JP4097006B2 - タイヤ摩耗の測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、タイヤ摩耗の測定方法に係わり、更に詳しくはタイヤの摩耗度(摩耗量、摩耗形態、偏摩耗進行度等の摩耗度合い)を、タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを比較することにより測定するタイヤ摩耗の測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、タイヤの摩耗度(摩耗量、摩耗形態、偏摩耗進行度等の摩耗度合い)の測定は、図4及び図5に示すように、タイヤWの周上においてトレッドの溝の深さY,トレッドブロック間の段差X,溝の段差Z等の寸法を測定して摩耗状態を判定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記のような測定方法は、トレッド部の細かい寸法の計測作業が非常に大変であり、またこの作業をタイヤ周上において行う場合には、かなり面倒で手間のかかる作業であり、しかも正確な測定を行うことが難しいと言う問題があった。
【0004】
また、図6(a)〜(g)に示すように、タイヤ周方向において複数の摩耗形態が同時に起きている場合や、図7(a)〜(d)に示すように、フェザーエッジ摩耗(タイヤ周方向における偏摩耗の一種で、カッピング摩耗の変形)を起こしている場合には、溝深さや、ブロック間の段差、溝の段差等の計測自体は困難な作業となり、測定することが難しいと言う問題があった。
【0005】
そこで、本願発明者等は、新品時のタイヤにおけるパターンノイズ(ピッチノイズ)のレベルと、摩耗が進行したタイヤにおけるパターンノイズのレベルとの間には、タイヤによって一定の相関関係があることを発見し、両タイヤのパターンノイズの音圧レベルを相対比較することで摩耗度合いを測定するようにしたものである。
【0006】
この発明の目的は、タイヤの摩耗度の測定を、タイヤのパターンノイズの音圧レベルまたは周波数毎の音圧レベルを比較演算することにより、客観的に、しかも正確にタイヤの摩耗度を測定することを可能としたタイヤ摩耗の測定方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記目的を達成するため、予め基準タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定器内のデータバンクに入力しておき、測定タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して、前記データバンクに入力されている基準タイヤの音圧レベルと比較演算することによりタイヤの摩耗量を測定することを要旨とするものである。
【0008】
また、この発明は、予めタイヤの摩耗形態の異なる数種類のパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定機内のデータバンクに入力しておき、測定タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して、前記データバンクに入力されている摩耗形態の異なる数種類のパターンノイズの音圧レベルと比較演算することにより、タイヤの摩耗形態を測定することを要旨とするものである。
【0009】
この発明は、上記のように構成され、基準となるタイヤのパターンノイズの音圧レベル、または周波数毎の音圧レベルと、測定タイヤのパターンノイズの音圧レベル、または周波数毎の音圧レベルとを比較演算して、タイヤの摩耗量や、タイヤの摩耗形態を客観的に、しかも正確に測定することが出来るようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。
【0011】
図1は、この発明を実施したタイヤ摩耗の測定方法の概略構成図を示し、無響室のテストドラム1上に測定タイヤWxを載置し、また測定タイヤWxの近傍には、音圧レベルを測定する測定器2のデータバンク3に接続された吸音マイク4が設置されている。また、5は測定器2に接続された摩耗量表示装置を示している。
【0012】
そして、タイヤのパターンノイズの計測時における条件については、タイヤの種類や車両により異なる場合もあるが、比較対象となるタイヤ間の計測については同一条件で行うものである。
【0013】
この発明のタイヤ摩耗の測定方法は、まず予め基準タイヤWa(新品のタイヤ)のパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定するために、基準タイヤWaを装着した車両を無響室のテストドラム1上で一定の時速V(km/h)で走行させ、その時の基準タイヤWaのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定器2内のデータバンク3に入力して置く。
【0014】
なお、基準タイヤWaは、一種類に限らず、数種類の基準タイヤWaのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定器2内のデータバンク3に入力しておくことが可能である。
【0015】
次に、測定タイヤWxを車両に装着して、同一条件で測定タイヤWxのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して測定器2内のデータバンク3に入力し、測定器2内で前記データバンク3に入力されている測定タイヤWxに対応する基準タイヤWaの周波数毎の音圧レベルと比較演算することによりタイヤの摩耗量を測定するものである。
【0016】
具体的な測定方法としては、基準タイヤWa及び測定タイヤWxのタイヤ周上におけるピッチ数(N)個、車両の時速V(km/h)、走行時のタイヤの動荷重半径R(m)から、以下の式により、パターンノイズの周波数を算出する。
【0017】
〔式〕・・・ VN/7.2πR(Hz)
例えば、基準タイヤWa(新品のタイヤ)のパターンノイズにおける周波数Paと、測定タイヤWxのカッピング摩耗によるパターンノイズにおける周波数Pxとは、図2に示すように表示され、周波数Pa,Px毎の音圧レベルの差の最大位置(摩耗量最大位置)の音圧レベルN0 を、図3の摩耗量進行度に対する音圧レベルとの換算グラフにおいて換算することにより、測定タイヤWxの摩耗度X(摩耗量)を測定することが出来るものである。
測定された摩耗度X(摩耗量)は、測定器2に接続された摩耗量表示装置5に即座に表示され、測定タイヤWxの摩耗量を把握することが出来るものである。
【0018】
このように、この発明では、測定タイヤWxのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して、予め測定してある基準タイヤWaの音圧レベルと比較することにより、測定タイヤWxの摩耗量を物理量で客観的に、しかも正確に測定することが出来るものである。
【0019】
次に、この発明の第2実施形態としては、上記音圧レベルにより測定する摩耗量に加えて、タイヤの周方向における偏摩耗における摩耗形態(カッピング摩耗,フェザーエッジ摩耗,段差摩耗,多角形摩耗等)や、タイヤ幅方向の偏摩耗(片ショルダー摩耗,両ショルダー摩耗,センター摩耗,ミディアムリブ摩耗等)、更にタイヤの局部的な偏摩耗(偏心摩耗,スポット摩耗等)も測定することが出来るようにしたものである。
【0020】
即ち、測定器2内で前記データバンク3に、予め偏摩耗の種類に対応した周波数毎の音圧レベルを入力しておき、そして測定タイヤWxのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して、上記第1実施形態と同様に、図2に示すような周波数の波形を比較し、音圧レベルの最大値におけるタイヤの摩耗形態を検出して、測定タイヤWxの摩耗度(摩耗量及び摩耗形態)を客観的に、しかも正確に測定することが出来るものである。
【0021】
【発明の効果】
この発明は、上記のように予め基準タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定器内のデータバンクに入力しておき、測定タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して、前記データバンクに入力されている基準タイヤの音圧レベルと比較演算することによりタイヤの摩耗量を測定するので、以下のような優れた効果を奏するものである。
▲1▼.タイヤトレッド部分の細かい寸法計測作業の必要がなくなり、摩耗度の測定
を簡単に、しかも精度良く測定することが出来る。
▲2▼.複数の摩耗形態が複合している場合や、フェザーエッジ摩耗等を引き起こしている場合等、これまでには測定することが困難であったものに対しても、比
較的容易に測定することが可能となる。
▲3▼.タイヤの摩耗度(摩耗量,摩耗形態,偏摩耗進行度等)を、音と言う新しい物理量で客観的に表現することで、タイヤ摩耗に対して新しい角度で検討することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施したタイヤ摩耗の測定方法の概略構成図である。
【図2】タイヤのカッピング摩耗におけるパターンノイズの周波数に対する音圧レベルのグラフ説明図で、基準タイヤの音圧レベルと測定タイヤとの音圧レベルとを比較したものである。
【図3】タイヤの摩耗度と音圧レベルとの関係を示すグラフ説明図である。
【図4】従来の測定タイヤの摩耗測定方法の説明図である。
【図5】図4の従来の測定タイヤにおけるA部の摩耗状態を示す説明図である。
【図6】(a)〜(g)は、従来のタイヤの摩耗形態の説明図である。
【図7】(a)〜(d)は、従来のタイヤにおけるフェザーエッジ摩耗の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 テストドラム 2 測定器
3 データバンク 4 吸音マイク4
5 摩耗量表示装置 Wx 測定タイヤ
Wa 基準タイヤ
Claims (2)
- 予め基準タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定器内のデータバンクに入力しておき、測定タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して、前記データバンクに入力されている基準タイヤの音圧レベルと比較演算することによりタイヤの摩耗量を測定するタイヤ摩耗の測定方法。
- 予めタイヤの摩耗形態の異なる数種類のパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定機内のデータバンクに入力しておき、測定タイヤのパターンノイズにおける周波数毎の音圧レベルを測定して、前記データバンクに入力されている摩耗形態の異なる数種類のパターンノイズの音圧レベルと比較演算することにより、タイヤの摩耗形態を測定するタイヤ摩耗の測定方法。
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