JP2021031312A - ストランドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ストランドに含まれるガラス繊維の形状不良を低減する。【解決手段】ストランドGsの製造方法において、ブッシング6の長手方向LDから及び短手方向SDから見た場合、溶融ガラスGを吐出する複数のノズル7のうち、最も外側に位置するノズル7a,7bによって成形されるガラス繊維Gma,Gmbと水平線HLの為す角度θa,θbを、70°以上89°以下とする。【選択図】図1

Description

本発明は、複数のガラス繊維を集束させてなるストランドを製造する方法に関する。
FRPやFRTPなどのガラス繊維強化プラスチック成型品の補強材として、多数のガラス繊維を集束させてなるストランドが利用されている。ストランドを構成するガラス繊維としては、高い補強効果とガラス繊維強化プラスチック成型品の高い寸法安定性を期待できることから、長円形や楕円形などの非円形断面(扁平断面)を有する異形断面ガラス繊維が採用されている。
特許文献1には、扁平断面を有するガラス繊維を集束してなるストランドを製造する装置が開示されている。この製造装置は、溶融ガラス溜まり部と、ガラス繊維に集束剤を塗布するアプリケータと、複数のガラス繊維を集束させるギャザリングシューとを備える。
溶融ガラス溜まり部の下面には多数のノズル孔を有するブッシングが取り付けられている。溶融ガラスが各ノズル孔から流出した後に冷却されて固化することで、多数本のガラス繊維が形成される。なお、ガラス繊維を長円形、楕円形等の非真円形の異形断面とするために、ブッシングのノズル孔は楕円形、長円形、長方形などの非円形の孔形状とされている。
上記の製造装置によってストランドを製造するには、溶融ガラス溜まり部の溶融ガラスを多数のノズル孔から吐出させ、冷却することでガラス繊維を形成した後、各ガラス繊維にアプリケータによって集束剤を塗布する。その後、ガラス繊維は、ギャザリングシューによって集束されることでストランドとなる。
特許第4462115号公報
ストランドの製造方法において、ノズル孔によって成形された多数のガラス繊維をギャザリングシューよって集束させる場合、各ガラス繊維は、各ノズル孔とギャザリングシューとの位置関係に応じて傾斜した状態で搬送される。
この場合において、溶融ガラスがノズル孔から引き出される際に、当該ノズル孔の内壁面に押し付けられ、所望の異形断面に成形されず、ガラス繊維の形状不良を発生させるおそれがあった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、ストランドに含まれるガラス繊維の形状不良を減らすことを技術的課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、長方形状のブッシングに設けられる複数のノズルから溶融ガラスを吐出させて異形断面のガラス繊維を成形し、前記ガラス繊維をギャザリングシューによって集束させることでストランドを製造する方法において、前記ブッシングの長手方向から及び短手方向から見た場合、前記溶融ガラスを吐出する前記複数のノズルのうち、最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維と水平線の為す角度を、70°以上89°以下とすることを特徴とする。
かかる構成によれば、複数のノズルのうち、最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維と水平線の為す角度を70°以上と設定することで、当該ノズルのノズル孔から溶融ガラスが引き出される際に、当該溶融ガラスが当該ノズル孔の内壁面に押し付けられることを抑制し、溶融ガラスの成形不良を防止できる。これにより、ストランドに含まれるガラス繊維の形状不良を低減できる。また、複数のノズルのうち、最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維と水平線の為す角度を89°以下とすることで、ギャザリングシューとノズルのとの間隔が長くなりすぎるのを抑制できる。これにより、設備が大きくなるのを抑制し、かつ糸切れ(ガラス繊維の破断)が発生する確率を低減できる。
前記ノズルの数は、155個以上であってもよい。ノズルの数が多くなる程、ストランドを構成するガラス繊維の数が多くなり、各ガラス繊維の形状不良が発生し易くなる。本発明を適用することにより、ガラス繊維を155本以上含むストランドであっても、ガラス繊維の形状不良を可及的に低減できる。
本発明に係るストランドの製造方法は、前記ノズルから吐出される前記溶融ガラスを冷却部によって冷却する工程を備え、前記冷却部は、前記ブッシングの前記長手方向に沿って冷媒を流通させる流路を備えてもよい。冷媒の流路をブッシングの長手方向に沿って配設することで、各ノズルから吐出される溶融ガラスを好適に冷却できる。
前記冷却部は、前記ブッシングに設けられるとともに、前記ノズルの下端部よりも下方に突出してもよい。この場合においても、ノズルとギャザリングシューとを結ぶ直線を上記の角度範囲内に設定することで、各ノズルから吐出された溶融ガラスは冷却部に接触することなくギャザリングシューに向かって搬送される。
前記ノズルは、前記ブッシングの長手方向に沿って長尺状に構成されるノズル孔を有してもよい。このノズル孔によって、扁平断面を有するガラス繊維を好適に成形できる。
本発明によれば、ストランドに含まれるガラス繊維の形状不良を低減できる。
ストランドの製造装置を示す概略図である。 図1のII−II矢視線断面図である。 ブッシングの底面図である。 実施例に係るストランドの断面を示す画像である。 比較例に係るストランドの断面を示す画像である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1乃至図3は、本発明に係るストランドの製造方法の一実施形態を示す。
図1及び図2に示すように、ストランドの製造装置は、ガラス溶融炉1と、ガラス溶融炉1に接続されたフォアハース2と、フォアハース2に接続されたフィーダ3と、集束剤をガラス繊維Gmに塗布するアプリケータ4と、ガラス繊維Gmを集束してストランドGsを構成するギャザリングシュー5とを備える。ここで、図1に示すXYZからなる直交座標系において、X方向及びY方向は水平方向であり、Z方向が鉛直方向である(以下、図2及び図3において同じ)。
溶融ガラスGは、ガラス溶融炉1からフォアハース2を通じてフィーダ3に供給されると共に、フィーダ3内に貯留される。図1では一個のフィーダ3を図示しているが、ガラス溶融炉1には複数のフィーダ3が接続されていてもよい。
フィーダ3の底部は、長方形状のブッシング6により構成されている。ブッシング6の底部には複数のノズル7が設けられている。複数のノズル7は、ブッシング6の長手方向LD及び短手方向SDに沿って規則的に配列されている。ノズル7の数は、155個以上が好ましく、200個以上3000個以下がより好ましいが、この範囲に限定されない。
図1において、ブッシング6の長手方向LDに沿って配列される複数のノズル7のうち、ブッシング6の長手方向LDにおいて最も外側に位置するノズル7a,7bによって成形されるガラス繊維Gma,Gmbと水平線HLの為す角度(鋭角)θa,θbは、長手方向LDから見た場合において、70°以上89°以下とされる。長手方向LDから見た場合におけるガラス繊維Gma,Gmbと水平線HLの為す角度(鋭角)θa,θbは、73°以上が好ましく、75°以上がより好ましい。また、長手方向LDから見た場合におけるガラス繊維Gma,Gmbと水平線HLの為す角度(鋭角)θa,θbは、85°以下が好ましく、82°以下がより好ましい。
なお、本実施形態において、ブッシング6の長手方向LDに沿って配列される複数のノズル7のうち、当該長手方向LDにおいて最も外側に位置するノズル7a,7bの下端部の中心Cと、ギャザリングシュー5がガラス繊維Gma,Gmbと接触する点Oとを結ぶ直線(一点鎖線)と水平線HLの為す角度(鋭角)θa,θbは、ガラス繊維Gma,Gmbが水平線HLと為す角度(鋭角)θa,θbと一致する。
ここで、「長手方向から見た場合」とは、図1に示すように、長方形状のブッシング6の長辺部分を側面視した場合をいう。「最も外側に位置するノズル」とは、ストランドGsを製造する場合に実際に溶融ガラスGを吐出するノズル7のうち、最も外側に位置するものをいう。したがって、ストランドGsを製造する場合において、溶融ガラスGを吐出しないノズルは、最も外側に位置するノズルに含まれない(以下、同様)。
図2において、ブッシング6の短手方向SDに沿って配列される複数のノズル7のうち、当該短手方向SDにおいて最も外側に位置するノズル7c,7dによって成形されるガラス繊維Gmc,Gmdと水平線HLの為す角度(鋭角)θc,θdは、短手方向SDから見た場合、70°以上89°以下である。ここで、「短手方向から見た場合」とは、長方形状のブッシング6の短辺部分を側面視した場合をいう(図2参照)。短手方向SDから見た場合におけるガラス繊維Gma,Gmbと水平線HLの為す角度(鋭角)θc,θdは、73°以上が好ましく、75°以上がより好ましい。また、短手方向SDから見た場合におけるガラス繊維Gma,Gmbと水平線HLの為す角度(鋭角)θc,θdは、85°以下が好ましく、82°以下がより好ましい。
なお、図2に示すように、アプリケータ4がガラス繊維Gmc,Gmdと接触することでガラス繊維Gmc,Gmdと水平線HLの為す角度(鋭角)は、θc,θdからθeに変化する。この角度θeは設備のレイアウト等に応じて任意に設定できる。
図3に示すように、ブッシング6の底部において、複数のノズル7の配列により、複数のノズル列Lがブッシング6の短手方向SDに間隔を置いて、かつ長手方向LDに平行に配置されている。
図3に示すように、各ノズル7は、一対の長壁部8aと、一対の短壁部8bと、溶融ガラスGを吐出するノズル孔8cと、を有する。
一対の長壁部8aは、ブッシング6の短手方向SDにおいて対向している。各長壁部8aは、ブッシング6の長手方向LDに沿って形成されている。一対の短壁部8bは、ブッシング6の長手方向LDにおいて対向している。各短壁部8bは、ブッシング6の短手方向SDに沿って形成されている。短手方向SDにおける短壁部8bの寸法は、長手方向LDにおける長壁部8aの寸法よりも短い。各々の短壁部8bの底面には切欠き部8dが設けられている。
ノズル孔8cは、長壁部8aと短壁部8bとによって区画されている。ノズル孔8cは、ブッシング6の長手方向LDに沿って長尺状(長円、楕円等)に構成される開口である。ブッシング6の長手方向LDにおけるノズル孔8cの両端部は、各切欠き部8dを通じてノズル7の外部空間に連通している。ノズル孔8cの長径方向はブッシング6の長手方向LDと一致しており、ノズル孔8cの短径方向はブッシング6の短手方向SDと一致している。
ノズル孔8cの内壁面のうち、長壁部8aに対応する部分と、短壁部8bに対応する部分とを比較すると、長壁部8aに対応する部分の面積は、短壁部8bに対応する部分の面積よりも大きい。このため、長壁部8aに対応するノズル孔8cの内壁面の部分に溶融ガラスGが押し付けられる場合に、ガラス繊維Gmの形状不良が発生し易くなる。したがって、ノズル孔8cが図3に示すように配置される場合には、長壁部8aに対応するノズル孔8cの内壁面の部分に溶融ガラスGが過度に押し付けられることのないように、短手方向SDから見た場合におけるガラス繊維Gmc,Gmdと水平線HLの為す角度(鋭角)θc,θdは、長手方向LDから見た場合におけるガラス繊維Gma,Gmbと水平線HLの為す角度θa,θbよりも大きく設定されることが望ましい。
図1乃至図3に示すように、各ノズル7の近傍には冷却部9が設けられている。冷却部9は、ブッシング6と一体のフィン状又は板状に構成されるが、この形態に限らず、ブッシング6とは別に構成される冷却管であってもよい。冷却部9の下端部9bは、ノズル7の下端部(ノズル孔8c)よりも下方に突出している。また、冷却部9は、ブッシング6の長手方向LDに沿って直線状に構成される長尺状の部分である。冷却部9は、ブッシング6の長手方向LDに沿って冷媒を流通させる流路9aを備える。冷媒としては、特に限定されず、液体であってもよいし、気体であってもよい。冷媒としては、例えば水が好適に用いられる。
冷却部9は、ブッシング6の短手方向SDにおいて隣接するノズル列Lの間に、各ノズル列Lと平行に配置されている。これにより、冷却部9がノズル7の長壁部8aに対向し、当該長壁部8aを隔ててノズル7内を流通する溶融ガラスGが冷却されるようになっている。ノズル7内を流通する溶融ガラスGは、冷却部9によって冷却された長壁部8aを介して間接的に冷却される。なお、冷却部9には、ブッシング6やノズル7を冷却し、これらの熱劣化を抑えて耐久性を高める機能もある。
ブッシング6、ノズル7及び冷却部9は、少なくとも一部が白金又は白金合金(例えば、白金ロジウム合金)により形成されている。
アプリケータ4は、ノズル7から下降する複数のガラス繊維Gmに集束剤を塗布するローラとして構成される。集束剤には、カップリング剤の他、結束剤、潤滑剤、帯電防止剤、消泡剤等が含まれる。例えば、カップリング剤としてアミノシラン等、結束剤として酸変性樹脂等が挙げられる。潤滑剤としては、脂肪酸アミド、第4級アンモニウム塩等、帯電防止剤としては、ポリエーテル化合物、スルホン酸化合物類、ベタイン化合物、導電ポリマー等が挙げられる。
アプリケータ4は、昇降装置に支持されており、鉛直方向Zにおける位置を変更できる。すなわち、アプリケータ4は、鉛直方向Zにおける位置を変更することで、上記の角度θc,θdを調整できる。
ギャザリングシュー5は、155本以上、好ましくは200本以上3000本以下のガラス繊維Gmを集束することで、一本のストランドGsを形成する。ギャザリングシュー5は、トラバースによって往復移動可能に構成される。また、ギャザリングシュー5は昇降装置に支持されており、鉛直方向Zにおける位置を変更できる。すなわち、ギャザリングシュー5は、鉛直方向Zの位置を変更することで、上記の角度θa,θbを調整できる。
以下、上記構成の製造装置を使用して、ストランドGsを製造する方法について説明する。
本方法では、まず、ブッシング6に設けられた複数のノズル7からフィーダ3内に貯留された溶融ガラスGが下方に引き出される。この場合において、ノズル7から吐出される溶融ガラスGは、ノズル孔8cの形状に応じて扁平状に形成される。溶融ガラスGは、冷却部9によって冷却されることで、ガラス繊維Gmとなる。また、ブッシング6の下方に噴霧器を配置し、この噴霧器から噴射した冷却水によって溶融ガラスGを冷却してもよい。
なお、溶融ガラスGの粘度は、102.0〜103.5dPa・sの範囲内に設定されることが好ましく、より好ましくは102.5〜103.3dPa・sである。
その後、ガラス繊維Gmは、さらに下降し、アプリケータ4を通過する。アプリケータ4のローラは、成形された全てのガラス繊維Gmに接触し、各ガラス繊維Gmに集束剤を塗布する。
集束剤が塗布されたガラス繊維Gmは、ギャザリングシュー5を通過する。これにより、ガラス繊維Gmは紡糸され、一本のストランドGsとして構成される。ストランドGsは、ギャザリングシュー5の下方に設けられるコレットに巻き取られることで、ケーキとなる。ストランドGsは、ケーキの状態で保管され、必要に応じてケーキから引き出される。ストランドGsは、所定の長さに切断されることで、チョップドストランドとして利用される。
以上説明した本実施形態に係るストランドGsの製造方法によれば、以下の理由により、ガラス繊維Gmの形状不良を低減できる。すなわち、最も外側に位置するノズル7a〜7dによって成形されるガラス繊維Gma〜Gmdと水平線HLとの為す角度θa〜θdが70°未満の場合、溶融ガラスGがノズル7a〜7dから引き出される際に、当該ノズル7a〜7dの内壁面に押し付けられ、所望の扁平形状に成形されず、ガラス繊維Gma〜Gmdの形状不良の原因となる。本実施形態では、上記の角度θa〜θdを70°以上とすることで、溶融ガラスGがノズル7の内壁面に押し付けられることを抑制できる。したがって、本実施形態に係る製造方法では、ストランドGsに含まれるガラス繊維Gmの形状不良を低減できる。
また、最も外側に位置するノズル7a〜7dによって成形されるガラス繊維Gma〜Gmdと水平線HLの為す角度θa〜θdが89°以下の場合、ブッシング6とギャザリングシュー5との距離の長大化を抑制できる。これにより、設備の大型化を抑制できるとともに、糸切れ(ガラス繊維Gma〜Gmdの破断)の発生確率を可及的に低減できる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、一個のギャザリングシュー5を使用して複数のガラス繊維Gmを集束させる例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。本発明では、複数のガラス繊維を複数のギャザリングシューによって集束させてもよい。また、複数のギャザリングシューと、一個のギャザリングシューとを二段構成とし、一段目(上段)の複数のギャザリングシューによって集束させた複数のストランドを、二段目(下段)の一個のギャザリングシューによって一本のストランドとして紡糸してもよい。
上記の実施形態では、アプリケータ4及びギャザリングシュー5の鉛直方向Zにおける位置を変更可能な製造装置を例示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。本発明は、例えばブッシング6の鉛直方向の位置を変更することにより、ガラス繊維Gma〜Gmdの角度θa〜θdを変更してもよい。
上記の実施形態では、アプリケータ4の長手方向がブッシング6の長手方向LDと一致していたが、本発明はこの構成に限定されるものではない。本発明は、アプリケータ4の長手方向がブッシング6の短手方向SDと一致してもよい。この場合、アプリケータ4の鉛直方向Zにおける位置を変更することで、上記の角度θa,θbを調整できる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
本発明者は、本発明の効果を確認するための試験を行った。この試験では、上記構成の製造装置において、ギャザリングシューの鉛直方向の位置を変更することにより、当該ギャザリングシューとノズルとの距離を変更し、実施例及び比較例に係るストランドを製造した。
実施例に係るストランドは、ブッシングの長手方向において最も外側に位置するノズルによって成形されたガラス繊維が水平線と為す角度(図1におけるθa,θb)を78°とした後、200個のノズルによって成形した200本のガラス繊維をギャザリングシューにより集束させることで製造されたものである。
比較例に係るストランドは、上記の角度(θa,θb)を64°に設定した後、200個のノズルによって成形した200本のガラス繊維をギャザリングシューにより集束させることで製造されたものである。
実施例及び比較例に係るストランドを切断し、各々の断面を顕微鏡により撮像した。実施例のストランドに係る断面の画像を図4に示し、比較例のストランドに係る断面の画像を図5に示す。
実施例と比較例とを比較した結果、実施例においては、全てのガラス繊維の断面が所望の扁平比の範囲内であったが、比較例においては、その一部のガラス繊維の断面に形状不良が生じたことが確認された。
5 ギャザリングシュー
6 ブッシング
7 ノズル
7a ブッシングの長手方向において最も外側に位置するノズル
7b ブッシングの長手方向において最も外側に位置するノズル
7c ブッシングの短手方向において最も外側に位置するノズル
7d ブッシングの短手方向において最も外側に位置するノズル
8c ノズル孔
9 冷却部
9a 流路
9b 冷却部の下端部
G 溶融ガラス
Gm ガラス繊維
Gma 最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維
Gmb 最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維
Gmc 最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維
Gmd 最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維
Gs ストランド
HL 水平線
LD ブッシングの長手方向
SD ブッシングの短手方向
θa 最も外側のノズルによって成形されるガラス繊維と水平線との角度
θb 最も外側のノズルによって成形されるガラス繊維と水平線との角度
θc 最も外側のノズルによって成形されるガラス繊維と水平線との角度
θd 最も外側のノズルによって成形されるガラス繊維と水平線との角度

Claims (5)

  1. 長方形状のブッシングに設けられる複数のノズルから溶融ガラスを吐出させて異形断面のガラス繊維を成形し、前記ガラス繊維をギャザリングシューによって集束させることでストランドを製造する方法において、
    前記ブッシングの長手方向から及び短手方向から見た場合、前記溶融ガラスを吐出する前記複数のノズルのうち、最も外側に位置するノズルによって成形されるガラス繊維と水平線の為す角度を、70°以上89°以下とすることを特徴とするストランドの製造方法。
  2. 前記ノズルの数は、155個以上である請求項1に記載のストランドの製造方法。
  3. 前記ノズルから吐出される前記溶融ガラスを冷却部によって冷却する工程を備え、
    前記冷却部は、前記ブッシングの前記長手方向に沿って冷媒を流通させる流路を備える請求項1又は2に記載のストランドの製造方法。
  4. 前記冷却部は、前記ブッシングに設けられるとともに、前記ノズルの下端部よりも下方に突出する請求項3に記載のストランドの製造方法。
  5. 前記ノズルは、前記ブッシングの前記長手方向に沿って長尺状に構成されるノズル孔を有する請求項1から4のいずれか一項に記載のストランドの製造方法。

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