JP2021065898A - プレス成形方法 - Google Patents

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敏康 任田
Toshiyasu Toda
敏康 任田
勉 増茂
Tsutomu Masushige
勉 増茂
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Abstract

【課題】平板部の端部で異なる方向に起立する2つのフランジ部が交差する交差部を備えたプレス品において、交差部をフランジ幅の短い短フランジ部で略袋状に繋ぐと共に、短フランジ部での局部伸びを低減して割れを回避させ得るプレス成形方法を提供する。【解決手段】少なくとも、曲げ工程S3と、寄せ抜き工程S4とを備え、曲げ加工前素材MS2には、それぞれ展開状態の第1フランジ部2aと第2フランジ部3aを連結する連結フランジ部RHが形成されていると共に、当該連結フランジ部に短フランジ部4aの外形線41aを一部に含む輪郭孔RKが形成され、曲げ工程にて、第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後で、連結フランジ部を輪郭孔から第2フランジ部の外形線31aに沿って切断してから、第2フランジ部と短フランジ部とを下向きに曲げ加工する。寄せ抜き工程にて、連結フランジ部を第1フランジ部の外形線21に沿って切断する。【選択図】図5

Description

本発明は、プレス成形方法に関し、詳しくは、平板部に対して異なる方向に起立する2つのフランジ部が平板部の端部で交差する交差部をフランジ幅の短い短フランジ部で繋いで形成されるプレス品のプレス成形方法に関する。
一般に、自動車の車体床下では、車体骨格部材として、車両側部で前後方向に延設された一対のサイドメンバと、サイドメンバ間で左右方向に延設されたクロスメンバとが、梯子状に結合されることによって、車両剛性を高めている。例えば、特許文献1には、車体骨格部材同士の結合構造が開示されている。
すなわち、特許文献1には、図11に示すように、リヤクロスメンバ101とリヤサイドメンバ201との結合構造が開示されている。ここでは、リヤクロスメンバ101は、階段状の断面形状を成しており、上下に互い違いに平行に配置された上部垂直面102及び下部垂直面104と、上部垂直面102の下端部と下部垂直面104の上端部とを繋ぐ中間部水平面103と、を備えている。また、上部垂直面102の外側の端末部は車体前方側へ直角に折り曲げられており、上部端末フランジ部102Aとされ、リヤサイドメンバ201の側部垂直面202に結合されている。一方、中間部水平面103の端末部はそのまま車幅方向外側へ延出されており、中間部端末フランジ部103Aとされ、リヤサイドメンバ201の下部水平面203に結合されている。
また、リヤクロスメンバ101の上部端末フランジ部102Aと中間部端末フランジ部103Aとの交差部では、フランジ曲げ加工時の局部伸びによって割れが生じやすい。そのため、上部垂直面102と中間部水平面103とが交差する折り曲げ部の外側の端部には、プレス成形時の割れ防止用の切欠部105が形成されていると共に、当該切欠部105の切欠き範囲を狭めるための段差部106が中間部水平面103に形成されている。すなわち、リヤクロスメンバ101は、平板部(上部垂直面102)に対して、異なる方向に起立する2つのフランジ部(上部端末フランジ部102Aと中間部水平面103及び中間部端末フランジ部103A)が、平板部(上部垂直面102)の端部で交差する交差部を、切欠部105によって繋いで形成されるプレス品である。
特開2004−203116号公報
しかしながら、上記リヤクロスメンバ101のように、切欠き範囲が狭いとはいえ、切欠部105があると、車両走行時に路面から被水した水が、リヤクロスメンバ101の内部に侵入して錆が発生する恐れがあった。そのため、錆を防止するために、シール部材を詰めて切欠部105を塞ぐ必要があった。ところが、シール部材を詰める作業は、手間が掛かりコスト増に繋がって、好ましくなかった。したがって、上記リヤクロスメンバ101のような、平板部に対して異なる方向に起立する2つのフランジ部が、平板部の端部で交差する交差部に、切欠き部自体を廃止できるプレス成形方法が求められていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、平板部に対して異なる方向に起立する2つのフランジ部が平板部の端部で交差する交差部を備えたプレス品において、交差部をフランジ幅の短い短フランジ部で略袋状に繋ぐと共に、短フランジ部での局部伸びを低減して割れを回避させ得るプレス成形方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るプレス成形方法は、次のような構成を有している。
(1)平板部に対して上向きに曲げ加工される第1フランジ部の基端部と下向きに曲げ加工される第2フランジ部の基端部とが、前記平板部の端部で交差する交差部を、前記第2フランジ部と連続して曲げ加工され前記第2フランジ部よりフランジ幅の短い短フランジ部で前記第1フランジ部の基端部と略袋状に繋いで形成されるプレス品のプレス成形方法であって、
少なくとも、曲げ工程と、寄せ抜き工程とを備え、
曲げ加工前素材には、それぞれ展開状態の前記第1フランジ部と前記第2フランジ部を連結する連結フランジ部が形成されていると共に、当該連結フランジ部に前記短フランジ部の外形線を一部に含む輪郭孔が形成されていること、
前記曲げ工程にて、前記第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後で、前記連結フランジ部を前記輪郭孔から前記第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、前記第2フランジ部と前記短フランジ部とを下向きに曲げ加工すること、
前記寄せ抜き工程にて、前記連結フランジ部を前記第1フランジ部の外形線に沿って切断すること、を特徴とする。
本発明においては、少なくとも、曲げ工程と、寄せ抜き工程とを備え、曲げ加工前素材には、それぞれ展開状態の第1フランジ部と第2フランジ部を連結する連結フランジ部が形成されていると共に、当該連結フランジ部に短フランジ部の外形線を一部に含む輪郭孔が形成され、また、曲げ工程にて、第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後で、連結フランジ部を輪郭孔から第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、第2フランジ部と短フランジ部とを下向きに曲げ加工するので、連結フランジ部が第1フランジ部と第2フランジ部とを連結した状態で、第1フランジ部の曲げ加工を行うことができ、当該曲げ加工時に短フランジ部の外形線に作用する引張り荷重を、連結フランジ部によって分散させ低減させることができる。また、連結フランジ部を輪郭孔から第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、第2フランジ部と短フランジ部とを下向きに曲げ加工するので、短フランジ部の曲げ加工時における第1フランジ部からの影響を排除できる。そのため、短フランジ部での局部伸びを低減して割れを回避させることができる。
また、寄せ抜き工程にて、連結フランジ部を第1フランジ部の外形線に沿って切断するので、曲げ工程で第1フランジ部に連結された状態で残った連結フランジ部を、寄せ抜き工程で第1フランジ部から離脱させることによって、所定の形状に形成されたプレス品を得ることができる。
よって、本発明によれば、平板部に対して異なる方向に起立する2つのフランジ部が平板部の端部で交差する交差部を備えたプレス品において、交差部をフランジ幅の短い短フランジ部で略袋状に繋ぐと共に、短フランジ部での局部伸びを低減して割れを回避させ得るプレス成形方法を提供することができる。
(2)(1)に記載されたプレス成形方法において、
前記曲げ工程の前工程として、絞り工程と外形抜き工程とを備え、
前記絞り工程にて、前記曲げ加工前素材に前記平板部の正規形状と、前記連結フランジ部が連結された前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部の展開形状とを形成すること、
前記外形抜き工程にて、前記連結フランジ部が連結された前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部の展開形状の外形線と前記輪郭孔とを切断することを特徴とする。
本発明においては、曲げ工程の前工程として、絞り工程と外形抜き工程とを備え、絞り工程にて、曲げ加工前素材に平板部の正規形状と、連結フランジ部が連結された第1フランジ部及び第2フランジ部の展開形状とを形成するので、平板部の正規形状に対する形状凍結性を向上させることができ、また、連結フランジ部が連結された第1フランジ部及び第2フランジ部の展開形状における曲げ線を曲げ加工しやすい位置に設定できる。
また、外形抜き工程にて、連結フランジ部が連結された第1フランジ部及び第2フランジ部の展開形状の外形線と輪郭孔を切断するので、各展開形状の外形線と輪郭孔の位置ズレが生じにくい。そのため、複雑な形状のプレス品を精度よくプレス成形することができると共に、短フランジ部の外形線の精度が向上して、短フランジ部での割れをより一層回避させることができる。
(3)(2)に記載されたプレス成形方法において、
前記絞り工程にて、前記曲げ加工前素材に前記第1フランジ部を正規形状に形成した下部と、曲げ加工前の展開状態に形成した上部とに折り曲げる曲げ線を略直線状に形成することを特徴とする。
本発明においては、絞り工程にて、曲げ加工前素材に第1フランジ部を正規形状に形成した下部と、曲げ加工前の展開状態に形成した上部とに折り曲げる曲げ線を略直線状に形成するので、平板部の形状が湾曲又は屈曲等している場合でも、第1フランジ部の曲げ加工に伴う伸び割れ又は縮みしわ等を回避できる。そのため、第1フランジ部の曲げ加工時に、連結フランジ部や輪郭孔に対して引張り力等が作用するのを低減又は回避できる。その結果、短フランジ部での割れを回避しつつ、連結フランジ部の素材幅を最小化して素材の歩留り率を向上させることができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載されたプレス成形方法において、
前記曲げ工程には、下型本体と、前記下型本体に上下動可能に装着され、かつ上方へ付勢された下型ポンチと、前記下型本体に固定された下型曲げ刃及び下型切り刃と、前記下型本体に対向する上型本体と、前記上型本体に上下動可能に装着され、かつ下方へ付勢された上型パッドと、前記上型本体に固定された上型曲げ刃及び上型切り刃とを有する曲げ型を備え、
前記下型ポンチと前記上型パッドとが前記平板部を挟持した状態で前記下型ポンチが先行して下降することによって、前記下型曲げ刃が前記第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後で、前記上型切り刃と前記下型切り刃とが噛み合って前記連結フランジ部を前記輪郭孔から前記第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、前記上型曲げ刃が前記第2フランジ部と前記短フランジ部とを下向きに曲げ加工することを特徴とする。
本発明においては、曲げ工程には、下型本体と、下型本体に上下動可能に装着され、かつ上方へ付勢された下型ポンチと、下型本体に固定された下型曲げ刃及び下型切り刃と、下型本体に対向する上型本体と、上型本体に上下動可能に装着され、かつ下方へ付勢された上型パッドと、上型本体に固定された上型曲げ刃及び上型切り刃とを有する曲げ型を備え、下型ポンチと上型パッドとが平板部を挟持した状態で下型ポンチが先行して下降することによって、下型曲げ刃が第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後で、上型切り刃と下型切り刃とが噛み合って連結フランジ部を輪郭孔から第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、上型曲げ刃が第2フランジ部と短フランジ部とを下向きに曲げ加工するので、平板部に対して上向きに曲げ加工される第1フランジ部の基端部と下向きに曲げ加工される第2フランジ部の基端部とが平板部の端部で交差する交差部を、第2フランジ部と連続して曲げ加工され第2フランジ部よりフランジ幅の短い短フランジ部で第1フランジ部の基端部と略袋状に繋いで形成されるプレス品を、短フランジ部での局部伸びを低減して割れを回避させつつ、1つの曲げ型で一度に成形でき、曲げ工程の簡略化を図ることができる。
(5)(1)乃至(4)に記載されたプレス成形方法において、
前記寄せ抜き工程には、下型本体と、前記下型本体に固定された孔抜きダイ及び下型切り刃と、前記下型本体に固定されたカムドライバと、前記下型本体に対向する上型本体と、前記上型本体に摺動可能に装着された受動カムと、前記受動カムに固定された孔抜きパンチ及び上型切り刃とを有する寄せ抜き型を備え、
前記上型本体が下降するとき、前記受動カムが前記カムドライバに案内されて、前記孔抜きダイに前記孔抜きパンチが挿入され、前記第1フランジ部に対して貫通孔の寄せ孔抜き加工を行うと同時に、前記下型切り刃と前記上型切り刃とが噛み合い、前記連結フランジ部を前記第1フランジ部の外形線に沿って切断することを特徴とする。
本発明においては、寄せ抜き工程には、下型本体と、下型本体に固定された孔抜きダイ及び下型切り刃と、下型本体に固定されたカムドライバと、下型本体に対向する上型本体と、上型本体に摺動可能に装着された受動カムと、受動カムに固定された孔抜きパンチ及び上型切り刃とを有する寄せ抜き型を備え、上型本体が下降するとき、受動カムがカムドライバに案内されて、孔抜きダイに孔抜きパンチが挿入され、第1フランジ部に対して貫通孔の寄せ孔抜き加工を行うと同時に、下型切り刃と上型切り刃とが噛み合い、連結フランジ部を第1フランジ部の外形線に沿って切断するので、第1フランジ部に対する孔抜き加工と連結フランジ部の切り離し加工とを1つの寄せ抜き型で一度に行うことができ、寄せ抜き工程の簡略化を図ることができる。
本発明によれば、平板部の端部で異なる方向に起立する2つのフランジ部が交差する交差部を備えたプレス品において、交差部をフランジ幅の短い短フランジ部で略袋状に繋ぐと共に、短フランジ部での局部伸びを低減して割れを回避させ得るプレス成形方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るプレス成形方法によって形成したプレス品の一例の部分斜視図である。 本発明の実施形態に係るプレス成形方法に用いるプレス工程図の一例である。 図1に示すプレス品において、図2に示す絞り工程にて形成した中間品(曲げ加工前素材)の部分斜視図である。 図1に示すプレス品において、図2に示す外形抜き工程にて形成した中間品(曲げ加工前素材)の部分斜視図である。 図1に示すプレス品において、図2に示す曲げ工程にて形成した中間品の部分斜視図であって、(A)は第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後の部分斜視図を示し、(B)は連結フランジ部を輪郭孔から第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、第2フランジ部と短フランジ部とを下向きに曲げ加工した後の部分斜視図を示す。 図1に示すプレス品において、図2に示す寄せ抜き工程にて形成した最終品の部分斜視図である。 図5(A)に示すA−A断面の位置における、図2に示す曲げ工程に使用する曲げ型の断面図である。 図5(B)に示すB−B断面の位置における、図2に示す曲げ工程に使用する曲げ型の断面図である。 図8に示すC−C断面図である。 図6に示すD−D断面の位置における、図2に示す寄せ抜き工程に使用する寄せ抜き型の断面図である。 特許文献1に記載された車体骨格部材同士の結合構造を表す部分斜視図である。
次に、本発明の実施形態に係るプレス成形方法について、図面を参照して詳細に説明する。はじめに、本実施形態に係るプレス成形方法によって形成したプレス品の一例を説明し、その後、本プレス方法と、本プレス成形法に用いる各プレス工程の一例を詳細に説明する。
<本プレス成形方法によって形成したプレス品の一例>
まず、本実施形態のプレス成形方法によって形成したプレス品の一例について、図1を用いて詳細に説明する。図1に、本発明の実施形態に係るプレス成形方法によって形成したプレス品の一例の部分斜視図を示す。
図1に示すように、本プレス成形方法によって形成したプレス品10は、平板部1に対して上向きに曲げ加工される第1フランジ部2の基端部22と下向きに曲げ加工される第2フランジ部3の基端部32とが、平板部1の端部11で交差する交差部KSを、第2フランジ部3と連続して曲げ加工され第2フランジ部3よりフランジ幅の短い短フランジ部4で第1フランジ部2の基端部22と略袋状に繋いで形成されている。本プレス品10は、例えば、自動車の車体床下骨格部材として使用されるセンターフロアクロスメンバ等が該当する。
ここで、平板部1は、車幅方向(左右方向)へ長尺状に形成され、第1フランジ部2は、平板部1の長手方向に沿って略矩形状に形成されている。また、平板部1の長手方向に沿って、第1フランジ部2と反対方向の下向きに曲げ加工された第3フランジ部5が略矩形状に形成されている。第1フランジ部2と平板部1と第3フランジ部5とは、階段状断面に連結されている。また、第2フランジ部3は、平板部1の短手方向(前後方向)と第3フランジ部5の短手方向(上下方向)に沿って略L字状に形成されている。また、第2フランジ部3は、フランジ長さが徐々に短くなる徐辺部311を経て短フランジ部4と連結されている。なお、第2フランジ部3は、例えば、図示しないサイドメンバの側壁部と結合される。図1は、本プレス品10の左側を示すが、図示しない本プレス品10の右側は、左側と略対称に形成されている。
また、第1フランジ部2には、平板部1の端部11より外方(図1の図面左方)へ突出し、例えば、サイドメンバの上壁部と結合する矩形状の突出部2Tがその延長上に形成されている。また、第1フランジ部2における突出部2Tの下端縁211は、第1フランジ部2の外形線21の一部を構成し、短フランジ部4の外形線(下端縁)41と略同一高さで繋がっている。また、第3フランジ部5の外形線(下端縁)51は、第2フランジ部3の外形線31の下端縁と略同一高さで繋がっている。また、平板部1は、長手方向で上下へ僅かに変位し、また、凹溝状の補強ビードHBが適宜形成されている。また、第1フランジ部2には、他部品へ締結するボルト用の貫通孔THが複数個形成されている。
<本プレス成形法と本プレス方法に用いるプレス工程の一例>
次に、本プレス成形法と本プレス方法に用いるプレス工程の一例について、図1〜図10を用いて詳細に説明する。図2に、本発明の実施形態に係るプレス成形方法に用いるプレス工程図の一例を示す。図3に、図1に示すプレス品において、図2に示す絞り工程にて形成した中間品(曲げ加工前素材)の部分斜視図を示す。図4に、図1に示すプレス品において、図2に示す外形抜き工程にて形成した中間品(曲げ加工前素材)の部分斜視図を示す。図5に、図1に示すプレス品において、図2に示す曲げ工程にて形成した中間品の部分斜視図であって、(A)は第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後の部分斜視図を示し、(B)は連結フランジ部を輪郭孔から第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、第2フランジ部と短フランジ部とを下向きに曲げ加工した後の部分斜視図を示す。図6に、図1に示すプレス品において、図2に示す寄せ抜き工程にて形成した最終品の部分斜視図を示す。図7に、図5(A)に示すA−A断面の位置における、図2に示す曲げ工程に使用する曲げ型の断面図を示す。図8に、図5(B)に示すB−B断面の位置における、図2に示す曲げ工程に使用する曲げ型の断面図を示す。図9に、図8に示すC−C断面図を示す。図10に、図6に示すD−D断面の位置における、図2に示す寄せ抜き工程に使用する寄せ抜き型の断面図を示す。
図1、図2に示すように、本プレス成形方法は、平板部1に対して上向きに曲げ加工される第1フランジ部2の基端部22と下向きに曲げ加工される第2フランジ部3の基端部32とが、平板部1の端部11で交差する交差部KSを、第2フランジ部3と連続して曲げ加工され第2フランジ部3よりフランジ幅が短い短フランジ部4で第1フランジ部2の基端部22と略袋状に繋いで形成されるプレス品10のプレス成形方法であって、少なくとも、曲げ工程S3と、寄せ抜き工程S4とを備えている。なお、図2には、曲げ工程S3の前工程として、絞り工程S1と外形抜き工程S2とを備えているが、プレス品10が単純な形状からなり、平板素材の展開曲げ加工が可能であれば、絞り工程S1と外形抜き工程S2に替えて、展開抜き工程S5を設けることもできる。
また、図4に示すように、外形抜き工程S2(又は展開抜き工程S5)にて形成した曲げ加工前素材MS2には、それぞれ展開状態の第1フランジ部2aと第2フランジ部3aとを連結する連結フランジ部RHが形成されていると共に、当該連結フランジ部RHに展開状態の短フランジ部4aの外形線41aを一部に含む輪郭孔RKが形成されている。連結フランジ部RHは、一端が展開状態の第1フランジ部2aの突出部2Taにおける外形線211aと連結され、他端が展開状態の第2フランジ部3aの徐辺部311aと連結されている。
なお、連結フランジ部RHの一端と他端との中間部の最小フランジ幅は、後述する第1フランジ部2の上方への曲げ加工時における短フランジ部4の局部伸びを回避し得るために、例えば、短フランジ部4のフランジ幅の3〜5倍程度の大きさであることが好ましい。また、曲げ加工前素材MS2には、展開状態の第2フランジ部3aの外形線31aと第3フランジ部5aの外形線51aとが連続状に形成されている。
また、曲げ工程S3にて、図5(A)に示すように、展開状態の第1フランジ部2aを上向きに曲げ加工した後で、図5(B)に示すように、展開状態の連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31a(ここでは、第2フランジ部3aの徐辺部311a)に沿って切断してから、展開状態の第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工する。なお、第2フランジ部3aの曲げ加工と同時に、展開状態の第3フランジ部5aを下向きに曲げ加工する。
すなわち、図5(A)に示すように、第1フランジ部2aの曲げ加工を行うときには、連結フランジ部RHが第1フランジ部2aと第2フランジ部3aとを連結した状態であるので、当該曲げ加工時に第1フランジ部2aから短フランジ部4aの外形線41aに作用する引張り荷重を、連結フランジ部RHによって第2フランジ部3aへ分散させ、低減させることができる。
また、図5(B)に示すように、第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工するときには、連結フランジ部RHが輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31a(ここでは、第2フランジ部3aの徐辺部311a)に沿って切断されているので、短フランジ部4aの曲げ加工時における第1フランジ部2からの影響を排除できる。第2フランジ部3aの外形線31a(ここでは、第2フランジ部3aの徐辺部311a)から離間された連結フランジ部RHは、第1フランジ部2の突出部2Tと連結された状態で下向きに曲げ加工されている。
また、寄せ抜き工程S4にて、連結フランジ部RHを第1フランジ部2aの突出部2Taにおける外形線211aに沿って切断する。曲げ工程S3で第1フランジ部2に連結された状態で残った連結フランジ部RHを、寄せ抜き工程S4で第1フランジ部2から離脱させることによって、正規形状に形成されたプレス品10を得ることができる。なお、寄せ抜き工程S4では、連結フランジ部RHを切断すると同時に、第1フランジ部2に複数の貫通孔THを形成するが、短フランジ部4の外形線41を仕上げ切断する必要はない。
また、本プレス成形方法は、図2、図3に示すように、曲げ工程S3の前工程として、絞り工程S1と外形抜き工程S2とを備え、絞り工程S1にて、曲げ加工前素材MS1に平板部1の正規形状と、連結フランジ部RHが連結された第1フランジ部2a及び第2フランジ部3aの展開形状、とを形成することが好ましい。この場合、平板部1の正規形状に対する形状凍結性を向上させることができ、また、連結フランジ部RHが連結された第1フランジ部2a及び第2フランジ部3aの展開形状における曲げ線23、33を曲げ加工しやすい位置、形状に設定できる。
ここでは、第3フランジ部5は、平板部1と同様に概ね正規形状に形成され、その外形線51aを含む展開状態の第3フランジ部5aが、第1フランジ部2aと同様に略水平面として形成されている。第3フランジ部5aの曲げ線53は、長手方向に沿って略直線状に形成されている。また、第2フランジ部3は、正規形状が平板部1と第3フランジ部5との連結部のみで略三角形状に形成され、展開状態の第2フランジ部3aは、左右方向で略水平面として形成され、かつ、前後方向で鈍角状に折れ曲がって形成されている。なお、第2フランジ部3aの曲げ線33が鈍角状に折れ曲がって形成されているので、第2フランジ部3aにおける曲げ加工時の縮みしわの低減を図ることができる。
また、図4に示すように、外形抜き工程S2にて、連結フランジ部RHが連結された第1フランジ部2a及び第2フランジ部3aの展開形状の外形線21a、31aと輪郭孔RKとを切断することが好ましい。この場合、各展開形状の外形線21a、31aと輪郭孔RKの位置ズレが生じにくい。これによって、複雑な形状のプレス品10を精度よくプレス成形することができると共に、短フランジ部4aの外形線41aの精度が向上して、短フランジ部4での割れをより一層回避させることができる。
また、図3に示すように、絞り工程S1にて、曲げ加工前素材MS1に第1フランジ部2を正規形状に形成した下部24と、曲げ加工前の展開状態に形成した上部25(展開状態の第1フランジ部2a)とに折り曲げる曲げ線23を直線状に形成することが好ましい。曲げ線23は、突出部2Taまで直線状に形成されていることが好ましい。この場合、平板部1の形状が湾曲又は屈曲等している場合でも、図5(A)に示す第1フランジ部2aの曲げ加工時において、第1フランジ部2aに伸び割れ又は縮みしわ等が発生するのを回避できる。さらに、第1フランジ部2aの曲げ加工時に、連結フランジ部RHや輪郭孔RKに対して引張り力等が作用するのを低減又は回避できる。
また、図5、図7〜図9に示すように、曲げ工程S3には、下型本体61と、下型本体61に上下動可能に装着され、かつ上方へ付勢された下型ポンチ62と、下型本体61に固定された下型曲げ刃63及び下型切り刃611と、下型本体61に対向する上型本体64と、上型本体64に上下動可能に装着され、かつ下方へ付勢された上型パッド66と、上型本体64に固定された上型曲げ刃65及び上型切り刃651とを有する曲げ型60を備え、下型ポンチ62と上型パッド66とが平板部1を挟持した状態で下型ポンチ62が先行して下降することによって、下型曲げ刃63が第1フランジ部2を上向きに曲げ加工した後で、上型切り刃651と下型切り刃611とが噛み合って連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31a(ここでは、第2フランジ部3aの徐辺部311a)に沿って切断してから、上型曲げ刃65が第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工することが好ましい。
より具体的には、曲げ型60には、下型ポンチ62を上方へ付勢するポンチ付勢手段621と上型パッド66を下方へ付勢するパッド付勢手段661とを備え、パッド付勢手段661の付勢力が、ポンチ付勢手段621の付勢力より大きく形成されている。また、上型切り刃651は、上型曲げ刃65より下方へ突出している。そのため、図7に示すように、上型本体64が下降すると、上型パッド66と下型ポンチ62とが平板部1を挟持した状態で、先行して下型ポンチ62が下降する。このとき、下型曲げ刃63が、展開状態の第1フランジ部2aを上向きに曲げ加工し、下型ポンチ62は、下型本体61に底付き状態となる。
そして、更に上型本体64が下降すると、図8、図9に示すように、パッド付勢手段661が短縮して、まず、上型切り刃651と下型切り刃611とが噛み合って、連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31a(ここでは、第2フランジ部3aの徐辺部311a)に沿って切断する。その後に、上型曲げ刃65によって、展開状態の第2フランジ部3aと短フランジ部4aと第3フランジ部5aとが、下向きに曲げ加工される。
その結果、平板部1に対して上向きに曲げ加工される第1フランジ部2の基端部22と下向きに曲げ加工される第2フランジ部3の基端部32とが、平板部1の端部11で交差する交差部KSを、第2フランジ部3と連続して曲げ加工され第2フランジ部3よりフランジ幅の短い短フランジ部4で第1フランジ部2の基端部22と略袋状に繋いで形成されるプレス品10を、短フランジ部4での局部伸びを低減して割れを回避させつつ、1つの曲げ型60で一度に成形でき、曲げ工程S3の簡略化を図ることができる。
また、図6、図10に示すように、寄せ抜き工程S4には、下型本体71と、下型本体71に固定された孔抜きダイ721及び下型切り刃722と、下型本体71に固定されたカムドライバ76と、下型本体71に対向する上型本体75と、上型本体75に摺動可能に装着された受動カム74と、受動カム74に固定された孔抜きパンチ731及び上型切り刃732とを有する寄せ抜き型70を備え、上型本体75が下降するとき、受動カム74がカムドライバ76に案内されて、孔抜きダイ721に孔抜きパンチ731が挿入され、第1フランジ部2に対して貫通孔THの寄せ孔抜き加工を行うと同時に、下型切り刃722と上型切り刃732とが噛み合い、連結フランジ部RHを第1フランジ部2の外形線21に沿って切断することが好ましい。
より具体的には、上型本体75に摺動可能に装着された1つの受動カム74には、孔抜きパンチ731と上型切り刃732とが固定されている。また、下型本体71には、孔抜きダイ721と下型切り刃722とが固定されている。また、孔抜きパンチ731の抜き方向と上型切り刃732の抜き方向は、上型本体75に対する受動カム74の摺動方向と同一の方向になっている。その結果、第1フランジ部2に対する孔抜き加工と連結フランジ部RHの切り離し加工とを1つの寄せ抜き型70で一度に行うことができ、寄せ抜き工程S4の簡略化を図ることができる。
<作用効果>
以上、詳細に説明した本実施形態に係るプレス成型方法によれば、少なくとも、曲げ工程S3と、寄せ抜き工程S4とを備え、曲げ加工前素材MS2には、それぞれ展開状態の第1フランジ部2aと第2フランジ部3aを連結する連結フランジ部RHが形成されていると共に、当該連結フランジ部RHに短フランジ部4aの外形線41aを一部に含む輪郭孔RKが形成され、また、曲げ工程S3にて、第1フランジ部2aを上向きに曲げ加工した後で、連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31aに沿って切断してから、第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工するので、連結フランジ部RHが第1フランジ部2aと第2フランジ部3aとを連結した状態で、第1フランジ部2aの曲げ加工を行うことができ、当該曲げ加工時に短フランジ部4aの外形線41aに作用する引張り荷重を、連結フランジ部RHによって分散させ低減させることができる。また、連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31aに沿って切断してから、第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工するので、短フランジ部4aの曲げ加工時における第1フランジ部2からの影響を排除できる。そのため、短フランジ部4aでの局部伸びを低減して割れを回避させることができる。
また、寄せ抜き工程S4にて、連結フランジ部RHを第1フランジ部2aの外形線21aに沿って切断するので、曲げ工程S3で第1フランジ部2に連結された状態で残った連結フランジ部RHを、寄せ抜き工程S4で第1フランジ部2から離脱させることによって、所定の形状に形成されたプレス品10を得ることができる。
よって、本実施形態によれば、平板部1に対して異なる方向に起立する2つのフランジ部(2、3)が、平板部1の端部11で交差する交差部KSを備えたプレス品10において、交差部KSを短フランジ部4で略袋状に繋ぐと共に、フランジ幅の短い短フランジ部4での局部伸びを低減して割れを回避させ得るプレス成形方法を提供することができる。
また、本実施形態によれば、曲げ工程S3の前工程として、絞り工程S1と外形抜き工程S2とを備え、絞り工程S1にて、曲げ加工前素材MS1に平板部1の正規形状と、連結フランジ部RHが連結された第1フランジ部2a及び第2フランジ部3aの展開形状とを形成するので、平板部1の正規形状に対する形状凍結性を向上させることができ、また、連結フランジ部RHが連結された第1フランジ部2a及び第2フランジ部3aの展開形状における曲げ線23、33を曲げ加工しやすい位置に設定できる。
また、外形抜き工程S2にて、連結フランジ部RHが連結された第1フランジ部2a及び第2フランジ部3aの展開形状の外形線21a、31aと輪郭孔RKを切断するので、各展開形状の外形線21a、31aと輪郭孔RKの位置ズレが生じにくい。そのため、複雑な形状のプレス品10を精度よくプレス成形することができると共に、短フランジ部4aの外形線41aの精度が向上して、短フランジ部4での割れをより一層回避させることができる。
また、本実施形態によれば、絞り工程S1にて、曲げ加工前素材MS1に第1フランジ部2を正規形状に形成した下部24と、曲げ加工前の展開状態に形成した上部(展開状態の第1フランジ部2a)とに折り曲げる曲げ線23を略直線状に形成するので、平板部1の形状が湾曲又は屈曲等している場合でも、第1フランジ部2aの曲げ加工に伴う伸び割れ又は縮みしわ等を回避できる。そのため、第1フランジ部2aの曲げ加工時に、連結フランジ部RHや輪郭孔RKに対して引張り力等が作用するのを低減又は回避できる。その結果、短フランジ部4での割れを回避しつつ、連結フランジ部RHの素材幅を最小化して素材の歩留り率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、曲げ工程S3には、下型本体61と、下型本体61に上下動可能に装着され、かつ上方へ付勢された下型ポンチ62と、下型本体61に固定された下型曲げ刃63及び下型切り刃611と、下型本体61に対向する上型本体64と、上型本体64に上下動可能に装着され、かつ下方へ付勢された上型パッド66と、上型本体64に固定された上型曲げ刃65及び上型切り刃651とを有する曲げ型60を備え、下型ポンチ62と上型パッド66とが平板部1を挟持した状態で下型ポンチ62が先行して下降することによって、下型曲げ刃63が第1フランジ部2aを上向きに曲げ加工した後で、上型切り刃651と下型切り刃611とが噛み合って連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31aに沿って切断してから、上型曲げ刃65が第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工するので、平板部1に対して上向きに曲げ加工される第1フランジ部2の基端部22と下向きに曲げ加工される第2フランジ部3の基端部32とが、平板部1の端部で交差する交差部KSを、第2フランジ部3と連続して曲げ加工され第2フランジ部3よりフランジ幅の短い短フランジ部4で第1フランジ部2の基端部22と略袋状に繋いで形成されるプレス品10を、短フランジ部4での局部伸びを低減して割れを回避させつつ、1つの曲げ型60で一度に成形でき、曲げ工程S3の簡略化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、寄せ抜き工程S4には、下型本体71と、下型本体71に固定された孔抜きダイ721及び下型切り刃722と、下型本体71に固定されたカムドライバ76と、下型本体71に対向する上型本体75と、上型本体75に摺動可能に装着された受動カム74と、受動カム74に固定された孔抜きパンチ731及び上型切り刃732とを有する寄せ抜き型70を備え、上型本体75が下降するとき、受動カム74がカムドライバ76に案内されて、孔抜きダイ721に孔抜きパンチ731が挿入され、第1フランジ部2に対して貫通孔THの寄せ孔抜き加工を行うと同時に、下型切り刃722と上型切り刃732とが噛み合い、連結フランジ部RHを第1フランジ部2の外形線21に沿って切断するので、第1フランジ部2に対する孔抜き加工と連結フランジ部RHの切り離し加工とを1つの寄せ抜き型70で一度に行うことができ、寄せ抜き工程S4の簡略化を図ることができる。
<変形例>
上述した実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更することができる。例えば、本実施形態では、曲げ工程S3にて、1つの曲げ型60によって、図5(A)に示すように、展開状態の第1フランジ部2aを上向きに曲げ加工した後で、図5(B)に示すように、展開状態の連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31a(ここでは、第2フランジ部3aの徐辺部311a)に沿って切断してから、展開状態の第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工する。しかし、必ずしも、1つの曲げ型60に限る必要はない。例えば、展開状態の第1フランジ部2aを上向きに曲げ加工する曲げ型と、展開状態の連結フランジ部RHを輪郭孔RKから第2フランジ部3aの外形線31a(ここでは、第2フランジ部3aの徐辺部311a)に沿って切断してから、展開状態の第2フランジ部3aと短フランジ部4aとを下向きに曲げ加工する曲げ型とを、異なる曲げ型とすることもできる。
本発明は、平板部に対して異なる方向に起立する2つのフランジ部が交差する交差部をフランジ幅の短い短フランジ部で繋いで形成されるプレス品のプレス成形方法として利用できる。
1 平板部
2、2a 第1フランジ部
3、3a 第2フランジ部
4、4a 短フランジ部
10 プレス品
11 端部
22、32 基端部
23、33 曲げ線
24 下部
25 上部
21、21a 外形線
31、31a 外形線
41、41a 外形線
60 曲げ型
61 下型本体
62 下型ポンチ
63 下型曲げ刃
64 上型本体
65 上型曲げ刃
66 上型パッド
611 下型切り刃
651 上型切り刃
70 寄せ抜き型
71 下型本体
74 受動カム
75 上型本体
76 カムドライバ
721 孔抜きダイ
722 下型切り刃
731 孔抜きパンチ
732 上型切り刃
KS 交差部
MS1、MS2 曲げ加工前素材
RH 連結フランジ部
RK 輪郭孔
S1 絞り工程
S2 外形抜き工程
S3 曲げ工程
S4 寄せ抜き工程
TH 貫通孔

Claims (5)

  1. 平板部に対して上向きに曲げ加工される第1フランジ部の基端部と下向きに曲げ加工される第2フランジ部の基端部とが、前記平板部の端部で交差する交差部を、前記第2フランジ部と連続して曲げ加工され前記第2フランジ部よりフランジ幅の短い短フランジ部で前記第1フランジ部の基端部と略袋状に繋いで形成されるプレス品のプレス成形方法であって、
    少なくとも、曲げ工程と、寄せ抜き工程とを備え、
    曲げ加工前素材には、それぞれ展開状態の前記第1フランジ部と前記第2フランジ部を連結する連結フランジ部が形成されていると共に、当該連結フランジ部に前記短フランジ部の外形線を一部に含む輪郭孔が形成されていること、
    前記曲げ工程にて、前記第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後で、前記連結フランジ部を前記輪郭孔から前記第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、前記第2フランジ部と前記短フランジ部とを下向きに曲げ加工すること、
    前記寄せ抜き工程にて、前記連結フランジ部を前記第1フランジ部の外形線に沿って切断すること、を特徴とするプレス成形方法。
  2. 請求項1に記載されたプレス成形方法において、
    前記曲げ工程の前工程として、絞り工程と外形抜き工程とを備え、
    前記絞り工程にて、前記曲げ加工前素材に前記平板部の正規形状と、前記連結フランジ部が連結された前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部の展開形状とを形成すること、
    前記外形抜き工程にて、前記連結フランジ部が連結された前記第1フランジ部及び前記第2フランジ部の展開形状の外形線と前記輪郭孔とを切断することを特徴とするプレス成形方法。
  3. 請求項2に記載されたプレス成形方法において、
    前記絞り工程にて、前記曲げ加工前素材に前記第1フランジ部を正規形状に形成した下部と、曲げ加工前の展開状態に形成した上部とに折り曲げる曲げ線を略直線状に形成することを特徴とするプレス成形方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載されたプレス成形方法において、
    前記曲げ工程には、下型本体と、前記下型本体に上下動可能に装着され、かつ上方へ付勢された下型ポンチと、前記下型本体に固定された下型曲げ刃及び下型切り刃と、前記下型本体に対向する上型本体と、前記上型本体に上下動可能に装着され、かつ下方へ付勢された上型パッドと、前記上型本体に固定された上型曲げ刃及び上型切り刃とを有する曲げ型を備え、
    前記下型ポンチと前記上型パッドとが前記平板部を挟持した状態で前記下型ポンチが先行して下降することによって、前記下型曲げ刃が前記第1フランジ部を上向きに曲げ加工した後で、前記上型切り刃と前記下型切り刃とが噛み合って前記連結フランジ部を前記輪郭孔から前記第2フランジ部の外形線に沿って切断してから、前記上型曲げ刃が前記第2フランジ部と前記短フランジ部とを下向きに曲げ加工することを特徴とするプレス成形方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたプレス成形方法において、
    前記寄せ抜き工程には、下型本体と、前記下型本体に固定された孔抜きダイ及び下型切り刃と、前記下型本体に固定されたカムドライバと、前記下型本体に対向する上型本体と、前記上型本体に摺動可能に装着された受動カムと、前記受動カムに固定された孔抜きパンチ及び上型切り刃とを有する寄せ抜き型を備え、
    前記上型本体が下降するとき、前記受動カムが前記カムドライバに案内されて、前記孔抜きダイに前記孔抜きパンチが挿入され、前記第1フランジ部に対して貫通孔の寄せ孔抜き加工を行うと同時に、前記下型切り刃と前記上型切り刃とが噛み合い、前記連結フランジ部を前記第1フランジ部の外形線に沿って切断することを特徴とするプレス成形方法。
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