JP2021081251A - 測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単安価かつ小型軽量な構成により、対象物表面の微小形状変化などの表面形状を広範囲に渡って高速かつ正確に評価できるようにする。【解決手段】照明ユニット3により、対象物4の異なる位置に異なる波長の光が照射されるよう分光した照明光を対象物に対して照射する。対象物4からの反射光は、照明光の異なる波長が並ぶ方向と交差する方向に隣接して配置された複数の導光部材を備えた検出ユニット6により受光する。検出ユニット6から導出した検出光は、分光器11により分光し、エリアカメラ12により、複数の導光部材にそれぞれ対応する複数の分光像の光量を測定する。この複数の分光像の光量分布に基づき、処理装置13は、対象物の表面形状を評価する。【選択図】図1
Description
本発明は、対象物に照明光を照射し、対象物の反射光を検出し、対象物の形状を測定する測定装置に関する。
表面検査を行う測定装置において、対象物に照明光を照射し、その反射光を撮像装置で撮像し、撮像した画像を用いて対象物の表面の状態を評価する手法が知られている。近年では、デジタルカメラのような撮像装置が、上記のような表面検査を含む様々な用途で広く用いられている。撮像技術以外にも、表面検査の手法としては、レーザを光源として偏向器で対象物表面を走査して、その反射光から表面の状態を検出する手法も知られている。たとえば、下記の特許文献1には、レーザを光源として、偏向器で対象物表面を走査し、その反射光を導光部材で受光して表面状態を検出する構成が記載されている。また、偏向器を使いながら反射光の位置を調べる技術として、下記の特許文献2で示されているような構成が知られている。特許文献2の構成では、対象物で反射した光は2つの導光部材の近接部に結像され、反射点の形状変化に伴って結像点が動く現象を導光棒からの光出力変化を検出し、形状を算出する。
対象物の表面形状の問題個所には、撮像装置で検出できるようなコントラストがはっきりしたものばかりではなく、コントラストが殆ど認められないものもある。このような撮像装置を介して検出するのが困難な表面の問題点は、例えば表面の微小形状変化である。このような微小形状変化は、カメラと照明の配置を特殊な配置することで検出できる場合もあるが、形状以外の対象物の表面性状が変化に伴うコントラスト変化と分離すことが非常に困難であり、安定した表面形状の測定を行うのは難しい。
このような表面の微小形状変化は製品の品質に影響を与えることが多く、安定的な検出が望まれると同時に、その形状を定量化して数値管理できるのが望ましい。
また、対象物の表面検査の他の課題は、検査時間や高速性である。1つの部品を検査する時間も生産面から規定があるため、検査時間短縮の手段である検査範囲の拡大は不可欠な内容である。他にも検査装置の小型化も問題となる。必要な機能が実現できても装置が大型になると、装置コストが増大し、生産ラインにおける必要面積も大きくなる。このように検査装置には機能と同時に付帯的な事項も要求されているのが実情である。
検査範囲の拡大という観点では、特許文献1の構成は比較的容易に実現できる。走査部の拡大、導光部材の延長で対応するだけである。ただし、この手法では、形状変化を検出することはできるが、定量的な形状変化を捉えるのが難しいという問題がある。特許文献2では、特許文献1を改良し、2つの導光棒を利用して反射した光の位置変化を検知することにより、コントラストがない表面の微小形状変化を捕捉することが可能である。しかしながら、偏向器を含む照明光学系は走査範囲が広がると装置が大型化する問題がある。そして、そのような照明光学系では、測定対象への照射角度が増大し、検出器への入射角度が大きくなってしまう。
つまり、照明光学系と導光棒を含む検出光学系の大きさには関係があり、対象物の偏光依存、拡散反射特性などの光学特性を考えると検出光学系を大きくすることは得策ではなく、照明光学系を大型化する場合が多い。また、偏向器でスポット光を走査する構成では、測定時間の短縮が困難であり、高速化には制限が加わることになる。
本発明の課題は、簡単安価かつ小型軽量な構成により、対象物表面の微小形状変化などの表面形状を広範囲に渡って高速かつ正確に評価できるようにすることにある。
上記課題を解決するため、本発明においては、対象物に照明光を照射し、対象物の反射光を検出し、対象物の形状を測定する測定装置において、前記対象物の異なる位置に異なる波長の光が照射されるよう分光した照明光を前記対象物に対して照射する照明ユニットと、前記照明光の異なる波長が並ぶ方向と交差する方向に隣接して配置された複数の導光部材と、前記複数の導光部材に対して前記対象物からの反射光を結像する結像素子と、前記複数の導光部材のそれぞれの出力光を分光し、前記複数の導光部材にそれぞれ対応する複数の分光像の光量を測定する測定部と、前記測定部により測定された前記複数の分光像の光量分布に基づき、前記対象物の表面形状を評価する処理装置と、を備えた構成を採用した。
上記構成によれば、簡単安価かつ小型軽量な構成により、対象物表面の微小形状変化などの表面形状を広範囲に渡って高速かつ正確に評価することができる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態につき説明する。なお、以下に示す構成はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、本実施形態で取り上げる数値は、参考数値の例示に過ぎない。
下記の実施形態1〜4では対象物に照明光を照射し、対象物の反射光を検出し、対象物の形状を測定する測定装置の構成を例示する。測定装置は、対象物の異なる位置に異なる波長の光が照射されるよう分光した照明光を対象物に対して照射する照明ユニットと、照明光の異なる波長が並ぶ方向と交差する方向に隣接して配置された複数の導光部材と、を備える。また、複数の導光部材に対して対象物からの反射光を結像する結像素子が設けられる。測定部は、複数の導光部材のそれぞれの出力光を分光し、複数の導光部材にそれぞれ対応する複数の分光像の光量を測定する。そして、測定部により測定された複数の分光像の光量分布に基づき、対象物の表面形状を評価する処理装置と、を備える。処理装置は、複数の分光像における特定の波長についての光量分布に基づき、対象物の特定の位置の表面形状を評価する。
下記の実施形態1〜3では光ファイバなどの光学部材によって、対象物から反射した反射光を複数の導光部材に入射し、複数の導光部材の、照明光の異なる波長が並ぶ方向の端部から導出し、測定部に導光する。また、実施形態4では、対象物から反射した反射光を複数の導光部材に入射し、光ファイバなどの光学部材によって、複数の導光部材で集光した光を複数の導光部材の一端部から導出する。
<実施形態1>
図1は本実施形態の表面検査装置の構成を示している。図1には3次元座標系のXYZ各座標軸の方向が図示してあるが、以下では、空間や座標系に言及する時には必要に応じてこれらの各座標軸を用いる。
図1は本実施形態の表面検査装置の構成を示している。図1には3次元座標系のXYZ各座標軸の方向が図示してあるが、以下では、空間や座標系に言及する時には必要に応じてこれらの各座標軸を用いる。
図1において1は光源、2は照明ユニット3へ光源1の出力光を入射させる光学部材、3は照明ユニット、4は表面検査の測定対象である対象物、5はシリンドリカルレンズ、6は検出ユニット、801〜804は光学部材を示す。また、901、902は光学部材801〜804の4本の出射光を合波し、2本の出力に変換する合波ユニット、1001、1002は光学部材、11は分光器、12はエリアカメラ、13は処理装置を示す。
図1において、光源1の出力光は光学部材2へ入射する。光源1は波長範囲が広い光源であり、ハロゲンランプあるいは白色LED光源である。光源1には任意の発光素子を用いることができ、例えば光源1には複数の異なる波長をもつLED光源を用いる構成であってもよい。本実施形態では、光学部材2には光ファイバを用いている。なお、光学部材2の出射口の大きさは測定分解能に関係するので小さい方が望ましく、本実施形態では50μm径のものを用いている。また、光学部材2は本実施形態では単芯ファイバであるが、光学部材2には光ファイバを複数本束ねたものを用いても構わない。また、光学部材2は光透過性のあるガラス、プラスチック、シリコンゴムなどのロッド、ワイヤーなどの芯材を遮光性のある被覆に収容した構造であってもよい。また、光学部材2の長さには特に制限がない。
光学部材2は、光学部材以外で全反射しながら伝搬する構造のものでよく、また、光学部材2は伝搬効率に問題がなければテーパー状の光学部材でも構わない。光学部材2の出力は照明ユニット3へ入力される。下記の図2に示すように、光学部材2から出射する照明光は、例えば光学部材2が有する開口数に応じた広がりを有する。
図2は、照明ユニット3の構成を示しており、照明ユニット3は、同図のように、例えばレンズ301、分光素子302、集光レンズ303を備える。照明ユニット3は、分光素子302によりスリット状のスペクトラルパターンを形成する。
図2において、レンズ301は光学部材2の出射する照明光を平行光に変換し、分光素子302へ入射する。分光素子302は、波長に応じて異なる屈折角度の平行光束が出射する。これにより、照明光は、集光レンズ303で波長ごとに異なる位置に集光される。即ち、図2に示すように、光学部材2の出射する照明光に含まれる波長範囲の上限波長λ1、下限波長λ2の成分は、空間的に異なる位置に集光される。本実施形態では、分光素子302には光学プリズムを使用している。ただし、分光素子302として回折格子や他の分光素子を用いても構わない。なお、回折格子を用いる場合、複数の次数の光が発生するので、不要な次数の光は機械的なマスクで遮光するのが望ましい。
図1に示すように、対象物4は、照明ユニット3で形成される照明光のスペクトラルパターンに沿うように配置される。図1の対象物4は円筒物であり、分光されたスペクトラルパターンの各波長成分の並び方向と円筒物の長手方向(Y方向)が平行になるように配置されている。以下では、対象物4の円筒形状の長手方向と直交する方向は短手方向(X方向)という。
本実施形態では、照明ユニット3が形成する照明光のスペクトラルパターンのある1つの波長の集光点サイズが最小になるよう、照明ユニット3のZ軸周り角度とX方向の位置を予め調整しておくものとする。好ましくは、対象物4はその表面で光吸収がないか極小であるものとするが、あらかじめ光吸収の特性が判明している場合には、光源1の波長範囲を吸収が発生しない波長範囲に選択する。また、蛍光発光する物質が塗布された対象物の場合には、蛍光によって本来の位置変化とは異なる位置で形状変化が検出されることが考えられるが、通常、蛍光発光の強度は照明光より小さいので多くの場合、問題にならない。もし、対象物4が蛍光発光する特性で、かつ反射率が低い、などのケースでは、照明ユニット3の波長域を赤色側にずらして蛍光が少なくなるようにするとよい。
図1において、対象物4から反射した光はシリンドリカルレンズ5を介して検出ユニット6に入射させる。図3は検出ユニット6を下方の入射側から見た状態で示している。また、図4は図3の検出ユニット6のA−A’断面を示している。
図3、図4に示すように、検出ユニット6の導光部材604、605の間には遮光板603が挟持されている。また、図3に示すように、導光部材601、602の両端には出力用の光学部材801〜804に光を入射させる集光ユニット701〜704が配置される。集光ユニット701〜704は導光部材601、602に対して接着などにより固定するか、不図示の支持部材を用いて導光部材601、602に対して圧着、固定される。
光学部材801〜804の端部を集光ユニット701〜704に固定する構造としては、例えば集光ユニット701〜704の両端部に穴を穿ち、その穴に光学部材801〜804のコア材先端を差し込み光学接着で固定するものとする(詳細不図示)。あるいは、光学部材801〜804に対して、集光ユニット701〜704から出射される光をボールレンズによって入力する構造としても構わない。なお、光学部材801〜804には、例えば光ファイバを1本あるいは複数本束ねた構造が考えられる。本実施形態では、光学部材801〜804は単芯ファイバとするが、複数本束ねた構造でも構わない。ただし、光学部材801〜804の出射口の大きさは測定分解能に関係するので小さい方が望ましく、本実施形態では、出射径は50μm程度としている。あるいは、光学部材801〜804には、光透過性のあるガラス、プラスチックなどのロッド、ワイヤーなど遮光性のある被覆で囲んだ構造を採用してもよい。なお、光学部材801〜804の全長は、著しい伝達効率の低下がなければ、特に制限されない。光学部材801〜804には、光学部材以外で全反射しながら伝搬する構造を用いても構わないし、伝達効率が多少低下する可能性があるがテーパー状の光学部材を用いても構わない。
図4は図3の検出ユニット6のA−A’断面を示している。同図に示すように、検出ユニット6は、光が入射するプリズム板6001、6002、遮光板603、導光部材604、605、上部の光拡散板606、607、両側面の反射板608、609で構成されている。これらのうち、プリズム板6001、6002、導光部材604、605、光拡散板606、607、反射板608、609は、検出ユニット6のX軸方向を2分割するように配置される。導光部材604、605には透過率の高いプラスチック(例えば、アクリル)あるいはガラス材料を用いることができる。本実施形態では導光部材604、605の材料にはアクリル材を用いる。検出ユニット6の下面には、遮光板610、611が配置され、これら遮光板610、611によって対象物4側から到来する光が入射する開口部Oが画成される。
検出ユニット6に入射した光はプリズム板6001、6002、導光部材604、605を通過して光拡散板606、607に照射される。例えば導光部材604、605の中心部に入射した光が集光ユニット701〜704に到達する効率を考慮すると、導光部材604、605の高さ(図1におけるZ方向)は5mm以上に取るのが望ましい。本実施形態では、導光部材604、605の高さ(図1におけるZ方向)の高さを例えば10mmに設定している。また、導光部材604、605の高さは、検出ユニット6のY方向に沿った走査範囲の大きさに応じて設定することができる。
図5(A)は図3のB部を拡大して示しており、プリズム板6001、6002の形状パターンを示している。また、図5(B)は図5(A)のプリズム板6001、6002のC−C’断面の形状を示している。図5(A)、(B)に示すように、プリズム板6001、6002は、導光部材604、605のY方向に微小プリズムを配列した構造をアクリル材料表面に形成した光学素子である。プリズム板6001、6002の微小プリズムのY方向の幅は、導光部材604、605の長さに比べて十分に小さく取る。例えば、本実施形態では、プリズム板6001、6002を構成する微小プリズムの幅は0.01mm、微小プリズムの頂角は120°とした。プリズム601、602は微小プリズムが形成された面を入射側とし、その反対側の平面部は導光部材604、605と接着あるいは接触させる。
光学部材801と803、および802と804は、それぞれ導光部材604、605の両端部に伝搬した光を4本の出射光として合波ユニット901、902に伝達する。合波ユニット901、902の2本の出射光は分光器11を介してエリアカメラ12に伝えられる。エリアカメラ12の撮像した画像を処理装置13で画像処理することにより、対象物4の表面検査が行われる。以下、照明ユニット3から出射した光が伝搬する経路に沿って、主に光学的な振舞いに重点を置いて、本装置の動作を説明する。
図1〜図4において、照明ユニット3が対象物4に対して照射するスペクトラルパターンは、上記のように対象物4の長手方向に沿って異なる波長が並ぶように構成されている。照明ユニット3から出射したこのスペクトラルパターンは、対象物4で反射され、シリンドリカルレンズ5を介して検出ユニット6の開口部であるプリズム板6001、6002に入射する。
検出ユニット6のプリズム板6001、6002のプリズムを介して入射した光は、プリズム板6001、6002のプリズム構造で屈折され、プリズム6001、6002の出射側平面から出射し、導光部材604、605に入射する(図4)。
このとき、プリズム601、602(図4、図5)の出射側平面が導光部材604、605と光学接着されている場合には屈折作用は小さく、空気層があると屈折角が大きくなる。導光部材の長さを考慮し、プリズム601、602と導光部材604、605の間に空気層を設ける場合もあるが、本実施形態では両者は光学接着により密着させている。
プリズム板6001、6002のプリズムによって、入射光は導光部材604、605の長手方向に屈折され、導光部材604、605を介して対面する光拡散板606、607に到達する。光拡散板606、607で拡散された入射光のうち、全反射条件を満足する成分は反射を繰り返しながら導光部材604、605の両端の集光ユニット701〜704に到達する。
なお、光拡散板606、607は、導光部材604、605と離間して配置してもよく、また、光拡散板606、607と導光部材604、605を接着する、あるいは光拡散の機能を導光部材に埋め込む構造でもよい。また、導光部材604、605の外面に拡散塗料を塗布するなどして、光拡散板606、607と同等の光拡散手段を構成する構造であってもよい。導光部材604、605に入射し、伝達される光は正反射光の強度が強いが、光拡散手段としての光拡散板606、607の拡散特性の設定によって、一様な拡散光を伝達させるようにできる。
遮光板603はプリズム板6001、6002、導光部材604、605に入射した光が他方に入らないように遮断する。そのため、遮光板603には、例えば薄い金属板などを用いることができる。遮光板603は、プリズム板6001、6002、導光部材604、605、および光拡散板606、607のそれぞれの間隙を分離するように幅が決められている。遮光板603の表面には、光拡散を生じるような表面粗さを与えることができる。あるいは、遮光板603の表面に黒色のマット塗装などを施してもよい。
光拡散板606、607で拡散した光の中にはプリズム板6001、6002の開口部O付近から放射するものがあって、これにより光利用効率が下がる可能性がある。これを考慮して、反射面606〜609を配置して、再度、光拡散板606、607の方向に入射光を戻すような構造となっている。これにより、光利用効率を改善することができる。また、反射面608〜611についても、光拡散板606、607の場合同様に、導光部材604、605と離間して配置するか、光拡散板606、607に接着するか、いずれの構造を用いてもよい。
導光部材604、605の内部では、上記のような光学作用によって、導光部材604、605に入射した光が伝達され、両端の集光ユニット701〜704に到達する。なお、集光ユニットは導光部材の両側に取り付けるのではなく、片側だけに取り付けて、反対側にミラーを配置するような構造を用いてもよい。集光ユニット701〜704の先端部には、光学部材801〜804が装着されている。
対象物4からの反射光の波長の光に着目すると、図示のように導光部材604、605の境界付近に楕円あるいはスリット状のパターンを結像している(図6(A)〜(C)のR)。本実施形態では照射パターンの長手方向には屈折作用を起こさないように対象物4と検出ユニット6の間にシリンドリカルレンズ5を配置している。そのため、対象物4の1点から出射された光は長手方向にはそのまま広がり、短手方向にはシリンドリカルレンズ5の屈折作用によって、検出ユニット6の入射面では楕円あるいはスリット状のパターンを形成する(図6(A)〜(C)のR)。
円筒形状の対象物4からの反射した光が導光部材604、605の隣接部に対して対称的であれば、検出ユニット6の導光部材604、605に同じ強度の光が入射することになる。一方、対象物4の表面に形状変化があると照明ユニット3から照射されるスペクトラルパターンの中で形状変化に対応した波長の光の反射位置が変化する。
このとき、反射光はシリンドリカルレンズ5を通して、検出ユニット6の入射部付近で、形状変化に対応した位置変化を生じる。図6(A)〜(C)は検出ユニット6を下方から示しており、それぞれ、ある特定波長の様子を示しているが、実際には複数の波長が重なった状態で検出ユニット6に入射する。ある特定位置の光はシリンドリカルレンズ5を使用するため、長手方向には広がり、短手方向には集光する。これにより、検出ユニット6に入射するときは入射光は楕円状の形状となる。
対象物4の表面形状が変化すると、検出ユニット6に入射する楕円(あるいはスリット状)のパターン光の位置変化が生じ、導光部材604、605にそれぞれ入射する光量が変化をする。例えば、対象物4からの反射光は、導光部材604、605の隣接部に対して対称的であれば、プリズム板6001、6002に同じ強度の光が入射する。
図6(A)〜(C)は、検出ユニット6下面の異なる位置に入射する楕円あるいはスリット状パターンを示している。通常状態において、対象物4の反射面の形状が本来の円筒形状である場合には、図6(B)にRで示すように、導光部材604、605にほぼ均等に楕円(あるいはスリット状)のパターン光が照射される。一方、対象物4の反射面の形状が本来の円筒形状から外れると、その形状変化に伴い、図6(A)ないしは(C)にRで示すように、パターン光のスポット像の照射位置がY方向に変化することになる。
例えば、図6(A)の状態に変化すると、プリズム板602側に楕円パターンがY方向に移動するため、光学部材802、804の出力される光量の出力和が大きくなる。図7は、この様子を示している。図7の縦軸は、光検出器を光学部材801〜804の他端にそれぞれ配置した場合の光検出器の出力に相当する。検出ユニット6に対する図6(B)の入射状態は、図7ではBの状態に相当し、光学部材802、804と光学部材801、803の出力和は同じである。なお、図7では、○が光学部材801、803の出力和、△が光学部材802、804の出力和を表している。
一方、検出ユニット6に対する入射状態が図6(C)の状態に変化すると、図7のCの状態に変化し、光学部材802、804の出力和は小さくなり、光学部材801、803の出力和の方が大きくなる。
このような光学部材801〜804からの出射光の光量分布の変化は、対象物4の表面の凹凸形状の変化によって生じる。なお、対象物4の形状変化による測定限界を決定するのは、楕円あるいはスリット状のパターンの短手方向の長さである。
本実施形態の手法では、対象物4の表面の凹凸形状の変化が、スポット径より大きい形状変化になると、反射光は導光部材604、605の片側だけに入射するため、それ以上に大きい形状変化は定量的に検出できない。対象物4の表面の広範囲(広い面積)の形状変化を検出するにはスポット径を大きくする。このスポット径の拡大には、例えば検出ユニット6とシリンドリカルレンズ5の間隔を変えることが有効である。ただし、スポット径をあまり大きくし過ぎると、対象物4の形状変化による位置変化の感度が下がるため、対象物4の微小形状変化を検出することが難しくなる。この測定範囲、感度は実験にて決めており、本実施形態ではスポット径を0.1〜3mmの範囲で設定している。
光学部材801〜804の4本の出力光は合波ユニット901、902で2本に合波される。本実施形態では、合波ユニット901、902は例えば光学カプラによって構成している。合波する組み合わせは光学部材801、803のペアと光学部材802、804のペアで、つまり、合波ユニット901、902の出力光は、それぞれ導光部材604および605の両端の出力光に相当する。合波ユニット901、902の出力光は、光学部材1001、1002を介して分光器11へ入力される。
図8は(A)〜(C)は、光学部材1001、1002、分光器11を構成するレンズ1101、分光素子1102、レンズ1103、レンズ1103と、エリアカメラ12と、を示している。図8(A)は、XY平面において、光学部材1001、1002、分光器11のレンズ1101、分光素子1102、レンズ1103、およびエリアカメラ12の配置を示している。図8(B)は、XZ平面において、光学部材1001、1002、分光器11のレンズ1101、分光素子1102、レンズ1103、およびエリアカメラ12の配置を示している。また、図8(C)は、このような各部材の配置において、レンズ1103を介してエリアカメラ12で撮像される画像を模式的に示している。
図8(B)、(C)においてスペクトラルパターン1201は、光学部材1001の出射光に対応し、スペクトラルパターン1202は光学部材1002の出射光に対応する。なお、図8(A)における分光器11の入射部は光学部材1001、1002からの出射光以外に光が入らないように遮光された状態となっている。
ここで、図8(A)、(B)の光学部材の配置と、図8(C)の画像の関係について説明する。図8(C)は図8(A)と(B)の関係を示している。光学部材1001、1002について、図8(A)のXY平面から見た配置は重なっていて1つであり、図8(B)のXZ平面で見た配置は、これら両者が2本分離した状態となっている。光学部材1001、1002はXY平面、XZ平面から見て、互い平行に配置してある。
レンズ1101から見ると、光学部材1001、1002から出射する光は光学部材の持つ開口数に従って広がり、レンズ1101から平行光束として出射される。光学部材1001、1002は図8(B)に示すように、レンズ1101、分光素子1102、レンズ1103が形成する光軸に対してZ方向にずれて配置される。本実施形態では、分光素子1102はプリズムにより構成してある。また、エリアカメラ12の撮影光軸は光軸は図8(B)の中央に実線で示してある。
上記のような光学配置において、レンズ1101から出射される平行光束は分光素子1102に対してエリアカメラ12の撮影光軸に対して傾斜した状態で入射する。そして、レンズ1101から出射する各平行光束は、分光素子1102で屈折作用を受け、レンズ1103を介してエリアカメラ12に到達する。XZ面で見たときは、分光素子1102での屈折作用は平行平板の作用と同じであり、平行光束は平行光束のまま出射する。
ただし、分光素子1102の入射部でのZ位置と、出射部でのZ位置はプリズムから成る分光素子1102では屈折率の分散特性のため波長ごとにずれてくる。レンズ1103は、分光素子1102から出射した波長ごとに分解された平行光束をエリアカメラ12の不図示のセンサ表面に集光する。なお、レンズ1101には色収差の少ないものを用い、色による集光状態の差が発生しないように配慮する。そのため、レンズ1101の構成素子にはミラーを用いても構わない。
図8(B)に示すように、XZ面では波長ごとでZ方向の出射位置が変化するが、平行状態が維持されているなら、図8(C)で示すようにエリアカメラ12の表面で形成されるスペクトラルパターン1201、1202は画角内に直線形状として撮像される。
なお、図8(B)に示すように、光学部材1001、1002から出射した光は分光素子1102の表面を絞りとしてエリアカメラ12のセンサ表面に結像する。ただし、平行状態が収束光あるいは発散光に変化していると、スペクトラルパターン1201〜1204は円弧あるいは曲った状態になる。このため、光学部材1001、1002では分光器11の光の状態を考慮し、エリアカメラ12のセンサ面で形成されるスペクトラルパターンが重ならないようにZ方向にずらして配置する。また、光学部材1001、1002が扱う波長範囲が異なるが、エリアカメラ12の表面で重ならないようにするために各ペアの間隔を設定する。また、エリアカメラ12のセンサ面で光学部材1001、1002のスペクトラルパターンが重ならないのであれば、光学部材1001、1002の位置、角度を変更してもよい。以上のような部材配置によって、エリアカメラ12で得られる画像は、図8(C)に示すように、光学部材1001、1002からの出射光を分光した分光像がスリット状に2本形成されることになる(1201、1202)。
本実施形態において、波長λは対象物4のY方向に係る位置ないし座標に相当し、エリアカメラ12の画像は、その各位置での対象物4の反射光の光量を反映した画像になる。
図9(A)はエリアカメラ12で撮像される画像を処理装置13に転送したときの画像データに相当する。図9(A)の画像においては、XY座標については、分光像と平行な方向をX方向、それに対して垂直方向はY方向に取られている。
処理装置13の実行する画像処理のフローは、図9(A)に相当するステップから始まって図9(C)に相当するステップで終了する。画像処理の図9(A)に相当するステップでは、光学部材1001の分光像F1、光学部材1002の分光像F2に対してX方向に射影演算を行う。この射影演算は画像データのY方向全体で実行する。
図9(B)は、射影演算により得られた分光像F1、F2の射影データを示している。図9(B)に相当する画像処理のステップでは、射影データPrjに対し、しきい値Thを設定して分光像F1、F2のY方向に関する位置Y1、Y2を例えば重心計算によって求める。
画像処理の図9(C)に相当するステップでは、分光像F1、F2のY方向位置Y1、Y2に従って、Y方向の幅wの範囲で分光像F1、F2の画像データの総和を求める。この処理をX方向全体に渡って行い、画像のX軸方向に係る分光像F1、F2の明るさ(例えば輝度)分布を得る。
ここで、分光像F1、F2の明るさ分布をI1(x)、I2(x)とした時、例えば下式のように反射光量指標S、形状指標Hを各波長ごとに計算することができる。
S=I1(x)+I2(x)
H=(I1(x)−I2(x))/(I1(x)+I2(x))
H=(I1(x)−I2(x))/(I1(x)+I2(x))
なお、エリアカメラ12で撮像される画像のX軸方向の位置は、波長λに相当し、図9(C)に示した式では上式中の文字式xはλによって表記されている。また、実際の対象物4の表面における反射光量に相当する値を計算したければ、上式の反射光量指標Sは対象物4の分光反射率t(λ)を用いて補正する必要がある。また、測定において形成される分光像F1、F2の波長範囲は、予め基準光源やレーザなどの波長がわかっている光を対象物4に照射し、エリアカメラ12で撮像される画像のどの位置に現れるか、などに応じて決定すればよい。
本実施形態では、上記のように分光撮像される波長λが対象物の長手方向の位置(図1のY方向、撮像される画像ではX方向)に相当する。そのため、分光反射率t(λ)から波長に対応する位置の明るさを補正することができ、補正後の反射光量指標S’は
S’=t(λ)*S
となる。なお、反射光量指標S’が極端に低い場合は、対象物4の表面に汚れあるいは吸収物質が存在することを示しているので、対象物4はその対象物の標準形状と著しく差異がある(例えば不良)サンプルとして扱ってよい。また、本実施形態では分光器11は1台であるが、複数台の分光器を直列に接続して、波長分解能を向上させることができる。
S’=t(λ)*S
となる。なお、反射光量指標S’が極端に低い場合は、対象物4の表面に汚れあるいは吸収物質が存在することを示しているので、対象物4はその対象物の標準形状と著しく差異がある(例えば不良)サンプルとして扱ってよい。また、本実施形態では分光器11は1台であるが、複数台の分光器を直列に接続して、波長分解能を向上させることができる。
以上のように、本実施形態によれば、処理装置によって対象物の標準形状との差異を評価する、表面形状を数値的に検出する、などの表面形状の評価が可能となる。本実施形態によれば、照明系および検出系に分光光学系を利用することにより、例えば照明系にスキャナ(偏向器)のような機械要素を用いる必要がなく、しかも高速に表面形状を検出することができる。また、照明系にスキャナ(偏向器)などを必要とせず、導光には光ファイバのような光学部材を使用することができ、光源や分光器のサイズ制約を受けることなく、照明および検出系の光学系の構成を簡単安価に構成できる。
<実施形態2>
上記実施形態1では、照明光学系および検出光学系の構成部材は、対象物4の測定領域全体をほぼカバーできるようなサイズを有する一体の部材として例示した。そのため、分光系を構成する光学材料の特性や、対象物4のサイズによっては、対象物4の測定領域全体を1つの波長範囲(上記のλ1〜λ2)でカバーするのが難しくなる場合が考えられる。本実施形態では、照明光学系および検出光学系の構成部材を対象物4の測定領域の長手方向に分割した構成を示す。このような構成によれば、波長範囲がオーバーラップしないように限定した複数の小型な照明光学系を並置することにより、照明光学系を小型軽量化でき、あるいは、目的の対象物4の測定領域を容易にカバーすることができる。また、本実施形態によれば、小型な照明光学系を複数並べて配置することにより、高速化に不可欠な測定範囲の拡大が可能となる。
上記実施形態1では、照明光学系および検出光学系の構成部材は、対象物4の測定領域全体をほぼカバーできるようなサイズを有する一体の部材として例示した。そのため、分光系を構成する光学材料の特性や、対象物4のサイズによっては、対象物4の測定領域全体を1つの波長範囲(上記のλ1〜λ2)でカバーするのが難しくなる場合が考えられる。本実施形態では、照明光学系および検出光学系の構成部材を対象物4の測定領域の長手方向に分割した構成を示す。このような構成によれば、波長範囲がオーバーラップしないように限定した複数の小型な照明光学系を並置することにより、照明光学系を小型軽量化でき、あるいは、目的の対象物4の測定領域を容易にカバーすることができる。また、本実施形態によれば、小型な照明光学系を複数並べて配置することにより、高速化に不可欠な測定範囲の拡大が可能となる。
なお、本実施形態2、および実施形態3、4では、実施形態1と同一ないし相当する部材については、図示を省略ないし簡略化する場合がある。また、図示されている部材についても、実施形態1と同一ないし相当する部材については、同一の参照符号を用い、その詳細な説明は省略する場合がある。また、実施形態1と同一ないし相当する部材については、同等の代替構成ないし変形例が適用可能である場合があるが、それらについての詳細な説明は省略する場合がある。また、座標系の図示には実施形態1と同様の様式を用いる。
図10は上記の図1に相当し、本実施形態の表面形状測定装置の全体構成を示している。図11は本実施形態の検出ユニット600、601の部材配置を下方の入射側から示している。
図10において100、101は光源、200、201は照明ユニット300、304へ照明光を入射する光学部材、500、501はシリンドリカルレンズ、600、601は検出ユニット、801〜804は光学部材を示す。図10に示すように、この構成は、実施形態1の光源1、光学部材2、照明ユニット3、シリンドリカルレンズ5、検出ユニット6を対象物4の測定領域の長手方向に関して2分割した構成である。
光源100、101は好ましくは波長範囲が広い光源であり、ハロゲンランプあるいは白色LED光源である。また、複数の異なる波長をもつLED光源を使って1本の光学部材へ合波して入力する構成でもよい。光源100、101の波長はそれぞれ互いに重複しない範囲に取る。本実施形態では、光源100の波長範囲には赤色寄りの600〜780nmを用い、光源101の波長範囲には青色寄りの400〜550nmを用いる。このように、光源100、101の波長範囲が重複しないよう設定することで、2つの光を混合した状態で伝搬させても干渉は発生しない。
光学部材200、201には本実施形態では光ファイバを用いている。なお、光学部材201、202の出射口の大きさは測定分解能に関係するので小さい方が望ましく、本実施形態では50μm径のものを用いている。光学部材200、201の構成については、実施形態1で述べた種々の変形例が考えられる。光学部材200、201の出力光は照明ユニット300、304へ入力され、そこで分光素子によってスリット状のスペクトラルパターンが形成される。
照明ユニット300、304は、それぞれ分光する波長範囲が異なるだけで、これらの構成および作用は実施形態1の図2に示した照明ユニット3と同等である。シリンドリカルレンズ500、501を介して、照明ユニット300、304の波長範囲の反射光をそれぞれ受光する検出ユニット600、601は、図11に示すように構成されている。
検出ユニット600、601の内部構成は、実施形態1の図3、図4で説明したものと同様である。検出ユニット600、601は、それぞれ導光部材604、605(部分導光部材)によって構成されている。検出ユニット600、601を構成するこれら導光部材604、605(部分導光部材)の両外側の端部には、集光ユニット701〜704が装着されている。集光ユニット701〜704には、光学部材801、803、802、804(光ファイバ)が装着され、ここから後段の合波ユニット901、902へと出力光が導出される。
また、検出ユニット600、601を構成する導光部材604、605のそれぞれ中央側の端部には、集光ユニット705〜708が装着されている。そして、集光ユニット705と、707、および集光ユニット706と、708は互いに光学部材805、806(光ファイバ)で光学的に結合されている。
合波ユニット901、902と、その後段の構成は実施形態1の構成と同等である。分光器11は、図12(A)、(B)に示すように、レンズ1101、分光素子1102、レンズ1103から構成される。分光器11の出射側にはエリアカメラ12が配置される。図12(A)は分光器11とエリアカメラ12のXY平面の図示、図12(B)はXZ平面の図示にそれぞれ相当する。また、図12(C)は、このような各部材の配置において、レンズ1103を介してエリアカメラ12で撮像される画像を模式的に示している。
図12(B)、(C)において、エリアカメラ12で撮像されたスペクトラルパターン1201、1203は合波ユニット901と接続された光学部材1001に対応する。また、スペクトラルパターン1202、1204は合波ユニット902と接続された光学部材1002に対応している。なお、分光器11の入射部は光学部材1001、1002からの出射光以外に光が入らないように遮光された状態とする。
ここで、図12(A)、(B)の光学部材の配置と、図12(C)の画像の関係について説明する。光学部材1001、1002について、図12(A)のXY平面から見た配置は重なっていて1つであり、図12(B)のXZ平面で見た配置は、これら両者が2本分離した状態となっている。光学部材1001、1002はXY平面、XZ平面から見て、互い平行に配置してある。
レンズ1101から見たとき、光学部材1001、1002から出射する光は光学部材の持つ開口数に従って広がり、レンズ1101で平行光束として出射する。光学部材1001、1002は図12(B)に示すように、レンズ1101、分光素子1102、レンズ1103が形成する光軸に対してZ方向にずれて配置される。本実施形態では、分光素子1102はプリズムにより構成してある。エリアカメラ12の撮影光軸は図12(B)の中央に実線で示してある。
上記のような光学配置において、レンズ1101から出射される平行光束は分光素子1102に対してXZ面内で光軸と角度を有した状態で入射する。そして、レンズ1101から出射する各平行光束は分光素子1102で屈折作用を受け、レンズ1103を介してエリアカメラ12に到達する。XZ面で見たときは、分光素子1102での屈折作用は平行平板の作用と同じであり、平行光束は平行光束のまま出射する。
ただし、分光素子1102の入射部でのZ軸位置と、出射部でのZ軸位置はプリズムを使った分光素子では屈折率の分散特性のため波長ごとにずれてくる。分光素子1102では分光素子が持つ波長分散に従って、屈折し、波長ごとに出射される方向が変化する。レンズ1103は、分光素子1102から出射した波長ごとに分解された平行光束をエリアカメラ12の不図示のセンサ表面に集光する。なお、レンズ1101には色収差の少ないものを用い、色による集光状態の差が発生しないように配慮する。そのため、レンズ1101の構成素子にはミラーを用いても構わない。
図12(B)に示すように、光学部材1001、1002から出射した光は分光素子1102の表面を絞りとしてエリアカメラ12のセンサ表面に結像する。検出ユニット600、601のそれぞれの導光部材604、605が受光する対象物4からの反射光は、異なる波長範囲のものとなる。このため、エリアカメラ12で形成されるスペクトラルパターンは図12(C)に示すように図の横方向にそれぞれ2つに分離される。
図12(B)において、分光素子1102からの出射光は。平行状態が維持されているなら、エリアカメラ12の表面で形成される4つのスペクトラルパターン1201〜1204はそれぞれ直線状となる。ただ、平行状態が収束光あるいは発散光に変化しているとスペクトラルパターン1201〜1204は円弧あるいは曲った状態となる。このため、光学部材1001、1002では分光器11の光の状態を考慮し、エリアカメラ12のセンサ面で形成されるスペクトラルパターンが重ならないようにZ方向にずらして配置する。また、エリアカメラ12のセンサ面で光学部材1001、1002のスペクトラルパターンが重ならないのであれば、光学部材1001、1002の位置、角度を変更してもよい。以上のような部材配置によって、エリアカメラ12で得られる画像は、図12(C)に示すように、光学部材1001、1002からの出射光を分光した分光像がスリット状に4本形成されることになる(1201〜1204)。
本実施形態においても、波長λは対象物4のY方向に係る位置ないし座標に相当し、エリアカメラ12の画像は、その各位置での対象物4の反射光の光量を反映した画像になる。
図13(A)はエリアカメラ12で撮像される画像を処理装置13に転送したときの画像データに相当する。図13(A)の画像においては、XY座標については、分光像と平行な方向をX方向、それに対して垂直方向はY方向に取られている。
処理装置13の実行する画像処理のフローは、図13(A)に相当するステップから始まって図13(C)に相当するステップで終了する。画像処理の図13(A)に相当するステップでは、光学部材1001の分光像F1、光学部材1002の分光像F2に対してX方向に射影演算を行う。この射影演算は画像データのY方向全体で実行する。射影演算は画像データI(X,Y)のY値を固定して、X方向に加算平均を取ったものである。これを数式で表現すれば、
P(Y)=ΣI(X,Y)/N (N:画像におけるX方向の画素数)
であり、Y方向全体に演算すれば射影データP(Y)が得られる。スペクトラルパターンは照明ユニット300、304の波長範囲が異なるため4本スリットとなるが、射影演算はX方向全体に渡って行う。スペクトラルパターンが円弧であっても同じ演算を行うことができる。その後、エリアカメラ12での分光像F1、F2の中心位置を求める。これはスペクトラルパターンが4本であっても同じである。図13(B)では分光像F1、F2に対する射影データを追加している。分光像F1、F2に対応した位置では射影データPrjの値が大きくなるため、あるしきい値Th値以上となる情報からY方向位置Y1、Y2を重心計算によって求めることができる。図13(C)で分光像F1、F2のY方向位置Y1、Y2に従って、Y方向の幅wの範囲で分光像F1、F2の画像データの総和をとる。このような処理をX方向全体に渡って行えば、分光像F1、F2の明るさ分布を得ることができる。
P(Y)=ΣI(X,Y)/N (N:画像におけるX方向の画素数)
であり、Y方向全体に演算すれば射影データP(Y)が得られる。スペクトラルパターンは照明ユニット300、304の波長範囲が異なるため4本スリットとなるが、射影演算はX方向全体に渡って行う。スペクトラルパターンが円弧であっても同じ演算を行うことができる。その後、エリアカメラ12での分光像F1、F2の中心位置を求める。これはスペクトラルパターンが4本であっても同じである。図13(B)では分光像F1、F2に対する射影データを追加している。分光像F1、F2に対応した位置では射影データPrjの値が大きくなるため、あるしきい値Th値以上となる情報からY方向位置Y1、Y2を重心計算によって求めることができる。図13(C)で分光像F1、F2のY方向位置Y1、Y2に従って、Y方向の幅wの範囲で分光像F1、F2の画像データの総和をとる。このような処理をX方向全体に渡って行えば、分光像F1、F2の明るさ分布を得ることができる。
分光像F1、F2の明るさ分布をI1(x)、I2(x)とすれば、下式のように反射光量指標S、形状指標Hを各波長で計算することができる。
S=I1(x)+I2(x)
H=(I1(x)−I2(x))/(I1(x)+I2(x))
S=I1(x)+I2(x)
H=(I1(x)−I2(x))/(I1(x)+I2(x))
なお、エリアカメラ12で撮像される画像のX軸方向の位置は、波長λに相当し、図13(C)に示した式では上式中の文字式xはλによって表記されている。また、実際の対象物4の表面における反射光量指標Sに相当する値を計算したければ、上式の反射光量指標Sは対象物4の分光反射率t(λ)を用いて補正する必要がある。また、測定において形成される分光像F1、F2の波長範囲は、予め基準光源やレーザなどの波長がわかっている光を対象物4に照射し、エリアカメラ12で撮像される画像のどの位置に現れるか、などに応じて決定すればよい。
本実施形態でも、上記のように分光撮像される波長λが対象物の長手方向の位置(図1のY方向、撮像される画像ではX方向)に相当する。そのため、分光反射率t(λ)から波長に対応する位置の明るさを補正することができ、補正後の反射光量指標S’は
S’=t(λ)*S
となる。なお、反射光量指標S’が極端に低い場合は、対象物4の表面に汚れあるいは吸収物質が存在することを示しているので、その対象物4はその対象物の標準形状と著しく差異がある(例えば不良)サンプルとして扱ってよい。また、本実施形態では分光器11は1台であるが、複数台の分光器を直列に接続して、波長分解能を向上させることも可能である。
S’=t(λ)*S
となる。なお、反射光量指標S’が極端に低い場合は、対象物4の表面に汚れあるいは吸収物質が存在することを示しているので、その対象物4はその対象物の標準形状と著しく差異がある(例えば不良)サンプルとして扱ってよい。また、本実施形態では分光器11は1台であるが、複数台の分光器を直列に接続して、波長分解能を向上させることも可能である。
なお、本実施形態では、照明系および受光系が、測定領域の長手方向に2分割された構成であり、従って、対象物4が同一部材でない場合にも対応できる可能性がある。例えば、対象物4が図10の中央で別体の2つの対象物に2分されており、これらの表面の材質や形状が異なる場合にも対応できる可能性がある。その場合は、2分された対象物の個別の分光反射率などを測定しておき、波長範囲に対応した補正を行う。また、以上では、照明系および受光系が、測定領域の長手方向に2分割された構成を例示したが、波長範囲が重複しなければ、照明系および受光系の分割数は任意であって、制限されない。
以上のように、本実施形態によれば、処理装置によって、表面形状を数値的に検出できる。照明系および検出系に分光光学系を利用することで、照明系にスキャナ(偏向器)のような機械要素を用いる必要がなく、しかも高速に表面形状を検出することができる。また、照明系にスキャナ(偏向器)などを必要とせず、導光には光ファイバのような光学部材を使用することができ、光源や分光器のサイズ制約を受けることなく、照明および検出系の光学系の構成を簡単安価に構成できる。本実施形態は、照明系および受光系が、測定領域の長手方向に複数に分割された構成であるため、分光系を構成する光学材料の特性や、対象物4のサイズに制約されることなく、実施形態1とほぼ同等の形状測定性能を実現できる。
<実施形態3>
上記実施形態2では、検出ユニット600、601を構成する導光部材604、605(部分導光部材)は、集光ユニット705と707、および706と708を介して互いに光学部材805、806(光ファイバ)で光学的に結合された構成である。本実施形態3では、検出ユニット600、601を構成する導光部材604、605(部分導光部材)のそれぞれ両端から光学部材801〜808(光ファイバ)で導出した反射光を、合波ユニット901〜904で合成して、分光器11に入射する。それ以外の構成は、実施形態2とほぼ同等である。
上記実施形態2では、検出ユニット600、601を構成する導光部材604、605(部分導光部材)は、集光ユニット705と707、および706と708を介して互いに光学部材805、806(光ファイバ)で光学的に結合された構成である。本実施形態3では、検出ユニット600、601を構成する導光部材604、605(部分導光部材)のそれぞれ両端から光学部材801〜808(光ファイバ)で導出した反射光を、合波ユニット901〜904で合成して、分光器11に入射する。それ以外の構成は、実施形態2とほぼ同等である。
図14は上記の図10に相当し、本実施形態の表面形状測定装置の全体構成を示している。図15は本実施形態の検出ユニット600、601の部材配置を下方の入射側から示している。
図14において100、101は光源、200、201は照明ユニット300、304に照明光を入射する光学部材、500、501はシリンドリカルレンズ、600、601は検出ユニット、801〜808は光学部材を示す。図14に示すように、この構成は、実施形態1の光源1、光学部材2、照明ユニット3、シリンドリカルレンズ5、検出ユニット6を、実施形態2と同様、対象物4の測定領域の長手方向に関して2分割した構成である。
光源100、101は好ましくは波長範囲が広い光源であり、ハロゲンランプあるいは白色LED光源である。また、複数の異なる波長をもつLED光源を使って1本の光学部材へ合波して入力する構成でもよい。光源100、101の波長範囲は重複しないようにする。本実施形態では、光源100の波長範囲には赤色寄りの600〜780nmを用い、光源101の波長範囲には青色寄りの400〜550nmを用いる。このように、光源100、101の波長範囲が重複しない設定とすることで、2つの光を混合した状態で伝搬させても干渉は発生しない。
光学部材201、202は本実施形態では光学部材を用いている。なお、光学部材201、202の出射口の大きさは測定分解能に関係するので小さい方が望ましく、本実施形態では50μm径のものを用いている。光学部材200、201の構成については、実施形態1で述べた種々の変形例が考えられる。光学部材200、201の出力光は照明ユニット300、304へ入力され、そこで分光素子によってスリット状のスペクトラルパターンが形成される。
照明ユニット300、304は、それぞれ分光する波長範囲が異なるだけで、これらの構成および作用は実施形態1の図2に示した照明ユニット3と同等である。シリンドリカルレンズ500、501を介して、照明ユニット300、304の波長範囲の反射光をそれぞれ受光する検出ユニット600、601は、図15に示すように構成されている。
検出ユニット600、601の内部構成は、実施形態1の図3、図4で説明したものと同様である。検出ユニット600、601は、それぞれ導光部材604、605(部分導光部材)によって構成されている。検出ユニット600、601を構成する導光部材604、605(部分導光部材)のそれぞれ両端から光学部材801〜808(光ファイバ)で導出した反射光を、合波ユニット901〜904で合成して、分光器11に入射する(図14、図15)。
光学部材801〜804の出力光は合波ユニット901、902の出力端で4本から2本に変換され、光学部材805〜808の出力光は合波ユニット903、904の出力端で4本から2本に変換される。合波する組み合わせは、検出ユニット600では光学部材801、803のペアと光学部材802、804のペア、検出ユニット601では光学部材805、807のペアと光学部材806、808のペアである。合波ユニット901、902からは光学部材1001、1002の出力、および合波ユニット903、904からは光学部材1003、1004の出力は、分光器11へ入射する。
図16(A)、(B)は図12と同等の様式で分光器11およびエリアカメラ12の部分の光学的な構成を示している。図16(A)は分光器11とエリアカメラ12のXY平面の図示、図16(B)はXZ平面の図示にそれぞれ相当する。また、図17は分光器11の入射部における光学部材1001、1002、1003、1004の配置例を示している。この例では、分光器11の入射部において、上方から光学部材1001、1002、1003、1004の出力端が配置されている。
図17(B)は、上記のような各部材の配置において、レンズ1103を介してエリアカメラ12で撮像された画像を模式的に示している。エリアカメラ12で撮像されたスペクトラルパターン1201、1202、1203、1204はそれぞれ光学部材1001、1002、1003、1004からの入射光に対応している。
図16(A)、(B)、図17(A)、(B)において、光学部材1001〜1004はXY平面から見たときは1つに重なっており図16(A)、(B)のXZ平面で見た場合、4本が離間した状態となっている。光学部材1001〜1004はXY平面、XZ平面から見て、互い平行に配置される。図17(A)で示されているレンズ1101から見たとき、光学部材1001〜1004から出射する光は光学部材の持つ開口数に従って広がり、レンズ1101で平行光束として出射する。光学部材1001〜1004は図17(B)で示される通り、レンズ1101、分光素子1102、レンズ1103が形成する光軸に対してZ方向にずれて並ぶ。本実施形態では分光素子1102は例えばプリズムである。図17(B)において、光学部材1001、1002の光路は実線、光学部材1003、1004の光路は破線で示してある。この光学系の光軸は図17(B)において細線の実線で示してある。
レンズ1101から出射される平行光束は図17(B)のように、XZ平面において、分光素子1102に対して光軸と角度を有した状態で入射する。レンズ1101から出射する各平行光束は分光素子1102で屈折作用を受けてレンズ1103を通してエリアカメラ12に到達する。また、XZ平面においては、分光素子1102での屈折作用は平行平板の作用と同じであり、平行光束は平行光束のまま出射する。
分光素子1102の入射部でのZ位置と、出射部でのZ位置はプリズムを使った分光素子では屈折率の分散特性のため波長ごとにずれを生じる。分光素子1102はXY平面で見ると図17(A)のように分光素子が持つ波長分散に従って、屈折し、波長ごとに出射される方向が変化する。そして、レンズ1103により、分光素子1102から出射した平行光束がエリアカメラ12のセンサ表面に集光される。この時、分光素子1102からの出射光はXZ面では波長ごとで屈折率が異なり、従ってZ方向の出射位置が変化する。しかし、各波長の出射光が、平行状態が維持されているなら、エリアカメラ12のセンサ面で形成されるスペクトラルパターン1201〜1204はいずれも直線状となる。ただし、平行状態が収束光あるいは発散光に変化していると、スペクトラルパターン1201〜1204は円弧あるいはまがった状態となる。この点を考慮して、図17(A)にP1、P2で示すように、光学部材1001、1002および1003、1004は、各々エリアカメラ12の表面で形成されるスペクトラルパターンが重ならないようZ方向にずらして配置する。また、光学部材1001、1002および1003、1004が導光する波長範囲が異なるため、図17(A)にWで示すように、エリアカメラ12の表面で重ならないよう各ペアの間隔を設定する。ただし、エリアカメラ12のセンサ面で光学部材1001〜1004のスペクトラルパターンの波長範囲が重複しなければ、光学部材1001〜1004の配置態様(位置や角度)は、上記の例と異なるものに変更してよい。
図18はエリアカメラ12で得られた画像を処理装置13に転送したときの画像データを示す。図18において、分光像と平行な方向をX方向、その垂直方向をY方向と定義する。画像処理のフローは図18(A)に相当するステップからから始まり、図18(C)に相当するステップで終了する。図18(A)に相当するステップでは光学部材1001〜1004の分光像はF1〜F4にそれぞれ相当し、ここではこれら分光像F1〜F4について画像データ内でY位置を固定してX方向に射影演算を行う。この射影演算は画像データI(X,Y)をY固定して、X方向に加算平均を取ったものである。これを数式で表現すれば、
P(Y)=ΣI(X,Y)/N (N:画像におけるX方向の画素数)
であり、Y方向全体に演算すれば射影データP(Y)が得られる。スペクトラルパターンが円弧形状であっても、この同じ演算によって、エリアカメラ12での分光像F1〜F4の中心位置を求めることができる。図18(B)は、上記のようにして求めた分光像F1〜F4に対する射影データY1〜Y4を示す。分光像F1、F2に対応した位置では射影データPrjの値が大きくなるため、あるしきい値Th値以上となる情報からY方向位置Y1〜Y4を重心計算によって求めることができる。
P(Y)=ΣI(X,Y)/N (N:画像におけるX方向の画素数)
であり、Y方向全体に演算すれば射影データP(Y)が得られる。スペクトラルパターンが円弧形状であっても、この同じ演算によって、エリアカメラ12での分光像F1〜F4の中心位置を求めることができる。図18(B)は、上記のようにして求めた分光像F1〜F4に対する射影データY1〜Y4を示す。分光像F1、F2に対応した位置では射影データPrjの値が大きくなるため、あるしきい値Th値以上となる情報からY方向位置Y1〜Y4を重心計算によって求めることができる。
図18(C)に相当するステップでは、分光像F1〜F4のY方向位置Y1〜Y4に対して、Y方向の幅wの範囲で画像データの値を読みながらY方向に加算する。この処理をX方向全体にわたって行い、分光像F1〜F4の明るさ分布を得ることができる。
分光像F1〜F4の明るさ分布をI1(x)〜I4(x)とすれば、下式のように反射光量指標S1、S2、形状指標H1、H2を各波長で計算することができる。
S1=I1(x)+I2(x)
H1=(I1(x)−I2(x))/(I1(x)+I2(x))
S2=I3(x)+I4(x)
H2=(I3(x)−I4(x))/(I3(x)+I4(x))
なお、エリアカメラ12で撮像される画像のX軸方向の位置は、波長λに相当し、図18(C)に示した式では上式中の文字式xはλによって表記されている。また、実際の対象物4の表面における反射光量指標Sに相当する値を計算するのであれば、反射光量指標S1、S2は対象物4の分光反射率t(λ)を用いて補正する必要がある。また、測定において形成される分光像F1、F2の波長範囲は、予め基準光源やレーザなどの波長がわかっている光を対象物4に照射し、エリアカメラ12で撮像される画像のどの位置に現れるか、などに応じて決定すればよい。
S1=I1(x)+I2(x)
H1=(I1(x)−I2(x))/(I1(x)+I2(x))
S2=I3(x)+I4(x)
H2=(I3(x)−I4(x))/(I3(x)+I4(x))
なお、エリアカメラ12で撮像される画像のX軸方向の位置は、波長λに相当し、図18(C)に示した式では上式中の文字式xはλによって表記されている。また、実際の対象物4の表面における反射光量指標Sに相当する値を計算するのであれば、反射光量指標S1、S2は対象物4の分光反射率t(λ)を用いて補正する必要がある。また、測定において形成される分光像F1、F2の波長範囲は、予め基準光源やレーザなどの波長がわかっている光を対象物4に照射し、エリアカメラ12で撮像される画像のどの位置に現れるか、などに応じて決定すればよい。
本実施形態でも、上記のように分光撮像される波長λが対象物の長手方向の位置(図1のY方向、撮像される画像ではX方向)に相当する。そのため、分光反射率t(λ)から波長に対応する位置の明るさを補正することができ、補正後の反射光量指標S1’、S2’は
S1’=t(λ)*S1
S2’=t(λ)*S2
となる。なお、反射光量指標S1’ないしS2’が極端に低い場合は、対象物4の表面に汚れあるいは吸収物質が存在することを示しているので、その対象物4はその対象物の標準形状と著しく差異がある(例えば不良)サンプルとして扱ってよい。また、本実施形態では分光器11は1台であるが、複数台の分光器を直列に接続して、波長分解能を向上させることも可能である。
S1’=t(λ)*S1
S2’=t(λ)*S2
となる。なお、反射光量指標S1’ないしS2’が極端に低い場合は、対象物4の表面に汚れあるいは吸収物質が存在することを示しているので、その対象物4はその対象物の標準形状と著しく差異がある(例えば不良)サンプルとして扱ってよい。また、本実施形態では分光器11は1台であるが、複数台の分光器を直列に接続して、波長分解能を向上させることも可能である。
なお、本実施形態でも、実施形態2と同様に照明系および受光系が、測定領域の長手方向に2分割された構成であり、従って、分割された対象物4が各照明系および受光系が扱う同一部材でない場合にも対応できる可能性がある。例えば、対象物4が図10の中央で別体の2つの対象物に2分されており、これらの表面の材質や形状が異なる場合にも対応できる可能性がある。その場合は、2分された対象物の個別の分光反射率などを測定しておき、波長範囲に対応した補正を行う。また、以上では、照明系および受光系が、測定領域の長手方向に2分割された構成を例示したが、波長範囲が重複しなければ、照明系および受光系の分割数は任意であって、制限されない。
以上のように、本実施形態によれば、実施形態2と同様に、表面形状を数値的に検出でき、照明系および検出系に分光光学系を利用することで、照明系にスキャナ(偏向器)のような機械要素を用いる必要がなく、しかも高速に表面形状を検出することができる。また、照明系にスキャナ(偏向器)などを必要とせず、導光には光ファイバのような光学部材を使用することができ、光源や分光器のサイズ制約を受けることなく、照明および検出系の光学系の構成を簡単安価に構成できる。本実施形態は、実施形態2と同様に、照明系および受光系が、測定領域の長手方向に複数に分割された構成であるため、分光系を構成する光学材料の特性や、対象物4のサイズに制約されることなく、実施形態1とほぼ同等の形状測定性能を実現できる。
<実施形態4>
本実施形態4は、検出ユニットを構成する導光部材の形状と、導光部材からの反射光を導出する構成が異なる。対象物から反射した反射光を前記複数の導光部材に入射し、前記複数の導光部材の、前記照明光の異なる波長が並ぶ方向の端部、例えば両端部から導出し、合波して前記測定部に導光する。これに対して、また、実施形態4では、対象物から反射した反射光を複数の導光部材に入射し、光ファイバなどの光学部材によって、複数の導光部材で集光した光を複数の導光部材の一端部から導出する。複数の導光部材の、前記反射光の入射側には、前記結像素子として正の屈折力を有する光学部材、例えば、前記複数の導光部材の一端部を通る光軸を備えたレンズまたはフレネルレンズを配置することができる。
本実施形態4は、検出ユニットを構成する導光部材の形状と、導光部材からの反射光を導出する構成が異なる。対象物から反射した反射光を前記複数の導光部材に入射し、前記複数の導光部材の、前記照明光の異なる波長が並ぶ方向の端部、例えば両端部から導出し、合波して前記測定部に導光する。これに対して、また、実施形態4では、対象物から反射した反射光を複数の導光部材に入射し、光ファイバなどの光学部材によって、複数の導光部材で集光した光を複数の導光部材の一端部から導出する。複数の導光部材の、前記反射光の入射側には、前記結像素子として正の屈折力を有する光学部材、例えば、前記複数の導光部材の一端部を通る光軸を備えたレンズまたはフレネルレンズを配置することができる。
図19は上記の図1、図10、図14などに相当し、本実施形態の表面形状の測定装置の全体構成を示している。図19において1は光源、2は照明ユニット3へ入力する光学部材、3は照明ユニット、4は測定対象物、5はシリンドリカルレンズ、6は検出ユニット、801、802は光学部材、11は分光器、12はエリアカメラ、13は処理装置である。これらの機能は、上述の各実施形態において、同一参照符号で示した部材と同等である。
対象物4を照明する照明系の構成は、実施形態1の図1のものと同じで、変形例についても実施形態1で示したのと同じ構成を適用できる。照明ユニット3の内部構成は図2に示したものと同様で、照明ユニット3内部の分光素子によってλ1〜λ2の波長範囲で位置に応じて波長が変化するようなスリット状のスペクトラルパターンを有する照明光を形成する。照明ユニット3は、この照明光をスペクトラルパターンの並び方向と円筒状の対象物4の長手方向(Y方向)が平行になるように照射する。
対象物4から反射した光はシリンドリカルレンズ5を経由して検出ユニット6に入射する。図20(A)、(B)、(C)は検出ユニット6の構成例を示している。検出ユニット6は正のパワーをもつ光学部材601、602、導光部材604、605および遮光板603で構成されている。
薄い金属板などで構成した遮光板603は、図20(B)に示すように光学部材601、602、導光部材604と605の間に配置され、光学部材601、導光部材604に入射した光が光学部材602、導光部材605に入射しないように遮断する。遮光板603は、導光部材604、605と同等の形状で両者を光学的に分離するような形状としている。遮光板603の表面は、光拡散するような表面粗さを備えた拡散面とするか、あるいは光吸収特性を有する表面性状であってもよい。
導光部材604、605の側縁は、図20(A)のように、入射部に対して光検出器606、607側が小さくなる先細り形状を有する自由曲面で構成されている。光学部材601、602は本実施形態において正の屈折力を有し、導光部材604、605の出射側の一端部を通る光軸を備えた光学部材で、例えば本実施形態ではフレネルレンズであるが、単レンズなどによって構成してもよい。光学部材601、602および導光部材604、605には、例えばアクリル材料を用いるが、光透過性が確保できる材料であれば、光学フィルム、光透過性シリコンゴムなどで構成してもよい。
図21(A)、(B)は、対象物4からの反射光が光学部材601、602を介して導光部材604、605に入射し、導光部材604、605の出射側の一端部にそれぞれ配置された光学部材701、702へと伝達される様子を示している。対象物4からの反射光は光学部材601、602を透過して導光部材604、605に入射する。例えばフレネルレンズによる光学部材601、602の主光軸は、導光部材604、605の中央部を通るように配置する。これにより、光学部材601、602の屈折力によって、対象物4から垂直に入射した反射光は、導光部材604、605の先細り形状のしぼり部分付近で集光する。
対象物4からの反射光は広がりをもった光であり、垂直入射光の集光位置を導光部材604、605に近づけると、垂直入射光以外は先細り形状の構造の内面で生じる全反射または反射を繰り返して導光部材604、605から出射する。導光部材604、605から出射する光量は比較的小さい。
本実施形態では、光学部材601、602はフレネルレンズであるが、その場合、光学部材601、602は、円形のフレネルレンズから中心を基準に対称的に、導光部材604、605の幅に合うよう例えば直方体形状に加工されたものである。なお、2つの光学部材601、602は、1つのフレネルレンズの中央部付近から切り出して、作成してもよい。その場合、各々の光軸が導光部材604、605の中心からオフセットした形状となる可能性があるが、本実施形態の構成に充分な集光力を得る光学部材601、602を得ることができる。また、一般に同心円パターンのフレネルレンズのパワーは等方的であるが、シリンドリカルフレネルレンズのような1方向のみにパワーを有する光学部材により光学部材601、602を構成してもよい。その場合には光学部材601、602は、対象物4の長手方向に屈折力を持つように配置する。
この光学部材601、602の屈折力によって対象物4から垂直に反射する光線は図21(A)の破線で示した位置の近傍に集光する。この光学部材601、602の集光位置に応じて、導光部材604、605のXZ面内における断面形状を決定することができる。本実施形態では、出射光の効率化のため、導光部材604、605は先細り形状の曲面形状としてある。
図21(A)、(B)は、導光部材604、605内における反射光の伝搬の様子を示しており、YZ平面では、図21(B)に示すように、反射光は導光部材604、605の内部でジグザグパターンの全反射ないし反射を繰り返しつつ伝搬する。一方、図21(A)のXZ平面では、光線の一部は、曲面形状を備えた側縁から外部に導光部材604、605から出射するものもある。
対象物4からの反射光は光線束であり、図21(A)のXZ平面においては、光線r1、r2で示される角度範囲で進む。光線r1、r2での範囲内の光線はXZ平面内では導光部材604、605の側面で全反射あるいは反射しながら伝搬する。しかしながら、反射光の中には全反射せず、導光部材604、605の曲線形状の側縁から射出するものもあり、全ての光線を出射端に伝搬させることは難しい。そのため、対象物4からの反射光を導光部材604、605内で最大限伝搬できる位置は予め計算あるいは実験で求めておく。
発明者らの検証によると、図21(A)において、導光部材604、605の長さをL1、破線で示した集光位置をL2とした時、長さL1が700mmの場合、L2は600mm程度であった。その時、導光部材604、605の出射口は3mm角であったが、この導光部材604、605の出射口の大きさを変更すると、長さL1、L2の関係は変化する。なお、導光部材604、605の側面は、図21(B)に示すように反射光を全反射させるため、好ましくは研磨された状態か、金属蒸着などによる反射面とする。本実施形態では研磨面であるが、側面、あるいは曲線状の側縁の光が出射しやすい領域に金属蒸着などによる反射面を形成してもよい。
一方、図21(B)のYZ面内では導光部材604、605が平行平板であるため、全反射しながら伝搬する。つまり、対象物4からの反射光は導光部材604、605の内部で一部の光線が射出しながら出射口まで伝搬する。
導光部材604、605の出射端には、光学部材801、802に光を入射するため、それぞれ集光ユニット701、702を装着する。集光ユニット701、702は導光部材604、605の出射部に対して光学接着あるいは不図示の付勢部材などを用いて固定する。光ファイバなどによる導出用の光学部材801、802は集光ユニット701、702の先端部を穴加工して光学部材のコア材を差し込み、固定する。なお、光学部材801、802には、集光ユニット701、702から出射される光をボールレンズなどの光学素子を媒介として入力してもよい。また、光学部材801、802は単芯でも複数のファイバを束ねたものでもよく、光学部材801、802の長さには制限はない。
対象物4からの反射光においてある波長の光に着目すると、導光部材604、605の下面の境界付近に楕円あるいはスリット状のパターンを結像させることになる。本実施形態では照射パターンの長手方向には屈折作用を起こさないようにシリンドリカルレンズ5の屈折作用を配置している。そのため、対象物4の1点から出射された光は長手方向にはそのまま広がり、短手方向にはシリンドリカルレンズ5の屈折作用を受け、これにより、検出ユニット6の入射面では楕円あるいはスリット状のパターンを形成する。パターンの強度分布が対称的であれば、導光部材604、605に同じ強度の光が入射する。対象物4の表面に形状変化があると照明ユニット3から照射されるスペクトラルパターンの中で形状変化に対応した波長の光の反射位置が変化する。
反射光はシリンドリカルレンズ5を通して、検出ユニット6の入射部において形状変化に対応した位置変化を生じる。本実施形態の分光器11、エリアカメラ12、処理装置13は、実施形態1〜3のものとそれぞれ同様に構成される。これらの機能は、実施形態1〜3で説明した通りで、上述同様の処理により、と同様に対象物4からの反射光を介して、対象物4の表面形状を測定することができ、上記と同様の作用、効果を期待できる。本実施形態によれば、導光部材604、605の形状は多少複雑になるが、その他の構成、例えば導光用の光学部材(光ファイバ)などの本数が少なく、測定システムをより簡単安価に構成できる可能性がある。
1、100、101…光源、2、200、201、801〜808、1001〜1004…光学部材、3、304…照明ユニット、4…対象物、5…シリンドリカルレンズ、6…検出ユニット、901、902…合波ユニット、11…分光器、12…エリアカメラ、13…処理装置。
Claims (15)
- 対象物に照明光を照射し、対象物の反射光を検出し、対象物の形状を測定する測定装置において、
前記対象物の異なる位置に異なる波長の光が照射されるよう分光した照明光を前記対象物に対して照射する照明ユニットと、
前記照明光の異なる波長が並ぶ方向と交差する方向に隣接して配置された複数の導光部材と、
前記複数の導光部材に対して前記対象物からの反射光を結像する結像素子と、
前記複数の導光部材のそれぞれの出力光を分光し、前記複数の導光部材にそれぞれ対応する複数の分光像の光量を測定する測定部と、
前記測定部により測定された前記複数の分光像の光量分布に基づき、前記対象物の表面形状を評価する処理装置と、を備えた測定装置。 - 請求項1に記載の測定装置において、前記処理装置は、前記複数の分光像における特定の波長についての光量分布に基づき、前記対象物の特定の位置の表面形状を評価する測定装置。
- 請求項1または2に記載の測定装置において、対象物から反射した反射光を前記複数の導光部材に入射し、前記複数の導光部材の、前記照明光の異なる波長が並ぶ方向の端部から導出し、前記測定部に導光する光学部材を備えた測定装置。
- 請求項1または2に記載の測定装置において、対象物から反射した反射光を前記複数の導光部材に入射し、前記複数の導光部材で集光した光を前記複数の導光部材の一端部から導出し、前記測定部に導光する光学部材を備えた測定装置。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の測定装置において、前記結像素子がシリンドリカルレンズである測定装置。
- 請求項3に記載の測定装置において、前記複数の導光部材の、前記反射光の入射側に、プリズムが配置された測定装置。
- 請求項4に記載の測定装置において、前記複数の導光部材の、前記反射光の入射側に、前記結像素子として正の屈折力を有する光学部材が配置された測定装置。
- 請求項7に記載の測定装置において、前記正の屈折力を有する光学部材が、前記複数の導光部材の、前記一端部を通る光軸を備えたレンズまたはフレネルレンズである測定装置。
- 請求項1または3に記載の測定装置において、前記複数の導光部材の両端から導出した光出力を合波し、前記測定部に入力する合波ユニットを有する測定装置。
- 請求項1、3、または9のいずれか1項に記載の測定装置において、前記複数の導光部材の1つが、前記照明光の異なる波長が並ぶ方向に配列された複数の部分導光部材により構成される測定装置。
- 請求項10に記載の測定装置において、隣接する前記複数の部分導光部材どうしを光学的に結合する光学部材を備えた測定装置。
- 請求項10に記載の測定装置において、前記複数の部分導光部材の両端から導出した光出力を合波し、前記分光器に入力する合波ユニットを有する測定装置。
- 請求項9から12のいずれか1項に記載の測定装置において、前記照明ユニットが、前記対象物の異なる位置に異なる波長の光が照射されるよう分光した照明光を前記対象物に対して照射し、前記複数の部分導光部材の各々に互いに重複しない波長範囲の前記対象物からの反射光が照射される測定装置。
- 請求項1から12のいずれか1項に記載の測定装置において、前記照明ユニットが、筒状の対象物の長手方向に渡って異なる波長が並ぶよう分光された照明光を照射する測定装置。
- 請求項14に記載の測定装置において、前記処理装置が、前記測定部により測定された前記複数の分光像の光量分布に基づき、前記筒状の対象物の形状と、前記筒状の対象物の標準形状と、の差異を評価する測定装置。
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