JP2021060935A - ブレーキ能力推定装置、安全距離決定装置およびブレーキ能力推定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
車両に搭載され、車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定装置であって、
ブレーキ能力推定装置が搭載されている車両である自車両(1)が走行している道路の路面状態を逐次決定する路面状態決定部(112)と、
路面状態決定部が決定した路面状態に基づいて、自車両のブレーキ能力を逐次推定するブレーキ能力推定部(114)と、を備える。
車両に搭載され、車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定装置であって、
ブレーキ能力推定装置が搭載されている車両である自車両(1)においてブレーキ能力に影響を与える因子であるブレーキ影響因子のうち時間変化がある因子の特性を逐次更新する特性更新部(113)と、
ブレーキ影響因子の特性に基づいて、自車両のブレーキ能力を逐次推定するブレーキ能力推定部(114)とを備える。
ブレーキ能力推定装置と、
自車両の前方を走行する前方車両のブレーキ能力を推定する他車ブレーキ能力推定部(116)と、
自車両のブレーキ能力と、前方車両のブレーキ能力とに基づいて、自車両と前方車両との間の安全距離を決定する安全距離決定部(118)とを備えた安全距離決定装置である。
車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定方法であって、
車両に搭載されたセンサが検出したセンサ値に基づいて、車両が走行している道路の路面状態を逐次決定し、
決定した路面状態に基づいて、車両のブレーキ能力を逐次推定する。
車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定方法であって、
車両においてブレーキ能力に影響を与える因子であるブレーキ影響因子のうち時間変化がある因子の特性を逐次更新し、
ブレーキ影響因子の特性に基づいて、車両のブレーキ能力を逐次推定する。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1実施形態の車両制御装置100の構成を示す図である。車両制御装置100は、自車両1に搭載されている。自車両1は、ある車両制御装置100を基準としたとき、その車両制御装置100が搭載されている車両である。
次に、安全距離を算出するまでの処理順序を図3を用いて説明する。安全距離は、自車両1が走行中、逐次、決定される必要がある。したがって、図3に示す処理は、自車両1が走行中、周期的に実行される。
自車両1のブレーキ能力は、路面状態により変化する。そこで、ブレーキ能力推定部114は、路面状態決定部112が決定した路面状態と、予め記憶されたブレーキ能力推定マップあるいはブレーキ能力推定関数とに基づいて、自車両1のブレーキ能力を推定している。したがって、路面状態を考慮しない場合に比較して、精度よく自車両1のブレーキ能力を推定することができる。
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
自車両1のブレーキ能力は、自車両1のブレーキ影響因子の特性により変化する。また、自車両1のブレーキ影響因子には、タイヤの摩耗状態、車重、ブレーキパッドの摩耗状態など、時間変化があるものがある。そこで、第2実施形態の車両制御装置200では、特性更新部113は、自車両1のタイヤの摩耗状態、車重、ブレーキパッドの摩耗状態を逐次更新する。そして、ブレーキ能力推定部114は、自車両1のタイヤの摩耗状態、車重、ブレーキパッドの摩耗状態をもとに、自車両1のブレーキ能力を逐次推定する。よって、精度よく、自車両1のブレーキ能力を推定することができる。
図8に、第3実施形態の車両制御装置300の構成を示す。車両制御装置200はセンサ統合部310の構成が、第1実施形態のセンサ統合部110と相違する。第3実施形態のセンサ統合部310は、第1実施形態と同じ路面状態決定部112と、第2実施形態と同じ特性更新部113を備える。
この第3実施形態では、自車両1のタイヤと路面との間の摩擦係数μを決定する。なお、摩擦係数μは路面状態の一例である。この摩擦係数μをもとに自車両1のブレーキ能力を推定している。自車両1のブレーキ能力は、自車両1のタイヤと路面との間の摩擦係数μにより変化する。したがって、自車両1のタイヤと路面との摩擦係数μを考慮しない場合に比較して、精度よく自車両1のブレーキ能力を推定することができる。
図11に第4実施形態においてセンサ統合部が実行する処理を示す。S61〜S63は路面状態決定部112が実行する処理である。S64、S65は、ブレーキ能力推定部114および他車ブレーキ能力推定部116が実行する。
路面摩擦係数μeは、カメラ画像およびLidarによる計測から定まる路面の凹凸形状に基づいて決定する。路面の凹凸形状と摩擦係数との間には相関関係がある。そこで、路面の凹凸形状と路面摩擦係数μeとの関係を予め決定しておく。この関係と、カメラ画像およびLidarによる計測から定めた路面の凹凸形状とに基づいて、路面摩擦係数μeを決定する。
第5実施形態では、路面状態決定部112は、図12に示す処理により路面形状を算出する。S71では、サスペンションの振動信号を取得する。サスペンションの振動信号は、サスペンションに取りつけた振動センサにより検出することができる。S72では、S71で取得した信号に対して独立成分解析などの手法を適用して、路面の凹凸に由来する信号を抽出する。そして、路面の凹凸に由来する信号から、路面の凹凸形状を決定する。
第6実施形態では、路面状態決定部112は、図13に示す処理により路面摩擦係数μeを算出する。S81では、サスペンションの振動信号を取得する。この処理は、S71と同じである。S82では、S81で取得した信号に対して独立成分解析などの手法を適用して、路面の凹凸に由来する信号を抽出する。さらに、その路面の凹凸に由来する信号から、路面の凹凸形状を決定する。この路面の凹凸形状をもとに、S63と同様にして、路面摩擦係数μeを算出する。
第7実施形態では、特性更新部113は、図14に示す処理を逐次実行してタイヤ状態を逐次更新する。タイヤ状態は、タイヤに関する状態であって、ブレーキ能力に影響するものである。したがってタイヤ状態はブレーキ影響因子の一例である。タイヤ状態として具体的には、第7実施形態ではタイヤ摩擦係数μWを算出する。
第7実施形態では、ブレーキ能力推定部114および他車ブレーキ能力推定部116は、図15を実行して算出される摩擦係数μをもとに、自車両1のブレーキ能力および前方車両のブレーキ能力を推定する。図15に示す処理は、図10に代えて実行する処理である。
摩擦係数μを算出した後は、図9のS52に進む。このように、第3実施形態で説明したμの算出方法に代えて、路面摩擦係数μeとタイヤ摩擦係数μWとを算出し、これら2つの摩擦係数から路面とタイヤとの摩擦係数μを算出することもできる。
図16に、第8実施形態において、図14に代えて特性更新部113が実行する処理を示す。S111では、自車両1のタイヤ温度を取得する。タイヤ温度は、たとえば、タイヤを撮影できる位置に設置したサーモカメラにより検出する。S112では、タイヤ温度に基づいて、タイヤ状態の一例であるタイヤ摩擦係数μWを算出する。タイヤ温度が変化すれば、タイヤ摩擦係数μWが変化する。そこで、タイヤ温度とタイヤ摩擦係数μWとの関係を予め定めておき、その関係とS111で取得したタイヤ温度とに基づいて、タイヤ摩擦係数μWを算出する。S112で決定するタイヤ摩擦係数μWも分布をもったものである。なお、タイヤ摩擦係数μWを算出する際に用いたタイヤ温度もタイヤ状態の一例である。
図17に、第9実施形態において路面状態決定部112、ブレーキ能力推定部114、他車ブレーキ能力推定部116が実行する処理を示す。S121は、路面状態決定部112が実行する処理である。S121では、周辺車両から車車間通信により、傾斜角、路面摩擦係数μeを取得する。なお、第9実施形態では、自車両1は、周辺車両と無線通信する無線機を備える。
図18に第10実施形態において図4に代えて実行する処理を示す。第10実施形態はこれまでに説明した実施形態を組み合わせたものである。S131では、路面状態を取得する。路面状態は、これまでの実施形態で説明してきた種々の具体的状態を採用することができる。路面状態は具体的には、路面傾斜、路面形状、路面濡れ度、路面摩擦係数μeなどである。S131で取得する路面状態は、これまでに説明した具体的な路面状態のうちの1つ以上である。
図19に第11実施形態でブレーキ能力推定部114が実行する処理を示す。S141では路面状態を取得する。路面状態は、フルブレーキで減速したときに自車両1がスリップするかどうかを推定するための情報である。たとえば、路面状態は、前述した路面形状、路面傾斜および路面濡れ度である。また、路面状態は路面摩擦係数μeでもよい。
図20に、第12実施形態において他車ブレーキ能力推定部116が実行する処理を示す。この実施形態においては、自車両1は周辺車両と通信する無線機を備え、車両制御装置はその無線機との間で信号の送受信が可能になっている。
路面摩擦係数μeは、タイヤ状態を考慮せずに決定できる値である。そこで、予め地図情報として路面摩擦係数μeを格納しておき、自車両1の現在位置をもとに、地図情報から、自車両1が走行中の道路の路面摩擦係数μeを取得してもよい。
第9実施形態では、傾斜角、路面摩擦係数μeを周辺車両から車車間通信により受信していた。しかし、傾斜角、路面摩擦係数μeを、路側機から受信してもよい。また、自車両1と周辺車両との通信が、基地局を介した通信であってもよい。
第12実施形態では、自車両1は、前方車両のブレーキ能力を車車間通信により受信していた。しかし、自車両1は、前方車両のブレーキ能力を、基地局を介した通信により受信してもよい。
第1実施形態では、路面状態として、路面形状、路面傾斜、路面濡れ度をもとにブレーキ能力を推定していた。しかし、路面形状、路面傾斜、路面濡れ度のうちのいずれか2つ、あるいは、いずれか1つのみを用いてブレーキ能力を推定してもよい。
本開示に記載のセンサ統合部110、経路計画部120、事故責任判断部130、走行部140は制御部であり、この制御部およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部およびその手法は、専用ハードウエア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部およびその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウエア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。ハードウエア論理回路は、たとえば、ASIC、FPGAである。
Claims (14)
- 車両に搭載され、前記車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定装置であって、
前記ブレーキ能力推定装置が搭載されている車両である自車両(1)が走行している道路の路面状態を逐次決定する路面状態決定部(112)と、
前記路面状態決定部が決定した前記路面状態に基づいて、前記自車両の前記ブレーキ能力を逐次推定するブレーキ能力推定部(114)と、を備えるブレーキ能力推定装置。 - 車両に搭載され、前記車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定装置であって、
前記ブレーキ能力推定装置が搭載されている車両である自車両(1)において前記ブレーキ能力に影響を与える因子であるブレーキ影響因子のうち時間変化がある因子の特性を逐次更新する特性更新部(113)と、
前記ブレーキ影響因子の特性に基づいて、前記自車両の前記ブレーキ能力を逐次推定するブレーキ能力推定部(114)とを備える、ブレーキ能力推定装置。 - 前記自車両が走行している道路の路面状態を決定する路面状態決定部(112)を備え、
前記ブレーキ能力推定部は、前記路面状態決定部が決定した前記路面状態と、前記ブレーキ影響因子とに基づいて、前記自車両の前記ブレーキ能力を逐次推定する、請求項2に記載のブレーキ能力推定装置。 - 前記路面状態決定部は、前記路面状態として、路面傾斜、路面形状、路面濡れ度のいずれか1つ以上を決定する、請求項1または3に記載のブレーキ能力推定装置。
- 前記路面状態決定部は、前記路面状態として路面の摩擦係数を決定する、請求項1または3に記載のブレーキ能力推定装置。
- 前記特性更新部は、前記ブレーキ影響因子の特性として、前記自車両のタイヤの状態を逐次更新し、
前記路面状態決定部は、路面形状、路面濡れ度のいずれか一方または両方と前記タイヤの状態とに基づいて、路面と前記道路を走行している車両のタイヤとの間の摩擦係数を決定する、請求項3に記載のブレーキ能力推定装置。 - 前記ブレーキ能力推定部は、前記ブレーキ影響因子として、タイヤの摩耗状態、ブレーキパッドの摩耗状態、車重、エンジンブレーキの有無のいずれか1つ以上を用いて前記ブレーキ能力を推定する、請求項2または3に記載のブレーキ能力推定装置。
- 前記ブレーキ能力推定部は、前記エンジンブレーキの可否を用いて前記ブレーキ能力を推定するようになっており、前記エンジンブレーキが可能である場合には前記エンジンブレーキが使用できない場合よりも、前記ブレーキ能力が高いと推定する、請求項7に記載のブレーキ能力推定装置。
- 請求項1、3〜6のいずれか1項に記載のブレーキ能力推定装置と、
前記自車両の前方を走行する前方車両の前記ブレーキ能力を推定する他車ブレーキ能力推定部(116)と、
前記自車両のブレーキ能力と、前記前方車両のブレーキ能力とに基づいて、前記自車両と前記前方車両との間の安全距離を決定する安全距離決定部(118)とを備えた安全距離決定装置であって、
前記他車ブレーキ能力推定部は、前記路面状態決定部が決定した前記路面状態に基づいて、前記前方車両の前記ブレーキ能力を逐次推定する、安全距離決定装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のブレーキ能力推定装置と、
前記自車両の前方を走行する前方車両の前記ブレーキ能力を推定する他車ブレーキ能力推定部(116)と、
前記自車両のブレーキ能力と、前記前方車両のブレーキ能力とに基づいて、前記自車両と前記前方車両との間の安全距離を決定する安全距離決定部(118)とを備えた安全距離決定装置であって、
前記他車ブレーキ能力推定部は、前記前方車両において前記ブレーキ能力に影響を与える因子であるブレーキ影響因子の特性を推定し、推定した前記前方車両のブレーキ影響因子の特性に基づいて、前記前方車両のブレーキ能力を逐次推定する、安全距離決定装置。 - 請求項5または6に記載のブレーキ能力推定装置と、
前記自車両の前方を走行する前方車両の前記ブレーキ能力を推定する他車ブレーキ能力推定部(116)と、
前記自車両のブレーキ能力と、前記前方車両のブレーキ能力とに基づいて、前記自車両と前記前方車両との間の安全距離を決定する安全距離決定部(118)とを備えた安全距離決定装置であって、
前記他車ブレーキ能力推定部は、前記路面状態決定部が決定した前記摩擦係数に基づいて、前記前方車両の前記ブレーキ能力を逐次推定する、安全距離決定装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のブレーキ能力推定装置と、
前記自車両の前方を走行する前方車両の前記ブレーキ能力を推定する他車ブレーキ能力推定部(116)と、
前記自車両のブレーキ能力と、前記前方車両のブレーキ能力とに基づいて、前記自車両と前記前方車両との間の安全距離を決定する安全距離決定部(118)とを備えた安全距離決定装置であって、
前記他車ブレーキ能力推定部は、前記前方車両から前記前方車両のブレーキ能力を無線通信により受信できる場合には、前記前方車両のブレーキ能力を推定することに代えて、無線通信により受信した前記前方車両のブレーキ能力を、前記安全距離決定部に出力する、安全距離決定装置。 - 車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定方法であって、
前記車両に搭載されたセンサが検出したセンサ値に基づいて、前記車両が走行している道路の路面状態を逐次決定し、
決定した前記路面状態に基づいて、前記車両の前記ブレーキ能力を逐次推定するブレーキ能力推定方法。 - 車両を停止させる能力であるブレーキ能力を推定するブレーキ能力推定方法であって、
前記車両において前記ブレーキ能力に影響を与える因子であるブレーキ影響因子のうち時間変化がある因子の特性を逐次更新し、
前記ブレーキ影響因子の特性に基づいて、前記車両の前記ブレーキ能力を逐次推定するブレーキ能力推定方法。
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