以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機1の構成)
まず、図1乃至図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、右側遊技領域に設けられた大入賞口16及び第2入賞口15を示す図である。また、図3は、本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50と、が備えられている(図1参照)。また、外枠60には、遊技球Qが流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。
ガラス枠50には、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプ(LED)を有する枠用照明装置34bと、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(本実施形態では4方向)の操作が可能な操作レバー36とが設けられている。
音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、枠用照明装置34bやヘソランプ34c等の装飾照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35a(図4参照)が設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出を実行することになる。同様にして、操作レバー36にも、レバー操作検出スイッチ36b(図4参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている(図4参照)。本実施形態では、演出ボタン35は、演出ボタン駆動モータ35bによって上下方向に移動することが可能に構成されている(図4参照)。
また、ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4b(図4参照)が駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部(図示を省略)へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部(図示を省略)へ送り出された遊技球は、打出部材(図示を省略)の方向に向けて下り傾斜を有している発射レール(図示を省略)により、発射レールの下り傾斜の端部に誘導される。発射レールの下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー(図示を省略)が設けられており、玉送り開口部から送り出された遊技球は、発射レールの下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図4参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3b(図4参照)も回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4a(図4参照)に直結された打出部材が回転する。この打出部材が回転することで、打出部材により発射レールの下り傾斜の端部に貯留されている遊技球Qが打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることになる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レールからレール5a、5b間(図1参照)を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後、遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することになる。
図1に示すとおり、遊技盤2の遊技領域6内には、各種の入賞口(一般入賞口12、普通図柄ゲート13、第1始動口14、第2始動口15、大入賞口16)と、第1画像表示装置31a(メイン液晶)と、その第1画像表示装置31aの表示領域を取り囲むようにして飾り枠7とが設けられている。
これに対して、遊技盤2の遊技領域6外には、第1特別図柄表示装置20と、第2特別図柄表示装置21と、普通図柄表示装置22と、第1特別図柄保留表示器23と、第2特別図柄保留表示器24と、普通図柄保留表示器25と、ラウンド数表示器26と、右打ち表示器27とが設けられている。
図1に示すとおり、遊技領域6の左側下部には、遊技領域6の左側領域に向けて発射(所謂、左打ち)された遊技球が入賞(入球)可能であって、遊技領域6の右側領域に向けて発射(所謂、右打ち)された遊技球が入賞不能な3つの一般入賞口12が設けられており、遊技領域の6の右側下部には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な1つの一般入賞口12が設けられている。
ここで、各一般入賞口12には、遊技球の入賞(入球)を検出するための一般入賞口検出スイッチ12a(図4参照)が設けられている。そして、一般入賞口12への遊技球の入賞を検出すると、遊技球の払い出しを行うための払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、10個の遊技球)が払い出されることになる。
図1に示すとおり、遊技領域6の中央下部には、左打ちされた遊技球が入賞可能であって、右打ちされた遊技球が入賞不能な始動領域を構成する第1始動口14が設けられている。また、遊技領域6の右側領域には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能な始動領域を構成する第2始動口15が設けられている。
図2に示すとおり、第2始動口15は、第2始動口15への遊技球の入賞を容易にするための普通電動役物(始動口開閉装置)を構成する始動可動片15b、及び、始動口開閉ソレノイド15c(図4参照)を有している。本実施形態の遊技機1では、始動口開閉ソレノイド15cの作動によって、始動可動片15bが前後方向(図2中の矢印方向)にスライドして、始動可動片15bが第2始動口15への遊技球の入賞を規制する状態となる閉鎖状態(閉鎖態様)と、始動可動片15bが第2始動口15の開口を開放して第2始動口15への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。
ここで、第1始動口14には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第1始動口検出スイッチ14a(図4参照)が設けられ、第2始動口15には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第2始動口検出スイッチ15a(図2及び図4参照)が設けられている。そして、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、後述する「大当たり抽選(大当たり判定)」を行うための大当たり判定用乱数値を取得する。
また、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、上記大当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄決定用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。なお、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値のことを特図判定情報という。
さらに、第1始動口14への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、3個の遊技球)が払い出されることになる。また、第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、1個の遊技球)が払い出されることになる。なお、第1始動口14に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数と、第2始動口15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数を同じにしてもよい。
図1に示すとおり、上記遊技領域6の右側には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
ここで、普通図柄ゲート13には、遊技球の通過(進入)を検出するためのゲート検出スイッチ13a(図4参照)が設けられている。そして、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、後述する「当たり抽選(当たり判定)」を行うための当たり判定用乱数値を取得する。
また、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、上記当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普通図柄決定用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動用乱数値も取得される。なお、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値のことを普図判定情報という。
図1に示すとおり、遊技領域6の右側の領域には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な大入賞口16が設けられている。
図2に示すとおり、大入賞口16は、大入賞口16への遊技球の入賞を容易にするための特別電動役物(大入賞口開閉装置)を構成する大入賞口開閉扉16b、及び、大入賞口開閉ソレノイド16c(図4参照)を有している。大入賞口開閉扉16bは、上面が左右方向(図2中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球Qの流路となると共に、前後方向(図2の矢印参照)に移動可能とされている。大入賞口開閉ソレノイド16cの作動によって大入賞口開閉扉16bが前後方向に移動することにより、大入賞口16への遊技球の入賞を規制する閉鎖状態(閉鎖態様)と、大入賞口16への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。
ここで、大入賞口16には、遊技球の入賞(入球)を検出するための大入賞口検出スイッチ16a(図2及び図4参照)が設けられている。そして、大入賞口16への遊技球の入賞を検出すると、予め設定された数の賞球(例えば、15個の遊技球)が払い出される。
図1に示すとおり、遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、及び大入賞口16のいずれにも入賞(入球)しなかった遊技球を遊技領域外に排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、LCD(LiquidCrystalDisplay)等によって構成された第1画像表示装置31a(メイン液晶)が設けられ、遊技領域6の両側であって第1画像表示装置31a(メイン液晶)の両側には、第1画像表示装置31aよりもサイズ及び表示領域が小さく形成された第2画像表示装置31b(サブ液晶)が左右それぞれに設けられている。
なお、以下の説明では、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)を総称して、単に「画像表示装置31」と記載して説明する場合がある。
また、以下の説明において、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)の双方又はいずれかにより形成され、演出表示が行われる領域を総称して、「演出表示領域70」と記載して説明する場合がある。
なお、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において画像表示装置31に表示されるもの(演出表示領域70に表示されるもの)として説明するものは、第1画像表示装置31a(メイン液晶)に表示されるものであってもよいし、第2画像表示装置31b(サブ液晶)に表示されるものであってもよいし、第1画像表示装置31a(メイン液晶)及び第2画像表示装置31b(サブ液晶)の双方に表示されるものであってもよい。
また、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において第1画像表示装置31a(メイン液晶)に表示されるものとして説明するものは、これに限定されるものではなく、第2画像表示装置31b(サブ液晶)に表示されることとしてもよい。さらに、本発明の遊技機は、以下の実施形態の説明において第2画像表示装置31b(サブ液晶)に表示されるものとして説明するものは、これに限定されるものではなく、第1画像表示装置31a(メイン液晶)に表示されることとしてもよい。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に客待ち演出画像を表示したり、遊技の進行に応じた遊技演出画像を表示したりする。なかでも、後述する変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38(左図柄、中図柄、右図柄)が変動表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知され、特定の演出図柄38以外の組合せ(例えば、289等)が停止表示されることにより、大当たり抽選結果としてハズレが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14、又は、第2始動口15への遊技球の入賞(入球)に基づき実行される特別図柄の変動表示の開始に合わせて変動表示を開始すると共に、所定の変動時間経過後の特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。
本実施形態では、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示、又は、停止表示されるように構成されている。なお、本発明の遊技機では、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときであっても、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときであっても、変動演出において同じ種類の演出図柄38が変動表示、又は、停止表示されるように構成してもよい。
また、演出表示領域70(画像表示装置31)の右上端側では、変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の小演出図柄48が縦方向(本実施の形態では上から下)にスクロールさせることで変動表示されている(図49参照)。
小演出図柄48の変動表示は、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して開始され、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して停止される。
つまり、第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示に対応して小演出図柄48の変動表示が行われるようになっており、小演出図柄48の変動状態によって第1特別図柄、又は、第2特別図柄の変動表示の実行状態が遊技者に報知(示唆)されるようになっている。
なお、小演出図柄48は、演出図柄38と同様に、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成されており、小演出図柄48の停止表示では、小演出図柄48が大当たり抽選の結果を示す所定の態様(ハズレ態様、大当たり態様等)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様(特別結果態様)は、「777」などのように同一の小演出図柄48の組み合わせや「357」などのように規則性を持った小演出図柄48の組み合わせであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
また、演出表示領域70(画像表示装置31)には、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第1特別図柄保留数(U1)を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための第1保留アイコン表示領域72a、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第2特別図柄保留数(U2)を遊技者が把握しやすいようにアイコン表示するための第2保留アイコン表示領域72b、及び、変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報を示す情報を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための当該変動アイコン表示領域73が設けられている。
なお、以降の説明において第1保留アイコン表示領域72a、及び、第2保留アイコン表示領域72bに表示されるアイコンのことを「保留アイコン(大当たり判定を未実行の特図判定情報)」、当該変動アイコン表示領域73に表示されるアイコンのことを「当該変動アイコン(大当たり判定を実行済であって変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報)」という。
また、保留アイコン及び当該変動アイコンを総称して、単に「アイコン」と記載して説明する場合がある。
そして、画像表示装置31の表示領域を取り囲んだ飾り枠7には、画像表示装置31の表示領域の前面に遊技球が通過しないように、その外周に遊技盤2から立設した壁部が設けられている。
本実施形態の遊技機1には、複数の装飾照明装置34が設けられている。装飾照明装置34には、盤用照明装置34a(図示を省略)、枠用照明装置34b、及びヘソランプ34cが含まれている。盤用照明装置34aは、複数のランプ(LED等)を有しており、飾り枠7の左右両側に設けられている。また、枠用照明装置34bは、第1画像表示装置31aの上方に設けられている。さらに、ヘソランプ34cは、第1始動口14の下部に設けられている。さらに、飾り枠7の上部には、装飾部材33a(演出役物)が設けられている。
この装飾部材33aは、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置33(図4参照)によって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって第1画像表示装置31a(メイン液晶)の前面に移動することができる。
なお、装飾部材33aに液晶表示器を設け、当該液晶表示器に保留アイコン表示領域や当該変動アイコン表示領域の少なくとも一方を設けてもよい。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき実行される大当たりの抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第1特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第1特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき実行される大当たり抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第2特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第2特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第1特別図柄表示装置20及び/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに、大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかを判定する処理(大当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したことに基づいて実行される大当たり抽選において、大当たり遊技(遊技者に有利な特別遊技)を実行する権利を獲得したことをいう。
「大当たり遊技」においては、大入賞口16(特別電動役物)が開放されるラウンド遊技を、特別電動役物を連続して作動させるための役物連続作動装置が作動することによって所定回数(例えば、8回、又は、16回)行う。
各ラウンド遊技における大入賞口16の最大開放時間(特別電動役物の作動時間)については予め定められた時間が設定されており、この間に大入賞口16に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、大入賞口16に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の大当たり遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技(特別遊技)中等、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)しても、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第1保留として4個を限度に記憶し、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第2保留として4個を限度に記憶する。第1保留の個数である第1特別図柄保留数(U1)、及び、第2保留の個数である第2特別図柄保留数(U2)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、本実施形態の遊技機1の第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDの点灯パターンにより第1保留の個数を示している。例えば、図44(c)に示すとおり、第1保留が「0」の場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが消灯した状態となり、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の上側(左側)のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の上側(左側)のLEDが点滅すると共に下側(右側)のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留数が表示されることになる。
また、図44(a)に示すとおり、画像表示装置31(演出表示領域70)には、第1保留の個数(第1特別図柄保留数)を表示する第1保留数表示領域74aと、第2保留の個数(第2特別図柄保留数)を表示する第2保留数表示領域74bとが設けられている。
第1保留数表示領域74aには、第1保留の個数が数字として表示される。例えば、第2保留の個数が「2」である場合には、第1保留数表示領域74aには「2」の数字が表示される。また、第2保留数表示領域74bにおいても、同様に第2保留の個数が数字として表示される。
本実施形態の遊技機1では、第1保留数表示領域74aには、第1保留の個数を示す数字が「青色」で表示され、第2保留数表示領域74bには、第2保留の個数を示す数字が「赤色」で表示される。このように、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄保留数と第2特別図柄保留数とを、遊技者が視認して判別しやすい態様で表示される。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、第1特別図柄保留数(U1)を示す数字と、第2特別図柄保留数(U2)を示す数字とを、同じ色(例えば、白色や黒色など)でさせ、第1保留数表示領域74aの領域色と第2保留数表示領域74bの領域色とを、異なる色で表示させてもよい(数字の色は同じで数字の下地色が異なるなど)。
また、遊技盤2の遊技領域6外に設けられている普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われた当たり抽選(当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、普通図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の普通図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。
ここで、「当たり抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかを判定する処理(当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「当たり」というのは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことに基づき実行される当たりの抽選において、遊技者に有利な補助遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「補助遊技」においては、第2始動口15の始動可動片15bを所定時間に亘って開放状態に変換制御する。つまり、「補助遊技」は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入賞に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の補助遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中や補助遊技中等、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しても、即座に当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに取得された普図判定情報を第3保留として4個を限度に記憶する。第3保留の個数である普通図柄保留数(G)は、上記第1特別図柄保留表示器23、及び、第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25に表示される。
また、遊技盤2の遊技領域6外には、ラウンド数表示器26と、右打ち表示器27とが設けられている。ラウンド数表示器26は、後述する大当たり遊技が実行される場合のラウンド数を複数のLEDの点灯パターンにより表示する。右打ち表示器27は、LEDが点灯することで、後述する大当たり遊技中や補助遊技中に右側遊技領域に向けて遊技球を発射することを促す報知を行う。
また、ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
そして、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52と共に遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133(図4参照)も設けられている。
そして、図3に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板140、遊技情報出力端子板30等が設けられている。また、電源基板140に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ141、図示しない枠制御基板180や電源スイッチが設けられている。
(遊技機1の全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図4は、遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の基本動作(進行)を制御し、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、演出制御基板120と、払出制御基板130と、電源基板140とに接続されている。主制御基板110と演出制御基板120との通信は、主制御基板110から演出制御基板120への一方向のみにデータを通信可能に構成されており、主制御基板110と払出制御基板130との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されている。また、主制御基板110は、電源基板140から電源電圧を入力している。
また、主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御用のプログラムや遊技制御に必要な各種データやテーブルが格納されるメインROM110b、及び、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110cが内蔵されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と、RAMクリアスイッチ111aを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、メインRAM110cの記憶内容をクリアする信号を入力するためのRAMクリアスイッチ111a、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する大入賞口検出スイッチ16aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、演出制御基板120、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉扉16bを動作させる大入賞口開閉ソレノイド16c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留表示器25、ラウンド数を報知するラウンド数表示器26、右打ちを促す報知を行う右打ち表示器27、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30等が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
メインROM110bには、遊技制御用のプログラムの他に、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブル(図5参照)、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄決定テーブル(図6参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図7参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図8参照)、大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)、特別図柄の変動パターンを決定する特図変動パターン決定テーブル(図10参照)、大当たり抽選の事前判定テーブル(図11参照)、当たり抽選に参照される当り判定テーブル(図12参照)等が記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1大当たり判定用乱数値記憶領域、第2大当たり判定用乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入賞球カウンタ(C)記憶領域、第2始動口入賞球カウンタ(D)、始動開放回数カウンタ、高確率遊技フラグ記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、補助遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110や払出制御基板130において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするための複数のコネクタ(端子)が設けられている。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御し、遊技の演出の内容を総合して管理する演出制御部120mと、画像表示装置31における画像の表示制御を行う画像制御部150と、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う駆動制御部160と、装飾照明装置34(盤用照明装置34aやヘソランプ34c等)におけるLED等の点灯制御を行うランプ制御部170とを備えている。
この演出制御基板120は、主制御基板110と、電源基板140と、枠制御基板180と接続されている。演出制御基板120と枠制御基板180との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、演出制御基板120は、電源基板140から電源電圧を入力している。
演出制御部120mは、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えている。
サブCPU120aは、主制御基板110から受信したコマンド、又は、後述する枠制御基板180から受信した演出ボタン検出スイッチ35a、レバー操作検出スイッチ36b等からの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170、及び、枠制御基板180に各種の演出を実行させるための指示を行う(データを送信する)。
例えば、サブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、装飾照明装置34(盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、ヘソランプ34c)、演出ボタン駆動モータ35bに所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170、及び、枠制御基板180へ送信することで変動演出を実行するための制御を行う。
サブROM120bには、演出制御用のプログラムの他に、変動演出を実行するための変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル等が記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
画像制御部150は、画像表示装置31と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、画像表示装置31における画像の表示制御を行う。このとき、画像制御部150と、画像表示装置31との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する画像表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
画像制御部150は、液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、描画制御部151(VDP:Video Display Processorの略)、CGROM152、VRAM153、水晶発振器154を備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御部120mから送信された演出用データ(演出パターン指定コマンド等)に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストを描画制御部151に対して送信することによってCGROM152に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、描画制御部151からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出用データに対応する画像を用いた演出のアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、アニメーションを表示するにあたり参照され、その演出用データに対応する画像のアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
CGROM152は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM152は、描画制御部151によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM152には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM152は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器154は、パルス信号を描画制御部151に出力し、このパルス信号を分周することで、描画制御部151が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込み又は読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、画像表示装置31に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画、又は、表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
描画制御部151は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM152に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、描画制御部151は、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、画像表示装置31に出力して表示させる。
駆動制御部160は、盤用駆動装置33と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。そして、この盤用駆動装置33を駆動制御することにより、遊技盤2に設けられた装飾部材33aが駆動することになる。
ランプ制御部170は、装飾照明装置34と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、装飾照明装置34におけるLED等の点灯制御を行う。そして、この装飾照明装置34を点灯制御することにより、遊技盤2に設けられた盤用照明装置34aやヘソランプ34cが所定の態様(所定の発光色など)で点灯・消灯することになる。
枠制御基板180は、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32と、枠用照明装置34bと、演出ボタン35との演出を制御する。
この枠制御基板180は、演出制御基板120と、電源基板140と接続されており、上述したように、枠制御基板180と演出制御基板120との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、枠制御基板180は、電源基板140から電源電圧を入力している。
枠制御基板180は、演出制御基板120から送信された各種の演出用データに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力する制御を行うと共に、枠用照明装置34bにおけるLED等の点灯制御を行い、演出ボタン駆動モータ35bの駆動制御を行う。この枠制御基板180の制御により、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32が音声を出力すると共に、枠用照明装置34bが点灯・消灯し、演出ボタン35が上下方向に移動することになる。
さらに、枠制御基板180は、演出ボタン検出スイッチ35aと、レバー操作検出スイッチ36bとからの入力信号を入力すると、その入力信号を演出制御基板120に送信する。すなわち、演出制御基板120は、演出ボタン検出スイッチ35aと、レバー操作検出スイッチ36bとからの入力信号を、枠制御基板180を介して入力することになる。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う払出制御部131と、遊技球の発射制御を行う発射制御部132とを備えている。
この払出制御基板130は、主制御基板110と、電源基板140と接続されており、上述したように、払出制御基板130と主制御基板110との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、払出制御基板130は、電源基板140から電源電圧を入力している。
払出制御部131は、払出CPU131a、払出ROM131b、払出RAM131cから構成されるワンチップマイコンから構成されている。
払出CPU131aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ135、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM131bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応する払出データを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ134が接続されている。払出CPU131aは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM131bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、払出装置の払出モータ134を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAM131cは、払出CPU131aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御部132は、入力側にタッチセンサ3a、及び、発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4a、及び、玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御部132は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力すると共に、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御部132に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部132は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球Qを遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御部132に供給する(発射制御部132に供給する電圧を可変させる)。発射制御部132は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材(図示を省略)を回転させることで、遊技球Qを遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材(図示を省略)が直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材を回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御部132に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射用ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材に向けて1個ずつ送り出している。
電源基板140は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給すると共に、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確率時短遊技状態」と、
(2)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確率非時短遊技状態」と、
(3)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確率時短遊技状態」と、
(4)高確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「高確率非時短遊技状態」と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/300と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/60と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への変更は、後述する大当たり遊技の終了後に行われる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、当たり抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放状態に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球の消費を抑えて遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定している。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間、及び、当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
次に、図5乃至図12を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図5は、大当たり判定テーブルを示す図である。具体的には、図5(a)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルであり、図5(b)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルである。図5(a)と図5(b)とのテーブルでは、大当たり確率は同一である。
図5(a)、図5(b)に示すように大当たり判定テーブルには、確率遊技状態、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図5(a)、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。
例えば、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」から「16」の10個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、大当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から599であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/300であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/60である。
(特別図柄決定テーブル)
図6は、変動表示の結果として停止表示される特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定テーブルを示す図である。具体的には、図6(a)は、ハズレにおける特別図柄決定テーブルであり、図6(b)は、大当たりにおける特別図柄決定テーブルである。
図6(a)に示すようにハズレにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄決定用乱数値と、ハズレ特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、ハズレにおいても複数の特別図柄が決定可能なように、複数のハズレ特別図柄と特別図柄決定用乱数値とを対応付けて構成してもよい。
また、図6(b)に示すように大当たりにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14、又は、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄決定用乱数値と、大当たり特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6に示す特別図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄決定用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図7参照)、及び、大当たり遊技の種類(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。そのため、図6(b)における特別図柄の欄には、大当たり遊技の種類に対応する説明を補足的に記載している。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図7に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、大当たり終了後の遊技状態と、時短遊技回数(J)と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)、及び、高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、大当たり終了後の遊技状態と、時短遊技回数(J)と、高確率遊技回数(X)とを決定する。
本実施形態における図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、全ての大当たり遊技終了後には、時短遊技状態(高確率時短遊技状態又は低確率時短遊技状態)を決定するように構成されている。
なお、時短遊技回数(J)や高確率遊技回数(X)として10000回が設定されることがあるが、大当たり確率を考慮した場合には10000回の変動表示が実行されるまでに大当たり遊技が実行されないことはほぼないため、10000回は実質的に次回の大当たり遊技までと言い換えることができる。
本実施形態では、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ01(特別図柄1)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には高確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ02(特別図柄2)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には高確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ03(特別図柄3)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には低確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ04(特別図柄4)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には高確率時短遊技状態に移行することになる。
また、特別図柄の停止特図データが「停止特図データ05(特別図柄5)」の場合には、大当たり遊技が実行される前の遊技状態に拘わらず、大当たり終了後には低確率時短遊技状態に移行することになる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図8は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図8に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様テーブル)
図9は、図8で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって大入賞口開閉扉16bの開閉条件が決定される。
具体的には、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、第1大当たりテーブル、第2大当たりテーブル、第3大当たりテーブル、第4大当たりテーブル、及び第5大当たりテーブルから構成されている。
図9に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の開放時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の閉鎖時間と、次のラウンド遊技を実行するまでのインターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までのエンディング時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たりテーブルに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たりテーブルに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たりテーブルに基づいて第3大当たり遊技を実行し、第4大当たりテーブルに基づいて第4大当たり遊技を実行し、第5大当たりテーブルに基づいて第5大当たり遊技を実行することになる。
図9に示す第1大当たりテーブル、及び第4大当たりテーブルによれば、大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させるラウンド遊技を16ラウンド分(16回)実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンド遊技が終了すると、大当たり遊技が終了することになる。
図9に示す第2大当たりテーブル、第3大当たりテーブル、及び第5大当たりテーブルによれば、大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させるラウンド遊技を8ラウンド分(8回)実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、8ラウンド遊技が終了すると、大当たり遊技が終了することになる。
(特図変動パターン決定テーブル)
図10は、後述するように特別図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための特図変動パターン決定テーブルを示す図である。
図10に示すように特図変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果、及び、特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が97(0〜96)に設定されており、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図10に示す特図変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1、又は、U2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(Th1)よりも、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(Th2)の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(Th1)は12秒に設定され、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(Th2)は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるが、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。
メインCPU110aは、図10に示す特図変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留数(U1、又は、U2)、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板120に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板120では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄38等の演出内容が決定される。図10に示す特図変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄38等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄38の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄38が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で仮停止して、残りの演出図柄38が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄38が小さく揺れ動いたり、演出図柄38が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄38が停止しているかのようにみせている態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄38が仮停止し、残り1つの演出図柄38が変動する大当たり遊技が実行される期待度(以下、「大当たり期待度」という)が低いリーチを意味している。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりすることはないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たり期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たり期待度が高いスペシャルリーチを意味している。
また、「全回転リーチ」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄38の組合せが全て揃った状態で低速に変動する態様を意味し、本実施形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチを意味している。
また、「擬似連」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、演出図柄38を一旦仮停止させた後に再び変動させて、演出図柄38の変動と仮停止とを複数回行う変動態様を意味している。
(大当たり抽選の事前判定テーブル)
図11は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための事前判定テーブルを示す図である。
図11に示すように事前判定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)と、大当たり判定用乱数値と、特別図柄決定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、予定変動パターンとが対応付けられている。
ここで、遊技球の始動口への入球時に取得された大当たり判定用乱数値によって「大当たり」か「ハズレ」かを事前に判定でき、特別図柄決定用乱数値によって特別図柄の種類(大当たり特別図柄、ハズレ特別図柄)を事前に判定できる。
さらに、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値によって予定変動パターン(リーチの発生の有無、リーチの種類といった演出内容)が事前に判定可能になるので、始動口入賞指定コマンドに、大当たりの種別、予定変動パターンを含ませることが可能となる。
メインCPU110aは、図11に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、予定変動パターンを決定する。そして、決定した予定変動パターンに応じた始動口入賞指定コマンドが生成される。
この始動口入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施形態では、MODEデータとして「E8H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E9H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示している。
なお、図11に示す事前判定テーブルは、図10に示す特図変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図11に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入球時に用いられるのに対し、図10に示す特図変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられるといった点で相違している。加えて、「保留数」を参照するかしないかでも相違している。
このため、図11に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている(図11に示す「予定変動パターン」参照)。
また、図11に示す事前判定テーブルは、低確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルであるが、図示は省略するが、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルもメインROM110bに記憶されている。
なお、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルでは、図11に示す事前判定テーブルと同様に構成されているが、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを事前に判定するための大当たり判定用乱数値の値が異なっている。
図12は、普通図柄、及び、第2始動口15の始動可動片15bに関するテーブルを示す図である。具体的には、図12(a)は、当たり抽選の当り判定テーブルを示す図であり、図12(b)は、変動表示の結果として停止表示される普通図柄の種類を決定するための普通図柄決定テーブルを示す図である。また、図12(c)は、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動パターン決定テーブルであり、図12(d)は、当たり抽選に当選したときの始動可動片15bの開放態様を決定するための始動口開放態様決定テーブルを示す図である。
(当たり抽選の当たり判定テーブル)
図12(a)に示すように当り判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定用乱数値と、当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(a)に示す当り判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された当たり判定用乱数値とに基づいて、「当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。例えば、図12(a)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」から「14」の15個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16である。
(普通図柄決定テーブル)
図12(b)に示すように普通図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定結果と、普通図柄決定用乱数値と、普通図柄(停止普図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普通図柄決定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の種類(停止普図データ)に基づいて、普通図柄の情報としての普図指定コマンドを決定して、決定した普図指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
ここで、図12(d)に示すように、普通図柄(停止普図データ)によって、始動可動片15bの開放態様が決定されることから、普通図柄の種類が始動可動片15bの開放態様を決定するものといえる。
(普図変動パターン決定テーブル)
図12(c)は、後述するように普通図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための普図変動パターン決定テーブルを示す図である。
図12(c)に示すように普図変動パターン決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図変動用乱数値と、普通図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普図変動用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間の情報としての普図変動指定コマンドを決定して、決定した普図変動指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
図12(c)に示す普図変動パターン決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒、又は、5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒、又は、40秒)よりも短くなるように構成されている。
(始動可動片の始動口開放態様決定テーブル)
図12(d)に示すように始動口開放態様決定テーブルには、停止普図データ(普通図柄)と、始動可動片15bの最大開放回数と、補助遊技のオープニング時間と、第2始動口15の開放時間と、インターバル時間と、補助遊技のエンディング時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、オープニング時間、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間、エンディング時間を決定する。
本実施形態では、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルでは、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=01に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっており、停止普図データ=03に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっている。
そして、図12(b)の普通図柄決定テーブルに示すように、時短遊技状態において当たりとなったときに、最も有利な開放態様となる停止普図データ=03が選択されることになる。これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者に有利に始動可動片15bが作動することになる。
(各種記憶領域)
図13は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図13(a)は、第1始動口14や第2始動口15に遊技球が入球した場合に取得される特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図13(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図13(c)は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値)が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図13(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図13(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図実行記憶領域とで構成されており、第1特図判定情報保留記憶領域、及び、第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第1特別図柄保留数(U1)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第1保留アイコン表示領域72aに表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第2特別図柄保留数(U2)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域72bに表示され、特図実行記憶領域に記憶される変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報に対応する当該変動アイコンが当該変動アイコン表示領域73に表示されることになる。
また、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数は、画像表示装置31に設けられた第1保留数表示領域74aに数字として表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数は、画像表示装置31に設けられた第2保留数表示領域74bに数字として表示されることになる。
図13(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数値記憶領域と、特別図柄決定用乱数値を記憶するための特別図柄決定用乱数値記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数値記憶領域と、特図変動用乱数値を記憶するための特図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口14に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口15に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶されることになる。
特図実行記憶領域は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照される。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照される。
図13(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図実行記憶領域とで構成されており、普図判定情報保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の普図判定情報の個数が普通図柄保留数(G)となる。
図13(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数値記憶領域と、普通図柄決定用乱数値を記憶するための普通図柄決定用乱数値記憶領域と、普図変動用乱数値を記憶するための普図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶されることになる。
普図実行記憶領域は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照される。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図14を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図14は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板140により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS1〜S14によって構成される初期化処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、ステップS1において、メインRAM110cへのアクセスを許可する。
メインCPU110aは、ステップS2において、メインRAM110cに電源復旧であることを示すバックアップフラグがセットされているか否かを判定する。バックアップフラグがセットされている場合には、ステップS3に処理を移し、バックアップフラグがセットされていない場合には、ステップS11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS3において、メインRAM110cのチェックサムを算出し、ステップS4において、前回の電源断時にメインRAM110cに記憶されたチェックサムと、新たに算出したチェックサムとを比較し、チェックサムが正常か否かの判定を行う。チェックサムが正常である場合には、ステップS5に処理を移し、チェックサムが正常でない場合には、メインRAM110cに記憶されているデータに異常がある(電源断前の制御状態に正常に復帰できない)ものとして、ステップS11に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS5において、RAMクリアスイッチ111aがONしているか否かを判定する。RAMクリアスイッチ111aがONしていない場合には、電源復旧時の処理を行うものとしてステップS6に処理を移し、RAMクリアスイッチ111aがONしている場合には、電源投入時の処理を行うものとしてステップS12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS6において、メインRAM110cに記憶されるバックアップフラグ、及び、チェックサムをクリアし、電源復旧時のRAMの設定を行う。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS7において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(CounterTimerCircuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS8において、遊技の制御状態が復旧したこと、及び、停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS20に処理を移す。これにより、電源復旧指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、電源復旧報知とは、画像表示装置31に電源が復旧したことを示す電源復旧画面(画像)を表示したり、音声出力装置32から電源が復旧したことを示す電源復旧報知音を出力したりすることである。
なお、電源復旧指定コマンドに現在の遊技状態を示す情報を含めずに、電源復旧指定コマンドを送信する前、又は、後に現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS9において、第1特別図柄保留数(U1)、及び、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120では特別図柄保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置31に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS10において、普通図柄保留数(G)を示す普通図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で普通図柄記憶数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS11において、メインRAM110cの全ての領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS12において、メインRAM110cの使用領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS13に処理を移す。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が初期状態に初期化されることになる。
メインCPU110aは、ステップS13において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(CounterTimerCircuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS14において、遊技の制御状態が初期化(RAMクリア)されたことを示す電源投入指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS15に処理を移す。これにより、電源投入指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、電源投入報知とは、画像表示装置31に電源が投入されたことを示す電源投入画面(画像)を表示したり、音声出力装置32からメインRAM110cが初期化されたことを示すRAMクリア報知音を出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS15において、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値を更新する処理を行い、ステップS16において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄決定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値の更新を行う。
メインCPU110aは、ステップS17において、電源断が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板140に設けられる電断検出回路から電源断検出信号が入力されたか否かを判定する。電源断が発生した場合には、ステップS18に処理を移し、電源断が発生していない場合には、処理がループするようにステップS15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS18において、タイマ割込を禁止し、ステップS19において、出力ポートをクリアし、ステップS20において、メインRAM110cのチェックサムを算出してメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS21において、電源断からの復旧時に参照するバックアップフラグをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS22において、メインRAM110cへのアクセスを禁止し、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
なお、電源断が発生したとき、及び、電源が投入されたときに、メインRAM110cの全使用領域のチェックサムを算出して比較するようにしているが、未使用領域を含む全ての領域のチェックサムを算出して比較するようにしてもよい。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図15を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図15は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
メインCPU110aは、ステップS110において、時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新(1減算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、乱数更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値を更新する処理を行う。より具体的には、それぞれの乱数値、及び、乱数カウンタを1加算する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄決定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新(1加算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする処理を行う。詳しくは、図16を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。具体的には、大当たり抽選、特別図柄の変動表示、大入賞口16の開閉、遊技状態の変化等を制御する処理を行う。詳しくは、図19を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。具体的には、当たり抽選、普通図柄の変動表示、始動可動片15bの開閉等を制御する処理を行う。詳しくは、図26を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。具体的には、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成してメインRAM110cの送信バッファに、セットする処理を行う。これにより、払出個数指定コマンドが払出制御基板130に送信され、払出個数指定コマンドに応じた個数の遊技球を払出装置から払い出すための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、遊技進行データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板30から出力する外部情報信号、始動口開閉ソレノイド15cの駆動データ、大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データ、第1特別図柄表示装置20の表示データ、第2特別図柄表示装置21の表示データ、普通図柄表示装置22の表示データ、第1特別図柄保留表示器23の表示データ、第2特別図柄保留表示器24の表示データ、普通図柄保留表示器25の表示データ等の遊技進行に係る出力データを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS700において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップS600で作成した各種の表示データを出力させる処理を行う。また、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域や送信バッファにセットされているコマンドを演出制御基板120や払出制御基板130に送信するための処理も行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図16を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図16は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に一般入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、大入賞口検出スイッチ16aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に大入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第1始動口用の賞球カウンタに1加算し、第1特別図柄保留数(U1)が4個未満であれば第1特別図柄保留数(U1)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させると処理を行う。詳しくは、図17を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第2始動口用の賞球カウンタに1加算し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であれば第2特別図柄保留数(U2)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行い、今回の入力制御処理を終了する。具体的には、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力した場合に普通図柄保留数(G)が4未満であれば普通図柄保留数(G)を1加算すると共に、普図判定情報を取得して普図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図17を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図17は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS230−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、賞球のために用いる第1始動口用の賞球カウンタ(3個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−3において、第1特別図柄保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特別図柄保留数(U1)に「1」を加算して記憶し、ステップS230−5において、第1特別図柄保留数(U1)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第1保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230−6において、特図判定情報を取得して第1特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、事前判定処理を行う。具体的には、図11に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、上記ステップS230−7の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第1始動口14への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1、又は、複数の特別図柄の変動表示に亘って)、事前判定結果に基づいて決定され、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の第2始動口検出スイッチ入力処理)
図18を用いて、主制御基板110の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図18は、主制御基板110における第2始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS240−1において、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS240−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−2において、賞球のために用いる第2始動口用の賞球カウンタ(1個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−3において、現在が補助遊技中であるか否かを判定する。補助遊技中でない場合には、ステップS240−5に処理を移し、補助遊技中である場合には、ステップS240−4において、第2始動口入賞球カウンタ(D)に1加算して更新する。
メインCPU110aは、ステップS240−5において、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であるか否かを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が4未満である場合には、ステップS240−6に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満でない場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−6において、第2特別図柄保留数(U2)に「1」を加算して記憶し、ステップS240−7において、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第2保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS240−8において、特図判定情報を取得して第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS240−9において、事前判定処理を行う。具体的には、図11に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−10において、上記ステップS240−9の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第2始動口15への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1、又は、複数の特別図柄の変動表示に亘って)、事前判定結果に基づいて決定され、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図19を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図19は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データをロードし、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS310において、特別図柄記憶判定処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。詳しくは、図20を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS320において、特別図柄変動処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。詳しくは、図22を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS330において、特別図柄停止処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うと共に、時短遊技回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグを設定する処理を行う。詳しくは、図23を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS340において、大当たり遊技処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図24を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS350において、大当たり遊技終了処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、高確率遊技状態、又は、低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定すると共に、時短遊技状態、又は、非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。詳しくは、図25を用いて後述する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図20を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図20は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である(特別図柄時間カウンタ≠0)場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない(特別図柄時間カウンタ=0)場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第2特別図柄保留数(U2)が1以上であるかを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数(U2)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が1以上であると判定した場合には、ステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS318−1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−5において、第1特別図柄保留数(U1)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−6において、上記ステップS310−3、又は、ステップS310−5で減算された特別図柄保留数(U)に対応する特図判定情報保留記憶領域に記憶された特図判定情報のシフト(記憶領域シフト)を行う。具体的には、第1特図判定情報記憶領域、又は、第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に特図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の特別図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
なお、本実施形態では、第2特別図柄保留数(U2)を第1特別図柄保留数(U1)よりも優先して減算することにしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄保留数(U1)、第2特別図柄保留数(U2)を減算するようにしてもよいし、第1特別図柄保留数(U1)を第2特別図柄保留数(U2)よりも優先して減算するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、上記ステップS310−3、又は、ステップS310−5で減算された第1特別図柄保留数(U1)、又は、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に表示されている第1保留アイコン、又は、第2保留アイコンの数を減らしたり、第1保留アイコン、又は、第2保留アイコンを当該変動アイコンに変化させたりする処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS311において、大当たり判定処理を行う。具体的には、図5に示す大当たり判定テーブルを参照して、確率遊技状態、及び、特図実行記憶領域に記憶されている大当たり判定用乱数値に基づいて大当たりか否かを決定し、図6に示す特別図柄決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、及び、特図実行記憶領域に記憶されている特別図柄決定用乱数値に基づいて特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。詳しくは、図21を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS312においては、特図変動パターン決定処理を行う。具体的には、図10に示す特図変動パターン決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、特図実行記憶領域に記憶されているリーチ判定用乱数値、及び、特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313において、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって特別図柄の変動表示に対応するように変動パターンに応じた変動演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS314において、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS315において、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU110aは、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。具体的には、特別図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS600で第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置で特別図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、特図特電処理データ=1をセットし、図22に示す特別図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS318−1において、特別図柄の変動表示や大当たり遊技が実行されていない客待ち状態(待機状態)であることを示す客待ち状態フラグがあるか否かを判定する。客待ち状態フラグがある場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがない場合には、ステップS318−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS318−2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグをセットし、ステップS318−3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図21を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図21は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、大当たりであるか否かを判定する。具体的には、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか否かを判定する。大当たりである場合には、ステップS311−2に処理を移し、大当たりでない場合には、ステップS311−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−2において、大当たり図柄決定処理を行う。具体的には、図6(b)に示す大当たりにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄決定用乱数値に基づいて、停止表示させる大当たり特別図柄の種類を決定し、決定した大当たり特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データは、後述する図23の特別図柄停止処理において「大当たり図柄」であるのか否かの判定に用いられると共に、図24の大当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図25の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、上記ステップS311−2で決定された停止特図データに対応する大当たり用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示される大当たり特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS311−4において、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることにしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短遊技回数など)を設定できる。
メインCPU110aは、ステップS311−5において、ハズレ図柄決定処理を行う。具体的には、図6(a)に示すハズレにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄決定用乱数値に基づいて、停止表示させるハズレ特別図柄の種類を決定し、決定したハズレ特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、上記ステップS311−5で決定された停止特図データに対応するハズレ用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示されるハズレ特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図22を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理を説明する。図22は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS320−1において、特別図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の特別図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS320−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320−2において、特別図柄の変動表示を停止表示させる。具体的には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−5でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20、又は、第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、特別図柄が停止表示したことを示す図柄確定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−4において、特別図柄の停止表示させる図柄停止時間(0.5秒)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
メインCPU110aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、図23に示す特別図柄停止処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図23を用いて、主制御基板110の特別図柄停止処理を説明する。図23は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS330−1において、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。図柄停止時間が経過した場合には、ステップS330−2に処理を移し、図柄停止時間が経過していない場合には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−2において、時短遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに時短遊技フラグがセットされている場合に、時短遊技回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定する。その結果、時短遊技回数(J)が「0」である場合に、時短遊技フラグをクリアして、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグがセットされていない場合や、時短遊技回数(J)が「0」でない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−3において、高確率遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに高確率遊技フラグがセットされている場合に、高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合に、高確率遊技フラグをクリアして、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグがセットされていない場合や、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−4において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS330−5において、停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄であるか否かを判定する。大当たり図柄である場合には、ステップS330−7に処理を移し、大当たり図柄でない場合には、ステップS330−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−6において、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−7において、特図特電処理データに3をセットし、図24に示す大当たり遊技処理に処理を移す準備を行う。
メインCPU110aは、ステップS330−8において、通常遊技状態移行処理を行う。具体的には、高確率遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技フラグ、時短遊技回数(J)をクリアして、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に移行させる。
メインCPU110aは、ステップS330−9において、大当たり開始準備設定処理を行う。具体的には、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて大当たり遊技の種類を決定し、図9に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群から大当たり遊技の種類に応じた大入賞口開放態様決定テーブル(「第1大当たりテーブル」、「第2大当たりテーブル」、「第3大当たりテーブル」、「第4大当たりテーブル」、「第5大当たりテーブル」)を決定する。
メインCPU110aは、ステップS330−10において、大当たり遊技の種類(第1大当たり遊技〜第5大当たり遊技)に応じたオープニング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のオープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330−11において、大当たり遊技のオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。具体的には、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)から大当たり遊技の種類に応じたオープニング時間を判定して特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図24を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理を説明する。図24は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340−1において、現在が大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS340−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、S340−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−2において、特別遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS340−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−3において、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)に1をセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−4において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、開放回数(K)に「1」を加算し、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させるための通電データをセットすると共に、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)、及び、開放回数(K)に基づいて、大入賞口16の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口16が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−5において、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、開放回数(K)が「1」である場合、つまり、ラウンド遊技が開始される場合に、ラウンド遊技回数(R)に対応するラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−6において、現在が大当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の期間となっている。エンディング中である場合には、ステップS340−18に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS340−7に処理が移される。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させるための通電データがセットされている否かを判定する。大入賞口の閉鎖中である場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でない場合には、ステップS340−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−8において、特別遊技タイマカウンタにセットされている大入賞口の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過した場合には、大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−9において、大入賞口の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS340−10に処理を移し、開放終了条件が成立しないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−10において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)、及び、開放回数(K)に基づいて、大入賞口16の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間、又は、1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口16が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−11において、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)が最大開放回数になることの何れか一方が成立したか否かを判定する。1回のラウンドが終了した場合には、ステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−12において、ラウンドデータ初期化処理を行う。具体的には、開放回数(K)、及び、大入賞口入賞球カウンタ(C)をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
メインCPU110aは、ステップS340−13において、ラウンド遊技回数(R)が最大ラウンド遊技回数となっているか否かを判定する。最大ラウンド遊技回数である場合には、ステップS340−15に処理を移し、最大ラウンド遊技回数でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−14において、ラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶し、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−15において、ラウンド遊技回数(R)をクリアし、ステップS340−16において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、特別遊技の種類を判定し、大当たり遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−17において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9参照)に基づいて、大当たり遊技の種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−18において、特別遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS340−19に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−19において、特図特電処理データに4をセットし、図25に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図25を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理を説明する。図25は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS350−1において、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データ、及び、遊技状態バッファにある遊技状態情報をロードする。
メインCPU110aは、ステップS350−2において、高確率遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に高確率遊技状態に移行させるか否かを判定し、高確率遊技状態に移行させる場合に、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグを高確率遊技フラグ記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技フラグがセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−3において、高確率遊技回数設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、高確率遊技状態で実行可能な変動表示の回数である高確率遊技回数(X)を決定し、決定した高確率遊技回数(X)を高確率遊技回数(X)記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技回数(X)として10000回がセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−4において、時短遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に時短遊技状態に移行させるか否かを判定し、時短遊技状態に移行させる場合に、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグを時短遊技フラグ記憶領域にセットする。例えば、遊技状態情報が01H、02H、又は、03Hのときには時短遊技フラグがセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−5において、時短遊技回数決定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データ、及び、遊技状態情報に基づいて、時短遊技状態で実行可能な変動表示の回数である時短遊技回数(J)を決定し、決定した時短遊技回数(J)を時短遊技回数(J)記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「04」であれば、時短遊技回数(J)に10000回をセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−6において、高確率遊技フラグ、及び、時短遊技フラグの有無を確認して遊技状態を特定し、特定した遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS350−7において、特図特電処理データに0をセットし、図20に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図26を用いて、主制御基板110の普図普電制御処理を説明する。図26は、主制御基板110における普図普電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS401において、普図普電処理データをロードし、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば補助遊技処理(ステップS420)に処理を移す。
この「普図普電処理データ」は、後述するように普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS410において、普通図柄変動処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、当たり判定処理、普通図柄を変動表示させる処理、普通図柄を停止表示させる処理等を行う。詳しくは、図27を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS420において、補助遊技処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、補助遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図28を用いて後述する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図27を用いて、主制御基板110の普通図柄変動処理を説明する。図27は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS410−1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中である場合には、ステップS410−9に処理を移し、普通図柄の変動表示中でない場合には、ステップS410−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−2において、普通図柄保留数(G)が1以上であるかを判定する。普通図柄保留数(G)が1以上である場合には、ステップS410−3に処理を移し、普通図柄保留数(G)が1以上でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−3において、普通図柄保留数(G)から1を減算して更新し、ステップS410−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−4において、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図判定情報のシフトを行う。具体的には、第1記憶部から第4記憶部に記憶された各普図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている普図判定情報は、普図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に普図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の普通図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
メインCPU110aは、ステップS410−5において、当たり判定処理を行う。具体的には、図12(a)に示す当たり判定テーブルを参照して、遊技状態、及び、普図実行記憶領域に記憶されている当たり判定用乱数値に基づいて当たりか否かを決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−6において、普通図柄決定処理を行う。具体的には、図12(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普通図柄決定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定し、決定した停止普図データを停止普図データ記憶領域にセットし、停止普図データに対応する普図指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止普図データを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−7において、普通図柄の変動時間決定処理を行う。具体的には、図12(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、遊技状態、当たり判定結果、普図実行記憶領域に記憶されている普図変動用乱数値に基づいて、普通図柄の変動時間を決定して普通図柄時間カウンタにセットし、普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において普通図柄の変動時間を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−8において、普通図柄の変動表示を開始し、今回の普通図柄変動処理を終了する。具体的には、普通図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS600において普通図柄表示装置22で普通図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、普通図柄表示装置22で普通図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−9において、普通図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS410−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−10において、普通図柄の変動表示を停止させる。具体的には、上記ステップS410−8でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS410−6でセットされた普通図柄を普通図柄表示装置22に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、普通図柄表示装置22に普通図柄が停止表示され、遊技者に当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−11において、停止普図データ記憶領域にセットされた停止普図データが当たり普通図柄であるか否かを判定する。当たり普通図柄である場合には、ステップS410−12に処理を移し、当たり普通図柄でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−12において、普図普電処理データ=1をセットし、図28に示す補助遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS410−13において、開放態様決定処理を行う。具体的には、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、補助遊技のオープニング時間、第2始動口15の開放時間、インターバル時間、補助遊技のエンディング時間を決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−14において、補助遊技のオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の補助遊技処理)
図28を用いて、主制御基板110の補助遊技処理を説明する。図28は、主制御基板110における補助遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS420−1において、現在が補助遊技のオープニング中であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS420−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、S420−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−2において、補助遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−3において、第2始動口開放処理を行い、今回の補助遊技処理を終了する。具体的には、開放回数(S)に「1」を加算し、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをセットすると共に、開放回数(S)に対応する第2始動口15の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−4において、現在が補助遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS420−12に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS420−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−5において、第2始動口15の閉鎖(インターバル)中であるか否かを判定する。具体的には、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データがセットされているか否かを判定する。第2始動口15の閉鎖中である場合には、ステップS420−6に処理を移し、第2始動口15の閉鎖中でない場合には、ステップS420−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−6において、補助遊技タイマカウンタにセットされている第2始動口15の閉鎖時間(インターバル時間)が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過してない場合には、今回の補助処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合には、第2始動口15を開放させるためステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−7において、第2始動口15の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第2始動口入賞球カウンタ(D)の値が規定個数(10個)に達すること、及び、開放回数(S)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS420−8に処理を移し、開放終了条件が成立していないと判定した場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−8において、第2始動口閉鎖処理を行う。具体的には、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS410−13で決定された第2始動口15の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−9において、補助遊技が終了するか否かを判定する。具体的には、第2始動口の開放回数(S)が最大開放回数になっているか否かを判定する。補助遊技を終了させる場合には、ステップS420−10に処理を移し、補助遊技を終了させない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−10において、補助遊技終了処理を行う。具体的には、開放回数(S)、及び、第2始動口入賞球カウンタ(D)をクリアする。
メインCPU110aは、ステップS420−11において、上記ステップS410−13で決定されたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS420−12において、補助遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS420−13に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−13において、普図普電処理データに0をセットし、図27に示す普通図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の補助遊技処理を終了する。
(演出制御部のメイン処理)
演出制御部120mにおけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。まず、図29を用いて、演出制御部120mのメイン処理を説明する。図29は、演出制御部120mにおけるメイン処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU120aは、ステップS1000において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1100において、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図30を用いて、演出制御部120mのタイマ割込処理を説明する。図30は、演出制御部120mにおけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。なお、図示はしないが、演出制御部120mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
ステップS1300において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1400において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の詳細については、図31を用いて後述する。
なお、演出制御部120mは、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御部120mのコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドをサブRAM120cの受信バッファに格納するようになっている。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御部120mで用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU120aは、枠制御基板180を介して演出ボタン検出スイッチ35a、及び、レバー操作検出スイッチ36bの信号を入力したか否かを判定し、演出ボタン検出スイッチ35a等の信号を入力した場合には、画像制御部150に演出ボタン信号等を送信する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドを枠制御基板180や画像制御部150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1300で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御部のコマンド解析処理)
次に、図31を用いて、演出制御部120mのコマンド解析処理を説明する。図31は、演出制御部120mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1401において、受信バッファを参照してコマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信している場合には、ステップS1410に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1410において、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップS1411に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければ、ステップS1420に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1411において、保留記憶更新処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した特別図柄記憶指定コマンドから保留記憶数を解析して、解析した保留記憶数をサブRAM120cの保留記憶数カウンタにセットする等の処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1420において、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドである場合には、ステップS1421に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでない場合には、ステップS1430に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421において、アイコン変化演出決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した始動口入賞指定コマンドの内容に基づいて、アイコン変化演出の実行の有無や変化シナリオを決定するための処理を行う。このアイコン変化演出決定処理の詳細は、図32を用いて後述する。
なお、後で詳述するが、アイコン変化シナリオ決定処理では、アイコンの最終的な表示態様を決定するアイコン最終表示態様決定処理や、アイコンを色変化させる場合のシナリオを決定する変化シナリオ決定処理が行われる。
ここで、「アイコン変化演出」とは、画像表示装置31(演出表示領域70)に表示されるアイコン(保留アイコン、当該変動アイコン)の表示態様を変化させる演出である。
また、本実施形態の遊技機1では、アイコン(保留アイコン、当該変動アイコン)の色変化(アイコン変化演出)が実行される場合には、後で詳述するアイコン変化アクション(第1変化アクションや第2変化アクション)が実行される場合と、アイコン変化アクションを伴わずにアイコンの色変化(アイコン変化演出)が行われる場合がある。
なお、アイコン変化演出とは、上述のとおり、画像表示装置31に表示されるアイコン(保留アイコン、当該変動アイコン)の表示態様を変化させることで、1、又は、複数の変動演出に亘って大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)先読み演出の1種となっている。
サブCPU120aは、ステップS1430において、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。演出図柄指定コマンドである場合には、ステップS1431に処理を移し、演出図柄指定コマンドでない場合には、ステップS1440に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1431において、基礎図柄データ決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、大当たりの有無、大当たりの種別を識別可能とする基礎図柄データ(第1〜5大当たり図柄データ、ハズレ図柄データ)を決定するための処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1440において、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。変動パターン指定コマンドである場合には、ステップS1441に処理を移し、変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップS1450に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1441において、変動演出パターン決定処理を行う。具体的には、受信した変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、各種の演出装置を用いて実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、決定された変動演出パターンに応じた変動演出パターンコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、変動演出パターンコマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。なお、この変動演出パターン決定処理の詳細は、図36を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1442において、アイコンアクション決定処理を行う。具体的には、受信した変動パターン指定コマンドの内容や、受信バッファに格納されているコマンドの内容に基づいて、アイコンアクション(第1変化アクションや第2変化アクション等)を実行するか否か等を決定する処理を行い、決定された内容に応じたコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、アイコンアクションを行うためのコマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、アイコンアクションを実行するための処理が行われることになる。なお、アイコンアクション決定処理の詳細は、図38を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1443において、アイコン表示態様更新処理を行う。具体的には、上述したアイコン変化演出決定処理で決定された変化シナリオ、及び、決定された変動演出パターンに基づいて、画像表示装置31に表示される保留アイコンや当該変動アイコンの表示態様を更新してアイコン変化演出を実行するための処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1450において、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップS1451に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップS1460に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1451において、演出図柄停止処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、停止指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を停止表示させるための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1460において、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップS1461に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップS1470に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1461において、遊技状態設定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した遊技状態指定コマンドを参照して現在の遊技状態を特定し、該特定した遊技状態を示すデータをサブRAM120cの所定の領域にセットする処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1470において、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。オープニング指定コマンドである場合には、ステップS1471に処理を移し、オープニング指定コマンドでない場合には、ステップS1480に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1471において、オープニング演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、オープニング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技の開始時に行われるオープニング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するオープニング演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、オープニング演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、オープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1480において、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであるか否かを判定する。ラウンド指定コマンドである場合には、ステップS1481に処理を移し、ラウンド指定コマンドない場合には、ステップS1490に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1481において、ラウンド演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、ラウンド指定コマンドに基づいて、ラウンド遊技中に行われるラウンド演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するラウンド演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、ラウンド演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、ラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1490において、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであるか否かを判定する。エンディング指定コマンドである場合には、ステップS1491に処理を移し、エンディング指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1491において、大当たり終了演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、エンディング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技の終了時に行われるエンディング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するエンディング指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、エンディング演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、エンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
(アイコン変化演出決定処理)
次に、図32を用いて、演出制御部120mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図32は、演出制御部120mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
後で図33を用いて詳述するとおり、本実施形態の遊技機1では、アイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)を、通常アイコンとして(デフォルトのアイコンとして)白色で表示される白アイコンと、白点滅アイコンや青アイコン等、白アイコン以外の態様で表示されるアイコン(後述する「特別アイコン」)とで表示可能とされている。
「アイコン変化演出」とは、入賞時に表示された態様とは異なる態様でアイコンの表示態様を変化させる演出である。一例を挙げて説明すると、アイコン変化演出とは、入賞時に白アイコンとして表示されたアイコンを、青アイコン等に表示態様を変化させる演出である。なお、以下の説明において、当該変動アイコンのアイコン変化演出を「当該変動アイコン変化演出」と、保留アイコンのアイコン変化演出を「保留アイコン変化演出」と記載する場合がある。
また、以下に説明する「非変化シナリオ」とは、入賞時に表示された態様(入賞時の表示色)から最終表示態様に至るまで、アイコンの表示色が変化しないシナリオである。
また、「変化シナリオ」とは、入賞時に表示された態様(入賞時の表示色)から最終表示態様に至るまでに、アイコンの表示態様の変化が少なくとも1回行われるシナリオである。別の観点から説明すれば、「変化シナリオ」が選択されると、少なくとも1回のアイコン変化演出が行われることとなる。
まず、サブCPU120aは、ステップS1421−1において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照する。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析し、大当たりの当落、大当たりの種別、演出内容(予定される変動パターン)を把握する。
サブCPU120aは、ステップS1421−2において、画像表示装置31に表示されるアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップS1421−3において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図34参照)を選択する。このアイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は、図34を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1421−4において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、アイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンド、アイコン表示態様決定用乱数値に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。
サブCPU120aは、ステップS1421−5において、決定されたアイコン最終表示態様が特別アイコンであるか否かを判定する。アイコン最終表示態様が特別アイコンである場合には、ステップS1421−6に処理を移し、アイコン最終表示態様が特別アイコンでない場合には、ステップS1421−11に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421−6において、決定されたアイコン最終表示態様が白点滅アイコンであるか否かを判定する。アイコン最終表示態様が白点滅アイコンである場合には、ステップS1421−11に処理を移し、アイコン最終表示態様が白点滅アイコンでない場合には、ステップS1421−7に処理を移す。
なお、本実施形態では、アイコン最終表示態様が「白点滅アイコン」である場合には、入賞時から白点滅アイコンとして表示することとしている。そのため、アイコン最終表示態様が白点滅アイコンである場合には、アイコン変化演出が実行されない(白アイコンとして表示されたアイコンを白点滅アイコンへ変化させる演出は行われない)。なお、本発明の遊技機は、白アイコンを白点滅アイコンとして変化可能としてもよい。
サブCPU120aは、ステップS1421−7において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。アイコン変化演出の実行可能期間であると判定した場合には、ステップS1421−8に処理を移し、アイコン変化演出の実行可能期間でないと判定した場合には、ステップS1421−11に処理を移す。
なお、アイコン変化演出の実行可能期間であるか否かの判定では、アイコン変化演出の実行が規制される演出モード中でないことや、大当たり遊技の実行中でないことや、アイコン変化演出の実行中でない場合に実行可能期間であると判定する。なお、上記3つの条件の何れか1つの条件、又は、2つの条件だけを設けるようにしてもよい。
サブCPU120aは、ステップS1421−8において、先に受信した始動口入賞指定コマンドに対応する保留記憶、つまり、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下であるか否かを判定する。全てノーマルリーチ以下である場合には、ステップS1421−9に処理を移し、全てノーマルリーチ以下でない場合には、ステップ1421−11に処理を移す。
なお、ノーマルリーチ以下とは、通常変動、短縮変動、及び、ノーマルリーチのことである。つまり、このステップS1421−8においては、先行保留の事前判定結果が全て通常変動、短縮変動、又は、ノーマルリーチか否かを判定する。
サブCPU120aは、ステップS1421−9において、アイコン変化演出のシナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図35参照)を選択する。この変化シナリオ決定テーブルの詳細は、図35を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1421−10において、変化シナリオを決定してサブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットし、ステップS1421−12に処理を移す。具体的には、この処理において、サブCPU120aは、変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、及び、選択率に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定して、サブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットし、ステップS1421−12に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421−11において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットし、ステップS1421−12に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421−12において、決定された変化シナリオ、又は、非変化シナリオから画像表示装置31に最初にアイコンが表示されるときの初期表示態様を特定し、初期表示態様に応じたアイコン初期表示態様コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、アイコン初期表示態様コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、アイコン初期表示態様コマンドに対応する表示態様の保留アイコンが画像表示装置31に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
なお、本実施形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下である場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、当該変動アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行わないものである場合にアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にアイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、そのようにする場合、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりもアイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにすればよい。
(アイコン表示態様とヘソランプの発光態様)
図33は、画像表示装置31に表示されるアイコン表示態様や、アイコン表示態様に対応するヘソランプ34c(装飾照明装置34)の発光態様を示している。
図33に示すとおり、遊技機1は、アイコン表示態様により、大当たり期待度を示唆している。具体的には、白アイコン<白点滅アイコン<青アイコン<緑アイコン<紫アイコン<赤アイコン<ゼブラアイコン、の順に大当たり期待度が高くなっている。
本実施形態の遊技機1では、保留アイコンや当該変動アイコンとして、月を描写した画像が表示される。また、白アイコンから大当たり期待度の高いアイコン(青アイコンや緑アイコン等)に変化するに従って、発光領域(月が発光するように表示される領域)が大きくなるとともに、アイコンの表示色が変化する。さらに、本実施形態では、赤アイコン以上(赤アイコン及びゼブラアイコン)となると、発光領域が略全域に広がり満月のように変化するとともに、所定の文字(本実施形態では「出陣」の文字)が表示される。
図33に示すとおり、本実施形態では、アイコンの表示色に応じて、ヘソランプ34cが異なる態様で発光する。例えば、保留アイコン及び当該変動アイコンを含めた全てのアイコンが白アイコンとして表示されている場合にはヘソランプ34cが発光しないのに対して、白点滅アイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが白色で発光する。また、青アイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが青色で発光し、緑アイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが緑色で発光する。また、赤アイコン及びゼブラアイコンが表示されている場合にはヘソランプ34cが赤色で発光する。
なお、ヘソランプ34cは、アイコンの表示色と異なる態様で発光させてもよい。例えば、遊技球Qが第1始動口14に入賞した際の演出(入賞時演出)として、第1保留アイコンを青アイコンで表示させつつ、ヘソランプ34cを赤色で発光させるなど、アイコン色とヘソランプ34cの発光色とが、矛盾する態様としてもよい。
なお、本実施形態の遊技機1では、アイコン色に対応してヘソランプ34cの発光態様を変化させることとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、本発明の遊技機は、アイコン色の変化に対応して、他の装飾照明装置34(例えば、盤用照明装置34aや枠用照明装置34b、あるいは装飾部材33aに設けられた装飾照明装置など)の発光態様が変化するものであってもよい。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図34は、アイコン最終表示態様を決定する場合に参照されるアイコン最終表示態様決定テーブルを示す図である。アイコン最終表示態様決定テーブルには、始動口入賞指定コマンドの種類、アイコン最終表示態様毎の振分割合(%)、及び、決定されるアイコン最終表示態様が対応付けられている。
図34に示すとおり、アイコン最終表示態様には、通常アイコンとして白色で表示される白アイコン、白色で表示されたアイコンが点滅する態様で表示される白点滅アイコン、青色で表示される青アイコン、緑色で表示される緑アイコン、紫色で表示される紫アイコン、赤色で表示される赤アイコン、及びゼブラ柄(色)で表示されるゼブラアイコンが設定されている。また、上述のとおり、大当たり期待度は、(白アイコン<)白点滅アイコン<青アイコン<緑アイコン<紫アイコン<赤アイコン<ゼブラアイコンの順で高くなっている。
なお、以下の説明では、通常のアイコンとして白色で表示される白アイコンを「通常アイコン」と記載して説明する場合がある。また、通常アイコン以外の表示態様で表示されるアイコンを「特別アイコン」と記載して説明する場合がある。本実施形態の遊技機1では、「白アイコン」が通常アイコンとして表示され、「白点滅アイコン」、「青アイコン」、「緑アイコン」、「紫アイコン」、「赤アイコン」、及び「ゼブラアイコン」が特別アイコンとして表示される。
図35及び図46(a)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、第1始動口14や第2始動口15に遊技球が入賞(入球)した際(入賞時)から、アイコンが特別アイコンとして表示される場合がある。
図34に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第1の特徴としては、演出内容に応じて、アイコン最終表示態様の選択率を異ならせている。始動入賞情報(始動口入賞指定コマンド)には、大当たりの当落、大当たりの種別、演出内容(リーチ演出等、擬似連回数)の情報が定められている点が挙げられる。
具体的には、本実施形態では、演出内容がSPリーチやSPSPリーチであることを示す特定の始動入賞情報である場合、演出内容がリーチにならない通常変動や短縮変動やノーマルリーチであることを示す通常の始動入賞情報である場合よりも、特別アイコンが高い割合で選択されるようなっている。
(変化シナリオ決定テーブル)
図35は、変化シナリオを決定する場合に参照される変化シナリオ決定テーブルを示す図である。変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、シナリオ毎の振分割合(%)、及び、決定される変化シナリオの種類が対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動、及び、当該変動における更新態様が記載されている。
ここで、「事前変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(当該変動アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ05等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(当該変動アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ06等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中、及び、当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出、及び、当該変動アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ19等)が設定されている。
変化シナリオの一例として、第1始動口14への遊技球の入賞に基づく始動口入賞指定コマンドの受信に応じて変化シナリオ49が選択された場合について説明する。
変化シナリオ49では、第1始動口14への遊技球の入賞時において、画像表示装置31の第1保留アイコン表示領域72aのうちの保留数「4」に対応する位置に保留アイコンとして白アイコンが表示される。そして、白アイコンの表示時点で実行中の4変動前の事前変動が終了するまで白アイコンを維持する。その後、3変動前の事前変動が開始されると、白アイコンが保留数「3」に対応する位置に移動し、保留アイコン変化演出が実行されて白アイコンが青アイコンに変化する。そして、2変動前の事前変動が開始されると、青アイコンが保留数「2」に対応する位置に移動し、この2変動前の事前変動が終了まで青アイコンを維持する。その後、1変動前の事前変動が開始されると、青アイコンが保留数「1」に対応する位置に移動し、保留アイコン変化演出が実行されて青アイコンが緑アイコンに変化する。そして、当該変動が開始されると、緑アイコンが当該変動アイコンとなり、当該変動アイコン変化演出が実行されて緑アイコンが所定のタイミングで赤アイコンに変化し、その後の所定のタイミングでゼブラアイコンに変化する。
なお、本実施形態では、事前変動において保留アイコンの色を変化させる場合、及び当該変動において当該変動アイコンの色を変化させる場合の双方において、1段階ずつ表示態様を変化させる(例えば、青→緑)又は2段階以上変化させる(例えば、紫→ゼブラ)場合を設けたが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、保留アイコンの色変化(事前変動におけるアイコン色変化)及び当該変動アイコンの色変化(当該変動におけるアイコン色変化)の双方又は一方において1段階ずつ表示態様を変化させるものであってもよい。あるいは、保留アイコンの色変化(事前変動における色変化)において1段階ずつ表示態様を変化させ、当該変動アイコンの色変化(当該変動におけるアイコン色変化)において1段階又は2段階以上で表示態様を変化させるものとしてもよい。
図35に示す変化シナリオ決定テーブルの第1の特徴として、始動口への遊技球の入賞時にアイコンの表示態様が変化するシナリオよりも当該変動の実行中にアイコンの表示態様が変化するシナリオの方が高い割合で選択されるようになっている。このようにすることで、アイコンの表示態様が変化するか(アイコン変化演出が実行されるか)否かの期待感を当該変動まで持続させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図35に示す変化シナリオ決定テーブルの第2の特徴として、複数段階に亘ってアイコンの表示態様が変化する(アイコン最終表示態様に緑、紫、赤、ゼブラアイコンが決定されている)場合において、事前変動の実行中にアイコンが変化する段階数よりも当該変動の実行中にアイコンが変化する段階数が多くなり易いように設定されている。このようにすることで、当該変動においてアイコンの表示態様が複数段階に亘って変化する期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態の変化シナリオ決定テーブルでは、事前変動においてリーチ演出(ノーマルリーチ以外のリーチであってもよい)が実行されるか否かに拘らずにアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようになっているが、事前変動において大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆するリーチ演出が実行されるか否かを判定要素とした変化シナリオ決定テーブルによってアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようにしてもよい。このような変化シナリオ決定テーブルを用いる場合には、リーチ演出が実行される事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておくとよい。また、リーチ演出が実行される事前変動、及び、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するが、リーチ演出が実行される事前変動の実行中よりもリーチ演出が実行されない事前変動の実行中の方が高い割合でアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておいてもよい。
(変動演出パターン決定処理)
次に、図36を用いて、演出制御部120mの変動演出パターン決定処理を説明する。図36は、演出制御部120mにおける変動演出パターン決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1441−1において、受信した変動パターン指定コマンドを参照し、ステップS1441−2において、変動演出パターン決定テーブル(図37参照)を選択する。
サブCPU120aは、ステップS1441−3において、変動演出パターン決定テーブルを参照し、変動パターン指定コマンド、振分割合(%)に基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する。この変動演出パターン決定テーブルの詳細は、図37を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1441−4において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回の変動演出パターン決定処理を終了する。これにより、変動演出パターン指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
(変動演出パターン決定テーブル)
図37は、変動演出パターンを決定する場合に参照される変動演出パターン決定テーブルを示す図である。変動演出パターン決定テーブルには、変動演出パターン指定コマンド、変動演出パターン毎の振分割合(%)、及び、決定される変動演出パターンが対応付けられており、参考として変動演出パターン毎の演出構成が記載されている。
変動演出パターンとは、画像表示装置31(演出表示領域70)、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、ヘソランプ34c、演出ボタン35、操作レバー36の演出装置を用いて行われる変動演出の演出態様であり、リーチ演出の有無、ゾーン演出の有無、リーチ演出の内容等が規定されている。
ここで、図37に示す変動演出パターン決定テーブルの演出構成に記載されている各用語について説明する。
「通常変動」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成されない通常変動演出が行われることを示している。
「短縮変動」とは、通常変動演出よりも短く演出図柄38によってリーチ状態が形成されない短縮変動演出が行われることを示している。
「ノーマルリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成されるノーマルリーチ演出が行われることを示している。
「SPリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成され、ノーマルリーチ演出よりも大当たり期待度が高いSPリーチ演出が行われることを示している。
「SPSPリーチ」とは、演出図柄38によってリーチ状態が形成され、SPリーチ演出よりも大当たり期待度が高いSPSPリーチ演出が行われることを示している。
「擬似連失敗」とは、擬似連が実行されるか否かの煽り演出が実行されるが、最終的に擬似連が実行されない結果となることを示している。
「擬似連成功」とは、擬似連が実行されるか否かの煽り演出が実行されて、最終的に擬似連が実行される結果となることを示している。
「ゾーン演出」とは、画像表示装置31において通常の演出(背景)とは異なる特定演出(背景表示)を行い、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)ゾーン演出が行われることを示している。
図37に示す変動演出パターン決定テーブルの第1の特徴としては、擬似連が実行されない場合よりも、擬似連が実行された場合の方が、リーチ演出が実行され易く、擬似連の実行回数が多いほど大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにすることで、擬似連が実行されるか否か、又は、擬似連の実行回数に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図37に示す変動演出パターン決定テーブルの第2の特徴としては、ゾーン演出が実行されない場合よりも、ゾーン演出が実行された場合のほうが、リーチ演出が実行され易く、大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。このようにすることで、ゾーン演出に対する遊技者の興味を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、図37に示す変動演出パターン決定テーブルには、ノーマルリーチが行われ、SPリーチが行われた後、SPSPリーチが行われる変動演出パターンが設けられていなかったが、設けても良い。
(アイコンアクション決定処理)
次に、図38を用いて、演出制御部120mのアイコンアクション決定処理を説明する。図38は、演出制御部120mにおけるアイコンアクション決定処理を示すフローチャートである。
なお、「アイコンアクション」とは、アイコン(当該変動アイコン、保留アイコン)の変化に関する演出である。「アイコンアクション」には、「変化アクション」や「武器出現煽り(ガセ)」、「前兆アクション」が含まれる。
「変化アクション」は、アイコンの色変化(アイコン変化演出)が実行される場合に行われる演出(アクション)である。また、「武器出現煽り」(ガセ)は、アイコン変化演出が行われるか否かを煽る演出である。また、「前兆アクション」は、後述する第2変化アクションの前兆として行われる前兆演出である。
本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンの色変化に関するアイコンアクションとして、「第1変化アクション」や「武器出現煽り」(ガセ)が実行される。また、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンの色変化に関するアイコンアクションとして、「第2変化アクション」や「前兆アクション」が実行される。
なお、本実施形態の遊技機1では、第2変化アクションが実行される前に、前兆アクションが行われる。また、前兆アクションが実行された後(太鼓橋画像が保留アイコンに向けて移動した後)、保留アイコンの色変化が行われない場合(ガセ前兆)がある。
このように、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンの色を変化させる場合に行われる変化アクションとして、第1変化アクションを実行可能とされている。また、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンの色を変化させる場合に行われる変化アクションとして、第2変化アクションを実行可能とされている。
なお、以下の説明では、当該変動アイコンの色を変化させる場合に行われる変化アクション(第1変化アクション)と、当該変動アイコンの色変化を煽るガセ演出(武器出現煽り)とを総称して、「当該変動アイコンに関するアイコンアクション」と記載して説明する場合がある。また、保留アイコンの色を変化させる場合に行われる変化アクション(第2変化アクション)と、保留アイコンの色変化を示唆する前兆演出(前兆アクション)とを総称して、「保留アイコンに関するアイコンアクション」と記載して説明する場合がある。さらに、第1変化アクション及び第2変化アクションを総称して、単に「変化アクション」と記載して説明する場合がある。
本実施形態では、第1変化アクションとして、「第1変化アクションA」、「第1変化アクションB」、及び「第1変化アクションC」の3種類の変化アクションを実行可能とされている。以下の説明では、第1変化アクションA、第1変化アクションB、及び第1変化アクションCを総称して、単に「第1変化アクション」と記載して説明する。
なお、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンの色を変化させる場合の変化アクションとして3種類の変化アクションを設け、保留アイコンの色を変化させる場合の変化アクションとして1種類の変化アクションを設けた例を示しているが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、当該変動アイコンの色を変化させる場合の変化アクション、及び保留アイコンの色を変化させる場合の変化アクションとして、それぞれ1種類、あるいは複数種類の変化アクションを実行可能としてもよい。
なお、アイコンアクションの種類や演出内容については、後で図39等を用いて詳述する。
アイコンアクション決定処理では、当該変動アイコンに関するアイコンアクション(第1変化アクション、武器出現煽り)や、保留アイコンに関するアイコンアクション(第2変化アクション、前兆アクション)を実行するか否か、またアイコンアクションを実行する場合の実行パターンを決定する処理が行われる。
まず、サブCPU120aは、ステップS1422−1において、決定された変動演出パターンを参照し、当該変動アイコンに関するアイコンアクション決定テーブル(図39参照)を用いて、当該変動アイコンに対するアイコンアクションの実行の有無や、実行するアイコンアクションの内容を決定する。この当該変動アイコンに関するアイコンアクション決定テーブルの詳細は、図39を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1442−2において、当該変動アイコンに関するアイコンアクションを実行することが決定されたか否かを判定する。当該変動アイコンに関するアイコンアクションの実行が決定されている場合には、ステップS1442−3に処理を移し、当該変動アイコンに関するアイコンアクションの実行が決定されていない場合には、ステップS1442−8に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1442−3において、第1変化アクションA又は第1変化アクションBの実行が決定されているか否かを判定する。第1変化アクションA又は第1変化アクションBの実行が決定されている場合には、ステップS1442−4に処理を移し、第1変化アクションA又は第1変化アクションBの実行が決定されていない場合には、ステップS1442−5に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1442−4において、ゾーン演出の有無を参照して第1変化アクションA及び第1変化アクションBのうちいずれの変化アクションを実行するかを決定する。具体的には、サブCPU120aは、変動演出パターン指定コマンドの内容が、ゾーン演出の実行が含まれないものである場合には「第1変化アクションA」を決定し、変動演出パターン指定コマンドの内容が、ゾーン演出の実行が含まれるものである場合には「第1変化アクションB」を決定する。ステップS1442−4の処理が終了すると、ステップS1442−5に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1442−5において、実行する第1変化アクションの内容として第1変化アクションCや武器出現煽りが含まれているか否かを判定する。具体的には、サブCPU120aは、ステップS1442−1において決定された当該変動アイコンに関するアイコンアクションとして、第1変化アクションC又は武器出現煽りの実行が含まれているか否かを判定する。第1変化アクションC及び武器出現煽りのいずれかが含まれている場合には、処理をステップS1442−6に移し、第1変化アクションC及び武器出現煽りのいずれも含まれていない場合には、ステップS1442−7に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1442−6において、第1変化アクションC又は武器出現煽りの実行パターンを決定する処理を行う。具体的には、サブCPU120aは、第1変化アクションC実行パターン決定テーブル又は武器出現煽り決定テーブル(図40参照)を参照して、第1変化アクションCや武器出現煽りの実行パターンを決定する。なお、第1変化アクションC実行パターン決定テーブル及び武器出現煽り決定テーブルについては、後で図40を用いて説明する。
サブCPU120aは、ステップS1442−7において、決定した当該変動アイコンに関するアイコンアクションの内容に応じたコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、当該変動アイコンに関するアイコンアクションのコマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、当該変動アイコンに関するアイコンアクションを実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1442−8において、色変化させる保留アイコンが存在するか否かを判定し、色変化させる保留アイコンを特定する。具体的には、サブCPU120aは、サブRAM120cの先読み情報記憶領域に、当該変動において色変化を行うことが予定されている保留アイコンが存在するか否かを判定し、色変化させる保留アイコンが存在する場合にはその保留アイコンを特定し、ステップS1442−9に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1442−9において、保留アイコンに関するアイコンアクションを決定する処理を行う。具体的には、サブCPU120aは、保留アイコンに関するアイコンアクション決定テーブル(図41参照)を参照して、第2変化アクションを実行するか否か、前兆アクションを実行するか否かを決定する。ステップS1442−9の処理が終了すると、ステップS1442−10に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1442−10において、決定した保留アイコンに関するアイコンアクションに応じたコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、保留アイコンに関するアイコンアクションのコマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、第2変化アクションや前兆アクションを実行するための処理が行われることになる。
(当該変動アイコンに関するアイコンアクション決定テーブル)
次に、図39を参照して、当該変動アイコンに関するアイコンアクション決定テーブルについて説明する。図39は、当該変動アイコンに関するアイコンアクション決定テーブルの一例を示す図である。
当該変動アイコンに関するアイコンアクションには、先に説明したとおり、当該変動アイコンの色を変化させる場合(アイコン色変化演出を行う場合)に行われる第1変化アクションと、武器出現煽りとが含まれる。また、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンの色を変化させる際の変化アクション(第1変化アクション)として、「第1変化アクションA」、「第1変化アクションB」、及び「第1変化アクションC」の3種類の変化アクションを実行可能とされている。
第1変化アクションA及び第1変化アクションBは、演出表示領域70(画像表示装置31)に所定の画像(本実施形態では橋をモチーフとした「太鼓橋画像TG」)をデフォルト位置(当該変動アイコンの下方)に表示させて行われる。より具体的に説明すると、第1変化アクションAでは、デフォルト位置に表示された太鼓橋画像TGに犬キャラクタCaを出現させ、犬キャラクタCaが当該変動アイコンTIに向かって吠える演出が行われる。
また、第1変化アクションBでは、デフォルト位置に表示された太鼓橋画像TGに女の子キャラクタCbを出現させ、女の子キャラクタCbの涙が当該変動アイコンTIに落ちる演出が行われる。なお、「第1変化アクションB」は、ゾーン演出が行われる場合に実行される演出となっている。なお、第1変化アクションA及び第1変化アクションBの詳細は、後で図50及び図51を用いて詳述する。
第1変化アクションCは、1又は複数の武器をモチーフとしたアイコン(武器アイコンBI)を演出表示領域70に出現させ、武器アイコンBIが当該変動アイコンTIを攻撃する演出が行われる。なお、第1変化アクションCの詳細は、後で図40等を用いて詳述する。
「武器出現煽り」とは、第1変化アクションCが実行されるか否かを煽る演出である。具体的に説明すると、「武器出現煽り」は、武器アイコンBIが一旦出現して、当該変動アイコンTIの近傍など(セット位置)にセットされず(停止せず)にフェードアウトする演出(ガセ)である。
図39に示すとおり、本実施形態の当該変動アイコンに関するアイコンアクション決定テーブルでは、当該変動で何回のアイコン色変化が行われるか(1回、2回、3回のいずれであるか)、また、当該変動で決定されている変動演出パターンの内容に応じて、実行する第1変化アクションの内容や回数が設定されている。
例えば、図39に示すとおり、当該変動における当該変動アイコンの色変化が「1回」であり、当該変動における変動演出パターンの内容が「ノーマルリーチ」である場合には、60%の割合で当該変動アイコンの色を変化させる際に第1変化アクション及び武器出現煽りが実行されず、20%の割合で武器出現煽り(第1変化アクションガセ)が実行され、10%の割合で第1変化アクションA又は第1変化アクションBが実行され、10%の割合で第1変化アクションCが実行される。
また、図39に示すとおり、本実施形態では、当該変動における当該変動アイコンの色変化(アイコン変化演出)が複数回(2回又は3回)である場合に、第1変化アクションが複数回実行される場合がある。また、本実施形態では、当該変動アイコンの色変化が複数回予定されている場合に、複数種類の第1変化アクションを実行可能とされている(例えば、第1変化アクションAを1回実行し、第1変化アクションCを1回実行するなど)。なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。例えば、本発明の遊技機は、当該変動アイコンの色を変化させる変化アクション(第1変化アクション)の実行回数を1回としてもよい。また、本発明の遊技機は、1回の変動において実行可能な第1変化アクションを、1種類としてもよい。
さらに、本実施形態では、第1変化アクション(第1変化アクションA、第1変化アクションB、及び第1変化アクションC)を、当該変動アイコンの色変化を行う場合の演出とした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。
すなわち、本発明の遊技機は、第1変化アクションにより保留アイコンの色を変化させてもよく、第2変化アクションにより当該変動アイコンの色を変化させてもよい。例えば、第1変化アクションA(犬キャラクタを出現させて行われる演出)や第1変化アクションB(女の子キャラクタを出現させて行われる演出)、あるいは第1変化アクションC(武器アイコンを出現させて行われる演出)は、保留アイコンの色を変化させる場合に行われるものであってもよい。また、第2変化アクション(アイコンを満月に変化させる演出)により当該変動アイコンの色を変化させてもよい。
(第1変化アクションC実行パターン決定テーブル)
次に、図40(a)を参照して、第1変化アクションC実行パターン決定テーブルについて説明する。図40(a)は、第1変化アクションC実行パターン決定テーブルの一例を示す図である。なお、第1変化アクションCにおいて演出表示領域70(画像表示装置31)に表示される画像等(武器アイコン、当該変動アイコン等の態様)の詳細は、後で図56〜60を用いて説明する。
本実施形態の第1変化アクションCでは、複数種類の武器アイコンが表示される。具体的には、本実施形態の第1変化アクションCに用いられる武器アイコンには、「竹筒」を描画した「竹筒アイコン」と、「刀」を描画した「刀アイコン」と、「手」を描画した「手アイコン」とがある。
第1変化アクションCでは、武器アイコンが当該変動アイコンを攻撃するかのような動作(攻撃動作)を行い、攻撃動作の後に当該変動アイコンの色が変化する。言い方を換えれば、本実施形態では、「当該変動アイコンの色変化」のストックアイコンとして、武器アイコンが用いられており、武器アイコンの攻撃動作(発動)は、「当該変動アイコンの色変化」というストックを放出するものであるとも言える。さらに、武器アイコンがセット位置にセットされた状態は、当該変動アイコンの色変化(アイコン変化演出)がストックされた状態であるとも言える。
なお、以下の説明において、武器アイコンの攻撃動作(ストック放出)を、「武器発動」又は単に「発動」と記載して説明する場合がある。また、武器アイコンがセット位置にセットされた状態を、単に「セット」又は単に「ストック」と記載して説明する場合がある。
本実施形態では、3種類の武器アイコンに「強弱」が設定されている。武器アイコンの強弱は、当該変動アイコンの色を何色以上に変化させるか(より大当たり期待度の高い色に変化させるか)によって設定されている。例えば、図40(a)に示すとおり、竹筒アイコンでは、変化後の当該変動アイコンが「青アイコン以上」である場合に選択され得るのに対して、刀アイコンでは、変化後の当該変動アイコンが「緑アイコン以上」である場合にしか選択され得ない。また、手アイコンでは、変化後の当該変動アイコンが「紫アイコン以上」である場合にしか選択され得ない。
すなわち、武器アイコンとして竹筒アイコンがセットされた場合(ストックされた場合)には、当該変動アイコンが「青アイコン以上」に変化することが確定する。また、武器アイコンとして刀アイコンがセットされた場合(ストックされた場合)には、当該変動アイコンが「緑アイコン以上」に変化することが確定する。さらに、武器アイコンとして手アイコンがセットされた場合(ストックされた場合)には、当該変動アイコンが「紫アイコン以上」となることが確定する。このように、武器アイコンには強弱が存在し、「竹筒アイコン」<「刀アイコン」<「手アイコン」のような関係の強弱となる。
このように、本実施形態の遊技機1では、複数種類の武器アイコンに強弱を設けている。これにより、遊技機1は、セットさせる武器アイコンの種類によって、当該変動アイコンがより大当たり期待度の高い色に変化することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
第1変化アクションCの実行パターンでは、竹筒アイコン、刀アイコン、及び手アイコンの3種類のうち、1回の第1変化アクションCの実行において、どの種類の武器アイコンを表示させるか、あるいはいくつの武器アイコンを表示させるかについての武器表示パターンが複数設けられている。具体的には、本実施形態では、いずれか1つの武器アイコンが表示される武器表示パターン(武器単体)と、3種類の武器のうち、2つ又は3つの武器アイコンが表示される武器表示パターン(武器複数)とがある。
例えば、図40(a)に示すとおり、実行パターン01〜08では、1種類の武器アイコン(竹筒アイコン、刀アイコン、及び手アイコンのいずれか1つ)が出現してセットされる。また、武器パターン09〜17では、複数種類の武器アイコン(竹筒アイコン、刀アイコン、手アイコンのうち2つ又は3つ)が出現してセットされる。
本実施形態では、複数の武器アイコンがセットされた場合(ストックされた場合)、最後にセットされた武器アイコンが発動する際に、当該変動アイコンの色変化が行われる。なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、複数の武器アイコンが同時にセットされた場合、全ての武器アイコンが発動するごとに当該変動アイコンの色変化が行われるものとしてもよい。
本実施形態の第1変化アクションC実行パターンでは、武器アイコンがどのタイミングで発動するかのパターン(発動パターン)が複数類設定されている。具体的には、第1変化アクションCの発動パターンの種類として、「即発動」と、「スタンバイ+カウントダウン」と、「スタンバイ+操作画像表示」とがある。
武器アイコンの発動パターンと発動のタイミングについて、図42を参照しつつさらに詳細に説明する。
図42(a)に示すとおり、「即発動」の場合(例えば実行パターン01)では、武器アイコンが出現してセット位置にセットされた後、待機時間(スタンバイ)を経ず(すぐに)武器アイコンが当該変動アイコンを攻撃するような動作(武器発動)を行う。すなわち、「即発動」の場合では、武器アイコンがセットされてから(ストックされてから)、時間T1後に武器アイコンBIが発動する。
図42(b)に示すとおり、「スタンバイ+カウントダウン」の場合では、武器アイコンが出現してセット位置にセットされた後、待機時間(スタンバイ)を経て武器が発動する。また、「スタンバイ+カウントダウン」の場合では、待機時間を経た後、発動の3秒前から「3、2、1、」のカウントダウンが開始され、カウントダウンが「0」となったタイミングで武器アイコンBIが発動する。すなわち、スタンバイパターンでは、武器アイコンBIがセットされてから(ストックされてから)、時間T1よりも長い時間T2後に武器アイコンBIが発動する。
図42(c)に示すとおり、「スタンバイ+操作画像表示」の場合では、武器アイコンが出現してセット位置にセットされた後、待機時間(スタンバイ)を経た所定時間後に演出ボタン35の操作を指示する画像(操作画像)が表示される。
「操作画像」は、演出ボタン35に対する操作を遊技者に指示する画像である。本実施形態では、操作画像として、演出ボタン35を押すことを指示するものとして「押せ!」の文字とともに、演出ボタン35を描画した画像(図49(d)の操作画像SGを参照)が表示される。なお、操作画像は、演出ボタン35の操作を受け付ける有効期間の間表示される。
「スタンバイ+操作画像表示」の場合では、有効期間中に演出ボタン35の操作が行われたタイミング、又は有効期間の終了のタイミングで武器アイコンが発動する。すなわち、「スタンバイ+操作画像表示」の場合では、武器アイコンがセットされてから(ストックされてから)、時間T1よりも長い時間T3後に武器アイコンが発動する。
本実施形態の遊技機1では、「スタンバイ+カウントダウン」の場合の待機時間(T2)のほうが、「スタンバイ+操作画像表示」の場合の待機時間(T3)よりも長いものとされている(T2>T3)。なお、本発明の遊技機は、「スタンバイ+カウントダウン」の場合の待機時間(T2)よりも「スタンバイ+操作画像表示」の場合の待機時間(T3)のほうが長いものとしてもよいし(T2<T3)、「スタンバイ+カウントダウン」の場合の待機時間(T2)と「スタンバイ+操作画像表示」の場合の待機時間(T3)とを同じとしてもよい(T2=T3)。
このように、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンがセットされてから発動するまでの時間や発動する契機(発動パターン)が複数設定されている。これにより、本実施形態の遊技機1は、武器アイコンが出現してから発動するまでの間、当該変動アイコンがどの色に変化するか(大当たり期待度の高い色に当該変動アイコンが変化するか)等、遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図40(a)に示すとおり、竹筒アイコン、及び刀アイコンは、即発動する場合(スタンバイ無し)があるのに対し、手アイコンは即発動する場合がない。すなわち、手アイコンは、セットされると、必ずスタンバイ(待機)する。
図40(b)は、第1変化アクションCが実行されるか否かを煽るガセ演出として行われる武器出現煽りの実行パターンを示している。武器出現煽りでは、武器アイコンが一旦出現するものの、武器アイコンはセット位置にセットされずに(止まらずに)消滅するような演出が行われる。
なお、図40(b)に示すとおり、複数種類の武器アイコンのうち、武器出現煽りに用いられるものは、「竹筒アイコン」、及び「刀アイコン」の2種類であり、「手アイコン」は、武器出現煽りに用いられない。言い方を換えれば、武器アイコンのうち、「手アイコン」は、出現した時点で必セットされ、当該変動アイコンの色を変化させる。すなわち、竹筒アイコン及び刀アイコンは、出現してもセットされない場合(ガセ)があるのに対し、手アイコンは出現した時点で必ずセットされる(ガセなし)。
(保留アイコンに関するアイコンアクション決定テーブル)
次に、図41を参照して、保留アイコンに関するアイコンアクション決定テーブルについて説明する。図41は、保留アイコンに関するアイコンアクション決定テーブルの一例を示す図である。
本実施形態では、保留アイコンを変化させるアイコンアクションとして、第2変化アクションが設定されている。本実施形態では、第2変化アクションが実行される前に、第2変化アクションが実行されるか否かを煽る演出が行われる。より具体的に説明すると、本実施形態の遊技機1では、第2変化アクションが実行される前に、第2変化アクションの前兆演出として、前兆アクションが行われる。
また、第2変化アクションの実行前には前兆アクションが実行される(本前兆)一方、前兆アクションが実行された後に第2変化アクションが実行されない場合がある(ガセ前兆)。なお、本発明の遊技機はこれに限定されず、前兆アクションが実行された後、必ず第2変化アクションが実行されるもの(前兆アクションが実行されると必ず保留アイコンの色変化が行われるもの)としてもよい。
図41に示すとおり、ノーマルリーチが行われる場合で、かつ、変化させる保留アイコンがある場合(アイコン変化演出有りの場合)には、40%の割合で第2変化アクションが実行される。また、ノーマルリーチが行われる場合で、かつ、変化させる保留アイコンがない場合(アイコン変化演出なしの場合)には、40%の割合で前兆アクション(ガセ前兆)が実行される。
なお、本実施形態の前兆アクションでは、橋を描画した画像(太鼓橋画像)が、当該変動アイコンから保留アイコンに向けて移動する演出が行われる。言い方を換えれば、本実施形態の遊技機1が実行する第2変化アクションは、太鼓橋画像が保留アイコンに向けて位置を移動して表示されることに応じて行われる。
本実施形態の第2変化アクションは、前兆アクションが行われた後、保留アイコンを拡大して表示させ、月(保留アイコン)が満ち欠けするような演出(発光領域が拡大するかのような演出)が行われる。なお、前兆アクションを経て第2変化アクションが実行され、保留アイコンの色変化が行われるまでの一連の演出は、後で図52及び図53等を用いて詳細に説明する。
図41に示すとおり、保留アイコンに関するアイコンアクション(第2変化アクションや前兆アクション)は、ノーマルリーチ以下の変動において実行され得る。より具体的には、保留アイコンに関するアイコンアクションは、ノーマルリーチ以下であり、かつ短縮変動ではない場合(ノーマルリーチ又は通常変動(12秒以上の変動時間)である場合)に行われる。これにより、本実施形態の遊技機1は、当該変動アイコンに係る演出として、大当たり期待度の高い演出(例えばSPSPリーチなど)が行われる場合には第2変化アクションを実行せず、当該変動に係る演出を阻害することない。一方、当該変動に係る演出として大当たり期待度が低い演出(ノーマルリーチ以下)が行われる場合には保留アイコンに対して注目させ、後の変動に対して期待感を高めることができる。
なお、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンを変化させる変化アクション(第1変化アクション)と、保留アイコンを変化させる変化アクション(第2変化アクション)とを、異なる態様の演出を実行するものとしたが、本発明の遊技機はこれに限定されない。
また、例えば、保留アイコンの色を変化させる変化アクションと、当該変動アイコンの色を変化させる変化アクションとを、共通するものとしてもよい。例えば、第2変化アクションにより保留アイコンの色を変化させる演出を行うとともに、第2変化アクションにより当該変動アイコンの色を変化させる演出を行うものとしてもよい。
また、第1変化アクションC(武器アイコンを用いた変化アクション)により保留アイコンの色を変化させる演出を行うとともに、第1変化アクションC(武器アイコンを用いた変化アクション)により当該変動アイコンの色を変化させる演出を行うものとしてもよい。
なお、後で詳述するとおり、本実施形態の遊技機1では、太鼓橋画像をデフォルト位置(当該変動アイコンの下方)に表示させて第1変化アクションを行い、太鼓橋画像が保留位置に表示されることに応じて第2変化アクションを実行する例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、太鼓橋画像は他の画像であってもよい。例えば、本発明の遊技機では、太鼓橋画像TGに換えて、操作デバイスの画像(例えば演出ボタン35の画像)を用いてもよい。また、本実施形態の遊技機1では、操作デバイスの画像の一例として、「操作画像SG」(押せ!との指示が行われるもの)とした例を説明するが、本発明の遊技機はこれに限定されず、操作デバイスの画像は、遊技者が押し込む操作を行い得る操作デバイス(刺せ!等の指示が行われるもの)や、遊技者が引く操作を行い得る操作デバイス(引け!等の指示が行われるもの)であってもよい。
(画像表示装置及び保留表示器における保留数更新態様)
次に、図43を用いて、保留数の更新態様とそのタイミングについて説明する。
図43には、一例として、第1保留の個数が「2」の場合(U1=2)において、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)し、第1保留の個数が「3」となった場合(U1=3)の、保留アイコン、第1保留数表示領域74a、及び第1特別図柄保留表示器23の表示態様が更新されるタイミングを示している。
なお、以下の説明において、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示装置25、ラウンド数表示器26、及び右打ち表示器27のランプ群を総称して、「メインランプ群28」と記載して説明する場合がある。
上述のとおり、遊技機1では、第1特別図柄保留数(U1)を表示するものとして、第1保留アイコンの表示や、第1保留数表示領域74aにおける数字表示、第1特別図柄保留表示器23が設けられている。また、第2特別図柄保留数(U2)を表示するものとして、第2保留アイコンの表示や、第2保留数表示領域74bにおける数字表示、第2特別図柄保留表示器24が設けられている。
図44(a)に示すとおり、第1保留アイコン表示領域72aには、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応する表示領域が設けられている。具体的には、第1保留アイコン表示領域72aには、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に対応する第1領域R1、第2記憶部に対応する第2領域R2、第3記憶部に対応する第3領域R3、及び第4記憶部に対応する第4領域R4が設けられている。
また、第2保留アイコン表示領域72bには、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応する表示領域が設けられている。具体的には、第2保留アイコン表示領域72bには、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に対応する第1領域R1、第2記憶部に対応する第2領域R2、第3記憶部に対応する第3領域R3、及び第4記憶部に対応する第4領域R4が設けられている。
図44(c)に示すとおり、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDの点灯態様の組み合わせにより、第1保留の個数を表示可能としている。具体的には、保留数が「0」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDが消灯した状態となる。また、第1保留の個数が「1」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDのうち、上方側のLEDが点灯した状態となり、下方側のLEDが消灯した状態となる。また、第1保留の個数が「2」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDが点灯した状態となる。また、第1保留の個数が「3」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDのうち、上方側のLEDが点滅する状態となり、下方側のLEDが点灯した状態となる。また、第1保留の個数が「4」の場合には、第1特別図柄保留表示器23は、2つのLEDが点滅する状態となる。
なお、図示を省略するが、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)した場合も、第1特別図柄保留表示器23と同様に、第2特別図柄保留表示器24において、2つのLEDが第2保留の個数を表示する態様で点灯する。
図44(a)及び図44(b)に示すとおり、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)すると、保留アイコンHIの数、第1保留数表示領域74a、及び第1特別図柄保留表示器23の表示態様が、保留数が「2」であることを示す表示態様から、保留数が「3」であることを示す表示態様へと更新される。
また、変動が終了して保留数が「3」から「2」となると、保留アイコンHI、第1保留数表示領域74a、及び第1特別図柄保留表示器23の表示態様が、保留数が「3」であることを示す表示態様から、保留数が「2」であることを示す表示態様へと更新される。
例えば、図44(a)に示すとおり、第1特別図柄保留数(U1)が「2」の場合には、第1保留アイコン表示領域72aに「2つ」の保留アイコンHIが表示される。より具体的には、保留数が「2」の場合(U1=2の場合)には、第1領域R1及び第2領域R2のそれぞれに保留アイコンHIが表示される。また、保留数が「2」の場合には、第1保留数表示領域74aには「2」の数字が表示され、第1特別図柄保留表示器23には保留数が「2」であることを表示する態様でLEDが点灯する(本実施形態では、2つのLEDが点灯)。
また、図44(b)に示すとおり、第1始動口14に遊技球Qが入賞(入球)して第1保留の個数が「3」となると、第1保留アイコン表示領域72aに保留アイコンHIが1つ追加して表示され、「3つ」の保留アイコンHIが表示される。より具体的には、第3領域R3に保留アイコンHIが追加して表示され、第1領域R1及び第2領域R2にすでに表示されていた2つの保留アイコンHIと合算して、計3つの保留アイコンHIが表示される。また、保留数が「3」となると、第1保留数表示領域74aには「3」の数字が更新して表示され、第1特別図柄保留表示器23には保留数が「3」であることを表示する態様でLEDの点灯態様が更新される(本実施形態では、2つのLEDのうち、上方側のLEDが点滅し、下方側のLEDが点灯する)。
また、1回の変動が終了して第1保留の個数が「2」となると、第1保留アイコン表示領域72aに「2つ」の保留アイコンHIが表示され、第1保留数表示領域74aには「2」の数字が表示され、第1特別図柄保留表示器23には保留数が「2」であることを表示する態様でLEDが点灯態様を更新する。
なお、各保留アイコンHIは、1回の変動が終了するごとに、当該変動アイコン表示領域73に向けてシフトする。例えば、図46(b)に示すとおり、第1領域R1に表示されていた保留アイコンHIは、当該変動アイコン表示領域73にシフトして当該変動アイコンTIとして表示され、第2領域R2に表示されていた保留アイコンHIは第1領域R1にシフトして表示される。また、第3領域R3に表示されていた保留アイコンHIは第2領域R2にシフトして表示される。
(入賞時の保留アイコンの表示について)
次に、図45を用いて、アイコン(保留アイコンHI、当該変動アイコンTI)の表示態様が更新されるタイミングについて説明する。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、サブCPU120aにより決定された変化シナリオに沿って当該変動アイコンや保留アイコンの色を変化させる。また、上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、アイコン色に対応するように、ヘソランプ34cの発光態様が変化する。
ここで、本実施形態の遊技機1では、事前変動において保留アイコンの色を変化させる場合において、第2変化アクションを行わない場合には、保留アイコンの色変化は、保留アイコン表示領域内でシフト表示される際(シフト時)に行われる。
例えば、図45及び図46に示すとおり、保留アイコンHIが入賞時に白点滅アイコンとして表示され、2変動前に白点滅アイコンから青アイコンに変化するシナリオ(シナリオ06の場合)が決定されており、かつ、第2変化アクションが実行されない場合には、入賞時に白点滅アイコンとして表示されていた保留アイコンHIは、第3領域R3から第2領域R2にシフト表示される際に青アイコンに変化する。
また、図45及び図46に示すとおり、ヘソランプ34cは、保留アイコンHIの表示態様に対応するように発光態様を変化させる。具体的には、保留アイコンHIが白点滅アイコンとして表示されている間にはヘソランプ34cは白発光となり、保留アイコンHIが青アイコンに変化するタイミング(シフト時)でヘソランプ34cが青発光に変化する。
一方、第2変化アクションを実行して保留アイコンHIの色変化を行う場合には、保留アイコンHIの色変化が変動中に行われる。例えば、図47に示すとおり、保留アイコンHIが入賞時に白点滅アイコンとして表示され、2変動前に白点滅アイコンから青アイコンに変化するシナリオ(シナリオ06の場合)が決定されている場合であって、第2変化アクションが実行される場合には、入賞時に白点滅アイコンとして表示されていた保留アイコンHIは、第2領域R2にシフト表示された後の変動中(2つ前の変動中)に青アイコンに変化する。
また、図47に示すとおり、ヘソランプ34cは、保留アイコンHIの表示態様に対応するように発光態様を変化させる。具体的には、保留アイコンHIが白点滅アイコンとして表示されている間にはヘソランプ34cは白発光となり、保留アイコンHIが青アイコンに変化するタイミングでヘソランプ34cが青発光に変化する。
このように、本実施形態の遊技機1では、ヘソランプ34cは、アイコン(保留アイコン又は当該変動アイコン)の色に対応する態様で発光する。すなわち、アイコン(保留アイコン又は当該変動アイコン)の色が変化した場合には、アイコン色に同期してヘソランプ34cの発光色が変化する。
これにより、本実施形態の遊技機1では、アイコン(保留アイコン又は当該変動アイコン)の色の態様を感覚的に認識しやすくなる。その結果、遊技機1は、演出効果をさらに高め、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、本実施形態の遊技機1では、アイコン色の変化に同期してヘソランプ34cの発光態様を変化させるものとされているが、本発明の遊技機はこれに限定されない。具体的には、本発明の遊技機は、アイコン色の変化の前後を通じて、所定の発光態様を継続するものとしてもよい。
また、図47に示すとおり、本実施形態では、変動停止(確定)まで当該変動アイコンが継続して表示されるとともに、当該変動アイコンに同期してヘソランプ34cの発光が継続する。
なお、本発明の遊技機では、演出表示領域70(画像表示装置31)において行われる演出に応じて、当該変動アイコンが表示されなくなる場合があってもよい。例えば、SPSPリーチなど、大当たり期待度が高い演出などに発展した場合には、当該変動アイコンや保留アイコンが表示されないものとしてもよい。また、当該変動アイコンが表示されなくなる場合には、当該変動アイコンの非表示と同期するように、ヘソランプ34cの発光が消えるものであってもよい。
さらに、本発明の遊技機は、当該変動アイコンが非表示である場合(例えばSPSPリーチが行われている間など)であっても、当該変動アイコンの色に対応するように、ヘソランプ34cの発光が継続するものであってもよい。このような構成とする場合には、例えば、変動終了までヘソランプ34cの点灯を継続させてもよい。
(各演出の具体例について)
以下、遊技機1が行う演出の一例について、図面を参照しつつ説明する。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、アイコン(保留アイコンHI、当該変動アイコンTI)は、月を描画した画像として表示される。また、図48(a)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンTIが雲を描画した雲画像KGとともに表示される。また、演出表示領域70(画像表示装置31)には、橋を描写した画像(太鼓橋画像TG)が表示される。
図48(a)に示すとおり、太鼓橋画像TGは、当該変動アイコンTIの下方の位置(演出表示領域70の略中央の位置)をデフォルトの位置(デフォルト位置)として、通常はデフォルト位置に表示されている。太鼓橋画像TGは、デフォルト位置で表示される場合に、様々な演出(当該変動アイコンの色変化など)の一部として機能する。太鼓橋画像TGは、デフォルト位置に表示されている状態において、橋の上に出現する各種のキャラクタ(犬キャラクタCaや女の子キャラクタCb等)の舞台のような役割を担っている。
このように、遊技機1では、太鼓橋画像TGに各キャラクタの舞台のような役割を持たせて演出に活用することで、各キャラクタに対して遊技者の注意を向かせることができる。その結果、遊技機1は、小キャラを用いて実行される遊技の法則や法則崩れなど、細かい演出に遊技者の注目を集めさせて、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、図48(b)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、演出表示領域70(画像表示装置31)には、各種の画像を表示させる複数のレイヤ(画層)が設けられている。
具体的には、本実施形態の遊技機1は、保留アイコンHIが表示されるレイヤA、太鼓橋画像TGが表示されるレイヤB、雲画像KGが表示されるレイヤC、及び当該変動アイコンTIが表示されるレイヤDの、少なくとも4つのレイヤ(画層)を備えている。なお、各レイヤは、上層側から、レイヤA、レイヤB、レイヤC、レイヤDの順に設けられている。
このように、本実施形態では、保留アイコンHIが最も上層側のレイヤAに表示され、太鼓橋画像TGは保留アイコンHIが表示されるレイヤAよりも下層側のレイヤBに表示され、当該変動アイコンTIがさらに下層側のレイヤDに表示される。言い方を換えれば、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンHI、太鼓橋画像TG、雲画像G、及び当該変動アイコンTIは、それぞれ表示されるレイヤが異なる。
このように、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンHIや当該変動アイコンTIと、太鼓橋画像TGとが、異なるレイヤに表示されている。これにより、遊技機1は、当該変動アイコンTIや保留アイコンHIと太鼓橋画像TGとの間に遠近感を創出して、視覚的な効果を高めることができる。また、遊技機1は、アイコン(保留アイコンHIや当該変動アイコンTI)と太鼓橋画像TGとを、異なるレイヤ上に構成することにより、太鼓橋画像TGを特別なモチーフ画像として遊技者に印象付けて、注目させることができる。
なお、本実施形態では、上層側から、保留アイコンHI、太鼓橋画像TG、雲画像KG、当該変動アイコンTIの順に表示させるレイヤを設けた例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、本発明の遊技機は、太鼓橋画像TGが表示されるレイヤよりも上層側のレイヤに当該変動アイコンTI、下層側のレイヤに保留アイコンHIが表示されるものであってもよいし、あるいは太鼓橋画像TGが表示されるレイヤよりも上層側のレイヤに当該変動アイコンTI及び保留アイコンHIが表示されるものであってもよい。さらに、本発明の遊技機は、太鼓橋画像TGが表示されるレイヤよりも下層側のレイヤに当該変動アイコンTI及び保留アイコンHIが表示されるものであってもよい。
(ノーマルリーチからSPSPリーチの一連の流れ)
次に、本実施形態の遊技機1が実行する変動中の演出の一例について説明する。上述のとおり、遊技機1では、複数の変動演出パターンが設けられており(変動演出パターン1〜38)、各変動演出パターンに基づいて、演出表示領域70(画像表示装置31)や音声出力装置32、装飾照明装置34等による演出が行われる。
図49には、ノーマルリーチからSPSPリーチに発展した場合に行われる演出の一例を示している。上述のとおり、SPSPリーチは、大当たり期待度が比較的高いことを示唆する演出である。
図49(a)に示すとおり、ノーマルリーチでは、演出表示領域70(画像表示装置31)に、同じ数字(図49(a)の例では「7」)を示す2つの演出図柄38が仮停止して、残りの演出図柄38が変動を行う。また、演出図柄38と同期するように、小演出図柄48が変動表示される。
また、図49(b)に示すとおり、例えばノーマルリーチからSPSPリーチに発展する場合、SPSPリーチのタイトルなど(図49(b)では「SPSPバトル」の文字画像)が表示され、SPSPリーチへの発展が報知される。
図49(c)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、SPSPリーチ中に操作画像SGが表示される。また、図49(d)に示すとおり、SPSPリーチ中に操作画像SGが表示された後、演出ボタン35の操作が行われたタイミング、又は演出ボタン35の有効期間が終了したタイミングで、所定のカットインが表示される。
なお、図49(d)に示すとおり、カットインを表示させる際に、セリフなどが表示されるものであってもよい。さらに、カットイン発生の際にセリフなどを表示させる際には、セリフの文字色などを複数種類表示可能として、セリフの文字色に応じて大当たりの期待度を異ならせてもよい。例えば、セリフの文字色が、緑<赤<金、の順に大当たり期待度が高くなるなどの構成としてもよい。
図49(e)に示すとおり、SPSPリーチの終盤には、操作画像SGが表示される。SPSPリーチの終盤に表示される操作画像SGは、大当たりの当落報知を行うために表示することができる。図49(f)に示すとおり、操作画像SGが操作されるタイミング、又は演出ボタン35の有効期間が終了したタイミングで、大当たりの当落報知が行われる。また、大当たりを報知する演出図柄38の組み合わせ(図49(f)の例では「777」)が停止して表示される。さらに、演出図柄38の停止表示と同期して、小演出図柄48が停止表示される。
(変化アクションの一例について)
次いで、遊技機1が行う各変化アクションの一例について、図面を参照しつつ説明する。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1は、太鼓橋画像TGを用いて種々の演出を実行可能とされている。また、遊技機1は、当該変動アイコンTIの下方の位置(デフォルト位置)に太鼓橋画像TGを表示させて、当該変動アイコンTIの色を変化させる第1変化アクション(第1変化アクションA、第1変化アクションB、第1変化アクションC)を行う。
また、遊技機1は、保留アイコン表示領域(第1保留アイコン表示領域72a、第2保留アイコン表示領域72b)の第1領域R1〜第4領域R4のいずれかに対応する位置(保留位置)に太鼓橋画像TGを表示させて前兆アクションを行い、前兆アクションが行われた後に(太鼓橋画像TGが保留位置に表示されたことに応じて)、保留アイコンHIの色を変化させる第2変化アクションを行う。
(第1変化アクションAの一例)
次いで、図50を参照しつつ、第1変化アクションAの一例について説明する。図50には、第1変化アクションAの一例として、当該変動アイコンTIを白アイコンから紫アイコンに変化させる場合(例えば変化シナリオ23)の演出例を示している。
図50(a)に示すとおり、太鼓橋画像TGは、デフォルト位置(当該変動アイコンTIの下方)に表示されている。上述のとおり、本実施形態では、当該変動アイコンTIは、太鼓橋画像TGが表示されるレイヤBよりも下層側のレイヤDに表示されている(図48(b)参照)。また、当該変動アイコンTIは、白アイコンとして表示されている。また、ヘソランプ34cは、白アイコンに対応する態様として、消灯した状態となっている。
なお、図50(a)に示すとおり、デフォルト位置に太鼓橋画像TGが表示される場合には、太鼓橋画像TGは、橋の通行方向に対して正面側から視認したような態様(正面視の画像)で表示される。
図50(b)に示すとおり、犬キャラクタCaが橋の上を手前に向かうように走って、太鼓橋画像TG上に出現する。
図50(c)に示すとおり、橋の上で犬キャラクタCaが当該変動アイコンTIに向かって吠えるような演出が行われる。また、犬キャラクタCaが当該変動アイコンTIに向かって吠えると、当該変動アイコンTIの発光領域が増減するように表示される(月が満ち欠けを行うような演出が行われる)。
図50(d)に示すとおり、犬キャラクタCaが吠える演出が行われた後、当該変動アイコンTIの色が変化する(図50の例では白アイコンから紫アイコンに変化)。また、当該変動アイコンTIの色変化に応じて、所定の音(図50では「ピキーン」という音)が音声出力装置32から出力される。さらに、当該変動アイコンTIの色変化に応じて、ヘソランプ34cの発光態様が変化する(消灯状態から紫発光へと変化)。
図50(e)に示すとおり、その後犬キャラクタCaが橋の奥に走り去る。
(第1変化アクションBの一例)
次いで、第1変化アクションBの一例について、図51を参照しつつ説明する。
図51(a)に示すとおり、太鼓橋画像TGは、デフォルト位置に表示されている。上述のとおり、本実施形態では、当該変動アイコンTIは、太鼓橋画像TGが表示されるレイヤBよりも下層側のレイヤDに表示されている。また、当該変動アイコンTIは、白アイコンとして表示されている。また、ヘソランプ34cは、白アイコンに対応する態様として、消灯した状態となっている。
図51(b)に示すとおり、橋の奥から手前に向かって女の子キャラクタCb(頼み人)が出現して、太鼓橋画像TG上に女の子キャラクタCbが表示される。
図51(c)に示すとおり、橋の上に出現した女の子キャラクタCb(頼み人)が、後方に向けて(当該変動アイコンTIに向かって)振り返る。橋の欄干上部(太鼓橋画像TGの欄干上部)には「お願いゾーン」の文字画像が出現して、ゾーン演出(お願いゾーン)に突入したことを報知する演出が行われる。
図51(d)に示すとおり、橋の上の女の子キャラクタCb(頼み人)が上を見上げるとともに、橋の上の女の子キャラクタCb(頼み人)と同期して、女の子キャラクタCbのアップ画像が表示される。なお、この間、「お願いゾーン」の文字画像は継続して表示される。
図51(e)に示すとおり、女の子キャラクタCbのアップ画像が当該変動アイコンTIの上方に表示されるとともに、当該変動アイコンTIの周囲にエフェクトが発生する。また、女の子キャラクタCbが涙を流し、涙が当該変動アイコンTIに向けて落下する。なお、この間、「お願いゾーン」の文字画像は継続して表示される。
図51(f)に示すとおり、涙が当該変動アイコンTIに落下すると、当該変動アイコンTIの色が変化する(図51の例では、白アイコンから赤アイコンに変化)。また、当該変動アイコンの色変化と同期して、ヘソランプ34cがアイコン色に対応する態様に変化する(図51の例では、消灯状態から赤発光へと変化)。
(第2変化アクションの一例)
次いで、図52及び図53を参照しつつ、第2変化アクションの一例について説明する。図52及び図53には、第2変化アクションの一例として、入賞時に白点滅アイコンとして表示された保留アイコンHIを、赤アイコンに変化させる場合(例えば変化シナリオ36)の一連の演出例を示している。
上述のとおり、第2変化アクションは、保留位置に太鼓橋画像TGが表示されることに応じて行われる。より具体的には、第2変化アクションは、第2変化アクションが実行されるか否かを煽る前兆として行われる前兆アクションが実行されたことに応じて行われる。逆の観点から説明すると、第2変化アクションが行われる場合には、第2変化アクションが行われることを期待させる前兆アクションが行われる。
なお、上述のとおり、前兆アクションが行われた後、第2変化アクションが行われない場合がある(図41参照)。すなわち、前兆アクションは、第2変化アクションの本前兆として行われる場合があるとともに、第2変化アクションの実行を煽るガセ前兆として行われる場合がある。
図52(a)に示すとおり、太鼓橋画像TGは、デフォルト位置に表示されている。また、第1始動口14への入賞時(入球時)に、入賞時判定により事前変動においてアイコン色変化を行うことが先読みとして決定され、かつ入賞時より白点滅アイコンとして表示することが決定されると、演出表示領域70(画像表示装置31)の第1保留アイコン表示領域72aには、白点滅アイコンとして保留アイコンHIが表示される。白点滅アイコンとして保留アイコンHIが表示されたことと同期して、ヘソランプ34cは白発光を行う。
なお、以下の説明において、第2変化アクションが実行されることとなる保留アイコンHI、又は前兆アクションが実行される保留アイコンHI(太鼓橋画像TGの移動対象とされた保留アイコンHI)を、「演出対象アイコンEI」と記載して説明する場合がある。
図52(b)に示すとおり、前兆アクションでは、太鼓橋画像TGが、演出対象アイコンEIに向けて移動する演出が行われる。より具体的には、当該変動アイコンTIをロックするようにデフォルト位置に表示されていた太鼓橋画像TGが、演出対象アイコンEIが表示されている領域(図52(b)では、第1領域R1)に向けて移動する。なお、この際、太鼓橋画像TGは、デフォルト位置で表示される場合の正面視した画像から、橋の右側斜め方向からやや斜視した状態の画像(斜視した画像)で表示される。
図52(c)に示すとおり、演出対象アイコンEIが表示されている領域の下方(保留位置)に太鼓橋画像TGが到達すると(太鼓橋画像TGが保留位置まで移動すると)、演出対象アイコンEIは、当該変動アイコンTIと同等の大きさまで拡大する。
このように、第2変化アクションが行われる前には、太鼓橋画像TGが保留位置まで移動する演出(前兆アクション)が行われる。なお、第2変化アクションが行われない場合(前兆アクションのみが行われる場合)には、以降に図52(d)〜(f)、及び図53(a)〜(d)を用いて説明する演出は行われない。
なお、太鼓橋画像TGの移動対象となった保留アイコンHI(前兆アクションの対象となった保留アイコンHI)は、変動アイコン表示領域73(当該変動アイコンTIが表示される位置)に移動するまで、当該変動アイコンTIと同等の大きさを維持する。言い方を換えれば、前兆アクションの対象となり当該変動アイコンTIと同等の大きさとなった保留アイコンHI(演出対象アイコンEI)は、当該まで大きさが維持され、通常の保留アイコンHIの大きさに戻らない。また、前兆アクションが実行されて太鼓橋画像TGが保留位置に移動して演出対象アイコンEIにロックされると、太鼓橋画像TGは当該まで演出対象アイコンEIにロックされた状態で維持される。
図52(d)に示すとおり、第2変化アクションが行われる場合には、保留位置に移動した太鼓橋画像TGとともに演出対象アイコンEIが、演出表示領域70(画像表示装置31)の略中央に向けて移動する。
図52(e)に示すとおり、太鼓橋画像TG及び演出対象アイコンEIが、演出表示領域70の略中央に到達すると、演出表示領域70の背景が暗転するとともに桜画像が表示される。また、演出対象アイコンEIがさらに拡大して表示される。
図52(f)に示すとおり、演出対象アイコンEIは、やがて演出表示領域70の画面いっぱいまで拡大する。
図53(a)に示すとおり、演出対象アイコンEIが拡大した後、発光領域が拡張するように(月が満ちるように)、演出対象アイコンEIの態様が変化する。
図53(b)に示すとおり、やがて演出対象アイコンEIの略全域が発光領域となるように(満月になるように)変化する。
図53(c)に示すとおり、演出対象アイコンEIが満月となるように変化した後、演出対象アイコンEIの色が変化する(図53(c)の例では、赤アイコンに変化)。また、アイコン色が変化する際に、所定の音(図53の例では「ピキン、ピキーン」という音)が音声出力装置32から出力される。さらに、保留アイコンHI(演出対象アイコンEI)のアイコン色変化に対応するように、ヘソランプ34cの発光態様が白発光から赤発光に変化する。なお、ヘソランプ34cの発光態様は、演出対象アイコンEIの判定結果を示す変動停止まで(確定まで)継続する。
図53(d)に示すとおり、演出対象アイコンEIのアイコン色変化が行われた後、演出対象アイコンEIは当該変動アイコンTIと同等の大きさに戻る。また、演出対象アイコンEI及び太鼓橋画像TGは、演出表示領域70の略中央から、保留位置に戻る。
このように、本実施形態の遊技機1は、太鼓橋画像TGを用いて、当該変動アイコンの色を変化させる第1変化アクションや、保留アイコンの色を変化させる第2変化アクションを行う。すなわち、本実施形態の遊技機1は、ひとつのモチーフ(太鼓橋)に係る画像である「太鼓橋画像TG」を、どの位置(デフォルト位置であるか保留位置であるか)で表示させて演出を行うかによって、異なる結果(当該変動アイコンTIの色を変化させた状態で表示させるか、あるいは保留アイコンHIの色を変化させた状態で表示させるか)をもたらす。
このような構成とすることで、本実施形態の遊技機1は、太鼓橋画像TGを特別なモチーフ画像として遊技者に印象付けつつ、太鼓橋画像TGの位置の変化などに注目させることができる。その結果、遊技機1は、遊技の興趣を向上させることができる。
より具体的に説明すると、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンTIに付随するような位置(略中央)をデフォルト位置として太鼓橋画像TGが表示されており、第2変化アクションが行われる場合には太鼓橋画像TGがデフォルト位置とは異なる位置(保留位置)に表示される。そのため、遊技機1は、太鼓橋画像TGが保留位置に表示された場合に、遊技者に違和感のような感覚を与えることができる。また、遊技者に違和感のような感覚を与えた後に保留アイコンの色変化を実行することで、以後の遊技において大当たり(特典)が付与されることに対する期待感を高めることができる。その結果、遊技機1は遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態の遊技機1では、第1変化アクションにより当該変動アイコンTIの色が変化する場合と、第2変化アクションにより保留アイコンHIの色が変化する場合において、異なる音が出力され、実行される演出内容や結果が異なることを遊技者が感覚的に認識しやすくなる。これにより、遊技機1は、演出効果をさらに高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態の遊技機1では、太鼓橋画像TGがデフォルト位置に表示されることに応じて第1変化アクションを行い、太鼓橋画像TGが保留位置に表示されることに応じて第2変化アクションを行うものとした例を示したが、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。すなわち、本発明の遊技機は、第1変化アクションを行う場合と第2変化アクションを行う場合とで、どのように太鼓橋画像TGを表示させる位置を異ならせるかは、適宜選択することができる。
具体的には、本発明の遊技機では、1つのモチーフ(本実施形態では橋)を示す絵の違い、太鼓橋画像TGの大きさの違い、太鼓橋画像TGが表示される演出表示領域70(画像表示装置31)における位置の違いなどにより、太鼓橋画像TGを表示させる位置を異ならせることができる。例えば、太鼓橋画像TGの大小など大きさを異ならせて相対的な位置を異ならせる、あるいは、太鼓橋画像TGを演出表示領域70の上端側、下端側、左端側、右端側などの異なる位置に表示させて位置を異ならせてもよい。
より具体的に説明すると、例えば、同じ画像(太鼓橋画像TG)を同じ大きさで表示させて、演出表示領域70において太鼓橋画像TGを配置させる位置を異ならせることで、太鼓橋画像TGを表示させる位置を異ならせてもよい(「画像の大きさが同じ」で「位置が違う」場合)。例えば、同じ画像(例えば太鼓橋画像TG)を同じ大きさで表示しつつ、演出表示領域70の上方側に表示する場合と下方側に表示する場合などとして、太鼓橋画像TGが表示される位置を異ならせてもよい。
また、同じ画像(例えば太鼓橋画像TG)を異なる大きさで表示させて、かつ、太鼓橋画像TGの演出表示領域70における相対的な位置を異ならせることにより、太鼓橋画像TGを表示させる位置を異ならせてもよい(「画像の大きさが異なる」ことで、「相対的な位置が違う」場合)。例えば、太鼓橋画像TGを拡大させた大きさで演出表示領域70の略中央に表示する場合と、太鼓橋画像TGを縮小させた大きさで演出表示領域70の略中央に表示する場合とにより、演出表示領域70における相対的な位置を異ならせてもよい。
さらに、同じ画像(例えば太鼓橋画像TG)を異なる大きさで表示させて、太鼓橋画像TGの演出表示領域70における位置を異ならせることにより、太鼓橋画像TGを表示させる位置を異ならせてもよい(「画像の大きさが異なる」、かつ「位置が違う」場合)。
さらに、同じモチーフ(本実施形態では「橋」)を異なる角度で描写した画像を表示させることで、太鼓橋画像TGの演出表示領域70における相対的な位置を異ならせ、太鼓橋画像TGを表示させる位置を異ならせてもよい。例えば、本実施形態のように、デフォルト位置で表示される場合には「橋を正面視した画像」、保留位置で表示される場合には「橋を斜視した画像」など、同じモチーフ(橋)を異なる角度で描写した画像を用いて、太鼓橋画像TGを表示させる位置を異ならせてもよい。
また、上述の実施形態では、太鼓橋画像TGを用いて行う第1変化アクションや第2変化アクションを、当該変動アイコンTIや保留アイコンHIの色を変化させるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。具体的には、本発明の遊技機は、太鼓橋画像TGを用いて行う変化アクションとして、保留アイコンHIや当該変動アイコンTIの色などの変化を示唆するものでなくともよい。例えば、本発明の遊技機は、太鼓橋画像を、擬似連が行われることを示唆するものであってもよいし、大当たり遊技のラウンド数を示唆するものであってもよく、さらには、発展先(SPリーチ等)の示唆やカットインの発生を示唆する演出、大当たりの報知を行う演出、エフェクトの発生や変化などに用いても良い。一例を挙げて説明すると、例えば、本発明の遊技機は、太鼓橋画像がデフォルト位置に表示されると擬似連が発生し、太鼓橋画像がデフォルト位置とは異なる位置に表示されると発展先の報知が行われるものであってもよい。
さらに、本実施形態の遊技機1は、太鼓橋画像TGを用いて行われる演出の結果として、アイコン(当該変動アイコンTI、保留アイコンHI)の色が変化した状態を表示させるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。具体的には、本発明の遊技機は、太鼓橋画像TGを用いて行われる演出の結果として、擬似連が行われるものであってもよいし、大当たり遊技のラウンド数が表示されるものであってもよく、さらには、SPリーチ等への発展やカットインの表示、大当たりの当否報知が行われるもの、エフェクトが発生するものや変化するものであっても良い。一例を挙げて説明すると、例えば、本発明の遊技機は、太鼓橋画像がデフォルト位置に表示されるとカットインが表示され、太鼓橋画像がデフォルト位置とは異なる位置に表示されるとSPリーチへの発展が行われるものであってもよい。
上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンの色変化は2回以上行われる場合がある(図35参照)。例えば、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンの色を2回変化させる場合に、1回の変動において、「第1変化アクションA(犬キャラクタCa又は女の子キャラクタCbによる演出)」が2回行われる場合や、「第1変化アクションA」と、後述する「第1変化アクションC(武器アイコンBIによる演出)」とが行われる場合がある。これに対して、第2変化アクションによる保留アイコンHIの色変化は、1回の変動において1回のみとされている。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、第2変化アクションによる保留アイコンHIの色変化は、1回の変動において複数回行われるものであってもよい。
また、第1変化アクション(第1変化アクションA、第1変化アクションB、第1変化アクションC)は、当該変動アイコンTIの色変化に対して行われるものでなくともよく、保留アイコンHIの色変化に対して行われるものであってもよい。
また、本実施形態では、第1変化アクションにより当該変動アイコンTIの色が変化する際に出力される音(本実施形態では「ピキーン」という音)と、第2変化アクションにより保留アイコンHIの色が変化する際に出力される音(本実施形態では「ピキン、ピキーン」という音)とを、異ならせた例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、本発明の遊技機では、第1変化アクションにより当該変動アイコンTIの色が変化する際に出力される音と、第2変化アクションにより保留アイコンHIの色が変化する際に出力される音とが、同じ音(同じ効果音、同じボイスなど)であってもよい。
さらに、本実施形態では、アイコン色が何色に変化するかによらずに同じ音(当該変動アイコンTIが色変化する場合には、何色に変化するかによらずに「ピキーン」という音)が出力されるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。具体的には、本発明の遊技機は、アイコン色が何色に変化するかによって異なる音を出力するものとしてもよい。例えば、変化後のアイコン色が紫アイコン以下である場合には、アイコン色変化を示すデフォルトの音(例えば「ピキーン」という音)を出力し、変化後のアイコン色が赤アイコン以上である場合(大当たり期待度が高いアイコン色である場合)には、デフォルトの音とは異なる音(セリフが出力される、あるいは異なる音質の効果音など)を出力するものとしてもよい。
(第1変化アクションCの一例)
続いて、第1変化アクションCの具体例について、図54〜60を参照しつつ説明する。
上述のとおり、第1変化アクションCは、武器をモチーフとした画像(武器アイコンBI)を表示させ、当該変動アイコンTIの色を変化させる演出である。より具体的に説明すると、第1変化アクションCは、武器(武器アイコンBI)が当該変動アイコンTIを攻撃するような動作(武器発動)を行って、当該変動アイコンTIの色を変化させる演出である。
上述のとおり、第1変化アクションCで表示される武器アイコンBIには、「竹筒」を描画した「竹筒アイコンBIa」と、「刀」を描画した「刀アイコンBIb」と、「手」を描画した「手アイコンBIc」とがある。
(武器アイコンが表示されるタイミングについて)
先ず、武器アイコンBIが表示されるタイミングと、保留数が更新表示されるタイミングとの関係について、図54を参照しつつ説明する。
先述において図43を用いて説明したとおり、第1始動口14(又は第2始動口15)に遊技球が入賞(入球)すると、大当たり遊技を実行するか否かの判定情報が記憶されている(ストックされている)ことを示すものとして、保留アイコンHIが表示される。また、保留アイコンHIは、表示色(青、緑、赤など)によって、大当たり期待度を示唆している。
なお、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンHIは、シフト表示される場合や変化アクションが行われる場合を除き、原則として各領域に留まって静止するように表示される。なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、保留アイコンは各領域に留まりつつ動くように表示されるものであってもよい。例えば、保留アイコンは、一定の周期で回転するように動く、あるいは上下左右に動くように表示されるものであってもよい。
上述のとおり、第1始動口14への入賞のタイミングで、保留アイコンHIが表示されることに加え、第1保留数表示領域74a及び第1特別図柄保留表示器23の表示態様が更新される。また、上述のとおり、第1保留数表示領域74a(又は第2保留数表示領域74b)や第1特別図柄保留表示器23(又は第2特別図柄保留表示器24)は、保留数のみを報知している。
ここで、図54に示すとおり、武器アイコンBIは、変動開始後の所定のタイミング(例えば、変動開始後の擬似変動の第1停止や第2停止、あるいはノーマルリーチ等のリーチ中)に出現して表示される。また、武器アイコンBIは、セットされた後、発動するまでの間継続して表示される。さらに、武器アイコンBIは、発動すると演出表示領域70から消滅する(消去される)。さらに、武器アイコンBIが発動(ストック放出)すると、当該変動アイコンTIの色が変化する(図42参照)。
このように、本実施形態の遊技機1は、保留アイコンHIが表示されるタイミング(保留数が更新して表示されるタイミング)とは異なるタイミングで武器アイコンBIが出現する(発生する)。また、武器アイコンBIは、所定の時間継続して表示される。さらに、武器アイコンBIは、発動する際に攻撃動作を行うとともに、発動した後に消去される。
このように、本実施形態の遊技機1は、武器アイコンBIを表示させることで、何かしらの演出(本実施形態では当該変動アイコンの色変化)がストックされていることを遊技者に示唆して、ストックの放出(本実施形態では武器アイコンの発動)が実行されるまでの間、遊技者に期待感を維持させることができる。
なお、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIは3種類あり、保留アイコンHIは7種類(白アイコン、青アイコン等)ある。また、保留数の数字表示(数字保留)は、第1特別図柄に対応して第1保留数表示領域74aに表示される第1特図数字保留と、第2特別図柄に対応して第2保留数表示領域74bに表示される第2特図数字保留との、2種類がある。また、第1特図数字保留は青色文字で表示され、第2特図数字保留は赤色文字で表示される。
このように、本実施形態の遊技機1では、特定の演出(本実施形態ではアイコン色の色変化)を行う武器アイコンBIに係るストック群と、大当たり(特典)期待度を色で示唆する保留アイコンHIに係るストック群と、保留の数のみを「数」の表示により報知するストック群と、保留の数のみを「LEDの点灯態様」で報知するストック群と、それぞれ表示態様の異なるストック群が設けられている。このような構成とすることで、本実施形態の遊技機1は、現在の保留数を遊技者が誤認することを抑制することに加え、演出の多様性を広げ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、図55(c)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、全ての種類の武器アイコンBI(竹筒アイコンBIa、刀アイコンBIb、及び手アイコンBIc)は、演出表示領域70(画像表示装置31)の同じ領域(単一の出現領域P1)から出現する。出現領域P1から出現した武器アイコンBIは、武器アイコンBIが移動する経路を示す経路画像LG(図55(c)では弧を描く矢印の画像)に沿って移動する。
図55(d)に示すとおり、武器アイコンBIは、経路画像LGに沿って移動した後、当該変動アイコンTIの近傍に到達すると、当該変動アイコンTIの近傍のセット位置P2にセットされる。なお、本実施形態の遊技機1では、複数種類の武器アイコンBIの全てが単一の出現領域P1から出現するのに対し、セット位置P2は武器アイコンBIの種類に応じて設けられている。
より具体的には、図55(d)に示すとおり、本実施形態の遊技機1では、竹筒アイコンBIaは当該変動アイコンTIの右隣の位置がセット位置P2とされており、刀アイコンBIbは当該変動アイコンTIの左隣の位置がセット位置P2とされており、手アイコンBIcは当該変動アイコンTIの手前の位置がセット位置P2とされている。
このように、本実施形態の遊技機1は、複数種類の武器アイコンBIの全てが単一の出現領域P1から出現する。これにより、遊技機1は、遊技者に対して出現領域P1に注目させることができることに加え、どの種類の武器アイコンBIが出現するかについて、遊技者に期待感を持って注目させることができる。その結果、遊技機1は、演出効果をさらに高め、遊技の興趣を向上させることができる。
上述のとおり、セット位置P2にセットされた武器アイコンBIは、発動するまでの間、待機するように所定時間表示される。また、上述のとおり、武器アイコンBIは、セット位置P2にセットされた後、時間T1後に発動する場合(即発動)と、時間T2後に発動する場合(スタンバイ+カウントダウン)と、時間T3後に発動する場合(カウントダウン+操作画像表示)とがある。
(第1変化アクションCの第1の例:武器単体、即発動)
続いて、第1変化アクションCの第1の例について、図56を参照しつつ説明する。
第1変化アクションCの第1の例では、武器アイコンBIが1つ(竹筒アイコンBIa)であって、発動パターンが「即発動」の場合について説明する。また、以下の第1変化アクションCの具体例(第1の例〜第4の例)の説明では、当該変動アイコンTIを白アイコンから紫アイコンへと変化させる場合(例えば変化シナリオ36)を例に挙げて説明する。
図56(a)に示すとおり、武器アイコンBI(図56の例では竹筒アイコンBIa)は、演出表示領域70(画像表示装置31)の上方の出現領域P1から発生する。また、武器アイコンBIが出現する際には、経路画像LGが表示される。なお、図56(a)に示すとおり、ヘソランプ34cは、当該変動アイコンTIの色に対応する態様となっている(図56(a)に示す場合では、白アイコンに対応して消灯している)。
図56(b)に示すとおり、出現領域P1から出現した武器アイコンBIは、経路画像LGに沿って当該変動アイコンTIに向かって移動する。
図56(c)に示すとおり、武器アイコンBIが当該変動アイコンの近傍(セット位置P2)に到達すると、武器アイコンBIはセット位置P2に一時停止して当該変動アイコンTIをロックするかのように表示されてセットされる。なお、上述のとおり、武器アイコンBIが竹筒アイコンBIaである場合には、当該変動アイコンTIの右隣の位置をセット位置P2として、竹筒アイコンBIaがセットされる。
図56(d)に示すとおり、武器アイコンBIがセット位置P2に表示された後すぐに(時間T1後に)、武器アイコンBIがセット位置P2において、当該変動アイコンTIを攻撃するような動作を行う。なお、図56(d)に示すとおり、武器アイコンBIが竹筒アイコンBIaである場合には、竹筒から当該変動アイコンTIに向けて発砲が行われるかのような演出が行われる。
図56(e)に示すとおり、武器アイコンBIが当該変動アイコンTIを攻撃するかのような動作を行った後、当該変動アイコンTIの色が変化する(図56に示す例では、白アイコンから紫アイコンに変化)。また、当該変動アイコンTIの色に対応するように、ヘソランプ34cの発光態様が変化する。図56(e)に示す例では、ヘソランプ34cは、消灯状態から紫発光へと発光態様を変化させる。
このように、本実施形態の遊技機1では、当該変動アイコンTIの色変化をストックするものとして、変動中に武器アイコンBIを出現させるとともに発動させる。これにより、本実施形態の遊技機1は、アイコン(当該変動アイコン)の色が変化することに対して注目させることができる。その結果、遊技機1は、遊技者の興味を惹き付け、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIが発動する際に、当該変動アイコンTIを攻撃するかのような動作を行う。これにより、遊技機1は、当該変動アイコンTIの色を変化させる際(ストック放出時)の演出効果をさらに高めることができる。
なお、本実施形態では武器アイコンBIとして、竹筒アイコンBIa、刀アイコンBIb、及び手アイコンBIcの3種類を設けた例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機では、武器アイコンは単一の種類(1種類)であってもよい。また、武器アイコンBI(当該変動アイコンTIの色変化を示すストックアイコン)は、3種に限定されず、2種類、あるいは3種類以上の種類を設けてもよい。
また、上述のとおり、武器アイコンBIには強弱が設けられており、武器アイコンBIのうち、「手アイコンBIc」は、紫アイコン以上のアイコン色変化が確定し、「刀アイコンBIb」は、緑アイコン以上のアイコン色変化が確定し、「竹筒アイコンBIa」は、青アイコン以上のアイコン色変化が確定する(図40参照)。このように、本実施形態では、武器アイコンBIの強弱として、「竹筒アイコンBIa」<「刀アイコンBIb」<「手アイコンBIc」の順に強さが異なる(図40参照)。
なお、複数の武器アイコンBIがストックされる場合(セットされる場合)、「竹筒アイコンBIa→刀アイコンBIb→手アイコンBIc」の順にセットされる。言い方を換えれば、複数の武器アイコンBIがセットされる場合、武器アイコンBIの強弱において、弱い武器アイコンBIから先にセットされる。
なお、全ての種類の武器アイコンBIは、単一の出現領域P1から発生して、それぞれ異なるセット位置P2にセットされる(本実施形態では、竹筒アイコンBIaは当該変動アイコンTIの右隣、刀アイコンBIbは当該変動アイコンTIの左隣、手アイコンBIcは当該変動アイコンTIの手前に、それぞれセットされる)。
このように、本実施形態では、各種の武器アイコンBIは、異なるセット位置P2にセットされて(ストックされて)、攻撃動作が行われるまで(ストックされた内容が放出されるまで)表示される。別の観点から説明すると、本実施形態の遊技機1は、各種の武器アイコンBIが異なる位置でストック内容(当該変動アイコンの色変化)を放出する。
ここで、本実施形態では、武器アイコンBIがセットされる際(ストック時)、及び攻撃動作を行う際(ストック放出時)を通じて、武器アイコンBIの攻撃動作により変化する対象(当該変動アイコンの色変化)が不明確である。より具体的に説明すると、本実施形態では、武器アイコンBIのストック時、及びストック放出時には、ストック放出により変化する対象とされた演出の内容(当該変動アイコンの色変化)について、文字などを用いた示唆がなく、遊技者は武器アイコンBIの動作(放出)によって何が行われるかといったことを把握することができず、武器アイコンBIによりストックされた内容が不明確とされている(完全不明確)。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、武器アイコンによりストックされた内容を文字などにより示唆するものとして(例えば、「当該変動アイコンの色変化!」などの文字を表示するなど)、武器アイコンによりストックされた内容を完全に明確なものとしてもよい。また、本発明の遊技機は、武器アイコンによりストックされた内容の一部)を明確なものとしてもよい(一部明確)。例えば、武器アイコンBIとともに「色変化!」等の文字を表示して、何かの色が変化するかを明確にしつつ、何の(当該変動アイコンであるか、他のものであるか)色が変化するものであるかを不明確としてもよい。
また、上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIが攻撃動作(放出動作)を行ってから、当該変動アイコンTIの色が変化する。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、武器アイコンBIが攻撃動作(放出動作)を行わずに、当該変動アイコンTIの色が変化するものであってもよい。すなわち、本発明の遊技機は、アイコン(ストックアイコン)が動作を行わずに、ストックが放出されるものであってもよい。
また、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIの発動(ストックの放出)により行われる演出は、「当該変動アイコンの色変化」のみとされている(武器アイコンBIがストックする内容は単一の対象とされている)。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されない。具体的には、本発明の遊技機は、武器アイコンBIのストック対象が単一の対象でなくてもよく、複数対象とされているものであってもよい。例えば、武器アイコンBIによりストックされる内容は、「当該変動アイコンの色変化」に加え、「装飾部材(ギミック)の落下」や、「擬似連の発生」、「SPSPへの発展」等、複数種類の内容としもよい。
また、本実施形態では、武器アイコンBIがセットされた場合(ストックされた場合)、未使用の場合(放出動作をしない場合)はない。すなわち、本実施形態では、武器アイコンBIがセットされると(セット位置P2にセットされると)、必ず攻撃動作(放出動作)を行う。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、武器アイコンBIがセットされた場合(ストックされた場合)において、未使用の場合があってもよい。
また、本実施形態では、武器アイコンBIの攻撃動作の後(ストック放出後)には、武器アイコンBIが使用されたこと(放出されたこと)を示す表示(履歴表示)が行われない。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、武器アイコンBIが放出されたことを示す(使用されたことを示す)履歴表示を行ってもよい。
また、本実施形態では、何も変化させない武器アイコンBIはなく、セットされた全ての武器アイコンBIは、当該変動アイコンTIの色変化をストックしている。ただし、1つの武器アイコンBIの攻撃ごとに、必ず当該変動アイコンTIの色が変化する訳ではなく、攻撃(放出)したにも関わらず、当該変動アイコンTIの色が変化しない場合もある。具体的には、武器アイコンBIが同時に複数セットされた場合(武器アイコンBIが同時に複数ストックされた場合)は、最後にセットされた武器アイコンBIのみが当該変動アイコンの色を変化させる。
なお、武器アイコンBIは、既にある対象物(例えば当該変動アイコンTIの色)を変化させずに、所定の画像や文字などを放出するものであってもよい。例えば、武器アイコンBIは、何かしらの対象物を変化させるものでなく、「熱」の文字など、大当たり期待度を示唆する文字や画像などを放出するものとしてもよい。
また、本実施形態では、武器アイコンBIの攻撃時(放出時)に、ストック内容を示唆する表示(例えば、「当該変動アイコン色変化!」など)は行われない。
なお、本発明の遊技機は、武器アイコンBIの放出時に、ストック内容の示唆を行ってもよい。例えば、武器アイコンBIの攻撃動作の際(ストック放出時)に、「当該変動アイコン色変化!」などの文字を表示して、ストック内容を示唆するものとしてもよい。
なお、上述の説明から明らかなとおり、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIの攻撃により(ストックの放出)により当該変動アイコンの色変化が行われる場合(第1変化アクションCが実行されて当該変動アイコンTIの色変化が行われる場合)と、武器アイコンBIの攻撃によらずに当該変動アイコンTIの色変化が行われる場合とがある(例えば、変化アクションによらずに当該変動アイコンの色変化が行われる場合や、第1変化アクションAにより当該変動アイコンの色変化が行われる場合)。すなわち、本実施形態の遊技機1では、ストックアイコンとしての武器アイコンBIの放出によらずに、当該変動アイコンの色が変化する場合と、ストックアイコンの放出によらずに当該変動アイコンの色が変化する場合とがある。
このような構成とすることにより、本実施形態の遊技機1は、ひとつの事象(例えば当該変動アイコンTIの色変化)に関する演出にバリエーションやメリハリを設けることができる。その結果、遊技機1は、演出の多様性を広げ、遊技の興趣を向上させることができる。
(第1変化アクションCの第2の例:武器単体、スタンバイ+カウントダウン)
次に、第1変化アクションCの第2の例について、図57を参照しつつ説明する。第1変化アクションCの第2の例では、武器アイコンBIが1つ(手アイコンBIc)であって、発動パターンが「スタンバイ+カウントダウン」(スタンバイした後カウントダウン)の場合を説明する。
図57(a)に示すとおり、武器アイコンBI(図57の例では手アイコンBIc)は、演出表示領域70(画像表示装置31)の上方の出現領域P1から発生する。また、武器アイコンBIが出現する際には、経路画像LGが表示される。なお、図57(a)に示すとおり、ヘソランプ34cは、当該変動アイコンTIの色に対応する態様となっている(図57(a)に示す場合では、白アイコンに対応して消灯している)。
図57(b)に示すとおり、出現領域P1から出現した武器アイコンBIは、経路画像LGに沿って当該変動アイコンTIに向かって移動する。なお、図57(b)に示すとおり、手アイコンBIcに対応する経路画像LGは、出現領域P1から当該変動アイコンTIに向けて演出表示領域70を縦断するかのような画像とされている。
図57(c)に示すとおり、武器アイコンBIが当該変動アイコンの近傍(セット位置P2)に到達すると、武器アイコンBIは当該変動アイコンTIをロックするかのように表示されてセットされる。なお、上述のとおり、武器アイコンBIが手アイコンBIcである場合には、当該変動アイコンTIの手前をセット位置P2として、手アイコンBIcがセットされる。
武器アイコンBIがセット位置P2にセットされると、「STANDBY(スタンバイ)」の文字が表示されて、武器アイコンBIが発動(攻撃動作)まで所定の時間待機することが示唆される(スタンバイ状態)。
なお、武器アイコンBIが発動まで待機する場合(スタンバイする場合)には、武器アイコンBIは発動するまでの間、上下に小さく揺れ動きつつ、セット位置P2において位置を維持する。言い方を換えれば、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIのスタンバイ中、武器アイコンBIを完全に停止させず、何らかの演出が行われることを示唆するかのように小さく動く状態で表示される。このような構成とすることで、遊技機1は、武器アイコンBIが後に発動して何らかの演出が行われることを遊技者に予感させ、期待感を向上させることができる。
なお、本実施形態では、武器アイコンBIがスタンバイしている間に小さく揺れ動くものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。具体的には、本発明の遊技機は、武器アイコンなどのストックアイコンが、スタンバイ中(待機中)に停止(静止)した状態で表示されるものであってもよい。
図57(d)に示すとおり、武器アイコンBIがスタンバイ状態となった後、所定時間が経過すると、「3、2、1」とカウントダウンが開始される。
図57(e)に示すとおり、カウントダウンが「0」となったタイミングで、武器アイコンBIがセット位置P2において、当該変動アイコンTIを攻撃するような動作を行う。なお、図57(e)に示すとおり、武器アイコンBIが手アイコンBIcである場合には、手が当該変動アイコンTIを握り潰すかのような演出が行われる。
すなわち、スタンバイ中には小さく上下に動いていた武器アイコンBIは、発動の際に、当該変動アイコンTIを攻撃するかのように大きな動きを行う。具体的には、竹筒アイコンBIaの場合には、当該変動アイコンTIに銃口が向くような姿勢であった竹筒が、発砲の瞬間に大きく姿勢が変化するような動作を行う(図60(b)参照)。また、刀アイコンBIbの場合には、当該変動アイコンTIを切りつけるかのように大きく姿勢が変化するような動作を行う(図60(d)参照)。また、手アイコンBIcの場合には、開いていた手が拳となるような動作が行われる(図57(e)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1は、スタンバイ中(ストック表示中)には何らかの演出が行われることを示唆するように武器アイコンBIを小さく動くように表示させつつ、発動の際(ストック放出時)には武器アイコンBIが動作(スタンバイ中と比較して大きな動き)を行う。これにより、遊技機1は、スタンバイ中に遊技者の注視を武器アイコンBIに向かせつつ、発動によりスタンバイ中の緊張状態を一気に開放させるような演出を行うことができる。その結果、遊技機1では、高い演出効果を創出して、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
図57(f)に示すとおり、武器アイコンBIが当該変動アイコンTIを攻撃するかのような動作を行った後、当該変動アイコンTIの色が変化する(図57に示す例では、白アイコンから紫アイコンに変化)。また、当該変動アイコンTIの色に対応するように、ヘソランプ34cの発光態様が変化する。図57(e)に示す例では、ヘソランプ34cは、消灯状態から紫発光へと発光態様を変化させる。
(第1変化アクションCの第3の例:武器単体、操作有りパターン)
次に、第1変化アクションCの第3の例について、図58を参照しつつ説明する。第1変化アクションCの第3の例では、武器アイコンBIが1つ(手アイコンBIc)であって、発動パターンが「スタンバイ+操作画像表示」(スタンバイした後操作画像SGが表示される)の場合を説明する。なお、本演出例では、第1変化アクションCがSPSPリーチ中に行われる場合を例に挙げて説明する。
図58(a)に示すとおり、武器アイコンBI(図58の例では手アイコンBIc)は、演出表示領域70(画像表示装置31)の上方の出現領域P1から発生して、経路画像LGに沿って当該変動アイコンTIに向かって移動する。なお、図58(b)に示すとおり、手アイコンBIcに対応する経路画像LGは、出現領域P1から当該変動アイコンTIに向けて演出表示領域70を縦断するかのような画像とされている。
図58(b)に示すとおり、武器アイコンBIが当該変動アイコンの近傍(セット位置P2)に到達すると、武器アイコンBIはセット位置P2に一時停止して当該変動アイコンTIをロックするかのように表示されてセットされ、「STANDBY(スタンバイ)」の文字が表示される。
図58(c)に示すとおり、SPSPリーチ中に武器アイコンBIがスタンバイ状態となった場合には、武器アイコンBIがセットされてから発動するまでの間に、SPSPリーチに関する操作画像SGが表示される場合がある。
図58(d)に示すとおり、操作画像SGが表示された後、演出ボタン35の操作が行われたタイミング又は有効期間が終了するタイミングで、SPSPリーチに関するカットインが発生する。なお、上述のとおり、カットインを発生させる際にセリフなどを表示させ、セリフの表示色によって大当たり期待度を示唆してもよい。
図58(e)に示すとおり、武器アイコンBIがセットされた後、所定時間が経過すると、武器アイコンBIを発動させるための操作画像SGが表示される。そして、操作画像SGが表示された後、演出ボタン35の操作が行われたタイミング又は有効期間が終了するタイミングで、武器アイコンBIが攻撃動作を行う(発動する)。
図58(f)に示すとおり、武器アイコンBIが当該変動アイコンTIを攻撃するかのような動作を行った後、当該変動アイコンTIの色が変化する(図58に示す例では、白アイコンから紫アイコンに変化)。また、当該変動アイコンTIの色に対応するように、ヘソランプ34cの発光態様が変化する(図58(f)に示す例では、ヘソランプ34cは、消灯状態から紫発光へと発光態様が変化)。
このように、本実施形態の遊技機1では、演出ボタン35(操作デバイス)の操作が行われることにより、武器アイコンBIが当該変動アイコンTIを攻撃(ストックを放出)する場合がある。別の観点から説明すると、本実施形態の遊技機1では、所定の操作デバイス(本実施形態では演出ボタン35)の操作により、武器アイコンBIの攻撃動作(ストック消化)が行われる場合と、操作デバイスの操作によらずに(演出ボタン35の操作によらずに)武器アイコンBIの攻撃動作(ストック消化)が行われる場合がある。
また、武器アイコンBIのスタンバイ中に表示される演出ボタン35の画像(操作画像SG)は、SPSPリーチの演出として行われるカットインを発生させる際に表示される操作画像SGと共通する画像が用いられる。
このように、本実施形態の遊技機1では、SPSPリーチ中にカットインを発生される画像と、武器アイコンBIの攻撃動作(ストック放出)する際の画像とが共通している。これにより、本実施形態の遊技機1は、ひとつの画像(例えば操作画像SG)が表示された場合に、SPSPリーチのカットインが発生するのか、武器アイコンBIの攻撃動作が行われるのか(ストック放出が行われるのか)が、表示された時点では遊技者が認識することができない。そのため、本実施形態の遊技機1は、操作デバイスの操作を促す画像(例えば操作画像SG)が表示された際に、より演出に注目させ、遊技の興趣を向上させることができる。
より詳細に説明すると、本実施形態の遊技機1では、操作画像SGが表示された場合に、当該変動アイコンTIの色変化が行われるのか(ストックが放出されるのか)、SPSPリーチに関する演出(カットイン発生)が行われるのか、またどのような演出が結果として行われるのか(より大当たり期待度が高い結果を示す演出が行われるかなど)について、遊技者が幅広く期待感を抱くことができる。その結果、遊技機1は、演出効果をさらに高め、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、カットインを発生させる操作画像と、武器アイコンBIを発動させる操作画像とを共通のものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。すなわち、本発明の遊技機は、武器アイコンBI(ストックアイコン)を発動させる操作画像と、カットインを発生させる操作画像とは、異なる画像が用いられるものであってもよい。
(第1変化アクションCの第4の例:武器複数、スタンバイパターン)
次に、第1変化アクションCの第4の例について、図59及び図60を参照しつつ説明する。第1変化アクションCの第4の例では、武器アイコンBIが複数(竹筒アイコンBIa及び刀アイコンBIbの2つ)であって、「スタンバイ+カウントダウン」(スタンバイした後カウントダウン)の場合を説明する。
図59(a)に示すとおり、1つ目の武器アイコンBI(図59の例では竹筒アイコンBIa)は、演出表示領域70(画像表示装置31)の上方の出現領域P1から発生する。また、武器アイコンBIが出現する際には、経路画像LGが表示される。なお、図59(a)に示すとおり、ヘソランプ34cは、当該変動アイコンTIの色に対応する態様となっている(図59(a)に示す場合では、白アイコンに対応して消灯している)。
図59(b)に示すとおり、出現領域P1から出現した1つ目の武器アイコンBIは、経路画像LGに沿って当該変動アイコンTIに向かって移動する。
図59(c)に示すとおり、1つ目の武器アイコンBIが当該変動アイコンの近傍(セット位置P2)に到達すると、武器アイコンBIはセット位置P2に一時停止して当該変動アイコンTIをロックするかのように表示されてセットされる。なお、上述のとおり、武器アイコンBIが竹筒アイコンBIaである場合には、当該変動アイコンTIの右隣をセット位置P2として、竹筒アイコンBIaがセットされる。また、1つ目の武器アイコンBIがセット位置P2にセットされると、1つ目の武器アイコンBIの近傍に「STANDBY(スタンバイ)」の文字が表示されて、1つ目の武器アイコンBIが発動(攻撃動作)まで所定の時間待機することが示唆される(スタンバイ状態)。
図59(d)に示すとおり、1つ目の武器アイコンBIがセットされた後、2つ目の武器アイコンBI(図59の例では刀アイコンBIb)が、演出表示領域70(画像表示装置31)の上方の出現領域P1から発生する。また、武器アイコンBIが出現する際には、経路画像LGが表示される。
図59(e)に示すとおり、出現領域P1から出現した2つ目の武器アイコンBIは、経路画像LGに沿って当該変動アイコンTIに向かって移動する。
図59(f)に示すとおり、2つ目の武器アイコンBIが当該変動アイコンの近傍(セット位置P2)に到達すると、武器アイコンBIはセット位置P2に一時停止して当該変動アイコンTIをロックするかのように表示されてセットされる。なお、上述のとおり、武器アイコンBIが刀アイコンBIbである場合には、当該変動アイコンTIの左隣をセット位置P2として、刀アイコンBIbがセットされる。また、2つ目の武器アイコンBIがセット位置P2にセットされると、2つ目の武器アイコンBIの近傍に「STANDBY(スタンバイ)」の文字が表示されて、2つ目の武器アイコンBIが発動(攻撃動作)まで所定の時間待機することが示唆される(スタンバイ状態)。
図60(a)に示すとおり、2つの武器アイコンBIがスタンバイ状態となった後、所定時間が経過すると、1つ目の武器アイコンBI(竹筒アイコン)について、「3、2、1」とカウントダウンが開始される。
図60(b)に示すとおり、カウントダウンが「0」となったタイミングで、1つ目の武器アイコンBIがセット位置P2において、当該変動アイコンTIを攻撃するような動作を行う。
図60(c)に示すとおり、1つ目の武器アイコンBIが発動した後、2つ目の武器アイコンBI(刀アイコン)について、「3、2、1」とカウントダウンが開始される。
図60(d)に示すとおり、カウントダウンが「0」となったタイミングで、2つ目の武器アイコンBIがセット位置P2において、当該変動アイコンTIを攻撃するような動作を行う。なお、図60(d)に示すとおり、武器アイコンBIが刀アイコンBIbである場合には、刀が当該変動アイコンTIを切りつけるかのような演出が行われる。
図60(e)に示すとおり、2つ目の武器アイコンBIが当該変動アイコンTIを攻撃するかのような動作を行った後、当該変動アイコンTIの色が変化する(図60に示す例では、白アイコンから紫アイコンに変化)。また、当該変動アイコンTIの色に対応するように、ヘソランプ34cの発光態様が変化する。図60(e)に示す例では、ヘソランプ34cは、消灯状態から紫発光へと発光態様を変化させる。
このように、本実施形態の遊技機1では、複数の武器アイコンBI(ストックアイコン)が、それぞれのセット位置P2(ストック表示される位置)にセットされる。言い方を換えれば、本実施形態の遊技機1では、複数の武器アイコンBIのストック表示される位置が異なる。
また、本実施形態の遊技機1では、複数種類の武器アイコンBIのセット位置P2は、予め定められている。なお、本発明の遊技機は、複数種類の武器アイコンのセット位置は予め定められていないものであってもよい。例えば、複数種類の武器アイコンBIは、出現した順に応じてセット位置P2にセットされるものであってもよい。あるいは、武器アイコンBIは、ランダムな位置にセットされるものであってもよい。
また、上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、「竹筒アイコンBIa」<「刀アイコンBIb」<「手アイコンBIc」の順に、武器アイコンBIの強さが異なるものとされている。さらに、複数の武器アイコンBIが同時にスタンバイする場合、「竹筒アイコンBIa→刀アイコンBIb→手アイコンBIc、の順にスタンバイするものとされている。すなわち、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIは、弱い武器アイコンBIから順にセットされる。
なお、先に述べたとおり、武器アイコンBIの強弱は、竹筒アイコンBIa<刀アイコンBIb<手アイコンBIcの順とされており、武器アイコンBIは、出現した順(獲得順)で攻撃(放出)を行う。すなわち、本実施形態の遊技機1では、武器アイコンBIの獲得順と消化順が一致するものとされている。
なお、本発明の遊技機は本実施形態に限定されず、武器アイコンBI(ストックアイコン)の獲得順(発生順)と消化順(発動順)とが異なるものであってもよい。例えば、本発明の遊技機は、武器アイコン(ストックアイコン)を強い順に、あるいはランダムに発生(獲得)させ、強い武器アイコン(ストックアイコン)から順に、あるいはランダムに消化するものであってもよい。
また、上述のとおり、本実施形態の遊技機1では、1のタイミング(例えば1回の擬似変動が行われる間)で、複数の武器アイコンBIがセット(ストック)される場合がある。また、複数の武器アイコンBIがセット(ストック)された場合、同時に攻撃動作(放出動作)を行わず、複数の武器アイコンBIは順に攻撃動作を行うものとされている。なお、本発明の遊技機は、武器アイコンBI(ストックアイコン)を同時に(1のタイミングで)セットする場合(ストックする場合)、同時に攻撃(同時に放出)するものとしてもよい。
なお、上述の実施形態では、第2変化アクションを第1保留アイコンの色を変化させる場合に実行する例を挙げて説明したが、本発明の遊技機は上述の実施形態に限定されない。すなわち、本発明の遊技機は、変化アクションを第2保留アイコンの色を変化させる場合に実行してもよい。
なお、本実施形態の遊技機1は、第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、及び第4大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させるものとした例を示したが、本発明の遊技機はこれに限定されない。例えば、本発明の遊技機は、全ての大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させるものとしてもよいし、さらに、大当たり遊技の特定のラウンド遊技において開放した大入賞口16の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過した場合に、大当たり遊技の終了後に所定回数に亘る高確率遊技状態に移行させるものとしてもよい。
また、本実施形態の遊技機1では、大入賞口を1つ設けた例を示したが、本発明の遊技機は大入賞口が2つ以上設けられたものであってもよい。
また、全ての大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行させ、高確率遊技状態における特別図柄の変動表示の開始時に実行される転落抽選に当選した場合に、高確率遊技状態を終了させて通常遊技状態に復帰させる遊技機としてもよい。
また、大当たり特別図柄の種類が通常図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に低確率遊技状態に移行させ、大当たり特別図柄の種類が特定図柄である場合には、大当たり遊技の終了後に次回の大当たり遊技まで継続する高確率遊技状態に移行させる遊技機としてもよい。
また、本実施形態の遊技機1は、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行されず、第2特別図柄の変動表示が優先して実行されるものとしたが、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが同時に(並行して)実行される遊技機としてもよいし、第1特別図柄の変動表示が優先して実行されるものとしてもよい。