JP2021054167A - 衛星コンステレーション形成システム、衛星コンステレーション形成方法、衛星コンステレーション形成プログラム、および、地上装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、軌道面毎に軌道高度を変えた場合、軌道面間の成す角度が時間推移に伴い相対的に変化する。また、軌道面毎に軌道高度を変更した場合、軌道面毎に衛星対地速度に差が出るため、長期間運用する内に隣接高度間の通信相手がずれていってしまう。これにより、通信相手の切替が必要になるという課題がある。
前記複数の軌道面の軌道面毎に、前記軌道衛星群の各衛星の推進装置を同期して動作させる衛星コンステレーション形成部を備え、
前記衛星コンステレーション形成部は、
前記複数の軌道面のうち1の軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、第1時間の増速の後に増速を停止し、大気抵抗により各衛星の高度が元の高度に戻った後に前記第1時間の増速をする動作を繰り返す大気抵抗利用増減速処理を実施するとともに、前記1の軌道面に隣接する軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、前記1の軌道面に対し前記大気抵抗利用増減速処理を開始した時点から第2時間の遅延の後に、前記大気抵抗利用増減速処理を開始することを前記複数の軌道面の各々に対して繰り返す。
図1は、地上に対し、複数衛星が連携して地球70の全球に亘り通信サービスを実現する例を示す図である。
図1は、全球に亘り通信サービスを実現する衛星コンステレーション20を示している。
同一軌道面を同一高度で飛行している複数の衛星の各衛星では、地上に対する通信サービス範囲が後続衛星の通信サービス範囲とオーバーラップしている。よって、このような複数の衛星によれば、地上の特定地点に対して、同一軌道面上の複数の衛星が時分割的に交互に交代しながら通信サービスを提供することができる。
しかしながら、単一軌道面で通信サービスを提供できるのは衛星軌道直下付近に限定される。そこで、地球に対して軌道面が東西方向に回転した別の軌道面を隣接させ、その軌道面上の複数の衛星による通信サービスも同時に実施する。このように隣接軌道面を設けることにより、隣接軌道間の地上に対する通信サービスを面的に網羅することが可能となる。同様に、地球の周りに多数の軌道面を概ね均等配置すれば、全球に亘り地上に対する通信サービスが可能となる。地上の特定地点から見れば、個々の衛星は短い時間で飛び去ってしまう。しかし、軌道上複数の衛星が時分割的に交互に交代しながら通信サービスを提供すれば、地上の任意の地点に対して連続的に通信サービスを提供することが可能となる。その際、個々の衛星は、後継衛星と通信サービスを分担するために、衛星間の通信方式を用いて、必要な信号および情報を授受する。
図2は、地球観測サービスを実現する衛星コンステレーション20を示している。図2の衛星コンステレーションは、光学センサあるいは合成開口レーダといった電波センサである地球観測装置を具備した衛星が同一軌道面を同一高度で飛行する。このように、地上の撮像範囲が時間遅れで後続衛星がオーバーラップする衛星群では、地上の特定地点に対して軌道上複数の衛星が時分割的に交互に交代しながら地上画像を撮像することにより地球観測サービスを提供する。しかしながら単一軌道面でサービス提供できるのは衛星軌道直下付近に限定される。これに対して地球に対して軌道面が東西方向に回転した別の軌道面を隣接させて、同様の複数衛星によるサービスを同時に実施すれば、隣接軌道間の地上サービスを面的に網羅することが可能となる。同様にして地球の周りに多数の軌道面を概ね均等配置すれば、全球に亘り網羅的に地球観測サービスが可能となる。地上の特定地点から見れば、個々の衛星は短い時間で飛び去ってしまうが、軌道上複数の衛星が時分割的に交互に交代しながらサービス提供すれば、地上の任意の地点に対していつでも地球観測サービスを提供することが可能となる。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100は、複数の軌道面21を有する衛星コンステレーション20を形成する。また、複数の軌道面21の各軌道面21には、複数の衛星30が同じ軌道高度で飛行する。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション20は、各軌道面21の複数の衛星30からなる衛星群300により構成される。本実施の形態に係る衛星コンステレーション20は、衛星群300が連携してサービスを提供する。衛星コンステレーション20とは、具体的には、図1に示すような通信事業サービス会社による1つの衛星群から成る衛星コンステレーションを指す。また、衛星コンステレーション20とは、具体的には、図2に示すような観測事業サービス会社による1つの衛星群から成る衛星コンステレーションを指す。
図3では、衛星コンステレーション20における複数の軌道面の各軌道面21は、互いに異なる面に存在する。図3では、複数の軌道面の各軌道面21の軌道傾斜角は略90度となっているが、軌道面はずれている例を示している。すなわち、複数の軌道面21は互いに交差している。図3では、主に、極域近傍において軌道面が交差する。一例として、各軌道面21には、複数の衛星として20機以上の衛星が飛行していてもよい。また、図3の衛星コンステレーション20は、一例として、20面以上の軌道面21を有していてもよい。
図4に示す衛星コンステレーション20では、複数の軌道面の各軌道面21の軌道傾斜角が約90度ではなく、かつ、複数の軌道面の各軌道面21が互いに異なる面に存在する例を示している。図4では、主に、極域以外において軌道面が交差する。
また、本実施の形態に係る衛星コンステレーション20は、複数の軌道面における隣接する軌道面の相対高度差を順に並べると正弦波状となる。さらに、本実施の形態に係る衛星コンステレーション20は、複数の軌道面における隣接する軌道面の相対高度差を正弦波状に保ちつつ、複数の軌道面の各軌道面21の軌道高度を順番に変動させる。
同一軌道面において同一高度を飛行する複数の衛星30は、相対的に同じ速度で軌道面における相対位相を維持しながら飛行する。よって、同一軌道面において同一高度を飛行する複数の衛星30は、衝突することはない。
衛星コンステレーション形成システム100は、コンピュータを備える。図6では、1つのコンピュータの構成を示しているが、実際には、衛星コンステレーション20を構成する複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備500の各々にコンピュータが備えられる。そして、複数の衛星の各衛星30、および、衛星30と通信する地上設備500の各々に備えられたコンピュータが連携して、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100の機能を実現する。以下において、衛星コンステレーション形成システム100の機能を実現するコンピュータの構成の一例について説明する。
具体的には、衛星コンステレーション形成部110は、複数の軌道面の軌道面数に1を加算した数の軌道高度を設定する。そして、衛星コンステレーション形成部110は、衛星が飛行していない空きの軌道高度を順番に埋めるように複数の軌道面の各軌道面21の軌道高度を変更する。この機能により、衛星コンステレーション形成部110は、複数の軌道面の各軌道面21の軌道高度を順番に変動させる。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった出力機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
衛星コンステレーション形成プログラムは、上記の衛星コンステレーション形成部の「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えた各処理、各手順あるいは各工程を、コンピュータに実行させる。また、衛星コンステレーション形成方法は、衛星コンステレーション形成システム100が衛星コンステレーション形成プログラムを実行することにより行われる方法である。
衛星コンステレーション形成プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体あるいは記憶媒体に格納されて提供されてもよい。また、衛星コンステレーション形成プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
衛星30は、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35とを備える。その他、各種の機能を実現する構成要素を備えるが、図7では、衛星制御装置31と衛星通信装置32と推進装置33と姿勢制御装置34と電源装置35について説明する。
衛星制御装置31は、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御するコンピュータであり、処理回路を備える。具体的には、衛星制御装置31は、地上設備500から送信される各種コマンドにしたがって、推進装置33と姿勢制御装置34とを制御する。
衛星通信装置32は、地上設備500と通信する装置である。具体的には、衛星通信装置32は、自衛星に関する各種データを地上設備500へ送信する。また、衛星通信装置32は、地上設備500から送信される各種コマンドを受信する。
推進装置33は、衛星30に推進力を与える装置であり、衛星30の速度を変化させる。具体的には、推進装置33は電気推進機である。具体的には、推進装置33は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置34は、衛星30の姿勢と衛星30の角速度と視線方向(Line Of Sight)といった姿勢要素を制御するための装置である。姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置34は、各姿勢要素を所望の方向に維持する。姿勢制御装置34は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタおよび磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールおよびコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサの計測データまたは地上設備500からの各種コマンドにしたがって、アクチュエータを制御する。
電源装置35は、太陽電池、バッテリおよび電力制御装置といった機器を備え、衛星30に搭載される各機器に電力を供給する。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
地上設備500は、全ての軌道面の多数衛星をプログラム制御する。地上設備500は、地上装置の例である。地上装置は、地上アンテナ装置、地上アンテナ装置に接続された通信装置、あるいは電子計算機といった地上局と、地上局にネットワークで接続されたサーバあるいは端末としての地上設備から構成される。また、地上装置には航空機、自走車両、あるいは移動端末といった移動体に搭載された通信装置を含んでも良い。
解析予測部520は、衛星30の軌道を解析予測する。
このように、軌道制御コマンド生成部510および解析予測部520は、衛星コンステレーション形成部110の機能を実現する。すなわち、軌道制御コマンド生成部510および解析予測部520は、衛星コンステレーション形成部110の例である。
衛星30は、さらに、衛星コンステレーション20を形成する衛星コンステレーション形成部110bを備える。そして、複数の衛星の各衛星30の衛星コンステレーション形成部110bと、地上設備500の各々に備えられた衛星コンステレーション形成部110とが連携して、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100の機能を実現する。なお、衛星30の衛星コンステレーション形成部110bは、衛星制御装置31に備えられていてもよい。
図10は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100により形成される衛星コンステレーション20の例を示す図である。図11は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100により形成される衛星コンステレーション20の例を示す図である。
図11に示す衛星コンステレーション20では、複数の軌道面の各軌道面21の軌道傾斜角が約90度ではなく、かつ、複数の軌道面の各軌道面21が互いに異なる面に存在する。
また、本実施の形態に係る衛星コンステレーション20は、複数の軌道面の各軌道面21の軌道高度が互いに異なる。さらに、本実施の形態に係る衛星コンステレーション20は、複数の軌道面における隣接する軌道面の相対高度差を順に並べると正弦波状となっている。また、衛星コンステレーション20は、複数の軌道面の各軌道面21の公転周期が互いに等しくなる軌道傾斜角を各軌道面21が有している。
図12では、17個の軌道面を有する衛星コンステレーション20における各軌道面の相対高度差を表している。縦軸は、軌道面1の高度が高く、降順で高度が低くなることを表しており、距離を示すものではない。図12では、軌道面1を基準とした場合に、隣接する軌道面1と軌道面2との軌道高度の差、軌道面2と軌道面3との軌道高度の差、というようにプロットしていくと、正弦波状となることを示している。
地表面の画像を取得し、赤道上空の隣接軌道距離よりも広域の撮像が可能な光学センサを搭載した衛星コンステレーションによれば、全球をくまなく画像取得可能となる。光学センサの分解能と観測幅は軌道高度に依存する。よって、同じ仕様の光学センサを採用する衛星コンステレーションでは、軌道高度の最も低い条件で撮像する場合が最も高分解能で、観測幅は最小となる。したがって、赤道上空で軌道高度が最低の条件における光学センサの観測幅が、隣接軌道間距離よりも大きければ、赤道上空を含めて網羅的に地表面の撮像が可能となる。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成部110は、複数の軌道面の各軌道面21の軌道高度が互いに異なり、かつ、複数の軌道面の各軌道面21の公転周期が互いに等しくなる軌道傾斜角を各軌道面が有する衛星コンステレーション20を形成する。具体的には、複数の軌道面の各軌道面は、図13に示すような太陽同期軌道である。
そして、衛星コンステレーション形成部110は、パラメータを用いて、各軌道面21の軌道高度が互いに異なり、かつ、複数の軌道面の各軌道面21の公転周期が互いに等しくなる軌道傾斜角を各軌道面が有する衛星コンステレーション20を形成する。
太陽同期する軌道面同士は軌道高度が異なっていても公転周期が等しくなる。以下に、軌道高度が異なり、太陽同期軌道となる複数軌道面の例を示す。太陽同期するための制約条件は概ね軌道高度と軌道傾斜角の相関関係で決まるので、軌道高度に応じて軌道傾斜角を適切に設定すれば、太陽同期軌道を形成できる。
軌道高度1000km:軌道傾斜角約99.5°
軌道高度1100km:軌道傾斜角約99.9°
軌道高度1200km:軌道傾斜角約100.4°
軌道高度1300km:軌道傾斜角約100.9°
軌道高度1400km:軌道傾斜角約101.4°
軌道高度1500km:軌道傾斜角約102.0°
軌道高度1000kmの太陽同期軌道面:LST06:00
軌道高度1100kmの太陽同期軌道面:LST08:00
軌道高度1200kmの太陽同期軌道面:LST10:00
軌道高度1300kmの太陽同期軌道面:LST12:00
軌道高度1400kmの太陽同期軌道面:LST14:00
軌道高度1500kmの太陽同期軌道面:LST16:00
図15を用いて、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100の動作について説明する。衛星コンステレーション形成システム100の動作手順は、衛星コンステレーション形成方法に相当する。また、衛星コンステレーション形成システム100の動作を実現するプログラムは、衛星コンステレーション形成プログラムに相当する。
より具体的には、地上設備500の軌道制御コマンド生成部510が、上記の衛星コンステレーション20を形成するために各衛星30に送信する軌道制御コマンド51を生成する。軌道制御コマンド生成部510は、複数の軌道面の軌道面数に1を加算した数の軌道高度を設定し、衛星が飛行していない空きの軌道高度を順番に埋めるように複数の軌道面の各軌道面21の軌道高度を変更させる軌道制御コマンド51を生成する。
具体的には、地上設備500の通信装置950が、上記の衛星コンステレーション20を形成するために生成した軌道制御コマンド51を、各衛星30に送信する。
図16から図19を用いて、複数の軌道面における隣接する軌道面の相対高度差を正弦波状に保ちつつ、各軌道面21の軌道高度23を順番に変動させる方式について説明する。
図16の上段では、空きスロットは高度10である。図16の下段では、高度12の衛星が空きスロットである高度10に衛星高度を変更した様子を示している。そして高度12が空きスロットとなり、高度14の衛星が空きスロットである高度12に衛星高度を変更する。
図17の上段では、空きスロットは高度14である。図17の下段では、高度16の衛星が空きスロットである高度14に衛星高度を変更した様子を示している。そして高度16が空きスロットとなり、高度17の衛星が空きスロットである高度16に衛星高度を変更する。このとき軌道面の追い越しは無い。
図18の上段では、空きスロットは高度17である。図18の下段では、高度15の衛星が空きスロットである高度15に衛星高度を変更した様子を示している。そして高度15が空きスロットとなり、高度13の衛星が空きスロットである高度15に衛星高度を変更する。
このとき、軌道高度が追い越される軌道面が1面のみ存在するが、軌道面同士の交点は2点に限定されるので、高度変更の際に偶然この2点の交点で衝突することがないよう、衛星の通過タイミングを見計らって高度変更することは容易である。軌道高度を変更する側が、軌道高度を変更しても、交点において衝突しないことを予め予測解析して確認してから軌道変更を実施する。予測解析の結果で衝突リスクがある場合は、予め隣接衛星間隔を調整することで、衛星の通過タイミングを見計らうことが可能である。なお、タイミング調整についての具体的な内容については、実施の形態2から4で後述する。
また、それぞれの軌道面に多数機の衛星が飛翔するメガコンステレーションにおいて、それぞれの軌道面の衛星は互いに概ね等間隔で飛翔しているので、多数機を同時に高度変更しても、すべての衛星を衝突回避して軌道高度の追い越しをすることも容易である。もちろん1機ずつ順番に高度変更し、高度変更完了後に同一軌道面内の衛星の相対間隔を微調整してもよい。
また、高度変更する際に衛星間情報授受を継続することは容易である。具体的には、通信サービスの場合に通信ミッションを継続したまま高度変更を実施することができる。
衛星対地速度は軌道高度が低いほど大きいので、同一軌道面内の衛星が1機分ずれるまでの時間は低軌道高度ほど短くなる。具体的には、衛星高度550kmの1日当たりの周回数は15周で、衛星高度880kmの1日当たりの周回数は14周である。概算すると高度差1km当たり0.003周回分のずれが1日に発生する。すなわち、0.003周=1周/(880−550)kmである。角度換算すると、0.003×360=1.1度/kmとなる。
1軌道面に50機ずつ運用する場合、前後の衛星間のなす角度は、360/50=7.2度であり、約6.6日(=7.2/1.1)で衛星1機分の位置ずれが発生する。例えば、隣接高度で100mの高度差をつけて運用できるとすれば、約66日で衛星1機分の位置ずれが発生する。従って約4ヶ月かけて正弦波状に高度を変化させれば、隣接軌道における衛星対地速度差に伴う位置のずれはキャンセルして、永続的に運用が可能となる。
複数衛星が連携してサービスする目的で、各衛星が、隣接軌道衛星との情報授受をする場合がある。互いに軌道高度の異なる軌道面では、衛星の対地速度が異なり、かつ、軌道高度が低いほど対地速度が速いために、時間経過に伴い隣接軌道間の情報授受が困難になる。また、各衛星は、隣接軌道の後続衛星と情報授受を切り替えて運用することはできる。この切替時に情報欠損を発生させないために、各衛星は、切替時に情報授受を停止し、後続衛星への切替後に再度情報授受を再開する必要がある。よって、多数の衛星が切替を必要とするメガコンステレーションではサービス停止の影響が大きい。
また、切替時に後続衛星と情報授受するための情報伝送環境を確立するには手間がかかる。具体的には、衛星間光通信の場合、極めて高い指向精度で双方の衛星が搭載する伝送機器の指向方向を一致させるまで、情報伝送ができない。
本実施の形態では、衛星コンステレーション形成部110の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、衛星コンステレーション形成部110の機能がハードウェアで実現されてもよい。
電子回路は、衛星コンステレーション形成部110の機能を実現する専用の電子回路である。
電子回路は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。
衛星コンステレーション形成部110の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、衛星コンステレーション形成部110の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
本実施の形態では、主に、実施の形態1に追加する点について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、衛星コンステレーション形成システム100が、衝突を回避しつつ、軌道面21の軌道高度を変動させる方式について説明する。
なお、衛星コンステレーション形成システム100、衛星コンステレーション20、地上設備500、および衛星30の構成は実施の形態1と同様である。
衛星コンステレーション形成システム100の動作手順は、衛星コンステレーション形成方法に相当する。また、衛星コンステレーション形成システム100の動作を実現するプログラムは、衛星コンステレーション形成プログラムに相当する。
衛星コンステレーション形成部110は、2つの軌道面の各軌道面21の交点近傍点Pcにおいて、各軌道面21を飛行する衛星30が通過する衛星通過タイミングがずれるように衛星コンステレーション20を形成する。衛星コンステレーション形成部110は、衛星通過タイミングがずれている状態から、衛星通過タイミングがずれている状態を維持しながら、2つの軌道面21の少なくともいずれかの軌道面の軌道高度を徐々に変動させる。
図20では、2つの軌道面21a,21bの軌道高度が互いに異なり、かつ、各軌道面21a,21bにおける交点近傍点Pcにおいて、衛星30a,30bの衛星通過タイミングがずれている状態を示している。衛星コンステレーション形成部110は、衛星通過タイミングがずれている状態を維持しながら、2つの軌道面21a,21bの軌道高度を徐々に一致させる。
そこで、本実施の形態では、予め同数の衛星をほぼ均等配置で隊列飛行させ、徐々に軌道高度を近づける。徐々に軌道高度を近づけることにより、近傍高度の衛星群はほぼ対地速度が等しくなる。よって、予め位相をずらして隊列飛行する衛星群同士は、衝突することなく軌道高度を変更することができる。
図21では、軌道面21bの衛星30bが、軌道面21aを追い越す様子を示している。軌道面21bの衛星30bは、交点近傍点Pc1から、次の交点近傍点Pc2までの間Rで、軌道面21aを追い越す。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システムの衛星コンステレーション形成方法では、多数機の衛星群が飛行する軌道面を複数有し、互いに法線のなす角度が異なり高度が等しい軌道面に同数の衛星を具備する衛星コンステレーションを形成する。そして、衛星コンステレーション形成方法では、互いに相対角度を有する軌道面の衛星群を予め異なる軌道高度で構築した後に、2軌道面の交点近傍2点において、衛星通過タイミングをずらした状態を維持しながら、衛星高度を徐々に一致させる。よって、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成方法によれば、同一軌道高度を飛行する複数の軌道面の衛星群を衝突リスクなく構築できるという効果がある。
<デオービット方法>
本実施の形態に係る衛星コンステレーションにおいて、いずれかの衛星がデオービットする際のデオービット方法について説明する。本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成方法を用いて、デオービット途中の衛星が、隣接軌道面の軌道高度を飛翔する衛星を追い越して地上へ落下するようにデオービット衛星を制御する。よって、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システムによるデオービット方法によれば、衝突を回避しつつ、確実に衛星をデオービットさせることができるという効果がある。
本実施の形態に係る衛星コンステレーションにおいて、デブリ回収衛星が、自力でデオービットできない衛星を外的な捕獲手段により捕獲し、隣接軌道面の軌道高度を飛翔する衛星を追い越して地上へ落下するデブリ回収方法について説明する。本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成方法を用いて、自力でデオービットできない衛星を外的な捕獲手段により捕獲したデブリ回収衛星を、隣接軌道面の軌道高度を飛翔する衛星を追い越して地上へ落下するように制御する。よって、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システムによるデブリ回収方法によれば、衝突を回避しつつ、確実にデブリ回収衛星にデブリを回収および除去させることができるという効果がある。
本実施の形態では、主に、実施の形態1および2に追加する点について説明する。なお、実施の形態1および2と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、衛星コンステレーション形成システム100が、衝突を回避しつつ、軌道面21の軌道高度を変動させる具体的な方式について説明する。
なお、衛星コンステレーション形成システム100、衛星コンステレーション20、地上設備500、および衛星30の構成は実施の形態1と同様である。
図23は、軌道傾斜角の調整について説明する図である。
軌道制御コマンド生成部510は、各衛星30の高度を調整するための軌道制御コマンド51を生成する。また、軌道制御コマンド生成部510は、各衛星30の軌道傾斜角を調整するための軌道制御コマンド51を生成する。そして、地上設備500の通信装置950は、軌道制御コマンド51を各衛星30へ送信する。
各衛星30において、衛星制御装置31は、衛星通信装置32を介して軌道制御コマンド51を受信する。衛星制御装置31は、軌道制御コマンド51にしたがって、衛星高度および軌道傾斜角を調整する。具体的には、衛星制御装置31は、軌道制御コマンド51にしたがって推進装置33を制御する。推進装置33が衛星速度を変えることにより、衛星高度と軌道傾斜角とを調整することができる。上述したように、軌道制御コマンド生成部510は、衛星コンステレーション形成部110の例である。また、軌道制御コマンド51は、衛星コンステレーション形成部110が生成するパラメータの例である。
衛星30の飛行速度が増速すると、衛星30の高度が上昇する。そして、衛星30の高度が上昇すると、衛星30の対地速度が減速する。
衛星30に対する大気抵抗の影響により衛星30の飛行速度が減速すると、衛星30の高度が下降する。そして、衛星30の高度が下降すると、衛星30の対地速度が増速する。
図24は、本実施の形態に係る衛星コンステレーション20の例を示す図である。
衛星コンステレーション形成システム100は、法線の向きが互いに異なる複数の軌道面21を有する衛星コンステレーション20を形成する。各軌道面21に複数の衛星30が軌道衛星群210として飛翔する。軌道衛星群210の各衛星は軌道衛星群210の各衛星の速度を変化させる推進装置33を備えている。衛星コンステレーション20は、軌道衛星群210の各衛星に大気抵抗が影響する軌道高度、例えば、軌道高度500km以下に形成される。図24では、1つの軌道面21を例として、複数の衛星30が軌道衛星群210として飛翔している様子を示している。なお、各軌道面21においても同様に軌道衛星群210が飛翔している。
本実施の形態では、衛星コンステレーション形成部110は、複数の軌道面の軌道面毎に、軌道衛星群210の各衛星の推進装置33を同期して動作させる。
また、衛星コンステレーション形成部110は、複数の軌道面のうち1の軌道面21の軌道衛星群210の各衛星に対し、第1時間T1の増速の後に増速を停止し、大気抵抗により各衛星の高度が元の高度に戻った後に第1時間T1の増速をする動作を繰り返す大気抵抗利用増減速処理を実施する。衛星コンステレーション形成部110は、1の軌道面21の軌道衛星群210の各衛星に対し、大気抵抗利用増減速処理を実施するとともに、1の軌道面に隣接する軌道面の軌道衛星群210の各衛星に対し、1の軌道面に対し大気抵抗利用増減速処理を開始した時点から第2時間T2の遅延の後に、大気抵抗利用増減速処理を開始することを複数の軌道面の各衛星に対して繰り返す。
衛星コンステレーション形成部110は、第1時間T1の2倍を複数の軌道面の数Nで割った値を第2時間T2として算出する。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100の動作について説明する。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100は、法線方向が互いに異なるN面の軌道面21を有する衛星コンステレーション20を形成する。同一の軌道面を飛翔する複数の衛星30は軌道衛星群210である。
衛星コンステレーション形成部110により、同一の軌道面を構成する複数の衛星30は同期して推進装置33を動作させる。
図25において、(1)は大気抵抗のある環境下で一定高度の定常運用をするモデルである。(2)は、大気抵抗のある環境下で正弦波状高度変更するモデルである。(3)は、衝突回避に必要となる高度差が大きい場合のモデルである。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100によれば、N面の軌道面の高度が分散しており、異なる高度の軌道面同士は交点を持たないので、衛星の衝突リスクがない。高度が一致する軌道面同士は交点を有するが、一致する可能性があるのはそれぞれ最大1軌道面のみであり、交点において衛星通過タイミングをずらすことにより衝突を回避することは容易である。
また、軌道高度の異なる軌道面同士は衛星対地速度が異なるため、隣接軌道を飛翔する衛星との相対位置関係が徐々に変化する。しかし、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100では、正弦波状に高度の高低関係が入れ替わるので、結果としては平均的な相対位置関係が維持される。したがって、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100によれば、隣接軌道の衛星との通信対象を切替えることなく、サービスを継続できる。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100では、大気抵抗による減速降下と、減速分を補償するための推進装置による増速を、軌道面毎に順番に実施する。よって、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100によれば、結果的に正弦波状の高度変化が生じ、中期的には対地速度の変化と軌道面の回転がキャンセルされるので、衝突を回避して運用継続が可能となる。
本実施の形態では、主に、実施の形態3に追加する点について説明する。なお、実施の形態1から3と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
本実施の形態では、衛星コンステレーション形成システム100が、実施の形態3で説明した衛星コンステレーション20を形成するための地上設備500について説明する。
なお、衛星コンステレーション形成システム100、衛星コンステレーション20、地上設備500、および衛星30の構成は実施の形態1と同様である。
地上設備500の通信装置950は、衛星コンステレーション20を構成する複数の軌道面の各軌道面21の軌道衛星群210の各衛星を追跡管制する信号を送受信する。
地上設備500の軌道制御コマンド生成部510は、複数の軌道面の軌道面毎に、軌道衛星群210の各衛星の推進装置を同期して動作させる軌道制御コマンド51を生成する。また、軌道制御コマンド51は、複数の軌道面のうち1の軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、第1時間T1の増速した後に増速を停止し、大気抵抗により各衛星の高度が元の高度に戻った後に前記第1時間の増速をする動作を繰り返す大気抵抗利用増減速処理を実施させる。また、軌道制御コマンド51は、1の軌道面に隣接する軌道面の軌道衛星群210の各衛星に対し、1の軌道面に対し大気抵抗利用増減速処理を開始した時点から第2時間T2の遅延の後に、大気抵抗利用増減速処理を開始させる。そして、軌道制御コマンド生成部510は、複数の軌道面の各衛星に対して、上記の処理を繰り返えさせる軌道制御コマンド51を生成する。
地上設備500の通信装置950は、軌道制御コマンド51を複数の軌道面の各軌道面の軌道衛星群210の各衛星に送信する。
実施の形態1で説明したように、地上設備500は、全ての軌道面の多数衛星をプログラム制御する。具体的には、以下の通りである。
具体的には、地上設備500の軌道制御コマンド生成部510が、軌道面の高度が入れ替わる際の2軌道面の交点において、衛星通過タイミングが一致しないことを条件として推進装置33を動作させる軌道制御コマンド51を衛星30に送信する。
T1程度の時間インターバルでは軌道面の相対角度は変化するが、十分長い時間の平均値を比較すれば、軌道面間角度が均等であるか否か判断できる。よって、不均等であれば衛星30の推進装置33の推力を調整することにより、軌道高度を微調整して、軌道面の相対角度が均一になるよう軌道面の複数の衛星に指示を与える。
具体的には、地上設備500の軌道制御コマンド生成部510が、衛星30の推進装置33の推力を調整することにより、軌道高度を微調整して、軌道面の相対角度が均一になるように軌道制御コマンド51を衛星30に送信する。
本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100によれば、地上設備500の自動化が可能となり、省力化ができる。また、地上設備500は、同一軌道面内の衛星群の相対位置関係と、軌道面間の相対関係、および高度の推移をモニタする。そして、地上設備500は、衝突が発生しない条件を維持しながら、徐々に推進装置の出力を低減していくことにより、異なる軌道面の中の最高高度と最低高度の高度差が縮まり、軌道面の相対角度変化も衛星対地速度の相違も減る。よって、本実施の形態に係る衛星コンステレーション形成システム100によれば、正弦波状の高度変化を緩慢に実施できる余裕が生まれ、衝突リスク自体が減らせると共に、推薬消費量を削減可能となる。
また、実施の形態1から4のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1から4では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
Claims (10)
- 法線の向きが互いに異なる複数の軌道面を有し、各軌道面に複数の衛星が軌道衛星群として飛翔し、前記軌道衛星群の各衛星が前記軌道衛星群の各衛星の速度を変化させる推進装置を備えた衛星コンステレーションを、前記軌道衛星群の各衛星に大気抵抗が影響する軌道高度に形成する衛星コンステレーション形成システムにおいて、
前記複数の軌道面の軌道面毎に、前記軌道衛星群の各衛星の推進装置を同期して動作させる衛星コンステレーション形成部を備え、
前記衛星コンステレーション形成部は、
前記複数の軌道面のうち1の軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、第1時間の増速の後に増速を停止し、大気抵抗により各衛星の高度が元の高度に戻った後に前記第1時間の増速をする動作を繰り返す大気抵抗利用増減速処理を実施するとともに、前記1の軌道面に隣接する軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、前記1の軌道面に対し前記大気抵抗利用増減速処理を開始した時点から第2時間の遅延の後に、前記大気抵抗利用増減速処理を開始することを前記複数の軌道面の各々に対して繰り返す衛星コンステレーション形成システム。 - 前記衛星コンステレーション形成部は、
前記複数の軌道面における隣接する軌道面の相対高度差を順に並べた軌道高度の高度プロファイルが正弦波状を成すように前記第1時間と前記第2時間とを設定する請求項1に記載の衛星コンステレーション形成システム。 - 前記衛星コンステレーション形成部は、
前記第1時間の2倍を前記複数の軌道面の数で割った値を前記第2時間として算出する請求項1または請求項2に記載の衛星コンステレーション形成システム。 - 法線の向きが互いに異なる複数の軌道面を有し、各軌道面に複数の衛星が軌道衛星群として飛翔し、前記軌道衛星群の各衛星が前記軌道衛星群の各衛星の速度を変化させる推進装置を備えた衛星コンステレーションを、前記軌道衛星群の各衛星に大気抵抗が影響する軌道高度に形成する衛星コンステレーション形成システムの衛星コンステレーション形成方法において、
衛星コンステレーション形成部は、前記複数の軌道面の軌道面毎に、前記軌道衛星群の各衛星の推進装置を同期して動作させ、
前記衛星コンステレーション形成部は、さらに、
前記複数の軌道面のうち1の軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、第1時間の増速の後に増速を停止し、大気抵抗により各衛星の高度が元の高度に戻った後に前記第1時間の増速をする動作を繰り返す大気抵抗利用増減速処理を実施するとともに、前記1の軌道面に隣接する軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、前記1の軌道面に対し前記大気抵抗利用増減速処理を開始した時点から第2時間の遅延の後に、前記大気抵抗利用増減速処理を開始することを前記複数の軌道面の各々に対して繰り返す衛星コンステレーション形成方法。 - 法線の向きが互いに異なる複数の軌道面を有し、各軌道面に複数の衛星が軌道衛星群として飛翔し、前記軌道衛星群の各衛星が前記軌道衛星群の各衛星の速度を変化させる推進装置を備えた衛星コンステレーションを、前記軌道衛星群の各衛星に大気抵抗が影響する軌道高度に形成する衛星コンステレーション形成システムの衛星コンステレーション形成プログラムにおいて、
前記複数の軌道面の軌道面毎に、前記軌道衛星群の各衛星の推進装置を同期して動作させる処理と、
前記複数の軌道面のうち1の軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、第1時間の増速の後に増速を停止し、大気抵抗により各衛星の高度が元の高度に戻った後に前記第1時間の増速をする動作を繰り返す大気抵抗利用増減速処理を実施するとともに、前記1の軌道面に隣接する軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、前記1の軌道面に対し前記大気抵抗利用増減速処理を開始した時点から第2時間の遅延の後に、前記大気抵抗利用増減速処理を開始することを前記複数の軌道面の各々に対して繰り返す処理とをコンピュータに実行させる衛星コンステレーション形成プログラム。 - 前記衛星コンステレーション形成プログラムは、さらに、
前記複数の軌道面における隣接する軌道面の相対高度差を順に並べた軌道高度の高度プロファイルが正弦波状を成すように前記第1時間と前記第2時間とを設定する処理を前記コンピュータに実行させる請求項5に記載の衛星コンステレーション形成プログラム。 - 前記衛星コンステレーション形成プログラムは、さらに、
前記第1時間の2倍を前記複数の軌道面の数で割った値を前記第2時間として算出する処理を前記コンピュータに実行させる請求項5または請求項6に記載の衛星コンステレーション形成プログラム。 - 法線の向きが互いに異なる複数の軌道面を有し、各軌道面に複数の衛星が軌道衛星群として飛翔し、前記軌道衛星群の各衛星が前記軌道衛星群の各衛星の速度を変化させる推進装置を備えた衛星コンステレーションを、前記軌道衛星群の各衛星に大気抵抗が影響する軌道高度に形成する衛星コンステレーション形成システムの地上装置において、
前記衛星コンステレーションを構成する前記複数の軌道面の各軌道面の前記軌道衛星群の各衛星を追跡管制する信号を送受信する通信装置と、
前記複数の軌道面の軌道面毎に、前記軌道衛星群の各衛星の推進装置を同期して動作させるとともに、前記複数の軌道面のうち1の軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、第1時間の増速の後に増速を停止し、大気抵抗により各衛星の高度が元の高度に戻った後に前記第1時間の増速をする動作を繰り返す大気抵抗利用増減速処理を実施するとともに、前記1の軌道面に隣接する軌道面の軌道衛星群の各衛星に対し、前記1の軌道面に対し前記大気抵抗利用増減速処理を開始した時点から第2時間の遅延の後に、前記大気抵抗利用増減速処理を開始することを前記複数の軌道面の各々に対して繰り返す軌道制御コマンドを生成する軌道制御コマンド生成部と
を備え、
前記通信装置は、前記軌道制御コマンドを前記複数の軌道面の各軌道面の前記軌道衛星群の各衛星に送信する地上装置。 - 前記軌道制御コマンド生成部は、
前記複数の軌道面における隣接する軌道面の相対高度差を順に並べた軌道高度の高度プロファイルが正弦波状を成すように前記第1時間と前記第2時間とを設定する請求項8に記載の地上装置。 - 前記軌道制御コマンド生成部は、
前記第1時間の2倍を前記複数の軌道面の数で割った値を前記第2時間として算出する請求項8または請求項9に記載の地上装置。
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