導流路から分岐して形成されたV流路を備える。特別変動入賞装置38は、V流路の流入部分となる位置にV扉が設けられる。V扉は、特定領域ソレノイド38d(図3参照)によって前後方向にスライド移動してV流路への遊技球の流入を阻止する阻止状態と、後方へ退避してV流路への遊技球の流入を許容する許容状態とに変化させられるようになっている。また、特別変動入賞装置38は、V流路に流入した遊技球を検出する特定領域スイッチ38e(図3参照)が設けられている。
なお、第1の実施形態の遊技機10では、特別遊技状態の終了後の確率状態が大当り図柄で決定されるのではなく、特別遊技状態においてV流路に遊技球が流入して特定領域スイッチ38eで検出されることにもとづき高確率状態となるようにされている。
また、特別変動入賞装置38は、大入賞口スイッチ38aが複数個(たとえば2個)配設されてもよい。また、特別変動入賞装置38は、1個に限らず、2個設けられるものであってもよく、大入賞口スイッチ38aは、大入賞口が複数個あるときには、それぞれに1個又は2個程度、全体としてx個(図3参照)設けられるものであってもよい。
また、センターケース40の左側側部には、ワープ口(ワープ入口)39aが設けられている。ワープ口39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のステージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始動入賞口36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動入賞口36に入賞しやすくなる。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や一般入賞口35(特別変動入賞装置38の右部にある一般入賞口35を除く)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図5参照)。一括表示装置50の詳細は、後述する。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれる遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC(Direct Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態のように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100には設定値変更スイッチ126と設定キースイッチ127が設けられている。設定値変更スイッチ126は、たとえばプッシュスイッチであって、押下操作を検出する。設定キースイッチ127は、設定キーを挿入してON状態とOFF状態とを切り替え可能にする。遊技制御装置100は、遊技性能に関する設定を変更可能であって、停電中または電源遮断後もRAMに記憶された設定が保持されるようになっている。たとえば、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームの当り確率を6段階の設定に応じて変更可能にしている。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッチ112がON状態での電源投入で、遊技機10の設定変更をおこなうことができる設定変更モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定変更モードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示しながら設定値変更スイッチ126の押下操作検出により設定1から設定6までをサイクリックに変更可能にする。確率設定値表示装置136は、設定値を表示可能な表示装置であり、たとえば1桁の7セグメントLEDであって基板上に実装される。
また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッチ112がOFF状態での電源投入で、遊技機10の設定確認をおこなうことができる設定確認モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定確認モードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示する。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域あるいは各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチなし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「スペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイドや表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、遊技機10に設けられた払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、遊技機10に付設される球貸機のカードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38a、特別変動入賞装置38の特定領域スイッチ38eに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。この近接I/F121には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62の検出信号も入力される。また近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
なお、入賞口スイッチ35aについて説明すると、図3では入賞口スイッチ35aが1個のブロックで示されているが、実際には複数(n個)の入賞口スイッチ35a(本実施形態では3個)が遊技盤30に設けられており、それぞれの信号が異なる信号線で近接I/F121に入力されている。また、図3では大入賞口スイッチ38aが1個のブロックで示されているが、実際には複数(x個)の大入賞口スイッチ38a(本実施形態では3個)が遊技盤30に設けられている。そして、これら複数の大入賞口スイッチ38aが、それぞれ異なる信号線で接続されるか、あるいは、たとえばスイッチと遊技制御装置100(主基板)の間に存在する図示省略した中継基板上でワイヤードオア(wired OR)という方式で遊技制御装置100に接続されている。盤電波センサ62や後述する磁気センサ61も、異なる複数の信号線で接続されてもよいし、同様にワイヤードオアという方式で遊技制御装置100に接続されていてもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a、および特定領域スイッチ38eの検出信号は、第2入力ポート123へ入力される。なお、特図1の始動口スイッチである始動口1スイッチ36a,始動口2スイッチ37aの信号の出力(近接I/F121からの出力)については、図3では1本の信号線で示しているが、実際には2本ある。
また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は、第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キースイッチ127の検出信号、払出制御装置200からのタッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)が入力されるようになっている。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによって図示省略したチップイネーブル信号CE(Chip Enable)をアサート(有効レベルに変化)することによって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、RAM初期化スイッチ112の検出信号、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、アウト球検出スイッチ信号(アウト球を検出したときに出力される信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
なお、アウト球検出スイッチ信号は、アウトセンサ(図示せず)が遊技機10のアウト球を1個検出するごとにアウトセンサから出力される信号である。たとえば、アウト球検出スイッチ信号は、遊技機10から遊技球(アウト球)を排出する排出口(図示せず)とアウト口30aとの間に排出流路(図示せず)に設けられる。アウト球検出スイッチ信号は、所定の稼働(たとえば、アウト球が60,000個)当たりの遊技性能(たとえば、ベース)の算出に用いられ、算出した遊技性能は性能表示装置135に表示される。なお、アウト球検出スイッチ信号は、演出制御装置300に入力されるものであってもよい。その場合、アウト球検出スイッチ信号は、遊技演出や客待ち画面表示への切替トリガとなる稼働状態の判定等に用いられるものであってもよい。たとえば、性能表示装置135は、4桁の7セグメントLEDであって、10進数または16進数により遊技性能を表示することができる。
また、遊技機10は、振動を検出する振動センサスイッチを設け、この振動センサスイッチの検出信号が第1入力ポート122あるいは第3入力ポート124に入力されるようにしてもよい。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成されるようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御装置200へのシリアル通信は、演出制御装置300側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は、遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CE(図示省略)も供給され、このチップイネーブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入賞口)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口ソレノイド38bの開閉データ、特別変動入賞装置38のV扉を開閉させる特定領域ソレノイド38dの開閉データ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および性能表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられている。
また、出力部130には、確率設定値表示装置136の表示データを出力するための第2出力ポート134bが設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート134c、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート134dが設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート134eが設けられている。外部情報端子板71には、フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報をフォトリレーを介して外部装置に供給することができるようになっている。なお、外部装置に供給する情報の一部は、第4出力ポート134dから出力される。また、第5出力ポート134eからは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第1出力ポート134aから出力される大入賞口ソレノイド38b、特定領域ソレノイド38d、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート134cから出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート134dから出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート134eや第4出力ポート134dから管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第1出力ポート134aから出力される性能表示装置135の表示データ信号を受けて性能表示装置135の駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第1出力ポート134a、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。また、性能表示装置135、あるいは第5ドライバ138eと性能表示装置135は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、外部基板(図示せず)側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置490へ各遊技機の識別コードやプログラム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置490との間でシリアル通信によってデータの送受信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAM311aが設けられている。また、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンド(演出コマンド)を解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)などを有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、演出ボタン25の演出ボタンスイッチ25aやオプション設定部29の設定スイッチ29aと、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。なお図4では、オプション設定部29の各スイッチを便宜上まとめて設定スイッチ29aと表しているが、詳細には、前述した各スイッチ(十字カーソルスイッチ、中央スイッチ、付属スイッチ)の状態がスイッチ入力回路336によりそれぞれ個別に検出されるように接続されており、各スイッチの各状態を示す検出信号がそれぞれ主制御用マイコン311へ入力される。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。また、演出制御装置300を構成する回路基板は、サブ制御基板(サブ基板ともいう)に相当する。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、一括表示装置50の普図図柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド、演出コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すなわち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの結果が大当りとなったことによる特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。この特別遊技状態でCPU111Aは、たとえば大入賞口に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。また、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)あるいは第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果が小当りとなったことによる小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。
なお、これら小当り遊技状態でおこなわれる大入賞口の開閉動作パターン(開閉動作態様)は、たとえば200m秒だけ開閉部材を開状態に維持する動作を1500m秒間隔で4回おこなうといったものである。このように、遊技制御装置100は、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段をなす。またCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×3回)となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をおこなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(たとえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。また時短状態は、普電サポート状態(普電サポート中、或いは電サポ中)と称することもできる。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18までの16個のLEDを備える。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部58とを備える。ラウンド表示部51は、LED_d3からLED_d6の4個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は、LED_d11とLED_d12の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、7セグメントLED_d1の8個のLED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、7セグメントLED_d2の8個のLED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_d8、LED_d10、およびLED_d18の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示する。普図保留表示部56は、LED_d15とLED_d16の2個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_d7、LED_d9、およびLED_d17の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_d13とLED_d14の2個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主にメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこなわれるタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、第1の実施形態の遊技制御装置のメイン処理について図6から図10を用いて説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。図8は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。図9は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その4)である。図10は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その5)である。
メイン処理は、電源が投入されることで制御部(遊技用マイコン111)によって開始される。このメイン処理においては、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を第1レジスタ(たとえばBレジスタ)に読み込み(ステップS6)、続けて入力ポート3(第3入力ポート124)の状態を第2レジスタ(たとえばCレジスタ)に読み込む(ステップS7)。
ここで、第1レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリアする(ステップS8)。たとえば、RAM初期化スイッチ112からの検出信号に対応するBレジスタの第2ビットだけを保持し、第0ビットと第1ビットと、第3ビットから第7ビットをクリアする。そして、第2レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリアする(ステップS9)。たとえば、設定キースイッチ127からの検出信号に対応するCレジスタの第4ビットだけを保持し、第0ビットから第3ビットと第5ビットから第7ビットをクリアする。
第1レジスタの情報を第2レジスタに統合し、第2レジスタが保持する情報をRAM111Cに頼らない参照用の情報として保持する(ステップS10)。たとえば、BレジスタとCレジスタの論理和をCレジスタに格納し、Cレジスタを状態参照用レジスタとして保持する。
たとえば、状態参照用レジスタ(Cレジスタ)の値「00000000B」は、第0ビットと第1ビット、第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRAM初期化スイッチ112からの検出信号オンに対応する「0」であり、第4ビットが設定キースイッチ127からの検出信号オンに対応する「0」であることを示す。すなわち、状態参照用レジスタの値「00000000B」は、RAM初期化スイッチ112がオン(ON)、かつ設定キースイッチ127がオン(ON)である設定変更状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010000B」は、第0ビットと第1ビット、第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRAM初期化スイッチ112からの検出信号オンに対応する「0」であり、第4ビットが設定キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、状態参照用レジスタの値「00010000B」は、RAM初期化スイッチ112がオン(ON)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)であるRAM初期化状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00000100B」は、第0ビットと第1ビット、第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRAM初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定キースイッチ127からの検出信号オンに対応する「0」であることを示す。すなわち、状態参照用レジスタの値「00000100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオン(ON)である設定確認状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010100B」は、第0ビットと第1ビット、第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRAM初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、状態参照用レジスタの値「00010100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)である復電(停電復旧)状態を示す。
これにより、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッチ127からの検出信号とがCレジスタに保持される。なお、RAM初期化スイッチ112からの検出信号のBレジスタにおける格納位置(第2ビット)と設定キースイッチ127からの検出信号のCレジスタにおける格納位置(第4ビット)とが異なるためBレジスタとCレジスタの論理和によっても、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッチ127からの検出信号は、失われずに保存される。
その後、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS11)。この処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置300等の従制御装置)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御手段が立ち上がる前にコマンドを従制御手段へ送ってしまい、従制御手段がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第2レジスタ(Cレジスタ)には、RAM初期化スイッチ112の検出信号が保存されるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、RAM初期化スイッチ112の操作を確実に保存できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
また、第2レジスタ(Cレジスタ)には、設定キースイッチ127の検出信号が保存されるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、設定キースイッチ127の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ127の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ127を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ127を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようになり、電源投入時におこなった設定変更操作あるいは設定確認操作が受け付けられないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS11)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS12からS16)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS12)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップS13)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS13;Y)は、ステップS12で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS14)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS14;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS13)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS14;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS13;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS15)、タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS16)。タイマの値が0でない場合(ステップS16;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS12)に戻される。また、タイマの値が「0」である場合(ステップS16;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可をし(ステップS17)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する(ステップS18)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(ステップS19)。
ステップS20では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC回路を起動する処理をおこなう。
ステップS21では、RAM異常フラグをセットする処理をおこなう。なお、RAM異常フラグのセットは、暫定的なものであって後で実行されるRAMの異常を検査する処理において更新され得る。
ステップS22では、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定する。停電検査領域1の値が正常であれば(ステップS22;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否かを判定し(ステップS23)、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS23;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS24)をおこなう。
なお、チェックサム算出処理では、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータを合算したものをチェックサムとして算出してもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータからそれぞれ別々にチェックサムを算出してもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータだけからチェックサムを算出してもよい。遊技制御用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち遊技制御用に使用される作業領域である。状態表示用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち状態表示用に使用される作業領域である。
次に、ステップS24で算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定(ステップS25)し、チェックサムが一致する(正常である)と判定された場合(ステップS25;Y)は、ステップS21で暫定的にセットしたRAM異常フラグをクリアする(ステップS26)。
なお、チェックサムが一致しない(正常でない)と判定された場合(ステップS25;N)は、ステップS26をパスしてステップS27へ移行することで、ステップS21で暫定的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。停電検査領域のチェックデータが正常なデータでない(ステップS22;NまたはステップS23;N)と判定された場合も、ステップS26をパスしてステップS27へ移行することで、ステップS21で暫定的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。
ステップS27では、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンであるか否かを判定する。設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンである場合には、ステップS33に進み、設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンでない場合には、ステップS28に進む。
なお、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化スイッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているため、設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化スイッチ112の検出信号とを同時に判定することができる。また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化スイッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているため、RAMの正当性判定をおこなう以前の設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化スイッチ112の検出信号とを判定対象にすることができる。
ステップS28では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部は、RAM異常フラグがオンである場合(すなわち、RAM異常フラグがセットされている場合)にステップS30に進み、RAM異常フラグがオンでない場合(すなわち、RAM異常フラグがクリアされている場合)にステップS29に進む。
ステップS29では、制御部は、設定変更モード中フラグがオンか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中フラグがオンである場合にステップS48に進み、設定変更モード中フラグがオンでない場合にステップS30に進む。
ステップS30からステップS32は、RAM異常時、あるいは設定中に電源遮断があったときにRAMクリアされずに再起動された時に実行される処理である。ステップS30では、制御部は、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する。これにより、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドに対応する演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドを受信して、RAMクリアを伴う再起動を案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置44によりメイン異常エラーを報知する。
ステップS31では、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを性能表示装置135に出力する。このとき、制御部は、性能表示装置135にメイン異常エラーに対応するステータスを表示することができる。また、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを確率設定値表示装置136に出力する。このとき、制御部は、確率設定値表示装置136に確率設定値にない数値や文字を表示することができる。なお、制御部は、遊技停止時のLED表示データを含む7セグ表示データを一括表示装置50に出力するようにしてもよい。このとき、制御部は、一括表示装置50を全消灯あるいは全点灯としてもよい。
ステップS32では、制御部は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子板71から出力する。このとき、制御部は、外部情報端子板71から出力するその他の信号の出力データをオフにする。制御部は、ステップS31とステップS32とを繰り返し実行して電源遮断を待つ。すなわち、遊技機10は、電源遮断を待つまでの間、外部情報端子板71からセキュリティ信号を出力する。また、遊技機10は、電源遮断を待つまでの間、外部情報端子板71からセキュリティ信号以外の信号を出力しない。
なお、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31とステップS32の繰り返し実行において、RAMアクセスを禁止していない。これにより、遊技機10は、NMI(Non-Maskable Interrupt)発生時に戻りアドレスをRAMに格納可能にして、プログラム暴走の危険を低減している。このように、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31とステップS32の繰り返し実行中のRAMの記憶内容をRAMアクセス禁止により保護しないが、再起動時のRAMクリアが遊技制御開始の条件となるため、RAMの記憶内容が保護されない危険を限定的にしている。すなわち、遊技機10は、RAMの記憶内容が保護されない危険を限定的にして引き受けながら、プログラム暴走の危険低減効果を得る。また、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31とステップS32の繰り返し実行において、RAMアクセスを禁止しないことにより、ステップS31やステップS32においてサブルーチンを呼出可能にしてプログラム効率の向上を図ることができる。
ステップS33からステップS36は、設定変更準備に関する処理であり、ステップS27において、設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンである場合に実行される処理である。
ステップS33では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部は、RAM異常フラグがオンである場合にステップS34に進み、RAM異常フラグがオンでない場合にステップS35に進む。
ステップS34では、制御部は、RAM異常フラグがオンであることから設定値をクリアする。なお、設定値のクリアは、設定値として無効な値をセットすることによってもよいし、不正対策の観点から遊技者にとって最も不利な値をセットすることによってもよい。
ステップS35では、制御部は、設定変更モード中フラグをセットする処理をおこなう。設定変更モード中フラグは、遊技機10が設定変更中か否かを示すフラグであって、設定変更中であるときに設定変更モード中フラグがセットされ、設定変更中でないときに設定変更モード中フラグがクリア(リセット)される。
ステップS36では、制御部は、設定変更中のコマンドを演出制御装置300に送信する。これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドに対応する演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを受信して、設定変更中であることを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを受信して、設定変更中であることを枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置44により報知する。
ステップS37は、設定変更準備(ステップS33からステップS36)の後、または設定確認準備(ステップS49、ステップS50)の後に実行される処理である。ステップS37では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマに128msを設定する。これにより、遊技機10は、少なくともセキュリティ信号制御タイマがタイムアップされるまでの間、セキュリティ信号を出力する。
ステップS38からステップS40は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理である。遊技機10は、ステップS37でセキュリティ信号を出力セットしていることにより設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理の実行を外部から把握可能にしている。
制御部は、割込みを許可(ステップS38)した後、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、設定キースイッチ127の検出信号がオフであるか否かを判定する(ステップS39)。制御部は、設定キースイッチ127の検出信号がオフである場合にステップS55に進み、設定キースイッチ127の検出信号がオフでない場合にステップS40に進む。
ステップS40では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は、停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部は、停電が発生した場合にステップS41に進み、停電が発生していない場合にステップS39に進む。すなわち、制御部は、ステップS38で割込みを許可した状態で、停電発生までの間、設定キーのオフを待ち受ける。
制御部は、停電が発生していると判定した場合、割込みを禁止する処理(ステップS41)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS42)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS43)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS44)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS45)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS46)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS47)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することができる。
ステップS48は、ステップS29で設定変更モード中フラグがオンであると判定された場合に実行される。ステップS48では、制御部は、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、設定キースイッチ127の検出信号がオンであるか否かを判定する。制御部は、設定キースイッチ127の検出信号がオンである場合にステップS49に進み、設定キースイッチ127の検出信号がオンでない場合にステップS51に進む。
ステップS49、ステップS50は、設定確認準備に関する処理である。ステップS49では、制御部は、設定確認モード中フラグをセットする処理をおこなう。設定確認モード中フラグは、遊技機10が設定確認中か否かを示すフラグであって、設定確認中であるときに設定確認モード中フラグがセットされ、設定確認中でないときに設定確認モード中フラグがクリア(リセット)される。ステップS50では、制御部は、設定確認中のコマンドを演出制御装置300に送信する。これにより、演出制御装置300は、設定確認中のコマンドに対応する演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、設定確認中のコマンドを受信して、設定確認中であることを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、設定確認中のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置44により設定確認中であることを報知する。この後、制御部は、ステップS37に進む。
一方、制御部は、ステップS48において設定キースイッチ127の検出信号がオンでないと判定した場合に、ステップS51を実行する。ステップS51では、制御部は、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンであるか否かを判定する。制御部は、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンである場合にステップS52に進み、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンでない場合にステップS58に進む。すなわち、遊技機10は、RAM初期化スイッチ112の押下操作を伴う起動検出によりRAM初期化(RAMクリア)に関する処理の実行に進み、RAM初期化スイッチ112の押下操作を伴わない起動検出により停電復旧に関する処理の実行に進む。
次に、ステップS52以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。RAM初期化に関する処理では、制御部は、設定値以外のRAM領域を0クリア(ゼロクリア)し(ステップS52)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS53)。たとえば、制御部は、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMクリア先頭アドレス2を設定し、RWM(たとえばRAM111C)の記憶領域(アクセス禁止領域を含まない領域)のうちのクリア対象領域(遊技制御用ワーク領域)のデータをゼロクリアする。
なお、設定変更モード中フラグ、および設定確認モード中フラグは、クリア対象領域のデータに含まれることから、クリア対象領域のデータのゼロクリアによってクリアされる。
ステップS54では、制御部は、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300に送信する。これにより、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドに対応する演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドを受信して、RAMが初期化されたことを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、RAM初期化のコマンドを受信して、RAMが初期化されたことを枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置44により報知する。
また、制御部は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理(ステップS38からステップS40)の実行後に、設定キースイッチ127の検出信号がオフであることを検出した場合に、ステップS55を実行する。制御部は、割込みを禁止(ステップS55)した後、報知終了のコマンドを演出制御装置300に送信する(ステップS56)。
これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドの受信により開始した設定変更中であることの報知、あるいは設定確認中のコマンドの受信により開始した設定確認中であることの報知を終了する。
次に、制御部は、設定変更モード中フラグを参照して、設定変更モード中であるか否かを判定する(ステップS57)。制御部は、設定変更モード中である場合にステップS52に進み、RAM初期化に関する処理を実行する。一方、制御部は、設定変更モード中でない場合にステップS58に進み、停電復旧に関する処理を実行する。
ステップS58では、制御部は、停電復旧処理を実行する。停電復旧処理は、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブし、特図ステータスを参照して特図ゲームが高確率中であるか否かを判定し、特図ゲームが高確率中である場合に高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし、高確率報知LEDのオンデータをセグメント領域にセーブする処理を含む。
なお、停電復旧処理における初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域、設定変更モード中フラグ、設定確認モード中フラグ、およびエラー不正監視に係る領域である。なお、停電復旧処理では、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
次に、制御部は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS59)、ステップS60へ進む。なお、ステップS59では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。なお、画面指定のコマンドとは、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、大当り中(第1特別遊技状態)、小当り中(第2特別遊技状態)のうちの何れでもない状態)である場合には、客待ちデモ画面の表示を指令するコマンドであり、それ以外である場合には復旧画面の表示を指令するコマンドである。
ステップS60では、制御部は、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう。その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数、当り初期値乱数、当り図柄初期値乱数)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS61)、割込みを許可する(ステップS62)。
続いて、制御部は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS63)をおこなう。この初期値乱数更新処理は、各初期値乱数をたとえばそれぞれ「+1」更新(インクリメント)する処理である。このように、遊技機10は、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数を更新し続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
ここで、制御部は、一旦、割込みを禁止(ステップS64)して、性能表示編集処理を実行(ステップS65)し、性能表示編集処理の実行後に、割込みを許可する(ステップS66)。性能表示編集処理は、ベースの算出と表示に関する処理である。制御部は、性能表示編集処理の処理負荷が比較的高いため、割込みを禁止してより速やかな処理結果導出を図っている。これにより、遊技機10は、タイマ割込みにより遊技状態が更新されるまでに、性能表示編集処理の処理結果導出を担保する。
ステップS67では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は、停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部は、停電が発生した場合にステップS41に進み、停電が発生していない場合にステップS63に進む。
すなわち、制御部は、停電が発生しない限り、ステップS63からステップS67までの処理を繰り返し実行する。詳しくは、制御部は、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。
そして、初期値乱数更新処理(ステップS63)の前に割込みを許可する(ステップS66)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
同様に、性能表示編集処理(ステップS65)の前に割込みを禁止する(ステップS64)ことによって、タイマ割込みに優先して性能表示編集処理が実行されるようになり、性能表示編集処理が圧迫されるのを回避することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
なお、遊技制御装置100は、データ異常時の初期化の処理(第1初期化処理)と、初期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)とを区別して実行する機能(第1初期化手段、第2初期化手段)を有するため、状況に応じた最適かつ無駄のない初期化の処理が実現できる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な設定操作部(設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ127)と、設定操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶された設定値を変更する設定変更手段(遊技制御装置100)とを備えることで設定変更を可能にするとともに、設定表示部(確率設定値表示装置136)を備えることで設定(設定値)を確認可能にしている。また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、RAM(RAM111C)へのアクセスを禁止(ステップS47)してすべての処理の実行停止を待機する停電発生時待機処理(ステップS47の後のループ)と、RAM(RAM111C)へのアクセスを許可(ステップS17)しながらすべての処理の実行停止を待機するRAM異常時待機処理(ステップS31、ステップS32のループ)と、を実行可能にしている。
ここで、停電発生時待機処理とRAM異常時待機処理について説明する。停電発生時待機処理は、メイン処理のステップS47でRAMへのアクセスを禁止された後に実行されて、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である。また、停電発生時待機処理は、メイン処理のステップS41で割込みを禁止された後に実行されることから、NMI割込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。なお、停電発生時待機処理は、NMI割込みについて割込みを禁止することができないことからNMI割込みが発生し得る。ただし、停電発生時待機処理は、停電発生時に実行される処理であることから、当該処理の実行中にNMI割込みが発生する危険が小さい。また、停電発生時待機処理は、異常報知を伴わない待機処理である。これにより、遊技機10は、電源遮断までの電力を停電処理に振り向けることができる。なお、遊技機10は、停電発生時待機処理にRAMへのアクセスを禁止することで、不安定な電圧によりRAMの記憶内容が変化する危険を低減している。
RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS17でRAM(RWM)へのアクセスを許可された後に実行されて、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である。また、RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS1で割込みを禁止された後に実行されることから、NMI割込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。なお、停電発生時待機処理は、NMI割込みについて割込みを禁止することができないことからNMI割込みが発生し得る。RAM異常時待機処理は、電源遮断を待つ処理であることから、当該処理の実行中にNMI割込みが発生する危険が停電発生時待機処理よりも大きい。しかしながら、RAM異常時待機処理は、NMI割込みが発生してもRAMへのアクセスが許可されていることから戻りアドレスをRAMに格納可能であって、NMI割込み発生によるプログラム暴走の危険が小さい。また、遊技機10は、ステップS30においてメイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信することから、RAM異常時待機処理の実行中に、演出制御装置300による異常報知を並行しておこなうことができる。これにより、遊技機10は、速やかな再起動が期待できる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100のタイマ割込み処理について図11を用いて説明する。図11は、第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップS38からステップS41まで、ステップS38からステップS55まで、ステップS66からステップS64まで、ステップS66からステップS41まで)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111において、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS71)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS72)。ステップS72では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。
次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS73)をおこなう。ステップS74では、制御部は、設定変更モード中フラグと設定確認モード中フラグとを参照し、設定変更モード中または設定確認モード中であるか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中または設定確認モード中である場合にステップS75に進み、設定変更/確認処理を実行し、タイマ割込み処理を終了する。一方、制御部は、設定変更モード中または設定確認モード中のいずれでもない場合にステップS76に進む。
ステップS76では、制御部は、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理を実行する。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置100から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、制御部は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS77)、乱数更新処理1(ステップS78)、乱数更新処理2(ステップS79)を実行する。ここで、乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。また、乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、乱数更新処理1、あるいは乱数更新処理1に加えて乱数更新処理2は、設定変更中の乱数更新の停止や更新周期の変更をおこなうようにしてもよい。
次に、制御部は、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a、特定領域スイッチ38eから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS80)をおこなう。また、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップS81)をおこなう。なお、始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、または第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、特図変動表示ゲームの開始前の段階で当該入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、制御部は、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図1ゲーム処理(ステップS82)、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図2ゲーム処理(ステップS83)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS84)を実行する。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLED(たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53等のLED)を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS85)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう磁石不正監視処理(ステップS86)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS87)をおこなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS88)、性能表示装置制御処理(ステップS89)をおこなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこなわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔メイン処理〕
次に、演出制御装置300のメイン処理を図12を用いて説明する。図12は、第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、VDP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセスをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるようにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセーブする。
[ステップD18]制御部は、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は、演出ボタン25(演出ボタンスイッチ25a)が有効時に操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしないので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなってもよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である。
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばrand関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこなう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづいて乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができる。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウンタを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチェック処理は、遊技制御装置100から受信したコマンドを所定数単位で解析する処理である。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンドをテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレーム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフレーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(たとえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングである。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たとえば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込みが2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブランク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよいし、1/30秒未満の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様である。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP312に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理である。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこなう処理である。
[ステップD31]制御部は、情報開示処理を実行する。情報開示処理は、遊技者に対して遊技性能に関する性能情報を開示する処理である。
制御部は、ステップD31を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD18乃至ステップD31の処理を繰り返し実行する。即ち、ステップD18乃至ステップD31は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号やデータ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
次に、遊技機10の遊技中に演出制御装置300が実行する表示について図13を用いて説明する。図13は、第1の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その1)である。ここで表示画面(単に「画面」という場合もある)とは、表示装置41の表示領域に表示される一つまたは複数の画像からなる画面であり、原則的に表示内容が異なるごとに異なる符号を付している。
図13(1)に示す表示画面500は、図柄停止中の表示画面であり、変動表示ゲームにおける変動表示終了後(次の変動表示ゲーム開始前)に変動表示ゲームの結果態様である図柄を所定期間停止表示するものである。表示画面500は、大図柄群501と、小図柄群502と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示504と、保留表示505と、保留消化表示506とを表示する。
大図柄群501は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群501は、表示装置41の略中央部に変動表示領域を設定して大きく表示される。大図柄群501は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。
表示画面500では、左図柄は、図柄が「3」で停止していることを示し、中図柄は、図柄が「5」で停止していることを示し、右図柄は、図柄が「7」で停止していることを示す。すなわち、表示画面500では大図柄群501は、特図変動表示ゲームが停止状態(図柄停止中)であることを示す。
小図柄群502は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群502は、大図柄群501による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群502は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面500では、小図柄群502を構成する左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群501は、小図柄群502と比較して大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群502は、大図柄群501と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「3」であることを示す。特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500では、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
保留表示505は、現在の遊技状態(たとえば、通常遊技状態)に対応して特図1ゲームの保留数に対応する数の保留アイコン507が表示される様子を示す。保留アイコン507は、たとえば、球形状であり、保留アイコン507もまたアニメーション(たとえば、変形、色変化、上下動等)により動きを伴った表示を演出可能である。また、保留消化表示506は、特図ゲームの保留消化に対応する保留消化アイコン508が表示される様子を示す。保留消化アイコン508は、たとえば、球形状であり、保留消化アイコン508もまたアニメーション(たとえば、変形、色変化、上下動等)により動きを伴った表示を演出可能である。
たとえば、表示画面500に示すように特図1保留数表示503が「3」を表示し、特図2保留数表示504が「0」を表示するとき、保留表示505は、3つの保留記憶表示により保留記憶数が「3」であることを示す。なお、保留数または保留記憶数とは、特図の変動表示ゲームが未実行である始動記憶の数を意味する。
保留表示505は、その表示態様(保留表示505に表示した保留記憶表示)により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。
保留消化表示506は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあるか否かを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。表示画面500では保留消化表示506は、枠内をブランク(空白)にして、特図変動表示ゲームが停止状態であることを示す。この後、遊技機10は、変動表示を開始する。
なお、保留表示505は、遊技状態に応じて特図1ゲームの保留数と特図2ゲームの保留数のうちいずれか一方の保留数を保留アイコン507により表示するとしたが、特図1ゲームの保留数と特図2ゲームの保留数の合計保留数を保留アイコン507により表示するものであってもよい。
図13(2)に示す表示画面510は、変動表示開始した後の表示画面である。表示画面510は、表示画面500の後の画面であって、変動表示中(三図柄変動中)の画面を示す。表示画面510では、大図柄群501の左図柄と中図柄と右図柄とが変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。また、表示画面510では、小図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄とが変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
表示画面510では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「2」であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示し、保留表示505は、特図1ゲームの保留数を案内する遊技状態であり、特図変動表示ゲーム(特図1ゲーム)の保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画面510では、保留消化表示506は、消化中の保留記憶表示を表示し、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
なお、表示画面500や表示画面510は、図示しない背景表示やキャラクタ表示、文字表示等の演出表示要素を含むものであってもよく、演出表示要素もまたアニメーション等により動きを伴った表示を演出可能であってもよい。
ここで、装飾図柄(飾り図柄)について図14を用いて説明する。図14は、第1の実施形態の装飾図柄の一例を示す図である。
遊技機10は、後述する飾り図柄(大図柄群)を左図柄と右図柄と中図柄により構成し、図柄変動において左図柄、右図柄、中図柄の順に停止させる。遊技機10は、飾り図柄として装飾図柄Aと装飾図柄Bとを表示可能である。
たとえば、遊技機10は、リーチとなる図柄組み合わせを形成可能な左図柄と右図柄に装飾図柄Aを用い、リーチ形成後に大当りとなる図柄組み合わせを形成可能な中図柄に装飾図柄Bを用いることができる。あるいは、遊技機10は、通常遊技状態において装飾図柄Aを用い、高確率遊技状態や電サポ遊技状態において装飾図柄Bを用いることができる。
装飾図柄Aは、図柄521,522,523,524,525,526,527を含む。図柄521,522,523,524,525,526,527は、それぞれが異なる表示態様により、他の図柄と区別可能になっている。装飾図柄Aは、2つ以上の図柄構成要素を含み、そのうち少なくとも1つの図柄構成要素が他の図柄と区別可能な識別力を有する。装飾図柄Aは、1つの文字(数字)を含み、識別力を有する図柄構成要素として当該文字を表示する装飾図柄である。
図柄521は、数字「1」を表示する図柄である。図柄521は、背景部521dと数字部521nを含む。背景部521dは、矩形の外形であって図柄としての識別性を有する意匠(たとえば白色丸形状)を有する。数字部521nは、図柄としての識別性を有する。
図柄522は、数字「2」を表示する図柄である。図柄522は、背景部522dと数字部522nを含む。背景部522dは、矩形の外形であって図柄としての識別性を有する意匠(たとえば白色十字形状)を有する。数字部522nは、図柄としての識別性を有する。
図柄523は、数字「3」を表示する図柄である。図柄523は、背景部523dと数字部523nを含む。背景部523dは、矩形の外形であって図柄としての識別性を有する意匠(たとえば白色正方形状)を有する。数字部523nは、図柄としての識別性を有する。
図柄524は、数字「4」を表示する図柄である。図柄524は、背景部524dと数字部524nを含む。背景部524dは、矩形の外形であって図柄としての識別性を有する意匠(たとえば白色二重丸形状)を有する。数字部524nは、図柄としての識別性を有する。
図柄525は、数字「5」を表示する図柄である。図柄525は、背景部525dと数字部525nを含む。背景部525dは、矩形の外形であって図柄としての識別性を有する意匠(たとえば白色三角形状)を有する。数字部525nは、図柄としての識別性を有する。
図柄526は、数字「6」を表示する図柄である。図柄526は、背景部526dと数字部526nを含む。背景部526dは、矩形の外形であって図柄としての識別性を有する意匠(たとえば白色菱形状)を有する。数字部526nは、図柄としての識別性を有する。
図柄527は、数字「7」を表示する図柄である。図柄527は、背景部527dと数字部527nを含む。背景部527dは、矩形の外形であって図柄としての識別性を有する意匠(たとえば白色星形状)を有する。数字部527nは、図柄としての識別性を有する。
装飾図柄Bは、図柄531,532,533,534,535,536,537を含む。図柄531,532,533,534,535,536,537は、それぞれが異なる表示態様により、他の図柄と区別可能になっている。装飾図柄Bは、1つの図柄構成要素を含み、その1つの図柄構成要素が他の図柄と区別可能な識別力を有する。装飾図柄Bは、1つの文字(数字)を含み、識別力を有する図柄構成要素として当該文字を表示する装飾図柄である。
図柄531は、数字「1」を表示する図柄である。図柄532は、数字「2」を表示する図柄である。図柄533は、数字「3」を表示する図柄である。図柄534は、数字「4」を表示する図柄である。図柄535は、数字「5」を表示する図柄である。図柄536は、数字「6」を表示する図柄である。図柄537は、数字「7」を表示する図柄である。
次に、装飾図柄Aを用いた変動表示例と、装飾図柄Bを用いた変動表示例について、図15を用いて説明する。図15は、第1の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その2)である。
図15(1)に示す表示画面512は、装飾図柄Aが仮停止表示する様子を示す。表示画面512において大図柄群501は、図柄523(左)、図柄525(中)、および図柄527(右)を揺動して、左図柄「3」、中図柄「5」、右図柄「7」の組合せで仮停止表示する。
なお、表示画面512は、小図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄とが変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。また、表示画面512では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「2」であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示し、保留表示505は、特図1ゲームの保留数を案内する遊技状態であり、特図変動表示ゲーム(特図1ゲーム)の保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画面512では、保留消化表示506は、消化中の保留記憶表示を表示し、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
図15(2)に示す表示画面514は、装飾図柄Bが仮停止表示する様子を示す。表示画面514において大図柄群501は、図柄533(左)、図柄535(中)、および図柄537(右)を揺動して、左図柄「3」、中図柄「5」、右図柄「7」の組合せで仮停止表示する。
なお、表示画面514は、小図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄とが変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。また、表示画面514では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「0」であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「2」であることを示し、保留表示505は、特図2ゲームの保留数を案内する遊技状態であり、特図変動表示ゲーム(特図2ゲーム)の保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画面514では、保留消化表示506は、消化中の保留記憶表示を表示し、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
このように、遊技機10は、装飾図柄Aを用いた仮停止表示や、装飾図柄Bを用いた仮停止表示をおこなうことができる。次に、仮停止表示中の装飾図柄A,Bのより詳細な表示態様について、図16を用いて説明する。図16は、第1の実施形態の装飾図柄を用いた仮停止表示の一例を示す図である。
図16(1)に仮停止表示中の装飾図柄Aの一例として、図柄527の仮停止表示態様を示す。図柄527の仮停止表示態様は、(a)、(b)、(c)、(d)を周期的に繰り返す。
仮停止表示中の図柄527は、背景部527dを固定して、図柄527としての識別性を有する数字部527nが左右方向に揺動する。なお、背景部527dは、静止画像に限らず、動きを伴うアニメーション表示をおこなうものであってもよい。
これにより、遊技機10は、背景部との対比により数字部の揺動を強調して、遊技者にとって把握容易な仮停止表示を実現する。なお、遊技機10は、背景部と数字部との対比を容易にするために、数字部の輪郭表示を強調する。
図16(2)に仮停止表示中の装飾図柄Bの一例として、図柄537の仮停止表示態様を示す。図柄537の仮停止表示態様は、(a)、(b)、(c)、(d)を周期的に繰り返す。
仮停止表示中の図柄537は、図柄537全体を左右方向に揺動(第1の仮停止動作)しながら、所定角度の範囲で縦軸回転(第2の仮停止動作)する。すなわち、図柄537の仮停止表示態様は、2種類の仮停止動作の組合せである。
これにより、遊技機10は、図柄全体の仮停止動作を強調して、遊技演出の障害となることを抑制しながら遊技者にとって仮停止状態を把握容易にできる。なお、遊技機10は、図柄全体の仮停止動作を強調するために、図柄の輪郭表示を曖昧(非強調)にする。
なお、図柄537の仮停止表示態様は、2種類の仮停止動作の組合せとしたが、変形動作等を加えた3種類の仮停止動作の組合せ、あるいは4種類以上の仮停止動作の組合せとしてもよい。
なお、図柄全体(たとえば、図柄537)あるいは図柄構成要素(たとえば、数字部527n)における揺動とは、狭義の揺れ動作に限らず、仮停止動作として感得可能な周期的動作を含む。たとえば、所定角度の範囲でおこなう縦軸回転や、所定パターンを反復する変形動作等は、仮停止動作における揺動に含まれる。
また、仮停止表示中の図柄527の仮停止動作は、数字部527nが左右方向に揺動する仮停止動作であるとしたが、仮停止表示中の図柄537の仮停止動作の2種類の仮停止動作のうちの1つである所定角度の範囲で縦軸回転する仮停止動作であってもよい。
また、仮停止表示中の装飾図柄B(たとえば、図柄537)は、図柄全体を左右方向に揺動(第1の仮停止動作)しながら、所定角度の範囲で縦軸回転(第2の仮停止動作)するとしたが、仮停止表示中の装飾図柄A(たとえば、図柄527)の図柄構成要素(たとえば、数字部527n)と異なる態様の仮停止動作を含むものであればこれに限らない。たとえば、仮停止表示中の図柄527の仮停止動作が数字部527nを左右方向に揺動する仮停止動作であるとき、仮停止表示中の図柄537の仮停止動作は、左右方向に揺動する仮停止動作と異なる、所定角度の範囲で縦軸回転する仮停止動作を含むものであればよい。このとき、仮停止表示中の図柄537の仮停止動作は、所定角度の範囲で縦軸回転する仮停止動作だけを含むものであってもよいし、加えて左右方向に揺動する仮停止動作を含むものであってもよいし、その他の仮停止動作を含むものであってもよい。このようにしても、遊技機10は、装飾図柄Aの仮停止動作と装飾図柄Bの仮停止動作とを明確に区別し、装飾図柄の態様が多様であっても遊技者にとって理解容易な仮停止動作を実現する。
また、遊技機10は、仮停止表示中の装飾図柄Aの数字部の輪郭表示を強調し、仮停止表示中の装飾図柄Bの図柄の輪郭表示を曖昧にするとしたが、仮停止表示中の装飾図柄Aの数字部の輪郭表示を仮停止表示中の装飾図柄Bの図柄の輪郭表示より太いものとすることで実現できる。また、輪郭表示の強調や非強調は、輪郭表示の太さに限らず、彩度や明度によって実現するものであってもよく、さらに輪郭表示の太さと彩度や明度との組合せによるものであってもよい。また、輪郭表示の太さは、絶対的な太さに限らず、図柄幅(あるいは数字部の幅)に占める割合によって定義されるものであってもよい。
なお、仮停止表示中の装飾図柄Aについて、背景部を固定して数字部が左右方向に揺動するとしたが、背景部を揺動するものであってもよい。次に、仮停止表示中の装飾図柄Aの背景部の揺動例について図17を用いて説明する。図17は、第1の実施形態の仮停止表示中の装飾図柄Aの背景部の揺動の一例を示す図である。なお、以下に示す揺動は、一方向の揺れ動作に限らず、軸回転や変形等であってもよい。
図17(1)に示す図柄527は、図柄527としての識別性を有しないベース部527bと、図柄527としての識別性を有するシンボル部527sとを含んで背景部527dを構成する。図17(1)に示す図柄527は、ベース部527b、シンボル部527s、および数字部527nが一体となって、すなわち、同周期、同位相、同変位で左右方向に揺動する。
図17(2)に示す図柄527は、ベース部527bを固定して、シンボル部527sと数字部527nが左右方向に揺動する。すなわち、図17(2)に示す図柄527は、シンボル部527sと数字部527nが同周期、同位相、同変位で左右方向に揺動する。なお、シンボル部527sと数字部527nは、ともに左右方向に揺動しながらも、同周期、同位相、同変位に限らないものであってもよい。たとえば、シンボル部527sと数字部527nは、ともに左右方向に揺動しながらも、異なる周期であってもよいし、異なる位相であってもよいし、異なる変位量であってもよい。また、シンボル部527sと数字部527nは、周期、位相、変位のうち2以上が異なるものであってもよい。また、ベース部527bは、静止画像に限らず、動きを伴うアニメーション表示をおこなうものであってもよい。また、ベース部527bは、シンボル部527sと数字部527nと独立して揺動するものであってもよい。
図17(3)に示す図柄527は、ベース部527bを固定して、シンボル部527sが上下方向に揺動し、数字部527nが左右方向に揺動する。すなわち、図17(3)に示す図柄527は、シンボル部527sと数字部527nが異なる態様で揺動する。なお、シンボル部527sと数字部527nは、態様を違えて揺動しながらも、同周期、同位相であってもよいし、異なる周期、異なる位相であってもよい。また、ベース部527bは、静止画像に限らず、動きを伴うアニメーション表示をおこなうものであってもよい。また、ベース部527bは、シンボル部527sと数字部527nと独立して揺動するものであってもよい。
ここで、装飾図柄Aの仮停止態様について図18を用いて例示する。図18は、第1の実施形態の装飾図柄Aの仮停止態様の一例を示す図である。図18(1)に示す装飾図柄A仮停止態様は、数字部について変異方向を左右方向とし、変位周期を500msとし、変位量を図柄幅に対して10%(たとえば、図柄幅が800ピクセルの場合に80ピクセル)とする。また、図18(1)に示す装飾図柄A仮停止態様は、ベース部とシンボル部を固定する。なお、数字部の変位量を図柄幅に対して10%としたが、数字部の変位量を数字部の幅に対して10%(たとえば、数字部の幅が200ピクセルの場合に20ピクセル)とするものであってもよい。
図18(2)に示す装飾図柄A仮停止態様の別例は、数字部とベース部とシンボル部について変異方向を左右方向とし、変位周期を500msとし、変位量を図柄幅に対して10%(たとえば、図柄幅が800ピクセルの場合に80ピクセル)とする。
図18(3)に示す装飾図柄A仮停止態様の別例は、数字部について変異方向を左右方向とし、変位周期を500msとし、変位量を図柄幅に対して10%(たとえば、図柄幅が800ピクセルの場合に80ピクセル)とする。また、図18(3)に示す装飾図柄A仮停止態様の別例は、ベース部とシンボル部について変異方向を数字部と同じ左右方向とし、変位周期を数字部と異なる(数字部より大きい)1000msとし、変位量を数字部と異なる(数字部より大きい)図柄幅に対して15%(たとえば、図柄幅が800ピクセルの場合に120ピクセル)とする。
図18(4)に示す装飾図柄A仮停止態様の別例は、数字部について変異方向を左右方向とし、変位周期を500msとし、変位量を図柄幅に対して10%(たとえば、図柄幅が800ピクセルの場合に80ピクセル)とする。また、図18(4)に示す装飾図柄A仮停止態様の別例は、ベース部について変異方向を数字部と同じ左右方向とし、変位周期を数字部と異なる(数字部より大きい)1000msとし、変位量を数字部と異なる(数字部より大きい)図柄幅に対して15%(たとえば、図柄幅が800ピクセルの場合に120ピクセル)とする。また、図18(4)に示す装飾図柄A仮停止態様の別例は、シンボル部について変異方向を数字部と異なる上下方向とし、変位周期を数字部と異なる(数字部より小さい)400msとし、変位量を数字部と同じ図柄幅に対して10%とする。
次に、図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示について図19を用いて説明する。図19は、第1の実施形態の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示を示す図である。
装飾図柄Aと装飾図柄Bの図柄幅と輪郭線を図19(1)に示し、装飾図柄Aと装飾図柄Bの輪郭線の太さの比較を図19(2)に示す。装飾図柄Aは、図柄幅をw1とし、数字部の幅をw2(<w1)とし、数字部の輪郭線の幅(太さ)をw3(<w2)とする。装飾図柄Bは、図柄幅をw4とし、図柄の輪郭線の幅(太さ)をw5(<w4)とする。
遊技機10は、装飾図柄Aの数字部の輪郭線の幅w3を装飾図柄Bの図柄の輪郭線の幅w5よりも大きくすることで、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示を強調し、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示を曖昧にすることを遊技者に感得させることができる。
また、遊技機10は、輪郭表示の強調と非強調とを、図柄幅と輪郭線太さの比(輪郭線比率)によって実現するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、装飾図柄Aの輪郭線比率w3/w2を装飾図柄Bの輪郭線比率w5/w4よりも大きくすることによっても、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示を強調し、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示を曖昧にすることを遊技者に感得させることができる。
装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の強調と、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示の非強調とは、常に固定されるものであってもよいが、変動表示状態に応じて切替可能にするものであってもよい。次に、変動表示状態に応じた輪郭表示の強調状態の切替について図20を用いて説明する。図20は、第1の実施形態の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示のタイミングの一例を示す図である。
図20(1)は、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の太さと、装飾図柄Bの図柄全体の輪郭表示の太さとの変動表示状態に応じた比較を示す。変動表示中(非仮停止状態)、変動表示中(仮停止状態)、および停止表示中において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が強調され、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされる。
図20(2)は、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の太さと、装飾図柄Bの図柄全体の輪郭表示の太さとの変動表示状態に応じた比較の別例を示す。変動表示中(非仮停止状態)と変動表示中(仮停止状態)において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が強調され、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされる。また、停止表示中において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が強調されず、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされない。このように、遊技機10は、変動表示状態に応じて輪郭表示の強調状態の切替をおこなうことで、変動表示状態に応じた適切な強調表示や非強調表示をおこなうことができる。また、遊技機10は、変動表示状態に応じて輪郭表示の強調状態の切替をおこなうことで、遊技者による輪郭表示の強調状態の変化の感得を容易にする。また、遊技機10は、遊技演出の障害となることを抑制しながら仮停止状態を把握容易にするとともに、停止表示中の視認性向上を図ることができる。
図20(3)は、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の太さと、装飾図柄Bの図柄全体の輪郭表示の太さとの変動表示状態に応じた比較の別例を示す。変動表示中(仮停止状態)において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が強調され、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされる。また、変動表示中(非仮停止状態)と停止表示中において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が強調されず、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされない。このように、遊技機10は、変動表示中(仮停止状態)に限定して輪郭表示の強調状態とすることで、遊技演出の障害となることを抑制しながら仮停止状態を把握容易にできる。
次に、第1の実施形態の変形例として、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示を非強調とし、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示を強調する遊技機10について説明する。このような遊技機10は、装飾図柄Bの仮停止アクションを遊技者により強くアピールすることができる。また、このような遊技機10は、装飾図柄Aの数字部がベース部やシンボル部より強調されてしまうことを抑止し、装飾図柄Aの数字部がベース部やシンボル部と一体感のある仮停止アクションを遊技者により強くアピールすることができる。
装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の非強調と、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示の強調とは、常に固定されるものであってもよいが、変動表示状態に応じて切替可能にするものであってもよい。次に、変動表示状態に応じた輪郭表示の強調状態の切替について図21を用いて説明する。図21は、第1の実施形態の変形例の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示のタイミングの一例を示す図である。
図21(1)は、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の太さと、装飾図柄Bの図柄全体の輪郭表示の太さとの変動表示状態に応じた比較を示す。変動表示中(非仮停止状態)、変動表示中(仮停止状態)、および停止表示中において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされ、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が強調される。
図21(2)は、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の太さと、装飾図柄Bの図柄全体の輪郭表示の太さとの変動表示状態に応じた比較の別例を示す。変動表示中(非仮停止状態)と変動表示中(仮停止状態)において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされ、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が強調される。また、停止表示中において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされず、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が強調されない。このように、遊技機10は、変動表示状態に応じて輪郭表示の強調状態の切替をおこなうことで、変動表示状態に応じた適切な強調表示や非強調表示をおこなうことができる。また、遊技機10は、変動表示状態に応じて輪郭表示の強調状態の切替をおこなうことで、遊技者による輪郭表示の強調状態の変化の感得を容易にする。また、遊技機10は、遊技演出の障害となることを抑制しながら仮停止状態を把握容易にするとともに、停止表示中の視認性向上を図ることができる。
図21(3)は、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の太さと、装飾図柄Bの図柄全体の輪郭表示の太さとの変動表示状態に応じた比較の別例を示す。変動表示中(仮停止状態)において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされ、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が強調される。また、変動表示中(非仮停止状態)と停止表示中において、装飾図柄Aの数字部は、装飾図柄Bの図柄全体と比較して輪郭表示が曖昧(非強調)にされず、装飾図柄Bの図柄全体は、装飾図柄Aの数字部と比較して輪郭表示が強調されない。このように、遊技機10は、変動表示中(仮停止状態)に限定して輪郭表示の強調状態とすることで、遊技演出の障害となることを抑制しながら仮停止状態を把握容易にできる。
ここで、仮停止表示中の装飾図柄A,Bのより詳細な表示態様の変形例について図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の変形例の装飾図柄を用いた仮停止表示の一例を示す図である。
図22(1)に仮停止表示中の装飾図柄Aの一例として、図柄527の仮停止表示態様を示す。図柄527の仮停止表示態様は、(a)、(b)、(c)、(d)を周期的に繰り返す。
仮停止表示中の図柄527は、背景部527dを固定して、図柄527としての識別性を有する数字部527nが左右方向に揺動(第1の仮停止動作)しながら、上下方向に伸縮(第2の仮停止動作)する。すなわち、図柄527の仮停止表示態様は、数字部における2種類の仮停止動作の組合せである。なお、背景部527dは、静止画像に限らず、動きを伴うアニメーション表示をおこなうものであってもよい。
これにより、遊技機10は、数字部の仮停止動作を強調して、遊技演出の障害となることを抑制しながら遊技者にとって仮停止状態を把握容易にできる。なお、遊技機10は、数字部の仮停止動作を強調するために、数字部の輪郭表示を曖昧(非強調)にする。
なお、図柄527の仮停止表示態様は、数字部における2種類の仮停止動作の組合せとしたが、変形動作等を加えた3種類の仮停止動作の組合せ、あるいは4種類以上の仮停止動作の組合せとしてもよい。
図22(2)に仮停止表示中の装飾図柄Bの一例として、図柄537の仮停止表示態様を示す。図柄537の仮停止表示態様は、(a)、(b)、(c)、(d)を周期的に繰り返す。仮停止表示中の図柄537は、図柄537全体を上下方向に揺動する。これにより、遊技機10は、図柄全体の輪郭表示を強調することにより図柄全体の揺動を強調して、遊技者にとって把握容易な仮停止表示を実現する。
また、遊技機10は、仮停止表示中の装飾図柄Aの数字部の輪郭表示を曖昧(非強調)にし、仮停止表示中の装飾図柄Bの図柄の輪郭表示を強調するとしたが、仮停止表示中の装飾図柄Aの数字部の輪郭表示より仮停止表示中の装飾図柄Bの図柄の輪郭表示を太いものとすることで実現できる。
また、輪郭表示の強調や非強調は、輪郭表示の太さに限らず、彩度や明度によって実現するものであってもよく、さらに輪郭表示の太さと彩度や明度との組合せによるものであってもよい。また、輪郭表示の太さは、絶対的な太さに限らず、図柄幅(あるいは数字部の幅)に占める割合によって定義されるものであってもよい。また、輪郭表示の強調と非強調は、比較対象となる装飾図柄の一方の輪郭表示を太くし、他方を細くすることによってもよいし、比較対象となる装飾図柄の一方の輪郭表示の太さを変えずに、他方だけを変更することによってもよい。また、輪郭表示の強調は、もともと輪郭表示がないものに輪郭表示を設定するものであってもよい。また、輪郭表示の非強調は、もともと輪郭表示が設定されているものをなしとするものであってもよい。
なお、仮停止表示中の装飾図柄Aについて、背景部を固定して数字部が左右方向に揺動するとしたが、背景部を揺動するものであってもよい。また、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の強調と、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示の非強調とは、常に固定されるものであってもよいが、変動表示状態に応じて切替可能にするものであってもよく、変形例においても図20や図21を用いて説明した輪郭表示の強調状態の切替をおこなうことができる。
次に、変動表示ゲームにおけるメッセージ演出について図23を用いて説明する。図23は、第1の実施形態のメッセージ表示演出の一例を示す図である。遊技機10は、変動表示ゲームにおけるメッセージ演出においてメッセージ表示の輪郭表示部の太さを制御することで遊技者に対してメッセージの感得効果を高める。
図23(1)に示す表示画面600は、大図柄群501がリーチ態様となる様子を示す。表示画面600において大図柄群501は、大図柄(左)と大図柄(右)が図柄「3」を揺動して仮停止表示し、大図柄(中)が変動表示する様子を示す。なお、表示画面600は、小図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄とが変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
また、表示画面600は、大図柄群501がリーチ態様となったことに関連してメッセージ表示演出を実行中の様子を示す。表示画面600は、メッセージ表示演出603を表示する。メッセージ表示演出603は、背景部604とメッセージ部605を含む。背景部604は、メッセージ部605の背景となる表示であり、その他の表示部との区別を容易にする。背景部604は、たとえば吹き出し形状であり、その他の表示部と色彩等を違えて背景部604とその他の表示部との区別を容易にする。メッセージ部605は、所要のメッセージ(たとえば「チャンス!」)を表示し、遊技者に対して所定の期待感を感得させる。
図23(2)に示す表示画面602は、表示画面600に続く表示画面である。メッセージ表示演出603は、動的に変化する表示であり、表示画面600と比較して背景部604の位置、大きさを同じにしている。一方で、メッセージ表示演出603は、表示画面600と比較してメッセージ部605を拡大表示する。メッセージ表示演出603は、メッセージ部605の拡大表示に伴い、メッセージ部605の輪郭表示を太くする。すなわち、メッセージ表示演出603は、背景部604の位置、大きさを固定してメッセージ部605を拡大表示することで遊技者に対してメッセージの感得効果を高める。また、メッセージ表示演出603は、背景部604の輪郭表示の太さを固定しながら、メッセージ部605の輪郭表示の太さを拡大することから、遊技者に対してメッセージの感得効果を一層高める。なお、メッセージ部605の輪郭表示の太さの拡大は、メッセージ部605の拡大表示における拡大比率と同じであってもよいが、メッセージ部605の拡大表示における拡大比率より大きくすることで、遊技者に対してメッセージの感得効果をさらに一層高めることができる。なお、メッセージ部605の輪郭表示の太さの拡大は、メッセージ部605の拡大表示における拡大比率より大きくする場合について説明したが、これに限らず、メッセージ部605の拡大表示における拡大比率より小さくすることで、遊技者に対して注意喚起し、メッセージの感得効果を高める場合があってもよい。
遊技機10の輪郭表示の切替について、大図柄群501とメッセージ表示演出603とについて説明したが、遊技機10は、小図柄群502の輪郭表示の切替をおこなうものであってもよい。ここで、小図柄群502の輪郭表示の切替について図24を用いて説明する。図24は、第1の実施形態の小図柄群の輪郭表示の一例を示す図である。
まず、小図柄(小図柄群502のうちのいずれかの図柄)の正表示位置(停止表示中)を図24(1)に示す。なお、小図柄群502は、左図柄、中図柄、右図柄を含んで構成されるが、いずれも同様の変動表示である。小図柄の変動表示は、図柄配列にしたがい図柄を順次切り替える切替変動である。表示領域540から臨む小図柄は、オフセットの設定がないため、常に図柄全体を観察可能な正表示位置にて表示される。たとえば、図柄544は、正表示位置にある。停止表示中の図柄544は、変動表示中の図柄544と比較して図柄全体の輪郭が強調して表示される。
なお、小図柄の切替変動は、表示装置41におけるフレーム単位(表示切替時間単位)で小図柄が書き換えられることで表現されている。ここで、フレームごとの図柄表示を図24(2)に示す。
たとえば、小図柄は、あるフレームで図柄543(図柄「3」)を表示領域540に正表示位置で表示したとき、次のフレームで図柄544(図柄「4」)を表示領域540に正表示位置で表示する。小図柄は、同様にして、さらに次のフレームで図柄545(図柄「5」)を表示領域540に正表示位置で表示する。正表示位置にある図柄543,544,545は、いずれも表示領域511から図柄全体を観察可能であり十分な識別力を有する。変動表示中の図柄544は、停止表示中の図柄544と比較して図柄全体の輪郭が強調して表示される。図柄543、図柄545を含む、その他の小図柄についても同様である。
このように、小図柄群502の変動表示は、1フレーム時間(33.3ms)ごとに図柄を「3」、「4」、「5」、…とサイクリックに切り替える。したがって、小図柄群502の変動表示は、1図柄当りの表示時間が33.3msであって、1図柄当りの正表示位置における表示時間は、33.3msである。このように、小図柄群502の変動表示は、変動表示中であっても常に正表示位置に表示されることから、図柄全体の輪郭表示を曖昧(非強調)にして、遊技者が小図柄群502の変動表示中を感得しやすいように補助する。なお、小図柄群502の変動表示中の曖昧表示は、輪郭に限り、その他の部位については停止表示時の表示態様と同じとすることで図柄全体の一定の識別力を担保することができる。
上述した第1の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、図柄(たとえば、装飾図柄A、装飾図柄B)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を文字属性により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(たとえば、数字(数字部527n))と、図柄を非文字属性により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(たとえば、シンボル部527s)とを含んで図柄を構成する第1種図柄(たとえば、装飾図柄A)と、第1識別構成要素(たとえば、数字(図柄537))を含み、第2識別構成要素を排して図柄を構成する第2種図柄(たとえば、装飾図柄B)と、を切替可能にして表示手段に表示させる制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第1種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向(たとえば、縦軸回転方向)と第1の方向と異なる第2の方向(たとえば、左右方向)のうちいずれか1方向(たとえば、左右方向)で揺動させ、第2種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様より太い第2の態様(たとえば、強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向と第2の方向の両方向(たとえば、縦軸回転方向と左右方向)で揺動させる(図17、図19、図20参照)。
(2)遊技機10は、図柄(たとえば、装飾図柄A、装飾図柄B)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を文字属性により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(たとえば、数字(数字部527n))と、図柄を非文字属性により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(たとえば、シンボル部527s)とを含んで図柄を構成する第1種図柄(たとえば、装飾図柄A)と、第1識別構成要素(たとえば、数字(図柄537))を含み、第2識別構成要素を排して図柄を構成する第2種図柄(たとえば、装飾図柄B)と、を切替可能にして表示手段に表示させる制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第2種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向(たとえば、縦軸回転方向)と第1の方向と異なる第2の方向(たとえば、左右方向)の両方向(たとえば、縦軸回転方向と左右方向)で揺動させ、第1種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様より太い第2の態様(たとえば、強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向と第2の方向のうちいずれか1方向(たとえば、左右方向)で揺動させる(図17、図19、図21参照)。
(3)遊技機10は、図柄(たとえば、装飾図柄A、装飾図柄B)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を文字属性により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(たとえば、数字(数字部527n))と、図柄を非文字属性により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(たとえば、シンボル部527s)とを含んで図柄を構成する第1種図柄(たとえば、装飾図柄A)と、第1識別構成要素(たとえば、数字(図柄537))を含み、第2識別構成要素を排して図柄を構成する第2種図柄(たとえば、装飾図柄B)と、を切替可能にして表示手段に表示させる制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第1種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向(たとえば、縦軸回転方向)と第1の方向と異なる第2の方向(たとえば、左右方向)の両方向(たとえば、縦軸回転方向と左右方向)で揺動させ、第2種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様より太い第2の態様(たとえば、強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向と第2の方向のうちいずれか1方向(たとえば、左右方向)で揺動させる(図19、図20、図22参照)。
(4)遊技機10は、図柄(たとえば、装飾図柄A、装飾図柄B)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を文字属性により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(たとえば、数字(数字部527n))と、図柄を非文字属性により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(たとえば、シンボル部527s)とを含んで図柄を構成する第1種図柄(たとえば、装飾図柄A)と、第1識別構成要素(たとえば、数字(図柄537))を含み、第2識別構成要素を排して図柄を構成する第2種図柄(たとえば、装飾図柄B)と、を切替可能にして表示手段に表示させる制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第2種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向(たとえば、縦軸回転方向)と第1の方向と異なる第2の方向(たとえば、左右方向)のうちいずれか1方向(たとえば、左右方向)で揺動させ、第1種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様より太い第2の態様(たとえば、強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向と第2の方向の両方向(たとえば、縦軸回転方向と左右方向)で揺動させる(図19、図21、図22参照)。
(5)遊技機10は、変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な第1表示領域(たとえば、大図柄群501の表示領域)と第2表示領域(たとえば、小図柄群502の表示領域540)とを含む表示手段(たとえば、表示装置41)と、変動表示ゲームの結果態様を、第1表示領域と第2表示領域とで独立に導出可能な制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第1表示領域において第1図柄群(たとえば、大図柄群501)を変動表示させ、第1表示領域において第1図柄群よりも小さな第2図柄群(たとえば、小図柄群502)を変動表示させるとき、第2図柄群における図柄ごとの変動表示中の輪郭表示の太さを変動停止中の輪郭表示の太さと比較して細くする(図24参照)。
(6)遊技機10は、変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)に関する演出を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、演出としてメッセージ表示(メッセージ表示演出603)をおこなうとき、文字部(メッセージ部605)と文字部の背景となる背景部(背景部604)とを含んでメッセージ表示を構成し、背景部の大きさを固定した状態で文字部を拡大表示するとともに、文字部の輪郭表示を第1の太さから第1の太さと異なる第2の太さに変更する制御部(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む(図23参照)。
(7)遊技機10は、図柄(たとえば、装飾図柄A、装飾図柄B)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を文字属性により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(たとえば、数字(数字部527n))と、図柄を非文字属性により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(たとえば、シンボル部527s)とを含んで図柄を構成する第1種図柄(たとえば、装飾図柄A)と、第1識別構成要素(たとえば、数字(図柄537))を含み、第2識別構成要素を排して図柄を構成する第2種図柄(たとえば、装飾図柄B)と、を切替可能にして表示手段に表示させる制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第1種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向(たとえば、縦軸回転方向)と第1の方向と異なる第2の方向(たとえば、左右方向)のうちいずれか1方向(たとえば、左右方向)で揺動させ、第2種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様より細い第2の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向と第2の方向の両方向(たとえば、縦軸回転方向と左右方向)で揺動させる(図17、図19、図21参照)。
(8) 遊技機10は、図柄(たとえば、装飾図柄A、装飾図柄B)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を文字属性により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(たとえば、数字(数字部527n))と、図柄を非文字属性により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(たとえば、シンボル部527s)とを含んで図柄を構成する第1種図柄(たとえば、装飾図柄A)と、第1識別構成要素を含み、第2識別構成要素を排して図柄を構成する第2種図柄(たとえば、装飾図柄B)と、を切替可能にして表示手段に表示させる制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第1種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向(たとえば、縦軸回転方向)と第1の方向と異なる第2の方向(たとえば、左右方向)のうちいずれか一方の方向(たとえば、左右方向)で揺動させ、第2種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様より太い第2の態様(たとえば、強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向と第2の方向のうち、少なくとも一方の方向と異なる他方の方向(たとえば、縦軸回転方向)を含んで揺動させる(図17、図19、図20参照)。
(9) 遊技機10は、図柄(たとえば、装飾図柄A、装飾図柄B)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を文字属性により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(たとえば、数字(数字部527n))と、図柄を非文字属性により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(たとえば、シンボル部527s)とを含んで図柄を構成する第1種図柄(たとえば、装飾図柄A)と、第1識別構成要素を含み、第2識別構成要素を排して図柄を構成する第2種図柄(たとえば、装飾図柄B)と、を切替可能にして表示手段に表示させる制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含み、制御手段は、第1種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様(たとえば、強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向(たとえば、縦軸回転方向)と第1の方向と異なる第2の方向(たとえば、左右方向)のうちいずれか一方の方向(たとえば、左右方向)で揺動させ、第2種図柄を仮停止表示させるとき、第1識別構成要素の輪郭表示を第1の態様より細い第2の態様(たとえば、非強調表示)にして、第1識別構成要素を第1の方向と第2の方向のうち、少なくとも一方の方向と異なる他方の方向(たとえば、縦軸回転方向)を含んで揺動させる(図17、図19、図21参照)。
[第2の実施形態]
次に、装飾図柄について部位ごとに輪郭表示の太さを違えることができる第2の実施形態の遊技機10について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。まず、縦軸回転をして仮停止表示中の装飾図柄の輪郭表示切替について図25を用いて説明する。図25は、第2の実施形態の装飾図柄の仮停止態様の一例を示す図である。
図25(1)に示す装飾図柄Bの「7」(図柄537)が縦軸回転をして仮停止表示している様子を示す。図柄550は、装飾図柄Bの「7」が所定角度だけ縦軸左回転した様子を示す。図柄551は、装飾図柄Bの「7」が正面視する様子を示す。図柄552は、装飾図柄Bの「7」が所定角度だけ縦軸右回転した様子を示す。たとえば、遊技機10は、図柄550から図柄551を経て図柄552へ、そして図柄552から図柄551を経て図柄550へと切り替えることで仮停止表示をおこなうことができる。
このとき、遊技機10は、図25(2)に示すように、輪郭表示の太さ(強調程度)を切替対象輪郭表示部分(図柄の左半分、図柄の右半分)ごとに切り替えることができる。遊技機10は、図柄550の左半分を左部550Lとし、図柄550の右半分を右部550Rとしたとき、遠ざかる方向に移動するように見える左部550Lの輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示し、近づく方向に移動するように見える右部550Rの輪郭表示を太く(強調表示)表示する。言い換えれば、遊技機10は、右部550Rより遠くに見える左部550Lの輪郭表示を右部550Rの輪郭表示よりも細く表示し、左部550Lより近くに見える右部550Rの輪郭表示を左部550Lの輪郭表示よりも太く表示する。
また、遊技機10は、図柄551の左半分を左部551Lとし、図柄551の右半分を右部551Rとしたとき、左部551Lの輪郭表示と右部551Rの輪郭表示を標準の太さとする(標準表示)。言い換えれば、遊技機10は、ほぼ同じ奥行き位置に見える左部551Lの輪郭表示と右部551Rの輪郭表示を同じ太さ(標準の太さ)にして表示する。
また、遊技機10は、図柄552の左半分を左部552Lとし、図柄552の右半分を右部552Rとしたとき、近づく方向に移動するように見える左部552Lの輪郭表示を太く(強調表示)表示し、遠ざかる方向に移動するように見える右部552Rの輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示する。言い換えれば、遊技機10は、左部552Lより遠くに見える右部552Rの輪郭表示を左部552Lの輪郭表示よりも細く表示し、右部552Rより近くに見える左部552Lの輪郭表示を右部552Rの輪郭表示よりも太く表示する。
これにより、遊技機10は、装飾図柄の仮停止表示状態の把握を容易にすることができる。なお、図柄の左部分または右部分について一様にして強調表示あるいは非強調表示とするものであってもよいが、縦軸(中心軸)からの距離に応じて強調度あるいは非強調度を違えるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、図柄550の右部550Rの輪郭表示を強調表示するとき、縦軸(中心軸)から遠い位置程に輪郭表示を太く(変化率あるいは変化量を大きく)することができ、図柄550の左部550Lの輪郭表示を非強調表示するとき、縦軸(中心軸)から遠い位置程に輪郭表示を細く(変化率あるいは変化量を大きく)することができる。
次に、第2の実施形態の遊技機10の別例として、左右方向に揺動して仮停止表示中の装飾図柄の輪郭表示切替について図26を用いて説明する。図26は、第2の実施形態の変形例の装飾図柄の仮停止態様の一例を示す図である。
図26(1)に示す装飾図柄Bの「7」(図柄537)が左右方向に揺動して仮停止表示している様子を示す。図柄560は、装飾図柄Bの「7」が正位置から左方向に所定量だけ移動した様子を示す。図柄561は、装飾図柄Bの「7」が正位置にある様子を示す。図柄562は、装飾図柄Bの「7」が正位置から右方向に所定量だけ移動した様子を示す。たとえば、遊技機10は、図柄560から図柄561を経て図柄562へ、そして図柄562から図柄561を経て図柄560へと切り替えることで仮停止表示をおこなうことができる。
このとき、遊技機10は、図26(2)に示すように、輪郭表示の太さ(強調程度)を切り替えることができる。遊技機10は、図柄560の左半分を左部560Lとし、図柄560の右半分を右部560Rとしたとき、表示位置中心(図示する破線)から遠ざかる方向に移動するように見える左部560Lの輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示し、表示位置中心に近づく方向に移動するように見える右部560Rの輪郭表示を太く(強調表示)表示する。言い換えれば、遊技機10は、右部560Rより表示位置中心から遠くに見える左部560Lの輪郭表示を右部560Rの輪郭表示よりも細く表示し、左部560Lより表示位置中心の近くに見える右部560Rの輪郭表示を左部560Lの輪郭表示よりも太く表示する。
また、遊技機10は、図柄561の左半分を左部561Lとし、図柄561の右半分を右部561Rとしたとき、左部561Lの輪郭表示と右部561Rの輪郭表示を標準の太さとする(標準表示)。言い換えれば、遊技機10は、表示位置中心からほぼ同じ位置に見える左部561Lの輪郭表示と右部561Rの輪郭表示を同じ太さ(標準の太さ)にして表示する。
また、遊技機10は、図柄562の左半分を左部562Lとし、図柄562の右半分を右部562Rとしたとき、表示位置中心に近づく方向に移動するように見える左部562Lの輪郭表示を太く(強調表示)表示し、表示位置中心から遠ざかる方向に移動するように見える右部562Rの輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示する。言い換えれば、遊技機10は、左部562Lより表示位置中心から遠くに見える右部562Rの輪郭表示を左部562Lの輪郭表示よりも細く表示し、右部562Rより表示位置中心の近くに見える左部562Lの輪郭表示を右部562Rの輪郭表示よりも太く表示する。
これにより、遊技機10は、装飾図柄の仮停止表示状態の把握を容易にすることができる。なお、図柄の左部分または右部分について一様にして強調表示あるいは非強調表示とするものであってもよいが、縦軸(中心軸)からの距離に応じて強調度あるいは非強調度を違えるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、図柄560の左部560Lの輪郭表示を強調表示するとき、縦軸(中心軸)から遠い位置程輪郭表示を太くすることができ、図柄560の右部560Rの輪郭表示を非強調表示するとき、縦軸(中心軸)から遠い位置程輪郭表示を細くすることができる。
次に、第2の実施形態の遊技機10の別例として、図柄の輪郭表示切替対象部分について図27を用いて説明する。図27は、第2の実施形態の装飾図柄の仮停止表示中の輪郭表示切替対象部分の一例を示す図である。
遊技機10は、図25および図26に示したように縦方向の中心線で図柄を左半分と右半分とに二分して、2つの部分を切替対象輪郭表示部分とすることができる。たとえば、図27(1)に示す図柄570は、左部分570aと右部分570bとに2分され、左部分570aと右部分570bのそれぞれを輪郭表示切替対象部分として輪郭表示を強調表示と非強調表示とに切り替え得る。
また、遊技機10は、図柄を一側にある一部分(一側部分)と他側にある一部分(他側部分)とを図柄の輪郭表示切替対象部分とし、その余の部分を図柄の輪郭表示切替対象部分としないものであってもよい。たとえば、図27(2)に示す図柄571は、一側部分571aと他側部分571bとが設定され、一側部分571aと他側部分571bのそれぞれを輪郭表示切替対象部分として輪郭表示を強調表示と非強調表示とに切り替え得る。また、図27(2)に示す図柄571は、一側部分571aと他側部分571bとして設定されないその余の部分を輪郭表示切替対象部分としない。
なお、図柄の一側部分と他側部分とは図柄中心から対称となる位置関係であることが望ましいが、これに限らない任意の位置関係であってもよい。また、図柄の一側部分と他側部分とは、図柄の仮停止時の揺動態様に関係して設定されることが望ましいが、これに限らない任意の位置関係で設定されるものであってもよい。
また、遊技機10は、図柄の一部分のみを図柄の輪郭表示切替対象部分とし、その余の部分を図柄の輪郭表示切替対象部分としないものであってもよい。たとえば、図27(3)に示す図柄572は、一部分572aが設定され、一部分572aを輪郭表示切替対象部分として輪郭表示を強調表示と非強調表示とに切り替え得る。また、図27(3)に示す図柄572は、一部分572aとして設定されないその余の部分を輪郭表示切替対象部分としない。
なお、図柄の輪郭表示切替対象部分は、1つに限らず、2つ、または3つ以上設定されるものであってもよく、仮停止表示の感得に寄与する任意の位置関係で設定されるものであってもよい。
上述した第2の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、図柄(たとえば、図柄570、571,572)を変動表示する変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)を表示可能な表示手段(たとえば、表示装置41)と、図柄を仮停止表示させるとき、図柄の輪郭表示を第1の太さとする第1状態(たとえば、標準太さ)と、図柄の第1部分(たとえば、左部分570a、一側部分571a、一部分572a)を第1の太さより太い第2の太さ(たとえば、強調表示)として表示手段に表示させる制御手段と、を含む(図25から図27参照)。
(2) (1)の制御手段は、図柄(たとえば、図柄570、571)のその余の第2部分(たとえば、右部分570b、他側部分571b)を第1の太さより細い第3の太さとする第2状態(たとえば、非強調表示)として表示手段に表示させる(図25から図27参照)。
[第3の実施形態]
第1の実施形態および第2の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30を備える遊技機として説明したが、第3の実施形態は遊技盤30と異なる遊技盤800(図28参照)を備える遊技機として説明する。図28は、第3の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。なお、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
遊技盤800の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤800の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)830を備えたセンターケース(遊技演出構成体)820が配置されている。表示装置830は、センターケース820に設けられた凹部に、センターケース820の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース820は表示装置830の表示領域の周囲を囲い、表示装置830の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置830は、LEDによるドットマトリクス表示可能な表示画面を有する装置で構成されている。なお、表示装置830は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されるものであってもよい。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置830の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース820の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図28に示す状態から表示装置830の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース820の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ34a(図29参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の下方左側には、一般入賞口35が配置され、センターケース820の下方右側であって後述する特別変動入賞装置95の右部には、一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図29参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図29参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、センターケース820よりも下方位置であって、普図始動ゲート34の左部には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動口2)は、流入部分となる位置に可動部材37bが設けられる。可動部材37bは、普電ソレノイド37c(図29参照)によって前後方向にスライド移動して流入部分への遊技球の流入を阻止する阻止状態と、後方へ退避して流入部分への遊技球の流入を許容する許容状態とに変化させられるようになっている。可動部材37bは、常時は閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図29参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしてもよい。普通変動入賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の右側には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、および特図2変動表示ゲーム)の結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口1)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(可動片)38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材38cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口1ソレノイド38b(図29参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(大入賞口1)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態(特別遊技状態)中、および後述する特定領域96への入賞による大当り遊技状態(特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図29参照)が配設されている。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の右下側には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、および特図2変動表示ゲーム)の結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口2)95が配設されている。特別変動入賞装置95は、開閉部材(開閉扉)95cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材95cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材95cが退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置95は、駆動装置としての大入賞口2ソレノイド95b(図29参照)により駆動される開閉部材95cによって開閉される大入賞口(大入賞口2)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図29参照)が配設されている。
また、特別変動入賞装置95は、入賞口内に入賞した遊技球を特定領域96に誘導するV流路を備える。特別変動入賞装置95は、特定領域96に流入した遊技球を検出する特定領域スイッチ38e(図29参照)が設けられている。なお、特定領域スイッチ38eにおける遊技球の検出(特定領域96への入賞)は、特別変動入賞装置(大入賞口1)38を閉じた状態から開いた状態に変換する大当り遊技状態(特別遊技状態)の発生条件の1つとなっている。
また、センターケース820は、ワープ流路を備えないが、ワープ流路を備えるようにしてもよい。たとえば、センターケース820の左側側部にワープ口(ワープ入口)を設け、ワープ口からワープ流路に流入した遊技球をセンターケース820内のステージ上を転動させ、その一部をワープ出口に案内するようにしてもよい。その場合、ワープ出口は、始動入賞口36の直上に位置するようにして、ワープ出口に案内された遊技球を始動入賞口36に入賞しやすくなるようにしてもよい。
第3の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース820の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース820の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や一般入賞口35(左側遊技領域に位置する)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,95、一般入賞口35(右側遊技領域に位置する)などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤800の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図5参照)。一括表示装置50の詳細は、後述する。
遊技機10は、特別変動入賞装置(大入賞口1)38の近傍右側に右打ち案内表示装置91cを備える。右打ち案内表示装置91cは、遊技者に右打ちを案内するときに点灯し、その他の状態で消灯する。なお、右打ち案内表示装置91cは、盤装飾装置46に含まれる。
遊技機10は、特別変動入賞装置(大入賞口2)95の近傍上側に当り機会案内表示装置92を備える。当り機会案内表示装置92は、点灯態様により遊技者に当り機会を案内する。たとえば、当り機会案内表示装置92は、2回の当り機会があるときにメッセージ「あと2チャンス」に対応するLEDを点灯し、その余を消灯する。また、当り機会案内表示装置92は、1回の当り機会があるときにメッセージ「あと1チャンス」に対応するLEDを点灯し、その余を消灯する。当り機会案内表示装置92は、次回以降の当りチャンスを有する当り中においてメッセージ「開花中」に対応するLEDを点灯し、その余を消灯する。なお、当り機会案内表示装置92は、盤装飾装置46に含まれる。
遊技機10は、遊技領域32におけるセンターケース820の右下に特図ゲーム変動表示状態表示装置98を備える。特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、いわゆる第4図柄表示装置であって、2つのLEDで構成される。特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、左側LEDにより特図1変動表示ゲームの変動表示状態を表示し、右側LEDにより特図2変動表示ゲームの変動表示状態を表示する。たとえば、特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、点灯により特図変動表示ゲームの図柄停止状態を報知し、点滅により特図変動表示ゲームの図柄変動状態を報知する。なお、特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、盤装飾装置46に含まれる。
遊技機10は、遊技領域32におけるセンターケース820の右側に普図変動表示装置93と普図保留表示装置94を備える。普図変動表示装置93は、2つのLEDで構成され、交互点滅により普図ゲームの変動表示状態を報知し、点灯または消灯の組合せ態様により普図ゲームの変動表示結果を報知する。また、普図保留表示装置94は、2つのLEDで構成され、消灯、点灯、点滅の組合せ態様により0個から4個までの普図保留数を報知する。なお、普図変動表示装置93と普図保留表示装置94は、盤装飾装置46に含まれる。
次に、遊技機の制御システムについて図29を用いて説明する。なお、第1の実施形態の遊技機の説明においては遊技制御装置100を備える遊技機として説明したが、第3の実施形態は遊技制御装置100と異なる遊技制御装置100a(図29参照)を備える遊技機として説明する。図29は、第3の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
遊技機10は、遊技制御装置100aを備え、遊技制御装置100aは、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38、95の大入賞口スイッチ38a、特別変動入賞装置95の特定領域スイッチ38eに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口1ソレノイド38bの開閉データ、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開閉部材95cを開閉させる大入賞口2ソレノイド95bの開閉データ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および性能表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100aのタイマ割込み処理について図30を用いて説明する。図30は、第3の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。第3の実施形態のタイマ割込み処理は、ステップS83とステップS84の間でステップS830を実行する点で、第1の実施形態のタイマ割込み処理と相違する。
制御部は、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図1ゲーム処理(ステップS82)、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図2ゲーム処理(ステップS83)に続いて、いわゆる2種ゲームに関する処理をおこなう2種ゲーム処理(ステップS830)を実行し、その後に普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS84)を実行する。
次に、第3の実施形態の遊技機10の遊技性能について図31を用いて説明する。図31は、第3の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。遊技機10は、いわゆる1種+2種と呼ばれるゲーム性を有する。1種と呼ばれるゲーム性は、特図ゲーム(変動表示ゲーム)における乱数抽選の結果として大当りを導出可能とするものであり、図柄の変動表示により乱数抽選の結果報知を演出する。2種と呼ばれるゲーム性は、所定タイミングにおける特定領域96への入賞検出によって大当りを導出可能とするものである。
なお、遊技機10は、特図ゲームとして特図1ゲームと特図2ゲームとを実行可能である。特図1ゲームは、始動入賞口36への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図1ゲームは、大当り確率を1/199とし、小当り確率を0/199とし、その余の198/199をはずれとする。特図1ゲームは、大当りのうちの1/3を普電サポートありとし、大当りのうちの2/3を普電サポートなしとする。
特図2ゲームは、普通変動入賞装置37への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大1つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図2ゲームは、大当り確率を1/199とし、小当り確率を198/199とし、はずれを0/199とする。特図2ゲームは、大当りのうちの1/3(大当り時サポあり確率)を普電サポートありとし、大当りのうちの2/3(大当り時サポなし確率)を普電サポートなしとする。なお、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとで大当り確率を同じとしたが異なるものであってもよい。
2種ゲームは、ゲームの性質上、最大保留数や大当り確率、小当り確率の設定がない。2種ゲームは、大当りのうちの1/3を普電サポートありとし、大当りのうちの2/3を普電サポートなしとする。なお、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームと2種ゲームとで大当り時サポあり確率や大当り時サポなし確率を同じとしたが、すべてのゲームで異なるものであってもよいし、一部のゲームで異なるものであってもよい。
次に、このような遊技性能を有する遊技機10のゲーム性について図32を用いて説明する。図32は、第3の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。
遊技機10は、普電サポートがあるサポあり状態と、普電サポートがないサポなし状態とを切り替えて制御可能である。また、遊技機10は、特図ゲームの抽選確率を低確率に固定して制御可能である。すなわち、遊技機10は、普電サポートがなく、特図ゲームの抽選確率が低確率である「サポなし/低確」状態と、普電サポートがあり、特図ゲームの抽選確率が低確率である「サポあり/低確」状態とを切り替えて制御可能である。
「サポなし/低確」状態は、「通常モード」と「チャンスモード」とを含む。「サポなし/低確」状態における「通常モード」は、特図1ゲームを実行する遊技状態である。「サポなし/低確」状態における「チャンスモード」は、特図2ゲームを実行する遊技状態である。「サポあり/低確」状態は、「通常モード」を含む。「サポあり/低確」状態における「通常モード」は、特図1ゲームまたは特図2ゲームを実行する遊技状態である。
遊技機10は、「サポなし/低確」状態における「通常モード」が、遊技者が遊技を開始する際の初期状態となる。遊技機10は、「サポなし/低確」状態における「通常モード」から遷移条件「状態遷移A」の成立により「サポあり/低確」状態に遷移する。遷移条件「状態遷移A」は、特図1ゲームにおいて導出したサポあり大当りの終了である。なお、遊技機10は、「サポなし/低確」状態における「通常モード」から遷移条件「状態遷移B」の成立においては「サポなし/低確」状態のままとなる。遷移条件「状態遷移B」は、特図1ゲームにおいて導出したサポなし大当りの終了である。
遊技機10は、「サポあり/低確」状態における「通常モード」から遷移条件「状態遷移C」の成立においては「サポあり/低確」状態のままとなる。遷移条件「状態遷移C」は、特図1ゲームまたは特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)において導出したサポあり大当りの終了である。遊技機10は、「サポあり/低確」状態における「通常モード」から遷移条件「状態遷移D」の成立により「サポなし/低確」状態に遷移する。遷移条件「状態遷移D」は、普電サポートの終了である。
普電サポートは、特図2ゲームにおける変動表示1回の実行終了を終了条件(条件1)とする。また、普電サポートは、条件1に加えて、特図1ゲームにおける変動表示N回(たとえば、特図2ゲームにおける終了条件より大きい4回)の実行終了を終了条件(条件2)とする。さらに、普電サポートは、条件1および条件2に加えて、小当りの発生1回を終了条件(条件3)とする。
なお、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)においてサポなし大当りを導出した場合には、サポなし大当りの終了が遷移条件「状態遷移D」の成立となる。
遊技機10は、「サポなし/低確」状態における「チャンスモード」から遷移条件「状態遷移E」の成立により「サポあり/低確」状態に遷移する。遷移条件「状態遷移E」は、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)において導出したサポあり大当りの終了である。なお、遊技機10は、「サポなし/低確」状態における「チャンスモード」から遷移条件「状態遷移F」の成立においては「サポなし/低確」状態のままとなる。ただし、「チャンスモード」は、遷移条件「状態遷移F」の成立により「通常モード」となる。遷移条件「状態遷移F」は、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)において導出したサポなし大当りの終了である。
このような遊技機10における遊技進行について図33を用いて説明する。図33は、第3の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その1)である。遊技機10は、「サポなし/低確」状態において始動入賞口36への入賞が期待でき、普通変動入賞装置37への入賞が期待できないことから、右打ち遊技ではなく左打ち遊技による遊技進行を案内する。そのため、遊技機10は、「サポなし/低確」状態において特図1保留の発生が期待できるが、特図2保留の発生が期待できない。したがって、遊技機10は、「サポなし/低確」状態において特図1ゲームの変動表示を実行する「通常モード」であることが普通である。
シーケンス1は、特図1ゲームにおける変動表示結果として導出された遊技状態「大当り(普電サポートあり)」であることを示す。遊技状態「大当り(普電サポートあり)」は、大当り動作中であり、普電サポート「なし」、確率変動「低確率」、特図1保留数「4」、特図2保留数「0」である。遊技状態「大当り(普電サポートあり)」は、大当り終了後に、普電サポート「あり」となる。遊技機10は、大当り中において特別変動入賞装置(大入賞口1)38への入賞が期待できることから、右打ち遊技による遊技進行を案内する。また、遊技機10は、大当り終了後の「サポあり/低確」状態において普通変動入賞装置37への入賞が期待できることから、右打ち遊技による遊技進行を案内する。
シーケンス2は、大当り終了後の遊技状態「特図1図柄変動」を示す。遊技機10は、特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行するが、未だ特図2保留数「0」であることから、特図1保留数「4」を「3」にして特図1ゲームを実行する。
シーケンス3は、遊技状態「特図1図柄変動」を示す。遊技機10は、特図1ゲームの変動表示中に普通変動入賞装置37への入賞が発生すると特図2保留数「0」を「1」にする。なお、遊技機10は、普通変動入賞装置37への2以上の入賞が発生しても特図2保留数の最大数にしたがい特図2保留数「1」を上限とする。
シーケンス4は、遊技状態「特図1図柄停止(はずれ)」を示す。シーケンス5は、遊技状態「特図2図柄変動」を示す。遊技機10は、特図2保留数「1」であることから、特図2保留数「1」を「0」にして特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行する。
シーケンス6は、遊技状態「特図2図柄変動」を示す。遊技機10は、特図2ゲームの変動表示中に普通変動入賞装置37への入賞が発生すると特図2保留数「0」を「1」にする。
シーケンス7は、遊技状態「特図2図柄停止(小当り/大当り)」を示す。遊技機10は、特図2ゲームにおける変動表示結果として大当りを導出した場合にはそのまま大当り動作(1種ゲーム大当り動作)に移行し、特図2ゲームにおける変動表示結果として小当りを導出した場合には特別変動入賞装置(大入賞口2)95を開放し、特定領域96への入賞を条件(2種ゲーム)として大当り動作(2種ゲーム大当り動作)に移行する。
シーケンス8は、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として導出された遊技状態「大当り(普電サポートなし)」であることを示す。遊技状態「大当り(普電サポートなし)」は、大当り動作中であり、普電サポート「なし」、確率変動「低確率」、特図1保留数「3」、特図2保留数「1」である。遊技状態「大当り(普電サポートなし)」は、大当り終了後に、継続して普電サポート「なし」となる。遊技機10は、「サポなし/低確」状態において普通変動入賞装置37への入賞が期待できないが、特図2ゲームの実行機会(特図2保留数「1」)があり、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として大当りの発生が期待できることから右打ち遊技による遊技進行を案内する。
シーケンス9は、遊技状態「特図2図柄変動」を示す。遊技機10は、特図2保留数「1」であることから、特図2保留数「1」を「0」にして特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行する。
シーケンス10は、遊技状態「特図2図柄停止(小当り/大当り)」を示す。遊技機10は、特図2ゲームにおける変動表示結果として大当りを導出した場合にはそのまま大当り動作(1種ゲーム大当り動作)に移行し、特図2ゲームにおける変動表示結果として小当りを導出した場合には特別変動入賞装置(大入賞口2)95を開放し、特定領域96への入賞を条件(2種ゲーム)として大当り動作(2種ゲーム大当り動作)に移行する。
シーケンス11は、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として導出された遊技状態「大当り(普電サポートなし)」であることを示す。遊技状態「大当り(普電サポートなし)」は、大当り動作中であり、普電サポート「なし」、確率変動「低確率」、特図1保留数「3」、特図2保留数「0」である。遊技状態「大当り(普電サポートなし)」は、大当り終了後に、継続して普電サポート「なし」となる。遊技機10は、「サポなし/低確」状態において普通変動入賞装置37への入賞が期待できず、特図2ゲームの実行機会(特図2保留数「0」)もなく、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として大当りの発生が期待できないことから左打ち遊技による遊技進行を案内する。
シーケンス12は、大当り終了後の遊技状態「特図1図柄変動」を示す。遊技機10は、特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行するが、特図2保留数「0」であることから、特図1保留数「3」を「2」にして特図1ゲームを実行する。この後、遊技機10は、特図1ゲームにおける変動表示結果として大当りを導出しない限り、特図1ゲームの実行による遊技進行をおこなう。
すなわち、遊技機10は、特図1ゲームにおける変動表示結果として大当り(普電サポートあり)を導出すると、後2回の大当り発生機会を得る遊技性を有する。なお、遊技機10は、後2回の大当り発生機会のうちで、さらに大当り(普電サポートあり)を導出すると、当該大当りからさらに後2回の大当り発生機会を得る。
ここで、後2回の大当り発生機会のうちで、さらに大当り(普電サポートあり)を導出する場合について、シーケンス11において普電サポートなしであった大当りが普電サポートありであったとする遊技進行について図34を用いて説明する。図34は、第3の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その2)である。
シーケンス11aは、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として導出された遊技状態「小当り/大当り(普電サポートあり)」であることを示す。遊技状態「小当り/大当り(普電サポートあり)」は、大当り動作中であり、普電サポート「なし」、確率変動「低確率」、特図1保留数「3」、特図2保留数「0」である。遊技状態「大当り(普電サポートあり)」は、大当り終了後に、普電サポート「あり」となる。遊技機10は、大当り中において特別変動入賞装置(大入賞口1)38への入賞が期待できることから、右打ち遊技による遊技進行を案内する。また、遊技機10は、大当り終了後の「サポあり/低確」状態において普通変動入賞装置37への入賞が期待できることから、右打ち遊技による遊技進行を案内する。
シーケンス12aは、大当り終了後の遊技状態「特図1図柄変動」を示す。遊技機10は、特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行するが、未だ特図2保留数「0」であることから、特図1保留数「3」を「2」にして特図1ゲームを実行する。
シーケンス13aは、遊技状態「特図1図柄変動」を示す。遊技機10は、特図1ゲームの変動表示中に普通変動入賞装置37への入賞が発生すると特図2保留数「0」を「1」にする。
シーケンス14aは、遊技状態「特図1図柄停止(はずれ)」を示す。シーケンス15aは、遊技状態「特図2図柄変動」を示す。遊技機10は、特図2保留数「1」であることから、特図2保留数「1」を「0」にして特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行する。
シーケンス16aは、遊技状態「特図2図柄変動」を示す。遊技機10は、特図2ゲームの変動表示中に普通変動入賞装置37への入賞が発生すると特図2保留数「0」を「1」にする。
シーケンス17aは、遊技状態「特図2図柄停止(小当り/大当り)」を示す。遊技機10は、特図2ゲームにおける変動表示結果として大当りを導出した場合にはそのまま大当り動作(1種ゲーム大当り動作)に移行し、特図2ゲームにおける変動表示結果として小当りを導出した場合には特別変動入賞装置(大入賞口2)95を開放し、特定領域96への入賞を条件(2種ゲーム)として大当り動作(2種ゲーム大当り動作)に移行する。
シーケンス18aは、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として導出された遊技状態「小当り/大当り(普電サポートなし)」であることを示す。遊技状態「小当り/大当り(普電サポートなし)」は、大当り動作中であり、普電サポート「なし」、確率変動「低確率」、特図1保留数「2」、特図2保留数「1」である。遊技状態「大当り(普電サポートなし)」は、大当り終了後に、継続して普電サポート「なし」となる。遊技機10は、「サポなし/低確」状態において普通変動入賞装置37への入賞が期待できないが、特図2ゲームの実行機会(特図2保留数「1」)があり、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として大当りの発生が期待できることから右打ち遊技による遊技進行を案内する。
シーケンス19aは、遊技状態「特図2図柄変動」を示す。遊技機10は、特図2保留数「1」であることから、特図2保留数「1」を「0」にして特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行する。
シーケンス20aは、遊技状態「特図2図柄停止(小当り/大当り)」を示す。遊技機10は、特図2ゲームにおける変動表示結果として大当りを導出した場合にはそのまま大当り動作(1種ゲーム大当り動作)に移行し、特図2ゲームにおける変動表示結果として小当りを導出した場合には特別変動入賞装置(大入賞口2)95を開放し、特定領域96への入賞を条件(2種ゲーム)として大当り動作(2種ゲーム大当り動作)に移行する。
シーケンス21aは、特図2ゲーム(特図2ゲームの結果に関連して実行される2種ゲームを含む)の結果として導出された遊技状態「小当り/大当り(普電サポートあり)」であることを示す。遊技状態「小当り/大当り(普電サポートあり)」は、大当り動作中であり、普電サポート「なし」、確率変動「低確率」、特図1保留数「2」、特図2保留数「0」である。遊技状態「大当り(普電サポートあり)」は、大当り終了後に、普電サポート「あり」となる。遊技機10は、「サポあり/低確」状態において普通変動入賞装置37への入賞が期待できることから右打ち遊技による遊技進行を案内する。
シーケンス22aは、大当り終了後の遊技状態「特図1図柄変動」を示す。遊技機10は、特図1ゲームに優先して特図2ゲームを実行するが、特図2保留数「0」であることから、特図1保留数「2」を「1」にして特図1ゲームを実行する。この後、遊技機10は、特図1ゲームにおける変動表示結果として大当りを導出しない限り、特図1ゲームの実行による遊技進行をおこなう。
シーケンス23aは、遊技状態「特図1図柄変動」を示す。遊技機10は、特図1ゲームの変動表示中に普通変動入賞装置37への入賞が発生すると特図2保留数「0」を「1」にする。
このようにして、遊技機10は、後2回の大当り発生機会を繰り返し得ることで、多数回の大当り発生機会を得ることが可能な遊技性を有する。このとき、特図1保留数は、大当り発生機会を繰り返し得ることで漸減し得る。ただし、特図1保留数は、始動入賞口36への入賞があれば増加し得るが、大当り発生機会を繰り返し得る間、遊技機10が右打ち遊技による遊技進行を案内することから左打ちのように始動入賞口36への入賞機会を得ることを期待できない。
この結果、多数回の大当り発生機会を得た遊技機10は、シーケンスmに示すように、特図1保留数「0」に収束し得る。このような場合であっても、シーケンスm+1に示すように、特図2保留数の発生機会を得ながら多数回の大当り発生を継続することができる。
また、特図1保留数「0」以降においては、シーケンスnからn+1に示すように、特図1図柄変動を伴うことなく特図2保留数の発生機会を得ながら多数回の大当り発生を継続することができる。
なお、図33に示したシーケンスのうち、シーケンス12は、図32に示した「サポなし/低確」状態における「通常モード」に相当し、シーケンス2から7は、図32に示した「サポあり/低確」状態における「通常モード」に相当し、シーケンス9,10は、図32に示した「サポなし/低確」状態における「チャンスモード」に相当する。
また、図34に示したシーケンスのうち、シーケンス12aから17a、22a、23a、m、m+1、nからn+3は、図32に示した「サポあり/低確」状態における「通常モード」に相当し、シーケンス19a,20aは、図32に示した「サポなし/低確」状態における「チャンスモード」に相当する。
次に、特図2ゲームの変動表示パターン選択について図35を用いて説明する。図35は、第3の実施形態の特図2ゲームの変動表示パターン選択テーブルの一例を示す図である。
特図2ゲームは、時間値10000ms(変動時間)の変動表示パターンpt1、時間値20000msの変動表示パターンpt2、時間値30000msの変動表示パターンpt3、および時間値50000msの変動表示パターンpt4を用意する。すなわち、変動表示パターンpt1、pt2、pt3、pt4の順に、変動時間が大きくなっている。
遊技機10は、特図2ゲームの変動表示パターンの選択において、特図1保留数と特図2保留数の合計値を参照する。特図1保留数と特図2保留数の合計値が2以下の場合に、変動表示パターンpt1は確率pr1で選択され、変動表示パターンpt2は確率pr1より小さい確率pr2で選択され、変動表示パターンpt3は確率pr2より小さい確率pr3で選択され、変動表示パターンpt4は確率pr3より小さい確率pr4で選択される。また、特図1保留数と特図2保留数の合計値が3以上の場合に、変動表示パターンpt1は確率pr5で選択され、変動表示パターンpt2は確率pr5より大きい確率pr6で選択され、変動表示パターンpt3は確率pr6より大きい確率pr7で選択され、変動表示パターンpt4は確率pr7より大きい確率pr8で選択される。
遊技機10は、図33と図34を用いて説明したように、特図2保留数は「0」または「1」の値しかとり得ず、特図1保留数は多数回の大当り発生機会を得て漸減し「0」に収束する。すなわち、特図1保留数と特図2保留数の合計値は、値が大きいほどに大当り発生回数が小さい蓋然性が高く、値が小さいほどに大当り発生回数が大きい蓋然性が高い。
そこで、遊技機10は、遊技者が初回当りからの興奮冷めやらぬ時期において、より変動時間が大きい変動表示パターンが選択されやすいようにして、興趣高い演出を実行するための時間を確保する遊技性とする。一方で、遊技機10は、遊技者が初回当りから多数回の大当りが繰り返された時期において、より変動時間が小さい変動表示パターンが選択されやすいようにして、迅速な遊技進行を確保する遊技性とする。
このようにして、遊技機10は、興趣高い演出の実行と迅速な遊技進行とを時機に応じて適切に振り分けることができる。これにより、遊技機10は、多数回の大当り発生機会を得た際の遊技意欲低下抑制と、多様な演出による興趣向上とを両立することができる。
なお、遊技機10は、特図1保留数と特図2保留数の合計値が2以下の場合と3以上の場合とで変動表示パターンの選択確率を違えたが、特図1保留数と特図2保留数の合計値が大きいほどより変動時間が大きい変動表示パターンが選択されやすく、特図1保留数と特図2保留数の合計値が小さいほどより変動時間が小さい変動表示パターンが選択されやすいものであればこれに限らない。
なお、変動時間が小さい変動表示パターンの選択されやすさ、あるいは変動時間が大きい変動表示パターンの選択されやすさは、変動時間の期待値の大きさの比較によって定義できる。
なお、遊技機10は、特図1ゲームの変動表示パターン選択においては、特図1保留数だけを参照し、特図1保留数が大きいほどより変動時間が小さい変動表示パターンが選択されやすくする。
なお、遊技機10は、時間値10000msの変動表示パターンpt1において4回の疑似変動による4回の仮停止表示と1回の本停止表示とをおこない、時間値20000msの変動表示パターンpt2において14回の疑似変動による14回の仮停止表示と1回の本停止表示とをおこない、時間値30000msの変動表示パターンpt3において24回の疑似変動による24回の仮停止表示と1回の本停止表示とをおこない、時間値50000msの変動表示パターンpt4において34回の疑似変動による34回の仮停止表示と1回の本停止表示とをおこなう。遊技機10は、各変動表示パターンにおける仮停止表示において特定の図柄(たとえば、図柄「3」と図柄「7」)の出現回数で本停止表示における期待感を演出する。たとえば、遊技機10は、各変動表示パターンにおける仮停止表示において図柄「3」と図柄「7」の出現回数が多いほどに図柄「3」の組合せでの大当りや図柄「7」の組合せでの大当りを導出する期待感を演出する。また、遊技機10は、特定の図柄の出現位置や表示態様(たとえば、後述する欠損表示等)により期待感を変化させるものであってもよい。
なお、遊技機10は、図柄「3」の組合せでの大当りや図柄「7」の組合せでの大当りを大当り(普電サポートあり)とし、そのほかの図柄の組合せでの大当りを大当り(普電サポートなし)とすることで期待感を演出する。なお、遊技機10は、一括表示装置50の特図2図柄表示部54において大当りと小当りを区別可能にするものであれば、飾り図柄においては同じ図柄組み合わせで大当りと小当りを表現するものであってもよい。
次に、表示装置830の概観について図36を用いて説明する。図36は、第3の実施形態の表示装置の概観の一例を示す図である。表示装置830は、センターケース820が形成する凹室内に設けられ、図柄表示領域700と保留表示領域701と装飾表示領域702,703とを含む。
図柄表示領域700は、表示装置830の中央部に位置する。図柄表示領域700は、特図ゲームにおける図柄を表示可能である。なお、図柄表示領域700は、当りの発生等をメッセージにより報知可能であり、図柄表示領域という側面の他にメッセージ表示領域という側面を有する。また、図柄表示領域700は、桜吹雪等の装飾表示が可能であり、図柄表示領域という側面の他に装飾表示領域という側面を有する。図柄表示領域700の詳細は、図37を用いて後で説明する。
保留表示領域701は、図柄表示領域700に隣接して図柄表示領域700の下方に位置する。保留表示領域701は、特図ゲームにおける保留表示を表示可能である。なお、保留表示領域701は、桜吹雪等の装飾表示が可能であり、保留表示領域という側面の他に装飾表示領域という側面を有する。保留表示領域701の詳細は、図39を用いて後で説明する。
装飾表示領域702は、保留表示領域701に隣接して保留表示領域701の下方に位置する。装飾表示領域702は、桜吹雪等の装飾表示が可能である。装飾表示領域703は、図柄表示領域700に隣接して図柄表示領域700の上方に位置する。装飾表示領域703は、桜吹雪等の装飾表示が可能である。装飾表示領域702,703は、図柄表示領域700や保留表示領域701と連携して装飾表示をおこなうことができる。
次に、図柄表示領域700の概観について図37を用いて説明する。図37は、第3の実施形態の図柄表示領域の概観の一例を示す図である。図柄表示領域700は、左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706とを横方向に並べる。図柄表示領域700は、左図柄領域704に図柄「7」を表示し、中図柄表示領域705に図柄「7」を表示し、右図柄表示領域706に図柄「7」を表示する。
左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、それぞれ独立して発光制御可能なセグメント表示部707,708を10行7列にマトリクス状にして並べる。なお、セグメント表示部707,708は、それぞれ桜の花弁のような形状であり、LEDの発光制御により桜色に点灯可能である。セグメント表示部707は、端部を左下に向けた花弁形状であり、セグメント表示部708は、端部を右上に向けた花弁形状である。左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706とはそれぞれ、セグメント表示部707とセグメント表示部708とを行方向、列方向のそれぞれにおいて交互に配置する。
次に、遊技機10が図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄について図38を用いて説明する。図38は、第3の実施形態の特図ゲームにおいて図柄表示領域に表示する図柄の一例を示す図である。
図柄711は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「1」を示す。図柄712は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「2」を示す。図柄713は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「3」を示す。図柄714は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「4」を示す。図柄715は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「5」を示す。図柄716は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「6」を示す。図柄717は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「7」を示す。図柄718は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「8」を示す。図柄719は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「9」を示す。図柄720は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「0」を示す。図柄721は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「桜」を示す。図柄722は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「花」を示す。図柄723は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「宝」を示す。図柄724は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「月」を示す。図柄725は、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄「光」を示す。
このように、遊技機10は、図柄表示領域700において特図ゲームの図柄を15種表示可能である。これら15種の図柄は、セグメント表示部707,708のうちいずれか1つの点灯態様が異なっても他の図柄と区別可能に表示態様が異なっている。
たとえば、aセグメントからgセグメントまでの7セグメントを有する7セグメント表示部で図柄を表示する場合、aセグメントからgセグメントまでの全点灯により図柄「8」を表すことができ、gセグメント(中央横)を除くaセグメントからfセグメントまでの点灯により図柄「0」を表すことができ、eセグメント(左下縦)を除くaセグメントからdセグメント、fセグメント、gセグメントの点灯により図柄「9」を表すことができる。一方で、eセグメントが装飾用途を兼ねて異なる点灯や消灯をおこなうと、図柄の識別性を喪失する事態となる。しかしながら、図柄表示領域700において表示する15種の図柄は、セグメント表示部707,708のうちいずれか1つが装飾用途を兼ねて異なる点灯態様となって識別力を喪失しない構成となっている。図柄表示領域700において表示する15種の図柄のうちでもっとも類似する図柄は、図柄「8」と図柄「0」であり、セグメント表示部707,708のうち特定の5つの点灯態様が図柄「8」と図柄「0」の差異となっている。したがって、図柄表示領域700において表示する15種の図柄は、7セグメント表示部のように一部のセグメント表示部が点灯態様を違えただけで図柄としての識別力を容易に喪失しない構成となっている。
なお、図柄表示領域700において表示する15種の図柄のうちで図柄「3」と図柄「7」は、同種の図柄の組合せで大当り(普電サポートあり)となる特定図柄である。また、図柄表示領域700において表示する15種の図柄のうちで図柄「3」と図柄「7」を除く図柄は、同種の図柄の組合せで大当り(普電サポートなし)となる非特定図柄である。
次に、保留表示領域701の概観について図39を用いて説明する。図39は、第3の実施形態の保留表示領域の概観の一例を示す図である。保留表示領域701は、1番目の保留表示を表示可能な1番保留表示部731と、2番目の保留表示を表示可能な2番保留表示部732と、3番目の保留表示を表示可能な3番保留表示部733と、4番目の保留表示を表示可能な4番保留表示部734と、装飾表示部735,736,737とを含む。
1番保留表示部731と2番保留表示部732と3番保留表示部733と4番保留表示部734はそれぞれ、1つの花芯形状のセグメント表示部731aと、セグメント表示部731aを中心にして配置される5つの花弁形状のセグメント表示部731bとを備える。セグメント表示部731aとセグメント表示部731bとは、LEDの発光制御により桜色に点灯可能であり、それぞれ独立に発光制御可能である。
保留表示領域701は、遊技状態に応じて特図1ゲームの保留表示または特図2ゲームの保留表示をおこなうことができる。なお、保留表示領域701は、特図1ゲームの最大保留数が「4」なので特図1ゲームの保留表示をおこなう場合に1番保留表示部731と2番保留表示部732と3番保留表示部733と4番保留表示部734とを用いて保留表示をおこなうが、特図2ゲームの最大保留数が「1」なので特図2ゲームの保留表示をおこなう場合に1番保留表示部731だけを用いて保留表示をおこなう。
装飾表示部735,736,737は、それぞれ桜の花弁のような形状であり、LEDの発光制御により桜色に点灯可能である。装飾表示部735,736,737は、それぞれ端部をランダムな方向に向けた花弁形状であり、保留表示領域701の装飾表示を担うとともに、図柄表示領域700や装飾表示領域702,703と連携した装飾表示をおこなうことができる。
次に、保留記憶発生時におこなう保留表示の発生アニメーションについて図40を用いて説明する。図40は、第3の実施形態の保留表示の発生アニメーションの一例を示す図である。
1番保留表示部731と2番保留表示部732と3番保留表示部733と4番保留表示部734は、保留記憶発生時に対応する保留表示部について所定時間を用いて順次表示状態を切り替えることで保留表示の発生アニメーションをおこなう。
保留記憶発生時に対応する保留表示部は、表示状態738を初期状態、表示状態739を表示状態738に続く中間状態、表示状態790を表示状態739に続く最終状態として順次表示状態を切り替える。
表示状態738は、セグメント表示部731aとセグメント表示部731bとを消灯した表示状態(初期表示状態)である。表示状態739は、セグメント表示部731aを点灯し、セグメント表示部731bを消灯した表示状態(中間表示状態)である。表示状態790は、セグメント表示部731aとセグメント表示部731bとを点灯した表示状態(最終表示状態)である。
このようにして、遊技機10は、保留記憶発生時に保留表示の発生演出をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、保留記憶発生を遊技者に明示するとともに、保留記憶発生に対する興趣向上を図る。
次に、図柄表示領域700において表示する特図ゲームの図柄を用いた表示演出の1つとして、遊技機10が実行可能な図柄欠損演出について図41から図43を用いて説明する。図41は、第3の実施形態の図柄欠損演出の一例を示す図(その1)である。図42は、第3の実施形態の図柄欠損演出の一例を示す図(その2)である。図43は、第3の実施形態の図柄欠損演出の一例を示す図(その3)である。
図柄欠損演出は、特図ゲームの図柄の一部を欠損して表示する表示演出である。前述した通り、特図ゲームの15種の図柄は、セグメント表示部707,708のうちいずれか1つの点灯態様が異なっても他の図柄と区別可能に表示態様が異なっている。なお、特図ゲームの15種の図柄は、セグメント表示部707,708のうちいずれか2つの点灯態様が異なっても他の図柄と区別可能であるし、位置によっては3つ以上の点灯態様が異なっても他の図柄と容易に区別可能である。
図柄欠損演出は、遊技者に意外感を与えることができるとともに、図柄に対しての注意力を喚起することができる。また、図柄欠損演出は、別途キャラクタ等の装飾要素を表示させることと比較して、用意する表示データが過大になることがなく表示制御負担も軽い。
図41(1)に示す図柄713は、特図ゲームの図柄「3」において一部欠損がない表示状態である。図柄713は、点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが消灯することで、図柄「3」としての好適な識別力を持つ。
図41(2)に示す図柄713aは、特図ゲームの図柄「3」において1つの一部欠損がある表示状態である。図柄713aは、点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部741を除くすべてが点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが消灯する。セグメント表示部741は、図柄「3」として点灯すべきところが消灯することで、図柄「3」としての一部欠損表示を演出する。図柄713aは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。
図41(3)に示す図柄713bは、特図ゲームの図柄「3」において1つの一部欠損がある表示状態である。図柄713bは、点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部743を除くすべてが点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが消灯する。セグメント表示部743は、図柄「3」として点灯すべきところが消灯することで、図柄「3」としての一部欠損表示を演出する。図柄713bは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。
図柄713aや図柄713bに示したように、遊技機10は、一部欠損位置が異なる一部欠損表示を演出することができる。この場合、遊技機10は、一部欠損位置がいずれにあるかによって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、10行7列のマトリクス状配置のうちで、左上に位置する欠損位置ほど高い期待感を演出し、右下に位置するほど低い期待感を演出するようにしてもよい。遊技の期待感は、遊技に関して多様な期待感を演出可能であり、たとえば、当りの期待感や、普電サポートの有無の振分の期待感、リーチ演出の期待感等を演出可能である。
図41(4)に示す図柄713cは、特図ゲームの図柄「3」において複数(たとえば、2つ)の一部欠損がある表示状態である。図柄713cは、点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部744,745を除くすべてが点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが消灯する。セグメント表示部744,745は、図柄「3」として点灯すべきところが消灯することで、図柄「3」としての一部欠損表示を演出する。図柄713cは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。
図柄713cに示したように、遊技機10は、一部欠損数が異なる一部欠損表示を演出することができる。この場合、遊技機10は、一部欠損数がいくつあるかによって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、10行7列のマトリクス状配置のうちで、欠損数が多いほど高い期待感を演出し、欠損数が少ないほど低い期待感を演出するようにしてもよい。
また、遊技機10は、一部欠損数がいくつあるかだけでなく、一部欠損位置がいずれにあるかとの組合せによって、遊技の期待感を演出するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、10行7列のマトリクス状配置のうちで、特定位置に集中して欠損するほど高い期待感を演出し、全体にばらけて欠損するほど低い期待感を演出するようにしてもよい。
図41(5)に示す図柄713dは、第3の実施形態の変形例となる表示態様であり、セグメント表示部744,745が透過状態と不透過状態(桜色)の2状態のうちいずれかとなることで表示される。図柄713dは、表示装置830に代えて半透過型LCD表示装置やLCD表示装置を用いることで実現可能な表示態様である。図柄713dは、背景表示746の前面に図柄713dを配置し、セグメント表示部744,745のうち透過状態となるものから背景表示746を視認可能にする。
図柄713dは、特図ゲームの図柄「3」において一部欠損がない表示状態である。図柄713dは、不透過状態(桜色)となるべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが不透過状態(桜色)となり、透過状態となるべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが透過状態となることで、背景表示746を透過表示しながら図柄「3」としての好適な識別力を持つ。
図41(6)に示す図柄713eは、特図ゲームの図柄「3」(図柄713d)において1つの一部欠損がある表示状態である。図柄713eは、不透過状態(桜色)となるべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部747を除くすべてが不透過状態(桜色)となり、透過状態となるべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが透過状態となる。セグメント表示部747は、図柄「3」として不透過状態(桜色)となるべきところが透過状態となることで、図柄「3」としての一部欠損表示を演出する。図柄713eは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。また、図柄713eは、図柄「3」の一部欠損を通じて背景表示746の視認範囲を拡大する。なお、図柄713eもまた、一部欠損の位置や数を違えて遊技の期待感を演出するようにしてもよい。また、図柄713eは、一部欠損位置から臨む背景表示746の表示態様により遊技の期待感を演出するようにしてもよい。このような場合、背景表示746は、表示態様が固定されるものであってもよいし、変化するものであってもよい。
なお、図41(5)に示す図柄713dは、セグメント表示部744,745が透過状態、不透過状態(白色)、不透過状態(桜色)の3状態のうちいずれかとなることで表示されるものであってもよい。図41(7)に示す図柄713fは、特図ゲームの図柄「3」(図柄713d)において1つの一部欠損がある表示状態である。図柄713fは、不透過状態(桜色)となるべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部748を除くすべてが不透過状態(桜色)となり、透過状態となるべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが透過状態となる。セグメント表示部748は、図柄「3」として不透過状態(桜色)となるべきところが不透過状態(白色)となることで、図柄「3」としての一部欠損表示を演出する。図柄713fは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。また、図柄713fは、図柄「3」の一部欠損と背景表示746との区別を容易にする。なお、図柄713fもまた、一部欠損の位置や数を違えて遊技の期待感を演出するようにしてもよい。また、図柄713fは、2以上の欠損がある場合に、不透過状態(白色)による欠損と、透過状態による欠損とを混在させるものであってもよい。このような場合、図柄713fは、不透過状態(白色)による欠損と、透過状態による欠損との混在状態を違えて遊技の期待感を演出するようにしてもよい。
図41(8)に示す図柄713gは、特図ゲームの図柄「3」において1つの一部欠損がある表示状態である。図柄713gは、桜色で点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部749を除くすべてが桜色で点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが消灯する。セグメント表示部749は、図柄「3」として桜色で点灯すべきところが桜色で点滅することで、図柄「3」としての一部欠損表示を演出する。図柄713gは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。なお、セグメント表示部749は、図柄「3」として桜色で点灯すべきところが桜色で点滅するとしたが、桜色と異なる色で点滅や点灯することで図柄「3」としての一部欠損を演出するものであってもよい。このような場合、図柄713gは、点滅態様(点滅パターンや周期等)や点灯色によって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。また、図柄713gは、点滅態様や点灯色に加えて、欠損位置や欠損数との組合せによって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。
図42(1)に示す図柄713hは、特図ゲームの図柄「3」において1つの一部欠損がある表示状態である。図柄713hは、点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部750を除くすべてが消灯する。セグメント表示部750は、図柄「3」として消灯すべきところが点灯することで、図柄「3」としての一部欠損表示(余白欠損表示、ベース欠損表示)を演出する。図柄713hは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。別観点によれば、図柄713hは、図柄「3」としての一部余剰表示があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。
図42(2)に示す図柄713iは、特図ゲームの図柄「3」において1つの一部欠損がある表示状態である。図柄713iは、桜色で点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のすべてが桜色で点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部751を除くすべてが消灯する。セグメント表示部751は、図柄「3」として消灯すべきところが桜色で点滅することで、図柄「3」としての一部欠損表示(余白欠損表示、ベース欠損表示)を演出する。図柄713iは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。別観点によれば、図柄713iは、図柄「3」としての一部余剰表示があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。なお、セグメント表示部749は、図柄「3」として桜色で点灯すべきところが桜色で点滅するとしたが、桜色と異なる色で点滅や点灯することで図柄「3」としての一部欠損を演出するものであってもよい。
図42(3)に示す図柄713jは、特図ゲームの図柄「3」において複数(たとえば、2つ)の一部欠損がある表示状態である。図柄713jは、点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部753を除くすべてが点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部752を除くすべてが消灯する。セグメント表示部752,753は、図柄「3」として消灯すべきところが点灯し、点灯すべきところが消灯することで、図柄「3」としての一部欠損表示(点灯部欠損表示、消灯部欠損表示)を演出する。図柄713jは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。別観点によれば、図柄713jは、図柄「3」としての点灯部欠損表示と消灯部欠損表示が混在するものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。
図42(4)に示す図柄713kは、特図ゲームの図柄「3」において複数(たとえば、2つ)の一部欠損がある表示状態である。図柄713kは、桜色で点灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部755を除くすべてが桜色で点灯し、消灯すべき位置にあるセグメント表示部707,708のうちセグメント表示部754を除くすべてが消灯する。セグメント表示部754,755は、図柄「3」として消灯すべきところが点滅し、点灯すべきところが点滅することで、図柄「3」としての一部欠損表示(点灯部欠損表示、消灯部欠損表示)を演出する。図柄713kは、図柄「3」としての一部欠損があるものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。別観点によれば、図柄713kは、図柄「3」としての点灯部欠損表示と消灯部欠損表示が混在するものの図柄「3」としての十分な識別力を持つ。なお、セグメント表示部754,755は、桜色で点滅するとしたが、桜色と異なる色で点滅や点灯することで図柄「3」としての一部欠損を演出するものであってもよい。
図42(5)に示す図柄713mは、図42(3)に示した図柄713jの変形例である。図柄713mは、消灯すべき位置で点灯するセグメント表示部の位置を変更可能である。図柄713mは、消灯すべき位置で点灯するセグメント表示部の初期位置をセグメント表示部752としていたが、このような表示態様を隣接するセグメント表示部707,708に切り替える。これにより、図柄713mは、消灯すべき位置で点灯するセグメント表示部がパス756で移動表示するように演出する。図柄713mは、消灯すべき位置で点灯するセグメント表示部をセグメント表示部753まで移動することで、消灯すべき位置で点灯する一部欠損と、点灯すべき位置で消灯する一部欠損とを相殺して図柄713(第23図(1)参照)とすることができる。このように、図柄713mは、消灯すべき位置で点灯する消灯部欠損表示の位置、または点灯すべき位置で消灯する点灯部欠損表示の位置を、図柄表示領域内において移動表示する。このような場合、図柄713mは、点灯部欠損表示の移動経路や消灯部欠損表示の移動経路によって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。
図42(6)に示す図柄713nは、図42(5)に示した図柄713mの変形例である。図柄713nは、消灯すべき位置で点灯する消灯部欠損表示の位置、または点灯すべき位置で消灯する点灯部欠損表示の位置を、図柄表示領域を超えて移動表示する。図柄713nは、消灯すべき位置で点灯するセグメント表示部752をパス757で移動表示し、図柄表示領域の外に移動するようにして、セグメント表示部752の点灯態様を消灯に正す演出をおこなう。また、図柄713nは、点灯すべき位置で消灯するセグメント表示部753を、図柄表示領域の外で点灯するセグメント表示部758をパス759で移動表示し、図柄表示領域の内に移動するようにして、セグメント表示部753の点灯態様を点灯に正す演出をおこなう。このように、図柄713nは、消灯すべき位置で点灯する消灯部欠損表示の位置、または点灯すべき位置で消灯する点灯部欠損表示の位置を、図柄表示領域を超えて移動表示する。このような場合、図柄713nは、点灯部欠損表示の移動経路や消灯部欠損表示の移動経路によって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。
図42(7)に示す図柄713pと図42(8)に示す図柄713qは、図柄713(第23図(1)参照)の仮停止表示態様である。図柄713pは、10行7列のマトリクス状の図柄表示領域内で図柄713が一行上方に移動した様子を示し、図柄713qは、10行7列のマトリクス状の図柄表示領域内で図柄713が一行下方に移動した様子を示す。遊技機10は、図柄713p、図柄713、図柄713q、図柄713、…の順に切替表示することで、図柄「3」が上下方向に揺動する仮停止動作を演出することができる。
このとき、図柄713pは、最上位行760においてセグメント表示部762を一部欠損表示する。また、図柄713qは、最下位行761においてセグメント表示部763を一部欠損表示する。すなわち、遊技機10は、図柄「3」の仮停止動作において一部欠損のない図柄713と、一部欠損のある図柄713p,713qとを切替表示することで、図柄「3」としての識別力を図柄713によって担保する。これにより、遊技機10は、図柄713p,713qがある程度の識別力を喪失するまで一部欠損をおこなったとしても図柄「3」としての識別力を有する仮停止動作を実現する。また、遊技機10は、仮停止動作の一部タイミングにおいて一部欠損演出をおこなうことで、遊技者に仮停止中の図柄に対する注意喚起を図ることができる。なお、遊技機10は、仮停止動作の一部タイミングにおいて一部欠損演出をおこなうとしたが、これに限らず、移動表示や変形表示する図柄において一部タイミングで一部欠損演出をおこなうようにしてもよい。
図43(1)に示す左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、左図柄と右図柄が図柄「7」を仮停止表示して中図柄が変動表示中のリーチ表示状態を示す。左図柄領域704が表示する図柄「7」は、セグメント表示部765を一部欠損し、右図柄領域706が表示する図柄「7」は、セグメント表示部766を一部欠損する。セグメント表示部765とセグメント表示部766は、10行7列のマトリクス状の図柄表示領域において同じ位置関係にある。このように、遊技機10は、複数の図柄領域において図柄欠損演出をおこなうことができるし、その場合に対応する一部欠損表示の位置や数を同じにすることができる。このような遊技機10は、図柄欠損演出の制御処理負担を軽減する。
図43(2)に示す左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、左図柄と右図柄が図柄「7」を仮停止表示して中図柄が変動表示中のリーチ表示状態を示す。左図柄領域704が表示する図柄「7」は、セグメント表示部765を一部欠損し、右図柄領域706が表示する図柄「7」は、セグメント表示部766,767を一部欠損する。セグメント表示部765とセグメント表示部766は、10行7列のマトリクス状の図柄表示領域において同じ位置関係にあるが、セグメント表示部765とセグメント表示部767は、10行7列のマトリクス状の図柄表示領域において同じ位置関係にない。このように、遊技機10は、複数の図柄領域において図柄欠損演出をおこなう場合に、対応する一部欠損表示の位置や数を違えることができる。このような遊技機10は、異なる図柄表示領域に表示される図柄が相互の識別力を補うことができる。このような場合、遊技機10は、複数の図柄の欠損態様の組合せによって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。
図43(3)に示す左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、左図柄と中図柄が図柄「7」を仮停止表示して右図柄が図柄「3」を仮停止表示する様子を示す。左図柄領域704が表示する図柄「7」は、セグメント表示部768を点灯部欠損表示し、欠損表示部をパス769で移動表示し、セグメント表示部770を消灯部欠損表示する。中図柄領域705が表示する図柄「7」は、セグメント表示部771を点灯部欠損表示し、欠損表示部をパス772で移動表示し、セグメント表示部773を消灯部欠損表示する。
なお、セグメント表示部770は、左図柄領域704の領域外にあるので、保留表示領域701における装飾表示部735,736,737や、装飾表示領域702,703に含まれるセグメント表示部とすることができる。
このように、左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、各表示領域内で欠損表示部を移動表示できるし、各表示領域を超えて欠損表示部を移動表示できる。
図43(4)に示す左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、左図柄と中図柄が図柄「7」を仮停止表示して右図柄が図柄「3」を仮停止表示する様子を示す。右図柄表示領域706が表示する図柄「3」は、セグメント表示部774を点灯部欠損表示し、欠損表示部をパス775で中図柄表示領域705のセグメント表示部771まで移動表示する。これにより、中図柄表示領域705のセグメント表示部771は、点灯部欠損表示が正常な表示態様に復旧する。
また、中図柄表示領域705が表示する図柄「7」は、消灯部欠損表示していたセグメント表示部773を正常な表示態様に復旧し、欠損表示部をパス778で左図柄領域704のセグメント表示部768まで移動表示する。これにより、中図柄表示領域705のセグメント表示部773は、消灯部欠損表示が正常な表示態様に復旧し、左図柄領域704のセグメント表示部768は、消灯部欠損表示が正常な表示態様に復旧する。
このように、左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、各表示領域間で欠損表示部を移動表示できる。また、左図柄領域704と中図柄表示領域705と右図柄表示領域706は、同種の図柄間(たとえば、左図柄「7」と中図柄「7」)で欠損表示部を移動表示できるし、異種の図柄間(たとえば、右図柄「3」と中図柄「7」)で欠損表示部を移動表示できる。
次に、第3の実施形態の変形例の図柄欠損演出は、図柄の一部となるセグメント表示を正規の形状表示に代えて異なる形状表示とすることによって正規の形状のセグメント表示を欠損する。変形例の図柄欠損演出について図44を用いて説明する。図44は、第3の実施形態の変形例の図柄欠損演出の一例を示す図である。
表示装置830aは、たとえば、LCD表示装置であり、LCDにより図柄をセグメント表示する。左図柄領域704aと中図柄表示領域705aと右図柄表示領域706aは、それぞれ花弁形状を正規の形状とするセグメント表示の集合によって図柄を表示する。
このような表示装置830aは、セグメント表示部780,781の形状を変更して図柄の一部を欠損する。たとえば、セグメント表示部780は、大きさを違えて、正規の大きさである花弁形状のセグメント表示を1つ欠損する。また、セグメント表示部781は、形状を一輪の花形状に違えて、正規の形状である花弁形状のセグメント表示を1つ欠損する。
表示装置830aは、左図柄領域704aと中図柄表示領域705aと右図柄表示領域706aと同様に、保留表示領域701aにおいて保留表示の欠損演出をおこなうことができる。
次に、保留表示の欠損演出について説明する。保留表示もまた図柄と同様に複数のセグメント表示の集合として表示されるので、その一部を欠損する欠損演出をおこなうことができる。まず、保留表示の発生時の欠損演出について図45を用いて説明する。図45は、第3の実施形態の保留表示発生時の欠損演出の一例を示す図(その1)である。
図40を用いて説明したように、遊技機10は、保留記憶発生時に保留表示の発生アニメーションをおこなう。欠損演出をおこなわない場合に、発生アニメーションは、保留記憶発生時に対応する保留表示部について、表示状態738を初期状態、表示状態739を表示状態738に続く中間状態、表示状態790を表示状態739に続く最終状態として順次表示状態を切り替える。
一方で、欠損演出をおこなう場合に、発生アニメーションは、保留記憶発生時に対応する保留表示部について、表示状態738を初期状態、表示状態739を表示状態738に続く中間状態、表示状態791を表示状態739に続く最終状態として順次表示状態を切り替える。あるいは、発生アニメーションは、保留記憶発生時に対応する保留表示部について、表示状態738を初期状態、表示状態739を表示状態738に続く中間状態、表示状態792を表示状態739に続く最終状態として順次表示状態を切り替える。
表示状態790は、セグメント表示部731aとセグメント表示部731bとを点灯した表示状態(最終表示状態)であり、欠損のない表示状態である。表示状態791は、セグメント表示部731aを点灯し、セグメント表示部731bを消灯した表示状態(最終表示状態)であり、一部欠損がある表示状態である。表示状態792は、セグメント表示部731aを消灯し、セグメント表示部731bを点灯した表示状態(最終表示状態)であり、一部欠損がある表示状態である。このように、遊技機10は、保留表示の発生時に欠損演出をおこなうことができる。また、遊技機10は、保留表示の発生時に異なる態様の欠損演出をおこなうことができるので、保留表示の欠損態様によって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。
また、遊技機10は、表示状態739を中間状態として3つの最終状態(表示状態790,791,792)に分岐したが、表示状態790までを中間状態として3つの最終状態(表示状態790,791,792)に分岐するようにしてもよい。また、遊技機10は、初期状態である表示状態738から中間状態を省いて3つの最終状態(表示状態790,791,792)に分岐するようにしてもよい。
ここで、異なる発展形態の欠損演出について図46を用いて説明する。図46は、第3の実施形態の保留表示発生時の欠損演出の一例を示す図(その2)である。
たとえば、図46(1)に示す欠損パターン1は、表示状態738を初期状態とし、表示状態739を表示状態738に続く中間状態とし、表示状態791を表示状態739に続く最終状態とする。このような発展形態(欠損パターン1)は、欠損表示のない表示状態790を中間状態に含まないため意外感を強く演出することができる。
また、図46(2)に示す欠損パターン2は、表示状態738を初期状態とし、表示状態739を表示状態738に続く中間状態とし、表示状態790を表示状態739に続く中間状態とし、表示状態791を表示状態790に続く最終状態とする。このような発展形態(欠損パターン2)は、中間状態である表示状態790を所定時間保持し、タイムラグを設けて欠損表示演出をおこなうことができることから、時機に遅れた意外感を演出することができる。
たとえば、図46(3)に示す欠損パターン3は、表示状態738を初期状態とし、表示状態739を表示状態738に続く中間状態とし、表示状態792を表示状態739に続く最終状態とする。このような発展形態(欠損パターン3)は、欠損表示のない表示状態790を中間状態に含まないため意外感を強く演出することができる。
また、図46(4)に示す欠損パターン4は、表示状態738を初期状態とし、表示状態739を表示状態738に続く中間状態とし、表示状態790を表示状態739に続く中間状態とし、表示状態792を表示状態790に続く最終状態とする。このような発展形態(欠損パターン4)は、中間状態である表示状態790を所定時間保持し、タイムラグを設けて欠損表示演出をおこなうことができることから、時機に遅れた意外感を演出することができる。
このように、遊技機10は、保留表示の発生時に異なる発展形態で欠損演出をおこなうことができるので、保留表示の発生時の欠損態様までの発展形態によって遊技の期待感を演出するようにしてもよい。
次に、保留表示部の表示態様について図47を用いて説明する。図47は、第3の実施形態の保留表示部の表示態様の一例を示す図である。図47(1)は、保留表示領域701において特図1ゲームの保留表示をおこなっているときに特図1ゲームの保留記憶数が「0」である様子(特図1保留0)を示す。このとき、保留表示領域701は、1番保留表示部731と、2番保留表示部732と、3番保留表示部733と、4番保留表示部734と、装飾表示部735,736,737とを消灯状態で表示する。
図47(2)は、保留表示領域701において特図1ゲームの保留表示をおこなっているときに特図1ゲームの保留記憶数が「3」であり、3番目の保留表示が欠損表示している様子(特図1保留3(3番欠損))を示す。このとき、保留表示領域701は、1番保留表示部731と2番保留表示部732とを表示状態790で表示し、3番保留表示部733を表示状態791で表示し、4番保留表示部734と装飾表示部735,736,737とを消灯状態で表示する。
図47(3)の保留表示領域701は、図47(2)の状態から変動開始により保留シフトした様子を示す。したがって、図47(3)は、特図1ゲームの保留記憶数が「2」であり、2番目の保留表示が欠損表示している様子(特図1保留2(2番欠損))を示す。このとき、保留表示領域701は、1番保留表示部731を表示状態790で表示し、2番保留表示部732を表示状態791で表示し、3番保留表示部733と4番保留表示部734と装飾表示部736,737とを消灯状態で表示する。なお、装飾表示部735は、変動表示中を示す表示態様で点灯する。保留表示領域701は、保留消化中を示す保留消化表示を専用に設けることに代えて、装飾表示部735が保留消化表示を兼ねる。
図47(4)の保留表示領域701は、図47(3)の状態から保留発生した様子を示す。したがって、図47(4)は、特図1ゲームの保留記憶数が「3」であり、2番目の保留表示が欠損表示しているとともに、3番目の保留表示が発生アニメーションを表示中の様子(特図1保留3(2番欠損、3番発生アニメーション))を示す。このとき、保留表示領域701は、1番保留表示部731を表示状態790で表示し、2番保留表示部732と3番保留表示部733を表示状態791で表示し、4番保留表示部734と装飾表示部736を消灯状態で表示する。なお、装飾表示部735は、変動表示中を示す表示態様で点灯し、装飾表示部737は、保留発生を示す表示態様で点灯する。保留表示領域701は、装飾表示部737が保留発生を示すことで保留発生中の3番保留表示部733が欠損表示として確定していないことを案内する。
図47(5)の保留表示領域701は、図47(4)の状態でおこなっていた発生アニメーションが終了した様子を示す。したがって、図47(5)は、特図1ゲームの保留記憶数が「3」であり、2番目の保留表示が欠損表示している様子(特図1保留3(2番欠損))を示す。このとき、保留表示領域701は、1番保留表示部731と3番保留表示部733を表示状態790で表示し、2番保留表示部732を表示状態791で表示し、4番保留表示部734と装飾表示部736,737を消灯状態で表示する。なお、装飾表示部735は、変動表示中を示す表示態様で点灯する。保留表示領域701は、装飾表示部737が消灯したことで保留発生した3番保留表示部733が欠損表示しないことを案内する。なお、3番保留表示部733は、シフト時等、時機をずらして欠損表示をおこなうものであってもよい。
図47(6)は、保留表示領域701において特図2ゲームの保留表示をおこなっているときに特図2ゲームの保留記憶数が「1」である様子(特図2保留1)を示す。このとき、保留表示領域701は、1番保留表示部731を表示状態790で表示し、2番保留表示部732と3番保留表示部733と4番保留表示部734と装飾表示部735,737とを消灯状態で表示する。なお、装飾表示部736は、特図2ゲームの保留表示であることを示す表示態様で点灯する。保留表示領域701は、特図1ゲームの保留表示と特図2ゲームの保留表示とを区別する区別表示を専用に設けることに代えて、装飾表示部736が区別表示を兼ねる。
なお、遊技機10は、図柄や保留表示の欠損演出をおこなうときに、欠損演出と併せて他の演出(特別演出)を実行可能である。たとえば、特別演出は、図柄の欠損演出とともにおこなう欠損表示部の移動表示演出や、保留表示の欠損演出とともに装飾表示部735,736,737がおこなう装飾演出等がある。また、特別演出は、図柄の欠損演出中における保留表示に関する演出や、保留表示の欠損演出中における図柄に関する演出等がある。また、特別演出は、図柄表示領域700、保留表示領域701、装飾表示領域702,703における明暗の反転演出や、花弁を模したセグメント表示部による花弁の散り積もり演出や、その他のエフェクト演出等がある。また、特別演出は、表示装置830等でおこなうその他の表示演出の他に、音出力装置19a,19b等でおこなう音出力演出や、プッシュボタン25等を用いておこなう操作演出、盤装飾装置46や枠装飾装置18等を用いておこなう発光演出、盤演出装置44等を用いておこなう可動演出等がある。
次に、第3の実施形態の変形例として、第1の実施形態の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示をおこなう図柄に対する欠損演出について図48を用いて説明する。図48は、第3の実施形態の変形例の欠損演出中の図柄の輪郭の強調表示と曖昧(非強調)表示を示す図である。
欠損演出中の装飾図柄Aと装飾図柄Bの図柄幅と輪郭線を図48(1)に示し、欠損演出中の装飾図柄Aと装飾図柄Bの輪郭線の太さと欠損部輪郭線太さの比較を図48(2)に示す。
装飾図柄Aと装飾図柄Bはそれぞれ、図柄の一部を欠損する欠損演出をおこなうことができる。装飾図柄Aと装飾図柄Bはそれぞれ、図柄の一部欠損が輪郭線を欠損させることとなる場合、図柄の一部欠損に対応して欠損部輪郭線を表示する。
装飾図柄Aは、図柄幅をw1とし、数字部の幅をw2(<w1)とし、数字部の輪郭線の幅(太さ)をw3(<w2)とし、欠損部輪郭線太さをw10とする。装飾図柄Bは、図柄幅をw4とし、図柄の輪郭線の幅(太さ)をw5(<w4)とし、欠損部輪郭線太さをw11とする。
遊技機10は、装飾図柄Aの数字部の輪郭線の幅w3を装飾図柄Bの図柄の輪郭線の幅w5よりも太くすることで、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示を強調し、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示を曖昧にすることを遊技者に感得させることができる。
また、欠損部輪郭線太さw10は、装飾図柄Aの数字部の輪郭線の幅w3よりも細いことで、装飾図柄Aの数字部の輪郭線の幅w3の太さの感得を補助することができる。また、欠損部輪郭線太さw11は、装飾図柄Bの図柄の輪郭線の幅w5よりも細いことで、装飾図柄Bの図柄の輪郭線の幅w5の太さの感得を補助することができる。
また、欠損部輪郭線太さw10は、装飾図柄Aの数字部の輪郭線の幅w3よりも太いことで、装飾図柄Aの数字部の欠損の感得を補助することができる。また、欠損部輪郭線太さw11は、装飾図柄Bの図柄の輪郭線の幅w5よりも太いことで、装飾図柄Bの図柄の欠損の感得を補助することができる。
なお、遊技機10は、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10と装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11とを同じ太さとすることで、装飾図柄Aの数字部の輪郭線の幅w3、または装飾図柄Bの図柄の輪郭線の幅w5を感得する際の基準とすることができる。
また、遊技機10は、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10と装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11とを異なるものとしてもよい。この場合、遊技機10は、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10を、図柄幅w1、数字部の幅w2、あるいは数字部の輪郭線の幅w3との比率や差分に応じて決定するものであってもよい。また、遊技機10は、装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11を、図柄幅w4、あるいは図柄の輪郭線の幅w5との比率や差分に応じて決定するものであってもよい。
また、遊技機10は、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10の大きさを可変にして、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10の大きさに応じて遊技の期待感を案内するものであってもよい。また、遊技機10は、装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11の大きさを可変にして、装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11の大きさに応じて遊技の期待感を案内するものであってもよい。
また、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10と装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11とは、常に固定されるものであってもよいが、変動表示状態に応じて切替可能にするものであってもよい。たとえば、装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の強調と、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示の非強調とは、常に固定されるものであってもよいが、変動表示状態に応じて切替可能にするものであってもよく、その場合に装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の強調と、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示の非強調との感得を容易にする観点から、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10と装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11とは、固定されることが望ましい。
装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の非強調と、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示の強調とは、常に固定されるものであってもよいが、変動表示状態に応じて切替可能にするものであってもよく、その場合に装飾図柄Aの数字部の輪郭表示の非強調と、装飾図柄Bの図柄の輪郭表示の強調との感得を容易にする観点から、装飾図柄Aの欠損部輪郭線太さw10と装飾図柄Bの欠損部輪郭線太さw11とは、固定されることが望ましい。
次に、仮停止表示中の装飾図柄A,Bのより詳細な表示態様の変形例について図49を用いて説明する。図49は、第3の実施形態の変形例の欠損演出中の装飾図柄を用いた仮停止表示の一例を示す図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
図49(1)に欠損演出をおこないながら仮停止表示中の装飾図柄Aの一例として、図柄527の仮停止表示態様を示す。図柄527の仮停止表示態様は、(a)、(b)、(c)、(d)を周期的に繰り返す。
仮停止表示中の図柄527は、背景部527dを固定して、その一部を欠損しながらも図柄527としての識別性を有する数字部527nが左右方向に揺動(第1の仮停止動作)しながら、上下方向に伸縮(第2の仮停止動作)する。
なお、数字部527nは、欠損部の相対的位置、相対的大きさ、欠損部輪郭線の(相対的)太さw10を固定して左右方向に揺動しながら、上下方向に伸縮する。また、数字部527nは、欠損部の絶対的位置、絶対的大きさ、欠損部輪郭線の(絶対的)太さw10を固定して左右方向に揺動しながら、上下方向に伸縮する。なお、ここでいう相対的とは、数字部527nと欠損部との関係をいい、絶対的とは表示装置830の表示領域と欠損部の表示位置との関係をいう。
また、数字部527nは、欠損部の位置、大きさ、欠損部輪郭線太さw10のうち少なくとも1つを可変にして仮停止表示をおこなうようにしてもよい(第3の仮停止動作)。また、数字部527nは、左右方向に揺動しながら、上下方向に伸縮することに代えて、欠損部の位置、大きさ、欠損部輪郭線太さw10のうち少なくとも1つを可変にすることで仮停止動作をおこなうものであってもよい。
図49(2)および(3)に欠損演出をおこないながら仮停止表示中の装飾図柄Bの一例として、図柄537の仮停止表示態様を示す。図柄537の仮停止表示態様は、(a)、(b)、(c)、(d)を周期的に繰り返す。仮停止表示中の図柄537は、その一部を欠損しながら図柄537全体を上下方向に揺動する。
図柄537は、欠損部の位置、大きさ、欠損部輪郭線太さw11のうち少なくとも1つを可変にして仮停止表示をおこなうようにしてもよい。また、図柄537は、上下方向に揺動することに代えて、欠損部の位置、大きさ、欠損部輪郭線太さw11のうち少なくとも1つを可変にすることで仮停止動作をおこなうものであってもよい。
なお、図49(2)に示す、欠損演出をおこないながら仮停止表示中の装飾図柄Bは、図柄537に対して欠損部の相対的位置を固定した(可変にしない)表示態様であり、表示装置830の表示領域に対して絶対的位置を可変にした(固定しない)表示態様である。このような欠損表示は、図柄537と欠損部とを一体にして表示することができるとともに、図柄537が揺動することで欠損部から臨む背後側の表示範囲を大きくすることができる。
また、図49(3)に示す、欠損演出をおこないながら仮停止表示中の装飾図柄Bは、図柄537に対して欠損部の相対的位置を可変にした(固定しない)表示態様であり、表示装置830の表示領域に対して絶対的位置を固定した(可変にしない)表示態様である。このような欠損表示は、図柄537と欠損部との一体感を欠いて表示することができるとともに、図柄537が揺動しても欠損部から臨む背後側の表示範囲を固定することができる。
次に、第3の実施形態の変形例として、装飾図柄について部位ごとに輪郭表示の太さを違えることができる第2の実施形態の遊技機10への欠損演出の適用について図50を用いて説明する。図50は、第3の実施形態の変形例の欠損演出中の装飾図柄の仮停止態様の一例を示す図である。
図50(1)に示す装飾図柄Bの一部欠損した「7」(図柄537)が縦軸回転をして仮停止表示している様子を示す。図柄550は、装飾図柄Bの「7」が所定角度だけ縦軸左回転した様子を示す。図柄551は、装飾図柄Bの「7」が正面視する様子を示す。図柄552は、装飾図柄Bの「7」が所定角度だけ縦軸右回転した様子を示す。たとえば、遊技機10は、図柄550から図柄551を経て図柄552へ、そして図柄552から図柄551を経て図柄550へと切り替えることで仮停止表示をおこなうことができる。
このとき、遊技機10は、図50(2)に示すように、輪郭表示の太さ(強調程度)を切替対象輪郭表示部分(図柄の左半分、図柄の右半分)ごとに切り替えることができる。また、遊技機10は、図50(2)に示すように、欠損部輪郭表示の太さ(強調程度)を切り替えることができる。
遊技機10は、図柄550の左半分を左部550Lとし、図柄550の右半分を右部550Rとしたとき、遠ざかる方向に移動するように見える左部550Lの輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示し、近づく方向に移動するように見える右部550Rの輪郭表示と欠損部輪郭表示を太く(強調表示)表示する。言い換えれば、遊技機10は、右部550Rより遠くに見える左部550Lの輪郭表示を右部550Rの輪郭表示や欠損部輪郭表示よりも細く表示し、左部550Lより近くに見える右部550Rの輪郭表示や欠損部輪郭表示を左部550Lの輪郭表示よりも太く表示する。
また、遊技機10は、図柄551の左半分を左部551Lとし、図柄551の右半分を右部551Rとしたとき、左部551Lの輪郭表示と右部551Rの輪郭表示と欠損部輪郭表示とを標準の太さとする(標準表示)。言い換えれば、遊技機10は、ほぼ同じ奥行き位置に見える左部551Lの輪郭表示と右部551Rの輪郭表示と欠損部輪郭表示とを同じ太さ(標準の太さ)にして表示する。
また、遊技機10は、図柄552の左半分を左部552Lとし、図柄552の右半分を右部552Rとしたとき、近づく方向に移動するように見える左部552Lの輪郭表示を太く(強調表示)表示し、遠ざかる方向に移動するように見える右部552Rの輪郭表示と欠損部輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示する。言い換えれば、遊技機10は、左部552Lより遠くに見える右部552Rの輪郭表示と欠損部輪郭表示を左部552Lの輪郭表示よりも細く表示し、右部552Rと欠損部輪郭表示より近くに見える左部552Lの輪郭表示を右部552Rの輪郭表示よりも太く表示する。
これにより、遊技機10は、装飾図柄の仮停止表示状態と欠損演出の把握を容易にすることができる。なお、図柄の左部分または右部分について一様にして強調表示あるいは非強調表示とするものであってもよいが、縦軸(中心軸)からの距離に応じて強調度あるいは非強調度を違えるようにしてもよい。
また、遊技機10は、装飾図柄の仮停止表示状態において、1つの欠損表示を2つの領域に分割し、それぞれの領域で欠損部輪郭表示の太さを制御するようにしてもよいし、2つ以上の欠損表示をおこなうようにして、それぞれの欠損表示で欠損部輪郭表示の太さを制御するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、図柄550の左側欠損部(1つの欠損表示を2分割したときの左領域、または2つの欠損表示のうち左側欠損表示)について欠損部輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示し、右側欠損部(1つの欠損表示を2分割したときの右側領域、または2つの欠損表示のうち右側欠損表示)について欠損部輪郭表示を太く(強調表示)表示する。また、遊技機10は、図柄551の左側欠損部と右側欠損部について欠損部輪郭表示を標準の太さとする(標準表示)。また、遊技機10は、図柄552の左側欠損部について欠損部輪郭表示を太く(強調表示)表示し、右側欠損部について欠損部輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)する。
また、遊技機10は、装飾図柄の仮停止表示状態において、欠損部輪郭表示を輪郭表示なしとして表示するようにしてもよい。
また、遊技機10は、装飾図柄の仮停止表示状態において、欠損部輪郭表示を奥行き方向に厚みをもって表示するようにしてもよく、その場合に1つの欠損表示を手前位置と奥行き位置とでそれぞれ欠損部輪郭表示の太さを制御するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、図柄550の奥行きあり欠損部手前について欠損部輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)表示し、奥行きあり欠損部奥手について欠損部輪郭表示を太く(強調表示)表示する。また、遊技機10は、図柄551の奥行きあり欠損部手前と奥行きあり欠損部奥手について欠損部輪郭表示を標準の太さとする(標準表示)。また、遊技機10は、図柄552の奥行きあり欠損部手前について欠損部輪郭表示を太く(強調表示)表示し、奥行きあり欠損部奥手について欠損部輪郭表示を細く(非強調表示、曖昧表示)する。
なお、遊技機10は、図23を用いて説明した変動表示ゲームにおけるメッセージ演出について欠損演出をおこなうようにしてもよく、メッセージ表示の輪郭表示部の太さが制御されるメッセージ表示について欠損演出をおこなうことができる。このとき、遊技機10は、メッセージ表示に対して欠損部の位置、数、大きさ、輪郭線太さを制御することができる。
上述した第3の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機が図柄に加えてキャラクタを表示するなど、表示内容が多様化する傾向にあり1つ1つの表示内容に対する価値が低減し、表示演出のインフレ化が進行しているという課題を有する。第3の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、表示演出のインフレ化に対抗し、ゲームの表示要素に対する興趣を向上するという効果を有する。
(1)遊技機10は、ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)に関する表示要素(たとえば、特別図柄、保留表示)を表示してゲームを演出可能な第1演出手段(たとえば、欠損演出をおこなう遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、第1演出手段と同時に、第1演出手段と異なる演出態様でゲームを演出可能な第2演出手段(たとえば、特別演出をおこなう遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、を備え、第1演出手段は、表示要素を表示するとき、表示要素のすべてを表示する第1状態(たとえば、図柄713、保留表示の表示状態790)と、表示要素の一部を欠損して表示する第2状態(たとえば、図柄713a、保留表示の表示状態791)とで表示可能である(図41、図47参照)。
(2)遊技機10は、ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)に関する表示要素(たとえば、特別図柄、保留表示)を表示してゲームを演出可能な第1演出手段(たとえば、欠損演出をおこなう遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、第1演出手段と同時に、第1演出手段と異なる演出態様でゲームを演出可能な第2演出手段(たとえば、特別演出をおこなう遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、を備え、第1演出手段は、表示要素を2以上の表示構成要素(たとえば、セグメント表示部707,708のうち点灯するもの)の集合体として表示するとき、表示構成要素のすべてによって表示要素を表示する第1状態(たとえば、図柄713、保留表示の表示状態790)と、表示構成要素の一部を欠損して表示要素を表示する第2状態(たとえば、図柄713a、保留表示の表示状態791)とで表示可能である(図41、図47参照)。
(3) (1)または(2)の表示要素は、ゲームにおいて変動表示する図柄である(図41から図43参照)。
(4) (1)または(2)の表示要素は、ゲームにおいてゲームの実行権利を表示する保留表示である(図45から図47参照)。
(5) 遊技機10は、第1のゲーム(たとえば、特図1ゲーム)と第2のゲーム(たとえば、特図2ゲーム)とを排他的にあらかじめ定める実行時間(たとえば、変動表示時間)で実行可能な制御部(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300)を備える。制御部は、第1のゲームの実行権利の記憶数と、第2のゲームの実行権利の記憶数との合計値にもとづいて、第1のゲームの実行時間を決定する(図35参照)。
(6) (5)の制御部は、第1のゲームの実行権利の記憶数と、第2のゲームの実行権利の記憶数との合計値が大きいほど、第1のゲームの実行時間が大きくなるように決定する(図35参照)。
(7) (5)の制御部は、第1のゲームの実行権利の記憶数と、第2のゲームの実行権利の記憶数との合計値が大きいほど、第1のゲームの実行時間の期待値が大きくなるように決定する(図35参照)。
(8) 遊技機10は、第1のゲーム(たとえば、特図1ゲーム)と第2のゲーム(たとえば、特図2ゲーム)とを排他的にあらかじめ定める実行時間(たとえば、変動表示時間)で実行可能な制御部(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300)を備える。制御部は、第1のゲームの実行時間を、第1のゲームの実行権利の記憶数と第2のゲームの実行権利の記憶数とにもとづいて決定し、第2のゲームの実行時間を、第1のゲームの実行権利の記憶数によらずに第2のゲームの実行権利の記憶数だけにもとづいて決定する(図35参照)。
(9) (5)から(8)の第2のゲームの実行権利の最大記憶数は、第1のゲームの実行権利の最大記憶数よりも小さい(図31参照)。
(10) (9)の第2のゲームの実行権利の最大記憶数は、1である(図31参照)。
また、上述した第3の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機が特別図柄を変動表示した後に静止表示され、静止表示した特別図柄が予め定められた特定図柄、例えば「777」等の3桁同一図柄を表示し特別電動役物が第1の大当り状態となり、特定入賞口に遊技球が飛び込み、回転に伴い、賞球がV通過口を通過すると特別電動役物を第2の大当り状態とし、第1の大当り状態の発生過程と第2の大当り状態の発生過程とが独立しているために、単なる寄せ集めのゲーム性となり遊技者の意識が散逸し、興趣向上を図るのに十分でないという課題を有する。第3の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、ゲームに対する興趣を向上するという効果を有する。
(1)遊技機10は、第1当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、第2当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、第1振分制御手段(たとえば、遊技制御装置100a)と、第2振分制御手段(たとえば、遊技制御装置100a)と、を含む。第1当り導出手段は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36、始動口1)への入賞にもとづいて獲得可能な第1実行権利(たとえば、特図1ゲームの始動記憶)を第1の数(たとえば、4つ)を上限とし記憶可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から特定領域(たとえば、特定領域96)への入賞(たとえば、特定領域スイッチ38eによる遊技球の検出)を条件とせず第1当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第2当り導出手段は、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、普通変動入賞装置37、始動口2)への入賞にもとづいて獲得可能な第2実行権利(たとえば、特図2ゲームの始動記憶)を第1の数より小さい第2の数(たとえば、1つ)を上限とし記憶可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの小当り、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開放)から特定領域への入賞を条件として第2当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第1振分制御手段は、第1当りの後の遊技状態を、第1振分率(たとえば、1/3)で遊技者に有利な第1遊技状態(たとえば、普電サポートあり)に振り分け、第2振分率(たとえば、2/3)で遊技者に不利な第2遊技状態(たとえば、普電サポートなし)に振り分ける。第2振分制御手段は、第2当りの後の遊技状態を、第3振分率(たとえば、1/3)で第1遊技状態に振り分け、第4振分率(たとえば、2/3)で第2遊技状態に振り分ける(図28から図35参照)。
また、上述した第3の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機は、現在のゲーム性が多様化した状況下において遊技者への訴求力が必ずしも十分と言えないという課題を有する。第3の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、ゲームに対する興趣を向上するという効果を有する。
(1)遊技機10は、第1当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、第2当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100a)と、を含む。第1当り導出手段は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36、始動口1)への入賞にもとづいて獲得可能な第1実行権利(たとえば、特図1ゲームの始動記憶)を第1の数(たとえば、4つ)を上限とし記憶可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から特定領域(たとえば、特定領域96)への入賞(たとえば、特定領域スイッチ38eによる遊技球の検出)を条件とせず第1当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第2当り導出手段は、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、普通変動入賞装置37、始動口2)への入賞にもとづいて獲得可能な第2実行権利(たとえば、特図2ゲームの始動記憶)を第1の数より小さい第2の数(たとえば、1つ)を上限とし記憶可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの小当り、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開放)から特定領域への入賞を条件として第2当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。制御手段は、第1当りの終了後に第2始動入賞領域への入賞が容易でない第2始動入賞非容易状態から第2始動入賞領域への入賞が容易な第2始動入賞容易状態へと遷移させ、当該第2始動入賞容易状態において第2変動表示ゲームの2以上の実行権利を獲得可能にし、第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの1の実行権利にもとづいて第2当りを導出し、第2始動入賞容易状態において導出された第2当りの終了後において第2始動入賞容易状態から遷移させた第2始動入賞非容易状態で第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの他の実行権利にもとづいて第2当りを導出可能にする(図32参照)。
(2)遊技機10は、第1当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、第2当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100a)と、を含む。第1当り導出手段は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36、始動口1)への入賞にもとづいて獲得可能な第1実行権利(たとえば、特図1ゲームの始動記憶)を第1の数(たとえば、4つ)を上限とし記憶可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から特定領域(たとえば、特定領域96)への入賞(たとえば、特定領域スイッチ38eによる遊技球の検出)を条件とせず第1当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第2当り導出手段は、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、普通変動入賞装置37、始動口2)への入賞にもとづいて獲得可能な第2実行権利(たとえば、特図2ゲームの始動記憶)を第1の数より小さい第2の数(たとえば、1つ)を上限とし記憶可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの小当り、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開放)から特定領域への入賞を条件として第2当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。制御手段は、第1当りの終了後に第2始動入賞領域への入賞が容易でない第2始動入賞非容易状態から第2始動入賞領域への入賞が容易な第2始動入賞容易状態へと遷移させ、当該第2始動入賞容易状態において第2変動表示ゲームの2以上の実行権利を獲得可能にし、第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの1の実行権利にもとづいて第2当りを導出し、該第2当りの終了後において第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの他の実行権利にもとづいて第2当りを導出可能にする(図32参照)。
[第4の実施形態]
第1の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30を備える遊技機として説明し、また第3の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤800を備える遊技機として説明した。第4の実施形態は遊技盤30,800と異なる遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明する。図51は、第4の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。なお、第1の実施形態および第3の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
遊技盤801の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤801の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)830を備えたセンターケース(遊技演出構成体)820が配置されている。表示装置830は、センターケース820に設けられた凹部に、センターケース820の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース820は表示装置830の表示領域の周囲を囲い、表示装置830の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置830は、LEDによるドットマトリクス表示可能な表示画面を有する装置で構成されている。なお、表示装置830は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されるものであってもよい。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置830の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース820の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図51に示す状態から表示装置830の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース820の右側上方には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ34a(図52参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の左側下方には、一般入賞口35が配置され、センターケース820の右側上方であって普図始動ゲート34の右側下方には、一般入賞口35が配置され、センターケース820の右側下方であって後述する特別変動入賞装置95の右側下方には、一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図52参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ361(図52参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の右側には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、および特図2変動表示ゲーム)の結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口1)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(可動片)38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材38cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口1ソレノイド38b(図52参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(大入賞口1)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態(特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図52参照)が配設されている。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース820よりも下方右側の位置には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動口3)は、流入部分となる位置に可動部材37bが設けられる。可動部材37bは、普電ソレノイド37c(図29参照)によって前後方向にスライド移動して流入部分への遊技球の流入を阻止する阻止状態と、後方へ退避して流入部分への遊技球の流入を許容する許容状態とに変化させられるようになっている。可動部材37bは、常時は閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ362(図52参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしてもよい。普通変動入賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
また、普通変動入賞装置37の下方左側であって、遊技領域32におけるセンターケース820の右下側の位置には、特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム、および特図2変動表示ゲーム)の結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口2)95が配設されている。特別変動入賞装置95は、開閉部材(開閉扉)95cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材95cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材95cが退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置95は、駆動装置としての大入賞口2ソレノイド95b(図52参照)により駆動される開閉部材95cによって開閉される大入賞口(大入賞口2)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図52参照)が配設されている。
また、センターケース820よりも下方位置であって、特別変動入賞装置95の下部には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口(始動入賞領域)をなす始動入賞口370(始動口2)が設けられている。始動入賞口370に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ371(図52参照)により検出される。なお、始動入賞口370は、特別変動入賞装置95の開状態で特別変動入賞装置95の閉状態よりも入賞機会が制限される。
また、遊技領域32の最下方(始動入賞口36の下方に位置)には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられ、遊技領域32の最も右側(特別変動入賞装置38の下方であって普通変動入賞装置37の上方に位置)には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30bが設けられている。
また、センターケース820は、ワープ流路を備えないが、ワープ流路を備えるようにしてもよい。たとえば、センターケース820の左側側部にワープ口(ワープ入口)を設け、ワープ口からワープ流路に流入した遊技球をセンターケース820内のステージ上を転動させ、その一部をワープ出口に案内するようにしてもよい。その場合、ワープ出口は、始動入賞口36の直上に位置するようにして、ワープ出口に案内された遊技球を始動入賞口36に入賞しやすくなるようにしてもよい。
第4の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース820の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース820の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や一般入賞口35(左側遊技領域に位置する)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,95、始動入賞口370、一般入賞口35(右側遊技領域に位置する)などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤801の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図5参照)。
遊技機10は、特別変動入賞装置(大入賞口1)38の近傍右側に右打ち案内表示装置91cを備える。右打ち案内表示装置91cは、遊技者に右打ちを案内するときに点灯し、その他の状態で消灯する。なお、右打ち案内表示装置91cは、盤装飾装置46に含まれる。
なお、右打ち案内表示装置91cは、右打ち案内の対象となった遊技状態の価値や、より詳細な操作タイミングを発光態様により報知可能にしてもよい。たとえば、右打ち案内表示装置91cは、通常において白色点灯であるところ、当りが確率変動を伴うときに所定の頻度で桜色に点灯するようにしてもよい。また、右打ち案内表示装置91cは、案内時に通常において点灯であるところ、当りが確率変動を伴うときに所定の頻度で点滅するようにしてもよい。また、右打ち案内表示装置91cは、たとえば、青色、黄色、赤色、桜色、虹色のように発光色の変化を多段階に設定して異なる信頼度で確率変動を示唆するようにしてもよい。また、右打ち案内表示装置91cは、たとえば、512ms、256ms、128ms、64msのように点滅周期を多段階に設定して異なる信頼度で確率変動を示唆するようにしてもよい。なお、遊技機10は、右打ち案内表示装置91cに代えて、あるいは右打ち案内表示装置91cに加えてその他の表示器を用いて右打ち案内の対象となった遊技状態の価値や、より詳細な操作タイミングを案内するようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、後述する当り機会案内表示装置92を用いて右打ち案内の対象となった遊技状態の価値や、より詳細な操作タイミングを案内するようにしてもよい。
遊技機10は、普通変動入賞装置37の近傍上側に当り機会案内表示装置92を備える。当り機会案内表示装置92は、点灯態様により遊技者に当り機会を案内する。たとえば、当り機会案内表示装置92は、2回の当り機会があるときにメッセージ「あと2チャンス」に対応するLEDを点灯し、その余を消灯する。また、当り機会案内表示装置92は、1回の当り機会があるときにメッセージ「あと1チャンス」に対応するLEDを点灯し、その余を消灯する。当り機会案内表示装置92は、次回以降の当りチャンスを有する当り中においてメッセージ「開花中」に対応するLEDを点灯し、その余を消灯する。なお、当り機会案内表示装置92は、盤装飾装置46に含まれる。
遊技機10は、遊技領域32におけるセンターケース820の右下に特図ゲーム変動表示状態表示装置98を備える。特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、いわゆる第4図柄表示装置であって、2つのLEDで構成される。特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、左側LEDにより特図1変動表示ゲームの変動表示状態を表示し、右側LEDにより特図2変動表示ゲームの変動表示状態を表示する。たとえば、特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、点灯により特図変動表示ゲームの図柄停止状態を報知し、点滅により特図変動表示ゲームの図柄変動状態を報知する。なお、特図ゲーム変動表示状態表示装置98は、盤装飾装置46に含まれる。
遊技機10は、遊技領域32におけるセンターケース820の右側に普図変動表示装置93と普図保留表示装置94を備える。普図変動表示装置93は、2つのLEDで構成され、交互点滅により普図ゲームの変動表示状態を報知し、点灯または消灯の組合せ態様により普図ゲームの変動表示結果を報知する。また、普図保留表示装置94は、2つのLEDで構成され、消灯、点灯、点滅の組合せ態様により0個から4個までの普図保留数を報知する。なお、普図変動表示装置93と普図保留表示装置94は、盤装飾装置46に含まれる。
次に、遊技機の制御システムについて図52を用いて説明する。なお、第1の実施形態の遊技機の説明においては遊技制御装置100を備える遊技機として説明し、第3の実施形態の遊技機の説明においては遊技制御装置100aを備える遊技機として説明したが、第4の実施形態は遊技制御装置100,100aと異なる遊技制御装置100b(図52参照)を備える遊技機として説明する。図52は、第4の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。なお、第1の実施形態および第3の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
遊技機10は、遊技制御装置100bを備え、遊技制御装置100bは、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ361、普通変動入賞装置37内の始動口1スイッチ362、始動入賞口370内の始動口2スイッチ371、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38、95の大入賞口スイッチ38a、特別変動入賞装置95の特定領域スイッチ38eに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口1ソレノイド38bの開閉データ、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開閉部材95cを開閉させる大入賞口2ソレノイド95bの開閉データ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および性能表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられている。
なお、遊技制御装置100bのタイマ割込み処理は、第3の実施形態のタイマ割込み処理と異なり、第1の実施形態のタイマ割込み処理と同様である。
次に、第4の実施形態の遊技機10の遊技性能について図53を用いて説明する。図53は、第4の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。遊技機10は、いわゆる1種+1種と呼ばれるゲーム性を有する。1種+1種と呼ばれるゲーム性は、2つの特図ゲームを実行可能なゲーム性である。1種と呼ばれるゲーム性は、特図ゲーム(変動表示ゲーム)における乱数抽選の結果として大当りを導出可能とするものであり、図柄の変動表示により乱数抽選の結果報知を演出する。遊技機10は、2つの特図ゲームとして特図1ゲームと特図2ゲームとを実行可能であり、2つの特図変動表示ゲームを当り(大当り、小当り)の実行時を除いて並行して実行可能である。すなわち、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとで同時に変動表示可能である。なお、遊技機10は、同時の変動表示において1方が当りを導出した場合に他方を強制的にはずれ停止とし、当りの重複実行を排除する。
特図1ゲームは、始動入賞口36への1回の入賞、または普通変動入賞装置37への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図1ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を150/300とし、その余の149/300をはずれとする。また、特図1ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。特図1ゲームは、大当り後の制御状態について、大当りのうちの5/10を低確率普電サポートなしとし、大当りのうちの5/10を高確率普電サポートなしとする。
特図2ゲームは、始動入賞口370への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図2ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を297/300とし、その余の2/300をはずれとする。また、特図2ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。特図2ゲームは、大当り後の制御状態について、大当りのうちの4/10を高確率普電サポートなしとし、大当りのうちの6/10を高確率普電サポートありとする。なお、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとで大当り確率を同じとしたが異なるものであってもよい。
次に、このような遊技性能を有する遊技機10のゲーム性について図54を用いて説明する。図54は、第4の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。
遊技機10は、低確率普電サポートなしの通常遊技状態と、高確率普電サポートなしの特別遊技状態Aと、高確率普電サポートありの特別遊技状態Bとを切り替えて制御可能である。遊技機10は、通常遊技状態において左打ち遊技を案内し、大当り状態と特別遊技状態Aと特別遊技状態Bとにおいて右打ち遊技を案内する。
通常遊技状態は、「通常モード」と「チャンスモード」とを含む。「通常モード」は、主として特図1ゲームを実行する遊技状態である。「チャンスモード」は、主として特図1ゲームを実行するが、通常遊技状態遷移前の特別遊技状態Bにおいて獲得した実行権利(保留記憶)にもとづく特図ゲーム2を実行可能な遊技状態である。
「チャンスモード」は、特図ゲーム2の実行可能性がなくなる頃(たとえば、通常遊技状態遷移後)、所定期間(たとえば、特図1ゲームと特図2ゲームを含めて変動表示回数15回)経過を遷移条件(遷移条件H)として「通常モード」に遷移する。
遊技機10は、「通常モード」または「チャンスモード」において特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは通常遊技状態に遷移し、特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得る。通常遊技状態から特別遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件A)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。通常遊技状態から通常遊技状態への遷移条件(遷移条件B)は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。通常遊技状態から特別遊技状態Bへの遷移条件(遷移条件C)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。ただし、遊技機10は、通常遊技状態のうち「通常モード」において、特図1ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)と比較して特図2ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図2ゲームによる当り導出機会を抑制している。なお、遊技機10は、通常遊技状態のうち「チャンスモード」において、特図2ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)を特図1ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)と同程度として特図2ゲームによる当り導出機会を抑制していない。
特別遊技状態Aは、「特別モードA」を含む。「特別モードA」は、主として特図2ゲームを実行する遊技状態である。なお、遊技機10は、「特別モードA」において特図1ゲームの始動記憶が発生し得ることから、特図2ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)と比較して特図1ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図1ゲームによる当り導出機会を抑制している。特別遊技状態Aは、普電サポートなしであるが、特図2ゲームの小当りが頻回に発生することから遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行を可能にしている。なお、特別遊技状態Aにおける遊技者にとって有利な遊技進行は、特図2ゲームの確率変動(高確率)と、通常遊技状態(「チャンスモード」)と比較した特図2ゲームの変動時間短縮と、通常遊技状態(「チャンスモード」)と比較した特図1ゲームの変動時間伸長と、特図1ゲームと比較した特図2ゲームの小当り確率の高さを理由に挙げることができる。すなわち、特別遊技状態Aは、普電サポートを伴うことなく遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。
遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得る。なお、遊技機10は、当り導出機会を抑制しているものの特図1ゲームによる大当りを導出し得る。遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは通常遊技状態に遷移し得るが、通常において起こりえない、起こるとしても稀であることから図示省略している。特別遊技状態Aから特別遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件D)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。特別遊技状態Aから特別遊技状態Bへの遷移条件(遷移条件E)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。ただし、遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて、特図2ゲームの変動時間(たとえば、2秒から2分)と比較して特図1ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図1ゲームによる当り導出機会を抑制している。
特別遊技状態Bは、「特別モードB」を含む。「特別モードB」は、主として特図1ゲームを実行する遊技状態である。なお、遊技機10は、「特別モードB」において特図1ゲームの始動記憶が発生し得ることから、特図1ゲームの変動時間(たとえば、2秒から2分)と比較して特図2ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図2ゲームによる当り導出機会を抑制している。特別遊技状態Bは、普電サポートありであり、特図2ゲームより低頻度だが特図1ゲームの小当りが頻回に発生することから遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行を可能にしている。なお、特別遊技状態Bにおける遊技者にとって有利な遊技進行は、特図1ゲームの確率変動(高確率)と、通常遊技状態(「チャンスモード」)と比較した特図1ゲームの変動時間短縮と、通常遊技状態(「チャンスモード」)と比較した特図2ゲームの変動時間伸長と、普電サポートを理由に挙げることができる。すなわち、特別遊技状態Bは、普電サポートを伴いながら遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。
遊技機10は、特別遊技状態Bにおいて特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは通常遊技状態に遷移し得る。なお、遊技機10は、当り導出機会を抑制しているものの特図2ゲームによる大当りを導出し得る。遊技機10は、特別遊技状態Bにおいて特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得るが、通常において起こりえない、起こるとしても稀であることから図示省略している。特別遊技状態Bから特別遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件F)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。特別遊技状態Bから通常遊技状態への遷移条件(遷移条件G)は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。ただし、遊技機10は、特別遊技状態Bにおいて、特図1ゲームの変動時間(たとえば、2秒から2分)と比較して特図2ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図2ゲームによる当り導出機会を抑制している。
これにより、遊技機10は、通常遊技状態において確率変動を伴う大当りを導出した場合、さらに2回の大当りが保証されたような遊技性、すなわち確変2回ループを実現する。また、遊技機10は、確変2回ループ中での高確率普電サポートなしの大当り発生によりさらに2回の大当りが保証されたような遊技性を実現する。遊技機10は、このような遊技性により、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながらゲームに対する興趣を向上する。
次に、遊技機10における遊技進行について図55から図60を用いて説明する。まず、単発大当りについて図55を用いて説明する。図55は、第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その1)である。
遊技機10は、通常遊技状態において始動入賞口36への入賞が期待でき、普通変動入賞装置37への入賞が期待できない。また、遊技機10は、通常遊技状態において始動入賞口370への入賞が期待できるものの、特図2ゲームの当り導出機会を変動時間(たとえば、10分)の伸長により抑制している。したがって、遊技機10は、通常遊技状態において左打ちにより始動入賞口36への入賞を狙う左打ち遊技による遊技進行を案内する。そのため、遊技機10は、通常遊技状態において特図1保留の発生が期待できるが、特図2保留の発生が期待できない。なお、遊技機10は、遊技者が遊技を開始するときに「通常モード」であることが普通である。
シーケンス1は、遊技者による遊技開始時点であり、遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」である。遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」は、確率変動「低確(低確率)」、普電サポート「なし」、特図1保留「なし」、特図2保留「なし」である。
シーケンス2は、遊技者による遊技開始後であり、遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」である。遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」は、左打ち遊技による特図1ゲームによる遊技進行により、特図1保留「なし」が特図1保留「あり」となる。左打ち遊技は、特図1保留の蓄積が期待できるが、特図2保留の蓄積が期待できない。
シーケンス3は、遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」において大当りが発生し、遊技状態「特図1大当り(低確サポなし)」である。遊技状態「特図1大当り(低確サポなし)」は、大当り動作中である。遊技状態「特図1大当り(低確サポなし)」は、確率変動「−」、普電サポート「−」であり、たとえば特図1保留「あり」、特図2保留「あり」である。遊技状態「特図1大当り(低確サポなし)」における遊技は、右打ち遊技である。大当り中の右打ち遊技は、特図1保留の蓄積が期待できないが、特図2保留の蓄積が期待できる。
シーケンス4は、特図1大当り(低確サポなし)が終了し、遊技状態「通常遊技状態(チャンスモード)」である。遊技状態「通常遊技状態(チャンスモード)」は、確率変動「低確」、普電サポート「なし」であり、多くの場合に遊技状態「特図1大当り(低確サポなし)」で保留記憶を蓄積して特図1保留「あり(たとえば、4)」、特図2保留「あり(たとえば、4)」である。遊技状態「通常遊技状態(チャンスモード)」は、左打ちによる遊技進行である。遊技状態「通常遊技状態(チャンスモード)」は、特図1保留と特図2保留とを消化しながら、やがて特図1保留「あり」、特図2保留「なし」となる(シーケンス5)。遊技状態「通常遊技状態(チャンスモード)」は、所定期間(たとえば、特図1ゲームと特図2ゲームを併せて15回の変動)経過の後に、遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」に遷移する。なお、通常遊技状態における遊技は、左打ち遊技である。
このようにして、遊技機10は、シーケンス1からシーケンス6のように遊技状態を遷移して典型的な単発大当りを発生する。
次に、通常遊技状態において確率変動を伴う大当りを導出した場合、さらに2回の大当りが保証されたような遊技性について図56を用いて説明する。図56は、第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その2)である。
シーケンス1、2については、図56と同様であるため説明を省略する。シーケンス7は、遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」において大当りが発生し、遊技状態「特図1大当り(高確サポなし)」である。遊技状態「特図1大当り(高確サポなし)」は、大当り動作中である。遊技状態「特図1大当り(高確サポなし)」は、確率変動「−」、普電サポート「−」であり、たとえば特図1保留「あり」、特図2保留「あり」である。遊技状態「特図1大当り(高確サポなし)」は、右打ちによる当り遊技である。大当り中の右打ち遊技は、特図1保留の蓄積が期待できないが、特図2保留の蓄積が期待できる。
シーケンス8は、遊技状態「特別遊技状態A」である。遊技状態「特別遊技状態A」は、確率変動「高確(高確率)」、普電サポート「なし」であり、たとえば、特図1保留「なし」、特図2保留「あり」である。遊技状態「特別遊技状態A」における遊技は、右打ち遊技である。遊技状態「特別遊技状態A」は、普電サポートがないが小当りが頻回に発生(小当りラッシュ)して持ち球の数を維持あるいは漸減するにとどめて遊技者にとって有利な遊技進行をサポートする。遊技状態「特別遊技状態A」における右打ち遊技は、特図1保留の蓄積が期待できないが、特図2保留の蓄積が期待できる。
シーケンス9は、遊技状態「特別遊技状態A」において大当りが発生し、遊技状態「特図2大当り(高確サポあり)」である。遊技状態「特図2大当り(高確サポあり)」は、大当り動作中である。遊技状態「特図2大当り(高確サポあり)」は、確率変動「−」、普電サポート「−」であり、たとえば特図1保留「なし」、特図2保留「あり」である。遊技状態「特図2大当り(高確サポあり)」は、右打ちによる当り遊技である。大当り中の右打ち遊技は、特図1保留の蓄積が期待できないが、特図2保留の蓄積が期待できる。
シーケンス10は、遊技状態「特別遊技状態B」である。遊技状態「特別遊技状態B」は、確率変動「高確(高確率)」、普電サポート「あり」であり、たとえば、特図1保留「あり」、特図2保留「あり」である。遊技状態「特別遊技状態B」における遊技は、右打ち遊技である。遊技状態「特別遊技状態B」は、普電サポートがあり、小当りが適当に発生(小当りラッシュ(弱))して持ち球の数を維持あるいは漸減するにとどめて遊技者にとって有利な遊技進行をサポートする。遊技状態「特別遊技状態B」における右打ち遊技は、特図1保留および特図2保留の蓄積が期待できる。遊技状態「特別遊技状態B」において特図1大当り(低確サポなし)が発生すると、図55で説明したシーケンス3と同様となる。以降、図55を用いて説明したシーケンス4,5,6のように進行する。
遊技機10は、このように遊技状態を遷移して確率変動を伴う大当りの導出からさらに2回の大当りを含む大当り3回を1セットとするような遊技性を実現する。
次に、確変2回ループ中で遊技状態Bからさらに2回の大当りを追加発生する遊技性について図57を用いて説明する。図57は、第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その3)である。
シーケンス1,2,7,8,9,10までは、図56を用いて説明した通りである。図56に示した遊技性においては、遊技状態「特別遊技状態B」において特図1大当り(低確サポなし)が発生して確変2回ループが終了したが、特図1大当り(低確サポなし)ではなく特図1大当り(高確サポなし)が発生すれば、さらに当該大当りを含めて3回の大当りが保証される。
したがって、シーケンス10に続いてシーケンス7となり、図56を用いて説明したシーケンス7,8,9,10,3,4,5,6のように進行する。また、同様にして、遊技状態「特別遊技状態B」(シーケンス10)において特図1大当り(高確サポなし)の発生を繰り返せば、確変2回ループの大当りが更新され続けることとなる。
次に、確変2回ループ中で遊技状態Aからさらに2回の大当りを追加発生する遊技性について図58を用いて説明する。図58は、第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その4)である。
シーケンス1,2,7,8までは、図56を用いて説明した通りである。図56に示した遊技性においては、遊技状態「特別遊技状態A」において特図2大当り(高確サポあり)が発生して後1回の大当りが保証される状態となったが、特図2大当り(低確サポあり)ではなく特図1大当り(高確サポなし)が発生すれば、さらに当該大当りを含めて3回の大当りが保証される。
したがって、シーケンス8に続いてシーケンス11となる。シーケンス11は、遊技状態「特別遊技状態A」において大当りが発生し、遊技状態「特図2大当り(高確サポなし)」である。遊技状態「特図2大当り(高確サポなし)」は、大当り動作中である。遊技状態「特図2大当り(高確サポなし)」は、確率変動「−」、普電サポート「−」であり、たとえば特図1保留「あり」、特図2保留「あり」である。遊技状態「特図2大当り(高確サポなし)」は、右打ちによる当り遊技である。大当り中の右打ち遊技は、特図1保留の蓄積が期待できないが、特図2保留の蓄積が期待できる。
シーケンス11以降は、図56を用いて説明したシーケンス8,9,10,3,4,5,6のように進行する。また、同様にして、遊技状態「特別遊技状態A」(シーケンス8)において特図2大当り(高確サポなし)の発生や、遊技状態「特別遊技状態B」(シーケンス10)において特図1大当り(高確サポなし)の発生を繰り返せば、確変2回ループの大当りが更新され続けることとなる。
次に、通常遊技状態(チャンスモード)から大当りを追加発生する遊技性について図59を用いて説明する。図59は、第4の実施形態の遊技機のゲームシーケンスの一例を示す図(その5)である。
シーケンス1,2,7,8,9,10,3,4までは、図56を用いて説明した通りである。図56に示した遊技性においては、遊技状態「通常遊技状態(チャンスモード)」において所定期間経過の後に、遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」に遷移したが、ここでは遊技状態「通常遊技状態(チャンスモード)」において大当たりを発生する。
シーケンス4は、確率変動「低確」、普電サポート「なし」であるが、シーケンス3で蓄積した保留記憶があり、特図1保留と特図2保留とを合わせて最大で8つの保留記憶がある。特図2ゲームは、大当りが発生すれば確率変動「高確」となる期待度が特図1ゲームよりも高いことから、遊技状態「通常遊技状態(通常モード)」よりも有利な遊技進行を可能にする。
シーケンス4において大当たりが発生すれば、大当りの種別によりシーケンス3,7,9,11のいずれかに遷移し、シーケンス3を除けば2回以上の大当りが期待できる。また、シーケンス7,11に限れば、3回以上の大当りが期待できる。
次に、遊技者によるゲーム性を毀損するような遊技を防止する仕組みとしての変動表示時間設定について図60を用いて説明する。図60は、第4の実施形態の遊技状態ごとの変動表示時間(期待値)の一例を示す図である。
遊技機10は、通常遊技状態(通常モード)において特図1ゲームの変動表示時間(期待値)をta1とし、特図2ゲームの変動表示時間(期待値)をtb1とする。このとき、遊技機10は、ta1と比較してtb1を大きくすることで、通常遊技状態(通常モード)における特図ゲームの遊技進行を特図1ゲーム主体とする。
遊技機10は、通常遊技状態(チャンスモード)において特図1ゲームの変動表示時間(期待値)をta2とし、特図2ゲームの変動表示時間(期待値)をtb2とする。このとき、遊技機10は、ta2と比較してtb2を同程度とすることで、通常遊技状態(チャンスモード)における特ゲームの遊技進行を特図1ゲームと特図2ゲームの並行とする。
遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて特図1ゲームの変動表示時間(期待値)をta3とし、特図2ゲームの変動表示時間(期待値)をtb3とする。このとき、遊技機10は、ta3と比較してtb3を小さくすることで、特別遊技状態Aにおける特図ゲームの遊技進行を特図2ゲーム主体とする。
遊技機10は、特別遊技状態Bにおいて特図1ゲームの変動表示時間(期待値)をta4とし、特図2ゲームの変動表示時間(期待値)をtb4とする。このとき、遊技機10は、ta4と比較してtb4を大きくすることで、特別遊技状態Bにおける特図ゲームの遊技進行を特図1ゲーム主体とする。
また、図60に示したハッチング表示の変動表示時間(期待値)は、比較対象となる変動表示時間(期待値)に対して極めて大きな値(たとえば、10分)とする。これにより、極めて大きな値となる特図ゲームは、ゲーム主体となり得ず、遊技者によるゲーム性を毀損するような遊技を防止することができる。
また、遊技者によるゲーム性を毀損するような遊技を防止する仕組みとして当り時の制御状態に応じて大当りの振分を変更する大当り振分制御について図61を用いて説明する。図61は、第4の実施形態の遊技状態ごとの大当り振分制御の一例を示す図である。
遊技機10は、ゲーム性適合制御状態において特図1ゲームが大当りを導出したとき、大当り後の制御状態について、大当りのうちの5/10を低確率普電サポートなしとし、大当りのうちの5/10を高確率普電サポートなしとする。一方で、遊技機10は、ゲーム性非適合制御状態において特図1ゲームが大当りを導出したとき、大当り後の制御状態について、大当りのうちの5/10を低確率普電サポートなしとし、大当りのうちの5/10を高確率普電サポートありとする。
また、遊技機10は、ゲーム性適合制御状態において特図2ゲームが大当りを導出したとき、大当り後の制御状態について、大当りのうち4/10を高確率普電サポートなしとし、大当りのうちの6/10を高確率普電サポートありとする。一方で、遊技機10は、ゲーム性非適合制御状態において特図2ゲームが大当りを導出したとき、大当り後の制御状態について、大当りのうちの10/10を高確率普電サポートありとする。
なお、特図1ゲームにおけるゲーム性適合制御状態は、特図1ゲームによる大当りの導出が所定の遊技性を発揮することとなる遊技状態であり、たとえば、通常遊技状態(通常モードおよびチャンスモード)、特別遊技状態Bである。また、特図1ゲームにおけるゲーム性非適合制御状態は、特図1ゲームによる大当りの導出が所定の遊技性を毀損することとなる遊技状態であり、たとえば、特別遊技状態Aである。
また、特図2ゲームにおけるゲーム性適合制御状態は、特図2ゲームによる大当りの導出が所定の遊技性を発揮することとなる遊技状態であり、たとえば、通常遊技状態(チャンスモード)、特別遊技状態Aである。また、特図2ゲームにおけるゲーム性非適合制御状態は、特図2ゲームによる大当りの導出が所定の遊技性を毀損することとなる遊技状態であり、たとえば、特別遊技状態Bである。
このように、遊技機10は、当り時の制御状態に応じて大当りの振分を変更する。これにより、遊技機10は、所定の遊技性を毀損するゲーム進行を回避し、所定の遊技性を発揮するゲーム進行を図ることができる。
なお、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームについて遊技状態に応じた大当り振分制御をおこなうとしたが、いずれか一方だけをおこなうものとしてもよい。また、遊技機10は、遊技者によるゲーム性を毀損するような遊技を防止する仕組みとして変動表示時間(期待値)の設定(図60参照)と、大当り振分制御とをおこなうとしたが、いずれか一方だけをおこなうようにしてもよい。また、遊技機10は、変動表示時間(期待値)の設定(図60参照)と、大当り振分制御との両方をおこなうか、いずれか一方をおこなうかについて、特図1ゲームと特図2ゲームと同じにしてもよいし、異なるものとしてもよい。
また、上述した第4の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機は、現在のゲーム性が多様化した状況下において遊技者への訴求力が必ずしも十分と言えないという課題を有する。第3の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、ゲームに対する興趣を向上するという効果を有する。
(1)遊技機10は、第1当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100b、演出制御装置300、表示装置830)と、第2当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100b、演出制御装置300、表示装置830)と、第1始動入賞変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、第1当り導出変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、第2当り導出変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、を含む。第1当り導出手段は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36(始動口1)、普通変動入賞装置37(始動口3))への入賞にもとづいて実行可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から第1当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第2当り導出手段は、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、始動入賞口370(始動口2))への入賞にもとづいて実行可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの大当り)から第2当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第1始動入賞変換制御手段は、第1始動入賞領域への入賞が容易な第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)と容易でない第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)とを変換可能である。第1当り導出変換制御手段は、第1当りの導出が容易な第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)と容易でない第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)とを変換可能である。第2当り導出変換制御手段は、第2当りの導出が容易な第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)と容易でない第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)とを変換可能である。制御手段は、第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)かつ第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)かつ第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)において導出した第1当りの終了後に、第1始動入賞非容易状態かつ第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)かつ第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)とし、第1始動入賞非容易状態かつ第1当り容易状態かつ第2当り容易状態において導出した第2当りの終了後に、第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)かつ第1当り容易状態かつ第2当り容易状態として第2当りよりも第1当りの導出を容易にする(図53、図54)。
(2)遊技機10は、第1当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100b、演出制御装置300、表示装置830)と、第2当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100b、演出制御装置300、表示装置830)と、第1始動入賞変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、第1当り導出変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、第2当り導出変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、を含む。第1当り導出手段は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36(始動口1)、普通変動入賞装置37(始動口3))への入賞にもとづいて実行可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から第1当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第2当り導出手段は、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、始動入賞口370(始動口2))への入賞にもとづいて実行可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの大当り)から第2当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第1始動入賞変換制御手段は、第1始動入賞領域への入賞が容易な第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)と容易でない第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)とを変換可能である。第1当り導出変換制御手段は、第1当りの導出が容易な第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)と容易でない第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)とを変換可能である。第2当り導出変換制御手段は、第2当りの導出が容易な第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)と容易でない第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)とを変換可能である。制御手段は、第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)かつ第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)かつ第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)である第1遊技状態(たとえば、通常遊技状態)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にし、第1遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞非容易状態かつ第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)かつ第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)である第2遊技状態(たとえば、特別遊技状態A)において第1当りよりも第2当りの導出を容易にし、第2遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)かつ第1当り容易状態かつ第2当り容易状態である第3遊技状態(たとえば、特別遊技状態B)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にする(図53、図54)。
[第5の実施形態]
第1の実施形態から第4の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第5の実施形態の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第4の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
第5の実施形態の遊技機10は、成否演出によりゲームに関する所定の演出(予告演出)の実行を予告(予告演出を実行(予告演出に発展)する可能性があることを予告)し、成否演出の成功により予告演出の実行(予告演出への発展)を示唆する示唆演出をおこなう。予告演出は、たとえば、ゲームに関する信頼度や期待度等を予告する演出である。
まず、遊技機10が実行する示唆演出について図62を用いて説明する。図62は、第5の実施形態の示唆演出の一例を示す図である。
図62は、予告内容が疑似連演出(予告演出)である示唆演出(疑似連演出の実行を予告する示唆演出)の演出内容と示唆内容の一例を示す。疑似連演出は、仮停止している図柄を、再変動させることで一変動(1回の変動表示ゲーム)を複数回の変動表示ゲームのように遊技者に感得させる演出である。予告内容が疑似連演出である示唆演出としては、示唆演出1と、示唆演出2がある。
示唆演出1の演出内容は、疑似連煽り演出である。疑似連煽り演出は、疑似連の実行の示唆に用いる疑似連図柄(特殊図柄)が仮停止するか否か(疑似連図柄の仮停止の成否)を表示することで疑似連演出の実行を予告し、疑似連図柄を仮停止させること(疑似連図柄の仮停止の成功)で疑似連演出を実行することを示唆する。
示唆演出1の示唆内容としては、成功、失敗1(SPリーチ(期待度が高いリーチ演出))、失敗2(発展なし)の3つがある。示唆内容(成功)は、成否演出の成功(疑似連図柄の仮停止の成功)によって示唆される示唆内容である。示唆内容(失敗1,失敗2)は、成否演出の失敗(疑似連図柄の仮停止の失敗)によって示唆される示唆内容である。
示唆演出1は、50%の割合(確率)で成功を示唆(疑似連演出に発展することを示唆)する結果態様を導出し、50%の割合で失敗(失敗1,失敗2)を示唆(疑似連演出に発展しないことを示唆)する結果態様を導出する。
より具体的には、示唆演出1は、50%の割合で疑似連演出に発展することを示唆する結果態様(成功)を導出し、25%の割合でSPリーチに発展することを示唆する結果態様(失敗1)を導出し、25%の割合で演出が発展しないこと(示唆演出の開始前の状態に戻ること)を示唆する結果態様(失敗2)を導出する。
このように示唆演出1では、遊技機10は、導出割合に従って3つの示唆内容(成功,失敗1,失敗2)のうちのいずれかを示唆する結果態様を導出する。
なお、SPリーチは、示唆演出1および示唆演出2の両方の失敗時において示唆され得る演出(特定演出)の一例であり、ゲームの結果の導出過程を演出する演出である。
示唆演出2の演出内容は、ルーレット演出である。ルーレット演出は、複数の選択肢の中から疑似連を示唆する選択肢(疑似連選択肢)が選択されるか否か(疑似連選択肢の選択の成否)を表示することで疑似連演出の実行を予告し、疑似連選択肢を選択すること(疑似連選択肢の選択の成功)で疑似連演出を実行することを示唆する。
示唆演出2の示唆内容としては、成功、失敗1(SPリーチ)、失敗2(発展なし),失敗3(全回転(図柄を当りの組み合わせにした状態で回転する演出))の4つがある。示唆内容(成功)は、成否演出の成功(疑似連選択肢の選択の成功)によって示唆される示唆内容である。示唆内容(失敗1,失敗2,失敗3)は、成否演出の失敗(疑似連選択肢の選択の失敗)によって示唆される示唆内容である。
示唆演出2は、30%の割合で成功の示唆を導出し、70%の割合で失敗(失敗1,失敗2,失敗3)の示唆を導出する。
より具体的には、示唆演出2は、30%の割合で疑似連演出に発展することの示唆を導出し、30%の割合でSPリーチに発展することの示唆を導出し、30%の割合で演出が発展しないことの示唆を導出し、10%の割合で全回転に発展することの示唆を導出する。
このように示唆演出2では、遊技機10は、導出割合に従って4つの示唆内容(成功,失敗1,失敗2,失敗3)のうちのいずれかを示唆する。
なお、全回転は、示唆演出2の失敗時においてだけ示唆され得る演出の一例である。このように、遊技機10は、一方の示唆演出でのみ移行(発展)し得る演出(全回転)を設けることで各々の示唆演出をより差別化することができる。これにより、遊技機10は、各々の示唆演出の演出効果を高め、効果的に興趣を向上させることができる。
なお、上述した演出内容、示唆内容および導出割合は、一例であってこれに限らない。たとえば、遊技機10は、示唆演出1の失敗時における示唆内容に、示唆演出2においては示唆しない演出への発展を含めることもできる。
次に各示唆内容の導出割合についてより具体的に図63を用いて説明する。図63は、第5の実施形態の各示唆内容の導出割合を説明するための図である。
示唆演出1では、遊技機10は、50%の割合で成功(予告演出への発展)の示唆を導出し、50%の割合で失敗の示唆を導出する。また、示唆演出1では、遊技機10は、失敗を導出する場合のうち(失敗を導出する条件下では)50%の割合でSPリーチへ発展することの示唆(失敗1)を導出し、50%の割合で発展しないことの示唆(失敗2)を導出する。
一方、示唆演出2では、遊技機10は、30%の割合で成功(予告演出への発展)の示唆を導出し、70%の割合で失敗の示唆を導出する。また、示唆演出2では、遊技機10は、失敗を導出する場合のうち30×100/70%(約42.857%)の割合でSPリーチへ発展することの示唆(失敗1)を導出し、30×100/70%(約42.857%)の割合で発展しないことの示唆(失敗2)を導出し、10×100/70%(約14.286%)の割合で全回転へ発展することの示唆(失敗3)を導出する。
すなわち、示唆演出1,2では、失敗時の救済割合(失敗2以外となる割合)が示唆演出2の方が高くなっている。
また、示唆演出1,2では、成功の示唆を導出する導出割合が示唆演出1では50%となり、示唆演出2では30%となっている(異なる割合となるように構成されている)。このように成否演出の成功により疑似連演出(予告演出)の実行を示唆する複数の示唆演出における成功の示唆の導出割合を異ならせることにより、遊技機10は、各々の示唆演出をより差別化することができ(演出内容だけでなく期待感をも差別化させることができ)、効果的に興趣を向上させることができる。
また、示唆演出1,2では、特定演出へ発展することの示唆(失敗1)を導出する導出割合が示唆演出1では25%となり、示唆演出2では30%となっている(異なる割合となるように構成されている)。また、示唆演出1,2では、失敗を導出する条件下で特定演出へ発展することの示唆を導出する導出割合が示唆演出1では50%となり、示唆演出2では約42.857%となっている(異なる割合となるように構成されている)。
すなわち、示唆演出の開始時(成否不明時)においては特定演出へ発展することの期待感が示唆演出2の方が高くなっており、示唆演出の失敗後(成否判明後)においては特定演出へ発展することの期待感が特定演出1の方が高くなっている。このように遊技機10は、特定演出へ発展する期待感が高い示唆演出を演出の進行に伴い変化させることで、各々の示唆演出の演出効果を高め、効果的に興趣を向上させることができる。
次に各示唆演出(示唆演出1,2)の具体的な演出内容(表示画面例)について図64〜図68を用いて説明する。図64は、第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その1)である。図65は、第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その2)である。図66は、第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その3)である。図67は、第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その4)である。図68は、第5の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その5)である。
ここで表示画面(単に「画面」という場合もある)とは、表示装置41の表示領域に表示される一つまたは複数の画像からなる画面であり、原則的に表示内容が異なるごとに異なる符号を付している。まず始めに、示唆演出1(疑似連煽り演出)の演出の流れについて説明する。
図64(1)に示す表示画面840は、図柄停止中の表示画面であり、変動表示ゲームにおける変動表示終了後(次の変動表示ゲーム開始前)に変動表示ゲームの結果態様である図柄を所定期間停止表示するものである。表示画面840は、大図柄群841と、小図柄群842と、特図1保留数表示843と、特図2保留数表示844と、保留表示845と、保留消化表示846とを表示する。
大図柄群841は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群841は、表示装置41の略中央部に変動表示領域を設定して大きく表示される。大図柄群841は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。
表示画面840では、左図柄は、図柄が「3」で停止していることを示し、中図柄は、図柄が「5」で停止していることを示し、右図柄は、図柄が「7」で停止していることを示す。すなわち、表示画面840では大図柄群841は、特図変動表示ゲームが停止状態(図柄停止中)であることを示す。
小図柄群842は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群842は、大図柄群841による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群842は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面840では、小図柄群842を構成する左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群841は、小図柄群842と比較して大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群842は、大図柄群841と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示843は、特図1ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面840では、特図1保留数表示843は、特図1ゲームの保留記憶数が「4」であることを示す。特図2保留数表示844は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面840では、特図2保留数表示844は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。
保留表示845は、現在の遊技状態(たとえば、通常遊技状態)に対応して特図1ゲームの保留数に対応する数の保留アイコン847(保留記憶表示)が表示される様子を示す。保留アイコン847は、たとえば、球形状であり、保留アイコン847もまたアニメーション(たとえば、変形、色変化、上下動等)により動きを伴った表示を演出可能である。また、保留消化表示846は、特図ゲームの保留消化に対応する保留消化アイコン848(表示画面850参照)が表示される様子を示す。保留消化アイコン848は、たとえば、球形状であり、保留消化アイコン848もまたアニメーション(たとえば、変形、色変化、上下動等)により動きを伴った表示を演出可能である。
たとえば、表示画面840に示すように特図1保留数表示843が「4」を表示し、特図2保留数表示844が「0」を表示するとき、保留表示845は、4つの保留アイコン847により保留記憶数が「4」であることを示す。なお、保留数または保留記憶数とは、特図の変動表示ゲームが未実行である始動記憶の数を意味する。
保留表示845は、その表示態様(保留表示845に表示した保留アイコン847)により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。
保留消化表示846は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあるか否かを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。表示画面840では保留消化表示846は、枠内をブランク(空白)にして(保留消化アイコン848を非表示にして)、特図変動表示ゲームが停止状態であることを示す。この後、遊技機10は、変動表示を開始する。
なお、保留表示845は、遊技状態に応じて特図1ゲームの保留数と特図2ゲームの保留数の合計保留数を保留アイコン847により表示するとしたが、特図1ゲームの保留数と特図2ゲームの保留数のうちいずれか一方の保留数を保留アイコン847により表示するものであってもよい。
なお、図示しない背景表示やキャラクタ表示、文字表示等の演出表示要素を含むものであってもよく、演出表示要素もまたアニメーション等により動きを伴った表示を演出可能であってもよい。
図64(2)に示す表示画面850は、変動表示開始した後の表示画面である。表示画面850は、表示画面840の後の画面であって、変動表示中(三図柄変動中)の画面を示す。表示画面850では、大図柄群841の左図柄と中図柄と右図柄とが変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。また、表示画面850では、小図柄群842の左図柄と中図柄と右図柄とが変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
表示画面850では、特図1保留数表示843は、特図1ゲームの保留記憶数が「3」であることを示し、特図2保留数表示844は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示し、保留表示845は、特図1ゲームの保留数を案内する遊技状態であり、特図変動表示ゲーム(特図1ゲーム)の保留記憶数が「3」であることを保留アイコン847の数によって示す。また、表示画面850では、保留消化表示846は、消化中の保留消化アイコン848(保留記憶表示)を表示し、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
図65(1)に示す表示画面851は、表示画面850の後の表示画面であって、示唆演出1(疑似連煽り演出)を実行中の状態を示す。
表示画面851は、疑似連煽り演出表示852を表示内容に含む。疑似連煽り演出表示852は、疑似連煽り演出に関する表示をおこなう。表示画面851では、疑似連煽り演出表示852は、虎のようなキャラクタと、「止まれ〜!」という文字を表示し、特殊図柄(疑似連図柄)が仮停止するか否かを遊技者に対して煽っている状態、すなわち、疑似連演出が実行される可能性があることを予告している状態を示している。
表示画面851では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「5」を仮停止している状態であることを示す。また表示画面851では、大図柄群841は、中図柄で疑似連図柄を変動中(表示画面850の態様)とも仮停止状態とも異なる態様で動作(たとえば、低速変動)させ、疑似連図柄が仮停止するか否かを遊技者に対して煽っている状態を示している。
図65(2)に示す表示画面853は、表示画面851の後の表示画面であって、示唆演出1(疑似連煽り演出)の成功を示唆している状態(疑似連演出を実行することを示唆している状態)を示す。
表示画面853では、疑似連煽り演出表示852は、虎のようなキャラクタと、「成功!!」という文字を表示し、疑似連煽り演出(疑似連図柄の仮停止の成否演出)が成功を導出したこと(疑似連演出に発展すること)を示唆している。
また、表示画面853では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「5」を仮停止し、中図柄で疑似連図柄を仮停止し、疑似連煽り演出が成功を導出したことを示唆している。この後、遊技機10は、示唆演出1を終了する。
図65(3)に示す表示画面854は、表示画面851の後の表示画面であって、示唆演出1(疑似連煽り演出)の失敗を示唆している状態(疑似連演出を実行しないことを示唆している状態)を示す。
表示画面854では、疑似連煽り演出表示852は、虎のようなキャラクタと、「失敗…」という文字を表示し、疑似連煽り演出(疑似連図柄の仮停止の成否演出)が失敗(失敗1,失敗2)を導出したことを示唆している。
また、表示画面854では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「5」を仮停止し、中図柄で図柄を変動状態で表示し、疑似連煽り演出が失敗(失敗1,失敗2)を導出したことを示唆している。この後、遊技機10は、SPリーチに発展することの示唆または演出が発展しないことの示唆をおこない(失敗1であるか失敗2であるかの示唆をおこない)、示唆演出1を終了する。
以上が示唆演出1(疑似連煽り演出)の表示画面例である。次に示唆演出2(ルーレット演出)の表示画面例について説明する。
図66(1)に示す表示画面855は、表示画面850の後の表示画面であって、示唆演出2(ルーレット演出)を実行中の状態を示す。
表示画面855は、ルーレット演出表示856を表示内容に含む。ルーレット演出表示856は、ルーレット演出に関する表示をおこなう。表示画面855では、ルーレット演出表示856は、各示唆内容に対応する選択肢表示856a〜856dと、操作表示856eとを含んで構成される。
選択肢表示856a〜856dは、ルーレット演出において選択され得る選択肢を表示する。表示画面855では、選択肢表示856aは、ルーレット演出の成功(成否演出の成功)の示唆に用いる選択肢であり、選択肢表示856b〜856dは、ルーレット演出の失敗(成否演出の失敗)の示唆に用いる選択肢である。選択肢表示856aは、「疑似」という文字を表示し、選択された場合に疑似連演出に発展することを示唆(ルーレット演出の成功を示唆)する。
選択肢表示856b〜856dは、「はずれ」という文字を表示し、選択された場合に疑似連演出に発展しないことを示唆(ルーレット演出の失敗を示唆)する。具体的には、たとえば、選択肢表示856bは、失敗2(発展なし)に対応する選択肢であり、選択肢表示856cは、失敗1(SPリーチ)に対応する選択肢であり、選択肢表示856dは、失敗3(全回転)に対応する選択肢である。
操作表示856eは、ルーレット演出における操作を案内する。操作表示856eは、プッシュボタンが手で押されている様子を表示する画像と、「ボタンPushで行先を決めろ!!」という文字を表示し、ルーレット演出がプッシュボタン操作を伴う演出であることを遊技者に対して案内している。
表示画面855では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「3」を仮停止し、中図柄で図柄を変動状態で表示し、リーチが発生している状態であることを示している。また、表示画面855では、大図柄群841が表示画面850の状態よりも縮小表示(左下に縮小表示)されており、これにより遊技機10は、ルーレット演出の表示範囲を確保している。
図66(2)に示す表示画面857は、表示画面855の後の表示画面であって、示唆演出2(ルーレット演出)を実行中の状態を示す。
表示画面857では、ルーレット演出表示856は、複数の選択肢の中から疑似連選択肢が選択されるか否か(疑似連選択肢の選択の成否)を表示している状態、すなわち、疑似連演出が実行される可能性があることを予告している状態を示している。具体的には、ルーレット演出表示856は、選択カーソルを選択肢表示間で順々に移動させるとともに、選択カーソルが位置する選択肢表示を他の選択肢表示と区別可能な態様(一時的に選択されていることを示唆する態様)で表示している。
表示画面857においては、ルーレット演出表示856は、選択カーソルを選択肢表示856cに対応する位置に表示するとともに、選択肢表示856cを他の選択肢表示と区別可能な態様で表示し、選択肢表示856cが一時的に選択されている状態であることを示している。
図66(3)に示す表示画面858は、表示画面857の後の表示画面であって、示唆演出2(ルーレット演出)の成功を示唆している状態(疑似連演出を実行することを示唆している状態)を示す。
表示画面858では、ルーレット演出表示856は、選択肢表示856aに対応する位置に選択カーソルを停止表示するとともに、選択肢表示856aを他の選択肢表示と区別可能な態様(選択されたことを示唆する態様)で表示し、選択肢表示856aが選択されたこと、すなわち、ルーレット演出が成功(疑似連選択肢の選択の成功)を導出したこと(疑似連演出に発展すること)を示唆している。
また、表示画面858では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「3」を仮停止し、中図柄で疑似連図柄を仮停止し、ルーレット演出が成功を導出したことを示唆している。この後、遊技機10は、示唆演出2を終了する。
図67(1)に示す表示画面859は、表示画面857の後の表示画面であって、示唆演出2(ルーレット演出)の失敗を示唆している状態(疑似連演出を実行しないことを示唆している状態)を示す。
表示画面859では、ルーレット演出表示856は、選択肢表示856bに対応する位置に選択カーソルを停止表示するとともに、選択肢表示856bを他の選択肢表示と区別可能な態様で表示し、選択肢表示856bが選択されたこと、すなわち、ルーレット演出が失敗(疑似連選択肢の選択の失敗)を導出したこと(疑似連演出に発展しないこと)を示唆している。
また、表示画面859では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「3」を仮停止し、中図柄で図柄を変動状態で表示し、ルーレット演出が失敗を導出したことを示唆している。
図67(2)に示す表示画面860は、表示画面859の後の表示画面であって、表示画面859で示唆した失敗が失敗2(「発展なし」)であることを示唆している状態を示す。
表示画面860では、ルーレット演出表示856は、ルーレット演出により選択された選択肢表示856bの表示内容を表示画面859で表示していた「はずれ」から「残念」に変化させ、ルーレット演出が導出した失敗が失敗2(「発展なし」)であること(演出が発展しないこと)を示唆している。この後、遊技機10は、示唆演出2を終了する。
図67(3)に示す表示画面861は、表示画面857の後の表示画面であって、示唆演出2(ルーレット演出)の失敗を示唆している状態(疑似連演出を実行しないことを示唆している状態)を示す。
表示画面861では、ルーレット演出表示856は、選択肢表示856cに対応する位置に選択カーソルを停止表示するとともに、選択肢表示856cを他の選択肢表示と区別可能な態様で表示し、選択肢表示856cが選択されたこと、すなわち、ルーレット演出が失敗(疑似連選択肢の選択の失敗)を導出したこと(疑似連演出に発展しないこと)を示唆している。
また、表示画面861では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「3」を仮停止し、中図柄で図柄を変動状態で表示し、ルーレット演出が失敗を導出したことを示唆している。
図68(1)に示す表示画面862は、表示画面861の後の表示画面であって、表示画面861で示唆した失敗が失敗1(「SPリーチ」)であることを示唆している状態を示す。
表示画面862では、ルーレット演出表示856は、ルーレット演出により選択された選択肢表示856cの表示内容を表示画面861で表示していた「はずれ」から「バトル」(SPリーチを示す表示)に変化させ、ルーレット演出が導出した失敗が失敗1(「SPリーチ」)であること(SPリーチに発展すること)を示唆している。この後、遊技機10は、示唆演出2を終了する。
図68(2)に示す表示画面863は、表示画面857の後の表示画面であって、示唆演出2(ルーレット演出)の失敗を示唆している状態(疑似連演出を実行しないことを示唆している状態)を示す。
表示画面863では、ルーレット演出表示856は、選択肢表示856dに対応する位置に選択カーソルを停止表示するとともに、選択肢表示856dを他の選択肢表示と区別可能な態様で表示し、選択肢表示856dが選択されたこと、すなわち、ルーレット演出が失敗(疑似連選択肢の選択の失敗)を導出したこと(疑似連演出に発展しないこと)を示唆している。
また、表示画面863では、大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「3」を仮停止し、中図柄で図柄を変動状態で表示し、ルーレット演出が失敗を導出したことを示唆している。
図68(3)に示す表示画面864は、表示画面863の後の表示画面であって、表示画面863で示唆した失敗が失敗3(「全回転」)であることを示唆している状態を示す。
表示画面864では、ルーレット演出表示856は、ルーレット演出により選択された選択肢表示856dの表示内容を表示画面863で表示していた「はずれ」から「全回転」に変化させ、ルーレット演出が導出した失敗が失敗3(「全回転」)であること(全回転に発展すること)を示唆している。この後、遊技機10は、示唆演出2を終了する。
以上が示唆演出2(ルーレット演出)の表示画面例である。なお、上記表示画面例においては、各示唆内容に応じた選択肢表示を1つずつ設けた態様でルーレット演出をおこなったがこれに限らない。たとえば、遊技機10は、1つの成功を示唆する選択肢表示(成功に対応する選択肢)と1つのはずれを示唆する選択肢表示(失敗1,2,3に対応する選択肢)を設けた態様でルーレット演出をおこなってもよいし、2つの成功を示唆する選択肢表示(成功に対応する選択肢)と、1つのはずれを示唆する選択肢表示(失敗1,2,3に対応する選択肢)を設けた態様でルーレット演出をおこなってもよい。
なお、失敗を示唆する選択肢表示については共通して「はずれ」を表示し、選択後に「残念」、「バトル」、「全回転」を表示(示唆内容の多段階表示)するように構成したがこれに限らず、始めから「残念」の選択肢表示や、「バトル」の選択肢表示や、「全回転」の選択肢表示を表示するように構成してもよい。また、成功を示唆する選択肢表示について「当り」を表示し、選択後に「疑似」を表示(示唆内容の多段階表示)するように構成することもできる。
ところで遊技機10は、示唆演出において疑似連演出(予告演出)の実行を示唆した場合であっても、必ずしも疑似連演出を実行することに限らない。たとえば、遊技機10は、一定の割合で疑似連演出を実行しなくてもよい。すなわち、遊技機10は、示唆演出の成功にガセを含めることができる。
ここで、遊技機10における各示唆演出の成功後における疑似連演出の実行割合の一例について図69を用いて説明する。図69は、第5の実施形態の予告演出の実行割合の一例を示した図である。
示唆演出1は、成功に5%のガセを含む(実行期待度を95%とする)。すなわち、遊技機10は、示唆演出1の成功後に、95%の割合で予告演出(疑似連演出)を実際に実行し、5%の割合で予告演出を実際には実行しない。つまり、示唆演出1は、成否演出の成功により疑似連演出の実行期待度95%を示唆する演出である。
示唆演出2は、成功に20%のガセを含む(実行期待度を80%とする)。すなわち、遊技機10は、示唆演出2の成功後に、80%の割合で予告演出を実際に実行し、20%の割合で予告演出を実際には実行しない。つまり、示唆演出2は、成否演出の成功により疑似連演出の実行期待度80%を示唆する演出である。
このように遊技機10は、示唆演出毎に成功に含めるガセ(矛盾パターン)の割合を異ならせることにより、遊技機10は、各々の示唆演出をより差別化することができ、効果的に興趣を向上させることができる。
なお、遊技機10は、一方の示唆演出の成功にのみガセを含めてもよいし、いずれの示唆演出の成功に含めるガセの割合を同じ割合にしてもよい。
たとえば、遊技機10は、示唆演出1と示唆演出2とで実際の予告演出の実行割合を同じ割合とする場合であっても、成功に含むガセの実行割合を異ならせることで、予告演出の成功の導出割合を示唆演出1と示唆演出2とで異ならせることができる。これによれば遊技機10は、示唆演出1と示唆演出2とで実際の予告演出の実行割合を同じ割合としつつも、各々の示唆演出において遊技者が抱く期待感を差別化させることができ、効果的に興趣を向上させることができる。
ところで遊技機10は、一変動内(1回の変動表示ゲーム)において示唆演出を1回のみおこなうことに限らず、複数回の示唆演出をおこなうこともできる。ここで一変動内において複数回の示唆演出をおこなう場合の演出構成例について図70を用いて説明する。
なお、遊技機10は、失敗1、失敗2、失敗3の示唆についても一定の割合で矛盾パターンを含めることができる。
また、遊技機10は、矛盾パターンとして、非実行だけでなく、示唆内容とは異なる予期せぬ演出に発展する矛盾パターン(たとえば、SPリーチ(失敗1)を示唆時に実際には疑似連(成功)に発展する矛盾パターン)を含めてもよい。
図70は、第5の実施形態の遊技機における一変動内において複数回の示唆演出をおこなう場合の演出構成例を示す図である。
図70(1)に示すように、遊技機10は、一変動内の演出構成を、示唆演出1(成功)の演出をおこない、示唆演出1(成功)で示唆した予告演出をおこない、示唆演出1(成功)の演出をおこない、示唆演出1(成功)で示唆した予告演出をおこなった後に特定演出をおこなう演出構成とする。このように遊技機10は、一変動内で複数の示唆演出1(同じ演出内容の示唆演出)をおこなうようにしてもよい。
また、図70(2)に示すように、遊技機10は、一変動内の演出構成を、示唆演出1(成功)の演出をおこない、示唆演出1(成功)で示唆した予告演出をおこない、示唆演出2(成功)の演出をおこない、示唆演出2(成功)で示唆した予告演出をおこなった後に特定演出をおこなう演出構成とする。このように遊技機10は、一変動内で示唆演出1および示唆演出2(異なる演出内容の示唆演出)をおこなうようにしてもよい。
また、図70(3)に示すように、遊技機10は、一変動内の演出構成を、示唆演出1(失敗2)の演出をおこない、示唆演出2(成功)の演出をおこない、示唆演出2(成功)で示唆した予告演出をおこなった後に特定演出をおこなう演出構成とする。このように遊技機10は、一変動内で示唆演出1および示唆演出2(異なる演出内容の示唆演出)をおこなうようにしてもよい。
また、図70(4)に示すように、遊技機10は、一変動内の演出構成を、示唆演出1(失敗2)の演出をおこない、示唆演出2(成功)の演出をおこない、示唆演出2(成功)で示唆した予告演出をおこない、示唆演出1(成功)の演出をおこない、示唆演出1(成功)で示唆した予告演出をおこなった後に特定演出をおこなう演出構成とする。このように遊技機10は、一変動内で複数の示唆演出1と、示唆演出2をおこなうようにしてもよい。
また、図70(5)に示すように、遊技機10は、一変動内の演出構成を、示唆演出1(失敗2)の演出をおこない、示唆演出2(成功)の演出をおこない、示唆演出2(成功)で示唆した予告演出をおこない、特定演出をおこない、予告演出をおこなった後に特定演出をおこなう演出構成とする。このように遊技機10は、一変動内で示唆演出1および示唆演出2(異なる演出内容の示唆演出)をおこなうようにしてもよい。また、このように遊技機10は、示唆演出1,2を経ずに予告演出をおこなうようにしてもよい。なお、特定演出をおこない、予告演出をおこなった後に特定演出をおこなう演出構成に替えて、遊技機10は、特定演出中に(特定演出の一環として)予告演出をおこなうようにすることもできる。また、遊技機10は、特定演出中に示唆演出1や示唆演出2をおこなうように構成してもよい。
また、図70(6)に示すように、遊技機10は、一変動内の演出構成を、示唆演出1(成功)の演出をおこない、示唆演出1(成功)で示唆した予告演出をおこない、示唆演出2(失敗1)の演出をおこない、示唆演出2(失敗1)で示唆した特定演出をおこなう演出構成とする。このように遊技機10は、一変動内で示唆演出1および示唆演出2(異なる演出内容の示唆演出)をおこなうようにしてもよい。
また、図70(7)に示すように、遊技機10は、一変動内の演出構成を、示唆演出2(失敗1)の演出をおこない、示唆演出2(失敗1)で示唆した特定演出をおこない、予告演出をおこない、示唆演出1(成功)の演出をおこない、示唆演出1(成功)で示唆した予告演出をおこなった後に特定演出をおこなう演出構成とする。このように遊技機10は、一変動内で示唆演出1および示唆演出2(異なる演出内容の示唆演出)をおこなうようにしてもよい。また、このように遊技機10は、示唆演出1,2を経ずに予告演出をおこなうようにしてもよい。
なお、上記実施例においては遊技機10が2つの演出内容の示唆演出を実行可能な例を用いて説明したが、遊技機10が実行可能な示唆演出は2つに限らず、3以上の示唆演出を実行可能に構成することができる。
なお、遊技機10は、一の示唆演出を、他の示唆演出と並行して実行可能に構成してもよい。たとえば、遊技機10は、複数の示唆演出を同時におこなうことにより、予告演出の示唆をより明瞭にし、遊技者にとって理解容易な遊技とすることができる。
なお、一側面においては上記の示唆演出は、疑似連(予告演出)の実行期待度の変更を示唆する示唆演出と捉えることもできる。すなわち、示唆演出は、成否演出の成功により疑似連発生の実行期待度が上昇したこと(たとえば、実行期待度0%から実行期待度90%(ガセを除く成功割合)へ上昇したこと)を示唆し、成否演出の失敗により疑似連発生の実行期待度が上昇しないこと(たとえば、実行期待度が0%のまま変更されないこと)を示唆する演出として捉えることができる。なお、この場合に、初期の実行期待度を0%以外(たとえば、20%)としてもよい。
[第5の実施形態の変形例1]
次に第5の実施形態の変形例1について説明する。第5の実施形態の変形例1では、遊技機10は、各示唆演出の示唆内容に複数の成功パターンを含めて構成する。図71は、第5の実施形態の変形例1の示唆演出の一例を示す図である。
図71は、予告内容が疑似連演出(予告演出)である示唆演出の演出内容と示唆内容の一例を示す。予告内容が疑似連演出である示唆演出としては、示唆演出1と、示唆演出2がある。
示唆演出1の演出内容は、疑似連煽り演出である。示唆演出1の示唆内容としては、成功1(通常)、成功2(復活)、失敗1(SPリーチ)、失敗2(発展なし)の4つがある。示唆内容(成功1,成功2)は、成否演出の成功(疑似連図柄の仮停止の成功)によって示唆される示唆内容である。示唆内容(失敗1,失敗2)は、成否演出の失敗(疑似連図柄の仮停止の失敗)によって示唆される示唆内容である。なお、成功1(通常)は、第5の実施形態に示した態様により疑似連演出に発展することを示唆する態様であり、成功2(復活)は、一旦失敗の態様を表示した後に成功(失敗と共通の演出をした後に成功)を示唆する態様(復活態様)である。
示唆演出1は、50%の割合で成功(成功1,成功2)の示唆を導出し、50%の割合で失敗(失敗1,失敗2)の示唆を導出する。より具体的には、示唆演出1は、45%の割合で成功1の示唆を導出し、5%の割合で成功2の示唆を導出し、25%の割合で失敗1の示唆を導出し、25%の割合で失敗2の示唆を導出する。
このように示唆演出1では、遊技機10は、導出割合に従って4つの示唆内容(成功1,成功2,失敗1,失敗2)のうちのいずれかを示唆(導出)する。
示唆演出2の演出内容は、ルーレット演出である。示唆演出2の示唆内容としては、成功1(通常)、成功2(復活)、失敗1(SPリーチ)、失敗2(発展なし)、失敗3(全回転)の5つがある。示唆内容(成功1,成功2)は、成否演出の成功(疑似連選択肢の選択の成功)によって示唆される示唆内容である。示唆内容(失敗1、失敗2、失敗3)は、成否演出の失敗(疑似連選択肢の選択の失敗)によって示唆される示唆内容である。なお、成功1(通常)は、第5の実施形態に示した態様により疑似連演出に発展することを示唆する態様であり、成功2(復活)は、一旦失敗の態様を表示した後に成功を示唆する態様(復活態様)である。
示唆演出2は、30%の割合で成功(成功1,成功2)の示唆を導出し、70%の割合で失敗(失敗1,失敗2,失敗3)の示唆を導出する。より具体的には、示唆演出2は、25%の割合で成功1の示唆を導出し、5%の割合で成功2の示唆を導出し、30%の割合で失敗1の示唆を導出し、30%の割合で失敗2の示唆を導出し、10%の割合で失敗3の示唆を導出する。
このように示唆演出2では、遊技機10は、導出割合に従って5つの示唆内容(成功1,成功2,失敗1,失敗2,失敗3)のうちのいずれかを示唆する。
このように示唆演出の示唆内容に複数の成功パターンを含めることで遊技機10は、演出のバリエーションを増加させ、遊技の興趣を向上できる。なお、遊技機10は、一旦成功を表示した後に失敗を示唆する態様の失敗パターンを示唆内容に含めることもできる。また、遊技機10は、示唆演出1または示唆演出2のいずれか一方のみが成功(復活)の示唆内容を含むように構成してもよい。
[第5の実施形態の変形例2]
次に第5の実施形態の変形例2について説明する。第5の実施形態の変形例2では、遊技機10は、各演出内容の示唆演出に2以上の演出態様(複数のパターン)を含めて構成する。なお、以下では示唆演出1を代表して用いて説明するが、示唆演出2についても同様に適用できる。図72は、第5の実施形態の変形例2の示唆演出の一例を示す図である。
図72は、予告内容が疑似連演出であり、演出内容が疑似連煽り演出である示唆演出1の演出態様毎の各示唆内容の導出割合の一例を示す。
示唆演出1の態様(演出態様)は、パターン1とパターン2の2つの異なる演出態様がある。たとえば、パターン1は、キャラクタとして弱キャラ(豚のようなキャラクタ)が出現するパターンであり、パターン2は、強キャラ(虎のようなキャラクタ)が出現するパターンである。
パターン1の態様の示唆演出1は、50%の割合で成功の示唆を導出し、50%の割合で失敗(失敗1,失敗2)の示唆を導出する。より具体的には、態様がパターン1の示唆演出1は、50%の割合で成功の示唆を導出し、25%の割合で失敗1の示唆を導出し、25%の割合で失敗2の示唆を導出する。
パターン2の態様の示唆演出1は、70%の割合で成功の示唆を導出し、30%の割合で失敗(失敗1,失敗2)の示唆を導出する。より具体的には、態様がパターン2の示唆演出1は、70%の割合で成功の示唆を導出し、20%の割合で失敗1の示唆を導出し、10%の割合で失敗2の示唆を導出する。
このように一の演出内容の示唆演出を複数の態様で実行可能にし、各態様における示唆内容の導出割合を異ならせることで、遊技機10は、演出のバリエーションを増加させ、遊技の興趣を向上できる。なお、遊技機10は、各態様の示唆演出において導出可能な示唆内容についても異ならせてもよい。なお、2つの異なる態様は一例であってこれに限らない。3以上の異なる態様であってもよい。
次に、各態様の成功に含めるガセの割合の一例について図73を用いて説明する。図73は、第5の実施形態の変形例2の予告演出の実行割合の一例を示した図である。
パターン1の態様の示唆演出1は、成功に5%のガセを含む(実行期待度を95%とする)。すなわち、遊技機10は、パターン1の態様の示唆演出1の成功後に、95%の割合で予告演出(疑似連演出)を実際に実行し、5%の割合で予告演出を実際には実行しない。つまり、パターン1の態様の示唆演出1は、成否演出の成功により疑似連演出の実行期待度95%を示唆する演出である。
パターン2の態様の示唆演出1は、成功に10%のガセを含む(実行期待度を90%とする)。すなわち、遊技機10は、パターン2の態様の示唆演出1の成功後に、90%の割合で予告演出(疑似連演出)を実際に実行し、10%の割合で予告演出を実際には実行しない。つまり、パターン2の態様の示唆演出1は、成否演出の成功により疑似連演出の実行期待度90%を示唆する演出である。
このように遊技機10は、態様に応じて成功に含めるガセ(矛盾パターン)の割合を異ならせることができる。これにより、遊技機10は、演出のバリエーションを増加させ、遊技の興趣を向上できる。
[第5の実施形態の変形例3]
次に第5の実施形態の変形例3について説明する。第5の実施形態の変形例3では、遊技機10は、一変動内における実行回数に応じて各示唆内容の導出割合を異ならせる。図74は、第5の実施形態の変形例3の示唆演出の一例を示す図である。なお、以下では示唆演出1を代表して用いて説明するが、示唆演出2についても同様に適用できる。
図74は、予告内容が疑似連演出である示唆演出1の実行回数毎の各示唆内容の導出割合の一例を示す。
示唆演出1は、一変動内における実行回数に応じて各示唆内容の導出割合が異なるように構成される。1回目の示唆演出1は、50%の割合で成功の示唆を導出し、50%の割合で失敗(失敗1,失敗2)の示唆を導出する。より具体的には、1回目の示唆演出1は、50%の割合で成功の示唆を導出し、25%の割合で失敗1の示唆を導出し、25%の割合で失敗2の示唆を導出する。
2回目の示唆演出1は、40%の割合で成功の示唆を導出し、60%の割合で失敗(失敗1,失敗2)の示唆を導出する。より具体的には、2回目の示唆演出1は、40%の割合で成功の示唆を導出し、30%の割合で失敗1の示唆を導出し、30%の割合で失敗2の示唆を導出する。
このように一変動内における実行回数に応じて導出割合を異ならせることで、遊技機10は、演出のバリエーションを増加させ、遊技の興趣を向上できる。なお、遊技機10は、各実行回数の示唆演出において導出可能な示唆内容についても異ならせてもよい。なお、1回目の示唆演出1の成功割合を2回目の示唆演出1の成功割合よりも高くするのに限らず、1回目の示唆演出1の成功割合を2回目の示唆演出1の成功割合よりも低くしてもよい。
次に、各実行回数の示唆演出の成功に含めるガセの割合の一例について図75を用いて説明する。図75は、第5の実施形態の変形例3の予告演出の実行割合の一例を示した図である。
1回目の示唆演出1は、成功に5%のガセを含む(実行期待度を95%とする)。すなわち、遊技機10は、1回目の示唆演出1の成功後に、95%の割合で予告演出(疑似連演出)を実際に実行し、5%の割合で予告演出を実際には実行しない。つまり、1回目の示唆演出1は、成否演出の成功により疑似連演出の実行期待度95%を示唆する演出である。
2回目の示唆演出1は、成功に10%のガセを含む(実行期待度を90%とする)。すなわち、遊技機10は、2回目の示唆演出1の成功後に、90%の割合で予告演出(疑似連演出)を実際に実行し、10%の割合で予告演出を実際には実行しない。つまり、2回目の示唆演出1は、成否演出の成功により疑似連演出の実行期待度90%を示唆する演出である。
このように遊技機10は、実行回数に応じて成功に含めるガセ(矛盾パターン)の割合を異ならせることができる。これにより、遊技機10は、演出のバリエーションを増加させ、遊技の興趣を向上できる。
なお、1回目の示唆演出1のガセの割合を2回目の示唆演出1のガセの割合よりも低くするのに限らず、1回目の示唆演出1のガセの割合を2回目の示唆演出1のガセの割合よりも高くしてもよい。また、いずれか一方にのみガセが含まれるようにしてもよい。
なお、遊技機10は、1回目の示唆演出が成功した場合と、失敗した場合とで2回目の示唆演出1の各示唆内容の導出割合や、成功に含めるガセの割合を異ならせてもよい。また、遊技機10は、1回目の示唆演出が成功した場合のみ、または1回目の示唆演出が失敗した場合のみ2回目の示唆演出1の各示唆内容の導出割合や、成功に含めるガセの割合を1回目の示唆演出1の各示唆内容の導出割合や、成功に含めるガセの割合とは異ならせてもよい。
[第5の実施形態の変形例4]
次に第5の実施形態の変形例4について説明する。第5の実施形態の変形例4では、遊技機10は、予告内容が先読予告演出(予告演出)である示唆演出(先読予告演出の実行を予告する示唆演出)を実行可能とする。図76は、第5の実施形態の変形例4の示唆演出の一例を示す図である。
図76は、予告内容が先読予告演出(予告演出)である示唆演出(先読予告演出の実行を予告する示唆演出)の示唆内容の一例を示す。先読予告演出は、保留アイコンまたは保留消化アイコンの表示態様を、当該アイコン(保留アイコンまたは保留消化アイコン)に対応する変動表示ゲームが導出する結果に応じて変化させる演出である。予告内容が先読予告演出である示唆演出としては、演出内容の異なる示唆演出1と、示唆演出2がある。
示唆演出1の示唆内容としては、成否演出の成功によって示唆される成功、成否演出の失敗によって示唆される失敗の2つがある。示唆演出1は、50%の割合(確率)で成功の示唆(先読予告演出に発展することを示唆)を導出し、50%の割合(確率)で失敗の示唆(先読予告演出に発展しないことを示唆)を導出する。
示唆演出2の示唆内容としては、成功、失敗の2つがある。示唆演出2は、60%の割合(確率)で成功の示唆(先読予告演出に発展することを示唆)を導出し、40%の割合(確率)で失敗の示唆(先読予告演出に発展しないことを示唆)を導出する。
このように、遊技機10は、疑似連演出に限らず先読予告演出においても複数の演出内容の示唆演出をおこなうことができる。なお、上記の示唆内容および導出割合等は一例であってこれに限らない。たとえば、遊技機10は、先読予告演出においても各演出内容の示唆演出を複数の演出態様で実行可能とすることもできるし、複数の成功パターンや複数の失敗パターンを示唆内容に含めることもできる。
また、示唆演出の予告内容は、先読予告演出や疑似連演出に限らず、他の演出を予告内容とする示唆演出であってもよい。
上述した第5の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機は、示唆演出のバリエーションが乏しいため、演出がマンネリ化してしまい、十分な興趣の向上が果たせない場合があるという課題を有する。第5の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、遊技の興趣を向上できるという効果を有する。
(1)遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出、先読予告演出など)を実行可能な予告演出手段(演出制御装置300)と、成否演出の成功により予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出、ルーレット演出など)を実行可能な示唆演出手段(演出制御装置300)と、ゲームの結果の導出過程を演出する特定演出(たとえば、SPリーチ)を実行可能な特定演出手段(演出制御装置300)と、を含む。示唆演出手段は、第1の成否演出(たとえば、疑似連煽り演出における疑似連図柄の仮停止の成否演出)または第2の成否演出(たとえば、ルーレット演出における疑似連選択肢の選択の成否演出)を実行可能であり、第1の成否演出の成功確率(導出割合)である第1の確率と、第2の成否演出の成功確率(導出割合)である第2の確率とを違える。
(2)(1)の特定演出手段は、第1の成否演出の失敗時に特定演出を実行する実行確率である第3の確率よりも、第2の成否演出の失敗時に特定演出を実行する実行確率である第4の確率を大きくする。
(3)遊技機10は、ゲームの結果を予告する予告演出(たとえば、疑似連演出、先読予告演出など)を実行可能な予告演出手段(演出制御装置300)と、成否演出の成否により予告演出の実行期待度(たとえば、成功した場合には実行期待度90%(ガセを除いた割合)、失敗した場合には実行期待度0%)を示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出手段(たとえば、疑似連煽り演出、ルーレット演出など)と、ゲームの結果の導出過程を演出する特定演出(たとえば、SPリーチ)を実行可能な特定演出手段(演出制御装置300)と、を含む。示唆演出手段は、第1の成否演出(たとえば、疑似連煽り演出における疑似連図柄の仮停止の成否演出)または第2の成否演出(たとえば、ルーレット演出における疑似連選択肢の選択の成否演出)を実行可能であり、第1の成否演出の成功確率(導出割合)である第1の確率と、第2の成否演出の成功確率(導出割合)である第2の確率とを違える。
(4)(3)の特定演出手段は、第1の成否演出の失敗時に特定演出を実行する実行確率である第3の確率よりも、第2の成否演出の失敗時に特定演出を実行する実行確率である第4の確率を大きくする。
(5)(3)の示唆演出手段は、成否演出の成功により成否演出前後の予告演出の実行期待度を変更し、成否演出の失敗により成否演出前後の予告演出の実行期待度を変更しない。
(6)遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出、先読予告演出など)を実行可能な予告演出手段(演出制御装置300)と、予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出、ルーレット演出など)を実行可能な示唆演出手段(演出制御装置300)と、を含む。示唆演出手段は、示唆演出の成否に応じて予告演出の実行を示唆可能であるとともに、示唆演出として第1示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出における疑似連図柄の仮停止の成否演出)または第2示唆演出(たとえば、ルーレット演出における疑似連選択肢の選択の成否演出)を実行可能であり、第1示唆演出の成功確率(導出割合)である第1の確率と、第2示唆演出の成功確率(導出割合)である第2の確率とを違える。
(7)(6)の遊技機10は、ゲームの結果の導出過程を演出する特定演出(たとえば、SPリーチ)を実行可能な特定演出手段(演出制御装置300)を備え、特定演出手段は、第1示唆演出の失敗時に特定演出を実行する実行確率である第3の確率よりも、第2示唆演出の失敗時に特定演出を実行する実行確率である第4の確率を大きくする。
[第6の実施形態]
第1の実施形態から第5の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第6の実施形態の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第5の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
第6の実施形態の遊技機10は、疑似連演出や保留変化演出のような予告演出の実行を示唆する示唆演出の一層の興趣向上を図る。第6の実施形態の遊技機10は、遊技経験を積んだ遊技者が感得する示唆演出に対する期待感の多様化を実現し、遊技の興趣向上を図る。
遊技機10は、変動表示ゲームにおいて予告演出を実行可能である。予告演出は、変動表示ゲームが導出する結果や、結果の導出過程を予告する演出態様であり、たとえば、予告演出は、疑似連演出や保留変化演出があり、その他、キャラクタ演出、背景演出等、多様な演出態様をとり得る。
変動表示ゲームが導出する結果は、当り、はずれや、当り時の価値の大きさがある。当りは、大当り、小当りを含む。当り時の価値の大きさは、一側面において遊技者が獲得可能な遊技価値の大きさであり、獲得可能な賞球数や、当りのラウンド数、開放する大入賞口(大入賞口1または大入賞口2)、確率変動の有無、普電サポートの有無、確率変動や普電サポートの獲得機会の有無等を含む。変動表示ゲームが導出する結果の導出過程は、変動時間の大きさ、リーチの有無や種別、リーチの発展の有無や発展リーチの種別等がある。
また、遊技機10は、予告演出に先行して示唆演出を実行可能である。示唆演出は、予告演出の有無を示唆する演出であり、予告演出の有無を示唆するものであってもよいし、予告演出の実行可能性を示唆するものであってもよい。示唆演出は、所定の成否演出を含み、成否演出が導出する成功結果または失敗結果により予告演出の実行可能性を示唆する。たとえば、示唆演出は、成否演出が成功結果を導出することにより予告演出の実行を示唆し、成否演出が失敗結果を導出することにより予告演出の不実行を示唆する。なお、示唆演出は、成否演出または失敗演出の態様を複数用意することで、予告演出の実行可能性を示唆するものであってもよい。たとえば、示唆演出は、成否演出が大成功となる成功結果を導出することにより予告演出の確実な実行を示唆し、成否演出が単なる成功となる成功結果を導出することにより予告演出のほぼ確実な実行を示唆するものであってもよい。また、示唆演出は、成否演出が大失敗となる失敗結果を導出することにより予告演出の確実な不実行を示唆し、成否演出が惜しい失敗となる失敗結果を導出することにより予告演出の不実行を示唆しながらもわずかながらの予告演出の実行を示唆するものであってもよい。なお、示唆演出は、成否演出または失敗演出の態様を複数用意することで、予告演出の実行可能性だけでなく、予告演出の結果についてまでをも示唆するものであってもよい。たとえば、示唆演出は、成否演出が大成功となる成功結果を導出することにより予告演出の確実な実行を示唆するとともに、予告演出が予告する変動表示ゲームの導出結果や導出過程を予告演出に先行して示唆するようにしてもよい。また、示唆演出の成功パターン(成否演出の成功を導出する成功演出)と失敗パターン(成否演出の失敗を導出する失敗演出)は、結果を導出するまでの演出(導出過程)を同じ演出(共通演出)としてもよいし、異なる演出としてもよい。また、示唆演出の成功パターン(失敗パターンについても同様)を複数用意し、一の成功パターンと他の成功パターンを同じ演出としてもよいし、異なる演出としてもよい。また、一の成功パターンと他の成功パターンを途中まで同じ演出として結果導出部分の演出を異ならせてもよい。
また、遊技機10は、示唆演出と並行して特定演出を実行可能である。示唆演出と特定演出とを並行して実行するとは、示唆演出の実行期間と特定演出の実行期間とが重複することをいう。
特定演出は、示唆演出と並行して実行可能な演出である。また、特定演出は、予告演出の実行の有無と関係なしに実行可能である。たとえば、特定演出は、タイマ演出やSPリーチ演出等がある。
まず、変動表示コマンドに対応する変動表示態様について図77から図80を用いて説明する。図77は、第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その1)。図78は、第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その2)。図79は、第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その3)。図80は、第6の実施形態の変動表示コマンドに対応する変動表示態様の一例を示す図である(その4)。
遊技機10は、演出パターンとして示唆演出と予告演出と特定演出とを組み合わせて実行可能である。まず、代表的な演出パターンについて説明する。図77に示す演出パターンA1は、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。演出パターンA1は、並行して特定演出を実行することなしに示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において成功結果を導出して予告演出を実行する。遊技機10は、示唆演出成功を経て予告演出をおこなうことで示唆演出と予告演出とが協調した遊技演出をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、予告演出の単独実行よりも興趣向上を図ることができる。
図77に示す演出パターンA2は、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。演出パターンA2は、並行して特定演出を実行することなしに示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出したにもかかわらず予告演出を実行する。演出パターンA2は、遊技者に大きな意外感を与えることができるが、遊技演出の整合性の観点から頻回な出現が望ましくない。そのため、演出パターンA2は、ほぼ選択されないレア演出であってもよいし、あらかじめ用意されないことを含めてそもそも選択されない演出であってもよい。遊技機10は、示唆演出失敗を経て予告演出をおこなうことで示唆演出と予告演出とが協調した遊技演出をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、予告演出の単独実行よりも興趣向上を図ることができる。
図77に示す演出パターンA3は、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。演出パターンA3は、並行して特定演出を実行することなしに示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出して予告演出を実行しない。演出パターンA3は、遊技者に失望感を与えるが、遊技演出の整合性の観点から用意される。遊技機10は、示唆演出失敗により予告演出をおこなわないが、示唆演出成功を経た予告演出の実行に対する期待感を演出することができる。
図77に示す演出パターンB1は、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。演出パターンB1は、並行して特定演出を実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において成功結果を導出して予告演出を実行する。遊技機10は、示唆演出成功を経て予告演出をおこなうことで示唆演出と予告演出とが協調した遊技演出をおこなうことができる。また、遊技機10は、示唆演出と特定演出とを並行して実行することで、示唆演出による示唆に変化を与え、遊技者が感得する示唆内容を多様化することができる。これにより、遊技機10は、特定演出との並行実行の有無に応じて示唆演出による興趣向上を図ることができる。
図77に示す演出パターンB2は、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。演出パターンB2は、並行して特定演出を実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出したにもかかわらず予告演出を実行する。演出パターンB2は、遊技者に大きな意外感を与えることができるが、遊技演出の整合性の観点から頻回な出現が望ましくない。そのため、演出パターンB2は、ほぼ選択されないレア演出であってもよいし、あらかじめ用意されないことを含めてそもそも選択されない演出であってもよい。遊技機10は、示唆演出失敗を経て予告演出をおこなうことで示唆演出と予告演出とが協調した遊技演出をおこなうことができる。また、遊技機10は、示唆演出と特定演出とを並行して実行することで、示唆演出による示唆に変化を与え、遊技者が感得する示唆内容を多様化することができる。これにより、遊技機10は、特定演出との並行実行の有無に応じて示唆演出による興趣向上を図ることができる。
図77に示す演出パターンB3は、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。演出パターンB3は、並行して特定演出を実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出して予告演出を実行しない。演出パターンB3は、遊技者に失望感を与えるが、遊技演出の整合性の観点から用意される。遊技機10は、示唆演出失敗により予告演出をおこなわないが、示唆演出成功を経た予告演出の実行に対する期待感を演出することができる。また、遊技機10は、示唆演出と特定演出とを並行して実行することで、示唆演出による示唆に変化を与え、遊技者が感得する示唆内容を多様化することができる。これにより、遊技機10は、特定演出との並行実行の有無に応じて示唆演出による興趣向上を図ることができる。
また、遊技機10は、特定演出をただ1つの態様に限定せず、2以上の態様のうちから1の態様を選択して実行可能である。たとえば、遊技機10は、特定演出Aと特定演出Bとを選択して実行可能である。より具体的には、遊技機10は、特定演出Aとしてタイマ値が大きなタイマ演出(ロング)と、特定演出Bとしてタイマ値が小さなタイマ演出(ショート)とを実行可能である。
図78に示す演出パターンB10,B11,B20,B21,B30,B31は、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。演出パターンB10は、並行して特定演出Aを実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において成功結果を導出して予告演出を実行する。演出パターンB11は、並行して特定演出Bを実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において成功結果を導出して予告演出を実行する。演出パターンB20は、並行して特定演出Aを実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出したにもかかわらず予告演出を実行する。演出パターンB21は、並行して特定演出Bを実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出したにもかかわらず予告演出を実行する。演出パターンB30は、並行して特定演出Aを実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出して予告演出を実行しない。演出パターンB31は、並行して特定演出Bを実行しながら示唆演出を実行し、示唆演出における成否演出において失敗結果を導出して予告演出を実行しない。
このとき、遊技機10は、示唆演出と並行する特定演出の有無だけでなく、示唆演出と並行する特定演出が特定演出Aであるか特定演出Bであるかにより、示唆演出における成否演出の成否、成否演出の結果にもとづく予告演出の実行の有無を演出する。これにより、遊技機10は、特定演出との並行実行の有無だけでなく、特定演出の種別に応じて示唆演出による興趣向上を図ることができる。
また、遊技機10は、図79に示す演出パターンCのように、特定演出も示唆演出もなしに予告演出をおこなう演出パターンを用意するものであってもよい。なお、演出パターンCは、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。遊技機10は、特定演出も示唆演出もなしに予告演出をおこなう演出パターンを用意することで、予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
また、遊技機10は、図79に示す演出パターンDのように、示唆演出なしに特定演出と並行して予告演出をおこなう演出パターンを用意するものであってもよい。なお、演出パターンDは、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであり、たとえば、n回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行される。遊技機10は、示唆演出なしに特定演出と並行して予告演出をおこなう演出パターンを用意することで、予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
また、遊技機10は、図79に示す演出パターンE,Fのように、特定演出を実行しながら示唆演出を並行して実行し、示唆演出が導出する結果に対応して予告演出を実行するものであってもよい。なお、示唆演出と予告演出が、たとえばn回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行されるものであるとき、特定演出は、n回目変動より前からn回目変動に跨って実行されるものであってもよい。また、特定演出は、演出パターンEのように、n回目変動における示唆演出と並行して実行されても予告演出とまで並行して実行されるものでなくてもよい。また、特定演出は、演出パターンFのように、n回目変動における示唆演出と並行して実行されて予告演出の少なくとも一部とまで並行して実行されるものであってもよい。なお、演出パターンE,Fは、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであるが、特定演出の始期に関係しないものであってよい。また、演出パターンE,Fの実行に関係する変動表示コマンドは、特定演出の終期に関係するものであってよい。遊技機10は、示唆演出の実行に関する変動表示コマンドの受信以前から特定演出を実行可能にすることで、特定演出の実行自体に予告演出の期待感を演出でき、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
また、遊技機10は、図79に示す演出パターンGのように、特定演出を実行しながら示唆演出を並行して実行し、示唆演出が導出する結果に対応して予告演出を実行するものであってもよい。なお、示唆演出と予告演出が、たとえばn回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行されるものであるとき、特定演出は、n回目変動より後の(n+1)回目変動に跨って実行され、(n+1)回目変動以降に続くものであってもよい。なお、演出パターンGは、所定の変動表示コマンドにもとづいて実行されるものであるが、特定演出の始期に関係するものであってよいし、特定演出の始期に関係しないものであってもよい。演出パターンGが特定演出の始期に関係しない場合、遊技機10は、RTCやその他のイベントリガによって特定演出の始期を決定することができる。遊技機10は、示唆演出の実行に関する変動表示コマンドの受信以降にまで特定演出を実行可能にすることで、特定演出の実行にさらなる予告演出の期待感を演出でき、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
また、遊技機10は、図80に示す演出パターンB4,B5,B6,B7のように、示唆演出や予告演出との関係で多様な始期と終期を設定するものであってもよい。たとえば、演出パターンB4における特定演出は、示唆演出と予告演出がn回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行されるものであるとき、同じ変動表示ゲーム内に始期と終期を設定する。また、演出パターンB5における特定演出は、示唆演出と予告演出がn回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行されるものであるとき、(n−1)回目変動以前に始期を設定し、n回目変動に終期を設定する。また、演出パターンB6における特定演出は、示唆演出と予告演出がn回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行されるものであるとき、n回目変動に始期を設定し、(n+1)回目変動以降に終期を設定する。また、演出パターンB7における特定演出は、示唆演出と予告演出がn回目変動という1回の変動表示ゲームのうちで実行されるものであるとき、(n−1)回目変動以前に始期を設定し、(n+1)回目変動以降に終期を設定する。
このように、遊技機10は、示唆演出の実行に関する変動表示コマンドの受信と関係しないタイミングに始期や終期を設定して特定演出を実行可能にすることで、特定演出の実行にさらなる予告演出の期待感を演出でき、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、特定演出の有無、示唆演出の成否に応じた予告演出の実行割合の一例について図81を用いて説明する。図81は、第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の一例を示す図である。
まず、図81(1)に示す予告実行割合(全体)について説明する。遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出(予告演出)を25%の割合(確率)で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を0%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを25%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を45%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を0%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを5%の割合で実行する。
このように、遊技機10は、図81(2)に示す予告実行割合(特定演出なし)のような特定演出との並行実行なしの場合、50%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、0%の割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を実行し、50%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。
そして、遊技機10は、図81(3)に示す予告実行割合(特定演出あり)のような特定演出との並行実行ありの場合、90%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、0%の割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を実行し、10%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。
すなわち、遊技機10は、示唆演出における成功演出を経た疑似連演出について、示唆演出と特定演出とが並行実行されない場合に50%の実行割合とし、示唆演出と特定演出とが並行実行される場合に90%の実行割合とする。このように、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出の成功割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出の成功割合よりも大きくする。言い換えれば、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かに応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、特定演出の有無、示唆演出の成否に応じた予告演出の実行割合の別例について図82を用いて説明する。図82は、第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その1)を示す図である。
まず、図82(1)に示す予告実行割合(全体)について説明する。遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出(予告演出)を25%の割合(確率)で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を0%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを25%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を50%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を0%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを0%の割合で実行する。
このように、遊技機10は、図82(2)に示す予告実行割合(特定演出なし)のような特定演出との並行実行なしの場合、50%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、0%の割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を実行し、50%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。
そして、遊技機10は、図82(3)に示す予告実行割合(特定演出あり)のように、特定演出との並行実行ありの場合、100%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、0%の割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を実行し、0%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。
すなわち、遊技機10は、示唆演出における成功演出を経た疑似連演出について、示唆演出と特定演出とが並行実行されない場合に50%の実行割合とし、示唆演出と特定演出とが並行実行される場合に100%の実行割合とする。このように、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出の成功割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出の成功割合よりも大きくする。言い換えれば、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。特に、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出について予告演出の実行を確定的にする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かに応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、特定演出の有無、示唆演出の成否に応じた予告演出の実行割合のさらなる別例について図83を用いて説明する。図83は、第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その2)を示す図である。
まず、図83(1)に示す予告実行割合(全体)について説明する。遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出(予告演出)を29%の割合(確率)で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を1%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを35%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を20%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を5%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを10%の割合で実行する。
このように、遊技機10は、図83(2)に示す予告実行割合(特定演出なし)のような特定演出との並行実行なしの場合、約45%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、約1%の割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を実行し、約54%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。
そして、遊技機10は、図83(3)に示す予告実行割合(特定演出あり)のように、特定演出との並行実行ありの場合、約57%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、約14%の割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を実行し、約29%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。
すなわち、遊技機10は、示唆演出における成功演出を経た疑似連演出について、示唆演出と特定演出とが並行実行されない場合に約45%の実行割合とし、示唆演出と特定演出とが並行実行される場合に約57%の実行割合とする。このように、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出の成功割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出の成功割合よりも大きくする。言い換えれば、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。特に、遊技機10は、示唆演出において失敗演出を実行した場合にも予告演出を低頻度ながら実行可能にする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かに応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、特定演出の有無や種別、示唆演出の成否に応じた予告演出の実行割合の一例について図84を用いて説明する。図84は、第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その3)を示す図である。
まず、図84(1)に示す予告実行割合(全体)について説明する。遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出(予告演出)を20%の割合(確率)で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を0%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを30%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態であるタイマ演出(ショート)との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を15%の割合で実行する。また、遊技機10は、タイマ演出(ショート)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を0%の割合で実行する。また、遊技機10は、タイマ演出(ショート)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを15%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態であるタイマ演出(ロング)との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を15%の割合で実行する。また、遊技機10は、タイマ演出(ロング)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出を0%の割合で実行する。また、遊技機10は、タイマ演出(ロング)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを5%の割合で実行する。なお、タイマ演出(ショート)とタイマ演出(ロング)については、後で詳しく説明する。
このように、遊技機10は、図84(2)に示す予告実行割合(特定演出なし)のような特定演出との並行実行なしの場合、40%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、60%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。なお、示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出の0%の割合での実行については、図示省略する。
そして、遊技機10は、図84(3)に示す予告実行割合(タイマ演出(ショート)あり)のように、特定演出との並行実行ありの場合、50%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、50%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。なお、示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出の0%の割合での実行については、図示省略する。
そして、遊技機10は、図84(4)に示す予告実行割合(タイマ演出(ロング)あり)のように、特定演出との並行実行ありの場合、75%の実行割合で示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を実行し、25%の実行割合で示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを実行する。なお、示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出の0%の割合での実行については、図示省略する。
すなわち、遊技機10は、示唆演出における成功演出を経た疑似連演出について、示唆演出と特定演出とが並行実行されない場合に40%の実行割合とし、示唆演出とタイマ演出(ショート)とが並行実行される場合に50%の実行割合とし、示唆演出とタイマ演出(ロング)とが並行実行される場合に75%の実行割合とする。このように、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出の成功割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出の成功割合よりも大きくする。さらに、遊技機10は、タイマ演出(ロング)と重複する期間を有する示唆演出の成功割合を、タイマ演出(ショート)と重複する期間を有する示唆演出の成功割合よりも大きくする。言い換えれば、遊技機10は、特定演出と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、特定演出と重複する期間を有しない示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。さらに、遊技機10は、タイマ演出(ロング)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、タイマ演出(ショート)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かだけでなく、特定演出の形態に応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、特定演出の種別、示唆演出の成否に応じた予告演出の実行割合の別例について図85と図86を用いて説明する。図85は、第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その4)を示す図である。図86は、第6の実施形態の特定演出の有無に対応した予告演出パターンの実行割合の別例(その5)を示す図である。
まず、図85(1)に示す予告実行割合(全体)について説明する。なお、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出については、選択肢から省略して図示を簡略するが選択肢に含まれるものであってもよい。
遊技機10は、特定演出の一形態であるタイマ演出(白色)との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を35%の割合で実行する。また、遊技機10は、タイマ演出(白色)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを35%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態であるタイマ演出(赤色)との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を20%の割合で実行する。また、遊技機10は、タイマ演出(赤色)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを5%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態であるタイマ演出(金色)との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を5%の割合で実行する。また、遊技機10は、タイマ演出(金色)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを0%の割合で実行する。なお、タイマ演出(白色)とタイマ演出(赤色)とタイマ演出(金色)については、後で詳しく説明する。
すなわち、遊技機10は、タイマ演出(金色)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、タイマ演出(白色)やタイマ演出(赤色)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。また、遊技機10は、タイマ演出(赤色)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、タイマ演出(金色)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも小さくし、タイマ演出(白色)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かだけでなく、特定演出の形態に応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、図85(2)に示す予告実行割合(全体)について説明する。なお、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出については、選択肢から省略して図示を簡略するが選択肢に含まれるものであってもよい。
遊技機10は、特定演出の一形態(リーチ構成図柄演出)である偶数リーチとの並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を30%の割合で実行する。また、遊技機10は、偶数リーチとの並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを30%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態(リーチ構成図柄演出)である奇数リーチ(7リーチを除く)との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を20%の割合で実行する。また、遊技機10は、奇数リーチ(7リーチを除く)との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを10%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態(リーチ構成図柄演出)である7リーチとの並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を9%の割合で実行する。また、遊技機10は、7リーチとの並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを1%の割合で実行する。なお、偶数リーチと奇数リーチ(7リーチを除く)と7リーチについては、後で説明する。
すなわち、遊技機10は、7リーチと重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、偶数リーチや奇数リーチ(7リーチを除く)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。また、遊技機10は、奇数リーチ(7リーチを除く)と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、7リーチと重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも小さくし、偶数リーチと重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かだけでなく、特定演出の形態に応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、図86(1)に示す予告実行割合(全体)について説明する。なお、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出については、選択肢から省略して図示を簡略するが選択肢に含まれるものであってもよい。
遊技機10は、特定演出の一形態であるショートSPリーチとの並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を10%の割合で実行する。また、遊技機10は、ショートSPリーチとの並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを60%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態であるロングSPリーチとの並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を10%の割合で実行する。また、遊技機10は、ロングSPリーチとの並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを20%の割合で実行する。なお、ショートSPリーチとロングSPリーチについては、演出時間の大きさの比較で区別されるものであってもよいし、ロングSPリーチがショートSPリーチを経て実行される発展リーチであってもよい。また、ショートSPリーチとロングSPリーチについては、期待度が異なる2つのリーチの一形態であって、必ずしも演出時間が異なることを要しない。ショートSPリーチとロングSPリーチに代わって、演出時間が同じで演出態様、期待度が異なるSPリーチAとSPリーチBであってもよい。なお、期待度は、当りを導出する期待度であってもよいし、当り時に獲得可能な価値の大きさに対する期待度であってもよい。
すなわち、遊技機10は、ロングSPリーチと重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、ショートSPリーチと重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かだけでなく、特定演出の形態に応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
まず、図86(2)に示す予告実行割合(全体)について説明する。なお、特定演出との並行実行なしにおける示唆演出については、選択肢から省略して図示を簡略するが選択肢に含まれるものであってもよい。
遊技機10は、特定演出の一形態である演出ストック表示「0」との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を2%の割合で実行する。また、遊技機10は、演出ストック表示「0」との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを18%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態である演出ストック表示「1」との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を10%の割合で実行する。また、遊技機10は、演出ストック表示「1」との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを10%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態である演出ストック表示「2」との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を14%の割合で実行する。また、遊技機10は、演出ストック表示「2」との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを6%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態である演出ストック表示「3」との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を18%の割合で実行する。また、遊技機10は、演出ストック表示「3」との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを2%の割合で実行する。また、遊技機10は、特定演出の一形態である演出ストック表示「4」との並行実行ありにおける示唆演出における成功演出を経た疑似連演出を20%の割合で実行する。また、遊技機10は、演出ストック表示「4」との並行実行ありにおける示唆演出における失敗演出を経た疑似連演出なしを0%の割合で実行する。なお、演出ストック表示「0」,「1」,[2],「3」,「4」については、後で詳しく説明する。
すなわち、遊技機10は、演出ストック表示「4」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、演出ストック表示「0」,「1」,[2],「3」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。また、遊技機10は、演出ストック表示「3」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、演出ストック表示「4」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも小さくし、演出ストック表示「0」,「1」,[2]と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。また、遊技機10は、演出ストック表示「2」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、演出ストック表示「4」,「3」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも小さくし、演出ストック表示「0」,「1」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。また、遊技機10は、演出ストック表示「1」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合を、演出ストック表示「4」,「3」,[2]と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも小さくし、演出ストック表示「0」と重複する期間を有する示唆演出を経た場合の予告演出の実行割合よりも大きくする。
これにより、遊技機10は、示唆演出と特定演出とが並行実行されるか否かだけでなく、特定演出の形態に応じた予告演出の期待感や信頼度に変化を与え、遊技者が感得する予告内容を多様化することができる。
次に、予告演出の一形態である疑似連演出について、図64を用いて説明した変動表示例に続く表示例として図87を用いて説明する。図87は、第6の実施形態の疑似連演出の表示例を示す図である。
図87(1)に示す表示画面870は、表示画面850に続く表示画面であり、大図柄群841を仮停止表示(たとえば、左図柄「1」、中図柄「3」、右図柄「1」)する。このとき、表示画面870は、疑似連回数表示872を表示することにより疑似連継続を案内する。たとえば、表示画面870は、1回目の仮停止表示であるが、疑似連回数表示872に「2」を表示することで2回目の疑似連変動を予告する。
図87(2)に示す表示画面871は、表示画面870に続く表示画面であり、大図柄群841を再変動表示する。このとき、表示画面871は、疑似連回数表示872を表示することにより継続中の疑似連回数を案内する。たとえば、表示画面871は、2回目の疑似連変動であるが、疑似連回数表示872に「2」を表示することで2回目の疑似連変動の継続回数を案内する。
図87(3)に示す表示画面873は、表示画面871に続く表示画面であり、大図柄群841を仮停止表示(たとえば、左図柄「2」、中図柄「3」、右図柄「2」)する。このとき、表示画面873は、疑似連回数表示872に「3」を表示することにより3回目の疑似連変動を予告する。
以降同様にして、遊技機10は、疑似連回数を予告、案内しながら、疑似連演出を継続することができる。なお、疑似連演出の疑似連継続回数は、演出パターンに応じて任意の回数を設定できる。
また、予告演出の一形態として疑似連演出について説明したが、予告演出は、予告演出機能を有するものであればよく、疑似連演出に限らず、第5の実施形態で説明したような保留変化演出や、第4の実施形態で説明したようなフリーズ演出、その他背景変化や、カットイン、キャラクタを用いた演出等であってもよい。
ここで、疑似連演出(予告演出)に至る前の、タイマ演出(特定演出)と並行する示唆演出について図88を用いて説明する。図88は、第6の実施形態のタイマ演出の表示例(その1)を示す図である。
図88(1)に示す表示画面874は、表示画面850(図64参照)の後の表示画面であって、示唆演出として疑似連煽り演出を実行中の状態を示す。表示画面874は、大図柄群841と、疑似連煽り演出表示852と、タイマ演出表示875を表示内容に含む。疑似連煽り演出表示852は、疑似連煽り演出に関する表示をおこなう。タイマ演出表示875は、所定の演出の始期または終期をタイマ表示により案内する表示である。たとえば、タイマ演出表示875は、当該変動表示ゲームにおける結果導出までの時間が80秒であることをデクリメント表示しながら案内する。表示画面874は、疑似連煽り演出表示852として、虎のようなキャラクタと、「止まれ〜!」という文字を表示する。疑似連煽り演出表示852は、特殊図柄(疑似連図柄)が仮停止するか否かを遊技者に対して煽っている状態、すなわち、疑似連演出が実行される可能性があることを予告している状態を示している。大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「5」を仮停止している状態であることを示す。また大図柄群841は、中図柄で疑似連図柄を変動中(表示画面850の態様)とも仮停止状態とも異なる態様で動作(たとえば、低速変動)させ、疑似連図柄が仮停止するか否かを遊技者に対して煽っている状態を示している。
図88(2)に示す表示画面876は、表示画面874の後の表示画面であって、示唆演出(疑似連煽り演出)の成功を示唆している状態(疑似連演出を実行することを示唆している状態)を示す。
表示画面876における疑似連煽り演出表示852は、虎のようなキャラクタと、「成功!!」という文字を表示し、疑似連煽り演出(疑似連図柄の仮停止の成否演出)が成功を導出したこと(疑似連演出に発展すること)を示唆している。表示画面876におけるタイマ演出表示875は、当該変動表示ゲームにおける結果導出までの時間が75.5秒まで進行したことを案内する。なお、タイマ演出表示875が表示する値は、必ずしも正確な時間値に対応することを要せず、単なるカウンタであってもよい。また、タイマ演出表示875は、値を一定速度で更新するものであることを要せず、不定速度で更新するものであってもよい。また、タイマ演出表示875は、値を1ずつ更新することを要せず、可変値で更新するものであってもよい。また、タイマ演出表示875は、値を減算方向に更新することに限らず、加算方向に更新するものであってもよいし、減算と加算を織り交ぜながら更新するものであってもよい。
また、表示画面876における大図柄群841は、左図柄で図柄「3」を仮停止し、右図柄で図柄「5」を仮停止し、中図柄で疑似連図柄を仮停止し、疑似連煽り演出が成功を導出したことを示唆している。この後、遊技機10は、示唆演出を終了し、たとえば、図87に示したような予告演出としての疑似連演出を実行する。
図88(3)に示す表示画面877は、表示画面874の後の表示画面であって、示唆演出(疑似連煽り演出)の失敗を示唆している状態(疑似連演出を実行しないことを示唆している状態)を示す。
表示画面877において疑似連煽り演出表示852は、虎のようなキャラクタと、「失敗…」という文字を表示し、疑似連煽り演出(疑似連図柄の仮停止の成否演出)が失敗(失敗1,失敗2)を導出したことを示唆している。表示画面877におけるタイマ演出表示875は、当該変動表示ゲームにおける結果導出までの時間が75.5秒まで進行したことを案内する。
また、表示画面877において大図柄群841は、左図柄で図柄「3」で仮停止し、右図柄で図柄「5」で仮停止し、中図柄で図柄を変動状態で表示し、疑似連煽り演出が失敗を導出し、疑似連演出に発展しないことを示唆している。なお、疑似連煽り演出の失敗は、併せてその他の展開の示唆、たとえばSPリーチに発展することの示唆または演出が発展しないことの示唆をおこなうものであってもよい。
次に、タイマ演出(特定演出)の表示態様の別例について図89を用いて説明する。図89は、第6の実施形態のタイマ演出の表示例(その2)を示す図である。タイマ演出の表示態様は、その初期表示態様としてのタイマ値や常時表示態様としての背景を変更可能にする。
図89(1)に示すタイマ演出表示875は、初期表示態様としてのタイマ値を「60:00」とし、常時表示態様としての背景を白色とする。タイマ演出表示875は、特定演出の一形態としてタイマ演出を演出する。また、タイマ演出表示875は、常時表示態様としての背景を白色とすることで特定演出の一形態としてタイマ演出(白色)を演出する。
また、図89(2)に示すタイマ演出表示875aは、初期表示態様としてのタイマ値を「30:00」、すなわちタイマ演出(ショート)とし、常時表示態様としての背景を白色とする。タイマ演出表示875aは、初期表示態様としてのタイマ値として小さな値を表示することで特定演出の一形態としてタイマ演出(ショート)を演出する。
また、図89(3)に示すタイマ演出表示875bは、初期表示態様としてのタイマ値を「90:00」、すなわちタイマ演出(ロング)とし、常時表示態様としての背景を白色とする。タイマ演出表示875bは、初期表示態様としてのタイマ値として大きな値を表示することで特定演出の一形態としてタイマ演出(ロング)を演出する。
また、図89(4)に示すタイマ演出表示875cは、初期表示態様としてのタイマ値を「60:00」とし、常時表示態様としての背景を赤色とする。タイマ演出表示875cは、常時表示態様としての背景を赤色とすることで特定演出の一形態としてタイマ演出(赤色)を演出する。
また、図89(5)に示すタイマ演出表示875dは、初期表示態様としてのタイマ値を「60:00」とし、常時表示態様としての背景を金色とする。タイマ演出表示875dは、常時表示態様としての背景を金色とすることで特定演出の一形態としてタイマ演出(金色)を演出する。
なお、タイマ演出(ショート)とタイマ演出(ロング)や、タイマ演出(赤色)とタイマ演出(金色)により予告演出の実行割合を異ならせるとしたがこれに限らない。たとえば、タイマをセットしてからカウントダウン開始までの待機時間(たとえば、待機中と秒数部分に表示されている状態が継続する期間)の長短(タイマ演出(待機時間短)とタイマ演出(待機時間長))によって予告演出の実行割合を異ならせてもよい。また、タイマがセットされる過程(たとえば、00:00から00:01ずつタイマとしてセットされる秒数(たとえば、60秒)までカウントアップするカウントアップ速度が高速か低速か)の長短(タイマ演出(カウントアップ速度低速)とタイマ演出(カウントアップ速度高速))によって予告演出の実行割合を異ならせてもよい。また、タイマの個数が多いか少ないか(タイマ演出(タイマ数少)とタイマ演出(タイマ数多))によって予告演出の実行割合を異ならせてもよい。また、タイマの大きさの大小(タイマ演出(タイマ大)とタイマ演出(タイマ小))によって予告演出の実行割合を異ならせてもよい。また、タイマのカウントダウン中に発生する追加時間(補充秒数)が多いか少ないか(タイマ演出(追加時間多)とタイマ演出(追加時間少))によって予告演出の実行割合を異ならせてもよい。
次に、リーチ構成図柄演出(特定演出)の表示態様について図90を用いて説明する。図90は、第6の実施形態のリーチ時仮停止の表示例を示す図である。リーチ構成図柄演出は、大図柄群841のうちリーチを構成する図柄、たとえば左図柄と右図柄の図柄組合せによる演出である。なお、大図柄群841のうちリーチ構成に関係しないその他の図柄、たとえば中図柄は、仮停止していてもよいし、図柄切替を伴う変動中であってもよい。
図90(1)に示す表示画面878は、たとえば表示画面850(図64参照)の後の表示画面であって、特定演出の一形態としてリーチ構成図柄演出をおこなう表示画面である。表示画面878は、大図柄群841のうちリーチを構成する左図柄と右図柄がそれぞれ「2」を表示し、リーチ構成に関係しない中図柄が「3」を表示する。表示画面878は、左図柄と右図柄がそれぞれ偶数を表示する偶数リーチの一例である。
図90(2)に示す表示画面879は、たとえば表示画面850(図64参照)の後の表示画面であって、特定演出の一形態としてリーチ構成図柄演出をおこなう表示画面である。表示画面879は、大図柄群841のうちリーチを構成する左図柄と右図柄がそれぞれ「5」を表示し、リーチ構成に関係しない中図柄が「3」を表示する。表示画面879は、左図柄と右図柄がそれぞれ奇数を表示する奇数リーチ(7リーチを除く)の一例である。
図90(3)に示す表示画面880は、たとえば表示画面850(図64参照)の後の表示画面であって、特定演出の一形態としてリーチ構成図柄演出をおこなう表示画面である。表示画面880は、大図柄群841のうちリーチを構成する左図柄と右図柄がそれぞれ「7」を表示し、リーチ構成に関係しない中図柄が「3」を表示する。表示画面880は、左図柄と右図柄がそれぞれ奇数を表示する7リーチの一例である。
なお、リーチ構成図柄演出における偶数リーチ、奇数リーチ(7リーチを除く)、7リーチの区分は、リーチ構成図柄演出における区分の一例である。リーチ構成図柄演出における区分は、任意の区分とすることができる。当然、大図柄群841を構成する図柄が数字によらないものであれば、あるいは文字を含むものであっても、キャラクタや背景、色彩等を基準にして区分することができる。
次に、保留変化演出(予告演出)に至る前の、SPリーチ演出(特定演出)と並行する保留変化煽り演出(示唆演出)について図91を用いて説明する。図91は、第6の実施形態のSPリーチ演出の表示例を示す図である。
図91(1)に示す表示画面881は、表示画面850(図64参照)の後の表示画面であって、示唆演出として保留変化煽り演出を実行中の状態を示す。表示画面881は、大図柄群882と、リーチ演出表示883と、保留変化煽り演出表示884を表示内容に含む。大図柄群882は、表示画面850において中央部に表示していた大図柄群841のサイズを縮小して左上隅に退避表示した図柄群表示である。大図柄群882は、リーチを構成する左図柄と右図柄がそれぞれ「7」を仮停止表示し、図柄切替を伴いながらリーチ構成に関係しない中図柄を変動表示する。
リーチ演出表示883は、特定演出の一形態である。大図柄群882がリーチを構成して表示している一方、リーチ演出表示883は、キャラクタ等を伴う表示によりリーチを演出する。たとえば、リーチ演出表示883は、ライオンのようなキャラクタとトラのようなキャラクタとの勝負を介して当りを導出する過程を演出する。
保留変化煽り演出表示884は、示唆演出の一形態である。保留変化煽り演出表示884は、ブタのようなキャラクタが保留消化表示846に働きかける作用表示をおこなう。たとえば、ブタのようなキャラクタは、保留消化表示846が表示する保留消化アイコンを叩くような仕草で保留消化アイコンの変化を促す。
図91(2)に示す表示画面885は、表示画面881の後の表示画面であって、示唆演出として保留変化煽り演出が実行結果を表示する状態を示す。表示画面885における保留変化煽り演出表示884は、ブタのようなキャラクタによる保留消化表示846への働きかけが成功し、保留消化アイコンが変化した様子を示す。たとえば、保留消化アイコンは、白色から赤色に変化することで当り導出の期待度が変化(アップ)したことを示す。表示画面885における保留変化煽り演出表示884は、保留消化アイコンが変化したことを受けてブタのようなキャラクタが喜ぶ様子を示す。
図91(3)に示す表示画面886は、表示画面881の後の表示画面であって、示唆演出として保留変化煽り演出が実行結果を表示する状態を示す。表示画面886における保留変化煽り演出表示884は、ブタのようなキャラクタによる保留消化表示846への働きかけが失敗し、保留消化アイコンが変化しなかった様子を示す。たとえば、保留消化アイコンは、白色のままであり当り導出の期待度に変化がないことを示す。表示画面886における保留変化煽り演出表示884は、保留消化アイコンが変化しなかったことを受けてブタのようなキャラクタが退出する様子を示す。
なお、保留変化煽り演出は、保留消化表示846に代えて、あるいは保留消化表示846に加えて保留表示845について保留変化を煽る演出をおこなうものであってもよい。また、保留消化表示846が表示する保留消化アイコンや保留表示845が表示する保留待機アイコンは、白色と赤色に限らず、青色や黄色、虹色等の期待度や信頼度に応じた表示態様とすることができる。また、保留消化アイコンや保留待機アイコンの表示態様の変化は、色彩に限らず、期待度や信頼度に応じて形状、動作、大きさ、あるいはこれらの組合せからなる表示態様とすることができる。
なお、保留変化煽り演出は、保留消化アイコンや保留待機アイコンの表示態様の変化から期待度や信頼度を演出するだけでなく、保留消化アイコンや保留待機アイコンに働きかける作用表示(たとえば、ブタのようなキャラクタの動作表示)によって期待度や信頼度を演出するものであってもよい。たとえば、保留変化煽り演出は、保留消化アイコンや保留待機アイコンの表示態様の変化とともに表示されるブタのようなキャラクタの動作表示により期待度や信頼度を演出することができる。より具体的には、ブタのようなキャラクタの喜ぶ仕草の大きさにより期待度や信頼度を演出してもよい。また、保留変化煽り演出は、保留消化アイコンや保留待機アイコンの表示態様の変化なしに表示されるブタのようなキャラクタの動作表示により期待度や信頼度を演出するものであってもよい。
次に、特定演出の一形態である演出ストック(演出ストック表示演出)について図92から図94を用いて説明する。図92は、第6の実施形態の演出ストックの表示例を示す図(その1)である。図93は、第6の実施形態の演出ストックの表示例を示す図(その2)である。図94は、第6の実施形態の演出ストックの表示例を示す図(その3)である。
図92(1)に示す表示画面891は、図柄変動中(変動表示ゲーム実行中)の表示画面を示す。表示画面891は、2組の飾り図柄(大図柄群841,小図柄群842)と、保留表示845と、保留消化表示846とを表示内容に含む。
表示画面891において大図柄群841における左図柄と中図柄と右図柄は、高速変動しており、対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。表示画面891において小図柄群842における左図柄と中図柄と右図柄は、高速変動しており、対応する特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
表示画面891において保留表示845は、4つの保留記憶表示(アイコン表示)により保留記憶数が「4」であることを示す。
表示画面891において保留消化表示846は、枠内に保留記憶表示(アイコン表示)を表示しており、特図変動表示ゲームが変動表示状態であることを示す。
図92(2)に示す表示画面893は、表示画面891の後の表示画面である。表示画面893における大図柄群841は、左図柄および右図柄が仮停止し、リーチが発生した状態を示す。表示画面893における大図柄群841は、中図柄が高速変動し、左図柄および右図柄が図柄「7」が揺動した状態で仮停止している。すなわち、表示画面893における大図柄群841は、当り目が図柄「7」であるリーチが発生した状態を示す。また、表示画面893は、示唆演出の一形態としての保留変化煽り演出表示884を含む。保留変化煽り演出表示884は、ブタのようなキャラクタが保留消化表示846に働きかける作用表示をおこなう。たとえば、ブタのようなキャラクタは、保留消化表示846が表示する保留消化アイコンを叩くような仕草で保留消化アイコンの変化を促す。
図92(3)に示す表示画面894は、表示画面893の後の表示画面であって、特定演出の一形態であるストック開放演出がおこなわれている状態(開始直後の状態)を示す。
表示画面894は、演出機会ストック表示896と、ストック開放演出表示895と、演出態様ストック表示897と、を表示内容に含む。演出機会ストック表示896は、消火器の態様のアイテムを示す消火器画像(演出機会ストックを示す画像)を4つ表示しており、これにより所定の演出(炎を消火する演出)の機会が4回あることを示している。4つの消火器画像表示は、演出ストック表示「4」に対応する。なお、消火器画像表示が3つであれば演出ストック表示「3」に対応し、2つであれば演出ストック表示「2」に対応し、1つであれば演出ストック表示「1」に対応し、演出ストック表示がなければ「0」に対応する。
表示画面894は、示唆演出の一形態としての保留変化煽り演出表示884と、特定演出の一形態であるストック開放演出(演出ストック表示「0」から「4」)とが並行して実行される様子を示す。表示画面894における保留変化煽り演出表示884は、ブタのようなキャラクタによる保留消化表示846への働きかけが成功し、保留消化アイコンが変化した様子を示す。なお、保留変化煽り演出表示884は、演出機会ストック表示896や、ストック開放演出表示895、演出態様ストック表示897の表示態様に応じて示唆演出における成否演出の成否確率を違えることができる。また、保留変化煽り演出表示884は、演出機会ストック表示896や、ストック開放演出表示895、演出態様ストック表示897の表示態様に応じて示唆演出成功後の予告演出の報知内容を違えることができる。
ここまでで、示唆演出と予告演出が終了するが、示唆演出と予告演出が終了した後の演出ストック表示演出について継続して説明する。演出機会ストック表示896は、ストック開放演出の開始とともに、所定の演出(炎を消火する演出)がおこなわれる機会(回数)を示唆(明示)する演出機会ストックを、演出回数に応じた数だけ保持(表示)した状態で表示され始める。表示画面894におけるストック開放演出表示895は、「炎を消火しろ!!」という文字を表示し、ストック開放演出の概要を遊技者に対して案内する。表示画面894における演出態様ストック表示897は、炎の態様のアイテムを示す炎画像(演出態様ストックを示す画像)を3つと、プッシュボタン25の態様のアイテムを示すプッシュボタン画像(演出態様ストック)を表示する。
たとえば、プッシュボタン25の態様のアイテムは、プッシュボタン操作演出がおこなわれることを示唆し、炎の態様のアイテムは、プッシュボタン操作演出がおこなわれない(プッシュボタン操作演出をキャンセルする)ことを示唆する。言い換えれば、炎の態様のアイテムは、プッシュボタン操作演出が実行されなくなってしまうこと(後にプッシュボタン操作演出が実行される場面があるものの、その場面においてプッシュボタン操作演出が実行されない可能性があること)を示唆する。すなわち、炎の態様のアイテムは、ネガティブな内容を示唆する演出態様ストックである。
すなわち、表示画面894における演出態様ストック表示897は、現状のままストック開放演出が終了した場合、ストック消費演出としてプッシュボタン操作演出がおこなわれないこと(プッシュボタン操作演出に発展しないこと)を示している。
演出態様ストック表示897は、ストック開放演出の開始とともに、ストック消費演出の演出態様を示唆する演出態様ストックを保持(表示)した状態で表示され始める。
図93(1)に示す表示画面898は、表示画面894の後の表示画面であって、ストック開放演出がおこなわれている状態を示す。
表示画面898は、ストック開放演出表示895は、プッシュボタンが手で押されている様子を表示する画像と、「押せ!」という文字と、タイマとを表示し、遊技者に対してプッシュボタン25の操作をおこなうタイミングであることを案内し、プッシュボタン25の操作を促している。また、表示画面898においてストック開放演出表示895は、「チャンスは後4回!!」という文字を表示し、ストック開放演出における残りのストック開放回数を案内している。
また、表示画面898において演出機会ストック表示896は、4つの消火器画像(演出機会ストックを示す画像)のうち1つを半透明表示しており、現在、当該消火器画像(演出機会ストック)に対応する所定の演出が進行中であることを示している。
図93(2)に示す表示画面899は、表示画面898の後の表示画面であって、ストック開放演出がおこなわれている状態を示す。
表示画面899では、ストック開放演出表示895は、「チャンスは後3回!」という文字を表示し、ストック開放演出における残りのストック開放回数を案内している。また、表示画面899では、演出機会ストック表示896は、3つの消火器画像を表示しており(半透明表示されていた消火器画像がなくなっており)、1つ目の演出機会ストックに対応するストック開放(所定の演出)が終了したことを示している。
なお、表示画面899では、演出機会ストック表示896は、半透明表示されていた消火器画像を表示していた部分を空欄表示とした状態とし、表示領域(大きさ)を変更していない。このように、表示領域を維持することで、遊技機10は、ストック開放演出中において追加の演出機会ストックが付与される期待感を遊技者に与えることができる。
また、表示画面899では、演出態様ストック表示897は、2つの炎画像(演出態様ストックを示す画像)と、1つのプッシュボタン画像(演出態様ストックを示す画像)を表示しており、1つの炎画像(ネガティブな内容を示唆する演出態様ストック)の除去(炎の消火)に成功したこと、すなわち、残り3つのストック開放により2つの炎画像の除去に成功すれば、ストック消費演出としてプッシュボタン操作演出がおこなわれることを示している。
図93(3)に示す表示画面900は、表示画面899の後の表示画面であって、ストック開放演出がおこなわれている状態を示す。より具体的には、表示画面900は、ストック開放演出における最後のストック開放がおこなわれている状態を示す。
表示画面900では、ストック開放演出表示895は、プッシュボタンが手で押されている様子を表示する画像と、「押せ!」という文字と、タイマとを表示し、遊技者に対してプッシュボタン25の操作をおこなうタイミングであることを案内し、プッシュボタン25の操作を促している。また、表示画面900では、ストック開放演出表示895は、「ラストチャンスだ!!」という文字を表示し、ストック開放演出における残りのストック開放回数を案内している。また、表示画面900では、演出機会ストック表示896は、半透明表示の1つの消火器画像だけを表示しており、現在、当該消火器画像に対応する所定の演出が進行中であることを示している。
図94(1)に示す表示画面901は、表示画面900の後の表示画面であって、ストック開放演出によって炎画像(ネガティブな内容を示唆する演出態様ストック)がすべて除去できなかった場合の状態を示す。
表示画面901では、ストック開放演出表示895は、「消火失敗!!」という文字を表示し、ストック開放演出によって炎画像(ネガティブな内容を示唆する演出態様ストック)が除去できなかったことを案内している。また、表示画面901では、演出態様ストック表示897は、半透明表示のプッシュボタン画像と、炎画像を表示しており、炎によってプッシュボタンが消滅している様子を示している。すなわち、演出態様ストック表示897は、ストック消費演出として、プッシュボタン操作演出がおこなわれないこと(プッシュボタン操作演出に発展しないこと)を示している。
その後、遊技機10は、ストック消費演出を開始し、演出態様ストック表示897の表示態様にもとづく演出をおこなう(たとえば、通常の図柄変動を表示する(表示画面893に移行した後、中図柄を変動停止させる))。
図94(2)に示す表示画面902は、表示画面900の後の表示画面であって、ストック開放演出によって炎画像(ネガティブな内容を示唆する演出態様ストック)がすべて除去できた場合の状態を示す。
表示画面902では、ストック開放演出表示895は、「消火成功!!」という文字を表示し、ストック開放演出によって炎画像(ネガティブな内容を示唆する演出態様ストック)が除去できたことを案内している。また、表示画面902では、演出態様ストック表示897は、プッシュボタン画像だけを表示しており、炎画像が除去された様子を示している。すなわち、演出態様ストック表示897は、ストック消費演出として、プッシュボタン操作演出がおこなわれること(プッシュボタン操作演出に発展すること)を示している。
その後、遊技機10は、ストック消費演出を開始し、演出態様ストック表示897の表示態様にもとづくストック消費演出としてプッシュボタン操作演出をおこなう。
以上が第6の実施形態の遊技機10におけるストック演出である。このように遊技機10は、ストック開放演出において演出態様ストックを追加していくのに替えて、演出態様ストックを減らしていくストック演出(予告報知)をおこなうことができる。
また、上記演出においては、ストック付与演出により演出機会ストックをおこなわなかったが(演出を伴わずに演出機会ストックを付与したが)これに限らず、遊技機10は、ストック付与演出をおこない演出機会ストックを付与してもよい。
なお、この場合に、たとえば、遊技機10は、演出に伴って演出機会ストックを付与していくストック付与演出に替えて演出に伴って演出機会ストックを剥奪していくストック剥奪演出をおこなってもよい。
たとえば、遊技機10は、所定数(たとえば、5つ)の演出機会ストックを付与した状態からストック剥奪演出を開始し、ストック剥奪演出の進行に伴って演出機会ストックを剥奪していき、ストック剥奪演出終了時に残った演出機会ストックの回数だけ、ストック開放演出をおこなうようにすればよい。
また、遊技機10は、ストック付与演出とストック剥奪演出とを両方ともにおこなってもよいし、たとえば、リール演出の結果としてプッシュボタン画像を形成した場合には付与し、ドクロ画像を形成した場合には剥奪する演出をおこなってもよい。これによれば、遊技機10は、演出の多様性を向上させることができ、マンネリ化を防止し、遊技の興趣を向上できる。
上述した第6の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機は、示唆演出のバリエーションが乏しいため、演出がマンネリ化してしまい、十分な興趣の向上が果たせない場合があるという課題を有する。第6の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、遊技の興趣を向上できるという効果を有する。
(1) 遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出)を実行可能な予告演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、成否演出の成否に関連して予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出)を実行可能な示唆演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、示唆演出と重複する期間で、ゲームの結果の導出過程を演出する特定演出(たとえば、タイマ演出)を実行可能な特定演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。示唆演出手段は、特定演出と重複する期間を有する第1の成否演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行される疑似連煽り演出)、または特定演出と重複する期間を有しない第2の成否演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行されない疑似連煽り演出)を実行可能であり、第1の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第1の確率(たとえば、90%)を、第2の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第2の確率(たとえば、50%)よりも大きくする(図81参照)。
(2) 遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出)を実行可能な予告演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、成否演出の成否に関連して予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出)を実行可能な示唆演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、示唆演出と重複する期間で、ゲームの結果の導出過程を演出する特定演出(たとえば、タイマ演出)を実行可能な特定演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。特定演出手段は、第1の演出態様の第1特定演出(たとえば、タイマ演出(ロング))、または第1の演出態様と異なる第2の演出態様の第2特定演出(たとえば、タイマ演出(ショート))を実行可能である。示唆演出手段は、第1特定演出と重複する期間を有する第1の成否演出(たとえば、タイマ演出(ロング)と並行して実行される疑似連煽り演出)、または第2特定演出と重複する期間を有する第2の成否演出(たとえば、タイマ演出(ショート)と並行して実行される疑似連煽り演出)を実行可能であり、第1の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第1の確率(たとえば、75%)と、第2の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第2の確率(たとえば、50%)とを違える(図84参照)。
(3) 遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出)を実行可能な予告演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、成否演出の成否に関連して予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出)を実行可能な示唆演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、示唆演出と重複する期間で、ゲームの結果の導出過程を演出する特定演出(たとえば、タイマ演出)を実行可能な特定演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。特定演出手段は、第1の演出態様の第1特定演出(たとえば、タイマ演出(ロング))、または第1の演出態様と異なる第2の演出態様の第2特定演出(たとえば、タイマ演出(ショート))を実行可能である。示唆演出手段は、特定演出と重複する期間を有する第1の成否演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行される疑似連煽り演出)、または特定演出と重複する期間を有しない第2の成否演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行されない疑似連煽り演出)を実行可能であり、第1の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第1の確率(たとえば、60%(=(15+15)/(15+15+15+5)))を、第2の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第2の確率(たとえば、40%)よりも大きくするとともに、第1の成否演出のうち第1特定演出と重複する期間を有する第3の成否演出(たとえば、タイマ演出(ロング)と並行して実行される疑似連煽り演出)、または第2特定演出と重複する期間を有する第4の成否演出(たとえば、タイマ演出(ショート))を実行可能であり、第3の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第3の確率(たとえば、75%)と、第4の成否演出の成功を経て示唆演出を実行する第4の確率(たとえば、50%)とを違える(図84参照)。
(4) 遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出)を実行可能な予告演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出)を実行可能な示唆演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、示唆演出と重複する期間で特定演出(たとえば、タイマ演出)を実行可能な特定演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。示唆演出手段は、示唆演出が特定演出態様となることで予告演出の実行を示唆可能であり、特定演出と重複して実行する示唆演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行される疑似連煽り演出)が特定演出態様である第1の確率(たとえば、90%)を、特定演出と重複せずに実行する示唆演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行されない疑似連煽り演出)が特定演出態様である第2の確率(たとえば、50%)よりも大きくする(図81参照)。
(5) 遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出)を実行可能な予告演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出)を実行可能な示唆演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、示唆演出と重複する期間で、特定演出(たとえば、タイマ演出)を実行可能な特定演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。特定演出手段は、第1の演出態様の第1特定演出(たとえば、タイマ演出(ロング))、または第1の演出態様と異なる第2の演出態様の第2特定演出(たとえば、タイマ演出(ショート))を実行可能である。示唆演出手段は、示唆演出が特定演出態様となることで予告演出の実行を示唆可能であるとともに、第1特定演出または第2特定演出と重複して示唆演出を実行可能であり、第1特定演出と重複して実行する示唆演出が特定演出態様である第1の確率(たとえば、75%)と、第2特定演出と重複して実行する示唆演出が特定演出態様である第2の確率(たとえば、50%)とを違える(図84参照)。
(6) 遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出)を実行可能な予告演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出)を実行可能な示唆演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、示唆演出と重複する期間で特定演出(たとえば、タイマ演出)を実行可能な特定演出手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。示唆演出手段は、示唆演出が特定演出態様となることで予告演出の実行を示唆可能であり、特定演出と重複して実行する示唆演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行される疑似連煽り演出)が特定演出態様である第1の確率(たとえば、90%)と、特定演出と重複せずに実行する示唆演出(たとえば、タイマ演出と並行して実行されない疑似連煽り演出)が特定演出態様である第2の確率(たとえば、50%)とを違える(図81参照)。
[第7の実施形態]
第1の実施形態から第6の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第7の実施形態の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第6の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
次に、遊技機10において演出制御装置300(演出制御手段)が制御する二つの表示装置(表示装置41、LED表示装置910)について図95を用いて説明する。図95は、第7の実施形態の各表示装置の配置を示す遊技盤正面図である。図95は、遊技盤802、遊技盤803の正面側(表側)の概略を図示したものである。前述したように、遊技盤802、遊技盤803の表面には、ガイドレール31で囲われた遊技領域32が形成され、遊技領域32の中央付近には、表示装置41の表示領域の周囲を囲うセンターケース(遊技演出構成体)40が配置され、遊技領域32の底部にはアウト口30aが設けられている。また、遊技盤802、遊技盤803における遊技領域32の外側には、遊技制御装置100によって制御される一括表示装置50が設けられている。
表示装置41は、前述したようにLCD等の装置で構成され、演出制御装置300の制御により、演出用の識別情報である飾り特図の変動表示などを表示領域にておこなう第1の表示手段に相当し、遊技者が最も注目する演出用のメインの表示装置である。表示装置41の表示領域は、前述したようにセンターケース40内(遊技領域32のほぼ中央)に配設されている。
一方、LED表示装置910は、図2では図示省略しているが、たとえば図95(1)に示すように遊技盤802の前面に配設され、演出制御装置300の制御により、特図の変動表示の実行状態を報知する表示(いわゆる第4図柄の表示)などをおこなう第2の表示手段に相当し、演出用のサブの表示装置である。
LED表示装置910は、遊技盤802の前面における遊技領域32内(たとえばセンターケース40の外)に配設され、一括表示装置50よりも表示装置41の表示領域に近い位置に設けられる。なお、一括表示装置50が遊技領域32外に配設されているのに対して、LED表示装置910は遊技領域32内に配設される。これにより、LED表示装置910は、遊技制御装置100の制御によっていわゆる本特図(演出用の飾り特図ではない特図)を表示する本特図表示手段である一括表示装置50とは明確に区別される。
また表示装置41は、遊技者向けの演出用の飾り特図を表示する飾り特図表示手段であり、LED表示装置910は、表示装置41の表示を補助するものということができ、いわゆる第4図柄(特図の変動状態を示す情報)を表示する第4図柄表示手段である。本実施形態は、この第4図柄表示手段であるLED表示装置910に、保留数の情報(始動記憶の情報)を表示する機能も備える。
LED表示装置910は、図4に示した演出制御装置関連の構成においては、盤装飾LED制御回路332が駆動制御する盤装飾装置46に相当し、この盤装飾装置46を構成する複数の機器のうちの一つの表示装置(表示ユニット)である。
LED表示装置910は、このLED表示装置910の表示(第4図柄としての表示など)を遊技者が常に視認可能となるように、役物の可動部が動いた場合などでも常に前面側から見える位置(たとえば遊技盤上の他の要素や役物の可動部などによって前面を覆われることがない位置)に配置される。
LED表示装置910は、表示装置41からの視線の移動距離を少なくする観点からは、表示装置41の表示領域により近い位置に配置するのが望ましく、たとえば図95(2)に示すようにセンターケース40の前面に配設してもよい。これにより、表示装置41の表示とLED表示装置910の表示の両方を遊技者が見易くなる。またLED表示装置910は、好ましくは、遊技領域32内を流下する遊技球がこのLED表示装置910の表示面の前面側を流れない位置、すなわち、遊技球によってLED表示装置910の表示が一時的にも遮られることのない位置に配設することが望ましい。これにより、このLED表示装置910の表示(第4図柄としての表示など)を遊技者が常に視認容易となる。
本実施形態の遊技機10は、このように表示装置41(第1の表示手段)とは別個に異なる位置に配設されたLED表示装置910(第2の表示手段)によって第4図柄としての表示などをおこなう。このため、表示装置41の表示状態や表示装置41の表示領域を覆う可動範囲を有する役物の可動部の作動状態に無関係に、LED表示装置910による第4図柄としての表示などを常に確実に観察者(遊技者など)に見せることができる。
なお従来の遊技機では、メインの表示装置41の表示領域の一部(表示画面の一部)において第4図柄としての表示をおこなうことがあったが、この場合には、表示装置41の表示領域に表示する他の画像に対して優先的に第4図柄を表示する制御が必要になるとともに、この第4図柄の表示をおこなう表示領域の箇所の前面には役物の可動部を動かすことができないという問題があった。しかし、本実施形態の遊技機10は、表示装置41とは別個に異なる位置に配設されたLED表示装置910によって第4図柄としての表示などをおこなうため、この問題が解消され、表示装置41にて第4図柄の表示をおこなう必要がなくなり、表示装置41での表示の自由度が向上するとともに、表示装置41の表示領域全体を役物の可動部で一時的に遮蔽するなどの演出も可能となる。
次に、LED表示装置910の構成について図96を用いて説明する。図96は、第7の実施形態のLED表示装置(第2の表示手段)の一例を示す図である。図96は、遊技盤30の前面に露出して前面側に望むように配置されるLED表示装置910の表示面を示している。この具体例のLED表示装置910は、LED_d21からLED_d26までの6個のLEDを備える。LED表示装置910は、LED_d21からLED_d26の点灯態様により各種状態表示(各種情報報知)をおこなう。
LED表示装置910は、LED_d21からLED_d26に各種状態表示機能を振り分けることで、特図1変動表示部911(特図1の第2変動表示部)と、特図2変動表示部912(特図2の第2変動表示部)と、特図1保留表示部913(特図1の第2始動記憶表示部)と、特図2保留表示部914(特図2の第2始動記憶表示部)とを備える。
ここで、特図1変動表示部911は、LED_d21の1個のLEDの動作態様により、特図1ゲーム(特図1の変動表示ゲームを意味する。以下同様)における図柄の変動状態を表示する。特図2変動表示部912は、LED_d22の1個のLEDの動作態様により、特図2ゲーム(特図2の変動表示ゲームを意味する。以下同様)における図柄の変動状態を表示する。特図1保留表示部913は、LED_d23とLED_d24の2個のLEDの動作態様により、特図1ゲームにおける保留数(特図1の変動表示ゲームが未実行で残っている特図1の始動記憶の数であり、特図1の保留記憶数や始動記憶数と称することもある)を表示する。特図2保留表示部914は、LED_d25とLED_d26の2個のLEDの動作態様により、特図2ゲームにおける保留数(特図2の変動表示ゲームが未実行で残っている特図2の始動記憶の数であり、特図2の保留記憶数や始動記憶数と称することもある)を表示する。
なお、表示装置41の表示領域における特図変動を表示する部分が第1変動表示部であるのに対して、LED表示装置910における特図1変動表示部911や特図2変動表示部912は第2変動表示部である。また、表示装置41の表示領域における保留表示をする部分が第1始動記憶表示部であるのに対して、LED表示装置910における特図1保留表示部913や特図2保留表示部914は第2始動記憶表示部である。
次に、LED表示装置910の第2変動表示部の動作について図97を用いて説明する。図97は、第7の実施形態の特図1変動表示部と特図2変動表示部(第2変動表示部)の動作態様と報知情報の一例を示す図である。
図97(1)に示すように、特図1変動表示部911は、LED_d21が消灯している動作態様(図では黒色の塗りつぶしで示す。以下同様)により特図1の変動表示ゲームがはずれで停止中であることを示し、LED_d21が点滅している動作態様(図では灰色の塗りつぶしで示す。以下同様)により特図1の変動表示ゲームが変動表示中であることを示し、LED_d21が点灯している動作態様(図では白色の塗りつぶしで示す。以下同様)により特図1の変動表示ゲームが当りで停止中であることを示す。
図97(2)に示すように、特図2変動表示部912は、LED_d22が消灯している動作態様により特図2の変動表示ゲームがはずれで停止中であることを示し、LED_d22が点滅している動作態様により特図2の変動表示ゲームが変動表示中であることを示し、LED_d22が点灯している動作態様により特図2の変動表示ゲームが当りで停止中であることを示す。
次に、LED表示装置910の第2始動記憶表示部の動作について図98を用いて説明する。図98は、第7の実施形態の特図1保留表示部と特図2保留表示部(第2始動記憶表示部)の動作態様と報知情報の一例を示す図である。
特図1保留表示部913は、図98(1)に示すように、LED_d23とLED_d24の両方が消灯している動作態様により特図1の保留数が「0」であることを示し、LED_d23とLED_d24の一方が点灯して他方が消灯している動作態様により特図1の保留数が「1」であることを示し、LED_d23とLED_d24の両方が点灯している動作態様により特図1の保留数が「2」であることを示し、LED_d23とLED_d24の一方が点滅して他方が点灯している動作態様により特図1の保留数が「3」であることを示し、LED_d23とLED_d24の両方が点滅している動作態様により特図1の保留数が「4」であることを示す。
特図2保留表示部914は、図98(2)に示すように、LED_d25とLED_d26の両方が消灯している動作態様により特図2の保留数が「0」であることを示し、LED_d25とLED_d26の一方が点灯して他方が消灯している動作態様により特図2の保留数が「1」であることを示し、LED_d25とLED_d26の両方が点灯している動作態様により特図2の保留数が「2」であることを示し、LED_d25とLED_d26の一方が点滅して他方が点灯している動作態様により特図2の保留数が「3」であることを示し、LED_d25とLED_d26の両方が点滅している動作態様により特図2の保留数が「4」であることを示す。
次に、遊技機10の遊技中に演出制御装置300が実行する表示について図99と図100を用いて説明する。図99は、第7の実施形態の第1の表示手段における遊技中の表示画面の例を示す図である。図100は、第7の実施形態の第2の表示手段における遊技中の表示例を示す図である。ここで表示画面とは、表示装置41の表示領域に表示される一つ又は複数の画像からなる画面であり、原則的に表示内容が異なるごとに異なる符号を付している。また既述したように、本実施形態において、第1の表示手段とは表示装置41であり、第2の表示手段とはLED表示装置910である。
図99(1)に示す表示画面500は、図柄停止中の表示画面であり、変動表示ゲームにおける変動表示終了後(次の変動表示ゲーム開始前)に変動表示ゲームの結果態様である図柄を所定期間停止表示するものである。表示画面500は、大図柄群501と、小図柄群502と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示504と、保留表示505と、保留消化表示506とを表示する。
大図柄群501は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群501は、表示装置41の略中央部に変動表示領域を設定して大きく表示される。大図柄群501は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。
表示画面500では、左図柄は、図柄が「3」で停止していることを示し、中図柄は、図柄が「5」で停止していることを示し、右図柄は、図柄が「7」で停止していることを示す。すなわち、表示画面500では大図柄群501は、特図変動表示ゲームが停止状態(図柄停止中)であることを示す。
小図柄群502は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群502は、大図柄群501による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群502は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面500では、小図柄群502を構成する左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群501は、小図柄群502と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群502は、大図柄群501と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「4」であることを示す。特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。表示画面500では、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示す。保留表示505が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示503が表示する保留記憶数と特図2保留数表示504が表示する保留記憶数の和に相当する。
たとえば、表示画面500に示すように特図1保留数表示503が「4」を表示し、特図2保留数表示504が「0」を表示するとき、保留表示505は、4つの保留記憶表示により保留記憶数が「4」であることを示す。
保留表示505は、その表示態様(保留表示505に表示した保留記憶表示)により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。
保留消化表示506は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあるか否かを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。表示画面500では保留消化表示506は、枠内をブランク(空白)にして、特図変動表示ゲームが停止状態であることを示す。この後、遊技機10は、変動表示を開始する。
図99(2)に示す表示画面510は、変動表示開始した後の表示画面である。表示画面510は、表示画面500の後の画面であって、変動表示中(三図柄変動中)の画面を示す。表示画面510では、大図柄群501の左図柄と中図柄と右図柄とは、変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。また、表示画面510では、小図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄とは、変動しており、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
表示画面510では、特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数が「3」であることを示し、特図2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示し、保留表示505は、特図変動表示ゲームの保留記憶数が「3」であることを示す。また、表示画面510では、保留消化表示506は、消化中の保留記憶表示を表示し、特図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
なお、表示装置41の表示領域に表示される上述した表示画面500や表示画面510において、特図変動を表示する部分(大図柄群501、小図柄群502、保留消化表示506)が第1変動表示部に相当し、保留表示(保留数の表示)をする部分(特図1保留数表示503、特図2保留数表示504、保留表示505)が第1始動記憶表示部に相当する。
次に図100(1)に示すLED表示装置910の表示例は、たとえば図99(1)に示す表示画面500の表示中におこなわれるものである。この表示例でLED表示装置910は、特図1変動表示部911のLED_d21が消灯して特図1の変動表示ゲームがはずれで停止中であることを報知し、特図2変動表示部912のLED_d22が消灯して特図2の変動表示ゲームがはずれで停止中であることを報知し、特図1保留表示部913のLED_d23とLED_d24の両方が点滅して特図1の保留数(特図1ゲームの保留記憶数)が「4」であることを報知し、特図2保留表示部914のLED_d25とLED_d26の両方が消灯して特図2の保留数(特図2ゲームの保留記憶数)が「0」であることを報知する。
次に図100(2)に示すLED表示装置910の表示例は、たとえば図99(2)に示す表示画面510の表示中におこなわれるものである。この表示例でLED表示装置910は、特図1変動表示部911のLED_d21が点滅して特図1の変動表示ゲームが変動中であることを報知し、特図2変動表示部912のLED_d22が消灯して特図2の変動表示ゲームがはずれで停止中であることを報知し、特図1保留表示部913のLED_d23とLED_d24の一方が点滅し他方が点灯して特図1の保留数(特図1ゲームの保留記憶数)が「3」であることを報知し、特図2保留表示部914のLED_d25とLED_d26の両方が消灯して特図2の保留数(特図2ゲームの保留記憶数)が「0」であることを報知する。
次に、遊技機10の停電復旧時に演出制御装置300が実行する表示について図101を用いて説明する。図101は、第7の実施形態の演出制御装置が停電復旧時に実行する表示の一例を示す図である。
遊技制御装置100のメイン処理のステップS59の説明で既述したように、停電復旧時にはこのステップS59の処理によって、図15(2)に示した複数のコマンドが演出制御装置300に送信される。
上記複数のコマンドには、変動表示ゲームの実行権利としての始動記憶の残りの数(保留数)を知らせるコマンドとして、前述した送信順「2」のコマンド(特図1保留数コマンド)と、送信順「3」のコマンド(特図2保留数コマンド)が含まれる。
また、上記複数のコマンドのうち、送信順「6−1」のコマンド(以下、客待ちデモ画面コマンドという)と、送信順「6−2」のコマンド(以下、停電復旧画面コマンドという)は、既述した画面指定のコマンドに相当する。そして、停電時の特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、大当り中、小当り中のうちの何れでもない状態)である場合には、客待ちデモ画面の表示を指令する客待ちデモ画面コマンドが送信され、それ以外である場合には停電復旧画面(停電復旧時に表示する画面)の表示を指令する停電復旧画面コマンドが送信される。
このため、遊技中(特図変動中など)に停電があって復旧した時には、画面指定のコマンドとして客待ちデモ画面コマンドではなく停電復旧画面コマンドが送信される。これにより、演出制御装置300は、停電復旧時に送信されてくる各コマンド(特に停電復旧画面コマンド)を受けて、たとえば図101(1)に示す表示画面920を表示装置41に表示する。
図101(1)に示す表示画面920は、遊技中に停電があって復旧した時に表示される停電復旧画面であり、停電復旧表示921を表示内容に含む。停電復旧表示921は、「停電復旧中」という文字を含む画像(停電復旧中であることを知らせる情報)を表示する。停電復旧表示921により遊技者等に停電からの復旧中であることが報知される。
なお表示画面920には、前述した停電復旧時ではない遊技中の表示画面(たとえば表示画面500など)とは異なり、大図柄群501や小図柄群502などの変動表示ゲームに関する表示や、特図1保留数表示503や特図2保留数表示504などの保留数(始動記憶数)の表示は含まれない。すなわち、停電復旧時に演出制御装置300は、変動表示ゲームを表示することに代えて停電復旧に関する所定情報を表示装置41の第1変動表示部に表示させ、始動記憶を表示することに代えて停電復旧に関する所定情報を表示装置41の第1始動記憶表示部に表示させる。所定情報とは、少なくとも停電復旧中であることを知らせる情報を含む。
また演出制御装置300は、図101(1)に示す表示を表示装置41でおこなうとともに、停電復旧時に送信されてくる各コマンド(特に特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンド)を受けて、たとえば図101(2)に示す表示をLED表示装置910にておこなう。
図101(2)に示すLED表示装置910の表示例は、特図1の保留数が「3」で特図2の保留数が「0」であるときに停電が発生してその後復旧した際に、停電復旧画面(たとえば図101(1)に示す表示画面920)の表示と同時期におこなわれるものである。この表示例でLED表示装置910は、特図1変動表示部911のLED_d21が予め定められた所定態様(たとえば消灯状態)となり、特図2変動表示部912のLED_d22が予め定められた所定態様(たとえば消灯状態)となり、特図1保留表示部913のLED_d23とLED_d24の一方が点滅し他方が点灯して特図1の保留数が「3」であることを報知し、特図2保留表示部914のLED_d25とLED_d26の両方が消灯して特図2の保留数が「0」であることを報知する。
すなわち、停電復旧時に演出制御装置300は、変動表示ゲームに代えて所定態様(たとえば消灯状態)をLED表示装置910の第2変動表示部に表示させ、始動記憶をLED表示装置910の第2始動記憶表示部に表示させる。これにより、停電復旧時に充実した内容の情報報知が可能となる。具体的には、本実施形態の場合、停電復旧中であるという情報に加えて、残りの始動記憶の有無及び数を示す情報である特図1と特図2の保留数の情報報知がおこなわれる。このため、実行権利が多数残っているのに(すなわち、保留数がたとえば上限値「4」または上限値「4」に近い値であるのに)遊技者が遊技媒体の投入(遊技球の発射操作)をすぐに再開してしまうことがなくなり、遊技者に不利にならない。
なお、停電復旧時のLED表示装置910は、所定の条件(たとえば、停電前に実行していた変動表示が終了するまで等)が成立するまで、点灯しないようにしてもよい(点灯する制御をおこなわないようにしてもよい)。また、停電復旧時のLED表示装置910は、何もつけないように制御(何も点灯しないことを積極的に制御)してもよい。
次に、表示装置41の表示レイヤの構成について図102を用いて説明する。図102は、第7の実施形態の第1の表示手段における表示レイヤの構成の一例を示す図である。表示レイヤとは、画像が手前側にあるものとして優先的に表示されるか、あるいは逆に奥側にあるものとして表示されるか、という画像同士の相対的な前後関係を大別する制御処理上のレイヤ(層)である。たとえば、表示位置が重なる異なる二つの画像が異なる表示レイヤに配置されて描画された場合、後側の優先度の低い表示レイヤに配置された画像は、手前側の優先度の高い表示レイヤに配置された画像によって重なった部分で遮蔽され、この手前側の画像の透明度がゼロであれば重なった部分では後側の画像は制御上描画されていても表示装置41の観察者からは全く見えなくなる。
本実施形態の場合、上記表示レイヤとしては、たとえば図102に示すように、手前側(優先度の高い側)から順に、停電復旧画面の画像を配置する表示レイヤL1、エラー報知の画像を配置する表示レイヤL2、大保留の画像を配置する表示レイヤL3、小図柄や小保留の画像を配置する表示レイヤL4、キャラクタの画像を配置する表示レイヤL5、大図柄の画像を配置する表示レイヤL6、背景の画像を配置する表示レイヤL7、ムービーの画像を配置する表示レイヤL8がある。なお図102において、「停電復旧画面」、「エラー報知」といった文字は各表示レイヤの説明であり、表示されるものではない。
このように、最前面の表示レイヤL1に停電復旧画面の画像を配置する構成であることにより、他の表示レイヤの描画状態に無関係に確実に停電復旧画面の画像(停電復旧表示921の画像を含む)を観察者に見せることができる。たとえば、停電復旧時の停電復旧画面表示中に、裏側(奥側)の他の表示レイヤでの描画を開始(停電発生直前の状態から開始)して停電復旧後(停電復旧画面表示後)の表示が速やかにおこなえるように準備しつつ、停電復旧表示921を確実に遊技者に見せて停電復旧中であることの情報報知を確実におこなえる。なお、裏側の他の表示レイヤで描画を開始していても、停電復旧画面の画像が表示装置41の表示領域全体を覆う大きさで、かつ透明度ゼロであれば、裏側の他の表示レイヤ(表示レイヤL2〜L8)に配置された画像は見えない。
なお、停電復旧画面の画像の大きさを表示装置41の表示領域全体を覆わない大きさとして、停電復旧中(すなわち、停電復旧画面の表示中)に表示装置41の表示領域の一部において裏側の他の表示レイヤの画像を見せるようにしてもよい。また、停電復旧画面の画像の透明度(透過度)をゼロより大きく設定することにより、停電復旧中に裏側の他の表示レイヤの画像が透けて見えるようにしてもよい。これにより、遊技機10が停電から復旧して通常の遊技中の表示画面(停電復旧画面ではない表示画面)の表示の準備をしていることを、遊技者に強く知らせることができる。
また、停電復旧画面の表示中は、単純に停電復旧画面の画像(たとえば前述した停電復旧表示921を含む画像)のみを所定の表示レイヤに配置して描画するだけで、他の表示レイヤにはなにも画像を描画しない構成でもよい。
次に、遊技機10の電源投入時の各表示装置の起動順について図103を用いて説明する。図103は、第7の実施形態における電源投入時の各装置の起動順の一例を示すタイミングチャートである。
停電復旧(通常の電源投入含む)によって、遊技機10の電源がオフからオンに立ち上がったタイミングをタイミングT1とすると、このタイミングT1より所定時間遅れたタイミングT2で一括表示装置50の制御が開始されて一括表示装置50が作動し(すなわち、一括表示装置50が表示を開始し)、さらにこのタイミングT2より所定時間遅れたタイミングT3で性能表示装置135の制御が開始されて性能表示装置135が作動する(すなわち、性能表示装置135が表示を開始する)。この起動順は、たとえば遊技制御装置100の制御部である遊技用マイコン111が、起動時に、前述したステップS76の出力処理において前述した第3出力ポート134cや第4出力ポート134dからのデータ出力を最初に開始し、その所定時間後に第1出力ポート134aからのデータ出力を開始することにより実現される。
そして、たとえばタイミングT3より遅れたタイミングT4で遊技制御装置100の起動時のコマンド(前述したRAM初期化時コマンドまたは停電復旧時コマンド)が遊技制御装置100から送信され、このコマンドを受けて演出制御装置300が、タイミングT4よりも遅れたタイミングT5で表示装置41(第1の表示手段)やLED表示装置910(第2の表示手段)を作動させてこれら表示装置による表示を開始させる。この起動順は、たとえば遊技用マイコン111が、起動時に、前述したステップS76の出力処理において前述した第1出力ポート134aからのデータ出力の開始よりも後に、シュミットバッファ132を経由したコマンドの送信を開始することにより実現される。
なお、起動時のコマンド(前述したRAM初期化時コマンドまたは停電復旧時コマンド)は、前述したステップS54またはS59で送信する設定がなされるが、実際に送信するタイミングは、たとえばステップS54またはS59による設定を受けてステップS76の出力処理内の処理で決まる構成とすればよい。
但し、タイミングT5はタイミングT3よりも遅れたタイミングであるが、タイミングT4は必ずしもタイミングT3より後である必要はない。起動時のコマンドが遊技制御装置100から送信されるタイミングT4が、たとえば一括表示装置50等の起動タイミングであるタイミングT2やT3と同じか早いタイミングであったとしても、このコマンドの送受信がおこなわれて演出制御装置300によって表示装置41等が表示を開始するまでの時間(タイミングT4からタイミングT5までの時間)によってタイミングT5がタイミングT3よりも遅くなればよい。このため、タイミングT4からタイミングT5までの時間が十分長い場合は、前述したステップS54またはS59の処理の実行時にたとえば遊技用マイコン111のシリアル通信機能によって即座に起動時のコマンドが送信されてもよい。
また、表示装置41(第1の表示手段)が表示を開始するタイミングと、LED表示装置910(第2の表示手段)が表示を開始するタイミングは、異なっていてもよい(いずれか一方が先でもよい)。たとえばLED表示装置910が表示を開始するタイミングが早ければ、たとえば停電復旧時に遊技者に保留数の情報をより早く報知できる。
いずれにせよ本実施形態では、遊技機10の起動時に各表示装置は、一括表示装置50、次いで性能表示装置135、次いで演出制御装置300が制御する表示装置(少なくともLED表示装置910、或いはさらに表示装置41)の順に表示を開始する構成となっている。これにより、遊技者向けの表示(LED表示装置910や表示装置41による表示)を遅らせて、どちらかというと遊技者向けでない表示(遊技店の店員などに向けた表示)を早めにおこない、遊技店の店員などに異常などの情報を起動時に早めに知らせることができる。
なお、停電復旧時に遊技盤上の他の要素や役物の可動部などが初期化動作をおこなう場合があるが、LED表示装置910は、これら遊技盤上の他の要素や役物の可動部などによって視認性が阻害されない位置に配置されるので、停電復旧時を含む、いかなる遊技状態においても遊技者に保留数の情報を報知可能にしている。
次に、停電復旧画面の他の例について図104を用いて説明する。図104は、第7の実施形態における停電復旧時の表示画面の他の例を示す図である。たとえば、前述の図101(1)に示す表示画面920に代えて、図104(1)に示す表示画面923、図104(2)に示す表示画面926、または図104(3)に示す表示画面929のいずれかを表示してもよい。
図104(1)に示す表示画面923は、停電復旧画面であり、前述した停電復旧表示921に加えて再開催促表示924を表示内容に含む。再開催促表示924は、「遊技を再開してください」という文字を含む画像(遊技の再開を遊技者に促す情報)を表示する。
図104(2)に示す表示画面926は、停電復旧画面であり、前述した停電復旧表示921に加えてメーカー名表示927を表示内容に含む。メーカー名表示927は、メーカー名(企業名)を表す文字を含む画像を表示する。なお、メーカー名表示927に代えて、或いはメーカー名表示927に加えて、メーカーロゴ表示(たとえば、企業のマスコットキャラクタなどを含むメーカーロゴ(企業ロゴ)の画像を表示するもの)を表示してもよい。
図104(3)に示す表示画面929は、停電復旧画面であり、前述した停電復旧表示921に加えて注意喚起表示930とキャラクタ表示931を表示内容に含む。注意喚起表示930は、「のめりこみに気を付けよう」という注意喚起の文字を含む画像を表示する。キャラクタ表示931は、虎のようなキャラクタの画像を表示する。なお、注意喚起表示930に代えて、或いは注意喚起表示930に加えて、「カードの取り忘れに注意」という注意喚起の文字を含む画像(第2の注意喚起表示)を表示してもよい。
なお、停電復旧画面としてのこれら表示画面は、いずれか一つが予め設定されて表示されてもよいし、演出制御装置300の処理によっていずれか一つが選択されて表示されてもよい。また、演出制御装置300の処理によって、予め設定された複数の異なる表示画面(或いは多数設定された中から選択した複数の異なる表示画面)を停電復旧画面として順次切り替えて表示してもよい。たとえば、最初に所定時間だけ図101(1)に示す表示画面920を表示し、次いで所定時間だけ図104(1)に示す表示画面923を表示し、次いで所定時間だけ図104(2)に示す表示画面926を表示し、次いで所定時間だけ図104(3)に示す表示画面929を表示し、といったように切り替えて表示してもよい。このようにすると、異なる文字情報が順次表示されて遊技者が表示内容を把握し易い。
[第7の実施形態の変形例1]
次に第7の実施形態の変形例1について図105と図106を用いて説明する。図105は、第7の実施形態の変形例1におけるRAM初期化時コマンドと停電復旧時コマンドの一例を示す図である。図106は、第7の実施形態の変形例1における停電復旧時の表示画面の例を示す図である。
(1)RAM初期化時コマンドは、遊技制御装置100がRAM初期化時に送信するコマンドを示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「機種指定」)を送信する。コマンド名「機種指定」は、MODE「ACH」と、機種に応じてACTION「10H」からACTION「30H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしに対応するACTION「01H」を含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしに対応するACTION「01H」を含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「4」のコマンド(コマンド名「確率情報」)を送信する。コマンド名「確率情報」は、MODE「A0H」と、初期状態に対応してACTION「01H」からACTION「07H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「設定値」)を送信する。コマンド名「設定値」は、MODE「AFH」と、設定値に対応するACTION「01H」〜「06H」を含む。なお、ACTION「01H」〜「06H」は、設定値「1」〜設定値「6」に対応する。
次に、遊技制御装置100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「打ち方」)を送信する。コマンド名「打ち方」は、MODE「D3H」と、初期状態(左打ち)に対応するACTION「01H」を含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「7」のコマンド(コマンド名「電源投入」)を送信する。コマンド名「電源投入」は、MODE「AAH」と、対応するACTION「55H」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、RAM初期化時に設定されている設定値(1〜6の範囲)や「打ち方」などの情報を演出制御装置300に通知できる。
(2)停電復旧時コマンドは、遊技制御装置100が停電復旧時に送信するコマンドを示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「機種指定」)を送信する。コマンド名「機種指定」は、MODE「ACH」と、機種に応じてACTION「10H」からACTION「30H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「4」のコマンド(コマンド名「確率情報」)を送信する。コマンド名「確率情報」は、MODE「A0H」と、各種遊技状態に対応するACTION「01H」からACTION「07H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「設定値」)を送信する。コマンド名「設定値」は、MODE「AFH」と、設定値に対応するACTION「01H」〜「06H」を含む。なお、ACTION「01H」〜「06H」は、設定値「1」〜設定値「6」に対応する。
次に、遊技制御装置100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「打ち方」)を送信する。コマンド名「打ち方」は、MODE「D3H」と、停電時の遊技状態に対応するACTION「01H」または「F1H」を含む。ここで、ACTION「01H」は左打ちを示し、ACTION「F1H」は右打ちを示す。遊技者の利益のためには、遊技球を遊技領域32の左側に打ち込む左打ちと、遊技球を遊技領域32の右側に打ち込む右打ちは、遊技状態に応じていずれかを選択しておこなうべきである。このため、遊技制御装置100は、停電時の遊技状態が左打ちをおこなうべき状態であれば上記送信順「6」のコマンド(以下、打ち方コマンドという)のACTIONのデータを「01H」とし、停電時の遊技状態が右打ちをおこなうべき状態であれば上記送信順「6」のコマンドのACTIONのデータを「F1H」とする。
次に、遊技制御装置100は、送信順「7」のコマンド(コマンド名「停電復旧」)を送信する。コマンド名「停電復旧」というコマンド(停電復旧画面コマンド)は、MODE「ABH」と、対応するACTION「55H」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、停電復旧時に設定されている設定値(1〜6の範囲)と、特図1保留数および特図2保留数や、打ち方などの情報を演出制御装置300に通知できる。
そして演出制御装置300は、停電復旧時に送信されてくる各コマンド(特に停電復旧画面コマンドや打ち方コマンド)を受けて、たとえば図106(1)に示す打ち方表示を含む表示画面933を停電復旧画面として表示装置41に表示する。
図106(1)に示す表示画面933は、右打ちすべき状態で電源が復旧した場合の停電復旧画面であり、前述した停電復旧表示921や再開催促表示924に加えて右打ち表示934を表示内容に含む。右打ち表示934は、右打ちの場合の打ち方表示であり、「右打ち」という文字や右向きの矢印を含む画像(右打ちを勧める情報)を表示する。右打ち表示934により遊技者等に右打ちすべき状態であることが報知される。
なお、たとえば表示画面933に代えて、図106(2)に示す表示画面936を表示装置41に表示してもよい。表示画面936は、停電復旧画面であり、前述した停電復旧表示921や再開催促表示924に加えて右打ち表示937を表示内容に含む。右打ち表示937は、「右打ち」を示すピクトグラム(視覚記号の一種であり絵文字とも呼ばれる)を含む画像(右打ちを勧める情報)を表示する。右打ち表示937により遊技者等に右打ちすべき状態であることが報知される。
なお、左打ちをすべき状態で電源が復旧した場合には、上記右打ち表示934等に代えて左打ちを勧める情報を表示する左打ち表示(左打ちの場合の打ち方表示)をおこなう。打ち方を示す表示は、受信した打ち方コマンド(MODE「D3H」のコマンド)のACTIONのデータが「01H」なら左打ち表示となり、受信した打ち方コマンド(MODE「D3H」のコマンド)のACTIONのデータが「F1H」なら右打ち表示となる。
この変形例1によれば、停電復旧中であるという情報やLED表示装置910に表示される残りの始動記憶の情報に加えて、打ち方の情報報知が停電復旧時に表示装置41にておこなわれる。すなわち、停電復旧時により充実した内容の情報報知が実現できる。このため、停電復旧時に遊技者が打ち方の状態(左打ちすべき状態か、或いは右打ちすべき状態か)を把握できず、たとえば右打ちすべき状態であるのに左打ちをおこなってしまうといったことがなくなり、遊技者がより有利になる。
なおこの変形例1では、停電復旧時コマンドにおける画面指定のコマンドとして客待ちデモ画面コマンドはなく停電復旧画面コマンド(上記送信順「7」のコマンド)しか設定されていない。つまり、停電ではない通常の電源遮断操作後の通常の電源投入操作(但し、RAM初期化スイッチの操作を伴う電源投入操作を除く)がなされた場合も含めて、停電復旧時には、停電時(電源遮断前)の遊技状態に無関係に、停電復旧画面の表示を指令する停電復旧画面コマンドを含む停電復旧時コマンドが必ず遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
この停電復旧時コマンドを受けた演出制御装置300としては、たとえば遊技中でない場合でも、停電復旧時コマンドに含まれる停電復旧画面コマンドの指令に従って図106に例示するような停電復旧画面を最初に表示装置41に表示し、その後、遊技中でなければ送信されてくる客待ちデモを指令するコマンド(停電復旧時コマンドとしてではなく、すべての保留数がゼロになり変動表示ゲームが終了し大当り状態等でない時に遊技制御装置100から送信されてくる客待ちデモコマンド)を受信したときに客待ちデモ画面に切り替えて表示する構成であればよい。
但し、受信した停電復旧時コマンドに含まれる他のコマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンドなど)のACTIONのデータが示す情報から、演出制御装置300において、最初から客待ちデモ画面を表示すべき状態であること(すなわち、遊技客が遊技していない状態)が判定できる場合には、停電復旧画面を表示することなく最初から客待ちデモ画面を表示する構成であってもよい。
[第7の実施形態の変形例2]
次に第7の実施形態の変形例2について図107と図108を用いて説明する。図107は、第7の実施形態の変形例2における停電復旧時コマンドの一例を示す図である。図108は、第7の実施形態の変形例2における停電復旧時の表示画面の一例を示す図である。
この変形例2の停電復旧時コマンドとしては、次のコマンドを送信する。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「機種指定」)を送信する。コマンド名「機種指定」は、MODE「ACH」と、機種に応じてACTION「10H」からACTION「30H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「4」のコマンド(コマンド名「確率情報」)を送信する。コマンド名「確率情報」は、MODE「A0H」と、各種遊技状態に対応するACTION「01H」からACTION「07H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「設定値」)を送信する。コマンド名「設定値」は、MODE「AFH」と、設定値に対応するACTION「01H」〜「06H」を含む。なお、ACTION「01H」〜「06H」は、設定値「1」〜設定値「6」に対応する。
次に、遊技制御装置100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「変動中」)を送信する。このコマンド名「変動中」というコマンド(以下、変動状態コマンドという)は、MODE「D3H」と、停電時の遊技状態に対応するACTION「01H」または「F1H」を含む。ここで、ACTION「01H」は特図1または特図2が停止中であることを示し、ACTION「F1H」は特図1または特図2が変動中であることを示す。
次に、遊技制御装置100は、送信順「7」のコマンドとして、送信順「7−1」のコマンド(コマンド名「停電復旧(デフォルト)」)または送信順「7−2」のコマンド(コマンド名「停電復旧(右打ち)」)に対応するコマンドのいずれかを送信する。コマンド名「停電復旧(デフォルト)」は、MODE「ABH」と、対応するACTION「01H」を含む。コマンド名「停電復旧(右打ち)」は、MODE「ABH」と、対応するACTION「F1H」を含む。
なお遊技制御装置100は、停電時の遊技状態が左打ちをおこなうべき状態であれば上記送信順「7」のコマンドとしてコマンド名「停電復旧(デフォルト)」のコマンドを送信し、停電時の遊技状態が右打ちをおこなうべき状態であれば上記送信順「7」のコマンドとしてコマンド名「停電復旧(右打ち)」のコマンドを送信する。
これにより、遊技制御装置100は、特図1保留数および特図2保留数などの情報に加えて、変動中か否かの情報と、打ち方などの情報を演出制御装置300に通知できる。なお、たとえば送信順「6」のコマンドのACTIONのデータの種類を増やして、単なる停止中であることのみならず、はずれで停止中か、当りで停止中かが、送信順「6」のコマンドのACTIONのデータによって判定できる構成としてもよい。
そして演出制御装置300は、停電復旧時に送信されてくる上記停電復旧時コマンドを受けて、たとえば図108に示す表示画面を表示装置41に表示する。詳細には、受信した送信順「6」のコマンド(変動状態コマンド)のACTIONのデータがはずれで停止中を示すものであれば、たとえば図108(1)に示す表示画面939を表示し、受信した送信順「6」のコマンド(変動状態コマンド)のACTIONのデータが当りで停止中を示すものであれば、たとえば図108(2)に示す表示画面942を表示する。また、受信した送信順「6」のコマンド(変動状態コマンド)のACTIONのデータが変動中を示すものであれば、たとえば図108(3)に示すように表示画面939と表示画面942を所定の短い周期で交互に切り替えて表示する(すなわち、二つの異なる静止画を交互に切り替えて表示する)。
図108(1)に示す表示画面939は、はずれで変動表示停止中に停電が発生して電源が復旧した場合の停電復旧画面であり、前述した停電復旧表示921に加えてはずれを示唆するはずれ表示940を表示内容に含む。はずれ表示940は、困り顔のキャラクタと×印を含む画像(はずれを示唆する情報)を表示する。このはずれ表示940が前述の周期を超えて所定時間以上表示されることにより遊技者等にはずれ停止中であることが報知される。
図108(2)に示す表示画面942は、当り(大当りまたは小当り)で変動表示停止中に停電が発生して電源が復旧した場合の停電復旧画面であり、前述した停電復旧表示921に加えて当りを示唆する当り表示943を表示内容に含む。当り表示943は、嬉しい顔のキャラクタと○印を含む画像(当りを示唆する情報)を表示する。この当り表示943が前述の周期を超えて所定時間以上表示されることにより遊技者等に当り停止中であることが報知される。
また、図108(3)に示すように表示画面939と表示画面942が所定の短い周期で交互に切り替えて表示されることにより、遊技者等に特図1または特図2のいずれかが変動中であることが報知される。
この変形例2によれば、停電復旧中であるという情報やLED表示装置910に表示される残りの始動記憶の情報に加えて、変動中か否かの情報や、はずれか当りかの情報報知が停電復旧時におこなわれる。すなわち、停電復旧時により充実した内容の情報報知が実現できる。このため、停電復旧時に遊技者が変動中か否か等を把握できずに興趣が低下することを抑止できる。また、図108(3)に示す表示画面939と表示画面942の切り替え(静止画の切り替え)によって、一種の変動表示のような演出が容易に実現できて興趣が向上する。
なおこの変形例2では、図108よりも単純な表示画面を停電復旧画面として表示してもよい。たとえば、前述した停電復旧表示921に加えて単純に変動中か否かを示す文字等の表示を表示内容に含む表示画面でもよい。
また、この変形例2における停電復旧画面でも、前述した再開催促表示924や、右打ち表示934などの打ち方表示をおこなってもよい。この場合、打ち方表示は、受信した送信順「7」のコマンド(MODE「ABH」のコマンド)のACTIONのデータが「01H」なら左打ち表示となり、受信した送信順「7」のコマンド(MODE「ABH」のコマンド)のACTIONのデータが「F1H」なら右打ち表示となる。
またこの変形例2では、演出制御装置300の制御によって、受信した送信順「2」と「3」の特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンドのACTIONのデータがいずれも「01H」(保留数ゼロ)であり、受信した送信順「6」のコマンド(変動状態コマンド)のACTIONのデータが「01H」(停止中)である場合には、遊技中でないと判定し、最初から停電復旧画面ではなく客待ちデモ画面を表示する構成としてもよい。
[第7の実施形態の変形例3]
次に第7の実施形態の変形例3について図109を用いて説明する。図109は、第7の実施形態の変形例3における停電復旧設定処理のフローチャートを示す図である。
停電復旧設定処理は、前述した演出制御装置300のメイン処理における、たとえばステップD22の受信コマンドチェック処理において、受信したコマンドが停電復旧時コマンドであった場合に呼び出されて実行されるルーチンである。
この停電復旧設定処理においては、まず、受信した停電復旧時コマンド(前述したように複数のコマンドがある)のデータ読み込み(ステップD101)をおこなってから、読み込んだデータに応じて表示装置41に表示する表示画面の種類や仕様を選択する(ステップD102)。次に、選択した表示画面を表示するためのデータの設定(ステップD103)をおこなって、停電復旧設定処理を終了する。
ここで、ステップD102で選択される表示画面の種類としては、まず大きく分けて、停電復旧中であることを知らせる情報を含む停電復旧画面と、停電復旧中であることを知らせる情報を含まず客待ちデモをおこなう客待ちデモ画面と、がある。そして、停電復旧画面の中でも、たとえば画面の背景の態様(色、明るさ、模様など)や、表示する情報の有無や内容によって種類が異なってもよい。表示する情報としては、注意喚起や再開催促などのメッセージ、打ち方(左打ちか、右打ちか)、保留数(特図1の保留数、特図2の保留数)、変動状態(変動中か否か)、確率状態(高確率中か否か)、当り状態(当り中か否か、大当りか小当りか)、キャラクタ、メーカー名、メーカーロゴ、などがある。
また、ステップD102で選択される表示画面の仕様としては、停電復旧画面の場合、たとえば、メッセージの表示仕様(メッセージの数、種類、大きさ、表示位置、表示色、フォントなど)、打ち方の表示仕様(打ち方表示の種類、大きさ、表示位置、表示色など)、保留数の表示仕様(保留数表示の種類、大きさ、表示位置、表示色など)、変動状態の表示仕様(変動状態の表示の種類、大きさ、表示位置、表示色など)、確率状態の表示仕様(確率状態の表示の種類、大きさ、表示位置、表示色など)、当り状態の表示仕様(当り状態の表示の種類、大きさ、表示位置、表示色など)、背景の詳細な表示仕様、キャラクタの表示仕様(キャラクタの数、種類、大きさ、表示位置、表示色など)、などがある。
このように本変形例3では、演出制御装置300が、停電復旧時(RAM初期化を伴わない通常の電源投入時も含む)に表示装置41に表示する表示画面の表示内容を、受信した停電復旧時コマンドの内容に応じて異ならせる。これにより、状況に応じて最適な表示画面を停電復旧時に表示できる。
たとえば、特図1と特図2の保留数がいずれも所定値(たとえば「2」)未満である場合には、前述した再開催促表示924を含む表示画面923を表示して遊技者に遊技球の発射操作を促し、特図1と特図2の保留数のいずれかが所定値(たとえば「2」)以上である場合には、再開催促表示924を含まない前述した表示画面920あるいは表示画面926を表示し、特図1と特図2の保留数のいずれかが第2の所定値(たとえば「3」)以上である場合には、再開催促表示924を含まず注意喚起表示930を含む前述した表示画面929を表示する。これにより、保留数に応じた最適な表示画面を停電復旧時に表示できる。
また、表示画面の内容に保留数が含まれる場合には、遊技者は、LED表示装置910のみならず、メインの表示装置41によっても停電復旧時に保留の有無や数(すなわち、残りの始動記憶の有無や数)を知ることができ、遊技者がより有利になる。
[第7の実施形態の変形例4]
次に第7の実施形態の変形例4について図110を用いて説明する。図110は、第7の実施形態の変形例4における第2の表示手段の表示例を示す図である。
本変形例4は、遊技機の機種が、特図変動表示ゲームが1種類しかない機種(たとえば、特図1のみがあり、特図2がない機種)である場合である。そして、LED表示装置910のハード構成を、前述した特図変動表示ゲームが2種類ある場合と共用する実施形態である。このため、LED表示装置910のハード構成は、前述した実施形態と同じである。
まず、図110(1)に示す具体例1では、LED表示装置910における特図1変動表示部911と特図1保留表示部913によって、前述した実施形態と同様に特図1変動表示ゲームの状態と特図1の保留数の表示をおこない、特図2変動表示部912と特図2保留表示部914によって装飾または他の情報の表示をおこなう。他の情報とは、たとえば、前述した送信順「4」のコマンド(確率情報コマンド)によって演出制御装置300が判定できる遊技状態(たとえば、高確率状態か否か)の情報や、前述した変形例1における送信順「6」のコマンド(コマンド名「打ち方」)によって演出制御装置300が判定できる打ち方(左打ちか、右打ちか)の情報である。
次に、図110(2)に示す具体例2では、LED表示装置910における特図1変動表示部911と特図1保留表示部913によって、前述した実施形態と同様に特図1変動表示ゲームの状態と特図1の保留数の表示をおこなうとともに、特図2変動表示部912と特図2保留表示部914によっても、特図1変動表示部911と特図1保留表示部913がおこなう表示と同じ表示(ミラーリングの表示)をおこなう。
次に、図110(3)に示す具体例3では、LED表示装置910における特図1変動表示部911によって、前述した実施形態と同様に特図1変動表示ゲームの状態の表示をおこない、特図2変動表示部912によって装飾または他の情報(遊技状態や打ち方の情報)の表示をおこなう。そして、LED表示装置910における特図1保留表示部913と特図2保留表示部914によって特図1の保留数の表示をおこなう。
たとえば、特図1保留表示部913と特図2保留表示部914のLED_d23、LED_d24、LED_d25、及びLED_d26の合計4個のLEDの点灯と消灯によって、特図1の保留数を表示する。具体的には、たとえば4個のLEDのうち点灯しているLEDの数が特図1の保留数になるように演出制御装置300がこれら4個のLEDを制御して、点灯しているLEDの数で特図1の保留数を示す。これにより、LEDを点滅させなくても、保留数を表示でき、遊技者にとって分かり易い保留数の情報報知が実現できる。
[第7の実施形態の変形例5]
次に第7の実施形態の変形例5について図111を用いて説明する。図111は、第7の実施形態の変形例5におけるLED表示装置(第2の表示手段)およびLED表示装置の打ち方表示部の動作態様と報知情報の一例を示す図である。
本変形例5のLED表示装置910は、図111(1)に示すように、前述した実施形態のLED表示装置910に打ち方表示部915(第2の状態表示部)を追加した構成である。本変形例5のLED表示装置910は、前述した各表示部(特図1変動表示部911、特図2変動表示部912、特図1保留表示部913、および特図2保留表示部914)を構成するLED_d21からLED_d26に加えて、打ち方表示部915を構成するLED_d27を有する。
打ち方表示部915は、LED_d27の1個のLEDの動作態様により、打ち方の状態(左打ちか、右打ちか)を表示する。たとえば図111(2)に示すように、打ち方表示部915は、LED_d27が消灯している動作態様により左打ちすべき状態であることを示し、LED_d27が点灯している動作態様により右打ちすべき状態であることを示す。なお打ち方表示部915は、前述の変形例1における送信順「6」のコマンド(コマンド名「打ち方」)を受信した演出制御装置300の制御によって、停電復旧時にも打ち方の情報を表示する。
これにより、表示装置41に打ち方の情報が表示されない場合(あるいは表示されていても見えない場合含む)でも、遊技者はLED表示装置910を見ることによって、打ち方の状態を把握でき、遊技者に有利となる。なお、表示装置41の表示画面でおこなわれる打ち方の表示(たとえば前述した右打ち表示934など)は、第1の状態表示部(第1の打ち方状態表示部)に相当するのに対して、LED表示装置910の打ち方表示部915は第2の状態表示部(第2の打ち方状態表示部)に相当する。
[第7の実施形態の他の変形例]
次に第7の実施形態の他の変形例について説明する。
LED表示装置910を構成するLEDは、単色で発光するLEDでもよいが、発光色を複数の異なる色に切り替えられるLED(フルカラーの発光が可能なLEDでもよい)とし、LEDの発光色によって保留数や変動状態以外の他の情報(高確率状態か否かの遊技状態や、打ち方の状態など)を示してもよい。たとえば、LED表示装置910において点灯または点滅しているいずれかのLEDの発光色が青色なら左打ち、赤色なら右打ちを示す構成としてもよい。
図104や図106に例示したような表示要素(たとえば、再開催促表示924、メーカー名表示927、注意喚起表示930、キャラクタ表示931、右打ち表示934など)は、停電復旧画面に複数表示するようにしてもよい。たとえば、上記表示要素のうちの複数またはすべてを同時に表示する構成もあり得る。
第1の表示手段は、前述した表示装置41のようなLCD(液晶表示器)などの映像表示装置に限定されず、リールタイプの表示装置でもよい。
第2の表示手段は、前述したLED表示装置910のようなLEDによる表示装置に限定されず、たとえば表示領域の小さなLCD(液晶表示器)によって構成することもできる。
上述した第7の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶可能な遊技機であって、変動表示ゲームを第1の表示手段(表示装置41)で表示可能な第1変動表示部(大図柄群501、小図柄群502、保留消化表示506が表示される表示領域)と、変動表示ゲームを第2の表示手段(LED表示装置910)で表示可能な第2変動表示部(特図1変動表示部911、特図2変動表示部912)と、始動記憶を第1の表示手段で表示可能な第1始動記憶表示部(特図1保留数表示503、特図2保留数表示504、保留表示505が表示される表示領域)と、始動記憶を第2の表示手段で表示可能な第2始動記憶表示部(特図1保留表示部913、特図2保留表示部914)と、遊技制御をおこなう遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からコマンドを受信して演出手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊技制御手段は、停電復旧を検出して、少なくとも始動記憶に関する情報を演出制御手段に通知する(特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンドを含む停電復旧時コマンド)。演出制御手段は、通知を受けて、変動表示ゲームを表示することに代えて停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を第1変動表示部に表示させ、始動記憶を表示することに代えて停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を第1始動記憶表示部に表示させ、変動表示ゲームに代えて所定態様(たとえばLEDが消灯した態様)を第2変動表示部に表示させ、始動記憶を第2始動記憶表示部に表示させる。
(2)(1)の遊技機10は、発射された遊技球が打ち込まれる遊技盤の遊技領域に始動入賞口が配設され、この始動入賞口への遊技球の入賞によって実行権利として始動記憶が記憶され、この始動記憶に基づき識別情報(特図)を変動表示する変動表示ゲームをおこない、この変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に遊技者に有利な状態を発生させる。(1)の第1の表示手段と第2の表示手段は、遊技領域内に配設する。(1)の演出制御手段は、変動表示ゲームが未実行な残りの始動記憶の数(特図1の保留数、特図2の保留数)を第2始動記憶表示部に表示させる。
(3)(1)の第2の表示手段は、この第2の表示手段の表示が遊技機の他の構成要素(たとえば役物の可動部)で遮られない位置に配置する。
(4)(1)の通知(停電復旧時コマンド)には、遊技球を遊技領域の左側に打ち込むべき左打ち状態か、遊技球を遊技領域の右側に打ち込むべき右打ち状態かを示す打ち方の情報(打ち方コマンド)が含まれ、演出制御手段は、通知を受けて、打ち方の情報を示す表示(たとえば、右打ち表示934、あるいは打ち方表示部915による表示)を第1の表示手段または第2の表示手段(あるいは第1の表示手段と第2の表示手段)によっておこなう。
(5)(1)の通知(停電復旧時コマンド)には、停電時の遊技状態(特図が変動中か否か、あるいは高確率状態か否かなど)の情報(変動状態コマンド、確率情報コマンド)が含まれ、演出制御手段は、通知を受けて、遊技状態の情報を示す表示(たとえば、はずれ表示940、当り表示943、あるいはLED表示装置910の発光色による表示)を第1の表示手段または第2の表示手段(あるいは第1の表示手段と第2の表示手段)によっておこなう。
(6)(1)の演出制御手段は、受信した通知(停電復旧時コマンド)に応じて第1の表示手段に表示する表示画面の種類や仕様を複数ある中から選択して表示する。
(7)(1)の演出制御手段は、通知(停電復旧時コマンド)を受けて、第1の表示手段に異なる表示画面を順次切り替えて表示する。
(8)遊技機10は、変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を記憶可能な遊技機であって、変動表示ゲームを第1の表示手段(表示装置41)で表示可能な第1変動表示部(大図柄群501、小図柄群502、保留消化表示506が表示される表示領域)と、始動記憶を第1の表示手段で表示可能な第1始動記憶表示部(特図1保留数表示503、特図2保留数表示504、保留表示505が表示される表示領域)と、始動記憶を第2の表示手段(LED表示装置910)で表示可能な第2始動記憶表示部(特図1保留表示部913、特図2保留表示部914)と、遊技制御をおこなう遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からコマンドを受信して演出手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊技制御手段は、停電復旧を検出して、少なくとも始動記憶に関する情報を演出制御手段に通知する(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンドを含む停電復旧時コマンド)。演出制御手段は、通知を受けて、変動表示ゲームを表示することに代えて停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を第1変動表示部に表示させ、始動記憶を表示することに代えて停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を第1始動記憶表示部に表示させ、始動記憶(特図1の保留数、特図2の保留数)を第2始動記憶表示部に表示させる。
(9)遊技機10は、変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な遊技機であって、変動表示ゲームを第1の表示手段(表示装置41)で表示可能な第1変動表示部(大図柄群501、小図柄群502、保留消化表示506が表示される表示領域)と、変動表示ゲームを第2の表示手段(LED表示装置910)で表示可能な第2変動表示部(特図1変動表示部911、特図2変動表示部912)と、始動記憶の数を特定可能な情報を第1の表示手段で表示可能な第1始動記憶表示部(特図1保留数表示503、特図2保留数表示504、保留表示505が表示される表示領域)と、始動記憶の数を特定可能な情報を第2の表示手段で表示可能な第2始動記憶表示部(特図1保留表示部913、特図2保留表示部914)と、遊技制御をおこなう遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からコマンドを受信して演出手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊技制御手段は、停電復旧を検出して、少なくとも始動記憶の数に関する情報を演出制御手段に通知する(特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンドを含む停電復旧時コマンド)。演出制御手段は、通知を受けて、第1の表示手段に停電からの復旧中であることを示す所定の停電復旧情報を表示させ(停電復旧表示921など)、第2の表示手段に少なくとも始動記憶の数を特定可能な情報を表示させる(図101参照)。
(10)遊技機10は、変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な遊技機であって、第1の表示手段(表示装置41)と、第2の表示手段(LED表示装置910)と、始動記憶の数を特定可能な情報を第1の表示手段で表示可能な第1始動記憶表示部(特図1保留数表示503、特図2保留数表示504、保留表示505が表示される表示領域)と、始動記憶の数を特定可能な情報を第2の表示手段で表示可能な第2始動記憶表示部(特図1保留表示部913、特図2保留表示部914)と、遊技制御をおこなう遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段からコマンドを受信して演出手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備える。遊技制御手段は、停電復旧を検出して、少なくとも始動記憶の数に関する情報を演出制御手段に通知する(特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンドを含む停電復旧時コマンド)。演出制御手段は、通知を受けて、第1の表示手段に停電からの復旧中であることを示す所定の停電復旧情報を表示させ(停電復旧表示921など)、第2の表示手段に少なくとも始動記憶の数を特定可能な情報を表示させる。第2の表示手段は、いかなる遊技状態においても第2始動記憶表示部の視認性が阻害されない位置(たとえば遊技盤上の他の要素や役物の可動部などによって前面を覆われることがない位置、遊技領域32内を流下する遊技球がこのLED表示装置910の表示面の前面側を流れない位置)に配置される(図95、図101参照)。
[第8の実施形態]
第1の実施形態から第7の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第8の実施形態の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第7の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
次に、第8の実施形態の遊技機10について説明する。まず、遊技機10における一括表示装置50(図5)の具体的な点灯態様について図112を用いて説明する。図112は、第8の実施形態の一括表示装置の点灯態様の一例を示す図である。
一括表示装置50は、図112(a)に示すようにラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部58とを備える。特図1図柄表示部53の7セグメントLED_d1は、8個のLED(7個のセグメントLED(a〜g)と1個のドットLED(dp))で構成されている。特図2図柄表示部54の7セグメントLED_d2は、8個のLED(7個のセグメントLED(a〜g)と1個のドットLED(dp))で構成されている。
特図1図柄表示部53における特図変動表示ゲームは、特図1変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、たとえば図112(b)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、ドットLED(dp)、セグメントLED(g)が点灯する状態(セグメントLED(a〜f)は消灯状態)と、セグメントLED(a〜f)が点灯する状態(ドットLED(dp)、セグメントLED(g)は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、たとえば60m秒に設定されている。そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(たとえばセグメントLED(b,e)を点灯状態にしてセグメントLED(a,c,d,f,g)およびドットLED(dp)を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(たとえばセグメントLED(a,b,c,d,g)を点灯状態にしてセグメントLED(e,f)およびドットLED(dp)を消灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図1図柄表示部53は他の表示部と同様に複数個のLED(7セグメント型以外)で構成してもよい。また、変動用図柄番号を交互に変更するとして説明したが3以上の変動用図柄番号を用意して周期的に変更するようにしてもよい。
特図2図柄表示部54における特図変動表示ゲームは、特図2変動表示ゲームの実行時間(変動時間)中は、たとえば図112(c)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、セグメントLED(a〜f)が点灯する状態(ドットLED(dp)、セグメントLED(g)は消灯状態)と、ドットLED(dp)、セグメントLED(g)が点灯する状態(セグメントLED(a〜f)は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、たとえば60m秒に設定されている。そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様(たとえばセグメントLED(b,e)を点灯状態にしてセグメントLED(a,c,d,f,g)およびドットLED(dp)を消灯状態にする態様)となり、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(たとえばセグメントLED(a,b,c,d,g)を点灯状態にしてセグメントLED(e,f)およびドットLED(dp)を消灯状態にする態様)となってゲーム結果を表示する。なお、特図2図柄表示部54は他の表示部と同様に複数個のLED(7セグメント型以外)で構成してもよい。また、変動用図柄番号を交互に変更するとして説明したが3以上の変動用図柄番号を用意して周期的に変更するようにしてもよい。
特図1保留表示部52は、特図1図柄表示部53の変動開始条件となる入賞口(たとえば、図51に示す遊技盤には始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数(保留記憶数)=保留数)を、たとえば図112(d)に示すように、複数のLED(LED_d11,d12)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、たとえば128m秒に設定されている。
特図2保留表示部58は、特図2図柄表示部54の変動開始条件となる入賞口(たとえば、図51に示す遊技盤の場合には始動入賞口370)への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、たとえば図112(d)に示すように、複数のLED(LED_d13,d14)の消灯、点灯、点滅により表示する。点滅周期は、たとえば128m秒に設定されている。
ラウンド表示部51は、特別遊技状態中でない場合にはすべてのLED(LED_d3〜d6)を消灯状態にし、特別遊技状態中には、たとえば図112(e)に示すように、結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部51は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
状態表示部57は、たとえば図112(f)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLED_d7を消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLED_d7を点灯状態にする。
状態表示部57は、たとえば図112(f)に示すように、時短状態である場合はLED_d9を点灯状態にし、時短状態でない場合はLED_d9を消灯状態にする。
状態表示部57は、たとえば図112(f)に示すように、電源投入時に高確率状態である場合にはLED_d17を点灯状態にし、高確率状態でない場合はLED_d17を消灯状態にする。
普図図柄表示部55における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、たとえば図112(g)に示すように、変動用図柄番号を交互に変更して、LED_d10を点灯状態にする態様(LED_d8,d18は消灯状態)と、LED_d8,d18を点灯状態にする態様(LED_d10は消灯状態)とを交互に切り替えることで変動中であることを表示する。切替周期は、たとえば60m秒に設定されている。そして、結果が「当り」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(たとえばLED_d8)を点灯状態にして当りであることを示し、結果が「はずれ」の場合は、複数のLEDのうちのいずれか(たとえばLED_d10,d18)を点灯状態にしてはずれであることを示す。
普図保留表示部56は、普図図柄表示部55の変動開始条件となる普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート34)の通過球数のうち未消化の球数(普図始動記憶数=保留数)を、たとえば図112(h)に示すように複数のLED(LED_d15,d16)の消灯、点灯、点滅により表示する。
次に、一括表示装置50における特図変動表示ゲームと表示装置41における特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)とについて、図113〜図127を用いて説明する。
まず、特図1変動表示ゲームの結果が「大当り」である後に、特図1変動表示ゲームを実行する場合について図113から図115を用いて説明する。図113は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その1)である。図114は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その2)である。図115は、第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その1)である。
図113(a)は、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、特図1ゲームの保留記憶数(特図1保留数)が1個であり特図2ゲームの保留記憶数(特図2保留数)が0個である状態を示している。
ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」とし、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様を「はずれ」の結果態様(セグメントLED(b,e)を点灯状態にしてセグメントLED(a,c,d,f,g)およびドットLED(dp)を消灯状態にする態様)としている。また、図113(a)に示す例では、一括表示装置50は、特図2図柄表示部54の表示態様も「はずれ」の結果態様(セグメントLED(b,e)を点灯状態にしてセグメントLED(a,c,d,f,g)およびドットLED(dp)を消灯状態にする態様)としている。
また、ここでは、特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が1個であり特図2ゲームの保留記憶数が0個であるため、表示装置41は、特図1保留数表示503の数値を「1」、特図2保留数表示504の数値を「0」にしており、保留表示505に1個の保留アイコン507を表示し、保留消化表示506の枠内をブランク(空白)にしている。
また、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を「特図保留1個」に対応する態様(LED_d11を点灯状態にしてLED_d12を消灯状態にする態様(図112(d)参照))とし、特図2保留表示部58の表示態様を「特図保留なし」に対応する態様(LED_d13,d14を消灯状態にする態様(図112(d)参照))としている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が1個であり特図2ゲームの保留記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。
特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図113(b)に示すように、表示装置41は、保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図1保留数表示503の数値を変化させる。ここでは、特図1ゲームの保留記憶が消化されて0個になるため、保留表示505の保留アイコン507がなくなり、特図1保留数表示503の数値が「0」となる。また、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を変化させて、「特図保留なし」に対応する態様(LED_d11,d12を消灯状態にする態様(図112(d)参照))とする。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41は、特図1変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、一括表示装置50は、特図1変動表示ゲームの変動表示を開始する。具体的には、大図柄群501の左図柄、中図柄、右図柄の変動表示を開始するとともに、小図柄群502の左図柄、中図柄、右図柄の変動表示を開始する。また、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53で変動表示、すなわち「変動中」に対応する態様(ドットLED(dp)、セグメントLED(g)が点灯する状態とセグメントLED(a〜f)が点灯する状態とを交互に切り替える態様)での表示(図112(b)参照)を開始する。このように、本実施形態では、変動時間が開始した時点で、特図変動表示ゲームは開始するが、その変動表示は開始せず、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で、当該特図変動表示ゲームの変動表示を開始する。
特図1変動表示ゲームの実行中に特図1図柄表示部53の変動開始条件となる入賞口へ遊技球が入賞して特図1ゲームの保留記憶(第1実行権利)が発生すると、図113(c)に示すように、表示装置41は、保留表示505の保留アイコン507の数を変化させるとともに、特図1保留数表示503の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を変化させる。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t11)、図113(d)および図115に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示する(大図柄群501および小図柄群502の態様をゲーム結果に応じた態様にする)とともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図1図柄表示部53にゲーム結果を表示する。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」とし、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様を「大当り」の結果態様のうちの一の態様としている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が1個であり特図2ゲームの保留記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t12)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t13)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図114(a)に示すように、表示装置41は、保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図1保留数表示503の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様を変化させる。
本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が再出現する。すなわち、大図柄群501および小図柄群502は、特別遊技状態の開始と同時に視認不可能となり、変動時間の開始と同時に視認可能となる。そして、再出現した大図柄群501および小図柄群502には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図113(d)参照)、図113(e)および図115に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の大図柄群501および小図柄群502が出現する(t13)。特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t13〜t14)、大図柄群501および小図柄群502の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図113(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図115に示すように、停止表示時間の開始から特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t11〜t14)、特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t14)、図115に示すように、表示装置41の大図柄群501では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)がおこなわれ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t14〜t15)、やがて図114(a)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)がおこなわれる(t15〜t16)。その後、図114(b)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t16)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t16〜t17)、やがて仮停止状態となる(t17〜t19)。
図114(b)に示すように、大図柄群501は、左図柄、右図柄、中図柄の順で低速変動を開始して、左図柄、右図柄、中図柄の順で仮停止状態となる。仮停止状態では図柄(識別情報)が揺れるように表示され、完全に停止していないことが示される。なお、図114(c)に示すように、左図柄と右図柄で同じ図柄(識別情報)が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t18)。図115では、便宜上、大図柄群501として、左図柄の変動態様が変化するタイミングのみを示している。したがって、図115において、「t14」は左図柄が低速変動を開始するタイミングであり、右図柄と中図柄が低速変動を開始するタイミングは「t14」と「t15」の間である。また、「t16」は左図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングであり、右図柄と中図柄が高速変動を終了(低速変動を開始)するタイミングは「t16」と「t17」の間である。また、「t17」は左図柄が仮停止を開始するタイミングであり、「t18」は右図柄が仮停止を開始するタイミングであり、中図柄が仮停止を開始するタイミングは「t18」と「t19」の間である。
一方、表示装置41の小図柄群502では、最初から最後まで高速変動がおこなわれる。すなわち、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t14〜t19)、小図柄群502の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t14〜t19)、特図1図柄表示部53または特図2図柄表示部54(ここでは特図1図柄表示部53)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動表示が終了して停止表示時間が開始すると(t19)、図114(d)および図115に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図1図柄表示部53にゲーム結果を表示する。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、保留記憶がないため、客待ち状態に移行する。なお、保留記憶があれば次の特図変動表示ゲームが開始する。また、結果が大当りであれば第1特別遊技状態となり、小当りであれば第2特別遊技状態となる。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図113(a)〜図114(d)のうち図114(d)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図114(d)において、大図柄群501および小図柄群502の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1図柄表示部53の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図113〜図115に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t13〜t14)において、表示装置41の大図柄群501および小図柄群502の表示態様は「大当り」の結果態様であり、一括表示装置50の特図1図柄表示部53の表示態様は「大当り」の結果態様である。
したがって、この場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(大当り図柄)と、特図1図柄表示部53の停止図柄(大当り図柄)とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1図柄表示部53における変動表示と大図柄群501および小図柄群502における変動表示)が開始されることとなる。
また、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合や、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図1図柄表示部53の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図1図柄表示部53で開始されることとなる。
すなわち、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図1図柄表示部53の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図1図柄表示部53で開始されることとなる。
また、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図2図柄表示部54の停止図柄とが整合した状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図2図柄表示部54で開始されることとなる。
次に、特図1変動表示ゲームの結果が「大当り」である後に、特図2変動表示ゲームを実行する場合について図116から図118を用いて説明する。図116は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その3)である。図117は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その4)である。図118は、第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その2)である。図116(a)は、図113(a)と同じ状態を示す図であり、図116(b)は、図113(b)と同じ状態を示す図であるため、その説明を省略する。
特図1変動表示ゲームの実行中に特図2図柄表示部54の変動開始条件となる入賞口へ遊技球が入賞して特図2ゲームの保留記憶(第2実行権利)が発生すると、図116(c)に示すように、表示装置41は、特図2保留数表示504の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図2保留表示部58の表示態様を変化させる。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t21)、図116(d)および図118に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。
また、一括表示装置50は、変動表示が終了して特図1図柄表示部53にゲーム結果を表示する。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」とし、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様を「大当り」の結果態様のうちの一の態様としている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が0個であり特図2ゲームの保留記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t22)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t23)。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41は、図116(e)に示すように、特図2ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507を保留表示505に表示し、その後、図117(a)に示すように、保留表示505の左端にある保留アイコン507が保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図2保留数表示504の数値を変化させる。また、一括表示装置50は、特図2保留表示部58の表示態様を変化させる。
なお、本実施形態において、変動時間の開始から移行演出(保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行させる表示をおこなう演出)の開始までの時間は、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図113(a)、図113(b)、図113(e)、図114(a)、図116(a)、図116(b)参照)と、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合と、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図116(e)、図117(a)参照)と、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合とで同一である。本実施形態では、変動時間の開始から移行演出の開始までの時間を、たとえば、第1所定時間(変動時間の開始から変動表示の開始までの時間)よりも短い第2所定時間とする。
また、本実施形態において、特図1ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507(保留消化アイコン508)は楕円形状をなしており、特図2ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507(保留消化アイコン508)は七角形状をなしている。すなわち、本実施形態では、特図1ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507(保留消化アイコン508)の形状と特図2ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507(保留消化アイコン508)の形状とを異ならせることで、表示中の保留アイコン507が、特図1ゲームの保留記憶と特図2ゲームの保留記憶とのいずれに対応するものであるのかを報知している。無論、形状以外の表示態様(たとえば色やサイズ)を異ならせることで、保留アイコン507が、特図1ゲームの保留記憶と特図2ゲームの保留記憶とのいずれに対応するものであるのか報知するようにしてもよい。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が再出現する。そして、再出現した大図柄群501および小図柄群502には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図116(d)参照)、図116(e)および図118に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の大図柄群501および小図柄群502が出現する(t23)。特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t23〜t24)、大図柄群501および小図柄群502の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図116(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図118に示すように、停止表示時間の開始から特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t21〜t24)、特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t24)、図118に示すように、表示装置41の大図柄群501では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)がおこなわれ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t24〜t25)、やがて図117(a)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)がおこなわれる(t25〜t26)。その後、図117(b)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t26)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t26〜t27)、やがて仮停止状態となる(t27〜t29)。なお、図117(c)に示すように、左図柄と右図柄で同じ図柄(識別情報)が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t28)。図118では、便宜上、大図柄群501として、左図柄の変動態様が変化するタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の小図柄群502では、最初から最後まで高速変動がおこなわれる。すなわち、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t24〜t29)、小図柄群502の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t24〜t29)、特図1図柄表示部53または特図2図柄表示部54(ここでは特図2図柄表示部54)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動表示が終了して停止表示時間が開始すると(t29)、図117(d)および図118に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示が終了すると特図2図柄表示部54にゲーム結果を表示する。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、保留記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図116(a)〜図117(d)のうち図117(d)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図117(d)において、大図柄群501および小図柄群502の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2図柄表示部54の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図116〜図118に示すように、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23〜t24)において、表示装置41の大図柄群501および小図柄群502の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23〜t24)において、一括表示装置50の特図2図柄表示部54には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図2変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図116〜図118に示すように、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23〜t24)において、一括表示装置50の特図2図柄表示部54の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(大当り図柄)と、特図2図柄表示部54の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2図柄表示部54における変動表示と大図柄群501および小図柄群502における変動表示)が開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「小当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(小当り図柄)と、特図2図柄表示部54の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図2図柄表示部54で開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(当り図柄)と、特図2図柄表示部54の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図1図柄表示部53で開始されることとなる。
一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図2図柄表示部54の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23〜t24)に、大図柄群501および小図柄群502に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示してもよいし、前回のゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示してもよい)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t23〜t24)に、特図2図柄表示部54に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、保留記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図2図柄表示部54の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
次に、図119〜図121は、特図2変動表示ゲームの結果が「大当り」である後に、特図1変動表示ゲームを実行する場合について、図119から図121を用いて説明する。図119は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その5)である。図120は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その6)である。図121は、第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その3)である。
図119(a)は、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中であって、特図1ゲームの保留記憶数が0個であり特図2ゲームの保留記憶数が1個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」としており、一括表示装置50は、特図2図柄表示部54の表示態様を「はずれ」の結果態様としている。また、図119(a)に示す例では、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様も「はずれ」の結果態様としている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が0個であり特図2ゲームの保留記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図119(b)に示すように、表示装置41は、保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図2保留数表示504の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図2保留表示部58の表示態様を変化させる。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41は、特図2変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、一括表示装置50は、特図2変動表示ゲームの変動表示を開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に特図1図柄表示部53の変動開始条件となる入賞口へ遊技球が入賞して特図1ゲームの保留記憶(第1実行権利)が発生すると、図119(c)に示すように、表示装置41は、特図1保留数表示503の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を変化させる。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t31)、図119(d)および図121に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図2図柄表示部54にゲーム結果を表示する。ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「大当り」の結果態様のうちの一の態様である「333」としており、一括表示装置50は、特図2図柄表示部54の表示態様を「大当り」の結果態様のうちの一の態様としている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が1個であり特図2ゲームの保留記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t32)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t33)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41においては、図119(e)に示すように、特図1ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507が保留表示505に表示され、その後、図120(a)に示すように、保留表示505の左端にある保留アイコン507が保留消化表示506へ移行する表示がおこなわれるとともに、特図1保留数表示503の数値を変化させる。また、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を変化させる。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が再出現する。そして、再出現した大図柄群501および小図柄群502には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため(図119(d)参照)、図119(e)および図121に示すように、変動時間の開始と同時に「333」を停止表示した状態の大図柄群501および小図柄群502が出現する(t33)。特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t33〜t34)、大図柄群501および小図柄群502の表示態様は変化せず、「333」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図119(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図121に示すように、停止表示時間の開始から特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t31〜t34)、特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t34)、図121に示すように、表示装置41の大図柄群501では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)がおこなわれ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t34〜t35)、やがて図120(a)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)がおこなわれる(t35〜t36)。その後、図120(b)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t36)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t36〜t37)、やがて仮停止状態となる(t37〜t39)。なお、図120(c)に示すように、左図柄と右図柄で同じ図柄(識別情報)が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t38)。図121では、便宜上、図柄群501として、左図柄の変動態様が変化するタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の小図柄群502では、最初から最後まで高速変動がおこなわれる。すなわち、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t34〜t39)、小図柄群502の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動時間の終了までの間(t34〜t39)、特図1図柄表示部53または特図2図柄表示部54(ここでは特図1図柄表示部53)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t39)、図120(d)および図121に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図1図柄表示部53にゲーム結果を表示する。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、保留記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図119(a)〜図120(d)のうち図120(d)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図120(d)において、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「当り」の結果態様のうちの一の態様とし、特図1図柄表示部53の表示態様を「当り」の結果態様のうちの一の態様とする。
図119〜図121に示すように、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33〜t34)において、表示装置41の大図柄群501および小図柄群502の表示態様は「大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33〜t34)において、一括表示装置50の特図1図柄表示部53には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図1変動表示ゲームの結果が「はずれ」である場合には、図119〜図121に示すように、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33〜t34)において、一括表示装置50の特図1図柄表示部53の表示態様は「はずれ」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(大当り図柄)と、特図1図柄表示部53の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1図柄表示部53における変動表示と大図柄群501および小図柄群502における変動表示)が開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「小当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(小当り図柄)と、特図1図柄表示部53の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図1図柄表示部53で開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(当り図柄)と、特図1図柄表示部53の停止図柄(はずれ図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図1図柄表示部53で開始されることとなる。
一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図1図柄表示部53の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33〜t34)に、大図柄群501および小図柄群502に「はずれ」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「当り」の結果態様)を表示してから「はずれ」の結果態様を表示してもよいし、前回のゲーム結果を表示することなく「はずれ」の結果態様を表示してもよい)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t33〜t34)に、特図1図柄表示部53に「当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、保留記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図1図柄表示部53の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
次に、特図1変動表示ゲームの結果が「通常大当り」である後に、特図2変動表示ゲームを実行する場合について、図122から図124を用いて説明する。図122は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その7)である。図123は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その8)である。図124は、第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その4)である。
図122(a)は、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの停止表示時間中であって、特図1ゲームの保留記憶数が1個であり特図2ゲームの保留記憶数が0個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」としており、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様を「はずれ」の結果態様としている。また、図122(a)に示す例では、一括表示装置50は、特図2図柄表示部54の表示態様を「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様としている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が1個であり特図2ゲームの保留記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図122(b)に示すように、表示装置41は、保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図1保留数表示503の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を変化させる。
特図1変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41は、特図1変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、一括表示装置50は、特図1変動表示ゲームの変動表示を開始する。特図1変動表示ゲームの実行中に特図2図柄表示部54の変動開始条件となる入賞口へ遊技球が入賞して特図2ゲームの保留記憶(第2実行権利)が発生すると、図122(c)に示すように、表示装置41は、特図2保留数表示504の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図2保留表示部58の表示態様を変化させる。
そして、特図1変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t41)、図122(d)および図124に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図1図柄表示部53にゲーム結果を表示する。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」としており、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様を「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様としている。
また、ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が0個であり特図2ゲームの保留記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t42)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する(t43)。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41は、図122(e)に示すように、特図2ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507を保留表示505に表示し、その後、図123(a)に示すように、保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図2保留数表示504の数値を変化させる。また、一括表示装置50は、特図2保留表示部58の表示態様を変化させる。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が再出現する。そして、再出現した大図柄群501および小図柄群502には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため(図122(d)参照)、図122(e)および図124に示すように、変動時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の大図柄群501および小図柄群502が出現する(t43)。特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t43〜t44)、大図柄群501および小図柄群502の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図122(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図124に示すように、停止表示時間の開始から特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t41〜t44)、特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t44)、図124に示すように、表示装置41の大図柄群501では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)がおこなわれ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t44〜t45)、やがて図123(a)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)がおこなわれる(t45〜t46)。その後、図123(b)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t46)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t46〜t47)、やがて仮停止状態となる(t47〜t49)。なお、図123(c)に示すように、左図柄と右図柄で同じ図柄(識別情報)が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t48)。図124では、便宜上、大図柄群501として、左図柄の変動態様が変化するタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の小図柄群502では、最初から最後まで高速変動がおこなわれる。すなわち、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t44〜t49)、小図柄群502の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t44〜t49)、特図1図柄表示部53または特図2図柄表示部54(ここでは特図2図柄表示部54)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図2変動表示ゲームの変動表示が終了して停止表示時間が開始すると(t49)、図123(d)および図124に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図2図柄表示部54にゲーム結果を表示する。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、保留記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図122(a)〜図123(d)のうち図123(d)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図123(d)において、大図柄群501および小図柄群502の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図2図柄表示部54の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図122〜図124に示すように、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43〜t44)において、表示装置41の大図柄群501および小図柄群502の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43〜t44)において、一括表示装置50の特図2図柄表示部54には前回の特図2変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図2変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図122〜図124に示すように、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43〜t44)において、一括表示装置50の特図2図柄表示部54の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図2図柄表示部54の停止図柄(確変大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示(特図2図柄表示部54における変動表示と大図柄群501および小図柄群502における変動表示)が開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「通常大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「確変大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も同様に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図2図柄表示部54の停止図柄(通常大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図2図柄表示部54で開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図2図柄表示部54の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502、および特図2図柄表示部54で開始されることとなる。
ここでは、「通常大当り」および「確変大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。たとえば、「10R大当り」、「7R大当り」および「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始されることとなる。
たとえば、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図2図柄表示部54の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43〜t44)に、大図柄群501および小図柄群502に「確変大当り」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結果態様を表示してもよいし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果態様を表示してもよい)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図2変動表示ゲームの開始時(t43〜t44)に、特図2図柄表示部54に「通常大当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、保留記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図2図柄表示部54の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図2変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
なお、本実施形態の遊技機では、特定領域(確変作動領域)に遊技球が流入するか否かにより高確率状態となるか否かが決定されるので、大当り種類が確変大当りであっても特定領域に遊技球が流入しなければ高確率状態とはならず、大当り種類が通常大当りであっても特定領域に遊技球が流入すれば高確率状態となる。
次に、特図2変動表示ゲームの結果が「通常大当り」である後に、特図1変動表示ゲームを実行する場合について、図125から図127を用いて説明する。図125は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その9)である。図126は、第8の実施形態の一括表示装置における特図変動表示ゲームの表示例と表示装置における特図変動表示ゲームの表示例とを示す図(その10)である。図127は、第8の実施形態の一括表示装置における特図表示と表示装置における特図表示の表示切替タイミングの一例を示す図(その5)である。
図125(a)は、結果が「はずれ」である特図2変動表示ゲームの停止表示時間中であって、特図1ゲームの保留記憶数が0個であり特図2ゲームの保留記憶数が1個である状態を示している。ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「はずれ」の結果態様のうちの一の態様である「123」としており、一括表示装置50は、特図2図柄表示部54の表示態様を「はずれ」の結果態様としている。また、図125(a)に示す例では、一括表示装置50は、特図1図柄表示部53の表示態様を「確変大当り」の結果態様のうちの一の態様としている。
そして、ここでは、ゲーム結果が「はずれ」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が0個であり特図2ゲームの保留記憶数が1個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームである特図2変動表示ゲームの変動時間が開始する。特図2変動表示ゲームの変動時間が開始すると、図125(b)に示すように、表示装置41は、保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図2保留数表示504の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図2保留表示部58の表示態様を変化させる。
特図2変動表示ゲームの変動時間の開始から第1所定時間が経過すると、表示装置41は、特図2変動表示ゲームに対応する特図変動表示ゲームの変動表示を開始し、一括表示装置50は、特図2変動表示ゲームの変動表示を開始する。
特図2変動表示ゲームの実行中に特図1図柄表示部53の変動開始条件となる入賞口へ遊技球が入賞して特図1ゲームの保留記憶(第1実行権利)が発生すると、図125(c)に示すように、表示装置41は、特図1保留数表示503の数値を変化させ、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を変化させる。
そして、特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して停止表示時間が開始すると(t51)、図125(d)および図127に示すように、表示装置41は、変動表示を終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図2図柄表示部54にゲーム結果を表示する。ここでは、ゲーム結果が「通常大当り」であるため、表示装置41は、大図柄群501および小図柄群502の表示態様を「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様である「222」としており、一括表示装置50は、特図2図柄表示部54の表示態様を「通常大当り」の結果態様のうちの一の態様としている。
また、ここでは、ゲーム結果が「大当り」であるとともに、特図1ゲームの保留記憶数が1個であり特図2ゲームの保留記憶数が0個であるため、停止表示時間が終了すると特図変動表示ゲームが終了して第1特別遊技状態が開始し(t52)、大当りのエンディング時間が終了すると当該第1特別遊技状態が終了して、次の特図変動表示ゲームである特図1変動表示ゲームの変動時間が開始する(t53)。特図1変動表示ゲームの変動時間が開始すると、表示装置41は、図125(e)に示すように、特図1ゲームの保留記憶に対応する保留アイコン507を保留表示505に表示し、その後、図126(a)に示すように、保留表示505の左端にある保留アイコン507を保留消化表示506へ移行する表示をおこなうとともに、特図1保留数表示503の表示態様を変化させる。また、一括表示装置50は、特図1保留表示部52の表示態様を変化させる。
前述したように、本実施形態においては、特別遊技状態の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が非表示となり、その後、変動時間の開始と同時に大図柄群501および小図柄群502が再出現する。そして、再出現した大図柄群501および小図柄群502には、まず、前回の特図変動表示ゲームの結果が表示される。ここでは、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため(図125(d)参照)、図125(e)および図127に示すように、変動時間の開始と同時に「222」を停止表示した状態の大図柄群501および小図柄群502が出現する(t53)。特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、変動時間の開始から第1所定時間が経過するまでの間(t53〜t54)、大図柄群501および小図柄群502の表示態様は変化せず、「222」を停止表示した状態が維持される。
また、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は、特別遊技状態中も、当該特別遊技状態の開始前と同じ表示態様(図125(d)参照)で維持される。そして、特図変動表示ゲームの変動表示は、変動時間の開始から第1所定時間が経過した時点で開始されるため、図127に示すように、停止表示時間の開始から特図変動表示ゲームの変動表示の開始までの間(t51〜t54)、特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54の表示態様は変化しない。
変動時間の開始から第1所定時間が経過すると(t54)、図127に示すように、表示装置41の大図柄群501では、最初は低速変動(識別可能な速さでの変動表示)がおこなわれ、この低速変動中に変動速度が徐々に上昇し(t54〜t55)、やがて図126(a)に示すような高速変動(識別困難な速さでの変動表示)がおこなわれる(t55〜t56)。その後、図126(b)に示すように高速変動が終了して低速変動が開始し(t56)、この低速変動中に変動速度が徐々に低下して(t56〜t57)、やがて仮停止状態となる(t57〜t59)。なお、図126(c)に示すように、左図柄と右図柄で同じ図柄(識別情報)が仮停止すればリーチ状態となってリーチ変動が開始される(t58)。図127では、便宜上、大図柄群501として、左図柄の変動態様が変化するタイミングのみを示している。
一方、表示装置41の小図柄群502では、最初から最後まで高速変動がおこなわれる。すなわち、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t54〜t59)、小図柄群502の表示態様は、高速変動表示態様で維持される。また、一括表示装置50では、変動表示の開始から変動表示の終了までの間(t54〜t59)、特図1図柄表示部53または特図2図柄表示部54(ここでは特図1図柄表示部53)の表示態様が「変動中」に対応する態様で維持される。
そして、特図1変動表示ゲームの変動表示が終了して停止表示時間が開始すると(t59)、図126(d)および図127に示すように、表示装置41は、変動表示が終了して大図柄群501および小図柄群502にゲーム結果を表示するとともに、保留消化表示506の保留消化アイコン508を非表示とする。また、一括表示装置50は、変動表示を終了して特図1図柄表示部53にゲーム結果を表示する。その後、停止表示時間の終了に伴い特図変動表示ゲームが終了する。ここでは、当該ゲーム結果は「はずれ」であり、始動記憶がないため、客待ち状態に移行する。
無論、当該ゲーム結果が「当り」である場合にも、ゲーム結果が「はずれ」である場合と同じように遊技が進行する。すなわち、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図125(a)〜図126(d)のうち図126(d)のみが異なる。具体的には、当該ゲーム結果が「当り」である場合には、図126(d)において、大図柄群501および小図柄群502の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となり、特図1図柄表示部53の表示態様が「当り」の結果態様のうちの一の態様となる。
図125〜図127に示すように、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53〜t54)において、表示装置41の大図柄群501および小図柄群502の表示態様は「通常大当り」の結果態様である。また、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53〜t54)において、一括表示装置50の特図1図柄表示部53には前回の特図1変動表示ゲームの結果が表示されているため、前回の特図1変動表示ゲームの結果が「確変大当り」である場合には、図125〜図127に示すように、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53〜t54)において、一括表示装置50の特図1図柄表示部53の表示態様は「確変大当り」の結果態様である。
したがって、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(通常大当り図柄)と、特図1図柄表示部53の停止図柄(確変大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示(特図1図柄表示部53における変動表示と大図柄群501および小図柄群502における変動表示)が開始されることとなる。
また、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「通常大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「確変大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合も同様に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(確変大当り図柄)と、特図1図柄表示部53の停止図柄(通常大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502および特図1図柄表示部53で開始されることとなる。
すなわち、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が当該第1大当りとは異なる「第2大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合には、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄(第2大当り図柄)と、特図1図柄表示部53の停止図柄(第1大当り図柄)とが整合しない状態で、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの変動表示が大図柄群501、小図柄群502および特図1図柄表示部53で開始されることとなる。
ここでは、「確変大当り」および「通常大当り」のうちの、一方を「第1大当り」とし、他方を「第2大当り」としたが、これに限定されない。たとえば、「10R大当り」、「7R大当り」および「2R大当り」のうちの、一つを「第1大当り」とし、他の一つを「第2大当り」とした場合も同様に、停止図柄が整合しない状態で次のゲームの変動表示が開始されることとなる。
たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「確変大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「通常大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合に、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図1図柄表示部53の停止図柄とが整合した状態で変動表示を開始するためには、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53〜t54)に、大図柄群501および小図柄群502に「確変大当り」の結果態様を表示(前回のゲーム結果(「通常大当り」の結果態様)を表示してから「確変大当り」の結果態様を表示してもよいし、前回のゲーム結果を表示することなく「確変大当り」の結果態様を表示してもよい)する必要がある。あるいは、当該次に実行する特図1変動表示ゲームの開始時(t53〜t54)に、特図1図柄表示部53に「通常大当り」の結果態様を表示する必要がある。
そうすると、保留記憶が消化されていないにもかかわらず、特図変動表示ゲームが実行されたという錯覚を遊技者に与えかねない。これに対し、本実施形態では、大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、特図1図柄表示部53の停止図柄とが不整合であっても、不整合のまま特図1変動表示ゲームの変動表示を開始するため、ゲーム状況が誤認識されることを回避することができ、遊技者に違和感を与えることなく、スムーズに変動表示ゲームを進行することが可能となる。
このように、本実施形態では、特図1変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、一括表示装置50の特図1図柄表示部53の停止図柄とが整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図1変動表示ゲームの変動表示を開始し、整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該特図1変動表示ゲームの変動表示を開始するため、遊技の進行をスムーズにおこなうことができる。
また、特図2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、表示装置41の大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と、一括表示装置50の特図2図柄表示部54の停止図柄とが整合している場合には、その整合している状態のまま当該特図2変動表示ゲームの変動表示を開始し、整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該特図2変動表示ゲームの変動表示を開始するため、遊技の進行をスムーズにおこなうことができる。
以下、特図1変動表示ゲームの開始時に大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と特図1図柄表示部53の停止図柄とが整合している場合と、特図2変動表示ゲームの開始時に大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と特図2図柄表示部54の停止図柄とが整合している場合とを、単に「整合している場合」と称する。
また、特図1変動表示ゲームの開始時に大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と特図1図柄表示部53の停止図柄とが整合していない場合と、特図2変動表示ゲームの開始時に大図柄群501および小図柄群502の停止図柄と特図2図柄表示部54の停止図柄とが整合していない場合とを、単に「整合していない場合」と称する。
上述の説明では、「整合している場合」の一例として、特図1変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合と、特図2変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合とを挙げたが、「整合している場合」は、これらの場合に限定されない。たとえば、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合や、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって、結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合している場合」となる。
また、上述の説明では、「整合していない場合」の一例として、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図116〜図118参照)と、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「はずれ」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図119〜図121参照)と、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「第2大当り」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合(図122〜図124参照)と、一括表示装置50の特図1図柄表示部53に「第1大当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「第2大当り」である特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行する場合(図125〜図127参照)とを挙げたが、「整合していない場合」は、これらの場合に限定されない。たとえば、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「当り」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「はずれ」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合や、一括表示装置50の特図2図柄表示部54に「大当りまたは小当りのうちいずれか一方」の結果態様が停止表示されている場合であって結果が「大当りまたは小当りのうちいずれか他方」である特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行する場合も、「整合していない場合」となる。
ここで、大図柄群501は、左図柄、右図柄、中図柄の順で低速変動を開始(変動表示を開始)した後、左図柄と左図柄と中図柄とで同時に高速変動を開始(低速変動を終了)し、その後、左図柄、右図柄、中図柄の順で高速変動を終了(低速変動を開始)する。
図115、図118、図121、図124、図127に示すように、演出制御装置300は、大図柄群501に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために(所望の結果態様に応じた表示態様にするために)、大図柄群501の図柄(識別情報)を、高速変動の開始時(t15、t25、t35、t45、t55)と、高速変動の終了時(t16、t26、t36、t46、t56)に差し替える。
たとえば、図115、図118、図121に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「333」であるため、「333」から始まる変動表示が開始する(t14、t24、t34)。そして、演出制御装置300は、大図柄群501の高速変動の開始時(t15、t25、t35)に、「333」から始まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(たとえば「123」)から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄群501の高速変動の終了時(t16、t26、t36)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果や残りの変動時間(t16〜t19、t26〜t29、t36〜t39)や変動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行する。
また、図124、図127に示す例では、前回の特図変動表示ゲームの結果が「222」であるため、「222」から始まる変動表示が開始する(t44、t54)。そして、演出制御装置300は、大図柄群501の高速変動の開始時(t45、t55)に、「222」から始まる変動表示を、予め定められた固定の結果態様(たとえば「123」)から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行する。また、大図柄群501の高速変動の終了時(t46、t56)に、固定の結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果や残りの変動時間(t46〜t49、t56〜t59)や変動パターン(リーチ状態の発生の有無等)などに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行する。これら差替処理の実行は、たとえば変動系コマンド処理において予約される。
大図柄群501に所望の結果態様を停止表示するために、低速変動中や仮停止表示中に大図柄群501の図柄を差し替えることも可能である。しかし、その場合、大図柄群501の図柄が差し替えられたことを遊技者に気付かれてしまって、遊技の興趣が低下するおそれがある。これに対し、本実施形態のように高速変動中に大図柄群501の図柄を差し替えることで、大図柄群501の図柄が差し替えられたことを遊技者に気付かれにくくすることが可能となる。
なお、大図柄群501の図柄を差し替えるタイミングは、大図柄群501が高速変動中であれば適宜変更可能である。
また、大図柄群501の図柄を差し替える回数は、2回に限定されず適宜変更可能である。たとえば、大図柄群501の図柄を差し替える回数は1回でも良く、その場合には、第1差替処理を実行せずに、第2差替処理のみを実行するとよい。具体的には、たとえば、大図柄群501の高速変動の開始時(あるいは、大図柄群501の高速変動の開始時よりも後で当該高速変動の終了時よりも前のタイミングであってもよいし、大図柄群501の高速変動の終了時であってもよい)に、前回の特図変動表示ゲームの結果態様から始まる変動表示を、ゲーム結果等に基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行するとよい。また、大図柄群501の図柄を差し替える回数が複数回である場合には、最後におこなう差替処理を第2差替処理にするとよい。
また、大図柄群501は、高速変動から低速変動を経由してリーチ変動をおこなうのではなく、低速変動を経由せずに高速変動からそのままリーチ変動をおこなってもよい。低速変動を経由しない場合には、たとえば、高速変動の終了時に、大図柄群501に仮停止表示される図柄(たとえば左図柄および右図柄)を所望のリーチ態様(所望のリーチ図柄)に差し替える差替処理をおこなってもよい。
一方、小図柄群502は、左図柄と右図柄と中図柄とで同時に高速変動を開始(変動表示を開始)し、その後、左図柄と右図柄と中図柄とで同時に高速変動を終了(変動表示を終了)する。
図115、図118、図121、図124、図127に示すように、演出制御装置300は、小図柄群502に所望の結果態様(ここでは「424」)を停止表示するために、小図柄群502の図柄(識別情報)を、高速変動の終了時(t19、t29、t39、t49、t59)に差し替える。具体的には、小図柄の高速変動の終了時に、小図柄群502に停止表示される図柄を所望の結果態様に差し替える第3差替処理をおこなうように構成されている。第3差替処理の実行は、たとえば変動系コマンド処理において予約される。
なお、小図柄群502の図柄を差し替えるタイミングは、小図柄群502の高速変動中であれば適宜変更可能である。小図柄群502の高速変動の終了時以外のタイミングで小図柄群502の図柄を差し替える場合には、予め定められた固定の結果態様から始まる変動表示に差し替える第1差替処理を実行してもよいし、ゲーム結果や残りの変動時間や変動パターンなどに基づき逆算された結果態様から始まる変動表示に差し替える第2差替処理を実行してもよい。
小図柄群502の図柄を差し替えるための第2差替処理を実行する場合には、小図柄群502の高速変動の終了時に第3差替処理を実行しなくてもよい。
また、小図柄群502の図柄を差し替えるための第1差替処理を実行する場合には、当該第1差替処理の後に小図柄群502の図柄を差し替えるための第2差替処理を実行するか、あるいは、小図柄群502の高速変動の終了時に第3差替処理を実行するとよい。
また、小図柄群502の図柄を差し替える回数は、1回であってもよいし、複数回であってもよい。小図柄群502を差し替える回数が1回である場合には、第1差替処理を実行せずに、第2差替処理のみを実行するか、あるいは、第3差替処理のみを実行するとよい。また、小図柄群502の図柄を差し替える回数が複数回である場合には、最後におこなう差替処理を第2差替処理または第3差替処理にするとよい。
本実施形態において、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間は、「整合している場合」(たとえば、t13〜t14)と、「整合していない場合」(たとえば、t23〜t24、t33〜t34、t43〜t44、t53〜t54)とは同一である。
また、変動表示の開始から大図柄の高速変動の開始までの時間は、「整合している場合」(たとえば、t14〜t15)と、「整合していない場合」(たとえば、t24〜t25、t34〜t35、t44〜t45、t54〜t55)とは同一である。
また、大図柄群501の高速変動の開始から大図柄群501の高速変動の終了までの時間は、「整合している場合」(たとえば、t15〜t16)と、「整合していない場合」(たとえば、t25〜t26、t35〜t36、t45〜t46、t55〜t56)とは同一である。
また、大図柄群501の低速変動の開始から大図柄群501の低速変動の終了までの時間は、「整合している場合」(たとえば、t16〜t17)と、「整合していない場合」(たとえば、t26〜t27、t36〜t37、t46〜t47、t56〜t57)とは同一である。
また、大図柄群501の仮停止表示の開始から大図柄群501のリーチ変動の開始までの時間は、「整合している場合」(たとえば、t17〜t18)と、「整合していない場合」(たとえば、t27〜t28、t37〜t38、t47〜t48、t57〜t58)とは同一である。
また、大図柄群501のリーチ変動の開始から変動表示の終了までの時間は、「整合している場合」(たとえば、t18〜t19)と、「整合していない場合」(たとえば、t28〜t29、t38〜t39、t48〜t49、t58〜t59)とは同一である。
このように、変動時間の開始から変動表示の開始までの時間と、変動表示の開始から大図柄群501の高速変動の開始までの時間と、大図柄群501の高速変動の開始から大図柄群501の高速変動の終了までの時間と、大図柄群501の低速変動の開始から大図柄群501の低速変動の終了までの時間と、大図柄群501の仮停止表示の開始から大図柄群501のリーチ変動の開始までの時間と、大図柄群501のリーチ変動の開始から変動表示の終了までの時間との各時間を、「整合している場合」と「整合していない場合」とで同一にすることで、整合していない状態で変動表示を開始する場合の変動時間と、整合している状態で変動表示を開始する場合の変動時間とを同じ時間にすることができる。すなわち、変動時間(変動パターン)を決定する際に整合しているか否かの判定をおこなう必要がない。
なお、これら各時間のうちの少なくとも一つを「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせてもよい。異ならせる場合には、変動時間(変動パターン)を決定する際に整合しているか否かの判定をおこなう必要があるため、その分、処理負担が増大する。
上述した第8の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機は、遊技の進行をスムーズにおこなうことができない場合があり、遊技の興趣を十分に高めることができなかったという課題を有する。第8の実施形態の遊技機10は、遊技の興趣を高めることができるという効果を有する。
遊技機10は、始動条件の成立に基づき識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となった場合に特別遊技状態を発生する遊技機であって、変動表示ゲームとして、始動条件のうちの第1始動条件の成立(特図1図柄表示部53の変動開始条件となる入賞口への入賞)に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段(特図1図柄表示部53)と、変動表示ゲームとして、始動条件のうちの第2始動条件の成立(特図2図柄表示部54の変動開始条件となる入賞口への入賞)に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段(特図2図柄表示部54)と、第1変動表示手段および第2変動表示手段を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに対応し、識別図柄(図柄)を変動表示する大図柄群(大図柄群501)と、変動表示ゲームに対応し、大図柄群よりも小さい識別図柄(図柄)を変動表示する小図柄群(小図柄群502)と、を表示可能な演出表示手段(表示装置41)と、演出表示手段を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行する際には、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている大図柄群(および/または小図柄群)の結果態様と、が整合していない場合があり、その場合には、これらの結果態様を整合している状態にする処理をおこなうことなく、遊技制御手段は、当該第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段は、当該第2変動表示ゲームに対応した大図柄群(および/または小図柄群)における識別図柄の変動表示を開始するように構成されている(図116、図117、図122、図123参照)。
したがって、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、第2変動表示手段(特図2図柄表示部54)の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該第2変動表示ゲームおよび当該第2変動表示ゲームに対応する大図柄群(および/または小図柄群)の変動表示が開始するため、遊技の進行をスムーズにおこなうことができ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとしてもよい(図119、図120、図125、図126参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄と、第2変動表示手段(特図1図柄表示部53)の停止図柄とが整合していない場合には、その整合していない状態のまま当該第2変動表示ゲームおよび当該第2変動表示ゲームに対応する大図柄群(および/または小図柄群)の変動表示が開始するため、遊技の進行をスムーズにおこなうことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10において、整合していない場合には、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様(「当り」の結果態様)となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2変動表示手段(特図2図柄表示部54)に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様(「はずれ」の結果態様)であり、かつ、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図1ゲームの保留記憶)の数が0個であり第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図2ゲームの保留記憶)の数が1個以上である場合が含まれ、その場合には、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示手段において当該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段(演出制御装置300)は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示ゲームに対応した大図柄群(および/または小図柄群)における識別図柄の変動表示として、当該特別結果態様から始まる変動表示を開始するように構成することができる(図116、図117、図122、図123参照)。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(特図2変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段(特図2図柄表示部54)の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲームおよび当該第2変動表示ゲームに対応する大図柄群(および/または小図柄群)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズにおこなうことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
なお、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとしてもよい(図119、図120、図125、図126参照)。
この場合、第2変動表示ゲームの開始時(特図1変動表示ゲームの変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段(特図1図柄表示部53)の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲームおよび当該第2変動表示ゲームに対応する大図柄群(および/または小図柄群)の変動表示が開始することができるため、遊技の進行をスムーズにおこなうことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、“第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時”における特別結果態様は、「当り」の結果態様に限定されない。すなわち、当該特別結果態様は、「当り」の結果態様のうちの「大当り」の結果態様のみであってもよいし、「当り」の結果態様のうちの「小当り」の結果態様のみであってもよいし、「当り」の結果態様のうちの「確変大当り」の結果態様のみであってもよいし、「当り」の結果態様のうちの「通常大当り」の結果態様のみであってもよいし、「当り」の結果態様のうちの「10R大当り」の結果態様のみであってもよいし、「当り」の結果態様のうちの「7R当り」の結果態様のみであってもよいし、「当り」の結果態様のうちの「2R当り」の結果態様のみであってもよい。
本実施形態では、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される。すなわち、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特図1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶および特図2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶が記憶されている状態で、特図2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームよりも優先して実行するよう構成されている。
したがって、本実施形態において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行するためには、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、特図2保留数(特図2ゲームの保留記憶数)が1個以上であれば、特図1保留数(特図1ゲームの保留記憶数)は0個でなくても(すなわち特図1保留数が1個以上であっても)よい。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図2ゲームの保留記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図1ゲームの保留記憶)の数が0個である”という条件を満たす必要はない。
一方、本実施形態において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行するためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、特図1保留数が1個以上であり、かつ、特図2保留数が0個である必要がある。
すなわち、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図2ゲームの保留記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図1ゲームの保留記憶)の数が1個以上である”という条件との双方を満たす必要がある。
なお、遊技機10は、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機であってもよい。
この場合において、特図1変動表示ゲームの次に特図2変動表示ゲームを実行するためには、当該特図1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、特図2保留数が1個以上であり、かつ、特図1保留数が0個である必要がある。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図1ゲームの保留記憶)の数が0個である”という条件と、“第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図2ゲームの保留記憶)の数が1個以上である”という条件との双方を満たす必要がある。
一方、この場合において、特図2変動表示ゲームの次に特図1変動表示ゲームを実行するためには、当該特図2変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、特図1保留数が1個以上であれば、特図2保留数は0個でなくても(すなわち特図2保留数が1個以上であっても)よい。
すなわち、特図1変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される遊技機において、第1変動表示ゲームを特図2変動表示ゲームとして、第2変動表示ゲームを特図1変動表示ゲームとする際に、第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の次に第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行するためには、当該第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図1ゲームの保留記憶)の数が1個以上である”という条件を満たす必要はあるが、“第1変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行権利となる始動記憶(特図2ゲームの保留記憶)の数が0個である”という条件を満たす必要はない。
また、遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームのうちの一方)と第2変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲームのうちの他方)とを入賞順に実行する遊技機であってもよい。
この場合において、第1変動表示ゲームの次に第2変動表示ゲームを実行するためには、当該第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が0個である”という条件と“第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である”という条件との双方を満たすか、あるいは、“第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶と第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶とのうち最先の始動記憶が第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶である”という条件を満たす必要がある。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶および第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶が記憶されている状態で、記憶順に変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行するように構成することが可能である。
そして、このように構成した場合、整合していない場合には、第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様であり、かつ、第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が0個であり第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である場合と第1変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となって発生した特別遊技状態の終了時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様が当該特別結果態様以外の結果態様であり、かつ、第1変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上であり第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶の数が1個以上である場合であって最先に記憶された始動記憶が第2変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶である場合と、が含まれ、それらの場合には、遊技制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示手段において当該特別結果態様以外の結果態様が停止表示されている状態から、第2変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示を開始し、演出制御手段は、当該特別遊技状態の終了後に、第2変動表示ゲームに対応した大図柄群(および/または小図柄群)における識別図柄の変動表示として、当該特別結果態様から始まる変動表示を開始するように構成することができる。
このように構成することで、第2変動表示ゲームの開始時(変動時間が開始してから変動表示が開始するまでの間)に、演出表示手段(表示装置41)の停止図柄が当り図柄であり、第2変動表示手段の停止図柄がはずれ図柄である場合には、その状態のまま当該第2変動表示ゲームおよび当該第2変動表示ゲームに対応する大図柄群(および/または小図柄群)の変動表示を開始することができるため、遊技の進行をスムーズにおこなうことが可能となり、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、大図柄群における識別図柄(図柄)の変動表示をおこなう場合に、当該識別図柄の表示態様を、当該識別図柄が識別可能な低速変動表示態様と、当該識別図柄が識別困難な高速変動表示態様と、に変換可能であり、第2変動表示ゲームに対応した大図柄群における識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表示態様を経て低速変動表示態様が開始するまでの時間は、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている大図柄群の結果態様と、が整合している場合(t14〜t16)と整合していない場合(t24〜t26、t34〜t36、t44〜t46、t54〜t56)とで同一であるように構成することができる。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合しいる状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため、識別情報(図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て低速変動が開始するまでの時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して、処理負担を軽減することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、小図柄群における識別図柄(図柄)の変動表示をおこなう場合に、当該識別図柄の表示態様を、当該識別図柄が識別困難な高速変動表示態様に変換可能であり、第2変動表示ゲームに対応した小図柄群における識別図柄の変動表示が開始してから、高速変動表示態様を経て当該変動表示が終了するまでの時間(t14〜t19、t24〜t29、t34〜t39、t44〜t49、t54〜t59)は、当該第2変動表示ゲームの開始時に、第2変動表示手段に停止表示されている結果態様と、演出表示手段に停止表示されている小図柄群の結果態様と、が整合している場合(t14〜t19)と整合していない場合(t24〜t29、t34〜t39、t44〜t49、t54〜59)とで同一であるように構成することができる。
このように構成することで、整合していない状態で変動表示を開始する場合と、整合している状態で変動表示を開始する場合とで、変動時間を同じ時間にすることができるため、識別情報(図柄)の変動表示が開始してから高速変動を経て変動表示が停止するまでの時間を「整合している場合」と「整合していない場合」とで異ならせる構成と比較して、処理負担を軽減することが可能となる。
なお、本実施形態では、大図柄群と小図柄群の両方を表示しているが、大図柄群と小図柄群のいずれか一方のみを表示するようにしてもよい。具体的には、たとえば、大図柄群および小図柄群を表示するモードと、大図柄群を表示して小図柄群は表示しないモードと、小図柄群を表示して大図柄群は表示しないモードとがあってもよい。
なお、遊技機10は、所定条件成立時に遊技制御装置100が演出制御装置300に特図変動表示ゲームの停止図柄を通知しない場合がある。たとえば、遊技機10は、客待ち状態で停電復旧した場合、遊技制御装置100が演出制御装置300に特図変動表示ゲームの停止図柄を通知しない。このような遊技制御装置100が演出制御装置300に特図変動表示ゲームの停止図柄を通知しない場合において、演出制御装置300は、あらかじめ設定した「はずれ停止図柄(たとえば、左図柄「1」、中図柄「2」、右図柄「3」等の初期値)」を表示装置41において表示可能である。このとき、特図1変動表示ゲームまたは特図2変動表示ゲームにおいて前回停止図柄が当り(たとえば、左図柄「3」、中図柄「3」、右図柄「3」等)であった場合、前回停止図柄が当りであった特図変動表示ゲームから変動表示を開始する場合に、飾り図柄がはずれ図柄組合せから変動表示を開始することとなり不整合を生じ得る。同様にして、演出制御装置300は、あらかじめ設定した「当り停止図柄(たとえば、左図柄「3」、中図柄「3」、右図柄「3」等の初期値)」を表示装置41において表示可能である。このとき、特図1変動表示ゲームまたは特図2変動表示ゲームにおいて前回停止図柄がはずれ(たとえば、左図柄「1」、中図柄「2」、右図柄「3」等の初期値)であった場合、前回停止図柄がはずれであった特図変動表示ゲームから変動表示を開始する場合に、飾り図柄が当り図柄組合せから変動表示を開始することとなり不整合を生じ得る。このような場合にあっても、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームに対応する飾り図柄の切替の際に生じる不整合を許容することで、遊技の進行をスムーズにおこなうことができる。
[第8の実施形態の変形例1]
第1の実施形態から第7の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第8の実施形態の変形例1の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第7の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。なお、従来の遊技機は、遊技の進行をスムーズにおこなうことができない場合があり、遊技の興趣を十分に高めることができなかったという課題を有する。第8の実施形態の変形例1の遊技機10は、遊技の興趣を高めることができるという効果を有する。
前述したように遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを実行可能である。遊技機10は、遊技制御装置100と、演出制御装置300とを備える。そして、遊技制御装置100は、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54により特図1変動表示ゲームの状態表示(特図1変動表示ゲームに対応する表示)と、特図2変動表示ゲームの状態表示(特図2変動表示ゲームに対応する表示)とを並行して表示制御する(図112参照)。
なお、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順に排他的にゲームを実行可能にするものであってもよいし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順によらずに交互にゲームを実行可能にするものであってもよいし、いずれか一方を他方に優先(たとえば、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先)して実行可能にするものであってもよい。また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、同時の実行が許容されるものであってもよい。いずれにせよ、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームに対応する飾り図柄の切替の際に生じる不整合を許容することで、遊技の進行をスムーズにおこなうことができる。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームまたは特図2変動表示ゲームのいずれか一方に対応した装飾図柄(大図柄群における識別図柄または小図柄群における識別図柄)の変動表示を表示制御する(図113〜図114等参照)。なお、演出制御装置300は、大図柄群および小図柄群の両方を表示装置41に表示してもよいし、いずれか一方のみを表示してもよい。
演出制御装置300は、装飾図柄を非文字属性により図柄としての識別力を有するシンボル部と、文字属性により図柄としての識別力を有する数字部とを含んで構成し、シンボル部の輪郭表示の太さ(大きさ)と、数字部の輪郭表示の太さとを独立に変更可能である(図19等参照)。すなわち、演出制御装置300は、シンボル部の輪郭表示の太さと、数字部の輪郭表示の太さとを同時に変更してもよいし、シンボル部の輪郭表示の太さと、数字部の輪郭表示の太さとをタイミングを違えて変更してもよい。また、演出制御装置300は、シンボル部の輪郭表示の太さだけを変更してもよいし、数字部の輪郭表示の太さだけを変更してもよい。
なお、演出制御装置300は、シンボル部の輪郭表示の太さと、数字部の輪郭表示の太さの変更を所定の変動表示状態に応じて切り替えるようにしてもよい。たとえば、演出制御装置300は、図柄停止中(仮停止を除く)にシンボル部の輪郭表示の太さと、数字部の輪郭表示の太さとを太く(たとえば、一の太さ)し、図柄変動中(仮停止中を除く)にシンボル部の輪郭表示の太さと、数字部の輪郭表示の太さとを細く(たとえば、一の太さより細い二の太さ)し、仮停止中にシンボル部の輪郭表示の太さを細く(たとえば、二の太さ)し、数字部の輪郭表示の太さを太く(たとえば、一の太さ)する。また、演出制御装置300は、シンボル部の輪郭表示の太さと、数字部の輪郭表示の太さの変更を遊技結果に対する期待感に応じて切り替えるようにしてもよい(たとえば、高い期待感を演出するときに太く、低い期待感を演出するときに細く)し、遊技状態に応じて切り替えるようにしてもよい(たとえば、遊技者にとって有利な遊技状態で太く、不利な遊技状態で細く)。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームを実行することで、特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図2変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図2変動表示ゲームの変動表示を特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図116〜図118等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図2変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲームを実行することで、特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図1変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図1変動表示ゲームの変動表示を特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図119〜図121等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
このように、第8の実施形態の変形例1の遊技機10は、第8の実施形態で説明した図柄表示制御と第1の実施形態で説明した図柄表示制御(たとえば、輪郭制御)とを組合せ適用可能である。また、第8の実施形態の変形例1の遊技機10は、第8の実施形態で説明した図柄表示制御と第1の実施形態で説明した図柄表示制御(たとえば、輪郭制御)との組合せ適用に代えて、第8の実施形態で説明した図柄表示制御と第3の実施形態で説明した図柄表示制御(たとえば、図柄欠損)との組合せ適用もまた可能である。
上述した第8の実施形態の変形例1の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示装置(一括表示装置50)において並行して変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示装置(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。従制御部は、第3識別情報を第1属性(非文字属性)により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(シンボル部)と、第3識別情報を第2属性(文字属性)により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(数字部)とを含んで構成し、第1識別構成要素の輪郭表示の太さと、第2識別構成要素の輪郭表示の太さとを独立に変更可能にし(図19等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始し(図116〜図118等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図119〜図121等)。
(2)(1)の第3識別情報は、第1図柄表示(大図柄群)と第2図柄表示(小図柄群)とを含む。
(3)(2)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始する。
(4)(2)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始する。
(5)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示手段(一括表示装置50)において変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示手段(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。従制御部は、第3識別情報を第1属性(非文字属性)により特定可能な識別力を有する第1識別構成要素(シンボル部)と、第3識別情報を第2属性(文字属性)により特定可能な識別力を有する第2識別構成要素(数字部)とを含んで構成し(図19等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図116〜図118等)。
[第8の実施形態の変形例2]
第1の実施形態から第8の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第8の実施形態の変形例2の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第7の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。なお、従来の遊技機は、遊技の進行をスムーズにおこなうことができない場合があり、遊技の興趣を十分に高めることができなかったという課題を有する。第8の実施形態の変形例2の遊技機10は、遊技の興趣を高めることができるという効果を有する。
前述したように遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを実行可能である。遊技機10は、遊技制御装置100(遊技制御装置100a、100bを含む)と、演出制御装置300とを備える。そして、遊技制御装置100は、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54により特図1変動表示ゲームの状態表示(特図1変動表示ゲームに対応する表示)と、特図2変動表示ゲームの状態表示(特図2変動表示ゲームに対応する表示)とを並行して表示制御する(図112参照)。
なお、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順に排他的にゲームを実行可能にするものであってもよいし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順によらずに交互にゲームを実行可能にするものであってもよいし、いずれか一方を他方に優先(たとえば、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先)して実行可能にするものであってもよい。また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、同時の実行が許容されるものであってもよい。いずれにせよ、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームに対応する飾り図柄の切替の際に生じる不整合を許容することで、遊技の進行をスムーズにおこなうことができる。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームまたは特図2変動表示ゲームのいずれか一方に対応した装飾図柄(大図柄群における識別図柄または小図柄群における識別図柄)の変動表示を表示制御する(図113〜図114等参照)。なお、演出制御装置300は、大図柄群および小図柄群の両方を表示装置41に表示してもよいし、いずれか一方のみを表示してもよい。
また、遊技機10は、第3の実施形態における遊技性を有するものであってもよい。第3の実施形態で前述したように、遊技機10は、第1当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、第2当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100a、演出制御装置300、表示装置830)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100a)と、を含む。第1当り導出手段は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36、始動口1)への入賞にもとづいて獲得可能な第1実行権利(たとえば、特図1ゲームの始動記憶)を第1の数(たとえば、4つ)を上限とし記憶可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から特定領域(たとえば、特定領域96)への入賞(たとえば、特定領域スイッチ38eによる遊技球の検出)を条件とせず第1当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第2当り導出手段は、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、普通変動入賞装置37、始動口2)への入賞にもとづいて獲得可能な第2実行権利(たとえば、特図2ゲームの始動記憶)を第1の数より小さい第2の数(たとえば、1つ)を上限とし記憶可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの小当り、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開放)から特定領域への入賞を条件として第2当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。制御手段は、第1当りの終了後に第2始動入賞領域への入賞が容易でない第2始動入賞非容易状態から第2始動入賞領域への入賞が容易な第2始動入賞容易状態へと遷移させ、当該第2始動入賞容易状態において第2変動表示ゲームの2以上の実行権利を獲得可能にし、第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの1の実行権利にもとづいて第2当りを導出し、第2始動入賞容易状態において導出された第2当りの終了後において第2始動入賞容易状態から遷移させた第2始動入賞非容易状態で第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの他の実行権利にもとづいて第2当りを導出可能にする(図32参照)。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームを実行することで、特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図2変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図2変動表示ゲームの変動表示を特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図116〜図118等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図2変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲームを実行することで、特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図1変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図1変動表示ゲームの変動表示を特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図119〜図121等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
また、遊技機10は、第3の実施形態における遊技性に代えて第4の実施形態における遊技性を有するものであってもよい。第4の実施形態において前述したように、遊技機10は、第1当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100b、演出制御装置300、表示装置830)と、第2当り導出手段(たとえば、遊技制御装置100b、演出制御装置300、表示装置830)と、第1始動入賞変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、第1当り導出変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、第2当り導出変換制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100b)と、を含む。第1当り導出手段は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36(始動口1)、普通変動入賞装置37(始動口3))への入賞にもとづいて実行可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から第1当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第2当り導出手段は、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、始動入賞口370(始動口2))への入賞にもとづいて実行可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの大当り)から第2当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能である。第1始動入賞変換制御手段は、第1始動入賞領域への入賞が容易な第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)と容易でない第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)とを変換可能である。第1当り導出変換制御手段は、第1当りの導出が容易な第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)と容易でない第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)とを変換可能である。第2当り導出変換制御手段は、第2当りの導出が容易な第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)と容易でない第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)とを変換可能である。制御手段は、第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)かつ第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)かつ第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)である第1遊技状態(たとえば、通常遊技状態)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にし、第1遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞非容易状態かつ第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)かつ第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)である第2遊技状態(たとえば、特別遊技状態A)において第1当りよりも第2当りの導出を容易にし、第2遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)かつ第1当り容易状態かつ第2当り容易状態である第3遊技状態(たとえば、特別遊技状態B)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にする(図53、図54)。
上述した第8の実施形態の変形例2の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示装置(一括表示装置50)において並行して変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示装置(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。主制御部は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36、始動口1)への入賞にもとづいて獲得可能な第1実行権利(たとえば、特図1ゲームの始動記憶)を第1の数(たとえば、4つ)を上限とし記憶可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から特定領域(たとえば、特定領域96)への入賞(たとえば、特定領域スイッチ38eによる遊技球の検出)を条件とせず第1当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能にし、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、普通変動入賞装置37、始動口2)への入賞にもとづいて獲得可能な第2実行権利(たとえば、特図2ゲームの始動記憶)を第1の数より小さい第2の数(たとえば、1つ)を上限とし記憶可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの小当り、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開放)から特定領域への入賞を条件として第2当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能にし、第1当りの終了後に第2始動入賞領域への入賞が容易でない第2始動入賞非容易状態から第2始動入賞領域への入賞が容易な第2始動入賞容易状態へと遷移させ、当該第2始動入賞容易状態において第2変動表示ゲームの2以上の実行権利を獲得可能にし、第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの1の実行権利にもとづいて第2当りを導出し、第2始動入賞容易状態において導出された第2当りの終了後において第2始動入賞容易状態から遷移させた第2始動入賞非容易状態で第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの他の実行権利にもとづいて第2当りを導出可能にする(図32参照)。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始し(図116〜図118等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図119〜図121等)。
(2)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示装置(一括表示装置50)において並行して変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示装置(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。主制御部は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36(始動口1)、普通変動入賞装置37(始動口3))への入賞にもとづいて第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)を実行可能であり、第1変動表示ゲームの結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から第1当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能であり、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、始動入賞口370(始動口2))への入賞にもとづいて第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)を実行可能であり、第2変動表示ゲームの結果(たとえば、特図2ゲームの大当り)から第2当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能であり、第1始動入賞変換制御手段は、第1始動入賞領域への入賞が容易な第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)と容易でない第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)とを変換可能であり、第1当りの導出が容易な第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)と容易でない第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)とを変換可能であり、第2当りの導出が容易な第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)と容易でない第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)とを変換可能であり、第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)かつ第1当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率)かつ第2当り非容易状態(たとえば、特図2ゲーム低確率)である第1遊技状態(たとえば、通常遊技状態)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にし、第1遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞非容易状態かつ第1当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率)かつ第2当り容易状態(たとえば、特図2ゲーム高確率)である第2遊技状態(たとえば、特別遊技状態A)において第1当りよりも第2当りの導出を容易にし、第2遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)かつ第1当り容易状態かつ第2当り容易状態である第3遊技状態(たとえば、特別遊技状態B)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にする(図53、図54)。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始し(図116〜図118等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図119〜図121等)。
(3)(1)または(2)の第3識別情報は、第1図柄表示(大図柄群)と第2図柄表示(小図柄群)とを含む。
(4)(3)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始する。
(5)(3)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始する。
(6)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示手段(一括表示装置50)において変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示手段(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。主制御部は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36、始動口1)への入賞にもとづいて獲得可能な第1実行権利(たとえば、特図1ゲームの始動記憶)を第1の数(たとえば、4つ)を上限とし記憶可能な第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から特定領域(たとえば、特定領域96)への入賞(たとえば、特定領域スイッチ38eによる遊技球の検出)を条件とせず第1当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能にし、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、普通変動入賞装置37、始動口2)への入賞にもとづいて獲得可能な第2実行権利(たとえば、特図2ゲームの始動記憶)を第2の数(たとえば、1つ)を上限とし記憶可能な第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果(たとえば、特図2ゲームの小当り、特別変動入賞装置95(大入賞口2)の開放)から特定領域への入賞を条件として第2当り(たとえば、特別遊技状態、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能にし、第1当りの終了後に第2始動入賞領域への入賞が容易でない第2始動入賞非容易状態から第2始動入賞領域への入賞が容易な第2始動入賞容易状態へと遷移させ、当該第2始動入賞容易状態において第2変動表示ゲームの2以上の実行権利を獲得可能にし、第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの1の実行権利にもとづいて第2当りを導出し、第2始動入賞容易状態において導出された第2当りの終了後において第2始動入賞容易状態から遷移させた第2始動入賞非容易状態で第2変動表示ゲームの2以上の実行権利のうちの他の実行権利にもとづいて第2当りを導出可能にする(図32参照)。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図116〜図118等)。
(7)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示手段(一括表示装置50)において変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示手段(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。主制御部は、第1始動入賞領域(たとえば、始動入賞口36(始動口1)、普通変動入賞装置37(始動口3))への入賞にもとづいて第1変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)を実行可能であり、第1変動表示ゲームの結果(たとえば、特図1ゲームの大当り)から第1当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能であり、第1始動入賞領域と異なる第2始動入賞領域(たとえば、始動入賞口370(始動口2))への入賞にもとづいて第2変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)を実行可能であり、第2変動表示ゲームの結果(たとえば、特図2ゲームの大当り)から第2当り(たとえば、特別変動入賞装置38(大入賞口1)の開放)を導出可能であり、第1始動入賞領域への入賞が容易な第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)と容易でない第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)とを変換可能であり、第1当りの導出と第2当りの導出とが容易な当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率、特図2ゲーム高確率)と容易でない当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率、特図2ゲーム低確率)とを変換可能であり、第1始動入賞非容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の閉状態)かつ当り非容易状態(たとえば、特図1ゲーム低確率、特図2ゲーム低確率)である第1遊技状態(たとえば、通常遊技状態)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にし、第1遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞非容易状態かつ当り容易状態(たとえば、特図1ゲーム高確率、特図2ゲーム高確率)である第2遊技状態(たとえば、特別遊技状態A)において第1当りよりも第2当りの導出を容易にし、第2遊技状態の後に遷移する、第1始動入賞容易状態(たとえば、普通変動入賞装置37の開状態)かつ当り容易状態である第3遊技状態(たとえば、特別遊技状態B)において第2当りよりも第1当りの導出を容易にする(図53、図54)。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行するときに、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図116〜図118等)。
[第8の実施形態の変形例3]
第1の実施形態から第7の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第8の実施形態の変形例3の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第7の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。なお、従来の遊技機は、遊技の進行をスムーズにおこなうことができない場合があり、遊技の興趣を十分に高めることができなかったという課題を有する。第8の実施形態の変形例3の遊技機10は、遊技の興趣を高めることができるという効果を有する。
前述したように遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを実行可能である。遊技機10は、遊技制御装置100(遊技制御装置100a、100bを含む)と、演出制御装置300とを備える。そして、遊技制御装置100は、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54により特図1変動表示ゲームの状態表示(特図1変動表示ゲームに対応する表示)と、特図2変動表示ゲームの状態表示(特図2変動表示ゲームに対応する表示)とを並行して表示制御する(図112参照)。
なお、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順に排他的にゲームを実行可能にするものであってもよいし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順によらずに交互にゲームを実行可能にするものであってもよいし、いずれか一方を他方に優先(たとえば、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先)して実行可能にするものであってもよい。また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、同時の実行が許容されるものであってもよい。いずれにせよ、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームに対応する飾り図柄の切替の際に生じる不整合を許容することで、遊技の進行をスムーズにおこなうことができる。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームまたは特図2変動表示ゲームのいずれか一方に対応した装飾図柄(大図柄群における識別図柄または小図柄群における識別図柄)の変動表示を表示制御する(図113〜図114等参照)。なお、演出制御装置300は、大図柄群および小図柄群の両方を表示装置41に表示してもよいし、いずれか一方のみを表示してもよい。
また、遊技機10は、第6の実施形態における遊技性を有するものであってもよい。第6の実施形態で前述したように、遊技機10は、予告演出(たとえば、疑似連演出、先読予告演出など)を実行可能な予告演出手段(演出制御装置300)と、予告演出の実行を示唆する示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出、ルーレット演出など)を実行可能な示唆演出手段(演出制御装置300)と、を含む。示唆演出手段は、示唆演出の成否に応じて予告演出の実行を示唆可能であるとともに、示唆演出として第1示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出における疑似連図柄の仮停止の成否演出)または第2示唆演出(たとえば、ルーレット演出における疑似連選択肢の選択の成否演出)を実行可能であり、第1示唆演出の成功確率(導出割合)である第1の確率と、第2示唆演出の成功確率(導出割合)である第2の確率とを違える(図76参照)。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームを実行することで、特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図2変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図2変動表示ゲームの変動表示を特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図116〜図118等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図2変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲームを実行することで、特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図1変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図1変動表示ゲームの変動表示を特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図119〜図121等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
上述した第8の実施形態の変形例3の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示装置(一括表示装置50)において並行して変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示装置(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。従制御部は、示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出、ルーレット演出など)の成否に応じて予告演出(たとえば、疑似連演出、先読予告演出など)の実行を示唆可能であるとともに、示唆演出として第1示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出における疑似連図柄の仮停止の成否演出)または第2示唆演出(たとえば、ルーレット演出における疑似連選択肢の選択の成否演出)を実行可能であり、第1示唆演出の成功確率(導出割合)である第1の確率と、第2示唆演出の成功確率(導出割合)である第2の確率とを違える示唆演出制御を実行可能であり(図76等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始し(図116〜図118等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図119〜図121等)。
(2)(1)の第3識別情報は、第1図柄表示(大図柄群)と第2図柄表示(小図柄群)とを含む。
(3)(2)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始する。
(4)(2)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始する。
(5)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示手段(一括表示装置50)において変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示手段(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。従制御部は、示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出、ルーレット演出など)の成否に応じて予告演出(たとえば、疑似連演出、先読予告演出など)の実行を示唆可能であるとともに、示唆演出として第1示唆演出(たとえば、疑似連煽り演出における疑似連図柄の仮停止の成否演出)または第2示唆演出(たとえば、ルーレット演出における疑似連選択肢の選択の成否演出)を実行可能であり、第1示唆演出の成功確率(導出割合)である第1の確率と、第2示唆演出の成功確率(導出割合)である第2の確率とを違える示唆演出制御を実行可能であり(図76等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図116〜図118等)。
[第8の実施形態の変形例4]
第1の実施形態から第7の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)、あるいは遊技盤800(図28参照)、遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明したが、第8の実施形態の変形例4の遊技機は変形例を含みいずれにも適用可能である。なお、第1の実施形態から第7の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。なお、従来の遊技機は、遊技の進行をスムーズにおこなうことができない場合があり、遊技の興趣を十分に高めることができなかったという課題を有する。第8の実施形態の変形例4の遊技機10は、遊技の興趣を高めることができるという効果を有する。
前述したように遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを実行可能である。遊技機10は、遊技制御装置100(遊技制御装置100a、100bを含む)と、演出制御装置300とを備える。そして、遊技制御装置100は、一括表示装置50の特図1図柄表示部53および特図2図柄表示部54により特図1変動表示ゲームの状態表示(特図1変動表示ゲームに対応する表示)と、特図2変動表示ゲームの状態表示(特図2変動表示ゲームに対応する表示)とを並行して表示制御する(図112参照)。
なお、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順に排他的にゲームを実行可能にするものであってもよいし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、実行契機の発生順によらずに交互にゲームを実行可能にするものであってもよいし、いずれか一方を他方に優先(たとえば、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先)して実行可能にするものであってもよい。また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、同時の実行が許容されるものであってもよい。いずれにせよ、遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームに対応する飾り図柄の切替の際に生じる不整合を許容することで、遊技の進行をスムーズにおこなうことができる。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームまたは特図2変動表示ゲームのいずれか一方に対応した装飾図柄(大図柄群における識別図柄または小図柄群における識別図柄)の変動表示を表示装置41において表示制御する(図113〜図114等参照)。なお、演出制御装置300は、大図柄群および小図柄群の両方を表示装置41に表示してもよいし、いずれか一方のみを表示してもよい。
また、演出制御装置300は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図1始動記憶数)と特図2変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図2始動記憶数)とを表示装置41において表示制御可能である。たとえば、演出制御装置300は、表示装置41において特図1保留数表示503や保留表示505で特図1変動表示ゲームに対応する実行権利数を表示可能であり、特図2保留数表示504や保留表示505で特図2変動表示ゲームに対応する実行権利数を表示可能である(図113〜図114等参照)。
また、演出制御装置300は、主制御部から受信するコマンドにもとづいていわゆる第4図柄(特図1変動表示部911)の変動表示をLED表示装置910において表示制御する。たとえば、演出制御装置300は、特図1変動表示部911におけるLED_d21の1個のLEDの動作態様により特図1変動表示ゲームにおける図柄の変動状態を表示し、特図1変動表示部912におけるLED_d22の1個のLEDの動作態様により特図2変動表示ゲームにおける図柄の変動状態を表示する(図95、図96等参照)。
また、演出制御装置300は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図1始動記憶数)と特図2変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図2始動記憶数)とをLED表示装置910において表示制御する。たとえば、演出制御装置300は、特図1保留表示部913におけるLED_d23とLED_d24の2個のLEDの動作態様により特図1変動表示ゲームにおける保留数を表示し、特図2保留表示部914は、LED_d25とLED_d26の2個のLEDの動作態様により特図2変動表示ゲームにおける保留数を表示する(図95、図96等参照)。
また、遊技機10は、第7の実施形態における演出制御装置が停電復旧時に実行する表示制御処理を実行可能であってもよく、遊技制御装置100は、停電復旧を検出して特図1変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図1始動記憶数)と特図2変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図2始動記憶数)とを演出制御装置300に通知する。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から通知(停電復旧の検出通知:特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンドを含む停電復旧時コマンド)を受ける。演出制御装置300は、遊技制御装置100から通知を受けて、装飾図柄を表示装置41に表示させることに代えて停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を表示装置41に表示させる。また、演出制御装置300は、特図1始動記憶数と特図2始動記憶数とを表示させることに代えて停電復旧に関する所定情報を第2表示装置に表示させ、第4識別情報と第5識別情報とに代えて所定態様(停電復旧表示921など)を表示装置41に表示させる。また、演出制御装置300は、LED表示装置910の特図1保留表示部913に特図1始動記憶数を表示させ、LED表示装置910の特図2保留表示部914に特図2始動記憶数を表示させる。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図1変動表示ゲームの後に特図2変動表示ゲームを実行することで、特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図2変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図2変動表示ゲームの変動表示を特図1変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図116〜図118等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
演出制御装置300は、遊技制御装置100から受信するコマンドにもとづいて特図2変動表示ゲームの後に特図1変動表示ゲームを実行することで、特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄と、特図1変動表示ゲームに対応して表示する装飾図柄とが不整合となる場合に、特図1変動表示ゲームの変動表示を特図2変動表示ゲームに対応して表示した装飾図柄から開始する(図119〜図121等参照)。
なお、上記の不整合となる場合において、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄の両方共を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始してもよいし、大図柄群における識別図柄と小図柄群における識別図柄のうち一方(たとえば、より視認性の高い大図柄群)を特図2変動表示ゲームに対応して表示した状態から開始し、他方を特図1変動表示ゲームに対応して表示した状態(整合した状態)から開始してもよい。
上述した第8の実施形態の変形例4の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示装置(一括表示装置50)において並行して変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示装置(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能であり、第1変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図1始動記憶数)と第2変動表示ゲームに対応する実行権利数(特図2始動記憶数)とを第2表示装置において表示制御可能であり、コマンドにもとづいて第1変動表示ゲームに対応する第4識別情報(いわゆる、第4図柄)と、第2変動表示ゲームに対応する第5識別情報(いわゆる、第4図柄)とを第3表示装置(LED表示装置910)において変動表示制御可能であり、第1変動表示ゲームに対応する実行権利数と第2変動表示ゲームに対応する実行権利数とを第3表示装置において表示制御可能である。主制御部は、停電復旧を検出して第1変動表示ゲームに対応する実行権利数と第2変動表示ゲームに対応する実行権利数とを従制御部に通知(特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンドを含む停電復旧時コマンド)する。従制御部は、通知を受けて、第3識別情報を第2表示装置において表示させることに代えて停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を第2表示装置に表示させ、第1変動表示ゲームに対応する実行権利数と第2変動表示ゲームに対応する実行権利数とを表示させることに代えて停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を第2表示装置に表示させ、第4識別情報と第5識別情報とに代えて所定態様(たとえばLEDが消灯した態様)を第3表示装置に表示させ、第1変動表示ゲームに対応する実行権利数と第2変動表示ゲームに対応する実行権利数とを第3表示装置に表示させるとともに、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始し(図116〜図118等)、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図119〜図121等)。
(2)(1)の第3識別情報は、第1図柄表示(大図柄群)と第2図柄表示(小図柄群)とを含む。
(3)(2)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示した第2図柄表示から開始する。
(4)(2)の従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始し、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第2変動表示ゲームの後に第1変動表示ゲームを実行することで、第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第2図柄表示と、第1変動表示ゲームに対応して表示する第1図柄表示および第2図柄表示とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第2変動表示ゲームに対応して表示した第1図柄表示および第1変動表示ゲームに対応して表示する第2図柄表示から開始する。
(5)遊技機10は、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能な遊技機であって、主制御部(遊技制御装置100)と、従制御部(演出制御装置300)と、を備える。主制御部は、第1変動表示ゲームに対応する第1識別情報(特図1図柄表示部53)と、第2変動表示ゲームに対応する第2識別情報(特図2図柄表示部54)とを、第1表示手段(一括表示装置50)において変動表示制御可能である。従制御部は、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームに対応する第3識別情報(装飾図柄、大図柄群における識別図柄、小図柄群における識別図柄)を第2表示手段(表示装置41)において択一的に変動表示制御可能である。主制御部は、停電復旧を検出して第1変動表示ゲームに対応する実行権利数と第2変動表示ゲームに対応する実行権利数とを従制御部に通知(特図1保留数コマンドと特図2保留数コマンドを含む停電復旧時コマンド)する。従制御部は、通知を受けて、停電復旧に関する所定情報(停電復旧表示921など)を第2表示手段に表示させ、主制御部から受信するコマンドにもとづいて第1変動表示ゲームの後に第2変動表示ゲームを実行することで、第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報と、第2変動表示ゲームに対応して表示する第3識別情報とが不整合となる場合に、第2変動表示ゲームの変動表示を第1変動表示ゲームに対応して表示した第3識別情報から開始する(図116〜図118等)。
[第9の実施形態]
次に、第9の実施形態の遊技機10について説明する。なお、以下では、第9の実施形態の遊技機10は、遊技盤801(図51参照)を備えるものとして説明するが、これに限定されるものではなく、他の遊技盤を適用することもできる。なお、第1の実施形態から第8の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
まず第9の実施形態の遊技機10の遊技性能について図128を用いて説明する。図128は、第9の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。遊技機10は、いわゆる1種+1種と呼ばれるゲーム性を有する。1種+1種と呼ばれるゲーム性は、2つの特図ゲームを実行可能なゲーム性である。1種と呼ばれるゲーム性は、特図ゲーム(変動表示ゲーム)における乱数抽選の結果として大当りを導出可能とするものであり、図柄の変動表示により乱数抽選の結果報知を演出する。
なお、遊技機10は、2つの特図ゲームとして特図1ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と特図2ゲーム(特図2変動表示ゲーム)とを実行可能である。なお、遊技機10は、2つの特図変動表示ゲームを当り(大当り、小当り)の実行時を除いて並行して実行可能であってもよい。すなわち、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとで同時に変動表示可能であってもよい。なお、遊技機10は、同時の変動表示において一方が当りを導出した場合に他方を強制的にはずれ停止とし、当りの重複実行を排除する。
特図1ゲームは、始動入賞口36への1回の入賞、または普通変動入賞装置37への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図1ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を150/300とし、その余の149/300をはずれとする。特図1ゲームは、小当りパターン(小当りの種類)として小当りA、小当りB、小当りCを含む複数の小当りパターンを有する。小当りA、小当りB、小当りCは、遊技状態の遷移条件となり得る小当り(遊技状態の遷移と関連する小当り)である。特図1ゲームは、小当りのうちの3/300を小当りAとし、小当りのうちの17/300を小当りBとし、小当りのうちの55/300を小当りCとし、その余の225/300を遊技状態の遷移条件となり得ない小当りとする。また、特図1ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。特図1ゲームは、大当り後の制御状態について、大当りのうちの2/10を低確率普電サポートなしとし、大当りのうち3/10を低確率普電サポートありとし、大当りのうちの5/10を高確率普電サポートありとする。
特図2ゲームは、始動入賞口370への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図2ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を297/300とし、その余の2/300をはずれとする。特図2ゲームは、小当りパターン(小当りの種類)として小当りA、小当りB、小当りCを含む複数の小当りパターンを有する。特図2ゲームは、小当りのうちの3/300を小当りAとし、小当りのうちの17/300を小当りBとし、小当りのうちの55/300を小当りCとし、その余の225/300を遊技状態の遷移条件となり得ない小当りとする。また、特図2ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。特図2ゲームは、大当り後の制御状態について、大当りのうちの4/10を低確率普電サポートありとし、大当りのうちの3/10を高確率普電サポートなしとし、大当りのうちの3/10を高確率普電サポートありとする。
なお、遊技状態の遷移と関連する小当りにおける複数種類の小当りパターンは、小当り図柄が異なる。遊技状態の遷移と関連する小当りにおける複数種類の小当りパターンは、本特図、飾り図柄(大図柄、小図柄)におけるそれぞれの小当り図柄を特定パターンにして遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることを明示する。
なお、遊技状態の遷移と関連する小当りにおける複数種類の小当りパターンは、大図柄における小当り図柄を通常時に表示する図柄と異なる特殊図柄(たとえば、小当り(赤文字)、小当り(緑文字)、小当り(青文字)等)を含む特定パターンにして遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を明示するようにしてもよい。また、遊技状態の遷移と関連する小当りにおける複数種類の小当りパターンは、大図柄における小当り図柄を不明にして遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を小図柄や本特図によって明示するようにしてもよい。また、遊技状態の遷移と関連する小当りにおける複数種類の小当りパターンは、大図柄や小図柄における小当り図柄を不明にして遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を本特図によってのみ明示するようにしてもよい。
また、遊技状態の遷移と関連する小当りにおける複数種類の小当りパターンを飾り図柄(大図柄と小図柄のうち少なくともいずれか一方)によって、遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を不明にする場合に、小当りにおける大入賞口の開放態様を違えることによって遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を知らしめるようにしてもよい。たとえば、遊技機10は、大入賞口の開放回数や開放時間の組合せを違えた小当りによって、遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を知らしめることができる。この場合、遊技機10は、遊技状態の遷移の有利度と、小当りにおける大入賞口の開放態様の有利度とを対応させることで、大入賞口の開放態様から遊技状態遷移の期待感を演出することができる。
また、遊技状態の遷移と関連する小当りにおける複数種類の小当りパターンを飾り図柄(大図柄と小図柄のうち少なくともいずれか一方)によって、遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を不明にする場合に、小当りにおける大入賞口の開放態様を違えずとも変動表示ゲームにおける変動時間を違えることによって遊技者に遊技状態の遷移と関連する小当りであることや小当りの種別、あるいはその両方を知らしめるようにしてもよい。この場合、遊技機10は、遊技状態の遷移の有利度と、小当りに至る変動時間とを対応させることで、小当りに至る変動時間から遊技状態遷移の期待感を演出することができる。
次に、このような遊技性能を有する遊技機10のゲーム性(遊技性)について図129を用いて説明する。図129は、第9の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。
遊技機10は、低確率普電サポートなしの通常遊技状態と、高確率普電サポートありの特別遊技状態Aと、高確率普電サポートなしの特別遊技状態Bと、低確率普電サポートありの特別遊技状態Cとを切り替えて制御可能である。遊技状態10は、通常遊技状態において左打ち遊技を案内し、大当り状態と特別遊技状態Aと特別遊技状態Bと特別遊技状態Cにおいて右打ち遊技を案内する。
通常遊技状態は、主として特図1ゲーム(左打ちで始動入賞口36への遊技球の入賞)を実行する遊技状態である。通常遊技状態において遊技機10は、特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態A、特別遊技状態Cまたは通常遊技状態に遷移し得る。
通常遊技状態から特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Aの成立条件(遷移条件A))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。通常遊技状態から特別遊技状態Cへの遷移条件(状態遷移Bの成立条件(遷移条件B))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。通常遊技状態から通常遊技状態への遷移条件(状態遷移Cの成立条件(遷移条件C))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。
特別遊技状態Aは、主として特図1ゲーム(右打ちで普通変動入賞装置37への遊技球の入賞)を実行する遊技状態である。特別遊技状態Aは、普電サポートありであり、高確率状態であることから、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。特別遊技状態Aにおいて遊技機10は、特図1ゲームの大当りを契機にして通常遊技状態、特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Cに遷移し得る。また、特別遊技状態Aにおいて遊技機10は、普電サポートの終了を契機にして特別遊技状態Bに遷移し得る。
特別遊技状態Aから通常遊技状態への遷移条件(状態遷移Dの成立条件(遷移条件D))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。特別遊技状態Aから特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Eの成立条件(遷移条件E))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。特別遊技状態Aから特別遊技状態Cへの遷移条件(状態遷移Fの成立条件(遷移条件F))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。特別遊技状態Aから特別遊技状態Bへの遷移条件(状態遷移Gの成立条件(遷移条件G))は、普電サポートの終了である。特別遊技状態Aにおける普電サポートは、規定回数(所定回数)の変動表示の実行終了を終了条件(遷移条件G)とする。また、特別遊技状態Aにおける普電サポートは、遊技状態の遷移条件となり得る小当り(小当りA、小当りB、小当りC)の規定回数の発生を終了条件とする。なお、遷移条件Gの詳細については後で図130を用いて説明する。
特別遊技状態Bは、主として特図2ゲーム(右打ちで始動入賞口370への遊技球の入賞)を実行する遊技状態である。特別遊技状態Bは、普電サポートなしであるものの、高確率状態であり、小当りが頻回に発生することにより遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行が可能であることから、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。なお、特別遊技状態Bは、普電サポートなしであるものの、小当りが頻回に発生することにより遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行が可能であることから、一観点によれば特別遊技状態Aよりも有利な遊技進行を実現する遊技状態である。特別遊技状態Bにおいて遊技機10は、特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態A、特別遊技状態Bまたは特別遊技状態Cに遷移し得る。
特別遊技状態Bから特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Hの成立条件(遷移条件H))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。特別遊技状態Bから特別遊技状態Bへの遷移条件(状態遷移Iの成立条件(遷移条件I))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。特別遊技状態Bから特別遊技状態Cへの遷移条件(状態遷移Jの成立条件(遷移条件J))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。
特別遊技状態Cは、主として特図1ゲーム(右打ちで普通変動入賞装置37への遊技球の入賞)を実行する遊技状態である。特別遊技状態Cは、低確率状態であるものの、普電サポートありであることから、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。特別遊技状態Cにおいて遊技機10は、特図1ゲームの大当りを契機にして通常遊技状態、特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Cに遷移し得る。また、特別遊技状態Cにおいて遊技機10は、普電サポートの終了を契機にして通常遊技状態に遷移し得る。
特別遊技状態Cから通常遊技状態への遷移条件(状態遷移Kの成立条件(遷移条件K))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。また、特別遊技状態Cから通常遊技状態への遷移条件(遷移条件K)は、普電サポートの終了である。特別遊技状態Cにおける普電サポートは、規定回数の変動表示(変動表示ゲーム)の実行終了を終了条件とする。特別遊技状態Cから特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Lの成立条件(遷移条件L))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。特別遊技状態Cから特別遊技状態Cへの遷移条件(状態遷移Mの成立条件(遷移条件M))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。
これにより、遊技機10は、通常遊技状態において確率変動を伴う大当りを導出した場合、さらに大当りが保証されたような遊技性を実現する。また、遊技機10は、高確率普電サポートありの遊技状態から普電サポートの天井への到達(普電サポートする回数として設定した普電サポート回数(規定回数)の変動表示の実行終了)に加えて、規定回数の小当りの発生により高確率普電サポートなしの遊技状態(遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行が可能な遊技状態)に移行する遊技性を実現する。
これにより遊技機10は、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながら今までにない斬新なゲーム性(遊技性)を実現している。また、遊技機10は、このようなゲーム性(遊技性)により、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながらゲームに対する興趣を向上する。
なお、遊技機10は、通常遊技状態、特別遊技状態Aおよび特別遊技状態Cにおいても特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態A、特別遊技状態Bまたは特別遊技状態Cに遷移し得るが、通常において起こりえない、起こるとしても稀であることから説明を省略している。また、遊技機10は、特別遊技状態Bにおいても特図1ゲームの大当りを契機にして通常遊技状態、特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Cに遷移し得るが、通常において起こりえない、起こるとしても稀であることから説明を省略している。
次に遷移条件Gについて図130を用いてより詳細に説明する。図130は、第9の実施形態の遷移条件Gの一例を示す図である。
遷移条件Gは、普電サポートの終了である。遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて条件1〜条件4(4つの終了条件)のうちいずれかを満たした場合に普電サポートを終了する。
具体的には、遊技機10は、変動回数100回(普電サポートする回数として設定した100回(普電サポート回数)の変動表示の実行終了)を特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件1)。また、遊技機10は、小当りAが1回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件2)。また、遊技機10は、小当りBが3回発生したことを特別遊技状態Bにおける普電サポートの終了条件とする(条件3)。また、遊技機10は、小当りCが5回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件4)。
このように、予め設定(規定)した変動回数(普電サポート回数の変動ゲーム)の終了(普電サポートの天井への到達)に加え、特定の小当りの規定回数発生をも遷移条件としているため、状態遷移のバリエーションを増加させることができる。特に、遊技機10は、特定の小当りの1回の発生に限らず、特定の小当りの複数回の発生を状態遷移の契機(状態遷移の条件)とすることを可能にしているため、よりバリエーションに富んだ状態遷移を実現することができる。これにより、遊技機10は、演出バリエーションを増加させることができ、ゲームに対する興趣を向上する。
また、遊技機10は、遷移条件の規定回数を小当り毎に異ならせているため、今までにない観点(状態遷移の進行という観点)で各小当りの価値を異ならせることができる。たとえば、特別遊技状態Aよりも特別遊技状態Bの方が有利な遊技状態である場合、特別遊技状態Bへ移行することが望ましいため特別遊技状態Aにおいては価値(有利度)が小当りA>小当りB>小当りCとなる。一方で、特別遊技状態A以外の状態においては、小当りによって状態遷移が発生しないため価値が小当りA=小当りB=小当りCとなる。
なお、以下では、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」となる図柄組み合わせを小当りCとし、左図柄が「4」、中図柄が「5」、右図柄が「6」となる図柄組み合わせを小当りBとし、左図柄が「7」、中図柄が「8」、右図柄が「9」となる図柄組み合わせを小当りAとする。
次に特別遊技状態Aから特別遊技状態Bへ移行する場合(状態遷移G)の演出の一例について図131〜図134を用いて説明する。図131は、第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その1)である。図132は、第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その2)である。図133は、第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その3)である。図134は、第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その4)である。
図131(a)に示す表示画面950は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了直後(特別遊技状態Aの開始時、特別遊技状態Aへ遷移した直後)の状態を示す。表示画面950は、大図柄群501と、小図柄群502と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示504と、保留表示505と、保留消化表示506とを表示内容に含む。
表示画面950では大図柄群501は、左図柄と中図柄と右図柄とが「3」を表示する図柄で停止表示しており、特図変動表示ゲームが変動開始前(停止状態、より具体的には大当りからの復帰直後)であることを示している。また、表示画面950では小図柄群502は、左図柄と中図柄と右図柄とが「3」を表示する図柄で停止表示しており、特図変動表示ゲームが変動開始前であることを示している。また、表示画面950では特図1保留数表示503は、「3」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「3」であることを示している。また、表示画面950では特図2保留数表示504は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示している。また、表示画面950では保留表示505は、3つの保留アイコン507を表示し、保留記憶数が「3」であることを示している。また、表示画面950では保留消化表示506は、枠内をブランク(空白)にして、特図変動表示ゲームが変動開始前であることを示している。
また、表示画面950は、普電サポート回数表示951と、演出説明表示952と、演出表示953とを表示内容に含む。
普電サポート回数表示951は、普電サポートの天井到達までの特図変動表示ゲームの回数(残りの普電サポート回数)を表示する(後何回の特図変動表示ゲームが実行終了するまで普電サポートが継続するかを表示する)。換言すれば、普電サポート回数表示951は、普電サポートの終了タイミングを明示する(終了条件(条件1)の進捗度合いを把握可能に表示する)。表示画面950では、普電サポート回数表示951は、「残り100回」を表示し、普電サポートが後100回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している。
演出説明表示952は、演出表示953が表示する演出の説明を表示する。表示画面950では演出説明表示952は、「ゴールを目指せ!!」を表示し、演出表示953でゴールを目指す演出がおこなわれることを示している。なお、演出説明表示952は、キャラクタがゴールへ移動する条件を明示(たとえば、「小当りを発生させてゴールを目指せ!!」等を表示)してもよいし、ゴールへ到達した場合に遊技状態がより有利な状態に移行することを明示してもよい。
演出表示953は、特別遊技状態Bへの状態遷移(移行)に関連した演出を表示する。表示画面950では演出表示953は、キャラクタ表示953aと、キャラクタ表示953bと、キャラクタ表示953cを表示内容に含み、キャラクタがゴールに到達することにより状態遷移が発生すること(終了条件を満たすこと)を明示している。キャラクタ表示953aは、男の子のようなキャラクタであり、その表示態様により小当りCの発生回数を把握可能に表示する(終了条件(条件4)の進捗度合いを把握可能に表示する)。キャラクタ表示953bは、トラのようなキャラクタであり、その表示態様により小当りBの発生回数を把握可能に表示する(終了条件(条件3)の進捗度合いを把握可能に表示する)。キャラクタ表示953cは、ライオンのようなキャラクタであり、その表示態様により小当りAの発生回数を把握可能に表示する(終了条件(条件2)の進捗度合いを把握可能に表示する)。
表示画面950では演出表示953は、ゴールとキャラクタ表示953aとの間に4本のラインを表示し、キャラクタ表示953aが5回の動作によりゴールに到達することを明示している(5回の小当りCの発生によりゴールに到達することを明示している)。また、表示画面950では演出表示953は、ゴールとキャラクタ表示953bとの間に2本のラインを表示し、キャラクタ表示953bが3回の動作によりゴールに到達することを明示している(3回の小当りBの発生によりゴールに到達することを明示している)。また、表示画面950では演出表示953は、ゴールとキャラクタ表示953cとの間に0本のラインを表示し、キャラクタ表示953cが1回の動作によりゴールに到達することを明示している(1回の小当りAの発生によりゴールに到達することを明示している)。
図131(b)に示す表示画面954は、表示画面950の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において1回目の小当りCが発生した状態(特別遊技状態A移行後から小当りAが0回発生し、小当りBが0回発生し、小当りCが1回発生した状態)を示す。表示画面954では大図柄群501は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りCが発生したことを示している。また、表示画面954では小図柄群502は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りCが発生したことを示している。また、表示画面954では普電サポート回数表示951は、「残り95回」を表示し、普電サポートが後95回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)の進捗度合いが上がったことを明示している)。また、表示画面954では、演出表示953は、キャラクタ表示953aを1本目のラインの位置に移動させた状態で表示し、キャラクタ表示953aが後4回の動作によりゴールに到達することを明示している(終了条件(条件4)の進捗度合いが上がったことを明示している)。
図132(a)に示す表示画面955は、表示画面954の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において1回目の小当りBが発生した状態(特別遊技状態A移行後から小当りAが0回発生し、小当りBが1回発生し、小当りCが1回発生した状態)を示す。表示画面955では大図柄群501は、左図柄が「4」、中図柄が「5」、右図柄が「6」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りBが発生したことを示している。また、表示画面955では小図柄群502は、左図柄が「4」、中図柄が「5」、右図柄が「6」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りBが発生したことを示している。また、表示画面955では普電サポート回数表示951は、「残り90回」を表示し、普電サポートが後90回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)の進捗度合いが上がったことを明示している)。また、表示画面955では、演出表示953は、キャラクタ表示953bを1本目のラインの位置に移動させた状態で表示し、キャラクタ表示953bが後2回の動作によりゴールに到達することを明示している(終了条件(条件3)の進捗度合いが上がったことを明示している)。
図132(b)に示す表示画面956は、表示画面955の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において5回目の小当りCが発生した状態(特別遊技状態A移行後から小当りAが0回発生し、小当りBが1回発生し、小当りCが5回発生した状態)を示す(終了条件(条件4)が成立した状態を示す)。表示画面956では大図柄群501は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りCが発生したことを示している。また、表示画面956では小図柄群502は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りCが発生したことを示している。また、表示画面956では普電サポート回数表示951は、「残り50回」を表示し、普電サポートが後50回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)がまだ成立していないことを明示している)。また、表示画面956では演出説明表示952は、「ゴール!!」を表示し、演出表示953でおこなわれているゴールを目指す演出においてゴールに到達したことを示している。また、表示画面956では演出表示953は、キャラクタ表示953aをゴールの位置に移動させた状態で表示し、キャラクタ表示953aがゴールに到達したことを明示している(終了条件(条件4)が成立したことを明示している)。遊技機10は、表示画面956を表示すると、その後、遷移条件Gの成立に伴い特別遊技状態Aを終了し、特別遊技状態Bを開始する(遊技状態を特別遊技状態Aから特別遊技状態Bに移行する)。
図133(a)に示す表示画面957は、表示画面955の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において3回目の小当りBが発生した状態(特別遊技状態A移行後から小当りAが0回発生し、小当りBが3回発生し、小当りCが1回発生した状態)を示す(終了条件(条件3)が成立した状態を示す)。表示画面957では大図柄群501は、左図柄が「4」、中図柄が「5」、右図柄が「6」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りBが発生したことを示している。また、表示画面957では小図柄群502は、左図柄が「4」、中図柄が「5」、右図柄が「6」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りBが発生したことを示している。また、表示画面957では普電サポート回数表示951は、「残り50回」を表示し、普電サポートが後50回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)がまだ成立していないことを明示している)。また、表示画面957では演出説明表示952は、「ゴール!!」を表示し、演出表示953でおこなわれているゴールを目指す演出においてゴールに到達したことを示している。また、表示画面957では、演出表示953は、キャラクタ表示953bをゴールの位置に移動させた状態で表示し、キャラクタ表示953bがゴールに到達したことを明示している(終了条件(条件3)が成立したことを明示している)。遊技機10は、表示画面957を表示すると、その後、遷移条件Gの成立に伴い特別遊技状態Aを終了し、特別遊技状態Bを開始する(遊技状態を特別遊技状態Aから特別遊技状態Bに移行する)。
図133(b)に示す表示画面958は、表示画面955の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において1回目の小当りAが発生した状態(特別遊技状態A移行後から小当りAが1回発生し、小当りBが1回発生し、小当りCが1回発生した状態)を示す(終了条件(条件2)が成立した状態を示す)。表示画面958では大図柄群501は、左図柄が「7」、中図柄が「8」、右図柄が「9」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りAが発生したことを示している。また、表示画面958では小図柄群502は、左図柄が「7」、中図柄が「8」、右図柄が「9」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りAが発生したことを示している。また、表示画面958では普電サポート回数表示951は、「残り50回」を表示し、普電サポートが後50回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)がまだ成立していないことを明示している)。また、表示画面958では演出説明表示952は、「ゴール!!」を表示し、演出表示953でおこなわれているゴールを目指す演出においてゴールに到達したことを示している。また、表示画面958では、演出表示953は、キャラクタ表示953cをゴールの位置に移動させた状態で表示し、キャラクタ表示953cがゴールに到達したことを明示している(終了条件(条件2)が成立したことを明示している)。遊技機10は、表示画面958を表示すると、その後、遷移条件Gの成立に伴い特別遊技状態Aを終了し、特別遊技状態Bを開始する(遊技状態を特別遊技状態Aから特別遊技状態Bに移行する)。
図134に示す表示画面959は、表示画面955の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において普電サポートの天井へ到達(普電サポートする回数として設定した普電サポート回数の変動表示の実行終了)した状態を示す(終了条件(条件1)が成立した状態を示す)。表示画面959では大図柄群501は、左図柄が「5」、中図柄が「5」、右図柄が「4」となる図柄組み合わせで停止表示しており、はずれが発生したことを示している。また、表示画面959では小図柄群502は、左図柄が「5」、中図柄が「5」、右図柄が「4」となる図柄組み合わせで停止表示しており、はずれが発生したことを示している。また、表示画面959では普電サポート回数表示951は、「残り0回」を表示し、普電サポートが終了することを示している(終了条件(条件1)が成立したことを明示している)。遊技機10は、表示画面959を表示すると、その後、遷移条件Gの成立に伴い特別遊技状態Aを終了し、特別遊技状態Bを開始する(遊技状態を特別遊技状態Aから特別遊技状態Bに移行する)。
このように遊技機10は、遊技状態の遷移条件となり得る小当り(小当りA、小当りB、小当りC)の発生に伴い、演出表示953の表示態様を変化させ、各小当りの発生回数(条件成立までの進捗度合い)を把握可能に表示しているので、遊技者に遊技内容を理解容易にすることができる。これにより遊技機10は、遊技者にとって理解容易な遊技を実現し、遊技に対する興趣を向上する。
次に特別遊技状態Aから特別遊技状態Bへ移行する場合(状態遷移G)の演出の変形例について図135〜図137を用いて説明する。図135は、第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その5)である。図136は、第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その6)である。図137は、第9の実施形態の遊技中の表示画面の一例を示す図(その7)である。
図135(a)に示す表示画面960は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了直後(特別遊技状態Aの開始時、特別遊技状態Aへ遷移した直後)の状態を示す。表示画面960は、大図柄群501と、小図柄群502と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示504と、保留表示505と、保留消化表示506とを表示内容に含む。
表示画面960では大図柄群501は、左図柄と中図柄と右図柄とが「3」を表示する図柄で停止表示しており、特図変動表示ゲームが変動開始前(停止状態、より具体的には大当りからの復帰直後)であることを示している。また、表示画面960では小図柄群502は、左図柄と中図柄と右図柄とが「3」を表示する図柄で停止表示しており、特図変動表示ゲームが変動開始前であることを示している。また、表示画面960では特図1保留数表示503は、「3」を表示し、特図1ゲームの保留記憶数が「3」であることを示している。また、表示画面960では特図2保留数表示504は、「0」を表示し、特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることを示している。また、表示画面960では保留表示505は、3つの保留アイコン507を表示し、保留記憶数が「3」であることを示している。また、表示画面960では保留消化表示506は、枠内をブランク(空白)にして、特図変動表示ゲームが変動開始前であることを示している。
また、表示画面960は、普電サポート回数表示951と、演出説明表示952と、演出表示953とを表示内容に含む。
表示画面960では、普電サポート回数表示951は、「残り100回」を表示し、普電サポートが後100回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している。
演出説明表示952は、演出表示953が表示する演出の説明を表示する。表示画面960では、演出説明表示952は、「敵をやっつけろ!!」を表示し、演出表示953で敵と対戦する演出がおこなわれることを示している。なお、演出説明表示952は、敵をやっつける条件を明示(たとえば、「小当りを発生させて敵をやっつけろ!!」等を表示)してもよいし、敵をやっつけた場合に遊技状態がより有利な状態に移行することを明示してもよい。
演出表示953は、特別遊技状態Bへの状態遷移(移行)に関連した演出を表示する。表示画面960では演出表示953は、サングラスをかけたトラのようなキャラクタを表示し、サングラスをかけたトラのようなキャラクタをやっつけることにより状態遷移が発生すること(終了条件を満たすこと)を明示している。
図135(b)に示す表示画面961は、表示画面960の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において小当りCが発生した状態を示す。表示画面960では大図柄群501は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りCが発生したことを示している。また、表示画面960では小図柄群502は、左図柄が「1」、中図柄が「2」、右図柄が「3」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りCが発生したことを示している。また、表示画面961では普電サポート回数表示951は、「残り85回」を表示し、普電サポートが後85回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)の進捗度合いが上がったことを明示している)。また、表示画面961では、演出表示953は、サングラスをかけたトラのようなキャラクタを拳で攻撃している様子(小当りCに対応したダメージ演出)を表示し、サングラスをかけたトラのようなキャラクタとの対戦が終了に近づいていること(終了条件に近づいていること)を明示している。遊技機10は、当該小当りCの発生によっても遷移条件G(条件4)が成立していない場合には表示画面961を表示した後、演出表示953として表示画面960の演出表示953を表示し、当該小当りCの発生によって遷移条件G(条件4)が成立した場合には表示画面961を表示した後、演出表示953として後述する表示画面964の演出表示953を表示する。
図136(a)に示す表示画面962は、表示画面960の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において小当りBが発生した状態を示す。表示画面962では大図柄群501は、左図柄が「4」、中図柄が「5」、右図柄が「6」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りBが発生したことを示している。また、表示画面962では小図柄群502は、左図柄が「4」、中図柄が「5」、右図柄が「6」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りBが発生したことを示している。また、表示画面962では普電サポート回数表示951は、「残り85回」を表示し、普電サポートが後85回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)の進捗度合いが上がったことを明示している)。また、表示画面962では、演出表示953は、サングラスをかけたトラのようなキャラクタを剣で攻撃している様子(小当りBに対応したダメージ演出)を表示し、サングラスをかけたトラのようなキャラクタとの対戦が終了に近づいていることを明示している。小当りBに対応したダメージ演出では、エフェクトを小当りCに対応したダメージ演出よりも強調表示しており、これによりサングラスをかけたトラのようなキャラクタとの対戦が終了により近づいていること(より大きいダメージを与えていること)を明示している(1回の発生による進捗度合いが小当りC(具体的には20%(1/5))より小当りB(具体的には33%(1/3))の方が大きいことを明示している)。遊技機10は、当該小当りBの発生によっても遷移条件G(条件3)が成立していない場合には表示画面962を表示した後、演出表示953として表示画面960の演出表示953を表示し、当該小当りBの発生によって遷移条件G(条件3)が成立した場合には表示画面962を表示した後、演出表示953として後述する表示画面964の演出表示953を表示する。
図136(b)に示す表示画面963は、表示画面960の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において小当りAが発生した状態を示す。表示画面963では大図柄群501は、左図柄が「7」、中図柄が「8」、右図柄が「9」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りAが発生したことを示している。また、表示画面963では小図柄群502は、左図柄が「7」、中図柄が「8」、右図柄が「9」となる図柄組み合わせで停止表示しており、小当りAが発生したことを示している。また、表示画面963では普電サポート回数表示951は、「残り85回」を表示し、普電サポートが後85回の特図変動表示ゲームの実行終了により終了することを示している(終了条件(条件1)の進捗度合いが上がったことを明示している)。また、表示画面963では、演出表示953は、サングラスをかけたトラのようなキャラクタを銃で攻撃している様子(小当りAに対応したダメージ演出)を表示し、サングラスをかけたトラのようなキャラクタとの対戦が終了に近づいていることを明示している。小当りAに対応したダメージ演出では、エフェクトを小当りBに対応したダメージ演出よりも強調表示しており、これによりサングラスをかけたトラのようなキャラクタとの対戦が終了に近づいていること(より大きいダメージを与えていること)を明示している(1回の発生による進捗度合いが小当りB(具体的には33%(1/3))より小当りA(具体的には100%(1/1))の方が大きいことを明示している)。遊技機10は、当該小当りAの発生により遷移条件G(条件2)は成立するため、表示画面963を表示した後、演出表示953として後述する表示画面964の演出表示953を表示する。
図137(a)に示す表示画面964は、表示画面963の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において遊技状態の遷移条件となり得る小当り(小当りA、小当りB、小当りC)の規定回数の発生により終了条件を満たした状態を示す。より具体的には、表示画面964は、終了条件(条件2)を満たした状態を示す。
表示画面964では、演出説明表示952は、「討伐成功!!」を表示し、演出表示953でおこなわれている敵と対戦する演出において敵を倒したこと、すなわち、遊技状態の遷移条件となり得る小当りの規定回数の発生により終了条件を満たしたことを示している。
表示画面964では、演出表示953は、サングラスをかけたトラのようなキャラクタが倒された様子を表示し、サングラスをかけたトラのようなキャラクタとの対戦が終了したこと(遊技状態の遷移条件となり得る小当り(小当りA、小当りB、小当りC)の規定回数の発生により終了条件を満たしたこと)を明示している。
遊技機10は、表示画面964を表示すると、その後、遷移条件Gの成立に伴い特別遊技状態Aを終了し、特別遊技状態Bを開始する(遊技状態を特別遊技状態Aから特別遊技状態Bに移行する)。
図137(b)に示す表示画面965は、表示画面960の後の表示画面であって特別遊技状態A移行後において普電サポートの天井へ到達(普電サポートする回数として設定した普電サポート回数の変動表示の実行終了)した状態を示す(終了条件(条件1)が成立した状態を示す)。表示画面965では大図柄群501は、左図柄が「5」、中図柄が「5」、右図柄が「4」となる図柄組み合わせで停止表示しており、はずれが発生したことを示している。また、表示画面965では小図柄群502は、左図柄が「5」、中図柄が「5」、右図柄が「4」となる図柄組み合わせで停止表示しており、はずれが発生したことを示している。また、表示画面965では普電サポート回数表示951は、「残り0回」を表示し、普電サポートが終了することを示している(終了条件(条件1)が成立したことを明示している)。遊技機10は、表示画面965を表示すると、その後、遷移条件Gの成立に伴い特別遊技状態Aを終了し、特別遊技状態Bを開始する(遊技状態を特別遊技状態Aから特別遊技状態Bに移行する)。
このように遊技機10は、遊技状態の遷移条件となり得る小当り(小当りA、小当りB、小当りC)の発生に伴い、演出表示953の表示態様を変化させるものの(演出の進行を明示するものの)、各小当りの発生回数(条件成立までの進捗度合い)を非明示としてもよい。このように条件成立までの進捗度合いを非明示とすることで(いつ条件成立するかを遊技者が把握不可能にすることで)、遊技機10は、各小当り発生時における演出に対する関心を高め、遊技に対する興趣を向上する。なお、遊技機10は、普電サポート回数表示951についても非明示としてもよい。
次に遷移条件Gの変形例について図138を用いてより詳細に説明する。図138は、第9の実施形態の遷移条件Gの変形例を示す図である。
図138(a)は、遷移条件Gの変形例である。図138(a)に示した遷移条件Gの変形例では、遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて条件1〜条件4(4つの終了条件)のうちいずれかを満たした場合に普電サポートを終了する。
具体的には、遊技機10は、変動回数10000回(普電サポートする回数として設定した10000回(普電サポート回数)の変動表示の実行終了)を特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件1)。また、遊技機10は、小当りAが1回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件2)。また、遊技機10は、小当りBが3回発生したことを特別遊技状態Bにおける普電サポートの終了条件とする(条件3)。また、遊技機10は、小当りCが5回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件4)。
このように変動回数による遷移条件を10000回とすることで、実質的には当該条件で遷移が発生しないようにし、遊技機10は、実質的には小当りでのみ普電サポートが終了するよう(遷移条件Gの成立条件を満たすよう)にすることができる。
図138(b)は、遷移条件Gの変形例である。図138(b)に示した遷移条件Gの変形例では、遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて条件1〜条件6(6つの終了条件)のうちいずれかを満たした場合に普電サポートを終了する。
具体的には、遊技機10は、変動回数100回(普電サポートする回数として設定した100回(普電サポート回数)の変動表示の実行終了)を特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件1)。また、遊技機10は、小当りAが1回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件2)。また、遊技機10は、小当りBが3回発生したことを特別遊技状態Bにおける普電サポートの終了条件とする(条件3)。また、遊技機10は、小当りCが5回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件4)。また、遊技機10は、小当りBが2回、小当りCが2回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件5)。また、遊技機10は、小当りBが1回、小当りCが4回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件6)。
このように遊技機10は、2種類の小当りがそれぞれ規定回数発生したことを遷移条件Gの成立条件とすることもできる。これにより、遊技機10は、演出のバリエーション(遷移タイミング)を増加させることができる。
図138(c)は、遷移条件Gの変形例である。図138(c)に示した遷移条件Gの変形例では、遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて条件1〜条件5(5つの終了条件)のうちいずれかを満たした場合に普電サポートを終了する。
具体的には、遊技機10は、変動回数10000回(普電サポートする回数として設定した10000回(普電サポート回数)の変動表示の実行終了)を特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件1)。また、遊技機10は、小当りAが1回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件2)。また、遊技機10は、小当りBが10回発生したことを特別遊技状態Bにおける普電サポートの終了条件とする(条件3)。また、遊技機10は、小当りCが50回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件4)。また、遊技機10は、小当りDが100回発生したことを特別遊技状態Aにおける普電サポートの終了条件とする(条件5)。
このように遊技機10は、遊技状態の遷移条件となり得る小当りは小当りA、小当りB、小当りCに限らず、他の小当りについても遷移条件となり得る小当りとすることができる。これにより、遊技機10は、演出のバリエーション(遷移タイミング)を増加させることができる。
上述した第9の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機は、遊技状態の遷移のバリエーションが乏しいため遊技が単調となり、遊技の興趣を十分に高めることができない場合があるという課題を有する。第9の実施形態の遊技機10は、遊技の興趣を高めることができるという効果を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果が第1結果(大当り)となった場合に遊技者に第1価値(賞球)を付与可能な遊技機であって、遊技球が入賞容易な入賞容易状態(開状態)と遊技球が入賞容易でない入賞非容易状態(閉状態)とに普通変動入賞装置を変換可能な入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームが第1結果を導出容易な導出容易状態(高確率状態)と、変動表示ゲームが第1結果を導出非容易な導出非容易状態(低確率状態)とに第1結果導出状態を変換可能な導出状態制御手段(遊技制御装置100)と、入賞容易状態かつ導出容易状態である第1遊技状態(特別遊技状態A)から、入賞非容易状態かつ導出容易状態である第2遊技状態(特別遊技状態B)へと所定条件(遷移条件G)の成立を契機にして遊技状態を遷移可能な遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備える(図129、図130)。
(2)(1)の変動表示ゲームの結果が第1結果よりも発生確率が高い第2結果(小当り)となった場合に第1価値と異なる第2価値を付与可能であり、遊技状態制御手段は、第2結果に関連する所定条件(条件2〜条件4)の成立を契機にして第1遊技状態から第2遊技状態へと遊技状態を遷移可能である(図129、図130)。
(3)(2)の遊技状態制御手段は、第1結果を導出しない変動表示ゲームの所定回数の連続実行(条件1)の成立を契機にして第1遊技状態から第2遊技状態へと遊技状態を遷移可能であり、第2結果に関連する所定条件の成立と、第1結果を導出しない変動表示ゲームの所定回数の連続実行の成立とのうちいずれか一方が成立すると、第1遊技状態から第2遊技状態へと遊技状態を遷移させる。
[第10の実施形態]
次に、第10の実施形態の遊技機10について説明する。第9の実施形態においては低確率普電サポなしの遊技状態(通常遊技状態)から低確率普電サポありの遊技状態(特別遊技状態C)へと大当りを契機としてのみ状態遷移がおこなわれた。第10の実施形態の遊技機10は、大当りが発生することなく規定回数の変動表示(変動表示ゲーム)を実行終了(天井に到達)した場合においても低確率普電サポなしの遊技状態(通常遊技状態)から低確率普電サポありの遊技状態(特別遊技状態C)への状態遷移を実行する。
なお、第1の実施形態から第9の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
図139は、第10の実施形態の天井遷移制御処理のフローチャートを示す図である。天井遷移制御処理は、低確率普電サポなしの遊技状態(通常遊技状態)において大当りが出ることなく規定回数の変動表示を実行終了(天井に到達)した場合における状態遷移を制御する処理である。天井遷移制御処理は、タイマ割込み処理のS82、S83においておこなわれる処理(特図1変動表示ゲーム、特図2変動表示ゲームの実行時におこなわれる処理)である。天井遷移制御処理は、遊技制御装置100が実行する処理である。
[ステップS91]制御部は、現在の遊技状態が通常遊技状態(低確率普電サポなしの遊技状態)であるか否かを判定する。制御部は、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合にステップS92にすすみ、現在の遊技状態が通常遊技状態でないと判定した場合に天井遷移制御処理を終了する。
[ステップS92]制御部は、実行する変動表示ゲームの導出結果が大当りであるか否かを判定する。制御部は、実行する変動表示ゲームの導出結果が大当りであると判定した場合にはステップS96にすすみ、実行する変動表示ゲームの導出結果が大当りでないと判定した場合にはステップS93にすすむ。
[ステップS93]制御部は、天井カウンタを更新(+1)する。
[ステップS94]制御部は、天井カウンタが規定値(天井と設定した値)に到達したか否かを判定する。天井カウンタの規定値は、たとえば、通常遊技状態における大当りの確率に応じた値(たとえば、大当りの確率に応じた固定値)が規定される。天井カウンタの規定値は、たとえば、750である。
制御部は、天井カウンタが規定値に到達したと判定した場合にはステップS95にすすみ、天井カウンタが規定値に到達していないと判定した場合に天井遷移制御処理を終了する。
[ステップS95]制御部は、低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなう。
[ステップS96]制御部は、天井カウンタをクリア(0クリア)する。
これによれば遊技機10は、通常遊技状態において導出結果が大当りでない変動表示がおこなわれるごとに天井カウンタを更新(+1)し、天井カウンタが規定値に到達した場合(大当りが発生することなく規定回数の変動表示を実行終了する場合)には低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなうことができる。
このように遊技機10は、大当りに加えて大当りが発生することなく規定回数の変動表示を実行終了する場合においても通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行する措置をおこなうことで、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながら遊技者の興趣の低下を抑制できる。
次に天井遷移制御処理の変形例について図140、図141を用いて説明する。図139においては、天井カウンタを加算していくことにより大当りが発生することなく規定回数の変動表示がおこなわれたか否かを判定(規定値に到達したか否かを判定)した。天井遷移制御処理の変形例においては、天井カウンタを減算していくことで大当りが発生することなく規定回数の変動表示がおこなわれたか否かを判定する。
図140は、第10の実施形態の天井カウンタ初期値設定処理のフローチャートを示す図である。天井カウンタ初期値設定処理は、天井遷移制御処理に用いる天井カウンタの初期値を遊技機10の起動時に設定する処理である。天井カウンタ初期値設定処理は、メイン処理のS53等においておこなわれる処理である。天井カウンタ初期値設定処理は、遊技制御装置100が実行する処理である。
[ステップS101]制御部は、天井カウンタに初期値(たとえば、750)を設定する。
図141は、第10の実施形態の天井遷移制御処理の変形例のフローチャートを示す図である。
[ステップS91]制御部は、現在の遊技状態が通常遊技状態(低確率普電サポなしの遊技状態)であるか否かを判定する。制御部は、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合にステップS92にすすみ、現在の遊技状態が通常遊技状態でないと判定した場合に天井遷移制御処理を終了する。
[ステップS92]制御部は、実行する変動表示ゲームの導出結果が大当りであるか否かを判定する。制御部は、実行する変動表示ゲームの導出結果が大当りであると判定した場合にはステップS960にすすみ、実行する変動表示ゲームの導出結果が大当りでないと判定した場合にはステップS93にすすむ。
[ステップS93]制御部は、天井カウンタを更新(−1)する。
[ステップS940]制御部は、天井カウンタが0に到達したか否かを判定する。制御部は、天井カウンタが0に到達したと判定した場合にはステップS95にすすみ、天井カウンタが0に到達していないと判定した場合に天井遷移制御処理を終了する。
[ステップS95]制御部は、低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなう。
[ステップS960]制御部は、天井カウンタに初期値(750)を設定する。
これによれば遊技機10は、通常遊技状態において導出結果が大当りでない変動表示がおこなわれるごとに天井カウンタを更新(−1)し、天井カウンタが0に到達した場合(大当りが発生することなく規定回数の変動表示を実行終了する場合)には低確率普電サポありの遊技状態(特別遊技状態)への移行設定をおこなうことができる。
このように遊技機10は、大当りに加えて大当りが発生することなく規定回数の変動表示を実行終了する場合においても通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行する措置をおこなうことで、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながら遊技者の興趣の低下を抑制できる。
なお、遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことにより低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなう場合、天井カウンタが規定値に到達した変動表示ゲームにおいて特定の図柄(天井到達時短図柄)を、本特図、飾り図柄(大図柄、小図柄)のそれぞれにおいて表示するようにしてもよい。また、遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことにより低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなう場合、天井カウンタが規定値に到達した変動表示ゲームにおいて、大図柄を通常時に表示する図柄と異なる特殊図柄(たとえば、時短突入等)を含む特定パターンにして表示するようにしてもよい。また、遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達する前から特定の図柄(チャンス図柄)を、本特図、飾り図柄(大図柄、小図柄)のそれぞれにおいて表示して、低確率普電サポありの遊技状態への移行設定示唆をおこなうようにしてもよい。
なお、遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことにより低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなう場合、天井カウンタが規定値に到達した変動表示ゲームにおいて特定の図柄(天井到達時短図柄)を、本特図、飾り図柄(大図柄、小図柄)のそれぞれにおいて表示することに限らず、本特図、飾り図柄(大図柄、小図柄)のうち少なくともいずれか1つで表示するものであってもよい。
また、遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことにより低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなうとしたが、所定の抽選(大当り抽選や図柄抽選と異なるものであってもよいし、これらと兼用されるものであってもよい)で当選することによって低確率普電サポありの遊技状態への移行設定をおこなうものであってもよい。また、低確率普電サポありの遊技状態への移行設定において、電サポ回数は、1通り(たとえば、電サポ100回)であってもよいし、複数通り(たとえば、0回、1回、10回、100回、10000回)のうちから選択されるものであってもよい。
[第10の実施形態の変形例1]
第10の実施形態では遊技機10は、大当りが発生することなく規定回数の変動表示を実行終了(天井に到達)した場合において低確率普電サポなしの遊技状態(通常遊技状態)から低確率普電サポありの遊技状態(特別遊技状態C)への状態遷移を実行させた。第10の実施形態の変形例1では遊技機10は、大当りが発生することなく規定回数の変動表示を実行終了(天井に到達)した場合において低確率普電サポなしの遊技状態(通常遊技状態)から低確率普電サポありの救済遊技状態(大当りを契機としては遷移しない専用の遊技状態)への状態遷移を実行させる。また、第10の実施形態の変形例1では遊技機10は、遊技者が救済遊技状態への状態遷移がおこなわれるまでの時間(規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間)を短縮可能にする。
まず、第10の実施形態の変形例1の遊技機10が備える遊技盤について説明する。図142は、第10の実施形態の変形例1の遊技盤の一例を示す正面図である。なお、第1の実施形態から第10の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
遊技盤970においては、遊技領域32におけるセンターケース820の右側上方には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。また、遊技領域32におけるセンターケース820の左側上方には、普図始動ゲート34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチにより検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース820の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチにより検出される。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース820よりも下方の位置には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37は、流入部分となる位置に可動部材37bが設けられる。可動部材37bは、普電ソレノイドによって前後方向にスライド移動して流入部分への遊技球の流入を阻止する阻止状態と、後方へ退避して流入部分への遊技球の流入を許容する許容状態とに変化させられるようになっている。可動部材37bは、常時は閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチにより検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしてもよい。普通変動入賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。なお、普通変動入賞装置37は、特別変動入賞装置95の開状態で特別変動入賞装置95の閉状態よりも入賞機会が制限される。
また、センターケース820は、ワープ流路を備えないが、ワープ流路を備えるようにしてもよい。たとえば、センターケース820の左側側部にワープ口(ワープ入口)を設け、ワープ口からワープ流路に流入した遊技球をセンターケース820内のステージ上を転動させ、その一部をワープ出口に案内するようにしてもよい。その場合、ワープ出口は、始動入賞口36の直上に位置するようにして、ワープ出口に案内された遊技球を始動入賞口36に入賞しやすくなるようにしてもよい。
第10の実施形態の変形例1の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース820の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース820の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで普図始動ゲート34や始動入賞口36、一般入賞口35(左側遊技領域に位置する)、普通変動入賞装置37などへの入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38,95、一般入賞口35(右側遊技領域に位置する)などへの入賞を狙うことができるようになっている。
次に第10の実施形態の変形例1の遊技機10の遊技性能について図143を用いて説明する。図143は、第10の実施形態の変形例1の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。遊技機10は、いわゆる1種+1種と呼ばれるゲーム性を有する。1種+1種と呼ばれるゲーム性は、2つの特図ゲームを実行可能なゲーム性である。1種と呼ばれるゲーム性は、特図ゲーム(変動表示ゲーム)における乱数抽選の結果として大当りを導出可能とするものであり、図柄の変動表示により乱数抽選の結果報知を演出する。
なお、遊技機10は、2つの特図ゲームとして特図1ゲームと特図2ゲームとを実行可能であり、2つの特図変動表示ゲームを当り(大当り、小当り)の実行時を除いて並行して実行可能である。すなわち、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとで同時に変動表示可能である。なお、遊技機10は、同時の変動表示において一方が当りを導出した場合に他方を強制的にはずれ停止とし、当りの重複実行を排除する。特図1ゲームと特図2ゲームを同時に変動表示する場合の演出の流れについて後で図144を用いて詳細に説明する。
特図1ゲームは、始動入賞口36への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図1ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を150/300とし、その余の149/300をはずれとする。また、特図1ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。特図1ゲームは、大当り後の制御状態について、大当りのうち2/3を低確率普電サポートありとし、大当りのうちの1/3を高確率普電サポートありとする。
特図2ゲームは、普通変動入賞装置37への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図2ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を297/300とし、その余の2/300をはずれとする。また、特図2ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。特図2ゲームは、大当り後の制御状態について、大当りのうちの2/3を低確率普電サポートありとし、大当りのうちの1/3を高確率普電サポートありとする。なお、遊技機10は、特図2ゲームにおける小当りの大部分を、大入賞口への入賞の期待がほとんどできない小当り(たとえば、0.1秒開放)としてもよい。
次に特図1ゲームと特図2ゲームを同時に変動表示する場合の演出の流れについて図144を用いて説明する。
図144は、第10の実施形態の変形例1の特図1ゲームと特図2ゲームを同時に変動表示する場合の演出の流れを説明するための図である。
図144(a)は、タイミングt1に結果を導出する予定の特図1ゲームとタイミングt1より後のタイミングであるタイミングt2に結果を導出する予定の特図2ゲームを同時に変動表示しているときに、先(タイミングt1)に結果を導出する特図1ゲームがはずれを導出する場合の演出の流れを示す。遊技機10は、タイミングt1において特図1ゲームの結果としてはずれ(変動表示ゲームの結果)を導出し、タイミングt2において特図2ゲームの結果を導出する。
図144(b)は、タイミングt1に結果を導出する予定の特図2ゲームとタイミングt2に結果を導出する予定の特図1ゲームを同時に変動表示しているときに、先に結果を導出する特図2ゲームがはずれを導出する場合の演出の流れを示す。遊技機10は、タイミングt1において特図2ゲームの結果としてはずれ(変動表示ゲームの結果)を導出し、タイミングt2において特図1ゲームの結果を導出する。
図144(c)は、タイミングt1に結果を導出する予定の特図1ゲームとタイミングt1より後のタイミングであるタイミングt2に結果を導出する予定の特図2ゲームを同時に変動表示しているときに、先(タイミングt1)に結果を導出する特図1ゲームが小当りまたは大当りを導出する場合の演出の流れを示す。遊技機10は、タイミングt1において特図1ゲームの結果として小当りまたは大当り(変動表示ゲームの結果)を導出する。遊技機10は、特図1ゲームの結果として小当りまたは大当りを導出すると、タイミングt2において結果を導出する予定である特図2ゲームを強制終了し、特図2ゲームの結果としてはずれを導出する。
図144(d)は、タイミングt1に結果を導出する予定の特図2ゲームとタイミングt1より後のタイミングであるタイミングt2に結果を導出する予定の特図1ゲームを同時に変動表示しているときに、先(タイミングt1)に結果を導出する特図2ゲームが小当りまたは大当りを導出する場合の演出の流れを示す。遊技機10は、タイミングt1において特図2ゲームの結果として小当りまたは大当り(変動表示ゲームの結果)を導出する。遊技機10は、特図2ゲームの結果として小当りまたは大当りを導出すると、タイミングt2において結果を導出する予定である特図1ゲームを強制終了し、特図1ゲームの結果としてはずれを導出する。
このように遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを同時に実行可能であるため、規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間を短縮できる。
特に、遊技機10では、特図2ゲームにおいて大当りまたは小当りとなる確率が299/300である。そのため、遊技機10は、低確率電サポなしの遊技状態(通常遊技状態)において、特図1ゲームと特図2ゲームを同時に実行した場合には特図1ゲームの強制終了を頻回に発生させ、特図1ゲームの実行時間を高確率(実質的には特図2ゲームの結果が導出される度)で短縮できるので、規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間をより短縮できる。このように遊技機10は、遊技者にとって有利な遊技状態への移行時間(状態遷移)を短縮可能にすることで、遊技に対する興趣を向上する。
なお、遊技機10は、特図2ゲームの大当りまたは小当りとなる確率を特図1ゲームにおいて大当りまたは小当りとなる確率(151/300)と同じにしてもよい。この場合であっても、一定の確率で特図1ゲームおよび特図2ゲームにおいて小当りまたは大当りが発生するため、同時に実行時に強制終了が一定程度発生するので、規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間を短縮できる。
なお、遊技機10は、特図1ゲームにおいて大当りまたは小当りとなる確率が299/300とし、特図2ゲームにおいて大当りまたは小当りとなる確率が151/300としてもよい(図143の確率を入れ替えてもよい)。この場合には遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームを同時に実行した場合には特図2ゲームの強制終了を頻回に発生させ、特図2ゲームの実行時間を高確率(実質的には特図1ゲームの結果が導出される度)で短縮できるので、規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間をより短縮できる。
次に遊技機10のゲーム性(遊技性)について図145を用いて説明する。図145は、第10の実施形態の変形例1の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。
遊技機10は、低確率普電サポートなしの通常遊技状態と、低確率普電サポートありの特別遊技状態Aと、高確率普電サポートありの特別遊技状態Bと、低確率普電サポートありの救済遊技状態とを切り替えて制御可能である。
遊技機10は、救済遊技状態においては救済遊技状態と同様に低確率普電サポートありである特別遊技状態Aとは異なる普電サポート回数が設定可能である。たとえば、遊技機10は、救済遊技状態においては予め規定した固定値の普電サポート回数を設定してもよいし、専用乱数を用いて決定した普電サポート回数を設定してもよい(たとえば、100回、300回、10000回のうちのいずれを設定するかを乱数にて決定して設定してもよい)。また、遊技機10は、他の乱数(たとえば、当り乱数、図柄乱数など)を流用(利用)して普電サポート回数を決定し、設定してもよい。また、救済遊技状態における演出モード(たとえば、演出のモチーフなど)を、特別遊技状態Aと異ならせてもよい。
遊技状態10は、通常遊技状態において左打ち遊技を案内し、大当り状態と特別遊技状態Aと特別遊技状態Bと救済遊技状態において右打ち遊技を案内する。
通常遊技状態は、主として特図1ゲーム(左打ちで始動入賞口36への遊技球の入賞)を実行し、普電が開状態(開放状態)である場合(普通変動入賞装置37への入賞が容易な状態)において規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間を短縮させる場合に特図2ゲーム(左打ちで普通変動入賞装置37への遊技球の入賞)を併せて実行する遊技状態である。通常遊技状態において遊技機10は、特図1ゲームまたは特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態A、特別遊技状態Bに遷移し得る。また、通常遊技状態において遊技機10は、規定回数の変動表示の実行終了を契機にして救済遊技状態に遷移し得る。
通常遊技状態から特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Aの成立条件(遷移条件A))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。通常遊技状態から特別遊技状態Bへの遷移条件(状態遷移Bの成立条件(遷移条件B))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。通常遊技状態から救済遊技状態への遷移条件(状態遷移Cの成立条件(遷移条件C))は、大当りが発生することなく規定回数の変動表示の実行終了である。
特別遊技状態Aは、主として特図2ゲーム(右打ちで普通変動入賞装置37への遊技球の入賞)を実行する遊技状態である。特別遊技状態Aは、低確率状態であるものの、普電サポートがあり、小当りが頻回に発生することにより遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行が可能であることから、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。特別遊技状態Aにおいて遊技機10は、特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得る。また、特別遊技状態Aにおいて遊技機10は、普電サポートの終了を契機にして通常遊技状態に遷移し得る。
特別遊技状態Aから通常遊技状態への遷移条件(状態遷移Dの成立条件(遷移条件D))は、普電サポートの終了である。特別遊技状態Aにおける普電サポートは、規定回数(普電サポート回数)の変動表示の実行終了を終了条件(遷移条件Dの成立条件)とする。特別遊技状態Aから特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Eの成立条件(遷移条件E))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。特別遊技状態Aから特別遊技状態Bへの遷移条件(状態遷移Fの成立条件(遷移条件F))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。
特別遊技状態Bは、主として特図2ゲーム(右打ちで普通変動入賞装置37への遊技球の入賞)を実行する遊技状態である。特別遊技状態Bは、普電サポートありであり、高確率状態であり、小当りが頻回に発生することにより遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行が可能であることから、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。なお、特別遊技状態Bは、高確率であることから特別遊技状態Aよりも有利な遊技進行を実現する遊技状態である。特別遊技状態Bにおいて遊技機10は、特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態A、特別遊技状態Bに遷移し得る。また、特別遊技状態Bにおいて遊技機10は、普電サポートの終了を契機にして通常遊技状態に遷移し得る。
特別遊技状態Bから通常遊技状態への遷移条件(状態遷移Gの成立条件(遷移条件G))は、普電サポートの終了である。特別遊技状態Bにおける普電サポートは、規定回数(普電サポート回数)の変動表示の実行終了を終了条件(遷移条件Gの成立条件)とする。特別遊技状態Bから特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Hの成立条件(遷移条件H))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。特別遊技状態Bから特別遊技状態Bへの遷移条件(状態遷移Iの成立条件(遷移条件I))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。
救済遊技状態は、主として特図2ゲーム(右打ちで普通変動入賞装置37への遊技球の入賞)を実行する遊技状態である。救済遊技状態は、低確率状態であるものの、普電サポートがあり、小当りが頻回に発生することにより遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行が可能であることから、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。救済遊技状態において遊技機10は、特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得る。また、救済遊技状態において遊技機10は、普電サポートの終了を契機にして通常遊技状態に遷移し得る。
救済遊技状態から通常遊技状態への遷移条件(状態遷移Jの成立条件(遷移条件J))は、普電サポートの終了である。救済遊技状態における普電サポートは、規定回数(普電サポート回数)の変動表示の実行終了を終了条件(遷移条件Jの成立条件)とする。救済遊技状態から特別遊技状態Aへの遷移条件(状態遷移Kの成立条件(遷移条件K))は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートありとする大当りの終了である。救済遊技状態から特別遊技状態Bへの遷移条件(状態遷移Lの成立条件(遷移条件L))は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。
これにより、遊技機10は、通常遊技状態においてはずれが連発した場合でも定期的に遊技者にとって有利な遊技状態への移行が保証された遊技性を実現する。これにより遊技機10は、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながら今までにない斬新なゲーム性(遊技性)を実現している。また、遊技機10は、このようなゲーム性(遊技性)により、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながらゲームに対する興趣を向上する。
なお、遊技機10は、特別遊技状態A、特別遊技状態Bおよび救済遊技状態においても特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得るが、通常において起こりえない、起こるとしても稀であることから説明を省略している。
なお、遊技機10は、普通変動入賞装置37を左打ちおよび右打ちにより入賞を狙うことができるように設けることに替え、右打ちにより入賞を狙うことができるように設けてもよい。遊技機10は、右打ちにより入賞を狙うことができるように普通変動入賞装置37を設けることで主として左打ちにより始動入賞口36を狙う通常遊技状態において意図せず普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞してしまうことを防止(規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間を短縮する気がない場合における普通変動入賞装置37への遊技球の入賞を防止)できる。これにより遊技機10は、たとえば、期待度の高い特図1ゲーム(たとえば、先読み予告などで大当り確定となっている特図1ゲームなど)が強制終了してしまうことを防止できる。
また、遊技機10は、普図変動表示ゲームの当り結果として普電ロング開放(開放時間が長い普電開放)を設けてもよい。普電ロング開放を設けることで、遊技機10は、特図2ゲームの始動記憶を遊技者が稼ぐ時間をより確実に確保することができる。
なお、遊技機10は、通常遊技状態において特図2ゲームを実行する場合に、連続して実行される特図2ゲームの最初の1回目の変動時間が長く(たとえば、5分)なるようにしてもよい。遊技機10は、連続して実行される特図2ゲームの最初の1回目の変動時間を長くすることで、実行中の特図1ゲームが強制終了となることを防止できる。
また、遊技機10は、連続して実行される特図2ゲームの2回目以降の変動時間を、特図1ゲームの演出発展に要する時間よりも短時間となるようにしてもよい。これによれば遊技機10は、特図1ゲームの演出発展が生じる前に強制終了させることができるので、演出発展後に強制終了してしまうこと(期待感が高まった変動ゲームが強制終了すること)によって生じる不満を防止できる。なお、この場合に遊技機10は、期待感の高い演出を小当りまたは大当りでしかおこなわないようにしてもよい。これによれば、遊技機10は、演出発展後に強制終了してしまう虞をより防止することができる。
なお、遊技機10は、普電開放をおこなう前に表示画面等において警告してもよい。これによれば遊技機10は、規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間を短縮する気がない場合における普通変動入賞装置37への遊技球の入賞を防止できる。
[第10の実施形態の変形例2]
第10の実施形態および第10の実施形態の変形例1では、通常遊技状態において主として特図1ゲームを実行する遊技状態である遊技機について説明した。第10の実施形態の変形例2の遊技機10は、通常遊技状態において主として特図1ゲームと特図2ゲームを実行する。
第10の実施形態の変形例2の遊技機10について図146を用いて説明する。図146は、第10の実施形態の変形例2の遊技盤の一例を示す正面図である。なお、第1の実施形態から第10の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
遊技盤980においては、遊技領域32におけるセンターケース40の側方左側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチにより検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側、すなわち普図始動ゲート34よりも下側には、二つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチにより検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動口振分装置981(第1始動入賞口、第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動口振分装置981は、始動口1スイッチと始動口2スイッチと振分機構とを有し、始動口1スイッチと始動口2スイッチとに遊技球を1球ごとに交互に振り分けて案内する。したがって、始動口振分装置981に入賞した遊技球は、始動口1スイッチまたは始動口2スイッチにより検出される。始動口振分装置981は、通常遊技状態(普電サポートがない状態)において一般に遊技者が主として遊技球を入賞させる装置(遊技者が入賞を狙う装置)である。
また、始動口振分装置981の下方左側には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、流入部分となる位置に可動部材37bが設けられる。可動部材37bは、普電ソレノイドによって前後方向にスライド移動して流入部分への遊技球の流入を阻止する阻止状態と、後方へ退避して流入部分への遊技球の流入を許容する許容状態とに変化させられるようになっている。可動部材37bは、常時は閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチにより検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしてもよい。普通変動入賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
また、センターケース40は、特別変動入賞装置38の下側にワープ口39aを配設する。ワープ口(ワープ入口)39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のステージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始動口振分装置981の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動口振分装置981に入賞しやすくなる。
第10の実施形態の変形例2の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動口振分装置981や普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することでいずれの入賞も狙うことができないようになっている。
これによれば遊技機10は、通常遊技状態において主として入賞を狙う始動口振分装置981に入賞した遊技球によって特図1ゲームと特図2ゲームの始動記憶が交互に発生するため、通常遊技状態において特図1ゲームと特図2ゲームが頻繁に同時に実行されることとなる。これにより遊技機10は、規定回数の変動表示が実行終了するまでの時間を短縮できる。
[第11の実施形態]
第10の実施形態では、大当りを契機として普電サポートありの遊技状態に移行(状態遷移)する場合に加え、大当りを契機とせずに普電サポートありの遊技状態に移行する場合がある遊技機について説明した。
第11の実施形態の遊技機10は、大当りを契機として実行される普電サポートと、大当りを契機とせずに実行される普電サポートとを外部情報端子板71(フォトリレー)を介して外部情報を取得する外部装置が区別できるように外部情報信号を出力する。遊技機10は、外部情報編集処理(ステップS88)において外部情報信号を外部情報端子板71に供給(セット)し、外部情報端子板71を介して外部装置に出力する。
第11の実施形態において大当りを契機として実行される普電サポートと、大当りを契機とせずに実行される普電サポートとを区別可能とするために、外部情報端子板71に入力(供給)される外部情報信号について図147を用いて説明する。図147は、第11の実施形態の遊技機の外部情報信号の一例を示す図である。
外部情報信号は、特賞1(大当り1ともいう)と、特賞2(大当り2ともいう)と、特賞3と、特賞4とを含む。特賞1は、大当り中に出力される出力信号(外部情報端子板71に入力される信号)である。特賞2は、大当り中(大当り動作中)に加え、大当りを伴う(大当りを契機とする)普電サポート中に出力される出力信号(外部情報端子板71に入力される信号)である。特賞3は、大当りを伴わない(大当りを契機としない)普電サポート中に出力される出力信号(外部情報端子板71に入力される信号)である。特賞4は、大当り中(大当り動作中)に加え、すべての普電サポート中に出力される出力信号(外部情報端子板71に入力される信号)である。
ここで外部情報端子板71に供給される各外部情報信号(特賞1〜特賞4)についてより具体的に図148を用いて説明する。図148は、第11の実施形態の外部情報信号を説明するためのタイミングチャート(その1)である。
図148のタイミングチャートでは、遊技機10は、タイミングt1からタイミングt2まで普電サポートなしの遊技状態を実行し、タイミングt2に時短図柄当選(大当りを契機としない普電サポートが発生)に伴い普電サポートありの遊技状態に移行し、タイミングt3まで普電サポートありの遊技状態を実行している。遊技機10は、タイミングt3に普電サポートを終了して普電サポートなしの遊技状態に移行し、タイミングt4まで普電サポートなしの遊技状態を実行し、タイミングt4に大当り発生に伴い大当り遊技状態に移行し、タイミングt5まで大当り遊技状態を実行している。遊技機10は、タイミングt5から大当り終了に伴い普電サポートありの遊技状態(大当りを契機とする普電サポートありの遊技状態)に移行し、タイミングt6まで普電サポートありの遊技状態を実行し、タイミングt6に普電サポートを終了して普電サポートなしの遊技状態に移行し、タイミングt7まで普電サポートなしの遊技状態を実行している。遊技機10は、タイミングt7に時短図柄当選に伴い普電サポートありの遊技状態に移行し、タイミングt8まで普電サポートありの遊技状態を実行し、タイミングt8に大当り発生に伴い大当り遊技状態に移行し、タイミングt9まで大当り遊技状態を実行している。遊技機10は、タイミングt9から大当り終了に伴い普電サポートありの遊技状態に移行し、タイミングt10まで普電サポートありの遊技状態を実行し、タイミングt10に普電サポートを終了して普電サポートなしの遊技状態に移行している。
このような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞1は、タイミングt1からタイミングt4までOFF状態となり、大当り遊技状態中であるタイミングt4からタイミングt5までON状態となる。また、特賞1は、タイミングt5からタイミングt8までOFF状態となり、大当り遊技状態中であるタイミングt8からタイミングt9までON状態となり、タイミングt9以降はOFF状態となる。
このような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞2は、タイミングt1からタイミングt4までOFF状態となり、大当り遊技状態中であるタイミングt4からタイミングt5および大当り後の(大当りを契機とする)普電サポート(大当りを伴う普電サポート)ありの遊技状態中であるタイミングt5からタイミングt6までON状態となる。また、特賞2は、タイミングt6からタイミングt8までOFF状態となり、大当り遊技状態中であるタイミングt8からタイミングt9および大当り後の普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt9からタイミングt10までON状態となり、タイミングt10以降はOFF状態となる。
このような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞3は、タイミングt1からタイミングt2までOFF状態となり、大当りを契機としない普電サポート(大当りを伴わない普電サポート)ありの遊技状態中であるタイミングt2からタイミングt3までON状態となる。また、特賞3は、タイミングt3からタイミングt7までOFF状態となり、大当りを契機としない普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt7からタイミングt8までON状態となり、タイミングt8以降はOFF状態となる。
このような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞4は、タイミングt1からタイミングt2までOFF状態となり、大当りを契機としない普電サポート(大当りを伴わない普電サポート)ありの遊技状態中であるタイミングt2からタイミングt3までON状態となる。また、特賞4は、タイミングt3からタイミングt4までOFF状態となり、大当り遊技状態中であるタイミングt4からタイミングt5までおよび大当り後の(大当りを契機とする)普電サポート(大当りを伴う普電サポート)ありの遊技状態中であるタイミングt5からタイミングt6までON状態となる。また、特賞4は、タイミングt6からタイミングt7までOFF状態となり、大当りを契機としない普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt7からタイミングt8、大当り遊技状態中であるタイミングt8からタイミングt9および大当り後の普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt9からタイミングt10までON状態となり、タイミングt10以降はOFF状態となる。
これによれば、遊技機10は、すべての普電サポート状態を外部装置が判別可能にできる。また、遊技機10、大当りを契機とする普電サポートと、大当りを契機としない普電サポートとを外部装置が判別可能にできる。また、遊技機10は、大当りを契機としない普電サポートの実行回数(時短図柄の当選回数)や、大当りを契機とする普電サポートの実行回数を外部装置が判別可能にできる。
ところで大当りを契機とせずに普電サポートを実行する場合としては、天井カウンタが規定値に到達することに加え、所定の抽選で当選することで実行される場合がある。遊技機10は、大当りを契機しない普電サポートのうちいずれが発生したのかを外部装置が把握できるように外部情報信号を出力してもよい。ここで、大当りを契機しない普電サポートのうちいずれが発生したのかを外部装置が把握できるように外部情報信号を出力する方法について図149を用いて説明する。図149は、第11の実施形態の外部情報信号を説明するためのタイミングチャート(その2)である。
図149のタイミングチャートでは、遊技機10は、タイミングt11からタイミングt12まで普電サポートなしの遊技状態を実行し、タイミングt12に天井カウンタが規定値に到達したことにより普電サポートありの遊技状態に移行し、タイミングt13まで普電サポートありの遊技状態を実行している。遊技機10は、タイミングt13に普電サポートを終了して普電サポートなしの遊技状態に移行し、タイミングt14まで普電サポートなしの遊技状態を実行し、タイミングt14に所定の抽選で当選したことにより普電サポートありの遊技状態に移行し、タイミングt15まで普電サポートありの遊技状態を実行し、タイミングt15に普電サポートを終了して普電サポートなしの遊技状態に移行している。
図149(a)では遊技機10は、特賞3に替えて天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポート時に出力される特賞3aと、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポート時に出力される特賞3bにより、大当りを契機しない普電サポートのうちいずれが発生したのかを外部装置が把握できるように外部情報信号を出力する。
上述したような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞3aは、タイミングt11からタイミングt12までOFF状態となり、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt12からタイミングt13までON状態となり、タイミングt13以降はOFF状態となる。
上述したような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞3bは、タイミングt11からタイミングt14までOFF状態となり、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt14からタイミングt15までON状態となり、タイミングt15以降はOFF状態となる。
このように遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポート時に出力される外部情報信号(特賞3a)と、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポート時に出力される外部情報信号(特賞3b)とを別々に設けることで外部装置が遊技状態をより詳細に把握可能にできる。
図149(b)では遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(信号の波形)と、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(信号の波形)とを区別可能に異ならせることで大当りを契機しない普電サポートのうちいずれが発生したのかを外部装置が把握できるように外部情報信号を出力する。
上述したような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞3は、タイミングt11からタイミングt12までOFF状態となり、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt12からタイミングt13の間においては周期的にON状態とOFF状態とを繰り返す第1態様(間欠(パルス)駆動態様)となる。特賞3は、タイミングt13からタイミングt14までOFF状態となり、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt14からタイミングt15の間においては継続してON状態となる第2態様となり、タイミングt15以降はOFF状態となる。
このように遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(第1態様)と、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(第2態様)とを区別可能にすることで外部装置が遊技状態をより詳細に把握可能にできる。
図149(c)では遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(信号の波形)と、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(信号の波形)とを区別可能に異ならせることで大当りを契機しない普電サポートのうちいずれが発生したのかを外部装置が把握できるように外部情報信号を出力する。
上述したような遊技状態の遷移がおこなわれている場合、特賞3は、タイミングt11からタイミングt12までOFF状態となり、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt12からタイミングt13の間においてはON状態となった後に一旦OFF状態となり、再度ON状態となる第1態様となる。第1態様は、規定期間(2回目のON状態の継続時間よりも短い時間(たとえば、50ms))の間だけON状態(開始シグナル)にした後に、一旦OFF状態に戻し、その後、普電サポートが終了するまでの間継続してON状態となる態様である。特賞3は、タイミングt13からタイミングt14までOFF状態となり、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポートありの遊技状態中であるタイミングt14からタイミングt15の間においては継続してON状態となる第2態様となり、タイミングt15以降はOFF状態となる。
このように遊技機10は、天井カウンタが規定値に到達したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(第1態様)と、所定の抽選で当選したことによって実行される普電サポート時に出力される信号の形態(第2態様)とを区別可能にすることで外部装置が遊技状態をより詳細に把握可能にできる。
ところで、大当りを契機としないで発生する普電サポートの普電サポート回数は、複数回(1回以上)であることに限らず、0回であってもよい。普電サポート回数0回の普電サポートは、たとえば、実行中の普電サポート(たとえば、普電サポート回数10000回の(実質的には大当りの発生により終了する)普電サポート)を強制終了(普電サポート回数を0回に上書きすることにより強制的に終了)させるために用いられる。
遊技機10は、このような普電サポート回数0回の普電サポートの発生を外部装置が把握できるように外部情報信号を出力してもよい。普電サポート回数0回の普電サポートの発生を外部装置が把握できるように外部情報信号を出力する方法について図150を用いて説明する。図150は、第11の実施形態の外部情報信号を説明するためのタイミングチャート(その3)である。
図150のタイミングチャートでは、遊技機10は、タイミングt21に変動表示ゲームの開始を通知するスタート信号をON状態からOFF状態とすることでN回目の変動表示ゲームの開始を外部装置に通知し(N回目の変動表示ゲームを開始し)、タイミングt23にスタート信号をON状態からOFF状態とすることでN+1回目の変動表示ゲームの開始を外部装置に通知し(N+1回目の変動表示ゲームを開始し、タイミングt24にスタート信号をON状態からOFF状態とすることでN+2回目の変動表示ゲームの開始を外部装置に通知している(N+2回目の変動表示ゲームを開始している)。スタート信号は、変動表示ゲームの開始を外部装置に通知するのに用いられる信号であり、特賞1〜特賞4以外の外部情報信号の一例である。
図150(a)は、普電サポート回数が複数回である普電サポートがN+1回目の変動表示ゲームまでおこなわれた場合(N回目,N+1回目の変動表示ゲーム中においては普電サポートありの遊技状態となっており、N+2回目の変動表示ゲームから普電サポートなしの遊技状態となった場合)の特賞3を示している。具体的には、特賞3は、タイミングt24までON状態となり、タイミングt24以降はOFF状態となる。
図150(b)は、普電サポートなしの遊技状態であるタイミングt22において普電サポート回数0回の普電サポートが発生した場合の特賞3を示している。具体的には、特賞3は、タイミングt22までOFF状態となり、普電サポート0回の普電サポートがタイミングt22に発生したことに伴い規定期間ON状態となった後、それ以降はOFF状態となる。
なお、変動表示ゲームの導出結果によって生じた普電サポート回数0回の普電サポートに伴う特賞3をON状態とする規定期間は、変動表示ゲームが結果を導出してから次回の変動表示ゲームが開始するまでの期間よりも短くなるように設定される。これにより、特賞3とスタート信号とにもとづいて当該規定期間ON状態となる波形が普電サポート回数0回の普電サポートであることを容易に把握可能にする。図150(b)においては、特賞3のON状態となるタイミングとスタート信号がON状態となるタイミングとが重複しないようになっている。
図150(c)は、図150(a)に示した普電サポートありの遊技状態中のタイミングt22に普電サポート0回の普電サポートが発生した場合の特賞3を示している。すなわち、N+2回目の変動表示ゲームが開始するまで普電サポートありの遊技状態が継続する予定であったところ、N回目の変動中に普電サポート回数0回の普電サポートが発生したことに伴い、実行中の普電サポートがN+1回目の変動表示ゲームの開始時に強制的に終了する場合の特賞3を示している。この場合には、遊技機10は、特賞3を、普電サポート回数が複数回である普電サポートがN回目の変動表示ゲームまでおこなわれる場合の信号の波形に、図150(b)で示した信号の波形を反転させて合成した信号の波形とする。
具体的には、特賞3は、タイミングt22までON状態となり、普電サポートありの遊技状態において普電サポート0回の普電サポートがタイミングt22に発生したことに伴い規定期間OFF状態となった後、当該変動表示ゲームの次の変動表示ゲームが開始するタイミングt23までON状態となり、タイミングt23以降はOFF状態となる。
これによれば、遊技機10は、普電サポートなしの遊技状態において普電サポート0回の普電サポートが発生したことに加え、普電サポートありの遊技状態において普電サポート0回の普電サポートが発生したことについても外部装置が把握可能にできる。
上述した第11の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機が出力している遊技制御情報では、十分ではない場合があるという課題を有する。第11の実施形態の遊技機10は、より充実した遊技制御情報を提供できるという効果を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームの結果として当りを導出可能な当り制御手段(遊技制御装置100)と、当りに続けて遊技者に有利な第1遊技状態(大当りを契機とする普電サポート)を設定可能な第1遊技状態設定手段と、当りから独立して遊技者に有利な第2遊技状態(大当りを契機としない普電サポート)を設定可能な第2遊技状態設定手段と、遊技制御情報を外部情報として外部機器に出力可能な外部情報出力手段(外部情報端子板71)と、を備え、外部情報出力手段は、第1遊技状態を特定可能にする第1外部情報出力手段(特賞2など)と、第2遊技状態を特定可能にする第2外部情報出力手段(特賞3など)と、を含む。
[第12の実施形態]
第1の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤30(図2参照)を備える遊技機として説明し、また第3の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤800(図28参照)を備える遊技機として説明し、また第4の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤801(図51参照)を備える遊技機として説明し、また第7の実施形態の遊技機の説明においては遊技盤802,803(図95参照)を備える遊技機として説明し、また第10の実施形態の変形例の遊技機の説明においては、遊技盤970(図142参照)や遊技盤980(図146参照)を備える遊技機であるとして説明した。第12の実施形態においては、第4の実施形態と同様の遊技盤801を備える遊技機として説明する。なお、第12の実施形態の遊技機は、遊技盤30,800,802,803,970,980を備えるものであってもよい。なお、第1の実施形態から第11の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
また、第1の実施形態の遊技機の制御システムの説明においては遊技制御装置100(図3参照)を備える遊技機として説明し、また第3の実施形態の遊技機の制御システムの説明においては遊技制御装置100a(図29参照)を備える遊技機として説明し、また第4の実施形態の遊技機の制御システムの説明においては遊技制御装置100b(図52参照)を備える遊技機として説明した。第12の実施形態においては、第4の実施形態と同様の遊技制御装置100bを備える遊技機として説明する。なお、第12の実施形態の遊技機は、遊技制御装置100,100aを備えるものであってもよい。なお、第1の実施形態から第11の実施形態と同様の構成については、符号を同じにして説明を省略する場合がある。
次に、第12の実施形態の遊技機10の遊技性能について図151を用いて説明する。図151は、第12の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図(その1)である。遊技機10は、いわゆる1種+1種と呼ばれるゲーム性を有する。1種+1種と呼ばれるゲーム性は、2つの特図ゲームを実行可能なゲーム性である。1種と呼ばれるゲーム性は、特図ゲーム(変動表示ゲーム)における乱数抽選の結果として大当りを導出可能とするものであり、図柄の変動表示により乱数抽選の結果報知を演出する。遊技機10は、2つの特図ゲームとして特図1ゲームと特図2ゲームとを実行可能であり、2つの特図変動表示ゲームを当り(大当り、小当り)の実行時を除いて並行して実行可能である。すなわち、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとで同時に変動表示可能である。なお、遊技機10は、同時の変動表示において1方が当りを導出した場合に他方を強制的にはずれ停止とし、当りの重複実行を排除する。
特図1ゲームは、始動入賞口36への1回の入賞、または普通変動入賞装置37への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図1ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を150/300とし、その余の149/300をはずれとする。また、特図1ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。
特図2ゲームは、始動入賞口370への1回の入賞を契機として1回の変動表示を実行可能であり、変動表示の実行権利を最大4つ(最大保留数)まで記憶可能である。特図2ゲームは、低確時に、大当り確率を1/300とし、小当り確率を297/300とし、その余の2/300をはずれとする。また、特図2ゲームは、高確時に、大当り確率を1/100とする。なお、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとで大当り確率を同じとしたが異なるものであってもよい。
次に、遊技状態ごとの大当り後の遊技状態(大当り後制御状態)について説明する。遊技機10は、低確率普電サポートなしの通常遊技状態Aと、低確率普電サポートありの通常遊技状態Bと、高確率普電サポートなしの特別遊技状態Aと、高確率普電サポートありの特別遊技状態Bとを切り替えて制御可能である。各遊技状態については、図154を用いて後で説明する。
まず、通常遊技状態Aと特別遊技状態Aと特別遊技状態Bにおける大当り後制御状態について図152を用いて説明する。図152は、第12の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図(その2)である。
遊技機10は、通常遊技状態Aと特別遊技状態Aと特別遊技状態Bにおいて、特図1ゲームにおける大当りまたは特図2ゲームにおける大当りを契機にして遊技状態を遷移可能である。遊技機10は、特図1ゲームで大当りを導出した場合に、大当り後の制御状態を、大当りのうちの5/10で低確率普電サポートなしとし、大当りのうちの5/10で高確率普電サポートなしとする。また、遊技機10は、特図2ゲームで大当りを導出した場合に、大当り後の制御状態を、大当りのうちの4/10で高確率普電サポートなしとし、大当りのうちの6/10で高確率普電サポートありとする。
なお、遊技機10は、大当り前の普電サポート状態によっては、主たる遊技進行が特図1ゲームによる遊技進行または特図2ゲームによる遊技進行に偏る場合があり、このような偏りにより興趣ある遊技性を実現している。
次に、通常遊技状態Bにおける大当り後制御状態について図153を用いて説明する。図153は、第12の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図(その3)である。
遊技機10は、通常遊技状態Bにおいて、特図1ゲームにおける大当りまたは特図2ゲームにおける大当りを契機にして遊技状態を遷移可能である。遊技機10は、特図1ゲームで大当りを導出した場合に、大当り後の制御状態を、大当りのうちの1/10で低確率普電サポートなしとし、大当りのうちの9/10で高確率普電サポートなしとする。また、遊技機10は、特図2ゲームで大当りを導出した場合に、大当り後の制御状態を、大当りのうちの4/10で高確率普電サポートなしとし、大当りのうちの6/10で高確率普電サポートありとする。
なお、遊技機10は、通常遊技状態Bにおける主たる遊技進行が特図1ゲームによる遊技進行に偏るものであり、このような偏りにより興趣ある遊技性を実現している。
次に、このような遊技性能を有する遊技機10のゲーム性について図154を用いて説明する。図154は、第12の実施形態の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。
遊技機10は、低確率普電サポートなしの通常遊技状態Aと、低確率普電サポートありの通常遊技状態Bと、高確率普電サポートなしの特別遊技状態Aと、高確率普電サポートありの特別遊技状態Bとを含んで遊技状態を遷移可能である。遊技機10は、通常遊技状態Aと通常遊技状態Bにおいて左打ち遊技を案内し、大当り状態と特別遊技状態Aと特別遊技状態Bとにおいて右打ち遊技を案内する。
通常遊技状態Aは、「通常モード」と「チャンスモードA」とを含む。「通常モード」は、主として特図1ゲームを実行する遊技状態である。「チャンスモードA」は、主として特図1ゲームを実行するが、通常遊技状態遷移前の特別遊技状態Bにおいて獲得した実行権利(保留記憶)にもとづく特図ゲーム2を実行可能な遊技状態である。
「チャンスモードA」は、特図ゲーム2の実行可能性がなくなる頃(たとえば、通常遊技状態遷移後)、所定期間(たとえば、特図1ゲームと特図2ゲームを含めて変動表示回数15回)経過を遷移条件(遷移条件H)として「通常モード」に遷移する。
遊技機10は、「通常モード」または「チャンスモードA」において特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは通常遊技状態Aに遷移し、特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得る。また、遊技機10は、「通常モード」または「チャンスモードA」において時短突入となる結果(たとえば、時短図柄の表示)の導出を契機にして通常遊技状態Bに遷移し得る。
通常遊技状態Aから特別遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件A)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。通常遊技状態Aから通常遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件B)は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。通常遊技状態Aから特別遊技状態Bへの遷移条件(遷移条件C)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。ただし、遊技機10は、通常遊技状態Aのうち「通常モード」において、特図1ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)と比較して特図2ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図2ゲームによる当り導出機会を抑制している。なお、遊技機10は、通常遊技状態Aのうち「チャンスモードA」において、特図2ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)を特図1ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)と同程度として特図2ゲームによる当り導出機会を抑制していない。通常遊技状態Aから通常遊技状態Bへの遷移条件(遷移条件J)は、特図1ゲームまたは特図2ゲームにおける時短突入となる結果の導出である。
時短突入となる結果は、特図ゲームにおけるゲーム結果が所定ゲーム数(たとえば、大当り確率1/300のときに大当り確率の2.5倍である750回)にわたって連続して大当りを導出しないこととなった結果(ゲーム回数天井:たとえば、前回大当りから数えて750回目のはずれ)である。なお、時短突入となる結果は、ゲーム数によらずに、変動時間の累積値(ゲーム時間天井)やリーチ変動など特別な変動表示態様の導出回数(ゲームポイント天井)、あるいはこれらの組合せ等、遊技履歴に関して所定条件を成立する結果であってもよい。また、時短突入となる結果は、遊技履歴によらずにゲームごとの抽選(たとえば、1/750)によって導出されるものであってもよい。また、時短突入となる結果は、時短図柄の導出によって遊技者に明示されるが、必ずしも遊技者への明示を要しないものであってもよい。
通常遊技状態Bは、「チャンスモードB」を含む。「チャンスモードB」は、主として特図1ゲームを実行する。なお、通常遊技状態Bは、普電サポートがあるものの特別遊技状態Bにおける普電サポートと比べて遊技者に有利に作用するものではなく、「チャンスモードB」においては、特図2ゲームの実行機会を得ることが容易でないことからゲーム進行が特図1ゲーム主体となっている。ただし、遊技機10は、通常遊技状態B(「チャンスモードB」)において、特図1ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)と比較して特図2ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図2ゲームによる当り導出機会を抑制している。すなわち、通常遊技状態Bは、特図2ゲームの実行機会増大に作用する普電サポートがありながら、特図2ゲームによる当り導出機会を抑制するという遊技状態である。
遊技機10は、通常遊技状態Bにおいて、特図1ゲームの大当りを契機にして通常遊技状態Aまたは特別遊技状態Aに遷移し得る。また、遊技機10は、時短終了となる結果(たとえば、時短終了図柄の表示)の導出を契機にして通常遊技状態Aに遷移し得る。
通常遊技状態Bから特別遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件K)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。通常遊技状態Bから通常遊技状態Aへの遷移条件の1つ(遷移条件L)は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。また、通常遊技状態Bから通常遊技状態Aへの遷移条件の1つ(遷移条件M)は、時短終了となる結果の導出である。なお、遊技機10は、通常遊技状態Bの滞在が次回大当りまで保証されたものとして、遷移条件Mを有しないものであってもよい。
時短終了となる結果は、通常遊技状態Bに遷移後、特図ゲームにおけるゲーム結果が所定ゲーム数(たとえば、100回)にわたって連続して大当りを導出しないこととなった結果(普電サポート回数終了)である。なお、時短終了となる結果は、ゲーム数によらずに、変動時間の累積値(ゲーム時間天井)やリーチ変動など特別な変動表示態様の導出回数(ゲームポイント天井)、あるいはこれらの組合せ等、遊技履歴に関して所定条件を成立する結果であってもよい。また、時短終了となる結果は、遊技履歴によらずにゲームごとの抽選(たとえば、1/75)によって導出されるものであってもよい。また、時短終了となる結果は、案内メッセージ等の報知表示に加えて、あるいは案内メッセージ等の報知表示に代えて時短終了図柄の導出によって遊技者に明示されるものであってもよい。
特別遊技状態Aは、「特別モードA」を含む。「特別モードA」は、主として特図2ゲームを実行する遊技状態である。なお、遊技機10は、「特別モードA」において特図1ゲームの始動記憶が発生し得ることから、特図2ゲームの変動時間(たとえば、10秒から2分)と比較して特図1ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図1ゲームによる当り導出機会を抑制している。特別遊技状態Aは、普電サポートなしであるが、特図2ゲームの小当りが頻回に発生することから遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行を可能にしている。なお、特別遊技状態Aにおける遊技者にとって有利な遊技進行は、特図2ゲームの確率変動(高確率)と、通常遊技状態A(「チャンスモードA」)と比較した特図2ゲームの変動時間短縮と、通常遊技状態A(「チャンスモードA」)と比較した特図1ゲームの変動時間伸長と、特図1ゲームと比較した特図2ゲームの小当り確率の高さを理由に挙げることができる。すなわち、特別遊技状態Aは、普電サポートを伴うことなく遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。
遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得る。なお、遊技機10は、当り導出機会を抑制しているものの特図1ゲームによる大当りを導出し得る。遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは通常遊技状態Aに遷移し得るが、通常において起こりえない、起こるとしても稀であることから図示省略している。特別遊技状態Aから特別遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件D)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。特別遊技状態Aから特別遊技状態Bへの遷移条件(遷移条件E)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートありとする大当りの終了である。ただし、遊技機10は、特別遊技状態Aにおいて、特図2ゲームの変動時間(たとえば、2秒から2分)と比較して特図1ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図1ゲームによる当り導出機会を抑制している。
特別遊技状態Bは、「特別モードB」を含む。「特別モードB」は、主として特図1ゲームを実行する遊技状態である。なお、遊技機10は、「特別モードB」において特図1ゲームの始動記憶が発生し得ることから、特図1ゲームの変動時間(たとえば、2秒から2分)と比較して特図2ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図2ゲームによる当り導出機会を抑制している。特別遊技状態Bは、普電サポートありであり、特図2ゲームより低頻度だが特図1ゲームの小当りが頻回に発生することから遊技者の持ち球を減らすことのない遊技進行を可能にしている。なお、特別遊技状態Bにおける遊技者にとって有利な遊技進行は、特図1ゲームの確率変動(高確率)と、通常遊技状態A(「チャンスモードA」)と比較した特図1ゲームの変動時間短縮と、通常遊技状態A(「チャンスモードA」)と比較した特図2ゲームの変動時間伸長と、普電サポートを理由に挙げることができる。すなわち、特別遊技状態Bは、普電サポートを伴いながら遊技者にとって有利な遊技進行を実現する遊技状態である。
遊技機10は、特別遊技状態Bにおいて特図1ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは通常遊技状態Aに遷移し得る。なお、遊技機10は、当り導出機会を抑制しているものの特図2ゲームによる大当りを導出し得る。遊技機10は、特別遊技状態Bにおいて特図2ゲームの大当りを契機にして特別遊技状態Aまたは特別遊技状態Bに遷移し得るが、通常において起こりえない、起こるとしても稀であることから図示省略している。特別遊技状態Bから特別遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件F)は、大当り後の制御状態を高確率普電サポートなしとする大当りの終了である。特別遊技状態Bから通常遊技状態Aへの遷移条件(遷移条件G)は、大当り後の制御状態を低確率普電サポートなしとする大当りの終了である。ただし、遊技機10は、特別遊技状態Bにおいて、特図1ゲームの変動時間(たとえば、2秒から2分)と比較して特図2ゲームの変動時間(たとえば、10分)を大きくすることで特図2ゲームによる当り導出機会を抑制している。
これにより、遊技機10は、通常遊技状態Aにおいて確率変動を伴う大当りを導出した場合、さらに2回の大当りが保証されたような遊技性、すなわち確変2回ループを実現する。また、遊技機10は、確変2回ループ中での高確率普電サポートなしの大当り発生によりさらに2回の大当りが保証されたような遊技性を実現する。遊技機10は、このような遊技性により、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながらゲームに対する興趣を向上する。
また、遊技機10は、通常遊技状態Bにおける確率変動を伴う大当りの導出機会(たとえば、遷移確率9/10)を通常遊技状態Aにおける確率変動を伴う大当りの導出機会(たとえば、遷移確率5/10)よりも遊技者にとって有利に設定する。また、遊技機10は、通常遊技状態Bにおいて確率変動を伴う大当りを導出した場合、さらに2回の大当りが保証されたような遊技性、すなわち確変2回ループを実現する。また、遊技機10は、確変2回ループ中での高確率普電サポートなしの大当り発生によりさらに2回の大当りが保証されたような遊技性を実現する。遊技機10は、このような遊技性により、遊技規則に対応して過度な射幸性を抑制しながらゲームに対する興趣を向上する。また、遊技機10は、通常遊技状態Aにおいてのめり込み遊技のおそれのある遊技者を、いわゆる天井機能によって救済する側面を有する。
このような遊技機10は、通常遊技状態Aから特別遊技状態Aに至る経路として、当りを契機にする遷移経路(状態遷移A)と、当りを契機にしないことで遷移可能な通常遊技状態Bを経由する遷移経路(状態遷移J、状態遷移K)とを有する。したがって、遊技機10は、従来にない遊技性を実現して興趣向上を図ることができる。
次に、遊技状態ごとの普電サポート性能について図155を用いて説明する。図155は、第12の実施形態の遊技機の普電サポート性能の一例を示す図である。まず、通常遊技状態Aと特別遊技状態Aにおける普電サポート性能について説明する。通常遊技状態Aと特別遊技状態Aは、いずれも普電サポートがない遊技状態である。通常遊技状態Aと特別遊技状態Aは、たとえば、特図変動時間(平均)がT1であり、普図変動時間(平均)がT4であり、普図当り確率が10/256であり、普電開放時間が100msであり、普電開放回数が1回であり、普電カウント数(入賞数)を閉塞条件としない。なお、通常遊技状態Aと特別遊技状態Aとで普電サポート性能を同じとしたが異なるものであってもよい。このような通常遊技状態Aと特別遊技状態Aの普電サポート性能は、一般に言われるところの普電サポートがない、あるいは時短がないと言われる普電サポート性能である。また、普電カウント数を閉塞条件としないとしたが、閉塞条件(たとえば、6個入賞)とするものであってもよい。
次に、特別遊技状態Bにおける普電サポート性能について説明する。特別遊技状態Bは、普電サポートがある遊技状態である。特別遊技状態Bは、たとえば、特図変動時間(平均)がT2(<T1)であり、普図変動時間(平均)がT5(<T4)であり、普図当り確率が255/256であり、普電開放時間が1500msであり、普電開放回数が3回であり、普電カウント数(入賞数)を閉塞条件としない。このような特別遊技状態Bの普電サポート性能は、一般に言われるところの普電サポートがある、あるいは時短があると言われる普電サポート性能である。
次に、通常遊技状態Bにおける普電サポート性能について説明する。通常遊技状態Bは、普電サポートがある遊技状態である。通常遊技状態Bは、たとえば、特図変動時間(平均)がT3(T2<T3≦T1)であり、普図変動時間(平均)がT6(T5<T6≦T4)であり、普図当り確率が11/256であり、普電開放時間が108msであり、普電開放回数が1回であり、普電カウント数(入賞数)を閉塞条件としない。このような通常遊技状態Bの普電サポート性能は、特別遊技状態Bの普電サポート性能と比較して著しく劣り、一般に言われるところの普電サポートがない、あるいは時短がないと言われる普電サポート性能である。ただし、通常遊技状態Bの普電サポート性能は、通常遊技状態Aや特別遊技状態Aの普電サポート性能と比較したときに、認められる程度、あるいは認めるのも困難な程度の普電サポート性能を有する。すなわち、通常遊技状態Bの普電サポート性能は、実質的に通常遊技状態Aや特別遊技状態Aの普電サポート性能と変わるところがない。しかしながら、通常遊技状態Bは、特別遊技状態Aへの遷移期待度が高い遊技状態であり、通常遊技状態と比較して高い期待感を演出できる。
なお、遊技機10は、遊技状態が通常遊技状態Bであることを遊技者に演出によって明示してもよいし、暗示により示唆するものであってもよい。たとえば、遊技機10は、チャンスモードA,Bの相違によって図柄や背景、キャラクタ等を変更してもよいし、所定の演出の出現頻度を変更するようにしてもよい。
なお、遊技機10は、通常遊技状態A,B、特別遊技状態A,Bにおいて普電カウント数を閉塞条件としないとしたが、これを閉塞条件として遊技状態ごとに差異を設定するものであってもよい。また、遊技機10は、通常遊技状態A,B、特別遊技状態A,Bにおいて、特図変動時間、普図変動時間、普図当り確率、普電開放時間、普電開放回数に差異を設定したが、必ずしもすべてのパラメータにおいて差異を設定する必要がなく、任意のパラメータにおいて差異を設定するものであってもよい。
次に、通常遊技状態Aから通常遊技状態Bに遷移する場合に、時短図柄を表示するとしたとき、各種表示装置等に表示する時短図柄について図156を用いて説明する。図156は、第12の実施形態の遊技機の特図ゲームにおける停止図柄の一例を示す図である。
遊技機10は、一括表示装置50に本特図を表示可能であり、表示装置41に飾り図柄を表示可能である。一括表示装置50は、本特図のうち特図1を特図1図柄表示部53に表示可能であり、本特図のうち特図2を特図2図柄表示部54に表示可能である。
特図1図柄表示部53は、特図1ゲームがゲーム結果として、時短(普電サポート)に突入することのない「はずれ」を導出するとき、パターンTZP01に属する図柄パターンを表示する。また、特図1図柄表示部53は、特図1ゲームがゲーム結果として、はずれかつ抽選により時短に突入することとなる「はずれ抽選時短」を導出するとき、パターンTZP03に属する図柄パターンを表示する。また、特図1図柄表示部53は、特図1ゲームがゲーム結果として、はずれかつ天井到達により時短に突入することとなる「はずれ天井時短」を導出するとき、パターンTZP05に属する図柄パターンを表示する。また、特図1図柄表示部53は、特図1ゲームがゲーム結果として、時短に突入することのない「小当り」を導出するとき、パターンTZP07に属する図柄パターンを表示する。また、特図1図柄表示部53は、特図1ゲームがゲーム結果として、小当りかつ抽選により時短に突入することとなる「小当り抽選時短」を導出するとき、パターンTZP09に属する図柄パターンを表示する。また、特図1図柄表示部53は、特図1ゲームがゲーム結果として、小当りかつ天井到達により時短に突入することとなる「小当り天井時短」を導出するとき、パターンTZP11に属する図柄パターンを表示する。また、特図1図柄表示部53は、特図1ゲームがゲーム結果として、「大当り」を導出するとき、パターンTZP13に属する図柄パターンを表示する。なお、パターンTZP01,03,05,07,09,11,13は、それぞれ排他的であり、1の図柄が2以上の図柄パターンに属することはない。ただし、異なる図柄パターンにおいて表示態様が同一となることは、必ずしも妨げられない。
特図2図柄表示部54は、特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ」を導出するとき、パターンTZP02に属する図柄パターンを表示する。また、特図2図柄表示部54は、特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ抽選時短」を導出するとき、パターンTZP04に属する図柄パターンを表示する。また、特図2図柄表示部54は、特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ天井時短」を導出するとき、パターンTZP06に属する図柄パターンを表示する。また、特図2図柄表示部54は、特図2ゲームがゲーム結果として「小当り」を導出するとき、パターンTZP08に属する図柄パターンを表示する。また、特図2図柄表示部54は、特図2ゲームがゲーム結果として「小当り抽選時短」を導出するとき、パターンTZP10に属する図柄パターンを表示する。また、特図2図柄表示部54は、特図2ゲームがゲーム結果として「小当り天井時短」を導出するとき、パターンTZP12に属する図柄パターンを表示する。また、特図2図柄表示部54は、特図2ゲームがゲーム結果として「大当り」を導出するとき、パターンTZP14に属する図柄パターンを表示する。なお、パターンTZP02,04,06,08,10,12,14は、それぞれ排他的であり、1の図柄が2以上の図柄パターンに属することはない。ただし、異なる図柄パターンにおいて表示態様が同一となることは、必ずしも妨げられない。
遊技機10は、表示装置41に小図柄と大図柄の2つの飾り図柄をそれぞれ表示可能である。小図柄と大図柄は、遊技状態に応じて特図1ゲームに対応する図柄あるいは特図2ゲームに対応する図柄を表示する。たとえば、小図柄と大図柄は、通常遊技状態A,Bと特別遊技状態Bにおいて特図1ゲームに対応する図柄を表示し、特別遊技状態Aにおいて特図2ゲームに対応する図柄を表示する。なお、遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームのそれぞれに対応して、表示装置41に2組の小図柄と大図柄、合計4つの飾り図柄を表示するものであってもよい。
遊技機10は、大図柄を大図柄群501として、小図柄を小図柄群502として表示装置41に表示可能である(図13参照)。小図柄群502は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ」を導出するとき、パターンKZP01に属する図柄パターンを表示する。また、小図柄群502は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ抽選時短」を導出するとき、パターンKZP03に属する図柄パターンを表示する。また、小図柄群502は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ天井時短」を導出するとき、パターンKZP05に属する図柄パターンを表示する。また、小図柄群502は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り」を導出するとき、パターンKZP07に属する図柄パターンを表示する。また、小図柄群502は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り抽選時短」を導出するとき、パターンKZP09に属する図柄パターンを表示する。また、小図柄群502は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り天井時短」を導出するとき、パターンKZP11に属する図柄パターンを表示する。また、小図柄群502は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「大当り」を導出するとき、パターンKZP13に属する図柄パターンを表示する。なお、パターンKZP01,03,05,07,09,11,13は、それぞれ排他的であり、1の図柄が2以上の図柄パターンに属することはない。ただし、異なる図柄パターンにおいて表示態様が同一となることは、必ずしも妨げられない。
大図柄群501は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ」を導出するとき、パターンKZP02に属する図柄パターンを表示する。また、大図柄群501は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ抽選時短」を導出するとき、パターンKZP04に属する図柄パターンを表示する。また、大図柄群501は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ天井時短」を導出するとき、パターンKZP06に属する図柄パターンを表示する。また、大図柄群501は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り」を導出するとき、パターンKZP08に属する図柄パターンを表示する。また、大図柄群501は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り抽選時短」を導出するとき、パターンKZP10に属する図柄パターンを表示する。また、大図柄群501は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り天井時短」を導出するとき、パターンKZP12に属する図柄パターンを表示する。また、大図柄群501は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「大当り」を導出するとき、パターンKZP14に属する図柄パターンを表示する。なお、パターンKZP02,04,06,08,10,12,14は、それぞれ排他的であり、1の図柄が2以上の図柄パターンに属することはない。ただし、異なる図柄パターンにおいて表示態様が同一となることは、必ずしも妨げられない。
なお、飾り図柄は、通常時に表示する図柄と異なる特殊図柄(たとえば、はずれ時短突入、天井時短突入等)を設けて、時短突入を明示するものであってもよい。また、飾り図柄は、はずれ時短突入と天井時短突入を区別可能にする特殊図柄を設けてもよいし、はずれ時短突入と天井時短突入を区別しない特殊図柄を設けてもよい。また、飾り図柄は、はずれ時短突入や天井時短突入を明示する特殊図柄を設けてもよいし、はずれ時短突入や天井時短突入を示唆するだけの特殊図柄や、期待度を示すだけの特殊図柄を設けてもよい。また、飾り図柄は、大図柄と小図柄の両方において、特殊図柄を表示可能にしてもよいし、大図柄だけあるいは小図柄だけのように一方のみに特殊図柄を表示可能にしてもよい。
また、遊技機10は、飾り図柄において時短図柄を表示可能にするとしたが、本特図にのみ表示可能にして飾り図柄において時短図柄を表示しないようにしてもよい。
次に、大当りを経由しない時短について時短回数を複数種類設けたときの、本特図と飾り図柄について図157を用いて説明する。図157は、第12の実施形態の遊技機の特図ゲームにおける時短図柄の一例を示す図である。
遊技機10は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ抽選時短」を導出するとき、時短回数を「50」、「100」、「10000」のいずれかに振り分けることができる。また、遊技機10は、「はずれ抽選時短」において時短回数「50」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP03に含まれるパターンTZP031に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP04に含まれるパターンTZP041に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。また、遊技機10は、「はずれ抽選時短」において時短回数「100」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP03に含まれるパターンTZP032に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP04に含まれるパターンTZP042に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。また、遊技機10は、「はずれ抽選時短」において時短回数「10000」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP03に含まれるパターンTZP033に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP04に含まれるパターンTZP043に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。
また、遊技機10は、パターンTZP031またはパターンTZP041に対応して、飾り図柄として、パターンKZP03に含まれるパターンKZP031に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP04に含まれるパターンKZP041に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。また、遊技機10は、パターンTZP032またはパターンTZP042に対応して、飾り図柄として、パターンKZP03に含まれるパターンKZP032に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP04に含まれるパターンKZP042に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。また、遊技機10は、パターンTZP033またはパターンTZP043に対応して、飾り図柄として、パターンKZP03に含まれるパターンKZP033に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP04に含まれるパターンKZP043に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
また、遊技機10は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「はずれ天井時短」を導出するとき、時短回数を「200」、「300」、「10000」のいずれかに振り分けることができる。また、遊技機10は、「はずれ天井時短」において時短回数「200」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP05に含まれるパターンTZP051に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP06に含まれるパターンTZP061に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。また、遊技機10は、「はずれ天井時短」において時短回数「300」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP05に含まれるパターンTZP052に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP06に含まれるパターンTZP062に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。また、遊技機10は、「はずれ天井時短」において時短回数「10000」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP05に含まれるパターンTZP053に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP06に含まれるパターンTZP063に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。
また、遊技機10は、パターンTZP051またはパターンTZP061に対応して、飾り図柄として、パターンKZP05に含まれるパターンKZP051に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP06に含まれるパターンKZP061に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。また、遊技機10は、パターンTZP052またはパターンTZP062に対応して、飾り図柄として、パターンKZP05に含まれるパターンKZP052に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP06に含まれるパターンKZP062に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。また、遊技機10は、パターンTZP053またはパターンTZP063に対応して、飾り図柄として、パターンKZP05に含まれるパターンKZP053に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP06に含まれるパターンKZP063に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
また、遊技機10は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り抽選時短」を導出するとき、時短回数を「100」、「1000」、「10000」のいずれかに振り分けることができる。また、遊技機10は、「小当り抽選時短」において時短回数「100」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP09に含まれるパターンTZP091に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP10に含まれるパターンTZP101に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。また、遊技機10は、「小当り抽選時短」において時短回数「1000」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP09に含まれるパターンTZP092に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP10に含まれるパターンTZP102に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。また、遊技機10は、「小当り抽選時短」において時短回数「10000」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP09に含まれるパターンTZP093に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP10に含まれるパターンTZP103に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。
また、遊技機10は、パターンTZP091またはパターンTZP101に対応して、飾り図柄として、パターンKZP09に含まれるパターンKZP091に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP10に含まれるパターンKZP101に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。また、遊技機10は、パターンTZP092またはパターンTZP102に対応して、飾り図柄として、パターンKZP09に含まれるパターンKZP092に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP10に含まれるパターンKZP102に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。また、遊技機10は、パターンTZP093またはパターンTZP103に対応して、飾り図柄として、パターンKZP09に含まれるパターンKZP093に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP10に含まれるパターンKZP103に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
また、遊技機10は、特図1ゲームまたは特図2ゲームがゲーム結果として「小当り天井時短」を導出するとき、時短回数を「10000」に振り分けることができる。また、遊技機10は、「小当り天井時短」の時短回数期待値を「はずれ天井時短」と比較して大きくすることで天井到達時の特典とすることができる。
遊技機10は、「小当り天井時短」において時短回数「10000」を振り分けるときに、特図1ゲームの結果であればパターンTZP11に含まれるパターンTZP111に属する図柄パターンを特図1図柄表示部53に表示し、特図2ゲームの結果であればパターンTZP12に含まれるパターンTZP121に属する図柄パターンを特図2図柄表示部54に表示する。
また、遊技機10は、パターンTZP111またはパターンTZP121に対応して、飾り図柄として、パターンKZP11に含まれるパターンKZP111に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP12に含まれるパターンKZP121に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
これにより、遊技機10は、時短図柄に応じた時短回数を演出することができる。また、遊技機10は、時短回数に応じた飾り図柄を表示可能であり、飾り図柄による一層の興趣向上を図ることができる。
次に、大当りを経由しない時短について時短回数を複数種類設けたときの、本特図と飾り図柄の変形例について図158を用いて説明する。図158は、第12の実施形態の変形例の遊技機の特図ゲームにおける時短図柄の一例を示す図である。変形例における本特図の図柄パターンは、図157と同じであるので説明を省略する。
遊技機10は、パターンTZP031,032,033またはパターンTZP041,042,043に対応して、飾り図柄として、パターンKZP03に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP04に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
また、遊技機10は、パターンTZP051,052,053またはパターンTZP061,062,063に対応して、飾り図柄として、パターンKZP05に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP06に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
また、遊技機10は、パターンTZP091,092,093またはパターンTZP101,102,103に対応して、飾り図柄として、パターンKZP09に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP10に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
また、遊技機10は、パターンTZP111またはパターンTZP121に対応して、飾り図柄として、パターンKZP11に属する図柄パターンを小図柄群502に表示し、パターンKZP12に属する図柄パターンを大図柄群501に表示する。
これにより、遊技機10は、時短図柄に応じた時短回数を演出することができる。また、遊技機10は、時短回数に応じた飾り図柄を曖昧にして表示可能であり、飾り図柄による一層の興趣向上を図ることができる。
次に、遊技機10のゲーム性の変形例について図159を用いて説明する。図159は、第12の実施形態の変形例の遊技機の遊技状態遷移の一例を示す図である。
第12の実施形態の変形例の遊技機10は、通常遊技状態Aと、通常遊技状態Bと、特別遊技状態Aと、特別遊技状態Bとを含んで遊技状態を遷移可能である点で、図154に示した遊技機10と同じである。ただし、第12の実施形態の変形例の遊技機10は、状態遷移Nを有する点、状態遷移Aと状態遷移Fを有しない点で異なる。
そのため第12の実施形態の変形例の遊技機10は、通常遊技状態Aから特別遊技状態Aに直接至る遷移経路を有しないこととなり、通常遊技状態Aから特別遊技状態Aに至るには通常遊技状態Bを経由しないといけないこととなっている。
これにより、通常遊技状態Bは、通常遊技状態Aから特別遊技状態Aへと至るルートの1つという位置づけから必須ルートという位置づけになり、図154に示した遊技機10と比較してその重要性が高められている。したがって、第12の実施形態の変形例の遊技機10は、通常遊技状態Bへの遷移を1つの目標とするゲーム性を提供することができる。
上述した第12の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。なお、従来の遊技機は、遊技状態の遷移のバリエーションが乏しいため遊技が単調となる場合があり、遊技の興趣を十分に高めることができなかったという課題を有する。第12の実施形態の遊技機10は、遊技の興趣を高めることができるという効果を有する。
(1)遊技機10は、ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)の結果として当り(たとえば、大当り)を導出可能な遊技状態(たとえば、通常遊技状態A,B、特別遊技状態A,B)のうち遊技者にとって不利な第1遊技状態(たとえば、通常遊技状態A)と遊技者にとって有利な第2遊技状態(たとえば、特別遊技状態A)とに遷移可能であって、第1遊技制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、第2遊技制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。第1遊技制御手段は、第1遊技状態においてゲームの結果として所定の当りを導出したことにもとづいて第2遊技状態に遷移可能である。第2遊技制御手段は、第1遊技状態においてゲームの結果として所定のはずれ(たとえば、はずれ抽選時短、はずれ天井時短、小当り抽選時短、小当り天井時短)を導出したことにもとづいて遷移可能な第3遊技状態(たとえば、通常遊技状態B)を経由して第2遊技状態に遷移可能である(図154参照)。
(2)遊技機10は、ゲーム(たとえば、特図1ゲーム、特図2ゲーム)の結果として当り(たとえば、大当り)を導出可能な遊技状態(たとえば、通常遊技状態A,B、特別遊技状態A,B)のうち遊技者にとって不利な第1遊技状態(たとえば、通常遊技状態A)と遊技者にとって有利な第2遊技状態(たとえば、特別遊技状態A)とに遷移可能であって、第1遊技制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。第1遊技制御手段は、第1遊技状態においてゲームの結果として所定のはずれ(たとえば、はずれ抽選時短、はずれ天井時短、小当り抽選時短、小当り天井時短)を導出したことにもとづいて遷移可能な第3遊技状態(たとえば、通常遊技状態B)を経由して第2遊技状態に遷移可能である(図159参照)。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−ROM/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
30,800,801,802,803,970,980 遊技盤
41,830 表示装置
100,100a,100b 遊技制御装置
300 演出制御装置

Claims (1)

  1. 変動表示ゲームの結果として当りを導出可能な当り制御手段と、
    前記当りに続けて遊技者に有利な第1遊技状態を設定可能な第1遊技状態設定手段と、
    前記当りから独立して前記遊技者に有利な第2遊技状態を設定可能な第2遊技状態設定手段と、
    遊技制御情報を外部情報として外部機器に出力可能な外部情報出力手段と、
    を備え、
    前記外部情報出力手段は、
    前記第1遊技状態を特定可能にする第1外部情報出力手段と、
    前記第2遊技状態を特定可能にする第2外部情報出力手段と、
    を含む、
    遊技機。
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