JP2021070645A - ケラチン繊維上のカチオン性ポリマーの堆積を増加させるための組成物 - Google Patents

ケラチン繊維上のカチオン性ポリマーの堆積を増加させるための組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】美容効果が向上した毛髪ケア化粧料に対する必要性は、依然として存在する。特に、毛髪上のカチオン性ポリマーの堆積を増加させて、長時間にわたって持続しうる毛髪の柔軟化及びスムージング等の向上した美容効果をもたらすための、毛髪ケア化粧料が必要とされている。【解決手段】本発明は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処置するための組成物であって、(a)組成物の総量に対して0.3質量%以上の量の酒石酸と、(b)少なくとも1種の芳香族アルコールと、(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、(d)水とを含む、組成物に関する。本発明は、ケラチン繊維に、長時間にわたって持続しうるケラチン繊維の柔軟化及びスムージング等の向上した美容効果をもたらすことができる。【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチン繊維、特に毛髪上のカチオン性ポリマーの堆積を増加させるための組成物に関する。
毛髪化粧料の分野において、毛髪コンディショニング効果は、非常に重要な特性である。カチオン性ポリマーが毛髪にコンディショニング効果を付与することは周知である。また、洗い流しタイプの毛髪ケア化粧料におけるカチオン性ポリマーの使用は、既に公知である。
WO2014/104340では、(A)4meq/g〜10meq/g(両端値を含む)の範囲のカチオン性電荷密度を有するカチオン性ポリマー、(B)特定の脂肪酸、(C)カチオン性界面活性剤、(D)シリコーン、及び(E)有機酸又は無機酸のいずれかを含む、洗い流しタイプの毛髪化粧用組成物であって、成分(A)の成分(B)に対する質量比((A)/(B))が0.1〜9(両端値を含む)であり、成分(A)及び成分(B)が水不溶性複合体を形成し、20倍に希釈したときの組成物の(25℃における)pHが2〜5(両端値を含む)の範囲である、毛髪化粧用組成物が開示されている。
WO2014/104340 欧州特許出願第0080976号 仏国特許第2077143号 仏国特許第2393573号 仏国特許第1492597号 米国特許第4,131,576号 米国特許第3,589,578号 米国特許第4,031,307号 仏国特許第2162025号 仏国特許第2280361号 仏国特許第2252840号 仏国特許第2368508号 仏国特許第1583363号 米国特許第3,227,615号 米国特許第2,961,347号 仏国特許第2080759号 仏国追加特許第2190406号 仏国特許第2320330号 仏国特許第2270846号 仏国特許第2316271号 仏国特許第2336434号 仏国特許第2413907号 米国特許第2,273,780号 米国特許第2,375,853号 米国特許第2,388,614号 米国特許第2,454,547号 米国特許第3,206,462号 米国特許第2,261,002号 米国特許第2,271,378号 米国特許第3,874,870号 米国特許第4,001,432号 米国特許第3,929,990号 米国特許第3,966,904号 米国特許第4,005,193号 米国特許第4,025,617号 米国特許第4,025,627号 米国特許第4,025,653号 米国特許第4,026,945号 米国特許第4,027,020号 欧州特許出願第0122324号 米国特許第2,528,378号 米国特許第2,781,354号 米国特許第4,874,554号 米国特許第4,137,180号 US-A-5364633 US-A-5411744
CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary & Handbook、第15版、2014年 CTFA辞典、第3版、1982年 CTFA辞典、第5版、1993年 CTFA 1997年 「Handbook of Surfactants」、M.R.Porter、Blackie & Son publishers(Glasgow及びLondon)、1991年、116〜178頁
美容効果が向上した毛髪ケア化粧料に対する必要性は、依然として存在する。特に、毛髪上のカチオン性ポリマーの堆積を増加させて、長時間にわたって持続しうる毛髪の柔軟化及びスムージング等の向上した美容効果をもたらすための、毛髪ケア化粧料が必要とされている。
本発明の目的は、毛髪等のケラチン繊維上へのカチオン性ポリマーの堆積を増加又は向上させることができる組成物を提供することである。
本発明の上記の目的は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処置するための組成物であって、
(a)組成物の総量に対して0.3質量%以上の量の酒石酸と、
(b)少なくとも1種の芳香族アルコールと、
(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、
(d)水と
を含む、組成物によって達成することができる。
(a)酒石酸は、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.3質量%〜20質量%、好ましくは0.4質量%〜15質量%、より好ましくは0.5質量%〜10質量%の範囲の量で存在してもよい。
(b)芳香族アルコールは、一般式(I)
Figure 2021070645
[式中、
- aは、0〜5、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1の整数を示し、
- bは、0又は1の整数を示し、
- Rは、H、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、又はC1〜C6アルケニル基を示し、
- Xは、C1〜C4アルキレン、C2〜C4アルケニレン基、又はC2〜C4アルキニレン基を示し、
- Yは、単結合、C1〜C4アルキレン、C2〜C4アルケニレン基、又はC2〜C4アルキニレン基を示す]
によって表すことができる。
一般式(I)において、
- aは、0又は1の整数を示してもよく、
- bは、0又は1の整数を示してもよく、
- Rは、H、ハロゲン、又はC1〜C6アルキル基を示してもよく、
- Xは、C1〜C4アルキレン基を示してもよく、
- Yは、単結合又はC1〜C4アルキレン基を示してもよい。
一実施形態では、一般式(I)において、
- aは、0であり、
- bは、1であり、
- Xは、C1〜C4アルキレン基を示し、
- Yは、単結合を示す。
(b)芳香族アルコールは、フェノキシエタノールであってもよい。
(b)芳香族アルコールは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲の量で存在してもよい。
(c)カチオン性ポリマーは、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-67、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。
(c)カチオン性ポリマーは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲の量で存在してもよい。
(d)水は、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して40質量%〜95質量%、好ましくは50質量%〜85質量%、より好ましくは60質量%〜75質量%の範囲の量で存在してもよい。
本発明による組成物は、カチオン性、アニオン性、非イオン性、及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を更に含んでもよい。
本発明による組成物は、化粧用組成物、好ましくは洗い流しタイプの化粧用組成物、より好ましくは洗い流しタイプの毛髪化粧用組成物であってもよい。
本発明はまた、濃縮物として機能することができる、ケラチン繊維、好ましくは毛髪のための組成物であって、
(a)組成物の総量に対して1質量%以上、好ましくは2質量%〜15質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%の量の酒石酸と、
(b)組成物の総量に対して0.3質量%以上、好ましくは0.5質量%〜10質量%、より好ましくは0.7質量%〜5質量%の量の少なくとも1種の芳香族アルコールと、
(c)組成物の総量に対して0.8質量%以上、好ましくは1.0質量%〜10質量%、より好ましくは1.2質量%〜5質量%の量の少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、
(d)組成物の総量に対して70質量%以上、好ましくは75質量%〜98質量%、より好ましくは80質量%〜95質量%の量の水と
を含む、組成物にも関する。
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪をケア又はコンディショニングするための美容方法であって、
本発明による組成物をケラチン繊維上に適用する工程、又は
本発明による濃縮物を希釈して希釈物を得て、希釈物をケラチン繊維上に適用する工程
を含む、美容方法にも関する。
本発明はまた、(a)酒石酸及び(b)少なくとも1種の芳香族アルコールの組み合わせの、(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマー及び(d)水を含む組成物における使用であって、組成物中の(a)酒石酸の量が、組成物の総質量に対して0.3質量%以上である、組成物がケラチン繊維上に適用された場合の(c)カチオン性ポリマーのケラチン繊維、好ましくは毛髪上への堆積を増大又は向上させるための、使用にも関する。
鋭意検討の結果、本発明者らは、毛髪等のケラチン繊維上へのカチオン性ポリマーの堆積を増加又は向上させることができる組成物を提供することが可能であることを発見した。
本発明者らは、驚くべきことに、(a)酒石酸及び(b)少なくとも1種の芳香族アルコールの組み合わせの、(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマー及び(d)水を含む組成物における使用であって、組成物中の(a)酒石酸の量が、組成物の総質量に対して0.3質量%以上である、使用により、組成物がケラチン繊維上に適用された場合の(c)カチオン性ポリマーのケラチン繊維、好ましくは毛髪上への堆積を増大又は向上させることができることを発見した。
したがって、本発明による、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処置するための組成物は、
(a)組成物の総量に対して0.3質量%以上の量の酒石酸と、
(b)少なくとも1種の芳香族アルコールと、
(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、
(d)水と
を含む。
本発明による組成物は、ケラチン繊維上へのカチオン性ポリマーの堆積を増加又は向上させることができる。換言すると、ケラチン繊維上に堆積されるカチオン性ポリマーの量が、本発明によって増加しうる。したがって、本発明による組成物は、ケラチン繊維上のカチオン性ポリマーの量の増加に起因する、ケラチン繊維の柔軟化及びスムージング等の向上した美容効果をもたらすことができる。
毛髪等のケラチン繊維上のカチオン性ポリマーの堆積が増加又は向上することにより、カチオン性ポリマーに起因する美容効果の持続期間が延長されうる。したがって、本発明による組成物の使用は、ケラチン繊維の柔らかさ及び滑らかさといった長期にわたる美容効果をもたらすことができる。
したがって、本発明は、ケラチン繊維に、長時間にわたって持続しうるケラチン繊維の柔軟化及びスムージング等の向上した美容効果をもたらすことができる。
本発明は、長時間にわたる毛髪等のケラチン繊維の扱いやすさの向上だけでなく、魅力的な見た目又は触感、例えば、良好な指通りにも寄与することができる。ケラチン繊維のべたつきを防止又は低減することもできる。
ここでの「ケラチン繊維」は、少なくとも1種のケラチン物質を含む繊維を意味する。ケラチン繊維の表面の少なくとも一部は、ケラチン物質によって形成されていることが好ましい。ケラチン繊維の例としては、毛髪、眉毛、まつ毛等が挙げられる。本発明は、毛髪を処置するために使用されることが好ましい。
これ以降、本発明を詳細に説明する。
[組成物]
本発明は、ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処置するための組成物であって、(a)組成物の総量に対して0.3質量%以上の量の酒石酸と、(b)少なくとも1種の芳香族アルコールと、(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、(d)水とを含む、組成物に関する。
(酒石酸)
本発明による組成物は、(a)酒石酸を含む。
酒石酸は、以下の一般式によって表すことができる。
Figure 2021070645
(a)酒石酸は、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.3質量%以上、好ましくは0.4質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上の量で存在する。
(a)酒石酸は、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して20質量%以下、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下の量で存在してもよい。
(a)酒石酸は、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.3質量%〜20質量%、好ましくは0.4質量%〜15質量%、より好ましくは0.5質量%〜10質量%の範囲の量で存在してもよい。
(芳香族アルコール)
本発明による組成物は、(b)少なくとも1種の芳香族アルコールを含む。2種以上の(b)芳香族アルコールを組み合わせて使用してもよい。したがって、単一タイプの芳香族アルコールも、異なるタイプの芳香族アルコールの組み合わせも、使用することができる。
本明細書で使用される「芳香族アルコール」という用語は、少なくとも1つの芳香環、及び芳香環に直接連結しているか又は芳香環上の少なくとも1つの置換基に連結している少なくとも1つのアルコール官能基、すなわち-OH基を含む任意の化合物を意味する。
(b)芳香族アルコールは、1つの-OH基を有するモノアルコールであっても、又はジアルコール等の2つ以上の-OH基を有するポリオールであってもよい。好ましくは、(b)芳香族アルコールはモノアルコールである。
(b)芳香族アルコールは、好ましくは、1つ又は複数のベンゼン環、ナフタレン環、又はフラン環を含む。より好ましくは、(b)芳香族アルコールは、1つ又は複数のベンゼン環を含む。特に、芳香族アルコールは、1つのベンゼン環を含みうる。
本発明の好ましい一実施形態では、(b)芳香族アルコールは、1つのベンゼン環、及びベンゼン環上の置換基に連結している1つの-OH基を含む。
(b)芳香族アルコールは、第一級アルコール、第二級アルコール、又は第三級アルコールとすることができる。優先的には、芳香族アルコールは第一級アルコールである。
本発明の好ましい一実施形態では、(b)芳香族アルコールは、以下の一般式(I)
Figure 2021070645
[式中、
- aは、0〜5、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1の整数を示し、
- bは、0又は1の整数を示し、
- Rは、H、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、又はC1〜C6アルケニル基を示し、
- Xは、C1〜C4アルキレン、C2〜C4アルケニレン基、又はC2〜C4アルキニレン基を示し、
- Yは、単結合、C1〜C4アルキレン、C2〜C4アルケニレン基、又はC2〜C4アルキニレン基を示す]
によって表すことができる。
このアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキレン、アルケニレン、及びアルキニレン基のそれぞれは、直鎖状であっても分枝状であってもよく、ハロゲン、アミノ基(-NH2)、及びオキソ基(=O)から選択される1つ又は複数の置換基で置換されていてもよい。
ハロゲンは、F、Cl、Br、及びIから選択することができ、好ましくは、ハロゲンはClである。
本発明の好ましい一実施形態によれば、一般式(I)において、
- aは、0又は1の整数を示し、
- bは、0又は1の整数を示し、
- Rは、H、ハロゲン、又はC1〜C6アルキル基を示し、
- Xは、C1〜C4アルキレン基を示し、
- Yは、単結合又はC1〜C4アルキレン基を示す。
本発明の特に好ましい一実施形態によれば、一般式(I)において、
- aは、0であり、
- bは、1であり、
- Xは、C1〜C4アルキレン基を示し、
- Yは、単結合を示す。
本発明の別の実施形態では、本明細書で使用される(b)芳香族アルコールは、ベンジルアルコール、ベンジルグリコール、フェノキシエタノール、ジクロロベンジルアルコール、メチルフェニルブタノール、フェノキシイソプロパノール、1-フェニル-1-プロパノール、1-フェニル-2-プロパノール、2-フェニル-1-プロパノール、2-フェニル-2-プロパノール、3-フェニル-1-プロパノール、1-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、ベンジルオキシエタノール、シンナミルアルコール、4-メトキシベンジルアルコール、4-メチルベンジルアルコール、及びそれらの混合物から選択することができる。特に好ましくは、(b)芳香族アルコールはフェノキシエタノールである。
(b)芳香族アルコールは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上の量で存在してもよい。
(b)芳香族アルコールは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下の量で存在してもよい。
(b)芳香族アルコールは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲の量で存在してもよい。
(カチオン性ポリマー)
本発明による組成物は、(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマーを含む。2種以上の(c)カチオン性ポリマーを組み合わせて使用してもよい。したがって、単一タイプのカチオン性ポリマーも、異なるタイプのカチオン性ポリマーの組み合わせも、使用することができる。
(c)カチオン性ポリマーは、正の電荷密度を有する。(c)カチオン性ポリマーの電荷密度は、0.01meq/g〜20meq/g、好ましくは0.05〜15meq/g、より好ましくは0.1〜10meq/gでありうる。
(c)カチオン性ポリマーの分子量は、1,000以上、好ましくは2,000以上、より好ましくは3,000以上、更により好ましくは10,000以上であることが好ましい場合がある。
説明において別段の定義がない限り、「分子量」は、数平均分子量を意味する。
(c)カチオン性ポリマーは、第一級、第二級若しくは第三級アミノ基、第四級アンモニウム基、グアニジン基、ビグアニド基、イミダゾール基、イミノ基、及びピリジル基からなる群から選択される少なくとも1つの正電荷を有することができる及び/又は正電荷を有する部分を有してもよい。ここでの(第一級)「アミノ基」という用語は、-NH2基を意味する。
(c)カチオン性ポリマーは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。「コポリマー」という用語は、2種類のモノマーから得られるコポリマーと、3種類以上のモノマーから得られるコポリマー、例えば3種類のモノマーから得られるターポリマーの両方を意味すると理解される。
(c)カチオン性ポリマーは、天然及び合成のカチオン性ポリマーから選択することができる。カチオン性ポリマーの非限定的な例は、次の通りである。
(1)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル及びアミドに由来し、以下の式:
Figure 2021070645
[式中、
R1及びR2は、同一であっても異なっていてもよく、水素、及び1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、例えばメチル及びエチル基から選択され、
R3は、同一であっても異なっていてもよく、水素及びCH3から選択され、
記号Aは、同一であっても異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子、例えば2〜3個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状のアルキル基、及び1〜4個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基から選択され、
R4、R5、及びR6は、同一であっても異なっていてもよく、1〜18個の炭素原子を含むアルキル基、及びベンジル基から選択され、少なくとも1つの実施形態では1〜6個の炭素原子を含むアルキル基であり、
Xは、無機酸又は有機酸に由来するアニオン、例えばメト硫酸アニオン、及びハロゲン化物イオン、例えば塩化物イオン及び臭化物イオンである]
の単位から選択される少なくとも1つの単位を含むホモポリマー及びコポリマー。
ファミリー(1)のコポリマーはまた、コモノマーに由来する少なくとも1つの単位を含んでもよく、これは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、窒素原子が(C1〜C4)低級アルキル基で置換されたアクリルアミド及びメタクリルアミド、アクリル酸又はメタクリル酸及びそれらのエステルに由来する基、ビニルラクタム、例えばビニルピロリドン及びビニルカプロラクタム、並びにビニルエステルから選択することができる。
ファミリー(1)のコポリマーの例には、以下が含まれるがこれらに限定されない:
アクリルアミドと、硫酸ジメチル又はハロゲン化ジメチルで四級化されたジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー、
例えば欧州特許出願第0080976号に記載されている、アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、
アクリルアミドとメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトスルフェートとのコポリマー、
例えば仏国特許第2077143号及び第2393573号に記載されている、四級化又は非四級化ビニルピロリドン/アクリル酸又はメタクリル酸ジアルキルアミノアルキルコポリマー、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル/ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドンターポリマー、
ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンコポリマー、四級化ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー、並びに
架橋メタクリロイルオキシ(C1〜C4)アルキルトリ(C1〜C4)アルキルアンモニウム塩ポリマー、例えば塩化メチルで四級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルの単独重合、又はアクリルアミドと塩化メチルで四級化されたメタクリル酸ジメチルアミノエチルとの共重合を行い、その単独重合又は共重合に続いて、オレフィン性不飽和を含有する化合物、例えばメチレンビスアクリルアミドで架橋することによって得られるポリマー。
(2)例えば仏国特許第1492597号に記載されている、第四級アンモニウム基を含むセルロースエーテル誘導体等のカチオン性セルロース誘導体、例えばUnion Carbide Corporation社によって「JR」(JR 400、JR 125、JR 30M)又は「LR」(LR 400、LR 30M)の名称で販売されているポリマー。これらのポリマーはまた、CTFA辞典において、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの第四級アンモニウムとして定義されている。
(3)第四級アンモニウムの水溶性モノマーとグラフトされ、例えば米国特許第4,131,576号に記載されている、セルロースコポリマー及びセルロース誘導体等のカチオン性セルロース誘導体、例えばヒドロキシアルキルセルロース、例えばメタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム塩、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、及びジメチルジアリルアンモニウム塩から選択される塩とグラフトされた、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロース。
これらのポリマーに相当する市販製品としては、例えば、National Starch社により「Celquat(登録商標)L 200」及び「Celquat(登録商標)H 100」の名称で販売されている製品が挙げられる。
(4)米国特許第3,589,578号及び第4,031,307号に記載されている非セルロース系カチオン性多糖、例えばカチオン性トリアルキルアンモニウム基を含むグアーガム、カチオン性ヒアルロン酸、及びデキストランヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド。2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩、例えば塩化物で修飾されたグアーガム(グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド)もまた使用することができる。
そのような製品は、例えば、MEYHALL社によってJAGUAR(登録商標)C13 S、JAGUAR(登録商標)C15、JAGUAR(登録商標)C17、及びJAGUAR(登録商標)C162の商品名で販売されている。
(5)ピペラジニル単位と、酸素、硫黄、窒素、芳香環、及び複素環から選択される少なくとも1つの構成体により任意選択で中断されている直鎖又は分枝鎖を含む二価のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基とを含むポリマー、更にはこれらのポリマーの酸化及び/又は四級化生成物。そのようなポリマーは、例えば仏国特許第2162025号及び第2280361号に記載されている。
(6)例えば酸性化合物をポリアミンと重縮合させることによって調製される、水溶性ポリアミノアミド。これらのポリアミノアミドは、エピハロヒドリン;ジエポキシド;二無水物;不飽和二無水物;ビス不飽和誘導体;ビスハロヒドリン;ビスアゼチジニウム;ビスハロアシルジアミン;ビスアルキルハライド;ビスハロヒドリン、ビスアゼチジニウム、ビスハロアシルジアミン、ビスアルキルハライド、エピハロヒドリン、ジエポキシド及びビス不飽和誘導体から選択される構成体との反応性がある二官能性化合物の反応により得られるオリゴマーから選択される構成体で架橋されている場合があり、架橋剤は、ポリアミノアミドのアミン基1つ当たり0.025〜0.35molの範囲の量で使用され、これらのポリアミノアミドは、任意選択でアルキル化されているか、又はこれらが少なくとも1つの第三級アミン官能基を含む場合、四級化されていてもよい。そのようなポリマーは、例えば仏国特許第2252840号及び第2368508号に記載されている。
(7)ポリアルキレンポリアミンをポリカルボン酸と縮合させ、続いて二官能性作用物質でアルキル化することにより得られるポリアミノアミド誘導体、例えば、メチル、エチル、及びプロピル基のようにアルキル基が1〜4個の炭素原子を含み、エチレン基のようにアルキレン基が1〜4個の炭素原子を含む、アジピン酸/ジアルキルアミノヒドロキシアルキルジアルキレントリアミンポリマー。そのようなポリマーは、例えば仏国特許第1583363号に記載されている。少なくとも1つの実施形態では、これらの誘導体は、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンポリマーから選択することができる。
(8)2つの第一級アミン基及び少なくとも1つの第二級アミン基を含むポリアルキレンポリアミンを、ジグリコール酸、及び3〜8個の炭素原子を含む飽和脂肪族ジカルボン酸から選択されるジカルボン酸と反応させることによって得られるポリマー。ポリアルキレンポリアミンのジカルボン酸に対するモル比は、0.8:1〜1.4:1の範囲であってよく、それにより得られるポリアミノアミドをエピクロロヒドリンと、エピクロロヒドリンのポリアミノアミドの第二級アミン基に対するモル比を0.5:1〜1.8:1の範囲として反応させる。そのようなポリマーは、例えば、米国特許第3,227,615号及び第2,961,347号に記載されている。
(9)アルキルジアリルアミンのシクロポリマー及びジアルキルジアリル-アンモニウムのシクロポリマー、例えば鎖の主要構成要素として、式(Ia)及び(Ib):
Figure 2021070645
[式中、
k及びtは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1に等しく、和k+tは、1に等しく、
R12は、水素及びメチル基から選択され、
R10及びR11は、同一であっても異なっていてもよく、1〜6個の炭素原子を含むアルキル基、アルキル基が例えば1〜5個の炭素原子を含むヒドロキシアルキル基、及び低級(C1〜C4)アミドアルキル基から選択されるか、又はR10及びR11は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、複素環、例えばピペリジニル及びモルホリニルを形成してもよく、
Y'は、アニオン、例えば臭化物イオン、塩化物イオン、酢酸イオン、ホウ酸イオン、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸水素イオン、亜硫酸水素イオン、硫酸イオン、及びリン酸イオンである]
の単位から選択される少なくとも1つの単位を含むホモポリマー及びコポリマー。これらのポリマーは、例えば仏国特許第2080759号及びその追加特許第2190406号に記載されている。
一実施形態では、R10及びR11は、同一であっても異なっていてもよく、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基から選択される。
そのようなポリマーの例としては、(コ)ポリジアリルジアルキルアンモニウムクロリド、例えばCALGON社によって「MERQUAT(登録商標)100」の名称で販売されているジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマー(及び低質量平均分子質量のその同族体)、並びに「MERQUAT(登録商標)550」の名称で販売されているジアリルジメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドとのコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
式(II):
Figure 2021070645
[式中、
R13、R14、R15、及びR16は、同一であっても異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を含む脂肪族、脂環式、及びアリール脂肪族基、並びに低級ヒドロキシアルキル脂肪族基から選択されるか、或いはR13、R14、R15、及びR16は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、若しくは別々に、窒素以外の第2のヘテロ原子を任意選択で含む複素環を形成してもよいか、或いはR13、R14、R15、及びR16は、同一であっても異なっていてもよく、ニトリル基、エステル基、アシル基、アミド基、-CO-O-R17-E基、及び-CO-NH-R17-E基(式中、R17は、アルキレン基であり、Eは、第四級アンモニウム基である)から選択される少なくとも1つの基で置換された直鎖状若しくは分枝状のC1〜C6アルキル基から選択され、
A1及びB1は、同一であっても異なっていてもよく、2〜20個の炭素原子を含むポリメチレン基から選択され、これは、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和であってよく、芳香環、酸素、硫黄、スルホキシド基、スルホン基、ジスルフィド基、アミノ基、アルキルアミノ基、ヒドロキシル基、第四級アンモニウム基、ウレイド基、アミド基、及びエステル基から選択される少なくとも1つの構成体を主鎖中に連結又は挿入されて含んでもよく、
X-は、無機酸又は有機酸に由来するアニオンであり、
A1、R13、及びR15は、それらが結合している2個の窒素原子と一緒になってピペラジン環を形成してもよく、
A1が、直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和のアルキレン又はヒドロキシアルキレン基から選択される場合、B1は、
-(CH2)n--CO-E'-OC-(CH2)n-
から選択することができ、式中、E'は、
a)式-O-Z-O-[式中、Zは、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基及び以下の式:
-(CH2-CH2-O)x-CH2-CH2-
-[CH2-CH(CH3)-O]y-CH2-CH(CH3)-
(式中、x及びyは、同一であっても異なっていてもよく、定義された独自の重合度を表す1〜4の範囲の整数、及び平均重合度を表す1〜4の範囲の数から選択される)の基から選択される]
のグリコール残基、
b)ビス-第二級ジアミン残基、例えばピペラジン誘導体、
c)式-NH-Y-NH-(式中、Yは、直鎖状又は分枝状の炭化水素系基及び二価基-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-から選択される)のビス-第一級ジアミン残基、並びに
d)式-NH-CO-NH-のウレイレン基から選択される]
の少なくとも1つの繰り返し単位を含む第四級ジアンモニウムポリマー。
少なくとも1つの実施形態では、X-は、アニオン、例えば塩化物イオン又は臭化物イオンである。
このタイプのポリマーは、例えば、仏国特許第2320330号、第2270846号、第2316271号、第2336434号、及び第2413907号、並びに米国特許第2,273,780号、第2,375,853号、第2,388,614号、第2,454,547号、第3,206,462号、第2,261,002号、第2,271,378号、第3,874,870号、第4,001,432号、第3,929,990号、第3,966,904号、第4,005,193号、第4,025,617号、第4,025,627号、第4,025,653号、第4,026,945号、及び第4,027,020号に記載されている。
そのようなポリマーの非限定的な例には、式(III):
Figure 2021070645
[式中、R13、R14、R15、及びR16は、同一であっても異なっていてもよく、1〜4個の炭素原子を含むアルキル及びヒドロキシアルキル基から選択され、n及びpは、同一であっても異なっていてもよく、2〜20の範囲の整数であり、X-は、無機酸又は有機酸に由来するアニオンである]
の少なくとも1つの繰り返し単位を含むものが含まれる。
(11)式(IV):
Figure 2021070645
[式中、
R18、R19、R20、及びR21は、同一であっても異なっていてもよく、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、β-ヒドロキシエチル基、β-ヒドロキシプロピル基、-CH2CH2(OCH2CH2)pOH基(式中、pは、0〜6の範囲の整数から選択される)から選択され、ただし、R18、R19、R20、及びR21は、同時に水素であることはなく、
r及びsは、同一であっても異なっていてもよく、1〜6の範囲の整数から選択され、
qは、0〜34の範囲の整数から選択され、
X-は、アニオン、例えばハロゲン化物イオンであり、
Aは、ジハライド及び-CH2-CH2-O-CH2-CH2-基から選択される]
の単位を含むポリ四級アンモニウムポリマー。
そのような化合物は、例えば欧州特許出願第0122324号に記載されている。
(12)ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの第四級ポリマー。
好適なカチオン性ポリマーの他の例としては、カチオン性タンパク質及びカチオン性タンパク質加水分解物、ポリアルキレンイミン、例えばポリエチレンイミン、ビニルピリジン単位及びビニルピリジニウム単位から選択される単位を含むポリマー、ポリアミンとエピクロロヒドリンとの縮合物、第四級ポリウレイレン、並びにキチン誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1種のカチオン性ポリマーは、第四級アンモニウム基を含むセルロースエーテル誘導体、例えばUNION CARBIDE CORPORATION社によって「JR 400」の名称で販売されている製品、カチオン性シクロポリマー、例えばCALGON社によってMERQUAT(登録商標)100、MERQUAT(登録商標)550、及びMERQUAT(登録商標)Sの名称で販売されているジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー及びコポリマー、2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウム塩で修飾されたグアーガム、並びにビニルピロリドンとビニルイミダゾールとの第四級ポリマーから選択される。
(13)ポリアミン
カチオン性ポリマーとしては、複数のアミノ基を有する、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい(コ)ポリアミンを使用することも可能である。アミノ基は、第一級、第二級、第三級又は第四級アミノ基であってもよい。アミノ基は、(コ)ポリアミンのポリマー骨格中に、又は存在する場合ペンダント基中に存在してもよい。
(コ)ポリアミンの例としては、キトサン、(コ)ポリアリルアミン、(コ)ポリビニルアミン、(コ)ポリアニリン、(コ)ポリビニルイミダゾール、(コ)ポリジメチルアミノエチレンメタクリレート、(コ)ポリビニルピリジン、例えば(コ)ポリ-1-メチル-2-ビニルピリジン、(コ)ポリイミン、例えば(コ)ポリエチレンイミン、(コ)ポリピリジン、例えば(コ)ポリ(第四級ピリジン)、(コ)ポリビグアニド、例えば(コ)ポリアミノプロピルビグアニド、(コ)ポリリジン、(コ)ポリオルニチン、(コ)ポリアルギニン、(コ)ポリヒスチジン、アミノデキストラン、アミノセルロース、アミノ(コ)ポリビニルアセタール、及びこれらの塩を挙げることができる。
(コ)ポリアミンとしては、(コ)ポリリジンを使用することが好ましい。ポリリジンは周知である。ポリリジンは、細菌発酵によって生成されうるL-リジンの天然ホモポリマーであってもよい。例えば、ポリリジンは、食品中の天然保存料として典型的に使用されるε-ポリ-L-リジンであってもよい。ポリリジンは、水、プロピレングリコール、及びグリセロール等の極性溶媒に可溶性である高分子電解質である。ポリリジンは、ポリD-リジン及びポリL-リジン等の様々な形態で市販されている。ポリリジンは、塩及び/又は溶液の形態であってもよい。
(14)カチオン性ポリアミノ酸
カチオン性ポリマーとしては、複数のアミノ基及びカルボキシル基を有する、カチオン性ホモポリマー又はコポリマーであってもよいカチオン性ポリアミノ酸を使用することが可能でありうる。アミノ基は、第一級、第二級、第三級又は第四級アミノ基であってもよい。アミノ基は、カチオン性ポリアミノ酸のポリマー骨格中に、又は存在する場合ペンダント基中に存在してもよい。カルボキシル基は、カチオン性ポリアミノ酸のペンダント基中(存在する場合)に存在してもよい。
カチオン性ポリアミノ酸の例としては、カチオン化コラーゲン、カチオン化ゼラチン、ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コムギタンパク、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コムギタンパク、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解コンキオリンタンパク、ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ダイズタンパク、ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ダイズタンパク、ココジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ダイズタンパク等を挙げることができる。
(c)カチオン性ポリマーは、アルキルジアリルアミンのシクロポリマー及びジアルキルジアリルアンモニウムのシクロポリマー、例えば(コ)ポリジアリルジアルキルアンモニウムクロリド、(コ)ポリアミン、例えば(コ)ポリリジン、カチオン性(コ)ポリアミノ酸、例えばカチオン化コラーゲン、並びにそれらの塩からなる群から選択されることが好ましい場合がある。
カチオン性ポリマーは、ポリクオタニウムポリマー又は重合性第四級アンモニウム塩であることが好ましい。
重合性第四級アンモニウム塩は、少なくとも1個の四級化された窒素原子を含むカチオン性ポリマーである。重合性第四級アンモニウム塩としては、主として泡の質に、及び使用後の皮膚の感触に、特に使用後の皮膚の感触に寄与するポリクオタニウム製品(CTFA名)を特に挙げることができる。これらのポリマーは、好ましくは以下のポリマーから選択することができる:
ポリクオタニウム-4、
ポリクオタニウム-5、例えばNalco社により販売されている製品Merquat 5、
ポリクオタニウム-6、例えばBASF社により販売されている製品Salcare SC 30、及びNalco社により販売されている製品Merquat 100、
ポリクオタニウム-7、例えばNalco社により販売されている製品Merquat S、Merquat 2200、Merquat 7SPR、及びMerquat 550、並びにBASF社により販売されている製品Salcare SC 10、
ポリクオタニウム-10、例えばAmerchol社により販売されている製品Polymer JR400、
ポリクオタニウム-11、例えばISP社により販売されている製品Gafquat 755、Gafquat 755N、及びGafquat 734、
ポリクオタニウム-15、例えばRohm社により販売されている製品Rohagit KF 720 F、
ポリクオタニウム-16、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat FC905、Luviquat FC370、Luviquat HM552、及びLuviquat FC550、
ポリクオタニウム-24、
ポリクオタニウム-28、例えばISP社により販売されている製品Styleze CC10、
ポリクオタニウム-44、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat Care、
ポリクオタニウム-46、例えばBASF社により販売されている製品Luviquat Hold、
ポリクオタニウム-47、例えばNalco社により販売されている製品Merquat 2001、並びに
ポリクオタニウム-67、例えばAmerchol社により販売されている製品Softcat。
(c)カチオン性ポリマーは、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-67、及びそれらの混合物からなる群から選択されることがより好ましい場合がある。
本発明による組成物中の(c)カチオン性ポリマーの量は、組成物の総質量に対して0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上でありうる。
本発明による組成物中の(c)カチオン性ポリマーの量は、組成物の総質量に対して15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であってもよい。
本発明による組成物中の(c)カチオン性ポリマーの量は、組成物の総質量に対して0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%であってもよい。
(水)
本発明による組成物は、(d)水を含む。
(d)水の量は、組成物の総質量に対して40質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上でありうる。
(d)水の量は、組成物の総質量に対して95質量%以下、好ましくは85質量%以下、より好ましくは75質量%以下であってもよい。
(d)水の量は、組成物の総質量に対して40質量%〜95質量%、好ましくは50質量%〜85質量%、より好ましくは60質量%〜75質量%であってもよい。
(界面活性剤)
本発明による組成物は、(e)少なくとも1種の界面活性剤を含んでもよい。2種以上の(e)界面活性剤が使用される場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
本発明において使用される(e)界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。
(c-1)アニオン性界面活性剤
本発明による組成物は、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤を含んでもよい。2種以上のアニオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
アニオン性界面活性剤は、(C6〜C30)アルキルスルフェート、(C6〜C30)アルキルエーテルスルフェート、(C6〜C30)アルキルアミドエーテルスルフェート、アルキルアリールポリエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート;(C6〜C30)アルキルスルホネート、(C6〜C30)アルキルアミドスルホネート、(C6〜C30)アルキルアリールスルホネート、α-オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート;(C6〜C30)アルキルホスフェート;(C6〜C30)アルキルスルホスクシネート、(C6〜C30)アルキルエーテルスルホスクシネート、(C6〜C30)アルキルアミドスルホスクシネート;(C6〜C30)アルキルスルホアセテート;(C6〜C24)アシルサルコシネート;(C6〜C24)アシルグルタメート;(C6〜C30)アルキルポリグリコシドカルボキシルエーテル;(C6〜C30)アルキルポリグリコシドスルホスクシネート;(C6〜C30)アルキルスルホスクシナメート;(C6〜C24)アシルイセチオネート;N-(C6〜C24)アシルタウレート;C6〜C30脂肪酸塩;ヤシ油酸塩又は水添ヤシ油酸塩;(C8〜C20)アシル乳酸塩;(C6〜C30)アルキル-D-ガラクトシドウロン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルエーテルカルボン酸塩;ポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルアリールエーテルカルボン酸塩;及びポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルアミドエーテルカルボン酸塩;並びに対応する酸の形態からなる群から選択されることが好ましい。
少なくとも1つの実施形態では、ア二オン性界面活性剤は塩の形態にあり、例えばアルカリ金属(例えばナトリウム)の塩;アルカリ土類金属(例えばマグネシウム)の塩;アンモニウム塩;アミン塩;及びアミノアルコール塩等である。条件によっては、アニオン性界面活性剤は酸の形態にあってもよい。
アニオン性界面活性剤は、塩化されていても塩化されていなくてもよい、(C6〜C30)アルキルスルフェート、(C6〜C30)アルキルエーテルスルフェート、又はポリオキシアルキレン化(C6〜C30)アルキルエーテルカルボン酸の塩から選択されることがより好ましい。
(c-2)両性界面活性剤
本発明による組成物は、少なくとも1種の両性界面活性剤を含んでもよい。2種以上の両性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
両性又は双性イオン性界面活性剤は、例えば(非限定的に列挙すると)、アミン誘導体、例えば脂肪族の第二級又は第三級アミン、及び任意選択で四級化されているアミン誘導体で、その脂肪族基が、8〜22個の炭素原子を含み、且つ少なくとも1個の水可溶化アニオン性基(例えば、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、又はホスホネート)を含有する、直鎖状又は分枝状の鎖であるものでありうる。
両性界面活性剤は、好ましくは、ベタイン及びアミドアミンカルボキシル化誘導体からなる群から選択することができる。
両性界面活性剤は、ベタイン型界面活性剤から選択されることが好ましい。
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、スルホベタイン、ホスホベタイン、及びアルキルアミドアルキルスルホベタイン、特に、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルベタイン、スルホベタイン、及び(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタインからなる群から選択される。一実施形態では、ベタイン型両性界面活性剤は、(C8〜C24)アルキルベタイン、(C8〜C24)アルキルアミド(C1〜C8)アルキルスルホベタイン、スルホベタイン、及びホスホベタインから選択される。
挙げることができる非限定的な例には、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary & Handbook、第15版、2014年において、ココベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ココ/オレアミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、パルミタミドプロピルベタイン、ステアラミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン、ココヒドロキシスルタイン、ラウリルヒドロキシスルタイン、及びココスルタインの名称で分類されている化合物が、単独で又は混合物として含まれる。
ベタイン型両性界面活性剤は、好ましくは、アルキルベタイン及びアルキルアミドアルキルベタイン、特に、ココベタイン及びコカミドプロピルベタインである。
アミドアミンカルボキシル化誘導体の中では、Miranolの名称で販売されている製品を挙げることができ、これは、米国特許第2,528,378号及び第2,781,354号に記載され、且つ、CTFA辞典、第3版、1982年(この開示内容は参照により本明細書に組み込まれる)では、アンホカルボキシグリシネート及びアンホカルボキシプロピオネートの名称で分類されており、それぞれ次の構造を有する:
R1-CONHCH2CH2-N+(R2)(R3)(CH2COO-) M+ X- (B1)
[式中、
R1は、加水分解ヤシ油中に存在する酸R1-COOHのアルキル基、ヘプチル、ノニル、又はウンデシルの各基を示し、
R2は、β-ヒドロキシエチル基を示し、
R3は、カルボキシメチル基を示し、
M+は、ナトリウム等のアルカリ金属に由来するカチオン性イオン、アンモニウムイオン、又は有機アミンに由来するイオンを示し、
X-は、ハロゲン化イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、アルキル(C1〜C4)硫酸イオン、アルキル(C1〜C4)スルホン酸イオン若しくはアルキル(C1〜C4)アリールスルホン酸イオン、特にメチル硫酸イオン及びエチル硫酸イオン等の有機若しくは無機のアニオン性イオンを示すか、又はM+及びX-は存在しない];
R1'-CONHCH2CH2-N(B)(C) (B2)
[式中、
R1'は、ヤシ油中若しくは加水分解亜麻仁油中に存在する酸R1'-COOHのアルキル基か、C7、C9、C11若しくはC13アルキル基等のアルキル基か、C17アルキル基及びそのイソ型か、又は不飽和のC17基を示し、
Bは、-CH2CH2OX'を表し、
Cは、-(CH2)z-Y'を表し、ここで、z=1又は2であり、
X'は、-CH2-COOH基、-CH2-COOZ'、-CH2CH2-COOH、-CH2CH2-COOZ'、又は水素原子を示し、
Y'は、-COOH、-COOZ'、-CH2-CHOH-SO3Z'、-CH2-CHOH-SO3H基、又は-CH2-CH(OH)-SO3-Z'基を示し、
ここで、Z'は、ナトリウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のイオン、有機アミンに由来するイオン、又はアンモニウムイオンを表す];
及び
Ra''-NH-CH(Y'')-(CH2)n-C(O)-NH-(CH2)n'-N(Rd)(Re) (B'2)
[式中、
Y''は、-C(O)OH、-C(O)OZ''、-CH2-CH(OH)-SO3H、又は-CH2-CH(OH)-SO3-Z''(式中、Z''は、ナトリウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属に由来するカチオン性イオン、有機アミンに由来するイオン、又はアンモニウムイオンを示す)を示し、
Rd及びReは、C1〜C4アルキル又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を示し、
Ra''は、酸からのC10〜C30アルキル基又はアルケニル基を示し、
n及びn'は、独立して、1〜3の整数を示す]。
式B1及びB2を有する両性界面活性剤は、(C8〜C24)-アルキルアンホモノアセテート、(C8〜C24)アルキルアンホジアセテート、(C8〜C24)アルキルアンホモノプロピオネート、及び(C8〜C24)アルキルアンホジプロピオネートから選択されることが好ましい。
これらの化合物は、CTFA辞典、第5版、1993年において、ココアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホプロピロン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホジプロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホジプロピオン酸、及びココアンホジプロピオン酸の名称で分類されている。
例として、Rhodia Chimie社によりMiranol(登録商標)C2M consentrateの商品名で販売されているココアンホジアセテートを挙げることができる。
式(B'2)の化合物の中では、CHIMEX社がCHIMEXANE HBの商品名で市販しているジエチルアミノプロピルココアスパルタミドナトリウム(CTFA)を挙げることができる。
(c-3)カチオン性界面活性剤
本発明による組成物は、少なくとも1種のカチオン性界面活性剤を含んでもよい。2種以上のカチオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
カチオン性界面活性剤は、任意選択でポリオキシアルキレン化された、第一級、第二級、又は第三級の脂肪アミン塩、第四級アンモニウム塩、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。
挙げることができる第四級アンモニウム塩の例には、以下のものが含まれるが、これらに限定されない:
以下の一般式(B3)のもの:
Figure 2021070645
[式中、
R1、R2、R3、及びR4は、同一であっても異なっていてもよく、1〜30個の炭素原子を含み、且つ任意選択で酸素、窒素、硫黄、及びハロゲン等のヘテロ原子を含む、直鎖状及び分枝状の脂肪族基から選択される。脂肪族基は、例えば、アルキル、アルコキシ、C2〜C6ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、(C12〜C22)アルキルアミド(C2〜C6)アルキル、(C12〜C22)アルキルアセテート、及びヒドロキシアルキルの各基、並びにアリール及びアルキルアリール等の芳香族基から選択することができ、X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、(C2〜C6)アルキル硫酸イオン、及びアルキルスルホン酸イオン又はアルキルアリールスルホン酸イオンから選択される];
イミダゾリンの第四級アンモニウム塩、例えば式(B4)のもの:
Figure 2021070645
[式中、
R5は、8〜30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基、例えば獣脂又はココナツの脂肪酸誘導体から選択され、
R6は、水素、C1〜C4アルキル基、並びに8〜30個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選択され、
R7は、C1〜C4アルキル基から選択され、
R8は、水素及びC1〜C4アルキル基から選択され、
X-は、ハロゲン化物イオン、リン酸イオン、酢酸イオン、乳酸イオン、アルキル硫酸イオン、アルキルスルホン酸イオン、及びアルキルアリールスルホン酸イオンから選択される。一実施形態では、R5及びR6は、例えば、獣脂の脂肪酸誘導体等の、12〜21個の炭素原子を含むアルケニル基及びアルキル基から選択される基の混合物であり、R7はメチルであり、R8は水素である。このような製品の例としては、Witco社により「Rewoquat(登録商標)」W75、W90、W75PG及びW75HPGの名称で販売されているクオタニウム-27(CTFA 1997年)及びクオタニウム-83(CTFA 1997年)が挙げられるが、これらに限定されない];
式(B5)のジ又はトリ第四級アンモニウム塩:
Figure 2021070645
[式中、
R9は、16〜30個の炭素原子を含む脂肪族基から選択され、
R10は、水素、又は1〜4個の炭素原子を含むアルキル基、又は-(CH2)3(R16a)(R17a)(R18a)N+X--基から選択され、
R11、R12、R13、R14、R16a、R17a、及びR18aは、同一であっても異なっていてもよく、水素、及び1〜4個の炭素原子を含むアルキル基から選択され、
X-は、ハロゲン化物イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、エチルスルホン酸イオン、及びメチルスルホン酸イオンから選択される。
そのようなジ第四級アンモニウム塩の一例は、FINETEX社のFINQUAT CT-P(クオタニウム-89)又はFINQUAT CT(クオタニウム-75)である];
及び
少なくとも1つのエステル官能基を含む第四級アンモニウム塩、例えば式(B6)のもの:
Figure 2021070645
[式中、
R22は、C1〜C6アルキル基、並びにC1〜C6ヒドロキシアルキル基及びジヒドロキシアルキル基から選択され、
R23は、
以下の基:
Figure 2021070645
直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C22炭化水素系基R27、並びに水素から選択され、
R25は、
以下の基:
Figure 2021070645
直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC1〜C6炭化水素系基R29、並びに水素から選択され、
R24、R26、及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC7〜C21炭化水素系基から選択され、
r、s、及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2〜6の範囲の整数から選択され、
r1及びt1のそれぞれは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1であり、r2+r1=2r及びt1+2t=2tであり、
yは、1〜10の範囲の整数から選択され、
x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0〜10の範囲の整数から選択され、
X-は、単体及び錯体の、有機及び無機のイオンから選択され、ただし、和x+y+zは、1〜15の範囲であり、xが0である場合、R23はR27を示し、zが0である場合、R25はR29を示す。R22は、直鎖状及び分子状のアルキル基から選択することができる。一実施形態では、R22は、直鎖状のアルキル基から選択される。別の実施形態では、R22は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、及びジヒドロキシプロピル基、例えばメチル基及びエチル基から選択される。一実施形態では、和x+y+zは、1〜10の範囲である。R23が炭化水素系基R27である場合、これは、長鎖であり、12〜22個の炭素原子を含んでもよく、又は短鎖であり、1〜3個の炭素原子を含んでもよい。R25が炭化水素系基R29である場合、これは、例えば、1〜3個の炭素原子を含んでもよい。非限定的な例として、一実施形態では、R24、R26、及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC11〜C21炭化水素系基、例えば、直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC11〜C21アルキル基及びアルケニル基から選択される。別の実施形態では、x及びzは、同一であっても異なっていてもよく、0又は1である。一実施形態では、yは1に等しい。別の実施形態では、r、s、及びtは、同一であっても異なっていてもよく、2又は3に等しく、例えば2に等しい。アニオンX-は、例えば、ハロゲン化物イオン、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、及びヨウ化物イオン、並びにC1〜C4アルキル硫酸イオン、例えばメチル硫酸イオンから選択することができる。しかしながら、メタンスルホン酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、トシル酸イオン、有機酸に由来するアニオン、例えば酢酸イオン及び乳酸イオン、並びにエステル官能基を含むアンモニウムに適合する任意の他のアニオンは、本発明に従って使用することができるアニオンの他の非限定的な例である。一実施形態では、アニオンX-は、塩化物イオン及びメチル硫酸イオンから選択される]。
別の実施形態では、式(B6)のアンモニウム塩を使用することができ、式中、
R22は、メチル基及びエチル基から選択され、
x及びyは、1に等しく、
zは、0又は1に等しく、
r、s、及びtは、2に等しく、
R23は、
以下の基:
Figure 2021070645
メチル基、エチル基、及びC14〜C22炭化水素系基、並びに水素から選択され、
R25は、
以下の基:
Figure 2021070645
及び水素から選択され、
R24、R26、及びR28は、同一であっても異なっていてもよく、直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC13〜C17炭化水素系基、例えば、直鎖状及び分枝状、飽和及び不飽和のC13〜C17アルキル基及びアルケニル基から選択される。
一実施形態では、炭化水素系基は、直鎖状である。
挙げることができる式(B6)の化合物の非限定的な例には、ジアシルオキシエチル-ジメチルアンモニウム、ジアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-メチルアンモニウム、モノアシルオキシエチル-ジヒドロキシエチル-メチルアンモニウム、トリアシルオキシエチル-メチルアンモニウム、モノアシルオキシエチル-ヒドロキシエチル-ジメチル-アンモニウムの、塩、例えば塩化物及びメチル硫酸塩、並びにそれらの混合物が含まれる。一実施形態では、アシル基は、14〜18個の炭素原子を含んでもよく、例えば、植物油、例えばパーム油及びヒマワリ油に由来してもよい。化合物がいくつかのアシル基を含有する場合、これらの基は同一であっても異なっていてもよい。
これらの生成物は、例えば、任意選択でオキシアルキレン化されているトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルキルジエタノールアミン、又はアルキルジイソプロパノールアミンを、脂肪酸に、又は植物若しくは動物起源の脂肪酸の混合物に直接エステル化することによって、又はそれらのメチルエステルをエステル交換することによって得ることができる。このエステル化の後に、アルキル化剤を使用して四級化してもよく、該アルキル化剤は、ハロゲン化アルキル、例えばハロゲン化メチル及びハロゲン化エチル;硫酸ジアルキル、例えば硫酸ジメチル及び硫酸ジエチル;メタンスルホン酸メチル:パラ-トルエンスルホン酸メチル;グリコールクロロヒドリン;及びグリセロールクロロヒドリンから選択される。
このような化合物は、例えば、Cognis社によりDehyquart(登録商標)の名称で、Stepan社によりStepanquat(登録商標)の名称で、Ceca社によりNoxamium(登録商標)の名称で、且つRewo-Goldschmidt社により「Rewoquat(登録商標)WE 18」の名称で販売されている。
本発明による組成物に使用することができるアンモニウム塩の他の非限定的な例としては、米国特許第4,874,554号及び第4,137,180号に記載されている少なくとも1個のエステル官能基を含むアンモニウム塩が挙げられる。
本発明による組成物中で使用することができる上述の第四級アンモニウム塩としては、式(I)に相当するもの、例えば、塩化テトラアルキルアンモニウム、例えば塩化ジアルキルジメチルアンモニウム及び塩化アルキルトリメチルアンモニウム(このアルキル基は、約12〜22個の炭素原子を含む)、例えば塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム及び塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウム;塩化パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウム;並びにVan Dyk社によって「Ceraphyl(登録商標)70」の名称で販売されている塩化ステアラミドプロピルジメチル(酢酸ミリスチル)アンモニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施形態によれば、本発明による組成物中で使用することができるカチオン性界面活性剤は、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、クオタニウム-83、クオタニウム-87、クオタニウム-22、塩化ベヘニルアミドプロピル-2,3-ジヒドロキシプロピルジメチルアンモニウム、塩化パルミチルアミドプロピルトリメチルアンモニウム、及びステアラミドプロピルジメチルアミンから選択される。
(c-4)非イオン性界面活性剤
本発明による組成物は、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を含んでもよい。2種以上の非イオン性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
非イオン性界面活性剤は、それ自体で周知の化合物である(例えば、この点に関して、「Handbook of Surfactants」、M.R.Porter、Blackie & Son publishers(Glasgow及びLondon)、1991年、116〜178頁を参照されたい)。したがって、非イオン界面活性剤は、例えば、アルコール、アルファ-ジオール、アルキルフェノール、及び脂肪酸のエステルから選択することができ、これらの化合物は、エトキシル化、プロポキシル化、又はグリセロール化されており、例えば8〜30個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有し、エチレンオキシド又はプロピレンオキシド基の数が2〜50の範囲であり、グリセロール基の数が1〜30の範囲であることが可能である。マルトース誘導体もまた挙げることができる。エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのコポリマー;エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと、脂肪アルコールとの縮合物;例えば2〜30molのエチレンオキシドを含むポリエトキシル化脂肪アミド;例えば1.5〜5つの、例えば1.5〜4つのグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪アミド;2〜30molのエチレンオキシドを含む、ソルビタンのエトキシル化脂肪酸エステル;植物由来のエトキシル化油;スクロースの脂肪酸エステル;ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル;グリセロール(C6〜C24)アルキルポリグリコシドのポリエトキシル化脂肪酸モノエステル又はジエステル;N-(C6〜C24)アルキルグルカミン誘導体;(C10〜C14)アルキルアミンオキシド又はN-(C10〜C14)アシルアミノプロピルモルホリンオキシド等のアミンオキシド;シリコーン界面活性剤;並びにそれらの混合物もまた、非限定的に挙げることができる。
非イオン性界面活性剤は、好ましくは、モノオキシアルキレン化、ポリオキシアルキレン化、モノグリセロール化、又はポリグリセロール化された非イオン性界面活性剤から選択することができる。オキシアルキレン単位は、より特定するとオキシエチレン若しくはオキシプロピレン単位、又はそれらの組み合わせであり、好ましくはオキシエチレン単位である。
挙げることができるモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化された非イオン性界面活性剤の例には、以下のものが含まれる:
モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化された(C8〜C24)アルキルフェノール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化されたC8〜C30アルコール、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化されたC8〜C30アミド、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8〜C30酸と、モノアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールとのエステル、
飽和又は不飽和の、直鎖状又は分岐状のC8〜C30酸と、ソルビトールとのモノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化エステル、
飽和又は不飽和の、モノオキシアルキレン化又はポリオキシアルキレン化された植物油、及び
とりわけ、単独又は混合物としてのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの縮合物。
界面活性剤は、好ましくは、1から100の間、好ましくは1から50の間、より好ましくは1から20の間のモル数のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを含有する。
本発明の実施形態の1つによれば、モノオキシアルキレン化された非イオン性界面活性剤は、モノオキシエチレン化脂肪アルコール(エチレングリコール及び脂肪アルコールのエーテル)、モノオキシエチレン化脂肪エステル(エチレングリコール及び脂肪酸のエステル)、及びそれらの混合物から選択することができる。
挙げることができるモノオキシアルキレン化脂肪エステルの例には、ジステアリン酸グリコールが含まれる。
本発明の実施形態の1つによれば、ポリオキシアルキレン化された非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール(ポリエチレングリコール及び脂肪アルコールのエーテル)、ポリオキシエチレン化脂肪エステル(ポリエチレングリコール及び脂肪酸のエステル)、及びそれらの混合物から選択することができる。
挙げることができるポリオキシエチレン化された飽和脂肪アルコール(又はC8〜C30アルコール)の例には、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると2〜10個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはラウレス-2からラウレス-20);ベヘニルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはベヘネス-2からベヘネス-20);セテアリルアルコール(セチルアルコール及びステアリルアルコールの混合物)のエチレンオキシド付加物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはセテアレス-2からセテアレス-20);セチルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはセテス-2からセテス-20);ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはステアレス-2からステアレス-20);イソステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはイソステアレス-2からイソステアレス-20);並びにそれらの混合物が含まれる。
挙げることができるポリオキシエチレン化された不飽和脂肪アルコール(又はC8〜C30アルコール)の例には、オレイルアルコールのエチレンオキシド付加物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの、より特定すると2〜10個のオキシエチレン単位を含有するもの(CTFA名としてはオレス-2からオレス-20);及びそれらの混合物が含まれる。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化された非イオン性界面活性剤の例として、モノグリセロール化又はポリグリセロール化されたC8〜C40アルコールが好ましくは使用される。
特に、モノグリセロール化又はポリグリセロール化されたC8〜C40アルコールは、式:
RO-[CH2-CH(CH2OH)-O]m-H又はRO-[CH(CH2OH)-CH2O]m-H
[式中、Rは、直鎖状又は分枝状のC8〜C40、好ましくはC8〜C30アルキル基又はアルケニル基を表し、mは、1〜30、好ましくは1.5〜10の範囲の数を表す]
に対応する。
本発明との関連において好適である化合物の例としては、4molのグリセロールを含有するラウリルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4ラウリルエーテル)、1.5molのグリセロールを含有するラウリルアルコール、4molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-4オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するオレイルアルコール(INCI名:ポリグリセリル-2オレイルエーテル)、2molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するセテアリルアルコール、6molのグリセロールを含有するオレオセチルアルコール、及び6molのグリセロールを含有するオクタデカノールを挙げることができる。
アルコールは、mの値が統計値を表すのと同様に、アルコールの混合物を表す場合があり、これは、市販製品において、いくつかの種のポリグリセロール化脂肪アルコールが混合物の形態で共存しうることを意味する。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化されたアルコールのうち、1molのグリセロールを含有するC8/C10アルコール、1molのグリセロールを含有するC10/C12アルコール、及び1.5molのグリセロールを含有するC12アルコールを使用することが好ましい。
モノグリセロール化又はポリグリセロール化されたC8〜C40脂肪エステルは、式:
R'O-[CH2-CH(CH2OR''')-O]m-R''又はR'O-[CH(CH2OR''')-CH2O]m-R''
[式中、R'、R''、及びR'''のそれぞれは、独立して、水素原子、又は直鎖状若しくは分枝状のC8〜C40、好ましくはC8〜C30アルキル-CO-基若しくはアルケニル-CO-基を表し、ただし、R'、R''、及びR'''のうちの少なくとも1つが水素原子ではなく、mは、1〜30、好ましくは1.5〜10の範囲の数を表す]
対応してもよい。
挙げることができるポリオキシエチレン化脂肪エステルの例には、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、又はベヘン酸のエステルのエチレンオキシド付加物、及びそれらの混合物、とりわけ2〜20個のオキシエチレン単位を含有するもの、例えばPEG-2からPEG-20ラウレート(CTFA名:PEG-2ラウレートからPEG-20ラウレート);PEG-2からPEG-20パルミテート(CTFA名:PEG-2パルミテートからPEG-20パルミテート);PEG-2からPEG-20ステアレート(CTFA名:PEG-2ステアレートからPEG-20ステアレート);PEG-2からPEG-20パルミトステアレート;PEG-2からPEG-20ベヘネート(CTFA名:PEG-2ベヘネートからPEG-20ベヘネート);及びそれらの混合物が含まれる。
ポリオキシエチレン化脂肪エステルは、ポリエチレングリコールと、1つ又は複数の置換基、例えば1つのヒドロキシル基及び複数のヒドロキシル基等を有してもよい脂肪酸、例えば飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC8〜C30酸とのジエステルから選択することもできる。脂肪酸は、それぞれが1つ又は複数のヒドロキシル基を有する脂肪酸のポリマーの形態にあってもよい。そのようなポリマーは、1つ又は複数のヒドロキシル基を有する1つの脂肪酸のカルボキシル基と、1つ又は複数のヒドロキシル基を有する別の脂肪酸のヒドロキシル基とのエステル化によって形成されうる。そのようなポリマーの例としては、ポリヒドロキシステアリン酸が挙げられる。したがって、ポリオキシエチレン化脂肪エステルとしては、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30を挙げることができる。
本発明の実施形態の1つによれば、非イオン性界面活性剤は、例えばポリオールと、8〜24個の炭素原子、好ましくは12〜22個の炭素原子を含有する飽和又は不飽和の鎖を有する脂肪酸とのエステル、好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を有するそのポリオキシアルキレン化誘導体、例えばC8〜C24、好ましくはC12〜C22脂肪酸のグリセリルエステル、及び好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を含有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;C8〜C24、好ましくはC12〜C22脂肪酸のソルビトールエステル、及び好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を含有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;C8〜C24、好ましくはC12〜C22脂肪酸の糖(スクロース、マルトース、グルコース、フルクトース及び/又はアルキルグリコース)エステル、及び好ましくは10〜200個、より好ましくは10〜100個のオキシアルキレン単位を含有するそのポリオキシアルキレン化誘導体;脂肪アルコールのエーテル;糖と、C8〜C24、好ましくはC12〜C22脂肪アルコールとのエーテル;並びにそれらの混合物から選択することができる。
脂肪酸のグリセリルエステルとしては、グリセリルステアレート(グリセリルモノ-、ジ-、及び/又はトリステアレート)(CTFA名:グリセリルステアレート)、グリセリルラウレート又はグリセリルリシノレエート、及びそれらの混合物を列挙することができ、それらのポリオキシアルキレン化誘導体としては、脂肪酸とポリオキシアルキレン化グリセロールとのモノ-、ジ-、又はトリエステル(脂肪酸とグリセロールのポリアルキレングリコールエーテルとのモノ-、ジ-、又はトリエステル)、好ましくはポリオキシエチレン化グリセリルステアレート(モノ-、ジ-、及び/又はトリステアレート)、例えばPEG-20グリセリルステアレート(モノ-、ジ-、及び/又はトリステアレート)、及びポリオキシエチレン化グリセリルココエート(モノ-、ジ-、及び/又はトリステアレート)、例えばPEG-7グリセリルココエートを列挙することができる。
これらの界面活性剤の混合物、例えば、Uniqema社によってARLACEL 165の名称で市販されている、グリセリルステアレート及びPEG-100ステアレートを含有する製品、並びにGoldschmidt社によってTEGINの名称で市販されている、グリセリルステアレート(グリセリルモノ-及びジステアレート)及びステアリン酸カリウムを含有する製品(CTFA名:グリセリルステアレートSE)を使用することもできる。
C8〜C24脂肪酸のソルビトールエステル及びそのポリオキシアルキレン化誘導体は、ソルビタンパルミテート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、並びに脂肪酸と、例えば20〜100個のEOを含有するアルコキシル化ソルビタンとのエステル、例えばICI社によりSpan 60の名称で販売されているソルビタンモノステアレート(CTFA名:ソルビタンステアレート)、ICI社によりSpan 40の名称で販売されているソルビタンモノパルミテート(CTFA名:ソルビタンパルミテート)、及びICI社によりTween 65の名称で販売されているソルビタントリステアレート20 EO(CTFA名:ポリソルベート65)、ポリエチレンソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、又はUniqema社によりTween 20若しくはTween 60の商品名で市販されている化合物から選択することができる。
脂肪酸とグルコース又はアルキルグルコースとのエステルとしては、グルコースパルミテート、アルキルグルコースセスキステアレート、例えばメチルグルコースセスキステアレート、アルキルグルコースパルミテート、例えばメチルグルコースパルミテート又はエチルグルコースパルミテート、メチルグルコシド脂肪エステル、メチルグルコシドとオレイン酸とのジエステル(CTFA名:メチルグルコースジオレエート)、メチルグルコシドとオレイン酸/ヒドロキシステアリン酸の混合物との混合エステル(CTFA名:メチルグルコースジオレエート/ヒドロキシステアレート)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのエステル(CTFA名:メチルグルコースイソステアレート)、メチルグルコシドとラウリン酸とのエステル(CTFA名:メチルグルコースラウレート)、メチルグルコシドとイソステアリン酸とのモノエステル及びジエステルの混合物(CTFA名:メチルグルコースセスキ-イソステアレート)、メチルグルコシドとステアリン酸とのモノエステル及びジエステルの混合物(CTFA名:メチルグルコースセスキステアレート)、特にAMERCHOL社によってGlucate SSの名称で市販されている製品、並びにそれらの混合物を列挙することができる。
脂肪酸とグルコース又はアルキルグルコースとのエトキシル化エーテルとしては、脂肪酸とメチルグルコースとのエトキシル化エーテル、特に、メチルグルコース及びステアリン酸のジエステルと、約20モルのエチレンオキシドとのポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20メチルグルコースジステアレート)、例えば、AMERCHOL社によってGlucam E-20ジステアレートの名称で市販されている製品、メチルグルコース及びステアリン酸のモノエステル及びジエステルの混合物と、約20モルのエチレンオキシドとのポリエチレングリコールエーテル(CTFA名:PEG-20メチルグルコースセスキステアレート)、特に、AMERCHOL社によってGlucamate SSE-20の名称で市販されている製品、及びGOLDSCHMIDT社によってGrillocose PSE-20の名称で市販されている製品、並びにそれらの混合物を、例として列挙することができる。
スクロースエステルとしては、パルミト-ステアリン酸サッカロース、ステアリン酸サッカロース、及びモノラウリン酸サッカロースを、例として列挙することができる。
糖エーテルとしては、アルキルポリグルコシドを使用することができ、例えば、MYDOL 10の名称で花王株式会社によって市販されている製品、PLANTAREN 2000の名称でHenkel社によって市販されている製品、及びORAMIX NS 10の名称でSeppic社によって市販されている製品等のデシルグルコシド、ORAMIX CG 110の名称でSeppic社によって、又はLUTENSOL GD 70の名称でBASF社によって市販されている製品等のカプリリル/カプリルグルコシド、PLANTAREN 1200 N及びPLANTACARE 1200の名称でHenkel社によって市販されている製品等のラウリルグルコシド、PLANTACARE 818/UPの名称でHenkel社によって市販されている製品等のココ-グルコシド、場合によってはセトステアリルアルコールと混合されているセトステアリルグルコシドで、例えばMONTANOV 68の名称でSeppic社によって、TEGO-CARE CG90の名称でGoldschmidt社によって、及びEMULGADE KE3302の名称でHenkel社によって市販されているもの、アラキジルグルコシド、例えばアラキジルとベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物の形態でMONTANOV 202の名称でSeppic社によって市販されているもの、ココイルエチルグルコシド、例えばセチルとステアリルアルコールとの混合物(35/65)の形態でMONTANOV 82の名称でSeppic社によって市販されているもの、並びにそれらの混合物を、特に列挙することができる。
アルコキシル化植物油のグリセリドの混合物、例えばエトキシル化(200 EO)パームとコプラ(7 EO)グリセリドとの混合物もまた、列挙することができる。
本発明による非イオン性界面活性剤は、好ましくは、アルケニル又は分枝状のC12〜C22アシル鎖、例えばオレイル基又はイソステアリル基を含有してもよい。より好ましくは、本発明による非イオン性界面活性剤は、PEG-20グリセリルトリイソステアレートである。
本発明の実施形態の1つによれば、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、特に式:
HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
[式中、a、b、及びcは、a+cが2〜100の範囲であり、bが14〜60の範囲であるような整数である]
のコポリマー、及びそれらの混合物から選択することができる。
本発明の実施形態の1つによれば、非イオン性界面活性剤は、シリコーン界面活性剤から選択することができる。非限定的に挙げられるのは、US-A-5364633及びUS-A-5411744の文献に開示されているものである。
シリコーン界面活性剤は、好ましくは、式(I)
Figure 2021070645
[式中、
R1、R2、及びR3は、互いに独立して、C1〜C6アルキル基又は-(CH2)x-(OCH2CH2)y-(OCH2CH2CH2)z-OR4基を表し、少なくとも1つのR1、R2、又はR3基はアルキル基ではなく、R4は、水素、アルキル基、又はアシル基であり、
Aは、0〜200の範囲の整数であり、
Bは、0〜50の範囲の整数であり、ただし、A及びBが同時に0に等しいことはなく、
xは、1〜6の範囲の整数であり、
yは、1〜30の範囲の整数であり、
zは、0〜5の範囲の整数である]
の化合物であってもよい。
本発明の好ましい一実施形態によれば、式(I)の化合物において、アルキル基は、メチル基であり、xは、2〜6の範囲の整数であり、yは、4〜30の範囲の整数である。
式(I)のシリコーン界面活性剤の例としては、式(II):
Figure 2021070645
[式中、Aは、20〜105の範囲の整数であり、Bは、2〜10の範囲の整数であり、yは、10〜20の範囲の整数である]
の化合物を挙げることができる。
式(I)のシリコーン界面活性剤の例としては、式(III):
H-(OCH2CH2)y-(CH2)3-[(CH3)2SiO]A'-(CH2)3-(OCH2CH2)y-OH (III)
[式中、A'及びyは、10〜20の範囲の整数である]
の化合物も挙げることができる。
使用することができる本発明の化合物は、Dow Corning社によりDC 5329、DC 7439-146、DC 2-5695、及びQ4-3667の名称で販売されているものである。それぞれ、化合物DC 5329は、Aが22、Bが2、yが12であり、DC 7439-146は、Aが103、Bが10、yが12であり、DC 2-5695は、Aが27、Bが3、yが12である、式(II)の化合物である。
化合物Q4-3667は、Aが15であり、yが13である、式(III)の化合物である。
本発明による組成物中の(e)界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上でありうる。
本発明による組成物中の(e)界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下であってもよい。
本発明による組成物中の(a)界面活性剤の量は、組成物の総質量に対して1質量%〜50質量%、好ましくは5質量%〜45質量%、より好ましくは10質量%〜40質量%であってもよい。
(任意選択の成分)
本発明による組成物は、前述の成分に加えて、化粧品に典型的に用いられる任意選択の成分、具体的には、油類、染料、充填剤、ポリオール、親水性又は親油性の増粘剤、UV遮蔽剤、動物又は植物に由来する天然抽出物、保存料、pH調整剤等を、本発明の効果を損なわない範囲内で含んでもよい。
本発明による組成物は、上記の任意選択の成分を、組成物の総質量に対して0.001質量%〜30質量%、好ましくは0.01質量%〜20質量%、より好ましくは0.1質量%〜10質量%の量で含んでもよい。
特に、pH調整剤は、有機塩基又は無機塩基、及び有機酸又は無機酸、並びにそれらの塩から選択することができる。
有機塩基の例としては、第一級、第二級、及び第三級(ポリ)アミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、及び1,3-プロパンジアミンが挙げられる。無機塩基の例としては、アンモニア、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び炭酸ナトリウムが挙げられる。
有機酸の例としては、クエン酸及び乳酸等のカルボン酸が挙げられる。無機酸の例としては、塩酸、硝酸、オルトリン酸、及びスルホン酸が挙げられる。塩の例としては、リン酸ナトリウム及びリン酸三ナトリウムが挙げられる。
本発明による組成物のpHは、例えば、4〜8、好ましくは4.5〜7.5、より好ましくは5.0〜7.0に調整されうる。
pH調整剤は、本発明による組成物中に、組成物のpHを所望の値に調整するのに十分な量、例えば、組成物の総質量に対して0.01質量%〜10質量%、好ましくは0.05質量%〜5質量%、より好ましくは0.1質量%〜1質量%の範囲の量で存在してもよい。
(調製)
本発明による組成物は、当業者に周知の方法のいずれかに従って、上記の必須及び任意選択の成分を混合することによって調製することができる。
本発明による組成物は、流体、好ましくは液体又はペースト、より好ましくは液体の形態とすることができる。
(用途)
本発明による組成物は、ケラチン繊維を処置するために使用することができる。
本発明による組成物は、化粧用組成物、好ましくは洗い流しタイプの化粧用組成物、より好ましくは洗い流しタイプの毛髪化粧用組成物であってもよい。
例えば、本発明による組成物は、シャンプー、コンディショナー等の毛髪ケア化粧料中に使用することができる。
(濃縮物)
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪のための組成物であって、
(a)組成物の総量に対して1質量%以上、好ましくは2質量%〜15質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%の量の酒石酸と、
(b)組成物の総量に対して0.3質量%以上、好ましくは0.5質量%〜10質量%、より好ましくは0.7質量%〜5質量%の量の少なくとも1種の芳香族アルコールと、
(c)組成物の総量に対して0.8質量%以上、好ましくは1.0質量%〜10質量%、より好ましくは1.2質量%〜5質量%の量の少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、
(d)組成物の総量に対して70質量%以上、好ましくは75質量%〜98質量%、より好ましくは80質量%〜95質量%の量の水と
を含む、組成物にも関する。
本発明の一態様による上記の組成物は、濃縮物、好ましくはケラチン繊維のための組成物のための濃縮物、より好ましくはケラチン繊維のための化粧用組成物のための濃縮物として機能することができる。
本発明の一態様による上記の組成物は、液体又はペースト、好ましくは液体、より好ましくは液体の形態とすることができる。
本発明の一態様による上記の組成物は、任意の媒体又はビヒクル、好ましくは液体媒体又はビヒクル、より好ましくは水等を含む液体媒体又はビヒクルで希釈することができる。
例えば、本発明の一態様による上記の組成物を別の組成物に添加してもよい。添加された上記の組成物を他の組成物と混合して、他の組成物によって希釈させてもよい。2つの組成物の混合物を使用に供してもよい。
本発明の一態様による上記の組成物は、成分(a)〜(c)を比較的高い濃度で含むことができる。換言すると、該組成物は、成分(a)〜(c)の濃縮物とすることができる。したがって、該組成物は、成分(a)〜(c)に起因する美容効果を有する別の組成物をもたらすために使用することができる。
例えば、長時間にわたって持続しうるケラチン繊維の柔軟化及びスムージング等の向上又は増大した美容効果を有する化粧用組成物をもたらすために、本発明の一態様による上記の組成物を、毛髪等のケラチン繊維のための化粧用組成物に添加してもよい。
したがって、本発明の一態様による上記の組成物は、美容効果を向上又は増大させるためのブースターとみなすことができる。
[美容方法及び使用]
本発明はまた、ケラチン繊維、好ましくは毛髪をケア又はコンディショニングするための美容方法であって、
本発明による組成物をケラチン繊維上に適用する工程、又は
本発明による濃縮物を希釈して希釈物を得て、希釈物をケラチン繊維上に適用する工程
を含む、美容方法にも関する。
適用する工程は、アプリケータ、例えば、ブラシ等の任意の従来の手段によって行うことができる。
希釈する工程は、本発明の濃縮物と、別の組成物、好ましくは別の化粧用組成物、より好ましくは別の洗い流しタイプの化粧用組成物、例えばシャンプー又はコンディショナーとを混合することによって行うことができる。
混合は、ミキサー等の任意の従来の手段によって行うことができる。
したがって、希釈物は、本発明の濃縮物と、別の組成物、好ましくは別の化粧用組成物、より好ましくは別の洗い流しタイプの化粧用組成物、例えばシャンプー又はコンディショナーとの混合物であってもよい。
本発明はまた、(a)酒石酸及び(b)少なくとも1種の芳香族アルコールの組み合わせの、(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマー及び(d)水を含む組成物における使用であって、組成物中の(a)酒石酸の量が、組成物の総質量に対して0.3質量%以上である、組成物がケラチン繊維上に適用された場合の(c)カチオン性ポリマーのケラチン繊維、好ましくは毛髪上への堆積を増大又は向上させるための、使用にも関する。
本発明はまた、(c)カチオン性ポリマー及び(d)水を含む組成物における(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマーのケラチン繊維上への堆積を増大又は向上させるための方法であって、(a)酒石酸及び(b)少なくとも1種の芳香族アルコールの組み合わせを組成物中に添加することを含み、組成物中の(a)酒石酸の量が、組成物の総質量に対して0.3質量%以上である、方法にも関する場合がある。
本発明を、実施例によって、より詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例が本発明の範囲を限定するものとは解釈すべきでない。
(実施例1及び比較例1〜3)
[調製]
実施例1及び比較例1〜3による組成物のそれぞれを、表1に示す成分を混合することによって調製した。表1に示している成分の量についての数値はすべて、組成物の総質量に対する活性原料としての「質量%」に基づく。
Figure 2021070645
[評価]
(ポリクオタニウム-10の堆積)
3つの毛髪見本(1g、27cm)を各実験について用意した。毛髪見本のそれぞれを、洗浄用シャンプーで5回洗浄した。洗浄と洗浄との間には、毛髪見本を水ですすいだ。実施例1及び比較例1〜3による組成物各1.2gを、各毛髪見本上に適用した。毛髪見本を流水ですすぎ、次に周囲条件下で自然乾燥して、処置済み毛髪見本を得た。
処置済み毛髪見本を、測定のために、短い断片へと切断した。処置済み毛髪見本上に堆積したポリクオタニウム-10の量を、ゲル浸透クロマトグラフィ-屈折率(GPC RI)で測定した。ポリクオタニウム-10の平均堆積量を、各組成物につき3つの毛髪見本で算出した。
結果は、表1に示してある。
(滑らかさ)
3つの毛髪見本(1g、27cm)を各実験について用意した。毛髪見本のそれぞれを、洗浄用シャンプーで5回洗浄した。洗浄と洗浄との間には、毛髪見本を水ですすいだ。実施例1及び比較例1〜3による組成物各1.2gを、各毛髪見本上に適用した。毛髪見本を流水ですすぎ、次に周囲条件下で自然乾燥して、処置済み毛髪見本を得た。
処置済み毛髪見本をプレート上に載置し、その根元側を毛髪クリップでプレート上に固定した。センサー(Trinity Lab社製のHandy Rub Tester(タイプTL701))を用いて毛髪見本を根本から先端までスキャンし、COF(摩擦係数)を測定することにより、処置済み毛髪見本の滑らかさを評価した。この測定を、処置済み毛髪見本1つにつき3回行った。更に2つの毛髪見本に対して同じ手順を行って、組成物1種につき合計9つの結果を得、各組成物について平均値を算出した。スコアが低いほど、良好な滑らかさ効果が発揮されうることを示す。
{官能評価}
5つの毛髪見本(1g、27cm)を各実験について用意した。毛髪見本のそれぞれを、洗浄用シャンプーで5回洗浄した。洗浄と洗浄との間には、毛髪見本を水ですすいだ。実施例1及び比較例1〜3による組成物各2gを、各毛髪見本上に適用した。毛髪見本を流水ですすぎ、次に周囲条件下で自然乾燥して、処置済み毛髪見本を得た。
実施例1及び比較例1〜3による各組成物を毛髪見本に適用した後の、柔らかさ、乾いた毛髪の滑らかさ、及び指通りといった質感を、5名のパネリストが、以下の評価基準に従って評価した。ベンチマークは、比較例1、すなわち、主要な活性成分を含まない組成物についての結果を意味する。
非常に良好: 4〜5名のパネリストがベンチマークよりも良好であるとみなした
良好: 2又は3名のパネリストがベンチマークよりも良好であるとみなした
不良: 0又は1名のパネリストがベンチマークよりも良好であるとみなした
結果は、表1の「官能評価」と表示した行に示してある。
実施例1による組成物は、比較例1による組成物、並びに比較例2及び3による組成物よりも優れた柔らかさ及び滑らかさを毛髪にもたらすことができた。
結果は、表1に示してある。
(結果)
表1に示した結果に見ることができるように、表1における毛髪上のポリクオタニウム-10(PQ-10)の堆積量は、酒石酸及びフェノキシエタノールの組み合わせによって増大又は向上した。
特に、組成物の総質量に対して0.3質量%以上の量でフェノキシエタノール及び酒石酸の両方を含む、実施例1による組成物は、PQ-10の最も良好な堆積量をもたらした。
PQ-10を全く含まない比較例1による組成物は、毛髪上へのPQ-10の堆積をもたらすことが全くできなかった。
PQ-10を含むが酒石酸又はフェノキシエタノールを含まない、比較例2による組成物は、いくらかのPQ-10堆積量をもたらしたが、この量は最も低かった。
組成物の総質量に対して0.3質量%以上の量でPQ-10及び酒石酸を含む、比較例3による組成物は、PQ-10堆積のわずかな向上をもたらした。しかしながら、比較例3による組成物によってもたらされたPQ-10堆積量は、実施例1による組成物によるものよりも低かった。
毛髪上のPQ-10堆積量の増加は、柔らかく滑らかな触感をもたらすことができる。このことは、表1に示したCOF実験データによって裏付けられうる。

Claims (15)

  1. ケラチン繊維、好ましくは毛髪を処置するための組成物であって、
    (a)組成物の総量に対して0.3質量%以上の量の酒石酸と、
    (b)少なくとも1種の芳香族アルコールと、
    (c)少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、
    (d)水と
    を含む、組成物。
  2. (a)酒石酸が、組成物の総質量に対して0.3質量%〜20質量%、好ましくは0.4質量%〜15質量%、より好ましくは0.5質量%〜10質量%の範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  3. (b)芳香族アルコールが、一般式(I)
    Figure 2021070645
    [式中、
    - aは、0〜5、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1の整数を示し、
    - bは、0又は1の整数を示し、
    - Rは、H、ハロゲン、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、又はC1〜C6アルケニル基を示し、
    - Xは、C1〜C4アルキレン、C2〜C4アルケニレン基、又はC2〜C4アルキニレン基を示し、
    - Yは、単結合、C1〜C4アルキレン、C2〜C4アルケニレン基、又はC2〜C4アルキニレン基を示す]
    により表される、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 一般式(I)において、
    - aは、0又は1の整数を示し、
    - bは、0又は1の整数を示し、
    - Rは、H、ハロゲン、又はC1〜C6アルキル基を示し、
    - Xは、C1〜C4アルキレン基を示し、
    - Yは、単結合又はC1〜C4アルキレン基を示す、
    請求項3に記載の組成物。
  5. 一般式(I)において、
    - aは、0であり、
    - bは、1であり、
    - Xは、C1〜C4アルキレン基を示し、
    - Yは、単結合を示す、
    請求項3又は4に記載の組成物。
  6. (b)芳香族アルコールが、フェノキシエタノールである、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. (b)芳香族アルコールが、組成物の総質量に対して0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲の量で存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. (c)カチオン性ポリマーが、ポリクオタニウム-4、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-24、ポリクオタニウム-67、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. (c)カチオン性ポリマーが、組成物の総質量に対して0.01質量%〜15質量%、好ましくは0.05質量%〜10質量%、より好ましくは0.1質量%〜5質量%の範囲の量で存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. (d)水が、組成物の総質量に対して40質量%〜95質量%、好ましくは50質量%〜85質量%、より好ましくは60質量%〜75質量%の範囲の量で存在する、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. カチオン性、アニオン性、非イオン性、及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤を更に含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 化粧用組成物、好ましくは洗い流しタイプの化粧用組成物、より好ましくは洗い流しタイプの毛髪化粧用組成物である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. ケラチン繊維、好ましくは毛髪のための組成物であって、
    (a)組成物の総量に対して1質量%以上、好ましくは2質量%〜15質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%の量の酒石酸と、
    (b)組成物の総量に対して0.3質量%以上、好ましくは0.5質量%〜10質量%、より好ましくは0.7質量%〜5質量%の量の少なくとも1種の芳香族アルコールと、
    (c)組成物の総量に対して0.8質量%以上、好ましくは1.0質量%〜10質量%、より好ましくは1.2質量%〜5質量%の量の少なくとも1種のカチオン性ポリマーと、
    (d)組成物の総量に対して70質量%以上、好ましくは75質量%〜98質量%、より好ましくは80質量%〜95質量%の量の水と
    を含む、組成物。
  14. ケラチン繊維、好ましくは毛髪をケア又はコンディショニングするための美容方法であって、
    請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物をケラチン繊維上に適用する工程、又は
    請求項13に記載の組成物を希釈して希釈物を得て、希釈物をケラチン繊維上に適用する工程
    を含む、美容方法。
  15. (a)酒石酸及び(b)少なくとも1種の芳香族アルコールの組み合わせの、(c)少なくとも1種のカチオン性ポリマー及び(d)水を含む組成物における使用であって、組成物中の(a)酒石酸の量が、組成物の総質量に対して0.3質量%以上である、組成物がケラチン繊維上に適用された場合の(c)カチオン性ポリマーのケラチン繊維、好ましくは毛髪上への堆積を増大又は向上させるための、使用。
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