JP2021063840A - 硬度計および硬度測定方法 - Google Patents

硬度計および硬度測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021063840A
JP2021063840A JP2021008017A JP2021008017A JP2021063840A JP 2021063840 A JP2021063840 A JP 2021063840A JP 2021008017 A JP2021008017 A JP 2021008017A JP 2021008017 A JP2021008017 A JP 2021008017A JP 2021063840 A JP2021063840 A JP 2021063840A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hardness
component
measured
unit
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021008017A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7049493B2 (ja
Inventor
佑子 佐野
Yuko Sano
佑子 佐野
神鳥 明彦
Akihiko Kandori
明彦 神鳥
沖本 満男
Mitsuo Okimoto
満男 沖本
茂光 安藤
Shigemitsu Ando
茂光 安藤
光信 渡辺
Mitsunobu Watanabe
光信 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Maxell Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maxell Holdings Ltd filed Critical Maxell Holdings Ltd
Priority to JP2021008017A priority Critical patent/JP7049493B2/ja
Publication of JP2021063840A publication Critical patent/JP2021063840A/ja
Priority to JP2022048701A priority patent/JP7219361B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7049493B2 publication Critical patent/JP7049493B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、圧迫強度によらず安定的に硬度を推定する硬度計を提供することを目的とする。【解決手段】測定対象物に連続的に押し付けられる可動部と、測定対象物における可動部との接触部分での反力を反映する出力信号を出力するセンサと、可動部をピストン運動させる動力機構と、可動部のピストン運動によって生成される、出力信号の交流成分に基づいて、測定対象物の硬度を推定する硬度推定部と、を備えることを特徴とする硬度計が開示されている。【選択図】図5

Description

本発明は、対象物の硬さを推定する硬度計に関する。
従来から、対象物の硬度を測定することが有益である場面は多い。例えば、医療分野や
美容分野において、人体の硬度の測定が実現されることが望まれている。医療分野では、
所定箇所の硬度を測定することにより、長期にわたり同じ姿勢での寝たきりに起因する支
持面の皮膚の潰瘍、臓器の変化による皮膚の浮腫や強皮症状などを判定できる。鍼灸院や
接骨院などにおいて、鍼灸や整体の施術によって筋肉が柔らかくなった効果も判定できる
。また、美容分野では、所定箇所の硬度を測定することにより、疾病の進行度や薬物治療
を行った際の効果などを判定できる。
このような用途のために、従来より、一定の力で対象物を圧迫したときに対象物が凹ん
だ程度を硬度の指標とするデュロメーターという計測器が使われてきた。また、さらに、
機械的振動部が物体と接触したときの共振状態の変化情報を得て、これを物体の硬さ情報
として出力する触覚センサが開発されてきた(特許文献1参照)。
特開平10−062328号公報
前述のデュロメーターの課題として、人が対象物を圧迫する力によって、計測結果であ
る対象物の凹んだ程度が変わるという問題点がある。つまり、同じ対象物であっても、軽
く圧迫したときと強く圧迫したときで推定される硬度が異なる。そこで、本発明は、デュ
ロメーターの機構に加えて、圧力センサを能動的に周期運動させる機構を備えた硬度計に
よって,この課題を解決する。
本発明の一側面は、測定対象物に連続的に押し付けられる可動部と、測定対象物におけ
る可動部との接触部分での反力を反映する出力信号を出力するセンサと、可動部をピスト
ン運動させる動力機構と、可動部のピストン運動によって生成される、出力信号の交流成
分に基づいて、測定対象物の硬度を推定する硬度推定部と、を備えることを特徴とする硬
度計である。
本発明の他の一側面は、可動部を振動させる第1のステップと、可動部を測定対象物に
接触させた際の、測定対象物からの反力に基づいたセンス信号を取得する第2のステップ
と、センス信号の交流成分を取得する第3のステップと、交流成分の振幅に基づいて、測
定対象物の硬度を推定する第4のステップと、を備えることを特徴とする硬度測定方法で
ある。
本発明によれば、硬度計において、操作者が圧迫する強度に依存せずに,圧力センサの
出力値のみから硬度を推定することができる。また、上記した以外の、課題、構成及び効
果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
生体硬度計の全体構成ブロック図である。 測定装置(ガン型)の構造例の説明透視図である。 測定装置(T字型)の構造例の説明透視図である。 測定装置の動作原理の模式図である。 生体硬度計の磁気センサの電圧波形の模式図である。 生体硬度計の磁気センサの電圧波形を力に変換した模式図である。 硬度を推定する方法の原理説明図である。 生体硬度計の出力波形から直流成分を固定して硬度を推定する模式図である。 生体硬度計の出力波形から交流成分を固定して硬度を推定する模式図である。 硬度を推定した結果を示すグラフ図である。 生体硬度計による処理の全体の流れを示すフローチャートの一例である。 被験者登録画面の図である。 結果表示画面において推定した硬度や硬度マップを表示した図である。 実施例の対応表の例を示す表図である。 実施例の対応表の他の例を示す表図である。 結果表示画面において治療前後の硬度マップを表示した図である。 位置推定のための測定装置を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。添付図面は本発明の原理
に則った具体的な実施例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決
して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。また、各図において共通
の構成については同一の参照番号が付されている場合がある。
以下の実施例は、測定対象物の硬度を計算する技術に関する。硬度とは、測定対象物の
硬さを表す指標であり、弾性を意味している。以下では、測定対象物として人体などの生
体を例として説明するが、これに限定されない。例えば、以下の実施例における硬度計は
、生体以外の対象物に適用されてもよい。
図1は、生体硬度計の全体構成図である。生体硬度計1000は、測定装置1と、硬度
計算装置2とを備える。なお、図1の測定装置1では、図2、図3、図4の測定装置1と
比較して、構成の一部の図示を省略している。ここで、併せて図2と図3と図4も参照し
ながら、測定装置1の構成と動作原理について説明する。
図2は、測定装置1の一例の構成を示している。測定装置1は、受信コイル11(磁場
検知手段)を有する本体部14と、発信コイル12(磁場発生手段)を有する可動部15
と、バネ13(弾性体)と、電池16と、モータ17と,上下可動部18とを備える。電
池16によって駆動されるモータ17が、例えばクランク構造により上下可動部18をピ
ストン運動させる構成である。なお、受信コイル11と発信コイル12とを合わせて磁気
センサ19と称する。磁気センサ19は、計測対象物150における可動部15との接触
部分での反力に対応する反力情報を出力する。
可動部15の接触部20は、硬度の測定(計算)時に、計測対象物150が凹むように
計測対象物150に押し付けられる部位であり、可動部と対象部の接触面である。なお、
本体部14と可動部15は、剛性を有する。計測対象物150は、例えば人間の胴体その
他の硬度を計測したい対象である。
磁気センサ19は、測定装置1によって計測対象物150へ加えられた圧力に応じた計
測対象物150の反力の大きさに相当する電圧の情報を出力する。そのため、受信コイル
11と発信コイル12は、お互いに対向するように配置されている。そして、本体部14
と可動部15との間には、バネ定数がK’(既知)のバネ13が配置されている(図2参照
)。
なお、バネ13は、同じ形状の線径が太いバネに交換されてもよい。これにより、対象
物の深層位置の硬度を測定することができる。従来では、皮膚表面での硬度の測定しか行
えておらず、皮膚深層までの情報に対応できていないという課題があった。これに対して
、当該構成によれば、皮膚表面のみならず、皮膚深層までの皮下組織や筋肉などの硬度を
測定することができる可能性もある。
図3は、測定装置1の他の一例の構成を示している。図2では、筐体全体がL字型にな
っているが、操作者が持ちやすいようにT字型やペンシル型としてもよい。図3はT字型
の例を示している。図3において図2と共通の構成については同一の参照番号が付されて
いる。3軸受信コイル301と発信コイル302からなる位置計測装置3については、後
述する。
図4を参照して、磁気センサ19および周辺部品の動作について説明する。まず、交流
発振源31は、特定の周波数(例えば、20kHz)を持つ交流電圧を生成する。その交
流電圧はアンプ32によって特定の周波数を持つ交流電流に変換され、その変換された交
流電流が発信コイル12に流れる。発信コイル12を流れる交流電流によって発生した磁
場は、受信コイル11に誘起起電力を発生させる。
誘起起電力によって受信コイル11に発生した交流電流(周波数は交流発振源31によ
って生成された交流電圧の周波数と同じ)は、プリアンプ33によって増幅され、増幅後
の信号が検波回路34に入力される。検波回路34は、交流発振源31によって生成され
た特定の周波数又は2倍周波数によって、前記増幅後の信号の検波を行う。そのため、交
流発振源31の出力を、参照信号35として検波回路34の参照信号入力端子に導入する
。なお、検波回路34を用いずに全波整流回路を用いた動作方式にしてもよい。検波回路
34(または整流回路)からの電圧の情報(出力信号)は、ローパスフィルタ36を通過
した後、硬度計算装置2の駆動回路21(図1参照)に導入される。
計測対象物150は、バネ定数Kを有するバネ37(a)と、ダッシュポット係数Gを有
するダッシュポット(ダンパー)37(b)でモデル化される。受信コイル11と発信コ
イル12からなる磁気センサ19は、計測対象物150に押し付けられる。バネ13のバ
ネ定数K'と計測対象物150のバネ定数Kの間には、K’>Kの関係があることが望ましい
。そうしないと、本体部14を圧迫したときに、本体部14と計測対象物150が接触部
20で接触するおそれがあるからである。
次に、図1に戻って、硬度計算装置2について説明する。硬度計算装置2は、コンピュ
ータ装置である。硬度計算装置2は、駆動回路21と、マイクロプロセッサー23と、記
憶部24と、音声発生部25と、表示部26と、電源部27と、入力部28と、位置推定
駆動回路29とを備える。
マイクロプロセッサー23は、例えばCPU(Central Processing Unit)によって実現
される。マイクロプロセッサー23は、電圧波形生成部231と、異常波形検出部232
と、電圧・圧力換算部233と、硬度推定部234と、判定部235と,位置推定部23
6とを備える。マイクロプロセッサー23の上記処理部は、各種プログラムにより実現す
ることができる。例えば、硬度計算装置2の図示しないメモリには、記憶部24に格納さ
れている各種プログラムが展開される。マイクロプロセッサー23は、メモリにロードさ
れたプログラムを実行し、所定の処理や計算を行う。以下、マイクロプロセッサー23の
各処理部の処理内容について説明する。
電圧波形生成部231では、駆動回路21から得られた磁気センサの出力電圧の波形情
報を生成する。磁気センサの出力電圧の波形の例については、後に図5で詳説する。
異常波形検出部232では、圧迫が弱過ぎる場合や強過ぎる場合、圧迫方向が対象物表
面に対して傾いている場合等、不適切な圧迫における異常波形を検出する。硬度の推定に
あたっては、操作者の圧迫強度が適切な範囲に入る必要があるが、異常波形検出部232
では、この適切な範囲から外れた場合の波形を除去することを目的としている。
異常波形の検出方法としては、出力信号の直流成分の大きさが一定範囲に入っていない
ことを条件として、異常と判定することができる。あるいは、出力信号の交流成分の上限
と下限が検出できないことにより、異常な波形と判定することができる。硬度の検出は、
このような異常な波形が検出されない範囲において、出力信号の交流成分に基づいて行う
ことになる。
電圧・圧力換算部233では、気センサの出力電圧を圧力情報に換算する。磁気センサ
の出力電圧は、図2の受信コイル11と発信コイル12の間の距離に応じて変化する。そ
して、この2コイル間の距離はバネ13の長さと等しい。バネにかかる反力は、フックの
法則により、バネ13の自由長から縮んだ距離とバネ13のバネ定数から計算することが
できる。これらの関係より、磁気センサの出力電圧を圧力情報に換算する。磁気センサの
出力電圧の圧力情報への換算については、後に図6と図7で詳説する。
具体的には、所定の2コイル間距離のときの磁束を、以下のように計算する。受信コイ
ル11上の微小な線要素をds1,発信コイル12上の微小な線要素をds2とする。また、ds
1からみたds2の位置ベクトルをrとする。このとき、受信コイル11と発信コイル12の
相互インダクタンスM12は、次式で計算される(Neumannの公式)。μは透磁率である。
Figure 2021063840
受信コイル11に電流Iが流れ、受信コイル11の巻き数をNと仮定すると、発信コイル
12内の磁束φは,M12を用いて次式のように算出される。
Figure 2021063840
同様に、2コイル間距離を所定の距離刻みで変化させたときの磁束φを計算していく。
磁束φは磁気センサの出力電圧と線形関係にある。したがって、これらのデータにより、
2コイル間距離と磁気センサの出力電圧との変換曲線が作成できる。次に,バネ13の自
由長から2コイル間距離を差し引くことで、バネ13の変位量を求める。この変位量にバ
ネ13のバネ定数を乗算すれば反力が得られる。以上により、磁気センサの出力電圧と反
力との変換曲線を生成することができる。
≪硬度を推定する方法≫
硬度推定部234について図5〜図10を参照しながら説明する。
図5は磁気センサ19の出力波形であり、横軸が時間(秒)を、縦軸が出力電圧(V)
を示す。操作者が生体硬度計1000を計測対象物150にあてて少しずつ圧迫していく
と、図5のような磁気センサ19の出力電圧の波形が得られる。条件を単純化するため、
計測対象物150の硬度は深さによらず一定、すなわち硬さは均一とする(図6〜図9で
も同様)。ここで、モータ17の周波数成分を除いた手の圧迫による遅い変動を直流成分
VDと呼び、モータ17の周波数成分を持つ速い変動の振幅を交流成分VAと呼ぶ。少しずつ
圧迫していくと、直流成分VDは大きくなり、それに伴って、交流成分VAが徐々に大きくな
っていくことが分かる。これは、圧迫によって受信コイル11と発信コイル12間の距離
が近づくほど、磁気センサ19の電圧が指数関数的に大きくなるためである。直流成分と
交流成分の抽出は、公知のアナログあるいはデジタルの周波数フィルタを用いればよい。
図6は、この磁気センサ19の出力電圧の波形を、上述の電圧・圧力換算部233によ
って、圧力の波形に換算して得られる波形である。横軸は図5と同じく時間(秒)であり
、縦軸は換算された圧力(N)である。圧力波形においては、少しずつ圧迫すると、直流
成分FDは大きくなるが、交流成分FACの振幅は常に一定となる。交流成分が一定となる点
は、図5の磁気センサの出力電圧との相違点である。この交流成分FACに基づいて推定硬
度を求める。
実際の硬度を求めるときは、既知の硬度を持つ対象物を複数用意し、各対象物において
生体硬度計1000によって計測し上記の交流成分FACの振幅を求める。これによって、
既知の硬度と交流成分FACの対応表ができる。硬度が未知の対象物を測り、交流成分FAC
得られたら、この対応表から硬度に変換できる。対応表のデータを線形補間やスプライン
補間などによって補間して変換式を得ることで、対応表にない交流成分FACであっても硬
度に変換できる。上記の対応表は、予め作成してデータベース化しておき、例えば記憶部
24にデータベース1001として格納する。硬度推定部234はデータベース1001
を参照して、電圧・圧力換算部233から得られる圧力を硬度に変換する。
図7は硬度を推定する方法の原理説明図である。ここで、図6の圧力波形において交流
成分FACを推定硬度とみなす理由を、図7を参照しながら説明する。計測対象を操作者が
一定の力F0で圧迫した場合は、モータ17によってさらに振幅ACの小さな周期的な変動が
与えられる。Dを押し込み量、ΔFを振幅ACの周期変動に伴う力の変化量(変化幅)とする
と、この場合、フックの法則により,D: AC=F0:ΔFの関係が成り立つ。
これは、計測対象の硬さによってΔFが異なることを意味する。つまり、振幅ACは一定
であるため、計測対象物150が柔らかい場合(測定対象物のバネ定数Kが小)は、押し
込み量Dが大きいので、F0に対するモータ17の振幅ACによる力の変化ΔFが小さくなる。
一方で、計測対象が硬い場合(測定対象物のバネ定数Kが大)は、押し込み量Dが小さいの
で、F0に対するモータ17の振幅ACによる力の変化ΔFが大きくなる。
上述の内容を式で説明すると以下となる。計測対象物150のバネ定数をKとすると、
操作者が生体硬度計1000をある力Fで押し込んだときの押し込み量D[mm]はフックの法
則より以下となる。
F = K D
そのときに、モータ17によって所定の振幅ACで接触部20が上下に変動する。このと
き、操作者が手で所定の力F = FD = KDDで押し込んだときに、モータ17が最も高い位
置(DD − AC)に達したときの力は,以下となる。
FU = K (DD − AC) = F − KAC
そして、操作者が手で所定の力F = FD = KDDで押し込んだときに、モータ17が最も
低い位置(DD + AC)に達したときの力は、以下となる。
FL = K (DD + AC) = F + KAC
モータ17が最も高い位置と低い位置での力の差分FAC (=力の交流成分)は以下となる

FAC = FL − FU = 2KAC
ACは一定であるので、FACは対象物のバネ定数Kに比例する。よって、FACは対象物が硬
くなるほど大きくなることが分かる。そして,この式より、対象物が同一硬度であれば圧
迫強度(力の直流成分)にかかわらず、力の交流成分FACが常に一定となることが分かる
図8を参照しながら、磁気センサの出力電圧をそのまま力センサとして用いて硬度を推
定する場合を説明する。この場合は、電圧・圧力換算部233を省略して、磁気センサ1
9の出力電圧をそのまま圧力として扱うこととなる。この場合は、図8に示した波形のよ
うに、磁気センサでは、直流成分VDの増大に伴って(つまり,圧迫強度が強くなるに従っ
て)、交流成分VAが増大する。これは、前段落で述べたように、電圧・圧力換算部233
を実施した場合に,力の直流成分(圧迫強度)にかかわらず、力の交流成分が常に一定とな
る点とは異なる。
このように交流成分が一定にならない原因としては、磁気センサでは、出力電圧と力の
関係が比例関係にならないことが挙げられる。硬度計内部の発信コイル12と受信コイル
11の間の2コイル間距離は硬度計内部のバネ13の長さと等しいため、フックの法則に
より、2コイル間距離と力とは線形関係になる。一方で、磁束の大きさは、発信コイル1
2と受信コイル11の間の2コイル間距離とは線形関係にならず、2コイルが近づくほど急
速に磁束が大きくなる非線形の関係となる。そのため、力と磁束も非線形の関係となり、
圧迫強度が強くなるに従って交流成分が増大することとなる。
そこで、このように、電圧・圧力換算部233を実施せずに、磁気センサの出力電圧を
そのまま圧力として扱う場合は、電圧の直流成分VDを一定値VDCに固定したときの電圧の
交流成分VACを推定硬度とすることとする。こうすれば、磁束の大きさと2コイル間距離と
の間の非線形な特性に依存せずに、硬度を推定することができる。
具体的には、記憶部24のデータベース1001には、直流成分VDを一定値VDCに固定
したときの、VACの振幅と硬度の対応表を格納しておく。測定時には直流成分VDをモニタ
リングし、所定値VDCになったときの交流成分VACの振幅を取得する。そして、対応表を参
照し、当該振幅に対応する硬度を得る。
一定値VDCの決め方の一例を、図8を参照しながら説明する。計測対象物150に測定
装置1を徐々に押し当てて圧迫していくとき、硬度計が計測対象物150に軽く触れてい
る状態(電圧の直流成分VDが小さい状態)である範囲(A)では交流成分が完全には得ら
れない。一方で,硬度計が計測対象を押しこんで飽和した状態である範囲(C)では、対
象物が剛体のように硬くなるため、交流成分の正確な値が得られない。つまり、一定値VD
Cは、電圧波形の中に交流成分が適切に得られるように、上記の両極端の状態に挟まれた
範囲(B)の電圧に設定すればよいことになる。なお、測定装置1の内部のバネ13のバ
ネ定数に依存するため、バネを取換えたら再度一定値VDCを決め直す必要がある。
図9は他の例を示す。図8と同様の考えにより、図9に示すように、電圧の交流成分VA
を一定値VACに固定したときの電圧の直流成分VDCを推定硬度としてもよい。この方法でも
、磁束の大きさと2コイル間距離との間の非線形な特性に依存せずに、硬度を推定できる
。電圧の直流成分VACの設定も,上述のVDCの設定方法と同様に、軽く接触した状態(A)
と強く押して飽和した状態(C)の両極端の状態に挟まれた範囲(B)の電圧の直流成分
と設定すればよい。
図8及び図9では、電圧・圧力換算部233を実施しない場合に、直流成分を固定した
ときの交流成分、または,交流成分を固定したときの直流成分に基づいて硬度を推定する
方法を説明した。しかし,電圧・圧力換算部233を備える場合であっても、計測対象の
性質によっては、力の交流成分が常に一定とならない場合がある。この場合は、図8及び
図9の硬度推定法を用いるメリットがある。
図7では、硬度を推定する対象物をバネと同じ特性を持つと単純化して説明したが、実
用上は、人体の皮膚や筋肉や脂肪などの生体組織を対象として計測を行うことが想定され
る。バネは、フックの法則に正確に従い、圧迫強度によらずバネ定数は一定値になる。し
かし、生体組織は、その性質上、強く圧迫するに従って、バネ定数(硬さ)が大きくなる
ことが知られている。そのため、生体組織を対象として計測する場合は、磁気センサの出
力電圧を力に変換した後であっても、図6のように交流成分FDが一定にならずに、圧迫が
強くなるに従って増大する可能性がある。このような理由から、電圧・圧力換算部233
を実施した場合にも、直流成分を固定したときの交流成分(図8参照)、または、交流成
分を固定したときの直流成分(図9参照)に基づいて硬度を推定してもよい。さらに,圧
迫強度によってバネ定数(硬さ)が異なる場合は交流成分や直流成分の固定値を数種類設
定してもよい。
図10は、磁気センサ19を用いて、電圧・圧力換算部233を実施せずに、図9の方
法で硬度を推定した場合の結果を示す。グラフ中の3種類のマーカーは3名の計測者を表し
ている。横軸はデュロメーターで計測した既知の硬度(単位なし)、縦軸は電動硬度計に
よって図9の方法で求めた推定硬度(V)である。このグラフから、推定硬度と既知の硬
度のデータ点を多項式でフィッティングし、二者の関係を表す曲線を求める。電動硬度計
の計測によって推定硬度が得られた場合は、曲線に代入することで既知の硬度に変換する
ことができる。
図1に戻って、記憶部24は、各種情報を記憶する手段であり、例えば、RAM(Rando
m Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などによっ
て実現される。記憶部24は、実験によって算出された電圧・圧力変換係数Cmpを予め
記憶している。音声発生部25は、音声を発生させる手段であり、例えばスピーカによっ
て実現される。音声発生部25は、例えば、測定装置1による測定の開始時および終了時
に、ビープ音を発生させる。表示部26は、各種表示を行う手段であり、例えば、LCD
(Liquid Crystal Display)またはCRT(Cathode Ray Tube) Displayによって実現される
。表示部26には、各種の波形、対象物の硬度(例えば、弾性の情報及び粘性の情報の少
なくとも一方)、および対象物の硬度を視覚化したインジケータなどが表示される。
表示部26では、硬度推定部234で求めた推定硬度を表示する。また、後述するよう
に、この推定硬度を生体表面上の計測位置にカラーマップ表示してもよい。ここで、生体
表面上の計測位置は、後述の通り、位置計測装置から得られた位置情報を反映した磁場の
データより位置推定部236によって推定される。また、推定硬度が圧迫強度によって異
なる場合は、生体表面からの深さによって硬さが変わる場合もある。
また、表示部26には、異常波形検出部232の結果に基づき、操作者に圧迫する方法
を指示する圧迫指示部261も含まれる。圧迫指示部261では、異常波形検出部232
において、圧迫強度が不適切であったことを検出した場合に、適切な圧迫強度を指示する
。また、硬度推定部234において、図8及び図9のように直流成分または交流成分を指
定する場合に、適切な圧迫強度を指示する。
電源部27は、硬度計算装置2における電源供給手段である。入力部28は、各種情報
入力のためにユーザによって操作される手段であり、例えば、キーボードやマウス等によ
って実現される。
図2および図3に戻って、本体部14は、受信コイル11と、受信コイル11を搭載す
るコイル基板110と、電池16と、硬度計算の開始時等に操作される動作ボタン140
と,モータ17と、受信コイル11および発信コイル12とに接続される動作回路基板1
41とを備えている。可動部15は、発信コイル12と、発信コイル12を搭載するコイ
ル基板120とを備えている。コイル基板110とコイル基板120の間には、1本また
は複数のバネ13が配置されている。
測定装置1によれば、モータ17によって回転運動が生じると、モータ17の軸上から
ずらした位置に取り付けられた軸が回転し、それに伴って上下可動部18が上下運動を行
う(クランク機構)。動作ボタン140を押すとモータ17が回転を開始し、動作ボタン
140を押すのをやめるとモータ17が回転を停止する。この上下運動によって、可動部
15が周期的に計測対象に押し付けられる。対象物が凹むように可動部15が対象物に押
し付けられた際、バネ13が縮んで発信コイル12と受信コイル11とが近づき、受信コ
イル11が検知する磁場の大きさが増加することで、接触部20で発生した反力の大きさ
に応じた電圧の情報が受信コイル11から出力される。
上述のように、動作ボタン140を押すのをやめるとモータ17が回転を停止するため
、接触部20の停止位置は操作者が動作ボタン140を離したタイミングによって異なる
ことになる。そこで、フォトセンサによってモータ17の回転位置を計測し、接触部20
が常に定位置で止まるように制御する。これによって、測定装置1はデュロメーターと同
じハード構成となり、波形の直流成分はデュロメーターの出力値と同じになる。生体硬度
計1000はデュロメーターの機能を包含することになる。
≪硬度推定アプリケーションの実行順序≫
図11のフローチャートを参照して(適宜他図参照)、生体硬度計1000の処理につ
いて説明する。以下では、測定対象物として人体を例に説明する。まず、操作者によって
身体の硬度を計測する被験者を登録する(ステップS1)。登録する内容は、被験者ID,
被験者名,性別,年齢,疾患情報,治療情報,他の検査機器の計測結果などである。
図12に登録画面の例を示す。
次に、硬度計による人の身体の硬度計測を行う。具体的には、操作者によって測定装置
1の動作ボタン140をオンにすることで、モータ17が動作し始め、磁気センサのデー
タが記録され始める(ステップS2)。ここでは、測定装置1の全体がモータ17に取付
けられている。この構成の場合、モータ17を駆動することにより、所定の周波数fHz
で可動部15を連続的に対象物に押し付けることができる。例えば、f=2〜8Hz程度に
設定してもよい。硬度計算装置2のマイクロプロセッサー23は、測定装置1の可動部1
5が計測対象物150に押し付けられるたびに、その測定装置1からの情報を取得する。
操作者は動作ボタン140がオンになった状態で、測定装置1を人体表面に垂直にあた
るように徐々に圧迫していく(ステップS3)。ここで、圧迫強度が強すぎる場合や弱す
ぎる場合、また、人体表面に対して垂直ではなく傾いている場合など,計測された磁気セ
ンサの波形が異常である場合は,マイクロプロセッサー23によって検出される(ステッ
プS4)。この判定は、例えば、図8に示した磁気センサ出力電圧の直流成分の電圧や、
交流成分の周波数などから行うことができる。この処理は、マイクロプロセッサー23の
判定部235によって実行される。Yesの場合はステップS5に進み、Noの場合はス
テップS6に進む。異常波形と判定された場合は、マイクロプロセッサー23は、表示部
26に計測やり直しのメッセージを表示することで,操作者が適切な圧迫方法に修正する
ように促す(ステップS5)。
ステップS4で異常波形ではないと判定された場合は、硬度の推定を行う(ステップS
6)。マイクロプロセッサー23は、ステップS3で計算した推定値に基づいて、それら
の値が異常値か否かを判定する(ステップS7)。この処理は、マイクロプロセッサー2
3の判定部235によって実行される。Yesの場合はステップS5に進み、Noの場合
はステップS8に進む。なお、異常値か否かの判定は、例えば、平均値及び分散を、予め
設定しておいた閾値と比較することにより実現できる。
ステップS7でNoの場合、推定した硬度を測定値として格納する(ステップS8)。
ステップS2からステップS8までの処理を、必要に応じて複数の測定点において繰り返
す(ステップS9)。全ての測定点での測定が完了したら、マイクロプロセッサー23は
、表示部26に硬度に関する情報や硬度を人体模式図上にマッピングした図を表示させる
(ステップS10)。
図13にこの画面の例を示した。図13(a)の例では、硬度マップは人体の9つの測
定点における硬度を表示している。硬度の大小は、濃淡や色の違いで表すことができる。
また、図13(b)のように、スライドバー1300によって、異なる深さにおける硬さ
を表示するようにしている。さらに、鍼灸やマッサージなどの治療効果を評価するために
、過去の硬度や硬度マップと比較することもできる(ステップS11)。
このように、ある一箇所の硬度の数値を表示、または、過去の数値と比較することがで
きる。また複数の測定箇所の硬度を含んだ硬度マップを表示、または、過去の硬度マップ
と比較することもできる。また、本実施例の測定方法では、異なる深さの硬さを測ること
もできる。
異なる深さの硬度を測定するには、例えば図6のデータにおいて、直流成分の大きなタ
イミングの交流成分FAC1と、直流成分の小さなタイミングの交流成分FAC2を取得して、そ
れぞれ対応する硬度を求める。直流成分の大きなタイミングの交流成分FAC1は深い部分の
硬度を反映し、直流成分の小さなタイミングの交流成分FAC2は浅い部分の硬度を反映して
いる。なお、前述のように、図6のグラフは固さ均一を前提にしているので、いずれの箇
所でも交流成分の大きさは同じになっている。しかし、深さにより硬さが異なる場合には
、直流成分の大きさにより交流成分の大きさが異なることになる。
また、図8や図9のような磁気センサ出力を直接用いる方式では、固定点を複数とるこ
とで、複数の深さがを測ることができる。
図14AおよびBは、実施例のデータベース1001が含む対応表の例を示す表図であ
る。
図14Aは、図6のように、磁気センサ19の出力電圧の波形を圧力の波形に換算し、
圧力波形から硬度を換算する対応表の例である。図14A(a)は直流成分振幅と深さの対
応表である。図14A(b)は交流成分振幅と硬さの対応表である。これらの表は、例えば
予め実験的に求めておけばよい。任意の深さの硬さを測定したい場合は、図14A(a)に
より深さに対応する直流成分振幅を得、当該直流成分振幅のタイミングにおける交流成分
振幅を得る。そして、図14A(b)により、その交流成分振幅に対応する硬さを求める。
図14Bは、図8のように磁気センサの出力電圧をそのまま力センサとして用いて硬度
を推定する場合の対応表の例である。図8の例では、電圧の直流成分VDを一定値VDCに固
定したときの電圧の交流成分VACを推定硬度としている。この場合、直流成分の大きさに
より、すなわち深さにより、交流成分振幅と硬度の対応が変わるため、深さにより複数の
対応表が必要になる。図14B(a)は浅い部分(直流成分の大きさが100mV)の交流
成分振幅と硬さの対応表であり、図14B(b)は深い部分(直流成分の大きさが200m
V)の交流成分振幅と硬さの対応表である。
また、図9のように、交流成分を固定したときの直流成分に基づいて硬度を推定する場
合には、複数の交流成分に対応して、直流成分と硬度の対応表を準備することになる。な
おここで、対応表中の硬度は、推定硬度でもよいし、図10で説明したように推定硬度を
既知の硬度に換算した値でも良い。
図15は、過去のデータと最新のデータを比較して表示する画面の例を示している。硬
度情報や硬度マップを並べて表示してもよいし,両者の差分を表示してもよい。以上で,
全てのステップが終了となる。
≪計測位置の推定≫
次に、表示部26で推定硬度をマップ表示するのに必要な計測位置情報を求める方法を
説明する。図1に示した位置計測装置3は、例えば5個の発信コイル302と3軸受信コ
イル301から構成されている。
図16は、5個の発信コイル302と3軸受信コイル301の配置模式図である。ここ
で発信コイル302は5個としたが、目的とする位置情報の取得に必要な個数であれば他
の個数でもよい。3軸受信コイル301は生体硬度計1000の内部に装着される。また
、5個の発信コイル302は測定対象物との位置関係が既知であるものとする。発信コイ
ル302は例えば、計測対象物150を配置する試料台に配置される。計測対象物150
が人体の場合は、ベッド等に内蔵すればよい。これによって、発信コイルに対する生体硬
度計の計測位置を推定できる。
位置計測装置3の計測原理は、測定装置1と同様である。位置推定駆動回路29によっ
て発信コイル302に電流を流すと周囲に磁場が生じ、その磁場が電磁誘導の原理によっ
て3軸受信コイル301に電圧を生じさせる。測定装置1と異なって、受信コイル・発振
コイルともに複数個あるため、磁場の干渉が問題となる。この問題については,発信コイ
ル・受信コイルの各組合せ(15通り)で電流を流すのと検出するのを短時間で切り替え
る時分割の方式を採用する方法で解決する。他の方法として、複数の発信コイルに同時に
電流を流す場合は,発信コイルの周波数を変えれば、複数の発信コイルの磁場を互いに干
渉させずに検出することが出来る。
位置推定部236では、表示部26で推定硬度を生体表面上にマップ表示する際に必要
な位置情報を算出する。得られた磁場データから,磁場のシミューレーションによって、
3軸受信コイルの3次元的な位置(水平方向X,Y,垂直方向Z)と姿勢角(仰角θ,方
位角φ)を推定する。表示部26に表示する場合は、例えば、人体の背中の模式図上にマ
ッピングする際は、水平方向X,Yの位置情報のみを使って、推定硬度をカラーマップ表
示すればよい。他にも、顔表面に3次元的にマップ表示する場合は、X,Y,Zの位置情
報を使ってマップ表示すればよい。
なお、本実施例では、位置推定のために磁場計測を用いたが、他の方法でも良い、例え
ば、カメラ撮影によって計測位置を推定しても良い。また、加速度センサを2階積分する
ことで計測位置を推定しても良い。
以上説明した本実施例によると、測定対象物に連続的に押し付けられる可動部を備える
本体部と、測定対象物における可動部との接触部分での反力に対応する反力情報を出力す
る圧力センサと、モータと、モータによって駆動され、本体部及び可動部をピストン運動
させるクランク機構とを備える硬度計において、可動部のピストン運動によって生成され
る圧力センサ値の交流成分に基づいて硬度を推定する硬度推定部が提供される。
なお、本実施例では、圧力センサとして磁気センサを用いたが、他の種類のセンサを用
いても良い。例えば、図2の磁気センサ19の代わりに、半導体プロセスを用いたピエゾ
抵抗型の圧力センサを配置することができる。ピエゾ抵抗型の圧力センサは、ダイヤフラ
ムの表面に半導体ひずみゲージを形成していて、外部からの力(圧力)によってダイヤフ
ラムが変形して発生するピエゾ抵抗効果による電気抵抗の変化を電気信号に変換する。こ
のため、このセンサの出力から直接図6で示した力の情報を得ることができる。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記実
施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明し
た全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を
他の実施例の構成に置き換えることもできる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構
成を加えることもできる。また、各実施例の構成の一部について、他の構成を追加・削除
・置換することもできる。
上述したマイクロプロセッサー23の各種処理は、それらの一部や全部を、例えば集積
回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は
、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフ
トウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報
は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、ICカード
、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
上述の実施例において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、
製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接
続されていてもよい。
1 …測定装置
2 …硬度計算装置
11 …受信コイル
12 …発信コイル
13 …バネ
14 …本体部
15 …可動部
16 …電池
17 …モータ
18 …上下可動部
19 …磁気センサ
20 …接触部
21 …駆動回路
23 …マイクロプロセッサー
24 …記憶部
25 …音声発生部
26 …表示部
27 …電源部
28 …入力部
3 …位置計測装置
31 …交流発振源
32 …アンプ
33 …プリアンプ
34 …検波回路
35 …参照信号
36 …ローパスフィルタ
37(a)…バネ
37(b)…ダッシュポット
110、120…コイル基板
140 …動作ボタン
141 …動作回路基板
130 …動作回路基板
140 …動作ボタン
231 …電圧波形生成部
232 …異常波形検出部
233 …電圧・圧力換算部
234 …硬度推定部
235 …判定部
236 …位置推定部
261 …圧迫指示部
301 …3軸受信コイル
302 …発信コイル
1000 …生体硬度計

Claims (15)

  1. 測定対象物に連続的に押し付けられる可動部と、
    前記測定対象物における前記可動部との接触部分での反力を反映する出力信号を出力す
    るセンサと、
    前記可動部をピストン運動させる動力機構と、
    前記可動部のピストン運動によって生成される、前記出力信号の交流成分に基づいて、
    前記測定対象物の硬度を推定する硬度推定部と、
    を備えることを特徴とする硬度計。
  2. 前記硬度推定部は、
    前記出力信号の交流成分の振幅に基づいて、前記測定対象物の硬度を推定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の硬度計。
  3. 前記硬度推定部は、
    前記出力信号の直流成分の大きさを所定の値に固定したときの交流成分の振幅に基づい
    て、前記測定対象物の硬度を推定することを特徴とする請求項2の硬度計。
  4. 前記硬度推定部は、
    前記出力信号の交流成分の振幅を所定の値に固定したときの直流成分の大きさに基づい
    て、前記測定対象物の硬度を推定する、
    ことを特徴とする請求項2の硬度計。
  5. 前記出力信号の直流成分の大きさが一定範囲に入っていないことを条件として、異常な
    波形を検出する異常波形検出部を備え、
    前記硬度推定部は、
    前記異常波形検出部で、異常な波形が検出されない範囲における、前記出力信号の交流
    成分に基づいて、前記測定対象物の硬度を推定する、
    ことを特徴とする請求項2の硬度計。
  6. 前記出力信号の交流成分の上限と下限が検出可能でないことを条件として、異常な波形
    を検出する異常波形検出部を備え、
    前記硬度推定部は、
    前記異常波形検出部で、異常な波形が検出されない範囲における、前記出力信号の交流
    成分に基づいて、前記測定対象物の硬度を推定する、
    ことを特徴とする請求項2の硬度計。
  7. 前記センサの出力電圧を圧力情報に換算する電圧・圧力換算部を備える、
    ことを特徴とする請求項2の硬度計。
  8. 硬度計の計測位置を推定する位置推定部と、
    前記計測位置を用いて推定された前記硬度をマップ表示する硬度マップ表示部と、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1の硬度計。
  9. 前記硬度マップ表示部は、
    二つの硬度マップの差分を提示する、
    ことを特徴とする請求項8の硬度計。
  10. 可動部を振動させる第1のステップと、
    前記可動部を測定対象物に接触させた際の、前記測定対象物からの反力に基づいたセン
    ス信号を取得する第2のステップと、
    前記センス信号の交流成分を取得する第3のステップと、
    前記交流成分の振幅に基づいて、前記測定対象物の硬度を推定する第4のステップと、
    を備えることを特徴とする硬度測定方法。
  11. 前記第1のステップにおいて、
    前記可動部を振動させる振動部材を用い、前記振動部材は前記可動部とバネを介して接
    続され、
    前記第2のステップにおいて、
    前記センス信号は、前記可動部に配置された第1のコイルと、前記振動部材に配置され
    た第2のコイルを用いて、一方のコイルから発信された信号を他方のコイルで受信して検
    出する磁気センサ信号に基づいて取得される、
    ことを特徴とする請求項10記載の硬度測定方法。
  12. マイクロプロセッサーと、記憶部と、入力部と、出力部とを備えるコンピュータ装置を
    用い、
    前記マイクロプロセッサーが、前記入力部から得られる前記磁気センサ信号の波形を、
    電圧・圧力換算によって、圧力の波形に換算することにより、前記センス信号を得る、
    ことを特徴とする請求項11記載の硬度測定方法。
  13. 前記記憶部に、前記センス信号の交流成分の振幅と硬度の対応表をデータベースとして
    準備し、
    前記マイクロプロセッサーが、前記対応表に基づいて前記硬度を推定する、
    ことを特徴とする請求項12記載の硬度測定方法。
  14. マイクロプロセッサーと、記憶部と、入力部と、出力部とを備えるコンピュータ装置を
    用い、
    前記マイクロプロセッサーが、前記磁気センサ信号の波形を、そのまま前記センス信号
    として用いる、
    ことを特徴とする請求項11記載の硬度測定方法。
  15. 前記記憶部に、前記センス信号の振幅と硬度の対応表をデータベースとして準備し、
    前記対応表は、
    前記センス信号の直流成分を固定した場合の、前記センス信号の交流成分の振幅と硬度
    の対応を示すものであるか、あるいは、
    前記センス信号の交流成分を固定した場合の、前記センス信号の直流成分の振幅と硬度
    の対応を示すものであり、
    前記マイクロプロセッサーが、前記対応表に基づいて前記硬度を推定する、
    ことを特徴とする請求項14記載の硬度測定方法。
JP2021008017A 2021-01-21 2021-01-21 硬度計および硬度測定方法 Active JP7049493B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021008017A JP7049493B2 (ja) 2021-01-21 2021-01-21 硬度計および硬度測定方法
JP2022048701A JP7219361B2 (ja) 2021-01-21 2022-03-24 硬度計および硬度測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021008017A JP7049493B2 (ja) 2021-01-21 2021-01-21 硬度計および硬度測定方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016245528A Division JP6829065B2 (ja) 2016-12-19 2016-12-19 硬度計および硬度測定方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022048701A Division JP7219361B2 (ja) 2021-01-21 2022-03-24 硬度計および硬度測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021063840A true JP2021063840A (ja) 2021-04-22
JP7049493B2 JP7049493B2 (ja) 2022-04-06

Family

ID=75487922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021008017A Active JP7049493B2 (ja) 2021-01-21 2021-01-21 硬度計および硬度測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7049493B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021100693A (ja) * 2016-09-15 2021-07-08 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021106899A (ja) * 2016-09-15 2021-07-29 株式会社三洋物産 遊技機

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05264427A (ja) * 1992-03-23 1993-10-12 Shiseido Co Ltd 硬さ測定装置および硬さ測定用プローブ
WO2003063719A1 (fr) * 2002-01-29 2003-08-07 Nihon University Systeme de support chirurgical de decoupage de peau
WO2016194468A1 (ja) * 2015-06-05 2016-12-08 日立マクセル株式会社 粘弾性計算システムおよび粘弾性測定方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05264427A (ja) * 1992-03-23 1993-10-12 Shiseido Co Ltd 硬さ測定装置および硬さ測定用プローブ
WO2003063719A1 (fr) * 2002-01-29 2003-08-07 Nihon University Systeme de support chirurgical de decoupage de peau
WO2016194468A1 (ja) * 2015-06-05 2016-12-08 日立マクセル株式会社 粘弾性計算システムおよび粘弾性測定方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021100693A (ja) * 2016-09-15 2021-07-08 株式会社三洋物産 遊技機
JP2021106899A (ja) * 2016-09-15 2021-07-29 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP7049493B2 (ja) 2022-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6829065B2 (ja) 硬度計および硬度測定方法
JP6190975B2 (ja) 単一コイル磁場誘導トモグラフィー撮像
JP7049493B2 (ja) 硬度計および硬度測定方法
JP6731096B2 (ja) 硬度計
JP2005144155A (ja) 超音波を利用した軟組織の粘弾性推定装置およびプログラム
JP2010099263A (ja) 指タップ力の推定方法
Yue et al. Dynamic piezoelectric tactile sensor for tissue hardness measurement using symmetrical flexure hinges and anisotropic vibration modes
JP2018134386A (ja) 超音波探触子の誘導ナビゲーション
JP2015188698A (ja) 就寝者の心拍測定方法および心拍測定装置
JP5775781B2 (ja) 硬度計算システムおよび硬度計算方法
JP7219361B2 (ja) 硬度計および硬度測定方法
KR102539879B1 (ko) 피부 경직도 측정 장치 및 방법
Jones et al. Surface waves and spatial localization in vibrotactile displays
Ju et al. A piezoelectric tactile sensor and human-inspired tactile exploration strategy for lump palpation in tele-operative robotic minimally invasive surgery
WO2018101202A1 (en) Compression depth calculating device
KR101959054B1 (ko) 재활 햅틱 장치
Dunne A Coarse Desktop Method for Evaluating Transmission of Vibration through Textile Layers
JP2015093014A (ja) 生体測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210203

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210203

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20211020

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7049493

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150