JP2021041498A - 切削用工具 - Google Patents
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(1)本発明は、固定されたワークに対して回転するシャンクからなる切削用工具であって、該シャンクは、一端側に該ワークを切削する刃具を保持し得るホルダ部と、他端側に工作機械に把持され得る把持部と、該ホルダ部と該把持部の間にある軸部と、該軸部に内包空間を形成する中空部と、該軸部内に該軸部と供回りすると共に該内包空間に充填された流動物を該一端側へ送る翼部と、を有する切削用工具である。
(1)本発明は、さらに、翼部を備えない切削用工具としても把握できる。すなわち、固定されたワークに対して回転するシャンクからなる切削用工具であって、該シャンクは、一端側に該ワークを切削する刃具を保持し得るホルダ部と、他端側に工作機械に把持され得る把持部と、該ホルダ部と該把持部の間にある軸部と、該軸部に内包空間を形成する中空部とを有し、該内包空間には流動物のみが充填されている切削用工具でもよい。
本発明は、切削用工具の製造方法としても把握できる。上述した切削用工具は、例えば、粉末積層法により製造される。
(1)本発明でいう切削用工具は、少なくとも上述したシャンクを備えればよい。本発明の切削用工具は、例えば、シャンク単体(シャンクのみ)でもよいし、シャンクと刃具を有するものでもよいし、それら以外の要素を備えてもよい。なお、刃具(切刃)は、シャンクと着脱可能でも、シャンクに固定(着脱不可)でもよい。
流動物は、固体、液体、それらの混合物(固液混在物)のいずれでもよい。固体または液体は、一種のみでもよいし、組成(成分)、形態(構造)等が異なる複数種が混在していてもよい。
充填率(%)=(Vp/V)×100
V :内包空間の総容積、 Vp:充填された粉末の総体積
内包空間は、軸部内に形成された空間である。内包空間は、密閉された閉空間でも、外部へ連通した開空間でもよい。内包空間は、一つだけでもよいし、二つ以上あってもよい。内包空間は、少なくとも、ホルダ部付近(刃具側/一端側)に形成されているとよい。軸方向に長い内包空間なら、ホルダ部付近まで延在しているとよい。内包空間が複数あるとき、その少なくとも一つが、ホルダ部付近にあるとよい。これにより、びびり振動の振幅が大きくなる腹側の振幅が低減され、刃具側のびびり振動が抑制され易くなる。なお、内包空間が複数あるとき(例えば、複数の内包空間が軸方向に配列されているとき)、各内包空間の形態(形状、大きさ等)は、同じでも異なっていてもよい。
翼部は、軸部内(または中空部)に配設され、軸部と供回りすることにより、内包空間に充填された流動物を一端側へ送る(加圧する)。なお、翼部があるとき、内包空間は、中空部と翼部の各表面(「壁面」ともいう)で形成された空間となる。
切削用工具は、基本的にシャンクからなる。シャンクの先端側がホルダ部であり、シャンクの根元側が工作機械に取付けられる把持部である。ホルダ部は、シャンクと一体成形されたものでもよいし、シャンクの先端側に溶接やろう付け等により接合されたヘッドでもよい。ヘッドはシャンクと異種材からなってもよい。例えば、シャンクが超硬材からなり、ヘッドが鋼材からなってもよい。また、シャンクは粉末積層法で製造され、ヘッドは鍛造、切削等で製造されたものでもよい。なお、ホルダ部(ヘッド)には、着脱不可な刃具が直接設けられてもよいが、通常、着脱可能な刃具がねじ等により固定される。
本発明の工具は、例えば、粉末積層法により得られる。粉末積層法は、粉末を用いた積層造形法(いわゆる三次元造形法、3Dプリンター法)または付加製造法(AM:Additive Manufacturing)の一種であり、粉末焼結積層造形法でも、粉末固着積層造形法でもよい。粉末焼結積層造形法によれば、各層の原料粉末に加熱源である高エネルギービームを照射して、その原料粉末を順次焼結(溶融凝固を含む。)させていくことにより、造形物が得られる。粉末固着積層造形法によれば、各層の原料粉末に、接着剤(インク)を逐次吹付けて、その原料粉末を順次結着させていくことにより、造形物が得られる。
(1)基本形態
切削用工具の一形態例であるシャンク1を、図1Aおよび図1B(両者を併せて単に「図1」という。)に示した。図1Aは軸方向の縦断面と、その縦断面中に示したA−A断面(横断面)である。図1Bは、後述するように、中空部101に一体的に形成された螺旋体102のみを抽出して示した正面図である。
螺旋体102の変形例である翼部52を図2Aに示した。翼部52は、螺旋体1021を所定間隔で分断した螺旋片(羽根)からなる螺旋群521と、螺旋体1022を所定間隔で分断した螺旋片からなる螺旋群522とで構成される。この場合、隣接する各螺旋片間の空隙(内包空間の一部)にも粉末pが充填される。
シャンク1の変形例であるシャンク6とシャンク7を図2Bに示した。なお、既述した部分と同様な部分には同符号を付して、それらの説明を省略した(以下同様)。
切削用工具の別な形態例であるシャンク2を図3に示した。図3は軸方向の縦断面と、その縦断面中に示したB−B断面(横断面)である。シャンク2は、シャンク1から螺旋体102を除いた形態である。つまり、シャンク2は、軸部10内に滴形の中空部201を備え、中空部201には粉末pのみが充填されている。
図4に示す3試料のシャンクを用意した。各試料のシャンクを用いて、図5に示す加工をそれぞれ行った。各試料について、切込み量を変化させたときの面粗度を、図6A〜図6C(これらを併せて単に「図6」という。)に示した。試験条件は次の通りとした。
試料1と試料2は、上述したシャンク1とシャンク2に相当する。試料C1は軸部に中空部がない中実体である。各試料は、市販されているシャンク(三菱日立ツール株式会社製ARPF20S20)の形状(シャンク径:φ19.5mm(D)×全長160mm)をベースに、粉末積層法(PBF)により製造した。
各試料のシャンク先端側(ホルダ部)に、刃具(三菱日立ツール株式会社製ZCFW200-R2.0-PTH08M)を取り付けた。その後、各シャンクをマシニングセンタ(三井精機株式会社製VERTEX550-5X)にセットした。このとき、L/D(突出長/シャンク径)=6となるように、各シャンク根元側(把持部)をコレットチャックにクランプした。
各加工面の表面粗さを、小型表面粗さ測定機(株式会社ミツトヨ製SJ-310(0.75mNタイプ)で測定した。測定は、ワークの端面(幅40mm×厚さ5mm)の中心付近を、加工時の送り方向に沿って行った。表面粗さは、JIS規格(B 0601:2001)に沿って、測定長さ:4.8mmとしたときの最大高さ(Rz/μm)を測定した。測定は、各試料のシャンク毎に、切込み量を変化させて行った。なお、1条件あたり、加工と表面粗さ測定をそれぞれ3回繰り返した(n=3)。
測定結果を示した図6から次のことがわかる。なお、図6中、点状のマーカーは表面粗さ(Rz)の算出平均値(n=3)を示し、線状(I型)のマーカーは表面粗さのバラツキ範囲を示す。
10 軸部
11 ホルダ部
12 把持部
101 中空部
102 螺旋体(翼部)
k 内包空間
p 粉末
Claims (9)
- 固定されたワークに対して回転するシャンクからなる切削用工具であって、
該シャンクは、
一端側に該ワークを切削する刃具を保持し得るホルダ部と、
他端側に工作機械に把持され得る把持部と、
該ホルダ部と該把持部の間にある軸部と、
該軸部に内包空間を形成する中空部と、
該軸部内に該軸部と供回りすると共に該内包空間に充填された流動物を該一端側へ送る翼部と、
を有する切削用工具。 - 前記翼部の少なくとも一部は、連続した螺旋体である請求項1に記載の切削用工具。
- 前記翼部の少なくとも一部は、分断された羽根である請求項1に記載の切削用工具。
- 前記翼部の少なくとも一部は、前記軸部と一体的に形成されている請求項1〜3いずれかに記載の切削用工具。
- 前記翼部は、前記一端側からみて、切削加工時の回転方向まわりに該一端側から該他端側へ進む螺旋軌道に沿って形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の切削用工具。
- 前記翼部は、複数条の軌道に沿って形成されている請求項1〜5のいずれかに記載の切削用工具。
- 固定されたワークに対して回転するシャンクからなる切削用工具であって、
該シャンクは、
一端側に該ワークを切削する刃具を保持し得るホルダ部と、
他端側に工作機械に把持され得る把持部と、
該ホルダ部と該把持部の間にある軸部と、
該軸部に内包空間を形成する中空部とを有し、
該内包空間には流動物のみが充填されている切削用工具。 - 前記内包空間は、前記他端側よりも前記一端側で、径方向へ拡張している請求項1〜7のいずれかに記載の切削用工具。
- 前記流動物は、粉末からなる請求項1〜8のいずれかに記載の切削用工具。
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WO2023074924A1 (ko) * | 2021-10-25 | 2023-05-04 | 한국생산기술연구원 | 강성과 감쇠 조절이 가능한 절삭공구 |
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