JP2021082146A - 配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラム - Google Patents

配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2021082146A
JP2021082146A JP2019210756A JP2019210756A JP2021082146A JP 2021082146 A JP2021082146 A JP 2021082146A JP 2019210756 A JP2019210756 A JP 2019210756A JP 2019210756 A JP2019210756 A JP 2019210756A JP 2021082146 A JP2021082146 A JP 2021082146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delivery
vehicle
business
business requirement
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019210756A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6738475B1 (ja
Inventor
匠 西井
Takumi Nishii
匠 西井
道信 古川
Michinobu Furukawa
道信 古川
博 樫尾
Hiroshi Kashio
博 樫尾
隆弘 重田
Takahiro Shigeta
隆弘 重田
正和 本多
Masakazu Honda
正和 本多
義弥 今井
Yoshiya Imai
義弥 今井
由里子 加藤
Yuriko Kato
由里子 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
NTT Data Mathematical Systems Inc
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
NTT Data Mathematical Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd, NTT Data Mathematical Systems Inc filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP2019210756A priority Critical patent/JP6738475B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6738475B1 publication Critical patent/JP6738475B1/ja
Publication of JP2021082146A publication Critical patent/JP2021082146A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】配送時の種々の制約を考慮して、日々の配送スケジュールの最適化を図る配送計画制御装置、配送計画方法及び配送計画プログラムを提供する。【解決手段】注文を受けて、LNG基地11から、LNGを注文先の設備10へ発送する際に、予め定めた業務要件(第1業務要件)に基づいて、配車パターンを作成する。その後、予め定めた業務要件(第2業務要件)に基づいて、ローリー車16の配車パターンを決める(配車する)ことになるが、高々1つを選択することになるため、ローリー車16と注文とを直接結び付けて配送計画を立てるよりも、短い時間で最適な配送計画を策定することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、LNG(液化天然ガス)及びLPG(液化プロパンガス)等の燃料を貯蔵しておくための出荷基地から、当該燃料を燃料需要設備へ配送するための配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラムに関するものである。
燃料供給業者は、燃料パイプラインが整備されていない地域の燃料需要設備に対して、貯蔵タンクを保有してもらい、燃料の出荷基地から複数台のローリーを用いて配送を行っている。なお、燃料需要量が比較的多い燃料需要設備に対しては、複数回の配送を繰り返す場合があり、配送の計画を立てた上で効率よく、配送作業を実行する必要がある。
ところが、配送の計画を立てる(配送スケジュールを作成する)には、稼働し得るローリーの台数、出荷基地の稼働制約、及び燃料需要設備の都合(以下、総称して制約という)を考慮する必要があり、配送スケジュールの作成には、相当の労力と時間を要していた。そこで、上記制約を考慮した日々の配送スケジュールの最適化を、迅速に図ることが要求される。
特許文献1及び特許文献2には、配送車両を用いて配送車が配送を行う際の配送効率を事前に簡単に予測するための配送シミュレーション装置が開示されている。
特許文献1及び特許文献2の配送シミュレーション装置では、配送用車両の台数を受け付け、配送エリア内における各分割エリアを順番に通る配送ルートを探索し、配送ルートにおける最初の配送場所から最後の配送場所までの配送予測時間を算出して所定の分割ルールに従って受け付けた台数分に分割し、分割した時間に相当する分割配送ルートを導出し、各分割配送ルートの車両別配送ルートと車両別配送予測時間を算出し、車両別配送予測時間と配送業務予定時間とを比較するようにしている。
また、参考として、特許文献3には、燃料の配送に要する費用の削減に寄与することができる配送計画装置が開示されている。
特許文献3では、出力部は、需要設備での燃料の在庫量と、需要予測値導出部により導出された需要予測値と、在庫予測値導出部により導出された在庫予測値と、需要設備に対する燃料の配送に要する車両の車両種毎の配送台数に応じて配送予定量を規定する規定情報との相関が定式化された相関情報を制約条件の1つとして有する最適化問題であって、配送台数が変数の1つとされた目的関数を最小にする最適化問題の解に応じた情報を出力する。
特開2010−155716号公報 特開2010−155717号公報 特許第6205310号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2を含む従来技術では、集中配送センタから各顧客に指定された各搬送場所へ商品を配送するための時間を車両別配送ルートに基づいて予測するものであり、例えば、車両台数等の制約を考慮し、日々の配送スケジュールの最適化を図るものではない。
また、特許文献3は、需要設備に対する燃料の配送に要する車両の車両種毎の配送台数に応じて配送予定量を規定する規定情報との相関が定式化するものであり、配送を計画するものではない。
本発明は、配送時の種々の制約を考慮して、日々の配送スケジュールの最適化を図ることができる配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラムを得ることが目的である。
本発明に係る配送計画制御装置は、配送拠点となる基地から配送先まで、車両を用いて荷物を配送するために必要な業務要件を考慮して、前記車両による配送を計画する配送計画制御装置であって、荷物の配送の注文を受け付ける受付部と、前記受付部で受け付けた注文内容と、前記業務要件から選択した第1業務要件とに基づいて、配送先への配送パターンを作成する作成部と、前記業務要件から選択した第2業務要件に基づいて、前記車両を、前記作成部で作成した配送パターンに振り分けて配車する配車部と、を有している。
本発明において、前記業務要件から選択した第3業務要件に基づいて、前記配車部において前記配送パターンが振り分けられた各車両の荷積み時期を決定する決定部と、をさらに有している。
本発明によれば、配送拠点となる基地から、荷物を配送する配送先まで配送する前記車両の配車を計画する場合に、車両を用いて配送するために必要な業務要件を考慮する。
受付部で荷物の注文を受け付けると、作成部では、受け付けた注文内容と、業務要件から選択した第1業務要件とに基づいて、配送先への配送パターンを作成する。
配車部では、業務要件から選択した第2業務要件に基づいて、車両を、作成部で作成した配送パターンに振り分けて配車し、次いで、例えば、決定部において、各車両の荷積み時期を、業務要件から選択した第3業務要件に基づいて決定する。
これにより、配送時の種々の制約を考慮して、日々の配送スケジュールの最適化を図ることができる。
本発明において、前記第1業務要件が、注文に合致する車種で配送する業務要件と、配送先に乗り入れ可能な車両で配送する業務要件と、予め定めた夜間時間帯に車両を指定された所定場所で待機させる業務要件と、納品時刻、移動時間、荷下ろし時間、積込み時間、及び、車両の使用可能時間帯を含む各種時間の制限を考慮する業務要件と、車両に非稼働日を考慮する業務要件と、の少なくとも1つを含む、ことを特徴としている。
配送先への配送パターンを作成する際に、第1業務要件を選択することで、注文に応じた配送パターンの取捨選択を事前に実行することができ、作成される配送パターン数を軽減することができる。なお、所定場所とは、基地、輸送会社の車庫等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
本発明において、前記第2業務要件が、各注文で指定された台数の車両で配送する業務要件と、車両の稼働時間をなるべく減らす業務要件と、の少なくとも1つを含む、ことを特徴としている。
業務要件から前記配送パターンを振り分ける際に、第2業務要件を選択することで、配送パターンの作成モデルの定式化を簡素化することができる。
本発明において、前記第3業務要件が、荷物の出荷設備の数の制限を考慮する業務要件と、荷物の積込み時の待機時間の制限を考慮する業務要件と、の少なくとも1つを含む、ことを特徴としている。
業務要件から前記車両への荷積み時期を決定する際に、第3業務要件を選択することで、配送パターンの作成モデルの定式化の簡素化をさらに促進することができる。
本発明において、前記車両が、前記基地を出発して、当該基地に戻るまでに行う配送を単一の注文として扱うことを特徴としている。
基地から基地までの間に、複数の荷下ろし先があっても、配送という観点から単一の注文として扱う。これにより、配送パターン数をさらに軽減することができる。
本発明において、前記業務要件から選択した第4業務要件に基づいて、前記決定部で振り分けられた車両に乗務する乗務員を割り当てる割り当て部をさらに有することを特徴としている。
割り当て部により、決定部で振り分けられた車両に乗務する乗務員を割り当てを適正に行うことができる
本発明において、前記第4業務要件が、乗務員毎に配送可能な配送先が決まっていることを考慮する業務要件と、乗務員毎に乗務可能な車両が決まっていることを考慮する業務要件と、乗務員の所定期間の勤務上限時間を守ることを考慮する業務要件と、及び各乗務員の勤務時間を平準化することを考慮する業務要件と、の少なくとも1つを含む、ことを特徴としている。
車両に前記乗務員を割り当てる際に、第2業務要件を選択することで、配送パターンの作成モデルの定式化の簡素化をさらに促進することができる。
本発明に係る配送計画方法は、配送拠点となる基地から配送先まで、車両を用いて荷物を配送するために必要な業務要件を考慮して、前記車両による配送を計画する配送計画制御方法であって、荷物の配送の注文を受け付け、受け付けた注文内容と、前記業務要件から選択した第1業務要件とに基づいて、配送先への配送パターンを作成し、前記業務要件から選択した第2業務要件に基づいて、前記車両を、作成した配送パターンに振り分けて配車する、ことを特徴としている。
本発明の配送計画方法において、前記配送パターンに振り分けて配車した後、前記業務要件から選択した第3業務要件に基づいて、配送パターンが振り分けられた各車両の荷積み時期を決定することをさらに実行することを特徴としている。
本発明の配車計画方法において、前記車両の荷積み時期を決定した後、前記業務要件から選択した第4業務要件に基づいて、振り分けられた車両に乗務する乗務員を割り当てることをさらに実行することを特徴としている。
本発明に係る配送計画プログラムは、コンピュータを、前記配送計画制御装置の、前記受付部、前記作成部、前記配車部、及び前記決定部として動作させる、ことを特徴としている。
以上説明したように本発明では、配送時の種々の制約を考慮して、日々の配送スケジュールの最適化を図ることができる。
本実施の形態に係るLNGの配送先である設備と、設備へ運搬するLNGを貯蔵するLNG基地との関係を示す概略図である。 本実施の形態に係る配送計画制御装置の機能ブロック図である。 本実施の形態に係る配送計画制御装置で実行される、配送計画実行制御ルーチンを示すフローチャートである。 本実施例に係るローリー車の一日の動きを示す状態遷移図である。 本実施例に係るLNG基地と配送先の設備間での配送時間を示す相関図である。 (A)本実施例に係る条件(3個注文)でとり得る配送パターン図、(B)は配送先毎の選択可否の状況図である。 (A)は配送パターン導入後のモデル図、(B)は配送パターン導入前のモデル図である。 1台のローリー車が初日から2日間で取り得る経路のスケジュール図である。 図9における経路(矢印)と(1)式から(8)式との対応関係を示す相関図である。 乗務員のマスターデータを示すモニタ画面の正面図である。 ローリー車のマスターデータを示すモニタ画面の正面図である。 配送先の設備とローリー車の組み合わせのマスターデータを示すモニタ画面の正面図である。 配車を行いたい期間の顧客から受注したオーダーデータを示すモニタ画面の正面図である。 配車完了時の配送計画策定結果データを示すモニタ画面の正面図である。
図1には、LNGの配送先である設備10と、設備10へ運搬するLNGを貯蔵するLNG基地11との関係を示す概略図である。
図1に示される如く、配送先の設備10はLNGタンク14を備え、LNG基地11から定期的又は不定期に車両(以下、ローリー車16という)がLNGを運搬し、LNGタンク14に補充するために運行する。
設備10のLNGタンク14は、配管18を介して気化器20に接続されて、LNGタンク14に貯蔵されたLNGは、この配管18を介して気化器20に供給される。気化器20では、LNGを気化して燃料ガスの基となる供給ガスを生成する。
気化器20によって気化されることで生成された供給ガスは、配管22を介して燃料ガス調整装置24へ供給される。燃料ガス調整装置24には、調整用ガス(増熱用燃料ガス、又は、希釈用空気)を供給する配管26が接続され、燃料ガス調整装置24では、適正な熱量となるように調整され、配管28を介して燃焼設備12へ供給される。
なお、本実施の形態の設備10では、燃料ガス調整装置24のある構成としたが、燃料ガス調整装置24がない設備もある。この燃料ガス調整装置24を含め、LNGタンク14がある設備10であれば、図1に記載した設備10に限定されるものではない。
燃焼設備12には、配管34を介して、燃焼用空気が供給され、図示しないバーナー等が燃焼される。
図1におけるローリー車16の運行は、予め定められた配送計画に基づいて運行が実行される。
ここで、従来の配送計画では、例えば、「配送先の設備10へ配送する2500件の注文を、200台のローリー車16で配送する。」ことを想定した場合、ローリー車16と注文との関係で、様々な条件(後述する業務要件)を考慮して策定すると、複雑な処理が必要となり、最適な配車計画を図ることが難しかった。
そこで、本実施の形態では、ローリー車16と注文とを直接関連付けず、ローリー車16と注文との間に、配送パターンという新たな概念を設定することで、配送計画の策定を行うようにした。
図2は、本実施の形態に係る配送計画制御装置50が示されている。図2における配送計画制御装置50の各ブロックは機能別に分類したものであり、ハード構成を示すものではない。従って、配送計画制御装置50は、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、及びこれらを接続するデータバスやコントロールバス等のバスで構成されたマイコロコンピュータであってもよい。このマイクロコンピュータが、配送計画ソフトウェアプログラムに基づいて動作するように制御してもよい。
配送計画制御装置50は、ユーザインターフェイス52及び制御実行部54を備えている。
ユーザインターフェイス52は、入力デバイス56と出力デバイス58とを有している。入力デバイス56は、キーボード、マウス等であり、制御実行部54ヘ信号(業務要件情報、注文情報等)を送出する機能を持つ。なお、ユーザインターフェイス52として、通信インターフェイス(通信I/F)を追加し、ネットワーク上から受け付けた注文情報を直接、制御実行部54へ送出するようにしてもよい。
出力デバイス58は、モニタ、プリンタ等であり、制御実行部54で実行されて策定された配送計画情報等をモニタに出力したり、プリンタを用いて紙媒体へ出力する。なお、ユーザインターフェイス52として、通信インターフェイス(通信I/F)を追加し、制御実行部54で策定された配送計画情報を、ネットワークを介して、特定の通信端末へ送信するようにしてもよい。
制御実行部54は、注文受付部60を備えており、入力デバイス56(又は、通信I/F)から注文情報を受け付ける。注文受付部60は、LNG基地−設備間情報取得部62及び配送パターン作成部64に接続されている。
LNG基地−設備間情報取得部62では、LNG基地情報&設備情報データベース66から情報を取得して、配送パターン作成部64へ送出する。
ここで、制御実行部54は業務要件データベース68を備えている。
業務要件データベース68には、配送計画を策定するために必要は業務要件が予め格納されている。
業務要件は、第1業務要件、第2業務要件、第3業務要件、及び第4業務要件に分類されて、業務要件データベース68に格納されている。
(第1業務要件)
業務要件データベース68には、第1業務要件として、注文に合致するローリー車16の車種で配送する業務要件、配送先の設備10に乗り入れ可能なローリー車16で配送する業務要件、予め定めた夜間時間帯にはローリー車16を指定された基地で待機させる業務要件、納品時刻、移動時間、荷下ろし時間、積込み時間、並びに、ローリー車16の使用可能時間帯を含む各種時間の制限を考慮する業務要件、及び、ローリー車16に非稼働日を考慮する業務要件の少なくとも1つが格納されている。
(第2業務要件)
業務要件データベース68には、第2業務要件として、各注文で指定された台数の第1業務要件で配送する業務要件、及び、第1業務要件の稼働時間をなるべく減らす業務要件の少なくとも1つが格納されている。
(第3業務要件)
業務要件データベース68には、第3業務要件として、荷物の出荷設備の数の制限を考慮する業務要件、及び、荷物の積込み時の待機時間の制限を考慮する業務要件の少なくとも1つが格納されている。
(第4業務要件)
業務要件データベース68には、第4業務要件として、乗務員30毎に配送可能な配送先が決まっていることを考慮する業務要件、乗務員30毎に乗務可能なローリー車16が決まっていることを考慮する業務要件、乗務員30の所定期間の勤務上限時間を守ることを考慮する業務要件、及び各乗務員30の勤務時間を平準化することを考慮する業務要件の少なくとも1つが格納されている。
業務要件データベース68に格納される業務要件は、業務要件編集部70によって、適宜更新が可能である。
ここで、配送パターン作成部64では、業務要件データベース68から、第1業務要件選択部72で選択した第1業務要件を取り込み、注文に応じた配送パターンを作成する。配送パターン作成部64は、配車部74に接続されており、作成した配送パターンを配車部74へ送出する。
配車部74では、業務要件データベース68から、第2業務要件選択部76で選択した第2業務要件を取り込み、注文とローリー車16に配車パターンを割り当てる。すべて注文には必ず配車パターンを割り当てる必要があり、かつ、1の注文に対して複数の配車パターンを割り当ててはならないので、この配車パターンの作成により、注文と配車パターンの関係は、1:1(ちょうど1つ)となる。注文に対して割り当てられたすべての配車パターンにローリー車16を割り当てる必要があるが、すべてのローリー車16に配送パターンを割り当てる必要はないので、このローリー車16に割り当てられる配車パターンは、高々1つとなる。配車部74は、積込み時間決定部78に接続されており、ローリー車16の配車情報を積込み時間決定部78へ送出する。
積込み時間決定部78では、業務要件データベース68から、第3業務要件選択部80で選択した第3業務要件を取り込み、各ローリー車16の積込み時間を決定する。積込み時間決定部78は、乗務員割り当て部82に接続されており、積込み時間が決定したローリー車16の配車情報を送出する。
乗務員割り当て部82では、業務要件データベース68から、第4業務要件選択部84で選択した第4業務要件を取り込み、各ローリー車16に乗務する乗務員30を割り当てる。これにより、配送計画が策定され、策定された配送計画は、出力部86を介してユーザインターフェイス52の出力デバイス58(又は、通信I/F)へ出力される。
以下に、本実施の形態の作用を、図3のフローチャートに従い説明する。
図3は、配送計画実行制御ルーチンを示すフローチャートである。
ステップ100では、注文内容を取り込み、次いで、ステップ102へ移行して、LNG基地情報、車種情報(車種だけでなく、所属会社等を含む)、及び配送先の設備情報を取得し、ステップ104へ移行する。
ステップ104では、第1業務要件選択部72が、業務要件データベース68から第1業務要件を選択し、ステップ106へ移行する。
ステップ106では、選択された第1業務要件に基づいて、配送パターンを作成する。
次のステップ108では、第2業務要件選択部76が、業務要件データベース68から第2業務要件を選択し、ステップ110へ移行する。
ステップ110では、選択された第2業務要件に基づいて、各ローリー車16及び注文に配送パターンの1つを割り当てる。
次のステップ112では、第3業務要件選択部80が、業務要件データベース68から第3業務要件を選択し、ステップ114へ移行する。
ステップ114では、選択された第3業務要件に基づいて、各ローリー車16のLNGの積込み時間を決定する。
次のステップ116では、第4業務要件選択部84が、業務要件データベース68から第4業務要件を選択し、ステップ118へ移行する。
ステップ118では、選択された第4業務要件に基づいて、各ローリー車16に乗車する乗務員30を割り当てて、ステップ120へ移行する。
ステップ120では、ステップ106、ステップ110、ステップ114、及びステップ118に基づく段階的な処理により策定された配送計画情報をユーザインターフェイス52の出力デバイス58(又は、通信I/F)へ出力し、このルーチンは終了する。
本実施の形態によれば、注文を受けて、LNG基地11から、LNGを注文先の設備10へ発送する際に、予め定めた業務要件(第1業務要件)に基づいて、配車パターンを作成する。その後、予め定めた業務要件(第2業務要件)に基づいて、ローリー車16の配車パターンを決める(配車する)ことになるが、高々1つを選択することになるため、ローリー車16と注文とを直接結び付けて配送計画を立てるよりも、短い時間で最適な配送計画を策定することができる。
以下に本実施の形態の配送計画制御装置50を用いた配送計画策定の実施例を示す。なお、説明に使用する符号は、本実施の形態で使用した符号に準ずる。
「受注、配車計画の策定」
顧客からの注文に基づいて、ローリー車16の配車を決定する。
顧客からの発注には、納品日時、ローリー車16の車種、必要台数が含まれている。
注文は1ヶ月単位で受け付け、1ヶ月の配送計画を前月末までに策定するが、月の途中でも急な予定変更に対応して、日々配送計画を見直す場合もある。
配送計画の策定においては、指定日時に顧客へLNGを確実に届けることが最も重要である。そのために、ローリー車16や乗務員30の制約を守りつつ、乗務員30の労働時間も気にしながら、計画を立てている。
顧客が保有するLNGタンクや顧客の構内道路等の制約で、配送を行うローリー車16の車種は限定される。また、顧客毎に、ローリー車16を運転する乗務員30についても制約がある場合がある。
「LNG基地11における積込み」
ローリー車16へのLNGの積込みは、LNG基地11内にある専用のLNG出荷設備で行われる。LNG出荷設備では、アンローディングアームと呼ばれる可撓性のある金属性の配管で、LNG基地11内のLNG輸送配管からローリー車16へ所定量を充填する。
充填設備の数には限りがあり、1回の充填に1時間程度の時間を要するため、充填スケジュールもローリー車16によるLNG販売のロジスティクス最適化には重要な要素となる。
「配送、荷下ろし、LNG基地11への帰還」
積込みを終えたローリー車16は、顧客とあらかじめ約束した時刻に合わせて、配送を行う。顧客先(配送先の設備10)では、ローリー車16に備え付けられたホースを用いて、顧客のタンクにLNGを移送する。
LNGを顧客のタンクに移送したローリー車16は、所定のLNG基地11に戻る。各々のローリー車16は、所属のLNG基地11が決まっており、原則は所属するLNG基地11に戻るが、他のローリー車16の点検や顧客からの注文状況によっては、他のLNG基地11に移動することもある。また、需要量の多い顧客には、1日に複数回の配送を行うことがあり、ローリー車16が顧客先とLNG基地11を何度か往復することもある。
全ての配送を終えたローリー車16は、翌日以降のスケジュールに応じて、積込みを行ってからLNG基地11内や所定の場所で待機する。
「モデル」
次に、上記の「受注、配車計画の策定」、「LNG基地における積込み」、及び「配送、荷下ろし、LNG基地11への帰還」のそれぞれの要件を満たす配送計画を求めるための計算のモデルについて説明する。
「モデルで考慮している業務要件」
モデルで考慮している業務要件のうち主なものを以下に挙げる。
(A) 注文の車種に合致する車種で配送する。
(B) 乗り入れ可能なローリー車16と配送先の設備10の組み合わせで配送する。
(C) ローリー車16は、各日の開始時と終了時に指定されたLNG基地11で待機する。
補足として、ローリー車16がどのLNG基地11で待機するかは、最適化の対象ではなく、所与の条件として扱っている。
(D) 各種時間の制限を考慮する。
より具体的には、各日のローリー車16の使用可能時間帯、各日の各LNG基地11のLNG積込み設備の使用可能時間帯、LNG基地11でのLNG積込みにかかる時間、LNG基地11−配送先の設備10間の移動時間、及び納品時刻と荷下ろしにかかる時間である。
(E) 複数回配送の制限を考慮する。
補足として、あるローリー車16が同日に複数回配送する場合には、すべて同一の配送先の設備10への配送とし、かつ最大4回までとする。
(F) 各発注の配送は、その発注で指定された必要台数のローリー車16で行う。
補足として、業務上は必要台数で配送することは必須であるが、入力データの不備などにより必要台数での配送計画を立案できないことがある。そのような場合であっても計画を出力するために、要件(F)は制約条件ではなく、目的関数としている。
(G) 乗務員30の稼働時間をなるべく減らす。
(H) 各日のLNG基地11でのLNG積込みに使用するレーン数の制限を考慮する。
補足として、各LNG基地11では、同時に積込みを行えるローリー車16数が制限される。
(I) 積込みの待ち時間の制限を考慮する。
補足として、配送に出発する前または配送後に積込みを行う際の待ち時間は1時間以下とする。
(J) 乗務員30の勤務時間を平準化する。
(K) 各日に乗務員30が勤務可能なLNG基地11の制限
(L) 各日に乗務員30が担当可能な配送先の設備10の制限
(M) 各日に乗務員30が乗車可能なローリー車16の制限
「処理手順」
以上の要件(A)〜(M)を満たす計画を立てるにあたり、本件ではすべての要件(A)〜(M)を同時に考慮するのではなく、以下の5つの段階に分けて計算を行うこととした。
(1) 配送パターン列挙
(2) 配送パターン選択
(3) 補給パターン列挙
(4) 補給パターン割り当て
(5) 乗務員割り当て
(1)〜(5)の内、本発明に直接関わる段階(1)の配送パターン列挙と、段階(2)の配送パターン選択について説明する。
「配送パターン列挙(段階1)」
実務規模での「ローリー車16と注文の一対多の組み合わせ」を数理モデルのみで記述することは困難である。このため、配送パターンという考え方を導入する。
数理モデル外で「注文と配送パターンの一対多の組み合わせ」を列挙することで、数理モデル内では「ローリー車16と配送パターンの一対一の組み合わせ」の選択に注力できることが配送パターン導入の意義である。
配送パターンとは、以下の(A)〜(E)の業務要件を集約し、少なくとも1つのオーダーを含んだ、日付・ローリー車16ごとの実行可能な配送方法を列挙したものである。
(A) 発注で指定された車種での配送
(B) 配送先の設備10に乗り入れ可能なローリー車16での配送
(C) 各日のローリー車16の開始時と終了時の指定LNG基地11
(D) 配送に関する各種時間の制限
(E) 同一ローリー車16による複数回配送は同じ配送先の設備10に限る
実行可能な配送方法を考えるため、まずはローリー車16の一日の動きを考えてみる。
複数回配送の業務要件(E)により、同日同一のローリー車16が複数回配送する際に異なる配送先の設備10に配送することはないため、乗り入れる配送先の設備10は1箇所、LNG基地11は開始時と終了時に指定された1基又は2基となるので、ローリー車16の一日の動きは、図4に示す状態遷移図で表すことができる。
「配送パターンの具体例」
ローリー車16の一日の動きを具体的に見るため、図5で示すようなLNG基地11と配送先の設備10間での配送パターンについて考える。
ローリー車16への積込み時間は60分、荷下し時間は90分とし、いずれの配送先の設備10からのオーダーも表1のように与えられるとする。時間的な制約を考慮しなければ、配送方法は全部で7通り(=)を列挙できるので、ここから時間的な制約を満たせないものを除外した残りを配送パターンとして出力する。
Figure 2021082146
同日同一のローリー車16が複数回配送するためには、以下の関係である必要がある。
(配送するオーダーの荷降時間帯の間隔)≧(開始基地への帰庫時間)+(開始基地での補給時間)+(配送先の設備10までの輸送時間)
この不等式の右辺は、この例では、図5に示す配送先A(設備10)が140分、図5に示す配送先B(設備10)が260分となる。
これらの値を用いて時間的な制約を考慮すると、図6(A)のように表せる。ここで、破線(*1、*2)は、配送先Bのみが時間的な制約を満たせない箇所である。
図6(B)の経路1、経路2の破線(*1)の間隔は210分、図6(A)の経路1、経路5の破線(*2)の間隔は150分なので、配送先Bでは時間的な制約を満たせておらず破線になっている。
一方、配送先Aでは、時間的な制約を満たすので、配送先Aでの配送パターンを列挙すると、ここは実線となる。
また、その他の2以上のオーダーにおいて、経路3のオーダー1とオーダー3との間隔はいずれの配送先の設備10でも時間的な制約を満たすので実線となる。
従って、配送先Aでは全ての経路(経路1〜経路7)を選択できるのに対し、配送先Bでは経路3、経路4、経路6、及び経路7の4通りから配送パターンを選択することになる(図6(B)参照)。
「配送パターンの導入によるモデルの簡素化」
配送パターンは、「出庫から帰庫までのローリー車16の一日の予定案」を表しているが、配送パターン自体は業務要件として明言されるものではなく、モデル化のための人工物である。
配送パターン導入前後でのモデルの違いを図7に示す。
業務要件を素朴に満たそうとすると、図7(B)に示すように、「ローリー車16」と「注文」からなる2部グラフを考え、業務要件を満たすように枝を選択するのが自然であるが、枝の選択にかかわる制約条件が複雑になってしまう。
本発明の配送計画のように、配送パターンを導入することによって、図7(A)に示される如く、「ローリー車16」と「注文」が「配送パターン」を介して繋がっているグラフで、どの配送パターンを選択するかという問題として考えることができる。
配送パターンを選択する際には、各ローリー車16に対して、選択されるパターンは高々1つ、注文に対して、選択される配送パターンはちょうど1つ、という制約を満たすだけで、業務要件(A)〜(E)を満たすことができる。
例えば、配送先Aの場合、配送パターン1を高々1つ選択すれば、配送先(注文)をちょうど1つずつ選択することができ、1台のローリー車16を配送パターン1に基づき運行すればよい。なお、「パターン2及び7」、「パターン3及び6」、「パターン4及び5」、「パターン4、6及び7」も選択可能である。
また、配送先Bの場合、配送パターン4、6、及び7をそれぞれ高々1つ選択すれば、配送先(注文)をちょうど1つずつで選択することができ、3台のローリー車16をそれぞれ配送パターン4、6、及び7に基づき運行すればよい。
さらに、配送先Bの場合、別の選択例として、配送パターン3、及び6をそれぞれ高々1つ選択すれば、配送先(注文)をちょうど1つずつで選択することができ、2台のローリー車16をそれぞれ配送パターン3、及び6に基づき運行すればよい。
配送先Bの場合は、その他の業務要件(台数、積込み時間、乗務員等の各制約)を考慮して、何れかに絞られる場合がある。
「配送パターン選択」
配送パターン選択では、配送パターンを使って最大1か月分のローリー車16のスケジュールを求める。
「配送パターン選択で考慮する要件」
業務要件(A)〜(E)は、配送パターンに集約されたので、配送パターン選択で考慮する要件は以下の2つの業務要件となる。
(F) 発注で指定された必要台数分のローリー車16で配送する。
(G) ローリー車16・乗務員30の稼働時間の合計を減らす。
「配送パターン選択モデルの定式化」
まずは上記要件以外の暗黙の条件の定式化を考える。
暗黙の条件とは、「ローリー車16は分身しない」、「すでにLNGを積載しているローリー車16にLNGを積み込むことはできない」、及び、「配送する際にはローリー車16にLNGが積載されている必要がある」等、通常は明言されない、所謂当たり前の条件である。
定式化の方法には様々なものが考えられるが、本件では各ローリー車16のスケジュールをグラフ上の一筆書きと考えて定式化を行った。
図8は、ある1台のローリー車16(図8では、符号cとする)が初日から2日間で取り得るスケジュールをグラフで表したもので、ローリー車16のスケジュールはこのグラフの枝の向きに沿った一筆書きと等価である。
図8の左端の枝は、計画対象期間の開始時点でローリー車16がLNGを積んでいる(積置)か否かを表す。開始時点において、ローリー車16がLNGを積んでいる(積置)か否かは、予め与えられた情報なので、図8のグラフの最初の分岐ではどちらに進むかが決まっている。
以下に、図8における、各枝の意味を以下に示す。
夜間積置は、夜間にLNGを積載してLNG基地11で待機することを意味する。
夜間空置は、夜間にLNGを積載せずにLNG基地11で待機することを意味する。
昼間積置は、日中にLNGを積載してLNG基地11で待機することを意味する。
昼間空置は、日中にLNGを積載せずにLNG基地11で待機することを意味する。
昼間積込みは、日中にLNG基地11に待機したままLNGの積込みを行うことを意味する。
出発は、前日以前からLNGを積載していたローリー車16が、LNGの積込みを行わずに配送に出発することを意味する。
積込み&出発は、LNG基地11でLNGの積込みを行って配送に出発することを意味する。
配送パターンは、配送パターンを実行することを意味する。
到着は、配送を終えてLNG基地11に到着することを意味する。
到着&積込みは、配送を終えてLNG基地11に到着したのち、LNGの積込みを行うことを意味する。
上記各枝を通るか否かを「0」又は「1」の変数xに対応づけると、この一筆書きは以下の制約条件で表すことができる。
以下での添え字は、cがローリー車16、dが日付(何日目か)、pが配送パターンを表し、γ_cは計画開始時点で、ローリー車16(車両c)がLNGを積載していれば「1」、そうでなければ「0」をとる定数、P_(d,c)はd日目にローリー車16(車両c)がとり得る配送パターンの集合である。
Figure 2021082146

Figure 2021082146

Figure 2021082146

Figure 2021082146

Figure 2021082146

Figure 2021082146

Figure 2021082146

Figure 2021082146
一筆書きで枝を通ることを、図8上を流れるフローと考えると、各制約条件はグラフの頂点での流量の保存則となっている。(1)式から(8)式の制約条件の左辺が頂点に入ってくる流量、右辺が頂点から出ていく流量である。図9に、図8のフロー(矢印)と各式との相関関係を示す。図9では、各枠に示す式番号が太線矢印に対応する。
さらに、業務要件(F)及び業務要件(G)を加味すると、配送パターン選択は以下の最適化問題として表される。
Figure 2021082146
目的関数のa、b、cはそれぞれ、注文の必要台数が満たされなかった場合のペナルティ、LNG基地11でのLNG積込みにかかる時間、及び、配送パターンpの所要時間を表す定数である。
また、式(9)のrは注文「o」の必要台数を表す定数、Pは注文「o」に対応する配送パターンの集合、及び、yoは注文「o」の必要台数に対するローリー車16の不足数を表す変数である。
この最適化問題を解くことにより、最適なローリー車16のスケジュールが得られる。
実際のツールでは、前述した「配送パターン選択」において、ローリー車16のスケジュールを決めた後に、「補給パターン列挙」、「補給パターン割り当て」、及び、「乗務員割り当て」の各処理を実行して、積込み及び乗務員30を考慮した計画を立てている。
「モデルについての考察」
本発明では、あり得る配送パターン・補給パターンを全列挙して、それらの中から最適な組み合わせを選択するというアプローチでモデルを構築した。
このアプローチのメリットは、最適化問題の定式化が簡素になることの他に、要件の追加・変更に対応しやすいこともある。
要件の追加・変更の内容によっては、最適化問題の定式化の変更が困難であったり、変更したことによって、現実的な時間では解が得られなくなるというリスクがあるが、配送パターン・補給パターンの列挙は一般的なプログラミング言語(例えば、Python「パイソン」)を用いて実装できるため、そのようなリスクが比較的小さいと考えられる。
本発明の配送計画制御装置における、ローリー車16の自動配車システムは、グラフィックユーザーインターフェイスを備えている。
まず、LNG基地11、ローリー車16、乗務員30、配送先の設備10とそのそれぞれの可能な組み合わせ等をマスターデータとして用意し、システムにインポートする。
図10及び図11は、乗務員30及びローリー車16のマスターデータを示すモニタ画面58Mの正面図である。また、図12は、配送先の設備10とローリー車16の組み合わせのマスターデータを示すモニタ画面58Mの正面図である。
ローリー車16及び乗務員30には、それぞれ所属LNG基地11と所属会社があり、ある会社に所属する乗務員30は同じ所属会社のローリー車16にのみ乗車することができる。
次に、図13は、配車を行いたい期間の顧客から受注したオーダーデータを示すモニタ画面58Mの正面図であり、自動配車システムにインポートして、配車を実行する。
配車が完了すると、図14に示す結果がモニタ画面58Mに出力される。図14からは、ローリー車16毎に期間内の毎日の予定を確認することができる。この他にも、乗務員30やオーダー毎の予定の一覧を確認できる結果を出すこともできる。
ここで、自動配車システムを用いて、2500件のオーダーを、200台のローリー車16で配送する場合の配車を行ったところ、計算時間は約10分であった。計算等に用いた最適化ソフトウェアは、Numerical Optimizerである。
以上説明したように、本実施例では、ローリー車16によるLNG販売事業のロジスティクス最適化に向けて、ローリー車16の自動配車システムを構築することができる。
例えば、これまで、4人で数日間かけて行っていた1ヶ月分の配車業務を、10分から20分で行うことができ、大幅な効率化を実現した。顧客からの緊急の受注変更依頼への対応も含めれば、効果はさらに大きくなる。
本実施例のローリー車16の自動配車システムは、ローリー車16の年間走行距離や乗務員30の労働時間の最適化も目的関数に入っている。ローリー車16の稼働を最適化し、必要となるローリー車16を減らしていくことで、配送効率の向上による輸送コスト低減を目指すことができる。
また、昨今、運送業界では乗務員30不足による配送トラブルが顕在化してきていることから、乗務員30の最適配置や労働時間の最適化といった労務管理強化にも本システムを活用していくことができる。
さらに、日々の顧客LNG使用量の予測と組み合わせることにより、顧客からの受注に基づく配送計画だけでなく、配送日の提案を可能とすることで、ロジスティクスの一層の最適化を図ることができる。
10 設備
11 LNG基地
12 燃焼設備
16 ローリー車
18 配管
20 気化器
22 配管
24 燃料ガス調整装置
26 配管
28 配管
34 配管
50 配送計画制御装置
52 ユーザインターフェイス
54 制御実行部
56 入力デバイス
58 出力デバイス
60 注文受付部(受付部)
62 LNG基地−設備間情報取得部
64 配送パターン作成部(作成部)
66 LNG基地情報&設備情報データベース
68 業務要件データベース
70 業務要件編集部
72 第1業務要件選択部
74 配車部
76 第2業務要件選択部
78 積込み時間決定部(決定部)
80 第3業務要件選択部
82 乗務員割り当て部
84 第4業務要件選択部
86 出力部
また、特許文献3は、需要設備に対する燃料の配送に要する車両の車両種毎の配送台数に応じて配送予定量を規定する規定情報との相関を定式化するものであり、配送を計画するものではない。
本発明に係る配送計画制御装置は、配送拠点となる基地から配送先まで、車両を用いて荷物を配送するために必要な業務要件を考慮して、前記車両による配送を計画する配送計画制御装置であって、荷物の配送の注文を受け付ける受付部と、前記受付部で受け付けた注文内容と、前記業務要件から選択した、前記注文に関わる第1業務要件とに基づいて、数理モデルを用いずに、1つの注文に対して、配送先への複数種類の配送パターンを作成する作成部と、前記業務要件から選択した第2業務要件に基づいて、数理モデルを用いて、前記作成部で作成した複数種類の配送パターンの中から1つの配送パターンを選択すると共に、選択した配送パターンに対して前記車両を振り分けて配車する配車部と、を有している。
本発明に係る配送計画方法は、配送拠点となる基地から配送先まで、車両を用いて荷物を配送するために必要な業務要件を考慮して、前記車両による配送を計画する配送計画制御装置を用いた配送計画方法であって、前記配送計画制御装置が、荷物の配送の注文を受け付けるステップと、受け付けた注文内容と、前記業務要件から選択した、前記注文に関わる第1業務要件とに基づいて、数理モデルを用いずに、1つの注文に対して、配送先への複数種類の配送パターンを作成するステップと、前記業務要件から選択した第2業務要件に基づいて、数理モデルを用いて、作成した複数種類の配送パターンの中から1つの配送パターンを選択すると共に、選択した配送パターンに対して前記車両を振り分けて配車するステップと、を実行する、ことを特徴としている。
本発明の配送計画方法において、前記配送計画制御装置が、前記配送パターンに振り分けて配車するステップの実行後、前記業務要件から選択した第3業務要件に基づいて、配送パターンが振り分けられた各車両の荷積み時期を決定するステップを、さらに実行することを特徴としている。
本発明の配車計画方法において、前記配送計画制御装置が、
前記車両の荷積み時期を決定するステップの実行後、前記業務要件から選択した第4業務要件に基づいて、振り分けられた車両に乗務する乗務員を割り当てるステップを、さらに実行することを特徴としている。
「配送パターン選択(段階2)
到着積込みは、配送を終えてLNG基地11に到着したのち、LNGの積込みを行うことを意味する。

Claims (12)

  1. 配送拠点となる基地から配送先まで、車両を用いて荷物を配送するために必要な業務要件を考慮して、前記車両による配送を計画する配送計画制御装置であって、
    荷物の配送の注文を受け付ける受付部と、
    前記受付部で受け付けた注文内容と、前記業務要件から選択した第1業務要件とに基づいて、配送先への配送パターンを作成する作成部と、
    前記業務要件から選択した第2業務要件に基づいて、前記車両を、前記作成部で作成した配送パターンに振り分けて配車する配車部と、
    を有する配送計画制御装置。
  2. 前記業務要件から選択した第3業務要件に基づいて、前記配車部において前記配送パターンが振り分けられた各車両の荷積み時期を決定する決定部、
    をさらに有する請求項1記載の配送計画制御装置。
  3. 前記第1業務要件が、
    注文に合致する車種で配送する業務要件と、配送先に乗り入れ可能な車両で配送する業務要件と、予め定めた夜間時間帯に車両を指定された所定場所で待機させる業務要件と、納品時刻、移動時間、荷下ろし時間、積込み時間、及び、車両の使用可能時間帯を含む各種時間の制限を考慮する業務要件と、車両に非稼働日を考慮する業務要件と、の少なくとも1つを含む、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の配送計画制御装置。
  4. 前記第2業務要件が、
    各注文で指定された台数の車両で配送する業務要件と、車両の稼働時間をなるべく減らす業務要件と、の少なくとも1つを含む、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の配送計画制御装置。
  5. 前記第3業務要件が、
    荷物の出荷設備の数の制限を考慮する業務要件と、荷物の積込み時の待機時間の制限を考慮する業務要件と、の少なくとも1つを含む、
    ことを特徴とする請求項2記載の配送計画制御装置。
  6. 前記車両が、前記基地を出発して、配送先に到着し、配送先から当該基地に戻るまでに行う配送を単一の配送の注文として扱うことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項記載の配送計画制御装置。
  7. 前記業務要件から選択した第4業務要件に基づいて、前記決定部で振り分けられた車両に乗務する乗務員を割り当てる割り当て部をさらに有することを特徴とする請求項2記載の配送計画制御装置。
  8. 前記第4業務要件が、
    乗務員毎に配送可能な配送先が決まっていることを考慮する業務要件と、乗務員毎に乗務可能な車両が決まっていることを考慮する業務要件と、乗務員の所定期間の勤務上限時間を守ることを考慮する業務要件と、及び各乗務員の勤務時間を平準化することを考慮する業務要件と、の少なくとも1つを含む、
    ことを特徴とする請求項7記載の配送計画制御装置。
  9. 配送拠点となる基地から配送先まで、車両を用いて荷物を配送するために必要な業務要件を考慮して、前記車両による配送を計画する配送計画制御方法であって、
    荷物の配送の注文を受け付け、
    受け付けた注文内容と、前記業務要件から選択した第1業務要件とに基づいて、配送先への配送パターンを作成し、
    前記業務要件から選択した第2業務要件に基づいて、前記車両を、作成した配送パターンに振り分けて配車する、
    ことを特徴とする配送計画方法。
  10. 前記配送パターンに振り分けて配車した後、前記業務要件から選択した第3業務要件に基づいて、配送パターンが振り分けられた各車両の荷積み時期を決定することをさらに実行することを特徴とする請求項9記載の配送計画方法。
  11. 前記車両の荷積み時期を決定した後、前記業務要件から選択した第4業務要件に基づいて、振り分けられた車両に乗務する乗務員を割り当てることをさらに実行することを特徴とする請求項10記載の配送計画方法。
  12. コンピュータを、
    請求項1から請求項8の何れか1項記載の配送計画制御装置の、前記受付部、前記作成部、及び前記配車部として動作させる、
    ことを特徴とする配送計画プログラム。
JP2019210756A 2019-11-21 2019-11-21 配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラム Active JP6738475B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019210756A JP6738475B1 (ja) 2019-11-21 2019-11-21 配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019210756A JP6738475B1 (ja) 2019-11-21 2019-11-21 配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6738475B1 JP6738475B1 (ja) 2020-08-12
JP2021082146A true JP2021082146A (ja) 2021-05-27

Family

ID=71949468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019210756A Active JP6738475B1 (ja) 2019-11-21 2019-11-21 配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6738475B1 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6738475B1 (ja) 2020-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11615373B2 (en) Inventory management
Zou et al. An effective iterated greedy algorithm for solving a multi-compartment AGV scheduling problem in a matrix manufacturing workshop
Halvorsen-Weare et al. Routing and scheduling in a liquefied natural gas shipping problem with inventory and berth constraints
CN105512747B (zh) 物流智能优化调度系统
AU2008341114B2 (en) System for optimizing bulk product allocations, transportation and blending
Ostrouh et al. Automation of planning and management of the transportation of production for food-processing industry enterprises
US20080046302A1 (en) Vehicle transport load optimization
KR102327188B1 (ko) 컨테이너 터미널에서 복수 운송장비의 배차 전략 다원화를 위한 운영 관리 방법
Meissner Controlling just-in-sequence flow-production
Fleischmann et al. Customer orientation in advanced planning systems
Perez-Gonzalez et al. Constructive heuristics for the unrelated parallel machines scheduling problem with machine eligibility and setup times
CN101099120A (zh) 定购和预测生产混合时的生产计划方法和生产计划系统
Cafaro et al. Oil-derivatives pipeline logistics using discrete-event simulation
Cota et al. Integrating vehicle scheduling and open routing decisions in a cross-docking center with multiple docks
Nurprihatin et al. Optimizing rice distribution routes in Indonesia using a two-step linear programming considering logistics costs
Peirleitner et al. A simulation approach for multi-stage supply chain optimization to analyze real world transportation effects
Shaelaie et al. Integration of parts transportation without cross docking in a supply chain
JP6738475B1 (ja) 配送計画制御装置、配送計画方法、配送計画プログラム
CN104252671A (zh) 一种基于看板的精益物流实现方法
Brodskiy Improving transport and technological process to supply material resources for house construction
JP2010282455A (ja) 配車計画装置及び配車計画方法
WO2006082808A1 (ja) 納期回答プログラム、納期回答方法、及びこの方法を実行するシステム
JP2017187854A (ja) 配船計画作成方法、製鉄所操業方法、及び配船計画作成装置
Boulaksil et al. Order release strategies to control outsourced operations in a supply chain
JP2001344317A (ja) 配車計画支援システム

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20191206

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200108

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200108

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200630

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200717

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6738475

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250