JP2021060722A - 透明導電性シート、タッチセンサ、画像表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄型化を図りつつ、透明導電層の破損を抑制できる透明導電性シート、タッチセンサ、画像表示装置およびその製造方法を提供すること。【解決手段】第1透明導電性シート1は、画像表示部材9を配置するための表示領域3と、表示領域3に連続するマージン領域4とを有する。表示領域3では、基材シート5と、剥離層6と、転写層7と、透明導電層8とが厚み方向一方側に向かって順に配置される。マージン領域4では、基材シート5と、転写層7と、透明導電層8とが厚み方向一方側に向かって順に配置される。【選択図】図1
Description
本発明は、透明導電性シート、タッチセンサ、画像表示装置およびその製造方法に関する。
従来、タッチパネルセンサは、基材シートと、その上面に配置される透明電極および引き回し配線とを備える透明導電性シートが知られている。
例えば、透明導電性シートと、透明電極を被覆する光学部材と、引き回し配線に電気的に接続されるFPCとを備えるタッチパネルセンサが提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
しかるに、タッチパネルセンサの薄型化を目的として、基材シートを透明電極および/または引き回し配線から剥離すること試案される。
しかし、互いに隣接するFPCと光学部材との境界において透明電極および/または引き回し配線に応力が集中し易く、透明電極および/または引き回し配線は、極めて薄いことから、FPCと光学部材との境界における透明電極および/または引き回し配線が損傷し易いという不具合がある。
本発明は、薄型化を図りつつ、透明導電層の破損を抑制できる透明導電性シート、タッチセンサ、画像表示装置およびその製造方法を提供する。
本発明(1)は、画像表示部材を配置するための表示領域と、前記表示領域に連続するマージン領域とを有し、前記表示領域では、基材シートと、剥離層と、転写層と、透明導電層とが厚み方向一方側に向かって順に配置され、前記マージン領域では、前記基材シートと、前記転写層と、前記透明導電層とが前記厚み方向一方側に向かって順に配置される、透明導電性シートを含む。
この透明導電性シートにおけるマージン領域では、基材シートと転写層との間に剥離層がないため、基材シートによって透明導電層を補強することができる。その結果、マージン領域の透明導電層の損傷を抑制できる。
一方、表示領域では、基材シートおよび剥離層を、転写層から剥離できるので、表示領域の薄型化を図ることができる。
本発明(2)は、画像表示部材を配置するための表示領域と、前記表示領域に連続するマージン領域とを有し、前記表示領域では、長尺の基材シートと、剥離層と、転写層と、透明導電層とが厚み方向一方側に向かって順に配置され、前記マージン領域では、長尺の前記基材シートと、前記転写層と、前記透明導電層とが前記厚み方向一方側に向かって順に配置され、前記マージン領域は、前記長尺方向に連続する、透明導電性シートを含む。
この透明導電性シートにおけるマージン領域では、基材シートと転写層との間に剥離層がないため、基材シートによって透明導電層を補強することができる。その結果、マージン領域の透明導電層の損傷を抑制できる。
一方、表示領域では、基材シートおよび剥離層を、転写層から剥離できるので、表示領域の薄型化を図ることができる。
さらに、長尺方向に連続するマージン領域およびこれに対応する表示領域を、タッチセンサや画像表示装置のサイズに、長尺方向に沿って複数切り出せば、タッチセンサや画像表示装置に対応するサイズを有する複数の透明導電性シートを簡便に製造できる。そのため、透明導電性シートの製造効率を向上できる。
本発明(3)は、画像表示部材を配置するための表示領域と、前記表示領域に連続するマージン領域とを有し、前記表示領域では、転写層と、透明電極と、光学部材とが、厚み方向一方側に向かって順に配置され、前記マージン領域では、基材シートと、前記転写層と、引き回し配線と、互いに隣接する前記光学部材および配線回路基板とが、前記厚み方向一方側に向かって順に配置され、前記光学部材および前記配線回路基板の境界は、前記厚み方向に投影したときに、前記マージン領域に含まれる、タッチセンサを含む。
このタッチセンサでは、光学部材および配線回路基板の境界が、マージン領域に含まれる。そのため、マージン領域における基材シートが、境界に対応する引き回し配線を補強することができる。その結果、引き回し配線の損傷を抑制できる。
また、表示領域では、基材シートおよび剥離層がないので、表示領域の薄型化を図ることができる。
本発明(4)は、前記境界が、前記光学部材および前記配線回路基板を隔てる隙間である、(3)に記載のタッチセンサを含む。
光学部材および配線回路基板の境界に隙間があると、その隙間に対応する引き回し配線の強度が低くなる。剥離層が、表示領域およびマージン領域の両方に配置されている場合には、かかる剥離層を転写層から剥離する工程において、隙間に対応する引き回し配線に大きな負荷がかかり、引き回し配線が破損し易い。
しかし、このタッチセンサのマージン領域では、剥離層が配置されておらず、このようなマージン領域が隙間を含んでいる。そのため、マージン領域の基材シートが、隙間に対応する引き回し配線を補強することができる。そのため、引き回し配線の損傷を抑制できる。
本発明(5)は、前記マージン領域は、前記表示領域に対して折り返される折返部を有する、(3)または(4)に記載のタッチセンサを含む。
このタッチセンサでは、マージン領域では、基材シートによって、折返部を補強できる。そのため、折返部の強度が向上される。その結果、マージン領域が折返部において表示領域に対して折り返されても、折返部の損傷を抑制できる。
本発明(6)は、(3)〜(5)のいずれか一項に記載のタッチセンサと、前記タッチセンサの前記表示領域に配置された前記画像表示部材とを備える、画像表示装置を含む。
この画像表示装置は、透明導電層の損傷が抑制されたタッチセンサを備えることができる。
本発明(7)は、(1)に記載の透明導電性シートを準備する工程と、前記透明導電層から、透明電極および引き回し配線を形成する工程と、光学部材を、前記表示領域、および、前記マージン領域における前記表示領域に隣接する部分にわたって配置し、配線回路基板を、前記マージン領域における前記部分の反対側の部分に、前記光学部材に隣接するように配置する工程と、前記表示領域の前記剥離層を前記転写層から剥離して、前記表示領域の前記剥離層およびこれに対応する前記基材シートを除去する工程と、前記画像表示部材を、前記表示領域において前記剥離層および前記基材シートが除去された前記転写層に配置する工程と、前記マージン領域を、前記表示領域に対して前記画像表示部材側に折り返す工程とを備える、画像表示装置の製造方法を含む。
この製造方法において、光学部材および配線回路基板の境界に対応する基材シートによって引き回し配線を補強できる。そのため、引き回し配線の損傷を抑制できる。
また、画像表示部材を表示領域に配置しても、表示領域に対応する画像表示装置の薄型化を図ることができる。
さらに、マージン領域を、表示領域に対して画像表示部材側に折り返すので、厚み方向に投影したときに、マージン領域と、それに配置される配線回路基板とを、表示領域と重複させることができる。そのため、画像表示装置におけるマージン領域を狭小にできる。その結果、画像表示装置における表示領域の面積比を高くできる。
本発明(8)では、前記光学部材および前記配線回路基板を配置する工程では、前記光学部材および前記配線回路基板の間に隙間が設けられる、(7)に記載の画像表示装置の製造方法を含む。
光学部材および配線回路基板を配置する工程では、光学部材および配線回路基板の隙間に対応する基材シートによって引き回し配線を補強できる。そのため、引き回し配線の損傷を抑制できる。
本発明の透明導電性シートによれば、薄型化を図り、透明導電層の損傷を抑制できる。
本発明の透明導電性シートは、製造効率を向上できる。
本発明のタッチセンサによれば、透明導電層の損傷を抑制できる。
本発明の画像表示装置およびその製造方法によれば、画像表示装置に、透明導電層の損傷が抑制されたタッチセンサを備えることができる。
<一実施形態>
[第1透明導電性シート]
本発明の透明導電性シートの一実施形態である第1透明導電性シートを、図1〜図2Bを参照して説明する。
[第1透明導電性シート]
本発明の透明導電性シートの一実施形態である第1透明導電性シートを、図1〜図2Bを参照して説明する。
図1は、図2A〜図2BのX−X線に沿う断面図である。図1における各層は、その層構成を明確に示すために、厚み、長さ等は、適宜誇張して描画されている。
図2A〜図2Bにおいて、マージン領域4(後述)は、その配置および形状を明確に示すために、ハッチングで描画している。
図1〜図2Aに示すように、この第1透明導電性シート1は、厚み方向に直交する面方向に延びる形状を有する。第1透明導電性シート1は、例えば、平面視(厚み方向に投影した投影面と同義)において、略矩形形状を有する。第1透明導電性シート1は、表示領域3と、マージン領域4とを連続して有する。
表示領域3は、後述する画像表示部材9を配置するための領域である。表示領域3は、第1透明導電性シート1において、次に説明するマージン領域4以外の主領域である。また、表示領域3は、後述する画像表示装置30におけるセンサ表示部31(図7Bおよび図8D参照)を包含する領域である。第1透明導電性シート1における表示領域3の面積比率は、例えば、80%以上、好ましくは、90%以上であり、また、例えば、99%以下である。
マージン領域4は、表示領域3に連続する。マージン領域4は、画像表示部材9が設けられない余白領域(非表示領域)である。また、マージン領域4は、後述するプリント配線板13(図7Aおよび図8B参照)が接合される領域である。詳しくは、マージン領域4は、第1透明導電性シート1が略矩形状を有する場合には、一辺に沿う端部(一端部)に設けられる領域である。
図1に示すように、この第1透明導電性シート1は、基材シート5と、剥離層6と、転写層7と、透明導電層8とを、厚み方向一方側に向かって順に備える。第1透明導電性シート1は、基材シート5、剥離層6、転写層7および透明導電層8のみを備えてもよく、また、転写層7および透明導電層8の間に介在される機能層(光学調整層)などを備えることもできる。機能層の配置は、上記に限定されない。
基材シート5は、第1透明導電性シート1における厚み方向他方面を形成する。基材シート5は、第1透明導電性シート1と同じ外形形状を有する。
基材シート5の材料としては、例えば、樹脂(ポリマーを含む)が挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、例えば、ポリメタクリレートなどの(メタ)アクリル樹脂(アクリル樹脂および/またはメタクリル樹脂)、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー(COP)などのオレフィン樹脂、例えば、ポリカーボネート樹脂、例えば、ポリエーテルスルフォン樹脂、例えば、ポリアリレート樹脂、例えば、メラミン樹脂、例えば、ポリアミド樹脂、例えば、ポリイミド樹脂、例えば、セルロース樹脂、例えば、ポリスチレン樹脂、例えば、ノルボルネン樹脂などが挙げられる。好ましくは、強度および折り曲げ特性の観点から、ポリエステル樹脂が挙げられ、より好ましくは、PETが挙げられる。
基材シート5の25℃における引張強度は、例えば、10MPa以上、好ましくは、25MPa以上、より好ましくは、35MPa以上であり、また、100MPa以下である。基材シート5の引張強度が上記した下限以上であれば、後述する隙間19に対応する転写層7および透明導電層8(引き回し配線12)を十分に補強することができる。引張強度は、JIS R7608(2004年)に従って求められる。なお、以下の部材の引張強度も、上記と同様の方法によって求められる。
基材シート5の25℃における降伏ひずみは、例えば、0.5%以上、好ましくは、1%以上、より好ましくは、2%以上であり、また、例えば、20%以下である。基材シート5の降伏ひずみが上記した下限以上であれば、後述する折返部21を確実に折り曲げることができる。降伏ひずみは、JIS K7161(2012年)に従って求められる。なお、以下の部材の降伏ひずみも、上記と同様の方法によって求められる。
基材シート5の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、10μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、75μm以下である。
剥離層6は、表示領域3における基材シート5の厚み方向一方面に配置されている。具体的には、剥離層6は、表示領域3における基材シート5の厚み方向一方面全面に接触している。
また、この第1透明導電性シート1において、剥離層6(および基材シート5)は、転写層7に対して接触(密着)している。
つまり、この第1透明導電性シート1は、表示領域3において、剥離層6を備える一方、マージン領域4において、剥離層6を備えない。
剥離層6の材料としては、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、オイルなどが挙げられる。
剥離層6の厚みは、例えば、0.01μm以上、好ましくは、0.5μm以上であり、また、例えば、10μm以下、好ましくは、5μm以下である。
基材シート5に対する剥離層6の剥離力は、転写層7に対する剥離層6の剥離力より高くなるように調整されている。
転写層7は、後述する透明導電層8から形成される透明電極11および引き回し配線12(図8A参照)を、光学部材35に転写(図8B参照)するための層である。また、転写層7は、それ自身が、光学部材35に転写される層でもある。さらに、転写層7は、ハードコート層として機能することができる。
転写層7は、表示領域3における剥離層6の厚み方向一方面と、マージン領域4における基材シート5の厚み方向一方面とに配置される。転写層7は、表示領域3における剥離層6の厚み方向一方面と、マージン領域4における基材シート5の厚み方向一方面とに接触している。
なお、転写層7は、剥離層6の一方側端面を被覆する。また、マージン領域4における転写層7の厚み方向他方面は、表示領域3における剥離層6の厚み方向他方面と面一である。また、転写層7の厚み方向一方面は、面方向に沿う平坦面である。
転写層7の材料として、アクリル樹脂などの透明樹脂を含有する透明組成物が挙げられる。このような樹脂組成物は、例えば、特開2018−192710号公報などに詳述される。転写層7の25℃における降伏ひずみは、例えば、0.5%以上、好ましくは、1%以上、より好ましくは、2%以上であり、また、例えば、20%以下である。
転写層7の厚みは、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上であり、また、例えば、50μm以下、好ましくは、25μm以下、より好ましくは、10μm以下である。基材シート5の厚みに対する転写層7の厚みの比率は、例えば、0.5以下、好ましくは、0.1以下、より好ましくは、0.01以下であり、また、例えば、0.0001以上である。
透明導電層8は、第1透明導電性シート1における厚み方向一方面を形成する。透明導電層8は、転写層7の厚み方向一方面に配置されている。具体的には、透明導電層8は、転写層7の厚み方向一方面全面に接触している。なお、透明導電層8は、後述するタッチセンサ20において透明電極11および引き回し配線12(図8A参照)のようにパターンニングされておらず、つまり、透明導電層8の厚み方向他方面全面が、転写層7の厚み方向一方面全面に接触している。
透明導電層8の材料としては、例えば、金属酸化物、金属ナノワイヤなどが挙げられる。金属酸化物としては、例えば、In、Sn、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、Wからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属酸化物が挙げられ、好ましくは、インジウム−スズ複合酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)などのインジウム含有酸化物、アンチモンを含む酸化スズなどが挙げられる。金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子をドープしていてもよい。透明導電層8は、金属酸化物または金属で構成される導電性パターンであってもよい。導電性パターンの形状としては、ストライプ状、スクエア状、格子状などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
透明導電層8の表面抵抗は、例えば、150Ω/□以下、例えば、1Ω/□以上である。
透明導電層8の全光線透過率は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上、より好ましくは、90%以上であり、また、例えば、100%以下である。
透明導電層8の厚みは、例えば、10nm以上であり、また、例えば、200nm以下、好ましくは、100nm以下、より好ましくは、75nm以下である。基材シート5の厚みに対する透明導電層8の厚みの比率は、例えば、10−2以下、好ましくは、10−3以下、より好ましくは、10−4以下であり、また、例えば、10−6以上である。
また、基材シート5の厚みに対する、転写層7および透明導電層8の合計厚みの比率は、例えば、0.5以下、好ましくは、0.1以下、より好ましくは、0.01以下であり、また、例えば、0.0001以上である。
そして、この第1透明導電性シート1の表示領域3では、基材シート5と、剥離層6と、転写層7と、透明導電層8とが、厚み方向一方側に向かって順に配置されている。具体的には、表示領域3は、基材シート5と、その厚み方向一方面に配置される剥離層6と、その厚み方向一方面に配置される転写層7と、その厚み方向一方面に配置される透明導電層8とからなる。つまり、表示領域3では、基材シート5および転写層7の間には、剥離層6が介在している。
他方、マージン領域4では、基材シート5と、転写層7と、透明導電層8とが、厚み方向一方側に向かって順に配置されている。具体的には、マージン領域4は、基材シート5と、その厚み方向一方面に配置される転写層7と、その厚み方向一方面に配置される透明導電層8とからなる。つまり、マージン領域4では、基材シート5および転写層7の間には、剥離層6が介在しておらず、つまり、基材シート5(の厚み方向一方面)と、転写層7(の厚み方向他方面)とが、互いに接触している。要するに、第1透明導電性シート1において、マージン領域4は、剥離層6が配置されていない領域である。
なお、第1透明導電性シート1における表示領域3およびマージン領域4のそれぞれの形状は、特に限定されない。例えば、図2Aに示すように、表示領域3およびマージン領域4は、それぞれ、平面視略矩形状を有する。具体的には、表示領域3およびマージン領域4は、一辺を共有する平面視略矩形状を有する。詳しくは、表示領域3の一端縁の全部が、マージン領域4の他端縁の全部に共有される。
あるいは、図2Bに示すように、表示領域3の一端縁の一部が、マージン領域4の他端縁の全部に共有されてもよい。この場合には、マージン領域4は、例えば、表示領域3の一端縁の一部から、外側に突出する形状を有する。具体的には、第1透明導電性シート1は、平面視略L字形状(鉤針形状)を有する。
この第1透明導電性シート1を得るには、まず、基材シート5を準備し、その後、その上に、剥離層6、転写層7および透明導電層8を順に積層する。
例えば、剥離層6を、基材シート5の厚み方向一方面の表示領域3のみに、塗布(スクリーン印刷など)により形成する。続いて、例えば、樹脂組成物のワニスを、表示領域3における剥離層6の厚み方向一方面と、マージン領域4における基材シート5の厚み方向一方面とにわたって塗布し、その後、加熱乾燥して、転写層7を形成する。その後、例えば、スパッタリングなどによって、透明導電層8を、転写層7の厚み方向一方面全面に形成する。
これによって、画像表示部材9(図8C参照)のサイズに対応する表示領域3を有する第1透明導電性シート1を得る。
また、図2Aに示す第1透明導電性シート1を製造し、その後、外形加工、具体的には、マージン領域4を部分的に除去(切断加工)する一方、一部を残存させて、図2Bに示す第1透明導電性シート1を製造する。
図2A〜図2Bに示す第1透明導電性シート1の大きさは、例えば、表示領域3に配置される画像表示部材9(図8C参照)の大きさによって適宜設定される。
第1透明導電性シート1の平面積におけるマージン領域4の平面積の比率は、例えば、20%以下、好ましくは、10%以下、より好ましくは、5%以下であり、また、例えば、0.1%以上である。
第1透明導電性シート1の厚みは、基材シート5、剥離層6、転写層7および透明導電層8の厚みの合計であって、具体的には、例えば、10μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、1000μm以下、より好ましくは、500μm以下である。
なお、この第1透明導電性シート1は、光学部材35およびプリント配線板13(図8B参照)をまだ備えておらず、光学部材35およびプリント配線板13を備えるタッチセンサ20ではない。また、第1透明導電性シート1は、画像表示部材9(図8C参照)をまだ備えておらず、画像表示部材9を備える画像表示装置30でもない。第1透明導電性シート1は、タッチセンサ20や画像表示装置30を製造するための中間部品(中間部材)であって、産業上利用可能なデバイスである。
[第2透明導電性シート]
図3A〜図6に示すように、長尺シート形状を有する第2透明導電性シート2から複数の第1透明導電性シート1に切り出し(太い1点破線参照)、複数の第1透明導電性シート1を得ることもできる。
図3A〜図6に示すように、長尺シート形状を有する第2透明導電性シート2から複数の第1透明導電性シート1に切り出し(太い1点破線参照)、複数の第1透明導電性シート1を得ることもできる。
第2透明導電性シート2は、例えば、ロールに巻回されている。第2透明導電性シート2は、2つのロール間に基材シート5が巻回され、これらの間を長尺方向に搬送されながら、剥離層6、転写層7および透明導電層8を順に形成するロール−トゥ−ロール法によって、製造される。第2透明導電性シート2の長尺方向長さは、例えば、5m以上、好ましくは、10m以上、より好ましくは、100m以上であり、例えば、10,000m以下である。
第2透明導電性シート2は、図3Bに示すように、上記した基材シート5、剥離層6、転写層7および透明導電層8を備える。
図3A〜図3Bに示す第2透明導電性シート2は、例えば、長尺方向および厚み方向に直交する幅方向の両側部分に配置される2つの表示領域3と、それらの間に配置される1つのマージン領域4とを有する。2つの表示領域3、および、1つのマージン領域4のそれぞれは、長尺方向に連続する。
そのため、第2透明導電性シート2の幅方向の両側部分(表示領域3)では、長尺の基材シート5に、剥離層6、転写層7および透明導電層8が順に積層されている。一方、第2透明導電性シート2の幅方向の中間部分(マージン領域4)では、基材シート5に、転写層7および透明導電層8が順に積層されている。
1つの第2透明導電性シート2から複数の第1透明導電性シート1を得るには、図3Aの太い1点破線で示すように、1つのマージン領域4の幅方向中間部を長尺方向に沿って切断し、また、2つの表示領域3および1つのマージン領域4を、幅方向に沿って切断する。この変形例では、図3Bに示すように、幅方向に沿う断面視において、1つの第2透明導電性シート2から、2つの第1透明導電性シート1が得られる。
図4に示す第2透明導電性シート2は、幅方向両端部および幅方向中央部に配置される3つのマージン領域4と、それらの間に配置される2つの表示領域3とを有する。3つのマージン領域4と、2つの表示領域3と、のそれぞれは、長尺方向に連続する。
この変形例では、幅方向断面視(図示せず)において、1つの第2透明導電性シート2から、4つの第1透明導電性シート1が得られる。
また、一実施形態では、マージン領域4の幅方向中間部を切断しているが、例えば、図5Aに示すように、表示領域3およびマージン領域4の境界を切断することもできる。
また、図5Bに示すように、第2透明導電性シート2を長尺方向に沿って切断せず、第2透明導電性シート2を幅方向のみに沿って切断することもできる。
なお、図6に示すように、複数のマージン領域4が、長尺方向において間隔を隔てて縞状のパターンに配置されてもよい。この場合には、表示領域3が、複数のマージン領域4間に配置される。
[タッチセンサ、画像表示装置、および、それらの製造方法]
次に、図2Bに示す第1透明導電性シートから、タッチセンサを製造する方法、および、タッチセンサから画像表示装置を製造する方法を、図1、図2B、図7A〜図8Dを参照して説明する。
[タッチセンサ、画像表示装置、および、それらの製造方法]
次に、図2Bに示す第1透明導電性シートから、タッチセンサを製造する方法、および、タッチセンサから画像表示装置を製造する方法を、図1、図2B、図7A〜図8Dを参照して説明する。
画像表示装置30の製造方法は、第1透明導電性シート1を準備する工程と、透明電極11および引き回し配線12を形成する工程と、光学部材35および配線回路基板の一例としてのプリント配線板13を配置する工程と、剥離層6を転写層7から剥離する工程と、画像表示部材9を表示領域3に配置する工程と、マージン領域4を折り返す工程とを備える。
画像表示装置30の製造方法では、まず、図1および図2Bに示す第1透明導電性シート1を上記した方法で準備する。
次いで、画像表示装置30の製造方法では、図8Aに示すように、透明導電層8から、透明電極11および引き回し配線12を形成する。例えば、透明導電層8を、エッチングなどによって、透明電極11および引き回し配線12にパターンニングする。
透明電極11は、表示領域3の周端部より内側領域に形成される。透明電極11は、タッチセンサ20において、ユーザの指の位置や動き(面方向の移動)を検知できるパターンに形成されている。例えば、透明電極11は、面方向に互いに間隔を隔てて複数配置されている。
引き回し配線12は、表示領域3の周端部と、マージン領域4とに形成される。引き回し配線12の一端は、複数の透明電極11の端部に連結(図示せず)し、また、他端は、後述するプリント配線板13の端子26(後述)に接続できるパターンを有する。引き回し配線12は、透明電極11とプリント配線板13とを電気的に接続する電気配線である。
なお、引き回し配線12は、透明導電層8からなる透明配線部と、その上に積層される金属層40からなる金属配線部41(図8Aの仮想線参照)とから形成されていてもよい。この場合には、まず、表示領域3の周端部およびマージン領域における透明導電層8の厚み方向一方面に金属層40を積層し、金属層40およびこれに対応する透明導電層8をエッチングして、引き回し配線12を形成する。
次いで、画像表示装置30の製造方法では、図7Aおよび図8Bに示すように、光学部材35を、表示領域3、および、マージン領域4の基端部分24にわたって配置する。また、プリント配線板13を、マージン領域4の遊端部分25に配置する。
基端部分24は、マージン領域4において、表示領域3に隣接する部分(領域)である。
光学部材35は、表示領域3と、マージン領域4の基端部分24とに対応する形状を有する。光学部材35は、平面視で、表示領域3と、マージン領域4の基端部分24とに重複するが、遊端部分25に重複しない形状を有する。
光学部材35は、例えば、第1粘着剤層14、偏光板15、第2粘着剤層16、隠蔽層18および透明保護部材17を厚み方向一方側に向かって順に備える。
第1粘着剤層14は、平面視において、光学部材35と同一の外形形状を有する。第1粘着剤層14は、転写層7の厚み方向一方側において、透明電極11および引き回し配線12を被覆する。具体的には、第1粘着剤層14は、透明電極11および引き回し配線12の側面および厚み方向一方面と、転写層7において透明電極11および引き回し配線12から露出する厚み方向一方面とに配置される。第1粘着剤層14の材料は、透明性を有する粘着剤(具体的には、感圧接着剤)が挙げられる。第1粘着剤層14の全光線透過率は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上、より好ましくは、90%以上であり、また、例えば、100%以下である。第1粘着剤層1の厚みは、例えば、5μm以上、例えば、100μm以下である。
偏光板15は、面方向に延びる形状を有する。偏光板15は、平面視において、第1粘着剤層14と同一の外形形状を有する。偏光板15は、第1粘着剤層14の厚み方向一方面に配置されている。詳しくは、偏光板15は、第1粘着剤層14の厚み方向一方面全面に接触する。偏光板15の全光線透過率は、例えば、30%以上、好ましくは、35%以上、より好ましくは、40%以上であり、また、例えば、50%以下である。偏光板15の厚みは、例えば、1μm以上、例えば、100μm以下である。
第2粘着剤層16は、平面視において、偏光板15に対応する外形形状を有しており、具体的には、偏光板15のサイズより、わずかに小さいサイズを有する。具体的には、基端部分24における第2粘着剤層16の一端面は、基端部分24における偏光板15の一端面より、表示領域3側に配置(後退)している。なお、基端部分24における第2粘着剤層16は、後述する折返部21(図8Cの1点破線参照)に含まれない。
第2粘着剤層16は、偏光板15の厚み方向一方面に配置されている。第2粘着剤層16は、偏光板15の厚み方向一方面に接触する。第2粘着剤層16の材料、全光線透過率および厚みは、第1粘着剤層14の上記したそれらと同様である。
透明保護部材17は、面方向に延びる形状を有する。透明保護部材17は、第2粘着剤層16の厚み方向一方面に配置されている。透明保護部材17は、第2粘着剤層16の厚み方向一方面に接触する。透明保護部材17の外周端縁は、平面視において、偏光板15のサイズより、わずかに小さいサイズを有する。透明保護部材17として、透明性および優れた機械強度を有すれば、特に限定されず、例えば、ガラス板、樹脂板(例えば、透明ポリイミド、アクリル板など)などが挙げられる。透明保護部材17の全光線透過率は、例えば、80%以上、好ましくは、85%以上、より好ましくは、90%以上であり、また、例えば、100%以下である。透明保護部材17の厚みは、例えば、10μm以上、例えば、200μm以下である。
隠蔽層18は、平面視において、引き回し配線12を包含するパターンを有する。つまり、隠蔽層18は、表示領域3の周端部、および、マージン領域4に配置されている。また、隠蔽層18は、透明保護部材17における第2粘着層16側の面に形成される。隠蔽層18は、透明保護部材17における上記した面に印刷されている。隠蔽層18の材料としては、例えば、黒色成分および樹脂を含む組成物などが挙げられる。隠蔽層18は、タッチセンサ20において、ユーザが厚み方向一方側から引き回し配線12を視認することを避ける層である。隠蔽層18の全光線透過率は、例えば、10%以下、好ましくは、5%以下であり、また、例えば、0.0001%以上である。隠蔽層18の厚みは、例えば、0.5μm以上、例えば、50μm以下である。
光学部材35は、機械強度が比較的高い。
図8Bに示すように、マージン領域4において、基材シート5と、転写層7と、引き回し配線12と、光学部材35の一部(具体的には、第1粘着剤層14および偏光板15)とが、厚み方向において重複する部分は、遊端部分25が表示領域3に対して折返可能な折返部21(後述)である。
プリント配線板13は、図7Aおよび図8Bに示すように、表示領域3からマージン領域4が突出する方向(表示領域3およびマージン領域4の隣接方向と同義)に長い略矩形板形状を有する。プリント配線板13は、長尺方向一端部の下面に配置される端子26を備える。プリント配線板13は、端子26と、引き回し配線12の他端とが電気的に接続されるように、マージン領域4の遊端部分25に接合される。
プリント配線板13は、光学部材35との間に隙間19が隔てられる。
隙間19は、プリント配線板13と光学部材35とを隣接するように、マージン領域4に配置するときに、不可避的に形成される。
隙間19は、プリント配線板13および光学部材35の間の境界の一例である。隙間19は、光学部材35の側端面と、プリント配線板13の側端面との間に形成される間隔である。隙間19は、図7Aに示すように、マージン領域4の突出方向および厚み方向に直交する方向(表示領域3およびマージン領域4において共有される一辺に沿う方向)に沿って延びる。
平面視において、隙間19に重複する転写層7および引き回し配線12は、強度が低いが、これらは、隙間19に重複する基材シート5によって補強される。マージン領域4において隙間19に対応する部分の、引張強度は、例えば、10MPa以上、好ましくは、25MPa以上、より好ましくは、35MPa以上であり、また、100MPa以下である。
隙間19の幅は、光学部材35およびプリント配線板13間の距離であって、特に限定されない。隙間19の幅は、例えば、100μm以上、さらには、500μm以上であり、また、例えば、10,000μm以下である。
プリント配線板13の引張強度は、例えば、10MPa以上、好ましくは、25MPa以上、より好ましくは、35MPa以上であり、また、100MPa以下である。
次いで、画像表示装置30の製造方法では、図8Bの仮想線で示すように、表示領域3の剥離層6を転写層7から剥離して、表示領域3の剥離層6およびこれに対応する基材シート5を除去する。
具体的には、例えば、表示領域3の剥離層6の他端部を摘み、これを厚み方向他方側(あるいは、マージン領域4側)に移動させながら、剥離層6を、表示領域3の基材シート5とともに、剥離する。
次いで、基材シート5において剥離層6の一端縁に対応する部分に、切り目27を形成する。例えば、カッターなどの切断装置28を用いて、剥離層6に切り目27を形成する。
その後、切り目27に沿って、表示領域3の基材シート5を、マージン領域4の基材シート5から切り離す(分離する)。
なお、まず、切り目27を基材シート5に形成した後、表示領域3の基材シート5および剥離層6を除去してもよい。
基材シート5および剥離層6の除去(剥離)によって、表示領域3における転写層7の厚み方向他方面は、厚み方向他方側に露出する。
これにより、転写層7と透明電極11と光学部材35とが厚み方向一方側に向かって順に配置される表示領域3と、基材シート5と転写層7と引き回し配線12と光学部材35およびプリント配線板13とが厚み方向一方側に向かって順に配置されるマージン領域4と、を有するタッチセンサ20が得られる。マージン領域4は、隙間19を含む。
なお、このタッチセンサ20の表示領域3には、画像表示部材9(図8C参照)がまだ配置されていない。そのため、タッチセンサ20は、画像表示部材9を備える画像表示装置30を製造するための中間部品(中間部材)である。このタッチセンサ20も、産業上利用可能なデバイスである。
次いで、画像表示装置30の製造方法では、図8Cに示すように、画像表示部材9を、タッチセンサ20の表示領域3における基材シート5および剥離層6が除去された転写層7の厚み方向他方面に配置する。
画像表示部材9は、平面視において、表示領域3(剥離層6)と同一の形状およびサイズを有する。
具体的には、画像表示部材9としては、例えば、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置(OLED)、液晶表示装置(LCD)などが挙げられる。また、画像表示部材9は、上記した装置の厚み方向一方面に配置される公知の粘着剤層51を含むこともできる。粘着剤層51は、上記した装置を表示領域3における転写層7に感圧接着する。
なお、画像表示部材9の一端面は、マージン領域4における基材シート5の突出方向上流側端面に接触する。
画像表示部材9の厚みは、例えば、1μm以上、例えば、100μm以下である。
これによって、基材シート5および剥離層6が除去された表示領域3を有するタッチセンサ20と、基材シート5および剥離層6が除去された表示領域3に配置された画像表示部材9とを備える画像表示装置30が得られる。なお、この画像表示装置30も、折返部21で折り曲げ可能な画像表示装置30として、産業上利用なデバイスである。
次いで、画像表示装置30の製造方法では、図7B、図8Cの矢印および図8Dに示すように、マージン領域4を、表示領域3に対して画像表示部材9側に折り返す。
具体的には、マージン領域4の遊端部分25を、折返部21が屈曲するように、画像表示部材9側に折り返す。詳しくは、偏光板15の厚み方向一方面が山となり、マージン領域4の基材シート5が谷となるように、折返部21を屈曲する。
また、遊端部分25を、プリント配線板13とともに、折り返す。これによって、プリント配線板13は、厚み方向に投影した投影面において、画像表示部材9と部分的に重複する。つまり、光学部材35の側方に間隔が隔てられていたプリント配線板13は、上記した折り曲げによって、画像表示部材9の厚み方向他方側に移動する。折り曲げ後の画像表示部材9は、底面視で視認されるが、平面視で視認されない。
これによって、タッチセンサ20と、画像表示部材9とを備え、折返部21で基端部分24およびプリント配線板13が折り返された画像表示装置30を得る。
この画像表示装置30は、平面視においてセンサ表示部31と、額縁部32とを含む。
センサ表示部31は、表示領域3に含まれており、具体的には、透明電極11に対応する領域である。センサ表示部31では、ユーザの指の動きを検知するとともに、画像表示部材9の駆動に基づく画像を表示する。
額縁部32は、表示領域3の周端部および折り曲げ後のマージン領域4に対応する領域であって、具体的には、隠蔽層18(引き回し配線12)に対応する領域である。額縁部32では、隠蔽層18によって隠蔽された引き回し配線12が、透明電極11で検知した電気信号を、プリント配線板13に伝送する。
この画像表示装置30では、マージン領域4が折り曲げられていることから、画像表示装置30における額縁部32の平面積の比率を小さく設定することができる。具体的には、画像表示装置30における額縁部32の平面積の比率が、例えば、10%以下、好ましくは、5%以下、より好ましくは、3%以下、より好ましくは、1%以下であり、また、例えば、0.01%以上である。
画像表示装置30は、折り曲げられた状態で、図示しない筐体に収容された(組み込まれた)後、例えば、タブレット端末、スマートフォンなどとして用いられる。
そして、図8Aに示すように、第1透明導電性シート1におけるマージン領域4では、基材シート5と転写層7の間に剥離層6がないため、基材シート5によって透明導電層8を補強することができる。その結果、マージン領域4の透明導電層8(引き回し配線12)の損傷を抑制できる。
一方、表示領域3では、基材シート5および剥離層6を、転写層7から剥離できるので、表示領域3の薄型化を図ることができる。表示領域3の薄型化を図ることができる。
さらに、図3A〜図5Aに示すように、第2透明導電性シート2において、長尺方向に連続するマージン領域4およびこれに対応する表示領域3を、タッチセンサ20や画像表示装置30のサイズに、長尺方向に沿って複数切り出せば、タッチセンサ20や画像表示装置30に対応するサイズ(幅方向長さ)を有する複数の第1透明導電性シート1を簡便に製造できる。そのため、第1透明導電性シート1の製造効率を向上できる。
対して、図6Aに示す変形例は、マージン領域4が長尺方向に連続していない。そのため、長尺方向に沿って第1透明導電性シート1を切断できる一実施形態、および、図3〜図5Bで示す第1透明導電性シート1は、製造効率を向上させる観点から、図6Aに示す変形例より、好適である。
また、図8Bに示すように、このタッチセンサ20では、光学部材35およびプリント配線板13を隔てる隙間19が、表示領域3に含まれる。
光学部材35およびプリント配線板13の隙間19があると、その隙間19に対応する引き回し配線12の強度が低くなる。剥離層6が、表示領域3およびマージン領域4の両方に配置されている場合には、かかる剥離層6を転写層7から剥離する工程において、隙間19に対応する引き回し配線12に大きな負荷がかかり、引き回し配線12が破損し易い。とりわけ、隙間19のサイズが大きい場合には、引き回し配線12の上記した破損が一層生じ易い。
しかし、このタッチセンサ20のマージン領域4では、剥離層6が配置されておらず、このようなマージン領域4が隙間19を含んでいる。そのため、マージン領域4の基材シート5が、隙間19に対応する引き回し配線12(透明導電層8)を補強することができる。そのため、隙間19のサイズが大きくても、隙間19の引き回し配線12(透明導電層8)の損傷を抑制できる。
図8Cに示すように、また、このタッチセンサ20では、マージン領域4では、基材シート5によって、折返部21を補強できる。そのため、折返部21の強度が向上される。その結果、図8Dに示すように、マージン領域4の遊端部分25が折返部21において表示領域3に対して折り返されても、折返部21の損傷を抑制できる。
また、マージン領域4の遊端部分25が表示領域3に対して折り返され、厚み方向に投影したときに、プリント配線板13およびマージン領域4の遊端部分25を、表示領域3と重複して配置できる。そのため、タッチセンサ20におけるマージン領域4の平面積を小さくできる。その結果、狭小化されたマージン領域4を有する画像表示装置30を製造することができる。
この画像表示装置30は、透明導電層8の損傷が抑制されたタッチセンサ20を備えることができる。
画像表示装置30の製造方法においては、図7Aおよび図8Bに示すように、光学部材35およびプリント配線板13を配置する工程では、マージン領域4に隙間19が設けられる。そのため、表示領域3の剥離層6を転写層7から剥離しても、マージン領域4の基材シート5の補強に基づいて、引き回し配線12の損傷を抑制できる。
また、画像表示部材9を表示領域3に配置しても、表示領域3に対応する画像表示装置30の薄型化を図ることができる。
さらに、マージン領域4の遊端部分25を、表示領域3に対して画像表示部材9側に折り返すので、厚み方向に投影したときに、プリント配線板13、および、マージン領域4においてプリント配線板13が配置される遊端部分25を、表示領域3と重複させることができる。画像表示装置30におけるマージン領域4の平面積を小さくできる。その結果、この画像表示装置30では、マージン領域4(額縁部32)を狭小化することができる。
<変形例>
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する以外、一実施形態態と同様の作用効果を奏できる。さらに、一実施形態およびその変形例を適宜組み合わせることができる。
以下の各変形例において、上記した一実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、各変形例は、特記する以外、一実施形態態と同様の作用効果を奏できる。さらに、一実施形態およびその変形例を適宜組み合わせることができる。
一実施形態では、光学部材35において、偏光板15を折返部21に含め、基端部分24の折り返し時に、偏光板15を屈曲させた。
この変形例では、図9Cに示すように、偏光板15を、折返部21に含めず、基端部分24の折り返し時に、偏光板15を屈曲させず、基材シート5、転写層7および引き回し配線12のみを屈曲させることもできる。
図9Aに示すように、マージン領域4における第1粘着剤層14、偏光板15および第2粘着剤層16の一端面は、面一である。
折返部21は、基材シート5、転写層7と、引き回し配線12とを含むが、光学部材35は含まない。好ましくは、折返部21は、基材シート5、転写層7と、引き回し配線12とのみを備える。
一実施形態では、光学部材35およびプリント配線板13の間に隙間19を設けているが、例えば、図10Aに示すように、それらを密着(隙間なく接触)させることもできる。図10Aに示すように、光学部材35およびプリント配線板13の境界29が、マージン領域4に含まれる。
図10Aに示すタッチセンサ20、および、図10Cに示す画像表示装置30では、光学部材35およびプリント配線板13の境界29が、マージン領域4に含まれる。そのため、マージン領域4における基材シート5が、境界29に対応する引き回し配線12を補強することができる。その結果、引き回し配線12の損傷を抑制できる。
1 第1透明導電性シート
2 第2透明導電性シート
3 表示領域
4 マージン領域
5 基材シート
6 剥離層
7 転写層
8 透明導電層
9 画像表示部材
11 透明電極
12 引き回し配線
13 プリント配線板
19 隙間
20 タッチセンサ
21 折返部
29 境界
30 画像表示装置
35 光学部材
2 第2透明導電性シート
3 表示領域
4 マージン領域
5 基材シート
6 剥離層
7 転写層
8 透明導電層
9 画像表示部材
11 透明電極
12 引き回し配線
13 プリント配線板
19 隙間
20 タッチセンサ
21 折返部
29 境界
30 画像表示装置
35 光学部材
Claims (8)
- 画像表示部材を配置するための表示領域と、前記表示領域に連続するマージン領域とを有し、
前記表示領域では、基材シートと、剥離層と、転写層と、透明導電層とが厚み方向一方側に向かって順に配置され、
前記マージン領域では、前記基材シートと、前記転写層と、前記透明導電層とが前記厚み方向一方側に向かって順に配置されることを特徴とする、透明導電性シート。 - 画像表示部材を配置するための表示領域と、前記表示領域に連続するマージン領域とを有し、
前記表示領域では、長尺の基材シートと、剥離層と、転写層と、透明導電層とが厚み方向一方側に向かって順に配置され、
前記マージン領域では、長尺の前記基材シートと、前記転写層と、前記透明導電層とが前記厚み方向一方側に向かって順に配置され、
前記マージン領域は、前記長尺方向に連続することを特徴とする、透明導電性シート。 - 画像表示部材を配置するための表示領域と、前記表示領域に連続するマージン領域とを有し、
前記表示領域では、転写層と、透明電極と、光学部材とが、厚み方向一方側に向かって順に配置され、
前記マージン領域では、基材シートと、前記転写層と、引き回し配線と、互いに隣接する前記光学部材および配線回路基板とが、前記厚み方向一方側に向かって順に配置され、
前記光学部材および前記配線回路基板の境界は、前記厚み方向に投影したときに、前記マージン領域に含まれることを特徴とする、タッチセンサ。 - 前記境界が、前記光学部材および前記配線回路基板を隔てる隙間であることを特徴とする、請求項3に記載のタッチセンサ。
- 前記マージン領域は、前記表示領域に対して折り返される折返部を有することを特徴とする、請求項3または4に記載のタッチセンサ。
- 請求項3〜5のいずれか一項に記載のタッチセンサと、
前記タッチセンサの前記表示領域に配置された前記画像表示部材と
を備えることを特徴とする、画像表示装置。 - 請求項1に記載の透明導電性シートを準備する工程と、
前記透明導電層から、透明電極および引き回し配線を形成する工程と、
光学部材を、前記表示領域、および、前記マージン領域における前記表示領域に隣接する部分にわたって配置し、配線回路基板を、前記マージン領域における前記部分の反対側の部分に、前記光学部材に隣接するように配置する工程と、
前記表示領域の前記剥離層を前記転写層から剥離して、前記表示領域の前記剥離層およびこれに対応する前記基材シートを除去する工程と、
前記画像表示部材を、前記表示領域において前記剥離層および前記基材シートが除去された前記転写層に配置する工程と、
前記マージン領域を、前記表示領域に対して前記画像表示部材側に折り返す工程と
を備えることを特徴とする、画像表示装置の製造方法。 - 前記光学部材および前記配線回路基板を配置する工程では、前記光学部材および前記配線回路基板の間に隙間が設けられることを特徴とする、請求項7に記載の画像表示装置の製造方法。
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