JP2021054345A - 車両の運転支援制御装置 - Google Patents

車両の運転支援制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021054345A
JP2021054345A JP2019181364A JP2019181364A JP2021054345A JP 2021054345 A JP2021054345 A JP 2021054345A JP 2019181364 A JP2019181364 A JP 2019181364A JP 2019181364 A JP2019181364 A JP 2019181364A JP 2021054345 A JP2021054345 A JP 2021054345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
acceleration
road
lane width
jerk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019181364A
Other languages
English (en)
Inventor
浩紀 愛川
Hiroki Aikawa
浩紀 愛川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2019181364A priority Critical patent/JP2021054345A/ja
Publication of JP2021054345A publication Critical patent/JP2021054345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】車両の周囲の状況に応じて、加速度を変更し、運転者や乗員の快適性や安心感或いは車両の走行安全性を向上する運転支援制御装置を提供する。【解決手段】運転支援制御装置は、車両10の加速度を制御する加速度制御手段にして、車両10の進行方向前方の側方物体Ob若しくは道路端Reと車両10との間の側方クリアランスΔL、ΔR又は車両10の進行方向前方の車線幅が小さいとき、加速度を、側方クリアランスΔL、ΔR又は車線幅が大きいときに比して、低く設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両の運転を支援するための装置に係り、より詳細には、車両の加速の運転支援を実行する装置に係る。
車両の運転支援システムの一つとして、車両の発進時の運転者の運転負担を軽減するために、停止している車両が発進する際の加速度を制御したり、自動的に車両の加速を実行する構成が提案されている。例えば、特許文献1に於いては、車速を任意に設定される目標車速に維持するように車速を制御するシステムに於いて、停止している車両の発進時に、目標車速が設定されている場合に、アクセルペダルが踏込まれると、車速が目標車速に達するまで、燃料消費率などを考慮して決定される一定の加速度にて車両を加速する構成が提案されている。また、特許文献2に於いては、停止中の車両の発進時に、運転者のアクセルペダルの操作に応答して、車両を加速させる際に、周辺の交通情報、例えば、信号待ち、渋滞、先行車両が緩やかに加速しながら発進するか又は急加速で発進するかの可能性に基づいて、車両の加速度の立ち上がり勾配を変化させる構成が提案されている。
特開2017−67042 特開2009−1106
ところで、車両の発進時或いは加速時に於いて、一般的には、車内からの見通しの悪い道路又は車線幅の狭い道路の場合には、車内からの見通しの良い道路又は車線幅の広い道路の場合に比して、車両は、加速度を抑えて加速することが好ましい。例えば、死角のある道路や壁などの道路脇の構造物が近い道路では、車両と、死角からの飛び出す人や物体、道路脇の構造物との接触を回避すべく、通常、車両は、速度だけでなく、加速度も比較的抑えて走行される。また、車両の運転者又は乗員も、見通しの悪い道路又は車線幅の狭い道路に於いて、加速度が高過ぎると、不安感を覚えるであろうし、運転者自身がアクセルペダルを操作して車両を加速する場合にも、車内からの見通しの悪い道路又は車線幅の狭い道路では、車内からの見通しの良い道路又は車線幅の広い道路の場合に比して、加速度が低く抑えられるのが一般的である。一方、車内からの見通しの良い道路又は車線幅の広い道路の場合に、車両の加速度が不必要に低いとすれば、車両の加速に違和感又は不満感を覚える可能性がある。即ち、車両の発進時に於ける加速度の大きさは、運転者や乗員の感覚や車両の走行安全性に依存して、車両の周囲の状況、特に、車両と道路脇の壁や柵などとの間のクリアランス、車線幅など、車両の横方向に於ける車両の進入可能な領域の幅などに応じて決定されるようになっていることが好ましいと考えられる。
かくして、本発明の一つの課題は、車両の加速を実行する構成に於いて、車両の周囲の状況に応じて、加速度を自動的に変更し、運転者や乗員の快適性や安心感或いは車両の走行安全性を向上することである。
本発明によれば、上記の課題は、車両の運転支援制御装置であって、前記車両の加速度を制御する加速度制御手段にして、前記車両の進行方向前方の側方物体若しくは道路端と前記車両との間の側方クリアランス又は前記車両の進行方向前方の車線幅が小さいとき、前記加速度が、前記側方クリアランス又は前記車線幅が大きいときに比して、低く設定される手段を含む装置によって達成される。
上記の構成に於いて、「加速度制御手段」は、例えば、自動運転制御や車速を(例えば、適宜設定された目標車速まで)上昇させる運転支援制御に於いて、車両の運転者がアクセルペダル等を踏込み続けなくても、自動的に加速度を調節しながら、車両の加速を実行する手段であってよい。「車両の進行方向前方の側方物体」とは、道路脇の壁、ガードレール、柱など、車両の進行方向前方の道路脇に設置された構造物や道路脇の人、停車した車両などの物体であり、また、「道路端」とは、車両の走行が許される道路の端であり、かかる側方物体若しくは道路端と車両との間の「側方クリアランス」とは、側方物体又は道路端の存在位置と車両の側部の車線に沿った延長線又は進行方向に沿った延長線との間距離、即ち、車両が現在の位置から横方向に変位可能な領域の幅を意味している。「車線幅」とは、車両の進行方向前方の車線の横方向に計った幅を意味している。
上記の構成によれば、車両を自動的に加速する加速度制御手段に於いて、加速度が、車両の進行方向前方の側方物体若しくは道路端と車両との間の側方クリアランス(以下、単に「側方クリアランス」と称する。)又は車線幅が小さいときには、側方クリアランス又は車線幅が大きいときに比して、低く或いは抑えて設定されることとなる。これにより、車内からの見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合には、加速度を適度な大きさに設定して、運転者或いは乗員の運転支援による車両の加速に対する快適性が得られるようにする一方で、道路脇に構造物などが存在して車内からの見通しの悪い道路や狭い道路を車両が走行する場合には、車内からの見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合に比して、加速度が低く抑えられ、運転者或いは乗員に於いて安心感が得られ、走行安全性も向上されることとなる。なお、見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合に於いて設定される加速度及び側方クリアランス又は車線幅に応じた加速度の具体的な大きさは、実験的に或いは理論的に設定されてよい。また、加速度は、具体的には、側方クリアランスのみに基づいて、或いは、車線幅のみに基づいて設定されてよく、或いはまた、側方クリアランスと車線幅に基づいて設定されてもよい(例えば、側方クリアランスに基づいて設定された加速度と車線幅に基づいて設定された加速度のうちの小さい方が選択されてもよい。)。更に、上記の構成に於いて、加速度は、側方クリアランス又は車線幅が小さいほど、低く設定されてよい。
上記の本発明の実施の態様に於いて、加速度の設定に於いて参照される側方クリアランス又は車線幅は、車両に搭載されたカメラの画像等或いはミリ波レーダー若しくはレーザーを用いて車両の周辺状況を認識することが可能な任意の認識システムを利用して検出可能である。側方クリアランス又は車線幅の具体的な検出手法には任意の態様が採用されてよい。
また、上記の構成に於いて、加速度の設定に於いて参照する側方クリアランス又は車線幅は、具体的には、車両の前端から車両の進行方向に於ける、適宜設定された所定の範囲にて検出された値が選択されてよい。より詳細には、一つの形態に於いては、例えば、車両の前端から運転者の前方注視点に相当する地点までの範囲或いは車両の前端から運転者の前方注視点に相当する地点を含む適宜設定された範囲が、上記の所定の範囲として採用されてよい。そして、加速度の設定に於いて具体的に参照される側方クリアランス又は車線幅は、所定の範囲に於いて検出された任意の地点の側方クリアランス又は車線幅の値、例えば、側方クリアランス又は車線幅が最小となる地点のその値(即ち、最小値)などであってよい。なお、側方クリアランス又は車線幅を検出する所定の範囲は、車両からの検出可能な範囲を考慮して適宜設定された範囲であってよく、車両の前端から見た運転者の前方注視点に相当する地点までの距離は、実験的に得られた種々の状況に於ける種々の運転者の前方注視点に基づいて適宜設定されてよい。
更に、加速度の大きさは、車両の前端から車両の進行方向に於ける所定の範囲にて検出された側方クリアランス又は車線幅が車両の進行方向に沿って低減している場合には、そうでない場合に比して、低く設定されるようになっていてよい。即ち、車両の現在の位置に於いて検出されている側方クリアランス又は車線幅が、見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合の適度な大きさの加速度に設定される場合でも、側方クリアランス又は車線幅が進行方向に低減している場合には、近い将来、道路の見通しが悪くなり或いは幅が狭くなる可能性があるので、加速度は、予め小さく設定されてよい。一方、検出された側方クリアランス又は車線幅が車両の進行方向に沿って増大している場合には、近い将来、道路の見通しが良くなり或いは幅が広くなると考えられるので、加速度は、低減されず、見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合の適度な大きさに設定されてよい。
上記の構成に於いて、側方クリアランスに基づいて加速度を設定する場合には、加速度は、道路端側(左側通行の場合には、左側)の側方クリアランスのみに基づいて、或いは、中央分離線側(左側通行の場合には、右側)の側方クリアランスのみに基づいて、或いはまた、左右の側方クリアランスのうちの小さい方に基づいて設定されてもよい。
上記の本発明の運転支援制御装置に於いて、停止している車両は、上記の如く設定された加速度にて加速されつつ発進することとなる。この点に関し、車両の発進は、運転者によるアクセルペダルの踏込み、運転者による発進を指示するボタン又はスイッチ(「リジュームボタン」などとも称される。)の押込み又は付勢、信号が赤から青に変わったこと(赤信号で停車している場合)、運転者の顔が正面を向いたこと(車内カメラで運転者を撮影しているシステムが搭載されている場合)など、種々のトリガーに応答して実行されてよい。
更に、発進後の加速中の車両に於いて、車両の進行方向前方にて検出される側方クリアランス又は車線幅が変化する場合には、新たに検出された側方クリアランス又は車線幅に基づき加速度が設定されてよい。その場合も、検出された側方クリアランス又は車線幅が車両の進行方向に沿って増大しているときには、加速度は、見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合の適度な大きさに設定されてよい。本発明による加速度制御は、例えば、車速が目標値に到達すると、終了してよい。
本発明の装置に於いては、加速度と同様に、側方クリアランス又は車線幅に基づいて、ジャーク(加速度の時間変化率)も設定されてよい。
本発明の装置による加速度制御(或いは更にジャーク制御)は、先行車がないときにのみ実施されてよい。先行車の有無は、側方クリアランス又は車線幅の検出に用いた認識システムなどを用いて検出可能である。
かくして、上記の本発明の装置では、車両の加速を実行する構成に於いて、車両の周囲の状況として、特に、車両の進行方向前方の側方物体若しくは道路端と車両との間の側方クリアランス又は車線幅に基づいて、加速度を変更し、車両が見通しの悪い道路や狭い道路を走行する場合には、運転者や乗員が不安感を覚えないように且つ車両の走行安全性に配慮した大きさの加速度に設定する一方、車両が見通しの良い道路や広い道路を走行する場合には、その場合に於いて運転者や乗員の違和感が発生しないように適度な大きさの加速度に設定することが可能となり、これにより、快適性と安心感とが両立可能なシステムの提供が期待される。本発明の構成は、自動的な速度制御システムや自動運転システムに於いて有利に採用されてよい。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)は、本発明による車両の運転支援制御装置の好ましい実施形態が搭載される車両の模式図である。図1(B)は、本発明による車両の運転支援制御装置の一つの実施形態に於けるシステムの構成をブロック図の形式にて表した図である。 図2(A)〜図2(D)は、本実施形態の車両の運転支援制御装置に於ける加速度の設定に於いて参照される側方クリアランスについて説明するための道路上の車両を上方から見た模式図である。 図3(A)〜図3(C)は、本実施形態の車両の運転支援制御装置に於ける加速度の設定に於いて参照される車線幅について説明するための道路上の車両を上方から見た模式図である。 図4(A)、(B)は、本実施形態の車両の運転支援制御装置に於いて、側方クリアランスに基づいて設定される加速度とジャークの大きさをグラフ形式に示した図である。図4(C)、(D)は、本実施形態の車両の運転支援制御装置に於いて、車線幅に基づいて設定される加速度とジャークの大きさをグラフ形式に示した図である。 図5(A)は、本実施形態の車両の運転支援制御装置に於ける側方クリアランスに基づいた加速度の設定及び加速制御の作動をフローチャートの形式に表した図である。図5(B)は、本実施形態の車両の運転支援制御装置に於ける車線幅に基づいた加速度の設定及び加速制御の作動をフローチャートの形式に表した図である。図5(B)に於いて、ステップ1からステップ5までは、図5(A)と同一のため省略されている。
10…車両
12FL,FR,RL,RR…車輪
14…アクセルペダル
20…駆動装置
22…エンジン
24…トルクコンバータ
26…自動変速機
28…差動装置
50…電子制御装置
60…前後Gセンサ
70…車載カメラ
Ob…道路脇の側方物体
CL…中央分離線
Cw…横断歩道
SL…停止線
Re…道路端
車両の構成
図1(A)を参照して、本発明の運転支援制御装置の好ましい実施形態が搭載される自動車等の車両10に於いては、通常の態様にて、左右前輪12FL、12FRと、左右後輪12RL、12RRと、各輪(図示の例では、後輪駆動車であるから、後輪のみ)に制駆動力を発生する駆動装置20と、車輪の舵角を制御するための操舵装置(図示せず)と、各輪に制動力を発生する制動装置(図示せず)とが搭載される。駆動装置20は、通常の態様にて、エンジン及び/又は電動機22(エンジンと電動機との双方を有するハイブリッド式の駆動装置であってもよい。)から、トルクコンバータ24、変速機26、差動歯車装置28等を介して、駆動トルク或いは回転力が後輪12RL、12RRへ伝達されるよう構成されていてよい。なお、本実施形態の運転支援制御装置が搭載される車両10に於いて、駆動装置20は、後に詳細に説明される如く、電子制御装置50にて設定された加速度の目標値又は更にジャークの目標値にて車両を加速するべく、電子制御装置50から制御指令Paに基づいて駆動力を発生する。操舵装置には、運転者によって作動されるステアリングホイール(図示せず)の回転を、その回転トルクを倍力しながら、タイロッド(図示せず)へ伝達し前輪12FL、12FRを転舵するパワーステアリング装置が採用されてよい。制動装置は、運転者によりブレーキペダル(図示せず)の踏込みに応答して各輪に制動力を与える任意の形式のものであってよい。
また、本実施形態の運転支援制御装置が搭載される車両10に於いては、先行車の有無、側方クリアランス又は車線幅を検出するべく、先行車、道路脇の建物、壁、塀、ガードレール、柱、駐車車両、歩行者等(歩行者、自転車)などの側方物体、道路端、道路白線、黄線などの路面表示、信号などを認識するための車両周辺の状況を監視する車載カメラ70又はレーダー装置(図示せず)等が設けられていてよい。なお、図示していないが、運転者を撮像する車内カメラが搭載されていてもよい。
上記の本実施形態による運転支援制御装置の作動制御は、電子制御装置50(コンピュータ)により実行される。電子制御装置50は、通常の形式の、双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU、ROM、RAM及び入出力ポート装置を有するコンピュータ及び駆動回路を含んでいてよい。後に説明される本発明の運転支援制御装置の各部の構成及び作動は、それぞれ、プログラムに従った電子制御装置50の作動により実現されてよい。電子制御装置50には、車載カメラ70等からの情報s1、アクセルペダル14の操作又は踏込θa、各輪の車輪速センサからの車輪速Vwi(i=FL、FR、RL、RR)、前後Gセンサ60からの前後加速度axなど、後述の態様にて実行される本発明の運転支援制御のためのパラメータとして用いられる種々のセンサからの検出値が入力され、車両を加速するための駆動力を生成するための制御指令Paが駆動装置20へ出力される。なお、後に説明される如く、停止中の車両を発進するために、運転者の発進指示を受容するための発進指示ボタン(リジュームボタン)が設けられ、そのボタンが押されたことを示す信号が電子制御装置50へ入力されるようになっていてもよい。また、図示していないが、本実施形態の車両に於いて実行されるべき各種制御に必要な種々のパラメータ、例えば、ブレーキペダルの踏込量、操舵角、ヨーレート、横加速度などの等の各種検出信号が入力され、各種の制御指令が対応する装置へ出力されてよい。
装置の構成
図1(B)を参照して、本実施形態による運転支援制御装置は、概して述べれば、環境認識部、加速度演算部、駆動制御部から構成される。端的に述べれば、環境認識部では、カメラの画像又はセンサ等の検出値が受容され、それらの情報に於いて、車両周囲の状況、より具体的には、先行車、道路脇の側方物体、道路端、道路白線又は黄線が認識され、その認識された情報から任意の態様にて先行車の有無、側方クリアランス(ΔL、ΔR)又は車線幅(Δw)が検出される。なお、更に、環境認識部に於いて、車速Vを参照して車両が停止していると判定されているときに、信号が認識され、その状態が判定されるようになっていてもよい。加速度演算部では、環境認識部で検出された側方クリアランス(ΔL、ΔR)又は車線幅(Δw)に基づいて、車両に於いて発生させる加速度の目標値ax又は更にジャークの目標値が決定され、かかる目標値が駆動制御部へ送信される。そして、駆動制御部に於いては、加速度演算部にて決定された加速度の目標値ax又は更にジャークの目標値が達成されるように駆動装置20を作動するための制御指令Paが決定され、駆動装置20へ送信される。なお、車両が停止している場合(車速V=0であるとき)には、駆動制御部は、発進のためのトリガーに応答して駆動装置を作動するよう構成される。発進のためのトリガーとしては、運転者によるアクセルペダルの踏込み又はリジュームボタン(発進指示ボタン)の押圧があったこと(θa)、赤信号によって停車している場合には、信号が青に変わった情報Trg(環境認識部にて認識されてよい。)、或いは、運転者が正面を向いたこと(車内カメラの画像を用いて認識されてよい。)などが採用されてよい。また、車両の加速制御が車速Vが目標車速Vに到達するまで実行される構成の場合に於いては、車速Vが参照され、車速Vが目標車速Vになったときに、車両の加速が終了されるようになっていてよい。車速Vは、例えば、各輪の車輪速Vwiを用いて任意の態様にて決定されてよい。
装置の作動
(1)側方クリアランス又は車線幅に基づいた加速度(又はジャーク)の設定
本実施形態の運転支援制御装置に於いては、車両の発進時又は加速時に運転者がアクセルペダルを踏み続けなくても、自動的に車両を加速する制御が実行される。かかる加速制御は、自動運転や車速を適宜設定された目標車速まで加速する速度制御に於いて利用されてよい。ところで、「発明の概要」の欄に於いても述べた如く、一般に、車両が発進又は加速する場合、車内からの見通しの悪い道路又は車線幅の狭い道路に於いては、運転者や乗員の安心感や車両の走行安全性を考慮して、加速度又はジャークは、見通しの良い道路又は車線幅の広い道路の場合に比べて、低く抑えられることが好ましい。そこで、本実施形態に於いて車両の自動的な加速を実行する際には、既に述べた如く、車載カメラなどを用いた環境認識部によって車両前方の側方クリアランス又は車線幅を検出し、加速中の加速度又は更にジャークが、かかる検出された側方クリアランス又は車線幅に基づいて、車両前方の側方クリアランス又は車線幅が小さい場合、即ち、見通しの悪い道路又は狭い道路の場合には、車両前方の側方クリアランス又は車線幅が大きい場合、即ち、見通しの良い道路又は広い道路の場合に比べて低く設定される。
より具体的には、図2(A)、(B)を参照して、側方クリアランスに基づいて加速度又はジャークを設定する場合には、車両の進行方向前方を撮像する車載カメラ又は検知するレーダーによる環境認識手段を用いて、車両の前端から前方に、適宜設定されてよい所定の範囲内に於ける道路脇の側方物体Obや道路端Reが認識される。なお、側方物体Obや道路端Reが認識される車両の前端から所定の範囲は、例えば、車両の前端(或いはカメラ等で検出可能な範囲の最近縁)から、運転者の前方注視点Fgpに相当する地点まで、或いは、運転者の前方注視点Fgpに相当する地点を含む任意に設定される地点までの範囲Maであってよい(所定の範囲は、運転者の前方注視点Fgpに相当する地点より手前までであってもよい。)。なお、車両の前端から運転者の前方注視点Fgpの距離は、実験を通じて得られた種々の状況に於ける種々の運転者の前方注視点に基づいて適宜設定されてよい。そして、認識された側方物体Obや道路端Reの位置が検出され、その位置と車両の側部の車両前方への延長線との距離(ΔL、ΔR)が検出され、そのうちの任意の地点の値、例えば、最小値が、加速度又はジャークの目標値の設定に於いて参照する側方クリアランスとして採用されてよい。なお、側方物体Obや道路端Reとの距離(ΔL、ΔR)を計る車両側部の延長線は、図2(A)の如く車両側部から車線に沿って延ばした線であってもよく、或いは、図2(B)の如く、車両側部から車両の中心線方向又は進行方向に沿って延ばした線であってもよい。
かくして、側方クリアランスが検出されると、図4(A)、(B)に模式的に描かれている如く、検出された側方クリアランスに応じて、加速度又はジャークの目標値が、側方クリアランスが小さいときには、側方クリアランスが大きいときに比して低くなるように、或いは、側方クリアランスが小さいほど、低くなるように設定される。なお、加速度又はジャークの目標値の設定に於いて参照する側方クリアランスは、道路端Re側(左側通行の場合には、左側)の側方クリアランスΔLのみであっても、中央分離線CL側(左側通行の場合には、右側)の側方クリアランスΔRのみであっても、或いは、左右の側方クリアランスΔL、ΔRのうちの小さい方であってもよい。また、図4(A)、(B)に示されている如く、側方クリアランスが或る所定幅X2以上に於いては、加速度又はジャークの目標値は、任意に設定されてよい相対的に高い所定値A2、J2に設定され、側方クリアランスが或る所定幅X1以下に於いては、加速度又はジャークの目標値は、任意に設定されてよい相対的に低い所定値A1、J1に設定されてよい。所定値A2、J2は、例えば、見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合の適度な大きさになるように、実験等を通じて、設定されてよい。同様に、見通しの悪い道路又は狭い道路を走行する場合の適度な大きさになるように、実験等を通じて、設定されてよい。所定幅X1、X2も実験等を通じて適当な大きさに設定されてよい。
更に、側方クリアランスに基づいて加速度又はジャークを設定する場合に、図2(C)に模式的に描かれている如く、車両が側方クリアランスの拡大する方向に進行する場合(例えば、車両に進行方向に於いて、近い側の側方クリアランスΔL1<遠い側の側方クリアランスΔL2が成立する場合)には、将来に於いて、側方クリアランスが十分に広くなることが予想されるので、加速度又はジャークの目標値は、図4(A)、(B)の関係によらずに、最大値A2、J2に設定されてよい(加速度又はジャークの低減を実行しなくてもよい。)。この場合、車両の進行に伴って、側方クリアランスが変化しない場合又は減少するときに、図4(A)、(B)の関係にて加速度又はジャークの目標値が設定されることとなる。逆に、図2(D)に模式的に描かれている如く、車両が側方クリアランスの減少する方向に進行する場合(例えば、車両の進行方向に於いて、近い側の側方クリアランスΔL1>遠い側の側方クリアランスΔL2が成立する場合)には、将来に於いて、側方クリアランスが狭くなることが予想されるので、加速度又はジャークの目標値は、図4(A)、(B)の関係によらずに、最小値A1、J1に設定されてもよい。
図3(A)を参照して、車線幅に基づいて加速度又はジャークを設定する場合には、車両の進行方向前方を撮像する車載カメラ等による環境認識手段を用いて、上記と同様に適宜設定されてよい所定の範囲内に於ける道路白線若しくは黄線又は道路端を認識し、認識された道路白線等の位置から車両の前方の車線幅Δwが検出される。そして、所定の範囲のうちの任意の地点の値、例えば、最小値が、加速度又はジャークの目標値の設定に於いて参照する車線幅として採用されてよい。かくして、車線幅Δwが検出されると、図4(C)、(D)に模式的に描かれている如く、検出された車線幅Δwに応じて、加速度又はジャークの目標値が、車線幅Δwが小さいときには、車線幅Δwが大きいときに比して低くなるように、或いは、車線幅Δwが小さいほど、低くなるように設定される。また、図4(C)、(D)に示されている如く、(側方クリアランスの場合と同様に、)車線幅Δwが或る所定幅w2以上に於いては、加速度又はジャークの目標値は、任意に設定されてよい相対的に高い所定値A2、J2に設定され、車線幅Δwが或る所定幅w1以下に於いては、加速度又はジャークの目標値は、任意に設定されてよい相対的に低い所定値A1、J1に設定されてよい。所定値A2、J2は、例えば、見通しの良い道路又は広い道路を走行する場合の適度な大きさになるように、実験等を通じて、設定されてよい。同様に、見通しの悪い道路又は狭い道路を走行する場合の適度な大きさになるように、実験等を通じて、設定されてよい。所定幅w1、w2も実験等を通じて適当な大きさに設定されてよい。
更に、車線幅に基づいて加速度又はジャークを設定する場合にも、図3(B)に模式的に描かれている如く、車両が車線幅の拡大する方向に進行する場合(例えば、車両に進行方向に於いて、近い側の車線幅Δw1<遠い側の車線幅Δw2が成立する場合)には、将来に於いて、車線幅が十分に広くなることが予想されるので、加速度又はジャークの目標値は、図4(C)、(D)の関係によらずに、最大値A2、J2に設定されてよい(加速度又はジャークの低減を実行しなくてもよい。)。この場合、車両の進行に伴って、車線幅が変化しない場合又は減少するときに、図4(C)、(D)の関係にて加速度又はジャークの目標値が設定されることとなる。逆に、図3(C)に模式的に描かれている如く、車両が車線幅の減少する方向に進行する場合(例えば、車両の進行方向に於いて、近い側の車線幅Δw1>遠い側の車線幅Δw2が成立する場合)には、将来に於いて、車線幅が狭くなることが予想されるので、加速度又はジャークの目標値は、図4(C)、(D)の関係によらずに、最小値A1、J1に設定されてよい。
また更に、加速度又はジャークは、側方クリアランスと車線幅との双方に基づいて設定されてもよい。その場合、側方クリアランスに基づいた加速度又はジャークの目標値と車線幅に基づいた加速度又はジャークの目標値とをそれぞれ決定した後に、値の小さい方の加速度又はジャークの目標値を最終的な目標値として選択するようになっていてよい。
上記の如く設定される加速度又はジャークは、停止している車両が発進する際のそれぞれの目標値として用いられると共に、車両が発進後に加速している間にも目標値として用いられる。車両の加速中に、加速度又はジャークの目標値の設定に参照されるべき側方クリアランス又は車線幅が変化した場合には、それに伴って、加速度又はジャークの目標値が更新されてよい。
(2)装置の処理手順
既に触れた如く、本実施形態の運転支援制御装置に於ける加速制御は、停止している車両の発進時及び発進後の車両の加速時に実行されてよい。より具体的には、本実施形態による加速制御は、自動運転制御によって加速が要求されているとき、任意に態様にて設定された目標車速まで車速を増速するとき、その他、運転者又はその他の制御による車両の加速の要求があるときに実行され、加速の要求がなくなったとき、或いは、車速が目標車速に到達したときに終了するようなっていてよい。なお、車両に先行車があるとき(車両の前方の所定の範囲に車両が存在するとき)には、本実施形態による加速制御は実行されない。先行車の有無は、上記の環境認識部によって認識及び判定が可能である。例えば、車両の前方の所定の範囲内に車両が検出されないとき、先行車無しと判定されてよい。
図5(A)を参照して、本実施形態の運転支援制御装置の加速制御の具体的な処理手順に於いて、側方クリアランスに基づいて加速度又はジャークを設定する場合には、まず、先行車の有無が判定され(ステップ1)、先行車があるときには、本実施形態による加速制御が実行されず、運転者による加速制御、或いは、別の加速制御又は速度制御が実行されてよい(ステップ4)。一方、先行車がなく、本実施形態による自動加速制御の実行が指示されているとき(自動運転制御或いは運転者により自動加速制御の実行が要求又は許可されているとき)(ステップ2)、車両が停止している場合(車速=0のとき)には(ステップ3)、発進のためのトリガーの入力を待機することなる(ステップ5)。ここで、発進のためのトリガーとしては、既に触れた如く、運転者によるアクセルペダルの踏込み又はリジュームボタンの押圧、赤信号によって停車している場合には、信号が青に変わった情報Trg、或いは、車内カメラにて検出される運転者の頭部が正面を向いたことなどが採用されてよい。そして、発進のためのトリガーの入力があると(ステップ5)、車速が目標車速に達するまで、或いは、加速要求が終了するまで(ステップ6)、上記の如く側方クリアランスに基づいて設定された加速度又はジャークにて加速が実行されることとなる。その場合、より詳細には、まず、車両の進行方向の、車両前方の所定の範囲内に於ける道路脇に側方物体が存在するか否かが判定され、側方物体が存在せず、道路端までの側方クリアランスが十分大きいときには、加速度又は更にジャークの目標値が、図4(A)、(B)の最大値(規定加速度)に設定されてよい(ステップ8)。一方、側方物体が存在しているときには、上記の態様にて、加速度又は更にジャークの目標値を設定するための側方クリアランスが検出され(ステップ9)、図4(A)、(B)の関係に従って、側方クリアランスに対応した加速度又は更にジャークの目標値が決定される(ステップ10)。かくして、加速度又は更にジャークの目標値が決定されると、かかる目標値に加速度又は更にジャークの実際値が一致するように加速制御が実行される(ステップ11)。なお、上記のステップ7を実行せずに、側方クリアランスを直接検出して加速度又は更にジャークの目標値が決定されてもよい。その場合、側方クリアランスが所定値X2を超えていれば、加速度又は更にジャークの目標値は、規定加速度に設定される。
上記の処理手順に於いて、車両が既に走行中の場合には、ステップ3、4に於いて発進のためのトリガーを待たずに、最新の側方クリアランスを用いて、加速度又は更にジャークの目標値が決定され、加速制御が実行される(ステップ6〜11)。そして、図示の処理サイクルが繰り返され、加速が実行されて、車速が目標車速に達するなどして、加速要求が終了すると、加速制御が終了する。
次に、図5(B)を参照して、車線幅に基づいて加速度又はジャークを設定する場合、図5(A)のステップ1からステップ6までは、同様に実行され、加速制御を実行する際には、図3に関連して説明した如く、車線幅が検出され(ステップ7’)、図4(C)、(D)の関係を従って、その検出された車線幅に対応した加速度又は更にジャークの目標値が決定される(ステップ10)。そして、加速度又は更にジャークの目標値が決定されると、かかる目標値に加速度又は更にジャークの実際値が一致するように加速制御が実行される(ステップ11)。
なお、既に述べた如く、上記のステップ10に於いて、車両の進行方向に側方クリアランス又は車線幅が増大している場合には、図4に示されている関係によらず、加速度又はジャークが最大値(A2、J2)に設定されてよい。或いは、車両の進行方向に側方クリアランス又は車線幅が減少している場合には、図4に示されている関係によらず、加速度又はジャークが最小値に設定されてよい。
加速度又はジャークの設定に於いて、側方クリアランスと車線幅との双方を参照する場合には、それぞれについて、ステップ7〜10を実行し、値の小さい加速度又はジャークが加速の実行に於いて採用されてよい。また、側方クリアランス又は車線幅に基づいて加速度のみの目標値を設定して加速制御が実行されてもよく、ジャークのみの目標値を設定して加速制御が実行されてもよい。
かくして、上記の例の如く、本実施形態の装置によれば、自動的に車両を加速する制御に於いて、車内からの見通しの悪い道路又は車線幅の狭い道路に於いては、加速度又はジャークを低く抑え、見通しの良い道路又は車線幅の広い道路に於いては、それに適した大きさにて車両の加速が実行されることとなり、車両の走行安全性を考慮し、運転者や乗員の快適性と安心感とを両立したシステムが提供されることが期待される。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。

Claims (1)

  1. 車両の運転支援制御装置であって、前記車両の加速度を制御する加速度制御手段にして、前記車両の進行方向前方の側方物体若しくは道路端と前記車両との間のクリアランス又は前記車両の進行方向前方の車線幅が小さいとき、前記加速度が、前記クリアランス又は前記車線幅が大きいときに比して、低く設定される手段を含む装置。
JP2019181364A 2019-10-01 2019-10-01 車両の運転支援制御装置 Pending JP2021054345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019181364A JP2021054345A (ja) 2019-10-01 2019-10-01 車両の運転支援制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019181364A JP2021054345A (ja) 2019-10-01 2019-10-01 車両の運転支援制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021054345A true JP2021054345A (ja) 2021-04-08

Family

ID=75272121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019181364A Pending JP2021054345A (ja) 2019-10-01 2019-10-01 車両の運転支援制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021054345A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11897459B2 (en) Collision avoidance assist apparatus
US11008039B2 (en) Lane change assist apparatus for vehicle
JP6981837B2 (ja) 車両の運転支援制御装置
JP6387948B2 (ja) 車両の運転支援装置
JP6593607B2 (ja) 車両制御装置
US11485356B2 (en) Vehicle control device and control method
JP3785959B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP2002307976A (ja) 走行支援装置
US20230382455A1 (en) Collision avoidance support apparatus
US11299163B2 (en) Control system of vehicle, control method of the same, and non-transitory computer-readable storage medium
JP7205444B2 (ja) 運転支援装置
JP2004352110A (ja) 車両用走行支援装置
JP7222343B2 (ja) 運転支援装置
JP2023155454A (ja) 運転支援装置及び通知装置
US20200216096A1 (en) Control system of vehicle, control method of the same, and non-transitory computer-readable storage medium
JP4033037B2 (ja) 車両用運転操作補助装置およびその装置を備えた車両
CN114084131B (zh) 车辆的驾驶支援控制装置
JP2021054345A (ja) 車両の運転支援制御装置
US20220314978A1 (en) Vehicle control device and vehicle control method, and storage medium
US20230098792A1 (en) Vehicle driving assist apparatus, vehicle driving assist method, and vehicle driving assist program
JP2024060411A (ja) 衝突回避支援装置、衝突回避支援方法及び衝突回避支援プログラム
JP2022161212A (ja) 車両の自動運転装置
JP2023131201A (ja) 衝突回避装置、衝突回避方法及び衝突回避プログラム
JPH08318800A (ja) 自動車の追突防止装置