JP2021081498A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】押出成形で製造された無端状の中間転写ベルトを用いた場合でも、振動抑制手段などの部品を新たに追加することなく、ベルトのスティックスリップ振動を容易に抑制するとともに、スティックスリップ振動に起因する異音の発生を容易に抑制する。【解決手段】画像形成装置は、複数の画像形成部に沿って移動する無端状の中間転写ベルトと、中間転写ベルトの移動方向の最も上流側に位置する像担持体よりも上流側に位置し、中間転写ベルトの移動方向を巻き付け前後で変化させるバックアップローラーと、バックアップローラーよりもさらに上流側に位置するテンションローラーと、を含む。中間転写ベルトの内周面の算術平均粗さは、中間転写ベルトの幅方向よりも移動方向のほうが大きい。テンションローラーとバックアップローラーとの間において、中間転写ベルトと水平面との成す角度が、22°以下である。【選択図】図6
Description
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに一次転写した後、さらに中間転写ベルトから記録媒体に二次転写する中間転写方式の画像形成装置に関する。
従来から、中間転写方式の画像形成装置が種々提案されている。この種の画像形成装置において、複数の支持ローラーで張架される無端状の中間転写ベルトが、上記支持ローラーに対して付着およびスリップを繰り返すと(この現象は「スティックスリップ現象」とも呼ばれる)、中間転写ベルトが隣り合う支持ローラー間で共振し(スティックスリップ振動が発生し)、この共振によって異音が発生する。また、中間転写ベルトの振動は、中間転写ベルト上に転写されるトナー像に位置ずれ等を生じさせて画質劣化を引き起こす原因ともなる。
そこで、特許文献1では、無端状のベルト部材に振動抑制手段としての接触ロールを接触させることにより、上記ベルト部材に発生する振動を抑制するようにしている。また、特許文献2では、中間転写ベルトに対してテンションを与えるテンションローラーに動吸振器を備えることにより、動吸振器による特定周波数の振動を低減して高画質化を図るようにしている。さらに、特許文献3では、複数のローラーによって張架されるベルトの裏面に凹凸形状を付与し、ベルトの裏面の最大動摩擦係数、および最大動摩擦係数と最小動摩擦係数との差を適切に規定することにより、ベルトの走行時に異音が発生するのを抑制している。
ところが、特許文献1の構成では、ベルト部材の振動を抑制する手段として、接触ロールを設ける必要があるため、装置のコストが増大するとともに、装置の構成も複雑化する。また、特許文献2についても同様に、特定周波数の振動を低減する動吸振器を必要とするため、装置のコストが増大するとともに、装置の構成も複雑化する。また、テンションローラーに動吸振器を設けると、テンションローラーが大型化して中間転写ユニットが大型化するおそれもある。したがって、特許文献1および2のように、新たな部品を追加してベルトの振動を抑制することが望ましくはない。また、最大動摩擦係数は材料固有の値であり、これをコントロールすることは容易ではないため、特許文献3の手法でベルトの走行時の異音の発生を抑制することは現実的には困難である。
また、中間転写ベルトの製法としては、押出成形と遠心成形とが知られている。押出成形とは、ダイスから溶融樹脂を押し出してチューブ状のベルトを製造する手法である。また、遠心成形とは、回転する円筒状の型の内面に樹脂溶液を供給して無端状のベルトを製造する手法である。
押出成形によって無端状のベルトを製造すると、ベルトの内周面には、製造時の押出に起因して、ベルトの幅方向に沿った筋状の凹キズが無数に発生する(ベルトの周方向に沿った凹キズは発生しない)。このベルト内周面の凹キズが、画像形成装置においてベルトの移動方向の最上流側に配置される像担持体よりもさらに上流側に位置する支持ローラー(例えばバックアップローラー)に対して、ベルトのスティックスリップ現象を生じさせ、その結果、バックアップローラーとさらにその上流側に位置する支持ローラー(例えばテンションローラー)と間でベルトが共振し、異音が発生することがわかっている。
一方、遠心成形によって無端状のベルトを製造すると、ベルトの幅方向および周方向において、ベルト内面の表面凹凸の差が小さくなり、異音が小さくなることがわかっている。しかし、遠心成形では、押出成形よりもベルトの生産性が低いため、ベルトの単価が上昇する。このため、コスト的には、押出成形で製造されたベルトを用いることが望ましい。したがって、上記ベルトを用いた構成でスティックスリップ振動を抑制して、異音の発生を抑制する構成を実現することが望まれる。しかし、このような構成は、上述した特許文献1〜3も含めて未だ提案されていない。
本発明は、上記問題点に鑑み、押出成形で製造された無端状の中間転写ベルトを用いた場合でも、振動抑制手段などの部品を新たに追加することなく、ベルトのスティックスリップ振動を容易に抑制することができ、これによってスティックスリップ振動に起因する異音の発生を容易に抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体にトナーを供給する現像装置と、を有し、異なる色の画像を形成する複数の画像形成部と、複数の支持ローラーで張架され、前記複数の画像形成部に沿って移動する無端状の中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体と対向配置され、前記像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写ベルト上に一次転写する複数の一次転写部材と、前記中間転写ベルト上に一次転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写部材と、を備える。前記複数の支持ローラーは、前記中間転写ベルトを挟んで前記二次転写部材と対向配置される駆動ローラーと、前記複数の画像形成部の像担持体のうち、前記中間転写ベルトの移動方向の最も上流側に位置する像担持体よりも上流側に位置し、前記中間転写ベルトを周面に巻き付けることによって前記中間転写ベルトの移動方向を巻き付け前後で変化させるバックアップローラーと、前記バックアップローラーよりもさらに上流側に位置し、前記中間転写ベルトにテンションを与えるテンションローラーと、を含む。前記中間転写ベルトの内周面の算術平均粗さは、前記中間転写ベルトの幅方向よりも前記幅方向と垂直な移動方向のほうが大きい。前記テンションローラーと前記バックアップローラーとの間において、前記中間転写ベルトと水平面との成す角度が、22°以下である。
押出成形によって製造された中間転写ベルトでは、その内周面の算術平均粗さは、幅方向よりも移動方向のほうが大きい(製造時の押出方向がベルトの幅方向と対応するため)。このような中間転写ベルトを用いた構成において、テンションローラーとバックアップローラーとの間での、中間転写ベルトと水平面との成す角度が22°以下であると、中間転写ベルトがバックアップローラーの周面に対して水平に近い角度で接触するようになる。これにより、中間転写ベルトがバックアップローラーの周面と接触しているとき(巻き付いているとき)の移動速度と、非接触時の移動速度(周面に接触する前の移動速度または接触が解除された後の移動速度)との差を小さくすることができる。
したがって、上記のように中間転写ベルトの内周面の算術平均粗さが移動方向に大きい構成であっても(押出成形で製造された無端状の中間転写ベルトを用いた場合でも)、バックアップローラーに対する中間転写ベルトのスティックスリップ現象が起きにくくなる。その結果、従来のように振動抑制手段などの部品を新たに追加することなく、中間転写ベルトのスティックスリップ振動を容易に抑制することが可能となり、スティックスリップ振動に起因する異音の発生を容易に抑制することが可能となる。
〔画像形成装置の構成〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム方式のカラープリンター100の概略断面図である。カラープリンター100の本体内には、4つの画像形成部Pa、Pb、PcおよびPdが、中間転写ベルト8の移動方向の上流側(図1では左側)から下流側(図1では右側)に沿って順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像および転写の各工程により、イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラックの画像を順次形成する。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム方式のカラープリンター100の概略断面図である。カラープリンター100の本体内には、4つの画像形成部Pa、Pb、PcおよびPdが、中間転写ベルト8の移動方向の上流側(図1では左側)から下流側(図1では右側)に沿って順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像および転写の各工程により、イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラックの画像を順次形成する。
これらの画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1cおよび1d(像担持体)がそれぞれ配設されている。感光体ドラム1a〜1dは、例えばアルミニウム製のドラム素管の外周面に有機感光層(OPC)が積層された有機感光体であり、メインモーター(図示せず)によって回転駆動される。また、図1において反時計回り方向に回転する中間転写ベルト8が設けられている。中間転写ベルト8は、駆動ローラー11の回転により、各画像形成部Pa〜Pdに沿って(特に感光体ドラム1a〜1dに沿って)移動する。駆動ローラー11は、ベルト駆動モーター41(図2参照)によって回転駆動される。また、中間転写ベルト8を挟んで駆動ローラー11と対向する位置に、二次転写ローラー9(二次転写部材)が配置されている。
パソコン等の上位装置から画像データが入力されると、先ず、帯電装置2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させる。次いで露光装置5によって画像データに応じて光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置3a〜3dには、トナーコンテナ4a〜4dにより、イエロー、シアン、マゼンタ、およびブラックの各色のトナーを含む二成分現像剤(以下、単に現像剤ともいう)が所定量充填されており、現像装置3a〜3dによって感光体ドラム1a〜1d上に現像剤中のトナーが供給され、静電的に付着する。これにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
帯電装置2a〜2dは、感光体ドラム1a〜1dに接触して感光体ドラム1a〜1dの表面を帯電させる帯電ローラー21(図2参照)を有している。本実施形態においては、発生するオゾン量を少なくし、且つ帯電電圧電源(図示せず)のコストを低減するために、直流電圧のみからなる帯電電圧を帯電ローラー21に印加している。
現像装置3a〜3dは、感光体ドラム1a〜1dに対向する現像ローラー30(図2参照)を備える。現像装置3a〜3d内には、キャリアおよびトナーからなる二成分現像剤が収容されており、攪拌搬送部材(図示せず)によって現像ローラー30に二成分現像剤が供給され、現像ローラー30上に磁気ブラシが形成される。また、現像ローラー30には、現像電圧電源(図示せず)から直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧が印加される。
現像電圧を印加された現像ローラー30が図2の反時計回り方向に回転すると、現像電位と感光体ドラム1a〜1dの露光部の電位との電位差により、現像ローラー30表面に担持された磁気ブラシからトナーが感光体ドラム1a〜1dに供給される。トナーは時計回り方向に回転する感光体ドラム1a〜1d上の露光部に順次付着し、感光体ドラム1a〜1d上の静電潜像がトナー像に現像される。
そして、一次転写ローラー6a〜6d(一次転写部材)により、一次転写ローラー6a〜6dと感光体ドラム1a〜1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム1a〜1d上のイエロー、シアン、マゼンタ、およびブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。一次転写後に感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナー等は、クリーニング装置7a〜7dにより除去される。
クリーニング装置7a〜7dは、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留するトナーを除去するクリーニングブレード71(図2参照)を備える。クリーニングブレード71としては、例えばポリウレタンゴム製のブレードが用いられる。
図1に示すように、トナー像が転写される転写紙P(記録媒体)は、カラープリンター100内の下部に配置された用紙カセット16a内に収容されるか、あるいはカラープリンター100の側面に配置された手差しトレイ16bに載置されている。用紙カセット16a内または手差しトレイ16b上の転写紙Pは、給紙ローラー12aおよびレジストローラー対12bを介して、用紙搬送路17内を所定のタイミングで二次転写ローラー9と中間転写ベルト8のニップ部(二次転写ニップ部N、図2参照)へ搬送される。トナー像が二次転写された転写紙Pは定着部13へと搬送される。中間転写ベルト8の表面に残留したトナー等はベルトクリーニングユニット19により除去される。
定着部13に搬送された転写紙Pは、定着ローラー対13aにより加熱および加圧されてトナー像が転写紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された転写紙Pは、そのまま(あるいは分岐部14によって反転搬送路18に振り分けられ、両面に画像が形成された後)用紙搬送路17から排出ローラー対15を介して排出トレイ20に排出される。
また、最も下流側の感光体ドラム1dよりもさらに下流側の位置には、画像濃度センサー45が中間転写ベルト8と対向して配置されている。画像濃度センサー45としては、一般にLED等から成る発光素子と、フォトダイオード等から成る受光素子を備えた光学センサーが用いられる。中間転写ベルト8上のトナー付着量を測定する際、発光素子から中間転写ベルト8上に形成された各基準画像に対し測定光を照射すると、測定光はトナーによって反射される光、およびベルト表面によって反射される光として受光素子に入射する。
トナーおよびベルト表面からの反射光には正反射光と乱反射光とが含まれる。この正反射光および乱反射光は、偏光分離プリズムで分離された後、それぞれ別個の受光素子に入射する。各受光素子は、受光した正反射光と乱反射光を光電変換して制御部(図示せず)に出力信号を出力する。そして、正反射光と乱反射光の出力信号の特性変化からトナー量を検知し、予め定められた基準濃度と比較して現像電圧の特性値などを調整することにより、各色について濃度補正(キャリブレーション)が行われる。
図2は、本実施形態のカラープリンター100に搭載される中間転写ユニット31周辺の構成を示す断面図である。中間転写ユニット31は、上流側のテンションローラー10と下流側の駆動ローラー11とに掛け渡された中間転写ベルト8と、中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1a〜1dに接触する一次転写ローラー6a〜6dと、バックアップローラー22a、22bと、ベルトクリーニングユニット19と、ローラー接離機構32と、を有する。駆動ローラー11には、ギア列(図示せず)を介してベルト駆動モーター41が連結されている。
なお、上記のテンションローラー10、駆動ローラー11、およびバックアップローラー22a、22bは、中間転写ベルト8を張架する複数の支持ローラーSRをそれぞれ構成している。また、バックアップローラー22a、22bは、中間転写ベルト8の移動方向の上流側および下流側にそれぞれ位置するローラーであるとする。バックアップローラー22aは、最上流側に位置する感光体ドラム1aに中間転写ベルト8を水平方向から確実に(安定して)当接させるために配置されている。バックアップローラー22bは、感光体ドラム1dとの当接が解除された中間転写ベルト8を水平方向に移動させ、その後、駆動ローラー11に向かうように移動方向を変えるために配置されている。
図3は、中間転写ベルト8の積層構造を示す部分断面図である。中間転写ベルト8は、例えば基材層81、弾性層82、およびコート層83から成る3層構造の導電性ベルトであり、コート層83が感光体ドラム1a〜1dと接触する。基材層81は中間転写ベルト8を構成する基本素材となって所定の剛性を付与するとともに、弾性層82およびコート層83を積層する際の加工条件に耐え、更に、中間転写ベルト8の製造に際し、加工作業性、耐熱性、滑り性、その他の諸物性において優れたものであることが好ましい。このような基材層81の材質としては、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)が好適に用いられる。
弾性層82は、中間転写ベルト8に弾性を付与して応力集中による画像の中抜け現象を防止するために設けられる。弾性層82の材質としては、例えばヒドリンゴムやクロロプレンゴム、TPU(Thermoplastic Polyurethane)と呼ばれる熱可塑性ポリウレタンゴム等が用いられる。コート層83は弾性層82を保護するために設けられる。コート層83の材質としては、アクリル、シリコン、フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE;polytetrafluoroethylene))等が用いられる。中間転写ベルト8は、3層(基材層81、弾性層82、コート層83)の共押出による押出成形によって得ることができる。
その他、中間転写ベルト8は、基材層81を含まない構成や、基材層81、弾性層82、コート層83以外の他の層を含む構成であっても良いし、積層構造に限らず弾性層82のみの単層構造としても良い。
図2に示すように、ベルトクリーニングユニット19は、ハウジング内に、ファーブラシ23、回収ローラー25、スクレーパー27、搬送スパイラル29を備えている。ファーブラシ23は、中間転写ベルト8を介してテンションローラー10と対向配置されている。ファーブラシ23は、中間転写ベルト8の移動方向に対してカウンター方向(図2の反時計回り方向)に回転することにより、中間転写ベルト8上に残存するトナーや紙粉等の異物(以下、トナー等という)を掻き取る。回収ローラー25に接触するファーブラシ23のブラシ部分は電気抵抗値1〜900MΩ程度の導電性の繊維で形成されている。
回収ローラー25は、ファーブラシ23の表面に接触しながらファーブラシ23と逆方向(図2の時計回り方向)に回転することにより、ファーブラシ23に付着したトナー等を回収する。回収ローラー25にはベルトクリーニング電圧電源55が接続されており、中間転写ベルト8のクリーニング時にトナーと逆極性(ここでは負極性)のクリーニング電圧が印加される。また、テンションローラー10はグランドに接地(アース)されている。その結果、中間転写ベルト8から掻き取られたトナー等はファーブラシ23のブラシ部分に電気的および機械的に回収され、さらに回収ローラー25に電気的に移動する。搬送スパイラル29は、スクレーパー27によって回収ローラー25から掻き落とされたトナー等をハウジングの外部の廃トナー回収容器(図示せず)へ搬送する。
ローラー接離機構32は、4本の一次転写ローラー6a〜6dが、それぞれ中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1a〜1dに圧接される4色押圧状態(カラー印刷モード)と、ブラックに対応する一次転写ローラー6dのみが中間転写ベルト8を介して感光体ドラム1dに圧接される3色離間状態(モノクロ印刷モード)と、4本の一次転写ローラー6a〜6dの全てを中間転写ベルト8から離間させる4色離間状態(メンテナンスモード)と、に切り換え可能である。なお、4色離間状態は、画像形成部Pa等に含まれるユニット(例えば感光体ドラムを含むプロセスユニット)の交換など、メンテナンス作業を行うときに利用される。
〔異音対策について〕
次に、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動に起因する異音の発生を抑制する対策について説明する。
次に、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動に起因する異音の発生を抑制する対策について説明する。
押出成形によって無端状のベルトを製造すると、ベルトの内周面に凹キズが発生し、この凹キズが、ベルトのスティックスリップ振動を増大させて異音を発生させる原因となることは、前述した通りである。凹キズの深さについては、算術平均粗さRa、最大高さRzなどの表面粗さで代替して評価することができる。
ここで、図4は、算術平均粗さRaの計算方法を模式的に示す説明図である。算術平均粗さRaは、JIS B0601−1994またはJIS B 0601−2001で定義される値である。すなわち、算術平均粗さRaは、粗さ曲線から、その平均線mの方向に基準長さLだけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線mの方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、同図中の式によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものである。なお、JISは、Japanese Industrial Standards(日本工業規格)の略号である。
一方、図5は、最大高さRzの計算方法を模式的に示す説明図である。最大高さRzは、JIS B 0601−2001で定義される値である。すなわち、最大高さRzは、粗さ曲線からその平均線mの方向に基準長さLだけを抜き取り、この抜き取り部分の山頂線と谷底線との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定し、この値をマイクロメートル(μm)で表したものである。
ベルトのスティックスリップ振動に起因する異音と、ベルト内周面の表面粗さとの関係について種々検討した結果、上記異音と最も相関が高いのは、算術平均粗さRaであることがわかった。さらに、これまでベルトの周方向の算術平均粗さRa(ここではベルトを周方向に等間隔に18等分して18点のRaを測定したときの平均値とする)を0.32μm未満に小さく抑えれば、発生する異音の音レベルを許容していた。しかし、Ra<0.32μmとなるような表面粗さの管理では、ベルトの製造上、歩留まりが悪く、最大で0.6μmのRaが発生することがあった。
一方、ベルトの幅方向(周方向に垂直な方向)の表面粗さを大きくして、周方向と同程度までにすると(周方向および幅方向の表面粗さの差を小さくすると)、発生する異音のレベルが小さくなっていくことがわかっている。これは、ローラーの振動源(ローラー表面におけるベルトとの当接部位)が周方向および幅方向に細かく分散されるために、全体として振動が小さくなったのではないかと考えられる。このようなベルトは、遠心成形を用いることによって製造することができる。しかし、遠心成形は押出成形よりも生産性が低いため、遠心成形ではベルトの単価が上昇する。
以上の点を考慮して、本実施形態では、中間転写ベルト8として、押出成形によって凹キズが幅方向に入るベルト(周方向より幅方向の表面粗さが低いベルト)で、かつ、周方向の算術平均粗さRaが0.32μm以上であるベルトを用いた。なお、このような中間転写ベルト8では、内周面8a(図6参照)の算術平均粗さRaが幅方向よりも周方向(移動方向)のほうが大きいとも言える。そして、そのような中間転写ベルト8のスティックスリップ振動に起因する異音の発生を抑制できる構成について検討した。
なお、テンションローラー10およびバックアップローラー22a、22bは、それぞれアルミニウム芯金にアルマイト加工を施して形成された金属ローラーであるが、駆動ローラー11は、弾性層を有する弾性ローラーである。このため、中間転写ベルト8の移動方向の下流側に位置するバックアップローラー22bと駆動ローラー11との間では、たとえ中間転写ベルト8がスリップして振動しても、駆動ローラー11の弾性層でその振動が吸収、減衰されるため、異音が発生しにくい。一方、上記移動方向の上流側に位置するバックアップローラー22aとテンションローラー10とは、どちらも金属ローラーであり、振動を吸収する弾性層を持たないため、これらの2つの金属ローラー間では上記のスティックスリップ振動が生じやすくなる。そこで、本実施形態では、テンションローラー10と上流側のバックアップローラー22aとの間で発生するスティックスリップ振動に起因する異音の発生を抑制できる構成について検討した。
図6は、中間転写ユニット31のバックアップローラー22a付近を拡大して示している。バックアップローラー22aは、複数の画像形成部Pa〜Pdの感光体ドラム1a〜1dのうち、中間転写ベルト8の移動方向の最も上流側に位置する感光体ドラム1aよりも上流側に位置している。そして、バックアップローラー22aは、中間転写ベルト8を周面に巻き付けることによって中間転写ベルト8の移動方向を巻き付け前後で変化させる。このバックアップローラー22aの配置により、中間転写ベルト8は、バックアップローラー22aの周面から離れると、感光体ドラム1aと一次転写ローラー6aとの間に向かって水平方向に移動する。
また、テンションローラー10は、バックアップローラー22aよりもさらに上流側に位置しており、テンションばね(図示せず)によって駆動ローラー11とは反対側に(図6では左側に)付勢されている。これにより、中間転写ベルト8に所定のテンションが付与され、中間転写ベルト8が張架される。
ここで、テンションローラー10とバックアップローラー22aとの間において、中間転写ベルト8と水平面Sとの成す角度をθ(°)とする。なお、上記の角度θは、テンションローラー10から送り出されてバックアップローラー22aの周面の当接位置(図7の点P1に相当)に向かう中間転写ベルト8の移動方向と、水平面Sとの成す角度であるとも言える。また、水平面Sは、上述した4色押圧状態(カラー印刷モード)において、最も上流側に位置する感光体ドラム1aと一次転写部材6aとの対向方向(図6では上下方向)に垂直な面に等しい。本実施形態では、上記の角度θが22°以下となるように、中間転写ベルト8を張架するテンションローラー10とバックアップローラー22aとの位置関係が設定されている。なお、上述のように、バックアップローラー22aは、感光体ドラム1aに中間転写ベルト8を水平方向から当接させるために配置されていることから、θ>0°とする。
図7は、バックアップローラー22aと中間転写ベルト8との位置関係を模式的に示している。バックアップローラー22aの回転軸に垂直な面内で、テンションローラー10から送り出された中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に最初に当接する点(中間転写ベルト8が巻き付き始める点)をP1とし、中間転写ベルト8の周面との当接(巻き付き)が解除される点をP2とする。この場合、バックアップローラー22aの周面上で点P1と点P2との間は、バックアップローラー22aの周面において中間転写ベルト8が巻き付く領域を示す。同図より、上記の角度θは、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に巻き付く領域の中心角に相当する巻き付け角度θ’と等しいことがわかる。なお、図7より、上述した角度θは、バックアップローラー22aの周面上の点P1における中間転写ベルト8の接平面8Sと、水平面Sとのなす角度であるとも言える。
また、図8は、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に巻き付きながら移動するときの、中間転写ベルト8の内周面8aおよび外周面8bの移動速度の変化を模式的に示している。中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に巻き付く前の内周面8aおよび外周面8bの移動速度をそれぞれV2a(mm/s)とする。また、バックアップローラー22aの周面への中間転写ベルト8の巻き付きが解除された後の内周面8aおよび外周面8bの移動速度をそれぞれV2b(mm/s)とする。さらに、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に巻き付いている状態での内周面8aおよび外周面8bの移動速度を、それぞれV1(mm/s)およびV3(mm/s)とする。なお、V2a=V2bとし、V2aとV2bとをまとめてV2とも称する。
同図に示すように、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に巻き付きながら移動するときの、中間転写ベルト8の内周面8aおよび外周面8bの移動速度については、V3>V2>V1の関係が成立する。中間転写ベルト8の厚みを一定とし、バックアップローラー22aの外径を一定としたとき、巻き付け角度θ’が大きくなるほど、V1とV3との差が大きくなるとともに、V1とV2との差も大きくなる。V1とV2との差が大きくなるほど、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に対してスリップしやすくなり、その結果、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動が発生しやすくなる。上述のように、巻き付け角度θ’は角度θと等しいため、結局、角度θが大きくなるほど、V1とV2との差が大きくなって、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動が発生しやすくなると言える。
本実施形態では、角度θを22°以下と小さくすることにより、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に対して水平に近い角度で接触するようになる。これにより、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面と接触しているとき(巻き付いているとき)の内周面8aの移動速度V1と、非接触時の内周面8aの移動速度V2との差を小さくして、中間転写ベルト8がバックアップローラー22aの周面に対してスリップしにくくすることができる。その結果、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動を抑制することができる。特に、角度θが0°に近づくほど、V1とV2との差が0に近づいて中間転写ベルト8のスリップが生じにくくなるため、上記のスティックスリップ振動を抑制する効果は高くなる。
したがって、本実施形態のように、中間転写ベルト8の内周面8aの算術平均粗さRaが幅方向よりも移動方向に大きい構成であっても、言い換えれば、中間転写ベルト8として押出成形で製造された無端状のベルトを用いた構成であっても、振動抑制手段などの部品を新たに追加することなく、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動を抑制することができる。つまり、角度θを規定するという簡単な構成で、新たな部品を追加することなく中間転写ベルト8のスティックスリップ振動を容易に抑制することができる。その結果、上記のスティックスリップ振動に起因する異音の発生を容易に抑制することができる。
また、振動抑制手段などの部品の追加が不要であるため、そのような部品を設ける構成に比べて、装置のコスト低減、装置の構成の簡素化、中間転写ユニット31の小型化を図ることができる。さらに、角度θの設定により、用いる中間転写ベルト8の材料に関係なく、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動を抑制でき、異音の発生を抑制することができる。
また、中間転写ベルト8の内周面8aにおける移動方向の算術平均粗さRaが0.6μmを超えても、角度θを22°以下に設定することにより、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動および異音の発生を抑制する効果があるが、特に、上記移動方向の算術平均粗さRaが0.6μm以下である場合には、上記の角度θの設定によって中間転写ベルト8のスティックスリップ振動を抑制する効果が高くなり、これによって異音の発生を確実に抑制することが可能となる。
また、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動および異音の発生を抑制する観点では、中間転写ベルト8の内周面8aにおける移動方向の算術平均粗さRaは小さいことが望ましいが、上述のように、Ra<0.32μmでは、Raが小さすぎて、そのような表面粗さの管理が中間転写ベルト8の製造上困難となる。上記移動方向の算術平均粗さRaが0.32μm以上である中間転写ベルト8を用いることにより、表面粗さの管理が容易となり、そのような中間転写ベルト8を用いた構成で上述した本実施形態の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、中間転写ベルト8は弾性層82を有している。この構成では、中間転写ベルト8で発生した振動を弾性層82で吸収して減衰させることができる。これにより、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動をより抑えることが可能となり、スティックスリップ振動に起因する異音の発生をより抑えることが可能となる。
また、テンションローラー10およびバックアップローラー22aは、ともに金属ローラーであり、振動を吸収する弾性層を持たないため、これらの2つの金属ローラー間では、中間転写ベルト8が共振してスティックスリップ振動が起こりやすくなる。それゆえ、これらの2つの金属ローラー間での中間転写ベルトの角度θを規定することにより、スティックスリップ振動および異音の発生を抑制する本実施形態の効果を確実に得ることができる。
〔実施例〕
以下、図6の構成で角度θを変化させて、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動に起因する異音の発生状況を具体的に調べた。その結果を実施例および比較例として説明する。
以下、図6の構成で角度θを変化させて、中間転写ベルト8のスティックスリップ振動に起因する異音の発生状況を具体的に調べた。その結果を実施例および比較例として説明する。
なお、実施例および比較例で共通する条件は、以下の通りである。
・中間転写ベルト:弾性層付きベルト(大倉工業株式会社製、厚み0.37mm)
・弾性層付きベルト:基材(PVDF)+弾性層(TPU)+コート層(PTFE)
・中間転写ベルト内周面算術平均粗さRa(移動方向):0.6μm(実施例1、比較例1)、0.32μm(実施例2、比較例2)
・中間転写ベルト内周面算術平均粗さRa(幅方向):0.1μm(実施例1、2、比較例1、2)
・Raの測定方法:表面粗さ測定機(株式会社ミツトヨ製、SJ210)を用い、中間転写ベルトの内周面の移動方向または幅方向にRaを18点測定し、その平均値を採用した。
・バックアップローラー:外径13mm(アルミニウム芯金+アルマイト加工)
・テンションローラー:外径24mm(アルミニウム芯金+アルマイト加工)
・テンションバネ:60N(水平方向)
・テンションローラーからバックアップローラーまでの中間転写ベルトの移動距離:22mm
・中間転写ベルト搬送速度:130mm/s
・中間転写ベルト:弾性層付きベルト(大倉工業株式会社製、厚み0.37mm)
・弾性層付きベルト:基材(PVDF)+弾性層(TPU)+コート層(PTFE)
・中間転写ベルト内周面算術平均粗さRa(移動方向):0.6μm(実施例1、比較例1)、0.32μm(実施例2、比較例2)
・中間転写ベルト内周面算術平均粗さRa(幅方向):0.1μm(実施例1、2、比較例1、2)
・Raの測定方法:表面粗さ測定機(株式会社ミツトヨ製、SJ210)を用い、中間転写ベルトの内周面の移動方向または幅方向にRaを18点測定し、その平均値を採用した。
・バックアップローラー:外径13mm(アルミニウム芯金+アルマイト加工)
・テンションローラー:外径24mm(アルミニウム芯金+アルマイト加工)
・テンションバネ:60N(水平方向)
・テンションローラーからバックアップローラーまでの中間転写ベルトの移動距離:22mm
・中間転写ベルト搬送速度:130mm/s
(実施例1)
内周面の移動方向のRaが0.6μmである中間転写ベルトを用い、上記中間転写ベルトを、テンションローラーとバックアップローラー(最上流側の感光体ドラムよりも上流側に位置)とを含む複数の支持ローラーで張架した。このとき、テンションローラーとバックアップローラーとの間において、中間転写ベルトが水平面と成す角度θを22°に設定した(θ=22°となるようにテンションローラーおよびバックアップローラーの位置を設定した)。そして、中間転写ベルトを上記の搬送速度で搬送し、そのときに発生する異音をセンサーで検知し、検知信号の周波数解析を、フーリエ変換解析装置を用いて行った。
内周面の移動方向のRaが0.6μmである中間転写ベルトを用い、上記中間転写ベルトを、テンションローラーとバックアップローラー(最上流側の感光体ドラムよりも上流側に位置)とを含む複数の支持ローラーで張架した。このとき、テンションローラーとバックアップローラーとの間において、中間転写ベルトが水平面と成す角度θを22°に設定した(θ=22°となるようにテンションローラーおよびバックアップローラーの位置を設定した)。そして、中間転写ベルトを上記の搬送速度で搬送し、そのときに発生する異音をセンサーで検知し、検知信号の周波数解析を、フーリエ変換解析装置を用いて行った。
(実施例2)
内周面の移動方向のRaが0.32μmである中間転写ベルトを用いた以外は、実施例1と同様である。
内周面の移動方向のRaが0.32μmである中間転写ベルトを用いた以外は、実施例1と同様である。
(比較例1)
テンションローラーとバックアップローラーとの間において、中間転写ベルトが水平面と成す角度θを25°に設定した(θ=25°となるようにテンションローラーおよびバックアップローラーの位置を設定した)。それ以外は、実施例1と同様である。
テンションローラーとバックアップローラーとの間において、中間転写ベルトが水平面と成す角度θを25°に設定した(θ=25°となるようにテンションローラーおよびバックアップローラーの位置を設定した)。それ以外は、実施例1と同様である。
(比較例2)
内周面の移動方向のRaが0.32μmである中間転写ベルトを用いた以外は、比較例1と同様である。
内周面の移動方向のRaが0.32μmである中間転写ベルトを用いた以外は、比較例1と同様である。
図9A、図9B、図9Cおよび図9Dは、それぞれ実施例1、実施例2、比較例1および比較例2のFFT(Fast Fourie Transform;高速フーリエ変換)解析結果を示している。なお、これらの図の縦軸の振幅は、中間転写ベルトを例えば6周分移動させたときに発生する異音の各周波数の音レベル(振幅)の積分値である。これらの図より、角度θが22°である場合(実施例1、2)、角度θが25°である場合(比較例1、2)に比べて、特定の周波数の異音の発生が抑えられており、スティックスリップ振動が抑制されていることが推測される。
なお、バックアップローラーの外径が13mm以外の場合でも、10mm以上18mm以下の範囲内であれば、実施例1および2、比較例1および2と同様の結果が得られることが実験的に確認された。また、中間転写ベルトの厚みが0.37mm以外の場合でも、0.2mm以上0.5mm以下の範囲内であれば、実施例1および2、比較例1および2と同様の結果が得られることが実験的に確認された。
また、例えば角度θを20°に設定すると、実施例2よりもさらに特定周波数の異音レベルが低下することが実験的に確認された。また、内周面の移動方向のRaが例えば0.7μmである中間転写ベルトを用いた場合でも、角度θを22°またはそれ以下に設定することにより、比較例1および2よりも特定周波数の異音レベルを小さくできることが実験的に確認された。
本発明は、中間転写ベルトを用いた中間転写方式の画像形成装置に利用可能である。
1a〜1d 感光体ドラム(像担持体)
3a〜3d 現像装置
6a〜6d 一次転写ローラー(一次転写部材)
8 中間転写ベルト
8a 内周面
9 二次転写ローラー(二次転写部材)
10 テンションローラー
11 駆動ローラー
22a バックアップローラー
82 弾性層
100 カラープリンター(画像形成装置)
Pa〜Pd 画像形成部
SR 支持ローラー
3a〜3d 現像装置
6a〜6d 一次転写ローラー(一次転写部材)
8 中間転写ベルト
8a 内周面
9 二次転写ローラー(二次転写部材)
10 テンションローラー
11 駆動ローラー
22a バックアップローラー
82 弾性層
100 カラープリンター(画像形成装置)
Pa〜Pd 画像形成部
SR 支持ローラー
Claims (5)
- 像担持体と、前記像担持体にトナーを供給する現像装置と、を有し、異なる色の画像を形成する複数の画像形成部と、
複数の支持ローラーで張架され、前記複数の画像形成部に沿って移動する無端状の中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトを挟んで前記像担持体と対向配置され、前記像担持体上に形成されたトナー像を前記中間転写ベルト上に一次転写する複数の一次転写部材と、
前記中間転写ベルト上に一次転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写部材と、を備えた画像形成装置であって、
前記複数の支持ローラーは、
前記中間転写ベルトを挟んで前記二次転写部材と対向配置される駆動ローラーと、
前記複数の画像形成部の像担持体のうち、前記中間転写ベルトの移動方向の最も上流側に位置する像担持体よりも上流側に位置し、前記中間転写ベルトを周面に巻き付けることによって前記中間転写ベルトの移動方向を巻き付け前後で変化させるバックアップローラーと、
前記バックアップローラーよりもさらに上流側に位置し、前記中間転写ベルトにテンションを与えるテンションローラーと、を含み、
前記中間転写ベルトの内周面の算術平均粗さは、前記中間転写ベルトの幅方向よりも前記幅方向と垂直な移動方向のほうが大きく、
前記テンションローラーと前記バックアップローラーとの間において、前記中間転写ベルトと水平面との成す角度が、22°以下であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記中間転写ベルトの前記内周面における前記移動方向の算術平均粗さをRaで表したとき、
Ra≦0.6μmであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - Ra≧0.32μmであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記中間転写ベルトは、弾性層を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記テンションローラーおよび前記バックアップローラーは、ともに金属ローラーであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019206958A JP2021081498A (ja) | 2019-11-15 | 2019-11-15 | 画像形成装置 |
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- 2019-11-15 JP JP2019206958A patent/JP2021081498A/ja active Pending
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