JP2021078866A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動体の異常時の制御に特徴を持つ遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、可動手段の異常判定を行う手段と、その異常判定に基づいて異常回数を更新可能に記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶される異常回数が所定回数に達した場合に異常対応処理を行う異常制御手段とを備えており、可動手段は、第一グループに属する複数の可動手段を少なくとも含み、異常制御手段は、第一グループに属する複数の可動手段の中の一つの可動手段のみの異常回数が所定回数に達した場合に、第一グループに属する全ての可動手段に関して異常対応処理を行う。【選択図】図14

Description

本発明は、パチンコ遊技機や回胴式遊技機に代表される遊技機に関する。
従来から可動体を備える遊技機がある。このような遊技機では、サブ制御部のCPUのリセット後に演出可動体を駆動して正常に動作することを確認し、その中で演出可動体の異常が検出されるとエラー報知が行われる(下記特許文献1参照)。
特開2013−75235号公報
上述のような既存の遊技機で行われている可動体の異常検出には改善の余地がある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、可動体の異常時の制御に特徴を持つ遊技機を提供する。
本発明によれば、可動手段の異常判定を行う異常判定手段と、前記異常判定手段による異常判定に基づいて異常回数を更新可能に記憶する回数記憶手段と、前記回数記憶手段に記憶される異常回数が所定回数に達した場合に、異常対応処理を行う異常制御手段と、を備え、前記可動手段は、第一グループに属する複数の可動手段を少なくとも含み、前記異常制御手段は、前記第一グループに属する複数の可動手段の中の一つの可動手段のみの異常回数が前記所定回数に達した場合に、前記第一グループに属する全ての可動手段に関して前記異常対応処理を行う遊技機が提供される。
本発明によれば、可動体の異常時の制御に特徴を持つ遊技機を提供することができる。
遊技機の正面図である。 図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。 図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。 遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 遊技機の背面図である。 図6(a)は演出遮蔽体が初期位置にある状態を示す図であり、図6(b)は演出遮蔽体によってメイン表示部の全体が遮蔽されている状態(閉状態)を示す図である。 図7(a)は、刀可動体及び手裏剣可動体がメイン表示部前方の中央部にある状態であって刀可動体の刃先が左方を向いた状態を示す図であり、図7(b)は、刀可動体及び手裏剣可動体がメイン表示部前方の中央部にある状態であって刀可動体の刃先が右方を向いた状態を示す図であり、図7(c)は、刀可動体及び手裏剣可動体がメイン表示部前方の最上端にある状態を示す図である。 遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 演出遮蔽体、刀可動体及び手裏剣可動体の詳細制御構成を概念的に示すブロック図である。 遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 主制御基板における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。 モータ制御回路が備える機能構成を示すブロック図である。 可動体チェック手段の復電時チェック処理を示すフローチャートである。 可動体チェック手段の通常時チェック処理を示すフローチャートである。 復電時チェック処理に含まれるDCモータイニシャル処理を示すフローチャートである。 復電時チェック処理及び通常時チェック処理に含まれる初期位置チェック処理を示すフローチャートである。 復電時チェック処理に含まれる動作チェック処理の一部(演出遮蔽体に関する動作チェック部分)を示す前半フローチャートである。 復電時チェック処理に含まれる動作チェック処理の一部(演出遮蔽体に関する動作チェック部分)を示す後半フローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球又はメダルの獲得量(遊技球又はメダルの払い出し)に関して有利であることを指す。
<概要>
本実施形態に係る遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態の特徴の概要を説明する。
本実施形態に係る遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機又は回胴式遊技機であり、少なくとも、可動手段の異常判定を行う異常判定手段と、異常判定手段による異常判定に基づいて異常回数を更新可能に記憶する回数記憶手段と、回数記憶手段に記憶される異常回数が所定回数に達した場合に異常対応処理を行う異常制御手段とを備えている。
「可動手段」は、動作可能な構成であり、後述する左サブ表示部82a、右サブ表示部82b、可動装飾体22、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85等に相当する。また、可動手段は、遊技者にその動作が視認可能な可動体とその可動体の一動作経路を実現する機構とを合わせた構成と捉えることもできる。例えば、刀可動体84は、一つの可動手段と捉えることもできるし、昇降経路と回転経路とで動作可能であることから、昇降経路を実現する刀昇降機構との組合せに係る可動手段と、回転経路を実現する刀回転機構との組合せに係る可動手段との二つの可動手段と捉えることもできる。
当該可動手段は、第一グループに属する複数の可動手段を少なくとも含む。後述の実施形態では、第一、第二及び第三の可動手段グループが例示されており、第一の可動手段グループには刀昇降手段及び刀回転手段が含まれ、第二の可動手段グループには手裏剣可動手段が含まれ、第三の可動手段グループには左上遮蔽手段、右上遮蔽手段、及び左下遮蔽手段、右下遮蔽手段が含まれる例が示されている。
可動手段のグループ分けの方法は制限されないが、例えば、図柄変動の開始から終了までの間で当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知するよう実行される一種の演出内で、連動して動作制御され得る単位で、可動手段をグループ分けしてもよい。
また、後述の実施形態では、「異常判定手段」、「回数記憶手段」及び「異常制御手段」の具体例として第1副制御基板200(可動体チェック手段255)が例示されている。
異常判定手段により行われる可動手段の異常判定は、可動手段に関わる異常の判定であればよく、後述の実施形態のように、可動体及びそれの動作を実現する機構並びにその駆動源に関する異常判定(モータエラー判定)のみならず、可動手段の存否を検出可能なセンサにおける検出状況の異常判定を含んでもよい。
当該異常制御手段は、当該第一グループに属する複数の可動手段の中の一つの可動手段のみの異常回数が所定回数に達した場合に、第一グループに属する全ての可動手段に関して異常対応処理を行う。
異常対応処理については、演出ランプ35やメイン表示部81、スピーカ33等を用いて異常を報知する処理であってもよいし、後述の実施形態のように対象となる可動手段に対する永久停止処理であってもよく、その具体的処理内容は何ら制限されない。
このように、可動手段をグループ分けして、グループ単位で異常回数に基づく異常対応処理を一括で行うことで、制御に適合する異常対応処理を行うことができる。結果、或る演出内で連動するはずの一部の可動手段が異常で動作しないといった演出の不具合等により遊技者の興趣を低下させるのを防ぐことができる。
以下、本実施形態に係る遊技機10についてより具体的に説明する。
<遊技機10の構造について>
まず、図1から図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と表記)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
本実施形態では、中枠17が開放状態であるか否かを検知するための中枠開扉センサ76を備えている。なお、中枠開扉センサ76は、中枠17が開放状態である場合にはONとなり、中枠17が閉鎖状態である場合にはOFFとなる。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠及び解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、及びプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替える又は遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、及びそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
具体的には、上カーソルボタン38a及び下カーソルボタン38bは、後述するスピーカ33から出力される音声の音量を調整するために、左カーソルボタン38c及び右カーソルボタン38dは、後述する演出ランプ35及び演出表示装置80の輝度を調整するために操作される。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力又は点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の左右に配設されているサブ表示部82とで構成されている。サブ表示部82は、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82aと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82bと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、左サブ表示部82a、右サブ表示部82bは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、更に、他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
また、本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、数字の「7」を模した「7図柄」、数字の「8」を模した「8図柄」、および数字の「9」を模した「9図柄」があり、これらの図柄は、各図柄列に設けられている。以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」、および「9図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」、「8図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
サブ表示部82の各々の初期位置は、左サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、左サブ表示部82a、右サブ表示部82b)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81より前方には、複数の演出用可動体が設けられている。これら演出用可動体は、ソレノイド、モータなどのようなアクチュエータからの動力により所定の態様でそれぞれ動作可能である。各演出用可動体の動作を実現し得る構造や動作態様等については何ら制限されない。
本実施形態では、演出用可動体として、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85が設けられている。なお、本実施形態では、上述したとおり、サブ表示部82及び可動装飾体22も演出用に動作可能であるため、演出用可動体と呼ぶことができる。
演出遮蔽体83は、メイン表示部81とサブ表示部82の間で動作可能に配設されている。演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dで構成されており、これらは、互いに連動してメイン表示部81を遮蔽する方向に移動可能に構成されている。
刀可動体84は、刀を模した形状を有しており、メイン表示部81と演出遮蔽体83との間で上下方向に移動可能(昇降可能)であり、かつ回転可能に設けられている。
手裏剣可動体85は、手裏剣を模した形状を有しており、刀可動体84よりも前方に回転可能に設けられている。手裏剣可動体85は、刀可動体84と共に上下方向に移動可能に設けられているが、回転動作のみ制御される。
本実施形態における演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作機構や動作態様、制御方法等の詳細については後述する。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄及び普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91又は第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口の数や配置は一例であり、以降で説明される役割を満たす限りにおいて、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となり賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
更に、大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と表記する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と表記する場合がある)は、予め定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。なお、1回の開放状態は、予め定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30s(秒))が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物65が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間は短く設定されている。このため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応付けられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態又は入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態又は閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への遊技球の通過(この場合も入賞と表記される場合がある)が判定される。ゲート63への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。本実施形態では、ゲート63への入賞が判定されても賞球は付与されない。
また、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67への入賞に対して決められた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
また、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、及び払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409が装着され、第1副制御基板ケース209及び第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケース及びカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケース及びカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
電源制御基板500には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40及びRAMクリアスイッチ43が設けられている。図5にはRAMクリアスイッチ43は図示されていないが、遊技盤50の背面側から操作可能となるように、RAMクリアスイッチ43は、例えば、開閉自在に設けられた透明なカバーで覆われる位置に設けられる。
RAMクリアスイッチ43は、後述するRAMクリア処理を指示する場合に操作されるスイッチであり、RAMクリアスイッチ回路504に電気的に接続されている。
遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、RAMクリアスイッチ43等)の操作が困難となっている。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、更に、タンクレール47及び払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<演出遮蔽体83の動作について>
ここで、図6(a)及び図6(b)を用いて、演出遮蔽体83の動作を説明する。図6(a)及び図6(b)は、演出遮蔽体83の可動位置を示す図である。
上述の通り、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dで構成されている。左上演出遮蔽体83aは、前面側(メイン表示部81側を背面側と定義した場合の前面側)の表面に「天」という文字を模した凸部を有し、右上演出遮蔽体83bは、前面側の表面に「下」という文字を模した凸部を有し、左下演出遮蔽体83cは、前面側の表面に「無」という文字を模した凸部を有し、右下演出遮蔽体83dは、前面側の表面に「双」という文字を模した凸部を有し、各演出遮蔽体は、背面(メイン表示部81側)からの光を透過させないように構成されている。
図6(a)には、演出遮蔽体83が初期位置にある状態が示されている。演出遮蔽体83が初期位置にある状態では、メイン表示部81の表示領域の略全体が視認可能となっている。
図6(b)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の全体が遮蔽されている状態が示されている。
このように、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dは、メイン表示部81の平面と平行な方向に互いに連動して動作する。具体的には、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dは、図6(b)に示される閉状態となるよう連動動作し、又は図6(a)に示される初期位置に戻るよう連動動作する。
このような動作を実現するべく、遊技機10は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dを互いに連動させてメイン表示部81の平面と平行な方向に移動させ得る機構(以降、遮蔽機構と表記する)を有している。この遮蔽機構の具体的構造は何ら制限されない。
<刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作について>
次に、図4、図7(a)、図7(b)及び図7(c)を用いて、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作を説明する。図7(a)、図7(b)及び図7(c)は、刀可動体84及び手裏剣可動体85の可動位置を示す図である。
図4には、刀可動体84及び手裏剣可動体85がメイン表示部81前方の最下端にある状態が示されている。
図7(a)には、刀可動体84及び手裏剣可動体85がメイン表示部81前方の中央部にある状態であって、刀可動体84の刃先が左方を向いた状態が示されている。
図7(b)には、刀可動体84及び手裏剣可動体85がメイン表示部81前方の中央部にある状態であって、刀可動体84の刃先が右方を向いた状態が示されている。
図7(a)及び図7(b)に示されるとおり、刀可動体84は、その長手方向の略中心に配置された、メイン表示部81の平面に直行する軸を中心に、両方向(時計回り又は反時計回り)に回転可能となっている。
図7(c)には、刀可動体84及び手裏剣可動体85がメイン表示部81前方の最上端にある状態が示されている。
このように、刀可動体84及び手裏剣可動体85は、メイン表示部81の平面と平行の上下方向に一体で移動可能(昇降可能)であり、メイン表示部81の平面に直行する同軸でそれぞれ単独で回転可能となるように構成されている。
但し、手裏剣可動体85は、上述したとおり、回転動作のみ制御され、手裏剣可動体85の昇降動作は刀可動体84の動作制御により付随的に実現されている。このため、遊技機10は、刀可動体84をメイン表示部81の平面と平行の上下方向に移動(昇降)させ得る機構(以降、刀昇降機構と表記する)と、刀可動体84を回転させ得る機構(以降、刀回転機構と表記する)と、手裏剣可動体85を回転させ得る機構(以降、手裏剣回転機構と表記する)を備えると表記できる。但し、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作を実現するこれら機構の具体的構造は何ら制限されない。
<可動体センサについて>
本実施形態では、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85が所定位置に存在していることを検出可能とする複数の可動体センサ87が設けられている。具体的には、可動体センサ87は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dがそれぞれ初期位置(図6(a)に示される位置)にあるか否かを検出可能とする可動体センサ87a、刀可動体84が下原位置、中原位置又は上原位置にあるか否かを検出可能とする可動体センサ87b、刀可動体84の刃先が左方又は右方を向いた状態か否かを検出可能とする可動体センサ87c、手裏剣可動体85の特定部位が所定位置にあるか否か(回転したか否か)を検出可能とする可動体センサ87dを少なくとも含む。
なお、可動体センサ87bは、刀可動体84が下原位置にあるか否かを検出可能とするセンサと、中原位置にあるか否かを検出可能とするセンサと、下原位置にあるか否かを検出可能とするセンサとから構成されていてもよい。同様に、可動体センサ87cは、刀可動体84の刃先が左方を向いた状態か否かを検出可能とするセンサと、右方を向いた状態か否かを検出可能とするセンサとから構成されていてもよい。
各可動体センサ87は、フォトセンサ、磁気センサ、誘導磁界センサ、カウンタスイッチ等のような可動体を検出可能なセンサであればよく、本実施形態では各可動体センサ87の具体的構造等は制限されない。
また、各可動体センサ87は、上述のような検出を可能とするために、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85等の可動体自体を検出してもよいし、それら演出用可動体の動作を実現する機構(遮蔽機構、刀昇降機構、刀回転機構、手裏剣回転機構)の一部を検出してもよい。
このように本明細書では、可動体センサ87が演出用可動体の存否を検出可能な、各演出用可動体の動作経路上の特定位置を「原位置」と表記している。刀可動体84の昇降経路における原位置は、上述したとおり上原位置(図7(c)で示される位置)、中原位置(図7(b)で示される位置)及び下原位置(図4で示される位置)であり、刀可動体84の回転経路における原位置は、左原位置(図4及び図7(a)で示される位置)及び右原位置(図7(b)及び図7(c)で示される位置)であり、各演出遮蔽体83の動作経路における原位置は、図6(a)に示される位置であり、手裏剣可動体85の回転経路における原位置は、手裏剣可動体85の回転経路上の所定位置である。
以降の説明では、刀可動体84の上原位置、中原位置又は下原位置は刀可動体84の昇降位置と表記され、刀可動体84の右原位置又は左原位置は刀可動体84の回転位置と表記される場合がある。
また、各演出用可動体には「初期位置」が設けられており、演出用可動体ごとに一つの原位置が初期位置に設定される。本実施形態では、後述する特図高確時には、刀可動体84の昇降位置の初期位置(以降、昇降初期位置と表記される)は上原位置とされ、刀可動体84の回転位置の初期位置(以降、回転初期位置と表記される)は右原位置とされる。特図低確時には、刀可動体84の昇降初期位置は下原位置とされ、刀可動体84の回転初期位置は左原位置とされる。なお、原位置を一つしか持たない各演出遮蔽体83及び手裏剣可動体85ではその一つの原位置が初期位置とされる。
本明細書において、或る原位置の可動体センサ87と表記した場合には、その原位置における演出用可動体の存否を検出可能な可動体センサ87を意味するものとし、可動体センサ87の設置位置を特定するものではない。また、或る原位置の可動体センサ87がON状態を示すと表記した場合には、対象の可動体センサ87からの可動体検出信号がその原位置に演出用可動体が存在していることを示すことを意味し、或る原位置の可動体センサ87がOFF状態を示すと表記した場合には、当該可動体検出信号がその原位置に演出用可動体が存在していないことを示すことを意味する。
<演出用可動体の駆動源について>
演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の動作を実現する各機構の駆動源には、駆動対象となる演出用可動体及び機構の重量や動作態様、動作精度等に応じて適切なアクチュエータが利用されればよく、具体的な駆動源は何ら制限されない。
本実施形態では、刀昇降機構及び刀回転機構の駆動源には個別のDCモータがそれぞれ利用され、手裏剣回転機構及び遮蔽機構の駆動源にはステッピングモータが利用される。遮蔽機構については、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dについてそれぞれ個別に遮蔽機構が設けられ、各遮蔽機構が個別のステッピングモータで駆動されてもよいし、一つのステッピングモータで駆動されてもよい。
なお、ここでは、演出用可動体に含まれ得るサブ表示部82及び可動装飾体22についての詳細説明は省略したが、これらも同様に駆動され位置検出されればよい。
<遊技機10の制御構成について>
次に、図8を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図8は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図8に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図8で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態又は遊技可能状態)、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態、大当り遊技中であるか否か、特図1及び特図2の停止図柄、図柄変動の保留情報、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数及びバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。
そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域とRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、中枠開扉センサ76等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、普通電動役物ソレノイド62及び特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線及び1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種抽選テーブル等のデータ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37及びカーソルボタン38と電気的に接続されており、これらに対する操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンド又は復電コマンドに基づく制御処理にて、第2副制御基板300へ画像や音声を指示する画像制御コマンド及び音声制御コマンド、演出ランプ35等の各種ランプの点灯を制御するためのランプ制御データ、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85、可動装飾体22、サブ表示部82等の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、各種コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
また、第1副制御基板200は、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85、可動装飾体22及びサブ表示部82に動力を与える各アクチュエータを制御するコントローラと電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データ含むコマンドを送信する。
そして、当該コントローラは、第1副制御基板200から送信されるコマンドを受信し、そのコマンドに含まれる可動制御データに従って、各アクチュエータを制御することで、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85、可動装飾体22又はサブ表示部82を動作させ得るように構成されている。
演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の制御構成の詳細については後述する。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの制御コマンドに基づき画像演出及び音声演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像及び音声を制御する制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って各種演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき後述する演出内容決定手段225によって決定された演出の内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき音声データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成処理して生成した最終的な音声データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
払出制御基板400は、CPU401、ROM402及びRAM403(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503、及びRAMクリアスイッチ回路504等で構成されている。
電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、及び払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500には、RAMクリアスイッチ43が接続されており、本実施形態では、RAMクリアスイッチ43がONにされた状態で電源スイッチ40がONにされた場合に、RAMクリアスイッチ回路504が初期化信号を主制御基板100及び払出制御基板400へそれぞれ送信する。この初期化信号の受信により、主制御基板100では後述するRAMクリア処理が実行される。なお、RAMクリアスイッチ回路504が初期化信号を送信する契機は、本実施形態のような例のみに制限されない。
以降、RAMクリアスイッチ43がONにされた状態で電源スイッチ40がONにされることを「RAMクリア電源投入」と表記する場合がある。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、及び払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。また、RAMクリアスイッチ回路504は主制御基板100に設けるようにし、RAMクリアスイッチ43も主制御基板100に接続されていてもよい。
<演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の詳細制御構成>
ここで、図9を用いて、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の詳細制御構成について説明する。図9は、演出遮蔽体83、刀可動体84及び手裏剣可動体85の詳細制御構成を概念的に示すブロック図である。なお、図9では、説明を分かり易くするという観点で当該制御構成をブロック分けしているため、ICや回路等のハードウェアが図9に示されるように明確に分けられている必要はない。
DCモータ610は、刀昇降機構の駆動源として利用されており、DCモータ611は、刀回転機構の駆動源として利用されており、ステッピングモータ612は、手裏剣回転機構の駆動源として利用されており、ステッピングモータ613は、遮蔽機構の駆動源として利用されている。なお、遮蔽機構の駆動源としては、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dの各遮蔽機構についてそれぞれ個別にステッピングモータ613が設けられていてもよいが、本実施形態では、説明を分かり易くするために、一つのステッピングモータ613の動力により全ての演出遮蔽体83が動作するように、各遮蔽機構が構成されているものとする。
DCモータ610及び611は、例えば、整流子とブラシを持たず外部のインバータ回路で回転制御されるブラシレスDCモータである。ブラシレスDCモータは、固定子(ステータ)を電機子コイルにし、回転子(ロータ)を永久磁石にした構造を有しており、固定子に設けられた磁極検出素子(本実施形態ではホールIC)により検出されるロータ位置に基づいて外部のインバータ回路で電機子コイルに流れる電流の方向が切り替えられることで、ロータが回転する。
DCモータ610及びDCモータ611にはそれぞれモータドライバ回路602又は603が電気的に接続されており、モータドライバ回路602及び603は、モータ制御回路601からの制御信号に基づいて、モータ制御回路601及びDCモータ611を駆動させる。モータドライバ回路602及び603は、インバータ回路を含み、矩形波駆動、正弦波駆動といった駆動方式に適応した出力を行う。
また、本実施形態におけるモータドライバ回路602及び603は、DCモータ610及び611内のホールICから得られるロータ位置検出信号を受け、これをモータ制御回路601へ送る。但し、当該ロータ位置検出信号は、DCモータ610及び611から直接、モータ制御回路601へ送られてもよい。
モータ制御回路601は、CPU201(第1副制御基板200)から制御信号(例えば可動制御命令)を受け、その制御信号に基づいてDCモータ610及びDCモータ611の具体的な動作を制御する。本実施形態におけるモータ制御回路601は、2つの系統のモータ制御を独立に行うことができるため、モータドライバ回路602及び603の両方に電気的に接続されている。但し、二つのモータ制御回路601が設けられ、各々のモータ制御回路601がDCモータ610又は611をそれぞれ制御するようにしてもよい。
また、モータ制御回路601は、モータドライバ回路602及び603のそれぞれからロータ位置検出信号を受信する。このように本実施形態では、DCモータ610及び611のロータ位置は、各モータ内のホールICからの検出信号で検出されるが、DCモータ610及び611に外付けされるセンサ(例えば光学式エンコーダ等)からの情報で検出されるようにしてもよい。この場合には、モータ制御回路601は、その外付けセンサからロータ位置検出信号を受信するようにすればよい。
更に、モータ制御回路601は、上述した可動体センサ87b及び87cからの可動体検出信号を受信する。
このようなモータ制御回路601の具体的な制御内容については後述する。
ステッピングモータ612及び613は、入力されるパルス信号に同期して回転するモータである。ステッピングモータ612及び613にはそれぞれモータドライバ回路604又は605が電気的に接続されており、モータドライバ回路604及び605は、CPU201(第1副制御基板200)から動作命令信号を受け、その動作命令信号に基づいてパルス信号を出力してステッピングモータ612及び613を駆動させる。
モータドライバ回路604及び605は、上述した、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dがそれぞれ初期位置にあるか否かを検出可能とする可動体センサ87aからの可動体検出信号を受信する。
<遊技機10の機能構成について>
次に、図10を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図10は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図10に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図10で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、機能構成を説明する際に、図11も参照する場合がある。
主制御基板100は、図10に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、電断処理実行手段175、及び復電処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図8を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド等)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段275に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一又は複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、及び普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
以降の説明では、「特図1の作動保留情報の保留」及び「特図2の作動保留情報の保留」の双方を「図柄変動の保留」と表記する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1又は特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特図1保留カウンタ及び特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
また、大当り遊技中に保留されている特図の作動保留情報であって、当該大当り遊技の終了後に使用される特図の作動保留情報(本実施形態のように優先変動を採用している場合には、特図2の保留に限る)を使用した場合の特図当否判定の結果が大当り(後述する確変大当りであることが好ましい)となることを、「保留連」と称する場合がある。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、及び特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一又は同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定の結果は、後に実行される抽選の結果と同一の結果となる。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、更に、本実施形態では、普図高確中の特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定コマンドの送信を規制している。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、及び特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
ここで、図11は、主制御基板100における抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。
図11で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算(対象となる抽選値が一つである場合には、一回加算)され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。同様に、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」や「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。また、一回の抽選に用いられる抽選値の合計値が、抽選に使用される乱数範囲と一致した場合には、最後の抽選値の加算で必ずキャリーが発生するため、当該加算を行わなくてよく、その場合には、当該加算に用いられる抽選値自体も不要となる。
特図当否判定手段131は、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当り、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。
図11(a)は、特図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、特図1において特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、200/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなり、特図1において特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、500/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの64736/65536の確率ではずれとなる。
図11(b)は、特図2当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1当否判定の場合と同様に、0〜65535である。そのため、特図2の特図低確では、200/65536の確率で大当り、残りの65336/65536の確率ではずれとなり、特図2の特図高確では、500/65536の確率で大当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなる。特図2の当否判定では、特図1の当否判定とは異なり、小当りは導出されない。
このように、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。また、本実施形態における特図2当否判定では、小当りが導出されないようになっている。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段131によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図11(c)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、50/100の確率で図柄A、50/100の確率で図柄Bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数(R数)が9であり、大当り遊技終了後に特図高確且つ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。
一方、図柄Bは、ラウンド数(R数)が8であり、大当り遊技終了後に特図低確且つ普図高確となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。
このように、図柄Aは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Bよりも有利な図柄である。
図11(d)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0〜99である。そのため、特図2では、大当りが導出された際に、65/100の確率で図柄a、35/100の確率で図柄bとなる。
ここで、図柄aは、ラウンド数(R数)が16であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数(R数)が8であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄bよりも図柄aの方が有利度が高いと言える。
本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特図1の小当り時は図柄C、特図1のはずれ時は図柄D、特図2のはずれ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターン(変動時間)を決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態(詳細は後述)と今回の特図当否判定手段131の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定する。
特図変動パターン導出手段133は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、普図当否判定の結果及び現在の普図抽選状態に基づいて普図の停止図柄を決定し、かつ現在の普図抽選状態に基づいて普図の変動パターン(変動時間)を決定する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがある。抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特図1及び2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
大当り遊技制御手段140は、大当りに当選した図柄変動の終了後に大当り遊技を開始させると共に、当該大当りに係る特図の停止図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、及び大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り遊技開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、及び小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターンに基づく変動時間に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定停止(確定表示)を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターンに基づく変動時間に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図の停止図柄で普図を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、大当り遊技が開始された後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
また、電動役物制御手段150は、小当り遊技が開始された後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
更に、電動役物制御手段150は、普図当否抽選において普図当りに当選した場合の普図当り遊技において、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を停止された普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
加えて、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り遊技の開始時に大当りに係る図柄に関わらず普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時に規定回数(本実施形態では100回)の図柄変動が行われるまで普図高確とし、その規定回数の図柄変動(本実施形態では100回目の図柄変動)の終了時に普図低確とし、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。なお、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
ここで、本実施形態では、上述したとおり、第2流路Yから遊技球が転動した場合に、第2始動口59及び大入賞口55に入賞し易いため、普図高確の状態及び大当り遊技中では、左打ちよりも右打ちのほうが有利な操作といえる。
以降、左打ちよりも右打ちのほうが有利な当該所定の状態を右打ち推奨状態と表記する。なお、右打ち推奨状態は、大当り遊技中及び普図高確状態に限定されず、普図低確状態で小当りによる特別電動役物の開放時における大入賞口への入賞により出球が増えるいわゆる小当りラッシュ状態等、他の状態を含んでもよい。
更に、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。具体的には、特図変動パターン導出状態を大別すると、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図低確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Cがあり、大当り遊技中を除いて特図抽選状態及び普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、及び特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態には、例えば、磁気検知センサ(図示せず)による磁気検知に基づく磁気エラー、電波検知センサ(図示せず)による電波検知に基づく電波エラー、ゲートセンサ74による遊技球の検知に基づく右打ちエラー、満タン検知センサ(図示せず)による遊技球の検知に基づく満タンエラーなどがある。
例えば、磁気エラーは、磁気検知センサによる磁気検知が500ms連続で発生した場合に発生するエラー状態であり、電波エラーは、電波検知センサによる電波検知回数(直前の電源投入からの累計回数)が計5回発生した場合に発生するエラー状態である。右打ちエラーは、特図低確且つ普図低確の状態でゲートセンサ74が遊技球を所定回数(例えば3回)検知した場合(当該検知回数は、最後の検知から1000ms経過でリセットされる)に発生するエラー状態であり、満タンエラーは、満タン検知センサによって遊技球が検知されている場合に発生するエラー状態である。
メインエラー制御手段165は、判定されるエラー状態のうち、磁気エラーや電波エラー等のような重要度が高いエラー状態が発生した場合には、セキュリティ信号をONにする処理に加え、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンド(演出制御コマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理も実行可能である。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機10外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。
一方、メインエラー制御手段165は、判定されるエラー状態のうち、右打ちエラーや満タンエラー等のような相対的に重要度が低いエラー状態が発生した場合には、遊技球の発射を規制せず、遊技の進行が可能な状態を維持することが可能である。
エラーコマンドを受信した第1副制御基板200又は第2副制御基板300では、エラー状態の発生を報知するエラー報知演出が実行される。
メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態は、上述の例に限定されず、中枠17が開放状態となったこと(中枠開扉センサ76がON)や前枠20が開放状態となったことで発生するいわゆる扉開放エラーや、大当り遊技中の大入賞口55が閉鎖状態となってから所定の時間が経過した以降に大入賞口センサ72によって遊技球が検知された場合に発生する異常入賞エラー等、他のエラー状態も判定可能である。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンド又は復電コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンド又は復電コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納される、演出制御コマンド、復電コマンド等の各制御コマンドは、原則として、その送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
本明細書では、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域にコマンドを格納させることを含めて、当該コマンドを第1副制御基板200へ送信すると表記する場合がある。
電断処理実行手段175は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、及び当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
復電処理実行手段180は、電源投入(復電)に伴って、復電復帰処理を実行する。具体的には、復電処理実行手段180は、電源が投入されると、まず、電源制御基板500からの初期化信号が入力されているか否かを判定する。RAMクリア電源投入時には初期化信号が入力されるため、復電処理実行手段180は、初期化信号が入力されている場合には、RAMクリア時復電復帰処理を実行し、初期化信号が入力されていない場合には、通常復電復帰処理を実行する。
通常復電復帰処理では、復電処理実行手段180は、まず、RAM103の遊技に係る領域に対してRAM異常チェックを実行する。RAM異常チェックでは、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)が判定され、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、当該遊技に係る領域のチェックサムが導出され、そのチェックサムの補数とその領域に係るバックアップ情報領域に記憶されているチェックサムの補数とが一致しているか否かが判定され、一致していれば、当該チェック結果が正常とされ、一致しない場合には異常とされる。
RAM異常チェックで正常と判断されると、復電処理実行手段180は、バックアップされていたRAM103の遊技に係る領域の各種情報を用いて主制御基板100を遊技可能状態へ移行させる。このとき、復電処理実行手段180は、復電コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。この復電コマンドには、RAM103の遊技に係る領域に格納される情報(電断時における、特図抽選状態、普図抽選状態、大当り遊技中であるか否か、特図1及び特図2の停止図柄、図柄変動の保留情報、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数等)が含まれる。
ここで、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる状態であり、通常遊技状態と呼ぶこともできる。
RAM異常チェックで異常と判断された場合、復電処理実行手段180は、RAMクリア処理を実行する。
RAMクリア処理では、復電処理実行手段180は、RAM103の遊技に係る領域及びバックアップ情報領域の情報を初期化する。この初期化により、電断時にバックアップされていたRAM103の遊技に係る領域及びバックアップ情報領域の情報がクリアされ、初期値が設定されることになる。これにより、電断直前における遊技機10の状態(遊技停止状態又は遊技可能状態)、特図抽選状態、普図抽選状態、大当り遊技中であるか否か、特図1及び特図2の停止図柄、図柄変動の保留情報、大当り遊技におけるラウンド遊技の回数などが初期化される。例えば、特図抽選状態が特図低確とされ、普図抽選状態が普図低確とされ、特図変動パターン導出状態が特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態Aとされる。
RAMクリア処理が終了すると、復電処理実行手段180は、初期化された当該遊技に係る領域の各種情報を用いて遊技機10を遊技可能状態へ移行させる。このとき、復電処理実行手段180は、初期化された当該遊技に係る領域の各種情報を含む復電コマンドを生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
RAMクリア時復電復帰処理では、復電処理実行手段180は、まず、上述のRAMクリア処理を実行し、RAMクリア処理により初期化された当該遊技に係る領域の各種情報を用いて遊技機10を遊技可能状態へ移行させる。このとき、復電処理実行手段180は、初期化された当該遊技に係る領域の各種情報を含む復電コマンド(RAMクリアコマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、復電処理実行手段180は、RAMクリア処理の終了から遊技可能状態への移行までの間に、各種センサやランプ等の検査を可能とする検査可能処理を実行するようにしてもよい。
第1副制御基板200は、図10に示すように、サブ乱数発生手段210、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動体制御手段250、復電処理実行手段260、サブ情報記憶手段270、及びサブコマンド管理手段275を備えており、これらの手段は、図8を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
サブ情報記憶手段270は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
サブコマンド管理手段275は、主制御基板100から送信された各種コマンド(演出制御コマンドや復電コマンド等)を受信し、受信したコマンドをサブ情報記憶手段270の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に各種コマンド(画像制御コマンドや音声制御コマンド等)が記憶されている場合には、それらコマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
本明細書において、主制御基板100から送信された各種コマンドが、サブコマンド管理手段275によって受信され、サブ情報記憶手段270の受信コマンド格納領域に記憶されることまで含めて、コマンドの受信と表記する場合がある。また、第1副制御基板200の各種手段がサブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に各種コマンドを格納させて、サブコマンド管理手段275によってそれらコマンドが第2副制御基板300に向けて送信されることまで含めて、コマンドを第2副制御基板300へ送信すると表記する場合がある。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、及び大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンド(演出制御コマンド)が送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードには、通常モード、低確時短モード及び確変モードが含まれ、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには低確時短モード、特図変動パターン導出状態Cには確変モードが対応付けられる。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンド(演出制御コマンド)が送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(例えば特図変動パターン)や上述の演出モード等に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。なお、演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合であっても、その事前判定コマンドに含まれる特図変動パターン等によっては演出ルートを決定しない場合があってもよい。この場合には、図柄変動の開始時に、変動開始コマンドに含まれる特図変動パターンに基づいて演出ルートが決定されればよい。
ここで、演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、後述する演出内容決定手段225によって当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
サブ保留制御手段223は、保留コマンド(演出制御コマンド)の受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンド(演出制御コマンド)が送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出内容決定手段225は、図柄変動における演出タイミングごとの演出の内容(演出パターン)を演出ルート決定手段222によって決定された演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンド(演出制御コマンド)が送信された場合に、決定された特図の停止図柄に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組合せ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。具体的には、図柄Aと図柄aには、奇数図柄揃い(例えば、「1図柄」−「1図柄」−「1図柄」)を対応させ、図柄Bと図柄aには、偶数図柄揃い(例えば、「2図柄」−「2図柄」−「2図柄」)を対応させ、図柄Cと図柄Dと図柄cにはバラケ目(いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ)を対応させている。
なお、本実施形態における装飾図柄については上述したとおりである。また、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄Aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンド(演出制御コマンド)が送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、及び大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。
読み出された演出データに画像に係る演出データが含まれる場合には、その演出データに基づいて画像制御コマンドが生成され、その画像制御コマンドがサブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に格納される。また、読み出された演出データに音声に係る演出データが含まれる場合には、後述する音声制御手段235により、その演出データに基づいて音声制御コマンドが生成され、その音声制御コマンドがサブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に格納される。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンド(演出制御コマンド)を受信した場合に、エラー報知演出を実行するためのエラー報知用演出データを読み出す。例えば、右打ちエラーに係るエラーコマンドを受信した場合に読み出されるエラー報知用演出データには、「左打ちに戻してください」との文字画像に係る演出データ及び「左打ちに戻してください」との音声に係る演出データが含まれ、それら演出データに基づいて画像制御コマンド及び音声制御コマンドが生成され、当該コマンドがサブ情報記憶手段270の送信コマンド格納領域に格納される。
本実施形態では、メインエラー制御手段165によって判定されるエラー状態に加えて、演出用可動体に関するエラー状態も検出可能である。演出用可動体に関するエラー状態は、後述する可動体チェック手段255(第1副制御基板200のCPU201)により検出される。可動体チェック手段255によるエラー状態の具体的な判定方法については後述する。
サブエラー制御手段230は、このような演出用可動体に関するエラー状態が検出された場合にも、それに対応するエラー報知演出の実行を決定することができる。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該ランプ演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
復電処理実行手段260は、復電後、主制御基板100から送信された復電コマンドに伴い、次のような復電復帰処理を行う。
復電処理実行手段260は、復電コマンドを受信すると、所定期間で各種イニシャル処理を実行し、その後、復電コマンドに含まれる当該遊技に係る各種情報を用いて第1副制御基板200を遊技可能状態とする。
各種イニシャル処理には、演出用可動体の動作確認が含まれる。演出用可動体の動作確認は、後述する可動体制御手段250の可動体チェック手段255により行われる。
各種イニシャル処理の実行中、復電処理実行手段260は、復電後の復帰状態であることを報知する表示(「電源復旧中」表示)をメイン表示部81に表示させることもできる。
また、RAMクリアコマンドが受信された場合には、復電処理実行手段260は、そのコマンドに対応する特有の処理を実行するようにしてもよい。
本実施形態では、復電処理実行手段260は、主制御基板100からの復電コマンドに応じて復電復帰処理を行ったが、第1副制御基板200のRAM203や第2副制御基板300のRAM303について電断時にバックアップするようにしてもよい。
第1副制御基板200のRAM203がバックアップされる場合、例えば、RAM203の或る領域に格納される、演出モード(通常モード、低確時短モードなど)、演出ルート、演出内容等に関する情報が電断時にバックアップされ、復電時に復帰される。この場合、演出モード制御手段221は、電断時の演出モード(通常モードなど)に基づいて、復電時の演出モードを決定することができるし、復電処理実行手段260は、復電復帰時に主制御基板100からの復電コマンドに関わらず、電断時の演出モードに基づいて右打ち表示を行うことができる。
可動体制御手段250は、可動装飾体22、サブ表示部82、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85等の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出用可動体に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データに基づいて制御信号(動作命令)を各演出用可動体の各コントローラへ送信する。
具体的には、読み出された可動制御データに刀可動体84の昇降又は回転に対応するデータが含まれる場合には、可動体制御手段250は、その可動制御データに基づいて制御信号(動作命令)をモータ制御回路601へ送信する。また、可動体制御手段250は、読み出された可動制御データに手裏剣可動体85の回転に対応するデータが含まれる場合には、その可動制御データに基づいて制御信号(動作命令)をモータドライバ回路604へ送信し、読み出された可動制御データに演出遮蔽体83の動作に対応するデータが含まれる場合には、その可動制御データに基づいて制御信号(動作命令)をモータドライバ回路605へ送信する。
これにより、演出遮蔽体83、刀可動体84、手裏剣可動体85等の演出用可動体が、当該演出データに対応して動作し、可動体演出が実現される。
可動体制御手段250は、図10に示されるように、可動体チェック手段255を含む。
可動体チェック手段255は、復電時の所定タイミング及び復電時以外の所定タイミングに実行され、演出用可動体に関するチェック処理を行う。以降、復電時に可動体チェック手段255により実行される処理を復電時チェック処理と表記し、復電時以外の所定タイミングにおいて実行される処理を通常時チェック処理と表記することとする。
本実施形態では、復電時チェック処理は、主制御基板100からの復電コマンドの受信に伴い実行され、通常時チェック処理は、主制御基板100からの変動開始コマンド、大当り開始コマンド又はデモコマンドの受信に伴い実行される。但し、これらチェック処理の実行タイミングはこのような例のみに限定されない。
ここで、変動開始コマンド及び大当り開始コマンドは上述したとおりであるが、デモコマンドは、例えば、大当り遊技状態ではなく図柄変動が停止しておりかつ図柄変動の保留がない状態が所定時間経過したこと、或いは図柄変動の保留がない状態で大当り遊技が終了してから所定時間経過したことに伴い主制御基板100から送信される。
可動体制御手段250又は可動体チェック手段255は、上述のようなチェック処理等において、動作命令を示す制御信号に加えて、動作状態読み出し命令を示す制御信号、設定命令を示す制御信号等を、その命令対象となるDCモータ610又は611を特定可能な情報と共に、モータ制御回路601へ送信する。
可動体チェック手段255により実行される通常時チェック処理及び復電時チェック処理の詳細については後述する。
<モータ制御回路601の機能構成>
次に、モータ制御回路601の機能構成について図12を用いて説明する。
図12は、モータ制御回路601が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図12に示す機能構成は、モータ制御回路601の主な機能を説明する上で必要となるもののみを示しており、モータ制御回路601は、図12で図示しない機能構成を備えていてもよい。
モータ制御回路601は、図12に示されるように、モータ状態レジスタ701、設定情報レジスタ702、命令管理手段710、ロータ位置取得手段711、位置管理手段712、センサ情報取得手段713、及び動作制御手段714を備えており、これらの手段は、モータ制御回路601を構成する電子回路等で実現される。
モータ制御回路601は、上述した通り、2つの系統のモータ制御を独立に実行可能であり、本実施形態では、DCモータ610及び611の動作制御を独立して実行する。そのため、以降の説明では、DCモータ610とDCモータ611とを区別する必要がある場合を除き、DCモータ610及び611を総称してDCモータと表記し、モータドライバ回路602及び603を総称してモータドライバ回路と表記する場合がある。
モータ状態レジスタ701は、DCモータ610に関する動作状態情報及びDCモータ611に関する動作状態情報をそれぞれ読み出し及び書き込み可能に格納する。モータ状態レジスタ701は、DCモータの動作状態を管理する状態管理手段と呼ぶこともできる。
モータ状態レジスタ701に格納される動作状態情報には、原点復帰エラー、ロックエラー(ロック検出)、可動範囲外移動エラー(終端到達)、ずれ補正エラー、オーバーフローエラー等の各種エラー情報、並びに、現在座標情報、ずれ座標情報等が含まれる。これら動作状態情報の詳細については後述する。
設定情報レジスタ702は、DCモータ610の動作制御のための設定情報及びDCモータ611の動作制御のための設定情報をそれぞれ読み出し及び書き込み可能に格納する。
設定情報レジスタ702に格納される設定情報には、原点センサに関する設定情報(以降、原点センサ設定情報と表記)、ロック検出に関する設定情報(以降、ロック設定情報と表記)、可動範囲に関する設定情報(以降、可動範囲設定情報と表記)、ずれ補正機能に関する設定情報(以降、ずれ補正設定情報と表記)等が少なくとも含まれる。これら設定情報の詳細についても後述する。
命令管理手段710は、上述の可動体制御手段250又は可動体チェック手段255(第1副制御基板200のCPU201)から送信される制御信号を受信可能である。
その制御信号は、例えば、DCモータ610又は611に所定動作させることを指示する動作命令や、DCモータ610又は611の動作状態情報の読み出しを指示する命令(動作状態読み出し命令)や、DCモータ610又は611の設定情報の更新(設定)を指示する命令(設定命令)等を示す。また、これら命令では、その命令の対象がDCモータ610又は611のいずれであるかを特定可能な情報(例えばモータアドレス)が指定されている。
これにより、命令管理手段710により受信された制御信号が動作命令を示す場合には、その動作命令に基づいて、後述する動作制御手段714が、その命令で指定されているDCモータ610又は611の動作制御を行う。
また、当該制御信号が動作状態読み出し命令を示す場合には、命令管理手段710は、その命令に従って、対象となるDCモータ610又は611に関する動作状態情報のうち、その命令で指定された動作状態種の情報をモータ状態レジスタ701から読み出し、読み出された動作状態情報を可動体制御手段250又は可動体チェック手段255へ返信する。このようにして、可動体制御手段250又は可動体チェック手段255は、DCモータ610又は611に関するエラー情報等を取得することができる。
また、受信された制御信号が設定命令を示す場合には、命令管理手段710は、その命令に従って、設定情報レジスタ702に格納されている、対象となるDCモータ610又はDCモータ611に関するその命令で指定された設定情報種を、その命令で指定された設定情報に書き換える。
ロータ位置取得手段711は、モータドライバ回路602及び603からロータ位置検出信号をそれぞれ受信可能である。本実施形態では、このロータ位置検出信号は、上述したとおり、各DCモータ内のホールICで検出されるロータ位置を示す信号であるが、各DCモータに外付けされるセンサで検出されるロータ位置を示す信号であってもよい。
受信されたロータ位置検出信号は、各DCモータを構成するロータの位置を示しているため、DCモータの位置情報であると言うこともできる。このため、ロータ位置取得手段711は、各DCモータの位置情報をそれぞれ取得可能な位置取得手段と呼ぶことができる。
位置管理手段712は、ロータ位置取得手段711で取得された各DCモータの位置情報をそれぞれ座標で管理する。具体的には、位置管理手段712は、DCモータ610の位置情報を、DCモータ610で刀昇降機構が駆動されて動作する刀可動体84の昇降位置に対応する座標(以降、刀昇降座標と表記する)で管理し、DCモータ611の位置情報を、DCモータ611で刀回転機構が駆動されて動作する刀可動体84の回転位置に対応する座標(以降、刀回転座標と表記する)で管理する。
ここで、刀昇降機構は、上述したとおり、刀可動体84をメイン表示部81の表面に沿って上下方向に移動させる機構であるため、刀可動体84の直線型の動作経路を実現し、刀回転機構は、刀可動体84をメイン表示部81の表面に直行する軸で回転させる機構であるため、刀可動体84の回転型の動作経路を実現している。
このため、位置管理手段712は、刀昇降座標を直線型の座標として管理し、刀回転座標を回転型の座標(ループ座標)として管理する。これにより、刀昇降座標は、上限座標と下限座標との間の可動座標範囲内で示され、刀回転座標は、1回転分の座標範囲内で示される。可動座標範囲は、設定情報レジスタ702に格納される可動範囲設定情報において設定される上限座標及び下限座標で規定される範囲である。
位置管理手段712は、DCモータ610の位置情報から変換された刀昇降座標をDCモータ610の系統の現在座標情報としてモータ状態レジスタ701に格納し、DCモータ611の位置情報から変換された刀回転座標をDCモータ611の系統の現在座標情報としてモータ状態レジスタ701に格納する。
センサ情報取得手段713は、原点センサから可動体検出信号を受信可能である。
ここで「原点センサ」とは、演出用可動体の原点位置における存否を検出可能な可動体センサ87である。
「原点位置」とは、演出用可動体の動作経路上における原位置の中の、位置管理手段712により基準座標(例えば0)として管理されるいずれか一つの原位置を意味する。
本実施形態では、刀可動体84の昇降動作経路上の原点位置は下原位置とされており、刀可動体84の回転動作経路上の原点位置は左原位置とされている。このため、刀可動体84の昇降位置が下原位置にあることを検出可能な可動体センサ87bがDCモータ610系統の原点センサとされ、刀可動体84の回転位置が左原位置にあることを検出可能な可動体センサ87cがDCモータ611系統の原点センサとされる。
このような原点センサから受信される可動体検出信号は、後述する原点復帰制御により利用される。
動作制御手段714は、命令管理手段710により受信された制御信号に基づいて、動作制御信号を出力してDCモータ610又は611の動作を制御する。
具体的には、受信された制御信号が動作命令を示す場合には、動作制御手段714は、その動作命令で指定される特定座標に対応する昇降位置又は回転位置へ刀可動体84が動作するように、DCモータの動作を制御する。
動作命令における特定座標の指定は、絶対座標指定又は相対座標指定のいずれか一方で行われる。絶対座標指定では、動作命令で指定される特定座標は目標となる位置を示す値とされる。本実施形態では、刀昇降座標が直線型座標で示されるため、DCモータ610系統の動作命令では符号を含めて目標となる位置を示す値が指定される。一方、刀回転座標は回転型座標で示されるため、DCモータ611系統の動作命令で指定される値は、その絶対値が目標となる位置を示し、その符号が目標までの回転方向を示すこととされる(例えばプラス符号が時計回りを示し、マイナス符号が反時計回りを示す)。
また、相対座標指定では、動作命令で指定される特定座標は目標となる位置までの移動量を示す値とされる。相対座標指定では、動作命令で指定される値は、その絶対値が移動量を示し、その符号が移動方向(直前型のDCモータ610の系統)又は回転方向(回転型のDCモータ611の系統)を示すこととされる。
ここで、動作命令で指定可能な特定座標は、刀可動体84の刀昇降機構や刀回転機構のようなあらゆる可動手段が動作可能な範囲に対応して指定可能な座標範囲内の座標である。
本実施形態では、動作命令には特定座標を指定するためのデータ領域として13ビット設けられており、その13ビットのうち先頭ビットが符号ビットとなり、負の値が2の補数で示されるため、そのデータ領域で示され得る数値は、−4096以上+4095以下の整数値となる。
このため、本実施形態では、「可動手段が動作可能な範囲に対応して指定可能な座標範囲」は、上述のデータ領域に基づく整数値範囲の中の、−4094以上+4094以下の整数値範囲とされる。以降、この整数値範囲は、特定座標指定可能範囲と表記される場合がある。
そして、「可動手段が動作可能な範囲に対応して指定可能な座標範囲」外の座標のうち、−4095及び+4095が特殊座標とされている。なお、−4096は、0の−符号を示すものとされている。
受信された制御信号が示す動作命令においてその特殊座標が指定されている場合には、動作制御手段714は、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点へ復帰するように、DCモータの動作を制御する。ここで、動作制御手段714は、第一の特殊座標(+4095)が指定されている場合と第二の特殊座標(−4095)が指定されている場合とで、DCモータを異なる方向に回転させて刀可動体84の回転位置を原点へ復帰させる。以降、このような制御を原点復帰制御と表記する場合がある。
このように、原点復帰制御を実行させる場合に指定する座標として、特定座標指定可能範囲外の特殊座標を用いることで、特定座標に対応する位置へ可動手段を動作させる制御の指示と明確に分けることができるため、制御の不具合を少なくすることができる。また、原点復帰動作として異なる回転方向の二通りの動作を選択することができるため、イニシャル動作等でのDCモータ及び可動手段の動作確認を容易に行うことができる。
動作制御手段714は、具体的には、次のように原点復帰制御を行う。
この原点復帰制御では、設定情報レジスタ702に格納されるセンサ設定情報が利用される。センサ設定情報には、検出エッジ条件及びセンサ座標が含まれている。検出エッジ条件には、立上りエッジ又は立下りエッジが指定可能であり、刀可動体84が原点位置(下原位置又は左原位置)にあることを検出した際に原点センサが出力する可動体検出信号が立上りエッジを示すか立下りエッジを示すかに応じて、いずれか一方が指定される。センサ座標には、刀可動体84が原点位置にある際の刀昇降座標又は刀回転座標の基準座標(例えば0)が指定可能である。
動作制御手段714は、原点復帰制御において、まず、動作制御信号を出力して、動作命令で指定された特殊座標に対応する回転方向にDCモータを回転させる。その後、動作制御手段714は、センサ情報取得手段713で受信される可動体検出信号を参照して、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置(下原位置又は左原位置)にあることが検出された時点で、DCモータの回転を停止させ、位置管理手段712で管理されるそのときの刀昇降座標又は刀回転座標(モータ状態レジスタ701に格納される現在座標情報も含む)を設定情報レジスタ702に格納されるセンサ座標に更新する。
動作制御手段714は、原点センサの可動体検出信号から上述の検出エッジ条件で指定された立上りエッジ又は立下りエッジを検出することで、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置(下原位置又は左原位置)にあることを検出することができる。
このような原点復帰制御によれば、刀可動体84の昇降位置又は下降位置を原点センサに対応する所定の基準位置(原点)に復帰させ、かつそのときに位置管理手段712で管理される刀昇降座標又は刀回転座標を当該所定の基準位置に対応する基準座標に更新することができる。
従って、例えモータ制御回路601で管理する座標とDCモータの位置情報との関係に誤差が生じたとしても、当該原点復帰制御によりその誤差をクリアすることができ、結果、DCモータの動作制御の精度を維持し続けることができる。
動作制御手段714は、原点復帰制御を正常に終了できないと判断すると、原点復帰制御を中断し、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統又はDCモータ611系統の動作状態情報に原点復帰エラーを設定する。
具体的には、動作制御手段714は、原点復帰制御の開始後、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置にあることが検出されない状態で所定期間経過した場合に、原点復帰制御を正常に終了できないと判断する。
また、動作制御手段714は、原点復帰制御の開始後、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置にあることが検出されない状態で位置管理手段712により管理される刀昇降座標又は刀回転座標が所定量変化した場合に、原点復帰制御を正常に終了できないと判断する。
更に、動作制御手段714は、原点復帰制御の開始後、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が原点位置にあることが検出されない状態で位置管理手段712により管理される刀昇降座標が上述した可動座標範囲を超えた場合に、原点復帰制御を正常に終了できないと判断する。
刀可動体84やそれを動作させる機構、原点センサ、DCモータ等に異常が生じた場合には、原点復帰制御を正常に実行できないところ、本実施形態によれば、そのような異常を適切に検出することができる。また、そのような異常が検出されると直ちに原点復帰制御が中断されるため、無理な動作による故障程度の拡大を防ぐことができる。
DCモータは、刀可動体84や駆動対象となる刀昇降機構又は刀回転機構等が物理的に干渉することで正常に動作できないロック状態となる場合があり得る。DCモータがこのようなロック状態のまま動作制御手段714による動作制御が継続されると、DCモータが発熱して破損する可能性がある。
そこで、動作制御手段714は、DCモータのロック状態を検出する。動作制御手段714は、動作命令で指定される特定座標に対応する昇降位置又は回転位置まで刀可動体84を動作させる制御を開始してから、DCモータのロック状態を検出した場合に、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統又はDCモータ611系統の動作状態情報にロックエラー(ロック検出)を設定する。
当該ロック状態は、例えば、位置管理手段712により管理される刀昇降座標又は刀回転座標が動作命令で指定される特定座標(目標座標)に近付いていない状態で所定の判定期間が経過したことを以て検出することができる。より具体的には、動作制御手段714は、当該制御を開始させてから所定の判定時間内の刀昇降座標又は刀回転座標の変化量が所定量以下であることを以て、当該ロック状態を検出してもよい。また、動作制御手段714は、当該制御の開始時の刀昇降座標又は刀回転座標と動作命令で指定される特定座標(目標座標)との差分が所定の判定時間経過しても所定値以下であることを以て、当該ロック状態を検出してもよい。
このようにDCモータのロック状態を検出することで、ロック現象に伴うDCモータの破損を未然に防ぐことができる。
このようなロック状態の検出に用いられる上記所定の判定時間は、設定情報レジスタ702に格納されるロック設定情報に設定される。このため、設定情報レジスタ702は、DCモータのロック状態の検出に用いられる所定時間の設定を保持可能な設定保持手段と呼ぶことができる。
このロック設定情報には、上記所定の判定時間の複数候補の中から指定されたいずれか一つの判定時間が設定される。当該複数候補としては、例えば、約1秒、約2秒及び約3秒が設けられている。このようなロック設定情報の当該判定時間は、上述したとおり、第1副制御基板200のCPU201から送信される設定命令に従って、設定情報レジスタ702に格納される。
ロック状態の判定時間をこのように設定変更可能とすることで、DCモータのロック状態の原因となり得る可動手段やDCモータ等に応じて、ロック検出を適切に行うことができるようになる。
更に、設定情報レジスタ702に格納されるロック設定情報には、DCモータのロック状態が検出された場合にDCモータの動作制御の中断を行うか否かも設定可能とされてもよい。例えば、当該ロック設定情報に、所定の判定時間の複数候補の中から指定されたいずれか一つの判定時間が設定される場合には、中断が行われ、複数候補の中の判定時間ではなく通知のみを行うことを示す値が設定される場合には、中断が行わずロックエラーの設定のみが行われるようにしてもよい。当該ロック設定情報に通知のみを行うことを示す値が設定される場合には、例えば、固定的に決められる所定の判定時間(例えば約1秒)でロック状態が検出されればよい。
このようにすれば、ロック状態の検出に伴う動作を柔軟に設計することができる。
また、刀可動体84の直線型の動作経路を実現する刀昇降機構では、その動作経路の両端に機械端があり、刀可動体84又はその刀昇降機構の一部がその機械端への衝突を繰り返せば、破損に繋がる恐れがある。
そこで、本実施形態では、DCモータの可動範囲を設定可能とすることで、刀可動体84等の機械端への衝突に伴う破損が防止される。
具体的には、設定情報レジスタ702に格納される可動範囲設定情報において、刀昇降座標位置の可動座標範囲を規定する情報として、上限座標及び下限座標が設定される。下限座標には−4094以上0以下が指定可能であり、上限座標には0以上+4094以下が指定可能である。このため、設定情報レジスタ702は、所定の可動座標範囲の設定を保持可能な設定保持手段と呼ぶことができる。
動作制御手段714は、動作命令で指定される特定座標に対応する昇降位置まで刀可動体84を動作させる制御を開始してから、位置管理手段712で管理されるそのときの刀昇降座標が設定情報レジスタ702の可動範囲設定情報で示される可動座標範囲を超えた場合に、その制御を中断する。そして、動作制御手段714は、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統の動作状態情報に可動範囲外移動エラー(終端到達)を設定する。
これにより、刀可動体84や刀昇降機構等が機械端に衝突するのを防ぐことができ、ひいては、刀可動体84等の損傷を防ぐことができる。
設定情報レジスタ702の可動範囲設定情報において、上限座標及び下限座標が共に初期値(例えば0)のままの場合には、上述の制御は無効とされる。即ち、動作制御手段714は、刀可動体84の動作制御を開始してから、位置管理手段712で管理されるそのときの刀昇降座標が設定情報レジスタ702の可動範囲設定情報で示される可動座標範囲を超えた場合でも、当該動作制御を中断することもなく、可動範囲外移動エラーの設定も行わない。
一方で、設定情報レジスタ702の可動範囲設定情報において、上限座標又は下限座標のいずれか一方が初期値以外の値が設定された場合には、上述の制御は実行される。具体的には、上限座標が初期値のままで下限座標が初期値以外の値とされた場合、初期値の上限座標と初期値以外の下限座標との間が可動座標範囲とされ、上限座標が初期値以外の値で下限座標が初期値のままとされた場合、初期値以外の上限座標と初期値の下限座標との間が可動座標範囲とされて、上述の制御が実行される。
これにより機械端への衝突の恐れが低い場合等には、可動座標範囲に関する制御を無効化するなど、可動手段の構造に合わせた柔軟な制御が可能となる。
また、DCモータのロータイナーシャや可動手段のイナーシャ等によりDCモータの動作制御では目標位置からの行き過ぎが発生する。
そこで、動作制御手段714は、ずれ補正制御を実行可能である。
ずれ補正制御では、設定情報レジスタ702に格納されるずれ補正設定情報が参照される。ずれ補正設定情報には、動作命令で指定される特定座標からのずれの許容量(位置精度)及びずれ補正制御を使用するか否かのフラグが含まれる。このため、設定情報レジスタ702は、特定座標からのずれの許容量の設定を保持する設定保持手段と呼ぶことができる。
ずれの許容量としては複数候補(例えば、±0以内、±1以内、±2以内、±3以内、±4以内、±7以内、±15以内、±31以内)の中のいずれか一つが指定可能とされており、第1副制御基板200のCPU201から送信される設定命令に従って、設定情報レジスタ702に格納される。
ずれ補正制御では、動作制御手段714は、動作命令で指定される特定座標に対応する昇降位置まで刀可動体84を動作させる動作制御の完了によりDCモータの動作が停止した際に、当該特定座標からの現在の座標のずれ量を算出する。このずれ量は、DCモータの動作が停止した際に位置管理手段712で管理されるそのときの刀昇降座標又は刀回転座標と当該特定座標との差分である。動作制御手段714は、そのずれ量が設定情報レジスタ702のずれ補正設定情報に設定されるずれの許容量を超えている場合に、当該特定座標からのずれがその許容量以下となるようにDCモータを動作させる。
このようなずれ補正制御によれば、DCモータのロータイナーシャや可動手段のイナーシャ等により生じる目標位置からの行き過ぎずれを許容量以下に抑えることができるため、刀可動体84の高精度な動作を実現することができる。
ずれ補正制御では、動作制御手段714は、特定座標からのずれがずれ補正設定情報に設定されるずれの許容量以下となるまでDCモータを繰り返し動作させる場合がある。
動作制御手段714は、ずれ補正制御でずれ量を算出する度に、モータ状態レジスタ701の動作状態情報のずれ座標情報にずれ量の累積値を格納する。このため、モータ状態レジスタ701は、ずれ量の累積値を保持可能なずれ量保持手段と呼ぶことができる。
動作制御手段714は、モータ状態レジスタ701に格納されるずれ量の累積値が所定閾値(例えば絶対値で511)に達した場合に、そのずれ補正制御を中断し、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統又はDCモータ611系統の動作状態情報にずれ補正エラーを設定する。
これにより、ずれ補正制御によるDCモータの不適切な繰り返し動作を防ぐことができ、DCモータの負担を軽減し、DCモータや可動手段の破損を防ぐことができる。
なお、動作制御手段714は、ずれ量の累積値が所定閾値に達する前にそのずれ補正制御が完了した場合には、モータ状態レジスタ701の動作状態情報のずれ座標情報に設定されるずれ量の累積値を初期化する(0に設定する)。
このように本実施形態では、1回のずれ補正制御でずれ量の累積値が所定閾値に達した場合にずれ補正エラーとされたが、複数回のずれ補正制御に跨ってずれ量の累積値が保持され、その累積値が所定閾値に達した場合にもずれ補正エラーとするようにしてもよい。
このようなずれ補正制御は、設定情報レジスタ702のずれ補正設定情報にずれ補正制御を使用しないことが設定されている場合には、実行されない。加えて、モータ状態レジスタ701の動作状態情報にずれ補正エラーが設定されている場合にも、ずれ補正制御は実行されない。即ち、動作制御手段714は、モータ状態レジスタ701の動作状態情報にずれ補正エラーが設定されている間は、動作命令で指定されている特定座標からの現在の座標のずれ量が当該許容量を超えている場合であってもずれ補正制御を実行しない。
動作制御手段714は、所定条件の成立に伴い、モータ状態レジスタ701の動作状態情報に設定されているずれ補正エラーをクリアする。本実施形態では、その所定条件は、上述した原点復帰制御が実行されて現在の座標(位置管理手段712で管理されるそのときの刀昇降座標又は刀回転座標(モータ状態レジスタ701に格納される現在座標情報も含む))が設定情報レジスタ702に格納されるセンサ座標に更新されたこととされている。但し、ずれ補正エラーをクリアするための所定条件はこのような例に限定されない。
このようにすることで、ずれ補正エラーが繰り返し発生することを防ぐことができ、DCモータや可動手段の破損を防ぐことができる。
DCモータのロータ位置を検出するホールIC又は外付けセンサの異常やDCモータ自体の異常等により、DCモータを動作させた際にロータ位置取得手段711で取得されたDCモータの位置情報が位置管理手段712で管理可能な特定座標指定可能範囲を超える座標に相当するような場合があり得る。
そこで、位置管理手段712は、DCモータを動作させた際にロータ位置取得手段711で取得されたDCモータの位置情報が位置管理手段712で管理可能な特定座標指定可能範囲を超える座標に相当する場合に、モータ状態レジスタ701に格納されるDCモータ610系統又はDCモータ611系統の動作状態情報にオーバーフローエラーを設定する。このとき、位置管理手段712は、そのときの刀昇降座標又は刀回転座標を特定座標指定可能範囲の限界座標(本実施形態では−4094又は+4094)とする。
これにより、DCモータの実際のロータ位置とモータ制御回路601で管理する座標との食い違いをオーバーフローエラーで確認することができ、結果として、そのような異常な状態でのDCモータの動作制御を防ぐことができる。
<可動体チェック手段255の通常時チェック処理及び復電時チェック処理>
次に、可動体チェック手段255により実行される通常時チェック処理及び復電時チェック処理について図13から図18を用いて詳述する。図13は、可動体チェック手段255の復電時チェック処理を示すフローチャートであり、図14は、可動体チェック手段255の通常時チェック処理を示すフローチャートである。図15は、復電時チェック処理に含まれるDCモータイニシャル処理を示すフローチャートであり、図16は、復電時チェック処理及び通常時チェック処理に含まれる初期位置チェック処理を示すフローチャートであり、図17及び図18は、復電時チェック処理に含まれる動作チェック処理の一部(演出遮蔽体83に関する動作チェック部分)を示すフローチャートである。
通常時チェック処理及び復電時チェック処理では、各演出用可動体が可動手段グループ単位で制御される場合がある。
ここで「可動手段グループ」とは、演出用可動体の可動手段をグループ分けした単位であり、各可動手段グループには一以上の可動手段が属するように分けられる。但し、少なくとも一つの可動手段グループが複数の可動手段を含んでいることが望ましい。
「演出用可動体の可動手段」とは、演出用可動体とその演出用可動体の一動作経路を実現する機構とを合わせた構成である。演出用可動体の構造によっては、一つの演出用可動体が一つの可動手段として捉え得る場合もあるし、一つの演出用可動体が複数の可動手段として捉え得る場合もある。
本実施形態では、刀可動体84は、昇降動作と回転動作の二つの動作経路を持っており、刀可動体84とその刀昇降機構とからなる可動手段(以降、刀昇降手段と表記する)と、刀可動体84とその刀回転機構とからなる可動手段(以降、刀回転手段と表記する)との二つの可動手段として制御される。その他、手裏剣可動体85は一つの可動手段(以降、手裏剣可動手段と表記する)として制御され、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dはそれぞれ一つの可動手段(以降、左上遮蔽手段、右上遮蔽手段、左下遮蔽手段、右下遮蔽手段と表記する)として制御される。
本実施形態では、刀昇降手段及び刀回転手段が第一の可動手段グループとして制御され、手裏剣可動手段が第二の可動手段グループとして制御され、左上遮蔽手段、右上遮蔽手段、左下遮蔽手段及び右下遮蔽手段が第三の可動手段グループとして制御される場合がある。
可動手段のグループ分けの方法は制限されないが、例えば、図柄変動の開始から終了までの間で当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知するよう実行される一種の演出内で、連動して動作制御され得る単位で、可動手段をグループ分けしてもよい。
また、通常時チェック処理及び復電時チェック処理では、各演出用可動体の可動手段の動作チェックだけでなく、各可動体センサ87の検出状況のチェックも行われる。第1副制御基板200では各可動体センサ87からの可動体検出信号が受信されており、可動体チェック手段255は、受信された可動体検出信号に基づいて可動体センサ87の検出状況のチェックを行う。
まずは、図13、図15から図18を用いて、復電時チェック処理について詳述する。可動体チェック手段255は、主制御基板100から復電コマンドが受信されると(S131)、図13に示されるように、復電時チェック処理を実行する。本実施形態では、復電コマンドの受信に伴い復電時チェック処理が実行されるが、RAMクリアコマンドの受信時に復電時チェック処理が実行されてもよい。
復電時チェック処理において、まず、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理を実行する(S133)。DCモータイニシャル処理では、上述したモータ制御回路601で管理される基準座標(例えば0)と演出用可動体の原点位置との整合がとられる。これは、モータ制御回路601(動作制御手段714)による原点復帰制御に関して上述したとおりであり、演出用可動体が原点位置に存在する際にモータ制御回路601(位置管理手段712)で管理される座標を基準座標(設定情報レジスタ702に格納されるセンサ座標)(例えば0)に設定し直す処理により実現される。
本実施形態では、刀可動体84が昇降経路における原点位置(下原位置)に存在する際に管理される刀昇降座標が基準座標(例えば0)に設定され、刀可動体84が回転経路における原点位置(左原位置)に存在する際に管理される刀回転座標が基準座標(例えば0)に設定される。
このDCモータイニシャル処理(S133)の冒頭に、可動体チェック手段255は、設定情報レジスタ702に格納すべき各種設定情報(原点センサ設定情報、ロック設定情報等)の設定命令をモータ制御回路601へ送信することもできる。
続いて、可動体チェック手段255は、初期位置チェック処理を実行する(S135)。初期位置チェック処理では、各演出用可動体を初期位置に戻すことができること及び各演出用可動体が初期位置に存在していることを各可動体センサ87が検出可能であることがチェックされる。
更に、可動体チェック手段255は、動作チェック処理を実行する(S137)。動作チェック処理では、各演出用可動体が初期位置以外へ移動可能であること及び各演出用可動体が初期位置から離れたことを各可動体センサ87が検出可能であることがチェックされる。
最後に、可動体チェック手段255は、通常時チェック処理で利用される各可動手段グループの異常回数をクリアする(0設定する)(S139)。
上述したDCモータイニシャル処理、初期位置チェック処理及び動作チェック処理において所定の異常状態が判定された場合には、詳細は後述するが、対応する可動手段グループに対して永久停止処理が行われる。更に、本実施形態では、復電時チェック処理において永久停止処理が行われた場合には、サブエラー制御手段230により、エラー報知演出(例えば赤いランプ点灯)が実行される。なお、後述する通常時チェック処理において永久停止処理が行われた場合には、復電時チェック処理時に行われるエラー報知演出は実行されない或いは異なる態様で実行される。
以下、上述したDCモータイニシャル処理(S133)について図15を用いて詳述する。DCモータイニシャル処理では、DCモータ610及び611の動力による刀可動体84の各原位置への移動の可否、及び可動体センサ87による各原位置における刀可動体84の存否検出の可否がチェックされながら、上述したとおり、モータ制御回路601で管理される刀昇降座標及び刀回転座標の各基準座標と各原点位置との整合が取られる。
図15に示されるように、まず、可動体チェック手段255は、刀昇降手段の中原位置チェックを行う(S151)。具体的には、可動体チェック手段255は、中原位置の可動体センサ87bがON状態を示すまで、刀可動体84を上方又は下方へ移動させる。刀可動体84の一回の上方移動若しくは一回の下方移動又はそれら両方により中原位置の可動体センサ87bがON状態を示しかつエラー情報がモータ制御回路601(モータ状態レジスタ701)に設定されていない場合には、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)が正常と判定される。一方で、刀可動体84を上方に一回移動させかつ下方に一回移動させても中原位置の可動体センサ87bがON状態を示さない或いはその際にエラー情報がモータ制御回路601(モータ状態レジスタ701)に設定された場合には、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)が異常と判定される。
刀可動体84の上方又は下方への移動は、例えば、可動体チェック手段255が、DCモータ610系統に対する特定座標を指定した動作命令をモータ制御回路601へ送信することで実現可能である。また、エラー情報がモータ制御回路601(モータ状態レジスタ701)に設定されているか否かの判定は、例えば、可動体チェック手段255が、DCモータ610系統に対する動作状態読み出し命令をモータ制御回路601へ送信しその返信を参照することで実現することができる。
以降、エラー情報がモータ制御回路601(モータ状態レジスタ701)に設定されていることを「モータエラーが発生している」と表記し、逆の状態を「モータエラーが発生していない」と表記する場合がある。この場合の「モータエラー」が示すエラー情報は、何ら制限されず、例えば、原点復帰エラー、ロックエラー(ロック検出)、可動範囲外移動エラー(終端到達)、ずれ補正エラー、オーバーフローエラーなどのような、モータ状態レジスタ701の動作状態情報に含まれる各種エラー情報のいずれか一つ以上である。
このように刀昇降手段の中原位置チェックを行う(S151)では、刀可動体84が中原位置へ移動可能でありかつ中原位置に刀可動体84が存在していることを可動体センサ87bが検出可能であることがチェックされる。
刀昇降手段の中原位置チェック(S151)が異常と判定された場合には(S152;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。可動体チェック手段255は、加算された当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から処理を再開する。
当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、可動体チェック手段255は、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理を実行する(S167)。この永久停止処理(S167)では、刀昇降手段及び刀回転手段に関する動作制御が完全に行われなくなるように処理される。例えば、第1副制御基板200のCPU201からモータ制御回路601、モータドライバ回路604又はモータドライバ回路605への命令の送信が不可能状態とされる。
本実施形態における永久停止処理は、少なくとも一度電源断がされるまでは継続されることが好ましく、電源断後の単なる復電では解消されず電源断後RAMクリア電源投入されることで解消されるようにしてもよい。ここでの永久停止処理の解消とは、動作制御が完全に行われなくなる状態から動作制御が行われる状態へ移行することを意味する。
また、永久停止処理の前に、刀昇降手段及び刀回転手段に対して、刀可動体84の昇降位置が原点位置(下原位置)へ移動し回転位置が原点位置(左原位置)へ移動するようなイニシャル動作が実行されてもよい。
刀昇降手段の中原位置チェック(S151)が正常と判定された場合には(S152;YES)、次に、可動体チェック手段255は、刀回転手段の原点位置チェックを行う(S153)。このとき、可動体チェック手段255は、DCモータ611の系統に対する特殊座標を指定した動作命令をモータ制御回路601へ送信することで、モータ制御回路601(動作制御手段714)にDCモータ611の系統の原点復帰制御を実行させる。
本実施形態において刀回転手段の原点位置は刀回転位置の左原位置とされているため、当該原点復帰制御が正常に行われた場合には、左原位置の可動体センサ87cがON状態を示すようにDCモータ611の動作が実行され、刀可動体84が回転経路における原点位置(左原位置)に存在する際に管理される刀回転座標が基準座標(例えば0)に設定される。
可動体チェック手段255は、左原位置の可動体センサ87cがON状態を示しかつ原点復帰エラー等のモータエラーが発生していない場合には、刀回転手段の原点位置チェック(S153)が正常と判定する。左原位置の可動体センサ87cがON状態を示さない或いは原点復帰エラー等のモータエラーが発生している場合には、刀回転手段の原点位置チェック(S153)が異常と判定される。
刀回転手段の原点位置チェック(S153)が異常と判定された場合には(S154;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
刀回転手段の原点位置チェック(S153)が正常と判定された場合には(S154;YES)、次に、可動体チェック手段255は、刀昇降手段の原点位置チェックを行う(S155)。このとき、可動体チェック手段255は、DCモータ610の系統に対する特殊座標を指定した動作命令をモータ制御回路601へ送信することで、モータ制御回路601(動作制御手段714)にDCモータ610の系統の原点復帰制御を実行させる。
本実施形態において刀昇降手段の原点位置は刀昇降位置の下原位置とされているため、当該原点復帰制御が正常に行われた場合には、下原位置の可動体センサ87bがON状態を示すようにDCモータ610の動作が実行され、刀可動体84が昇降経路における原点位置(下原位置)に存在する際に管理される刀昇降座標が基準座標(例えば0)に設定される。
可動体チェック手段255は、下原位置の可動体センサ87bがON状態を示しかつ原点復帰エラー等のモータエラーが発生していない場合には、刀昇降手段の原点位置チェック(S155)が正常と判定する。下原位置の可動体センサ87bがON状態を示さない或いは原点復帰エラー等のモータエラーが発生している場合には、刀昇降手段の原点位置チェック(S155)が異常と判定される。
刀昇降手段の原点位置チェック(S155)が異常と判定された場合には(S156;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
刀昇降手段の原点位置チェック(S155)が正常と判定された場合には(S156;YES)、次に、可動体チェック手段255は、刀昇降手段の上原位置及び刀回転手段の右原位置のチェックを行う(S157)。ここでは、可動体チェック手段255は、刀可動体84を上方へ移動させかつ刀可動体84を右原位置へ回転させる。刀可動体84の上方への移動は、DCモータ610の系統に対する特定座標を指定した動作命令がモータ制御回路601へ送信されることで実現され、刀可動体84の右原位置への回転は、DCモータ611の系統に対する特定座標を指定した動作命令がモータ制御回路601へ送信されることで実現される。
これにより、上原位置の可動体センサ87bがON状態を示し、右原位置の可動体センサ87cがON状態を示しかつモータエラーが発生していない場合には、刀昇降手段の上原位置及び刀回転手段の右原位置のチェックが正常と判定される。上原位置の可動体センサ87bがON状態を示さない、右原位置の可動体センサ87cがON状態を示さない、或いはモータエラーが発生している場合には、刀昇降手段の上原位置及び刀回転手段の右原位置のチェックが異常と判定される。
異常と判定された場合には(S158;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
刀昇降手段の上原位置及び刀回転手段の右原位置のチェックが正常と判定された場合には(S158;YES)、最後に、可動体チェック手段255は、刀昇降手段及び刀回転手段の初期位置チェックを行う(S159)。
刀可動体84を含む各演出用可動体の初期位置は、復電コマンドの受信に伴い、例えば、復電コマンドに含まれる情報(例えば特図抽選状態)等に基づいて設定される。本実施形態では、上述したとおり、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dそれぞれの初期位置は図6(a)に示される位置とされ、手裏剣可動体85の初期位置は或る特定の位置とされている。また、刀可動体84の昇降初期位置は、特図高確時に上原位置とされ特図低確時に下原位置とされ、刀可動体84の回転初期位置は、特図高確時に右原位置とされ特図低確時に左原位置とされる。
但し、これら初期位置は、電断時に第1副制御基板200でバックアップされ、復電時に復元されてもよい。
(S159)では、可動体チェック手段255は、刀可動体84を昇降初期位置へ移動させかつ刀可動体84を回転初期位置へ回転させる。刀可動体84の昇降初期位置への移動は、DCモータ610の系統に対する特定座標を指定した動作命令がモータ制御回路601へ送信されることで実現され、刀可動体84の回転初期位置への回転は、DCモータ611の系統に対する特定座標を指定した動作命令がモータ制御回路601へ送信されることで実現される。
これにより、昇降初期位置の可動体センサ87bがON状態を示し、回転初期位置の可動体センサ87cがON状態を示しかつモータエラーが発生していない場合には、刀昇降手段及び刀回転手段の初期位置チェックが正常と判定される。昇降初期位置の可動体センサ87bがON状態を示さない、回転初期位置の可動体センサ87cがON状態を示さない、或いはモータエラーが発生している場合には、刀昇降手段及び刀回転手段の初期位置チェックが異常と判定される。
異常と判定された場合には(S160;NO)、可動体チェック手段255は、DCモータイニシャル処理の異常回数を1加算する(S165)。当該異常回数が所定回数(例えば4回)未満である場合(S166;NO)、再度、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)から開始され、当該異常回数が所定回数(例えば4回)に達した場合には(S166;YES)、刀昇降手段及び刀回転手段に対して永久停止処理が実行される(S167)。
なお、正常と判定された場合には(S160;YES)、DCモータイニシャル処理は終了する。
このように、DCモータイニシャル処理では、刀昇降手段及び刀回転手段についての各原位置のチェックにおいて異常回数が累積され、異常回数の累積が所定回数(例えば4回)に達した場合には、刀昇降手段及び刀回転手段の両方に対して永久停止処理が実行される。このため、例えば、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)のみの異常回数が所定回数に達した場合でも、或いは刀回転手段の原点位置チェック(S153)のみの異常回数が所定回数に達した場合でも、刀昇降手段及び刀回転手段の両方に対して永久停止処理が実行される。また、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)のみの異常回数は所定回数に達しないが、刀回転手段の原点位置チェック(S153)の異常回数との累積で所定回数に達する場合にも当該永久停止処理が実行される。
このためDCモータイニシャル処理では、刀昇降手段及び刀回転手段のチェックの異常回数が第一の可動手段グループの異常回数として累積され、その異常回数の累積が所定回数に達した場合に第一の可動手段グループに対して異常対応処理(永久停止処理)が実行されると表記することができる。
このように、可動手段グループ単位で可動手段の異常回数に基づく異常対応処理の判定を行うことで、制御に適合する異常対応処理を行うことができる。
但し、DCモータイニシャル処理は、図15に示される内容に限定されず、原点位置チェック以外の、刀昇降手段の中原位置チェック(S151)、刀昇降手段の上原位置及び刀回転手段の右原位置のチェック(S157)、並びに刀昇降手段及び刀回転手段の初期位置チェック(S159)を含まなくてもよい。
また、DCモータイニシャル処理の異常回数は、複数のチェック工程を跨いで累積されることなく、チェック工程ごとにクリアされてもよい。この場合には、当該DCモータイニシャル処理の異常回数は、チェック工程ごとのリトライ回数となる。
次に、上述した初期位置チェック処理(S135)について図16を用いて詳述する。初期位置チェック処理では、上述したとおり、各演出用可動体を初期位置に戻すことができること及び各演出用可動体が初期位置に存在していることを各可動体センサ87が検出可能であることがチェックされる。
図16に示されるように、まず、可動体チェック手段255は、可動体センサ87bからの可動体検出信号に基づいて刀可動体84の昇降位置が初期位置となっているか否かを判定する(S171)。具体的には、初期位置(例えば下原位置)の可動体センサ87bがON状態を示す場合には、刀可動体84の昇降位置が初期位置となっていると判定され、OFF状態を示す場合には、当該昇降位置が初期位置となっていないと判定される。
当該昇降位置が初期位置となっていない場合(S171;NO)、可動体チェック手段255は、リトライ済みでない場合、即ち初めての判定である場合(S172;NO)、刀昇降手段のイニシャル動作を実行させる(S173)。ここでのイニシャル動作は、刀可動体84の刀昇降機構で実現される予め決められた昇降経路パターンであって最終的に刀可動体84の昇降位置が初期位置となる昇降経路パターンで刀可動体84を移動させるものであり、具体的な動作内容は何ら限定されない。
リトライ済みである場合、即ち刀昇降手段のイニシャル動作(S173)を一度実行済みである場合(S172;YES)、可動体チェック手段255は、第一の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S177)。ここでの永久停止処理(S177)も上述したDCモータイニシャル処理内の永久停止処理(S167)と同様である。
当該昇降位置が初期位置となっている場合(S171;YES)、次に、可動体チェック手段255は、可動体センサ87cからの可動体検出信号に基づいて刀可動体84の回転位置が初期位置となっているか否かを判定する(S174)。具体的には、初期位置(例えば左原位置)の可動体センサ87cがON状態を示す場合には、刀可動体84の回転位置が初期位置となっていると判定され、OFF状態を示す場合には、当該回転位置が初期位置となっていないと判定される。
当該回転位置が初期位置となっていない場合(S174;NO)、可動体チェック手段255は、リトライ済みでない場合、即ち初めての判定である場合(S175;NO)、刀回転手段のイニシャル動作を実行させる(S176)。ここでのイニシャル動作は、刀可動体84の刀回転機構で実現される予め決められた回転経路パターンであって最終的に刀可動体84の回転位置が初期位置となる回転経路パターンで刀可動体84を回転させるものであり、具体的な動作内容は何ら限定されない。
リトライ済みである場合、即ち刀回転手段のイニシャル動作(S176)を一度実行済みである場合(S175;YES)、可動体チェック手段255は、第一の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S177)。
図16では図示が省略されているが、イニシャル動作(S173)又は(S176)の実行後の(S171)又は(S174)の判定では、刀可動体84の昇降位置又は回転位置が初期位置となっているか否かの判定に加えて、モータエラーが発生しているか否かの判定も行われる。昇降位置若しくは回転位置が初期位置となっていない場合又はモータエラーが発生している場合に、(S171;NO)又は(S173;NO)の判定がなされる。
このように初期位置チェック処理では、刀昇降手段又は刀回転手段のいずれか一方でもイニシャル動作を行っても初期位置に存在することが検出されなかった場合には、刀昇降手段及び刀回転手段の両方(第一の可動手段グループ)に対して永久停止処理が実行される。刀昇降手段と刀回転手段は、同一の演出用可動体である刀可動体84の可動手段であり、一の演出内で連動するよう動作制御されるものであるため、このように一つの可動手段グループとして異常判定及び異常対応処理が行われる。結果、いずれか一方の可動手段の異常に伴う演出の不具合等により遊技者の興趣を低下させるのを防ぐことができる。
当該回転位置が初期位置となっている場合(S174;YES)又は第一の可動手段グループに対する永久停止処理が実行された場合(S177)、可動体チェック手段255は、次に、各演出遮蔽体83が初期位置に存在しているか否かを判定する(S181)。具体的には、各演出遮蔽体83の初期位置(原位置)の可動体センサ87aがON状態を示す場合には、各演出遮蔽体83が初期位置に存在しているとそれぞれ判定され、当該可動体センサ87aがOFF状態を示す場合には、各演出遮蔽体83が初期位置に存在しないとそれぞれ判定される。
(S181)で初期位置に存在しないと判定された演出遮蔽体83については、可動体チェック手段255は、規定回数のリトライが完了しているか否かを判定する(S182)。ここでの規定回数は、刀昇降手段及び刀回転手段に関するリトライ回数(本実施形態では1回)よりも多い回数(例えば5回)とされる。規定回数のリトライが完了していない場合(S182;NO)、可動体チェック手段255は、その演出遮蔽体83が初期位置へ移動するよう動作制御を実行する(S183)。この動作制御は、初期位置への移動を示す動作命令がモータドライバ回路605へ送信されることで実現される。
なお、図16では図示が省略されているが、本実施形態では、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dに関して順次(S181)及び(S182)が判定され、初期位置に存在しないと判定されかつ規定回数リトライ済みでないと判定された左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、又は右下演出遮蔽体83dが初期位置へ移動するよう動作制御が実施される。
規定回数リトライ済みである場合(S182;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S184)。
第三の可動手段グループに対する永久停止処理では、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに属する左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dの全てに関する動作制御が完全に行われなくなるように処理される。例えば、第1副制御基板200のCPU201からモータドライバ回路605への命令の送信が不可能状態とされる。
このような永久停止処理の前に、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに属する左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dを初期位置(原位置)へ移動させるイニシャル動作を実行してもよい。
このように、初期位置チェック処理では、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、又は右下演出遮蔽体83dのいずれか一つでもイニシャル動作を規定回数(例えば5回)行っても初期位置に存在することが検出されなかった場合には、全ての演出遮蔽体83(第三の可動手段グループ)に対して永久停止処理が実行される。左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dは、一の演出内で連動するよう動作制御されるものであるため、このように一つの可動手段グループとして異常判定及び異常対応処理が行われる。結果、いずれか一方の可動手段の異常に伴う演出の不具合等により遊技者の興趣を低下させるのを防ぐことができる。
全ての演出遮蔽体83が初期位置に存在している場合(S181;YES)又は第三の可動手段グループに対する永久停止処理が実行された場合(S184)、可動体チェック手段255は、最後に、手裏剣可動体85が初期位置に存在しているか否かを判定する(S185)。具体的には、可動体センサ87dがON状態を示す場合には、手裏剣可動体85が初期位置となっていると判定され、OFF状態を示す場合には、手裏剣可動体85が初期位置となっていないと判定される。
手裏剣可動体85が初期位置に存在しないと判定された場合(S185;NO)、可動体チェック手段255は、規定回数のリトライが完了しているか否かを判定する(S186)。ここでの規定回数は、刀可動体84に関するリトライ回数(本実施形態では1回)よりも多い回数(例えば5回)とされる。規定回数のリトライが完了していない場合(S186;NO)、可動体チェック手段255は、手裏剣可動体85が初期位置へ回転するよう動作制御を実行する(S187)。この動作制御は、初期位置への回転を示す動作命令がモータドライバ回路604へ送信されることで実現される。
規定回数リトライ済みである場合(S186;YES)、可動体チェック手段255は、第二の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S188)。
第二の可動手段グループに対する永久停止処理では、可動体チェック手段255は、第二の可動手段グループに属する手裏剣可動体85を所定回数回転させた後、手裏剣可動体85に関する動作制御が完全に行われなくなるように処理される。例えば、第1副制御基板200のCPU201からモータドライバ回路604への命令の送信が不可能状態とされる。
次に、上述の動作チェック処理(S137)について図17及び図18を用いて詳述する。この動作チェック処理では、各演出用可動体が初期位置以外へ移動可能であること及び各演出用可動体が初期位置から離れたことを各可動体センサ87が検出可能であることがチェックされる。
図17及び図18には、演出遮蔽体83に関する動作チェック処理のみが示されているが、当該動作チェック処理(S137)では、刀昇降手段及び刀回転手段がそれぞれ第一の原位置となっている状態から第二の原位置となるように刀昇降手段の移動又は刀回転手段の回転を行った結果、第一の原位置の可動体センサ87がON状態からOFF状態となり、第二の原位置の可動体センサ87がOFF状態からON状態となることがチェックされる。また、刀昇降手段については3つの原位置が設けられているため、刀昇降手段が第二の原位置となっている状態から第三の原位置となるように刀昇降手段の移動を行った結果、第二の原位置の可動体センサ87がON状態からOFF状態となり、第三の原位置の可動体センサ87がOFF状態からON状態となることがチェックされる。同様に、手裏剣可動体85が初期位置から離れることもチェックされる。
演出遮蔽体83の動作チェックでは、図17に示されるように、まず、可動体チェック手段255は、全ての演出遮蔽体83が閉状態となるように動作制御を実行する(S190)。この動作制御は、初期位置からの移動を示す動作命令がモータドライバ回路605へ送信されることで実現される。
その後、可動体チェック手段255は、各演出遮蔽体83に関してそれぞれ初期位置から離れたことが検出可能であることをチェックする。
具体的には、まず、左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示しているか否かが判定される(S191)。OFF状態を示していると判定されなかった場合、即ちON状態を示していると判定された場合(S191;NO)、第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S192)。第一規定回数のリトライが完了していない場合(S192;NO)、可動体チェック手段255は、再度、左上演出遮蔽体83aが閉状態となるように動作制御を実行した後(S193)、再度、(S191)の判定を行う。
(S191)の判定で左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S191;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S192;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。ここでの永久停止処理(S205)は、上述した第三の可動手段グループに対する永久停止処理(S184)と同様である。
左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定された場合(S191;YES)、次に、右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示しているか否かが判定される(S194)。OFF状態を示していると判定されなかった場合、即ちON状態を示していると判定された場合(S194;NO)、第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S195)。第一規定回数のリトライが完了していない場合(S195;NO)、可動体チェック手段255は、再度、右上演出遮蔽体83bが閉状態となるように動作制御を実行した後(S196)、再度、(S194)の判定を行う。
(S194)の判定で右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S194;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S195;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。
右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定された場合(S194;YES)、次に、左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示しているか否かが判定される(S197)。OFF状態を示していると判定されなかった場合、即ちON状態を示していると判定された場合(S197;NO)、第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S198)。第一規定回数のリトライが完了していない場合(S198;NO)、可動体チェック手段255は、再度、左下演出遮蔽体83cが閉状態となるように動作制御を実行した後(S199)、再度、(S197)の判定を行う。
(S197)の判定で左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S197;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S198;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。
左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定された場合(S197;YES)、次に、右下演出遮蔽体83dの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示しているか否かが判定される(S200)。OFF状態を示していると判定されなかった場合、即ちON状態を示していると判定された場合(S200;NO)、第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S201)。第一規定回数のリトライが完了していない場合(S201;NO)、可動体チェック手段255は、再度、右下演出遮蔽体83dが閉状態となるように動作制御を実行した後(S202)、再度、(S200)の判定を行う。
(S200)の判定で右下演出遮蔽体83dの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定されず(S200;NO)かつ第一規定回数(本実施形態では2回)のリトライが完了していると判定された場合には(S201;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S205)。
右下演出遮蔽体83dの初期位置の可動体センサ87aがOFF状態を示していると判定された場合(S200;YES)、又は第三の可動手段グループに対する永久停止処理が実行された場合(S205)、図18に示されるように、可動体チェック手段255は、次に、全ての演出遮蔽体83が初期位置へ移動するように動作制御を実行する(S210)。この動作制御は、初期位置への移動を示す動作命令がモータドライバ回路605へ送信されることで実現される。
その後、可動体チェック手段255は、各演出遮蔽体83に関してそれぞれ初期位置へ戻ったことが検出可能であることをチェックする。
具体的には、まず、左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示しているか否かが判定される(S211)。ON状態を示していると判定されなかった場合、即ちOFF状態を示していると判定された場合(S211;NO)、第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S212)。
このように、初期位置への戻りのチェックでは、初期位置からの離脱のチェックよりもリトライ回数が多く設定されることが好ましい。
第二規定回数のリトライが完了していない場合(S212;NO)、可動体チェック手段255は、再度、左上演出遮蔽体83aが初期位置へ移動するように動作制御を実行した後(S213)、再度、(S211)の判定を行う。
(S211)の判定で左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S211;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S212;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。ここでの永久停止処理(S225)も、上述した第三の可動手段グループに対する永久停止処理(S184)と同様である。
左上演出遮蔽体83aの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定された場合(S211;YES)、次に、右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示しているか否かが判定される(S214)。ON状態を示していると判定されなかった場合、即ちOFF状態を示していると判定された場合(S214;NO)、第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S215)。第二規定回数のリトライが完了していない場合(S215;NO)、可動体チェック手段255は、再度、右上演出遮蔽体83bが初期値へ移動するように動作制御を実行した後(S216)、再度、(S214)の判定を行う。
(S214)の判定で右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S214;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S215;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。
右上演出遮蔽体83bの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定された場合(S214;YES)、次に、左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示しているか否かが判定される(S217)。ON状態を示していると判定されなかった場合、即ちOFF状態を示していると判定された場合(S217;NO)、第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S218)。第二規定回数のリトライが完了していない場合(S218;NO)、可動体チェック手段255は、再度、左下演出遮蔽体83cが閉状態となるように動作制御を実行した後(S219)、再度、(S217)の判定を行う。
(S217)の判定で左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S217;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S218;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。
左下演出遮蔽体83cの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定された場合(S217;YES)、次に、右下演出遮蔽体83dの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示しているか否かが判定される(S220)。ON状態を示していると判定されなかった場合、即ちOFF状態を示していると判定された場合(S220;NO)、第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了しているか否かが判定される(S221)。第二規定回数のリトライが完了していない場合(S221;NO)、可動体チェック手段255は、再度、右下演出遮蔽体83dが閉状態となるように動作制御を実行した後(S222)、再度、(S220)の判定を行う。
(S220)の判定で右下演出遮蔽体83dの初期位置の可動体センサ87aがON状態を示していると判定されず(S220;NO)かつ第二規定回数(本実施形態では5回)のリトライが完了していると判定された場合には(S221;YES)、可動体チェック手段255は、第三の可動手段グループに対する永久停止処理を実行する(S225)。
このように、動作チェック処理においても、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、又は右下演出遮蔽体83dのいずれか一つでも初期位置からの離脱(閉状態への移動)を規定回数(2回)行っても初期位置から離脱したことが正常に検出されなかった場合には、全ての演出遮蔽体83(第三の可動手段グループ)に対して永久停止処理が実行される。同様に、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、又は右下演出遮蔽体83dのいずれか一つでも初期位置への移動を規定回数(5回)行っても初期位置へ戻ったことが正常に検出されなかった場合には、全ての演出遮蔽体83(第三の可動手段グループ)に対して永久停止処理が実行される。
左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、及び右下演出遮蔽体83dは、一の演出内で連動するよう動作制御されるものであるため、このように一つの可動手段グループとして異常判定及び異常対応処理が行われる。結果、いずれか一方の可動手段の異常に伴う演出の不具合等により遊技者の興趣を低下させるのを防ぐことができる。
最後に、図14を用いて通常時チェック処理について詳述する。
通常時チェック処理は、主制御基板100から所定の演出コマンド(本実施形態では、変動開始コマンド、大当り開始コマンド又はデモコマンド)が受信されると(S141)、可動体チェック手段255により実行される。
通常時チェック処理では、可動体チェック手段255は、初期位置チェック処理を行う(S143)。ここでの初期位置チェック処理の内容は、復電時チェック処理として実行される初期位置チェック処理(S135)と概ね同様である。
但し、通常時チェック処理における初期位置チェック処理(S143)では、復電時チェック処理内の初期位置チェック処理とは異なり、可動手段グループごとに異常回数がカウントされる。具体的には、刀昇降手段及び刀回転手段に関する初期位置判定及びモータエラー判定に基づく異常回数が第一の可動手段グループの異常回数としてカウントされ、各演出遮蔽体83に関する初期位置判定に基づく異常回数が第三の可動手段グループの異常回数としてカウントされ、手裏剣可動体85に関する初期位置判定に基づく異常回数が第二の可動手段グループの異常回数としてカウントされる。
このとき、一回の通常時チェック処理内の初期位置チェック処理で、同一の可動手段グループに属するいずれか複数の可動手段に関する初期位置判定において異常判定がなされた場合にカウントアップされる異常回数の更新値は、同一の可動手段グループに属する一つの可動手段に関する初期位置判定において異常判定がなされた場合にカウントアップされる異常回数の更新値(+1)と同一とされてもよい。
例えば、一回の通常時チェック処理内の初期位置チェック処理で、第三の可動手段グループに属するいずれか複数の演出遮蔽体83に関する初期位置判定(S181)において異常判定がなされた場合に(S181;NO)、第三の可動手段グループの異常回数は1加算され、第三の可動手段グループに属する一つの演出遮蔽体83に関する初期位置判定(S181)のみにおいて異常判定がなされた場合に(S181;NO)、第三の可動手段グループの異常回数は1加算されるようにしてもよい。
この場合、異常判定手段(可動体チェック手段255)により第一グループに属する第一及び第二の可動手段のそれぞれに関して所定期間(本実施形態では一回の通常時チェック処理或いは一回の初期位置チェック処理)内に異常判定がされた場合に反映される第一回数記憶手段(可動体チェック手段255)の異常回数の更新値と、第一又は第二の可動手段のいずれか一方に関して異常判定がされた場合に反映される第一回数記憶手段(可動体チェック手段255)の異常回数の更新値とが同一であると表記することができる。
可動体チェック手段255は、電源投入後の復電時チェック処理の完了後から電源断までの間、図柄変動の開始や終了等を契機に初期化されることなく、可動手段グループごとの異常回数を記憶保持する。可動体チェック手段255により保持される可動手段グループごとの異常回数は、図柄変動の開始や終了等を契機に初期化されず、本実施形態では、復電時チェック処理の最後にクリアされる。
可動体チェック手段255は、異常回数が所定閾値(例えば10回)に到達した可動手段グループが存在する場合には(S145;YES)、その可動手段グループに対して永久停止処理を行う(S147)。
このように、可動手段グループごとの累積異常回数に基づいて異常対応処理(永久停止処理)を行うことで、各演出用可動体の可動手段に関して動作不能となる完全な故障ではないがその手前の異常状態を検出して異常対応処理を行うことができるため、遊技者の興趣を低下させることなく可動手段の異常状態を早めに発見することができる。
また、通常時チェック処理内の初期位置チェック処理(S143)では、一度の処理において、刀昇降手段や演出遮蔽体83等の一つの可動手段に関する初期位置判定で異常判定がなされた場合には、その異常判定が連続して規定回数(1回又は5回)に達するまで、その一つの可動手段に対してイニシャル動作又は初期位置移動(初期位置回転)の制御が繰り返し実行される。そして、一度の初期値チェック処理(S143)において、一つの可動手段に対するイニシャル動作又は初期位置移動の制御を規定回数分実行したにも関わらず異常判定が継続している場合には、その可動手段が属する可動手段グループに対して永久停止処理が実行される。
一方で、通常時チェック処理内の(S145)判定では、永久停止処理を実行していない状態で初期位置チェック処理(S143)が完了した後、可動手段グループごとの異常回数の累積が所定回数(例えば10回)に達している可動手段グループが存在している場合に、その可動手段グループに対して永久停止処理が実行される(S147)。
後者の永久停止処理の条件で用いられる所定回数(例えば10回)は、前者(リトライ時)の永久停止処理の条件で用いられる規定回数(1回又は5回)よりも多い回数とされることが好ましい。
このように、永久停止処理の実行条件となる異常回数は、一度のチェック処理内で一つの可動手段に対する異常判定が継続することで連続して行われるリトライによりカウントアップされる回数と、一度のチェック処理内で又は複数回のチェック処理に亘って可動手段グループごとに累積される異常回数とが存在しており、可動手段グループごとの異常回数は、電源投入後の所定タイミングから電源断までの間で記憶保持される。
即ち、遊技機10は、可動手段チェック処理(通常時チェック処理)を実行可能なチェック手段(可動体チェック手段255)を更に備えており、チェック手段(可動体チェック手段255)は、一度の可動手段チェック処理(通常時チェック処理)において、一つの可動手段に関して異常判定手段により異常判定が行われた場合に、その異常判定が連続して所定許容回数(1回又は5回)に達するまで、その一つの可動手段に対して所定動作制御を繰り返し実行可能であり、異常制御手段(可動体チェック手段255)は、一度の可動手段チェック処理(通常時チェック処理)において、一つの可動手段の所定動作制御を所定許容回数分実行したにも関わらず異常判定が継続している場合には異常対応処理(永久停止)を実行し、異常対応処理(永久停止)を実行していない状態で可動手段チェック処理(通常時チェック処理)の終了後に、回数記憶手段に記憶保持される異常回数の累積が所定回数(例えば10回)に達した場合に、異常対応処理(永久停止)を実行すると表記することができ、この場合、当該所定回数(10回)は、所定許容回数(1回又は5回)よりも多いと表記することができる。
これにより個々の可動手段チェックでは異常対応処理を行うまでもなく数回のリトライで回復する程度の異常であっても、或る程度累積された場合には異常対応処理を行うことで、遊技者の興趣を低下させることなく可動手段の異常状態を早めに発見することができる。
また、初期位置チェック処理は、復電時チェック処理内及び通常時チェック処理内でそれぞれ実行され、復電時チェック処理内で実行される場合には可動手段グループごとの異常回数の累積は行われず、通常時チェック処理内で実行される場合には可動手段グループごとの異常回数の累積が行われる。
即ち、チェック手段(可動体チェック手段255)は、電源投入後のイニシャル動作時(復電時チェック処理時)及び電源投入後のイニシャル動作終了後の所定条件が成立するタイミング(所定のコマンドの受信に伴い実行される通常時チェック処理時)でそれぞれ可動手段チェック処理(初期位置チェック処理)を実行可能であり、回数記憶手段(可動体チェック手段255)は、電源投入後のイニシャル動作時(復電時チェック処理時)に実行される可動手段チェック処理(初期位置チェック処理)における異常判定では異常回数を更新せず、電源投入後のイニシャル動作終了後の所定条件が成立するタイミングで実行される可動手段チェック処理(初期位置チェック処理)における異常判定では異常回数を更新すると表記することができる。
これにより通常動作時の異常を累積して異常対応処理を行うことで、通常動作時に発生する軽度な異常であっても或る程度累積された場合には異常対応処理を行うことで、遊技者の興趣を低下させることなく可動手段の異常状態を早めに発見することができる。
但し、可動手段グループに対する異常対応処理は、本実施形態のような永久停止処理のみに限定されず、他の処理とされてもよい。
<他の変形例>
上述の実施形態の内容はあくまで一例であり、上述の説明に限定されるものではなく、種々の変形、改良等が可能である。
例えば、本実施形態及びその変形例における確率、割合、頻度の高低は、各関係性が担保されていれば、低い方が当選しないようにしてもよいし、高い方が必ず当選するようにしてもよい。いずれの場合も抽選自体を行わないようにしてもよい。
更に、本実施形態において図示した抽選テーブルにおける各抽選値は一例であって、抽選テーブル同士の大小関係が維持されていれば、各抽選値は当該範囲において任意の値を採用してもよい。
また、上述の演出用可動体の構造や、可動手段グループの構成等についても上述の例に限定されないことは言うまでもない。
<付記>
また、上述の内容は次のように特定することもできる。
(1)
可動手段の異常判定を行う異常判定手段と、
前記異常判定手段による異常判定に基づいて異常回数を更新可能に記憶する回数記憶手段と、
前記回数記憶手段に記憶される異常回数が所定回数に達した場合に、異常対応処理を行う異常制御手段と、
を備え、
前記可動手段は、第一グループに属する複数の可動手段を少なくとも含み、
前記異常制御手段は、前記第一グループに属する複数の可動手段の中の一つの可動手段のみの異常回数が前記所定回数に達した場合に、前記第一グループに属する全ての可動手段に関して前記異常対応処理を行う、
遊技機。
(2)
前記可動手段は、前記第一グループに属する複数の可動手段に加えて、第二グループに属する一以上の可動手段を更に含み、
前記回数記憶手段は、前記第一グループに属する複数の可動手段の異常回数を更新可能に記憶する第一回数記憶手段、及び前記第二グループに属する一以上の可動手段の異常回数を更新可能に記憶する第二回数記憶手段を含み、
前記異常制御手段は、前記第一回数記憶手段に記憶保持される前記第一グループの異常回数の累積が所定回数に達した場合には、前記第一グループに属する全ての可動手段に関して前記異常対応処理を行い、前記第二回数記憶手段に記憶保持される前記第二グループの異常回数の累積が所定回数に達した場合には、前記第二グループに属する全ての可動手段に関して前記異常対応処理を行う、
(1)に記載の遊技機。
(3)
前記異常判定手段により前記第一グループに属する第一及び第二の可動手段のそれぞれに関して所定期間内に異常判定がされた場合に反映される前記第一回数記憶手段の異常回数の更新値と、該第一又は第二の可動手段のいずれか一方に関して異常判定がされた場合に反映される前記第一回数記憶手段の異常回数の更新値とが同一である、
(2)に記載の遊技機。
(4)
前記異常対応処理は、少なくとも電源断がされるまで対象となる可動手段を可動不能とする処理を含む、
(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
43 RAMクリアスイッチ
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
83(83a、83b、83c、83d) 演出遮蔽体
84 刀可動体
85 手裏剣可動体
87 可動体センサ
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 電断処理実行手段
180 復電処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動体制御手段
255 可動体チェック手段
260 復電処理実行手段
270 サブ情報記憶手段
275 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
504 RAMクリアスイッチ回路
509 電源制御基板ケース
601 モータ制御回路
602 モータドライバ回路
603 モータドライバ回路
604 モータドライバ回路
605 モータドライバ回路
610 DCモータ
611 DCモータ
612 ステッピングモータ
701 モータ状態レジスタ
702 設定情報レジスタ
710 命令管理手段
711 ロータ位置取得手段
712 位置管理手段
713 センサ情報取得手段
714 動作制御手段
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (4)

  1. 可動手段の異常判定を行う異常判定手段と、
    前記異常判定手段による異常判定に基づいて異常回数を更新可能に記憶する回数記憶手段と、
    前記回数記憶手段に記憶される異常回数が所定回数に達した場合に、異常対応処理を行う異常制御手段と、
    を備え、
    前記可動手段は、第一グループに属する複数の可動手段を少なくとも含み、
    前記異常制御手段は、前記第一グループに属する複数の可動手段の中の一つの可動手段のみの異常回数が前記所定回数に達した場合に、前記第一グループに属する全ての可動手段に関して前記異常対応処理を行う、
    遊技機。
  2. 前記可動手段は、前記第一グループに属する複数の可動手段に加えて、第二グループに属する一以上の可動手段を更に含み、
    前記回数記憶手段は、前記第一グループに属する複数の可動手段の異常回数を更新可能に記憶する第一回数記憶手段、及び前記第二グループに属する一以上の可動手段の異常回数を更新可能に記憶する第二回数記憶手段を含み、
    前記異常制御手段は、前記第一回数記憶手段に記憶保持される前記第一グループの異常回数の累積が所定回数に達した場合には、前記第一グループに属する全ての可動手段に関して前記異常対応処理を行い、前記第二回数記憶手段に記憶保持される前記第二グループの異常回数の累積が所定回数に達した場合には、前記第二グループに属する全ての可動手段に関して前記異常対応処理を行う、
    請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記異常判定手段により前記第一グループに属する第一及び第二の可動手段のそれぞれに関して所定期間内に異常判定がされた場合に反映される前記第一回数記憶手段の異常回数の更新値と、該第一又は第二の可動手段のいずれか一方に関して異常判定がされた場合に反映される前記第一回数記憶手段の異常回数の更新値とが同一である、
    請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記異常対応処理は、少なくとも電源断がされるまで対象となる可動手段を可動不能とする処理を含む、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の遊技機。
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