JP2021037993A - 充填装置および充填方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高粘度の材料を安定的に充填できる技術を提供する。【解決手段】材料を貯留し、容器内に材料を吐出して充填する加圧タンクと、加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替えて材料の充填を停止させる吐出切替機構と、材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、吐出速度が所定の範囲内の場合には時間tを調整し、吐出速度が所定の範囲外の場合には圧力Pを調整する制御部と、を有する充填装置。【選択図】図1

Description

本発明は、充填装置および充填方法に関する。
各種材料を容器内に充填する場合、材料を安定的に充填するためには、充填する材料の特性に合った充填装置が必要となる。例えば、特許文献1には、泡や飛沫の発生を防止しながら、液体を充填ノズルで容器内に充填する液体充填装置が提案されている。
特開2009−292512号公報
本発明の目的は、高粘度の材料を安定的に充填できる技術を提供することである。
本発明の一態様によれば、
材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替えて前記材料の充填を停止させる吐出切替機構と、
前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記時間tを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、を有する充填装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替える吐出切替機構と、
前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
前記材料の充填面の高さが所定の高さhに達しているかを検知する高さ検知部と、
前記高さ検知部の検知結果に応じて前記吐出状態と前記非吐出状態とを切り替え、且つ、前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記高さhを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、を有する充填装置が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替えて前記材料の充填を停止させる吐出切替機構と、
前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
前記材料の充填面の高さが所定の高さhに達しているかを検知する高さ検知部と、
前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記時間tまたは前記高さhを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、
前記材料の充填を、前記時間tで制御するか、前記高さhで制御するかを切り替える切替部と、を有する充填装置が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
材料を貯留する加圧タンク内を圧力Pに加圧する加圧工程と、
前記加圧タンクから前記材料を吐出して容器内に充填する充填工程と、
前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の充填を停止する充填停止工程と、
前記材料の吐出速度を算出する吐出速度算出工程と、
前記吐出速度が所定の範囲内かどうかを判断する吐出速度判断工程と、
前記吐出速度が所定の範囲内の場合、次回充填時の前記材料の充填重量が目標値に近づくように前記時間tを調整する時間調整工程と、
前記吐出速度が所定の範囲外の場合、前記加圧タンク内の前記圧力Pを調整する圧力調整工程と、を有する充填方法が提供される。
本発明によれば、高粘度の材料を安定的に充填することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る充填装置10の概略構成図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るペースト20の充填方法の一例を示すフローチャートである。 図3は、本発明の第2実施形態に係る充填装置40の概略構成図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係るペースト20の充填方法の一例を示すフローチャートである。 図5は、本発明の第3実施形態に係る充填装置50の概略構成図である。
<発明者の得た知見>
まず、発明者が得た知見について説明する。
タンク内を加圧して、タンク内の材料を吐出させる場合、一定圧に加圧したとしても、温度、湿度、タンク内の材料残量等の要因により、吐出速度は経時的に変動する。つまり、圧力制御のみによって、吐出速度を一定に保つことは困難である。なお、本明細書において、「吐出速度」とは、例えば、1秒間あたりに吐出される材料の重量を表すもので、通常単位はg/sである。
例えば、粘度が100Pa・s以上となるような高粘度のペーストを容器内に充填する場合、安定的に充填を行うためには、吐出速度ができるだけ一定であることが好ましい。しかしながら、この場合、時間経過によってペーストの特性が変化しやすいため、吐出速度も変動しやすい。
また、例えば、シリンジポンプ等の定量ポンプによって吐出速度の制御をしようとする場合、ポンプの摺動部等でペーストが硬化しやすく、充填装置のメンテナンスが困難である。
本願発明者は、上述のような事象に対して鋭意研究を行った。その結果、吐出速度が安定している場合には、吐出重量を時間で制御し、吐出速度が大きく変動する場合には、圧力を調整して吐出速度を目標値に近づけることにより、吐出速度を一定の範囲に保ちながら安定的に充填できることを見出した。
[本発明の実施形態の詳細]
次に、本発明の一実施形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<本発明の第1実施形態>
(1)充填装置10の構成
まず、本実施形態の充填装置10の構成について説明する。
図1は、本実施形態の充填装置10の概略構成図である。図1に示すように、本実施形態の充填装置10は、例えば、加圧タンク11と、レギュレータ12と、吐出切替機構13と、ノズル14と、センサ部15と、移動機構16と、吐出速度測定部17と、制御部18と、を有している。
加圧タンク11は、充填する材料としてのペースト20を貯留するように設けられている。ペースト20は、例えば、100Pa・s以上の粘度を有する金属ペーストである。加圧タンク11の上流側は、レギュレータ12と接続されており、加圧タンク11内を任意の気体で加圧することができるように構成されている。加圧タンク11内を加圧する気体としては、空気や窒素が例示される。加圧タンク11の下流側は、吐出切替機構13と接続されており、加圧タンク11内が加圧されると、ペースト20を下流側へ吐出するように構成されている。
加圧タンク11内の圧力Pは、例えば、0.01MPa以上0.5MPa以下であることが好ましい。圧力Pが0.01MPa未満では、ペースト20の吐出速度が遅くなり、充填に要する時間が長くなる。これに対し、圧力Pを0.01MPa以上とすることで、吐出速度を適切に速くし、充填に要する時間を短くすることができる。一方、圧力Pが0.5MPaを超えると、気泡を含みやすくなり、安定的な充填が行われ難くなる。これに対し、圧力Pを0.5MPa以下とすることで、充填速度を抑え、気泡を含み難くし、安定的な充填を行うことができる。なお、加圧タンク11は、加圧タンク11内の圧力Pが所定の値を超えた際に加圧タンク11内の気体を排出する安全弁(図示せず)を有することが好ましい。
加圧タンク11内には、ペースト20の上部にピストン22が設けられていることが好ましい。ピストン22は、例えば、金属板であって、ペースト20の上部を覆うように構成されている。加圧タンク11内にピストン22を設けることで、ペースト20に圧力を均一にかけることができる。また、例えば、ペースト20に含まれる溶剤の揮発を抑制し、ペースト20の品質変化を抑制することができる。
レギュレータ12は、加圧タンク11の上流側に接続されており、加圧タンク11内を加圧することができるように構成されている。レギュレータ12の上流側は、例えば、コンプレッサ(図示せず)やガスボンベ(図示せず)に接続されている。レギュレータ12は、例えば、与えられた電気信号によって圧力を調整することができる電空レギュレータであることが好ましい。レギュレータ12は、下流側の圧力を、例えば、0MPa以上0.9MPa以下の任意の圧力となるように調整することができる。レギュレータ12は、下流側の圧力が設定値を超えた場合、超えた分の圧力を外部に逃がすことができるリリーフ機構を有していることが好ましい。レギュレータ12がリリーフ機構を有していることで、レギュレータ12の圧力設定値を下げることによって、加圧タンク11内の圧力Pを下げることができる。
吐出切替機構13は、加圧タンク11の下流側に接続されており、ペースト20の吐出状態と非吐出状態とを切り替えることができるように構成されている。なお、「吐出状態」とは、吐出切替機構13におけるペースト20の流路が開放されており、加圧タンク11内を加圧することで、ペースト20を下流側へ吐出することができる状態である。また、「非吐出状態」とは、吐出切替機構13におけるペースト20の流路が閉鎖されており、加圧タンク11内を加圧したとしても、ペースト20が吐出されない状態である。つまり、吐出切替機構13を吐出状態に切り替えることで、ペースト20の充填を開始し、非吐出状態に切り替えることで、ペースト20の充填を停止させることができる。吐出切替機構13は、例えば、ペースト20の充填時間が所定の充填停止時間tに達した際に、ペースト20の充填を停止させるように構成されている。
吐出切替機構13は、例えば、ペースト20の流路を挟み込んで潰すことにより、流路を閉じるような機構が好ましい。そのような機構としては、電動クランプが例示される。また、ペースト20の流路には、弾性と耐薬品性とを有する、例えば、フッ素樹脂チューブを用いることが好ましい。吐出切替機構13に、例えば、電動クランプを用いることで、ボールバルブ等を用いる場合と比べて、ペースト20の流路にペースト20と擦れるような摺動部を少なくすることができる。これにより、摺動部で発生する摩擦熱によって、ペースト20が硬化することを抑制することができる。また、装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
ノズル14は、加圧タンク11から吐出されたペースト20を、容器21内に充填するように構成されている。容器21は、例えば、プラスチック製の円筒容器である。ノズル14のノズル径(ノズル穴の直径)は、ペースト20の特性に応じて、例えば、1mm以上20mm以下の範囲で任意に設定することができる。ノズル14のノズル径を調整することで、ペースト20の吐出速度を制御することができる。
センサ部15は、例えば、光学式のセンサであり、信号光によってペースト20の充填面を検知するように構成されている。なお、「充填面」とは、容器21内でペースト20が充填される面であり、容器21内におけるペースト20の上面と言い換えることができる。つまり、容器21内にペースト20が充填されると、ペースト20の充填面は次第に上昇する。以下、本明細書において、ペースト20の充填面のことを、単に充填面と呼ぶこともある。
センサ部15は、例えば、信号光の光軸をペースト20が遮った場合に、充填面を検知したと判断する。また、センサ部15の信号光は、例えば、ノズル14の先端とほぼ同じ高さになるように構成されている。すなわち、センサ部15は、例えば、ノズル14の先端付近に充填面が達した場合、充填面を検知するように構成されている。なお、センサ部15が充填面を検知している状態を検知状態と呼び、センサ部15が充填面を検知していない状態を非検知状態と呼ぶものとする。つまり、例えば、充填面がセンサ部15の信号光より上に位置する場合が検知状態であり、充填面がセンサ部15の信号光より下に位置する場合が非検知状態である。なお、センサ部15は、ノズル14から出てきたばかりのペースト20を検知しないように、ノズル14の軸からずらして設けられていることが好ましい。また、センサ部15は容器21の外側に設けられていることが好ましい。これにより、センサ部15にペースト20が付着することなく、装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
移動機構16は、容器21に対する、ノズル14およびセンサ部15の相対位置を移動させるように構成されている。具体的には、例えば、移動機構16は、ノズル14とセンサ部15とを一体的に鉛直方向へ移動させるように構成されている。これにより、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。
吐出速度測定部17は、ペースト20の吐出速度を測定するように構成されている。具体的には、例えば、吐出速度測定部17は、ペースト20の充填時間と充填重量とから、吐出速度を算出するように構成されている。これにより、吐出速度の変動を察知することができ、適切なタイミングで吐出速度を制御することが可能となる。
制御部18は、例えば、レギュレータ12と、吐出切替機構13と、センサ部15と、移動機構16と、吐出速度測定部17と、データを送受信可能なように構成されている。制御部18としては、例えば、所定のプログラムを必要に応じて実行するコンピュータを用いることができる。
制御部18は、ペースト20を充填する際、ノズル14と充填面との位置関係を保つように、ノズル14およびセンサ部15の移動速度を制御するように構成されている。すなわち、センサ部15から充填面の検知状態と非検知状態との信号を受け取り、充填面の位置に応じて移動機構16へ信号を送信し、ノズル14と充填面との位置関係を保つように、ノズル14およびセンサ部15の移動速度を制御する。これにより、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。
制御部18は、n回目のペースト20の充填における、充填面の予想上昇速度Sを算出し、ペースト20を充填する際、センサ部15が非検知状態の場合には、ノズル14およびセンサ部15の移動速度を速度SLに制御し、センサ部15が検知状態の場合には、ノズル14およびセンサ部15の移動速度を速度SHに制御するように構成されている。速度SLは予想上昇速度Sより遅く、速度SHは予想上昇速度Sより速く設定されている。すなわち、制御部18は、センサ部15が非検知状態(充填面が信号光より下)の場合は、充填面がノズル14の先端に近づくようにノズル14およびセンサ部15を遅く移動させ、センサ部15が検知状態(充填面が信号光より上)の場合は、ノズル14がペースト20中に入りすぎないようにノズル14およびセンサ部15を速く移動させる。これにより、充填中に吐出速度(充填面の上昇速度)が変動したとしても、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。
制御部18は、n回目のペースト20の充填における、充填面の予想上昇速度Sを、n−1回目のペースト20の充填におけるノズル14およびセンサ部15の移動速度の履歴を含む情報から算出するように構成されている。例えば、前回の充填結果を元に予想上昇速度Sを補正することで、吐出速度(充填面の上昇速度)が経時的に変動したとしても、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。なお、初回充填時の予想上昇速度Sは、目標吐出速度Vを含む情報から算出する。
制御部18は、吐出速度測定部17が測定した吐出速度が所定の範囲内の場合には充填停止時間tを調整し、吐出速度測定部17が測定した吐出速度が所定の範囲外の場合には加圧タンク11内の圧力Pを調整するように構成されている。すなわち、吐出速度測定部17から吐出速度の信号を受け取り、吐出速度の値に応じて、充填停止時間tまたは圧力Pのいずれかを調整するように構成されている。
複数の容器21内に、一定量のペースト20を連続して充填する場合、加圧タンク11内の圧力Pは、できるだけ変化させないことが好ましい。圧力Pが変化すると、吐出速度が大きく変動し、安定するまでに時間がかかるからである。本実施形態の充填装置10は、吐出速度の変動が小さい場合には、圧力Pを維持し、充填停止時間tを調整して一定量の充填を行うことができる。また、吐出速度の変動が大きい場合には、圧力Pを調整し、吐出速度を目標吐出速度Vに近づけることができる。これらにより、できるだけ圧力Pを変化させずに、吐出速度が目標値から大きく外れることがないように制御することが可能となる。
(2)ペースト20の充填方法
次に、本実施形態の充填装置10を用いたペースト20の充填方法について説明する。
図2は、本実施形態のペースト20の充填方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態のペースト20の充填方法は、例えば、初期条件設定工程S101と、加圧工程S102と、充填準備工程S103と、充填工程S104と、充填停止工程S105と、充填終了判断工程S106と、吐出速度算出工程S107と、吐出速度判断工程S108と、時間調整工程S109と、圧力調整工程S110と、を有する。
(初期条件設定工程S101)
まず、初期条件設定工程S101では、目標吐出速度Vと、目標充填重量mとを決定する。目標吐出速度Vは、加圧タンク11から吐出するペースト20の目標とする吐出速度であり、ペースト20の品種によって決定することが好ましい。すなわち、目標吐出速度Vは、ペースト20の粘度等の特性を考慮して、充填不良が発生し難い速度で、且つ、できるだけ速いことが好ましい。これにより、生産性を向上させつつ、安定的にペースト20を充填することができる。目標充填重量mは、容器21に充填するペースト20の目標とする重量であり、充填後のペースト20の用途や容器21の容積を考慮して任意に決定する。決定した目標吐出速度Vと、目標充填重量mとは、任意の入力手段を用いて、例えば、制御部18に入力する。制御部18は、入力された情報から、初回充填時の充填停止時間tを、以下の式(1)により算出する。
t=m/V ・・・(1)
また、制御部18は、初回充填時の充填面の予想上昇速度Sを、目標吐出速度Vと、ペースト20の密度ρと、容器21の断面積Aを用いて、以下の式(2)により算出する。
=(V/ρ)/A ・・・(2)
また、初期条件設定工程S101では、加圧タンク11内の圧力Pを決定する。発明者は、加圧タンク11内の圧力Pと吐出速度Vとが、以下の式(3)で近似できることを知見した。式(3)では、αは充填条件によって決まる定数であり、βはペースト20の品種によって決まる定数である。なお、発明者は、吐出速度Vが、例えば、1g/s以上4g/s以下の範囲の際に、式(3)が特に有効であるという知見を得ている。制御部18は、式(3)のVに目標吐出速度Vを代入し、圧力Pを算出する。
V=α×Pβ ・・・(3)
(加圧工程S102)
加圧工程S102では、加圧タンク11内を初期条件設定工程S101にて算出した圧力Pに加圧する。加圧タンク11内には、既に充分な量のペースト20が貯留されているものとする。加圧タンク11内のペースト20は気泡を含んでいる可能性があるので、加圧タンク11内を圧力Pに加圧する前に、ペースト20の脱泡処理を行うことが好ましい。ペースト20の脱泡処理は、例えば、遠心脱泡によって行うことができる。
ペースト20の脱泡処理が終わったら、加圧タンク11内を圧力Pに加圧する。まず、レギュレータ12の上流側を、例えば、コンプレッサを用いて、圧力Pよりやや高い圧力まで昇圧する。次に、制御部18がレギュレータ12に信号を送信し、レギュレータ12の圧力設定値を圧力Pに変更する。以上により、加圧タンク11内に、例えば、空気が流れ込み、加圧タンク11内を圧力Pに加圧することができる。
(充填準備工程S103)
まず、充填準備工程S103では、容器21をノズル14に対応する位置に設置する。容器21は、センサ部15の信号光が透過するように、例えば、透明容器であることが好ましい。次に、ノズル14およびセンサ部15を、容器21の底部近傍まで移動する。ノズル14およびセンサ部15の位置は、ペースト20の性質に応じて任意に設定する。これにより、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、ペースト20の充填を開始することができる。
(充填工程S104)
充填工程S104では、加圧タンク11からペースト20を吐出し、容器21内にペースト20を充填する。まず、制御部18が吐出切替機構13に信号を送信し、吐出状態に切り替える。ペースト20の充填が開始したら、制御部18は移動機構16に信号を送信し、ノズル14およびセンサ部15を上方に移動する。さらに制御部18は、ノズル14と充填面との位置関係を保つように、ノズル14およびセンサ部15の移動速度を制御する。これにより、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。
充填工程S104では、制御部18は、n回目のペースト20の充填における充填面の予想上昇速度Sを、n−1回目のペースト20の充填におけるノズル14およびセンサ部15の移動速度の履歴を含む情報から算出する。予想上昇速度Sは、例えば、以下の式(4)により算出する。なお、式(4)のtLは、n−1回目の充填において、ノズル14およびセンサ部15を速度SLで移動させた時間であり、tHは、n−1回目の充填において、ノズル14およびセンサ部15を速度SHで移動させた時間である。
=(SL×tL+SH×tH)/(tL+tH) ・・・(4)
例えば、式(4)により予想上昇速度Sを算出することで、吐出速度(充填面の上昇速度)が経時的に変動したとしても、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。なお、初回充填時と、前回充填時に加圧タンク11内の圧力Pを調整した場合とにおいては、予想上昇速度Sは、初期条件設定工程S101で算出した予想上昇速度Sを用いる。
充填工程S104では、制御部18は、センサ部15が非検知状態の場合には、ノズル14およびセンサ部15の移動速度を速度SLに制御し、センサ部15が検知状態の場合には、ノズル14およびセンサ部15の移動速度を速度SHに制御する。速度SLおよび速度SHは、例えば、以下の式(5)および式(6)で表される。なお、式(5)および式(6)のSはn回目の充填における充填面の予想上昇速度Sであり、初回充填時においては、初期条件設定工程S101で算出した予想上昇速度Sを用いる。また、SKはノズル14およびセンサ部15の移動速度を変化させる比率であり、ペースト20の性質に応じて決定する。
SL=S×(1−SK) ・・・(5)
SH=S×(1+SK) ・・・(6)
比率SKは、例えば、0.05以上0.2以下が好ましい。比率SKが0.05未満では、例えば、吐出速度が充填中に変動した際、充填面の上昇速度が速度SLより遅くなる、または、速度SHより速くなってしまう可能性がある。この場合、ノズル14の先端と充填面との距離が離れてしまい、安定的な充填が困難となる。これに対し、比率SKを0.05以上とすることで、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。一方、比率SKが0.2を超えると、ノズル14の先端と充填面との距離が瞬間的に大きく離れる状態が発生しやすくなり、安定的な充填が困難となる。これに対し、比率SKを0.2以下とすることで、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させた状態で、安定的にペースト20を充填することが可能となる。
(充填停止工程S105)
充填停止工程S105では、ペースト20の充填時間が充填停止時間tに達した際に、ペースト20の充填を停止する。制御部18は、吐出切替機構13に信号を送信し、非吐出状態に切り替える。また、制御部18は、移動機構16に信号を送信し、ノズル14およびセンサ部15の移動を停止する。その後、ノズル14およびセンサ部15を、容器21の搬出を妨げない程度に上昇させ、充填済の容器21を搬出する。
(充填終了判断工程S106)
充填終了判断工程S106では、ペースト20の充填を終了するかどうかを判断する。充填を終了する場合、以下の工程は行わない。続けて別の容器21に充填を行う場合、次の吐出速度算出工程S107に進む。
(吐出速度算出工程S107)
吐出速度算出工程S107では、n回目の充填における、ペースト20の吐出速度Vを算出する。吐出速度測定部17は、実際に容器21内に充填されたペースト20の充填重量mを測定し、以下の式(7)により吐出速度Vを算出する。これにより、吐出速度Vの変動を察知することができ、適切なタイミングで吐出速度を制御することが可能となる。吐出速度測定部17は、算出した吐出速度Vを、例えば、制御部18に送信する。なお、充填中の吐出速度の変動や、制御部18が充填停止の信号を送信してから実際に充填が停止するまでのタイムラグ等により、充填重量mと目標充填重量mとの間には、通常若干の誤差が生じる。
=m/t ・・・(7)
(吐出速度判断工程S108)
吐出速度判断工程S108では、制御部18は、吐出速度算出工程S107で算出した吐出速度Vが所定の範囲内かどうかを判断する。具体的には、例えば、吐出速度Vが下記の式(8)の範囲内かどうかを判断する。なお、式(8)のVは、初期条件設定工程S101で決定した目標吐出速度Vである。また、VKは、吐出速度Vが目標吐出速度Vからどれだけの変動を許容するかの割合である。
×(1−VK)≦V≦V×(1+VK) ・・・(8)
吐出速度Vが式(8)の範囲内の場合、吐出速度Vは安定しているとみなす。したがって、加圧タンク11内の圧力Pはそのまま維持する。以降は、時間調整工程S109を行い、圧力調整工程S110は行わない。また、吐出速度Vが式(8)の範囲外の場合、吐出速度Vは安定幅から外れているとみなす。したがって、加圧タンク11内の圧力Pを調整し、吐出速度を目標吐出速度Vに近づける必要がある。以降は、圧力調整工程S110を行い、時間調整工程S109は行わない。
なお、式(8)の割合VKは、例えば、0.05以上0.2以下が好ましい。割合VKが0.05未満では、頻繁に圧力Pの調整を行う必要があるため、安定的な充填が困難となる。
これに対し、割合VKを0.05以上とすることで、圧力Pの調整回数を少なくし、安定的に充填することが可能となる。一方、割合VKが0.2を超えると、例えば、吐出速度Vが目標吐出速度Vをかなり下回る場合でも、圧力Pの調整を行わない可能性がある。この場合、1回の充填にかかる時間が長くなるので、生産性が低下する可能性がある。これに対し、割合VKを0.2以下とすることで、吐出速度Vが目標吐出速度Vから大きく外れることがないように制御することができ、生産性を向上させることができる。
また、割合VKは、所定の条件によって変化させてもよい。例えば、前回の充填時に、圧力Pを調整した場合には割合VKを小さくし、前回の充填時に、圧力Pを調整しなかった場合には割合VKを大きくしてもよい。すなわち、圧力Pを調整した場合には、安定とみなす吐出速度Vの範囲を狭くして、目標吐出速度Vに近づくまで圧力Pの調整を行う。また、圧力Pを維持している場合には、安定とみなす吐出速度Vの範囲を広くして、圧力Pの調整回数を少なくする。これにより、できるだけ圧力Pを変化させずに、吐出速度Vが目標吐出速度Vから大きく外れることがないように制御することが可能となる。
(時間調整工程S109)
時間調整工程S109では、吐出速度Vが式(8)の範囲内の場合、次回充填時のペースト20の充填重量mが目標充填重量mに近づくように、充填停止時間tを調整する。具体的には、例えば、制御部18は、次回充填時の充填停止時間tを以下の式(9)により算出する。充填停止時間tを調整することで、吐出速度Vが安定している場合、高い精度で一定量の充填を行うことができる。
t=m/V ・・・(9)
時間調整工程S109の後は、充填準備工程S103に戻る。
(圧力調整工程S110)
圧力調整工程S110では、吐出速度Vが式(8)の範囲外の場合、吐出速度Vが目標吐出速度Vに近づくように、加圧タンク11内の圧力Pを調整する。具体的には、例えば、制御部18は、式(3)より導かれる以下の式(10)により、新たな圧力Pを算出する。なお、式(10)のPは、圧力調整工程S110前の加圧タンク11内の圧力である。制御部18はレギュレータ12に信号を送信し、加圧タンク11内の圧力Pを算出した値に調整する。圧力Pを調整することで、次回充填時の吐出速度Vを目標吐出速度Vに近づけることができる。したがって、ペースト20を安定的に、且つ、効率的に充填することが可能となる。
β/P β=V/V ・・・(10)
また、圧力調整工程S110では、充填停止時間tを初期値にリセットする。すなわち、次回充填時の充填停止時間tを、初期条件設定工程S101で式(1)により算出した値にする。これにより、次回充填時の充填重量mを目標充填重量mに近づけることができる。
圧力調整工程S110の後は、充填準備工程S103に戻る。
以上の工程により、複数の容器21内に一定量のペースト20を充填することができる。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態の充填装置10が有する制御部18は、吐出速度が所定の範囲内の場合には、充填停止時間tを調整し、吐出速度が所定の範囲外の場合には、加圧タンク11内の圧力Pを調整する。
複数の容器21内に、一定量のペースト20を連続して充填する場合、加圧タンク11内の圧力Pは、できるだけ変化させないことが好ましい。圧力Pが変化すると、吐出速度が大きく変動し、安定するまでに時間がかかるからである。本実施形態の充填装置10は、吐出速度の変動が小さい場合には、圧力Pを維持し、充填停止時間tを調整して一定量の充填を行うことができる。また、吐出速度の変動が大きい場合には、圧力Pを調整し、吐出速度を目標吐出速度Vに近づけることができる。これらにより、できるだけ圧力Pを変化させずに、吐出速度が目標値から大きく外れることがないように制御することが可能となる。その結果、ペースト20を安定的に充填することができる。また、シリンジポンプ等の定量ポンプを用いることなく、安価且つ簡便な構成で吐出速度を制御することができる。
(b)本実施形態の充填装置10が有する吐出速度測定部17は、ペースト20の充填時間と充填重量とから、吐出速度を算出する。これにより、吐出速度の変動を察知することができ、適切なタイミングで吐出速度を制御することが可能となる。
(c)本実施形態の時間調整工程S109では、吐出速度算出工程S107で算出した吐出速度が所定の範囲内の場合、次回充填時の充填停止時間tを調整する。これにより、吐出速度Vが安定している場合、高い精度で一定量の充填を行うことができる。
(d)本実施形態の圧力調整工程S110では、吐出速度算出工程S107で算出した吐出速度が所定の範囲外の場合、次回充填時の吐出速度が目標吐出速度Vに近づくように、加圧タンク11内の圧力Pを調整する。これにより、ペースト20を安定的に、且つ、効率的に充填することが可能となる。
<本発明の第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。第1実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
上述の第1実施形態では、充填停止を時間で制御していた。これに対し、本実施形態では、充填停止をペースト20の充填面の高さで制御する。すなわち、充填面の高さが所定の充填停止高さhに達した際に、充填を停止する。また、上述の第1実施形態では、次回充填時の充填重量mが目標充填重量mに近づくように、充填停止時間tを調整していた。これに対し、本実施形態では、次回充填時の充填重量mが目標充填重量mに近づくように、充填停止高さhを調整する。なお、詳細は後述するが、本実施形態においても充填重量mは吐出速度の変動の影響を受けるため、次回充填時の充填重量mを目標充填重量mに近づけるためには、充填停止高さhの調整が必要である。
図3は、本実施形態の充填装置40の概略構成図である。図3に示すように、本実施形態の充填装置40は、高さ検知部41を有している。高さ検知部41は、ペースト20の充填面の高さが所定の充填停止高さhに達しているかを検知するように構成されている。高さ検知部41は、例えば、センサ部15の内部に設けられている。
本実施形態の制御部18は、高さ検知部41の検知結果に応じて吐出状態と非吐出状態とを切り替えるように構成されている。具体的には、例えば、制御部18は、充填面の高さが所定の充填停止高さhに達した際に、吐出切替機構13に信号を送信し、充填を停止するように構成されている。
本実施形態の制御部18は、吐出速度測定部17が測定した吐出速度が所定の範囲内の場合には充填停止高さhを調整し、吐出速度測定部17が測定した吐出速度が所定の範囲外の場合には加圧タンク11内の圧力Pを調整するように構成されている。すなわち、吐出速度測定部17から吐出速度の信号を受け取り、吐出速度の値に応じて、充填停止高さhまたは圧力Pのいずれかを調整するように構成されている。
なお、高さ検知部41が充填停止高さhを検知してから、実際に充填が停止するまでのタイムラグがあるため、本実施形態においても、充填重量mは吐出速度の変動の影響を受ける。そのため、充填停止高さhを調整し、次回充填時の充填重量mを、目標充填重量mに近づけている。
図4は、本実施形態のペースト20の充填方法の一例を示すフローチャートである。本実施形態のペースト20の充填方法は、例えば、初期条件設定工程S201と、充填停止工程S205と、高さ調整工程S209と、圧力調整工程S210とが第1実施形態とは異なっている。
初期条件設定工程S201では、初回充填時の充填停止高さhを、以下の式(11)により算出する。なお、式(11)のmはペースト20の目標充填重量、ρはペースト20の密度、Aは容器21の断面積である。その他の条件の設定は、第1実施形態と同様である。
h=(m/ρ)/A ・・・(11)
充填停止工程S205では、ペースト20の充填面が充填停止高さhに達した際に、ペースト20の充填を停止する。
高さ調整工程S209では、次回充填時の充填重量mが目標充填重量mに近づくように、充填停止高さhを調整する。具体的には、例えば、制御部18は、次回充填時の充填停止高さhを以下の式(12)により算出する。なお、式(12)のhは、直前の充填停止工程S205でペースト20の充填を停止した際の充填面の高さである。
h=h×m/m ・・・(12)
圧力調整工程S210では、充填停止高さhを初期値にリセットする。すなわち、次回充填時の充填停止高さhを、初期条件設定工程S201で式(11)により算出した値にする。これにより、次回充填時の充填重量mを目標充填重量mに近づけることができる。なお、圧力Pの調整については、第1実施形態と同様である。
第1実施形態の充填装置10は、充填停止を時間で制御していた。そのため、充填重量mは吐出速度の変動によって大きく影響を受ける。これに対し、本実施形態の充填装置40は、充填停止を充填面の高さで制御している。そのため、充填重量mは吐出速度の変動による影響を受け難い。したがって、本実施形態の充填装置40は、例えば、吐出速度の変動が大きい場合には、第1実施形態と比べて、一定量のペースト20を充填しやすい。
<本発明の第3実施形態>
続いて、本発明の第3実施形態について、第1実施形態および第2実施形態と異なる点を中心に説明する。第1実施形態および第2実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせたような実施形態である。すなわち、ペースト20の充填を、第1実施形態のように充填時間で制御するか、第2実施形態のように充填面の高さで制御するかを切り替えることができる。
図5は、本実施形態の充填装置50の概略構成図である。図5に示すように、本実施形態の充填装置50は、切替部51を有している。切替部51は、ペースト20の充填を、充填時間で制御するか、充填面の高さで制御するかを切り替えるように構成されている。切替部51は、例えば、制御部18の内部に設けられている。
本実施形態の切替部51は、例えば、圧力Pの調整を行った場合等、吐出速度の変動が大きくなりそうな場合には、充填面の高さで制御するように切り替える。これにより、吐出速度の変動が大きくとも、一定量のペースト20を充填することができる。また、本実施形態の切替部51は、例えば、吐出速度の変動が継続して小さい場合には、充填時間で制御するように切り替える。これにより、吐出速度が安定している場合、高さで制御する場合と比べて、高い精度で一定量の充填を行うことができる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、式(5)の比率SKと、式(6)の比率SKとは同じ値であるが、式(5)の比率SKと、式(6)の比率SKを異なる値としてもよい。この場合、充填中にノズル14およびセンサ部15が、速度SLで移動する時間と、速度SHで移動する時間とを制御することができる。ペースト20の特性に応じて、上述の時間を制御することで、より安定的にペースト20を充填することが可能となる。
例えば、上述の実施形態では、移動機構16は、ノズル14とセンサ部15とを一体的に鉛直方向へ移動させる場合について説明したが、移動機構16は、容器21を鉛直方向へ移動させるように構成されていてもよい。そして、制御部18は、容器21の移動速度を制御するように構成されていてもよい。この場合、上述の第1実施形態と同様の効果が得られる。また、ノズル14を固定することができるため、より安定的にペースト20を充填することが可能となる。
例えば、上述の実施形態では、ノズル14の先端と充填面との高さをほぼ一致させるように充填する場合について説明したが、ノズル14と充填面との位置関係は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ノズル14の先端と充填面とが所定の間隔を保つように充填してもよい。ペースト20の特性に応じて、ノズル14と充填面との位置関係を決めることで、より安定的にペースト20を充填することが可能となる。
例えば、上述の実施形態では、容器21内にペースト20を充填する場合について説明したが、充填する材料はペースト20に限定されない。本発明は、粘性を有する材料、例えば、ゲル、ゾル、スラリー等にも適用可能である。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替えて前記材料の充填を停止させる吐出切替機構と、
前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記時間tを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、を有する充填装置が提供される。
(付記2)
本発明の他の態様によれば、
材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替える吐出切替機構と、
前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
前記材料の充填面の高さが所定の高さhに達しているかを検知する高さ検知部と、
前記高さ検知部の検知結果に応じて前記吐出状態と前記非吐出状態とを切り替え、且つ、前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記高さhを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、を有する充填装置が提供される。
(付記3)
本発明のさらに他の態様によれば、
材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替えて前記材料の充填を停止させる吐出切替機構と、
前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
前記材料の充填面の高さが所定の高さhに達しているかを検知する高さ検知部と、
前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記時間tまたは前記高さhを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、
前記材料の充填を、前記時間tで制御するか、前記高さhで制御するかを切り替える切替部と、を有する充填装置が提供される。
(付記4)
本発明のさらに他の態様によれば、
材料を貯留する加圧タンク内を圧力Pに加圧する加圧工程と、
前記加圧タンクから前記材料を吐出して容器内に充填する充填工程と、
前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の充填を停止する充填停止工程と、
前記材料の吐出速度を算出する吐出速度算出工程と、
前記吐出速度が所定の範囲内かどうかを判断する吐出速度判断工程と、
前記吐出速度が所定の範囲内の場合、次回充填時の前記材料の充填重量が目標値に近づくように前記時間tを調整する時間調整工程と、
前記吐出速度が所定の範囲外の場合、前記加圧タンク内の前記圧力Pを調整する圧力調整工程と、を有する充填方法が提供される。
10 充填装置
11 加圧タンク
12 レギュレータ
13 吐出切替機構
14 ノズル
15 センサ部
16 移動機構
17 吐出速度測定部
18 制御部
20 ペースト
21 容器
22 ピストン
40 充填装置
41 高さ検知部
50 充填装置
51 切替部
S101 初期条件設定工程
S102 加圧工程
S103 充填準備工程
S104 充填工程
S105 充填停止工程
S106 充填終了判断工程
S107 吐出速度算出工程
S108 吐出速度判断工程
S109 時間調整工程
S110 圧力調整工程
S201 初期条件設定工程
S205 充填停止工程
S209 時間調整工程
S210 圧力調整工程

Claims (4)

  1. 材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
    前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
    前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替えて前記材料の充填を停止させる吐出切替機構と、
    前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
    前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記時間tを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、を有する充填装置。
  2. 材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
    前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
    前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替える吐出切替機構と、
    前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
    前記材料の充填面の高さが所定の高さhに達しているかを検知する高さ検知部と、
    前記高さ検知部の検知結果に応じて前記吐出状態と前記非吐出状態とを切り替え、且つ、前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記高さhを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、を有する充填装置。
  3. 材料を貯留し、容器内に前記材料を吐出して充填する加圧タンクと、
    前記加圧タンク内の圧力Pを制御するレギュレータと、
    前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の吐出状態と非吐出状態とを切り替えて前記材料の充填を停止させる吐出切替機構と、
    前記材料の吐出速度を測定する吐出速度測定部と、
    前記材料の充填面の高さが所定の高さhに達しているかを検知する高さ検知部と、
    前記吐出速度が所定の範囲内の場合には前記時間tまたは前記高さhを調整し、前記吐出速度が所定の範囲外の場合には前記圧力Pを調整する制御部と、
    前記材料の充填を、前記時間tで制御するか、前記高さhで制御するかを切り替える切替部と、を有する充填装置。
  4. 材料を貯留する加圧タンク内を圧力Pに加圧する加圧工程と、
    前記加圧タンクから前記材料を吐出して容器内に充填する充填工程と、
    前記材料の充填時間が所定の時間tに達した際に、前記材料の充填を停止する充填停止工程と、
    前記材料の吐出速度を算出する吐出速度算出工程と、
    前記吐出速度が所定の範囲内かどうかを判断する吐出速度判断工程と、
    前記吐出速度が所定の範囲内の場合、次回充填時の前記材料の充填重量が目標値に近づくように前記時間tを調整する時間調整工程と、
    前記吐出速度が所定の範囲外の場合、前記加圧タンク内の前記圧力Pを調整する圧力調整工程と、を有する充填方法。
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