JP2021075236A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力部材と分配用差動歯車機構と第1回転電機と第2回転電機とが同軸に配置された構成であっても、軸方向の寸法を小さく抑え易い車両用駆動装置を提供する。【解決手段】車両用駆動装置100において、入力部材2と分配用差動歯車機構3と第1回転電機1Aと第2回転電機1Bとが同軸に配置され、出力用差動歯車機構6が入力部材2とは別軸に配置され、第1回転電機1Aのロータ軸13Aは、第2回転電機1Bの第2ロータ軸13Bに対して径方向Rの内側において、第2ロータ軸13Bを軸方向Lに貫通した状態で配置され、第1ロータ軸13Aを回転可能に支持する一対の第1軸受B1は、第1ロータ12A及び第2ロータ12Bの双方に対して、軸方向Lの両外側に配置され、第2ロータ軸13Bを回転可能に支持する第2軸受B2は、第1ロータ軸13Aの外周面と、第2ロータ軸13Bの内周面との間に配置されている。【選択図】図1
Description
本発明は、スプリット型のハイブリッド車両用の駆動装置に関する。
このような車両用駆動装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
特許文献1の車両用駆動装置は、第1回転電機(16)及び第2回転電機(22)と、内燃機関(12)に駆動連結される入力部材と、それぞれ車輪に駆動連結される一対の出力部材と、入力部材に伝達される内燃機関(12)の駆動力を分配する分配用差動歯車機構(20)と、入力される回転を一対の出力部材に分配する出力用差動歯車機構(34)と、を備えている。
特許文献1の車両用駆動装置では、入力部材と、分配用差動歯車機構(20)と、第1回転電機(16)と、第2回転電機(22)とが、同軸に配置されている。そして、第1回転電機(16)と第2回転電機(22)とが、ケース(50)に設けられた支持壁部を挟んで軸方向に並んで配置されている。第1回転電機(16)のロータ軸は、一対の第1軸受によって回転可能に支持されている。第2回転電機(22)のロータ軸は、第2軸受によって回転可能に支持されている。一対の第1軸受のうちの一方と、第2軸受とは、軸方向に並んで配置された状態で、支持壁部に支持されている。
このように、特許文献1の車両用駆動装置では、一方の第1軸受と第2軸受とを支持するために、軸方向における第1回転電機(16)と第2回転電機(22)との間に、支持壁部が設けられている。そのため、車両用駆動装置の軸方向の寸法が大型化し易いという課題があった。
そこで、入力部材と分配用差動歯車機構と第1回転電機と第2回転電機とが同軸に配置された構成であっても、軸方向の寸法を小さく抑え易い車両用駆動装置の実現が望まれる。
上記に鑑みた、車両用駆動装置の特徴構成は、
内燃機関に駆動連結される入力部材と、
それぞれ車輪に駆動連結される一対の出力部材と、
入力される回転を一対の前記出力部材に分配する出力用差動歯車機構と、
第1ステータ、及び前記第1ステータに対して径方向の内側に配置された第1ロータを備えた第1回転電機と、
第2ステータ、及び前記第2ステータに対して前記径方向の内側に配置された第2ロータを備えた第2回転電機と、
前記第1ロータに駆動連結された第1回転要素、前記入力部材に駆動連結された第2回転要素、及び前記第2ロータ及び前記出力用差動歯車機構に駆動連結された第3回転要素を備えた分配用差動歯車機構と、を備え、
前記入力部材と、前記分配用差動歯車機構と、前記第1回転電機と、前記第2回転電機とが、同軸に配置され、
前記出力用差動歯車機構が、前記入力部材とは別軸に配置され、
前記第1回転電機は、前記第1ロータと一体的に回転するように連結された第1ロータ軸を備え、
前記第2回転電機は、前記第2ロータと一体的に回転するように連結された第2ロータ軸を備え、
前記第2ロータ軸は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、
前記第1ロータ軸は、前記第2ロータ軸に対して前記径方向の内側において、前記第2ロータ軸を前記軸方向に貫通した状態で配置され、
前記第1ロータ軸を回転可能に支持する一対の第1軸受と、
前記第2ロータ軸を回転可能に支持する第2軸受と、を更に備え、
一対の前記第1軸受は、前記第1ロータ及び前記第2ロータの双方に対して、前記軸方向の両外側に配置され、
前記第2軸受は、前記第1ロータ軸の外周面と、前記第2ロータ軸の内周面との間に配置されている
点にある。
内燃機関に駆動連結される入力部材と、
それぞれ車輪に駆動連結される一対の出力部材と、
入力される回転を一対の前記出力部材に分配する出力用差動歯車機構と、
第1ステータ、及び前記第1ステータに対して径方向の内側に配置された第1ロータを備えた第1回転電機と、
第2ステータ、及び前記第2ステータに対して前記径方向の内側に配置された第2ロータを備えた第2回転電機と、
前記第1ロータに駆動連結された第1回転要素、前記入力部材に駆動連結された第2回転要素、及び前記第2ロータ及び前記出力用差動歯車機構に駆動連結された第3回転要素を備えた分配用差動歯車機構と、を備え、
前記入力部材と、前記分配用差動歯車機構と、前記第1回転電機と、前記第2回転電機とが、同軸に配置され、
前記出力用差動歯車機構が、前記入力部材とは別軸に配置され、
前記第1回転電機は、前記第1ロータと一体的に回転するように連結された第1ロータ軸を備え、
前記第2回転電機は、前記第2ロータと一体的に回転するように連結された第2ロータ軸を備え、
前記第2ロータ軸は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、
前記第1ロータ軸は、前記第2ロータ軸に対して前記径方向の内側において、前記第2ロータ軸を前記軸方向に貫通した状態で配置され、
前記第1ロータ軸を回転可能に支持する一対の第1軸受と、
前記第2ロータ軸を回転可能に支持する第2軸受と、を更に備え、
一対の前記第1軸受は、前記第1ロータ及び前記第2ロータの双方に対して、前記軸方向の両外側に配置され、
前記第2軸受は、前記第1ロータ軸の外周面と、前記第2ロータ軸の内周面との間に配置されている
点にある。
この特徴構成によれば、第2ロータ軸を回転可能に支持する第2軸受が、第2ロータ軸の内周面と、当該第2ロータ軸に対して径方向の内側に配置された第1ロータ軸の外周面との間に配置されている。そして、第1ロータ軸が、第1ロータ及び第2ロータの双方に対して軸方向の両外側に配置された一対の第1軸受により支持されている。これにより、例えば支持壁部のような、第2軸受を支持する部材を別途設ける必要がない。したがって、入力部材と分配用差動歯車機構と第1回転電機と第2回転電機とが同軸に配置された構成であっても、車両用駆動装置の軸方向の寸法を小さく抑えることが容易となっている。
以下では、実施形態に係る車両用駆動装置100について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、車両用駆動装置100は、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bと、入力部材2と、分配用差動歯車機構3と、出力用差動歯車機構6と、一対の出力部材7と、を備えている。本実施形態では、車両用駆動装置100は、減速用差動歯車機構4と、カウンタギヤ機構5と、を更に備えている。また、本実施形態では、これらはケースCSに収容されている。なお、入力部材2の一部、及び一対の出力部材7の一部は、ケースCSの外部に露出している。
第1回転電機1Aと第2回転電機1Bと入力部材2と分配用差動歯車機構3とのそれぞれは、その回転軸心としての第1軸X1上に配置されている。つまり、第1回転電機1Aと、第2回転電機1Bと、入力部材2と、分配用差動歯車機構3とが、同軸に配置されている。本実施形態では、減速用差動歯車機構4も第1軸X1上に配置されている。カウンタギヤ機構5は、その回転軸心としての第2軸X2上に配置されている。つまり、カウンタギヤ機構5が、入力部材2とは別軸に配置されている。出力用差動歯車機構6と一対の出力部材7とのそれぞれは、その回転軸心としての第3軸X3上に配置されている。つまり、出力用差動歯車機構6が、入力部材2とは別軸に配置されている。これらの軸X1〜X3は、互いに異なる仮想軸であり、互いに平行に配置されている。
以下の説明では、上記の軸X1〜X3に平行な方向を、車両用駆動装置100の「軸方向L」とする。そして、軸方向Lにおいて、内燃機関EGに対して入力部材2が配置される側を「軸方向第1側L1」とし、その反対側を「軸方向第2側L2」とする。また、上記の軸X1〜X3のそれぞれに直交する方向を、各軸を基準とした「径方向R」とする。なお、どの軸を基準とするかを区別する必要がない場合やどの軸を基準とするかが明らかである場合には、単に「径方向R」と記す場合がある。
本実施形態では、ケースCSは、第1周壁部CS1と、第2周壁部CS2と、第3周壁部CS3と、第1側壁部CS4と、第2側壁部CS5と、第3側壁部CS6と、筒壁部CS7と、を備えている。
第1周壁部CS1は、第1回転電機1Aの径方向Rの外側を囲む筒状に形成されている。第2周壁部CS2は、第2回転電機1Bの径方向Rの外側を囲む筒状に形成されている。第3周壁部CS3は、入力部材2と、分配用差動歯車機構3と、減速用差動歯車機構4と、カウンタギヤ機構5と、出力用差動歯車機構6と、一対の出力部材7との径方向Rの外側を囲む筒状に形成されている。
第1側壁部CS4は、第1周壁部CS1の軸方向第1側L1の端部を閉塞するように形成されている。第2側壁部CS5は、第2軸X2を基準とする径方向Rに沿って延在すると共に、第3軸X3を基準とする径方向Rに沿って延在するように形成されている。第2側壁部CS5は、カウンタギヤ機構5及び出力用差動歯車機構6に対して、軸方向第1側L1に隣接するように配置されている。第3側壁部CS6は、第3周壁部CS3の軸方向第2側L2の端部を閉塞するように形成されている。
筒壁部CS7は、減速用差動歯車機構4の径方向Rの外側を囲む筒状に形成されている。筒壁部CS7は、第2側壁部CS5に対して軸方向第2側L2に突出するように形成されている。筒壁部CS7は、第3周壁部CS3と第2側壁部CS5とに連結されている。
第1回転電機1Aは、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを有している。そのため、第1回転電機1Aは、蓄電装置(図示を省略)と電気的に接続されている。この蓄電装置としては、バッテリやキャパシタ等の公知の各種の蓄電装置を用いることができる。本実施形態では、第1回転電機1Aは、内燃機関EGのトルクにより発電を行って、蓄電装置を充電し、或いは第2回転電機1Bを駆動するための電力を供給するジェネレータとして機能する。ただし、第1回転電機1Aは、車両の高速走行時や内燃機関EGの始動時等には、力行して駆動力(「トルク」と同義)を発生するモータとして機能する場合もある。内燃機関EGは、燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等)である。
第1回転電機1Aは、第1ステータ11Aと、当該第1ステータ11Aに対して径方向Rの内側に配置された第1ロータ12Aと、を備えている。
第1ステータ11Aは、第1ステータコア111Aと、第1コイルエンド部112Aと、を備えている。第1ステータコア111Aは、非回転部材(ここでは、ケースCSの第1周壁部CS1)に固定されている。第1コイルエンド部112Aは、軸方向Lに延在する筒状に形成されている。第1コイルエンド部112Aは、第1ステータコア111Aから軸方向Lに突出したコイル部分である。具体的には、第1ステータコア111Aには、当該第1ステータコア111Aから軸方向Lの両側(軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2)にそれぞれ突出するようにコイルが巻装されている。そして、このコイルにおける第1ステータコア111Aから軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2に突出する部分のそれぞれが、第1コイルエンド部112Aに相当する。
第1ロータ12Aは、第1ステータコア111Aに対して回転自在に支持された第1ロータコア121Aを備えている。図示は省略するが、第1ロータコア121Aの内部には、永久磁石が配置されている。
第2回転電機1Bは、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを有している。そのため、第2回転電機1Bも、第1回転電機1Aと同様に、上記の蓄電装置と電気的に接続されている。本実施形態では、第2回転電機1Bは、主に車両を走行させるための駆動力を発生するモータとして機能する。ただし、車両の減速時等には、第2回転電機1Bは、車両の慣性力を電気エネルギとして回生するジェネレータとして機能する場合もある。
第2回転電機1Bは、第2ステータ11Bと、当該第2ステータ11Bに対して径方向Rの内側に配置された第2ロータ12Bと、を備えている。
第2ステータ11Bは、第2ステータコア111Bと、第2コイルエンド部112Bと、を備えている。第2ステータコア111Bは、非回転部材(ここでは、ケースCSの第2周壁部CS2)に固定されている。第2コイルエンド部112Bは、軸方向Lに延在する筒状に形成されている。第2コイルエンド部112Bは、第2ステータコア111Bから軸方向Lに突出したコイル部分である。具体的には、第2ステータコア111Bには、当該第2ステータコア111Bから軸方向Lの両側(軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2)にそれぞれ突出するようにコイルが巻装されている。そして、このコイルにおける第2ステータコア111Bから軸方向第1側L1及び軸方向第2側L2に突出する部分のそれぞれが、第2コイルエンド部112Bに相当する。
第2ロータ12Bは、第2ステータコア111Bに対して回転自在に支持された第2ロータコア121Bを備えている。図示は省略するが、第2ロータコア121Bの内部には、永久磁石が配置されている。
図3に示すように、第1回転電機1Aの第1コイルエンド部112Aと、第2回転電機1Bの第2コイルエンド部112Bとは、径方向Rの寸法が互いに異なっている。以下の説明では、互いに軸方向Lに対向する第1コイルエンド部112Aと第2コイルエンド部112Bとのうち、径方向Rの寸法が大きい方を「大径コイルエンド部LD」とし、小さい方を「小径コイルエンド部SD」とする。
本実施形態では、第1ロータ12Aは、第2ロータ12Bに対して、軸方向第1側L1に隣接して配置されている。そして、本実施形態では、軸方向第2側L2の第1コイルエンド部112Aの径方向Rの寸法は、軸方向第1側L1の第2コイルエンド部112Bの径方向Rの寸法よりも小さい。そのため、本実施形態では、軸方向第2側L2の第1コイルエンド部112Aが小径コイルエンド部SDに相当し、軸方向第1側L1の第2コイルエンド部112Bが大径コイルエンド部LDに相当する。
小径コイルエンド部SDの外径は、大径コイルエンド部LDの内径よりも小さい。そして、小径コイルエンド部SDは、大径コイルエンド部LDよりも径方向Rの内側であって、径方向Rに沿う径方向視で、大径コイルエンド部LDと重複する位置に配置されている。ここで、2つの要素の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線と直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの要素の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを指す。
本実施形態では、第1ステータ11Aの径方向Rの寸法は、第2ステータ11Bの径方向Rの寸法よりも小さい。これに伴い、第1ステータ11Aの径方向Rの外側を囲む第1周壁部CS1の外径を、第2ステータ11Bの径方向Rの外側を囲む第2周壁部CS2の外径よりも小さくすることができる。そして、本実施形態では、第1ステータ11Aに対して径方向Rの内側に配置された第1ロータ12Aが、第2ステータ11Bに対して径方向Rの内側に配置された第2ロータ12Bに対して、軸方向第1側L1に隣接して配置されている。そのため、ケースCSの外径を、軸方向第1側L1に向かうに従って小さくすることができる。つまり、車両用駆動装置100の径方向Rの寸法を、軸方向第1側L1に向かうに従って小さくすることができる。
本実施形態では、第1回転電機1Aは、第1ロータ軸13Aを更に備えている。第1ロータ軸13Aは、軸方向Lに沿って延在している。第1ロータ軸13Aは、第1ロータ12Aと一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1ロータ軸13Aは、第1ロータコア121Aを軸方向Lに貫通するように配置されている。第1ロータ軸13Aは、一対の第1ロータ軸受B1によって回転可能に支持されている。第1ロータ軸受B1は、「第1軸受」に相当する。
また、本実施形態では、第2回転電機1Bは、第2ロータ軸13Bを更に備えている。第2ロータ軸13Bは、軸方向Lに沿って延在する筒状に形成されている。第2ロータ軸13Bは、第2ロータ12Bと一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第2ロータ軸13Bは、第2ロータコア121Bを軸方向Lに貫通するように配置されている。第2ロータ軸13Bは、第2ロータ軸受B2によって回転可能に支持されている。第2ロータ軸受B2は、「第2軸受」に相当する。
本実施形態では、第1ロータ軸13Aは、第2ロータ軸13Bに対して径方向Rの内側において、第2ロータ軸13Bを軸方向Lに貫通した状態で配置されている。
図1に示すように、本実施形態では、一対の第1ロータ軸受B1が、第1ロータ12A及び第2ロータ12Bの双方に対して、軸方向Lの両外側に配置されている。具体的には、軸方向第1側L1の第1ロータ軸受B1が、第1ロータ12Aに対して軸方向第1側L1に配置されていると共に、軸方向第2側L2の第1ロータ軸受B1が、第2ロータ12Bに対して軸方向第2側L2に配置されている。本例では、軸方向第1側L1の第1ロータ軸受B1は、第1側壁部CS4に支持され、第1ロータ軸13Aの軸方向第1側L1の端部を回転可能に支持している。一方、軸方向第2側L2の第1ロータ軸受B1は、第1ロータ軸13Aの軸方向第2側L2の端部を、入力部材2に対して相対回転可能に支持している。なお、軸方向第2側L2の第1ロータ軸受B1による第1ロータ軸13Aの支持構造の詳細については後述する。
また、本実施形態では、第2ロータ軸受B2が、第1ロータ軸13Aの外周面と、第2ロータ軸13Bの内周面との間に配置されている。図示の例では、一対の第2ロータ軸受B2が、軸方向Lに間隔を空けて配置されている。
入力部材2は、軸方向Lに沿って延在するように形成されている。本実施形態では、入力部材2は、第3側壁部CS6から軸方向第2側L2に突出するように、第3側壁部CS6を軸方向Lに貫通している。入力部材2は、内燃機関EGに駆動連結されている。本実施形態では、入力部材2は、ダンパ装置DPを介して、内燃機関EGの出力軸(クランクシャフト等)に駆動連結されている。ダンパ装置DPは、伝達されるトルクの変動を減衰する装置である。本実施形態では、ダンパ装置DPには、出力側から過大なトルクが入力される等した場合に、出力部材7から内燃機関EGまでの動力伝達経路に過大な負荷が作用することを制限するためのトルクリミッタが設けられている。
ここで、本願において「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置、例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等が含まれていても良い。ただし、分配用差動歯車機構3、減速用差動歯車機構4、及び出力用差動歯車機構6のそれぞれの各回転要素について「駆動連結」という場合には、分配用差動歯車機構3、減速用差動歯車機構4、及び出力用差動歯車機構6のそれぞれに備えられた複数の回転要素が、互いに他の回転要素を介することなく駆動連結されている状態を指すものとする。
図4に示すように、本実施形態では、入力部材2は、筒状に形成された筒状部21を備えている。本実施形態では、筒状部21は、軸方向第1側L1に向けて開口する有底筒状に形成されている。具体的には、入力部材2は、筒状部21と、当該筒状部21よりも軸方向第2側L2に配置された軸部22と、筒状部21の軸方向第2側L2の端部と軸部22の軸方向第1側L1の端部とを径方向Rに接続するフランジ部23と、を備えている。
本実施形態では、筒状部21よりも径方向Rの内側であって、径方向Rに沿う径方向視で筒状部21と重複する位置に、第1ロータ軸13Aの挿入端部131Aが配置されている。つまり、第1ロータ軸13Aの挿入端部131Aが、筒状部21の開口を通して、筒状部21の径方向Rの内側に挿入されている。挿入端部131Aは、第1ロータ軸13Aにおける軸方向第2側L2の端部である。本実施形態では、挿入端部131Aが第1ロータ軸13Aの「対象部分」に相当する。そして、本実施形態では、筒状部21の内周面と、第1ロータ軸13Aの挿入端部131Aの外周面との間に、一対の第1ロータ軸受B1の一方(軸方向第2側L2の第1ロータ軸受B1)が配置されている。
筒状部21は、入力軸受B3を介して、ケースCSに対して回転可能に支持されている。本実施形態では、入力軸受B3は、筒状部21の外周面と、第3側壁部CS6の軸受支持部CS6aの内周面との間に配置されている。軸受支持部CS6aは、第3側壁部CS6から軸方向第1側L1に突出する筒状に形成されている。
分配用差動歯車機構3は、入力部材2に伝達される内燃機関EGの駆動力を、第1回転電機1Aと、第2回転電機1B及び出力用差動歯車機構6とに分配するように構成されている。このように、本実施形態に係る車両用駆動装置100は、所謂、スプリット型のハイブリッド車両用の駆動装置として構成されている。
図4に示すように、分配用差動歯車機構3は、第1回転要素E1と、第2回転要素E2と、第3回転要素E3と、を備えている。本実施形態では、分配用差動歯車機構3は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。
第1回転要素E1は、第1ロータ12Aに駆動連結されている。本実施形態では、第1回転要素E1は、第1サンギヤS3である。本実施形態では、第1サンギヤS3は、第1ロータ軸13Aと一体的に回転するように連結されている。図示の例では、第1サンギヤS3は、当該第1サンギヤS3の径方向Rの内側に第1ロータ軸13Aが配置された状態で、スプライン係合により第1ロータ軸13Aに連結されている。
第2回転要素E2は、入力部材2に駆動連結されている。本実施形態では、第2回転要素E2は、第1サンギヤS3に噛み合う第1ピニオンギヤP3を回転可能に支持する第1キャリヤC3である。本実施形態では、第1キャリヤC3は、入力部材2の筒状部21と一体的に回転するように連結されている。第1ピニオンギヤP3は、その軸心回りに回転(自転)すると共に、第1サンギヤS3を中心として回転(公転)する。第1ピニオンギヤP3は、その公転軌跡に沿って複数設けられている。
第3回転要素E3は、第2ロータ12B及び出力用差動歯車機構6に駆動連結されている。本実施形態では、第3回転要素E3は、第1ピニオンギヤP3に噛み合う第1リングギヤR3である。本実施形態では、第1リングギヤR3は、軸方向Lに沿って延在する筒状のギヤ形成部材31と一体的に回転するように連結されている。図示の例では、第1リングギヤR3は、ギヤ形成部材31の内周面に形成されている。
ギヤ形成部材31は、内側支持軸受B4及び外側支持軸受B5を介して、ケースCSに対して回転可能に支持されている。本実施形態では、内側支持軸受B4は、ギヤ形成部材31における第1リングギヤR3よりも軸方向第2側L2の領域の内周面と、第3側壁部CS6の軸受支持部CS6aの外周面との間に配置されている。そして、本実施形態では、外側支持軸受B5は、ギヤ形成部材31の外周面と、筒壁部CS7の内周面との間に配置されている。図示の例では、軸方向第2側L2の第1ロータ軸受B1と、入力軸受B3と、内側支持軸受B4とが、径方向Rに沿う径方向視で重複するように配置されている。
本実施形態では、分配用差動歯車機構3は、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bの双方に対して、軸方向第2側L2に配置されている。
図4に示すように、減速用差動歯車機構4は、第2ロータ12Bの回転を減速して、分配用差動歯車機構3の第3回転要素E3に伝達するように構成されている。本実施形態では、減速用差動歯車機構4は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。具体的には、減速用差動歯車機構4は、第2サンギヤS4と、当該第2サンギヤS4に噛み合う第2ピニオンギヤP4を支持する第2キャリヤC4と、第2サンギヤS4よりも径方向Rの外側に配置されて第2ピニオンギヤP4に噛み合う第2リングギヤR4と、を備えている。
本実施形態では、第2サンギヤS4は、減速用差動歯車機構4の入力要素であり、第2ロータ軸13Bと一体的に回転するように連結されている。図示の例では、第2サンギヤS4は、径方向Rにおける第1ロータ軸13Aと第2ロータ軸13Bとの間に配置され、スプライン係合により第2ロータ軸13Bに連結されている。
本実施形態では、第2キャリヤC4は、減速用差動歯車機構4の出力要素であり、ギヤ形成部材31と一体的に回転するように連結されている。第2ピニオンギヤP4は、第2キャリヤC4により回転可能に支持されている。第2ピニオンギヤP4は、その軸心回りに回転(自転)すると共に、第2サンギヤS4を中心として回転(公転)する。第2ピニオンギヤP4は、その公転軌跡に沿って複数設けられている。
本実施形態では、第2リングギヤR4は、ケースCSに対して相対回転不能に連結されている。図示の例では、第2リングギヤR4は、当該第2リングギヤR4が筒壁部CS7の径方向Rの内側に配置された状態で、スプライン係合により筒壁部CS7に連結されている。
本実施形態では、減速用差動歯車機構4は、軸方向Lにおける第2ロータ12Bと分配用差動歯車機構3との間において、分配用差動歯車機構3に隣接して配置されている。図示の例では、減速用差動歯車機構4は、分配用差動歯車機構3に対して軸方向第1側L1に隣接すると共に、第2ロータ12Bに対して軸方向第2側L2に隣接して配置されている。
図1に示すように、カウンタギヤ機構5は、第1カウンタギヤ51と、第2カウンタギヤ52と、これらが一体的に回転するように連結するカウンタ軸53と、を備えている。
第1カウンタギヤ51は、カウンタギヤ機構5の入力要素である。図4に示すように、第1カウンタギヤ51は、カウンタ駆動ギヤ32に噛み合っている。本実施形態では、カウンタ駆動ギヤ32は、ギヤ形成部材31と一体的に回転するように連結されている。図示の例では、カウンタ駆動ギヤ32は、ギヤ形成部材31における外側支持軸受B5よりも軸方向第2側L2の領域の外周面に形成されている。なお、本例では、カウンタ駆動ギヤ32は、径方向Rに沿う径方向視で、内側支持軸受B4と重複する位置に配置されている。
図1に示すように、第2カウンタギヤ52は、カウンタギヤ機構5の出力要素である。本実施形態では、第2カウンタギヤ52は、第1カウンタギヤ51よりも小径に形成されている。また、本実施形態では、第2カウンタギヤ52は、第1カウンタギヤ51よりも軸方向第1側L1に配置されている。
第1カウンタギヤ51と第2カウンタギヤ52とは、一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1カウンタギヤ51と第2カウンタギヤ52は、軸方向Lに延在するカウンタ軸53を介して、一体的に連結されている。図示の例では、第1カウンタギヤ51は、カウンタ軸53と一体的に形成されている。そして、第2カウンタギヤ52は、スプライン係合によりカウンタ軸53に連結されている。
本実施形態では、カウンタギヤ機構5は、軸方向Lの異なる位置に配置された一対のカウンタ軸受B6を介して、ケースCSに対して回転可能に支持されている。本例では、軸方向第1側L1のカウンタ軸受B6は、第2側壁部CS5に支持され、カウンタ軸53の軸方向第1側L1の端部を径方向Rの外側から回転可能に支持している。また、本例では、軸方向第2側L2のカウンタ軸受B6は、第3側壁部CS6に支持され、第1カウンタギヤ51を径方向Rの内側から回転可能に支持している。
出力用差動歯車機構6は、当該出力用差動歯車機構6の入力要素である差動入力ギヤ61を備えている。差動入力ギヤ61は、カウンタギヤ機構5の第2カウンタギヤ52に噛み合っている。出力用差動歯車機構6は、当該出力用差動歯車機構6に入力される回転、つまり、差動入力ギヤ61の回転を、一対の出力部材7に分配するように構成されている。
本実施形態では、出力用差動歯車機構6の軸方向Lの配置領域が、分配用差動歯車機構3の軸方向Lの配置領域と重なっている。つまり、出力用差動歯車機構6は、当該出力用差動歯車機構6の軸方向Lの配置領域内に、分配用差動歯車機構3の軸方向Lの配置領域の少なくとも一部が含まれるように配置されている。図示の例では、出力用差動歯車機構6の軸方向Lの寸法が分配用差動歯車機構3の軸方向Lの寸法よりも大きく、分配用差動歯車機構3の軸方向Lの配置領域が出力用差動歯車機構6の軸方向Lの配置領域内に完全に収まっている。
本実施形態では、出力用差動歯車機構6は、上記の差動入力ギヤ61に加えて、差動ケース62と、一対の差動ピニオンギヤ63と、一対のサイドギヤ64と、を備えている。ここでは、一対の差動ピニオンギヤ63、及び一対のサイドギヤ64は、いずれも傘歯車である。
差動ケース62は、差動入力ギヤ61と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、差動ケース62は、軸方向Lの異なる位置に配置された一対の差動軸受B7を介して、ケースCSに対して回転可能に支持されている。具体的には、差動ケース62は、第2側壁部CS5から第3側壁部CS6に亘って配置されている。そして、差動ケース62は、軸方向第1側L1の差動軸受B7を介して、第2側壁部CS5に対して回転可能に支持されている。更に、差動ケース62は、軸方向第2側L2の差動軸受B7を介して、第3側壁部CS6に対して回転可能に支持されている。
差動ケース62は、中空の部材である。差動ケース62の内部には、一対の差動ピニオンギヤ63と、一対のサイドギヤ64と、が収容されている。
一対の差動ピニオンギヤ63は、第3軸X3を基準とした径方向Rに沿って互いに間隔を空けて対向するように配置されている。そして、一対の差動ピニオンギヤ63のそれぞれは、差動ケース62と一体的に回転するように支持された差動ピニオンシャフト63aに取り付けられている。一対の差動ピニオンギヤ63のそれぞれは、差動ピニオンシャフト63aを中心として回転(自転)可能、かつ、第3軸X3を中心として回転(公転)可能に構成されている。
一対のサイドギヤ64は、出力用差動歯車機構6における駆動力の分配後の回転要素である。一対のサイドギヤ64は、互いに軸方向Lに間隔を空けて、一対の差動ピニオンシャフト63aを挟んで対向するように配置されている。一対のサイドギヤ64は、一対の差動ピニオンギヤ63に噛み合っている。一対のサイドギヤ64のそれぞれは、出力部材7と一体的に回転するように連結されている。
一対の出力部材7のそれぞれは、車輪Wに駆動連結されている。一対の出力部材7は、出力用差動歯車機構6から軸方向Lの両側に突出するように配置されている。本実施形態では、一対の出力部材7のそれぞれは、サイドギヤ64と一体的に回転するように連結されている。具体的には、軸方向第1側L1の出力部材7は、軸方向第1側L1のサイドギヤ64から軸方向第1側L1に突出するように、当該サイドギヤ64と一体的に連結されている。そして、軸方向第2側L2の出力部材7は、軸方向第2側L2のサイドギヤ64から軸方向第2側L2に突出するように、当該サイドギヤ64と一体的に連結されている。
本実施形態では、軸方向第1側L1の出力部材7は、当該出力部材7の一部が第2側壁部CS5を軸方向Lに貫通してケースCSの外部に露出するように配置されている。そして、軸方向第2側L2の出力部材7は、当該出力部材7の一部が第3側壁部CS6を軸方向Lに貫通してケースCSの外部に露出するように配置されている。
図3に示すように、本実施形態では、車両用駆動装置100は、第1回転センサ8Aと、第2回転センサ8Bと、を更に備えている。
第1回転センサ8Aは、第1ステータ11Aに対する第1ロータ12Aの回転方向の位置、及び第1ロータ12Aの回転速度の少なくとも一方を検出するためのセンサである。このような第1回転センサ8Aとしては、例えばレゾルバを用いることができる。
本実施形態では、第1回転センサ8Aは、ケースCSに支持された第1センサステータ81Aと、第1ロータ12Aと一体的に回転する第1センサロータ82Aと、を備えている。
第1センサステータ81A及び第1センサロータ82Aのそれぞれは、第1軸X1を基準とする筒状に形成されている。第1センサステータ81Aは、第1側壁部CS4に支持されている。第1センサロータ82Aは、第1センサステータ81Aに対して径方向Rの内側に隣接して配置されている。第1センサロータ82Aは、第1ロータ軸13Aと一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1センサロータ82Aは、軸方向第1側L1の第1ロータ軸受B1と第1ロータ12Aとの間に位置するように、第1ロータ軸13Aの外周面に配置されている。
本実施形態では、第1回転センサ8Aは、軸方向第1側L1の第1コイルエンド部112Aよりも径方向Rの内側であって、径方向Rに沿う径方向視で、軸方向第1側L1の第1コイルエンド部112Aと重複する位置に配置されている。更に、本実施形態では、第1回転センサ8Aは、第1ロータ12Aよりも軸方向第1側L1であって、軸方向Lに沿う軸方向視で、第1ロータ12Aと重複する位置に配置されている。
第2回転センサ8Bは、第2ステータ11Bに対する第2ロータ12Bの回転方向の位置、及び第2ロータ12Bの回転速度の少なくとも一方を検出するためのセンサである。このような第2回転センサ8Bとしては、例えばレゾルバを用いることができる。
本実施形態では、第2回転センサ8Bは、ケースCSに支持された第2センサステータ81Bと、第2ロータ12Bと一体的に回転する第2センサロータ82Bと、を備えている。
第2センサステータ81B及び第2センサロータ82Bのそれぞれは、第1軸X1を基準とする筒状に形成されている。第2センサステータ81Bは、筒壁部CS7に支持されている。第2センサロータ82Bは、第2センサステータ81Bに対して径方向Rの内側に隣接して配置されている。第2センサロータ82Bは、第2ロータ軸13Bと一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第2センサロータ82Bは、第2ロータ12Bに対して軸方向第2側L2に隣接するように、第2ロータ軸13Bの外周面に配置されている。
本実施形態では、第2回転センサ8Bは、軸方向第2側L2の第2コイルエンド部112Bよりも径方向Rの内側であって、径方向Rに沿う径方向視で、軸方向第2側L2の第2コイルエンド部112Bと重複する位置に配置されている。更に、本実施形態では、第2回転センサ8Bは、第2ロータ12Bよりも軸方向第2側L2であって、軸方向Lに沿う軸方向視で、第2ロータ12Bと重複する位置に配置されている。
〔その他の実施形態〕
(1)上記の実施形態では、第1回転電機1Aが小径コイルエンド部SDを備えると共に、第2回転電機1Bが大径コイルエンド部LDを備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1回転電機1Aが大径コイルエンド部LDを備えると共に、第2回転電機1Bが小径コイルエンド部SDを備えた構成としても良い。
(1)上記の実施形態では、第1回転電機1Aが小径コイルエンド部SDを備えると共に、第2回転電機1Bが大径コイルエンド部LDを備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1回転電機1Aが大径コイルエンド部LDを備えると共に、第2回転電機1Bが小径コイルエンド部SDを備えた構成としても良い。
(2)上記の実施形態では、第1ロータ12Aが第2ロータ12Bに対して軸方向第1側L1に隣接して配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1ロータ12Aが第2ロータ12Bに対して軸方向第2側L2に隣接して配置されていても良い。この場合、軸方向第1側L1の第1コイルエンド部112Aと、軸方向第2側L2の第2コイルエンド部112Bとのうち、径方向Rの寸法の大きい方が大径コイルエンド部LDに相当し、小さい方が小径コイルエンド部SDに相当する。
(3)上記の実施形態では、入力部材2の筒状部21よりも径方向Rの内側であって、径方向Rに沿う径方向視で筒状部21と重複する位置に、第1ロータ軸13Aの挿入端部131Aが配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、入力部材2が筒状部21を備えず、入力部材2と第1ロータ軸13Aとが軸方向Lに間隔を空けて配置された構成としても良い。
(4)上記の実施形態では、第1ロータ軸13Aにおける軸方向第2側L2の端部である挿入端部131Aが、第1ロータ軸13Aの「対象部分」である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1ロータ軸13Aにおける軸方向Lの端部とは異なる部分が、第1ロータ軸13Aの「対象部分」であっても良い。この場合、入力部材2の筒状部21は、軸方向Lの両側に開口する筒状に形成されていると好適である。
(5)上記の実施形態では、分配用差動歯車機構3が、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bの双方に対して、軸方向第2側L2に配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、分配用差動歯車機構3が、第1回転電機1A及び第2回転電機1Bの双方に対して、軸方向第1側L1に配置されていても良い。
(6)上記の実施形態では、出力用差動歯車機構6の軸方向Lの配置領域が、分配用差動歯車機構3の軸方向Lの配置領域と重なっている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、出力用差動歯車機構6と分配用差動歯車機構3とが軸方向Lに離れて配置されていても良い。
(7)上記の実施形態では、減速用差動歯車機構4が、軸方向Lにおける第2ロータ12Bと分配用差動歯車機構3との間において、分配用差動歯車機構3に隣接して配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、減速用差動歯車機構4が分配用差動歯車機構3に対して軸方向第2側L2に配置されていても良い。また、車両用駆動装置100が減速用差動歯車機構4を備えていなくても良い。
(8)上記の実施形態では、分配用差動歯車機構3がシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、第1回転要素E1が第1サンギヤS3であり、第2回転要素E2が第1キャリヤC3であり、第3回転要素E3が第1リングギヤR3である構成を例として説明した。しかし、この構成は単なる一例であり、遊星歯車機構の具体的構成、並びに第1回転要素E1、第2回転要素E2、及び第3回転要素E3の割り当ては適宜変更可能である。例えば、分配用差動歯車機構3がダブルピニオン型の遊星歯車機構であり、第1回転要素E1が第1サンギヤS3であり、第2回転要素E2が第1リングギヤR3であり、第3回転要素E3が第1キャリヤC3である構成としても良い。
(9)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。したがって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下では、上記において説明した車両用駆動装置(100)の概要について説明する。
以下では、上記において説明した車両用駆動装置(100)の概要について説明する。
車両用駆動装置(100)は、
内燃機関(EG)に駆動連結される入力部材(2)と、
それぞれ車輪(W)に駆動連結される一対の出力部材(7)と、
入力される回転を一対の前記出力部材(7)に分配する出力用差動歯車機構(6)と、
第1ステータ(11A)、及び前記第1ステータ(11A)に対して径方向(R)の内側に配置された第1ロータ(12A)を備えた第1回転電機(1A)と、
第2ステータ(11B)、及び前記第2ステータ(11B)に対して前記径方向(R)の内側に配置された第2ロータ(12B)を備えた第2回転電機(1B)と、
前記第1ロータ(12A)に駆動連結された第1回転要素(E1)、前記入力部材(2)に駆動連結された第2回転要素(E2)、及び前記第2ロータ(12B)及び前記出力用差動歯車機構(6)に駆動連結された第3回転要素(E3)を備えた分配用差動歯車機構(3)と、を備え、
前記入力部材(2)と、前記分配用差動歯車機構(3)と、前記第1回転電機(1A)と、前記第2回転電機(1B)とが、同軸に配置され、
前記出力用差動歯車機構(6)が、前記入力部材(2)とは別軸に配置され、
前記第1回転電機(1A)は、前記第1ロータ(12A)と一体的に回転するように連結された第1ロータ軸(13A)を備え、
前記第2回転電機(1B)は、前記第2ロータ(12B)と一体的に回転するように連結された第2ロータ軸(13B)を備え、
前記第2ロータ軸(13B)は、軸方向(L)に沿って延在する筒状に形成され、
前記第1ロータ軸(13A)は、前記第2ロータ軸(13B)に対して前記径方向(R)の内側において、前記第2ロータ軸(13B)を前記軸方向(L)に貫通した状態で配置され、
前記第1ロータ軸(13A)を回転可能に支持する一対の第1軸受(B1)と、
前記第2ロータ軸(13B)を回転可能に支持する第2軸受(B2)と、を更に備え、
一対の前記第1軸受(B1)は、前記第1ロータ(12A)及び前記第2ロータ(12B)の双方に対して、前記軸方向(L)の両外側に配置され、
前記第2軸受(B2)は、前記第1ロータ軸(13A)の外周面と、前記第2ロータ軸(13B)の内周面との間に配置されている。
内燃機関(EG)に駆動連結される入力部材(2)と、
それぞれ車輪(W)に駆動連結される一対の出力部材(7)と、
入力される回転を一対の前記出力部材(7)に分配する出力用差動歯車機構(6)と、
第1ステータ(11A)、及び前記第1ステータ(11A)に対して径方向(R)の内側に配置された第1ロータ(12A)を備えた第1回転電機(1A)と、
第2ステータ(11B)、及び前記第2ステータ(11B)に対して前記径方向(R)の内側に配置された第2ロータ(12B)を備えた第2回転電機(1B)と、
前記第1ロータ(12A)に駆動連結された第1回転要素(E1)、前記入力部材(2)に駆動連結された第2回転要素(E2)、及び前記第2ロータ(12B)及び前記出力用差動歯車機構(6)に駆動連結された第3回転要素(E3)を備えた分配用差動歯車機構(3)と、を備え、
前記入力部材(2)と、前記分配用差動歯車機構(3)と、前記第1回転電機(1A)と、前記第2回転電機(1B)とが、同軸に配置され、
前記出力用差動歯車機構(6)が、前記入力部材(2)とは別軸に配置され、
前記第1回転電機(1A)は、前記第1ロータ(12A)と一体的に回転するように連結された第1ロータ軸(13A)を備え、
前記第2回転電機(1B)は、前記第2ロータ(12B)と一体的に回転するように連結された第2ロータ軸(13B)を備え、
前記第2ロータ軸(13B)は、軸方向(L)に沿って延在する筒状に形成され、
前記第1ロータ軸(13A)は、前記第2ロータ軸(13B)に対して前記径方向(R)の内側において、前記第2ロータ軸(13B)を前記軸方向(L)に貫通した状態で配置され、
前記第1ロータ軸(13A)を回転可能に支持する一対の第1軸受(B1)と、
前記第2ロータ軸(13B)を回転可能に支持する第2軸受(B2)と、を更に備え、
一対の前記第1軸受(B1)は、前記第1ロータ(12A)及び前記第2ロータ(12B)の双方に対して、前記軸方向(L)の両外側に配置され、
前記第2軸受(B2)は、前記第1ロータ軸(13A)の外周面と、前記第2ロータ軸(13B)の内周面との間に配置されている。
この構成によれば、第2ロータ軸(13B)を回転可能に支持する第2軸受(B2)が、第2ロータ軸(13B)の内周面と、当該第2ロータ軸(13B)に対して径方向(R)の内側に配置された第1ロータ軸(13A)の外周面との間に配置されている。そして、第1ロータ軸(13A)が、第1ロータ(1A)及び第2ロータ(1B)の双方に対して軸方向(L)の両外側に配置された一対の第1軸受(B1)により支持されている。これにより、例えば支持壁部のような、第2軸受(B2)を支持する部材を別途設ける必要がない。したがって、入力部材(2)と分配用差動歯車機構(3)と第1回転電機(1A)と第2回転電機(1B)とが同軸に配置された構成であっても、車両用駆動装置(100)の軸方向(L)の寸法を小さく抑えることが容易となっている。
ここで、前記入力部材(2)は、筒状に形成された筒状部(21)を備え、
前記筒状部(21)よりも前記径方向(R)の内側であって、前記径方向(R)に沿う径方向視で前記筒状部(21)と重複する位置に、前記第1ロータ軸(13A)の対象部分(131A)が配置され、
前記筒状部(21)の内周面と、前記第1ロータ軸(13A)の前記対象部分(131A)の外周面との間に、一対の前記第1軸受(B1)の一方が配置されていると好適である。
前記筒状部(21)よりも前記径方向(R)の内側であって、前記径方向(R)に沿う径方向視で前記筒状部(21)と重複する位置に、前記第1ロータ軸(13A)の対象部分(131A)が配置され、
前記筒状部(21)の内周面と、前記第1ロータ軸(13A)の前記対象部分(131A)の外周面との間に、一対の前記第1軸受(B1)の一方が配置されていると好適である。
この構成によれば、入力部材(2)の筒状部(21)よりも径方向(R)の内側であって、径方向(R)に沿う径方向視で筒状部(21)と重複する位置に、一対の第1軸受(B1)の一方が配置され、これら筒状部(21)及び第1軸受(B1)を介して第1ロータ軸(13A)の対象部分(131A)が回転可能に支持されている。これにより、第1ロータ軸(13A)の軸方向(L)の一方側を支持する支持構造を、入力部材(2)の筒状部(21)と径方向視で重複させて配置することができる。したがって、車両用駆動装置(100)の軸方向(L)の寸法を小さく抑えることができる。
また、前記軸方向(L)における、前記内燃機関(EG)に対して前記入力部材(2)が配置される側を軸方向第1側(L1)とし、前記軸方向第1側(L1)とは反対側を軸方向第2側(L2)として、
前記分配用差動歯車機構(3)は、前記第1回転電機(1A)及び前記第2回転電機(1B)の双方に対して、前記軸方向第2側(L2)に配置されていると好適である。
前記分配用差動歯車機構(3)は、前記第1回転電機(1A)及び前記第2回転電機(1B)の双方に対して、前記軸方向第2側(L2)に配置されていると好適である。
この構成によれば、分配用差動歯車機構(3)を、入力部材(2)に対して軸方向(L)に近付けて配置することができる。これにより、軸方向(L)における第1回転電機(1A)と第2回転電機(1B)との間に分配用差動歯車機構(3)が配置された構成に比べて簡易な構成で、第2回転電機(1B)の第2ロータ(12B)と、分配用差動歯車機構(3)の第3回転要素(E3)とを適切に駆動連結することができる。
前記分配用差動歯車機構(3)が前記第1回転電機(1A)及び前記第2回転電機(1B)の双方に対して前記軸方向第2側(L2)に配置された構成において、
前記出力用差動歯車機構(6)の前記軸方向(L)の配置領域が、前記分配用差動歯車機構(3)の前記軸方向(L)の配置領域と重なっていると好適である。
前記出力用差動歯車機構(6)の前記軸方向(L)の配置領域が、前記分配用差動歯車機構(3)の前記軸方向(L)の配置領域と重なっていると好適である。
この構成によれば、車両用駆動装置(100)における、出力用差動歯車機構(6)と分配用差動歯車機構(3)とが配置される軸方向(L)の領域を小さく抑えることができる。したがって、車両用駆動装置(100)の軸方向(L)の寸法を小さく抑えることができる。
また、前記第2ロータ(12B)の回転を減速して前記第3回転要素(E3)に伝達する減速用差動歯車機構(4)を更に備え、
前記減速用差動歯車機構(4)は、前記軸方向(L)における前記第2ロータ(12B)と前記分配用差動歯車機構(3)との間において、前記分配用差動歯車機構(3)に隣接して配置されていると好適である。
前記減速用差動歯車機構(4)は、前記軸方向(L)における前記第2ロータ(12B)と前記分配用差動歯車機構(3)との間において、前記分配用差動歯車機構(3)に隣接して配置されていると好適である。
この構成によれば、第2ロータ(12B)の回転を減速すると共に、第2ロータ(12B)のトルクを増幅して、分配用差動歯車機構(3)の第3回転要素(E3)に伝達することができる。これにより、第2回転電機(1B)の最大トルクを小さく抑えて第2回転電機(1B)の小型化を図ることができるため、車両用駆動装置(100)の小型化を図り易い。
また、前記第1ステータ(11A)は、前記第2ステータ(11B)よりも前記径方向(R)の寸法が小さく、
前記軸方向(L)における、前記内燃機関(EG)に対して前記入力部材(2)が配置される側を軸方向第1側(L1)として、
前記第1ロータ(12A)は、前記第2ロータ(12B)に対して、前記軸方向第1側(L1)に隣接して配置されていると好適である。
前記軸方向(L)における、前記内燃機関(EG)に対して前記入力部材(2)が配置される側を軸方向第1側(L1)として、
前記第1ロータ(12A)は、前記第2ロータ(12B)に対して、前記軸方向第1側(L1)に隣接して配置されていると好適である。
この構成によれば、第1回転電機(1A)の外径は、第2回転電機(1B)の外径よりも小さい。これにより、車両用駆動装置(100)の径方向(R)の寸法を、軸方向第1側(L1)に向かうに従って小さくすることができる。したがって、車両用駆動装置(100)の車両への搭載性を高めることができる。
また、前記第1ステータ(11A)は、第1ステータコア(111A)と、前記第1ステータコア(111A)から軸方向(L)に突出したコイル部分である筒状の第1コイルエンド部(112A)と、を備え、
前記第2ステータ(11B)は、第2ステータコア(111B)と、前記第2ステータコア(111B)から前記軸方向(L)に突出したコイル部分である筒状の第2コイルエンド部(112B)と、を備え、
前記第1コイルエンド部(112A)と前記第2コイルエンド部(112B)とは前記径方向(R)の寸法が互いに異なり、
前記第1コイルエンド部(112A)と前記第2コイルエンド部(112B)とのうちの前記径方向(R)の寸法が大きい方を大径コイルエンド部(LD)、小さい方を小径コイルエンド部(SD)として、
前記小径コイルエンド部(SD)の外径は、前記大径コイルエンド部(LD)の内径よりも小さく、
前記小径コイルエンド部(SD)は、前記大径コイルエンド部(LD)よりも前記径方向(R)の内側であって、前記径方向(R)に沿う径方向視で、前記大径コイルエンド部(LD)と重複する位置に配置されていると好適である。
前記第2ステータ(11B)は、第2ステータコア(111B)と、前記第2ステータコア(111B)から前記軸方向(L)に突出したコイル部分である筒状の第2コイルエンド部(112B)と、を備え、
前記第1コイルエンド部(112A)と前記第2コイルエンド部(112B)とは前記径方向(R)の寸法が互いに異なり、
前記第1コイルエンド部(112A)と前記第2コイルエンド部(112B)とのうちの前記径方向(R)の寸法が大きい方を大径コイルエンド部(LD)、小さい方を小径コイルエンド部(SD)として、
前記小径コイルエンド部(SD)の外径は、前記大径コイルエンド部(LD)の内径よりも小さく、
前記小径コイルエンド部(SD)は、前記大径コイルエンド部(LD)よりも前記径方向(R)の内側であって、前記径方向(R)に沿う径方向視で、前記大径コイルエンド部(LD)と重複する位置に配置されていると好適である。
この構成によれば、大径コイルエンド部(LD)よりも径方向(R)の寸法が小さい小径コイルエンド部(SD)が、大径コイルエンド部(LD)よりも径方向(R)の内側であって、径方向(R)に沿う径方向視で、大径コイルエンド部(LD)と重複する位置に配置されている。これにより、第1回転電機(1A)と第2回転電機(1B)とを互いに軸方向(L)に近付けて配置することができる。したがって、車両用駆動装置(100)の軸方向(L)の寸法を小さく抑えることができる。
また、前記第1回転要素(E1)は、サンギヤ(S3)であり、
前記第2回転要素(E2)は、前記サンギヤ(S3)に噛み合うピニオンギヤ(P3)を回転可能に支持するキャリヤ(C3)であり、
前記第3回転要素(E3)は、前記ピニオンギヤ(P3)に噛み合うリングギヤ(R3)であると好適である。
前記第2回転要素(E2)は、前記サンギヤ(S3)に噛み合うピニオンギヤ(P3)を回転可能に支持するキャリヤ(C3)であり、
前記第3回転要素(E3)は、前記ピニオンギヤ(P3)に噛み合うリングギヤ(R3)であると好適である。
この構成によれば、入力部材(2)に伝達される内燃機関(EG)の駆動力を、第1ロータ(12A)と、第2ロータ(12B)及び出力用差動歯車機構(6)とに、適切に分配することができる。
本開示に係る技術は、スプリット型のハイブリッド車両用の駆動装置に利用することができる。
100 :車両用駆動装置
1A :第1回転電機
11A :第1ステータ
12A :第1ロータ
13A :第1ロータ軸
1B :第2回転電機
11B :第2ステータ
12B :第2ロータ
13B :第2ロータ軸
2 :入力部材
3 :分配用差動歯車機構
E1 :第1回転要素E1
E2 :第2回転要素E2
E3 :第3回転要素E3
6 :出力用差動歯車機構
7 :出力部材
B1 :第1ロータ軸受(第1軸受)
B2 :第2ロータ軸受(第2軸受)
EG :内燃機関
W :車輪
L :軸方向
R :径方向
1A :第1回転電機
11A :第1ステータ
12A :第1ロータ
13A :第1ロータ軸
1B :第2回転電機
11B :第2ステータ
12B :第2ロータ
13B :第2ロータ軸
2 :入力部材
3 :分配用差動歯車機構
E1 :第1回転要素E1
E2 :第2回転要素E2
E3 :第3回転要素E3
6 :出力用差動歯車機構
7 :出力部材
B1 :第1ロータ軸受(第1軸受)
B2 :第2ロータ軸受(第2軸受)
EG :内燃機関
W :車輪
L :軸方向
R :径方向
Claims (8)
- 内燃機関に駆動連結される入力部材と、
それぞれ車輪に駆動連結される一対の出力部材と、
入力される回転を一対の前記出力部材に分配する出力用差動歯車機構と、
第1ステータ、及び前記第1ステータに対して径方向の内側に配置された第1ロータを備えた第1回転電機と、
第2ステータ、及び前記第2ステータに対して前記径方向の内側に配置された第2ロータを備えた第2回転電機と、
前記第1ロータに駆動連結された第1回転要素、前記入力部材に駆動連結された第2回転要素、及び前記第2ロータ及び前記出力用差動歯車機構に駆動連結された第3回転要素を備えた分配用差動歯車機構と、を備え、
前記入力部材と、前記分配用差動歯車機構と、前記第1回転電機と、前記第2回転電機とが、同軸に配置され、
前記出力用差動歯車機構が、前記入力部材とは別軸に配置され、
前記第1回転電機は、前記第1ロータと一体的に回転するように連結された第1ロータ軸を備え、
前記第2回転電機は、前記第2ロータと一体的に回転するように連結された第2ロータ軸を備え、
前記第2ロータ軸は、軸方向に沿って延在する筒状に形成され、
前記第1ロータ軸は、前記第2ロータ軸に対して前記径方向の内側において、前記第2ロータ軸を前記軸方向に貫通した状態で配置され、
前記第1ロータ軸を回転可能に支持する一対の第1軸受と、
前記第2ロータ軸を回転可能に支持する第2軸受と、を更に備え、
一対の前記第1軸受は、前記第1ロータ及び前記第2ロータの双方に対して、前記軸方向の両外側に配置され、
前記第2軸受は、前記第1ロータ軸の外周面と、前記第2ロータ軸の内周面との間に配置されている、車両用駆動装置。 - 前記入力部材は、筒状に形成された筒状部を備え、
前記筒状部よりも前記径方向の内側であって、前記径方向に沿う径方向視で前記筒状部と重複する位置に、前記第1ロータ軸の対象部分が配置され、
前記筒状部の内周面と、前記第1ロータ軸の前記対象部分の外周面との間に、一対の前記第1軸受の一方が配置されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。 - 前記軸方向における、前記内燃機関に対して前記入力部材が配置される側を軸方向第1側とし、前記軸方向第1側とは反対側を軸方向第2側として、
前記分配用差動歯車機構は、前記第1回転電機及び前記第2回転電機の双方に対して、前記軸方向第2側に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。 - 前記出力用差動歯車機構の前記軸方向の配置領域が、前記分配用差動歯車機構の前記軸方向の配置領域と重なっている、請求項3に記載の車両用駆動装置。
- 前記第2ロータの回転を減速して前記第3回転要素に伝達する減速用差動歯車機構を更に備え、
前記減速用差動歯車機構は、前記軸方向における前記第2ロータと前記分配用差動歯車機構との間において、前記分配用差動歯車機構に隣接して配置されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。 - 前記第1ステータは、前記第2ステータよりも前記径方向の寸法が小さく、
前記軸方向における、前記内燃機関に対して前記入力部材が配置される側を軸方向第1側として、
前記第1ロータは、前記第2ロータに対して、前記軸方向第1側に隣接して配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。 - 前記第1ステータは、第1ステータコアと、前記第1ステータコアから前記軸方向に突出したコイル部分である筒状の第1コイルエンド部と、を備え、
前記第2ステータは、第2ステータコアと、前記第2ステータコアから前記軸方向に突出したコイル部分である筒状の第2コイルエンド部と、を備え、
前記第1コイルエンド部と前記第2コイルエンド部とは前記径方向の寸法が互いに異なり、
前記第1コイルエンド部と前記第2コイルエンド部とのうちの前記径方向の寸法が大きい方を大径コイルエンド部、小さい方を小径コイルエンド部として、
前記小径コイルエンド部の外径は、前記大径コイルエンド部の内径よりも小さく、
前記小径コイルエンド部は、前記大径コイルエンド部よりも前記径方向の内側であって、前記径方向に沿う径方向視で、前記大径コイルエンド部と重複する位置に配置されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。 - 前記第1回転要素は、サンギヤであり、
前記第2回転要素は、前記サンギヤに噛み合うピニオンギヤを回転可能に支持するキャリヤであり、
前記第3回転要素は、前記ピニオンギヤに噛み合うリングギヤである、請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019205407A JP2021075236A (ja) | 2019-11-13 | 2019-11-13 | 車両用駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019205407A JP2021075236A (ja) | 2019-11-13 | 2019-11-13 | 車両用駆動装置 |
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JP2021075236A true JP2021075236A (ja) | 2021-05-20 |
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JP2019205407A Pending JP2021075236A (ja) | 2019-11-13 | 2019-11-13 | 車両用駆動装置 |
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JP (1) | JP2021075236A (ja) |
-
2019
- 2019-11-13 JP JP2019205407A patent/JP2021075236A/ja active Pending
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