JP2021047145A - レーザー干渉型変位計及び変位測定方法 - Google Patents

レーザー干渉型変位計及び変位測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】変位精度と変位ダイナミックレンジのトレードオフを解消することが可能なレーザー干渉型変位計等を提供すること。【解決手段】レーザー干渉型変位計は、連続光を出力する光源部と、連続光を参照光とプローブ光とに分岐する分岐部と、参照光を位相変調する変調部と、変調部を駆動する変調信号を発生する信号発生部と、変調信号の全振幅を、πラジアンより大きく2πラジアン未満の値に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値に設定する信号設定部と、測定対象で反射されたプローブ光と位相変調された参照光との干渉光を受光する受光部と、受光部からの干渉信号に基づいて測定対象の変位を求める演算部とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザー干渉型変位計及び変位測定方法に関する。
従来から、長さ(距離、変位)を高精度に測定する装置としてレーザー干渉計が知られている。例えば、ホモダイン式レーザー干渉計、特許文献1に示すレーザー・ドップラー速度計(Laser Doppler Velocimeter、以下、LDVと呼ぶ)、非特許文献2に示す位相変調式レーザー干渉計が挙げられる。
ホモダイン式レーザー干渉計の特徴は、非常に簡単な構成且つ安価に高精度の変位計測を実現できることである。干渉計の構成としては、Michelson干渉計やMach-Zehnder干渉計が多く用いられる。干渉フリンジ(干渉縞)の中央付近において、光路長の変化に対する出力信号の変化が線形であるとみなし、受光強度を線形近似することによって、測定対象の変位が一意に定まる。
LDVの特徴は、離れた位置から測定でき、測定対象の重量に影響を与えず、変位ダイナミックレンジが広いことである。干渉計の構成としては、変調器で参照光の周波数をシフトするヘテロダイン式干渉計が用いられる。測定対象が移動する速度によって反射光の周波数がドップラーシフトすることを利用して、移動速度を周波数変化として検出する。測定対象の変位は、検出した速度を積分することで得られる。
位相変調式レーザー干渉計の特徴は、参照光を位相変調して干渉波形に高速の変化を与えることで、高精度の変位計測を非常に簡単な計算で実現できることである。干渉計の構成は、ホモダイン式レーザー干渉計の参照光路に位相変調器を加えたものである。計算では線形近似する必要がなく、測定対象の変位は一意に定まる。
米国特許第4715706号
一般に、干渉計を用いた変位計測は、変位精度と変位ダイナミックレンジとの間にトレードオフがある。レーザー光源の波長(例えば、Cバンドの光源で約1.55μm)より小さいオーダーの微小変位を高精度に測定できる反面、変位ダイナミックレンジの上限はレーザー光源の半波長までとなってしまう。このトレードオフを打破することは、干渉計を用いた変位計測において積年の重要課題である。
ホモダイン式レーザー干渉計の場合、干渉フリンジの近似可能範囲に限界があるため、
測定可能な変位ダイナミックレンジはレーザー光源の半波長よりも更に狭いという短所がある。この短所を克服する試みとして、非特許文献1に示すホモダイン式レーザー干渉計が知られている。この干渉計は、n-Command Pernick法と命名される方式によって半波長を超えて変位ダイナミックレンジを拡張することを提案しているが、測定対象は周波数が既知の定常振動である場合に適用が限定される。
LDVの場合、速度を周波数空間で検出するため、変位ダイナミックレンジはレーザー光源の半波長に制限されない。加えて、測定対象は非定常振動であってもよい。しかしながら、広い変位ダイナミックレンジを確保するために広い周波数空間が必要となり、周波数を広げた分だけ雑音が増えて変位精度は悪化する。そして、LDVには、変位計算時に積分誤差を生じることが原理的に不可避であるという欠点がある。
位相変調式レーザー干渉計の場合、一般のホモダイン式レーザー干渉計と同様に変位ダイナミックレンジの上限がレーザー光源の半波長までとなってしまう。また、参照光の位相変調が、干渉計の参照光とプローブ光との光路位相差がどの位相差で動作しているかによって変位精度が悪くなるケースがあることが知られている。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、変位精度と変位ダイナミックレンジのトレードオフを解消することが可能なレーザー干渉型変位計等を提供することにある。
(1)本発明は、測定対象の変位を非接触で測定するレーザー干渉型変位計であって、連続光を出力する光源部と、前記連続光を参照光とプローブ光とに分岐する分岐部と、前記参照光を位相変調する変調部と、前記変調部を駆動する変調信号を発生する信号発生部と、前記変調信号の全振幅を、πラジアンより大きく2πラジアン未満の値に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値に設定する信号設定部と、前記測定対象で反射された(反射には散乱を含むものとする、以下同様)前記プローブ光と位相変調された前記参照光との干渉光を受光する受光部と、前記受光部からの干渉信号に基づいて前記測定対象の変位を求める演算部とを含む、レーザー干渉型変位計に関する。
また本発明は、測定対象の変位を非接触で測定する変位測定方法であって、光源部から出力された連続光を参照光とプローブ光とに分岐する分岐ステップと、前記参照光を変調部により位相変調する変調ステップと、前記変調部を駆動する変調信号を発生する信号発生ステップと、前記変調信号の全振幅を、πラジアンより大きく2πラジアン未満の値に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値に設定する信号設定ステップと、前記測定対象で反射された前記プローブ光と位相変調された前記参照光との干渉光を受光部により受光する受光ステップと、前記受光部からの干渉信号に基づいて前記測定対象の変位を求める演算ステップとを含む、変位測定方法に関する。
本発明によれば、位相変調の変調信号の全振幅(位相変調全幅)を、πラジアンより大きく2πラジアン未満の値に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値に設定することで、位相変調式レーザー干渉計の優れた変位精度を維持しつつ、変位ダイナミックレンジをレーザー光源の半波長より大に拡張して変位ダイナミックレンジの上限を撤廃することが可能となり、変位精度と変位ダイナミックレンジのトレードオフを解消することができる。
(2)また本発明に係るレーザー干渉型変位計及び変位測定方法では、前記信号設定部は(前記信号設定ステップでは)、前記変調信号の全振幅を、1.5πラジアンに2πmラジアンを加算した値に設定してもよい。
(3)また本発明に係るレーザー干渉型変位計及び変位測定方法では、前記演算部は(前記演算ステップは)、前記干渉信号から極値を抽出するピーク抽出部(ピーク抽出ステップ)と、πラジアン毎に区切った複数の位相範囲を設定し、前記極値が極大値であるか極小値であるかに基づいて、前記極値の位相範囲を判定するゾーン判定部(ゾーン判定ステップ)と、前記極値と、前記ゾーン判定部の判定結果とに基づいて、前記プローブ光と前記参照光の光路長差に対応する位相を計算する位相計算部(位相計算ステップ)とを備えてもよい。
(4)また本発明に係るレーザー干渉型変位計及び変位測定方法では、前記ピーク抽出部により抽出された極値のうち第1の閾値L1以上の極値と第2の閾値L2(L2<L1)以下の極値を除外する除外部(除外ステップ)を更に備え、前記位相計算部は(前記位相計算ステップでは)、前記除外部により除外された極値以外の極値と、前記ゾーン判定部の判定結果とに基づいて、前記位相を計算してもよい。
本発明の実施形態に係るレーザー干渉型変位計の構成を模式的に示す図。 演算部の機能構成の一例を示すブロック図。 位相変調式レーザー干渉計における位相変調と干渉波形で示される測定対象の変位との関係を示す図。 本実施形態における、位相差と干渉信号強度の関係を示す干渉フリンジ波形を示す図。 変調信号の出力がピークであるときの位相差が干渉フリンジの谷を通過する状態を示す図。 変調信号の出力がピークであるときの位相差が干渉フリンジの谷を通過するときの干渉信号強度の時間変化を示す図。 変調信号の出力がピークであるときの位相差が干渉フリンジの山を通過する状態を示す図。 位相差が逆余弦関数の主値の範囲を超えた量を記憶するためのゾーンの概念図。 ゾーン番号の初期値を決定するフローチャート。 干渉波形におけるk番目の極値についてゾーン番号を決定するフローチャート。 ゾーン番号に基づいて演算した位相の時間変化を示す図。 非定常振動波形の変位の測定例を示す図。 正規化した極値と逆余弦関数の計算結果との関係を示す図。 本実施形態に係るレーザー干渉型変位計を1箱に収納した一例を示す図。 本実施形態に係るレーザー干渉型変位計を1箱に収納した他の例を示す図。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザー干渉型変位計の構成を模式的に示す図である。レーザー干渉型変位計1は、光源部10と、第1分岐部11(分岐部)と、変調部12と、信号発生部13と、信号設定部14と、第2分岐部15と、出射部16と、合波部17と、受光部18と、取得部19と、演算部20とを含み、測定対象VO(例えば、振動物体)にプローブ光LPを照射して測定対象VOの変位を非接触で測定する。
光源部10は、例えば分布帰還形レーザーダイオード(DFB−LD:Distributed Feed-Back Laser-Diode)であり、直線偏波の連続光を出力する。DFB−LDの動作を安定させるために、一般的にDFB−LDの内部にはアイソレータが搭載されており、DFB−LD外部からDFB−LD内部への光は遮断される。また、DFB−LDの出力側にアイソレータと偏光調整素子を別途設けてもよい。
第1分岐部11は、例えば偏波保持型の光ファイバカプラ又は光導波路であり、光源部10から入射する連続光を、所定の分岐比(例えば、1対1)となるように参照光LRとプローブ光LPとに分岐する。
変調部12は、例えば偏波保持型の位相変調器であり、第1分岐部11から入射する参照光LRの位相を変調する。信号発生部13は、例えば周波数シンセサイザー又は任意波形生成器であり、所定の変調信号(位相変調信号)で変調部12を駆動する。この変調信号は、信号設定部14によって設定される。信号設定部14は、変調波形(例えば、正弦波)、変調周期(又は変調周波数)、変調全幅(又は変調振幅)などの変調信号パラメータを設定する。本実施形態の信号設定部14は、変調信号の全振幅(変調全幅)を、「πラジアンより大きく2πラジアン未満の値(例えば、1.5πラジアン)に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値」に設定する。
第2分岐部15は、例えば偏波保持型の光ファイバ又は光導波路のサーキュレータ(方向性結合器)であり、第1分岐部11から入射する(サーキュレータの第1のポートに入力する)プローブ光LPを、測定対象VOの置かれた方向へ分岐する(サーキュレータの第2のポートから出力する)とともに、測定対象VOから戻ってきたプローブ光LPを、第1分岐部11が接続されている方向とは異なる方向へ分岐する(サーキュレータの第3のポートから出力する)。
出射部16は、例えば両凸レンズ、シリンドリカルレンズ又はGRIN(Gradient Index)レンズであり、第2分岐部15から入射するプローブ光LPを測定対象VOに照射するとともに、測定対象VOで反射されたプローブ光LPを第2分岐部15に入射させる。出射部16は、光ファイバの端面に接して一体化したものであってもよいし、光ファイバと独立したものであってもよい。
合波部17は、例えば偏波保持型の光ファイバカプラ又は光導波路であり、変調部12で位相変調された参照光LRと、測定対象VOで反射されたプローブ光LPとを合波する。ここで、合波とは、参照光LRとプローブ光LPとを両方同時に伝送することである。
受光部18は、例えばフォトダイオード又はアバランシェ・フォトダイオードに適度な逆バイアスを与えて受光感度を向上させたフォトディテクタ(PD:Photo Detector)である。受光部18において、参照光LRとプローブ光LPとが干渉し、その干渉信号(干渉光)の強度が電気信号として出力される。
取得部19は、例えばオシロスコープであり、受光部18からの干渉信号強度の電気信号を時間軸情報(時系列情報)としてデジタル化してメモリに取得する。メモリに取得したデータは、その他の記憶媒体、例えばハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)に保存してもよい。
演算部20は、例えばCPUを備えたパーソナルコンピュータであり、受光部18からの干渉信号(取得部19においてメモリや記憶媒体に蓄積した干渉信号強度の時系列情報)を用いて所定の演算を行い、測定対象VOの変位を求める。
図1において、光源部10を出射して第1分岐部11で分岐した参照光LRが変調部12を経由して受光部18に到達するまでの光路(参照光路)と、光源部10を出射して第1分岐部11で分岐したプローブ光LPが測定対象VOで反射されて受光部18に到達するまでの光路(プローブ光路)とは、等しい長さになるよう調整されることが望ましく、参照光路とプローブ光路の光路長差OPD(OPD:Optical Path Difference)は、光源部10のレーザーの線幅によって決まるコヒーレンス長よりも十分に短くなるように調整される。参照光路とプローブ光路を等長にするために、例えば、偏波保持型の光ファイバ位相シフタを参照光路又はプローブ光路の途中に設置することができる。
図2は、演算部20の機能構成の一例を示すブロック図である。演算部20は、フィルタ部21と、ピーク抽出部22と、除外部23と、ゾーン判定部24と、位相計算部25と、変位計算部26とを含む。フィルタ部21は、干渉信号のノイズを検出して除去する。ピーク抽出部22は、干渉信号から極値(極大値、極小値)を抽出する。除外部23は、ピーク抽出部22により抽出された極値のうち第1の閾値L1以上の極値と第2の閾値L2(L2<L1)以下の極値を除外する。ゾーン判定部24は、πラジアン毎に区切った複数の位相範囲を設定し、前記極値(干渉信号から抽出されたk番目の極値)の向き(前記極値が極大値であるか極小値であるか)と、当該極値(干渉信号から抽出されたk番目の極値)よりも以前に抽出された極値(除外部23により除外された極値を除く)の向きとに基づいて、当該極値(干渉信号から抽出されたk番目の極値)に基づき計算される位相の属する位相範囲を判定する。位相計算部25は、ピーク抽出部22により抽出された極値のうち除外部23により除外された極値以外の極値と、ゾーン判定部24の判定結果とに基づいて、光路長差OPDに対応する位相を計算する。変位計算部26は、位相計算部25によって計算された位相と、光源部10の波長とに基づいて、測定対象VOの変位を計算する。
図2に示す例では、演算部20に含まれる各部が直列接続されており、データが逐一的に計算されるように構成されているが、演算部20を構成するコンピュータの処理に従って、データを並列演算するように配置されていてもよい。なお、フィルタ部21の濾波機能は必須ではなく、また、位相計算部25と変位計算部26の演算は同時に実行してもよい。
図3は、位相変調式レーザー干渉計における位相変調と干渉波形で示される測定対象の変位との関係を示す図である。図3(a)は、光路長差OPD(位相差φ)と干渉信号強度との関係を示す干渉フリンジ波形を示す図である。干渉信号強度は、位相差φ=2πn’(n’は整数)のときに最大値となる。また、図3(b)は、位相変調器(変調部12)に印加する変調信号を示す図である。ここで、変調信号の波形は正弦波(又は余弦波)である。また、図3(c)は、取得部19で得られる干渉信号強度(測定電圧)の時間変化を示す図である。
図3において、干渉信号から検出したk番目の(時刻tにおける)極値の強度をV(k=1,2,・・・)とし、位相変調器で位相を2πラジアン変化させたときの干渉信号強度の正弦波振幅をVとし、参照光LRとプローブ光LPの光パワー不均衡により生じる干渉信号強度の最小値(ボトム値)をVとする。
図3(b)に示す時刻t2kにおける変調信号の最小ピークa点と、時刻t2k+1における変調信号の最大ピークb点は、図3(a)の強度V2kのa点と、強度V2k+1のb点にそれぞれ対応する。変調信号の出力が図3(b)のa点からb点まで変化すると、干渉信号強度は図3(a)のa点からb点まで変化し、続いて、変調信号の出力が図3(b)のb点からa点まで変化すると、干渉信号強度は図3(a)のb点からa点まで変
化する。この干渉信号強度を時間軸で連続して取得すると、図3(c)に示す干渉波形(干渉信号強度の時間変化)が得られる。図3(c)に示すa点とb点は、図3(b)のa点とb点にそれぞれ対応する。図3に示す例において、変調信号の出力がa点に達したとき、干渉信号強度はV2kをピークとして増加から減少に転じるため、図3(c)に示すa点のピーク(極値)は極大値となる。また、変調信号の出力がb点に達したとき、干渉信号強度はV2k+1をピークとして増加から減少に転じるため、図3(c)に示すb点のピークも極大値となる。
図3(a)において、a点とb点の中間となる位相差φ(変調信号の出力が0ラジアンであるときの位相差φ)を、変調動作点(Operating point)と呼ぶ。測定対象VOが静止しているときには、変調動作点は変化しない。その場合、図3(c)の干渉波形は、所定の周期で繰り返される繰り返し波形となる。
一方、測定対象VOが振動している場合には、振動変位に比例してプローブ光LPの光路長が変化し、光路長差OPDが変化するため、図3(a)における変調動作点が変化してa点の位相差φ及びb点の位相差φが変化する。a点の位相差φ及びb点の位相差φが変化すると、干渉波形の極値の強度Vが変化するので、図3(c)の干渉波形も変化する。a点のような変調信号の出力が最小であるときの干渉信号のピーク(極値)を結んだ線E1の変化、及び、b点のような変調信号の出力が最大であるときの干渉信号のピークを結んだ線E2の変化が、測定対象VOの変位を表す。
演算部20では、次式(1)のように、逆三角関数を用いて、干渉波形の時刻tにおける極値の強度Vから、時刻tにおける位相θを計算する。すなわち、ボトム値Vを引いて補正し、干渉信号強度の振幅中央がゼロになるように振幅Vを引き、干渉信号強度を±1に正規化してから逆余弦関数を計算する。なお、ここでは、逆三角関数として逆余弦関数を用いているが、他の逆三角関数で表現することも可能である。
Figure 2021047145
逆余弦関数の性質から、正規化した極値の強度((V−V−V)/V)の値が±1の近辺では、振幅に重畳した雑音に対する位相変化が大きくなり、信号対雑音比(Signal-to-Noise Ratio、以下、SNRと呼ぶ)が悪化する。すなわち、SNRが変調動作点に依存する。また、逆余弦関数の主値は0ラジアン以上πラジアン以下であるため、半波長を超える位相変化について、式(1)の位相θのままでは計算ができない。これら2点は、位相変調式レーザー干渉計に関する従来技術の問題として上述した通りである。
本実施形態では、これらの問題点を克服するために、信号設定部14が定める変調信号の全振幅を、1.5πラジアンとする(−0.75πラジアン〜0.75πラジアンの範囲で位相変調させる)。なお、変調信号の全振幅は、1.5πラジアンでなくてもよく、πラジアンより大きく2πラジアン未満の値に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値であればよい。
図4は、本実施形態における、位相差φと干渉信号強度の関係を示す干渉フリンジ波形を示す図であり、a点の位相差φ(変調信号の出力が最小であるときの位相差φ)が、干渉フリンジの谷(位相差φ=2π(n’+1/2))に存在する状態を示す図である。変調信号の全振幅は1.5πラジアンであるため、a点の位相差φとb点の位相差φ(変調信号の出力が最大であるときの位相差φ)の差も1.5πラジアンである。変調信号の出
力がa点とb点の間を行き来しているとき、干渉信号強度は、a点において最小値となり、b点において最大値の1/2となる。
図4に示すa点の近傍は、式(1)の右辺における逆余弦関数の引数が−1付近であるため、位相θのSNRが悪化して、変位誤差が生じやすい領域である。一方、b点の近傍は、式(1)の右辺における逆余弦関数の引数が0付近であるため、位相θのSNRが最も良くなり、変位誤差が最も少ない領域である。このように、変調信号の全振幅を1.5πラジアンとしたときには、SNRの悪い点(ここでは、a点)とSNRの良い点(ここでは、b点)が必ず同時に存在することになる。
従って、図4に示すように、干渉信号強度の上限側と下限側に所定の第1の閾値L1と第2の閾値L2を設け、上限側の第1の閾値L1以上のデータと下限側の第2の閾値L2以下のデータは捨ててしまい、第2の閾値L2より大きく第1の閾値L1未満のデータを残すことによって、変調動作点に依存しない高精度測定を実現することができる。図4に示す例では、干渉信号強度が第2の閾値L2以下のa点近傍のデータを捨てて、b点近傍のデータを残す。なお、b点の干渉信号強度が第1の閾値L1以上である場合や第2の閾値L2以下である場合には、b点のデータを捨てて、a点のデータを残す。
図5は、図3(a)の干渉フリンジ波形を書き直したものであり、図3(b)における変調信号によって変化する位相差φが干渉フリンジの谷を通過する状態を示す図である。図3(b)における変調信号がa点(位相差φ=2π(n’+1/2))とb点の間を行き来しているとき、図5において干渉信号強度は、a点において最小値となり、b点において最大値の1/2となる。ap点は、図3(b)における変調信号の出力(図3(b)では変調信号の出力を位相として縦軸に表記し、これは位相変調器での位相に相当する、以下同様)が最小であるときの位相差φがa点の近傍においてa点よりも大きいときの点であり、am点は、当該位相差φがa点よりも小さいときの点である。また、bp点は、ap点に対応する、図3(b)における変調信号の出力が最大であるときの点であり、bm点は、am点に対応する、図3(b)における変調信号の出力が最大であるときの点である。
測定対象VOが変位し、変調動作点が変化して、干渉フリンジの谷を跨いで位相差φがどのように変化したかは、干渉信号強度が第2の閾値L2以下となる前後における極値の向き(極大値であるか極小値であるか)から判断することができる。
図6は、変調信号の出力がピークであるときの位相差φが干渉フリンジの谷を通過するときの干渉信号強度の時間変化を示す図である。図5のbm点からam点への位相変化が、図6の時刻t2k−1からt2kの間に相当し、図5のam点からb点への位相変化が、図6の時刻t2kからt2k+1の間に相当し、図5のb点からa点への位相変化が、図6の時刻t2k+1からt2k+2の間に相当し、図5のa点からbp点への位相変化が、図6の時刻t2k+2からt2k+3の間に相当し、図5のbp点からap点への位相変化が、図6の時刻t2k+3からt2k+4の間に相当する。図6においてC1で示した箇所が、図5における位相差φ=2πn’に相当する。
図6の時刻t2k−1、t2k+1、t2k+3、t2k+5、・・・における極小値が、図5におけるbm点、b点、bp点が存在する位相差φ<2πn’における干渉波形のピークに相当する。図5に示す例において、変調信号の出力がbm点に達したとき(時刻t2k−1)、b点に達したとき(時刻t2k+1)、bp点に達したとき(時刻t2k+3)、いずれも干渉信号強度は減少から増加に転じるため、図6に示すbm点、b点、bp点のピーク(極値)は極小値となる。これら極小値の点を結ぶ線E2は、測定対象VOの変位を表す。
同様に、図6の時刻t2k−2、t2k、t2k+2における極小値、及び、時刻t2k+4における極大値が、図5におけるam点、a点、ap点が存在する位相差φ>2πn’における干渉波形のピークに相当する。図5に示す例において、変調信号の出力がam点に達したとき(時刻t2k)、a点に達したとき(時刻t2k+2)、いずれも干渉信号強度は減少から増加に転じるため、図6に示すam点、a点のピーク(極値)は極小値となる。一方、変調信号の出力がap点に達したとき(時刻t2k+4)、干渉信号強度は増加から減少に転じるため、図6に示すap点のピークは極大値となる。時刻t2k−2、t2k、t2k+2における極小値の点を結ぶ線E1は、線E2と振幅が同じで反対方向に変化しており、測定対象VOの変位を表す。但し、a点において干渉フリンジの谷を越えたap点からは極値の向きが変わり、線E1と線E2の変化方向は同じになる。このように、変調動作点の位置によって、線E1、E2の変化が反対方向になることもあれば、同一方向になることもある。
ここで、干渉信号強度が第2の閾値L2以下となる前の極値が極小値(例えば、am点)であり、第2の閾値L2以下となった後の極値が極大値(例えば、ap点)となっている場合には、位相差φはam点からa点を経由してap点へと移動した(干渉フリンジの谷を越えた)ことが分かる。同様にして、表1に示すように、干渉信号強度が第2の閾値L2以下となった場合に位相差φが干渉フリンジの谷を越えたかどうかの判断は、4通りに分類することができる。
Figure 2021047145
表1に示すように、干渉信号強度が第2の閾値L2以下となる前の極値が極小値(例えば、am点)であり、第2の閾値L2以下となった後の極値が極小値(例えば、am点)となっている場合には、位相差φはam点からa点を経由してam点へと戻った(干渉フリンジの谷を超えなかった)ことが分かる。また、干渉信号強度が第2の閾値L2以下となる前の極値が極大値(例えば、ap点)であり、第2の閾値L2以下となった後の極値が極小値(例えば、am点)となっている場合には、位相差φはap点からa点を経由してam点へと移動した(干渉フリンジの谷を越えた)ことが分かる。また、干渉信号強度が第2の閾値L2以下となる前の極値が極大値(例えば、ap点)であり、第2の閾値L2以下となった後の極値が極大値(例えば、ap点)となっている場合には、位相差φはap点からa点を経由してap点へと戻った(干渉フリンジの谷を超えなかった)ことが分かる。
図7は、図3(a)の干渉フリンジ波形を書き直したものであり、図3(b)における変調信号によって変化する位相差φが干渉フリンジの山を通過する状態を示す図である。ここでは、a点の位相差φ(変調信号の出力が最小であるときの位相差φ)が、干渉フリンジの山(位相差φ=2π(n’+1))に存在している。図3(b)における変調信号がa点とb点の間を行き来しているとき、図7において干渉信号強度は、a点において最大値となり、b点において最大値の1/2となる。ap点は、図3(b)における変調信号の出力が最小であるときの位相差φがa点(位相差φ=2π(n’+1))の近傍においてa点よりも大きいときの点であり、am点は、当該位相差φがa点よりも小さいときの点である。また、bp点は、ap点に対応する、図3(b)における変調信号の出力が最大であるときの点であり、bm点は、am点に対応する、図3(b)における変調信号の出力が最大であるときの点である。
変調信号の出力がap点に達したとき、干渉信号強度は減少から増加に転じるため、ap点のピーク(極値)は極小値となる。また、変調信号の出力がa点に達したとき、変調信号の出力がam点に達したとき、いずれも干渉信号強度は増加から減少に転じるため、a点、am点のピークは極大値となる。
測定対象VOが変位し、変調動作点が変化して、干渉フリンジの山を越えて位相差φがどのように変化したかは、干渉信号強度が第1の閾値L1以上となる前後における極値の向き(極大値、極小値)から判断することができる。
例えば、干渉信号強度が第1の閾値L1以上となる前の極値が極大値(例えば、am点)であり、第1の閾値L1以上となった後の極値が極小値(例えば、ap点)となっている場合には、位相差φはam点からa点を経由してap点へと移動した(干渉フリンジの山を越えた)ことが分かる。同様にして、表2に示すように、干渉信号強度が第1の閾値L1以上となった場合に位相差φが干渉フリンジの山を越えたかどうかの判断は、4通りに分類することができる。
Figure 2021047145
表2に示すように、干渉信号強度が第1の閾値L1以上となる前の極値が極小値(例えば、ap点)であり、第1の閾値L1以上となった後の極値が極小値(例えば、ap点)となっている場合、位相差φはap点からa点を経由してap点へと戻った(干渉フリンジの山を越えなかった)ことが分かる。また、干渉信号強度が第1の閾値L1以上となる前の極値が極小値(例えば、ap点)であり、第1の閾値L1以上となった後の極値が極大値(例えば、am点)となっている場合には、位相差φはap点からa点を経由してam点へと移動した(干渉フリンジの山を越えた)ことが分かる。また、干渉信号強度が第1の閾値L1以上となる前の極値が極大値(例えば、am点)であり、第1の閾値L1以上となった後の極値が極大値(例えば、am点)となっている場合には、位相差φはam点からa点を経由してam点へと戻った(干渉フリンジの山を越えなかった)ことが分かる。
このように、干渉信号強度が第2の閾値L2以下となる前の極値と第2の閾値L2以下となった後の極値の向きの変化を判定し、干渉信号強度が第1の閾値L1以上となる前の極値と第1の閾値L1以上となった後の極値の向きの変化を判定することで、干渉信号の極値から計算される位相差φの変化(すなわち、測定対象VOの変位)が、逆余弦関数の主値の範囲を超えたか(干渉フリンジの谷又は山を越えたか)否かを判定することができる。
次に、干渉波形の極値から計算される位相差φが逆余弦関数の主値の範囲(0〜πラジアン)を超えたときに、その超えた位相量を記憶する方法について説明する。図8は、位相差φが逆余弦関数の主値の範囲を超えた量を記憶するためのゾーンの概念図である。ゾーンとは位相差φをπラジアン毎に区切った位相範囲であり、区切られたそれぞれの位相範囲をゾーン番号Zで示す。例えば、2πn’≦位相差φ<2π(n’+1/2)の位相範囲をゾーン番号Z=2n’とし、2π(n’+1/2)≦位相差φ<2π(n’+1)の位相範囲をゾーン番号Z=2n’+1とし、2π(n’−1/2)≦位相差φ<2πn’の位相範囲をゾーン番号Z=2n’−1とする。a点(変調信号の出力が最小であると
きの位相差φ)又はb点(変調信号の出力が最大であるときの位相差φ)が干渉フリンジの谷又は山を越える度に、メモリに記憶しているゾーン番号Zを適切に更新して、a点やb点の属する位相範囲を判定することで、大変位を測定することができる。
但し、上述したように、a点又はb点が干渉フリンジの谷又は山を越えるときには、SNRが悪化する。第2の閾値L2又は第1の閾値L1によってSNRの悪い極値を除外しているとはいえ、極値の判定はSNRの影響を受ける。突発的に生じる大きなノイズによって極大値又は極小値を適切に判定できない可能性もある。ここで、変調信号の全振幅を1.5πラジアンとしたことをゾーン番号の更新に活用すると、極値の誤判定を防ぐことができるという効果がある。
変調信号の全振幅を1.5πラジアンとしたことによって、a点の属するゾーン番号Zとb点の属するゾーン番号Zの差は、必ず1又は2になる。a点とb点のゾーン番号Zの差が1のときは隣り合うゾーンであり、a点とb点の間に干渉フリンジの山又は谷が1つだけ存在する。a点とb点のゾーン番号Zの差が2のときは隣り合うゾーンではなく、a点とb点の間に干渉フリンジの山と谷が合わせて2つ存在する。a点とb点のゾーン番号Zの差が0になる(同じゾーンに属する)ことは決してないし、ゾーン番号Zの差が3以上になることは決してない。これを制約条件としてゾーン番号Zを更新する。
図9は、ゾーン番号Zの初期値を決定するフローチャートである。ゾーン判定部24は、干渉波形における極値(極大値又は極小値)の先頭2つについてゾーン番号Zを決定する。極値の先頭2つを決めるのは、図3のa点とb点に相当する両ピークの位置(変調信号の出力が最大であるときと最小であるときの位相範囲)を確定するためである。初期値として用いる図8のn’の値は任意の値であってもよいが、逆余弦関数の主値を初期値とすることが便宜上簡単であるため、n’=0とし、ゾーン番号の初期値は1、0、−1のいずれかの番号を用いることにする。
まず、ゾーン判定部24は、干渉波形における1番目の極値(時刻tにおける極値)が極大値であるか否かを判断する(ステップS10)。1番目の極値が極大値である場合(ステップS10のY)には、1番目の極値のゾーン番号Zを1とし(ステップS11)、1番目の極値が極小値である場合(ステップS10のN)には、1番目の極値のゾーン番号Zを−1とする(ステップS12)。
次に、干渉波形における2番目の極値(時刻tにおける極値)が極大値であるか否かを判断する(ステップS13)。2番目の極値が極大値である場合(ステップS13のY)には、1番目の極値のゾーン番号Zが1であるか否かを判断する(ステップS14)。1番目の極値のゾーン番号Zが1である場合(ステップS14のY)には、2番目の極値のゾーン番号Zを0とし(ステップS15)、1番目の極値のゾーン番号Zが−1である場合(ステップS14のN)には、2番目の極値のゾーン番号Zを1とする(ステップS16)。
2番目の極値が極小値である場合(ステップS13のN)には、1番目の極値のゾーン番号Zが1であるか否かを判断する(ステップS17)。1番目の極値のゾーン番号Zが1である場合(ステップS17のY)には、2番目の極値のゾーン番号Zを−1とし(ステップS18)、1番目の極値のゾーン番号Zが−1である場合(ステップS17のN)には、2番目の極値のゾーン番号Zを0とする(ステップS19)。
ステップS15の場合は、ゾーン番号Z=0とゾーン番号Z=1の間で位相変調されており、干渉フリンジの谷を通過する(a点とb点の間に干渉フリンジの谷が1つだけ存在する)。ステップS19の場合は、ゾーン番号Z=−1とゾーン番号Z=0の間で位相変
調されており、干渉フリンジの山を通過する(a点とb点の間に干渉フリンジの山が1つだけ存在する)。ステップS16とステップS18の場合はいずれも、ゾーン番号Z=−1とゾーン番号Z=1の間で位相変調されており、干渉フリンジの山と谷の両方を通過する(a点とb点の間に干渉フリンジの山と谷が合わせて2つ存在する)。
図10は、干渉波形におけるk番目の極値(時刻tにおける極値)についてゾーン番号Zを決定するフローチャートである。k番目の極値の直前でk番目から2の整数倍を引いた番号の極値が閾値(L1、L2)によって除外されている場合に、連続して除外された極値の個数をx個とする。すなわち、k−2、k−4、k−6、・・・k−2x番目の極値が閾値によって除外されている場合を考える。x=0の場合は除外されている極値はない。
まず、ゾーン判定部24は、干渉波形におけるk番目の極値が極大値であるか否かを判断し(ステップS20)、k−2x−2番目の極値が極大値であるか否かを判断する(ステップS21、S22)。k番目の極値が極大値であり(ステップS20のY)、且つ、k−2x−2番目の極値が極大値である場合(ステップS21のY)、及び、k番目の極値が極小値であり(ステップS20のN)、且つ、k−2x−2番目の極値が極小値である場合(ステップS22のN)には、極値の向きが変わっていないと判断して、k番目の極値のゾーン番号Zとして、k−2x−2番目の極値のゾーン番号Zk−2x−2を設定して、ゾーン番号を維持する(ステップS23)。
k番目の極値が極大値であり(ステップS20のY)、且つ、k−2x−2番目の極値が極小値である場合(ステップS21のN)、及び、k番目の極値が極小値であり(ステップS20のN)、且つ、k−2x−2番目の極値が極大値である場合(ステップS22のY)には、k−1番目のゾーン番号Zk−1からk−2x−2番目のゾーン番号Zk−2x−2を引いた値が、−2、+1、−1、2のいずれかであるかを判断する(ステップS24)。極値の向きに変化があった場合、ゾーン番号Zにも増減が生じており、上述したようにゾーン番号の差(差の絶対値)は必ず1又は2になる。変調信号の全振幅を1.5πラジアンとしたことによって、隣り合う極値のゾーン番号Zの差が0にはならないし、差が3以上になることは決してない。これを制約条件として、ステップS24では、4通りの場合分けを行っている。
ステップS24において、k−1番目のゾーン番号Zk−1からk−2x−2番目のゾーン番号Zk−2x−2を引いた値が−2或いは+1である場合には、k番目の極値のゾーン番号Zとして、k−2x−2番目の極値のゾーン番号Zk−2x−2から1を引いた値を設定する(ステップS25)。また、k−1番目のゾーン番号Zk−1からk−2x−2番目のゾーン番号Zk−2x−2を引いた値が−1或いは+2である場合には、k番目の極値のゾーン番号Zとして、k−2x−2番目の極値のゾーン番号Zk−2x−2に1を足した値を設定する(ステップS26)。
例えば、図6において、ap点がk番目の極値であるとする。k−2番目の極値であるa点は、第2の閾値L2以下であるため除外され、x=1となり、k−2x−2番目(k−4番目)の極値は、am点である。k番目の極値(ap点)は極大値であり(ステップS20のY)、k−2x−2番目の極値(am点)は極小値である(ステップS21のN)から、ステップS24において、k−1番目のゾーン番号(bp点のゾーン番号)からk−2x−2番目のゾーン番号(am点のゾーン番号)を引いた値が計算される。例えばbp点のゾーン番号が−1であり、am点のゾーン番号が0であるとすると、ステップS24の結果は−1であるから、ステップS26において、ap点のゾーン番号として、am点のゾーン番号に1を足した「1」が決定される。
位相計算部25では、次式(2)のように、式(1)により時刻tにおける極値(強度が第1の閾値L1以上又は第2の閾値L2以下の極値を除く)の強度Vから求めた時刻tにおける位相θと、時刻tにおける極値のゾーン番号Z(ゾーン判定部24の判定結果)から、時刻tにおける位相φ(ゾーン番号に適合する正しい位相)を演算する。
Figure 2021047145
ここで、mod(Z,2)は、ゾーン番号Zを2で割ったときの余剰を求める関数であり、ceil(Z/2)は、引数として与えられた数(Z/2)以上の最小の整数を求める関数である。なお、mod関数の結果は(−1)の冪数として用いられる。
式(2)を用いて位相φを計算することは、図6において第1の閾値L1及び第2の閾値L2に達した干渉波形の振幅を干渉波形の最大値(2V+V)及び干渉波形の最小値(V)を境にして折り返すことに等しい。このような折り返しについては、非特許文献2に「包絡線折り返し法」として基本的な考え方が示されている。本実施形態では、ゾーンという概念を導入することによって、計算可能な位相範囲を更に拡張している。
図11は、ゾーン番号Zに基づいて演算した位相φの時間変化を示す図である。ここで、時刻tにおいてゾーン番号Zに基づき得られる位相φは、φ(t)=φである。これは、図6の干渉波形に対して、式(1)及び式(2)を適用した結果として得られる。図11に示す曲線E3は、変調信号の出力が最小であるとき(am点、a点、ap点)の点を結ぶ線であり、曲線E4は、変調信号の出力が最大であるとき(bm点、b点、bp点)の点を結ぶ線である。位相φが曲線E3、E4の間で正弦波状に変化しているのは、位相変調の変調信号(正弦波)による位相変化である。曲線E3及びE4は変調信号の全振幅分(1.5πラジアン)だけ離れているが、同じ傾きで変化をしており、測定対象VOの変位の時間変化を示している。なお、曲線E3と曲線E4の位相を平行移動することで、測定対象VOの変位サンプリング点を2倍にすることができることは、非特許文献2に記載されている。曲線E3上の点の位相φを変調信号の全振幅の1/2(0.75πラジアン)だけ増加させるようにシフトし、曲線E4上の点の位相φを変調信号の全振幅の1/2だけ減少させるようにシフトすることで、時刻tにおける光路長差OPDに対応する位相φ’を求めることができる。なお、曲線E3又は曲線E4のいずれか一方を1.5πラジアンだけシフトするようにしてもよい。変位計算部26は、時刻tにおける位相φ’から、次式(3)により、時刻tにおける測定対象VOの相対位置L(変位)を演算する。
Figure 2021047145
ここで、λはレーザー光源(光源部10)の波長であり、nは測定対象VO周辺の媒質の屈折率である。
図12は、非定常振動波形の変位の測定例を示す図である。測定対象VOは、次式(4)に示すリニアチャープ状に振動している。
Figure 2021047145
ここで、Lは変位であり、Aは振幅であり、Tchはチャープ周期であり、fは開始周波数であり、fは終了周波数である。測定において、A=1319nm、Tch=0.1ms、f=0hz、f=100kHzとした。変位全幅2638nmは、位相に換算して6.86πラジアンに相当する。測定に用いたレーザー光源(光源部10)の波長は1537nmである。信号発生部13は、信号設定部14によって、変調周波数5MHz、変調全幅(全振幅)1.5πラジアンの正弦波(変調信号)を出力するように設定された。第1の閾値L1は干渉波形の振動全幅値(2V)の93%に最小値(V)を加えた値、第2の閾値L2は振動全幅値(2V)の7%に最小値(V)を加えた値に設定した。
図12では、本実施形態の手法によって測定した結果を白抜き丸で示し、測定結果に対して式(3)をカーブフィッティングした結果を破線で示している。図12から明らかなように、非定常振動波形を高精度に測定でき、且つ、レーザー光源の半波長(1537÷2nm)より大きい範囲まで測定できている。すなわち、本実施形態によって、位相変調式レーザー干渉計の優れた変位精度を維持しつつ、変位ダイナミックレンジをレーザー光源の半波長より大に拡張して変位ダイナミックレンジの上限を撤廃することができ、変位精度と変位ダイナミックレンジのトレードオフを解消できることが確認された。
図13は、正規化した極値x(x=(V−V−V)/V)と逆余弦関数の計算結果(位相θ=cos−1x)との関係を示す図である。図13において、SNRの悪いx=1付近の閾値L1側におけるa点(第1の閾値L1を超えない最大値)における極値xの振幅誤差が振幅に対して±10%であると仮定して、第1の閾値L1、第2の閾値L2を変えながら変位精度の改善を計算した。計算結果を表3に示す。なお、以下の計算は、閾値L2側におけるSNRの悪い領域について示していないが、図13は対称性があるため閾値L1側と閾値L2側は同様の結果になる。
Figure 2021047145
第1の閾値L1を干渉信号の振動全幅の100%、第2の閾値L2を振動全幅の0%とした場合(第1の閾値L1、第2の閾値L2を設定しない場合)、a点における極値xの真の正規化振幅値は1.00であるが、−10%の誤差により測定値は0.1減って0.90となる。この場合、cos−1xの計算結果は、極値xが真の値である場合には0.00ラジアン、極値xが誤差を含む(測定値である)場合には0.45ラジアンとなり、位相誤差は0.45ラジアンとなる。
第1の閾値L1を振動全幅の96.5%、第2の閾値L2を振動全幅の3.5%とした場合、a点における極値xの真の正規化振幅値は0.97であるが、−10%の誤差により測定値は0.1減って0.87となる(このとき、+10%側の誤差については閾値L1を超えるため除去される)。この場合、cos−1xの計算結果は、極値xが真の値で
ある場合には0.27ラジアン、極値xが誤差を含む場合には0.53ラジアンとなり、位相誤差は0.26ラジアンとなる。すなわち、この場合、第1の閾値L1、第2の閾値L2を設定しない場合の位相誤差0.45ラジアンを100%として比べると、位相誤差を58%まで低減することができる。
第1の閾値L1を振動全幅の93.0%、第2の閾値L2を振動全幅の7%とした場合、a点における極値xの真の正規化振幅値は0.93であるが、−10%の誤差により測定値は0.1減って0.83となる。この場合、cos−1xの計算結果は、極値xが真の値である場合には0.38ラジアン、極値xが誤差を含む場合には0.59ラジアンとなり、位相誤差は0.22ラジアンとなる。すなわち、この場合、第1の閾値L1、第2の閾値L2を設定しない場合の位相誤差0.45ラジアンを100%として比べると、位相誤差を半減(48%まで低減)することができる。
図14は、本実施形態に係るレーザー干渉型変位計を1箱に収納した一例を示す図である。この例では、筐体に収容された基板上に、レーザー光源(光源部10)と、信号発生器(信号発生部13)と、位相変調器(変調部12)と、フォトディテクタ(受光部18)と、AD変換器と、レーザー出射端(出射部16)と、演算部(20)と、通信用コネクタと、光源制御回路などが実装されている。レーザー光源からの連続光は光ファイバカプラ(第1分岐部11)で参照光とプローブ光とに分岐され、プローブ光はレーザー出射端から出射されて測定対象に照射され、位相変調器で位相変調された参照光と測定対象で反射されたプローブ光は光ファイバカプラ(合波部17)で合波されてフォトディテクタで受光され、フォトディテクタからの干渉信号はAD変換器でデジタル化される。演算部は、デジタル化された干渉信号強度の時系列信号に基づき測定対象の変位を演算する。演算部の演算結果は、通信用コネクタを介して外部機器に出力される。
図15は、本実施形態に係るレーザー干渉型変位計を1箱に収納した他の例を示す図である。この例では、図14に示すレーザー干渉型変位計の光学系(レーザー光源、位相変調器、フォトディテクタなど)を光学モジュールとしてモジュール化することで、小型化している。また、光ファイバは平面導波路となり、接続コネクタ類が減り、コンパクトになっている。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…レーザー干渉型変位計、10…光源部、11…第1分岐部(分岐部)、12…変調部、13…信号発生部、14…信号設定部、15…第2分岐部、16…出射部、17…合波部、18…受光部、19…取得部、20…演算部、21…フィルタ部、22…ピーク抽出部、23…除外部、24…ゾーン判定部、25…位相計算部、26…変位計算部

Claims (5)

  1. 測定対象の変位を非接触で測定するレーザー干渉型変位計であって、
    連続光を出力する光源部と、
    前記連続光を参照光とプローブ光とに分岐する分岐部と、
    前記参照光を位相変調する変調部と、
    前記変調部を駆動する変調信号を発生する信号発生部と、
    前記変調信号の全振幅を、πラジアンより大きく2πラジアン未満の値に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値に設定する信号設定部と、
    前記測定対象で反射された前記プローブ光と位相変調された前記参照光との干渉光を受光する受光部と、
    前記受光部からの干渉信号に基づいて前記測定対象の変位を求める演算部とを含む、レーザー干渉型変位計。
  2. 請求項1において、
    前記信号設定部は、
    前記変調信号の全振幅を、1.5πラジアンに2πmラジアンを加算した値に設定する、レーザー干渉型変位計。
  3. 請求項1又は2において、
    前記演算部は、
    前記干渉信号から極値を抽出するピーク抽出部と、
    πラジアン毎に区切った複数の位相範囲を設定し、前記極値が極大値であるか極小値であるかに基づいて、前記極値の位相範囲を判定するゾーン判定部と、
    前記極値と、前記ゾーン判定部の判定結果とに基づいて、前記プローブ光と前記参照光の光路長差に対応する位相を計算する位相計算部とを備える、レーザー干渉型変位計。
  4. 請求項3において、
    前記演算部は、
    前記ピーク抽出部により抽出された極値のうち第1の閾値L1以上の極値と第2の閾値L2(L2<L1)以下の極値を除外する除外部を更に備え、
    前記位相計算部は
    前記除外部により除外された極値以外の極値と、前記ゾーン判定部の判定結果とに基づいて、前記位相を計算する、レーザー干渉型変位計。
  5. 測定対象の変位を非接触で測定する変位測定方法であって、
    光源部から出力された連続光を参照光とプローブ光とに分岐する分岐ステップと、
    前記参照光を変調部により位相変調する変調ステップと、
    前記変調部を駆動する変調信号を発生する信号発生ステップと、
    前記変調信号の全振幅を、πラジアンより大きく2πラジアン未満の値に2πm(mは0以上の整数)ラジアンを加算した値に設定する信号設定ステップと、
    前記測定対象で反射された前記プローブ光と位相変調された前記参照光との干渉光を受光部により受光する受光ステップと、
    前記受光部からの干渉信号に基づいて前記測定対象の変位を求める演算ステップとを含む、変位測定方法。
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