JP2021064505A - 光束制御部材、発光装置、面光源装置および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型の面光源装置に用いた場合であっても輝度ムラを抑制することができる光束制御部材を提供すること。【解決手段】本発明に係る光束制御部材は、発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材であって、裏側において中心軸と交わるように配置されている入射面と、表側において前記中心軸を取り囲むように配置されている複数の第1凸条と、表側において前記複数の第1凸条を取り囲むように配置されている出射面と、を有し、前記光束制御部材を平面視したときに、前記複数の第1凸条は、前記中心軸に対して放射状に配置されている。【選択図】図4
Description
本発明は、発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材に関する。また、本発明は、前記光束制御部材を有する発光装置、前記発光装置を有する面光源装置、および前記面光源装置を有する表示装置に関する。
液晶表示装置などの透過型画像表示装置では、バックライトとして直下型の面光源装置を使用することがある。近年、光源として複数の発光素子を有する、直下型の面光源装置が使用されるようになってきている。
たとえば、直下型の面光源装置は、基板、複数の発光素子、複数の光束制御部材(レンズ)および光拡散部材を有する。複数の発光素子は、基板上にマトリックス状に配置されている。各発光素子の上には、各発光素子から出射された光を基板の面方向に拡げる光束制御部材が配置されている。光束制御部材から出射された光は、光拡散部材(例えば光拡散板)により拡げられ、被照射部材(例えば液晶パネル)を面状に照らす。
図1は、特許文献1に示されている従来の光束制御部材の構成を示す断面図である。この図に示されるように、従来の光束制御部材20は、発光素子10から出射された光を入射する入射面22と、入射面22から入射した光を外部に出射する出射面24とを有する。入射面22は、発光素子10に対して凹形状の面であり、発光素子10と対向するように配置されている。また、光束制御部材20の中心軸CAの近傍においては、出射面24も、凹形状の面である。この光束制御部材20は、入射面22および出射面24において、発光素子10から出射された光を発光素子10の光軸(光束制御部材20の中心軸CA)から離れる方向に屈折させることで、発光素子10から出射された光を基板の面方向に拡げる。
図1に示されているような従来の光束制御部材20では、光束制御部材20の中心軸CAの近傍において入射面22および出射面24を凹形状の面とすることで、発光素子10から直上方向に出射された光を、発光素子10の光軸(光束制御部材20の中心軸CA)から離れる方向に屈折させている。光束制御部材20と光拡散部材との間隔がある程度広い場合は、発光素子10から直上方向に出射され、光束制御部材20により制御された光は、発光素子10の光軸(光束制御部材20の中心軸CA)から離れた位置において光拡散部材に到達する。このため、従来の光束制御部材20を含む面光源装置において、発光素子10の近傍領域が過度に明るくなることが抑制される。
しかしながら、近年、面光源装置の薄型化が求められている。面光源装置を薄型化するためには、光束制御部材20と光拡散部材との間隔を非常に狭くする必要がある。このように光束制御部材20と光拡散部材との間隔が非常に狭い場合、発光素子10から直上方向に出射され、光束制御部材20により制御された光は、発光素子10の光軸(光束制御部材20の中心軸CA)から離れる前に光拡散部材に到達してしまう。その結果、従来の光束制御部材20を含む薄型の面光源装置では、発光素子10の近傍領域が過度に明るくなり、輝度ムラが生じてしまう。
このように、従来の光束制御部材20には、薄型の面光源装置に用いた場合に、輝度ムラが発生してしまうという問題があった。
本発明は、薄型の面光源装置に用いた場合であっても輝度ムラを抑制することができる光束制御部材を提供することを目的とする。
また、本発明は、この光束制御部材を有する発光装置、この発光装置を有する面光源装置、およびこの面光源装置を有する表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材であって、前記光束制御部材の裏側において前記光束制御部材の中心軸と交わるように配置されている凹部の内面であって、前記発光素子から出射された光を前記光束制御部材の内部に入射させるための入射面と、前記光束制御部材の表側において前記中心軸を取り囲むように配置されており、前記入射面で入射した光の一部を反射させるための複数の第1凸条と、前記光束制御部材の表側において前記複数の第1凸条を取り囲むように配置されており、前記入射面で入射した光の一部を出射させるための出射面と、を有し、前記複数の第1凸条は、それぞれ、第1反射面、第2反射面、および前記第1反射面と前記第2反射面との交線である稜線を有しており、前記光束制御部材を平面視したときに、前記複数の第1凸条は、前記中心軸に対して放射状に配置されている。
本発明の発光装置は、発光素子と、前記入射面が前記発光素子と対向するように配置されている、本発明の光束制御部材と、を有する。
本発明の面光源装置は、本発明の発光装置と、前記発光装置からの光を拡散させつつ透過させる光拡散部材と、を有する。
本発明の表示装置は、本発明の面光源装置と、前記面光源装置から出射される光を照射される表示部材と、を有する。
本発明によれば、輝度ムラが低減された薄型の面光源装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、本発明の面光源装置の代表例として、液晶表示装置のバックライトなどに適する面光源装置について説明する。これらの面光源装置100は、面光源装置からの光を照射される表示部材(被照射部材)102(例えば液晶パネル)と組み合わせることで、表示装置100’として使用されうる。
[実施の形態1]
(面光源装置および発光装置の構成)
図2〜4は、実施の形態1に係る面光源装置の構成を示す図である。図2Aは、平面図であり、図2Bは、正面図である。図3Aは、図2Bに示されるA−A線の断面図であり、図3Bは、図2Aに示されるB−B線の断面図である。図4は、図3Bの一部を拡大した部分拡大断面図である。
(面光源装置および発光装置の構成)
図2〜4は、実施の形態1に係る面光源装置の構成を示す図である。図2Aは、平面図であり、図2Bは、正面図である。図3Aは、図2Bに示されるA−A線の断面図であり、図3Bは、図2Aに示されるB−B線の断面図である。図4は、図3Bの一部を拡大した部分拡大断面図である。
図2,3に示されるように、実施の形態1に係る面光源装置100は、筐体110、複数の発光装置200および光拡散部材120を有する。複数の発光装置200は、筐体110の底板112上にマトリックス状に配置されている。底板112の内面は、拡散反射面として機能する。また、筐体110の天板114には、開口部が設けられている。光拡散部材120は、この開口部を塞ぐように配置されており、発光面として機能する。発光面の大きさは、特に限定されないが、例えば約400mm×約700mmである。
図4に示されるように、複数の発光装置200は、それぞれ基板210上に固定されている。複数の基板210は、それぞれ筐体110の底板112上の所定の位置に固定されている。複数の発光装置200は、それぞれ発光素子220および光束制御部材300を有している。
発光素子220は、面光源装置100の光源であり、基板210上に実装されている。発光素子220は、例えば白色発光ダイオードなどの発光ダイオード(LED)である。
光束制御部材300は、発光素子220から出射された光の配光を制御する拡散レンズであり、基板210上に固定されている。光束制御部材300は、その中心軸CAが発光素子220の光軸LAに一致するように、発光素子220の上に配置されている(図5B参照)。なお、後述する光束制御部材300の入射面320および出射面330はいずれも回転対称(円対称)であり、かつこれらの回転軸は一致する(図5参照)。この入射面320および出射面330の回転軸を「光束制御部材の中心軸CA」という。また、「発光素子の光軸LA」とは、発光素子220からの立体的な出射光束の中心の光線を意味する。発光素子220が実装された基板210と光束制御部材300の裏面350との間には、発光素子220から発せられる熱を外部に逃がすための隙間が形成されている。
光束制御部材300は、一体成形により形成されている。光束制御部材300の材料は、所望の波長の光を通過させ得る材料であれば特に限定されない。たとえば、光束制御部材300の材料は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂(EP)などの光透過性樹脂、またはガラスである。
本実施の形態に係る面光源装置100は、光束制御部材300の構成に主たる特徴を有する。そこで、光束制御部材300については、別途詳細に説明する。
光拡散部材120は、光拡散性を有する板状の部材であり、発光装置200からの出射光を拡散させつつ透過させる。通常、光拡散部材120は、液晶パネルなどの被照射部材とほぼ同じ大きさである。たとえば、光拡散部材120は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、スチレン・メチルメタクリレート共重合樹脂(MS)などの光透過性樹脂により形成される。光拡散性を付与するため、光拡散部材120の表面に微細な凹凸が形成されているか、または光拡散部材120の内部にビーズなどの光拡散子が分散している。
本実施の形態に係る面光源装置100では、各発光素子220から出射された光は、光束制御部材300により光拡散部材120の広範囲を照らすように拡げられる。各光束制御部材300から出射された光は、さらに光拡散部材120により拡散される。その結果、本実施の形態に係る面光源装置100は、面状の被照射部材(例えば液晶パネル)を均一に照らすことができる。
(光束制御部材の構成)
図5A〜Dは、実施の形態1に係る光束制御部材300の構成を示す図である。図5Aは平面図であり、図5Bは図5AのC−C線に沿う断面図であり、図5Cは底面図であり、図5Dは正面図である。
図5A〜Dは、実施の形態1に係る光束制御部材300の構成を示す図である。図5Aは平面図であり、図5Bは図5AのC−C線に沿う断面図であり、図5Cは底面図であり、図5Dは正面図である。
図5A〜Dに示されるように、光束制御部材300は、凹部310、入射面320、出射面330、第1凸条340、裏面350、鍔部370および複数の脚部380を有する。
凹部310は、光束制御部材300の裏側(発光素子220側)の中央部に形成されている。凹部310の内面は、入射面320として機能する。入射面320は、発光素子220(図4参照)から出射された光の大部分を、その進行方向を制御しつつ光束制御部材300の内部に入射させる。したがって、光束制御部材300は、入射面320が発光素子220と対向するように配置される。入射面320は、光束制御部材300の中心軸CAと交わり、中心軸CAを軸として回転対称(円対称)である。凹部310の形状は、特に限定されないが、例えば半長球(楕円の長軸を回転軸として得られた回転楕円体を短軸に沿って2つに分割した形状)である。
出射面330は、光束制御部材300の表側(光拡散部材120側)に、鍔部370から突出するように形成されている。出射面330は、光束制御部材300内に入射した光を、進行方向を制御しつつ外部に出射させる。出射面330は、中心軸CAを軸として回転対称(円対称)である。光束制御部材300の表側の全体に複数の第1凸条340を配置するのではなく、光束制御部材300の表側の一部に出射面330を配置することにより、適度に出射面330から光を出射させて、光束制御部材300内に光が過度にこもることを防ぐことができるため、光束制御部材300内の多重散乱に起因する直上領域の輝度ムラの発生を抑制することができる。
本実施の形態では、出射面330は、光束制御部材300の表側において、中心軸CAを中心とする所定範囲(中心軸CAの近傍)に配置された第1出射面330aと、後述する複数の第1凸条340が配置される領域を取り囲むように配置された第2出射面330bとを有する(図5A、B参照)。本実施の形態では、第1出射面330aは、光拡散部材120に対して凹形状の滑らかな曲面であるが、第1出射面330aの形状はこれに限定されない。なお、第1出射面330aは、無くてもよい。本実施の形態では、第2出射面330bは、光拡散部材120に対して凸形状の滑らかな曲面であるが、第2出射面330bの形状はこれに限定されない。
複数の第1凸条340は、図5Aに示されるように、光束制御部材300の表側において、光束制御部材300の中心軸CAを取り囲むように、中心軸に対して放射状(回転対称)となるように配置されている。なお、ここで「中心軸CAを取り囲むように配置」とは、中心軸CAの周りを全周(360°)に亘って取り囲むように配置されることのみならず、中心軸CAの周りを部分的に取り囲むことも含む。本実施の形態では、複数の第1凸条340は、第1出射面330aを取り囲むように、第1出射面330aと第2出射面330bとの間に配置されている。図5Eは、第1凸条340の拡大図であり、図5Fは図5EのD−D線に沿う断面図である。図5E、Fに示されるように、第1凸条340は、第1反射面341、第2反射面342、および第1反射面341と第2反射面との交線である稜線343を有し、第1凸条340の断面形状は、略三角形状である。光束制御部材300内を進行し、第1反射面341に到達した光は、第1反射面341および第2反射面342で順次反射され、再度光束制御部材300内を進行する。同様に、光束制御部材300内を進行し、第2反射面342に到達した光は、第2反射面342および第1反射面341で順次反射され、再度光束制御部材300内を進行する。これにより、複数の第1凸条340は、入射面320から入射した光の一部を反射させ、発光素子220(光束制御部材300)の直上に光が抜けないようにする。複数の第1凸条340は、入射面から入射した光を、例えば裏面350に向けて反射させる。
また、本実施の形態において、稜線343は、図5Bに示されるように、第1出射面330aと第2出射面330bとを繋ぐ曲線である。また、本実施の形態において、第1反射面341および第2反射面342の幅は、図5Eに示されるように、第1凸条340の延在方向における中央付近において最大となり、光束制御部材300の中心軸CA、外縁のそれぞれに向かうにつれて細くなる。したがって、第1凸条340の平面視形状は、第1反射面341と第2反射面342との間に第2出射面330bが入り込んだV字形状となる。一方、第1凸条340の断面積は、第1凸条340の延在方向における中央付近において最大となり、中心軸に向かうにつれて小さくなる。図5Fに示されるように、第1凸条340を断面視したときに、第1反射面341と第2反射面342とによって形成される角度θは、入射面320から入射した光を反射させて光束制御部材300の直上に光が抜けることを抑制するという観点から、75°〜135°であることが好ましく、85°〜125°であることがさらに好ましい。
複数の第1凸条340は、その少なくとも一部が、光束制御部材300を平面視したときに、中心軸CAから光束制御部材300(第1凸条340を除く部分)の最も高い部分までの範囲内に配置されることが好ましい。本実施の形態では、光束制御部材300(第1凸条340を除く部分)の最も高い部分は、光束制御部材300の中心軸CAを取り囲む円形の稜線として存在する。この稜線は、複数の第1凸条340が配置されている領域と、第2出射面330bとの境界付近に存在する。複数の第1凸条340の大部分は、中心軸CAとこの稜線との間に配置されている。さらに、具体的には、複数の第1凸条340は、中心軸CAから光束制御部材の最も高い部分(稜線)までの範囲の表面積の30%〜100%を覆うように配置されることが好ましい。また、上記のV字形状において、第1反射面341と第2反射面342と第2出射面330bとの交点が、光束制御部材300の最も高い部分(稜線)付近にあることが好ましい(図5A、E参照)。これによって、第1凸条340に到達した光を反射させて発光素子220(光束制御部材300)の直上に光が抜けないようにすることができる。
裏面350は、光束制御部材300の裏側に位置し、凹部310の開口縁部から径方向に延在する平面である。裏面350は、発光素子220から出射された光のうち、入射面320から入射しなかった光を、光束制御部材300内に入射させる。
鍔部370は、出射面330の外周部と裏面350の外周部との間に位置し、径方向外側に突出している。鍔部370の形状は、略円環状である。鍔部370は、必須の構成要素ではないが、鍔部370を設けることで、光束制御部材300の取り扱いおよび位置合わせが容易になる。鍔部370の厚みは、特に限定されず、出射面330の必要面積や鍔部370の成形性などを考慮して決定される。
複数の脚部380は、裏面350から突出している略円柱状の部材である。複数の脚部380は、発光素子220に対して適切な位置に光束制御部材300を支持する。
光束制御部材300は、裏側に反射部450を有していてもよい。図6A〜Dは、裏側に反射部450を有する第1変形例に係る光束制御部材300の構成を示す図である。図6Aは平面図であり、図6Bは図6AのE−E線に沿う断面図であり、図6Cは底面図であり、図6Dは正面図である。反射部450は、光束制御部材300の裏側(発光素子220側)において、中心軸CAおよび凹部310の開口部を取り囲むように円環状に配置されている。反射部450は、第1凸条340で反射して裏面350に向かう光を側方方向(中心軸CAに対して径方向外側)に反射させるための傾斜面451を有する。
反射部450は、裏面350において、中心軸CAを中心とする円環状の溝として形成されている(図6C参照)。中心軸CAを含む断面における円環状の溝の断面形状は、略V字状である(図6B参照)。V字を形成する2つの面のうち内側の面は、中心軸CAと略平行であるのに対し、外側の面は、中心軸CAに対し所定の角度(例えば30°)で傾いている傾斜面451である。
上述した外側の傾斜面451には、複数の第2凸条440(全反射プリズム)が形成されていてもよい。図7A〜Dは、複数の第2凸条440を有する第2変形例に係る光束制御部材300の構成を示す図である。図7Aは平面図であり、図7Bは図7AのF−F線に沿う断面図であり、図7Cは底面図であり、図7Dは正面図である。
複数の第2凸条440は、底面視したときに、光束制御部材300の中心軸CAに対して放射状(回転対称)に配置されている。図7Cに示されるように各第2凸条440は、平面状の第3反射面441と、平面状の第4反射面442と、第3反射面441と第4反射面442との交線である稜線443とを有しており、全反射プリズムのように機能する(図7C参照)。図7Bに示されるように、第2凸条440の稜線443を含む仮想直線は、稜線443よりも表側(光拡散部材120側)の位置で中心軸CAと交わる。すなわち、各第2凸条440は、裏側(発光素子220側)よりも表側(光拡散部材120側)の方が中心軸CAに近づくように、中心軸CAに対し所定の角度(例えば30°)で傾いている。反射部450に到達した光は、いずれかの第2凸条440の2つの面(第3反射面441および第4反射面442)で順次反射して、側方方向に向かう光となる。反射部450で反射した光は、例えば第2出射面330bから出射される。
反射部450の位置は特に限定されないが、第1凸条340で反射した光が多く到達する領域に反射部450が形成されていることが好ましい。第1凸条340で反射した光の到達位置は、第1凸条340の形状など様々な要因により変化するが、反射部450は、光束制御部材300において、光束制御部材300(第1凸条340を除く部分)で最も高い部分(前述の例では稜線)より外側(中心軸CAから離れた位置)に配置されることが好ましい。
(面光源装置における輝度分布)
図7に示される、傾斜面に複数の第2凸条440が形成されている反射部450を有する光束制御部材300を有する面光源装置100における、1つの発光装置200についての輝度分布を測定した。また、比較のため、図1に示される従来の光束制御部材20を有する面光源装置についても、1つの発光装置についての輝度分布を測定した。
図7に示される、傾斜面に複数の第2凸条440が形成されている反射部450を有する光束制御部材300を有する面光源装置100における、1つの発光装置200についての輝度分布を測定した。また、比較のため、図1に示される従来の光束制御部材20を有する面光源装置についても、1つの発光装置についての輝度分布を測定した。
今回の測定では、以下のようにパラメーターを設定した。
(パラメーター)
・発光素子220の発光面の1辺の長さ:2.9mm(対角線の長さ:約4.1mm)
・光束制御部材300の外径:φ13mm
・入射面320となる凹部310の開口径:φ4mm
・光束制御部材300と光拡散部材120の間隔:5mm、8mm、10mm
(パラメーター)
・発光素子220の発光面の1辺の長さ:2.9mm(対角線の長さ:約4.1mm)
・光束制御部材300の外径:φ13mm
・入射面320となる凹部310の開口径:φ4mm
・光束制御部材300と光拡散部材120の間隔:5mm、8mm、10mm
図8A〜Cは測定結果を示す。図8Aは、光束制御部材300と光拡散部材120の間隔が5mmの場合の輝度分布を示し、図8Bは、光束制御部材300と光拡散部材120の間隔が光学距離8mmの場合の輝度分布を示し、図8Cは、光束制御部材300と光拡散部材120の間隔が光学距離10mmの場合の輝度分布を示す。
図8A〜Cに示すように、実施の形態1に係る光束制御部材300と従来の光束制御部材とを比べると、以下のような結果となった。すなわち、図8Aに示されるように、光束制御部材300と光拡散部材120の間隔が5mmの場合は、中心輝度低下率は約20%であり、半値幅増加量は約5mmであった。図8Bに示されるように、光束制御部材300と光拡散部材120の間隔が8mmの場合は、中心輝度低下率は約6〜7%であり、半値幅増加量は約1mmであった。図8Cに示されるように、光束制御部材300と光拡散部材120の間隔が10mmの場合は、中心輝度低下率は約0%であり、半値幅増加量は約0mmであった。このように、実施の形態1に係る光束制御部材300では、光束制御部材の直上付近に光が抜けることが抑制され、これは特に光束制御部材300と光拡散部材120の間隔が短い場合に顕著であった。なお、本実施の形態のように光束制御部材300の表側に第1凸条340を有するような構成は、発光素子220が大きく、凹部310の径が大きくなってしまい、入射面320に対する光の角度を制御しづらいときに、特に有用であると考えられる(図5B参照)。
[実施の形態2]
(面光源装置および発光装置の構成)
実施の形態2に係る面光源装置および発光装置は、実施の形態1に係る光束制御部材300の代わりに実施の形態2に係る光束制御部材500を有する点において、図5〜7に示される実施の形態1に係る面光源装置100および発光装置200と異なる。そこで、本実施の形態では、実施の形態2に係る光束制御部材500についてのみ説明する。
(面光源装置および発光装置の構成)
実施の形態2に係る面光源装置および発光装置は、実施の形態1に係る光束制御部材300の代わりに実施の形態2に係る光束制御部材500を有する点において、図5〜7に示される実施の形態1に係る面光源装置100および発光装置200と異なる。そこで、本実施の形態では、実施の形態2に係る光束制御部材500についてのみ説明する。
(光束制御部材の構成)
図9A〜Dは、実施の形態2に係る光束制御部材500の構成を示す図である。図9Aは平面図であり、図9Bは図9AのC−C線に沿う断面図であり、図9Cは底面図であり、図9Dは正面図である。
図9A〜Dは、実施の形態2に係る光束制御部材500の構成を示す図である。図9Aは平面図であり、図9Bは図9AのC−C線に沿う断面図であり、図9Cは底面図であり、図9Dは正面図である。
実施の形態2に係る光束制御部材500は、第1凸条540の形状等が実施の形態1に係る光束制御部材300と異なる。そこで、実施の形態2に係る光束制御部材500では、実施の形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
実施の形態2に係る光束制御部材500の複数の第1凸条540は、図9Aに示されるように、光束制御部材500の表側において、中心軸CAを取り囲むように、中心軸に対して放射状(回転対称)となるように配置されている。なお、ここで「中心軸CAを取り囲むように配置」とは、中心軸CAの周りを全周(360°)に亘って取り囲むように配置されることのみならず、中心軸CAの周りを部分的に取り囲むことも含む。本実施の形態では、複数の第1凸条540は、第1出射面330aを取り囲むように、第1出射面330aと第2出射面330bとの間に配置されている。図9Eは、第1凸条540の拡大図であり、図9Fは図9EのD−D線に沿う断面図である。図9E、Fに示されるように、第1凸条540は、第1反射面541、第2反射面542、および第1反射面541と第2反射面との交線である稜線543を有し、第1凸条540の断面形状は略三角形状である。光束制御部材500内を進行し、第1反射面541に到達した光は、第1反射面541および第2反射面542で順次反射され、再度光束制御部材500内を進行する。同様に、光束制御部材500内を進行し、第2反射面542に到達した光は、第2反射面542および第1反射面541で順次反射され、再度光束制御部材500内を進行する。これにより、複数の第1凸条540は、入射面320から入射した光の一部を反射させ、発光素子220(光束制御部材500)の直上に光が抜けないようにする。複数の第1凸条540は入射面から入射した光を、例えば裏面350に向けて反射させる。
また、本実施の形態において、稜線543は、図9Bに示されるように、中心軸CAから外縁に向かうにつれて、第1出射面330aと第2出射面330bとを繋ぐ曲線より高い位置にある曲線となる。一方、第1反射面541および第2反射面542の下側の辺(レンズの裏側に近い辺)は、第1出射面330aと第2出射面330bとを繋ぐ曲線にほぼ沿う曲線である。また、本実施の形態において、第1反射面541および第2反射面542の幅は、図9Eに示されるように、光束制御部材500の中心軸から外縁に向かうにつれて太くなる。これにより、第1凸条540は平面視すると略三角形状である。第1凸条540の断面積は、第1凸条540の延在方向における外縁付近において最大となり、中心軸に向かうにつれて小さくなる。図9Fに示されるように、第1凸条540を断面視したときに、第1反射面541と第2反射面542とによって形成される角度θは、入射面320から入射した光を反射させて光束制御部材500の直上に光が集中することを抑制するという観点から、75°〜135°であることが好ましく、85°〜125°であることがさらに好ましい。
複数の第1凸条540は、その少なくとも一部が、光束制御部材500を平面視したときに、中心軸CAから光束制御部材500(第1凸条540を除く部分)の最も高い部分までの範囲内に配置されることが好ましい。本実施の形態では、光束制御部材500(第1凸条540を除く部分)の最も高い部分は、光束制御部材500の中心軸CAを取り囲む円形の稜線として存在する。この稜線は、複数の第1凸条540が配置されている領域と、第2出射面330bとの境界付近に存在する。複数の第1凸条540の大部分は、中心軸CAとこの稜線との間に配置されている。さらに、具体的には、複数の第1凸条540は、中心軸CAから光束制御部材の最も高い部分(稜線)までの範囲の表面積の30%〜100%を覆うように配置されることが好ましい。これによって、第1凸条540に到達した光を反射させて発光素子220(光束制御部材500)の直上に光が抜けないようにすることができる。
本実施の形態に係る光束制御部材500の第1の変形例は、第1の実施の形態の第1の変形例と同様に、裏側に反射部450を有していてもよく、図10A〜Dはこの場合の光束制御部材500を示す。図10Aは、光束制御部材500の平面図であり、図10Bは図10AのD−D線に沿う断面図であり、図10Cは底面図であり、図10Dは正面図である。
本実施の形態に係る光束制御部材500の第2の変形例は、第1の実施の形態の第2の変形例と同様に、傾斜面において複数の第2凸条440(全反射プリズム)が形成されていてもよく、図11A〜Dはこの場合の光束制御部材500を示す。図11Aは平面図であり、図11Bは図11AのB−B線に沿う断面図であり、図11Cは底面図であり、図11Dは正面図である。
(面光源装置における輝度分布)
図11に示される、傾斜面に複数の第2凸条440が形成されている反射部450を有する光束制御部材500を有する面光源装置における、1つの発光装置200についての輝度分布を測定した。また、比較のため、図1に示される従来の光束制御部材20を有する面光源装置についても、1つの発光装置についての輝度分布を測定した。測定の各パラメーターは、実施の形態1と同じである。
図11に示される、傾斜面に複数の第2凸条440が形成されている反射部450を有する光束制御部材500を有する面光源装置における、1つの発光装置200についての輝度分布を測定した。また、比較のため、図1に示される従来の光束制御部材20を有する面光源装置についても、1つの発光装置についての輝度分布を測定した。測定の各パラメーターは、実施の形態1と同じである。
図12A〜Cは測定結果を示す。図12Aは、光束制御部材500と光拡散部材120の間隔が5mmの場合の輝度分布を示し、図12Bは、光束制御部材500と光拡散部材120の間隔が8mmの場合の輝度分布を示し、図12Cは、光束制御部材500と光拡散部材120の間隔が10mmの場合の輝度分布を示す。
図12A〜Cに示すように、実施の形態2に係る光束制御部材500と従来の光束制御部材とを比べると、以下のような結果となった。すなわち、図12Aに示されるように、光束制御部材500と光拡散板120の間隔が5mmの場合は、中心輝度低下率は約20%であり、半値幅増加量は約5mmであった。図12Bに示されるように、光束制御部材500と光拡散板120の間隔が8mmの場合は、中心輝度低下率は約6〜7%であり、半値幅増加量は約1mmであった。図12Cに示されるように、光束制御部材500と光拡散板120の間隔が10mmの場合は、中心輝度低下率は約0%であり、半値幅増加量は約0mmであった。このように、実施の形態2に係る光束制御部材500でも、光束制御部材の直上付近に光が抜けることが抑制され、これは特に光束制御部材500と光拡散部材120の間隔が短い場合に顕著であった。なお、本実施の形態のように光束制御部材500の表側に第1凸条540を有するような構成は、発光素子220が大きく、凹部310の径が大きくなってしまい、入射面320に対する光の角度を制御しづらいときに、特に有用であると考えられる(図9B参照)。
本発明の光束制御部材、発光装置および面光源装置は、例えば、液晶表示装置のバックライトや一般照明などに適用することができる。
10 発光素子
20 光束制御部材
22 入射面
24 出射面
100 面光源装置
100’ 表示装置
102 表示部材(被照射部材)
110 筐体
112 底板
114 天板
120 光拡散部材
200 発光装置
210 基板
220 発光素子
300,500 光束制御部材
310 凹部
320 入射面
330 出射面
330a 第1出射面
330b 第2出射面
340、540 第1凸条
341、541 第1反射面
342、542 第2反射面
343、443、543 稜線
350 裏面
370 鍔部
380 脚部
440 第2凸条
441 第3反射面
442 第4反射面
450 反射部
451 傾斜面
CA 中心軸
LA 光軸
20 光束制御部材
22 入射面
24 出射面
100 面光源装置
100’ 表示装置
102 表示部材(被照射部材)
110 筐体
112 底板
114 天板
120 光拡散部材
200 発光装置
210 基板
220 発光素子
300,500 光束制御部材
310 凹部
320 入射面
330 出射面
330a 第1出射面
330b 第2出射面
340、540 第1凸条
341、541 第1反射面
342、542 第2反射面
343、443、543 稜線
350 裏面
370 鍔部
380 脚部
440 第2凸条
441 第3反射面
442 第4反射面
450 反射部
451 傾斜面
CA 中心軸
LA 光軸
Claims (7)
- 発光素子から出射された光の配光を制御する光束制御部材であって、
前記光束制御部材の裏側において前記光束制御部材の中心軸と交わるように配置されている凹部の内面であって、前記発光素子から出射された光を前記光束制御部材の内部に入射させるための入射面と、
前記光束制御部材の表側において前記中心軸を取り囲むように配置されており、前記入射面で入射した光の一部を反射させるための複数の第1凸条と、
前記光束制御部材の表側において前記複数の第1凸条を取り囲むように配置されており、前記入射面で入射した光の一部を出射させるための出射面と、
を有し、
前記複数の第1凸条は、それぞれ、第1反射面、第2反射面、および前記第1反射面と前記第2反射面との交線である稜線を有しており、
前記光束制御部材を平面視したときに、前記複数の第1凸条は、前記中心軸に対して放射状に配置されている、
光束制御部材。 - 前記複数の第1凸条は、少なくとも、前記中心軸から、前記光束制御部材のうち前記複数の第1凸条を除く部分で最も高い部分までの範囲内に配置される、請求項1に記載の光束制御部材。
- 前記光束制御部材の裏側において前記中心軸を取り囲むように配置された、傾斜面を有する反射部をさらに有し、
前記反射部は、前記光束制御部材のうち前記複数の第1凸条を除く部分で最も高い部分より前記中心軸から離れた位置に配置される、
請求項2に記載の光束制御部材。 - 前記傾斜面には複数の第2凸条が配置され、
前記複数の第2凸条は、それぞれ、第3反射面、第4反射面、および前記第3反射面と前記第4反射面との交線である稜線を有しており、
前記光束制御部材を底面視したときに、前記複数の第2凸条は、前記中心軸に対して放射状に配置されている、
請求項3に記載の光束制御部材。 - 発光素子と、
前記入射面が前記発光素子と対向するように配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光束制御部材と、
を有する、発光装置。 - 請求項5に記載の発光装置と、
前記発光装置からの光を拡散させつつ透過させる光拡散部材と、
を有する、面光源装置。 - 請求項6に記載の面光源装置と、
前記面光源装置から出射された光を照射される表示部材と、
を有する、表示装置。
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JP2019188051A JP2021064505A (ja) | 2019-10-11 | 2019-10-11 | 光束制御部材、発光装置、面光源装置および表示装置 |
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Family Applications (1)
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JP6111110B2 (ja) * | 2012-08-27 | 2017-04-05 | 株式会社エンプラス | 光束制御部材、発光装置、面光源装置および表示装置 |
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2019
- 2019-10-11 JP JP2019188051A patent/JP2021064505A/ja active Pending
-
2020
- 2020-10-09 WO PCT/JP2020/038351 patent/WO2021070948A1/ja active Application Filing
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