JP2021078922A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
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Abstract

【課題】製造コストの増加を防止して遊技興趣を向上させる。【解決手段】後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示は、前面演出表示66AKA23よりも表示優先度が低くなる。特定画像を前面演出表示66AKA23に配置可能な特別演出が実行されたときに、後面インターフェース表示は、特定画像により少なくとも一部が隠蔽されることで視認が困難となる。前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、最も表示優先度が高くなる。特定画像を前面演出表示66AKA23に配置可能な特別演出が実行されたときに、前面インターフェース表示は、特定画像により隠蔽されることがないので視認が容易である。【選択図】図10−4

Description

本発明は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機において、第1表示装置の表示領域が透過領域を含み、この透過領域の裏面側に第2表示装置が配置されたものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2015−150014号公報
特許文献1に記載された技術では、製造コストが増加するという問題があった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、製造コストの増加を防止して遊技興趣を向上させる遊技機の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、前記有利状態に制御されることを示唆する演出表示を実行可能な演出表示手段(例えば画像表示装置5など)を備え、前記演出表示として、第1表示(例えば後面側表示66AKA01など)と、該第1表示よりも表示優先度が高い第2表示(例えば前面側表示66AKA02など)と、を実行可能であり、前記第2表示は、前記第1表示の前面側に重畳して画像を表示可能であるとともに、前記第1表示よりも明度が高い画像を表示可能であり、前記演出表示手段は、前記第1表示による所定演出(例えば後面演出表示など)を実行しているときに、前記第2表示による特別演出(例えば前面演出表示など)を実行可能であり、前記特別演出は、前記第1表示の少なくとも一部を隠蔽する特定画像(例えば演出画像66AKB11、66AKB12など)を動作させる表示と、該特定画像により隠蔽されない表示領域において前記第1表示の鮮明度を低下させた特殊画像(例えば演出画像66AKB03など)の表示と、を含み、前記演出表示手段は、遊技の進行に関する特別情報表示として、前記第1表示に含まれて前記特別情報表示を行う第1特別表示(例えば後面インターフェース表示など)と、前記第2表示に含まれて前記特別情報表示を行う第2特別表示(例えば前面インターフェース表示など)と、を実行可能であり、前記特別演出が実行されたときに、前記第1特別表示は視認が困難となり、前記第2特別表示は視認が容易である(例えば演出表示例66AKP0など)。
このような構成によれば、製造コストの増加を防止して遊技興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面斜視図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御基板に搭載された各種回路の構成例を示す図である。 演出制御用の記憶エリアについて構成例を示す図である。 画像表示装置における画面表示の構成例を示す図である。 仮想三次元空間における演出画像の配置例を示す図である。 z軸方向における演出画像の配置例を示す図である。 各種の演出画像を含む画面表示の構成例を示す図である。 表示制御情報の構成例を示す図である。 表示要素に対する画像処理の実行例を示す図である。 演出表示の実行例を示す図である。 演出ランプが設けられた場合の演出実行例を示す図である。 演出表示の実行例を示す図である。 後面表示境界および前面表示境界を設定する表示制御例を示す図である。 z軸方向における配置に応じた表示制御例を示す図である。 他の演出表示例を示す図である。 z軸方向における配置に応じた表示制御例を示す図である。 合成処理の実行例を示す図である。 オブジェクトの位置を変化させる場合の表示制御例を示す図である。 オブジェクトに対する視点の設定例を示す図である。 シェイクビジョン演出における表示制御例を示す図である。 画像表示装置における画面表示の構成例を示す図である。 仮想三次元空間における演出画像の配置例を示す図である。 z軸方向における演出画像の配置例を示す図である。 演出表示の実行例を示す図である。 演出表示の実行例を示す図である。 他の演出表示例を示す図である。 演出表示の実行例を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー500Aが取り付けられている。セキュリティカバー500Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー500Aは、短片500Aaおよび長片500Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定示唆演出に関する特徴部の説明)
可変表示の実行中には、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であってもよい。例えば演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理は、停止図柄決定処理を含んでいる。停止図柄決定処理は、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄といった、飾り図柄の可変表示において停止表示される飾り図柄の組合せを決定可能な処理であればよい。停止図柄決定処理では、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、いずれかのリーチ図柄が決定されたことに基づいて、所定割合で設定示唆演出を実行可能に決定してもよい。リーチ図柄は、リーチハズレ時の最終停止図柄や大当り時の最終停止図柄のうち、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで一致して停止表示される同一の飾り図柄である。
停止図柄決定処理では、リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照することなどにより、リーチ図柄を決定可能であればよい。リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が異なっていてもよい。例えば、7の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も高くなり、6の数字、5の数字、4の数字、3の数字、2の数字となるに伴い、リーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が低くなり、1の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も低くなるように、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が設定されてもよい。なお、リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。リーチ図柄となる飾り図柄ごとに割り当てられた判定値の個数が異なってもよいし、リーチ図柄となる飾り図柄にかかわらず割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。大当り種別に応じて、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が異なってもよい。
停止図柄決定処理では、決定されたリーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合に、設定示唆演出の有無を決定してもよい。設定示唆演出は、設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。設定示唆演出の有無として、設定示唆演出を実行しない「演出なし」、または、設定示唆演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。このとき「演出あり」に決定された場合には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する。演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の電源投入時に、主基板11の側から送信された設定値通知コマンドを受信し、通知された設定値をRAM122の所定領域に格納すればよい。こうした所定領域の記憶データを用いて、設定値を特定すればよい。
設定示唆演出を実行する場合には、設定示唆パターンを決定する。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の設定示唆パターンのうちいずれかに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。複数の設定示唆パターンとして、例えば4つのパターンRE−0〜パターンRE3が設けられていればよい。これらの設定示唆パターンは、図柄表示色を変化させるか否かや、変化させる場合の表示色に応じて、示唆内容が異なっていればよい。図柄表示色は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色であり、通常表示色となる赤色の他に、銅色、銀色、金色を含む示唆表示色に変化可能である。パターンRE−0は、図柄表示色を変化させず、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。パターンRE−1は、図柄表示色を銅色に変化させ、設定値が2以上であることの確定を示唆する。パターンRE−2は、図柄表示色を銀色に変化させ、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。パターンRE−3は、図柄表示色を金色に変化させ、最高の設定値となる6であることの確定を示唆する。このように、リーチ図柄を用いた設定示唆演出では、図柄表示色が変化したか否かや、変化後の図柄表示色に応じて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行うことができる。
リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄となることから、大当り遊技状態に制御される割合が高い。そして、設定示唆演出がパターンRE−0で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が低く、設定示唆演出がパターンRE−1で実行される場合は設定値が2以上であることが確定する。また、設定示唆演出がパターンRE−2で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が高く、設定示唆演出がパターンRE−3で実行される場合は最高の設定値となる6であることが確定する。このように、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった場合のリーチ図柄には、7以外の数に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う図柄表示態様と、7の数字に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともにパチンコ遊技機1において設定されている設定値に関する示唆を行う図柄表示態様とが含まれている。リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄の場合には、リーチ図柄が通常表示色で表示されることで大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、図柄表示色が変更されることで、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともに設定値に関する示唆を行うことになる。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、演出態様が異なるように実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−1に決定されないので、図柄表示色が銅色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が銅色に変更されるか否かが異なる。パチンコ遊技機1において設定されている設定値が6以外である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−3に決定されないので、図柄表示色が金色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機において設定されている設定値が6であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が金色に変更されるか否かが異なる。
設定示唆演出は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色である図柄表示色を変更するものに代えて、あるいは、図柄表示色を変更するものに加えて、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の形状や模様といった、リーチ態様における任意の態様を変更するものであってもよい。あるいは、背景画像や外枠画像その他の任意の演出画像の表示、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光体の点灯、演出用可動部材の動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置による演出態様を変更するものであってもよい。設定示唆演出その他のパチンコ遊技機1における任意の演出は、演出制御に関連する任意のデータ、演出制御に関連しない任意のデータ、あるいは、これらを組み合わせたデータが、演出実行用として予め定められた単一または複数の条件式を満足する場合に、実行可能であればよい。図柄表示色を変更する演出は、変更演出ともいう。
複数の設定示唆パターンには、大当り遊技状態に制御される場合にのみ決定可能なパターンと、大当り遊技状態に制御されない場合にも決定可能なパターンとが、含まれていてもよい。例えば、パターンRE−0とパターンRE−1は、可変表示結果が「ハズレ」である場合にも、所定割合で決定可能となるのに対し、パターンRE−2とパターンRE−3は、可変表示結果が「大当り」である場合にのみ所定割合で決定可能となり、可変表示結果が「ハズレ」である場合には決定不可能となるようにしてもよい。この場合に、パターンRE−2は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値にかかわらず、共通の割合で決定されるのに対し、パターンRE−3は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる割合で決定されてもよい。
演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される可変表示中演出処理では、変更演出期間である場合に、変更演出を実行する制御が行われる。変更演出期間は、リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、図柄表示色を変更する演出の実行期間として、予め定められていればよい。変更演出期間は、変更演出の演出態様に応じて、異なる時間長に設定されてもよい。例えばパターンRE−0の場合には変更演出期間が最も短い第1期間に設定され、パターンRE−1の場合には変更演出期間が第1期間よりも長い第2期間に設定され、パターンRE−2の場合には変更演出期間が第2期間よりも長い第3期間に設定され、パターンRE−3の場合には変更演出期間が最も長い第4期間に設定されてもよい。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、その演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画供給サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、このような有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合にも行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲を喚起しないため、不利な演出の実行期間が長いと、かえって遊技者に不快感を与えてしまうという問題がある。そこで、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるようにする。これにより、遊技者にとって有利な演出が実行された場合に、遊技者が見逃すことを防止できるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保できることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開され、パチンコ遊技機1に対する公衆の興味を高めることができる。加えて、多くの場合に、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることにより、遊技場側からすれば、遊技者により遊技場の宣伝が行われたことになる。このように、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすことになる。
設定示唆演出は、リーチ図柄の表示色を変更可能な変更演出の他にも、例えば擬似連演出や先読み予告演出など、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。可変表示の実行中に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる演出であってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行う場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、その示唆が終了する場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なるパターンが含まれてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定されるパターンの演出態様による示唆が行われることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の実行中には、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う一方で、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行わないようにしてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うようにしてもよい。大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うことなく、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われる場合があってもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
(特徴部66AK〜68AKの説明)
図10−1は、特徴部66AK〜68AKに関し、演出制御基板12に搭載された各種回路の構成例を示している。図10−1に示す構成例では、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100、入力回路66AK121、メモリコントローラ66AK122、演出データメモリ66AK123、ROM66AK124、RAM66AK125、ウォッチドッグタイマ66AK126といった、各種回路が演出制御基板12に搭載されている。演出制御用マイクロプロセッサ66AK100は、CPU66AK131、VDP66AK132、音声処理回路66AK133、ランプ制御回路66AK134 、モータ制御回路66AK135、内蔵メモリ66AK136を備えている。VDP66AK132は、データ転送回路66AK141、プリローダ66AK142、グラフィックスデコーダ66AK143、描画回路66AK144、VRAM66AK145、表示駆動回路66AK146を含んでいる。音声処理回路66AK133は、音声デコーダ66AK151を含んでいる。
演出制御用マイクロプロセッサ66AK100は、主基板11から受信した演出制御コマンドに基づいて、データ処理や信号処理を実行することなどにより、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9その他の装飾用LED、可動体32などの演出用可動部材といった、複数の演出装置のうち、一部または全部を用いた演出の実行を制御可能である。演出制御用マイクロプロセッサ66AK100は、演出の実行を制御可能な回路が1チップに集積された統合型プロセッサとして構成されていればよい。なお、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100は、CPU66AK131、VDP66AK132や内蔵メモリ66AK136を備える一方で、音声処理回路66AK133、ランプ制御回路66AK134、モータ制御回路66AK135のうち、一部または全部が、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100の外部に設けられてもよい。あるいは、入力回路66AK121、メモリコントローラ66AK122、演出データメモリ66AK123、ROM66AK124、RAM125、ウォッチドッグタイマ66AK126のうち、一部または全部が、1チップの演出制御用マイクロプロセッサ66AK100の内部に設けられてもよい。
入力回路66AK121は、バッファ回路などを含んでいればよい。入力回路66AK121のバッファ回路は、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信するために用いられる。メモリコントローラ66AK122は、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100から供給される要求信号に応じて、演出データメモリ66AK123の記憶データに対する読出処理や書込処理を含む各種処理を実行する。演出データメモリ66AK123は、例えば画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データといった、演出装置を用いた演出の実行に使用可能な演出データを予め記憶している。演出データメモリ66AK123が記憶する画像データには、動画像データと静止画像データとが含まれてもよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データとなるスプライト画像データが用意されていればよい。これらのスプライト画像データは、キャラクタ画像データとして使用可能である。飾り図柄に対応する演出画像は、キャラクタ画像に含まれてもよい。その他、画像表示装置5の画面上に表示される任意のキャラクタ画像、具体的には、人物、図形、記号などを示す演出画像、および背景画像の画像データが、予め演出データメモリ66AK123に記憶されていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において文字を表示可能にするテキスト画像データが用意されてもよい。静止画像データには、二次元平面に対応する静止画像を生成可能な平面静止画像データと、仮想三次元空間に対応する静止画像である立体画像を生成可能な立体画像データとが、含まれてもよい。
画像データの他にも、演出データメモリ66AK123には、スピーカ8L、8Rによる音声出力に用いられる音声データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ66AK123には、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材に対する点灯駆動に用いられるランプ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ66AK123には、可動体32などの可動部材を動作させる駆動モータの回転駆動に用いられるモータ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ66AK123は、例えばNAND型フラッシュメモリといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性の半導体メモリを含んで構成されてもよい。ただし、不揮発性の半導体メモリであっても、パチンコ遊技機1における演出の進行が制御される通常使用の状態であるときには、読出専用の記憶装置として使用される。
ROM66AK124は、演出制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記憶するプログラムメモリを構成する。RAM66AK125は、例えばDRAM(Dynamic RAM)などを用いて構成され、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100のCPU66AK131にワークエリアを提供する。また、RAM66AK125は、演出データメモリ66AK123から読み出したデータを一時的に格納可能な格納領域を提供する。ウォッチドッグタイマ66AK126は、CPU66AK131におけるプログラムが暴走状態となった場合に、CPU66AK131を強制的にリセットして、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100を再起動させる。
ROM66AK124には、演出制御用のコンピュータプログラム以外にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM66AK124には、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100のCPU66AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンや演出制御実行データの一部または全部は、ディスプレイリストとして構成されていてもよい。ディスプレイリストは、VDP66AK132に実行させる一連のコマンド群を描画処理の順番などにあわせて記述したリストデータである。ディスプレイリストには、表示制御用のコマンド群、音声制御用のコマンド群、ランプ制御用のコマンド群、モータ制御用のコマンド群が、混在して含まれていてもよい。あるいは、ディスプレイリストには、表示制御用のコマンド群が含まれる一方で、音声制御用のコマンド群、ランプ制御用のコマンド群、モータ制御用のコマンド群のうち、一部または全部のコマンド群は、ディスプレイリストとは異なるコマンドリストやリストデータに含まれてもよい。VDP66AK132は、ディスプレイリストや他のコマンドリストあるいはデータリストを用いて、演出用の電気部品を連携して制御できればよい。RAM66AK125は、演出用の電気部品を制御するために用いられるプログラムや各種データを、一時的に記憶可能であればよい。
CPU66AK131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従って制御処理を実行する。このとき、CPU66AK131は、ROM66AK124から読み出したプログラムに従って、演出用の電気部品による演出の進行を制御するための演出制御処理を実行する。演出制御処理は、例えばCPU66AK131がROM66AK124から固定データを読み出す固定データ読出処理や、CPU66AK131がRAM66AK125に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込処理、CPU66AK131がRAM66AK125に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出処理、CPU66AK131が外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、CPU66AK131が外部へと各種信号を出力する送信処理、あるいは、これらの処理の一部または全部を含んでいてもよい。
VDP66AK132は、CPU66AK131からのディスプレイリストやレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置5における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP66AK132は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP66AK132は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。なお、VDP66AK132は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。
データ転送回路66AK141は、VDP66AK132による各種のデータ送受信を制御可能である。VDP66AK132によるデータ送受信は、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100の内部回路との間におけるデータ送受信と、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100の外部装置との間におけるデータ送受信とを、含んでいればよい。データ転送回路66AK141によりデータ送受信を制御可能な演出制御用マイクロプロセッサ66AK100の内部回路は、例えば、内蔵メモリ66AK136、VRAM66AK145、これらの一方または両方を含んでいればよい。データ転送回路66AK141によりデータ送受信を制御可能な演出制御用マイクロプロセッサ66AK100の外部装置は、例えば、演出データメモリ66AK123、RAM66AK125、これらの一方または両方を含んでいればよい。
プリローダ66AK142は、ディスプレイリストを解析し、参照している画像データを、演出データメモリ66AK123から読み出して、外部のRAM66AK125または内部のVRAM66AK145に転送可能である。このような転送が行われたときに、プリローダ66AK142は、画像データの参照先を転送後のアドレスに書き換えたディスプレイリストを出力する。描画回路66AK144による描画処理の実行中は、演出データメモリ66AK123へのランダムアクセスが発生するため、NAND型フラッシュメモリのようなランダムアクセスに弱い演出データメモリ66AK123から画像データを直接参照すると、性能が大きく低下する。そこで、プリローダ66AK142は、画像データやディスプレイリストを外部のRAM66AK125や内部のVRAM66AK145に予め転送しておくことで、高速に描画処理などを実行することができる。
グラフィックスデコーダ66AK143は、演出データメモリ66AK123などから読み出された画像データのうち、動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離された後に、圧縮符号化された映像データを伸長復号化して出力する。グラフィックスデコーダ66AK143から出力された映像データは、描画回路66AK144に供給される。動画像データから分離された音声データは、音声処理回路66AK133の音声デコーダ66AK151に供給される。グラフィックスデコーダ66AK143は、演出データメモリ66AK123などから圧縮符号化されたキャラクタ画像データやテキスト画像データを読み出し、伸長復号化した後に、描画回路66AK144に供給してもよい。
描画回路66AK144は、ディスプレイリストを読み取り、コマンド群が記述された順序に応じて、描画処理を実行可能である。描画回路66AK144は、例えば、ディスプレイリスト解析部、ジオメトリパイプライン、トライアングルラスタライザ、テクスチャサンプラ、フレームバッファサンプラ、ピクセル生成部などを含んで構成されていればよい。ディスプレイリスト解析部は、ディスプレイリストの描画コマンドを解析する。ジオメトリパイプラインは、頂点の座標変換や照明演算を実行する。トライアングルラスタライザは、トライアングルの描画処理を実行するときにソースアドレスとデスティネーションアドレスを生成する。テクスチャサンプラは、テクスチャをサンプリングして、バイリニアフィルタリングを行う。フレームバッファサンプラは、画素間演算に用いるフレームバッファとZバッファを取得する。ピクセル生成部は、アルファブレンドなどの画像処理を実行して、フレームバッファに書き込む画素データを生成する。
ディスプレイリストに記述される描画コマンドは、制御系コマンド、インデックステーブル制御系コマンド、環境設定系コマンド、テクスチャ設定系コマンド、画素間演算系コマンド、特殊コマンド、プリミティブ描画系コマンド、テクスチャロード系コマンド、三次元描画系コマンドに分類可能であればよい。制御系コマンドは、描画の制御を行うコマンド群である。インデックステーブル制御系コマンドは、インデックステーブルを制御および管理するためのコマンド群である。インデックステーブルは、VRAM66AK145の記憶領域に構築される複数のインデックス空間に対応して設定され、それぞれのインデックス空間に割り振られたインデックスを管理可能にする。環境設定系コマンドは、描画処理の実行環境を設定するためのコマンド群である。テクスチャ設定系コマンドは、テクスチャを設定するためのコマンド群である。画素間演算系コマンドは、画素間の演算を制御するためのコマンド群である。特殊コマンドは、特殊な制御のためのコマンド群である。プリミティブ描画系コマンドは、平面画像を用いた描画処理を制御するためのコマンド群である。テクスチャロード系コマンドは、VRAM66AK145へのテクスチャロードを制御するためのコマンド群である。三次元描画系コマンドは、立体画像を用いた描画処理を制御するためのコマンド群である。
VRAM66AK145は、データ転送回路66AK141、グラフィックスデコーダ66AK143、描画回路66AK144、表示駆動回路66AK146のうち、一部または全部によってデータの読出や書込が可能なデータメモリである。VRAM66AK145は、グラフィックスデコーダ66AK143によって伸長復号化された映像データを記憶可能である。また、VRAM66AK145は、描画回路66AK144による描画処理に用いられるパレットデータを記憶可能である。VRAM66AK145は、描画処理に用いられるフレームバッファやZバッファを設定可能である。その他、VRAM66AK145は、描画用のディスプレイリスト、圧縮符号化されたランプ駆動データなどを記憶可能である。VRAM66AK145には、データを格納する空間を複数構築することができる。これらの空間は、インデックス空間となる。データ転送回路66AK141、グラフィックスデコーダ66AK143、描画回路66AK144、表示駆動回路66AK146は、インデックス空間を指定して、データの読出や書込を実行可能であればよい。
複数のインデックス空間は、それぞれ、任意領域、ページ領域、アクティブエリア制御領域のうち、いずれかとして確保可能であればよい。任意領域は、先頭アドレスと水平サイズを設定して、VRAM66AK145の任意の領域にインデックス空間を確保することができる。例えば、任意領域は、VRAM66AK145における基点アドレスを2048ビット単位で指定するとともに、二次元空間の水平サイズを256ビット単位で指定することにより、インデックス空間を確保できればよい。ページ領域は、例えば、水平4096、垂直128ラインが単位空間となり、その単位空間の倍数でインデックス空間を確保することができる。任意領域やページ領域に格納される画像データに対しては、インデックステーブルにパラメータを書き込む描画コマンドやインデックステーブルからパラメータを取得する描画コマンドが実行されるときに、アクセスするインデックス番号を設定することができる。アクティブエリア制御領域は、先頭アドレスと水平サイズを自動設定して、インデックス空間を確保することができる。アクティブエリア制御領域は、テクスチャデータをVRAM66AK145に転送する描画コマンドが実行されるときに、先頭アドレスと水平サイズを自動設定することができる。アクティブエリア制御領域では、インデックス番号が自動的に割り振られる。
例えば、表示用フレームバッファと、それに対応するZバッファは、一旦設定がなされると、動的に変化することが少ないので、任意領域に設けることが適している。これに対し、描画用フレームバッファと、それに対応するZバッファは、動的にサイズなどが変化することがある。そこで、動的に変化する頻度が高い場合には、ページ領域に設けることが適している。これに対し、複数のフレームにわたり同程度のサイズとなる場合には、任意領域に設けることが適している。パレットデータやフレーム間参照のない動画像データ、あるいは、グラフィックスデコーダ66AK143によって伸長復号化された映像データは、VRAM66AK145にデータが存在することを保証されればよいので、制御が容易なアクティブエリア制御領域に格納することが適している。フレーム間参照のある動画像データは、サイズが動的に変化する程度に応じて、任意領域に格納することが適している場合(変化しにくい場合)と、ページ領域に格納することが適している場合(変化しやすい場合)とがある。
表示用フレームバッファや描画用フレームバッファといったフレームバッファは、VDP66AK132による描画処理で作成される演出画像の表示データなどが展開記憶される仮想描画空間を提供する。フレームバッファに記憶される表示データは、例えば、ポイント、ライン、トライアングルを含めたポリゴンといった、プリミティブを用いて構成されるベクター形式の画像データ(ベクターデータ、ベクトルデータ)などに基づいて、描画回路66AK144が作成したビットマップ形式の画像データ(ピクセルデータ、ラスタデータ)などであればよい。フレームバッファの仮想描画空間には、描画領域を設定可能であり、仮想描画空間における基点座標と対角点座標を設定することにより、実際に描画する対象範囲となる描画領域でクリッピングが行われる。
表示駆動回路66AK146は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる信号を出力するための回路である。表示駆動回路66AK146は、VDP66AK132において作成された表示データに応じた色信号(階調制御信号)とともに、所定のクロック信号(ドットクロック信号)や走査信号(駆動制御信号)を画像表示装置5に出力すればよい。
音声処理回路66AK133は、CPU66AK131やVDP66AK132からのコマンドや圧縮符号化された音声データなどに基づいて、スピーカ8L、8Rを用いた音声出力を可能にする音声信号を生成する。音声処理回路66AK133の音声デコーダ66AK151には、VDP66AK132のグラフィックスデコーダ66AK143から出力された音声データが供給される。音声デコーダ66AK151は、圧縮符号化された音声データを伸長復号化して、音声信号を生成する。音声処理回路66AK133は、動画像データに含まれない音声データを予め記憶可能な音声データメモリを含んでいてもよい。音声データメモリは、例えば演出データメモリ66AK123や外部のROM66AK124などに含まれてもよい。音声処理回路66AK133は、CPU66AK131やVDP66AK132からのコマンドやレジスタ設定に応じて、音声データメモリから読み出した音声データを伸長復号化するなどして、音声信号を生成してもよい。
ランプ制御回路66AK134は、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、消灯、点滅などの点灯態様(発光態様)を制御する。ランプ制御回路66AK134は、CPU66AK131やVDP66AK132からのコマンドやレジスタ設定に応じて、ランプ駆動データを伸長復号化するなどして、ランプ制御基板14やランプドライバ基板へと出力すればよい。モータ制御回路66AK135は、可動体32などの演出用可動部材を動作可能に駆動する駆動モータに対し、回転、停止、回転速度、回転角度(位相)などの作動状態を制御する。モータ制御回路66AK135は、CPU66AK131やVDP66AK132からのコマンドやレジスタ設定に応じて、モータ制御データを生成し、モータドライバ基板へと出力すればよい。内蔵メモリ66AK136は、演出制御用マイクロプロセッサ66AK100に内蔵されたメモリ回路であり、演出の進行を制御するために用いられる各種データを記憶可能である。
図10−2は、演出制御用の記憶エリアについて、記憶内容に応じた構成例を示している。この実施の形態では、複数の記憶エリアとして、記憶エリアAKM01、AKM02、AKM11〜AKM14が設けられている。各記憶エリアは、例えば演出データメモリ66AK123、ROM66AK124、内蔵メモリ66AK136、あるいは、これらの一部または全部に含まれるように、設けられていればよい。複数の記憶エリアには、動画像に関連するデータを記憶する記憶エリアAKM11と、二次元平面の静止画像に関連するデータを記憶する記憶エリアAKM12と、立体画像に関連するデータを記憶する記憶エリアAKM13とが、含まれている。
記憶エリアAKM01は、演出制御用プログラムや演出制御管理データが記憶され、演出制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ66AK100のCPU66AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された各種テーブルの構成データであるテーブルデータ、演出制御パターンを構成するパターンデータなどは、管理データとして記憶エリアAKM01に記憶されていればよい。記憶エリアAKM02は、表示制御用プログラムや表示制御管理データが記憶され、表示制御用のプログラム等管理エリアとして機能する。例えば演出制御用マイクロプロセッサ66AK100のVDP66AK132が各種の画像処理を行うために用意された画像処理プログラム、演出画像を表示する手順などが定められた表示用のプロセステーブルなどは、記憶エリアAKM02に記憶されていればよい。画像処理プログラムは、ベクター形式の画像データを、ビットマップ形式の画像データに変換するプログラムを含んでいてもよい。画像処理プログラムは、文字コードを用いて記述されたテキストとフォントデータとに基づいて、ビットマップ形式のテキスト画像を生成するプログラムを含んでいてもよい。
記憶エリアAKM11は、動画像データと、その関連データとを含めた動画像関連データが記憶される。動画像データは、元画像となる複数フレームの画像を用いて、例えば動き補償予測符号化といった圧縮符号化処理により、参照画像や予測画像などを含む画像圧縮情報が生成され、音声データと多重化された多重符号化ストリームであればよい。記憶エリアAKM11に記憶される動画像関連データは、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。動画像表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示する動画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。動画像の表示内容は、動画像データに対応して再生表示される動画像の内容である。動画像の表示態様は、動画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、動画像を再生表示するときの態様や形態である。なお、動画像表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリアAKM02に記憶されてもよい。
記憶エリアAKM12は、キャラクタ画像データや、その関連データとを含めたキャラクタ画像関連データといった、二次元平面の静止画像に関連する平面静止画像関連データが記憶される。キャラクタ画像データは、複数種類の飾り図柄、人物、図形、記号などを示す任意のキャラクタ画像を、ベクター形式あるいはビットマップ形式で記述した静止画像データであればよい。記憶エリアAKM12に記憶される平面静止画像関連データに含まれるキャラクタ画像関連データは、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。キャラクタ表示プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、画像表示装置5の画面上に表示するキャラクタ画像の表示内容や表示態様を、経過時間に応じて変更可能な表示制御処理に用いられる。キャラクタ画像の表示内容は、キャラクタ画像データに対応して表示されるキャラクタ画像の内容である。キャラクタ画像の表示態様は、キャラクタ画像の表示スタイルや表示レイアウトを含めた、キャラクタ画像を表示するときの態様や形態である。なお、キャラクタ表示プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、表示制御管理データとして、記憶エリアAKM02に記憶されてもよい。
記憶エリアAKM13は、仮想三次元空間における立体画像データと、その関連データとを含めた立体画像関連データが記憶される。立体画像関連データは、立体画像の形状を示すオブジェクトデータと、立体画像を形成するポリゴンや頂点に対応してマッピングするテクスチャを示すテクスチャデータと、を含んでいてもよい。テクスチャデータは、平面静止画像データとして、記憶エリアAKM12に記憶されている画像データを読み出して使用可能であってもよい。オブジェクトデータは、三次元トライアングルや三次元ライン描画を組み合わせて立体画像を形成する場合の頂点情報やテクスチャ設定情報などを含んでいればよい。描画回路66AK144では、ジオメトリパイプラインなどを用いたジオメトリ演算が実行され、座標系の変換により立体画像を示す表示データを生成可能であればよい。
記憶エリアAKM14は、音声データと、その関連データとを含めた音声関連データが記憶される。記憶エリアAKM14に記憶される音声データは、動画像表示による演出において画像と同期して再生出力される音声とは異なり、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、任意の音声を再生出力可能にするものであればよい。記憶エリアAKM14に記憶される音声関連データは、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルを含んでいてもよい。音声出力プロセステーブルは、パチンコ遊技機1における演出の進行に伴い、スピーカ8L、8Rから出力する効果音や楽曲などの音声を、経過時間に応じて変更可能な音声制御処理に用いられる。なお、音声出力プロセステーブルを構成するテーブルデータやデータファイルは、演出制御管理データとして、記憶エリアAKM02に記憶されてもよい。
図10−3は、特徴部66AKに関し、画像表示装置5における画面表示の構成例66AKP0を示している。図10−4は、構成例66AKP0の表示画像に含まれる各種の演出画像について、仮想三次元空間における配置例を示している。図10−5は、構成例66AKP0の表示画像に含まれる各種の演出画像について、前後方向となるz軸方向における配置例を示している。
構成例66AKP0における演出画像の表示は、仮想三次元空間における奥側方向の後面側に配置される後面側表示66AKA01と、仮想三次元空間における手前方向の前面側に配置される前面側表示66AKA02と、後面側表示66AKA01および前面側表示66AKA02の間に配置される仮想空間表示66AKA03と、を含んで構成されていればよい。後面側表示66AKA01は、後面インターフェース表示を含んでいる。前面側表示66AKA02は、前面インターフェース表示を含んでいる。仮想空間表示66AKA03は、空間演出表示と、空間構造体表示と、を含んでいる。後面側表示66AKA01の後面インターフェース表示は、後面小図柄表示エリア66AKA11と、後面変動関連表示エリア66AKA12と、を含んでいる。前面側表示66AKA02の前面インターフェース表示は、前面小図柄表示エリア66AKA21と、前面変動関連表示エリア66AKA22と、を含んでいる。
後面小図柄表示エリア66AKA11は、後面側表示66AKA01において、小図柄を可変表示するための表示領域である。後面変動関連表示エリア66AKA12は、後面側表示66AKA01において、第1保留記憶数や第2保留記憶数に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示と、を実行可能な表示領域である。このような後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示は、後面側表示66AKA01において、遊技の進行に関する特別情報表示が可能な第1特別表示となる。
前面小図柄表示エリア66AKA21は、前面側表示66AKA02において、小図柄を可変表示するための表示領域である。前面変動関連表示エリア66AKA22は、前面側表示66AKA02において、第1保留記憶数や第2保留記憶数に対応する保留表示を実行可能な表示領域である。このような前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、前面側表示66AKA02において、遊技の進行に関する特別情報表示が可能な第2特別表示となる。
後面側表示66AKA01と比較して、仮想空間表示66AKA03は表示優先度が高くなる。また、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03と比較して、前面側表示66AKA02は表示優先度が高くなる。したがって、後面側表示66AKA01を第1表示とした場合に、前面側表示66AKA02は第1表示よりも表示優先度が高い第2表示となる。また、後面側表示66AKA01を第1表示とした場合に、仮想空間表示66AKA03は第1表示よりも表示優先度が高い第2表示となる。仮想空間表示66AKA03を第1表示とした場合に、前面側表示66AKA02は第1表示よりも表示優先度が高い第2表示となる。後面側表示66AKA01および仮想空間表示66AKA03をまとめて第1表示とした場合にも、前面側表示66AKA02は第1表示よりも表示優先度が高い第2表示となる。後面側表示66AKA01のみを第1表示とした場合に、前面側表示66AKA02および仮想空間表示66AKA03をまとめて第1表示よりも表示優先度が高い第2表示とすることもできる。
後面側表示66AKA01は、後面インターフェース表示とは異なる演出画像を表示可能にする後面演出表示66AKA13を含んでいる。後面側表示66AKA01において、後面演出表示66AKA13と比較した場合に、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示は表示優先度が高くなる。その一方で、後面インターフェース表示は後面側表示66AKA01に含まれているので、この後面インターフェース表示と比較して、前面側表示66AKA02や仮想空間表示66AKA03は表示優先度が高くなる。そのため、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示は、後面演出表示66AKA13の前面側に重畳して画像を表示可能であり、重畳して表示した画像により後面演出表示66AKA13の画像を隠蔽できるが、前面側表示66AKA02や仮想空間表示66AKA03よりも後面側に画像を配置することになり、前面側表示66AKA02や仮想空間表示66AKA03に含まれる画像によって、後面インターフェース表示に含まれる後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12は、一部または全部の画像が隠蔽される場合がある。
前面側表示66AKA02は、前面インターフェース表示とは異なる演出画像を表示可能にする前面演出表示66AKA23を含んでいる。前面側表示66AKA02において、前面演出表示66AKA23と比較した場合に、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示は表示優先度が高くなる。また、前面インターフェース表示は前面側表示66AKA02に含まれているので、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03と比較して、前面インターフェース表示は表示優先度が高くなる。そのため、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、前面演出表示66AKA23の前面側に重畳して画像を表示可能であり、重畳して表示した画像により前面演出表示66AKA23の画像を隠蔽できるとともに、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03よりも前面側に重畳して画像を表示可能であり、前面インターフェース表示に含まれる前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22として重畳して表示した画像により、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03における一部または全部の画像が隠蔽される場合がある。
前面側表示66AKA02において、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、後面側表示66AKA01における後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示の前面側に重複しないように画像を表示可能であればよい。例えば、前面小図柄表示エリア66AKA21は前面側表示66AKA02における右下端に配置され、前面変動関連表示エリア66AKA22は前面側表示66AKA02における左端に配置される。これに対し、後面小図柄表示エリア66AKA11は後面側表示66AKA01における右上端に配置され、後面変動関連表示エリア66AKA12は後面側表示66AKA01下端にて、前面小図柄表示エリア66AKA21と重畳しないように配置される。このように、前面側表示66AKA02における前面インターフェース表示は、後面側表示66AKA01における後面インターフェース表示の前面側に重畳しないように画像を表示可能である。これにより、遊技の進行に関する表示が妨げられることを防止して、遊技の進行に関する情報の視認性を高めることができる。
前面側表示66AKA02において、前面インターフェース表示や前面演出表示66AKA23の画像が表示されていない表示領域では、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03の画像が擬似的に透視された状態で表示可能である。このように、前面側表示66AKA02における前面インターフェース表示や前面演出表示66AKA23の画像を表示可能であるとともに、こうした画像が表示されない表示領域では、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03の画像を、擬似的に透視された状態で表示可能である。これにより、画像表示装置5の表示画面では、擬似的な透過液晶表示を前面側で行い、擬似的な通常液晶表示を後面側で行うことができる。また、後面側表示66AKA01と前面側表示66AKA02との間では、仮想空間表示66AKA03として、空間演出表示や空間構造体表示を行うことができる。
後面側表示66AKA01、前面側表示66AKA02、仮想空間表示66AKA03の表示優先度は、仮想三次元空間において前後方向となるz軸方向で各表示の配置関係を指定するz座標の値であるZ値によって、設定可能であればよい。例えば、後面側表示66AKA01はZ値が−1.0〜−0.9の範囲内で設定され、前面側表示66AKA02はZ値が+0.9〜+1.0の範囲内で設定され、仮想空間表示66AKA03はZ値が−0.8〜+0.8の範囲内で設定されるようにすればよい。この場合に、後面側表示66AKA01に含まれる複数の表示要素のうち、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12といった後面インタフェース表示はZ値が−0.9に設定され、後面演出表示66AKA13はZ値が−1.0に設定される。前面側表示66AKA02に含まれる複数の表示要素のうち、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22といった前面インターフェース表示はZ値が+1.0に設定され、前面演出表示66AKA23はZ値が+0.9に設定される。そして、Z値が小さい表示要素よりも、Z値が大きい表示要素の方が、表示優先度が高くなるように、描画回路66AK144による描画処理を含めた表示制御が実行可能であればよい。
前面側表示66AKA02において、表示要素が配置されていない表示領域では、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03に配置された表示要素が透過して視認可能に表示される。仮想空間表示66AKA03において、表示要素が配置されていない表示領域では、後面側表示66AKA01に配置された表示要素が透過して視認可能に表示される。前面側表示66AKA02において、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示の表示要素が配置されていない表示領域では、前面演出表示66AKA23に配置された表示要素が透過して視認可能に表示される。後面側表示66AKA01において、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示の表示要素が配置されていない表示領域では、後面演出表示66AKA13に配置された表示要素が透過して視認可能に表示される。なお、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示の表示要素が配置されていない表示領域であっても、前面側表示66AKA02や仮想空間表示66AKA03において表示要素が配置された部分では、後面演出表示66AKA13に配置された表示要素が隠蔽されて表示されない。
前面側表示66AKA02として表示される画像は、後面側表示66AKA01や仮想空間表示66AKA03として表示される画像よりも、明度が高くなるように設定可能である。例えば、前面側表示66AK02に含まれる前面インターフェース表示において、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22のベースパネルに対応する部位は、例えば白色といった、明度が最も高い表示色に設定される。マンセル表色系における色の三属性に含まれる色相、明度、彩度のうち、明度が最大の10である場合には、表示色が白色になる。そこで、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22のベースパネルに対応する部位では、表示色が白色に設定されることで、明度が最も高い画像を表示可能であればよい。あるいは、マンセル表色系における明度が8以上となる画像を表示することで、前面側表示66AKA02では明度が前面側基準値以上となる画像を表示可能であってもよい。前面側表示66AK02に含まれる前面演出表示66AKA23でも、明度が前面側基準値以上となる画像を表示可能であってもよい。色の属性を特定する表色系は、マンセル表色系の他に、オスワルト表色系、XYZ表色系、L*a*b*表色系といった、任意の表色系であればよい。いずれの表色系においても、前面側表示66AKA02に含まれる特定の表示画像については、明度が前面側基準値以上となるように表示色を設定すればよい。
後面側表示66AKA01として表示される画像は、前面側表示66AKA02として表示される画像よりも、明度が低くなるように設定可能である。例えば、後面側表示66AK01に含まれる後面インターフェース表示において、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12のベースパネルに対応する部位は、例えば灰白色といった、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22のベースパネルよりも明度が低い表示色に設定される。前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22のベースパネルに対応する部位の表示色が白色である場合に、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12のベースパネルに対応する部位の画像として、マンセル表色系における明度が8または9となる灰白色の画像を表示する。これにより、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12は、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22よりも、明度が低い画像を表示可能であればよい。あるいは、マンセル表色系における明度が8未満となる画像を表示することで、後面側表示66AKA01では明度が前面側基準値未満となる画像を表示可能であってもよい。後面側表示66AKA01に含まれる後面演出表示66AKA13でも、明度が前面側基準値未満となる画像を表示可能であってもよい。色の属性を特定する表色系は、マンセル表色系の他に、オスワルト表色系、XYZ表色系、L*a*b*表色系といった、任意の表色系であればよい。いずれの表色系においても、後面側表示66AKA01に含まれる特定の表示画像については、明度が前面側基準値未満となるように表示色を設定すればよい。
図10−6は、画像表示装置5の画面上に表示可能な各種の演出画像を含む画面表示の構成例を示している。画像表示装置5の画面上における複数の表示要素は、前面側表示66AKA02が含む前面インターフェース表示、前面側表示66AK02が含む前面演出表示66AKA23、仮想空間表示66AKA03、後面側表示66AKA01が含む後面インターフェース表示、後面側表示66AKA01が含む後面演出表示66AKA13のいずれかに、分類して描画される。例えば、前面小図柄表示エリア66AKA21や前面変動関連表示エリア66AKA22における表示要素といった、前面側表示66AKA02が含む前面インターフェース表示の表示要素は、表示優先度が最も高くなるように設定される。前面側表示66AKA02が含む前面演出表示66AKA23の表示要素は、前面インターフェース表示の次に表示優先度が高くなるように設定される。空間構造体表示を含む仮想空間表示66AKA03は、前面演出表示66AKA23の次に表示優先度が高くなるように設定される。後面小図柄表示エリア66AKA11や後面変動関連表示エリア66AKA12における表示要素といった、後面側表示66AKA01が含む後面インターフェース表示の表示要素は、仮想空間表示66AKA03の次に表示優先度が高くなるように設定される。後面側表示66AKA01が含む後面演出表示66AKA13の表示要素は、表示優先度が最も低くなるように設定される。
前面側表示66AKA02が含む前面インターフェース表示、前面側表示66AK02が含む前面演出表示66AKA23、仮想空間表示66AKA03、後面側表示66AKA01が含む後面インターフェース表示、後面側表示66AKA01が含む後面演出表示66AKA13は、それぞれが複数の表示要素を用いて構成され、それぞれの表示要素を重畳して描画するときに表示優先度を設定するための奥行き値となるZ値が指定可能であればよい。例えばZ値設定テーブルによるZ値の設定により、複数の表示要素に対応するZ値は、前面側表示66AKA02が含む前面インターフェース表示、前面側表示66AK02が含む前面演出表示66AKA23、仮想空間表示66AKA03、後面側表示66AKA01が含む後面インターフェース表示、後面側表示66AKA01が含む後面演出表示66AKA13のいずれに分類されるかに応じて、異なる値となればよい。
VDP66AK132は、演出データメモリ66AK123やRAM66AKA125などから読み出した画像データをVRAM66AK145などに設けられたフレームバッファに書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、表示優先度の判定を行えばよい。このときに、例えばZ値が大きい値である表示要素の画像データは、Z値が小さい値である表示要素の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として大きい値が割り当てられた表示要素は、Z値として小さい値が割り当てられた表示要素よりも表示優先度が高くなり、遊技者からみて手前側となる前面側に配置することができる。その一方で、Z値として小さい値が割り当てられた表示要素は、Z値として大きい値が割り当てられた表示要素よりも表示優先度が低くなり、遊技者からみて奥側となる後面側に配置することができる。なお、Z値と表示優先度との関係は、逆の関係であってもよく、Z値として小さい値が割り当てられた表示要素は、Z値として大きい値が割り当てられた表示要素よりも、z軸方向の手前側となる前面側に配置され、画像の表示優先度が高くなるようにしてもよい。
前面側表示66AKA02が含む前面インターフェース表示、前面側表示66AK02が含む前面演出表示66AKA23、仮想空間表示66AKA03、後面側表示66AKA01が含む後面インターフェース表示、後面側表示66AKA01が含む後面演出表示66AKA13のいずれかに分類される複数の表示要素は、コンポジションとして構成されてもよい。コンポジションでは、フッテージとなる素材画像が配置されるとともに、タイムラインに応じてアニメーションを構成するモーションデータを出力可能にすることで、複数の表示要素を異なるレイヤーに配置したアニメーション表示が実行可能になればよい。コンポジションでは、複数のレイヤーに配置された複数の表示要素に応じて、画像幅、高さ、デコードレート、表示期間、不透明度、エフェクト種類、表示動作態様など、表示制御に関する複数種類のパラメータを設定可能であればよい。また、例えば最大8個のコンポジションといった、複数のコンポジションとして構成された複数の表示要素を、画像表示装置5の画面上において同時に配置可能であってもよい。
図10−7は、表示制御情報66AKD01の構成例を示している。表示制御情報66AKD01は、複数の表示要素を画像表示装置5の画面上に配置して表示するための制御データとして、表示種別情報、画像指定情報、表示制御パラメータを含んでいる。この構成例では、1の表示種別情報に対応して複数の画像指定情報を設定可能であり、1の画像指定情報に対応して複数の表示制御パラメータを設定可能である。
表示種別情報は、後面側表示66AKA01、前面側表示66AKA02、仮想空間表示66AKA03のいずれであるかを指定可能であればよい。例えば、表示種別情報Draw_bg2Dは、二次元平面画像となる表示要素を用いて構成される後面側表示66AKA01を指定する。表示種別情報Draw_sp3Dは、三次元立体画像となる表示要素を用いて構成される仮想空間表示66AKA03を指定する。表示種別情報Draw_fr2Dは、二次元平面画像となる表示要素を用いて構成される前面側表示66AKA02を指定する。表示種別情報Draw_bg2D、表示種別情報Draw_sp3D、表示種別情報Draw_fr2Dは、例えば変動パターンの全体、リーチ演出といった変動パターンの一部、予告演出など、演出の進行や内容に応じて、表示対象となる表示要素を指定する情報として組み合わせて構成されていればよい。CPU66AK131などからVDP66AK132に供給されるディスプレイリストは、表示種別情報Draw_bg2D、表示種別情報Draw_sp3D、表示種別情報Draw_fr2Dの組合せに応じた描画コマンドを含んでいればよい。
表示種別情報Draw_bg2Dに対応して、画像指定情報bg_image[0]、画像指定情報bg_image[1]、・・・、画像指定情報bg_image[i]といった、複数の画像指定情報を設定可能である。表示種別情報Draw_sp3Dに対応して、画像指定情報sp_image[0]、画像指定情報sp_image[1]、・・・、画像指定情報sp_image[j]といった、複数の画像指定情報を設定可能である。表示種別情報Draw_fr2Dに対応して、画像指定情報fr_image[0]、画像指定情報fr_image[1]、・・・、画像指定情報fr_image[k]といった、複数の画像指定情報を設定可能である。それぞれの画像指定情報は、例えば表示要素となる画像を特定可能なデータ構造体やデータリストあるいは画像オブジェクトなどであればよい。
画像指定情報bg_image[0]に対応して、画像指定データimgdata_bg0、x座標指定データx_bg0、y座標指定データy_bg0、パラメータ設定データparam_bg0といった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報bg_image[1]に対応して、画像指定データimgdata_bg1、x座標指定データx_bg1、y座標指定データy_bg1、パラメータ設定データparam_bg1といった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報bg_image[i]に対応して、画像指定データimgdata_bgi、x座標指定データx_bgi、y座標指定データy_bgi、パラメータ設定データparam_bgiといった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報sp_image[0]に対応して、画像指定データimgdata_sp0、x座標指定データx_sp0、y座標指定データy_sp0、z座標指定データz_sp0、パラメータ設定データparam_sp0といった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報sp_image[1]に対応して、画像指定データimgdata_sp1、x座標指定データx_sp1、y座標指定データy_sp1、z座標指定データz_sp1、パラメータ設定データparam_sp1といった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報sp_image[j]に対応して、画像指定データimgdata_spj、x座標指定データx_spj、y座標指定データy_spj、z座標指定データz_spj、パラメータ設定データparam_spjといった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報fr_image[0]に対応して、画像指定データimgdata_fr0、x座標指定データx_fr0、y座標指定データy_fr0、パラメータ設定データparam_fr0といった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報fr_image[1]に対応して、画像指定データimgdata_fr1、x座標指定データx_fr1、y座標指定データy_fr1、パラメータ設定データparam_fr1といった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。画像指定情報fr_image[k]に対応して、画像指定データimgdata_frk、x座標指定データx_frk、y座標指定データy_frk、パラメータ設定データparam_frkといった、複数の表示制御パラメータを設定可能である。
それぞれの画像指定データは、例えば演出データメモリ66AK123や外部のRAM66AK125における記憶アドレスや、内部のVRAM66AK145における記憶アドレス、あるいは、VRAM66AK145のインデックス空間に割り振られたインデックス番号などを用いて、画像データの読出位置を指定可能であればよい。それぞれのx座標指定データやy座標指定データは、表示要素を配置する位置のxy座標を指定可能であればよい。それぞれのz座標指定データは、三次元立体画像の表示要素を配置する位置のz座標を指定可能であればよい。後面側表示66AKA01や前面側表示66AKA02は、二次元平面画像の表示要素が配置されてz座標は特定値に固定されるので、表示制御パラメータとしてz座標を指定する必要がない。パラメータ設定データは、その他の表示制御に使用可能なパラメータを指定可能であればよい。例えば、プリミティブとしてラインやトライアングルを描画する場合に、ストリップ、ファン、リストといった、複数の描画方式からいずれかを選択するパラメータを指定可能であればよい。
演出制御用マイクロプロセッサ66AK100には、複数のエフェクト用描画コマンドが用意されてもよい。例えば、複数のエフェクト用描画コマンドとして、コマンドCMD01〜CMD06が予め用意されてもよい。コマンドCMD01は、バイリニアサンプリングによるボケ効果用のカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンドCMD02は、色情報を反転させるカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンドCMD03は、倍率変更によるボケ効果用のカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンドCMD04は、モノクロ変換させるカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンドCMD05は、回転によるボケ効果用のカラーブレンドが命令される描画コマンドである。コマンドCMD06は、画像位置のオフセット量を変更することが命令される描画コマンドである。エフェクト用描画コマンドは、1の描画コマンドとして用意されたものであってもよいし、ディスプレイリストとして用意されたものであってもよい。エフェクト用描画コマンドは、複数種類の画素間演算設定を行うコマンド群の組合せにより構成されてもよい。例えばカラーブレンドが命令される描画コマンドにおいて、適用するエフェクトに応じたパラメータを設定することにより、それぞれのエフェクト用描画コマンドとして機能できるものであってもよい。例えばVDP66AK132の内部レジスタには、ディスプレイリストに含まれる演算対象を指定する制御データやパラメータを指定する数値データ、その他のレジスタ値が格納され、実行コマンドに応じたレジスタ値が格納されることにより、ディスプレイリストに従った描画が開始される。
コマンドCMD01に対応して、バイリニアサンプリングによるボケ効果用のカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データに対するバイリニア補間方式のテクスチャマッピングにより縮小画像を生成する。この縮小画像を生成するときには、サンプリング点グループが異なる複数の縮小画像を生成してもよい。こうして生成された複数の縮小画像を用いて、例えばアルファブレンディングといった、カラーブレンドによる合成処理を実行することで、合成された縮小画像を生成する。その後、合成された縮小画像の拡大処理を実行することで、ボケ効果処理が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンドCMD02に対応して、色情報を反転させるカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データにて示される各画素(1ピクセル)の色情報であるRGB値について、最大値(例えば255)との差分演算処理を実行する。例えば「赤」に対応するR値が「80」である場合には、255−80=175が得られることで、色情報を反転させることができる。「緑」に対応するG値、「青」に対応するB値についても、同様の差分演算処理を実行することで、色情報を反転させた画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンドCMD03に対応して、倍率変更によるボケ効果用のカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データに対するスケーリング処理により複数の拡大画像または縮小画像を生成する。このときには、画像の拡大率や縮小率といった倍率が異なる複数の拡大画像または縮小画像を生成する。例えば表示倍率100%の画像に対し、表示倍率102%の画像、表示倍率104%の画像といった、2種類の拡大画像を生成する。こうして生成された複数の拡大画像または縮小画像と、オリジナルの画像データに対応する画像(原画像)とを用いて、例えばアルファブレンディングといった、カラーブレンドによる合成処理を実行することで、ボケ効果処理が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンドCMD04に対応して、モノクロ変換させるカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データにて示される各画素(1ピクセル)の色情報であるRGB値について、画素ごとにモノクロ変換演算処理を実行する。モノクロ変換演算処理では、色調変換用の演算式にRGB値を代入することで、画像がモノクロ化するように色情報を変更することができる。このように、モノクロ変換演算処理を実行することで、モノクロ変換が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンドCMD05に対応して、回転によるボケ効果用のカラーブレンドを実行する場合には、例えば画像データに対する回転演算処理により複数の回転画像を生成する。このときには、画像の回転角度が異なる複数の回転画像を生成する。例えば回転角度0°の画像に対し、回転角度2°の画像、回転角度4°の画像といった、2種類の回転画像を生成する。こうして生成された複数の回転画像と、オリジナルの画像データに対応する画像(原画像)とを用いて、例えばアルファブレンディングといった、カラーブレンドによる合成処理を実行することで、ボケ効果処理が施された画像となるように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画することができる。
コマンドCMD06に対応して、画像位置のオフセット量を変更する場合には、例えば画像データに対する座標値変換処理により画像の位置情報を変更する。座標値変換処理は、パラメータとして設定されたオフセット量に応じて、例えばUV座標値といった、画像を描画する場合の位置情報が変更する。UV座標値は、テクスチャをオブジェクトにマッピングする場合のテクスチャ座標属性値として与えられる。座標値変換処理を実行することで、テクスチャの配置が異なる画像となるように、画像データに対応する位置情報を変更して生成された画像を描画することができる。
このように、エフェクト用描画コマンドは、コマンドCMD01〜CMD05のように、画像データに含まれる色情報を変更して生成された画像を描画可能にするコマンドを含んでいてもよい。また、エフェクト用描画コマンドは、コマンドCMD06のように、画像データに対応する位置情報を変更して生成された画像を描画可能にするコマンドを含んでいてもよい。その他、エフェクト用描画コマンドは、画像データに関する任意の属性情報を変更して生成された画像を描画可能にするコマンドを含んでいてもよい。これらのエフェクト用描画コマンドとは異なり、CPU66AK131は、通常表示用描画コマンドも生成可能である。通常表示用描画コマンドは、カラーブレンドによる合成処理などを実行しないことで、画像データに含まれる色情報などを変更せずに、画像データに対応する画像を描画する処理を実行させる。
図10−8は、表示要素に対する画像処理の実行例を示している。後面側表示66AKA01に配置される表示要素を用いて、後面表示となる表示を実行する場合には、例えば図10−8(A1)に示す演出画像66AKB01のような、表示色が黒色の数字「7」を示す画像データが読み出される。この画像データに対して、図10−8(B1)に示す画像処理66AKC01を実行することにより、後面表示に用いられる表示要素の色調変更を行う。画像処理66AKC01では、予め用意されたデスティネーション画像とのカラーブレンドにより、表示色が単一の黒色から斑状の灰白色に変更される。画像処理66AKC01により、図10−8(C1)に示す演出画像66AKB02が生成される。
その後、図10−8(D1)に示す画像処理66AKC02を実行することにより、後面表示に用いられる表示要素にボケ効果を適用する。画像処理66AKC02では、エフェクト用描画コマンドにおけるコマンドCMD01に対応して、バイリニアサンプリングによるボケ効果用のカラーブレンドにより、輪郭を曖昧にして境界を目立たなくさせる輪郭ボケ効果処理が実行される。輪郭ボケ効果処理となる画像処理66AKC02の実行により、表示要素の鮮明度を低下させることができる。画像処理66AKC02により、図10−8(E1)に示す演出画像66AKB03が生成される。この演出画像66AKB03をVRAM66AK145のフレームバッファに設けられた描画領域に配置することで、後面表示における表示要素とすることができればよい。
演出画像66AKB03は、表示色が斑状の灰白色といった、淡色系の色彩を有する演出画像66AKB02を用いて生成される。後面演出表示66AKB13では、前面演出表示66AKB23の特定画像により隠蔽されない表示領域において、演出画像66AKB03を含む複数の表示要素を用いて、飾り図柄の停止表示といった、特殊画像の表示が行われる。
前面側表示66AKA02に配置される表示要素を用いて、前面表示となる表示を実行する場合には、例えば図10−8(A2)に示す演出画像66AKB11のような、表示色が黒色の数字「7」を示す画像データが読み出される。演出画像66AKB11の画像データは、後面表示に用いた演出画像66AKB01の画像データとは異なる画像データであってもよいし、共通の画像データを読み出して拡大または縮小することにより、演出画像66AKB01と演出画像66AKB11を生成可能であってもよい。演出画像66AKB11は、表示色が黒色の数字「7」を示している。演出画像66AKB11を示す画像データに対して、図10−8(B2)に示す画像処理66AKC11を実行することにより、前面表示に用いられる表示要素に境界領域を付加する。画像処理66AKC11では、例えば演出画像66AKB11を所定倍率で拡大して、表示色を反転させた白色の画像に対して、黒色の輪郭で縁取りを施す。その後、演出画像66AKB11を前面のレイヤーに配置して合成することにより、白色と黒色の輪郭で縁取りされた境界領域を付加できればよい。境界領域は、演出画像66AKB11の表示色を反転させた反転色領域の周縁画像を含むことにより、演出画像66AKB11とは異なる表示色を明確に視認可能となればよい。あるいは、境界領域は、例えば後面側表示66AKA01に含まれる後面演出表示66AKA13の画像よりも明度が高い白色の表示色となる周縁画像を含むことにより、後面演出表示66AKA13の画像とは視認性が異なるように設定されてもよい。画像処理66AKC11により、図10−8(C2)に示す演出画像66AKB12が生成される。この演出画像66AKB12をVRAM66AK145のフレームバッファに設けられた描画領域に配置することで、前面表示における表示要素とすることができればよい。
演出画像66AKB12は、表示色が黒色といった、濃色系の色彩を有する演出画像66AKB11を用いて生成される。前面演出表示66AKA23では、演出画像66AKB12を含む複数の表示要素を用いて、飾り図柄の可変表示といった、特定画像を動作させる表示を含んだ特別演出を実行可能である。なお、特別演出では、飾り図柄の可変表示において、飾り図柄に対応する演出画像が変動して表示される変動表示中には、演出画像66AKB11を含む複数の表示要素が用いられ、飾り図柄に対応する演出画像が停止して表示される停止表示中には、演出画像66AKB12を含む複数の表示要素が用いられてもよい。演出画像66AKB12を含む複数の表示要素は、境界領域として、演出画像66AKB11など元の表示要素における表示色の反転などによる周縁画像を含んでいればよい。前面演出表示66AKA23による特別演出は、後面演出表示66AKA13により、例えば飾り図柄の停止表示や他の背景表示といった、所定演出を実行しているときに、実行可能であればよい。
演出画像66AKB11、66AKB12を用いた特別演出では、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素を、前面側表示66AKA02に含まれる前面演出表示66AKA23の特定画像として配置可能となる。この特別演出では、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素が特定画像として前面演出表示66AKA23に配置されるので、第1表示となる後面側表示66AKA01の少なくとも一部が隠蔽される。また、特定画像により隠蔽されない表示領域では、演出画像66AKB03を含む複数の表示要素を、後面側表示66AKA01に含まれる後面演出表示66AKA13の特殊画像として配置可能となる。これにより、特別演出における特定画像により隠蔽されない表示領域では、鮮明度を低下させた特殊画像を表示することができる。
後面側表示66AKA01において、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示は、前面側表示66AKA02に含まれる前面演出表示66AKA23よりも表示優先度が低くなる。そのため、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素が特定画像として前面演出表示66AKA23に配置可能な特別演出が実行されたときに、第1特別表示となる後面インターフェース表示は、特定画像により少なくとも一部が隠蔽されることで、特別演出により視認が困難となる。これに対し、前面側表示66AKA02において、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、最も表示優先度が高くなる。これにより、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素が特定画像として前面演出表示66AKA23に配置可能な特別演出が実行されたときに、第2特別表示となる前面インターフェース表示は、特定画像により隠蔽されることがないので、特別演出によっても視認が容易である。
特別演出が実行された場合に、特定画像として演出画像66AKB12などの周縁画像となる境界領域を付加した画像を表示することで、特定画像と特殊画像の境界に、特殊画像とは視認性が異なる境界画像を表示することができる。こうした境界画像の表示により、特定画像を特殊画像とは明確に区別して視認することが可能になり、遊技者が特定画像に注目しやすくして、遊技興趣を向上させることができる。
演出画像66AKB11、66AKB12を用いた特別演出では、例えば前面側表示66AKA02に含まれる前面演出表示66AKA23の特定画像として、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素が配置可能となる。したがって、特別演出において表示可能な特定画像は、表示色が黒色といった、濃色系の色彩を有する画像とすることができる。表示色が黒色に設定されることで、濃度が最も高い画像を表示可能であればよい。あるいは、マンセル表色系における明度が2未満となる画像を表示することで、表示色が鉄黒色や濃紺色といった、濃色系の色彩を有する特定画像を表示可能にしてもよい。
前面側表示66AKA02として表示される画像は、明度が高くなるように設定可能である。また、前面側表示66AKA02に含まれる前面演出表示66AKA23では、濃色系の色彩を有する特定画像の表示による特別演出を実行可能である。このように、前面側表示66AKA02として表示される画像は、明度が第1前面側基準値以上となる表示要素の画像と、明度が第2前面側基準値未満となる表示要素の画像とを、含んでいてもよい。第1前面側基準値は、第2前面側基準値よりも十分に大きな値であればよい。例えば第1前面側基準値が8である場合に、第2前面側基準値が2であればよい。これにより、前面側表示66AKA02では、彩度対比効果を高めて、遊技者が視認しやすい表示要素の画像を表示可能であればよい。なお、彩度対比効果に限定されず、明度対比効果、色相対比効果を高めて、遊技者が視認しやすい表示要素の画像を表示可能としてもよい。後面側表示66AKA01として表示される画像は、明度が第1前面側基準値未満であり第2前面側基準値以上である表示要素の画像であり、明度が第1前面側基準値以上となる表示要素の画像や第2前面側基準値未満となる表示要素の画像は、後面側表示66AKA01の画像として表示されないように規制してもよい。これにより、後面側表示66AKA01と前面側表示66AKA02とを区別して認識しやすくなり、遊技者が視認しやすい表示要素の画像を表示可能になる。
第1表示となる後面側表示66AKA01は、例えば17インチの画面サイズに対応する表示範囲といった、第1表示領域となる表示範囲において、表示要素となる画像を表示可能である。第2表示となる前面側表示66AKA02は、例えば19インチの画面サイズに対応する表示範囲といった、第2表示領域となる表示範囲において、表示要素となる画像を表示可能である。第2領域となる表示範囲は、第1表示領域となる表示範囲よりも大きく使用可能に設定されていればよい。仮想空間表示66AKA03に含まれる空間構造体表示は、第1表示や第2表示とは異なる第3表示として、第1表示領域および第2表示領域とは異なる第3表示領域となる表示範囲において、表示要素となる画像を表示可能である。
仮想空間表示66AKA03に含まれる空間構造体表示を構成する表示要素は、後面側表示66AKA01から前面側表示66AKA02までの仮想空間内に配置された装飾部材といった、仮想的な構造体を擬似的に表現した表示画像であればよい。空間構造体表示は、コンピュータグラフィックスにより作成された擬似的な装飾構造体の画像を表示してもよいし、実物の装飾構造体を写真撮影して作成された画像を表示してもよい。仮想空間表示66AKA03における空間構造体表示は、第2表示となる前面側表示66AKA02に含まれる前面インターフェース表示や前面演出表示66AKA23の画像が表示されない表示領域において、第1表示となる後面側表示66AKA01に含まれる後面インターフェース表示や後面演出表示66AKA13の画像よりも鮮明度を低下させた画像を表示可能であってもよい。例えば、空間構造体表示の表示要素は、後面表示に用いられる演出画像66AKB03を生成する場合の画像処理66AKC02よりも、半径が大きいブラー処理を実行することなどにより、後面表示の表示要素よりも強いボケ効果が適用されてもよい。
仮想空間表示66AKA03に含まれる空間構造体表示の表示要素となる画像を表示可能な第3表示領域は、一の端部が前面側表示66AKA02の表示範囲となる第2表示領域の端部と同一位置となり、他の端部が後面側表示66AKA01の表示範囲となる第1表示領域の端部と同一位置となればよい。この場合に、第3表示領域では空間構造体表示の表示要素となる画像を表示することにより、一の端部である第2表示領域の端部から第1表示領域に向けて、奥側となる後面側への奥行きに対応する画像を表示可能であればよい。仮想空間表示66AKA03に含まれる空間構造体表示を構成する表示要素は、手前側となる前面側から奥側となる後面側へと向かうことに対応して、明度が徐々に低下するとともに、ボケ効果が徐々に強くなるように、画像処理が施されてもよい。このような空間構造体表示により、遊技者が視認する表示の立体感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10−9は、特徴部66AKに関する演出表示の実行例を示している。図10−9(A)は、飾り図柄の可変表示が停止している場合の演出実行例66AK01を示している。このときには、後面側表示66AKA01に含まれる後面演出表示66AKA13の表示要素として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに対応した飾り図柄が停止表示されている。後面側表示66AKA01において、右上方に設けられた後面小図柄表示エリア66AKA11では、後面演出表示66AKA13にて停止表示された飾り図柄に対応する小図柄が、停止表示されている。後面側表示66AKA01において、下方に設けられた後面変動関連表示エリア66AKA12では、第1保留記憶数および第2保留記憶数が、いずれも「4」であることに対応した保留表示が行われている。前面側表示66AKA02において、右下端に設けられた前面小図柄表示エリア66AKA21では、後面演出表示66AKA13にて停止表示された飾り図柄に対応する小図柄が、停止表示されている。前面側表示66AKA02において、左端に設けられた前面変動関連表示エリア66AKA22では、第1保留記憶数および第2保留記憶数が、いずれも「4」であることを示す数字画像が表示されている。
図10−9(B)は、演出実行例66AK01に続いて飾り図柄の可変表示が開始された場合の演出実行例66AK02を示している。このときには、例えばBWモードといった特定の演出モードに対応して、前面側表示66AKA02に含まれる前面演出表示66AKA23の表示要素により、飾り図柄の可変表示が実行可能となる。後面側表示66AKA01に含まれる後面演出表示66AKA13では、BWモードに対応した背景表示により、所定演出が実行されている。後面側表示66AKA01の後面小図柄表示エリア66AKA11では、前面演出表示66AKA23における飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示が実行される。後面側表示66AKA01の後面変動関連表示エリア66AKA12では、第1保留記憶数が「4」であり第2保留記憶数が「3」であることに対応した保留表示が行われる。前面側表示66AKA02の前面小図柄表示エリア66AKA21では、前面演出表示66AKA23における飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示が実行される。前面側表示66AKA02の前面変動関連表示エリア66AKA22では、第1保留記憶数が「4」であり第2保留記憶数が「3」であることを示す数字画像が表示される。
図10−9(C)は、演出実行例66AK02の後に左図柄となる飾り図柄が減速停止する場合の演出実行例66AK03を示している。このときには、前面側表示66AKA02に含まれる前面演出表示66AKA23の表示要素のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lに対応した飾り図柄の表示において、移動表示の速度が低下して停止表示可能となる。そして、図10−9(D)に示す演出実行例66AK04では、左図柄となる飾り図柄が停止表示されたことに対応して、「7」を示す数字画像に境界領域が付加された表示となる。この数字画像の表示は、前面演出表示66AKA02に含まれている。前面演出表示66AKA02は、後面側表示66AKA01に含まれる後面演出表示66AKA13よりも表示優先度が高い。そのため、前面演出表示66AKA02において可変表示される飾り図柄に対応する特定画像を動作させる表示により、後面演出表示66AKA13の表示要素による背景表示は、少なくとも一部が隠蔽させる。また、特定画像により隠蔽されない表示領域では、例えば背景表示として、鮮明度を低下させた特殊画像が表示されてもよい。
図10−9(E)は、演出実行例66AK04にて停止表示された飾り図柄が奥側となる後面側に移動表示される場合の演出実行例66AK05を示している。このときには、仮想空間表示66AKA03に含まれる空間演出表示の表示要素として、「7」を示す数字画像に色調変更やボケ効果適用を行った画像が表示される。色調変更やボケ効果適用となる画像処理では、空間演出表示における奥行き値となるZ値の更新に伴い、使用されるパラメータが更新されてもよい。これにより、飾り図柄を示す画像が前面側から後面側に向けて移動するに従って、鮮明度を徐々に低下させることができればよい。そして、図10−9(F)に示す演出実行例66AK06では、「7」を示す数字画像の表示要素が後面側表示66AKA01の表示位置に達することで、後面演出表示66AKA13の表示要素に含まれる。この場合にも、前面演出表示66AKA02において可変表示される飾り図柄に対応する特定画像を動作させる表示により、例えば後面演出表示66AKA13の表示要素による背景表示は、少なくとも一部が隠蔽される。また、特定画像により隠蔽されない表示領域では、例えば停止表示された飾り図柄の表示として、鮮明度を低下させた特殊画像を表示することができる。
図10−9(G)は、演出実行例66AK06の後に右図柄や中図柄となる飾り図柄が停止表示された場合の演出実行例66AK07を示している。右図柄や中図柄となる飾り図柄が停止表示された場合にも、左図柄となる飾り図柄が停止表示された場合と同様に、停止表示された飾り図柄が奥側となる後面側に移動表示されることに伴い、鮮明度を徐々に低下させることができればよい。このように、BWモードといった特定の演出モードでは、後面演出表示66AKA13の表示要素により所定演出を実行しているときに、前面演出表示66AKA23の表示要素による飾り図柄の可変表示といった、特定画像の表示による特別演出を実行可能である。所定演出は、後面演出表示66AKA13の表示要素による背景表示、飾り図柄の停止表示、その他、後面演出表示66AKA13の表示要素を用いた任意の表示演出であればよい。後面側表示66AKA01において、後面小図柄表示エリア66AKA11および後面変動関連表示エリア66AKA12を含んだ後面インターフェース表示は、前面側表示66AKA02に含まれる前面演出表示66AKA23よりも表示優先度が低くなる。そのため、前面演出表示66AKA23の表示要素による飾り図柄の可変表示といった、特定画像の表示による特別演出を実行しているときに、第1特別表示となる後面インターフェース表示は、特定画像により少なくとも一部が隠蔽されることで、特別演出により視認が困難となる。前面側表示66AKA02において、前面小図柄表示エリア66AKA21および前面変動関連表示エリア66AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、最も表示優先度が高くなる。したがって、前面演出表示66AKA23の表示要素による飾り図柄の可変表示といった、特定画像の表示による特別演出を実行しているときに、第2特別表示となる前面インターフェース表示は、特定画像により隠蔽されることがないので、特別演出によっても視認が容易である。
図10−10は、画像表示装置5における表示画面の近傍となる周縁に演出ランプ66AKL01が設けられた場合の演出実行例を示している。図10−10(A)は、飾り図柄の可変表示が停止している場合の演出実行例66AK11を示している。演出実行例66AK11では、図10−9(A)に示された演出実行例66AK01と同様に、後面演出表示66AKA13の表示要素として、飾り図柄が停止表示されている。その一方で、演出実行例66AK11では、演出実行例66AK01とは異なり、画像表示装置5における表示画面の周縁に演出ランプ66AKL01が設けられている。演出実行例66AK11では、演出ランプ66AKL01が消灯した状態となっている。
図10−10(B)は、演出実行例66AK11に続いて飾り図柄の可変表示が開始された場合の演出実行例66AK12を示している。このときには、飾り図柄の可変表示が開始されたことに伴い、演出ランプ66AKL01が発光により点灯した状態となる。こうした演出ランプ66AKL01の発光に関連して、画像表示装置5の表示画面では、発光関連表示を実行可能である。発光関連表示は、後面側表示66AKA01の後面反射表示範囲における表示と、仮想空間表示66AKA03の空間構造体反射表示範囲における表示と、を含んでいればよい。発光関連表示の表示態様は、後面反射表示範囲における表示態様と、空間構造体反射表示範囲における表示態様とが、異なるように設定されてもよい。例えば、後面側表示66AKA01の後面反射表示範囲では、明度が低い背景表示に対応して、画像の表示色が濃くなるように、表示態様が変更される。これに対し、仮想空間表示66AKA03の空間構造体反射表示範囲では、擬似的な装飾構造体における反射光に対応して、画像の表示色が薄くなるように、表示態様が変更される。発光関連表示の表示態様は、例えばリフレクションマッピングやレイトレーシングといった、コンピュータグラフィックスにおける画像処理を用いて制御可能であってもよい。
図10−11は、特徴部67AKに関する演出表示の実行例を示している。図10−12は、画像表示装置5における画面表示に対して後面表示境界および前面表示境界を設定する表示制御例67AKA01を示している。図10−13は、演出表示例に含まれるキャラクタ画像について、前後方向となるz軸方向における配置に応じた表示制御例67AKA02を示している。
特徴部67AKに関して、後面側表示、前面側表示、仮想空間表示は、それぞれが特徴部66AKに関して説明したような、後面側表示66AKA01、前面側表示66AKA02、仮想空間表示66AKA03と同様に、画像表示装置5における画面表示を構成可能に表示制御が行われるようにすればよい。図10−11に示す演出表示例では、可変表示の実行中に予告演出が実行される場合に、表示対象となる画像オブジェクトとして、プラカードを示す演出画像を、キャラクタを示す演出画像と組み合わせた表示要素が描画され、画像表示装置5の画面上に表示される。予告演出は、例えば大当り遊技状態といった、遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示唆する演出に含まれている。プラカードを示す演出画像とキャラクタを示す演出画像の一方または両方は、表示態様により可変表示内容や遊技状態を示唆する特定オブジェクトに対応する演出画像であってもよい。なお、予告演出に限定されず、変動パターンに応じた任意の可変表示中演出が実行される場合や、大当り遊技状態における大当り中演出が実行される場合に、図10−11に示す画像オブジェクトを表示可能であってもよい。
図10−11(A1)は、後面側表示に含まれる後面演出表示として、キャラクタ画像による表示要素の表示が行われる演出表示例67AK01を示している。演出表示例67AK01では、キャラクタ画像が後面演出表示として表示されることに対応して、色調変更とボケ効果適用が行われている。このとき、色調変更による変更量は最も大きい第1変更量であり、ボケ効果適用における半径は最も大きい第1半径である。後面演出表示はZ値が−1.0に設定されることに対応して、第1変更量の色調変更により、キャラクタ画像は最も低い明度M1の表示色となる。また、演出表示例67AK01では、キャラクタ画像が後面演出表示の表示要素として含まれることに対応して、キャラクタ画像の表示倍率が最も小さい第1倍率に設定されている。
図10−11(B)は、仮想空間表示に含まれる空間演出表示として、キャラクタ画像による表示要素の表示が行われる演出表示例67AK11を示している。演出表示例67AK11では、キャラクタ画像が空間演出表示として表示されることに対応して、色調変更とボケ効果適用が行われている。このとき、色調変更による変更量は第1変更量よりも小さい第2変更量であり、ボケ効果適用における半径は第1半径よりも小さい第2半径である。空間演出表示はZ値が−0.8〜+0.8の範囲内で設定可能であり、例えばZ値が0.0の場合に対応して、第2変更量の色調変更により、キャラクタ画像は明度M1よりも高い明度M2の表示色となる。また、演出表示例67AK02では、キャラクタ画像が空間演出表示の表示要素として含まれることに対応して、キャラクタ画像の表示倍率が第1倍率よりも大きい第2倍率に設定されている。
図10−11(C1)は、前面側表示に含まれる前面演出表示として、キャラクタ画像による表示要素の表示が行われる演出表示例67AK21を示している。演出表示例67AK21では、キャラクタ画像が前面演出表示として表示されることに対応して、色調変更やボケ効果適用が行われない。そのため、色調変更による変更量は最も小さい第3変更量(例えば0)であり、ボケ効果適用における半径は最も小さい第3半径(例えば0)である。前面演出表示はZ値が+0.9に設定されることに対応して、キャラクタ画像は最も高い明度M3の表示色となる。また、演出表示例67AK21では、キャラクタ画像が前面演出表示の表示要素として含まれることに対応して、キャラクタ画像の表示倍率が最も大きい第3倍率に設定されている。
このようなキャラクタ画像を用いた予告演出では、特別画像となるキャラクタ画像を、第1表示となる後面演出表示として表示した後に、第2表示となる前面演出表示として表示する。このときには、後面演出表示に含まれるキャラクタ画像を、表示面と直交する前面側の方向へ動作させることで、空間演出表示に含まれるキャラクタ画像を表示した後に、前面演出表示に含まれるキャラクタ画像を表示することができる。キャラクタ画像の表示は、前面側の方向へ動作する前面方向動作とともに、表示倍率が最も小さい第1倍率から第1倍率よりも大きい第2倍率を経て最も大きい第3倍率へと拡大され、明度が最も低い明度M1から明度M1よりも高い明度M2を経て最も高い明度M3へと高められる。その他、色調変更における変更量は最も大きい第1変更量から第1変更量よりも小さい第2変更量を経て最も小さい第3変更量へと減少され、ボケ効果適用における半径は最も大きい第1半径から第1半径よりも小さい第2半径を経て最も小さい第3半径へと減少される。こうした表示制御により、透過領域を有する表示装置を含めた複数の表示装置を用いることなく、遊技者が視認する表示の立体感が高められるので、製造コストの増加を防止して、遊技興趣を向上させることができる。
なお、図10−11に示す演出表示例の表示制御を逆順で行うことにより、特別画像となるキャラクタ画像を、第2表示となる前面演出表示として表示した後に、第1表示となる後面演出表示として表示してもよい。この場合には、前面演出表示に含まれるキャラクタ画像を、表示面と直交する後面側の方向へ動作させることで、空間演出表示に含まれるキャラクタ画像を表示した後に、後面演出表示に含まれるキャラクタ画像を表示することができる。キャラクタ画像の表示は、後面側の方向へ動作する後面方向動作とともに、表示倍率が最も大きい第3倍率から第3倍率よりも小さい第2倍率を経て最も小さい第1倍率へと縮小され、明度が最も高い明度M3から明度M3よりも低い明度M2を経て最も低い明度M1へと低下する。その他、色調変更における変更量は最も小さい第3変更量から第3変更量よりも大きい第2変更量を経て最も大きい第1変更量へと増加され、ボケ効果適用における半径は最も小さい第3半径から第3半径よりも大きい第2半径を経て最も大きい第1半径へと増加される。こうした表示制御によっても、透過領域を有する表示装置を含めた複数の表示装置を用いることなく、遊技者が視認する表示の立体感が高められるので、製造コストの増加を防止して、遊技興趣を向上させることができる。
演出表示例67AK01におけるキャラクタ画像の表示前に、キャラクタ画像が登場する場面として、図10−11(A2)に示す演出表示例67AK02のような表示が行われてもよい。演出表示例67AK02では、後面演出表示においてキャラクタ画像による表示要素の表示が行われていることから、図10−12に示す右側の後面表示境界と対応して、キャラクタ画像の表示部分がクリッピングされている。
演出表示例67AK21におけるキャラクタ画像の表示後に、キャラクタ画像が退場する場面として、図10−11(C2)に示す演出表示例67AK22のような表示が行われてもよい。演出表示例67AK22では、前面演出表示においてキャラクタ画像による表示要素の表示が行われていることから、図10−12に示す右側の前面表示境界と対応して、キャラクタ画像の表示部分がクリッピングされている。
特徴部67AKにおいても、第1表示となる後面側表示は、例えば17インチの画面サイズに対応する表示範囲といった、第1表示領域となる表示範囲において、表示要素となる画像を表示可能である。第2表示となる前面側表示は、例えば19インチの画面サイズに対応する表示範囲といった、第2表示領域となる表示範囲において、表示要素となる画像を表示可能である。そして、後面側表示はZ値が−1.0〜−0.9の範囲内で設定され、前面側表示はZ値が+0.9〜+1.0の範囲内で設定されることで、画像表示装置5の画面上では、第1表示となる後面側表示に対応する表示範囲が、第2表示となる前面側表示に対応する表示範囲よりも、小さい表示範囲として設定される。そのため、第1表示となる後面側表示と、第2表示となる前面側表示とでは、表示要素となる画像の表示と消去とを切り替える境界が異なっている。
図10−12に示す後面表示境界は、第1表示となる後面側表示において、表示要素となる画像の表示と消去とを切り替える境界である。図10−12に示す前面表示境界は、第2表示となる前面側表示において、表示要素となる画像の表示と消去とを切り替える境界である。例えば、前面表示境界は、画像表示装置5の表示画面における上下左右の画面端部と一致するように設定されている。これに対して、後面表示境界は、画像表示装置5の表示画面における上下左右の画面端部よりも狭い表示領域となるように設定されている。図10−12に示す表示制御例67AKA01において、上側の前面表示境界と下側の前面表示境界との間は、縦方向の前面表示範囲となる。左側の前面表示境界と右側の前面表示境界との間は、横方向の前面表示範囲となる。このような、縦方向の前面表示範囲および横方向の前面表示範囲に含まれる表示領域は、第2表示となる前面側表示において、表示要素となる画像を表示可能な表示範囲としての第2表示領域に設定される。図10−12に示す表示制御例67AKA01において、上側の後面表示境界と下側の後面表示境界との間は、縦方向の後面表示範囲となる。左側の後面表示範囲と右側の後面表示範囲との間は、横方向の後面表示範囲となる。このような、縦方向の後面表示範囲および横方向の後面表示範囲に含まれる表示領域は、第1表示となる後面側表示において、表示要素となる画像を表示可能な表示範囲としての第1表示領域に設定される。
表示制御例67AKA01のように、第1表示領域に設定される後面表示範囲は、第2表示領域に設定される前面表示範囲と異なっているので、特別画像となるキャラクタ画像の表示による予告演出といった特別演出が実行されたときに、後面演出表示において表示要素となるキャラクタ画像の表示が開始される境界の位置あるいは表示が消去される境界の位置は、前面演出表示において表示要素となるキャラクタ画像の表示が開始される境界の位置あるいは表示が消去される境界の位置と、異なっている。このような表示制御例67AKA01による後面表示境界や前面表示境界の設定により、後面側表示と前面側表示とを区別して認識しやすくなり、違和感なく表示の立体感を高めることで、遊技興趣を向上させることができる。
図10−14は、特徴部67AKに関する他の演出表示例を示している。図10−15は、図10−14の演出表示例に含まれる表示要素となる画像について、前後方向となるz軸方向における配置に応じた表示制御例67AKA11を示している。
図10−14に示す演出表示例では、可変表示の実行中に予告演出が実行される場合に、表示対象となる画像オブジェクトとして、キャラクタを示す演出画像が、後面演出表示における表示要素や前面演出表示における表示要素として表示可能となる。また、キャラクタとは異なる演出画像として、街並みを示す演出画像と、雲を示す演出画像とが、空間演出表示における表示要素として表示可能となる。キャラクタを示す演出画像、街並みを示す演出画像、雲を示す演出画像は、いずれも表示色が黒色といった、明度が最も低くなるように設定される。これにより、予告演出における演出画像と、予告演出とは異なる演出画像とを、遊技者が容易に区別して認識することができる。なお、図10−14に示す演出表示は、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、任意の割合で実行可能であればよい。
図10−14(A)は、特別演出となる予告演出の実行開始に伴い、前面側表示に含まれる前面演出表示として、キャラクタ画像による表示要素の表示が行われる演出表示例67AK51を示している。キャラクタ画像が前面演出表示における表示要素として表示される場合には、Z値が+0.9に設定されることに対応して、画像の鮮明度が最も高い鮮明度R4となる。また、演出表示例67AK51では、キャラクタ画像が前面演出表示の表示要素として含まれることに対応して、キャラクタ画像の表示倍率が比較的に大きい前面時倍率に設定されている。町並みを示す演出画像は、仮想空間表示に含まれる空間演出表示のうち、前方の空間演出表示における表示要素として表示され、Z値が+0.2〜+0.8の範囲内に設定される。このようなZ値の設定に対応して、街並みを示す演出画像の鮮明度は、鮮明度R4よりも低い鮮明度R3となる。雲を示す演出画像は、仮想空間表示に含まれる空間演出表示のうち、後方の空間演出表示における表示要素として表示され、Z値が−0.8〜−0.2の範囲内に設定される。このようなZ値の設定に対応して、雲を示す演出画像の鮮明度は、鮮明度R3よりも低い鮮明度R2となる。
図10−14(B)は、演出表示例67AK51に続いてキャラクタ画像による表示要素が前面演出表示に対応する表示領域の外部まで動作して消去される演出表示例67AK52を示している。キャラクタ画像が前面演出表示における表示要素として表示されている場合には、このキャラクタ画像の表示を前面側や後面側とは異なる表示面上の方向に動作させ、例えば右側の前面表示境界に達したことに応じて、一部または全部の表示が消去される特別消去動作を行う。演出表示例67AK52では、演出表示例67AK51からキャラクタ画像の表示位置が右方向に移動するように動作して、キャラクタ画像における一部の表示が右側の前面表示境界より外部まで動作したことで消去されている。この動作が継続することで、キャラクタ画像における全部の表示は、右側の前面表示境界より外部まで動作した場合に、消去される。
図10−14(C)は、演出表示例67AK52におけるキャラクタ画像の表示が消去された後に、後面側表示に含まれる後面演出表示として、キャラクタ画像による表示要素の表示が行われる演出表示例67AK53を示している。キャラクタ画像が後面演出表示における表示要素として表示される場合には、Z値が−1.0に設定されることに対応して、画像の鮮明度が最も低い鮮明度R1となる。また、演出表示例67AK53では、キャラクタ画像が後面演出表示の表示要素として含まれることに対応して、キャラクタ画像の表示倍率が比較的に小さい後面時倍率に設定されている。演出表示例67AK53では、後面演出表示の表示要素に含まれるキャラクタ画像が、右側の後面表示境界より外部から内部に向けて移動するように動作して、例えばキャラクタ画像の左半分といった、キャラクタ画像における一部の表示が開始される一方で、例えばキャラクタ画像の右半分といった、キャラクタ画像における他の一部の表示が消去されている。なお、演出表示例67AK53におけるキャラクタ画像の表示位置は、後面側表示に含まれる後面インターフェース表示のうち、後面小図柄表示エリアの表示位置に一部が重畳されている。後面インターフェース表示は、後面演出表示よりも表示優先度が高い。そのため、演出表示例67AK53において、後面小図柄表示エリアの画像は、後面演出表示におけるキャラクタ画像の一部と重畳して表示され、重畳しているキャラクタ画像の一部を隠蔽している。
図10−14(D)は、演出表示例67AK53の後にキャラクタ画像による表示要素が後面演出表示において移動するように動作した演出表示例67AK54を示している。演出表示例67AK54では、キャラクタ画像の表示位置が、第1表示領域となる後面演出表示の表示範囲における中央付近に移動するように動作している。このように、後面演出表示における表示要素となるキャラクタ画像の表示を、前面側や後面側とは異なる表示面上の方向に動作させることができる。演出表示例67AK54におけるキャラクタ画像の表示位置は、前方の空間演出表示における表示要素である街並みを示す演出画像の表示位置に一部が重畳されている。前方の空間演出表示は、後面演出表示よりも表示優先度が高い。そのため、演出表示例67AK54において、前方の空間演出表示における街並みを示す演出画像は、後面演出表示におけるキャラクタ画像の一部と重畳して表示され、重畳しているキャラクタ画像の一部を隠蔽している。
図10−14(E)は、演出表示例67AK54に続いてキャラクタ画像による表示要素が後面演出表示に対応する表示領域の外部まで動作して消去される演出表示例67AK55を示している。後面演出表示における表示要素としてキャラクタ画像が表示されている場合に、表示面上の方向に動作させたキャラクタ画像の表示は、例えば左側の後面表示境界に達したことに応じて、一部または全部の表示が消去される特別消去動作を行う。演出表示例67AK55では、演出表示例67AK54からキャラクタ画像の表示位置が左方向に移動するように動作して、キャラクタ画像における一部の表示が左側の後面表示境界より外部まで動作したことで消去されている。この動作が継続することで、キャラクタ画像における全部の表示は、左側の後面表示境界より外部まで動作した場合に、消去される。
図10−14(F)は、演出表示例67AK55におけるキャラクタ画像の表示が消去された後に、再び前面演出表示における表示要素としてキャラクタ画像が表示される演出表示例67AK56を示している。演出表示例67AK56では、演出表示例67AK51と同様の鮮明度R4や前面時倍率が設定されている。こうして、演出表示例67AK55の後には演出表示例67AK56のような前面演出表示における表示要素としてキャラクタ画像を表示する。これにより、第1表示となる後面側表示に含まれる後面演出表示において、表示要素として表示されるキャラクタ画像と、第2表示となる前面側表示に含まれる前面演出表示において、表示要素として表示されるキャラクタ画像とを、繰返し表示することが可能になる。このような繰返し表示を可能にすることで、違和感なく表示の立体感を高めた演出表示の印象が高められることで、遊技興趣を向上させることができる。
後面演出表示における表示要素や前面演出表示における表示要素となる画像は、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、任意の演出画像を含めることができる。例えば、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となった後のリーチ演出として、前面演出表示における表示要素による映像表示が行われる。その後、確定飾り図柄が停止表示されるタイミングより前の特定期間では、後面演出表示における表示要素により飾り図柄の停止表示を煽る演出表示が行われる。このとき、前面演出表示における表示要素によりプッシュボタン31Bの操作を促す促進演出が行われるようにしてもよい。このように、複数の表示要素を用いた演出が実行される場合に、後面演出表示における表示要素となる演出画像と、前面演出表示における表示要素となる演出画像とを、繰返し表示可能とすることで、表示の立体感を高めた円滑な演出表示により、遊技興趣を向上させることができる。
図10−16〜図10−19は、三次元のオブジェクト画像を用いた演出画像の表示制御例を示している。VDP66AK132は、オブジェクト画像を描画する場合に、ポリゴンの集合で形成される表示対象のオブジェクトOBを仮想三次元空間内の座標(x,y,z)に配置する。このオブジェクトOBに対してテクスチャマッピングを行った後に、レンダリング処理における演算処理によって、投影変換して得られる画像を画像表示装置5に表示させる。
図10−16〜図10−19の説明において、x軸は、水平方向となる画面横方向の軸であり、原点(0,0,0)から画面右に向かう方向が正方向であり、原点(0,0,0)から画面左に向かう方向が負方向である。y軸は、鉛直方向となる画面縦方向の軸であり、原点(0,0,0)から画面上に向かう方向が正方向であり、原点(0,0,0)から画面下に向かう方向が負方向である。z軸は、画面と直交する前後方向となる画面奥行き方向の軸であり、原点(0,0,0)から画面奥に向かう方向が正方向であり、原点(0,0,0)から画面手前に向かう方向が負方向である。
図10−16は、VDP66AK132による合成処理の実行例を示している。VDP66AK132は、CPU66AK131などから供給されたディスプレイリストに含まれる描画コマンドに基づいて、図10−16(1)に示す演出画像EGがオブジェクトOBのxy平面に対して配置hされるように、テクスチャマッピングを行う。演出画像EGは、飾り図柄の可変表示に用いられる数字「7」を示す表示要素となる画像である。オブジェクトOBは、仮想三次元空間内の座標(x,y,z)に配置され、直方体を形成する。図10−16(2)は、オブジェクトOBのxy平面と演出画像EGが一体化された場合を示している。
ディスプレイリストに含まれる描画コマンドは、仮想三次元空間におけるオブジェクトOBの位置情報、オブジェクトOBを形成するポリゴンの座標情報、テクスチャとなる演出画像EGの座標情報などを構成すればよい。飾り図柄の可変表示は、オブジェクトOBのxy平面に合成された演出画像EGを用いて実行可能である。オブジェクトOBは、仮想三次元空間内における変形または移動といった、変化が可能であり、オブジェクトOBの変化に伴い、飾り図柄の可変表示が実行されている演出画像EGも、仮想三次元空間内における変形または変化といった、変化が可能である。描画されたオブジェクト画像は、オブジェクトOBの変化に応じて、例えば表示される直線の長さや角度といった、表示態様が変化する。これに伴い、飾り図柄となる表示要素は、例えば表示される飾り図柄のサイズや縦横比率といった、表示態様が変化可能である。
図10−17は、オブジェクトOBの位置を変化させる場合の表示制御例を示している。この表示制御例において、仮想三次元空間のオブジェクトOBは、y軸を回転軸として回転することにより、位置を変化させる。図10−17(A)は、オブジェクトOBのxy平面に演出画像EGが合成された初期状態を示している。図10−17(B1)は、y軸を回転軸として、合成後のオブジェクトOBをz軸の正方向に45度回転させた場合を示している。図10−17(B2)は、y軸を回転軸として、合成後のオブジェクトOBをz軸の負方向に45度回転させた場合を示している。
図10−18は、オブジェクトOBに対応する視点EY0の設定例を示している。視点EY0は、仮想三次元空間のxy平面に相対する位置に設定され、視線はz軸と平行になるように設定されている。したがって、視点EY0は、遊技者が画像表示装置5の画面を見る際の視点と同様に設定されている。オブジェクトOBは、視点EY0から見たと仮定した場合において、仮想スクリーンSCに透視投影して得られる画像として描画される。合成処理後のオブジェクトOBが初期状態にあるときには、図10−17(A)に示すように、左図柄EG01と右図柄EG02が同等のサイズとなる画像として表示される。また、図10−17(A)の場合に、左図柄EG01と右図柄EG02は、同一の明度と同一のボケ具合となる。合成処理後のオブジェクトOBを図10−17(B1)に示すように回転させた場合には、左図柄EG11が右図柄EG12よりも大きなサイズとなる画像として表示される。また、図10−17(B1)の場合に、左図柄EG11と右図柄EG12は、左図柄EG11の明度が右図柄EG12の明度よりも高くなり、右図柄EG12のボケ具合が左図柄EG11のボケ具合よりも大きくなる。合成処理後のオブジェクトOBを図10−17(B2)に示すように回転させた場合には、右図柄EG22が左図柄EG21よりも大きなサイズとなる画像として表示される。また、図10−17(B2)の場合に、左図柄EG21と右図柄EG22は、右図柄EG22の明度が左図柄EG21の明度よりも高くなり、左図柄EG21のボケ具合が右図柄EG22のボケ具合よりも大きくなる。
VDP66AK132は、合成処理により、仮想三次元空間に配置されたオブジェクトOBに対して、演出画像EGに基づくテクスチャマッピングを行い、合成処理後のオブジェクトOBを、例えば変形または移動させるなど、変化させる。このような変化が可能な三次元立体形状のオブジェクトOBを、視点EY0から見たときの画像IMは、透視射影により描画することで生成される。生成された画像IMには、オブジェクトOBにマッピングされた演出画像EGの変化後の表示態様が反映される。この場合には、オブジェクトOBのデータに関連付けられていない演出画像EGのデータのみに基づいて、演出画像EGの表示態様を逐次計算させる場合と比較して、表示制御の処理負担を軽減することができる。
なお、視点EY0は、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、設定される位置を異ならせてもよい。仮想三次元空間に複数のオブジェクトOBを配置する場合には、それぞれのオブジェクトOBについて、対応する視点を設定してもよい。仮想三次元空間に配置されたオブジェクトOBを変形させてもよい。例えば、直方体のオブジェクトOBが有する頂点の座標を変更することにより立方体に変形させてもよい。あるいは、直方体のオブジェクトOBを2つの直方体のオブジェクトOBに分割して、分割後の一方の直方体のオブジェクトOB1には第1可変表示に対応する飾り図柄の演出画像EG1を合成し、分割後の他方の直方体のオブジェクトOB2には第2可変表示に対応する飾り図柄の演出画像EG2を合成してもよい。
背景画像や、他の演出画像を、オブジェクトOBのz軸正方向側である画面奥側のxy平面に合成する合成処理を実行し、合成処理後のオブジェクトOBを変化させ、変化後のオブジェクトOBを特定の視点から見たときの画像が、透視射影により描画することで生成されてもよい。背景画像や、他の演出画像を、オブジェクトOBに合成した状態で、オブジェクトOBを変化させることにより、背景画像や演出画像の表示態様を変化させるシェイクビジョン演出を実行可能であってもよい。シェイクビジョン演出は、実行中の演出が終了することを示唆する演出として実行されてもよく、実行中の演出の実行期間が所定期間よりも長くなった場合の演出として実行されてもよく、大当り期待度が高いことを示唆するチャンスアップ演出として実行されてもよい。
図10−19は、キャラクタ画像を用いたシェイクビジョン演出における表示制御例を示している。図10−19(A)は、前面側表示に含まれる前面演出表示として、キャラクタ画像による表示要素の表示が行われる場合の表示制御例67AKC01を示している。表示制御例67AKC01において、前面演出表示では、例えば表示色が白色といった、明度が高い画像の表示が行われる。また、前面演出表示では、ボケ具合が最も小さい画像の表示が行われる。キャラクタ画像は、オブジェクトOBにおいて、前面演出表示に対応するxy平面にマッピングされるように、合成処理が行われた状態である。これにより、キャラクタ画像は、明度が高い画像であって、ボケ具合が最も小さい画像として表示されている。
表示制御例67AKC01の後に、キャラクタ画像がマッピングされたオブジェクトOBを用いて、画面左端のy軸が回転軸となるz軸の正方向に回転させることに対応して、オブジェクトOBを変化させる。図10−19(B)は、このようなオブジェクトOBを変化させた場合の表示制御例67AKC02を示している。表示制御例67AKC02において、オブジェクトOBの右端は、前面側表示の位置から後面側表示の位置へと移動するように変化することで、右側の後面表示境界と一致する。したがって、オブジェクトOBにおいて、キャラクタ画像のテクスチャマッピングが行われた平面は、平面の左端が左側の前面表示境界と一致するとともに、平面の右端が右側の後面表示境界と一致する。キャラクタ画像のテクスチャマッピングが行われた平面の画像は、z座標に対応するZ値が大きくなるに従って、明度が低くなるとともに、ボケ具合が大きくなるように、表示が行われる。
表示制御例67AKC02の次に、キャラクタ画像がマッピングされたオブジェクトOBを用いて、オブジェクトOBの右端を基準とした回転軸により、オブジェクトOBの左側をz軸の正方向に回転させることに対応して、オブジェクトOBを変化させる。図10−19(C)は、このようなオブジェクトOBを変化させた場合の表示制御例67AKC03を示している。表示制御例67AKC03において、オブジェクトOBの左端は、前面側表示の位置から後面側表示の位置へと移動するように変化することで、左側の後面表示境界と一致する。したがって、オブジェクトOBにおいて、キャラクタ画像のテクスチャマッピングが行われた平面は、平面の左端が左側の後面表示境界と一致するとともに、平面の右端が右側の後面表示境界と一致する。キャラクタ画像のテクスチャマッピングが行われた平面の画像は、後面側表示に含まれる後面演出表示のz座標となるZ値に応じて、明度が最も低くなるとともに、ボケ具合が最も大きくなるように、表示が行われる。
こうして、仮想三次元空間内に配置されたオブジェクトOBに、キャラクタ画像といった特別画像を関連付ける合成処理を行い、合成処理が行われたオブジェクトOBを変化させることにより、特別画像を表示面と直交する方向へ動作させることができる。なお、図10−19(A)〜(C)の表示制御を逆順で行うことにより、後面演出表示に含まれるキャラクタ画像を、前面演出表示に含まれるように、表示面の奥側となる後面側から手前側となる前面側へと向かう方向へ動作させてもよい。このようなオブジェクトOBを用いた画像の動作により、表示制御の処理負担が増大することを防止しつつ、画像が動作する表示演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10−20は、特徴部68AKに関し、画像表示装置5における表示画面の構成例を示している。特徴部68AKでは、後面側表示、前面側表示、仮想空間表示に加えて、擬似構造体表示を実行可能である。図10−20(A)は、擬似構造体表示として、上部構造体表示68AKB1を含めた表示画面の構成例68AKP0を示している。図10−20(B)は、擬似構造体表示として、上部構造体表示68AKB1に加えて下部構造体表示68AKB2を含めた表示画面の構成例68AKP1を示している。
図10−21は、構成例68AKP0の表示画像に含まれる各種の演出画像について、仮想三次元空間における配置例を示している。図10−22は、構成例68AKP0、68AKP1の表示画像に含まれる各種の演出画像について、前後方向となるz軸方向における配置例を示している。
構成例68AKP0における演出画像の表示は、仮想三次元空間における奥側方向の後面側に配置される後面側表示68AKA01と、仮想三次元空間における手前方向の前面側に配置される前面側表示68AKA02と、後面側表示68AKA01および前面側表示68AKA02の間に配置される仮想空間表示68AKA03とに加えて、上部構造体表示68AKB01を含んで構成されていればよい。構成例68AKP1における演出画像の表示は、構成例68AKP0における演出画像の表示に加えて、下部構造体表示68AKB02を含んで構成されていればよい。後面側表示68AKA01は、後面インターフェース表示を含んでいる。前面側表示68AKA02は、前面インターフェース表示を含んでいる。仮想空間表示68AKA03は、空間演出表示と、空間構造体表示と、を含んでいる。後面側表示68AKA01の後面インターフェース表示は、後面小図柄表示エリア68AKA11を含んでいる。前面側表示68AKA02の前面インターフェース表示は、前面小図柄表示エリア68AKA21と、前面変動関連表示エリア68AKA22と、を含んでいる。
後面小図柄表示エリア68AKA11は、後面側表示68AKA01において、小図柄を可変表示するための表示領域である。このような後面小図柄表示エリア68AKA11を含んだ後面インターフェース表示は、後面側表示68AKA01において、遊技の進行に関する特別情報表示が可能な第1特別表示となる。なお、後面側表示68AKA01のインターフェース表示は、第1保留記憶数や第2保留記憶数に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示と、を実行可能な後面変動関連表示エリアを含んでいてもよい。
前面小図柄表示エリア68AKA21は、前面側表示68AKA02において、小図柄を可変表示するための表示領域である。前面変動関連表示エリア68AKA22は、前面側表示68AKA02において、第1保留記憶数や第2保留記憶数に対応する保留表示と、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示と、を実行可能な表示領域である。このような前面小図柄表示エリア68AKA21および前面変動関連表示エリア68AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、前面側表示68AKA02において、遊技の進行に関する特別情報表示が可能な第2特別表示となる。
後面側表示68AKA01と比較して、擬似構造体表示となる上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2は表示優先度が高くなる。また、後面側表示68AKA01や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2と比較して、前面側表示68AKA02は表示優先度が高くなる。したがって、後面側表示68AKA01を第1表示とした場合に、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2は第1表示よりも表示優先度が高い擬似構造体表示となる。また、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2を擬似構造体表示とした場合に、前面側表示68AKA02は擬似構造体表示よりも表示優先度が高い第2表示となる。
後面側表示68AKA01は、後面インターフェース表示とは異なる後面演出表示68AKA13を含んでいる。後面側表示68AKA01において、後面演出表示68AKA13と比較した場合に、後面小図柄表示エリア68AKA11を含んだ後面インターフェース表示は表示優先度が高くなる。その一方で、後面インターフェース表示は後面側表示68AKA01に含まれているので、この後面インターフェース表示と比較して、前面側表示68AKA02や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2は表示優先度が高くなる。そのため、後面小図柄表示エリア68AKA11を含んだ後面インターフェース表示は、後面演出表示68AKA13の前面側に重畳して画像を表示可能であり、重畳して表示した画像により後面演出表示68AKA13の画像を隠蔽できるが、前面側表示68AKA02や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2よりも後面側に画像を配置することになり、前面側表示68AKA02や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2に含まれる画像によって、後面インターフェース表示に含まれる後面小図柄表示エリア68AKA11は、一部または全部の画像が隠蔽される場合がある。
前面側表示68AKA02は、前面インターフェース表示とは異なる前面演出表示を含んでいる。前面側表示68AKA02において、前面演出表示と比較した場合に、前面小図柄表示エリア68AKA21および前面変動関連表示エリア68AKA22を含んだ前面インターフェース表示は表示優先度が高くなる。また、前面インターフェース表示は前面側表示68AKA02に含まれているので、後面側表示68AKA01や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2と比較して、前面インターフェース表示は表示優先度が高くなる。そのため、前面小図柄表示エリア68AKA21および前面変動関連表示エリア68AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、前面演出表示の前面側に重畳して画像を表示可能であり、重畳して表示した画像により前面演出表示の画像を隠蔽できるとともに、後面側表示68AKA01や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2よりも前面側に重畳して画像を表示可能であり、前面インターフェース表示に含まれる前面小図柄表示エリア68AKA21および前面変動関連表示エリア68AKA22として重畳して表示した画像により、後面側表示68AKA01や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2における一部または全部の画像が隠蔽される場合がある。
前面側表示68AKA02において、前面小図柄表示エリア68AKA21および前面変動関連表示エリア68AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、後面側表示68AKA01における後面小図柄表示エリア68AKA11を含んだ後面インターフェース表示の前面側に重複しないように画像を表示可能であればよい。例えば、前面小図柄表示エリア68AKA21は前面側表示68AKA02における右下端に配置され、前面変動関連表示エリア68AKA22は前面側表示68AKA02における左端に配置される。これに対し、後面小図柄表示エリア68AKA11は後面側表示68AKA01における左下端にて、前面小図柄表示エリア68AKA21や前面変動関連表示エリア68AKA22と重畳しないように配置される。このように、前面側表示68AKA02における前面インターフェース表示は、後面側表示68AKA01における後面インターフェース表示の前面側に重複しないように画像を表示可能である。これにより、遊技の進行に関する表示が妨げられることを防止して、遊技の進行に関する情報の視認性を高めることができる。なお、後面変動関連表示エリアが配置される場合にも、前面小図柄表示エリア68AKA21や前面変動関連表示エリア68AKA22と重複しない位置に配置されるように設定すればよい。
前面側表示68AKA02において、前面インターフェース表示や前面演出表示の画像が表示されていない表示領域では、後面側表示68AKA01や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2の画像が擬似的に透視された状態で表示可能である。このように、前面側表示68AKA02における前面インターフェース表示や前面演出表示の画像を表示可能であるとともに、こうした画像が表示されない表示領域では、後面側表示68AKA01の画像や上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2を含んだ擬似構造体表示の画像を、擬似的に透視された状態で表示可能である。これにより、画像表示装置5の表示画面では、擬似的な透過液晶表示を前面側で行い、擬似的な通常液晶表示を後面側で行うことができる。また、後面側表示68AKA01と前面側表示68AKA02との間では、擬似構造体表示として、第1擬似構造体表示となる上部構造体表示68AKB1や、第2擬似構造体表示となる下部構造体表示68AKB2を、行うことができる。
上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2は、仮想空間表示68AKA03に含まれて、空間演出表示や空間構造体表示とは異なる擬似構造体表示であればよい。仮想空間表示68AKA03において、空間構造体表示は、第1表示となる後面側表示68AKA01や第2表示となる前面側表示68AKA02とは異なる第3表示として、後面側表示68AKA01から前面側表示68AKA02までの仮想空間内に配置された装飾部材といった、仮想的な構造体を擬似的に表現した表示画像が表示要素となり、その表示要素を動作させることはない。これに対し、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2は、それぞれが仮想空間内に配置された可動部材といった、仮想的な構造体を擬似的に表現した表示画像が表示要素となり、その表示要素を動作させることができる。このように、仮想空間表示68AKA03における擬似構造体表示は、動作可能な表示要素として、第1構造体表示となる上部構造体表示68AKB1と、下部構造体表示68AKB2と、を含んでいる。
上部構造体表示68AKB1は、例えば後面側表示68AKA01の表示要素による飾り図柄の可変表示といった、第1表示による所定演出を実行しているときに、一部の画像が視認可能である。構成例68AKP0の表示画像は、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の場合に対応して、上部構造体表示68AKB1における表示要素となる一部の画像が視認可能となっている。この構成例68AKP0では、左上部に前面小図柄表示エリア68AKA21が設けられている。前面インターフェース表示に含まれる前面小図柄表示エリア68AKA21は、上部構造体表示68AKB1よりも表示優先度が高い。そのため、上部構造体表示68AKB1における表示要素となる画像のうち、前面小図柄表示エリア68AKA21の画像が重畳して表示される部分は、前面小図柄表示エリア68AKA21の画像により隠蔽されて視認不可能となっている。上部構造体表示68AKB1は、例えばノーマルリーチのリーチ演出からスーパーリーチのリーチ演出に発展するリーチ発展といった、後面側表示68AKA01に含まれる後面演出表示68AKA13などによる第1特定演出が実行されたときに、上部構造体表示68AKB1における表示要素が移動するなどの動作をすることにより、全部の画像が視認可能となればよい。なお、所定演出や第1特定演出は、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、任意の演出画像を表示可能な演出であればよい。上部構造体表示68AKB1における表示要素のうち、例えば上半分の表示要素が空間構造体表示における表示要素により隠蔽されることにより、上部構造体表示68AKB1における表示要素となる一部の画像が視認可能となってもよい。
第1擬似構造体表示となる上部構造体表示68AKB1の前面側には、第2特別表示となる前面インターフェース表示に含まれる前面小図柄表示エリア68AKA21の表示要素を重複して表示可能である。上部構造体表示68AKB1は、第1表示による所定演出を実行しているときに、一部の画像が視認可能である。このような上部構造体表示68AKB1の前面側に重複して、前面小図柄表示エリア68AKA21を配置することにより、遊技者が視認する表示の立体感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
下部構造体表示68AKB2は、例えば後面側表示68AKA01の表示要素による飾り図柄の可変表示といった、第1表示による所定演出を実行しているときに、全部の画像が視認不可能となっている。構成例68AKP0の表示画像では、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の場合に対応して、下部構造体表示68AKB2における表示要素による擬似的な構造体が退避した状態となり、下部構造体表示68AKB2における表示要素となる全部の画像が視認不可能となっている。これに対し、構成例68AKP1の表示画像では、スーパーリーチのリーチ演出において大当り期待度が上昇するチャンスアップ演出といった、後面側表示68AKA01に含まれる後面演出表示68AKA13などによる第1特定演出とは異なる第2特定演出が実行されたときに、下部構造体68AKB2における表示要素による擬似的な構造体が進出した状態となり、下部構造体表示68AKB2における表示要素となる全部の画像が視認可能となっている。こうして、第2構造体表示となる下部構造体表示68AKB2は、例えば飾り図柄の可変表示におけるリーチ成立までの期間や、ノーマルリーチのリーチ演出からスーパーリーチのリーチ演出に発展するリーチ発展といった、所定演出や第1特定演出を実行しているときに視認不可能であり、スーパーリーチのリーチ演出において大当り期待度が上昇するチャンスアップ演出といった、第1特定演出とは異なる第2特定演出を実行しているときに視認可能となればよい。なお、第2特定演出は、第1特定演出とは異なる演出として、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、任意の演出画像を表示可能な演出であればよい。
後面側表示68AKA01、前面側表示68AKA02、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2を含む仮想空間表示68AKA03の表示優先度は、仮想三次元空間において前後方向となるz軸方向で各表示の配置関係を指定するz座標の値であるZ値によって、設定可能であればよい。例えば、後面側表示68AKA01はZ値が−1.0〜−0.9の範囲内で設定され、前面側表示68AKA02はZ値が+0.9〜+1.0の範囲内で設定され、仮想空間表示68AKA03はZ値が−0.8〜+0.8の範囲内で設定されるようにすればよい。この場合に、後面側表示68AKA01に含まれる複数の表示要素のうち、後面小図柄表示エリア68AKA11といった後面インターフェース表示はZ値が−0.9に設定され、後面演出表示68AKA13はZ値が−1.0に設定される。前面側表示68AKA02に含まれる複数の表示要素のうち、前面小図柄表示エリア68AKA21および前面変動関連表示エリア68AKA22といった前面インターフェース表示はZ値が+1.0に設定され、前面演出表示はZ値が+0.9に設定される。仮想空間表示68AKA03において、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2はZ値が−0.2〜+0.2の範囲内で設定されるようにすればよい。そして、Z値が小さい表示要素よりも、Z値が大きい表示要素の方が、表示優先度が高くなるように、描画回路66AK144による描画処理を含めた表示制御が実行可能であればよい。
また、特徴部68AKでは、擬似導光板表示68AKB3として、仮想的な導光板を擬似的に表現した擬似導光板画像が表示要素となり、その表示要素を発光態様で表示と消去とを切り替えることができる。擬似導光板表示68AKB3は、例えば仮想空間表示68AKA03に含まれて、空間演出表示や空間構造体表示、擬似構造体表示とは異なる表示要素を含んでいればよい。擬似導光板表示68AKB3は、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2といった擬似構造体表示よりも手前側となる前面側に配置され、例えばZ値が+0.7〜+0.8の範囲内で設定されるようにすればよい。なお、擬似導光板表示68AKB3は、前面側表示68AKA02に含まれる前面演出表示として実行可能であってもよい。このように、擬似導光板表示68AKB3は、上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2を含んだ擬似構造体表示の前面側に、特定画像となる擬似導光板画像を表示可能であり、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2を動作させたときに、擬似導光板画像の表示と消去を繰返し実行可能であればよい。
特徴部68AKにおいても、演出画像66AKB11、66AKB12を用いた特別演出を実行可能であってもよい。この特別演出では、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素を、前面側表示68AKA02に含まれる前面演出表示の特定画像として配置可能となる。特別演出において、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素は、特定画像として前面演出表示に配置されるので、第1表示となる後面側表示68AKA01の少なくとも一部が隠蔽される。また、特定画像により隠蔽されない表示領域では、演出画像66AKB03を含む複数の表示要素を、後面側表示68AKA01に含まれる後面演出表示68AKA13の特殊画像として配置可能となる。これにより、特別演出における特定画像により隠蔽されない表示領域では、鮮明度を低下させた特殊画像を表示することができる。
後面側表示68AKA01において、後面小図柄表示エリア68AKA11を含んだ後面インターフェース表示は、前面側表示68AKA02に含まれる前面演出表示よりも表示優先度が低くなる。そのため、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素が特定画像として前面演出表示に配置可能な特別演出が実行されたときに、第1特別表示となる後面インターフェース表示は、特定画像により少なくとも一部が隠蔽されることで、特別演出により視認が困難となる。これに対し、前面側表示68AKA02において、前面小図柄表示エリア68AKA21および前面変動関連表示エリア68AKA22を含んだ前面インターフェース表示は、最も表示優先度が高くなる。これにより、演出画像66AKB11、66AKB12を含む複数の表示要素が特定画像として前面演出表示に配置可能な特別演出が実行されたときに、第2特別表示となる前面インターフェース表示は、特定画像により隠蔽されることがないので、特別演出によっても視認が容易である。
図10−23は、擬似構造体表示に含まれる上部構造体表示68AKB1が動作する演出表示の実行例を示している。図10−23(A)は、上部構造体表示68AKB1が動作するときに、上部構造体表示68AKB1の視認性を低下させるブラインド表示が行われる演出表示例68AK01を示している。ブラインド表示は、例えば前面側表示68AKA02に含まれる前面演出表示の表示要素として、上部構造体表示68AKB1の前面側に重畳してブラインド画像を配置することで、上部構造体表示68AKB1の視認性を一旦低下させる。ブラインド画像は、明度が低く不透明度が高い演出画像であればよい。ブラインド表示に代えて、高輝度表示が行われることにより、上部構造体表示68AKB1の視認性を一旦低下させてもよい。高輝度表示は、例えば前面側表示68AKA02に含まれる前面演出表示の表示要素として、上部構造体表示68AKB1の前面側に重畳して高輝度画像を配置することで、上部構造体表示68AKB1の視認性を一旦低下させる。高輝度画像は、明度が高く不透明度が高い演出画像であればい。こうして、第1擬似構造体表示となる上部構造体表示68AKB1のように、所定演出を実行しているときに一部が視認可能な場合に、この表示を動作させるときには、特殊表示となるブラインド表示や高輝度表示を行うことで、視認性を一旦低下させる。これにより、遊技者が視認する表示の立体感を違和感なく高めるとともに、擬似構造体表示が動作することを遊技者が認識しやすくなり、擬似構造体表示が動作する表示演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10−23(B)は、上部構造体表示68AKB1が画像表示装置5の画面中央部まで移動するように動作した演出表示例68AK02を示している。上部構造体表示68AKB1は、枠部表示と、窓部表示と、を含んでいてもよい。演出表示例68AK02では、上部構造体表示68AKB1の動作に伴い、窓部表示における表示要素として、SPリーチAのリーチ演出に対応したメッセージを示す文字画像が表示されている。窓部表示における表示要素は、上部構造体表示68AKB1が動作するときに、上部構造体表示68AKB1における位置関係が維持されるように、連動して動作可能であればよい。演出表示例68AK02では、上部構造体表示68AKB1の前面側にて、前面インターフェース表示に含まれる前面変動関連表示エリア68AKA22の表示要素を重複して表示している。このような第1擬似構造体表示となる上部構造体表示68AKB1が動作したときに、上部構造体表示68AKB1の前面側に重複して、第2特別表示となる前面インターフェース表示に含まれる表示要素の一部を重複して表示可能であってもよい。これにより、擬似構造体表示が動作する表示演出を実行した場合でも、遊技者が視認する表示の立体感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
演出表示例68AK02における上部構造体表示68AKB1は、さらに下方へ移動するように動作することで、画像表示装置5の表示画面下部にて表示要素となる画像を表示可能であってもよい。このときには、前面インターフェース表示に含まれる表示要素と重畳しないように、上部構造体表示68AKB1における全部の画像が表示可能になればよい。こうして、上部構造体表示68AKB1は、一部の画像が視認可能な表示位置と、全部の画像が視認可能な表示位置とに、移動するように動作可能であってもよい。これにより、擬似構造体表示が動作する表示演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。上部構造体表示68AKB1が画像表示装置5の表示画面下部に移動したときには、後面インターフェース表示に含まれる後面小図柄表示エリア68AKA11に含まれる表示要素の一部または全部と重複することで、後面小図柄表示エリア68AKA11に含まれる表示要素の一部または全部が隠蔽されてもよい。このように、第1特別表示となる後面インターフェース表示は、上部構造体表示68AKB1における表示要素により視認が困難または不可能となる場合があってもよい。
図10−24は、擬似導光板表示68AKB3を用いた演出表示の実行例を示している。CPU66AK131は、変動パターンの決定結果などに基づいて、所定割合で擬似導光板演出の有無を決定可能であればよい。その他、擬似導光板演出は、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、実行するか否かの演出有無が決定可能であればよい。擬似導光板演出を実行すると決定された場合には、飾り図柄の可変表示を実行中の特定期間において、擬似導光板演出を実行するための演出制御が行われる。VDP66AK132は、CPU66AK131などから供給されたディスプレイリストに含まれる描画コマンドに基づいて、擬似導光板演出における演出画像を表示するための画像処理などを実行する。
図10−24(A)は、擬似導光板演出において擬似導光板表示68AKB3が1回目に表示される演出表示例68AK11を示している。擬似導光板表示68AKB3は、後面側表示68AKA01や擬似構造体表示に含まれる上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2よりも表示優先度が高い。その一方で、擬似導光板表示68AKB3は、前面側表示68AKA02に含まれる前面インターフェース表示よりも表示優先度が低い。これにより、特別演出として擬似導光板表示68AKB3が実行されたときでも、前面側表示68AKA02に含まれて第2特別表示となる前面インターフェース表示は隠蔽されることがないので、特別演出によっても視認が容易である。後面小図柄表示エリア68AKA11を含んだ後面インターフェース表示は、擬似導光板表示68AKB3よりも表示優先度が低くなる。そのため、特別演出として擬似導光板表示68AKB3が実行されたときに、第1特別表示となる後面インターフェース表示は、一部または全部の表示要素が隠蔽されることで、特別演出により視認が困難または不可能となる。擬似導光板表示68AKB3は、擬似導光板の発光に対応する導光板画像などを表示可能であればよい。
図10−24(B)は、演出表示例68AK11に続いて擬似導光板表示68AKB3が消去されたときの演出表示例68AK12を示している。演出表示例68AK12では、下部構造体表示68AKB2が退避した状態から進出した状態へと移動するように動作するとともに、下部構造体表示68AKB2に含まれる擬似発光体の発光に対応する擬似発光表示が実行されている。擬似発光表示は、仮想空間表示68AKA03において、下部構造体表示68AKB2から擬似導光板表示68AKB3までの仮想空間内に、擬似発光体の発光に対応する発光状態画像などを表示可能であればよい。発光状態画像は、リフレクションマッピングやレイトレーシングにより、仮想空間表示68AKA03に含まれる空間構造体表示、あるいは、画像表示装置5の画面全体を、高い明度の表示態様に変化させる演出画像であればよい。
図10−24(C)は、演出表示例68AK12の次に擬似導光板表示68AKB3が2回目に表示される演出表示例68AK13を示している。図10−24(D)は、演出表示例68AK13の後に擬似導光板表示68AKB3が消去されたときの演出表示例68AKB14を示している。このように、擬似導光板演出が実行されたときに、下部構造体表示68AKB2などの擬似構造体表示の前面側に重畳して、特定画像となる導光板画像を表示可能である。そして、下部構造体表示68AKB2が進出した状態まで移動するように動作したときに、導光板画像の表示と消去を繰返し実行可能である。このような擬似導光板演出が実行されたときには、擬似発光表示が実行されることで、遊技者が視認する表示の立体感を高めるとともに、擬似構造体表示が動作する表示演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
演出表示例68AK12、68AK14にて実行される擬似発光表示では、擬似発光体の発光に対応する発光状態画像の表示などにより、前面側に表示可能な特定画像となる導光板画像よりも明度が高くなるようにしてもよい。例えば演出表示例68AK11〜68AK14のうち、演出表示例68AK11、68AK13の擬似導光板表示68AKB3における表示要素となる導光板画像の表示よりも、演出表示例68AK12、68AK14の擬似発光演出における表示要素となる発光状態画像の表示は明度が高くなればよい。このような擬似発光表示が実行されることで、遊技者が視認する表示の立体感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10−25は、擬似発光表示が実行される他の演出表示例68AK31を示している。演出表示例68AK31では、前面側表示68AK02に含まれる前面演出表示においてキャラクタ画像による表示要素の表示が行われている。また、演出表示例68AK31では、下部構造体表示68AKB2が進出した状態まで移動する動作をしたときに、演出表示例68AK12、68AK14と同様の擬似発光表示が実行されている。擬似発光表示では、擬似発光体の発光に対応する発光状態画像の表示などにより、特定画像となる導光板画像とは異なり前面側に表示される任意の演出画像よりも明度が高くなるようにしてもよい。例えば演出表示例68AK31では、前面演出表示における表示要素となるキャラクタ画像の表示よりも、擬似発光表示における表示要素となる発光状態画像の表示は明度が高くなればよい。このような擬似発光表示が実行されることで、遊技者が視認する表示の立体感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10−26は、遊技者による動作を促す促進表示を含んだ演出表示の実行例を示している。促進表示は、動作検出演出が実行される場合に、表示要素となる動作促進画像を表示可能であればよい。動作検出演出は、例えばスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作となる動作や、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる動作といった、遊技者による特定の動作が検出されたことに応じて、演出態様が変化可能な演出である。動作検出演出は、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、演出画像の表示、効果音の出力、発光部材の発光、可動部材の動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出動作を実行可能な演出であればよい。
図10−26(A)は、動作検出演出において遊技者による動作の検出前に対応する演出表示例68AK51を示している。このときには、前面側表示68AKA02に含まれる前面演出表示の表示要素として、動作促進画像を表示する促進表示が行われる。促進表示では、例えばスティックコントローラ31Aを模した動作促進画像を表示することで、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作となる動作を、遊技者に促すことができればよい。促進表示は、前面演出表示の表示要素となる動作促進画像を表示して実行可能なので、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2といった擬似構造体表示よりも高い表示優先度で実行可能である。
図10−26(B)は、演出表示例68AK51に続いて、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作となる遊技者による動作が検出された場合の演出説明例68AK52を示している。ここでは、スティックコントローラ31Aを手前側に傾倒する操作となる動作が、コントローラセンサユニット35Aにより検出されている。図10−26(C)は、遊技者による動作の検出に基づいて、下部構造体表示68AKB2が進出を開始した場合の演出表示例68AK53を示している。図10−26(D)は、演出表示例68AK53の後に、下部構造体表示68AKB2が進出する動作を継続中の演出表示例68AK54を示している。図10−27(E)は、演出表示例68AK54に続いて、下部構造体表示68AKB2が進出を完了した状態の演出表示例68AK55を示している。
演出表示例68AK51では、促進表示における動作促進画像の不透明度が最も高く、促進表示を遊技者が明確に認識可能な表示態様となっている。その一方で、遊技者による動作が検出された後に対応して、演出表示例68AK53〜68AK55では、下部構造体表示68AKB2が進出するように移動する動作に伴い、促進表示における動作促進画像の不透明度が徐々に低下することで、促進表示を遊技者が認識することは困難または不可能となるように、促進表示の段階的な消去が進行する。このように、下部構造体表示68AKB2が退避した状態から進出した状態へと移動する動作に伴い、促進表示を並行して消去可能になればよい。これにより、擬似構造体表示とともに促進表示を含んだ表示演出を実行した場合に、遊技者が視認する表示の立体感を違和感なく高めて、遊技興趣を向上させることができる。
促進表示は、前面演出表示の表示要素として動作促進画像を表示する場合に代えて、あるいは、前面演出表示の表示要素として動作促進画像を表示する場合に加えて、例えば後面演出表示の表示要素として動作促進画像を表示する場合があってもよい。例えば、プッシュボタン31Bを模した動作促進画像は、後面演出表示の表示要素として表示可能であってもよい。この場合に、後面演出表示の表示要素として表示される動作促進画像よりも、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2といった擬似構造体表示を高い表示優先度で実行可能である。このように、促進表示は、擬似構造体表示よりも表示優先度が高い第1促進表示要素と、擬似構造体表示よりも表示優先度が低い第2促進表示要素と、を含んでいてもよい。第1促進表示要素と第2促進表示要素を含む促進表示においても、下部構造体表示68AKB2といった擬似構造体表示の動作に伴い、促進表示を並行して消去可能になればよい。スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作となる動作を検出する第1動作検出と、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる動作を検出する第2動作検出といった、遊技者による異なる複数の動作を検出可能な場合に、第1促進表示要素および第2促進表示要素と、第1動作検出および第2動作検出との対応関係は、様々に決定可能であってもよい。例えば、遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、第1動作検出に対応する動作促進画像と、第2動作検出に対応する動作促進画像とが、第1促進表示要素と、第2促進表示要素とに、決定される割合が異なるように設定されてもよい。具体的に、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作となる動作を促す動作促進画像が、第1促進表示要素として擬似構造体表示の前面側に表示された場合には、第2促進表示要素として擬似構造体表示の後面側に表示された場合よりも、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。あるいは、第1促進表示要素であるか第2促進表示要素であるかにかかわらず、共通の表示優先度に設定されてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作となる動作を促す動作促進画像であるか、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる動作を促す動作促進画像であるかにかかわらず、第1促進表示要素として擬似構造体表示の前面側に表示されてもよい。スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作となる動作を促す動作促進画像であるか、プッシュボタン31Bに対する押下操作となる動作を促す動作促進画像であるかにかかわらず、第2促進表示要素として擬似構造体表示の後面側に表示されてもよい。
擬似構造体表示は、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2に代えて、あるいは、上部構造体表示68AKB1や下部構造体表示68AKB2に加えて、遊技者による動作を検出するための構造体を模した検出構造画像を、表示要素として含んでいてもよい。例えば、スティックコントローラ31Aに対応する仮想的な構造体を擬似的に表現した第1検出構造画像と、プッシュボタン31Bに対応する仮想的な構造体を擬似的に表現した第2検出構造画像とのうち、一方または両方の表示画像が、擬似構造体表示の表示要素として含まれてもよい。促進表示では、仮想空間表示68AKA03に含まれる空間演出表示の表示要素として、第1検出構造画像や第2検出構造画像の一方または両方を表示可能であってもよい。第1検出構造画像や第2検出構造画像の表示優先度は、仮想空間表示68AKA03に対応して設定可能なZ値である−0.8〜+0.8の範囲内において、設定されたZ値に応じて異ならせることができればよい。
(特徴部66AK〜68AKの変形例)
第1表示となる後面側表示と、第2表示となる前面側表示とは、色の三属性に含まれる色相、明度、彩度、あるいは、これらの一部または全部の組合せについて、使用可能な範囲を異ならせることにより、遊技者が区別して視認可能であってもよい。第3表示となる仮想空間表示も含めて、色の三属性に含まれる色相、明度、彩度、あるいは、これらの一部または全部の組合せについて、互いに使用可能な範囲を異ならせることにより、遊技者が区別して視認可能であってもよい。
第1表示となる後面側表示、第2表示となる前面側表示、第3表示となる仮想空間表示は、前後方向となるz軸方向における配置に応じて、ボケ効果を適用する場合のボケ具合を異ならせる場合と、前後方向となるz軸方向における配置にかかわらず、共通のボケ具合とする場合や、ボケ効果を適用しない場合があってもよい。したがって、第1表示となる後面側表示、第2表示となる前面側表示、第3表示となる仮想空間表示は、互いの鮮明度が異なる場合と、鮮明度が共通になる場合と、があってもよい。画像表示装置5の画面上に配置された複数の表示領域は、後面側表示、前面側表示、仮想空間表示の鮮明度を異ならせる表示領域と、後面側表示、前面側表示、仮想空間表示の鮮明度を共通にする表示領域と、を含んでいてもよい。例えば被写界深度の設定などに応じて、後面側表示、前面側表示、仮想空間表示のうち、ボケ効果を適用する表示や、ボケ効果を適用する場合のボケ具合を、異ならせてもよい。遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、ボケ効果を適用するか否かや、ボケ効果を適用する場合の設定を、異ならせてもよい。
図10−12に示された後面表示境界と前面表示境界は、全部が異なる表示位置に設定されてもよいし、一部が共通する表示位置に設定されてもよい。例えば、下側の後面表示境界は、下側の前面表示境界に含まれる表示位置に設定されてもよい。後面表示境界によって区切られる後面表示範囲は、遊技や演出の進行に応じて変化する場合があってもよい。遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、後面表示境界となる表示位置を、異ならせてもよい。
擬似構造体表示に含まれる上部構造体表示と下部構造体表示とのうち、第1表示による所定演出を実行しているときに、下部構造体表示における一部の画像が視認可能であり、上部構造体表示における画像が視認不可能であってもよい。遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、一部の画像が視認可能となる構造体表示を、異ならせてもよい。
後面側表示、前面側表示、仮想空間表示、あるいは、これらの一部または全部の組合せに含まれる表示要素の動作は、表示要素の表示位置を変更することにより移動する場合の移動量、移動方向、移動速度や、表示要素の表示サイズを変更することにより拡大または縮小する場合の表示倍率、表示要素の回転量を変更することにより回転する場合の回転角度、回転方向、回転速度や、表示要素により示される形状を変化させる場合の縦横比率、上下端部の左右幅、左右端部の上下幅といった、表示要素に対応して設定可能な任意のパラメータを変更することによる表示態様の変化を含むものであればよい。
後面側表示の一部または全部は、仮想空間表示に含まれてもよいし、仮想空間表示の一部は、後面側表示に含まれてもよい。例えば、後面側表示に含まれる後面インターフェース表示および後面演出表示の一方または両方は、仮想空間表示に含まれることにより、表示要素が立体画像として表示可能であってもよい。また、前面側表示の一部または全部は、仮想空間表示に含まれてもよいし、仮想空間表示の一部は、前面側表示に含まれてもよい。例えば、前面側表示に含まれる前面インターフェース表示および前面演出表示の一方または両方は、仮想空間表示に含まれることにより、表示要素が立体画像として表示可能であってもよい。遊技状態、変動パターン、予告演出、あるいは、大当り期待度などに応じて、表示要素は、後面側表示、前面側表示、仮想空間表示のうち、いずれの表示に含まれるかの設定を、異ならせてもよい。これにより、遊技者が視認する表示の立体感を違和感なく高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部66AKの課題解決手段および効果)
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆する演出表示を実行可能な演出表示手段を備え、演出表示として、第1表示と、第1表示よりも表示優先度が高い第2表示と、を実行可能であり、第2表示は、第1表示の前面側に重畳して画像を表示可能であるとともに、第1表示よりも明度が高い画像を表示可能であり、演出表示手段は、第1表示による所定演出を実行しているときに、第2表示による特別演出を実行可能であり、特別演出は、第1表示の少なくとも一部を隠蔽する特定画像を動作させる表示と、特定画像により隠蔽されない表示領域において第1表示の鮮明度を低下させた特殊画像の表示と、を含み、演出表示手段は、遊技の進行に関する特別情報表示として、第1表示に含まれて特別情報表示を行う第1特別表示と、第2表示に含まれて特別情報表示を行う第2特別表示と、を実行可能であり、特別演出が実行されたときに、第1特別表示は視認が困難となり、第2特別表示は視認が容易である。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。演出表示手段は、例えば画像表示装置5などであればよい。第1表示は、例えば後面側表示66AKA01などであればよい。第2表示は、例えば前面側表示66AKA02などであればよい。所定演出は、例えば後面演出表示などであればよい。特別演出は、例えば前面演出表示などであればよい。特定画像は、例えば演出画像66AKB11、66AKB12などであればよい。特殊画像は、例えば演出画像66AKB03などであればよい。第1特別表示は、例えば後面インターフェース表示などであればよい。第2特別表示は、例えば前面インターフェース表示などであればよい。視認が困難な第1特別表示と視認が容易な第2特別表示は、例えば演出表示例66AKP0などであればよい。
このような構成によれば、製造コストの増加を防止して遊技興趣を向上させることができる。
特定画像と特殊画像との境界に、特殊画像とは視認性が異なる境界画像を表示可能であってもよい。ここで、境界画像は、例えば演出画像66AKB12の周縁画像などであればよい。
このような構成においては、特定画像の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
特定画像は、濃色系の色彩を有する画像であってもよい。ここで、濃色系の色彩は、例えば黒色、濃紺色などであればよい。
このような構成においては、特定画像の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
演出表示手段は、第1表示を実行可能な第1表示領域と、第2表示を実行可能な第2表示領域と、第1表示領域および第2表示領域とは異なる第3表示領域と、を含み、第2表示領域は、第1表示領域よりも大きく使用可能に設定され、第3表示領域において、第2表示の画像が表示されないときに、第1表示の画像よりも鮮明度を低下させた画像を表示可能であってもよい。ここで、第1表示領域は、後面側表示66AKA01を行う表示領域などであればよい。第2表示領域は、前面側表示66AKA02を行う表示領域などであればよい。第3表示領域は、仮想空間表示66AK03に含まれる空間構造体表示を行う表示領域などであればよい。
このような構成においては、演出表示の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
第3表示領域において、一の端部から第1表示領域に向けて後面側への奥行きに対応する画像を表示可能であってもよい。ここで、奥行きに対応する画像は、例えば空間構造体表示の表示要素となる画像などであればよい。
このような構成においては、表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
演出表示手段の周縁に設けられた発光手段を備え、発光手段による発光に関連する発光関連表示を、第1表示領域および第3表示領域において実行可能であり、第1表示領域と第3表示領域とに応じて、発光関連表示の表示態様が異なってもよい。ここで、発光手段は、例えば演出ランプ66AKL01などであればよい。発光関連表示の表示態様は、例えば空間構造体反射表示範囲における表示態様、後面反射表示範囲における表示態様などであればよい。
このような構成においては、表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部67AKの課題解決手段および効果)
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆する演出表示を実行可能な演出表示手段を備え、演出表示として、第1表示と、第1表示よりも表示優先度が高い第2表示と、を実行可能であり、第2表示は、第1表示の前面側に重畳して画像を表示可能であるとともに、第1表示よりも明度が高い画像を表示可能であり、演出表示手段は、特別画像を第1表示として表示した後に、特別画像を第2表示として表示する特別演出を実行可能であり、特別演出を実行したときに、第1表示に含まれる特別画像を、表示面と直交する前面側の方向へ動作させる前面方向動作とともに拡大して、明度を高める。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。演出表示手段は、例えば画像表示装置5などであればよい。第1表示は、例えば後面側表示66AKA01などであればよい。第2表示は、例えば前面側表示66AKA02などであればよい。第1表示よりも明度が高い画像は、例えば演出表示例67AK21、67AK22におけるキャラクタ画像などであればよい。特別演出は、例えば演出表示例67AK01〜67AK22などであればよい。前面方向動作とともに拡大して明度を高めることは、例えば表示制御例67AKA02などであればよい。
このような構成によれば、製造コストの増加を防止して遊技興趣を向上させることができる。
特別演出を実行したときに、特別画像を前面側とは異なる表示面上の方向へ動作させ、表示領域の外部まで動作して消去される特別消去動作の後に、前面方向動作を実行可能であってもよい。ここで、特別消去動作は、例えば演出表示例67AK55などであればよい。
このような構成においては、違和感なく表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
演出表示手段は、第1表示を実行可能な第1表示領域と、第2表示を実行可能な第2表示領域と、を含み、第2表示領域は、第1表示領域よりも大きく使用可能に設定され、特別演出を実行したときに、第1表示領域において特別消去動作により特別画像が消去される位置と、第2表示領域において特別画像の表示が開始される位置とが異なってもよい。ここで、第1表示領域は、後面側表示66AKA01を行う表示領域などであればよい。第2表示領域は、前面側表示66AKA02を行う表示領域などであればよい。特別画像が消去される位置は、例えば後面表示境界などであればよい。特別画像の表示が開始される位置は、例えば前面表示境界などであればよい。
このような構成においては、違和感なく表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
第2表示および第1表示において特別画像を表示可能であり、仮想空間内に配置されたオブジェクトに特別画像を関連付ける所定処理を行い、当該所定処理が行われたオブジェクトを変化させることにより、特別画像を表示面と直交する方向へ動作可能であってもよい。ここで、オブジェクトは、例えばオブジェクトOBなどであればよい。所定処理は、例えば合成処理などであればよい。変化は、例えば変形または移動などであればよい。
このような構成においては、演出表示の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
特別画像を第2表示から第1表示の方向へ動作させるときに、明度を低下させてもよい。ここで、明度を低下させることは、例えば表示制御例67AKA02などであればよい。
このような構成においては、表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
第1表示に含まれる特別画像と、第2表示に含まれる特別画像とを、繰返し表示可能であってもよい。ここで、繰返し表示可能であることは、例えば演出表示例67AK51〜67AK56などであればよい。
このような構成においては、演出表示の印象を高めて遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部68AKの課題解決手段および効果)
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御されることを示唆する演出表示を実行可能な演出表示手段を備え、演出表示として、第1表示と、第1表示よりも表示優先度が高い擬似構造体表示と、擬似構造体表示よりも表示優先度が高い第2表示と、を実行可能であり、擬似構造体表示は、第1擬似構造体表示と、第2擬似構造体表示と、を含み、第1擬似構造体表示は、第1表示による所定演出を実行しているときに一部が視認可能であり、第1表示による第1特定演出が実行されたときに全部が視認可能となり、第2擬似構造体表示は、第1表示による所定演出を実行しているときに視認不可能であり、第1表示による第1特定演出とは異なる第2特定演出が実行されたときに視認可能となり、演出表示手段は、遊技の進行に関する特別情報表示として、第1表示に含まれて特別情報表示を行う第1特別表示と、第2表示に含まれて特別情報表示を行う第2特別表示と、を実行可能であり、擬似構造体表示がされたときに、第1特別表示は視認が困難となり、第2特別表示は視認が容易である。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。演出表示手段は、例えば画像表示装置5などであればよい。第1表示は、例えば後面側表示68AKA01などであればよい。擬似構造体表示は、例えば上部構造体表示68AKB1、下部構造体表示68AKB1などであればよい。第2表示は、例えば前面側表示68AKA02などであればよい。第1擬似構造体表示は、例えば上部構造体表示68AKB1などであればよい。第2擬似構造体表示は、例えば下部構造体表示68AKB2などであればよい。第1擬似構造体表示が視認可能となることは、例えば演出表示例68AKP0、68AK02などであればよい。第2擬似構造体表示が視認不可能または視認可能となることは、例えば演出表示例68AKP0、68AKP1などであればよい。第1特別表示は、例えば後面インターフェース表示などであればよい。第2特別表示は、例えば前面インターフェース表示などであればよい。視認が困難な第1特別表示と視認が容易な第2特別表示は、例えば演出表示例68AK02などであればよい。
第1擬似構造体表示の前面側に重複して第2特別表示を実行可能であってもよい。ここで、前面側に重複して第2特別表示を実行可能であることは、例えば演出表示例68AKP0などであればよい。
このような構成においては、表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
擬似構造体表示を動作させるときに、第2表示により視認性を一旦低下させる特殊表示を実行可能であってもよい。ここで、特殊表示は、例えば演出表示例68AK01などであればよい。
このような構成においては、違和感なく表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
第2表示は、擬似構造体表示の前面側に重畳して特定画像を表示可能であり、擬似構造体表示を動作させたときに、特定画像の表示と消去を繰返し実行可能であり、擬似構造体表示に含まれる擬似発光体の発光に対応して擬似発光表示を実行可能であり、擬似発光表示は、擬似構造体表示から特定画像の表示までの仮想空間内に表示可能であってもよい。ここで、特定画像は、例えば演出表示例68AK11、68AK13における擬似導光板画像などであればよい。擬似発光表示は、例えば演出表示例68AK12、68AK14における擬似発光画像の表示などであればよい。
このような構成においては、演出表示の注目度を高めて遊技興趣を向上させることができる。
擬似発光表示は、前面側に表示される画像よりも明度が高いようにしてもよい。ここで、明度が高いことは、例えば演出表示例68AK31におけるキャラクタ画像よりも明度が高い擬似発光画像の表示などであればよい。
このような構成においては、表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
遊技者による動作を促す促進表示を、擬似構造体表示よりも高い表示優先度で実行可能であり、促進表示が実行された後に、擬似構造体表示の動作に伴い促進表示を並行して消去可能であってもよい。ここで、促進表示は、演出表示例68AK51における操作促進画像の表示などであればよい。並行して消去可能であることは、例えば演出表示例68AK53〜68AK55などであればよい。
このような構成においては、違和感なく表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
擬似構造体表示および第2表示を、仮想空間表示として実行可能であってもよい。ここで、仮想空間表示は、例えば上部構造体表示68AKB1および下部構造体表示68AKB2を含めた仮想空間表示68AKA03などであればよい。
このような構成においては、違和感なく表示の立体感を高めて遊技興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
5 … 画像表示装置
66AK100 … 演出制御用マイクロプロセッサ
66AK131 … CPU
66AK132 … VDP
66AKA01、68AKA01 … 後面側表示
66AKA02、68AKA02 … 前面側表示
66AKA03、68AKA03 … 仮想空間表示

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    前記有利状態に制御されることを示唆する演出表示を実行可能な演出表示手段を備え、
    前記演出表示として、第1表示と、該第1表示よりも表示優先度が高い第2表示と、を実行可能であり、
    前記第2表示は、前記第1表示の前面側に重畳して画像を表示可能であるとともに、前記第1表示よりも明度が高い画像を表示可能であり、
    前記演出表示手段は、前記第1表示による所定演出を実行しているときに、前記第2表示による特別演出を実行可能であり、
    前記特別演出は、前記第1表示の少なくとも一部を隠蔽する特定画像を動作させる表示と、該特定画像により隠蔽されない表示領域において前記第1表示の鮮明度を低下させた特殊画像の表示と、を含み、
    前記演出表示手段は、遊技の進行に関する特別情報表示として、前記第1表示に含まれて前記特別情報表示を行う第1特別表示と、前記第2表示に含まれて前記特別情報表示を行う第2特別表示と、を実行可能であり、
    前記特別演出が実行されたときに、前記第1特別表示は視認が困難となり、前記第2特別表示は視認が容易である、
    ことを特徴とする遊技機。
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