JP2021164542A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
貴裕 岩本
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Abstract

【課題】演出により遊技興趣を向上させる遊技機を提供する。
【解決手段】色彩変化演出におけるモノクロ変化により複数の演出表示が特別色彩となるグレースケールの表示色で表示された後に、画面表示の中央位置にて、放射状に通常色彩への復帰が開始される。通常色彩への復帰範囲が画面表示の一部から順次に全部へと増加するように拡大することで、特別色彩から通常色彩に復帰する。その他、特別画像としてキャラクタを示す演出画像が表示され、エフェクト表示や回復範囲増加の方式で、特別色彩から通常色彩に復帰する場合がある。モノクロ変化によるグレースケールの表示色に対して、通常色彩となる表示色が、カラーブレンドされることにより、特別色彩から通常色彩に復帰する場合もある。
【選択図】図11−11

Description

本発明は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機において、予告演出がカラーからモノクロ(白黒)に変化するか否かのモノクロ予告演出や、背景画像をモノクロとする白黒モードの演出を実行可能なものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2016−2224号公報
特許文献1に記載された技術では、演出が単調になり興趣向上に改善の余地があった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、演出により遊技興趣を向上させる遊技機の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、同時期に表示されている複数の演出表示を通常色彩から共通の特別色彩に変化させる特殊演出(例えば色彩変化演出など)を実行可能な特殊演出実行手段(例えばステップ77AKS06、77AKS42を実行するCPU77AK131など)と、前記特殊演出により前記特別色彩に変化させた前記複数の演出表示を前記通常色彩に変化させる特定演出(例えば色彩回復演出など)を実行可能な特定演出実行手段(例えばステップ06AKS13を実行するCPU77AK131など)と、を備え、前記特定演出において、前記複数の演出表示の一部から順々に前記通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化可能である(例えば演出実行例06AK01〜06AK03など)。
このような構成によれば、特殊演出と特定演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の背面斜視図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御基板に搭載された各種回路の構成例を示す図である。 画面表示の構成例を示す図である。 演出制御コマンドの構成例を示す図である。 ステップアップ予告の実行例を示す図である。 ストーリー予告の実行例を示す図である。 保留表示データ記憶部の構成例などを示す図である。 先読予告設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 色彩変化演出が実行されない場合の演出実行例を示す図である。 モノクロ変化が実行される場合の演出実行例を示す図である。 金色系変化が実行される場合の演出実行例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 バトルゾーン演出決定処理の一例を示すフローチャートなどである。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 全図柄変動中予告とリーチ成立後予告の決定例を示す図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 バトルゾーン演出が開始される場合の演出実行例を示す図である。 タイミングの制御例を示す図である。 可変表示に対応する演出実行例を示す図である。 演出表示の構成例を示す図である。 色彩変化合成処理の一例を示すフローチャートである。 揺動演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 揺動演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 揺動演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 保留表示とアクティブ表示が行われる演出実行例を示す図である。 遊技効果ランプを発光させる演出実行例を示す図である。 遊技効果ランプを発光させる演出実行例と発光優先度を示す図である。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 揺動演出に関する設定例や決定例を示す図である。 色彩変化演出や揺動演出に関する制御例を示す図である。 演出表示の構成例を示す図である。 色彩回復演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 色彩回復演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 色彩回復演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 色彩回復演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 色彩回復演出とメッセージ表示色予告とが共に実行される場合の演出実行例を示す図である。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 色彩回復パターンの設定例を示す図である。 色彩回復演出の種別を決定する場合の決定例を示す図である。 色彩回復パターンの決定例を示す図である。 色彩回復パターンの決定例を示す図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 色彩回復演出に関する制御例を示す図である。 再変化演出が実行される場合の演出実行例を示す図である。 色彩変化演出が開始される場合の変形例に関する演出実行例を示す図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示する。第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図3参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図3参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図3参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図3参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図である。パチンコ遊技機1の背面には、基板ケース201に収納された主基板11が搭載されている。主基板11には、設定キー51や設定切替スイッチ52が設けられている。設定キー51は、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための錠スイッチとして機能する。設定切替スイッチ52は、設定変更状態において大当りの当選確率や出玉率等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する。設定キー51や設定切替スイッチ52は、例えば電源基板17の所定位置といった、主基板11の外部に取り付けられてもよい。
主基板11の背面中央には、表示モニタ29が配置され、表示モニタ29の側方には表示切替スイッチ30が配置されている。表示モニタ29は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ29および表示切替スイッチ30は、遊技機用枠3を開放した状態で遊技盤2の裏面側を視認した場合に、主基板11を視認する際の正面に配置されている。
表示モニタ29は、例えば連比や役比、ベースなどの入賞情報を表示可能である。連比は、賞球合計数のうち第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。役比は、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と第1大入賞口および第2大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。設定変更状態や設定確認状態であるときに、表示モニタ29は、パチンコ遊技機1における設定値を表示可能である。表示モニタ29は、設定変更状態や設定確認状態であるときに、変更や確認の対象となる設定値などを表示可能であればよい。
設定キー51や設定切替スイッチ52は、遊技機用枠3を閉鎖した状態であるときに、パチンコ遊技機1の正面側から操作が不可能となっている。遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが回動可能に設けられ、ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉可能に構成されている。ガラス扉枠3aを閉鎖したときに、ガラス窓を通して遊技領域を透視可能である。
パチンコ遊技機1において、縦長の方形枠状に形成された外枠1aの右端部には、セキュリティカバー500Aが取り付けられている。セキュリティカバー500Aは、遊技機用枠3を閉鎖したときに、設定キー51や設定切替スイッチ52を含む基板ケース201の右側部を、背面側から被覆する。セキュリティカバー500Aは、短片500Aaおよび長片500Abを含む略L字状の部材であり、透明性を有する合成樹脂により構成されていればよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板などといった、各種の基板が配置されている。さらには、電源基板17も搭載されている。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品を実装可能なプリント配線板などの電子回路基板だけでなく、電子回路基板に電気部品が実装されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機1では、商用電源などの外部電源におけるAC100Vといった交流電源からの電力を、電源基板17により主基板11や演出制御基板12などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能である。電源基板17は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを備えている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
スイッチ回路110には、電源基板17からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれて遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送される。リセット信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100などの制御回路を動作停止状態とするための動作停止信号であり、電源監視回路、ウォッチドッグタイマ内蔵IC、システムリセットICのいずれかを用いて出力可能であればよい。電源断信号は、パチンコ遊技機1において用いられる所定電源電圧が所定値を超えるとオフ状態となり、所定電源電圧が所定値以下になった期間が電断基準時間以上まで継続したときにオン状態となる。クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチに対する押下操作などに応じてオン状態となる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、表示モニタ29、表示切替スイッチ30、設定キー51、設定切替スイッチ52、扉開放センサ90が接続されている。扉開放センサ90は、ガラス扉枠3aを含めた遊技機用枠3の開放を検知する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図4は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。復旧条件は、クリア信号がオフ状態であり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。パチンコ遊技機1の電力供給が開始されたときに、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチが押下操作されていれば、オン状態のクリア信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。このようなオン状態のクリア信号が入力されている場合には、ステップS3にて復旧条件が成立していないと判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM102に保存可能であればよい。ステップS3では、バックアップデータの有無やデータ誤りの有無などを確認あるいは検査して、復旧条件が成立し得るか否かを判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS3;Yes)、復旧処理(ステップS4)を実行した後に、設定確認処理(ステップS5)を実行する。ステップS4の復旧処理により、RAM102の記憶内容に基づいて作業領域の設定が行われる。RAM102に記憶されたバックアップデータを用いて作業領域を設定することで、電力供給が停止したときの遊技状態に復旧し、例えば特別図柄の変動中であった場合には、停止前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。
復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS3;No)、初期化処理(ステップS6)を実行した後に、設定変更処理(ステップS7)を実行する。ステップS6の初期化処理は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするクリア処理を含み、クリア処理の実行により作業領域に初期値が設定される。
ステップS5の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。設定確認条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。ステップS5の設定確認処理が実行されるのは、ステップS3において、クリア信号がオフ状態であることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリア信号がオフ状態である場合となるので、クリア信号がオフ状態であることも、設定確認条件に含めることができる。
ステップS5の設定確認処理において設定確認条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認開始コマンドが送信される。設定確認状態においては、パチンコ遊技機1にて設定されている設定値を表示モニタ29の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機1における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20において、ハズレ図柄などを停止表示したり、ハズレ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
ステップS7の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。設定変更条件は、例えば電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオン状態であるとともに設定キー51がオン操作されている場合に成立する。設定変更条件は、クリア信号がオン状態であることを含んでいてもよい。
ステップS7の設定変更処理において設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機1において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更開始コマンドが送信される。設定変更状態においては、表示モニタ29に設定値が表示され、設定切替スイッチ52の操作を検出するごとに表示モニタ29に表示している数値を順次更新して表示する。その後、設定キー51が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ29に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ29を消灯させる。設定変更状態を終了するときには、主基板11から演出制御基板12に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
パチンコ遊技機1が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機1を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態が終了するときには、これに伴う遊技停止状態も終了すればよい。
演出制御基板12側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、遊技効果ランプ9といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。
クリア信号は、例えば電源基板17に設けられたクリアスイッチの押下操作などによりオン状態となる。したがって、電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオンであるとともに設定キー51がオンである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理とともにステップS7の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理とともにステップS5の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。電力供給が開始されたときに、扉開放センサ90からの検出信号がオフである場合、または設定キー51がオフである場合には、クリアスイッチがオンであればステップS6の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであればステップS4の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
設定確認処理または設定変更処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS8)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9)、割込みを許可する(ステップS10)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率や出玉率が変わる構成とされている。例えば、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率や出玉率が変わるようになっている。例えば設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当りの当選確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。この例において、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。設定値に応じて大当りの当選確率が変われば、出玉率も設定値に応じて変わってもよい。大当りの当選確率は設定値にかかわらず一定であるのに対し、大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変わってもよい。パチンコ遊技機1は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかを設定可能に構成されていればよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値は、主基板11の側から演出制御基板12の側へ設定値指定コマンドが送信されることにより通知される。
図7は、表示結果判定テーブルの構成例を示している。図7(A)は、変動特図が第1特図である場合に用いられる第1特図用表示結果判定テーブルの構成例を示し、図7(B)は、変動特図が第2特図である場合に用いられる第2特図用表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりである。表示結果判定テーブルでは、設定値に応じて、乱数値MR1と比較される当り判定値が特別図柄の可変表示結果である特図表示結果に割り当てられている。乱数値MR1は、表示結果決定用の乱数値であり、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される。表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態といった高確状態であるときには、通常状態または時短状態といった低確状態であるときに比べて、大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。なお、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態の場合に、当り判定値のうち1020から1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1237までが「大当り」に割り当てられ、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。
第1特図用表示結果判定テーブルおよび第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態の場合に、当り判定値のうち1020から1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。設定値が1の場合は、1020から1346までが「大当り」に割り当てられることで、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定され、その一方で、設定値2〜設定値6の場合は、大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1346から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定される。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第1特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
第2特図用表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態である場合に、遊技状態が通常状態または時短状態である場合と同じく、当り判定値のうち32767から33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。小当り判定値は、設定値が1〜6のいずれである場合にも、大当り判定値の共通数値範囲および非共通数値範囲とは異なる数値範囲に設定されている。これにより、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(いわゆる確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(いわゆるV確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320で小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7の内部に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(いわゆる1種2種混合タイプ)としてもよい。パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
大当り種別は、大当り種別判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、大当り種別は、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。変動パターンは、変動パターン判定テーブルにおける判定値の割当てに基づいて、設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。あるいは、変動パターンは、設定値にかかわらず共通の割合で決定されてもよい。設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。あるいは、設定値にかかわらずノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合は共通であってもよい。その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図8のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図8に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図9は、演出制御プロセス処理として、図8のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
(設定示唆演出に関する特徴部の説明)
可変表示の実行中には、所定割合でパチンコ遊技機1における設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であってもよい。例えば演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される可変表示開始設定処理は、停止図柄決定処理を含んでいる。停止図柄決定処理は、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄といった、飾り図柄の可変表示において停止表示される飾り図柄の組合せを決定可能な処理であればよい。停止図柄決定処理では、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、いずれかのリーチ図柄が決定されたことに基づいて、所定割合で設定示唆演出を実行可能に決定してもよい。リーチ図柄は、リーチハズレ時の最終停止図柄や大当り時の最終停止図柄のうち、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rで一致して停止表示される同一の飾り図柄である。
停止図柄決定処理では、リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ図柄決定テーブルを参照することなどにより、リーチ図柄を決定可能であればよい。リーチ図柄決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が異なっていてもよい。例えば、7の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も高くなり、6の数字、5の数字、4の数字、3の数字、2の数字となるに伴い、リーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が低くなり、1の数字に対応する飾り図柄がリーチ図柄として停止表示された場合の可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が最も低くなるように、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が設定されてもよい。なお、リーチ図柄決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかにかかわらず、リーチ図柄となる飾り図柄に割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。リーチ図柄となる飾り図柄ごとに割り当てられた判定値の個数が異なってもよいし、リーチ図柄となる飾り図柄にかかわらず割り当てられた判定値の個数が同じであってもよい。大当り種別に応じて、リーチ図柄となる飾り図柄の決定割合が異なってもよい。
停止図柄決定処理では、決定されたリーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合に、設定示唆演出の有無を決定してもよい。設定示唆演出は、設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆演出実行決定テーブルを参照することなどにより、実行の有無が決定されるようにすればよい。設定示唆演出実行決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。設定示唆演出の有無として、設定示唆演出を実行しない「演出なし」、または、設定示唆演出を実行する「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。このとき「演出あり」に決定された場合には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する。演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の電源投入時に、主基板11の側から送信された設定値通知コマンドを受信し、通知された設定値をRAM122の所定領域に格納すればよい。こうした所定領域の記憶データを用いて、設定値を特定すればよい。
設定示唆演出を実行する場合には、設定示唆パターンを決定する。設定示唆パターンは、設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、ROM121に予め記憶されて用意された設定示唆パターン決定テーブルを参照することなどにより、複数の設定示唆パターンのうちいずれかに決定されるようにすればよい。設定示唆パターン決定用の乱数値を示す数値データは、RAM122に設けられたランダムカウンタや乱数回路124の一方または両方を用いて、更新可能であればよい。複数の設定示唆パターンとして、例えば4つのパターンRE−0〜パターンRE3が設けられていればよい。これらの設定示唆パターンは、図柄表示色を変化させるか否かや、変化させる場合の表示色に応じて、示唆内容が異なっていればよい。図柄表示色は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色であり、通常表示色となる赤色の他に、銅色、銀色、金色を含む示唆表示色に変化可能である。パターンRE−0は、図柄表示色を変化させず、遊技者にとって有利な設定値である期待度が低いことを示唆する。パターンRE−1は、図柄表示色を銅色に変化させ、設定値が2以上であることの確定を示唆する。パターンRE−2は、図柄表示色を銀色に変化させ、遊技者にとって有利な設定値である期待度が高いことを示唆する。パターンRE−3は、図柄表示色を金色に変化させ、最高の設定値となる6であることの確定を示唆する。このように、リーチ図柄を用いた設定示唆演出では、図柄表示色が変化したか否かや、変化後の図柄表示色に応じて、パチンコ遊技機1における設定値に関する示唆を行うことができる。
リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄となることから、大当り遊技状態に制御される割合が高い。そして、設定示唆演出がパターンRE−0で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が低く、設定示唆演出がパターンRE−1で実行される場合は設定値が2以上であることが確定する。また、設定示唆演出がパターンRE−2で実行される場合は遊技者にとって有利な設定値である期待度が高く、設定示唆演出がパターンRE−3で実行される場合は最高の設定値となる6であることが確定する。このように、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった場合のリーチ図柄には、7以外の数に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う図柄表示態様と、7の数字に対応した飾り図柄といった大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うとともにパチンコ遊技機1において設定されている設定値に関する示唆を行う図柄表示態様とが含まれている。リーチ図柄が7の数字に対応した飾り図柄の場合には、リーチ図柄が通常表示色で表示されることで大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、図柄表示色が変更されることで、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともに設定値に関する示唆を行うことになる。
設定示唆演出は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、演出態様が異なるように実行可能である。例えば、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−1に決定されないので、図柄表示色が銅色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機1において設定されている設定値が1以外であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が銅色に変更されるか否かが異なる。パチンコ遊技機1において設定されている設定値が6以外である場合には、設定示唆パターンがパターンRE−3に決定されないので、図柄表示色が金色に変更されることがない。このように、パチンコ遊技機において設定されている設定値が6であるか否かに応じて、リーチ図柄が7の数字に対応する飾り図柄である場合の図柄表示態様として、図柄表示色が金色に変更されるか否かが異なる。
設定示唆演出は、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の表示色である図柄表示色を変更するものに代えて、あるいは、図柄表示色を変更するものに加えて、リーチ図柄として停止表示された飾り図柄の形状や模様といった、リーチ態様における任意の態様を変更するものであってもよい。あるいは、背景画像や外枠画像その他の任意の演出画像の表示、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった装飾発光体の点灯、演出用可動部材の動作、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置による演出態様を変更するものであってもよい。設定示唆演出その他のパチンコ遊技機1における任意の演出は、演出制御に関連する任意のデータ、演出制御に関連しない任意のデータ、あるいは、これらを組み合わせたデータが、演出実行用として予め定められた単一または複数の条件式を満足する場合に、実行可能であればよい。図柄表示色を変更する演出は、変更演出ともいう。
複数の設定示唆パターンには、大当り遊技状態に制御される場合にのみ決定可能なパターンと、大当り遊技状態に制御されない場合にも決定可能なパターンとが、含まれていてもよい。例えば、パターンRE−0とパターンRE−1は、可変表示結果が「ハズレ」である場合にも、所定割合で決定可能となるのに対し、パターンRE−2とパターンRE−3は、可変表示結果が「大当り」である場合にのみ所定割合で決定可能となり、可変表示結果が「ハズレ」である場合には決定不可能となるようにしてもよい。この場合に、パターンRE−2は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値にかかわらず、共通の割合で決定されるのに対し、パターンRE−3は、パチンコ遊技機1において設定されている設定値に応じて、異なる割合で決定されてもよい。
演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される可変表示中演出処理では、変更演出期間である場合に、変更演出を実行する制御が行われる。変更演出期間は、リーチ図柄を用いた設定示唆演出が実行される場合に、図柄表示色を変更する演出の実行期間として、予め定められていればよい。変更演出期間は、変更演出の演出態様に応じて、異なる時間長に設定されてもよい。例えばパターンRE−0の場合には変更演出期間が最も短い第1期間に設定され、パターンRE−1の場合には変更演出期間が第1期間よりも長い第2期間に設定され、パターンRE−2の場合には変更演出期間が第2期間よりも長い第3期間に設定され、パターンRE−3の場合には変更演出期間が最も長い第4期間に設定されてもよい。一般的に遊技者は、有利なことを報知する演出(有利な演出)が実行された場合、その演出の画像または動画を、遊技者が所有する携帯端末にて撮影し、それをSNS(Social Networking Service)等の会員登録制のウェブサイトや、インターネット動画供給サイト等に投稿する傾向にある。しかしながら、このような有利な演出の実行期間が短いと、適切な撮影時間を確保できないという問題が生じる。その一方で、不利な場合にも行われることの多い演出(不利な演出)については、撮影意欲を喚起しないため、不利な演出の実行期間が長いと、かえって遊技者に不快感を与えてしまうという問題がある。そこで、有利な演出についての実行期間を長くして撮影時間を確保するとともに、不利な演出については有利な演出よりも実行期間を短くして不快感を低減させるようにする。これにより、遊技者にとって有利な演出が実行された場合に、遊技者が見逃すことを防止できるとともに、撮影時間を確保することができる。また、撮影時間を確保できることにより、撮影された画像や動画がインターネット上で遊技者により公開され、パチンコ遊技機1に対する公衆の興味を高めることができる。加えて、多くの場合に、どの遊技場のどのパチンコ遊技機1にて撮影したものかも含めて公開されることにより、遊技場側からすれば、遊技者により遊技場の宣伝が行われたことになる。このように、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われた場合に撮影時間を確保することにより、遊技者のみならず、遊技場側にも相乗的な効果をもたらすことになる。
設定示唆演出は、リーチ図柄の表示色を変更可能な変更演出の他にも、例えば擬似連演出や先読み予告演出など、任意の演出によって大当り期待度を示唆するとともに、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができるようにしてもよい。可変表示の実行中に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後に、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うことができる演出であってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行う場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。任意の演出を実行する場合に、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行った後、その示唆が終了する場合と、大当り遊技状態の制御に関する示唆を継続して行うとともにパチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行う場合とを含むものであってもよい。
パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆は、パチンコ遊技機1における設定値を示唆するものに限定されず、例えばパチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かを示唆するものであってもよい。例えば、複数の設定示唆パターンは、パチンコ遊技機1における設定値が変更されたか否かに応じて、決定割合が異なるパターンが含まれてもよい。パチンコ遊技機1における設定値が変更された場合に、高い割合で決定されるパターンの演出態様による示唆が行われることで、設定値の変更があったことを遊技者が認識できるように、演出を多様化して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の実行中には、大当り遊技状態の制御に関する示唆を行う一方で、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行わないようにしてもよい。その後、可変表示の表示結果が「大当り」となった場合に、大当り開始演出(ファンファーレ演出)や大当り中演出(第1ラウンドや第2ラウンドに対応する演出など)の実行に伴い、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆を行うようにしてもよい。大当り遊技状態の制御に関する示唆を行うことなく、パチンコ遊技機1の設定値に関する示唆が行われる場合があってもよい。
大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部に代えて、あるいは、大当り遊技状態の制御に関する示唆の一部または全部とともに、大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な状態の制御に関する示唆を行うものであってもよい。例えば、大当り遊技状態の終了後に制御される確変状態に関する示唆を行うものであってもよい。その他、有利状態として、遊技者にとって有利な任意の遊技価値が付与される状態に関して、制御されるか否かなどに応じた示唆を行うものであってもよい。
(特徴部77AK〜79AKの説明)
図10−1は、特徴部77AK〜79AKに関し、演出制御基板12に搭載された各種回路の構成例を示している。図10−1に示す構成例では、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100、入力回路77AK121、メモリコントローラ77AK122、演出データメモリ77AK123、ROM77AK124、RAM77AK125、ウォッチドッグタイマ77AK126といった、各種回路が演出制御基板12に搭載されている。演出制御用マイクロプロセッサ77AK100は、CPU77AK131、VDP77AK132、音声処理回路77AK133、ランプ制御回路77AK134、モータ制御回路77AK135、内蔵メモリ77AK136を備えている。VDP77AK132は、データ転送回路77AK141、プリローダ77AK142、グラフィックスデコーダ7AK143、描画回路77AK144、VRAM77AK145、表示駆動回路77AK146を含んでいる。音声処理回路77AK133は、音声デコーダ77AK151を含んでいる。
演出制御用マイクロプロセッサ77AK100は、主基板11から受信した演出制御コマンドに基づいて、データ処理や信号処理を実行することなどにより、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9その他の装飾用LED、可動体32などの演出用可動部材といった、複数の演出装置のうち、一部または全部を用いた演出の実行を制御可能である。演出制御用マイクロプロセッサ77AK100は、演出の実行を制御可能な回路が1チップに集積された統合型プロセッサとして構成されていればよい。なお、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100は、CPU77AK131、VDP77AK132や内蔵メモリ77AK136を備える一方で、音声処理回路77AK133、ランプ制御回路77AK134、モータ制御回路77AK135のうち、一部または全部が、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100の外部に設けられてもよい。あるいは、入力回路77AK121、メモリコントローラ77AK122、演出データメモリ77AK123、ROM77AK124、RAM77AK125、ウォッチドッグタイマ77AK126のうち、一部または全部が、1チップの演出制御用マイクロプロセッサ77AK100の内部に設けられてもよい。
入力回路77AK121は、バッファ回路などを含んでいればよい。入力回路77AK121のバッファ回路は、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信するために用いられる。メモリコントローラ77AK122は、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100から供給される要求信号に応じて、演出データメモリ77AK123の記憶データに対する読出処理や書込処理を含む各種処理を実行する。演出データメモリ77AK123は、例えば画像表示装置5における表示画像を示す各種の画像データといった、演出装置を用いた演出の実行に使用可能な演出データを予め記憶している。演出データメモリ77AK123が記憶する画像データには、動画像データと静止画像データとが含まれてもよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データとなるスプライト画像データが用意されていればよい。これらのスプライト画像データは、キャラクタ画像データとして使用可能である。飾り図柄に対応する演出画像は、キャラクタ画像に含まれてもよい。その他、画像表示装置5の画面上に表示される任意のキャラクタ画像、具体的には、人物、図形、記号などを示す演出画像、および背景画像の画像データが、予め演出データメモリ77AK123に記憶されていればよい。静止画像データとして、例えば画像表示装置5の画面上において文字を表示可能にするテキスト画像データが用意されてもよい。静止画像データには、二次元平面に対応する静止画像を生成可能な平面静止画像データと、仮想三次元空間に対応する静止画像である立体画像を生成可能な立体画像データとが、含まれてもよい。
画像データの他にも、演出データメモリ77AK123には、スピーカ8L、8Rによる音声出力に用いられる音声データの一部または全部が記憶されていればよい。演出データメモリ77AK123には、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材に対する点灯駆動に用いられるランプ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ77AK123には、可動体32などの可動部材を動作させる駆動モータの回転駆動に用いられるモータ駆動データの一部または全部が記憶されてもよい。演出データメモリ77AK123は、例えばNAND型フラッシュメモリといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性の半導体メモリを含んで構成されてもよい。ただし、不揮発性の半導体メモリであっても、パチンコ遊技機1における演出の進行が制御される通常使用の状態であるときには、読出専用の記憶装置として使用される。
ROM77AK124は、演出制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記憶するプログラムメモリを構成する。ROM77AK124は、ROM121と同様の構成や機能を備えていればよい。RAM77AK125は、例えばDRAM(Dynamic RAM)などを用いて構成され、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100のCPU77AK131にワークエリアを提供する。また、RAM77AK125は、演出データメモリ77AK123から読み出したデータを一時的に格納可能な格納領域を提供する。RAM77AK125は、RAM122と同様の構成や機能を備えていればよい。ウォッチドッグタイマ77AK126は、CPU77AK131におけるプログラムが暴走状態となった場合に、CPU77AK131を強制的にリセットして、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100を再起動させる。
ROM77AK124には、演出制御用のコンピュータプログラム以外にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM77AK124には、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100のCPU77AK131が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、モータ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンや演出制御実行データの一部または全部は、ディスプレイリストとして構成されていてもよい。ディスプレイリストは、VDP77AK132に実行させる一連のコマンド群を描画処理の順番などにあわせて記述したリストデータである。ディスプレイリストには、表示制御用のコマンド群、音声制御用のコマンド群、ランプ制御用のコマンド群、モータ制御用のコマンド群が、混在して含まれていてもよい。あるいは、ディスプレイリストには、表示制御用のコマンド群が含まれる一方で、音声制御用のコマンド群、ランプ制御用のコマンド群、モータ制御用のコマンド群のうち、一部または全部のコマンド群は、ディスプレイリストとは異なるコマンドリストやリストデータに含まれてもよい。VDP77AK132は、ディスプレイリストや他のコマンドリストあるいはデータリストを用いて、演出用の電気部品を連携して制御できればよい。RAM77AK125は、演出用の電気部品を制御するために用いられるプログラムや各種データを、一時的に記憶可能であればよい。
CPU77AK131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従って制御処理を実行する。このとき、CPU77AK131は、ROM77AK124から読み出したプログラムに従って、演出用の電気部品による演出の進行を制御するための演出制御処理を実行する。演出制御処理は、例えばCPU77AK131がROM77AK124から固定データを読み出す固定データ読出処理や、CPU77AK131がRAM77AK125に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込処理、CPU77AK131がRAM77AK125に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出処理、CPU77AK131が外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、CPU77AK131が外部へと各種信号を出力する送信処理、あるいは、これらの処理の一部または全部を含んでいてもよい。CPU77AK131は、演出制御用CPU120と同様の構成や機能を備えていればよい。
VDP77AK132は、CPU77AK131からのディスプレイリストやレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置5における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP77AK132は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP77AK132は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。なお、VDP77AK132は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。VDP77AK132は、表示制御部123に含まれるVDPと同様の構成や機能を備えていればよい。
データ転送回路77AK141は、VDP77AK132による各種のデータ送受信を制御可能である。VDP77AK132によるデータ送受信は、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100の内部回路との間におけるデータ送受信と、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100の外部装置との間におけるデータ送受信とを、含んでいればよい。データ転送回路77AK141によりデータ送受信を制御可能な演出制御用マイクロプロセッサ77AK100の内部回路は、例えば、内蔵メモリ77AK136、VRAM77AK145、これらの一方または両方を含んでいればよい。データ転送回路77AK141によりデータ送受信を制御可能な演出制御用マイクロプロセッサ77AK100の外部装置は、例えば、演出データメモリ77AK123、RAM77AK125、これらの一方または両方を含んでいればよい。
プリローダ77AK142は、ディスプレイリストを解析し、参照している画像データを、演出データメモリ77AK123から読み出して、外部のRAM77AK125または内部のVRAM77AK145に転送可能である。このような転送が行われたときに、プリローダ77AK142は、画像データの参照先を転送後のアドレスに書き換えたディスプレイリストを出力する。描画回路77AK144による描画処理の実行中は、演出データメモリ77AK123へのランダムアクセスが発生するため、NAND型フラッシュメモリのようなランダムアクセスに弱い演出データメモリ77AK123から画像データを直接参照すると、性能が大きく低下する。そこで、プリローダ77AK142は、画像データやディスプレイリストを外部のRAM77AK125や内部のVRAM77AK145に予め転送しておくことで、高速に描画処理などを実行することができる。
グラフィックスデコーダ77AK143は、演出データメモリ77AK123などから読み出された画像データのうち、動画像データが入力され、映像データと音声データとに分離された後に、圧縮符号化された映像データを伸長復号化して出力する。グラフィックスデコーダ77AK143から出力された映像データは、描画回路77AK144に供給される。動画像データから分離された音声データは、音声処理回路77AK133の音声デコーダ77AK151に供給される。グラフィックスデコーダ77AK143は、演出データメモリ77AK123などから圧縮符号化されたキャラクタ画像データやテキスト画像データを読み出し、伸長復号化した後に、描画回路77AK144に供給してもよい。
描画回路77AK144は、ディスプレイリストを読み取り、コマンド群が記述された順序に応じて、描画処理を実行可能である。描画回路77AK144は、例えば、ディスプレイリスト解析部、ジオメトリパイプライン、トライアングルラスタライザ、テクスチャサンプラ、フレームバッファサンプラ、ピクセル生成部などを含んで構成されていればよい。ディスプレイリスト解析部は、ディスプレイリストの描画コマンドを解析する。ジオメトリパイプラインは、頂点の座標変換や照明演算を実行する。トライアングルラスタライザは、トライアングルの描画処理を実行するときにソースアドレスとデスティネーションアドレスを生成する。テクスチャサンプラは、テクスチャをサンプリングして、バイリニアフィルタリングを行う。フレームバッファサンプラは、画素間演算に用いるフレームバッファとZバッファを取得する。ピクセル生成部は、アルファブレンドなどの画像処理を実行して、フレームバッファに書き込む画素データを生成する。
ディスプレイリストに記述される描画コマンドは、制御系コマンド、インデックステーブル制御系コマンド、環境設定系コマンド、テクスチャ設定系コマンド、画素間演算系コマンド、特殊コマンド、プリミティブ描画系コマンド、テクスチャロード系コマンド、三次元描画系コマンドに分類可能であればよい。制御系コマンドは、描画の制御を行うコマンド群である。インデックステーブル制御系コマンドは、インデックステーブルを制御および管理するためのコマンド群である。インデックステーブルは、VRAM77AK145の記憶領域に構築される複数のインデックス空間に対応して設定され、それぞれのインデックス空間に割り振られたインデックスを管理可能にする。環境設定系コマンドは、描画処理の実行環境を設定するためのコマンド群である。テクスチャ設定系コマンドは、テクスチャを設定するためのコマンド群である。画素間演算系コマンドは、画素間の演算を制御するためのコマンド群である。特殊コマンドは、特殊な制御のためのコマンド群である。プリミティブ描画系コマンドは、平面画像を用いた描画処理を制御するためのコマンド群である。テクスチャロード系コマンドは、VRAM77AK145へのテクスチャロードを制御するためのコマンド群である。三次元描画系コマンドは、立体画像を用いた描画処理を制御するためのコマンド群である。
VRAM77AK145は、データ転送回路77AK141、グラフィックスデコーダ77AK143、描画回路77AK144、表示駆動回路77AK146のうち、一部または全部によってデータの読出や書込が可能なデータメモリである。VRAM77AK145は、グラフィックスデコーダ77AK143によって伸長復号化された映像データを記憶可能である。また、VRAM77AK145は、描画回路77AK144による描画処理に用いられるパレットデータを記憶可能である。VRAM77AK145は、描画処理に用いられるフレームバッファやZバッファを設定可能である。その他、VRAM77AK145は、描画用のディスプレイリスト、圧縮符号化されたランプ駆動データなどを記憶可能である。VRAM77AK145には、データを格納する空間を複数構築することができる。これらの空間は、インデックス空間となる。データ転送回路77AK141、グラフィックスデコーダ77AK143、描画回路77AK144、表示駆動回路77AK146は、インデックス空間を指定して、データの読出や書込を実行可能であればよい。
複数のインデックス空間は、それぞれ、任意領域、ページ領域、アクティブエリア制御領域のうち、いずれかとして確保可能であればよい。任意領域は、先頭アドレスと水平サイズを設定して、VRAM77AK145の任意の領域にインデックス空間を確保することができる。例えば、任意領域は、VRAM77AK145における基点アドレスを2048ビット単位で指定するとともに、二次元空間の水平サイズを256ビット単位で指定することにより、インデックス空間を確保できればよい。ページ領域は、例えば、水平4096、垂直128ラインが単位空間となり、その単位空間の倍数でインデックス空間を確保することができる。任意領域やページ領域に格納される画像データに対しては、インデックステーブルにパラメータを書き込む描画コマンドやインデックステーブルからパラメータを取得する描画コマンドが実行されるときに、アクセスするインデックス番号を設定することができる。アクティブエリア制御領域は、先頭アドレスと水平サイズを自動設定して、インデックス空間を確保することができる。アクティブエリア制御領域は、テクスチャデータをVRAM77AK145に転送する描画コマンドが実行されるときに、先頭アドレスと水平サイズを自動設定することができる。アクティブエリア制御領域では、インデックス番号が自動的に割り振られる。
例えば、表示用フレームバッファと、それに対応するZバッファは、一旦設定がなされると、動的に変化することが少ないので、任意領域に設けることが適している。これに対し、描画用フレームバッファと、それに対応するZバッファは、動的にサイズなどが変化することがある。そこで、動的に変化する頻度が高い場合には、ページ領域に設けることが適している。これに対し、複数のフレームにわたり同程度のサイズとなる場合には、任意領域に設けることが適している。パレットデータやフレーム間参照のない動画像データ、あるいは、グラフィックスデコーダ77AK143によって伸長復号化された映像データは、VRAM77AK145にデータが存在することを保証されればよいので、制御が容易なアクティブエリア制御領域に格納することが適している。フレーム間参照のある動画像データは、サイズが動的に変化する程度に応じて、任意領域に格納することが適している場合(変化しにくい場合)と、ページ領域に格納することが適している場合(変化しやすい場合)とがある。
表示用フレームバッファや描画用フレームバッファといったフレームバッファは、VDP77AK132による描画処理で作成される演出画像の表示データなどが展開記憶される仮想描画空間を提供する。フレームバッファに記憶される表示データは、例えば、ポイント、ライン、トライアングルを含めたポリゴンといった、プリミティブを用いて構成されるベクター形式の画像データ(ベクターデータ、ベクトルデータ)などに基づいて、描画回路77AK144が作成したビットマップ形式の画像データ(ピクセルデータ、ラスタデータ)などであればよい。フレームバッファの仮想描画空間には、描画領域を設定可能であり、仮想描画空間における基点座標と対角点座標を設定することにより、実際に描画する対象範囲となる描画領域でクリッピングが行われる。
表示駆動回路77AK146は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる信号を出力するための回路である。表示駆動回路77AK146は、VDP77AK132において作成された表示データに応じた色信号(階調制御信号)とともに、所定のクロック信号(ドットクロック信号)や走査信号(駆動制御信号)を画像表示装置5に出力すればよい。
音声処理回路77AK133は、CPU77AK131やVDP77AK132からのコマンドや圧縮符号化された音声データなどに基づいて、スピーカ8L、8Rを用いた音声出力を可能にする音声信号を生成する。音声処理回路77AK133の音声デコーダ77AK151には、VDP77AK132のグラフィックスデコーダ77AK143から出力された音声データが供給される。音声デコーダ77AK151は、圧縮符号化された音声データを伸長復号化して、音声信号を生成する。音声処理回路77AK133は、動画像データに含まれない音声データを予め記憶可能な音声データメモリを含んでいてもよい。音声データメモリは、例えば演出データメモリ77AK123や外部のROM77AK124などに含まれてもよい。音声処理回路77AK133は、CPU77AK131やVDP77AK132からのコマンドやレジスタ設定に応じて、音声データメモリから読み出した音声データを伸長復号化するなどして、音声信号を生成してもよい。
ランプ制御回路77AK134は、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、消灯、点滅などの点灯態様(発光態様)を制御する。ランプ制御回路77AK134は、CPU77AK131やVDP77AK132からのコマンドやレジスタ設定に応じて、ランプ駆動データを伸長復号化するなどして、ランプ制御基板14やランプドライバ基板へと出力すればよい。モータ制御回路77AK135は、可動体32などの演出用可動部材を動作可能に駆動する駆動モータに対し、回転、停止、回転速度、回転角度(位相)などの作動状態を制御する。モータ制御回路77AK135は、CPU77AK131やVDP77AK132からのコマンドやレジスタ設定に応じて、モータ制御データを生成し、モータドライバ基板へと出力すればよい。内蔵メモリ77AK136は、演出制御用マイクロプロセッサ77AK100に内蔵されたメモリ回路であり、演出の進行を制御するために用いられる各種データを記憶可能である。
図10−2は、特徴部77AK〜79AKに関し、画像表示装置5における画面表示の構成例AKP0を示している。構成例AKP0において、画像表示装置5の画面上には、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1と、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2とが、設けられている。可変表示対応表示エリアAKA2は、アクティブ表示部AKB0、第1保留表示部AKB1、第2保留表示部AKB2を含んでいる。
アクティブ表示部AKB0では、実行中の可変表示に対応した演出画像の表示によるアクティブ表示が行われる。第1保留表示部AKB1では、第1保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。第2保留表示部AKB2では、第2保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。このように、アクティブ表示部AKB0、第1保留表示部AKB1、第2保留表示部AKB2では、可変表示に関する情報に基づいて特定表示となるアクティブ表示や保留表示が可能である。第1保留表示部AKB1における保留表示は「第1保留表示」ともいう。第2保留表示部AKB2における保留表示は「第2保留表示」ともいう。
第1保留表示部AKB1は、例えば右端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられた保留表示が可能であり、右詰めで第1保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。第2保留表示部AKB2は、例えば左端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられた保留表示が可能であり、左詰めで第2保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。アクティブ表示部AKB0では、第1特図ゲームの開始に対応して第1保留表示部AKB1にて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が開始され、第2特図ゲームの開始に対応して第2保留表示部AKB2にて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が開始される。アクティブ表示部AKB0にて表示可能なアクティブ表示は、第1保留表示や第2保留表示と色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示と共通の演出画像が各保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。アクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示のときとは異なる表示態様に変化する場合があってもよい。アクティブ表示部AKB0では、例えばアクティブ表示の下方に台座を示す演出画像が表示されることにより、アクティブ表示を第1保留表示や第2保留表示とは区別して認識可能にしてもよい。
画像表示装置5の画面上における所定位置には、小図柄表示エリアAKA1が配置されている。小図柄表示エリアAKA1は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さく、例えば画像表示装置5の画面上における右側下部といった所定位置に設けられている。小図柄表示エリアAKA1では、特別図柄や飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示が実行される。小図柄を示す演出画像は、飾り図柄を示す演出画像である識別情報画像よりも縮小され、飾り図柄を示す識別情報画像のそれぞれと一部または全部が共通する態様で、可変表示を実行可能な縮小識別情報画像であればよい。例えば飾り図柄を示す識別情報画像が数字を示す部位とキャラクタを示す部位とを含んでいる場合に、小図柄を示す演出画像は、飾り図柄に含まれる数字を示す部位と同様の図柄番号に対応した数字を示す画像であり、キャラクタを示す部位を含んでいないため、飾り図柄を示す演出画像よりも簡素な態様により小図柄を表示可能であればよい。小図柄表示エリアAKA1では簡素な態様により小図柄を表示するので、小図柄の表示内容や表示結果が遊技者に誤認されることを防止できればよい。画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリアAKA1では、縮小識別情報となる小図柄の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄が導出される。小図柄を示す演出画像は、常時視認可能な位置に表示してもよい。
また、画像表示装置5の画面上には、予め用意された背景画像データに応じて、背景画像による演出表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、飾り図柄が可変表示または停止表示される。この実施例では、通常時の色彩として、表示色が赤色の飾り図柄を可変表示または停止表示する制御が行われる。
図10−3は、特徴部77AK〜79AKに関し、始動口入賞時コマンドとして用いられる演出制御コマンドの構成例を示している。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理では、始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドとして、始動口入賞指定コマンドが予め用意されている。また、始動入賞判定処理では、保留記憶数を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。保留記憶数を指定する演出制御コマンドとして、保留記憶数通知コマンドが予め用意されている。さらに、始動入賞判定処理では、先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。先読み判定の判定結果を指定する演出制御コマンドとして、入賞時判定結果コマンドが予め用意されている。
図10−3(A)は、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。始動口入賞指定コマンドは、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとを含んでいる。なお、添字Hは16進数であることを示している。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとを含んでいる。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。入賞時判定結果コマンドは、先読み判定の判定結果に応じて設定される値を含むコマンドC4XXHであればよい。
入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口にて第1始動領域を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、第1保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)を実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第1始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドが送信される。可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口にて第2始動領域を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、第2保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)を実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第2始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。第1始動条件の成立は、第1始動領域を遊技球が通過したことによるものである。第2始動条件の成立は、第2始動領域を遊技球が通過したことによるものである。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動領域を遊技球が通過したことを通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動領域を遊技球が通過したことを通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動条件の成立時や、第2始動条件の成立時に、乱数回路104などから抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2保留記憶数を通知する。
図10−3(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC403H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に決定されることにより大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内である場合に送信され、特図ゲームの表示結果が「大当り」に決定されることにより大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。なお、コマンドC400Hは、入賞時判定が制限されていることを通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。これに対し、コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。さらに、コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
入賞時判定結果が「ハズレ時一般」であるときには、通知された場合に飾り図柄の可変表示がリーチ態様になる場合がある。この場合でも、スーパーリーチのリーチ演出は実行されず、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるように、変動パターン決定テーブルにおいて変動パターン決定用の乱数値と比較される判定値が変動パターンに割り当てられていればよい。変動パターン決定用の乱数値と比較されるハズレ時のリーチ確定範囲は、例えば保留記憶数が所定数(「3」など)以上の場合でも、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となる変動パターンに決定されることが確定する範囲となるように設定されている。そのため、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合には、例えば保留記憶数が所定数未満であるときに、所定割合で飾り図柄の可変表示がリーチ態様となる変動パターンに決定されることがある。このように、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に、リーチ態様となる変動パターンは、ノーマルリーチのリーチ演出を実行する一方で、スーパーリーチのリーチ演出を実行しない変動パターンであればよい。このような設定において、「ハズレ時一般」の入賞時判定結果は、飾り図柄の可変表示が非リーチとなること、または、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となる場合でもノーマルリーチのリーチ演出が実行されることを、通知する。
図10−4は、特徴部77AK〜79AKに関するステップアップ予告の実行例を示している。パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出のうちには、ステップアップ予告が含まれている。ステップアップ予告では、画像表示装置5における演出画像の表示といった、予告演出の演出態様が段階的に変化する。ステップアップ予告において変化する演出態様は、画像表示装置5における演出画像の表示に限定されず、スピーカ8L、8Rによる音声の出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の点灯、可動体32を含む可動部材の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含むものであってもよい。この実施例において、ステップアップ予告を実行する場合には、飾り図柄の可変表示中に、所定表示色の四角形状で外枠となる表示枠により囲まれた演出画像の表示領域にて、演出画像の表示内容(表示態様)を、所定の順序に従って切替可能に表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化してステップアップとなるような演出動作が行われる。ステップアップ予告を実行する場合に表示される演出画像は、表示枠を示す外枠部分画像と、段階変化での切替表示に使用される枠内部分画像とを含んでいる。枠内部分画像は、段階変化の各段階において静止表示される静止画像であってもよいし、段階変化の各段階においてアニメーション表示される動画像などであってもよい。
ステップアップ予告が実行される場合には、最大ステップ数が「1」〜「4」のいずれかに決定される。最大ステップ数は、ステップアップ予告が開始されてから終了するまでに演出態様が変化可能な段階数を示している。なお、最大ステップ数は、「1」〜「4」に限定されず、任意の設計に基づく段階数であればよい。図10−4(A)は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第1段階であるときのステップ数「1」に対応する第1ステップの演出画像を表示する実行例AKC1を示している。図10−4(B)は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第2段階であるときのステップ数「2」に対応する第2ステップの演出画像を表示する実行例AKC2を示している。図10−4(C)は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第3段階であるときのステップ数「3」に対応する第3ステップの演出画像を表示する実行例AKC3を示している。図10−4(D)は、ステップアップ予告における演出態様の変化が第4段階であるときのステップ数「4」に対応する第4ステップの演出画像を表示する実行例AKC4を示している。
実行例AKC1では、ステップアップ予告における第1段階のステップ数「1」に対応して、表示色が青色の外枠部分画像が表示され、第1ステップの枠内部分画像が表示される。最大ステップ数が「1」である場合には、実行例AKC1のみでステップアップ予告が終了する。これに対し、最大ステップ数が「2」以上である場合には、実行例AKC1の表示が実行例AKC2の表示に切り替えられる。実行例AKC2では、ステップアップ予告における第2段階のステップ数「2」に対応して、表示色が緑色の外枠部分画像が表示され、第2ステップの枠内部分画像が表示される。最大ステップ数が「2」である場合には、実行例AKC2の後にステップアップ予告が終了する。これに対し、最大ステップ数が「3」以上である場合には、実行例AKC2の表示が実行例AKC3の表示に切り替えられる。実行例AKC3では、ステップアップ予告における第3段階のステップ数「3」に対応して、表示色が赤色の外枠部分画像が表示され、第3ステップの枠内部分画像が表示される。最大ステップ数が「3」である場合には、実行例AKC3の後にステップアップ予告が終了する。これに対し、最大ステップ数が「4」である場合には、実行例AKC3の表示が実行例AKC4の表示に切り替えられる。実行例AKC4では、ステップアップ予告における第4段階のステップ数「4」に対応して、表示色が金色の外枠部分画像が表示され、第4ステップの枠内部分画像が表示される。
ステップアップ予告が実行された場合には、ステップアップ予告が実行されない場合よりも、大当り期待度が高くなる。また、ステップアップ予告が実行される場合のうち、ステップアップ予告における最大ステップ数が多い場合には、ステップアップ予告における最大ステップ数が少ない場合よりも、大当り期待度が高くなる。このように、ステップアップ予告が実行されるか否かや、ステップアップ予告における演出態様に応じて、可変表示結果が「大当り」となる割合が異なるものであればよい。
図10−5は、特徴部77AK〜79AKに関するストーリー予告の実行例を示している。パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出のうちには、ストーリー予告が含まれている。ストーリー予告では、画像表示装置5における演出画像の表示といった、予告演出の演出態様が時間経過に伴い連続的に変化する。このような演出態様の連続的な変化により、ストーリー予告では、一連のストーリーが進展することになればよい。ストーリー予告は、全画面予告演出に含まれている。全画面予告演出は、可変表示の開始時などに画像表示装置5の表示画面の全域に予告用の演出画像を表示することで、全画面を覆う予告演出である。こうした予告用の演出画像を表示することで、飾り図柄の表示態様を視認困難にしてもよい。予告用の演出画像を表示する演出は、暗転画像などの被覆画像を表示するブラックアウト演出を含んでいてもよい。被覆画像は、発光態様の画像やフリーズ態様の画像など、所定の色や模様などの画像であってもよく、飾り図柄の表示態様が視認不可能になる画像であってもよい。全画面予告演出は、パネル表示形式のステップアップ予告、カットイン予告、ミニゲーム予告、発展予告などであってもよい。表示画面の一部に表示される予告演出であって、少なくとも飾り図柄が全く見えないなどの視認不可能とする予告演出や、表示画面と飾り図柄が透けて見えるなどの視認困難とする予告演出であってもよい。
ストーリー予告が実行される場合には、一連のストーリーが進展する内容に応じて、複数のストーリー予告パターンのいずれかに決定される。複数のストーリー予告パターンに応じて、ストーリー予告の演出態様が異なるものであればよい。図10−5に示す実行例では、複数のストーリー予告パターンにかかわらず、実行例AKD11の演出画像が最初に表示される。その後、複数のストーリー予告パターンに応じて、実行例AKD21の演出画像が表示される場合と、実行例AKD22の演出画像が表示される場合とがある。実行例AKD21の演出画像が表示された後には、複数のストーリー予告パターンに応じて、実行例AKD31の演出画像が表示される場合と、実行例AKD32の演出画像が表示される場合と、実行例AKD33の演出画像が表示される場合とがある。実行例AKD22の演出画像が表示された後には、複数のストーリー予告パターンに応じて、実行例AKD32の演出画像が表示される場合と、実行例AKD33の演出画像が表示される場合とがある。実行例AKD31の演出画像が表示された後には、複数のストーリー予告パターンに応じて、実行例AKD41の演出画像が表示される場合と、実行例AKD42の演出画像が表示される場合と、実行例AKD43の演出画像が表示される場合と、実行例AKD44の演出画像が表示される場合とがある。実行例AKD32の演出画像が表示された後には、複数のストーリー予告パターンに応じて、実行例AKD42の演出画像が表示される場合と、実行例AKD43の演出画像が表示される場合と、実行例AKD44の演出画像が表示される場合とがある。実行例AKD33の演出画像が表示された後には、複数のストーリー予告パターンに応じて、実行例AKD43の演出画像が表示される場合と、実行例AKD44の演出画像が表示される場合とがある。
ストーリー予告が実行された場合には、ストーリー予告が実行されない場合よりも、大当り期待度が高くなる。また、ストーリー予告が実行される場合のうち、実行例AKD44の演出画像が表示された場合には大当り期待度が最も高くなり、実行例AKD43の演出画像が表示された場合には実行例AKD44の演出画像が表示された場合よりも大当り期待度が低くなり、実行例AKD42の演出画像が表示された場合には実行例AKD43の演出画像が表示された場合よりも大当り期待度が低くなり、実行例AKD41の演出画像が表示された場合には実行例AKD42の演出画像が表示された場合よりも大当り期待度が低くなる。このように、ストーリー予告が実行されるか否かや、ストーリー予告における演出態様に応じて、可変表示結果が「大当り」となる割合が異なるものであればよい。ストーリー予告は、動画像の再生表示により実行されてもよいし、静止画像のアニメーション表示により実行されてもよい。
図8に示す演出制御メイン処理のステップS75にて実行されるコマンド解析処理では、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、RAM77AK125または内部メモリ77AK136の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。また、コマンド解析処理では、第2始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、RAM77AK125または内部メモリ77AK136の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。CPU77AK131は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1保留記憶数に対応している。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。CPU77AK131は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2保留記憶数に対応している。
図10−6(A)は、保留表示データ記憶部AKM1の構成例を示している。保留表示データ記憶部AKM1は、例えばRAM77AK125または内部メモリ77AK136の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられていればよい。保留表示データ記憶部AKM1は、第1特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示部AKB1にて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示部AKB2にて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部AKM1として、第1特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図ゲームの保留記憶表示に対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部AKM1には、例えば第1保留表示部AKB1や第2保留表示部AKB2における保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示画像を特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。保留表示データ記憶部AKM1は、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファの一部(例えば入賞時判定結果コマンドの格納領域)または全部を用いて、あるいは、第1始動入賞コマンドバッファおよび第2始動入賞コマンドバッファとは別個の記憶部として、構成されていればよい。
保留表示データにより記憶可能な入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される先読み判定の判定結果を示している。入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される入賞時判定結果には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。入賞時判定結果コマンドにより「大当り」の入賞時判定結果が通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「大当り」とすることが特定される。入賞時判定結果コマンドにより「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかが通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「ハズレ」とすることが特定される。保留表示データにより記憶可能な保留表示画像は、第1保留表示部AKB1や第2保留表示部AKB2に表示されることで、未だ開始されていない特図ゲームの有無や保留数を認識可能にする演出画像である。
パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出のうちには、保留表示予告やアクティブ表示予告が含まれている。保留表示予告は、先読み予告演出の一例として、第1保留表示部AKB1における第1保留表示のうちで少なくとも1つを、あるいは、第2保留表示部AKB2における第2保留表示のうちで少なくとも1つを、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、その保留表示に対応する可変表示において所定割合で「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることなどを予告する。保留表示予告により、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示色を、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば青色、緑色、赤色、金色など)へと変化させることで、保留表示の表示態様における変化を認識可能にして、所定割合で可変表示の表示結果が「大当り」となることなどを示唆できればよい。あるいは、保留表示における表示柄を通常時における所定柄(例えば無地)とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)へと変化させることで、可変表示の表示結果が「大当り」となる期待度が通常よりも高いことなどを示唆できるようにしてもよい。あるいは、保留表示として所定のメッセージ(例えば「チャンス」、「熱」、「激熱」など)を示す表示態様とすることで、可変表示の表示結果が「大当り」となる期待度が高められていることなどを示唆できるようにしてもよい。保留表示予告における保留表示の変化は、「保留表示変化」ともいう。
アクティブ表示予告は、アクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立して実行中の可変表示において所定割合で「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることなどを予告する。アクティブ表示予告により、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示の表示態様を変化させる場合には、保留表示予告の場合と同様に、表示色、表示柄、メッセージの有無や内容などを、通常時とは異なるものに変化させることができればよい。アクティブ表示予告におけるアクティブ表示の変化は、「アクティブ表示変化」ともいう。なお、アクティブ表示予告により変化可能なアクティブ表示の表示態様は、保留表示予告により変化可能な保留表示の表示態様とは異なる固有の表示態様を含んでいてもよい。保留表示予告により変化可能な保留表示の表示態様は、アクティブ表示予告により変化可能なアクティブ表示の表示態様とは異なる固有の表示態様を含んでいてもよい。
図10−6(B1)〜(B5)は、保留表示やアクティブ表示に使用可能な複数の演出画像を示している。この実施例では、保留表示やアクティブ表示に使用可能な複数の演出画像として、5つの表示画像AKE0〜AKE4が予め用意されている。保留表示やアクティブ表示に使用可能な表示画像が用意される数量は、5つに限定されず、任意の設計に基づく複数画像であればよい。表示画像AKE0は、丸型無地の白色表示を行う場合の演出画像である。表示画像AKE1は、丸型無地の青色表示を行う場合の演出画像である。表示画像AKE2は、丸型無地の緑色表示を行う場合の演出画像である。表示画像AKE3は、丸型無地の赤色表示を行う場合の演出画像である。表示画像AKE4は、丸型無地の金色表示を行う場合の演出画像である。保留表示やアクティブ表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。保留表示やアクティブ表示の表示色が金色となる場合には、大当り期待度が最も高くなる。保留表示やアクティブ表示の表示色が赤色となる場合には、表示色が金色となる場合よりも大当り期待度が低くなる。保留表示やアクティブ表示の表示色が緑色となる場合には、表示色が赤色となる場合よりも大当り期待度が低くなる。保留表示やアクティブ表示の表示色が青色となる場合には、表示色が緑色となる場合よりも大当り期待度が低くなる。保留表示やアクティブ表示の表示色は、通常時において白色であり、この場合に大当り期待度が最も低くなる。
特徴部77AK〜79AKでは、第1始動入賞口や第2始動入賞口に設けられた始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、所定割合で色彩変化演出を実行可能である。色彩変化演出は、始動領域を遊技球が通過したことに対応するタイミングから色彩変化終了タイミングまでの期間において、その期間に表示される複数の演出表示を共通の色彩に変化させる特殊演出である。色彩変化終了タイミングは、例えばターゲット変動となる可変表示において、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立のタイミングであればよい。この実施例において、色彩変化演出は、複数の演出表示をグレースケールの表示色に変化させるモノクロ変化を実行する場合と、複数の演出表示を金色系の表示色に変化させる金色系変化を実行する場合と、を含んでいる。色彩変化演出を実行するか否かや、モノクロ変化と金色系変化のいずれを実行するかは、入賞時判定結果コマンドに示される入賞時判定結果に応じて、異なる割合で決定することができる。なお、色彩変化演出において、複数の演出表示が有する通常時の色彩をグレースケールの表示色に変化させる場合と、複数の演出表示が有する通常時の色彩を金色系の表示色に変化させる場合は、いずれも明度が異なる単色で表現される多階調単色画像が表示される点で、モノクロ変化ということもできる。ただし、以下の実施例では、複数の演出表示をグレースケールの表示色に変化させる場合をモノクロ変化と称し、複数の演出表示を金色系の表示色に変化させる場合を金色系変化と称することで、それぞれの色彩変化演出を区別して説明する。
特徴部77AK〜79AKでは、特殊演出とは異なる特定演出として、バトルゾーン演出を実行可能である。バトルゾーン演出は、保留表示に対応する入賞時判定結果に基づいて、予め用意された通常時とは異なる演出画像の表示などにより、大当り遊技状態に制御されることを示唆する。バトルゾーン演出は、例えば可変表示の開始に対応して実行が開始され、バトルゾーン終了タイミングまでの期間において、バトルゾーンに対応する演出態様となる特定演出である。バトルゾーン終了タイミングは、ターゲット変動となる可変表示において、表示結果の導出表示に対応するタイミングであればよい。バトルゾーン演出を実行するか否かは、保留表示データ記憶部AKM1に記憶された入賞時判定結果に応じて、異なる割合で決定することができる。
図10−7(A)は、先読予告設定処理として、図9に示された演出制御プロセス処理のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この先読予告設定処理では、始動口入賞時コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS001)。始動口入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドが含まれている。ステップAKS001では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。このとき、コマンド受信がない場合には(ステップAKS001;No)、先読予告設定処理を終了する。
コマンド受信がある場合には(ステップAKS001;Yes)、受信したコマンドによる通知内容を特定する(ステップAKS002)。例えば、入賞時判定結果コマンドによる通知内容として、入賞時判定結果を特定する。続いて、色彩変化制限ありか否かを判定する(ステップ77AKS01)。ステップ77AKS01では、予め定められた色彩変化演出の制限条件が成立しているときに、色彩変化制限ありと判定する。色彩変化演出の制限条件は、例えばバトルゾーン演出を実行中である場合に、成立する。その他、色彩変化演出の制限条件は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容が入賞時判定制限中である場合に、成立してもよい。色彩変化演出の制限条件は、保留表示データ記憶部AKM1に記憶された入賞時判定結果において、今回の入賞時判定結果よりも前に、「ハズレ時一般」とは異なる入賞時判定結果が含まれている場合に、成立してもよい。色彩変化演出の制限条件は、実行中である可変表示の表示結果が「大当り」となる場合や、実行中である可変表示に対応してスーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、成立してもよい。色彩変化演出の制限条件は、既に色彩変化演出の実行が開始された場合に、成立してもよい。
色彩変化制限なしの場合には(ステップ77AKS01;No)、色彩変化演出の決定が行われる(ステップ77AKS02)。色彩変化演出の決定は、色彩変化演出を実行するか否かの決定と、色彩変化演出を実行する場合にモノクロ変化を実行するか金色系変化を実行するかの決定とが、含まれていればよい。ステップ77AKS02では、始動口入賞時コマンドを受信したときに色彩変化演出の実行を決定できるので、始動領域を遊技球が通過したことに対応するタイミングから色彩変化演出を実行することができる。このときには、色彩変化演出を実行しない「変化なし」、色彩変化演出のうちモノクロ変化を実行する「モノクロ変化」、色彩変化演出のうち金色系変化を実行する「金色系変化」のうち、いずれかに決定される。その後、ステップ77AKS02による決定結果が「変化なし」か否かを判定する(ステップ77AKS03)。
色彩変化演出の決定結果が「モノクロ変化」または「金色系変化」であり、「変化なし」ではない場合には(ステップ77AKS03;No)、飾り図柄の可変表示において最終停止図柄となる確定飾り図柄の導出表示中であるか否かを判定する(ステップ77AKS04)。最終停止図柄の導出表示中である場合には(ステップ77AKS04;Yes)、色彩変化演出の待機設定を行う(ステップ77AKS05)。ステップ77AKS05では、例えば色彩変化待機フラグをオン状態にセットすればよい。色彩変化待機フラグは、RAM77AK125または内蔵メモリ77AK136の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられていればよい。
最終停止図柄の導出表示中ではない場合には(ステップ77AKS04;No)、色彩変化演出の実行を開始する制御が行われる(ステップ77AKS06)。ステップ77AKS06では、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、色彩変化演出の実行を開始する場合の制御処理が行われる。色彩変化演出を実行する場合には、通常の色彩を変化させない場合と共通の画像データを使用して、演出表示における演出画像が生成される。その一方で、色彩変化演出を実行する場合には、通常の色彩を変化させない場合とは異なる描画処理が行われることで、演出表示における色彩を変化させる。色彩変化演出を実行する場合を含めた描画処理は、CPU77AK131からの描画コマンドに基づいて、VDP77AK132により実行される。色彩変化演出の実行が開始される場合には、予め定められた色彩変化開始報知期間において、色彩変化演出の開始を報知する演出画像が表示されてもよい。ステップ77AKS06の制御は、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、色彩変化演出の開始を報知する演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示させる制御を含んでいればよい。色彩変化演出の開始を報知する演出画像は、例えばステップアップ予告において表示される演出画像といった、所定予告演出における演出表示よりも、優先して表示されてもよい。これにより、色彩変化演出の開始を報知する開始報知演出は、所定予告演出よりも優先して実行可能であればよい。
ステップ77AKS06に続いて、音声出力継続制御が行われる(ステップ77AKS07)。ステップ77AKS07では、色彩変化演出が実行される場合に、その実行前と共通の音声による演出を、継続して実行するための制御処理が行われる。色彩変化演出の実行が開始される場合には、予め定められた色彩変化開始音声出力期間において、色彩変化演出の開始を報知する音声が出力されてもよい。この場合には、色彩変化開始音声出力期間の終了後に、色彩変化演出の実行前と共通の音声による演出が再開されるように制御すればよい。このようにしても、色彩変化開始音声出力期間の前後において、共通の音声による演出を実行可能である。ステップ77AKS07の制御などにより、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出は、色彩変化演出が実行された場合でも影響を受けることがなく、色彩変化演出が実行されていない場合と共通の演出態様で実行可能となる。こうして、色彩変化演出の実行が開始されてから、色彩変化開始音声出力期間の終了後には、色彩変化演出の実行が終了するまでの期間において、色彩変化演出が実行されていない期間と共通の演出態様で音声演出を実行可能となればよい。
ステップ77AKS01にて色彩変化制限ありの場合や(ステップ77AKS01;Yes)、ステップ77AKS03にて「変化なし」の場合(ステップ77AKS03;Yes)、ステップ77AKS05の設定やステップ77AKS07の制御を実行した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップAKS003)、先読予告設定処理を終了する。第1始動入賞口を遊技球が通過したことにより第1保留記憶数が1増加した場合には、第1保留表示部AKB1において新たな第1保留表示を追加することで、第1保留表示を1増加させればよい。第2始動入賞口を遊技球が通過したことにより第2保留記憶数が1増加した場合には、第2保留表示部AKB2において新たな第2保留表示を追加することで、第2保留表示を1増加させればよい。第1保留表示や第2保留表示の表示態様は、入賞時判定結果に応じた所定割合で、保留表示画像となる表示画像AKE0〜AKE4のいずれかに決定されてもよい。保留表示データ記憶部AKM1における空き領域の先頭には、入賞時判定結果コマンドから特定された入賞時判定結果や、ステップAKS003にて決定された保留表示画像を示す保留表示データを格納することで記憶させればよい。
図10−7(B)は、色彩変化演出の決定例AKG01を示している。先読予告設定処理のステップ77AKS02では、例えば入賞時判定結果に応じた割合で、色彩変化演出の有無などが決定される。例えば、色彩変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM77AK124などに予め記憶されて用意された色彩変化演出決定テーブルを参照する。これにより、色彩変化演出を実行するか否かという色彩変化演出の有無と、色彩変化演出を実行する場合にモノクロ変化を実行するか金色系変化を実行するかと、を決定することができればよい。色彩変化演出の決定例AKG01では、色彩変化演出を実行しない「変化なし」、または色彩変化演出を実行する場合のうちモノクロ変化を実行する「モノクロ変化」と金色系変化を実行する「金色系変化」とのいずれかに決定される。例えば入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、「変化なし」の決定率は80%であり、「モノクロ変化」の決定率は20%であり、「金色系変化」の決定率は0%である。また、入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「変化なし」の決定率は40%であり、「モノクロ変化」の決定率は58%であり、「金色系変化」の決定率は2%である。入賞時判定結果が上記以外である場合には、「変化なし」の決定率が100%であり、常に色彩変化演出を実行しないことに決定される。このような設定により、色彩変化演出が実行された場合には、色彩変化演出が実行されない場合よりも、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。また、色彩変化演出が実行された場合には、色彩変化演出が実行されない場合よりも、スーパーリーチのリーチ演出が実行される割合が高くなる。色彩変化演出として、モノクロ変化が実行される場合と、金色系変化が実行される場合とでは、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が異なる。色彩変化演出として金色系変化が実行された場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることが確定する。色彩変化演出により、所定割合で大当り遊技状態に制御されることが示唆可能となる。したがって、色彩変化演出の実行に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10−7(A)に示す先読予告設定処理では、ステップ77AKS01にて色彩変化制限ありと判定された場合に、ステップ77AKS02を実行しないので、色彩変化演出を実行することには決定されない。色彩変化演出の制限条件は、バトルゾーン演出の実行中という範囲で成立するので、この範囲では色彩変化演出を実行しないという限界が設けられる。これにより、バトルゾーン演出の実行が開始された後に、色彩変化演出が実行されることを制限する。なお、ステップ77AKS01では、既に色彩変化演出の実行が開始された場合に、その色彩変化演出がモノクロ変化であるか金色系変化であるかにかかわらず、色彩変化制限ありと判定されてもよいし、色彩変化演出が金色系変化である場合にのみ、色彩制限ありと判定されてもよい。色彩変化演出における金色系変化が既に実行されている場合には、色彩変化制限ありと判定して新たな色彩変化演出が実行されないように制限することで、金色系変化となる色彩変化演出の中止による遊技者の違和感を防止して、遊技興趣を適切に向上させることができる。色彩変化演出における金色系変化は、大当り遊技状態に制御されることが確定するなど、大当り期待度が高い色彩変化演出であることから、新たな色彩変化演出が実行されないように制限することで、大当り遊技状態となることに対する遊技者の期待感が損なわれることを防止できる。色彩変化演出におけるモノクロ変化が既に実行されている場合には、ステップ77AKS02による決定を行い、金色系変化を実行する「金色系変化」の決定に基づいて、色彩変化演出をモノクロ変化から金色系変化へと変更する制御が行われてもよい。これに対し、77AKS02による決定が「金色系変化」ではない場合には、既に実行されている色彩変化演出におけるモノクロ変化を、継続して実行する制御が行われてもよい。このように、複数種類の色彩変化演出のうちで、比較的に大当り期待度が低いモノクロ変化の実行が開始された後、比較的に大当り期待度が高い金色系変化の実行を可能にすれば、大当り遊技状態となることに対する遊技者の期待感が段階的に高められるので、色彩変化演出の実行内容に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を適切に向上させることができる。
図10−7(A)に示す先読予告設定処理では、ステップ77AKS04にて最終停止図柄の導出表示中と判定された場合に、ステップ77AKS06を実行しないので、色彩変化演出の実行が開始されない。色彩変化演出は、最終停止図柄の導出表示中という範囲において実行されないという、限界としての制限が設けられる。なお、ステップ77AKS04にて最終停止図柄の導出表示中と判定された場合には、次回の可変表示が開始されることに対応して、色彩変化演出の実行を開始させることができる。
図10−8は、色彩変化演出が実行されない場合の演出実行例を示している。図10−8(A)に示す演出実行例77AKH01では、飾り図柄の可変表示を実行して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が変動する全図柄変動中に、ステップアップ予告のステップ数「1」に対応した演出画像が表示されている。演出実行例77AKH01では、スピーカ8L、8Rにより楽曲フレーズPH01の音声を出力させる音声演出も実行されている。このとき、図10−8(B)に示すように、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口にて、第1始動領域を遊技球が通過する。この始動入賞に基づいて、先読予告設定処理のステップ77AKS02にて色彩変化演出を実行しない「変化なし」に決定される。
ステップ77AKS02による決定結果に基づいて、図10−8(C)に示す演出実行例77AKH02では、複数の演出表示における色彩が通常のまま、それぞれの演出表示が継続または進行する。例えば、ステップアップ予告のステップ数「2」に対応した演出画像が表示される。この演出画像は、表示色が緑色の外枠部分画像を含んでいる。また、背景画像は、通常時の色彩で表示される。飾り図柄の可変表示では、通常時の色彩として、表示色が赤色の飾り図柄が表示される。第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1や第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2でも、通常時の色彩で小図柄や保留表示およびアクティブ表示に対応する演出表示が行われる。演出実行例77AKH02では、スピーカ8L、8Rにより楽曲フレーズPH02の音声を出力させる音声演出も実行されている。
その後、図10−8(D)に示す演出実行例77AKH03では、最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示も終了し、小図柄表示エリアAKA1では確定小図柄が導出表示されている。背景画像は、演出実行例77AKH01、77AKH02と同様に、通常時の色彩で表示される。停止表示された飾り図柄は、通常時の色彩として、表示色が赤色で表示されている。可変表示対応表示エリアAKA2でも、通常時の色彩で保留表示およびアクティブ表示に対応する演出表示が行われる。演出実行例77AKH03では、スピーカ8L、8Rにより楽曲フレーズPH03の音声を出力させる音声演出も実行されている。
図10−9は、色彩変化演出のうちモノクロ変化が実行される場合の演出実行例を示している。図10−9(A)に示す演出実行例77AKH11では、演出実行例77AKH01と同様に飾り図柄の可変表示やステップアップ予告および背景画像の表示を実行して、それぞれに対応する演出表示が行われている。また、スピーカ8L、8Rからは、演出実行例77AKH01と同様に楽曲フレーズPH01の音声を出力させる音声演出も実行されている。このとき、図10−9(B)に示すように、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口にて、第1始動領域を遊技球が通過する。この始動入賞に基づいて、先読予告設定処理のステップ77AKS02にて色彩変化演出のうちモノクロ変化を実行する「モノクロ変化」に決定される。
ステップ77AKS02による決定結果に基づいて、図10−9(C)に示す演出実行例77AKH12では、複数の演出表示における色彩が共通するグレースケールの表示色に変化する。グレースケールの表示色は、例えばHSL(Hue Saturation Lightness)色空間やHSV(Hue Saturation Value)色空間において、彩度が0%の無彩色となる点で、共通する色の属性を有している。なお、色の属性を特定する手法は、HSL色空間やHSV色空間によるものに限定されず、マンセルの色相環を含めたマンセル表色系、オスワルト表色系、XYZ表色系、L*a*b*表色系といった、任意の表色系であってもよい。いずれの色空間や表色系においても、モノクロ変化により複数の演出表示を共通の色彩に変化させればよい。例えば、背景画像は、通常時の色彩とは異なるグレースケールの表示色で表示される。飾り図柄の可変表示では、通常時の色彩とは異なるグレースケールの表示色で飾り図柄が表示される。モノクロ変化の場合に、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1や第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2については、通常時の色彩が変化せずに維持されてもよい。この場合に、小図柄や保留表示およびアクティブ表示の表示態様は、例えばモノクロ変化に対応して形状が変化することにより、通常時とは異なる表示態様に変化させてもよい。
先読予告設定処理のステップ77AKS06では、例えばステップアップ予告において表示される演出画像といった、所定予告演出における演出表示よりも、色彩変化演出の開始を報知する演出画像が優先して表示されるように、色彩変化演出の開始に伴う演出制御が行われてもよい。演出実行例77AKH12では、演出実行例77AKH02と同様にステップアップ予告が実行される場合でも、このステップアップ予告より優先して「モノクロタイム開始!!」のメッセージを報知する演出画像が表示される。色彩変化演出の開始を報知する演出画像は、グレースケールの表示色で表示されてもよいし、グレースケールの表示色とは異なる表示色で表示されてもよい。色彩変化演出の開始を報知する演出画像は、画像表示装置5の画面全体に表示されてもよい。このような表示により、色彩変化演出が開始されるときには、表示色を変化させる場面を隠蔽して、表示色の変化による違和感を抑制することができる。色彩変化演出の開始を報知する演出画像が表示される場合には、所定予告演出における演出表示を中止することで、所定予告演出の実行が中断されてもよい。このように所定予告演出の実行が中断された後に、色彩変化演出の開始を報知する演出画像の表示が消去されたときには、所定予告演出における演出表示を中止の時点から続けて進行させることで、所定予告演出の実行が再開されてもよい。あるいは、中断された所定予告演出の実行を、そのまま終了させてもよい。また、色彩変化演出の開始を報知する演出画像が表示される場合には、この表示よりも奥側(背面側)にて所定予告演出における演出表示を進行させることで、所定予告演出における演出表示よりも、色彩変化演出の開始を報知する演出画像の表示が優先されてもよい。このように奥側にて進行させる所定予告演出における演出表示は、色彩変化演出の開始を報知する演出画像の表示により、全部が視認不可能となってもよいし、一部が視認可能となってもよい。色彩変化演出の開始を報知する演出画像が表示される場合には、この演出画像が表示されない場合よりも所定予告演出における演出表示を縮小して進行させることで、所定予告演出における演出表示よりも、色彩変化演出の開始を報知する演出画像の表示が優先されてもよい。色彩変化演出の開始を報知する演出画像が表示される場合には、この演出画像が表示されない場合よりも所定予告演出における演出表示を高い透明度として進行させることで、所定予告演出における演出表示よりも、色彩変化演出の開始を報知する演出画像の表示が優先されてもよい。その他、色彩変化演出の開始を報知する演出画像が表示される場合には、この演出画像が表示されない場合よりも所定予告演出における演出表示の視認性を低下させる任意の表示制御を行うことで、所定予告演出における演出表示よりも、色彩変化演出の開始を報知する演出画像の表示が優先されるようにすればよい。所定予告演出は、色彩変化演出よりも大当り期待度が低い予告演出であればよい。先読予告設定処理のステップ77AKS01では、実行中である可変表示の表示結果が「大当り」となる場合や、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、色彩変化演出の制限条件が成立することで、色彩変化演出の実行が開始されるときに実行中となる所定予告演出は、大当り期待度が低い予告演出となればよい。色彩変化演出の開始を報知する演出画像が表示される場合に、色彩変化演出よりも大当り期待度が低い所定予告演出における演出表示に対して、色彩変化演出の開始を報知する演出画像が優先して表示されることにより、大当り遊技状態となることに対する遊技者の期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
先読予告設定処理のステップ77AKS07では、音声出力を継続する制御が行われる。これにより、演出実行例77AKH12では、演出実行例77AKH02と同様に、スピーカ8L、8Rにより楽曲フレーズPH02の音声を出力させる音声演出が実行される。したがって、色彩変化演出が実行されずに通常時の色彩であるか、色彩変化演出が実行されて変化した色彩であるかにかかわらず、共通の音声出力態様で音声演出を実行することができる。
その後、図10−9(D)に示す演出実行例77AKH13では、最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示も終了し、小図柄表示エリアAKA1では確定小図柄が導出表示されている。背景画像は、演出実行例77AKH12に引き続いて、グレースケールの表示色で表示される。停止表示された飾り図柄も、演出実行例77AKH12に引き続いて、グレースケールの表示色で表示されている。小図柄表示エリアAKA1や可変表示対応表示エリアAKA2では、通常時の色彩で小図柄や保留表示およびアクティブ表示に対応する演出表示が行われる。演出実行例77AKH13では、演出実行例77AKH03と同様に、スピーカ8L、8Rにより楽曲フレーズPH03の音声を出力させる音声演出が実行される。この場合にも、色彩変化演出が実行されずに通常時の色彩であるか、色彩変化演出が実行されて変化した色彩であるかにかかわらず、共通の音声出力態様で音声演出を実行することができる。
図10−10は、色彩変化演出のうち金色系変化が実行される場合の演出実行例を示している。図10−10(A)に示す演出実行例77AKH21では、演出実行例77AKH01と同様に飾り図柄の可変表示やステップアップ予告および背景画像の表示を実行して、それぞれに対応する演出表示が行われている。また、スピーカ8L、8Rからは、演出実行例77AKH01と同様に楽曲フレーズPH01の音声を出力させる音声演出も実行されている。このとき、図10−10(B)に示すように、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口にて、第1始動領域を遊技球が通過する。この始動入賞に基づいて、先読予告設定処理のステップ77AKS02にて色彩変化演出のうち金色系変化を実行する「金色系変化」に決定される。
ステップ77AKS02による決定結果に基づいて、図10−10(C)に示す演出実行例77AKH22では、複数の演出表示における色彩が共通する金色系の表示色に変化する。金色系の表示色は、例えばHSL色空間やHSV色空間において、色相が360°表記において51°±5%の範囲内となる点で、共通する色の属性を有している。なお、色の属性を特定する手法は、モノクロ変化の場合と同様であればよい。また、共通する色の属性は、色相が単一の値(例えば51°のみ)となってもよいし、色相がより広い範囲にて予め定められた範囲内となってもよい。色相が共通する範囲内において、彩度や明度を異ならせることにより、それぞれの演出表示において色相変化演出が実行されない場合との共通性を遊技者が認識できればよい。例えば、背景画像は、通常時の色彩とは異なる金色系の表示色となり、各画素における彩度や明度の相違により、色彩変化演出が実行されない場合と共通の背景画像が表示されていることを、遊技者が認識可能になる。飾り図柄の可変表示では、通常時の色彩とは異なる金色系の表示色となり、各画素における彩度や明度の相違により、色彩変化演出が実行されない場合と共通の飾り図柄が表示されていることを、遊技者が認識可能になる。金色系変化の場合には、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1や第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2についても、通常時の色彩とは異なる金色系の表示色に変化すればよい。ステップ77AKS02では、入賞時判定結果が「大当り」である場合にのみ、「金色系変化」に決定可能となるので、金色系変化が実行された場合には、大当り遊技状態に制御されることが確定する。したがって、小図柄や保留表示およびアクティブ表示について、通常時の色彩とは異なる金色系の表示色に変化させても、最終的には可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることで、表示色の変化による違和感を抑制することができる。金色系変化の場合に、小図柄や保留表示およびアクティブ表示の表示態様は、例えば金色系変化に対応して形状が変化することにより、通常時とは異なる表示態様に変化させてもよい。
先読予告設定処理のステップ77AKS06では、例えばステップアップ予告において表示される演出画像といった、所定予告演出における演出表示よりも、色彩変化演出の開始を報知する演出画像が優先して表示されるように、色彩変化演出の開始に伴う演出制御が行われてもよい。演出実行例77AKH22では、演出実行例77AKH02と同様にステップアップ予告が実行される場合でも、このステップアップ予告より優先して「ゴールドタイム開始!!」のメッセージを報知する演出画像が表示される。色彩変化演出の開始を報知する演出画像は、金色系の表示色で表示されてもよいし、金色系の表示色とは異なる表示色で表示されてもよい。色彩変化演出の開始を報知する演出画像は、画像表示装置5の画面全体に表示されてもよい。このような表示により、色彩変化演出が開始されるときには、表示色を変化させる場面を隠蔽して、表示色の変化による違和感を抑制することができる。
先読予告設定処理のステップ77AK07では、音声出力を継続する制御が行われる。これにより、演出実行例77AKH22でも、演出実行例77AKH02と同様に、スピーカ8L、8Rにより楽曲フレーズPH02の音声を出力させる音声演出が実行される。したがって、色彩変化演出が実行されずに通常時の色彩であるか、色彩変化演出が実行されて変化した色彩であるかにかかわらず、共通の音声出力態様で音声演出を実行することができる。
その後、図10−10(D)に示す演出実行例77AKH23では、最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されて、飾り図柄の可変表示が終了する。飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示も終了し、小図柄表示エリアAKA1では確定小図柄が導出表示されている。背景画像は、演出実行例77AKH22に引き続いて、金色系の表示色で表示される。停止表示された飾り図柄も、演出実行例77AKH22に引き続いて、金色系の表示色で表示されている。小図柄表示エリアAKA1や可変表示対応表示エリアAKA2でも、演出実行例77AKH22に引き続いて、金色系の表示色で小図柄や保留表示およびアクティブ表示に対応する演出表示が行われる。演出実行例77AKH23では、演出実行例77AKH03と同様に、スピーカ8L、8Rにより楽曲フレーズPH03の音声を出力させる音声演出が実行される。この場合にも、色彩変化演出が実行されずに通常時の色彩であるか、色彩変化演出が実行されて変化した色彩であるかにかかわらず、共通の音声出力態様で音声演出を実行することができる。
図10−11は、可変表示開始設定処理として、図9に示された演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示開始設定処理では、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップAKS011)。CPU77AK131は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定すればよい。変動パターン指定コマンドや表示結果通知コマンドは、特別図柄プロセス処理のステップS111にて変動パターン設定処理が実行されたときに、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。変動パターン指定コマンドは、使用パターンとして決定された変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特図表示結果決定用の乱数値を用いて決定された可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄が最終停止図柄に決定される。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄が最終停止図柄に決定される。この場合に、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄は、左右の確定飾り図柄とは異なる飾り図柄に決定される。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄が最終停止図柄に決定される。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップAKS011にて最終停止図柄などを決定した後には、色彩変化演出の待機設定があるか否かを判定する(ステップ77AKS41)。ステップ77AKS41では、例えば色彩変化待機フラグがオンである場合に、色彩変化演出の待機設定があると判定すればよい。色彩変化演出の待機設定がある場合には(ステップ77AKS41;Yes)、色彩変化演出の実行を開始する設定が行われる(ステップ77AKS42)。ステップ77AKS42では、図10−7(A)に示された先読予告設定処理のステップ77AKS06と同様の制御処理により、飾り図柄の可変表示が開始されることに伴い、色彩変化演出の実行を開始させることができればよい。色彩変化演出の待機設定は、始動入賞の発生に基づいて色彩変化演出を実行することが決定されたときに、最終停止図柄を導出表示している期間であれば、先読予告設定処理のステップ77AKS05により行われる。この場合には、ステップ77AKS42により色彩変化演出の実行を開始する設定が行われることで、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、色彩変化演出の実行を開始可能となる。このように、飾り図柄の可変表示において最終停止図柄の導出表示中であるなど、可変表示の表示結果が停止表示される停止表示期間において、始動領域を遊技球が通過したことに基づいて色彩変化演出の実行が決定された場合には、その停止表示期間が終了した後に色彩変化演出の実行が開始される。
また、ステップ77AKS42では、図10−7(A)に示された先読予告設定処理のステップ77AKS07と同様の制御処理により、色彩変化演出が実行される場合に、その実行前と共通の音声による演出を、継続して実行可能としてもよい。したがって、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出は、色彩変化演出が実行された場合でも影響を受けることがなく、色彩変化演出が実行されていない場合と共通の演出態様で実行可能となる。色彩変化演出の実行が開始されてから、色彩変化開始音声出力期間の終了後には、色彩変化演出の実行が終了するまでの期間において、色彩変化演出が実行されていない期間と共通の演出態様で音声演出を実行可能となればよい。
色彩変化演出の待機設定がない場合や(ステップ77AKS41;No)、ステップ77AKS42における設定の後には、バトルゾーン演出決定処理(ステップAKS012)、予告演出決定処理(ステップAKS013)が、順に実行される。続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップAKS014)。例えば、CPU77AK131は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、CPU77AK131は、ステップAKS012のバトルゾーン演出決定処理によるバトルゾーン演出の実行設定に対応して、予め用意された演出制御パターン(バトルゾーン演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。ステップAKS013の予告演出決定処理による予告演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(予告演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、バトルゾーン演出制御パターン、予告演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。
ステップAKS014により演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM77AK125または内蔵メモリ77AK136の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップAKS015)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップAKS016)。このときには、例えばステップAKS014により決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定するディスプレイリストや個別の描画コマンドをVDP77AK132に供給することなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップAKS016にて変動開始の設定を行った後には、可変表示の開始に対応して、第1保留表示部AKB1における第1保留表示や第2保留表示部AKB2における第2保留表示といった、保留表示などを更新するための設定を行う(ステップAKS017)。例えば、第1特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示部AKB1において、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示部AKB2において、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。保留表示のシフトにあわせて、保留表示データ記憶部の記憶内容もシフトさせればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップAKS018)、可変表示開始設定処理を終了する。
図10−12(A)は、バトルゾーン演出決定処理として、可変表示開始設定処理のステップAKS012にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。バトルゾーン演出決定処理では、保留表示データ記憶部AKM1における記憶内容を確認するために、保留番号の初期値として「1」を設定する(ステップ77AKS11)。続いて、設定された保留番号に対応する判定結果を読み出す(ステップ77AKS12)。ステップ77AKS12では、例えば保留表示データ記憶部AKM1において、設定された保留番号に対応して記憶されている入賞時判定結果を示すデータを、読み出せばよい。このときには、保留番号に対応する判定結果の記憶がない判定結果なしか否かを判定する(ステップ77AKS13)。設定された保留番号に対応する保留表示データの記憶がなければ、ステップ77AKS13により判定結果なしと判定される。判定結果なしの場合には(ステップ77AKS13;Yes)、バトルゾーン演出決定処理を終了する。
ステップ77AKS13にて入賞時判定結果の記憶がある場合には(ステップ77AKS13;No)、読み出した入賞時判定結果が「ハズレ時一般」であるか否かを判定する(ステップ77AKS14)。このとき、「ハズレ時一般」であれば(ステップ77AKS14;Yes)、設定された保留番号を1加算して(ステップ77AKS15)、ステップ77AKS12に戻る。このように、バトルゾーン演出処理では、ステップ77AKS11により保留番号の初期値「1」が設定されてから、保留表示データ記憶部AKM1において、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」とは異なる保留表示データに達するまで、あるいは、保留番号が第1保留記憶数や第2保留記憶数よりも大きな値に達するまで、ステップ77AKS12からステップ77AKS15までの処理が繰返し実行される。
ステップ77AKS14にて入賞時判定結果が「ハズレ時一般」ではない場合には(ステップ77AKS14;No)、その入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」であるか否かを判定する(ステップ77AKS16)。このとき、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」でもなく「大当り」でもない場合には(ステップ77AKS16;No)、バトルゾーン演出決定処理を終了する。これに対し、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」である場合には(ステップ77AKS16;Yes)、バトルゾーン演出を実行するか否かというバトルゾーン演出の有無を決定する(ステップ77AKS17)。ステップ77AKS17では、バトルゾーン演出を実行しない「演出なし」と、バトルゾーン演出を実行する「演出あり」とのうち、いずれかに決定される。
ステップ77AKS17での決定結果に基づいて、バトルゾーン演出を実行しない「演出なし」に決定されたか否かを判定する(ステップ77AKS18)。「演出なし」である場合には(ステップ77AKS18;Yes)、バトルゾーン演出決定処理を終了する。「演出なし」ではなく「演出あり」である場合には(ステップ77AKS18;No)、バトルゾーン演出の開始用設定が行われてから(ステップ77AKS19)、バトルゾーン演出決定処理を終了する。ステップ77AKS19では、飾り図柄の可変表示が開始されることに伴い、第1保留表示部AKB1の第1保留表示または第2保留表示部AKB2の第2保留表示がシフト表示されるシフトタイミングに対応して、バトルゾーン演出の実行を開始するための設定が行われる。バトルゾーン演出は、例えばテロップ表示により、色彩変化演出とは異なるバトルゾーン演出であることを、遊技者が認識可能に報知するテロップ報知演出を含んでいればよい。テロップ報知演出は、バトルゾーン演出が色彩変化演出と並行して実行される期間にのみ実行可能であってもよいし、色彩変化演出と並行して実行されるか否かにかかわらず、バトルゾーン演出が実行される期間において実行可能であってもよい。
図10−12(B)は、バトルゾーン演出の決定例AKG02を示している。バトルゾーン演出決定処理のステップ77AKS17では、例えばステップ77AKS12により読み出した入賞時判定結果に応じた割合で、バトルゾーン演出の有無が決定される。例えば、バトルゾーン演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM77AK124などに予め記憶されて用意されたバトルゾーン演出決定テーブルを参照する。これにより、バトルゾーン演出を実行するか否かというバトルゾーン演出の有無を決定することができればよい。バトルゾーン演出の決定例AKG02では、バトルゾーン演出を実行しない「演出なし」、またはバトルゾーン演出を実行する「実行あり」のいずれかに決定される。例えば入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、「演出なし」の決定率は80%であり、「演出あり」の決定率は20%である。入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「演出なし」の決定率は40%であり、「演出あり」の決定率は60%である。このような設定により、バトルゾーン演出が実行された場合には、バトルゾーン演出が実行されない場合よりも、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。また、バトルゾーン演出が実行された場合には、バトルゾーン演出が実行されない場合よりも、スーパーリーチのリーチ演出が実行される割合が高くなる。バトルゾーン演出により、所定割合で大当り遊技状態に制御されることが示唆可能となる。したがって、バトルゾーン演出により遊技者の期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10−12(A)に示すバトルゾーン演出決定処理では、色彩変化演出を実行中であるか否かにかかわらず、ステップ77AKS17によりバトルゾーン演出の有無を決定可能である。したがって、色彩変化演出の実行が開始された後に、バトルゾーン演出が実行されることが可能である。また、バトルゾーン演出決定処理のステップ77AKS14にて「ハズレ時一般」ではない場合に、ステップ77AKS16以降の処理を実行してバトルゾーン演出決定処理を終了する。これにより、保留表示データ記憶部AKM1に記憶された入賞時判定結果において、読出対象の入賞時判定結果よりも前に、「ハズレ時一般」とは異なる入賞時判定結果が含まれている範囲では、ステップ77AKS16以降の処理が実行されないので、バトルゾーン演出を実行しないという限界が設けられる。その一方で、色彩変化演出の制限条件は、今回の入賞時判定結果よりも前に、「ハズレ時一般」とは異なる入賞時判定結果が含まれている場合に成立し得る。したがって、バトルゾーン演出は、色彩変化演出と共通の可変表示を、示唆の対象として実行することができる。
図10−13は、予告演出決定処理として、可変表示開始設定処理のステップAKS013にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理では、全図柄変動中予告の決定として、全図柄変動中予告を実行するか否かという全図柄変動中予告の有無と、全図柄変動中予告を実行する場合の予告種別と、を決定する(ステップ77AKS31)。全図柄変動中予告は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が変動する全図柄変動中に実行可能な予告演出であり、例えば、「キャラクタ予告」の予告種別に対応するキャラクタ表示予告、「ステップアップ予告」の予告種別に対応するステップアップ予告、「ストーリー予告」の予告種別に対応するストーリー予告を、含んでいればよい。キャラクタ表示予告は、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタを示す演出画像が表示されるような演出表示が行われる。キャラクタ表示予告は、キャラクタの種類、表示数、大きさ、色彩、模様、表示位置、表示タイミング、表示期間、通過速度、その他の動作、セリフ、あるいは、これらの一部または全部の組合せなど、キャラクタを示す演出画像の表示による任意の演出態様に応じて、大当り期待度が異なるように実行されてもよい。ステップアップ予告は、図10−4に示された実行例のような予告演出であればよい。ストーリー予告は、図10−5に示された実行例のような予告演出であればよい。ステップ77AKS31では、全図柄変動中予告を実行しない「予告なし」、または予告演出を実行する場合の「キャラクタ予告」、「ステップアップ予告」、「ストーリー予告」のいずれかに決定される。CPU77AK131は、全図柄変動中予告決定用の乱数値を抽出し、その乱数値に基づき、可変表示内容に応じて、全図柄変動中予告決定テーブルを参照することで、予告演出の有無と予告種別を決定すればよい。
ステップ77AKS31の決定結果に基づいて、「予告なし」に決定されたか否かを判定する(ステップ77AKS32)。「予告なし」ではなく、いずれかの予告種別に決定された場合には(ステップ77AKS32;No)、全図柄変動中予告演出パターンを決定する(ステップ77AKS33)。全図柄変動中予告演出パターンは、全図柄変動中予告の実行タイミングや演出態様などを指定可能な演出パターンであり、予め複数パターンがROM77AK124の所定領域に記憶されるなどして用意されていればよい。CPU77AK131は、予告種別に応じた全図柄変動中予告演出パターン決定テーブルを選択し、全図柄変動中予告演出パターン決定用の乱数値を抽出して、その乱数値に基づき、可変表示内容などに応じて、選択した全図柄変動中予告演出パターン決定テーブルを参照することで、全図柄変動中予告演出パターンを決定すればよい。
ステップ77AKS32にて「予告なし」である場合や(ステップ77AKS32;Yes)、ステップ77AKS33による決定の後には、可変表示内容が「非リーチ」であるか否かを判定する(ステップ77AKS34)。可変表示内容が「非リーチ」である場合には(ステップ77AKS34;Yes)、予告演出決定処理を終了する。可変表示内容が「非リーチ」以外である場合には(ステップ77AKS34;No)、色彩変化演出を実行中であるか否かを判定する(ステップ77AKS35)。色彩変化演出を実行中である場合には(ステップ77AKS35;Yes)、今回の可変表示が色彩変化演出のターゲット変動であるか否かを判定する(ステップ77AKS36)。色彩変化演出のターゲット変動は、入賞時判定結果に基づいて色彩変化演出を実行することが決定された可変表示であり、色彩変化演出により大当り遊技状態に制御されることを示唆する対象となる可変表示である。
色彩変化演出のターゲット変動ではない場合には(ステップ77AKS36;No)、予告演出決定処理を終了する。ステップ77AKS35にて色彩変化演出を実行中ではない場合や(ステップ77AKS35;No)、ステップ77AKS36にて色彩変化演出のターゲット変動である場合には(ステップ77AKS36;Yes)、リーチ成立後予告を実行するか否かというリーチ成立後予告の有無と、リーチ成立後予告を実行する場合の予告種別と、を決定する(ステップ77AKS37)。リーチ成立後予告は、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後に実行可能な予告演出であり、例えば、「表示色予告」の予告種別に対応するメッセージ表示色予告、「群表示予告」の予告種別に対応する群表示予告、「可動体動作予告」の予告種別に対応する可動体動作予告を、含んでいればよい。メッセージ表示色予告は、リーチ成立を認識可能なメッセージを報知する文字画像の表示色を異ならせる演出表示が行われる。メッセージ表示色予告は、文字画像の表示色に応じて、大当り期待度が異なるように実行されればよい。群表示予告は、同一または類似した多数のキャラクタを示す演出画像群が画像表示装置5の画面上を通過するような演出表示が行われる。群表示予告は、キャラクタの種類、表示数、大きさ、色彩、模様、表示位置、表示タイミング、表示期間、通過速度、あるいは、これらの一部または全部の組合せ、その他、キャラクタを示す演出画像群の表示による任意の演出態様に応じて、大当り信頼度が異なるように実行されてもよい。可動体動作予告は、可動体32の動作を含む演出が実行される。可動体予告は、可動体32の動作距離、動作速度、動作回数、動作方向、動作対象数、あるいは、これらの一部または全部の組合せ、その他、可動体32の動作による任意の演出態様に応じて、大当り信頼度が異なるように実行されてもよい。ステップ77AKS37では、リーチ成立後予告を実行しない「予告なし」、または予告演出を実行する場合の「表示色予告」、「群表示予告」、「可動体動作予告」のいずれかに決定される。CPU77AK131は、リーチ成立後予告決定用の乱数値を抽出し、その乱数値に基づき、可変表示結果に応じて、リーチ成立後予告決定テーブルを参照することで、予告演出の有無と予告種別を決定すればよい。
ステップ77AKS37の決定結果に基づいて、「予告なし」に決定されたか否かを判定する(ステップ77AKS38)。「予告なし」である場合には(ステップ77AKS38;Yes)、予告演出決定処理を終了する。「予告なし」ではなく、いずれかの予告種別に決定された場合には(ステップ77AKS38;No)、リーチ成立後予告演出パターンを決定してから(ステップ77AKS39)、予告演出決定処理を終了する。リーチ成立後予告演出パターンは、リーチ成立後予告の実行タイミングや演出態様などを指定可能な演出パターンであり、予め複数パターンがROM77AK124の所定領域に記憶されるなどして用意されていればよい。CPU77AK131は、予告種別に応じたリーチ成立後予告演出パターン決定テーブルを選択し、リーチ成立後予告演出パターン決定用の乱数値を抽出して、その乱数値に基づき、可変表示結果などに応じて、選択したリーチ成立後予告演出パターン決定テーブルを参照することで、リーチ成立後予告演出パターンを決定すればよい。
図10−14(A)は、全図柄変動中予告の決定例AKG11を示している。予告演出決定処理のステップ77AKS31では、可変表示内容に応じた割合で、全図柄変動中予告の有無や予告種別が決定される。このときには、全図柄変動中予告が実行される場合に、実行されない場合よりも大当り期待度が高くなる。また、キャラクタ表示予告が実行された場合よりも、ステップアップ予告が実行された場合に、大当り期待度が高くなる。ステップアップ予告が実行された場合よりも、ストーリー予告が実行された場合に、大当り期待度が高くなる。
図10−14(B)は、リーチ成立後予告の決定例AKG12を示している。予告演出決定処理のステップ77AKS37では、可変表示結果に応じた割合で、リーチ成立後予告の有無や予告種別が決定される。このときには、リーチ成立後予告が実行される場合に、実行されない場合よりも大当り期待度が高くなる。また、メッセージ表示色予告が実行された場合よりも、群表示予告が実行された場合に、大当り期待度が高くなる。群表示予告が実行された場合よりも、可動体動作予告が実行された場合に、大当り期待度が高くなる。
図10−13に示す予告演出決定処理では、ステップ77AKS35にて色彩変化演出を実行中であると判定された場合のうち、ステップ77AKS36にてターゲット変動ではないと判定された場合に、ステップ77AKS37を実行しないので、リーチ成立後予告を実行することには決定されない。リーチ成立後予告は、色彩変化演出を実行中にターゲット変動となるまでの範囲において、実行しないという限界が設けられる。これにより、色彩変化演出の実行が開始された後に、ターゲット変動となるまでの期間においてリーチ成立後予告が実行されることを制限する。入賞時判定結果が「ハズレ時一般」であった可変表示では、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となり、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される場合がある。この場合でも、ステップ77AKS35にて色彩変化演出を実行中であると判定されるとともに、ステップ77AKS36にてターゲット変動ではないと判定されたときには、リーチ成立後予告を実行することには決定されない。したがって、色彩変化演出の実行中には、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となりリーチ成立となった場合でも、リーチ成立後予告が実行されないように制限することができる。リーチ成立後予告は、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後に実行されるので、遊技者の期待感を高める作用が大きくなる場合もある。色彩変化演出の実行中に、ターゲット変動となるまでにリーチ成立後予告が実行されてしまうと、可変表示の表示結果が「ハズレ」となって遊技者を落胆させるとともに、色彩変化演出に対する遊技者の信頼性も低下するおそれがある。また、色彩変化演出とリーチ成立後予告が同時に実行されてしまうと、遊技者に煩雑な印象を与えるおそれもある。そこで、色彩変化演出の実行中には、ターゲット変動となるより前の可変表示に対応してリーチ成立後予告が実行されることを制限する。これにより、色彩変化演出に対する遊技者の信頼性が損なわれることを防止したり、遊技者に煩雑な印象を与えることを防止したりすることが可能になる。
図10−15は、可変表示中演出処理として、図9に示された演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間である特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップAKS031)。このときには、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップAKS031;No)、予告演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS032)。予告演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップAKS014にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターン)において、予め定められていればよい。予告演出期間である場合には(ステップAKS032;Yes)、予告演出を実行する制御が行われる(ステップAKS033)。
予告演出期間ではない場合や(ステップAKS032;No)、ステップAKS033による制御の後には、バトルゾーン演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ77AKS51)。バトルゾーン演出決定処理のステップ77AKS17にてバトルゾーン演出を実行すると決定された場合には、飾り図柄の可変表示が開始されることに伴い、ステップ77AKS51にてバトルゾーン演出の開始タイミングであると判定される。なお、飾り図柄の可変表示が開始されるタイミングに限定されず、例えば全図柄変動中の特定タイミングといった、飾り図柄の可変表示を実行中における任意のタイミングにて、バトルゾーン演出の開始タイミングであると判定されてもよい。バトルゾーン演出の開始タイミングである場合には(ステップ77AKS51;Yes)、バトルゾーン演出の実行を開始させる制御が行われる(ステップ77AKS52)。ステップ77AKS52では、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、バトルゾーン演出の実行を開始する場合の制御処理が行われる。バトルゾーン演出を実行する場合には、例えば背景画像の表示を、通常時の背景画像からバトルゾーンに対応する背景画像へと変更する。また、バトルゾーン演出では、例えば特定のキャラクタ画像をシルエット態様で表示してもよい。ステップ77AKS52では、CPU77AK131が音声処理回路77AK133に供給する音声コマンドにより、バトルゾーン演出の実行を開始する場合の音声制御処理が行われる。バトルゾーン演出を実行する場合には、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出を、通常時の音声演出からバトルゾーンに対応する音声演出へと変更する。
バトルゾーン演出の開始タイミングではない場合や(ステップ77AKS51;No)、ステップ77AKS52による制御の後には、色彩変化演出が実行されている色彩変化演出中であるか否かを判定する(ステップ78AKS01)。色彩変化演出中である場合には(ステップ78AKS01;Yes)、色彩変化演出の終了に対応して予め定められたリーチ成立後終了タイミングであるか否かを判定する(ステップ78AKS02)。色彩変化演出は、ターゲット変動において飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の後に、例えばリーチ成立後予告を実行可能なタイミングより前に、リーチ成立後終了タイミングとなるように、演出制御パターンなどが設定されていればよい。リーチ成立後終了タイミングである場合には(ステップ78AKS02;Yes)、色彩変化演出の実行を終了する制御が行われる(ステップ78AKS03)。ステップ78AKS03では、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、色彩変化演出の実行を終了する場合の制御処理が行われる。色彩変化演出を終了する場合には、通常の色彩を変化させない場合の描画処理に復帰させることで、演出表示における色彩を通常の色彩に戻す。色彩変化演出の実行が終了する場合には、予め定められた色彩変化演出終了報知期間において、色彩変化演出の終了を報知する演出画像が表示されてもよい。ステップ78AKS03の制御は、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、色彩変化演出の終了を報知する演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示させる制御を含んでいればよい。
色彩変化演出中ではない場合や(ステップ78AKS01;No)、リーチ成立後終了タイミングではない場合(ステップ78AKS02;No)、あるいは、ステップ78AKS03による制御の後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップAKS035)。リーチ演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップAKS014にて変動パターンに応じて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。リーチ演出期間である場合には(ステップAKS035;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップAKS036)。リーチ演出期間ではない場合や(ステップAKS035;No)、ステップAKS036による制御の後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行する制御を行ってから(ステップAKS037)、可変表示中演出処理を終了する。なお、色彩変化演出が実行されていない飾り図柄の可変表示中には、始動入賞の発生などに基づいて、モノクロ変化と金色系変化とのうち、いずれの色彩変化演出が実行されるかを示唆する色彩変化示唆演出を、所定割合で実行可能であってもよい。色彩変化示唆演出が実行された後には、示唆された色彩変化演出の実行が開始される場合と、示唆された色彩変化演出の実行が開始されない場合とがあってもよい。色彩変化示唆演出が実行された場合には、色彩変化示唆演出が実行されない場合よりも高い割合で、色彩変化演出の実行が開始されてもよい。このような色彩変化示唆演出が実行されることにより、色彩変化演出に対する期待感や注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
ステップAKS031にて可変表示時間が経過した場合には(ステップAKS031;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップAKS038)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップAKS038;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップAKS038;Yes)、例えばCPU77AK131からVDP77AK132に対して図柄確定に対応する描画コマンドを供給することなどにより、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)の停止表示として導出表示させる制御を行う(ステップAKS039)。
ステップAKS039による制御に続いて、バトルゾーン演出を実行しているバトルゾーン演出中であるか否かを判定する(ステップ78AKS11)。バトルゾーン演出中である場合には(ステップ78AKS11;Yes)、今回の可変表示がバトルゾーン演出のターゲット変動となる可変表示であるか否かを判定する(ステップ78AKS12)。バトルゾーン演出のターゲット変動は、バトルゾーン演出を実行することが決定された入賞時判定結果に対応する可変表示であり、バトルゾーン演出により大当り遊技状態に制御されることを示唆する対象となる可変表示である。バトルゾーン演出のターゲット変動である場合には(ステップ78AKS12;Yes)、バトルゾーン演出の実行を終了する制御が行われる(ステップ78AKS13)。ステップ78AKS13では、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、バトルゾーン演出の実行を終了する場合の制御処理が行われる。ステップ78AKS13により、可変表示の表示結果が停止表示される可変表示の終了に対応して、バトルゾーン演出の実行を終了させることができる。
バトルゾーン演出中ではない場合や(ステップ78AKS11;No)、バトルゾーン演出のターゲット変動ではない場合(ステップ78AKS12;No)、あるいは、ステップ78AKS13による制御の後には、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップAKS040)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップAKS041)、可変表示中演出処理を終了する。
図10−16は、バトルゾーン演出が開始される場合の演出実行例を示している。バトルゾーン演出は、色彩変化演出が実行されているか否かにかかわらず、図10−12(A)に示されたバトルゾーン演出決定処理のステップ77AKS17による決定結果に基づいて、飾り図柄の可変表示が開始されることに伴い、実行可能となる。図10−16(A1)〜(C1)は、色彩変化演出が実行されていない色彩変化演出なしの場合を示している。図10−16(A2)〜(C2)、(D2)、(E2)は、色彩変化演出のうちモノクロ変化が実行されている場合を示している。図10−16(A3)〜(C3)は、色彩変化演出のうち金色系変化が実行されている場合を示している。
色彩変化演出なしの場合には、図10−16(A1)に示す演出実行例77AK201のように飾り図柄が停止表示された状態から、図10−16(B1)に示す演出実行例77AK202のような飾り図柄の可変表示が開始されたことに伴い、バトルゾーン演出の実行が開始される。図10−15に示されたステップ77AKS51によりバトルゾーン演出の開始タイミングと判定されたときに、ステップ77AKS52の制御により、バトルゾーン演出の実行を開始可能となる。演出実行例77AK202では、背景画像が通常時の表示態様からバトルゾーンに対応する表示態様へと変更される。また、キャラクタCH1を示す演出画像がシルエット態様で表示される。色彩変化演出なしの場合に、シルエット態様で表示されるキャラクタCH1の演出画像は、例えばキャラクタCH1の輪郭を示す輪郭部分画像と、輪郭の内部において特定の色彩を有する内部特定画像とを、含んでいればよい。内部部分画像は、通常時の色彩として、例えばレインボー色(虹色)といった、特定の色彩が設定されていればよい。さらに、「バトルゾーン突入」といったメッセージを報知する文字画像が表示される。色彩変化演出なしの場合に、メッセージを報知する文字画像は、例えば青色といった、通常時の色彩を有していればよい。その後、図10−16(C1)に示す演出実行例77AK203では、メッセージを報知する文字画像の表示が消去される一方で、バトルゾーン演出を実行中であることが認識可能なテロップ表示を開始している。
図10−16(B1)に示す演出実行例77AK202のようにバトルゾーン演出の実行が開始されるときには、図10−15に示されたステップ77AKS52の制御により、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出を、通常時の音声演出からバトルゾーンに対応する音声演出へと変更する。例えば、通常時の音声演出では、楽曲フレーズPH01〜PH03が繰返し再生出力される。バトルゾーンに対応する音声演出では、演出実行例77AK202のようなバトルゾーン演出の実行が開始されるときに、楽曲フレーズPHA1を再生出力することで、バトルゾーン演出の実行開始を遊技者が認識可能に報知すればよい。その後、図10−16(C1)に示す演出実行例77AK203のようにバトルゾーン演出の実行が進行したときには、楽曲フレーズPHA2を再生出力することで、バトルゾーン演出が実行されていない通常時の楽曲フレーズPH01〜PH03による音声演出とは異なる演出態様で音声演出を実行可能とすればよい。
モノクロ変化の実行中である場合には、図10−16(A2)に示す演出実行例77AK211のように飾り図柄が停止表示された状態から、図10−16(B2)に示す演出実行例77AK212のように飾り図柄の可変表示が開始されたことに伴い、バトルゾーン演出の実行が開始される。モノクロ変化の実行中には、背景画像や飾り図柄、予告演出の一部といった、複数の演出表示がグレースケールの表示色という共通の色彩で表示されるように、画像表示装置5の画面表示における色彩が通常時の色彩とは異なる色彩に変化している。このとき、バトルゾーン演出の開始タイミングとなることで、バトルゾーン演出の実行を開始可能となり、背景画像が通常時の表示態様からバトルゾーンに対応する表示態様へと変更される。また、キャラクタCH1を示す演出画像がシルエット態様で表示される。モノクロ変化の実行中である場合に、シルエット態様で表示されるキャラクタCH1の演出画像は、例えば全体がグレースケールの表示色で表示されることで、通常時の色彩とは異なる色彩に変化する。「バトルゾーン突入」といったメッセージを報知する文字画像の表示も、例えば全体がグレースケールの表示色で表示されることで、通常時の色彩とは異なる色彩に変化する。こうして、色彩変化演出におけるモノクロ変化とバトルゾーン演出とが共に実行されたときに、色彩変化演出におけるモノクロ変化を実行する期間とバトルゾーン演出を実行する期間とが重なるときがある。
図10−16(B2)に示す演出実行例77AK212のようにモノクロ変化の実行中にバトルゾーン演出の実行が開始されるときにも、演出実行例77AK202と同様に、図10−15に示されたステップ77AKS52の制御により、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出を、通常時の音声演出からバトルゾーンに対応する音声演出へと変更する。このときには、モノクロ変化の実行中であっても、モノクロ変化が実行されていない場合と同様に、楽曲フレーズPHA1を再生出力することで、バトルゾーン演出の実行開始を遊技者が認識可能に報知すればよい。
演出実行例77AK212に続いて、図10−16(C2)に示す演出実行例77AK213では、メッセージを報知する文字画像の表示が消去される一方で、バトルゾーン演出を実行中であることが認識可能なテロップ表示を開始している。モノクロ変化の実行中である場合に、テロップ表示は、バトルゾーン演出とともにモノクロ変化の実行中であることを認識可能なメッセージを報知してもよい。このようなメッセージを報知するテロップ表示により、バトルゾーン演出と並行して色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されていることを報知する並行報知演出を実行可能であればよい。並行報知演出は、テロップ表示に代えて、あるいは、テロップ表示に加えて、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出として実行されてもよい。その他、任意の演出装置を用いて並行報知演出が実行されてもよい。演出実行例77AK213のようにモノクロ変化の実行中にバトルゾーン演出の実行が進行したときには、モノクロ変化が実行されていない場合の演出実行例77AK203と同様に、楽曲フレーズPHA2を再生出力することで、バトルゾーン演出が実行されていない通常時の楽曲フレーズPH01〜PH03による音声演出とは異なる演出態様で音声演出を実行可能とすればよい。色彩変化演出が実行されている期間では、色彩変化演出が実行されていない場合と共通の演出態様で音声演出を実行可能なので、モノクロ変化の実行中であっても、モノクロ変化を実行していない場合と共通の演出態様で、バトルゾーンに対応する楽曲PHA1、PHA2を再生出力する音声演出が実行される。
図10−13に示された予告演出決定処理のステップ77AKS31では、バトルモード演出や色彩変化演出の実行中でも、所定割合で全図柄変動中予告を実行することが決定される。一例において、全図柄変動中予告としてステップアップ予告を実行することが決定される。図10−16(D2)に示す演出実行例77AK214では、バトルモード演出や色彩変化演出の実行中に、ステップアップ予告が実行されている。この場合に、ステップアップ予告における演出表示は、色彩変化演出の実行により色彩が変化して、例えば全体がグレースケールの表示色で表示される。他の一例において、全図柄変動中予告としてストーリー予告を実行することが決定される。図10−16(E2)に示す演出実行例77AK215では、バトルモード演出や色彩変化演出の実行中に、ストーリー予告が実行されている。ストーリー予告における演出表示は、ステップアップ予告における演出表示よりも、大きい画像を用いている。ストーリー予告で用いられる演出画像は、例えば画像表示装置5の画面全体に表示可能な大きさを有していればよい。ストーリー予告における演出表示は、色彩変化演出におけるモノクロ変化の実行により色彩が変化せず、通常時の色彩と共通の色彩で表示される。こうして、色彩変化演出におけるモノクロ変化を実行する期間において、ステップアップ予告における演出表示を色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能である一方で、ストーリー予告における演出表示を色彩変化演出が実行されていない期間と共通の色彩により実行可能である。
金色系変化を実行中である場合には、図10−16(A3)に示す演出実行例77AK221のように飾り図柄が停止表示された状態から、図10−16(B3)に示す演出実行例77AK222のように飾り図柄の可変表示が開始されたことに伴い、バトルゾーン演出の実行が開始される。金色系変化の実行中には、背景画像や飾り図柄、予告演出、インターフェース表示といった、複数の演出表示が金色系の表示色という共通の色彩で表示されるように、画像表示装置5の画面表示における色彩が通常時の色彩とは異なる色彩に変化している。このとき、バトルゾーン演出の開始タイミングとなることで、バトルゾーン演出の実行を開始可能となり、背景画像が通常時の表示態様からバトルゾーンに対応する表示態様へと変更される。また、キャラクタCH1を示す演出画像がシルエット態様で表示される。金色系表示の実行中である場合に、シルエット態様で表示されるキャラクタCH1の演出画像は、例えば全体が金色系の表示色で表示されることで、通常時の色彩とは異なる色彩に変化する。「バトルゾーン突入」といったメッセージを報知する文字画像の表示も、例えば全体が金色系の表示色で表示されることで、通常時の色彩とは異なる色彩に変化する。こうして、色彩変化演出における金色系変化とバトルゾーン演出とが共に実行されたときに、色彩変化演出における金色系変化を実行する期間とバトルゾーン演出を実行する期間とが重なるときがある。
図10−16(B3)に示す演出実行例77AK222のように金色系変化の実行中にバトルゾーン演出の実行が開始されるときにも、演出実行例77AK202、77AK212と同様に、図10−15に示されたステップ77AKS52の制御により、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出を、通常時の音声演出からバトルゾーンに対応する音声演出へと変更する。このときには、金色系変化の実行中であっても、金色系変化が実行されていない場合と同様に、楽曲フレーズPHA1を再生出力することで、バトルゾーン演出の実行開始を遊技者が認識可能に報知すればよい。
演出実行例77AK222に続いて、図10−16(C3)に示す演出実行例77AK223では、メッセージを報知する文字画像の表示が消去される一方で、バトルゾーン演出を実行中であることが認識可能なテロップ表示を開始している。金色系変化の実行中である場合に、テロップ表示は、バトルゾーン演出とともに金色系変化の実行中であることを認識可能なメッセージを報知してもよい。このようなメッセージを報知するテロップ表示により、バトルゾーン演出と並行して色彩変化演出における金色系変化が実行されていることを報知する並行報知演出を実行可能である。並行報知演出は、テロップ表示に代えて、あるいは、テロップ表示に加えて、スピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた音声演出として実行されてもよい。その他、任意の演出装置を用いて並行報知演出が実行されてもよい。演出実行例77AK223のように金色系変化の実行中にバトルゾーン演出の実行が進行したときには、演出実行例77AK203、77AK213と同様に、楽曲フレーズPHA2を再生出力することで、バトルゾーン演出が実行されていない通常時の楽曲フレーズPH01〜PH03による音声演出とは異なる演出態様で音声演出を実行可能とすればよい。色彩変化演出が実行されている期間では、色彩変化演出が実行されていない場合と共通の演出態様で音声演出を実行可能なので、金色系変化の実行中であっても、金色系変化を実行していない場合と共通の演出態様で、バトルゾーンに対応する楽曲PHA1、PHA2を再生出力する音声演出が実行される。
色彩変化演出における金色系変化の実行中に全図柄変動中予告としてステップアップ予告が実行される場合に、ステップアップ予告における演出表示は、色彩変化演出の実行により色彩が変化して、例えば全体が金色系の表示色で表示される。色彩変化演出における金色系変化の実行中に全図柄変動中予告としてストーリー予告が実行される場合に、ストーリー予告における演出表示は、色彩変化演出の実行により色彩が変化して、例えば全体が金色系の表示色で表示される。ストーリー予告における演出表示は、ステップアップ予告における演出表示よりも、大きい画像を用いている。こうして、色彩変化演出における金色系変化を実行する期間において、ステップアップ予告における演出表示を色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能であるとともに、ストーリー予告における演出表示を色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能である。なお、ストーリー予告における演出表示は、色彩変化演出における金色系変化の実行により色彩が変化せず、通常時の色彩と共通の色彩で表示されてもよい。この場合には、色彩変化演出における金色系変化を実行する期間において、ステップアップ予告における演出表示を色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能である一方で、ストーリー予告における演出表示を色彩変化演出が実行されていない期間と共通の色彩により実行可能である。
ステップアップ予告演出における演出表示は、色彩変化演出におけるモノクロ変化と金色系変化とのうち、いずれが実行されているかにかかわらず、色彩変化演出を実行する期間において、色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能である。ストーリー予告演出における演出表示は、色彩変化演出におけるモノクロ変化と金色系変化とのうち、色彩変化演出におけるモノクロ変化を実行する期間において、色彩変化演出が実行されていない期間と共通の色彩により実行可能である一方で、色彩変化演出における金色系変化を実行する期間において、色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能である。このように、複数の予告演出は、色彩変化演出により変化させる色彩にかかわらず、色彩変化演出を実行する期間において、色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能な第1予告演出と、色彩変化演出により変化させる色彩に応じて、色彩変化演出を実行する期間において、異なる色彩により実行可能な第2予告演出とが、含まれていてもよい。第2予告演出は、色彩変化演出により変化させる色彩に応じて、色彩変化演出を実行する期間において、色彩変化演出が実行されていない期間と共通の色彩により実行可能な場合と、色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能な場合と、を有していればよい。
図10−17は、色彩変化演出やバトルゾーン演出の実行を開始するタイミングと終了するタイミングの制御例を示している。色彩変化演出は、始動入賞の発生として、第1始動入賞口や第2始動入賞口に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したタイミングにて、実行を開始可能となる。その後、色彩変化演出のターゲット変動となる可変表示において、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後に設けられたタイミングにて、色彩変化演出の実行が終了する。バトルゾーン演出は、保留表示データに含まれる入賞時判定結果に基づいて、可変表示の開始に伴うバトルゾーン演出の開始タイミングにて、実行を開始可能となる。その後、バトルゾーン演出のターゲット変動となる可変表示において、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示により導出表示となるタイミングにて、バトルゾーン演出の実行が終了する。
図10−17(A)は、色彩変化演出の実行を開始するタイミングと終了するタイミングの制御例78AKC01を示している。制御例78AKC01では、始動入賞が発生したタイミングT01にて、始動領域を遊技球が通過したことに基づく色彩変化演出の実行が開始される。その後、ターゲット変動とは異なる可変表示の開始に伴うシフトタイミングを経て、ターゲット変動となる可変表示が開始され、リーチ成立の以後に設けられたタイミングT02にて、色彩変化演出の実行が終了する。図10−13に示された予告演出決定処理では、色彩変化演出のターゲット変動であれば、ステップ77AKS37によりリーチ成立後予告を実行する決定が可能である。これによりリーチ成立後予告を実行すると決定された場合には、タイミングT02以後の期間において、リーチ成立後予告を実行することができる。このように、タイミングT01からタイミングT02までの期間において、色彩変化演出を実行することで、複数の演出表示を通常とは異なる色彩に変化させることができる。なお、例えばターゲット変動とは異なる可変表示の開始に伴うシフトタイミングや、ターゲット変動となる可変表示が開始されるタイミングといった、タイミングT01からタイミングT02までの期間に含まれる任意のタイミングにおいて、色彩変化演出を一旦終了し、所定待機期間(例えば5秒間など)が経過した後に、色彩変化演出が復帰するような演出制御が行われてもよい。
図10−17(B)は、バトルゾーン演出の実行を開始するタイミングと終了するタイミングの制御例78AKC02を示している。制御例78AKC02では、始動入賞が発生した後に、新たな可変表示の開始に伴うシフトタイミングとなるタイミングT11にて、保留表示データに含まれる入賞時判定結果に基づくバトルゾーン演出の実行が開始される。その後、ターゲット変動となる可変表示が開始され、リーチ成立やリーチ成立後予告の実行を経て、最終停止図柄の導出表示による対象変動終了のタイミングT12にて、バトルゾーン演出の実行が終了する。図10−13に示された予告演出決定処理では、バトルゾーン演出が実行されているか否かにかかわらず、ステップ77AKS37によりリーチ成立後予告を実行する決定が可能である。このように、タイミングT11からタイミングT12までの期間において、バトルゾーン演出を実行することにより、所定割合で大当り遊技状態に制御されることを示唆することができる。
制御例78AKC01におけるタイミングT01にて色彩変化演出の実行を開始した後、タイミングT02にて色彩変化演出の実行を終了する前には、制御例78AKC02におけるタイミングT11にてバトルゾーン演出の実行が開始される。制御例78AKC02におけるタイミングT11にてバトルゾーン演出の実行を開始した後、タイミングT12にてバトルゾーン演出の実行を終了する前には、制御例78AKC01におけるタイミングT02にて色彩変化演出の実行が終了する。したがって、タイミングT11からタイミングT02までの期間では、色彩変化演出とバトルゾーン演出とが共に実行され、それぞれの演出を実行する期間が重なることになる。このタイミングT11からタイミングT02までの期間において、バトルゾーン演出を色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行する。例えば、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されたときに、タイミングT11からタイミングT02までの期間において、バトルゾーン演出における演出表示をグレースケールの表示色で実行することにより、モノクロ変化に応じて変化した色彩と対応するモノクロ態様の色彩によりバトルゾーン演出を実行する。また、色彩変化演出における金色系変化が実行されたときに、タイミングT11からタイミングT02までの期間において、バトルゾーン演出における演出表示を金色系の表示色で実行することにより、金色系変化に応じて変化した色彩と対応する金色系態様の色彩によりバトルゾーン演出を実行する。
タイミングT02からタイミングT12までの期間では、色彩変化演出が終了したことに対応して、通常時の色彩によりバトルゾーン演出を実行する。例えば、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行された後に、タイミングT02からタイミングT12までの期間において、バトルゾーン演出における演出表示をモノクロ態様の色彩から通常態様の色彩に戻して実行することにより、色彩変化演出の終了後に、バトルゾーン演出を通常時の色彩により実行可能である。また、色彩変化演出における金色系変化が実行された後に、タイミングT02からタイミングT12までの期間において、バトルゾーン演出における演出表示を金色系態様の色彩から通常態様の色彩に戻して実行することにより、色彩変化演出の終了後に、バトルゾーン演出を通常時の色彩により実行可能である。こうして、バトルゾーン演出を色彩変化演出よりも遅いタイミングにて終了可能であり、色彩変化演出の終了後に、バトルゾーン演出を通常色彩により実行可能である。
図10−18は、色彩変化演出やバトルゾーン演出のターゲット変動となる可変表示に対応する演出実行例を示している。図10−18(A1)に示す演出実行例78AK101は、色彩変化演出が実行されていない色彩変化演出なしの場合に、バトルゾーン演出のターゲット変動となる可変表示が開始されている。図10−18(A2)に示す演出実行例78AK102は、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されている場合に、バトルゾーン演出のターゲット変動となる可変表示が開始されている。図10−18(A3)に示す演出実行例78AK103は、色彩変化演出における金色系変化が実行されている場合に、バトルゾーン演出のターゲット変動となる可変表示が開始されている。
その後、図10−18(B)に示す演出実行例78AK111では、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後に設けられたタイミングT02にて、色彩変化演出の実行が終了している。より具体的には、演出実行例78AK102のように、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行された場合には、その後にタイミングT02となるときに、図10−15に示された可変表示中演出処理のステップ78AKS02によりリーチ成立後終了タイミングであると判定される。この判定結果に基づいたステップ78AKS03の制御により、色彩変化演出におけるモノクロ変化の実行を終了させ、バトルゾーン演出における演出表示を含めた画像表示装置5の画面上における演出表示を、通常時の色彩に復帰させる。また、演出実行例78AK103のように、色彩変化演出における金色系変化が実行された場合には、その後にタイミングT02となるときに、図10−15に示された可変表示中演出処理のステップ78AKS02によりリーチ成立後終了タイミングであると判定される。この判定結果に基づいたステップ78AKS03の制御により、色彩変化演出における金色系変化の実行を終了させ、バトルゾーン演出における演出表示を含めた画像表示装置5の画面上における演出表示を、通常時の色彩に復帰させる。また、演出実行例78AK111では、「リーチ!」のメッセージを報知する演出画像が表示されることで、リーチ成立の報知を行い、リーチ成立後予告を実行可能なタイミングとなる。
可変表示中演出処理のステップ78AKS03では、色彩変化演出の終了を報知する演出画像が表示されるように、色彩変化演出の終了に伴う演出制御が行われてもよい。演出実行例78AK102のように、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行された場合には、「モノクロタイム終了!!」のメッセージを報知する演出画像が表示されてもよい。色彩変化演出におけるモノクロ変化の終了を報知する演出画像は、グレースケールの表示色で表示されてもよいし、グレースケールの表示色とは異なる表示色で表示されてもよい。演出実行例78AK103のように、色彩変化演出における金色系変化が実行された場合には、「ゴールドタイム終了!!」のメッセージを報知する演出画像が表示されてもよい。色彩変化演出における金色系変化の終了を報知する演出画像は、金色系の表示色で表示されてもよいし、金色系の表示色とは異なる表示色で表示されてもよい。色彩変化演出の終了を報知する演出画像は、画像表示装置5の画面全体に表示されてもよい。このような表示により、色彩変化演出が終了するときには、表示色を変化させる場面を隠蔽して、表示色の変化による違和感を抑制することができる。
図10−18(C)に示す演出実行例78AK112では、リーチ成立後予告のうちで群表示予告が実行されている。こうした群表示予告などのリーチ成立後予告が実行されるときには、色彩変化演出の実行が終了しているので、色彩変化演出に応じて変化した色彩にかかわらず、演出表示をリーチ成立後予告に応じた色彩とすることができる。図10−13に示された予告演出決定処理では、ステップ77AKS35により色彩変化演出中であると判定されるとともに、ステップ77AKS36によりターゲット変動ではないと判定された場合に、ステップ77AKS37を実行しないので、リーチ成立後予告を実行することには決定されない。したがって、色彩変化演出を実行しているときには、ターゲット変動となる可変表示が実行されるまで、リーチ成立後予告の実行を制限することで、リーチ成立後予告における演出表示の色彩が変化することを防止できる。
図10−18(D)に示す演出実行例78AK113では、リーチ成立の後におけるスーパーリーチのリーチ演出となる演出表示が実行されている。このときには、バトルゾーン演出が継続して実行されており、背景画像の表示やテロップ表示がバトルゾーン演出に対応している。また、キャラクタCH1を示す演出画像を用いたリーチ演出が実行されることで、バトルゾーン演出に関連する演出表示を実行可能にしてもよい。その後、図10−18(E)に示す演出実行例78AK114では、大当り組合せの確定飾り図柄が最終停止図柄として導出表示され、対象変動終了のタイミングT12にて、バトルゾーン演出の実行が終了している。このように、バトルゾーン演出と色彩変化演出は、同一の可変表示をターゲット変動として実行可能である一方で、バトルゾーン演出を色彩変化演出よりも遅いタイミングにて終了可能であり、色彩変化演出の終了後には、バトルゾーン演出を通常色彩により実行可能である。なお、バトルゾーン演出と色彩変化演出が同一の可変表示をターゲット変動として実行された場合には、ターゲット変動となる可変表示において、色彩変化演出が実行されなかった場合とは演出態様が異なるスーパーリーチのリーチ演出が実行されてもよい。このようなスーパーリーチのリーチ演出は、色彩変化演出におけるモノクロ変化や金色系変化を実行中にバトルゾーン演出の実行が開始された場合に専用の演出表示であってもよい。
図10−19は、画像表示装置5の画面上に表示可能な各種の演出画像を含む演出表示の構成例を示している。画像表示装置5に表示される複数の演出画像は、例えば複数の表示レイヤに分けて描画される。複数の表示レイヤは、演出画像の表示層として、予め異なる表示優先度が設定されている。図10−19に示す構成例では、複数の表示レイヤとして、レイヤAKL0〜AKL4が設けられている。このうち、レイヤAKL0は、表示優先度が最も高い表示レイヤであり、色彩変化演出における金色系変化が実行される場合の金色用エフェクトとなる演出画像などを表示可能に描画する。レイヤAKL1は、表示優先度がレイヤAKL0の次に高い表示レイヤであり、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1と第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2とを含む可変表示関連の演出画像などを表示可能に描画する。レイヤAKL2は、表示優先度がレイヤAKL1の次に高い表示レイヤであり、全図柄変動中予告のうちでストーリー予告といった、全画面予告演出に含まれる予告演出の演出画像などを表示可能に描画する。レイヤAKL3は、表示優先度がレイヤAKL2の次に高い表示レイヤであり、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を示す演出画像や、全図柄変動中予告のうちでステップアップ予告といった、全画面予告演出に含まれない一般予告となる予告演出の演出画像などを、表示可能に描画する。レイヤAKL4は、表示優先度が最も低い表示レイヤであり、背景画像となる演出画像などを表示可能に描画する。
複数の演出画像が配置される表示レイヤは、例えばディスプレイリストに含まれる表示優先度情報などにより指定される。ディスプレイリストでは、レイヤAKL4に配置される演出画像が最初の描画対象に指定され、その後、レイヤAKL3、AKL2、AKL1、AKL0の順に、各表示レイヤに配置される演出画像が描画対象に指定されてもよい。また、例えば各レイヤAKL0〜AKL4に描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画像を重畳して描画するときに用いられる奥行き値となるZ値が設定されてもよい。Z値設定テーブルによるZ値の設定により、各レイヤAKL0〜AKL4に描画される演出画像のZ値は、描画先のレイヤに応じて異なる値となればよい。例えばZ値として小さい値が割り当てられた表示レイヤは、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤよりも、Z軸方向の手前側(前方側)に配置され、画像の表示優先度が高くなるようにすればよい。
なお、例えばレイヤAKL0に描画される金色用エフェクトとなる演出画像は、色彩変化演出における金色系変化が実行されているときに描画対象となる一方で、色彩変化演出における金色系表示が実行されていないときには描画対象とならない。また、例えばレイヤAKL2に描画される予告演出の演出画像は、全図柄変動中予告のうちでストーリー予告といった、全画面予告演出が実行されているときに描画対象となる一方で、全画面予告演出が実行されていないときには描画対象とならない。このような描画対象となるか否かに応じて、演出画像が描画されないレイヤを設けてもよい。あるいは、描画対象となるか否かに応じて、演出画像が描画されないレイヤを制御対象から除外してもよい。例えばレイヤAKL3に描画される飾り図柄を示す演出画像や予告演出の演出画像は、実際には、それぞれの表示優先度に応じて異なるレイヤに描画される演出画像であればよく、この実施例では、色彩変化演出の実行に伴う画像処理を説明するために、同一のレイヤAKL3に描画されるものとしている。
色彩変化演出における金色系変化が実行される場合には、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1や第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2についても、通常時の色彩とは異なる金色系の表示色に変化する。そのため、金色用エフェクトとなる演出画像を描画するレイヤAKL0は、可変表示関連の演出画像を描画するレイヤAKL1よりも、表示優先度が高くなるように設定している。これに対し、可変表示関連の演出画像を描画するレイヤAKL1を、金色用エフェクトとなる演出画像を描画するレイヤAKL0よりも、表示優先度が高くなるように設定してもよい。第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1と、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2とに応じて、表示優先度を異ならせてもよい。例えば、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1の演出画像を描画するレイヤは、最も表示優先度が高くなるように設定され、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2の演出画像を描画するレイヤは、レイヤAKL1として、金色用エフェクトとなる演出画像を描画するレイヤAKL0よりも表示優先度が低くなるように設定されてもよい。その他、各種の演出画像を描画するレイヤに応じた表示優先度は、パチンコ遊技機1の仕様などに基づいて任意の設定が可能である。
VDP77AK132は、演出データメモリ77AK123などから読み出した画像データをVRAM77AK145などに設けられたフレームバッファに書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、表示優先度の判定を行えばよい。このときに、例えばZ値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも表示優先度が高くなり、遊技者からみて手前側(前方側)に配置することができる。その一方で、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも表示優先度が低くなり、遊技者からみて奥側(後方側)に配置することができる。なお、Z値と表示優先度との関係は、逆の関係であってもよく、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤは、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤよりも、Z軸方向の手前側(前方側)に配置され、画像の表示優先度が高くなるようにしてもよい。こうして、複数の表示レイヤに応じた演出画像の描画処理を実行して、複数の演出表示に対応する演出画像を含んだ表示画像AKX1が生成される。表示画像AKX1は、表示優先度が異なる複数の表示レイヤとして、レイヤAKL0〜AKL5に描画される画像を重畳可能に合成した後、画像表示装置5の画面上にて表示される。
色彩変化演出のうちでモノクロ変化が実行される場合には、レイヤAKL3、AKL4に描画する演出画像を、グレースケールの表示色に変換することで、通常の色彩とは異なる色彩に変化させる。このように、レイヤAKL3、AKL4は、色彩変化演出のうちでモノクロ変化を実行する場合に、描画対象に指定された演出画像の色彩を通常とは異なる色彩に変化させるモノクロ変化対象に含まれる。色彩変化演出のうちで金色系変化が実行される場合には、レイヤAKL1〜AKL4に描画する演出画像を、金色系の表示色に変換することで、通常の色彩とは異なる色彩に変化させる。このように、レイヤAKL1〜AKL4は、色彩変化演出のうちで金色系変化を実行する場合に、描画対象に指定された演出画像の色彩を通常とは異なる色彩に変化させる金色系変化対象に含まれる。
図10−20は、VDP77AK132が実行する色彩変化合成処理の一例を示すフローチャートである。色彩変化合成処理は、例えばVDP77AK132の命令デコーダによる命令コードの解読結果に基づいて、カラーオーバーレイとなるカラーブレンド用の描画コマンドを含むディスプレイリストが転送されたときに実行される。カラーオーバーレイは、例えばVDP77AK132の描画回路77AK144が有する画像処理機能であり、予め用意された変換式を、対象となる画像データに適用することにより、新たな色彩を有する画像が形成可能となる。
色彩変化合成処理が開始されると、変換対象画像データを読み出す(ステップ79AKS01)。変換対象画像データは、色彩変化演出を実行するために、カラーオーバーレイとなるカラーブレンドにより色彩を変換する対象となる画像データである。例えばVDP77AK132では、演出データメモリ77AK123などから変換対象の画像データを読み出し、VRAM77AK145のワークエリアなどに格納して一時記憶させる。VDP77AK132のデータ転送回路77AK141は、描画コマンドにより指定された画像データのアドレスにアクセスすることで、演出データメモリ77AK123や外部のRAM77AK125あるいはVRAM77AK145のバッファエリアなどから処理対象の画像データを読み出し、VRAM77AK145のワークエリアなどに転送して記憶させればよい。変換対象となる画像データは、描画コマンドにより、複数の表示レイヤのうち、レイヤAKL1〜AKL4のいずれかに描画される演出画像を示す画像データが指定される。
ステップ79AKS01の後には、低優先度の表示レイヤに対応して、画像を合成して描画する(ステップ79AKS02)。このときには、ステップ79AKS01にてワークエリアに記憶された画像データのうち、レイヤAKL3、AKL4に描画される演出画像を示す画像データについて、VRAM77AK145のフレームバッファに記憶させる。例えばVDP77AK132は、まず、グラフィックスデコーダ77AK143や描画回路77AK144により、描画コマンドで指定されたレイヤAKL4に描画される演出画像を示す画像データを、フレームバッファに記憶させる。これにより、レイヤAKL4における演出画像が描画される。次に、VDP77AK132は、グラフィックスデコーダ77AK143や描画回路77AK144により、描画コマンドで指定されたレイヤAKL3に描画される演出画像を示す画像データを、フレームバッファに記憶された画像データと合成しながら記憶させる。このときには、描画コマンドに応じた画素間演算処理が実行されてもよい。こうして、レイヤAKL3における演出画像は、レイヤAKL4における演出画像と重畳可能に合成して描画される。ここまで、各レイヤAKL3、AKL4の演出画像は、通常時の色彩であるフルカラーにより描画される。
ステップ79AKS02に続いて、モノクロ変換となるカラーブレンドの画像処理が実行される(ステップ79AKS03)。ステップ79AKS03では、ステップ79AKS02により描画されたレイヤAKL3、AKL4における演出画像の各画素について、R成分、G成分、B成分のそれぞれの値が、グレースケールの表示色に変化させる変換式を用いて変換される。これにより、レイヤAKL3、AKL4に描画された演出画像が、通常時の色彩とは異なるグレースケールの色彩に変化する。
ステップ79AKS03の次に、高優先度の表示レイヤに対応して、画像を合成して描画する(ステップ79AKS04)。このときには、ステップ79AKS01にてワークエリアに記憶された画像データのうち、レイヤAKL1、AKL2に描画される演出画像を示す画像データについて、VRAM77AK145のフレームバッファに記憶させる。例えばVDP77AK132は、描画コマンドで指定されたレイヤAKL2に描画される演出画像を示す画像データを、フレームバッファに記憶された画像データと合成しながら記憶させる。なお、レイヤAKL2は、全画面予告演出に含まれるストーリー予告などの演出画像が描画されるので、全図柄変動中予告におけるストーリー予告が実行されない期間では、レイヤAKL2に描画される演出画像を示す画像データを、フレームバッファに記憶させる必要がない。また、VDP77AK132は、描画コマンドで指定されたレイヤAKL1に描画される演出画像を示す画像データを、フレームバッファに記憶された画像データと合成しながら記憶させる。このときには、描画コマンドに応じた画素間演算処理が実行されてもよい。こうして、レイヤAKL1、AKL2における演出画像は、レイヤAKL3、AKL4における演出画像と重畳可能に合成して描画される。このとき、レイヤAKL3、AKL4の演出画像は、グレースケールの色彩であるのに対し、レイヤAKL1、AKL2の演出画像は、通常時の色彩であるフルカラーにより描画される。
その後、金色変換用の描画コマンドを受けたか否かを判定する(ステップ79AKS05)。このとき、金色変換用の描画コマンドがなければ(ステップ79AKS05;No)、色彩変化合成処理を終了する。これに対し、金色変換用の描画コマンドを受けた場合には(ステップ79AKS05;Yes)、金色変換となるカラーブレンドの画像処理が実行される(ステップ79AKS06)。ステップ79AKS06では、フレームバッファに描画された演出画像の各画素について、R成分、G成分、B成分のそれぞれの値が、金色系の表示色に変化させる変換式を用いて変換される。このときには、レイヤAKL1、AKL2に描画された演出画像の各画素について、ステップ79AKS03と同様にグレースケールの色彩に変化させてから、金色系の色彩に変化させてもよい。金色系の色彩に変化させる演出画像を、通常時の色彩から金色系の色彩へと直接に変化させると、例えば通常時の色彩において色味の偏りがある場合に、金色系の色彩が不自然となり遊技者に違和感を与えるおそれがある。そこで、金色系の色彩に変化させる演出画像を、通常時の色彩からグレースケールの色彩に一旦変化させ、その後に金色系の色彩へと変化させる。これにより、例えば通常時の色彩において色味の偏りがある場合でも、金色系の色彩が自然なものとなり遊技者に与える違和感を抑制できる。
このようなステップ79AKS06による画像処理が実行される場合には、例えばステップ79AKS03の画像処理により、表示対象となる画像データを、通常時の色彩からグレースケールの色彩を用いた表示色に変化させることで、画像データの色数を減少させる。グレースケールの色彩を用いた表示色の演出画像は、画素位置に応じて明度が異なる単色で表現される多階調単色画像となる。その後、ステップ79AKS06による画像処理では、カラーオーバーレイに対応する変換式を用いたカラーブレンドの画像処理を実行することで、金色系の色彩を用いた表示色に対応する画像処理が適用される。これにより、レイヤAKL1〜AKL4に描画される複数の演出表示に対応する演出画像を、金色系の色彩を用いた表示色といった、共通の色彩に変化させる。
ステップ79AKS06による画像処理を実行した場合には、金色用エフェクトを適用してから(ステップ79AKS07)、色彩変化合成処理を終了する。ステップ79AKS07では、ステップ79AKS01にてワークエリアに記憶された画像データのうち、レイヤAKL0に描画される演出画像を示す画像データについて、VRAM77AK145のフレームバッファに記憶させる。例えばVDP77AK132は、描画コマンドで指定されたレイヤAKL0に描画される演出画像を示す画像データを、フレームバッファに記憶された画像データと合成しながら記憶させる。レイヤAKL0は、金色用エフェクトとなる演出画像が描画され、この演出画像は通常時の色彩が金色系の表示色に対応する色彩を有していればよい。ステップ79AKS07にて金色用エフェクトを適用する画像処理を実行することにより、金色系の色彩を用いた表示色を遊技者が認識しやすくなり、色彩変化演出における金色系変化に対する遊技者の印象を高めることができる。
このように、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行される場合には、カラーオーバーレイにより、レイヤAKL3、AKL4に描画される演出画像に対して、通常時の色彩をグレースケールの色彩に変化させる処理が行われる。色彩変化演出における金色系変化が実行される場合には、カラーオーバーレイにより、レイヤAKL1〜AKL4に描画される演出画像に対して、通常時の色彩をグレースケールの色彩に変化させた後に、グレースケールの色彩を金色系の色彩に変化させる処理が行われる。色彩変化合成処理では、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行される場合と、色彩変化演出における金色系変化が実行される場合とで、共通のステップ79AKS01〜79AKS05による色彩変化処理を実行可能となる。このように、共通の色彩変化処理を実行可能であることで、演出表示の色彩を変化させる処理負担を軽減しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
図10−19に示す構成例では、レイヤAKL0に金色用エフェクトとなる演出画像が描画される。色彩変化合成処理のステップ79AKS07では、金色系の色彩を用いた表示色に対応する画像処理が適用されるレイヤAKL1〜AKL4よりも表示優先度が高いレイヤAKL0に演出画像が描画されることで、金色系の色彩に変化させた演出表示よりも優先して金色用エフェクトによるエフェクト表示が可能になる。これにより、色彩変化演出における金色系変化に対する遊技者の印象を高めて、色彩変化演出の興趣を向上させるように、適切な表示の制御が可能になる。
以上説明したように、特徴部77AK〜79AKでは、図10−17(A)に示された制御例78AKC01のタイミングT01からタイミングT02までの期間といったように、第1始動入賞口や第2始動入賞口に設けられた始動領域を遊技球が通過したタイミングから、ターゲット変動となる可変表示が開始された後に、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後に設けられたタイミングまでの期間において、その期間中に表示される複数の演出表示の色彩を変化させる色彩変化演出を実行可能である。
有利状態に含まれる大当り遊技状態に制御されることを示唆するバトルゾーン演出は、図10−17(B)に示された制御例78AKC02のタイミングT11からタイミングT12までの期間といったように、色彩変化演出が実行される期間とは少なくとも一部が異なる期間において実行可能である。色彩変化演出とバトルゾーン演出とが共に実行されたときには、図10−17(A)および図10−17(B)に示された制御例78AKC01、78AKC02のタイミングT11からタイミングT02までの期間といったように、色彩変化演出が実行される期間とバトルゾーン演出が実行される期間とが重なるときがある。制御例78AKC01、78AKC02のタイミングT02からタイミングT12までの期間といったように、色彩変化演出が実行される期間と重ならずにバトルゾーン演出が実行される期間では、図10−16(B1)および図10−16(C1)に示された演出実行例77AK202、77AK203や、図10−18(B)〜(D)に示された演出実行例78AK111〜78AK113のように、バトルゾーン演出を通常色彩により実行する。制御例78AKC01、78AKC02のタイミングT11からタイミングT02までの期間といったように、色彩変化演出が実行される期間と重なりバトルゾーン演出が実行される期間では、図10−16(B2)および図10−16(C2)に示された演出実行例77AK212、77AK213や、図10−16(B3)および図10−16(C3)に示された演出実行例77AK222、77AK223のように、バトルゾーン演出を色彩変化演出に応じて変化した色彩と対応する特別色彩により実行する。
このような色彩変化演出を実行可能である場合に、色彩変化演出なしに対応して通常色彩であるか、色彩変化演出におけるモノクロ変化や金色変化に対応して特別色彩であるかにかかわらず、例えばバトルゾーンに対応する音声演出といった、バトルゾーン演出の一部を共通の演出態様で実行可能である。図10−16(B2)および図10−16(C2)に示された演出実行例77AK212、77AK213や、図10−16(B3)および図10−16(C3)に示された演出実行例77AK222、77AK223では、色彩変化演出におけるモノクロ変化や金色系変化に対応して特別色彩である。この場合には、図10−16(B1)および図10−16(C1)に示された演出実行例77AK202、77AK203のように、色彩変化演出なしに対応して通常色彩である場合と同様に、楽曲フレーズPHA1、PHA2を再生出力することで、バトルゾーンに対応する音声演出を共通の演出態様で実行可能となる。こうして、通常色彩であるか特別色彩であるかにかかわらず、共通の演出態様でバトルゾーン演出の一部を実行可能であるので、色彩変化演出の有無に応じて演出表示の色彩が異なる場合であっても、バトルゾーン演出が実行されていることを遊技者が認識しやすくなり、色彩変化演出とバトルゾーン演出の双方に遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
色彩変化演出とバトルゾーン演出とを実行可能である場合に、色彩変化演出は、図10−17(A)に示された制御例78AKC01のタイミングT02のように、ターゲット変動となる可変表示においてリーチ成立の以後に設けられたタイミングにて終了可能である。これに対し、バトルゾーン演出は、図10−17(B)に示された制御例78AKC02のタイミングT12のように、ターゲット変動となる可変表示において最終停止図柄が導出表示されることで対象変動終了となるタイミングにて終了可能である。このように、バトルゾーン演出を色彩変化演出よりも遅いタイミングにて終了可能である。制御例78AKC01、78AKC02のタイミングT02からタイミングT12までの期間といったように、色彩変化演出の終了後にバトルゾーン演出が実行される期間では、図10−18(B)〜(D)に示された演出実行例78AK111〜78AK113のように、バトルゾーン演出を通常色彩により実行可能となる。こうして、色彩変化演出の終了後に、バトルゾーン演出を通常色彩により実行可能であるので、色彩変化演出が終了した一方で、バトルゾーン演出が継続して実行されていることを遊技者が認識しやすくなり、色彩変化演出とバトルゾーン演出の双方に遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
色彩変化演出として、図10−9(C)および図10−9(D)に示す演出実行例77AKH12、77AKH13のように、グレースケールの色彩を用いた表示色に変化させるモノクロ変化と、図10−10(C)および図10−10(D)に示す演出実行例77AKH22、77AKH23のように、金色系の色彩を用いた表示色に変化させる金色系変化と、を含む複数の演出のいずれかを実行可能である。図10−20に示す色彩変化合成処理では、モノクロ変化に対応したグレースケールの表示色に変化させる場合と、金色系変化に対応した金色系の表示色に変化させる場合とで、ステップ79AKS01〜79AKS05における共通の色彩変化処理を実行可能である。こうして、共通の色彩変化処理を実行可能であるので、演出表示の色彩を変化させる処理負担を軽減しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部77AK〜79AKに関する変形例)
色彩変化演出は、色相、彩度、明度といった色の属性のうち、いずれかの属性を、通常時の色彩よりも狭い範囲に減縮させることで、複数の演出表示が有する様々な色彩を共通の色彩に変化させる演出であればよい。グレースケールの色彩を用いた表示色や金色系の色彩を用いた表示色に代えて、あるいは、グレースケールの色彩を用いた表示色や金色系の色彩を用いた表示色に加えて、例えば、青色系の色彩、緑色系の色彩、赤色系の色彩、その他、任意の色彩を用いた多階調単色画像を表示することにより、複数の演出表示が有する通常時の色彩とは異なる色彩に変化させることができればよい。色彩変化演出に代えて、あるいは、色彩変化演出に加えて、例えば複数の演出表示が有する様々な模様を共通の模様に変化させる模様変化演出を実行可能であってもよい。その他、少なくとも一部が色彩変化演出と共通する演出制御により、特殊演出として、複数の演出表示を視認性が共通する任意の表示態様に変化させる視認性変化演出を実行可能であればよい。
有利状態に制御されることを示唆する特定演出は、バトルゾーン演出に限定されず、保留表示に対応する入賞時判定結果に基づいて、予め用意された通常時とは異なる演出画像の表示などにより、有利状態に制御されることを示唆可能な任意の演出であればよい。有利状態は、大当り遊技状態に限定されず、通常状態よりも遊技者の有利度が高い任意の遊技状態や演出状態であればよい。例えば、時短状態や確変状態といった特別遊技状態を、有利状態としてもよい。その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド遊技の上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となる場合を、有利状態としてもよい。
上記実施の形態では、図10−7に示されたステップ77AKS07の制御により、色彩変化演出が実行されている期間では、色彩変化演出が実行されていない期間と共通の演出態様で音声演出を実行可能であるものとして説明した。これに対し、音声演出に代えて、あるいは、音声演出に加えて、例えば遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体の点灯による発光演出、可動体32の動作による可動体動作演出、その他、パチンコ遊技機1が備える任意の演出装置による演出のうち、少なくとも一部の演出は、色彩変化演出が実行されるか否かにかかわらず、共通の演出態様で実行可能であればよい。
色彩変化演出が実行されている期間では、色彩変化演出が実行されていない期間とは異なる演出態様で音声演出を実行可能であってもよい。しかしながら、色彩変化演出の実行中にバトルゾーン演出の実行が開始される場合には、色彩変化に対応する音声演出よりも、バトルゾーンに対応する音声演出を優先的に実行してもよい。これにより、バトルゾーン演出に含まれる音声演出といった、バトルゾーン演出の一部は、色彩変化演出が実行されるか否かにかかわらず、共通の演出態様で実行可能であればよい。音声演出に代えて、あるいは、音声演出に加えて、発光演出、可動体動作演出、その他、パチンコ遊技機1が備える任意の演出装置による演出のうち、少なくとも一部の演出がバトルゾーン演出に含まれる場合に、このバトルゾーン演出に含まれる一部の演出は、色彩変化演出が実行されるか否かにかかわらず、共通の演出態様で実行可能であればよい。
色彩変化演出の実行中にバトルゾーン演出の実行が開始される場合には、バトルゾーンに対応する音声演出よりも、色彩変化に対応する音声演出を優先的に実行する場合があってもよい。例えば、色彩変化演出におけるモノクロ変化の実行中にバトルゾーン演出の実行が開始される場合には、モノクロ変化に対応する音声演出よりも、バトルゾーンに対応する音声演出を優先的に実行する。これに対し、色彩変化演出における金色系変化の実行中にバトルゾーン演出の実行が開始される場合には、バトルゾーンに対応する音声演出よりも、金色系変化に対応する音声演出を優先的に実行する。ここで、バトルゾーン演出はモノクロ変化よりも大当り期待度が高く、金色系変化はバトルゾーン演出よりも大当り期待度が高くなるように、可変表示結果に応じた割合で実行されてもよい。これにより、バトルゾーン演出に含まれる音声演出といった、バトルゾーン演出の一部は、色彩変化演出が第1態様で実行されている場合には、色彩変化演出が実行されていない場合と共通の演出態様で実行可能である一方で、色彩変化演出が第2態様で実行されている場合には、色彩変化演出が実行されていない場合とは異なる演出態様で実行可能であってもよい。色彩変化演出における金色系変化の実行中にバトルゾーン演出が実行される場合には、金色系変化の実行中にバトルゾーン演出が実行されない場合とは異なる特別な演出態様で音声演出を実行可能であってもよい。
色彩変化演出における金色系変化が実行される場合にも、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行される場合と同様に、レイヤAKL3、AKL4は、描画対象に指定された演出画像の色彩を通常とは異なる色彩に変化させる一方で、レイヤAKL1、AKL2は、描画対象に指定された演出画像の色彩を通常とは異なる色彩に変化させないように制御してもよい。このように、モノクロ変化対象と金色系変化対象は、いずれもレイヤAKL3、AKL4となり、レイヤAKL1、AKL2は含まれないようにしてもよい。この場合に、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1や第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2については、通常時の色彩が変化せずに維持される。ストーリー予告演出における演出表示は、色彩変化演出におけるモノクロ変化と金色系変化とにかかわらず、いずれの色彩変化演出を実行する期間であっても、色彩変化演出が実行されていない期間と共通の色彩により実行可能であってもよい。
金色系変化対象にレイヤAKL1、AKL2が含まれない場合には、図10−20に示した色彩変化合成処理において、ステップ79AKS03によるカラーブレンドを実行した後、ステップ79AKS04より前に、ステップ79AKS05による判定を行えばよい。この場合に、ステップ79AKS06、79AKS07による金色系変化に対応した画像処理を実行した後には、ステップ79AKS05に進むようにすればよい。こうした場合でも、色彩変化合成処理におけるステップ79AKS01〜79AKS05による色彩変化処理は、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行される場合と、色彩変化演出における金色系変化が実行される場合とで、共通の処理として実行可能である。
色彩変化演出を終了するタイミングは、リーチ成立より前に、例えば1回または複数の擬似連変動が実行されるタイミング、特定の予告演出が実行されるタイミング、特定のチャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるタイミング、あるいは、リーチ成立より後に、ノーマルリーチのリーチ演出からスーパーリーチのリーチ演出に発展する発展演出が実行されるタイミング、リーチ演出の実行中に特定のカットイン演出が実行されるタイミング、特定の可動体動作演出が実行されるタイミング、その他、ターゲット変動となる可変表示の実行が開始されてから最終停止図柄が導出表示されて可変表示の実行が終了するより前となる任意のタイミングであってもよい。複数のタイミングのうち、いずれかのタイミングにて色彩変化演出を終了可能である場合には、色彩変化演出を終了したタイミングに応じて、大当り期待度が異なるようにしてもよい。例えば、複数のタイミングのうち、より遅いタイミングにて色彩変化演出を終了することで、色彩変化演出の実行期間が長くなるに従って、大当り期待度が高くなるように、色彩変化演出を終了するタイミングが決定されてもよい。ターゲット変動となる可変表示の実行中にリーチ成立後予告が実行されるか否かに応じて、色彩変化演出を終了するタイミングが異なるように設定されてもよい。バトルゾーン演出を終了するタイミングは、色彩変化演出よりも遅く終了することになるタイミングであればよく、ターゲット変動となる可変表示において最終停止図柄が導出表示されて可変表示の実行が終了するより前のタイミングであってもよい。
色彩変化演出の実行中であるか否かに応じて、バトルゾーン演出が実行される割合を異ならせてもよい。例えば、色彩変化演出を実行中である場合には、色彩変化演出を実行していない場合よりも、高い割合でバトルゾーン演出を実行可能であってもよい。ターゲット変動となる可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、色彩変化演出を実行中に高い割合でバトルゾーン演出を実行可能であり、ターゲット変動となる可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、色彩変化演出を実行中に低い割合でバトルゾーン演出を実行可能であってもよい。
ストーリー予告は全画面予告演出に含まれて、画像表示装置5の表示画面の全域に予告用の演出画像を表示することで、ステップアップ予告よりも、大きい画像を用いて実行されるものに限定されず、表示画面の一部に予告用の演出画像を表示する場合でも、ステップアップ予告より大きい画像を用いて実行可能であってもよい。ストーリー予告やステップアップ予告に限定されず、第1予告演出よりも大きい画像を用いて第2予告演出が実行される場合に、色彩変化演出を実行する期間においても、色彩変化演出が実行されていない期間と共通の色彩により実行可能な場合があってもよい。
色彩変化演出が実行されても色彩を変化させない表示は、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1や第2インターフェース表示エリアAKA2に代えて、あるいは、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1や第2インターフェース表示エリアAKA2に加えて、可変表示に関する報知表示、遊技に関する報知表示、演出設定に関する報知表示、異常発生に関する報知表示、または、これらの一部もしくは全部の組合せを、含んでいてもよい。
可変表示に関する報知表示は、第4図柄の表示、可変表示の残り回数表示、可変表示の残り時間表示、または、これらの一部もしくは全部の組合せを、含んでいればよい。第4図柄は、画像表示装置5の画面上において、特別図柄や飾り図柄と同期して可変表示されることがある。第4図柄の可変表示は、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1と、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2とのうち、いずれかの表示エリア、あるいは、小図柄表示エリアAKA1や可変表示対応表示エリアAKA3とは別個に設けられた第3インターフェース表示エリアとなる第4図柄表示エリアにおいて、特定の表示色で一定の時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。小図柄の可変表示における表示結果は、第4図柄の可変表示における表示結果よりも、遊技者が視認しやすい態様で表示されてもよい。可変表示の残り回数表示は、時短制御や確変制御が行われる可変表示の残り回数、または、色彩変化演出やバトルゾーン演出、その他の先読予告となる予告演出のターゲット変動となる可変表示までの残り回数を、特定可能に表示するものであればよい。可変表示の残り時間は、時短制御や確変制御が行われる最後の可変表示において、可変表示の終了までの残り時間、または可変表示中に特定の演出が実行されるまでの残り時間を、特定可能に表示するものであればよい。あるいは、可変表示の残り時間は、色彩変化演出やバトルゾーン演出、その他の予告演出のターゲット変動となる可変表示について、その可変表示の終了までの残り時間、または可変表示中に特定の演出が実行されるまでの残り時間を、特定可能に表示するものであればよい。
遊技に関する報知表示は、発射促進表示、電チュー開放表示、払出数表示、領域通過表示、または、これらの一部もしくは全部の組合せを、含んでいればよい。発射促進表示は、例えば右打ち報知や左打ち表示により、特定方向に向けた遊技球の発射を促す表示であればよい。電チュー開放表示は、可変入賞球装置6Bにおいて第2始動入賞口を遊技球が通過可能な開放状態に変化することを、特定可能に表示するものであればよい。払出数表示は、賞球として払い出された遊技球数を、特定可能に表示するものであればよい。領域通過表示は、遊技領域に設けられた特定の通過領域を遊技球が通過したことを、特定可能に表示するものであればよい。
演出設定に関する表示は、音量設定表示、光量設定表示、モード選択表示、または、これらの一部もしくは全部の組合せを、含んでいればよい。音量設定表示は、パチンコ遊技機1において遊技者の操作により変更可能な音量の設定を、特定可能に表示するものであればよい。光量設定表示は、パチンコ遊技機1において遊技者の操作により変更可能な光量の設定を、特定可能に表示するものであればよい。モード選択表示は、パチンコ遊技機1において遊技者の操作により選択可能な演出モードの設定を、特定可能に表示するものであればよい。
異常発生に関する報知表示は、パチンコ遊技機1において発生したエラーを報知する表示であり、扉開放エラー、不正入賞エラー、スイッチ検出エラー、賞球払出数エラー、磁石エラー、電波エラー、振動エラー、満タンエラー、球切れエラー、球詰まりエラー、プロセッサエラー、メモリエラー、演出装置エラー、または、これらの一部もしくは全部の組合せを、特定可能に表示するものであればよい。
上記実施の形態では、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」であった可変表示において、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となり、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される場合がある。そして、図10−13に示された予告演出決定処理では、色彩変化演出の実行中にターゲット変動となるより前にリーチ態様となった場合に、ステップ77AKS36にてターゲット変動ではないと判定されることで、リーチ成立後予告が実行されないように制限する。これに対し、色彩変化演出の実行中には、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となることがないようにすることで、ターゲット変動となるより前にはリーチ成立後予告が実行されないように制限してもよい。例えば、入賞時判定結果コマンドにより通知可能な入賞時判定結果は、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時の非リーチ確定範囲内であることを示す「ハズレ時非リーチ確定」を、含んでいてもよい。非リーチ確定範囲は、保留記憶数にかかわらず非リーチの変動パターンに決定される乱数値の範囲として、予め設定されていればよい。この場合に、先読予告設定処理のステップ77AKS01では、今回の入賞時判定結果よりも前に、「ハズレ時非リーチ確定」とは異なる入賞時判定結果が含まれている場合に、色彩変化制限ありと判定すればよい。また、バトルゾーン演出決定処理のステップ77AKS14では、入賞時判定結果が「ハズレ時非リーチ確定」であるか否かを判定し、「ハズレ時非リーチ確定」である場合にはステップ77AKS15に進み、「ハズレ時非リーチ確定」ではない場合にはステップ77AKS16に進むようにすればよい。これにより、色彩変化演出やバトルゾーン演出の実行中には、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となることがなく、特別演出となるリーチ成立後予告が実行されることを制限できる。
色彩変化演出を開始するタイミングは、始動領域を遊技球が通過したタイミングの以後に、所定時間が経過したタイミング、特定の可変表示中演出が実行されるタイミング、その他、始動領域を遊技球が通過してからターゲット変動となる可変表示の実行を開始する以前となる任意のタイミングであってもよい。バトルゾーン演出を開始するタイミングは、色彩変化演出が実行される場合に、色彩変化演出よりも遅く開始することになるタイミングであればよく、リーチ成立より前に、例えば1回または複数の擬似連変動が実行されるタイミング、特定の予告演出が実行されるタイミング、特定のチャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるタイミング、あるいは、リーチ成立より後に、ノーマルリーチのリーチ演出からスーパーリーチのリーチ演出に発展する発展演出が実行されるタイミング、リーチ演出の実行中に特定のカットイン演出が実行されるタイミング、特定の可動体動作演出が実行されるタイミング、その他、始動領域を遊技球が通過したタイミングより後であって、ターゲット変動となる可変表示の実行を開始する以前となる任意のタイミングであってもよい。
(特徴部77AKの課題解決手段および効果)
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、始動領域を遊技媒体が通過したことに対応するタイミングから第1期間において、該第1期間中に表示される複数の演出表示を共通の色彩に変化させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を、第2期間において実行可能な特定演出実行手段と、を備え、特殊演出と特定演出とが共に実行されたときに、第1期間と第2期間とが重なるときがあり、特定演出実行手段は、第1期間と重ならない第2期間において、特定演出を通常色彩により実行し、第1期間と重なる第2期間において、特定演出を特殊演出に応じて変化した色彩と対応する特別色彩により実行し、通常色彩である場合と、特別色彩である場合とで、共通の演出態様で特定演出の一部を実行可能である。ここで、始動領域は、例えば入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。第1期間は、例えばタイミングT01からタイミングT02までの期間などであればよい。特殊演出は、例えば色彩変化演出などであればよい。特殊演出実行手段は、例えばステップ77AKS06、77AKS42を実行するCPU77AK131などであればよい。特定演出は、例えばバトルゾーン演出などであればよい。第2期間は、例えばタイミングT11からタイミングT12までの期間などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップ77AKS19、77AKS52を実行するCPU77AK131などであればよい。第1期間と重ならない第2期間は、例えばタイミングT02からタイミングT12までの期間などであればよい。特定演出を通常色彩により実行することは、例えば色彩変化演出なしの場合などであればよい。第1期間と重なる第2期間は、例えばタイミングT11からタイミングT02までの期間などであればよい。特定演出を特別色彩により実行することは、例えば色彩変化演出によるモノクロ変化や金色系変化の場合などであればよい。共通の演出態様で実行可能な特定演出の一部は、例えば楽曲フレーズPHA1、PHA2を出力する音声演出などであればよい。
このような構成によれば、特殊演出と特定演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出の実行が開始された後に、特定演出が実行されることが可能であり、特定演出の実行が開始された後に、特殊演出が実行されることを制限してもよい。ここで、特殊演出が実行されることを制限するのは、例えばステップ77AKS01にてバトルゾーン演出を実行中の場合などであればよい。
このような構成においては、特定演出により期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出の実行が開始されることを報知する開始報知演出を実行可能であり、第1期間が開始されるタイミングにて所定予告演出が実行されている場合に、該所定予告演出よりも優先して開始報知演出が実行されてもよい。ここで、開始報知演出は、例えば演出実行例77AKH12、77AKH22におけるメッセージ報知演出などであればよい。所定予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるステップアップ予告などであればよい。
このような構成においては、特殊演出の実行が開始されることを認識しやすくして、遊技興趣を向上させることができる。
遊技の進行に関する特別情報表示を実行可能であり、第1期間において、特別情報表示を第1期間以外の期間と共通の色彩により実行可能であってもよい。ここで、特別情報表示は、例えば第1インターフェース表示エリアAKA1、第2インターフェース表示エリアAKA2の情報表示などであればよい。共通の色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AKH12、77AKH13の場合などであればよい。
このような構成においては、特別情報表示を適切に実行しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の表示結果が停止表示される停止表示期間において、始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて特殊演出の実行が決定された場合に、停止表示期間が終了した後に特殊演出の実行が開始されてもよい。ここで、停止表示期間が終了した後に特殊演出の実行が開始されることは、例えばステップ77AKS04にて最終停止図柄を導出表示中である場合にステップ77AKS42にて色彩変化演出の開始設定を行う場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出は、第1色彩に変化させる第1特殊演出と、第1色彩とは異なる第2色彩に変化させる第2特殊演出とを含み、第1特殊演出と第2特殊演出のいずれが実行されたかに応じて、有利状態に制御される割合が異なってもよい。ここで、第1特殊演出は、例えば色彩変化演出によるモノクロ変化の場合などであればよい。第2特殊演出は、例えば色彩変化演出による金色系変化の場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出により期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
第1予告演出と、該第1予告演出よりも大きい画像を用いる第2予告演出とを実行可能であり、第1期間において、第1予告演出を特殊演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能であり、第1期間において、第2予告演出を第1期間以外の期間と共通の色彩により実行可能であってもよい。ここで、第1予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるステップアップ予告などであればよい。第2予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるストーリー予告などであればよい。変化した色彩と対応する色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AK214の場合などであればよい。共通の色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AK215の場合などであればよい。
このような構成においては、予告演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出を対象となる可変表示の実行中における特定タイミングまで継続して実行可能であり、特定タイミングに対応して特別演出を実行可能であり、第1期間において特別演出が実行されることを制限してもよい。ここで、特定タイミングは、例えばリーチ成立に対応するタイミングT02などであればよい。特別演出は、例えばリーチ成立後予告などであればよい。特別演出が実行されることを制限するのは、例えばステップ77AKS35にて色彩変化演出中である場合などであればよい。
このような構成においては、特別演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出を実行する場合に、表示対象となる画像データの色数を減少させた後に、特別色彩に対応する画像処理を適用することにより、画面表示の色彩を変化させてもよい。ここで、表示対象となる画像データの色数を減少させるのは、例えばステップ79AKS03にてモノクロ変換カラーブレンドを実行する場合などであればよい。特別色彩に対応する画像処理を適用するのは、例えばステップ79AKS06にて金色変換カラーブレンドを実行する場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
画像処理を適用した画像データを用いる表示よりも優先してエフェクト表示を行ってもよい。ここで、エフェクト表示は、例えば表示レイヤAKL0における金色用エフェクトとなる画像表示などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
第1期間と重なる第2期間において特定演出が実行されている場合に、該特定演出と並行して特殊演出が実行されていることを報知する並行報知演出を実行可能であってもよい。ここで、並行報知演出は、例えば演出実行例77AK213、77AK223におけるテロップ報知演出などであればよい。
このような構成においては、特殊演出と特定演出の実行を適切に報知して、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部78AKの課題解決手段および効果)
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、始動領域を遊技媒体が通過したことに対応するタイミングから第1期間において、該第1期間中に表示される複数の演出表示を共通の色彩に変化させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を、第2期間において実行可能な特定演出実行手段と、を備え、特殊演出と特定演出とが共に実行されたときに、第1期間と第2期間とが重なるときがあり、特定演出実行手段は、第1期間と重ならない第2期間において、特定演出を通常色彩により実行し、第1期間と重なる第2期間において、特定演出を特殊演出に応じて変化した色彩と対応する特別色彩により実行し、特定演出を特殊演出よりも遅いタイミングにて終了可能であり、該特殊演出の終了後に、特定演出を通常色彩により実行可能である。ここで、始動領域は、例えば入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。第1期間は、例えばタイミングT01からタイミングT02までの期間などであればよい。特殊演出は、例えば色彩変化演出などであればよい。特殊演出実行手段は、例えばステップ77AKS06、77AKS42を実行するCPU77AK131などであればよい。特定演出は、例えばバトルゾーン演出などであればよい。第2期間は、例えばタイミングT11からタイミングT12までの期間などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップ77AKS19、77AKS52を実行するCPU77AK131などであればよい。第1期間と重ならない第2期間は、例えばタイミングT02からタイミングT12までの期間などであればよい。特定演出を通常色彩により実行することは、例えば色彩変化演出なしの場合などであればよい。第1期間と重なる第2期間は、例えばタイミングT11からタイミングT02までの期間などであればよい。特定演出を特別色彩により実行することは、例えば色彩変化演出によるモノクロ変化や金色系変化の場合などであればよい。特殊演出よりも遅いタイミングは、例えばタイミングT12などであればよい。特定演出を通常色彩により実行可能であることは、例えば演出実行例78AK111〜78AK113などであればよい。
このような構成によれば、特殊演出と特定演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出の実行が開始された後に、特定演出が実行されることが可能であり、特定演出の実行が開始された後に、特殊演出が実行されることを制限してもよい。ここで、特殊演出が実行されることを制限するのは、例えばステップ77AKS01にてバトルゾーン演出を実行中の場合などであればよい。
このような構成においては、特定演出により期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出の実行が開始されることを報知する開始報知演出を実行可能であり、第1期間が開始されるタイミングにて所定予告演出が実行されている場合に、該所定予告演出よりも優先して開始報知演出が実行されてもよい。ここで、開始報知演出は、例えば演出実行例77AKH12、77AKH22におけるメッセージ報知演出などであればよい。所定予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるステップアップ予告などであればよい。
このような構成においては、特殊演出の実行が開始されることを認識しやすくして、遊技興趣を向上させることができる。
遊技の進行に関する特別情報表示を実行可能であり、第1期間において、特別情報表示を第1期間以外の期間と共通の色彩により実行可能であってもよい。ここで、特別情報表示は、例えば第1インターフェース表示エリアAKA1、第2インターフェース表示エリアAKA2の情報表示などであればよい。共通の色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AKH12、77AKH13の場合などであればよい。
このような構成においては、特別情報表示を適切に実行しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の表示結果が停止表示される停止表示期間において、始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて特殊演出の実行が決定された場合に、停止表示期間が終了した後に特殊演出の実行が開始されてもよい。ここで、停止表示期間が終了した後に特殊演出の実行が開始されることは、例えばステップ77AKS04にて最終停止図柄を導出表示中である場合にステップ77AKS42にて色彩変化演出の開始設定を行う場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出は、第1色彩に変化させる第1特殊演出と、第1色彩とは異なる第2色彩に変化させる第2特殊演出とを含み、第1特殊演出と第2特殊演出のいずれが実行されたかに応じて、有利状態に制御される割合が異なってもよい。ここで、第1特殊演出は、例えば色彩変化演出によるモノクロ変化の場合などであればよい。第2特殊演出は、例えば色彩変化演出による金色系変化の場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出により期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
第1予告演出と、該第1予告演出よりも大きい画像を用いる第2予告演出とを実行可能であり、第1期間において、第1予告演出を特殊演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能であり、第1期間において、第2予告演出を第1期間以外の期間と共通の色彩により実行可能であってもよい。ここで、第1予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるステップアップ予告などであればよい。第2予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるストーリー予告などであればよい。変化した色彩と対応する色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AK214の場合などであればよい。共通の色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AK215の場合などであればよい。
このような構成においては、予告演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出を対象となる可変表示の実行中における特定タイミングまで継続して実行可能であり、特定タイミングに対応して特別演出を実行可能であり、第1期間において特別演出が実行されることを制限してもよい。ここで、特定タイミングは、例えばリーチ成立に対応するタイミングT02などであればよい。特別演出は、例えばリーチ成立後予告などであればよい。特別演出が実行されることを制限するのは、例えばステップ77AKS35にて色彩変化演出中である場合などであればよい。
このような構成においては、特別演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出を実行する場合に、表示対象となる画像データの色数を減少させた後に、特別色彩に対応する画像処理を適用することにより、画面表示の色彩を変化させてもよい。ここで、表示対象となる画像データの色数を減少させるのは、例えばステップ79AKS03にてモノクロ変換カラーブレンドを実行する場合などであればよい。特別色彩に対応する画像処理を適用するのは、例えばステップ79AKS06にて金色変換カラーブレンドを実行する場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
画像処理を適用した画像データを用いる表示よりも優先してエフェクト表示を行ってもよい。ここで、エフェクト表示は、例えば表示レイヤAKL0における金色用エフェクトとなる画像表示などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
第1期間と重なる第2期間において特定演出が実行されている場合に、該特定演出と並行して特殊演出が実行されていることを報知する並行報知演出を実行可能であってもよい。ここで、並行報知演出は、例えば演出実行例77AK213、77AK223におけるテロップ報知演出などであればよい。
このような構成においては、特殊演出と特定演出の実行を適切に報知して、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部79AKの課題解決手段および効果)
始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、始動領域を遊技媒体が通過したことに対応するタイミングから所定期間において、該所定期間中に表示される複数の演出表示を共通の色彩に変化させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段、を備え、特殊演出実行手段は、特殊演出として、第1色彩に変化させる第1特殊演出と、第1色彩とは異なる第2色彩に変化させる第2特殊演出と、を含む複数の特殊演出のいずれかを実行可能であり、第1色彩に変化させる場合と、第2色彩に変化させる場合とで、共通の色彩変化処理を実行可能な変化処理手段、をさらに備える。ここで、始動領域は、例えば入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。所定期間は、例えばタイミングT01からタイミングT02までの期間などであればよい。特殊演出は、例えば色彩変化演出などであればよい。特殊演出実行手段は、例えばステップ77AKS06、77AKS42を実行するCPU77AK131などであればよい。第1特殊演出は、例えば色彩変化演出によるモノクロ変化の場合などであればよい。第2特殊演出は、例えば色彩変化演出による金色系変化の場合などであればよい。変化処理手段は、例えばステップ79AKS01〜79AKS05を実行するVDP77AK132などであればよい。
このような構成によれば、色彩を変化させる演出の処理負担を軽減しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
有利状態に制御されることを示唆する特定演出を、特定期間において実行可能な特定演出実行手段を備え、特殊演出と特定演出とが共に実行された状態において、所定期間と特定期間とが重なるときがあり、特殊演出の実行が開始された後に、特定演出が実行されることが可能であり、特定演出の実行が開始された後に、特殊演出が実行されることを制限してもよい。ここで、特定演出は、例えばバトルゾーン演出などであればよい。特定期間は、例えばタイミングT11からタイミングT12までの期間などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップ77AKS19、77AKS52を実行するCPU77AK131などであればよい。特殊演出が実行されることを制限するのは、例えばステップ77AKS01にてバトルゾーン演出を実行中の場合などであればよい。
このような構成においては、特定演出により期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出の実行が開始されることを報知する開始報知演出を実行可能であり、所定期間が開始されるタイミングにて所定予告演出が実行されている場合に、該所定予告演出よりも優先して開始報知演出が実行されてもよい。ここで、開始報知演出は、例えば演出実行例77AKH12、77AKH22におけるメッセージ報知演出などであればよい。所定予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるステップアップ予告などであればよい。
このような構成においては、特殊演出の実行が開始されることを認識しやすくして、遊技興趣を向上させることができる。
遊技の進行に関する特別情報表示を実行可能であり、所定期間において、特別情報表示を所定期間以外の期間と共通の色彩により実行可能であってもよい。ここで、特別情報表示は、例えば第1インターフェース表示エリアAKA1、第2インターフェース表示エリアAKA2の情報表示などであればよい。共通の色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AKH12、77AKH13の場合などであればよい。
このような構成においては、特別情報表示を適切に実行しつつ、遊技興趣を向上させることができる。
可変表示の表示結果が停止表示される停止表示期間において、始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて特殊演出の実行が決定された場合に、停止表示期間が終了した後に特殊演出の実行が開始されてもよい。ここで、停止表示期間が終了した後に特殊演出の実行が開始されることは、例えばステップ77AKS04にて最終停止図柄を導出表示中である場合にステップ77AKS42にて色彩変化演出の開始設定を行う場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
第1特殊演出と第2特殊演出のいずれが実行されたかに応じて、有利状態に制御される割合が異なってもよい。
このような構成においては、特殊演出により期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
第1予告演出と、該第1予告演出よりも大きい画像を用いる第2予告演出とを実行可能であり、所定期間において、第1予告演出を特殊演出に応じて変化した色彩と対応する色彩により実行可能であり、所定期間において、第2予告演出を所定期間以外の期間と共通の色彩により実行可能であってもよい。ここで、第1予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるステップアップ予告などであればよい。第2予告演出は、例えば全図柄変動中予告に含まれるストーリー予告などであればよい。変化した色彩と対応する色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AK214の場合などであればよい。共通の色彩により実行可能であるのは、例えば演出実行例77AK215の場合などであればよい。
このような構成においては、予告演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出を対象となる可変表示の実行中における特定タイミングまで継続して実行可能であり、特定タイミングに対応して特別演出を実行可能であり、所定期間において特別演出が実行されることを制限してもよい。ここで、特定タイミングは、例えばリーチ成立に対応するタイミングT02などであればよい。特別演出は、例えばリーチ成立後予告などであればよい。特別演出が実行されることを制限するのは、例えばステップ77AKS35にて色彩変化演出中である場合などであればよい。
このような構成においては、特別演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出を実行する場合に、表示対象となる画像データの色数を減少させた後に、特別色彩に対応する画像処理を適用することにより、複数の演出表示を共通の色彩に変化させてもよい。ここで、表示対象となる画像データの色数を減少させるのは、例えばステップ79AKS03にてモノクロ変換カラーブレンドを実行する場合などであればよい。特別色彩に対応する画像処理を適用するのは、例えばステップ79AKS06にて金色変換カラーブレンドを実行する場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
画像処理を適用した画像データを用いる表示よりも優先してエフェクト表示を行ってもよい。ここで、エフェクト表示は、例えば表示レイヤAKL0における金色用エフェクトとなる画像表示などであればよい。
このような構成においては、特殊演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
有利状態に制御されることを示唆する特定演出を、特定期間において実行可能な特定演出実行手段を備え、特殊演出と特定演出とが共に実行された状態において、所定期間と特定期間とが重なるときがあり、所定期間と重なる特定期間において特定演出が実行されている場合に、該特定演出と並行して特殊演出が実行されていることを報知する並行報知演出を実行可能であってもよい。ここで、並行報知演出は、例えば演出実行例77AK213、77AK223におけるテロップ報知演出などであればよい。
このような構成においては、特殊演出と特定演出の実行を適切に報知して、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部05AKの説明)
特徴部05AKに関して、少なくとも、飾り図柄の可変表示中には、同時期に表示されている複数の演出表示が表示されている特定領域として、可変表示に関連する画面表示を、揺動させる揺動演出を実行可能である。揺動演出は、パチンコ遊技機1が実行可能な予告演出に含まれている。したがって、揺動演出が実行された場合と実行されない場合とで、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が異なればよい。例えば、揺動演出が実行された場合に、揺動演出が実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなればよい。揺動演出は、飾り図柄の可変表示中に限定されず、飾り図柄が停止表示されたときにも、継続して実行可能であってもよい。揺動演出は、複数回の可変表示にわたり継続して実行可能であってもよい。
図11−1は、特徴部05AKに関する揺動演出の第1実行例として、色彩変化演出が実行されていないときに揺動演出が実行される場合を示している。色彩変化演出が実行されていないときに、揺動演出が実行された場合と実行されない場合とで、画像表示装置5の画面表示は、いずれも通常色彩となる通常時の表示色で表示される。通常時の表示色は、演出画像を示す画像データにおいて、各画素の画素値となるRGB値などのピクセル値により指定されていればよい。
図11−1(A)は、色彩変化演出が実行されていない期間にて、揺動演出の実行前に画像表示装置5の画面上にて同時期に複数の演出画像が表示されている画面表示による演出実行例05AK01を示している。演出実行例05AK01では、色彩変化演出が実行されていない通常時に対応して、同時期に表示されている画面表示における複数の演出表示が通常色彩で表示されている。アクティブ表示部AKB0では、白色表示を行う表示画像AKE0が表示されている。第1保留表示部AKB1では、第1保留記憶数が「2」に対応して、保留番号「1」および「2」と対応付けられた保留表示が行われている。保留番号「1」と対応付けられた保留表示として、青色表示を行う表示画像AKE1が表示され、保留番号「2」と対応付けられた保留表示として、白色表示を行う表示画像AKE0が表示されている。
図11−1(B)は、演出実行例05AK01に続いて、揺動演出の実行中に画像表示装置5の画面上にて演出画像が表示されている画面表示による演出実行例05AK02を示している。揺動演出が実行されたときに、画像表示装置5の画面表示は、揺動演出の実行前に表示されていた特定領域における演出画像の表示に加えて、揺動時背景表示05AKG1と、揺動時外枠表示05AKG2と、エフェクト表示05AKG3と、を含んでいる。
揺動時背景表示05AKG1は、揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示よりも外側の特殊領域における表示であり、例えば青色といった、揺動時背景用の基調色を用いた背景画像となる演出画像の表示であればよい。揺動時外枠表示05AKG2は、揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示における縁部の周縁領域における表示であり、例えば銀色といった、揺動時外枠用の基調色を用いた外枠画像となる演出画像の表示であればよい。エフェクト表示05AKG03は、例えば画像表示装置5における画面表示の上部といった、画面表示に含まれる特定位置において、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示と、揺動時背景表示05AKG1または揺動時外枠表示05AKG2の少なくともいずれか一方とを、跨いだ表示態様で表示可能であり、例えば通常色彩が虹色といった、揺動時エフェクト用の基調色を用いたエフェクト画像となる演出画像の表示であればよい。
揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示には、通常時背景表示と、可変表示中の飾り図柄の表示と、予告演出における表示と、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうち第1保留表示部AKB1および第2保留表示部AKB2における保留表示と、が含まれている。揺動演出により揺動させる画面表示は、揺動演出の実行前に表示されていた画面表示と比較して、所定倍率だけ縮小して表示されてもよい。画面表示を縮小して揺動演出を実行することにより、揺動時背景表示05AKG1や揺動時外枠表示05AKG2を、遊技者が視認しやすくなればよい。
揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示には、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1における小図柄の表示と、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうちアクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示と、が含まれていない。例えば、小図柄の表示を揺動させた場合には、可変表示が実行されているか否かを遊技者が視覚によって確認しにくくなり、遊技に対する不信感が増大するおそれがある。アクティブ表示を揺動させた場合には、アクティブ表示の表示態様が変化する予告演出などを、遊技者が視覚によって確認しにくくなり、遊技に対する期待感を適切に高めることが困難になるおそれがある。そこで、小図柄の表示やアクティブ表示を揺動させないことにより、可変表示についての重要な情報が含まれる表示を遊技者が視認しやすくなり、遊技に対する遊技者の不信感を抑制したり、遊技に対する遊技者の期待感を適切に高めたりすることができる。
図11−2は、特徴部05AKに関する揺動演出の第2実行例として、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されたときに揺動演出が実行される場合を示している。色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されているときに、揺動演出が実行されると、画像表示装置5の画面表示は、特別色彩となるグレースケールの表示色で表示される領域と、通常色彩となる通常時の表示色で表示される領域とを、含むことになる。
図11−2(A)は、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されている期間にて、揺動演出の実行前に画像表示装置5の画面上にて同時期に複数の演出画像が表示されている画面表示による演出実行例05AK11を示している。演出実行例05AK11では、色彩変化演出におけるモノクロ変化に対応して、同時期に表示されている画面表示における複数の演出表示が共通する特別色彩となるグレースケールの表示色で表示されている。演出実行例05AK11では、モノクロ変化の場合に、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1における小図柄の表示については、通常時の色彩が変化せずに維持されている。また、演出実行例05AK11では、モノクロ変化の場合に、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうちアクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示について、通常時の色彩が変化せずに維持されている。これに対し、演出実行例05AK11では、モノクロ変化の場合に、第2インタフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうち第1保留表示部AKB1および第2保留表示部AKB2における保留表示について、特別色彩となるグレースケールの表示色に変化させている。
図11−2(B)は、演出実行例05AK11に続いて、揺動演出の実行中に画像表示装置5の画面上にて演出画像が表示されている画面表示による演出実行例05AK12を示している。演出実行例05AK12でも、演出実行例05AK02と同様に、画像表示装置5の画面表示は、揺動時背景表示05AKG1と、揺動時外枠表示05AKG2と、エフェクト表示05AKG3と、を含んでいる。
演出実行例05AK12の場合に、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示は、色彩変化演出において特別色彩となるグレースケールの表示色で表示される。これに対し、演出実行例05AK12において、揺動時背景表示05AKG1、揺動時外枠表示05AKG2、エフェクト表示05AKG3は、いずれも通常時の色彩が変化せずに維持されている。例えば、揺動時背景表示05AKG1は青色といった揺動時背景用の基調色が維持され、揺動時外枠表示05AKG2は銀色といった揺動時外枠用の基調色が維持され、エフェクト表示05AKG3は虹色といった揺動時エフェクト用の基調色が維持されている。
このように、色彩変化演出におけるモノクロ変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を特別色彩により表示し、特殊領域に表示された表示である揺動時背景表示05AKG1を通常色彩により表示する。また、色彩変化演出におけるモノクロ変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を特別色彩により表示し、周縁領域に表示された表示である揺動時外枠表示05AKG2を通常色彩により表示する。色彩変化演出におけるモノクロ変化と揺動演出とが共に実行されたときに、エフェクト表示05AKG3を通常色彩により表示する。
モノクロ変化のような色彩変化演出と揺動演出とが共に実行されているときに、揺動時背景表示05AKG1や揺動時外枠表示05AKG2まで特別色彩となるグレースケールの表示色で表示した場合には、画面表示を揺動させる揺動演出を遊技者が認識しにくくなり、揺動演出の印象度が低下するおそれがある。その一方で、モノクロ変化のような色彩変化演出と揺動演出とが共に実行されているときに、揺動演出により揺動させる画面表示を通常時の色彩に戻した場合には、色彩変化演出が終了するより前に、色彩変化演出が終了した印象を遊技者に与えてしまい、演出内容を誤認させるおそれがある。
そこで、色彩変化演出におけるモノクロ変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動時背景表示05AKG1や揺動時外枠表示05AKG2を通常色彩により表示することで、揺動演出を遊技者が視認しやすくなり、印象度の低下を防止した揺動演出を適切に実行することができる。また、色彩変化演出におけるモノクロ変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を特別色彩により表示することで、色彩変化演出が終了していないことを遊技者が視認しやすくなり、遊技者の誤認を防止した色彩変化演出を適切に実行することができる。こうして、色彩変化演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図11−3は、特徴部05AKに関する揺動演出の第3実行例として、色彩変化演出における金色系変化が実行されたときに揺動演出が実行される場合を示している。色彩変化演出における金色系変化が実行されているときに、揺動演出が実行されると、画像表示装置5の画面表示は、特別色彩となる金色系の表示色で表示される領域と、通常色彩となる通常時の表示色で表示される領域とを、含むことになる。
図11−3(A)は、色彩変化演出における金色系変化が実行されている期間にて、揺動演出の実行前に画像表示装置5の画面上にて同時期に複数の演出画像が表示されている画面表示による演出実行例05AK21を示している。演出実行例05AK21では、色彩変化演出における金色系変化に対応して、同時期に表示されている画面表示における複数の演出表示が共通する特別色彩となる金色系の表示色で表示されている。演出実行例05AK21では、金色系変化の場合に、第2インタフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうち第1保留表示部AKB1および第2保留表示部AKB2における保留表示だけでなく、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1における小図柄の表示や、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうちアクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示についても、特別色彩となる金色系の表示色に変化させている。
図11−3(B)は、演出実行例05AK21に続いて、揺動演出の実行中に画像表示装置5の画面上にて演出画像が表示されている画面表示による演出実行例05AK22を示している。演出実行例05AK22でも、画像表示装置5の画面表示は、揺動時背景表示05AKG1と、揺動時外枠表示05AKG2と、エフェクト表示05AKG3と、を含んでいる。
演出実行例05AK22の場合に、揺動演出により揺動させる特定領域となる画面表示は、色彩変化演出において特別色彩となる金色系の表示色で表示されている。これに対し、演出実行例05AK22において、揺動時背景表示05AKG1、揺動時外枠表示05AKG2は、いずれも通常時の色彩が変化せずに維持されている。例えば、揺動時背景表示05AKG1は青色といった揺動時背景用の基調色が維持され、揺動時外枠表示05AKG2は銀色といった揺動時外枠用の基調色が維持されている。
このように、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を特別色彩により表示し、特殊領域に表示された表示である揺動時背景表示05AKG1を通常色彩により表示する。また、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を特別色彩により表示し、周縁領域に表示された表示である揺動時外枠表示05AKG2を通常色彩により表示する。
金色系変化のような色彩変化演出と揺動演出とが共に実行されているときに、揺動時背景表示05AKG1や揺動時外枠表示05AKG2まで特別色彩となる金色系の表示色で表示した場合には、画面表示を揺動させる揺動演出を遊技者が認識しにくくなり、揺動演出の印象度が低下するおそれがある。その一方で、金色系変化のような色彩変化演出と揺動演出とが共に実行されているときに、揺動演出により揺動させる画面表示を通常時の色彩に戻した場合には、色彩変化演出が終了するより前に、色彩変化演出が終了した印象を遊技者に与えてしまい、演出内容を誤認させるおそれがある。
そこで、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動時背景表示05AKG1や揺動時外枠表示05AKG2を通常色彩により表示することで、揺動演出を遊技者が視認しやすくなり、印象度の低下を防止した揺動演出を適切に実行することができる。また、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を特別色彩により表示することで、色彩変化演出が終了していないことを遊技者が視認しやすくなり、遊技者の誤認を防止した色彩変化演出を適切に実行することができる。こうして、色彩変化演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
演出実行例05AK22において、エフェクト表示05AKG3は、色彩変化演出において特別色彩となる金色系の表示色で表示されている。このように、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とが共に実行されたときに、エフェクト表示05AKG3を特別色彩により表示してもよい。色彩変化演出における金色系変化が実行された場合には、大当り遊技状態に制御されることが確定するといった、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が高い演出態様となる。これに合わせて、エフェクト表示05AKG3を特別色彩により表示することで、遊技者の期待感を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。なお、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とが共に実行されたときに、エフェクト表示05AKG3を通常色彩により表示してもよい。エフェクト表示05AKG3を通常色彩により表示するか特別色彩により表示するかを、所定割合で決定してもよい。エフェクト表示05AKG3を特別色彩により表示した場合と通常色彩により表示した場合とで、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合を異ならせてもよい。例えば、エフェクト表示05AKG3を特別色彩により表示した場合に、エフェクト表示05AKG3を通常色彩により表示した場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなるようにしてもよい。
図11−4は、特徴部05AKに関して、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されている期間に、保留表示とアクティブ表示が行われる場合の実行例を示している。特徴部05AKでは、モノクロ変化の場合に、第2インタフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうち第1保留表示部AKB1および第2保留表示部AKB2における保留表示が、特別色彩となるグレースケールの表示色で表示される。これに対し、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうちアクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示は、通常色彩となる通常時の表示色で表示される。ここで、通常時の表示色は、図10−6(B1)〜(B5)に示された表示画像AKE0〜AKE4に対応して、白色、青色、緑色、赤色、金色など、複数種類の表示色を含み、色彩変化演出におけるモノクロ変化に対応したグレースケールの表示色とは異なる表示色であればよい。
第1保留表示部AKB1や第2保留表示部AKB2では、保留記憶に対応して、保留表示データ記憶部AKM1の記憶内容に応じた第1保留表示や第2保留表示といった、保留表示が行われる。保留記憶は、始動入賞が発生したときに抽出された乱数値を示す保留情報の記憶を含んでいればよい。アクティブ表示部AKB0では、実行中の可変表示に対応する特定表示としてのアクティブ表示が行われる。可変表示が開始されるときには、その可変表示に対応する保留表示と関連する態様によりアクティブ表示を実行可能である。例えば、第1特図ゲームが開始される場合には、第1保留表示部AKB1において、保留番号「1」と対応付けられた保留表示を消去(消化)するとともに、消去された保留表示を拡大したアクティブ表示が、アクティブ表示部AKB0にて開始される。また、第2特図ゲームが開始される場合には、第2保留表示部AKB2において、保留番号「1」と対応付けられた保留表示を消去(消化)するとともにお、消去された保留表示を拡大したアクティブ表示が、アクティブ表示部AKB0にて開始される。このように、アクティブ表示部AKB0では、第1保留表示部AKB1の第1保留表示や第2保留表示部AKB2の第2保留表示といった、保留表示よりも表示サイズを増大させたアクティブ表示が行われてもよい。アクティブ表示の開始に伴い、保留表示に関連したアニメーション表示が行われてもよい。その他、アクティブ表示は、保留表示に関連した任意の表示態様で表示可能であればよい。
特徴部05AKでは、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されている期間に、保留表示は特別色彩となるグレースケールの表示色で表示されるので、通常時の表示色を遊技者が認識することは困難になる。これに対し、特徴部05AKでは、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されている期間に、アクティブ表示は通常色彩となる通常時の表示色で表示されるので、表示画像AKE0〜AKE4に対応した表示色を遊技者が認識することは容易になる。
図11−4(A)に示す演出実行例05AK31では、飾り図柄の可変表示が終了したときに、アクティブ表示と、2つの第1保留表示とが、行われている。このとき、保留番号「1」に対応する第1保留表示は、通常時の表示色が表示画像AKE4に対応する金色であったとしても、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されているので、特別色彩となるグレースケールの表示色で表示され、遊技者が金色の表示色を認識することは困難である。その後、図11−4(B)に示す演出実行例05AK32では、新たな可変表示が開始されるときに、保留番号「1」の第1保留表示が消去され、これに対応した表示画像AKE4を用いたアクティブ表示が開始される。このとき、アクティブ表示は、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されていても、通常色彩となる通常時の表示色で表示され、表示画像AKE4に対応する金色の表示色を遊技者が認識することは容易になる。
モノクロ変化のような色彩変化演出が実行されているときに、第1保留表示部AKB1や第2保留表示部AKB2における保留表示を、色彩変化演出が実行されていないときと同様の通常色彩により表示した場合には、色彩変化演出によって色彩を変化させる演出表示が少なくなり、色彩変化演出の印象度が低下するおそれがある。その一方で、モノクロ変化のような色彩変化演出が実行されているときに、アクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示を、通常色彩とは異なる特別色彩により表示した場合には、アクティブ表示の表示態様が変化する予告演出などを、遊技者が視覚によって確認しにくくなり、遊技に対する期待感を適切に高めることが困難になるおそれがある。そこで、モノクロ変化のような色彩変化演出が実行されたときに、第1保留表示部AKB1や第2保留表示部AKB2における保留表示を特別色彩により表示し、アクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示を通常色彩により表示する。これにより、色彩変化演出の一体感を高めて印象度の低下を防止するとともに、可変表示についての重要な情報が含まれる表示を遊技者が視認しやすくなることで遊技者の期待感を高めるように、保留表示とアクティブ表示を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
なお、モノクロ変化のような色彩変化演出が実行されているときに、アクティブ表示は、大当り期待度が低い場合と高い場合とで、特別色彩により表示するか通常色彩により表示するかを異ならせてもよい。例えば、表示画像AKE0〜AKE4のうち、表示画像AKE0〜AKE2のいずれかを用いたアクティブ表示といった、大当り期待度が低い場合のアクティブ表示は、モノクロ変化のような色彩変化演出が実行されているときに、特別色彩となるグレースケールの表示色で表示されてもよい。これに対し、表示画像AKE0〜AKE4のうち、表示画像AKE3、AKE4のいずれかを用いたアクティブ表示といった、大当り期待度が高い場合のアクティブ表示は、モノクロ変化のような色彩変化演出が実行されているときに、通常色彩となる赤色または金色の表示色で表示されてもよい。これにより、色彩変化演出の一体感を高めて印象度の低下を防止するとともに、大当り期待度が高いアクティブ表示を遊技者が視認しやすくなることで遊技者の期待感を高めるように、アクティブ表示を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図11−5および図11−6は、遊技効果ランプ9を発光させることによる演出の実行例などを示している。遊技効果ランプ9は、上枠ランプ9C、左枠ランプ9M、右枠ランプ9Nを、含んでいる。ここでは、発光による演出の実行態様に応じて、複数の演出実行例05AK51〜05AK56が示されている。
演出実行例05AK51は、色彩変化演出や揺動演出が実行されていない期間にて、ステップアップ予告が実行された場合を示している。演出実行例05AK51では、上枠ランプ9C、左枠ランプ9M、右枠ランプ9Nを、ステップアップ予告における外枠部分画像の表示色に合わせて、赤色に発光させている。このように、色彩変化演出や揺動演出が実行されていない期間では、ステップアップ予告などの予告演出が実行された場合に、予告演出における一部または全部の演出態様に合わせた発光色により遊技効果ランプ9の一部または全部を発光させることができればよい。
演出実行例05AK52は、色彩変化演出が実行されていない期間にて、揺動演出とステップアップ予告とが共に実行された場合を示している。演出実行例05AK52では、上枠ランプ9C、左枠ランプ9M、右枠ランプ9Nを、揺動演出における揺動時背景表示05AKG1の基調色に合わせて、青色に発光させている。このように、色彩変化演出が実行されていない期間では、揺動演出とステップアップ予告などの予告演出が実行された場合に、揺動演出における一部または全部の演出態様に合わせた発光色により遊技効果ランプ9の一部または全部を発光させることができればよい。
演出実行例05AK53は、揺動演出が実行されていない期間にて、色彩変化演出におけるモノクロ変化とステップアップ予告とが共に実行された場合を示している。演出実行例05AK53では、上枠ランプ9C、左枠ランプ9M、右枠ランプ9Nを、色彩変化演出におけるモノクロ変化に合わせて、銀色に発光させている。このように、色彩変化演出におけるモノクロ変化とステップアップ予告などの予告演出とが共に実行されている期間では、揺動演出が実行されていない場合に、色彩変化演出におけるモノクロ変化の演出態様に合わせた発光色により遊技効果ランプ9の一部または全部を発光させることができればよい。
演出実行例05AK54は、色彩変化演出におけるモノクロ変化と揺動演出とステップアップ予告とが共に実行された場合を示している。演出実行例05AK54では、上枠ランプ9C、左枠ランプ9M、右枠ランプ9Nを、揺動演出における揺動時背景表示05AKG1の基調色に合わせて、青色に発光させている。このように、色彩変化演出におけるモノクロ変化と揺動演出とステップアップ予告とが共に実行されている期間では、揺動演出における一部または全部の演出態様に合わせた発光色により遊技効果ランプ9の一部または全部を発光させることができればよい。
演出実行例05AK55は、揺動演出が実行されていない期間にて、色彩変化演出における金色系変化とステップアップ予告とが共に実行された場合を示している。演出実行例05AK55では、上枠ランプ9C、左枠ランプ9M、右枠ランプ9Nを、色彩変化演出における金色系変化に合わせて、金色に発光させている。このように、色彩変化演出における金色系変化とステップアップ予告などの予告演出とが共に実行されている期間では、揺動演出が実行されていない場合に、色彩変化演出における金色系変化の演出態様に合わせた発光色により遊技効果ランプ9の一部または全部を発光させることができればよい。
演出実行例05AK56は、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とステップアップ予告とが共に実行された場合を示している。演出実行例05AK56では、上枠ランプ9C、左枠ランプ9M、右枠ランプ9Nを、色彩変化演出における金色系変化に合わせて、金色に発光させている。このように、色彩変化演出における金色系変化と揺動演出とステップアップ予告などの予告演出とが共に実行されている期間では、揺動演出が実行されていない演出実行例05AK56と同様に、色彩変化演出における金色系変化の演出態様に合わせた発光色により遊技効果ランプ9の一部または全部を発光させることができればよい。
図11−6(C)は、遊技効果ランプ9の発光による演出を実行する場合について発光優先度の設定例05AKY1を示している。発光優先度は、複数の演出が同時に実行される期間にて、遊技効果ランプ9の発光色などの発光態様を決定するために用いられる。複数の演出が共に実行される期間では、発光優先度が低い演出ではなく、発光優先度が高い演出に合わせて、遊技効果ランプ9の発光色を含めた発光態様が制御される。
演出実行例05AK51〜05AK56で示されたように、発光優先度は、色彩変化演出における金色系変化が最も高く、揺動演出、色彩変化演出におけるモノクロ変化となるにしたがって低下し、ステップアップ予告など他の予告演出が最も低くなる。したがって、演出実行例05AK53、05AK55で示されたように、色彩変化演出におけるモノクロ変化や金色系変化と、ステップアップ予告などの予告演出とが共に実行されたときに、遊技効果ランプ9を色彩変化演出に対応する銀色または金色などの発光色で発光させる。これにより、色彩変化演出の一体感を高めて印象度が低下することを防止できる。また、演出実行例05AK54で示されたように、色彩変化演出におけるモノクロ変化と、揺動演出とが共に実行されたときに、遊技効果ランプ9を揺動演出に対応する青色などの発光色で発光させる。これにより、揺動演出を遊技者が認識しやすくなり、揺動演出の印象度が低下することを防止できる。こうして、色彩変化演出や揺動演出の印象度が低下することを防止する遊技効果ランプ9の適切な発光色により、遊技興趣を向上させることができる。
色彩変化演出における金色系変化が実行された場合には、大当り遊技状態に制御されることが確定するといった、遊技者にとって有利な有利状態に制御される期待度が高い演出態様となる。そこで、演出実行例05AK56で示されたように、色彩変化演出における金色系変化と、揺動演出とが共に実行されたときに、遊技効果ランプ9を色彩変化演出における金色系変化に対応する金色などの発光色で発光させる。このように、色彩変化演出における金色系変化など、大当り期待度が高い色彩変化演出と、揺動演出とが共に実行されたときに、遊技効果ランプ9を色彩変化演に対応する発光色で発光させてもよい。これにより、遊技者の期待感を高める遊技効果ランプ9の適切な発光色により、遊技興趣を向上させることができる。なお、色彩変化演出における金色系変化と、揺動演出とが共に実行されたときに、遊技効果ランプ9を揺動演出に対応する青色などの発光色で発光させる場合があってもよい。この場合には、揺動演出を遊技者が認識しやすくなり、揺動演出の印象度が低下することを防止する遊技効果ランプ9の適切な発光色により、遊技興趣を向上させることができる。
同時に実行される複数の演出における演出態様が異なる場合に、遊技効果ランプ9の発光優先度が異なるように設定されてもよい。例えば、ステップアップ予告におけるステップ数が「2」以下である場合に、色彩変化演出におけるモノクロ変化の場合よりも、発光優先度が低くなる。これに対し、ステップアップ予告におけるステップ数が「3」以上である場合に、色彩変化演出におけるモノクロ変化の場合よりも、発光優先度が高くなってもよい。揺動演出における任意の演出態様が異なる場合は、色彩変化演出におけるモノクロ変化の場合よりも、発光優先度が低くなる場合や、色彩変化演出における金色系変化の場合よりも、発光優先度が高くなる場合を、含んでいてもよい。
図11−7は、予告演出決定処理として、図10−11のステップAKS013にて実行可能な処理の一例を示すフローチャートである。図11−7に示す予告演出決定処理では、図10−13に示された場合と同様に、全図柄変動中予告を決定する(ステップ77AKS31〜77AKS33)。続いて、図10−13に示された場合とは異なり、揺動演出の有無とパターンを決定する(ステップ05AKS01)。揺動演出のパターンは、揺動演出パターンともいう。ステップ05AKS01では、揺動演出を実行しない「演出なし」と、揺動演出を実行する「演出あり」とのうち、いずれかに決定される。そして、揺動演出を実行する「演出あり」に決定された場合には、予め用意された複数の揺動演出パターンのうち、いずれかに決定される。その後、図10−13に示された場合と同様に、リーチ成立後予告を決定する(ステップ77AKS34〜77AKS39)。
図11−8(A)は、揺動演出パターンの設定例05AKP1を示している。設定例05AKP1では、複数の揺動演出パターンとして、揺動期間、揺動回数、エフェクト表示といった、複数種類の演出態様について一部または全部を異ならせた揺動演出パターン05PA01〜05PA04、05PA11〜05PA14が予め用意されている。揺動期間は、揺動演出を実行する演出期間を指定する。揺動回数は、揺動演出により画面表示を揺動させる回数を指定する。エフェクト表示は、揺動時エフェクト用となるエフェクト表示05AKG3の表示色を指定する。その他、揺動角度、画面表示サイズ、揺動方向、揺動速度など、任意の演出態様が異なる複数の揺動演出パターンが用意されてもよい。
揺動演出パターン05PA01では、揺動期間が3秒であり、揺動回数が3回であり、エフェクト表示が虹色の演出態様となる。揺動演出パターン05PA02では、揺動期間が3秒であり、揺動回数が5回であり、エフェクト表示が虹色の演出態様となる。揺動演出パターン05PA03では、揺動期間が5秒であり、揺動回数が3回であり、エフェクト表示が虹色の演出態様となる。揺動演出パターン05PA04では、揺動期間が5秒であり、揺動回数が5回であり、エフェクト表示が虹色の演出態様となる。揺動演出パターン05PA11では、揺動期間が3秒であり、揺動回数が3回であり、エフェクト表示が金色の演出態様となる。揺動演出パターン05PA12では、揺動期間が3秒であり、揺動回数が5回であり、エフェクト表示が金色の演出態様となる。揺動演出パターン05PA13では、揺動期間が5秒であり、揺動回数が3回であり、エフェクト表示が金色の演出態様となる。揺動演出パターン05PA14では、揺動期間が5秒であり、揺動回数が5回であり、エフェクト表示が金色の演出態様となる。
図11−8(B)は、揺動演出の有無を決定する場合の決定例05AKD1を示している。ステップ05AKS01では、例えば揺動演出決定用の乱数値を用いて、揺動演出決定テーブルを参照し、可変表示結果に応じて、乱数値に一致する決定値が割り当てられている決定結果を判定することにより、揺動演出を実行するか否かという揺動演出の有無が決定されるようにすればよい。決定例05AKD1では、可変表示結果が「大当り」である場合に、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも高い割合で、揺動演出を実行する「演出あり」に決定される。このような設定により、揺動演出が実行された場合には、揺動演出が実行されない場合よりも、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が高くなる。
図11−8(C)は、揺動演出パターンの決定例05AKD2を示している。ステップ05AKS01では、揺動演出を実行する「演出あり」に決定された場合に、例えば揺動演出パターン決定用の乱数値を用いて、揺動演出パターン決定テーブルを参照し、色彩変化演出や可変表示結果に応じて、乱数値に一致する決定値が割り当てられている決定結果を判定することにより、揺動演出パターンが決定されるようにすればよい。決定例05AKD2では、色彩変化演出を実行しない「なし」の場合、または、色彩変化演出におけるモノクロ変化を実行する場合に、揺動演出パターン05AP01〜05AP04のいずれかに決定される。揺動演出パターン05AP01〜05AP04は、いずれもエフェクト表示が虹色の演出態様を含んでいる。したがって、色彩変化演出が実行されていない期間や、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されている期間にて、揺動演出が実行された場合に、エフェクト表示05AKG3の表示色は虹色となる。決定例05AKD2では、色彩変化演出における金色系変化を実行する場合に、揺動演出パターン05AP11〜05AP14のいずれかに決定される。揺動演出パターン05AP11〜05AP14は、いずれもエフェクト表示が金色の演出態様を含んでいる。したがって、色彩変化演出における金色系変化が実行されている期間にて、揺動演出が実行された場合に、エフェクト表示05AKG3の表示色は金色となる。
揺動演出における任意の演出態様に応じて、大当り期待度が異なるように、揺動演出パターンが決定されてもよい。例えば、揺動時背景表示05AKG1、揺動時外枠表示05AKG2、エフェクト表示05AKG3、その他、揺動演出が実行されたときに表示される任意の演出画像などについて、一部または全部が示す形状、色彩、模様のいずれかが異なる場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が異なるように、揺動演出パターンの決定率が設定されてもよい。
色彩変化演出が実行されている場合と実行されていない場合や、実行されている色彩変化演出がモノクロ変化である場合と金色系変化である場合とで、揺動演出における演出態様の一部または全部が異なるように、揺動演出パターンを決定可能であってもよい。色彩変化演出が実行されている場合と実行されていない場合や、実行されている色彩変化演出がモノクロ変化である場合と金色系変化である場合とで、揺動演出における演出態様が共通になる場合と、揺動演出における演出態様の一部または全部が異なる場合とがあるように、揺動演出パターンを決定可能であってもよい。色彩変化演出が実行されている場合と実行されていない場合や、実行されている色彩変化演出がモノクロ変化である場合と金色系変化である場合とで、揺動演出における演出態様が共通になる割合が異なるように、揺動演出パターンの決定率が設定されてもよい。色彩変化演出が実行されている場合と実行されていない場合や、実行されている色彩変化演出がモノクロ変化である場合と金色系変化である場合とで、揺動演出における演出態様が共通になる揺動演出パターンの大当り期待度が異なるように、揺動演出パターンの決定率が設定されてもよい。
このような揺動演出パターンが決定された後に、図9に示された演出制御プロセス処理のステップS172にて可変表示中演出処理が実行されることにより、揺動演出が実行可能となる。可変表示中演出処理では、例えば、可変表示時間が経過していないと判定された場合に、揺動演出期間であるか否かを判定する。揺動演出期間は、揺動演出パターンに応じて設定可能であればよい。そして、揺動演出期間である場合には、揺動演出を実行する制御が行われる。このときに、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、揺動演出を実行する表示制御が行われる。こうして、可変表示が実行されている期間にて、揺動演出を実行可能であればよい。なお、複数回の可変表示にわたり揺動演出が実行される場合に、可変表示が終了しても揺動演出が継続して実行されるように、表示制御が行われてもよい。
図11−9は、色彩変化演出や揺動演出の実行を開始するタイミングと終了するタイミングの制御例を示している。揺動演出は、飾り図柄の可変表示が開始される変動開始に対応したタイミングにて、実行を開始可能となる。その後、揺動演出パターンの揺動期間に応じた演出時間が経過したタイミングにて、揺動演出の実行が終了する。なお、揺動演出の実行を開始するタイミングは、変動開始に対応したタイミングに限定されず、可変表示が実行されている期間にて、予め設定された任意のタイミングであってもよい。
図11−9(A)は、色彩変化演出が実行されている期間にて、揺動演出が実行される場合の制御例05AKC01を示している。制御例05AKC01では、色彩変化演出のターゲット変動となる可変表示が開始される場合に、揺動演出の実行が開始される。そして、揺動演出パターンによる揺動期間が3秒であれば、演出期間TD1にて揺動演出が実行される。揺動演出パターンによる揺動期間が5秒であれば、演出期間TD2にて揺動演出が実行される。演出期間TD1、TD2は、いずれもリーチ成立より前のタイミングにて終了するように設定されている。色彩変化演出は、ターゲット変動となる可変表示において、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後に設けられたタイミングT02にて、実行が終了する。したがって、揺動演出が実行されている期間にて、色彩変化演出は終了しないので、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を、特別色彩から通常色彩に復帰させない。色彩変化演出は、揺動演出が実行されている期間という範囲を定めて、この範囲では終了せず特別色彩から通常色彩に復帰させないという、限界としての制限が設けられていればよい。このように、色彩変化演出と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出の実行中に特定領域となる画面表示を特別色彩から通常色彩に復帰させない。これにより、色彩変化演出と揺動演出との組合せが煩雑な印象を遊技者に与えることを防止するように、色彩変化演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
なお、色彩変化演出と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出の実行中に特定領域となる画面表示を特別色彩から通常色彩に復帰させる場合があってもよい。例えば、揺動演出の演出期間は、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後まで継続するように設定可能であり、タイミングT02にて色彩変化演出の実行が終了するときに、揺動演出が継続して実行されている場合があってもよい。この場合には、揺動演出の実行中に特定領域となる画面表示を特別色彩から通常色彩に復帰させる。これにより、揺動演出の印象度を高めるように、色彩変化演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
揺動演出は、例えば、スーパーリーチのリーチ演出といった、リーチ成立後に実行される特定演出に含まれてもよい。この場合に、色彩変化演出の実行が終了するタイミングT02は、リーチ成立の以後であって特定演出の実行が終了した後となるように、設定されてもよい。このように設定すれば、揺動演出が実行されている期間にて、色彩変化演出は終了しないので、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を特別色彩から通常色彩に復帰させないように、制限を設けることができる。
図11−9(B)は、揺動演出が実行されている期間にて、色彩変化演出の実行が開始される場合の制御例05AKC02を示している。制御例05AKC02では、色彩変化演出が実行されていない期間にて可変表示が開始される場合に、揺動演出の実行が開始される。そして、揺動演出パターンによる揺動期間が3秒であれば、演出期間TD1にて揺動演出が実行される。揺動演出パターンによる揺動期間が5秒であれば、演出期間TD2にて揺動演出が実行される。色彩変化演出は、始動入賞の発生として、第1始動入賞口や第2始動入賞口に設けられた始動領域を遊技球が通過したタイミングにて、実行を開始可能となる。このようなタイミングT01が演出期間TD1、TD2に含まれている場合には、揺動演出の実行中に色彩変化演出の実行が開始され、揺動演出により揺動させる特定領域に表示された表示である画面表示を、通常色彩から特別色彩に変化させる。このように、揺動演出が実行されているときに、画面表示を通常色彩から特別色彩に変化させるように、色彩変化演出を実行可能である。これにより、始動入賞に基づく色彩変化演出が実行される機会を確保して、色彩変化演出の実行頻度が低下することを防止するように、色彩変化演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図11−10は、揺動演出が実行される場合に、画像表示装置5の画面上に表示可能な各種の演出画像を含む演出表示の構成例を示している。画像表示装置5に表示される複数の演出画像は、例えば複数の表示レイヤに分けて描画される。複数の表示レイヤは、演出画像の表示層として、予め異なる表示優先度が設定されている。図11−10に示す構成例では、複数の表示レイヤとして、レイヤ05FL0〜05FL3が設けられている。それぞれの表示レイヤに応じた描画領域が、VRAM77AK145などのフレームバッファに確保されていればよい。複数の演出画像が配置される表示レイヤは、例えばディスプレイリストに含まれる表示優先度情報などにより指定される。ディスプレイリストでは、レイヤ05FL3に配置される演出画像が最初の描画対象に指定される。その後、レイヤ05FL2、05FL1、05FL0の順に、各表示レイヤに配置される演出画像が描画対象に指定されてもよい。また、例えば各レイヤ05FL0〜05FL3に描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画像を重畳して描画するときに用いられる奥行き値となるZ値が設定されてもよい。
レイヤ05FL2に描画される演出画像は、飾り図柄関連画面を構成する演出画像に含まれる。例えば、レイヤ05FL2は、飾り図柄を示す演出画像や、通常時背景表示に用いられる背景画像となる演出画像、ステップアップ予告などの予告演出に用いられる演出画像、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうち第1保留表示部AKB1および第2保留表示部AKB2における保留表示に用いられる演出画像などが、表示可能に描画される。レイヤ05FL2に描画される演出画像は、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行される場合に、グレースケールの表示色に変化させることで、通常色彩とは異なる特別色彩により表示される。このときには、図10−20に示された色彩変化合成処理の実行により、色彩変化用カラーオーバーレイとして、通常時の色彩とは異なるグレースケールの色彩に変化させればよい。このように、レイヤ05FL2は、色彩変化演出のうちでモノクロ変化を実行する場合に、描画対象に指定された演出画像の色彩を通常とは異なる色彩に変化させるモノクロ変化対象に含まれる。
揺動演出により揺動させる画面表示は、揺動演出の実行前に更新表示が行われ、揺動演出の実行中に静止表示が行われてもよい。この場合に、揺動演出が実行されている期間にて、レイヤ05FL2における演出画像の描画が一時停止され、揺動演出の実行が開始されるときに描画された演出画像をキャプチャして取り込むことにより、揺動させる画面表示の内部では演出画像が更新されないように静止させてもよい。
あるいは、揺動演出により揺動させる画面表示は、揺動演出の実行中にも更新表示が行われるようにしてもよい。この場合に、揺動演出が実行されている期間にて、レイヤ05FL2における演出画像の描画が継続して実行され、揺動演出の実行が開始されたときとは異なる演出画像に更新可能とすることにより、揺動させる画面表示の内部では演出画像の更新を継続させてもよい。
レイヤ05FL1に描画される演出画像は、画面外枠を構成する演出画像に含まれる。例えば、レイヤ05FL1は、揺動時外枠表示05AKG2に用いられる演出画像が、表示可能に描画される。レイヤ05FL1に描画された演出画像は、レイヤ05FL2に描画された演出画像と合成されて、揺動演出により揺動させる画面表示および縁部の周縁領域を構成する。レイヤ05FL1に描画された演出画像は、揺動させる画面表示における縁部の周縁領域に表示される。揺動時外枠表示05AKG2に用いられる演出画像といった、レイヤ05FL1に描画される演出画像は、揺動演出が実行されていない期間にて、表示されなくてもよいし、例えば画像表示装置5の画面上における周縁部といった所定位置に表示されてもよい。揺動演出パターンにしたがった揺動表示制御の実行により、演出態様が異なる揺動演出を実行することができる。
レイヤ05FL3に描画される演出画像は、揺動時背景を構成する演出画像に含まれる。例えば、レイヤ05FL3は、揺動時背景表示05AKG1に用いられる演出画像が、表示可能に描画される。レイヤ05FL3に描画された演出画像は、揺動演出により揺動させる画面表示を構成する演出画像とは異なり、揺動させる画面表示よりも外側の特殊領域に表示される。揺動時背景表示05AKG1に用いられる演出画像といった、レイヤ05FL3に描画される演出画像は、揺動演出が実行されていない期間にて、表示されなければよい。
レイヤ05FL0は、第1インターフェース表示エリアとなる小図柄表示エリアAKA1における小図柄を示す演出画像や、第2インターフェース表示エリアとなる可変表示対応表示エリアAKA2のうちアクティブ表示部AKB0におけるアクティブ表示に用いられる演出画像、エフェクト表示05AKG3に用いられる演出画像などが、表示可能に描画される。レイヤ05FL0に描画された演出画像は、揺動演出により揺動させる画面表示を構成する演出画像とは異なり、揺動させる画面表示と特殊領域または周縁領域とを跨いだエフェクト表示05AKG3に用いられる演出画像を含んでいる。
複数の表示レイヤに応じた演出画像の描画処理を実行して、複数の演出表示に対応する演出画像を含んだ表示画像05LX1が生成される。なお、アクティブ表示に用いられる演出画像は、レイヤ05FL0よりも表示優先度が高い別個のレイヤに描画されてもよい。あるいは、アクティブ表示に用いられる演出画像は、大当り期待度が低い場合と、大当り期待度が高い場合とで、描画される表示レイヤを異ならせてもよい。例えば、表示画像AKE0〜AKE4のうち、表示画像AKE0〜AKE2のいずれかを用いたアクティブ表示といった、大当り期待度が低い場合のアクティブ表示に用いられる演出画像は、レイヤ05FL2と同様の表示優先度を有するレイヤに描画され、色彩変化用オーバーレイにより色彩を変化させてもよい。これに対し、表示画像AKE0〜AKE4のうち、表示画像AKE3、AKE4のいずれかを用いたアクティブ表示といった、大当り期待度が高い場合のアクティブ表示に用いられる演出画像は、レイヤ05FL0と同様の表示優先度またはレイヤ05FL0よりも高い表示優先度を有するレイヤに描画され、色彩変化演出が実行された場合に色彩が変化しないように制御してもよい。
(特徴部05AKの課題解決手段および効果)
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、同時期に表示されている複数の演出表示を通常色彩から共通の特別色彩に変化させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、同時期に表示されている複数の演出表示が表示されている特定領域を揺動させる揺動演出を実行可能な揺動演出実行手段と、を備え、揺動演出において、揺動させる特定領域よりも外側の特殊領域が視認可能となり、特殊演出と揺動演出とが共に実行されたときに、特定領域に表示された表示を特別色彩により表示し、特殊領域に表示された表示を通常色彩により表示する。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。特殊演出は、例えば色彩変化演出などであればよい。特殊演出実行手段は、例えばステップ77AKS06、77AKS42を実行するCPU77AK131などであればよい。揺動演出実行手段は、例えばステップ05AKS01に基づいてステップS172の可変表示中演出処理を実行するCPU77AK131などであればよい。特殊領域は、例えば揺動時背景表示05AKG1などであればよい。特殊領域を通常色彩により表示することは、例えば演出実行例05AK12、05AK22などであればよい。
このような構成によれば、特殊演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
あるいは、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、同時期に表示されている複数の演出表示を通常色彩から共通の特別色彩に変化させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、同時期に表示されている複数の演出表示が表示されている特定領域を揺動させる揺動演出を実行可能な揺動演出実行手段と、を備え、揺動演出において、揺動させる特定領域における縁部の周縁領域が視認可能となり、特殊演出と揺動演出とが共に実行されたときに、特定領域に表示された表示を特別色彩により表示し、周縁領域に表示された表示を通常色彩により表示する。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。特殊演出は、例えば色彩変化演出などであればよい。特殊演出実行手段は、例えばステップ77AKS06、77AKS42を実行するCPU77AK131などであればよい。揺動演出実行手段は、例えばステップ05AKS01に基づいてステップS172の可変表示中演出処理を実行するCPU77AK131などであればよい。周縁領域は、例えば揺動時外枠表示05AKG2などであればよい。周縁領域を通常色彩により表示することは、例えば演出実行例05AK12、05AK22などであればよい。
このような構成によれば、特殊演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶する保留記憶手段と、保留記憶に対応する保留表示を行う保留表示手段と、実行中の可変表示に対応する特定表示を行う特定表示手段と、を備え、可変表示が開始されるときに該可変表示に対応する保留表示と関連する態様により特定表示を実行可能であり、特殊演出が実行されたときに、保留表示を特別色彩により表示し、特定表示を通常色彩により表示してもよい。ここで、保留記憶手段は、例えば保留表示データ記憶部AKM1などであればよい。保留表示手段は、例えば第1保留表示部AKB1、第2保留表示部AKB2などであればよい。特定表示手段は、例えばアクティブ表示部AKB0などであればよい。保留表示と関連する態様は、例えば保留表示と同一の形状などであればよい。保留表示と特定表示の色彩は、例えば演出実行例05AK31、05AK32などの場合であればよい。
このような構成においては、保留表示と特定表示とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
揺動演出が実行されたときに、特定領域と特殊領域または周縁領域とを跨いだエフェクト表示を実行可能であり、特殊演出と揺動演出とが共にが実行されたときに、エフェクト表示を通常色彩により表示してもよい。ここで、エフェクト表示は、例えばエフェクト表示05AKG3などであればよい。エフェクト表示を通常色彩により表示することは、例えば演出実行例05AK12などの場合であればよい。
このような構成においては、適切なエフェクト表示により、遊技興趣を向上させることができる。
発光により演出を行う発光手段を備え、特殊演出と予告演出とが共に実行されたときに、発光手段を特殊演出に対応する発光色で発光させ、特殊演出と揺動演出とが共に実行されたときに、発光手段を揺動演出に対応する発光色で発光させてもよい。ここで、発光手段は、例えば遊技効果ランプ9などであればよい。特殊演出に対応する発光色は、例えば銀色などであればよい。揺動演出に対応する発光色は、例えば青色などであればよい。
このような構成においては、適切な発光色により、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出と揺動演出とが共に実行されたときに、揺動演出の実行中に特定領域に表示された表示を特別色彩から通常色彩に復帰させなくてもよい。例えば制御例05AKC01の場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
揺動演出が実行されているときに、特定領域に表示された表示を通常色彩から特別色彩に変化させるように、特殊演出を実行可能であってもよい。例えば制御例05AKC02の場合などであればよい。
このような構成においては、特殊演出と揺動演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特殊演出実行手段は、始動領域を遊技媒体が通過したことに対応するタイミングから第1期間において、該第1期間中に表示される複数の演出表示を共通の色彩に変化させる特殊演出を実行可能であり、有利状態に制御されることを示唆する特定演出を、第2期間において実行可能な特定演出実行手段と、を備え、特殊演出と特定演出とが共に実行されたときに、第1期間と第2期間とが重なるときがあり、特定演出実行手段は、第1期間と重ならない第2期間において、特定演出を通常色彩により実行し、第1期間と重なる第2期間において、特定演出を特殊演出に応じて変化した色彩と対応する特別色彩により実行し、通常色彩である場合と、特別色彩である場合とで、共通の演出態様で特定演出の一部を実行可能であってもよい。ここで、始動領域は、例えば入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口などであればよい。遊技媒体は、例えば遊技球などであればよい。第1期間は、例えばタイミングT01からタイミングT02までの期間などであればよい。特定演出は、例えばバトルゾーン演出などであればよい。第2期間は、例えばタイミングT11からタイミングT12までの期間などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップ77AKS19、77AKS52を実行するCPU77AK131などであればよい。第1期間と重ならない第2期間は、例えばタイミングT02からタイミングT12までの期間などであればよい。特定演出を通常色彩により実行することは、例えば色彩変化演出なしの場合などであればよい。第1期間と重なる第2期間は、例えばタイミングT11からタイミングT02までの期間などであればよい。特定演出を特別色彩により実行することは、例えば色彩変化演出によるモノクロ変化や金色系変化の場合などであればよい。特定演出の一部は、例えば楽曲フレーズPHA1、PHA2を出力する音声演出などであればよい。
このような構成においては、特殊演出と特定演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部06AKの説明)
特徴部06AKに関して、色彩変化演出の実行が終了するときに、色彩回復演出が実行される。色彩回復演出は、色彩変化演出により特別色彩に変化させた複数の演出表示を通常色彩に復帰させるように変化させる演出である。例えば、色彩変化演出におけるモノクロ変化の実行が終了するときに、特別色彩となるグレースケールの表示色に変化させた複数の演出表示を、通常色彩となる通常時の表示色に復帰させるように変化させる色彩回復演出が実行される。また、色彩変化演出における金色系変化の実行が終了するときに、特別色彩となる金色系の表示色に変化させた複数の演出表示を、通常色彩となる通常時の表示色に復帰させるように変化させる色彩回復演出が実行される。
図11−11は、特徴部06AKに関する色彩回復演出の第1実行例として、複数の演出表示の一部から順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化可能な場合を示している。複数の演出表示の一部から順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化させる色彩回復演出は、通常色彩への変化を開始させる位置が異なる複数種類の演出内容を含んでいる。図11−11は、通常色彩への変化が画面表示の中央位置から開始される画面中央開始である場合の演出実行例06AK01〜06AK03を示している。色彩回復演出は、画面中央開始となる場合の他に、例えば、画面表示の右側位置から開始される画面右側開始となる場合と、画面表示の左側位置から開始される画面左側開始となる場合といった、開始位置が異なる複数種類の演出内容があればよい。色彩回復演出は、画面中央開始、画面右側開始、画面左側開始に限定されず、画面表示における任意の位置から通常色彩への変化を開始させる演出内容があればよい。
演出実行例06AK01では、色彩変化演出におけるモノクロ変化により、同時期に表示されている複数の演出表示が特別色彩となるグレースケールの表示色で表示された後に、画面表示の中央位置にて、放射状に通常色彩への復帰となる変化が開始されている。その後、演出実行例06AK02では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK01よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大している。さらに、演出実行例06AK03では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK02よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大している。このように、通常色彩の表示面積を広げる態様にて、通常色彩への復帰範囲が画面表示の一部から順々に全部へと増加するように拡大することで、色彩変化演出により変化させた複数の演出表示の表示色が、次第に特別色彩から通常色彩に復帰するように変化すればよい。
複数の演出表示の一部から順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化させる色彩復帰演出は、通常色彩への復帰範囲が増加するように拡大するものに限定されず、例えば、特別色彩の表示面積を狭める態様にて、特別色彩による表示範囲が減少するように縮小するものであってもよい。特別色彩による表示範囲が減少するように縮小する色彩復帰演出の一例として、画面表示における縁部となる周縁領域から通常色彩への復帰が開始され、時間経過に応じて画面表示の中央位置に向けて通常色彩の復帰が進行することにより、特別色彩による表示範囲が減少するように縮小すればよい。その他、上下左右方向のいずれかといった、任意の方向で特別色彩から通常色彩に復帰する範囲が進行することで、複数の演出表示の一部から順々に全部を通常色彩に復帰できればよい。
図11−12および図11−13は、特徴部06AKに関する色彩回復演出の第2実行例として、色彩変化演出に応じて変化した色彩とは異なる色彩の特別画像を表示させ、複数の演出表示を通常色彩に変化可能な場合を示している。色彩変化演出に応じて変化した色彩とは異なる色彩の特別画像として、キャラクタを示す演出画像が表示される。特別画像を表示させて複数の演出表示を通常色彩に変化させる色彩回復演出は、特別画像として表示されるキャラクタが異なる複数種類の演出内容を含んでいる。また、特別画像を表示させて複数の演出表示を通常色彩に復帰させる色彩回復演出は、通常色彩に変化させる方式が異なる複数種類の演出内容を含んでいる。通常色彩に変化させる方式は、例えば、エフェクト表示と、回復範囲増加と、を含んでいればよい。エフェクト表示は、キャラクタ表示の動作に対応したエフェクト画像となる演出画像を表示させ、画面表示の全体を被覆してから、複数の演出表示を通常色彩に変化させる方式である。回復範囲増加は、キャラクタ表示の動作に対応した開始位置から、複数の演出表示を通常色彩に変化させる方式である。
図11−12は、特別画像となるキャラクタを示す演出画像として、キャラクタ06CAが表示され、エフェクト表示により通常色彩に変化する場合の演出実行例06AK11〜06AK13を示している。演出実行例06AK11では、キャラクタ06CAが表示され、キャラクタ表示の動作に対応した表示位置にてエフェクト表示が開始されている。その後、演出実行例06AK12では、エフェクト表示の表示サイズが演出実行例06AK11よりも増加するように大型化している。さらに、演出実行例06AK13では、エフェクト表示の表示サイズが演出実行例06AK12よりも増加するように大型化している。エフェクト表示の範囲では画面表示が被覆され、演出画像の表示が視認できなくなる。ただし、小図柄の表示やアクティブ表示といった、表示優先度が高い表示については、エフェクト表示によっても被覆されず視認可能に表示されるようにすればよい。このようなエフェクト表示が画面表示の全体を被覆した後に、エフェクト表示の消去に伴い、色彩変化演出により変化させた複数の演出表示の表示色が、特別色彩から通常色彩に復帰するように変化すればよい。こうして、特別画像となるキャラクタを示す演出画像を表示させた後に、複数の演出表示を被覆するエフェクト表示が実行されてから、複数の演出表示を通常色彩に復帰するように変化可能である。
図11−13は、特別画像となるキャラクタを示す演出画像として、キャラクタ06CBが表示され、回復範囲増加により通常色彩に変化する場合の演出実行例06AK14〜06AK16を示している。演出実行例06AK14では、キャラクタ06CBが表示され、キャラクタ表示の動作に対応した開始位置にて、通常色彩への復帰となる変化が開始されている。その後、演出実行例06AK15では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK14よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大している。さらに、演出実行例06AK16では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK15よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大している。このように、通常色彩の表示面積を広げる態様にて、キャラクタ表示の動作に伴う開始位置から通常色彩への復帰となる変化が開始され、通常色彩への復帰範囲が画面表示の一部から順々に全部へと増加するように拡大することで、色彩変化演出により変化させた複数の演出表示の表示色が、特別色彩から通常色彩に復帰するように変化すればよい。
図11−14は、特徴部06AKに関する色彩回復演出の第3実行例として、複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩に変化可能な場合を示している。複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩に変化させる色彩回復演出は、例えばカラーブレンドの画像処理により、グレースケールや金色系の表示色から通常色彩となる表示色へと、時間経過に応じて画面表示の全体を復帰させるように変化させる演出内容であればよい。図11−14は、色彩変化演出におけるモノクロ変化によりグレースケールの表示色に変化した複数の演出表示を、段階的に通常色彩に復帰させるように変化させる場合の演出実行例06AK21〜06AK23を示している。
演出実行例06AK21では、モノクロ変化によるグレースケールの表示色に対して、通常色彩となる表示色が、例えば25%の比率でカラーブレンドされることで、複数の演出表示の全部について通常色彩への復帰となる変化が開始されている。その後、演出実行例06AK22では、モノクロ変化によるグレースケールの表示色に対して、通常色彩となる表示色が、例えば50%の比率でカラーブレンドされることで、通常色彩への復帰となる変化が演出実行例06AK21よりも進行している。さらに、演出実行例06AK23では、モノクロ変化によるグレースケールの表示色に対して、通常色彩となる表示色が、例えば75%の比率でカラーブレンドされることで、通常色彩への復帰となる変化が演出実行例06AK22よりも進行している。なお、モノクロ変化によるグレースケールの表示色に対して、通常色彩となる表示色がカラーブレンドされる比率は、色彩回復演出における演出時間の経過に応じて、離散的に変化させてもよいし連続的に変化させてもよい。
色彩変化演出により同時期に表示されている複数の演出表示を通常色彩から共通の特別色彩に変化させた後には、通常色彩に復帰させるように変化させる演出に改善の余地があった。そこで、特徴部06AKに関する色彩回復演出の第1実行例では、複数の演出表示の一部から順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化可能である。また、特徴部06AKに関する色彩復帰演出の第2実行例では、色彩変化演出に応じて変化した色彩とは異なる色彩の特別画像を表示させ、複数の演出表示を通常色彩に変化可能である。さらに、特徴部06AKに関する色彩復帰演出の第3実行例では、複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩に変化可能である。これらの色彩復帰演出が実行可能となることにより、通常色彩に復帰させる演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。なお、特徴部06AKに関する色彩回復演出は、第1実行例から第3実行例までの全部が実行可能であるものに限定されず、第1実行例から第3実行例までの一部が実行可能であるものでもよい。
特徴部06AKに関して、飾り図柄の可変表示を実行中に、表示色に応じて大当り期待度が異なる予告演出を実行可能である。例えば、リーチ成立後予告では、「表示色予告」の予告種別に対応するメッセージ表示色予告を所定割合で実行可能である。色彩変化演出の実行が終了するときに、色彩回復演出の実行に伴い、複数の演出表示を特別色彩から通常色彩に復帰させるように変化させる。このような色彩回復演出とメッセージ表示色予告などの予告演出とが共に実行されたときに、色彩回復演出の進行にしたがって予告演出の表示色が視認可能となる。
図11−15は、特徴部06AKに関して、色彩回復演出とメッセージ表示色予告とが共に実行される場合を示している。色彩変化演出は、ターゲット変動となる可変表示において、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立の以後に、実行が終了する場合がある。このような色彩変化演出の実行が終了するときに、色彩回復演出が実行され、複数の演出表示を特別色彩から通常色彩に復帰させるように変化させる期間にて、メッセージ表示色予告を実行可能である。図11−15は、通常色彩への復帰となる変化が画面表示の中央位置から開始される画面中央開始である場合の演出実行例06AK51〜06AK53を示している。
演出実行例06AK51の場合に、画面表示の中央位置にて、放射状に通常色彩への復帰となる変化が開始される。しかしながら、通常色彩への復帰範囲となる表示面積が狭いので、メッセージ表示色予告における文字画像の表示色を遊技者が視認しにくくなっている。その後、演出実行例06AK52では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK51よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大している。これにより、メッセージ表示色予告における文字画像の表示色を遊技者が視認できる範囲も増加することで、予告演出の表示色を認識しやすくなっている。さらに、演出実行例06AK53では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK52よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大している。こうして、メッセージ表示色予告における文字画像の表示色を遊技者が段階的に視認できるようになる。したがって、通常色彩への復帰範囲が画面表示の一部から順々に全部へと増加して、通常色彩の表示面積を広げる場合に、色彩変化演出により変化させた複数の演出表示の表示色が、特別色彩から通常色彩に復帰するように変化すればよい。
なお、通常色彩への復帰範囲が画面表示の一部から順々に全部へと増加するように、通常色彩の表示面積を広げる場合に限定されず、色彩変化演出に応じて変化した色彩とは異なる色彩の特別画像を表示させることで複数の演出表示を通常色彩に復帰するように変化可能な場合や、複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩に復帰するように変化可能な場合にも、メッセージ表示色予告などの予告演出が共に実行されたときに、色彩回復演出の進行にしたがって予告演出の表示色が視認可能となってもよい。このように、色彩回復演出の進行にしたがって予告演出の表示色が視認可能になることにより、予告演出に対する遊技者の注目度を高めるように、色彩回復演出と予告演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図11−16は、予告演出決定処理として、図10−11のステップAKS013にて実行可能な処理の一例を示すフローチャートである。図11−16に示す予告演出決定処理では、図10−13に示された場合と同様に、全図柄変動中予告を決定し、色彩変化演出のターゲット変動であるか否かを判定可能にする(ステップ77AKS31〜77AKS36)。ステップ77AKS36にて色彩変化演出のターゲット変動である場合には(ステップ77AKS36;Yes)、色彩回復演出の種別とパターンを決定する(ステップ06AKS01)。色彩回復演出のパターンは、色彩回復パターンともいう。ステップ06AKS01では、色彩回復種別06PA〜06PCのいずれかに決定される。色彩回復種別06PAは、複数の演出表示の一部から順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化可能な第1実行例の色彩回復演出に対応している。色彩回復種別06PBは、キャラクタを示す演出画像などの特別画像を表示させ、複数の演出表示を通常色彩に変化可能な第2実行例の色彩回復演出に対応している。色彩回復種別06PCは、複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩に変化可能な第3実行例の色彩回復演出に対応している。その後、図10−13に示された場合と同様に、リーチ成立後予告を決定する(ステップ77AKS37〜77AKS39)。
図11−17(A)は、色彩回復種別06PAに対応して決定可能な色彩回復パターンの設定例06AKP1を示している。設定例06AKP1では、複数の色彩回復パターンとして、開始タイミング、演出期間、演出内容といった、複数種類の演出態様について一部または全部を異ならせた色彩回復パターン06PA01〜06PA04、06PA11〜06PA14、06PA21〜06PA24が予め用意されている。開始タイミングは、色彩変化演出の実行が終了して色彩回復演出の実行が開始されるタイミングを指定する。演出期間は、色彩回復演出を実行する期間を指定する。演出内容は、画面中央開始、画面右側開始、画面左側開始のいずれかを指定する。その他、色彩回復種別06PAに対応して、任意の演出態様が異なる複数の色彩回復パターンが用意されてもよい。
色彩回復パターン06PA01では、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が3秒であり、演出内容が画面中央開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA02では、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が5秒であり、演出内容が画面中央開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA03では、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が3秒であり、演出内容が画面中央開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA04では、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が5秒であり、演出内容が画面中央開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA11では、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が3秒であり、演出内容が画面右側開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA12では、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が5秒であり、演出内容が画面右側開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA13では、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が3秒であり、演出内容が画面右側開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA14では、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が5秒であり、演出内容が画面右側開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA21では、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が3秒であり、演出内容が画面左側開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA22では、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が5秒であり、演出内容が画面左側開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA23では、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が3秒であり、演出内容が画面左側開始の演出態様となる。色彩回復パターン06PA24では、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が5秒であり、演出内容が画面左側開始の演出態様となる。
図11−17(B)は、色彩回復種別06PBに対応して決定可能な色彩回復パターンの設定例06AKP2を示している。設定例06AKP2では、複数の色彩回復パターンとして、開始タイミング、演出期間、演出内容といった、複数種類の演出態様について一部または全部を異ならせた色彩回復パターン06PB01〜06PB04が予め用意されている。開始タイミングや演出期間は、色彩回復種別06PAの場合と同様である。演出内容は、キャラクタを示す演出画像および通常色彩に変化させる方式を指定する。その他、色彩回復種別06PBに対応して、任意の演出態様が異なる複数の色彩回復パターンが用意されてもよい。
色彩回復パターン06PB01は、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が3秒であり、演出内容がキャラクタ06CAおよびエフェクト表示の演出態様となる。色彩回復パターン06PB02は、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が5秒であり、演出内容がキャラクタ06CAおよび回復範囲増加の演出態様となる。色彩回復パターン06PB03は、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が3秒であり、演出内容がキャラクタ06CBおよびエフェクト表示の演出態様となる。色彩回復パターン06PB04は、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が5秒であり、演出内容がキャラクタ06CBおよび回復範囲増加の演出態様となる。
図11−17(C)は、色彩回復種別06PCに対応して決定可能な色彩回復パターンの設定例06AKP3を示している。設定例06AKP3では、複数の色彩回復パターンとして、開始タイミング、演出期間といった、複数種類の演出態様について一部または全部を異ならせた色彩回復パターン06PC01〜06PC04が予め用意されている。色彩回復種別06PCに対応した色彩回復パターン06PC01〜06PC04は、いずれも演出内容が画面全体一様の演出態様となる点において、演出態様の一部が共通していてもよい。色彩回復種別06PCに対応して、任意の演出態様が異なる複数の色彩回復パターンが用意されてもよい。
色彩回復パターン06PC01は、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が3秒の演出態様となる。色彩回復パターン06PC02は、開始タイミングがタイミングT061であり、演出期間が5秒の演出態様となる。色彩回復パターン06PC03は、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が3秒の演出態様となる。色彩回復パターン06PC04は、開始タイミングがタイミングT062であり、演出期間が5秒の演出態様となる。
図11−18は、色彩回復演出の種別を決定する場合の決定例06AKD1を示している。図11−16に示された予告演出決定処理のステップ06AKS01では、例えば色彩回復種別決定用の乱数値を用いて、色彩回復種別決定テーブルを参照し、可変表示結果に応じて、乱数値に一致する決定値が割り当てられている決定結果を判定することにより、色彩回復演出の種別である色彩回復種別が決定されるようにすればよい。決定例06AKD1では、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、色彩回復種別の決定率が異なっている。例えば、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、色彩回復種別06PAの決定率が最も高いのに対し、可変表示結果が「大当り」である場合には、色彩回復種別06PCの決定率が最も高い。このような設定では、色彩回復種別06PCに対応する色彩回復演出が実行された場合に、大当り期待度が高くなる。こうして、色彩回復種別が第1種別である場合と第2種別である場合とで、大当り期待度が異なることにより、色彩回復演出に対する遊技者の注目度を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図11−19および図11−20は、色彩回復種別の決定結果に対応した色彩回復パターンの決定例を示している。図11−19は、色彩回復種別06PAに対応した色彩回復パターンを決定する場合の決定例06AKD2を示している。図11−20(A)は、色彩回復種別06PBに対応した色彩回復パターンを決定する場合の決定例06AKD3を示している。図11−20(B)は、色彩回復種別06PCに対応した色彩回復パターンを決定する場合の決定例06AKD4を示している。図11−16に示された予告演出決定処理のステップ06AKS01では、例えば色彩回復パターン決定用の乱数値を用いて、色彩回復種別の決定結果に対応する色彩回復パターン決定テーブルを参照し、色彩変化演出や可変表示結果に応じて、乱数値に一致する決定値が割り当てられている決定結果を判定することにより、色彩回復パターンが決定されるようにすればよい。決定例06AKD2〜06AKD4では、色彩変化演出がモノクロ変化である場合と金色系変化である場合とで、可変表示結果が「ハズレ」であるときと「大当り」であるときに色彩回復パターンの決定率が異なっている。したがって、色彩回復パターンごとの演出態様に応じた大当り期待度は、色彩変化演出がモノクロ変化である場合と金色系変化である場合とで異なるものになる。これにより、色彩変化演出がモノクロ変化である場合と金色系変化である場合とで、色彩回復演出の演出態様に応じた遊技者の期待感を異ならせることで、色彩回復演出に対する遊技者の注目度が高められ、遊技興趣を向上させることができる。
色彩回復演出における任意の演出態様に応じて、大当り期待度が異なるように、色彩回復パターンが決定されてもよい。例えば、色彩回復種別06PA〜06PCに共通して設定可能な演出内容や、色彩回復種別06PA〜06PCごとに異なる演出内容、その他、色彩回復演出が実行されたときに表示される任意の演出画像などについて、一部または全部が示す形状、色彩、模様のいずれかが異なる場合に、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される割合が異なるように、色彩回復パターンの決定率が設定されてもよい。
例えば、図11−19に示す決定例06AKD2では、色彩変化演出がモノクロ変化である場合にも金色系変化である場合にも、可変表示結果が「ハズレ」である場合よりも「大当り」である場合に、色彩回復パターン06PA01〜06PA04の決定率が高くなる。色彩回復パターン06PA01〜06PA04は、いずれも画面中央開始の演出内容を含んでいる。したがって、色彩回復演出による通常色彩への復帰となる変化が画面表示の中央位置から開始される画面中央開始である場合に、画面右側開始である場合や画面左側開始である場合よりも、大当り期待度が高くなる。
図11−21は、特徴部06AKに関し、可変表示中演出処理として、図9に示された演出制御プロセス処理のステップS172にて実行可能な処理の一例を示すフローチャートである。図11−21に示す可変表示中演出処理は、ステップ06AKS11〜06AKS13を除いて、図10−15に示された処理と同様のものになっている。図11−21に示す可変表示中演出処理では、色彩変化演出が実行されている色彩変化演出中であるか否かを判定する(ステップ06AKS11)。そして、色彩変化演出中である場合には(ステップ06AKS11;Yes)、色彩回復演出期間であるか否かを判定する(ステップ06AKS12)。色彩回復演出期間は、色彩回復パターンの決定結果に応じて設定可能であればよい。色彩回復演出期間である場合には(ステップ06AKS12;Yes)、色彩回復演出を実行する制御が行われる(ステップ06AKS13)。ステップ06AKS13では、CPU77AK131がVDP77AK132に供給する描画コマンドにより、色彩回復演出を実行する場合の表示制御が行われる。なお、色彩回復演出期間は、色彩変化演出中に設定される期間に限定されず、色彩変化演出の終了後といった、色彩変化演出の終了に対応して設定される期間であればよい。
図11−22は、色彩変化演出の終了に伴い色彩回復演出を実行する期間やタイミングの制御例06AKC01を示している。特徴部06AKに関し、色彩変化演出は、ターゲット変動となる可変表示において、色彩回復演出により特別色彩が通常色彩に復帰したときに終了する。色彩回復演出は、色彩回復パターンの決定結果に応じて、タイミングT061、T062のいずれかにて実行が開始される。タイミングT061にて色彩回復演出の実行が開始された場合に、色彩回復パターンによる演出期間が3秒であれば、期間TD11にて色彩回復演出が実行される。タイミングT061にて色彩回復演出の実行が開始された場合に、色彩回復パターンによる演出期間が5秒であれば、期間TD12にて色彩回復演出が実行される。タイミングT062にて色彩回復演出の実行が開始された場合に、色彩回復パターンによる演出期間が3秒であれば、期間TD21にて色彩回復演出が実行される。タイミングT062にて色彩回復演出の実行が開始された場合に、色彩回復パターンによる演出期間が5秒であれば、期間TD22にて色彩回復演出が実行される。例えば、期間TD21、TD22は、リーチ成立後予告が実行される予告演出期間を含んでいる。したがって、期間TD21、TD22のいずれかにて色彩回復演出が実行された場合には、色彩回復演出とメッセージ表示色予告とが共に実行される場合があり、メッセージ表示色予告における文字画像の表示色を遊技者が段階的に視認できるようになる。このように、メッセージ表示色予告などの予告演出が実行されたときに、色彩回復演出の進行にしたがって予告演出の表示色が視認可能となる。これにより、予告演出に対する遊技者の注目度を高めるように、色彩回復演出と予告演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
色彩回復演出の進行にしたがって表示色が視認可能となる予告演出は、メッセージ表示色予告などのリーチ成立後予告に限定されず、例えば、ステップアップ予告などの全図柄変動中予告、その他、可変表示が実行されている期間にて実行可能な任意の予告演出であってもよい。図11−22に示された期間TD11、TD12の一部または全部は、全図柄変動中予告が実行される予告演出期間の一部または全部を含んでいてもよい。期間TD11、TD12のいずれかにて色彩回復演出が実行された場合に、色彩回復演出と全図柄変動中予告とが共に実行される
色彩回復演出により特別色彩が通常色彩に復帰した後には、例えば、スーパーリーチのリーチ演出に含まれるボタン演出など、表示色に応じて大当り期待度が異なる任意の表示色演出を実行可能であってもよい。このような表示色演出は、通常色彩に復帰した後に実行されるので、演出開始のときから表示色を遊技者が容易に認識することができる。これにより、大当り遊技状態に対する遊技者の期待感を高めるように、色彩回復演出と表示色演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図11−23は、色彩変化演出におけるモノクロ変化の終了に伴い、色彩回復演出の実行とともに、色彩変化演出における金色系変化が開始される場合の演出実行例を示している。このように、色彩回復演出により通常色彩に復帰させるように変化させる複数の演出表示の色彩を再度変化させる演出は、再変化演出ともいう。例えば、色彩変化演出におけるモノクロ変化が実行されている期間にて、可変表示が開始されるときに、保留表示データ記憶部AKM1が記憶している入賞時判定結果に「大当り」が含まれているか否かを判定する。このとき、「大当り」が含まれている場合に、再変化演出の有無を決定する。そして、再変化演出を実行する「演出あり」に決定された場合に、色彩回復種別や色彩回復パターンと同様の再変化種別や再変化パターンを決定する。図11−23は、色彩回復種別06PAと同様の再変化種別に決定され、色彩回復パターン06PA01と同様の再変化パターンに決定された場合の演出実行例06AK101〜06AK103を示している。
演出実行例06AK101では、色彩変化演出におけるモノクロ変化により、同時期に表示されている複数の演出表示が特別色彩となるグレースケールの表示色で表示された期間にて、画面表示の中央位置から、放射状に通常色彩への復帰となる変化が開始される。このような通常色彩に復帰するように変化する復帰範囲の内部では、新たな色彩変化演出として、金色系変化により複数の演出表示が特別色彩となる金色系の表示色に変化する再変化が開始されている。その後、演出実行例06AK102では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK101よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大し、これとともに金色系変化により表示色が再変化する特別色彩への再変化範囲も増加するように拡大している。さらに、演出実行例06AK103では、通常色彩への復帰範囲が演出実行例06AK102よりも増加して、通常色彩の表示面積を広げるように拡大し、これとともに金色系変化により表示色が再変化する特別色彩への再変化範囲も増加するように拡大している。このように、色彩回復演出により通常色彩に復帰させるように変化させる複数の演出表示の色彩を、再度変化させる再変化演出を実行可能であってもよい。これにより、色彩変化演出と色彩回復演出とを組み合わせた再変化演出に対する遊技者の注目度が高められるように、色彩変化演出と色彩回復演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
色彩回復演出の実行とともに実行可能な再変化演出は、複数の演出表示の一部から順々に全部を第1特別色彩から通常色彩に復帰させるように変化させるとともに、複数の演出表示の一部から順々に全部を通常色彩から第2特別色彩に変化可能であればよい。あるいは、色彩回復演出の実行とともに実行可能な再変化演出は、第1特別色彩とは異なる色彩の特別画像を表示させ、複数の演出表示を第1特別色彩から通常色彩に復帰させるように変化させるとともに、複数の演出表示を通常色彩から第2特別色彩に変化可能であってもよい。色彩回復演出の実行とともに実行可能な再変化演出は、複数の演出表示の全部を段階的に第1特別色彩から通常色彩に復帰させるように変化させるとともに、複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩から第2特別色彩に変化可能であってもよい。
再変化演出は、色彩回復演出により通常色彩に復帰させるように変化させてから特別色彩に再度変化させるものに限定されず、第1特別色彩から第2特別色彩へと通常色彩に復帰させることなく変化させるものであってもよい。例えば、色彩変化演出におけるモノクロ変化の終了に伴い、色彩回復演出の実行に代えて、色彩変化演出における金色系変化が開始されてもよい。このような再変化演出を実行するときに、複数の演出表示の一部から順々に全部を第1特別色彩から第2特別色彩の表示面積を広げる態様にて変化可能であってもよい。再変化演出を実行するときに、第1特別色彩とは異なる色彩の特別画像を表示させ、複数の演出表示を第1特別色彩から第2特別色彩に変化可能であってもよい。再変化演出を実行するときに、複数の演出表示の全部を段階的に第1特別色彩から第2特別色彩に変化可能であってもよい。
図11−24は、色彩変化演出が開始される場合の変形例に関する演出実行例を示している。色彩変化演出が開始されるときには、変化開始時エフェクト用のエフェクト画像となる演出画像が表示されてもよい。変化開始時エフェクト用のエフェクト画像を表示することによるエフェクト表示は、画面表示における所定位置から開始され、複数の演出表示の一部から順々に全部を被覆するように、表示範囲が増加するように大型化すればよい。色彩変化演出が開始される場合のエフェクト表示が複数の演出表示の一部から順々に全部を被覆するまで表示サイズが大型化するときには、例えばエフェクト表示による被覆範囲の一部または全部を透過させる描画処理により、画面表示における複数の演出表示を、一部または全部が通常色彩により表示されていることを視認可能に表示させてもよい。そして、エフェクト表示が画面表示の全体を被覆した後には、被覆範囲の演出表示を一旦は視認が困難に変化させてから、色彩変化演出により特別色彩に変化させた演出表示を開始させてもよい。図11−24は、画面中央位置からエフェクト表示が開始される場合の演出実行例06AKA1〜06AKA4を示している。
演出実行例06AKA1では、画面表示の中央位置にて、演出表示を被覆するエフェクト表示が開始されている。このとき、エフェクト表示の被覆範囲では、被覆された演出表示が通常色彩により表示されていることを視認できる。演出実行例06AKA2では、エフェクト表示の被覆範囲が演出実行例06AKA1よりも増加するように大型化している。エフェクト表示の被覆範囲は、未だ画面表示の全体には達していないので、被覆された演出表示が通常色彩により表示されていることを視認できる。その後、演出実行例06AKA3では、エフェクト表示の被覆範囲が画面表示の全体に達し、被覆された演出表示の視認が困難になるよう変化している。続いて、演出実行例06AKA4では、エフェクト表示の終了に伴い、色彩変化演出におけるモノクロ変化が開始されている。このように、エフェクト表示により複数の演出表示を被覆した後に、色彩変化演出を開始させてもよい。エフェクト表示は、複数の演出表示の一部から順々に全部を被覆するように進行し、被覆した演出表示が通常色彩により表示されていることを視認可能であってもよい。エフェクト表示により被覆した演出表示を視認できないように変化させてから、色彩変化演出の実行を開始させて、演出表示を特別色彩に変化させてもよい。
エフェクト表示により通常色彩を特別色彩に変化させる色彩変化演出を実行するか否かは、始動入賞が発生したときに、実行中の可変表示における可変表示結果などに基づいて決定されてもよい。例えば、実行中の可変表示における可変表示結果が「ハズレ」である場合に、エフェクト表示により通常色彩を特別色彩に変化させる色彩変化演出を、所定割合で実行可能に決定する。これに対し、実行中の可変表示における可変表示結果が「大当り」である場合に、エフェクト表示により通常色彩を特別色彩に変化させる色彩変化演出を、実行しないと決定する。このように、実行中の可変表示における可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される範囲を定めて、エフェクト表示により通常色彩を特別色彩に変化させる色彩変化演出を実行しないという、限界としての制限が設けられてもよい。その他、実行中の可変表示において大当り期待度が高い演出を実行する場合に、エフェクト表示により通常色彩を特別色彩に変化させる色彩変化演出を実行しない、あるいは、このような色彩変化演出の実行割合を低下させるといった、限界としての制限が設けられてもよい。これらの制限により、大当り遊技状態に対する遊技者の期待感が高められる場合に、色彩変化演出が他の演出を妨げてしまうことを防止するように、色彩変化演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
エフェクト表示により通常色彩を特別色彩に変化させる色彩変化演出は、エフェクト表示が複数の演出表示の一部または全部を視認可能に被覆したときに、複数の演出表示を通常色彩から特別色彩に変化させてもよい。演出実行例06AKA2のように、エフェクト表示により一部または全部を被覆された演出表示がエフェクト表示を透過して視認できるときに、演出表示を通常色彩から特別色彩に変化させてもよい。
色彩変化演出の実行が終了するときに、色彩回復演出が実行されずに、特別色彩に変化させた複数の演出表示を通常色彩に復帰させてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示がリーチ態様となるリーチ成立のときに、色彩変化演出の実行が直ちに終了することで、特別色彩に変化させた複数の演出表示を通常色彩に復帰させる。なお、リーチ成立のときに限定されず、例えば、リーチ予告など特定の予告演出が実行されたときに、色彩変化演出の実行が直ちに終了してもよい。その後、リーチ成立後予告が実行可能となることで、メッセージ表示色予告などの予告演出における表示色を、予告演出の最初から表示色を遊技者が視認しやすくしてもよい。これにより、予告演出の表示色を遊技者が認識しやすいように、色彩変化演出と予告演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
色彩変化演出の実行を開始するときに、複数の演出表示の一部から順々に全部を通常色彩から特別色彩に変化可能であってもよい。色彩変化演出の実行を開始するときに、特別色彩とは異なる色彩の特別画像を表示させ、複数の演出表示を通常色彩から特別色彩に変化可能であってもよい。色彩変化演出の実行を開始するときに、複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩から特別色彩に変化可能であってもよい。
図11−12に示されたエフェクト表示により通常色彩に復帰する色彩回復演出の演出実行例06AK11〜06AK13において、エフェクト表示による被覆範囲の一部または全部を透過させる描画処理により、画面表示における複数の演出表示を、一部または全部が特別色彩により表示されていることを視認可能に表示させてもよい。そして、エフェクト表示が画面表示の全体を被覆した後には、被覆範囲の演出表示を一旦は視認が困難に変化させてから、色彩回復演出により通常色彩に復帰させた演出表示を開始させてもよい。エフェクト表示により通常色彩に復帰する色彩回復演出は、エフェクト表示が複数の演出表示の一部または全部を視認可能に被覆したときに、複数の演出表示を特別色彩から通常色彩に変化させてもよい。演出実行例06AK12のように、エフェクト表示により一部または全部を被覆された演出表示がエフェクト表示を透過して視認できるときに、演出表示を特別色彩から通常色彩に復帰させてもよい。
(特徴部06AKの課題解決手段および効果)
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、同時期に表示されている複数の演出表示を通常色彩から共通の特別色彩に変化させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、特殊演出により特別色彩に変化させた複数の演出表示を通常色彩に変化させる特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を備え、特定演出において、複数の演出表示の一部から順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化可能である。ここで、有利状態は、例えば大当り遊技状態などであればよい。遊技機は、例えばパチンコ遊技機1などであればよい。特殊演出は、例えば色彩変化演出などであればよい。特殊演出実行手段は、例えばステップ77AKS06、77AKS42を実行するCPU77AK131などであればよい。特定演出は、例えば色彩回復演出などであればよい。特定演出実行手段は、例えばステップ06AKS13を実行するCPU77AK131などであればよい。順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化可能であることは、例えば演出実行例06AK01〜06AK03などであればよい。
このような構成によれば、特殊演出と特定演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特定演出において、特殊演出に応じて変化した色彩とは異なる色彩の特別画像を表示させ、複数の演出表示を通常色彩に変化可能であってもよい。ここで、特別画像は、例えばキャラクタ06CA、06CBの演出画像などであればよい。通常色彩に変化可能であることは、例えば演出実行例06AK11〜06AK16などの場合であればよい。
このような構成においては、特殊演出と特定演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特定演出において、複数の演出表示の全部を段階的に通常色彩に変化可能であってもよい。ここで、通常色彩に変化可能であることは、例えば演出実行例06AK21〜06AK23などの場合であればよい。
このような構成においては、特殊演出と特定演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
表示色に応じて有利状態に制御される期待度が異なる予告演出を実行可能な予告演出実行手段を備え、特定演出と予告演出とが共に実行されたときに、特定演出の進行にしたがって予告演出の表示色が視認可能となってもよい。ここで、予告演出は、例えば表示色予告などであればよい。予告演出実行手段は、例えばステップAKS033を実行するCPU77AK131などであればよい。予告演出の表示色が視認可能となることは、例えば演出実行例06AK51〜06AK53などの場合であればよい。
このような構成においては、特定演出と予告演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特定演出において、複数の演出表示の一部から順々に通常色彩の表示面積を広げる態様にて変化させる場合に、複数の復帰態様のうちいずれかの復帰態様により復帰させてもよい。ここで、複数の復帰態様は、例えば開始タイミングがタイミングT061またはT062、演出期間が3秒または5秒、演出内容が画面中央開始または画面右側開始または画面左側開始などであればよい。
このような構成においては、特定演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特定演出において、特別画像を表示させた後に複数の演出表示を被覆するエフェクト表示が実行されてから、複数の演出表示を通常色彩に変化可能であってもよい。ここで、エフェクト表示が実行されることは、例えば演出実行例06AK13などの場合であればよい。
このような構成においては、特定演出を適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特定演出により通常色彩に変化させる複数の演出表示の色彩を再度変化させる再変化演出を実行可能な再変化演出実行手段を備えてもよい。ここで、再変化演出は、例えば演出実行例06AK101〜06AK103などの場合であればよい。再変化演出実行手段は、例えばステップ77AKS06を実行するCPU77AK131などであればよい。
このような構成においては、特定演出と再変化演出とを適切に実行して、遊技興趣を向上させることができる。
1 … パチンコ遊技機
5 … 画像表示装置
9 … 遊技効果ランプ
77AK100 … 演出制御用マイクロプロセッサ
77AK131 … CPU
77AK132 … VDP

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    同時期に表示されている複数の演出表示を通常色彩から共通の特別色彩に変化させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、
    前記特殊演出により前記特別色彩に変化させた前記複数の演出表示を前記通常色彩に変化させる特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を備え、
    前記特定演出において、前記複数の演出表示の全部を段階的に前記通常色彩に変化可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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