JP2021052062A - 高周波トランス - Google Patents

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Abstract

【課題】結合度の高い高周波トランスを提供すること。【解決手段】高周波トランスは、貫通孔を有する磁性体材と、貫通孔を挿通する複数の筒状金属部材と、筒状金属部材の筒内を挿通し絶縁被覆を備えた電線部材と、を備える。複数の筒状金属部材間は、端部の両端で電気的に接続されている。複数の筒状金属部材の端部の一端と他端とを1次側巻き線とする。磁性体材の貫通孔内に配置される電線部材の電流の向きは同じとして2次側巻き線とする。【選択図】図5

Description

本発明は、高周波トランスに関する。
2つの穴を備えた磁性体コアを備え、1次側巻き線を磁性体コアの穴を挿通する金属パイプで構成し、2次側巻き線を金属パイプの内部を挿通する単線で構成したトランスが知られている。
実開平4−125309号公報
1次側巻き線を金属パイプとし、2次側巻き線を単線で複数回巻く構成すると、1次巻き線と2次巻き線との間隔を均一とするのは困難となる。そのため、1次側巻き線と2次側巻き線との結合が均一とならず、結合度が低くなってしまう。このため、広帯域に渡って適正な整合を得ることができない可能性がある。
本発明は、結合度の高い高周波トランスを提供することを目的とする。
本発明の高周波トランスは、貫通孔を有する磁性体材と、前記貫通孔を挿通する複数の筒状金属部材と、前記筒状金属部材の筒内を挿通し絶縁被覆を備えた電線部材と、を備え、前記複数の筒状金属部材間は、端部の両端で電気的に接続され、前記複数の筒状金属部材の前記端部の一端と他端とを1次側巻き線とし、前記磁性体材の貫通孔内に配置される前記電線部材の電流の向きは同じとして2次側巻き線としたことを特徴とする。
また、本発明の高周波トランスは、2つの貫通孔を有する磁性体材と、前記貫通孔に対し略同一外径であり、かつ前記貫通孔を挿通する第1筒状金属部材と、前記第1筒状金属部材の筒内を挿通する複数の第2筒状金属部材と、前記第2筒状金属部材の筒内を挿通し絶縁被覆を備えた電線部材と、前記第1筒状金属部材の一方の端部に電気的に接続される導通部を有し、前記磁性体材が貫通孔を有する面の一方に配置される第1基板と、前記第1筒状金属部材の他方の端部に電気的に接続される導通部を有し、前記磁性体材が貫通孔を有する面の他方に配置される第2基板と、を備え、前記第1筒状金属部材と前記第2筒状金属部材とは少なくとも端部で電気的に接続され、前記第1基板の導通部は、2つの前記第2筒状金属部材の一方の端部間を電気的に独立して接続し、前記第2基板の導通部は、2つの前記第2筒状金属部材の他方の端部間を電気的に短絡して接続し、前記第1基板の導通部間の導通経路を1次側巻き線とし、前記磁性体材の同一の貫通孔内に配置される前記電線部材の電流の向きは同じとして挿通し2次側巻き線としたことを特徴とする。
本発明によれば、結合度の高い高周波トランスを提供することができる。
図1は、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度を高くする技術を搭載した高周波トランスの構成を示す図である。 図2は、図1を左側から見た図である。 図3は、本発明の各実施形態に係る高周波トランスの原理を説明するための図である。 図4は、本発明の各実施形態に係る高周波トランスの原理を説明するための図である。 図5は、本発明の各実施形態に係る高周波トランスの原理的な構成を説明するための図である。 図6は、本発明の第1実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。 図7は、本発明の第1実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。 図8は、本発明の第1実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。 図10は、本発明の第2実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。 図11は、本発明の第3実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。 図12は、本発明の第3実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。 図13は、本発明の第3実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含む。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
本発明の理解を容易にするために、図1と、図2とを用いて、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度を高くする為の技術について説明する。図1は、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度を高くする技術を搭載した高周波トランスの構成を示す図である。図2は、図1を左側から見た図である。以降、結合度と記載した場合も、一次側巻き線と2次側巻き線との結合度を意味する。
図1に示すように、高周波トランス1は、磁性体材の第1フェライトコア2aと、磁性体材の第2フェライトコア2bと、第1同軸ケーブル3aと、第2同軸ケーブル3bとを含む。図2に示すように、第1フェライトコア2aと、第2フェライトコア2bとは、それぞれ、貫通孔21aと、貫通孔21bとを有するリング状のコアである。なお、コアは、複数の穴を備えるマルチホールコアであってもよい。図1に示す、第1同軸ケーブル3aと、第2同軸ケーブル3bに付された矢印は、電流の流れる方向を示している。
第1同軸ケーブル3aは、芯線4aと、絶縁材5aと、外側導体6aとを含む。第2同軸ケーブル3bは、芯線4bと、絶縁材5bと、外側導体6bとを含む。
第1同軸ケーブル3aは、その一端が第1フェライトコア2aの貫通孔21aを左から右方向に挿通し、かつ第2フェライトコア2bの貫通孔21bを右から左方向に挿通することで、第1フェライトコア2aと、第2フェライトコア2bとを1巻きしている。同様に、第2同軸ケーブル3bは、第1フェライトコア2aと、第2フェライトコア2bとを、1巻きしている。
第1フェライトコア2a側及び第2フェライトコア2b側のそれぞれにおいて、外側導体6aと、外側導体6bとは、電線7aで電気的に接続されている。電線7aと、外側導体6a及び外側導体6bとは、例えば、はんだSDではんだ付けされることで電気的に接続される。第1フェライトコア2a側の芯線4bと、第2フェライトコア2b側の芯線4aとは電気的に接続されている。芯線4aと、芯線4bとは、例えばはんだSDではんだ付けされることで電気的に接続される。これにより、第1フェライトコア2a側の外側導体6aと、第2フェライトコア2b側の外側導体6bとで、第1フェライトコア2aと、第2フェライトコア2bとを1巻きする1次側巻き線が形成される。また、第1同軸ケーブル3aの芯線4aと、第2同軸ケーブル3bの芯線4bとで、第1フェライトコア2aと、第2フェライトコア2bとを2巻きする2次側巻き線が形成される。
同軸ケーブルを用いた高周波トランスは、1次側巻き線となる外側導体と、2次側巻き線となる芯線との間隔が均一であることから、1次側巻き線と2次側巻き線との結合が均一となる。その結果、結合度が高く、広帯域に渡って適正な整合を得ることができ、周波数特性も良好となる。高周波トランスでは、インピーダンス比を大きくとる必要がある場合には、2次側巻き線の巻き数が増加する。高周波トランス1のように、2次側巻き線の巻き数が2巻きであれば組み立ては煩雑ではないが、インピーダンス比をさらに大きくする必要がある場合は、巻き数が増えるに連れて組み立てが煩雑になり、組立工程が増える。そのため、結合度を高く維持しつつ、組立工数を低減する構造とすることが望ましい。
図3と、図4とを用いて、本発明の高周波トランスの原理について説明する。図3と、図4とは、本発明の高周波トランスの原理を説明するための図である。
本発明の高周波トランスは、貫通した穴を有する磁性体材のフェライトコアに複数の筒状の金属部材を挿通し、かつ筒状の金属部材のそれぞれに絶縁皮膜で覆われた一本の電線部材を挿通することで構成される。
図3と、図4とに示されるように、本発明の高周波トランスは、フェライトコア20の貫通孔21に、第1円筒部30aと、第2円筒部30bとを挿通させた構造を有している。第1円筒部30aと、第2円筒部30bとは、金属などの導電部材で筒状に形成された筒状金属部材である。図4に示すように、貫通孔21に2つの円筒部を挿通させる場合には、貫通孔21の直径は、2つの円筒部の直径の和と略等しいことが好ましい。
第1円筒部30aの一端と、第2円筒部30bの一端とは、例えば、はんだSDによって電気的に接続されている。同様に、第1円筒部30aの他端と、第2円筒部30bの他端とは、例えば、はんだSDによって電気的に接続されている。そして、電線部材40を第1円筒部30aの左から右に挿通させ、続けて第2円筒部30bの左から右に挿通させることで、フェライトコア20に巻き付ける。これにより、第1円筒部30aと、第2円筒部30bとは、A−A’の範囲で1次側巻き線を形成する。電線部材40は、B−B’の範囲で2次側巻き線を形成する。電線部材40は、導線を絶縁体で被覆した構成を有しており、第1円筒部30aの左側と、第2円筒部30bの右側とにおいて、導線41が露出している。なお、図3に示す矢印は、電線部材に流れる電流の方向を示している。以降、電線部材の外径は、円筒部の内径と同じであることが望ましい。しかし、電線部材の外径と円筒部の内径は、電線部材が円筒部内を挿通するために支障が出ない範囲で、適時選択するものとする。
本発明の高周波トランスは、複数円筒部のそれぞれを一本の電線部材が挿通することにより、1次側巻き線と2次側巻き線との間隔は均一となり、1次側巻き線と2次側巻き線との結合も均一となるため、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度を高くすることができる。
図5を用いて、本発明の各実施形態に係る高周波トランスの原理的な構成について説明する。図5は、本発明の各実施形態に係る高周波トランスの原理的な構成を説明するための図である。
図5に示すように、高周波トランス10は、第1フェライトコア20aと、第2フェライトコア20bと、第1円筒部30aと、第2円筒部30bと、第3円筒部30cと、第4円筒部30dと、電線部材40とを含む。なお、図5に示す矢印は、電線部材40に流れる電流の方向を示している。
第1フェライトコア20aと、第2フェライトコア20bとは、図4に図示のフェライトコア20と同様の形状を有する。第1フェライトコア20aには、第1円筒部30aと、第2円筒部30bとが挿通されている。第2フェライトコア20bには、第3円筒部30cと、第4円筒部30dとが挿通されている。第1円筒部30a〜第4円筒部30dとは、金属を筒状に形成した筒状金属部材である。なお、第1フェライトコア20aおよび第2フェライトコア20bには、それぞれ2つの円筒部が挿通されているものとして説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1フェライトコア20aおよび第2フェライトコア20bには、それぞれ4つの円筒部が挿通されていてもよいし、さらに多くの筒状金属部材が挿通されていてもよい。
第1円筒部30aと、第2円筒部30bとはそれぞれの一端が、はんだSDによって互いに電気的に接続されている。第1円筒部30aと、第2円筒部30bとはそれぞれの他端が、はんだSDによって互いに電気的に接続されている。第3円筒部30cと、第4円筒部30dとはそれぞれの一端が、はんだSDによって互いに電気的に接続されている。第3円筒部30cと、第4円筒部30dとは、それぞれの他端がはんだSDによって互いに電気的に接続されている。第2円筒部30bと、第3円筒部30cとは、例えば導線31によって電気的に接続されている。第2円筒部30bおよび第3円筒部30cと、導線31とははんだSDによって電気的に接続されている。
電線部材40は、第1円筒部30aの内部を左から右に挿通し、続けて第3円筒部30cの内部を右から左に挿通し、続けて第2筒状金属部材の内部を左から右に挿通し、続けて第4円筒部30dの内部を右から左に挿通している。これにより、電線部材40は、第1フェライトコア20aと、第2フェライトコア20bとを巻き付けている。また、電線部材40のこのように巻き付けることによって、第1円筒部30aを挿通する電線部材40に流れる電流の方向と、第2円筒部30bを挿通する電線部材40に流れる電流の方向が一致する。また。第3円筒部30cを挿通する電線部材40に流れる電流の方向と、第4円筒部30dを挿通する電線部材40に流れる電流の方向とが一致する。なお、第1円筒部30aおよび第4円筒部30dの左側においては、電線部材40の導線41が露出している。
第1円筒部30a〜第4円筒部30dと、導線31とは、それぞれが互いに電気的に接続されている。そのため、第1円筒部30a〜第4円筒部30dと、導線31とにより導通経路を構成し、A−A’の範囲で1巻きの1次側巻き線を形成する。電線部材40は、B−B’の範囲で第1フェライトコア20a及び第2フェライトコア20bを2巻きする2次側巻き線を実現する。
上述のとおり、リング状のフェライトコアに筒状の金属部材を挿通し、その筒状の金属部材の各々の内部に電線部材を一本挿通させて高周波トランスを形成する構造としたことで、組み立てを容易にすることができる。また、筒状の金属部材の各々の内部に電線部材を一本挿通させる構造となるため、1次側巻き線と2次側巻き線との間隔が均一になることから、1次側巻き線と2次側巻き線との結合が均一となり、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度を高くすることができる。
[第1実施形態]
図6と、図7と、図8とを用いて、本発明の第1実施形態に係る高周波トランスの構成について説明する。図6〜図8は、本発明の第1実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。
図6〜図8に示すように、高周波トランス10Aは、フェライトコア20Aと、第1円筒部30aと、第2円筒部30bと、第3円筒部30cと、第4円筒部30dと、第5円筒部30eと、第6円筒部30fと、第7円筒部30gと、第8円筒部30hと、電線部材40と、第1外筒部50aと、第2外筒部50bと、第1基板60aと、第2基板60bとを備える。高周波トランス10Aは、第1基板60aと、第2基板60bとで、フェライトコア20Aの貫通孔を有する面を双方より挟み込んだ形状を有している。
フェライトコア20Aは、磁性体材で第1貫通孔21Aと、第2貫通孔22Aとを有する。以下では、フェライトコア20Aは、2つの貫通孔を有するものとして説明するが、本発明はこれに限られない。フェライトコア20Aは、さらに多くの貫通孔を有してもよい。
第1貫通孔21Aと、第2貫通孔22Aとには、それぞれ、第1外筒部50aと、第2外筒部50bとが挿通されている。第1外筒部50aと、第2外筒部50bとは、金属などの導電部材で筒状に形成された筒状金属部材である。第1外筒部50aの筒の外径は、第1貫通孔21Aの内径と略等しいことが好ましい。第2外筒部50bの筒の外径は、第2貫通孔22Aの内径と略等しいことが好ましい。
第1外筒部50aには、第1円筒部30a〜第4円筒部30dが挿通されている。第1外筒部50aの一端と、第1円筒部30a〜第4円筒部30dの一端とは、それぞれ、はんだSDで電気的に接続されている。第1外筒部50aの他端と、第1円筒部30a〜第4円筒部30dの他端とは、それぞれ、はんだSDで電気的に接続されている。第1円筒部30a〜第4円筒部30dのそれぞれの外径は、第1外筒部50aの中心軸に対して対称に挿通した際、第1円筒部30a〜第4円筒部30dのそれぞれの外周面が第1外筒部50aの内周面と接触する大きさであることが好ましい。
第2外筒部50bには、第5円筒部30e〜第8円筒部30hが挿通されている。第2外筒部50bの一端と、第5円筒部30e〜第8円筒部30hの一端とは、それぞれ、はんだSDで電気的に接続されている。第1外筒部50aの他端と、第5円筒部30e〜第8円筒部30hの他端とは、それぞれ、はんだSDで電気的に接続されている。第5円筒部30e〜第8円筒部30hのそれぞれの外径は、第2外筒部50bの中心軸に対して対象に挿通した際、第5円筒部30e〜第8円筒部30hのそれぞれの外周面が第2外筒部50bの内周面と接触する大きさであることが好ましい。
第1基板60aおよび第2基板60bは、プリント基板であって、それぞれ銅箔等による導通部を備える。図7に示すように、第1基板60aは、導通部として、第1電極61aと、第2電極62aとを有する。第1電極61aと、第1外筒部50aとは、電気的に接続されている。第2電極62aと、第2外筒部50bとは、電気的に接続されている。第1電極61aと、第2電極62aとは、電気的に接続されておらず電気的に独立している。そのため、第1外筒部50aと、第2外筒部50bとは、第1基板60aにおいて、電気的に独立している。第1基板60aは、電線部材40が挿通される側の基板となる。
図8に示すように、第2基板60bは、導通部として電極61bを有する。電極61bは、第2基板60bの一面に渡って形成されている。電極61bと、第1外筒部50aとは、電気的に接続されている。電極61bと、第2外筒部50bとは、電気的に接続されている。そのため、第1外筒部50aと、第2外筒部50bとは、第2基板60bにおいて、電気的に接続されている。
高周波トランス10Aにおいて、電線部材40を、例えば、第3円筒部30cの内部を左から右に挿通し、続けて第8円筒部30hの内部を右から左に挿通し、続けて第4円筒部30dを左から右に挿通し、続けて第7円筒部30gの内部を右から左に挿通する。そして、電線部材40を、第2円筒部30bの内部を左から右に挿通し、続けて第5円筒部30eの内部を右から左に挿通し、続けて第1円筒部30aの内部を左から右に挿通し、続けて第6円筒部30fの内部を右から左に挿通する。これにより、電線部材40は、フェライトコア20Aを4巻きしている。なお、電線部材40を各円筒部に挿通させる順序はこれに限定されず、その他の順序で各円筒部を挿通させてもよい。具体的には、第1円筒部30a〜第4円筒部30d内での電線部材40に流れる電流の向きがそれぞれ同じであり、第5円筒部30e〜第8円筒部30h内での電線部材40に流れる電流の向きがそれぞれ同じになるようにすればよい。
高周波トランス10Aにおいては、第1基板60aの第1電極61aから第1外筒部50aおよび第1〜第4円筒部(30a〜30b)を介して、第2基板60bの電極61bへ、さらに電極61bから第2外筒部50bおよび第5〜第8円筒部(30e〜30h)を介して、第1基板60aの電極62bを導通経路とするA−A’間で1巻きの1次側巻き線を形成する。また、電線部材40は、B−B’の範囲で4巻きの2次側巻き線を形成する。
上述のとおり、フェライトコアの穴に筒状の外筒部を挿通し、外筒部に円筒部を挿通し、その円筒部の内部の各々に電線部材を一本挿通させて高周波トランスを形成する構造としたことで、2次側巻き線の巻き数が4巻きであっても組み立てを容易にすることができる。また、筒状の金属部材各々の内部に電線部材を一本挿通させる構造としたことで、1次側巻き線と2次側巻き線との間隔が均一になることから、1次側巻き線と2次側巻き線との結合が均一となり、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度を高くすることができる。
[第2実施形態]
図9と、図10とを用いて、本発明の第2実施形態に係る高周波トランスの構成について説明する。図9と、図10とは、本発明の第2実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。
図9と、図10とに示すように、高周波トランス10Bは、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとを備える点で、図6〜図8に図示の第1実施形態に係る高周波トランス10Aと異なっている。
第1外側湾曲部70aは、第2基板60bにおいて、第1円筒部30aと、第6円筒部30fとを繋ぐように設けられている。第2外側湾曲部70bは、第2基板60bにおいて、第3円筒部30cと第8円筒部30hとを繋ぐように設けられている。第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bとは、筒状に形成されており、湾曲した形状を有している。具体的には、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bとは、U字形状を有している。また、第1外側湾曲部70a、第2外側湾曲部70bの筒の外径は、各円筒部の筒の外径と同一である。
第1内側湾曲部80aは、第2基板60bにおいて、第2円筒部30bと、第5円筒部30eとを繋ぐように設けられている。第2内側湾曲部80bは、第2基板60bにおいて、第4円筒部30dと、第7円筒部30gを繋ぐように設けられている。第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとは、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと同様の構成を有している。湾曲部は、金属などの導電部材で筒状に形成された筒状金属部材である。接続される湾曲部と円筒部とは、電気的かつ構造的に一体として略U字形状に形成されてもよい。
第2実施形態においては、第2基板60bにおいて、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとが取り付けられた状態で、電線部材40を各円筒部に挿通する。そのため、電線部材40は、第2基板60b側において、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとの内部を挿通する。この場合、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとの内部を挿通させやすくするために、電線部材40の絶縁被覆として動摩擦係数の小さいテフロン(登録商標)を用いることが好ましい。
上述のとおり、第2基板60b側において、露出していた電線部材40を第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとの内部を挿通させることで、この区間の1次側巻き線と2次側巻き線との結合度も高くすることができる。そのため、第2実施形態の高周波トランスは、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度をより強くすることができる。
[第3実施形態]
図11と、図12と、図13を用いて、本発明の第3実施形態に係る高周波トランスの構成について説明する。図11〜図13は、本発明の第3実施形態に係る高周波トランスの構成を説明するための図である。
図11〜図13に示すように、高周波トランス10Cは、磁性体材のフェライトコア90を備える点で、図9と図10に図示の第2実施形態に係る高周波トランス10Bと異なっている。
図11〜図13に示すように、フェライトコア90は、磁性部材をリング状に形成したコアである。フェライトコア90は、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとを部分的に囲うように設けられる。第3実施形態では、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとは、フェライトコア90で囲った状態で第2基板60bに取り付けられる。フェライトコア90は、第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとの全体に設けられていてもよい。またフェライトコア90の形状は円に限定されず、例えば角穴を有するフェライトコアであってもよい。また凹形状のフェライトコアを組み合わせて、リング状にしてもよい。
第1外側湾曲部70aと、第2外側湾曲部70bと、第1内側湾曲部80aと、第2内側湾曲部80bとにフェライトコア90を設けることによって、1次側巻き線と2次側巻き線との結合度をより高くすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
10,10A,10B,10C 高周波トランス
20,20A フェライトコア
20a 第1フェライトコア
20b 第2フェライトコア
30a 第1円筒部
30b 第2円筒部
30c 第3円筒部
30d 第4円筒部
30e 第5円筒部
30f 第6円筒部
30g 第7円筒部
30h 第8円筒部
40 電線部材
41 導線
50a 第1外筒部
50b 第2外筒部
60a 第1基板
60b 第2基板
70a 第1外側湾曲部
70b 第2外側湾曲部
80a 第1内側湾曲部
80b 第2内側湾曲部
90 フェライトコア

Claims (5)

  1. 貫通孔を有する磁性体材と、
    前記貫通孔を挿通する複数の筒状金属部材と、
    前記筒状金属部材の筒内を挿通し絶縁被覆を備えた電線部材と、
    を備え、
    前記複数の筒状金属部材間は、端部の両端で電気的に接続され、
    前記複数の筒状金属部材の前記端部の一端と他端とを1次側巻き線とし、
    前記磁性体材の貫通孔内に配置される前記電線部材の電流の向きは同じとして2次側巻き線としたことを特徴とする、
    高周波トランス。
  2. 2つの貫通孔を有する磁性体材と、
    前記貫通孔に対し略同一外径であり、かつ前記貫通孔を挿通する第1筒状金属部材と、
    前記第1筒状金属部材の筒内を挿通する複数の第2筒状金属部材と、
    前記第2筒状金属部材の筒内を挿通し絶縁被覆を備えた電線部材と、
    前記第1筒状金属部材の一方の端部に電気的に接続される導通部を有し、前記磁性体材が貫通孔を有する面の一方に配置される第1基板と、
    前記第1筒状金属部材の他方の端部に電気的に接続される導通部を有し、前記磁性体材が貫通孔を有する面の他方に配置される第2基板と、
    を備え、
    前記第1筒状金属部材と前記第2筒状金属部材とは少なくとも端部で電気的に接続され、
    前記第1基板の導通部は、2つの前記第2筒状金属部材の一方の端部間を電気的に独立して接続し、
    前記第2基板の導通部は、2つの前記第2筒状金属部材の他方の端部間を電気的に短絡して接続し、
    前記第1基板の導通部間の導通経路を1次側巻き線とし、
    前記磁性体材の同一の貫通孔内に配置される前記電線部材の電流の向きは同じとして挿通し2次側巻き線としたことを特徴とする、
    高周波トランス。
  3. 前記第2基板側において、前記電線部材の各々を覆うように設けられた湾曲部有する第3筒状金属部材を備え、
    前記第3筒状金属部材は、前記第2筒状金属部材の端部と電気的に接続することを特徴とする、
    請求項2に記載の高周波トランス。
  4. 前記第2筒状金属部材と前記第3筒状金属部材とを一体とし、略U字形状とすることを特徴とする、
    請求項3に記載の高周波トランス。
  5. 前記第3筒状金属部材を少なくとも部分的に囲う磁性体材を有することを特徴とする、
    請求項3または4に記載の高周波トランス。
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