JP2021034394A - 基板ケース - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱性の低下を抑えつつ軽量化を図ることが可能な基板ケースを提供すること。【解決手段】基板ケース10は、第1と第2のケース構成体20,30を備え、第1と第2のケース構成体20,30が合体することで、回路基板80を収容する密閉空間が内部に形成される。第1のケース構成体20は、金属製である一方、第2のケース構成体30は、樹脂製である。基板ケース10には、第2のケース構成体30のうち回路基板80側を向く面を被覆し、第1のケース構成体20に接触する排熱金属層40が設けられている。そして、基板ケース10は、回路基板80と排熱金属層40に接触して回路基板80の熱を排熱金属層40に伝える伝熱部材、又は、回路基板80と排熱金属層40を隔てて回路基板80の熱を排熱金属層40に輻射するための隙間Sを形成する隙間形成部材、を有する。【選択図】図1
Description
本開示は、回路基板を収容する基板ケースに関する。
従来より、この種の基板ケースとして、回路基板を挟む金属製の1対のケース構成体からなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような基板ケースでは、回路基板が発熱したときに回路基板からの熱が1対のケース構成体を通して外部に放熱される。
しかしながら、上述した従来の基板ケースでは、1対のケース構成体が金属製なので、重いという問題がある。そのため、放熱性の低下を抑えつつ軽量化を図ることが可能な基板ケースが求められている。
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明は、第1と第2のケース構成体を備え、前記第1と第2のケース構成体が合体することで、回路基板を収容する密閉空間が内部に形成される基板ケースにおいて、前記第1のケース構成体は、金属製である一方、前記第2のケース構成体は、樹脂製であり、前記第2のケース構成体のうち前記回路基板側を向く面を被覆し、前記第1のケース構成体に接触する排熱金属層を有し、前記回路基板と前記排熱金属層に接触して前記回路基板の熱を前記排熱金属層に伝える伝熱部材、又は、前記回路基板と前記排熱金属層を隔てて前記回路基板の熱を前記排熱金属層に輻射するための隙間を形成する隙間形成部材、を有する基板ケースである。
請求項2の発明は、前記回路基板を前記排熱金属層から離した状態にして前記第2のケース構成体に固定する金属製の複数の基板支持脚を、前記伝熱部材として備える請求項1に記載の基板ケースである。
請求項3の発明は、前記回路基板と前記排熱金属層との間に挟まれるシート状伝熱部材を、前記伝熱部材として備える請求項1又は2に記載の基板ケースである。
請求項4の発明は、前記排熱金属層は、金属を溶射してなる請求項1から3のうち何れか1の請求項に記載の基板ケースである。
請求項5の発明は、前記第1のケース構成体と前記第2のケース構成体との間をシールする環状のシール部が設けられ、そのシール部よりも内側に、前記排熱金属層と前記第1のケース構成体との接触部位が少なくとも設けられる、請求項1から4のうち何れか1の請求項に記載の基板ケースである。
請求項6の発明は、前記第2のケース構成体に、前記シール部としてのシールリングを受容する環状溝が形成され、前記環状溝の内面が前記排熱金属層で被覆されている請求項1から5のうち何れか1の請求項に記載の基板ケースである。
請求項7の発明は、前記第1のケース構成体の外面に放熱フィンを有する請求項1から6のうち何れか1の請求項に記載の基板ケースである。
請求項8の発明は、前記排熱金属層は、前記第1と第2のケース構成体の間から外側に一部を露出させる請求項1から7のうち何れか1の請求項に記載の基板ケースである。
請求項1の基板ケースでは、第1と第2のケース構成体が合体することで、回路基板を収容する密閉空間が内部に形成される。そして、基板ケースでは、第1のケース構成体が金属製である一方で、第2のケース構成体は樹脂製である。従って、両方のケース構成体が金属製である従来の構成に比べて、軽量化を図ることができる。また、樹脂製の第2のケース構成体のうち回路基板側を向く面は、排熱金属層で被覆され、この排熱金属層が第1のケース構成体に接触する。そして、基板ケースには、回路基板と排熱金属層に接触して回路基板の熱を排熱金属層に伝える伝熱部材、又は、回路基板と排熱金属層を隔てて回路基板の熱を排熱金属層に輻射するための隙間を形成する隙間形成部材、が設けられている。これにより、回路基板からの伝達熱又は輻射熱を、排熱金属層を通して金属製の第1のケース構成体に伝えることができ、第1のケース構成体から外部に放熱することができる。以上のように、本発明の基板ケースによれば、放熱性の低下を抑えつつ軽量化を図ることができる。
回路基板を排熱金属層から離した状態にして第2のケース構成体に固定する金属製の基板支持脚を、伝熱部材として備えていてもよい(請求項2の発明)。基板支持脚を備えることにより、基板ケースが外力等により振動した場合でも回路基板に振動が伝わることを抑制することができ、回路基板を振動から保護することができる。更に、基板支持脚が金属製であるので、基板ケース内で排熱金属層に接触しかつ回路基板からの熱が伝達又は輻射される金属部材の量を増やすことができ、排熱金属層へ伝わる熱の量を増加させることが可能となる。また、回路基板と排熱金属層との間に挟まれるシート状伝熱部材を備えていてもよい(請求項3の発明)。これにより、回路基板の熱を、シート状伝熱部材を介して、排熱金属層へ伝えることができ、排熱金属層へ伝わる熱の量を増加させることができる。
請求項4の発明では、排熱金属層が金属を溶射してなるので、例えば、第2のケース構成体のうち回路基板側を向く面が、平坦でない場合でも厚みが均一な金属層を容易に形成することが可能となる。
第1のケース構成体と第2のケース構成体との間をシールする環状のシール部を設け、そのシール部よりも内側に、第1のケース構成体と第2のケース構成体との接触部位を設ければ、排熱金属層からの熱を第1のケース構成体へ効率よく伝えつつ、第1と第2のケース構成体の間がシールされ、外部からの埃等が内部に侵入することを防止できる(請求項5の発明)。また、環状溝の内面が、排熱金属層で被覆されていてもよい(請求項6の発明)。この場合、例えば、排熱金属層を金属溶射により形成することで、環状溝の内面を容易に排熱金属層で被覆することが可能となる。
請求項7の発明では、第1のケース構成体の外面の放熱フィンにより、第1のケース構成体の外面の表面積を大きくすることができるので、第1のケース構成体から外部に熱を放出し易くすることができる。
請求項8の発明では、排熱金属層が第1と第2のケース構成体の間から外側に一部を露出させるので、その露出した部分によって、排熱金属層を伝わってきた回路基板からの熱を放出することが可能となる。
[第1実施形態]
図1には、本実施形態の基板ケース10で回路基板80を収容してなるコントロールユニット90が示されている。コントロールユニット90としては、車両のエンジンコントロールユニットや、ハイブリッド車のハイブリッド機構のコントロールユニット等が挙げられる。なお、回路基板80には、マイクロコンピュータユニット等の電子部品81が実装される。
図1には、本実施形態の基板ケース10で回路基板80を収容してなるコントロールユニット90が示されている。コントロールユニット90としては、車両のエンジンコントロールユニットや、ハイブリッド車のハイブリッド機構のコントロールユニット等が挙げられる。なお、回路基板80には、マイクロコンピュータユニット等の電子部品81が実装される。
基板ケース10は、回路基板80を表裏から間隔をあけて挟む第1と第2のケース構成体20,30を備え、第1と第2のケース構成体20,30が合体することで、基板ケース10の内部に回路基板80を収容する密閉された収容空間Rが形成される。具体的には、第1のケース構成体20は、板状本体部21の外縁部から外周壁22が突出してなる容器状をなしている。第2のケース構成体30は、平板状をなしている。そして、第1のケース構成体20の外周壁22の突出先端面が第2のケース構成体30の外縁部に突き当てられた状態で、第1と第2のケース構成体20,30同士が固定され、第1のケース構成体20の外周壁22に囲まれた領域により、回路基板80の収容空間Rが形成される。ここで、本実施形態の第1と第2のケース構成体20,30は、例えば、ビス等により固定される。第1のケース構成体20と第2のケース構成体30をビス等で着脱可能に固定する構成は、必要に応じて、基板ケース10を再び開けることができるので(第1と第2のケース構成体20,30を再び分離することができるので)、好ましい。なお、第1と第2のケース構成体20,30を分離する必要が無い場合は、第1と第2のケース構成体20,30を接着剤等で固定してもよい。
第1のケース構成体20は、金属製であり、例えばアルミのダイカスト成形品である。本実施形態では、第1のケース構成体20の外面(詳細には、板状本体部21のうち回路基板80と反対側を向く外側面)には、放熱フィン23が形成されている。放熱フィン23は、例えば、複数の突条23Tを略平行に並べてなる。
第2のケース構成体30は、樹脂製である。第2のケース構成体30のうち回路基板80側を向く基板対向面30Kの外縁部には、環状溝31が形成されている。環状溝31には、シールリング19(特許請求の範囲に記載の「シール部」に相当する。)が受容される。シールリング19により、第1のケース構成体20(詳細には、外周壁22の突出先端面)と第2のケース構成体30との間がシールされ、基板ケース10内に密閉空間(収容空間R)が形成される。これにより、外部からの埃等が基板ケース10の内部に侵入することを防止できる。なお、例えば、基板ケース10には、回路基板80と外部機器とを接続するための配線(図示せず)が貫通する。
基板ケース10には、第2のケース構成体30の基板対向面30Kを被覆する排熱金属層40が設けられている。排熱金属層40は、第1のケース構成体20(詳細には、外周壁22の突出先端面)と接触する。本実施形態では、排熱金属層40は、第2のケース構成体30の基板対向面30Kの全体を覆っている。即ち、排熱金属層40は、環状溝31の溝内面及び第2のケース構成体30のうち環状溝31よりも外側の部分も覆っていると共に、第1と第2のケース構成体20,30の間から外側に排熱金属層40の外端部が露出する。排熱金属層40と第1のケース構成体20との接触部位は、第2のケース構成体30の環状溝31よりも内側に少なくとも設けられることが好ましい。本実施形態では、第1のケース構成体20(外周壁22)と第2のケース構成体30とは、環状溝31よりも内側と環状溝31よりも外側との両方で接触するが、何れか一方でのみ接触してもよい。また、本実施形態では、排熱金属層40は、上述のように、環状溝31の溝内面や第2のケース構成体30のうち環状溝31よりも外側の部分も覆っているが、例えば、第2のケース構成体30のうち環状溝31よりも内側の部分のみを覆っていてもよい。ここで、排熱金属層40の目付量は、回路基板80からの輻射熱を受け取り、第1のケース構成体20へ熱を伝えるために、50g/m2以上であることが好ましく、70g/m2以上であることがより好ましく、100g/m2以上であることが更に好ましい。排熱金属層40の目付量の上限は、特に限定されないが、基板ケース10の軽量化の面から、排熱金属層40の目付量は、300g/m2以下であることが好ましい。
本実施形態では、排熱金属層40は、金属が溶射されてなる。排熱金属層40を構成する金属の種類は、例えば、亜鉛、アルミニウム、銅、銀、金等が挙げられ、これらを単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい(互いに異なる種類の金属からなる金属粒子が混在していてもよいし、1つの金属粒子が合金で構成されていてもよい)。金属溶射としては、燃焼ガスを熱源とするフレーム式溶射、電気を熱源とするアーク式溶射、高速フレーム式溶射、プラズマ溶射、RFプラズマ溶射、爆発溶射、線爆溶射等を用いることができる。これらの中でも、アーク溶射は、排熱金属層40の形成速度が速い点と、排熱金属層40の目付量を精度高く制御できる点で、好ましい。
本実施形態の基板ケース10には、回路基板80を、排熱金属層40から離した状態にして第2のケース構成体30に固定する複数の基板支持脚41が設けられている。具体的には、基板支持脚41の一端部は、回路基板80に固定されると共に、基板支持脚41の他端部は、第2のケース構成体30の基板対向面30Kに固定され、排熱金属層40と接触する。本実施形態では、基板支持脚41により、回路基板80と排熱金属層40の間に隙間Sが形成される。また、本実施形態では、基板支持脚41は金属製のビスであり、伝熱性を有する。なお、基板支持脚41により回路基板80が、排熱金属層40から、即ち、第2のケース構成体30から離れた状態に固定されると共に、第1のケース構成体20からも離れた状態となるので、車両等の振動が回路基板80や電子部品81に伝わることを抑制できる。本実施形態では、基板支持脚41が、特許請求の範囲に記載の「隙間形成部材」に相当すると共に、「伝熱部材」にも相当する。
上述のように、本実施形態の基板ケース10では、第1と第2のケース構成体20,30が合体することで、回路基板80を収容する密閉された収容空間Rが内部に形成される。そして、基板ケース10では、第1のケース構成体20が金属製である一方で、第2のケース構成体30は樹脂製である。従って、両方のケース構成体が金属製である従来の構成に比べて、軽量化を図ることができる。
また、樹脂製の第2のケース構成体30の基板対向面30Kは、排熱金属層40で被覆され、この排熱金属層40が第1のケース構成体20に接触する。そして、基板ケース10では、回路基板80を排熱金属層40から離した状態に固定する基板支持脚41が設けられることで、回路基板80と排熱金属層40とが隔てられて、隙間Sを挟んで対向配置される。これにより、回路基板80や電子部品81が発熱した場合に、回路基板80(特に、裏側に配置された回路配線等)の熱を排熱金属層40に輻射することができる。そして、その熱を、排熱金属層40を通して金属製の第1のケース構成体20に伝えることができ、第1のケース構成体20から外部に放熱することができる。以上により、本実施形態の基板ケース10によれば、両方のケース構成体が金属製である構成に比べて、放熱性の低下を抑えつつ軽量化を図ることができる。
また、基板ケース10が車両の振動等により振動した場合でも、基板支持脚41によって回路基板80に振動が伝わることを抑制することができ、回路基板80を振動から保護することができる。更に、基板支持脚41が金属製であるので、基板ケース10内で排熱金属層40に接触しかつ回路基板80からの熱が伝達又は輻射される金属部材の量を増やすことができ、排熱金属層40へ伝わる熱の量を増加させることが可能となる。
本実施形態では、第1のケース構成体20と第2のケース構成体30との間をシールする環状のシール部(シールリング19)よりも内側に、第1のケース構成体20と第2のケース構成体30の接触部位を設けることにより、排熱金属層40からの熱を第1のケース構成体20へ効率よく伝えることができる。また、本実施形態では、第1のケース構成体20の放熱フィン23により、第1のケース構成体20の外面の表面積を大きくすることができるので、第1のケース構成体20から外部に熱を放出し易くすることができる。また、本実施形態では、第1と第2のケース構成体20,30の間から外側に排熱金属層40の一部が露出するので、その露出する部分からも、排熱金属層40を伝わってきた回路基板80からの熱を外部へ放出することが可能となる。
また、例えば、第1のケース構成体20のように金属製のケースは、耐久性や成形性の観点等から、アルミダイカスト成形品からなるものが多い。ここで、第2のケース構成体30上の排熱金属層40を銅、銀、金、又は、亜鉛とアルミの混合物等のようにアルミダイカストよりも熱伝導率が高いもので構成することで、排熱金属層40の伝熱性を高くして、回路基板80の熱の放熱性を高めることが可能となる。
本実施形態では、排熱金属層40が金属を溶射してなるので、例えば、第2のケース構成体30の基板対向面30Kが平坦でない場合でも、排熱金属層40を容易に形成することができ、厚みが均一な排熱金属層40を容易に形成することが可能となる。本実施形態の例では、排熱金属層40を金属溶射により形成することで、環状溝31の内面を排熱金属層40で容易に被覆することが可能となる。また、樹脂製の第2のケース構成体30を排熱金属層40で被覆することで、第2のケース構成体30に、電磁波シールド性を付与することができる。
[第2実施形態]
本実施形態の基板ケース10Vは、上記第1実施形態の基板ケース10にさらにシート状伝熱部材42を設けたものである。具体的には、シート状伝熱部材42は、第2のケース構成体30上の排熱金属層40と、回路基板80との間に挟まれ、両者に接触する。シート状伝熱部材42のように、回路基板80からの熱を排熱金属層40に伝える伝熱部材としては、回路基板80に用いられる金属(回路配線に用いられる金属等)や排熱金属層40に用いられる金属よりも柔らかいもの(例えば、ゲル体)を用いることで、回路基板80に凹凸(例えば、半田付け部分や回路配線等による凹凸)がある場合又は排熱金属層40に凹凸がある場合に、このような凹凸に伝熱部材を追従させ易くなる。これにより、伝熱部材を回路基板80と排熱金属層40に密着させ易くなるので、回路基板80と排熱金属層40との間の伝熱性を向上させることが可能となる。なお、シート状伝熱部材42の材料としては、例えば、トランスクール(登録商標)Gシリーズ(株式会社イノアックコーポレーション製)等が挙げられ、その中では、例えば、トランスクールGV(熱伝導率:5W/mk)等が挙げられる。シート状伝熱部材42は、1種類のものを用いてもよく、物性の異なる複数種類のものを用いてもよい。また、回路基板80と排熱金属層40との間隔が大きい場合、伝熱性を有するシートを複数枚積層してシート状伝熱部材42を構成し、そのシート状伝熱部材42を、回路基板80と排熱金属層40とに接触させればよい。なお、シート状伝熱部材42は、回路基板80における排熱金属層40との対向面の全体と接してもよいし、回路基板80の該対向面の一部のみと接してもよい。後者の場合、回路基板80と排熱金属層40との間に、上記第1実施形態と同様に、隙間Sが形成されてもよい(図2参照)。
本実施形態の基板ケース10Vは、上記第1実施形態の基板ケース10にさらにシート状伝熱部材42を設けたものである。具体的には、シート状伝熱部材42は、第2のケース構成体30上の排熱金属層40と、回路基板80との間に挟まれ、両者に接触する。シート状伝熱部材42のように、回路基板80からの熱を排熱金属層40に伝える伝熱部材としては、回路基板80に用いられる金属(回路配線に用いられる金属等)や排熱金属層40に用いられる金属よりも柔らかいもの(例えば、ゲル体)を用いることで、回路基板80に凹凸(例えば、半田付け部分や回路配線等による凹凸)がある場合又は排熱金属層40に凹凸がある場合に、このような凹凸に伝熱部材を追従させ易くなる。これにより、伝熱部材を回路基板80と排熱金属層40に密着させ易くなるので、回路基板80と排熱金属層40との間の伝熱性を向上させることが可能となる。なお、シート状伝熱部材42の材料としては、例えば、トランスクール(登録商標)Gシリーズ(株式会社イノアックコーポレーション製)等が挙げられ、その中では、例えば、トランスクールGV(熱伝導率:5W/mk)等が挙げられる。シート状伝熱部材42は、1種類のものを用いてもよく、物性の異なる複数種類のものを用いてもよい。また、回路基板80と排熱金属層40との間隔が大きい場合、伝熱性を有するシートを複数枚積層してシート状伝熱部材42を構成し、そのシート状伝熱部材42を、回路基板80と排熱金属層40とに接触させればよい。なお、シート状伝熱部材42は、回路基板80における排熱金属層40との対向面の全体と接してもよいし、回路基板80の該対向面の一部のみと接してもよい。後者の場合、回路基板80と排熱金属層40との間に、上記第1実施形態と同様に、隙間Sが形成されてもよい(図2参照)。
本実施形態では、シート状伝熱部材42によって、回路基板80の熱を排熱金属層40に伝えて、第1のケース構成体20から外部に放熱することができる。従って、本実施形態の基板ケース10Vによっても、両方のケース構成体が金属製である構成に比べて、放熱性の低下を抑えつつ軽量化を図ることができる。また、排熱金属層40が金属溶射で形成されることで、排熱金属層40の表面に、溶射された金属粒子により凹凸を形成することができるので、排熱金属層40の表面積を大きくすることができる。これにより、排熱金属層40におけるシート状伝熱部材42との接触面積を大きくして、伝熱性を向上させることが可能となる。しかも、表面に凹凸を設けた方が排熱金属層40の表面積が大きくなって良いので、排熱金属層40の表面を平坦にする等の仕上げ加工をする必要がないため、排熱金属層40を金属溶射で形成すれば、排熱金属層40を素地のまま使用することが可能となり、表面積の大きい排熱金属層40を容易に形成することが可能となる。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、排熱金属層40が、金属溶射により形成されていたが、排熱金属層40が、金属フィルムを第2のケース構成体30に転写又は接着して形成されたものであってもよい。
(1)上記実施形態では、排熱金属層40が、金属溶射により形成されていたが、排熱金属層40が、金属フィルムを第2のケース構成体30に転写又は接着して形成されたものであってもよい。
(2)上記実施形態では、基板支持脚41が、回路基板80と第2のケース構成体30を固定したが、基板支持脚41が、回路基板80と第1のケース構成体20を固定してもよい。この場合、図3に示される基板ケース10Wのように、基板支持脚41が、第1のケース構成体20から突出して、回路基板80を第1のケース構成体20に対して離した状態に固定する構成であってもよい(同図の例では、回路基板80は第2のケース構成体30上の排熱金属層40からも離れて配置される)。この構成によっても、回路基板80からの熱を、基板支持脚41を通して金属製の第1のケース構成体20へと伝えることが可能となり、回路基板80からの熱を放熱することが可能となる。この構成では、回路基板80と排熱金属層40の間に、両者に接触するシート状伝熱部材42が設けられてもよいし、シート状伝熱部材42が設けられずに隙間Sが形成されてもよい。前者の場合、シート状伝熱部材42が、回路基板80における排熱金属層40との対向面の一部のみに接して、回路基板80と排熱金属層40の間に隙間Sが形成されてもよい(図3参照)。
(3)上記第2実施形態では、シート状伝熱部材42が、回路基板80と排熱金属層40の間に配置されるが、回路基板80と第1のケース構成体20の間に配置されてもよい。
(4)上記実施形態では、第1のケース構成体20が容器状をなしていると共に第2のケース構成体30が平板状をなしていたが、逆の構成で、第1のケース構成体20が平板状で第2のケース構成体30が容器状であってもよい。また、第1のケース構成体20と第2のケース構成体30の両方が、容器状であってもよい。
(5)上記実施形態では、シールリング19が、第2のケース構成体30と別体になっていたが、第2のケース構成体30と一体になっていてもよい。この場合、例えば、第2のケース構成体30の外縁部に、環状の凹部や、外縁端を陥没させる段差部が設けられるように第2のケース構成体30を成形(例えば、射出成形)した後、上記凹部や上記段差部にゴムやエラストマー等からなるシール部を一体に成形すればよい。そして、このシール部によって第1のケース構成体20と第2のケース構成体30との間がシールされる。
(6)上記実施形態において、回路基板80と排熱金属層40の間が伝熱性を有するポッティング材で充填されていてもよい。この構成では、ポッティング材が回路基板80からの熱を排熱金属層40に伝える伝熱部材となる。
(7)上記実施形態において、排熱金属層40を、第1と第2のケース構成体20,30の間から外側に一部露出させたが、排熱金属層40を、第2のケース構成体30の外周面を覆うように基板対向面30Kよりも更に外側(第1のケース構成体20の反対側)に延出させてもよい。これにより、排熱金属層40における上記延出する部分からも外部に放熱することができ、基板ケース10の放熱性を向上させることができる。
(8)上記実施形態では、環状溝31が、第2のケース構成体30に設けられていたが、第1のケース構成体20に設けられていてもよい。
(9)上記実施形態では、基板支持脚41が、金属製であったが、例えば、樹脂製であってもよい。
10 基板ケース
20 第1のケース構成体
30 第2のケース構成体
40 排熱金属層
41 基板支持脚(伝熱部材、隙間形成部材)
42 シート状伝熱部材(伝熱部材)
20 第1のケース構成体
30 第2のケース構成体
40 排熱金属層
41 基板支持脚(伝熱部材、隙間形成部材)
42 シート状伝熱部材(伝熱部材)
Claims (8)
- 第1と第2のケース構成体を備え、前記第1と第2のケース構成体が合体することで、回路基板を収容する密閉空間が内部に形成される基板ケースにおいて、
前記第1のケース構成体は、金属製である一方、前記第2のケース構成体は、樹脂製であり、
前記第2のケース構成体のうち前記回路基板側を向く面を被覆し、前記第1のケース構成体に接触する排熱金属層を有し、
前記回路基板と前記排熱金属層に接触して前記回路基板の熱を前記排熱金属層に伝える伝熱部材、又は、前記回路基板と前記排熱金属層を隔てて前記回路基板の熱を前記排熱金属層に輻射するための隙間を形成する隙間形成部材、を有する基板ケース。 - 前記回路基板を前記排熱金属層から離した状態にして前記第2のケース構成体に固定する金属製の複数の基板支持脚を、前記伝熱部材として備える請求項1に記載の基板ケース。
- 前記回路基板と前記排熱金属層との間に挟まれるシート状伝熱部材を、前記伝熱部材として備える請求項1又は2に記載の基板ケース。
- 前記排熱金属層は、金属を溶射してなる請求項1から3のうち何れか1の請求項に記載の基板ケース。
- 前記第1のケース構成体と前記第2のケース構成体との間をシールする環状のシール部が設けられ、そのシール部よりも内側に、前記排熱金属層と前記第1のケース構成体との接触部位が少なくとも設けられる、請求項1から4のうち何れか1の請求項に記載の基板ケース。
- 前記第2のケース構成体に、前記シール部としてのシールリングを受容する環状溝が形成され、前記環状溝の内面が前記排熱金属層で被覆されている請求項1から5のうち何れか1の請求項に記載の基板ケース。
- 前記第1のケース構成体の外面に放熱フィンを有する請求項1から6のうち何れか1の請求項に記載の基板ケース。
- 前記排熱金属層は、前記第1と第2のケース構成体の間から外側に一部を露出させる請求項1から7のうち何れか1の請求項に記載の基板ケース。
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JP2019148692A JP2021034394A (ja) | 2019-08-13 | 2019-08-13 | 基板ケース |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022264591A1 (ja) * | 2021-06-18 | 2022-12-22 | サイントル株式会社 | センサ装置 |
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2019
- 2019-08-13 JP JP2019148692A patent/JP2021034394A/ja active Pending
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WO2022264591A1 (ja) * | 2021-06-18 | 2022-12-22 | サイントル株式会社 | センサ装置 |
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