JP2021056897A - 情報処理装置、及び情報処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】適切な施術計画を立てることを可能とする情報処理装置及び情報処理システムを提供する。【解決手段】情報処理システム1において、情報取得装置は、体毛画像を取得する受信部、前記体毛画像に基づいて毛量を算出する毛量算出部、毛量の情報から、施術推奨度を算出する施術推奨度算出部、施術推奨度から被検体に対する施術計画を生成する施術計画生成部を有する情報処理装置。体毛画像は、光音響装置を用いた体毛情報取得装置の体毛情報取得部により取得され、光が体毛に照射されることで発生する光音響波に基づく光音響画像である。【選択図】図1
Description
本発明は、情報処理装置、及び情報処理システムに関する。
エステサロンなどの美容に関する施設では、サービスの1つとして脱毛治療を実施している。脱毛治療は、一定期間の間に、所定の間隔を設けて複数回の実施が必要となっている。一定の期間とは数か月〜数年であり、所定の間隔とは数週間である。
特許文献1には、会員ごとに利用ポイントを記録する記録装置を有し、会員が予約ポイントの範囲内で複数のメニューから任意のメニューを組み合わせてコース設定して予約できるエステサロン利用システムが記載されている。また、特許文献2には、生体組織に発信した超音波の反射波が受信されるまでの時間を距離に変換することで、毛球直径、毛根深さ、毛球と毛隆起間の距離などを測定し、この測定値に基づいて毛髪のヘアサイクル(毛周期)を判定できる判定装置が記載されている。
特許文献2に記載の判定装置により、毛球直径、毛根深さ、毛球と毛隆起間の距離などから特定の毛髪が毛周期のどの段階にあるのかは把握できるものの、毛量の情報や毛周期の各期の期間を把握することはできない。そのため、特許文献1に記載のエステサロン利用システムに、特許文献2に記載の判定装置により得られる情報を適用したとしても毛量の情報や毛周期の各期の期間がシステムに反映されない。これにより、脱毛治療の期間や、脱毛治療を実施する間隔などの計画を立てる際に十分な情報が得られず、適切な施術計画を立てにくい。特に、体の異なる部位を並行して施術する場合に、部位に応じて毛周期や毛根の成長段階が異なるため、部位ごとの施術計画を考慮した個人の施術計画を立てにくい。
したがって、本発明の目的は、体の異なる部位を並行して施術する場合でも、適切な施術計画を立てることを可能とする情報処理装置、及び情報処理システムを提供することにある。
本発明は、体毛画像を取得する受信部、前記体毛画像に基づいて毛量を算出する毛量算出部、前記毛量の情報から施術推奨度を算出する施術推奨度算出部、及び前記施術推奨度から被検体に対する施術計画を生成する施術計画生成部を有することを特徴とする情報処理装置に関する。
また、本発明は、体毛画像を取得する画像取得手段、前記体毛画像に基づいて毛量を算出する毛量算出手段、前記毛量の情報から施術推奨度を算出する施術推奨度算出手段、及び前記施術推奨度から被検体に対する施術計画を生成する施術計画生成手段を有することを特徴とする情報処理システムに関する。
本発明によれば、適切な施術計画を立てることを可能とする情報処理装置、及び情報処理システムを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、情報処理システム1の構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、患者情報データベース(DB)2、施術情報DB3、マスター計画DB4と、通信ネットワークを介して接続されている。情報処理システム1は、体毛情報取得装置100、情報処理装置200、ホスト端末300、及びクライアント端末400を含む。
図1は、情報処理システム1の構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、患者情報データベース(DB)2、施術情報DB3、マスター計画DB4と、通信ネットワークを介して接続されている。情報処理システム1は、体毛情報取得装置100、情報処理装置200、ホスト端末300、及びクライアント端末400を含む。
患者情報DB2は、患者情報が格納されているデータベースサーバーである。患者情報としては、例えば、患者氏名、患者ID、性別、年齢、住所、電話番号などが挙げられる。施術情報DB3は、脱毛治療の施術情報が格納されているデータベースサーバーである。施術情報としては、施術する箇所、レーザ種類や波長、出力パワーなどの光源情報、施術ワークフローを含む施術レシピ情報などである。マスター計画DB4は、脱毛治療の基本的な方針により設定された計画が格納されているデータベースサーバーである。マスター計画としては、施術対象部位ごとの施術回数や、複数回にわたって施術を実施する場合の間隔期間などが設定された計画である。予約情報DB5は、施術を実施する施設における、すべての患者の予約情報を格納している。情報処理システム1は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などで構成されるネットワークを介して、患者情報DB2、施術情報DB3、マスター計画DB4、予約情報DB5と相互に接続される。
体毛情報取得装置100は、3次元空間の画像データを表すボリュームデータに基づいた体毛画像を取得する装置で、体毛情報取得部110、画像生成部120、及び通信部130を有する。
体毛情報取得部110は、体毛情報の信号データを取得する。体毛情報取得部110として、光音響装置、超音波装置、共焦点顕微鏡などを用いることができる。光音響装置を用いる場合には、光照射により発生した、体毛を含む生体の光音響波に由来する光音響信号を、アナログ信号の電気信号として取得する。超音波装置を用いる場合には、超音波により発生した、体毛を含む生体内の組織の境界で反射されるエコー信号を、アナログ信号の電気信号として取得する。共焦点顕微鏡を用いる場合には、体毛を含む生体内の組織の境界で反射されるエコー信号を、アナログ信号の電気信号として取得する。
画像生成部120は、体毛情報取得部110で取得された体毛情報の信号データから体毛画像を生成する。画像生成部120としては、コンピュータを用いることができ、体毛情報取得部110で取得されたアナログ信号をデジタル信号へ変換し、信号処理を行うことにより、体毛を含む生体に関する情報の3次元空間分布を表すボリュームデータを生成する。体毛情報取得部110で取得された情報が光音響信号の場合は光音響画像が、エコー信号の場合は超音波画像が、エコー信号の場合は共焦点顕微鏡画像が、体毛画像として生成される。生成された体毛画像は、コンピュータ内のメモリなどに保存される。
体毛情報取得装置100は、画像取得を可能とする受信部131と、送信部132を有する通信部130を介して、情報処理装置200と体毛画像を送受信することができる。
情報処理装置200は、通信部210、情報記憶部220、毛周期判定部230、施術計画生成部240、及び表示制御部250を有する。
通信部210は、受信部211、及び送信部212を有する。体毛情報取得装置100から送信された体毛画像は、情報処理装置200の受信部211を介して受信される。また、患者情報DB2からの患者情報、施術情報DB3からの施術情報、マスター計画DB4からの計画情報、予約情報DB5からの予約情報も、情報処理装置200の受信部211を介して受信される。ホスト端末300から情報処理装置200に入力された情報は、送信部212を介して、体毛情報取得装置100と患者情報DB2へ送信される。
情報記憶部220には、体毛情報取得装置100から取得された体毛画像が保存される。また、患者情報DB2、施術情報DB3、マスター計画DB4、予約情報DB5から取得した情報も保存される。逆に、情報記憶部220に保存された体毛画像を、送信部212を介して患者情報DB2に送信して保存することもできる。また、ホスト端末300から情報処理装置200に入力された情報を保存することもできる。
毛周期判定部230は、毛量算出部231、及び毛量差分算出部232を有する。毛周期判定部230では、情報記憶部220に保存された体毛画像から、毛量算出部231で毛量を算出する。毛量差分算出部232では、体毛情報取得装置100で複数回の撮影を実施する場合の毛量の差分を算出する。例えば、初回に取得した体毛画像と、脱毛治療を実施した後に取得した体毛画像とを比較することで、毛量の増減や、さらに詳しくは、毛周期の各期の毛量の増減を算出することができる。また、毛量の増減を算出することにより、正確な毛周期を推定することも可能である。
ここで、図2を用いて毛周期について説明する。図2は、体毛の毛周期の概略を示す模式図である。毛周期は、退行期、休止期、成長(初・後)期の3つに分かれる。図2中21〜24の体毛の模式図は、毛周期ごとの体毛の構造を示した例である。また、図2中24に示すように、体毛は毛球と毛幹の2つの構造を有する。成長期の毛球は、球形であり、成長期の毛球の直径は、毛幹の最大の直径より大きいことが特徴である。しかし、図2中21に示すように、退行期に移行すると、毛球の直径は徐々に小さくなり、休止期に至るまでに毛幹の最大の直径とほぼ同じ大きさとなる(図2中22の休止期の体毛)。また、毛球については、成長期では、真皮のなかでも皮下組織の近傍に位置しているが、退行期へ移行するに従って、真皮のなかでも表皮側へと移動していき、休止期に至ると最終的には表皮外へと抜けていく。その後、再度、成長期に移行して、成長初期に毛球が真皮のなかでも皮下組織の近傍に形成される(図2中23)。毛周期の各期間を、仮に退行期a日、休止期b日、成長(初)期c日、成長(後)期d日とすると、全体の毛周期はa+b+c+d日(合計F日とする)になる。毛周期および各期間の長さは性別、年齢、部位ごとにそれぞれ異なるが、一例として、頭髪の成長期(2〜6年)は、退行期と休止期(3〜4か月)よりも長いことが知られている。また、上肢の体毛の成長期(3〜5か月)は、退行期および休止期(3〜5か月)と同程度の期間であることが知られている。
レーザなどの光学手段を用いた脱毛治療は、毛球内のメラニン色素に入力された光学エネルギーが蓄積されて熱エネルギーとなり、毛球や周辺組織を破壊して脱毛を促す。毛球内のメラニン色素は成長期の体毛に多く含まれるため、脱毛治療の対象となる体毛は、成長期のものになる。一度の脱毛治療ですべての体毛を脱毛できないため、脱毛治療後から毛周期の期間を経て、次の成長期のタイミングで、再度、脱毛治療を実施する必要がある。
毛量算出部231では、体毛画像から毛量として体毛の本数や密度を算出する。算出には二値化や輪郭抽出など、公知の画像処理技術を用いることができる。また、体毛画像から抽出した体毛形状から、どの毛周期の期間に属する体毛かを判定することができる。判定する基準としては、毛球径(毛球の断面画像における最大の直径)と毛幹幅(毛幹が真皮から表皮へ延びる方向における毛幹の長さ)の比や、表皮から皮下組織への深さ方向における毛球の位置を設定することができる。例えば、毛球径>毛幹幅となれば成長期となり、それ以外であれば退行期、もしくは休止期となる。さらに、毛球径/毛幹幅>1.5などの閾値を設けることで、成長初期なのか成長後期なのかを判定することができる。また、毛球が存在する真皮の厚みは3mm程度と知られていることから、毛球の表皮から皮下組織の方向における深さ位置<1mmなど、基準を設定することで、退行期なのか休止期なのかを判定することもできる。ここまでに述べた方法により、脱毛治療の対象となる成長期の体毛の毛量を算出することができる。
施術推奨度算出部260では、毛周期判定部230で出力された毛量や毛周期の情報に基づいて、施術に適した時期を日ごとに出力することが可能である。具体的には、成長期の体毛が脱毛治療の対象となるため、成長期における毛量や各周期における成長期の毛量の割合の値が大きいほど、脱毛により適した時期、すなわち、施術推奨度が高い時期となる。したがって、成長期における毛量や各周期における成長期の毛量の割合を示す値を、施術推奨度を示すパラメータとして用いることが好ましい。
体の異なる部位で施術を行う場合には、部位ごとの体毛情報に基づいて、部位ごとの施術推奨度を算出することが可能である。さらに、部位ごとの施術推奨度を算出し、それらを反映したより少ないパラメータを用いた代表施術推奨度を算出することも可能である。このような代表施術推奨度を用いて、後述する施術計画を生成することで、施術回数を最適化することが可能になる。その理由は、以下の通りである。
一般に、部位に応じて毛周期や毛根の成長段階が異なるため、部位ごとに最適な施術日程が異なる。そのため、体の異なる部位を並行して施術する場合、部位ごとの施術推奨度に基づいて施術すると、部位ごとに最適な日程で施術することになるため、施術の頻度が高くなる可能性がある。したがって、代表施術推奨度に基づいて施術を行うことで、施術回数を減らし、被検体や施術者の負担を軽減することが可能となる。
このような代表施術推奨度のパラメータの一例として、各部位の成長期における毛量の和の値や各周期における成長期の毛量の割合の和の値などが挙げられる。この値が大きいと、すべての施術部位における成長期の毛量が多いことを示しており、すべての施術部位でより施術効果の高い時期を提示することが可能となる。
また、患者の施術要望に合わせて、代表施術推奨度を算出することも可能である。例えば、患者が脱毛効果を早く得たい部位の順位付けを行い、その順位に基づいて部位ごとに重みをつけ、各部位ごとの施術推奨度に重みを加算し、代表施術推奨度を算出する。
施術計画生成部240では、被検体に対する施術計画を生成する。その際、施術推奨度算出部260で算出された施術推奨度や代表施術推奨度に基づいて、被検体に対する施術計画を生成する。情報記憶部220に保存されている患者情報、毛周期判定部230で判定された毛周期を含む毛量情報と、ホスト端末300から入力された施術条件を併せて、通信部210を介して施術情報DB3とマスター計画DB4へ送信する。送信された情報に基づいて、患者に適した施術情報とマスター計画が検索されて抽出される。施術情報としては、具体的には治療箇所(上肢など)に対応した光学手段(レーザ種類や波長)などであり、計画としては、治療箇所ごとの平均的な毛周期に基づいて治療間隔が設定されたマスター計画である。抽出された情報から、施術計画生成部240で患者個人に対応した施術計画を生成する。
表示制御部250は、ホスト端末300とクライアント端末400に表示されるGUIに、情報処理装置200内の情報の表示と表示内容の制御を行う。表示する内容は、情報記憶部220に保存されている体毛画像、施術計画生成部240で生成された施術計画や、施術計画に基づいた予約情報などである。施術計画生成部240で生成された施術計画の表示と表示内容の制御も行う。また、ホスト端末300から入力された情報も併せて表示することができる。
ホスト端末300は、表示部310、入力部320、表示切替部330、及び計画確定部340を有する。さらに、ホスト端末300は、予約確定部(不図示)を有していてもよい。予約確定部は、表示部310に表示される予約を確定する情報を入力する入力部である。操作者の指示の情報処理装置200への入力や、施術計画などの情報処理装置200に保存されている情報の表示、表示された施術計画の確定を行う。ホスト端末300としては、コンピュータやタブレット情報端末などを用いることができる。また、ホスト端末300は、情報処理装置200と有線又は無線で接続される。
表示部310は、情報処理システム1の操作に必要なGUIを表示する。操作者は、入力部320から、患者情報や脱毛治療の施術条件などを入力することができる。患者情報としては、患者氏名、患者ID、年齢、性別、住所、電話番号、患者写真、アレルギー情報などである。ここで、入力部320を用いて、患者写真を取得できてもよい。ホスト端末300として、タブレット情報端末を用いる場合、付属のカメラを用いて患者を撮影することで、患者写真を取得することができる。施術条件としては、脱毛治療を行う部位や箇所数、治療範囲などである。
入力部320は、例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチパネル、スイッチボックス、音声を含む音を受信するマイク、特定のジェスチャーを受け付ける装置などである。ホスト端末300としてタブレット情報端末を用いる場合に、入力部320は表示部310に表示されるGUIに統合されていることが好ましい。例えば、タッチパネルで構成される表示部310に表示される、GUI上のボタンをタッチすることで情報を入力することができる。
表示切替部330は、表示部310に表示される情報の切替を行うことができる。具体的には、複数の施術計画が情報処理装置200で生成される場合に、操作者の判断によって表示部310へ表示する計画を選択することができる。また、表示部310に表示される表示内容を、クライアント端末400の表示部410へ表示することができる。
計画確定部340は、表示部310に表示される計画を確定する情報を入力する入力部である。表示切替部330と計画確定部340は、ホスト端末300上にボタンなどを配置することで構成することができる。また、表示切替部330は、入力部320と共通でもよい。ホスト端末300として、タブレット情報端末を用いる場合に、表示部310に表示されるGUI上のボタンに機能を割り当てることができる。
クライアント端末400は、表示部410、及び計画確定部420を有する。さらに、クライアント端末400は、予約確定部(不図示)を有していてもよい。構成としては、ホスト端末300と同じで、異なるのは入力部と表示切替部を有しないことである。ホスト端末300の操作者は、表示切替部330を用いて、ホスト端末300に表示されている内容を、クライアント端末400の表示部410へ表示することができる。
図3は、情報処理装置200のハードウェアの構成の一例を示す図である。情報処理装置200は、例えば、コンピュータである。情報処理装置200は、CPU21、ROM22、RAM23、記憶装置24、USB25、通信回路26、及びグラフィックスボード27を有する。これらはBUSにより通信可能に接続されている。BUSは接続されたハードウェア間でのデータの送受信や、CPU(Central Processing Unit)21から他のハードウェアへの命令を送信するために使用される。
CPU21は、情報処理装置200、及びこれに接続する各部を統合的に制御する制御回路である。CPU21は、ROM(Read Only Memory)22に格納されているプログラムを実行することにより制御を実施する。また、CPU21は、ホスト端末300及びクライアント端末400を制御するためのソフトウェアであるディスプレイドライバを実行し、各端末に対する表示制御を行う。さらに、CPU21は、ホスト端末300に対する入力制御を行う。
ROM22は、CPU21による制御の手順を記憶させたプログラムやデータを格納する。ROM22は、情報処理装置200のブートプログラムや各種初期データを記憶する。また、情報処理装置200の処理を実現するための各種のプログラムを記憶する。
RAM(Random Access Memory)23は、CPU21が命令プログラムによる制御を行う際に作業用の記憶領域を提供するものである。RAM23は、スタックとワーク領域とを有する。RAM23は、情報処理装置200及びこれに接続する各部における処理を実行するためのプログラムや、画像処理で用いる各種パラメータを記憶する。RAM23は、CPU21が実行する制御プログラムを格納し、CPU21が各種制御を実行する際の様々なデータを一時的に格納する。
記憶装置24は、患者情報、施術情報、施術計画、体毛画像などの各種のデータを保存する補助記憶装置である。記憶装置24は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)である。
USB(Universal Serial Bus)25は、ホスト端末300とクライアント端末400と有線にて接続する接続部である。
通信回路26は通信ネットワークに接続されている各種の外部装置との通信を行うための回路である。通信回路26は、たとえば出力する情報を転送用パケットに格納してTCP/IPといった通信技術により、通信ネットワークを介して外部装置に出力する。情報処理装置200は、所望の通信形態にあわせて、複数の通信回路を有していてもよい。
グラフィックスボード27は、GPU(Graphics Processing Unit)、ビデオメモリを含む。GPUは、たとえば光音響信号から光音響画像を生成するための再構成処理に係る演算を行う。
HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)18は、外部表示装置を用いる場合に接続する接続部である。
CPU21やGPUはプロセッサの一例である。また、ROM22やRAM23や記憶装置24はメモリの一例である。情報処理装置200は複数のプロセッサを有していてもよい。第1の実施形態においては、情報処理装置200のプロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、情報処理装置200の各部の機能が実現される。
また、情報処理装置200は特定の処理を専用に行うCPU、GPU、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを有していてもよい。情報処理装置200は、特定の処理又は全ての処理をプログラムしたFPGA(Field−Programmable Gate Array)を有していてもよい。
図4は、情報処理システムにより行われる処理の一例を示すフローチャートである。図4を用いて、体毛の毛量情報に基づいて脱毛治療の施術計画を生成する処理を説明する。脱毛治療は、レーザ光やフラッシュランプなどの光源を用いて、皮膚から生体内へ光学エネルギーを入力することで、体毛の成長を抑制して脱毛を行う。
ステップS401では、操作者は、ホスト端末300の表示部310に表示されるGUIに入力部320から患者情報を入力する。入力された患者情報は、情報処理装置200の情報記憶部220へ保存される。患者情報を入力する目的の1つとして、患者情報DB2に登録されている患者情報の取得である。他の目的としては、患者情報DB2への患者情報の新規登録がある。ステップS401で入力される患者情報は、例えば、患者氏名のみでもよい。
ステップS402では、情報処理装置200の情報記憶部220に保存された患者情報を、送信部212により患者情報DB2へ送信する。
ステップS403では、患者情報DB2で受信した患者情報をデータベース内で検索する。患者情報がデータベース内に存在した場合に患者情報を抽出し、患者情報が存在しない場合にはデータ無し(Null値)を抽出する。そして、抽出した結果を情報処理装置200へ送信する。
ステップS404では、情報処理装置200の受信部211で患者情報DB2から受信した抽出結果を、ホスト端末300の表示部310へ表示する。
ステップS405では、操作者は、再度、患者情報を入力する。ここでは、表示されている情報に対して、追加及び修正する目的で患者情報を入力することができる。患者DB2に患者情報が存在しない場合には、患者情報の詳細を入力することができる。
ステップS406では、ステップS405で入力された患者情報を、情報処理装置200の情報記憶部220へ保存する。また、患者情報は送信部212から患者情報DB2へ送信される。
ステップS407では、患者情報DB2のデータベース内の患者情報が更新して保存される。
ステップS408では、操作者は、表示部310に表示されるGUIに入力部320から、体毛情報取得装置100での撮影条件を入力する。
ステップS409では、ステップS408で入力された撮影条件が、情報処理装置200の情報記憶部220に保存される。さらに、撮影条件は、送信部212から体毛情報取得装置100へ送信される。
ステップS410では、体毛情報取得装置100は、情報処理装置200から送信された患者情報と撮影情報を、受信部131で受信する。
ステップS411では、操作者は、体毛情報取得装置100の体毛情報取得部110を用いて、患者の体毛情報を取得する。例えば、体毛情報取得装置100として光音響装置を用いる場合、本ステップでは体毛情報として光音響信号を取得する。体毛情報取得装置100の操作者は、ホスト端末300で入力を実施した操作者と同一であっても構わないし、異なっても構わない。ホスト端末300で入力を実施した操作者と異なる場合、体毛情報取得装置100の操作者は、本ステップで受信した患者情報と撮影条件を、体毛情報を取得する前に確認することが好ましい。確認する手段としては、ホスト端末300にて確認してもよいし、体毛情報取得装置100に表示部を設けて確認してもよい。
ステップS412では、ステップS411で取得した体毛情報を用いて、画像生成部120で体毛画像を生成する。画像生成する際には、公知の画像生成アルゴリズムを用いることができる。例えば、体毛情報が光音響信号の場合には、UBP(Universal Back Projection)などの画像再構成手法を用いることができる。本ステップで生成される画像の種類に特段の制約はないが、DICOM(Digital Imaging and COmmnications in Medicine)画像を好適に用いることができる。DICOM画像を用いることで、患者情報や撮影条件などをヘッダ情報をとしてDICOM画像へ格納することができる。生成された体毛画像は、送信部132から情報処理装置200へ送信される。
ステップS413では、情報処理装置200の受信部211から体毛画像が受信される。受信された体毛画像は、情報記憶部220へ保存される。
ステップS414では、ホスト端末300の表示部310に体毛画像が表示される。
ステップS415では、毛周期判定部230の毛量算出部231で、ステップS413で保存された体毛画像から毛周期別の毛量データを算出する。さらに、ステップS415では、算出した毛周期別の毛量データから、施術推奨度を算出する。ここで、患者が複数部位の施術を同時に行う場合は、各部位についての毛量データ及び施術推奨度を算出する。毛量データ及び施術推奨度を送信部212から、施術情報DB3とマスター計画DB4へ送信する。
ステップS416では、ホスト端末300の表示部310に、ステップS415で算出した毛周期別の毛量データ及び施術推奨度を表示する。
ステップS417では、操作者は、ホスト端末300の表示部310に表示されるGUIに入力部320から脱毛治療の施術条件を入力する。ここで入力するのは、初回施術日や施術に使用する光源種類などである。
ステップS418では、ステップS417で入力された施術条件を、情報処理装置200の情報記憶部220へ保存する。また、施術条件は、送信部212から施術情報DB3とマスター計画DB4へ送信される。
ステップS419とS420では、入力された毛量データ、施術推奨度、及び施術条件に基づいて、脱毛治療に適した条件と計画を検索して抽出する。
ステップS421では、施術情報DB3とマスター計画DB4から抽出された情報に基づいて、施術計画生成部240で脱毛治療の施術計画を生成する。
ステップS422では、ホスト端末300の表示部310に、ステップS421で生成された施術計画を表示する。
ステップ423では、治療施設における全患者の予約状況を予約情報DB3から検索、抽出し、情報処理装置200に送信する。
ステップ424では、受信した予約情報を情報処理装置200に保存する。
ステップ425では、ステップ421で保存された施術計画、及びステップ424で保存された予約情報を反映した予約カレンダーを表示部310へ表示する。この予約カレンダーは、毛量データ、施術推奨度、予約状況などの複数の情報を含むため、すべての情報を1つの画面に表示するのではなく、項目ごと表示を切り替えられるようにするのが好ましい。
ステップ426では、表示部310に表示された予約カレンダーから予約の候補日を選択する。
ステップ427では、情報処理装置200に一時保存された情報から、選択された予約候補日の部位ごとの施術推奨度を抽出する。
ステップ428では、抽出された部位ごとの施術推奨度を表示部310に表示する。
ステップ429では、予約カレンダーから予約日時を選択、確定する。
ステップ431では、確定された予約日時が情報処理装置200を介して(ステップ430)、予約情報DB3に送信され、予約情報が更新される。
図5は、第1の実施形態に係るGUIを示す模式図であり、表示部310に表示されるステップS425からS428の表示方法の一例を示す。ホスト端末300は、タブレット情報端末600であり、タッチパネルを搭載している。表示部310の表示領域610にGUIが表示される。表示領域620にはヘッダ情報として、操作者名や日時情報などが表示される。例えば、操作者が複数存在する場合、各自にIDを付与することで、個別にホスト端末300へログインすることができる。ログインする際には、バーコードリーダー(不図示)などを用いて、操作者のバーコードをスキャンすることでログインしてもよい。
表示領域630には、ステータス情報が表示される。一例として、患者情報、体毛撮影、毛周期判定、施術計画、計画確定、予約のアイコンが6つのステップとして表示されている。ステータスタブ641は、選択することで別のステータスの詳細情報表示へ移動することができる。図5では、予約が選択されている。表示領域640には、選択されたステータスタブ641の詳細情報が表示される。
表示領域640には、部位別の施術推奨度として各部位の成長期にある毛量の割合(施術推奨度)が左側(643)に、予約カレンダーが右側(644)に表示されている。643には、複数ある施術部位(前腕、脛、顔)のそれぞれの成長期にある毛量の割合が示されている。さらに、各部位の項目の下に、代表施術推奨度として施術部位の全体における成長期にある毛量の割合を表示している。
予約カレンダー644は、本日の日付(不図示)の他に、予約候補日として選択中の日付がわかるように、選択している日が点線枠で囲まれている。また、ここで示されているように、次回の施術に効果のある推奨日と、効果の薄い非推奨日がそれぞれ塗りつぶされて表示され、それ以外の日にちを塗りつぶさないで表示されていてもよい。推奨日及び非推奨日は、部位ごとの施術推奨度又は代表施術推奨度に基づいて定義され、表示される。推奨日及び非推奨日の定義の仕方としては、さまざまな方法があり得る。一例として、施術推奨度に大小二つの閾値を設定することで三領域に分け、推奨、非推奨、それ以外を定義してもよい。例えば、60%以上の毛が成長期にある際は推奨日、40%以下の毛が成長期にある際は非推奨日、40%を超えて60%未満の毛が成長期にある際はそれ以外の日にちと定義できる。
部位ごとの施術推奨度に基づいて推奨日、非推奨日、それ以外の日にちを定義する場合、部位ごとにそれらの日にちが異なるため、予約カレンダーに表示される際に部位ごとに表示の仕方を分けることが好ましい。ここでは、推奨日、非推奨日、それ以外の日にちとして、カレンダーの日程を分類したが、施術推奨度に応じてそれ以上の分類があってもよい。
以上のように、予約カレンダーで、日程ごとの施術推奨度や、推奨日及び非推奨日の分類を参照して、予約候補日を決定することができる。その後、表示645にある予約状況を示したカレンダー(不図示)へ表示を切替えることで、治療を行う施設の予約状況を確認することができる。予約状況を確認した後、予約が可能な日時で予約を確定する。なお、施術予約後、実際に施術が行われた場合には毛量データが施術によって変更される。そのため、患者がその次の予約を行う前に、体毛情報DB23に保存されている患者の毛量データは適宜更新される。毛量データの更新に際し、新たな測定データにより更新してもよいし、体毛情報処理部220で算出してもよい。
図6は、第1の実施形態に係るGUIを示す模式図であり、表示部310に表示されるステップS425からS428の表示方法の別の例を説明する。この例では、患者の施術要望に合わせて予約カレンダーを表示する。その際、代表施術推奨度は、患者の優先順位によって各部位の施術推奨度に異なる重みづけを加えて、算出される。そのため、患者の要望に沿って施術日程の推奨を行うことができる。
図6(a)は、表示領域641のタブから施術計画を選択し、患者の施術計画に対する要望を入力する画面を表示している。この工程は図4のフローチャートで明記していないが、施術開始前に患者自身が入力、又は患者からのヒアリングによって操作者が入力を行う。入力された情報は、施術情報DB3に保存しておく。表示領域640では、複数の治療部位が表示されており、それらの脱毛効果に関する優先順位を設定できるようになっている。図6における施術予定部位は、顔、背中、前腕、脛である。ここでは、表示646の指示にあるように、脱毛効果を得る早さに関する優先順位を入力領域647で、各部位の初期の毛量に対する施術後の残存毛量の割合を入力領域648で指定することができる。これらの優先順位は、施術が開始された後でも、適宜患者の要望によって変更することが可能である。
図6(b)は、表示領域641のタブから、予約を選択し、予約カレンダーを表示している。表示領域640には、部位別の施術推奨度として各部位の成長期にある毛量の割合、各部位の優先順位、残存毛量の割合、及び代表施術推奨度が左側(649)に、予約カレンダーが右側(644)に表示されている。
予約カレンダー644については、図5の例と同様であるので、表示領域649について詳しく述べる。ここには、予約カレンダーで選択された予定候補日である2019年2月2日の各種予測データを示しており、図6(a)で示した4つの施術部位と、647で指定した優先順位が反映されている。また、図5の例と同様に、部位別の施術推奨度として各部位の成長期にある毛量の割合が示されている他に、各部位の推定残存毛量も表示されている。これは、図6(a)の648で指定した目標残存毛量の割合の達成状況を定量的に表したものである。
この例では、選択された2月2日の治療前の時点で、治療開始前と比べて、脛の毛量は30%、顔が40%、背中が50%、前腕が10%残存すると推定されている。なお、前腕の項目がグレーアウトされている理由は、図6(a)の648で指定した前腕の目標残存毛量割合である10%を、2月2日の時点で達成しているため、それ以上治療の必要がないことを示している。したがって、脛の治療に関しては、図6(a)の647で指定した優先順位をすでに考慮する必要がなくなっている。それに応じて、図6(b)の表示領域649では、優先順位が表示領域647で指定した“1”から“NA”に変更されている。なお、予約候補日における残存毛量は、図4のステップS415で情報処理装置200において施術推奨度などとともに算出できる。具体的には、既知の毛周期から推定される、予約候補日の毛量分布が推定できるため、その残存総毛量が算出できる。そして、治療開始前の総毛量と比較することで残存する毛量の割合が算出できる。この例における代表施術推奨度R(0〜100%)は、以下の式(1)で算出される。
ここで、添え字iは施術部位を識別する添え字であり、nは施術する部位の総数である。重み付けwiは、
以上のように、本実施形態に係る情報処理システムによれば、患者が、異なる複数場所を並行して施術する場合でも、毛周期、毛量、施術推奨度などの情報に基づいて、個人の施術計画を立てやすくなり、適切なタイミングで通院予約を行うことも可能となる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態で計画した初回の脱毛治療後に、毛周期別の体毛情報を2回以上取得し、取得した情報を脱毛治療の計画へ反映する形態である。
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態で計画した初回の脱毛治療後に、毛周期別の体毛情報を2回以上取得し、取得した情報を脱毛治療の計画へ反映する形態である。
第2の実施形態では、第1の実施形態で計画された初回の脱毛治療が実施された後、図4に示すフローチャートに沿った処理が、少なくとも2回以上で実施される。第2の実施形態に係る情報処理システムの処理を、図4を用いて説明する。以下に、第1の実施形態と異なる内容について説明する。既に説明した構成には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
初回脱毛治療(T1)からD1日が経過して実施される1回目の処理では、ステップS413までで処理を終了する。初回脱毛治療(T1)からD2日が経過して実施される2回目の処理では、ステップS415まで処理を行う。すなわち、1回目及び2回目の処理後にステップS413で保存された体毛画像からそれぞれの画像における毛周期別の毛量データを、毛周期判定部230の毛量算出部231で算出する。また、毛量差分算出部232で前回の処理(D0:第2の実施形態では脱毛治療実施前)の毛量データと、今回の毛量データの差分を算出する。
ここで、図7を用いて毛量差分の算出方法について説明する。図7は、第2の実施形態に係る毛量差分算出方法を示す模式図である。
図7(a)は、前回の処理(D0:脱毛治療実施前)の毛量データを示したグラフである。毛量データは、退行期91、休止期92と、成長期93の3つの成長期に分かれて表示されている。グラフの横軸は日数であり、各期の期間を示している。また、グラフの縦軸は毛量の割合(%)であり、図7(a)は脱毛治療前の毛量データのため、毛量は100%で表示されている。図7において、日が進むにつれて毛周期により毛量データは退行期→休止期→成長期へと移動していく。つまり、特段の脱毛治療を実施しなければ、毛周期が進んで行っても、図7(a)のグラフの表示に変化は現れない。
図7(b)は初回脱毛治療(T1)を実施した場合の毛量データの変化を示したグラフである。T1により、成長期93の毛量はβ1%まで減少して治療後毛量94となる。脱毛治療では、往々にして一定の割合(β1%)で脱毛できない体毛が残る。脱毛治療の特徴として、治療直後に脱毛することはなく、およそ2〜4週間程度後に脱毛が起きる。つまり、本実施形態の処理は脱毛治療直後ではなく、脱毛治療後に数週間空けた後に実施する必要がある。
図7(c)は、初回脱毛治療(T1)からD1日が経過して実施された脱毛治療の毛量データの変化を示したグラフである。グラフに示すとおり、各毛周期でD1日ずつ毛量データが移動している。成長期93に着目すると、まず、休止期92から成長期93へD1日分の毛量95が移動している。しかし、体毛情報取得装置200では、成長期93の毛量データとして、治療後毛量94から退行期へ移行した毛量分を引き、D1日分の毛量95を足した毛量96を取得するため、成長期の毛量データは毛量96となり、毛量はβ2%まで増加することとなる。同様に、退行期91で取得される毛量データは毛量98となる。
図7(d)は、初回脱毛治療(T1)からD2日が経過して実施された脱毛治療の毛量データの変化を示したグラフである。図7(c)と同様に、各毛周期でD2日ずつ毛量が移動している。よって、体毛情報取得装置200では、成長期93の毛量データとして、治療後毛量94から退行期へ移行した毛量分を引き、D2日分の毛量を足した毛量97を取得するため、成長期の毛量データは毛量97となり、毛量はβ3%まで増加することとなる。
図7(e)は、図7(c)と(d)の成長期の毛量96と毛量97の毛量を日付に応じてプロットしたグラフである。グラフの横軸は時間(日)、縦軸は毛量(%)を表している。図から分かるように、D1日とD2日の毛量プロットから、成長期93での毛量の増加度合を推定することが可能となる。よって、脱毛治療後に少なくとも2回以上、体毛情報を取得することで成長期93における毛量の増加度合を推定することができる。このように、成長期の毛量の経時変化に基づいて、施術計画を生成できる。
初回脱毛治療(T1)後の1回目の処理(D1)までには、2〜4週間程度の期間を空けることが好ましい。また、初回脱毛治療(T1)後の2回目の処理(D2)も同様に期間を空けることが好ましく、より好ましくはD1で空けた期間と同期間が設定される。一例として、脱毛治療前の処理(D0)のステップS417で、脱毛治療の初回施術日(T1)が設定された時点で、脱毛治療後の1回目の処理日と2回目の処理日が計画される。例えば、1回目(D1)を15日後、2回目(D2)を30日後と自動的に計画されてもよいし、操作者の判断により計画されてもよい。この場合、ステップS424で計画される次回施術日(T2)は、少なくとも脱毛治療後の2回目の処理日以降に計画される。
脱毛治療後の2回目の処理のステップS424で、操作者は次回施術日の計画を更新することができる。図7(e)に示される、初回脱毛治療(T1)後の成長期93の毛量変化から、次回施術日(T2)の候補日を設定することができる。例えば、毛量が80%になる日を自動的に候補日として設定することができる。この情報が、ステップS423での図5のGUIに反映される。この情報に基づいて、ステップ424以降で次回施術日(T2)の計画が更新される。
以上のように、操作者は、第2の実施形態の情報処理システム1を用いることで、初回脱毛治療後の成長期の体毛の毛量増加度合を推定することで、より精度の高い、脱毛治療の施術計画を立てることができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、実施形態1で計画した初回の脱毛治療後に、毛周期別の体毛情報を1回取得し、取得した情報から毛周期の期間を算出して、脱毛治療の計画へ反映する形態である。
本発明の第3の実施形態は、実施形態1で計画した初回の脱毛治療後に、毛周期別の体毛情報を1回取得し、取得した情報から毛周期の期間を算出して、脱毛治療の計画へ反映する形態である。
第3の実施形態では、第1の実施形態で計画された初回の脱毛治療が実施された後、図4に示すフローチャートに沿った処理が1回実施される。以下に、第1の実施形態と異なる内容について説明する。既に説明した構成には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
初回脱毛治療(T1)後の1回目の処理(D1)では、ステップS415で、毛周期判定部230の毛量算出部231で、ステップS413で保存された体毛画像から毛周期別の毛量データを算出する。また、毛量差分算出部232で前回の処理(D0:本実施形態では脱毛治療実施前)の毛量データと、今回の毛量データの差分を算出する。
図8を用いて、毛量データおよび毛量データの差分から毛周期の期間を算出する方法について説明する。図8は、第3の実施形態に係る毛周期算出方法を示す模式図である。
図8(a)は、前回の処理(D0:脱毛治療実施前)の毛量データを示したグラフである。毛量データは、退行期101、休止期102、成長(初)期103と、成長(後)期104の4つに分かれて表示されている。グラフの横軸は日数であり、各期の期間(a、b、c、d日)を示している。また、グラフの縦軸は毛量の割合であり、図8(a)は脱毛治療前の毛量データのため、毛量は1.0(100%)で表示されている。
第3の実施形態では、体毛情報取得装置100で、各毛周期について期間(a日、b日、c+d日)の情報を毛量データと併せて取得する。成長期の期間について、体毛情報取得装置100では、初期と後期を合わせた期間が取得される。図中のSa、Sb、Sc、Sdは、各毛周期の期間と毛量を掛け合わせた毛周期データである。例えば、退行期101におけるSaは、a×1である。図8(a)中では、各期の毛周期データは、それぞれ、Sa=a、Sb=b、Sc=c、Sd=dとなる。
図8(b)は、初回脱毛治療(T1)を実施し、脱毛が起きた直後の毛周期データの変化を示したグラフである。図8(b)中、各毛周期データは、Sa’=a’=a、Sb’=b’=b、Sc’=c’=c、Sd’=d’となる。すなわち、退行期・休止期・及び成長(初)期の毛周期データの値は変わらないが、成長(後)期の毛周期データの値は変わることとなる。これは、成長(初)期の体毛は十分に毛球が成長しておらず、治療効果を得ることができないことを意味する。d’は、T1により、成長(後)期104の毛量がβまで減少した毛周期データを表す。図中のαは、成長(初)期と成長(後)期を合わせた期間を1.0(100%)としたときの、成長(初)期の割合を示す。このグラフの面積の比率から、αを以下の式(2)で求めることができる。
具体的には、(Sc’+Sd’)−β(Sc+Sd):(1−β)(c+d)=α:1の比から、αを算出することが可能である。ここで、Sc+Sdは、脱毛治療実施前(D0)で取得した毛周期データであり、Sc’+Sd’は、初回脱毛治療(T1)を実施後に取得できる毛周期データである。これらの毛周期データは、各毛周期の期間(a日、b日、c日、d日)を仮に設定しておくことで得られる。(c+d)は、仮で設定した成長期の期間である。また、βは、初回体毛治療(T1)の実施後の体毛画像から得られる値である。
なお、αは、Sd’をβで除して1−αを求めることで算出することも可能であるが、より精度よく算出するためには、上述した方法でαを算出することが好ましい。
次に、算出されたαをもとに成長後期の正確な期間d*を以下の式(3)で求めることができる。具体的には、仮で設定していた成長期の期間(c+d)に対して成長後期の期間の割合(1−α)を乗ずることで得られる。
d*=(1−α)(c+d) (3)
得られたd*日は、治療効果の得られる成長(後)期の体毛が存在する正確な期間となる。次に、図8(c)は、脱毛治療の数日後(D1日後)の毛周期データの変化を示したグラフである。図中、各毛周期データは、Sa’’=a’’、Sb’’=b’’=b、Sc’’=c’’=c、Sd’’=d’’となる。グラフに示すとおり、図8(c)に対して、各毛周期でD1日ずつ毛周期データが移動している。グラフの面積の比率から、正確な毛周期F*(a*+b*+c*+d*)日を以下の式で求めることができる。
d*=(1−α)(c+d) (3)
得られたd*日は、治療効果の得られる成長(後)期の体毛が存在する正確な期間となる。次に、図8(c)は、脱毛治療の数日後(D1日後)の毛周期データの変化を示したグラフである。図中、各毛周期データは、Sa’’=a’’、Sb’’=b’’=b、Sc’’=c’’=c、Sd’’=d’’となる。グラフに示すとおり、図8(c)に対して、各毛周期でD1日ずつ毛周期データが移動している。グラフの面積の比率から、正確な毛周期F*(a*+b*+c*+d*)日を以下の式で求めることができる。
具体的には、(Sa−Sa’’):D1(1−β)=(a+b+c+d):F*の比から、F*を算出することが可能である。ここで、Saは、脱毛治療実施前(D0)で取得した毛周期データであり、Sa’’は、初回脱毛治療(T1)を実施してD1日後に取得した毛周期データである。これらの毛周期データは、各毛周期の期間(a日、b日、c日、d日)を仮に設定しておくことで得られる。また、D1は、既知の日数であり、D1日<a日となる。
式(4)より、正確な毛周期の日数F*と、実際に治療効果のある成長(後)期の日数d*を算出することができる。
本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、成長後期の毛量の経時変化に基づいて、式(2)から得られた脱毛治療効果のある成長後期の期間と、式(4)から得られた毛周期全体の期間の情報から、次回施術日の計画を更新することができる。
以上のように、操作者は、本実施形態の情報処理システム1を用いることで、初回脱毛治療後の成長期の体毛の毛量増加度合を推定することで、より精度の高い、脱毛治療の施術計画を立てることができる。
Claims (19)
- 体毛画像を取得する受信部、前記体毛画像に基づいて毛量を算出する毛量算出部、前記毛量の情報から、施術推奨度を算出する施術推奨度算出部、前記施術推奨度から被検体に対する施術計画を生成する施術計画生成部を有することを特徴とする情報処理装置。
- 前記体毛画像が、光が体毛に照射されることで発生する光音響波に基づく光音響画像である請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記毛量の算出が、毛周期別に行われる請求項1又は2に記載の情報処理装置。
- 前記毛周期が、退行期、休止期、及び成長期を含む請求項3に記載の情報処理装置。
- 前記毛周期の各期が、毛球径、毛幹幅、及び毛球の位置からなる群より選択される少なくとも1つから推定される請求項4に記載の情報処理装置。
- 前記成長期の毛量の情報から、被検体に対する施術計画を生成する請求項4又は5に記載の情報処理装置。
- 前記成長期の毛量の経時変化に基づいて、被検体に対する施術計画を生成する請求項6に記載の情報処理装置。
- 前記成長期が、成長初期、及び成長後期を含み、
前記成長後期の毛量の情報から、被検体に対する施術計画を生成する請求項4乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記成長後期の毛量の経時変化に基づいて、前記毛周期の期間を算出し、被検体に対する施術計画を生成する請求項8に記載の情報処理装置。
- 体毛画像を取得する画像取得手段、前記体毛画像に基づいて毛量を算出する毛量算出手段、及び前記毛量の情報から、施術推奨度を算出する施術推奨度算出部、前記施術推奨度から被検体に対する施術計画を生成する施術計画生成手段を有することを特徴とする情報処理システム。
- 前記体毛画像が、光が体毛に照射されることで発生する光音響波に基づく光音響画像である請求項10に記載の情報処理システム。
- 前記毛量の算出が、毛周期別に行われる請求項10又は11に記載の情報処理システム。
- 前記毛周期が、退行期、休止期、及び成長期を含む請求項12に記載の情報処理システム。
- 前記毛周期の各期が、毛球径、毛幹幅、及び毛球の位置からなる群より選択される少なくとも1つから推定される請求項13に記載の情報処理システム。
- 前記成長期の毛量の情報から、被検体に対する施術計画を生成する請求項13又は14に記載の情報処理システム。
- 前記成長期の毛量の経時変化に基づいて、被検体に対する施術計画を生成する請求項15に記載の情報処理システム。
- 前記成長期が、成長初期、及び成長後期を含み、
前記成長後期の毛量の情報から、被検体に対する施術計画を生成する請求項10乃至16のいずれか1項に記載の情報処理システム。 - 前記成長後期の毛量の経時変化に基づいて、前記毛周期の期間を算出し、被検体に対する施術計画を生成する請求項17に記載の情報処理システム。
- 前記情報処理システムが、前記施術計画を端末に送信し、前記端末の表示部に前記施術計画を表示させる請求項10乃至18のいずれか1項に記載の情報処理システム。
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