JP2021046752A - 建物状態検知装置の配置構造及び配置方法 - Google Patents

建物状態検知装置の配置構造及び配置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建物状態検知装置を設置する作業を簡便に行なうことができる建物状態検知装置の配置構造を提供する。【解決手段】建物1の外周部(外壁W1,W2,最下階床F、屋根R)を構成する構造体(建築用パネル2)の屋外側に二次防水部(透湿防水シート、アスファルトルーフィング)が設けられるとともに、二次防水部よりも屋外側に一次防水部(外装材、屋根材)が設けられており、構造体は中空状に形成されて内部中空部Hを有しており、先端部にセンサー部が設けられ、センサー部によって構造体の状態を検知する建物状態検知装置10が、構造体における内部中空部H内に配置され、建物状態検知装置10における先端部が、内部中空部Hのうち二次防水部に近接する位置に配置され、建物状態検知装置10における基端部が、先端部よりも建物1の室内側に位置した状態となっている。【選択図】図2

Description

本発明は、建物状態検知装置の配置構造及び配置方法に関する。
従来、住宅等の建物における壁体内や天井裏、屋根裏、床下等の必要箇所に、例えば含水率センサーやひび割れ検知センサー、雨漏り検知センサー、歪み検知センサー、結露検知センサー、火災検知センサー、振動検知センサー等の、建物の状態を検知して診断するためのセンサーを設置する技術が知られている。
例えば特許文献1には、含水率センサーなどの検知手段と、検知手段に電力を供給し、かつ検知手段から取得した検知結果を外部装置に送信する装置本体と、検知手段と装置本体とを電力供給可能かつ通信可能に接続する接続線と、を備えた建物状態検知装置を構造用の壁パネルに配置する構造について記載されている。
特開2019−100159号公報
ところで、上記の従来技術においては、検知手段を、壁パネルにおける屋外側面を構成する板材に取り付ける作業、装置本体を、壁パネルにおける室内側面を構成する板材に取り付ける作業などを別々に行わなければならず、手間であった。そのため、施工の簡便化が求められていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、建物状態検知装置を設置する作業を簡便に行えるようにすることである。
請求項1に記載の発明は、建物状態検知装置10の配置構造であって、例えば図1〜図9,図13,図14に示すように、建物1の外周部(外壁W1,W2,最下階床F、屋根R)を構成する構造体(建築用パネル2)の屋外側に二次防水部(透湿防水シート2e、アスファルトルーフィング)が設けられるとともに、前記二次防水部よりも屋外側に一次防水部(外装材2g、屋根材)が設けられており、
前記構造体は中空状に形成されて内部中空部Hを有しており、
先端部10aにセンサー部12が設けられ、当該センサー部12によって前記構造体の状態を検知する建物状態検知装置10が、前記構造体における内部中空部H内に配置され、
前記建物状態検知装置10における前記先端部10aが、前記内部中空部Hのうち前記二次防水部に近接する位置に配置され、前記建物状態検知装置10における基端部10bが、前記先端部10aよりも前記建物1の室内側に位置した状態となっていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、建物状態検知装置10における先端部10aが、建物1の外周部を構成する構造体における内部中空部Hのうち二次防水部に近接する位置に配置され、建物状態検知装置10における基端部10bが、先端部10aよりも建物1の室内側に位置した状態となるように、建物状態検知装置10を配置するだけで、検知対象の箇所の直近にセンサー部12を配置できる。そのため、構造体における内部中空部H内に対して建物状態検知装置10を設置する作業を簡便に行うことができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図2〜図4に示すように、請求項1に記載の建物状態検知装置10の配置構造において、
前記構造体は、内部中空部Hを形成する外郭部(框材2a、補助桟材2b、板材2c)を備えており、
前記外郭部のうち前記建物1の室内側に位置する部位に、当該部位を貫通し、かつ前記建物状態検知装置10が差し込まれる差込孔部HIが形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、内部中空部Hを形成する外郭部のうち建物1の室内側に位置する部位に、当該部位を貫通し、かつ建物状態検知装置10が差し込まれる差込孔部HIが形成されているので、差込孔部HIに建物状態検知装置10を差し込むだけで、建物状態検知装置10を構造体の内部中空部H内に配置することができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図3〜図8に示すように、請求項1又は2に記載の建物状態検知装置10の配置構造において、
前記建物状態検知装置10は、前記センサー部12が収容される筐体11を備え、
前記センサー部12は、前記筐体11の内部における先端部側に位置していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、筐体11にセンサー部12を収容できるので、センサー部12を筐体11によって保護することができる。
また、センサー部12は、筐体11の内部における先端部側に位置しているので、筐体11によってセンサー部12を保護しながら、構造体の内部中空部H内に建物状態検知装置10を配置し、検知対象の箇所の直近にセンサー部12を配置することができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図9,図13,図14に示すように、請求項3に記載の建物状態検知装置10の配置構造において、
前記筐体11は、全体として細長いスティック状に形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、筐体11は、全体として細長いスティック状に形成されているので、建物状態検知装置10を、建物1の室内側から構造体の内部中空部H内における検知対象の箇所に向かって差し込むようにして配置しやすい。さらに、人の手で持って握りやすいので、建物状態検知装置10の配置作業がしやすい。
請求項5に記載の発明は、例えば図1〜図14に示すように、建物1の外周部(外壁W1,W2,最下階床F、屋根R)を構成する構造体(建築用パネル2)の屋外側に二次防水部(透湿防水シート2e、アスファルトルーフィング)が設けられるとともに、前記二次防水部よりも屋外側に一次防水部(外装材2g、屋根材)が設けられており、
前記構造体は中空状に形成されて内部中空部Hを有しており、
先端部10aにセンサー部12が設けられ、当該センサー部12によって前記構造体の状態を検知する建物状態検知装置10を、前記構造体における内部中空部H内に配置するに際し、
前記建物状態検知装置10における前記先端部10aを、前記建物1の室内側から前記二次防水部に近接する位置に向かって差し込むことを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、建物状態検知装置10における前記先端部10aを、建物1の室内側から二次防水部に近接する位置に向かって差し込むだけで、検知対象の箇所の直近にセンサー部12を配置できる。そのため、構造体における内部中空部H内に対して建物状態検知装置10を設置する作業を簡便に行うことができる。
本発明によれば、建物の外周部を構成する構造体における内部中空部内に対して建物状態検知装置を設置する作業を簡便に行うことができる。
建物状態をモニタリングするシステムの概略を説明する図である。 モニタリングの対象となる建物の一例を示す断面図である。 建物状態検知装置の配置について説明する断面図である。 建物状態検知装置の配置について説明する断面図である。 建物状態検知装置を示す平面図である。 建物状態検知装置を示す側面図である。 建物状態検知装置の筐体を開放した状態を示す平面図である。 建物状態検知装置の主要部を示す断面図である。 モニタリングデータを収集するシステムの概略を説明する図である。 管理用サーバの概略構成を示すブロック図である。 湿度と含水率に相関性があることを表すグラフである。 所定期間のモニタリングデータを表すグラフであり、(a)は含水率の上昇が少ないパターン、(b)は含水率の上昇が大きいパターンである。 建物状態検知装置の変形例を示す図である。 建物状態検知装置の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、建物状態検知装置10を含んで構成された建物状態モニタリングシステムの概略を説明する図であり、建物状態検知装置10は、建物1の外周部を構成する構造体内に設けられていることを示している。
本実施形態においては、子機である建物状態検知装置10が構造体内に設けられることで、当該構造体の状態、ひいては建物1の状態を検知することができる。そして、その検知結果のデータを、親機である中継器20を通じて管理用サーバ30に送信し、管理用サーバ30が蓄積・管理してモニタリングを行い、異常が発生した場合などに適宜対応できるようになっている。
また、本実施形態における建物状態検知装置10は、全体として細長いスティック状に形成されており、建物1の外周部を構成する構造体に形成された差し込み用の差込孔部HI(後述する)を通じて構造体の内部中空部Hに差し込まれて使用される。なお、このようにスティック状に形成された建物状態検知装置10は、差し込まれて使用されるため差し込み方向が存在し、差し込み方向の先端部10aと基端部10bとが設定されている。建物状態検知装置10の先端部10aには、建物1の外周部を構成する構造体の状態を検知するセンサー部12(後述する)が設けられている。
建物状態検知装置10は、構造体の内部中空部Hに、センサー部12が検知対象箇所に位置するように差し込まれて配置される。検知対象箇所とは、室内側からのアプローチが利く箇所であって、室内側から視認しにくく、かつ二次防水部に対して極力近接する箇所を指す。
なお、本実施形態の建物状態検知装置10は、センサー部12として湿度センサー12を備え、建物1の外周部を構成する構造体の湿度を検知できるようになっている。さらに、管理用サーバ30では、湿度センサー12によって検知した構造体の湿度から含水率を推定して構造体の状態をモニタリングしている。
また、構造体の含水率を計測する上で湿度センサー12を用いることにより、含水率センサーを用いる場合よりもコストの低減を図ることができる。
〔建物1について〕
建物状態検知装置10が構造体内に設けられる建物1は、本実施形態においては戸建て住宅が採用されている。ただし、これに限られるものではなく、マンションやアパート等の集合住宅であってもよいし、住宅以外の建物1であってもよい。
また、本実施形態における建物1は木造であり、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場でパネル化(建築用パネル2)しておき、施工現場でこれらの建築用パネル2を組み立てて構築するパネル工法で構築されている。ただし、これに限られるものではなく、従来の軸組構法や壁式工法によって構築されてもよいし、木造に限られるものでもない。すなわち、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造でもよい。
なお、建築用パネル2とは、例えば図2〜図4に示すように、縦横の框材2aが矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材2bが縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に板材2c(構造用合板が好適に用いられ、面材とも言う。)が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分(以下、内部中空部H)には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材(図示省略)が装填される。
要するに、建築用パネル2は、二つ以上の異なる材料が一体的に組み合わせられて一つの材料(建築材料)として用いられる複合材料の一種である。
また、本実施形態における建物1は、上記のように、従来の軸組構法や壁式工法によって構築されてもよく、木造にも限られない。そのため、工法や造りにかかわらず、壁や床、屋根といった構成要素のうち、建物1における外周部(外壁W1,W2、最下階床F、屋根R)を構成する部分に内部中空部Hが設けられることが必要とされる。また、建物1における外周部を構成する部分が内部中空部Hを有する場合は、必然的に、内部中空部Hを形成するための外郭部が必要となる。なお、外郭部とは、上記の框材2aや補助桟材2b、板材2cを指す。また、後述する石膏ボード2dを外郭部に含めてもよい。
建築用パネル2が外壁W1,W2として用いられる場合には、更に、室内側に位置する板材2cの表面に耐火材として石膏ボード2dが一体的に設けられ、石膏ボード2dの表面に、壁仕上げ材として例えば壁クロスが貼り付けられる。また、屋外側に位置する板材2cの表面には、防水材(二次防水部)として透湿防水シート2eが貼り付けられる。また、透湿防水シート2eの表面には、胴縁2fが設けられるとともに、当該胴縁2fに、防水材(一次防水部)として外装材2gが設けられる。
また、建築用パネル2が外壁W1(以下、第一外壁W1)として用いられる場合には、窓3が適宜設けられる。その場合、開口用に矩形枠状に形成された補助桟材2bが組み付けられ、板材2c及び石膏ボード2dに対しても開口が形成される。外装材2gについても、開口が形成されるか、開口を避けて外装材2gが配置される。
もしくは、通常の建築用パネル2よりも高さ寸法の短い腰高の建築用パネルと、その上方に間隔を空けて配置された上下寸法の短い建築用パネル(小壁パネル)との間を利用して窓3用の開口を形成してもよい。
このようにして形成された建築用パネル2の開口における縁部に、サッシ枠3aが嵌め込まれて固定されるとともに、窓障子3bが設けられる。更に図2に示す例においては、サッシ枠3aの室内側に、窓3の室内側を化粧する室内側窓枠3cが設けられている。
なお、サッシ枠3aと外装材2gとの間の目地には、シーリング材2hが充填されている。
室内側窓枠3cは、例えば木粉と樹脂とを含む押出材を押出成形してなる押出成形品であり、表面部分(取り付け時に室内に露出する部分)が平板状に形成され、当該表面部分の裏側には、石膏ボード2dとサッシ枠3aとの隙間Sに嵌め込まれる嵌込部3dが一体形成されている。窓開口の下縁に設けられる室内側窓枠3cの上面は、例えば小物や観葉植物等を置ける窓台として利用することができる。また、室内側窓枠3cは、隙間Sに対して着脱自在に設けられており、例えばリフォーム時に交換しやすいなどの利点がある。
差込孔部HIについて、第一外壁W1の場合は、図3に示すように、窓3の開口における下縁を構成する補助桟材2bに対して斜め下方に形成されており、建物状態検知装置10が当該差込孔部HIから内部中空部H内の検知対象箇所に向かって差し込まれている。
図3に示す例においては、建物状態検知装置10の基端部10bが、差込孔部HIが形成された補助桟材2bの上面よりも突出している。そのため、差込孔部HIが形成された補助桟材2bの上に設けられる室内側窓枠3cの嵌込部3dのうち、補助桟材2bにおける差込孔部HIが形成された位置と対向する部位が、建物状態検知装置10における基端部10bの突出分だけ切削されている。
なお、建築用パネル2の内部中空部Hに装填される上記の断熱材は、内部中空部Hを構成する框材2a、補助桟材2b及び板材2cに沿って設けられるため、例えば框材2aや補助桟材2bに近い位置(際:きわ)には、装填された断熱材の端部が位置していることになる。図3に示す例の場合、建物状態検知装置10は、補助桟材2bに形成された差込孔部HIから斜め下方に向かって差し込まれる。そのため、建物状態検知装置10の差し込み方向の先には断熱材の端部が必ず存在するので、断熱材の端部をかき分けて建物状態検知装置10を差し込みやすい。
第二外壁W1には、上記のように窓3が設けられているが、外壁W2(以下、第二外壁W2)は、図4に示すように窓3が形成されていない状態となっている。
また、第一外壁W1と同様に、透湿防水シート2e(二次防水部)の表面には、胴縁2fが設けられるとともに、当該胴縁2fに、防水材(一次防水部)として外装材2gが設けられている。さらに、一方の外装材2gと他方の外装材2gとの間には、バックアップ材が設けられるとともに、外側からシーリング材2hが充填されている。
差込孔部HIについて、第二外壁W2の場合は、図4に示すように、室内側の板材2cと石膏ボード2d(壁仕上げ材を含む)とに対して形成されており、建物状態検知装置10が当該差込孔部HIから内部中空部H内の検知対象箇所に向かって差し込まれている。
なお、このような差込孔部HIは、補助桟材2bに近い位置に形成されている。すなわち、建築用パネル2の内部中空部Hに装填される上記の断熱材は、内部中空部Hを構成する框材2a、補助桟材2b及び板材2cに沿って設けられるため、例えば框材2aや補助桟材2bに近い位置(際:きわ)には、装填された断熱材の端部が位置していることになる。建物状態検知装置10は、差込孔部HIから内部中空部Hに向かって差し込まれて使用されるため、設置時には、差し込み方向の先にある断熱材をかき分けるようにしながら差し込まなければならない。その際、差し込み方向の先にある断熱材が、断熱材の中央部よりも、断熱材の端部の方がかき分けやすいため、差込孔部HIは、框材2aや補助桟材2bに近い位置に形成されている。
第二外壁W2の室内側面に差込孔部HIを形成する場合は、建物状態検知装置10を差し込んだ後に、キャップ部材7が差し込まれて差込孔部HIを塞ぐことができるようになっている。キャップ部材7は、差込孔部HIの内径と略等しいか若干小さい外径に設定された筒状部7aと、筒状部7aよりも大径に設定されて当該筒状部7aの室内側開口を閉塞する表面板部7bと、を有する。
このようにキャップ部材7によって差込孔部HIを塞ぐ構造は、例えばリフォーム時において建築用パネル2の内部中空部H内に建物状態検知装置10を配置する場合に積極的に転用できる。キャップ部材7は、図示例に限定されるものではなく、壁に形成された貫通孔に差し込んで設置できる器具を用いてもよい。
建築用パネル2が最下階床Fとして用いられる場合には、建築用パネル2の上面を構成する板材2cの上面に床板材(図示省略)が設けられる。また、本実施形態においては、最下階床Fを構成する建築用パネル2の下面には板材2cが設けられていない状態であるが、板材2cが設けられてもよい。
さらに、最下階床Fを構成する建築用パネル2の下面には、防蟻シート(図示省略)が設けられる場合もある。その場合、建築用パネル2の下側に設けられる断熱ボードの下面に貼り付けられてもよい。
最下階床Fよりも上方に位置する上階床の場合も建築用パネル2によって構成される。
また、建築用パネル2によって構成された最下階床Fの外周には半土台4が設けられ、上階床の外周には半胴差5が設けられる。そして、第一外壁W1として用いられる建築用パネル2は、最下階床Fとして用いられる建築用パネル2と半土台4に跨って配置され、第二外壁W2として用いられる建築用パネル2は、上階床として用いられる建築用パネル2と半胴差5に跨って配置されている。
差込孔部HIについて、最下階床Fの場合は、図2に示すように、上面の板材2cに対して形成されており、建物状態検知装置10が当該差込孔部HIから内部中空部H内の検知対象箇所に向かって差し込まれている。
なお、このような差込孔部HIは、第二外壁W2と同様に、框材2aや補助桟材2bに近い位置に形成されるようにしてもよいが、建物1における基礎の立ち上がり部1aに近い位置に形成されてもよい。また、その基礎の立ち上がり部1aについては、外壁(第一外壁W1)に近い側の基礎でもよいし、建物1の中央側の基礎でもよい。
また、上面の板材2cに形成された差込孔部HIは、最下階床Fの上面に敷かれて設けられる床仕上げ材(フローリングなど)によって被覆されることになる。
建築用パネル2が屋根Rとして用いられる場合には、建築用パネル2の上面を構成する板材2cの上面に、防水材(二次防水部)としてアスファルトルーフィングが貼り付けられる。また、アスファルトルーフィングの上面には、防水材(一次防水部)として屋根瓦やスレート、ガルバリウム鋼板(登録商標)等の屋根材が設けられる。
また、屋根Rを構成する建築用パネル2の下面には、板材2cが設けられていない状態であるが、板材2cが設けられてもよい。
なお、屋根Rを構成する建築用パネル2は、上階の壁(第二外壁W2)の上端部に設けられた勾配調整材6上に設けられている。
差込孔部HIについて、屋根Rの場合は、屋根Rを構成する建築用パネル2の下面に板材2cが設けられる場合は、その板材2cに対して形成される。また、板材2cの代わりに石膏ボードが設けられる場合は、当該石膏ボードに差込孔部HIを形成してもよい。
一方、屋根Rを構成する建築用パネル2の下面に板材2cが設けられない場合は、専用の保持部材(図示省略)によって建物状態検知装置10を保持し、当該保持部材を、内部中空部Hの断熱材を避けて框材2aや補助桟材2bに固定することで、建物状態検知装置10を、屋根Rを構成する建築用パネル2の内部中空部Hに設けるようにしてもよい。
以上のような各差込孔部HIは、室内側から二次防水部に向かって(検知対象箇所に向かって)建物状態検知装置10を差し込むことが可能な方向に形成されている。
より詳細に説明すると、建物1の外周部(外壁W1,W2、最下階床F、屋根R)は、屋外側面に二次防水部が設けられ、その屋外側には更に一次防水部が設けられている。そして、本実施形態における建物状態検知装置10は、センサー部として湿度センサー12を備え、検知した湿度に基づいて含水率を推定するので、外周部が最も水の影響を受けやすい部分の直近に湿度センサー12が配置されることが求められる。
一次防水部は、例えば外装材2gや屋根材であり、その裏側に水が入り込みにくくなっているが、シーリング材2hの経年変化や地震などの災害に伴うひび割れ等によって、水が裏側に浸入する場合がある。しかしながら、一次防水部の裏側には、二次防水部が設けられているため、建物1の構造体は水に晒されにくい。このように水の浸入を防ぐ二次防水部は、建築用パネル2の屋外側に位置する板材2cの屋外側面に設けられているため、建物状態検知装置10は、建築用パネル2における屋外側の板材2cに極力近づくように配置されるものとする。
これを踏まえ、差込孔部HIは、框材2aや補助桟材2b、室内側の板材2cに対し、建物状態検知装置10における湿度センサー12が二次防水部に極力近づけることが可能な角度に形成されている。図3に示す例では、差込孔部HIは屋外側に向かう斜め下方に形成され、図4に示す例では、差込孔部HIは水平に形成されている。
図3に示す例における建物状態検知装置10の差し込み方向(角度)について、より詳細に説明すると、図3には、いくつかのパターンP1〜P4が二点鎖線で表されている。
パターンP1,P2は、湿度センサー12が二次防水部に近づくものの、先端部10aが屋外側の板材2c及び二次防水部(透湿防水シート2e)を越えるため、建物状態検知装置10の差し込み方向(角度)としては不可とされる。
パターンP3は、垂直方向であり、補助桟材2bに対する差込孔部HIの加工が容易ではあるものの、二次防水部までの距離が遠く不可とされる。
パターンP4は、補助桟材2bの上面からの突出寸法を抑えることができるものの、二次防水部までの距離がやや遠く不可とされる。
実線で示した建物状態検知装置10の差し込み方向(角度)は、先端部10aが、屋外側の板材2cを越えず、当該板材2cの室内側面に接して二次防水部に極力近づいているため、望ましい差し込み方向(角度)の一つとされている。
なお、パターンP1,P2のように屋外側の板材2cを越えて建物状態検知装置10を配置する場合は、当該板材2c及び二次防水部に開口を形成しなければならないが、当然、水分が浸入しやすい状態となるため、建築用パネル2の良好な状態を維持する観点から禁止事項とすることが望ましい。
また、建物状態検知装置10が設けられる建物1の外周部として、上記のように、第一外壁W1、第二外壁W2、最下階床F、屋根Rを挙げたが、これに限られるものではない。図示はしないが、例えば軒天井や庇、バルコニーの床・手摺壁、テラス床、屋外階段等のように、防水処理が施されて屋外に曝された状態で設けられ、かつ内部中空部を有する部分にも建物状態検知装置10が設けられてもよい。このような、防水処理が施されて屋外に曝された状態で設けられ、かつ内部中空部を有する部分は、建物1の外周部に付属する付属外周部とされている。これらの付属外周部における内部中空部Hに対して建物状態検知装置10を設ける場合は、必ずしも室内側から差し込まなくてもよく、水の影響を受けにくい箇所を利用して設けるようにすることが好ましい。
〔建物状態検知装置10の構成について〕
以上のような建物1の外周部を構成する建築用パネル2の内部中空部Hに設けられる建物状態検知装置10は、図5〜図8に示すように、筐体11と、筐体11の内部に設けられたセンサー部12、電源部13、回路基板14と、を備えている。
筐体11は、図5,図6に示すように、全体として細長いスティック状とされ、図7,図8に示すように、内部が中空状に形成されている。より詳細には、筐体11は、全体として円柱状であり、上面及び下面が平らに形成された状態となっている。
筐体11は、上側分割体11aと下側分割体11bとを備え、これら上下の分割体11a,11b同士を連結させることで中空部が形成される。そして、この中空部が、センサー部12、電源部13、回路基板14が収容される収容部とされている。すなわち、筐体11は、収容部に収容される各部を保護することができる。
上側分割体11aの上面には、メンブレンシート110が設けられている。メンブレンシート110は、センサー部12の稼働をオンオフ操作するためのキー111と、センサー部12の稼働を知らせるLEDランプ14bの表示窓112と、を備えている。
上側分割体11aのうちキー111の裏側に相当する部分は、キー111の押圧操作に伴って撓む弾性部111aとされている。この弾性部111aは、少なくとも中空部側に膨出している(本実施形態においてはキー111側にも膨出している。)。
さらに、LEDランプ14bの表示窓112が設けられた位置は開口しており、当該開口の縁部に沿ってリブ112aが形成されている。
また、上側分割体11aのうちセンサー部12が設けられた位置の上方には、通気用スリット113が形成されている。
筐体11の先端部(建物状態検知装置10の先端部10a)は開口部114となっている。さらに、当該開口部114には、複数の羽板114aが設けられてガラリ構造となっている。
また、筐体11の中空部には、図8に示すように、先端部の開口部114よりも基端部側に防塵フィルタ115が設けられている。すなわち、建物状態検知装置10は、建築用パネル2の内部中空部Hに対し、先端部10aから差し込まれて断熱材をかき分けて進んでいくため、防塵フィルタ115によって、開口部114から塵が中空部に入り過ぎないように防いでいる状態となっている。
なお、防塵フィルタ115は、開口部114の基端部(中空部)側だけに設けられるものではなく、通気用スリット113の中空部側に設けられてもよい。
電源部13は、筐体11の中空部のうち基端部側(建物状態検知装置10の基端部10b側)に設けられている。また、電源部13は、電源部13の本体であるバッテリー13aと、当該バッテリー13aと回路基板14とを接続する接続線13bと、を有しており、回路基板14に電力を供給している。
回路基板14には、建物状態検知装置10の先端部10aに相当する位置に、センサー部12が設けられている。センサー部12は、上記のように本実施形態においては湿度センサー12(温湿度センサーでもよい)が用いられている。
センサー部12は、電源部13からの電力供給を受けて稼働しており、キー111の操作に応じて稼働がオンオフ切り替えされる。
回路基板14には、センサー部12の稼働をオンオフ切り替えするためのスイッチング回路と、センサー部12によって取得した検知結果のデータを外部装置である管理用サーバ30に送信するための通信回路が設けられている。
スイッチング回路は、センサー部12の稼働をオンオフ切り替えするためのスイッチ14aと、センサー部12が稼働している際に点灯し、稼働が止まっている際に消灯するLEDランプ14bと、を有する。LEDランプ14bの光は、表示窓112を介して筐体11の外側から見ることができる。
また、スイッチ14aは、筐体11の上面に位置するキー111の下方に配置された状態となっており、キー111の押圧操作に伴って弾性部111aがスイッチ14a側に変形し、中空部側に膨出した部分がスイッチ14aに当たるようになっている。したがって、センサー部12の稼働がオフの状態でキー111を一度押すとスイッチ14aがオンの状態になってセンサー部12が稼働し、もう一度押すとスイッチ14aがオフの状態になってセンサー部12の稼働が止まるようになっている。
通信回路は、通信部として機能するものであり、建物1に設けられた中継器20に対してセンサー部12によって取得した検知結果のデータを送信する無線モジュール14cを有する。
上側分割体11a及び下側分割体11bの内周面には、回路基板14を保持するとともに、電源部13を構成するバッテリー13aを保持する複数のリブ(例えば図8に示すリブ11c)が一体形成されている。複数のリブ11cは、電源部13や回路基板14の形状に合うように適宜加工されている。
以上のように構成された建物状態検知装置10は、全体として細長いスティック状に形成されるものとしたが、長さは、建物状態検知装置10が設けられる箇所の構造などを考慮して適宜変更してもよい。例えば図3に示す建物状態検知装置10は、図4に示す建物状態検知装置10よりも長く設定されている。
〔建物状態検知装置10の配置について〕
本実施形態における建物状態検知装置10は、基端部10bを手で持ち、キー111を押してセンサー部12を稼働させた状態(LEDランプ14bの点灯で判別)にし、先端部10aから差込孔部HIに差し込むようにして、建物1の外周部を構成する構造体である建築用パネル2の内部中空部H内に配置する。
このようにして内部中空部H内に配置された建物状態検知装置10は、先端部10aが、内部中空部Hのうち二次防水部に近接する位置(検知対象箇所)に配置され、建物状態検知装置10における基端部10bが、先端部10aよりも建物1の室内側に位置した状態となっている。
差込孔部HIの内径は、建物状態検知装置10の外径よりも大きく設定されており、構造体である建築用パネル2の各部に対し、建物状態検知装置10の差し込み方向に沿って形成されている。そのため、建物状態検知装置10を内部中空部H内に配置する場合は、差込孔部HIの内周面をガイド面として差し込んで配置することができる。
なお、図示はしないが、差込孔部HIに、検知対象箇所まで伸びるガイド用配管を予め取り付けておき、建物状態検知装置10を内部中空部H内に配置する際に、当該ガイド用配管の内部を通して配置してもよい。
建物状態検知装置10の配置は、建物1の室内側から行うことができるので、一次防水部である外装材2g及び二次防水部である透湿防水シート2eに対して貫通孔を形成するなどの加工を施す必要がなく、建物1の外周部における防水性を維持できるという利点がある。また、屋外に足場を設置して高所で作業を行う必要もないので、安全に配置作業を行うことができるという利点もある。
また、建物状態検知装置10は、建物1に対して複数設置される。本実施形態においては、建物1に対して20個以上設置されており、様々な箇所の建物状態をモニタリングできるようになっている。
〔建物状態モニタリングシステムについて〕
管理用サーバ30は、センサー部12である湿度センサー12によって検知した構造体の湿度から含水率を推定して構造体の状態をモニタリングするためのモニタリング装置である。
また、建物1内には、建物状態検知装置10を通信ネットワークNに接続するための中継器20が設置されており、この中継器20及び通信ネットワークNを介して、建物状態検知装置10からのデータが管理用サーバ30に送られるようになっている。これにより、建物1と管理用サーバ30との間に、建物1の状態をモニタリングして診断する建物状態モニタリングシステムを構築することができる。
中継器20としては、例えばルーターやゲートウェイが採用される。そして、中継器20は、図1,図9に示すように、建物状態検知装置10との間で無線通信を行うための第一通信部20aと、通信ネットワークNに接続されて管理用サーバ30との間で通信を可能とする第二通信部20bと、を有する。
また、通信ネットワークNとは、例えばインターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、専用回線、またはこれらの組み合わせによって構成される情報通信ネットワークを指すものとする。
管理用サーバ30は、図9〜図12に示すように、中継器20及び通信ネットワークNを介して、建物状態検知装置10から送信されたデータを受信して記憶・蓄積し、そのデータに基づいて建物1の状態を診断するための演算を行う。この管理用サーバ30は、例えば建物1の施工会社、メンテナンス業者等の管理者によって管理されている。
より詳細に説明すると、管理用サーバ30は、図10に示すように、演算部31と、記憶部32と、入力部33と、出力部34と、通信部35と、を備える。
演算部31は、記憶部32内に格納されている制御用プログラム321a,321bに基づいて記憶部32等を含む管理用サーバ30全体の制御を行う。より具体的に説明すると、演算部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を備え、当該演算部31による制御に基づいて、建物状態モニタリングシステムを構成する各種手段を実行することができる。すなわち、記憶部32に記憶された各種の制御用プログラム321a,321bを実行することができる。
記憶部32は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリー等の大容量記憶媒体によって構成されており、建物状態モニタリングシステムにおける各部の動作に必要な各種データ320b,320cや建物状態検知装置10から収集した収集データ320a等が記憶されたデータ記憶部320と、各種の制御用プログラム321a,321bが記憶されたプログラム記憶部321と、を有する。
建物状態検知装置10から収集した収集データ320a(すなわち、検知結果データ)は、管理用サーバ30と互いにデータ通信可能に接続されたデータベース(図示省略)に記憶されるようにしてもよい。また、収集データ320aは、上記のデータ記憶部又はデータベースに記憶され、管理者によって利活用される。また、図9に示すように、収集データ320aを、一人のユーザ(一軒の建物1)だけでなく、全国各地のユーザ(多数の建物1A,1B,1C,1D……)から収集することで、例えば建物の寿命予測を行ったり、建物が建てられた地域の環境情報の分析を行ったりすることができる。すなわち、多数の収集データ320a(診断結果データ320c)を、ビッグデータとして用いることができる。
また、収集データ320aは、建物状態検知装置10に備えられたセンサー部12によって検知されたデータであり、本実施形態においては、センサー部12である湿度センサー12によって検知された湿度の検知結果を表すデータである。さらに、収集データ320aには、建物1の居住者に係るデータや、個々の建物状態検知装置10に割り当てられた識別データが紐づけられてもよい。このような紐づけデータがあることで、収集データ320aがデータベース化しやすくなる。
各種の制御用プログラム321a,321bには、診断プログラム321aと、通知プログラム321bと、が含まれている。
診断プログラム321aは、詳細については後述するが、演算部31によって実行され、建物状態検知装置10から収集した収集データ320aに基づいて建物1の状態を診断するためのプログラムである。すなわち、この診断プログラム321aは、演算部31によって実行されることで、建物状態モニタリングシステムにおける診断手段として機能する。
通知プログラム321bは、診断プログラム321aが実行されて建物1の状態が診断された際に出された診断結果(診断結果データ320c)に基づいて通知を行うためのプログラムである。すなわち、この通知プログラム321bは、演算部31によって実行されることで、建物状態モニタリングシステムにおける通知手段として機能する。なお、通知先は、管理用サーバ30の出力部34でもよいし、通信部35を介して管理者用の情報端末に通知されてもよい。
入力部33は、建物状態モニタリングシステムに対して各種指示を入力するためのものである。より具体的に説明すると、文字、数値等を入力するためのデータ入力キーや、データの選択、上下左右移動キー、各種機能キー等を適宜備える。また、マウスやキーボード等の入力装置が適宜採用される。演算部31は、入力部33から入力された信号に従って所定の動作を各部に実行させることができる。
出力部34は、管理用サーバ30における表示装置やスピーカーであり、表示装置としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL表示パネル等が採用される。そして、本実施形態における出力部34は、演算部31による表示制御信号に基づいて表示面に表示画面を表示する。
通信部35は、演算部31からの通信信号を受け入れ、通信ネットワークNにこの通信信号を送出する。また、通信部35は、通信ネットワークNからの通信信号を受け入れ、演算部31にこの通信信号を出力する。
この通信部35は、建物1の中継器20から送信されたデータを収集するデータ収集手段として機能する。
なお、中継器20によるデータ収集(データ送信)のタイミングは、建物状態検知装置10に組み込まれたプログラムに基づくものでもよいし、中継器20に組み込まれたプログラムに基づくものでもよいし、中継器20に対してデータ送信の実行を指示する信号を送信するプログラムを管理用サーバ30に採用してもよい。
次に、診断プログラム321aによって、湿度の検知結果を表すデータが含まれた収集データ320aから含水率を推定し、建物1の状態を診断する手法について説明する。
まず、図11のグラフに示すように、「◆」で示す湿度の検知結果と、曲線で示す含水率には相関関係があることが、事前の検証により判明している。事前の検証では、建物1を模した試験棟における同一方位の壁の内部中空部Hに、含水率センサーと、湿度センサー12とを並べて設置する。すなわち、構造体である建築用パネル2の屋外側の板材2cにおける室内側面に、含水率センサー及び湿度センサー12を取り付ける。この状態で、方位による影響を極力少なくするために、深夜0時の1日一回の計測を、長期間にわたって行う。図11のグラフは、一定期間の検証結果を抜き出して表示したものであり、グラフから明らかなように、含水率と湿度には相関関係があることが判明した。
これにより、湿度センサー12によって湿度を検知して計測すれば、含水率を容易に推定することが可能となる。
図12に示すグラフは、相関する含水率と湿度には季節により変動があることが示されている。図12(a)と図12(b)で表された含水率及び湿度は、試験棟における同一の壁のうち、異なる箇所に配置された含水率センサー及び湿度センサー12によるものである。
より詳細に説明すると、図12(a)に示すグラフは、含水率の上昇が少ないパターンを表しており、含水率と相関関係にある湿度の数値において90%以上の状態がない。含水率についても、湿度が上昇している期間において一時的な含水率の上昇は見られるものの、概ね20%以下であり、乾燥木材としては問題がない。
図12(b)に示すグラフは、含水率の上昇が大きいパターンを表しており、湿度が90%以上のときに、含水率も概ね20%以上になっている状態が見て取れる。より詳細には、検証用の試験棟では、含水率及び湿度が共に、夏が過ぎて10月に入った頃から11月あたりにかけて数値が上昇し、その後、徐々に下降する時期が続き、2月を過ぎた頃から再び数値が上昇する傾向となっている。つまり、図12(b)中、双方向矢印の範囲で示す期間は、数値によって表される弧(カーブ)が上方に膨らむ向きになっている。
このようなグラフの数値を基準値(正常値)にしたときに、例えば一次防水部よりも内側(二次防水部側)に水が浸入すると、基準値からずれる場合がある。そして、基準値からのずれ幅によって建物1の状態を診断できるようになっている。また、このような基準値は、基準値データ320bとして記憶部32に記憶される。
すなわち、基準値(基準値データ320b)からのずれ幅が極めて大きい場合は、一次防水部よりも内側への漏水が疑われる。また、基準値からのずれ幅が極めて大きいわけではないものの、ずれていることが確認される場合は、シーリング材2hの経年変化や地震などの災害に伴うひび割れ等によって、一次防水部よりも内側への水の浸入(漏水よりも程度は低い)が疑われる。又は、シーリング材2hがより劣化したり、ひび割れが広がったりする等の予兆(漏水の予兆)として捉えることができる。
漏水が疑われる場合は、緊急の修理作業が必要となり、漏水よりも程度が低い水の浸入が疑われる場合は、ユーザに対して漏水調査やメンテナンス、リフォームを働きかける等の対応を行うことができる。
建物状態検知装置10による建物1の状態検知(センサー部12による検知)を毎日行う(ログを取る)と、建物状態検知装置10を建物1に導入してから翌年以降は、前年同日比の数値を基準値とすることができる。なお、ログを毎日取る場合は、試験棟の場合と同様に、方位による影響を極力少なくするために深夜0時に行うことが望ましい。
また、建物1の状態検知は毎日行うにしても、必ずしも一日ずつ基準値との比較を行わなくてもよく、例えば月ごとに診断を行うようにしてもよい。つまり、前年同月比の数値を基準値としてもよい。もちろん週ごとの診断(前年同週比)でもよいし、年ごとの診断(前年比)でもよい。
なお、初年度については、全国各地のユーザから収集した検知結果のデータの平均値を基準値としてもよいし、試験棟で検知された数値を基準値としてもよい。
また、検知結果のデータを診断する上で、基準値からのずれ幅には、一次防水部よりも内側への漏水が起きているか否かを判断するための閾値が予め設定されている。
さらに、閾値を超えない範囲での基準値からのずれ幅にも、建物の状態の度合いを診断するための診断基準値が設定されており、一次防水部よりも内側への水の浸入の度合い(レベル、段階)を診断できるようになっている。診断基準値は、基準値データ320bと閾値との間に設定されている。より具体的に説明すると、例えば推定される含水率(検知された湿度でもよい)の基準値データ320bが25%であり、閾値が40%とされた場合に、これらの数値の差は15%となる。診断基準値は、この数値の差に少なくとも一つの段階を設定した値であり、例えば真ん中の値である32.5%が診断基準値となる。検知結果データである収集データ320aが、閾値を超えない範囲で診断基準値に達している場合、記憶部32は診断結果データ320cとして記憶し、通知手段によって通知を行う。
なお、診断基準値は、少なくとも一つであるとしたが、実際には、より詳細な診断を行うために複数設定されるものとする。また、閾値及び診断基準値は、基準値データ320に対してプラス側にもマイナス側に設定されているものとする。
ここで、建物1の状態とは、本実施形態においては、建物1の外周部を構成する構造体が水を含んでいる率(含水率)を意味しており、建物1の状態の度合いとは、本実施形態においては、構造体における含水率の程度がどれだけであるかを意味している。これは、建物状態検知装置10におけるセンサー部12として、含水率と相関関係にある湿度を検知・計測する湿度センサー12が採用されているからであって、センサー部12として採用されるセンサーが、湿度センサー以外のものであれば、建物1の状態も、そのセンサーの種類によって異なるものとなる。
例えば、センサー部12として、木材の腐朽が進んでいる場合に発生する腐朽ガスを検知する腐朽ガスセンサーを採用した場合は、木材である構造体の腐朽(状態)を検知でき、検知した腐朽ガスの量の大小によって構造体の腐朽(状態)の度合いを診断することができる。
総じて言えば、どのようなセンサーを用いるにしても、建物1の状態とは、センサー部12によって検知される、建物1の外周部を構成する構造体の劣化の状態(あるいは、正常な状態)を指し、その度合いとは、構造体の劣化の状態がどの程度であるか(あるいは、正常な状態をどの程度維持しているか)を指している。上記の診断手段では、構造体の劣化の状態の進み具合(正常な状態の維持しているか)を診断する上で、基準値データ320bと閾値との間に設定された診断基準値を利用している。
管理用サーバ30における演算部31は、上記の診断プログラム321aを実行することによって、診断対象の建物1における建物状態検知装置10から収集した検知結果のデータ(収集データ320a)を基準値と比較し、基準値からのずれ幅に基づいて、一次防水部よりも内側への水の浸入の度合いを診断する。
また、基準値からのずれ幅が予め設定された閾値を超える場合には、一次防水部よりも内側への漏水が発生していると診断する。
さらに、管理用サーバ30は、診断プログラム321aに基づく診断が完了すると、上記の通知プログラム321bを実行することによって、建物1の状態が診断された際に導き出された診断結果(すなわち、診断結果データ320c)に基づいて通知を行う。すなわち、診断結果が漏水の場合はアラートを通知先に通知し、一次防水部よりも内側への水の浸入の度合いが高い場合も通知先に通知を行う。水の浸入の度合いが低い場合には通知を行わなくてもよい。
なお、毎日ログを取っていった場合に、図12に示すようなデータの曲線が、徐々に閾値に近づいていくような場合は、シーリング材2hの劣化や、一次防水部に生じたひび割れの広がりが進んでいることを読み取ることができる。つまり、基準値からのずれ幅が予め設定された閾値を超える前に異常を検知することができる。
また、本実施形態における建物状態検知装置10は、上記のように、建物1に対して20個以上設置されているので、様々な箇所の建物状態をモニタリングできるようになっている。そのため、例えば一次防水部よりも内側への水の浸入が広範囲に及ぶ場合に、近くにある複数の建物状態検知装置10における検知結果のデータから、その範囲を特定することができる。
以上のように、通信ネットワークNを介して建物状態検知装置10と管理用サーバ30との間でデータの送受信を行うようにすれば、建物1内に、検知結果のデータを演算(診断)して建物1の状態を診断する設備を導入する必要がなくなる。
また、建物1(建物状態検知装置10)と管理用サーバ30との間に構築された通信ネットワークNを、他の地域に建てられた他の建物1A,1B,1C,1D……にも適用すれば、広範な建物状態モニタリングシステムを構築できる。多数の建物1,1A,1B,1C,1D……の状態をモニタリング・診断できれば、上記した建物の寿命予測などに活用できる可能性が高まるので好ましい。
建物1の外周部における防水関連のメンテナンスやリフォームをユーザ(建物1の居住者)に勧める場合、従来は、例えば事前に決められていた一定期間が過ぎたときにユーザに連絡する形か、ユーザから連絡を受けて要望のあった箇所のメンテナンスやリフォームを行う形が多かった。ところが、本実施形態における建物状態モニタリングシステムでは、建物状態検知装置10によって建物1の状態を日常的にモニタリングするので、防水関連のメンテナンスやリフォームが必要になりそうな予兆を捉えることができ、ユーザに対して提案を持ち掛ける形でメンテナンスやリフォーム、又は調査等を勧めることができる。つまり、何か問題が生じる前に、ユーザよりも先に予兆を捉えることができるので、建物1の外周部における防水性を維持するためのサービスを充実させ、顧客満足度を向上させることができるという利点がある。
本実施の形態によれば、建物状態検知装置10における先端部10aが、建物1の外周部を構成する構造体である建築用パネル2における内部中空部Hのうち二次防水部(透湿防水シート2e、アスファルトルーフィング)に近接する位置に配置され、建物状態検知装置10における基端部10bが、先端部10aよりも建物1の室内側に位置した状態となるように、建物状態検知装置10を配置するだけで、検知対象の箇所の直近にセンサー部12を配置できる。そのため、建築用パネル2における内部中空部H内に対して建物状態検知装置10を設置する作業を簡便に行うことができる。
また、内部中空部Hを形成する外郭部(框材2a、補助桟材2b、板材2c)のうち建物1の室内側に位置する部位に、当該部位を貫通し、かつ建物状態検知装置10が差し込まれる差込孔部HIが形成されているので、差込孔部HIに建物状態検知装置10を差し込むだけで、建物状態検知装置10を建築用パネル2の内部中空部H内に配置することができる。
また、筐体11にセンサー部12を収容できるので、センサー部12を筐体11によって保護することができる。
さらに、センサー部12は、筐体11の内部における先端部側に位置しているので、筐体11によってセンサー部12を保護しながら、建築用パネル2の内部中空部H内に建物状態検知装置10を配置し、検知対象の箇所の直近にセンサー部12を配置することができる。
また、筐体11は、全体として細長いスティック状に形成されているので、建物状態検知装置10を、建物1の室内側から建築用パネル2の内部中空部H内における検知対象の箇所に向かって差し込むようにして配置しやすい。さらに、人の手で持って握りやすいので、建物状態検知装置10の配置作業がしやすい。
また、建物状態検知装置10を、建築用パネル2における内部中空部H内に配置するに際し、建物状態検知装置10における先端部10aを、建物1の室内側から二次防水部に近接する位置に向かって差し込むだけで、検知対象の箇所の直近にセンサー部12を配置できる。そのため、建築用パネル2における内部中空部H内に対して建物状態検知装置10を設置する作業を簡便に行うことができる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、以下の各変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
〔変形例1〕
上記の実施形態におけるセンサー部12は、湿度センサー12とされているが、本変形例におけるセンサー部12は、図示はしないが、湿度センサー以外の他のセンサーが採用されている。
他のセンサーとしては、まず、含水率センサーが挙げられる。含水率センサーは、一対の測定用ピンを備えており、一対の測定用ピンは、建築用パネル2における屋外側の板材2cに差し込まれ、当該板材2cの含水率を測定できるようになっている。
他にも、木材の腐朽が進んでいる場合に発生する腐朽ガスを検知する腐朽ガスセンサーを採用してもよい。
また、シロアリが発するメタンガスを検知するメタンガスセンサーでもよい。
さらに、硫酸塩を含む土壌によって基礎が劣化することがある。そのため、最下階床Fを構成する建築用パネル2のうち基礎の立ち上がり部1aに近接する箇所に対して設けられ、硫酸塩を検知する硫酸塩センサーを採用してもよい。なお、硫酸塩センサーの場合は、最下階床Fを構成する建築用パネル2の上面から立ち上がり部1aまで建物状態検知装置10を差し込んで配置し、基礎の立ち上がり部1aに当接させてもよい。
また、データの処理が可能であれば、複数種類のセンサーを同一の筐体11内に収容して、一度に複数種類の検知結果を得るようにしてもよい。
本変形例によれば、建物状態を検知するセンサー部12として、湿度センサー以外のセンサーを採用できるので、建物1の外周部を構成する構造体の様々な種類の状態をモニタリングすることができる。
〔変形例2〕
上記の実施形態における筐体11は、細長いスティック状に形成されているが、本変形例における筐体11は、図示はしないが、他の形状に形成されている。
筐体11の他の形状としては、まず、板状が挙げられる。このように筐体11が板状に形成されていれば、框材2a又は補助桟材2bと、断熱材の端部との間の隙間に差し込みやすい。
また、筐体11は、L字状(又は円弧状)に形成されてもよい。このように筐体11がL字状(又は円弧状)に形成されていれば、検知対象箇所の前に障害物があった場合に、この障害物を越えて建物状態検知装置10を配置させることができる。
さらに、筐体11は、先端部が先細(先鋭)な状態に形成されてもよい。このように筐体11の先端部が先細な状態に形成されていると、建物状態検知装置10を、断熱材の端部をかき分けて配置する場合に配置しやすい。
本変形例によれば、筐体11の形状は、細長いスティック状に限られないので、建物状態検知装置10を様々な箇所に配置することができる。
〔変形例3〕
本変形例における建物状態検知装置10は、図13,図14に示すように、構造体である建築用パネル2の内部中空部H内で建物状態検知装置10が移動することを防ぐ移動防止手段を備える。
すなわち、建築用パネル2の内部中空部H内には断熱材が充填され、建物状態検知装置10は断熱材によって支持された状態にもなっているが、例えば振動等により、建物状態検知装置10の位置が移動してしまうことが考えられる。
なお、図13,図14中の斜め下方に向かう矢印は、図3の例に倣ったものであり、建物状態検知装置10の差し込み方向の一例である。よって、差し込み方向は、当該矢印の方向に限定されるものではない。
そこで、図13には、筐体11の基端部に一体形成された被引掛孔11dに対し、フック15付きの紐15a(チェーンでもよい。)が括りつけられた例が示されている。フック15は、室内側窓枠3cの嵌込部3dが嵌め込まれる石膏ボード2dとサッシ枠3aとの隙間Sに配置され、かつ、窓3のサッシ枠3aに形成された被引掛部(図示省略)に引っ掛けられる。これにより、建物状態検知装置10の位置が移動してしまうことを防いでいる。
また、図14には、筐体11の基端部に、当該基端部の外径よりも径の大きい鍔部11eが一体形成された例が示されている。鍔部11eは、建物状態検知装置10が内部中空部H内に配置されたときに断熱材に引っ掛かり、断熱材によって支持されやすくなる。これにより、建物状態検知装置10の位置が移動してしまうことを防いでいる。
本変形例によれば、内部中空部H内で建物状態検知装置10が移動することを防ぐ移動防止手段(フック15付きの紐15a、鍔部11e)によって、建物状態検知装置10の位置が移動してしまうことを防ぐことができるので、検知対象箇所に向けられた建物状態検知装置10の配置を維持することができる。これにより、建物1の状態検知を長期間にわたって正確に行うことができる。
H 内部中空部
S 隙間
HI 差込孔部
W1 外壁
W2 外壁
F 最下階床
R 屋根
1 建物
2 建築用パネル
2a 框材
2b 補助桟材
2c 板材
2d 石膏ボード
2e 透湿防水シート(二次防水部)
2g 外装材(一次防水部)
2h シーリング材
3 窓
3c 室内側窓枠
3d 嵌込部
10 建物状態検知装置
10a 先端部
10b 基端部
11 筐体
12 センサー部
20 中継器
20a 第一通信部
20b 第二通信部
30 管理用サーバ
31 演算部
32 記憶部
320 データ記憶部
320a 収集データ
320b 基準値データ
320c 診断結果データ
321 プログラム記憶部
321a 診断プログラム
321b 通知プログラム
33 入力部
34 出力部
35 通信部

Claims (5)

  1. 建物の外周部を構成する構造体の屋外側に二次防水部が設けられるとともに、前記二次防水部よりも屋外側に一次防水部が設けられており、
    前記構造体は中空状に形成されて内部中空部を有しており、
    先端部にセンサー部が設けられ、当該センサー部によって前記構造体の状態を検知する建物状態検知装置が、前記構造体における内部中空部内に配置され、
    前記建物状態検知装置における前記先端部が、前記内部中空部のうち前記二次防水部に近接する位置に配置され、前記建物状態検知装置における基端部が、前記先端部よりも前記建物の室内側に位置した状態となっていることを特徴とする建物状態検知装置の配置構造。
  2. 請求項1に記載の建物状態検知装置の配置構造において、
    前記構造体は、内部中空部を形成する外郭部を備えており、
    前記外郭部のうち前記建物の室内側に位置する部位に、当該部位を貫通し、かつ前記建物状態検知装置が差し込まれる差込孔部が形成されていることを特徴とする建物状態検知装置の配置構造。
  3. 請求項1又は2に記載の建物状態検知装置の配置構造において、
    前記建物状態検知装置は、前記センサー部が収容される筐体を備え、
    前記センサー部は、前記筐体の内部における先端部側に位置していることを特徴とする建物状態検知装置の配置構造。
  4. 請求項3に記載の建物状態検知装置の配置構造において、
    前記筐体は、全体として細長いスティック状に形成されていることを特徴とする建物状態検知装置の配置構造。
  5. 建物の外周部を構成する構造体の屋外側に二次防水部が設けられるとともに、前記二次防水部よりも屋外側に一次防水部が設けられており、
    前記構造体は中空状に形成されて内部中空部を有しており、
    先端部にセンサー部が設けられ、当該センサー部によって前記構造体の状態を検知する建物状態検知装置を、前記構造体における内部中空部内に配置するに際し、
    前記建物状態検知装置における前記先端部を、前記建物の室内側から前記二次防水部に近接する位置に向かって差し込むことを特徴とする建物状態検知装置の配置方法。
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