JP2021060402A - タイヤ加速度信号の不規則性を用いたタイヤの摩耗測定装置及びそれを用いたタイヤの摩耗測定方法 - Google Patents

タイヤ加速度信号の不規則性を用いたタイヤの摩耗測定装置及びそれを用いたタイヤの摩耗測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タイヤの摩耗の増加に伴うタイヤの加速度信号の不規則性を用いてタイヤトレッドの摩耗量を測定する。【解決手段】タイヤの加速度信号に表れる不規則性の変化を数値化し、タイヤトレッドの摩耗量を測定する技術を提供する。タイヤ摩耗測定装置は、タイヤの半径方向である軸方向のタイヤ内部の加速度を各点に対して測定する信号受信部と、加速度信号に対する前処理としてフィルタリングを遂行する広域通過フィルタ部と、広域通過フィルタ部を通してフィルタリングされた信号である処理信号を用いて加速度信号の不規則性を数値化することでタイヤのトレッド摩耗率を推定する信号解析部と、信号解析部からタイヤのトレッド磨耗率に対する情報である分析情報を伝達されて送信する送信部と、送信部から分析情報を伝達されてタイヤが設置された車両に対する制御信号を生成する制御モジュールと、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、タイヤの加速度信号の不規則性を用いたタイヤの摩耗測定装置及びそれを用いたタイヤの摩耗測定方法に関し、より詳しくは、タイヤの加速度信号に表れる不規則性の変化を数値化し、それを用いてタイヤトレッドの摩耗量を測定する技術に関する。
車両のコンポーネントの中で唯一に路面と接触しているタイヤは、車両の旋回及び制動の性能と直接関連付けられ、タイヤの摩耗が発生した場合、制動及び旋回の性能を適切に発揮できない場合が発生するため、 摩耗したタイヤは、車両の安全性に直結する。具体的には、タイヤの摩耗に伴って濡れた路面で制動距離が増加することにより、車両の事故に直結する。
これにより、タイヤのトレッド等に対する摩耗率をリアルタイムで測定し、タイヤの磨耗率に応じて自動的にタイヤの交換時期などを知らせるシステムに対する研究開発が活発に進められている。
米国特許出願公開第2017−0113495号明細書(発明の名称:Indirect tire wear state estimation system)では、車両の荷重を推し量った後、これをベースに走行距離に応じた摩耗率を推定しているが、摩耗率推定のために多すぎる因子に関する情報が必要であることにより、非効率的という問題を有している。また、米国特許第8483976号明細書(発明の名称:Method for estimating tire wear and apparatus for estimating tire wear)と米国特許第8061191号明細書(発明の名称:Method and apparatus for detecting wear of tire)は、タイヤに対するセンシングを用いた方法で、タイヤの摩耗率を測定しているが、一貫性のある結果を期待し難く、実際の車両の運行状況を反映していない問題を有していて、実際の条件で正確なタイヤの摩耗性判定に問題を有している。
米国特許出願公開第2017−0113495号明細書 米国特許第8483976号明細書 米国特許第8061191号明細書
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、タイヤの摩耗の増加に伴うタイヤの加速度信号の不規則性を用いて、タイヤトレッドの摩耗量を測定することにある。
本発明が解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に限定されず、言及されていないもう1つの技術的課題は、以下の記載から、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されであろう。
上記のような目的を達成するための本発明の構成は、タイヤの半径(ラジアル)方向である軸方向に対する前記タイヤ内部の加速度を前記タイヤ内部の各位置点について測定する信号受信部と、前記信号受信部から測定された加速度信号を伝達されて前記加速度信号に対する前処理としてフィルタリングを遂行する広域通過フィルタ部と、前記広域通過フィルタ部によりフィルタリングされた信号である処理信号を用いて前記加速度信号の不規則性を数値化することで、前記タイヤのトレッド摩耗率を推定する信号解析部と、前記信号解析部から前記タイヤのトレッド磨耗率に対する情報である分析情報を伝達されて送信する送信部と、前記送信部から前記分析情報を伝達されて前記タイヤが設置された車両に対する制御信号を生成する制御モジュールと、を備える。
本発明の実施形態において、前記信号解析部は、ユークリッド距離の分析による、以下の式を用いて前記処理信号の不規則性について数値化することで、前記加速度信号の不規則性を数値化することができる。
Figure 2021060402
本発明の実施形態において、前記信号解析部は、前記ユークリッド距離の数が増加する場合は、前記タイヤのトレッド摩耗率が増加すると判定することができる。
本発明の実施形態において、前記制御モジュールは、前記車両に対する制御を遂行する車両制御部、及び前記送信部から前記分析情報を伝達されて前記車両制御部に伝達する情報伝達部を含み、前記車両制御部は、前記分析情報を用いて前記タイヤの交換時期を判定することができる。
本発明の実施形態において、前記制御モジュールは、前記タイヤの交換時点又は前記タイヤの交換サービス情報を表示するディスプレイ部をさらに含み得る。
上記のような目的を達成するための本発明の構成は、軸方向に対する前記タイヤ内部の加速度が前記タイヤ内部の各点に対して測定される第1のステップと、前記加速度信号に対する前処理としてフィルタリングが遂行されて前記処理信号が生成される第2のステップと、前記処理信号を用いて前記加速度信号の不規則性を数値化することにより、前記タイヤのトレッド摩耗率が推定される第3のステップと、前記タイヤのトレッド摩耗率情報を用いて前記タイヤの交換時期が判定される第4のステップと、前記タイヤの交換時期に関する情報が、前記車両のユーザー及び前記車両と連結された外部の統合制御システムに伝達される第5のステップと、を備える。
上記のような構成による本発明の効果は、加速度センサを用いてタイヤの加速度信号を測定し、そこからタイヤの高周波振動を抽出し、これについての分析でタイヤのトレッド摩耗率を推定するため、リアルタイムでタイヤの摩耗量を測定することができるというものである。
そして、本発明の効果は、タイヤの摩耗量に対する情報を車両のユーザーだけでなく、統合制御システムとも共有してタイヤの交換に対する自動サービスが実施されるようにするというものである。
本発明の効果は、上記した効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明又は特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能なすべての効果を含むものとして理解されるべきである。
本発明の一実施形態によるタイヤの摩耗測定装置の構成に対する概略図である。 3種類のタイヤで測定された加速度信号を示したグラフである。 本発明の一実施形態によるタイヤが15回り回転するうち、1回転ごとに獲得される加速度信号を重ねて示したグラフである。 本発明の一実施形態によるタイヤの加速度信号に対するフィルタリングを示したグラフである。 本発明の一実施形態によるタイヤが回転する場合に、1つの処理信号と他の処理信号とを比較したグラフである。 本発明の一実施形態によるタイヤのトレッドの摩耗によるユークリッド距離数の傾向性を示したグラフである。 本発明の一実施形態に基づいて演算された摩耗量、及びタイヤの実際の摩耗量に対するグラフである。
以下では、添付した図面を参照して本発明を説明することにする。しかし、本発明は、複数の異なる形態で実施され、したがって、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。そして図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略しており、明細書全体を通して類似した部分については類似した参照符号を付した。
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続、接触、結合)」されているとするとき、これは「直接的に連結」されている場合だけではなく、その中間に他の部材を間に置いて、「間接的に連結」されている場合も含む。なお、ある部分があるコンポーネントを「含む」とするとき、これは特に反対される記載がない限り、他のコンポーネントを除外するのではなく、他のコンポーネントをさらに備えることができるというのを意味する。
本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに別の意味を示していると定義されない限り、複数の表現を含む。本明細書では、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、コンポーネント、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、コンポーネント、部品又はこれらを組み合わせたものの存在若しくは付加可能性を予め排除しないものとして理解されるべきである。
以下、添付された図面を参照して、本発明について詳細に説明することにする。
図1は、本発明の一実施形態によるタイヤの摩耗測定装置の構成に対する概略図である。図1に示すように、タイヤの半径方向である軸方向に対するタイヤ内部の加速度をタイヤ内部の各点に対して測定する信号受信部110と、信号受信部110から測定された加速度信号を伝達されて、加速度信号に対する前処理としてフィルタリングを遂行する広域通過フィルタ部と、広域通過フィルタ部を通してフィルタリングされた信号である処理信号を用いて加速度信号の不規則性を数値化することで、タイヤのトレッド摩耗率を推定する信号解析部120と、信号解析部120からタイヤのトレッド磨耗率に対する情報である分析情報を伝達されて送信する送信部130と、送信部130から分析情報を伝達されてタイヤが設置された車両に対する制御信号を生成する制御モジュール200と、を備える。
ここで、信号受信部110、信号解析部120と送信部130の組み合わせで1つのモジュールである計測モジュール100が形成される場合があり、このような計測モジュール100は、車両に設置された各タイヤに連結されて形成されるか、又は車両に設置されたすべてのタイヤに連結されて形成される場合もある
そして、制御モジュール200は、車両に対する制御を遂行する車両制御部210、及び送信部130からの分析情報を伝達されて車両制御部210に伝達する情報伝達部220を含み、 車両制御部210は、分析情報を用いてタイヤの交換時期を判定することができる。また、制御モジュール200は、タイヤの交換時点やタイヤの交換サービス情報を表示するディスプレイ部230をさらに含み得る。
信号受信部110は、複数の加速度センサを含み、複数の加速度センサのそれぞれは、タイヤトレッドの内部の複数の各点に対する軸方向の加速度を測定することができる。そして、それぞれの加速度センサには、番号が順次に付与される場合があり、これにより、それぞれの加速度センサで測定された加速度信号は、順次に収集されてデータ化され得る。そして、分析情報を伝達された送信部130は、分析情報を制御モジュール200の情報伝達部220に無線又は有線で伝達することができ、このためには情報伝達部220は、送信部130と無線又は有線で連結される。
車両制御部210は、車両に対する制御を遂行すると同時に、車両の外部の統合制御システムと無線連結され得る。車両制御部210には、タイヤの磨耗率に基づいて予定されたタイヤの交換時期に関する情報である交換時期の情報が事前に記憶されており、車両制御部210は、交換時期の情報とリアルタイムのタイヤ摩耗率を比較・判定してタイヤの交換のための残余時間、タイヤ交換時点などに対する情報を生成することができる。そして、車両制御部210は、タイヤの交換のための残余時間やタイヤの交換時点などに対する情報を、統合制御システムは、車両制御部210から伝達された情報を用いて、該当する車両に設置されたタイヤの交換時点に在庫として残っているタイヤの数量、タイヤの交換可能な修理センターなどに対するタイヤの交換サービスについての情報を車両制御部210に伝達することができ、車両制御部210は、タイヤの交換サービスについての情報をディスプレイ部230に伝達してこのような情報がディスプレイ部230に表示され得る。そして、車両制御部210から生成されたタイヤの交換のための残余時間、タイヤ交換時点などに対する情報もディスプレイ部230に表示され、ユーザーに伝達される。
信号解析部120は、ユークリッド距離(Euclidean distance)の分析による「数学式1」を用いて処理信号の不規則性について数値化することで、加速度信号の不規則性を数値化することができる。
Figure 2021060402
ここで、Uはユークリッド距離数であり、nは1以上の自然数として、タイヤが回転するうち、タイヤ内部で加速度が測定される各点の総計数であり、iはタイヤ内部で加速度が測定される各点に対する番号であり、jはタイヤの回転数である。信号解析部120は、ユークリッド距離数が増加する場合、タイヤのトレッド摩耗率が増加すると判定することができる。Uは具体的には、タイヤのj番目の回転に対するユークリッド距離分析(Euclidean distance of jth rotation)に基づいて導出された数であり得る。
数学式1は、ユークリッド距離(Euclidean distance)概念を用いて導出される場合があり、以下、信号解析部120が、タイヤのトレッド摩耗率を推定しながら利用する数学式1の導出過程について説明することにする。
図2は、3種類のタイヤで測定された加速度信号を示したグラフである。具体的には、図2の(a)〜(c)のグラフで、横軸は、タイヤが1回転するうちに路面を基準にしたタイヤ内部の加速度測定点の角度変化を示したものであり、縦軸はタイヤが1回転するうちに軸方向の加速度信号を示したものである。そして、図2の(a)は、トレッドに60〜180個のパターンが形成されたタイヤに対するグラフであり、図2の(b)は、タイヤの円周方向に垂直な横方向に30個のグルーブが形成されたタイヤに対するグラフであり、図2の(c)は、グルーブのないスムースタイヤ(Smooth tire)のグラフである。図3に示すように、タイヤに生成されたパターンが減少するほど、タイヤの加速度信号特性が変化することを確認することができる。
本発明では、上記のような摩耗によって発生するタイヤのトレッドパターン領域の変化に伴うタイヤの加速度信号特性の変化を用いて、タイヤのトレッド摩耗率を推定しようとするものである。
図3は、本発明の一実施形態によるタイヤが15回り回転するうち、1回転ごとに獲得される加速度信号を重ねて示したグラフである。図3の(a)と(b)で、横軸は、タイヤが1回転するうちに路面を基準にしたタイヤ内部の加速度測定点の角度変化を示したものであり、縦軸はタイヤが1回転するうちに軸方向の加速度信号を示したものである。そして、図3の(a)は、摩耗が進行されていないタイヤ(New tire)に対するグラフであり、図3の(b)は、摩耗が進行されたイヤ(old)のグラフである。
図3の(a)に示すように、摩耗が進行されていないタイヤに対する加速度信号のグラフでは、複数回のタイヤの回転に対する加速度信号データのグラフを重ねて示したことにも、残留振動(60〜180vibrations/rotation)が非常に規則的に表れることを確認することができる。
一方、図3の(b)に示すように、相対的に摩耗が多く進行された古いタイヤに対する加速度信号のグラフでは、複数回のタイヤの回転に対する加速度信号データのグラフを重ねて示す場合に、高周波振動の規則性がつぶれながら不規則性が増加することを確認することができる。
このようなタイヤのトレッド摩耗による加速度信号の傾向性は、次のような物理的な意味を有し得る。タイヤのトレッド摩耗が進行されるにつれて、タイヤのトレッドの厚さは減少してトレッドに形成されたパターンはますます淡くなれる。このようなトレッドの摩耗が進行されることによるトレッドの厚さの減少は、多様な物理現象を発生させることができるが、第1番目に、路面の状態、タイヤの騒音などのような外部要因に対する反応性が増加され、第2番目に、トレッドの厚さが減少するにつれて、相対的に硬度が大きいコンポーネントであるタイヤスチールベルト、タイヤライナーなどの振動特性が加速度センサの信号に反映され得る。これにより、タイヤの加速度センサの信号に高周波振動特性が反映され得る。結論としては、上記のような物理的な現象に起因してタイヤのトレッド摩耗が進行されるにつれて、タイヤの残留振動の不規則性は増加することができる。
図4は、本発明の一実施形態によるタイヤの加速度信号に対するフィルタリングを示したグラフである。図4の(a)は、フィルタリング前のタイヤの加速度信号を示したグラフであり、図4の(b)は、フィルタリング後のタイヤの加速度信号の処理信号を示したグラフである。そして、図5は、本発明の一実施形態によるタイヤが回転する場合に、1つの処理信号と他の処理信号を比較したグラフである。具体的には、タイヤが回転する場合に、(j−1)番目のホイールのデータとj番目の軸方向の加速度信号があるときは、それぞれのデータから高周波振動(残留振動)を抽出して比較したグラフである。図4の(a)、(b)及び図5において、横軸は、タイヤが1回転するうちに路面を基準にしたタイヤ内部の加速度測定点の角度変化を示したものであり、縦軸は、タイヤが1回転するうちに軸方向の加速度信号を示したものである。
図4に示すように、タイヤの加速度信号に対してフィルタリングを遂行して前処理を行った場合には、残留振動が反映された加速度信号から残留振動だけを抽出して分析に利用することができる。
そして、残留振動の不規則性を数値化を用いて、ユークリッド距離(Euclidean distance)の概念を使用することができ、これにより、上記された数学式1が導出される。なお、図5に示すように、タイヤが回転する場合には、(j−1)番目のホイールのデータとj番目の軸方向の加速度信号があるとき、抽出されたそれぞれの高周波振動信号は距離が発生されるようになり、このような2つのデータの間の不規則性は、数学式1を用いて、各データの間隔の平方和の平方根で数値化され得る。そして、上記されたように、タイヤの摩耗が進行されるにつれてタイヤの加速度信号による高周波振動の不規則性が増加するようになり、このような高周波振動の不規則性が増加するほど、ユークリッドの距離数が増加するようになり、結果的には、信号解析部120は、ユークリッド距離数が増加する場合には、タイヤのトレッド摩耗率が増加すると判定することができる。そして、信号解析部120は、下記の図6及び図7を用いて、ユークリッド距離数に応じたタイヤのトレッド摩耗率を導出することができ、これを用いてタイヤのトレッド摩耗量(摩耗の厚さ、mm)を演算することができる。
図6は、本発明の一実施形態によるタイヤトレッドの摩耗によるユークリッド距離数の傾向性を示したグラフである。図6において、横軸はタイヤのトレッド摩耗量(摩耗の厚さ)を示し、縦軸はユークリッド距離数を用いた不規則性(irregularity)を示す。そして、図7は、本発明の一実施形態に基づいて演算された摩耗量、及びタイヤの実際の摩耗量に対するグラフである。具体的には、図7において、横軸はタイヤのトレッドの実際の摩耗量を示し、縦軸は信号解析部120により演算されたタイヤのトレッド摩耗量を示せる。
図6及び図7に示すように、タイヤに対する様々な条件について数値化された不規則性を比較・分析することができ、具体的には、タイヤの空気圧(Pressure)、荷重(Load)、スピード(Velocity)などを変更しながら、タイヤの摩耗段階別に総計12個の条件(荷重条件の3つ×空気圧条件の4つ)について比較・分析を行った。ここで、各点は、多様な条件の結果を示し、実線は、それぞれの摩耗量に対する各点の平均値をつながって形成されたグラフであり得る。
図6と図7の結果から分かるように、タイヤのトレッド摩耗が増加するほど、加速度センサ信号の不規則性(irregularity)、すなわち、ユークリッド距離数が増加することを確認することができる。そして、タイヤの加速度信号の不規則性のみを基盤にした摩耗推定の場合には、結果として、すべての摩耗レベルに対し推定性能が出てくることを確認することができる。
上記のような構成によって、加速度センサを用いてタイヤの加速度信号を測定し、そこからタイヤの高周波振動を抽出し、これに対する分析でタイヤのトレッド摩耗率を推定するため、リアルタイムでタイヤの摩耗量を測定することができる。タイヤの摩耗量に関する情報を車両のユーザーだけでなく、統合制御システムとも共有してタイヤの交換に対する自動サービスが実施されるようにできる。
以下、本発明のタイヤの摩耗測定装置を用いたタイヤの摩耗測定方法について説明することにする。
第1のステップにおいて、軸方向に対するタイヤ内部の加速度が、タイヤ内部の各点について測定され得る。そして、第2のステップにおいては、加速度信号に対する前処理としてフィルタリングが行われ、処理信号が生成される。次に、第3のステップにおいては、処理信号を用いて加速度信号の不規則性を数値化することで、タイヤのトレッド摩耗率が推定される。その後、第4のステップにおいては、タイヤのトレッド摩耗率情報を用いてタイヤの交換時期が判定される。そして、第5のステップにおいては、タイヤの交換時期に対する情報が、車両のユーザーと車両に連結された外部の統合制御システムに伝達される。
本発明のタイヤの摩耗測定装置を用いたタイヤの摩耗測定方法に対する残りの事項は、上記された本発明のタイヤの摩耗測定装置に対する事項と同一であり得る。
上述した本発明の説明は、例示のためのものであり、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態に容易に変形が可能なことを理解することができるはずである。したがって、以上で記述した実施形態は、すべての面で例としてのものであり、限定的ではないものとして理解しなければならない。例えば、単一形で説明されている各コンポーネントは、分散されて実施される場合もあり、同様に分散されたものとして説明されているコンポーネントも、結合された形態で実施され得る。
本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導き出されるすべての変更又は変形された形態が、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
100:計測モジュール
110:信号受信部
120:信号解析部
130:送信部
200:制御モジュール
210:車両制御部
220:情報伝達部
230:ディスプレイ部

Claims (6)

  1. タイヤの半径方向である軸方向に対する前記タイヤ内部の加速度を前記タイヤ内部の各点に対して測定する信号受信部と、
    前記信号受信部から測定された加速度信号を伝達されて前記加速度信号に対する前処理としてフィルタリングを遂行する広域通過フィルタ部と、
    前記広域通過フィルタ部を通してフィルタリングされた信号である処理信号を用いて前記速度信号の不規則性を数値化することで、前記タイヤのトレッド摩耗率を推定する信号解析部と、
    前記信号解析部から前記タイヤのトレッド磨耗率に対する情報である分析情報を伝達されて送信する送信部と、
    前記送信部から前記分析情報を伝達されて前記タイヤが設置された車両に対する制御信号を生成する制御モジュールと、を備えることを特徴とするタイヤの加速度信号の不規則性を用いた、
    タイヤの摩耗測定装置。
  2. 前記信号解析部は、ユークリッド距離の分析による以下の式を用いて前記処理信号の不規則性に対して数値化することで、前記加速度信号の不規則性を数値化することを特徴とする請求項1に記載のタイヤの加速度信号の不規則性を用いた、
    タイヤの摩耗測定装置。
    Figure 2021060402
    ここで、Uはユークリッド距離数であり、nは1以上の自然数として、前記タイヤが回転するうちに、前記タイヤ内部で加速度が測定される各点の総計数であり、iは前記タイヤ内部で加速度が測定される各点に対する番号であり、jは前記タイヤの回転数である。
  3. 前記信号解析部は、前記ユークリッド距離数が増加する場合には、前記タイヤのトレッド摩耗率が増加すると判定することを特徴とする請求項2に記載のタイヤの加速度信号の不規則性を用いた、
    タイヤの摩耗測定装置。
  4. 前記制御モジュールは、
    前記車両に対する制御を遂行する車両制御部と、
    前記送信部から前記分析情報を伝達されて前記車両制御部に伝達する情報伝達部と、を含み、
    前記車両制御部は、前記分析情報を用いて前記タイヤの交換時期を判定することを特徴とする請求項1に記載のタイヤの加速度信号の不規則性を用いた、
    タイヤ摩耗測定装置。
  5. 前記制御モジュールは、前記タイヤの交換時点又は前記タイヤの交換サービス情報を表示するディスプレイ部をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のタイヤの加速度信号の不規則性を用いた、
    タイヤの摩耗測定装置。
  6. 請求項1のタイヤの加速度信号の不規則性によるタイヤの摩耗測定装置を用いたタイヤの摩耗の測定方法であって、
    軸方向に対する前記タイヤ内部の加速度が前記タイヤ内部の各点に対して測定される第1のステップと、
    前記加速度信号に対する前処理としてフィルタリングが遂行されて前記処理信号が生成される第2のステップと、
    前記処理信号を用いて前記加速度信号の不規則性を数値化することで、前記タイヤのトレッド摩耗率が推定される第3のステップと、
    前記タイヤのトレッド摩耗率情報を用いて前記タイヤの交換時期が判定される第4のステップと、
    前記タイヤの交換時期に関する情報が、前記車両のユーザー、及び前記車両と連結された外部の統合制御システムに伝達される第5のステップと、を備えることを特徴とする、
    タイヤの摩耗測定方法。






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