JP2021054059A - 金型、及び成形体の製造方法 - Google Patents

金型、及び成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形用スラリーの漏出を抑制可能な金型、及び成形体の製造方法を提供する。【解決手段】金型100は、第1金型本体2a、第1離型層3a、及び第2金型本体2bを備えている。第1金型本体2aは、第1凹部21a、第1内壁面22a、第1合わせ面23a、第1保持凹部24a、及び第2内壁面25aを有する。第1凹部21aは、成形用スラリーが注入される。第1内壁面22aは、第1凹部21aを画定する。第1合わせ面23aは、第1凹部21aの周囲に配置される。第1保持凹部24aは、第1合わせ面23a上においてバッフル101の端部を保持するように構成される。第2内壁面25aは、第1保持凹部24aを画定する。第1離型層3aは、第1内壁面22a上、及び第2内壁面25a上を被覆する。第2金型本体2bは、第1合わせ面23aと合わさる第2合わせ面23bを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、金型、及び成形体の製造方法に関する。
一般に、セラミックス部材は、例えば、電気化学素子用の支持体、フィルター、センサ、触媒担体、断熱材、防音材、防震材、及び生体材などの幅広い用途に利用されている。セラミックス部材は、所定形状のセラミックス成形体を焼成することによって作製される。
セラミックス成形体の製造方法としては、鋳込み成形法の一つであるモールドキャスト法が知られている(例えば、特許文献1参照)。モールドキャスト法は、成形用スラリーを金型内に注入した後、成形用スラリーを固化(ゲル化)させることによってセラミックス成形体を製造する方法である。
ここで、セラミックス成形体に貫通孔などを形成する場合は、金型の内部空間にピン(以下、「バッフル」という。)を配置した状態で成形用スラリーを固化させる。その後にバッフルを引き抜くことで貫通孔を形成することができる(例えば、特許文献2)。
特開2001−335371号公報 特開2007−331119号公報
金型は、その合わせ面に凹部が形成されている。金型は、この凹部によってバッフルの端部を保持している。ここで、バッフルと凹部の内壁面との隙間から、成形用スラリーが外部へ漏出するおそれがある。そこで、本発明は、成形用スラリーの漏出を抑制可能な金型、及び成形体の製造方法の提供を目的とする。
本発明の第1側面に係る金型は、バッフルを内部に配置した状態で成形用スラリーを固化させることによって、成形体を成形するために用いられる。金型は、第1金型本体と、第1離型層と、第2金型本体とを備えている。第1金型本体は、第1凹部、第1内壁面、第1合わせ面、第1保持凹部、及び第2内壁面を有する。第1凹部は、成形用スラリーが注入される。第1内壁面は、第1凹部を画定する。第1合わせ面は、第1凹部の周囲に配置される。第1保持凹部は、第1合わせ面上においてバッフルの端部を保持するように構成される。第2内壁面は、第1保持凹部を画定する。第1離型層は、第1内壁面上、及び第2内壁面上を被覆する。第2金型本体は、第1合わせ面と合わさる第2合わせ面を有する。
この構成によれば、第1離型層が第2内壁面を被覆している。すなわち、第2内壁面とバッフルとの間に第1離型層が介在するため、第2内壁面とバッフルとが直接接触する場合に比べて、金型とバッフルとの隙間を小さくすることができる。この結果、成形用スラリーの漏出を抑制することができる。
好ましくは、第1離型層は、第1内壁面から第2内壁面まで連続して延びる。この構成によれば、第1内壁面と第2内壁面との間の角部が面取り加工されている場合において、成形体のバリの発生を抑制することができる。
好ましくは、第2内壁面上を被覆する第1離型層は、第1内壁面上を被覆する第1離型層よりも薄い。
好ましくは、第2内壁面上を被覆する第1離型層は、底部と開口側端部とを有する。第1離型層の底部は、第1離型層の開口側端部よりも厚い。
好ましくは、第1離型層は、第1合わせ面上を被覆する。
好ましくは、第1金型本体は、第1角部を有する。第1角部は、第1内壁面と第2内壁面との間において面取り加工された部分である。第1離型層は、第1角部上を被覆している。
好ましくは、第1角部上の第1離型層は、第2内壁面上の第1離型層よりも厚い。
好ましくは、第2金型本体は、第2凹部及び第3内壁面を有する。第2凹部は、第1凹部と連通する。第3内壁面は、第2凹部を画定する。第2合わせ面は、第2凹部の周囲に配置される。
好ましくは、第2金型本体は、第2保持凹部及び第4内壁面を有する。第2保持凹部は、第1保持凹部とともにバッフルの端部を保持するように構成される。第4内壁面は、第2保持凹部を画定する。第2保持凹部は、第2合わせ面上に形成される。
好ましくは、金型は、第4内壁面上を被覆する第2離型層をさらに備える。
好ましくは、第2離型層は、第3内壁面上を被覆する。
好ましくは、第2離型層は、第3内壁面から第4内壁面まで連続して延びる。この構成によれば、第3内壁面と第4内壁面との間の角部が面取り加工されている場合において、成形体のバリの発生を抑制することができる。
好ましくは、第4内壁面上を被覆する第2離型層は、第3内壁面上を被覆する第2離型層よりも薄い。
好ましくは、第4内壁面上を被覆する第2離型層は、底部と開口側端部とを有する。第2離型層の底部は、第2離型層の開口側端部よりも厚い。
好ましくは、第2離型層は、第2合わせ面上を被覆する。
好ましくは、第2金型本体は、第2角部を有する。第2角部は、第3内壁面と第4内壁面との間において面取り加工された部分である。第2離型層は、第2角部上を被覆している。
好ましくは、第2角部上の第2離型層は、第4内壁面上の第2離型層よりも厚い。
好ましくは、第2金型本体は、金型内部と外部とを連通する注入口及び排出口を有する。第2離型層は、注入口及び排出口の内壁面上を被覆する。
本発明の第2側面に係る成形体の製造方法は、上記いずれかの金型に成形用スラリーを注入する工程と、注入された成形用スラリーを固化させることによって成形体を成形する工程と、を備える。
本発明によれば、成形用スラリーの漏出を抑制することができる。
金型の断面図。 第1金型本体の平面図。 金型の拡大分解正面図。 第2金型本体の底面図。 金型の拡大断面図。 金型の拡大断面図。 変形例に係る第1金型本体の正面図。 変形例に係る第2金型本体の正面図。 変形例に係る金型の断面図。
本実施形態に係る金型100の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、金型100の断面図である。
[金型100の構成]
図1に示すように、金型100は、鋳込み成形法の一つであるモールドキャスト法によって、成形用スラリーを固化(ゲル化)してセラミックス成形体を成形するために用いられる。金型100は、金型100の内部空間を延びるバッフル101を保持している。このバッフル101を内部に配置した状態で成形用スラリーを固化させることによって、貫通孔を有するセラミックス成形体が成形される。
セラミックス成形体は、焼成によりセラミックス部材となる。セラミックス部材としては、電気化学素子(例えば、燃料電池セル、電解セルなど)の支持体が挙げられるが、これに限らず幅広い用途に利用され得る。セラミックス成形体の製造方法については後述する。金型100は、第1金型本体2a、第2金型本体2b、第1離型層3a、及び第2離型層3bを備える。
[第1及び第2金型本体2a、2b]
図2は第1金型本体2aの平面図、図3は金型100の拡大分解正面図である。図1から図3に示すように、第1金型本体2aは、第1凹部21a、第1内壁面22a、第1合わせ面23a、複数の第1保持凹部24a、及び複数の第2内壁面25aを有する。
第1凹部21a内には、成形用スラリーが注入される。第1凹部21aは、第1内壁面22aによって画定されている。第1内壁面22aは、第1底面221a及び第1側面222aを有している。第1側面222aは、第1底面221aの外周部から延びている。
第1合わせ面23aは、環状である。第1合わせ面23aは、第1凹部21aの周囲に配置されている。すなわち、第1合わせ面23aは、第1凹部21aを囲むように配置されている。第1合わせ面23aは、第1凹部21aが開口する側に配置されている。本実施形態では、第1合わせ面23aは、第1金型本体2aの上面を構成している。
第1保持凹部24aは、第1合わせ面23a上に配置されている。第1保持凹部24aは、バッフル101の端部を保持するように構成されている。具体的には、一対の第1保持凹部24aによって、1つのバッフル101を保持している。一対の第1保持凹部24aのうち一方は、バッフル101の第1端部を保持し、一対の第1保持凹部24aのうち他方は、バッフル101の第2端部を保持する。
一対の第1保持凹部24aのそれぞれは、第1凹部21aを挟むように、第1合わせ面23a上に配置されている。一対の第1保持凹部24aのうち一方は、第1凹部21aに対して第1側(図2の左側)に配置され、一対の第1保持凹部24aのうち他方は、第1凹部21aに対して第2側(図2の右側)に配置されている。
一対の第1保持凹部24aは、第1合わせ面23a上において、第1凹部21aから金型100の外部へ向かって延びている。そして、一対の第1保持凹部24aのうち一方は、第1凹部21aに開口するとともに、金型100の外部には開口していない。これに対して、一対の第1保持凹部24aのうち他方は、第1凹部21aに開口するとともに、金型100の外部にも開口する。なお、本実施形態では、金型100は複数本のバッフル101を保持しているため、第1金型本体2aは、複数対の第1保持凹部24aを有している。
第1保持凹部24aは、バッフル101の外周面に沿うような形状である。詳細には、第1保持凹部24aは、正面視において半円状となっている。第1保持凹部24aは、第2内壁面25aによって画定されている。
図4は第2金型本体2bの平面図である。図1、図3、及び図4に示すように、第2金型本体2bは、第2凹部21b、第3内壁面22b、第2合わせ面23b、複数の第2保持凹部24b、及び複数の第4内壁面25bを有する。
第2凹部21b内には、成形用スラリーが注入される。第2凹部21bは、第1凹部21aと連通している。第1金型本体2aと第2金型本体2bとは、第1凹部21aと第2凹部21bとが合わさるように連結される。この第1凹部21a及び第2凹部21bによって、金型100の内部空間が構成される。
第2凹部21bは、第3内壁面22bによって画定されている。第3内壁面22bは、第2底面221b及び第2側面222bを有している。第2底面221bは、第1底面221aと対向している。第2側面222bは、第2底面221bの外周部から延びている。
第2合わせ面23bは、環状である。第2合わせ面23bは、第2凹部21bの周囲に配置されている。すなわち、第2合わせ面23bは、第2凹部21bを囲むように配置されている。第2合わせ面23bは、第2凹部21bが開口する側に配置されている。本実施形態では、第2合わせ面23bは、第2金型本体2bの下面を構成している。
第1金型本体2aと第2金型本体2bとを組み合わせた状態において、第2合わせ面23bは、第1合わせ面23aと合わさる。すなわち、第1合わせ面23aと第2合わせ面23bとは、対向している。
第2保持凹部24bは、第2合わせ面23b上に配置されている。第2保持凹部24bは、第1保持凹部24aとともにバッフル101の端部を保持するように構成されている。具体的には、一対の第2保持凹部24bによって、1つのバッフル101を保持している。一対の第2保持凹部24bのうち一方は、バッフル101の第1端部を保持し、一対の第2保持凹部24bのうち他方は、バッフル101の第2端部を保持する。すなわち、バッフル101の第1端部は、一対の第1保持凹部24aのうちの一方と、一対の第2保持凹部24bのうちの一方とによって、保持される。また、バッフル101の第2端部は、一対の第1保持凹部24aのうちの他方と、一対の第2保持凹部24bのうちの他方とによって、保持される。
一対の第2保持凹部24bのそれぞれは、第2凹部21bを挟むように、第2合わせ面23b上に配置されている。一対の第2保持凹部24bのうち一方は、第2凹部21bに対して第1側(図4の左側)に配置され、一対の第2保持凹部24bのうち他方は、第2凹部21bに対して第2側(図4の右側)に配置されている。
一対の第2保持凹部24bは、第2合わせ面23b上において、第2凹部21bから金型100の外部へ向かって延びている。そして、一対の第2保持凹部24bのうち一方は、第2凹部21bに開口するとともに、金型100の外部には開口していない。これに対して、一対の第2保持凹部24bのうち他方は、第2凹部21bに開口するとともに、金型100の外部にも開口する。なお、本実施形態では、金型100は複数本のバッフル101を保持しているため、第2金型本体2bは、複数対の第2保持凹部24bを有している。
第2保持凹部24bは、バッフル101の外周面に沿うような形状である。詳細には、第2保持凹部24bは、正面視において半円状となっている。第1保持凹部24aと第2保持凹部24bとは、互いに合わさって円柱状の凹部を構成している。第2保持凹部24bは、第4内壁面25bによって画定されている。
第2金型本体2bは、第1金型本体2a上に配置される。第2金型本体2bには、成形用スラリーを注入するための注入口27と、成形用スラリーの注入時に空気及び余剰の成形用スラリーを排出するための排出口28とが形成されている。第1金型本体2a及び第2金型本体2bは、例えば、金属によって構成される。具体的には、第1金型本体2a及び第2金型本体2bは、金属(アルミニウム、アルミニウム合金、SUS鋼、又はニッケル合金など)によって構成されている。
[第1及び第2離型層3a、3b]
図1及び図3に示すように、第1離型層3aは、第1凹部21aの第1内壁面22a上を被覆している。また、第1離型層3aは、第1保持凹部24aの第2内壁面25a上を被覆している。
このように、第2内壁面25a上に第1離型層3aが形成されているため、バッフル101は、第1離型層3aと当接する。このため、第1金型本体2aがバッフル101と当接する態様に比べて、バッフル101との隙間を小さくすることができる。
第1内壁面22a上に形成された第1離型層3aと第2内壁面25a上に形成された第1離型層3aとは、互いに繋がっていることが好ましい。すなわち、第1離型層3aは、第1内壁面22aから第2内壁面25aまで連続して延びている。
第1離型層3aの厚さは、例えば、それぞれ0.1〜100μm程度とすることができる。第1離型層3aは、第1内壁面22a及び第2内壁面25a上に離型剤を塗布することによって形成されている。第1離型層3aを構成する離型剤としては、フッ素系、シリコーン系、ウレタン系などの被膜剤を用いることができる。
第1離型層3aは、第1内壁面22a上に形成された第1離型層3aよりも、第2内壁面25a上に形成された第1離型層3aの方が薄くなるように構成することができる。なお、第1内壁面22a上に形成された第1離型層3aと、第2内壁面25a上に形成された第1離型層3aとは、実質的に互いに同じ厚さとすることもできる。
第1離型層3aの弾性率は、第1金型本体2aの弾性率よりも小さい。第1離型層3aの算術平均粗さは、第1金型本体2aの算術平均粗さよりも小さい。
第1合わせ面23a上の第1離型層3aは、第1内壁面22a上の第1離型層3aよりも表面粗さが大きい。なお、表面粗さとは、具体的には算術平均粗さである。第1合わせ面23a上、及び第1内壁面22a上の第1離型層3aの算術平均粗さは、触針式表面粗さ測定機(例えば、ACCRETECH社のSURFCOM 480A)によって測定することができる。
詳細には、第1合わせ面23a上の第1離型層3aの算術平均粗さは、第1合わせ面23aの中央部を第1合わせ面23aが延びる方向に沿って全周に亘って10回測定し、その平均値とすることができる。
また、第1内壁面22a上の第1離型層3aの算術平均粗さは、第1内壁面22aの第1底面221aの中央部を長手方向に沿って10回測定し、その平均値とすることができる。
第2離型層3bは、第2凹部21bの第3内壁面22b上を被覆している。また、第2離型層3bは、第2保持凹部24bの第4内壁面25b上を被覆している。
このように、第4内壁面25b上に第2離型層3bが形成されているため、第2離型層3bはバッフル101と当接する。このため、第2金型本体2bがバッフル101と当接する態様に比べて、バッフル101との隙間を小さくすることができる。
第3内壁面22b上に形成された第2離型層3bと第4内壁面25b上に形成された第2離型層3bとは、互いに繋がっていることが好ましい。すなわち、第2離型層3bは、第3内壁面22bから第4内壁面25bまで連続して延びている。
第2離型層3bは、第3内壁面22b上に形成された第2離型層3bよりも、第4内壁面25b上に形成された第2離型層3bの方が薄くなるように構成することができる。第2離型層3bの弾性率は、第2金型本体2bの弾性率よりも小さい。第2離型層3bの算術平均粗さは、第2金型本体2bの算術平均粗さよりも小さい。なお、第2離型層3bの厚さ、材質、及び製造方法は、第1離型層3aと同様であるため、詳細な説明を省略する。
第2合わせ面23b上の第2離型層3bは、第3内壁面22b上の第2離型層3bよりも表面粗さが大きい。なお、表面粗さとは、具体的には算術平均粗さである。第2合わせ面23b上、及び第2内壁面22b上の第2離型層3bの算術平均粗さは、触針式表面粗さ測定機(例えば、ACCRETECH社のSURFCOM 480A)によって測定することができる。
詳細には、第2合わせ面23b上の第2離型層3bの算術平均粗さは、第2合わせ面23bの中央部を第2合わせ面23bが延びる方向に沿って全周に亘って10回測定し、その平均値とすることができる。
また、第2内壁面22b上の第2離型層3bの算術平均粗さは、第2内壁面22bの第2底面221bの中央部を長手方向に沿って10回測定し、その平均値とすることができる。
図5に示すように、第1金型本体2aの第1側面222aと第2内壁面25aとの間の第1角部26aは、面取り加工されている。同様に、第2金型本体2bの第2側面222bと第4内壁面25bとの間の第2角部26bも、面取り加工されている。
ここで、第1離型層3aは、第1角部26aを覆っている。また、第2離型層3bは、第2角部26bを覆っている。このため、第1離型層3aによって、第1角部26aとバッフル101との隙間を小さくすることができる。この結果、第1角部26aとバッフル101との隙間に起因して発生する成形体のバリを抑制することができる。
また、第2離型層3bによって、第2角部26bとバッフル101との隙間を小さくすることができる。この結果、第2角部26bとバッフル101との隙間に起因して発生する成形体のバリを抑制することができる。
図6に示すように、第1角部26a上の第1離型層3aは、第2内壁面25a上の第1離型層3aよりも厚い。例えば、第2内壁面25a上の第1離型層3aの厚さt1に対する、第1角部26a上の第1離型層3aの厚さt2の割合(t2/t1)は、1.01〜1.3程度である。
なお、第2内壁面25a上の第1離型層3aの厚さt1は、及び第1角部26a上の第1離型層3aの厚さt2は、第1金型本体2aを切断し、その切断面において測定することができる。なお、第1金型本体2aを5カ所において切断し、各切断面において厚さt1、t2をそれぞれ測定し、その平均値を厚さt1、t2とする。
第2角部26b上の第2離型層3bは、第4内壁面25b上の第2離型層3bよりも厚い。例えば、第4内壁面25b上の第2離型層3bの厚さt3に対する、第2角部26b上の第2離型層3bの厚さt4の割合(t4/t3)は、1.01〜1.3程度である。
なお、第4内壁面25b上の第2離型層3bの厚さt3、及び第2角部26b上の第2離型層3bの厚さt4は、上記第2内壁面25a上の第1離型層3aの厚さt1、及び第1角部26a上の第1離型層3aの厚さt2の測定方法と同様の方法によって測定することができる。
(セラミックス成形体の製造方法)
次に、セラミックス成形体の製造方法について説明する。
まず、第1金型本体2aの第1内壁面22a及び第2内壁面25a上に離型剤を塗布する。また、第2金型本体2bの第3内壁面22b及び第4内壁面25b上にも離型剤を塗布する。離型剤の塗布方法は特に制限されず、例えば、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法などを用いることができる。以上により、第1及び第2離型層3a、3bが形成される。
次に、バッフル101を挟んだ状態で、第1金型本体2aと第2金型本体2bとを連結する。ここで、バッフル101の両端部は、第1保持凹部24a及び第2保持凹部24b内に配置されている。このように、バッフル101は、第1保持凹部24a及び第2保持凹部24bによって保持されている。バッフル101は、第1凹部21a及び第2凹部21bによって構成される内部空間内を延びている。
次に、セラミックス粉末、分散媒、及びゲル化剤を混合して成形用スラリーを調製する。セラミックス粉末は、セラミックス部材に必要とされる特性に応じて適宜選択される。そして、第2金型本体2bの注入口27から第1及び第2凹部21a、21b内に成形用スラリーを注入する。
次に、一定時間(例えば、0.1〜24時間)放置して、成形用スラリーを固化(ゲル化)させることによって、セラミックス成形体を形成する。そして、バッフル101を抜き取り、第1金型本体2aから第2金型本体2bを取り外して、セラミックス成形体を取り出す。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、第1金型本体2aは1つの部材で構成されていたが、第1金型本体2aは、複数の部材に分割されていてもよい。また、第2金型本体2bも複数の部材に分割されていてもよい。
上記実施形態では、第1金型本体2aが下に配置されて、第2金型本体2bが上に配置されていたが、この配置は特に限定されない。例えば、第1金型本体2aが上に配置されて、第2金型本体2bが下に配置されていてもよい。また、第1金型本体2aに注入口27及び排出口28が形成されていてもよい。
第1離型層3aは、第1合わせ面23a上を被覆していてもよい。この場合、第1離型層3aは、第1合わせ面23a上を環状に延びている。すなわち、第1離型層3aは、第1凹部21aを囲むように配置されている。なお、第1離型層3aは、第1合わせ面23aの全体に形成されていてもよいし、第1合わせ面23aの内周端部のみに形成されていてもよいし、第1合わせ面23aの外周端部のみに形成されていてもよい。
第2離型層3bは、第2合わせ面23b上を被覆していてもよい。この場合、第2離型層3bは、第2合わせ面23b上を環状に延びている。すなわち、第2離型層3bは、第2凹部21bを囲むように配置されている。なお、第2離型層3bは、第2合わせ面23bの全体に形成されていてもよいし、第2合わせ面23bの内周端部のみに形成されていてもよいし、第2合わせ面23bの外周端部のみに形成されていてもよい。
上記実施形態では、第2金型本体2bの第3内壁面22b及び第4内壁面25b上に第2離型層3bが形成されていたが、第2離型層3bの構成はこれに限定されない。例えば、第2離型層3bは、第4内壁面25b上に形成されていなくてもよい。また、第2離型層3bは、第3内壁面22b上に形成されていなくてもよい。
上記実施形態では、第2内壁面25a上を被覆する第1離型層3aの厚さは一定であるが、第1離型層3aの厚さはこれに限定されない。例えば、図7に示すように、第2内壁面25a上を被覆する第1離型層3aは、底部31aと一対の開口側端部32aとを有する。そして、底部31aの厚さt5は、一対の開口側端部32aのそれぞれの厚さt6よりも厚くすることができる。
上記実施形態では、第4内壁面25b上を被覆する第2離型層3bの厚さは一定であるが、第2離型層3bの厚さはこれに限定されない。例えば、図8に示すように、第4内壁面25b上を被覆する第2離型層3bは、底部31bと一対の開口側端部32bとを有する。そして、底部31bの厚さt7は、一対の開口側端部32bのそれぞれの厚さt8よりも厚くすることができる。
図9に示すように、注入口27及び排出口28の内壁面上を第2離型層3bが被覆していてもよい。
上記実施形態では、第1合わせ面23a上の第1離型層3aは、第1内壁面22a上の第1離型層3aよりも表面粗さが大きくなるように形成されているが、これに限定されない。すなわち、第1合わせ面23a上の第1離型層3aは、第1内壁面22a上の第1離型層3aよりも表面粗さが小さくてもよい。
上記実施形態では、第2合わせ面23b上の第2離型層3bは、第2内壁面22b上の第2離型層3bよりも表面粗さが大きくなるように形成されているが、これに限定されない。すなわち、第2合わせ面23b上の第2離型層3bは、第2内壁面22b上の第2離型層3bよりも表面粗さが小さくてもよい。
100 金型
2a 第1金型本体
21a 第1凹部
22a 第1内壁面
23a 第1合わせ面
24a 第1保持凹部
25a 第2内壁面
2b 第2金型本体
21b 第2凹部
22b 第3内壁面
23b 第2合わせ面
24b 第2保持凹部
25b 第4内壁面
3a 第1離型層
3b 第2離型層

Claims (19)

  1. バッフルを内部に配置した状態で成形用スラリーを固化させることによって、成形体を成形するために用いられる金型であって、
    前記成形用スラリーが注入される第1凹部、前記第1凹部を画定する第1内壁面、前記第1凹部の周囲に配置される第1合わせ面、前記第1合わせ面上において前記バッフルの端部を保持するように構成された第1保持凹部、及び前記第1保持凹部を画定する第2内壁面、を有する第1金型本体と、
    前記第1内壁面上、及び前記第2内壁面上を被覆する第1離型層と、
    前記第1合わせ面と合わさる第2合わせ面、を有する第2金型本体と、
    を備える、金型。
  2. 前記第1離型層は、前記第1内壁面から前記第2内壁面まで連続して延びる、
    請求項1に記載の金型。
  3. 前記第2内壁面上を被覆する第1離型層は、前記第1内壁面上を被覆する第1離型層よりも薄い、
    請求項1又は2に記載の金型。
  4. 前記第2内壁面上を被覆する第1離型層は、底部と開口側端部とを有し、
    前記第1離型層の底部は、前記第1離型層の開口側端部よりも厚い、
    請求項1から3のいずれかに記載の金型。
  5. 前記第1離型層は、前記第1合わせ面上を被覆する、
    請求項1から4のいずれかに記載の金型。
  6. 前記第1金型本体は、前記第1内壁面と前記第2内壁面との間において面取り加工された第1角部を有しており、
    前記第1離型層は、前記第1角部上を被覆している、
    請求項1から5のいずれかに記載の金型。
  7. 前記第1角部上の第1離型層は、前記第2内壁面上の第1離型層よりも厚い、
    請求項6に記載の金型。
  8. 前記第2金型本体は、前記第1凹部と連通する第2凹部、及び前記第2凹部を画定する第3内壁面、を有し、
    前記第2合わせ面は、前記第2凹部の周囲に配置される、
    請求項1から7のいずれかに記載の金型。

  9. 前記第2金型本体は、前記第1保持凹部とともに前記バッフルの端部を保持するように構成された第2保持凹部と、前記第2保持凹部を画定する第4内壁面と、を有し、
    前記第2保持凹部は、前記第2合わせ面上に形成される、
    請求項8に記載の金型。
  10. 前記第4内壁面上を被覆する第2離型層をさらに備える、
    請求項9に記載の金型。
  11. 前記第2離型層は、前記第3内壁面上を被覆する、
    請求項10に記載の金型。
  12. 前記第2離型層は、前記第3内壁面から前記第4内壁面まで連続して延びる、
    請求項11に記載の金型。
  13. 前記第4内壁面上を被覆する第2離型層は、前記第3内壁面上を被覆する第2離型層よりも薄い、
    請求項11又は12に記載の金型。
  14. 前記第4内壁面上を被覆する第2離型層は、底部と開口側端部とを有し、
    前記第2離型層の底部は、前記第2離型層の開口側端部よりも厚い、
    請求項10から13のいずれかに記載の金型。
  15. 前記第2離型層は、前記第2合わせ面上を被覆する、
    請求項10から14のいずれかに記載の金型。
  16. 前記第2金型本体は、前記第3内壁面と前記第4内壁面との間において面取り加工された第2角部を有しており、
    前記第2離型層は、前記第2角部上を被覆している、
    請求項10から15のいずれかに記載の金型。
  17. 前記第2角部上の第2離型層は、前記第4内壁面上の第2離型層よりも厚い、
    請求項16に記載の金型。
  18. 前記第2金型本体は、前記金型内部と外部とを連通する注入口及び排出口を有し、
    前記第2離型層は、前記注入口及び前記排出口の内壁面上を被覆する、
    請求項10から17のいずれかに記載の金型。
  19. 請求項1から18のいずれかに記載の金型に前記成形用スラリーを注入する工程と、
    注入された前記成形用スラリーを固化させることによって前記成形体を成形する工程と、
    を備える成形体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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