JP2021058569A - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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志行 金子
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Abstract

【課題】放射線動画像を用いて、被ばく線量を抑えつつ、骨や関節などの診断精度及び診断の再現性を向上させる。【解決手段】画像処理装置の制御部は、連なって並んだ複数の骨を含む被写体の放射線動画像を取得し、放射線動画像を構成する複数のフレーム画像のそれぞれから骨の画像特徴を抽出する。次いで、複数のフレーム画像のうち基準となるフレーム画像における少なくとも1つの骨上に関心領域を設定し、設定した関心領域の画像特徴を時間方向に追跡する。そして、追跡結果に基づいて、関心領域が設定された骨、又は関心領域が設定された骨を含む関節部の、ずれ、回旋、又は関節裂隙のうち少なくとも1つの時間変化を計測する。【選択図】図7

Description

本発明は、画像処理装置及びプログラムに関する。
膝関節に代表される関節部の診断を行う際、現状では徒手検査、放射線静止画撮影(単純X線撮影、ストレスX線撮影)を用いることがほとんどである。しかしながら、徒手検査は、評価者の主観的な判断に依存する為、評価の再現性が乏しい。また、放射線静止画撮影では、実際のずれのタイミングやずれ速度などがわからない為、痛みの原因分析や重症度の把握が困難である。すなわち、患部が実際にどのタイミングでどれくらい動いたのか、時系列で正確に保存される形で評価されていない。
また、大病院などでは、透視装置を用いて、荷重撮影(荷重をかけた状態(例えば、階段を上り下りする動きなど)の撮影)を行い、その時の膝関節の動きを目視観察するケースもある。しかし、定量的に解析が行われているわけではなく、客観性に乏しい。また、透視台の予約が取りづらいことや、立位で撮影に時間を要するなどの理由から、実運用に適していないという問題もある。
そこで、例えば、特許文献1には、下肢透視画像から膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸を自動抽出し、大腿脛骨外側角(FTA)を自動算出することが記載されている。
特許第5397873号公報
しかしながら、特許文献1においては、大腿脛骨外側角(FTA)のみの計測と限定的であり、横ずれの様子の考察は可能であるが、回旋、関節裂隙等について把握することができない。また、横ずれ、回旋、関節裂隙による患部の変位方向や変位タイミングなどの時間方向の動きが考慮されていない。また、計測対象のフレームのみの情報を用いて計測を行っているため、体動(回転)による骨や筋肉など構造物の写り込み方の変化の影響で各種検出位置がずれてしまう可能性があり、計測結果が安定しない(再現性に乏しい)。そのため、計測結果と主訴(痛みや引っ掛かりなど)の紐づけが容易でなく、医師がどの靭帯や筋肉が悪いのかなどの病態の把握を精度よく行うことが困難である。すなわち、診断を精度良く行うことができない。さらに、特許文献1では、脚全体が入るように長尺での撮影が必要となるため(図13参照)、患者の被ばく量が膨大となるという問題がある。
本発明の課題は、放射線動画像を用いて、被ばく線量を抑えつつ、骨や関節部などの診断精度及び診断の再現性を向上させることである。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、
連なって並んだ複数の骨を含む被写体の放射線動画像を取得する画像取得手段と、
前記放射線動画像を構成する複数のフレーム画像のそれぞれから骨の画像特徴を抽出する抽出手段と、
前記複数のフレーム画像のうち基準となるフレーム画像における少なくとも1つの骨上に関心領域を設定し、前記関心領域の前記画像特徴を時間方向に追跡する追跡手段と、
前記追跡手段による追跡結果に基づいて、前記関心領域が設定された骨、又は前記関心領域が設定された骨を含む関節部の、ずれ、回旋、又は関節裂隙のうち少なくとも1つの時間変化を計測する計測手段と、
を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記計測手段は、前記追跡手段による追跡結果に基づいて、前記骨又は前記関節部のずれによる変位量、回旋による変位量、関節裂隙の長さ、これらの変化速度、又はこれらの変化の加速度のうち少なくとも1つの時間変化を計測する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記放射線動画像は、荷重撮影によって撮影された放射線動画像である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、
前記計測手段による計測結果を表示する表示手段を備える。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記表示手段は、前記計測結果を前記放射線動画像上に重畳表示する。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の発明において、
前記表示手段は、前記計測結果のグラフを表示する。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか一項に記載の発明において、
前記計測手段による計測結果に基づいて、前記骨又は前記関節部の動きの不安定性を示す指標を算出する算出手段を備える。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記表示手段は、前記算出手段による算出結果を表示する。
請求項9に記載の発明は、請求項4〜8のいずれか一項に記載の発明において、
前記計測手段による計測結果に基づいて、前記関節部の不安定性の有無を判定する判定手段を備える。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、
前記判定手段は、前記関節部に不安定性があると判定した場合に、さらに、前記計測結果に基づいて、異常の疑いのある部位又は前記関節部の病態のサブタイプ分類を判定する。
請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載の発明において、
前記表示手段は、前記判定手段による判定結果を表示する。
請求項12に記載の発明のプログラムは、
コンピューターを、
連なって並んだ複数の骨を含む被写体の放射線動画像を取得する画像取得手段、
前記放射線動画像を構成する複数のフレーム画像のそれぞれから骨の画像特徴を抽出する抽出手段、
前記複数のフレーム画像のうち基準となるフレーム画像における少なくとも1つの骨上に関心領域を設定し、前記関心領域の前記画像特徴を時間方向に追跡する追跡手段、
前記追跡手段による追跡結果に基づいて、前記関心領域が設定された骨、又は前記関心領域が設定された骨を含む関節部の、ずれ、回旋、又は関節裂隙のうち少なくとも1つの時間変化を計測する計測手段、
として機能させる。
本発明によれば、放射線動画像を用いて、被ばく線量を抑えつつ、骨や関節部などの診断精度及び診断の再現性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る放射線撮影システムを表すブロック図である。 図1の放射線撮影システムが備える画像処理装置を表すブロック図である。 (a)は、関節裂隙の狭小化のある右膝関節正面を模式的に示す図であり、(b)は、(a)の右膝関節にさらに自重をかけたときの関節裂隙の様子を模式的に示す図である。 スラストを説明するための図である。 (a)は、靭帯損傷のある右足関節正面を模式的に示す図、(b)は、(a)の右足関節正面に内反ストレスを与えたときの様子を模式的に示す図である。 被写体にかかる負荷の大きさと変位量の関係を示すグラフの一例である。 図2の制御部により実行される計測処理を示すフローチャートである。 図7のステップA2における骨の画像特徴の抽出及びステップA3における特徴点の設定を模式的に示す図である。 関心領域の設定方法の一例を示す図である。 関心領域の設定方法の他の例を示す図である。 膝関節の横ずれの変位量Sの計測手法を表す図である。 (a)は、骨上に2以上の関心領域を設定した場合の角度変化θの計測手法を表す図であり、(b)は、骨内部の特徴のある領域に1つの関心領域を設定した場合の角度変化θの計測手法を表す図である。 FTAを計測するための撮影領域を示す図である。 膝関節の関節裂隙の長さDの計測手法を表す図である。 膝関節の回旋量Pの計測手法を表す図である。 骨断面モデルの例を示す図である。 膝関節の回旋角Φの計測手法を表す図である。 (a)は、椎骨間の距離D2の計測手法を表す図、(b)は、椎骨と仙骨の距離D3の計測手法を表す図である。 椎骨と仙骨の相対変位量S2の計測手法を表す図である。 椎骨の相対回旋量P2の計測手法を表す図である。 椎骨の相対角度変化θdの計測手法を表す図である。 計測結果と音を鳴らしたり、発光したり、線量を変化させたりするタイミングの関係を示す図である。 計測結果の表示の例を示す図である。 計測結果の表示の例を示す図である。 計測結果の表示の例を示す図である。 計測結果のグラフ表示の例を示す図である。 計測結果のグラフ表示の例を示す図である。 初期表示するフレーム画像の選択手法を説明するための図である。 関節部を位置合わせした場合としていない場合の放射線動画像を比較するための図である。 (a)は、位置合わせを行っていない場合の骨内の関心領域の追跡結果を示す図、(b)は、(a)と同様の画像を関節全体の追跡結果を用いて位置合わせを行って骨内の関心領域の画像特徴を追跡した結果を補正した図である。 関節部の不安定性指標Fの正常例と異常例の棒グラフである。 関節部の不安定性指標Fの正常例と異常例の時間変化を示すグラフである。 計測結果とサブタイプ分類の対応関係を模式的に示す図である。 膝関節のスカイライン撮影における膝蓋骨の動きを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明の範囲は、以下の実施形態や図面に記載されたものに限定されるものではない。
<放射線撮影システム100の構成>
初めに、本実施形態に係る放射線撮影システム100の概略構成について説明する。図1は放射線撮影システム100を表すブロック図である。
本実施形態の放射線撮影システム100は、図1に示すように、放射線発生装置1と、放射線検出器2と、画像処理装置3と、サーバー4と、を備えている。
これらは、通信ネットワークNを介して互いに通信可能となっている。
なお、放射線撮影システム100は、図示しない病院情報システム(Hospital InformationSystem:HIS)や、放射線科情報システム(Radiology Information System:R
IS)、画像保存通信システム(Picture Archiving and CommunicationSystem:PACS)等と接続することが可能となっていてもよい。
放射線発生装置1は、図示を省略するが、照射指示スイッチが操作されたことに基づいて、予め設定された放射線照射条件(管電圧や管電流、照射時間(mAs値)等)に応じた電圧を印加するジェネレーターや、ジェネレーターから電圧が印加されると、印加された電圧に応じた線量の放射線(例えばX線)を生成する放射線源等を備えている。
そして、放射線発生装置1は、撮影する放射線画像(本実施形態では放射線動画像)に応じた態様で放射線を発生させるようになっている。
なお、放射線発生装置1は、撮影室内に据え付けられたものであってもよいし、画像処理装置3等と共に回診車と呼ばれる移動可能に構成されたものとなっていてもよい。
放射線検出器2は、図示を省略するが、放射線を受けることで線量に応じた電荷を発生させる放射線検出素子や電荷の蓄積・放出を行うスイッチ素子を備えた画素が二次元的(マトリクス状)に配列された基板や、各スイッチ素子のオン/オフを切り替える走査回路、各画素から放出された電荷の量を信号値として読み出す読み出し回路、読み出し回路が読み出した複数の信号値から放射線画像を生成する制御部、生成した放射線画像のデータ等を外部へ出力する出力部等を備えている。
そして、放射線検出器2は、放射線発生装置1から放射線が照射されるタイミングと同期して、照射された放射線に応じた放射線画像(フレーム画像)を生成するようになっている。
なお、放射線検出器2は、シンチレーター等を内蔵し、照射された放射線をシンチレーターで可視光等の他の波長の光に変換し、変換した光に応じた電荷を発生させるもの(いわゆる間接型)であってもよいし、シンチレーター等を介さずに放射線から直接電荷を発生させるもの(いわゆる直接型)であってもよい。
また、放射線検出器2は、撮影台と一体化された専用機型のものでも、可搬型(カセッテ型)のものであってもよい。
画像処理装置3は、PCや専用の装置等で構成されている。
なお、画像処理装置3は、他のシステム(HISやRIS等)から取得した撮影オーダー情報やユーザーによる操作に基づいて、各種撮影条件(管電圧や管電流、照射時間(mAs値)、フレームレート、被写体の体格、グリッドの有無等)を放射線発生装置1や放射線検出器2等に設定するコンソールであってもよい。
この画像処理装置3の詳細については後述する。
サーバー4は、PCや専用の装置、クラウド上の仮想サーバー等で構成されている。
また、サーバー4は、データベース(DB)41を有している。
データベース41は、放射線検出器2が生成した放射線動画像や、画像処理装置3の処理結果を蓄積することが可能となっている。
なお、本実施形態においては、画像処理装置3等から独立したサーバー4にデータベース41が設けられていることとしたが、データベース41は、画像処理装置3内に設けられていてもよいし、放射線撮影システム100が備える他の装置内に設けられていてもよい。
また、放射線撮影システム100にPACS等の他のシステムが接続される場合には、他のシステム内に設けられたものであってもよい。
このように構成された本実施形態に係る放射線撮影システム100は、放射線発生装置1の放射線源と放射線検出器2とを間を空けて対向配置し、それらの間に配置された被写体へ放射線源から放射線を照射することにより、被写体を放射線撮影することが可能となっている。
本実施形態では、1回の撮影操作につき、放射線源からのパルス状の放射線の照射及び放射線検出器2によるフレーム画像の生成を短時間に複数回(例えば1秒間に15回)繰り返し、被写体の放射線動画像を生成する。
<画像処理装置3の構成>
次に、上記放射線撮影システム100が備える画像処理装置3の具体的構成について説明する。図2は画像処理装置3を表すブロック図である。
本実施形態に係る画像処理装置3は、図2に示すように、制御部31と、通信部32と、記憶部33と、表示部34と、操作部35と、を備えている。
各部31〜35は、バス等で電気的に接続されている。
なお、画像処理装置3に表示部34や操作部35を備えずに、画像処理装置3に表示部や操作部を備える表示装置(タブレット端末等)を接続するようにしてもよい。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成されている。
制御部31のCPUは、記憶部33に記憶されている各種プログラムを読出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、画像処理装置3各部の動作を集中制御するようになっている。
通信部32は、通信モジュール等で構成されている。
通信部32は、通信ネットワークN(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等)を介して接続された他の装置(放射線検出器2等)との間で各種信号や各種データを送受信するようになっている。
記憶部33は、不揮発性の半動態メモリーやハードディスク等により構成されている。
また、記憶部33は、制御部31が実行する各種プログラムやプログラムの実行に必要なパラメーター等を記憶している。
なお、記憶部33は、放射線画像を記憶することが可能となっていてもよい。
表示部34は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等で構成されている。
表示部34は、制御部31から入力される制御信号に基づいて、放射線動画像や計測結果等を表示する。
操作部35は、カーソルキーや、数字入力キー、各種機能キー等を備えたキーボードや、マウス等のポインティングデバイス、表示装置の表面に積層されたタッチパネル等によってユーザーが操作可能に構成されている。
操作部35は、ユーザーによってなされた操作に応じた制御信号を制御部31へ出力するようになっている。
このように構成された画像処理装置3の制御部31は、例えば、所定の開始操作がなされたこと等を契機として、図7に示す計測処理を実行する機能を有している。
<動作>
次に、放射線撮影システム100の動作について説明する。
まず、放射線発生装置1及び放射線検出器2により、連なって並んだ複数の骨を含む被写体を複数回繰り返し放射線撮影することにより複数のフレーム画像からなる放射線動画像を撮影する。被写体としては、例えば、膝関節、股関節、肘関節、手関節、足関節、椎間関節、顎関節、肩関節などの関節部(関節及びこれに隣接する骨を含む)や、手根骨、足根骨、椎骨などの複数の骨が連なって並んだ骨を含んでいれば部位は問わない。
なお、被写体は、荷重をかけた状態で動画撮影すること(荷重撮影)が好ましい。
荷重撮影には、立位で自重をかけて撮影を行うケースと、自重以外で冶具等を用いて負荷をかけて撮影を行うケース(ストレス撮影と呼ぶこともある)が含まれる。
例えば、従来の静止画像からは、患者の静止状態の情報しか得られなかったため、例えば、膝関節、股関節、足関節、椎間関節、足根骨、椎骨などでは、普段歩いているときの痛みなどの原因分析が、特に軽症なほど困難だった。これに対し、立位で自重をかけてこれらの関節部や骨の動画撮影を行うと、普段の歩いている時の関節部や骨の動きを観察したり解析したりできることから、痛みなどの主訴の原因分析を行いやすく、従来では見落としていた軽症例をしっかり治療へと結び付けることが可能となる。例えば、図3(a)は、関節裂隙が発生している右膝関節正面画像を模式的に表しているが、片足立位で自重をかけて動画撮影すると、図3(b)に矢印で示すように、さらに「関節裂隙の狭小化」が進んでいく様子を動的に捉えることが可能となる。また、図4に示すように「関節位置の横ずれ(スラストと呼ぶ)」を動的に捉えることが可能となる。
また、従来の静止画像からは、患者の静止状態の情報しか得られなかったため、骨や関節部の不安定性(不安定に動く様子)を可視化及び定量化することはできず、静止画像上のギャップ(ある骨と骨の間の距離)の情報や、徒手検査といった主観評価を元に診察が行われており、診断の精度と再現性は高いとは言えなかった。これに対し、自重以外で冶具等を用いて被写体に負荷をかけて動画撮影を行うと、骨や関節部が不安定に動く様子を捉えることができる。例えば、図5(a)は、靭帯損傷のある右足関節正面画像を模式的に表しているが、内反ストレスを与えて動画撮影すると、図5(b)に示すように、腓骨と距骨の間のギャップ(図5(b)において矢印で示す)を動的に捉えることができる。
また、複数の関節部を動かしながら放射線動画像を撮影することとしてもよい。
1つの関節部の動きだけでは、正常異常の判断や、どこが悪いのか判断できない場合がある。このような場合、例えば、肩関節と肘関節など、複数の関節部の動きを同時に撮影することで、診断精度の向上が可能となる。
また、被写体の1点以上を固定して放射線動画像を撮影してもよい。
筋肉や関節部を一か所だけ動かすことは困難であり、必ず余計な体動が生じてしまう。そこで、壁やつかまり棒など、点や線や面で被写体の一部を固定することで、体動を抑制し、医師が関心のある部位の動き方を精度よく観察/解析することが可能な放射線動画像を取得することが可能となる。
また、冶具で変位量、速度、加速度等を規定した動きを撮影してもよい。または、音声ガイド(オートボイス)を出力して、被写体の動きを規定してもよい。または、表示ガイド(例えば、骨の動きを表す数字や骨が動く動画)を出力して、被写体の動きを規定してもよい。
治療前後の効果確認や経時変化を見たいとき、ほぼ同じ動きを撮影する必要があるが、何のガイドもなくほぼ同じ動きを再現することは人には不可能である。そこで、冶具や音声/表示のガイドにより、動く速度やタイミング、量を規定することで、再現性の高い計測を行うことができる。
被写体の動画撮影には、カセッテ型の放射線検出器2を用いることが好ましい。
放射線動画像を取得する際、従来用いられる透視装置では、専用の撮影室の予約が必要であったり、ポジショニングが難しいといった理由から、手軽に撮影できるものではなかった。カセッテ型の放射線検出器2を用いることで、一般撮影室などで手軽に素早く放射線動画像を取得可能となる。また、透視装置では撮影できなかったポジショニング、例えば、ユーザーに放射線検出器2を所持してもらいながら動画撮影する膝のスカイライン撮影などが可能となる。つまり、カセッテ型の放射線検出器2を用いると、医師が把握したい動きをより撮影しやすくなる。
また、実際に被写体にかかっている負荷を計測しながら、動画撮影をすることが好ましい。
放射線動画像だけでは、実際にかかっている負荷の大きさと、骨や関節部の動きを対応付けて把握することができない。例えば、床反力計(人が動作した時の力を計測する機器。上下(鉛直)方向、前後方向、左右方向に加わる力を計測可能。)を用いて膝関節への負荷を計測しながら放射線動画像を撮影し、後述する計測処理でその放射線動画像を解析(膝関節の変位量や変位方向などを解析)することで、図6に示すように、実際の膝関節への負荷量や負荷量の変化タイミングと、関心部位の変位量や変位タイミングとの対応をとることが可能となる。こうすることで、負荷の大きさと変位の関係を用いてより精度よく疾患分類や重症度把握が可能となる。
動画撮影により放射線検出器2により生成された放射線動画像のフレーム画像のそれぞれには、X線画像を識別するための識別ID、患者情報、検査情報(撮影部位、計測対象の種類(例えば、横ずれ、回旋、関節裂隙等。複数可。)、放射線照射条件、画像読取条件、撮影順を示す番号(フレーム番号)等の情報が付帯され(例えば、DICOM形式で画像データのヘッダ領域に書き込まれ)、順次画像処理装置3に送信される。なお、放射線動画像のフレーム画像をまとめて画像処理装置3に送信することとしてもよい。
画像処理装置3においては、放射線検出器2により送信されてきた放射線動画像に対し、図7に示す計測処理を実行し、関節部や骨のずれ、回旋、関節裂隙等を計測する。計測処理は、制御部31と記憶部33に記憶されているプログラムとの協働により実行される。以下、図7を参照しながら計測処理について説明する。
まず、制御部31は、放射線検出器2から送信された放射線動画像を取得する(ステップA1)。
すなわち、ステップA1では、連なって並んだ複数の骨を含む被写体の放射線動画像を取得する。
次いで、制御部31は、取得した放射線動画像の各フレーム画像を解析し、骨の画像特徴を抽出する(ステップA2)。
ステップA2では、例えば、各フレーム画像に空間フィルタリング処理を施して、図8に示すように、骨輪郭や骨内部の構造(例えば、皮質骨、海綿骨(骨梁)などの骨構造)を強調し、骨の構造特徴を表すエッジ強調画像を生成する。または、骨部領域において同時生起行列等のテクスチャー特徴量を算出し、骨のテクスチャー特徴を表すテクスチャー特徴画像を生成する。いずれの画像特徴を抽出するかは、計測対象の種類に基づいて決定される。
なお、人工関節を含む被写体の場合、アーチファクトが生じないように、人工関節領域を領域抽出などで除外してから、骨の画像特徴を取得することが好ましい。人工関節領域はX線吸収量が大きいため、人工関節領域を含む画像では正しく画像特徴量が抽出できない可能性があるが、人工関節領域を予め除外しておくことで、正しく骨の画像特徴量を抽出することが可能となる。
また、上述のエッジ強調画像やテクスチャー特徴画像の画像特徴量の値(画素値)を用いて、人工関節周辺の炎症を把握することが可能である。
次いで、制御部31は、基準フレーム画像の少なくとも1つの骨上にROI(関心領域)を設定し、設定したROIの画像特徴を時間方向に追跡する(ステップA3)。
基準フレーム画像は、ここでは、例えば1番目のフレーム画像とするが、いずれのフレーム画像としてもよい。
ROIの設定方法としては、例えば、図9に示すように、基準フレーム画像を複数画素からなるブロック単位(図9の矩形)に分割し、例えば、撮影部位や計測対象の種類に応じて予め定められた位置(少なくとも1つの骨上の位置)のブロック単位をROIに設定する。図9においては、一例として、被写体が左膝正面である場合を示しているが、これに限定されない。なお、図9以降の図面やその説明において、Tは基準フレーム画像、T+tは、基準フレーム画像のt秒後に撮影されたフレーム画像(tは可変)であることを示す。
また、ROIの設定方法の他の例としては、図8に示すように、ステップA2で抽出した骨の画像特徴に基づいて特徴点を求め、特徴点の周辺領域(例えば、特徴点を中心とするn画素×n画素(nは正の整数)をROIとして設定してもよい。どのような点を特徴点とするかは、撮影部位や計測対象の種類等に基づいて予め決定されている。
いずれの設定手法においても、基準フレーム画像の少なくとも1つの骨上にROIが設定されればよい。例えば、1つ以上の骨の内部や輪郭部に1つ以上のROIを設定してもよいし、1つの骨全体にROIを設定してもよいし、2つの骨を含む関節部上にROIを設定してもよい。
なお、設定するROIの数は、特に限定されない。例えば、図10のIに示すように、ROIを2つの骨を含む関節部上に1つ設定すると、横ずれ(変位)を把握しやすくなる。また、図10のIIに示すように、ROIを関節部の異なる骨上に1以上ずつ設定すると、関節裂隙の様子を把握しやすくなる。また、図10のIIIに示すように、ROIを同一骨上に1つ以上設定すると、回旋(ねじれ)や横ずれ(角度変化)を把握しやすくなる。回旋を求める際、ROIが2以上の方が計測精度を向上できる。
基準フレーム画像において設定したROIの画像特徴の他のフレーム画像における追跡方法としては、例えば、基準フレーム画像において設定したROIの画像領域をテンプレート画像としたテンプレートマッチングが挙げられる。すなわち、基準フレーム画像において設定したROIと同じ画像特徴を有する領域を他のフレーム画像おいて追跡(時間方向に追跡)することができる。なお、複数のフレーム画像における追跡位置結果をもとに、特定のフレーム画像の追跡位置を補正してもよい。例えば、追跡位置が大きくずれた場合に、隣接フレーム画像の追跡位置情報を元にその追跡位置を補正することとしてもよい。
次いで、制御部31は、ROIの追跡結果に基づいて、ROIが設定された骨又は関節部のずれ、回旋、関節裂隙、の少なくともいずれかの時間変化を計測する(ステップA4)。
以下、ステップA4における計測手法について説明する。ここでは、関節部(関節部の骨)における横ずれ、回旋、関節裂隙、並びに椎骨におけるずれ、回旋の時間変化の計測について説明する。なお、関節部については膝関節を例として、椎骨については腰椎を例として説明するが、他の関節部や椎骨についても同様の手法で計測可能である。
(関節部(骨)における横ずれの計測)
靭帯損傷や軟骨減少に伴い、関節位置(関節周辺の骨)の横ずれが生ずる場合がある。例えば、膝関節の場合、荷重をかけた際に横方向に生じる横ずれがあり、スラストと呼ばれている(図4参照)。
この関節部の横ずれを定量評価する指標として、本実施形態では、変位量S(外反量又は内反量。図11参照。)及び/又は角度変化θ(図12(a)、(b)参照。)の時間変化を計測する。
変位量Sは、図11に示すように、基準フレーム画像Tにおいて膝関節部に設定されたROI(R0)と各フレーム画像T+tにおいて追跡されたR0との左右方向(水平方向)の変位量である。なお、ROIの位置(座標)そのものを変位量とみなしてもよい。
なお、上記では、関節部の横ずれの変位量、すなわち、関節部の左右方向の変位量を変位量Sとして説明したが、左右方向に限らず、関節部の上下方向の変位量も加味して(すなわち、縦方向や斜め方向の)ずれ(変位量)を計測してもよい。
角度変化θは、各フレーム画像における関節部の骨(ここでは、大腿骨又は脛骨)の基準フレーム画像からの角度変化である。角度変化θは、関節部の骨の角度変化を計測することにより、その骨及びその骨を含む関節部の横ずれを計測している。
角度変化θは、2以上のROIの追跡結果を使用して計測することもできるし、1つのROIの追跡結果を使用して計測することもできる。
2以上のROIの追跡結果を使用して計測する場合、図12(a)に示すように、例えば、基準フレーム画像Tにおいて大腿骨又は脛骨の軸上に設定された上下2つのROI(R1とR2)の中心点同士を結んだ線l1と、各フレーム画像T+tにおいて追跡したR1とR2の中心点同士を結んだ線l2のなす角度を角度変化θとして計測する。
1つのROIの追跡結果を使用して計測する場合、図12(b)に示すように、例えば、基準フレーム画像Tにおいて大腿骨又は脛骨の軸上に設定されたROI(R3)の一辺と、各フレーム画像T+tにおいて追跡したR3の対応する一辺とのなす角度(ROIの傾き)を角度変化θとして計測する。
従来、関節部(骨)の横ずれを動的に定量評価する手法が無く、医師の主観評価にゆだねられていた。これに対し、上記変位量S又は角度変化θの時間変化を計測することで、関節部(骨)の横ずれ(外反又は内反)の程度の時間変化を定量的に把握することができ、靭帯損傷の程度や、脱臼や骨折の有無、変形性関節症の重症度を容易に把握可能となり、診断精度の向上及び医師や施設間の診断のバラつきを減少することが可能となる。
なお、角度変化θは、FTAの代替として使用することができる。従来のFTAを算出するには、図13に示すように、脚全体を撮影する必要があり患者の被ばく量が大きかったが、本手法では、図13に一点鎖線で囲んで示すように、関節部周辺の画像があれば算出可能であることから、被ばく量の低減が可能である。
(関節裂隙の計測)
関節裂隙(関節部の骨の間隔)は、靭帯損傷、変形性関節症、軟骨のすり減りが重症化するほど狭小化する。
関節裂隙を定量評価する指標として、本実施形態では、関節裂隙の長さD(図14参照)の時間変化を計測する。
関節裂隙の長さDは、図14に示すように、関節部において隣接する2つの骨の輪郭部に設定された2つのROI(R4、R5)間の距離である。
関節裂隙の長さDの時間変化を計測することにより、関節裂隙の程度の時間変化を定量的に把握することができ、靭帯損傷の程度や、変形性関節症の重症度、軟骨のすり減り程度、脱臼や骨折の有無、骨の可動可否を容易に把握することが可能となる。関節裂隙の長さDを単独で計測しても有用性あるが、変位量Sや角度変化θと組み合わせることで、関節や靭帯の様子をより詳細に把握することができる。
(骨の回旋の計測)
関節周辺の靭帯や軟骨が損傷すると、関節部の骨が前後方向に滑って回旋(内旋、外旋)する。すなわち、関節部の骨の回旋の程度、方向を把握することで、関節周辺の靭帯の損傷具合や、軟骨の損傷具合(引っ掛かり具合)等の把握が可能である。
回旋を定量評価する指標として、本実施形態では、回旋量P及び/又は回旋角Φの時間変化を計測する。
回旋量Pは、例えば、図15に示すように、基準フレーム画像Tの関節部の骨(ここでは、大腿骨又は脛骨)の骨梁を表す画像特徴を有する部分に設定したROI(R6)と各フレーム画像において追跡されたR6の左右方向(水平方向)の変位量である。
回旋量Pの時間変化を計測することにより、関節部の骨の回旋の程度、方向の時間変化を把握することができる。回旋量Pは関節部のねじれ(前後方向滑り)と関係している為、関節周辺の靭帯の損傷具合や、軟骨の損傷具合(引っかかり具合)の把握が容易となる。
回旋角Φは、骨の断面図モデル(円形のモデル(図16(a)参照)としてもよいし、CT等の他モダリティーのデータを元に作成したモデル(図16(b)参照)でもよい)を用いて算出される、関節部の骨がどの方向にどの程度回旋したのかを示す角度であり、回旋による骨や関節部の変位を角度で表したものである。
回旋角Φは、例えば、図17に示すように、骨断面モデルの半径Rと上述の回旋量Pを用いて、幾何学的な計算を用いて算出することができる。具体的には、R×sinΦ=PよりΦを算出することができる。
なお、骨の円形モデルのサイズは、性別及び年齢に応じてプリセットされている。CT等の他モダリティーのデータを元に作成したモデルは、同じ患者の他モダリティーのデータに基づいて作成したモデルである。
回旋角Φは、骨のねじれ量をより直接的に表現していることから、医師は骨や関節部の動きをより直感的に把握することができる。また、計測した回旋量Pと回旋角Φを骨断面モデル上に数値や矢印などで表示することで、患者への説明が容易となり、インフォームドコンセントが向上する。なお、図示しないが、2つ以上のROIを追跡して回旋量P、回旋角Φを求めるほうが計測精度を向上できる。
(椎骨のずれの計測)
脊柱分離症やすべり症では、椎骨にずれが生じる。
そこで、腰椎や頸椎などを被写体として撮影した放射線動画像においては、椎骨のずれの時間変化を計測する。ここでは、椎骨L3のずれの時間変化を計測する場合を例にとり説明する。
椎骨のずれを定量評価する指標として、本実施形態では、椎骨の変位量(椎骨間の距離D2、椎骨と仙骨の距離D3、椎骨と仙骨の相対変位量S2、及び/又は相対角度変化量θd)の時間変化を計測する。
椎骨間の距離D2は、図18(a)に示すように、各フレーム画像において椎骨L3に設定された(追跡された)ROI(R7)と、各フレーム画像において椎骨L5に設定された(追跡された)ROI(R8)との間の距離(例えば、2つのROIの中心間の距離)である。なお、椎骨L3、L5の距離に限らず、他の椎骨間の距離を求めてもよい。
椎骨と仙骨の距離D3は、図18(b)に示すように、各フレーム画像において椎骨L3に設定された(追跡された)ROI(R7)と、各フレーム画像において仙骨S1に設定された(追跡された)ROI(R9)との間の距離(例えば、2つのROIの中心間の距離)である。
椎骨と仙骨の相対変位量S2は、図19(a)に示す基準フレーム画像Tにおいて椎骨L3に設定されたROI(R7)と図19(b)に示す各フレーム画像T+tにおいて椎骨L3に設定された(追跡された)R7の、仙骨S1に設定されたROI(R9)を基準としたときの変位量(図19(c)参照)である。なお、椎骨L3に限らず、他の椎骨と仙骨との相対変位量S2を求めてもよい。
距離D2、D3又は相対変位量S2の時間変化を計測することにより、椎骨のすべり症や分離症有無の把握、重症度把握が容易となる。従来、椎骨すべり症や分離症の治療方針(特に術式)に対する判断基準は明確ではなく、主治医の主観にゆだねられている傾向があることから、病院間/医師間での医療の質にバラつきがあることが課題だった。本手法の計測方法によって得られた定量値を元に、治療方針(術式)を選択することで、医師は精度および再現性の高い医療を患者に提供することが可能となる。
なお、相対変位量S2は、距離D2、D3ではわからなかった、注目する椎骨L3の移動方向が把握しやすくなるのでより好ましい。椎骨のずれ量(すべり量)を算出する観点では、隣の椎骨に対する相対変位量S2を求めることが好ましい。
(椎骨の回旋の計測)
椎骨の回旋を定量評価する指標として、本実施形態では、相対回旋量P2の時間変化を計測する。ここでは、椎骨L3の回旋の時間変化を計測する場合を例にとり説明する。
相対回旋量P2は、隣接した椎骨の回旋量を基準とした相対的な回旋量である。例えば、図20に示すように、計測対象の椎骨L3における回旋量をP0、基準となる椎骨L4における回旋量をP1とすると、相対回旋量P2は、P2=P0−P1により求めることができる。
回旋量P0、P1は、回旋量Pと同様の手法により求めることができる。例えば、回旋量P0は、基準フレーム画像Tにおける椎骨L3の骨梁を表す画像特徴を有する部分に設定されたROI(R10)と各フレーム画像T+tにおいて追跡されたR10の左右方向(水平方向)の位置の変位量を計測することにより求めることができる。同様に、例えば、回旋量P1は、基準フレーム画像Tにおける椎骨L4の骨梁を表す画像特徴を有する部分に設定されたROI(R11)と各フレーム画像T+tにおいて追跡されたR11の左右方向(水平方向)の位置の変位量を計測することにより求めることができる。
なお、基準とする椎骨は、隣接していなくてもよい。また、相対回旋量P2の代わりに絶対回旋量を求めてもよい。また、図17を用いて説明したように、骨断面モデルを用いて相対回旋量Φ2(計測する椎骨の回旋量Φ0、基準の椎骨の回旋量をΦ1とすると、Φ2=Φ0−Φ1)を計測してもよいし、絶対回旋角を計測してもよい。
例えば、屈曲又は進展時の椎骨を撮影した放射線動画像から相対回旋量P2、相対回旋角Φ2の時間変化を計測することにより、屈曲と進展及び、捻った時の椎骨の動き把握、不安定性の把握、椎骨のすべり症や分離症の鑑別や重症度の把握が容易となる。
(椎骨の角度変化の計測)
また、椎骨の動きの滑らかさを定量化するための指標として、相対角度変化量θdを計測してもよい。
相対角度変化量θdは、例えば、仙骨位置を基準としたときの、計測対象の椎骨位置の変位を角度変化として計測したものである。
例えば、図21(a)に示すように、基準フレーム画像Tの仙骨S1の位置に設定されたROI(R9)と計測対象の椎骨(ここでは、例えばL3)の位置に設定されたROI(R7)の角度をθt1、図21(b)に示すように、各フレーム画像T+tにおいて追跡された仙骨S1の位置R9と計測対象の椎骨L3の位置R7の角度をθt2とすると、θd=θt2−θt1により求めることができる。
なお、仙骨位置ではなく、異なる椎骨の位置を基準として同様の計測をしてもよい。また、相対角度変化ではなく絶対角度変化を求めてもよい。
例えば、屈曲又は伸展時の椎骨を撮影した放射線動画像から相対角度変化量θdの時間変化を求めることで、例えば屈曲(前屈や後屈)や伸展時などの椎骨の動きの滑らかさを把握しやすくなる。例えば複数の椎骨に対して、それぞれθdを求めることで、どの椎骨が屈曲や伸展に寄与しているかどうかを容易に把握できる。
(変化速度及び加速度の算出)
上述の計測値(変位量S、回旋量P、・・・)の変化速度及び加速度の時間変化を骨や関節部のずれ、回旋量、関節裂隙を表す指標として計測してもよい。
また、計測した速度や加速度を用いて、(式1)に示す衝撃値G、(式2)に示す衝撃力Fiを算出してもよい。これにより、身体への負担・負荷を定量的に見積もることが可能となる。
衝撃値G=停止直前の速度÷停止するまでの時間・・・(式1)
衝撃力Fi=質量×加速度・・・(式2)
ここで、放射線動画像を用いて上記各種計測を行ったとしても、痛みなどの主訴が発生するタイミングと、計測結果の関連性まではわからないケースがある。また、動きや形態的情報を読み取るうえで、診断上有用となるフレーム画像もあれば、そうでないフレーム画像も存在する。このような状況で、動画撮影中の全てのフレーム画像を同じ線量で撮影を行うと、線量不足で読影困難な事態となったり、患者に余計な被ばくをさせたりしてしまう場合がある。
そこで、放射線検出器2から撮影ごとに送信されてきた放射線動画像のフレーム画像を順次取得して順次図7のステップA2〜A4を行い、上記計測結果が所定の閾値を超えたタイミングで、(1)音鳴らす、または光を発する構成としてもよい。または(2)放射線発生装置1に通知して放射線照射条件を変更する構成としてもよい。
例えば、図22に示すように、関節裂隙の長さDが所定の閾値を超えたタイミングt2で音を鳴らす(発光する)、或いは、線量を増加させるか、減少させる。
このようにすることにより、(1)については、音を鳴らしたタイミングまたは光を発したタイミングが痛みが発生したタイミングと合っているかを患者に確認することが可能となり、放射線動画像のフレーム画像と、患者の痛みの発生タイミングの関連付け(痛みと動画の関連性の取得)が可能となり、診断精度が向上する。また、(2)については、読影上有効なタイミングで線量を増加させることで良好な画質の画像を取得でき、読影上有効ではないタイミングでは線量を下げることで、不要な被ばくを低減させることができる。
ステップA4における計測が終了すると、制御部31は、計測結果を表示部34に表示させ(ステップA5)、計測処理を終了する。
ステップA5においては、例えば、計測結果のみを表示部34に表示してもよいし、各フレーム画像から計測した計測結果をそのフレーム画像に対応付けて(例えば、重畳して)表示してもよい。このとき、各フレーム画像は1つの画面上で切り替え表示(動画表示)してもよいし、1つの画面上にフレーム画像順に並べて表示してもよいし、フレーム画像ごとに異なる画面に表示してもよい。
なお、計測結果とともに放射線動画像(フレーム画像)を表示する場合には、撮影された画像を表示してもよいし、ステップA2で生成したエッジ強調画像やテクスチャー特徴画像のような特徴量画像を表示してもよい。
図23は、計測結果を数値で計測元となったフレーム画像に重畳して表示した場合の表示の一例を示す図である。図23に示すように計測結果と計測元となったフレーム画像を対応付けて表示することで、ユーザーが各フレーム画像における計測結果を容易に把握することが可能となる。
図24(a)は、単位時間当たりの計測値の変化量(速度)及び変化した方向をベクトルとして表示した表示例であり、図24(b)は、単位時間当たりの計測値の変化量(速度)及び変化した方向をこれらに対応する画素の色として表した表示例である。なお、図24(a)、(b)では、参考のため、被写体を点線で示している。図24(a)、(b)に示す例では、ずれ、回旋、関節裂隙による骨や関節部の変化の様子を2次元的に捉えられるため、骨や関節部の動きをより詳細に把握することができる。なお、計測値の変化の加速度及び加速方向をベクトルや色で表示してもよい。
図25(a)、(b)は、図24(a)、(b)に示すベクトルや色を放射線動画像上に重ねて表示した例である。図25(a)、(b)に示す例では、横ずれ(内反/外反)、回旋(内旋/外旋)、関節裂隙の変化の様子を画像上で直感的に把握することが可能となる。また、次にどちらに動くかを予測しながら放射線動画像を見ることができるため、読影負担が低減する。また、病態の把握(どの靭帯が悪そうかなど)を行いやすい。
また、例えば、計測結果をグラフ表示してもよい。
図26(a)は、例えば、(踏み込むなど)立位にて片足あるいは両足に意図的に荷重をかけたタイミングで撮影、あるいは立位にて片足あるいは両足で静止した状態で撮影した場合の、膝関節の横ずれの正常例及び異常例の計測結果(変位量S)のグラフを示す図である。図26(a)に示すように、正常例では横ずれがほぼ生じないため、ほぼ横に一直線のグラフとなるが、異常例の場合(例えば軟骨や靭帯などが損傷している場合)は横ずれが生じるため、横ずれが生じたタイミングで値が増加したグラフとなる。このようにグラフ表示することで、例えば横ずれがどのタイミングで生じ始めたのかの把握が容易となり、病態の把握、変形性膝関節症などの疾患の重症度の把握が容易となる。
図26(b)は、図26(a)の正常例と異常例の速度(計測値の変化速度)のグラフである。図26(b)に示すように、速度をグラフ表示することで、横ずれが少ない場合でも、変化を際立たせることができ、横ずれが生じたタイミングを容易に把握することが可能となる。
図27(a)は、冶具などを用いて関心部位(例えば肘関節)を速度略一定で動かした場合の、正常例と異常例の変位の計測結果のグラフを示す図である。図27(a)に示すように、正常例の場合は、冶具で指定された通りの速度で変位していくが、異常例(ひっかかりがある)の場合は冶具で指定された速度とは異なるタイミングで変位していく。このように、グラフ表示をすることで、正常/異常の判断が行いやすくなる。
図27(b)は、図27(a)の正常例と異常例の速度(計測値の変化速度)のグラフである。図27(b)に示すように、速度をグラフ表示することで、関心部位の変位量が少ない場合でも、正常と異常の判別が行いやすくなる。また、どのタイミングで引っ掛かりや急激な動きがあったか等の把握が容易となる。
図27(c)は、図27(a)の正常例と異常例の加速度(計測値の変化の加速度)のグラフである。図27(c)に示すように、加速度をグラフ表示することで、実際の関心部位の速度変化が少ない場合でも、正常と異常の判別が行いやすい。また、加速度がかかるタイミングあるいは加速度が減衰するタイミングが容易に分かる為、身体に対してどのタイミングで負荷が生じているかの把握が容易となる。
また、計測結果が所定の条件を満たしたフレーム画像を放射線動画像の初期表示フレームとして表示部34に表示してもよい。また、同様に計測結果が所定の条件を満たしたフレーム画像間のみを再生表示してもよい。
図28(a)は、変位量が最も大きなフレームを初期表示したケースを示す。
図28(b)は、速度が最も大きなフレームを初期表示したケースを示す。
図28(c)は、加速度が最も大きなフレームを初期表示したケースを示す。
放射線動画像全てを見るのは、ユーザーの負荷が大きいが、このように、所定の条件を満たした重要なフレーム画像を初期表示することで、ユーザーが臨床的に重要なフレーム画像を優先的に読影できるため、診断ワークフローを向上できる。
軟骨がすり減っていたり、靭帯が損傷(剥離や拘縮など)していたりすると、健常な状態では本来動かない方向に動く場合や、本来動く方向に動かない場合があるが、上述の計測処理により骨や関節部の動きを定量化することで、重症度把握、痛みなど主訴の原因分析(靭帯損傷、筋肉損傷、半月板損傷、脱臼、偽関節といった骨折などの切り分け)が容易となる。また客観性が増し、診断者間の診断バラつきが減少する。すなわち、診断の再現性が向上する。
上記計測処理において計測された計測結果は、放射線動画像の対応するフレーム画像に対応付けてデータベース41に記憶される。
以上説明したように、上記計測処理では、骨や関節部のずれ、回旋、関節裂隙による患部の変位方向や変位タイミング、速度、加速度などの時間方向の動きを定量化することができるので、骨や関節部などの診断精度及び診断の再現性を向上させることができる。また、従来技術のFTAの計測のように脚全体を撮影するなどの広範囲を撮影した動画像は必要ないため、被ばく線量を抑えることができる。
なお、上記実施形態では、基準フレーム画像からの変位量、角度変化、回旋量、回旋角度を算出することとして説明したが、隣接するフレーム画像との変位量、角度変化、回旋量、回旋角度等を算出してもよい。このようにすることで、骨や関節部の動きをより直感的に把握することができる。
以下、本実施形態の変形例について説明する。
<変形例1>
例えば、踏み込んだ場合の撮影など、荷重撮影を行う場合や、複数の関節部を同時に動かして撮影する場合などは、図29上段に示すように、関節部が上下左右に大きく動いてしまい、関心部位の変位や角度変化を正しく捉えられず、結果的に、関節部の横ずれや回旋、関節裂隙の変化の様子を正確に把握できない場合がある。また、読影者が意図的に注視点を移動させることで、関心部位の動きを把握することも可能だが、極めて負担が大きいという課題がある。
そこで、このような場合、制御部31は、「関節部全体の追跡結果(関節部全体にROIを設定したとき(図11参照)のROIの追跡結果)」を用いて、各フレーム画像を位置合わせする。そして、位置合わせした各フレーム画像に基づいて、上述の計測や表示を行う。これにより、関節部の角度変化量、骨梁の移動方向、他の関節部の動きが把握しやすくなる。また、視点を固定できるため、読影者の負担が低減し、ワークフローが向上する。図29下段に、図29の上段のフレーム画像を関節部全体の追跡結果に基づき位置合わせした結果を示す。
位置合わせの方法は剛体位置合わせ(平行移動と回転)が好ましいが、変形を伴う位置合わせでもよい。
また、関節部全体の追跡結果を用いて、「骨内の画像特徴を追跡した結果」を補正することとしてもよい。これにより、骨内の特徴(骨梁)の移動を正確に捉えられるようになることから、変位量S、角度変化θ、回旋量P、回旋角Φをより正確に計測することが可能となる。特に回旋量Pや回旋角Φに対しての効果が大きい。図30(a)は、位置合わせを行わない場合の基準フレーム画像Tからフレーム画像T+tへのROIの位置の変化を示す図である。図30(b)は、関節部全体の追跡結果を用いて位置合わせを行うことにより骨内の骨特徴(ROI)を追跡した結果を補正した場合の基準フレーム画像Tからフレーム画像T+tへのROIの位置の変化を示す図である。図30(a)と比較して、図30(b)では、骨内の特徴(骨梁)の移動を正確に捉えることが可能となる。
なお、各フレーム画像間で位置合わせしてから、再度骨内の画像特徴を追跡する構成としてもよい。
<変形例2>
制御部31は、ステップA4における計測結果に基づいて、さらに動きの不安定性を示す不安定性指標Fを算出することとしてもよい。不安定性指標Fは、骨または関節部が時間的にどれだけ不連続に変位したかを示す指標である。不安定性指標Fにより定性的だった不安定性が定量化されることで、診断の再現性が増し、経時比較が容易となる。
不安定性指標Fとしては、例えば、変位量S、角度変化θ、回旋量P、回旋角Φ、相対変位量S2、相対角度変化量θd、回旋量P2、距離D2、D3、あるいはこれらの速度、または加速度の、ある時間内における分散あるいは標準偏差、または変動係数(標準偏差÷平均値)を用いることができる。例えば、Sの標準偏差、θの速度の分散、Φの加速度の変動係数等が挙げられる。これらの不安定性指標Fは、表示部34に数値表示あるいはグラフ表示することで、動きの不安定性の把握が容易となる。また、例えば、図31に示すように、棒グラフなどで患者間比較をすると、正常/異常がわかりやすくなる。
または、不安定性指標Fとして、変位量S、角度変化θ、回旋量P、回旋角Φ、相対変位量S2、相対角度変化量θd、回旋量P2、距離D2、D3、あるいはこれらの速度、または加速度の四則演算結果を用いることとしてもよい。これにより、変位量や速度、加速度だけではわかりにくかった動きの不連続性、不均衡の把握が容易となる。例えば、w1×S+w2×Pなどの線形結合(w1、w2は重み係数)、S×θ×Φなどの掛け合わせ、S/P、θ/Φなどの比率を不安定性指標Fとして用いることができる。例えばθ/Φなど、角度変化θと回旋角Φの比率をとることで、横ずれと回旋のアンバランスさが容易に把握できる。これらの不安定性指標Fは、数値表示、あるいは図32に示すように時系列でグラフ表示することで、動きの不安定性の把握が容易となる。
<変形例3>
制御部31は、ステップA4における計測結果に基づいて、さらに、関節部の不安定性を判定し、判定結果を表示部34に表示することとしてもよい。
例えば、関節部又は関節部に含まれる骨について計測された変位量S、角度変化θ、回旋量P、回旋角Φ、又は不安定性指標Fがある条件を満たす場合(例えば、所定の閾値より大きい場合)、「不安定性あり」と判定し、満たさない場合は、「不安定性なし」と判定する。
「不安定性あり」と判定した場合、制御部33は、図33に示すように、変位量S、角度変化θ、回旋量P、回旋角Φ、不安定性指標Fの2つ以上と所定の閾値(S、θ、P、Φ、Fのそれぞれに予め設定された閾値)との比較結果の組み合わせに応じて、異常の可能性のある疑わしい部位を特定(例えば、軟骨/骨/靭帯/半月板/筋肉の損傷個所を特定)、または関節部の病態をサブタイプ分類し、表示部34に表示する。例えば、S、θ、P、Φ、Fの2つ以上と所定の閾値(S、θ、P、Φ、Fのそれぞれに予め設定された閾値)との比較結果の組み合わせと疑わしい部位やサブタイプ分類との対応関係を実験的又は経験的に求めてテーブルとして記憶部33に記憶しておき、制御部31は、そのテーブルを参照して疑わしい部位やサブタイプを分類する。このようにすることで、ユーザーによる治療方針(術式の決定、療法の選択など)の決定を支援することができる。また、表示部34に推奨する治療方針を表示してもよい。
また、「不安定性なし」の場合も同様に、S、θ、P、Φ、Fの2つ以上と所定の閾値との比較結果に基づいてサブタイプ分類を行い、表示部34に今後の治療方針を示してもよい。このようにすることで、不安定性の有り無しに関わらず、ユーザーの臨床的意思決定を支援することができる。
<変形例4>
膝関節のスカイライン撮影については、例えば損傷している靭帯の箇所あるいは脱臼の有無に応じて、膝蓋骨が動く方向が変わる為、膝蓋骨の動き(変位量、速度、加速度)は、その後の至適な治療方針を決定する上で、非常に有用な情報である。
そこで、制御部31は、スカイライン撮影時の放射線動画像の複数のフレーム画像に基づいて、膝蓋骨の変位量の時間変化を計測してもよい。これにより、膝蓋骨の動きの時間変化が定量化されるので、膝蓋骨がどの方向にどのように動いたのか精度よく把握できる。その結果、例えば、外側膝蓋支帯と内側膝蓋支帯のどちらが損傷しているかの切り分けや、脱臼の有無、骨軟骨骨折の有無の把握が容易となり、医師が精度高く治療方針を決定することができる。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上記の実施形態等に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリー等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
その他、放射線撮影システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 放射線撮影システム
1 放射線発生装置
2 放射線検出器
3 画像処理装置
31 制御部
32 通信部
33 記憶部
34 表示部
35 操作部
4 サーバー
41 データベース
N 通信ネットワーク

Claims (12)

  1. 連なって並んだ複数の骨を含む被写体の放射線動画像を取得する画像取得手段と、
    前記放射線動画像を構成する複数のフレーム画像のそれぞれから骨の画像特徴を抽出する抽出手段と、
    前記複数のフレーム画像のうち基準となるフレーム画像における少なくとも1つの骨上に関心領域を設定し、前記関心領域の前記画像特徴を時間方向に追跡する追跡手段と、
    前記追跡手段による追跡結果に基づいて、前記関心領域が設定された骨、又は前記関心領域が設定された骨を含む関節部の、ずれ、回旋、又は関節裂隙のうち少なくとも1つの時間変化を計測する計測手段と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記計測手段は、前記追跡手段による追跡結果に基づいて、前記骨又は前記関節部のずれによる変位量、回旋による変位量、関節裂隙の長さ、これらの変化速度、又はこれらの変化の加速度のうち少なくとも1つの時間変化を計測する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記放射線動画像は、荷重撮影によって撮影された放射線動画像である請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記計測手段による計測結果を表示する表示手段を備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記表示手段は、前記計測結果を前記放射線動画像上に重畳表示する請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記表示手段は、前記計測結果のグラフを表示する請求項4又は5に記載の画像処理装置。
  7. 前記計測手段による計測結果に基づいて、前記骨又は前記関節部の動きの不安定性を示す指標を算出する算出手段を備える請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記表示手段は、前記算出手段による算出結果を表示する請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記計測手段による計測結果に基づいて、前記関節部の不安定性の有無を判定する判定手段を備える請求項4〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記判定手段は、前記関節部に不安定性があると判定した場合に、さらに、前記計測結果に基づいて、異常の疑いのある部位又は前記関節部の病態のサブタイプ分類を判定する請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記表示手段は、前記判定手段による判定結果を表示する請求項9又は10に記載の画像処理装置。
  12. コンピューターを、
    連なって並んだ複数の骨を含む被写体の放射線動画像を取得する画像取得手段、
    前記放射線動画像を構成する複数のフレーム画像のそれぞれから骨の画像特徴を抽出する抽出手段、
    前記複数のフレーム画像のうち基準となるフレーム画像における少なくとも1つの骨上に関心領域を設定し、前記関心領域の前記画像特徴を時間方向に追跡する追跡手段、
    前記追跡手段による追跡結果に基づいて、前記関心領域が設定された骨、又は前記関心領域が設定された骨を含む関節部の、ずれ、回旋、又は関節裂隙のうち少なくとも1つの時間変化を計測する計測手段、
    として機能させるためのプログラム。
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