JP2021071369A - 光ファイバセンシングシステム、損傷監視方法、及び損傷箇所画像化方法 - Google Patents
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Abstract
Description
<1> 本発明の一態様に係る光ファイバセンシングシステムは、超音波を励起する超音波励起部と、超音波を計測し、超音波データを得る超音波計測部と、前記超音波データを処理する超音波データ処理部とを備える光ファイバセンシングシステムであって、前記超音波計測部は、入射光を照射する入射レーザ光源と、第1の光ファイバを介して前記入射レーザ光源と接続され、入射光と反射光とを分ける分光用サーキュレータと、前記分光用サーキュレータと接続され、前記入射光に対し、前記超音波に応じて変化する前記反射光を前記分光用サーキュレータに送る超音波検出センサと、前記分光用サーキュレータと第2の光ファイバを介して接続され、前記分光用サーキュレータから送られた前記反射光を電気信号に変換する光検出器と、を備え、前記超音波検出センサは、2つ以上のファイバブラッググレーティングを備える超音波検出用光ファイバと、前記ファイバブラッググレーティングに超音波を伝達する2つ以上の超音波伝達部と、を備え、前記超音波伝達部と前記ファイバブラッググレーティングとが接触していない。
<2> 上記<1>に記載の光ファイバセンシングシステムは、前記超音波励起部がレーザ光源であってもよい。
<3> 上記<1>又は<2>に記載の光ファイバセンシングシステムは、前記ファイバブラッググレーティングが位相シフトファイバブラッググレーティングであってもよい。
<4> 上記<1>又は<2>に記載の光ファイバセンシングシステムは、前記ファイバブラッググレーティングが高温域での超音波測定及び温度計測が可能な再生ファイバブラッググレーティングであってもよい。
<5> 上記<1>又は<2>に記載の光ファイバセンシングシステムは、前記ファイバブラッググレーティングが高温域での超音波測定及び温度計測が可能な再生位相シフトファイバブラッググレーティングであってもよい。
を備え、前記初期状態確認工程は、被監視物に2つ以上の前記超音波伝達部を設置する設置工程と、前記入射光の波長を掃引して2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの初期反射スペクトルを確認する初期反射スペクトル確認工程と、2つ以上の前記初期反射スペクトルに対し、前記初期反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である初期半値波長を確認する初期半値波長確認工程と、前記ファイバブラッググレーティングの前記初期半値波長の初期入射光を入射する初期入射工程と、前記被監視物上に前記超音波を励起し、前記初期入射光に対する反射光強度の時間変化データである初期超音波データを取得する測定超音波データ取得工程と、を備え、前記超音波測定工程は、前記入射光の波長を掃引して2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの超音波測定前の反射スペクトルである測定前反射スペクトルを確認する測定前反射スペクトル確認工程と、前記測定前反射スペクトルのピーク波長と前記初期反射スペクトルのピーク波長との差から2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの温度を計測する温度計測工程と、2つ以上の前記測定前反射スペクトルに対し、測定前反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である測定半値波長を確認する測定半値波長確認工程と、前記測定半値波長の測定入射光を入射する測定入射工程と、前記被監視物上に前記超音波を励起し、前記測定入射光に対する反射光強度の時間変化データである測定超音波データを取得する測定超音波データ取得工程と、を備える。
画像化の中心位置となる前記超音波伝達部に最も近い前記ファイバブラッググレーティングの前記半値波長の入射光を入射する入射工程と、前記超音波励起部を用い、前記被監視物上で超音波を励起する位置を変えながら複数回超音波を励起し、励起された超音波による反射光強度の時間変化である超音波データを各超音波励起毎に取得する連続超音波データ取得工程と、取得した超音波データと超音波励起箇所の位置情報とから画像化する画像化工程と、を備える。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係る光ファイバセンシングシステム、損傷監視方法を説明する。
本実施形態に係る光ファイバセンシングシステム100は、図1に示すように、超音波励起部30、超音波計測部40、及び超音波データ処理部50を備える。以下、各部について説明する。
超音波励起部30は、被監視物60上に超音波を励起できれば特に限定されない。超音波励起部30としては、高耐熱圧電素子、レーザ光源などが挙げられる。レーザ光源を超音波励起部30として用いた場合、被監視物60にレーザを照射して照射点において生じる熱膨張により、超音波を励起する。そのため、レーザ光源を常温環境に設置して、高温の被監視物60にレーザを照射して超音波を励起することが可能となる。レーザ光源を用いれば、温度条件によらず、安定して超音波を励起することができる。
超音波計測部40は、入射レーザ光源1、分光用サーキュレータ2、超音波検出センサ3、光検出器4、第1の光ファイバ5、及び第2の光ファイバ6を備える。以下、各部について説明する。
入射レーザ光源1は、第1の光ファイバ5と接続される。入射レーザ光源1から照射されるレーザ光は、第1の光ファイバ5を通り、分光用サーキュレータ2に送られる。
例えば図1の場合であれば、波長可変領域は、ファイバブラッググレーティング22a、ファイバブラッググレーティング22b、ファイバブラッググレーティング22c、ファイバブラッググレーティング22dの反射スペクトルが得られるのであれば、特に限定されない。
分光用サーキュレータ2は、第1の光ファイバ5、超音波検出センサ3、及び第2の光ファイバ6と接続される。分光用サーキュレータ2は、第1の光ファイバ5を介して入射レーザ光源1から入射されたレーザ光(入射光)を超音波検出センサ3に送る。また、分光用サーキュレータ2は、超音波検出センサ3から戻ってきた反射光を第2の光ファイバ6を介し、光検出器4に送る。
超音波検出センサ3は、超音波伝達部21及び超音波検出用光ファイバ23を備える。超音波検出センサ3は、分光用サーキュレータ2と接続される。また、超音波検出用光ファイバ23は、超音波伝達部21を介して被監視物60に設置され、被監視物60とは直接接触していない。超音波検出センサ3は、入射レーザ光源1から入射してきたレーザ光に対し、被監視物60を伝達してきた超音波に応じて変化した反射光を分光用サーキュレータ2に戻す。
光検出器4は、分光用サーキュレータ2と接続される。超音波検出センサ3から送られてきた反射光は、分光用サーキュレータ2、第2の光ファイバ6を通り、光検出器4に送られる。光検出器4は、送られてきた反射光を電気信号に変換する。
第1の光ファイバ5及び第2の光ファイバ6には、例えば、光の分散が小さいシングルモードの光ファイバを用いることができる。第1の光ファイバ5は、入射レーザ光源1及び分光用サーキュレータ2を接続する。第2の光ファイバ6は、分光用サーキュレータ2及び光検出器4を接続する。
超音波データ処理部50は、電気信号に変換した反射光強度の時間変化(超音波データ)を記録する。超音波データ処理部50は、例えば、設備稼働前の超音波データの波形パターンと設備稼働後の超音波データの波形パターンとを比較して、波形のピーク位置の時間差が一定の閾値を超えた場合又は波形のピーク強度が一定の閾値を下回った場合、微細なき裂25が発生したと判定する。超音波データ処理部50は、閾値を超えた超音波データから、発生時期、発生個所を特定する。一方、温度の変化を含む外部環境のノイズの影響で超音波の波形が複雑になることで、1つの特徴量から損傷を判定困難な場合には、超音波データから到達時間・最大振幅・周波数など複数の特徴量を抽出して、機械学習で波形の類似性を分析する。その分析結果から損傷の判定もしくは損傷の進展度合いを評価することができる。
光ファイバセンシングシステム100を用いた損傷監視方法S100について、図2を用いて説明する。ここでは、200℃〜800℃の高温環境下における損傷監視方法の一例を説明する。S100は、初期の超音波データを取得する初期状態確認工程S20と、測定超音波データを取得する超音波測定工程S30と、初期超音波データと測定超音波データとを比較して、損傷の有無を判定する損傷判定工程S40とを備える。
初期状態確認工程S20は、被監視物60に2つ以上の超音波伝達部21を設置する設置工程S1、レーザ光(入射光)の波長を掃引して2つ以上のファイバブラッググレーティング22の初期反射スペクトルを確認する初期反射スペクトル確認工程S2と、初期反射スペクトルに対し、初期反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である初期半値波長を確認する初期半値波長確認工程S3と、ファイバブラッググレーティング22の初期半値波長のレーザ光(初期入射光)を入射する初期入射工程S4と、被監視物60上に超音波を励起し、初期入射光に対する反射光強度の時間変化データである初期超音波データを取得する初期超音波データ取得工程S5とを備える。初期状態確認工程S20において、設備稼働前(微細なき裂が発生する前)の装置の超音波データを記録収集する。初期入射工程S4及び初期超音波データ取得工程S5は、全てのファイバブラッググレーティング22の超音波データを取得するまで繰り返し、測定を行う。図1の場合は、ファイバブラッググレーティング22a、22b、22c、22dの超音波データを取得するまで、初期入射工程S4及び初期超音波データ取得工程S5の工程を繰り返す。
設置工程S1は、超音波伝達部21及び超音波検出用光ファイバ23を被監視物60に設置する。超音波検出用光ファイバ23中のファイバブラッググレーティング22の数は、被監視物60の大きさ等に応じて適宜調整することができる。超音波伝達部21は、超音波検出用光ファイバ23中のファイバブラッググレーティング22の数に応じて設置する。一般のファイバブラッググレーティングや位相シフトファイバブラッググレーティングは、高温で消失する。また、600℃以上で、一般のファイバブラッググレーティングや位相シフトファイバブラッググレーティングの反射光スペクトルの強度が急激に減少してしまう。そのため、ファイバブラッググレーティング22は、温度が室温付近となる位置まで超音波伝達部21と離隔して設置する。また、超音波検出用光ファイバ23は、超音波伝達部21を介して被監視物60に設置され、被監視物60とは直接接触していない。
初期反射スペクトル確認工程S2では、被監視物60の稼働前に、入射レーザ光源1の入射光の波長を変えて、ファイバブラッググレーティング22の反射スペクトル(初期反射スペクトル)を取得する。図1の場合は、ファイバブラッググレーティング22a、22b、22c、22dの反射スペクトルを取得する。
初期半値波長確認工程S3では、初期反射スペクトル確認工程S2で得られたファイバブラッググレーティング22の反射スペクトルから半値波長(初期半値波長)を取得する。半値波長は、反射スペクトルのピーク強度をImaxとしたときに、強度がImax/2となる波長で且つ、短波長側の波長とする。図1の場合、各半値波長は、ファイバブラッググレーティング22a、22b、22c、22dの反射スペクトルからそれぞれ取得する。
初期入射工程S4では、ファイバブラッググレーティング22の反射スペクトルの半値波長に調整したレーザ光(半値波長光)を入射レーザ光源1から入射する。半値波長光は、初期超音波データ取得工程S5が完了するまで、入射し続ける。ファイバブラッググレーティング22の半値波長は初期半値波長確認工程S3で取得したものとなる。
初期超音波データ取得工程S5では、超音波励起部30を用い、被監視物60上の任意の箇所で超音波を励起する。超音波を励起後、超音波を励起した時間を0秒とし、ファイバブラッググレーティング22の反射光強度の時間変化を光検出器4を用いて電気信号に変換し、初期超音波データとして超音波データ処理部50を用いて記録する。ここで取得される超音波データは、ファイバブラッググレーティング22に対応する超音波伝達部21で取得した超音波データとなる。図1を用いて説明すると、ファイバブラッググレーティング22aの半値波長のレーザ光を入射した場合は、超音波伝達部21aの超音波データとなる。超音波の励起箇所は、ファイバブラッググレーティング22で超音波を測定できる限り限定されない。超音波を励起した励起点から超音波伝達部21までの間の超音波伝播経路上に微細なき裂25が存在すれば、超音波の波形は変化する。そのため、励起点を変えて測定した複数の初期超音波データを取得しておくことで、微細なき裂25の位置を特定しやすくなる。
超音波測定工程S30は、レーザ光(入射光)の波長を掃引して2つ以上のファイバブラッググレーティング22の測定前反射スペクトルを確認する測定前反射スペクトル確認工程S6と、測定前反射スペクトルに対し、測定前反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である測定半値波長を確認する測定半値波長確認工程S7と、ファイバブラッググレーティング22の測定半値波長のレーザ光(測定入射光)を入射する測定入射工程S8と、被監視物60上に超音波を励起し、測定入射光に対する反射光強度の時間変化データである測定超音波データを取得する測定超音波データ取得工程S9とを備える。超音波測定工程S30において、被監視物60稼働時の超音波データを記録収集する。測定入射工程S8及び測定超音波データ取得工程S9は、全てのファイバブラッググレーティング22の超音波データを取得するまで繰り返し、測定を行う。図1の場合は、ファイバブラッググレーティング22a、22b、22c、22dの超音波データを取得するまで、測定入射工程S8及び測定超音波データ取得工程S9の工程を繰り返す。
測定前反射スペクトル確認工程S6では、被監視物60の稼働時に、入射レーザ光源1の入射光の波長を変えて、ファイバブラッググレーティング22の反射スペクトル(測定前反射スペクトル)を取得する。図1の場合は、ファイバブラッググレーティング22a、22b、22c、22dの反射スペクトルを取得する。
測定半値波長確認工程S7では、測定前反射スペクトル確認工程S6で得られたファイバブラッググレーティング22の反射スペクトルから半値波長(測定半値波長)を取得する。図1の場合、各半値波長は、ファイバブラッググレーティング22a、22b、22c、22dの反射スペクトルからそれぞれ取得する。
測定入射工程S8では、ファイバブラッググレーティング22の反射スペクトルの半値波長に調整したレーザ光(半値波長光)を入射レーザ光源1から入射する。半値波長光は、測定超音波データ取得工程S9が完了するまで、入射し続ける。ファイバブラッググレーティング22の半値波長は測定半値波長確認工程S7で取得したものとなる。
測定超音波データ取得工程S9は、超音波励起部30を用い、被監視物60上の任意の箇所で超音波を励起する。超音波を励起後、超音波を励起した時間を0秒とし、ファイバブラッググレーティング22の反射光強度の時間変化を光検出器4を用いて電気信号に変換し、測定超音波データとして超音波データ処理部50を用いて記録する。ここで取得される超音波データは、ファイバブラッググレーティング22に対応する超音波伝達部21で取得した超音波データとなる。図1を用いて説明すると、ファイバブラッググレーティング22aの半値波長のレーザ光を入射した場合は、超音波伝達部21aの超音波データとなる。超音波の励起箇所は、ファイバブラッググレーティング22で超音波を測定できる限り限定されない。超音波を励起した励起点から超音波伝達部21までの間の超音波伝播経路上に微細なき裂25が存在すれば、超音波の波形は変化する。そのため、超音波の励起点の位置を変えて複数の超音波データを取得し、超音波伝達部21の位置と励起点の位置との関係及び各励起点毎の超音波データを比較することで、より詳細に微細なき裂25の位置を特定することができる。
損傷判定工程S40では初期状態確認工程S20で取得した初期超音波データと超音波測定工程S30で得た測定超音波データとを超音波データ処理部50を用いて、損傷の判定をする。例えば、記録した超音波データ間の波形パターンを比較して、波形のピーク位置の時間差が一定の閾値を超えた場合又は波形のピーク強度が一定の閾値を下回った場合、損傷(微細なき裂25)が発生したと判定することができる。超音波データ処理部50は、例えば、特定の時間ごとに測定した超音波データ間の比較から、微細なき裂25が発生時期を特定できる。同様に、例えば、測定時期が同じである超音波伝達部21の超音波データ間の比較から微細なき裂25の発生個所を特定できる。
次に、第2の実施形態に係る光ファイバセンシングシステム110を図5を用いて説明する。なお、この第2実施形態においては、上述の実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る光ファイバセンシングシステム110は、図5に示すように、超音波励起部30、超音波計測部40a、及び超音波データ処理部50を備える。超音波計測部40aは、入射レーザ光源1、分光用サーキュレータ2、超音波検出センサ3a、光検出器4、第1の光ファイバ5、及び第2の光ファイバ6を備える。第1実施形態とは、超音波検出センサ3aを備える点で第1実施形態と異なる。
超音波検出センサ3aは、超音波伝達部21及び超音波検出用光ファイバ23aを備える。超音波検出センサ3aは、分光用サーキュレータ2と接続される。超音波検出センサ3aは、入射レーザ光源1から入射してきたレーザ光(レーザ光)に対し、被監視物60を伝達してきた超音波に応じて変化した反射光を分光用サーキュレータ2に戻す。
光ファイバセンシングシステム110を用いた損傷監視方法S110について、図6を用いて説明する。ここでは、200℃〜800℃の高温環境下における損傷監視方法の一例を説明する。S110は、初期の超音波データを取得する初期状態確認工程S20aと、測定超音波データを取得する超音波測定工程S30aと、初期超音波データと測定超音波データとを比較して、損傷の有無を判定する損傷判定工程S40aとを備える。
初期状態確認工程S20aは、被監視物60に2つ以上の超音波伝達部21を設置する設置工程S1a、レーザ光(入射光)の波長を掃引して2つ以上のファイバブラッググレーティング32の初期反射スペクトルを確認する初期反射スペクトル確認工程S2aと、初期反射スペクトルに対し、初期反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である初期半値波長を確認する初期半値波長確認工程S3aと、2つ以上のファイバブラッググレーティング32の初期半値波長のレーザ光(初期入射光)を入射する初期入射工程S4aと、被監視物60上に超音波を励起し、1つ以上の初期入射光に対する反射光強度の時間変化データである初期超音波データを取得する初期超音波データ取得工程S5aとを備える。初期状態確認工程S20aにおいて、設備稼働前の微細なき裂が発生する前の装置の超音波データを記録収集する。初期入射工程S4a及び初期超音波データ取得工程S5aは、全てのファイバブラッググレーティング32の超音波データを取得するまで繰り返し、測定を行う。図5の場合は、ファイバブラッググレーティング32a、32b、32c、32dの超音波データを取得するまで、初期入射工程S4a及び初期超音波データ取得工程S5aの工程を繰り返す。
設置工程S1aは、超音波伝達部21及び超音波検出用光ファイバ23aを被監視物60に設置する。超音波検出用光ファイバ23a中のファイバブラッググレーティング32の数は、被監視物60の大きさ等に応じて適宜調整することができる。超音波伝達部21は、超音波検出用光ファイバ23a中のファイバブラッググレーティング32の数に応じて設置する。ファイバブラッググレーティング32は、超音波伝達部21と接触しないように設置するが、被監視物60の温度を測定するため、1mm〜1m以内に設置する。また、超音波検出用光ファイバ23aは、超音波伝達部21を介して被監視物60に設置され、被監視物60とは直接接触していない。
初期反射スペクトル確認工程S2aでは、被監視物60の稼働前に、入射レーザ光源1の入射光の波長を変えて、ファイバブラッググレーティング32の反射スペクトル(初期反射スペクトル)を取得する。図5の場合は、ファイバブラッググレーティング32a、32b、32c、32dの反射スペクトルを取得する。また、温度計測で用いる反射スペクトルのピーク強度Imaxの波長も取得する。
初期半値波長確認工程S3aでは、初期反射スペクトル確認工程S2aで得られたファイバブラッググレーティング32の反射スペクトルから半値波長(初期半値波長)を取得する。半値波長は、反射スペクトルのピーク強度をImaxとしたときに、強度がImax/2となる波長で且つ、短波長側の波長とする。図5の場合、各半値波長は、ファイバブラッググレーティング32a、32b、32c、32dの反射スペクトルからそれぞれ取得する。
初期入射工程S4aでは、ファイバブラッググレーティング32の反射スペクトルの半値波長に調整したレーザ光(半値波長光)を入射レーザ光源1から入射する。半値波長光は、初期超音波データ取得工程S5aが完了するまで、入射し続ける。ファイバブラッググレーティング32の半値波長は初期半値波長確認工程S3aで取得したものとなる。
初期超音波データ取得工程S5aでは、超音波励起部30を用い、被監視物60上の任意の箇所で超音波を励起する。超音波を励起後、超音波を励起した時間を0秒とし、ファイバブラッググレーティング32の反射光強度の時間変化を光検出器4を用いて電気信号に変換し、初期超音波データとして超音波データ処理部50を用いて記録する。ここで取得される超音波データは、ファイバブラッググレーティング32に対応する超音波伝達部21で取得した超音波データとなる。図5を用いて説明すると、ファイバブラッググレーティング32aの半値波長のレーザ光を入射した場合は、超音波伝達部21aの超音波データとなる。超音波の励起箇所は、ファイバブラッググレーティング32で超音波を測定できる限り限定されない。超音波を励起した励起点から超音波伝達部21までの間の超音波伝播経路上に微細なき裂25が存在すれば、超音波の波形は変化する。そのため、励起点を変えて測定した複数の初期超音波データを取得しておくことで、微細なき裂25の位置を特定しやすくなる。
超音波測定工程S30aは、レーザ光(入射光)の波長を掃引して2つ以上のファイバブラッググレーティング32の測定前反射スペクトルを確認する測定前反射スペクトル確認工程S6aと、測定前反射スペクトルのピーク波長と初期反射スペクトルのピーク波長との差からファイバブラッググレーティングの温度を計測する温度計測工程S10と、測定前反射スペクトルに対し、測定前反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である測定半値波長を確認する測定半値波長確認工程S7a、ファイバブラッググレーティング32の測定半値波長のレーザ光(測定入射光)を入射する測定入射工程S8aと、被監視物60上に超音波を励起し、測定入射光に対する反射光強度の時間変化データである測定超音波データを取得する測定超音波データ取得工程S9aとを備える。超音波測定工程S30aにおいて、被監視物60稼働時の超音波データを記録収集する。測定入射工程S8a及び測定超音波データ取得工程S9aは、全てのファイバブラッググレーティング22の超音波データを取得するまで繰り返し、測定を行う。図5の場合は、ファイバブラッググレーティング32a、32b、32c、32dの超音波データを取得するまで、測定入射工程S8a及び測定超音波データ取得工程S9aの工程を繰り返す。
測定前反射スペクトル確認工程S6aでは、被監視物60の稼働時に、入射レーザ光源1の入射光の波長を変えて、ファイバブラッググレーティング32の反射スペクトル(測定前反射スペクトル)を取得する。図5の場合は、ファイバブラッググレーティング32a、32b、32c、32dの反射スペクトルを取得する。
温度計測工程10では、測定前反射スペクトルのピーク強度の波長と初期反射スペクトルのピーク強度の波長との差からファイバブラッググレーティング32の温度を計測する。具体的には、下記式(1)から、温度を算出する。
測定半値波長確認工程S7aでは、測定前反射スペクトル確認工程S6aで得られたファイバブラッググレーティング32の反射スペクトルから半値波長(測定半値波長)を取得する。図5の場合、各半値波長は、ファイバブラッググレーティング32a、32b、32c、32dの反射スペクトルからそれぞれ取得する。
測定入射工程S8aでは、ファイバブラッググレーティング32の反射スペクトルの半値波長に調整したレーザ光(半値波長光)を入射レーザ光源1から入射する。半値波長光は、測定超音波データ取得工程S9aが完了するまで、入射し続ける。ファイバブラッググレーティング32の半値波長は測定半値波長確認工程S7aで取得したものとなる。
測定超音波データ取得工程S9aは、超音波励起部30を用い、被監視物60上の任意の箇所で超音波を励起する。超音波を励起後、超音波を励起した時間を0秒とし、ファイバブラッググレーティング32の反射光強度の時間変化を光検出器4を用いて電気信号に変換し、測定超音波データとして超音波データ処理部50を用いて記録する。ここで取得される超音波データは、ファイバブラッググレーティング32に対応する超音波伝達部21で取得した超音波データとなる。図5を用いて説明すると、ファイバブラッググレーティング32aの半値波長のレーザ光を入射した場合は、超音波伝達部21aの超音波データとなる。超音波の励起箇所は、ファイバブラッググレーティング32で超音波を測定できる限り限定されない。超音波を励起した励起点から超音波伝達部21までの間の超音波伝播経路上に微細なき裂25が存在すれば、超音波の波形は変化する。そのため、超音波の励起点の位置を変えて複数の超音波データを取得し、超音波伝達部21の位置と励起点の位置との関係及び各励起点毎の超音波データを比較することで、より詳細に微細なき裂25の位置を特定することができる。
損傷判定工程S40aでは初期状態確認工程S20で取得した初期超音波データと超音波測定工程S30で得た測定超音波データと温度計測工程S10で測定した温度とを超音波データ処理部50を用いて、損傷の判定をする。例えば、S30で得た測定超音波データを温度計測工程S10で得た温度に基づいて補正し、補正後の測定超音波データと初期超音波データとを比較して、波形のピーク位置の時間差が一定の閾値を超えた場合又は、波形のピーク強度が一定の閾値を下回った場合、損傷(微細なき裂25)が発生したと判定する。超音波データの補正は、事前に被監視物60と同じ材質の試料の温度と超音波データとの関係を分析し、その分析結果を基に行う。超音波データ処理部50は、例えば、特定の時間ごとに測定した超音波データ間の比較から、微細なき裂25が発生時期を特定できる。同様に、例えば、測定時期が同じである超音波伝達部21の超音波データ間の比較から微細なき裂25の発生個所を特定できる。
〔実施形態3〕
次に、第3の実施形態に係る光ファイバセンシングシステム120を図7を用いて説明する。なお、この第3実施形態においては、上述の実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
本実施形態に係る光ファイバセンシングシステム120は、図7に示すように、超音波励起部30、超音波計測部40b、及び超音波データ処理部50aを備える。超音波計測部40bは、入射レーザ光源1、分光用サーキュレータ2、超音波検出センサ3b、光検出器4、第1の光ファイバ5、及び第2の光ファイバ6を備える。第1実施形態とは、超音波検出センサ3bを備える点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
超音波検出センサ3bは、超音波伝達部21a及び超音波検出用光ファイバ23bを備える。超音波検出用光ファイバ23bは、ファイバブラッググレーティング42aを備える。超音波検出センサ3bは、分光用サーキュレータ2と接続される。超音波検出センサ3bは、入射レーザ光源1から入射してきたレーザ光(レーザ光)に対し、被監視物60を伝達してきた超音波に応じて変化した反射光を分光用サーキュレータ2に戻す。
超音波データ処理部50aは、複数個所で励起した超音波を電気信号に変換した反射光強度の時間変化(超音波データ)を記録して損傷個所を画像化する。損傷個所の画像化に際し、超音波励起部30を用い、被監視物60上の超音波励起箇所を変えながら複数回超音波を励起する。各超音波励起毎に、超音波を励起した時間を0秒とし、ファイバブラッググレーティング42aの反射光強度の時間変化を光検出器4を用いて電気信号に変換し、超音波データとして超音波データ処理部50aを用いて記録する。得られた超音波データを基に、超音波データ処理部50aは、超音波を励起した各超音波励起点毎に反射光強度で輝度変調してプロットし、画像化する。
光ファイバセンシングシステム120を用いた損傷箇所画像化方法S120について、図8を用いて説明する。損傷箇所画像化方法S120は、被監視物60に超音波伝達部21aを設置する設置工程S1b、レーザ光(入射光)の波長を掃引してファイバブラッググレーティング42aの反射スペクトルを確認する反射スペクトル確認工程S2bと、取得した反射スペクトルに対し、反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である半値波長を確認する半値波長確認工程S3bと、ファイバブラッググレーティング42aの半値波長のレーザ光(入射光)を入射する入射工程S4bと、超音波励起部30を用い超音波を励起する位置を変えながら複数回超音波を励起し、励起された超音波による反射光強度の時間変化である超音波データを各超音波励起毎に取得する連続超音波データ取得工程S11と、取得した超音波データと超音波励起箇所の位置情報とから画像化する画像化工程S12と、を備える。
設置工程S1bは、超音波伝達部21a及び超音波検出用光ファイバ23bを被監視物60に設置する。超音波伝達部21aとファイバブラッググレーティング42aの設置個所は、適宜調整することができる。
反射スペクトル確認工程S2bでは、入射レーザ光源1から照射される入射光の波長を変えて、ファイバブラッググレーティング42aの反射スペクトルを取得する。
半値波長確認工程S3bでは、反射スペクトル確認工程S2bで得られたファイバブラッググレーティング42aの反射スペクトルから半値波長を取得する。
入射工程S4bでは、ファイバブラッググレーティング42aの反射スペクトルの半値波長に調整したレーザ光(半値波長光)を入射レーザ光源1から入射する。半値波長光は、連続超音波データ取得工程S11が完了するまで、入射し続ける。ファイバブラッググレーティング42aの半値波長は初期半値波長確認工程S3aで取得したものとなる。
連続超音波データ取得工程S11では、超音波励起部30を用い、被監視物60上の超音波励起箇所を変えながら連続して超音波を励起する。各超音波励起毎に、超音波を励起した時間を0秒とし、ファイバブラッググレーティング42aの反射光強度の時間変化を光検出器4を用いて電気信号に変換し、超音波データとして超音波データ処理部50aを用いて記録する。また、同時に、超音波励起箇所の座標データも超音波データ処理部50aを用いて記録する。超音波の励起箇所は、例えば、超音波伝達部21aを中心として縦横100点、合計10000点程度の格子状とすることができる。
画像化工程S12では、超音波を励起した各超音波励起点毎に反射光強度で輝度変調してプロットし、画像化する。超音波伝達部21aを画像化の中心位置とし、計測時刻順で連続描画することで、超音波が発信したような画像を取得することができる。画像化することで、図9のように損傷箇所(破線で囲まれた領域)を可視化することができる。
2 分光用サーキュレータ
3 超音波検出センサ
4 光検出器
5 第1の光ファイバ
6 第2の光ファイバ
21 超音波伝達部
22 ファイバブラッググレーティング
30 超音波励起部
40 超音波計測部
50 超音波データ処理部
60 被監視物
100 光ファイバセンシングシステム
Claims (8)
- 超音波を励起する超音波励起部と、
超音波を計測し、超音波データを得る超音波計測部と、
前記超音波データを処理する超音波データ処理部と
を備える光ファイバセンシングシステムであって、
前記超音波計測部は、
入射光を照射する入射レーザ光源と、
第1の光ファイバを介して前記入射レーザ光源と接続され、入射光と反射光とを分ける分光用サーキュレータと、
前記分光用サーキュレータと接続され、前記入射光に対し、前記超音波に応じて変化する前記反射光を前記分光用サーキュレータに送る超音波検出センサと、
前記分光用サーキュレータと第2の光ファイバを介して接続され、前記分光用サーキュレータから送られた前記反射光を電気信号に変換する光検出器と、
を備え、
前記超音波検出センサは、
2つ以上のファイバブラッググレーティングを備える超音波検出用光ファイバと、
前記ファイバブラッググレーティングに超音波を伝達する2つ以上の超音波伝達部と、
を備え、
前記超音波伝達部と前記ファイバブラッググレーティングとが接触していない光ファイバセンシングシステム。 - 前記超音波励起部がレーザ光源である請求項1に記載の光ファイバセンシングシステム。
- 前記ファイバブラッググレーティングが位相シフトファイバブラッググレーティングである請求項1又は2に記載の光ファイバセンシングシステム。
- 前記ファイバブラッググレーティングが高温域での超音波測定及び温度計測が可能な再生ファイバブラッググレーティングである請求項1又は2に記載の光ファイバセンシングシステム。
- 前記ファイバブラッググレーティングが高温域での超音波測定及び温度計測が可能な再生位相シフトファイバブラッググレーティングである請求項1又は2に記載の光ファイバセンシングシステム。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバセンシングシステムを用いた損傷監視方法であって、
初期超音波データを取得する初期状態確認工程と、
測定超音波データを取得する超音波測定工程と、
前記初期超音波データと前記測定超音波データとを比較して、損傷の有無を判定する損傷判定工程と、
を備え、
前記初期状態確認工程は、
被監視物に2つ以上の前記超音波伝達部を設置する設置工程と、
前記入射光の波長を掃引して2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの初期反射スペクトルを確認する初期反射スペクトル確認工程と、
前記初期反射スペクトルに対し、前記初期反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である初期半値波長を確認する初期半値波長確認工程と、
前記ファイバブラッググレーティングの前記初期半値波長の初期入射光を入射する初期入射工程と、
前記被監視物上に前記超音波を励起し、
前記初期入射光に対する反射光強度の時間変化データである前記初期超音波データを取得する初期超音波データ取得工程と、
を備え、
前記超音波測定工程は、
前記入射光の波長を掃引して2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの超音波測定前の反射スペクトルである測定前反射スペクトルを確認する測定前反射スペクトル確認工程と、
2つ以上の前記測定前反射スペクトルに対し、測定前反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である測定半値波長を確認する測定半値波長確認工程と、
前記測定半値波長の測定入射光を入射する測定入射工程と、
前記被監視物上に前記超音波を励起し、
前記測定入射光に対する反射光強度の時間変化データである前記測定超音波データを取得する測定超音波データ取得工程と、
を備える損傷監視方法。 - 請求項4又は5に記載の光ファイバセンシングシステムを用いた損傷監視方法であって、
初期超音波データを取得する初期状態確認工程と、
測定超音波データを取得する超音波測定工程と、
前記初期超音波データと前記測定超音波データとを比較して、損傷の有無を判定する損傷判定工程と、
を備え、
前記初期状態確認工程は、
被監視物に2つ以上の前記超音波伝達部を設置する設置工程と、
前記入射光の波長を掃引して2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの初期反射スペクトルを確認する初期反射スペクトル確認工程と、
2つ以上の前記初期反射スペクトルに対し、前記初期反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である初期半値波長を確認する初期半値波長確認工程と、
前記ファイバブラッググレーティングの前記初期半値波長の初期入射光を入射する初期入射工程と、
前記被監視物上に前記超音波を励起し、
前記初期入射光に対する反射光強度の時間変化データである初期超音波データを取得する測定超音波データ取得工程と、
を備え、
前記超音波測定工程は、
前記入射光の波長を掃引して2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの超音波測定前の反射スペクトルである測定前反射スペクトルを確認する測定前反射スペクトル確認工程と、
前記測定前反射スペクトルのピーク波長と前記初期反射スペクトルのピーク波長との差から2つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの温度を計測する温度計測工程と、
2つ以上の前記測定前反射スペクトルに対し、測定前反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である測定半値波長を確認する測定半値波長確認工程と、
前記測定半値波長の測定入射光を入射する測定入射工程と、
前記被監視物上に前記超音波を励起し、
前記測定入射光に対する反射光強度の時間変化データである測定超音波データを取得する測定超音波データ取得工程と、
を備える損傷監視方法。 - 超音波を励起する超音波励起部と、
超音波を計測し、超音波データを得る超音波計測部と、
前記超音波データを処理する超音波データ処理部と
を備え、
前記超音波計測部は、
入射光を照射する入射レーザ光源と、
第1の光ファイバを介して前記入射レーザ光源と接続され、入射光と反射光とを分ける分光用サーキュレータと、
前記分光用サーキュレータと接続され、前記入射光に対し、前記超音波に応じて変化する前記反射光を前記分光用サーキュレータに送る超音波検出センサと、
前記分光用サーキュレータと第2の光ファイバを介して接続され、前記分光用サーキュレータから送られた前記反射光を電気信号に変換する光検出器と、
を備え、
前記超音波検出センサは、
1つ以上のファイバブラッググレーティングを備える超音波検出用光ファイバと、
前記ファイバブラッググレーティングに超音波を伝達する1つ以上の超音波伝達部と、
を備え、
前記超音波伝達部と前記ファイバブラッググレーティングとが接触していない、光ファイバセンシングシステムを用いた損傷箇所画像化方法であって、
被監視物に1つ以上の前記超音波伝達部を設置する設置工程と、
前記入射光の波長を掃引して1つ以上の前記ファイバブラッググレーティングの反射スペクトルを確認する反射スペクトル確認工程と、
前記反射スペクトル確認工程で得られた1つ以上の前記反射スペクトルに対し、前記反射スペクトルのピーク強度の半値に対応する波長である半値波長を確認する半値波長確認工程と、
画像化の中心位置となる前記超音波伝達部に最も近い前記ファイバブラッググレーティングの前記半値波長の入射光を入射する入射工程と、
前記超音波励起部を用い、前記被監視物上で超音波を励起する位置を変えながら複数回超音波を励起し、励起された超音波による反射光強度の時間変化である超音波データを各超音波励起毎に取得する連続超音波データ取得工程と、
取得した超音波データと超音波励起箇所の位置情報とから画像化する画像化工程と、
を備える損傷箇所画像化方法。
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